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38回国会参議院1961/02/16

逓信委員会 第4号

発言数
111
登壇者
11
会派数
2
開催日
1961/02/16

会議録

鈴木恭一自由民主党

○委員長(鈴木恭一君) ただいまより開会いたします。  郵政事業及び電気通信事業の運営並びに電波に関する調査を議題といたします。  質疑の通告がございますので、順次これを許します。

光村甚助日本社会党

○光村甚助君 私は特定郵便局長の任用のあり方についてお聞きしたいと思います。  最近、全国的に特定郵便局長の任用について、組合側といったら語弊がありますけれども、郵政職員の中から任用をしてくれという一つの動きと、それからもう一つは部外の全然経験のない人を任用しようとする郵政省の方針と、全国的に至るところで摩擦を生じております。私たちはそのつどその方針をただして参りましたが、郵政当局の答弁は、適材適所、この人が非常に適任であるから部外者でも任用するのだという答弁をいつも聞いて参りましたが、その結果は、郵政職員の方からなった人と、あるいは自由に任用された全然経験のない人と比較してみますと、私たちの統一によりますと、犯罪を行なっているのも部外任用者が多いし、出勤率の悪いのもあるいは事務の渋滞を来たしておる点なんかも部外任用者が多い。こういう点について過去何回か郵政当局に対してわれわれは警告を発してきているのですが、大臣もおかわりになりましたので、この際、特定郵便局長の任用のあり方について、郵政省の基本方針をまずお聞きしたい、こう考えております。

小金義照自由民主党郵政大臣

○国務大臣(小金義照君) 特定郵便局長の任用につきましては、たしか特定郵便局長が国家公務員法の適用を受けるようになって以来、今、光村委員がおっしゃったように、郵政部外とか部内とかいうようなことにとらわれないで、これは他の一般職と同様に国家公務員でありますから、ただ任用について幅を広く持っておりまして、そこで人の選考にあたっては、そういう先入観やら、あるいはまた狭い門にしないで、その適格性をよく見きわめて任用するということに今も変わりはないと私は承知いたしております。ただ現実の成績等の御批判がありましたが、その点につきましては、詳しいことは政府委員から御要求がありますれば御説明いたさせます。

光村甚助日本社会党

○光村甚助君 ちょっとその前に……。大臣は就任後間もないのでおわかりにならないと思いますが、政府委員が答弁する前にお聞きしたいのは、この特定郵便局長の任用について、今おっしゃったように、部外者でも適任者がある場合も確かにあります。しかし、さっき私が申しましたように、事務の渋滞だとか、あるいは出勤率が悪いとか、犯罪を起こした犯罪件数の場合でも部外者が多いということは、これは統計にも出ておりますが、それでこの際、やはり特定郵便局長というのは郵政職員でなければなれないのだというように法を改正する意思はないか。ただ特定郵便局長だけが一般からなれるというならば、これは話は飛躍しますが、鉄道の駅長にしたってこれは大して手腕は要しない。あるいは税務署の署長にしたってこれは部外任用者でできるはずなのです。それを特定郵便局長だけが広く一般から優秀な人を選ぶのだという建前のもとに、いろいろ自民党の、あるいは自民党の代議士に限らず、いろいろなそういう圧力団体からそういう特定郵便局長の任用という問題ができたり、いろいろ問題を生じているので、この際、職員でなければ局長になれないのだ、いわゆる普通局長の任免のようにする意思はないか、まずそれをお聞きしておきたいと思います。

小金義照自由民主党郵政大臣

○国務大臣(小金義照君) ただいままで私が研究いたしましたところでは、私も今そこまで踏み切る勇気はない。鉄道の駅長の例をおあげになったけれども、ああいう非常にスピーディな、人命をあずかる在中と郵政事業とは少し違うのじゃないか、さらにまたこれは長い間の歴史で、昔の三等郵便局長というようなのがあって、郵政事務に携わっておった人でなくても郵便局の管理がうまくできておった実例もありますので、そういうような観点から、私はまだ郵政部内の人からだけに限定するという考えにはまだなっておらないのであります。

光村甚助日本社会党

○光村甚助君 特定局といっても三十人いるところもあれば川十人のところもある。普通局といっても三十人くらいの局もある。特定局が大きくて普通局が小さい場合もある。これは大きい小さいの違いは幾らかあるが、その点でさっき言ったように、普通局長はやらないが、特定局長だけやるのだという、これをどのように考えられますか。

小金義照自由民主党郵政大臣

○国務大臣(小金義照君) 特定郵便局の特殊性というか、いろいろな違った点もありますが、ただ今御指摘のように、規模からいうと、普通島と特定局の大きなものとでは大差はないが、片一方が何というか、法規による任用、片一方が一種の自由任用であるということはどうかという御説でありますが、これは私の承知するところでは、三十二年、三十三年にわたって調査会が設けられて、いろいろな研究の結果の答申案が出ており、そういうものも参酌いたしまして、ただいまの任用の方針は変えなくてもいいというのが大体私の結論であります。

光村甚助日本社会党

○光村甚助君 それでは例を引いて申し上げますが、政府委員の方は御承知だと思うが、これはこの委員会で両三私が質問した問題ですが、三重県の所は忘れたが、三重県に特定局が一つできるということで、伊勢の郵便局の主事がこれに立候補して、大体土地まで買った。内命まではいかなかったでしょうが、大体いけるところまでいった。そこへ自民党の某、元大臣をやられた人が名古屋郵政局に圧力をかけて、自動車の運転手の人をここの局長に任命した。そのときでも私は非常にけしからぬじゃないかと思った。伊勢の郵便局の主事と自動車の運転手と比べて、どちらが特定郵便局長に適しているかということを質問しました。そのときでもそれが適材適所だという御答弁だったのです。私はそのときでも再三にわたって追及しまして、前の佐藤政務次官が、やり方については非常に遺憾な点があった、今後そういう点は改める、こうおっしゃった。ところが、私が指摘したように、その自動車運転手から特定局長になられた人は、事務もできずに、出勤もおそくて、とうとう特定局長を投げ出した。そういう人を適材適所だとおっしゃって、まだ一つも改めようとしておられない。今後、私がまだあとからあげる特定局長の任用の問題でも、幾多のそういう問題が出ているのです。それは政府委員でもいいですが、そういう矛盾を今まで認めておられますか。

長田裕二郵政大臣官房人事部長

○説明員(長田裕二君) ただいまの三重県の御薗の例でございますが、私ども承知しておりますところでは、ある交通会社の支配人の者が特定局長に就任いたしましたところ、その後腎臓炎を発病いたしまして、その結果辞意を表明して辞職した、そういうふうに承知しているわけでございます。

光村甚助日本社会党

○光村甚助君 それはね、病気だったからやめたとおっしゃれば、その通りかもしれないが、実際は違うんですよ。交通会社の支配人とおっしゃるけれども、自分が作って、出身は自動車の運転手であることに変わりない。私は自動車の運転手が悪いということは言いませんよ。それを任用するときでも、自動車の運転手をやった人と、伊勢の郵便局の主事をやって熱心な人と、どちらがいいかということを追及している。ところがその人が適任だとおっしゃるから、しかしこういう人をやったらまずいですよということを何べんも警告を発している。結果的にはそうだった。出勤は十一時か十二時にならなければ出てこない。出てきてみたって、特定局長としての全然値打もない。病気という名目で投げ出したことは事実なんですよ。私はそういうことをここで究明して、あんたに認めてもらおうとは思いませんがね。今までの任用のあり方というのはいつもこうなんです。実際なんです。大臣は自民党の方でありますが、私は自民党の代議士が推薦されても、りっぱな人ならいいと思うのです。いいのだけれども、りっぱでない人を過去においてこうして押しつけて、いつも組合側とも摩擦を来たしている。私は郵政省二十何万の職員のうち、特定局に勤めている人が、三十年勤めても四十年勤めても特定局長になれない。部外からぱっと若い人が任用されてくる。これで郵政事業がうまくいくなんということは私は考えていない。ただ大臣は、組合とか、そういうものを相手にして一生懸命やってもらうということをおっしゃるのですけれども、そういう局長の任用の面なんかからでも考えなければ、いつまでも下積みになって、局長にもなれない。それを部外からぱっと若い人を持ってこられて、郵政事業のためにやってくれと言ったって実際やれますか。その点まずお聞きしたいと思います。

小金義照自由民主党郵政大臣

○国務大臣(小金義照君) 人事はなかなかむずかしい問題でございますから、ただいま御指摘になりましたような弊害がないように、できるだけ選考にあたっては公正を期して、管理者としてりっぱな能力を発揮できるように、また使われる者も気持よく働けるように、また全部に対しても希望が持てるような方針を作っていきたいと思っております。

光村甚助日本社会党

○光村甚助君 ここで一つの局々をあげて問類にすることは私もどうかと思いますけれども、大きく問題にされている一、二の局の例をとって質問しますから、これは政府委員の方でけっこうです。  鹿児島県に小湊という郵便局の局長が欠員になっていて、これは一年くらいまだきまっていないはずなんです。これも郵政職員の中からなりたいという人がいるし、これは組合でも非常に尊敬をされているし、地元の人も、この人をなってもらいたいといって非常に要望が高いわけなんです。ところが部外者を任用しようとしている。この部外者が前の局長の親戚だったか何か知りませんが、そういうことです。聞くところによりますと、これは私は聞いただけの話ですが、この部外から任用されようとしている人が、この間公安調査庁の発表によるところの一つの右翼団体に指定されているところの右翼に関係しているということを聞いているのですが、将来もしもかりに、郵政従業員や、あるいはそこの土地の人の反対を押し切って、こういう右翼に関係している人を局長に任命して、もしもこれが社会に及ぼす影響、問題を起こした場合の責任、そういう問題について一つお答えを願いたいと思います。

長田裕二郵政大臣官房人事部長

○説明員(長田裕二君) ただいまのお話の鹿児島県の小湊の局の局長に希望している者の一人が、右翼団体のあるものと関係があるということを、別の候補者を推薦している向きの方から郵政局に対してそういうお話がありましたそうでございまして、郵政局は監察局と共同いたしまして、さっそく調査をいたしましたところ、その志望している者の学生時代の友人がその団体に関係している。その本人は、その団体の一人であるという友人とときどき行き来をしている。そういうことは認められましたが、本人がその団体に関係しているということは認められない。そういうような結論に達したようでございます。

光村甚助日本社会党

○光村甚助君 まだ郵政当局の方ではいずれを任命されるともされていないいようですから、結果論を申し上げるにはいきませんが、そういう人と郵政部内で働いているまじめな人とを比較して、あくまでもそういう部外者が適任だとお思いになるのですか。

長田裕二郵政大臣官房人事部長

○説明員(長田裕二君) 大体志望者が三人でございますが、三人につきましていろいろな点から十分調査をいたしましたところ、その中の一人である——ただいまいろいろ御指摘になりましたその一人が、やはり小湊の次の局長としては適任だという考えを、現地の方ではいろいろ調査の上、そういう考えを持っているようでございますし、私どももそういう考え方が現在誤りだという立場には立っておりません。

光村甚助日本社会党

○光村甚助君 もう二つほど例を引きますが、鳥取県でもそういう問題が一つあるようでございます。これは県庁の役人をしている人と酒屋さんと両方が希望される。私も自民党の代議士から頼まれたこともありますけれども、さっきから同じようなことを何べんも言うようでありますが、実際郵便局長といったら、事務もやらなればならないし、人も使わなければならない。酒量さんも県庁に勤めている人と、ほんとうにあなた方は酒屋さんを適任だと思うのでありますか、ただ言葉の上で適任だとおっしゃるならそれもいいが、しかしこういうところが将来問題を起こしたときに、遺憾であっただけでは済まないと思います。やはりあなた方が任命されたのだから、そういう失敗があったら、自分が失敗だったということを認めたら、職を退くくらいの責任がなければ、どんどん人事部長から経理局長になったり、保険局長になったりして、これは責任がないでは済まないと思います。ただ私が言うのは、二十何万の郵政従業員の中には不遇な人もあるのだから、比べて、たとえば五分心々ぐらいであっても、あるいはこっちが四分五厘、向こうが五分五厘ぐらいであっても、これは従業員の方から任命して、ほんとうに郵政事業に尽くしてもらえるような人を任命するのがほんとうの郵政当局の考え方じゃないかと思います。  それからもう一つついでに聞きますが、鹿児島県でまた問題が出ようとしております。ここでも簡易郵便局が昇格されようとしている。それにまた郵便局に長く勤めた某局の主事さんが立候補している。そこを志望して土地を買いに行ったところが、簡易局の方からなろうという人が、土地を買わさないようにじゃまをしている。私はこういう人が非常に適材適所とは言えないはずだと思う。土地を買うのまでじゃまをした、そういう人が特定局長に適任だということであったら、幾ら大臣が組合に対して郵政事業を訴えて、一生懸命やってもらって、世間の信用を回復したいとおっしゃるけれども、片方でこういう任用のやり方をやったのでは、私は組合ばかり責められないと思う。よくこういう点を大臣も研究されて、ほんとうに従業員の側で、ほとんど、何といいますか、成績の悪い人ならいざ知らず、成績のそういうりっぱな人がおったならば、私はなるべく部内者を任用するのがほんとうだと思うのですが、それを大臣にお聞きしたいことと、さっきの鳥取県と鹿児島県のもう一つの簡易郵便局の昇格の問題について、これは事務当局でけっこうです。

小金義照自由民主党郵政大臣

○国務大臣(小金義照君) 重ねてお答え申し上げますが、できるだけ私は今の光村さんの御発言のようなことを体しまして、人事を公平に、そして郵政事業のためになるような人を持っていきたいという方針で進めます。

長田裕二郵政大臣官房人事部長

○説明員(長田裕二君) 先ほどもお話の鳥取県の新設の特定局の問題でございますが、ただいまお話のように、県庁に勤めている者、それから現在酒類の販売業を営んでいる者、そのほか数名の候補者がございまして、その局の局長といたしましては、その酒屋、酒類の販売業をやっておる者を考えたということもありましたことは事実でございます。県庁の役人という人については、もちろんそういう経歴から伴う長所もございます。それからまた、酒類販売業をやっている人については、その土地に住んでおるとか、あるいはその他のいろいろな人柄とか、要するにすべてを総合的に判定いたしまして、その場所での特定局長としてはどちらが適任か、そういうような判断をして取り進めたと私は考えておるわけであります。もっとも、現存は別な考え方で取り運ばれているようでございます。  摺ケ浜につきましては、目下熊本郵政監察局で調査中でございます。

光村甚助日本社会党

○光村甚助君 あなたと私と考え方が違うから仕方がありませんがね。酒を販売している人と県庁に勤めて係長をやっている人と比べて、あなたは特定局長に任用する人は酒を販売している人が適任であるとおっしゃるのですか。

長田裕二郵政大臣官房人事部長

○説明員(長田裕二君) 結局職業よりも本人だとか——職業も考慮すべき一つの要素かもしれません。その職業に伴いましていろいろと経験などが違って参りますし、本人の能力とか経歴だとか、地元との関係だとか、その値いろいろな要素を考えて取り進めていくべき事柄だというふうに考えるわけでございます。なお、ただいま御指摘のありました局は、みんな部外者から任用するということで強い御批判があるわけでございますが、特定局長の任用を総体として見ますれば、部内から任用されておる数の方が相当多いわけでございまして、特に部外に力を入れているわけでも何でもないことは、先ほど大臣から御答弁申し上げた通りです。

光村甚助日本社会党

○光村甚助君 だからあなた方がそういう考えだから郵便局というのが世間からなめられるのですよ。実際だれが聞いたって、酒を販売している人と県庁の役人をしている人と特定郵便局長どっちが適任であるか、片方がよほど悪人でない限り、ここで答案書かせたら、あなた以外全部県庁の役人が適任だと書きますよ。そういうことをあなた方がやるから、昔から三等郵便局といったら世間からなめられて、今でも請負制度だと思っている人がたくさんいる。よけいなことかもしれませんが、私の知っている人でこういう人があります。戦争に行って両足がない人に何か仕事を探してくれと聞かれたから、お前は三等郵便局でも買ったらどうだと言っておいた。世間ではこのくらいにしか考えていないのですよ。特定局というものは金で買える。材木屋さんから馬力から、金があれば三等郵便局を買えるという考え方を世間が持つということは、あなた方がまだこれだから——私の言っていることを腹の中でほんとうだと思っているかい。自民党の代議士とか、大臣やった人あたりから圧力をかけられて、あんた力も気の毒だ。しかし郵政事業を世間から認めてもらうには、やはり郵政省に勤めておる官僚がきぜんたる態度をとって、圧力がきたってはねつけて、従業員の中に優秀な人があれば、そういう圧力に屈せずにどんどんやってこそ、郵政事業というものの価値も上がるんです、目先だけで郵政事業の云々を言わず。  これ以上議論はしませんが、少なくとも郵政官僚というものはきぜんたる態度をとらなければ、今の人を言うわけじゃありませんが、失言になりますから、予防線を張っておきます。昔から郵政省と農林省は低能省といわれた。そういう時代もあった。ところが最近よくなって、そうして郵政省が信用回復するといったらおかしいけれども、どうしてほかの公務員と同じように世間から見られないかということ。話が余談になりますが、人間が足らなくても何でも、郵便物がおくれれば、郵政省がだらしないといわれる。山の中に新聞一つ持って行く、これも一円、まるで郵政職員というものは奴隷か何かのように世間から思われておる。こういう信用を回復するということは、本省あたりより、あんた方がきぜんたる態度をとらなければ、これは郵政省の権威といったらおかしいけれども、世間に認められるということはないですよ。そういう点で、答弁を求めようとは思いませんが、もう少ししっかりした信念でやってもらいたい。私はくどくど言いますが、馬力屋さん、酒屋さんでも、金を持っていれば特定局長になれるんだという、そういう制度は今後廃止してもらいたいということを、要望して、私の質問を終わります。

永岡光治日本社会党

○永岡光治君 ただいま特定局長の任用の問題について、同僚の光村委員から質問がありまして、多少おくれて参りましたものですから、少し質問が重複するかもしれませんが、これは私たちが地方を回りまして、実際身につまされて感じておることでありますので、特にこれは責任ある大臣から御答弁いただきたいと思いますが、ただいま光村委員から、あらゆる角度からいろいろ論議されておるようでございますが、もう一つこの問題について大切な観点から私はお聞きしたいと思うのでありますが、それは局をやめてから後における就職という問題ですね。ほとんどこれは本省局長クラスになりますと、何とかめんどう見られやすい立場にあるわけですが、長年郵政事業に奉職をいたしましても、定年でやめる。やめたあとの生活はまことに同じかまの飯を食った同僚として見るに忍びない状況にあるわけでございます。これは実際でございます。そこでそういう方々のめんどうを郵政当局が見ていただきたいといっても、なかなか思うように、これは誠意はあるのでございましょうけれども、実際問題としてそういう解決は見ていないようでございます。そこで特定局長でもさせていただければ、ちょうど学校にやって出費のかさむ年令層でやめる人がたくさんあるわけですから、特定局長を希望した。しがしどうも政治的な圧力で部外者から持ってくる、こういうケースが相当あるようでございます。  私はこういう観点から見ますと、今光村委員が質問されましたように、部内に希望者がなく、適任者がないというならこれは別であります。別でありますが、熱心に希望しておるにもかかわらず、その生活権まで奪って、なぜ私は部外者を、しかも今お話にあったような酒屋だとか、あるいはどっかのほかの商売をやっておるとかいう者まで局長にしなければならぬ理由がどこにあるのかと私は思うのです。こういう例はしかししばしば行なわれておるのです。これは官僚ですから、官僚を責めるわけには私は参らぬと思うのですが、責任ある大臣として、十分考慮してもらわなければならない問題だと思うのです。従って、原則として、特定局長に任用するのは、まず部内者を採用すべきであって、その部内者に希望者もない、適任者もないということで、さてどうしようかという場合に、今ある任用規程のこれは例外ですからね、どの大臣に聞いても、部外者から採用するのが原則だとは言ってないわけですから、そういうような部外者というものは、よほどの万々やむを得ない場合にのみ考えるということでなくてはならぬと思うのでありますが、大臣はこの点についてどのように考えているのでありますか。

小金義照自由民主党郵政大臣

○国務大臣(小金義照君) 特定郵便局長の任用の方針につきましては、今光村先生にお答えしましたが、これは今までのところ、私の研究したところでは、今の方針を変える必要はないのじゃないか。いきなり部外者を原則とするというふうに持っていくところまで、私はまだ踏み切っておりません。と同時に、今までの実績を見ますと、やはり今永岡さんが御指摘になったように、三十四年度の特定郵便局長の任用状況を見ましても、部内外の区別を見ますと、部内者が六百二十九人、部外者が百二十九人というふうに、やはり圧倒的に部内者の方が多い。それで、なお今のような御発言もありますので、これはどこまでもその土地心々の実情もございますから、公平にその土地のため、また郵政事業の発展のためにもなる人という基準で進めて参りたい、こういうふうに考えておるのであります。

永岡光治日本社会党

○永岡光治君 大臣の今の答弁の中には、部外者を原則として採用する考えはない、これは当然です。私はそう言っているのではなくて、部内者が優先しなければならないということを言っているのですから。その方針を持っておいでになるのかどうか。

小金義照自由民主党郵政大臣

○国務大臣(小金義照君) 私の言葉が違ったかもしれませんが、私は、部内者を最優先に考えるというところまでまだいっていない、こういう意味でございます。どこまでも、今の選考といいますか、任命の基準を置きまして、それに適する者ということでやっていきたい、こういうふうに申し上げたわけであります。

永岡光治日本社会党

○永岡光治君 そういたしますと、大臣のこの考えというものは、部内者も部外者も同列に見ていく、こういう考えのように聞こえるわけですが、それでは長年郵政事業に奉公して——しかも特定局というところになりますと人事異動もございませんし、非常に芳しい立場にあるわけです。一つの希望としては、せめてやめるときまでにはこの局長をしたいという希望が私はあると思うのです。実際私は承っているわけです。そういうものを、希望があれば、あなたはそれをはねのけてまで部外者を採用する必要はないのじゃないか。例をあげるとたくさんあるのです、聞くにたえないようなことが。今、光村委員からありましたけれども、依然として特定局長を私有化しようという考えを持っている。いまだにその観念が抜けないのです。そのことが非常に郵政事業の権威の上からもおもしろくない点がたくさんあるわけですから、私はそういう考えでなくて、まず部内者に希望があれば、それを優先的に考慮するということでなくちゃならぬ、こういうことでいくべきじゃないかと思うのですが、大臣に重ねて私のこの質問に対して答弁をはっきりしてもらいたいと思うのです。

小金義照自由民主党郵政大臣

○国務大臣(小金義照君) 昭和三十三年——二年、三年をかけて研究された特定郵便局制度の調査会等から答申されたものも私はよく読んで研究いたしましたが、やはり部内者を優先するということをきめちまうのもどうかと思うのです。現実的には、今統計で申し上げましたように、圧倒的に部内者出身の特定郵便局長が多いようでありますから、ある程度まで現実には部内——それは場合によってその土地に部外者で希望者がなかったのかもしれませんけれども、今のような特異な、特別な例は別といたしまして、大体今の方針で私はよろしいのではないか。それでもまだ七百五十八人の中に百二十九人が部外者だということが昭和三十四年に現実に出ておりますから、それもみなひっくるめて、部外者を退けてまで部内者だけという、あるいは優先というところまで、まだ私は踏み切る決意はできておりませんのです。

永岡光治日本社会党

○永岡光治君 それはどこに理由があるのですか、なぜ部内者を優先さしてはいけないか。

小金義照自由民主党郵政大臣

○国務大臣(小金義照君) これは特定郵便局のいろいろな普通郵便局と違ったと申しますか、まあその土地の繁栄のためにも、郵政事業のためにもということになりますと、幅の広い選考基準を置いた方が私はいいと思っております。

永岡光治日本社会党

○永岡光治君 たとえばどういう……。具体的に幅の広い、土地のためになるとか、郵政事業のためとか、そういうのはどうしてそういう部外者がいいのですか。

小金義照自由民主党郵政大臣

○国務大臣(小金義照君) その土地で非常に信頼があって、あの人が局長になるなら従業員もいいし、近所の人も協力するというような人があれば、それは私は特定郵便局長としていいのじゃないかと、こう考えております。

永岡光治日本社会党

○永岡光治君 ですから、それはもうレア・ケースですね。

小金義照自由民主党郵政大臣

○国務大臣(小金義照君) まあレア・ケースか何ケースかわかりませんが、現実の統計から見ますと、はるかに部内者が特定郵便局の局長になっているより少ないということを申し上げます。

永岡光治日本社会党

○永岡光治君 それは少ないという数字は示しておりますが、私はその数字でも多いと思うのです。むしろ二割をおそらくこえている数字じゃないかと思うのですがね。それでその二割の数字の今示された中に、光村委員が例をあげたような、そういう一つのこれは例でありますが、ああいう場合を経て、部外者の圧力に屈しているのが多いのです。これは多いのです。たとえば自分のお家騒動まで起こすような問題まで起こすとか、どこかよそに勤めているのをわざわざ、自分の局にりっぱな代理がおるにもかかわらず、それをはねのけてまでよそから移入している。事情を聞いてみると、某代議士から非常に頼まれて、もうどうしようもないのだ、こういう例が非常に多いのです。ほとんど私はその中には多いと思う。だから私は、どうしても郵政事業の権威を高めるという上におきましても、そうだと思うのです。また、私は言いたくないと思うのでありますが、おそらく地方に出張された方でも、郵便局にお寄りになったらわかると思うのですが、大体部外者の方が勤務成績はよくないと私は見ております。おそらく、勤務時間やその他を見ましたならば、具体的に例をあげろと言われたらたくさんあげます。あげますが、やはり部内の経験があって、初めて私はその事業がもっておると思うのですけれども、それが希望者がない、これはまた成績が悪いというのは、これは別であります。普通局と特定局と区別する理由はないのです。もしあなたのおっしゃるようなことであれば、普通局といえども、これは何も部内者を採用する理由はないのです。特定局と普通局とどこが違うのですか。普通局は部内者を任用しなければならぬ、特定局は部外者でもいいのだ、その理由はどういうところにあるのですか。

長田裕二郵政大臣官房人事部長

○説明員(長田裕二君) ただいまのお言葉の中には、部外の圧力に屈してやるというようなあれもございましたが、私ども自分で地方におりましたりした経験から申しまして、それは見方はいろいろございます。見方はいろいろございますが、まあただいまのお言葉のように、圧力に屈して、自分がおかしいと思うような者を、どうしても困ると思うような者を任命した記憶はございませんし、また私全国についてもそういうことであろうと思います。まあ考え方、見方の相違から、いろいろな御批判はいただかなければならないと思います。自分でそういうような認識のもとに、不当だと思う人事はやっておらないというふうに考える次第でございます。

永岡光治日本社会党

○永岡光治君 それはまあ担当者としては、私は当然そういう答弁になるだろうと思うのですが、長田さんのような場合には、あるいはなかったかもしれません。しかし私たちの知っているのは、そういうことじゃないのがたくさんあるのです。これはまあ例を現実に言っているのですから。だから、それはこの場限りの問題で私はいいと思うのですが、ただ郵政大臣として、普通局と特定局の区別の理由はどこにあるのですか。部内者でなければならぬとか、なぜ普通局長に、部内者と部外者を並列的に考えないのですか。

小金義照自由民主党郵政大臣

○国務大臣(小金義照君) 一般の官吏につきましても特別任用といいますか、そういうものはございます。だからその一般の経験者、あるいはその業務に携わった人でなければウナギ登りに上れないということは、郵政事業のような、特に普通局にまだ至らないような特定郵便局については、広くその土地に適した局長を求めるというような意味合いで特定郵便局の制度があるのですから、これはやはり沿革的なことも考えまして、特定郵便局が全国にたくさんある。そこで私は区別ができたので、今その区別をにわかに撤廃するには及ばないだろう、こう考えております。

永岡光治日本社会党

○永岡光治君 いや、私は普通局長と特定局長でどう違うかということを言っているのです。どう違って、特定局長は部外者でなければならぬということになるのですか。

荒巻伊勢雄郵政大臣官房長

○政府委員(荒巻伊勢雄君) 特定局と普通局の仕事の内容につきましては、現在におきましては相違はございません。ただ特定局というのは原則として総合服務をいたしまして、しかも仕事の量も少ないということでありまして、そこに仕事の管理をする上におきまして多数の課長さんだとか主事さんだとかいうものを置かないで、局長みずからが業務に相当精通しつつ、また内外にわたりまして局の仕事をPRし、また協力を求め、仕事が円滑に動くように、局長としても非常に努力をされるわけでございまして、現在までの特定局の実際面といたしましては、そういう局長さん方の仕事の采配というものが非常に大きな影響があるということを申し上げ得ると思います。普通局は非常に大局でございますから、課長制度あるいは主事制度、そのほか管理組織も比較的整備されているというようなことは、確かに普通局と特定局の現実の違いだと思います。  なお特定局長の任用につきまして、私ども前からやって参ります場合のことを申し上げたのでございまするが、要するに公正なる人選が行なわれなければならないという前提に立ちまして、監察官が候補者の方々に個々に当たりまして、あらゆる面から相当日数をかけつつ実態調査をいたして参っております。そうしまして、その調査を材料にいたしまして、郵政局におきましての現実の任用の判断をするということに相なっておりまして、いやしくもその監察の調査が情実にとらわれたり、あるいは圧力に屈したりというようなことではないのでありまして、その点だけははっきりと申し上げ得ると私は存じております。

永岡光治日本社会党

○永岡光治君 これは事務当局も私たち言っていることは十分わかっていると思うのですから、くどく質問をしようと思いませんけれども、それは皆さんが圧力に価しないと占ったところで、実際の問題として、出る順序としては、やはり圧力に屈した結論が出るわけです。これは僕らもよく知っているわけですが、おそらく官房長、全部とは言いませんけれども、相当あることは認めていると思うのですよ。今光村委員から質問されているように、問題のある局はそうたくさんないのですよ、大臣。たくさん問題のある局ほどやはり実は部外者の方が、どうも圧力に屈して、ほんとうは不適任と思われるような者を移入しているわけです。だからそういうときには、万人が納得するということになれば、部外者が出てきたら、あの局長じゃ困る、こういう者はだいぶあるわけですから、それにもかかわらず、なおそれを強行しようという態度があるわけですから、どうぞ一つそういうことのないように、同じ点数ならば、ぜひ私は部内者を優先してもらいたい。光村委員の言うように少々くらいマイナスの点であっても、これはやはり部内者を優先させるという親心でやらなければ、事務能率にも影響して参ります。この点をいま一つ考えてもらいたいと思います。  それから順序になりましても、部外者の人が二位でも三位でも、部内者が一位になっても、その部外者に任用される場合があるのですよ、実際問題として。ですからそういうことのないように、郵政大臣、職員はあなたを一応親と思っていますから、自分たちの生活を守ってくれると思っていますから、そういう点を一つ十分考慮して、今後の運営には誤りないようにしてもらいたい。

野上元日本社会党

○野上元君 ちょっと今の問題で関連質問をしますが、光村、永岡両委員の質問に対して郵政当局の答弁は非常に白々しいし、かつわれわれを説得する説得力を持たぬですよ。私は別の角度で大臣にお聞きしたい、事務当局はいいですから。現在特定局長の任用問題をめぐってトラブルのある局があるということをあなたは認識されておりますか、認めますか。

小金義照自由民主党郵政大臣

○国務大臣(小金義照君) 二、三あることを今承知しております。

野上元日本社会党

○野上元君 そのトラブルの原因は、特定局制度という制度そのものに内包しているものであるということをあなたは認めますか。

小金義照自由民主党郵政大臣

○国務大臣(小金義照君) それは広く部外者、部内者を問わず、適任者を任命するということになっているから、そこにそういうことが起こるのじゃないかと、こう私は一応考えておるわけです。ただ、今永岡さんが御指摘になりましたように、まじめに、優良な勤務成績を示された人の進路を遮断するようなことは、私はしたくないと思っております。

野上元日本社会党

○野上元君 あなたは、いわゆる制度の中にそういうトラブルの原因があるのだ、内包しておるのだということを認められたわけです。にもかかわらず、この制度は、あなたの方は今直ちにこれを是正する必要はないのだ、こう言っておられるのですが、それじゃ将来もトラブルが出ることを予期しながらあなたはその制度を固持していきたい、こういうことを言っておられることになるのだが、その理由は何ですか。

小金義照自由民主党郵政大臣

○国務大臣(小金義照君) 部外者から出て、りっぱに特定局長を勤めておられる人もたくさんありますので、一がいにこれを遮断してしまう必要はないと私は考えておると、こう申し上げたわけです。

野上元日本社会党

○野上元君 この問題はこのくらいにしておきましょう、きょうはこれ以上やると時間が長くなるので。しかしその点ではこの問題は、将来ずっと私は長く尾を引く問題だと思うのですよ。だからあなたの方も十分に検討し、ただ惰性でやっておるのだということしか、皆さんの中ではおそらく認識しないと思うのですよ。そういうものであるならば、いいかげんなときに決断をもって打ち切り、将来の禍根をなくしていくのが、私は郵政大臣の責任じゃないかと思うから、その点は十分に検討しておいてもらいたいと思う。  それで私は、別の問題について質問いたしますが、最近新聞紙上を盛んににぎわしておりますのは、郵便物の中から現金を抜き取るという犯罪事件であります。もう御承知のように、郵便の遅配問題で郵政省はたたかれ、今日また郵便物の中から現金を抜き取るというような事件がひんぱんに起こってくるということで、今日ほどこの事業の信用を失墜したことはないと思うのですよ。この点について、郵政大臣はどのようにお考えになっておるか。

小金義照自由民主党郵政大臣

○国務大臣(小金義照君) まことは遺憾な二つの事実でありまして、郵便の遅配、郵便の犯罪、特に、どういういきさつからか私知りませんけれども、現金を封筒の中へ入れて送るなんということは私ども実は考えたこともなかった。ところがそういう制度に改正せられまして、それを利用する。そうすると、適当じゃありませんけれども、何か当てずっぽうに、金が入っていそうだというような郵便物——金が入っていなくても被害を受けたという例を聞いておりますが、この二つともまことに遺憾だと思いますが、これをなくする方法としては、監察制度もございますが、やはりこれを根本的になくするには、従業員の生活の安定とか、あるいはまた非常勤を採用するにあたりましても、できるだけいい、まじめな人を採用するように心がけて、そうして、これは人間がやることでありますから、人間そのものがそういうことをしないという気持になってくれないと、ただ監督やら、あるいは法規でどんなことをいたしましても、やはり犯罪が多くなるので、そういう人間としての立場から、そういう悪いことをしてはならぬというふうに持っていきたいと思っております。

野上元日本社会党

○野上元君 昨年一年の犯罪件数を、郵便貯金、保険、その他に分けて発表してもらいたいと思う。

荒巻伊勢雄郵政大臣官房長

○政府委員(荒巻伊勢雄君) ただいまのお尋ねの資料につきましては、ただいま手元にございませんので、後刻お手元に差し上げるということでいかがでございましょうか。

野上元日本社会党

○野上元君 さっき委員の方を通じてこの資料を求めておいたんだが、まだこないのですか。

荒巻伊勢雄郵政大臣官房長

○政府委員(荒巻伊勢雄君) 監察局長に今連絡中でございまして、監察局長、これを持って参る予定になっておりますので、御了承願います。

野上元日本社会党

○野上元君 それでは監察局長が見えなければわからないというのじゃ、これお話にならないから、一応その数字の方は後ほど発表してもらうことにして、最近の傾向を見ると、どうもアルバイトの諸君によって犯罪が行なわれておるという傾向が非常に顕著になっておるんですが、その点は郵政当局としては認められておるのですか。

荒巻伊勢雄郵政大臣官房長

○政府委員(荒巻伊勢雄君) 遺憾ながら認めざるを得ません。

野上元日本社会党

○野上元君 なぜその危険なアルバイトをたくさん郵政省は雇っておらなければならぬのですか。

荒巻伊勢雄郵政大臣官房長

○政府委員(荒巻伊勢雄君) 現在の建前といたしましては、非常勤者は、時間的あるいは季節的に事務量が当該局におきましてふえる場合に、事業の必要性から見まして非常勤者でまかなう。もちろん超過勤務というようなこともその中にあるわけでございますけれども、非常勤者という建前上、時間的に臨時的に事務量のふえるものに対しましては、やむを得ず非常勤者でもってカバーしなければならないという建前で非常勤者を雇っておるわけでございますが、しかしながら、私どもは、現在の非常勤が比較的長期にわたっているという、つまり定員の不足ということも、これも過去のいろいろな事情から累積されておるわけでございまして、これらは極力本定員化する、本定員化する場合におきましては、その人の執務の状況だとか、あるいは公務員として真に将来にわたって適性であるかどうかというような、任用上のいろいろな点も考慮いたしまして本定員化されるわけでございますけれども、要するに、非常勤をなぜ雇っておるかというお尋ねに対しましては、事務員の臨時的な増加に対しては、やむを得ず時間的なアルバイト等を雇っておるというようなことで、その場合におきまして、はたしてそのアルバイトの学生の身元その他を十分調べておったかどうかというようなことになりますと、もちろん縁故者、その他学校当局等と、また、地元のいろいろな団体等とも協力をお願いいたしまして、間違いのないように極力見て参っておるわけでございますけれども、中にはそういう不心得な者が若干あったということは、まことに遺憾に思っておるわけでございます。

野上元日本社会党

○野上元君 あまり時間がないので、監察当局長に伺いますが、昨年一年の犯罪件数です。郵便、貯金、保険、その他に分けて知らしてもらえませんか。

莊宏郵政省監察局長

○政府委員(莊宏君) お答え申し上げます。昭和三十四年度におきまして発覚いたしました郵政関係犯罪の件数は、大体三千件でございます。正しく申し上げますと二千九百六十三件。その中で、郵便が約半数の千五百三千八件、為替、貯金関係が千六十七件、保険、年金関係が百三十四件、庶務、会計等共通関係が二百二十四件、以上が発覚件数でございます。

野上元日本社会党

○野上元君 その中に占めるアルバイトの数はわかりますか。

莊宏郵政省監察局長

○政府委員(莊宏君) 野上先生のお話のアルバイトというのが短期の非常勤というお話だろうと思いますが、残念ながら、ただいまわかりかねる次第であります。  それから、ただいま申し上げましたのは、こういった犯罪があったということがわかった発覚の件数でございます。

野上元日本社会党

○野上元君 対策を立てる場合に、犯罪の内容について、性格について、十分に分析をしなければ、適当な対策は立てられないのじゃないかと思うんですね。にもかかわらず、その犯罪の内容について、いわゆるアルバイトがどれだけを占めておるか、あるいは非常勤がどれだけを占めておるか、あるいは本務者がどれだけを占めておるかというようなことがわからなければ、対策は立たぬのじゃないか。

莊宏郵政省監察局長

○政府委員(莊宏君) 昭和三十四年度におきまして、先ほどは発覚した犯罪件数を申し上げたわけでありますが、実際に検挙いたしました被疑者の数の方から申し上げてみますと、部内の被疑者が三十四年度におきましては総数で六百二十九名、そのうち、非常勤者、これは先ほどお話の短期のアルバイトの人のほかに長期の人を含むわけでありますが、非常勤者が百四十七名、割合といたしまして二割三分強、こういうことになっておるわけであります。なお、その中で郵便関係が問題が多いわけでありますので、分析をいたしましたところ、三十四年度におきましては、六百二十九のうち二百六十一名という被疑者が郵便関係でございます。このうちで非常勤者が百三十七名、その中で、ただいまお話のございました短期のいわゆるアルバイトと申しますのは五十九名、こういう数字になっておる次第であります。

野上元日本社会党

○野上元君 それで、今後、監察としてはどういう態度でこの犯罪防止に臨まれようとしておるか、簡単でいいから御説明願いたい。

莊宏郵政省監察局長

○政府委員(莊宏君) 監察局といたしましては、このような犯罪が郵政部内において行なわれるということは、まことに遺憾のきわみと存じます。従いまして、私どもは、その事前防止、また、残念ながら、発生いたしました場合には、徹底的にこれを洗いまして、悪いことをした者をとらない、その後に続く者なからしめるようにする、こういう考えでやっておるわけであります。いろいろと犯罪が多い事態、また、非常勤職員に犯罪を行なう者が多いという事態につきましては、関係部局にも連絡し、地方局長会議等があります場合には、繰り返し地方局長にも申しまして、職員の採用、訓練等に十分意を注いでもらうように頼んでおる次第であります。

野上元日本社会党

○野上元君 本日は時間がありませんので、私の質問はこれで打ち切りますが、なお、私は納得できない面がありますから、次回にこの問題についてはまた質問をいたしますので、それまでに十分に資料を整えてもらっておきたいと思います。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 ちょっと議事進行について。

鈴木恭一自由民主党

○委員長(鈴木恭一君) 速記ちょっととめて。   〔速記中止〕

鈴木恭一自由民主党

○委員長(鈴木恭一君) 速記始めて下さい。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 七日に大臣から所管事項の説明を伺いました。その中で、特に従来から本委員会で問題になっておりました国内外の通信の基本政策について、遺憾ながらお触れになっておりませんでしたので、この機会に、私はまず基本的な問題について二、三大臣の所見を承っておきたいと思います。  その一つは、御承知の通り、郵政大臣の所管事項は非常に広範にわたっております。私は、逓信省以来長い歴史がありますから、そういう歴史を無視することはできないと思いますが、塊状の電波行政の飛躍的な発展、さらにまた国内における電電事業の飛躍的な発展、こういう点から考えまして、特にまた国際的な通信分野というものも非常に拡大をされてきておりますので、この際、現行の郵政省所管事項を、郵政省設置法によって規定されておりますような所管事項を、もう少し細分化して、機軸的な運営のできるように組織機構について改革を加える必要があろうというふうにも思うわけでありますが、この点について大臣は御研究になっておりましたら、一つお答えをいただきたいと思うのでございます。

小金義照自由民主党郵政大臣

○国務大臣(小金義照君) 御指摘のように、経済も大きくなり、人口もふえる、国際間の通信も非常にひんぱんになりますので、通信事業全体についての省の考え方を、私今研究いたしております。ここでまず部外者の皆さんの学識経験を拝借いたしたいのでありますけれども、とりあえず、部内に官房長を中心にそういう研究する機関をこの間設置させまして、今着々やっておりますけれども、まだどうしたらいいかという具体案には私としては到達いたしておりません。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 部外の専門家によって、何か、委員会でございますか、そういうものをお作りになったそうですが、これはどういう性格——まあ諮問機関だと思うわけでありますが、どういうことを諮問しようとしているのですか。ただ発足、はしたという大臣のお話ですが、そういう性格なり目的をきめないで、郵政省が基本的な政策について諮問をしようとする際に、全然案を持たずにお臨みになるような、そういうものでございますか。

小金義照自由民主党郵政大臣

○国務大臣(小金義照君) いや、そういうことが大事なものですから、まず部内の考え方、これを深く掘り下げて研究して、それで今鈴木さんの御指摘のような、外の御意見を、あるいはお知恵を拝借するというふうに持っていくのが順序だと思いまして、とりあえず、部内に、官房にそういうような機構を作りまして、部内で今研究を始めたところでございます。大へん手ぬるいとおっしゃれば手ぬるいようなことでありまするが、私の意欲としては、そういうふうに御指示になりましたような点もありますので、とりあえず、やはり部内の考え方をまとめて、そして部外のいろいろなお知恵を拝借して、できるだけいい機構なり、あるいは運営を進めていきたい、こう考えております。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 その際に、国会はもっと高い立場から政策を論じなきゃならぬと思うわけでありますが、大体その委員のメンバーとか、そういうものはどうお考えになっているんですか、この部内の委員会について……。

小金義照自由民主党郵政大臣

○国務大臣(小金義照君) 部外の方々のお知恵を拝借する場合については、どういう方法がいいか、まだ、断片的には多少考えておりますけれども、部内の、今のような総合的な通信政策につきましては、とりあえず、大臣官房の官房長を中心にして今作りまして、その研究を進めさせております。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 それは郵政省の官房長を軸にしておやりになるのですが、その際に、いろいろ国際電電、電電公社、それから電波関係、それから放送送関係、まあ分野を拾えばそうなると思いますが、そういう代表的な立場に立つ人たちも当然お入りになると思うんですが、その点いかがですか。

小金義照自由民主党郵政大臣

○国務大臣(小金義照君) その主任になっておりまする官房長から説明をさせていただきます。

荒巻伊勢雄郵政大臣官房長

○政府委員(荒巻伊勢雄君) ただいま大臣からお答えのございましたように、総合通信政策というものにつきまして、まずその問題を電気通信の面においてはどうしたらいいのか、有線、無線はどうしたらいいのか、郵便事業の将来についてはどうしたらいいのかということで、問題点を官房を中心にいたしまして提出して、この問題を解決するのには、さらに発展的に、対外的にどういう委員会、その他の組織において最後の決定を下さるべきかというような点までにわたりまして、私どものところにおいて検討をしているわけでございます。もちろんその検討の段階におきましては、NHKだとか、電電だとか、国際だとかの関係の方にも委員として委嘱をいたしまして、作業面では広くそういう方面にわたった討論を加えたものを内部的に作業いたしまして、省としての部局長会議なり、あるいは省議等に付議され、さらにそれを外の関係の、組織等を新たに作られますれば、それらのものにも付議された上においての最終決定をする。従いまして、現在におきましては、そういう作業面におきまして討論が加えられつつあるというような次第のものでございます。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 そうするとその委員の構成もまだきまっておらないようなんですね。事務的にこういうものを作ろうという構想に立って準備をしている、こういうふうに理解してよろしいのですか。

荒巻伊勢雄郵政大臣官房長

○政府委員(荒巻伊勢雄君) 内部的な組織でございまするので、総合政策委員会というような名前のもとに、内部に組織ができましたものでございます。そうしまして、官房長を中心にいたしまして、電波局、電気通信監理官室、関係部局の次長、審議官、そのほかに必要に応じて部内の専門家に委員を委嘱するというような構成でございまして、どこまでも内部的な作業面におきましての委員組織というようなものでございます。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 そうすると、大臣のおっしゃったそれぞれの関係の委員を委嘱するということは、いつおやりになるんですか。

小金義照自由民主党郵政大臣

○国務大臣(小金義照君) 正式に委員会あるいは協議会、また名前は懇談会になるかわかりませんけれども、それは今の省内の作業が進みまして、その進み工合によってなるべく早くそういう方々の周知を集めて改善を加える基礎を作っていきたい、こういう考えですから今申し上げるまだ段階には至っていないのです。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 これは私は一つの進歩だと思います。その点は具体的に率直に敬意を表します。今まで何回か論じられて、具体的にそれを解決しようとする努力の一片すら見えない。それを非常に残念に思っておりました。しかし大臣が就任されて日も浅いわけですが、せっかく基本構想について御研究をいただくというので、そういう委員会を作っていただいたことは非常にけっこうですから敬意を表しますが、問題はその委員会の運営ですよ、ですから、ただ単に事務的に作業を進めるとはいいましても、やはり将来は部外の点もからんでくるでしょうが、部外に向かって諮問をする一つの構想をまとめるものだと私は考えるのですよ。従って、やはり郵政省が監督椛を持っているのですから、省が主体になっていくことはけっこうですよ。しかし、やはり将来広く公論を起こすということで多数の意見を聞くことが大事ですから、特に大臣が今指摘されたような関係の方方にも積極的な協力をいただくという立場に立って、私はこの委員会の運営をしていただきたいと思います。それからその中で、これは今から言うのもどうかと思いますが、私が年来言っております電電事業一つとりましても、電務局を設置するということも、私は終局的に問題があるのは、現在のような電電公社の組織機構の中に私は問題があるということなんです。ですから、もう少し電電公社というものが公社らしい形態になって、自主性というものを確保されて、そして大局的な政策の監督を大臣が持つという立場に立っていきますれば、私は電務局を作られてもけっこうだと思う。私は電務局を作って何をするかというのが問題だ。現在のような準禁治産者から禁治産者に今や移行しているような電電公社経営というものは放置することはできないと思う。私は何回も言いますように、二十九年、三十一年と公企体審議会からも答申が二回も出ておりますよ。そういう答申について真剣に考えて、今電電公社が積滞を抱えて努力していますが、なおかつ国民から批判を受けるということは、その体制が十分できていないからだと私は思うのです。従って、そういう機会にぜひ公社形態についても答申の趣旨も尊重して織り込んでいただいて、ぜひ郵政省がそれに立って、電務局を作られるか、あるいは他の省を作ってそういう関係のものを分離してやるか、これはまた論が分かれるが、そういう立場に立って私はやっていただきたいと思う。たとえば電波行政もそうですよ。郵政省の中に内部局としてありながら、これは一般会計の会計制度を施行されているために——これはあらためて電波関係申し上げますが、非常に苦労しているのです。こういうものはやはり何とかして三公社五現業並みのところまで持っていく努力というものを制度上考えていただかないと、根本問題は解決できないですね。皆さんの御苦労もわかりますけれども、問題はその制度にあるのですよ。従って、その制度を抜本的に考えていただくということも十分取り入れていただきたいということも私は考えますので、この点は強い希望として大臣に申し上げておきますが、尊重していただけますか。

小金義照自由民主党郵政大臣

○国務大臣(小金義照君) 御趣旨承りまして、できるだけ尊重いたします。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 次に、一つ国際通信についてお尋ねしたいのでありますが、特に日本が国際的に日本の持っている技術なりあるいは製品というものをどういうふうに進出していくか。そして特にまあ後進地域といわれるアジア・アフリカ、あるいは中近東あたりに対して日本のすぐれた通信機材というものをどんどん輸出していく、技術も協力していくという立場をとることが焦眉の急務だと思います。そういう意味において、今までも論議されておりますが、なかなか政府が腰を上げてくれない。従って御承知の通り、アジア通信協力会議というものが発足しました。多少政府の補助金も出ておるようでありますが、こういうものが窓口になって、とにもかくにも、後進地域に道を開こうというワン・ステップを踏んでいるのです。私は現在これは政府が大局的に乗り出していくべきだと思うのです。そういう政府が施策を持たないから、民間におってやきもきする人たちが黙っておれないでやるのですよ。私はこれはもう転倒していると思うのです。ですから、そういう意味においてこの国際通信に日本が協力する立場というものは非常に強く買われていると思いまするから、これらの点について大臣の現行の公社法なり、あるいはいろいろな諸法例に照らしてみて、どこに日本の政府が積極的にそれらに協力することができない原因があるのかどうか、あるとすれば、それをどういうふうに解決していこうとするのか、この点を伺いたいと思います。

小金義照自由民主党郵政大臣

○国務大臣(小金義照君) これは民間で進めるのもけっこうでございますが、政府としても、できるだけその道を開いていくべきだと思っております。今、賠償に関連して電気通信施設を日本が、後進地域というとしかられるかもしれませんが、そういうところに電気通信やその他の通信設備の賠償をそれでやる、これも一つの方法であるし、また、海外の開発基金もできましたから、そういうようなものを通じてやる、また直接必要があれば政府が乗り出す場合も考えられますけれども、これらはまだ具体的に私詳しく承知しておりませんので、今おっしゃったような立場から一つ一つ取り上げまして、できるものを予算化し、あるいは海外に交渉を持つというふうに進めて参りたいと思っております。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 具体的な問題として一つお伺いしたいのは、先般私新聞紙上で拝見したのでありますが、読売の正力社長が大へんカラーテレビについては熱心におやりになっております。あの記事によりますと、ペ総統に対して日本のすぐれたカラーテレビを一つ導入してやってみたらどうかという進言をしたらしいのですが、向こうも大へん歓迎をされて、具体的な動きとしては、川島正次郎さんあたりも入っているようでありますが、話を進めているようであります。これは今二つの中国もございますし、いろいろ政治的に見ますと非常に問題があろうかと思います。しかし、私は今日中共といえども、御承知の通り昭和二十三年までは通信は途絶しておった。しかし二十四年に当時CCSがおりまして、CCS等の話し合いの中で対中共との通信をどうするかという論議が出たときに、CCSは、これはかりに中共政権であっても、通信というものは万民ひとしく享受すべきものであるし、これは政策とは別だということで、特にこれは黙認をしているのですよ。黙認というか承認して、二十四年以来対中共との間には上海を中心にしてりっぱに電信電話をやっておられるのですね。こういう一つの対中共の通信政策を見ましても、この際、正力さんの構想は、ただ中国に限っているようでありますが、それを一歩進めて、こういう電波関係を通じて日中の友好親善といいますか、そういうものを取り上げになっていく方法の方がいいと思います。  私はきょうここで聞きたいのは、正力さんのそういう動きについて大臣はどう把握されているか、相談を受けたことがあったとすれば、どういう構想でやるという御相談があったのか、それに対して政府はどういう態度をとられているのか、この三つをお尋ねしておきたいと思うのです。

小金義照自由民主党郵政大臣

○国務大臣(小金義照君) 実は今御指摘の点は、私も新聞紙上でちょっと承知しただけで、事前にも事後にもまだ具体的に私のところへは話を持ってきておられません。なお、事務当局にあるいはきているかもしれませんから、あったらお答えいたします。

西崎太郎郵政省電波監理局長

○政府委員(西崎太郎君) 今、鈴木先生から御指摘の件でございますが、ただいま大臣からもお話がありましたように、われわれ事務当局としても、この一月でございます、あの新聞紙上を通して承知したというわけでありまして、話それ自体は聞いていますが、われわれ郵政省としましては、この問題には関与しておらないわけでございます。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 大臣は新聞はごらんになったのですか。

小金義照自由民主党郵政大臣

○国務大臣(小金義照君) ちょっと見ましたけれども、今その内容は詳しく覚えておりませんです。ただ今あなたが御指摘になったように、蒋介石総統にですか、おれのところの技術を、資本ということはなかったかもしれませんが、何かカラーテレビがいいから、これを先にカラーテレビを普及したらどうかというふうな記事だったと私は秘隠しております。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 それはね、所管大臣ですからそういう問題は相談があろうがあるまいが、一応新聞を見て御承知になった以上は、御連絡をとるということが筋ではないでしょうか。これはもう全然わしは知らぬと、こういう態度でおられるのですか。

小金義照自由民主党郵政大臣

○国務大臣(小金義照君) 事柄によりまして——。私はカラーテレビの売り込みじゃないかと思ったものですから、コマーシャル・ベースに立っておるものだとすれば、私はむやみに口を出さない方がいい。しかし事がまあ通信関係になってきますと、これはまあ私どももそのままほうっておけませんけれども、ただそのテレビジョンを普及するということになりますと、コマーシャル・ベースに立っておるのじゃないかと私は思ったものですから、実は私自身としてはそのままにしておったのであります。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 まあ大臣のお考え方がそうであれば、私はそれに対して意見を差しはさもうとは思いませんが、とにかく、今度の電電公社の予算を見ましても、沖繩までテレビ、ラジオのマイクロ・ルートを新設しようという、しかもその施設、機材等については無償譲与しようとする立場に立って法律案を出そうとしておられるのです ですから、そういう沖繩という地位は、御承知の通り日本の領土ではないのです。しかしそこに住んでいる人たちは日本人である、こういうことでわれわれは同情おくあたわざるものがあるわけです。ですから、そういう部面に対して、たとえ領土がどうであろうと、文化の恩恵を与えようというあたたかい思いやりは私は否定できません。できませんが、これは非常に現在二つの中国があること、公社法、その他法律を出さなければできないというような立場もあるわけですから、そういうものが一方では進み、沖繩から台北を通じて高雄までということになりますと、当然想定されるのは、将来に向かっての国際的なルートですね。これも想定をしているのじゃないかと私は思うのですがね。それとの関連等について、今の大臣のお話では、わしはそんなのは新聞を見ただけで、コマーシャル・ベースでやると思っておったのだ、こうおっしゃいますけれども、いろいろな意味で国民は関連を持つと思うのですよ。それでは一歩進めて、中共とも通信については、政府間協定とか何とかを抜きにしても、論議は基本的に、さっき申し上げたような立場でりっぱにやっているのですね。ですから、そういうふうな点も、池田総理の予算委員会における答弁等をお聞きしましても、かなり弾力性のある御答弁をやっておるわけですから、郵便協定と違って、現にりっぱに国際電信電話というものはおやりになっている間柄なんですから、そういうことで電波というものを考えれば、やはり不離一体だと思いますので、そこまで関連をして考えなければならぬと思う。私はおそらくコマーシャル・ベースでやるとしても、そういう関係かもしれません。いずれにしても、政府を抜きにして直接やるということはできません。だからそういう立場で政府自体がもう少しこの問題について関心を寄せて、しかも担当の大臣は、その電波監理関係はあなたですから、いずれ通産にいった場合でも所見を求められるということは当然だと思うのですよ。閣内の意見まで私が立ち至って申し上げることは僣越だと思いますが、そういうわれわれ多少専門家から見ると、気持を打つのでありまして、あの記事を読みました以上、その後の電電の施策等から一連の関連性があるのではないかということを考えるのは当然だと思うのです。ですからそれだけまあ重要視しているのです。私はだからもう少し正力構想がどういうものであるか、大臣お確かめになる必要があるのじゃないでしょうか、それと、そういう機会があるならば、今申し上げましたような中共関係とも相談をするとか、そういうふうな立場をとって、現実に二つの中国があるのですから、ですから、これを私今どうせいということは触れませんが、この通信関係の面ではもう少し私は民族を超越したものがあっていい、そう思います。そこらに対しての配意をどうなされるか、大臣の所見があると思うのですよ。あったら答えて、下さい。

小金義照自由民主党郵政大臣

○国務大臣(小金義照君) 電気通信とか郵便とかいうものは、今おっしゃったように、これは実は人類全部が均霑すべき問題であって、これはまことにごもっともなんですが、ただ国を異にしておりますと、なかなか外交交渉にも入る場合がありますので、これはむずかしい。ただ、今の基本的な考え方は別といたしまして、沖繩の問題をお取り上げになりましたが、これはなるほど、統治権といいますか、政治は日本の手から離れておりますけれども、私は、一昨年の台風が何回も沖繩群島を襲ったその後十二月に参りまして、やはり今鈴木さんのおっしゃったように、非常に日本人だという強い信念といいますか、確信を持って、日本ともっと連絡をしていくというようなこと、それから昨年末には藤枝総件府総務長官が行かれまして、これが実現を見たのでありまして、沖繩はそういうわけで、現実に私ども行って、また向こうからも来て、そういうきっかけができたのであります。今政府間ということになりますと、一応外務省等も通じなければなりませんし、しかし今おっしゃったように、電気油化とかあるいはその他の通信問題は、広く人類愛と申しますか、人類共通のから出発すべきだという御意見は尊重いたしまして、このようにできるだけ努力いたします。ただ、大体正力さんがそういうことをおやりになるなら、こちらから言わなくても、言ってこられるじゃないかと思っております、正直に申しますと。だから私はカラーテレビが思うようにふえないから向こうへでも販路を広めてやろうという意味でじゃなかったか。私もその点は不注意と言われれば、そういうそしりは免がれませんけれども、そういうふうに考えておりました。しかしお説もありますので注意いたします。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 注意いたしますで、それは大臣がそう思ったら、やっていただけばいいですけれども、私は、ちぐはぐな点が政策上出てきておると思うのですね。たとえば東南アジアを見ましても、フィリピン、これは賠償とも関係がありますよ。ベトナム、タイ、ビルマ、こういう各地に対して日本が技術提携なり、あるいは現地に測量なり通信建設する場合に相談を受けて、これは電電公社法第三条というものがありますよ。論議のあるところですけれども、わしらはちょっと違法だと育っておりますが、解釈をすればそういう解釈も成り立つかもしれません。そういう拡大解釈をして、それらの地域に対しては積極的にとは言わないまでも、消極的にでも協力しようという態度を一方ではとっておるのです。私はマイクロ・ルートというものは、なるほど正力構想というものは前からあります。マウンテン・トップ方式というものは前から正力さんの念願のようです。しかし、われわれマイクロ・ルートはどうしても政府がやるべきであるという意見をとってきたのです。歴代内閣も、田中角榮大臣以来そういう線をとってきていることはけっこうであります。しかし、そういう線をとるとすれば、かりに台湾であっても、一貫した方針でやるならやって、政府が乗り出して、政府の機関である電電公社があれば、それが積極的にやるとか、政府がやるというか、援助するなり、その方針を貫く、だめならだめで、民間ベースに乗せてやるなりの、そういう基本的な政策がないじゃないか。私はそこを責めているのです。ベトナムの問題について国会で論議になりました。いろいろむずかしい。いろいろむずかしいけれども、多少なり業務に支障がない限りは協力しようという態度をとっておるわけです。だから台湾にそれができないということはないと思いますね。だから正力さんの構想というものは、私もまだ聞いておりませんので、新聞程度のお話で、ここで論ずることは軽々だと思っております。しかし、ただ事が事だけに、もしこれを正力さんがやるにしても、政府がやるにしても、もっと国際的な問題が起きはしないか。それは対中共の問題ですね。どうしても、北ベトナムと南ベトナムと同じように、朝鮮でもそうですよ。やはり交渉の仕方もむずかしいと同じように、これはなかなか事はめんどうですよ。従って、もし正力構想でいくなら正力構想でいくということを政府が確認して、これは通信制度と関係があるのですからね、国際的に。台湾だけやって、ほかはほっぱらかすというようなことになると、また対外的にまずい関係も出てくるような気もいたしますので、そういう点も配慮した上でやらないと問題が起きるんじゃないかということを私は案じている一人です、国民の一人として。ですから、大臣に対してそういう大へん知ったかぶりをするようで申しわけないのですけれども、私の率直な気持を申し上げて、大臣にぜひ一つ積極的にこの問題については乗り出していただいて、そうして今後あやまちのないような方針で、日本の技術、機械というものを出すなら出すというような方向にやっていただきたい。こういうことを私は基本的に考えておりましたので、回りくどかったのですけれども、大臣にお尋ねをしておったのです。ですから、その点は十分考慮していただけますか、回答して下さい。

小金義照自由民主党郵政大臣

○国務大臣(小金義照君) 考慮いたします。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 これと関連をして、現在、南北朝鮮が分かれております。ベトナムも二つに分かれておりますが、残念ながら、北鮮への国際ルートというものはないのです。それから北ベトナムへのルートはないのですね。これは非常に残念なことだと私は思うのです。こういう残された陥没地域に対する通信政策は、大臣としてどういうふうに救済していこうとお考えでございますか。

小金義照自由民主党郵政大臣

○国務大臣(小金義照君) 国交の結ばれていない国に対しては、なかなか、私、あるいは郵政省自体として、先端を切るのはむずかしい問題だと思っております。そこで、それじゃ国交が回復するまでのんべんだらりと待っているかということになりますと、そういうことも含めまして、今外務大臣ともそういうような点について話しているのでありますが、なかなか国交のない国との間の通信は、外務省で調べたのを見ましても、国交がなくて通信関係だけ結んでいるというようなのは、ほとんど、非常にまれだと申して差しつかえないような状態で、世界的にもこれはむずかしい問題の一つだと思っております。しかし、今のような比較的近隣のアジアの諸国に対しては、すみやかに通信あるいは気象関係とか、あるいは海難の人命救助の問題とか、というものは弾力的に考えて進めろというふうな池田内閣の方針でありますから、具体的な例でもありましたら、それをきっかけにして進めていきたい、こういうふうに考えております。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 さっきから申し上げておりますように、中共とは国交の回復はしてないし、戦争状態なんですよ。しかし、現実にやっているんじゃないんですか。これはわかってもらえますね。ですから、そういう事実の上に立って、現在、朝鮮に参ります場合には、北京まではあるのですね、東京——北京線というのがありますから。北京から向こうはないわけでして、向こうはどういうふうにやっているか、私よく知りませんが。それから北ベトナムに行く場合にも上海線があるのです、これはただ一つですけれども、その線を通じて、それから北ベトナムにどう送られているか知りませんが、一応やっているようですね。ですから、ぜひともこの点については、特にアジア地域でもありますし、そうほかにたくさんないのですよ。大体送られております。ですから、この二つがポイントになりますので、これらの面については、今直ちに大臣から私は即答を得ようとは毛頭思っておりませんが、今後のお話の中で、池川政策もお聞きしておりますので、一つぜひこの点も主管大臣——これは外務省とも関係ありますが、外務大臣等ともよく御相談なさって、早く通信が相通じますように御努力いただきたいと思いますが、そういう点はほんとうにあなたが誠意を持ってやっていただけると私は思うのですが、どうですか。

小金義照自由民主党郵政大臣

○国務大臣(小金義照君) ただいまのお話につきまして、北鮮には何か北京経由か、どこか経由で電信ができるということを聞いております、ほかの地域等につきましても、できるだけ誠意を持って研究して参りたいと思います。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 それじゃ、北京から北鮮にどういうルートがあるのですか。私もちょっと不勉強かもしれませんから、あればけっこうなことです。その論議は北鮮に関する限りは消えるわけですから。

小金義照自由民主党郵政大臣

○国務大臣(小金義照君) 政府委員からお答えいたします。

松田英一郵政省電気通信監理官

○政府委員(松田英一君) お答え申し上げます。もちろん北鮮との間に直通の回路はないわけでございますが、昭和三十年七月から上海中継によりまして電信業務は行なわれております。従って、すべて上海回りで、上海から向こうへ行くことになります。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 それは、だからさっきのような経過で、北鮮にあてて電報を打った場合に、これは上海ルートか北京ルートか、いずれにしても、そのルートを通って行っていることは現実に行っているのですよ。しかし、この電報料というのは、日本の電報料と違いますから、相手方が打ったのとこっち側で打ったのと半々ですから、それがとんとんでいけば決済しないで済みますが、向こうからたくさん打ってくれば向こうからもらわなければならぬ。しかし、そういうことがやられていないわけです。北朝鮮は、ただ打てば行くというだけであって、その間、正常なルートではないわけですよ。便宜的なルートだと私は理解するわけです。そういうことでありますから、基本的に、対中共に対する態度と同じような形をとってもらわなければならぬということを言っているのですから。それはちょっと監理官どうですか、その辺は。

松田英一郵政省電気通信監理官

○政府委員(松田英一君) その点は、ただいま鈴木先生おっしゃったように、正常の関係ではございませんので、中共の電気通信関係を担当いたしております当局との間には、通信の関係上一応のやりとりはございますが、北鮮は、それを通してした場合でないとできないことは間違いないと思います。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 これは通産大臣の所管になるかもしれませんが、アジア通信協力会議というのがございます。たしか昨年の四月後に発足したと記憶しておりますが、これの運営については、郵政当局では何か御存じな点がありますか。どういうふうになっておりますかね。

松田英一郵政省電気通信監理官

○政府委員(松田英一君) これは、アジア通信協力会議という、財団法人と思いましたが、それから名前もたしか、ちょっと私記憶間違いでしたらあとからまた訂正させていただきますが、先般、海外通信協力会というふうに名前を変えたのでございます。いずれにしましても、今鈴木先生おっしゃっておられる通りでございまして、これは財団法人でございます。通産省と郵政省と両方の共管になっておりますので、私どもも公益法人としてこれを監督している次第でございます。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 その後、私たちは、さっきも申し上げたように、こういう窓口がないものですから、つい有識者は見かねて仕事を始め出すのです。だから、これに対しては政府も補助金を出してくれているわけでして、この海外通信協力会議というものが生成発展することを期待しているのです。これが具体的に発足以来、どういう業績をあげておりますか、私よく存じませんが、さらに強力なバック・アップをしておやりになろうという気があるのか。どうもやってみて、こういう点がまずいというような指摘される点が出てきているのか、この点はどうでございますか。

松田英一郵政省電気通信監理官

○政府委員(松田英一君) 脱衣まで、この海外通信協力会がやりました仕事は、インド、東南アジア方面に調査団を送りまして、各地の通信事情というものを、電気通信事業の事情、施設の状況等を調べて参りますと同時に、またその国の電気通信関係者ともよく懇談をし、何というか、日本の電気通信の事情も紹介して帰って参ったわけであります。同様のことは、その後中近東というか、アラブ連合、その他こちらの近東方面にも同様の調査団を送りましてやっております。それから最近におきまして南米にも調査団を送りまして同様のことをやって参ったわけであります。これに対しましては郵政省も協力いたしまして、その相手国に対して紹介をしてやったり、いろいろのことをしており、非常に両国間というか、日本とそういう国々との間のお互いの事情というものをよくお互いにつかめたと思いますし、また日本の事情も認識され、向こうの事情というものに対し、日本側もいろいろと新しい詳細な知識を得られたということで、これが今後とも日本が世界の電気通信界に対して、いろいろ寄与していくということに役立つだろうというふうに私どもも期待しております。  なお、今後どういう方向にこの協力会が仕事をやっていくかということにつきましては、またこれから考えなければならぬ問題でありまして、私どももこの協力会の動きというものについては十分関心を持ち、また今後のやり方につきましても、何といいますか、正当な方法によってやっていただかなければならぬというふうに考えておりますが、これに全然問題がないかといわれますと、この点は、ただいまも郵政大臣に対する御質問の中にもございましたが、私どもの電気通信政策と申しますか、そういうものと関連いたしまして、こういう協力会がどういう立場でどういうふうに動いていくのが最もいいのかという問題につきましては、やはり検討をする必要があると思いますけれども、この点は、先ほど大臣からお答え申し上げましたような電気通信政策の一環の問題として考えて参りたいというふうに思います。

鈴木恭一自由民主党

○委員長(鈴木恭一君) 速記をとめて。   〔速記中山〕

鈴木恭一自由民主党

○委員長(鈴木恭一君) 速記を始めて。  本日は、これにて散会いたします。    午後三時五分散会

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