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38回国会参議院1961/06/15

地方行政委員会 閉会後第1号

発言数
23
登壇者
6
会派数
2
開催日
1961/06/15

会議録

鍋島直紹自由民主党

○理事(鍋島直紹君) ただいまから委員会を開会いたします。  本日は、地方行政の改革に関する調査を議題といたします。  道路交通に関する件について資料が提出されておりますので、まず当局から説明を聴取いたします。

木村行藏警察庁保安局長

○説明員(木村行藏君) お手元に四つばかり資料がございますので、それに基づきまして御説明、御報告申し上げたいと思います。  最初に、三十五年中の交通事故の発生状況でありますが、件数は、四十四万九千九百十七件、約四十五万件の事故が昨年一年にございました。死者が一万二千人ですから、毎月全国で千人ずつの死者があったわけであります。けが人は二十八万九千百五十六名、約二十九万人であります。従いまして、死傷者三十万を突破いたしまして、非常に大きな数字を示したわけでございます。物的損害は六十八億、約七十億に及んでおるわけでございます。これを一日平均にいたしますと、件数で千二百二十九件、千二百件ぐらいでございます。それから死者は約三十三名、それからけが人は七百九十名。従いまして、毎日八百名をこえるところの死傷者が出ておるわけであります。これを前年、すなわち三十四年の状況に比較いたしますと、件数で約七万八千件増、二一%の増、それから死者で千九百、約二千人増でありまして、これも約二〇%、二割近くの増になっております。それからけが人は約五万八千人の増で、これは約二五%の増になっておりまして、非常なふえ方であります。大体二〇%ないし二四、五%の増加率を示したわけであります。  それから自動車台数の増加状況をその裏に掲げておりますが、三十年には総数百四十六万三千七百四十九台、こういう状況でありましたのが、逐年上がりまして、三十五年末には三百四十五万三千百十六台、従いまして、一〇〇という指数を三十年で想定いたしますと、それに対して三十五年は二三六、約五年くらいの間に二倍半の増加を示している、こういう状況であります。その中で一番ふえているのは軽自動車、これは一番右の欄にございまして、スクーターなど、そういう軽自動車が一番ふえておりまして、三十年の一〇〇に対しまして三〇四、約三倍になっております。その次が普通自動車、普通自動車の中には、大型の乗用者も入りますし、それから小型の四輪車も入るわけであります。国産なども入るわけであります。これが三十年の一〇〇に対しまして三十五年は二七四、三倍近くの増加率であります。  それから交通事故の件数の増加の工合をあわせて御報告申し上げますと、その下の欄に、三十年が、自動車による事故件数というのが七万四千、それが逐年ふえまして、三十五年には二十一万四千ということでありまして、自動車による事故が、三十年に比較しまして、指数で二八九、これも約三倍近くになっております。自動車による事故が非常に大きいということが言えます。  そこで、その次のページにグラフが書いてございますが、これによりますと、三十年から三十五年までの自動車台数と交通事故の数の上昇工合というものをずっとながめてみますと、自動車台数の増加にほぼ並行して交通事故の増加が見られております。ただ三十五年は、自動車台数の増加よりも交通事故の増加の方が急カーブで、非常に激しく上がっておるということで、その点は並行よりもむしろ交通事故の方が多く、先ばしっている、こういう状況であります。その原因は、大体、原付き自転車、軽自動車、こういうふうなもの、軽二輪なり、原付き自転車、その他そういうもののカミナリ族といいますか、こういう類の事故が非常に多かったわけであります。自動車の台数の増加に比較して、そういう面の原因があわせ加わりまして、三十五年は、自動車台数の増加よりもはるかにこえて交通事故の増加が見られている、こういう状況であります。  それからパンフレットの一番終わりのページに、本年の一月から五月までの交通事故と、過去二カ年間のその同期、すなわち一月から五月までのそれぞれの比較をとりました。これでごらんいただきますと、大体新道交法施行後の交通事故の約半年近くの概勢が、大まかな趨勢がおわかりいただけるのではないかと思います。それによりますと、三十四年、五年、六年、それぞれ(A)、(B)、(C)と符号を打ってありますが、この(C)の——三十六年の一番下の欄をごらんいただきますと、件数におきまして、三十六年の一月から五月までは十七万六千百六十六件、それから死者で、一番下の欄に書いてございます計のところで、四千四百三十五名、それからけが人は十万五千三百四十七名、こういう状況でありまして、この状況を(B)の、すなわち三十五年の同期に比較しましてどういう程度の上がり工合、あるいは下がり工合かといいますと、   〔理事鍋島直紹君退席、理事鈴木壽君着席〕 すなわち、これでいきますと、三十五年に比較しましては、一番右の欄にございます、「(B)対(C)」という欄がございますが、それでいきますと、三十六年の一月から五月までの状況は、三十五年の一月から五月までの状況に比較しまして、件数で一万七十七件の増加でありまして、死者で五十二名の減であります。それからけが人で七百八十六名の増、パーセンテージにいたしますと、件数で約六%、それから死者はマイナス一・六%、それからけが人は〇・七%、一%にならない程度の増加であります。  こういう状況をさらに考えてみますと、大体上昇カーブは、この五カ月の間に、昨年の上昇カーブよりもはるかに弱まったということが言えるのであります。たとえば三十五年と三十四年を比較してみますと、これは「(A)対(B)」のところにその状況が書いてありますが、三十五年の状況が、三十四年の状況に比較して、件数で二万九千五百十五件の増であります。しかし、三十五年の三十四年に対する増が一万件ぐらいありましたから、はるかに弱まった。それから死者はプラス六百六十二名であります。これは五十二名の減でありますから、これも非常に差がある。それからけが人は、三十五年から三十四年に比較しますと、二万五百三十七名でありますので、三十五年が三十四年に比較してふえた七百八十六名に比較しまして非常に減っております。従いまして、もしかりに新道交法がしかれずに、旧道交法のままで、ほかの条件は同じであるというような条件でありました場合には、自動車はどんどんふえるわけでありますから、むしろ上昇カーブは上がるはずであります。そういうことを勘案しまして、もし三十五年が三十四年に比較して上がった、上がり工合の率といいますか、ベースといいますか、二割前後、あるいは二割四、五分前後の上がり工合で三十五年の一月から五月までに上がったと仮定いたしますと、おそらく二万二、三千人ぐらいは死傷者はふえておるはずであります。ふえるべかりし数字であります。それが、五十二名の減、七百八十六名の増でありますから、約七百二十名ばかりの死傷者の増でありますので、やはり相当、二万一千人前後ぐらいはふえるべかりし死傷者を結果において救助しておる、こういうことはむしろ自己宣伝でなしに言えるのではないかと思います。ただ問題は、三月の中旬ごろから四月、五月にかけて、やはりだんだん上がりつつあります。一月、二月あるいは三月の中旬ぐらいまでは非常に激減しております。しかし、四月、五月は若干上がり工合が示されておりますので、この問題は非常に心配になる問題でありまして、今後この面からいろいろ原因を探求して、さらに引き締めていって、せっかく上昇カーブが横ばいになり、終戦後ちっとも下がったことのない、上がりっぱなしのカーブを、せっかく三十五年の一月から五月で相当押えてきたわけでありますので、やはりこれはそのカーブを押えていく、あるいは減少の方向に持っていくということにあらゆる努力をしなければならないかと思います。  それからそのほかに悪質な事故を申し上げますと、ひき逃げ事故の発生状況及び検挙状況というのがお手元に資料として差し上げてございます。それによりますと、(イ)のところで、発生件数というのが、三十六と三十五年、三十五年も一月から五月までの同じ期間の比較であります。この一月から五月までの両年の状況を比較しますと、死亡で、三十六年が二百七十名。三十五年の二百三十七名に比較しまして三十三名の増でありまして、約一四%の増ということで、これはひき逃げの事故が相当ふえておるということは一つの問題点であろうと思います。それから、けが人は三千八百九十六名の三十六年が、三十五年に比較しまして三十七名の増であります。これはまあ一%の増でありますから、大した増加でありませんが、死者の増は相当大きい。ひき逃げで一番問題であるひき殺して逃げてしまうというような点を考えますと、このひき逃げ死亡事故の増加ということは、非常に頭の痛い問題であります。  それから、その検挙件数でありますが、御案内の通り、ひき逃げ事故は非常にスピードを出している場合が多い。しかも夜間が多い、目撃者が比較的少ない、いろんなことからこのひき逃げの捜査というものが非常にむずかしいのであります。警視庁あるいはその他の一、二県では、ひき逃げ捜査のためだけの専従班を設けて、非常に努力しておりますけれども、なかなかむずかしいのであります。この検挙状況を申し上げますと、三十六年は死亡の関係で百六十四件の検挙を見ている。これは全死亡事故の中で約六〇%、約六一%、三十五年は六九・六%でありますので、約七割に比較しますと、検挙は必ずしも成績は上がっていない、非常にむずかしくなっているということが言えると思います。それからけが人の方は二千四百四十五件でありまして、これは六二%強、これはまあ三十五年の六二・三%とほぼ同様であります。それからひき逃げ事故と交通事故の総数、全交通事故との比較であります。これでいきますと、(ハ)のところに書いてありますように、全交通事故に対しまして三十六年は三・八六%、約四%、三十五年の三・八二%とほぼ同じ程度のものである、こういうふうに言えるかと思います。  それからその同じプリントの裏の方に、砂利トラックによる交通事故状況、これはまあ非常に最近ダンプカーの横暴なあの無謀運転、それから踏み切り事故というものも、ダンプカーや砂利トラックからくる非常に無理な運転、気違いじみた運転というものが非常に多く出ておりまして、この点につきましては、総理府の交通対策本部でも取り上げまして、砂利トラックに対する事故防止の対策というものを、対策本部で各省庁みんな集まりましてきめまして、閣議了解事項として、先般了解事項決定しました。各省それぞれの行政機関を通じまして第一線に指導している最中であります。この砂利トラックによる交通事故の状況は、一番下の計でいきますと、三十六年が、これが一月から五月までの状況でありますが、件数で五千七百五十六件、死者は三百三十八名、それからけが人は二千五百二十三名、これは三十五年のそれぞれの件数に比較しまして、事故件数は五七%強、五八%の増加で、六〇%近くの増加であって、非常に悪質な事犯が急激にふえているということは非常に問題であります。それから死者は三十五年の同期に比較して、三十六年は三五・八%、約三六%、それからけが人は三九・三%、四割近くのふえ方であります。この砂利トラックの面においては、単に運転手だけの問題でなしに、労務管理、人事管理、給与状況、いろんな労使間の問題もありまして、非常に大きな問題かと思います。  それから白タクの取り締まり状況を申し上げたいと思いますが、これは現在第一線の各県の警察で一番苦労している交通取り締まりの一つの問題点であります。なかなかこの取り締まりがむずかしいのであります。しかし、これはやはり法秩序に対する真っ正面からの挑戦行為であると私たちは思うのでありまして、この白タクの取り締まりについては、運輸省あるいは検察庁などとも密接な連絡をいたしながら取り締まりをいたしておりますけれども、全体の車両数は減らない、むしろ毎年若干ふえつつあるような状況であります。ただ、共済組合その他組織を作ってやる白タク、こういうものにつきましては、警視庁初め各県で相当その共済組合の中核体を捜査しまして、だんだんこれをきびしく取り締まったので、共済組合のいわゆる組織された白タクの台数及びその組織の団、体数は非常に減りました。減りましたけれども、それが逆に個人々々のばらばらの白タク、個人の白タクの方に逃げ込んで、そっちの方の面は非常にふえております。従いまして、現在としては、白タク全体としては、これは今から二年くらい前に白タクの問題が出てきたのでありますが、そのときに比較してむしろ全体としてはふえている、こういうような状況であります。  この検挙件数の状況を申し上げますと、三十五年中一年間の検挙件数は、一番下の計の欄で一万四千二百二十八件、約一万四千件を検挙したわけであります。そのうちで九千五百六件、九千五百件ばかりを検察庁に送りました。この中にはすでに裁判にかかって十数万円の罰金を取られた者もあるわけであります。二十六年の一月から五月までの状況は検挙件数におきまして七千六百七十四件でありました。これは一月から五月まででありますので、年間にかりに換算して推定いたしますと、おそらく一万七千件か八千件くらいの検挙件数になるかと思います。この七千六百七十四件のうちで、五千八百二十七件、六千件近くのものを送致いたしておるような状況であります。  それから、お手元に道路交通法及び施行令の法令集を配付いたしておりますが、この道路交通法の施行令に関しましては、参議院の地方行政委員会におかれましても、非常に関心をお持ちいただきまして、従来の例を破りまして、施行令そのものについても、道交法が通る以前に、審議の過程におきまして、施行令の内容をお示しいたして、そうしていろいろ御審議といいますか、御意見を承りまして、だいぶ施行令の内容も一応最初の素案よりも改善されたその施行令の具体的な……新施行令を五十ページのところ以下に書いてございます。この中で、若干御披露申し上げた方が御参考になるかと思いますので、若干御披露申し上げたいと思いますが、技術的な面が非常に多うございますので、そういう面には、軽微な内容の問題は省きまして、道交法審議の過程におきましても問題になりました点について、若干御報告を申し上げたいと思います。  それは五十五ページの「車道を通行する行列等」の点、これは法第十一条第一項の、政令で定めるものは、次に掲げる事項のものとすというのがございます。法第十一条はすでに御案内の通り「学生生徒の隊列、葬列その他の行列及び歩行者の通行を妨げるおそれのある者で、政令で定めるものは、前条第二項の規定にかかわらず、歩道と車道の区別のある道路においては、車道をその右側端に寄つて通行しなければならない。」、政令で定めたものにつきましては、歩車道の区別のある道路におきましては、車道の右側端に寄って通行しなければならないという通行区分を定めたわけであります。その政令に定める内容とはどういうものかということで、審議の過程でもだいぶ論議が出ました。その論議などを中心にいたしまして掲げたのが、この施行令の五十五ページに書いてある内容であります。それは第一は、「銃砲を携帯した自衛隊の行列」、百人未満のものは除く——百人以上のもので、バズーカとか、そういうような銃砲を携帯した自衛隊、こういう行列が一つの範疇に入ります。それから「旗、のぼり等を携帯し、かつ、これらによつて気勢を張る行列」、これが百人以上のもの、それから「象、きりんその他大きな動物をひいている者又はその者の参加する行列」、こういうものでありまして、こういう三つの範疇のものは、一応歩道を通っては双方ともに——歩行者もその行列の方も困るというような関係から、車道の右側端を通っていかなければならぬ、こういうような通行区分を定めたのであります。  それから第十三条に、五十七ページでありますが、緊急自動車の指定、これは政令で定めることになっております。この緊急自動車の内容は、ここにずっと列挙しまして、できるだけ厳正にしぼったわけであります。内容は、またお読みいただければおわかりになるかと思います。  それから第二十七条、これは六十三ページにございますが、「酒気を帯びた場合のアルコールの程度」、すなわち道交法の六十五条で、政令で定める一定量以上のアルコールを含んでいるという場合には、「酒気帯び運転」というのに入れまして、酒気を帯びて運転してはならないと、こういう規定があります。これはむしろ国会側の修正によって修正された非常にいい改正だと思うのでございますけれども、酒気帯び運転を禁止する、もちろん罰則はついておりませんけれども、酒気帯び運転を禁止するという規定が、政府側はなかなか踏み切れなかったのでありますけれども、国会側の御修正によのて酒気帯び運転というものの禁止を踏み切った。しかし、それもおちょこ一ぱい飲んですぐということは、これは日本の現在の社会状態、社会通念に合いませんので、一定量というものを想定いたしたわけです。それがここに掲げてありまして、「法第六十五条の政令で定める身体に保有するアルコールの程度は、血液一ミリリットルにつき〇・五ミリグラム又は呼気一リットルにつき〇・二五ミリグラムとする。」、こういうふうにはっきり明確に具体的に書きました。結論といたしましては、これは審議の過程においても御報告申し上げましたように、ほろ酔い一歩手前と申しますか、一級酒でとっくり一本——一合程度、あるいはビールで一・四——一本半程度というものでありまして、これは個人差がありますから、いろいろむずかしい問題でありますけれども、ほろ酔い一歩手前というような程度を想定して、科学的に研究した結果、ここにこういう具体的な標準を掲げたわけです。  それから、六十五ページ「自動車教習所の指定基準」であります。これは非常に、特に参議院におかれましては、自動車教習所の指定をきびしくしろ、現行の自動車教習所はいろいろ問題があるから、もっとレベル・アップするために、規制をきびしくしなければいかぬというような御意見が圧倒的に強うございまして、それで一応ここに三十五条で指定の基準を掲げたわけであります。もちろん、いろいろ強い御意見がありましだけれども、なかなか一躍してレベルをあまり上げるということも、現在の需要状態からいきまして、なかなかできませんので、ある程度のレベル・アップにとどまりましたけれども、現行よりは上がったわけであります。たとえば、教習所の管理者、これを満二十五才以上にするとか、その他法令を教える先生を満二十五才以上にするとかいうのは、従来大体の意見は満二十一才とか、そういう程度でありましたのを、年令をだいぶ上げたような点、若干レベル・アップいたしたわけであります。  政令その他いろいろございますけれども、論議になりました点の若干を御披露申し上げて、報告にかえさせていただきます。

松永忠二日本社会党

○松永忠二君 施行令のことですが、問題になってまだ明確になっていない点が一つあるのではないかと思うのです。特に二十四ぺ—等の義務」というところですね。この中の第七十五条の二項で、「過労、病気その他の理由により正常な運転ができないおそれがある状態で車両等を運転することを命じ、又は車両等の運転者がそのような状態で車両等を運転することを容認してはならない。」、ここについては、やはりこのことを明確にするということがあの際相当問題になって、これは修正点として入った場所だと思うのですが、お調べいただけばわかると思うのですが、これは当時修正として、非常によい修正であって、これについては、運行の標準というようなものを将来確実に作る、そうしてそれによって各雇用者が就業規則等を作っていくことによって、無謀な運転をやらぬようなことが自主的にできるように規制するということを、明確にこれは答弁をするし、その施行令の際には、そういうことを必ずやりますと、こういう話だったと私は記憶しているのですよ。これについては、やはり運行規則の標準を作るということがなければ、実際問題としてこれが実行できない。これが全然抜けているのですね。これはやはりやってもらわなければならないのではないですかね。

木村行藏警察庁保安局長

○説明員(木村行藏君) 確かに、今の点は当委員会でいろいろ論議されまして、せっかくよい法条だから、その実効が上がるようにということで、具体的にいろいろお示しになり、また特に、今の松永さんのお言葉を返すようでありますけれども、七十四条の第二項で附帯決議か何か出ておりまして、結局、どうしてもスピード違反をせざるを得ないような業務命令を雇用者の方で課する——砂利トラック、長距離トラックやその他非常に問題になる無理な運転ですね、そういうものにつきましては、「業務を課し、又はそのような条件を付して雇用運転者に車両等を運転させてはならない。」、これはわれわれとしても大きな重要な規定だと思いますけれども、政府の現案では、これには罰則がついておりませんでした。というのは、なかなか犯罪構成要件がむずかしくて、具体的にどの程度の業務命令を出したらはたしてこの条文にひっかかるのかということがなかなかむずかしくて、いろいろ論議されました結果、結局、罰則をつけろという強い御意見が国会側にありまして、罰則をつけることに修正しました。同時に、その罰則のつけ方について、今おっしゃったような点が出て参ったわけでございます。それは、たしか第八章の罰則のところで、四十ページのところでございますが、百十九条の十一号のところで、「国家公安委員会又は公安委員会……」、この「公安委員会」というのは、都道府県の公安委員会でございますが、「国家公安委員会又は公安委員会が第七十四条(雇用者の義務)第二項に規定する時間を拘束する業務として定める業務を課し、又はこれと実質的に同一の結果となる条件として定める条件を付して雇用運転者に車両等を運転」させてはならない、これが三月以下の懲役、三万円以下の罰金が雇用者側にかかるわけでございます。従いまして、数都道府県にまたがる長距離トラックについては、数都道府県にまたがる問題については、国家公安委員会で具体的に業務命令の内容、それから一都道府県内にとどまるものについては、都道府県公安委員会がそれぞれ具体的に定めまして、一種の列車のダイヤみたいなもので、相当詳しい調査をしまして、その内容をこえる命令を具体的に出し、そして運転さした場合にはこの条文にひっかかるようにしなければならぬということで、いろいろ検討いたしまして、警視庁では、すでにいろいろな調査をしております。警視庁の、都内の問題でも、いろいろ調査して、近い将来、ある程度の結論が出ると思いますし、それから東海道の、東京から近県にまたがった問題については、一応各県と今相談中でありまして、具体的な資料を集めまして、この問題について結論を出すべく努力しておりますけれども、何せ非常にむずかしい問題でして、信号機の数や、それから道路の状況や、天候の状況や、それからどの程度途中で休むかという、そういういろいろな問題があります。相当にむずかしい問題でありますが、しかし、松永先生御指摘のように、決して私たちはこれを軽く見ておりませんので、一生懸命努力しておりますので、できるだけ早い機会に結論を出しておきたいと思いますけれども、ただ、それも一挙に全国にまたがるようなものはできませんので、やはり路線々々で具体的に定めませんと、これは犯罪になりますので、犯罪構成の要件の具体的な内容は、それぞれの道路について客観的に、合理的に策定すべく努力いたします。

松永忠二日本社会党

○松永忠二君 私も、実は七十四条の二だか七十五条の二だか、その辺ぼやっとしておったのですが、両罰規定にして、とにかくここで修正したわけですね。そうして当時論議のときにも、あなたのおっしゃったように、今、長距離運転については非常に無理なダイヤを実施しているということは明確になっている。一つ一つの信号機の数とか、あるいは天候の状態とか、そういうようなことのこまかいものにわたらぬにしても、これだけの、大阪から東京までの距離の中で運転する場合の運転者の就業時間と休息時間、そういうようなものは相当明確に即時にできると思うのです。それはまた、事実関係者の方ではそういう具体案をもって運輸省に要求しているわけです。だから、これについては、あなたの方の直接の所管ではないけれども、こうして罰則が出てきた以上は、これに基づいて法律的に作る義務はあるわけなんです。やはり積極的に、何もその路線の状況とか、天候であるとか、信号機の数であるとかなんて、そんなことでないにしても、標準のダイヤはこういうふうな状況でなければできない。それに、そのときの状況によって触れる場合もあるでしょうし、これはやはり何としても早く作ってもらわなければ、全く画龍点睛を欠くうらみもあるし、雇用者の問題について、両罰にするということが特に必要だということで修正をして、そうして罰則規定も作って、その際、あなたの方も明確に、この問題については善処して早急にやるということを当委員会でも言われているわけなんですから、これをやらなければ実効は上がらないのだから、これは一つ早急に国家公安委員会の方で、そういう各公安委員会にまたがるものについては作っていただきたい。できたら一つこれを本委員会に提案をして、報告をしていただきたいと思います。

木村行藏警察庁保安局長

○説明員(木村行藏君) 御趣旨全く同感でございまして、できるだけ早く結論を出したいと努力いたしております。

西田信一自由民主党行政管理政務次官

○西田信一君 今のお話がありましたが、第十一条に、車道の右側端を通行するということがありましょう。この右側端ということはどういうことをいっているのかということを聞きたいのです。つまり、右側を通行するということはわかるのだけれども、幅の関係はどうなんですか。たとえば、どこまでが道路の右側端だかという、それはどういうふうに実際上取り締まっているか、実際町でぶつかるのです。右側端ということは実際どういうふうに解釈をされ、どんなふうに取り締まりをされているのか、伺いたい。

木村行藏警察庁保安局長

○説明員(木村行藏君) 法文に、「右側端に寄つて通行」、ですから、歩車道の区別がある道路で、車道と歩道との境目がございます。その境目にできるだけやはり寄っていくということで、右側端ですから、どの程度間隔がなければならぬということは全然考えておりません。できるだけ寄る、寄れるだけ寄っていくという概念しかありません。

西田信一自由民主党行政管理政務次官

○西田信一君 私のお聞きしているのはそういう意味ではなく、歩道にできるだけ近いという意味ではなくて、たとえば十メートルの幅の道路がありましょう。右側端、右側を通行することはわかるけれども、右側端という解釈が、たとえば十メートルなら半分まではよろしい、あるいは三分の一ぐらいを標準にしているのだというようなことが大体取り締まり上一つのあれがなければ、右側端を、幅広く行列が通ればどんどんふさいでしまうでしょう。そういう点がどうなるのか、そういう点がやはり右側端というのは、大体道路幅の三分の一であるとか、あるいは二分の一であるとかいうようなことがなければ、右側端ということが、ただ右側に寄るというだけでは意味がない。結局、道路を三分の一なら三分の一以上はふさいでいけないということになれば、そうすれば横隊の幅を少なくして行列を長くすることもできましょう。そういうようなことが、一つの標準がなければちょっとこれは、むしろ歩道の邪魔をしないという趣旨のことであろうと思いますが、今度は車道が逆にふさがれるという結果になるのじゃないか、そういう点はどうでしょうか。

木村行藏警察庁保安局長

○説明員(木村行藏君) 大体四列とか五列とかあるいは一列とか、いろいろ列の幅は違うでしょうけれども、できるだけ列は少なくしてもらって、その列も間隔を置かないで、ひっついて、一応普通の軍隊の行進のようにひっついてもらって、できるだけ右に寄るというのが法の趣旨でございますので、道路の広さによってもだいぶ違います。百メーター道路とか、あるいは三十メーター道路ではだいぶ違いますから、三分の一、四分の一ということはなかなか言いにくいと思います。法の趣旨は、密集して、できるだけ右に寄れ、こういう指導をしておりますので、三分の一、四分の一というふうには考えておりません。

西田信一自由民主党行政管理政務次官

○西田信一君 それで支障がなければいいのですがね。右側を通るというばく然たるあれだけでは、実際上支障がありゃせぬかというふうに考えたからお聞きしたわけですが、御研究を願いたいと思います。  それから白タクの取り締まりの方の報告を受けましたが、地域によって検挙件数と送致件数とがほとんどぴたっと一致しておるところがあるけれども、九州のようなところでは検挙は五千件もやったけれども、送致は五分の一くらいだというように非常に違っておるのですね、何かちぐはぐな感じがするのですけれども、これはどういうわけですか。

木村行藏警察庁保安局長

○説明員(木村行藏君) 全国の状況をながめますと、大体近畿以西、特に近畿、九州というものが白タクの数も多いし、違反も非常に多いのであります。それから同じ件数が多くても送致の状況が非常に違うということは、まあ率直に申し上げてばらばらであります。   〔理事鈴木壽君退席、理事鍋島直紹君着席〕 というのは、相手方の出方が非常にむずかしくて、非常に上手にやっているところと、案外簡単に立証できるところといろいろあります。それから検察庁の動きもありますし、裁判所もなかなか問題がありまして、実際、問題であります。従いまして、実はきょうも全国の管区警察局長会議がありますので、ちょっと指示したいと思いますことは、管区全体で歩調を合わして、たとえば長崎で一生懸命やりますと今度は熊本に移ってくる、熊本でやると鹿児島に移るというわけで逃げて回るわけです。そうなるといけませんから、管区が九州全体としてまとめてやるというような方向に持っていきたい、統一いたしたいと思います。

秋山長造日本社会党

○秋山長造君 今の問題とは違うが、運転免許の試験ですね、あれは県によってずいぶん差があるんじゃないですか。たとえばこれは個人的なことを言って恐縮ですけれども、私の方の岡山県なんかというのはむずかしいということで定評があるのですね、運転免許の試験。ところが、たとえば兵庫県あたりは非常にやさしいというので、取りいいというわけですね。岡山で何回も受けてどうも合格できぬのが、神戸へ行って簡単に取ってくるというようなことが、あるいは海を渡って香川へ行って取ってくるとか、だから向こうをむずかしくせいというのじゃない。どっちがほんとうなのか、岡山の方がむずかし過ぎるのじゃないかと思うのですがね、神戸のようなああいう繁華街でパスするものが、岡山なんかいなかで落ちるというのはどうもおかしいようなんですがね。私のところだけがそうなのか、全国的にやっぱり不統一があるのか、そこらはどういうことなのか。

木村行藏警察庁保安局長

○説明員(木村行藏君) これは全然ばらばらではありませんけれども、若干やっぱりむずかしいところと比較的やさしいところが現実にあると思います。各都道府県に従来はまかしておりましたから。それではいけないということで、新道交法で今度は九十七条の第二項で新たに規定を入れたわけです。運転免許試験の実施の手続、方法その他必要な事項は、総理府令で定める、今まではこれはみんな各都道府県公安委員会の規則ないし警察でやっておりました。全然中央で斉一に統一してなかった。今度新道交法でこれを斉一にする、で、総理府令で定めます。いろいろやり方をやりまして、まあ施行後間もないですから、完全に斉一になっているとは言えません。だんだん斉一して参りたいということが一つの問題点と、それから、日本全体として法規試験が非常にむずかしいということをいわれております。これは何か落とさんがための試験問題の出し方ではいけないのです。やはりほんとうの、交通事故の防止なり、交通の安全のために本質的に重要な法規の試験、これはがっちりやるけれども、末梢的のあまり、何といいますか、六法全書的な法規試験というもののやり方については、一部ありましたので、そういうものにも修正して参りたいということで、なるべく調整をとって参りたい。岡山が非常に厳重かどうかは私知りません。

秋山長造日本社会党

○秋山長造君 どうも私、だいぶあちらこちら歩く機会が多いもので、今の運転免許に限らず、いろいろな取り締まりだとか、いろいろな関係の話を聞く機会が多いのですが、どうもやはり県によって非常に同じ事件を取り締まるにしても、取り締まり方が非常にゆるい県と、それから非常に厳しい県とあるようですね、そういう点から岡山県なんというのは厳しいということは、あなたの方はこれはいいだろうと思うのですけれども、やはり厳しいようですね、何事も。そういうことはほんとうにあるのですよ。たとえば今の統制違反の取り締まりがやかましいとか、これは別にゆるめてくれということを陳情するのじゃないのですよ。ただ事実を言っている。たとえば食糧の、いわゆる俗な言葉でいえば米のやみ、米のやみなんかの取り締まりにしても、これは岡山県が一番厳しいですよ。それで周辺の県は津島先生もおられるけれども、香川県、兵庫県、広島県とか、こういう周辺の県はゆるい。ゆるいという一般に定評なんです。岡山県だけが何でそんなに厳しくやらなければならぬか、そういう声をずいぶん私は聞いた。だから、どっちがいいとか悪いとかというのじゃなく、ただ同じことを同じ警察法でやっておって、県境を一つ越したら非常に目に見えて段がつくということは、やはり私はどうかと思うのですよ。だから、そこの緩急よろしきを得るというところが警察の運営のむずかしいところだとは思いますけれども、何でも厳しくやりさえすればいいということでも困るので、これは手放しでゆるめておけばいいということも、それは言えませんけれども、あまり厳しく厳しく問題を追及して、案外大きなところで抜かるようなこともしばしばあることですから、今言うほどのことでもないかもしれませんが、そこら辺の現実を少し考えてもらいたいと思います。

木村行藏警察庁保安局長

○説明員(木村行藏君) 一番むずかしい問題で、交通の取り締まりと風俗営業でも同じことです。一応、各県は自治体警察といいますか、各県の公安委員会に自主性を持たしておりますので、あまり警察庁がやいのやいのというような問題ではないのですが、事交通に関しましては、非常に数県に飛んでいきます問題でありますから、やっぱり斉一にしなければならぬということで、道交法の改正をして総理府令で斉一にしなければならぬと思います。大体、岡山県の警察は非常に能率がいい。だから県民性が非常に優秀な県民性だと思います。

冨永誠美警察庁保安局参事官

○説明員(冨永誠美君) だいぶ前でございますが、私も岡山におりましたものですから、ちょっと一言だけ。今、秋山委員さんからお話がありました経済問題、こういった問題は別としまして、交通問題につきましては、むしろ厳しい方を御要望されるのか、どちらかお伺いしたいのですが、むしろ今までの交通警察というものが歴史的に浅いために、なかなか一線の陣容なり、あるいは能力というものが、ほかの面に比べましてそこまできておらないということが全国的に言えるのじゃなかろうかと思うわけであります。それで、もちろんいろいろなこまかいところまでどんどん取り締まっていくのじゃなしに、最も大事なことは、やはり危険を防止する、事故のないように安全をはかるために取り締まるわけでございますので、非常に危険な行為あるいはまた都市交通でいいますと、その運転が他の交通に非常に妨害を与える、あるいは他人に迷惑を与えるものにつきましても、これは危険と離れまして別な見地からもまたやらなければならないということで、もっぱらそれに主力を用いておるわけでございます。一般的に申し上げますと、今のところはっきり申し上げまして、むしろ厳しいところの方がまだ能力があるから厳しいということがいえるのじゃなかろうかと思うのであります。もちろん厳しいということは何でもかんでもささいなことまでやるわけではございません。しかしながら、今お話のように、各府県のでこぼこがあることはこれは私どもの方としても是正しなければならないというふうに考えております。  それから運転免許につきましても、これも私自身いろいろ受けたこともございますし、ほかの県の実情も大体見ておりますが、各府県ばらばらにならないようにということで、今度の新道交法でできるだけ歩調を合わせていくということにいっておるわけでございまして、たとえば試験場のコースの構造につきましても、S字型のこれはどのぐらいの規格にしなければならない、クランクをどうしなければならないというような施設の面、あるいは試験問題の内容の面など、こういった面で目を配っておるのでございますので、受験生から見ますれば、自分のところが一番厳しい、よそのところはゆるやかだというようなところもあるのじゃなかろうかと思いますが、歩調を統一するように、私どもの方としましては指導いたしておりますので、御了解願いたいと思います。

松永忠二日本社会党

○松永忠二君 この委員会の問題として特に私問題にしたいのですが、実際これをやってみて全然守られていないものがある。これは第四十八条の駐車の方法、〇・五メートル距離を置いて駐車させるなんということは、こんなことをやっているところは一つもない。僕ら気をつけて見ておるのですが、そういう駐車方法の四十八条などはほとんど守られていないというふうに思っておる。これは罰則もついていて、実際には罰則も行なわれていないのだから、これは検討を要するのじゃないか。いろいろいい面もたくさん出ているようだけれども、そのときに話をしたのは、公安委員会等で、ある街路については、そういうことを緩和するような措置等をしてあればいいけれども、そういうことをしないでこれでやるとすれば、非常に無理だということを言ったわけですが、現実に守っているのは、参議院の会館の前の駐車ぐらいのものだと僕は見ているのですがね。しかし、それも会館側でない反対の所あたりは、あなたきょうごらんになっても守っちゃいません。ほかの所はわれわれの見た目では、ほとんど守れていないし、これは非常に実行不可能だとこの委員会でも論議したけれども、その通りだという感じを持っているので、こういうものは、やはり現実に即して今後修正をしていく必要があると僕は思っているのですがね。

冨永誠美警察庁保安局参事官

○説明員(冨永誠美君) ただいまのお話の点でございますけれども、これは多分修正になりまして、公安委員会が指定した道路の場合において初めて〇・五メートルということになっているわけでございます。ですから一般的に必ずしも〇・五メートルの余地をあけない、むしろそのように修正になったと思っておりますが、現在のところ、東京におきましては、まだ公安委員会がどこの道路を必ず〇・五メートルあけなければならぬと指定をしておりません。しかし、これは早く指定しなければならぬと思っておりますが、いろいろほかの方面に忙殺されている関係上しておりませんので、一般から見られれば〇・五メートル余地をあけてないのじゃなかろうかと見られますが、公安委員会が指定した場合において、〇・五メートルになっておりますので、今後は〇・五メートルあけなければ通行を確保できないというところはどんどん指定していきたいと僕は思っております。

松永忠二日本社会党

○松永忠二君 どこにそういうふうに規定してあるのですか。

冨永誠美警察庁保安局参事官

○説明員(冨永誠美君) 四十八条に、「公安委員会が道路又は交通の状況により特に必要があると認めて指定した場所においては、」とあります。これはむしろ初め原案でなかったと思うのですが、質問されまして修正を受けた点でございます。この点御了解願いたいと思います。

鍋島直紹自由民主党

○理事(鍋島直紹君) 本件につきましては、残余の質疑は次回に譲ります。  ちょっと速記とめて下さい。   〔速記中止〕

鍋島直紹自由民主党

○理事(鍋島直紹君) 速記つけて。本日はこれにて散会いたします。   午前十一時二十九分散会

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