大蔵委員会 第6号
- 発言数
- 52 件
- 登壇者
- 8 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1961/02/24
会議録
○委員長(大竹平八郎君) ただいまより委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。本日付をもって委員原島君が辞任され、その補欠として北條君が委員に選任されました。
○委員長(大竹平八郎君) 国立病院特別会計法の一部を改正する法律案を議題とし、提案理由の説明を聴取することにいたします。
○政府委員(田中茂穂君) ただいま議題となりました国立病院特別会計法の一部を改正する法律案につきまして、提案の理由及びその概要を御説明申し上げます。 ただいま御審議を願っております昭和三十六年度予算におきましては、築地にございます旧海軍軍医学校の跡を利用いたしまして、新たに国立ガン・センターの設置が予定されておりますが、その事業の内容は国立病院と密接に関係がありますので、これにかかる経理は国立病院特別会計においてあわせて経理することが適当であると認められます。従いまして、その経理を国立病院特別会計において行なうことといたしますため、この特別会計法の歳入及び歳出の規定等につきまして所要の改正を行なうとともに、一般会計所属の資産で国立ガン・センター経営のため必要なものはこの特別会計に帰属させることとし、その資産の価額はこの特別会計の基金に加えることといたしております。 なお、この特別会計の決算上の剰余金等の処分に関する規定につきまして所要の整備を行なうことといたしております。 以上が、この法律案を提出いたしました理由及びその概要であります。何とぞ、御審議の土、すみやかに御賛成下さいますようお願い申し上げます。
○委員長(大竹平八郎君) なお、補足説明は後日に譲ります。 —————————————
○委員長(大竹平八郎君) 次に、国有財産特別措置法の一部を改正する法律案を議題といたします。 質疑のある方は、順次、御発言願います。
○成瀬幡治君 いろいろとうわさを聞いておるわけですが、実はこの法律案を提案するのにあたって、若干問題があって、そして同じようなものであるけれども、提案が少しおくれたように聞いておるのですが、それは旧軍用地払い下げのその金利の問題にからんでおるというふうに聞いておるのですが、その辺の事情を一つ聞かせていただきたいと思います。
○政府委員(山下武利君) ただいまお尋ねのありました点でございますが、旧軍港地におきますところの旧軍用財産を払い下げました場合に、それに延納を認めましたときの金利の問題につきまして、従来からいろいろと問題があったのでございます。現在は七分五厘ということになっておるのでございますが、これがきまりましたのは実は三十四年度のことでございまして、その以前に契約をいたしました分につきましては八分ということに相なっております。そこで、この不均衡をどうするかという問題につきまして、かねてからいろいろ研究もいたしておったのでございますが、まだ今のところはっきりした結論を出すという段階に至っておるわけではございませんが、大蔵省といたしましても、この間の不均衡につきまして何らかの是正措置を考えなければならないということで、目下検討いたしておるところでございます。
○成瀬幡治君 次に、旧軍用地が大部分であるというような、今度払い下げられるところは、百八のうちでどのくらいが軍用地で、他の部分というのはどういうようなところをいうのか、ちょっと説明していただきたいと思います。
○政府委員(山下武利君) 今度法律案で対象にいたしておりますところの水道施設は、私どもの調べによりますというと、価額にいたしまして総額十五億七千万円余りでございますが、その大部分、つまり九六%近くのものは軍用財産でございまして、残りの三%くらいなものが終戦処理費の取得財産、その他雑種財産、物納財産というふうな区分になっております。
○成瀬幡治君 わかりました。 その次に、土地を私は地元が相当要望しておられたと思うのですが、土地を除外したというのは、何かいろいろな理由もあるかと思うのですが、どういう関係にあるのでしょうか。
○政府委員(山下武利君) 今回御提案申し上げておりますところの法案の趣旨は、実は地方公共団体に無償で貸し付けておりますところの水道施設を譲与するということでございますが、その際に、土地は除外いたしまして、土地以外のものだけを無償で譲与するということに相なっております。この趣旨は、つまり現在貸し付けておりますところのものは、建設以来すでに相当の期間を経過いたしておりまして、施設の更新が必要になっておるわけでございますが、その貸付の方法では地方公共団体としてこれを改良するところの意欲がわかないというところから、ぜひこれを譲与してほしいということでございまして、いわゆる償却財産につきましてはこれを譲与するといろ必要を認めておるわけでございます。土地は償却財産でございませんので、これは無償貸付のままにしておきましても、その上にありますところの水道施設の改良ということについて地方団体が事業を進めていくということに何らの支障がないという判定から、いたしておるわけでございます。なお、同じような例は、他の法令につきましても、土地以外のものは譲与するけれども、土地は無償で貸しておくというふうな若干の前例もございますので、それに準じてやったわけでございます。
○成瀬幡治君 最後に、水源涵養林の払い下げをおやりになっておる。資料をいただきましても、その中に若干の金額があがっておるわけですが、竹木林ですかということになると、いつかは切らなければならぬということになると思いますが、片一方では、水源を涵養するために勝手に切っちゃならぬぞというような何かの制限というようなものがついていくだろうと思います。その辺はどうなっておりますか。
○政府委員(山下武利君) ただいまお尋ねになりましたのは、私どもの対象としては、立竹木ということで整理をいたしておるのでございますが、それの金額は現在の帳簿価額にいたしまして百七十一万八千円というきわめて少額のものでございます。これは具体的には、浄水場とか貯水場とかいうものの構内にありますところの立竹木をさすのでございます。いわゆる水源涵養林といったようなものはここには入っておらないのでございます。
○成瀬幡治君 それでは、私がほかで話を聞いた場合には、あなたがおっしゃったような貯水施設とか、あるいは浄水施設とか、そういう施設ではなくて、何か水源に密接な関係のあるところの立竹木だというふうに説明を受けておるのですが、ちょっと違っておって、そうしてそれは一カ所ではなくて、これは私の方の受け取り方の誤解かもしれませんが、そうではなくて、無数にあるところのものを一括して百七十一万八千円になっておる、こういう趣旨なんですよ。
○政府委員(山下武利君) 先ほど申し上げましたように、全体を合わせまして百七十一万という数字になっております。
○清澤俊英君 これは今までは無償で使わしたというが、今度こういう形で払い下げますね。そうしたら、土地の貸付料かなんかとるのですか。
○政府委員(山下武利君) 従来通り、土地は無償で貸し付けることになります。
○清澤俊英君 これは一つ関連でお伺いしますが、この間、新潟で戦争中にできました労使協調の何か建物があるのですな、労農会館というのか、各県でできたと思うが、これは資本家と公共団体等が金を出して建てた建物なんです。それが終戦後、土地も建物も全部大蔵省が国有財産で没収しており、平に相当額のこれに対する貸付料をとっておる。最近火災でこれが焼けたのですが、六百万円の保険がかかっておる。これはやっぱり国のものでありますから、全部そちらに持っていき、保険料はこちらの契約によって現在の管理人がこれを出しておる。こういうものに対して、建物の貸付賃をとったり土地の貸付賃をとったりしておられるが、こういうもので、その中にはいろいろな団体に事務所を貸しておる。そういう場合に六百万円も入りましたら、これはほとんど国は何ら関係がない、終戦のどさくさに国のものにしたのだから、これらに均分して私は災害見舞金を出してくれるのがほんとうじゃないか。みんな裸になってしまう。こういうものは方法はありませんか。
○政府委員(山下武利君) ただいまお尋ねの件は、私、具体的に承知いたしておりませんので、推定で申し上げて恐縮でございますけれども、終戦後に解散団体に指定されましたものが、その財産が国庫に帰属をいたしまして、国有財産になったものをさらに貸し付けておる、こういうふうな例は相当たくさんにあるように聞いております。ただ、そういうふうな事例に当たるかどうかは、具体的に調べましてお答え申し上げたいと思います。
○清澤俊英君 それは全然間違いない。間違いなく今まで……。これは現管理人から聞きますと、年に六十一万円ずつ払っておるということです。それを借りて方々へ貸したり、しておりますが、この労働会館ですか労農会館ですか、それが焼けた。保険金が六百万も入っているのですから、これくらいのものは見舞金で出す、今まで借りていて全部焼やした者へ。国として何も金の入り用があるわけでないから。これに対する考え方はあるのですか、どうですか。そういう方法は考えられないのですか。
○政府委員(山下武利君) 具体的に調べました上でお答えいたしたいと思いますが、今の場合、推定いたしますところでは、保険契約は個々の借りている人がつけることに相なっておるようでございますが、その付保の義務を負わせた分は、保険料分は賃料から減額してやっておる。そのかわり、保険事故が起こった場合には、その保険金額は国に帰属する、もとの契約がそういうふうな形にできておるようでございます。
○清澤俊英君 国ではとらないのですね。国がとらぬということなんですね、保険金は。
○政府委員(山下武利君) 事故が起こりましたときに、その保険金は国が受け取るということで、初めから保険料分だけは賃料から減額して貸しております。
○清澤俊英君 国がとるのでしょう、保険金は。
○政府委員(山下武利君) そうです。
○大谷贇雄君 ちょうどこれはまことに工合のよい法律案が当委員会に出たのでありますが、二、三年前の大蔵委員会で御質問をいたしたのですが、そのときにちょっと遠慮しいしいものを言ったのだが、きょうはその当事者がなくなったので、大っぴらに一つ質問を申し上げます。 この間、資料要求を、私、個人的にしたら、早すでに大谷さんには差し上げたのでよかろうというえらい返事だった。これは成瀬さんも山本さんも、愛知県の人は皆関心を持っている問題。それは名古屋の地元で、恥ずかしい話ですが、名古屋の名城大学、これに対して春日井市にあった国有財産八万坪ですか、十六万坪くらいですか、これを貸与したのか、払い下げをしたのか、とにかく大学の校地となっている。この問題は御承知ですか。
○政府委員(山下武利君) 名城大学に春日井市にあります国有財産の一部を貸与中であるということは承知しておりますが、その具体的な内容の詳しいことにつきましては、私は現在資料を持っておりませんので、お答えいたしかねます。
○大谷贇雄君 それでは、これは一つ委員長、全委員にその資料を御配付願うことのお取り計らいを願いたい。 そこで、御承知なければ、概略私の知っていることを申し上げますが、これは名城大学というのは御承知の通り、あなたの耳には入っておるか入っていないか知らないが、日本で有名な事件で、今度文部省では、この問題が動機となって、私立学校紛争解決の法案を出すわけです。きょうも私の方の党の文教部会で、最終的におそらくそれを取り上げるだろうと思う。前の国会で議員立法で出したいということになったが、だんだん煮詰めて、文部省が提出をいたす段取りになるものと確信をいたすわけであります。そこで、そういうような不名誉な法律まで出さなければならぬ原動力を作ったのが名城大学です。 そこで、そういう紛糾の原動力をなしておるような学校に対して、八万坪——もっとじゃないかと思うのですが、それを貸す——払い下げしたか、貸したか。そのために春日井市の——春日井市というのは、遠方の方は御承知ないと思うが、王子製紙の名古屋工場のあるところなんです。新進都市であります。非常な発展をしようとしておる名古屋の衛星都市です。そこで、八万坪か、十何万坪か知りませんが、軍の兵舎が昔あったわけですね。いわゆる軍需工場があったわけです。そこの土地です。その国有財産を貸し与えてしまったわけです。それで、そこへ農学部を作る、こういうことで始めたのだが、ここ一、二年私も行って調べておらぬが、何だか二、三年前調べたときには、農学部は学生が三人か五人。八万坪もあって、草ぼうぼうですよ。それで、そのために春日井市は非常に発展が阻害をされている。一体、大蔵省なんというのはこれはでたらめなことをやっておるなと、こういう批判が地元の人々にあるわけなんです。それで、私はこの前、二、三年前に御質問申し上げた。それは、理事長の田中壽一という人が非常な政治力をもって、各種学校から終戦後一ぺんに大学として、それも総合大学です。それで九州あたりから学生が非常にじゃんじゃん来る。知らぬものだから、その内容をあまりはっきり知らないものだから、新聞広告でじゃんじゃん来る。そこで、田中壽一という人はとにかくやり手はやり手です。浜松の高等工業学校の先生をしておった人で、栗山君などは教えてもらわれたわけです。そういうようなことで、学者なんですが、しゃにむに学校を拡大してしまって、李承晩みたいなんだ。それで、あんまりワンマンで李承晩流にやるものだから、生徒は怒るわ、先生は怒るわ。気に入らぬ先生はどんどん首をちょん切ってしまうというようなことで、ここ二、三年来大問題が勃発した。 そこで、この間、三、四カ月前にその理事長がなくなったわけです。その前から裁判所は、理事会が紛糾するものですから、従って裁判所が弁護士を理事長代行人に任命をするというようなことであったわけです。なくなったから、その学校は工合よくいくかしらと思ったところが、まだいかぬのですね。それで、その大学の学長や、先生やら、あるいは学生が上京して騒いでおる。それで、理事会がむちゃくちゃであるというようなことで騒ぐのだが、この学校が動機ということで法律を出すということでは、これは筋が通りません。そこで、しかし地元の山本さんにしても、成瀬さんにしても、私どもにしても、何とか解決したいと思って実は努力をしておるのだが、それが火の手が広がって、私学連合の方でも、きょうも私学連合の人を呼ぶわけですが、もうこれはとてもお手あげだ、こういうようなことで、立法を文部省が決意をする原動力をなした学校なんです。そこで、今では生徒も減ってきたが、それでも現在六千人くらいおるでしょう。紛糾に紛糾を重ねておるということですから、私どもは学生に対しては非常に深甚なる同情をしておるわけなんです。そこで、この間、法律だけではなかなか解決がしにくいかもわかりません、とにかく理事ががんばってやめぬと言うている。文部省もかわってもらいたいと言うけれども、やめない。がんばっている。そのために、ますます学生は迷惑をする。この三月卒業する生徒たちが就職にも、そういう紛糾しておるから差しつかえるというような実は状態。そこで、そういうような事態に大蔵省が一役かっておるわけなんです。しかも、春日井市の発展をも阻害するような——国有財産を、どういうわけか、そういうようなまあめちゃめちゃな学校ですね、それに払い下げしたのか、貸したのか。 それから、まだもう一つ問題がある。その名城大学の本部のあるのが、名古屋の、私の住んでいる昭和区ですが、駒形町にその本部がある。それがまた今、やはりこれも国有財産で、軍が取り上げた土地ですな。そこで地主が大騒ぎをして、それで立ちのけというようなことで、裁判があったはずです。 そういう事情は、管財局長は、これはあなた、東大問題だが、管財婦長初め、そこにおられる方が御存じないですか。
○委員長(大竹平八郎君) 委員長より大谷君に申し上げます。決して発言を阻止するわけではございませんし、むろんただいま提案になっておりまする国有財産特別措置法の一部を改正する法律案と関連はございますけれども、本日はこの法案の質疑、討論の後、可決をすることになっておりますので、お話を承っておりますと、なかなか重要なことと思いますので、別な機会を得まして、一つ御質疑を続行していただきたい、かように考えておりますので、どうぞ御了承願います。
○大谷贇雄君 それじゃ一言結末をつけておかぬことには。そこで、事情はわかったと思いますが、そこで、そのときの資料を、一つぜひ全貌のわかるような資料をいただきたい。また、どうしてそういうような、海のものとも山のものともわからぬような大学に対して、やすやすと、むざむざとお貸しになったか、その間の事情を一つ十分に御調査が願いたい。また、私は、ここ一両年その農学部に、また現地に行っておらぬから、何ですが、もしそういう、草ぼうぼうとして春日井市が非常に困っておる、こういう事実があった場合には、これは払い下げを取りやめる、あるいは貸すことはやめる、そうしてもっと春日井市の発展、商工都市としての春日井市の発展のために使用させるなりなんなりするか、こういうことについての御見解を取りまとめて、この次の委員会に何とか……。きょうはこれで一応結末をつけておきますので、これはとくと御研究の上、御回答を、われわれの納得のいくように一つしていただきたい。
○荒木正三郎君 この法律によって地方公共団体に譲与する施設の内容ですね、具体的に説明して下さい。
○政府委員(山下武利君) 本法律によりまして地方公共団体に無償譲与する予定になっておりますところの総価額は、先ほど申し上げましたように、大体十五億余りということになっておりますが、内容を明らかにせよという御要求でございますので、施設の名前で申し上げますというと、これはパーセンテージで申し上げた方がはっきりいたすかと思いますが、水道施設はいろいろに分かれておりまして、取水施設、それから貯水の施設、導水の施設、浄水施設、送水施設、それから配水施設、かようになっておるわけでございます。初めから申し上げますと、取水が約一〇%、貯水が二%、導水が一%、浄水が一五%、送水が一二%、配水施設、これが一番大きいのでありますが、全体の六〇%、かようになっております。それから、この財産の種目別に申し上げますというと、建物、工作物、機械器具というふうに分けて申し上げますが、建物が四千五百万円ばかり、工作物が十三億九千八百万円ばかり、器具機械が五千六百万円、合わせて大体十五億何がしということでございます。
○荒木正三郎君 提案理由の説明では、これらの施設が相当老朽化している、そうして抜本的な修理を必要とする、こういう理由があるようですが、それは大体何ですか。どこの施設についても、そういうことが一般的に言えるわけですか。
○政府委員(山下武利君) 地域的にどこということはちょっと、私、今手元に持っておりませんが、先ほど申し上げましたように、全体の九六%が旧軍用財産でございまして、これはほとんど全部が老朽化しておる、かように考えて間違いないと思っております。
○荒木正三郎君 それで、あとの四%はどういう施設ですか。
○政府委員(山下武利君) あとの四%の中で、半分以上のものは終戦処理費で米軍が取得いたしましたところの財産、これが約三%ばかりでございます。残りごくわずかでございますが、物納の財産とか、あるいは雑種財産というような区別になっております。
○荒木正三郎君 そうすると、今度譲与するそれらの施設は、現在無償で貸付を契約している物件というものと一致しますか。
○政府委員(山下武利君) 現在無償貸付中の財産そのものでございます。ただし、土地は除いてございます。
○荒木正三郎君 もう一点は、これを譲渡するについては若干の条件がついているのですね。営利を目的としたり、あるいは利益をあげるものでない限りという条件がついていますね。しかし、地方公共団体では、水道施設等は大体独立採算制をとって、損にならないように経営しているのじゃないかと思うのですがね。若干の利益をあげるということは、これは普通の状態にあるのじゃないかと思うのですがね。この利益をあげるものでないという解釈ですね、どういうふうに解釈されるわけですか。
○政府委員(山下武利君) この法案で利益をあげると申しておりますのは、単に損益計算上利益が計上されておるという場合をすべてさしておるというわけではございませんので、その利益がたとえばこの水道事業以外の目的に利用されるというふうに、この譲渡趣旨に反するような利益をあげているかどうかということによって判定されるわけでございます。地方公共団体におきますところの水道事業は、今先生の仰せのごとくに、大体特別会計を設けて経営することになっておりますので、その特別会計から利益剰余金を一般会計または他の特別会計に繰り入れるというふうな場合には、これらの一般会計または他の特別会計からの既往の借入金の弁済のためである場合を除いては、本条の利益をあげているということの条件に該当することになろうかと思いますが、しかしこれに対しまして、利益が計上されておりましても、その特別会計の経理上水道事業の企業の合理化でありますとか、あるいは企業の危険に対する準備金の内部留保といったようなものは、これは近代的な経理としましては当然の必要に基づくものでございまして、その分につきましては、かりに貸借対照表には利益をあげておりましても、この条文にいうところの利益をあげておるというふうには解さないというふうに私どもは解釈しておるのでございます。
○天田勝正君 ちょっと、私も一点聞いておきますが、これらの施設は地方公共団体に払い下げるんでありますから、当然その後においてもその運営管理等はことごとく地方公共団体においてなされるということを全部お調べになったと思うんですが、そう解釈していいですか。
○政府委員(山下武利君) さように考えております。本件は無償譲与でございますので、譲与の目的に合致した運営がなされなければならないということで、譲与いたします際には十年間の用途指定の条件をつけまして、十年間は必ず水道事業の用に充てなければならないということで、地方公共団体に約束させた上で譲与をするということに相なっておるわけでございます。
○天田勝正君 私が言わずもがなの質問に聞こえることを申し上げているのは、私の方の県でも、恥ずかしながら、水道組合の問題が二年ばかり前に全国版にも何回も出たくらい紛糾したことがございますが、表は確かに地方公共団体で管理運営しているかのごとくでも、実際は組合を組織して、さてそれは事実はボスの介入によってなされておる、こういうようなことで経理の乱脈をきわめて、県会でもえらい問題になったことがあるんです。だから、確かにこれは水道施設として払い下げるんだし、また水道施設である限りは多分ほかに用いようがないだろうから、水道には使われるだろうけれども、その運営管理というものは厳格に地方公共団体をもって握らせる。これが他の組合のような形に転換して、もっともらしい理屈をつけたりなどいたしますと、かつて私の力にあったようなことも私は必ず起きてくると思う。さて、今私が恥ずかしながら自分の方の例をあげたわけですが、その場合などは、やはり県南の三市で本来やるべき筋のものであるけれども、組合を作って、実際は、さてそれぞれの市民が大騒ぎをして、あるいは県会で騒いだときには、それぞれの市は、いや組合に委託してあるんだと、その責任は今度は理事だと。どこに責任があるやらさっぱりわからなくなっている。そういうことが、少なくとも国有財産を無償で払い下げるという恩典を与えながら、これは何も大蔵省の皆さんが払い下げるんでなく、国民の税金を、いうなれば払い下げるわけですから、そういうことに対しての厳格なやはり規制というものを持ってほしい。それは法律を作らなくともよろしいです。今後の皆さんの行政運営においてそういう心がまえを持ってもらいたいから申し上げている。これは十年間そういうふうに保証されておりますから、単にそれは水道に使われるというだけでなしに、管理運営もともに明確に地方公共団体でなければならないと、それは今後もあなたの方で払い下げた後自分の国有財産でなくなるんだけれども、その後のそういう、何というんですか、監視というか、そういうことがなされるんですか、なされぬのですか。
○政府委員(山下武利君) 用途指定をつけまして売り払いあるいは譲渡いたしましたところの財産につきましては、その用途の通り使われるかどうかということにつきまして、各財務局の担当官が適時見回ってそれを監督することになっております。
○天田勝正君 私、この際お願いしておきたいんですがね。これは趣旨がけっこうなことなんですから、当然私も賛成したいと思っています。ただ、国有財産の管理については、人手も足らないだろうけれども、非常に遺憾な点がどこでも見受けられるんです。私は、かつて会計法がここで問題になりましたときに指摘したんですけれども、すぐそばの参議院会館内にありましたあの、今建設するならば多分数億かかるであろうという三本の昔の電信の鉄塔、あれがまっ昼間二カ月かかって盗まれましたね。このとき、だれも責任を負うた人はないんですよ。これは夜陰ひそかに盗んでいける筋合いのものではないんです、何億かかる鉄塔ですから。ところが、その会計を作ったことによってその管理が適正に行なわれるかどうかという質問をしても、それにはとても、だれもまた責任が負えないと、こうくるんです。実に困ったものなんです。 だから、私は今お伺いしておきたいのは、至るところに不法占拠が行なわれておるんですね、国有財産の。そうして結果は、それが居すわってしまって、居住権が発生したりなどして、ただで人のものを使ったあげくの果てに、今度は立ちのき料をまた国税で払わなければならない、こういう始末を繰り返えしておる。私は指摘してもいいんですが、ここから百メートルの以内でもあるのです。実にべらぼうな話なんです。ですから、そういう不法占拠の資料を一つ、この法案は法案として、提出していただきたいということをお願いいたしておきます。
○政府委員(田中茂穂君) ただいまの天田議員が御指摘になりました国有財産の管理運営につきましては、十分その辺の事情等も調査いたしまして、いやしくも国有財産が不当な使用に供されないように、また御意見のようなことがないように、十分善処いたしたいと考えております。
○委員長(大竹平八郎君) ほかに、よろしゅうございますか。 他に御発言もなければ、これにて質疑は尽きたものと認めて御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(大竹平八郎君) 御異議ないものと認めます。 これより討論に入ります。御意見のある方は、賛否を明らかにしてお述べを願います。——他に御意見もなければ、対論は終結したものと認めて御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(大竹平八郎君) 御異議ないものと認めます。 これより採決に入ります。国有財産特別措置法の一部を改正する法律案を問題に供します。本案を原案通り可決することに賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(大竹平八郎君) 全会一致でございます。よって、本案は全会一致をもって原案通り可決すべきものと決定いたしました。 なお、諸般の手続等につきましては、先例により、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(大竹平八郎君) 御異議ないものと認め、さよう決定いたします。 速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(大竹平八郎君) 速記をつけて。 本日はこれにて散会いたします。 午後二時四十三分散会