商工委員会 第22号
- 発言数
- 44 件
- 登壇者
- 4 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1961/05/11
会議録
○委員長(剱木亨弘君) これより商工委員会を開会いたします。 本日は、理事の補欠互選を行ないました後、工場立地の調査等に関する法律の一部を改正する法律案の審議を行なうことといたします。 初めに委員の異動について報告いたします。 去る四月二十八日、徳永正利君が委員を辞任、その補欠として山本利壽君が委員に選任され、五月八日、秋山長造君が委員を辞任、補欠として椿繁夫君が委員に選任され、また一昨日梶原茂嘉君が委員を辞任、その補欠として古池信三君が委員に選任されました。 —————————————
○委員長(剱木亨弘君) それでは、まず理事補欠互選の件を議題といたします。 理事古池信三君が一たん委員を辞任されましたため、欠員となりました理事の補欠を互選いたすわけでありますが、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(剱木亨弘君) 御異議ないものと認めます。 それでは、理事に古池信三君を指名いたします。 —————————————
○委員長(剱木亨弘君) 次に、工場立地の調査等に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたし、補足説明を聴取いたします。
○政府委員(松尾金藏君) 先般大臣から提案理由の説明をいたしました工場立地の調査等に関する法律の一部を改正する法律案につきまして、補足説明を申し上げます。 今回の改正の要旨は、工場の設置につきまして、一定地域、あるいは一定規模以上の工場につきまして、その届出を求めることといたしました。これによりまして工場立地の動向を正確に把握するとともに、工場の過度集中等好ましくない立地が行なわれるような極端な場合につきましては、工場の合理的な立地に著しく背反するというような場合におきまして、必要な勧告をすることができるようにいたしました。 その他、従来この法律に基づきまして、工場の適地調査をやって参りましたけれども、さらに今回工場立地の動向調査を加えて調査するようにいたしました・また、これらの問題と相関連いたしまして、工場立地に関しまして事業者の判断の基準となるべき事項を公表するようにいたしたことが、今回の改正の骨子であります。 おもな条文につきまして御説明を申し上げますと、まず第一条につきましては、本法の目的を書いておるのでございますが、その中で従来、「工場適地」と書いておりましたところを、さらに「工場適地等」という文字を加えました意味は、先ほど申しました従来の適地調査のほかに、動向調査を加えたことを表わしたのであります。 また従来、「助言を行い」ということで目的を書いておりましたのを、さらに勧告の規定を目的の中にも加えたのであります。 それから第二条の改正は、先ほど申しました、従来の「適地の調査」のほかに、新たに「工場立地の動向の調査」をすること及びその調査方法を規定いたしたのが、第二条の改正でございます。 次に、新たに規定いたしました第四条の規定でございますが、これは、先ほど申しました判断の基準となるべき事項の公表を規定いたしたものでありますが、工場立地につきまして、事業者が自主的な立地判断をいたします際に、大局的な判断をしていただくために、事業者の参考となるような事項を公表することにいたしたのでありますが、その公表する事項の内容となりますものは、長期に見まして今後十年ないし十五年後というようなある目標年次を立てまして、その時期におけるおもな工業の大まかな立地目標、なおそれに関連いたしまして、工業用水でありますとか、工業用地の問題等につきましての大まかな見通しを立てまして、これを最終的には、企業が自分の工場立地を決定される際の参考となるべき事項といたしたいという考え方でございます。 次に、新しい第六条の規定でございます。これは先ほど申しました届出に関する事項を規定いたしたのでありますが、先ほど申しましたような工場の設置を行なう地区内においても、立地の実態は、従来正確に把握する方法がなかったのであります。従いまして、工場立地の適地誘導をする機会にも、従来特別の制度がなかったのでありますけれども、今回、このような工場設置につきまして、ある一定規模以上の工場等立地に関して重要なものにつきましての届出を求めることにいたしました。工場の設置につきまして届出を要する業種及び地域は、これは別途政令に譲っておりますけれども、業種、地域また工場規模等につきましても、実際の運用に、あまり各企業に大きな迷惑をかけないようにという配慮をもって規定をいたして参るつもりでございます。 また新第七条、それから第八条、これは届出に伴いましての承継及び経過措置の規定でございまして、ただいま申しました届出に相関連する条文でございます。 次に、新しい第九条の規定でございますが、これは先ほど申しました勧告に関する規定でございます。工場の過度集中というような好ましくない立地が行われる場合におきまして、また工場の合理的な立地に著しく背反をする、この条文で「著しく」とか「きわめて」云々というように、非常に極端な場合についてのことを想定をいたしまして規定をいたしておるのでございますが、そういう場合には、審議会の意見を聞いて、設置の場所等について、必要な勧告をする。それによって企業が、適正な立地について協力をしてもらいたいという内容のものでございます。 新しい第十条でございますが、これは適地調査に対応する報告規定は従来もあったのでありますが、先ほど申しましたように、今回工場立地の動向調査を行うことに相なりますので、その動向調査というのでありますと、現状の報告だけでは足りなく相なりますので、将来の計画についても報告を求め得るように改正をいたしたのであります。また第二項につきましては、第九条の勧告を受けた者について、その後の状況報告をしてもらう規定を追加いたしたのでございます。 以上が、今回改正の要点につきまして、おもな条文の説明を申し上げた次第でございます。
○委員長(剱木亨弘君) 引き続き質疑を行ないます。質疑のある方は、順次御発言を願います。
○中田吉雄君 先般大臣の提案理由の説明があり、ただいま松尾局長の逐条の説明を承ったのですが、いろいろありますが、この差し迫った非常に大切な工場立地の問題については、この法案にざっと目を通して受けました印象は、あまり重要なことも書いてない。差しさわりのない、まあ悪くいえばプレーン・ソーダのような、非常に意欲的なあるいは野心的なといいますか、そういう差し迫った構想が盛られていないんじゃないかというふうに思うのですが、特にそれと関連して、昭和三十四年の三月三日に当参議院商工委員会におきましてこの法案が、もとの法案が出たときに、重要な附帯決議がついているのです。そして高碕大臣もそれについて、ただいま私の申し上げたような趣旨で、やはり新工業地帯の開発、造成をはかるため、一段と強力なる施策を展開する、まことに同感だ、政府も、当委員会の決議を体してやると、こういうふうになっているのです。すでに数年たって改正を必要とするようになったのですが、今のような状態からいけば、大臣の答弁は、まあ法案を通すための便宜のあいさつだったというようなことにもなるんじゃないかと思うのですが、いかがなものでございましょう。
○政府委員(始關伊平君) ただいま御指摘の点は、新しい工業地帯を作るについての積極的な意図が盛られておらないのではないかというお話でございます。 実は今回の改正案は、最近経済が伸びて参りますに伴いまして、新しい工場を作ろうという動きが非常にたくさんございますが、これを調査してみますと、やはり既成の四大工業地域あるいはその周辺に参りたいと、そういうような動きと申しますか、場合が非常に多いのでございまして、これでは四大工業地帯あるいはその周辺におきまして、無秩序な工場の乱立になります。いわゆる工場の過度集中になるわけでございますので、その点につきまして、従来のものから一歩を進めまして、必要のある場合におきましては勧告をいたしまして、そういう過度集中からくるいろいろな困難、あるいは公共投資の非能率化というようなことを防いで参りたいという面を、この法律の改正点の主たるねらいといたしておるわけでございます。この地域は、もう満員だからきてもらっては困るということであれば、お話のように、それならばどこへいったらいいかという問題になりますし、そういう場合におきましては、用地なり用水なり、あるいは輸送施設、港湾というような条件を計画的に整備いたしまして、あっちの方に行ったらよかろうということをいえなければ首尾一貫しないわけでございますので、その点につきましては、私どもの調査を活用いたしまして、経済企画庁に鉱工業地帯整備協議会というものができております。産業を主といたしました公共投資の適正な配分というようなことを、この協議会を通じまして、統一的に、計画的にやって参るという方法を、この法律とは別途に講じておりますので、御趣旨のような点については、この法律には直接には盛られておりませんが、そういう施策があわせ行なわれておるということを申し上げたいと思います。 なお、一定の工業地帯に対する過度集中を防ぐということでございましても、イギリス等でやっておりますような、実質的に許可制度というようなことも考えられるわけでございますが、今回の場合におきましては、まあ企業それ自体の自主的な判断と責任で立地の場所も選ぶという建前を基本といたしまして、これをできるだけ適正に、また大きな国民経済的な視野から見た見通しにも合致するように誘導して参りたい、そういう程度にとどめたわけでございまして、今御批判がございましたが、この程度から進めて参るのが、ただいまの現状では適正であろうかと存じておる次第でございます。
○中田吉雄君 この法律が私も、単に調査をやると——政策を立てる基礎調査をやるというのなら、まあわかるのですが、これを見ますと、ただいまも御説明のように、調査をやり、同時に政策としてのある一定の工場立地に対する政策を持って、ここに過度集中してはいけないという助言をやり、勧告をやる、両方あるわけなんです。政策をやる場合の前提である調査をやる、同時に、これはもう助言と勧告という、すでに一定の基準がなければ、勧告したり……、そういうものと、両方が盛られておる特質を持っているわけなんです。私は、これが調査なら調査をやるというような、動向調査その他を加えて報告をとる、いろいろするということならわかるのですが、しかもまだ通産省におかれては低開発地域開発構想ですか、そういうものもあるやに聞きますが、そういうものと一体として出てくるなら、今、始關次官のいわれておるようなこともわかるのですが、特に、先般アメリカから来ました地域開発委員会の委員長ですか、デービット報告等を見ましても、経済同友会の招待によって来た……、アメリカが犯したようなあやまちを日本が二度と犯しちゃいかぬと、なかなかこれは、もう遷延を許さぬ問題である、ある事項については今後二年以内にやらぬと、この地域開発というものは救いがたいいろいろな障害が起こる、こういうことをいって、まあある事項によっては、ここ二年以内に実現しないと取り返しのつかぬような結果になるという警告をして、そして日本の地域開発というものが米国の愚かな経験を二度とふたたび犯さないためには非常に急ぐ問題だと、こういうことをまあ先般勧告してその要綱が新聞等にも発表されておるわけなんです。私は特に先般諸外国の地域開発を見て、アメリカや、あるいはイギリスその他のような、かなり広大な土地を持っておるところですと、割合いろいろな、たとえば調整も楽だと思うのですが、なかなか日本のような土地の狭いところで、あやまちのない合理的な開地をやるというのは、やはり早く私は政策を立てられることが、地域開発委員会の勧告を待つまでもなく非常に重要じゃないか、まあ二年以内にやらぬと、ある事項については取り返しのつかぬようになる、そしてアメリカの犯したような愚かなあやまちを、経験を繰り返さないためには、かなり急がれなければいかぬ、こういうことをいっているので、特にその中心となられる企業局とされては、私は、もう少しやっぱり野心的な構想が、まあ水争いのようなことはないと思いますが、関係各省がこの問題で調査費をとってやったりしておりますが、これはもう少し私は急ぐ必要があるのじゃないか、とうていこのようなことではいけぬのじゃないかと思うのですが、そのことと……。 ただいま次官は、なるべく企業の自由な、なにによってやらした方がいいのじゃないか、この勧告等を見ても、政府は誘導するだけで、それをきめるのは企業者自身がきめる……。ただ私がふに落ちないのは、この産業立地小委員会の報告を見ましても、国民所得倍増計画も、やっぱりそういうようなことを書いてあるのです。ただところが、そういうのに先行する財政投融資は政府が出して、国の基礎的な公共投資は、それに先行して国が金を出して、あとは、われわれの自由だ。こういうようなこと、非常に矛盾するように思うのです。金は大いにふんだくっていく。しかし、あとのことはこっちにまかせる。その辺の、私は、非常に調和を……。これは全く企業者自身だけでやるならいいのですが、もうほとんどの地域開発に対しては、公共投資あるいは財政投融資という、国民の税金も関連していますし、私はその辺が、少し新しい考えが入ることが必要じゃないか、それは、勧告、助言の問題も関連するのですが。またそういう自由な意思にまかせておいて、なかなか経済的合理性だけを追求するということが、国全体の福祉と調和するようにできるかどうかという点も問題だと思うのですが、その辺の呼吸はどうですか。
○政府委員(始關伊平君) この法律は、調査と、調査を前提といたしました、日本全体として見た工業配置の適正化ということに資するという、目的は、そうであることは、ただいま御指摘ございました通りでございます。それで、そういう意味から申しますと、イギリスあたりでやっておりますように、立地の選定については、政府の許可が要る。なお同時に、いわゆる産業基盤整備についても、それと見合った一元的な管理機構と申しますか、その政策を実施する官庁をきめる。そこで一元的に両方見合いながら、工場配置の適正化をはかるということが非常にはっきりしているわけであると思うのでございます。この法案におきましては、調査だけではもちろんございませんで、かくあるべき産業配置、工業立地の姿というものを想定いたしまして、ある地域での適地産業、非適地産業、また適地産業につきましては、どれくらいの生産規模までそこに認めてよろしいかというようなことを想定いたしまして、それを業者の判断の場合の参考に資し、また、それに合わないような場合には、当局から勧告をするというようなやり方になっております。目的は同じでございますが、法律的強制という手段を用いませんで、一応、勧告ということであるのでございますが、相当に規模の大きい業者を相手にすることでもございますので、この勧告は、相当程度有効にものを言うものと私どもは考えております次第でございます。低開発地域の工業開発促進の法案もございますし、いろいろあちこちにごたごたしたものがございまして、これを一本にしたらどうかという御意見もあったようでございますが、今回の改正案におきましては、本法では、特に工場が過度に集約しそうな地域への過度集中を防ぐという目的でございまして、低開発地域の方は、低開発地域の中の一定地区の中に出てこようという企業に対しては、税制上などの優遇措置を講ずるということでございまして、裏表の関係にはなると思うのでございますが、地域も違いますし、また片一方は、一定の地域が対象であるのに対しまして、こちらの方は、ここに出て参ります企業というようなことでございまして、法体系といたしましては、両者の間に矛盾がなくて、調和があるということでございますれば、別の法律体系でも差しつかえないということで考えておるような次第でございます。 なおまた、産業基盤の整備を政府でやるから、それに伴って、もっと強力に工業立地を指導すべきじゃないか、これは一つの御意見と思いますが、私どもといたしましては、勧告におきましては、そういうねらいを持ってこの法律を作り、また運用して参るわけでございますけれども、しかし何分にも新しい行政の分野でもございますので、とりあえず、こういったようなところから始めまして、新しい行政にだんだんに対処して参りたい、このように存じておる次第であります。
○中田吉雄君 具体的なことはまたあとで質問しますが、大きな法案の内容であります。助言と勧告をやられるわけなんですが、その際には、どの程度まで工場を集中することが経済的合理性があって、あるいは国民経済的に見ていいという、この原則を確立しておられぬと、通産省のいろいろな資料を見ても、一般的な原則だけでは……この国民所得倍増計画を見ても、いろいろなことはいってあります、抽象的にはいってあるが、この「わが国工業立地の現状」の「立地政策の歩み」を見ても、立地論の始祖といわれるアルフレッド・ウェーバーも、工場は最も生産コストの低いところに立地するものだ。アルフレッド・ウェーバーが書いたころには、原料、労働力、消費地輸送手段というようなものを結び合わせて、この総原価の最も低いところに立地するということは、これも抽象的にはわかるのです。こういう、私は今後助言、勧告をされる際には、定性的なこういう概念規定はできるが、今の近代経済学をもってすれば、もっと水というような——アルフレッド・ウェーバーが言ったときにはあまり問題にならない水等を含んで、もっとやはり定量的な、精密科学的な、ほんとうにどの程度いろいろな諸手段を結合して、関連産業等もあるでしょうし、そのものを集積することが最も経済的に合理的であり、国民経済にもいいというような、こういう抽象的な規定で、通産省は偉い人がたの、つい筆先で、これは過度集中であるというようなことで助言、勧告し、後難をおそれて、どうも、いいと思うのだけれども、やめておこうかというようなことでも困るので、もっと勧告されるには、やはりこれまでの抽象的な規定から一歩進んだ基準を設定されることが、業者にとっても、国民経済的に全体の立地、工業配置からみても、私必要じゃないかと思うのですが、そういうことは通産省の企業局当局の方では、まだやっておられぬのですか、そういう問題……。
○政府委員(始關伊平君) 工業立地を規制いたします目的は、ただいまお話のございましたように、国民経済的に見まして、最も合理的な工場配置、工業立地を実現するということでございまして、最も合理的な工業立地を実現するために助言なり勧告なりをするという点について基準が必要であるというお話でございますが、実は、今度の法案で考えておりますのは、そういう言い方よりも、むしろ著しく不合理な立地を排除していくというようなことでございまして、これを判断する基準を具体的にどう表現したらいいかということでございますが、たとえば公共投資の、能率的であるかどうかというようなことも大きな一つの基準になると思います。 たとえばある地区に水をたくさん使う工場が五つある。そこまでは、四円なら四円で水の供給ができるのであるが、二つなり三つなり同じような種類の工場が参りますと、べらぼうに高い水になってしまうというような場合には、そこにかりに土地がございましても、水はあまりたくさん使わぬような、そういう工場を誘致した方がより合理的であるわけでございます。また、中小企業を目標といたしました団地なんかに大きいものを持ってくるということになりますと、これまた不合理でございます。精密機械の工場がたくさんあるところへ、粉塵をたくさん出すような工場が割り込んで参りますと、その周辺一帯の工業地帯に、かなり迷惑を及ぼすというようなことがございますので、助言なり勧告なりの場合の基準を明確な言葉で表わすということは、まあどういうふうに研究が進んでおるか、私存じません、局長から説明してもらいたいと思いますが、具体的な助言なり勧告などの場合には、なぜそういう助言なり勧告なりがあったかわからないということではございませんで、その理由というものは、相当明確に客観的に判断できるような材料がある場合に限って行なわれる、そういうような運用になるであろうというように考えておる次第でございます。
○中田吉雄君 次官が、過度に極端な弊害の現われたような場合にと言われますが、私は、もう少しはっきりした、どの程度までいろいろ関連産業等を含めて集積することが最も合理的で、その限界がどうというようなことはあるんじゃないかと思うのです。それはもう、あると思いますし、特に、この三十六年度の予算費目を見ましても、産業立地条件調査委託費、工業立地原単位調査委託費、工業立地適正化等調査委託費というような、いろいろそういう方法論的な調査費が組まれているように思うのです。これはやっぱり新しい、そういう進んだ今の経済学で、かなり数量的な合理性を、業者でも納得できるような形ではじき出すような、一つの方法論の調査のようにもとれる委託費もあるんです。そういうことに関連して、一つ御説明願いたい。
○政府委員(始關伊平君) 極端に不合理な場合についてやるのだと申し上げましたが、これは勧告というような規定を発動する場合について申し上げたのでございまして、この法律全体の精神は、やはり最も合理的な工業立地を実現して参ることに資するという点にあることは申し上げるまでもないと存じます。御指摘のように調査費もございまして、その法律ができましてから、百六十カ地点くらいにつきまして、土地の状況、用水の状況、交通費の関係、それからその地域がどういう工業に適するかというような調査ができ上がっております。なお今回の改正案では、それを基礎にいたしまして、参考となるべき基準をはっきりするということでございますので、全体としては、御趣旨に沿うような運営に向かって、今回の法律によりまして一歩を進めるものであるというふうに考えておる次第でございます。
○中田吉雄君 その産業立地あるいは工業立地等の、これの調査委託費の三つの費目が出ております、予算書に。この説明をお伺いしたいと思います。
○政府委員(松尾金藏君) ただいま政務次官から申し上げましたように、私どもの立地計画に対する最終の目標といいますか、理想的な形は、適正配置計画というようなものが非常にはっきりしたものができて、それに基づいて工場の適正配置をやるとか、あるいは極端な場合に、勧告、助言によって調整をする。あるいはさらに進んでは、そういう適正配置計画に従って工場建設の行なわれるように、たとえば英国の制度で申しますと、初めに届出勧告という形からスタートいたしましたが、現在は認証という形で、事実上許可制に近い形をとっております。そういうところまで適正配置計画という、はっきりしたものができて、そこまでいくのが立地政策としては理想であろうと思いますが、ただ、現実の問題といたしまして、今御指摘ございましたような予算措置等では、調査費によりまして調査をして、適正配置計画を作りたいというところで現在努力をいたしておる段階であります。 予算の項目について申し上げますと、一番大きな金額で計上されておりますのは新規工業地区の立地条件調査、これが従来百六十六カ地点の調査をして、さらに三十六年度、本年度におきましては、さらに五十カ地区の新しい調査をやる。さらに一昨年、つまり昭和三十四年度に調査をいたしました地区については、補正調査をやるという内容のものが、この新規工業地区立地条件調査であります。これは現実には、府県に委託して行なって参ってきております。 それから、今特に御指摘ございました立地適正化の調査の点でございますが、これは輸送事情でありますとか、今お話のございました立地原単位の調査でありますとか、そういう先ほど申し上げました適正配置計画を、今後作り上げていくための調査を進めて参りたいというのが主たる目的でございます。適正配置計画というものを作ります際に、私どもの現在の考えでは、大きな柱が三本あると思います。第一は、今申しました新しい工業地区の立地条件がどうなっておるか、従来、百何十万地区やりましたような新しい地区の立地条件の調査をやることが、そういう資料を整備することが、まず一本の柱でありますが、第二には、まず今回の改正で動向調査といっておりますが、主たる企業が、今後工場建設をやるのには、どういう地区を選ぼうとしておるか、そういう企業の動向を把握するということが、今後の適正配置計画を作る際の第二の柱であろうと思います。第三の柱は、今申しましたいわゆる原単位調査というもので、たとえば鉄鋼の、ある生産単位あたりに水がどれだけ要って、用地がどれだけ要って、輸送力がどれだけ、そういうおもな業種につきまして、ある生産能力単位ごとに、立地条件のある原単位があるはずです。それを把握いたしますと、ほかに、いろいろな調査その他産業規模いろいろあると思いますが、大体、その三つを組み合わせますれば、今後の新しい工業地帯に、どういう工場が建設されるか、その建設が行なわれるか、また行なわれることが合理的であるというのが見出し得るはずであるということが、私どもの現在の考え方の基本であるわけでございます。そういう意味で、今、従来立地条件調査をだんだん進めて参りましたが、原単位調査は、まだこれからどんどん相当力を入れてやらなければならないと思っております。それから動向調査は三十五年度に一応のものはやりましたけれども、これはまだ必ずしも完全なものではございません。今後さらに精密な動向調査をやって参りたいと思います。 そういうことで適正配置計画というようなものがはっきりつかめれば、工場の適地誘導は、もっと積極的にやり得るのではないかと思いますが、現状では、それを直ちに法制化して工場の立地誘導を、英国が現在やっておりますような認証制度というようなところまで強力にやり得る段階には、まだわれわれ自身の検討といいますか、準備が不十分であるというような立場で、今回の改正案を考えた次第でございます。
○中田吉雄君 この工場立地原単位調査委託費等、この三つをどこに委託されるのですか。
○政府委員(松尾金藏君) 従来の立地条件調査は、府県に委託し、それから動向調査は、これは私どもの方で直接やりましたけれども、原単位調査は、実はこれからやらなければならないものでありますが、かなり専門的な問題でもありますので、現在、私どもの一応の腹案としては、このための研究所のようなものが早急に作られれば、そこを中心にこの調査を進めたいと、これは、私どもの方で直接にやるというのには、かなり問題が専門的でもありますので、特別のそういうもの、研究所、研究機関のようなものを今後作って参りたいというのが腹案でございます。
○中田吉雄君 委託調査費、工場立地通正化等調査委託費……。
○政府委員(松尾金藏君) その内容で一番大きな調査というのは、やはり原単位調査であろうと思います。そのほかに工業集積調査というようなものがございますが、この辺は、私どもの方で直接ある程度やれると思います。ただ原単位調査は、どうも何か特別の専門的なものを作って、これで、委託してやりたいと思っております。
○中田吉雄君 集積調査と言われましたが、これはやはり、どの程度まで集積するかという問題ですが、その問題と、それから産業立地、あるいは工場立地の、いろんな調査関係の費目のトータルは幾らになりますか、大体大まかでけっこうです。
○政府委員(松尾金藏君) 本省分といたしまして、その関係の予算は、ちょうど三千二十万二千円でございます。そのほかに、各通産局に同じような予算で二百七十六万三千円ございます。
○中田吉雄君 私はやはり、将来どういうふうな工場配置にするかという政策を立てられるためには、何といっても基礎調査だと思うのです。私の知る限りでは、府県だけでもなかなか積極的に、知事は二千万近い地域開発の予算を組んで、なかなか意欲的にやっておるのです。それが日本国中を、これしかのことでやられようというのですから、これはまあ——これでは、ほんとうに勧告や助言をするのに精一ぱいでしょう。私はやはり、じかに将来は、ことしはどうもしようがないが、もっとスピーディーにやられるためにも、もっと大規模な調査費をやはり組まれて、十分な手足、あるいは府県通産局の協力等を得て、出先の……、至急に、私は政策を立てられ、基礎調査をやられることが必要じゃないかと思うことを申し上げて、次に移りたいと思うのですが、この国民所得倍増計画の産業立地小委員会の報告というもので、大体の傾向が打ち出されているのですが、これに対して通産省あるいは企業局は、どの程度タッチされたのですか、その点について……。
○政府委員(松尾金藏君) 所得倍増計画の立案過程で、今御指摘の立地小委員会には、事実上、私どもの方の関係の者が参加いたしております。ただ、御承知のように、立地小委員会の結論は、必ずしも具体的な計数的基礎での集積ではなくて、むしろ考え方、アイデアをああいう形で表現されたというふうに私どもは了承いたしておりますが、その作文というか、考え方の表現の仕方でありますとか、そういうこまかなところまで、私どもはタッチしておるわけではございませんが、立案の基本には、私どもも参加いたしております。
○中田吉雄君 基本的には参画されているでしょうが、これを見ますと、結局貫かれているのは、所得倍増計画を十年間に、予定の期限内にやるには、経済的な合理性をもう貫くべきで、総花的や、いろんなことをやって、公共投資その他をくずさしてはいけない。いろいろ所得格差、地域格差の是正とか、過大都市の発生の防止とかいうことが、三本の柱の一つになっていますが、経済的合理性の追求ということが一番中心になって、それには、もうやはり四大工業地帯を中心にし、それがまあ限界に来ておれば、その弊害を今、始關次官が言われたような程度で是正し、そしてその周辺、あるいは中間地帯といいますか、B地区といいますか、その辺をいわば太平洋ベルト工業地帯をやるというようなことが、結局の……、そして私、鳥取県ですが、そういうところは、十年後の第一期をやって、そのあとに第二期もできるかもしれぬし、期待した方がよかろうというのが結論ですが、そういう基本方向に御賛成されたのですか。
○政府委員(松尾金藏君) ただいまお話のように、この小委員会の結論は、むしろ企業の経済性の点を非常に強調してうたわれておると思います。私どもも、その企業の経済性を無視した適正配置計画とか、工場立地誘導計画ということはもちろんあり得ないとは思いますけれども、しかし、同時にまた、いわゆる所得格差の是正なり別途の経済政策的な要請があるわけであります。実は私どもの通産省で、この問題に対して考えましたのは、いわゆる低開発地域の工業開発構想というものを別に、まあそういう考え方をまとめたものがあるのでありますが、その考え方は、小委員会の結論よりはもう少し何といいますか、企業の経済性を無視はできないけれども、低開発地域の開発のためには、むしろ開発のおくれておる地域に開発拠点を、国が大きな公共投資をやって、大工業地帯を作るような心がまえでやるべきである。そういう大きな工業地帯が、国の先行投資的な努力によってできれば、それを拠点として地域開発が、だんだんと行なわれるだろうということでいっておるつもりでございますが、その点は、このベルト地帯あるいはそういう地帯が、まず先に開発されるだろうという構想とは、若干考え方の差異が出ております。まあこの辺は、考え方の組み合わせが違うといいますか、あるいは考え方、目標にそういう差異が出ておりますが、企業の経済性ということ、それから企業の立地動向ということを、そのまま尊重して考えますれば、小委員会のような方向にいくと思いますが、私どもは、そこはもう少し考え方に開きがあるというつもりでございます。
○中田吉雄君 私は、この経済的合理性ということを、ごく狭い範囲で、企業家が投資した資本に対する利潤が多いかということでは、こういうこともいえると思うのですが、あるいはそういう過度集中、集積をやるために起こる弊害を、社会的にいろいろ是正したり、いろいろそういう住宅問題その他関連して、総資本的にみれば、——会社の一企業からみれば、そういうことで弊害が起きてもやってしまうことにすれば、それは、投下資本に対する利潤は最大になるかもしれませんが、その弊害を、国や地方公共団体が是正するために、いろいろ投ずる資本、金、経費というようなものと合計すれば、私はやはり総資本の立場からいえば、なかなかこういう点には、それはもう株主から預かった金を、当然それを配当できるだけたくさんやるという限度からいえばいえるが、その起きた弊害を是正するために、国なり公共団体なり、その他が持つ諸経費を加えての、もっと広い立場の合理性ということになると、私はやはり問題で、そういう意味でも、やはりこの合理性といいますか、基準というものを、早く私は、もう少し基準を検討していただくことが必要じゃないかと思うのです。その点いかがですか。
○政府委員(始關伊平君) 御指摘のように、工業の過度集中によりまして、たとえば地盤沈下というような問題が起こりまして、非常なその防止と申しますか、対策のための大きな公共投資が必要になっておるというような事例もあるのでございますので、一定の公共投資を行ないまして、いろいろな産業の基盤を整備して、また御承知のように免税措置等の方法を講ずる、そういったような点を見合いまして、しかる後に企業が成り立つというような条件を持っております地域につきましては、これを工業適地として育成していくということが、地域格差の是正という点からみましても、当然であると思いますので、ただいまお話の点等、私どもも、同様に考えている次第でございます。
○中田吉雄君 私ばかりで、なんですが、この審議会ですか、これはやはり重要な機関だと思うのですが、これまで十名だったのを二十名にふやされる。これまで大体どういう人が、委員を委嘱されておったかということと、普通は委員の任期は一年ですが、特に専門委員に限って二年にする。同一委員会で、こういうふうにして、委嘱してみたが、大したことのない人、あまり出席率も悪いしというような人はやめるためか——そういうような形がいいかどうか、これは委員会の構成としては、非常に一方は二年だが、自分らは一年だというようなことで、これは、いろいろ過去の経験等から考えられたのだと思いますが、これは、どうなんですか。この点についての御見解を承りたい。
○政府委員(松尾金藏君) 現在工場立地調査審議会の委員は、これを読み上げますと、小野田セメント株式会社社長、安藤豊禄、それから日本精工株式会社社長、今里広記、三菱レーヨン株式会社社長、賀集益蔵、日本生産性本部専務理事、郷司浩平、朝日新聞社論説委員、土屋清、一橋大学教授、佐藤弘、日本大学教授、鈴木雅次、東京大学教授、杉村章三郎、それからあと八幡製鉄株式会社常務取締役、藤井丙午、全国土地改良事業団体連合会理事の東畑四郎、この十名の方にお願いいたしております。 委員の任期でございますが、これは従来一年でやって参りましたけれども、やはり事柄の性質上、あまり長い任期はともかくとして、せめて二年ぐらいにしておいた方が、——委員会の性格が、あまり浮動的にならないようにということで、二年ということに、今回改めて参りたいと思っておりますが、これは従来の運営からいって、年々委員の委嘱を継続してくるということは、実際上煩わしいといいますか、同じことなら二年ぐらいの任期をとりたいということで、二年にしたわけでございます。
○中田吉雄君 こういう、ただいま御説明になったような委員会というものが、結局、ともすれば事務当局を権威づけるといいますか、そういうことになって、あまり大して足しにもならぬというような場合が非常に多いのですが、これは非常に重要だと思うのですが、そういう人が、十分にこの委員会で活動できるような処遇とか、そういうことが、実際できているのですか。今度は審議会の意見を聞いて、いろいろ勧告したりする、非常に一そう重要な意味を持つのですが、そういう点は、どうなんです。処遇は、どうなんです。
○政府委員(松尾金藏君) 御承知のように、政府の審議会の場合には、普通の場合、その委員にお願いをする方に、あまり大きな処遇と申します意味は、いわゆる特別な処遇というようなものは、あまりございません。予算の範囲内で、ほんとうに限られた処遇といいますか、あるだけで、実際上、先ほど申しましたそれぞれの委員の方も、むしろその本来の学識経験を、こういう目的のために、進んで出していただいているということ以上に、特別の処遇はいたしておりませんが、従来も、このような委員の方々は、私どもの方で、もちろん資料その他整備をして、審議会にはかるのでございますが、審議会は、むしろ自由な討議を中心に、私どもの立地策に対して、有益な意見を聞かしていただいているのでございます。
○中田吉雄君 これはわれわれも、だいぶ政府関係の審議会に委嘱されたこともありますが、その多くは事務当局の出した案をオブラートにして飲ませるのです。そういうことになる場合が——まあそういう委員会もあるんです。しかし今度は、なかなか勧告というようなこともあり、この委員会が非常に重要なもんですから、私は、十分活動できるようなやはり態勢をとられることが必要じゃないかと思うんですが、これと関連して、これまでも助言ができたのですか。実際助言の件数なんかは、どうですか。
○政府委員(松尾金藏君) この法律に基く助言ということは、従来運用されておりません。従来の経験ではございません。
○中田吉雄君 前は、助言できたのですか。
○政府委員(松尾金藏君) そうであります。現行法は、助言の規定はありますが、法律に基づいて、こういう助言をいたしますという正式な助言はございません。ただ実際問題としては、現在立地指導室に資料がファイルして整備されておりますので、その資料を利用するために指導室に見えた方には、事実上いろいろな相談なり、あるいは事実上の助言ということは、もちろんございますが、この法律に基づいて特に助言云々というようなことはございません。件数で申しますと三十五年暦年中に、本省の立地指導室に資料の利用に見えた数は、約千九百件ほどございますが、法律に基づく正式な助言ということは従来ございません。
○中田吉雄君 今度は、工場適地の調査及び立地の動向調査ということが入っているんですが、工場適地の調査の中に、動向調査は入っていないのですか。私は適地を調査することには、これは今度届出で、どういう傾向があるか見られると思うのですが、工場の適地と言えば、歴史的な経過的なことを含めて、これは適地だということで、私は動向調査も入っておるんじゃないかと思うのですけれども、これまでないのを、これを入れられたというのは、どういう意味ですか。
○政府委員(松尾金藏君) 言葉の表現は、あるいは必ずしも適当でないかもしれませんが、従来やって参りました立地条件調査は、企業が立地を求めて工場敷地を探がす際の、いわばその客体である地域についての立地条件の調査でございます。ここで動向調査といっておりますのは、そういう立地条件を探がす方の主体である企業の側が、一体どういうところに工場を建設しようとしているかという動向調査をやるわけでございます。これは従来、先ほど申しましたように三十五年度に一応のものはやりましたけれども、まだ必ずしも十分なものではございませんので、つまり、従来やっておりました企業の行く先の調査、今回は、そこへ行こうとする企業の側の動向の調査というものを、制度として加えて参りたい、そういうわけでございます。
○中田吉雄君 私は、企画庁の方からも出ておりますので、そのときに、もっと包括的な質問をしたいと思うのですが、よく開発の程度に従ってA地域、B地域、C地域というような、これは建設省、企画庁でよく使っているのです、それはA地域、B地域、C地域という開発の程度によっているのですが、これはどういうことなんですか。
○政府委員(松尾金藏君) A地域、B地域という言葉、必ずしもはっきりした内容で使われておるとは私も思いませんが、今お話のA地域、B地域を特に使っておりますのは、建設省、自治省の方で、いわゆる地方開発について大都市建設をやりたいという際に、その大都市建設の中核になるようなところをA地域と抽象的に言っておるんではないかと思います。そのいわゆる基幹となり中核となるような大都市建設から、それを拠点にして、さらに中以下の都市建設が行なわれるというようなものをBあるいはCというようなことで呼ばれておるようでありますが、その概念は、必ずしもそうはっきりしたものではないと思います。通産省で言っておりますのは、まあAとかBとかいうことでは言っておりませんけれども、先ほど申しました地方工業開発のいわゆる中核地帯、これがいわゆる開発拠点というような意味で、今御指摘のAに該当するような感じ、考え方であると思いますが、その辺は、必ずしもはっきりしたものではないと思います。
○中田吉雄君 きのう伊藤次長から聞いたのと、特に開発銀行がかなり、私の調べた限りでは、地域開発問題と、なかなかよく取り組んでおると思うんですが、全く逆なように思って、この点は、いろいろこの問題をやる際、きのうの伊藤さんの説明では、松尾さんの説明とは、ちょっと違うんですがね、それはA地域というのは四大工業地帯のような非常に高度に発展した地帯、B地域というのは中間地帯、水島とかああいう将来の非常に可能性のある地帯、C地域というのは最もおくれたのだという、こういう説明なんです。Aというのは、とにかく最も進んだ四大工業地帯、Bというのが中間地帯といいますか、水島とかああいうベルト工業地帯になるようなところ、Cというのがいわゆる後進地域、最もおくれた地帯だ、こういう説明を聞いたんですけれども、それは違うんじゃないかと言った際に、いやそうだと言うので、私実は、開銀の資料を見ると、開銀は、全くそれを別に言っているんです、逆なんです。A地域というのは最もおくれた地帯で、B地域というのは変わらぬけれども、C地域というのは、過大都市の四大工業地帯で、これは調整を要する先進工業地帯である、全く逆なんで、私の理解が、はなはだ不見識なように言われたので、どうも感違いかと思って念を入れて、開銀の資料を取り寄せてみると、全く逆になっているんです。これはやはり、局長さんの下の次長さんが、そう言っていましたよ、若い事務官の方も、そう言って反駁をしていましたがね、これは全く逆になっているんです、AとCは。Bはどっちにしても同じですが、これは、どうなんですか。
○政府委員(松尾金藏君) 今御指摘の建設省、自治省等で構想を出しております場合に、ABCDの地域の分類をいたしておりますのは、私の方の手元にあります資料によりましても、従来構想がしばしば変わっております、従いまして、必ずしもその辺は、はっきりしたものではないと思いますが、お話の開発銀行におきまして、いわゆる地方開発融資について努力しておられる場合には、これは必ずしも今建設省、自治省等でABCに分類しておるものとは直接関係なく、いわゆる地方開発、開発のおくれている地域についての資金融通について特別の配慮をしておるというので、その辺は必ずしも、両方のつながりでどうこうやっておるというふうには、私承知いたしておりません。
○中田吉雄君 どうも開銀のは、逆になっているので、私も、これは通説じゃないとは思うのですがね。その点で概念規定をはっきりしておかぬといかぬと思いますので言ったのですが、私ばかり言ってもいけませんから、きょうは私、やめておきます。
○委員長(剱木亨弘君) 他に御質疑はございませんか。——他に御発言がなければ、本案の質疑は、本日はこの程度にとどめます。 本日は、これで散会いたします。 午後零時一分散会 ————・————