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38回国会参議院1961/03/29

商工委員会 第11号

発言数
90
登壇者
9
会派数
2
開催日
1961/03/29

会議録

剱木亨弘自由民主党

○委員長(剱木亨弘君) これより商工委員会を開会いたします。  本日は、運輸委員会との連合審査会の議決を行ないました後、中小企業関係四法案の審議を行ない、次いで、機械工業振興臨時措置法の一部を改正する法律案の質疑を行なうことといたします。  最初に、連合審査会に関する件についてお諮りいたします。  目下、運輸委員会において審査中の国有鉄道運賃法の一部を改正する法律案は、本委員会の審議事項と密接な関係のある事項を含んでおりますので、この際、同委員会に対し、連合審査会の開会を申し入れることといたしたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

剱木亨弘自由民主党

○委員長(剱木亨弘君) 御異議ないと認めます。よって、さように決定いたしました。  なお、連合審査会の議事日程は、運輸委員長と協議の上決定することと相なりますので、あらかじめ委員長に御一任願いたいと存じます。   —————————————

剱木亨弘自由民主党

○委員長(剱木亨弘君) 次に、中小企業金融公庫法の一部を改正する法律案、中小企業信用保険公庫法の一部を改正する法律案、中小企業信用保険法の一部を改正する法律案、中小企業振興資金助成法の一部を改正する法律案、以上中小企業関係四法案を、便宜一括議題として質疑を行ないます。  御質疑のある方は、順次御発言を願います。

中田吉雄日本社会党

○中田吉雄君 昨日、私並びに同僚議員の近藤議員から質問をいたしまして、その多くは重復するかと思いますが、本日は、特に椎名大臣がおいでになりましたので、補足的な質問を若干いたしたいと思います、主として中小企業金融公庫法の一部を改正する法律案を中心にしてお尋ねいたしたいと思うのです。  昨日もお尋ねしたのですが、この中小企業関係の三つの機関に対しまする財政投融資のワクが、はなはだ少ないじゃないかという問題であります。八百四十億にふえまして、去年よりか三百五億ふえたわけですが、総ワクは昨年の五千九百四十一億円から七千二百九十二億にふえているわけであります。中小企業の事業総数、従業員数、総生産に対する比率等からいたしまして、七千二百九十二億に対する八百四十億の割合は、たった一割一分であります。一一%であります。これは、はなはだしく少なきに過ぎるではないか、こういう点であります。

椎名悦三郎自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(椎名悦三郎君) 御指摘の通り、中小企業のわが国の経済界における生産額、あるいは企業数、雇用力、いろいろの点について占める地位に比較して少ないという御指摘は、私は同感でございます。  特に所得倍増計画の実行にあたって、中小企業の大企業に対する所得格差の問題を是正しようという新しい問題が加わっておる関係もございますので、この際中小企業の体質改善、近代化ということに一そうの努力をしなければならぬという関係もございますので、その面から申しまして、資力、信用の乏しい中小企業に対する財政投融資のワクといたしましては、まだまだ足りない。今後大蔵省とも十分に折衝いたしまして、この資金ワクというものを拡大して参りたいと存じております。

中田吉雄日本社会党

○中田吉雄君 ただいまも椎名大臣が申されましたように、池田内閣の一番大きな政策のバックボーンは、国民所得倍増計画でありますしそうしてその中に、この百九十五ページの、昨日もくどいほど申し上げましたが、十カ年間に産業構造は飛躍的に高度化する、しかし国民経済に対する中小企業の総体的な地位というものはいささかも変わらぬ。それから中小企業の作る製品の見返り輸出も、十カ年間に九十三億ドルに伸ばすが、その役割も、今も依然と変わりがない。国民所得倍増計画でも、中小企業の持つ意義を非常に高く買って、そしてただいま申されましたように、格差を解消するために、中小企業のとるべき国民所得倍増計画の位置づけと政策を決定して、いろいろ金融対策について述べて、そして、そこで、特に私は申し上げたいのは、中小企業向け財政投融資の比重は、少なくとも現在の倍にせなければならぬということを規定して、それが中小企業対策の中心政策なんです。従来の倍にする、いろいろな金融対策もありますが、一番市中銀行に対しては期待をかけておるわけで、そういう点から言いますると、すでに将来の決意はともかく、国民所得倍増計画の初年度の実際的な財政的の裏づけがない、重大なこれは公約違反じゃないか。  これは一体、椎名大臣の政治力の問題か、通産省全体の中小企業に対する力の入れ方の問題か、非常に私は、国民所得倍増計画で政府が決定した政策を、従来の倍にふやす必要があるということを、はっきり規定していながら、その答申を受けておりながらやっていないので、これは、将来の決意を述べられることもけっこうですが、すでにもう、重大な公約違反をしておる、政策の実際的の、資金的な裏づけがないという点を、どういうふうに通産大臣はお考えですか。まあ、あれは国民をごまかすための方便だというようなことでは、これは少なくとも許されぬと思うのですが、いかがですか。

椎名悦三郎自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(椎名悦三郎君) まあ通産省の力が足りなくて、どうも残念な結果になっているということに尽きるわけでございます。決して、これで満足と考えておるわけではございません。該当のワクは、こうなりましたけれども、中小企業に対する金融のルートは、これのみではもちろんないのでございまして、その他のルートによって中小企業の全体の資金額というものがまかなわれておる関係もございますので、今後、一応三十六年度のこのワクはきまりましたけれども、その他の方面において努力して、幾分でもその資金量をふやすということに努力したいというふうに考えます。

中田吉雄日本社会党

○中田吉雄君 大臣が申されましたように、中小企業を振興するために、金融対策を総合的に立っているわけであります。そして少なくとも財政投融資を倍にするというのが、金融対策の全体の一環なんです。市中銀行に対しては、設備資金においては、今二三%であるのを四〇%逆転資金は四七%であるのを五五%にまで中小企業向け金融をふやしていくし、同時にというのは、——その大きな柱の一つなんです、これは柱の一つなんです。——だから、それを倍にしなければいかぬということを、ほかの面で補完したことはちっともないわけでして、特に私がここで申し上げたいのは、私の党で政治資金の規制法に基づく献金とこの財政投融資、租税特別措置の恩恵を受けておるのとが、完全にリンクしておるわけなんです。政治資金規制法で、選挙がありましたあとで各社の四党に対する政治献金を自治省から出してもらいました、それを見ますると、一千数百億に及ぶところの租税特別措置の恩恵を受けている大会社、長期信用銀行、開発銀行、輸銀というふうに、財政投融資と租税特別措置、そういう恩恵を受けたところが、みんな献金をして、ほとんどもう一つの例外もないほどです。そういう政府の手厚い保護を受けるくらいだから、政治献金する能力はないはずなんですが、そういうことが、私は非常に大きな力にならぬではないかと、これは大臣がなかなか努力されても、実際、そういうふうに中小企業の方の財政投融資をふやしても、なかなか政治献金にはね返ってこぬと、これはもう完全に一致しておるのです、自治省から出ておる各社の政治献金と規制法によるのと。租税特別措置で、たくさんの大会社は恩典を受けておりますが、千数百億……、それと長期信用銀行、開銀、輸銀というふうに、一社で数十億の融資を受けておるようなところが、みんな大口の献金をしておる。私は、ここに通産省が非常に努力されても、そういう中小企業向けの財政投融資を努力しても、なかなかはね返ってこぬです。こういうことは申し上げにくいのですが、もう完全に租税特別措置の恩恵と、長期信用銀行、開銀、輸銀等大口の融資を受けたところは、みんな大口の政治献金をしている。私はそういうことが、通産省、中小企業庁の努力にもかかわらず、大きなプレッシャーになってこぬ一つの原因ではないかと思って、私も選対委員会の方でその問題をやりまして、奇妙にリークしていますので、一つそういうことも考慮に入れられながら、所得倍増計画に、少なくとも倍に、千三百億くらいには、ことしふやすべきだということを言っておるのですから、一つぜひともこの問題について、どうしてこれがふえなかったかという背景について、十分な考量をして、一つ今後は、こういう結果にならぬようにお願いをいたしておきます。  次に、私は昨日も申し上げたのですが、まあ財政投融資を非常にふやしていただくことは必要ですが、きょうの大蔵省の発表でも、郵便貯金の利子を下げたために、もう非常に、郵便貯金の伸びが顕著に鈍化しておる。ですから、財政投融資の原資を再検討せねばならぬ重大な段階になった、こういうことを言って、なかなかまあ、今後の情勢は、大臣を初め関係者の努力にもかかわらず、まあいろいろな困難な情勢もあるわけで、そこで、私は昨日も申し上げたんですが、今度、農業に対しまして農業近代化助成資金の設置に関する法律案、農業近代化資金助成法案、この二つの法律が出まして、そして、これまで農協で、零細農家でどうしても貸付の対象にならぬので、信連、中金、そうして系統外に出た資金を、年間三百億です、昭和三十六年三百億、これを農家貸し付けるために三十億の基金を作りまして——政府の方で三十億の運用資金でもって、県の利子を助成したやつの半分を国が見るというので、まあ昭和三十六年三百億、私たち伝え聞くのでは、来年度等は五百億です。しかも、これは長期低利の安定した農業の近代化資金ということになって、この構想が出ましたのは、私の附きます限りでは、所得倍増計画で行政投資を十カ年間に十六兆円やる。それに対して農業投資がはなはだ少ないということを補完するために、そういう構想ができて、少なくとも、十カ年間には数千億の、しかも、これは長期低利の安定した資金で、まあ中小企業金融公庫に当たるものを農林漁業金融公庫がやっておりますが、それがあるにもかかわらず、もう一本ほとんどそれと同額の金が、昭和三十六年から出るので、私は、郵便貯金の伸びの鈍化、原資の再検討、その他の状況から、まあ財政投融資をふやしていただくこともさることながら、これは一つ農業、中小企業もまあ同じような条件だと思うのですが、ぜひ何とか、そういう構想を、農業に今度やられたような構想を、中小企業部門に導入することを検討していただけぬものだろうか、その点であります。

椎名悦三郎自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(椎名悦三郎君) いろいろの方法を考えることにつきましては、もちろん私も賛成でございますが、この農業近代化資金の原資は、たしか農協系統資金の金が、十分に同じ同系統の方に使われないで、そして数千億余って、そして、それを農協系統以外の方面に、ほかの方面に投資されている。その原資をつかまえて、これを還元融資するという構想であるように思われる。  そういたしますというと、こういったような原資の関係は、中小企業には遺憾ながら財源がございませんので、直ちにこういったようなことを、同じような方法でやるということは、少し困難かと存じます。まあいずれにいたしましても、農業近代化において必要であると同時に、中小企業の近代化においても、もうすでに必要が叫ばれ、十分にそれが満たされないという現状におきましては、あらゆることを考えなければならぬわけでございますから、この方法のみならず、何か一つ新しい方法があれば、ぜひ一つ、これを見つけて実現に努力したいと思います。

中田吉雄日本社会党

○中田吉雄君 大臣の言われましたように、農協が農民の金を預かっておるが、なかなか信用資力等が乏しいので、それが信連に集まり、中金を通じまして二千億以上の、もっと出て大会社等に出しておるわけなんです。  それをやるので、しかし、その農業と中小企業部面では違いますが、中小企業金融公庫に当たる農林漁業金融公庫があるわけなんです。これは同じです。農林中金が商工中金に当たるものです。同じものがあるのに、もう一本、しかも、長期低利の安定した資金を供給する、こういうことで、なるほど事情は違いますが、特に、昨日も小山長官にも御質問申し上げたんですが、証券投資の大衆化、生命保険の異常な伸びというような面で、一月の事情をもって、これを基調と見ることはできぬ。二月は非常に回復したし、預金、貸し出し等も回復したしということですが、特に私は、大企業と比べまして、大企業は組織化されました資本市場から社債を発行して、長期の安定資金を有利に自由に調達できるわけなんですが、ところが、中小企業は、その持つ限られた地域性とか、あるいは株を公開しないというような事情のために、証券市場から安定資金を得ることができないので、まあ少し変わりますが、中小企業に対する長期の安定した資金を調達する方法として、中小企業と証券市場とを媒介する特殊な機関を作って、そこからすい上げて、それを中小企業金融公庫のほかに、もう一本やるというような構想も、農業近代化等と関連してやる。アメリカ、イギリス等では、すでに戦後アメリカのような高度の資本主義の発達したところでも、やはりそういう証券市場から特殊な中小向けの金融機関が資金を調達して、それを中小企業の長期安定の資金としておるわけですから、私は、この中小企業金融公庫だけに長期の資金を期待するといっても困難ですし、多角的な考慮を払って、アメリカ、イギリス等の制度にかんがみても、ぜひとも、この中小企業の劣悪な条件を引き上げるためにも検討していただくことが必要じゃないかというふうに思うのですが、いかがでしょうか。

椎名悦三郎自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(椎名悦三郎君) アメリカにおきまして、証券市場から資金を調達して、これを中小企業に回しておるという制度があることは承知しておりますが、これなんかもぜひ、今の段階としては、日本においても考えなきゃならぬ問題かと存じております。  ただ、これはまあアメリカの事情でございますから、直ちに日本も、そうであろうということにはなりませんが、思ったほど、まだ決定的な効果を生んでいないという、まあやり方が、どこか惑い点があるのかもしれませんが、確かにこの問題は、さしあたって考究する問題かと思っております。

中田吉雄日本社会党

○中田吉雄君 私はやはり、株の大衆化というようなことから、しかも零細な資金もかなり出ているわけですから、そういうものも、やはり吸い上げて、アメリカ、イギリス等では、そこから吸い上げたやつを二十カ年の長期の貸付をするというようなこともやっているようですから、ぜひ一つ検討していただきたいと思うわけであります。  それと、これは昨日も申し上げたんですが、大臣にぜひとも至急に検討していただきたい点は、中小企業金融公庫と農林漁業金融公庫との貸付条件が、もうはなはだしく中小企業の方が不利だということなんです。  中小企業の貸し出しの最高限度は一千万ということになっていますが、農林漁業金融公庫では、漁船でしたら、一ぱい六千万円までというような、まず貸付の最高限度で、はなはだしく、まあけたはずれです。それから、ナシとか、あるいは乳牛とかいうようなものでしたら、それが成長して、果実がとれ、あるいは乳が出るまで据え置きの期間が必要ですからわかりますが、同じ条件の、たとえば農業倉庫を建てる、あるいは冷凍施設を作るというようなのは、実は農林漁業では二年の据え置きで十五年で、まあ十七年間に返せばいいということになっているわけであります。これは、まあほかのものと、ほとんど中小企業の方の工場施設をするのに借りるのと、同じことなんです。私も、単協の組合長をやって、農林漁業金融公庫の金を借りまして、農業倉庫を建てましたが、建って壁が乾燥して米を入れるまで、半年でいいんです。それでも二年据え置いて、十分これはペイしますが、しかも十五年間、まあ十七年間に返せばいいというんです。もうすぐ、生きた作物を作るのとは違って、そういうたとえば製氷冷凍施設なんかも、これはもうすぐです。その年から、もうすでに収益を上げることができているんです。しかも、それでも二年から十五年です。二年据え置き十五年で返せばいい。  ところが中小企業金融公庫ですと、一年以内の据え置きで五年以内に返す。事情によっては七年まで、あるいはさらに検討するというようになって、この同じ条件が予想される農業倉庫、あるいは製氷冷凍施設、あるいは酪農施設とかというような、もう作ったら、すぐ収益の上がるものでも、二年据え置き十五年で返すというふうに、非常に貸し出しの最高限度、こういうことが違うので、これは私は違うものも必要ですし、違わぬでもいいものもあると思うんです。  この点を一つ、私は、まあ四年以内に返すというのと、十五年とか長くかかって返すのでしたら、資本を蓄積したり、いろいろ自己資本を充実したり、中小企業を強化するのに非常に役立つと思うんですが、これは一つ同じ長期向けの、しかも劣勢産業である農林漁業を比較して、私はあまりにも差異がひど過ぎるのじゃないか、こういうふうに考えるのですが、一つ、これは一ぺんも検討に上らぬのですか。ぜひともこれは検討していただきたいと思うわけですが、いかがでしょう。

椎名悦三郎自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(椎名悦三郎君) 十分に、ごもっともの点がございますので、十分に研究さしていただきたいと思います。

中田吉雄日本社会党

○中田吉雄君 くどいようですが、とにかくそれはナシの木なんがでしたら、植えて、桃栗三年柿八年というように、その結実があるまで据え置いていい。ところが、農業倉庫というものは建ったらすぐ六カ月すれば、乾燥して十分米が政府のが保管できるのです。それも二年据え置き十五年返済というようなことで、中小企業者が同じ倉庫を建てても、それはもう、そういうことにはならぬでしょう。製氷冷淡施設でも農民が作ればそういうふうに二年据え置き十五年というふうな貸付対象になると思うんですが、中小企業金融公庫だったら、そういう条件にならぬ。これが長いのと短いのでは、非常に自己資本を充実したりするのに大きな影響があると思いますので、大へんくどいようですが、ぜひお考えいただきたいと思うわけであります。  それから、大蔵省の方は来ておられますか。

剱木亨弘自由民主党

○委員長(剱木亨弘君) 中田君に申し上げます。大蔵省からは、銀行局の中小金融課長と特別金融課長が見えております。

中田吉雄日本社会党

○中田吉雄君 この中小企業の金融に対しまして、信用金庫や相互銀行が非常に重要な役割を持っているんですが、はなはだ貸付の条件が中小企業者にとっては重いので、これを何とか、少しでも是正することが必要じゃないかと思って質問するのですが、この中小企業金融機関と日銀との取引関係は、どうなっているんですか。  たとえば相互銀行は全国幾らあって、日銀と取引は何行ある。信用金庫は、全国幾らあって日銀との取引は何行かというようなことはわかりませんですか。

御代田市郎大蔵省銀行局中小金融課長

○説明員(御代田市郎君) ただいまお尋ねになりました点につきまして、相互銀行、信用金庫につきましては、資金量の過小と申しますか、経営の効率から見まして、コストがなかなか割高につきます関係もございまして、一般的に高金利であるという御非難をいただいておりました。私どもといたしましても、できるだけこれをコストが高いとは申しながら節約をし、またこの経営の効率を改善いたしますことによりまして、累年貸し出しの金利を引き下げる努力を続けて参っておるのであります。  しかしながら最近のような中小企業の実情に照しまして、まだまだ不十分でございます。私どもといたしましても、この点につきましては、少なくとも表面的には、ここ五、六年間、毎年貸出金利は両金融機関とも低下の実績を示してきているのでありますが、いろんな問題がたんさんございまして、とうていこれでは不十分であるということも痛感いたしております。従いまして、相互銀行、信用金庫につきましては、貸出金利の低下といいますか、中小企業者に対する融資の改善と申しますか、そういうものにつきまして、今後とも一そう真剣にその改善方に努力を傾けていきたいと存じております。  日銀との取引の問題につきましては、ただいま正確な数字を持っておりませんので、はっきりした御答弁を申し上げることができないのは、はなはだ残念でございますが、相互銀行につきましては、取引は別に資金量で取引をしているというわけではございませんですが、内容等にも、もちろん問題はない、健全な経営をしているというよな観点から、日銀との取引は行なわれるわけでありまして、資金量と直接の関係は別にございませんけれども、取引の目安としておりますのは、資金量、大体百億ぐらいから上のものが日本銀行と取引をいたしております。そのうちまた十数行につきましては、これまた資金量だけで、そういうものをきめているわけではもちろんございません。いろいろな事情を勘案してきめられているのでございますが、十数行につきましては、歳入代理店として国庫の歳入を扱わしてもらっておるのもございます。それは相互銀行だけでございます。  信用金庫につきましては数は非常に多うございますけれども 一つの金庫だけが日本銀行と取引を認められておるという状況でございます。今のところ相互銀行に比べますと、相当に取引は何と申しますか、相互銀行のところまではまだ行っておらないような実情でございます。大体そのような……。

中田吉雄日本社会党

○中田吉雄君 まあ中小企業の金融を、補完するには、あらゆる総合的な手を打たなければいかんと思うのですが、中小企業金融機関と日銀と取引をして、そして日銀の貸し出しを積極的に、これはまあ大蔵省で十分監督されておるのですし、そう信用金庫、相互銀行等も、不良貸付等も少なく、大体、基礎は固まっていると思われるので、相当安全だと思いまするし、幾らぐらいになりますか、私にはまだはっきりした数字は掴めませんが、日銀は、おそらく銀行に対して六、七千億を貸し出しておると思うのですが、これはもう非常に大銀行は、この恩典に浴して、ことに年末金融、年末の金融の繁忙する際には非常に恩典があると思うのですが、私は、中小企業金融対策の一環としまして、今川で七十幾らある中で、相互銀行で百億以上ですか、今申された資金量を持つものに十数行、信用金庫に対しては歳入代理の何でたった一行——信用金庫の数は四百五十以上もあるでしょうが、——これは、私は日銀の金融政策を一そう効果的にするためにも、たださえ高い中小企業向けのこの両行の金利の高いのを、少しでも引き下げるためにも、日銀の、中小企業向けを主としています。信用金庫と相互銀行に対して貸し出しを、貸付をもっと積極的にやっていただくことが重要じゃないかと思うのですが、いかがでございますか。  これはまあ国のなんで、日銀として危くて出せないというのですか。大銀行偏重の従来の結果でしょうか。どうなんでしょうか。

御代田市郎大蔵省銀行局中小金融課長

○説明員(御代田市郎君) ただいまのお話のうち最初の点、先ほどの私の御説明、多少不手際な個所がございました。ちょっとはっきりさせておきたいと思いますが、相互銀行は、数は明確にただいま覚えておりませんのですが、資金量百億大体以上ぐらいのものが、十数行が歳入代理店とおっしゃいましたが、歳入代理店の点は、その通りで正しいのでございますが、資金量大体百億ぐらいの上の、かつ健全と認められるものにつきましては、当座取引があるのでございます。これは十数行でございません。もっとたくさんございます。それから信用金庫の方は一行、一つの金庫が、これは歳入代理店ではございませんで、当座取引だけ、初めて一金庫だけ認められたということになっております。その点、はっきりさせておきたいと思います。  次にお示しのありました日銀の金融政策、まあ広い意味では、私ども責任があるわけでございますが、金融の仕組みの同順でございますが、これは非常にむずかしい根本的な問題でございますので、私がここで、お話を申し上げますのは不適当かと思うのでありますが、私、中小金融課長として感じますことは、結局、金融の仕組みというものは、私どもの目から見ますと、結局、大銀行あるいは地方銀行あるいは相互銀行、信用金庫というふうに分かれておるようでありますけれども、一連のつながりを持っています。それぞれ融資の対象といたしております。相手方が大銀行でございましたならば比較的大企業が多い。相互銀行、信用金庫でございましたならば、中小金融専門機関でございますので、中小企業ということになります。それぞれ相手方の金融機関そのものの内容、問題、これは、ただいまちょっと御指摘のありましたように、何と申しますか、経営の効率から見まして、中小金融機関が、大銀行等に比しまして若干劣る点は、これはやはり認めなければならぬと思うのでございますが、しかしながら問題は、むしろ融資の対象になりますところの方に、より多くの問題があると思います。はっきり申し上げますと、リスクが多い。非常に何と申しますか、小口であるというような点から、おのずから相手にいたします融資対象が、大分趣きを異にしているわけでございます。  しかしながら金融の連関といたしましては、やはり密接なつながりを持っておりまして、この一国の金融政策として資金が、これはまあいろいろな資金の放出の仕方があるわけでございますが、出て参りますと、これは、それぞれパイプを通しまして、中小金融の方にも潤って参る、引き締めに向いますと、やはり引き締めを受けるということでございますので、現在の態勢から申しますと、直ちに日本銀行から中小企業金融に直接のパイプを通すということはいかぬかと思うのでございますが、ともすれば、中小金融が引き締めをやる際には、しわよせと申しますか影響を受けやすいというようなことが、間々いわれるのでございますが、これはやはり、しかし日本の経済の全体を通しまして、安定した基調において経済を成長させなければならぬという大きな命題から申しまして、やはり従来のような金融の仕組みというものは、やむを得なかったのではないかと思われますわけで、その点まあ融資を受ける企業者側から申しますれば、不足ぎみであった、資金の事情も、常に不足ぎみな感じを受けたかと思うのでありますが、しかしながら通貨価値を維持するという側から、施策をあずかる者といたしましては、やはりここにむずかしい問題があったと思うのでありまして、お示しのような方向に、一挙にはなかなか参らぬのではないかと思うのです。しかしながら、そういうふうな日本の経済の基礎が、確立して参りまするのに伴いまして、だんだんと資金の需要というものが、供給というものに合わせてと申しますか、マッチした資金の供給をすると申しますか、そういう方向に、だんだんと持っていけるようになるのではないかと希望している次第でございます。

中田吉雄日本社会党

○中田吉雄君 日銀の今出している金、放出しているのは幾らですか。七千億くらい、もっと——幾らでしょうか。

御代田市郎大蔵省銀行局中小金融課長

○説明員(御代田市郎君) ただいまのところ資料を持っておりませんのでございますが、大体、そのくらいになる場合もございます。これはしかし、そのときの事情によりまして非常に変わっております。

中田吉雄日本社会党

○中田吉雄君 直接に信用金庫や相互銀行に貸し付けられぬでも、市中銀行や地銀に出されれば、自然中小企業にも潤ってくる間接的な間連性はございます。  しかし、そういうふうにしますと、ますます強固な大銀行は有利になって、私はそういう面でも、この相互銀行や信用金庫は、非常に地銀や市中銀行に比べて不利だと思うのです、その面からいっても。まあしかし、大蔵省の監督等もあり、信用金庫、相互銀行も、だんだん基礎も確立してきますし、小口でリスクも多いというような点もありましょうが、私はやはり、ともすれば高いのを少しでも金利を引き下げる一助とし、そういう、まあ積極的にやはり中小企業向けの金融を中心とします信用金庫、相互銀行とも、日銀が取引されることをしてやられることが、私は重要じゃないかと思うのですが、これ一つ、通産大臣ぜひとも中小企業金融をいろんな意味から強化する意味で、七千億も出ているのに、ほとんど中小企業を対象とするこの相互銀行と信用金庫に対して、取引がない。まあ相互銀行では、ただ百億以上という非常にかなりまあ基礎の強固なものが対象にされているという限度であるというような点から、一つこれも、ぜひ通産省の政策の一環として日銀等とも話し、大蔵省等とも御相談されて、御検討していただきたいと思うのですが、いかがでしょうか。

椎名悦三郎自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(椎名悦三郎君) われわれの方としては、もちろんその御見解に異議はございません。

中田吉雄日本社会党

○中田吉雄君 それから、今度秋田と松江に支店を作られるという問題について、この場所の選定ですがね。これまで、私、鳥取ですか、中国関係の政府関係機関を作られるときには、ほとんど広島なんです。通商産業局ですがこれも広島、国税局も広島、土木の方の中国地建も広島、陸運局も広島、国鉄の管理局も広島、郵政局も広島、電電の方も広島というふうで、まあその例外は調べてみたのでは、農地事務局と農林漁業金融公庫中国支店が岡山にある程度です。これは東北に作るといわれれば、きのう小山長官も言われたように、ほとんど仙台というような、場所の選定の問題ですがね。そして島根、鳥取両県に作るといえば、何でも松江と、鳥取県のあることは、ほとんどあたかも忘れたかのような、こういうやり方はいいものかどうか、  私はやはり、これは単に中小企業の金融公庫支店や出張所だけでなしに、国のあらゆる政策を一カ所に第一せずに、いろいろな利用者の便宜等もあるでしょうが、できるだけ分散するという、日銀の支店も松江、農林中金の支店も松江、何でも島根、鳥取では、ほとんど松江に作る、こういう政策は、もう一ぺん内閣全体の問題として、政府関係機関は、どこに一体立地さすべきかという問題を、一つまあぜひ総合的な見地から検討していただきたいと思うのです。  このことを申しますのは、なるほど中国は、現在広島が全体の中央かもしれませんが、私、一昨年アメリカに参りましたが、アメリカは、いろんな機関を分散するという政策をとっているのです。たとえばアメリカの連邦政府は、アメリカの最大の市のニューヨークになしにワシントンにある。そしてニューヨーク州の州のガヴアメントは、 ニューヨークの最大の都市のニューヨーク市になしに、たった人口十三万四千のアルバニーというところに州の県庁があるわけであります。そしてアメリカのニューヨーク州一番の名門のコーネル大学は、ワシントンにもなしに、ニューヨーク市にもなしに、イサカという小さい町にある。イリノイ州の州の政庁も、シカゴになしに八万一千のスプリングフィールドという小さい町にある。そのイリノイ州の一番名門の大学は、シカゴにも、県庁のあるスプリングフィールドにもなしに、二万三千のアーバナという小さい町にあると、こういうふうに、どういうわけで、こういうふうに分散したか、私はまだその内容をはっきりしないのですが、五十州について、かなりそういう強度な分散政策がとられておるのです。これはぜひ、今回島根、鳥取の関係でいうというのでなしに、全体をどういうふうにするかという問題は、単に中小企業金融公庫という問題でなしに、内閣全体の関係機関を、どういうふうにして、あっちこっちに立地させるかということについては、やはり内閣全体の問題として検討していただきたいという希望と、もう一つは昨日、小山長官から支店なり出張所を洩れなく各府県に作っていきたい、いろいろな準備等もあってまあ五、六年というようなことですが、これを、もっと一つ大蔵省等とも十分検討されて、もっとスピードアップして、計画的に年次的に、どこをどういうふうにするかというような計画を一つ立てて、昨日質問にもあったような代理貸付から直接貸付に、比重をどんどん移していくような、支店なり出張所をないところに埋めていく年次計画を至急に立てていただくことが重要じゃないかと思うのですが、この点いかがでしょう。

椎名悦三郎自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(椎名悦三郎君) 地域配置の問題でございますが、いろいろな考え方があると思うのでありますけれども、ものによっては、関連性があるので、そう地域的になにすると、一カ所で済むのが、三カ所も四カ所も歩かなくちゃならないということにもなりますし、これは、なかなかむずかしい問題だと思います。  しかし日本の現状は、確かにほとんど意味なしに、同じところにただ集っている、こういうような点も見られますので、われわれに関する限りにおきましては、この問題を考えて参りたいと思います。

中田吉雄日本社会党

○中田吉雄君 関連性がありますが、アメリカの連邦政府が、アメリカ最大の市であるニューヨークになしにワシントンにあり、しかもニューヨーク州のガバメントがニューヨーク市になしに小さい町にあり、大学はまた別の町にあるというようなことで、今通産大臣言われたようなことについても、やはり一つの私は参考になるんじゃないかと思いますが、一つぜひ御検討いただきたいという点と、年次計画を立てて、これを一つ強力に、早急にないところをつぶしていただく政策をやっていただきたい。これはいかがですか。

小山雄二中小企業庁長官

○政府委員(小山雄二君) 年次計画を作りまして、最後の結論といいますか、毎年のおさまり工合というものは、結局予算と関連するわけでございますので、なかなか年次計画の具体的な作り方というのは、むずかしいことになると思いますが、中小企業公庫側及びこれを直接監督いたしておりますわれわれといたしましては、直接貸しの拡充、それからそれに伴う支度網の整備ということに関しては、従来より一そう早いテンポで計画的にやっていくという努力はしてみたいと思います。

中田吉雄日本社会党

○中田吉雄君 もう一つだけ。今度の国会で農業氷本法が出まして、日本農業を国民経済の中で、どう位置づけしていくか、そして政府は、農業について報告を国会に出して、そして必要な計画の予算を裏づけする義務を負い、そして農業の立ちおくれを急速に取りもどしていこう、これは内容はともかく大きな関心を呼んでおるのですが、それと同じような意味で、中小企業を国民経済の中でどうするか、そして一定の計画を立てて、それに予算、財政投融資等の義務づけをする、中小企業に対する農業基本法に匹敵するようなものを考えることはどんなものでしょうか。  その点と、中小企業庁ができましてから長いことになるのですが、今度の大臣の説明を見ましても、中小企業対策費が二十億であったのが四十億にふえ、そして二百五億の投融資がふえただけです、実際は。ところが大臣は、中小企業を一番重点施策の一つに置いておられるのですが、これは大企業を中心にせざるを得ないような通産省の中に、中小企業庁というものがあって、ともすれば、ひやめしを食うようなことになり、そこに勤めてもなかなか重工業局、軽工業局のような、いいところは行けぬというようなこともあり、なかなか画期的な振興政策はとられぬで、むしろ通産省の中にあることが、かえって中小企業の発展振興のために問題があるのじゃないか。独立させて、はっきりした……、椎名大臣も手が回らぬようでありますし、責任の大臣でも置いて、画期的な格差解消の措置をとるというための制度的な検討をする必要もあるのじゃないかと思うが、この点はどうですか。この二点です。

椎名悦三郎自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(椎名悦三郎君) 農業について画期的な振興政策をとる手段として、基本法が今回提案されているのでありますが、それに比較して、中小企業のウエートはどうか。それは私は農業について言われるだけのウエートは、やはり中小企業も持っているのであって、中小企業であるからといって、決してこれを二の次に考えてはいかぬと思います。  しかし育成振興の政策につきましては、おのずからやはりいき方を異にしなければならぬのではないか。中小企業は御承知の通り非常に何といいますか、業態が千種万別であります。農業のように、形態としてはそう単純ではない、そういう点から考えまして、何もかにもこれを一つに引っくくって、そうして基本法というようなものを考えることが、はたして適当であるかどうか、またかりに、そういうものを作っても、実際の施行において非常な混雑を来たすのじゃないかというふうに考えますので、これはおのずからいき方は別であると考えておりますが、しかし絶えずこういった問題については、われわれは反省をして研究をしなければならない、こう考えております。  それから、中小企業庁では足りない、これを、一つの省ぐらいに独立すべきではないかというお話でございますが、これはどうも私は、あまり御同意しかねるのであります。といいますと、一応規模としては違っているけれども、しかし一体三百人未満がどうの、三百人以上がどうのという一線を計画することすら非常に無理がある、しかしその無理をもあえてしのんで、一応企業の規模というものに一線を画しましても、今度は業種が共通である——ことに機械工業等においては、系列関係に大から小まで、ずっと入ってしまうというような関係がございまして、これを別の官庁にし、最高責任者を異なる人によって運営されるということになりますれば、そこに非常に不便が起こってくる、かえって中小企業の円満なる育成発達に支障を来たすのじゃないかということすら考えられるのでありまして、どうもせっかくの御提案でございますけれども、あまり賛成しかねるわけであります。

中田吉雄日本社会党

○中田吉雄君 まだありますけれども、ちょっと法案とあれしませんから、私はこれで……。

近藤信一日本社会党

○近藤信一君 今般、政府は、中小企業、中小工場団地の造成を促進するために、中小企業振興資金助成法改正案を提案されましたが、この改正案のねらいというものは、いわゆる低開発地域に中小企業の工場団地を造成することについて、そうしてこの提案がなされたのか。それとも現在市街地にある工場を、市街地に密集しているからということで、これを郊外の方に移して、中小工場の発展をはからなければならぬということで、その郊外に一定の土地を造成して、それに移転をさせる、こういうことに重点が置かれているのか。この点、どのように考えられておられるのか。その点を一つお聞かせ願いたいと思います。

椎名悦三郎自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(椎名悦三郎君) 団地のねらいは、後者の方でございまして、中小企業が、このごみごみしたところに散在するというような現状を放置しては、いかに設備近代化の助成をしても、十分の効果が上がらない、いろいろなこの環境の制約を受けて、どうしても十分の効果を発揮することができないという状況にかんがみまして、まずその環境を整え、そうして共同施設が必要であれば共同施設もやる、あるいはまた中小企業の労務者の福利施設等が必要であれば、そこに施設を作ることもできる、こういうようなふうにして中小企業の体質改善というものを主眼にして考えたものであります。  しかし、もし、低開発地帯の開発というものも、一方においては政府の方針としてございますから、できるだけそれに寄与することができるというような立場にありますれば、そう無理をせぬでも、その近くにすぐ低開発地帯の候補地があって開発がもう始まっているというような場合には、まあどのくらい離れているか知らぬが、多少の不便は現在忍んでも、将来開発地帯にそれが十分に育成されて、りっぱな産業の基盤地帯ができるということがわかっておれば、その方針に資するという意味においてやることは、これはもう、けっこうなことでございまするが、この団地の政策は、中小企業それ自体の体質改善で、新しい地帯を開発するための団地政策ではございません。

近藤信一日本社会党

○近藤信一君 この体質改善は、私よくわかっているのですが、たとえば中小工場が町のまん中に密集している、町の発展上のために、これは何とかしなければならぬ、こういうような考えを持っておられるところもあるわけです。そういうものにもこれが適用されるのかどうか、こういう点をお伺いいたしたい。

小山雄二中小企業庁長官

○政府委員(小山雄二君) そういうものに適用したいと思います。

近藤信一日本社会党

○近藤信一君 単に新しく郊外に造成するということだけでなくして、町の中でも、そういう必要があるところに対しては、これを適用する、こういうことですね。

小山雄二中小企業庁長官

○政府委員(小山雄二君) そういうことでございますが、ただ、これを機会に中小企業の体質改善を根本からやっていくという試みでありますので、行く場所が、またごみごみしたところへ行くというようなことじゃ困るわけでございますが、ごみごみしたところにある——その町の中でも、あるいは市の中でも、市の端の力に、そういう趣旨に沿った団地ができるような条件なら、そういうのには適用したいと思います。

近藤信一日本社会党

○近藤信一君 提案の理由の中にも説明がありますが、中小企業工場団地の造成気運が、全国各地において高まっている、こう説明されているわけなんです。  現在各地方で、じゃ一体、どこにそういう気運が高まっておるか。もし高まっておるとすれば、どの地区とどの地区で、どれくらいの数が現在必要を生じておるのか、この点いかがです。

小山雄二中小企業庁長官

○政府委員(小山雄二君) 私どもの手元まで県を通じまして話のあります計画は、全部で四十六ございます。場所的に申しますと、北は北海道から九州までずっとあるわけでございますが、その中には、相当具体的な計画が進んでおって、県の援助、その他で、もう相当手をつけるところまでいっているものもありますし、まだテーブル・プランといいますか、構想程度のものもございますが、全部で四十六ございまして、もしなんでしたら、資料でお出ししてもよろしゅうございます。全国的なあれがわかると思います。

近藤信一日本社会党

○近藤信一君 その四十六カ所あるということなんですが、四十六カ所のうち産業別に見て、いわゆる業種別に見て、どういう形態が一番多いのですか。業種が多いのか。

小山雄二中小企業庁長官

○政府委員(小山雄二君) 業種としては、機械、金属関係が割に数が多うございます。機械、金属と申しましても精密工業、自動車部品と、そういうものを全部含めまして機械、金属という意味の機械、金属が非常に多うございます。それから木工関係、あるいはプラスチックの関係、それから繊維の縫製品、それから地方産業的な意味で紙、陶磁器、そういうものもございます。一番多いのは機械、金属の関係でございます。

近藤信一日本社会党

○近藤信一君 まあ機械、金属、木工、プラスチック等とございますが、たとえば紡績ですね、ガチャ万と言われるあの小さなもの、ああいうのが密集しておる地区が方々にあるわけなんですね。そういうところで、そういう集団化の計画が進んでいるところがありますか。

小山雄二中小企業庁長官

○政府委員(小山雄二君) トリコットとか、そういう特殊なものはございますが、染色製品というのは、繊維関係でありますが、紡績そのものの計画は、今ございません。

近藤信一日本社会党

○近藤信一君 何かそれ、参考になる資料があったら、配付してもらって……。  この今、表をもらって、ちょっと見ますと、比較的従来工業地帯でなかったところに、まあたくさんの計画があるように、これ見るわけであります。  そこで、私が最初に質問いたしましたように、低開発地域に重点を置いて、この計画というものが進められて私はいかなければならぬのじゃないかと思うのですが、この点いかがですか。

小山雄二中小企業庁長官

○政府委員(小山雄二君) 先ほど、大臣申されましたように、直接のねらいは、中小企業者自身の体質改善、合理化、近代化の元からやっていくというかまえを作るということでございまして、かねて低開発地域に、行き先が、そういう地域であるという場合ももちろんありましょうし、この団地について計画を承認して、これに対して資金の援助をし、それから法律の規定にもございますように、移転に伴う税法上の優遇措置を考える。こういう措置の適用を受ける場合の要件といたしまして、行き先を政令で規定することにいたしておりますが、その場合、行き先として三つ考えておりまして、一つは首都圏整備法に基づく首都圏の範囲内では、その首都圏整備法に言う市街地開発地域、——向うで指定された地域に行くこと。それから首都圏以外のところでは、工場立地調査等に関する調査で工場適地と考えられているところに行くこと。それから第三番目には、今御説の低開発地域で、工業適地として指定されるところに行くというようなことに仕組みたいと考えておるのでありまして、もちろん低開発地域もその中に含みますが、今具体的に問題になっております例では、結局、低開発地域の指定が、どういう工合になりますか、今のところわかりませんが、この表でも、低開発地域に含まれるものは、必ずしも多くないんじゃないかと、一応はこう考えています。向こうの指定の仕方によって、その関連は、具体的にきまってくるということになろうと思います。

近藤信一日本社会党

○近藤信一君 今回の中小企業振興資金助成法の改正の中に新しく追加されまする第三条第一項第四号中にありまする「事業協同組合」というのは、既存の協同組合を言うのでありますか。それとも団地へ移転するための目的で新しく結成された協同組合、それを言うのであるか、また、この資金の貸付を受けるために、新しく移転するために協同組合というものを結成して、この資金の借り入れをはかるのか、この点はどうなんです。

小山雄二中小企業庁長官

○政府委員(小山雄二君) この事業協同組合等は、団地に行くもので作らせて、そこに行くもの、中小企業者は、全部組合または所属員になるような仕組みでやって参りたいと思うのです。従来あります協同組合、あるいは中小企業の集まりがあって、そこに協同組合があって、そこに属しておるものが全部行くという場合には、すなわち、その既存の協同組合でやってもらいますが、そうでない場合には、行く人だけの協同組合を作ってやっていく、こう考えております。

近藤信一日本社会党

○近藤信一君 現在ある協同組合の中で一部、三分の一なり二分の一なり、これが移る場合、この場合は、新しくまたその一部によって、もう一つの組合を作る、こういうことになるわけですか。

小山雄二中小企業庁長官

○政府委員(小山雄二君) そういうことにいたしたいと思っております。

近藤信一日本社会党

○近藤信一君 同じく第三条第一項第四号に「当該事業協同組合等の作成する工場等集団化計画に基づいて一の団地に集団して工場又は事業場を設置する場合において、当該計画の内容が政令で定める基準に該当し、」云々とありますが、この政令では、どのような内容をおきめになるおつもりでございますか。

小山雄二中小企業庁長官

○政府委員(小山雄二君) この政令で定めます基準は、およそ次のようなことをできるだけ可能ならば具体的に——まあ事柄の性質上、具体的に書けないようなこともございますけれども、規定いたしたいと思います。  それは一つは、集団化する企業者、中小企業者の数があまり少なくては困る、団地と称される程度のものであるという数を示したいと思います。  それから二番目は、集団化する企業が同一の業種または関連した業種で、その集団化していった場合に、仕事の上で近代化をし、その後経営していくのに、相互共同で合理化の効果を上げていくというような意味で、同一業種の関連業種に属するという事業を行なうものであることについて規定いたしたいと思います。  それから第三番目には、団地ごとに協同組合を作って、そこに行く中小企業者は、全部協同組合に入るのであるということにしたいと思います。  四番目には、立地条件といいますか、行く先の条件を、先ほど申しました三つの首都圏と工場立地調査、低開発地域、それぞれの法律で定められた工場適地に行くという立地的な条件を関係の法令を引いていきまして規定したいと思います。  五番目には、集団化を機会に、集団化によって合理化効果を上げていくための何らかの共同施設を、その団地に適当な共同施設をやってもらう、あるいは生産に関する共同施設の場合もありましょうし、従業者の宿舎等についての共同施設もありますが、この団地に、組合に適当な共同施設をやっていく、共同化の効果を、この機会に上げていくということについて規定いたします。  それから六番目には、団地内の配置といいますか、レイアウトの問題でありますが、道路の広さとか、あるいは建物の面積と敷地のある程度の割合だとか、それから工場や、共同施設や住宅や道路の配置の関係等につきましてレイアウトが適切だというようなことについて規定しておる。  今申しましたような、六つの項目につきまして基準を定めておる、こういうことであります。

近藤信一日本社会党

○近藤信一君 政令できめるという理由を、今述べられたわけですが、これはまたあとから、別な問題といたしまして、工場団地の造成は、まずこれは土地を取得して、そうして建物の建設にかかる、こういう段取りになるわけです。そういたしますると、これの完成までには、相当日限というものが必要なんです。  そこで、この助成法に基きますと、貸付金の償還期間というものが五年以内と、こうなっておるわけです。先ほど中田委員が言われておりましたように、農業倉庫を作っても、これは十何年という相当長い間の償還期間があると、こういうことです。同じように建物を作って、そうして五年以内で、これを償還しなければならぬということになりますると、これは、農業関係と比較しますると、格段の差があるわけなんですね。そういう点、この償還期間をもっと延長するというような考え方は持っておられませんか。

椎名悦三郎自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(椎名悦三郎君) 二、三年で大体建設が終わるものといたしまして、それを含んで五年と、それで無利子でありますし、それからいろいろな税制上の恩典もありますので、まあそれで一つやってみたいと、こう思っております。

近藤信一日本社会党

○近藤信一君 これは、せっかくいい法案ができても、償還期間が短かいということになれば、特に中小企業では、資本の蓄積なんてことは、なかなかむずかしい。それをわずかの期間で償還しなければならぬというと、これは実際借りたくても、なかなかこれを借りようという意欲は私は湧いてこないのじゃないかと思うが、この点いかがですか。

小山雄二中小企業庁長官

○政府委員(小山雄二君) 従来、機械が一年据え置き五年になっておりますが、今度は土地、建物でありますから、事柄の性質、対象の性質からいいましても、長い方がベターなわけでございます——ベターといいますか、それにふさわしい土地や建物は、機械的にやらなくてもいいというのが、的だと思いますが、まあいろいろ、予算の過程において、交渉したわけです。直接的には免税ということとからめまして、いろいろ総合的に考えて、五年でがまんしてやってくれ、建設は、大体われわれとしては三年間に建設する、あまりだらだらやられますと、仕事に差しつかえがありますので、三年間で建設をしたいと思います。  土地につきましては、要するに減税との見合いからいいますと、期間を延ばすことよりも、減税の方が、負担が楽になるという計算になりまして、交渉の結果、そういうことにいたしたわけであります。そういうことで御了解願いたいと思います。

近藤信一日本社会党

○近藤信一君 それからもう一つは、初年度集団化のための工場地帯の整備費として、中小企業設備近代化資金から三億円と、こういうことになっておるわけなんです。初年度は一体どこの地点をどうするのだという計画性のあるものを、何かあなたの方でお考えになっていられるのですか。わずか三億円で一体どれだけのことができるかと、こういうことになると思うのですが。

小山雄二中小企業庁長官

○政府委員(小山雄二君) 実は、二十八億のうち三億円程度をこれに振り向けるということに、予算的には了解がついておるのですが、三億円というのは、これだけの仕事をやりますのには、いかにも少ない金でありますことは、御指摘の通りでありますが、実はこの予算を要求しますときには、私どもとしては、試験的に、盛り上がってくる、そういう気運を応援するというので、総合的な計画の実施ですから、なかなかむずかしい点もあろうかと思って、試験的に幾つかやってみたいという腹づもりで、実は事務的の経緯の内幕を申しますと、三億ちょっとの金を、事務的に概算要求したわけであります。この場所数は五ヵ所、三億程度ということで要求いたしました。予算折衝の過程で、党の方で、もっと多くしようというようなお話もありましたが、いろいろな経緯を経まして、初めの三億ということに落ち着いたわけであります。  それで、具体的にこれで何カ所ぐらい、どういう所という御質問でございますが、今、現在は先ほど申しました基準をきめつつある過程でございまして、これは部内の者のみならず、こういうことの関係者にお集まり願いまして、いろいろ基準の具体的な内容を検討しておりますから、基準がきまりましてから、いろいろできておりますもののうちから、基準に当てはまるものを取り上げていくことに相なるわけでございますので、具体的には、まだきめておりませんが、大体予算の額からいいますと、五カ所ないし十カ所程度に落ち着くのではないか、こう考えております。  で、五カ所あるいは十カ所としますと、金額は非常に少なくなるわけですが、先ほども申しましたように、三年計画くらいでやります。初年度は、主として土地の代金、それから建物にちょっと手がつくというようなことになりますので、三億くらいなものでこなしていけるだろうと考えております。

近藤信一日本社会党

○近藤信一君 先ほど、四十六カ所くらいのところが必要数と見ておるということで、今、金の面になってくると、これはとても四十六カ所はできないから、集まっていただいて、いろいろと相談して、五カ所ないし十カ所くらい、こういうことなんですが、私は、少なくとも政府が責任をもって、こういう法案を出す場合に、やはり大きく投げかけて——五カ所や六カ所を目標に一つの立法をするなんて、これはおよそナンセンスじゃないかと思うのですが、この点いかがですか。

椎名悦三郎自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(椎名悦三郎君) 御指摘の通りでございます。だんだんこれを一つ拡大して参りたいと存じております。

近藤信一日本社会党

○近藤信一君 そこで私は、この大臣のお言葉ですが、大臣にちょっとお尋ねしたい。やはり毎年中小企業のことは、通産省で歴代の通産大臣が、いろいろと中小企業の重点施策ということを言われるけれどもが、なかなか重点施策になってこない、金の面を見ましても、これはどうしても中小企業の方には回ってこない。通産行政としては、私はやはり何といっても、中小企業ということが重点でなくして、大企業が重点的に考えられているということしか私どもは考えないわけなんです。  そこで中小企業庁が、通産省の中にあっては、なかなか発展性は私はないと思うのだ。そこで中小企業に一つの独立した何か構想というふうなものがあれば、それは私、強力にできると思うのですが、そういうことなんか大臣、考えておりませんか。

椎名悦三郎自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(椎名悦三郎君) よくそういうお説を最近伺うのでありますけれども、中小企業と大企業との限界そのものが非常に考えてみるとあまり明確なようで明確じゃない。今三百人までの労務者を使っておるものを、まあ一般的には中小企業と、こういっておりますけれども、これは業種、業態によりまして三百人が五百人でも、やはり中小企業の実質を備えておるものもあるし、百人、二百人でも、もうすでに大企業たる性格を持っているものもある。こういうことで、それ自身が非常に不明確であります。かりに五十歩を譲って、それが明確だといたしましても、大企業と中小企業との関係というものは、これはもう系列関係その他いろいろな面において非常なそこに内容上密接不可分の関係を持っておるものでありますから、これを別な違った行政官庁が管理するというようなことになりますと、非常な混乱を来たすのではないか。やはり今のような形態が一番よろしいとこう考えております。

近藤信一日本社会党

○近藤信一君 中小企業は、今大臣も言われましたように、大企業の系列下にいるのが多いことは、これは事実なんです。それと同時に、中小企業者というものは、大体一国一城のあるじだ、自分は経営者だ、こういう考え方を持っておる業者が私は多いと思うのですね。  それに対して、工場の集団化をはかってやろうというときに、はたして共同して事業がうまくいくかどうか、同じところへ皆密集した場合にですね、そういう点が私はこの運営上で、なかなか困難な事態というものが出てくるのじゃないかと思のですが、こういう点はいかがですか。

小山雄二中小企業庁長官

○政府委員(小山雄二君) この今計画を立てて問題になっております団地の計画を見ましても、大体既存の工場が分散配置といいますか、木工屋は木工場でもって集まっている。機械、金属工業は機械、金属工業で集まっている、鋳物屋は鋳物屋で集まっている、製カンは製カンで、そこら辺に集まっておるという種類のものが多いのであります。そもそも中小企業というものは、そういう形の配置といいますか、分散配置になっておる形のものが多いわけでありまして、それがまとまって、全部あるいは大部分が、いろいろな意味から新天地に進出して、それを機会に根っこから近代化をはかっていこうという、それから広く蓄えば、もう生活をも含めた身ぐるみの共同化をしていこうというもくろみなわけであります。  共同化につきましては今御指摘のように中小企業者一人々々がお山の大将みたいなことで、従来の協同組合の共同事業も何か必要があったときはやるけれども、必要が何か情勢が変わると、すぐ足なみがそろわなくなったりという例が確かに多うございます。協同組合の共同事業が成功している、非常にうまくいっておるとは、正直申して申せませんが、大体共同施設——施設的なものを中心として、要するに共同の組合の活動面の根拠があるもの、共同施設を中心として運営するものは、大体においてうまくいっていると思います。共同販売とか抽象的な共同事業は、なかなかうまくいかない例が多いのですが、施設等を中心とした共同事業は相当うまくいっているのが大部分でございます。  従って、今回は団地の造成を機会に、そういう意味の共同事業を大いに奨励していくということによりまして、それをてこにして共同中業が大体円滑にいくのじゃあるまいか、またぜひいかせたいと、こう考えております。

椿繁夫日本社会党

○椿繁夫君 ちょっと関連して大臣にお尋ねいたしますが、今の中小企業の工場集団化を促進するための助成のことについてですが、政府の中小企業対策——育成する、助成するというのは、なかなかかけ声はいいのですけれども、さて中身を拝見いたしますと、これも、たった三億しか金がついていない、これはないよりはいいのですが。  そこで、ちょっとお尋ねをいたしますが、助成の対象になるものについてでありますが、いただいた資料を見ますと、たとえば縫製品の集団工場——大阪で十三万坪という、これは一つでありますが、こういう場合に、従来の問屋業者が——たとえば既成服の問屋業者が、こういう計画でもって助成を受けたいといって申し出た場合と、そうではなくて、実際に縫製している零細な企業ですね、実際に縫製をしている人たちが協同組合等を作って、そうして工場の集団化をやりたいといって助成を申し出ました場合、対象は政府のお考えとしては、いずれになりますか。

椎名悦三郎自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(椎名悦三郎君) それはもう当然、工業家の方を認めることになります。

椿繁夫日本社会党

○椿繁夫君 そうでしょうね、私もそうでなければならぬと思っています。  そこでこれに関連して、いま一つお尋ねいたしたいのは、最近八幡製鉄が福岡県の行橋に資金を投じて別会社を作る、ボルト、ナットあるいはリベットの生産工場を計画していると聞きます。その計画によりますと、現在全国で二千軒程度の中小ボルト、ナット業者の仕事が、大半そういう八幡の大きな計画によって脅かされることになる、それを政府としては、行政指導によって現に中小企業で生産工場を営んでいるものが大きな脅威を受けるような新しい生産をするために乗り出すというようなことに対して、中小企業者保護の見地から政府として、何らかの、そういうことまでやるべきでないと思うという程度の行政指導を行なうことによって、中小企業の立場を擁護すべきではないかと思いますが、大臣の御方針を承りたい。

椎名悦三郎自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(椎名悦三郎君) どうも、そういう事実は、今ここで私は突然伺うのですが、信じられませんがね、もし、至急調べまして、そういったようなことがありますれば、これは指導いたしたいと思います。御趣旨の通り、中小企業に非常な圧迫を与えるというようなものであれば、これは適当に指導しなければならぬと思っております。

剱木亨弘自由民主党

○委員長(剱木亨弘君) ちょっと速記をとめて。   〔速記中止〕

剱木亨弘自由民主党

○委員長(剱木亨弘君) 速記を始めて。

近藤信一日本社会党

○近藤信一君 私は、今度の土地造成による集団化ということは、長官の言われることでは、だいぶ要望もあると、こう言っておられるけれども、これが土地造成して、個人々々に、ここへ体質改善のために移転なさいと、こういうことであれば、これは希望者は、私はたくさんあると思うのです。ところが集団化して、そうして協同組合を作って移らなければならぬ、こういうことになりますると、これは同業者ばかりで、なかなか喜んで行くということが少ないのじゃないかと思います。この点あなたの見通しはいかがですか。

小山雄二中小企業庁長官

○政府委員(小山雄二君) まあとてもちょっと考えますと、そういう面も、中小企業者の性質上あるわけでございますが、今回のここに出ております例等における、当該中小企業者の熱意といいますか要望が、非常に強うございます。  これはその原因は、従来の場所で、いろいろやって参ります場合に、いろいろ設備合理化その他の仕事を援助してやっておりますが、そこまでいかなくても、日常の業務で、近所からやかましいとか、それからトラックが入らぬとか、つかえるとか、そういう日常の、つまらないといいますか、普通の業務でも、やりくりがもうつかなくなっている。この際、新天地を開拓して、そっちに引っ越して、皆でうまくやろうじゃないかという気分が非常に強うございます。そういうやむにやまれぬ、追い立てられるような関係もございますし、一方合理化に対する、たとえば輸出なら輸出方面からの、向こうの需要者の方面からの、あるいは下請関係等に親企業からの、合理化要請というものが、非常に強いわけでありますので、そういうことも含めて、この際、そういうところに踏み切らなければいかぬ、こういう気運が両方の面から非常に強い。  そうして、先ほど申しましたような形でいきますならば、共同してやっていくという面についても、十分期待が持て、効果もあげられるのじゃないかと考えております。

近藤信一日本社会党

○近藤信一君 私は、その団地計画で一番喜ぶのは、中小企業でなくして、大企業だと私は思うのです。それはなぜかと申しますると、大企業の系列下には、やはり中小企業が多い。その中小企業は、大企業から言わせれば、非常に点在しておれば不便である。今度の団地計画によって、この愛知県の自動車部品の豊田市と、こう出ておりますけれども、この一つを見ても、いわゆる大きな工場のその系列下の中小企業を一カ所に集めて、そうして便利をよくし、さらにいろいろなことになってくれば、これはむしろ中小企業より大企業の、親工場の方が喜ぶと思うのです。  そうすると実際、この助成法というものは、中小企業のと、こうありますけれども、これは親企業の方の助成ということになるのではないかと私は思うのですが、この点いかがですか。

小山雄二中小企業庁長官

○政府委員(小山雄二君) この例に上がっております中でも、たとえば雑貨とか繊維関係、木工あたりもそうですし、機械、金属等も、大部分は特定の系列関係にないもの、機械工業等は、下請が多いのですけれども、下請も特定の下請系列に入ってないものが相当——まあ大部分であります。今御指摘の豊田自動車部品について、豊田に団地を求める計画はございますが、これは実は、豊田には豊田系の四社——自動車を初めとして四社ばかりあって、それぞれ下請組合ができておりますが、ここにあります団地の案件は、再下請であります。直接の下請ではございません。仰せの通り、こういうことによりまして、再下請にいたしましても、その系列関係で、上の方が、親の方が便利を得るといいますかという面はあろうかと思いますが、それよりも、まずもって、当該中小企業者の体質改善の根本的なかまえをまず作り、それによって、当該中小企業者が非常に合理化、近代化ができるということが、あくまで第一のねらいでありまして、間接的には、親工場の方も便益を得るということはあろうかと思うのですが、直接には、中小企業者自身のことを考えているわけであります。

近藤信一日本社会党

○近藤信一君 先ほど長官言っておられましたように、この償還期間五年だと、税法上も、これは考えていると、こう言われましたのですが、税法上で、具体的にどんな利益があるか、あなたの方で詳細について、どういう点をどうするのだということがあれば、お聞かせ願いたいと思います。

小山雄二中小企業庁長官

○政府委員(小山雄二君) 法律にございますが、たとえば団地計画は通商産業大臣が承認いたしまして、それから、それに関連する事項について証明をするという手続をいたしまして、そういう手続が整ったものについては、租税特別措置法で定めるところによって減税をしていくと、こういうことに相なっております。  それで、この法律と並行して租税特別措置法の中で、これの関係条文が出てくるわけです。それで、その減税の内容でございますが、このもとの土地を売りまして、団地内の新しい土地を手に入れる場合が多いと思います。その場合に、普通ですと、もとの土地を売りました場合に、その譲渡代金から取得価格とか経費を引いたものには、かえ地を新しく買おうが買うまいが、税金がかかるわけであります。譲渡益に対して税金がかかるわけであります。これが相当、もとの土地の地代の値上がりその他に関係がございまして、いわゆる簿価と比較にならない値段になっているわけでありますから、これにかかる税金といいますと、ばかにならぬわけであります。  今回の措置では、大体、法人税、所得税その他、いろいろの場合で違いまして、複雑でございますが、簡単にまとめていいますと、大体売った代金よりも高い値段で団地内の土地を取得した場合には問題がない。安い値段で団地内の土地を取得した場合には、その差額だけに税金がかかるということでありまして、本来いえば、全部かかるのを、買いかえだけは引いてくれる。その差額だけにかけるということで、税金関係は、まあ非常にざっくばらんなことを言いますと、貸付金の補助といいますか、貸付分の利子が無利息になる利得よりも、税金が減免される利得の方がずっと多いというようなことになろうかと思います。

近藤信一日本社会党

○近藤信一君 中小企業は、おおむね工場の用地の中に住宅を持っているわけですね。作業場と住居と離れたところに、でんとかまえているところは少ないと思います。その場合に、今度の場合に、工場を売って今度は移転する、そのときに従来通りのように住宅をその川地の中へ作ろうとする場合、この場合はどうなるのですか。これは入るのか入らないのか、この点は。

小山雄二中小企業庁長官

○政府委員(小山雄二君) この無利子の貸付金をやる対象からは、この個人用の住宅は——工場、事業場、倉庫、その他の付帯設備、それから従業者の共同住宅などは入れますが、個人用の住宅は除くつもりでおります。個人用の住宅は、団地に移転した場合にはどういうことになろうかという予想ですが、ある団地につきましては割に、まあたとえばこの例にあります船橋の例でありますが、船橋の地先の埋立地にいくわけですが、そのときには、場所的にはあまり離れていないで、もとのところを一部住居にして通うというような計画もあるようであります。しかし多くの場合は、ある程度離れておるから、そこに住居を作らんといかぬと思います。その形も、別に住居を合同で作る場合もありましょうし、われわれとしては、いろいろ専門家の意見を聞きますと、やはり別にした方がいいということもしきりに言われるのでありますが、それは、それぞれの組合の都合もありましょうから、それぞれ工場と一緒に住居を作る場合もあろうかと思いますが、いずれにいたしましても、補助の無利子貸付の金からは、その分だけは引いていくということにいたしたいと思います。ただ減税の面につきましては、住宅川の土地につきましては、従来から租税措置法で減税規定がありまして、もとの住宅を、普通の個人の住宅でもいいですが、やはり買いかえる場合にはさっき申しましたような減税措置をとっております。  住宅用の土地については、そういう措置でございますが、住宅そのものについては、補助というか、無利子の貸付は遠慮してもらうということにいたしたいと思います。

近藤信一日本社会党

○近藤信一君 私は、そういうことで住宅の部分は、これは除外されるということになると、かえって困難な結果が生まれてくるのじゃないかと思うのです。従来通りおれば、何も金がかからぬ、いわゆる今度集団化のために土地造成されて、そちらへ移転する、そうすると、余分な金を使わなければならぬという、結果的には、そうなるのです。そうすると、やはり私は、あまり好む人が多く出ないというふうに予想するのですが、どうですか。

小山雄二中小企業庁長官

○政府委員(小山雄二君) 結局、全部の引っ越しでありますから、個々の企業としては相当なことであるし、相当の金も、まとまって要るわけであります。従って税制面から、あるいは資金面からいろいろ応援をしようということでありますが、何と申しましても、まずもって自分の元手が要るわけであります。今御指摘のような傾向に陥りやすいように、実はわれわれも、初めはそういう心配もいたしたのでありますが、実は本件は、われわれの方がむしろ地元の要望に押されて、これはもう、ぜひやらずばなるまいという決心をしたような状況でありまして、従って、今仰せられますようなことは、いろいろ中小企業の実情を見て、ここは団地を作っていった方がいろいろな面でいいぞと思うものを全部含めますと、そういうことかと思いますが、ある程度、そういう気分が固まって計画にまでもってきているものは、これは十分実行力がある、実行し得る効果を上げ得ると、こう確信をしている次第でございます。

近藤信一日本社会党

○近藤信一君 私は、長官の実際の腹の中は、この法案ができるならば、本来ならばその住宅の面も見るべきだと、こう思っておられると私は思うのですが、残念ながら金がないから、それができない、こう考えておられるのじゃないかと私は思うのです。  そこで、やはり私は結果的には、一つの助成法という法律ができて、中小企業のためにこうなるのだ、こういうことが言われているけれども、実際の運用面になって、はたしてほんとうに、それの実現というものが急速にするかどうか、そういうことになると、いろいろと今までの質疑の中から考えましても、なかなか困離じゃないかと思う。  そこでやはり私は、こういうことは中小企業が独自性を、もっと大胆に、実際計画したらどんどんとできる、こういうふうな方向に進まなければ、私はいつまでたっても、この中小企業問題は、日本の現状においては解決しないと思うのです。日本の産業構造からいっても、中小企業は大部分を占めておる、こういう現状の中で、私は中小企業庁というものは、毎年いろいろと考えられるけれども、考えられるその半分まで進まない、それが私は現状じゃないかと思うのです。  そこで、先ほど大臣に私は申しましたように、やはり中小企業が、独自の立場で中小企業の振興育成ができるようにならなければ私はだめだと思う。そこで大臣に私は要望として、将来そういう方向へ指導すべきじゃないか、こういうふうに私は考えるのですが、この点一つ大臣よく考えて、毎年々々同じことを繰り返して中小企業の振興云々ということが言われるということでなくして、どんどん解決が実際にできる方向へ私は考えてもらいたい、かように要望しまして、私は質問を終わります。

剱木亨弘自由民主党

○委員長(剱木亨弘君) 他に御質疑はございませんか。——他に御発言がなければ、四案の質疑は終局したものと認めます。  これより四案を一括して討論に入ります。御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べを願います。

近藤信一日本社会党

○近藤信一君 私は、日本社会党を代表して、ただいまの四法案に賛成する者でありますが、中小企業信用保険法の一部を改正する法律案については、付帯決議を付することにいたしたいのであります。まずその案文を朗読いたします。    中小企業信用保険法の一部を改    正する法律案に対する附帯決議    (案)   政府は、中小企業の近代化を促進  するため財政投融資を大幅に増加す  るとともに、中小企業に対する民間  の設備近代化融資を円滑にするため  現行制度に再検討を加え、要すれば  新しい信用保険を創設するよう速か  に措置すべきである。  中小企業にとっては、現在最も必要なことは、中小企業が近代化して体質を改善し、競争力を強化することがあります。四法案とも大なり小なり、これに寄与するであろうと存じ賛成するのでありますが、中小企業が近代化するには資金を要する。ところが、この資金というものが、なかなか中小企業には行きたがらないのであります。これを補うためには、政府の財政投融資が必要ですが、それが所得倍増計画と対照してみても、現状ははなはだ貧弱でありまするから、これを大幅に増額することを主張したいのであります。もし中小企業が、中小企業の必要とする資金を全部財政投融資でまかなうよ観になればよいが、おそらくそこまでは拡張できないでしょう。そうすれば、中小企業としては、やはり民間の資金を集めなければならない。その民間融資を円滑にするためのものが、信用保険であります。  ところが、この信用保険について、今回の改正では、融資保険を廃止.して、包括保証保険一本でいくことにしているが、この融資保険の廃止だけでは、不十分だと思うのであります。融資保険が従来逆選択になって、銀行などが不良貸付だけを保険するという弊害が伴っておりますから、これを廃止するのが当然であるとしても、そのために数百万円くらいのやや大きな資金を借りようとする者にとって、信用補完の方法がないというおそれもあります。信用保証協会は、元来零細企業の信用補完のため設立されるものであり、そこに大きな使命があり功績があります。これが、やや大口な金融をおもに保証することは困難でもあり、もしまた信用保証が大口化するようになると弊害も生ずるのであります。そこに新しい保険で、この欠陥を補いたいということが一つ。  次に、現在の信用保険制度は、ただ金融一般を円滑にすることを目的としているが、先にも申しました通り中小企業の体質を改善し、競争力を強化するため、中小企業の近代化、ことに設備近代化が必要なので、この方法を推進するために、中小企業信用保険を活用したいというのが、その理由であります。  この二つが、主たる目的でありますが、いずれにせよ民間資金は中小企業に行きたがらないので、保険に対して、民間融資が円滑になるよう検討を加えていただきたいのであります。  以上が、決議案の趣旨であります。委員各位の御賛成をお願いする次第であります。

川上為治自由民主党

○川上為治君 私は、自由民主党を代表いたしまして、ただいま近藤委員の提案の付帯決議案に対しましては、まことにもっともなことだと思いますので賛成いたします。

剱木亨弘自由民主党

○委員長(剱木亨弘君) 他に御発言もなければ、討論は終局したものと認め、これより採決に入ります。  中小企業金融公庫法の一部を改正する法律案、中小企業信用保険公庫法の一部を改正する法律案、中小企業信用保険法の一部を改正する法律案、中小企業振興資金助成法の一部を改正する法律案、以上四案全部を問題といたします。   四案に賛成の方は、挙手を願います。    〔賛成者挙手〕

剱木亨弘自由民主党

○委員長(剱木亨弘君) 全会一致と認めます。よって四案は、いずれも全会一致をもって原案通り可決すべきものと決定いたしました。  次に、討論中に述べられました近藤委員提出の中小企業信用保険法の一部を改正する法律案に対する付帯決議案について採決いたします。  本付帯決議案に、賛成の方は挙手を願います。   〔賛成者挙手〕

剱木亨弘自由民主党

○委員長(剱木亨弘君) 全会一致と認めます。よって本付帯決議案は、全会一致をもって、本委員会の決議とすることに決定いたしました。  なお、議長に提出する報告書の作成等につきましては、慣例により、これを委員長に御一任願いたいと存じます。  ただいまの決議に対し、椎名通商産業大臣から発言を求められましたので、これを許します。

椎名悦三郎自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(椎名悦三郎君) ただいま御決定になりました中小企業信用保険法の一部を改正する法律案に対する付帯決議の件につきましては、十分御趣旨を尊重いたしまして、その線に沿って実現をはるべく、今後考究したいと考えます。

剱木亨弘自由民主党

○委員長(剱木亨弘君) 次に、機械工業振興臨時措置法の一部を改正する法律案を議題とし、事務当局より補足説閥を聴取いたします。

佐橋滋通商産業省重工業局長

○政府委員(佐橋滋君) 機械工業振興臨時措置法の一部を改正する法律案の要旨を御説明申し上げます。  ただいまお手元に法律案の要旨をお配りいたしましたので、この資料によりまして、御説明を申し上げたいと思います。  機械工業は御承知のように最近非常に大きく伸びて参りましたが、現段階において大いに考えなくちゃならない問題があるわけであります。これは大体二つの点から考えたいと思いまするが、第一の点は、御承知のように政府において所得倍増計画が示されているわけでありますが、機械工業は、この所得倍増計画において非常に大きなウエートを課せられているのであります。  この点について資料にはありませんが、簡単に御説明を申し上げますと、機械工業は、昭和三十年から現在の三十六年までに、大体四・五倍の成長を示しまして、三十五年度は生産額におきまして、大体三兆九千九百億円に達するのであります。現在そういう発展を示しました機械工業を、さらに今後十年間に、約四倍半に伸ばしていくというのが、所得倍増計画に示されているのであります。  この場合、現在輸出の面から言いましても、三十五年度約十億ドルの輸出をいたしておりますが、十年後におきましては、総輸出九十数億ドルのうち、四十五億ドルは機械関係が輸出をしなければならないというふうに考えられているわけであります。  これらの点につきましても、現在、大体機械工業に従事するのは、百八十五万人でありますが、十年後には約五百万人の雇用者になる、こういうふうになっているわけであります。  それと、いま一つの点は、貿易の自由化の点であります。貿易の自由化は、御承知のように、ここ二、三年の後には、どうしても完全自由化に踏み切るようにならざるを得ないのが、現在われわれが予測しております情勢でありますが、この貿易の自由化によって一番影響を受けるのは、私たちは機械工業ではないか、こういうふうに考えております。  と申しますのは、貿易自由化の理論は、御承知のように先進国の、言って見れば有利な理論でありまして、欧米先進国が、日本に対して自由化を求めておりますのは、機械の日本に対する輸出を重点に考えておるわけであります。こういう状況に対処しまして、自由化——機械工業の自由化に対処する方法といいますのは、関税は御承知のように機械関係は、ほとんど全部ガットの譲許品目になっておりまして、これが非常に低い線に固定されておりまして、関税定率法でこれをいじるわけには参らないといいますか、かりに改正を加えましても、関係国に対しては、対抗できないというのが実情でありますので、機械工業を外国——先進国の輸入に対処して、国内の市場を確保すると同時に、所得倍増計画で示されておりますような飛躍的な輸出の増進をはかるのには、どうしても機械工業自身の体質を改善する以外には方法がないわけであります。  そこで、現在までに機械工業振興臨時措置法を五カ年間実施して参りまして、非常に著しい、合理化についての顕著な効果を上げて参ったわけでありますが、現行法は、この本年の六月に期限が切れることになっておりますので、この機会に、今言いましたような目的に合うように現行の機械工業振興法を拡充整備いたしまして、さらに五年間の延長をお願いするように国会に提案をいたしたわけであります。  で、その内容を申し上げますと、現在の機械工業振興法では、特定機械の製造業の合理化に限っておりますのを、その品目を拡大いたしたい。と申しますのは、製造業以外に加工業をも追加をしたい、こういうふうに考えておるわけであります。現在予定しておりますのは、熱処理業を予定しております。熱処理業と申しますのは、機械に使います素材の焼鈍——なましだとか、あるいは焼き入れ、焼き戻し、表面処理といったようなことを行ないます加工業でありますが、こういったものは、機械の基本的な素材の向上に資するものでありますので、本改正法案におきましては、製造業以外に加工業をも追加したい、こういうふうに考えておるわけであります。  第二番目は、現在の法律によりますと、合理化基本計画を政府が作ることになっておりますが、この名称を改めまして、振興基本計画というふうに名を改めると同時に、その政府が作成しなければなりません基本計画の内容を、さらに充実したわけであります。その内容と申しますのは、現在の項目輸出の目標だとか、あるいは適正生産規模、生産品種の専門化に関する事項等を追加したわけであります。従来の法律が合理化だけをねらっておりましたのに比べまして、今度の法律は、改正法案は自由化等に対処し、あるいは所得倍増計画にも対応するために、振興面を付け加えようとするものであります。  第三番目の改正点は、共同行為の内容の追加であります。現在の法律にも指示カルテルを結ばせることができる規定になっておりますが、その内容に、新たに生産または加工の共同施設の利用にかかわる共同行為、たとえば共同で部品会社を作り、その部品を共通に使用する取りきめ等ができますように指示カルテルの内容を一項目追加することにいたしたのであります。  第四番目は、規格統一に関する措置でありまして、共同行為、指示カルテルによって、大部分の共同行為、特にまあ規格だけについてでございますが、製品の部品の規格統一に関しまして、指示カルテルで大部分のものが共同行為を実施しておるけれども、一部分のアウトサイダーのために、その実施が効果を上げないと、あるいはその機械工業の合理化に著しい支障を来たすというような場合には、規格の統一を制限するという措置を省令で講じ得るようにすることを追加いたした点であります。  第五番目は、事業の共同化の促進に対します課税の特例であります。機械工業の合理化を促進することになります合併あるいは事業の共同化または工場用地の買いかえ等に対しまして、主務大臣が承認を与えました場合には、所要の減税措置が講じ得るという規定を入れた点であります。  次は、期間を五カ年間延長するという点であります。  以上の六つが、本法案の主たる改正内容であります。

剱木亨弘自由民主党

○委員長(剱木亨弘君) ちょっと速記をやめて下さい。   〔速記中止〕

剱木亨弘自由民主党

○委員長(剱木亨弘君) 速記をつけて。  本案の質疑は、次回に譲り、本日は、これにて散会いたします。    午後三時五十六分散会    ————・————

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