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38回国会参議院1961/03/25

社会労働委員会 第15号

発言数
105
登壇者
12
会派数
4
開催日
1961/03/25

会議録

吉武恵市自由民主党

○委員長(吉武恵市君) それでは、ただいまより社会労働委員会を開会いたします。  委員の異動を報告いたします。  三月二十四日付をもって、鈴木強君が辞任し、その補欠として坂本昭君が選任されました。   —————————————

吉武恵市自由民主党

○委員長(吉武恵市君) 社会保障制度に関する調査の一環として、病院経営の実情に関する件を議題といたします。  本日は、本件に関連して調査上の参考に資するため、参考人の御出席を願っております。  この際、委員長として、参考人の方々に一言ごあいさつを申し上げます。  参考人の皆様には、御多忙のおりから御出席下さいまして、ありがとうございました。昨年末、医療機関等において労働争議が発生し、これに関連して、病院の経営管理の面について、その実情を調査する必要があると認め、当委員会は、目下これが調査を進めておるのであります。  本日は、その一環として、日本赤十字社、全国社会保険協会連合会及び船員保険会等の経営される病院の経営及び管理の現状と将来に対する御意見等について隔意のない御意見を拝聴いたしたいと存じまして、皆様の御出席を願った次第でございます。  何とぞ、当委員会の意のあるところをお含みいただきまして、おのおのの立場から、その実情と御意見をお述べ下さいまするようお願いをいたします。  なお、便宜上、最初に参考人の皆様から御発言を願い、次に、委員からの質疑にお答えいただきまするよう御了承を願います。  本日参考人としてお見えになっておりまする方々を御紹介申し上げます。  一番左の方が、日本赤十字社衛生部長大島宗二さんであります。まん中が、全国社会保険協会連合会副会長曾我梶松さんであります。右が、船員保険会の会長清水玄さんでございます。  それでは、日本赤十字社の衛生部長大島宗二さんからお願いをいたします。   〔委員長退席、理事高野一夫君着席〕

大島宗二日本赤十字社衛生部長

○参考人(大島宗二君) 前回、この委員会に葛西副社長が参りまして、大綱については申し上げたと思いますが、なお、そのときに漏れたことあるいは尽くし得なかった点等もあると思いますので、概要をお話し申し上げます。  赤十字社の病院、現在ちょうど百ございまして、診療所が四十三でございます。なお、医療施設といたしましては、そのほかに血液銀行、それから乳児院等も経営しております。これらはみな、その病院に付属して経営しておるものでございます。で、私の方の病院は、中央病院と、それから産院と、本社産院と言っておりますが、この二つと、それから諏訪の赤十字病院、三つが本社の直轄の病院になっております。あとは全部支部の病院となっておるのでございます。  ただいまお手元にお配りいたしました赤十字病院白書稿をごらんいただきますとわかりますが、今非常に問題になっているのは約五十三病院くらいでございます。それは労働争議が持ち上がっておる病院でございます。  病院の中で、この支部病院と申しますと、そのお手元に配りました資料をごらんいただくとわかりますが、設立はすべて支部長がイニシアチブをとりまして、そうして本社の許可を得て作るというような仕組みになっております。また、これを改廃するときも、支部長の届出によって社長が指示するということになっておりまして、支部の病院はすべて支部長の発意によって左右されるということになっておりまして、本社はこれを承認するという形をとっております。  その資料にもございます通り、今日まで赤十字病院の歴史は約七十五年たっておりますが、その間に一貫してとられてきた経営方法は、特別会計としましてまず独立採算的の経営をやっておったということでございます。それから大体五十四の病院が、昭和二十年の終戦までにできたのでございまして、あとの四十六というものは終戦後にできたのでございます。今問題になっておりますのは、その終戦後にできた病院いろいろ難点があるようでございます。  それから、それらの病院の医療収入でその病院をまかなっておりまするが、それらの付帯事業といたしまして、看護婦の養成をやっております。看護婦の養成は、大体年間約一億七千万円使っておりまするが、その費用のうちの一億二千万というものは病院が負担しております。これは、戦前には、全部支部あるいは本社の負担でありまして、病院が看護婦養成費用を負担しているということはなかったのでありますが、終戦後病院の数が増大いたしまして、看護婦の配置等も戦前とまるで変わって参りましたので、その看護婦の補充計画という意味から、病院自体もその費用を負担するというふうな形式がとられてきたわけでございます。  そのほか、病院の負担となっております事業は、医療社会事業といたしまして、いわゆるボーダー・ラインの患者さんたちの援護、あるいはその他巡回診療等もやりまして、この費用が大体七千二百万円ばかり病院負担として支出されております。それから血液事業つまり血液銀行その他の血液事業は、大体一千百万円くらいの費用が出ております。また、病院に委託経営されております乳児院に付して、三百万余りの費用が出ている。これらはみんな病院の負担になっておるということでございまして、これらがはたして現在の医療費のうちから支出されていいものかどうかということにつきましては、いろいろ問題が残っておるようでございます。  それから病院が、御承知の通り、明治の中ほどからできましたものが多いのと、終戦後できましたものも、戦災によって復興の工事で、バラック式の建物が多い、あるいは終戦後できましたものでも、古いものを譲り受けてやっておったような病院がございまして、今増改築に非常に費用を費やしているわけであります。  その資料の十九ページをお開きいただきますと、そこに建築施設等に借り入れた借入金の一覧がございまして、三十四年度末で三十三億九千万円余り借り入れております。その内訳は、厚生年金が十八億五千万円、それから住宅金融公庫、日本住宅公団等からそれぞれ二億ぐらいずつ借りております。また、一般銀行から六億五千万ぐらい、その他が四億八千万ぐらい借りておりますが、なお、このほかに三十五年度中に厚生年金を約五億ほど借り入れておりますので、ほぼ四十億の借入金をしておる。で、それらに対しまして、三十四年度中に支払いました利息並びに元本償還額は、その表のすぐ下に書いてございます通り、利息が一億九千万円ほど、それから元本償還が二億三千万円ほどありますが、これらも医療収入から支払われております。  なお、よく赤十字病院は差額を取っておるじゃないかということもございますが、差額徴収につきましては、二十七ページから二十八ページにかけてその統計が出てございます。で、二十八ページの統計をごらんいただきますと、健康保険料金並みにやっておる病床が、三十四年度で、七四%、最後の欄でございますが七四%、それからその他は、多少この分類してありますような差額を取っておりまして、それから保険料金以下のものも多少はございます。こんなふうで、これらはしかし、大体金額にいたしますと、年間約九千万円ほどこの差額が入っております。そういうものが、病院自体でいろいろな事業をしておりまする事業資金となっておると、こうわれわれは考えております。しかしながら、この健康保険料金並みの病床が七四%強というふうなことでは相済まないというので、現在も機会あるたびに指導いたしまして、なるべく健康保険料金並みのベッドをふやすようにと努めておりますが、ある程度のものは、一般の希望もございますので、差額徴収のベッドを、従来からの歴史的な経過から見まして、保持しておかなければならぬのじゃないかという考えも持っておるわけでございます。  それから今日までに、よく本社なり支部なりが病院の経営の苦しいものは援助したらどうかという御議論もございますが、そのことにつきましては、二十九ページから三十ページに大体書いてございまして、今日の日本赤十字社というのは、戦前と違いまして、いろいろ財政的に困難な状況だけに、資金等もほとんど持っておりませんし、支部も御同様でありまして、そして病院の方の経済が非常にふとりまして、たとえば昭和三十五年度の予算で言いますと、支部、本社の集めます募金、社員費というものが約九億でございますが、病院の経費は百三億というようなことになりまして、十倍以上の大きな経済でありまして、本社、支部がすべての金を出しても病院の経済の十分の一以下というふうなことになりまして、なかなかその道が立たない。もちろんごく少額のものは、現在といえども、支部によりましては病院に援助しておるものもございますが、なかなかその方面からの援助ということは至難なのが現在の状態でございます。大体この前の葛西副社長が申し上げましたようなことを補足いたしまして、概況を申し上げました。

高野一夫自由民主党

○理事(高野一夫君) どうもありがとうございました。  次に、全国社会保険協会連合会副会長の曾我さんにお願いいたします。

曾我梶松全国社会保険協会連合会副会長

○参考人(曾我梶松君) それでは、全国社会保険協会連合会の方で委託されております病院の経営管理の概要を申し上げることにいたします。  現在私の方で経営を委託されております病院は五十六であり、それから診療所が十二、合計六十八であります。健康保険の方におきます病院のごとき保険施設は、保険法で、都道府県の知事がこれをやることになっておりますので、従来、各所在の都道府県において、その都道府県の社会保険協会が委託を受けて、それぞれ経営しておったのでありますが、昭和三十三年の年末に、これをまとめて私ども連合会の方へ委託をされたのであります。従って、現在私ども、三十五の都道府県の知事と委託契約をいたしまして、そして私の方で一手に経営に当たっておるのであります。  現在、この病院の経営につきましては、目的は、大体適正な保険診療をやる、いわば保険診療に対して、一つの、何と申しますか、模範を示すと言ってはちと何ですが、とにかく適正な保険診療をやって、実際に示すというところに目的を持ってやっております。主として政府管掌関係の被保険者を対象に、それから健康保険の人たち、被保険者を対象にして診療をやっておるのでありますが、この経営にあたりまして、建築費と、それから医療設備の大体ほとんど大きいものにつきましては、国費でまかなわれております。建築費と医療設備の大きいものは全部国費でもってまかなわれおります。その設備を私の方で使用いたしまして、そして経営をしておるのでありますが、経営の状況は、そこで、その各病院、診療所において収入をいたしました診療収入をもって支出に充てる。つまり独立採算的な制度をとっておるのでありますが、しかし、ただいま申し上げましたように、建築費とか、医療機械とかいう、大きな資本を要する、大きい金額を要するものはみな国費でまかなわれておりますので、医療設備のうちの、まあこまかいもの、薬品、あるいはその他患者に要します食料であるとか、人件費であるとかというようなものが、保険診療収入によってまかなわれておるのであります。  現在三十四年の実際の決算状況を見ますというと、この全部の病院、診療所の総収入は、大体三十四億でありますが、だんだん収入も増加しておるような次第でありますが、現状におきましてはベッド約一万一千近く、その利用率は大体八〇%近く——八二%くらいになっておると思います。そういう状況でずっとやっておるのでありますが、ところが、私ども、三十三年の終わりに一括経営を委託されまして、実情を見ますというと、大体この社会保険病院の創設当時の社会情勢から、これを創設をいろいろ急いでやりました関係上、既設の病院等を買収してこれに充てたものが多いのであります。そこで、かなり建物等につきましては古いものもたくさんありまして、改築を要するものがかなりたくさんあります。三十三年に私ども経営を引き受けましたときに、大体のところを見て回りまして、改築等を要するものがかなりありますので、この状況では、なかなか現在のこの診療をやっていくのについていけない。また、医療機械についても相当おくれておるものがありますので、院長さんたちによく御相談をして至急これを整備をしたい、その整備をするについては国の方で毎年取っている予算だけではなかなか急には整備がむずかしいから、もし急に整備をしていこうというのであったならば、お互いに一つ一生懸命努めて、ある程度自分の病院の方でも負担をして整備をしていったらどうか、こういうような相談をしまして、三十四年以後大体その年に整備をいたします建築費の四分の一くらいを全社連の方で借り入れまして、そして病院で多く負担をして整備を急ごうということになりまして、三十四年、五年は大体国の方の予算を見まして、それの三分の一、つまり全体の四分の一の建築費を病院の方で負担をして整備を急いでやろう、こういうことにして目下その整備を急いでおるわけであります。ところが、その後、国の方におきましても、建築費が、だんだん整備費が増額をされてきましたので、予定よりも相当早く建築その他の整備が進んでおります。そこで大体これまで病院の方で厚生年金の還元融資を借り入れまして整備をしたのが七億余りになっておるのでありますが、これらを大体全体の病院へ持っていって一緒に償還していくというような方法をとっておりますが、これ以上ふやしますというと病院の方もなかなか償還に困難でありますし、今年でその方は打ち切って、そして国の方の予算で整備をしていこう、こういうふうに方針をことし決定をいたしたい、今年度で借入金の方は打ち切る、こういうことにいたしたのであります。医療設備につきましては、だいぶん実際の模様がおくれておるというので、ことしは国の方で大体四億円出してもらって、そうして非常な大幅に医療器械の整備をやっていったのであります。こういうふうにしてこの建物並びにその内容等から貸し付け、改善をはかっておりますので、来年度、この三十六年度の収入等におきましては、相当増額が見られるのではないかとこう期待をしておるのであります。ところが、この社会保険病院が発足をいたしましてから、個々の病院につきましていろいろ創設の年が違っておりますが、大体にまあ数年、まあ十年そこそこの病院が多いのでありますが、その間、この各都道府県の協会に委託されまして、思い思いにその地方の状況に応じ、あるいはその収入に応じて独立採算制をとってやっておりましたために、非常に病院の格差がひどいのであります。そこで、私どもの方で委託をされまして以来、給与の点、その他いろいろの病院の内容の整備等につきまして、大体同じ目的を持った同じ診療設備でありますから、給与等においてもあまり差等のないように、また中の設備、その他についても大体歩調をそろえていくようにという方針のもとに、昨年七月に給与規程も整備をいたしまして、それに基づいて採用時の俸給であるとか、あるいはその後の昇給期間であるとか、いろいろ歩調をそろえるようにしておるのであります。ところが、なかなかでこぼこがありまして急には参りませんが、しかし、その規程をもととして、昨年の七月以来各病院間のでこぼこ、あるいは病院の各人の給与のでこぼこ等も調整をしていっておりますので、かなり歩調をそろえてきております。ところが、昨年の十月に公務員の給与ベースが上がりましたので、従来私どもの方の病院におきましても独立採算制をとると同時に、大体公務員に準じて給与その他もやっていくという方針で経営をされて、それを私の方でも踏襲をしておりますので、十月から公務員ベースに上げてくれというような要求もありましたのでありますが、いろいろ病院の実際の状況を検討してみますというと、ただいま国会の方で審議をされております医療費の一〇%値上げということをかりにその通り見積もりましていろいろ計算をしてみたのでありますが、そうしてみましても、各病院の三十四年度の決算状況、あるいは三十五年度のその当時までの収支の状況等を見ますと、どうしても十月までさかのぼるという工合に参りませんので、そこで二月から公務員ベースに引き上げる、こういう方針を決定いたしまして、この二月から公務員ベースに引き上げるように方針を示しまして、今その実施にかかっておるのであります。これらの病院のうちの大体九割七、八分までは多少の給与のやりくり等をいたしますれば実施ができると思いますが、二、三の病院で困難なところにつきましては、大体私どもの方で短期の融資をするとか、あるいは二、三年間にわたって長期の融資をするとかいうようなことでなるべく歩調をそろえるようにしておりますが、どうしても困難だというのが一、二カ所あるようでありますから、それについては特別の方法を講じていきたい、こう考えておるのであります。大体そういうような状況で経営に当たっておりますが、この五十六の病院のうち、約八十近くの診療所、病院等の中で二十九病院に労働組合ができております。そのうちで、二十八の組合が連合会を組織いたしまして、労連——労働組合連合会ができておりますが、昨年全社連ができてから、労連の方からしばしば団交を申し込んでおりまして、これまで相当回数団交をいたしておるのであります。昨年来、公務員のベース・アップが行なわれましてから後、労連の方から大体五項目にわたって要求があります。それは十月から公務員ベースに上げてくれ、値上げをするように。それからプラス一律三千円、それから最低の賃金を一万円、その他労働協約の締結とか、あるいは大幅の増員というよう点についての要求があったのであります。それらについて昨年来しばしば団交を重ねてきておるのでありますが、先ほど申しましたように、そのうちで公務員ベースに上げますことは二月から上げるということにしたのであります。しかし、最初に申し上げましたように、各病院診療所における診療収入を支出に充てて独立採算制をとっております。いろいろデータを研究してみましても二月以前にさかのぼるということは困難であります。ほとんど大多数の病院は、二、三の病院を除いては困難でありますので、一律に、一斉に二月からということにいたしまして、十月から公務員ベースに上げることは、これはできない。それから一律三千円とかあるいは最低一万円というような点につきましては、二月から公務員ベースに上げるのが最大の点と私ども考えておりますので、もし診療費の値上げが実際どういうふうに行なわれるか、その幅とか、金額等を実際に見まして、その診療費の値上げ等に余裕がありますならば、患者サービスに要る費用とか、その他病院経営に要る費用なども勘案をして、そうしてできるだけ給与の方を引き上げる方に交渉をしよう、こういうことで団交を重ねておるのでありますが、もうここ数回大体並行線で行っておりますので、新しい全社連の方で回答が用意されたら労連の方へ知らしてほしい、その上でまた団交を開こう、こういうことで現在は団交を一瞬中止しておるような状況であります。各病院のそれらの要求に基づきましての労働争議は、二月以来しばしば行なわれておりますが、大多数の病院におきましては、職場大会あるいはごく短い時限ストというような状況でありまして、実際に診療に差しつかえがあるとか、半日以上のストをやって、実際に診療に差しつかえがあるというような病院は一、二ありましたが、これらにもいろいろ保安要員その他を配置いたしまして、別に支障なく今日までやってきておるような次第であります。今後やはり労連の方からこれらの要求についていろいろ各病院に繰り返されておるようでありますが、やはり独立採算制をとっております以上、実際の診療費の値上げを見ないと、三千円ないし一万円というような問題は進行する目当てはありませんので、そういうことで進む予定でおります。  なお、病院の経営にあたりまして、全社連の方といたしましても、全社連自体が財源をあまり持っておりませんので、病院経営の方に当たっておる人たちの人件費と、それから一括して病院の従業員の退職給与などの制度を定めたいと考えておりますので、これらに要する費用、それから全体の病院、診療所等を対象にいたしまして、経営の実際、講習会であるとかあるいは研修会とか、学会だとかいうようなことに要る費用は、病院から分担金として出してもらっております。しかしながら、全社連のその他の広報出版であるとか、あるいは一般の費用とかいうようなものは、病院以外の出版物、その他の事業収入をもって充てておるのでありますが、全社連の方におきましては、さらに病院の経営に一時支障があるというような場合に、これを助けるために、大体市中銀行から年間一億の短期融資を用意して、そうして、その年間に要ります運営資金を貸し付け、さらに赤字が何年も続いて困るというようなところにおきましては、やや長期にごく低利でもって三年ないし五年くらいの年限で長期に融資をして、その経営を建て直すというような方針で援助をしておるのであります。大体大まかに申し上げますと、以上のような状況で診療所の経営をしておるということであります。

高野一夫自由民主党

○理事(高野一夫君) どうもありがとうございました。  それでは次に、船員保険会の会長清水さんにお願いいたします。

清水玄船員保険会会長

○参考人(清水玄君) 船員保険会は、御承知かと思いますが、船員保険法の規定にあります福祉施設を政府から委託されまして実施をいたしておるわけでございますが、そのうちの一部分に病院、診療所の経営があるわけであります。現在病院といたしましては、東京と大阪と横浜にありまして、診療所が東京の芝浦にございます。いずれも主としてこれは船員のための病院でございまして、船員の需要を満たすためにやられておりますのが趣旨でありますために、そうたくさん数があるわけではございませんで、今申し上げましたように、三病院と一診療所というわけであります。これを政府から委託を受けまして経営をいたしておるのでありますが、ちょっとほかの病院と違います点は、一つは船員の特殊事情がありまして、それに相応しますようにいろいろと経営施設を考えておる点と、それからもう一つは、船員保険会自身も船員保険法の施行後できましたようなわけで、沿革は浅いのであります。従いまして、その後できました病院も、最近のはいろいろありまして、あまり古い歴史はございません。しかも、それが初め木造等がありまして、だんだんそれを改造していくといったような、つまり拡張したわけでありますが、といったような点がありまして、従いまして、現在でもまだ拡張の途上にありまして、正常な、つまり一人前の運営ということに実はまだなっておらぬ部分が非常に多いのであります。たとえば、大阪は一昨々年あたりからコンクリートに建築をし直しまして、ようやく最近ではでき上がったようであります。東京は目下進行中でありまして、コンクリートに直して、今最後の病院の増床ができ上がりかけておる、こういう状況でありますので、従って、経営の内容につきましても正常な実際の経済というものはどうなるかということについては、多少はっきりせぬ点があるわけであります。  そこで、そういう前提で申し上げるのでありますが、現在三病院と一診療所は、すべてこれは国が建築をいたしまして、当会が委託をされて、それから機械器具の類も大部分は同じような状態で委託をされるわけであります。それをもとにしまして、当会では人員を充足して運営をしておる、こういう状態になっておるわけであります。それで現在といたしましては、三つの病院と診療所を合わせまして、一応まとめて本会の医療方面の経済の勘定としておるわけでありますが、一応の建前は、それぞれの病院が独立して経営をするということにいたしております。たまたま今申し上げましたような事情で、建築途上にありましたりいろいろするものですから、従って、あるいは木造のをこわして建てかえる期間とかいうような場合に非常な赤字を生ずるわけであります。従いまして、赤字の関係は他の病院の黒字の部分から補てんをするというようなことで、一応全体としての計算を立てる、それに多少本部に医療関係の人員がありまして、その医療関係の人員についても、つまり医療関係だけはその病院会計の中から支弁をする、こういう形でやっております。実情は実は三十年度の決算によりますと、二つの病院と一つの診療所が赤字でありまして、他の一つの病院が黒字でありましたので、それで大体とんとんにいく。ことしの状況は、大体病院の大阪ができ上がりました。これはまあ非常に活動しておりますが、そういうような関係がありまして、赤字の病院と黒字の病院と診療所を合わせまして、大体一ぱい一ぱいにいくと、こういう計算になります。そこで今のベース・アップの問題を考えますと、実は現在の状況におきましては、ベース・アップ、たとえば公務員並みに一二・四やりますと、これは実は資源がないような状況でありまして、これはまあ将来の計算になるわけでありますが、一応現在としては現状でとんとんにいっている、こういう形であります。先刻申し上げましたふうに、東京の病院ができ上がりますと、これはおそらくまあ何と申しますか、全部の一二・四のベース・アップというのは無理かと思いますが、ある程度はカバーができる、こういう状況で、正常状態におきましては一応マイナスを作らずに今の状態で運営ができる、こういう形になると思います。ただし、実は船員保険病院としましては、御承知のように、特殊の会員のための病院でありまして、特殊の海上労働の研究を実はしたいと思いまして、そういう研究室も作ってあるのでありますが、そういう費用もまだ現在のところではあまり出せないわけであります。従って、そういうものを出しますと、相当窮屈な計算になりまして、将来の医療費の値上げ等がありましてどういうふうになるかという程度じゃないかと考えます。一応経済的にはそういう状況になっております。それで大体従業員の待遇につきましては、従来できるだけよくしたいということを考えておりまして、何とか今までやりくりをつけておったのでありますが、御承知のような状況でありまして、今申し上げた通り、それ以上のことはできない格好に実はなっております。一方、実は昨年から労働組合がやはりできまして、東京病院に六十名ばかり、それから芝浦の病院に十何名という労働組合ができております。これは実は全体の従業員としますと三百六、七十人おりますので、病院関係ですが、三百六、七十人おりまして、その中の一部分なのでありますが、われわれとしましては、できる限り全体としての同じ公平な立場での待遇をする、こういうことを考えて実は話をいたしております。それでいろいろと公務員のベース・アップ等もありまして、一そう今の赤字状態等も勘案していろいろ整備をしなければなりません。実は現在新しい給与改訂を考えまして、それを今作りつつあります。それができますと、あらためてまた従業員に相談をする、こういう状態になっております。何しろ全体の経済小さいのでありますので、今申し上げる程度のことなのでありますが、できる限りそういう意味でも従来からの、まあ労使というと語弊がありますが、従業員も管理者も、まあいわば管理者も労働者みたいなものでありますから、あわせて共同して仕事をしたい、こういうふうな考え方でわれわれとしてはやっておるわけであります。  以上簡単でありますが、概況を申し上げまして、あとは御質問によってお答えしようと思います。

高野一夫自由民主党

○理事(高野一夫君) どうもありがとうございました。  以上をもちまして参考人お三方から御意見を御発表願った次第でありますが、これにつきまして委員側から質疑のおありの方は、順次御発言を願います。

藤田藤太郎日本社会党

○藤田藤太郎君 私は、全社連と船員中央病院の方にまず最初にお伺いしたいことは、きょう私たちが三つの連合会病院経営について実態をよく知りたいと、それからこれが政府、法律の関係でどういう工合に運営されておるかというものを含めてよく知りたい、それからまた、今病院の争議が行なわれておりますから、その立場から見ても実態をよく知りたい、こういうことでおいでいただいてお聞かせいただいたわけですが、今お話のあったような資料がないわけです。これはまあ日赤についてはこの前のときから出していただいて、今度お出しいただいたのだが、まだこれで全部を尽くしているといえるかどうか、今すぐ見せてもらったわけなんですが、いろいろとお尋ねしながらわれわれも理解を深めていきたいと、こう思うのです。ところが、全社連と船員中央病院の方の資料を出していただかないと非常に困るのですが、何か御都合があってお出しにならなかったのですかね、ちょっと御意見をお伺いしたいのです。

曾我梶松全国社会保険協会連合会副会長

○参考人(曾我梶松君) 実はきょうの参考人に小沢副会長が指名されておったのでありますが、小沢さんはきのう実は一身上の御都合によりまして理事を辞任されまして副会長をやめられました。それで急に私かわりまして参りましたような工合で、もしお話によりまして資料など必要な何がありましたたら伺っておいて、あとで出さしていただきたいと思います。

藤田藤太郎日本社会党

○藤田藤太郎君 どうもせっかくわれわれ審議するのに資料なしで大ざっぱな……、全社連は今お話を聞きますと、五十六ですか、の病院を経営されて三十何億という経営をされておる、全国三十四都道府県ですか、との間に契約を結んでおられるという膨大なものですが、そういうものを大まかな資料がないと、非常にわれわれはこれを審議するのに理解がしにくいのです。船員中央病院も病院が三つと診療所が一つあるわけです。大体どうなんですか、まあわれわれ直感ですよ、これは。団体交渉もこういう調子でおやりになっておるわけですか、これは資料をお出しにならないでこういうことなんだということで団体交渉もおやりになっておるのですかね、ちょっと聞きたいのですが……。

曾我梶松全国社会保険協会連合会副会長

○参考人(曾我梶松君) 団体交渉につきましては、各病院々々と院長にまかしておりますので、大体が制度的な、たとえば全体の病院、診療所に関しまする制度的な問題は、大体全社連の方で労連との間に交渉をしておる、それから単組……、各病院における院長にまかしております範囲の交渉は、各病院でいたしておりますので、労連との間におけるこのごろの話し合いにつきましては、いろいろ話をしております間に必要とされる資料は要求がありますれば出しておりますが、今までのところにおきまして、先ほど申しましたような点についての一々の資料はそこで提出して交渉はしていないようであります。

清水玄船員保険会会長

○参考人(清水玄君) 今藤田さんのお尋ねでありますが、実はきょうは経営について質問があるから出てこい、こういうお話でありましたので、実はそのつもりで来たわけなんでありまして、と同時にお話のような、今の日赤でお出しになったような白書のようなものは私のところでありませんので、これは御要求によって作りたいと思います。それで一つ御了承願いたいのですが、なお特にこういうことは必要だという御項目があれば、それもあわせておっしゃっていただければ提出いたします。

藤田藤太郎日本社会党

○藤田藤太郎君 いや、これはわかりました。私はもう質問する前にこのお話をまず承っておきたいと思っておったのですが、いずれあとから詳しくいろいろ私たちの知っている限りの問題についてお聞きしたいと思います。  まず日赤からお聞きしたいのですが、日赤はきょうここに資料を出していただいて、この前も資料を出していただきましたが、きょうもらったのをすぐ今私が読むわけにいきませんが、今大まかに、お話がありまして、拾って見たのでありますが、まず第一の問題点としては、戦後日赤が三十三が百五十ほどになったということですね、病院が。それがほとんど医療費の収入だけでまかなわれているということですね。それからもう一つの問題は、あなたが今指摘されたように、看護婦の養成であるとか、ボーダー・ライン巡回診療であるとか、血液検査であるとか、乳児の保護であるとか、そういう費用もお出しになっておる。今三十何億の建設のための負債があるようですが、三十三億ですか、これはやはり減価償却もほかのところにもありましょうが、負債の面までいっても元利合計返還をされるということになる。これはまるきりもって——赤十字病院といえば今の医療行為の先頭に立って援護的な面をお持ちになっているというのが日赤のあり方だと国民はそう理解している。そのために、たとえば日赤の正会員、準会員という形で協力をしている。それにもかかわらず、一般の病床以上の料金を、何%ですか、七四%ですか、半分以上のところは健康保険でも差額の料金をとって入院をさせている。そういう格好で患者にも負担がかかり、それからまた、そういう格好で病院を建設していくから従業員の給与も押える、そして財源を捻出する、こういう形になっていると思う。それからもう一つの問題は、やはりその地域における病院の非常に困難なところがある。独算制という格好をとっているために、そこからくる非常な苦しい状態に置かれている病院もある、こういうことをお聞きしてきて、この前おいでいただいたときには、あなたもおいでになったと思いまするが、やはりここで問題になったのは、赤十字というのはそれでいいのかどうか。むしろ国民が期待しているのは医療行為のほんとうにモデル的なものであってしかりである。たとえば病院全体の、赤十字全体のプールの問題も一つありましょうが、もう一つ乗り越えて援護行為をより率先してやるために国の財源との関係をどうしていくかというような問題も私はここで議論されたと思うのです。だから、ここで議論されて、葛西さんは何とかそのような問題について考えてみようということでお帰りになったと思うのです。あれから相当な日にちがたっております。だから日赤病院の財源計画というようなものですか、たとえば従業員の方々が安い賃金でおられる。そういうところへしわ寄せがいく、患者にもしわ寄せがいくということによって採算をとっているというようなものでなしに、もっと踏み越えてやらなければならぬという意見の中から、私は社会労働委員会のわれわれとしては、その課題を何とか方向をつけてわれわれに知らしてもらいたい。場合によっては、われわれ立法府でありますから、協力したい、そういうことを考えておったのでありますけれども、きょうおいでになりましたけれども、そういう点が出ていないのですね。だから私たちは非常に残念だと思っております。それから今の給与の問題についてどうお考えになっているか、今の状態の争議というものは、そういう基本的な改善というものに手がつけられていないと同時に、従業員の、今の争議の問題になっておる待遇問題その他も置いてきぼりになっておるというような感じがいたします。私も先日中央病院に参りましたが、非常にたくさん病床があいております。あれだけの設備があんな状態であいていいのかどうかということも深く感じたわけです。だからそこらの点について御意見を承りたい。

大島宗二日本赤十字社衛生部長

○参考人(大島宗二君) お答えいたします。  先ほど藤田先生からお話がありました差額徴収を取っておる病床は二六%くらいであります。七四%が健康保険料金並みのであります。それからこの前葛西副社長が参りましたころに、病院格差があってひどいじゃないか、財政的に困難な病院をどうするのだプール制はなぜやれないかというお話がありまして、そのことにつきましては、われわれもかねて考えておったことでございますし、御勧告のほどもございましたので、審議会というのを作りまして、昨日第三回目の審議会を開催したような次第であります。その構成メンバーは常任理事三名、支部の事務局長の代表二名、それから病院長の代表三名、それに社長と副社長と私が加わりまして、きのう第三回目の審議を開きました。その次、第四回目ごろにその結論が出るのじゃないかという見通しを立てておりました。なお、プール制の問題につきまして二十八日開かれます代議員会にプール制の可否について協議したいというような段取りをつけておりまして、そのことにつきましては、今お渡ししました資料の二十七ページの初めに、ちょっと審議会のことが書いてございます。  それから国庫補助のことでございまするが、これはどうも、私ども実際のところ申し上げまして、戦後の日本赤十字社のような貧弱な財政状態のものが、この膨大な医療施設を経営していくことに非常に無謀なような感じがいたしました。また、そこにこういういろいろな無理な経営法をやらなければならぬということに帰着するようでございまして、これは卒直に申し上げまして、私ども国あるいは公共団体等のてこ入れでもなければ、もうこれ以上どうにもならないというのが実情だと思いまして、それにつきましても、審議会を通じまして、いろいろ案を練りまして善処していきたいというのがただいまの状況でございます。  それから給与の問題につきましては、御指摘のありました通り、赤十字の給与というものは決していいものではございません。現在のところ、前に資料を差しあげたと思いますが、基準内賃金にしましても、平均一万五千五百五十六円というふうなことでありまして、国家公務員の現在の状況に比べまして大へん低い。それをただいまどんなふうに解決するかということにつきまして、大体国家公務員の給与体系を取り入れてそれに準じてやっていきたいというので、今試案がやっとできまして、そうしてそれについて、いろいろ審議している。その試案によりますと、平均基準内で二千六百円くらい増額になるという数字が出ておりますが、まだこれは試案でございまして、各方面の意見を拝聴しまして、そして給与体系を変えると同時に給与をよくしていきたいという考えでおります。  なお、御参考までに申し上げておきますが、現在の百の病院のうちで、非常に病院格差がございまして、大体二十五の病院というものはもう破産に近いような経済状態になっておる、財政状態になっておりますので、これを一緒に引っぱっていくということに、非常に困難を感じておるわけであります。その問題をどういうふうに解決するかということが、やがて先ほど申し上げましたプール制の問題等にからんでくるのじゃないかと思います。それをこの際あわせて解決していこうというところに、非常な困難と、事実が遅延しておるのが現状でございます。明日も団体交渉を持ちまして、それらにつきまして、いろいろ話し合いたいと思っております。  以上、的をはずれたかもしれませんが、お話しの御質問の点に関しまして、お答え申し上げました。

藤原道子日本社会党

○藤原道子君 私は、日赤の精神からいって、格差をとっていることは、非常に心苦しいことだろうと思うのです。そういうふうに直すことも約束されたはずです。ところが、この間中央病院へ行ってみましたところが、個室というのですか、差額を取って入れている病室はそのまま運営している。大衆、庶民の入る病室が、次々に閉鎖されて、三百幾つかの病床があいている。それを調べると、大衆が入るべき部屋だけが締められている。人手が足りないとおっしゃるならば、個室の方が人手がかかるはずです。ところが、個室はそのままにしておいて、大衆病棟が締められている。最近に至っては乳幼児、新生児の部屋まで締められている。これは一体どういうわけなんです。さらに、身寄りのない老婆が重症で入って、身寄りがないので引き取り手もないのですよ。にもかかわらず、この人に毎日のように退院を迫っているという事実がある。運営困難というだけでは私は納得参りません。この点について、どうお考えになって病院を閉鎖したか、しかも個室はそのままにして、もうかるところはそのままにして、そうして大衆で、行き場所のない人たちの病室を締めて、さらに身寄りのない人に退院を強要している。これが日赤の精神でございましょうか。この点についてお考えを伺いたい。

大島宗二日本赤十字社衛生部長

○参考人(大島宗二君) ただいまお話のございました点につきまして、詳細について私まだ存じておりません。ただ人手が不足だから病室を閉鎖して統合するということは聞いておりましたが、今御指摘のようなことがございましたら、これは大へん残念なことでございまして、さっそく詳細調査いたしまして善処いたします。

藤原道子日本社会党

○藤原道子君 あなたは、先ほど中央病院は本社直轄だ、あなたは衛生部長なんです。三百幾つかの空床が、新生児の部屋まで締めていることすら御承知ないというような管理の仕方では私、納得いきません。御承知だけれども、この委員会をどう切り抜けるか、何とかごまかせばいい、こういうお考えの御答弁のようになって、私、残念でたまらない。私たちは決してあなたを責めようというのじゃない。何とかして私は安心して医療の受けられる、また医療のできるような経営状態にはどうしたらいいのだろう、どこに欠陥があるのだろう、ここを中心に私たちはきょうお出ましを願ったわけです。その点をお間違いなくお願いしたい。実は私、きょう私事ですが、私の孫が急病で入院したい、方々の病院を今調べたけれども、病院が日赤の近所は、国立まで一ぱいなんです。それだのにあなたの方は、新生児入院室を閉鎖している。保育器も四台も、今保育器が足りなくて困っているときに、保育器の部屋さえも閉鎖している。これは人道上の問題です。誠意ある御答弁を伺わなければ、納得参りません。それを一つお願いしたい。

大島宗二日本赤十字社衛生部長

○参考人(大島宗二君) 私の先ほど申し上げました直轄の病院であってと申しましたのは、その通りでございまして、その点につきましては、私大へん監督不行届というお責めいただいてもこれはやむを得ません。しかし、今申し上げました通り、その実態を調査いたしまして、それぞれ私の責任において、善処したいと思います。

藤田藤太郎日本社会党

○藤田藤太郎君 そこでですね、先ほどの質問の続きですが、審議会というのは、いつ結論が出るのですか。

大島宗二日本赤十字社衛生部長

○参考人(大島宗二君) 大体総論的なことを終わりまして、きのうから各論的な話をいたしまして、この次もう一回やれば大体結論が出るのじゃないか、そうしてその結論が出る前に、赤十字社の議決機関であります代議員会が、この二十八日でございますので、とりあえずプール制の問題について、協議していただくという段取りをとっております。

藤田藤太郎日本社会党

○藤田藤太郎君 この二十八日に代議員会を開いて、結論が出るのはいつですか。

大島宗二日本赤十字社衛生部長

○参考人(大島宗二君) 代議員会の協議事項として出てございますから、代議員会の意向を聞きまして、もう一度審議会にかけまして、そうして何らかの結論を得たい、こういうふうに考えております。

藤田藤太郎日本社会党

○藤田藤太郎君 そうすると、それはプール制の問題を主として審議会におかけになる……。

大島宗二日本赤十字社衛生部長

○参考人(大島宗二君) そうでございます。とりあえずのところ、プール制の問題、それから恒久対策はどうするかということにつきまして、今審議中でございまして、恒久対策と申しますのは、現在の経営の状態が、今後経営ができなくなるという見通しのもとに、それではそれをどういうふうに打開していくかということにつきまして、恒久対策を今後やっていきたいと、こういうふうに考えております。

藤田藤太郎日本社会党

○藤田藤太郎君 私の言っているのは、プール制の問題、協議会をやって、何とかまとめたいということは、この前も非常に意見のあったところである。日赤の本来の姿を生かすためには、プール制ばかりでなしに、もっと突っ込んで、援護行為をあらゆる医療機関に先がけてやろうという心がまえの中で、国の医療行為、保険業行為、援護行為との関係を、どういう工合にどういうような役割を日赤が果たすべきかというような問題は私はやっぱりもっと真剣に考えないと、今のような状態で、私は日赤の医療行為の運営というものは、国民が内容を知ったら驚くと思うのです。だからそういう問題にも真剣に取り組んで、陳情するところは陳情する、お願いするところはお願いする、こういう実態だから、こういう工合に、日赤の本来の姿に帰るべきだということを、私はやはりもっと熱心に——熱意がなければこういう問題は解決しない。結局はどこにしわ寄せがいくかというと、病院の患者、従業員たちに、しわ寄せがいくということに私はなろうかと思う。  それからもう一つ聞きたいのは、今基準内賃金一万五千五百五十六円とおっしゃいましたが、私の知っている限りでは、基本給は平均としては一万二千百二十三円、基準外を入れて一万五千七百円しか、総賃金額でそれだけにしかならぬと、私たちの調べで出ているわけです。そこらはどうでございましょうか。  それから二十五の病院が破産するというような状態になっている。それは建物が悪いということなのか、経営上が悪いということなのか、経営そのものが持っていかないという意味の破産ということなのか、そこらのあたりのことも少し聞かしていただきたい。

大島宗二日本赤十字社衛生部長

○参考人(大島宗二君) 基準内賃金が一万五千五百幾らと申し上げましたのは、これは全職員約一万七千名でございますが、それの個別調査をいたしまして、そうして計算しました数字でございます。これは間違いございません。  それから二十五の病院が破産状態と申しますのは、これは建物のことでなくて、財政的に非常に因難な状態にある。たとえて言いますと、流動比率が、これらの病院におきましてはいずれも百パーセント以下でございます。非常に危うい財政状態を続けているということを申し上げたわけでございます。

藤田藤太郎日本社会党

○藤田藤太郎君 そこでその問題に関連してくるわけですけれども、日赤では、先ほどおっしゃいましたことが私はよく理解できないのですが、ここの二十八ぺ−ジの第十表に、「健保料金以上の入院料を徴収している病床の分類」と書いて、七四%と書いてあります。これは何をさしていますか。日赤という病院はむしろ法律に沿った健康保険とか、その他国保とか、または生保患者ですね、医療保護患者というものを扱われるのか。それにそれだけの差額を取って九千万もこれだけで利益を得るというのはどういうことですか。これが一つ。  そかれもう一つは、病院では生保患者を断わっておられるということがあると聞きます。そういうことでいいのかどうか。日赤ともあろう病院が、生活保護患者を断わるということがあっていいのかどうか、これも一つ問題です。  それから差額ですね。病室の基準以上の差額を取れる病院だけを作って、差額の取れない病院は病室をつぶしていく。こういうことをおやりになっているということを聞くわけです。あまりにも私は日赤という人格でおやりになる医療行為としては、とてもわれわれが理解のできないようなことが行なわれているのじゃないかという気がします。これは真意を一つ聞かしていただきたい。

大島宗二日本赤十字社衛生部長

○参考人(大島宗二君) そこの第十表の見出しは少し書き方が悪いのでございまして、内容をごらんいただきますと、健保料金並みのやつが三十四年度では七四・一%ということでございます。その見出しは少し不適当でございますから御了承を願います。  それから生保の患者を断わっておるということは、私はまだ寡聞にして聞いたことはございませんので、むしろ先年あの厚生省から出されました、社会福祉法人の病院では、医療全収入の一〇%を生活保護あるいはボーダー・ラインの患者に充てろ、別途の五〇%以上は生保患者等に使えという社会保障に出されましたあの通達を順法いたしますように指導しておるわけでございまして、数ある病院の中であるいはそんなことをだれか不心得の者が申したかもしれませんが、私どもの指導といたしましては、そういうことは、私は先ほど御指摘になりました赤十字の本来の精神にもとるものと考えまして、そういうことは絶無を期したいと思います。

藤田藤太郎日本社会党

○藤田藤太郎君 それからもう一つ。もう一ぺん言いますが、入院に対して差額の取れない病室はつぶして、差額の取れる病院だけを作っておる、この点についてどうですか。

大島宗二日本赤十字社衛生部長

○参考人(大島宗二君) それは厚生年金を借用して、次々に改築をやっておるのでありますが、保険局の指導によりまして一般病床をふやす、これをやれという指導に基づいてやっておるのでございまして、健康保険料金並みの病室をつぶして高級な病室を作っておるというようなことはございません。

藤田藤太郎日本社会党

○藤田藤太郎君 一つそれではここには出てませんけれども、病院入院している分類を一つ、それを私たちが聞くのと、あなたのおっしゃるのと違うので、ここで、水かけ論になりますから、入院患者の出身分類というものを出して下さい、そしたらすぐわかりますから、現状がわかる。しかし、指導というものは今おっしゃったように、そういうことはやらないということだと確認してよろしゅうございますね。

大島宗二日本赤十字社衛生部長

○参考人(大島宗二君) はい。

藤田藤太郎日本社会党

○藤田藤太郎君 それでは続いてお聞きしたいことは一万五千五百五十六円は一万八千人の全従業員の個別調査と、こうおっしゃる。これは裁定はあの給与表によるわけですね。給与表は全統一的な給与表を適用されておりますか。

大島宗二日本赤十字社衛生部長

○参考人(大島宗二君) 給与表はただいまのところ、一号俸から九号俸までの通し号俸でやっておりますが、その号俸に従って給与している給与を計算したわけでございます。

藤田藤太郎日本社会党

○藤田藤太郎君 そこで今おっしゃったところによると、一万五千五百五十六円の今の新しい給与表というのは、二千六百円をプラスするような案を出したいと、こうおっしゃっているのですね。さっきおっしゃいましたね。

大島宗二日本赤十字社衛生部長

○参考人(大島宗二君) はい。

藤田藤太郎日本社会党

○藤田藤太郎君 そこで、公務員の給与というのは一二・四%上がって二万六千八百円ですか、なっているのですが、その人員構成も違うと思いますが、そうすると、公務員の給与と一万円から差があるわけですけれども、これはどういうお感じを持っておられますか。

大島宗二日本赤十字社衛生部長

○参考人(大島宗二君) 私の考えを申し上げますと、卒直に申し上げまして給与はあまりよくないと思います。ただし、これは現在の赤十字病院の財政状態から言いまして、医療費の値上げがない限りはそれができない。その医療費の値上げの範囲を大体政府当局の予算等に一割と見てございますので、それを基準にして割り出した数字でございます。ですから、これでもって私は満足な給与だとは思いません。しかし、現状といたしましては、もうこれ以上の給与はできないというふうな実際の状況でございます。

藤田藤太郎日本社会党

○藤田藤太郎君 その今おっしゃったところによると、一〇%医療費を値上げして二千六百円の給与の値上げをしたのだ、公務員の給料より安い。これは賃金は安いということはあなたは認めておられるなら、それだけの差額を縮めるために、また。少なくともそれと同等にするための企業努力と申しますか、経営努力と申しますか、運営の努力というものは、どうやればいいかということが私は非常に大切なことではなかろうかと思うのです。元利合計を、今日残っている分でも三十三億ある。プール制の問題については、協議会で順次基本的な問題までやっていこうというのでありますけれども、まあ私たちがその款項目に入ってこれがどうこうというところまで今ここで調べるわけにはいきません。適切であるかどうかという内容の議論は、一つ組合と大いにやって、資料を全部さらけ出してやってほしいと思いますけれども、しかし、私は、これだけの膨大な不足ですね。不足というか、借入金というものを元利合計を返しながら、結局入院費の差額や、従業員にしわ寄せがいくというようなものの考え方を、これを打ち破らない限り、私はどうにもならないのじゃないか。だから、あとの病院もこれからお聞きするわけですけれども、何と言ってもその医療行為をやっているというのは国民の生命、健康保全という面から見て、一番大事なのは医療保障だと思うのですよ。何と言ったって医療行為だと思うのですよ。そういうふうに一般の給与より一万円低い。十万円の中の一万円と違って、二万何千円と一万何千円というのは違う。低い給与で私はそのままでおかれるということが非常に残念でしょうがないのです。だから、この三十三億の分は、これは政府に肩がわりしてもらうというような措置をとるとか、毎年一定の額を国から出してもらって、そしてこういう日赤の本来の姿に返って日赤の役割を果たすのだというようなことを堂々と要求されているじゃないですか。赤十字社法を見てみてもそういう大体理念じゃないですか。私はそう思うんだが、そこのところあたりの心がまえはどうなんですか。

大島宗二日本赤十字社衛生部長

○参考人(大島宗二君) この白書の三十ページに書いてございます通り、三十ページの中ほどのところにそのことが言われておりまして、現在のままで病院を経営していくということは無謀だという感じもいたします。従いまして、今後の対策といたしましては、われわれの望んでおりますところは、国あるいは公共団体の何らかのてこ入れをしてもらわなければならないのじゃないか。そのことにつきまして、どの程度の御援助をいただければできるかというようなことにつきまして今後恒久対策を練っていきたいということで、それが案ができましたならばまた先生方にお願いいたしまして、いろいろ御援助願って、赤十字本来の姿の病院に立ち戻らせたいというのが私の絶えざる念願でございます。

藤田藤太郎日本社会党

○藤田藤太郎君 このことについて政府、厚生省と、本来の姿に日赤をするための交渉や努力をされましたか。具体的にちょっとあげていただきたいと思います。

大島宗二日本赤十字社衛生部長

○参考人(大島宗二君) これは私、直接その方の折衝に当たりませんので、副社長がおもにやっておりますので、その話は厚生省方面に寄り寄り下話であるがいたしておると思います。副社長を通じてその話はいたしておると思います。

相馬助治民主社会党

○相馬助治君 ちょっと関連して。  当委員会が日赤の責任者に来ていただいてその意見を聞くというのは、日赤関係の病院の経営の実態を調べていろいろな不当な点等があったならばそれを追及するというようなのが目的じゃ全くなくて、同僚の藤原委員が指摘したように、われわれも一つ気づいていることは、今度の全医療とあなたたちとの間の団交に現われている姿を見て、病院という経営個体の中で解決つく問題と、それから病院という経営体の中では片づかない問題と二つに分けて、病院の経営体内では片づかない基本的な問題、具体的にいえば国なり地方公共団体がてこ入れをしなければ病院長が幾ら従業員の手当を増そうとしても事実上できない、そういうふうな基本的な問題があるということに私たちは気づいているわけです。ところが、不思議なことに両医師会等からは、このままでは開業医が立ち行かないというような陳情をわれわれは資料を添えて承っておるのです。ところが、日赤の病院側からは、こういう状態ではやりたくてもやれないんだということを積極的にしさいに私どもは、私の知る限りでは承わっていないけなんです。ですから、藤原委員がつくように、これは赤十字精神にもとるじゃないかというた場合に、私は、もとるから鋭意努力しますじゃなくて、背に腹はかえられないんだという答えもあると思うのです。やりたくてもやれないんだ、国が見てくれないから。だからこういう不合理ができてきているのですというならば、やっぱりわれわれはその実態を承りたいと、こういうふうに考えるのです。さっき従業員の平均給料の問題で、大島さんの言うところと藤田委員の指摘するところで数字が違っていましたが、これは積算の基礎をどこへ置くかで私、違ってくると思うのです。赤十字関係の事務長の高給なことは、これは知る人ぞ知るです。地方の健康保険あるいは衛生、そういう指導の官僚の古手が、姥捨山になって、そこに入ってとぐろを巻いていることも、これも私どもは知るのです。そういう人の給与まで入れて従業員の、平均給与を出すとそれは高くもなりましょうし、現実に医療の第一線で働いている看護婦さんたちを中心とするいわゆる従業員、こういう人たちだけの平均給料を見てくるというと、さっき藤田君が指摘するような数字が出てくると思うのです。ですから、私はこれに関連してお尋ねしたいことは一点です。すなわち、現在問題になっている医療報酬の値上げが、両医師会が要求しているように三〇%程度の値上げ等がかりに行なわれるならば、ないしは政府と両医師会との大体間の数字といわれる二〇%程度の医療報酬の値上げが行なわれるならば、あるいは最低、政府が言っているように、一〇%の医療報酬の値上げが行なわれるならば、さしあたり何とか赤十字病院の経営体は成り立つという見方か、それとも医療費の値上げのその程度ではもう全くこの際解決しないのだし、全医療等との団交にも満足すべき回答を与えたくても与え得ないのであるから、別途国にないしは地方公共団体に財政的てこ入れを抜本的にしていただかなければならないという段階なのか、    〔理事 高野一夫君退席、委員長 着席〕 この基礎的なことを私は承って、その御返事によって自後の質問をしたいと思うのです。そこのところのめどがはっきり私どもにつかまっていないと、質問する方もどうも見当がつきかねるし、答えるあなたたちも答えずらいと思うので、ざっくばらんに一つ大島さんからその辺の御意見を聞かしてもらいたいと思うわけです。

大島宗二日本赤十字社衛生部長

○参考人(大島宗二君) ただいまの御質問にお答えいたします。  実際を申し上げますと、今度きまりました一〇%の医療費の値上げでは病院の財政状態がよくなるような潤いは出て参りません。で、私どもも赤十字としてはやっておりませんが、私の方の病院長連中がやっておりまして、病院長連盟というのを通じまして、あるいは病院協会を通じまして大体二七%くらいの値上げをしてほしいということをお願いをしておったわけなんです。その程度の値上げができますとかなり財政的に余裕が出てくると、こんなふうに考えております。現在の一〇%のみでは、もしこれがそのままであるならば病院の財政的な余裕をつけるためにやはり国なりあるいは公共団体のほんとうのてこ入れをぜひしていただきたい、これが私の考えておるところでございます。

相馬助治民主社会党

○相馬助治君 よくわかりました。

藤田藤太郎日本社会党

○藤田藤太郎君 私は、今の話に関係をいたしまして、赤十字社法の第一条「(目的)」のところに「日本赤十字社は、赤十字に関する諸条約及び赤十字国際会議において決議された諸原則の精神にのっとり、赤十字の理想とする人道的任務を達成することを目的とする。」 とこう書いてある。この国際赤十字の指導原理によりますと、第十ですか、「政府が赤十字のために其の基本的諸目的遂行に必要な基金の提供を申し出た場合」云々ということが書いてありますね。三十九条の「(助成)」のところへいきますと「国又は地方公共団体は、日本赤十字社が、その業務の実施に必要な施設又は設備を整備する場合において、必要があると認めるときは、日本赤十字社に対し、補助金を支出し」とこうなっていますね。それであなたは、今までのお話でいくと、赤十字というものの今の病院経営、このあり方について根本的に直さなければならぬと、こう言っておられる。赤十字社の法律に照らしてなぜ政府との関係に——この赤十字社法に照らしてなぜ根本的、赤十字のこの第一条の目的に書いてあることを遂行するために努力されないか、この御返事を聞きたい。具体的にどうされたかということは、先ほど抽象的ではあったけれども、法律に照らした立場からどういう考えを今後進めていくおつもりがあるか。  それからさらに厚生省にお聞きしたい。厚生省はこの赤十字の問題は、この前のここの委員会でもいろいろ議論いたしました通り、きようもだんだんついていくと、問題の共通点というものは、よく御理解をされているところだと思うのです、この前やりましてから四ヵ月くらいたつのです。ほんとうに心から赤十字の今後のあり方について相談をしたり、または助成したり、そういうことについてお考えになったことがあるか、過去においてどういう援護処置を赤十字にしてきたか、こういう点について厚生省の大臣もきょう見えていないのだが、関係局長から見解を聞かしてもらいたい。

太宰博邦厚生省社会局長

○政府委員(太宰博邦君) だんだんと御質疑の模様承っておりまして私どもも日赤がその使命を十二分に達成するように何とかいたしたい、かように考えておりますが、だんだん赤十字の方で御検討いただいておりますが、やはり問題は簡単ではないようでございまして、相当根本的な点にまで触れてくるような感じがいたします。先ほども日赤の方からお話がありましたふうに、審議会を開かれて、検討されておられるようでありますが、その報告などを聞きましても、やはり相当根本的な問題にまで触れざるを得ない、むしろそうでなければ抜本的な再建改革というものはできないというようなことであるようでありまして、そういう点につきましては、せっかく努力されているのでありますから、極力その努力を促進いたしまして、いわゆる結論が早く出るように願いたいと考えております。  それから厚生省といたしましては、助成を従来やっておったということでありますが、日赤法の三十九条によりまして、国は必要のある場合には、それの設備費に対して補助金を出す、あるいはまた、有利な条件で貸付をするということであります。従来、今日やっておりますのは、厚生年金等の資金の貸付というようなことで、これによりまして日赤の古い建物等がだいぶ改善されて参ったことは事実であります。しかし、今後なおその他の助成、指導方法についても考える余地はあろうかと思いますが、それはやはり日赤も、いろいろなそういう日赤部内の検討というものと相待って、それをこちらとしても考えたい、かようにただいまのところは考えております。

大島宗二日本赤十字社衛生部長

○参考人(大島宗二君) ただいま御質問のございました国の補助でございますが、これはやはり赤十字社は年々補助をいただいているのでございます。ただし、病院経営についての補助金というものは全然ございません。たとえば災害救護の整備とか何とかという方面、あるいは引き揚げの事業というようなことにつきましては、補助をいただいておりますが、病院経営に対しましては、ほとんど補助をいただいておりません。

藤田藤太郎日本社会党

○藤田藤太郎君 どういう工合にしているか、あなたのところの心がまえを聞いている、政府に対して……。

大島宗二日本赤十字社衛生部長

○参考人(大島宗二君) これは、私、政府に対して何とかしてこの補助を仰ぎたいという念願を持っておりまして、そんなふうなお願いをしてみたいと思います。

藤田藤太郎日本社会党

○藤田藤太郎君 厚生省としては、ここで問題になる前からわかっている、わかっているわけです。赤十字の病院経営云々ということについてはわかっている。厚生省は監督的な立場にあるわけですから、公務員の給与よりも一万円も低い、今度二千五百円上げても一万円も低い状態に置かれて、法律にきちっとこういうことが明記されているのに、ただ赤十字の考えの、期待待ちというような格好で何の手も講じてないということでは、これはどうなるのですか。私は非常に問題だと思うのですよ、これは今までどういうことをやってこられたのですか。今災害のときには補助があるというけれども、災害のときには赤十字の方が先頭に立って腕章を巻いて救助に当たられる、当然のことでございます。そういうことでなしに、赤十字という病院、医療行為というものが率先して、あらゆるものに率先して救護の、あらゆる医療行為の先頭に立ってやっていくという形の中で、日赤がこういう状態にあるのに知らぬ顔をしておるというのは、どうもおかしいじゃないか、私はそう思うのです。もう一度聞かして下さい。

太宰博邦厚生省社会局長

○政府委員(太宰博邦君) 日赤の使命というもののうち、これは病院経営以外の点がございます。それはちょっと除きまして、病院経営の面にしぼって私は申しますれば、これは大体日赤の従来の方針によりまして、それぞれの病院でもってまあ独立採算と申しますか、そういうような形で今日運営して参っておる。厚生省の方から申しますれば、これは公的医療機関に属するわけでございますので、公的医療機関というものの一つといたしまして、これがりっぱに運営されていくように考えて参る、こういう建前でございます。特に戦後日赤が非常に荒廃した、それの建て直しにつきまして、何といっても設備その他が非常に老朽化しておる、こういうことについて先ほどお答えいたしましたように、まあ厚生省としては、ただいまのところは、それぞれ低利長期の資金を融通しておるこういう段階であります。これだけで十分でないというような要望は日赤当局から聞いておりまするが、これにつきましては、他の公的医療機関との関係もございます。ただいま厚生省内でも検討しておるわけでございます。それから運営資金の点につきましては、これは赤十字社法によって国がこれは補助する建前にはなっておりません。これは従いまして、日赤といたしまして、その病院の中に、そしてもし病院の運営で足らざる場合におきましては、この支部の方で、もし一般からの募金とか何とかいうもので回す分がございますれば、これも実際にはそんなにないと思いまするけれども、そんなようなことで運営して参る。これについて今回医療費の値上げについて厚生省として考えておるわけでございますが、どの程度にこれがなりますかということによりましても、日赤の病院の運営状態というものはある程度、少なくともよくなる、完全とはいかぬまでも相当よくなるものであろうと考えるわけでございます。なお、その他の病院の運営の合理化という面についても努力する余地が私はあろうと思います。そういう面につきましては、私どもも指導して参りたい。日赤の方でもそういう点について検討を加えてもらいたい、かように考えておるところでございます。

相馬助治民主社会党

○相馬助治君 関連して。今藤田委員の質問に答えて局長の御答弁ですが、現在問題になっている医療費の値上げのそのワク内において値上げが行なわれるならば、ある程度日赤の病院経営についても資するところがあろうという意味の発言ですが、今申すように、大島部長の答えによれば、一〇%程度では問題になるぬと、こう言っておるわけです。しかし、それをしばらくおくとして、伝えられる政府案の一〇%の値上げについて、何か病院側にウエートをつけてこれを解決しようとする腹案ですか、局長自身は。すなわち、単価引き上げというようなことでなくて、点数改正その他によって病院側にウエートをつけて、乏しい財政の中でも若干考慮してやろうという御意図ですか。どうですか。そこを承っておきたいと思います。——保険局長じゃなくて、私は今の局長に聞きたい、同じ厚生省だから。

太宰博邦厚生省社会局長

○政府委員(太宰博邦君) ただいま御質問の点は、主管の保険局長から答弁申し上げた方が正確だと存じます。

相馬助治民主社会党

○相馬助治君 主管局長の意見はわかっているんです。主管局長は、病院側に若干ウエートをつけて解決するということを言うたものだから、両医師会がむくれ返って、そしてああいうふうな大騒ぎになったわけなんです。これは太宰局長も御承知だと思うんです。ですから、主管局の方では、はっきり、やっぱり病院の経営の実態を見て、これは気の毒だ、何とか病院の方にしてやらなくちゃならないという御意図だったのです。ところが、もともと上げるのが一〇%というように低いものだから、その中で病院の方にそれだけウエートをつけられたのでは、一般診療所はやり切れぬというので問題が輻輳して、ああいう騒ぎにまた騒ぎが加ったというのが実態なんです。あなたは、あなたの受け持つ局長としての立場から、その問題についてどういうふうに考えておるかと私は聞いておるのです。

太宰博邦厚生省社会局長

○政府委員(太宰博邦君) この点につきましては、厚生大臣が国会等ですでに幾たびかお答え申し上げております点で御了承いただけるものと思うのでございますが、私の承知いたしておりまするところによりますれば、これはとにかく中央社会保険医療協議会、この土俵の上においていろいろ御意見を承って、それによって厚生省としての最終的な考えをまとめたいというふうに大臣は思っておられるように、私ども部下として承知いたしておるわけでございます。従いまして、今日私がここにお答えできます点は、日本赤十字社の病院、そのほか診療所もございますが、このいろいろ問題があります中に、その解決の要素として確かに医療費の問題が一つのウエートを持っておることは私もその通りだと思います。しかし、それをどういうふうな——今の一〇%という一応の政府の予算に盛り込みましたそれが病院の場合にはそれで足りるかどうかということにつきましては、大臣が先ごろ来お答えいたしておることでもって御了承いただくほかないと思います。

相馬助治民主社会党

○相馬助治君 局長の意見わかりました。普通ならそうあるべきだと思うんです。ところが、そうであるならば、藤田委員の質問に対するあなたの答弁は誠意を欠いておる。なぜかというと、現に日赤関係の病院の経営が成り立たない、国からの財政てこ入れが必要であると当事者が言っておるのを受けて、藤田委員が、こういうような状況の中で厚生省はどう考えるんだと、こう質問したんです。そうしたら、今度の医療費値上げ等において解決を若干するんだと、こう言っておる。これは実体的に回答にそれではなっていない。だから私は、あなたに突っ込んで聞いたんです。御承知のように、中央医療協議会の土俵の上で云々と言うてみたところが、現に伝えられる両医師会と自民党との話し合いでは、一点単価に踏み切っておる。一点単価に踏み切った現在においては、いわば病院側としての最初考えた希望というものはこれはある程度失望に変わりつつあると思うんです。病院の苦しいのが厚生省がわかって、わかっているから、あとで問題にはなったけれども、厚生省側としては若干病院の方にウェートをつけてやってやるつもりだということを保険局は正直に言った。言ったところが、これが問題になった。だから、その面で今度の一〇%のワクの中では、もうすでに日赤の経営者なんかが期待している回答というのは出てこない。こういう現実の上に立って藤田委員が、厚生省は何か考えておるかとこう聞けば、医療費が値上げになるからそれで何とかなるだろう。ずいぶんおざなりの、ある意味では委員をばかにした回答なんだ。そこで、あなたが今のように事態を正確に把握しているなら、この際厚生省としても、病院経営の実態に徴して何か財政的措置を別途考慮せざるを得ない段階になっているから善処したいぐらいな答弁は社会局長としては出るべきなんだ。これは保険局長並びに保険局にこういうことを求めることは困難です。保険局というのは、やっぱり社会保険の建前に立って赤字と黒字とを見合いながら発言しなくちゃならない面もあるから、私は一応これに同情する。社会局長は、なんでそんな遠慮が要るかというんです。もっと社会保障的な立場に立って、若干保険制度は混乱しようとも、助けるべきものは助けるという積極的な意図がなけりゃならぬと思うんです。どうですか。それは私の見解の間違いですか。社会局長の答弁をこの際聞いておきたいと思うんです。

吉武恵市自由民主党

○委員長(吉武恵市君) ちょっと速記をやめて下さい。   〔速記中止〕

吉武恵市自由民主党

○委員長(吉武恵市君) 速記を始めて。

太宰博邦厚生省社会局長

○政府委員(太宰博邦君) 先ほどは、私も、日赤の現状及び今後については憂慮しておる、そうしてそれを何とか建て直す、それについてはだんだん日赤で検討されておるところを伺ってみても、相当これは根本的な点にまでも及んで検討しなければ、ほんとうの再建と申しますか、それはむずかしいような大きな問題のように思うので、よく日赤当局とも言い分を聞きながら善処して参りたいと、こう申し上げたつもりでありますが、言葉が足りなかったことであれば、さように御了承いただきたいと思います。

勝俣稔自由民主党

○勝俣稔君 赤十字の大島さんにお聞きしたいんですが、大阪の七千万円からの赤字が出ておるのは、どういう関係でございますか。あるいはベッドの利用率が非常に少ないのか。どういう理由でございますか。そういうところをお聞きいたしたいのでございますが。経営の関係、管理が一体どうなっているのか。直接の経営じゃございませんで、大阪府知事におまかせ、支部長におまかせになっているでしょうから詳しいことはあれでございましょうが、大体そういう点で目安がつくのではなかろうかというふうに思いますが。

大島宗二日本赤十字社衛生部長

○参考人(大島宗二君) この第九表に出ております大阪の収支で、差し引き損失七千万円と出ておりますのは、ちょうどこの年、三十四年は、この前の医療費の改訂で八・五%医療費が上がったときでございます。そのときに日本赤十字社は給与改訂を行ないまして、その給与改訂が大阪は非常に大幅にやったのが一つと、それからちょうど三十三年に本館並びに診療棟を改築いたしまして、そしてその費用が約六億ほどかかっております。そのうちで一億は従来占領軍の当時の家賃をためておったもの、それから一億二千万円ほどは寄付金でございます。あとの三億というものは厚生金を借りております。また、その他の不足の分は銀行等から借り入れており、その償還金がこの年は非常に一度に出てきたというのでこんなふうになっているのでございまして、その後の状態は赤字の出るような経営はやっておりません。

勝俣稔自由民主党

○勝俣稔君 ベッドの利用率はどんな調子になっておりますか。

大島宗二日本赤十字社衛生部長

○参考人(大島宗二君) 大阪の病院は、まあ外来約三千人、それからベッドの利用率は九〇%以上でございます。

勝俣稔自由民主党

○勝俣稔君 私は、大阪は非常によくいっているのだろうと思っておったところが、非常な赤字だものですから、ちょっとお伺いしたのでございますが、なお私は、先ほど相馬さんがお言いになった問題で、主事でございますか、事務長といいますか、地方におけるああいう人たちが、非常にまあ医療の内容、医療制度、医療網のことなんかはあまり考えないで、そしていたずらに自分の事業欲と申しますか、こういうものにかられて、病院の乱立というようなことが相当ありはしないか。私はその点をやはり——開業医のひいきをするわけでもございませんけれども、それほど必要としないようなところにまでも、手を伸ばしていくというような事柄が、これが非常にやはり日赤としても病院経営の面において大きなこれは問題じゃなかろうか。一つそういうような方針も今後はお考えになって、ほんとうに必要なところであるか、どうしても総合病院が必要である、その地方にはないのだというようなところへおやりになるというような行き方は、やはり私は、同時に職員の待遇問題なんかにも非常に影響してくるのではなかろうか。おそらく私はこの表で見ましても、水戸の問題であるとか、あるいはそこらの赤字のようなところなんかは、ベッドの利用率が非常に少なくないのではないか。どういう理由であるかはそれは知りませんが、こういう点も一つ私は今後お考えを願いたいという希望を申し上げておきます。  なお、私はこの前も葛西さんにも申し上げたけれども、日本赤十字の使命というものは、このあれにも書いてございましょうけれども、世界では病院を持たない赤十字社というものは非常に多いのでございまして、非常なほかの団体、ほかの方面にやらしても十分できるところまで赤十字が手を伸ばして、第一線のあらゆる医療までもやっていかなければならぬということは、これはちょっと考えものじゃなかろうか。こういうことを葛西さんにも申し上げたけれども、また重ねて大島さんにもよくその辺のところをお考えを願いたいと、私は希望する次第でございます。私はこれで終わりです。

大島宗二日本赤十字社衛生部長

○参考人(大島宗二君) ただいまの御希望、十分了承いたしました。実は、この白書等をごらんいただきますとおわかりいただくと思いますが、戦前にできました赤十字病院の使命というものは、終戦で一通り片づいたということなんであります。使命を達成してしまって、終戦後の日赤病院がかくあるべきかということにつきましては、いろいろ国内一般の情勢とひとしく、混乱状態がございまして、そして日赤といたしましても一つ目標を失ったような格好になりまして、何とかして一般の地方の人々との結びつきという希望と同時に、終戦後しばらく医療機関が少なかったために、地方の要求等もありまして、今から考えますと、作る必要のない所まで医療施設ができたということは、「戦後の変動」というところに書いておきました。そういうことが今日になりますと、それをどうして片づけていくかということが、一つまた問題になってくるのでございまして、結果論的でございますが、戦後の混乱時代を経ましたので、その間に今日なおあまり用をなさないような、あるいはほかにりっぱな医療施設ができたような所にも日赤が存在するということで、勝俣先生の御指摘になりました事態を生じておるのであります。ただいまでは、私ども考えておりますことは、大体わが国の医療制度等から見まして、医療網をどういうふうにやっていくか、そのうち赤十字社病院はどの部分を担当していくかということから解決していかないと、赤十字自体だけでは何ともならない事態であろうと考えております。

竹中恒夫無所属クラブ

○竹中恒夫君 大島さんにお伺いしたいのですが、先ほどあなたの方の院長会と申しますか、組織しておられるところでは、医療費が二七%以上の上昇でなければ、経営のバランスがとれないという御意見です。重大な発言でございまして、保険局長の方の考え方は、過日診療所と病院との格差の発表があったときに、病院は一四%上がれば一応バランスがとれるのだ、こういうことだったのです。保険局としては、病院を対象に調査なさる場合に、公的病院で代表的なものは、僕は赤十字だろうと思うのですが、そこに大きな開きがある。私はぜひこの機会にお願いしたいことは、赤十字がなぜ二七%上昇しなければ、バランスがとれないという資料がほしいわけです。当然両医師会も三〇%上昇を要求しているわけですから、期せずして一致するわけです。そこの保険局とのデータの相違の説明を後日保険局長にわずらわしたいと思うのですが、赤十字側からもぜひその資料をいただきたいと思います。  それから次は、同時に、全保連の曾我さんにお伺いしたいのですが、私の承知いたします範囲内においては、各病院の事務長さんが相当大きな権限をお持ちになっておって、ある病院では院長以上の権限を持っておる。しかも俸給は院長と同列であるべきであるという建前である。そういうことがやはり先ほど相馬委員が言われたような赤字の一つの大きな原因になるのではないかという懸念を持つのであります、そういう実情が全国にあるのかないのか。私の承知しておりますのは、一、二の病院ですからよくわからないので、そういうことをお聞きしたいことと、それから病院では医者にノルマ制をしいて何万点を上げなければボーナスは出せないのだというような極端な医療というもの本質をわきまえない経営自体だけを考えたような傾向のある病院を一、二知っているわけです。そういう傾向がやはり全国的にあるのかないのか、特にそういう病院は熱心に各保険組合等へ病院の紹介を求め勧誘に行っているというような、企業努力といえば企業努力をしているわけですが、そういう事柄がはたして各病院にあるのかないのか、お二方からこの二点をお聞きしたい。

大島宗二日本赤十字社衛生部長

○参考人(大島宗二君) 現在の状態におきましては、この資料に書いておきましたが、独立採算的な経営をやるということにきまっておるものでございますからして、ほかの方法をちょっと簡単に取り入れることはできない事情等もございますが、そういうことで、しかし、今のままでいいとわれわれは考えておりません。何とかしてもう少しこれを打解していかなければならぬということで、先ほど申し上げましたように、審議会等も作りまして、だんだんと結論を煮詰めていきたい、こういうふうに考えております。

竹中恒夫無所属クラブ

○竹中恒夫君 資料の問題。

大島宗二日本赤十字社衛生部長

○参考人(大島宗二君) これはさっそく帰りまして、調製いたしまして提出いたします。

曾我梶松全国社会保険協会連合会副会長

○参考人(曾我梶松君) 先ほど申し上げましたように、各病院診療所はそれぞれ都道府県の協会へ長く委託をされております。長く委託されておったので、病院、診療所の状態が区々である実情であります。それを同一目的のために同じ職種にいるのでありますからして、なるべく歩調をそろえていくように、また、そういう格差をなくするようにというようなことで、私ども全社連の方へ委託を受けまして、以後今の病院の組織法、組織規定等も作りまして、院長の権限、事務長の権限等も明らかに規定いたしまして、それに従って勤務をするように指示していておるのであります。昨年の七月以後そういうような規定もできておりまして、それに従ってやっていくようにいたしておりますので、従来いろいろ違った状況等があったと思いますし、また、そういう病院、あるいは事務長に相当権限を持っておったというような事実もあったかと思いますが、昨年組織法等を出しましてから、そういうふうな各院長、副院長あるいは事務長等の管理職の権限等も明らかにして、それに従って行動するように、勤務するように指導いたしておりますから、今後はそういうものは是正されていくと思います。  それから俸給の点につきましては、院長と事務長の間に相当差があってもいいと私どもも考えております。仕事の関係上考えておりますので、給与表においても院長の俸給の号俸と事務長の号俸と同じ級でありましても一段下に下げております。そういうようなことをしておりますので、従来の事務長にはそういうような十年の間、各都道府県の保険協会に委託されまして、各地方々々で独立採算をやっておりましたので、その病院の経営状況によりまして、相当高額の俸給に上がっておるような人もある、現にありますので、今度など、二月に給与を改訂いたしますときに、たとえば相当高給な人についての昇給は押えるというような方法もとって是正に努めております。

竹中恒夫無所属クラブ

○竹中恒夫君 今の給与の問題ですが、前任者の保険課長が、その県の病院を作って、十数万円の月給を取っておるということを私は知っておる。そういうのはどうなんですか、あなたの方で全国的にバランスをとる場合に、下げ得るんですか、下げられぬのですか。

曾我梶松全国社会保険協会連合会副会長

○参考人(曾我梶松君) ただいま私の記憶では、事務長で十万円以上の俸給を取っておるというものはないと思います。それでなお今のある標準以上、今規定を示しました標準以上に高給であるというような人たちについては、今度のベース・アップのときに昇給を押えて、上げないというような方法をとっていきたいと思います。

藤原道子日本社会党

○藤原道子君 私は二、三点だけ時間も長くなるようですから。さっきの質問が関連でございましたので、ちょっと突っ込んで伺いたいと思います。  私は、日赤にしても、全社連にしてもあるいは船員にしても、各病院で今ストが行なわれているわけです。そこでまず第一に日赤にお伺いしたいのでございますが、なぜストが起こっているのかということ、それから労組に対してのあなた方のお考え方をまず伺いたい。  その理由は、今度空床がどんどんできている。これは組合に対する対抗手段である、こういうことを公言していらっしゃる。そういうことがあっていいかどうか。組合というものに対してどういう考えを持っていらっしゃるか。これをまずお伺いしたい。

大島宗二日本赤十字社衛生部長

○参考人(大島宗二君) 空床は組合対策だとは私は聞いておりません。現在、非組合員でストのときにやり得る範囲まで空床——患者を減らすということは報告を受けておりますが、組合対策としてどうこうは、私は考えておりません。

藤原道子日本社会党

○藤原道子君 私はまず念を押しておきますが、さっきから繰り返し言っているように、私たちは日本の医療をどうするかということが根本なんです。そこを頭に置いて考えて御答弁を願いたい。あなたは都合の悪いことは聞いてないとおっしゃる。現実にそういうことが公言されているのです。これでは私はいつまでたっても解決はつかないと思う。  それともう一つは、非組合員でやれる範囲まで縮小するのだ、こう言う、ところが、なぜ争議に入っているかという根本の原因の解決ということを考えていらっしゃらない。それで入院したい患者がいるのです。現に私がこの間行ったときにも、お産で出血するという人が入院に来て、入院を患者が要求してきている。それを病院は、業務命令だ、こういって拒否している。これが許されますか。私はあぜんといたしました。長い間病院にかかって、日赤の診察を受けていたお産婦さんです、妊婦さんです。出血が始まったから病院にかけつけてきた。そうしたら、業務命令だ、どこだか機関に連絡もなしに、一事務員がこれを拒否している。そこを通りあわせた看護婦さんが何とかなりますからちょっと待って下さいと言って、あっちこっち飛んで歩いたけれども、これを送り返した。私はこれは許せないと思うのですが、そういうことがあっていいのですか。そのときにも何も争議といってストをやっている時間中じゃないんですよ。争議をやっている時間中じゃない。にもかかわらず、組合員である看護婦さんが、お産だからと言うにもかかわらず、業務命令だと言っ、私は業務命令というのは仕事をするようにやることが業務命令だと思う。命にかかるわような問題を、入院を拒否することが業務命令として行なわれている。これが許されているとお考えになるかどうか、御意見を伺いたい。

大島宗二日本赤十字社衛生部長

○参考人(大島宗二君) ただいまのお話、まことに残念なことでありまして、そういうことは許されてないものだと私は考えます。

藤原道子日本社会党

○藤原道子君 それは日時までわかっておりますから、いずれこの点は明確にしていただかなければならないと思います。  それから看護婦に対して就業拒否が行なわれている。これはどういうわけですか。看護婦が出勤したら、お前たち入れちゃいけないことになっているから、入るなと言って、拒否している。それで一方には空床をどんどん作っている、しかも、差額の取れる金の入る個室はそのままにして、大衆病棟が閉鎖されている。こういうことを私は考えるときに、非常に日赤が官僚的だと思う。今までは、看護婦に対してはナイチンゲール精神だといって、犠牲を強要してきた。ところが、ナイチンゲールだって食えなければならない。私は従業員の待遇改善ということは即患者の福祉に通ずると私たちは考える、ここが問題なんです、私たちはわずか二万円足らずの、二万円そこそこの給料の中で一万円も差がある、それでただナイチンゲール精神をもって押えてきた、ところが、人間性に目ざめたからこそ今日よりよき看護をするためにわれわれの待遇改善に立ち上がった、ところが、この組合をつぶすために患者の生命に関するようなことを公然と行なっておる、これが中央病院なんです。これに対してどうなさるのですか。もし調べてそういう事実があったらどうなさるのですか。今後も入院拒否をお続けになるかどうか、看護婦のロックアウトをこのまま強行されるつもりかどうか、この点について明確なお答えを願いたいと思います。あなたを責めるつもりではないのですから。

大島宗二日本赤十字社衛生部長

○参考人(大島宗二君) 私直接実地に指導しているわけでございませんので、手落ちがあったことは事実だと思います。また、今の看護婦の就業を拒否したというのは、私の受け取っております報告では、非組合員の看護婦が出ておるところへ随時にたくさん出勤されまして、そして非組合員をいろいろいじめるというのでこれではだれも患者の世話をしないから一応そういう人は就業拒否をしたという報告を受けております。

藤原道子日本社会党

○藤原道子君 一方的な報告で処理されるところに官僚的なところがあるわけなんです。もっとあたたかい気持で御調査を願いたい。看護婦の手があいているのに患者に不便をかけながらそれでも就業を拒否するというやり方に対しては、私どもは今後の問題として残しておきたいと思います。  それから先ほどこのまあ全社連というのですか、こちらの方はまあ国の費用で建物を建てている、日赤はそれも自分でやらなければならない、ところが、どんどんどんどん病院は新しくなってきておる、それは患者と従業員の犠牲でできていると思うのです。患者と従業員の犠牲。そうして建物は残るけれども、低賃金で使われている人は肉体を滅ぼし、生活に窮しながら去っていくわけです。これはずいぶん矛盾していると思うのです。だから独立採算制だから待遇の改善ということはできないということは納得できない。独立採算制だから待遇の改善ができない、それならば低賃金で劣悪の労働条件で人間性を無視して働かしてもそれでいいかどうかということ、これは大きな問題だと私は思うのでございますが、低いとお認めになった以上は、今後もっと強く厚生省と交渉なさいまして、そしてわれわれだって手伝うのですよ、病院をよくしたいからやっているのだということを一つ十分に念頭に置いておやりになっていただきたい。  それからさっき終戦後急速に必要でないところまでも伸ばした、こういうことを言っておる、それからもう一つは争議が始まったから、つまり利用者が減ってきた、赤十字がふえている、こういうことの理由等で結局東根というのですか、東根日赤病院が今問題になっているわけです。私ども調べたところによりますと、この東根の病院は東根市にあるけれども村山市との境くらいのところにあるのです。対象人口は約十万を、この付近に病院らしい病院は一つもないのです。病院らしい病院は診療所以外にない、日赤一つない、地元では署名運動までやって存置を要求している。ところが、これに対して非常に冷淡なものですから、この間、県の厚生委員長初めそれぞれの関係者が陳情に上京したわけです。存置してもらいたい、ところが、葛西さんが非常に冷淡な扱いをされたために、委員会を開く前に厚生委員長がもうこの病院は閉鎖するということを宣言された、地元は大騒ぎしている、これは対象人口十万のところにたった一つの病院、日赤は採算がとれないからと言っておつぶしになっても一いいものでしょうか、この点が一つ。それから争議が始まってから利用率が減った、こういうことを盛んに言っていらっしゃるけれども、私どもの調べによるというと、ずうっとここまではそう……見えるでしょう、ずうっとこういう数字で入院患者はあったわけです。ところが、ここで内科の医長さんが交代したとたんぐっと利用率が減っている、見えますね。それからここで院長さんが交代している。それからそれによって急カーブで利用者が減ってきているのです。それをストの関係だ、組合ができたからだというような宣伝は私たちは納得ができない、私たちは質問する以上は資料をもってお伺いしている、しかもそれに対して、何というか大学交代というのですか、今までは日本医科大学の先生方が担当している、これが東北大学に切りかえられてから今度はずうっと下がってきておる、こういうことになるとストと関係はないと思う。むしろ組合ができてからの利用率の方がずっとふえてきている、ここまで落ちたものが、ここで労働組合ができた、労働組合ができたら、ずうっとこれだけの利用率が上がってきている、こういうにもかかわらず、組合ぶっつぶしという考え方かどうか知りませんけれども、地元の人たちは非常な要望です。二万以上署名が集まっている。それでもあなた方は整理統合するということでおやめになるおつもりでございましょうか、組合を中傷し、組合をぶっつぶすためにいろんなことをなさることは不当労働行為になると、こういう点についてもお考えを承りたい。

大島宗二日本赤十字社衛生部長

○参考人(大島宗二君) 最初に重大問題でございますからはっきり申し上げておきますが、私どもは、組合ができたから患者が減ったなどと申したことはございません。

藤原道子日本社会党

○藤原道子君 あなたはね。

大島宗二日本赤十字社衛生部長

○参考人(大島宗二君) 私はそんなことを言ったことはございません。今御指摘になりました通り、もう二年前になりますか、院長が交代いたしましたときに、東北大学から院長を招いたわけです。ところが、この院長が、診療を全然やらないというふうなことで、患者の非常に信用を落としたというのがその表にございます患者の減ったおもな原因だと思います。  それから東根の病院の存置問題、これは私実際東根に参りまして、また県の支部長であります安孫子知事さんにもお目にかかって、病院の状態をいろいろ御相談申し上げまして、東根ほか三市一町ですか、私の聞いたところでは約人口十六万、その中に公的医療機関は一つもない、また病院らしい病院は一つもないということで、ぜひ存置したいということは私たちも考えておりますし、知事さんもそういう御意向でございましたが、知事さんは大へん御熱心で、何とかしてあの病院は残したいという御意向のように承っておりますし、私どもは別にこの病院をぶっつぶすという考え方を持ったことはございません。今のところは医者がいなくなるということで私たちはきゅうきゅうとしておるのでございまして、現在支部の事務局長を連れまして福島、新潟とか近くの大学をそれぞれ回りまして、東京都内の大学にも二、三個人的に当たってみまして、今の状態ではうちの卒業生をやることはできない、ストが終わったらやるということはどの大学でも約束してくれるのです。その点で非常に困っておるのです。この三十一日に東北大学出身の医師は全部引き揚げるという、御承知と思いますが、医者仲間というものはまだ封建的なものがございまして、大学の言うことは直ちに聞かなければならぬようなことになっているのです。そういうことで医者が引き揚げて、これをどうしたらいいかにつきましてきのうもいろいろ相談しまして、とりあえず県の医療行政の上からいってどうだろうとかということで知事さんにいろいろお願いをしておるところでございます。それが今の東根病院に対する私の態度でございます。

藤原道子日本社会党

○藤原道子君 時間がなくなりますので、もう一点だけで質問を終わりたいと思いますが、あなたはそういうことはないと言われるけれども、公言しているのですよ、施設側では。就業拒否はこれは争議に対する対抗手段だと公言してやっております。そうすればやはり組合のもう感情が刺激されることはあたりまえなんです。どうしたら医療を守るかということを根底にして一つお考えになって、一日も早く争議が解決するように御努力を願いたい。それから東根の方ではこの間おいでになっていろいろ御相談したけれども、日赤中央が、本社が非常に冷淡だったというので、県の厚生委員長が非常に憤慨して帰られて、委員会開く前に努力してもだめだから廃止するというようなことをきのうあたり発表したはずですから、きょうあたり地元の新聞は大騒ぎだろうと思う。こういう事実が起きておる、官僚的でなくて、地方から存置したいと言ってきたならば、日赤本社はもっと熱意に対してこたえるだけのあたたかさがほしい、さらに最近、非常に東北大学で怒っていらっしゃる、また、東北大学の医者がいるのに、その前から、今度は利用率が下がったからでございましょうが、葛西さんが、まあ内々で新潟病院に、一つ交代してくれぬかというような交渉をしたということが東北大学の耳に入ったから怒っているのですよ、そういう変なことはしない方がいいですよ。それで医者は、厚生省でも責任を持って四月一日から充当するというようなことも、この間衆議院で言われたようでございますが、まあ厚生省の問題はあとにいたしまして、見通しがつきましたか、つかなかったら、争議が済んだらということならば、争議をどうして解決する方針でいらっしゃるのですか、それができなければ、医者がいない病院なんてナンセンスですから、これはつぶさざるを得ない、その対策を伺いたい。

大島宗二日本赤十字社衛生部長

○参考人(大島宗二君) 東北大学から来ておる間に新潟に交渉に行ったから東北大学で怒っておるとおっしゃいましたが、それは少し事実が違うようでございます。東北大学がもう引き揚げてしまう、おれの方は医者を出さないということを念を押して、そうして方々の大学へ交渉に行ったのです。私がその衝に当たっておるからこれは間違いございません。それから現在のところでは、まだこれは専門医でございます。たとえば整形外科とか、産婦人科とか、そういう専門医の後任の目当てはございません。それでこの間われわれが約束しましたことは、争議が終わったならば各種の医者を出すということだけ約束してきたわけでございます。争議をおさめることにつきましては、私ども極力早くおさめたいと思いましてせっかく努力いたしております。明日の日曜にも団体交渉をやって、早く片をつけたいという方向に進んでおりますから……。

藤原道子日本社会党

○藤原道子君 誠意を持ってやって下さることを私は期待いたします。ところが、今まで会おうと思ってもみんな責任者逃げちゃっていないのです。話相手になる者は一人もいない、中央病院では。それでその下にある人たちが、責任のない人たちが何か言えば、おれはわからない、命令によってやるだけだ、これでは争議の解決ができるはずはございません。どうか一日も早くこの争議が解決して、国民が安心して医療の受けられるように一つ御努力を願いたいと思います。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 時間がないようですから、根本的な問題を二、三質問いたしますが、あと全社連の方と船員保険会は、藤田君のあとで質問いたします。日赤のこの病院白書を見ますというと、金がない、金が足らないことの言いわけを全部書いてあります。さっき、プール制の問題については、審議会を二月に作って早急に結論を出すということでありますが、この金のないことは、組織全体の問題に根本的な問題があるようですが、この問題については、理事会等でどのような結論が出ておるか、私どもが今までずっと検討した結論によりますると、目的がちぐはぐ、両頭のヘビになっておりまして、社会福祉の方にいっているかと思うと、病院経営だと、こういうような非常に矛盾したものを内包しておりますから、この矛盾を解消しなければ、根本的には病院経営もできないと思いますが、その辺が一つどんなふうに検討されておるか、そのことから御答弁願いましょうか。

大島宗二日本赤十字社衛生部長

○参考人(大島宗二君) その白書に書いてございますのは、いろいろな金がないという申しわけじゃなくて、いろいろな問題点を拾い上げたわけです。その問題点につきまして、どういうふうに解決すべきかということを、今審議会でせっかく審議してもらっておるわけでございます。私もその委員の一人でございますから、これをじんぜん日を延ばしますと、どの病院も結局参ってしまうという事態が迫っておりますので、長くかかってはまずい、なるべく早くその結論的なものを出して恒久対策を立てたいという考えのもとに現在やっております。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 十八ページにはこういうことが書いてあるのですよ。「何らかの補助乃至は援助は受けられる途は開かれてはいるが、これ等による補助は、今日まで極めて少額且つ稀であるのが実状である。」云々と書いて、次のページには「なお三十四年度末の各種の長期借入金総額は次表のとおりで、」これで元本、利子返済で相当の金がかかるというようなことを書いてありますが、それから看護婦養成に対しても金を出している、福祉事業にも金を出している、乳児院にも金を出している、こういうようなものですね、こういうものについては当然国がめんどうを見なければ私どもの方では経営困難でありますと書いてあります。そういうのが明らかになっておって、その方法が今審議会で検討中であるというようなことでは、今日までの赤十字病院の経営についてわれわれは何をやっておられたかと言いたくなるのですが、その点についてどのような対策を講じてこれらたか。

大島宗二日本赤十字社衛生部長

○参考人(大島宗二君) その資料の中にございますが、三十一年度には医療収入の収益率が五・八%ばかりでございます。三十一年度ぐらいまでは医療収入で大体今やっておったようなものを補ってきたわけなんです。ところが、三十二年度からだんだん収益率が減りまして、そうして三十三年度には八・五%の医療費の値上げがあったにかかわらず収益率は少しも上がらない。むしろ三十四年になりますと三・五%ぐらいに減ってしまっている。収益率はそれだけ金が残っておるというようにお考えいただくと大へん迷惑をいたしますので、その収益率のうちから固定財産の償却をやっておりますから、実際の収益率というものはほんとうはもっと低くなると思います。今まで何をやっておったかとおっしゃいますと、大へんどうも恐縮なんでございますが、実は私も長く病院長をしておりまして、昭和二十八年に本社に入りまして、衛生部長という役を仰せつかりまして、赤十字病院をいかにすべきかという大きなテーマを与えられまして、今日まで私一人で奮闘して参ったのでありますが、何を申しましても私の部下が三人しかおりませんので、私が一つの病院を視察に行きますと、その間私の部というものは開店休業のような状態で、まあ赤十字の財的な面がそういうふうにさせるのでありますが、人的な面におきましてもなかなか困難な面に私自身取り組んでおると思って、まあしかし、これも何かの宿命だろう、昭和九年に赤十字に入って以来もう二十何年になりますが、これも宿命だと思ってあきらめて鈍馬にむち打ってやっているわけなんです。現在の状況から言いますと、実際赤十字病院というものは今のままで存在の意義があるかどうかということさえ私自身考えております。それを何とか打開しようというのが今度設けられた審議会の使命なんであります。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 この前高野委員が声を大にして言われましたプール制の問題についても言い分が書いてあります。プール制についてはできないという言いわけが五項目にわたって書いてあるわけなんですね。この社労委としては、皆さんの苦しい経営を聞いて、これを打開しなければならぬという建設的な考えで今いろいろ意見を聞いているわけです。ただ、今のやり方が悪いという責め方はしておらぬわけです。この白書を見ますと、とにかく手を上げておって、これはいけませんというような印象を受けるわけです。こうして下さいという建設的な方向についての意見が全然出ていない。一番最後の結論にいたしましても、もう赤十字の、「これを要するに赤十字病院はまさに一つの曲り角に来ているのであり、従ってこれをどうするかについて根本的に定めなければならない段階にきているものというべきではあるまいか?」と書いてある。「あるまいか?」ではなくて、われわれが聞くのはどうしたら今度のストを解決して長期的に根本的に赤十字病院が国民の信頼を得て医療行政を達成できるか、このことをわれわれは聞きたいわけなんでして、こういう問題を疑問符で締めくくるようなことは実は聞きたくないわけなんです。そのような、これは評議委員会といいますか、評議委員会などの会議にも出ておられると思いますが、空気はいかがでしょうか。もっと言うならば、赤十字社法によりますると、皇后陛下を総裁ですか、いただいておるようなことでございまするが、そういう非常に封建的な考え方が入っております。そこはわれわれは、今この本論じゃありませんが、もっと根本的にそういうようなものが検討されておるのかどうか、そのことを一つお聞きしておきたいと思います。

大島宗二日本赤十字社衛生部長

○参考人(大島宗二君) この白書稿といたしましたのは、ともかく一応問題点を羅列しまして、それらについて検討していきたいという前提のものでございます。だから白書としてなかったわけであります。その解決方法をいかにすべきかということを、われわれ当局者だけが幾ら考えてもだめだから、一つ理事機関にも諮り、あるいは議決機関にも諮って赤十字のある線を出して、そして監督官庁であります厚生省当局にもお願いをし、また、議会方面にもお願いもするという段取りをつけるための、一段階を示して書いたものでございまして、決して申しわけをしているわけじゃございませんので、どうぞ一つその点御了承を願いたいと思います。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 これで最後にいたしますが、当面の問題で質問をいたしておきますが、一律五千円賃上げ最低保障一万円の要求に対して、九日の日に公務員体系の給与の俸給表を組合に示して、団体交渉をやっておられるようです。これで不満であるということでストライキ態勢をとって、争議はなお解決する明るい見通しはありませんが、今、日赤としては医療費の値上げ待ちか、あるいはこういうような根本的に解決しないと金は出る見込みはないのですが、このような解決方法を考えておられるのか、それを一つ聞きたい。  それからいま一つは、具体的な問題でありますが、私は先般、「ジュリスト」の二月十五日号を買いまして、これに病院ストをめぐる諸問題というのが、学者が討論会をしたのがございます。これには労使双方に対するいろいろの意見が具体的に出ておりまするが、その中で私これはお三人の方に一番関係あることでありまするが、看護婦の養成を自分ところでやるのは、安い賃金で見習いの期間使える、それから卒業したらそれがもうここで卒業したのだからといって、そこでそのまま安い賃金で使える、そして今度学生と同じように全寮制度で、また賃金も安く使える、こういうのが看護婦養成の一つのねらいであるとまで極言してある。もし国が看護婦を全部養成して、そしてそれに見合った適当な賃金でこれを全部病院が雇うとするならば、全寮制も考える必要はない、それから賃金ももっと高くなる、なぜそういうことをしないのか、そういうものがこの病院ストの一つの大きな原因ではないかと書いてある、こういうことに対して具体的にどのようなお考えを持っておられるか、その二つの問題を具体的に聞いておきたい。

大島宗二日本赤十字社衛生部長

○参考人(大島宗二君) 争議解決につきましては、これはどうしても当面の問題でありまする賃金のことを解決しなければ争議は解決しないと思います。本社が今作りました給与体系の案は、案でなくて試案という名目で出しております。今から話し合ってだんだん煮詰めていこうという意図のもとに出したわけであります。あの案を強行しようというような考えは毛頭ございません。その財源は先ほど申しました通り、医療費の値上げの一〇%を充てていこう、そうしますとさっきのような先生方のお話では公務員と一万円も違うというようなことに落ちつくかもしれませんが、それに対しましては、先ほど申しました通り、現在の医療費の中から建築費を出しているとか、あるいは、その他社会事業的な面をやっているというようなことも一つのしわ寄せと思いますが、これらの根本的な解決もはかっていかなければ、恒久的なものは出てこないと思います。とりあえずは今の案をよく話し合いまして、練りまして、そうして組合が望んでおります一律五千円、最低一万円という線等とにらみ合わせまして、解決できるのじゃないかと思います。  それから看護婦養成のことは、これは日本赤十字社法にその看護婦を養成するとございます。その趣旨に沿ってやっているわけでございます。現在赤十字社が分担しております看護班が四百四十班ございます。一つの班に五名ずつの看護婦がおりますので二千二百名常備をすべき必要がございます。ところが、前と違いまして勤務年限を制限したりなんかできませんから、年々消耗して外へ出ていく、あるいは一年ごとに契約を更改しておりますから、契約を続けてしない人が出てくる、そういうことで大体一五%の消耗率を見ておりますので、そうしますと大体三百三十人ぐらいの養成をしていかなければならない、それからまた、病院に約五千名の正規の看護婦がおりますので、この補充も考えまして大体年々七百五十名ぐらいずつ養成していくということであります。今お話いただきました、それを看護婦などを低賃金で使うとかなんとかというふうな考えは毛頭ございません。また、赤十字病院においては、そういうことはしないと私は信じております。

藤田藤太郎日本社会党

○藤田藤太郎君 私は、全社連の方にお尋ねをしたいと思います。一つ一つ並べて言いますから順次お答え願いたい、時間がありませんからそういうふうな工合にしてやっていきたいと思います。  先ほどのお話を聞いていると、新しい案が出るまでということで、全然団交がストップされているということですが、その前に経営の問題をちょっと聞きたいのですが、その設備とかその他は国から支出するわけでございます。その中で今後は国の補助金によって機械化の問題はやっていこう、今年は打ち切られたそうでございます。ところが、国が設備をしてやっていくという政府掌管の健康保険だから、これだけのたくさんな融資をなぜ必要としたか、政府が、政府というか特別会計が中心ですが、保険の会計は政府が補助金としてなぜ出さなかった、そこらを一つお聞きしたいわけです。  それからもう一つの問題は、その延長ですか、政府の負担金もそれから補助金、要するに病院の融資も補助金も、財源の四分の一ずつ病院がおのおのが努力で負担をするという格好をとっておられるそうであります。そういう工合に聞きましたが、そうなると、それだけの分、病院の経営自身苦しくなるということになるんであります。そういう点が一つあるわけですが、それも一つお聞きしたい。  それから入院料の差額徴収という日赤で行なわれているような問題は、おやりになっているかどうか、これが一つお聞きしたい。  それから船員病院でも同じですけれども、厚生年金病院それからこの種の病院は、公務員の給与に準ずるということを今までの例にされてきておりますけれども、むしろ公務員は分限その他の問題がありますから、実質的には公務員より高い水準で少しやはりいい状態できめなければ待遇がうまくいかないということで、今日まできめてこられたと私は思っておるんですけれども、その考え方からいくと、今度の案では全社連では、公務員が十月からだのに、ことしの二月から公務員ベースに直す、ここに大きな食い違いがあるんじゃないかと私は思うのです。そこらあたりまず伺っておきます。

曾我梶松全国社会保険協会連合会副会長

○参考人(曾我梶松君) ただいまの御質問にお答えいたします。建築費の借り入れでございますが、これは実は三十三年に委託を受けました当時、院長会議等で希望を私いろいろ聞いてみたのであります。ところが、従来の国の方の予算でやっておっていただく改築だけでは、院長さんたちが希望するほどなかなか改築を促進していただくことができない、何とか早くこれを整備していかないというと、ほかの病院たちと並んで経営をうまくやっていくということは困難じゃないだろうかというような御意見が出まして、それではみんな自分自分で、皆さん御相談の上で、できるだけすみやかに、あまり苦しい、大きい負担にならない程度で、一つそれを自己負担で金を借り入れて、改築をしていくというような方法を考えたらどうだろうという相談をしました結果、もし四、五年の間に、一定の計画を立てて、そのうちで、必ず入ったものはやってもらえるということならそういうふうでいこうじゃないかという院長さん方の御相談の上で、大体五カ年を目標といたしまして、その間に使った建築費の大体四分の一くらいをめどにして、これを自己負担でやっていく。これを全体改築をやってもらった、整備をやってもらった病院が、それぞれみんなで償還していこうじゃないか、こういう相談の結果、実は厚生年金を借り入れてやる、こういうことになったのでありまして、これは実際病院の管理経営に直接現場で当たっておられる院長さん方がそういう御希望があって、その御希望に沿って、こういうことにやったわけなんであります。  それから第二点の四分の一負担といいのは、私の申し上げ方がまずかったかと思いますが、これはただいま申し上げましたように、三十四年から四、五年の間に改築をしたところの建築費の大体四分の一をめどにして、これを病院の自己負担でいこう、つまり特別負担でいこう、これがその四分の一と申し上げたのでありまして、総収入の四分の一云々ということじゃありません。  それから第三の公務員の給与に準ずるということでございます。これは前からずっと、社会保険病院が創設されまして以来、公務員に準ずるという原則でやってきておるのでありますが、ところが、同時に独立採算制という建前で、各都道府県のそれぞれ実情に応じてやってきておりますために、公務員に準ずるといいながらなかなか公務員に準じ得ないところが相当たくさんあるのであります。給与も低いところがあるのであります。そこで私どものところに統括して経営委託されました第一段としましては、私どもはまずほんとうに公務員に準ずるというところまで何とか足並みをそろえていきたいということを目標にして、給与規程なり、その他の点を整備しておるのであります。そこでそれをいたしますのに、三十三年当時の、私どもが委託を受けました当時の状況から見ますと、まず病院の建物が非常に悪いところが相当たくさんある。これを改築していく、それから内容の医療機械等を改善していってもらう、こういうところに相当力を入れちゃったならば、経営状態もよくなっていくんじゃないかということで、その方へ相当力を入れて、今のような工合で、各病院も自己負担で四分の一やってやろうというところへ力を入れてきたのであります。  そこで昨年の七月に給与規程をこしらえますと、まずそれに従って、公務員に準じた規程を作りまして、それに足並みをそろえさすというところに各病院をもっていこうとして、私どもの方は努力しておるのであります。それで今度そこをやっておりますときに、また十月から、先ほど申しました公務員に準ずるというところでもなかなか足並みをそろえるのにむずかしいところにもってきて、昨年の十月から、公務員のベースがまた一二・四%引き上げになった。これとまた歩調をそろえていくということは、実際の病院の経営状態において困難でありますが、ただいま国会に出ております予算等で、一〇%の医療費の値上げということが行なわれるというので、これを検討してみますというと、各三十四年度の決算なり、あるいは三十五年度の、実際病院のこれまでの収支状況などを見まして、いろいろそういう資料をもとにして大体検討をしてみますというと、九割七、八分までの病院は、何とか支払いを、多少やりくりしたり、あるいは一時全社連の方で短期融資するとかなんとかすれば、やはり九割、七、八分までは、二月までさかのぼって公務員に準じてベース・アップができるというような状況でありましたので、二月に踏み切ってベース・アップをする。こういうことにしたのでありますが、実際公務員に準ずるといいながら、実情は公務員に準じてないところもたくさん今まであります。私どもがこの経営を委託された当時、ずいぶん格差がひどいものでありましたので、そこを公務員になるべく準ずるように足並みをそろえさせ、さらにその上に追いかけてきましたベース・アップというものを、何とか少しでも早くしたいというので、二月にやったのであります。現在の病院の診療収入の状況、財政状態から考えまして、これ以上にさかのぼって早くするということはなかなか困難だと思います。困難な状況にあるわけであります。しかしながら、来年度になり、さらに先ほど来いろいろ出ておりますように、もし診療費の値上げが多少でも幅がありますならば、さらに公務員のベース・アップヘプラス幾らというように、再検討をしてすみやかに解決していきたい。こういうふうに考えております。

藤田藤太郎日本社会党

○藤田藤太郎君 ちょっとおかしいのじゃないですかね。私は時間がないので、問題点だけ提起しておきますが、資料を全部出してもらって、あり方について私たち委員会で少し研究をしたいと思うのです。国立病院を見てみますと、建築その他の資材費は出す。そして公務員だって共済年金がまずありますね、そこで老後の保障を共済年金——今まで恩給でしたが、共済年金で保障する。あなたの病院も、設備費その他国が出す。そして運営をまかされているということで。そして公務員に準ずるというこの給与の問題は、実質的には公務員のように共済年金がないから、実際の給与の面では、こういう公務員より上できめていこうということでなければ意味がない。準ずるという精神が意味ないと私は思う。どうせ厚生省との間に議論はしたいと思います。しかし、きょうはありませんから言いませんが、そういうとこが根本問題としてお考えにならなければ私はいけないのじゃないか。たとえば、この私の申し上げたのは、あなたがおっしゃったような理解をしておりません。補助金の問題、融資の額の問題について、四分の一を、とにかく病院努力で、病院が負担をすれば、この負担のしわ寄せはどこに行くか、従業員にかかってくるでしょう、だから、私は患者の、要するに入院費の余分に取っているところはありませんかとさっきお尋ねしたわけでありますが、そういう問題にかかってきているわけです。かかってきていて、そして給与の問題と、そういうところにかけてきて、同じような状態の中で、まだ公務員よりか財政上云々というような理由はここに成り立たないと私は思う。それはどうかあなたよくお考えをいただきたい。小沢さんがやめられて、中心になっておる人がやめられたから私が来たので云々ということがありましたから、私は深く言いませんけれども、これだけのたくさんな従業員があって、そして設備一切をして、ことしは機械だけで何億円ですか、新しい機械化、病院機械化その他によって四億円ですか、四億円というものを補助金としてもらった。そのために補助金の何をやめたというのです。だから、全くもって機械化から、設備から、改善からみんな融資でなしに補助金でやるということにことしから踏み切ったと、こうおっしゃる。そういう姿の病院の業務を委託されている。それであれば、どこに国立病院との関係違ったところが出てくるのです。私は努力が足らないと思うのです。こういうあり方でいいのかということは私は非常に議論のあるところだと思います。これは十分に一つお考えを願いたいと思います。そうでなければこれは解決しませんよ、今の問題は。  それからたとえば就業規則が明確でないとか、本部の言うように、四%ずつ吸い上げている。この金をどういうところに消費しているかというような問題も出てくるわけでございます。だから、その金繰りの問題について最後におっしゃった。一億円の融資を金繰りに使っているというのは、これは経営上の問題ですから、私はこの問題について触れませんけれども、しかし、根本的にそういうようなお考え方でこの全社連の病院を経営されるということは私は非常に問題だと思うのです。これは十分にお考えいただかなければいけないんじゃないかと私は思うのです。これはあとで御所見をいただきたいと思いますが、船員中央病院も私は同じだと思うのです。両方とも経理の資料が一つも出ていない。どういう工合に運営されているかということが一つも出ていないのです。船員病院も全社連も、どういう工合にしてこの経営をやっておられるか、運用されておるかということが一つもわれわれには知らされていないのです。そうして今のような格好で私は行なわれているというのは、これは根本の重大問題だと思いますから、これはあらためてまた来てもらってやらなければならぬと思う。きょうはあまりおそくなるといけませんから……(「資料を持ってね」と呼ぶ者あり)資料をぜひ至急に出してもらいたい。同じ点について、船員病院と全社連と同じ条件にあるわけですから、一つ御意見をこの問題だけ先に伺っておきたいと思います。

清水玄船員保険会会長

○参考人(清水玄君) いろいろお話がありましたが、私の方は少し事情が違う点がありまして、給与については、従来から公務員よりは少なくとも幾らかよいという考えで運用しております。同時に、実際もそうなっておりました。ただ、最近の情勢では、先刻申し上げましたように、いろいろと赤字がありますので、その点が数字的にどういう。パーセンテージでよくなっているか、なっておらぬかということは、体系も違いますので比較もできませんが、少なくとも気持は、今でも公務員よりは上にすると、こういう気持でやっておりまして、従来、先刻申し上げましたように、給与体系の新しいものを今作りつつあります。これができましたら従業員と相談をする、こういう段階にしております。

曾我梶松全国社会保険協会連合会副会長

○参考人(曾我梶松君) その点、私ども公務員に準ずると言いながら公務員までいかないという点については、これは非常に私遺憾に思っておりますが、これらの実際病院の財政状態から見まして、実はそれだけ金がないので何ともうしかねるのでありますが、これをいろいろ個々の病院に当たって検討をしていかなければならぬと思っておりますが、とにかく個々の病院に当たって実際を見てみますというと、設立当時にはそこに相当大きい事業所があったが、終戦後社会情勢が変わったために、その事業所がつぶれてしまって、そうして被保険者が激減をしたというような事情もあるところもありますし、また、あるいは病院の種類によりまして、結核療養所というような種類の病院であったのが山間に設けられておるために、現在のように結核の療養が必ずしも山間あるいは僻地へ持っていかなくても十分療養ができるというようになったために、なかなか入院患者が集まらないというような状況があったりいたしまして、非常に病院経営の苦しいようなところがありますので、それらに対しては、それぞれ個々の病院についての改善の、あるいは立て直しの方法を講じていかなければならぬと思います。そういうような検討をしていかなければならぬと思っておりますし、また、公務員ベースへ持っていく、さらにそれ以上にしたいというような点は、私どもも非常に希望しているところでありますので、まあ、二月から公務員ベースに引き上げたのでありますか、今後の診療収入とか、建物の改築、医療設備の改善等によって、診療収入の状況を見まして、さらに給与の改善をはかっていきたいと、こう考えております。

藤田藤太郎日本社会党

○藤田藤太郎君 だから曾我さん、私は公務員の給与とそれから三千円プラスというのは、同じ条件の中に働いている全社連の従業員の方々が、公務員はいろいろ分限の関係でいろいろの待遇があるから、われわれも同じように働いておってこれだけぐらい差があるということで私は要求されたのは当然だと思うのですよ。そういうところをあなた方、今のあなたのおかれている機構の上に立って十分に一つ考えて、今度の問題の処理をしていただければ、私はこの問題は解決すると思うのですよ。だから、いずれまた、時間がありませんからあらためて何ですが、特に御配慮をお願いしておきたいと思うのです。  それから清水さん、どうもお言葉を返すようでございますが、あなたの方の従業員は公務員並みだとおっしゃるのですけれども、四千四百円というような賃金で働いている人が二人もおるのですよ。これは公務員の給料に四千四百円というのはないですよ。それであなたそうおっしゃるが、なかなか実態というものを会長さん、清水さんよく把握しておられないと思う。いろいろとこまかいことを具体的に説明されておいでになるのですが、私はどうもあなたとここで議論をするのも何ですが、この実態というものをよくつかんでやっていただきたい。それで、今までは公務員の給料よりよいところできめておったと言われるけれども、あなたの先ほどの御説明では、公務員の給料まではとてもいかぬ、公務員の給料まではとてもいかぬけれども努力いたします、こういうあなたのさっきのお話だった。今のお話とえらい違う。どないになるのですかね、これは。非常に違うじゃないですかね。そのあたりの御意見も一つお聞かせ願いたい。  それから経理の状況というような問題ですね、組合と団体交渉のときには両方とも、一番私は冒頭に申し上げたが、お出しになって、具体的にこうなんだということで組合と団体交渉をしておられるかどうかということを私は最初に申し上げた。お互いに自分が汗を流して医療行為に働いて、そしてこういう状態だからわれわれはここらで賃金を、ということで、団体交渉というのはもっとガラス張りの中で私はしていただかなければ問題は解決しないのじゃないか、こういう気がするわけです。私たちもきょう、日赤は今までの資料がたくさんありますが、あなたの方は出しておられないので、いずれ、時間がないからきょうはこの問題について深く突っ込みませんが、ぜひ資料を一つ出していただいて、船員中央病院も全社連と同じ条件です。だからわれわれのわかるふうにぜひ一つ出していただきたいと思います。  まあ、非常にこまかい点を少しこの際清水さんに申し上げておきたいのですよ。たとえば時間外勤務の問題にしてもですよ、あなたの方の病院は、看護婦が一時間五十円、技術員が七十円、医師が一時間百円というような、こういう格好で基準外賃金をおきめになっているそうでございます。こういうことでいいのかどうか。基準法でいきますと二割五分増し、世界中には二割五分増しというような賃金はありません。五以上ほとんどとっておる。しかし、日本は基準法で二割五分増しです。こういうことでいいかどうかというような問題が一つございます。  それから給食費についてもいろいろピンはねが行なわれておるというような問題が出てきておるわけです。会長はそういうことはお知りにならないかもしれないけれども、どうか会長も、もっと下の方の問題もよく知っていただいてそうしてやっていただかないと、こういう問題の対象はだれかと言えば患者であり、従業員である、まだまだたくさんありますが、そういうものの資料をどうか一つ組合からもらっていただいて、よく団体交渉にあなたも出ていただいて、よく実態を把握していただいてこれをつかんで、あなたは公務員より高いという、ところが四千四百円で働いておる人が今日二人もおるのです。これはあなた大へんなことだと思うのです。ですからそういう立場から一つお考えを願いたい。  それからもう一つの問題は、船員協会との関係だと思うのです。海上保険の何とか打合会というようなところから二億何千万円という金が出ておる。これはどういう人格か私は知りませんけれども、こういうものがどこかに使われておる。保養設備とかそういうところに使われておるようでありますけれども、そういうものがほんとうに船員の保養とか休養とかのいろいろのところに使われるのはけっこうだと思うのです、これは労使関係ですから、しかし、病院で働いておるほんとうの職員が病気になったときに船員病院が法の定めによって医療行為を第一線に立ってやる。そのところだけはもうどうでもいいとは言いませんけれども、どうも置いてきぼりのような格好になっておるが、こういうことは私はもっと力を入れてもらいたい。この船員保険のあれには厚生省の人がたくさん入っております。労働組合の人も入っております。それでいてこういう問題が起こるというのは私は不思議だと思う。船員病院の問題をここで取り上げなければならないということは私自身不思議だと思っております。厚生行政を担当しておられる現職の課長やその他が入っておられる、そうして船員の労働組合の方も多数入っておられる、そうして使用者も入っておられる、また学識経験者としてりっぱな人がたくさん入っておられてこういう事態が続いておるということで、こういう国会の場で船員病院の状態をここでこんな議論をするというようなことは私は考えていなかったのですよ、実際言えば。こういうことをほんとうに真剣に取り組んでもらわなければ、今の従業員の問題というものは解決しないと私は思いますから、きょう来ていただいたわけです。ぜひ一つ、われわれが実際見て、どういうふうに運営されてどういう工合に働いておるかということの説明書を出していただきたいと思う。まだありますけれども、あまりここではもう申しません。しかし、給食費のピンはねの問題や基準外賃金の問題など、法に照らしても道義的に言っても許せないことが平気で行なわれている。ほかにもたくさんありますけれども、私はそういう点をぜひ一つ深く中に入って、清水さん、一つ努力していただいて、あなたも団体交渉の場に出て、実態をよくつかんで問題の解決に乗り出していただきますれば、解決する道があると思う。あなたのおっしゃるように、公務員の上の水準にきめたとおっしゃる、その通りだと思います。その種の病院で、全社連にしても、厚生年金にしても、船員病院にしても、それであたりまえだと思う。その精神をぜひ生かしていただいて、早く問題の解決に乗り出していただきたい。これがお願いしている一つでございます。  もう一つは、やはり何といっても経営のあり方というものがこれでいいかということは、これは国から、建設費から一切の費用をもらってできたもので、こういうことが行なわれているということはもってのほかだと私は思うのです。きょうはもう時間がおそくなりましたから、私はもう御忠告とお願いだけ申し上げておきますから、どうか一つ資料を提出していただいて、われわれに十分わかるようにしていただくということと、今起きておる問題を解決するための心がまえというのは、私がお願いしているようなことを基準にして一つやってもらいたい。そうすれば、あなたの方の二つの病院の今度のストライキというものは一ぺんに解決すると思う。ぜひお願いしておきます。

清水玄船員保険会会長

○参考人(清水玄君) 今藤田さんのお話で、私がさっき御説明した中で、公務員に追いつきたいというようなことを申し上げたとおっしゃいましたが、そうは申し上げないので、赤字ですけれども、公務員より下がらないように努力をしたい、公務員よりは劣らないようにしたいということを申し上げておるわけです。公務員より下がらないように私自身しているつもりであります。  それから今の四千四百円の問題は、これはだいぶ誤り伝えられておるようですが、四千四百円というものは現在ありません。現在ありますのは、一番安いところでも一万円です。はっきり申し上げておきます。四千四百円とありましたのは、これは事情を申し上げればおわかりになりますが、いなかにおって遊んでいる者が、幾らでもいいから使ってくれというときに、じゃ四千円ででも使ってやれというようなことで、事実そういうことは常識的にあり得るわけです。そういうことがあったのですが、今はありませんで、今は最低一万円であります。  それから今の時間外給与とか、それからピンはねだとか、それぞれ誤解があるようですから、これは資料で差し上げます。

藤田藤太郎日本社会党

○藤田藤太郎君 私は組合の、給与の個人々々全部のことが書かれているのを参考に申し上げておきます。医者が三人で二万六千三百二十六円、正看が二十人、平均一万一千三百九十三円、准看が十四人、八千九百二十円、衛生検査士が三人で一万一千五百六円、調理士、それから調理婦十一人で六千九百二十九円、その他洗濯員、洗濯婦の八千四円、保看婦これが七千七十円、電気補助員が九千三百五十円、総平均が一万七百三十三円、この中に四千四百円の人が二人おるというふうに出ているのですよ。だから読んだので、実態をつかんでいただいて、公務員より上の方にきめたいということでぜひ生かしていただきたい。問題を解決したいただくようにきょうはお願いしておきます。

吉武恵市自由民主党

○委員長(吉武恵市君) 参考人に対する質疑はこの程度にしたいと思いますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

吉武恵市自由民主党

○委員長(吉武恵市君) 御異議ないと認めます。  参考人の皆さんには、長時間御出席をいただき御意見の発表下さいましてまことにありがとうございました。厚くお礼を申し上げます。  本日はこれにて閉会をいたします。    午後一時四十七分散会    ————・————

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