建設委員会 第30号
- 発言数
- 108 件
- 登壇者
- 7 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1961/05/23
会議録
○委員長(稲浦鹿藏君) ただいまから建設委員会を開会いたします。 先刻の委員長及び理事打合会におきまして、協議いたしました結果について御報告いたします。本日の委員会は、測量法の一部改正案についての質疑、できれば採決、続いて地盤沈下対策特別措置法の提案理由の説明を聞きます。それに続いて公共用地特別措置法逐条説明を聞くことにきまりました。なお、公共用地の特別措置法の審査方針等につきましては、明二十四日の本会議の散会後に、あらためて理事会を開いて協議することにいたしております。 —————————————
○委員長(稲浦鹿藏君) それでは本日の審査を行ないます。 初めに測量法の一部を改正する法律案を議題といたします。 前回に引き続き質疑を行ないます。御質疑のお方は順次御発言下さい。
○田上松衞君 「基本測量及び公共測量以外の測量」、条項でいう、と第六条ですね、これについてちょっとお聞きしておきたいと思うのですが、この条項には『この法律において「基本測量及び公共測量以外の測量」とは、基本測量又は公共測量の測量成果を使用して実施する基本測量及び公共測量以外の測量(小道路若しくは建物のため等の局地的測量又は高度の精度を必要としない測量で政令で定めるものを除く。)』こういうものはいわゆる基本測量及び公共側車以外の測量だ、こういうことなんですね。これを例を引いてたとえばどういう場合のことだという、そこから御説明して下さい。
○政府委員(鬼丸勝之君) この法案の第六条の、「基本測量及び公共測量以外の測量」というのは、ただいま田上先生の御指摘の通りでございますが、問題は、カッコで規定しております「(小道路若しくは建物のため等の局地的測量又は高度の精度を必要としない測量で政令で定めるもの」、これはまあ問題になるわけでございまして、こういうものを除いたものは、ここにいう「基本測量及び公共測量以外の測量」である、こういうことになるわけであります。そこでどういうものが除かれるかということのお尋ねであると思います。これは政令の立案を目下検討中でございますが、政令におきまして明確にいたしたいと考えておりますその大体の骨子を申し上げますと、一つは「局地的な測量」でございまして、これは面積が小さいとか、距離が比較的短い小規模の測量を考えております。そこで具体的には、たとえば建物を建てるための測量、建物の敷地の測量、それから不動産の表示に関する登記に必要な測量、また片道の距離が十キロメートル未満の直接水準測量というようなもので、これは水準点から片通十キロ未満、そういうものはやはりこれに該当さしていいのではないか。そのほかに測量区域が狭くて、そこに基準点が入らない、こういうようなものも考えております。それが「局地的な測量」で、もう一つは、「高度の精度を必要としない測量」でございますが、これは大体百万分の一未満の小縮尺図の調製であるとか、あるいは案内図、それからまあ略図、絵図——観光地などに使われておりますそういうようなものの調製。それから許容誤差といっておりますが、要するに誤差が一定基準をこえるような、まあラフな測量、こういうようなものを考えております。以上申し上げましたものをこの測量法の規制からはずしたい、こういうことでございます。
○田上松衞君 付則の第二項について逐条説明でお伺いすると、この法律施行の際、現に測量業務を営んでいる者は、この法律の施行の日から六十日間は登録を受けなくても測量業を営むことができる、これは経過規定で通例のことだし、ここまではよくわかるのです。ところがその次に、この法律施行前に締結した請負契約に係る測量を、引き続いて実施することができることにしてあるわけです。こういうことなんですね。そこで、これを裏から見ますると、せっかくこういうような一つの規制を行なおうとしても、ここで何もかも御破算になってしまうのではないかということです。前段のことはわかる。これは御答弁の必要もないほどわかるわけです。後段の文句でいきますと、法律施行前に締結した請負契約に係る測量は引き続いて実施できるというのであるから、言葉をたがえたならば結局無期限、無制限にできるということになってしまうのではないかということなんです。これをどういう工合に解釈、理解すればいいのか。
○政府委員(鬼丸勝之君) 経過措置の二項の二号の問題をお尋ねになりましたが、これは通常は経過措置は一定の期限で押えるというのが通常のやり方でございます。ただ、経過措置としまして、その法律の施行前に締結された契約に係る事業につきまして、無登録でも認めようということにいたしましたのは、やはり一種のまあ既得権を業を営む者に認める同時に、発注者の側から見まして、法律施行前に結ばれた契約の範囲内で、その目的を達するための事業は引き続いてやらした方が合理的じゃないか、あわせて考えてこの規定を設けたのでございますが、なるほど文面の表現だけを形式的に見ますると、無期限に認められるようなお感じを持たれると思います。しかしながら測量事業は、御承知のように国とか公共団体等公共的機関が発注をいたしますし、それから測量の計画につきましては、特に公共測量等を実施する場合には、この計画をやる機関が、それぞれ計画書を添えて国土地理院長の助言を求める、というような規定も現在ございます。国土地理院長におきましては、計画の段階から少なくとも公共測量については明確に把握をしている、それから発注者はそういう法的な機関がありますから、御承知のように契約は建前としては単年度予算でこれを結んでおり、従って発注後毎年予算の範囲内でやりますので、一ぺんにたとえば数ヵ年にわたる測量事業の契約をするということは、まずほとんどない、こういう状況でございますから、無期限にこれが無登録の営業が認められるという事実は起こらないものと考えております。
○田上松衞君 非常にいやなことを申し上げますけれども、今の官房長のお話では、測量業者も公共団体等の発注者側も、両方とも非常に善人——仏様みたいな悪いことを知らない善人という感覚でやる場合、それならわかりますよ。ところが残念なことであるけれども、もしお感じのようなことでいくならば、官庁等には汚職というものはないはずなんです。現実の問題として相当の汚職というものが、国だっても地方公共団体だってもあるじゃないかということなんです。そういうような人間がもしあって、そうして発注者側に立って業者と契約していく場合には、法の裏をかいてどんどんこれから今からでもやろうじゃないか、今でさえもこれが通りましても、少なくとも施行の日から相当の期間を置かないと、これが効力を発生しないわけなんです。いわんやそれにさかのぼることなんですから、相当な期間がこれから見込まれるということなんです。そこでこういうような測量業者及び発注者側のための抜け穴、言葉を強めていえば盲点みたいなものをわざわざここにくっつけるということは危険千万なんじゃないか、こう感じるわけなんです。この点について今の御説明の中では、それぞれみな予算の範囲内においてやることであるから、数年後の問題まで契約するというようなことはまずあるまいと、こう言われるのであるけれども、それは一つ一つの限られた区間といいますか、事業の性質によりましては。そういうようなことであって、金に関する問題であって、測量全般というものについてとは、こういうふうなことは数年にわたるというようなことがないと保証できますか。いわんやいろいろな測量の中で、初めから何らの誤差も生じないとは保証できないだろうし、ああだ、こうだと言ってその間に入ってくる、民間の土地等が食い込んでおる場合等のことを想像しますならば、どんどん誤謬訂正というものが行なわれていかなければならないのであって、そんなものを御破算にして、新規なんということを繰り返し繰り返しなんという、そんなばかげたことはないのであって、基本的な問題はこれを取り入れてやっていこう、こうなって参りますと、この条項を使いまして、今懸念いたしますところの、この法律施行前に締結した請負契約というものの測量がいつまででも続けられてしまうじゃないか、こういう心配をするわけです。こういうことを申し上げておるわけなんです。どうもその点が納得できないのですがね。
○政府委員(鬼丸勝之君) 非常に御心配のようでございますが、先ほど申し上げましたような次第で、契約を現実に締結したものにかかる測量を完了する目的の範囲の測量業を営む場合に限っておりますから、実際問題は契約はそう何年にもわたる計画をするということはないということで、一つ御了承いただきたいと思いまするし、なお御懸念でございますれば、発注者である公共的な機関にも、十分一つそういう点を注意するように行政指導を徹底いたして参りたいと思いまするし、また無登録でそういう契約を受けて、どんどこ仕事をやるというようなことにならぬように、測量協会等を通じまして業界にもPRを徹底して参りたい、かように考えております。
○田上松衞君 この点は何も心配がないのだというけれども、心配がないということではないのです。後段の注意される点についてはよくわかっておりますが、重ねてこの点で希望を申し上げておいた方がかえって適切かと思うのですが、この文句のままいくと、今官房長が言われた、すでに契約を締結した部分について言っておる言葉だ、こういう工合に受けとったのですけれども、これはそうじゃなくして、法律の施行前に締結した、だからこの法律を施行されるまでの間に相当期間あるので、その間に起こり得る、さっき申し上げました不心得者、発注者及び測量業者の不心得者が、法の盲点をくぐってやる場合の、これに処する道を考えておかれないと困る、こういうことを申し上げておるわけなんです。私の質問し、希望しておる要点はそういうことなんです。将来の問題がありますから、これについてこの希望を一つ速記録の上で、政府の決意といいますか、考え方を明瞭にしていただきたい。
○政府委員(鬼丸勝之君) ただいまの御懸念の点は、この法律の施行までに相当の期間がある、その施行後六十日さらに期間があるわけでございますが、その施行前にどんどん無登録の状態で契約を締結する心配があるという御懸念と思います。そういう点につきましても、先ほど申し上げましたように、発注者と登録を受けない状態にある測量業者、これも国土地理院におきまして、業者を大体把握しておりますから、業界の方と両方に対して、みだりに施行前に契約を締結することのないように、あるいは言いかえますと、適格な能力を持っていない業者にみだりに契約を締結することがないように、行政指導を徹底いたして参りたい。こういうふうに考えております。
○田上松衞君 ちょっと逆戻りしますけれども、五十六条の六にかかる問題ですが、法律案の中でしてあるのは、「測量業者は、その業務の改善又は測量技術の向上のために必要があるときは、建設大臣に対して、必要な助言を求めることができる。」こう書いてあるわけですね。これは質問以外によけいなことをこの場合ちょっとつけ加えておきますけれども、わかりいいようにと思ってわざわざ逐条説明を文書で出されているわけなんですが、それを見ると、どうも逐条説明でかえって惑わしてしまうというあれがある。これはよけいな話。これでいくと、「測量業者は、」でなく「測量業者が、その企業内容の改善又は測量技術の向上のために必要があるときは、建設大臣に対して、助言を求めることができることとした」——かく申し上げるその気持は、逐条説明の場合で言いますると、はたから見た場合には、第三者及び発注者、こういう人々が測量業者に対して、もう少しあの内容を改善してもらわなければ困るとか、あの技術をもっと高度にしてもらわなければ困る、というような不平を持つような場合において、発注者及び第三者側から建設大臣に対して、何とか一つ注意をしてやってくれというようなふうなニュアンスがここに出ちゃうのですね。これは非常にまずかったと思うのです。これはやはり本文の通り「測量業者は、」としておかないとそういう心配がある。まあ推測になりますけれども、説明するのに「第五十六条の六は、」とこう書いてしまい、また「は」が重なっちゃってはちょっと文章がまずいと思って「が」に直したと思うのですが、へたをすればそういうことになるので、それは将来十分注意してもらいたい。 この程度にとどめておいて、さて前の問題、この場合、これは測量業者みずからが、自分自身のための業務の改善であるとか、あるいは企業内容及び測量技術の改善向上等のために、もう少しこうしてほしいというような場合について、建設大臣に対して助力または指導等を求め得ることができると、こういう意味だろう、こうとるわけですが、それでいいんですね。そういうふうなんですか。
○政府委員(鬼丸勝之君) ただいまのお話の通りでございます。
○田上松衞君 そうすると、ここで疑念が出てくるのは、建設大臣が、おれ忙がしいのだ、そんなことに助力や指導なんかしているひまがあるか、お前たち何のために勉強してるんだ、こうやられちまったらわやですね。そしてこの場合、むしろ逆に建設大臣は、測量業者がこういうような場合については、必要な助言をしなきゃならぬというならば、非常に明確ではっきりするのですけれど、助言を求めることができるだけのことであって、助言してくれなければ何にもならぬじゃないですか。これは画にかいた餅じゃないですか。どうなんですか、これは。
○政府委員(鬼丸勝之君) ただいまのお尋ねは立法技術的な問題でもございますが、建設大臣に対して測量業者が、「が」でも「は」でも平たく言えば同じでございますが、測量業者が自分のところの業務の改善なり、あるいは測量技術の向上のために必要だと思った場合に、建設大臣に助言を求めるということは、求められれば建設大臣といたしましては、実際は国土地理院でございますが、十分この業者に対する求められた事柄についての助言をいたしたいというふうに考えております。まあ建設大臣ですから助言を求められたら助言をしなければならない、と書くまでもないのではないかと、十分責任をもって助言をいたす所存でございますので、この点御了承をいただきたいと思います。
○田上松衞君 大体内容についての問題は、意見は別といたしまして、大きな疑問に思ったことは解明されました。最後に参考までにちょっとお聞きしたいのですけれども、いろいろ特に市街地等において新しいああいう法律等を作っていくということになりますると、個人の財産等に関しまする小さな土地の測量等が厳密に行なわれないと、いろんな紛争を巻き起こすおそれがあると思うのです。そういう場合の国やあるいは地方公共団体等の土地だけでなくして、個人の土地を扱いまする通俗にいう測量屋さん、これらの業務等について、やはりこの際もっとこれに熱を入れるような、国民が安心してまかせられるようなふうに改定をされるような必要はお感じになっておられるか、なっていないか。
○政府委員(鬼丸勝之君) ただいまのお尋ねは、現在のこの測量法の体系でお考えられる問題とは別でございまして、むしろ、御承知と思いますが、土地家屋調査士の測量の業務の範疇に大体入ると思うのです。これにつきましては御案内の通り、法務省でなおこまかい作業規程等を立案中と伺っております。
○田上松衞君 国民の側にとって一番重要に考えておるものは個人の財産の登記事務なんですね。これを取り扱っていきまする者はいわゆる土地家屋調査士、そういう者がやっておる。ところがここでいえばただ登記上の手続だけのことではないはずだと思うのですよ。手続のことならばこれは弁護士だってできるので、そこに土地家屋の調査士を頼むというときには、必ずそこに測量がついていかなきゃならぬ。個人の場合では、国や公共団体の問題よりも、国民の側ではその問題の方がむしろ重大だと考える。そこで逆に言いますると、これらの土地家屋調査士等についても精密な測量をなさしめるような方法、義務づけ、こういうようなものがあってしかるべきだ、少なくともそういうことが望ましいと思いますけれども、これについてどうお考えになるか、お聞きしたいところはその点なんです。
○国務大臣(中村梅吉君) 私も土地家屋調査士ということを詳しく存じませんが、大体一般の個人の土地家屋等の調査測量等は、この土地家屋調査士法で定められた規定によって土地家屋調査士が行ない、またこの調査に基づいて、登記の台帳あるいは台帳に付属した図面等の申請書類も、登記所へ調査士がみずから、司法書士を経ないで手続ができるような制度になっておるようでありまして、一般個人の測量の場合は、土地家屋調査士法の適用と、こういうことになっていくと思うのであります。
○田上松衞君 それはお話の通りなんです。そこまではわかっておるのです。わかっておるのですが、いろいろ公共用地の取得があってみたり、市街地改造法等が出てみたりいろいろなってきますと、そこに個人の今までの土地というものについて、あるいは区画整理法だってそうなんです、いろいろ問題が出てくるわけなんですけれども、従来の土地台帳に記載されている問題とは、大きな変化が生ずる事態に入ってきてしまったわけです。そこで、こういうものに対して十分正確な測量をなさしめるような方法等をお考えにならないと、一般国民個人の場合には非常な何といいますか、不安が出るおそれが感じられるのですが、これに対する別個の方法を、いずれにしてもこれは建設大臣の所管に属する事項だろう、少なくとも関連する事項だろうと察せられますので、そこでこの機会にそういうもの等について何らかの考慮をなされておるか、あるいは将来そういう必要をお感じにならないか、そういう点をお聞きしているのです。
○国務大臣(中村梅吉君) 十分御指摘の点は法務省と連絡をいたしまして、遺憾のないように検討して参りたいと思います。
○田上松衞君 これで終わるのですが、国土地理院の院長が見えておるようですから、ちょっといろいろな国民の登記等に対してまことに恐縮ですけれども、大体この法に適用いたしまする測量業者というものの数はどのくらいあるかということ、それから一般世間が考えておる測量士というものがどのくらいの数であるか、あわせて今私が申し上げましたような土地家屋調査士というものの概数をおわかりだったら教えていただきたい。
○説明員(奥田豊三君) 今の御質問にお答えいたします。測量業者の数は専業兼業含めましておよそ二千四百ございます。このうちおもに土地家屋調査士を営んでおります個人の業者は千二百、それからこの法律による登録を受ける必要のある者は、登録の対象となる業者の数は約千二百と推定しております。両方合わせて二千四百、そういったような大体概数でございます。
○田上松衞君 以上で私は終わります。
○田中一君 なぜ業としての規制をしなければならなかったかという点を、最初に一つ説明して下さい。
○説明員(奥田豊三君) 今の御質問にお答えします。昭和二十四年に現行の測量法ができたわけでございまするが、その当時は測量専業者の数はほんの数社にすぎませんでございました。それから公共測量そのものも概して直営で行なわれていましたので、特に業者に関する規定の必要を認めなかったと考えられます。従いまして現在の測量法は純技術法として制定されております。しかるにその後民間の業者も逐次増して参りまして最近は先ほども申しましたように、専業者は大体三百五十人、それから測量を主とします兼業を行なっておるものが三百七十人、測量業を兼業とするもの四百八十人、計千二百の業者を数えるようになって参ったのであります。このような業界の業者が増して参りますとともに、直営で行なわれませんでした公共測量も事業量もずいぶん多くなってきまして、勢いその業者においての仕事を負請ってやっていただくようになって参ったのであります。こういう趨勢になりましたので、測量法が目的とします測量の正確さを確保しまして、測量の重複を省く目的のためには、技術者の育成だけでは目的を期待し得なくなったように考えられますので、請負業者をも保護育成するとともに、規制する必要が生じてきたと、こういったようなふうに考えておるわけでございます。
○田中一君 基本測量の予算として、これは昭和二十四年にできたこの法律ですけれども、測量法ができて以来、どのくらい伸びています、基本測量予算としては、予算というより量の方がいいかわからないな、金がだいぶ変わっておるからな、貨幣価値が。
○説明員(奥田豊三君) 測量事業量は昭和三十五年度において五十億円ないし六十億円と大体推定しております。そのうちの内訳は基本測量が約五億円、それから公共測量は四十五億円でございます。それで事業量の増大の傾向は、基本測量につきましては昭和二十五年度から昭和三十五年度までの平均成長率は一〇%、基本測量はそう大きくないと思います。公共測量はこれはもう公共事業費の増加にほとんど比例して多くなって参ってきておるのが現状でございます。
○田中一君 国土調査法による測量は、これはあなたの方に直接の関係はないと思うのですが、あなたの国土地理院の方に委託される業務はありましたか、今まで。
○説明員(奥田豊三君) 国土調査法で現在やっております地籍調査でございますね、地籍調査をやりますための一番もとになります基準点測量は、国土地理院が担当してやっております。
○田中一君 そこでそれはあなたの方で基準点測量をおやりになる。しかし国土調査法による事業は、あなたの方で委託を受けたということはないのですか。
○説明員(奥田豊三君) 基準点測量以外のものは私のところで委託を受けたことはございません。ただ一部指導監督はございます。御承知のようにあの仕事はいろいろ新しい技術が入ってきまして、多少やり方が変わりつつございますので、そういったことで私の方で指導的なことを受け持ったことがございます。
○田中一君 国土地理院で大体今千名くらいの職員がいるように聞いておりますが、そのうち委託業務は相当あるということを聞いておるのですけれども、実はその点はあるはずです、あるという答弁今までしているのですから。どのくらいになります。この比率は、委託業務と本来の国の予算で行なう事業量との比率はどのくらいになりますか。
○説明員(奥田豊三君) 三十五年度におきましては地理院本来の分が五億三千五百万、五億程度でございます。それで委託が一億。それから三十六年度におきましては本来が七億七千万、それから委託が二億程度でございます。
○田中一君 こういう業種にこういう規制をして、そうしてこれに対する信頼度を高めて、そうしてあなたの方の職員を減らそうという考え方があるのですか。
○説明員(奥田豊三君) そういう考えは毛頭ございません。ただいまも申し上げましたように地理院自体の仕業も非常に多くなってきております。それから外から委託されます仕事も非常に多くなってきているので、ここの法律の最初にございます測量の事業が非常に重要かつ多くなってきておる段階でございまして、それを全部地理院だけでやろうということはこれはとてもできないことでございます。従いまして国土地理院も必要な面は強化する、先生方の御援助をいただいて必要な面は強化するとともに、民間の方もそういった意味でやっていただかないと、現在私どもが要請されている法律の対象になるような測量は、なかなか消化できないんじゃないか、かように考えております。
○田中一君 建設大臣、今、国土地理院では本年度七億の本来の国家予算の仕事をやっておる、そのほかに二億の受託事業をやっておる。ところが、二億の受託事業を行なっておるものが大体どのくらいの人数になるかわからぬけれども、現にこれらの人たちが受託をするということ、測量を引き受けるということ自身が、これは国の事業なんですから、むろんこれはみんな受け入れられる業務じゃないと思いますが、これに対して人間の予算化ということはやってないんです。これは一体どう考えておるか、建設大臣にそれを知っていただいて、官房長、答弁して下さい。なぜ一億の委託のものに対して予算を組まないかということです。
○政府委員(鬼丸勝之君) ただいまお尋ねの問題は、かねてから問題になっておるところでございまして、私どもとしましては、人件費そのものは国土地理院の予算に計上するようにするのが本筋だと思っております。そこで、特に防衛庁方面とは昨年来いろいろ話し合いをしておりますが、かりに全部が地理院の予算に計上されなくても、これはいわゆる支出委任による賃金支弁では当を得ないではないか、支出委任がありましても恒常的な委託業務である限りは、定員内職員をもって充当すべきであるというふうに考えておりまして、行政管理庁あたりもだんだん実態は認識して参りました。そこで今年度の実態調査の対象にはもちろん入っております。そこで例の残りの定員化の問題の一環として行政管理庁、大蔵省、そういう方面となお今後折衝を続けて参りたいと、こういうように考えております。
○田中一君 建設大臣、今の官房長の説明通り三十七年度はおやりになりますね、あなた予算組むのだから、三十七年度の。
○国務大臣(中村梅吉君) 今官房長のお答えした趣旨で予算要求いたしたいと思います。なお防衛庁長官にも私から、ずっと前でありましたが、どうも委託業務で今のような姿にあることはよろしくない。そこで、できれば調査の人件費だけはこちらで組むように、一つ来年度の予算編成にあたって防衛庁の方でも研究しておいてもらいたい、ということで話をしまして、西村防衛庁長官も事務当局へ話をおろしたということを聞いております。ですから三十七年度予算編成には、そういったような基本的な問題から、遺憾のないように検討して進めて参りたいと思います。
○田中一君 大体この法律が、大体において建築士法の事務所登録に似ているんだな、大体にね。そこでまあ一つの業態として規制し、かつまた規制することによって重要視して大いに活用しようという意図があるんだから、これは反対する、——反対というか、賛成でありますけれども、これはこまかい問題ですが、一つ簡単に官房長から答弁していただきたいのは、登録手数料は幾ら、大体考えられておるところは。建築士法では三千円……。
○政府委員(鬼丸勝之君) 登録手数料の金額は三千円というふうに一応考えております。これは政令で規定する予定にいたしております。
○田中一君 更新の手数料は……。
○政府委員(鬼丸勝之君) 更新の登録手数料も同額でございます。
○田中一君 建築士法は……。
○政府委員(鬼丸勝之君) どうもお待たせいたしましたが、建築士の免許手数料は一級建築士が三千円、二級建築士が二千円でございます。
○田中一君 更新の手数料は……。
○政府委員(鬼丸勝之君) これは更新というのは建築士についてはないわけでございます。免許手数料だけでございます。
○田中一君 なぜ、更新手数料——更新されるはずになっておるけれども、なぜ更新手数料というものを三千円にしたの。それじゃどこかに……。
○政府委員(鬼丸勝之君) それから建築士の事務所の方は、登録手数料が、一級は千五百円、二級は千円になっております。これは更新も同額になっております。
○田中一君 どうして建築士事務所の登録料が千五百円で、こちらが三千円なんですか。
○政府委員(鬼丸勝之君) これは建築士事務所のことも考えましたが、同時に建設業者の現在の登録手数料の額、これは五千円になっておりますが、これとの均衡も考えまして、三千円ぐらいが適当なところではないかというふうに考えた次第でございます。
○田中一君 大体公共測量並びに基本測量の場合、一かどの請負工事はどのくらいになりますか、一件の請負工事の額は大体どのくらいになりますか。
○政府委員(鬼丸勝之君) 一件当たりの測量の請負金額は、大体百万円から一千万円程度でございます。
○田中一君 将来建築士事務所の手数料は、値上げをしようという考えに立っていますか、立っていませんか。
○政府委員(鬼丸勝之君) 住宅局長に最近この問題で聞いたことがございませんから、何とも申し上げかねますが、まずまあ値上げはせずにやっていけると思っております。
○田中一君 ではこの登録手数料並びに更新手数料は高過ぎます。建設大臣、政令でもって大体登録手数料を三千円、それから更新手数料、三千円というように考えているといいますが、これは高過ぎます。他の登録と比べてみますと高過ぎる。従って、こういう金を国土地理院がもらったところが、これは国庫に入っちゃうのですから——都道府県、地方に入るのじゃなくて、国庫に入るんだろう、これは。これはもっと安くしなさい。これは地方公共団体が行政上そういう財源がなければならないというのなら考えてもいいけれども、これは国庫に入るんだ。これは一つ建設大臣考えて下さい。これは高過ぎますよ。百万円程度の請負をもらっている業者と、一千万円もらっている請負業者というものは——何百億もやっている者もいるのだ。どんなに少ないものでも百万や二百万のものじゃない。その請負業者と建設業者と比較してみますと高過ぎます。登録手数料を二千円、更新手数料が千五百円ぐらいが適当だ、国庫に入るんですから。だめですよ。地方自治団体に入るんなら、これは財源として見ていいけれども、地理院が受け取るんだから高過ぎます。考えて下さい。建設大臣、ほかのものと比較してみても高過ぎます。
○国務大臣(中村梅吉君) 一つ研究しておきます。
○田中一君 いや、だめだめ。これははっきりわかっているじゃないですか。建築事務所というものも、大体において百万や二百万の設計するのじゃないですよ。請負という場合、設計する場合でも、御承知のように、一つの事務所が、自分の収入が百万もなければやっていけないものなんですよ、建築事務所というものはね、収入が。それは二級や三級、ありますよ。二級の場合には安くなっています。これは今の建設業法と比較してとかいうことは理由にならぬです。それじゃ官房長、どういう根拠があって三千円と出したのか。これは地方公共団体に入るものならまだいいと思う。これはまるきり国庫に入るんです。国庫に入るものをやる必要ないですよ。 それから測量士の登録、免許料、それから測量士補の免許料は幾らになっていますか。
○説明員(奥田豊三君) 八百円と四百円、上は。
○田中一君 そのように安いのですよ。これはもう大体において賃金なんです。これは請負といいながら、もうけるところなんかありゃしないのですよ、これは。大体聞いてみると、日当は測量士でもって千四百円程度とっている。千四百円から二千百円ぐらい。こういう零細な日当をもらってやっている。こういう者にこうした負担をかけちゃいけませんよ。三千円なんてのは高過ぎますよ。更新手数料を、じゃ半分にしなさい、千五百円に。うんと言わなきゃ、このままで、もう君、つかえちゃうよ。
○政府委員(鬼丸勝之君) 三千円といたしましたのは、大体千二百ぐらいの業者の登録があるといたしまして、三千円としますと、その総額が、国土地理院におけるこの測量業者に対する直接監督に当たる者の人件費、それから事務費等を大体カバーできると、こういう積算でやっておりますと同時に、先ほど申し上げましたように、建設業者なり、まあ知事登録でございますが、各県業者の登録手数料等とのかね合いも考えまして、こちらの測量業者は、これは有効期間三年でございますから、まあそういう振り合いから言って、三千円は妥当な線ではないかと考えておるわけでございますが、お話のうち、更新の手数料につきましては、なるべく御趣旨に沿うように検討させていただきたいと思います。よろしくどうぞ。
○田中一君 僕の希望に沿うように、低めるための検討をする、こういうわけですか。
○政府委員(鬼丸勝之君) 更新の登録手数料につきましては、先生の御希望に沿い得るように、できるだけ一つ配慮いたします。
○田中一君 非常にいい答弁をしました。 で、大体日当はどんなものです。測量士、測量士補。大体でいいですよ。
○説明員(奥田豊三君) 測量士は千七百円から二千円程度、それから士補は千三百円程度。
○田中一君 そのほかに、これは旅費日額はどのくらいになっておりますか。それから機械とか消耗費とかというものを全部含めて……。
○説明員(奥田豊三君) 旅費は、士が大体二千円でございました。それから補が千五百円。それから測量の助手ですね、これが八百円程度。
○田中一君 こういう非常に大事な事業、仕事、職業を持ち、技術を持っている人たち、担当する人たち、この人たちは皆日陰にいるわけなんですよ。つまり、こういう大事な仕事をする者の賃金なんかというものは、せめて標準並みに上げなきゃならないのですよ。これは安過ぎますよ、実際言うと。学校を出たり何かして、非常に試験も受け資格をとって、日の目を見ない人たちなんです、この人たちはね。それで営々として大地と取っ組んで働いている人たち、それも何ら成果というものはないのです。建築の人々は建築という建物ができ上がるし、道路の人たちは道路ができ上がるという喜びはあるけれども、この人たちは全く中間的な、ある事業の過程的な仕事をしているに過ぎない。やはり相当部分賃金を上げてもいいと思う。その意味でどうなんですか、奥田さん。これは官房長がその辺くらいしか出しちゃいかぬというのですか。それともそういう規定があるのですか。はっきりと今度請負になると、非常に違ってくるのですが、それをどのくらいに考えて請負に出すつもりなんですか。
○説明員(奥田豊三君) 今の問題は決して官房長がそんなこと、おっしゃっているわけじゃございません。で、官房長が決してそんなことをおっしゃっておるわけじゃございません。それでこういったような測量法の改正や何かができますと、今、田中先生の御指摘になったような問題も逐次改善されてゆくのじゃないかと思います。で、地理院長としましても、適正な仕事をやられた者にはやはり適正な報酬がまた当然あろうと思います。で、今までこういったような業法がございませんでしたものですから、非常にそういったような点私どももいろいろ仕事をなされる機関に意見がありましたのですが、そういったようなことが、今度の業法ができますと逐次改善されてゆくようになるのじゃないか、かように考えております。
○田中一君 それはまあ入札方式をとらなきゃならぬと思うけれども、随意契約できる額はどんなものですか、今までやっておった……。
○説明員(奥田豊三君) 百万未満であります。
○田中一君 今までは、そうすると百万以上のものに対しては、どういう手続をとってやっておったのですか。やはり入札ですか。それとも部分的に百万、百万と切って注文を出していますか。
○説明員(奥田豊三君) 指名競争入札でやっております。
○田中一君 いや同じように指名競争入札でやっておった、こういう制度ができて請負業者になった場合、これはこの登録だけでいいのですか、建設業的な請負というものの登録は要らないのですか。
○政府委員(鬼丸勝之君) 建設業法の適用は受けませんので、建設業者としての登録は要りません。
○田中一君 請負業者の、相当公共測量とか基本測量をやっているような建設業者であって行なっているものがありますか、行なっているものないですか。
○説明員(奥田豊三君) 兼業はございます。
○田中一君 その場合には、兼業部分に対しては、その登録をしなければならぬことになりますか。
○政府委員(鬼丸勝之君) 兼業いたしております場合は、それぞれ測量法、建設業法の登録を受ける、こういうことになります。
○田中一君 まるで行政官庁が金もうけをやるような、細分化してしまって、少しでも収入を得ようということはよくない。国土調査法による予算は、どのくらいでしたかな、三十六年度は。法による事業です。三十六年度の予算幾らだったかな。
○政府委員(鬼丸勝之君) 三億六千万程度でございます。
○田中一君 一体これは、建設大臣に伺いますが、あなたの方は作業をする方の側の立場なんですが、経済企画庁がこの予算を持っていますけれども、大体において何千名というようなりっぱな測量士がおる、測量士補もいる、そうしていながら、たまたま特定地域に対する地積調査というものを三億六千万程度の補助金でものをやっている。補助金でしょう、補助額でしょう、三億六千万は。
○政府委員(鬼丸勝之君) 大半が補助金です。
○田中一君 この程度のものでやったのじゃ、いつになったら日本の国土の全貌というものがわかるかということになりますと、これは非常に不安があるのですよ。これは明らかにしなければならぬ、実際のところ。たしか四分の一補助だったと記憶しているが、三分の一かな。
○政府委員(鬼丸勝之君) 三分の二でございます。地方公共団体があとは負担をする。
○田中一君 三分の一……。市町村の場合は、どうなっておりますか。
○政府委員(鬼丸勝之君) 県と市が三分の一負担し合う。
○田中一君 この程度のものでは、こういうりっぱな技術家がおるにかかわらず使い切れませんよ。私は、もっと相当大幅に予算化して、日本の国土の全貌というものを明らかにしなければならぬと思うのですよ。これは建設大臣、国務大臣として、あなたに伺っておきますが、この程度のものでは、日本の国土全部、地積を全部調べるには千年くらいかかりますよ。そのときに、また地震もあるし、いろいろな災害もあるし、また変わってくる。戦後と戦前と、山の姿など変わったのですよ。むろん平地においては非常に大きな変化があるわけなんです。これは一つ、明年度の予算の編成時期にあたっては、相当勇気を持って予算をとっていただかなければならぬと思うのですが、その点はどうですか。
○国務大臣(中村梅吉君) 実際、これは何とか予算をふやして、もっと速力を早めなければいかぬと思っておりますが、私どもまだ、こういう点まで検討の機会がありませんでしたので、今後十分一つ検討したいと思います。
○田中一君 これは今、国土の地積調査をやる場合三分の一の、これは公共測量ですね、これは全部……。そうすると、それらが今まで民間でやっておった場合には、このやはり登録をしなければ、その連中が仕事ができなくなるということですか。
○政府委員(鬼丸勝之君) この法律の基本測量、公共測量以外の測量で、小さなもの以外は、全部登録を受けた業者でなければできないということになりますから、お尋ねの点は、やはり登録業者でなければできないというふうに考えます。
○田中一君 まあ大体、一つの前進であるからけっこうだと思うのですが、ただ学校では、今教育の方では、どことどこが測量という専門のものを持っておる学校がありますか。それから教育等は、別に地理院が何か考えておられるか、これはおそらくこういう専業者というものは減ってくるですよ、相当の保護というかしないというと。これはかつて院長等はきっと陸軍出身だと思うけれども、戦争という大目的のために、いろいろ調べたものはたくさんあると思う、今は平和の時代ですから、今後とも永久に続く平和であるはずです。そこからどういうものを、生産されるのは国土から生産される、その実態を明らかにしなければならない。そのためには非常に大事な仕事なんです。 ところが、おそらく今日の建設の関係の技能者と同じように相当な優遇をしなければ、いなくなってしまいますよ、若い者が山に入ったりなんかして人にも会わないで、雨の中でも何でも仕事しなければならぬというような、こういうりっぱな仕事を、人間にとって非常に崇高な仕事、事業ですよ、これは。そういうことをしようという者はなくなってしまいます。技能教育の面では、どっかにそういうものを教育しておる面はありますか。
○説明員(奥田豊三君) 測量だけを専門に扱っている学校はございません。建設省の中に建設研修所がございまして、そこで測量技術者を養成しております。
○田中一君 大臣一つその点は、この測量法ができて以来というもの、どのくらい受験者があって、どういう人が士補になり、あるいは測量士になってきておるか十分お調べになって、そして、これはあまり作りますと、今度は過当競争になりまして、またその人の生活をおびやかすということになりますから、実際にこういう技術家を養成するには、政治的にどういう方向に進んでいくか、そしてどのくらい人間が減っていくか、同時に、どれだけの者を専業者として教育していかなければならないかというところが、やはり大事な問題です。そういう点について、一つ建設大臣としても十分お調べになって、後継者をなくさないように、それらの国民に対して希望を持たせるように今後とも処していただきたい、こう考えますが、御見解どうですか。
○政府委員(鬼丸勝之君) 田中委員のお尋ねに対しまして一言申し上げますと、現在測量士は三万八千三百四十六名、測量士補が三万五千八百八十七名おります。最近の傾向を見ますと、測量士、測量士補合わせまして、毎年一万三千人前後の受験者がおりまして、だんだん合格率はむずかしくなっておりますが、最近は二千五百人程度合格をいたしております。その程度は毎年ふえてきておる、この二、三年の傾向でございますが。そこでお話のように、この人たちの処遇等も、十分もっと改善されて、それぞれ将来に希望をもって、仕事に精励するように地理院としても、今後この測量法の改正を機として、十分配慮して参るということを、しばしばわれわれとも相談しておりますが、なお一つ、これらの人たちの今後の問題につきましては、田中先生からもいろいろ御指導を受けたいと思っております。よろしくお願いいたします。
○田中一君 数が多いからといっても、これは専業者じゃないですよ。会社に入るには持っていないと損だから持って入る。で、専業者がなくなるということですよ。専業者の登録数は、大体千二百名程度であろうと言っておりますが、それでは、院長も言っているようになくなってしまいますよ。十分その点は一つ考慮して下さい。受験者が多い、有資格者が多いからと言っていたのでは、これはだめですよ。やはりこの測量業者になる者がなくてはならないと思う。そのうちだんだん機械等が発達して、新しい方法が発見されてくると思うから、そんな古い者が何万人いても、使いものにならなくなるだろうと思う。
○委員長(稲浦鹿藏君) ほかに御質疑ございませんか。——質疑は終了したものと認めて、これより本案の討論を行ないます。
○田上松衞君 きわめて簡潔に、民主社会党を代表して希望を付する意味において討論を行ないたいと思います。 測量法が制定された昭和二十四年以来、十二ヵ年を経過した今日におけるところの国民生活及び国民経済の様相の変化並びにこれに大きく影響を与えるところの公共事業等の伸展に伴なって必然的に生ずるところの測量業者の行なう測量実施面の役割の重要性にかんがみまして、測量業者に対して、その業務の規制及び改善等を通じて適切な措置を講じようとする意図の上から生れたところの本法案に対しては、その趣旨において、何ら反対をすべき理由を持ち合わせておりません。ただ杞憂することは、私、質疑の中でいろいろ指摘いたしました通り、この中には、なお幾多の不十分、不完全な条項等が存在することは事実でございます。 そこで、将来さらに、これに改定を加えられることの機会がありますならば、その際には、特段の御配慮をわずらわしたい。この一点だけ申し上げて、当面本法の施行については、その運用にあたって、監督指導等を適正に行なって、もって立法の趣旨、本来の目的を達成されるように格段の御留意をお願い申し上げまして、本案に対して賛成をいたします。
○委員長(稲浦鹿藏君) ほかに御発言ございませんか。ほかにないようでございますから、討論は終局したものと認め、これより測量法の一部を改正する法律案を問題に供して賛否を決定したいと思います。 測量法の一部を改正する法律案、全部を問題に供します。 本案を原案通り可決することに、賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(稲浦鹿藏君) 全会一致であります。よって、本案は全会一致をもって、可決することと決定いたしました。 なお、自後の手続等につきましては、委員長に御一任願います。 —————————————
○委員長(稲浦鹿藏君) 次に、田中君外四名の発議にかかる地盤沈下対策特別措置法案を議題といたします。 まず、発議者の方から、提案理由の説明を願います。
○田中一君 ただいま議題となりました地盤沈下対策特別措置法案につきまして、提案の理由及び内容の概略を御説明申し上げます。 近年、地盤の沈下による災害が各地に発生しており、まことに憂慮すべき事態にあります。 大阪及び尼崎地方においては、ジエーン台風による災害を契機として、地盤の沈下に対処するため建設された防潮堤その他の施設が、その後の地盤の沈下により、著しくその機能の低下を来たし、再び高潮の恐怖にさらされているのであります。東京の江東地区についても、同様の実情にあります。また新潟市においては、可燃性天然ガス事業の発展に伴ない、最近数年間に一メートル数十センチの沈下が記録され、港湾施設等の一部が、すでに水中に没しているのでありまして、これらの地域の地方住民は、日夜不安におののいているのであります。 これがため、国、地方公共団体等は、河川、海岸、港湾等の公共施設につき、地盤の沈下による災害の対策事業を急速に進め、その必要事業量は増加の一途をたどりつつあるのでありますが、関係地方公共団体等の財政がきわめて窮迫している現状からすれば、地盤沈下対策として不可欠の事業すらも、一部放棄のやむなき事態を招来するものと思われます。そしてその対策が遷延されるならば、一旦、暴風、高潮の災害が発生したときに、その被害は甚大なものとなるであろうことは、容易に想像されるところでありまして、ここに地盤の沈下による災害に関する対策事業に要する経費についての国の負担割合につき特別の定めを設けることが必要となるのであります。また地盤の沈下の原因である地下水の採取につき、国がその規制を行なうことができることとする等の措置を講ずることにより、地盤の沈下による災害に関し、総合的な解決をはかるべきであると考え、今回、この法案を提案するに至った次第であります。以下、この法案の内容につきまして、その概略を御説明申し上げます。 この法案の骨子は、次の三つの点より成り立っております。 すなわちその第一は、地盤の沈下に関する調査を行ない、その結果に基づいて地盤沈下対策地域を指定することであります。 第二は、地盤の沈下による災害を防止するため、地盤の沈下の原因となっている地下水の採取について規制を行なうと同時に、地盤の沈下を生じさせるような施設の代替施設の設置等につき必要な資金の確保その他の援助に努めることであります。 第三は、地盤沈下対策事業に要する経費についての国の負担割合につき特別の定めを設けたことであります。 まず、ただいま申し上げました第一の点であります地盤の沈下に関する調査及び地盤沈下対策地域の指定について申し上げます。 調査に関しては、まず、内閣総理大臣は、関係行政機関の長及び地盤沈下対策審議会の意見を聞いて、地盤の沈下に関する調査の基本計画を作成し、これに基づいて行政機関が調査を実施し、内閣総理大臣がその結果を取りまとめて関係行政機関の長及び関係都道府県の知事に通知しなければならないことといたしました。 次に、地域指定につきましては、内閣総理大臣が、右に述べました調査の結果、この法律の目的を達成するため必要があると認めるときは、関係都道府県の知事及び地盤沈下対策審議会の意見を聞いて、地盤の沈下による災害を防除するために必要な地下水の採取の規制または地盤沈下対策事業が行なわれる区域を地盤沈下対策地域として指定することができることといたしました。 さきに申し上げました第二の点のうち、地下水の採取についての規制につきましては、通商産業大臣及び建設大臣が、地盤の沈下による災害を防止するために必要があるときは、それぞれ、地盤の沈下を促進し、または促進するおそれのある工業用地下水もしくはガス溶解水または冷房用地下水の採取で地盤沈下対策地域内で行なわれるものについて、期間を定めてその停止もしくは制限を命じ、またはその禁止を命ずることができることとするとともに、内閣総理大臣は、地盤の沈下による災害を防止するために、特に必要があると認めるときは、地盤沈下対策審議会の意見を聞いて、通商産業大臣または建設大臣に対し、それぞれ、これらの措置をとるべきことを要求することができることとしたのであります。 次に、さきに申し上げました第二の点のうち、代替施設の設置等についての助成措置に関しましては、地盤沈下対策地域における地下水の採取によって生ずる地盤の沈下を防止するために必要があるときは、国は、工業用水道の布設、可燃性天然ガスの探鉱、ガス溶解水の採取のための設備の変更もしくは他の施設の設置または冷房の設備の改造について、必要な資金の確保その他の援助に努めなければならないことといたしたのであります。 さらに、さきに述べました第三の点でありますが、まず地盤沈下対策事業は、その事業の範囲を河川、海岸、港湾、漁港・下水道及び農業用施設とし、これらの公共施設の主務大臣が、関係都道府県の知事及び地盤沈下対策審議会の意見を聞いて作成した案により、閣議の決定を経た地盤沈下対策事業計画に基づいて、国、地方公共団体、港務局、これらの機関及び土地改良区が実施するものでありまして、この事業に要する経費についての国の負担割合について特別の定めをするとともに、他の法律の規定による国の負担割合の特例との関係を明らかにすることといたしました。すなわち、地盤沈下対策事業に要する経費については、国の負担割合が三分の二以上で政令で定める一定の割合を下らないように措置することとするとともに、他の法律の規定により、この事業につき特別の国の負担割合を定める場合においては、右に述べました措置により定められた国の負担割合を基礎として、特別の国の負担割合を定めることとしたのであります。 次に、地盤沈下対策事業の施行者は、地盤の沈下の原因となった事業を営み、または営んだ者に対し、地盤沈下対策事業に要する経費の一部を負担させる、いわゆる原因者負担の制度を設けることとしたのであります。 以上のほか、総理府に地盤沈下対策審議会を設けることとするとともに、地盤沈下対策事業に要する経費のための地方債について、国が利子補給を行なうこととする等の措置を講じております。以上、この法案を提案いたしました理由及び内容の概略を御説明申し上げたのでありますが、何とぞ、慎重御審議の上、すみやかに御可決下さるようお願い申し上げます。
○委員長(稲浦鹿藏君) 本案についての本日の審査は、この程度にとどめたいと存じます。 一時半まで休憩いたしまして、午後は、公共用地の取得に関する特別措置法案の逐条説明を聴取することにいたしますから、御出席願います。午後零時十六分休憩 —————・————— 午後一時五十二分開会
○委員長(稲浦鹿藏君) 休憩前に続き、会議を再開いたします。 公共用地の取得に関する特別措置法案を議題といたします。 本日は、まず逐条説明を聴取いたします。
○政府委員(関盛吉雄君) ただいま議題となりました公共用地の取得に関する特別措置法案につきまして、逐条説明を申し上げます。 第一条は、この法律の目的を定めたものでございます。公共用地の取得に関する特別措置として土地収用法の特例その他所要の事項を規定することによりまして、公共の利害に特に重大な関係があり、かつ、緊急に施行することを要する事業を円滑に遂行できるようにするとともに、あわせてこれらの事業に必要な土地等の取得に伴のう損失の適正な補償を確保することを目的としております。 第二条は、この法律に規定する特別措置の適用を受ける事業について定めたものでありまして、現行法で土地等を収用または使用することができることとされている事業のうち、特に緊急かつ重要なものを本条の各号に限定して列挙し、さらに、これらのうちから個々の事業について具体的に建設大臣が認定いたしましたものについてのみ特別措置の適用を受けることといたしており、この法律におきましては、便宜上、これらの適用事業を「特定公共事業」と称しております。 第一号には、現在公共投資において、もっとも重点を置かれております道路法による道路のうち、特に重要性の高いものを掲げております。 第二号は、目下その建設が急がれております東海道新幹線その他日本国有鉄道の主要な幹線を取り上げたものであります。 第三号は、国際空港に限って掲げたものであります。 第四号は、大都市における交通の混雑がすでに飽和状態に達している現状にかんがみ、その緩和を目的とする主要な道路、鉄道等の交通施設を取り上げたものであります。 第五号では、大都市の区域内における電話に対する著しい需給の逼迫を緩和するための重要施設及び全国主要地を結ぶ通信網整備のため必要な主要施設について規定しております。 第六号では、国土保全のためその影響するところの大きい治水施設と、上水、工業用水、灌漑用水等の不足を緊急に緩和するための大規模な利水施設を取り上げております。 第七号は、今後ますます激増することが予想される電力需用を充足させるために必要な発送変電施設で主要なものを掲げたのであります。 第八号は、以上の各事業を施行するにあたりまして、欠くことのできない工事用施設等を規定したものであります。 第三条は、第一項におきまして、特定公共事業の認定を受けようとする起業者に、その事業について地元住民等の協力を得るために、これらの者に対して、事前にPRを行なうべき義務を課したものでございます。また第二項では、この事業の用地取得について、関係地方公共団体の長の協力義務を規定しております。 第四条は、特定公共事業の認定の申請について規定したものでありまして、現行土地収用法による事業の認定の申請の場合とほぼ同様でありますが、新たに、前条の規定によって行なったPR措置の経過説明書を添付させることとしております。また、添付書類のうち行政機関等の意見書の添付につきましては、現行土地収用法において、相当な期間を経過しても得られなかったときに免責しておりますのを、三週間を経過しても得られなかったときに免責するものといたしまして、期限を明確にしております。 第五条におきましては、特定公共事業の認定を申請する場合の手数料について規定いたしております。 第六条におきましては、特定公共事業認定申請書の欠陥の補正及び却下につきまして、現行土地収用法とほぼ同様の規定を置いております。 第七条は、特定公共事業の認定の要件についての規定でございますが、現行土地収用法による事業認定の要件よりも、その認定の要件が加重されておりまして、単なる公益性の判断にとどまらず、その事業が公共性の高いものであり、かつ緊急性を有するものであるかどうかを判断することとしております。また、建設大臣が認定するにあたりましては、慎重を期するため、新たに建設省に置くことといたしました公共用地審議会の議を経なければならないことといたしております。 第八条は、特定公共事業の認定の手続につきまして、土地収用法の規定を準用したものであります。 第九条は、市町村長が行なうべきものとされております特定公共事業の認定申請書の縦覧等の手続を怠ったときには、都道府県知事がかわってその手続を行なうことができる旨を定めたものであります。 第十条は、建設大臣が特定公共事業の認定をした後の手続及び効力の発生につきまして規定しております。 第十一条は、建設大臣が特定公共事業の認定を拒否したときには、起業者に通知する旨を規定したものであります。 第十二条は、特定公共事業の認定と土地収用法による事業の認定との関係を規定したものでありまして、第一項におきましては、特定公共事業の認定があったときは、土地収用法による事業の認定があったものとみなして、あらためて土地収用法による事業の認定は要しないこととしております。また、第二項におきましては、土地収用法による事業の認定が効力を失ったときには、特定公共事業の認定も効力を失うこととしております。第十三条は、現行土地収用法におきまして、事業の認定の告示があった日から三年以内に土地細目の公告の申請をしなかったときには、事業の認定が失効する旨を定めておりますが、特定公共事業につきましては、緊急に施行する必要があることにかんがみ、この有効期間を一年に短縮したものであります。 第十四条は、現行土地収用法におきまして、あっせん継続中の場合には、一定期間土地細目の公告の申請ができない建前となっているのでありますが、特定公共事業につきましては、事業の認定の有効期限が迫ってきたときには、あっせん継続中であっても、土地細目の公告の申請ができることを定めたものであります。 第十五条におきましては、特定公共事業にかかる土地調書または物件調書の作成のための立ち入りが拒まれ、または妨げられた場合の起業者の免責について規定しております。 第十六条は、現行土地収用法におきまして、土地細目の公告があった日から一年以内に裁決の申請をしなかったときは、土地細目の公告が失効する旨を定めておりますが、特定公共事業につきましては、緊急に施行する必要があることにかんがみ、この有効期間を六ヵ月に短縮したものであります。 第十七条は、第十五条の規定により免責された場合におきまして、裁決申請書の記載事項につきましても、同様の免責規定を置いたものであります。 第十八条は、市町村長が行なうべきものとされております特定公共事業にかかる裁決申請書の縦覧等の手続を怠ったときには、都道府県知事がかわってその手続を行なうことができる旨を定めたものであります。 第十九条は、特定公共事業にかかる裁決を却下する場合の土地収用法の読みかえ規定であります。 第二十条及び第二十一条におきましては、緊急裁決について規定しております。すなわち、第二十条は、特定公共事業にかかる収用または使用の裁決が遅延することによりまして、事業の施行に支障を及ぼすことのないよう、そのおそれがあるときには、損失の補償に関する事項でまだ審理を尽くしていないものがある場合であっても、緊急裁決をすることができる旨を規定したものであります。 また、第二十一条におきましては、緊急裁決をいたします場合には、損失の補償をすべきものと認められる限りは、審理を尽くしていないものについても、概算見積りによる仮補償金を定めなければならない旨を規定しております。 第二十二条におきましては、緊急裁決にかかる土地にある物件につきまして、その所有者側から物件の収用の請求を認めることといたしております。 第二十三条は、緊急裁決にかかる土地に居住している者が移転するに際して、仮住居を必要とするときには、収用委員会に対して仮住居の提供の要求を認める制度を規定したものであります。 第二十四条は、前二条に規定いたしました物件の収用の請求及び仮住居の提供を要求をする期限等を定めたものであります。 第二十五条におきましては、被補償者の権利の保護に万全を期するため、緊急裁決をするときには、あらかじめ、収用後または使用後においても、補償金額を適正に算定できるように必要な調査をすることを収用委員会に義務づけております。第二十六条は、緊急裁決をしようとする場合におきまして、起業者の損失補償の義務の履行を確保するため、収用委員会が必要と認めるときには、起業者に担保を提供する義務を課することとした規定であります。 第二十七条は、収用または使用の効果の発生等につきましては、緊急裁決において定められた仮補償金が、現行土地収用法による裁決にかかる補償金と同様の性質を持つものとみなした規定であります。 第二十八条は、第二十六条に規定する担保の供託方法について規定しております。 第二十九条は、第二十三条に規定する仮住居の提供に関し所要の事項を定めたものであります。第三十条におきましては、補償の金額等を確定させる補償裁決を遅滞なく行なうべきこと及びその効果について規定しております。 第二十一条は、残地収用または使用にかわる収用の場合における補償額算定の時期を定めたものであります。 第三十二条は、担保物権の目的となっていた土地等に対する補償として仮補償金を受けている場合に、被補償者が補償金にかえて現物給付の要求をするときは、抵当権者等の同意を要する旨を規定したものであります。 第三十三条は、補償裁決で定められた補償金額と緊急裁決で定められた仮補償金の額とに差額があるとき等におきましては、利息を付して清算すべき旨を規定しております。 第二十四条では、補償裁決におきましては、清算金等の額及び補償裁決で定められた事項の履行期限をあわせて定めるべき旨を規定し、また起業者の義務の履行遅滞の場合の過怠金を定めることができる旨を規定しております。 第三十五条は、担保物権の目的物が収用され、または使用された場合には、清算金に対しても物上代位を認める旨を定めたものであります。 第三十六条は、補償裁決で定められた現物給付と被補償者が支払うべき清算金及び利息の支払との間に、同時履行の抗弁を認めたものであります。 第三十七条は、補償裁決に対して訴えの提起がないときにおきましては、その裁決を債務名義といたしまして、清算金等に関して強制執行ができることとした規定であります。 第三十八条におきましては、収用委員が、特定公共事業にかかる被補償者の要求に基づき、建物または建物の賃借権をもって損失を補償すべき旨の裁決ができる制度を創設しております 第三十九条では、すでに土地収用法による事業の認定を受けている事業または都市計画事業について、特定公共事業の認定を受けようとする場合の手続または特定公共事業認定を受けた場合における事業認定等の有効期間等につきましての特例を設けております。 第四十条におきましては、都市計画事業であって、特定公共事業となったものについての収用裁決につきまして、都市計画法の特例を設け、裁決事項のすべてを収用委員会の裁決により定めるものといたしております。 第四十一条では、特定公共事業につきましては、緊急裁決の制度を設けたことにかんがみまして、現行土地収用法の緊急使用の規定を適用しないこととしております。 第四十二条におきましては、物件の逆収用の請求にかかる裁決に関して訴願することができるものとし、また、緊急裁決において仮補償金その他未確定とされた事項については、まだ収用委員会の審理が継続しておりますので、損失の補償に関する訴えを提起することができない旨を規定しております。 第四十三条及び第四十四条は、この法律またはこの法律に基づく命令の規定による期間の計算及び通知の方法並びに手続の承継等につきまして、土地収用法の該当規定を準用することといたしております。 第四十五条は、この法律の諸規定が土地のみならず、借地権等の権利、建物等の物件あるいは土石砂れきの収用または使用につきましても準用されることを定めたものであります。 第四十六条は、特定公共事業に必要な土地等を提供する者から現物給付の要求があり、かつ、その要求が妥当であるときには、事業施行者にその要求の実現の努力義務を課した規定であります。第四十七条は、いわゆる生活再建対策について、所要の事項を定めたものでございます。 すなわち、特定公共事業に関する限り、土地等の提供によって生活の基礎を失うこととなる者は、土地もしくは建物の取得、職業の紹介、指導等またはやむを得ず環境不良の土地に転居した場合の環境整備に関する措置のあっせんを都道府県知事に申し出ることができるものとしております。また、都道府県知事は、その申し出が妥当であるときには、関係者と協議の上、生活再建計画を作成するものとし、事業施行者には、これに基づく現物給付等の実施義務を、また、国及び地方公共団体には、その計画の実施努力義務を、それぞれ課することといたしております。 第四十八条及び第四十九条は、先にも申し上げました公共用地審議会につきまして、所要の事項を定めたものでございまして、その任務の重要性にかんがみ委員の任命方法には特に留意し、内閣の承認を得ることといたしております。 第五十条は、この法律の実施に関する必要事項を政令に委任する規定であります。 附則の第一項は、この法律の施行期日に関する規定であります。 第二項では、公共用地審議会の設置に関連して建設省設置法の一部を改正し、特に本年度中に限り、同審議会において公共用地の取得に伴なう損失の補償の基準その他公共用地取得制度に関する重要事項の調査審議等ができるように規定しております。 以上、公共用地の取得に関する特別措置法案につきまして、条を追って御説明申し上げた次第であります。
○委員長(稲浦鹿藏君) 皆さんに申し上げます。資料等御要求の向きがありましたら、この際、御要求願います。
○田中一君 書面で委員長までお出しいたします。
○委員長(稲浦鹿藏君) ほかに御発言がなければ、本日は、この程度にて散会いたします。 午後二時十六分散会 —————・—————