建設委員会 第24号
- 発言数
- 194 件
- 登壇者
- 12 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1961/04/27
会議録
○委員長(稲浦鹿藏君) ただいまから建設委員会を開会いたします。 建設業法の一部を改正する法律案を議題といたします。本日、初めに参考人の方から御意見を伺いたいと存じます。参考人の方におかれましては、日ごろ御多忙中のところ特に御出席をいただきましてまことにありがとうございます。厚く御礼申し上げます。それでは参考人の方から順次御意見を聞かせていただきたいと思いますが、時間の関係上、一人十五分程度にして、本一部改正についてそれぞれのお立場から御自由にお述べ願いたいと存じます。 まず、大林芳郎参考人に御意見を承ります。
○参考人(大林芳郎君) 大林芳郎でございます。私はただいま全国建設業協会の会長をいたしておりまするので、本日は全国建設業協会を代表いたしまして意見を申し述べたいと存じます。 今回の建設業法の一部を改正する法律案には、私といたしましては、賛成の意見を申し述べるものでございます。最近数年の間に建設工事の量が非常にふえてきておりますることは皆さん御承知の通りでございます。しかも量ばかりでなく、工事の規模が大きくなり、またその内容も、技術的により高度のものがふえてきておるのでございます。一般産業界におきましても、その技術水準が技術革新への方向に沿って非常に高いものへと成長発展しつつありますとき、建設工業におきましても今後ますます技術的に大きな進歩発展が期待されておるところでございます。また、私ども建設業者も、これにこたえるべく、私どもの仕事を通じて企業の合理化をはかり、公共の福祉の増進に寄与するべく常に努力を、いたしておるところでございます。 建設業法は、建設業を営む者の登録の実施その他によりまして、建設工事の適正な施工を確保しますとともに、建設業の健全な発達に資することを目的として作られておるものでございますが、これが制定施行以来、幾たびかにわたりまして改正されておりまするが、なおかつ現行の登録制度を含む建設業法は、最近の増大する工事量とこれに対応する建設業者の施工体制、特に建設業の近代化、合理化ということを考えまするとき、その内容におきまして改善されるべきものが少なくないと思われまするので、私ども全国建設業協会におきましては、昭和二十八年以来傘下全国の業者の意見をまとめまして、数回にわたりまして建設大臣にその改善案を提出いたしまして、その一部改正方を要望して参ってきたのでございます。 今回の法律案を拝見いたしますると、登録制度の改正を初めとしまして、数点にわたりまして改正が企図されておりまして、おおむね私どもの要望に沿ったものと思われまするので、今回の改正案には賛成を申し上げるものでございます。 以下、内容につきまして、要点ごとに私の意見と若干の希望を申し上げたいと存じます。 第一の登録の改正についてでございますが、建設工事の定義を、従来は「土木建築に関する工事で別表に掲げるもの」といろことになっておりましたのを、別表各号に掲げる工事の種類のみにとどまらず、別表各号に掲げる工事を組み合わせて、土木一式または建築一式に関する工事を総合的に行なうものを工事の種類としてあげることにしたこと、また従来の「職別」という名義を「専門」という言葉に改めましたことは、いずれも実情にかんがみまして適当と存じます。 登録申請者は、従来は単に広く建設工事に関する実務の経験を有する技術者一名を常置すればよいことになっておりましたのを、「主として請け負う建設工事の種類ごとに、」その建設工事に関する実務経験を有する技術者を一名常置していなければならないものとすることに改めましたことは、従来の規定がその資格要件があまりにも軽微かつ画一的に過ぎるうらみがありました点より見まして、工事の適正な施工を確保するという目的に沿うものとしまして適当であると存じます。 「主として請け負う工事の全部又は一部が土木一式工事又は建築一式工事である建設業者」で、土木一式または建築一式工事に関し指導監督的な実務経験、または業務管理の責任者としての経験を持つ者を、さきの要件を満たす技術者のほかに一名常置する者は、「登録簿に総合工事業者の登録を受けることにより、総合工事業者と称することができる。」ものとし、総合登録を受けた建設業者以外の業者は、「主として請け負う建設工事の種類を明らかにした文字を冠する専門工事業者と称することができる。」ものとしましたことにつきましては、近時次第に高度の技術の発展と近代化の促進を要求せられつつありまする建設業界の実情に沿うものでありまして、ひいては建設業の健全な発達を促すものであると思いまするので、この点につきましても適当であると存じます。 第二に、建設業者の能力審査の法制化の問題点でございますが、「建設大臣又は都道府県知事」が「公共性のある施設又は工作物に関する建設工事で建設省令で定めるものの入札に参加しようとする」業者の申し出があったときは、建設大臣が中央建設業審議会の意見を聞いて定める基準によって、その「経営規模その他経営に関する客観的事項の審査を行なうことができる。」ものとすること、この規定は、従来中央審議会の勧告によりまして、実質的には実施されておるものでございます。入札制度合理化の一方策として、必要なのでありますことは、業者として了解するところでございまするが、審査の基準の決定につきましては、業者の経営内容、能力が、的確に表わされるものでなければならないという意味から、きわめて慎重に扱われるべきものであると思いまするし、また審査の手続につきましても、きわめて公正な方法により行なわれなければならないものと思うのでございます。従いまして、これが法制化されました暁には、本案にもございまする通り、審査の項目及び基準の決定にあたりましては、中央建設業審議会におきまして、十分関係者の意見を徴していただきたいと存じます。 第三に、建設業者団体の法制化の点でございます。私ども業者は、地方におきまして、あるいは中央におきまして、業者が自発的に相集まりまして、建設業に関する調査研究、指導を行なうことによりまして、建設工事の適正な施工を確保するとともに、建設業の健全な発達をはかることを目的といたしました事業を行なう同業団体を作っておるのでございますが、業界の健全な発展は、これらの団体の活動によるところが大でございます。しかも、これらの団体の活動は、参加会員業者の自主的な協力によって行なっておるものであります。建設業界の現状及び将来を考えまするとき、建設業者の地位の向上、企業の発展のために、業者団体がなさねばならないことは非常に多いのでございます。またその責任はきわめて大なるものがあるのでございます。これらの団体が健全に発展いたしますることは、とりもなおさず業者の発展でもあるのでございます。現状ではその団体の基礎がすでに十分固まったものも少なくないのでございまするが、中にはいまだ十分と言い切れないものも見受けるのでございます。建設工事量が増大し、建設業の近代化が要請せられつつある今日、私は建設工事に関係する官民関係者が相協力することは、建設工事の適正な施工を確保するためにも、必要なことであると信ずるものでございます。このような意味からいたしますれば、建設業者の団体が、建設大臣または知事に届出をすることによりまして、業者団体の実態及び活動状況が明らかになるなれば、一そう関係官公庁と業界との協力が促されることになり、ひいては建設業の健全な発達にも役立つものと考えられるのでございます。建設省及び都道府県は、業者団体の届出が実施されることによりまして、いたずらに監督指導という観念にとらわれず、建設業者のよき助言者という考え方で、この規定を運用されることを望むものでございます。 第四に、中央建設業審議会に専門委員を置くことができるものとする点でございますが、最近建設工事の量は増大いたしまして、技術は高度のものを要求されるようになっております。ますます建設業の内容は、複雑多岐にわたるものとなってきております。従いまして、建設業の諸般の問題を審議する中央建設業審議会の運営の必要上、専門委員を設置することは、時宜に適したものであると存じます。 第五に、業者及び業者団体に対し、大臣または知事の行なう指導、助言及び勧告の法制化の点でありますが、大臣または知事が業者及び団体に対し、建設工事の適正な施工を確保し、または建設業の健全な発達をはかるため、必要な指導、助言及び勧告を行なうことは、適当なことであると存じます。 以上、改正案のおもなる項目につきまして、私の意見を申し述べたのでございまするが、冒頭に申し上げました通り、業法の一部を改正することにつき、今回提案せられております内容は、多年私ども全国建設業協会が要望して参りましたことに、おおむね沿うものであると思いまするので、今回の改正には賛成を申し上げる次第でございます。 今回の改正案が幸い可決されました暁には、その実施にあたりましては、政府はこれが実施のために必要な予算を十分とっていただきまして、業界より信頼されるこれが運用をはかっていただくことを、この機会にお願いを申し上げまして、私の発言を終わる次第でございます。
○委員長(稲浦鹿藏君) ありがとうございました。 次に、大畠参考人にお願いします。
○参考人(大畠茂君) 大畠茂でございます。私は資本金二千万円、年間工事量五億程度の中小業者でございます。 ただいま大林さんから、逐条お話がありました、業者の登録要件、総合工事業者及び専門工事業者、それから以下にわたりまして、建設工事業者の経営に関する事項の審査の件並びに建設業者団体に関する件等、けっこうだと思います。特に二番のこの総合工事業者及び専門工事業者、これは前々からまことに不自然ではないかと、こう思っておりましたところが、今回はっきりと専門工事業者及び総合工事業者という名称になったということは、よろしいことだと思っております。 そのほか、簡単でございますが、大林さんのおっしゃられたことと何らかわりがございませんので、これで終わらしていただきます。
○委員長(稲浦鹿藏君) ありがとうございました。 続いて、唐澤参考人にお願いします。
○参考人(唐澤平治君) 唐澤です。私は建設産業に働いております建設労働者、職員の立場から、今回の建設業法一部改正についての意見を申し述べたいと思います。 順を追って申し上げたいと思いますが、最初に第二章の登録の中の第五条について、このように考えているわけです。建設業法では、第五条で、一昨年までは少なくとも「建設工事に関し、法律又は命令による免許又は技術若しくは技能の認定を受けた者」、こういう規定をしておったわけですが、これがたしか昨年だと思いますけれども、「法律又は命令による免許又は技術若しくは技能の認定で建設工事に関するもののうち建設大臣が指定したものを受けた者」というように改定をし、さらに今回その辺を一括しまして、「建設大臣が前各号の一に掲げる者と同等以上の知識及び技術又は技能を有するものと認定した者」というふうに、この二、三年来再三にわたる改定が行なわれているわけであります。この点は、一つは私は建設省の技術、技能に対する対策について、はなはだ欠けている事実を、証明しているのではないかと考えているわけです。御承知のように、労働省では、職業訓練法を実施し、通産省では電気工事士法などを実施しているわけでありまして、建設関係でも労働省、通産省などで、かなり技術、技能の問題を取り上げられてきているわけでありますが、そういう状況の中で、建設省は非常に重要な技術、技能対策について、ほとんど手が打たれていなかった。従ってこの第五条の中でも、当初は建設大臣の指定でありますとか、認定ということを考えておりませんでしたけれども、そういう他省に先を越されたという状況の中で、あわてて建設省が、どろなわ的に、建設省としての権威を高めるための対策として、打ち出されたような気がするわけです。この辺にわれわれとしては資格要件の締めつけを行ないまして、零細業者なりあるいは使用人であるこれらの技術者にとって、従来よりは条件がきびしくなるというそういう事態を生じさしているのではないか、こんなふうに考えたわけであります。 次に第二章の二、総合工事業者及び専門工事業者の点についてですが、私は総合と専門に分けた意味、こういう必要性というものについてはなはだ不明確なような気がいたします。しかも逐条説明では、こういうふうに分けるけれども決してこれは営業制限を伴うものではない、こういうことを言っておりますし、またこれをやることによって「建設業に関する一般の取引の安全とそれぞれの分野における施工体制の向上を期待している」、こういうふうに言っておるわけですが、むしろこういうふうな分け方をすることによって中小零細業者に対しては、むしろ結果として営業制限ということが出てくるのではないか、こういうふうに考えるわけです。従ってむしろこういう分け方は、改正の目的に言っております中小業者の一そうの発展ということよりは、むしろ大業者にとってまさに取引の安全の確保であり、一そうの発展であるというところにねらいがあるのではないか、このように考えましてこういう分け方については賛成をしかねるわけです。なお私どもの組合の中には、いわゆる棟梁ともいわれ、一人親方ともいわれる大工職の仲間たちがいるわけですが、これは当然その仕事の内容からいきまして建築一式工事を行ないます。従って正しい意味での総合業者だと考えているわけですが、ここでは専門と総合とを区分けをする場合に、技術者の数できめているわけです。いわゆる大工、棟梁の場合にだれしもいい業者になりたいし、大きな業者になりたいという希望を持っているわけですが、こういう分け方でむしろ差別を受ける、そのこと自体に非常に問題がある、冒頭に触れましたように、やはりこれによる営業制限というものを招来するという事実を特に強調しておきたいと考えておるわけです。 次に第四章の二の建設業者の経営に関する事項の審査についてですが、これは名の通った大業者にとっては問題ないと思いますけれども、特に中小零細業者にとっては業者の格づけが行なわれるという点について、まさに命運をかけた大きな問題だと、こういうふうに考えます。従ってここでいいます「経営規模その他経営に関する客観的事項の審査」を、文字通りどのように客観的に行なうのか非常に慎重を要する問題でありまして、私どもとしてはここに規定しているだけでは十分理解ができませんけれども、ぜひこれらの点については中小零細業者の立場に立ったきわめて客観的な審査等について、もっともっと掘り下げた討議と決定が行なわれるべきである、このように考えているわけです。 第四章の三の建設業者団体について申し上げたいと思いますが、私は今回の改正で一番重要なねらいを持った改正点は、実はこの第四章の三、建設業者団体の規定にあるのではないかと考えているわけです。そのねらいとするところは、非常に深く大きいものがあるように思います。一つは最近他産業及び財閥資本の建設業界への進出は大へん目ざましいものがあるわけでありますが、これは勢い建設産業の前近代的な諸要素を近代的な方向へ変えていくという方向へ向かっていくわけでありますが、こうした他産業及び財閥資本の進出に対する既存業界の防衛対策というふうなものがこの第四章の三、建設業者団体の諸規定の中にねらいとして含まれているのではないだろうか、このように考えられるわけです。また既存業界にとりまして中小零細業者は必ずしも既存業界に対して大きな魅力を持っているわけではないと思いますので、この規定を運営することによりまして団体としての権威を一そう高めまして、中小零細業者に対するてこ入れと影響力を強めるという点に大きなねらいがあるのではないだろうか、このように考えるわけです。また職別業者の再編成を行ないまして、既存職別団体の統制力や影響力を——特に職別団体に対して零細業者はあまり大きな期待や関心を持っておりませんけれども、それらに対する影響力を大いに強化しよう、この辺のねらいもあるのではないだろうか、このように考えるわけであります。また特にそうした業界と建設省、県当局との関連にまた一そうのねらいがあるように思いますが、それはやはり届出、報告、指示、こうしたことによります建設省及び県当局の官僚統制の強化が一そう強まるのではないか。今までも関係者から建設省の監督、取り締まりの点についていろいろと意見のあるところですが、今回のこの規定によってさらに建設省当局の監督、取り締まりの動きというものが強まるという結果を招来するのではないか、この点を大へん懸念をしているわけであります。さらにまたこういう業者団体に対して届出をさせ、報告を受け、指導をする、指示をする、そういう状態の中で、全体として建設産業の再編成あるいは系列化というものも招来してくるのではないか。また漸次組織化されようとしております建設労働者の組織化に対する対策なども、これらを通じて強化されるのではないか、というふうなことを考えているわけであります。 そこで私は、とにかく今回の改正の目的の中で、特に中小建設業者の一そう健全な発達をはかるという点を中心にしておりますけれども、私はこの改正で果して中小建設業者の一そう健全な発達ができるかどうか、こういう点については非常に大きな疑問を持っているわけであります。今中小零細の業者が一番困っている問題、頭をかかえている問題は、むしろこういうことの改正によって生まれてくるいろいろな動きよりは、むしろ機械化、機動化の問題、あるいは金融、税制上の問題、あるいは技能者不足の問題、あるいは工事単価の是正の問題、さらに労働者に対する待遇等の問題、そうしてまたごく零細な業者なり一人親方にとっては登録基準現行五十万円が今もって据え置かれている、そういう事実などに対してこれらが一刻も早く何らかの形で解決をされる、この点に大きな期待を持っているのではないかと思うわけです。大手業者を中心にしましてはかつてない建設ブームでありますが、その中で中小零細業者は経営不振なり倒産というものが目立ってきております。いわゆる建設ブーム中の悲劇ともいわれ、豊作貧乏ともいわれているわけでして、その原因などについて、もっと建設省としては考究していくべきではないだろうか、こういう点を痛感をする次第です。 さらに、私ども労働組合の立場に立ちますと、今非常に建設ブームで騒がれておりますけれども、その中でかつてない労働者不足が伝えられております。その原因は、何といっても労働条件が他産業労働者に比べて圧倒的に悪いという事実、職場環境もきわめて劣悪だという事実、特にその中で労働災害などについては、この四月だけをとりましても大へん大きな災害が発生をしております。御承知のように四月から、今四月でありますけれども、北海道の佐藤、大成を中心にして生じました約三十四名の災害死傷者、また神奈川伊豆におきます西松組の十一名の死亡、長野の熊谷組における七名の死傷者、合計大きなところだけを選びましても五十二名という仲間たちが労働災害で死んでおります。こうした災害、あるいは低賃金の重要な要素になっております一般職種賃金の廃止、あるいは職業訓練の一そうの実施、こうしたものなどについて、もっともっと抜本的な対策が講じられないと、幾ら建設工事の適正な施工を確保する、中小建設業者の一そう健全な発達をはかる、こういうことをいわれましても、今触れました労働者の諸条件について、もっともっと検討をし、具体的な措置を講じない限り、建設産業はますます魅力のないものになり、年少労働者は一人として建設産業に身を投じない、こういう事実がだんだんと深刻化するのではないかということを痛感するわけです。従って私はこういう改正を行なうよりは、まず中小、特に零細企業者に対する抜本的な育成対策をはかるということが緊要であり、さらにまた建設産業に働く労働者に対する抜本的な労働保護立法化を早急に確立することが、この提案でいっております建設工事の適正な施工を確保し、中小建設業者の一そう健全な発達をはかる最大の問題ではなかろうか、このように考えているわけです。 従って今回の建設業法一部改正についての意見を結論的に申し上げれば、いろいろと改正点が出ておりますけれども、これらについては賛成をしがたい。むしろもっと抜本的に早急に取り上げるべき問題があるのではないか。それは、一つは中小、特に零細業者に対する、より愛情ある保護対策であり、そうしてまた建設産業の進展と発展にとって、最も必要欠くべからざる建設技能労働者に対する保護立法対策の確立にあるのではないか、このようなことを痛感している次第です。 以上をもちまして、私の意見発表にかえさしていただきます。
○委員長(稲浦鹿藏君) ありがとうございました。 次に、内山参考人にお願いいたします。
○参考人(内山尚三君) 法制大学法学部で、民法、特に契約法を講義し研究しております内山尚三でございます。私は学識経験者といたしまして、この改正法案に対して意見を述べたいと思います。 まず第一点の第二条に、「土木一式工事及び建築一式工事」という言葉が入りましたことは、建設工事の定義を明確化したという意味で、一歩前進であると考えます。建設業は、今まで述べられた参考人の御意見にもありましたように、非常に複雑でございまして対象がはっきりしない。そのために建設行政の指導よろしきを得ないという面がございますので、この点、建設工事、今まで現行法に大工工事、左官工事、土工工事というようなもの以外に、それらを組み合わせた総合的な建築一式工事、土木一式工事というものがあるという点をはっきりいたしましたことは、大企業、中小企業の対策を考える場合におきましても、対象がはっきりするという意味で、私は一つの進歩であると考えております。ただこれによりまして、いわゆる中小企業の問題がますますなおざりにされるのではないかということも考えられますが、私は建設業における中小企業の問題は、ほかの産業と違いまして、非常に特殊性があるというふうに考えております。といいますのは建設業は注文生産であります。従いまして、いわゆる買手市場、特に中小企業になりますと、多くは政府公共事業に負っておるわけであります。従いまして、政府公共事業といういわゆる独占企業でありますから、その点契約条件というものはたえず注文主、発注者の意向に左右され、中小企業は契約条件が悪くても、その工事を受注しなければ工事がなくなってしまうということが起こりますので、悪い条件にあっても仕事をとらなければならないという状態が起こるわけであります。その点、建設業における中小企業対策といいますのは、よほど政府がてこ入れいたしませんと、条件が、経営状態がたえず押されていく、現在のように建設ブームといわれましても、いわゆる豊作貧乏というような声さえ聞かれます現状におきまして、中小企業対策は特に考えるべきだと思うわけであります。 それから、この改正によりまして、零細企業が無視されるのではないかという意見もあると思いますが、私はやはり建設業におきまして一人親方の問題、ときには労働者になり、ときには事業家になる、この現在多く存在しております一人親方の問題は、これは別個の角度から考えなければいけないのではないか。一人親方は多く住宅あるいは住宅と店舗とを兼ねているような小工事を受注しておりますが、そういうものは総合業者といわゆる専門工事者とまた別のカテゴリーに入るのではないかというふうに考えております。そういう点におきまして、アメリカあたりで考えられておりますハウス・ビルダーというような概念が、やはり入ってくる必要があるのではないかというふうに考えておるわけであります。 第二点の建設業の資格審査でございますが、この点、先ほど定義について言いましたように、専門業者と総合業者というものを二つに分けた以上、やはりそういう定義が、要件が備えられてくるのではないかというふうに考えておるのであります。ただ、ここで問題になりますのは、先ほど言いましたように、いわゆる一人親方をどういうふうに取り扱っていくかということが明確化されておりませんので、この取り扱いにおきましては、いろいろ政令などにおいて慎重に考えなければいけないのではないかと思います。特に会計法の改正などということが関連して起こっております場合は、この格づけによりまして、いわゆる入札参加の死命を制せられるというようなことも起こりかねないと思いますので、これは民主的に客観的に考える必要があると思います。 次の建設業者の団体の届け出を法制化したことでございますが、これは一つの進歩と思われるところは、先ほど言いましたように建設業の実態がなかなか把握されておらない。私たち建設業を調査研究しようという学者も建設業の資料が不足している、あるいは実態が把握されていないということで、非常に困却しているわけであります。その点におきまして、政府ができるだけ業者団体を育成していこう、職別業者などでまだ組織が十分でないところをできるだけ援助を与えて、組織させようという意図を持たれましたことはこれはわかるわけでありますが、しかしこれはやはり官僚統制にならないように、民間の総意といいますか、そういう自由な動きに対して、それを制約するというようなことがないようにすべきでないかというふうに考えておるわけであります。 次の、中央建設業審議会に専門委員をおくということでございますが、繰り返し申しますように、建設業はあらゆる職種が含まれております。工事も大業者で年間一千億円に達するところの工事を施工しようというようなそういう大業者と、一人親方というような非常に零細企業が入っておりますので、こういう複雑多岐にわたります建設業に対して、いろいろ調査あるいは意見を述べる中央建設業審議会におきましては、専門委員を置きまして、専門的に調査をすることは非常に意義あることだと思います。ただ、この専門委員の選定におきましても、なるべく多方面におきまして建設業を研究している者を専門委員にするというふうにいたしませんと、建設業に対する対策が一方的に傾くという憂いがあると存じます。私はかねがね建設業というものに対して、現在非常に一つの転換期に立っておるというふうに考えておるわけであります。そういう前提において建設業を考えませんと、いろいろな矛盾が起こってくる。かいつまんで申しますと、今まで建設業というものに対しては、発注者は仕事を出してやればそれでいい、仕事を多く出せばそれで問題はないというふうに考えておりまして、また請負人の方、建設業者はただ仕事をとればいい、仕事をとってしまいさえすればいい、そうして仕事をとったらば下請をたたいていけばいい、下請は世話役をたたいていけばいい、世話役は労務者をたたいていけばいいという、そういう観念で建設業を考えていたと思いますが、とれが現在の労務者の不足の問題、非常に労働条件が悪いために労務者が集まらないという問題、あるいは入札の不調の問題というような、非常に心配すべき現象が起こっているわけであります。そういう点におきまして、発注者も受注者も、あるいは労働者も、建設業に対する考え方をこの際転換する必要があるのではないかと考えております。 そういう前提を置きまして、今回の改正案を考えますと、いろいろ不十分なところがあると思いますが、一つのやはり前進であるというふうに考えまして、賛意を表したいと思います。
○委員長(稲浦鹿藏君) ありがとうございました。 以上によりまして、参考人の方からの意見聴取が一応終了しました。これから質疑を行ないます。御質疑の方は順次御発言を願います。
○田中一君 大林さんに伺いますが、今の全国建設業協会の構成委員は何人くらいですか。そうしてその中には、個人として入っておる者がどのくらい、それから団体として入っておる者がどのくらいというのは、どういうふうになっておりますか。
○参考人(大林芳郎君) 御承知と思いますが、全国建設業協会は連合体でございまして、会員は地方の建設業協会になっておるわけでございますから、全部で四十六でございますか、になっておるわけでございますが、その地方協会の傘下の会員は、それぞれ個人業者もしくは法人業者でございまするから、それを全部合計いたしますと現在一万八千二百名あまりになっております。ちょっと個人経営と法人業者との数の分類は、まだ今集計しておりますので、正確によくつかんでおりません。
○田中一君 今あなたは、全国建設業協会の代表としての意見というふうに言われましたから伺うのですが、そうすると、その中には、たとえばそこに出席されている大畠君のような方も入っておりますか。
○参考人(大畠茂君) 入っておりません。
○田中一君 全国建設業協会は社団法人ですか。
○参考人(大林芳郎君) 社団法人でございます。
○田中一君 そうすると、全国建設業協会というのは、各都道府県四十六の知事が許可をしている社団法人ですね。いわゆる団体をもって構成されている連合会、こういう理解でいいんですか。
○参考人(大林芳郎君) 各地方の会員であります地方協会が、全部社団法人じゃございません。ちょっと正確に覚えておりませんが、半数以上社団法人でございまして、数をよく覚えておりませんが、二十数協会は社団法人でございまして、十数協会は社団法人でない、いわゆる自主的な任意団体でございますね、それから一協会だけ財団法人がございます。
○田中一君 そうすると、そういう地方団体が四十六集まっているのが、全国建設業協会でございますか。
○参考人(大林芳郎君) 連合会でございます。
○田中一君 その中には個人で入っているものはございませんか、個人経営もあれば法人経営もあるでしょうけれども。
○参考人(大林芳郎君) それは特別会員という制度がございまして、現在六十社ほど特別会員になっておりますが、これは全国建設業協会の会の運用上、主として経済的な面から、いわゆる賛助会員というような性格を持ったものでございまして、あまり権利の方はないのでございます。会費を納める義務の方だけが主としてございまして、議決権などは持っていないものでございますので、正式の会員じゃないわけです。そういうものはございます。それから正会員は、全部、各県一つずつの地方の協会が正会員でございます。
○田中一君 その特別会員はどのくらいあるのですか。
○参考人(大林芳郎君) 六十社です。
○田中一君 その六十社というのは、大体大業者だけですか。
○参考人(大林芳郎君) 大体御承知の通り能力審査格づけによりまして、上の方から大体拾っておるわけですから、大と中堅クラスといっていいんじゃないかと思います。
○田中一君 まあ大体六十社くらいが、日本の建設事業を施工している。まあ八割以上は——八割まではいかぬかな、半分くらいは施工しておるのだと思いますがね、そこで、そういう特別会員の方々の意見も含めたきょうの御発言でしょうか。
○参考人(大林芳郎君) 実は全国建設業協会の役員の中には、地方の協会長もおられますし、それから一業者の代表者も理事者として入っておられまするので、私ども協会の意見をきめますときは理事会で決定をいたしまして、それでもって協会の意見として関係方面に発表をいたしましたり、折衝したりするわけでございますから、まあ地方の協会長と、それから比較的規模の大きい業者の代表者の方々と、その両者から選出されておる理事で構成されておる理事会のまとまった意見と、こういうふうにお考え願えたらけっこうかと思います。
○田中一君 特別会員六十社は、議決権もなければ発言権もないと……、ただその四十六の団体が、すべての議決機関だというお話を伺いましたが、理事者の中に特別会員の何人かが入っておるということになると、議決権以前の問題であって、指導権を持つということになると、それはちょっと問題が違うのじゃないかと思うのですがね。
○参考人(大林芳郎君) 総会の議決権は、地方の協会の会長ということになるわけでございますが、理事会は、先ほど申しましたように協会長だけじゃございません。で、大体重大な問題は総会で議決をいたしますが、日常の仕事は理事会が執行して参りますから、定款にきめられております問題につきましては、理事会といえども、総会で議決をされなければ、否決されることがございますから……。
○田中一君 全国建設業協会の性格は大体わかったような気がするのですけれども、そこでこれはむろん強制加入団体じゃないわけですから、今、同じように参考人として出席しておる大畠茂君のように、入っておらぬ、入っておらぬということは、東京建設業協会、これにも入っておらぬのですか。
○参考人(大畠茂君) 入っておりません。
○田中一君 大体七万名といわれている登録業者のうち、一万八千名だけが全国建設業協会に加入しているものとなりますと、いわゆる一万八千名をもって構成している、そのうち主として格づけすれば、一位から六十位までの者が当然入り、それ以外の地方の四十六団体が加入しておるところの一万八千名の意見であるということでいいのですね。
○参考人(大林芳郎君) その六十名と申しますのは、全部地方の協会には入っておるわけです。協会員になっておるわけでございますから、包含はされております。
○田中一君 政府は、三年ほど前に労働省が職業訓練法という法律を制定したことに対して、閣議ではむろんそれは、当時の建設大臣が了承して提案をされた法律案であったわけです。ところが事務当局では、そのときに私が聞いてみると、内容も知らないのです。通ってしまって初めて、ああそういう内容の法律があったのかということを聞いたことがあるわけなんです。今お話の中でも相当あったように、これは唐澤君からも技能者養成の問題がありましたけれども、一番大事だということを言っておりましたが、こうして一応、きょう出ておりますところのこれらの問題点というものは、全国建設業協会が長い間実施を推進してきたものであるというお話でございますけれども、これだけではまだ、あなた方が受けておりますところの仕事というものが完全に消化できないのじゃないですか。また円滑な運営はできないのじゃないですか。それでもしほかに要望されておったことがあるならば、それを一、二あげていただきたいと思うのです。なければないでけっこうです。
○参考人(大林芳郎君) 業法の改正につきましては、全国建設業協会としましては、登録制度の強化というような問題につきまして、今度提出されております法案とは多少違いました意見、要望を出しておったわけでございますが、これは中央建設業審議会におきまして私ども発言は十分いたしました結果、大体まとまりましたものが今度の法案の形で現われてきているように私どもは了承しておりまするので、私どもの要望が全部は盛り込まれてはおりませんけれども、大体要望に近いものになってきておる。中央審議会で私どもも最終的には了解をいたしました問題でございますので、この法案につきましては私どもとしては賛成をいたしておるわけでございますが、田中先生がおっしゃいますように、建設業法以外の問題と申しますか、現在の工事を消化して参りまするのに、先ほど他の参考人の方からも御発言がありましたように、不足しておりまする技能労務者の問題であるとか、あるいは機械化の問題であるとか、また中小建設業者の育成の問題であるとか、そういう問題につきましてはいろいろと全国建設業協会としましても、このために解決に努力をしておるわけでございますので、それはまた別に労働省なり建設省なりにだんだんと要望を申し上げておるわけでございます。
○田中一君 登録制の強化ということは、条件をきびしくして、これ以上の業者を作らせまいという考え方にたつところの登録制の強化なのか、現在の業者の中に非常に悪質の業者が多い、従ってこれらを、よい芽を育てる意味において悪い芽を——これはたしか公開登録があったはずじゃなかったかな——あったな。公開登録の場合にはこれは審査をして振り落とすというような考え方に立っているのか、これはむろん団体の問題じゃございません、業者としての資格の問題であります。登録の強化というところの狙いはどこにありますか。
○参考人(大林芳郎君) 全国建設業協会としましては、最近工事の量が非常にふえてきておりまするし、だんだんと発注者から要求されます技術の程度も高くなってきておりますので、私ども業者が携わりまする仕事は、すべて国民の貴重な財産で、そういうものは建設という形で作り上げていくわけでございますから、そこにもしも不十分な工事をすれば非常に国民に迷惑をかげるわけであります。また公共工事も全体の工事量の中で相当部分を占めておりますから、まあそういう意味で私ども総合工事業者としましては、一定の質を十分に高めた仕事をしなければならないという観点から、そういう責務を果たすためにある資格が必要じゃないかという観点から、従来の建設業法の資格要件では、総合工事業者としてはあまりにもそういう責務を果たすのにゆるすぎる、という観点からその資格強化を要望したわけでございます。
○田中一君 大白田参考人は土木と建築と、どっちをやっておりますか。
○参考人(大畠茂君) 主として建築でございます。
○田中一君 土木もできるのですか。
○参考人(大畠茂君) 土木はおもに、くい打ち工事、俗に打ちもの工事と申しまするが、シート・パイル、くい打ち工事とか、打ちものを主としてやっておりまして、橋梁、隧道、道路舗装、これは簡易舗装までやりますが、大がかりな道路舗装というものはやっておりません。
○田中一君 それはやっぱり土木工事なんでしょうね。
○参考人(大畠茂君) 建築の場合もございます。それから土木の場合もございます。
○田中一君 そうするとあなた総合業者ですか。
○参考人(大畠茂君) さようでございます。
○田中一君 そしてあなたの御意見はなぐ、大林参考人の意見通りでございますと、賛成でございますと、こういう御意見を述べられましたね。
○参考人(大畠茂君) はい。
○田中一君 そこで申し上げたいのですが、今、大林参考人のお答えを聞くと、総合工事を行なうためには今のような制度じゃ足りない。いわゆる登録の強化ということは、そういうものを、今総合工事、相当高度の技術を要するもの、それから規模の大きいものに対する立場の業者と、今大林さんの場合には、業者だけは、どうしてもだれでもかれでもできないような、できるようなことでは危険があるからできないような強化策をとってくれ、というところから出発したというふうに伺えたのですが、それで将来やっぱりあなたは大林組のような大きな業者になろうという気持を持っていらっしゃるのでしょうね。
○参考人(大畠茂君) 業者の通例といたしましては、これは一代では年間五億の業者が年間五百億以上のものにはなれないというので、二代、三代とたっていくうちには大きくなるものもありましょうし、消えてなくなるものもありましょう。この法案が、業法がそのまま現在の形態で孫子の時代まで二代も三代も続いていくとは思っておりませんので、現行の法案としては私はけっこうだと思っております。
○田中一君 伺っているのは、あなただってあなたの坊ちゃんなりお孫さんなりが、将来大林以上の大きな仕事ができるような力を持つ業者になる、またならなければならないという意欲には燃えていらっしゃるわけですね。
○参考人(大畠茂君) それは一応持ってはおりますが、なかなか困難なことでございまして、業法が変わっていけばよろしいのですから現今では……。
○田中一君 今、年間五億施工しているとおっしゃっているけれども、六億、七億、八億、十億、十五億、二十億というその機会があって自分も信頼され、そしてあなたの背後にあるところの金融機関なり何なりが相当な資金的なてこ入れをしてくれれば、人間を集め二十億、三十億の仕事ができるというような自信は現在のところではお持ちがないのですか。
○参考人(大畠茂君) 何年か先にはそうなると自信を持っております、たとえば五年程度三年程度で。
○田中一君 そういう方向に向かってお仕事の方は努力なすっているということなんでしょうね。
○参考人(大畠茂君) はい。
○田中一君 これは内山先生に伺いますが、私はこれは私の意見をちょっと言いますが、登録の強化ということは、今まで全国建設業協会から要望しておったものということの内容は今伺ってはっきりわかりましたけれども、そこでその意図が十分ではないけれども盛り込んであるからよろしいという御意見でした。そこでそうしますと、結局問題になるのは、業者の経営規模その他の経営に関する客観的事項の審査ということが重要な問題になってくる。私はこの今の言った目的が何かと申しますと、やはりその業者の格付けが行なわれるのだというふうに理解をしているわけなんです。また経営の規模、これはむろん経営の規模の中にはたくさんの仕事をするのだから優秀な技術が要るということにはなるでしょう。それはわかります。しかしながら現在の建設業の実体というものは、技能者ですね、専門のここにある二十幾つかの職種別技能者というものを完全に自分で持っておらぬのは、今日の実情だろうと思う。ここに貫いているのが、経営の規模その他経営に関する客観的事項ということであって、一体、ほんとうに仕事をする各職の技能者を持っているか持ってないか。——なるほど一土木工事に対しては一土木技術がむろんこれには参画条件として入らなければならぬ、一建築工事には一建築技術者が入らなきゃならぬことはわかっておりますが、これを実際において施工する、消化するところの技能者、いわゆる唐澤参考人が言ってる建設労働者というものを心須条件として持たなければできないはずなんです。これはまあまあ労働基準法その他によってなるほど直用という形をとっておる、一工事ごとにですね。とっておりますけれども実体はそうではない。従って、一万八千名……、全建に加入しておる方々は、大体においていわゆる元請業者であって、必ずそこには各職でなくて、各職の上に位する、というのは、内山先生がさっき言ったように上に位する位するというか、上に位置するところの下請業者がおって、これらがその取りまとめをやり、また、建設労働者を掌握しているんだという認識の上に立ちますと、唐澤参考人が言っているような、建設労働者に対する影響というものは非常に大きなものがくるんではないかというように考えられる。で、まあ肩をたたいて第一段階の下請、それからまた各職の親方、次々々と肩をたたいて受注によるところの事業の消化ということを考えられますと、やはりここに登録の強化だけではこれの考え方というものは結局、経営規模というものが重点に置かれているところの審議会の審査だということになってくるんじゃないかと思うんですが、その点はどういう工合にお考えですか。
○参考人(内山尚三君) 私は、経営の規模ですね、資本金が幾らとか、それから社員が幾らか、機械の保有量が幾らかというようなことだけで格づけをいたしますのは、それは私は間違っていると。といいますのは、これはまあ中小企業対策の問題になるとも思いますが、たとえば道路だけをやりまして、道路に関しては日本一だと、あるいはビル建築に関してはだれが見ても日本一の技術も経験もいろいろな点において持っているという、そういうものはやはり評価をしなければいけないんじゃないか。これを機械的に資本金幾らとか、機械保有幾らというようなことにいたしますと、とにかく大きければ大きいほどいいというようなことになると思います。それで、いわゆる経営の規模その他経営に関する客観的事項の審査を行なうという場合、そういういわゆる特殊技能といいますか、そういうものはやはり大いに評価して審査をしなきゃいけないというふうに考えておるわけであります。
○田中一君 これはまあ日本の建設産業の近代化に伴うギャップですね。その近代化に伴うための一つのジャンプした問のギャップなんですね。これは今、全国建設労働組合総連合書記長の唐津平治君なぞがやっているところの連合会、これらがはっきりとした労務供給権というもの、あるいは労働者が全部ここに集まっておって、総合業者がそこに労働力の供給を求めるならば、これは非常に合理化されたということになります。しかしながら、やはり伝統的な今までの旧習で下請制度というものがあって、下請もやはりおそらく全国建設業協会の会員であろうと思うんですよ。会員である者もいると思うんです。それから地方の建設業協会あるいは地方の団体の会員であるかもわからぬと思う。そういう点で近代化への道を歩いているのですけれども、まだそこにどうしても乗り越えられないものがあると、私は見ている。そこで今回の法律改正の主眼であるところの、いわゆる格づけであろうと想像されるところの中央審議会の経営の規模その他経営に関する客観的事項の審査ということになりますと、これは資本と経営のよささえ持てば、あるいは大林、清水組はうんと言わないだろうが、六十社以外を下請にしたって仕事はできるわけです。一位から六十位までの六十社はなかなかうんと言わないが、百五十位くらいは喜んでくるのではないかと思います、仕事がない場合には。これらはもう政府として明確にしていいのではないかと思う。私は場合によっては、統制という言葉は、戦時中にはずいぶん建設の統制なんかやっておりましたけれども、協会が、「公共性のある施設又は工作物に関する建設」という言葉をうたっているならば、これは何も会計法がありますけれども、会計法の規定にのっとって協会が仕事を受けても一向差しつかえないと思う。協会という元請があって、下請が大林、清水、大成であるということは一向差しつかえない、実態から言えば。そこのところが非常に不明確になっております。大林さんなら大林さんの下請を清水がしてはならぬということはない。また元請としての大林さんが団体としての一括契約をする。協会もこれは元請として見られないことはない。登録してやるならば、総合して各府県の優秀な業者が全部集まればできるわけです。そこで今度の審議会の経営に関するところの問題だけを取り上げられたことに対しては、非常に心配しているのです。下請制度というものがますます助長される危険を多分に感ずるわけです。なぜならば人を持たなくても、機械を持たなくても、資本さえあれば仕事はできる。唐澤参考人が言っているように、独占資本的な他産業から建設業界になだれ込んでいる実情をよく知っているから、それはそれだけの仕事があるからくるのだろうと思いますが、資本によってのみこれらの経営の規模その他経営に関する客観的事項というものが伸びるという危険を感ずるわけです。今言う通り清水でも大林でも下請になり得るのだ、あるいは協力してやるような態勢になり得ることになると、そういう危険を感じます。これは大林さんどうお考えになりますか、外国の会社と今までずいぶんやっておりましたね。
○参考人(大林芳郎君) 今、田中先生からこの経営の規模その他、経営に関することの審査という問題についてのお尋ねでございますが、私どもも一番心配し憂慮しておりますのは、客観的要素の審査の基準のとり方でございますね。これが、業者のほんとうの能力というものが適正に現われる基準をきめていただかないと、ただ経営の規模だけ——先ほどお話の、ほとんど技術者を持っていない商事会社のような方が、今日建設業者の登録をだいぶお持ちになっております。これは最小限の資格は持って提出されますから、当然建設業者としては登録されるわけなんですが、経営の規模の大きさだけではございませんで、やはり技術の能力であるとか、機械の数であるとか、その他経験と申しますか、そういうものも実際にはよく勘案されて、建設業者の能力というものを評価していただかないといけない。従いまして、この建設業法の場合には、客観的要素だけを一応ひっぱり出して、それで一つのものを作るのだと、あとは発注者がその他の要素は考えなさいと、こういうことだろうと私は思うのでございます。従いまして、もちろん、客観的な要素のつかみ方もどういう項目をとるか、そうしてその審査をするときに正確な審査もしていただかなくちゃなりませんし、今度発注者がそれを参考にして、いよいよ格づけをされるときには、先ほど私申しました客観的要素だけではなく、いわゆる主観的な要素、経営者がどの程度経験を持っているかというようなことも、十分考えた上で格づけをしていただかないと、私は、業態は小さくても、ある職種については非常に経験を持っておられる業者も多数あると思うのです。そういう方はその種の工事については非常に専門家であるという場合に、もしそういうことが十分勘案されて格づけされませんと、非常に不公平なことになる心配があるというふうに考えまするので、先ほどちょっと申し上げたわけでございます。
○田中一君 国際入札は主として丸紅とか大丸とか飯田とかいうような貿易会社がおそらくとっているのだろうと思いますが、こういう人たちが国際入札に参加し、そうしてこれは清水でも大林でも、おそらく場合によればその下請として全国的にやるだろうと思うのです。これは今までも例がございますから。そうなると、一体建設業というものは、どこに何を求めようとしているのかわからなくなってくるわけですね。それから今お話のように機械を保有している、人を持っているといっても、大林さんのように年間五百億の仕事をすれば、そうすれば現在五百億の消化能力は技術者、機械等で持っているけれども、五百十億になった場合は、十億だけは不足になるのだということになるわけですね。その不足になった十億というものをどこに求めるか。これはおそらく、五百億をこえる十億というものを消化するのは易々たるものだと思うのです、大林さんの力をもってやれば。自分のところの職員は使わなくても臨時にしてもよろしいし、下請にまかしてもよろしい、技術者を兼務させてもよろしいということでいくのだろうと思うのですね。常に、工場生産でなくて、先ほどお話があったように注文生産ですから、それだけの注文がない場合には、機械も遊ばせなければならぬ、人間も遊ばせなければならぬことになりますから、どうしても経営の安全率をみる場合には、下請制度というものを採用するのは当然だろうと思うのです、発注者が計画発注をしない限り。大林さんなら大林さん、あるいは清水さんなら清水さんの能力をちゃんと知って、これだけの全国の建設業者の実力と機械の配置、人員の保有等を勘案してやる、材料その他の生産と見合いながら計画発注をする場合には、これはある限界でよろしいけれども、一方においては、最近の顕著な例としては、唐澤参考人も言っているように中小業者は続々倒産する。いわゆる背伸びをして総合業者であるような顔つきをしている業者はつぶれていくのです。なぜかというと金融です。注文は五億、十億と受けながら続々つぶれていくという実態を見ております。これは金融です。仕事があるからどうしても背伸びをする。それで、自分の消化能力はあるけれども資金的には裏づけがない。注文をとる、しかし無理があるためにつぶれていく例をたくさん見ておりますけれども、私はこの辺で、ただ単にこうした経営の規模だけを考えられて格づけをされる点については、全国建設業協会の一万八千人の方々も、あるいは大畠さんのようにそういう団体に加入しない方々も、もう一歩慎重に、今大林さんの御発言があったように、政府側の方でこのような表現でもってこの法律を審議してくれということになりますと、非常な危険を感ずるわけなんです。そうして、おそらく、責任の分散といいますか、下請片々ということになって、なるほど一工程下請にする場合には、元請、下請、これはむろん事業税は、同じような金額の中から、四段階でいけば四段階の事業税を政府はとるのだから、政府としては下請制度というものについてはほくそえんでいるかもしれない。大林さんなんかが五十億で受けたものを五人に分散下請をした場合にも、事業税の対象になります。大林さんが全部消化して下請に出さないというのだったら、その場合には事業税は大林さん一軒で済みます。そこに非常に、建設業がほんとうの姿でもって将来伸びるためにも、いろいろな矛盾があると思うのです。ほくそえんでいるのはやはり国だと思うのです。税金がよけいとれる。そういう点で、政府はどういう考えをもってこの政令で基準をきめようとするのか。私は危険が多分に含まれておるのではないかと思うのです。これは内山先生どうお考えになりますか。
○参考人(内山尚三君) 私はやはり、発注者と元請ですね、総合業者との契約を近代的にして、そうして、先ほど言いましたように、ただ仕事を出せばよい、一方では仕事をとにかくとればよいという考え方を捨てて、やはり契約を近代化し合理化して、そうして元請が合理的な経営ができるようにすべきだと思う。それからさらに元請と下請といいますか、総合業者と専門業者との間の封建的な関係を近代化して、契約なども平等なものにしていかない限りは矛盾はどんどん下へ転嫁されていく。そうして末端の労務者に一番しわ寄せが来て労働条件は悪くなる。従って、労務者の不足の問題なども起こってくる。そういうふうに考えますので、やはり元請と下請——先ほどおっしゃいましたように、建設業が注文生産である以上、これはやはり専門業者というものに当然工事者というものは分かれてくると思います。ただ、専門業者は、たとえば一つの企業として成り立つものと、あるいはトビとか土工あたりになりますと、むしろ企業というよりも、今の企業者というものがフォーマンのような形になりまして、そうして一つのレーバー・ユニオンのような形に入っていきますと、だんだん建設業が近代化していくのではないかというふうに考えておるわけです。現在においてはそれがまだ未分化でありますからいろいろ問題が起こると思いますけれども、大体そういう方向に進んで、元請と下請との契約を近代化していきますと、そういうふうになっていくんじゃないかというふうに考えております。
○田中一君 これはもう一ぺん大林さんに伺いますが、大丸とか飯田、丸紅とか国際入札あるいは国内入札は、GHQじゃない、今の駐留軍の仕事なんかに参加しています。そういう場合に、それらをも、これは登録を受けている以上は——これは何も持たない最小限度の条件だけを持っているに過ぎない、登録を受ける場合にですね。確かに資本だけは多いでしょう。そういろ業者などはここに仲間に入れないようにしてほしい、という気持はむろんあるんでしょうね。
○参考人(大林芳郎君) 国内の工事につきましては、これは登録業者としてそういう方々が登録をおとりになれば、やはりこれは建設業者でございますから、われわれとし便しては、仕事の方ではまあ競争者といいますか、これはフェアに競争してお互いに建設業界のために尽くしていくということなんでございますが、海外工事の場合は、実は私ども古くから建設工事だけで仕事をしております業者としましては、戦前は外地にも出て行ったことがございます。しかしこれは、どちらかと言いますと日本の軍の仕事を主としてやっておったものですから、そういうある保護のもとにやっておったと思うのです。戦後はそういう事情が一ぺんいたしまして、自分の力で出ていかなければならぬ。戦前実はほんとうの自分の力だけで、私ども古くから建設工事だけでやっている業者が長らく海外に出ておったということはないのでありまして、これは戦後初めてといってもいいのです。しかし今後世界情勢、特に中近東、東南アジア関係方面を見ますとほとんど後進国でございますし、しかもそれらの国は欧米よりも日本のような国の力を借りて経済的にも伸びていきたい、そういう強い希望を持っております。これは私昨年なり数年前からたびたび海外に参りまして、そういう人たちと会いましてそういう気持が非常に今みなぎっておるのをみるのであります。私どもとしましてもできるだけそういう方面には友好的に協力をして、そういう方面の発展にも協力することが、いろいろな意味で、これはいわば一つの形を変えた輸出産業として日本では考えまして——まあこれは輸出産業として国際的に見れば大きなことでございます。国際平和のためにもなることですから、心がけてはおるのでございますが、何と言いましても、海外でわれわれが仕事をするということは、物を日本で作ってあちらに持っていくのと違いまして、現地で仕事をしなければならぬ。そこで言葉の問題とかその他、私どもほんとうに技能労働者全部を連れて向こうでやるということはいろいろな意味でむずかしいのでございます。どうしても労働者は現地の労働者を使う。それから資材も物によっては現地の物を調達しなければならぬといろことになりますと、残念ながらまだ私ども建設業者はそれだけの十分な経験を海外で持っておりませんので、勢い最近までは、現在でもそうでございますが、やはり長年経験を持っておられる主として貿易商社の力を借りつつ、主として国際入札、あるいは現在まではほとんど賠償工事でございますが、そろいう方面に協力をしておるわけなんです。現在のところは、海外工事についてはどうしてもある程度現地に長年経験を持っておられる商社の方と相提携して、だんだんと海外工事の進出をはかっていく。しかし行く行くは私ども何人か人を送りまして、現地で相当修練すれば、私どもの自力で海外で工事をするようなこともできるようになるのじゃないかと思いますので、私は建設業者として正常な登録をなさってやられる限りは、別にそれを排除するとかいうような気持は毛頭持っておりません。また十分国内ではそういう方と一緒にやっていって、その方々も適正な施工をなされるのであれば、日本の建設業界のためにもなることでございますから、やはり相ともに携えていかなくちゃならぬと思います。
○田中一君 私が言っているのは、あなたの御答弁で尽きますが、国内でも同じことなんです。下請といろ制度でもってやっている場合に、貿易商社は貿易商社としての立場でもってやればいいので、元請になる必要もありません。それらのものが、やはりころして経営規模、その他の経営に関する客観的視野によって対象になり、それが上位に少なくともたくさんの機会を与えられるというところにランクきれることは、非常に危険を感ずるということになるわけです。
○参考人(大林芳郎君) 私ども今までの経験では、そういう商社の方の方がプラント一式を請け負われまして、そのうち土木建築関係の仕事を、商社の方から契約をしてやったことはございますけれども、そういう商社の方が建築工事、土木工事だけをおとりになって、それをまるまる私どもが契約してやったという例はございませんし、今後も私どもはそういう気持は一つもございません。
○田中一君 これは政府もそこにいるから念を押しておきたいと思うのだけれども、基準の草案でもできておりますかね、鬼丸官房長。
○政府委員(鬼丸勝之君) 基準の草案につきましては、なお検討中でございますが、一応とりまとめたものを持っております。
○田中一君 これは唐澤参考人に伺いますが、あなた一体今日の下請制度というものは、伝統的に慣習となっている現在の実態と、建設技能者を抱いているところの労働組合を見た場合には、どういうあり方がいいと思いますか。
○参考人(唐澤平治君) 内山先生のお話もありましたけれども、非常に他産業に比べて特殊な内容を持っている建設産業の中で、特に元請、下請の関係というのは、私どもとしては一刻も早くこれは解消すべき問題である。やはり元請、下請の関係は常に危険負担を下へ下へと移していく、最終的に労働者の労働条件なり、その他の問題にしわ寄せされてくるという問題は、一日も早くそういう状態については解決をしていかないといけないのではないか。むしろ資本と労働との関係では、たとえばアメリカに見られるような、労働組合が中心になる労働供給事業による労使関係というものを確立していくということを、日本でもいろいろな角度から検討して実現させるということに、関係者全体が最大の努力を払っていただく必要があるのじゃないだろうか、こう考えているわけです。
○田中一君 どうも建設省は、自分の方は行政的に業者その他の建設に関係するものだけを自分の分担された行政にとって、発注という仕事は、これは行政面と全然違った形で建設省は出しているわけです。これは何ら直接関係がないから、そこで今、言うような言葉の上の行政的措置というものを考えておるけれども、実態論としては考えられないということなんですが、同じ所管が労働問題なら労働省の所管であって、それをどうすることもできないということなんですがね。私は建設業法の今度の改正に伴って相当そうした職業訓練の問題、技能者訓練の問題とか、あるいはそうした実際の施工に関する制度の問題ということにまで、やはり一つの芽を出すことが私は必要であろうと思うのです。とにかくまあ所得倍増計画で本年度予算から出発するこの予算の分配が、公共事業だけを取り上げても十六兆三千億というのが十カ年間の計画の規模です。これが民間の工事がそれくらいあるとするならば、少なくとも三十何兆というものを十カ年で行なおうとすることにならざるを得ないわけです、これに伴う民間設備投資ということが並行して行なわれますならば。これらの建設行政、いわゆる建設施工の面から見て建設省はどう考えているか。おそらくそういう施工能力はないのではないかと思うのです。そうして一面、機械化で行くということを言っておりますが、日本で機械化云々と言ったところで、大型機械というものは振り回すだけの広さを持たないのが多いのです。同時にまたその機械を運搬するにしたって道路の幅もそれに耐えるようなものを持っておりません。大型機械が困難だからといって分解して一々持って行ったんじゃとてもそれは能率的になるものじゃないのです。そう考えた場合には、一体建設業者に、うんといろんなものが肩へかかってくる。建設業者にかかってくればその下請業者にもかかってくる。先ほど内山先生が言った通り、末端の労働者に結局そのしわがきて、しょせんその下請制度がある限り労働者は低賃金です、決して高賃金にならないのですよ。契約権というものはすべて元請が持っておるわけですから。こういう点でもう少し、その私は建設業法をここで改正するならば、これから、三十六年度から行なわれるところの所得倍増計画というものを実際やるならば、これに対するところのあらゆる面の実態に即するところの対策というものは考えられなければならぬと思う。それにはただ単に登録の強化だけではならぬと思う。そうしてまたこの団体に対するととろの助言とか、勧告、指導等のことがこれはもう空文になってくるのです。なぜならば大畠参考人等は何の団体にも加盟しておりません。しかしながら、私は公共工事はいたしません、民間で立って参りますという業者もいるのです。これはもう仕事が余って参りますと、どうしても賃金は上がる傾向になるのが当然なんです、仕事がふえてくると。とろがこれがまた弱い未組織な労働者であって親方に隷属して仕事をしている、こういう点を私は根本的に考える段階にきていると思うのですが、大林さん、もうあなたは大阪にお帰りになるそうですが、どうお考えになりますか。ただ単に登録強化、この要求は四年ごしのものだから、これさえ取っておけばとわあわあ言うだけでなくて、どうするかと考えるのが、全国建設業協会の会長として、むろん大会社、中小業者のお立場でお考えになっておると思いますから、一つお伺いしたいと思います。
○参考人(大林芳郎君) 先ほどから皆さんのお話のように、現在建設業界におきましては工事量が非常に増大しておりまするので、確かに技能労務者の不足を一部来たしておることは事実でございまして、政府の五カ年計画、長期計画あるいは経済成長計画を実施していかれるということになりますと、おそらくここ数年間は官民工事合わせまして総工事量は本年などと比べまして、そう大きくは減らないだろうと思います。むしろふえることはあっても減ることは数年間はないのじゃないか。私どもむろんそういう観点に立ってこれをいかに消化していくか、しかも質を落さないで消化をしていくことが建設業者の任務でもあり、責任でもあると思っております。そこでどうしても機械の問題は、これも全建設業者ということになりますと、比較的規模の小さい業者の人たちは、なかなか自分が、その人たちが受注しておる工事の性質によりましては、そう大きく機械化できないものがございます。まあ建築、住宅工事、学校建築のようなものは、私はそう大きくは機械化できないと思います。一方において労務者がだんだん不足してきている。従いまして、労賃が上がってきておるという点から、まあ先ほど皆さん御指摘のような、あるところへしお寄せがきておりますんで、この問題もただ標準賃金を上げる、単価を上げる、さしあたっては私はやはり適正な単価に引き上げてもらうということが、どうしても必要だと思うのですが、それだけではなかなか問題解決しない。やはり建設産業の技能労務者に若い人が来るような対策を講じていかなくちゃいかぬ、それはやはりこの業者としても考えなくちゃなりませんし、やはり労働者自身も、私は大いに自覚をしてやっていただかなくちゃならぬ面もあると思うのであります。そういう意味で私は経営者、労働者含めて建設に携わっておる者が、できるだけそういう点を合理的に仕事のあり方を追求していくようにしなければ、この問題は私はやはり相当根本的な問題があると思います。との技能労務者の解決の問題でございますね、そういう点で労働省の方にも、建設省の方にも全国建設業協会としましては意見を出しまして、そういう問題の改善方をお願いをしておるわけでございます。
○委員長(稲浦鹿藏君) ちょっと速記とめて。 〔速記中止〕
○委員長(稲浦鹿藏君) 速記。
○武内五郎君 大林さんに。私、ちょっとおくれまして、あるいはお話があったかもしれませんけれども、申しわけありませんが、この建設業協会の現在の業務はどういうことをやっておりますか。
○参考人(大林芳郎君) これは先ほどちょっと申し上げましたのですが、全国建設業協会は今連合会になっておりまして、各地方の協会の上部団体になっておるわけでございます。当然その地方の協会の傘下の業者の数を合わせますと、先ほど申し上げましたが、大体一万八千二百数十名ということになっておりますので、日本の登録業者七万数千名のうち、総合工事業者としては相当部分の数の業者を傘下の会員におさめておるわけでございますから、当然私どもとしましては、日本の建設業界の大部分の業者、総合工事業者としては相当部分の業者の方のために各種の問題の改善をはかるために調査研究等を行ないまして、会員相互の自発的な啓蒙、それから研究等もいたしておりまするし、また必要があれば関係方面に業者の経営状態その他の改善のために意見を提出する、要望をするというような仕事をしておるわけでございます。
○武内五郎君 そうなりますると会員——業者の利益のためにいろいろな事業をされておる、そういうことですね。
○参考人(大林芳郎君) そういうことでございます。
○武内五郎君 それで地方の団体の実態を御存じでしょうか。
○参考人(大林芳郎君) もちろん会員のことでございますから、常に報告を受けたり私どもの方で地方の協会へ参ったりいたしておりますので、ある程度のことは承知しております。
○武内五郎君 今度の法律の改正で、業者の団体が一つの公認の団体になるわけでありますが、それで、たとえばこういうことはないでしょうか。その業者の団体が、工事の発注される場合に業者を推薦する、あるいはまた端的にいえば、その団体を経由しなければ指名を受けることができない、またさらに極端にいえば、その団体が工事の請負のトンネルになるというようなことはないでしょうか。
○参考人(大林芳郎君) ただいま御質問の、あとのそのトンネルということは決してないと私は信じております。それから経由するという問題でございますが、これも発注官庁と地方の団体とが、そういう内々の約束を取りかわしておるとか、そういうことはないと思いますが、ただ大体私どもの傘下の協会は、その地方におきましての総合工事業者の大体の有力な業者を会員といたしておりまするから、発注官庁によりましては、あるいは発注者によりましては、その協会に入っておるかどうかということを聞かれることはあるように聞いております。
○武内五郎君 その協会に入っておるかどうかということが、一つの制約にならぬと思いますか。
○参考人(大林芳郎君) それは発注者の方の御意向であって、私の方からそういうことにしてくれということは申し上げておるわけじゃございませんから……。
○武内五郎君 まあこれは地方の団体においては、私は全部ではないと思いますが、その協会に入っておるかどうかということ、また従ってせっかく登録をとった、設備を持って労働者を持っておる業者が、そういう協会に入っていないために指名を受けられなかったことがしばしばあるように伺いますが、そういうことはもうあってはならぬと思うのですけれども、御存じですか。
○参考人(大林芳郎君) まあそういう事実があるということは私ども聞いておりませんのですが……。
○武内五郎君 大畠さんに伺いますが、どうして大畠さんは協会へ加入されてないのですか。
○参考人(大畠茂君) 今までに業者団体というのは、われわれ中小規模の業者にはあまり利益があるとも考えられませんでしたし、必要も感じておりませんので、いまだに入っておらない次第であります。
○委員長(稲浦鹿藏君) 速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(稲浦鹿藏君) 速記を始めて下さい。
○武内五郎君 それではお急ぎでしょうから大林さんに伺いますが、先ほど発注者とその業者の関係でありまするが、やはり何ですか、協会の方ではなお今日でも特に公共企業関係において、片務的な契約ですね、こういうものの改正についての熱意はまだあるのですか。
○参考人(大林芳郎君) その点は非常に熱意を持っております。標準契約約款というものがございまして、その内容は私ども常に、従来かなり片務的でありましたのを今日まで数度にわたりまして改正をされまして、相当双務的にはなってきておりますけれども、現在でもなお業者の立場から見まするとやはり片務的じゃないかと思われる点も残っておりますので、現在でもその点の改正方を要望しておるわけでございます。
○委員長(稲浦鹿藏君) ちょっと速記とめて。 〔速記中止〕
○委員長(稲浦鹿藏君) 速記つけて下さい。
○武内五郎君 大畠さんにお伺いしまするが、協会に入らなくてもあなたはその営業を続ける上において差しつかえございませんか。一向支障を感じなかったか、あるいは障害は起きなかったか、業務上の障害が起きたということはございませんか。
○参考人(大畠茂君) 何ら差しつかえございませんでした。
○武内五郎君 なおお伺いしますが、たとえば今度一般の業者が専門の技術屋をかかえなければならぬし、それが一つの登録の条件になる。まあ今まで実態を見ておりますると、そういう技術屋を持っていなければならぬということは、一つの条件ではないが、小さい業者の部分においては相当実行されてないのがあるようですが、あなた方同業者の中でもしこういうことがたとえばあって、立っていける業者が立っていけなくなるという業者があるのじゃないですか。
○参考人(大畠茂君) 総合工事業者及び専門工事業者の問題でございまするが、これは大業者と中小業者の差はその技術屋は皆さん持っていらっしゃるので、それが員数において多いか少ないかだけの差だと思います。それと先ほどの一人親方の問題、これは明らかに総合と専門に分かれますと、今までのような工合には立って、いかないと思いますが、これは営業上はっきり総合と専門に分かれるということは、むしろ施主側に対して毛よろしいのじゃないか。業者としましても立場が明確化いたしますから、能力及びその人員がいないのに無理に総合業者の形態をとるよりも、専門業者としてやれるということになりますとよろしいと思いますが。
○武内五郎君 経験さえあればいいわけですね。
○参考人(大畠茂君) 専門業者としては、経験があればよろしいと思います。総合業者としては、大なり小なり必ず技術者を持っておりますから、法案が総合業者、専門業者というふうに、はっきり名称が分かれても何ら中小業者及び大業者は差しつかえないと、一入親方の専門業者が変わってきますが、これもよろしいと私は解釈しています。
○武内五郎君 内山先生にお伺いしたいですが、その登録についてのいろいろな制約上の条件がございます。たとえば今の技術者の関係とかいうようなことはございますが、これは営業の自由ということに対する一つの制約だと思います。これは法律上どういうふうに解釈されますか。
○参考人(内山尚三君) 私は、アメリカの例をとりましても、最近は営業の自由の原則とともに、やはり消費者の立場といいますか、消費者の立場を考えなければいけないという考えが強く出てきているわけです。ですから営業の自由と消費者の立場ということから、このバランスにおいていわゆる制限を加えるという、現在そういう考え方が出ておりますが、私は、建設業の実態が大から小まで非常に複雑多岐にわたっている、というようなことの今の現状におきますと、やはり一定の格づけといいますか、そういうものが必要になるのではないかと。まあ大工事を一人親方がやるということは実際において不可能でありますから、大体その業者はどういうレベルにあるかというようなことは、やはり一応の基準を設ける必要はあるのじゃないか。ただ先ほども言いましたように、格づけになりますから、その格づけにはもちろん客観的な基準ということが入って参りますけれども、それ以上に経験年数——どれだけの経験があるかというような、そういう特殊技能というようなものを考えませんと、非常に業態の実際の評価が間違ってくるのじゃないかというふうにまた考えますし、いわんや制限つき公開入札というようなことになりますと、大体格づけによって入札できるかどうかというような、そういう問題も起こって参りますので、この点は非常に慎重に、政令などにおいても慎重に取り扱うべきものであると。それから、上に上がっていく経営ですね、合理化し、そうして実力が出てきた企業ですね、どんどん格づけが上に上がっていくという余地を残しておきませんと、固定化してしまいますと、その格づけというものが非常に不合理なものになるというふうに感じております。
○委員長(稲浦鹿藏君) ほかに参考人の御意見に対する質疑はございませんか。——ほかに御発言もないようでございますから、参考人の意見聴取並びに参考人に対する質疑は、これにて終了することにいたしたいと存じます。 参考人の方におかれましては、長時間にわたりまして貴重な御意見をお聞かせ下さいまして、まことにありがとうございました。 それでは午後一時半まで休憩いたしまして、午後は政府に対する質疑を続行いたします。 午後零時二十五分休憩 —————・————— 午後一時五十三分開会
○委員長(稲浦鹿藏君) 休憩前に引き続き委員会を再開いたします。 建設業法の一部を改正する法律案について質疑を行ないます。御質疑のおありの方は順次御発言下さい。
○田上松衞君 建設業法の一部を改正するという大きなねらいは、建設工事の適正な施工と建設業の健全な発達に寄与したいと、言うまでもないことです。今までのことではいろいろ足りない点が出てくる、そこでこれを完全に行なうということでしょうが、そこで私どもは、幾ら法を変えてみたところで、現実の問題というものが、こうしたことによって正しく目的通りにならないといたしまするならば、幾ら法を変えてみたってだめだと思うのです。そういうようなことから、たまたま最近起こった事態について、建設大臣の御所感を一つお聞きしつつ、そしてそれを通して質疑に入っていきたいと思います。 すでに御承知だと思うのですけれども、三月二十六日の夕方のできごとなんです。時たまたま日曜日の夕方のできごとだったわけなんですが、横浜市が、世界アマチュアレスリングの選手権大会に間に合わせようとして、一生懸命に急いでやっておりまするところの横浜市文化体育館、相当大きなものなんです。延べで面積が八千四十平方メートル、高さが十七・五メートルですか、この総工費は実に四億円をこえておる膨大なものです。これが五月十五日の完成を目ざしてやっておったのですが、これがさっき申し上げました三月二十六日の午後七時ごろ屋根がずり落ちてしまった。しかも、それは一部分の陥落ではなくて、実に屋根の部分四千五百平方メートルの中の二千五百平方メートルという大きな部分がぶっこわれて落ちたという事件なんです。たまたまこれを施工したものは、さっき参考人としてこられた大林組、これがやられたわけです。大林さんに聞くのは、どうも儀礼上この場合ではどうかと思ったので、そこでむしろ方向を変えて建設大臣にお聞きすればいいと思うのですが、結局これがさっき申し上げましたように、五月十五日はもうすぐなんです。九〇%以上がもうでき上がっておったわけなんですが、それが一ぺんにがたっときてしまったのですね。実にこの会堂は七千人を収容できるところの大会堂なんです。これが一ぺんに落ちてしまった。もしこいつがたとえば落成式等に一切の関係者を集めて落っこちたら、これはどうなったろうか、これは全く世界を驚かすような大事件になったはずなんですよ。九〇%できて、もうでき上がるというときにやってしまった。こういうことについて少しおわかりになっておるならばその点、及びこれらについてはどういうところが一体責任を持つのか、横浜市民が考えておりまするあれは、たとえば鉄筋のアパートなんかに住んでおりましても、木造よりか鉄筋ならば大丈夫だと、安心してそこで生活しているわけですけれども、このことがあってからもう戦々きょうきょう、しかも今申し上げたような七千人も収容できるような大きな会堂の中ですから、一分でも一秒でも入っておれというならば、監獄にでも入っておるような気持でなければいられぬようなことです。一面また、これは根本からほどいてしまわなければだめだというようなうわさまで立っているわけです。もしそうなりますると、三千万や五千万の仕事と違うわけですから、実に四億という大きな金が市民の負担になってくるわけなんです。建てるだけでもそうですが、こわして建てるということになれば、これの数倍なんです。これの関係が一体どうなるかという不安、従ってこれらについて責任はどうなるのだろうか、設計者が責任を負うべきものか、施工者が責任を負うべきものか、そういうような問題をまじえて今大きな話題になってしまっておるわけですよ。もし、できることならば、私はちょうどこのときは不在中でしたので、新聞を通して、あるいははたから教えられて知る範囲なので、建設省としてはもちろん十分御調査なすっておられるだろうと思いますから、その真相をお聞かせ願って、さらに今申し上げたような、こういう場合にどういうととろが責任を持つべきものかということ、これについての御説明をお伺いしておきたいと思います。
○国務大臣(中村梅吉君) ただいま御指摘の横浜市文化会館の屋根の落ちました問題を私ども聞きまして、実は驚いて、さっそく係の方からいろいろ調査をするように指示しておったわけでございますが、施工者の工事請負人の大林組に言わせると、設計通りにやったのだと、工事に何らそごはないという弁明のようでございますが、はたしてこういうような大問題が起こったということが設計上の欠陥か、工事の欠陥か、工事監督上の欠陥であるか、これらが問題でございまして、この原因はもう極力明らかにいたしたいと、しなければならないと私ども考えておるわけでございます。横浜市としましても、専門家の方々数人に依頼をしまして、その原因の究明を、目下原因を突きとめることに努力をされておる段階のようでございます。まだ何がもとでこういうことになったかということは、はっきり私ども聞いておらないのでありますが、詳しい事情は、直接の担当者でございます指導課長をきょう出席さしておりますから、直接お聞きを願えればよいかというように思います。
○説明員(前岡幹夫君) ただいま話題になっております横浜市の体育館の工事中の事故につきましては、われわれ大へん遺憾なことだと考えております。先ほど御説明がございましたように、工事中でございまして、約九〇%でき上がっておった。しかもこの事故が起こりましたときには、屋根の防水コンクリートのごく一部でございますが、まあ私見まして、大体屋根面積の二割程度かと思いますが、それくらいの屋根の防水コンクリートを施工されておるときに落下したと、こういう状況でございます。で、この落下する前に若干たわみが出ておりましたので、その点につきましてかなり注意をしておったようでございます。 構造につきましてちょっと簡単に御説明申し上げますが、ちょっと即席で恐縮でございますが、大体こういうような屋根の格好になっております。四枚の平板で、こうお互いにせり持ちで持っている。これが大体五十余メートル、こちらが八十メートル前後のかなり大きな構造でございます。それでこれが落下いたしまして、現在逆のこういうような形にたれ下がっておるようでございます。この構造理論が非常に高度の構造理論を使ってございまして、この平板な、一メートル二十厚さの鉄骨で組んだ平板でございます。完全にこれは詰まった平板でございませんで、鉄骨を斜めにこうやって、厚さが大体同じような一メートル二十になっておりますから、こういう平板でせり持ちで持たせると。従って工事中に、この平板の両方からこう力がかかって、つり合いがとれる、こういうことになっておるわけでございます。それで工事中にこの力のかかり方が少ないとむしろ安全度が下がってくると、こういうごとになるわけでございます。それで構造計算のいわゆる設計上の問題もあるかと私ら思いますが、さらにこの工事中のいわゆる施工のやり方というものも、やはり若干これに関連する問題でございます。そういうことで、さっそく市の方へ私は調査に参ったのでございますが、市の方で、ただいま大臣が申されましたように、現在の構造力学の大家、日本での大家四人の方にこの原因の調査を依頼されておりますので、私らもこれ以上の方は現在の日本にはいらっしゃいませんので、その結果を待って措置したい、こういう工合に考えているわけでござ います。
○田上松衞君 私がお伺いする気持はですね、ただ起こった事態がこうであるというような説明のことではないのですが、これはどなたでも、新聞やあるいはテレビ等でごらんになった方もおありでしょう。その今お話しになった程度のことはわかるのですけれども、実はあの設計に当たった者でも、日本の有数な専門家三人を交えて、そこでたくさんの競争入札をやったわけですが、今申し上げた専門家三人を交えての審査会議でいろいろ検討した結果建てられたのだ、こう言われているわけなんです。しかもさっき申し上げたような、こういう大きな建物で、横浜市が日本で誇るものを作りたいということでやって、市民もこれに協力し、さっき申し上げたようにでき上がったならば、世界アマチュアレスリングの選手権大会場に当てる、世界的な一つの場所にするわけなんですから、その建物にしてこういうことがあった。そういたしますると、最近焼けない家をということで、こういう工合に木造をどんどん耐火建築に直していこうという意欲を持ってやっているけれども、このことのために、どのくらいその気持の上に冷や水をぶっかけたかということです。これは行ってごらんなさい。あれでさえああいうことだ。まして、ここ百坪や二百坪の建物なんというものはいいかげんなものだ。法律なんかでどうやられてみたところで、結局結果的には、この関係の設計者側、施工者側あるいは監督者側、いろいろ入り乱れてみんな責任のなすり合いをしている。そういうことで、いまだどうこうしようという対策は立てられていないとうわさされているわけです。こういうようなことになっていると、市民が、今度新しい工法を用いて、いろいろな工法を背景としつつ建てられていく新しい建築に対して大きな疑問を持ってしまった。お話の状態では、そういうところで目下調査中だということになるけれども、しかし、すでにちょうど一カ月たつわけです。きょうは四月の二十何日ですか、その一カ月、いまだにこれがはっきりしないでいるわけなんです。しかもさっきの御説明であったように、上のが逆にひっ込んだというあれですけれども、写真等に出ておりますものは、天井をささえておった柱は全部ぺしゃんこにばらばらになってぶっ倒れてつぶれてしまったわけですよ。完全に下へですね。もう少しあれすればどかんときてしまう。私はさっきこれが落成式をやったならば、神奈川県下の名士が全滅しただろう。そこで世界的な問題になったろうと申し上げたのですが、それにもまして、もしあれが五月十五日に竣工して、そうして世界レスリングの選手権大会に使われて世界中の選手たちがやって来た場所でこんなことでもあったら、もうそれこそ日本の建築界というものに対する大きなこれはもう恥というだけじゃなくして、それを超越した大問題になってしまうだろうと思う。まさにはだえにあわを生ずる気持なんです。だから今市民が聞きたい問題は、これを指導し、あるいは監督の立場もおありであろう建設省がどういう工合にこれに対処しようという決意を持っておらるるかという、特に建設大臣にこの点をお聞きしておかなければならないと、こう思っておるわけなんですよ。繰り返して申し上げますけれども、もろもろの法律が、市街地改造等の問題が出てくる、建築のいろいろな問題がこう出てきますけれども、この一つの問題を見せつけられて実にその意欲をみんな失ってしまったということなんです。
○政府委員(鬼丸勝之君) ただいま御指摘の件につきましては、調査の結果が判明いたしますれば、その結果によりまして、請け負った建設業者の工事施工上、施工粗雑のために危害を及ぼすおそれが非常にあったと、あるいは請負契約につきまして業者が不誠実な行為をしたというような場合には、建設大臣あるいは都道府県知事が必要な指示をし、あるいは適当な措置を命ずるということから、さらに情状によりまして営業の停止、取消しの処分も行ない得るわけでございまして、建設業法上業者の責任が明らかになりますれば、そのような処置を情状によって考えたいと思っております。また設計につきましては、設計事務所に横浜市が外注をいたしてやっておるようでございますから、設計事務所の設計が疎漏であったというようなことが判明いたしますれば、建築士法によりましての規定に基づきまして、建築士事務所に対する監督処分を行なうということになると考えられますので、結果によりましてどちらかの処分が適正に行なわれることを考えております。
○田上松衞君 さっきのお話の中では、大体設計の上に何かの間違いがあったのじゃないかと思われるようなことに聞いておったわけだし、あるいはそういうようなこともうわさされておるわけです。それで少なくとも裏の言葉で言いますと、大林組は設計通りに施工したのであるというのですから、大林組の考えからいうならば少なくとも設計の間違いだ。私どもの考えるときに、そういうようなああだこうだということよりも、少なくともさっき言った全国の業者をまとめるところのほとんど大部分をやっておるあの協会長が、ただ設計通りやったのだからおれの方じゃ間違いないと、そんなことで一体仕事をされていいものなんだろうかということなんですね。やっぱり作っていく者は、ただ上の人は幾組かの下請業者にまかせて一つの図面をあてがってその通りにやっていけと、……もっとそれを設計者も、あるいは施工者も、監督の立場にある人々も一緒になって、この種のたくさんの人々を収容する場所なんですから、この場について万一の場合に失敗のないことを期しつつやらなければならぬはずだと思うのですが。そこで、直接の工事のほかに、建設省が、それらのことの広い意味の監督というものを、十分なされないといけないことじゃないかと思うのです。これについてはどうなんですか。建設省はどういう程度の監督をされるわけですか。こういう場合の指導監督ですね。
○説明員(前岡幹夫君) 最近その構造力学は非常に進歩いたしまして、でき上がってしまって初めて安全だ、工事中はむしろ逆に不安定な構造と、こういうものがかなりふえてきておりますことは、これは事実でございます。それでまあ私の方といたしましては、これは先般も全国課長会議で指示したことでございますが、特にあまりそのきわどいと申しますか、われわれに言わせますとリミット・デザインと申しておりますが、あまりそういうきわどい設計、これは多人数が入る公共建築物についてはあまりとらない方がいいんじゃないか、できるだけ公共建築物は安全な方向に進むべきではないかというようなことを指示したわけでございます。それでなお、この工事中にそういう不安定な時期があるわけでございますので、その不安定な時期の手当、まあこれは十分に今後考えるように指示したいと、こういう工合に考えます。
○田上松衞君 すでに御承知だろうと思うのですけれども、さっき申し上げた三月二十六日の日曜日の夕方、これは日曜日であった、夕方であった、工事人もいなかったという場合であったから死傷者一人も出さないで済んだことはせめてよかったわけです。ところがその一週間ぐらい前に、この問題では天井の屋根のはりが少したるんだのを横浜市建設局では発見した。そこで注意したのだけれども、専門家に一体どうなんだろうかということで検討の依頼中だったというのですけれども、しかし大林組の方はじゃんじゃんじゃんじゃん仕事を続けてしまったわけなんですよ。これは建設省の指導というものはどんなものでしょうね、まあ知らせなかったのだから、建設省では、たくさんのものがあって一個々々そんなに目をつけておるわけではないという話なら、それきりですけれども、一体主務官庁としてはどうもそれでは納得できないのですよ。建設省がこの種のものをやろうという場合に、厳重に監督する範囲、権限というものはどのくらいのものなんでしょうか。たとえば市とか県とかというものにまかせっ放しでするものなんですか、直接に建設省としてはできないのですか、その点は。
○政府委員(鬼丸勝之君) 田上先生も御承知のように、まあ建築物の構造設備等につきましては、最低基準を建築基準法という法律できめられておりまして、まあこの基準法は最低基準ですから、まあ新しい工法とか設計上の新しい問題は、最低基準を満たしておれば基準法上これは差しつかえないわけでございますが、これに基づく建築の監督につきましては、一般的には都道府県知事、それから横浜の場合は横浜市が監督をやっておるわけでございます。この場合は横浜市が発注者であると同時に、基準法上は監督をする特定行政庁という二つの立場でやっておるわけでございますが、まあ基準法上はおそらくあまり問題はなかったであろうと考えられます。そこで次には先ほど申し上げましたように、建設業法の上では請け負った業者に対する監督、これも大臣と知事と、まあ両方が監督できる立場になっておりますが、この監督につきましては先ほど申し上げましたように、不誠実な行為をやったとかあるいは工事が粗雑で危害を及ぼした、及ぼすおそれが大きかったというような事実がはっきりいたしませんと、監督上の処分はなされないわけでございます。これはまあ今後の調査結果によって考えなければならないと思っております。 もう一つは、設計の事務を民間の建築士事務所が受け持った場合には、この建築士事務所の設計の仕事がまずかったという場合に、建築士法による監督処分を、やはり建設大臣が、建築士法に基づきまして監督上の処分をするということができることになっておりますが、これも先ほど申し上げましたように、建築士事務所の過失、あるいは故意に設計の仕事がまずかった、ということがはっきりいたしませんと処分はできないわけでございます。これも将来の調査結果に待って考慮をすべきことであろうと思います。 まあ監督上の、法律上の根拠は以上のような次第でございまして、できるだけ早く調査結果が判明いたしまして、その結果によって適切な処置を講じて参りたいとかように考えておる次第でございます。
○田上松衞君 まあ役所としてはそれ以上には言えないことだろうということはもう百も承知なんです。実際は。これはまあお聞きになっております委員の方々に少し御説明申し上げると、さっきのお話では天井——上向きの傘形屋根が下へ引っ込んだ形だとこう言われたのですが、そんななまやさしいのじゃないのですよ、実は。これはもう鉄柱から壁から、もちろん鉄筋から、少なくとも上半分が皆中へ注ぎ込まれちゃって、そして上はもう陥落しちゃっておるという、そこで修理くらいで間に合う問題ではないわけなんです、実情としては。完全にやりかえなければならない。さっき申し上げたように途中でというのじゃなくして九〇%以上でき上がっておったものが、そんな状態になってだめになしちゃったのですから、これをほどいてしまうだけの費用でも莫大なんです、費用の点から言いますると。そしてまた新規にすれば四億が八億になるか十億になるかこれは大へんなものになってくるだろうと思うのです。市民がおびえておる、——あれの一つが、建てる趣旨がそういうことだったのですからふるい立って、いいことだ、世界会場が横浜へ持ち込まれたというので、非常に無理なあれを喜んでその負担をしつつ出発したものです。昭和三十五年以来これをやったのがこんなことになってしまった。そうすると、あとで何か適法ないろいろな処置等考えるということであるけれども、いまだに一体責任の所在がどこにあるかを研究しているという態度であって、形はそのままであって、これをこわすだけでも、少なくとも新聞が伝えるところでは七、八カ月を要するであろうと言っているのです。これはそうでしょう、こういうようなことになっていくと、ただ設計者が何か処罰をされたとか業者が仕事を取り上げられてしまったとか、そんなことの処分だけでは済まぬので、残る負担は一体どこがどうしょっていくのか、何億か、あるいは十億をこえるかもわからないという大きな問題になってくるのに、幾ら大林組だといっても、しかも大林組がさっきのお話のように、設計通りにやっているのだというような言い分をしているのだから、もうすでに気持の中は横浜市民に対して大林組が、かりに解体するようなことがあっても、市民に損害をかけないというようなことになるというようなことなんか夢にも考えられない問題で、こうした問題を残されて、市民は一体どこへどういう工合に、自分たちはこの問題を考えたらいいのであろうかというのが、言葉は適切でありませんけれども、偽らないこれは市民感情なんですよ。だから少なくとも、大目付役の建設省が、もろもろの法律をこうやって——たまたまきょうも建設業法の一部を改めていくという、この精神が一体どこにあるか、需要者に対して安心できるように、需要者の気持にこたえるように、業者ばかりの問題にあらずして、これは市民——国民を対象として安心して住める家を作らすことのためにやっていることでなければ意味がないはずですから……。こうやっていながら現実にはそんな問題が出てきて、これの責任が問われるようになってきたら法に照らして適当にあれをしよう、しかし具体的には、大体市民のふところに迷惑をかけないようには考えられない不安を実は感じるわけです。これに対して一つこの際建設大臣の確固たる、何といいますか御所見を承っておきたい。
○国務大臣(中村梅吉君) これは実際今御指摘のように非常に大問題なわけですが、問題はこれからの完成までの費用の問題等がいろいろお話のように伴ってくることはあると思いますが、いずれにしましても、そういうような問題が起こった欠陥の所在がどこにあるかということを、遠からずその専門家、大家の方々数名にお願いしていろいろな角度から精査中でございますから、その結果が出て責任の所在がはっきりしませんと、実は建設省としても処置の方法が実はないわけであります。もしその責任の所在が明らかになって損害をどこが負担するかというようなことについて、横浜市と工事請負人なりあるいは設計に責任があるという場合に、設計と請負者との問に争い等が生じました場合には、その争いを解決する紛争処理の制度もございますから、それらはそれによって解決をできるだけ迅速にさせるように取り計らう。また手落ちのあった者に対する処分については、できるだけ厳正な、世間並びに横浜市民も納得できるような結末をつけるということにする以外にないと思っておるようなわけでございます。従って、まだ今の段階ではこういう方法で善処したいと申し上げることの困難な状態にあるわけでございます。
○田上松衞君 大体一つの問題をとらえてこれをどうするかということについて、十分責任のあるようなお答えをいただくということが非常に無理であるということは、はっきり私も感じたのですよ。ただ私はこういうようなことを、せめてお願いしておきたいことは、問題は問題としてさっきの通りであります。いろいろにこうやっておりますけれども、せっかく建設業法の一部でも改正したいということであれば、こうした思いも寄らなかった事態が現実に起こった、故意でも何でもなくてこれは起こってしまったわけですが、こういうことに対して少なくとも国民が安心していけるような、さらに事後のことを何とか処理解決するような点に留意されて、今後改正される場合には、ただ登録の停止や取り消しであるとか、設計者の処罰であるとか、監督者の責任追及だとかそんな程度じゃなくて、指示であり勧告であり営業の方の停止、こういうような問題に今限っておるわけですが、これらについてもっと将来一つ何かお考えなさるような御意向はありませんか、どうですか。私は少なくともそういう必要がこれは実際出てきたと思うのですよ。これについて一つお聞かせいただいておこうかと思うのです。これは将来に属する問題です。おわかりにならなければ繰り返し申し上げますが、ただ今まで、現在のこれでいきますると、指示をし、勧告をし、それでもきかない場合にはこうする、処分の方法としては営業の停止をするとか、あるいは取り消しをするとか、いろいろなあれがありますね。しかしそれはそれでおしまいにしても、そのことだけでは国民の安心はできないわけなんです。こういう場合があったときには建設省がもっと強いあれをもって、少なくとも需要者、いわゆる発注者に対して心配かけないようなふうにするところまで持っていく、というあれがないといけないと思うのです。くどいようですけれども、この程度でいって万一レスリング大会が行なわれていた、世界の選手が集まってしまった、一挙に何千人という人を殺してしまったというようなことがあった場合に、大林組の営業を取り消してみたところで、設計者あるいは監督者を処分してみたところでこれは何にもならぬのですよ、そんなことは。営業停止だってそれは償いはできるものではないのですね。そこで建設自体に対して、建設省がもっと的確な万一にもそういうことのないようにやっていける、何かそこに打ち込み方というものがあるのじゃないか。非常にきょうは無理ですが、そういうことを一つ検討されるお気持がありますか。そんなことはもう従来の法律でも十分だとお考えになりますか、その点についてお聞きしておきたい。
○国務大臣(中村梅吉君) この起きてしまいましたもののあと始末につきましては、先ほど申し上げたような順序で参るよりいたし方ないと思うのでありますが、今後の一般的な問題としましては、普通の建築物で構造上のもう疑義の余地のない問題は別でありましょうが、こういったような大きな坪数でそうして大きな屋根であるとか、まだ力学上や建築学上確かだというようには見られても、はたしてそれが完全に事故の心配がないものであるかどうかということの疑義のあるような大建築等につきましては、建築の届出に対する確認、あるいは建築許可をいたしまする場合に、その責任者である都道府県の知事等は、設計者が合理的に設計してあるからそれでいいという許可の仕方でなしに、なお一そう綿密な審査の仕方をして、許可の手続を完了するというようなふうにしていく必要があるのではないか、という点につきましては建設省の立場で行政指導を十分に今後やっていくべきだ、こういうような間違いの起こらないようにベストを尽くす以外にはないと思いますので、そういうふうな行政指導方針をとっていきたいと思うのでありますが、今回の改正におきましても、四十条の二というのを設けまして、建設大臣または都道府県知事は、建設業者あるいは建設団体等に対して、建設工事の適正な施工を確保することについて、いろいろ指導、助言、勧告ができるような規定を実は設けさしていただいておりますようなわけで、これらの点を活用いたしまして、遺憾の点のないように法律の運用を行ない、行政指導の全きを期して行きたいと、こう思っております。
○田上松衞君 いろいろ貴重な時間をこれ以上さいちゃ相済まぬと考えまするから、最後に希望を申し上げておきたいと思うのです。かつていろいろ炭鉱等に起こった爆発事件、そのたびに将来再びこういうことのないようにすることを繰り返して、もう忘れたころにはまた起こってくる。次から次へああいう問題が徐々に起こっておりますることは御承知の通りなんです。私はこうした建物等に起こる問題は、今度初めて起こったことだと言っても差しつかえありません、これだけの大きな事件というものは、建物に関する限りはですよ。だけれども、一度あれば二度あるのことわざのように、油断しておったならば、こんなことはどんどん起こるぞということになるだろうと思うのです。四十条の二で規定された文句からいえば、これでいいのですけれども、今建設大臣がこれを十分に活用していくという言葉を使われたわけなんですが、私は、その活用の方法、実際にこうやってあるからというだけではいけない、さっき申し上げたのは、十分こういうことを繰り返さないことの、一つのかちんとしたものを考えてほしいと申し上げたのですが、それも要望しつつ、またすでに用意されたこの法の活用も、ほんとうに活用して下さるということでなければ、例を引きました炭鉱爆発等の問題、やはりどうも文字の上では十分手を尽くしたはずであるにかかわらず、実際問題としては、どんどんどんどん起こってしまうのですから、十分これを間違いなくやっていただいて、少なくとも国民に対して不安のないように、もって国民のすべてが、いろいろこうした建設業法の一部改正等もやっていかれるのですが、これらをよく理解し、関心を持って共にやっていくような工夫を盛り上げていくように一つしていただきたい、こう考えるわけなんです。結果的に願うならは、国民はそっぽを向いてしまって、字句の上では何と書こうとも、こんなことは実際問題として、どこへどうはまるのだという程度にしかこれは見ないで、逆な立場で考える者は、既存の業者を一つ保護しつつ、保護というとどうかしらぬけれども、これらに感謝されつつ、うまく肩をたたいて仕事をさせるということにねらいがあるのじゃないかと思うくらい、曲げて考える人もないではないので、そうではないのだ、ほんとうに国民が安心できるように直していくのだということを、国民が飛びついていくように、一段の一つ決意を新たにされまして、善処していただきたいということをお願いを申し上げておきます。
○武内五郎君 先ほど参考人に対して質問申し上げたのですが、この建設業の団体について、何かやはりこれは自然に成長してきた私は団体だと思うのですが、今日においてはすでにいろいろな機能を発揮する程度まできているようでありますが、そこでこれに対して、はっきりした性格、それから目的等を規制する必要が出たのではないかと考えるのですが、それは自然とこのままほっておいてはいけないのだから、何か一つ規制しようという考え方でおられるのか。またこれを利用しようという考えでおられるのか、どっちなんでございますか、どういうふうに考えられますか。
○政府委員(鬼丸勝之君) 今回本改正におきまして、建設業者団体に届出義務を課することといたしました目的でございますが、私ども今まで建設業行政を担当いたしております経験から申しまして、この建設業法の目的である、建設業の健全な発達に資するということと、それから建設工事の適正な施工を確保するというこの目的のために、やはり建設業者団体の自主的な健全な活動に期待される面が相当あるというふうに考えた次第であります。そこでこれらの業者団体が健全な自主的活動を一そう促進するというためには、行政機関といたしましてもこれらの団体に対して適切な指導を行なう、また行政上の諸問題につきましても、直接建設業者に対してだけ指導監督するだけでは、問題の解決が必ずしも、うまくいきませんので、これらの団体を通じてこの業者に対して行政上の指導監督をするということも必要ではないか。まあこういうことから、今回それにはまず業者団体の実態なり活動状況を、行政機関において把握しておく必要がある、というふうに考えまして届出を義務づけたわけでございます。以上のような趣旨でございますから、これらの団体を統制するとか、あるいは役所の思う通りに引っぱっていくというような気持は毛頭ございません。
○武内五郎君 まあ大体そういうことでありたいと考えるのですが、まあ御承知の通り先ほども実は私ちょっと一点だけ指摘したのですけれども、実際において業者の届け出等の通過機関のように考えられます。ほとんど一切の書類は、特に地方の業者はその協会の手を経なければならぬというような、これはそういう規定はないようですけれども、事実そういうふうなことになっているものがある。それから入札参加の場合なんかでもほとんど協会の指示によっていく、あるいは工事の配分等も協会の手を経て行なわれる、まあこれを私は、決して悪い意味はないけれども、必ずしも悪いとは考えておりませんけれども、談合の仲介機関であるというようなことが往々にしてあり得るのであります。それらの規定はどういうふうに考えますか。
○政府委員(鬼丸勝之君) 現在各都道府県にできておりまする建設業者団体は、先ほど参考人からお話がありましたように、総合業者が組織しておる全国建設業協会の参加団体と、そのほかに職別の団体等も相当ございます。これらの団体が、府県なりあるいは建設省その他事業官庁の出先機関に、業務の経由機関として、たとえばおそらく御指摘の点は指名願でありますとか、あるいは登録の関係の手続等のお話かと思いますが、経由機関として働いておるかどうかという点につきましては、私とも事実は——中に一部例外があるかもしれませんが、実際は経由機関になっていないし、制度の上におきましても役所側から団体を経由してこいといっておることはございませんので、制度的にも経由機関になっておりません。事実も、まあ私ども聞いておる範囲では実際はないと思っております。それからまあ事実上の談合、工事の配分の話し合いのことかと思いますが、これも別に公に団体の業務としてやっておるということは聞いておりません。ただ団体に加盟しておる一部の業者の人たちが、あるいはある工事について話し合うというようなことはままあるように聞いておりますが、要するに現在ありまする建設業者団体は、そういう業者の経営上の、あるいは工事を受注する関係の問題につきまして、積極的に働いておるという事実はないと私どもは見ておる次第でございます。
○武内五郎君 そうありたいと思うのです。そこでお伺いしたいのは、たとえば、私は、業者がその団体に加入して一定の会費というものを納入して、その団体の経営に当るというならば、これはその団体内における加入者の平等な立場で権利というものの主張ができる。たとえば工事が発注された、発注されたる場合に、その工事額の何パーセントかずつ納入するということになっておるのか。そういう事実はあったとすればどうなんですか。これは明らかにかなりその業界によって業者がいろいろな制約を受けたり、あるいはまた何か納入することが困難じゃないかというような業者に対しては、えこひいきの取り扱いをやったりというようなことはあり得ると思うのですが、そういう事実はあなた方把握しておられますか、それともそういうことはやはり当然だと考えられるのですか。
○政府委員(鬼丸勝之君) ただいまお話の団体の会費等を、会員の工事の受注額に応じて何パーセントというふうに払っておる、あるいは払わされておるという事実は私はないと思います。またありとせばそういうことは非常に好ましくないことでございますから、将来もそういうことのないように、建設省としてはこの改正が成立いたしますれば、この改正の規定の運用上指導を徹底して参りたい、かように考えております。
○武内五郎君 まああるということをおっしゃるのは相当苦しいと思うのですが、事実あるのですから、そういう点はかなりな強い指導が必要じゃないかと思うのです。その指導について政令で定められると思うのですが、大体どういうふうな政令の内容になりますか。
○政府委員(鬼丸勝之君) 省令でまずこのどういう団体を届け出させるかということと、それから届出事項の範囲を省令でやはりきめることになっておりまするが、大体私ども先ほども申し上げましたように、また先生から御指摘のように、現在団体がいろいろあることは知っておりますけれども、実態があまりつかまれてない、都道府県知事になりますとなお実情がわからない、こういう状況でございます。今後との法律によって届け出させるのは、大体都道府県の管内区域を活動範囲とする団体、あるいはこれらの法人でなくても、任意団体であっても、すべて届け出をさせようと考えております。全国の区域を規模とするものは、もちろん届け出をしてもらいたい。そういたしまして届け出の事項といたしましては、名称とか、主たる事務所の所在地、目的、事業の概要、役員、あるいは管理者の氏名とか、会員の数、名簿、それから団体の維持に要する経費の賦課の額とか方法、もちろん定款とか規約、寄付行為があればそういうものを、財産目録、それから会員に対する指導連絡事項等、重要なもの、こういうようなものを考えたいと思っております。
○武内五郎君 私はこの団体の性格、それから運営の基準というものが明確でないと、これくらい危険なものはないと思うのです。先ほど申し上げたように、工事額の何パーセントかをその団体に加入者が納入しなければならないということになっておるとすれば、団体の民主的な運営というものは考えられない、まずそういう点から厳重な私は規制が必要じゃないかと思うのです。特に省令等において、まだその省令は発布されておらぬでしょうから十分御考慮を願いたい。 それからその団体に技術者を置くことが規定されておる、これは私は非常にいいと思うのですが、ただその技術者を置くということが、単に会員である業者の工事の技術上の指導をするとかいうようなことであれば、そう弊害はないと思うのですが、これが直ちに業者の業務をかなり強く制肘したり、あるいは指導するような状態になってくれば、業者としての立場というものはかなり弱くなる、その点はどういうふうに考えられますか。
○政府委員(鬼丸勝之君) この法律上届け出られまする団体は、建設業に関する調査、研究、指導というような業務をやる団体というふうに考えておりまして、この団体の会員である建設業者に対しまして、経営上あるいはその業者の業務を具体的に制肘するというようなことを、この団体にやらせることは、考えておりません。またもし、これらの団体がそういうことをやるということは、調査、研究、指導の団体の性格を逸脱する行き過ぎた行為をすることになると思いますので、私どもといたしましてはそういうことのないように十分指導し、注意をして参りたいと思っております。
○武内五郎君 私はその次に業者の種別、土木一式、建築一式等々の一式の業者の届け出、たとえば建築一式届け出の業者が、単に建築ばかりでなく、やらなければならぬ建築に付随した土木事業なんか等があると思います。あるいは電気工事に関する業者であっても、電気ばかりでなく関連した他の事業が必要になってくるのじゃないかと思うのですが、総合登録をせないで、一式業者がそういうことができるようになるのか、その点はどうですか。
○政府委員(鬼丸勝之君) 土木一式または建築一式工事を請負う者で、総合工事業者としての資格を持たない者、つまり一人親方の場合でございますが、これは専門工事業者として仕事ができるわけでございます。なおこの土木一式工事または建築一式工事を主として請負うという、専門工事業者として登録いたしました場合においても、他の工事もこれはできるわけでございます。その親方さんがほかのたとえば電気とか基礎工事とか、そういう経験があればもちろん一向差しつかえないわけでございますから、これを土木一式として登録したから土木一式だけしかできない、こういうものではございません。主として請負う工事が土木一式または建築一式、こういうことでございますから、ほかの工事も当然できるわけでございます。
○武内五郎君 それで登録手続の場合ですが、登録上の資格の規定があるわけです。その資格の規定ですが、いろいろなたとえば技術者をこういうふうにしろというふうなこととか、ほかにたとえば業者の資本額というようなものに対する規制は作られるのかどうか。
○政府委員(鬼丸勝之君) 建設業者の登録の要件といたしましては、この法律の改正案に第五条に規定してございますように、主として請負う建設工事の種類ごとに、法人の場合は役員のうちの一人あるいはその使用人のうちの一人、個人経営の場合は、もちろん使用人の一人かその親方一人が、ここに各号に規定してありますような技術的能力を持っておるだけの要件でございますから、資本金等は全然登録の要件としては考えておりません。
○武内五郎君 先ほど参考人がおられたときに参考人からお話があったのですが、単価の問題ですが、今田上委員から出されました工事上の不安な状態ですね、まさか大林ともあろう大会社が、手抜きをやったりなんかすることはないと考えるのですけれども、単価上の問題で手抜きをやることがほとんどまあ一般のようになっておるようであります。それで、たとえば単価においても建設省の単価基準というものと、国鉄の単価基準というものと、同種の工事というものでも非常に違っておるということがあると思います。特に国鉄では人間の生命等まであずかって仕事をぜにやあならぬので、きわめて厳重な工事を必要とすることは当然でありますが、その点ではどの工事においても私は同じだと思います。建設省関係の工事だって田上委員が質問したように、もしあれがすでに開館されて、使用後に落ちたとすれば大へんなことになったと思うのですけれども、この単価上の問題で業者の間にいろいろな不平がある。非常に建設関係の単価が低い。たとえば鉄道で材料を支給してさえも建設省との単価の開きが大きいというようなことを言っておりますが、そういうことはどういう——しかもそれが単価、時価において更正できるかどうか、考え直すことができるかどうか。そういう点をお伺いしたい。
○政府委員(鬼丸勝之君) 工事単価の問題でございますが、国鉄の工事との比較のお話もございましたけれども、建設省所管の工事も非常に多種多様でございまして、具体的には簡単にちょっと一口に申し上げかねるのでございますが、建築物、住宅、その他建築関係で申しますると、公営住宅は単価が三十五年度同様据え置きになっておりまして、増額を認められておりません。ただ、坪数が、特に第二種公営住宅におきましては、一坪それぞれふえておりますので、あとは実施段階におきまして、構造の種別を実施上うまく組み合わせるというようなこと。それから施工方法等におきましてもできるだけ工夫いたしまして、何とかこの単価でできるようにいたしたい。もう一つ、公営住宅の性格上、どうしても足りないという部分は、地方公共団体——事業主体である都道府県なり市町村でございますが、これらが実際には相当協力をするということで計画の戸数を達成いたして参りたいと考えております。住宅金融公庫や住宅公団住宅におきましては、用地費におきまして一七%増です。工事費におきましては、木造が七%、簡易耐火が五%、鉄筋コンクリートが四%の増加で組まれておりますので、この予算単価の実施面におきましては、用地費等は地域別に相当実態を考えまして、実施上工夫をいたしましてこの単価でやって参りたい。官庁営繕におきましてはこれはすべて直轄でやっておりまするが、この単価はあまり実は増額を認められておりません。これは文部省の学校、あるいは厚生省の病院関係との均衡上もありまして、単価増がほとんど認められませんでしたが、これも実行上坪数等の加減を工夫いたしまして、何とか予定通り施工ができるようにいたして参りたい。結局これらの建築物の工事はすべて請負に付せられるわけでございますが、落札不調というようなことになりましては事業が進捗いたしませんわけでございます。従来もそうですが、今後も実行上の措置を大蔵省等とも場合によっては相談いたしまして、工事ができないということにならないように処置をいたしたいと考えております。土木関係の施設におきましても、若干の単価増はそれぞれ認められましたが、ものによりましてはまだ不十分なものもございますが、これはやはり実施上実施単価を現地の実情に合わせまして考えていきたい、実施設計を組む際にそういう実施単価を十分検討いたしまして、実行できるように取り計らって参りたいと、かように考えております。
○武内五郎君 まあいろいろな面で単価がかなり前年度よりも上がって組まれておるということはあると思います。ただ問題は、工事施工の上で一番大事なのは、何といっても材料と労賃、この動きによって工事のよしあしがほとんどきまるのではないか。特に労賃等は非常に低く組まれておって、従って、いろいろな労賃上の支払い関係から、結局権利金その他不祥なことをやり出す、これが一般のようでありますので、しかもこれは物価等の変動でかなり上下が激しいので、それらについてのスライドをできるように考えられぬものかどうか。
○政府委員(鬼丸勝之君) こういう単価を構成しておりまする要素のうち、労賃が相当大きな要素でございますし、そのほかにもちろん資材その他の諸経費ということになっておりますが、実は土木関係の工事におきましては、いわゆる歩がかりという制度的な従来からの慣行がございまして、たとえば掘削については、一立方メートルどれだけでできるのだというような計算があるわけでございます。そこで、その中で人力を使う場合に人力がどれだけ要る、機械を使う場合には機械がどれだけ要ると、普通標準の歩がかりといたしましては、掘削に人力がどのくらいの割合である、機械がどのくらいの割合であるというようなことで、これを厳密に労賃なら労賃だけで、はじき出すわけに参りませんので、一例を申し上げますと掘削の場合も、歩がかりの人力の部分につきましては、昨年は平均で四百六円の労賃、これに対してたとえば切り取り、床掘りの平均が一一%、あるいは人が運搬するものが三六%、四百六円にそれぞれのパーセンテージをかけて、百九十円というのが三十五年度はじき出されておったわけです。これを今回は労賃を四百十八円というふうに見まして、歩がかりの一一%、三六%は同様でございますが、百九十六円というふうに、はじき出しております。これは一応の標準でございますが、そこで、このほかに機械を使う場合はまたこまかい計算がございまして、機械による分と人力による分をどういう割合で組み合わせるかというようなことによりまして、全体の金額が違ってくるわけでございますが、私どもといたしましては土木関係はできるだけ機械化施工をやりまして、それによって労賃の単価の上がった部分を埋め合わせるように考えていきたい。従いまして、実施上は労賃の単価はこれ以上に上回った、過去のPWの標準より以上——人によりますが、むしろ最高に近い方の標準より上回ったものを支払うことができるように考えて参りたいというふうに思っております。建築物につきましても同様に、一坪当たり材料と労力費がどれだけ要るかということで、坪当たりの単価を出しておるわけであります。これも資材の使い方あるいは資材の種類等によりまして、労力の実際の所要量も変わってきますし、資材の使い方と施工方法が変わりますれば、技能者の種類もある程度変わってくる。施工方法なりあるいは資材の使い方等でできるだけ工夫して参って、必要な労賃につきましては支払うことができるように配慮して参りたいというふうに考えております。
○武内五郎君 この審議会の問題ですが、審議会は、業者の資格、工事能力等を審査して、それによって大臣または都道府県知事がその資格をきめるということになっておりますけれども、今地方の業者等の実態を見ますると、大体A、B、Cというような段階があるわけです。このA、B、Cの段階をやはりこの審議会が審査、査定する。もし、私は、実質において、Bに指定されているがAなんだ、あるいはCに指定されておるのだがB以上の能力を持っているのだ、というような査定の結果について不満があった場合、異議申し立て等によってこれを更正できるかどうか。
○政府委員(鬼丸勝之君) 今回改正案に盛られております、建設業者の経営に関する事項の審査の制度につきましては、ただいま先生から御指摘のように、現在は中央建設業審議会におきまして、入札制度合理化対策の一環といたしまして実施いたしておりますが、これはしかし一つの勧告の性質を持ったものでございます。従いまして、現在の審議会の決定は行政指導的な効力しかないということでございまして、現行の入札資格の審査の結果につきましては、審査を受けた者が再審査を受けるという道が開かれておりません。そこで今回改正法に、ここに新たに規定されましたゆえんは、これをもっと合理的な基準によって、フェアに行なうということがよかろうというふうに考えて、制度としてここに改正法に新たに詳しく規定をしたようなわけでございますが、この条文の中で第二十七条の四の規定におきまして、審査の結果、異議のある建設業者はその審査を行なった建設大臣または都道府県知事に対して、再審査の申し立てをすることができる、と規定されておりますのは、異議があれば大臣登録業者は建設大臣、知事登録業者はこれを都道府県知事が申し立てを受けて再審査をする、という趣旨でこの規定が設けられている次第でございますので、もちろん申し立てによりまして再審査をいたしたい、あるいはいたさせるというふうに考えております。
○武内五郎君 次に私、業者と発注者との契約関係について、御承知の通り何といっても注文する方は注文される方よりも強くなる。一般にわれわれが商店から物を買う場合には、お客さんの方はかなり強いわけですが、そういうような工合で、業者と発注者との間に、その立場の相違もあって、契約上に非常に対等な立場に立っていない向きがかなりあると思う。何々にすべし、何々しなければどうするというような関係が契約文書等にかなり見えるようであります。これはこの時代に合わぬように考えられるんだが、それらについて対等な立場で契約ができ、対等な立場で話ができるように今後改正が考えられないものかどうか。
○政府委員(鬼丸勝之君) 建設業法の規定に基づきまして、注文者と建設業者の契約につきましては、標準契約約款を中央建設業審議会で決定いたしまして、建設省としてこれを発注者側に勧告いたしております。この標準の約款によりますると、ただいま御指摘のような片務的なことはないのでございますが、ただ実情は御指摘のように発注者である都道府県等におきましては、非常に古い明治大正時代からの規定に基づいて契約の様式、約款をきめておるというようなところもございますので、私どもといたしましては、今後この標準契約約款そのものももう少し対等な双務契約という観点から合理化する余地もございますが、同時にこれが合理化されましたら、これを徹底的に発注者の方で励行してもらうように強く行政上の指導をいたして参りたいと、かように考えております。
○武内五郎君 いずれ私はこの契約上の問題についてお伺いしたいと思いますが、一応終わります。
○武藤常介君 二、三簡単にお伺いしたいと思います。ただいま田上君から横浜の建築の問題に対していろいろ御質問があったのですが、私はここでは全く内容がわかりませんので、どうと申し上げることはできないのでありますが、あるいは設計に落度があったのじゃないか、あるいは施工にもまた不完全なところがあったのかもわかりませんが、とにかく設計士の監督について私はいろいろ考えておることがあるのですが、こういう重大な問題はきわめて少ないのですが、地方で毎々非常に困難しておることは、設計者は非常に新しい様式や斬新な形を競っていろいろやりまするが、それはそれでよいのでありまするが、同じ坪の単価においてはなるべく発注者の意思に沿うようなものを作ろう、こういう考えからいろいろ工夫をされるのでありますが、ただその単価の入れ方が全くそれに沿っていない。現在の状態では、官庁営繕でもまた町村の学校建築でも非常に予算が少ないのであります。その予算が少ないところをいろいろと新しい、いわゆるしろうとの目では非常によいような建築を盛んにやっておる。ところがその単価に至りましては全くずさんである。とうてい現在の価格では施工ができないというので、建築業者は非常に困難していることは事実であります。こういう単価に対する設計者、すなわちこの建築士というものは責任は一体負わないのですか。それとも何でもいいから図面を書いてそれにでたらめな価格を入れても、設計者というものはそれで責任を負わぬのであるか、そういうことをお伺いするのです。
○政府委員(鬼丸勝之君) あるいは建築士が業として設計または工事監理を行ないます場合に、事務所を開いた場合には建築士事務所、これはそれぞれ建築士法によりまして監督をいたしておりまするが、ただいま御指摘のように、個々の具体の例につきましては、建築士なり建築士事務所の技術者が、いわゆる単価その他の積算でございますね、積算の点で十分でないという話は私もときどき聞いておるところでございますが、斬新なデザインだけをして、その裏づけになる単価構成、積算が間に合っていないという場合が最近ちょいちょいございますけれども、これは発注する事業主体におきまして、予算の面から設計の根本を十分注意して参るのが至当であろうと思います。建築士に事業主体の方がまかせっきりということではいけないと思いますし、私どもの建設省所管の建築施設、住宅等におきましては、都道府県なり市町村、あるいは公団、公庫等におきまして、事業をやる事業主体の立場として発注する場合に十分注意をさせておりますし、特に積算につきましては、むしろ事業主体の方が責任を持ってやるというぐらいに考えて注意をいたしておるような次第でございます。ただ町村等になりますると、職員もそういない、適当な技術者も少ないというようなことから、事業主体自身がこまかい積算を十分やれるかどうか心配でございますが、公営住宅等の事例によりますれば、町村が事業主体の場合には、その町村の所在する県におきまして、県の建築課で十分その辺の指導をいたしておる。こういうことになっておりますので、県の建築課に対する指導等につきましては、なお建設省としても十分遺憾のないように注意して参りたいと考えております。
○武藤常介君 私は今から三、四年前、東京都の建築士会に招かれたもんですから、行って建築士の方にいやみを言ったことがあるのですが、どうも建築士の諸君は非常にデザインにばかり頭を入れて、そうして建設業者がこれを完成するのにちっとも頭を入れていない。先ほども非常に参考人からも御意見が出ましたが、中小企業の方がどんどん参っておるというのは現実のようであります。それらは何であるかというと、町村はかりに、あるいは県でもそうでございまするが、予算がこれしかない、これだけの仕事をこういうふうにやれと言ってやるので、そうすると建築士の方では、とにかく大した責任も感じないで、とにかく適当な図面を書いてそれに適当な単価を入れて出す。そうすると建築業者というものは非常に競争をしておる。であるからして大てい安くしてやるのだろう、単価などにかまわないで競争してとるのだろう、こういうような実例が方々にありまして、その結果はいずれもうまくない。であるからして、建築士という許可を得た者に対してはそれだけの責任を負う必要があるのではないか。それは一体建築士法ではどうなっていますか。
○政府委員(鬼丸勝之君) ただいまお尋ねの、建築士が設計をいたしまして、その設計にかかる建築物が設計通りできるかどうかという場合の責任の関係でございますが、その場合その設計を担当いたしました建築士なり建築士事務所が、設計だけでなく工事の監理をいたします場合には、当然建築士法上責任があるわけでございます。ただ先生の御指摘の場合は、設計だけを引き受けて、あとの工事監督は市町村なり県がやっておった場合ではないかと思います。その場合は今度は工事監督の方の責任は事業主体の方にありますので、結局事業主体と建築士の間で設計が単価に見合うように十分話し合いが尽くされていなかった、というケースではないかと思われるのでございますが、私どもは県にもそういうことをかねがね注意いたしておりまして、建築士に設計を頼む場合には、できるだけほんとうは工事監理まで責任を持たせる、多少の経費はかかりましても工事監理までやってもらうということが、建築士が名実ともに責任を負うことになっていいのではないか、というふうな指導もいたしておりますが、しかし工事監理は建築士も忙しくて一々現場監督までできないという場合には、もう少し事業主体自身がまかせっきりにしないで、設計を組むときに十分積算上検討して、単価等も検討していくという必要があるわけでございまして、御指摘のような事例が今後も間々出てくると思いますので、十分一つ建築士の使い方と申しますかにつきましては、事業主体である都道府県あるいは市町村に十分指導いたしまして、先ほど申しましたように、建築士が名実ともに責任を果たせるようにいたしたいと考えております。
○武藤常介君 ただいまのお話でありますが、大体町村ではそういう技術者を持っておりません。大体は設計者が設計してそうして一カ月に一回か二回ぐらい監督に行って、そうしてこれを完成する。そこでその間の単価には全く一たん渡したら責任を負わない。そうすると、建築士というのは何か図案でも書くとかあるいは絵を書くとかいうようなことに終わってしまうのでありますが、少なくも建築士という肩書を授けた以上は、やはり時価というものをちゃんと把握して、そうしてそれが完全に施工ができるというような設計書をこしらえて出す。その後の監理はともかくとして、それまでのことは責任を負わせないならば、設計士というものを現状のような制度のもとにおいて認めていくことは、はなはだ……ことに今日のような物価の上昇の時代にありましては、非常に各方面に、発注者も迷惑をする、また施工に当たる建築業者も迷惑をしておる。きょうはだいぶ中小企業者がだんだんいわゆる豊作貧乏というような形になる、ということを口をきわめて皆さんが申されましたが、そういうことが最近は非常に私は多いと思うのであります。最近、相当中小企業者が破産の状態になっておることは明らかのようでありまするから、こういう方面は、やはり建設省において指導監督をする必要があると私は思うのですが、なお重ねてお伺いいたします。
○政府委員(鬼丸勝之君) 建築士の業務につきましては、御指摘のように、あるいは建築士自体が、設計上の技術的な良心に従うことを急いで、経済的な観念がまあ多少稀薄であるというような場合が、特に最近の事態においては実際にあると思います。で、私どもは、建築士会というこの法定の団体もございますし、こういう団体を通じまして、なるべく現実に即した、特にこの単価その他の積算に遺漏のないような設計をするような心がけと、またその実際の積算の能力ということにつきまして、講習会等を府県単位でやらしておりまするが、御指摘のような点は今後ますますそういう方面に力を入れまして、建築士の教養を高めて参るということをはかって参りたいと思いますし、それから市町村が事業主体の場合には、お話のように技術者がほとんどいないというところも多いのでございますから、この場合に私どもといたしましては従来、県が、この市町村の事業主体として監督する力を補ってやるように、県の土木事務所等の出先が監督を協力する、こういうことが望ましいということで指導いたしておるようなわけでございまするが、事業主体自身が県等の協力を得て監督をしっかりやる。で、どうしても監督が十分できないというような場合には、建築士会等にも協力を要請いたしまして、建築士自体が設計から工事監理までを責任をもってやる。どちらかの方法をとって参れば、お話のようなまずいことがだいぶ解消するのじゃないか。そこで、今後もそういう考え方で、建築士会あるいは事業主体である市町村、県に対する行政上の指導を十分徹底して参りたいというふうに考えております。
○武藤常介君 ただいま建設省のお話わかりましたが、かような問題のできる根本をいろいろ考えてみますると、ただいまの同僚議員からの御質問がありましたがやはり単価が予算にないというのが原因らしいのでありますが、ちょうど数日前、住宅公団の総裁に会いましたところが、どうも本年の予定の事業の施行はとても困難であると、こういうふうなことを言っておりましたが、これは予算の当時はさほどのこともなかったんでしょうから、これはやむを得ないのでありまするが、このままで一体、追加というわけにも今はいかないのでしょうが、こういう方面の住宅であるとかあるいはその他の建設事業が、予定通りの工事を進めることは非常に困難であろうと私は思うのでありますが、これに対処するためには、どうかまた考え直す必要があるのじゃないかと思うのでありますが、大臣はどうお考えになっておりますか。御意見をちょっとお伺いしたいのですが。
○国務大臣(中村梅吉君) 実は、三十六年度予算編成の際にも、単価の問題非常に重要な問題としてわれわれは取り上げまして努力をいたした次第でございますが、思うように財政当局の理解を得ることが困難であったわけでございます。住宅公団あるいは住宅金融公庫等の建設にかかる積算、あるいは営繕等の分につきましては、若干われわれの趣旨が通りまして、従来の単価構成を是正してもらったわけでございますが、文部省の方の学校建築もうまくいかなかったようでありますけれども、特に公営住宅につきましては、大体考え方の基礎が違いまして、大蔵省に言わせますと、これは補助単価であると、補助の基準としての単価構成なんで、建設単価じゃないのだということで、この是正はできなかったわけでございます。しかし、実際にその単価構成は補助単価であるにせよ、補助をもらった府県あるいは市といたしましては、やはりそれを一つの基準として発注をするという傾向がありますので、自然それが請負業者の方にしわ寄せされるという現状にあるようでございますから、来年度は一つ今から、早くから準備をしましていろいろだ資料を整えて、十分われわれの趣旨も徹底するように努力をしていきたいと思っております。
○武藤常介君 県に対する補助工事は、補助であるからというお話でありますが、大臣の御趣旨はよくわかっております。ただ大蔵省の見解が、これは補助単価なんであるからというが、しかしやはり県としては地方財政にもさほど余裕がないのですから、それが減れば予定の建築はできない。また建築をしても先ほど申したような非常な無理な仕事になる。たとえば農民の所得の倍増、あるいはその他の所得の倍増ということを叫ばれておるときに、この建設業者だけが両方から圧迫をかけられるようになれば、これはわれわれ建設業に関係する議員としても黙って見ておるのはどうかと私は思うのですが、そういう点を何とか考え直さなくちゃならぬのじゃないか、こういうふうに私は考えておる次第であります。別に御答弁は要りません。
○田中一君 これは一つはっきりとただしておきたいのですがね。この中央一建設業審議会できめようとする格づけの問題です。目的何ですか。その前に基準の案があれば一つもらっておきます。
○政府委員(鬼丸勝之君) 建設業者の経営に関する事項の審査の目的につきましては、もう田中先生御承知と思いますが、公共性のある建設工事につきまして、発注者の便益に供しようということが第一でございます。またひいてはこの公共工事を請け負いたいという業者の全体の施工能力の向上ということも、期待いたしておるわけでございまして、そういう趣旨で従来は単に建設業審議会で非公式的にやっておりましたものを、今回制度として確立いたしまして適正妥当な審査結果を出してもらいたい、こういう趣旨で改正してここに織り込まれておるわけでございますが、この審査の項目と基準でございまするが、これは建設大臣が中央建設業審議会の意見を聞いて定めることになっておりますので、まだこの法案が成立いたしませんので、成立後すみやかに審議会に諮りまして決定していただきたいと考えておりますが、事務的には一応審査事項としましては、工事の種類別の一年間の完成工事高、それから過去五年間の建設工事一件の最高額、資本金の額、職員の数、この内訳としまして、もちろん技術者の職員の数も明らかにしたいと思っております。それから保有しておる建設機械設備それから経営比率等です。この審査の基準といたしまして、あるいはどういう格づけをするかというようなことにつきましては、まだ具体的には今検討中でございますが、この基準の考え方は建設業界の均衡ある発展、特に中小業者の健全な発展を考慮いたしまして定めたいというふうに考えております。
○田中一君 発注者がだれであろうと、請負人の実体というものを調査報告を受けたいといえば、必ずそれは大臣または都道府県知事は義務づけられるわけですね、この法律の成立によって。
○政府委員(鬼丸勝之君) この公共性のある工事の発注者が請求いたしますれば、建設大臣あるいは都道府県知事は審査の結果を通知しなければならぬというふうになっております。
○田中一君 民間の工事を発注しようという場合には……。
○政府委員(鬼丸勝之君) 民間の工事は関係ございませんので、この条文にございますように、公共性のある施設または工作物に関する工事ということで、なお具体的には建設省令で定める予定にいたしております。
○田中一君 国民が直接関与しないこの種の法律でいうこの調査報告書なんていうものは、御自分の発注権限でおやりになればいいのです。条例または政令でおやりになればいいのです。一体国民がそうした内容というものを知りたい場合には国民には与えない。そのうちの特殊な公共事業、公共性ある工事を発注しようという者だけそれを調べるということは、これは特定なる人たちの利用をはかるということになるわけですね。そうしてその格づけというものは何ら民間の発注者に影響しないといっても、これは影響するものなんです。一体独善的に公共性ある事業だけ、この格づけなりあるいはこの審査というものは、その分だけの問題だということだけで足りるものじゃないと思うのです。しからばなぜ、ある一定のAという業者の従来やった、公共性ある施設または工作物に関する建設能力を調べるのか、おそらく、これはそのAという業者の、あらゆる建設能力の総合したものをお調べになろうと思うに違いないと思うのです。そうして特殊なる人間だけが、その調査というものを利用しようという考え方に対しては、非常に疑義があると思うのです。それならば何も中央建設業審議会に頼む必要はないのです。中央建設業審議会は少なくとも国民のものであるはずです。それが特定なる公共性ある工事だけに対する報告というものが法で規制されるということは、これはちょっと私は納得できないと思うのです。そうならば何人であろうとも、法律でこれをきめようというのですから、国民がやっぱりその内容を知りたいという場合には、国民にもそれを知らしむることが一応この法の建前からいえば妥当です。しかしまたこれを一般に公開して、鬼丸官房長は頭の後の方にはげがあるということまで報告されたのでは困る場合もある。私はこの法律の建前に対して非常な大きな問題点があると思うのです。だから、なぜ、どうして、何をやってどういうことかもつと納得する答弁がなければ、民法の方の学者でも呼んで来てもらって、そうして一ぺん意見を聞かなければならぬと思うのです。法律は国民のものなんです。法律というものは取締法であっちゃならないのですよ。会計法では公開入札というものが原則になり、どの業者も機会均等、公開入札の場合には、日本人である限りこれは入札権はある。しかしながら、なぜ特定なる発注者だけがそうした調査を占有するか、占有することが今日の他の民法その他の法律面から見て、法律にまではっきりと改正してきめようということが、ほかの法律にそういう例があるかどうか一つ答弁していただきたい。十分調べてほしい。もしあるならばあるでもって一ぺん考え方を伺いますけれども……。
○政府委員(鬼丸勝之君) 田中先生この問題を非常にむずかしくお考えになっているようでございますが、今回この改正法案に特に規定いたしましたのは、従来のやり方を抜本的に変更して、新しい制度を全然新規に打ち立てるということではございませんので、少し立法に至りました沿革的なことを申し上げますが、実は中央建設業審議会で、従来もうここ数年来、建設業法が成立いたしましてから間もなくでございますが、昭和二十五年以来入札制度の合理化対策の一環として、入札の参加者の資格に関する基準を検討し決定いたしまして、それを発注者、公共団体、国、公団、公庫等に示して参考に供しておったわけでございます。ところが昨年来御承知の会計法の改正に関連いたしまして、財政制度審議会においていろいろ御承知の一般競争入札を建前にするとか、指名競争入札をどう扱うかという議論がありまして、その一般競争入札をやる場合に、一つの制限を付加するやり方として、資格審査をやったらどうかというような意見が相当強く出たことがあります。今回の会計法の改正案におきましても、資格を審査することができるという趣旨の規定がうたわれておりまして、制限付の一般競争入札という制度が法律に規定しておると思いますが、そこで、私どもとしましては、発注者の立場で、しかも、国だけが一般競争入札を実施するために資格審査をやるというのはいかがなものかということで、実はいろいろ財政制度審議会においても意見を申し上げました。実態は、現在の指名競争入札が、発注者の側からみても、また、業界の立場からいっても適切であるという意見を、私どもは大蔵省の審議会で申しておったのです。そこでむしろ客観的な資格審査をやるならば、建設業行政の立場で、つまり言いかえますと、建設工事の適正な施行を確保すると同時に、建設業者の健全な発達をはかるというこの立場で、公共工事の資格審衣をやった方がいいじゃないかと。もう一つ、大蔵省関係で扱いますと、国が発注する工事だけに限定されます。これはいかにもおかしいと。公共工事ならば、むしろ実態は都道府県その他が相当部分をこなしておるわけですから、国の発注する公共工事だけを特別に資格審査するというのは、むしろ筋が通らぬのではないかというようなことから、建設業行政の立場で、広く公共性のある工事について、客観的事項の資格審査をやった方がよろしいという結論が、中央建設業審議会におきまして出まして、そこで、大蔵省もようやく中央建設業審議会の大勢の意見を納得しました。納得しまして、大蔵省も国の立場で資格審査することはできるようにしようということで、会計法にも資格審査の規定が入っております。しかし裏の話、というとおかしいんですが、大蔵省事務当局との話し合いでは、会計法による資格審査と、建設業法による資格審査とは矛盾しないようにしようと。建設業法のこの経営上の資格審査は、公共工事全般にわたるものであるから、こちらの方がむしろ一般的に妥当すると、それに矛盾しないように大蔵省の方の会計法上の資格審査は考えていこうと、こういう話し合いになりまして、今回建設業法に、公共性のある工事につきまして、一般的な経営上の資格審査制度を規定することになったわけでございまして、その内容は、従来審議会で非公式に、この現行法の三十四条の規定に基づいて作っておりました基準と、根本の趣旨は変わらないと。むしろこれをより合理化して行なう。また、申請した人に再審査の道を開こう、より合理的にフェアに行なうという趣旨で、この規定を設けたような次第でございます。 それから、民間工事も、やるなら当然取り上げるべきじゃないかというお話でございますが、もちろん、この申請者の審査の場合には、民間の受注工事をどういうふうに受けたかということは、審査の内容には入りますが、ただ、民間の注文者にこれを知らせるということになりますと、結局公表することに変わりはありません。さきほどお話の通りです。そこで、民間の方にはこの審査結果までも知らせる必要はないじゃないか。と申しますのは、先生よく御承知のように民間工事はほとんど随意契約で、大体特定の業者との信頼関係で、工事を請け負わせておる関係もございますから、公共工事のように広く業者を指名し選択するということはないわけでございますから、私どもは、そういう実態からいたしましても、民間の注文者にお知らせする必要はないというふうに考えたわけでございます。
○田中一君 そうすると、会計法の今度の改正によって、これは原則は現行でもその通りです、公開入札が原則なんですから、建設省としては、従来通り指名競争入札を行なうために、これを格づけをするんだということでいいんですか。
○政府委員(鬼丸勝之君) ただいまお話のように、実際の工事の入札は指名競争入札がむしろ一般的であるという前提に立ちまして、その場合、指名業者を選定する一つの客観的な基準として、これを使ってもらいたいということでございます。
○田中一君 そうすると、中央建設業審議会が盛った格づけというものは、その格づけなりにおける指名は正しいものと大蔵当局は認めると、こういうことになっているんですか、了解は。
○政府委員(鬼丸勝之君) 格づけしたその内容につきましては、正しいというふうに大蔵省当局も認める。しかし、現実には、国なり地方公共団体がこれを使います場合には、このほかに、主観的要素と申しておりますが、工事のできばえその他その発注者の方から見たいろいろな要素を加えまして、そうして発注者の方で実際は別のランクを作るということになるかと思います。
○田中一君 そうすると、保有機械、職員等のむろん実態までも調べるんですね。たとえばブルドーザーが必要な場合には、ブルドーザーが五台要るんだ、あそこのうちは十台持っているからこれは可能であろうという見方をするのか。そうすると、ブルドーザーが十台というものは現在一体どこに使っておるか、その機械はいつごろあくのか、今度の工事に対して間に合うか間に合わないか、という点までも十分に調べた上で、これは主観的要素でけっこうです、指名しようとするのか。これは今言う通り、資本の大、機械保有の大等々、数字の上の安全率というものと、その当時の、実際にある一定の期間内に施工させるという場合には、それこそあなたの方で主観的な判断をするためには、相当大きな調査網を持たなければわからないことなんですよ。もしも中央建設業審議会が常置される指名選考の機関というならば、これはいいと思いますけれども、ただ単に資本の大、規模の大、ここに書いてある通り、「経営規模その他経営に関する客観的事項」だけは認められて、そうして主観的なこれに要素を入れた判定を下す場合に、その業者が持っている機械とか何とかの運用状況というものを、完全に把握しなければだめなんです。しかし、本人は言うかもわかりません。自分の持っている十台のブルドーザーはここに使っておるこれはこの工事には間に合いません、しかし、仲間のところからブルドーザーを借りてやりますと言った場合には、借りてやる場合にも当然なされ得るという見方をしようとするのか、あるいはそんな機械はなくたって何とか間に合うという場合には、あなたが借りるという先へ行って、あなた確かに貸すのですかと言って十分調査した上でそういう指名をするのか。そういう点は非常にむずかしくなってくる。その点はどういう発注の仕方をするのですか。
○政府委員(鬼丸勝之君) 大体先生が今おっしゃられた通りでございますが、この主観的要素は、これはいわば注文者でなければわかりませんから、建設業審議会で検討するのはあくまである時点における客観的な状態ということだけでございます。そのほか注文者がそれに加えて発注しようとするときに、一体今手持ちの工事がどうなっているか、どういう工事をほかに請負っているだろうか、機械をどういうふうに使っておるだろうか。さらに、さっき申し上げましたように、従来の工事のできばえ、あるいは工期をうまく守ってやったかどうか、不正、不当な行為があったかなかったかというようなことは、発注者におきまして主観的要素として判断をいたしまして、客観的要素を加えて指名業者の選定をすると、こういうことに相なるわけでございます。
○田中一君 そうすると今と何も変わらないじゃないですか。そんなもの中央建設業審議会に何も頼む必要がない。あなたのところへきた報告書をもって、これが経営規模、その他経営に関する客観的事項というものが現在手に入っている。何も関係ないじゃないですか、明文化することは。単に大蔵省の方で、なんか責任をどっかに転嫁して、発注者の方の各職員が責任をどっかに片がわりするような機関をどっか作ってくれぬか、じゃそれを作ろうということにすぎないんじゃないですか。そんな法をもてあそぶことはいかぬですよ。もっと実体の問題をつかんで、そうして今言う通り、あるいは公共性ある事業は、一つの間違いがあったかしらぬ、しかし一般の民間の事業については非常に高度ないい成績を持ったものがあったという場合、ただ一つの公共性の工事をもって工期が延びたということだけで、他の社会においてはそれは優秀な成績を上げているという業者を、それだけでもってそれを判断するなんということは、これは僕はあっちゃならぬことだと思うんですよ。人間には間違いがあります。何も客観的条件によって、悪条件によってできない場合もあるんですよ。私は一つ知っております。たとえば、せんだっての新潟県に雪が非常に深かった、そのために輸送が間に合わない、そのために一カ月なら一カ月延びてしまった。ところがそれが不幸にして年度末にかかった。年度内ならば延期しても何とか処置をしてくれるけれども、年度に越えてかかるとこいつは大蔵省はどういう意見を言うか、どういうことを言うか、それこそ繰り越し工事として認めるという大蔵省の判断がなければそれは認められない。こいつは何でもないことなんです。そういう客観的な条件によってやむを得ず延びたという場合も、それもやはりマイナスの点につけて判断するなんということがあっちゃならぬと思うのです。しゃくし定木にものをやる場合じゃないということですね。そうして中央建設業審議会がそれまでのものの意見書をつけ加える、ただ格づけをするにすぎないでしょう。私はほんとうに今度の会計法でこれ——はまあ今までも貫いている精神でもあるけれども、ただ単に公開入札をやったんではいいものはできない。また指定業者も参加するから、だから指名入札にするんだという場合、その実態が十分に調べられて、そうして審議会に出てくるものならばこれは認めたらいい。そうじゃなく、ただ単にそれはそれでもって得た調査に対して、これはなおそれ以上の消化力があるということだけを判断するなら、いつでもだれでも判断できます。向こうの提出された書類に対して、ただ国家公務員の担当の責任のがれのために持つ、というような制度にしかすぎないのですよ。もう少し掘り下げて実態というものを見てやらないとかえって害になります。まあ、これは官房長官や高田君は法律を作る、制度を作る方の側だからいいけれども、各地建で、あいつは気に食わぬといったらおしまいだ。あいつは工期一週間おくれたからということでおしまいだということになってしまう。そういう考え方で適格者か適格者じゃないかという考え方をするのは酷です。もしこういう制度をもってこれを尊重してやってくるならば、おそらく公共工事に対する入札者がなくなってしまいます。応札者がなくなってきます。なぜならば毎年民間工事は相当ふえてきている。大体公共工事と民間工事は半々ぐらいに伸びておりますよ。多少のきずがある者だけが公共でやる工事だけにきて、あとは逃げていきますよ。現に住宅公団等が行なっているところの、指名者に対する審議会を部内に持っている。こういうものぐらいでやるならばいいけれども、部内の制度というものを考えずに、おそらく契約担当者がきめるのかあるいは地建局長がきめるのかわかりませんけれども、そういう点は主観にウエートがかかりすぎたらやはりこれは問題です。そういう点の運用ということはどういうことに持っていくのか、現在のままと同じでございますというのではこれは何にもならぬのです。少なくともよりよいものを伸ばし、そして誠心誠意実力のある者に対してはその労働力、機動力を活用するめだということの表われならば、これは現在の段階としてはいいと思うのですけれども、主観のみで 大体この審議会の答申というものは、これは何もプラスもマイスナもないわけで、これは適格者でございますというのにすぎない。不適格者はその中で選ぶはずはないのですから。こういう点は運用の面においては非常に危険を伴うと思うのです。そういう点はどういう工合に指示するつもりなんですか。汚職をふやすような制度ではいかぬですよ。
○政府委員(鬼丸勝之君) 実際の指名業者の選定にあたりましては、まあこの審査結果からは出てこないわけでありますし、直ちには。そこで私ども従来地方建設局に対しましては、指名業者選定要領というようなものを通達いたしておりまして、これによりまして、これにさらに主観的要素を基準として取り上げて考えなさいということと、それから選定の仕方といたしまして、たとえば一部長と局長だけできめたりいたしますと、御指摘のような非常に片寄った主観で判定されるおそれがございますから、選定委員会を、たとえは道路工事にいたしましても、総務部長、企画室長等を交えて部内で選定委員会を作ってきめなさい、それから一億円以上の工事金額につきましては、本省まであらかじめ伺いを立てて承認を受けさせております。本省におきまして次官が会長になって、各局長が委員からなるやはり選定委員会をそのつど開きましてきめておる。一億円以下は地建でそれぞれの関係部長と局長が委員会を構成してやっている、まあ、こういう状況でございますので、お話のようにこの法律の改正を機として、さらに主観的要素の取り方、加え方、これにつきまして公正にこれを行なわれるように運用上は十分注意をいたして参りたいというふうに考えております。
○田中一君 それからこの中央建設業審議会では、かりに三十五年に十億消化した、三十六年にはやはり十億という押さえ方を主観的に判断しようとするのか、これは十三億でいいという判断をしようとするのか、これはどうなんですか。おそらく格づけをする場合に、やはり業者で毛希望を持たさにゃいかぬですよ、希望を。希望というのは将来に対する希望ですよ。お前はどこまでも一億円業者だと、お前は二億五千万業者だと、こういうきめ方はいかぬと思うのです。そうするならばそれに関係ない大業者だけ頼めばいいんです。一番安全です。具体的にどういう形にするのか、それ非常に危険なんですよ、締めつけをしてもいけなければ野放しにしてもいけないし。
○政府委員(鬼丸勝之君) ただいまお話の点でございますが、将来の予測的な数字は出さないつもりでございます。これはまあ非常に不確定でございますし、今日のように個々の業者の受注高も相当漸増が予想されますから予測は立たない。ただ過去五カ年間の建設工事の一件当たりの最高額とか最低額というものを、そのつど毎年出していきます。そこら辺から将来も発注者の方から見て多少参考になるんじゃないかと、それから実績として過去一カ年のパーセントを、まあ客観的事実しか出せませんから、その辺は中央建設業審議会におきましても、これからいろいろ検討審議していただきますが、予測的な数字をもって格づけの要素とするということはどうも当を得ないんじゃないかというふうに考えております。
○田中一君 それじゃ次の二日の委員会までに、格づけはどういう形で考えているのか、ちょっと図解して持ってきて下さい。
○政府委員(鬼丸勝之君) 中央建設業審議会に諮らなきゃなりませんので、ほんとうの事務当局で考えておる草案の原案くらいの意味であるならば、持って参りたいと思っております。
○田中一君 第三の問題の団体ですがね。これはまあ民法上の法人ということに、はっきりと規定してますから、おそらく各地方にある、先ほど大林参考人が言った法人になっているものはどんどんと法人になると思いますが、そこで一都道府県に一団体という考え方に立っているのか、あるいは幾つでもいいんだという考えに立っているのか、職別の団体はどうなるのか、そういう点はどうですか。どういうものを考えているのですか。
○政府委員(鬼丸勝之君) この団体はこの案にございますように、建設業に関する調査研究、指導等の業務を行なう社団または財団ということになっておりまして、建設省令で定めることになっておりますが、私どもは民法上の公益法人であろうとなかろうとこれは取り上げて参りたい。それから都道府県の管内につきましては、都道府県ごとの区域を活動範囲とするというものであれば、やはり届け出てもらいたいと思っております。その場合に、都道府県単位に一つでなければならぬということは考えておりません。これは総合業者の団体もありますし職別のものもありましょうから、都道府県の区域を業務範囲としておれば幾つでもけっこうだと思っております。もちろん全国区域を単位とするものも一つ以上あってけっこうですから、これも届け出をしてもらいたいと思っております。
○田中一君 それから建設業じゃない契約行為ということになりますと、設計事務所、これはおそらく委託設計というものは相当これから多くなると思うのですが、この点はこの建築士法ではないわけでしょう。何もありませんね、そういうものは。これもやはり会計法からくるところの契約行為ですから、国でやっている場合にはそれはどうしているか。どういう工合に規制しようとするのか、建築事務所の場合、設計ですね、監理はやるでしょうが、設計ですがね。
○政府委員(鬼丸勝之君) 設計のうち建築関係につきましては、建築士事務所を設ける場合におきましては、登録をすることになっております。これは建築士法におきまして登録を受けられるということになっておりますので、むしろ建設業と同様登録制度によって指導監督を受けておるわけでございます。
○田中一君 同じようなケースで、あなたの方から建策士に出す仕事、あるいは公団も出しています、道路公団も出していますが、いろいろなものも出しておりますが、それは同じような行き方で出していこうという考え方ですか。
○政府委員(鬼丸勝之君) 設計の点でございますか。
○田中一君 ええ。
○政府委員(鬼丸勝之君) 建築関係の設計は、地建におきましても、あるいは住宅公団におきましても、相当との設計をやる建築士事務所に発注いたしてやって参っております。ただ道路と土木施設の関係におきましては、制度的にはこういう法律による登録制度は行なわれておりませんが、実は道路関係等の土木のコンサルタントと申しております設計専門の業者の方々が、だいぶん最近はふえて参りました。今まで非常に少ないものですから、法律規制をやるというふうな必要性がなかったわけでございます。今後この問題は検討していかなければならぬと思っております。また、実際問題として、道路事業等におきましては、相当設計を外注して参る必要があると考えておりますので、道路等のコンサルタントの民間の業者が発展することを期待しておるような次第でございます。
○田中一君 では、建築の場合には全部随意契約ですか、道路の場合もコンサルタントに対する契約は随契にしているのですか。
○政府委員(鬼丸勝之君) 私も全般につきまして詳しく承知いたしておりませんが、建築につきまして住宅公団等の例を聞きますと、建築家協会という団体がございます。この建築士の事務所が集まっておる団体でありますが、その団体に頼みまして一社か二、三社推薦を受けまして、そのうちから選んできめておるということが住宅公団の場合です。そのほかは一般的に随契か、あるいは二、三社、数社の一種の協議設計と申しておりますが、協議設計というやり方で設計を発注いたしております。
○田中一君 協議設計の場合には、何か設計料は前もって払うのですか。協議設計の場合には住宅公団の建物なんかというものは単なる労働ですよ。何も特別なものをねらっておるものじゃないでしょう。この場合にはどうなんです。この場合にも協議設計をするのですか、こんなものまで。
○政府委員(鬼丸勝之君) 住宅公団の場合には大体建築家協会等に頼みまして、特定してやってもらっておるようです。これは御承知のように基本設計が住宅公団に大体ありますものですから、それに基づいて今お話のように労働といいますか、労務の提供というのが実態でございますから。ただ新しい構造物を設計させる場合に、営繕関係では協議設計を使っております。いわゆる懸賞募集というようなやり方もやったことがございます。その場合は、しかし協議設計に参加した人全部と契約するわけには参りませんので、やはり競争して、何と申しますか、概略の設計構想を出してもらってきまった人と契約する、こういうことになるわけでございます。
○田中一君 団体が二つでも三つでも、あるいはそれ以上できた場合、たとえば要綱の第五ですがね、「必要な指導、助言及び勧告」、これはやっぱり官僚統制のにおいが多分にありますよ。この点は何をしようとするのか。それも二日までに、どういう点を指導、助言、勧告の内容とするかその構想を出して下さい。少なくとも建設業法を守っておる者に対するそんなものはないはずですよ。事故があった場合にはあるでしょうがね。事故に対しては当然ですよ。
○政府委員(鬼丸勝之君) 一応ここで考えておりますのは、従来、建設業者に対する指導、助言、勧告という規定がございますが、これは悪いことをした場合とかあるいは不誠実な行為をした場合に勧告できる、あるいは助言できるというようなことになっておりまして、非常に範囲が狭いものですから、今回この建設業者と新たに法定されました建設業者団体につきまして、事前のと申しますか、あるいは経営上の改善等についての指導、助言、勧告もできるようにしたらどうかと。それから先ほど田上先生からお尋ねのありましたああいう事故の防止等につきましても、あらかじめ勧告をするとかということが必要だろうと思われますので、そういう趣旨で範囲を拡張いたしまして、建設業者については助言、勧告できる範囲を拡張した。建設業者団体につきましては、むしろ団体が助言なり勧告、指導を受けることを希望する場合もまああり得るわけでございまして、これは地方建設業審議会でもいろいろ議論されましたが、やはり建設大臣なり都道府県知事が、積極的に指導したり助言をしたりする方が団体のためにもなるという場合、そういう場合に限ってやろうという趣旨でこの規定が設けられたわけでございますから、役所が統制しようとか団体を縛ろうというような気持ではないのでございます。
○田中一君 先ほど大林参考人が、これは高田君も鬼丸君も聞いておったからわかるでしょうけれども、七万人からいる業者の中で一万八千名が参加しておる、そうしてそのほかに指導的な立場に立っているものは、大業者が六十業者くらいだと言っておりました。一万八千人を代表しているうちの六十人が実際に団体を牛耳るというのが実体なんです、建設事業協会の場合には。しかしこれが公共性断る工事はおそらく半分以上消化していると思う。そうしてそれらからの報告等が末端の七万人、あるいは一万八千人でもいいが、一万八千人の総意であるということにはならない場合が多々あると思うのですよ。で、これは建設省の場合はまだ相当金額の高いものをやるからいいけれども、地方の市町村に行けばますます低くなってくるのですよ。地方の場合と建設省が指名する場合の相手というものが、おのずから条件も違えば内容も違うし、非常に狂いがあるのですね。そういう点は一体どういう工合に、総意として生かそうとするか、たとえば建設事業協会から報告がきた、その報告は一万八千人の総意として受け取ろうとするのか。あるいは大業者六十社の意思として聞こうとするのか。形式としてはやっぱり団体です。内容は一万八千人の内容として聞くのか。七万人のうちの一万八千人というのは少数ですよ。あなた方の受け取り方はどうなんですか。中央建設業審議会には中小業者入っておらぬですよ、審議会には。昨年ずいぶんやかましく要求して労働者団体の委員は一人入った。しかしほんとの中小業者は入っておらぬじゃないか。で、中央建設業審議会の意見なんだから、地方の建設業審議会は別に聞く必要ないわけなんだ。それはやはり代表入れなきゃいかぬと思うのだが、その点どう考えます。
○政府委員(鬼丸勝之君) 現在の中央建設業審議会には中小業者の代表の方も三名委員として入っておられます。それから……。
○田中一君 どういう人です。
○政府委員(鬼丸勝之君) もちろん全国土木建築総連合の代表として唐澤氏も委員として入っておられますし、まあ今回の改正で特に専門的な事柄を審査していただくために専門委員を置かれるようなことになりますると、専門委員としてまあ各界各専門家の方をお願いしたいというふうに考えております。
○田中一君 今度は二十五になるのか、その専門業者、総合業者入れますとね、業者は、職種は。そうすると、それは中小業者といっても、三名の中小業者というとどういう方です。
○政府委員(鬼丸勝之君) 三名の中小業界の代表という方は総合工事業者の方です。そのほかに左官、電気、管工事等の職別の代表の方も委員として入っていただいております。
○田中一君 その委員として入っている人はだれですか。電気工事だれですか。
○政府委員(鬼丸勝之君) 地方から総合工事業の中小代表といたしまして秋田の北林さん、それから東京の小川さん、それから広島の藤田さん、それから管工事の代表といたしまして坂井さん、それから電気設備工事といたしまし三二輪さん、これらの方に委員として入っていただいております。
○田中一君 電気工事なんというものは、三輪なんというのはおそらく何千億か何百億かの工事をしております。それから広島の藤田なんというのは中小業者じゃないですよ。今日ではもはや年間百六十億ぐらい仕事していますよ。そんなもの中小業者には入るわけがないですよ。これは将来でいいからお願いしておきますが、一体各地建ではどういう業者を指名しているか、一つ出してみて下さいよ。指名参加願いというものが出ますね。大体何通ぐらいきていますか。たとえば関東地建で営繕関係その他河川、道路関係で、その中の、それは今度は中央建設業審議会で審査するのだろうけれども、おそらく現在はやっておっていわゆる指名を年に一ぺんでも受けるというものは何人くらいおりますか。
○政府委員(鬼丸勝之君) 現在中央建設業審議会に資格審査を請求しておりまする業者は約二千社です。これは大臣登録だけでございます。それから地方建築局も毎年春に指名願いを希望の業者から取っております。そうして名簿を作りまするが、これの数字につきましては今ちょっと手元にございませんので、後ほど御報告申し上げたいと思います。
○委員長(稲浦鹿藏君) ほかにございませんか。——ほかに御質疑がなければ、本日の審議はこの程度にとどめたいと思います。 次回は五月二日午前十時から開会いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後四時四十二分散会