建設委員会 第18号
- 発言数
- 83 件
- 登壇者
- 9 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1961/04/06
会議録
○委員長(稲浦鹿藏君) ただいまから建設委員会を開会いたします。 初めに、参考人の出席要求についてお諮りいたします。 公共施設の整備に関連する市街地の改造に関する法律案につきまして、東京都首都整備局長山田正男君、市街地改造事業工事地区代表、三軒茶屋地区の桜井正信君、同じく若菜三郎君の三君から参考意見を、来たる十三日の委員会において聴取することにいたしたいと存じますが、さよう決定することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(稲浦鹿藏君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ——————————
○委員長(稲浦鹿藏君) ただいまから、公共施設の整備に関連する市街地の改造に関する法律案を議題といたします。 つきましては、本案には防災建築街区造成法案が関連しておりますので、まず、防災建築街区造成法案につきまして、逐条説明を聴取いたします。
○政府委員(稗田治君) ただいま議題となりました防災建築街区造成法案につきまして、逐条説明を申し上げます。 第一条は、この法律の目的を定めたものでございます。都市の枢要地帯において災害を効果的に防止するように、系統的に配置された耐火建築物によって構成された街区の造成によって、都市における火災または津波、高潮もしくは出水による災害を防止し、あわせて土地の合理的利用を増進し、環境を整備改善して、公共の福祉に寄与することを目的としております。 防災建築街区における防災建築物及び敷地の整備について、組合制度、国、地方公共団体による援助、地方公共団体による事業の施行方法等の必要な事項を定めることといたしております。 第二条は、この法律において用いている特別の用語の意義を定めたものでございます。 第一号は、「災害」について定めてございます。この法律において防止しようとする災害の範囲は、火災または津波、高潮もしくは出水による災害といたしました。これらの災害は、いずれも耐火建築物によって構成された街区を系統的に配置することによって、有効に防止できるものでございます。 第二号は「防災建築物」について定めてございます。防災建築物とは、災害の防止上有効な性能を有する耐火建築物及びその附帯施設でありまして、構造以外の要件及び附帯施設の範囲につきましては、政令で定めることといたしてございます。 第三号は、「防災建築街区」について定めてございます。防災建築街区とは、従来の防火建築帯にかわるものでございまして、災害危険区域区で都市計画区域内にある土地または防火地域内にある土地について、防災建築物及びその敷地を整備すべき街区として建設大臣が指定したものでございます。 第四号及び第五号は「借地権」及び「借家権」について定めてございます。借地法、借家法の適用される範囲と同一のものとしてございます。 第三条は、防災建築街区の指定について定めてございます。建設大臣は関係市町村の申し出に基づきまして、災害危険区域内で都市計画区域内にある土地または防火地域内にある土地について、防災建築物及びその敷地を整備すべき街区を防災建築街区として指定することができることといたしました。従来の防火建築帯にかわるものでございまして、防火建築帯を防災建築街区に拡大いたしますとともに、火災防止ばかりでなく水害防止の目的を持つものであることに伴い、災害危険区域についても防災建築街区を指定できることといたしてございます。この場合におきましては、火災等の災害を予防することを所掌する自治大臣と協議することにいたしまして、災害の防止に万全を期することといたしてございます。 第二項は、防災建築街区の指定の原則を定めたものでございます。防災建築街区は、都市の枢要地帯において、災害を効果的に防止することを考慮して、系統的に配置されるように指定しなければならないものと定めてございます。 第三項は、その告示の方法について定めたものでございます。 第四条は、防災建築街区造成組合の設立目的について定めたものでございます。防災建築物はいずれも耐火建築物で恒久的な構造のものでありますから、その建築は、街区全体の構成を考慮して、建築物の位置、構造、形態等を定めることが必要であります。このような適正な建築形態を実現するためには、街区内において防災建築物を建築しようとする者の相互の協力が心要でありますので、そのために必要な協同組織として防災建築街区造成組合を創設することといたしました。組合は防災建築街区における適正な防災建築物の建築を促進し、土地の合理的利用と環境の整備改善をはかるという目的を達成するため、組合員の共同の利益となる事業すなわち建築物の構造、形態等についての基準の作成、組合員のための建築事業の事務の代行等を行なうことといたしました。 第五条は、組合が法人格を有し、権利義務の主体となりうることを定めたものでございます。組合は、防災建築物又は組合員の共同の利便に供する施設の建設を行なう等、対外的にも一個の権利義務の主体として働くものであり、又これについて国または地方公共団体の補助または住宅金融金庫の融資を行なうためにも、組合をこの法律による法人として法人格を与え特別の監督を加えるのが適当であるという趣旨によるものであります。 第六条は、組合の名称中に防災建築街区造成組合という文字を用いなければならないこととするとともに、組合でない者がこれを用いてはならないことを定めたものであります。 第七条は、組合は法人格を有するものでありますから、その設立、解散等について登記を必要とすることを定めたものであります。 第八条は、組合の役員が職務を執行するにあたり、第三者に損害を与えた場合の組合の責任及び組合の住所については、民法の規定により設立された法人に準ずることを定めたものであります。 第九条は、組合の行なうことのできる事業の範囲を定めたものでございます。 第一号の事業は、組合員の建築する防災建築物の敷地、位置、構造等に関する基準を作成してその調整をはかること、その他その建築について組合員に助言指導を行なうことであります。 第二号の事業は、組合員の委託を受けて、組合員が建築する防災建築物の建築、既存建築物の除去等についての組合員の事務を代行することであります。 第三号の事業は、組合員が建築する防災建築物の建築又びその敷地の整備に必要な資金の借入れのあっせん、またはその借り入れの保証のあっせんを行なうことであります。 第四号の事業は、防災建築物の建築期間中の共同仮営業所、仮住居等組合員の共同の利便に供する施設を建設することであります。 第五号の事業は、防火建築物の建築についての資料の収集、講習会の開催等前各号の事業に付帯する事業を行なうことであります。 第二項は、組合は右の事業のほか、みずから防災建築物の敷地を取得し、その土地にある既存の建築を除却し、その土地に防災建築物を建設して組合に譲渡する事業その他組合の目的の達成に必要な事業を行なうことができることとしております。 第十条は、組合の組合員の資格について定めてございます。組合員の資格を有する者は、組合の地区の土地所有者と借地権者とし、そのほか組合の定款で定めたものも資格があることと定めてございます。 第十一条は、組合が定款で定めた場合には、組合員に出資させることができる旨を定めてございます。防災建築物を建築する場合その他一時に資金を必要とする場合に備えたものでございます。 第二項は、組合の債務の整理について、組合に出資した組合員の責任の分担について定めたものでございます。非出資組合員につきましては定款の定めるところによるものとして、この法律には特別の規定は設けないことといたしてございます。 第十二条は、組合員は、原則として平等の議決権と役員の選挙権を有することを定めたものでございます。定款によって特別の定めをすることができることといたしましたのは、組合員に出資組合員と非出資組合員との別があることに基づくものであります。 第十三条は、組合が事業を行ないますのに必要な経費に充てるため組合員に対して経費の賦課徴収をすることができる旨を定めてございます。 第十四条は、組合が定款で定めた場合には、経費の支払いなどの義務を怠った組合員に対して過怠金を課することができることを定めてございます。 第十五条は、組合員が、組合員たる資格を失なった場合、組合員が死亡した場合または組合員である法人が解散した場合、及び組合員が除名された場合には、当該組合員は法律上当然にその組合から脱退することを定めてございます。 第二項及び第三項は、組合が組合員を除名することのできる場合とその手続等について定めてございます。 第十六条は、前条の規定によりまして、組合員が脱退した場合には、その組合員の土地の所有権及び借地権その他の権利を承継した者が、定款で定めるところによってその組合員の地位を承継することができることを定めてございます。 第十七条は、組合を設立する際の発起人の数を五人以上でなければならないことと定めてございます。 第十八条は、組合の設立に際して開かなければならない創立総会について定めてございます。 第一項及び第二項は、発起人は、組合員たる資格を有するすべての者に対し、定款、事業計画等組合の基本的事項について公告した上で創立総会を開かなければならないことを定めてございます。 第三項から第五項までは、創立総会における議事、その議決を要する事項等について定めてございます。 第六項では、組合の総会における組合員の議決権、議長に関する規定及び株式会社における株主の議決権の代理行使、総会の議事録の作成義務、総会決議の取り消しの訴え等に関する商法の規定を、組合の創立総会について準用することを定めてございます。 第十九条は、組合の設立について建設大臣の認可の申請手続及び認可の基準について定めてございます。 第二十条は、建設大臣が組合の設立の認可または不認可の処分をしたときは、遅滞なく通知しなければならないことを定めてございます。 第二十一条は、発起人と理事との間の事務引き渡しについて定めてございます。 第二十二条は、設立の登記により組合が成立することを定めてございます。 第二十三条は、会社の設立無効の訴えについての商法の規定を組合の設立無効の訴えについて準用するものとし、その訴えの期間を組合成立後六カ月以内に限るものと定めてございます。 第二十四条は、組合の目的、名称、事業等、組合の基本的事項については、必ず定款で定めなければならないことを定めてございます。 第二十五条は、組合の業務の執行方法について規約を定めることができることを定めてございます。 第二十六条は、組合の役員の定数、資格及び選任の方法について定めてございます。組合の役員としては理事及び監事を置くものとし、総会で選任することといたしました。また、組合は組合員の互助団体でありますから、役員は組合員でなければならないことといたしました。 第二十七条は、役員の変更があったときは遅滞なく建設大臣に届け出なければならないことを定めてございます。 第二十八条は役員の任期について定めてございます。設立当時の役員は一年をこえない期間、その他の役員は二年以内の期間ごとに改選すべきことを定めてございます。 第二十九条は、役員が任務を怠ったときの組合に対する責任、及び職務執行にあたって故意または重大な過失があったときの第三者に対する責任について定めてございます。これらの場合には役員はいずれも連帯して損害を賠償する責任を負うべきものと定めてございます。中小企業協同組合法、農業協同組合法等による組合の役員の責任と同様といたしました。 第三十条は、監事は、その職務の性質上理事または組合の使用人と兼ねてはならないことを定めてございます。 第三十一条は、通常組合の代表権を有する理事が組合と契約を締結する場合等、理事と組合との利益が相反する事項については監事が組合の代表権を有することを定めてございます。 第三十二条は、理事が定款、規約、総会の議事録及び組合員名簿を主たる事務所に備えつけ、組合員または組合債権者の閲覧に供さなければならないことを定めてございます。 第三十三条は、理事が財産目録、貸借対照表等の決算関係書類について通常総会で承認を求めなければならないこと、これらの書類を総会前一週間前までに主たる事務所に備えつけ組合員または組合債権者の閲覧に供さなければならないこと等を定めてございます。 第三十四条は、総組合員の十分の一以上の合意を得た組合員が会計帳簿の閲覧を理事に対して請求できることを定めてございます。 第三十五条は、民法による法人における理事が数人あるときの決定方法、理事の代表権、その制限の効力等に関する民法の規定を組合の理事について、民法による法人の監事の職務の範囲についての民法の規定を組合の監事に、株式会社における会社と取締役との法律関係、取締役の職務執行上の義務等に関する商法の規定を組合の役員にそれぞれ準用することを定めてございます。 第三十六条は、理事が毎事年度ごとに通常総会を招集しなければならないことを定めてございます。 第三十七条は、総組合の五分の一以上の同意を得た組合員の請求があるときは、三週間以内に理事が臨時総会を招集しなければならないことを定めてございます。 第三十八条は、前条の場合に理事がないとき、または理事が正当な理由なくその手続をしないときは、監事が臨時総会を招集しなければならないことを定めてございます。 第三十九条は、総会招集にあたっての通知の時期、及び通知事項等について定めてございます。 第四十条は、第一項において総会の議決を経なければ決定することのできない事項を定め、第二項において、建設大臣の認可が定款変更の効力発生要件であることを定めてございます。 第四十一条は、総会開催に必要な定足数、総会の議事の決定方法及び議長について定めてございます。 第四十二条は、定款の変更、解散及び組合の除名を行なうには、総会において三分の二以上の多数による特別議決を必要とすることを定めてございます。 第四十三条は、民法による法人の総会において議決することができる事項についての民法の規定、及び株式会社における株主の議決権の代理行使、総会の議事録の作成義務、総会決議の取り消しの訴え等に関する商法の規定を組合の総会について準用することを定めてございます。 第四十四条は、組合が設立の登記または主たる事務所の移転をした場合の建設大臣に対する届出義務、及び毎事業年度の決算関係書類の建設大臣に対する提出義務について定めてございます。 第四十五条は、建設大臣の組合に対する監督権として、業務に関する報告命令または帳簿等の検査権限について定めてございます。 第四十六条は、建設大臣の違法または著しく不当な組合運営に対する処分について定めてございます。その方法としては、まずその運営を是正するよう警告し、なお改善されないときは、あらかじめ関係市町村の意見を聞いた上で、業務の一部の停止または設立認可の取り消しをすることができることといたしました。 第四十七条は、組合の解散事由として総会の決議、破産、存立時期の満了を定め、総会決議による解散については、建設大臣の認可を効力発生要件とすることを定めてございます。 第四十八条は、解散した組合の清算人が遅滞なく、清算事務を行ない、組合財産の処分方法等について総会の承認を得なければならないことを定めてございます。 第四十九条は、清算人が清算事務結了後、決算報告書について総会の承認を得なければならないことを定めてございます。 第五十条は、民法による法人の解散または清算の際の清算人の選任方法、清算事務の執行方法、監督等についての民法の規定及び民法による法人または商法による会社の解散または清算の際の裁判手続についての非訟事件手続法の規定を、それぞれ組合の解散または清算について準用することを定めてございます。 第五十一条は、都道府県知事または市町村長が必要があると認めるときは組合員たる資格を有する者に組合への加入を勧告できること及び都道府県知事、市町村長または組合が組合の地区内での関係権利者間に紛争がある場合において、その権利関係の調整についてあっせんできることについて定めてございます。 第五十二条は、組合の建築基準法の規定による建築物についての位置、構造等に関する建築協定のあっせんについて定めてございます。 第五十三条は、組合に対する建設大臣の処分についての不服申し立ての方法について定めてございます。 第五十四条は、防災建築街区の造成を積極的に推進するため、都道府県または市町村は、みずから必要な権利を取得し、または関係権利者の委託を受けて防災建築街区造成事業を施行することができる旨を定めてございます。 第五十五条は、都道府県または市町村が、防災建築街区内の地上階数三以上の耐火建築物を建築する者がない部分で、当該区域内における防災建築街区造成事業の完成が、当該都市における災害の防止及び都市機能の向上に著しく貢献すると認められること、その他の条件に該当する土地の区域につき、当該区域内の土地の所有者、その土地にについて借地権を有する者及びその土地にある建築物について、借家権を有する者の総数の三分の二以上の申し出に基づいて施行する防災建築街区造成事業については、公共施設の整備に関連する市街区の改造に関する法律(以下「市街地改造法」と申し上げます。)に準じて行なうことを定めてございます。 第二項の規定は、前項の場合において建設大臣が事業計画またはその変更について認可するときは、あらかじめ都市計画審議会の意見を聞かなければならないことを定めてございます。 第五十六条は、防災建築街区を積極的に造成するため都道府県または市町村は、防災建築街区において防災建築物の建築を行なう者に対して、これに要する経費の一部を補助することができることを定めて。ございます。 第五十七条は、国が防災建築街区の造成を助長するため、国は、都道府県または市町村が前条の規定により補助金を交付し、またはみずから防災建築街区において防災建築物を建築する場合には、予算の範囲内において、その費用の一部を補助することができることを定めてございます。 第五十八条は、防災建築街区の造成が円滑に行なわれるように、防災建築物を建築しようとする者または組合は、都道府県知事及び市町村に対し、市町村は建設大臣及び都道府県知事に対し、都道府県は建設大臣に対して技術的援助を求めることができることを定めてございます。 第五十九条は、防災建築街区の造成を促進するため、第五十六条の規定によって都道府県または市町村から補助金を受けて建築した防災建築物に対して課する固定資産税については、不均一の課税とすることができることを定めてございます。 第六十条は、建設大臣に属する権限の一部を都道府県知事に委任できることを定めてございます。 第六十一条、この法律の実施に必要な事項を政令に委任することを定めてございます。 第六十二条から第六十七条までは罰則について定めてございます。 付則の第一項は、この法律の施行の日について定めてございます。 第二項は、この法律施行の際、現にその名称中に防災建築組合という文字を用いている者は、この法律施行の後六カ月間は、なお、従前の名称を用いてもよいことを定めてございます。 第三項は耐火建築促進法を廃止することを定めてございます。第四項は耐火建築促進法の廃止に伴う経過措置について定めてございます。すなわち、旧耐火建築促進法(以下「旧法」と申し上げます。)第五条、第六条または策十一条の規定によってした補助及びその補助にかかわる耐火建築物についての所得税の軽減その他につきましては、従前の例によることとなっております。旧法第六条の規定による国の補助金で、昭和三十六度に繰り越された歳出予算の経費にかかわるもの及びその補助にかかわる耐火建築物につきましても、同様とすることと定めてございます。 第五項は非常災害を受けた市町村についての経過措置について定めたものでございまして、この法律の施行前一年以内に制定された旧法第七条第二項の政令により定められた区域内における耐火建築物につきましては、この法律の施行の日から一年間は、旧法の規定の例により高率補助が受けられることその他従前の例によることを定めてございます。 第六項は登録税法の一部改正を定めたものでございまして、都道府県または市町村が、市街地改造法の手続に準じて行なう防災建築街区造成事業の施行のため必要な土地または建物に関する登記で、施行者が嘱託するものについては登録税を課さないことを定めたものでございます。 第七項は、この法律の施行に伴う建設省設置法の一部改正について定めてございます。 第八項はこの法律の施行に伴う住宅金融公庫法の一部改正について定めたものでございまして、住宅金融公庫(以下「公庫」と申し上げます。)は防災建築街区内において相当の住宅部分を有する防災建築物を建築する者に対して、その建設に必要な資金の貸し付けの業務を行なうことができること、及び組合が公庫から資金の貸し付けを受けて建築した防災建築物をその組合員に譲渡した場合における公庫の貸付金の償還は、割賦償還の方法によることを定めてございます。 第九項は住宅金融公庫法の一部改正に伴う経過措置について定めたものでございまして、公庫は昭和三十七年三月三十一日まではこの法律の施行の際現に指定されている防災建築帯の区域内において、相当の住宅部分を有し、かつ、主要構造部を耐火構造とし、基礎及び主要構造部を地上第三階以上の部分の建築を予定する構造とした二階建の建築物を建設する考に対して、その建設に必要な資金の貸し付けをすることができることを定めてございます。 第十項は、住宅金融公庫法の一部改正及び前項の経過規定に伴う経過措置について定めたものでございまして、前項の規定により、その例による場合を含めまして付則第七項による改正前の住宅金融公庫法第十七条第八項の規定により、防火建築帯の区域内において建築物を建設するため必要な資金の貸し付けを受けた者の当該貸付金の償還等については、なお従前の例によることを定めてございます。 第十一項はこの法律の施行に伴う地方税法の一部改正について定めたものでございます。 その第一は耐火建築促進法の廃止に伴う形式的な改正でございます。 その第二は、地方公共団体が市街地改造法の手続に準じて防災建築街区造成事業を行なう場合の建築施設の譲り受け予定者が、建築施設の部分を取得した場合における不動産取得税について、その軽減の措置を講じようとするものでございます。 その第三は、防災建築街区内におきまして、公庫から貸し付けを受けて防災建築物である家屋を新築する者に対する不動産取得税について、その軽減の措置を講じようとするものでございます。 その第四は、組合が防災建築物を建築しまたはその敷地を取得する場合における不動産取得税について、その免除措置を講じようとするものでございます。 第十二項は、旧法におきましては防火建築帯の中で補助金の交付を受けあるいは公庫から資金の貸し付けを受けて家屋を新築した者に対する不動産取得税の軽減の措置については、なお従前の例によることを定めてございます。 第十三項はこの法律の施行に伴う租税特別措置法の改正について定めてございます。 その第一は、土地収用法等による収用等の場合の譲渡所得等に対する所得税または法人税の賦課の特例を、この法律による収用等の場合についても認めようとするものでございます。 その第二は、旧法第二十六条の規定と同一趣旨の規定でございまして、防災建築物の新築に要する費用に充てた補助金の金額は、所得税の計算上総収入金額に算入しないことを定めたものでございます。 なお、お手元にお配りしてございます市街地改造事業、防災建築街区造成事業及び従来の防火建築帯造成事業の比較一覧表がございますが、それにつきまして御説明申し上げます。 まず施行者についてでございますが、市街地改造法の場合は、施行者は公共施設の管理者であるまたは管理者となるべき建設大臣、都道府県知事、市町村長といったような地方公共団体ということになるわけでございます。 それから防災建築街区造成の方におきましては、施行者は特に限定はしてたいわけでございますが、ただ防災建築街区造成組合につきまして法定をしておるわけでございます。つまり地方公共団体もやる場合もありますが、一応建前としましては防災建築街区造成組合を作ってやっていくということでございます。 それから耐火建築促進法におきましては、やはり施行者はそれぞれの防火建築帯において建築をする人たち、あるいは地方公共団体もやれるということで、これは限定はされてないわけでございます。 次に区域の決定の手続でございますが、市街地改造法におきましては、都市計画審議会の議を経まして、都市計画として決定するわけでございます。防災建築街区造成におきましては、関係市町村の申し出に基づきまして自治大臣と協議の上建設大臣が指定するというわけでございます。耐火建築促進法の方は、当該市町村長、都道府県知事及び消防庁長官の意見を聞いて、建設大臣が指定するというようになっているわけでございます。 それから都市計画との関連でございますが、市街地改造法は都市計画事業でございます。それから防災建築街区造成事業は都市計画事業ではございません。それで、地方公共団体が市街地改造法を準用して施行する場合におきましては、事業計画につきまして都市計画審議会の意見を聞くということになっておるわけでございます。それから旧来の耐火建築促進法におきましても、この防災街区造成と同様でございまして、強制施行する場合には、建築計画につきまして都市計画審議会の意見を聞いて都市計画との調整をはかるというわけでございます。 それから対象区域でございますが、まず市街地改造法の方でございますが、都市計画区域内にあるということ、それから当該区域に公共施設に関連する都市計画が決定されていること、次に当該区域が用途地域内にあること、工業地域は除く。次に当該区域の中にありまして、公共施設の用地を除きまして、二分の一をこえる部分が最低限の高度地区または防火地域もしくは準防火地域内にある、こういうことが条件でございます。次に当該区域内の耐火建築物以外の建築物の建築面積の合計が、全建築物の建築面積の合計の三分の二をこえていること、次に、当該区域内の公共施設の整備に伴い、不整形または過小の建築敷地が、公共施設に隣接するために、市街地の環境が著しく害されるおそれがあるというようなこと、次に、当該区域内に建築物が密集しているために、土地の区画形質の変更のみでは、土地の合理的利用の増進をはかることが困難であるというようなことが、改造法の場合の対象区域でございます。 次に防災街区の造成の区域でございますが、都市計画区域内にあるということは改造法と同様でございますが、都市の枢要地帯にあるということと、それから区域は災害危険区域内か、または防火地域内ということになるわけでございます。 それから耐火建築促進法におきましても大体同様でございましたが、ただ耐火建築促進法では防火地域内であるという条件がございまして、災害危険区域内という条件はなかったわけでございます。 なおこの防災街区造成法、それから旧来の耐火建築促進法におきまして、地方公共団体が施行する場合の対象があるわけでございますが、それはまず防災街区造成法の方にはおきまして、地方公共団体が施行する場合の付加条件といたしましては、三階以上の耐火建築物を建築する者がない部分ということ、次に、土地の所有者、借地人、借家人の総数の三分の二以上の申し出があるということでございます。この点は非常に市街地改造法と違っておるところでございます。 次に、ちょっと脱字しておりますが、「防火地域内または災害危険区域内」ということになるわけでございますが、「防火地域に」と書いてございますが、3のところでございます。「災害危険区域が落ちてございます。防火地域内または災害危険区域内、まあいずれが先になってもよろしいわけでございますが、「災害危険区域」が抜けておるわけでございます。それらの区域内に不適格の建築物が四分の三以上ありまして、これが密集しているため災害の発生のおそれが著しいということ、それから居住専用住宅の建築面積が、全建築物の建築面積の四分の一、これは非常な間違いでございますが、「以下」です。「以上」となっていますが、「四分の一以下である」ということでございます。それから、「事業の完成が都市の災害防止及び都市機能の向上に著しく貢献するものである」ということでございます。 それから、耐火建築促進法の方で地方公共団体が強制施行した場合でございますが、三階以上の耐火建築物を建築する者がないというところについてやるということは、同様でございます。それから土地の所有者、借地人、借家人のそれぞれの総数の三分の二以上の申し出ということになっておったわけでございます。防災建築街区の方は全体の総数の三分の二でございますが、もとの耐火建築促進法は、それぞれの総数の三分の二以上の申し出ということになっております。それから特に緊急に防火建築帯を造成する必要がある、こういう条件で強制施行ができる場合があったわけでございます。それから市街地改造のまず資金面でございますが、これは道路整備事業費についての補助がございます。これは道路法、道路整備緊急措置法等によるものでございます。それから住宅金融公庫法による中高層の耐火建築物の融資、地方債、都市計画事業でございますので、そういうことがあるわけでございます。 それから防災街区造成法の場合でございますが、これは防災建築物の建築に要する費用の一部に補助金があるわけでございますが、補助金の内容といたしましては防災建築物の設計、権利調査、既存建築物の除却工事、共同付帯施設の設置等に要する費用の三分の二以内を国と地方公共団体で折半補助をするように、これは政令事項でございますけれども、定める予定でございます。国が三分の一、地方公共団体が三分の一こういうふうになるわけでございます。 それから住宅金融公庫法による中高層耐火建築物等の融資があるわけでございまして、特にこの法律に、防災街区のときにははっきりうたっておるわけでございますが、と申しますのは、防災街区造成の場合におきましては、現行の中高層と違った融資をする場合があるわけでございます。三階建以上というのが普通の中高層でございますが、たとえば災害危険区域内等におきましては、二階建の耐火建築物というようなこともございますので、これははっきり法律に、防災街区内における融資を、住宅金融公庫の中高層を、耐火建築物によって融資をするということをうたっておるわけでございます。 もとの耐火建築促進法の場合におきましての資金関係でございますが、これらは耐火建築物と木造建築物との建築費の差額の二分の一を国と地方公共団体で折半して補助をしておったわけでございます。四分の一ずつの補助ということでございます。それから住宅金融公庫法による融資は、防災街区と同様でございます。 次に、事業の施行の方法でございますが、市街地改造法の方は、まず土地等につきましては全面的にこの買収または収用というもので、もとの権利者を一応ここで断ち切るわけでございます。それから都市計画事業の決定をもって土地収用関係の事業の認定とみなすということになっておるわけでございます。それからでき上がりましてから、旧土地所有者、旧借地権者、旧建物所有者は、それぞれ土地等の補償金にかえまして、新たな建築物の一部またはその敷地の共有持分を取得するというわけでございます。それから旧借家人につきましては、新たな建築物の一部の借家権を取得する。で、防災街区造成の運用におきましては、組合で行ないます場合には、全然これらと合っていないわけでございますが、地方公共団体が強制的に施行する場合これを準用いたしておるわけでございます。そこで、その準用されて行なう場合には、土地等の買収または収用という点は全然市街地改造法と同様でございます。それからこの場合には、都市計画事業というわけではございませんので、土地収用関係の事業の認定が必要となって参ります。それからもとの権利者に対する現物補償の形は、市街地改造法のそのまま準用するわけでございます。それから耐火建築促進法の場合に、こういう地方公共団体が強制施行する場合でございますが、この場合は土地については強制使用ができるということになっておったわけでございます。それから強制使用されては不利だというので、土地も収用してほしいというように、逆収用も規定されておったわけでございます。 それから事業の認定でございますが、これは建築計画の承認をもって事業の認定とみなすとなっておったわけでございます。 それから、このもとの権利者に対しましての、あとの現物補償的な考え方が非常に差がございます。旧土地所有者につきましては補償金にかえて新たな建築物の一部の所有権または敷地の賃借権、または新たな建築物の一部の賃借権を取得する。それから旧借地権者につきましては、補償金にかえて新たな建築物の一部の賃借権を取得する。これが非常に違っておる点でございますか、もとの耐火建築促進法におきましては、借地権者が新たにできました建築物の所有権を獲得する道はなかったわけでございます。 それから旧借家人でございますが、これは補償金にかえまして、新たな建築物の一部の転借権または賃借権を得取するというふうになっておったわけでございます。それで市街地の外部におきまして、こういった権利調整か、市街地改造法の場合と、防災建築街区の場合と、権利の調整の仕方が違うというのでは、非常に不合理でございますので、準用をいたしたわけでございます。それから、なお耐火建築促進法におきましては、土地を地方公共団体が強制施行する場合には、補償金の担保の提供が必要であるということになっておったわけでございますが、従いまして、一町、資金が二重に要るというふうなことになっておりまして、実際には運用しにくくできておったわけでございます。防災建築街区造成法におきましては、補償金の担保の提供を要しないわけでございます。 以上が、この旧来の耐火建築促進法と、それからただいま御審議願っております市街地改造、防災建築街区造成法、三者のそれぞれの違いを、概略申し上げたわけでございます。
○委員長(稲浦鹿藏君) それでは市街地改造に関する法律案につきまして、前回に引き続き、小節別の質疑に入ります。 本日は第二節事業計画及び管理処分計画から始めます。十八条から三十条まで説明願います。
○政府委員(關盛吉雄君) ただいまお話しになりました第二節事業計画及び管理処分計画、この御説明をいたします前に、前回資料の要求がございましたので、その部分をお手元に差し上げてありますことについて、若干申し上げたいと思います。 第一は、資料の高度地区指定状況につきましては、小樽市以下関係都市の指定地区の所在地、形状指定年月日、建築物の規定の高さ等を一覧にして出してございます。図面で指定をいたしておりますので、番地等の詳細をここに書きにくくなっておりますので、図面を持ってきておりますから、ごらん願いたいと思います。 それからその次は、その表の、「市街地改造事業予定地附近の地域又は地区指定状況」でございまして、たとえば「東京三軒茶屋」といたしまして地区を掲げてございまして、そのうちに「渋谷寄」「駒沢寄」とこう分けてございますが、その地区の用途地域の状況がどうなっているかということをまず記載いたしまして、それらは商業地域、住居地域になっておって、道路の現況との関係における幅の状況をお示しいたしております。それから防火、準防火地域につきましては、道路の防火地域は両側二十メートル、それから準防火の場合でございますと、ここに表示いたしておきましたように「駒沢寄」の場合は「準防火地域(三軒茶屋周辺)」とこうなっておりますが、これも図面で表示をいたしておりますので、この周辺の範囲というものを、図面でお示しいたしたいと思っております。 それから「その他の地域」を書いてあります最後の欄は「地区」の誤りでございまして、これは高度地区として決定されておりますのは、現在のところ「大阪駅前」と称する地域だけに限っております。これで資料の第一の御説明にかえたいと思います。 それからお手元に、さらに公共施設の整備に関連する市街地の改造に関する法律案の中に、政令及び省令等にかかる事項を、逐条的に現在の段階におきましてまとめたものを、要綱案の形で差し上げてございますので、御審議の御参考にお願いいたしたいと思っております。 では続きまして、第二節の十八条から、概要の説明を申し上げたいと思います。 第十八条でございますが、前回までの御審議の通りに、市街地改造事業は、都市計画で決定をいたしまして、さらに市街地改造事業についての都市計画事業決定を行なうわけでございます。その次の段階におきましては、施行者が事業計画を定める、こういう形になるわけでございまして、それからこの事業計画を定める場合におきましては、建設大臣以外の施行者である場合においては、大臣の認可を受ける、こういうことになるわけでございます。で、都市計画の事業決定におきましては、施行者でありますとか、あるいはその事業の年度割り、あいは設計、財政計画の概要というものをきめるわけでございますが、それの細目に関する事項を、ここで事業計画と申しているわけでございます。 それから次は第十九条でございまして、その事業計画の内容といたしまして、施行地区の行なう範囲につきまして、設計、資金計画——先ほど申しましたような形の内容のものを定めるわけでございまして、第二項におきまして「事業計画の設定の技術的基準その他事業計画に関し必要な事項は、建設省令で定める。」とこういうことにいたしておりますが、これはたとえば市街地改造地区内の敷地でありますれば、区画街路基準でありますとか、建築物につきましては、集団的な共同建築物の建蔽率でありますとか、あるいは容積率でありますとか、あるいは隣棟間隔、形体等がこの技術的基準として定めるおもな内容として考えているのでございます。 第二十一条は、事業計画を定めまたは変更した場合における、その次の手続といたしましての項目の規定でございます。第二十一条は、事業計画を定め、または認可を受けた旨の公告がありましたときは、施行地区内の土地の所有者、その土地について借地権を有する者、転貸借を受けている者も含むわけでございますが、その他権原によりその土地に建築物を所有している者は、公告の日から起算いたしまして三十日以内に、施行者から払い渡しを受けることとなる土地、借地権、建築物の対償にかえて、でき上がる建物、その建物の共有部分を含みまして、それから敷地の共有部分を譲り受ける、こういう希望を申し出る、こういうことになるわけでございます。これが今後法律では簡単に「譲受け希望の申出、」こういうことにいたしております。そうして、その譲受け希望の申出というのは、ただいま申しましたように、所有権、借地権それから建物を持っておる人、これが譲受け希望の申出をする権利者であるということを第一項に規定いたしまして、第二項におきまして、前項の建築物について借家権を有する者、この借家権を持っておる者は、施行者に対しまして、三十日以内に、でき上がる建物の一部分の賃借りを希望するという賃借り希望の申出をすることができるということになっておるのでございます。 第三項におきましては、そのような借家権を有する者からの賃借り希望がありましたときは、施行者は建物を譲り受ける従前の家主に通知をする、こういう規定でございます。このようにいたしまして、譲受け希望の申出、賃借り希望の申出の権利者の範囲及びその手続の規定を掲げたのでございます。 この譲受け希望、賃借り希望の申出がありますと、第二十二条に参りまして、施行者は、前条の規定による手続に必要な期間の経過後、遅滞なく、施行地区ごとに建築施設の管理処分計画を定めなければならないということになっておりまして、その管理処分計画につきましては、建設大臣の認可を得ることに定められております。この管理処分計画は、その内容につきましては第二十三条以下に定められてございますが、あたかも土地区画整理法における換地処分の計画のようなものでございます。従って、この管理処分計画を定めます場合におきましては、施行者は、後に規定されております審査委員の過半数の同意を得なければならないことといたしまして、その管理処分計画の内容の適正化をはかることに努めておるわけでございます。 第二十三条は、ただいま申しました管理処分計画の内容に関する事項を規定いたしたのでございまして、第二十三条の一号から九号に掲げる事項を内容として定めなければならないということにいたしております。この一号から九号の部分を大別いたしますと、一号から三号に掲げる事項、まあちょっと言い過ぎましたが、第一号は、配置設計ということを掲げてございます。この配置設計は、でき上がりますところの建物の配置の設計を意味しておるわけでございます。まして、それで各人の部屋、特に街路に面した所は、一階に店舗とか事務所を置くとかあるいは住宅部分をどのようにするとか、ということを含みました各権利者のいわゆる建築物として給付されます部屋の配置の設計でございます。そこで、第二号は、これは譲受け希望の申出をした建築施設の部分を譲り受けることのできる者の氏名、名称及び住所でございまして、建物を譲り受けることができる人の氏名、名称及び住所。それから第三号は、「前号に掲げる者の土地、借地権又は建築物並びにその者がその対償に代えて譲り受ける建築施設の部分の明細及びその価額の概算額」ということになっておりまして、従前の市街地改造地区内における権利者の権利に相応するものを、新しくでき上がる建築物の部屋の部分として給付いたしますので、従前の権利者の権利の評価額と、新しくできる建物の明細もその価額の概算額を記載する、ということを第三号に規定いたしておるわけでございます。それから第四号は、賃借りすることができるものの氏名、名称、住所。それから第五号は、賃借りする部屋のことを規定いたしております。それから第六号は、それから譲り渡しまたは賃借りするところの建物が、管理処分計画の決定後建築施設が完了するまでの間、どれくらいの期間がかかるか、これが引き渡しの期間ということになるわけでございまして、その引き渡しの期間がどのくらいであるかということを書く、というのが第六号でございまして、第七号は、これら従前の権利者である人に譲り渡す以外の部分、まあ施行者がかりにここで保留する床と、こういうふうに申し上げますならば、保留床に関する施行者の部分を今度でき上がります建物に、さらに追加して建築する場合は、その部分の明細とそれの管理処分の方法を記載する、ということを規定いたしておるわけでございます。それからまた、施行者がこの建物の一部を賃貸しするという場合におきましては、その標準家賃それから家賃以外の借家の条件、こういうことを第八号でその概要を記載するということでございまして、第九号におきまして「その他建設省令で定める事項」ということは、たとえばでき上がりますところの建築物の価額が、買収代金なり補償金をかりに上回った——下がった場合をありましょうが、上回ったという場合におきましては、清算金等の徴収をどのようにするかというふうなことについての具体的な事項も、この第九号の省令の事項として考えられるわけでございます。 以上のような管理処分計画の内容によりまして、従前の権利者に譲り渡すべきもの、またどのような地位の建物に渡すかということについての概要を明細に記入いたしましたものを、管理処分計画として施行者が定める、こういうことについての規定でございます。 それから、そのように管理処分計画を定めます場合の基準は、第二十四条に掲げてございまして、第二十四条は、「管理処分計画は、災害を防止し、衛生を向上し、その他居住条件を改善するとともに、建築施設の合理的利用を図るように定めなければならない。」という意味は、「災害を防止」でございますから、耐火構造であり、あるいは詳細には避難階段を設けるとか、あるいは日照、排水等、隣棟間隔を考慮するという意味を含めまして、衛生を向上し、あるいはその敷地の中に空地等を設けることによる、その他の方法による居住条件の改善とか、あるいは建築施設の合理的利用ということで、高層化というふうな意味のことを含めまして、この二十四条の基準を規定せんとする趣旨のものでございます。 そこで第二十五条におきましては、管理処分計画におきましては、譲り受け希望の申し出をした者に対しまして、建築施設の部分を譲り渡すべきことは当然でございますし、それからまた、賃借り希望を申し出た者につきましても、賃借りすることができる建物を賃借りするように定めるわけでございますが、それは、譲り受ける所有権を持つこととなる人が譲り受け希望をする場合と、それからまた借家人の入っておる所有権者が譲り受け希望をしない場合と、二つに分かれようと思います。従って、所有権を持っておる建物の所有権者が、譲り受け希望をする場合は、借家人は乗っかっていきますが、所有権を持っておる人が譲り受け希望をしなかったと、こういう場合において、施行者が、その一部を賃借りすることができるように定めるという事柄を、二十五条の第一項に規定しておるのでございます。 それから二十五条の第二項におきましては、趣旨は、土地区画整理法の換地処分に関する照応の原則の精神を生かしまして、従前の権利者が地区内の土地または建築物の位置あるいは床面積、土地の面積、あるいは環境、利用状況をそれらの者が譲り受けるところの建築物の一部の位置、床面積、環境等、総合的に勘案して、不均衡のないように相互に管理処分計画の内容を定める。一口に申しますと、換地照応の原則という形のもので、従前の権利者に新しくでき上がるところの施設建築物の一部の面積なり、あるいは場所なり、あるいは階層なりを渡すべきものである、そういう計画を立てるべきものであるということについての規定でございます。 それから第三項は、管理処分計画を、ただいま申しましたような二十四条の基準に適合させますためには、特別に必要があるという場合、それは従前の状態で新しいでき上がる建物に権利を移しました場合に、今度もらうであろう建物の部分が、補償金の額とか、従前の状態を移しますと非常に小さな床面積しかもらえない、こういうふうな状態になった場合におきましては、これは二十四条という一つのいわゆる市街地改造事業によってできます高層の建物のあり方といたしましては、必ずしも適当ではない場合があり得ますので、その場合におきましては、適正床面積にふやすことができるようにしょう。その適正床面積に、過小な床面積をもらわざるを得なくなった場合におけるふやし方の方法といたしましては、もとより先ほど申しましたように、施行者が追加いたしまして、保留の建築部分を増築するというものがあれば、それを減らすことによって操作することを第一段階において努めますが、次いで、必要な限度において、前項の規定によれば、床面積が大で余裕があるという人の部分を、その場合においては、しいて求めるところがなければ減らすこともできる、こういうのが第三項の規定でございます。この建前は、すべての希望者に対しまして、その希望に充足するところの施設建築物の一部を与えたい。ただ、従前の権利者に対する補償金に相当する対償にかえて与える場合におきまして、二十四条という一つの管理処分の基準に適合しないような小さなものが出たときには、それを少しでも適正基準にふやしてあげましょう、こういう考慮が第三項の規定でございます。 第四項におきまして、しからば、床面積の過小という基準は、一体どのような基準できめるかということでございまして、これは、その絶対の基準といたしましては、政令事項に基準を譲っておりますが、たとえ、そのようになりましても、審査委員の過半数の同意を得て、その基準内容について定めるということになっておりまして、区画整理その他の例等から見ましても、住居の用に供せられる床面積等につきましては三十平米以上、事務所、店舗等は十平米、そういうふうに考えております。これは案でございます。 それから第五項におきましては、先ほど申しましたように、適正基準の床面積に達しないものに対しましての床面積に達する操作をいたしましても、さらに著しく床面積が小さいものしか渡せない、こういうことが理論的にも考えられるといたしますれば、どのようにするかというための、念の入れの規定でございまして、その場合におきましては、この施設建築物の一部を譲り渡さない、また、賃借りさせないということもできる、こういうことでございます。しかし、これがこの法律の条文の本則ではございませんて、先ほど申しましたように、すべてのそれらの権利者に対して希望に充足するところの従前の権利の対償にかえた建築物の一部を寄付しよう、そのための順序を原則的に並べた一番最後の部分でございます。 それから第二十六条におきましては、「譲受け希栗の申出をした者に譲り渡す施設建築物の共用部分の共有持分及び施設建築敷地の共有持分の割合は、政令で定めるところにより、その者に譲り渡す施設建築物の一部の位置及び床面積を勘案して定めなければならない。」ということになっております。 今までは施設建築物、でき上がりますところの建物の、建造物のそれぞれの専用室の部分の条文についての規定を申し上げたのでございまして、第二十六条におきましては、このような建築物は、まず敷地というものと、それから建物につきましては、廊下、階段あるいは屋上その他いろいろございますが、代表的なものを申し上げますと、そういったような部分は、これはその建築物のいわゆる専用部分を持っておる人々の共有部分——共用される部分でありまして、その共用部分は共有ということになるわけでございます。従って、その施設建築物の共通に使われる部分、その共通に使われる部分を権利者が共有するのは、どのような共有の持ち分にするかということをきめなければならないわけでございまして、建築物について、そのような問題がありますと同時に、建築物が建っておりますところの敷地につきましても、同様この共有の形になりますので、権利関係といたしましては、施設建築物の共用部分の共有持ち分と、それから施設建築敷地の共有持ち分の割合を定めることになるわけでございます。この定め方につきましては、政令の定めるところによるわけでございますが、その政令をきめます場合におきましては、この法律で書いてありますことは、譲り渡す施設建築物の位置、床面積を勘案するというわけでございまして、位置でございますからして、立体的な、建物でございますれば、一階から五階までの間の位置ということもございますし、それから道路に面するのと、それから裏の方になる部分という位置もございますし、それから床面積につきましても広さ、狭さということも一つの共有持ち分の共有割合をきめます一つの重要なファクターということになりますので、そのようなことを勘案して定めるというのでございます。 これらにつきましては、政令の内容を定める非常にむずかしい問題になるわけでございますので、今お手元には、現在の段階におきまして検討いたしました内容をお示しいたしております。従来の実績と住宅公団その他共同建築物につきましての建物の共用部分の共有関係あるいは敷地の関係等の実績もありますし、今後こういう形のものが、だんだんと増加いたしますので、それらの結果を見まして、慎重にきめなきゃなりませんが、今お手元に差し上げましたが、一つの準備をいたしておる次第でございます。 先ほどお手元にお配りいたしました施行令案要綱の第七、この第七のところが、ただいま申し上げました第二十六条の共同部分の共有持ち分の割合についての建物についての部分に関する考え方でございまして、これは共同部分の全体の面積というものがあるわけでございます。廊下、階段等々、その他の共有部分の全体の面積に対しまして、算術で申しますと全体の面積に対する比率、それを、各自分の専用室の全体の面積を分母といたしまして、それに対して各個人の専用室の面積を分子といたしましたものをかければ、共用部分の共有持ち分の個人の割合が一応面積的に出るのじゃないが、こういうのがこの第七の考え方であります。読んで参りますと「譲受け希望の申出をした者に譲り渡す施設建築物の共用部分の共有持分の割合は、その者が譲り受ける施設建築物の一部」「その者が譲り受ける施設建築物の一部」−これは、自分の専用室というふうに御理解願えればいいと思います。その専用室の床面積が施設建築物、これは、全体の建築物でございますが、それから、この共有部分を除きますから、全体の専用室の面積に対する割合というものに対応する、こういうことでございます。全体の共用部分の面積に対する専用室全体の総和の中で、どれくらい自分の個室が面積的に占めておるか、こういうものが比例的に一つの基準として考えられるのではないか、こういう意味でございます。 それから、建築敷地の問題でございますが、それが第八でございまして、施設建築物敷地の共有持ち分の割合、こういたしております。まず第八の部分は、次に掲げるものの合計額とするということに第一項が規定いたしておりまして、その第一項の一号でございますが、一号は、「譲受け希望の申出をした者に譲り渡す施設建築物の一部」これが専用室でございます。専用室のつまり施設建築敷地の共有持ち分の割合、専用室というものが、これが出ますから、その専用室に対応する、つまり敷地の共有持ち分の割合、これが一つあるだろう、計算上から出てくるわけでございます。 それから第二号は、「譲受け希望の申出をした者に譲り渡す施設建築物の共用部分に係る施設建築敷地の共有持分の割合」これが一つのファクターでございまして、ここに書いてある意味は、専用室には、これは関係のない部分でございまして、共用部分についての敷地の共有持ち分の割合、これをまず一つのファクターと見ておるわけであります。それからその次のあとは、「割合に前号の施設建築物の一部に係る施設建築物の共用部分の共有持分の割合」−これがつまり専用室でございます。専用室の共用部分の共有持ち分の割合を掛けました割合、そして各人の共有部分の割合を出すわけでございます。これはまあ、一応の計算で出るわけでございますが、その場合に、先ほど法律にありますように、位置、床面積を勘案するということを、この政令の中には、「前項各号の共有持分の割合は、当該施設建築物の一部」−これは専用室でございます。「及び当該施設建築物の共用部分の各棟及び階層ごとの位置による経済的利用可能性を勘案して定めなければならない」従ってこういうことについても、いわゆる建造物のブロックが二つ建つとか、あるいは一つ建つとか、いろんな形によって違いましょうが、それからまた三階、四階以上とかいうような設計の形によっても違いましょうが、そういう各棟、それから階層ごとの位置による経済的に受ける利便というものを勘案して定めるということでございまして、全体における考え方といたしましては、第八は、第一項におきましては、数量的な部分を出し、それから第二項におきましては、その数量的な面積の広がりの敷地に対する割合を出しますと同時に、その各質の経済的利便——質というのは、品質の質でございまして、その品質というものを考慮した部分を考えまして、この敷地の共有持ち分の割合を出す、こういう精神を言わんとしておるわけでございます。 これはいずれ政令になりますときには、かなり数学の方程式を使わないと、どうもこれは文章では、とても説明ができないのでございまして、私もこれ相当勉強したのですけれども、なかなか専門家じゃありませんのでわかりにくいのです。私の方では、この建築の方で、このために今建築学会に、博士論文を出している人が今この作業をやっておるのでありまして、いずれこれは影響するところも非常に多いことでございますが、この内容については、ほんとうに皆さんに納得のいけるものを、これはどうせ法律の制定後におきましても、実施の前によく御説明申し上げたいと思います。非常になかなか重要な問題でございますと同時に非常に難解な問題でございます。 とにかく政令事項といたしましては、まあこういう輪郭で一つ、まず御理解をお願いいたしたいと思います。 次は、この二十七条でございますが、これはその次にいたしまして、各個人の建物の共有持分の割合、敷地の共有持分の割合を定めるわけでございますが、二十七条におきましては、譲渡価額と賃貸価額についての算出の基準を規定いたしておるのでございます。その譲渡価額につきましては、「譲受け希望の申出をした者に譲り渡す建築施設の部分の価額の概算額」それから「施行者が施設建築物の一部を賃貸しする場合における標準家賃の概算額」それは、「政令で定めるところにより、建築施設整備事業及び建築敷地の取得に関する事業に要する費用」これが現実に整備に使った金でございます。「並びに近傍類似の土地又は建築物の価額を基準として定め」る、時価という精神が出ておりますが、町価を限度として、コストを中心として考える、こういう精神でございます。 それから、第二十八条におきましては、先ほど、従前の権利者に譲り渡す部分でない部分を、施行者が保留床として増築する計画をも管理処分計画の中に取り込み得るようになっておりますが、その施行者が、いわゆる保留床として作ります部分、これをいかように処分をするかということについての問題でございまして、二十八条の規定は、管理処分計画の第二十三条の第七号にかかる部分の規定でございます。これは原則として、公募により譲り渡しもしくは賃貸しすることとしなければならないということでございます。 次は、そのような管理処分計画を定めますと、施行者は二週間縦覧を……縦覧の規定ということと、あとは公告の規定でございます。
○委員長(稲浦鹿藏君) それでは、ここで一応切りまして質疑に入ります。
○内村清次君 ここがこの法案の骨どころですが、ここで私、二つの問題を提起して御答弁をお願いしたいのですが、第二節の十八条、十九条、二十条というのはこれはもうほとんど条文通りですね、問題はこの二十四条、二十五条ですが、二十四条でこの管理処分計画において、關係者が権利を持っておると、そうやった権利を持った者の相互間において従前の権利との關係で、前の自分の権利、この家を取りこわしてしまうというような、こうやった關係で、さらに不均衡をなくしていくというようなことが一番大切なことと思いますけれども、その基準は一体どこに置いておるかということですね。不均衡のないような基準は、一体どこにあるかと、この基準を具体的に説明していただきたいと思うのですね。
○政府委員(關盛吉雄君) 今お話の出ました關係権利者相互間における不均衡ということが、この市街地改造事業を実施する場合一つの重要な問題でございます。この市街地改造事業の管理処分計画の根本は二十四条に掲げてあるこの条文が根本でございまして、この根本を生かして相互間に不均衡のないようにするということが、このただいま御質問のございました二十五条の第二項でございます。 そこで、当該市街地改造地区にふさわしい、街区にふさわしい建築物の配置設計を立てますことと、それから従前の關係権利者が持っておりました土地、建物の位置とか、それから面積とか床面積を十分考慮いたしまして、相互間に不均衝のないようにするというのが、この第二項の骨子になっておるわけでございまして、従って、この關係におきまして、一番強調いたしたい点は、従前の土地の利用状況というものを、まず尊重いたして、新しくでき上がりますところの建物に、その状況にふさわしい均衡のとれた移し方をすると、こういうのが、この第二項からくる規定の根本内容になっておるわけでございます。そのために管理処分計画の内容を關係住民に縦覧をいたしまして、意見を聴取する、そして管理処分計画の適正化をはかるために審査委員の議を経る、こういう形にいたしております。
○内村清次君 これは二十四条は、簡単にですよ、たとえば災害を防止するとか、衛生を向上するとか、それからその他の居住条件を改善するとか、それから建築施設の合理的利用をはかる。利用の点では、これは詳しく言われましたけれども、この図面を見てみると、たとえば街路を広げるというのが目的だと、街路に接したところは店舗というのが多いわけですね。それからまたこの街路に面した店舗の部分が、今後改造されて、あるいは耐火の一つの大きなアパート式な家になってくると、そうすると前の店舗部分が一階になるか二階になるか、あるいはまたそのときの床面積というものの割合というものは、先ほどの政令その他を含めて非常に配分はむずかしいと、こうおっしゃって、これは専門学者にも聞いていく、あるいは法律にも、そうやって表わしていく、政令にも表わしていくと言われるけれども、一体店舗部分は、一階あるいはまた二階と、そしてその床面積は、どういう割合でいくか、あるいはまたその三階以上は賃貸しその他するという場合のときに、どういうようなことで公平な配分をやっていくかというところが、今後この問題の一番心臓部になりはせぬかと私は思うわけです。 それを具体的に、この二十四条によって、合理的な利用をはかるとおっしゃっているけれども、その合理的な利用というのは具体的にこういうことかということをお尋ねしているのです。
○政府委員(關盛吉雄君) この法律の条文から御説明申し上げますと、施行地区内の土地、建物の位置、地積ということをまず書いてございます。位置は、従前は道路に面しておりますところの、今お尋ねのような道路の前面に面しておりますところの店舗、それが道路に一番近く面しておりましたわけでございまして、建築敷地となる部分が、公共施設の整備によって圧縮せられましたので、従前は横に広がっておった土地が、今後はその横の広がりを狭くいたしましたので、今度は横に利用しておった状況、これを、立体的に移しかえをするということでございまするからして、従って、従前横の平面的に寝ておった前面のものは、今度は立体的の場合に、それをこういうふうに移しかえをするというつまり考え方であります。道路に、公共施設に面しておったその位置、その位置というものを、今度のいわゆる施設建築物の建物の中において占める位置というものと、従前の位置を対応する。あるいは面積的にということ、そういうただいま申しましたようなことで、店舗はどこへ行くのだろう、店舗は従前の位置に従って、そういうでき上がる建物のそれとふさわしい位置を持つという意味でございます。 従って二十四条の「建築施設の合理的利用を図るように」すると、いわゆる高層化ということを二十四条の管理処分計画の一つの基準にいたしておりますが、その基準に従いまして、關係権利者間の権利の配分についての不均衡をなくする最も重要な要素としては、土地建物の位置ということが一つの重要な要素として第二項に書かれているというわけでございます。
○内村清次君 これはですね、なかなか、あなたの説明もむずかしかろうと思うのですが、一応あなたの方から出したこの図面によりますと、街路部分に面しまして、一、二、三、四、五、六、六つの面積を持ったところの建物が従来あった。ところがこの間口というものは、今度改造法に従った改造をやりまする改造住宅ですね、これはまあマーケット式か、あるいはまたアパート式か、とにかく耐火式の立体的な建物に変わってくる。そういう場合のときに、この六間の間口が、あるいはこの二十四条の管理配分計画の基準の中に、六間のものが、ことごとく従来の間口を持って配分されていくのか。あるいはまたこれが奥行きが長くマーケット式をとったために、その割合というものが、この表面の街路に面したところの間口に、あるいは七間あるいは八間というような区分をされた間口になっていくのか。そういう点は、合理的利用という面がありますから、まあ政令やその他で、そういう点は、将来出てくるようなことはありはしないかどうかということを聞いているわけですよ。
○政府委員(關盛吉雄君) ただいまお話のように、そういうことについての具体的な処分についてはどうするかということが、現実の問題となろうと思うのです。これはやはり、根本は二十四条の規定からも出てくるわけでございますが、建築施設の合理的利用なり、また居住条件の改善というふうなことから、すなわち従前の、今後でき上がりますところの建物につきましては、営業をする部分と、それから居住の用に供する部分と分ける。いわゆる営業階と居住階というものを、努めて分けるようにいたしまして、でき上がるところの建物の能率的な、効率的な、合理的は利用というものができるようなことにしなければならぬという一つの要請もあるだろうと思うのでございます。従って、従前の建物の利用状況、営業であるとか居住の用に供しておるという場合によりまして、ただいまのように押せ押せの格好で、従前の土地の状態による利用状況というものも、新しくでき上るところの建物のつまり用途配分の中においては、やはり一たん濾過して考えるべきものじゃないかと思っております。ただ商店街が非常に多くて、そのために一階の利用方法としては、それぞれの利用の専用室では困難であるという場合におきましては、ただいまのお話のようなスーパーマーケットのような仕方ということも、現実にはこの設計の内容によりましてでき上がると思いますが、これは各地の状況によりまして、それぞれの配置、設計等の基準が出てくると思いますけれども、精神といたしましては、一階あるいは二階というものには店舗あるいは事務所、それからそれ以上の階層のところには居住部分を入れる、こういうふうな方法によって全体の建築施設の合理的利用ができるようにするということも一つの管理処分計画の内容として考えるべきことじゃないかというふうに考えておる次第でございます。
○内村清次君 そこですね、私が言いましたように、たとえば旧来の道路側にあったところの六間なら六間の間口というものが、今度は事業が変更されて八間になった。これは間口の区分が従来のものは二間間口もあろうし、それから五間間口もあろうし、あるいはまた三間間口もあったろうが、今回の改造住宅では大体均等にしょう、間口だけは。均等にしようというところで、従来六間のものが八間になったとかりにするのです。しかしながら、それでは不公平になるから、それは奥行の面積で一つ均衡をとっていこうという場合も出てくるでしょう。そうやった場合のときには、一応事業計画というものを審査委員会なら委員会にはかり、そしてその権利者に具体的にそれを見てもらって、これでよろしいと、権利者の方ではそれでよろしいというような認定条項ということがこの二十四条の中にあるいは政令を含めた中に、はっきりと書き表わせてあるかどうかということを聞いておるわけです。
○政府委員(關盛吉雄君) ただいまこの關係権利者が定められるところの管理処分計画に対する意見の申し出の事柄と、どういうまあ機会があるかということにもお触れになった御質問でございました。現実の表に宅地として営業しておる人々の面積等につきましては、全体として縮まる場合は均衡のとれた縮まり方が考えられるのが実際の一番標準的な例だと思いますけれども、以下のような場合におきましても、その管理処分計画につきましては、ただいま御説明申し上げました第二十九条の規定によりまして縦覧をいたすわけでございまして、その縦覧に対しまして、二十九条の第二項の規定によりまして、關係の譲り受け権利者、それから賃借の希望する者が、施行者に意見を提出することができるようになっております。この意見の提出がありましたような場合におきましては、その意見の取扱いについて審査委員会の審査に付するわけでございます。そうしてこれを採択すべきものと認めた場合におきましては、その結果管理処分計画を変更する、修正をする。それからまた、その意見は採択すべきものでないと認めた場合におきましては、意見書の、そういう決定の旨を關係権利者に通知をする。その採択されないということで、その結果、その通知を受けた場合におきましては、その通知を受けた日から一週間以内に譲り受け希望、または賃借り希望の申し出の關係権利者に対しましては撤回をさせる、こういう機会も与えておるわけでございます。これが關係権利者の管理処分計画との關係における意見の仕方についての規定でございます。
○内村清次君 そこで、まあ一つ、二十五条の問題ですが、これもまたこの法案の心臓部だと思うのですが、この二十五条をずっと読んでみますと、大体市街地改造事業というものは、施行者になった人がその地区を定めて、そうして建物を取りこわしてしまう。そうしてその取りこわしてしまって、取りこわされたところの土地の権利者あるいは建物の権利者というものは、補償金をもらって他に移るというのが、これが主体的な法案の精神じゃないのですね。これはやはり建物を別に作って、そうしてその建物の中に入ってもらうのだというのがこの精神ですね。しかし、まあその権利者は、他に自分はこの際一つ移りたいのだという人もあるいはあるかもしれない。しかし、まあきれいな家ができるのだから、その中に入っていきたい、こういうのが今回の法律の精神ですね。ところが、その一番問題なことは、町側の店舗を持っておる人だとか、あるいはまた相当な地面を持っておる、あるいはまた金も相当持っておる人というような権利者ならば、まあ建物がりっぱになって、そうしてそこに不公平のない法律の規定、政令の規定で入っていく。あるいはまた、審査委員会その他を通じても自分の認定がこれでよろしいという同意のもとに入っていくのですから、それはいいのだけれども、裏長屋におったような、非常に金も持たない、建物は取りこわされてしまった。他に補償金も大した補償金もない。ところが今回の建物は相当耐火式の建物でもあるからして、それに移っていくには補償金以上の、自分の何といいますか、金を支払わなくちゃならないというような人たちが相当出てきやしないか、こうやった人たちを、どういうようなことで不公平なくその人の同意を得て入らかしていくかどうかということが、私は今回のこの法律の一番心臓じゃないかと思うのです。この点についてどういう具体的な考え方がありますか、どうですかね、その点を説明していただきたい。
○政府委員(關盛吉雄君) お尋ねのように、この市街地改造事業は、市街地改造地区内の権利者の申し出によりまして、補償金にかえて、新しくできる建造物の建物を現物で給付する、こういう建前でございます。従前の権利者の持っておる建物等の権利にかかる部分が、補償金に見合う建物をもらうわけでございますからして、ただいまのお尋ねのように、建物をもらう権利はあるけれども、相当持ち出しをしなければ入れない、こういう場合は一体どうなるかを、こういう御質問のようでございました。これはこの事業にとうてい乗っからぬという場合と、それから持ち出しにつきましては、一時金では出せないけれども、ある程度分割納付をして、そして長期割賦でやっていけばやっていけるというふうな場合があろうかと思います。それからまた、従前のその権利者でも、あるいは賃借人のような場合でも、まあ賃貸住宅になら入れるというふうな場合もあるだろうと思います。結局この法律には、補償金はもらえるけれども、その補償金の額に見合う、この事業の性質上、あまりにも小さな住宅部分を供給するのは、過小宅地ということになりますので、工合が悪いという基準もありますので、それに乗っかっていける人につきましては。分割納付の手続を認めております。それからまた、それはとうてい乗っからぬと、こういう場合につきましては、これは一般の都市計画事業等によって土地等を取られるという問題につきましては、公営住宅の優先入居という制度がございますので、最悪の場合にはその方の救済的な方法をとるということになろうと思います。いずれにいたしましても、この事業の実施によって従前の關係権利者に対しましては、相当な補償金に見合う建築物の一部を給付するというのが建前でありますので、そのようなベースに乗っかって直ちにいけないという場合につきましては、清算金も分割をして納付をしてもらう、こういう道を開いておる。この法律に關する限りにおきましては、さらに施行者が別途に施設建築物を作りまして、關係権利者のうちで譲渡を受けられないという人に対しましては、賃貸をするという部分も、この建築物の一部については予定をいたしておるわけでございます。
○内村清次君 そうすると要約して聞きますと、まあそこにはどうしても家賃も高いし、また補償金で自分の権利を取ることもできない、他に移らなければならないというような人たちに対しては、公営住宅によって優先入居の権利というものが与えられてあるということですね。それからまた、あるいは分割払いの方法も考えられてある、あるいは住宅金融公庫から優先的に貸し付けて、そしてそういった権利をそのままそこで維持していくこともある、こういうふうに理解してよろしゅうございますか。
○政府委員(關盛吉雄君) ただいまのような方法で進めていくということになります。
○村上義一君 關連して。今のことはよくわかったのですが、今度はとても乗っからぬということで、必ずしもそこに居住することを希望しない、放棄していくという場合に対処する道はどういう道がありますか。金をくれるということならば、その金はどういうことになりますか。
○政府委員(關盛吉雄君) それはこの市街地改造事業に乗っからない人のお話でございますので、適正な補償金を支払うということで権利の取得をはかるというわけでございます。
○村上義一君 適正な補償金というものはどこで一体きめますか、審査委員会でやるのですか、どうなのですか、それは。
○政府委員(關盛吉雄君) これは法律にもありますように、施行者が権利を取得するのでございますから、契約、または収用委員会の裁決による損失補償の決定による金額ということできまるわけであります。
○田中一君 あのね、先に伺っておきたいのですがね。この二十二条に審査委員がぽかっと出ております。五十三条の審査委員の条文を読んで、かつお示しの政令案の第十七、この政令を見ると、あらゆる問題を、一つの立案、それから確認するのが審査委員になっているにかかわらず、はなはだ一方的に、十七の政令案を見ると、いつでも施行者は首を切れますよ。そうなっておるのです。従ってこれは一方的に事業の施行者の方の都合の悪いときには審査委員の首を切ればいいのです。これは半分以上の同意を得て審査委員がきめられているにかかわらず、施行者の都合が悪いときには、いつでも首を切れる。首を切れるには、むろん二つの条件がある。条件というのは、「心身の故障のため職務の執行に堪えないと認められるとき」、「職務上の義務違反があるとき」、職務上の義務違反があるというようなあいまいなもので、これは何時何分の集合地点に、交通事故で三十分おくれた、これは服務規程に違反したということで首を切ることができるのですよ。こういう事資格に關する問題をこうした政令でもって資格をきめるということになりますと、この法全体が一応美しく合理的に民主的に書いてあるけれども、これは運営されない、危険が多分にあるということを言わなければならないのですよ。これは一体どういうことなんですか。これはいずれ五十三条の審議のときに出てくると思いますが、この点は一応前もって伺っておきたいのです。
○政府委員(關盛吉雄君) この審査委員のただいまお尋ねの政令の要綱案の字句の表現につきましては、「その他審査委員たるに適しない」というように、ちょっと行き過ぎのような書き方もあろうと思いますので、これは最終案でございませんので、この審査委員は、もとより任命するときには、關係住民の権利者の半分以上の同意がなければ、賛成がなければ選べないということになっておりますので、他の法令の例によりまして、ここには「心身の故障」、「職務上の義務違反」ということに匹敵するその他の理由でという意味で「その他」と書いたのでございますが、これは別にそういう何かの他意はないわけでございますので……。
○田中一君 他意はないといっても、これは問題なんです。
○政府委員(關盛吉雄君) よく検討をいたしたいと思います。
○田中一君 そうすると、結局利害關係者の意思が……。任命するには半分々々でしたかな、半分の賛成を得てきめていく。そういうやはり一方的に施行者が首を切れるのだということでば、これはあなた方が仕事を急ぐの余りこういう抜け穴、盲点を作っておいて、ぴしぴしやっていくという案じゃないですか。
○政府委員(關盛吉雄君) そういう考え方は毛頭ないのでございます。
○田中一君 ないならばはっきりしなさい。こういうことがあっちゃなりませんよ。ないならばないように、やはり地元の利害關係人に相談して、施行者が、どうもあれは困る、どうだろう、こういうことがあるけれどもどうだろう。この場合に利害關係者は、いやいや、あんなことは言うけれども、あの人はりっぱな人だ、われわれのために代弁をしてくれるんだ。施行者の方は、あいつはけしからぬ、あいつは一時間会合におくれた。そういう理由でもって首を切ることができるというようなことがあちゃならぬですよ。そういう盲点を残しておいちゃ困るのですよ、こういう問題に対して、政令の案でございますというので、こういうものが出ている以上は、やはりどこかにあなた方の腹にはそういうものがあるんじゃないかと思うのですがね。この内容は全部撤回いたしますということなら、新たに私が申し上げることが理解されて、この精神でやりますというならば、この問題は追及しませんけれども、こんなところでひっかかっちゃ困るのですよ。
○政府委員(關盛吉雄君) ただいまの御意見のように、審査委員の解任に關する手続の政令の条項の部分につきましては、適当でない部分がございますので、この部分につきましては訂正をいたしまして、また御審議をお願いいたしたいと思います。
○田中一君 そこで、言葉がちょっと先走ったけれども、一体公共用地の取得は、買収または補償でもってこれを解決する。公共用地の部分は、いわゆる道路の部分は、買収または補償でもってこれを取り上げるんだということになっていますね、公共用地の部分は。そこで背後地の問題も同じような形でもって全部取り上げることになると思うのですが、そうすると、この金は結局財源がないわけですよ。今ここでもって、先ほどだいぶ苦しい説明をしている。たとえば敷地の共有持ち分、これはむろん土地にも入るわけです、敷地にも。そうすると結局これは一ぺん買い上げた土地も、一ぺん払い下げるんだという前提に立っているわけですね、そうでしょう。一ぺん買い上げた土地も公共施設の部分はこれは買ってしまいます、収用いたします。しかしそうでない背後地の場合ですね、その場合には、買ってしまうけれども、またそれを必要ならばお返しするんだということになるわけですね、そうでしょう。そういう考え方ですね。そうすると、私は土地の国有とか公有とかというわけじゃないけれども、今後の問題もあるから、全部都が持ってしまいなさいということなんです。そうすれば簡単なものですよ。居住権があり営業権があるならば、何もそんなに共有部分で自分勝手に、担保力もない——担保力かこういうことになるかちょっとあとで質問しますがね、そういう問題の土地を持つよりも、これを売ってしまって、買ってもらって、そして自分がそこに営業権なり居住権を持った方がずっと得だということになるのです。たとえこの市街地改造事業を行なって、今まで二十万円の地価が百万円になったとしても、売って、初めて百万円になるんですよ。従ってこれはもう要らない、そんなものは営業権さえあればいいんだ、居住権さえあればいいんだから、この土地というものは要りません、こういう思想が生まれるんじゃないかと思うのですよ。公共施設の部分は、これはどっちみち買わなきゃならぬけれども、背後地における問題はそういうことが起きると思うのですよ。その場合にどうするか、いや無理やりに買え買えと言ったり、土地は買って下さい、しかし居住権は下さいという場合にどうするかといすうことでね。土地は買って下さい、施行者に、しかし居住権と営業権、これだけは私は持っておきたいのだ、譲り渡しの申し出は受けるんだ、しかし土地は要りませんという場合には、一体買い取る義務ですね、が当然あるわけなんですよ。前提が、どこまでも地主と居住者、居住権というものと一緒の場合には、この場合には土地だけ買って下さい、私はここで商売を始めますという場合ですよ。その土地というものを施行者は買い取る義務があるのかないのかという問題はどうですか。そこのところがどうもはっきりしてないんですよ。もしおしまいの方で、条文ではっきりしているかもしれませんけれども、問題として伺っておきたいのです。
○政府委員(關盛吉雄君) 最後のちょっと質問、わかりませんのですが、最後の、施行者が……。
○田中一君 公共用地はかまいませんよ、公共施設はかまいませんよ。地主があって、それが自分でもって、そこにうちの方にも、小さい商店でもできて商売を始めているんだ。そしてどっちみちそこには建物がある。買います、譲り渡しを受けます、土地は要りません。土地はどうか施行者が持って下さい、むろん地代に相当するものは払いますという場合ですよ。という場合、施行者はその土地を買わなきゃならないことになるのか、土地が要らなきゃよそへお売りなさい、第三者に。だれも買う者いませんよ。私なら私が持っている、建物を持っているその部分の譲り渡しを受けて、ところが土地を持ったところでしょうがないんだ。今はかりに十万ぐらいの値打ちか知らないけれどもそれが事業遂行後は百万の価値になるかもわからない。しかしそんなものは百万の価値を持ったところでしょうがないから、これはもう要りません、買って下さいという場合には、土地を持っているのに要らないというならば、お前、うちも売ってやらない、譲り渡しもしてやらないということになるのか、あるいは土地は、じゃ施行者が買いましょうということになるのか、その点が明確になっていないから、どうするのかということを聞いているんです。これは盲点ですよ、もしないとするならば。
○政府委員(關盛吉雄君) 非常にむずかしい問題でございますが、この市街地改造法の立て方でございますが、問題の論点の一つは、この市街地改造法の、各国の、市街地改造法じゃなくて市街地改造事業という……。
○田中一君 土地計画事業でもいいですよ。
○政府委員(關盛吉雄君) 土地再開発といいますかそういったような事業で、また世界の国のやり方の中には、今、田中先生のお話のように、別個の土地まで買ってクリアランスしてしまって、そうしてそれをあとで建築物を造成するという仕事を実施する、こういうやり方をとっている国の例もあります。しかし今回の市街地改造法という立て方は、これはそのような考え方をとりませんで、都市計画法のいわゆる十六条第二項に規定いたしておりますいわゆる建築敷地造成のために、公共施設の付近地における超過収用という建前をとっております従って公共施設は公共施設として整備されるわけでございますが、その建築敷地として造成する部分は、これは従前の権利者に譲渡するということで、建築敷地の造成を行なう、こういう形になります。その形を区画整理の方法で今までやっておったのでございますけれども、区画整理のような手法ではできないという、権利關係の錯綜なり、また区画整理の立体換地、これも権限を有するものでなければ、立体的に施行者が積み上げられませんので、今論じているような地域につきましては、全く区画整理の立体換地も行なうことができない、こういう状況でございます。従って公共用地の付近地を皆さんが買って下さるというふうなことであれば、それは場合によっては区画整理のいわゆる保留地として施行者が取得をいたしまして、公共用地も整備できるし、また市街地の宅地の利用造成もできるということも可能な場合には、ということになろうかと思うのでございまして、従って、そのような形のものはこれはできないという地域について行なうわけでございますからして、公共敷地に接する部分につきましては、ただいまの御質問の点とは違った取り扱いにいたしておるわけでございます。
○田中一君 違った扱いをする条文はどこにあるのですか。たとえば、その指定された区域の以外に残地があった場合、これは収用法の第七十六条の残地収用の請求権というものがあって、買ってもらわなければならぬ。これは市街地の場合には、非常にそのために不利な条件に置かれている場合は、これは請求権があるわけです、買い取り請求権が。これと同じような思想が残っている以上は、この土地収用法の精神がどこまでも運用上持たれるというならば、やはりこの精神というものについても貫かれなければならないわけですよ。従って条文のとこに——これはどうしても自分の土地はもう一ぺんお前が買わなければならないのだという条文がございますか。ちょっとこれ全部見ないとわからぬけれども、ありますか、あったら教えて下さい。
○政府委員(關盛吉雄君) ただいまのお尋ねの点でございますが、これは法律の第二十一条でございまして、いわゆる關係権利者が「建設省令で定めるところにより、その者が施行者から払渡しを受けることとなる当該土地、借地権又は建築物の対償に代えて」ということでございまして、対償と申しますのは、つまり、代金または現物補償で行なう補償、補償のやり方もありましょうが、それを総称いたしまして対償と、こう言っておるわけでございまして、その「対償に代えて、施設建築物の一部」、専用室、それと共有建物の部分を含む、それから「建築敷地の共有持分の譲受けを希望する旨の申出をする」、こういうことでございます。
○田中一君 要らない場合はどうするのですか。たとえば、先ほど言ったように、当然自分が賃借りの権利はある。しかし、賃借りの権利は放棄するのだという場合には、今、田上君にも説明しているように、それは補償でもって、全体でもらう部分でどこかへお移りなさいということなんですよ。土地の所有者だけが理不尽に——自分の土地でもって利用できないというのを理不尽に、それが私物化されるような形でもって残るようなことではかなわないから、どこかへ行きたいのだというような場合、これはやっぱり今の賃借り希望、それから賃借り希望の申し出とか、それから施設の譲り渡しの申し出と同じことなんですよ。申し出しない場合にはしないでもいいわけなんですね。これは権利の放棄じゃ決してございませんよ、権利の放棄では。どうしてもそれはもう譲り受けを希望しないものは一切の権利は放棄されるのだという前提に立つのか、その点は非常にむずかしいところなんですよ。今、内村委員に対しては、どうしても住み切れないものに対しては、別途住めるような方法をとりましょうという、この親切さがあるわけなんですよ。譲り受け希望者が自分でもってそれをしない場合ですね、これは権利放棄になるのか、その点はどうなんです。もう少し実際に損がないような形の結論にならなければいかぬと思うのです。私は、地主が一番不当な、何というか、さら地であるのなら何とかなるけれども、それをむりやりに建てられてしまってどうにもならないということであってはならない。もしそれならば、地代というものは共有部分なんと言っておるけれども、そこには輻輳しておる、たくさんのいろいろな権利がある。こういう場合には、それを守るような道がやはりなければならぬと思うのですよ。もう少し納得するような形で説明して下さいよ。
○政府委員(關盛吉雄君) この法律の建前は、二十一条にありますように、關係の権利者が対償にかえて建物の一部、共有持ち分も含みます、それと建築敷地の共有部分を一体として譲り受け希望の申し出をするという形になっておりますので、一体としないことはない、そういう場合はこの法律の考えておる事項ではない、こういう建前でございます。従って、土地の所有者に対しましては、いわゆる底地権に相当する關係になりますが、現実の状態は、その底地権に相当するものを適正に評価をいたしまして、そうして新しくできる建築物の一部と、それから新たに造成される敷地の共有持ち分の申し出を受ける、こういう形になるわけでございます。
○田中一君 それはわかります。あなたの説明はわかるのですよ。しかし、私はもうもらいませんと言った場合はどうなんですか。もらわなければならぬのだというきめ方をどこまでも押し切るつもりなのかどうなのか。だからそういう問題はなしにするには、もうそうした土地は全部都が、施行者が買い取っちやうのです、初めから。都のものにしてしまう。それから建物だって、全部都のものにしてしまって差しつかえない。私は進めていくにはそれでなければならぬと思うのですよ。やたらにいろいろな形でもって私権というものを制限されるということは、これは好ましくないのです。そこに抵抗があるのです。これは買い取り制度はとれないものですか、全部。全部土地というもの、敷地というものは施行者が買ってしまう。それは財源の問題でしょう、結局。そういうことになるのでしょう。財源が苦しいから、むりやりに、もう一ぺん私権で、買い取ったものでもそれを押しつけようということなんでしょう。その点はどうなんですか。私が今言っておるような希望はおそらく地元で出ると思うのです。
○政府委員(關盛吉雄君) 一等最初に申し上げました通りに、こういう事業を実施する立て方の問題につきましては、ただいま田中先生が言われましたように、建築敷地を明らかに公共団体なり国なりが、いわゆる取得をいたしまして、整備をして、そうして公有なり公共団体有にして、その上で改造住宅というものを、市街地改造事業として行なう、こういうやり方とも理論的には考えられるわけでございます。しかしながら、今の現行の規定におきましては、土地の公共施設の付近地における用地の獲得ということはなかなか——取得収用理論というものはなかなかそこまでは直ちに一挙には参らないわけでございます。この制度はやはり公共施設の整備の急務、いわゆる主要な公共施策の急務であるという一つの公益と、それから当該公共施設に接する地域の、つまり現状というものが、都市計画上要請されておる地域の土地の利用の状況に比して非常に、それに反するような状況を示しておる、こういう一つの客観的事実に即しまして、初めてこの土地の取得というものが収用理論にまで結びつくわけでございまして、現在の方式は、まさに都市計画法の建築敷地造成に關する付近地収用ということが、今の申し上げたことと一体になって初めて成り立つわけでございます。単独にこの事業を進めるという場合におきましては、後ほど出ます公共施設の整備を離れて出ます場合は街区造成こういう形でなされることが、今のわが国の立法の状況から見まして、現在のまた状況から見まして、この程度のところが最も実情に適応する、こういうふうな法律論でございます。
○田中一君 これはしようがない、言ったところがなおされるかどうか……。そうすると残地収用の請求権は当然これに付随してございますね。
○政府委員(關盛吉雄君) この法律におきましては残地というのはないのでございますが、建物につきましては、いわゆる被収用者、つまり地区内の人は無条件に建物の逆収用を認めておる。この点は土地収用法は建物については移転を建前にしておりまして、移転困難、または移転をするために相当な工費がかかるという場所だけ、収用委員会が建物の収用の請求を認める、こういう形になっておるのを、建物を取得するということでございますので、これだけは原則として建物も全部買うんだ、こういう形にいたしております。
○田中一君 土地はどうするんですか。そうするとこれは土地収用法七十六条の残地収用の請求権というものはないんだ、それはその対象にならないんだということを言っておるんですか。
○政府委員(關盛吉雄君) 土地収用法の一般の残地収用はもとより許されるわけでございます。
○田中一君 そうするとここで建設大臣の答弁を願いたいのですが、一昨日の委員会で答弁を保留された点について一つ答弁願いたいと思う。
○国務大臣(中村梅吉君) 実は先だってこの用地取得に關する特別措置法との關係をお尋ねいただきまして、簡単なお答えを申し上げたのでありますが、公共用地の取得に關する特別措置法の方では、道路の用地とか公共事業の用地だけの買収、収用しようということが一つの目標でございます。それから、この市街地改造法におきましては、その道路の用地はもちろん買収するわけですが、そのほかに背後地の市街地改造に必要な分まで買収をしまして、そして買収されたものに損失補償の換算見積りをしまして、管理処分計画をするということになりますので、これは重複したくもしがたいものなんだと私は思うのです。従って公共用地だけを取得していく、専門でいく方は例の特別措置法によってその用地を取得し、促進をするということを建前にしておる。こちらの方はそうじゃなくて、用地も取得したいが、あわせて背後地の市街地改造もいたしていこう。この方はこういう共同建物になったり、共同の施設、共用部分ができたりいたしますから、まあ審査委員会のような制度をかみ合わせて、できるだけ納得づくの方法で進める以外ない。ですからこの部分は、たとえば道路一つ例にとってみましても、この道路は一つ用地の取得だけでいきたいという部分の、この用地取得の促進方をはかる方が特別措置法で、用地の取得もしたいと同町に市街の改造もしたい、並行してやる方が都合がいいという場所についてはこの市街地改造法を適用していく。しかし、この市街地改造法を適用するときめたら、もうこの部分はあくまでも——非常に御審議を願っておりまするように、あらゆる場面が複雑でございますが、できるだけその居住者の移転とか何とかという犠牲なしに、審査委員会や何かのあらゆる制度を利用して、納得づくでその市街の改造と用地の取得をしたい、こういうねらいでございますから、まあいわば用地取得についての並行した立法だと、こういうように私ども考えておりますし、そういうようにお受け取り願いたいと思います。
○田中一君 それじゃあこういう受け取り方をしていいんですか。たしか今度きめられた道路は二十メーター以上の道路をしようとするのですか、今度の特別措置法では……。そうするとこれは該当するわけです。この二十メーター該当するわけです。そこで今道路敷地の分だけはあの特別措置法でもってこれは該当するけれども、背後地は該当しないんだと、適用しないんだと いうように理解していいですか。
○国務大臣(中村梅吉君) その用地取得の特別措置法ですか、それならこれは公共用地の分だけしか適用しない。全体は適用しないわけです。道路とか、公共用地……。
○田中一君 もう一ぺん確認します。そうするとこれから、今準備しているのだから、次官会議、閣議でもってどうにでも変わるから、どうなるかわからないけれども、それで二十メーター以上の主要幹線道路、主としてこれはこれに該当するんだと、今度出そうとする特別措置法に該当するわけですね。背後地の、いわゆるそれを含めた都市改造事業であるけれども、その背後地の、道路以外の部分に対しては適用いたしませんと、そういうことですね。
○国務大臣(中村梅吉君) 重なり合えないことになるわけです。——こう御説明すると御納得いただけると思いますが、たとえば環状七号なら七号というものを作ります。そうするとそれが世田谷なら世田谷の市街地の道路のところに、偶然そういうところがあるかどうかわかりませんが、偶然当てはまるという場合に、その市街地をそれじゃあ特別措置法で強制収用していくということは、非常に社会的に市街地の人たちに御迷惑であるから、むしろこれは市街地改造法でいった方がいいということにきまれば、そこは市街地改造法でやる。その他の住宅部分とか、一般の地域は特別措置法でいく、こういうことになっていくと思うのですが。
○田中一君 ますますちょっと理解に苦しむけれども、少なくとも、今度きめようとする場合には、二十メーター以上の幹線道路というものは特別措置法でもって、これを何というか、早く収用するような措置をとろう、背後地の市街地改造事業として持っている——市街地改造事業というものは必ず公共施設と不可分のものなんです。一体のものなんです。道路の部分だけは今度の措置法でやるけれども、背後地の道路以外の部分に行なおうとする市街地改造法の事業指定地は、それは今度の特別措置法では適用いたしませんと、こういうわけですか、それでいいんですか。そうすると市街地改造法で市街地改造事業を行なう地区は、全部この特別措置法の中に入りますか、こういうことですか。
○国務大臣(中村梅吉君) 入れないということです。重複施行しないということですね。市街地改造事業でいこうという地域に都市計画を決定したところは……。
○田中一君 關盛君にでも答弁してもらえば……。大臣も僕もしろうとだから、なかなか……。
○政府委員(關盛吉雄君) 市街地改造事業におきましては、道路用地のみならず、これに隣接する裏宅地をも建築敷地の用に供するために、道路用地と合わせて施行者が買収または収用することになっておりますが、その収用の手続は現行収用法の規定によって行なうことになります。
○田中一君 わかりました。そこで、個々の、かかる事業が全部収用法の、これは事業認定をしないでも、どっちみちこれが都市計画法の指定をすれば、これはいつでも即刻収用委員会にかけられるわけですからね、事業認定そのものになってきますね。そういう扱いをしていこうとするのか、あるいは、どこまでも買収という形で進めていこうとするのか、今の考え方はどうですか。対象はさっきおっしゃった通り、三つか四つしかないわけですが、どういう考え方を持っていますか。
○政府委員(關盛吉雄君) これは法律的には、ただいま先生から御指摘の通りに、都市計画事業決定がありますれば、土地収用法事業認定の効力を具備するわけでございます。従って、それから以後は、起業者といたしましては、土地細目の公告、協議と、こういう手続によって、最終的には土地の区域について大臣が裁定をいたしまして、都市計画法の規定によりまして、損失補償の額の決定が収用委員会にかかると、こういうことになります。実際の運用につきましては、この地域内につきましては、できるだけ時価で適正な評価をすべきものでございますからして、あらかじめ用地取得が困難な場所につきましては、ただいまの手続を進めるということが建前だと思っております。
○田中一君 その場合、ある地主が、一つの区域を指定した、その場合に、残地収用というものを収用委員会にかけなければ、残地収用なんということは、おそらく買収する人の方はしないと思うのです。要らないものなんだから、そんなものを、ぽかっと三十二、三坪ぐらいのものが余っておってもしようがない、あるいは八坪五合余ってもしょうがない。しかし、これは請求はするという場合に、それをも買収しようというような親切さがあるような運用をさせようと指導するのか、あるいはそういうものはお隣にあっせんして売るようにして上げましょうというようなことをするのか、そういう点は、地主に対する非常な保護を怠っているのが今度の法律なんです。なるほどああいう権利があるのだから、地主が非常に権利が制限されているというような印象を受ける法律なんです。その場合にはどういうような指導をしようとするのか、伺っておきます。
○政府委員(關盛吉雄君) ただいまのような場合には、市街地改造地区の行なうべき区域の境界にまたがるようなところ等についてあり得る場合だと思っております。これは土地収用法の規定に従いまして、第七十六条に、この所有者が残地収用の請求権があるわけでございますが、これは、従来利用していた目的に供することが、残地だけでは著しく困難であるというとき、この条件がついておりますが、この条件に該当する限りにおきましては、施行者は買収すべきものである、こういう建前で進んでいくものと考えております。
○田中一君 それではもう一つ、言受け希望権という権利を一ついいましょう。それから賃借り希望権、賃借り権、譲り受け権というものは、権利と見る認め方をしようとするのか、これは後段にそういう問題に対する考え方が、条文が出ているかもしれないけれども、伺っておきたいのです。権利という認め方をしようとするのか、それともそうでないのだということなのか、伺っておきます。また、おしまいの方にそういう条文があれば、条文も一つ示して下さい。
○政府委員(關盛吉雄君) ただいまのお話の段階における譲り受け請求というものは、これはそういう譲り受け請求ができるという地位を規定したというところの段階でございまして、まだ御説明、御審議いたされておりませんが、第三節以下が、建築施設の部分に対する対償の給付、つまり従前の補償金にかえまして代物弁済をする、その考え方を規定いたしたのでございまして、これが三十一条第一項の後段におきまして掲げてございますように、当該建築施設の部分が給付されるものとする。」、こういうことがいわゆる譲り受け権ということになるわけでございます。そして、三十二条以下に、その権利が担保権との關係等について明らかに規定いたしているわけでございまして、これは一つの請求権という債権である、この法律上新たに生じた債権である、こういう考え方でございます。
○田中一君 その債権に対して、売買に対する制限はないですね、ありますか。
○政府委員(關盛吉雄君) これは、債権というのは、債権譲渡をすることができる一般民法の規定があります。ただし、三十九条におきまして、債権譲渡に關する対抗要件として、指名債権の扱い方をいたしておりますので、権利の譲渡あるいは輿入れ等につきましては通知等を行なわなければ、施行者その他の第三者に対抗することができないということを規定いたしまして、施行者及び第三者の保護を規定しておるわけでございます。
○田中一君 それから現在考えられておる対償に対しては、保留部分が何%ぐらい建築物として残れると考えられておるか、保留部分、今の権利というものを、請求権というものを全部充足して、なおどのくらい余るかということの標準を伺っておきます。
○政府委員(關盛吉雄君) ちょっと今ある個所の一つのサンプルでございますが、もっと正確に申し上げないといけませんが、今、とっさの御質問でございますので申し上げますと、従前の権利者の部分が、でき上がる建物の中で占める割合が六で、保留部分に相当するものが残りの四というケースがございます。
○田中一君 地下室がない現在の建築物内に新しく地下室を設けるという—要求があって設ける場合、その補償の対象といいますかね、譲り受け請求権が、譲り受け請求権の対象になるかどうか。ということは、今から掘ればいいんですから、簡単に掘って、一階だけ作る、それを地下室だという、これかなるかどうか。
○政府委員(關盛吉雄君) 現在、その地下の構造について、まあ設計を考えまず場合に、通称ここで、先ほどの資料で大阪駅前と申しておりましたが、あすこにつきましては、地下は、いわゆる保留分として考えた設計を一応立ててみたことがあります。 しかしながら、これはやはりお話のように、關係権利者に地下の相当な、従前の環境なり、また従前の利用状況に適応した部分等を差し上げるという計画も設計上また可能でございます。またそういうふうに指導すべき場所もあろうと思います。
○田中一君 そこのところ非常に重大なんですがね。今バラックが建っている。倉庫もないものだから、今から地下を掘る。これは簡単ですよ。六尺ぐらいの地下を掘って、そこに物を置いておく、これは地下室です間違いなしに。その場合に、それは権利と認められるということになるのかですね。これはもうそういうことが今ここでもって明らかになると、もう該当されるところは、どんどん地下を掘っちゃいますよ。それが権利になるかどうかということです。 まだまだずいぶんそういう一つ一つのケース、ケースでもって考えなければならないのですよ。これはもう賛成です。この法律に賛成なものだから、盲点があったり、施行上直ちにトラブルがあったり、あるいはごねる人があったりすると目的が達せられないから、僕は非常に詳しく事例々々で伺おうと思っているのです。その問題は一つ、この次まで答弁していただきたいと思います。 それから今、一階のバラックを持っているんです。直ちにこれを二階にする、バラックで、不法建築でも何でもかまいません、建ててしまうのです。木造は、御承知のように、何も許可制じゃございません。届け出制度です。そうだったね。
○政府委員(稗田治君) いや、全部確認制です。
○田中一君 確認制ですか。確認してくれてもくれないでも、これは建っちゃう。そんなことはあり得ることなんです。 その場合に、そういうようなものもやはり権利と認めるか。いつからいつまで、事業認定ができないような場合でも、都市計画法でもってきまらない前ならば、ある程度自由じゃないかということになる。現に三軒茶屋の銀座通では、住宅金融公庫が融資をして、あのままの形でもって不燃建築なんかを作ろうという人もあるんです、今。そういうところが徹底してないんです。おそらく事業施行区域になると思うんですがね、そういうものもあり得るんです。現行法では自由ですから、まだなんていつている場合じゃございませんよ。現行法からいった場合に、そういう場合には、それをどういう権利として認めるか、それも一つ、この次までに答弁して下さい。
○政府委員(關盛吉雄君) この法律では第二十一条に、事業計画を定め、又はその認可を受けた旨の公告があったときは、」、この公告の時点で押えております。ですから、建築基準法の問題とか、そういったようなことに關係する問題につきましては、これは具体の事例でないとちょっと申し上げられないと思いますが、少なくともこの法律におきましては、時点は、このときであるということになっております。
○田中一君 そうすると、事業認定を受けたときが、その時点であるならば、それから後に、さっき言ったような地下室を掘ったって、これはごまかされるのですけれども、これは掘ってあったのですよといって……。その問題を、調べて下さい。 それから、二十三条の標準家賃の概算額、家賃以外の借家条件の概要とか、それから譲り受ける建築施設の部分の明細及びその価額の概算額とか、こういうものは審査委員会できめるのでしょうけれども、このきめた額と、土地収用委員会できめた額と違った場合は、どういうことになるか。かりにこれをきめた、しかしながら不当だというので、収用委員会にかけた場合に、この問題について、解決すべきものはないかもしらぬけれども、そういう点は、どういうふうになるか。
○政府委員(關盛吉雄君) この譲り受ける建物のつまり明細、概算額は、これは施行者が審査委員会の議を経て定めるわけでございまして、収用委員会の所管の事項ではございません。従前の権利者の土地建物その他のいわゆる補償金は、収用委員会でやるとすれば、収用委員会が決定する、こういうことでございまして、その補償金と見合ったものを、つまり管理処分計画の内容において定めると、こういうことでございます。
○田中一君 その一つの位置に権利が輻輳しているのは、もう御承知の通りです。先ほど内村委員の質問に答えては、さっきの図解されているものをもって、そこには、それがいるんだということを言っておりますけれども、その地主と、それから借地権者、それから建物の所有者、それから借家権者という四つのものが、そこに輻輳すると思うのですよ、一つの物件に……。その場合に、法律上、民法上何が、どれが一番優先するかということです。 ということは、主として永代借地権なんていう契約をもって賃貸している土地はないわけです。内容証明でもって、ぽんと何月何日までに立ちのいていただきたいという一つの訴訟を地主の方で起こす。そうすると、その問題の効力は、どういうことになってくるのか。土地区画整理法でも、そういう訴訟が起きた場合には、賃貸契約上の訴訟が起きた場合でも、その問題は解決がつかないのです。事業がストップするわけなんです。そういうような場合の民法上の解釈というものを、一つ権利が輻湊しておりますから、そういう問題を明らかにしてもらいたい。それを、いっどういう機關で、それを決定しようとするのか、裁判が終わってから、それを認めますということになるのか、それを一つ調べて返事して下さい。 それからもう一つ、この敷地の共有部分ですね。なるほど地主は、自分の共有部分、自分の持分、専有部分というものはきまります。それで、敷地の賃貸料というものは、地下の人から取るのか、所有者がですね。二階からも、三階からも、四階からも、五階からも取れるということになるのですよ、土地所有権というものはね。それはどういう制限をしようとするのか。 これは今言う通り、土地はあなたの言っている対象として当然地主がもう一ぺん買い戻もるものだというきめ方をするものだというきめ方をすると、それに対する地代というものは、各階から取る権利があるわけです。地代のきめ方をどうするか、地代は、どこからどこまで取るかということですね。かりに、一階を貸して、一階だけの人が地代を払えばいいんだ、二階の人、三階の人は払う必要がないということになるのか。つまり住宅金融公庫等で貸している場合も、やはり現在権利金的な地代というものを認めておりますね。そういう点は、どういう工合にそれを認めようとするのか。それも、今時間がなければ、あとで答弁して下さい。
○藤田進君 大阪の場合は、これは地盤的に見ても、経済価値から見ても、構造上地下何回にしておられる。これは当然そうされるのだろうと思うが、かりに今の例で三軒茶屋の場合に、経済価値から見ても、今まで、あそこは大体中高属以上をほとんど作っております。それは利用ということだけでなくて、地価として、土地の値段として、あるいは構造上の若干の基礎も必要だ。たとえば地下一階程度なら、今度道路も広くなれば、あの周囲の環境をざっとみても……。あの場合は、そうすると、施行者としては、当然経済価値論からみても、地下室は作られた方がいいんじゃないだろうか、計算をしてみても。しかし、それは漠然と私はそう思うので、上に一階を延ばすよりは、利用価値あるいは工事計算上、その關連において地下室を設けた方がいいのではないだろうかと、私はほのかに思う。今の説明を聞くと必ずしもそうではないように思うので、三軒茶屋の場合に、地下一階あるいは二階を、経済価値論からみてもつけた方がいいのか悪いのか、これは、ごく概算でいいんですけれども、試算してもらいたい。
○政府委員(關盛吉雄君) ただいまの各場所についての設計でございますね、これはわれわれの方で熟したものと熟していないものとございますので、先ほどのようなお話を申し上げたので、大阪の駅前と称する部分は、区画整理の段階から相当準備を、設計もしておりましたので、コンクリートなものができておったので明らかに申し上げたのであります。三軒茶屋の個所につきましても、お尋ねがありましたので、検討いたしたいと思っております。
○藤田進君 しかし問題点は、地下室などというものは金もかかるので、上に延ばした方がいいのか、やっぱりつけた方がいいのかということです。ざっと今までの例もあることですから…。
○政府委員(關盛吉雄君) わかりました。
○田上松衞君 資料の要求だけ。 施設建築物の共用部分の共有持分の割合、いわゆる政令の第七です。それから、及び建築敷地の共有部分の割合、政令の第八、これについては、さっき非常にむずかしい性質のものだということのお話があって、それは、よく了解しているわけですが、少なくともその数量等に關する部分だけは、やりようによれば、図解でわかりやすくお願いできないかと思いますので、次の機会に、これをお願いできませんか。
○政府委員(關盛吉雄君) これは図解と数式をうまく説明する人がくれば、非常に簡単にわかるのでございますので、なるべくそういう準備をいたしたいと思います。
○委員長(稲浦鹿藏君) 本日は、これにて散会いたします。 午後一時三十七分散会 ————・————