建設委員会 第17号
- 発言数
- 114 件
- 登壇者
- 7 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1961/04/04
会議録
○委員長(稲浦鹿藏君) ただいまから建設委員会を開会いたします。 初めに理事の補欠互選についてお諮りいたします。去る三月三十日の委員の異動に伴い理事に一名欠員が生じておりますので、この際その補欠互選をいたしたいと存じます。先例によりまして、互選の手続を省略して委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(稲浦鹿藏君) 御異議ないと認めます。それでは委員長から武藤常介君を理事に指名いたします。 ——————————
○委員長(稲浦鹿藏君) 次に先刻委員長及び理事打合会におきまして、打ち合せた結果を御報告いたします。 当面の運営についてでありますが、本日は最初に地代家賃統制令の一部を改正する法律案の提案理由の説明を願いまして、続いて市街地改造法案の質疑に入ります。そうしてこれは逐条的にやっていくということにいたします。それから六日は防災建築街区造成法案とこの市街地改造法案とが密接な関係がありますので、最初防災街区の逐条説明を聞きまして、それから市街地改造法案の質疑に入りたいとかように存じます。そうして市街地改造はこっちが先議になっておりますから、これを先に上げてしまって衆議院の方に送って、防災街区は衆議院からくればすぐあがるようにしたいと、かように思っております。かように御了承願います。 ——————————
○委員長(稲浦鹿藏君) それでは本日の議事に入ります。 初めに地代家賃統制令の一部を改正する法律案を議題といたします。まず提案理由の説明を願います。
○国務大臣(中村梅吉君) ただいま議題となりました地代家賃統制令の一部を改正する法律案につきまして、提案理由及びその要旨を御説明申し上げます。 現行の地代家賃統制令は、終戦後における異常な住宅難による地代家賃の急騰を防止するため制定されたものであります。 現在におきましては、一般物価がおおむね安定し、ほとんどの統制が廃止され、また、住宅事情も終戦当時の窮迫した状態に比べれば相当緩和されつつあります。 また、現在行なわれております地代家賃の統制は、全部の借地借家についての統制ではなく、昭和二十五年七月十日以前に、建築に着手した住宅で、延面積が三十坪以下であるもの及びその敷地に限られておりますので、一部の借地借家についてのみ地代家賃の統制が行なわれているのであります。 以上に申し述べましたことその他最近における社会経済の実情にかんがみまして、今後なおこの統制を継続することは適当でないと考えられますので、統制令を失効させるべきであると考えるのであります。しかしながらその失効の時期につきましては、賃借人が失効後に備えて必要な準備を行なうことができるよう考慮する必要がありますので、一年程度の猶予期間を置いて昭和三十七年六月三十日限り失効させることといたした次第でございます。 なお、統制令失効前にした行為に対する罰則の適用については、失効後も統制令の効力を有することといたしております。 以上がこの法律案の提案理由及びその要旨でありますが、何とぞ慎重御審議の上すみやかに御可決下さるようお願い申し上げます。
○委員長(稲浦鹿藏君) 本案の質疑は次回以降に譲ることといたします。 ——————————
○委員長(稲浦鹿藏君) 次に公共施設の整備に関連する市街地の改造に関する法律案を議題といたします。前回までに説明を聴取しておりますから、これから質疑に入ります。 ——————————
○委員長(稲浦鹿藏君) ちょっと委員の異動について報告します。四月四日付、西田隆男君が辞任され鍋島直紹君が選任されました。 ——————————
○委員長(稲浦鹿藏君) それではこれから質疑を行ないます。審査の方法は章別、節別に順次行なっていきたいと思いますから、さよう御了承願います。
○田中一君 これの政令事項が相当あるのだが、それは全部準備してありますか。それを配付してもらいたいのです。
○政府委員(關盛吉雄君) ただいま市街地改造に関する法律案についての関係条文のうち、政令に定めることとされておる事項についての案の御要求がございましたので、われわれの手元でその政令案の調整をしたものがございますので、この次の委員会までに差し上げたいと思います。ただ、これはまだ最終的なものではございませんから、その程度に一つ御了承願いたいと思います。
○田中一君 あわせて省令も一つ出していただきたいと思います。
○政府委員(關盛吉雄君) ただいま政令の内容について申し上げました程度の進捗状況で、省令の案を準備いたしましたものを差し上げたいと思います。
○委員長(稲浦鹿藏君) ついで第一章総則の第一条から第六条まで、これをどうしますか。
○田中一君 これは、要綱の総括的な質問は済んだのですか。
○委員長(稲浦鹿藏君) まだです。
○田中一君 じゃ総括的な質問をして頭に入れておいて条文にいかないと、理解がいかぬぞ、どうだい。
○委員長(稲浦鹿藏君) ちょっと速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(稲浦鹿藏君) 速記をつけて。
○政府委員(關盛吉雄君) それでは議題になりました市街地の改造に関する法律案の第一章についてその要綱点を御説明申し上げます。 第一条は、法律の目的とするところを列記いたしておりますが、この法律は二つの事業、二つの目的を行なう二とを列記いたしております。その一つは、第一条に掲げてございますように、公共施設の整備ということが第一点、第二点は、いわゆる土地の合理的利用をはかる、すなわち道路等の公共施設の整備に必要な用地の確保ということと、それから市街地における宅地の高度利用、この二つを目的とすることをいっておるのでございます。そのことを第二条の定義の第一号に掲げてございますように、市街地改造事業そのものは、「公共施設の用に供される土地及びその附近地においてこの法律で定めるところに従って行なわれる公共施設の整備並びに建築物及び建築敷地の整備に関する事業並びにこれに附帯する事業」ということになっておりまして、公共施設の整備はもとより、公共施設の付近地の土地につきましても建築敷地として造成をいたしまして、さらにその建築敷地に建築物を整備するということを意味しているわけでございます。すなわちこの法律は、街路用地のみならず付近地の宅地も収用いたしまして、いわゆる超過収用を前提といたしておることを明らかにいたしておるわけでございまして、この法律の眼目は、公共施設の用に供される土地、その付近における建築敷地と建築物の整備、これらが一体となった事業を市街地改造事業と呼んでおるわけでございます。これが第一条の目的及び第二条の定義のところから出てくる根本になるわけでございます。 それで第二条の定義のところは法律の用語の定義でございますので、第三条が次の眼目となるところでございます。すなわちこのような市街地の改造に関する事業は、これをいかなる地域について行なうことができるかということを規定した条文でございます。今申し上げましたように、この収用権、いわゆる公共用地となる土地の収用のほかに、その付近地の収用権というものは、都市計画法の第十六条第二項に規定されておりますいわゆる超過収用または付近地収用制度と呼ばれておりますが、この制度を背景としてでき上がっておるものでございます。従ってこの手続は、市街地改造事業を施行すべきことを大臣が都市計画として決定するわけでございますが、そのような決定にあたっては、次の第三条に掲げる六つの条件をいずれも具備したところでなければならない、ということを規定いたしたのがこの第三条の規定でございます。すなわち、まずそのような地域につきましては、当該区域内に都市計画として公共施設の計画がつとに行なわれていなければならない、決定されていなければならない。それからその地域については建築基準法による用途地域、工業地域にあらざる用途地域の中でなければならない。それからまたその地域内の土地の利用が一定の高さの建物を建てることを要請せられておる高度地区であるということ、もしくは不燃構造物を建築しなければならないことを要請されておる、そういう土地柄であるということが第三号に掲げてございます。そしてその現状は、いわゆる耐火建築物以外の建築物で、地階を除きました階数が二以下であるもの、いわゆる平家のような建物が相当部分あるというところ、法律では、当該建築面積の合計が建築物の面積の三分の二をこえていること。それからまた第五号におきましては、公共施設の整備を行ないますことによって、公共施設に接することとなる建築用地が不整形な形になったり、あるいは面積が過小になる、こういうことで市街地の環境というものが著しくそこなわれる、この不整形なりあるいは過小宅地というものが、公共施設の整備によって結果として生ずるということをなくしようというために、付近地の収用ということが出てくる、これが一つの要件となるわけでございます。さらに第六号におきましては、建築物が現在当該地区内におきまして密集いたしておりますがために、その地帯の宅地の利用増進をはかる仕法といたしまして、区画整理法の仕法もあるわけでございますが、一そう過小宅地となるということで、そういう方式にのみ依存しておっては、その土地の合理的利用の増進がはかれない。本法の目的である公共施設の整備と宅地の高度利用という面から見まして、この土地の合理的利用を増進することが著しく困難である。こういうふうな建前で、その地区の幅というものを決定するというところの一つの要素がこの第三条から出てくるわけでございます。 そして、次に第四条の条文と第三条の条文を、両方ごらんになっていただきまして、行なわれるべき市街地改造の区域の範囲と、市街地改造地区内においてでき上がりますところの建築物の様子というものをここで規定をいたしたのでございます。すなわち、第四条におきましては、「前条の都市計画は、次の各号に掲げるところに従って決定しなければならない。」すなわち「公共施設の整備に関する計画は、前条第一号の都市計画に従って定めること。」これは当然のことでございますが、第二号におきましては、「建築物の整備に関する計画は、公共施設の整備によって生ずる空間の有効な利用及び建築物相互間の開放性の確保を考慮して、建築物が都市計画上当該区域にふさわしい階数、配列及び用途構成を備えた健全な高度利用形態となるように定めること。」第三号におきましては、「建築敷地の整備に関する計画は、前号の高度利用形態に適合した適正な街区が形成されるように定めること。」これが要点でございます。すなわち、二号にあります点は、健全な高度利用形態。三号にあります点は、適正な街区が形成される。こういうところで、公共用地としてでき上がりますところの道路等も、この法律の考え方で準備しようと思っておりまする政令で指定する公共施設として、幅員二十メートル以上の道路を予定すべきものと考えておりますが、主としてこのような幹線道路ということになります、広幅員の市街地の街路に面しました地帯におきましては、有効な建築物上の空間が生ずるわけであります。従って、そのようなりっぱな、投資いたしました街路にふさわしい建築物を道路に沿って建造する。さらにその配列につきましても、商店街なりあるいは住宅街なり、あるいは店舗、事務所等、いわゆる用途構成におきましても、また階数におきましても、いろいろ按配いたしまして、そのような公共施設と見合った健全な高度利用形態の建造物を作るように考えていこう。そしてそれらの一つのブロックは、適正な街区に、おおむね場所によっていろいろ地形上の関係等によって違いましょうが、まあ一つの標準的な型といたしましては、約四十メートルないし五十メートルの奥行きを持った街区というものを、一つのまあ標準型として想定をいたしておるわけでございます。それがこの法律の一つの市街地改造事業をどこで行なうこととなるか、また行ない得るか、また行なうとしてもそれは超過収用を前提としたものであるがゆえに、制限的なものにしなければ工合が悪いということからいたしまして、第三条、またその内容といたしまして第四条の事柄を規定いたしたものでございます。従ってこの事業は都市計画として定め、都市計画事業として新たに市街地改良事業を実施いたしますので、その施行者並びにその施行のやり方につきましては第五条、第六条におきまして、この事業は特に公共施設の整備から端を発しておるわけでございますので、施行者につきましても、公共施設の管理者または管理者であるべきものがこの事業を施行すると、こういう立て方にしておるのでございます。 以上で第三早関係の概要の御説明を終わります。
○委員長(稲浦鹿藏君) ただいまの第一章について質疑を行ないます。御質疑の方はどうぞ御発言を願います。
○田中一君 結局今、一章全部を総論的に申し上げると、街区法というものが、どんなものを建てるかということは、街区ということの手続的な問題になってくると思うのです。それから当然これは建築基準法の改正を行なわないで現行法でやろうという考え方か、あるいは改正をしなければならぬという考え方に立っておるのか、どっちですか。——委員長住宅局長呼んで下さい。委員長たくさん問題があるんですよ、ここでずっと。三条の三号に「建築基準法第五十九条第一項の高度地区」、結局高度地区というものは、大臣が高度地区として指定するということを前提とする高度地区だと思うんですよ。現在ではまだ高度地区として指定しているところが少ないわけですよ、おそらくないと思うのです。あるところが若干あるかどうか、私はないと記憶しておるんですよ。そうするとこれは前提となることは、どこまでも高度地区として指定するということなんでしょう、指定しなければ高度地区にならないのだから。五十九条の指定はこうなっているんですよ、「建設大臣は、都市計画上文は土地利用上必要があると認める場合においては、都市計画法の定める手続によって、都市計画の施設として高度地区を指定し、その地域内における建築物の高さの最高限度又は最低限度を定めることができる。」こうなっておるわけです。従ってこれは前提となるものは、建設大臣が指定するんだという考え方なんですよ、この場合には。その地区はそうすると、従来この市街地改造以外に、今まで建設大臣が高度地区を指定したところがございますか。
○政府委員(關盛吉雄君) ただいまお話の建築基準法の高度地区は、今お読みの通りでございますが、現在の高度地区の指定は全国で七市について行なわれております。
○田中一君 どことどこですか。
○政府委員(關盛吉雄君) 小樽市、それから東京都……。
○田中一君 小樽市なんというばく然たる地区の指定でなくて、小樽市何々町何番地という……。
○政府委員(關盛吉雄君) そこまでちょっと……、中心の防火帯、小樽市の中心地区でございます。それで、もしそういう番地、区域の範囲等が必要でありますれば資料によって御提出申し上げます。 それでこの高度地区は、現在のところ基準法に基づきまして、都市計画の施設として基準法上定められることができることになっておりますが、これは地方の申し出によることになっております。これは高度地区を指定いたしますと、要するにその建設の実際の仕事は住民の自発的な、経済力によって高度地区の効果を上げることを期待するというのが現在の実情でありますので、この前も委員会でお話が出ましたように、たとえば中高層の融資制度の整備というような機会に、この促進方を指示して参ったのでございますが、今回の市街地改造法の制定等が実現いたしました上は、さらにこの促進について一そうに効果の上がるような指導ができ得るということにもなろうと思います。
○田中一君 三条の三ですか、「当該区域の二分の一をこえる部分」、その当該区域というものはだれの意思によって当該区域ときめるか、それは前にあるところの都市計画で決定されたものだということになるわけですね、そうでしょう。そうすると高度地区の申請というものも、今計画局長が言っているように、地元の意思というものが相当反映しなければならぬということになるけれども、地元の意思というものが、高度地区の指定というものは、今計画局長のおっしゃられた通り、これは地元の意思というもの。それから都市計画の問題にいたしましても、相当地元の意思というものが尊重されなければならぬ。その地元の意思が尊重されて、大臣に、行政の長のところへきて、そうして都市計画審議会にかけて、その答申でもってきめる、手続的にはこういうことになっているのでしょう。であるから「二分の一をこえる部分」というものは、その区域の二分の一の部分というのですか、その区域というものは、どういう考え方で区域をきめるのですか。
○政府委員(關盛吉雄君) これは先ほど申しましたように公共施設の整備ということと、その背後地における奥行きの問題のことを今お尋ねになっておられたと思います。これは奥行きにつきましては、一宅地をとる場合と、二宅地をとる場合とによって、奥行きの幅が違うと思いますけれども、この法律の標準的な型といたしましてねらっておりまするのは、大体二宅地、従って四十メーターないし五十メーターというものを、この奥行きの幅として考えられるというわけでございます。 なお、御質問にはございませんが、第三号は高度地区内であること、この高度地区と申しますのは公共施設となる部分を除きました残りの部分でございまして、奥行きの部分でございまして、それで高度地区内にあるか、または防火地区または準防火地区 いわゆる高度地区または不燃構造物を要請されている防火地区または準防火地区、このいずれかに該当するところを意味するということでございます。
○田中一君 この一宅地二十メーターという規定はどこにあるのですか。一宅地二十メーターというのは、法律のどこにその二十メーターというものの規定がありますか。
○政府委員(關盛吉雄君) これは法律の明文には掲げてございません。ただいま御質問がありましたのでお答え申しましたのですが、実施いたしております都市計画の、いわゆる標準設計から街区というものを割り出しておるわけでございます。基準法にも街区という言葉が出てきておりますが、その街区の設計をいたします場合の基準といたしましては、今申しましたように一つの適正街区という考え方は四十ないし五十というものを一つの街区の幅として想定して設計をしておるということを申し上げたのでございます。
○田中一君 そうすると、やっぱりわれわれは、今度街区の法律が出ていますからのみ込んでおかぬとね。それをのみ込んでれば大体わかるけれども。僕は頭悪いからわからないかもしれないけれどもね。やっぱり君は法律を作ったもんだから何もかにもすっかり頭に入ってるんだよ、序列がちゃんとできて。それでね、たとえばここに三条の、一条、二条は定義ですからいいとしても、三条の都市計画法の定めるところによって決定することができるとなっておりますね。しかしこれは都市計画法の一部であるという見方を、つまり、別の法律になっているけれども、都市計画の一部であるということの基本に立っておるわけですね。都市計画法によらない都市計画だということなんですね。けれども元になるのは都市計画で決定をすることができる、決定しなきゃならないんじゃない、決定することができるんだね、ここに書いてあるのは。それで五条は「市街地改造事業は、都市計画事業として」行なう、こうなっているわけでしょう。それでこの「都市計画として決定することができる。」という弱められた言葉はどういうところに意図があるの、三条の。
○政府委員(關盛吉雄君) 市街地の改造に関する法律と都市計画法との関係についての御質問かと思います。その法律相互間の関係は、都市計画法の特別法と考えられるわけでございます。従って市街地改造事業は都市計画事業である。新しい都市計画事業がこれによってできるわけでございまして、その都市計画事業を実施するのは都市計画法の手続でやるということでございます。従って都市計画法の手続関係の規定を必要な条文はすべて適用しておる。で区画整理事業も、これも一つの都市計画として決定いたしまして実施するわけでございまして、やはりこの区画整理法にも都市計画として、区画整理法の三条の三項をごらんになりますと、公共団体が区画整理事業を施行する場合に、「都市計画として決定された区域の土地について土地区画整理事業を施行することができる。」と、こういうふうにいたしておりまする用字例をそのまま使ったのであります。
○田中一君 できない場合もあるのですか。しないでいい場合もあるのですか。
○政府委員(關盛吉雄君) これはする場合のことを規定したのでございます。
○田中一君 それもしなきゃならないの、してもいいの、どうしてそうなるの、どうなの。
○政府委員(關盛吉雄君) このような法律の要件を具備するところについては、市街地改造事業を実施することができる、こういう意味でございます。
○田中一君 もう一ぺん三条の三に戻りますけれども、当該地区の二分の一をこえる部分は、建築基準法第五十九条の高度地区の指定になるのですね。そうすると、公共施設の用に供される土地は除く、これは今の答弁によって三軒茶屋地域を考えれば、道路になる部分は除くのだ、そうするとあそこは現在五十九条の一項の高度地区に指摘されておらぬわけですね。指定されるのですね、これによって。されて初めてこの法案が生きてくるわけですね。今、されていないのですね。
○政府委員(關盛吉雄君) 先ほども申し上げましたように、この当該地域が高度地区に指定されておるか、または防火地域、または準防火地域内のいずれかにあればいいわけでございまして、今お尋ねの地域は防火と準防火地域に該当しておるわけでございます。
○田中一君 しておるならば、しておるという資料をお出し願いたい。今の三軒茶屋のことですよ。
○政府委員(關盛吉雄君) お尋ねの点につきましては、資料を提出いたしたいと思います。
○田上松衞君 今の田中委員のは、あとで資料を出せばわかるでしょうけれども、同じように私了解しないところがあるのですが、その場合に、施行者、第六条、これ以下についてもう少しこまかく御説明願えませんか。そうすると今の田中委員と同じような問題がここでわかると思うから。一体だれがやって、どの範囲ができるのか、やらせるのかというような問題等について、第六条以下にそれがわかるように出てきはしないかと思うから、私の推測ですけれども。これをもう少し御説明願いたい。
○政府委員(關盛吉雄君) 施行者に関する規定は、第六条の第二項以下に掲げてございまして、この立て方は……。
○田上松衞君 ちょっと。この第六条の本文から説明してもらいたい。
○政府委員(關盛吉雄君) 第六条の本文は「都市計画法第五条の規定は、市街地改造事業には適用しない。」こういうふうにいたしましたのは、都市計画法によりまして「都市計画及都市計画事業ハ政令ノ定ムル所ニ依リ行政庁之ヲ行フ主務大臣特別ノ必要アリト認ムルトキハ政令ノ定ムル所ニ依リ行政庁ニ非サル者ヲシテソノ出願ニ依リ都市計画事業」を実施する、まあこういうことになっております。それで、この法律案による市街地改造事業は公共施設の整備にその必要性の動機を持っておるものでありまして、それと同時に建築敷地用地、それから公共施設の用地の取得が一体として行なわれます点を重視いたしまして、都市計画法の建前をとっております。行政庁という考え方、これは、たとえば道路法の体系で参りますと、都道府県道のような場合は地方公共団体が管理をしておる営造物ということになっておりますので、公共施設の管理者の体系と、都市計画法の施行者の建前が必ずしも一致いたしておらないのが現状でありますので、この規定を適用しないことにいたしたのが第一項の意味でございます。従って第二項は、積極的にただいま申しましたように「公共施設の管理者である又は管理者となるべき建設大臣、知事又は市町村長」大臣といたしましたのは、一級国道以上のものは、一級国道は国の営造物であり国が管理をいたしております。それから二級国道は国の営造物であるが、知事が機関委任を受けておりますので、知事、市町村長はその理論的な形態としての市町村長という意味でございます。 それからまた道路の公共施設の種類によりまして、その管理者が公共団体であるという場合におきましては、この公共施設の管理者である、または管理者となるべき都道府県または市町村は、市街地改造事業の施行を申し出るという形に一応したわけでございます。それから第三項は、管理者である者が知事または市町村長である場合においては、その知事または市町村長の統轄するいわゆる公共団体が、建築施設整備事業を施行することを申し出たときには、建築施設整備事業につきましてはその公共団体が施行する、という形にいたしておるわけでございます。従って、この公共団体というものなりあるいは国というものなりは、この公共施設の整備ということにその動機がありますので、公共施設の管理者となるべき者がこの事業を行なうと、こういう体系で立案されておるわけでございます。
○田上松衞君 今御説明のようなことでいきますると、ちょっと語弊があるかもしれませんけれども、強制的なあるいは義務的なことは何も入らぬわけですね、これは。申し出をしなければやれないわけですね、建設大臣がこれをやる必要があると考えてもですよ。これらの公共施設の管理者たちが、この事業の施行を申し出しなければできないと前段の第六条の本文でいう場合には、都市計画法第五条の規定は適用しない。都市計画法の第五条できめてあるのは、あなたの御説明非常にぼけておったけれども、私が承知する限りにおいては、建設大臣が「必要アリト認ムルトキハ政令ノ定ムル所ニ依リ行政庁ニ非サル者ヲシテ其ノ出願ニ依リ都市計画事業ノ一部ヲ執行セシムルコトヲ得」と、強くこうやってあるのです。こういうものも適用しないというのですから、結論的には申請してこなければ大臣がやろうとしてもやれないということになるのですね。今のこれとずっと第三項と合わして伺いたい。その点どうなんですか。
○政府委員(關盛吉雄君) ただいま重要な御質問でございまして、公共施設の管理者が第六条第二項の第一号の場合におきましては、これは当然その管理者である者がやることになります、都市計画決定が行なわれますれば。それから第二号の場合におきましては申し出という建前になっております。それから第三項の建築物整備事業につきましては、道路管理者たるべき者でない地方公共団体、その道路管理者が統轄する地方公共団体がやれる道を開きましたということでございまして、要点は、要するに公共施設の管理者である者が大臣または知事のような場合におきましては、これは都市計画事業の決定、市街地改造事業の決定が行なわれればその施行者は決定する、その他の場合におきましては、申し出、こういう立て方をとっておる次第でございます。
○田上松衞君 くどいようですけれども、第六条の本文でいう場合の都市計画法の第五条の規定は適用しないというのですから、そうすると、今の点どうも納得できないのですがね。何らの強制力は持っていないということなんですね。そこの解明をもっとわかるようにお願いできませんか。
○政府委員(關盛吉雄君) ちょっとおわかりにくいかと思いますが、都市計画法は行政庁、すなわち国もしくは国の機関が実施する、こういう建前で貫かれた法律でございます。そうして、現実に特別に公共団体とかあるいは法人とかが実施する場合におきましては、特許という建前をとっておるわけでございます。それをこの法律によってその建前をつまりくずしたというふうに御理解願えれば適当かと思います。
○田中一君 この第四条の二の、「建築物の整備に関する計画は、公共施設の整備によって生ずる空間の有効な」云々と、これは現在の建築基準法で示されている規制そのままですか、この考え方は。
○政府委員(關盛吉雄君) 現在の公共施設の状況が、今回の改造事業を実施する結果、非常に空間が有効利用できるように広がって参りますので、従ってその立場から空間の有効利用、いわゆる建築基準法上も現状以上に有効な利用ができるということを想定した意味の規定でございます。
○田中一君 僕が伺っているのは、この想定は、現行の建築基準法の、施行している現行のものでいいという想定のもとに考えられたものかどうかということを伺っているのですよ。—— 今の質問住宅局長に聞いておこう。ちょっとこれ出してくれ。市街地改造事業出してくれ、法律案。この中の第四条。四条の二の規定ちょっと読んで下さい。この内容は、現行建築基準法の施行されている範囲内のものを想定して考えているかという質問を計画局長にしたわけなんだ。そこで住宅局長に伺いたいのはね。この書かれた内容は、現行基準法でできますならできますと、できないならできないと、できないような場合にはこうしなくちゃならないということがなければならぬと思うのですよ。
○政府委員(稗田治君) 御質問の点につきましてお答え申し上げます。 ここで四条の二号に書いてございますように、空間の有効な利用をすると、それから建築物相互間の開放性を確保する。なお全体といたしまして、「都市計画上当該区域にふさわしい階数、あるいは配列及び用途構成を備えた」高度利用というようなことで定めようということでございまして、現行の建築基準法によりましてもある程度はできるわけでございます。ただ現行の建築基準法におきます空間の利用と申しますのは、日本の既成市街地において非常に宅地が細分化されておる場合、ここに改築をするというふうなことを想定した一般則になっておるわけでございます。従いまして、一団地として総合設計する場合に、現行の規定をある程度改正すればさらに二号に書いてあるような趣旨が徹底できるというような面があるわけでございます。また検討いたしておるわけでございますが、ただいまそういう意味におきまして建築基準法の一部改正も考慮いたしておるわけでございます。
○田中一君 今住宅局長からああいう答弁があったのですが、計画局長お聞きでしょうから、計画局長は住宅局長の言う通りでございますということになるのですか、答弁は。
○政府委員(關盛吉雄君) この法律は、現行基準法で想定されておることを予想して規定いたしたのでございますが、ただいま住宅局長から答弁のありました、さらに建築基準法のこの点についてのいわゆる改善が行なわれますれば、住宅局長の言われた通りのようなことになる、こういうわけでございます。
○田中一君 先ほどここで公共施設として道路の場合を二十メーター以上の地区を指定している。それから公園もあるだろうな、ある場合には、その場合には……。
○政府委員(關盛吉雄君) ただいまお尋ねのございました公共施設の範囲につきましては、公共施設として想定いたしておりますものは幅員二十メーター以上の幹線街路、それから駅前広場を想定いたしております。駅前広場につきましては六千平方メートル、そういう程度の広場を、主要な政令で定める公共施設というふうに想定いたしております。
○田中一君 ほかにそうするとこれを考えているのは、幹線道路と駅前広場二つだけ。
○政府委員(關盛吉雄君) 現在の段階におきましては、その二種類に想定をいたしております。
○田中一君 道路の場合はわかりますが、駅前広場というのは駅前広場そのものですか。それとも駅前広場として想定されるところの機能というもの、全部周囲を含んだもの、たとえば大阪駅前の場合、何かあそこもやるんじゃないかという話をこの前説明聞いたけれども、御承知のようにもう第一相互その他が駅前の電車道にはすっかりできておる。第一相互の背面、あそこをこの事業で行なおうというような考え方があるように聞いておるが、あそこは駅前と言うの。駅前広場というものの定義はどういうものか。
○政府委員(關盛吉雄君) この改造法の考え方は、要するに主要幹線街路についてはもうおわかりの通りでございます。大体駅前広場につきましても、一日の昇降客人員あるいは通勤電車の関係から見まして相当出入をする、いわゆる人口があるわけでございます。全体といたしましていわゆる都市計画街路二十メーターという幅員をとっておりますのは、都市計画上、人口十万人以上のところの市町村における幹線街路のようなものが一つの対象になるわけでございまして、駅につきましてもやはり同様に、いわゆる駅前の道路がそこに集まっておる広場のことをここで申しておるわけでございます。従ってこの駅前広場は主として道路と広場とほとんど一緒になる場合が多いと思います。
○田中一君 そうすると、さっきの大阪の場合はどの辺の地点を考えているの。
○政府委員(關盛吉雄君) 大阪では通称駅前と申しておりますが、駅前広場と理解せられる部分じゃございませんで、駅前広場と申しましたのは、これは語弊がございまして、駅に近いところ、駅前に面している——駅前広場に面するとは申しませんが、一つ越しているわけでございますが、その近傍でございます。正確に申しますと。
○田中一君 そうすると、これに適用しようというのは、主要幹線道路、それから駅前広場、または駅前広場に関連する広場、どういうことになるの。
○政府委員(關盛吉雄君) その関連というのは入らないのでございまして、大阪の場合は、ただ駅前と申しましたのは、駅に近いところの場所という意味で申し上げましたので、あれはやはりここに該当している道路そのものの整備の関係において必要となる市街地改造事業、こういうことになるのでございます。
○田中一君 そうすると、大阪駅の周辺をやる場合の地点は、駅前広場というものではなくて、主要幹線道路の部分だ、こういうのですね。
○政府委員(關盛吉雄君) その通りでございます。
○田中一君 そういうふうに親切に説明してくれよ。それから住宅局長ね。三条の三ですが、高度地区指定が小樽市その他で六カ所ばかりあるそうですがね。これを一つ、地番、面積、区域、たとえば商業区域とかなんとかあるでしょう。一つ資料で出して下さい。今、計画局長に頼んでおきましたが、あなたの方が適任だから。
○政府委員(稗田治君) ただいま御要求の資料につきましては、調整いたしまして次回に提出いたします。
○田中一君 それから住宅局長ね、もう一ぺん伺いますが、実態の問題として三軒茶屋、そんなにずっと奥まで防火地区になっておりますかな。私はなっていないと思うのですが、防火地区、準防火地区になっていないと思うのですがね。今度考えられている区域ですね、それを一つ調べて下さい。 それから街区と称する定義の形というものが、二十メーター巾の——何メーター、何メーターのものなのか、法律上はないそうですね、どういうものを考えているか、そういうものをはっきりするなら、勝手に二十メーター、四十メーター、五十メーターと言わないで、どっかの法律ではっきりきめてほしいのだな。街区と称する一ブロックは何メーターとか、何メーターが標準だ、地区によって違うと思うが、今度の街区法にはあるの。
○政府委員(稗田治君) 街区につきましての定義はもちろんございますが、区画道路でございますが、区画道路等によって形成されている土地の区域を言うわけでございます。それから面積、間口、奥行などの規模は、その地区の地勢や現況の性格によって一律には申し上げにくいと思うのでございます。まあ土地区画整理事業などで大体考えておりますのは、八十メーターに三十メーターぐらいの街区を形成するように区画道路を定めておるわけでございます。なお、この区画道路等によって囲まれておる区域を街区というわけでございますが、場合によりましては、一つの道路に囲まれた街区を、背割下水敷道によりまして、二つに区分して街区と称する場合もあるかと思います。
○田中一君 計画局長はさっき四十メーターと言っておったね。今、住宅局長は三十メーター、八十メーターの区域、また場合によったら、それを背中に下水を通して二つに割った場合でも、街区と称するのだ、こういう説明があったんですが、それはどうなんですか。あなたの説明とちょっと違うのですが。
○政府委員(關盛吉雄君) 今、街区という言葉についてのいろいろな定義のとり方等の問題がございましたが、要するに街区というのは、通常二宅地ごとに設けられる区画街路によって形成されるところを言うわけでございます。それと同時に、この仕事を実施いたします場合に、沿道の高層化によりまして、背後の家に日陰を作るというふうなことは、これはまあ好ましくないわけでございますので、適正な奥行きということになりますと、われわれ通常では四十メーターから、あるいは五十メーターというものが一つの標準ではなかろうか、こういうことを申し上げましたので、これは地形によりまして、あるいは環境によりまして、また作る建物によりまして、やはり相対的な関係で一がいに何メーターということを確定することは、法律上もなかなかむずかしいだろうと思いますが、要するにその街区という考え方の実質は、住宅局長も申しておりますように、いわゆる区画街路によって仕切られた地区と、こういうふうに御理解願いたいと思います。
○田中一君 さっきの三軒茶屋の場合ですね、あれは背面の方は防火地区になってない、準防火地区にもなっていないと思うのですが……。
○政府委員(稗田治君) ただいま地域指定の図面を持ち合わしておりませんので、よく調べましてお答え申し上げます。
○田中一君 三軒茶屋あるいは渋谷の道玄坂上等を想定されているということを先だっての視察で拝見いたしましたけれども、この三条の三にある防火地域、もしくは準防火地域外の場合には、防火地域または準防火地域に指定しようという考え方ですね、この条文の立て方は。これは計画局長に伺います。
○政府委員(關盛吉雄君) 第三号に現在該当していないという場所について行なうということになる場合は、お尋ねのようなことになります。
○田中一君 第六条ですが、第五条にあるように、これは都市計画事業として行なうのだということになっていると、さっきの手続の問題ですが、今の三条三にも関連するのですが、防火地区とか準防火地区なんというものは、これは建設大臣の権限じゃないのです。いや最後の権限は持っておるけれどもね、大体において、今まで建設大臣が、その地区を指定するといって自分の方から発動してやった例はないと思うのです。大体において、それを地元の市町村の都市計画審議会が決定をして、大臣に持ってきて、大臣が中央の審議会にかけて決定するというケースをとっていると思うのです。さっき田上君も質問しているように、この手続というものは、一体どこで発動するかとなると、やはり地元の発動ということになるのでしょう。形式的には大臣の諮問ということになるのでしょうけれども、都市計画法の第二条の二の規定ですが。そこで、この手続あるいはその仕事の進行状態、これはどういう形でいこうとするのか。今、三軒茶屋にすぐ例をとります。三軒茶屋の背面の人たちがどうしてもこれは承知しない。そうして背面の者が反対して都議会でもそれが決定されない場合には、建設大臣はこれに対し、都市計画法第二条で「主務大臣必要ト認ムルトキハ」ということになっているのですね。主務大臣がとにかくすべての意思を持って意見を聞くことになっている。すべて都市計画法ではそうなっているのですね。そこで、現在までの都市計画の指定というものをどういう事務的な手続で行なわれているか、伺っておきたいのですが。
○政府委員(關盛吉雄君) 都市計画法の第三条は、都市計画、都市計画事業及び毎年度執行すべき都市計画事業の手続を規定した条文でございまして、これは建設大臣が都市計画審議会に付議いたしまして、都市計画審議会は各都道府県にあるわけでございますが、その付議案を出しまして、その付議案に基づきまして答申を得まして大臣が決定をする、こういう立て方になっております。法律の立て方はそのようでございますが一現実には、各都道府県にあります都市計画担当の部課から、都市計画付議案に相当する内容の付議案を都市計画の収用施設ごとに建設省に持って参りまして、われわれが審査をいたしまして、それを適当なものと認めて付議をしておる、こういうのが実情でございます。
○田中一君 それから防火地域、準防火地域はどういう手続で指定しておりますか。
○政府委員(稗田治君) 防火地域につきまして、建築基準法の第六十条でございますが、「建設大臣は、都市計画区域内において、都市計画法の定める手続によって、都市計画の施設として、防火地域または準防火地域を指定することができる。」ということになっておるわけでございます。なお、第二項に用途地域の指定の場合に「建設大臣は、前項の規定による指定をする場合においては、関係市町村の申出に基いてしなければならない。」という項が四十八条にございまして、その項を準用いたしておるわけでございます。 なお、三項には「消防庁長官の意見を聞かなければならない。」というのがございます。さような手続を経て都市計画の指定として制定をいたすわけでございます。
○田中一君 甲府市などはよほど前から地元じゃ防火地区に指定してくれという要望がずいぶんあるのだけれども、どうも市長は指定の申請をしないと聞いておるのですが、そんなことはあるでしょうか。おそらく甲府市にはないと思う、防火地区の指定というものは。
○政府委員(稗田治君) 各地方公共団体におきまして防火地域等の制定の問題でございますが、御承知のように建築基準法におきましては、防火地域、準防火地域が指定になりますと、その後の新しい建築につきましては全部制限がかかるわけでございます。従いましてその土地所有者あるいは借地権者等の負担力等のことも勘案いたしますので、助成措置との関連もございまして、なかなか全面的に防火地域が指定されるというようなことにはなっていないわけでございます。
○田中一君 建設大臣、今のように防火地区というものが非常にこういう、ことに最近は指定がされなければならぬということが要求されておるのですが、僕なんか聞くところによると、一軒相当のボスの旅館がある。その旅館があるためにどうしても賛成できない。これは市会議員になっているというようなことを聞いておるのですが、何か実際の都市計画事業そのものが、もう建設大臣の強い意思で決定されることなんですから、従来都市計画事業というものを地方で賛成しない場合でも、建設大臣がそれを強行したという例は今までありますか。で、かりにあるならば、建設大臣、そういう点に対してはどういう態度を今後ともとるべきだとお考えになっておりますか。非常に今度の既成都市の市街地の改造法はもっと早くしなくちゃならぬという工合のものだったのです。しかしおそくなった。それにはやはり都市計画事業なんですから、都市計画事業そのものはどうも大臣の力強いもので助成措置その他の問題は十分考えられながら、どんどん行なっていくというような措置をとられないものかどうかと思うのですが、その点はどうですか。そういう点は実際に大臣が発動して、大臣自身が国の意思でこれを指定したということがございますか。
○国務大臣(中村梅吉君) ただいま御指摘のような必要性が今実際の状況から見てあると思いますが、現在の建前は戦災復興のような場合を除いてはないように考えられておるわけでございます。そこで実はこの市街地改造法をお願いいたしまして、実施をいたしていきますのは、さしあたりここに掲げておりますような高度地区、防火地区あるいは準防火地区が指定されており、非常に緊急を要する場面をまずさばいていきまして、この運用の次第によりましてそれらとも関連した適当の段階で改正の必要が起きてくると思うのでありますが、さしあたりこの法律を制定していただきまして、もう現実に迫っており、また実情としてもう高度地区、あるいは防火地区、準防火地区に現に指定されておってさばきのつかないところ、これをすみやかに解決をしていきたいというふうに実は考えておるようなわけでございます。
○田中一君 第一章はいいです。
○委員長(稲浦鹿藏君) ほかに御質問ございませんか。ほかになければ第二章、「市街地改造事業の第一節測量、調査及び土地の収用等」、七条から十七条まで御説明願います。
○政府委員(關盛吉雄君) ただいまお尋ねになりました第二章第一節測量、調査及び土地の収用等の規定でございますが、これは区画整理法等にも例文がございまして、この規定は土地の調査の立ち入り等に関する規定を列挙いたしておるのでございます。 で、この法案の第七条は「(測量及び調査のための土地の立ち入り等)」、それから「(障害物の伐除及び土地の試掘等)」が第八条、それから第九条は「(証明書等の携帯)」それから第十条は「(土地の立ち入り等に伴う損失の補償)」、それから第十一条は「(測量のための標識の設置)」、これは土地収用法とは特別の規定でありますからして、土地収用法の適用はないのでございます。それからなお十二条は市街地改造事業を施行する者が関係の簿書の閲覧に対する便宜供与の規定でございまして、十三条はこれも土地区画整理法の規定にもありますような七十六条のような例文でございまして、決定されました区域の中の建築行為等の制限に関する規定でございます。 それから第十四条はこれは「(市街地改造事業のための土地等の収用)」でございまして、これは施行者が市街地改造事業の施行のため必要がある場合におきましては、市街地改造事業を施行すべき土地の区域内の土地またはその土地にある土地収用法第五条第一項各号に掲げる権利を収用することができることといたしておりますし、またさらに第二項におきまして、正当な家主さんの建物、正当な家主さんつまり建物を持っている権利者が、土地収用法によりましてその土地が収用せられますと、その建物の存する権利がなくなるわけでございますので、その建物を施行者に買うべきことの収用の請求ができる、こういう規定でございます。すなわち第一章の際に申し上げましたように、この事業は道路用地となる部分及びそのほか背後地の付近地につきましても、買収または収用の方式によって関係権利者の権利を施行者が取得するということを建前にいたしております。従って従前のこの法律以外のやり方で参りますと、道路用地に存するところの土地の権利は施行者が取得いたしましても、建物を持っておる人は、その移転が著しく困難または非常に経費がかかるという場合以外は、建物の買い取りを請求できなかったのでございますが、今回のこの規定によりまして、その地域はすべて建物までも施行者に買い取るべきことを要求する、すなわち建物も一緒に買わなければならない、こういう立て方になっておるのがこの十四条の特色でございます。 それから第十五条は「(物件の移転命令等)」に関する規定でございまして、施行者がこのようなことによりまして土地の、第三者として対抗できないものに対しまして、移転命令ができることの規定でございます。これは住宅地区改良法にその例文の規定がございます。 それから第十六条、「(一時収容施設等の設置のための土地等の使用)」でございまして、この市街地改造事業を施行すべき土地の区域内に居住しておる者で、新しくでき上がる建築物に入居するまでの間、一時収容するために施設を作る必要がありますので、その分の土地について施行者が収用する、あるいは材料置場等のものもあわせて使用することができる。こういう規定でございます。 その他この規定によって、特別の規定がある以外は、現行の土地収用法の規定を準用しておるのが十七条の規定でございます。
○田上松衞君 議事進行。当初に各章ごとに一応読んでいただいて、その中で特に必要な問題について解明していただく。こういうような気持で、私どもお願いしておったわけなんですよ。ところが今の局長のあれでは、ただここに書いてあるだけのことを言って、十四条以下は若干のあれが入ったけれども、これだけのことでは、かえってまだもう一ぺんわれわれは一つ一つの条項を読んであれしないと、問題点が拾いにくいのですよ。急がば回れで初めからこれを親切にしてもらえば、疑いはどんどん解けてしまうのですが、そういう工合にしてもらえないでしょうか。その約束だったのですけれども。
○委員長(稲浦鹿藏君) 速記とめて。 〔速記中止〕
○委員長(稲浦鹿藏君) 速記つけて下さい。
○田中一君 まず大臣に伺っておきますが、今度出ようとする公共用地取得に関する法律の適用、この事業は適用いたしますか、いたしませんか。
○国務大臣(中村梅吉君) 今度出そうとしておる公共用地取得に関する法律と直接の関連はありません。
○田中一君 そうするとこの市街地改造事業は、適用いたしませんという答弁でいいのですか。
○国務大臣(中村梅吉君) ちょっと言い方がむずかしいのですが……
○田中一君 いやそれを聞かなければ……。直接関係ございませんなんというのじゃ困る。直接関係あるのですよ。だから適用するかしないかの問題ですよ。じゃ、その答弁は、一つ次回までに態度をおきめになって、答弁していただきます。
○国務大臣(中村梅吉君) なるべく実はあれを適用しないでも、この関係者が喜んで協力できるような形でいこう、というのがこの法律なわけですね。しかし非常に徴妙な関係も……、先ほど私、直接関係ありませんと申し上げましたが、お話のように、一つ次回までに明確にその点は検討いたしまして、申し上げます。
○田中一君 この例文は、土地収用法を適用するための各法律の例文をとってきたものだと思いますから、これはこまかくは質問しませんけれども、先ほどもお話があったように、十四条の問題ですね。この収用の請求と買い取りの請求と、どういう言葉のニュァンスの違いですか。この十四条には収用の請求になっているのですよ。収用を請求するのか、買い取りを請求するのか、どっちか。
○政府委員(關盛吉雄君) これは土地収用法の規定による請求でありますので、所有権をも喪失することを請求するわけでございますから、収用の請求ということになります。
○田中一君 そこでこれは収用の事前事後のすべての手続上の規定でしょうけれども、大体において全部これは買おうということになるのでしょう。結局、買い取りでいこうという前提に立つのでしょう。収用というのは法文上の収用権の問題、収用し得るという規定をいっているのであって、大体において買い取ろうということなんでしょう。大体全部買い取ってから仕事を進めようということになっているはずでしたね。
○政府委員(關盛吉雄君) 市街地改造地区内の権利者の権利につきましては、買い取りをいたしまして、すべての権利を消滅させまして、しかしながら消滅しつばなしではなくて、その権利者であったものが新しくでき上がる施設、建築物を取得する権利もさらに法律で規定いたしておるというのでございます。
○田中一君 十六条の「一時収容するため必要な施設」これはわかります。しかし次にある「施行のため欠くことのできない材料置場等の施設」材料置場の施設のために勝手に収用の権利を与えられるのは困るがな。どういうつもりで「欠くことのできない材料置場」というのか。これは何をさしておりますか、材料とは。
○政府委員(關盛吉雄君) これは収用ではございませんで、仕事が完成するまでの間、使用するだけのことでございます。こういうたぐいのものは住宅地区改良法等にも例文の規定がございます。
○田中一君 そうすると、買い取って立ちのかした土地、これは自分のものですが、その区域以外の区域をいっておるのでしょう、これは。
○政府委員(關盛吉雄君) 以外の部分でございます。
○田中一君 法律でそんなものを書くという例文はどこにありますか、教えてください。そんな事業を行なうのに関係のない第三者の土地を提供しろというのはおかしいですよ。これは話し合いで借りたらいい、どこにあります。
○内村清次君 ちょっと田中君の質問に関連して聞きますが、第十四条に「(市街地改造事業のための土地等の収用)」、これが題目で十四条が出ておりますが、大体この市街地改造事業の目的というのは、まずたとえば街路を広げていこう、そして広げていくけれどもその付近の地区をいわゆる超過収用制度を設けて、これを前提として付近の土地を収用していこう、こういうような法律規定になっておりますけれども、それではその市街地の改造事業の用に供することができる、という法律的根拠は一体どこから出ておるか、この点も一つあわせて説明していただきたいと思います。
○政府委員(關盛吉雄君) ただいま御質問の点が、この法律案の一番大きな議論のあったところでございまして、現在の都市計画法十六条の第二項におきまして、都市計画事業として定められました都市計画の重要施設、その土地の付近地において、都市計画事業として建築敷地を造成するために必要なものにつきましては、その付近地につきまして都市計画の施設の部分をこえまして収用できる、こういう制度があるわけでございます。このような都市計画法の十六条の制度の趣旨、これは一体どういうことから出たものであるか、こういうことにただいまの御質問はさらに触れるわけでございますが、これは道路等の公共施設の整備のために土地が収用されました結果、通常その付近の土地が不整形になり、あるいはまた過小な宅地となって残される場合が多いのでございます。それからまたたとえばこのような残地をそのまま放置いたしますことは、健全なその地区の市街地の発展の上からみましても、都市計画上好ましくないということで、これを是正する必要があるということが一つの理由でございます。それからまた一方におきまして公共施設の整備が行なわれますと、りっぱな道路ができる。そういたしますと、その付近の土地の価格というものは従前に比しまして増高することが予想されます。この利益というものを付近の土地の所有者をして完全に享受せしめますことは、公共事業の実施によって生ずる著しい利益を特定の私人に帰着せしめる。こういう不均衡を是正するということが関係権利者の利益の公平の配分という上からも、実際的には必要であろうと考えられるのでございます。従ってこのような実質的な内面的な利益がありますほかに、この土地は道路用地として取得すると同時に、その道路用地にふさわしい建築敷地に建築物を造成する。しかしながら今日の情勢におきましては先ほどもいろいろ御質問に出ておりましたように、高度地区を要請されることになっておる、あるいは防火地区になっていると言いましても、やはりその地元の経済力というものを頼らなければ、その予期せられる姿にはなかなかなりにくいのでございまして、従ってこのような事柄と同時に、土地の高度利用というものを現実に施行者が行なうことによって、公共施設の整備と宅地の高度利用ということをはかる。この二つの公益からみまして道路整備という公共施設の整備の緊急性という公益、また一方におきまして先ほど申しましたように付近地の宅地の高度利用という一つの公益、この公益を到達する方法といたしまして現在の仕法といたしましては、都市計画法第十六条の付近地の超過収用、これはしかしながら必要にして最小限度にとどめるべき範囲に法律で限定をいたしまして、適当な範囲についてそのような超過収用を行なえる、こういうふうに定めることができる構想、また考え方というものがこの法律の趣旨でございまして、そういうような形で道路事業の合理的な執行を確保すると同時に、均衡のとれた市街地の発展を期する。この二つの公益を果たす方法といたしまして、ただいまお尋ねがございました十四条の収用理論ができている。こういうふうに御了解をお願いいたしたいと思うのでございます。
○内村清次君 そうしますと、この十四条の根拠規定というものは都市計画法の大体十六条がその主体になって、そしてその二の項、すなわち十六条は「道路、広場、河川、港湾、公園、緑地其ノ他政令ヲ以テ指定スル施設ニ関スル都市計画事業ニシテ内閣ノ認可ヲ受ケタルモノニ必要ナル土地ハ之ヲ収用又ハ使用スルコトヲ得」と、そして二の項には「前項土地附近ノ土地ニシテ都市計画事業トシテノ建築敷地造成ニ必要ナルモノハ政令の定ムル所ニ依リ之ヲ収用又ハ使用スルコトヲ得」と、こういう二の項の超過収用の規定によって街路区画、特定の地区の区画をきめて、そして街路を広げると同時に他の土地も収用していくのだ、こういう考え方でいるわけですね。そうしますと、ただそれだけでいいかというと、まだ少し足らない点がありはしないか。いわゆる個人々々の公平な、すなわち分配というか、公平な利益擁護というか、そういう点はこの十四条の中に含まれておるかどうか。こういう権益の問題ですね。それはどういうところから来ておりますか。
○政府委員(關盛吉雄君) 非常に重要な問題でございますが、まずこの市街地改造事業の第一段階といたしましては先ほど第一章の定める基準に従いまして、定められた地区内の土地等の権利を十四条によって最終的には収用または収得するわけでございますが、そして権利を消滅せしめると同時に、この改造事業の目的は道路に面しました新しい施設建築物を整備いたしまして、そして従前の権利者にそれらの価額に相当する建築物の一部床面積を配分をする、帰属せしめる、こういう形になっていくわけでございます。お尋ねの点はこれから引き続いて出て参ります条文の第二節の事業計画及び管理処方計画、特にこの管理処分計画の内容になるわけでございまして、この管理処方計画におきましては、従前の権利者に新しくでき上がる建物及びその建物の共有部分及び建築敷地の共有部分を譲り受けることを規定いたしたのでございます。すなわち代物弁済として建物を給付するという形によりまして、現在その地区内に従前権利を持っておった人の権利が新しい施設建築物に移しかえをされていく、こういう法律的な規定を設けまして、ただいまの御疑念を解消するように努めておる次第でございます。
○内村清次君 そうしますと、さっきの土地収用法の適用規定、十七条にあります一項、二項、三項までの規定ですね、これは現在の土地収用法から何かこう特定的に少し解釈を拡大したというような条項は含まれておりませんか、どうですか。
○政府委員(關盛吉雄君) この十七条の規定は、ただいまのような御懸念のような事柄は一つもないのでございまして、十七条の第一項の土地収用の特別の規定は、各類似の区画整理法あるいはその他の規定によくありますが、それの例文を引用した以外は土地収用法の規定を適用いたしておりまして、第二項は都市計画事業決定、それから事業認定——都市計画事業決定、いわゆる土地収用法の事業認定の効力を都市計画法の規定によって具備しておりますし、さらに都市計画法の二十条というのは、損失補償についてのみ主務大臣が土地収用法の裁定を収用委員会に持ち込むという規定で、それをそのまま準用したというだけでありまして、その他第三項は、土地収用法の請求または要求に関する条文の規定を準用したのみにとどまっておるわけでございまして、ただいまのような御疑念の点はないのでございます。 先ほど田中先生が御質問になられました十六条の材料置場等の使用の例文につきましては、一般的には土地収用法の三条三十五号の規定、それから土地区画整理法の七十九条、住宅地区改良法の十五条にそれぞれ例文の規定がございます。
○田中一君 今までそういうものを使用するのが非常に困難を感じたから、そういうものについて聞いたのですが、そういうようなことをしないでも便宜借りられるのか、どっちですか、実際問題としては。これは御答弁できなければ、あとで聞いて返事して下さい。
○委員長(稲浦鹿藏君) それじゃ本日はこの程度でやめて、次回は六日に続行いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後、零時四十六分散会