P政策ポータルPOLICY PORTALウォッチ
38回国会参議院1961/03/16

建設委員会 第13号

発言数
105
登壇者
11
会派数
3
開催日
1961/03/16

会議録

稲浦鹿藏自由民主党

○委員長(稲浦鹿藏君) ただいまから建設委員会を開会いたします。  委員の異動について報告いたします。三月十五日付で西田隆男君辞任、野上進君選任。以上でございます。    ——————————

稲浦鹿藏自由民主党

○委員長(稲浦鹿藏君) 次に連合審査会開会申し入れに関してお諮りいたします。東北北陸地方の雪害対策に関する調査のため関係委員会に対し、連合審査会の開会申し入れの件につきましては、委員長に取り扱いを一任願いたいと存じますが、御異議こざいませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

稲浦鹿藏自由民主党

○委員長(稲浦鹿藏君) 御異議ないと認めます。    ——————————

稲浦鹿藏自由民主党

○委員長(稲浦鹿藏君) 本日の委員会の運営につきましては、先刻の委員長と理事打合会において協議いたしましたところでございますが、最初の、承認案件の提案理由の説明聴取、これは大臣が見えておりませんから見えてから伺います。  まず住宅金融公庫法等の一部改正法律案の審査、さらに道路整備緊急措置法の一部改正の質疑を行なうことといたします。

田中一日本社会党

○田中一君 前委員会で要求しておきました資料がここに出ておりますから、このまず融資条件について、住宅金融公庫並びに住宅公団等の比較の御説明を願いたい。

稗田治建設省住宅局長

○政府委員(稗田治君) お手元にお配りしてございます資料のうち、建設省の方で調製いたした分につきまして御説明申し上げます。  まず一の貸付条件の比較表でございますが、住宅金融公庫の個人住宅、分譲住宅、賃貸住宅、増築、災害復興住宅、地すべり関連住宅等につきましては年五分五厘の利率でございまして、その融資の割合は個人住宅、分譲住宅、賃貸住宅いずれも七五%でございます。増築につきましては七〇%、なお償還の年限でございますが、個人住宅、分譲住宅、賃貸住宅につきましては木造は十八年、簡易耐火構造が二十五年、耐火構造が三十五年。なお賃貸住宅につきましては、三十五年を五十年というように延長する場合もございます。増築につきましては償還期限は十二年以内ということになるわけでございます。それから災害復興住宅、地すべり関連住宅につきましては、融資の割合というのじゃなしに、これは融資の額できまるわけでございますが、建設が三十八万円、補修が四万円ないし十五万円、移転整地が五万円、地すべり関連住宅につきましては三十三万円までというわけでございます。それで償還年限は災害復興住宅につきましては、建設が十八年で据置期間三年を含めてでございます。補修は十年、それから地すべり関連住宅も十八年で、据置期間の三年を含めております。それから産労住宅でございますが、産労住宅の金利は六分五厘でございまして、今回これを大企業と中小企業に分けまして、六分五厘と七分ということになるわけでございます。融資の割合は中小企業向きが六割、鉄筋コンクリートのものが六割でございまして、木造が五五%、今回これが大企業の分につきましては五割というように融資の割合が変わるわけでございます。それから償還期限は木造が十八年、簡易耐火構造が二十五年、耐火構造が三十五年でございます。それから中高層の耐火建築物の融資は、従来住宅、非住宅含めまして六分五厘でございましたけれども、今回住宅を七分、非住宅を七分五厘というように金利が変わるわけでございまして、融資の割合は七五%でございます。償還期限は十年でございます。それから宅地取得造成の融資でございますが、金利が従来の六分五厘から七分五厘になりまして融資割合は九〇%でございます。これは償還期限は五年でございます。  以上が住宅金融公庫の融資条件でございます。  日本住宅公団は、これは融資条件とは違いまして、割賦分譲する場合の資金コスト等を書いてあるわけでございますが、普通分譲につきましては七分一厘、特定分譲につきましては七分五厘二毛三糸、市街地施設につきましても同じくこれは七分五厘二毛二糸でございます。融資割合というのはおかしいわけでございますけれども、これは全部公団が建てて割賦分譲するものでございますので、百パーセントということになるわけでございます。割賦の年限でございますが、普通分譲、特定分譲につきましては二十年でございます。市街地施設につきましては十年という期間でございます。なお、ここに書いてございます金利でございますが、市街地施設は資金構成が七分五厘二毛二糸ということでございまして、運用は割賦のときの計算は七分六厘という計算になるわけでございます。次は厚生年金の還元融資住宅でございますが、これは地方公共団体が起債をしましてこれを転貸するものと、都道府県が直接起業者となって建設する場合とございまして、金利は六分五厘でございまして、事業主あるいは住宅組合に転貸するものにつきましては、融資割合は八割でございます。都道府県が起業者になる場合には、これは全額融資ということになるわけでございます。それで償還の期間は二十五年、据置期間の五年以内を含めてございます。  以上簡単でございますけれども、貸付条件あるいは割賦条件等につきまして御説明を申し上げた次第でございます。

田中一日本社会党

○田中一君 質疑はあとにしますから、公営住宅法の方をやっていってけっこうですから……。    ——————————

稲浦鹿藏自由民主党

○委員長(稲浦鹿藏君) 大臣が見えましたから、それでは公営住宅法第六条第三項の規定に基づき、承認を求めるの件を議題といたします。提案理由の説明を願います。

中村梅吉自由民主党建設大臣・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(中村梅吉君) ただいま議題になりました公営住宅建設三カ年計画につきまして、提案理由及びその内容について御説明申し上げます。  公営住宅の建設につきましては、公営住宅法に基づき、政府は、昭和二十七年度以降の毎三カ年を各一期といたしまして公営住宅建設三カ年計画を作成し、その計画の大綱について国会の承認を求めることと相なっておりますので、今回、昭和三十六年度を初年度とする公営住宅建設三カ年計画について国会の承認をいただくため、本計画を提案いたしました次第であります。  今後の住宅対策といたしまして、十年後には各世帯が良好な環境のもとに健康で文化的な生活を営めるような適当な規模の住宅に居住することができることを目標として、前半五年間には、一世帯一住宅の実現と不良住宅居住、狭小過密居住の解消に努め、あわせて、住宅の不燃堅牢化、居住水準の向上、居住環境の整備をはかることを基本方針としておりますが、本公営住宅建設三カ年計画は、この基本方針のもとに、住宅対策審議会の意見を聞いて作成し、閣議の決定を経たものであります。  本計画の内容につきまして御説明申し上げますと、まず、建設戸数につきましては、低額所得者のための低家賃住宅としての公営住宅の使命の重要性にかんがみ、前期の計画に比し建設戸数を大幅に増加して、昭和三十六年度から昭和三十八年度までの三カ年間に、十七万一千戸を建設することといたしております。その内訳といたしましては、住宅難の実情を考慮して特に第二種公営住宅の供給の増加に重点をおき、おおむね、第一種公営住宅六万六千戸、第二種公営住宅十万五千戸といたしております。  次に、公営住宅の質につきましては、住宅の防災性及び耐久性の向上、土地利用の合理化、居住水準の向上等現下の諸要請にこたえて、公営住宅の大半を不燃堅牢構造とし、建設の立体化と規模の引き上げをはかって参る方針といたしております。  また、公営住宅の建設にあわせて必要に応じ共同施設を建設することといたしております。  以上、公営住宅建設三カ年計画の提案理由及びその内容を申し上げた次第でありますが、何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御承認下さいまするようお願い申し上げる次第であります。

稲浦鹿藏自由民主党

○委員長(稲浦鹿藏君) 本件の審議は後の機会に譲ることといたします。    ——————————

稲浦鹿藏自由民主党

○委員長(稲浦鹿藏君) 住宅金融公庫法等の一部を改正する法律案を議題として続行いたします。前回の要求資料についてそれぞれ御説明を願います。

稗田治建設省住宅局長

○政府委員(稗田治君) 最後のところについてございます各貸付条件の一覧表がございます。国民金融公庫、中小企業金融公庫、農林漁業金融公庫、北海道東北開発公庫、医療金融公庫、住宅金融公庫という公庫につきまして、そこに書いてございますように金利の一覧表を作成したものでございます。

田中一日本社会党

○田中一君 土地を持っているけれども金がない。しかしその地区は不燃、何というか防火帯の地区の場合、国民はどの制度を利用すれば一番、得か。金がないんです。土地を持っている、商売もしているし、償還も一応できる。で、どの制度を取れば一番、得なんです、先ほど御説明になった貸付条件の比較の中から見て。それが一つと。  それからむろんこれは用途、目的によって融資するしないという条件があると思うのです。それをやはり説明してもらわぬと、どうもわれわれが誤解すると困るからそれを一ぺん説明して下さい。たとえば中高層で自分が建築をする場合に、自分が使う住宅部分というものは幾らになって、先だっての話のように……。それから自分の従業員を入れる場合にはどうなるか。それから他に賃貸借さす場合はどういうことになる、おのおの条件が違うと思うのです。従ってどうすれば一番得なのかという一番得のやつだけ、まずそういう条件を説明しながら結論を出してもらいたいと思う。

稗田治建設省住宅局長

○政府委員(稗田治君) この貸付条件等いろいろございまして、目的別、用途別に各種類ございますが、このうちどれを利用したら一番有利かという場合に、めいめいの建設をされる方々のそれぞれの事情がございまして、必ずしもどの制度が一番適当であると申せない場合もあるのではないかと思います。なお私ただいま御説明しましたのは、建設省の方で調製しました最初の貸付条件の比較表と、それから最後の各公庫の金利関係の一覧表を御説明したわけでございまして、公庫の方で詳細な資料を間につけてございますので、その方の説明を一応お聞き取り願ってからの方が、今の御質疑の点も判明するのじゃないかと思います。

師岡健四郎住宅金融公庫副総裁

○参考人(師岡健四郎君) それでは公庫で作成しました資料につきまして、ただいま御質問のありました事項に関連します分を申し上げたいと思います。まず第一にはお手元に配付しました資料の四ページをごらんいただきます。で、ここにございますように、中高層の建物の中に住宅が乗るわけでございますが、その住宅の貸付は公庫法の各条文によりましていろいろと条件が違っております。第一の中高層の中の下の非住宅部分はどれも共通でございますから、これは省きまして、上の住宅の相違を申し上げますと、第一の中高層で非住宅と住宅がある、その中高層貸付住宅、これは公庫法の十七条八項による貸付でございまするが、この分は金利が今回の改正によりまして七分になる。償還年限は十年でございます。  それから第二番目に、住宅部分に個人住宅が乗りました場合、それと、第一に申し上げました中高層貸付による住宅がコンビの場合ももちろん加わって参りまするが、簡単に個人住宅が乗りました場合だけを申し上げますると、その個人住宅の貸付は公庫法の十七条の一項一号によりましてこの部分は金利が五分五厘、償還年限は三十五年となっております。これはつまり自分が使う場合の住宅でございます。  その次の第三は、住宅が長期分譲という形で建設される場合でございまするが、これは公庫の十七条の一項の四号による貸付でございます。この部分は金利は五分五厘、償還年限は三十五年から五十年と相なっております。で、これは事業主体としましては地方公共団体並びに協会、公社ということに相なっております。長期分譲の事業者は、個人は法律でできないことに相なっております。  それから第四番目は十七条の一項の三号による貸付でございまするが、これは上に賃貸住宅が乗る場合でございます。賃貸住宅でつまり法律の十七条の一項の三号による賃貸住宅が乗る場合でございます。これは金利が五分五厘、償還年限は三十五年から五十年、事業主体は協会、公社ということに相なっております。それから賃貸住宅にもう一つの種類がございまして、いわゆる全貸土地担保賃貸住宅というものでございますが、これは法律の二十条の二項によって貸し付けられるのでございます。これは金利は五分五厘、償還年限は五十年と相なっております。それから産労住宅が乗る場合もございまして、これは産労の七条によりまして金利は五分五厘、今回の改正によりまして大企業分は七分、償還年限は三十五年と相なっております。

田中一日本社会党

○田中一君 (4)の中高層付賃貸住宅、三階になっている部分は協会、公社になっておりますが、その次の非住宅と住宅が入った、一般賃貸住宅が入った場合もこれは協会、公社ですか。

師岡健四郎住宅金融公庫副総裁

○参考人(師岡健四郎君) 上の一般賃貸住宅は同様でございます。

田中一日本社会党

○田中一君 そうすると、中高層分は、これは(1)の償還年限十年の住宅だとこういうわけですか、斜線の入っている部分は。

師岡健四郎住宅金融公庫副総裁

○参考人(師岡健四郎君) その通りでございます。

田中一日本社会党

○田中一君 そうすると(2)の中高層付個人住宅、個人住宅というのは何ですか。個人住宅というものがここに入っているし、(2)の中高層非住宅、個人住宅とこうなっている、この中高層非住宅と個人住宅とどう違うのですか。

師岡健四郎住宅金融公庫副総裁

○説明員(師岡健四郎君) (2)の個人住宅と申し上げますのは、先ほど申し上げましたように、その下のたとえば店屋にいる人が自分自身並びに家族の入る場合でございます。

田中一日本社会党

○田中一君 個人住宅というのは、そうすると(2)の二ですね、中高層これは非住宅、中高層住宅と個人住宅というものとどう違うのですか。個人住宅の方はその家族等が入るのだと言うが、中高層住宅というのは何ですか。

師岡健四郎住宅金融公庫副総裁

○参考人(師岡健四郎君) 逆に申し上げますと、自分が自己住宅として使用する場合の貸付というのは二通りあるわけでございます。十七条の一項の一号にあります五分五厘、三十五年の場合、それから中高層では十年で返していいのだ、自分の住宅ではあるが、という場合には、この十七条の八項の貸付を受ける、これは選択は申込人の自由であります。

田中一日本社会党

○田中一君 公団のやつはあなたわからぬかな、公団の方も一つ出してくれときのう頼んでおいたのだがな。

稗田治建設省住宅局長

○政府委員(稗田治君) 公団の分譲住宅につきましては、一ページの目次の次のところにございますが、普通分譲といたしましては金利が七分一厘でございまして二十カ年、割賦分譲するわけでございます。この場合は公庫と違いまして、分譲いたすわけでございます。との場合は公庫と違いまして頭金が要らない、全部公団の資金で建設しまして分譲いたすわけでございます。従いまして、工事の施行管理等も全部公団が責任を負って行なうわけでございます。  なお中高層のげたの部分に当たるところの市街地施設でございますが、これは金利は、資金コストは七分五厘二毛二糸になっておりまして、これも頭金なしに公団が建設をいたしまして、十年で割賦分譲するわけでございます。それから特定分譲の住宅は七分五厘二毛二糸の金利でございます。二十年で頭金なしで建設しまして、割賦するわけでございます。

田中一日本社会党

○田中一君 そうするといろいろ条件によって違うかしれぬけれども、どれが一番自分の目的にかなう方法かということになるといろいろあると思いますが、ただ国がこうさせなければならないのだ、こうしようとするのだという考え方を持っているのか。今度、法律を改正されるかしれぬけれども、耐火建築促進法によるところの防火帯に対するところの補助制度、これが現在残っております。これは政府自身が不燃都市を作るために防火帯という一つの防火地区を設定して、これに補助金も与えている。おおむねそれらのものは日本住宅公団でいえば市街地施設付き融資方法というもの、それから住宅金融公庫の分でいきますと、やはり中高層になると思うのです。国が補助金を与えてまでもその事業を促進しようというこの仕事が、この事業に対する融資の期限というものが十年だという考え方は、促進をはばんでいるということも一応言えるわけなんです。これが十年か二十年あるいは三十年の方が喜んで、防火帯という単なる自分の危険を逃れようというばかりではなくて、多くの地区の多くの人たちのための延焼を防ぐというような役割も果たす、だから国が補助金助成法をとっている以上、償還年限が十年、十五年、二十年の方がそれはやりやすいわけなんです、やりやすいというのはみな希望するわけなんですね。そこにちょっと矛盾があるのじゃないか。おそらく実態からいってそういう方々は資金もあるだろうし、融通もきくだろうからということを言っておりますけれども、各財閥系列の大きな企業では補助ももらわぬでもできます。補助金なんかやる必要はない。しかしこれは当然法文上百億の会社には出さないのだということになっておらぬ。そうするとやはりそういう地区で助成しょうという方針があるならば、やはり中高層、公庫の中高層、住宅公団の市街地施設住宅というものに対する償還年限の十年というのは、短かいじゃないかと思うのです。延ばした方はその環境にある一つの防火帯の役割をする建築物がふえるのじゃないか。こう思うのですが、その点はこういうことになっているからこれに押さえつけようとするような答弁だと思うのですが、延ばした方が目的に合致するのじゃないかと思うのです。どうです。

稗田治建設省住宅局長

○政府委員(稗田治君) 従来行なわれております耐火建築促進法は今回全面的に改正しまして、防災街区造成法案というようなもので御審議を願うわけでございますが、実は金融公庫の中に特別な融資制度を設けようということで考えておったわけでございます。しかしながら御承知のようにただいまの金融公庫の融資の各項目にいたしましても、かなりちょっと一見しておわかりにならない程度に複雑化しておりますので、中高層の融資の活用によってその運用等をよろしくやれば、耐火促進の目的にこれが使えるということで、制度の複雑化を一応やめたわけでございます。  なお資金の年限の点でございますが、われわれこの耐火建築の既成の組合でございますとか、いろいろそういう各地方の熱心な方々の御意見も拝聴して参考にいたしておるわけでございますが、むしろ融資のワクをできるだけふやして、自分らがことし着工したというときに間違いなく貸し付けてもらうようにというような御要求の方が強かったわけでございまして、この償還期限そのものについては、御説のように長い場合には、それによってさらに利用される向きがふえてくるのはよく存じておるのでございますが、差しあたり十カ年の償還期限でもやれるというところだけでも事業量をふやさなければなりませんので、、従来通り十年という償還期限をそのままとっておるわけでございます。

田中一日本社会党

○田中一君 いや、それはもうそうなっておるのだからそうだということに尽きるのであって、やはりいろいろ検討した末にこうなったのだから、こうなったということだけ説明しようとするのでしょうけれども、やっぱり防火帯に対する補助制度というものがある、この思想を受け継いで、単なる自分のところの自分の家ばかり守るのじゃないという形で、耐火建築にする場合には目的が別にあるわけです。その場合には、やはり勘案したらどうかということを言っておるのです。融資年限を延ばしたっていいじゃないかと言っているのです。片っ方じゃ促進する希望者が多いほどいい。しかし住宅金融公庫あるいは住宅公団本来の目的じゃないかもしらぬ。しかしながらその方がまだまだ木造が多いのだからその方が、もう一つ加えた目的によって補っているのだということになれば、融資年限だって何も十年にする必要はない。特に住宅公団の特定分譲などは二十年になっておる。融資額というものは百パーセントになる。むろん住宅金融公庫と住宅公団の性格というもの、目的というものは法文上は大したことはないけれども、実際に実施しておる実態というものはそうじゃない。やはり公団というものの原資が高いから、いろいろな家賃も高くなれば分譲価格も高くなる。しかし全額貸し付けるのだということになるとこれは非常に有利なんです。その中にもう一つ、今の中高層の思想、それから市街地の施設住宅の思想というものが入っていれば、それに対しては別の形でもって助成をしておる。そうすれば、そういうものが余分に伸びた方がいいということが言えるのです。ことに空間利用というやはり別のもう一つプラスした目的があるわけです。そうなるとそういうものこそ、これは住宅公団の法案のときにもるる申し上げたのですが、同じ思想をもって助成する、それを伸ばすというような方向に向う。これは正しいのじゃないかと思うのです。何も建築費というものは御承知のように、三鷹に作る家でも、銀座に作る家でも、建築費には大差がないのですよ。三鷹に作る場合には、自分の勤務地が東京都心ならば電車賃がかかる、肉体的なロスもある。このマイナスの面があるのですよ。家賃が高くても中心地に住んだ方が、人間の生命あるいは旅費等の金銭にかえても、その方が利益だと言えるのです。家賃がその分だけ高くてもやはり実態に合っているような、そうしてこの方向にあらゆる面の都市計画、住宅施設の計画性というものを持って、一つの目的より二つ、三つもの目的を持つところのものの方を推進するのが真の住宅政策なんです。家さえ建てればいいんだということじゃないのです。そういう意味でそういうものこそ助成をして、そういう希望者を多く求めて助けていくのがほんとうの住宅政策です。今日もう住宅政策というものは十年たっているのです。その場合の国の方向としては、私はその方を住宅局長は求めているのだと思うのです。なぜそれができないのですか。

稗田治建設省住宅局長

○政府委員(稗田治君) 防災街区造成につきまして今回御審議を願います改正法案の中におきまして、防災街区造成組合というものを結成することにいたしてございます。それで地方公共団体自体がその中に権利を獲得いたしまして、公営住宅等も建設できるようにいたしたわけでございます。従いまして低額所得者の勤務地に便利なところへの賃貸住宅というようなものは、公営住宅等を活用いたしまして、場合によればまた住宅公社または住宅協会に防災街区造成組合の方も入りまして、一体となりましてげたばき住宅の上にそういう低家賃の住宅が供給されるように組合制度を考えておるわけでございます。なお三分の二の同意がございまして急施を要する場合には、地方公共団体が直接施工をいたしまして、これを割賦分譲するなり賃借権を設けるなり、そういうような制度で市街地の便利なところに住宅がどんどん供給されるようにそういうことを考えておるわけでございます。  なおこの防災街区の助成という点から、この融資条件等ではまだ不十分ではないかというお尋ねでございますが、防災街区につきまして特に公的な立場から助成をしていくという意味で、これは補助金を交付するという制度をとっておるわけでございます。なお今後におきまして十分ただいまの御意見等も検討して参りたいと思っておるわけでございます。

田中一日本社会党

○田中一君 これから審議しようという街区の問題はさておいて、やはり土地の高度利用というものをまず眼目に考えましょう。それから火災の延焼を防ぐという目的、そういう地区はおおむね土地の価格が高いのです。いいですか、高いのです。従って土地の所有者なり借地権者にそれに見合うだけの収入を与えなければその意欲が起きないのです。三鷹のたんぽの中、三鷹の荒野の中でも建つのです、同じようなものが。しかし経済効果というか、それによって利益を受ける、得をするということはないが損しないんだと、それに見合うだけの収入が得られるのだというものこそ、他の目的がある以上助成しなければならぬと思う。それはあなたはわかっているはずなんですよ。住宅組合を作ったってそれが土地の所有者とか土地を利用しようとするものですね、今後多少とも見合うだけの反対給付が得られないとなればその意欲は起きない。街区法で今度どういう規定をしようとするか存じませんが、少なくとも地域の指定をして、まあ強制するようなことにならぬと、強制というとおかしいが強制してもかまわぬ、強制すればこちらがこうしてあなたのためにあなたの足りないところは補って差し上げます、ということにならなくちゃならぬわけですよ。だから目的が住宅供給という面ばかりでなくて別の目的がある以上、国が街区法によっても補助金を出しているんでしょう、そうしたらば償還年限など延ばしたって一向差しつかえないと思うんです。でいろいろこう聞いてみると、いろいろな意味で分裂しているんですよ、住宅政策の融資法一つとってみても分裂している、一貫したものはないんです。建設大臣、ぽつぽつもうこれは住宅政策というものを、現在あるものはあるものとして、それを発展さす意味の再検討をする時期が来たんじゃないですか。はなはだおかしいんです。そうして既成市街地、経済効果の相当高いところも、山ん中も——山ん中とは言わぬけれども、地方都市においても同じ条件で考えておる。これは家を作るんだという目的のためには一視同仁です、同じです、しかしながら既成市街地における高度利用ということを考える場合には、やはり特別の措置をとらなければ、その意欲がわいてこないわけなんですよ。大都市と中小都市とはおのずから違っている点もありますけれども、どうも今どれが一番得になるのかと聞いても、得かどうかわかりませんということになると、それぞれの事情によって違いましょう、それは金のあるやっと、ないやつは違う、われわれは金がなくてもその目的に対して協力させようという面から質問しているわけなんです。だからこの日本住宅公団の特定分譲というものが、かりにその使用している社員ばかりじゃない、だれにでも分譲してやるんだということになれば、これまた別のものが出てきます、やはり制約がある、みんなね。だからどうなんです、もうこの辺で全部一ぺん出し切って、それで住宅公団、住宅金融公庫おのずから、目的は住宅を作るんだということ、人を住まわすんだという目的には合致していますけれども、いろいろ違ってきているんです。これはもう一ぺん住宅審議会等にかけて、もう少し国民が求める——国民の各層、各地方いろいろ条件が違うと思うんですが、求める形の方法を考えるべき段階じゃないかと思うんです。十年たっているんですよ、もう、建設大臣、どうお考えになります。

中村梅吉自由民主党建設大臣・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(中村梅吉君) とにかく住宅公団及び住宅金融公庫のできまして以来、住宅の逼迫した事情に相当貢献をして参ってきておると思うのでありますが、いろいろ田中委員から御指摘をいただきまして、なかなか公団及び公庫とも扱い方は複雑のようでございます、われわれもなかなかその明細をのみ込むのに困難な状態でございますが、今日まで相当推移して参っておりますから、十分私どもといたしましては御趣旨の点を体して研究をしてみたいと思います。特に既成市街地における高層化、人口の外へ外への分散ということについては、従来用地等の関係でやむを得なかった事情もございますが、交通機関の現状等から見まして、私どもとしましては大いにこれは深い関心をもって研究をすべき事項である、かように心得ておりますので、できるだけ、現状でいいのかあるいは現状に対して相当の取扱い方、事業の進め方について再検討をすべきものか、研究をしてみたいと思います。

田中一日本社会党

○田中一君 ちょっと一つ聞いておきたいのは、中小企業融資というものがある、この中小企業の定義はどう考えられておりますか、これを伺っておきます。

稗田治建設省住宅局長

○政府委員(稗田治君) 一万四千戸の産業労務者住宅——七千戸ずつに分けたわけでございますが、その場合の中小企業向けという線の引き方でございますが、使用する従業員三百人以下、サービス業あるいは販売業は三十人以下、それから鉱山用は千人以下というので、従業員の人数で線を引くということにしておりまして、中小企業金融公庫等でなお資本金一千万円以下というのがございますけれども、資本金一千万円以下というのは公庫の場合は採用しないで、人数だけでいこうという考え方でございます。

田中一日本社会党

○田中一君 一がいに中小企業と言っても、千人と三十人、あるいは五人なんという差があるのですよ。単なる融資条件、金利の問題というのでなくて、サービス業は大体において既成市街地に多いのです。そうして一つの家族企業的なものなんですね、これは。こういうものの土地、用地というものを主眼にものを考えた場合に、これは相当な緩和策をとらなければだめだというのです。ただ区画整理に対して地元民が反対するとか、道路の用地買収等に住民が反対するとか、工業用地等の問題については、いろいろこれまで問題があった。これについて、積極的な手を差し伸べておらないのです。政策の面で幾らでも納得させる道はあるのです。私は画一的なもので押し切ろうとするところに無理があると思うのです。同じ中小企業でも三十人以下というものと三百人以下、千人以下というものとの違いは大へんなものです。三十人以下のサービス業の方が土地の価値としては高い用地を持っている。これらのものが千人の人を使っているもの、三百人の人を使っているものよりも小企業なんです、やっぱり、そういうものなんですね。融資する人が対象ではなくて、用地を対象にしてものを考えるべき段階だというのです。これは、今、既成市街地の、大臣から答弁があったので満足しますが、用地取得のための、その用地というものが経済的なその価値というものを見きわめた、それに乗っている条件というものを見出さなければいかぬと思うのです。一面においては、高層地域の指定なんというのは当然しなければならないのです。していただきたいのです。それを助成しないで、そういう実態にそぐわない画一的なもので土地は持っていらっしゃい、貸して上げますからという考え方ではいかぬというのです。土地の提供者というものに対して、提供しても損はないんだという考え方を持たせなければならないと思うのです。中小企業の例をもってもその通りです。これは一つ十分考えて下さい。そうしなければいつまでたっても用地の問題は解決しないですよ。私、質問をこれでやめます。

稲浦鹿藏自由民主党

○委員長(稲浦鹿藏君) ほかに御質疑はございませんか。

藤田進日本社会党

○藤田進君 大臣にお伺いいたしますが、今度のおもなる改正点を見たときに、貸付金利の値上げということのようでございます。これは御承知のように、池田内閣とされては、金利は国際水準へということを目標に引き下げようというのが一般的方針だと承っております。これは本会議における施政方針演説の中にもまた質疑を通じても明らかにされている。私が先般申し上げかつ質疑をいたしましたが、住宅金融公庫としてはそのセクションの限りにおいては資金需要に見合っていこうということ、諸般の事情からあるいはそういうことを発議されることもけしからぬと思う。しかし、池田内閣の国務大臣として一連の金利政策の中からこういうことが出てくるということは、一般の方針と相矛盾するものではないだろうか、こういう点について御所見を承りたい。

中村梅吉自由民主党建設大臣・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(中村梅吉君) 実は率直に申し上げますと、先般の委員会でもお話が出ましたように、預金部資金が住宅金融公庫等へ出されますのは六分五厘の利子でございまして、逆ざやの分が非常に多いのでございます。そこで大蔵省当局としてはこの逆ざやの不合理を是正するために、相当、ある程度全面的に金利を引き上げて改定をしたいという相当の熱意といいますか意向がございます。しかし、予算編成当時私どもといたしましては、一般的に御指摘のように金利低下の傾向があるときに、たとえ理屈はどうあろうとも、金利の引き上げということは好ましくないという立場に立ちまして折衝をいたしました。大蔵省との直接の折衝だけでは片づきませんで、実は閣議の席上でもこの議論を出しまして大いに討議をいたしました。総理自身もそういう傾向下にあるときにあまり感心しないじゃないか、大蔵省が考え直したらいいだろうというところまでいきまして、いろいろ検討いたしました結果、まあ一般大衆、低所得階級に響かない部分の金利を若干引き上げまして、当初大蔵省が考えておりました逆ざやを是正しようという考え方の一小部分がそれに盛り込まれて、低所得階級に影響のある分は据置ということに実は落ちついたような次第でございます。  確かに一般的には金利引き下げの傾向にあるわけでございますが、まだまだ住宅公団、金融公庫等の、ことに金融公庫の資金は一般の資金から見れば相当安いわけでありますから、他の一般資金がもっと下がってくれば、また郵便貯金の金利引き下げによる原資の引き下げがだんだんと実現して参りますれば、また下げなければならない時期がくるかと思いますが、現状の他の金利との比較から考えますと、この程度の引き上げはやむを得ないものであろうという実は観点に立ちまして、低所得階級の分について据え置く、大企業の産労住宅等一、二のものにつきまして若干の引き上げもやむを得ないものとして、われわれ成案を得ましたような次第でございます。従いまして、将来一般市中銀行金利等の引き下げが具体的に実現をして参りまして、また原資の金利も下げられる時期に参りましたら、またこれは下げていくべきものと思いますが、現状ではこの程度のことでいたし方ない。かような実は考え方に立っておるような次第でございます。

藤田進日本社会党

○藤田進君 そうすると最も強硬だとされるのは大蔵省当局ですか。

中村梅吉自由民主党建設大臣・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(中村梅吉君) 予算編成当時大蔵省よりは、この逆ざやの姿というものは、だんだん世の中の経済状態がよくなってきた今日改めるべきである、という事務当局の当初の考えで予算折衝で、この金利問題相当難航いたしました一項目でございます。

藤田進日本社会党

○藤田進君 零細所得者に対する影響のないところと言われますが、この種貸付の実情から見て、ただ直接であるか間接であるかの違いであって必ず影響を持つと思う。しかもこのことは他に万波を呼ぶ可能性がある。ましてや大きな政策である金利引き下げ方向というものが、具体的の個々の個別政策としてはくずれていくと言っても過言じゃないと思う。ことにこれは閣議にかかった関係もあってお伺いいたしますが、大蔵省当局が所管している国有財産の払い下げに関連して、これが納付金の延滞しているものについて、今回旧軍港市における例に見るように、遡及して金利引き下げということになっている状況です。このこと自体私は論じるわけではないのですが、かりに閣議なり大蔵当局の立場を、われわれがどこに真意があるかということをつかむ場合に、ある面では国有財産払い下げに関する金利は、遡及してこれが値下げをするという政策がとられる。こういう比較的一般の国民に影響を持つ、生活に直結するようなものについてはたとえば理屈がどうあろうとも上げるという方向をとる。これはわれわれ説明を聞かなければ了解ができない。一方においては下げる、しかもこれは遡及する一方においてはこう。そこで経過措置をみると三十五年までは一応おくということになれば、一体金利政策についてはどこに根本的な方針があるのか、値下げ方向の方針だと了解しているとこういうことになる。支離滅裂じゃないですか。これはどういう説明になりますか。

中村梅吉自由民主党建設大臣・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(中村梅吉君) 金利引き下げの方向に努力を払うということは政府の方針でございます。その方向に向って、あらゆる施策の上で努力をしているのが、現状でございますが、実は、この住宅関係につきましては、量との関係もございまして、そうすることによってたとえば産労住宅をよけいに建てることができる、あるいは宅地造成がよけいにできるということは非常なまた一面貴重な事柄でございます。先般もお話がございましたように、今度の金利引き上げで約年間一億幾らでしたかの公庫として増収になります。この一億幾らを金利に振り向けますと、金額にして七十数億の資金がよけいに得られ、その分だけ宅地がよけい造成され、産労住宅がよけいできる、こういうことになりますので、御指摘のような、たとえば産労住宅からみましても、大企業の産労住宅の分が金利が上がった、なるほど企業主体は大企業で裕福であるかもしれないが、それに働く従業員はやはり低所得階級の労働者じゃないか、それがやはり多少でも負担するということは芳しくない、こういう筋に考えられます。しかしながら現状でこの産労住宅の要求というものは消化しきれない状態でございまして、その幸福に浴することのできない分量がまだ相当あるわけでございます。できるだけその幸福に浴することができない分量も、産労住宅をふやしまして、いわば受益者をふやとすいうことも相当重点において考えなければならない一つの方向であろうと思うのであります。そこで、問題は事務当局から御説明をさせますが、どれくらいそれでは二月あたりの家賃にどう響くだろうかという実は算出をいたしてみますと、また宅地の造成にいたしましても一坪あたりこの金利が上がることによって、何円一体響くだろうか、たえきれないほどの響き方をするのじゃこれは絶対にいけませんけれども、さほど経済に支障をきたさない程度の響き方で、しかも七十数億の事業量がふえて、それだけよけいに宅地ができ住宅ができるということならば、今の宅地不足、住宅不足の現段階からいえば量というものが非常に貴重であるという角度に立ちまして、われわれはこの結論に決意をいたしましたような次第でございます。さような次第でこの点一つ御了承いただきたいと思うのであります。

稗田治建設省住宅局長

○政府委員(稗田治君) 産業労働者住宅の場合の大企業の分でございますが、一戸あたりの償還金の増額でございますが、従来百二十四万円でございましたものが百三十一万円、七万円出まして、これは償還金の元利総額でございます、五、六%程度でございます。それから中高層の関係でございますが、二月あたりの償還金の増額が八十三万円から八十五万円、二万円程度でございまして、これは二・四%でございます。なお宅地造成につきましては、一応これは五年までの償還期間でございますが、平均いたしますと三年ぐらいでこの割賦分譲が宅地において行なわれるわけでございますが、一坪あたりの償還金増額は、四千二百三十円が四千三百十九円、八十九円。二・一%程度坪あたりにつきまして上がるわけでございます。御承知のように宅地につきましては大体一年に二〇%ないし三〇%近く上がっているような現況でございますので八十九円程度の坪あたりの差額でございますれば、大量に供給するという方が地価の安定に役立つというような考え方をいたしたわけでございます。

藤田進日本社会党

○藤田進君 私が聞いているのは国務大臣とされて建設省所管大臣、こういうことであるわけですが、土地の値上がりのかなり急角度であるということも事実問題として認めるのです。しかし、これを救済するのに、だから早く買って金利が高くても建てた方が原価としては相当コスト安になる、そういう考え方が物価をつり上げてくる。これはやはり土地の値上がりに対する宅地造成なり何なりということで、別の法案に関連しては御説明なさっております。この委員会でそういう考え方が需要を刺激するし、土地の値上がりに云々、この御答弁は、これは一般に議事録も公開されるわけであります。そういう雰囲気を作っていくこと自体が、私はやはり相当慎重を要する問題であろう。しかも個別的にこの金利の影響する連鎖反応が何パーセントだどうだと、こういうふうにいわれるが、国鉄の場合は幾らです、電気の場合は幾らですと、こういうふうに説明されても、全体としてはかなりのやはり問題が出てきます。ことに経済は生きものですし、思惑もあります。私はそういう根本的な立場から、総理も今聞けばちょっと困ったなということであったろうと思うし、そう言われるわけですが、そうであるならば内閣とされて別の方法がなかったか、予算委員会における私の質問に対しては、広義の住宅政策についても社会保障政策であるように答弁をされておる。一方造船等については利子補給ということをやる、あるいはまた国有財産の今申し上げた例については金利の引き下げをおやりになっておる。私はお下げになることについて何ら反対しておらぬ。ただ今回こういう措置は大きな政策との矛盾があるし、そして副産物としてはむしろ今心配されている物価値上げの方向に、今の数字を聞けば聞くほどますます問題が出てくるように思う。広義における社会保障政策の一環だと解されるならば、これは内閣とされては別の方法が当然なきゃならぬ。今申された御答弁では将来一般金利水準が下がれば、そのときに下げるのだと言われますが、そうだとすればその目標をどこに置かれているか、私はおそらく見通しは、今の自由主義経済の中で財政金融政策を幾らどうされてもなかなか困難な問題だろうと思う。しかし大きく将来に、金利値下げの時点における金融公庫関係の金利も下げていきたいということが、単なる希望でないとするならば、それらの大臣とされての見通しをお伺いしなければならない。

中村梅吉自由民主党建設大臣・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(中村梅吉君) まあ金利全般の引き下げということ、私どもしろうとでよくわかりませんが、大体預金の利子引き下げから見なければ、それが基本でございますからできないことだと思うのであります。現在の市中資金の吸収という上からいえば、過度に預金の利子引き下げということはやはり資金の吸収を阻害いたしますから、まあ今後の経済情勢と相待って進めらるべきで、この時点を明らかにするということは私どもしろうとで一そうわかりませんが、専門家でありましてもなかなか困難な事柄だと思うのであります。で、直接の問題点につきましてなお繰り返し申し上げさしていただきますと、先ほどの宅地造成にいたしましても、いろいろ金利の改定によって算出をしてみました結果、坪当たり八十九円、まあ百円に満たない坪当たり八十九円の増ということになりますので、目下宅地難で、金融公庫の資金によって市町村その他公共の機関が造成いたしますることによって、安い宅地をできるだけ量を多く供給する、多くの人に恩典に浴していただく、多くの人に幸福を持っていただこうと、こういうことを考えますときに、まあ市中の一般の土地値上がり、及び宅地難の時代に坪八十九円の御負担によってよけいの資金が獲得でき、そうして余分のそれだけよけいに宅地を供給することができるならば、やはり今の段階では量を多く求めると、さしたる単価に非常な影響を与えない限り量を相当程度できるだけ多く求めようと、この角度は私は間違っていないだろうと思うのです。私どもも実はこういう観点に立ちまして、現在の宅地難に対処し、あるいは住宅難に対処しようという角度で実はこの結論に達しましたような次第でございます。

木下友敬日本社会党

○木下友敬君 私もちょっと困ってきました。この前この問題で質問しましたときは、今のお話の中の多少上がるけれども、それでたくさんの人にしあわせがいくようにされるからということで私は納得しておった。ところがきょう聞いてみますと、坪当たり百円ぐらいしきゃ高くならない、しかしそれを今買っておけば二〇%か三〇%か毎年土地の値は上がっているから損はないじゃない、という考えがあるように思う。ということは、土地の値上がりを見越して、これは戦時あるいは戦後の買いだめと同じ思想なんですよ。今ちょっと高いものを買っておけば、土地は高うなるから一つじゃ私も買いますという、そういう考えでいけば買ってもいいわけです。そういう考えが私はあるとすれば、これはかえって、この前私は納得しておったけれども、きょう藤田委員がさらに突っ込まれたことで私は調子が悪くなってきたのですが……。

中村梅吉自由民主党建設大臣・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(中村梅吉君) 決して買いだめという意味じゃございません。要するにこの資金によってできるだけ多くの宅地を造成いたしまして、できたものを市町村その他の住宅造成をする機関が保有して、値上がりを待つというのじゃありませんで、できました土地はやはりその原資の算出した金額でどしどしと分譲をして宅地化しまして、住宅の建設に供給をしようというわけでございます。ただ、今申し上げた程度の実は御負担になるというわけでございますが、まあその程度の御負担を願いましても、できるだけ多く宅地の供給ができた方が今の宅地難状態ではいいんではないだろうかという、実は角度の考え方を申し上げたわけでございます。

木下友敬日本社会党

○木下友敬君 どうも私は話の工合が悪くなってきたように思う。これはいわゆる一つの大衆課税と同じ格好になってきますね、小さい人はおそらく三十坪とか五十坪とか買うのです。だから坪当たり九十何円か上がったって大した影響はないじゃないかという考え方、ところが大衆にはそれだけ現在の段階において、大衆にとって坪九十何円でもとにかく上がったということは間違いないですわね、上がるということは。金利を下げると、金利を一厘下げるという場合には、私どもは金を三十万円、五十万円借りておる者は下がったって大したこれはもうけがないわけだけれども、大企業をしておる何十億と借りておる人に一厘下がるということは非常に利益をもたらす、だから政府の金利を下げるという政策は、これは大資本に対するところの政策で、社会保障的な意味は全然ないですわね。もし政府が社会保障という精神を持っておるというなら、わずかでもこの住宅政策の中なぞで今度は金利を安くしてやろうという、ここでそれを示すならだけれども、下部の小さいところではむしろわずかではあるが上げておる、金利が下がるのは大資本家に得をさしておるというところに矛盾が出てきはしませんか。それと今いった値上がりを待てば、坪当たり百円やそこら上がってもいいじゃないかというような、値上がり待ちの考え方を国民大衆に与えるということ、これはどうですか、私は大きな矛盾があると思う、二つの矛盾を持っておると思う。

中村梅吉自由民主党建設大臣・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(中村梅吉君) ちょっと値上がり待ちというのは、私ども理解できにくいんでありますが、住宅造成をいたしまする機関が宅地造成をいたしますると、宅地の買入れには、できるだけこれはもちろん安く買われるわけでございます。決して時価をつり上げるような買い方をするわけではありません。問題はそのできるだけ安く買入れて造成された土地を需要者に分譲いたしますときに、金利がその資金にかかりますから、坪八十九円程度の買う人に御負担を願わなければならない。そのかわり供給できる宅地の分量がふえてくるということになりますから、宅地奪い合いで困っておる人たちが、できるだけそのふえた分量だけは、この適用による公営的な住宅の恩典に浴することができる人がふえる、こういうことに相なろうと思うのであります。

木下友敬日本社会党

○木下友敬君 私はどうも聞き方が悪かったかもしれないけれども、毎年二十何パーセント土地が上がっておる。だから今九十何円土地造成で上がっても大した問題じゃないじゃないかというように聞いたんですが、ちょっと速記録を調べてみて下さい。もしそうであれば私は非常にけしからん考え方がそこに流れておると思うから……。

中村梅吉自由民主党建設大臣・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(中村梅吉君) そういう意味で申し上げたのではありませんが。

木下友敬日本社会党

○木下友敬君 ちょっと調べてもらって、そうであればそこを取り消さなければ、これは世の中に拡がったら私は悪いと思う。それはお互いのために、建設委員会としてそういう考えを世の中に広げることはよくないから私は申し上げているんで攻撃するんじゃない。もしそういうニュアンスがあるならば取り消して、そうしてこれが六分五厘が七分幾らになった場合、そういう意味じゃないということを承知してもらわなければ、とにかく値下がりの時代にこちらだけ上がったということだけでも、金額だけではなくして受ける感覚というのが悪いんです。一方が下がるのに一方が上がったという感覚だけでも悪いのに、あまつさえ土地の値が上がるからがまんできるじゃないかという印象を与えるとすれば、これは今土地がどんどん上がっているのになお輪をかけることになるような気がするから、それならばこの委員会として委員会の責任において、これは大臣とか自民党とかあるいは政府とかのことではなくて、委員会全体の責任において、そういう感じを国民に与えないようにしたいと思うから私は速記録をちょっと見てもらいたい。

田上松衞民主社会党

○田上松衞君 速記録を調べる間に多少の時間があると思いますから、その間ちょっと質疑させていただきたい。  この前、公庫の方に資料を要求しておいたわけですが、経過規定によって救済される件数及び金額、確かにここに出ております。これは一体いつ現在ですか。

師岡健四郎住宅金融公庫副総裁

○参考人(師岡健四郎君) これは三十五年度末、つまり経過規定は今度の改正法は四月一日から施行されるわけでございますから、その三月三十一日現在で押えたわけでございます。見込みももちろん入っているわけでございます。

田上松衞民主社会党

○田上松衞君 きょうはまだ三十六年の三月十六日ですよ。三十五年度は三月の三十一日までというわけなんでしょう。年度末の現在というのはどういうことですか。

師岡健四郎住宅金融公庫副総裁

○参考人(師岡健四郎君) 改正法は御承知のように四月一日から施行されまして、改正になった金利の適用を受けるわけでございます。附則によりまして、三十五年度以前の事業計画にかかる資金の貸付の申し込みを受理したものは、従前の例によるということに相なっておりますので、従いまして三月三十一日現在で押えましてやったわけでございます。

田上松衞民主社会党

○田上松衞君 そんなことはわかっていますよ。ところがきょうはまだ三月三十一日になっていないわけです。きょうは三月の十六日なんですよ。この法は四月一日からでしょう。三月三十一日までのは見込みが出てこなければならぬはずだと思うのです。それを三月三十一日現在でやっておって、十六日のきょう、三十一日現在という話はどこから出るんです。

師岡健四郎住宅金融公庫副総裁

○参考人(師岡健四郎君) 説明が悪かったのでございますが、もちろん今日以後の分は推定が入っているわけでございます。見込みが入っているわけでございます。

田上松衞民主社会党

○田上松衞君 私がお聞きしたい要点は、経過規定では、さっきお話の出ました通りなんです。三十五年度以前すなわち三十六年三月三十一日までに資金の貸付の申し込みを受理したものについては、これは改正後にこういう工合な規定になるとしても「その貸付金の利率は、なお、従前の例による」ということであるので、そこでおわかりになるように申し上げますが、こういうことであると、今後一週間くらいの間にどんどん申し込みがくるのじゃないか。さっきこれは推定を入れていると言われたのですけれども、もうすでにきょうまであるいはこれをお作りになった二日くらい前までの確定したものと、今後の推定とは、どういう割合でこれを出されたのですか。

師岡健四郎住宅金融公庫副総裁

○参考人(師岡健四郎君) 公庫としましては、三十五年度までの事業につきましての申し込みはすでに終わりまして、その申し込みをすでに受けたものにつきまして事業承認をやる、契約をやるわけでございます。その推定と申しましたのは、事業承認はすでに終わっておりますが、それが契約の手続をとるということが今後も多少残っておりますから、そういう意味合いにおきましてその分だけ余計に入っております。その分は推定になります。こう申し上げたわけです。

田上松衞民主社会党

○田上松衞君 そうすると、こういう工合に理解すればいいのですか。資金の貸付の申し込みは一定の期間があって、その期間がもう過ぎたのだ、従って今後三十一日までの間にはもうないのだ、こういう工合に理解しておけばいいのですか。

師岡健四郎住宅金融公庫副総裁

○参考人(師岡健四郎君) その通りでございます。一定の期間を設けましてやりまして、昨年中に申し込み期間はすでに経過しておりまして、新しい申し込みというのは、この三十五年までの事業計画にかかるものとしては、もうございません。

田上松衞民主社会党

○田上松衞君 当初の提案理由の説明等の場合に言われている言葉は、こうした方面の需要が非常にふえてきたのだということを強調しているわけです。ところが、それは昨年中にということであれば、今年の一月から三月までの間には、もう全然そういう空気はあるかないかということはわからぬわけですね。それでは具体的にお聞きして、申し込みは年に何回ということにして、どういうふうにしてあるのですか。

師岡健四郎住宅金融公庫副総裁

○参考人(師岡健四郎君) 毎年、私どもの業務の実施といたしまして、その予算がきまりますと、四月早々に申込期間を定めまして申し込みをとるわけでございますが、三十五年度につきまして申し上げますると、個人住宅は四月の七日から四月の二十日まで、第一回の申し込みをいたし、それから中高層の貸付は四月の二十七日から六月の三十日までの期間を設けて受付をしたわけでございます。それから増築につきましては四月の二十七日から七月の十五日まで、一般賃貸住宅につきましては四月の十八日から八月の三十一日まで、それから土地担保賃貸住宅につきましては四月の十八日から六月の三十日まで、産労住宅につきましては四月の七日から四月の二十日まで、中高層耐火建築につきましては四月の二十七日から六月の三十日まで、こういうふうになっております。宅造につきましては四月一日から五月の三十一日まで、この期間に申し込みを受け付けまして、いろいろな審査をして事業承認をし、契約をするということにいたしませんと、年度内に仕事が片づきませんので、申し込み期間というものは例年こういう時期に設けて、申し込みの受付をしておるわけでございます。

田上松衞民主社会党

○田上松衞君 それぞれの種別について年一回ですね。

師岡健四郎住宅金融公庫副総裁

○参考人(師岡健四郎君) 個人住宅は大体最近は二回やっております。その他は一回ということに相なります。

田上松衞民主社会党

○田上松衞君 そうすると、これは住宅局長にむしろお伺いした方がいいと思うのですが、説明の中で言われる、最近特にこういう要望が強くなってきておるのだ、これにこたえなければならぬというのは、その感じというものは、去年よりも、一昨年よりもという、一年間のあれを言うのですか。それとも日を追って月ごとに、日ごとにという意味ではないわけですか。どうなんですか。今までのただ年間統計の上から出されたというだけの話ですか。

稗田治建設省住宅局長

○政府委員(稗田治君) 中高層の耐火建築に対する融資の需要でございますが、これは今日日本の大都市の市街地の宅地の高度利用ということが非常に重大な問題になってきておるわけでございます。それで一般の市中銀行では、こういった耐火建築物に融資というのは実際問題としては行なわれていないような状況でございますので、なかなか要望がございましても、住宅金融公庫が中高層に資金を回すということでなければ、非常に市街地を再開発しようという民意に燃え上がっておるところでも達成できないような状況でございますので、ますます中高層の耐火建築に対する事業というものは増大していきたい。また産業労働者住宅の需要につきましては、今後所得倍増計画等に伴いまして、工場の各地域の分散等もだんだんと行なわれてくるわけでございます。そういった新しい工業地帯へ工業が進出していきますので、日本のそういった産業活動を活発ならしめるためには、やはり勤労者の住宅というものを、工場の建設と同時にやっていかなければならないわけでございます。そういうような観点に立ちましてこの産業労働者住宅の需要というものを見込んでおるわけでございます。なお実際の申し込みの実情等につきましても、五倍程度需要が毎年出ておるわけでございます。

田上松衞民主社会党

○田上松衞君 わかったようなわからぬようなことなんですが、もう一つお聞きしておきたいのは、この前、きょう答弁してもらおうと思っておったわけですけれども、法十七条の第二に該当するこの申込者というものは今まであったんですか、なかったんですか。

師岡健四郎住宅金融公庫副総裁

○参考人(師岡健四郎君) 在来法律の三十五条の二によりまして、必要施設の用地は貸せることに相なっております。その条文によりまして若干例在来申し込んでおったものがございます。二十九年、三十一年、三十二年等に若干ございます。そういうものを承認した例も若干ございます。

田上松衞民主社会党

○田上松衞君 申し込みは受理して当然そういう人も貸付を了したということなんですか。

師岡健四郎住宅金融公庫副総裁

○参考人(師岡健四郎君) 二十九年、三十一年、三十二年のものでございますのですでに貸付は了しております。

田上松衞民主社会党

○田上松衞君 そうすると何だかおかしくなるんですがね。今度出されたこの趣旨では、居住者の利便に供する施設の用地を取得造成することが適当であるときは、それらに必要な資金を貸し付けることができるということにしたいというので、この案が出されてそれで審議しておるわけです。ところが一部はもう貸しておるんだということになると、それはどこの何に基づいてやっておられたわけですか。

稗田治建設省住宅局長

○政府委員(稗田治君) お答え申し上げます。従来は三十五条の二に「第十七条第一項の規定による貸付を受けた者で同項第四号の規定に該当するものは、当該貸付金に係る住宅、土地又は借地権を自ら居住するため住宅を必要とする者に対し、同条第四項の規定による貸付を受けた者は、当該貸付金に係る土地を住宅又は住宅の建設に伴い必要とされる施設の建設のため土地を必要とする者に対し、譲受人の資格、譲受人の選定方法その他譲渡の条件に関し主務省令で定める基準に従い、譲渡しなければならない。」という条文がございまして、「住宅の建設に伴い必要とされる施設」というのがあったわけでございます。これを今回「後段に規定する施設」というように、居住者の利便に供する施設というようなことに変えたわけでございます。「住宅の建設に伴い必要とされる施設」という考え方でございますと、これを運用いたしましてもある程度限定されてくるわけでございます。ただいままで行なっておりました貸付は、この限定された範囲内でやっておったわけでございますが、今後健全な市街地の住宅街区を形成する場合に当然都市計画的にも考えまして、小学校が当然その住区の中に一校必要であるというような場合、あるいはスーパー・マーケット、日用品の販売所が当然必要であるというようなことは、当初から宅地造成のときから計画的に造成される必要がございますので、そこまで広げるとすれば「住宅の建設に伴い必要とされる施設」というだけでは狭いのではないかということで、こういうように明文化いたしまして、計画的に健全な住宅街区が形成されるというふうに配慮をいたしたわけでございます。

田上松衞民主社会党

○田上松衞君 三十五条の二で規定するものは、これは必ずしも団地の居住者の利便に供する施設というものではなくして、二月心々みずからのたとえば住宅以外の物置を作ろうとかなんとか、こういう程度のものを規定しておると私は解釈しておったのですけれども、それとは違うのですか。ちょっと話がさかのぼっちゃって恐縮ですが。

稗田治建設省住宅局長

○政府委員(稗田治君) 物置等は住宅の中に含まれるものでございます。ここに「住宅の建設に伴い必要とされる施設」というのは、住宅そのものをさしておるわけではないわけでございます。

田上松衞民主社会党

○田上松衞君 提案理由の説明と、今御説明になったのとすると、ただこれを少し強化するというか、あるいはこれを明らかにしておくということだけのことで、実質的には変わらぬということになるわけですか。

稗田治建設省住宅局長

○政府委員(稗田治君) 「住宅の建設に伴い必要とされる施設」としまして、たとえば共同浴場等が考えられるわけでございますが、今回の改正はもっと何と申しますか、都市計画的な配慮に基づいて当然相当の範囲が宅地造成される場合に、その近隣住区として必要とされる居住者の利便に供するものができるようにというので、従来より広げておるわけでございます。

田上松衞民主社会党

○田上松衞君 どうもわからないのですね。共同浴場等というものが、団地居住者の利便に供する施設だということであるならば、学校だ、商店だというものは当然そのはずだ。そういう観点に立てば三十五条の二を改正する必要はちょっと感じられないと思うわけですが、広義に解釈しさえすればいいのじゃないかということだけで、私どもここに非常に関心をもって、この点に関する限りいいことだ、むしろ全幅の賛意を表したいと考えておった点は、こういうものが必要だ、今までなかったのだろうからこれをやるべきだということで非常に関心をもっておるわけなんですが、今局長の御説明によると、何だか改正してもしなくても差しつかえないようなふうにとれるのですけれども、そこでなぜこれをここまでしなければいけないのかということ、改正する必要があったかということをもっとわかりやすいように御説明願えませんか。

稗田治建設省住宅局長

○政府委員(稗田治君) 公庫の宅地造成の歴史的な発展の経過を考えますと、どちらかと申しますと、公庫の宅地造成は、地方公共団体または地方公共団体の出資にかかわるところの公社等の宅地造成で、地方の都市で行なわれておったものが多いわけでございます。従いまして、従来までは、住宅公団がやっておりますような宅地造成事業と違いまして、どちらかといえば小規模のものだったわけでございます。従いまして、「住宅の建設に伴い必要とされる施設」というのも、おのずからそういった小さな住宅団地に伴いまして必要とされる施設を考えておったわけでございますが、御承知のように、今後宅地造成を大規模に行ないまして、低廉な宅地を大量に供給する必要がございますので、相当の大団地の宅地造成が始まるわけでございます。そういたしますると、当然都市計画的にも考えまして、学校でございますとかあるいは日用品の販売業でございますとか、そういうものが考えられねばならないわけでございます。そこまで従来の規定で拡張して解釈するというのも若干無理があるんじゃないかというので、むしろ明文化して、計画的な健全な街区造成をはかった方がいいのではないかという考えで、今回の改正を考えたわけでございます。

藤田進日本社会党

○藤田進君 速記録は翻訳できましたか。

稲浦鹿藏自由民主党

○委員長(稲浦鹿藏君) まだです。十分ぐらいかかるそうです。まあ発言した本人がいるのだから、もう一ぺんはっきりと大臣から再答弁したらどうですか。

藤田進日本社会党

○藤田進君 それは何べんでも聞きますよ。この金利値上げの理由の大きな部分として受け取れるのは、まず相当に需要がある資金、これを早く満たすという効果は、地代がかなり上がっている、二〇%ぐらいね。それで金利を少し上げても土地の値上がりの関係から見ると、早目に土地を取得して、これに住宅を建てるなり造成をするなりということの方が、一般の需要家に対しても得策であるとの趣旨の御答弁が、私の質疑に対してあったわけです。これは何も大臣だけではございません。先回の十四日のときも同様な御答弁があったわけです。まあ事実問題としては、私もそのこと自体が現状に反するという議論をしようとは思っておりません。そこで関連して木下委員の方から、それはどうもおかしいじゃないか、表現するならば、買いだめの考え方じゃないかという、これに対しての答弁が、いや私はそういうことは申しておらぬ、そうじゃないのだ、こういうところで、では速記録を見なければ、聞きとりが悪かったのか、言い回しが悪かったのかということに事態はなっていると私は理解しているのであります。私はこれを食言でどうこうということでなくて、根本的に値上げというものがどこにあるのか、わずか一億一千万あまりの、わずかと言っちゃ恐縮ですが、国の財政一般から比較すれば、造船の利子補給あるいはその他の部分では、金利引き下げを現実に今国会に特別法で出そうとされている話はきまっている。そういう中に、政府施策として一億一千万ばかりの金利、これを値上げをする以外に政策がないのか、あるのかというところが、私はこの賛否にもかかわる問題点だと思う。そういう趣旨で実は質しているわけであります。この間の事情は速記録を見なければなりませんでしょう。すでに三分あまりたったでしょうからあと六分あまりして出てくると思いますが、なお委員長の御要望の通り、今の問題点についていずれなりやということを御答弁いただきたい。

中村梅吉自由民主党建設大臣・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(中村梅吉君) 繰り返して恐縮でございますが、申し上げさせていただきます。  先ほども申し上げましたように、大体この措置によりまして、住宅金融公庫の回収収入と申しますかが一億円あまり増収になりますので、まあこれを金利にあてて参りますと、七十数億の原資利用ができることに相なって参ります。かようにいたしまして、七十数億円の住宅及び宅地造成を余分に量を多くやる方が、今の住宅事情、宅地事情から見て非常に緊要な感じがいたすわけであります。まあ一般的に金利引き下げの時代でございますから、金利を低くすることが望ましいのでありますが、かたがた住宅及び宅地につきましては、そのように多くの要望がありますので、できるだけ要望を満たす分量をふやして住宅事情をよくし、宅地事情をよくすることが今日の非常に重大な課題でありますので、大企業の産労住宅と宅地造成に限りまして、金利の引き上げを行なうことにいたしたようなわけでございます。  その結果及びまする影響等につきましても、しさいに検討をいたしまして、大企業向け産労住宅につきましては、一戸あたりの償還金が百二十四万円でございますが、この百二十四万円に対して七万円償還金がふえるわけでございます。それから宅地の方につきましては、坪当たり八十九円ふえまして、比率にして二・一%であります。かような影響があるわけでございますが、量をふやすということが現段階では非常に緊要でございますので、低所得階級の住宅につきましては現状を各費目とも据え置くことにいたしまして、この二項目につきましては、まあ現段階でやむを得ないものと、われわれは実は考えましたような次第でございます。  ただ、実施にあたりましては、私どもの考え方としましては、まあ大企業向け産労住宅にいたしましても、公庫から放出といいますか、貸し出しをいたします金利は五厘上がるわけでございますが、その住宅を建てます主体は、大企業でありますから、企業の中から資金を生み出すかなんかいたしまして、家賃等にはできるだけ影響のないように指導をして参るようにいたしたい。また、宅地につきましては、これを宅地造成をいたしまするのが公共団体でございますから、もちろん用地を、宅地を買い入れるについて、先ほど木下委員から、結局市価を、土地の値段をあおる結果にならないかという御質疑もございましたが、公共団体が、できるだけ安い土地を、また公共性を大いにPRいたしまして買い入れるのでございますから、買い入れについては、今度の措置で影響はございません。ただ買い入れたものの資金コストが少し高くなりますので、一部上がりますので、それによって、まあ影響が、ある数字になるわけであります。しかし、これも、その宅地造成をいたしまする公共団体が、市民なり住民の公共福祉のために造成する宅地でございますから、できるならば、少しぐらいのつけ足しをしても、分譲する場合には従来の資金コストと同じように、できることならばしてもらいたいというのが、実は、われわれの希望でございます。これらの点につきましては、可能な範囲において行政指導に努めまして、結果的にさしたる影響のないようにということは心がけておる次第でございます。  まあ、さようら方向に努力をいたしまして、かたがた資金量をふやして、これによって、宅地造成を多く行なう、また住宅建設を多く行なう、こういうことによって、住宅に困り、宅地に困っている人たちに、恵まれない人たちに恵まれ、分量のふえるように措置していきたいというのが、まあせんじつめた私どものねらいでございます。  以上、御理解いただけたかどうかわかりませんが、大体の考え方の要旨を申し上げた次第であります。

藤田進日本社会党

○藤田進君 再質問で明らかにするようにとの、委員長の御趣旨の点については触れられていないですね。  つまり簡単にいうと、土地の値上がりというものがある。これを金利の値上げによって、資金繰りもよくなる。従来の説明では六十六億ほど資金がふえるというお話でしたが、そういう理由が大きい理由に、従来十四日の委員会でもあげられてきている。本日は国務大臣である中村建設相からも、同様な御答弁があったわけで、それについて質疑を展開しようと思ったところ、木下先生の方から関連質問があってお聞きになると、それは違うのだということで、前言を否定されているのであります。だから、その点を、どっちなのかということを聞かないと、これは前へ進まない。  なお、もう速記録もできたと思うので見せてもらいたい。

中村梅吉自由民主党建設大臣・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(中村梅吉君) 前言を否定したようにお聞きとりをされたものが、もしあったとするならば、土地の値上がりが非常に現在激しい、この値上がりを一そうあおることにならないかという御意見があったように思いますので、私はそういうふうに聞きとりましたので、さようなことには相なりませんと、買い入れは、やはり公共団体がやりますのでありますから、できるだけ安く買われるので——ただ、それでできた造成した土地を宅地需要者に分譲する場合には、コスト的にはこう相なりますという趣旨に申し上げたように記憶いたしております。

藤田進日本社会党

○藤田進君 委員長、これは水掛論で、やっぱり速記を必要とすることになるわけですが、問題点は金利値上げによって資金繰りもよくなると。大臣は先ほど七十億と言われ、六十六億と提案理由の説明その他に関連して言われておるのですが、まあいいでしょう、数字はわずかな違いですから。まあそういう七十億ばかり資金がふえてくるという、その効果は、土地も値上がりをしているけれども、早く買うことによって、高いものを買うより同じ資金でより広範に、より事業量もふえてくるということであったわけです。  そこで、木下委員の方から、それじゃどんどん土地が値上がりするから、一つ早目に、これを買っておく必要があるんだと、こういうことになりはしないか、これは、私も指摘した。そのこと自体が物価を上げていくし、土地の値上がりを押えようという政府の方針と逆行するんじゃないかと、こういうことを私は続いて質疑したつもりなんです。

中村梅吉自由民主党建設大臣・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(中村梅吉君) よく要点がわかりました。それはこういう意味に私は実は申し上げたのであります。早く買って安いうちに上がらないうちにというようにお聞きとりをいただいたようでありますが、そういう趣旨に実は申し上げたんではありませんで、要するに宅地のほしい人たちが多数ある、できるだけその人たちに、多く供給のできるような方向に努力するわれわれはまあ必要性が感じられると、こういう意味に申し上げたつもりでございまして、いずれにいたしましても宅地造成は、作って値の上がるのを待って、普通の土地業者のように値の上がるのを待って高く売ろうというのじゃありませんで、できるだけ安く用地を買い入れて道路を作り、下水を作り、宅地造成をいたしまして、できたら、できるだけ早くほしがっている人たちに分譲するのが使命でございますから、もちろん市町村等公共団体であります場合には、その考え方でいくわけで、安いうちに買っておいて一年なり、二年なりたって値上がりを待って分譲するという趣旨のこれは宅地分譲ではございません。  さような次第でございますから、もし、その点の行き違いでございましたら、今申し上げたように、おくみ取りをいただきたいと思います。

田上松衞民主社会党

○田上松衞君 ちょっと関連して。今大臣の値上げのねらい、大企業向けの産業住宅、土地造成、これだけを説明されたわけです。  私一番間間にしております点は、中高層耐火建築物等の利率引き上げの問題、そこに触れられておらないのですが、さっき繰り返して強調された点は、もっぱら大企業向けのものと、土地造成だけにあったようですが、その点どうですか、もう少し……。

中村梅吉自由民主党建設大臣・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(中村梅吉君) 中高層の部分は、脱落したわけでございます。実は中高層の分も、中高層の下駄ばき住宅を建設されますのは、主として商店街等の方々が多いのでありまして、この人たちにいたしましても、現在の状態は非常に申し込みが多いけれども、なかなか応じ切れないというのが現状でございます。できるだけ多く需要に応じたいというのが、住宅金融を担当いたしておりまする公庫の希望であります。  さような角度から、商店街の人たちあたりが利用いたしておりまする金利水準というのは、銀行金利から見ましても、あるいは信用金庫等の金利から見ましても、もっとずっと高いものを利用いたしておりますので、まあ需要をできるだけ満たそうという精神のかたわらにおいて、この程度のことはやむを得ない、かように考えまして、庶民住宅を除きまするこの問題につきまして、われわれは、余儀ないものと最終的に覚悟をして、この決定を、最終案を得ましたような次第でございます。

田上松衞民主社会党

○田上松衞君 需要が多いのだ。その需要に応じたい。そうするのには、資金の量をふやさにゃいかぬのだ。そのために、利子を引き上げるのだ。それだけの説明なんですね、何べんお聞きしても……。それは引き上げの一体理由にならないと思うのですよ。大臣は、実態を御承知にならないのじゃないですか。中高層耐火建築物に住んでおる者は、何かしら営利を目的とするような、一般の町の商人たちだけだ、こういう感覚でおられるわけですけれども、実態はそうじゃないですよ。そういうものにどんどんふやしていきたい、満たしてあげたいという気持は、それは何べんも申し上げるように、われわれは感謝し、全幅の賛意を表するのですよ。そうあってほしい。だけれども、お前たちの希望をかなえてやるのだから、それで利子を上げるのだというこうことは、つじつまが合わぬのですね、それは……。  そこの説明を、私は問題にしたのは、この一点だけなんですよ。もっとわかりやすく、どうしてこれを、六分五厘のものを七分ないし七分五厘、これまで引き上げなければならぬのかということですよ。いかにも、さっきの言葉を聞けば、いや個人住宅や一般のものは据え置くのだから……、触れないところの分は、それでごまかしておられるけれども、ちょうどこの中にありまする産業労働者住宅と、御承知のように中高層耐火建築物、宅地取得造成、この中に、ぽんと挾んであるところのこれの引き上げが、これが納得できない、こう申し上げておるわけなんです。

中村梅吉自由民主党建設大臣・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(中村梅吉君) 実は今の点、あるいは私の方の舌足らずであったかと思いますが、この人たちに対する需要を、できるだけ満たす量をふやそうということと同時に、住宅金融公庫としましては、ふところは一つでございますから、公庫の低所得階級に対する貸し出しの戸数等も、この方もふやしまして、庶民階級の住宅を充足することに、やはり意味はからんでおると思うのであります。さような点を一つ、お含みをいただきたいと思います。

稲浦鹿藏自由民主党

○委員長(稲浦鹿藏君) ちょっと速記をとめて。    午後零時三十六分速記中止    ————・————    午後零時五十一分速記開始

稲浦鹿藏自由民主党

○委員長(稲浦鹿藏君) 速記起こして。

中村梅吉自由民主党建設大臣・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(中村梅吉君) 先ほど宅地造成について、いろいろ御議論がございまして、若干行き違いの点もあったかと思うのでありますが、ここに重ねて申し上げておきたいと思います。  それは、御承知の通り、一般宅地が非常に値上りをしつつありますので、これを防止いたしまする道は、安い公営の宅地造成の供給をできるだけ多くすることによりまして、一般の値上がりを牽制し、これを防いでいくということが現在の急務のように考えられるわけでございます。従いまして、この金融公庫が放出いたしまする宅地造成資金は、市町村及び公の機関の造成しまする宅地の造成資金を供給するわけでございますから、それらの機関はもちろん全く利潤というものなしに、原価でこれを分譲するわけでございます。  このような趣旨の宅地分譲、宅地供給をふやしていくということが、一般の値上がりを牽制する非常に重要な方法であると考えますので、かような見地から考えますときに、今度の金利改定にあたりまして、従来の六分五厘を七分五厘ということにいたしまして、結果的には、この造成された宅地を買い取られる方々が、坪当たり八十九円の負担がふえるわけでございますが、これによりまして、資金量もふやして宅地造成を一そう活発に進めまして、一般の値上がりをできるだけ牽制をして、押えていきたいということが、この宅地造成資金の供給に関する一つの目標であるわけでございます。  かような趣旨に従いまして、できるだけ一般の宅地値上がりというものを牽制いたしまして、抑制に努めたいということを考えておりまする次第でございますから、どうぞ一つ、その趣旨をおくみ取りいただきたいと思います。

藤田進日本社会党

○藤田進君 産労住宅等に関して、金利値上げの影響については、これを防止すると、それは行政指導で行なうとの御答弁でありましたが、しかし実情は、かなり産労住宅については上がっております。しかし、今の御所信によりますと、これを値上げしないという方針でおやりになるそうですが、はたして——まあ金利額にすれば一億余り現実に上がる、製品安の材料高になるんですか、原料高のコスト安といったような原理的なものが、はたしてこの場合適用できるかどうかを、私どもは実際は疑問に思う。  そこで、御答弁いただきたいのは、産労住宅等について、この金利値上げについては、少なくとも家賃、地代等について値上げは、これをさせないようにするということについて、具体的にはっきりと一つ御答弁いただいておきたい。

中村梅吉自由民主党建設大臣・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(中村梅吉君) これは、させないようにするということも困難であろうと思うのであります。結局、先ほども申し上げましたように、大企業向けの産労住宅の金利を改定することによりまして、一戸当たりの償還金額が、従来百二十四万円でございましたものが百三十一万円に相なりまして、約七万円の償還金増でございます。この資金によって建てられた大企業の産労住宅について考えますと、弱小の企業と違いまして、企業自体が実力があれば、企業負担も、この住宅建設に注いでもらえれば、家賃を上げなくても済むということになるわけでございますが、これを強制する道もございませんので、できるだけ行政指導で従業員の支払います家賃に影響を及ぼさないように、あるいは及ぼす分量の少ないようにできるだけ努めて参りたいという程度にお含みいただきたいと思います。

稗田治建設省住宅局長

○政府委員(稗田治君) 産業労働者住宅資金融通法の十三条でございますが、「この法律による貸付金に係る住宅の家賃その他の賃貸の条件は、主として入居者の住居費の負担能力を考慮して、適正に定めなければならない。」という条項があるわけでございます。この条項の活用によって指導をしていくということでございます。  実際に、この産業労働者住宅の使用料でございますが、われわれの方で、いろいろ調査いたしておりますが、公営住宅の家賃よりも、安いような形で従業員に貸付が行なわれているというような状況でございます。

太田正孝自由民主党

○太田正孝君 先ほどからの藤田さんの御質問は、私は非常に重要な質問だと思います。ことに物価の問題、それから値を上げるとか、下げるとかいう、今いった法律だけでいく問題でなく、資材とか、いろいろの問題があると思いますが、建設大臣が行政指導で精一ばい力を出してやる、これ以上方法はないと思うのです。大蔵大臣の意見も聞こうということがありましたが、これは予算委員会から、ずっときた問題でもございますから、建設大臣に関する限り、もうこれ以上のことはむずかしいかと、私は思います。けれども、藤田さんがいわれる社会保障にまで響くいろいろな点、物価の問題などは私は別個にまた考えなければならぬ問題だと思う。  ただ、住宅に関しては、今おっしゃったような意見が、やはり速記にも残ることでございますし、さらに、その問題はやってもいいが、建設大臣に関する限りは、もうこれ以上無理じゃないかということを私は感じましたので、藤田さんのお考え、質問の主点は、また大きな問題でございますから、そのお含みにしたら、どうでございましょうか。

稲浦鹿藏自由民主党

○委員長(稲浦鹿藏君) ほかに御発言もなければ、質疑は、これにて終了したものと認め、これより本案に対する討論を行ないます。  御意見のおありの方は、賛否を明らかにしてお述べを願います。

武内五郎日本社会党

○武内五郎君 私は、日本社会党を代表いたしまして、ただいま議題になっておりまする住宅金融公庫法等の一部を改正する法律案につきまして、遺憾ながら原案に対して反対の意を表明いたしたいと存ずるものであります。  今回の改正案の骨子は、大体、次の五点にあると理解するものであります。すなわち、第一は理事一名の増員であります。第二は、宅地造成の貸付範囲を拡大して、一般住宅用地の取得、造成まで貸し付けること及びこれに伴う学校、店舗等の利便施設にも貸し付けることになっております。第三は、中高層耐火建築物の貸付金利率の引き上げであります。第四は、宅地造成の貸付金利の引き上げであります。第五は、産業労働者住宅の貸付金利の引き上げであります。かように私は、本法律案を理解して参りました。  まず、理事の増員につきましては、経費の節約は大事でありまするが、公庫の業務量の増大、業種の多岐にわたって参りましたる事情等を考慮いたしまして、やむを得ない措置であると考えるのであります。  また、宅地造成の貸付範囲の拡大につきましても、民間の宅地造成業者に貸し出すのではなくて、地方公共団体や住宅公社、協会等、公共的な法人が宅地造成を行なう場合、公庫住宅の用地に限らず、一般住宅用地としても、宅地造成ができるように資金調達の利便を与えるものと理解して、これもやむを得ない措置であると認めざるを得ないのであります。  また、利率の引き上げに関するもののうちでも、産業労働者住宅に対する利率の引き上げは、中小企業に対しては、従来の六分五厘を据え置く配慮がなされておりまするが、大企業のみ七分に引き上げるものでありまして、この差額の負担というものは、大企業自身が吸収して、そこに従事する産業労働者の負担増にはならないという理由であったのであります。  しかしながら、中高層耐火建築物及び宅地造成に対する貸付金利の引き上げに関しましては、遺憾ながら賛成するわけには参りません。政府原案は、中高層耐火建築物については、従来年六分五厘のものを、住宅分については年七分、住宅分以外の分については年七分五厘として、宅地造成については、従来年六分五厘のものを、年七分五厘に引き上げるというのであります。  政府側の説明によりますると、昭和三十六年度無利子の産業投資特別会計よりの出資金を前年度より四十億円増の九十億円を入れましたが、なお六分五厘の資金運用部資金に比較いたしまして逆ざやになる。六分五厘の個人住宅等の戸数を増加したので、直接影響の少ない中高層宅地造成等の利率を引き上げねばならないことになるし、また引き上げ部分も、長年たてば資金量を増大するとの説明でありまして、言わんとするところは、わからないではありません。しかし、年利率の引き上げは、現政府の低金利政策に逆行しておりますし、中高層宅地造成は現下最も緊要とされる事業でありまするので、これらの事業を促進させる意欲をそぐこと、はなはだ大きいものがあると存じ、利率の引き上げ分は、当然にコスト高となり、家賃や物価の値上げになって参らざるを得ないのであります。また、利率の引き上げは、ここ数年資金量の拡大にはならないのであります。むしろ私は、積極的に公庫に対する資金の増額をはかって、住宅問題の解決という、社会政策の一環のきわめて重要な施策を、前向きの姿でとっていかなければならぬと考えるのであります。  私は、今日政府が、また財政当局の住宅政策の、きわめて固陋な物の考え方を転換されまして、勤労者に対する高家賃、高地代、物価高への重大なる影響を与えるおそれが十分にありまする点を考えまして、今後、この案のごとき逆行進の方向をとるかの感を強く国民に与える政策を改めまして、前向きの前進策をとるように希求する立場から、本案に反対せざるを得ないのであります。

稲浦鹿藏自由民主党

○委員長(稲浦鹿藏君) ほかにございませんか。

田上松衞民主社会党

○田上松衞君 民主社会党を代表して、俗に言うフグは食いたいけれども、中に含まれている毒素をおそれるので、まことに遺憾でありまするけれども、若干考え方をまじえて、きわめて簡単に、原案に反対の意思を表示したいと考えます。  敗戦国の日本国民が、もう身にしみて味わされた苦闘の中で一番大きいのは、住宅問題であります。同時に、復興の第一要件というものが、当然住宅問題の解決から始まらなければならぬということについては、議論の余地はないと信ずるわけであります。にもかかわらず、終戦後十数年を経た今日、政府のこの根本的な大問題に取り組むところの態度というものが、不完全であったり、あるいは不徹底であるというようなことも手伝って、部分的には、むしろいよいよますますこの住宅難をきびしくしてしまっている向きもあると言って過言ではないと思うのであります。まさにこれは、疑いのない実態であるわけであります。幾十万、幾百万という住宅困窮者を抱いておるところの国家が、外に向かってやれ経済成長だの、あるいは国力の増大だのとほざいてみたところで、一体何の権威があるかとまで私どもは感ずるわけであります。わけても、これら苦しんでおる多くの人々から日々聞かされる言葉は、一体いつの間にか、憲法二十五条はふっ飛んでしまったのかということさえ受ける状態にあります。  こうした住宅の事情に対処いたしまして、おそまきでも、今回出されたところの住宅金融公庫法等の一部の改正案、その中で、宅地造成資金の貸し付けの範囲を拡大して、公庫の貸し付けにかかるところの住宅に限らず、一般の住宅の用に供する土地の取得、造成についても貸付をする。さらにその造成団地の居住者の利便に供する諸施設の用に供する土地の取得や造成に必要な資金をあわせて貸し付けることができるようにしようという、この点については、私はむしろ全幅の賛意を捧げ、これらの住宅困窮者にかわりまして、むしろ感謝を捧げたい、かようにまで感ずるわけであります。  さらにまた、理事一名を増員しようということも、このことについても、公庫の業務がいよいよ増加してきたということと、さらには公庫をより高度により活発に活用しなければならないという、私どもの常々の考え方からいたしましてこのことについても、もちろん異議はございません。  ただ、どうしても納得できないのは、第三点の貸し付け金利の引き上げであります。政府説明によりますと、ただ中高層耐火建築物等の建設や、あるいは住宅の造成事業等の需要の増大にかんがみて、資金量を拡大する必要があるので、そこで引き上げをする、ただこの言葉に尽きておるのでありまするが、私は、これだけでは納得できない。いやな言葉でありますけれども、これだけの説明では、その根底にひそむ思想というものは、市中の一般金融業者と何の選ぶところがあるかとまで、私は極言したいと考えるわけであります。むしろこの思想こそ憲法二十五条の精神を基盤として生れておるはずでありまする住宅金融公庫法の目的あるいは精神というものから逸脱しておると言いたくなってくるわけであります。本来ならば、この種の貸付、わけても一般庶民階級のためにするというところの中高層耐火建築物等に対する貸付は、長期でかつ無利息であってもいいのではないかとまで考えるわけでありまするけれども、諸般の事情からいたしまして、まあやむなく従来の六分五厘程度は、これは了承しておるわけでありまするけれども、今回の中高層耐火建築物等の資金について七分ないし七分五厘に、あるいはさっきからいろいろ議論のありましたところの土地取得、造成の、従来の六分五厘を七分五厘に引き上げるということについては、以上申し上げましたような見地から、どうしても賛成するわけにはいかない。従って、この際冒頭申し上げましたように、ワクを拡大するということ、そうして、さらにはこれを事業を強化していくということについては、実際、もっともっと強化してもらいたいくらい、食い足らないくらいの思いがするくらいですけれども、残念ながら、この申し上げました二点の金利引き上げの点からして、案が一本になっておる関係から、仕方なく反対せざるを得ない。  以上、申し上げまして反対の理由を明らかにいたします。

松野孝一自由民主党

○松野孝一君 私は、自由民主党を代表いたしまして、ただいま議題となっておる住宅金融公庫法等の一部を改正する法律案に対して、賛成の討論をいたしたいと思います。  この本案での内容とするところの第一点は、理事を一名増員するという問題でありますが、これは前の討論者の話にもありました通り、現在の住宅金融公庫の事業量、当局のお話によりますると、もうすでに一千名になんなんとしておる職員を包容しておる。あるいはまた貸付残高が二千億になんなんとしておるというような状況、非常に事業量が増大するという点から考えて、やむを得ないことと考えます。  それから第二点におきまして、今まで公庫は、公庫住宅の建設に必要なる土地の造成、取得というものに対して融資をいたしておったのでありますが、これを拡張いたしまして、一般の住宅用地の取得、造成並びにその団地における学校とか、あるいは商店とかいうのを建設するための用地の取得、造成、そういうものに対しても拡張して、土地造成等の資金のワクを拡大する、こういうための改正でありますが、これも目下の宅地取得を容易にするという事業からいきまして、まことに適切な処置であります。現に三十六年度は、これがための計画も従来の二倍、三倍になっておるような状況でありますので、大へん適切な処置だと思います。私といたしましては、極力計画を完全に実行するように努力していただきたいと希望する次第であります。  次に、融資利率の増額の問題であります。これが一番問題になったのであります。案によりますと、宅地に関しましては、従来六分五厘を、今度七分五厘にするというのでございます。これはでき得れば、われわれもこの際、金利を一般に下げるというような、物価高を抑制するという見地からいいまして、なるべくこういうことはやらぬ方がいいというような考えを持ちますけれども、しかしながら現在の当局の説明によりますと、やはり住宅の用に供する宅地の取得が非常な困難を来たしておる。郊外住宅の宅地が、年に二割、三割上がるというような現状からいたしまして、できるだけ早く、また良好なる宅地をできるだけたくさん取得するという必要に迫られておりますので、この際、多少の金利は上げても、資金量を増大して、そうして宅地を取得して、そうして必要な人に、それを譲り渡してやるということは、きわめて必要なことだと考えるのでありますので、ただいまのお話によりますと、一部の金利の引き上げによりまして、その受ける打撃というか、影響というのは、結局坪当たりにすると八十九円という程度にとどまるそうでありまして、現下の宅地の値上がりから見れば、ほんのわずかなものでありますが、まあせめて、一部は値上がりしましても、資金量が増加してどんどん宅地を取得できれば、むしろ得策じゃないかというふうに考えるのであります。三十六年度の政府の計画におきましても、大体二倍、三倍という宅地の取得、造成ができているようであります。これはぜひとも、できるならば、これでやりたいというふうに私どもは思うのであります。  それから中高層の建物に対する貸付金の利率でありますが、これは住宅分は七分、店舗その他の部分は七分五厘、一部上がることになりますので、これが大へん問題にされておるのでありますが、われわれも、できれば現行通りがいいと思いますけれども、中高層に対する需要というものが非常に大きいという点にかんがみ、なおかつ店舗に対する部分については、相当利益率もあるし、市街地のまん中に立つような状況にもありますので、この利益も大きいと考えられますので、むしろ需要に応ずるために、一部上げても、その数量を多くする方が適当じゃないか。計画におきましても、昨年度よりも倍以上も計画を大きくしておりますので、私はやむを得ない措置じゃないか、ただ、住宅の部分を上げたという点につきまして、なるほど御非難もあったようでありますけれども、これも、ほかの一般個人住宅というのに比較しまして、大へん便利なことであります。また先ほどの話によりますと、これは個人住宅を乗っけることもできるというようなことでもありますので、この点は、自由がきくという点もございます。この点に関しましては、これを実行する衝に当たりますものは、よく考慮して、中小企業者も、中には入ることでありますから、その点を十分考慮して、なるべく住宅を取得するものに有利になるように、特別の配慮をお願いしたいと、こういうふうに思う次第であります。  それから産業労働者住宅の建設資金に関しましては、これは中小企業向けは、従来通りでありますので、ただ、大企業向けだけでございます。これが五厘上がるだけでありますので、大企業の方は、その事業をやっておるものも、資金を持っておることでもありましょうし、五厘上がっても大して、その入る労務者あるいは職員等というものに対しては、そう迷惑がかかることはなかろうというふうに思いますが、これも、先ほど問題になっておりました通り、できるだけ入居者に対して、これがために家賃が上がるというようなことがないように、極力行政指導をやっていただくということをお願いしたいと思う次第であります。  要するにこれは、今申し上げた点から、住宅政策の上からいえば、一般個人住宅というものは、原資六分五厘のものを五分五厘に下げて貸し付けておるのでありまして、その供給が大部分を占めておる。それには影響はない。そのほかの災害住宅とか、あるいはいろいろな項目の住宅があります。その住宅には影響はない。今申し上げたことだけが問題になるのでありまして、なるべくその影響の少ないのを選んだという点で、ただ資金量を増加して需要に応ずるようにしたという点であります。聞くところによりますと、資金量は、これをやれば一億何ぼとかの収入があがる。そうしますれば六分五厘の原資の低利資金で七十数億も余分に取得できるようになるんだというお話でありますので、七十五億を、これだけの小さく上がることによって取得して、そうして需要に応ずるようにした方がいいか、あるいは従来通りのものにしておいて、しかし七十五億の金は使えないような、規模を縮小する方がいいかという問題になりますと、この程度のことならば、やはり利率の引き上げをやっても、七十五億の資金を回転することによって、住宅あるいは宅地の需要を満たす方が、現状より得策ではないかというふうに考えるわけであります。しかしこの問題に対しましては、その中高層耐火建築物等につきましては、中小企業者もあることであります。需要には応ずるのでありますけれども、できるだけ低利になるように、今後とも考慮してもらいたい。それから産業労働者住宅も、これがために大企業者が、労務者にこれを転嫁しないように特別の注意を払っていただきたい、こういう希望を申し上げまして、私は、本案に賛成するのであります。

稲浦鹿藏自由民主党

○委員長(稲浦鹿藏君) ほかに御発言もないようでございますから、討論は終局したものと認め、これより本案の採決を行ないます。  住宅金融公庫法等の一部を改正する法律案全部を問題に供します。  本案を、原案通り可決することに賛成の方の挙手を願います。   〔賛成者挙手〕

稲浦鹿藏自由民主党

○委員長(稲浦鹿藏君) 多数であります。よって本案は、多数をもって可決すべきものと決定いたしました。  なお本案の審査報告書につきましては、委員長に御一任願います。  次回は、三月二十三日午前十時より開会いたします。  それでは、本日はこれにて散会いたします。    午後一時二十八分散会

国会会議録検索システムで原文を見る ↗