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38回国会参議院1961/02/23

建設委員会 第8号

発言数
67
登壇者
9
会派数
4
開催日
1961/02/23

会議録

稲浦鹿藏自由民主党

○委員長(稲浦鹿藏君) ただいまから建設委員会を開会いたします。  まず初めに、公共施設の整備に関連する市街地の改造に関する法律案を議題といたします。まず提案理由の説明を願います。

中村梅吉自由民主党建設大臣・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(中村梅吉君) ただいま議題になりました公共施設の整備に関連する市街地の改造に関する法律案につきまして、提案の理由及びその要旨を御説明申し上げます。  最近の市街地における自動車交通量の激増その他都市における人口、産業の集中等に伴いまして、街路等の都市公共施設の機能は著しく低下し、ために都市の健全な発展が阻害される傾向にありますことは、御承知の通りでありますが、これを打開して都市の健全な機能を維持増進するためには、都市計画に基づきまして、道路、広場その他の都市公共施設の整備を行なうことが緊急に必要とされているのであります。  このため政府といたしましては、都市における街路その他の都市公共施設の整備を鋭意推進いたして参ったのでありますが、遺憾ながら、これら街路等の都市公共施設の用地の取得は、関係権利者の生活再建の問題等にもからみ困難をきわめ、これが大きな隘路となっている現状であります。さらに一方、我が国におきましては、人口、産業の都市集中が顕著であるにもかかわらず、市街地における土地の合理的利用が十分に行なわれず、これがため無秩序な都市の膨張を助長し、その弊害は、都市計画上の各面にわたって顕著に現われつつある状況でありまして、これらの弊害を除去するための一つの方策として、旧来の市街地における建築物の高層化、不燃化を行ない。これらの地域における土地の合理的利用とあわせて都市不燃化をはかることが強く要請されておるところであります。  政府といたしましては、かかる現状を打開し、近代的都市としての健全な市街地を形成するために、種々その対策を研究して参ったのでありますが、公共施設の整備とこれに関連する市街地の改造とをあわせて施行する方策を樹立し、これが立法化を進め、ただいま議題になりました公共施設の整備に関連する市街地の改造に関する法律案として提案する運びとなったものであります。  以上がこの法律案を提案いたしました理由でありますが、次にその要旨を御説明申し上げます。  まず第一に、この法律案の目的でありますが、この法律において市街地改造事業とは、街路等の公共施設の整備と公共施設の用に供せられる土地及びその附近地における建築物及び建築敷地の整備とに関する事業を内容とするものでありまして、その目的とするところは、市街地の改造を行なうことにより、街路等の公共施設の整備に必要な用地の合理的確保とあわせて、これら市街地における宅地の高度利用を都市計画として実現しようとするものであります。  第二に、市街地改造事業を施行すべき地区選定の要件といたしましては、まずその地区において公共施設の整備について都市計画が決定されており、かつ、都市計画上、高度地区または防火もしくは準防火地域が指定されており、土地の高度利用、不燃化が要請されている地区であることを必要といたしますが、さらにこれらの地区内に木造低層の建築物が密集しており、かつ、土地区画整理事業のみでは、土地の合理的利用の増進をはかることが困難である地区であること等が条件となっております。  第三に、市街地の改造に関する都市計画の内容の基準といたしましては、公共施設の整備に関しましては、既存の都市計画の内容に従い、建築物の整備に関しましては、公共施設の整備によって生ずる空間の有効利用と建築物の隣棟間隔を確保した健全な高度利用形態となり、建築敷地の整備に関しましては、建築物の健全な高度利用形態と適合した街区が形成されることが要件とされております。  第四に、市街地改造事業は、都市計画事業として施行することとし、その施行者は、公共施設の管理者となる建設大臣、都道府県知事、市町村長または地方公共団体としております。  第五に、市街地改造事業は、いわば市街地の体質改善をそのねらいとしておりますが、本事業によって施行者が整備した建築物及びその敷地は、地区内の関係権利者にこれを優先譲渡いたす等の制度を設けておりまして、その方法は、市街地改造事業の施行地区内に、土地、借地権または建築物を所有している者のうち新たに整備される建築物等を譲り受けることを希望する者に、その者が所有しておりました土地、借地権または建築物の補償金にかえまして新たな建築物等を譲り渡すこととし、従前の借家人には、その希望に基づきまして新たな建築物について賃借権を与えることといたしております。  第六は、希望者に新たな建築物等を譲り渡し、または、賃貸しする管理処分計画についてでありますが、この管理処分計画は、建設大臣の認可を受けて定めることといたしております。また、管理処分計画の作成の基準は、災害を防止し、衛生を向上し、その他居住条件を改善するとともに、建築物等の合理的利用をはかることを基本原則とし、関係者の従前の権利関係その他利用状況を勘案いたしまして不均衡のないよう定めることといたしております。なお、この管理処分計画の作成にあたりましては、あらかじめ、関係権利者の縦覧に供し、関係権利者が意見書を提出できることとし、管理処分計画全般について審査委員の同意を得ることを条件とすることといたしております。  また、新たな建築物等の給付に伴い、従前の土地、借地権または建築物について抵当権等の担保物権を有する者の権利との調整をはかるための規定を整備し、その他関係権利者の権利を保護するための調整の規定を設けております。  第七に、この市街地改造事業に要する費用につきましては、そのうち、街路等の公共施設、建築物その他の施設の整備に要する費用につきまして、他の法令にその費用の一部を国等が負担または補助することについての特別の規定があるときは、それらの規定によることといたしております。  最後に、この市街地改造事業によって整備される建築物等を譲り受ける者に対する税法上の特典を定め、関係者の利益をはかるための規定を整備いたしており、また、首都高速道路公団が、委託に基づきまして、市街地改造事業を施行することができることとし、首都高速道路の円滑な建設が促進されるよう規定を整備いたしております。  以上がこの法律案の提案の理由及び要旨でありますが、何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御可決下さるようお願いいたします。

稲浦鹿藏自由民主党

○委員長(稲浦鹿藏君) 本案の質疑は次回に譲ります。    ——————————

稲浦鹿藏自由民主党

○委員長(稲浦鹿藏君) 次に、建設業法の一部を改正する法律案を議題といたします。まず、提案理由の説明を願います。

中村梅吉自由民主党建設大臣・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(中村梅吉君) ただいま議題となりました建設業法の一部を改正する法律案につきまして、提案理由及びその要旨を御説明申し上げます。  御承知のように、建設業法は、昭和二十四年制定以来建設工事の適正な施工の確保と建設業の健全な発達に寄与して参っておるのでありますが、最近における建設工事量の増大にかんがみ、建設工事の施工体制を強化し、建設工事の適正な施工を確保するとともに、中小建設業者の干そう健全な発達をはかることが必要と考えられますので、同法の一部を改正し、建設業者の登録の要件を整備するとともに、総合工事業者及び専門工事業者の名称、建設業者の経営に関する事項の審査及び建設業古団体に関する届出等につき必要な規定を整備することといたしました。  以上がこの法律案を提出した理由でありますが、その要旨について御説明申し上げます。  まず第一に、現行の建設業法におきましては、第五条に定める要件に該当する者は、登録の申請に関する資格を得るのでありますが、この資格につきましては、広く建設工事に関して学歴もしくは資格及び実務の経験を有する者等といたしまして、建設業者が主として請け負う工事とは直接には関連を持たなくてもよいこととなっている結果、資格要件が軽易かつ画一的に過ぎるといううらみがありましたので、これを建設業を営む場合の主として請け負う工事の種類に対応した資格要件を必要とすることといたしまして、建設業者の施工体制の強化をはかることといたしたのであります。  また、現行の建設業法では、一般的に建設業を営むために必要な建設業者の登録について規定があるにとどまっておりますが、建設業者は、建設工事を施工するにあたりまして、土木一式工事または建築一式工事を総合的に施工するものと、各専門分野において施工するものとの二種に区分されている実態に即しまして、建設業者を総合工事業者と専門工事業者に区分することといたしました。すなわち、主として請け負う建設工事の全部または一部が土木一式工事または建築一式工事である建設業者であって、建設業者の登録の要件とされている資格者のほか、土木一式工事または建築一式工事に関し指導監督的な実務の経験または業務管理の責任者としての経験を有する者を常置するものは、総合工事業者の登録を受けることにより総合工事業者と称することができることとし、この登録を受けた者以外の建設業者は、主として請け負う建設工事の種類を明らかにした文字を冠する専門工事業者と称することができることとし、また建設業者が表示する標識には、総合工事業者または主として請け負う建設工事の種類を明らかにした文字を冠する専門工事業者の名称を記載させることといたしたのであります。  第二に、現在公共性のある施設または工作物に関する建設工事の入札につきましては、注文者は入札参加を希望する建設業者の資格について一定の基準により審査を行ない、その中から入札参加者を決定するのが通例になっておりまして、この基準につきましては、現行法の規定により、中央建設業審議会において、入札参加者の資格に関する基準を作成し、各注文者に対し、その実施を勧告し注文者に利用されているところであります。この基準による審査のうち客観的事項に関するものにつきましては、各注文者が個々に行なうよりも建設業法の施行をつかさどる行政機関において一括して行なうことが的確妥当であり、また、その審査の手続については、法律の定めるところにより公正妥当な方法によって適確に行なうことが適当であると思われます。そこで、公共性のある施設または工作物に関する建設工事の入札に参加しようとする建設業者につきまして、建設大臣または都道府県知事は、その申し出により経営規模その他経営に関する客観的事項の審査を行なうことができることといたしました。  なお、この審査の項目と基準につきましては、中央建設業審議会の意見を聞いて建設大臣が定めるものとしており、この審査の結果については、建設大臣または都道府県知事が申請した建設業者または注文者の請求によって通知することとしております。また、この審査の結果に異議のある建設業者は、その審査を行なった建設大臣または都道府県知事に対して再審査の申し立てをすることができることとしております。  第三に、建設工事の適正な施工を確保し、建設業の健全な発達をはかるためには、建設業者団体の自主的活動による建設業の整備振興に待つところが多いのであります。これらの団体の健全な発達を期するため、行政庁としては、これらの団体に対し適切な指導を行ない、また、建設業者に対して、直接指導監督するほか、その所属する団体を通じて指導を行なうことが適当であると考えられます。よって、建設業に関する調査、研究、指導等建設工事の適正な施工を確保するとともに、建設業の健全な発達をはかることを目的とする事業を行なう社団または財団で建設省令で定めるものにつきましては、建設大臣または都道府県知事に対して、所定の事項につき届け出なければならないこととし、これらの団体に対して、建設工事の適正な施工を確保し、または建設業の健全な発達をはかるため必要な事項に関して建設大臣または都道府県知事は、報告を求めることができることとしております。  第四に、現在、中央建設業審議会は、建設業に関する事項について関係各庁に建議するほか、建設工事の標準請負契約約款、入札参加者の資格に関する基準並びに予定価格を構成する材料費及び役務費以外の諸経費に関する基準を作成し、並びにその実施を勧告することができるのでありますが、その所掌する事項は複雑多岐にわたる上にその調査審議する内容によりましては専門的な知識を要しますので、建設業に関する専門の事項を調査審議させるために、中央建設業審議会に専門委員を置くこととしたものであります。  第五に、建設大臣又は都道府県知事は、その登録を受けた建設業者または届出のあった建設業者団体に対しまして建設工事の適正な施工を確保し、または建設業の健全な発達をはかるために必要な指導、助言及び勧告を行なうことができることとしております。  このほか、以上の措置に関連いたしまして、所要の改正及び罰則の規定の整備を行なっております。  以上が建設業法の一部を改正する法律案の提案理由及びその要旨でありますが、何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御可決あらんことをお願いする次第であります。

稲浦鹿藏自由民主党

○委員長(稲浦鹿藏君) 本案の質疑は次回以降に行なうことといたします。    ——————————

稲浦鹿藏自由民主党

○委員長(稲浦鹿藏君) 次に、日本住宅公団法の一部を改正する法律案を議題といたします。  前回の要求の資料が提出されておりますので、まずこれについて御説明を願います。

渡辺喜久造日本住宅公団副総裁

○参考人(渡辺喜久造君) 住宅公団関係の方の資料について御説明申し上げます。まず第一は、日本住宅公団機構図でございます。住宅公団は本所と支所に分かれておりまして、同時にその支所は大きさによりまして多少機構にも差別がございます。従いまして、それぞれについて資料として提出しておきました。本所におきましては、総裁の下に副総裁がおります。それから理事が八人おりますが、そのうち本所の方に直結しておりますのは五人でございまして、あと三人は東京、関東、大阪、それぞれの支所長の役を勤めております。それから監事は建設大臣の任命になっておりますが、別に三名ございます。理事は本所所属の理事はそれぞれ部門別に一応仕事の担当をきめてございます。そこにございますように、総務、経理、計画、建築は現在一人の理事がやっております。それから管理、宅地、こう分かれております。  その理事機構の下に各部ができ上がっておりまして、一応そこに部長だけ名前をあげておきました。総務部、経理部、計画部、管理部、宅地部、建築部、その他に考査役が別にございます。それぞれの名前及び直前の仕事につきましての出身の省といいますか、仕事といいますか、民間であれば、その会社の名前を一応そこに列記してございます。  なお公団全体の仕事を見る上におきまして、管理委員会の制度がございます。委員が五名ございます。この方方の現職あるいは前職が書いてございませんが、内田委員は現在東大名誉教授、元東大総長、建築の方の専門の方でございます。それから細田徳寿氏は元大分県知事、中井光次氏は現在大阪の市長、それから太田さんは現在東京都の副知事、それから水野成夫さんは産経新聞の社長をしている方であります。  次のページに東京支所の機構図が書いてございます。支所長がおりまして、これは先ほど申しました山名理事が勤めております。その下に次長が二人ございます。それから部といたしましては、総務部、計画部、市街地住宅部、管理部、宅地部、建築部と分かれております。なお、建築部の下には工事長がございます。さらにこの下に何人かの工事区長がおります。各部にはそれぞれの課がございますが、そこまではこれには記載しておきませんでした。  それから、関東支所、これは青木理事が支所長を勤めておりまして、次長を鴨井さんというのがしております。総務部、計画部、管理部、宅地部、建築部、工事長があることは同じでございます。  なお、支所に、この関東支所と東京支所と非常にまぎらわしい名前が使ってございますが、東京地区の仕事が非常に大きなものでございますので、おもな一応の所轄の分け方といたしましては、東京と千葉県、これを東京支所が受け持っております。それから埼玉県と神奈川県、これを関東支所が受け持っております。なお、われわれの方で特定分譲と呼んでおります会社の給与住宅などを、われわれの方で分譲する仕事がございまして、これは関東支所におきましても、それらの県以外の県に相当わたっておりまして、北海道とかあるいは東北の方を東京支所が受け持ちまして、信越の方を関東支所が受け持つとか、一応所管を分けております。  それから大阪の支所でございます。これは大体近畿地方を受け持っております。支所長をやはり理事の大森さんがやっておりまして、下に次長がおり、部といたしましては総務部、計画部、管理部、宅地部、建築部、建築部の下にさらに工事長を作っている。おおむね関東支所と同じような姿になっております。  それから名古屋、福岡の支所でございます。名古屋支所は、右側に書いているのが名古屋支所でございます。佐治誠吉さんが支所長をしております。これは理事ではございませんで、普通の職員でございます。支所長の下に総務部、管理部、事業部、この三つがございます。それから福岡支所は九州及び山口県を受け持っておりますが、支所長はこれもやはり職員でございまして、役員ではありません。総務、管理、事業、その三つの部をもっております。以上が公団機構の概要であります。  それから第二の資料としまして、公団の建設する団地内利便施設及び共益費業務内訳という資料がございます。  まず、団地内利便施設でございますが、これは公団が作りまして賃貸して、そうしてその使用は賃借りを受けたところでやっているというのが現在の姿でございます。まず、第一が市役所あるいは各町村役場の出張所、これが現在七カ所の団地にできております。おおむね大きな団地だけでございまして、例を申しますと、ひばりケ丘でありますとか、あるいは新所沢、それから霞ケ丘、これは東武線の沿線でございますが、霞ヶ丘、それから小金井のそばに桜堤というのがありますが、それから大阪の香里それから千葉県に光ヶ丘というのがあります。それから、大阪の池田の近くにさつきケ丘という団地がありますが、この辺に七個所、市役所あるいは村役場の出張所がございます。なおそれに付記しまして、大体どういう程度で家賃計算がしてあるかというのがその次の資金コスト、それから償還年限、こういうふうな格好で出ております。これをもとにしました賃貸料で貸しているというわけでございます。それから警官派出所、駐在所を現在作っておりますのが十四個所ございます。これは府県の警察本部あるいは警視庁に賃貸しております。それから郵便局、これは特定郵便局でありますが、これができておるのが五個所ございます。地方郵便局に賃貸しております。それから診療所は公営のものと民間のものとございまして、公営のものが三団地にございます。それから民営のものが九団地にあります。公営のものは地方公共団体に賃貸しておりまして、地方公共団体が主体となってその診療所の経営に当たっているのであります。それから民営といいますのは、民間の法人あるいは個人のお医者さんに賃貸しているものであります。どの程度の家賃で賃貸料を計算しているかというのは、その次に書いてある通りでございます。それから店舗としまして現在四十一団地に作っております。店舗に属する倉庫等を含んでおり、坪数にして約八千百坪あります。店舗につきましては多少計算が違っておりまして、資金コストも高い計算になっております。おおむね五百戸以上の団地を目標に店舗を作るということにしております。それから電話交換所、団地電話という名前をお聞きかどうか知りませんが、現在電話の数が必ずしも十分でございませんので、電話交換所を団地に作りまして、そこへ外線を何本か引いて、そこから交換機でさらに団地内の入居者の方に電話を引いている、交換手がおりまして、その切りかえをやるといったようなのが昨年くらいからでき始めました。現在までできておるのが十個所ございます。電電公社の方との話し合いができまして、その場合におきましては入居者のまず組合を作りまして、そうして入居者の組合が一応われわれの方との契約によって賃借りをする。そして特定の適当な人を選びまして、その実際の経営は委託しているというのが現在の状況でございます。その場合の賃貸料の計算の基礎はそこに書いてある通りでございます。それから幼稚園が一つございます。これは池田のさつきヶ丘団地でございますが、ここは普通の公団の団地というよりも公団の方で区画整理による宅地開発をやりまして、一部公団が住宅を作っており、同時に他の分野には従来の地主さんの土地もあるわけでありまして、そういった関係もありまして、公営の幼稚園が一つございます。これは譲渡しております。十年の年賦で譲渡しております。それから民営の幼稚園としましては、賃貸している分が一つ、譲渡している分が一つ。賃貸している分は常盤平と呼んでおりますが、松戸のそばにある金ヶ作の地域にある分でございます。それから譲渡しておりますのは多摩平、日野にあるんでございます。いずれもさつきヶ丘と同じように団地というだけでなく、区画整理による宅地開発をやり、相当大きな五十万坪以上の宅地開発をやったその地域の分でございます。  それから小学校は現在までに二十三団地に二十七校建てております。これは自治省ともよくいろいろ話し合い、さらに文部省とも話し合いまして、一応われわれの方で建てまして三年賦で譲渡する。もちろん地方団体の財政ですぐそれが償還できるわけではございませんで、結局三年の間に地方債に大体切りかえまして、そうしてその譲渡を受けるというような計画でできております。譲渡が完了するまでは賃貸をするということになっております。同じようなのが中学校が一つございます。これは宅地開発をした香里の地区にございます。それから集会所とか児童遊園地、給水施設、浄水装置、こういうようなものがございます。これは公団としましては団地に当然付属する施設である。特別な小さな団地は別としまして、ある程度の団地になればこれは当然あるべきものだというふうな考え方で、一応家のコストと合体して、いわばその賃貸料は家賃に含まれているというふうな考え方でやっております。従いましてこの分について特別な家賃を取るとかなんとかということを考えておるわけではございません。ただ集会所につきましては電灯料とかあるいはガスの使用料とか、そうした直接な使用料が、管理的なものが要りますから、この分は実費の計算をもとにした計算によりまして、一応実費程度の使用料を使用する人からもらう、こういうことはやっておりますが、家賃計算の方に入れておりますから、建物の使用料といった意味のものは徴収することはもちろん考えておりません。以上が大体公団の方で作りまして、そうしてあるいは賃貸し、譲渡し、あるいは利便に供しているという施設でございます。  それから共益費でございますが、共益費をどういうふうに使っておるか。共益費のおもな使用の用途は団地屋外の清掃、それから浄化槽の消毒、清掃、浄化槽につきましては、地方団体の経営している水道を団地で受けている場合と、それからその利便が得にくいので、さく井をしまして、そうして団地内で水を得て送っている場合と両方ございますが、水道で供給を受けている場合におきましても一応タンクに入れまして、それを配水するというようなことをしておりますが、これはちょっと間違いました、この浄化槽というのはどっちかというと、上水道の方でございませんで、下水道の方にかかるものであります。御承知のように団地相当皆高層住宅になっておりますので、どうしても水洗便所でないと工合が悪い。しかし現在団地のできている区域は、大部分が下水道の設備がまだ完備してございません。従いまして団地限りにおける浄化槽を作っております。その消毒清掃ということの費用を共益費からやはり出しております。それから厨芥、塵芥の収集処理、これは末端の方は地方団体にお願いしておりますが、地方団体で及ばない点は団地の方でやはり自主的にやっております、という問題が残ります。それから給水施設の維持管理、これが先ほどいいましたタンクで水を上げ、それを配るといったような関係のものでございます。その他に団地の植樹あるいはその手入れというような問題がございます。その現実にどういう格好でやっておるかということにつきましては、公団としましては適当な仕事を請け負ってくれる方があれば、できるだけ請負契約でこれを処理してもらうということをやっております。必ずしも適当に請け負ってくれる人がない場合がございます。そういう場合はやむを得ず公団が臨時人夫を雇用いたしまして、これを扱っております。なお共益費の使途につきましては、少なくとも年一回は収入支出を明確にしまして、入居者の方にお配りして、その内容をこういうふうに入ってこういうふうに使ったということを見ていただくようにしております。  それから敷金がどれだけあるかという問題が御質問に出ました。そこに一応書いてございますが、三十五年度末で約十五億、それから三十六年度末につきましては、これは一応の予想でごさいますが十八億、運用方法といたしましては、一部は公団の方で事務所等の施設にまあいわば借りるような考え方で回しまして、そして場合によりましては六%相当額を一応公団の方の事務費の方から出す、こういう計算をやっております。それから他の部分は普通の建設の方の費用に一応流用しております。毎年資金計画を立てますときにどれだけの金が要るかということから、公団の方の手持ちといいますか自己調達できる資金が幾らあるかというものを差し引きまして、その残った金について国の出資あるいは低利資金あるいは民間資金を借りるということで、全体の操作をやっているわけでございます。その場合に自己手持ち資金というものが幾らあるか、というその計算の中にこの敷金が一部入るわけであります。利子がどれくらいになるかという問題につきましては、別に他へ貸しているとか何とかいったような意味の運用方法を取っておりませんで、公団内部で適宜運用しているわけでございます。その意味における利子相当額というものがはっきりわかるわけじゃございませんが、一応一年定期のまあ六%の利子というものを頭において計算してみますと、利子相当額がそこに書いてございますように六千九百万円とか八千六百万円とかという計算にはなると、こういう数字でございます。  それから最後にサービス会社を作った場合に、一体どういう仕事をやり、どういう計画になるかという問題でございます。実はこれなかなかむずかしい問題でございまして、法案が通過いたしませんとわれわれの方としても積極的にその仕事に着手するということもできませんし、計画自身も現状において具体化しているというわけのものではございません。といいますと、何かしら一応の頭にちゃんとしたものを描かなければ、大体こういうこと自身ができないんじゃないかというお話もごもっともでございまして、非常にそこの、まあ具体化すればするほど実はいいんですが、といって法案がまだ通過しない間に具体化するわけにもいかぬ、といってある程度の具体性を持たなければ法案を審議できないという矛盾になるわけでございまして、そんなわけできわめてまだ机上で一応考えられたという程度のものしか現在のところ持っておりません。大体考えております、一応まず頭に浮かんでおりますのが託児所、それから倉庫の問題であります。大体建設費がこれくらいかかるだろうと、そのほかに公団の委託業務というものとしまして、先ほどいいました共益費関係の仕事、これは必ずしもサービス会社に独占させるつもりはございませんが、同時に適当の請負業者がない場合、あるいはサービス会社の方に請け負わした方がいい場合ということを予定しまして、一応そこに新しくまたできまして管理に入った、賃貸しに入った場合の団地の五〇%とか、まあそんなのを一応適当な予想だけに過ぎませんが、やってみますと五千八百万円ぐらいの仕事があるのじゃないか。それから水道管理の問題、これは専用水道でございますが、この保守、検針という仕事も適当な民間会社に請け負わしたり、あるいは直営したりしている場合もございますが、サービス会社の方に受け持たしていい分もあるのじゃないか、かように考えております。そのほかに入居者が負担する小さな修理がございます。これも現在公団が中間に入りまして、いろいろ付近の業者の人をあっせんしたりいろいろしていますが、こういったのもやはりサービス会社の仕事にある程度入ってくるわけではないか。それからやはり公団と話し合いで一応その承認を得て模様がえするような仕事も、多少あるのじゃないかというような関係で、まあ事業計画としてこの程度のものが差し当たり考えられるというふうに考えております。それからなおある程度あまり広範囲に、収益事業としていろいろ一手販売とか、いろいろのものを考えているわけではございませんが、まあここに一応掲げておきました換気のファン、これは団地によっては多少換気ファンを家賃に込めるような経費で作っているところもございますが、大部分は換気ファンがありませんが、これはある程度入居者の方で希望があり、相当の金も出していいというならば、このサービス会社の方でその施設を作るといったようなことが考えられていいのじゃないか。あるいは化粧戸棚のようなものも同じことが考えられていいのじゃないかというふうな考え方でございます。そんなようなわけで、きわめてごくラフな事業計画しかできていない、具体化しましてさらにこれが詰まっていくべき問題じゃないかと、かように考えております。  それから資金の調達計画でございますが、これも実は公団の方の出資としては、大体この程度の金ということは一応われわれの方で計算しております。民間資金の一千万円というものにつきまして、一体それじゃどこからそれの出資があるのだとかといったような問題は、まだ全然どちらともお話し合いはしておりません。ただ一応これぐらいは何とかなりはせぬだろうかという程度の考え方でおります。冒頭に申しましたように、法案がまだ御審議の最中にあまり民間の方と話し合いもできませんし、具体的な話し合いもできませんし、まあしかし大体この程度は何とかなりやせぬだろうかと、こういったような考え方でおるわけでございます。従いましてサービス会社の事業、あるいはその経費の内容、見込みというものにつきましては、われわれが出資、あるいは融資の可能になりました機会に、さらに具体的にこれを練り直していくという問題になるのじゃないかと、かように考えております。従いまして現在一応御要求がございましたので、資料として出しましたが、きわめてラフなものである、まあラフであらざるを得なかったということを非常に恐縮に存じますが、事情御了承願いたいと思います。以上であります。

稲浦鹿藏自由民主党

○委員長(稲浦鹿藏君) それではこれから質疑を行ないます。御質疑のある方は御発言を願います。

田上松衞民主社会党

○田上松衞君 出されました資料に関連する問題でございますが、投資対象事業の、まず、サービス会社を作ることがいいかどうかという問題に対する質問は、あと回しにいたしまして、サービス施設のことなんですが、今考えられているこのほかに、私ども必要でないかと考えられる問題、これは授産所が一つ、それからお産をする場所、産院。これらの問題はいずれも入居者の非常な希望であるとわれわれは察知しておるわけなんですが、これについてはお考えにならないかどうかお聞きいたしたいと思います。

渡辺喜久造日本住宅公団副総裁

○参考人(渡辺喜久造君) 授産所とか今の産院といいますか、そういった問題でございますが、結局、団地の大きさとか、そういうものとやはりうらはらになって出てくる問題じゃないか。まあ現在は大体お産などの場合におきましては、近所の病院とかあるいは産婆さんとか、そういう方々にお願いしているようでございますが、これも大きな団地になりまして、そういう必要ができてくる場合には、あまりこの事業計画というものにこだわらないで、入居者の必要性といいますか、希望といいますか、そういうものと結びつけながらやはり考えていくべき問題じゃないか、というふうに考えております。授産所の問題、これは主としては地方公共団体がおやりになる仕事じゃないかと思っておりますが、この辺も現在すぐに少なくとも今のところ、われわれの方でぜひこれをやらなきゃ、というほどまだ出ておりませんが、しかし、将来はそういう問題もあるいは出てくるかもしれない。結局、どの程度の戸数が集団になってくるかという問題とうらはらになりましょうし、さらに地方公共団体としてやっていただければ、これはそれで済むわけでございますが、それができない場合・どうするか、そういった点をにらみ合わせまして、今田上委員のおっしゃったような問題も、われわれとしては検討してみる必要があるんじゃないか。さしあたりまして、現在の団地ですぐそれが必要だというところまでは参りませんが、しかし、将来の問題として、われわれの団地もだんだん大きなものも出て参りますから、そういった点もにらみ合わせながら検討していきたい。そういうものを必要ないといってここへ掲げていないというわけじゃございませんで、現在さしあたりそこまでいっておりませんので、現在頭の中に浮かび上がりているものとしてはまだ入っていない、こういうわけでございます。

田上松衞民主社会党

○田上松衞君 将来考慮してみるということであればあれですが、お言葉の中に、授産所等のごときものは、地方公共団体みずからが行なうべき性質のものだろう、というお考えがあるようですから、その議論には私は納得できないのです。ということは、今やられておるこれらの仕事の大部分が、当然地方公共団体がやらなければならぬ性質のものだと私は考えております。むしろ必要性からいうならば清掃であるとか厨芥処理であるとか、あるいは市役所の出張所、学校等、こういうようなものこそもっと強く地方公共団体にやらすべき性資のものだろうと思うんです。だから、入居者の要望にこたえるために一つサービス施設を親切に考えていくとするならば、むしろその重要性は今申し上げたような授産所及び産院というようなものだろうと思うんです。またついでですから申し上げまするけれども、産院の問題についてはこんな広い団地において一つもないというようなことは、もう私どもいろいろな場所を見せていただいてどこでも聞く話なんです。どうもあの関係が何かしらんその附近に従来あった施設、産婦人科であるとか産婆さんであるとか、こういうようなものの既得権を急に破ることができなくして仕方なく団地内に設けない、というふうになっておるのじゃないかという疑惑を団地の入居者は常に持っておる。これは間違いないのです。この問題については一そう認識を一つ深めていただいて、十分検討願いまして、繰り返して申し上げまするが、サービス施設としてはそれらのものがむしろ優先するべき性質のものだと私はいつも考えておるわけです。

渡辺喜久造日本住宅公団副総裁

○参考人(渡辺喜久造君) 私あるいは認識不足で、入居者の方にはそういう御希望が切実であるのに、われわれがまだそこまで認識がいっていないというようなことであるとすれば、これはわれわれ認識を改めなければならぬわけでして、お話の点につきましてはさらに十分検討しまして、同時に冒頭に申しましたように、われわれの方としては別にこれだけに限るというつもりは毛頭ございませんので、必要性があればこれをさらに広げていくと、こういうことは考えていきたいと思っております。

田上松衞民主社会党

○田上松衞君 この問題は、このようにして公団が入居者の利便のためにいろいろなサービス業をやっていくということは、非常に結構で満腔の敬意をむしろ捧げたい。ただそれが問題になりまする点は、サービス会社を別個につくらせるというこれがどうも納得がいかない。どうして公団みずからがやらぬのか、今までも資料に出されましたようなふうにやっております、この中に特に失態があるわけでもございません。大きな支障があるわけじゃないと、考えられるのですが、なぜこれを別個にサービス会社をつくらねばならぬかということ、この点についてもう少し一つわかりやすくお話し願いたいと思います。

挾間茂日本住宅公団総裁

○参考人(挾間茂君) ただいまの田上委員からの、サービス会社をつくらせるのでなしに公団自体としてやるべきではないかというお考えでございます。この点につきましては、私ども長らく検討をいたしたのでございまして、結論として別個の組織体としてこの業務を経営することが最も適当である、というふうに考えましたその理由を簡単に申し上げたいと思います。  その前に、さきほど副総裁からも申し上げましたが、御説の通り、産院の問題につきましては、私も入居の主婦の方々からの希望また要望書というようなものをいただいておりまして、むろん考慮いたしておるのであります。当初の事業経営といたしましては、先ほどごらんいただきました通り、資金計画として公団が実施し得る額が一千八百万というわけでございますので、民間資金の借り入れもどの程度参りますか、これは具体化いたしませんと検討もつきませんが、差し当たりの問題としては要望の最も強いものを事業計画の中に盛ったわけでございまして、それが今日ごらんいただきました託児所であるとか、あるいは貸倉庫、これは各団地と申しますか、相当数の団地からの熾烈な要望がございまして、管理部の方では連日託児所の設置についての要望を受けているような状況でございますので、まず順序といたしましてかようなものを経営したいというふうに考えております。  産院の問題についても、先ほど申し上げました通り、決してこれをネグレクトするというような考えは持っていないのでありまして、団地に入居しておる人たちは大体年令層から申しますと二十才代、三十才代という世代の人が非常な大きなパーセンテージを占めておりますので、一般の家庭と比較をいたしますと出産率が高いわけでございます。この点はこの会社の将来の問題といたしましては考慮に入れるべきものである。進んでその方面にも手を伸ばして入居者の利便にこたえるべきであると思っておりますが、これは資金とのにらみ合わせでございますので、お話になりました点は十分考慮いたしたいと思います。授産所の問題につきましては、私まだあまりその希望を伺っておりませんので、しかしこれからの問題としてはまた考慮したい。こういうふうに考えております。  公団自体として経営することがいいのではないか、あるいは公共団体にまかせるべきではないかということも、この法案を検討します際にいろいろな方面からのお話もございました。公団としてたとえば託児所を作る、あるいは貸倉庫を作るいうことになりますと、その所要資金は結局われわれの方で建設いたします住宅建設の資金コストの中に入るわけでございます。これは託児所を利用されるのは、たとえば千戸の団地でありましても五十人とか六十人ということになりますので、これを公団自体の経費で経営することになりますと、結局全部の人の負担にかかるわけでありますので、むしろこれは別個の組織体で経営することが適当ではないか、そうあるべきではないか。むろん、公団に非常な資金の余裕がございまして自由に早くできればけっこうでございますが、そうはいかない事情にございます。  また公共団体にこれをおまかせしてお願いするということになりましても、御存じの通り、大都市は別といたしまして、大体大きい団地がございますのは大都市周辺の市、小都市ないしは町村でございますが、特に入居者のための施設としてここに公共団体が設置するということは、実際問題としてやっていただけないのでございます。またこれは無理もないところであると思う。こういうところからいたしましていろいろ考慮した結果、この方式によることが最も実際の利用に即応する行き方である、こういうふうに考えます。幸いある程度の資金の出資もできる状況でございますので、この少額の出資を土台にいたしまして経営をするということに進めていきたい、こういうふうに考えております。

田上松衞民主社会党

○田上松衞君 まだ納得いかないのですが、私の公団みずからが管理経営すればという言葉を、何か誤解しておられるのじゃないかと思うのですけれども、私は、そのことは公団の家賃にまで影響するような行き方をここでお話しているのじゃないのです。それはほかにも現に今までやられている事業、さっき申し上げましたように、何かもろもろずっとやっておられるのですけれども、そのことが支障があったとか不都合があったとかというようなことはない、なかったはずだと私ども信じておりますから、それと同じような形態でやっていけばいいのではないか。たとえばいろいろな施設をしましても、十五年でとか三年でとかこれを譲渡していくというような方法、こういうことが必ずしも会社であれしないで、一つ一つの仕事をやっていきまする者の方へ譲渡したり、委託したりするような方法をやれるはずだと、こう思うから申し上げているわけなんです。問題の重点は、この前から田中委員が言われたような、何かしらんここへうば捨て山を作るのじゃないかというような底意が、これは一般の人々の疑惑を少なくとも招いてしまうというようなこと、これはおもしろくないと思うのです、そういうことは全然別個だと言われても。私はそういう観点に立ちまして、別の事業形態というものを作らなければならぬというところの、そのむだな費用といいますか、それからいろいろな、だれもが手放しで喜び賛同してくれるような、そういう方向に向けていくべきだろう。こういう観点から申し上げているわけなんですよ。繰り返して申し上げますけれども、必ずしも、永久に公団が持っているところの一千八百万円の中であるいは食いこんでまでやれとこういう意味ではないわけなんです。そのことを申し上げたわけなんです。

挾間茂日本住宅公団総裁

○参考人(挾間茂君) ただいま重ねての質問の二点お答えいたします。この会社を作ることは結局目的が他にあって、うば捨て山的なものになるのじゃないかという御疑念でございます。この点につきましては先日、田中委員からの御質疑に対しまして、私はこの経営についてのはっきりとした方針を申し上げましたので御了承を願いたいと思う次第でございます。そういう考は毛頭ないのでありまして、自的は、結局入居者の利便をはかるのにかような施設があるということが、最も適当であるという観点から事業体を作りたい、こういう考えでございます。なお先ほど私が申し上げました通り、この住宅公団の資金計画、事業計画というものは限られておりまして、住宅の建設費あるいは宅地造成費というふうになっておりますが、託児所の建設でありますとかあるいは倉庫、自転車置き場等の建設費というものは、公団の仕事の範囲に入っていないわけでございます。現在託児所の問題につきましては、やむを得ず非常な熾烈な要望がありまして、これは他に理由があったわけでありますが、集会所の一部を使ってわずかながらその希望を満たしておるというような状況でございます。どうしても別個の組織体でこれを作っていかざるを得ない事業の経営内容になっておりますので、御了承願いたいと思います。

田上松衞民主社会党

○田上松衞君 まだ納得いかないのですよ。資金計画が限られておるのだ、制約を受けておるのだということだと思うのですけれども、そういう面こそ一つ新たな法律でもこさえてみたらどうかと思うのです。私は、すでに作られた法律に、だからといってそれでしばられていくような行き方では政治じゃないと思います。法律は、使われるために作ったのじゃなくして、人間が幸福のために使うために作るべきものだと、こう考える場合に、そういう点をどんどん直していってみたらどうだろうと思うのです。もともと日本住宅公団のやる仕事というものは、これこれこれであるぞということを、何かしら憲法か何かできめつけたわけじゃないでしょう。そういう点に一つ考えていただくならば、むしろ国民は、それこそ非常な賛意を表するだろうと、こう思っておるわけなんですが、それについてお考えはどうですか。

渡辺喜久造日本住宅公団副総裁

○参考人(渡辺喜久造君) お話のように、現在の行き方でございますと、施設関係の資金量の一応限定を受けておりますわけで、やはり入居者全体のためになるというような施設がどうしても、優先せざるを得ないわけでありまして、一応の限度がありますために、入居者の非常に熾烈であるが、しかし一部の人の要望であるということにつきましては、やはりどうしてもそこまで手が回らないというのが実情でございます。そこを直したらいいじゃないか、これは一つのお考えだと思います。しかし、サービス会社の方でやろうとしております仕事は、公団プロパーとしましてはやはり家を建て、あるいは施設を作ってこれを賃貸しするという、まず一つの段階がございます。さらにその施設にプラスして、ある程度のサービスをやはりするというようなところが当然考えられてくるわけでございます。そのサービスの面になりますと、どうも公団の方として現在非常にそれでなくても戸数がだんだんふえ、仕事のボリュームがふえておりますので、公団自身としてあまりに手を広げ過ぎるのは、どうも仕事としてそこまで目が行き届き、十分やり切れるだろうかという点につきましては、これはむしろ別個のサービス会社を作って、そこでやったらどうだろうかと、たとえば倉庫の問題にしましても、倉庫を建ててしかも何坪々々といって全部貸し切って、いわば家を貸すと同じような形態なら、これは公団としてできないこともないのですけれども、もう少しその倉庫の番人を置くとか、あるいはそれに伴って相当のサービスが付随すると、こういったような問題になりますと、どうも公団の方の仕事としては必ずしも適当でないのじゃないか。同時に、サービス会社であれば、実情に応じて同じ倉庫を作りましても、そうした意味におきまして、かなり自由な使い方の構想が出てくるのじゃないかと、そういうような考え方がございますので、どうも公団でこういった要望に全部こたえるというのは、かえって公団プロパーの仕事がそのためにちょっと不十分になるようなおそれもありはせぬか、こういう心配もするわけでございますから、この方はこの方で専念してもらう会社を作ったらどうか、こういう考え方に一応現在のところ公団内部ではなったわけでございます。

田上松衞民主社会党

○田上松衞君 渡辺副総裁のお話、前段のところは、どうもサービス会社をもうすでにできるのだ、必ずやるのだという考えの上でお話をされているように聞こえるわけです。まことにその点は遺憾だと思うわけです。私が今申し上げていることは、さっきから言っておりますように、サービス施設をどんどんしていただくということについては、敬意と感謝を捧げるのだというのです。できるだけ多くやってもらいたい。ただし別個のサービス会社を作るということ自体がどうも納得がゆきかねる、この立場に立って申し上げているのでございまして、将来いろいろな施設について、サービス会社が今後あれもこれもと考えるだろうけれども、それは公団としては今ああだ、こうだといったようなことはちょっと先走るというようなふうな考えを内蔵されてお話ししているようなふうに承るのですが、これはまことに遺憾だと思います。どうも少し公団としては言いかえるならばちょっと荷が重過ぎるから、むしろ別にやった方がというようなふうに、こう聞えるわけです。私は、これは別個の会社を作るということよりも、荷が重過ぎるのなら、もっと公団の機構を拡大してすることの方がよほどいいと思うのです。こういう何かさっきいろいろ示されたものがありますが、このほかにこういうサービス事業に対するところの一つの部局を設けられたっていいじゃないか。そんなことのために、あるいはこれは言い過ぎる言葉になるかもしれませんけれども、それこそ理事の一人、二人ぐらいはふやすようなことまで、それに付随する部課をふやしたって、別個の会社を作ってやるよりいいじゃないか、こう考えるわけです。どうもその点が私の聞きようが悪かったのかもしらぬけれども、何かしら、やりたいことであるけれども、少し荷が重過ぎてどうもわずらわしくてというような考えがひそんでいるようですけれども、私の聞き方が間違ったのでしょうか、どうでしょうか。

渡辺喜久造日本住宅公団副総裁

○参考人(渡辺喜久造君) 別に私どもの方としては、サービス会社の問題、事業内容とかいろいろな問題は、冒頭に申しましたように、できることを予想しなければ事業内容がきまりません。といって、法案がまだ現在の段階において、こういう審議の最中に、そういうものをできるものとしてものを考えていくということもできない。こういうことは冒頭に申し上げた通りでありまして、別にできることを前提としていろいろ申し上げているわけではございませんが、やはり現在の実情ではいろいろ施設の方につきましても、予算の制約とかそういうふうなものを相当受けておりますし、同時に出資にしましても、国、地方団体、民間の金は全然入ってない、入る場合は借入金で入る、しかし財政投融資で一応ワクがきめられる、こういったような制約がございますものですから、おのずから施設についても資金のワクがある。しかしそれをふやしてもらえばいいじゃないかという御意見のようですが、なかなかいろいろな制約がございますし、同時にやはりどうしても入居者全体というものの利便のための金で大体一ぱいになってきている、というところに不十分な点があるように思います。それから荷が重くなっているというようなふうにお聞きになりますと、多少私のつもりと違いますが、ただ見てみますとどうも入居者の方では、先ほどもお話がございましたように、だんだん一つのコミュニティとしての発展が高まれば高まるほど、あれもほしい、これもほしいという御希望も出てくるように思います。そうしました場合、公団プロパーの仕事でありますと、どうしても一つの制約がございますので、結局それがだんだんかなえられるとしましても、時間的にはかなりそこにおくれが出てくるような感じがあるように思います。  従いましてサービス会社になりますれば、公団も一部出資しますが、しかし民間の方からの出資ももらう、同時にサービス会社としての借入金もできる、資金的にも相当自由がききますし、同時にこれに専念いたしますから、入居者の希望というものに、かなり急速にこたえていくことができるじゃないか、公団自身としての機構で、それにこたえるというよりも、こうした機構の方が、もう少し自由な動きができますだけに、迅速な対応ができるのではないか、まあこんな意味からいたしまして、サービス会社の方でやっていただいた方がいいんじゃなかろうか、こういう考え方になっていると思います。

田上松衞民主社会党

○田上松衞君 私は、この内容についてもっと聞きたい点がたくさんあるわけですけれども、今何か私の党の方で、緊急国対委を開くようで、残念ですが時間がございませんから、質疑を留保しておきたいと思います。

小平芳平無所属クラブ

○小平芳平君 サービス会社の点ですが、託児所三カ所、それから倉庫施設三百坪というのは、これはどこへ予定されるのでしょう。

渡辺喜久造日本住宅公団副総裁

○参考人(渡辺喜久造君) 先ほど来、るる申したように、具体性は実はまだ、もう少し、たとえばできるということがはっきりきまってから具体化したいと思いますけれども、一応、もし法案が通過した場合に、これが可能になった場合、どうなるだろうか、あるいは別の面からいいますと、現在託児所をぜひ作ってくれといって非常に強い要望があるのはどこか、こういう意味で申し上げますと、団地の名前としましては多摩平、これは日野の、豊田のそばの団地でございます。宅地造成をやったところでございます。現在世帯が二千七百九十二戸入っております。それから桜堤、これは小金井のそばでございます。これは千八百二十九戸現在あります。それからひばりケ丘——田無にあります。世帯戸数が二千七百十四戸入っております。それからこれは埼玉県でございますが、霞ケ丘とわれわれ呼んでいる団地がございます。志木の先の方でございます。これが千七百九十三戸世帯が入っております。まあこういうようなところが一番託児所を作ってほしいという要望が強く、同時に世帯数からいいましても、相当考慮していいんじゃないだろうか。希望からいえば、ほかの団地もずいぶん希望は多いのですが、世帯数とか、そんなものをにらみ合わせまして託児所を作って、同時にその経営という面から見まして、こういうようなところは何とか経営が可能じゃないか、考え方としましては、大体千五百戸以上の戸数の入っている団地、それで相当、これは入居者も強く要望をしており、同時にやるとすれば、大体まあできた順序というのも、一つの安易な道ですが、古い団地から順々にやっていったらどうか、こんなような構想を持っております。

小平芳平無所属クラブ

○小平芳平君 倉庫の方はどうですか。それからついでに、倉庫の方はどういうような利用価値があるか、御説明願いたいと思います。

渡辺喜久造日本住宅公団副総裁

○参考人(渡辺喜久造君) 倉庫の問題でございますが、特に初期に作りました住宅の場合におきましては、住宅の一戸当たりの面積が比較的少ないというのが一つでございます。それから住みつかれてから何年かたっておりますために、やはり世帯人員が、ある程度ふえているようなこともございますので、従って何か貸倉庫というものを別個作りませんと非常に住みにくくなってくるんじゃないかと、こういうような観点で考えておりますが、同時にやはり一つは、その団地の敷地の中に倉庫を建てる余裕があるかないかという問題も、具体的な問題としては考えてみなければならない。そういったような点、同時にまた、ある程度五百戸以上くらいは、まとまった団地でないと工合が悪かろうといったような点を、彼此勘案いたしまして、現在もしやるとした場合といった前提で、頭の中に浮かんでおりますのは青戸の団地、それから久米川の団地、これは西武の沿線ですね。それから日吉の団地、これは東横の沿線です。それから東鳩が谷、これは埼玉県です。こんなところが、一応今言いましたような条件からみまして、何か貸倉庫を建てていく必要があるんではないだろうか、こういうふうに考えております。

小平芳平無所属クラブ

○小平芳平君 この託児所の方は意味がわかるような気がするのですけれでも、倉庫の場合は、一戸当たりの面積が小さいとか、あるいは最初入ったときよりも、世帯人員がふえてきたとか、要するにその住居そのものが狭いから。こういうことであって、それはむしろ公団がサービスで建ててやるべきじゃないですか。託児所とは少し性格が違う。託児所と倉庫施設と並べて出すのは、性格が違うのではないかと思えるのですが、いかがでしょうか。

渡辺喜久造日本住宅公団副総裁

○参考人(渡辺喜久造君) お話のように考え方によっては、坪数が狭過ぎるではないかというふうな場面もございますが、結局狭い坪数で、ある程度の人数を収容できるようにというと、おのずから物置、戸だなというものが必要最小限度になっておる。それで現在の家賃も計算されておるわけなんであります。といって全部の人が全部それを広げてほしいと言っておるわけでもございませんで、従いまして、今言いましたような団地におきまして、やはり団地の入居者の声としまして、物置にかわる倉庫というものをほしいという方が相当数、何人かある。で、団地全部の入居者にあるわけではございません。  従いまして、まあ今言ったような団地に、たとえば青戸でいいますと、現在千五十六戸の入居者がありますが、まあここに百戸分程度の倉庫を建てるということを考えたらどうだろうか。まあ大体一割程度の方が、これを希望されておる。それでその希望にこたえるということを考えたらどうだろうか、全部の方が御希望になっておるとも言い切れない、その中の一部の方は、しかし相当熾烈なる希望を持っておる。こういったような問題を、こういう形で解決したらどうか、こういう考え方であります。

小平芳平無所属クラブ

○小平芳平君 町の倉庫業者は、商売人の商品を預かってそれで商売が成り立っているのではないかと思いますが、しろうとですから、よく存じませんけれども、こういう今お話のような戸だなとか、そういう家庭用品を倉庫へ預けておくということは、団地に住む人たちの家計費を、不当に圧迫するような結果になるのじゃないかというふうに考えるのですが、普通の町の方が、倉庫へ預けた品物によって収益を上げるのでしたら、それは今売るよりも半年後に売る、その方が収益が上がるというのだったら、倉庫へ預ける意味があると思うのですが、普通の一般日用品を倉庫に預けたのでは、みすみすそれだけ生活程度を切り下げなければならぬというような結果になるのじゃないでしょうか。

渡辺喜久造日本住宅公団副総裁

○参考人(渡辺喜久造君) 現在施設してあります戸だなとか物置にしましても、直接その日その日の生活に必要な物程度は、これは収容できると思います。ただ、まあアパート生活というのは、従来のアパート以外の普通の住宅に住んでいた場合でございますと、やはりとかく従来の日本家屋の場合におきましては割合にいろんな品物が多く持てるような姿になっております。結局、アパートへ入る機会に適当に処分なさるというのも一つの手ですが、なかなか処分するだけの気持にもなれないといったようなのが実情のようでございまして、そして他へ現在でも預けておくとか、こういったような姿になっている。それはもう少し手近な所に預けておいた方が、まさかのときにはまた非常に都合がいい、こういったような関係のものが、おそらくこの倉庫の希望という問題と結びついてくるのではないかと思います。現在もう入っているのに預けようとしているその方は、ある程度もう少しゆとりを持ちたいという方であろうし、それから他に預けているものを、こちらへ預けたいという方は、現在でも、それなりのことをなすっていらっしゃるのでしょうから、別に倉庫を作りましても、まあ入居者の方に利便を提供することにはなれ、特にそこにプラス・アルファの負担をおかけする問題ともわれわれは理解しておりませんです。

小平芳平無所属クラブ

○小平芳平君 どうもこれは、ただやるべきように思いますけれども、それは実態調査をもう少ししなければ、実際に当たらなければ、何とも言えないと思いますが、あと言い合いしても同じことになるからいたしませんが、こういう託児所、それから倉庫施設、特にこの倉庫施設などよりも、これはむしろ公団よりも、建設省が悪いのかもしれませんが、道が非常に悪いと思うのです。これは別の問題ですけれども、もっと庭とか道路の方を積極的に整備してやらなければならないのじゃないでしょうか。

渡辺喜久造日本住宅公団副総裁

○参考人(渡辺喜久造君) 団地の通路につきましては、確かに特に初期に建った団地につきまして、必ずしも十分でないという点はあるように思います。そして、われわれの方としましては、これはまず一番優先的にやりたい。それで、これはもう、先ほどもいろいろ御議論もありましたが、私の方ではサービス会社の仕事とか何とかいうことを考えませんで、公団プロパーの仕事としてこれは考えていきたい。現在さしあたっての財源といたしましては、先ほどもごらん願いましたように、敷金というものをお預かりしておりますから、これがいろんな格好で、外部へじゃありませんが、公団内部として、いろんな運用もしているわけです。従って、この敷金の六%相当額ぐらいを、いつも頭に置きまして、環境整備費という金を毎年実は出しておるのです。それで、その方で公団の内部の団地内の道路についての鋪装その他につきましては、やっておりまして、まあ過去においても、全部やりきったとは申しませんが年次計画を立てまして、かなり従来、当初十分でなかったところの鋪装等は、簡易鋪装等をかなり実行しているように思います。  それから、最近建ちます分につきましては、一応建設の当初からできるだけ簡易鋪装をするようにという方向に全体を進めております。それから、公団とたとえば駅とか、そういう間の道路の問題、これが実はわれわれの方の悩みの種なんですが、これは市町村にお願いする問題なんですが、これも関係の市町村にいろいろお話をしまして、そうしてできるだけ整備をしてもらうようにという努力は片方でしております。内部の問題は、これはむしろ公団プロパーの仕事であるというふうに考えまして、必ずしもごらん願うと、十分とは言いきれないかもしれませんがわれわれなりの精一ぱいのことはやっているつもりであります。

小平芳平無所属クラブ

○小平芳平君 もちろん中の道路は公団で整備するというわけですが、駅へ通ずる道路あるいは都心へ通ずる道路は、ほとんどまだ未整備のところが多いというわけですね。  それで、第一土地を入手するのに公団は公団で、それから公営住宅は公営住宅で公社は公社でというふうに、もう早い者勝ちで土地をとにかく手に入れる。土地が手に入ったら、もう建てる方が忙しくてというふうに非常に道路の整備が全体としておくれていくのじゃないかと思うのですが、もっと、同じ建設省の中でおやりになる仕事ですから、計画的に、最初もうここへ団地ができるということになったら、まっ先に上下水道、それから電気ガス等と同様に、道路をまず作るというふうにできないものですか。

渡辺喜久造日本住宅公団副総裁

○参考人(渡辺喜久造君) われわれの方といたしましても、お話のような点は考えまして、場合によりますと、公団の方でもって、ある程度の負担金も出しまして、そうして、道路を整備してもらうという努力はしております。  ただ、何分団地の外の道路になりますと、いろいろまあ建設省あるいは地方団体の負担にかかるのですから、いろいろ団地を作りますときには、一応話し合いはついておりましても、やはりそれが完成するまでには、その方の日時を要する。こういうのが、ままあるように見受けられます。それから、宅地造成をやっておりますところにおきましては、これもその宅地造成の区域内の道路、これはもちろんですが、やはりそれと駅あるいはその他のところとの取付け道、これも地方団体にお願いし、あるいは特に建設省にお願いしまして補助のついた道路を何本か入れていただくと、こういったようなことでやっておりますが、必ずしもまだ十分と言えない点もございますので、この点につきましては、今後さらに努力をして参りたいと、かように考えております。

小平芳平無所属クラブ

○小平芳平君 最後に、建設大臣に一つお伺いしたいのです。  これは前回に御質問しなければならなかった点かと思いますが、ちょっとおくれて恐縮なんですが、住宅建設戸数が本年度二十四万六千というふうに出ているわけですが、民間を入れて六十六万という御説明があったわけです。それで、それは政府の所得倍増計画の上から検討していくと、少し少なくないかという感じがするのですが、特に今問題になっている公団住宅にしましても、公営住宅にしましても、少ないのじゃないかというような感じがするのですが、大体この十年間で、どのくらいの住宅建設を見込んで、現在の不足をどのくらいに見込んでいらっしゃるか。

中村梅吉自由民主党建設大臣・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(中村梅吉君) 御指摘の通り、五カ年間の計画で申しますというと、大体政府施策住宅の予定量を五カ年で割りますと、平均三十二万戸ということになると思うのです。三十六年度の予算は、還元住宅等を合わせまして約二十五万でございますから、この平均数には達していないのでありますが、従来から、三十六年度予算編成にあたりまして、われわれといたしましては、まだまだ住宅の事情、ことに低所得階級の住宅充足というようなことの必要性を考えまして、非常に努力はいたしたのでございますが、ごらんのような結論で三十六年度予算編成は終わったわけでございます。  さような次第でございますので、今後一そう伸び率をふやしまして、予定の五カ年計画の目標を達成いたしたい、これに向かって、今後努力をして参りたい、かように考えます。

小平芳平無所属クラブ

○小平芳平君 去年の夏ごろからでしたか、住宅一千万戸建設というふうなことを新聞で拝見していたのですが、また去年の秋ごろの建設委員会で、住宅局長から、公営住宅はすべて不燃堅牢の構造のものを建設することを目標としている。そうしてこれこれしかじかの建設をすると見込んでいくということで、その計画でしたら、大へん所得倍増計画にぴったりするように思ったのですけれども、今回の公営住宅でも、すべて不燃堅牢とはなっておりませんし、それからまた、戸数からいっても、だいぶ減らされているし、これを今度は、将来所得倍増計画では、大体住宅では五百万ないし六百万戸ふえる。それから現在の最低基準から見た約二百万戸の住宅不足を解消するというふうにうたっているのですが、そういうふうにして戸数を合わせようとすると、勢い木造の簡単な金のかからないもので戸数だけ合わしてしまうというような結果になりはしないかということをおそれるのですが、そういう点、いかがですか。

稗田治建設省住宅局長

○政府委員(稗田治君) 十ヵ年間の大体の住宅需要というものは、一千万戸というので、その前期五カ年間で四百万、その中で政府施策のものを百六十万というふうに、われわれは計画を立てたわけでございますが、それで前期五カ年の第一年度の三十六年度の戸数でございますが、当初われわれが計画したよりも若干下回っておりますけれども、大体の伸び率等を考えれば、これでほぼ当初計画した一千万戸近い建設は達成できるものと確信しておるわけでございます。なお建物の質、規模と不燃構造化等がございますが、公営住宅等につきまして、原則として今後は、不燃構造で耐久性のある防災性をかねた建物にしていきたいというふうに考えておったわけでございます。御指摘のように、三十六年度におきまして公営住宅の中に約二万三千戸程度まだ木造が入っておるわけでございます。しかし三十五年度と対比いたしまして、公営住宅は三千戸伸びたわけでございますが、伸ばしたものは全部不燃構造で、しかも高さも高いものでふやしておるわけでございます。理想といたしましては、全部不燃ということでいきたかったわけでございますけれども、一挙にそこまで引き上げが——できなかったという実情でございます。今後十分、この政府施策住宅の不燃化ということにつきましては、一そうの努力をして参りたいと思っております。なお、公営住宅のほかに改良住宅が二千戸ふえておりますが、これは全部鉄筋コンクリートのものになったわけでございます。昨年は二千戸でございましたけれども、そのうち一千戸が鉄筋コンクリートのもので、一千戸は簡易耐火構造のものでございましたが、三十六年度の予算におきましては、四千戸が全部鉄筋コンクリートの三階建以上のものというように質の向上がはかられたわけでございます。  それで、補助金で建設しております政府施策住宅は五万六千になるわけでございますが、その補助事業の住宅の中の不燃率と申しますと、五八%ということに引き上げができたわけでございます。なお今後一そう努力を続けて参りたいと思っております。

小平芳平無所属クラブ

○小平芳平君 今の、一千万戸と言われますけれども、それは、どこから出てきた数字ですか。それだけお聞きしておきたい。

稗田治建設省住宅局長

○政府委員(稗田治君) 一千万戸の住宅の需要でございますが、これはまず、この十年間の世帯の増加、これが非常に最近世帯分離の傾向が激しくなって参りまして、今後、ことに所得倍増計画等に伴いまして、地方に工業が分散されて、新しい工業地帯がどんどんできるかと思うのでございますが、そういう場合に当然農村人口が、そういう新しい工業地帯に入っていくということが、世帯分離の形で、一そう激しくなってくるだろう、そういう増加する世帯の数、それに最近、民間で非常に建てかえの需要が活発になってきておるわけでございます。そういう、災害による滅失、また建てかえというようなもの、そういう戸数を、十年間について推計いたしたわけでございます。  なお、御承知のように現在まで使っておりました住宅難世帯という線の引き方でございますが、たとえば狭小過密住宅というのは、九畳未満であって、かつ一人当たり二・五畳未満という住まい方が過密居住であって、それ以上になれば、過密居住とはいえないということで、住宅難世帯を客観的にとらえておったわけでございますが、十年後の所得倍増計画の達成された暁を考えてみますると、それではあまりに低い住水準ではないかというので、その住まいの規模を従来よりも若干引き上げて考えたわけでございます。そうすると低い住水準に住んでおる方々を適正な規模の住宅に住まわせるということで、非常にまた住宅需要が出て参るわけでございます。それと従来から考えられておりました不足戸数といったようなもの、そういうものは、全部推定をいたしまして考えますると、約一千万になるわけでございます。

田中一日本社会党

○田中一君 これは住宅公団の方に、ちょっと聞いておきますが、この法案の第一項の既成市街地における住宅建設が、これが明文化されると——これは明文化です、明文化されると、住宅公団法施行規則の第二章第三条というものは、これは原則論であるけれども、これは、どういう工合に変えようという考え方を持っておられますか。公団として希望するものだと思うのですが、これはそのままでいいという考えであるのか、これも明文化するということになるのかですね。  というのは、第三条では「住宅は、一団の土地に集団的に建設することを原則としなければならない。」、こうなっておるわけです。むろん原則論ですから、これはもう従来通り、従来もやっておるのだからいいのだということだけじゃこれは済まない。少なくともそれを明文化しようとするならば、施行規則の面においても、明文化されるものと考えておるのだが、どう考えられるのですか。

渡辺喜久造日本住宅公団副総裁

○参考人(渡辺喜久造君) 住宅公団といたしましては、結局「集団的に」というものを、どう解釈するかという問題と結びつくと思います。現在の市街地というものにも二十戸、三十戸、一つの集団的かといえば、集団的なものがありますですね。あれを集団的と考えるのは適当でないという解釈になれば、この法第三十一条三号の場合は別としてといったようなことに、さらに直していただく必要があるかと思いますが、この点についてはまだ私の方、建設省の方とよく打ち合わせをしておりません、正直に言いまして。  従いましてこの「集団的に」というものの解釈を、どういうふうに解釈したらいいかといったような問題をさらにお打ち合わせした上で、要すればこの法を改正するということになるのじゃないかと思います。

田中一日本社会党

○田中一君 政府の見解は。

稗田治建設省住宅局長

○政府委員(稗田治君) 「集団的に」という解釈の中に、市街地の施設付住宅が、集団的であるかないかという解釈上の問題もあるかと思いますけれども、いずれにいたしましても、十分検討いたしたいと思います。

田中一日本社会党

○田中一君 私がこういう質問をするのは、どこまでも原則的に、「集団的に」という言葉の事業が、公団の主事業であるならば、「集団的に」に押し込みなさいと言うのです。あえて変えろというのじゃない。  しかしあなた方自身が、今度の明文化々々々というもので、今度の第一項に記載されているところの住宅を始めようとする場合には、それらの含みを十分持たなければいかぬというのです。私はこの原則というものは原則として、このまま尊重してもいいと思うのです。しかし解釈によって云々などという言葉はあっちゃならないのです。それならば、この改正の第一点の問題ですね、このままで、明文化する必要がございません。現在でもやっておるから明文化する必要がない。少なくとも法律の上で明文化しようとするならば、施行規則その他のやつも明文化されなければならぬと思うのですよ。  それがことに、既成市街地におけるところの空間といいますか、空間用地といいますか、これらのものの取得というものは、容易ならないものがあるということを、これはもう住宅公団も政府もよく知っているはずです。従って、その考え方というものは、きまっていなければならぬと思うのですよ。これから検討するのじゃないのです。このままでもいいのですよ。このままでも、検討するなんということではなくて、解釈云々ということではなくて、このままでけっこうです。この方針で進みたいと思いますという答弁をされてもいいのです。少なくとも法律を明文化しようとするならば、それは十分検討されて、それで明文化の方向を示されていると思うのですがね。  だから今まで住宅局長の答弁は、どうもそこまで、その施行細則まで、まだ、法律が変わったら、これを何か検討しますけれども、今のところまだ考えておらなかったということにしか受け取れないと思うけれども、どうですか。原則なら原則でいいのですよ。法の解釈なんというものは、多種多様にないことの方が望ましいのです。

稗田治建設省住宅局長

○政府委員(稗田治君) 市街地の宅地を、高度利用しなくちゃならぬ、再開発をしなければならないという要請は、非常に熾烈になって参っておるわけでございます。  従いまして、理想といたしましては、市街地施設住宅の場合にも、できるだけ広範囲にまとまってできるのが望ましいと思っておるわけでございます。ただ現段階におきまして、この間も申し上げましたように、地主、あるいは地上権者の協力を得て話し合いで建設しておるという状況でございますので、必ずしも一理想的な集団的な建設ができない場合もあるかと思うのでございます。  しかしその場合に、それではそれをやめるかというよりは、やはり部分的であっても建設をいたした方がよろしいというふうに考えておるわけでございます。それがその場合に、この集団的に建設をすることを原則とするというのに抵触するかどうかというような点につきまして、十分検討いたしまして、あるいはこの第三条のほかに、市街地施設住宅の建設の原則というようなものを明定した方が、場合によればいいのじゃないかと私は思っております。

田中一日本社会党

○田中一君 そこで建設大臣に伺いますがね、この公団法の改正によって政府が意図するものは、明らかになっているわけなんです。ことに、これはこの冬になってから、一月になってから、もう顕著にその例が現われたように、多摩平団地とか中央線にたくさんの公団住宅ができたために、寒くなったから外套着たというばかりではないのですよ。あそこに新しい定着者があるということで、ああした交通難の問題も起こってくるわけなんですよ。で、私などは、もう前々から何年も前から、困難だからと言って既成市街地における住宅というものを放棄してはならないと思うということを、これは主張してきたわけです。とにかくそれらの問題が、この法律改正によって大きく国民の中に前進してくるということが望ましいことなんです。  そこで、そういう考え方が公団にあり、かつまた住宅局長もそれを思い、政府としても考えておるならば、促進する方途を持たなければならないのです。建設大臣は、今住宅局長が言っているように、地主の問題、借地権の問題、営業権の問題、いろいろ問題があるから、なかなかそれはできないのでございますということは実体論なんですよ。しかしそれを解決しようという意図ですね、それを解消しよう、前進させようという意思が、今度政府身自になくちゃならぬのですよ。それには御承知のように、建築基準法の五十九条には、高度地区というものを一応きめてある。これは建築そのものです。これには五十九条には「建設大臣は、都市計画上又は土地利用上必要があると認める場合においては、都市計画法の定める手続によって、都市計画の施設として高度地区を指定し、その地区内における建築物の高さの最高限度又は最低限度を定めることができる。」こうなっておるわけですが、これは建築のためにということになっておりますが、そればかりでなく、土地利用上の必要ということが、非常なウエートになっているわけです。これを事務的に進めるには、どうするかと申しますと、土地区画整理法の、地方なら地方の都市計画によって、これがきめられなければならぬ。都市計画は、これは建設大臣の許可事業だったかね。

関森吉雄建設省計画局長

○政府委員(関森吉雄君) みずからきめるんです。許可じゃなくて、自分できめる。

田中一日本社会党

○田中一君 そう、それを建設大臣がきめることになる。これに発動するのは、建設大臣が命令するのじゃなく、地方の都市計画審議会なら審議会から、それが出なければならぬということになっているわけなんですよ。そうすると、いまだに、建築基準法ができ上がって以来、これらをしたことは大阪市の駅前だけが一件あったそうです。これも相当強い地元の要求、地元の要求というよりも、これはまあ第一生命相互とかいう、大きな資本力によって、自分のところを利益——利益というか、余分な、何というか広告的な意味もあろうし、また採算上の面もあろうと思うのです。ほかにないわけなんです、今……。これはやはり、歴代建設大臣の怠慢です。今度はっきりとこうした既成市街地においてやろうという意図があるならば、これを今住宅局長が言っているように、なかなか困難だという、その事業の遂行には困難だというが、困難でない方法をとるのが、当然これは政治的に建設大臣の責任です。なし得るというような条文がありながら、この法律を生かさないというところに、今までの政治の貧困があるわけなんです。  建設大臣はどうお考えなんですか。住宅局長が言っている、なかなか困難でございますというのを解消するには、建設大臣の意思の一つで一応前進する姿になるわけなんです。

中村梅吉自由民主党建設大臣・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(中村梅吉君) 御指摘の点は、今国会において御審議を願います公共施設の整備に関連する市街地改造の法律にも、大きな関連があるかと思います。  従いまして、高度地区の指定等につきましては、実は従来から研究をされてきておると思いますが、まだ十分でないように思います。指定された区域も、数が少ないように承知いたしておりますので、私といたしましては、今回の住宅公団法の改正及び市街地改造法の施行に関連をいたしまして、大いにこの点を、関係部局に一つ検討さして、できるだけすみやかに高度利用の方法が進行できるように処置していきたい、こう思っております。

田中一日本社会党

○田中一君 計画局長、なぜ今まで、こういう、少なくとも土地利用をしなかったという——空間が残っているにもかかわらず、それに努力しなかったか。これは現大臣に質問するよりも、計画局長が、どういう経緯で今までこういう問題——私はこれは昭和二十七年、六年か七年だと思います。これをいかにやれということを質問している。もう八年になっている。今度公団が、こういうものを明文化して、三千六百戸でしたか——をやろうというならば、これに対する、今まで、なぜできなかったかということですよ。  それから、地方に対して、勧奨と申しますか、まあ今度の既成市街地における都市改造の問題とか、あるいは耐火建築促進法というものを変えて、目的を多少変えて、もっとよいものにするとかいうような、付帯するいろいろな問題が出ます。付帯するというか、関連する法律もありますけれども、今までの経緯と、なぜできなかったかという経緯と、それから、今後どうしようかということですね。それで、地方に対して、どういう——勧奨という形でいくか、あるいは一応建設大臣が、地元の総意も認識しながら、この事業を公団がなし遂げたいというこの熱意を買って、前進さす方針を、どうするかというところを一つ説明して下さい。

関森吉雄建設省計画局長

○政府委員(関森吉雄君) ただいまお尋ねのありました点につきまして、お答え申し上げます。  確かに都市におきまする宅地の利用という点から見て参りますと、都市の施設の充実しておりますところに、宅地の高度利用をはかりまして、そして、この都市生活の機能を十分に発揮するということが、近代都市のもっとも根幹となる都市構築の基本でなければならないと思います。  従いまして、現在の都市の膨脹の形態は、それには必ずしも適当ではない。全く無秩序な横ばい状態の都市構築であることは、結果としてそうなっておるわけでございます。都市計画法によりまして、地区、地域の指定というものがあるわけでございますが、この高度地区の指定は、ただいまお話もございましたように、関係の地元住民の利害にも関係いたしますし、当該地方公共団体の利害にも重大な関係がありますので、都市計画の施設として建設大臣が定めます場合におきましては、当該地方公共団体の申し出に基づきまして、都市計画決定をいたす、まあこういうことになっておるのでございます。この高度地区制が制定されましてから——建築基準法の関係の都市計画の施設の中に定められましてから、建設省といたしましては、ただいまお話のような趣旨にもかんがえまして、全国に通牒を出しまして、この設置の慫慂に努めて参ったのでございます。  さらに、この実現をはかる方途といたしましては、さきに住宅金融公庫法の一部改正によりまして、中高層耐火建築物等に対する融資の道が開かれたことも、一つの拍車になったのでございます。で、現在までのところ、その指定を行なわれております市町村の数は、小樽市を初めといたしまして、七都市につきまして、一部の地区が、この高度地区の指定を行なっておるのでございます。  で、高度地区の指定の困難性ということは、これはやはり、この高度地区を定める地域につきましては、市街地の中央部、あるいはそれらの商業業務、あるいは駅前周辺、あるいはまたこの当該地区の経済力、あるいは公共施設というものが整備されておるという状況を見まして、この指定をするということが、非常にこれは必要だろうと思います。  ということは、先ほどお話のありましたように、その当該地域の指定がありますと、建築基準法だけでは、指定後において、その地区内に存する建物が改築されるという場合に、高度地区の制限を受けると、こういうことになるものですから、従って、これをさらに一歩前進して、ただいまお話の室間の利用、従来の権利者が持っておる土地の権利というものが、土地の上下に及ぶということを、他の公益によってこれを制限し、かつ公益目的のためにそれを高度の、新たに付加された権利者がそこに入れるような、利用関係の基礎法規をも、さらに準備しなければならぬ、こういう法律上の体系もございますので、現在のところは、話し合いの段階で進んでおるというのが実情でございます。  今回のお話のように、高度地区または防火地区等の地域性につきましての区域における公共施設の整備と関連する場合におきましては、先ほど提案されました市街地改造法におきまして、用地の買収、建物の取得、その他の権利の取得をいたしまして、施工者が、従前の権利者の部分の建築部分も建設いたしますと同時に、新たな高度地区にふさわしい別途の施設も、そこに建設いたしまして、都市構築のただいまお話のような実現をはかりたい、こういう考え方で法律を制定、成案を得ましたので、今度はこの制度と、さらに住宅公団等の今後の資金の裏打ち等もお願いをいたしまして、積極的に大臣のお話のように慫慂もし、また制度化もいたしていきたい、こういうふうに考えておる次第でございます。

田中一日本社会党

○田中一君 利用する意欲があっても、資金難で今まで建たないのです。資金さえあれば、自分は自分の今まで使用しておったもの以外、多少の伸びを持ちながら、公共のためにも提供してよろしいというようなことも考えておるのだけれども、何といっても、その力を持たないと、多くは一番経済的に効率の高い地点、土地というものは、大資本にこれが併呑されていくという傾向があるわけです。これはこの住宅公団法の改正によってばかりでなくて、住宅金融公庫法の改正も、今衆議院の方で提案されておりますけれども、同じような関連を持つのです。そして公団なりあるいは住宅金融公庫なりの事務的な判断、事務的というか、その理事者の判断によって、それが左右されないように、私ははっきりと、これも明文化する必要があるのではないかと思う。むろんこれにはさっき計画局長言っているように、その地点が経済効果を上げ得る、建設費を負担し得る効率がなくちゃならぬことは、もう前提として考えなければならぬのです。  従って、単なる今度の改正が、はっきりとしたということばかりでなくて、それらの付帯する、関連するところの促進方策というものが持たれなければ、相変わらず話し合いとか、あるいはその単なる折衝とかでいけば、ある場合によれば、渡辺さんならいいけれども関盛さんじゃいやだというような、こんな感情論でもって、それができない場合もあるのです。当然これは融資するのだと、そしてそれには中高層でやっておるように、半分なら半分、五割なら五割というものを公共のために提供してくれるならば必ず融資いたしますと、そしてむろんこれにはしょせん金を返してもらわなければならぬから、金を返してもらう方途をも考えてやるべきだと思うのです。  そういう点をはっきりすれば、国民が安心して相談に乗れるけれども、そうでない場合には、乗ってこないのが当りまえなんですよ。相当進んできた、そうすると、だめだといわれたら、おしまいになるということじゃこない。で、やはり効率ある土地、経済効果の高い土地を持っている人たちには、それに向くだけの、これもはっきりした融資をするのだという態度を、どこかで出してほしいと思うのですよ、行政指導だけじゃなくて、そうしてほしいと思うのですよ。−で、住宅局長としても建築基準法にある五十九条の規定というものが、自分の方で勝手にきめようたって、きめられないものであるということは御承知の通り、今の計画局長の言った通りでしょう。  そうすると、これは建築基準法そのものに置くのが間違いであって、それこそ計画局の方の都市計画法の中にでも置いた方がいいのじゃないかとも考えられるのですが、大体両局とも、一人の建設大臣が掌握する行政部面ですからね、まあまあうまくいくということはいくでしょうけれども、何とかはっきりしたものにした方がいいというような考え方はありませんか、住宅局長は。

稗田治建設省住宅局長

○政府委員(稗田治君) 基準法にございます高度地区につきましては、先ほど来答えの中にもございましたように、都市計画の施設ということで決定されるのでございまして、都市計画の一連の中に入っておるわけでございます。基準法の方は、これも取り締まりをしていくという形で、こちらの条文に入っておるわけでございます。

田中一日本社会党

○田中一君 そうすると、この五十九条は、そういう今住宅局長のいっているような読み方ができるのですか、説明してほしいのだが……。

稗田治建設省住宅局長

○政府委員(稗田治君) 御承知のように、建築基準法は、この法が制定されましてからの建築行為に対しまして、この法律に基づきましたところの制限に合った建物を建たしていくという一つの基準行政でございますので、内容自体は、取り締まり行政になっておるわけでございます。

田中一日本社会党

○田中一君 そうすると、都市計画土の計画を、これでやっていくということなんですか。

稗田治建設省住宅局長

○政府委員(稗田治君) そうでございます。

田中一日本社会党

○田中一君 これは建築基準法のむろん都市計画との関連が非常に重大なわけなんです。しかしながらこれは遊離されているのが現状なんです。  立法の形式からいえば、私は建築基準法が、かつてあった市街地建築物法の方は、これはもう都市計画と建築物というのは、もう一体のものをなしておる、こういう考え方の方が日本の現状、ことに既成都市というものが、大体において現実にあるという前提からいう場合には、その方が行政上あるいは国民の立場からいっても便利だと思っているのです。  その点は住宅局長は、どうお考えになっていますか。

稗田治建設省住宅局長

○政府委員(稗田治君) ただいま御意見の中にございましたように、この基準法の前身である市街地建築物法におきましては、市街地という制約がございましたので、非常に都市計画と車の両輪のような形で制定されておったわけでございます。その建築基準法に法律が全面改正されました場合に、一応この建築の質の基準という意味では、全国適用になったわけでございます。  従いまして第三章以下の、つまり都市計画の配慮に基づくところの制限というものが、都市計画区域内だけに制限が加えられるということになったわけでございます。  そういうような形で、若干全国適用に基準法が変りましたので、まあわれわれ市街地建築物法をもと扱ってきました体験から申しますと、ときどきまあ郷愁を感ずるというようなこともございます。

田中一日本社会党

○田中一君 建設大臣、この問題は、私がこういう質問をしているのは、何とかして住宅公団の事業というものを、国民のための施策に取り返そうというつもりなんですよ。さっきも申し上げているように、公団が都心から離れて、今後も遠くへ持っていかなきゃならぬ。遠くへ遠くへ持っていっても、その持っていったところに、下水もなければ道路も作らなきゃならぬ。そうなると、結局国民の負担が重くなるわけなんですよ。これで今後既成市街地において、空間の宅地を求めるような施策がスムーズに進むようになると、遠くへ行くほど家賃が高くなる。むろん関連するところの道路でも下水でも何でも、みな家賃に入るわけなんですからね、そうして既成市街地都心にある市街地の住宅の家賃の方が安くなるというような逆な面が出てくるんじゃないかと思うのです。これはむろん多摩平に作る四階建の鉄筋コンクリートの住宅も、銀座のどまん中に作る四階建の住宅も同じ単価なんです。地価が違うというだけなんです。そうすれば、これは下水もあり、道路もあり、あらゆるものが、関連施設がある以上、これは安くなるのが当然なんです。こういうことをもう十年も前から、るるとしてわれわれ社会党としては、もう口をすっぱくして、困難があろうとも、その方面に進むことによって家賃は安くなるのですということを申し上げてきておるのですけれども、とにかくもう、一つの前進でありますから、これは何も反対するのではございません。  ただ、これを完全に行ない得るような諸関係法規というものを御検討なすって、そうして野放図もなく大きな団地計画に持っていりているというような公団の方針か、あるいは建設省の方針か、どちらかと思うのです。そしてまた公団にしても、その方が年度計画事業としてやっている上においては、まあまあ相当土地がとれれば建設できるのだという、やすい気持では——むろん土地の所得には、ずいぶん困難があろうと思うけれども、国民に損害を与えているというようなことになる。そうして交通問題にしても何にして、社会不安を醸成するのが、公団の今のような方針だと思うのです。おそらく挾間総裁以下公団の理事者も、そういうものをとろうとしているのじゃないと思うのです。もっと安い家賃で、もっと便利なところに、せめて自分の職場へ徒歩で三十分くらいで行けるようなところへ、何とかして国民の住宅を提供したいという気持を持っているに違いないのです。しかしそれを行なうのには、先ほど住宅局長が言っているような困難がたくさんある。その困難を解消するための方途を考えておらない。ここに問題があるのです。  幸い東京都出身の建設大臣ですから、その実情というものは、僕がこんなことを言うよりも、よく御存じのはずと思います。  従って、この国会に出すならば、明年度はその基礎とするようなものでも研究しておいていただきたいと思うのですよ。一番望ましいのは、これと並行して、もしそういう行政措置でできるならば、さっき計画局長が言っておるように、行政措置でもって、それを推進する、なお困難ならば立法化するということを考えてほしいと思うのですよ。今住宅局で準備しているところの宅地開発法だったか、これは市街地における開発をどこまで考えておるか疑問です。やはり現在公団がやっておるような、あるいは電鉄会社がやっているような——これは電鉄会社は、自分の資本にまかせてやっているのですよ。三井とか、かつての財閥系統もみんなやっているのです。もうけがあるからやっているのです。非常な大きな利潤があるからやっているのです。こういうものであっちゃならないのですよ。  どうか一つ、建設大臣はこの点を十分にお考え願いたいと思う。そして用地取得調査会なんかで調査するよりも、国民に直接響くところの今のような問題と取っ組んでいただきたい。これを僕は要望しておきます。決意のほどを御答弁いただければ非常に幸いです。

中村梅吉自由民主党建設大臣・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(中村梅吉君) 考え方としまして、私どもも全く同感でございます。  ただ、それを制度化したり何かする上には、よほど研究が必要かと思いますから、今後十分一つ検討いたしまして、私どもがこういう仕事を担当する前には、何とか都心部の——最近はだんだんなくなってきましたが、住宅地区で、住宅がまだ焼けたままで建設されない区域などが相当ありましたころに、もっと都心部に高層の建築を計画したらどうかというようなことを考えまして、機会あるごとに、二、三関係の人たちにわれわれの思いつきを話した時代もあったのでありますが、今お話を承りますると、われわれも非常にうなずかされる点が多いと思いますので、十分一つ研究いたしたいと思います。

田中一日本社会党

○田中一君 建設大臣、研究するとおっしゃったが、さっそく研究して、それこそ公共用地取得調査会を作る前に、なぜ用地取得しなければならぬかという、そんな問題を一つ研究して調査会を作っていただきたいと思うのですよ。さっそくやるとか何とか言わないで、何か具体的に、もう少し進めて下さい。そうしなければ、公団の仕事ができませんよ。公団の仕事は伸びないですよ。もう少し、目の前の問題ですから、積極的な、具体的な答弁をして下さいよ。

中村梅吉自由民主党建設大臣・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(中村梅吉君) どうも研究する以外にないものですから、どうか一つそこらで……。

田中一日本社会党

○田中一君 公団の者は、今のようなことを政府として考えてくれれば、幸いであると思いますか。そんなものは要らないと思いますか。

挾間茂日本住宅公団総裁

○参考人(挾間茂君) 御説の通り、大へんけっこうだと思います。

稲浦鹿藏自由民主党

○委員長(稲浦鹿藏君) 本日は、この程度でやめまして、次回は明日、日本住宅公団法の一部を改正する法律案、公共施設の整備に関連する市街地の改造に関する法律案、住宅金融公庫法等の一部を改正する法律案の審議を行ないます。  本日は、これにて散会いたします。   午後一時七分散会

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