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38回国会参議院1961/09/12

建設委員会 閉会後第3号

発言数
134
登壇者
12
会派数
3
開催日
1961/09/12

会議録

稲浦鹿藏自由民主党

○委員長(稲浦鹿藏君) ただいまから建設委員会を開会いたします。  本日は、建設事業並びに建設諸計画に関する調査といたしまして道路整備五カ年計画に関する件、豪雨災害対策に関する件及び建設省関係の補正予算に関する件につきまして、調査を行ないたいと存じます。  大臣は閣議が終わり次第来るそうでございます。御了承願います。  それでは初めに道路整備五カ年計画に関する調査を行ないます。御質疑の方は御発言下さい。

田中一日本社会党

○田中一君 先般の内閣改造のおりに、それ以前に中村建設大臣は、自分の在任中にこの五カ年計画を閣議決定していきたい、というような御希望があるように聞いておった。ところが大臣、留任したらそれっきり、何らの国会に対する状況報告がないわけです。むろん、これはまあこれから来年の五月まで留任するものとすれば、来年の五月まで待たなきゃならないものかどうか。——仕事の面はこれは三十六年度予算に盛り込んであり、事業はどんどん進行していると思うけれども、一体、どういうふうに進行して、どういう作業が行なわれ、いつごろ少なくとも国民の前にその全貌というものを明らかにされようとするのか、その点伺っておきます。

高野務建設省道路局長

○説明員(高野務君) お答えいたします。新道路整備五カ年計画、これをできるだけ早く閣議決定したいと思いまして、関係各省と協議中でございます。七月以来、建設省において各省に説明し、各省とも協議をしておるのでございます。なお調整を要する問題が若干残っておりまして、目下調整に努力している段階でございます。この意見の調整の済み次第、国土開発縦貫自動車道建設審議会及び道路審議会に諮った上、閣議の決定を求めるつもりでございます。私どもといたしましては、何とかいたしまして調整を完了いたしまして、今月中にも閣議決定を求めたいというつもりでやっております。

田中一日本社会党

○田中一君 未調整の部分というのはどういう問題です。

高野務建設省道路局長

○説明員(高野務君) 調整を要する点といたしましては、中央道、東海道の同時着工の問題でございまして、これは昨日も交通閣僚協議会において協議をしている次第でございます。

田中一日本社会党

○田中一君 その東海道、中央道の高速度道路問題は、未調整部分という……、すでに行なうことがきまっていると思う、むろん五カ年間に行なうこともきまっておると思う。そうすると、新聞等に伝えられるところの三十七年度予算として新しく組み入れる予定の実行予算として、同時に着工するかしないかという点が問題になるのですか。それとも五カ年計画の中に入っておらないのを入れようというのか、どちらです。

高野務建設省道路局長

○説明員(高野務君) 建設省といたしましては、この五カ年計画に両自動車国道を計画いたしまして、また、三十七年度予算におきましてはいずれも着工するような予算要求をしておるのでございます。まだ、五ヵ年計画にどの程度に両自動車国道を入れるか、また、同時に着工するかということについても協議中でございます。

田中一日本社会党

○田中一君 次に伺いたいのは、五カ年計画の路線別の内訳等はもう十分に検討されており、かつまた固まりつつある状況ですか、それともまたそれらのものは、最後的な結論に達しておらないということなのですか、どちらですか。

高野務建設省道路局長

○説明員(高野務君) 道路整備五カ年計画を積み上げることにつきましては、路線別の作業を建設省といたしましては終了しているのでございますが、ただ配分の問題等はなお多少大蔵省との協議が終わっておりませんので、最後的に決定するという段階に至っていないが、大体において案はできているということが言えると思います。

田中一日本社会党

○田中一君 最後の決定はいつごろになって、決定次第それを都道府県にむろんこれは通知しなければならぬのですけれども、国民の前に明らかに全部が全部を発表して、それは動かないものであるということなのか、全然これは公表しないで、そしてある面、調整をしなければならぬ面もなお出てくるという見通しの上に立っているのか、私はこういうように五カ年間にその事業をしばるということになりますと、私は野党ですからあえて言うのですが、心配の面があるのです。これは政治的に選挙等に利用されることがあってはならぬじゃないかということです。技術的に、経済的にほんとうに五カ年間にその整備しなければならぬ対象というものが、良心的の決定を見たならば、それは技術的に経済的に別の変化があった場合はいざ知らず、作為的のもので、それが力によって変更されるようなことがあってはならないという前提に立って伺うのですから、そういう点はどういう見方をしているのですか、伺っておきます。

高野務建設省道路局長

○説明員(高野務君) 道路整備五カ年計画は道路整備緊急措置法の規定に基づきまして、道路種別ごとに道路の整備目標と、事業の量を閣議決定されるわけでございまして、路線別計画は公表しないのでございます。また各県に対しましても、その県の事業の量を通知するということにいたしまして、路線別の内訳は通知いたしません。ただ作業の内容といたしまして、路線別の積み上げの作業があるわけでございますから、これを今後五年間の目標にするわけでございます。しかしながら交通量の変化また開発の変遷等によりまして、修正を要するものもあろうかと思います。目標は今後五カ年間の目標として計画を持つわけでございます。多少の修正は要するわけでございます。

田中一日本社会党

○田中一君 大体日本の道路計画というものは網のような形のものを想定しながら考えているわけですが、今回の場合も従来通りそのような形で普遍的に道を作ればいいということなのですか、あるいは昨年の前国会で言われているように、所得倍増計画に乗った重点的な道路整備ということを考えられるのかその点どちらです。  それでもう一つは、これはあなたあたりに言うものじゃないかもしらぬけれども、最近新聞等をごらんになっても経済の成長という面からみても、相当所得倍増計画というものに対しては検討されなきゃならぬというような批判も出ているわけです。それはどういうところにあるのか、かつての戸口から戸口という考え方の道路、それからそうではなくて重点的に、政策的な面から新しく積み上げられた今回の五カ年計画か、どちらですか。

高野務建設省道路局長

○説明員(高野務君) 五カ年計画の作業をいたしますにあたりましては、所得倍増の計画に即応するように、工業地帯あるいは既成都市の現在ネックになっております道路に重点の相当部分を投入することはもちろんでございます。しかし一級国道のごとく、今後開発すべき地域の開発に貢献するような幹線道路は、これは全国的に整備をして参りたいと思っております。また現在開発されていない地域につきましても、今後の開発を想定いたしまして、計画の相当部分を投入する覚悟でございます。

田中一日本社会党

○田中一君 経済政策はかりに新聞等で見ても、臨時国会に備えて統一的な意見に固めようじゃないかというような調整を、与党並びに政府部内ではやっているようですが、もしこれが今までの国会の当時の状況から変化された場合には、道路整備五カ年計画もそれに即応して変化するものという見方をしてよろしいか。それともこれは不動なものであって、一応不動なものであるという見方をすべきか、どちらですか。

高野務建設省道路局長

○説明員(高野務君) 私どもは諸般の計画を参考にいたしましてきめた計画でございますので、できるだけ私どもの計画を遂行したいと思っております。しかしながら経済情勢の変化あるいは開発計画変更等によりまして、今後修正すべき要素がはっきり出て参りましたならば、それに即応して道路計画もかえていくという必要があろうと思います。

田中一日本社会党

○田中一君 臨時国会が二十五日に召集されると、それまでに政府並びに与党内の経済政策の調整ということが行なわれると思うのですよ。きょうの新聞を見ても池田首相だけが従来通りの方針を堅持して、楽観的な主張をしておるように新聞に出ております。これは修正される場合には、閣議決定をみようとする現在の道路整備五カ年計画も、変更されるということになるのですか。それともそれはそれとして、一応今道路局長が言っているように、なるべく近い——近いというか、今月中にでもそれが決定されて、その後にくるものとして変更されるということになるのですか。あるいはそうなった場合には三十日、今月一ぱいで閣議決定をみようというのも延びるということなんですか。

高野務建設省道路局長

○説明員(高野務君) 先ほども申し上げました通り、道路整備五カ年計画の閣議決定は、道路の種別ごとの整備の目標等が決定されるわけであります。従いまして地域の配分あるいは路線ごとの配分等は、閣議決定そのものにはないわけであります。従いまして五カ年計画そのものは決定していただきまして、その後の情勢に応じまして、路線の配分等、地域の配分等、ある程度修正をして参るということが出てくると思います。

田中一日本社会党

○田中一君 東海道、中央道の問題が臨時国会までに一応きまるとして、路線はこれはもう確定しておりますか。

高野務建設省道路局長

○説明員(高野務君) 東海道、中央道の路線につきまして御質問でございますが、中央道の路線につきましては、私どもといたしましては富士吉田までの間につきましては大月回りのルート、道志回りのルートなどの比較線の調査を実施しております。この中央道の路線につきましては、各ルートの建設費や経済効果等の調査結果に基づきまして、総合的な判定により、最も投資効率の高いルートを選ぶわけでございますが、これについては国土開発縦貫自動車道建設審議会の議を経てきめられるわけでございまして、五カ年計画が決定次第ルートをきめて参りたいと思います。  また東海道につきましても調査が終わっているわけでございますが、これも五カ年計画の決定次第路線の認定をいたしまして、さらに整備計画の場合に細部にわたって決定して参りたいと思います。従いましていずれも現在まだ決定はしておりません。

田中一日本社会党

○田中一君 もう少し詳しくお聞きしたいと思うけれども、へたに質問して、へたな答弁が出ると沿道の関係町村並びに住民の方に相当な影響がありますから、この際は私どもはこの事業が、少なくとも三十七年度から着工されるという前提に立って、これ以上追及はしませんけれども、どうか一つその点は慎重に、国民の税金でやるのです、そうして目的は、交通という面だけの意義をもっているところの国土開発従貫自動車道でございません、従ってこの点は慎重にしていただきたいことをお願いしておきます。

高野務建設省道路局長

○説明員(高野務君) 路線の決定は慎重にやります。

田中一日本社会党

○田中一君 それからその他の東北、九州、中国等の自動車道につきましては、これはどの程度まで進んでおって、それから三十六年度はどう、三十七年度以降はどうするというような計画であるか、一つ報告して下さい。

高野務建設省道路局長

○説明員(高野務君) 東海道中央道以外の自動車道につきましては、現在東北自動車道、中国自動車道、九州自動車道の調査をしているわけであります。東北自動車道の調査につきましては三十五年度に百五十万円、三十六年度四百五十万円をもちまして調査を実施中でございます。三十七年度は今までの調査に引き続きまして、空中写真撮影及び図画、計画線の調査、経済調査等を行なう計画でございまして、これに要する費用を大蔵省に要求することにしております。なお主要な調査は新道路整備五カ年計画で完了させる考えで、目下大蔵省と折衝中でございます。  中国自動車道及び九州自動車道につきましては、中国自動車道は三十六年から調査を始めまして、二百五十万円の予算でございます。九州自動車道につきましては二百万円の予算がございまして調査をしているわけでございます。三十七年度は今までの調査に引き続きまして、これも空中写真撮影及び図画、計画線の調査、経済調査などを行なう予定でございます。これらの調査は東北自動車道と同じ考え方で、この五カ年計画で完了するという予定で、今大蔵省と折衝中でございます。

田中一日本社会党

○田中一君 東海、中央、東北、九州、中国等は大体において道路公団をもってこれに当たらせるというような考え方ですね。

高野務建設省道路局長

○説明員(高野務君) これらはいずれも現在のところ、なお有料道路でやる必要があろうと思います。道路公団をして工事を担当させる予定でございます。

田中一日本社会党

○田中一君 計画局長に伺いますが、オリンピック開催のための街路計画というものは、その終点に持とうとする諸施設の決定を見ないのに、それらのものが行なわれるんだという予備的な意思表示をなされております。予備的というか、たとえば室内体育館にしてもまだきまっておらぬ、おらぬのに明治神宮の脇の今のワシントン・ハイツですか、あそこに持っていくんだという計画でもって、あの辺の町民を計画になっているんだ、補助道路としてやるんだといっておどかしているわけです、東京都は。これはなかなが首をかしげてわからなければ私が午後からでも御案内して、全部路線を都が決定しようとしているかあるいはどうかわからぬけれども、御案内しますが、そういう場合に終点の施設というものができないにかかわらず、そういう施設をやるんだやるんだといっている。これはどういうことなんですか。たくさんあるんです、そういうことが。たとえばワシントン・ハイツの周辺にある、あそこに施設ができるものという前提に立って、補助街路の計画が発表されておるわけです。今のところではあそこがだめになったということになってもその周辺の街路というものはそのままやはり仕事を進めていくつもりなのか、あるいはそれはもう当然中止になるべきものなのか、あるいはそれらの点を計画局としては全貌をほんとうに握っておってやっているのかどうか。その点の総体的な全部のオリンピック計画そのものを一つ説明していただきたいと思います。

関盛吉雄建設省計画局長

○説明員(関盛吉雄君) 東京都内のオリンピックの開催時期までに整備を要する施設、特にオリンピック開催時に用いられます主競技場を初めとする競技施設、これと既定の街路計画の事業実施との関係でございますが、オリンピックの開催の当時に用いますところの施設そのものの配置につきましても、都市計画の施設の配置の計画にマッチするように行なわれなければならないということで、昨年来政府におきましても、オリンピックの主催をいたしますのは政府みずからではございませんけれども、その計画に即応いたしまして国が協力をするという建前になっておりますので、その建前を実行する上からいたしましても政府で協議会を持ちまして、オリンピックの組織委員会がきめる際にも、組織委員会の中にも現在閣僚の方も入っておられるわけでございまして、そのようにいたしましてそれらの施設計画全体が東京都の都市計画というものとマッチするような構想で、今日まで進んでおるわけでございます。ただ、今お話の水泳プールに関する体育館の問題が最終的にまだペンディングだという状況でございまして、これは全体の施設計画がペンディングであるというふうにはなっておらないわけでございます。一方東京都内の都市内交通事情というものは非常に逼迫いたしておりますので、既定の都市計画決定に従いまして逐次事業化を進めておったのでございますが、そのうちオリンピック開催時までに、既定の都市計画の中でやることを必要とする路線そのものを、いわゆるオリンピック関連の道路、こう申しておるわけでございまして、ただいまお尋ねのことの一部に補助街路のお話が出たわけでございますが、この道につきましては先般の通常国会の際におきましても、衆議院の委員会でもお尋ねがございまして御説明申し上げたのでございますが、これは根本的な考え方は、東京都の東西の交通を処理するところの一つの補助線でございます。従って、いずれも各路線はオリンピックの施設の設置が、万が一変更されることがありましても、いずれも都市内交通の情勢から緊急に整備を要するものでございますので、ものによりましては一年ほど繰り上げられたものがあるかもしれませんけれども、そのことによってその路線の整備が必要でないというような性質の路線は、今道路整備五カ年計画で取り上げようとしておるものの中には入っておらないというのが実情でございます。

田中一日本社会党

○田中一君 そうすると、それらのものはみんな、何ですか、政府としてもむろん補助するんでしょうから認めている道路ばかりだというんですね、それは。オリンピック開催までに作るというもの、それからオリンピック後でもいいんだというもの等分類してみるとどうなります。私の言うのは、オリンピックまでに作るんだと言っておきながら、結局道路の終点の施設ができないために変更されるということがありゃせんかというんです。もしそういうものがあるならば、政府が一体仮定の上に立って緊急の、これはオリンピックのためにやるんだということに籍口して、都が主張するものにだまされているんではないかということなんです。大体オリンピックのための道路ならば二、三年のうちに完成しなければならぬ、そうでないものはそう急がんでもいいんではないかという考えが都にもあるわけなんです。ところがそうだと言いながら関連するオリンピックの施設というものが決定していないにかかわらず、そういう点を認めているということはちょっと困るんではないか。私はそういうところに競技場等の施設の決定をするのに困難があるんではないか。今言う通り補助街路なり何なり乗っけて地点を探そうとするから困難があるんではないかと思うんです。そうでなく容易にとれるところはどんどんやったらいいんです、もしやれるとすれば。今補助街路という都市計画上の決定があるからそれに沿ったものにしなければならぬというので、いろいろその地点の決定に困難を来たしているんではないかということなんですが、その点はどうなんですか。

関盛吉雄建設省計画局長

○説明員(関盛吉雄君) そういうわけではございませんで、オリンピックの競技場の配置から申しますれば、これは前段に申し上げました通りに、すでに公園計画が都市計画で定まっておる地域につきまして、運動公園的な施設を当然考えるべき必要のあるところ、そういうところに競技場を配置する。それからまた道路は道路で都市内の環状線あるいは放射線の中で、いわゆる放射線のうちでも特に重要な東西交通に必要な路線、あるいは環状線なら環状七号のような緊急な施設、そういったようなものとの関連において必要な補助線というものを、交通の現況に照らし合わせまして今実施いたしておるのでございまして、たまたまそのうち目標として仕事をやります段階におきまして、オリンピックまでにぜひ施設の整備と関連してやらなきゃならぬということにタイミングが合っているものをオリンピック関連道路、こう申し上げておるのでございまして、万が一施設の配置に変更がありましても、ただいま実施しようといたしております街路整備の計画は、そのことをもって交通情勢が急に変わるという情勢にはございませんので、これはぜひとも実施をしなきゃならない路線である、こういうふうにわれわれ認識いたしまして実施いたしておる次第でございます。

田中一日本社会党

○田中一君 答弁非常にうまいからね、実際にそういくかどうかわかりませんけれども、なかなか答弁うまいよ関盛さん。  そこで、一応その答弁で了承しますが、おそらく今の御答弁の中の実際の面からいくと、なんでこんなところ急いでやったんだというものも、それよりもこっちが先じゃないかというものも生まれてくるのではなかろうかというように考えます。これは私の意見です。  そこでせんだって前国会で、特定公共事業という形の対象に対しては、優先収用をみるのだという法律の改正がございましたが、そのときに僕は、そうした道路等、公共事業の一番のネックになっているのは公共建造物であるということを言ったところが、神戸の原口市長はそんなことは存じませんと言った。しかしこれは私は、毎日通るもんだから私は岩沢さんや委員長などはずいぶん見てると思うんだけれども、ようやく民間の都市計画によってでき上がった青山七丁目のあのかいわいが、ようやく都電が自分の車庫をぶちこわしてあそこを拡幅いたしました。今のところは青山六丁目が一番の首になっております。その都電の引っ込んだところは、郵便局が未だに間口三間くらいで奥行が五、六間のものが道路の中に飛び出しておる。非常に危険です。前後は全部でき上がっておるにかかわらず郵便局が相変わらず飛び出しておる。もうあれは他の部分が完成してから半年近くかかっておるわけです。一体郵便局の、あれが三等郵便局ならば独立会計で別のものだというけれども、監督権限はあるわけでしょう。そういうものを東京都の行政部門に入るけれども、一体計画局としてはそんなものもだまって見逃しておくのかどうかということですよ。私はたくさんの人の毎日目につくものを言うのですけれども、首都高速道路公団の理事長の神崎君は私に常に言っているんですよ。民間は何とか話になりますけれども、公共建造物、それから国有、公有のものはどうしてもこれは話がつきません。そこで困っているのだということを言っていました。あの人は内閣任命の理事長だから政府にそういうことはあんまり言えぬだろうから、僕が代弁して言うわけですよ。なんだったらきょう午後から見て下さい、あそこへ行って。相変わらず、ほかは全部完成しているにかかわらず、そこに間口三間奥行五、六間の突出物ができている。それが郵便局です。宮益坂郵便局という郵便局です。こういうものがああいう法律を作りながら実際にそういうものが現存しているということを見逃がしちゃいけません。私はこういうものたくさんあると思うのです。神崎理事長がひそかに訴えるくらいですからたくさんあると思う。幸いにこの放射四号線の旧閑院宮の屋敷のあとの衆参議長のところはどうやらこわしているようです。これは一緒にした方が得だからこわしているんでしょうけれども、そういうものは一体どう考えているのです。できるならば今監督局長を呼んで郵便局等を即刻こわしていただきたい。そういうものは行政が違うんだといって都に任してうっちゃっといていいものじゃないと思うのです。そういう物件に対して国としてはどういう態度をもって臨むのがほんとうなのか、一つ見解をお示し願いたいと思います。

関盛吉雄建設省計画局長

○説明員(関盛吉雄君) ただいまのお尋ねまことにごもっともでございまして、土地収用法は私権と公益の調整をいたしておりますので、従って公共の用に供せられておる国または地方公共団体の、いわゆる土地収用の対象になる事業と同性質のものにつきましては、土地収用法は適用されません。従いましてその土台に乗っかっております特別措置法につきましても、適用外になるわけでございます。しかるに現実はお尋ねのような件が発生いたしておりますのでございまして、これは普通の道路事業にいたしましても、東京の首都高速道路が担当いたしております事業面につきましても同様でございます。われわれの方といたしましては、公団の管理または都市計画事業を監督いたしておりますものといたしましては、関係官庁の予算を計上してもらいまして、その予算の実施をすみやかに行なうことによって、移転を要する地域内に存在いたしまする、ただいまお尋ねの物件の急速な移転を申し入れいたしておるわけでございます。これは、この国会周辺におきましても高速道路三号線が通過いたしますので、こういったような幹線につきましては大蔵省は特に注意をいたしまして、今年の予算に、もうすでに移転の経費を計上してもらっておるわけでございますが、そういう郵便局のたぐいのものがあちこちにありますことは事実でございます。急速にその実現を予算面において関係各省庁が裏づけするようにわれわれ再三申し入れいたしておりますが、まだ力及ばないので、そういうお尋ねの御指摘があったわけでございますが、そういうことにつきましては、迅速に一般の道路の効用が発揮できるように各省庁の協力をお願いする、という態度で進めていきたいと思っております。

田中一日本社会党

○田中一君 民間には、国民にはそれを強要して、そうして一体何月になると思うのですが、あの都市計画ができ上がって、区画整理ができ上がって……。民間の任意の組合施行の方はとうに、何年か前にでき上がっている。都と郵便局は頑張って今まで非常に困っていた。東京都がようやく今度車庫をこわして道ができましたが、なおかつあそこにそういうものがあるということは、それは建設大臣の力が及ばないというなら、これは何にたよったらいいのだろう。内閣の責任です。国民は非常に迷惑する。おそらく私ばかりではない、関盛君もそうだろうと思う。それは力は及ばずなんということだったら、委員長、これは一つ郵政関係の監督官庁を、局長を呼んでいただきたいと思います。こういうことはたくさんある。それは局長の力が及ばずということになると、内閣の責任ですからね。総理大臣まで呼ばんでいいから。それを除去されればいいのですから。これは委員長一つ早く呼んで下さい。その問題は今担当の者を呼んで、一ぺん……。あなたの力が及ばなかったら国会の力でやって、国会の力が及ばなかったらどうするのだろうな、困ったものだな。  そこでこれは計画局長並びに道路局長に伺うのですが、昨日、埼玉県下でトラックが深夜、家に飛び込んで両親を殺し、子供が二人残った。そういう悲惨な事実を私ども新聞で見ましたが、しかしこうして家へ飛び込んだなんていうことは、今まで麻痺しているくらいにわれわれは聞いています。新聞で報道されます。これは交通問題というよりも道路の技術的な構造の面、あるいはこれを阻止しようという、何かの手段で、何かの方法で、そういう問題が、かりに運転手が居眠りして飛び込んでもそこまでの災害はないんだというような形のやはり道路構造上、あるいは付属物でもって、何といいますか、付帯工事でもってそれを守るというような形のものが、道路構造の面でもって考えられなければならない段階にきているんじゃなかろうかと思うんですよ。あの踏切事故の前には、これは道路公団の岸総裁がこの前ちょっと冗談に話したことがあると思うんですよ。おもしろい考え方だと思うんだけれども、たとえば踏切の前には必ずじぐざぐをして、どうしてもスローにならなければ通れないようなでこぼこの道を作っておく。どこか外国ではやっておるところがあるそうですがね、アメリカあたりではやっておるところがあるそうですが、私はああいうような罪はだれにあるかというよりも、現実に寝ている、夫婦が仲よく、仲よくというよりは安心して眠っているところへ車が飛び込んでひき殺したなんていうことは、これはもうとても考えられないんですよ。文化と並行して殺人がふえるのは、これはもう機械文明の姿かもしらぬけれども、これを守るのはやはり機械文明です。道路構造上、道路構造に盛り込むかどうかしらぬけれども、それは問題じゃない、交通の問題だといって片づけるかもしらぬけれども、しかし何か考えられるのじゃないかと思うんです。もっとも往来歩いてても看板が落っこって死ぬ人があるかもわからぬけれども、それを守るのは道路行政の一つだと思うのですよ。これは道路局長並びに計画局長に伺っておきたいんです。

高野務建設省道路局長

○説明員(高野務君) 私も新聞あるいは報告を受けまして、まことに遺憾この上ないことであると考えておるわけでございます。まあいわば交通、運転の失敗のための事故であったかと思うのでございますが、しかしながら私ども道路を担当している側からいたしますと、やはりこれは何とかして沿道の人家に対する被害を阻止するということが急務であろうかと思います。路面をすべらないように仕上げるということもあろうかと思います。また大宮から東京までの区間につきましては、現在新しいバイパスを考えておるわけでございますが、まあこういうことによりまして交通を緩和して事故を減らすということも考えているわけでございます。しかしながらそれ以前におきまして現在の道路をどうするかという問題があろうかと思います。十七号国道をごらんいただきますと、鴻巣とか吹上とかあの辺におきましては、歩道がはっきりしておりませんのでございますが、コンクリートのブロックが車道と歩道に相当する個所の間に置いてございまして、自動車から歩行者を守るという手段を講じているのでございます。カーブあるいは路面の状態によりましては、車道の端にガード・レール等を整備いたしまして、事故から守る必要があるのではないかと思います。こういう事故は実はほかにもあるのでございまして、全般的に何とか考えなければならぬと思いまして、一部実施をしておりますが、さらに今までの道路の状態等を考えまして実行に移して参りたいと思います。

田中一日本社会党

○田中一君 計画局長……。

関盛吉雄建設省計画局長

○説明員(関盛吉雄君) ただいま道路局長から御答弁がありましたように、都市内に通過交通が入りましてその結果不測の事態を生じないように、また人命を守るようにいろいろな構造上の点について留意をいたしていきたいと考えております。  それから、先ほどお尋ねがありました青山の郵便局のことにつきましてちょっと補足させていただきますと、郵便局の移転は、当初は昨年度中に移転を完了する予定でございましたが、移転先の建築工事がおくれまして、ただいまのところ十月中に移転先の改造工事が終わりますれば移転を完了できると、こういう予定になっておりますことをつけ加えて申し上げさせていただきたいと思います。

田中一日本社会党

○田中一君 この道路の問題は通行人を守るなんということよりも、寝ている人をどうして守ろうとするのか、今度ののは極端な例ですよ、今までは、あまり飛び込んで殺さなかったから、まあまあということなんだけれども、今度は夫婦をひき殺すなんということは考えられないことなので、急速にやってほしいのです。これはまあ希望だけ申し上げておきます。  それから、郵便局の問題は、一体いつできたと思うの、組合施行の区画整理は何年前にできたか知っていますか、あなた、四、五年前ですよ、できたのは。工事がおくれて十月でなければ行かれないなんて、そんなものじゃないのですよ。そのように公共建造物というものは公共事業には協力しないということですよ。今、まあ担当監督官庁いるから、その点は、あなたの御答弁は御答弁として了承いたします。  先だって、われわれが五島列島に行ったときに、決定している県道が全然開通の見込みなしに五カ年計画に漏れているということについてただしたところが、道路局長は、五カ年計画に入れたいということを言っておりました。そこで、総理府から離島振興の関係の人、来ていますか、前へ出て下さい。ところが、なかなか総理府ではそれを、離島振興課の方ですが、それに対して道路局長がそういう発言をしているにかかわらず、同調を示さないような形が見えておりましたが、これはどうきめようとしていますか、道路整備五カ年計画の中には。それから総理府としては、経済企画庁としては、どういう考えを持っておりますか。

高野務建設省道路局長

○説明員(高野務君) ただいまの路線は、平戸島の春日を通る中津良−春日−平戸線であろうかと思いますが、この路線は総延長三十七キロでございます。それから交通不能延長がその二二%の八キロあるわけでございまして、この前御指摘の通りこれの整備を始めることが必要であると存じまして、経済企画庁と相談いたしまして、新道路整備五カ年計画に取り入れまして、五カ年計画におきましてできる限り整備を促進いたしまして、交通打開に努力したいと思っております。

田中一日本社会党

○田中一君 経済企画庁、どうです。

和泉一雄経済企画庁総合開発局離島振興課長

○説明員(和泉一雄君) 経済企画庁といたしましても、御指摘の道路は平戸の振興上非常に大事な道路であるということで、道路局と相談いたしまして事業を実施するということにいたしたわけでございます。

田中一日本社会党

○田中一君 離島振興法で助成している島々のうちで、決定している道路の不通の個所というものはどのくらいありますか。一ぺん調べて資料をお出し願いたいと思うのです。  それから道路局長に願いしておきたいのは、旧道路五カ年計画のなかで、いまだに未開通の道路があったならば、その地点を資料でお出し願いたい。  それから新道路整備五カ年計画の中に、その未開通のものは持ち込んであると思うのですが、持ち込んであるものは持ち込んであるものとして、カットしてしまったもの、もう捨ててしまったものがあれば、それも一つ出していただきたいと思います。そうして、それは五カ年間に完通するという見通しのものと、五カ年間じゃ完通しないという見込みのものと分類して資料を出していただきたい。

高野務建設省道路局長

○説明員(高野務君) さっそく調製いたしまして提出させていただきます。

和泉一雄経済企画庁総合開発局離島振興課長

○説明員(和泉一雄君) 道路局と十分話し合いをいたしましてさっそく調査いたします。

田中一日本社会党

○田中一君 道路局に最後に伺っておくのは、私ども地方をずっと歩いてみますと、地方公共団体等から非常な強い訴えを受けるのです。自分でも行ってみました。大体臨就並びに失対事業の対象として道路整備事業というものがなっておりますけれども、今の実情から見て、職業安定所に登録している失業者というものの定義が、また、実在というものが相当な変貌を来たしていると思うのですよ。経済の成長というものは非常に伸びております。もうそれこそ身体障害者またはろうあの方々までが、今は就職して生産部門に働いているということをしばしば新聞で見ますけれども、たとえばことしの釜ケ崎の問題とか昨年の東京の山谷等の問題から見ても、私はこれらの方々があの低賃金であっていいんだという考え方に立っておらないと思うのです。やはり自分が正常な——自分で失業者なんという感覚じゃなく、実際に正規な就労ができるんだというような環境を与えることが、政治的には必要じゃないかと思うのです。同時にまた、それらの方々がそうした面に就業できるならば、賃金も相当大幅に上がるわけなんですよ。だからこの臨就並びに特失対を道路からはずす。私はこれが全然ほかの者に——どうしてもそうしなければならぬ人たちもあると思いますから、そのためには失対事業というものを全部やめろというわけじゃないのです。この対象を道路からはずすというようなことを考えなければならない段階に来ているのではないかと思うのですが、それらの点は、これは私の個人の意見ですけれども、どうお考えになるか。地方を歩きましてつくづくそういう訴えを受ける。それから実情を見ても、これはこの指定された事業が必ず臨就並びに特失対の人たちを使わなければならないことになっておりますから、五キロも六キロも遠い所にまで、山や部落内にはいませんから、都市に行って車に乗っけて連れて来て仕事をさせて、またある一定の時間には車に乗せてそこまでお返しをするというようなことをしているのです。一体、失業対策が主なのか事業が主なのかちょっとわからない時代に来ているのですね。これは河川局でも同じことが言えるのじゃなかろうかと思う。だからといってですよ、働くにも働けない人たちを働かすことは当然です。そうして生活保護並びに就労をさすということは政治的に必要です。対象からはずして別の面に持っていくということの方が私はいいのでないかと思うのです。その点はどういう気持でおられて、そうして労働省との話し合い等が行なわれたものかどうか。どこまでも私はその労働者に高賃金を与えたい、よい生活環境に持っていかなければならぬのじゃないかというような気持から質問をするわけなんですが、一つ道路局長並びに河川局長から御答弁願いたい。

高野務建設省道路局長

○説明員(高野務君) 臨時就労対策事業及び特別失業対策事業につきましては、実施の過程におきまして、ただいま先生がお述べになりました通り、失業者を吸収して、相当の障害があるばかりでございません、特に最近におきましては労働情勢が変わって参りまして、いろいろな困難があるわけでございます。また、道路事業にこれらの事業を併用いたしますにあたりましては、交通が非常にひんぱんになりまして、できるだけ早く工事を遂行する、あるいは場合によりましては夜間におきましても工事をやるという公共事業としての目的と、また、失業対策としていたします場合には年間なるべく均霑いたしまして工期をむしろ一年間引き延ばすというような必要があるわけでございまして、この失業対策としての目的と両立させることがますます困難となっているのでございます。  従いまして私どもといたしましては、道路整備事業に、今までの形でとうてい、これらの事業を入れまして五カ年計画を遂行するということは困難ということになって参っているのでございますので、この制度の改廃につきまして、これは官房の方でやっているわけでございますが、労働省との間におきまして目下検討中でございます。

山内一郎建設省河川局長

○説明員(山内一郎君) ただいま先生の御指摘の通りでございまして、最近、失業者の救済ということと事業の遂行が数年前は合致していたと思います。公共事業以外の事業がないものでございますから、よく働ける失業者といいますか、それと公共事業の達成、両方相待って相当の成果を上げていたと思いますが、ごく一、二年前からはそれが非常に失業者の質が変わってきた。よく働く失業者はほかの産業に吸収をされていった。その傾向が非常に顕著になりまして、ただいま道路局長の言いました通り、河川事業におきましても何らか別途の対策を講じてもらいたい、こういう点で建設省としても、担当者から、労働省と今折衝している段階でございます。

田中一日本社会党

○田中一君 河川局長に……。この今度の補正予算、これはあなたがかつて二、三回前の委員会であなたの希望、希望というか、したいという意思表示があった砂防事業に対する特殊緊急砂防は、どのくらいのものを盛り込まれるつもりでございますか。

山内一郎建設省河川局長

○説明員(山内一郎君) 災害後調査を続けて参りまして、ただいまのところ三十四年の伊勢湾と同じような考え方で特殊緊急砂防をやるといたしますと、直轄では天龍、木曾川、土岐川の三河川、それから補助につきましては山梨、岐阜、長野、三重の四県、最近の災害につきましてはこれは県が追加をされると思うのですが、課査を完了しておるのはその四県、こういうところまで参りまして総額といたしまして約六十億、これを特殊緊急砂防として取り上げたいと思っております。これは四年くらいでやる計画でございますので、その打ち合わせは大蔵省とやる必要がありますが、補正予算の固まるとき、あるいは来年度の予算がきまるときにはこれが決定すると思います。しかし、それまで放置はできませんので、さしあたり建設省で保留をしております約五億の緊急砂防費、これをすでに配賦いたしまして事業は実施いたしております。最終的の決定はもうしばらく御猶予願いたいと思います。

田中一日本社会党

○田中一君 むろんこの事業は地方負担分は起債がつきますね。全額起債でいくのですか。

山内一郎建設省河川局長

○説明員(山内一郎君) 起債はこの前の例でいきますと全額ではなかったと思いますが、起債はつきます。

稲浦鹿藏自由民主党

○委員長(稲浦鹿藏君) 道路関係はもういいですか。

田中一日本社会党

○田中一君 道路関係はいいです。

稲浦鹿藏自由民主党

○委員長(稲浦鹿藏君) ほかに道路関係ありませんか。——それでは道路関係が済んでから他にいきましょう。

田上松衞民主社会党

○田上松衞君 この場合、私よく知らないので、この性格をお聞きするという気持が大部分で質問をしておきたいのですが、かつての苦しかった時代にいわゆる物納の形で大蔵省の所有に帰してしまった土地がたくさんあるわけなんです。この土地は地目の面では宅地とか山林、原野、雑種地荒蕪地その他農地等いろいろあることはもちろんですけれども、まあ都会ではその物納された土地の大部分が現在事実上宅地として住宅建設の用に供されてしまっておる。ところがその内容を調べてみますると、その大部分というものは通俗にいう更地でなくしてすでに借り地、あるいは転貸地等そういう形をなしておったわけなんです。そこで大蔵省はこれを処分する方法として、それらの既得権者といいますか、そういうものを優先的に対象として払い下げをした。その措置そのものはむしろ当然であって、非難さるべき問題ではないと思います。問題はすでにそうした借りておった、あるいは、また貸しを受けておったという人のその部分だけを払い下げてしまって、それを取り巻いておるところの道路ですね、これはそのままに放置してしまったわけなんです。例をこの場合横浜市にとってみますと、幾千坪というような広大な地所、そこへ幾十人、幾百人という人々が今申し上げたような形で払い下げを受けて初めて自分の土地になったのであるから、自分の所有地だけは好みに応じて造成をやって住まっておるわけなんですね。ところが、たまたま先だっての災害、あの集中豪雨によりましてその放置された道路がぶちこわれてしまった。これは大へんな数なんですよ。そこで関係住民は、一体それの維持管理というものの責任がどこにあるかということが詳しくわかっていないのだから、横浜市に対して道路の改修を激烈に迫ったわけなんです。これは何カ所とあります。これは市内だけで大へんなものです。調べてみますると、事実には明らかに公道として使われておるわけであるけれども、横浜市道でもなければ関係者がお互いに出し合っておる私道でもなければ、いうなれば大蔵省の私道路ということになってしまっておるわけなんですね。で、横浜市としては、大蔵省から横浜市がこれを移管されておるわけでも何でもないと、従って今これを改修するなんということはとうていできないと、まあ危険のないようにある程度何か砂利でもぶち込んじゃってするという程度はいいけれども、この次に心配される問題はそこからくずれてくる。こういうような場所には、たくさんそれがございますから、それを次の災害を防止するような程度に修復するということは、これはなみ大ていのことではないというので、まあ手を上げてしまっておるというのが実情なんです。その中に挾まっておる住民の不安といいますか、これは大へんなものなんです。しかもその中では、これはまあ一つの例といった方が適切だろうと思うけれども、まだその奥地に若干処分しなければならぬ土地等もあるために、大蔵省は今直ちにそれを横浜市にこいつを移管してしまうとかなんということができないというような事情の場所もあるわけなんですね。そういう個所になりますとますますそれが厄介になってしまうわけなんです。こういうことについての対処等は一体どうすればいいものか。土地自体は大蔵省であるけれども、まあ通俗に考えるのは、一体横浜市等でも市が責任を持つものでもなければ県が責任を持つものでもないと逃げてしまっておるのだが、住んでおる者は納税している国民なんだから国が何とかできないものだろうかということでやかましく言われておるのですけれども、どういう方法をとってどうすればいいのかということについてお考えを一つお聞かせ願いたい。

高野務建設省道路局長

○説明員(高野務君) お答えいたします。  新しく開けた土地あるいはただいまのような物納の払い下げというような土地につきましては、家が建ちまして道路法上の道路がないという地域が相当あるわけでございます。まあ一軒や二軒のお宅でございますと、道路法上の道路までを自分の通路として通路をお持ちになるのが通例でございます。しかし、どういうふうな国から払い下げを受けられましたような相当大きい地域に相当の人口が入っているというような場合には、一般の普通の道路法の道路として処理いたしませんととうてい処理ができないということがよくわかるわけでございます。従いまして、このような場合には市道に認定してやはり市が管理する道にするということが、とるべき手段であろうとこう思うわけでございますが、今お話のように大蔵省との関係がまだあるというようなことでございますが、さっそく横浜市に問い合わせまして実情を聞きまして処理をするということが、ただいまとるべき手段だと思っております。

田上松衞民主社会党

○田上松衞君 お答えで満足するのですが、一つこの場合要望申し上げておきます。この事柄は先般の横浜市会の大きな問題になって騒いでおるわけなんです。まあさっき申し上げたように、わずかなことであれば理屈を外にしてまあ何とかの方法もあるけれども、あまりにも大きな問題です。これは私どもも初めてこの実態がわかりまして、こんなにたくさんあったのかと驚いてしまっておるわけなんです。全くお手上げの状態でしておるわけなんです。ただ、私不思議に思っておりますることは、非常に市会の中で当局は糾弾されてしまっておるけれども、国といろいろ相談してなにをと言っておるけれども、その後どういう工合にお話を進めていっておるかということをいろいろ探っておりますけれども、まだなされていないという状態です。それだけに、今このままにしておくと、いよいよこれは大きな運動を関係者を中心にして巻き起こすだろうということが懸念されます。どうぞ一つ急速に横浜市について——これは横浜市だけではないことなんですけれども、私が知っている実情というものは、横浜市だけで大へんな数なんですけれども、今申し上げたように市会の論議になっておりますから、一つ急速に調査の上、何らかの指示を与えて処理するようにお願いを申し上げておきます。

高野務建設省道路局長

○説明員(高野務君) 市会の問題になっているとのことでございましたが、もう向こうに問い合わせればすぐわかると思います。向こうからの連絡を待つまでもなく、こちらからどういうふうな事情かということを聞きまして、調査をしたいと思っております。

稲浦鹿藏自由民主党

○委員長(稲浦鹿藏君) 道路に関する調査はこの程度にいたします。    ——————————

稲浦鹿藏自由民主党

○委員長(稲浦鹿藏君) 次に、集中豪雨の災害対策についての件を議題といたします。  初めに、対策内容について説明を願います。  速記をとめて。   〔速記中止〕

稲浦鹿藏自由民主党

○委員長(稲浦鹿藏君) 速記をつけて。

山内一郎建設省河川局長

○説明員(山内一郎君) それではこの資料のうち、河川局の関係は一番上にございます公共土木施設等の災害復旧等に関する特別措置法案、この内容が三つにわたっておりまして、第一は、公共土木施設災害復旧事業費国庫負担法の負担率を高率にする、そういう内容でございます。第二は災害復旧とあわせてやります災害関連事業、これも三分の二以下の事業につきましては、この特例法といたしまして三分の二まで引き上げる。第三は、使用いたしました水防資材の国庫補助を行ないますが、それも政令で定めるものにつきましては、三分の二の国庫補助を行なう、こういう三つの内容になっております。それにつきまして、いろいろやはり政令がございますが、地域指定の問題、それらにつきましてはただいまのところ伊勢湾台風と同様な考え方でやって参りたい、こういうふうに思っておりますが、まだ関係省と折衝中でございまして最終の段階にはなっておりませんが、そういうふうに考えてやるつもりでございます。

田中一日本社会党

○田中一君 いずれこの法律が出るのが、どういう形で国会の審議の運営が持たれるかわかりませんが、特別委員会ができるのか、あるいはできないのかわからないが、まあ短い国会だから今から聞いておくことも必要だけれども、簡単なものだから、僕は今の河川局長の報告だけで一応了承しますが、河川局長、災害地を全部歩きましたか。——こういう抽象的な質問じゃ工合が悪いから、では、美和ダムの上流、あそこへ行ってみましたか。

山内一郎建設省河川局長

○説明員(山内一郎君) 美和ダムの上流、参りました。

田中一日本社会党

○田中一君 大鹿村はどうですか。

山内一郎建設省河川局長

○説明員(山内一郎君) 大鹿村は、私が参りましたときにまだ交通途絶でございましたので、残念ながら入れなかった実情でございました。

田中一日本社会党

○田中一君 これは相当局長あたりが実際に見てほしいがな。それとそれから多目的ダムの堆砂の問題なんかも、これは災害の遠因をなすものだからやはりそういう点もこれは臨時国会で十分伺いますけれども、対策というものを考えておいていただきたいと思うのです。相当広範囲の防災、国土保全という面から質問をしたいと私は思っておりますので、私は自分で見てきましたが、見てこなければ質問できませんから、いろいろ伺いたいと思うので見ていただきたいことが一つ。そういう広範囲の防災、国土保全、予防という見地からいろいろ伺いたいと思うし、もう一つは、公共土木の国庫負担法の法律改正という面も考えなければならぬ、こういう点等も質問したいと思いますが、これは臨時国会に譲ります。  先日五島列島等を視察に参りましたが、その際に非常に対象のおもしろい行政面を見てきたわけなんです。それは平戸島が全島一市としての単位となっている。これは非常にいい行政をやっておるわけですね。全島を中心として全部を考えて総合的なあらゆる産業の面も、それから公共土木の面も考えた行政をやっておる。ところが一歩壱岐等に行ってみると、壱岐は大体四つか五つに分けてしのぎを削ってお互いの村の、あるいは町の利益を中心にものを考えている。壱岐に行ってみて気がつくことは、非常に食糧の豊富ないい島だから、そういう群雄割拠というような形でもって行政面でなかなかむずかしい問題が残っておるように思うのです。私はこういうものこそ自治省等が手をかけて壱岐市にしてしまって一向差しつかえないものです。狭いものです。聞いてみると、内地というか、博多、唐津等から来る船も勝本——おれのところに寄らないとはけしからぬというので、海路で船が寄港しておる。自動車で行けば三十分も町に行くのにかからぬ。一つの町から町へはほんの十分もかからぬのに船で行けば一時間もかかる。そういうところが交通が整備しているのにまだわざわざ船で寄港すべきだというので、寄港しなければならぬということは、たとえば荷物にしてもそうです。りっぱなトラック道路ができているのだから、たとえば大きな町、どこかきめるのは今後の問題でしょうが、陸揚地を一つにきめれば、そこからトラックで行った方が安い、費用もかからない。そういう形の残された、奇形的な行政区域が残っているという事実をおそらく自治省は知っていると思うのです。町村合併の問題は相当長い間苦労して進めてきたけれども、なぜこういうものが残っているか、あるいは対馬にしても、対馬を二つに割って二つの市にしてもかまわない。福江にしたってそういう考え方が出ると思うのです。これはどう考えられておるか、聞いておきたいのです。そして今後どうしようとするのか。

山本成美自治省行政局振興課長補佐

○説明員(山本成美君) きょうは実は課長が出張しておりまして、局長が出る予定をしておりましたが、けさ突発的に病気で、出られなくなりましたので、私課長補佐の山本でございますが、お答えしたいと思います。

田中一日本社会党

○田中一君 ただ準備がなくて答弁すると困るから、それじゃ僕の質問したのを一つ残しておいて、書面でも何でもいいから答弁して下さいよ。よく経済企画庁の離島振興課の方と打ち合わせして、的確なところで一つお答え願いたいと思います。

山本成美自治省行政局振興課長補佐

○説明員(山本成美君) それでは私の方から局長、課長に申し上げまして、的確な調査をした結果を御報告申し上げます。

田中一日本社会党

○田中一君 そうしてほしいものですがね。あなた言いにくい——言いにくいと申しますか、あなたは責任をとるわけにいかないから、それでいいですよ。これはもう経済企画庁の方とよく一つ打ち合わせして——離島に多いのではないかと思うのですよ。幸い伊豆の大島もあれは一つになりましたね。これなんかも五つか六つの部落が別々力を競っているのですよ。島なんだから、どんな大きな島だって一つで、かえってその方がいいと思うわけです。これは一つ経済企画庁の方も自治省の方も、その点各地区にある離島の中の行政組織と申しますか、そういうものも検討されて、一ぺん書類でもいいし、何かの機会に出席して答弁してくれてもいいし、できればそういう形でもって至急に考え方というような、しなければならぬものならしなければならぬということをお示し願いたいと思います。けっこうです。

稲浦鹿藏自由民主党

○委員長(稲浦鹿藏君) 次に、住宅局長から公営住宅特別法案、宅地造成規制法案について御説明願います。

斎藤常勝建設省住宅局長

○説明員(斎藤常勝君) 住宅局関係の災害等の特例並びに宅地造成規制法案、この二つが住宅局関係でございますが、最初の昭和三十六年六月梅雨前線豪雨による災害に伴う公営住宅法の特例と申しますのは、六月の梅雨前線豪雨によりまして災害を受けた住宅の復旧のために第二種公営住宅を建設する場合におきましては、限度戸数というのがございますので、それが三割を五割に上げるということをいっておる。もう一つは、補助率につきまして三分の二を四分の三に上げるという点でございます。  なお、六月の梅雨前線と書いてございますが、去る五月の二十九日と三十日にわたって起こりました三陸の火災につきましても特例が規定される予定でございます。  それから第二の宅地造成規制法案、この方はさきの豪雨によりまして各所にがけくずれ、あるいは土砂の流出等による災害が起こりました。これが宅地造成に伴って起こることが非常に多かったという観点から、市街地または市街地となるべき土地の区域内において宅地造成に伴うがけくずれ、または土砂の流出により災害が起こるような所を規制地域として指定いたしまして、その中で行なわれる宅地造成等については、一定の基準に照らしまして許可をする、その許可がなければ宅地造成はできないというような事項を規定しようとするものでございます。その許可に際しましては、一定の技術的基準を設けまして、擁壁とか、あるいは排水施設とか、そういうものについて、その基準に合わない場合においては許可をしないというような規制を設けることによりまして災害を防止しよう、そういうような法案でございます。

田中一日本社会党

○田中一君 今の後段の宅地造成規制法、これはいずれ臨時国会に法律が提案されると思いますから、内容についてはそのときに検討しますが、ただ事前にちょっと注文をつけておきたいことがあるのです。  それは、第一の問題は、先般神戸へ行って神戸市内の災害状況を見て参りました。これは各都道府県並びに五大市がこれをやるということになっておるようでありますけれども、当初八十件——たしか八十件と伺いましたが、八十件の名古屋市が作っておる条例に基づく宅地造成の申請があった。ところがそれを、これじゃいかぬというので規模を小さくしたところが、たしか八百何件というような申請が殺到したというわけです。法律を作るのはいいけれども、地方自治体の費用の負担ができないというのですね。一人の技術屋にこれを担当させれば、少なくとも五、六十万円かかる。そうすると八百件なんという宅地造成の申請がきた場合にはとうてい監督どころじゃない、簡単な書面審査にすぎない、できないというのですよ。そういう大体申請に対しては、建築基準法と同じような申請手数料を徴収するようになっておるやに聞いておりますが、この額が安ければとてもやり切れるものじゃないのです。ことにああいう神戸とか、あるいは門司市とか北九州のような背後に山を持っておるところは、当然山に伸びなければ、海に伸びられませんから、その際にもう自治体が一体どうしてこれを、人間の問題、それから費用の問題をまかなっていくかということになると、大きな問題がある。その点等も十分考えられて法律を作っていただきたい。  それから神戸市の今度の災害地を見てもわかる通り、ああいうところへ、今がけ地に盛り上げて初めて上の平らな土地を守っておったものが、そこに、百五十尺くらい高さはありますかな、そういうところへ作るということすらこれは禁止しなければならぬと思うのです。百五十尺の擁壁を作るということになると、とうてい経済的に価値がなくなってくるから作らないであろうなんということじゃなく、あるいは作るかわかりませんよ。電鉄会社なんか、ああいうところへ変な遊ぶ施設を作ることがあるかもしれない。だから経済的にペイしないからやらないであろうというのじゃなくて、だめならだめというはっきりしたものを持たなければならぬと思うのです。その点を考慮してほしいと思うのです。  それから排水路を十分考えるというけれども、背後地における所有権等が違っておれば、これは規制できるものではない。ことに六甲、摩耶、この両山脈は御承知のように森林法の保安林というものの地区が相当ございます。同時にまた河川が相当多い。従って砂防指定区域になっているところが相当あるのです。その砂防指定区域を拡大指定していただきたいのです。あれは現地に行ってみますと、河川の対岸だけがずっと砂防指定区域になっている。ちょっと離れればもうそうではないのです。やはりこれに水源として水を持ってくる。この水を一度に流すというような宅地開発は、非常にその河川そのものが危険であるということです。だからある面は現在あるところの砂防法によって宅地造成というものをとめる。森林法によって、森林法の保安林によってそうしたものは、悪影響があると見られるものはとめるというようなことも考えていただきたいと思うのですよ。実際に宅地規制法だけでは私は相当な穴があると思うのです。盲点があるのではないかと思うのですよ。そうしてがけくずれで善意な第三者が下でもって死んでいる、何人も死んでいる。この死んでいる責任は、どこにあるか。今度また法律ができると、市なら市というものが、あるいは県なら県というものが、むろん責任を負わなければならないと思うのです。監督が十分で、それで不可抗力ならば、これは責任を負わないで済むかもしれぬけれども、事実限られた人間で、たくさんな件数を現場に行って下見するなんということは不可能でありますから、どうしてもこれは書面審査になってしまう。下見をするような余地がないですよ。そういう点があるから、それならば一網かけて、非常に危険だからこれはしてはいけないという前提に立つものであろうけれども、これはなかなか金もうけをする大資本家という者は、非常に法の盲点をくぐってうまいことをやりますから、そういう場合には、かつての災害を考えながら、砂防法なり、あるいは森林法によるところの保安林等によって大幅に押える。そうしてどこから見ても安全であり、かつ交通等がすっかりできておれば心配ないわけですから、交通の面では。あんな危険ながけ地に持ってくる必要はない。相当六甲の中にはいい所があります。そういう安全な所がもし保安林あるいは砂防指定区域になっていたならば、それを解除してやる、そういう考え方を大幅にとっていただきたいと思うのです。その点について一つ住宅局長並びに河川局長の御意見を伺っておきたいのです。

斎藤常勝建設省住宅局長

○説明員(斎藤常勝君) ただいまいろいろな点につきまして御要望いただきましたが、目下法案について十分に御要望の点に沿うといいますか、確かに一つの問題点として、今のお話を十分に考慮いたしまして、成案を得たいと思っておる次第でございます。

山内一郎建設省河川局長

○説明員(山内一郎君) 今年度の梅雨前線によりまして、がけくずれによる災害が非常に多かったのでございますが、それの、宅地造成をやろう、あるいはやり終わった所とか、そういう宅地造成の手をつけ始めた、あるいはつけたという所の被害の防止につきましては、宅地造成規制法で相当やれるのではないかと思います。それ以外にやはり自然のがけくずれによりまして、災害を受けておる個所も相当あるわけでございます。それはまだ宅地を作ろうという行為が始まっていないのでございますから、この法律のらち外になると思いますが、そういう点の対策につきましては、ただいままあいろいろ検討いたしておりますが、あるいは砂防法の先生の今おっしゃいましたような解釈を広げるということによって一策を講ずるか、あるいは地すべり等防止法によりまして、そちらの方からそういう面を改善していくかというようないろいろな点についてただいま検討いたしております。従って、その両々相待ちまして、そういうような事態がないように努力をいたすつもりでおります。

田中一日本社会党

○田中一君 それから住宅局長にもう一つ要望しておきたいのは、もう宅地造成ができているがけ地等、これはやはり今度の法律では全部にこれは及びませんけれども、こういうものは検査するくらいの幅をこの法律の中に盛り込んでほしいと思うのですよ。私は既成市街地における宅地造成の方針に進むべきだという考え方を持っておる。神戸なんか十分に余地がございます。おそらく既成市街地におけるあの三倍くらいの人口を収容し得るものがあると思うのです。またよい町というものは森林があり渓流があり、荒れ地があり、そういう環境がよい町なんです。あえてあの山の中を……。大体において国または地方公共団体の持ち山が少ないところですから、みんな民有地というので、それが利益のために何でもかでもやっちゃうということは非常に危険です。だから今まででき上がったものを検査できるのだ、悪いところは手直しさせるのだというくらいの措置がとれるような法律にしていただきたいと思うのです。

斎藤常勝建設省住宅局長

○説明員(斎藤常勝君) ただいまお話しのことですが、現在すでにある宅地についても検査をしてある程度の規制をしたらどうか、これにつきましては私ども現在考えております法案の中にも、災害防止上必要であればある一定の措置を命ずることができるという規定を設けたいと考えております。そのためには、当然お話のような事前の検査も必要になってくると思います。そのような方法で進めたいと思います。

田上松衞民主社会党

○田上松衞君 ちょっと関連して。今の問題ですがね、私はさっきから要望したいと思ったのですが、これはすでに造成済みの土地についてもこれを適用してもらわなければ困る。建前はそれでいい。それから特にこの際お聞きしながら要望していくわけなんですけれども、単に造成された、造成済みだということだけでなくて、もうそれがすでに売買されている、所有権の移転、登記もされてしまってある土地で、しかも例を横浜市の南区というところをとりますと、東京の業者が非常に大規模な土地造成をやったわけです。そこではたくさんの人たちが契約しまして、売買をやってしまったわけです。ところが横浜市の建築局が危険であるからというので建築許可をしないでおるわけなんです。実に厄介な問題です。こういうような問題に対して具体的にはどういうような措置をおとりになるつもりであるのか。

斎藤常勝建設省住宅局長

○説明員(斎藤常勝君) すでに造成ができて、それを造成したから一般に売買してしまう。それに対して建築しようとしたところが、基準法の関係で待ったというようなお話のように承りましたが、現在の建築基準法におきましても、建築物の敷地につきましては、これが安全でなければいかぬ、あるいは衛生上害があってはいかぬということから、必要なる防壁を設けろとか、あるいは排水施設を設けろというような、きわめて抽象的な規定があるわけでございます。それによって建築基準法による確認申請が出ていますときは、これを一応審査をいたしまして、それが不適当であれば与えない、それによって未然に災害を防止しようという思想が入っておるわけであります。現段階におきましては、確認が得られない限りは建築はできないということになっております。

田上松衞民主社会党

○田上松衞君 それを聞いておるのじゃない。建築許可の問題は当然そうあるべきなんですけれども、事実上それをどういう工合に解決さしていこうとお考えになるかということなんですね。結局やりかえをしなければだめなんですよ。危険なんですよ。だれが見てもわかっておるわけなんです。どこかそれを移してしまって、造成会社はもう自分のものではないのですから、そこでそれをどう解決していくかということなんです。だまされたといえばだまされただけのことですね。しかし、問題はそれから生ずる将来の災害を考える時分に、これはこの法案のむしろ真髄をなす問題じゃないかと考えるから……。

斎藤常勝建設省住宅局長

○説明員(斎藤常勝君) 現在のところでは基準法しかできておりませんので、やむを得ないわけでありますが、おそらく今おっしゃっておる地域というのは、この宅地造成基準法なるものができた暁には規制区域として指定されるところではないかと思うのです。そうなりますると、現在でき上がっておる宅地を所有しておる者に対しましては、一定の基準に基づいた防壁なり排水施設なりを作れば、それでそこに建築物を建てることができるという段階だと思っております。

田上松衞民主社会党

○田上松衞君 どうもこういう宅地造成の規制法案が、これは実際おそきに失するのであって、これくらい国民が今日要望しておる大きな問題ないわけなんです。ともかくこれ誠意をぶち込んでやってもらいたい、これはもう国民が全部こぞって要望しておるわけなんです。ただ問題は将来のことについてだが、今のような事態について、ここで何とかしてきめなければ、業者はまあこの法案が通るまでの間に、そうでないとどんどんやってどんどん売りつけてしまって、これは田中委員がさっき言われたように、大企業家というか、強い連中になりますと、とにかく、あなた方がお考えになるよりか先々にどんどん突っ走って、もうけさえすればいいということをとるのですから、これは実際問題として土地がないから、仕方がないから食いついているのだが、それはお前たち買うから悪いといわれれば身もふたもないことで、そこで何か措置はないのかということなんですよ。

斎藤常勝建設省住宅局長

○説明員(斎藤常勝君) この宅地造成を業としている者が一般に譲る場合に、その土地に瑕疵があるというような問題になりますると瑕疵担保の問題で民事上の問題になるかと思いますけれども、現在のところでは、それよりも一歩前の段階で売買をやる、絶対に瑕疵があるとは言い切れないような状況で売買されておる。そのために今お話しのような点が出てくると思うのでありまして、それを造成の段階において防止しようというのがこの法案でございまするから、確かにおっしゃる通り現在欠陥がある、その欠陥を埋めたいというのがこの法案の趣旨でございます。そういう点で御了承を願いたいと思います。

田上松衞民主社会党

○田上松衞君 一ぺん、この問題については神奈川県でもわかっているのですし、横浜市もちろんですから、これはわずかな、ちゃちな場所ではないのです。相当大きなもので、会社の名前はこの際遠慮いたしまするが、言うなれば東京でも名だたる、何といいますか、評判の悪い会社のようですけれども、相当の者が契約したり、今言ったすでに所有権を移したりして、家は一戸も建てさせないのです。それでその現実の問題ににっちもさっちも今できなくなってしまっているのです。すでに売っちゃった、契約しちゃった、所有権の移転登記をしちゃった、こう突っぱるだけです。一方は家がぶっこわれても、くずれても仕方ありませんから、その人がどうにもできぬから許可してくれぬかと言うけれども、建築局はそれはならぬと、できないと言ってこれを拒んで、そのまま立ちすくんだままで、もう何カ月の間そのままになっておるのですよ。ですからそういう所に、ただ今の法ではこうだ、今度するのはこうだと、それだけではただ政治にならぬのではないかと思うのです。私の言うのは、そこまで少なくとも将来災害を防止することのために備える、これを作らぬ限りにおいては、何かここに対する一つの考え方があるのじゃないか、それを一つ十分お考え願って、そして早くこれが安全な姿において、そうして今かわいそうにあっちこっちに間借りしたり、期間をきめて部屋借りをしたりしているような人々に、何か安心して、そのようなことをしなければ、いつまでたっても、これがどうにもならぬで突っぱり合いっこしておってもこれはしようがないことです。まあ一つ実情を御調査いただきまして、何かこれに対する善処をお願いしておきたいと思います。

田中一日本社会党

○田中一君 ちょっと郵政省、今計画局長から答弁があったですが、放射四号線のうち青山七丁目の郵便局が、民間でやった土地区画整理事業が終わってもう四、五年、それから都の所有地が撤去されて、道路が整備されてもう半年近く、あなたの方で監督している官益坂郵便局がいまだにあぐらかいている。そういう公共事業の推進をはばむものは公共建造物であるというのは常識になっているのです。計画局長は十月ごろにあれを撤去すると言うけれども、十月ごろなんて言わないですぐ撤去しなさい。大体移る所ができてないということはあり得ません、その点はどうなんですか。

坂田英俊郵政省郵務局施設課長補佐

○説明員(坂田英俊君) 私郵務局施設課の坂田でございます。今郵務局長がよんどころない事情で御答弁できませんので、私代理に御説明申し上げます。ただいま先生のおっしゃいました郵便局は渋谷上通郵便局のことかと思います。

田中一日本社会党

○田中一君 宮益坂の郵便局、青山七丁目。

坂田英俊郵政省郵務局施設課長補佐

○説明員(坂田英俊君) 上通郵便局ではございませんですか。

田中一日本社会党

○田中一君 名前はわからない。

坂田英俊郵政省郵務局施設課長補佐

○説明員(坂田英俊君) 名前はおわかりになりませんか。

田中一日本社会党

○田中一君 青山七丁目。

坂田英俊郵政省郵務局施設課長補佐

○説明員(坂田英俊君) それは渋谷上通郵便局だと思います。それで、先生のおっしゃった通り、すでに半年前から道路を拡張されまして、現在上通郵便局のみが突き出た形になっておりまして、いろいろ交通上……。

田中一日本社会党

○田中一君 どうなっている。

坂田英俊郵政省郵務局施設課長補佐

○説明員(坂田英俊君) 交通上いろいろ不便があると思います。しかし十一月の半ばごろにはあの裏に建っております五階建のビルが完成いたしまして、そこに移転する計画になっておりまして、いましばらくごしんぼうをお願いしたいと思います。

田中一日本社会党

○田中一君 裏の公団かどうか知らぬけれども、移る建物はできておりますよ。人が住んでおりますよ。

坂田英俊郵政省郵務局施設課長補佐

○説明員(坂田英俊君) 一階の店舗になるところは今仕上げ中です。

田中一日本社会党

○田中一君 なぜ早く仕上げないのですか。

坂田英俊郵政省郵務局施設課長補佐

○説明員(坂田英俊君) これは所有者の方でそこまではまだ手が回りかねておることと思います。これは建売の住宅でございます。

田中一日本社会党

○田中一君 何住宅でも、どこへ行ってもかまわぬから、じゃまだから、とっととどいて……。

坂田英俊郵政省郵務局施設課長補佐

○説明員(坂田英俊君) 御承知の通り、郵便局は公共事業でございまして、やはり郵便局を閉鎖するということになりますと、相当付近の人に迷惑をおかけしますから……。

田中一日本社会党

○田中一君 私は閉鎖しろというのじゃない。計画道路であって、ほかが全部でき上がっているにかかわらず、いまだにあぐらをかいておっては困る。公共事業を阻害するのは公共建造物だ。これは現に首都高速道路公団の神崎理事長が嘆いておる。たくさんそういう例があります。何も郵便局を閉鎖しろとか休めとかいうのじゃないのです。あなたの方じゃ休ませるつもりですか、移る場合には。

坂田英俊郵政省郵務局施設課長補佐

○説明員(坂田英俊君) なるべく休ませないつもりで……。

田中一日本社会党

○田中一君 なるべくじゃない、絶対休まない方法で……。

坂田英俊郵政省郵務局施設課長補佐

○説明員(坂田英俊君) 絶対休まない方法で、こういう措置をとっておるのです。

田中一日本社会党

○田中一君 だからおかしい。

坂田英俊郵政省郵務局施設課長補佐

○説明員(坂田英俊君) 他に適当な建物がうまく見つからないということです。やはりあの付近に置きたいという……。

田中一日本社会党

○田中一君 見つかるとか見つからないという問題ではない。一体そういうふうな考え方でもって郵便局があっちゃ困るというのですよ。何も弁解する必要はございません。国民に申しわけございません、自分の方で行政上の手落ちがございました、一日も早く撤去いたしますということなんです。計画局長は十月一ぱいには引っ越すと言ったという報告があったのですが、あなたは十一月中ごろと言いましたね。

坂田英俊郵政省郵務局施設課長補佐

○説明員(坂田英俊君) 十一月ごろの予定だと聞いております。早ければ、完成次第移転いたします。

田中一日本社会党

○田中一君 完成というのは、人が住んでいるのですよ、みんな、もう。ちょっと君行ってきたまえ。人間が住んでいるか住んでないか調べてきたまえ。なぜ郵便局だけが内装ができないのですか、人がみんな住んでいるのですよ。

坂田英俊郵政省郵務局施設課長補佐

○説明員(坂田英俊君) 一階の店舗の方はまだ現在仕上げ中でございまして……。

田中一日本社会党

○田中一君 やったらいいじゃないですか。

坂田英俊郵政省郵務局施設課長補佐

○説明員(坂田英俊君) これも所有者の都合もございましょうし、いろいろ……。

田中一日本社会党

○田中一君 そんなの答弁になりませんよ。これはちょうど通常国会の終わりに特定公共事業の法律の審議のときに指摘してあるのです。まだ相変わらずやっているからきょうは来てもらったのです。今あの程度の十坪か八坪の郵便局が移るのに一年はかからない、一カ月もかからないです、内装やるなんていったって。きょうは九月の十二日ですよ。十一月十五日じゃなければ移転できないという理由がない。促進しなさい。分譲店舗でしょう、あれはどっちみち。金がないのですか、そんなばかな話は答弁にならないです。今月一ぱいに移転しなさい。

坂田英俊郵政省郵務局施設課長補佐

○説明員(坂田英俊君) 先生の御指摘もございますので、早急に移転できるように事を取り運びます。

田中一日本社会党

○田中一君 これはあなたに怒っているのじゃないのですよ。郵政大臣に怒っているのですから。あなたどうか知らぬけれども、ばかばかしくてしょうがない、あんなもの。私毎日通るのだから、ああいうものがたくさんあるのです。ことに郵便局が一番いけない。公共施設ということだけを主張して、そんなものは百も承知ですよ。国民は全部郵便局は休んじゃ困るということは知っていますよ。だからといって、ああしてほかが全部住んでいるにかかわらず、あの郵便局だけが何カ月もそのままであっていいということにはならないですよ。国民には強要しながら、法律が及ばないというところにずるいということがあるのです。たくさんありますよ。今度局長に言って下さい。そうして計画路線がほぼ完成しているにかかわらず、いまだにあぐらをかいている郵便局が幾つあるか調べて下さい。これは資料で出して下さい。これは委員長から要求して下さい。

稲浦鹿藏自由民主党

○委員長(稲浦鹿藏君) 坂田君いいですか、資料を出して下さい。

稲浦鹿藏自由民主党

○委員長(稲浦鹿藏君) 続いて三十六年度建設関係補正予算に関する調査を行ないます。

田中一日本社会党

○田中一君 東京都が、九月の八日の毎日新聞で、こういうことを発表しているんですよ。公営住宅を千戸切り捨てる。その分どういう予算操作をするのか知りませんが、単価は一割値上げをする。こういう決定を新聞で発表しているんです。これは法律上予算を使う場合に、こういうことが可能か不可能かの問題をまず第一に伺いたいのです。あるいはこの内容が、千戸切り捨てれば、建設省は切り捨ててもよろしいという指令を出しているから切り捨てたと思うのです。そうすると、公営住宅の三カ年計画というものの計画が変更になるのです。また大蔵省がそれでいいのかどうかという問題ですね。まず東京都の千戸切り捨て、一割単価値上げの問題だけを最初に伺っておきます。

斎藤常勝建設省住宅局長

○説明員(斎藤常勝君) 東京都で最初の予定価格よりもさらに十数パーセント予定価格を修正いたしましてある団地の入札をしたというニュースは私も聞いております。しかしながら、建設省として、今お話しのように、それに相当する戸数を切ってもよろしいというような指導は毛頭いたしておるわけではございません。

田中一日本社会党

○田中一君 そこで宮崎さん、あなたがいつも言っているように、公営住宅というものは、これは補助事業でございます。従って法律によって国が補助する率というものをきめたのであって、もし足りなければ、それは地方公共団体が負担するのは当然でございますといった筋の通った答弁を私はあなたから聞いているんですが、そういう態度にはちっとも変わりはございませんか。

宮崎仁大蔵省主計局主計官

○説明員(宮崎仁君) 公営住宅につきましての予算の制度は、公営住宅法の第七条におきまして、国が標準建設費の法律で定める割合を補助する規定がございます。そこでこの標準建設費という問題でございますが、御承知のように、公営住宅につきましては、現在の予算は全国平均で組むような関係にもなっておりまするし、各地方公共団体の実情によりまして、これを改善したり、あるいは構造を変えたりして実施しておるというのが従来ともございます。そういった場合に、地方が単独事業としてこれに若干の予算を継ぎ足すということが行なわれておるわけでありまして、そのものは決して違法、あるいは制度が乱れておるということではないと思っております。従いまして、そういったことは可能であるというふうに私どもは了解いたしまして従来ともやっております。

田中一日本社会党

○田中一君 けさの新聞に、中村建設大臣大いにがんばっているけれども、文部大臣の方も学校建築に対しては補正予算を組もうということを言ったように新聞に出ておりますが、これは事実ですか。これは宮崎さんに伺います。

宮崎仁大蔵省主計局主計官

○説明員(宮崎仁君) ただいまのお話は、私も新聞で拝見をいたしております。御承知のように昨日の経済閣僚懇談会でいろいろの議論がされたというふうに伺っておりまするけれども、どういう結論が出たかということにつきましては、私直接大臣から伺っておりませんので承知をいたしておりません。

田中一日本社会党

○田中一君 大蔵省の傾向としては——傾向というか、最近の考え方としては、単価の値上がりを認めないと。従って建築部門の補正予算は組まないんだという前提に立っていることは新聞等でも知っておりますが、その態度は変えておらぬわけですか。

宮崎仁大蔵省主計局主計官

○説明員(宮崎仁君) 大蔵省の態度がどうかということになりますると、私責任をもって答弁いたせる立場ではございません。御承知のように、現在こういった建築関係につきまして、単価が上がっておるということ、これは事実でございます。それを否定することはできないわけでございます。  ただ、今先生の御指摘のような問題が出ておりますのは、経済の全般に対する見通しの問題、あるいは、さらに問題を縮めて言えば、建築関係の産業と言いますか、建設業の労務者の不足の問題であるとか、そういったことから見て、この際として、一体事業量について、どういうふうに考えるべきか、こういうところから問題が出ておるわけでございまして、私の担当しております公共事業の範囲の問題以外に、国の経済政策をどういうふうに持っていくか、こういうことで論じられておるわけでございます。全体の雰囲気としては、先生が、ただいま御指摘のような方向に、大体考えておるというふうに私は伺っております。

田中一日本社会党

○田中一君 もし、これはあなたの責任というか、大蔵省の範囲じゃないと言えば、それっきりですが、今東京都が行なっているように、財源がないために、当然補助工事で足りないものを出せばいいが、出す財源がないから、住宅の建築をしないんだ、国から認可を受けた戸数が建てられないんだということはやむを得ないという考え方に立っているのか。おそらく住宅局長だって建設省だって、相当宮崎君のところへ行って、何とかしてくれという要請もじきじきにあると思うのです。そして住宅戸数が建たないということに結局なるわけです、財源がなければですね。また特定の、ある何とかしようという熱意を持つ人が、今のような趨勢に便乗しないで、自分の方から財源を何とかしぼり出して、それでも今まで国民に約束したところの——市民でも県民でも、約束をしたところの公営住宅を建てるんだという市長も知事も今いるかもわかりませんけれども、大体は便乗して、東京都のように千戸を切ってしまうんだという傾向になっては、またこれは困るのです。ここ二、三年というものは、住宅問題というものは下火になっているので、次の国会では、私は十分掘り下げて考えてみたいと思っているのですが、当面の問題ですね、たとえば一番もとをなすところは、建築労働者の賃金であって、私この間、浅川に沖電気の新工場ができたものですから見に行ってみた。そうすると、東北方面から中学の卒業生——女の子が多いんですがね、十六才の女の子を使っているんです。これは月給八千円です。八千円で、鉄筋の宿舎に六畳に二人ずつ入っていました。昼飯は給食、朝晩食べて、その部屋に入って、テレビありラジオがある——どの部屋にもテレビはありませんが——それから電気洗たく機もある。風呂は毎日入れるという環境で、食費は労働組合と交渉の結果二千四百円かかる。五千六百円というものが手取り、十六才の少女の収入になります。そして賞与等は、これは当然もらっております。これが現状なんです。PWの廃止問題については、これは四、五年来宮崎君とも十分僕ら論戦をかわしておりますが、労働省等では、これはやめますと言っているけれども、これはせんだっても亀井次官に会って聞いてみると、私の方はやめたいのです。労働者の賃金などというものを、今どき法律でもってきめているなんてあり得ません。もし職安に属するところの、国なり公共団体が直接雇用する人たちに対する法律が必要ならば別途作ってもいいじゃないか。PWがそのまま残っているなどということはあり得ませんということを、亀井次官は言っている。だれがそれではそれを持っているかというと、大蔵省がどうしても何か根拠がなければ困るから、これをそのまま置いてくれということを要求している。私は、どういうために存続を強要するかという意味がわからないのですが、宮崎さん、そういう点、どういう考え方で残そうとしているのか、実際に、実態としてはそのPWで示しているところの標準賃金では、人間働いていられない。職安の人たちでも働いていられない。一般公共事業に対しては、それは仕方がないから、何というか、八時間労働なら八時間、楽に——乏しいというか、低い賃金をもらって働くでしょうけれども、民間の場合、どの場合でも八百円、九百円なんです、その人たちは。そういう情勢の中で、労働者が足りない——足りないのは当たり前なんです。だれが今どき大工や左官になる者があるか。たかだかPWで東京の標準で七百七十円ですよ。公共の料金はどんどん上がっております。これに関連して、いろいろなものが上がっておる。改定なんていうなまやさしいものではない。悪循環なんです。そういう希望のない大工や左官になる少年がありませんよ。中学を卒業した者が、職業訓練法により三年間の教習を経て一応巣立っていった者が、野丁場で、月のうち二十三日間しか働かない職人になり手があるはずがない。足りないから賃金が上がるのじゃないのです。賃金が低いから、なり手がないのです。  それで、今度の趨勢として出ているところの建築工事、道路工事は——おおむねこれは了解したでしょうと思いますが——できなければ、工事が短くなっているということになるわけですが、建築の場合は、そうはいかないわけです、どうしても、私はせめて学校並びに住宅だけは、今度予算の補正をするであろうということを期待しておったのですが、どうも今の段階では、そうじゃないらしい。これは臨時国会で相当追及しますが、一つ何とか大蔵省部内でスムーズに国民が期待しているところの、国民に約束したところの住宅だけは、金さえあればできるのですから、三十六年度の自然増というものを四千億あるだろうなんということを見込んでおるでしょう。なぜその金が使えないのかということになりますと、これは大きな問題なんですよ。宮崎さん一つ、あなただって政府委員でしょう。答弁したって一向差しつかえないでしょう。政府委員でしょう、あなた。——説明員ですか。それじゃあまり何だけれども、あなたは、事務的にもいろいろやっているのですから、あなたの考え方を示していただきたいのです。

宮崎仁大蔵省主計局主計官

○説明員(宮崎仁君) ただいま御指摘の通り、いろいろの点がございます。まず、最初の問題として、現在行なわれておりますいわゆるPWの問題につきまして、どう考えるかと、こういう御質問であったと思います。この問題につきましては、いつぞや先生の御意見を伺いまして、そのときに御答弁した覚えがあるのでございますが、私の担当しております公共事業あるいは建築関係の住宅等も含めまして、いわゆる賃金の統制というような意味でのPWというものは必要ないと私は考えております。従いまして、三十三年の改正におきまして、一般補助事業について、PWの適用廃止をいたしたわけでございます。その際にも私としては、この段階で全面的に廃止してもいいのじゃないかという意見であったわけでありますが、何分にも相当大きな制度改正であるから、漸進的にしたいという労働省の御要望もありまして、国が直接雇っている人たちについてはいいのじゃないかということで、現在の姿ができておるわけでございます。  従いまして、ただいま御指摘の住宅の問題とか、あるいは学校の問題などにつきましては、法律的に言えばPWの適用ということは一応ないわけです。ただ問題は、常にこれはあると思うのでありますが、国として一応予算を作り、そうしてそれを実際に実行していくという場合に計画を立てるわけでありますけれども、その際に、当然単価の更正をして、その重要な地位を占めます賃金等につきましては、何かやはり一つの統計がなければならないと思います。現在そういった意味での統計として、PWというものが用いられているわけであります。これは毎年調査でありまして、そうしてその調査の仕方は、各建設業者からの申告によって、これを集計して作っている、その場合には無作為であります。もちろんこの統計についての秘密等も十分守られる組織になっております。しかしながら、どうも最近のように非常に急激な変化があったような際には、なかなか事態に追随しがたいという面が出てくることは御承知の通りであります。そういう際に、ではどうするかという問題になると、これは予算制度上も、またそれを執行する上からも、いろいろ研究すべき問題が残っておると思いますが、私どもとしては、公共事業の予算というようなものは、そうきちきちで弾力性がないというような形ではなかなか運用できないのだ、御承知のように現在財政法三十四条によりまして、当初作りまして御審議願いました予算につきまして、支出負担行為の実施計画というものを実施することにいたしております。大体これは六月ごろやるわけでありますが、その際に、そういう実行上の調査をやっていくという建前になっているわけでございます。  ただいまの第二の問題であります公営住宅を、この際戸数を減らすということは非常にいかねじゃないかという御指摘でございます。このことは、公営住宅というものが住宅政策のいわば根幹でございまして、非常に重要な地位を占める点から言いまして、どうもそういうことはできるだけないことが望ましいということを考えるわけでございます。現に、政府の作っております所得倍増計画におきましても、行政投資の配分において、最も今後増加率の高いものは住宅投資に置いているわけでございます。そういう点から見まして、私は今後住宅の問題について相当重点が置かれていくということについては、大体一致した意見ができているものと考えているわけであります。従いまして、長期的に見るならば住宅というものは今後相当投資がふえていくし、いろいろ構造その他も上がっていくというふうに考えておるわけでございます。  ただ、ただいま当面の問題は、言わば非常に短期的な問題であります。こういう際に、また公共投資について景気の調整策として、いろいろの手だてを打ち出すということは、諸外国では非常に多い事例でありますし、私の経験している範囲では、三十二年に国際収支の緊急対策として、あるいは三十三年には逆に景気振興の意味で繰り上げをやるというようなことが、それぞれ行なわれておるわけであります。従いまして、今回の補正予算の当面している経済情勢というものに対して、どういうふうに見るかという問題については、経済閣僚懇談会とか閣議で、いろいろ最高のところで議論されておるところでありますので、その御決定を私ども守っていくわけでありますが、当面の問題として、そういうことが必要であるということになれば、今後の問題としては、あるいはやむを得ないかもしれない、こう考えております。  御承知の通り公営住宅は、今年を初めとする三カ年計画でありますので、この三カ年計画については、一つできるだけそれをやっていけるように私は努力をしたい、これは私の意見になりますけれども、そういうふうに考えております。

田中一日本社会党

○田中一君 現在の建築労働者の賃金が安定しているわけではないわけです。私は、あなたの立場に立って考えた場合には、むろんもう少しどうなるか様子を見て、その辺できめようという気持になろうかと思うのです。よく理解できるのです。  これは新聞等に、私はよく知らないから伺うのですが、当然第二次補正を出すのだということを新聞でも書いておりますが、これはむろん年度末に、一応安定した賃金あるいは物価というものが、建築資材というものが一応落ちついたころに調整的な意味で出すのだろうと私は理解しているのです。もしそういうような方向になるならば、おのずから発注勘定と申しますか、建設省の方でも対策は立てられると思うのですよ。これは今大工の手間が、実質的には八時間労働で千三百円取る、野丁場でもって時間かまわずにやるために千八百円なり二千円なんか取っている。十三時間、十四時間働くのだから当然なんです。それが来年の春になって、それがまた八時間実働で千八百円になっては困るというようなことから、一応ここで補正をしないのだということになるのも、主計官としてわかるが、第二次補正をやるという考え方というものが、最後の年度末の締めくくりでやるということが明らかになっておるならば、大蔵省としても今の地方財政の面から、何らかの非常手段をもって融資あるいは市中からの借り入れ等でもって、それをとにかく値上げになったものは値上げになったものとして戸数は建てる。そうして東京都のように千戸切り捨てるということをやらないで、あわせてやって、足りないものは第二次補正でもって充当するという考え方に立っているのではなかろうかと好意的に考えているのですが、そういう含みは、部内でありましたか。

宮崎仁大蔵省主計局主計官

○説明員(宮崎仁君) ただいま御指摘の問題でございますが、大蔵省としてただいま検討しておりますのは、この臨時国会に提出する補正予算でございまして、当然補正予算の筋から申しましても、補正を必要とする事項と認められるものはすべて織り込まれるということは原則でございます。第二次補正という問題が新聞等にも出ておりまして、私ども拝見しておりますけれども、これは今後における不測の事態ということが起これば、これはそういうものも出るかと思いますが、私ども事務的な見方としましては、第二次補正というような考え方は全然基礎におきませんで、当面の問題を考えておる、こういう事態でございます。

田中一日本社会党

○田中一君 そういう答弁をする以外にないでしょうが、税の自然増が約四千億あるのではなかろうかというように見込まれている今日、第二次補正をしないわけにはいかない。それを政治として、金を使いたい、何か派手な使い方はないかと考えている以上、昨年の国会中の補正と同じような形でもって出るのではなかろうかと思う。大体的確に増収というものが見込まれてくると、これはあなたに——大臣を待っているが、なかなか来ないから困っているのだけれども、そこで、かりに経済閣僚懇談会ですか、そこで学校については、単価の更正を認めるのだという前提に立った場合には、あなたは一体どう思います。住宅は認めない、学校だけは、補正を組み込むわけです。そうすると、単価は値上がりになっているのだという前提に立って、学校建築は認めようとするのでしょうから、これは、もう政治じゃなくなってくるのですよ、今度は。同じ物件でありながら、片っ方は認めて片っ方は認めないということはないのです。もしそういうことがきまったとするならば、一体、宮崎さん、どう思いますか。——ちょうど大臣来たけれども、大臣、来ないから困っているのですよ。

宮崎仁大蔵省主計局主計官

○説明員(宮崎仁君) ただいまの問題は、私がお答えするのはいかがかと思いまするが、学校関係につきましては、私、担当でございませんので、そう十分に勉強しているというわけではございませんけれども、数量的にどの程度調整可能かということが、違いと言えば違いかと思います。いずれにいたしましても、そういったことが、どういうふうな結論を出しておられるか、そういう点を私聞いておりませんので、これから帰りましたら、いろいろお話もございますと思いますが、その際に、十分に検討はいたしたい、こういうふうに考えております。

田中一日本社会党

○田中一君 今、宮崎君に聞いているのは、これは新聞で出たものを取り上げて言っているので、はなはだ——われわれそれしかないものですから伺っているのですが、学校建築に対する単価の更正に関する予算補正をしようということになったらしく新聞で報道されておりますが、大へん建設大臣も苦労して、全般の公共建築物に対する、まあ営繕関係は規模を縮小しても済みますけれども、住宅関係は、そうはいかないのです。これを努力をされていることはよく新聞等でも見ておりますからわかりますが、どういうことになっているのですか。  それで、九月八日の毎日新聞には、東京都は、七千戸のうち千戸を切り捨てる、そうして単価の一割を上げて建築をするのだということになっている。これはもう住宅政策の下の下なんです、こういう行き方をするのは。今まで、補正予算に関連する現在の建築費の高騰に対する対策は、どういう工合にやってこられたか、一つ伺いたいと思うのです。

中村梅吉自由民主党建設大臣・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(中村梅吉君) ただいま田中委員のお尋ねの点でありますが、かねがね私ども、他の問題は、何とか工夫をしまして善処するにいたしましても、公営住宅は、どうしても臨時国会の予算補正に入れてもらわなければ困るという主張をいたし、また大蔵当局にも、それを要望して参っておったのでありますが、昨晩、けさの新聞等に出ましたように、一部の閣僚で、学校だけは、生徒のあることで、生徒がふえる分の増設だけは、これは何としてもしなければならぬじゃないか、従って公立学校の方の予算補正をしようということの意見等があったようであります。  そこで、先ほどの閣議の席上におきましても、私は、公営住宅というものが低所得階級の住宅でありまして、住宅不足の現況から見まして、これと公立学校との開きはないはずだということで、いろいろな角度から主張をいたしました。閣議の席上でも、それぞれの感覚から議論はこざいましたが、結果的には公営住宅も臨時国会の予算補正に入れるということにきまりまして、大蔵省の出されました補正予算編成方針の項目の中に銘記していただくことに相なりました。建設関係全体から言いますと、不十分ではありますが、しかし、現在のような内外の経済情勢でございますから、他の点は、工法あるいは使用材料その他、いろいろな点で、できるだけ工夫をしまして、善処、努力をして、事業量もそう減らないでやっていけるように、努力によって、これは解決していきたい、こう思っておるわけでございます。

田中一日本社会党

○田中一君 それは大臣、御苦労さんでした。実際に、これは請負単価の更正なんということでなくして、末端の労働者の賃金の問題なんですよ。さっきもあなたのお見えになる前にも話しておったのですが、まあ成長企業と見られておるところの電気等は、大体十六才の女の子で八千円で、手取り五千六百円——これは宿舎や食費を払いますから——というのが現状なんです。ですから請負単価の云々よりも、基礎そのものは労銀なんです。賃金なんです。大工や左官になりたくないというのが実際なんです。飯田橋の職業訓練所では昨年百七十人の大工の志望者があったけれども、ことしは十七人しかない。事業内施行の職業訓練所の者が激減しておるのです。そうして在学して一年たつと、大手筋の仲間から来いといって引っ張られて、やはり適当な八百円、九百円という賃金をもらっておるわけです。そこで実習して、腕を覚えていくというのが今の現状なんです。希望も何もないのです。これは大臣が一番よく知っておるように、失業保険も健康保険もない。日雇健保を適用しておるのが現状です。労働保護法というものは一つも適用されていない建設労働者です。これはむろん大手筋に直用という形で下請けに雇用されておるものは、直用という形でもって形式的にやっておるのです。これは御承知のように労働保険ほしさの労働者です。季節労働者です。かつては六カ月やると六カ月の失業保険をもらいましたけれども、今はそういう職業的にやるものが出てくるので、六カ月働いて三カ月の失業保険というふうに改正になりましたけれども、これはやはり盲点になるわけです。私はこの機会に、どうしても建設労働者が、自分はこの仕事でもって一生……子供を大学にも送れるようになるのだということくらいの感じでもっていかなければ、日本のすべての産業に先行するところの建設事業というものは、これは行き詰まってしまいます。日本はアメリカやソビエトと違って、大陸ではないわけなんです。幾ら機械化、機械化といっても、トンネルから橋から直さなければ……道路も直さなければ、重機械というものは使えないのが日本の現状なんです。そう考えると、どうしてもこれは安定した労働者の生活を守らなければならんと思うのです。  私は今、閣議でそういう決定をなされたのを非常に喜ぶと思います。同時にこれがどの工事から、いつからどういう形で持っていくかということで、非常に事務当局は、これから苦労をすると思う。きょうの決定が新聞に出ますと、地方公共団体でも、全部を含めて発注者はむろん発注をとめるでございましょう。また、それを受けようとする請負人が、絶対にこれは受けないという……肩をたたかれても、おしりをたたかれても、これは受けないという態度になるでしょう。どこからどう持っていくか。非常に短かい——二十五日から国会が始まるとして非常に短かい間に苦労すると思いますが、一面、そういう調査の準備はしておると思いますが、一つ万全を期していただきたい。そうしてどっちみち踏み切った以上、鼻くそみたいな手直しじゃだめなんです。それじゃまた、こういうものでございますよ、これで成功を勝ち取ったということになりますと、大衆は、これでは足りねえから、もう一ぺんがんばろうということになると、同じ結果になります。事務当局の作るものを、そんな中途半端なものをやりますと、なんだこれではどうにもならぬじゃないか、それではもう一ぺんこれはがんばるんだということになりがちなんです。もはや請負人を、幾らごきげんをとってもだめなんです。請負人の問題じゃないのです。末端の日雇い的な建設労働者の生活の問題なんです。  でありますから、当然PWというものは、請負工事には適用しないということを宮崎君も言っておりますが、その通りです。しかしそういう形で地方公共団体は発注するときの計算の基礎というものは、やはりPWも入っているというこの実態を十分に精緻に知らなければならない。宮崎君、一つあれですよ、事務当局から、相当な話し合いがあると思いますけれども、その際には大幅に見ないと、見込みも入れた見方をしないと、けちけちした態度だと、同じような国難で大臣また苦労します。私は非常にきょう朗報として伺います。そういう発表をするなら、新聞記者会見ももっと長くてけっこうです。そうしてそのかわり実際の補正するところの予算の額というものは、末端の労働者が、せめても世間並みな工場労働者程度の賃金に基礎を置かなければなりません。宮崎君、もうPWなんかは計算に考えておりませんということを言っておりますから、この場合には、これは安心しますけれども、大いにきょうから急速に臨時国会までに、大幅な補正を組み入れていただきたい。  これは中村さんにお礼を言うのは初めてだけれども、私は建設労働者という日陰の者を長い間何とかしようと十何年と、こうやって苦労しているんですが、きょうはほんとうにお礼を言います。

稲浦鹿藏自由民主党

○委員長(稲浦鹿藏君) ほかにございませんか——ほかに御質疑のある方はないようでございますから、本日は、これにて散会いたします。    午後零時五十二分散会

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