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38回国会参議院1961/04/19

決算委員会 第21号

発言数
380
登壇者
16
会派数
2
開催日
1961/04/19

会議録

佐藤芳男自由民主党

○委員長(佐藤芳男君) これより決算委員会を開会いたします。  参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。昭和三十三年度決算審査のため、本日当委員会に東京都中央卸売市場長藤原賢吉君を参考人として出席を求め、意見を聴取したいと存じますが、御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

佐藤芳男自由民主党

○委員長(佐藤芳男君) 御異議ないと認めます。  なお手続についてはこれを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

佐藤芳男自由民主党

○委員長(佐藤芳男君) 御異議ないと認め、さよう決定いたしました。    ———————————

佐藤芳男自由民主党

○委員長(佐藤芳男君) 昭和三十三年度一般会計歳入歳出決算、同じく特別会計歳入歳出決算、同じく国税収納金整理資金受払計算書、同じく政府関係機関決算書を議題といたします。  本日は農林省の部について二月二十日の委員会に引き続き質疑を行ないます。なお本日は関係政府委員のほかに参考人として、東京都中央卸売市場長藤原賢吉君の出席を求めております。  参考人の方にあいさつを申し上げます。本日は御多忙のところ当委員会の審議のためにわざわざ御出席をいただき、ありがとうございました。冒頭にも申し上げましたが、昭和三十三年度決算の農林省関係の質疑は二月二十日の委員会で一応これを行なったのでありますが、その際中央卸売市場及び神田卸売市場の問題について、関係政府委員との間に質疑応答がありましたが、なお十分納得するに至りませんので、開設者の業務を担当する責任者の方に御出席を願い、質疑を行なうことと相なり、本日御出席をわずらわした次第であります。従って委員の質問に対しましては、十分納得できるよう御説明を願いたいと存じます。  それではこれより質疑に入りますが、質疑はできるだけ参考人に対するものを最初にお願いいたします。

北村暢日本社会党

○北村暢君 ただいま委員長からお聞きになりましたように、中央卸売市場に関連する問題で前回御質問いたしましたのですが、その際数々の問題について答弁が不十分でございました。そこで引き続いて御質問いたしたいと思いますが、それに先だってこの前の質問に対し不明な点は文書をもって、私の手元まで一応回答が寄せられているのでございます。これに対しましてまず御質問いたしたいと思いますが、第一点は、神田分場における敷地の払い下げの問題についてお伺いいたしますが、払い下げの価格は東京都財産価格審議会の承認を得て八百六十二万四千百円で払い下げをされたようでございますが、払い下げた土地は五百坪でございまするので、坪当り大体一万七千円程度になる。こういうことのようでございますが、この坪当たり一万七千円というのは東京のどまん中でありますから、しかも払い下げたのが昭和二十九年、こういうことでございまするので、当時の時価からいたしますと非常に安いものである、このように思いますが、いかなる理由によってこういう安い単価で払い下げをしたのか、まずこの点について理由を承りたいと思います。

藤原賢吉東京都中央卸売市場長

○参考人(藤原賢吉君) ただいまお尋ねのこの神田分場の敷地の一部払い下げ価格の問題でございまするが、お話がありましたように、これは都の条例によって設定をいたしておりまする財産価格審議会の議を経たことは御案内の通りでございます。財産価格審議会が学識経験者といたしまして、不動産金融関係の銀行の経験のあられる方々を七名と、都の職員を五名程度で、財務局長が会長をもってこれを構成いたしております。価格につきましては、都有財産取得処分管理、そういったような価格はもちろんのこと、料金等につきましても、これが条例の設定するところにおいて、あげてこの審議会の議を経なければ、これは実施に移すわけには参らないのでございます。従いまして、この払い下げも、当時の審議会で十分に内容を審議されておったわけでございますので、私どもといたしましてはそれは公正妥当な価格であると申し上げる以外にお答えのしようがないと存じます。  ただこの際、お許しを得まして御参考までに申し上げたいんですが、私もかつてこの財務局の経理部長をいたしておりました際に、この価格審議会の委員に相なっております。その際の審議の過程におきましては、一定の価格の形成上、評価の方針というものが定めてあるわけでございまして、端的に申し上げますると、時の時価を標準にして、しかも路線価方式でもってこれを決定して参るというようなことになっております。その際いわゆる学識経験を有する委員の方々は、あらゆる角度からこれを検討いたされまして、そうして都といたしましても、その一応の原案等を、公正なものを編み出してはおりまするが、それについて相当各委員さんの御発言等によりまして、この価格というものが公正妥当なものを求むるべく、十分なる審議をいたしておることを私は記憶いたしておるのでございます。またこの確実なことをただいま申し上げ得ないかもしれませんが、価格につきまして、たとえばその土地が雑種財産として払い下げをするわけでございますが、その場合に……。

北村暢日本社会党

○北村暢君 せっかくの話し中ですが、もう少し簡単に……。

藤原賢吉東京都中央卸売市場長

○参考人(藤原賢吉君) その従前都政に協力しておるといったような立場にありまするならば、これはある程度しんしゃくする道もあったかと記憶いたしております。そのような関係から考えてみましても、この価格は私は公正妥当に、合理的な手続によって決定されたと、こういうふうに申し上げる以外に道がないと存じます。

北村暢日本社会党

○北村暢君 その公正妥当なという内容ですね。それを聞いているわけなんですよ。審議会を経たんですからきめるにはきめる理由があったんでしょう。しかしあの当時あそこら辺の時価からいえば、これは坪当たりどんなに安く見積ったって十万円以下の土地なんでないわけですからね。その時価からいって坪一万七千円くらいにする公正妥当な理由を聞いておるわけです。内容を聞いておるわけです。

藤原賢吉東京都中央卸売市場長

○参考人(藤原賢吉君) 先ほども申し上げましたように、その協力の仕方というようなことで抽象的に申し上げたのでありまするが、あの土地につきましては、当時神田分場の中に、払い下げを受けた対象が木工の加工場を、たしか使用しておる土地の使用指定を受けてやっておったはずでございます。ところが、終戦直後この市場の機能というものを再開をするというような立場から、ごらんのようにあそこが手狭な関係から、これを移ってもらわねばならぬ、移転をしてもらわなければならぬ、こういうような事態が発生をいたしましたので、たまたま今の練塀町の御指摘の土地が昭和六年にたしか引込線用地というので買収をされたのでありまするが、これが結局この引込線の敷設ということが国鉄当局との話し合いが——国鉄の基本的な計画等もあったのでございましょう、進まないために、実はあそこが放置されておった。しかも終戦直後におけるあの混乱のときにあそこが不法占拠をされておる、あるいはまた焼け跡の処理のために非常な馬力があそこに積み上げられておったというようなことから、当局といたしましては引込線に使用の予定はないし、さらにこの今の木工会社をあそこに移転させなければならぬ、そういうようなことから、この馬力の整理なり、あるいはまたその不法占拠を自主的な責任において処理をする、というような条件のもとにあそこに使用を認めた、こういういきさつがあったかと存じます。従いまして、そういう点が価格審議会等におきましても、これは私は明確なことは申し上げ得ないのでありまするが、ある程度私見になって恐縮でございまするが、そういう点も参酌されていやしないか。おっしゃるように、一万七千円程度の価格ということは、私はこれは現在といたしまして、当時を想定しましてもあり得ないのじゃなかろうかとこういうふうに考えております。

北村暢日本社会党

○北村暢君 現在、この用地は私はその価格のことはあまり深く追及しても御迷惑だろうと思いますからいたしません。いたしませんが、しかし、これは私の聞いておる範囲にては、やはり不法占拠か何か知らぬが、実際にここに使用している人が現在おった。それを立ちのかせるためにそれの経費というようなものがあって、それでこういうべらぼうな安い価格で評価されておる、こういうことだろうと思うのです。ところが、この何とかこういうものを、現在何か裁判にかかっておるようですけれども、まあ無償で、不法占拠いうようなことで追い出すような裁判をやっておるということも聞いておるわけなんです。でありますから、当然これはそのために安くされておるのですから、出ていってもらう人には相当の立ちのき料なり何なりを払ってやるべきでないかと思うのですが、まあそういう安くなった趣旨に合うような措置が講ぜられていないということも聞いておるわけです。この点は一つ払い下げしてしまったあとのことですから、あなた方に何も関係はないわけですが、そういう事情もある。従って、安い価格で払い下げる趣旨に合わないような実情が実はその後において起こっておるということがあるようでありますから、これはまあ調査していただけばわかる。このことは私はとやかくあまりくどくど言いません。ただここの土地が現在の神田市場の運営をする上において非常に重要な土地である。このことは私は言い得るのではないかと思うのですりそれで、現在ここのこの土地を隔ててその向こう側に、今、神田市場は倉庫として借地か何かやっているような状況にあるようでございます。従って、もしこれがなくて続いて利用できるということになれば、これは神田市場としては非常に有効に土地が使われる。この土地があるために、神田分場は土地的に二分されて非常に不便な形になっているわけなんですよね。従って、これを払い下げるときの市場の計画からいっても、私は価格の面はどうあろうと、市場の運営そのものにおいて、これを払い下げたことは誤りでなかったかと、このように思うのですよ。こういう点についての見解はどういうふうに持っておられますか。

藤原賢吉東京都中央卸売市場長

○参考人(藤原賢吉君) まことに御指摘のことにつきましては、今から考えてみますると、これは御批判の点につきましては、私はある程度と申しまするよりも、御批判が免れないだろうと私は認めざるを得ません。しかし、なおつけ加えて申し上げまするが、実はたしかあの土地の払い下げについては、払い下げの対象から申請あっての払い下げでないということを私は承知しておりますが、と申しまするのは、これはあるいは長くなるかもしれませんが、東京都におきまする都有財産につきましても、終戦直後のあの世相の混乱等で、不法占拠とかいわゆる管理の不適正というようなことがようやく戦後指摘をされました関係上、この際都有財産というものの実態を明確にせねばならない。そうしてこの不法占拠なりその他の不正使用なり、そういったものを正すべきではなかろうか。同時に行政手段なりその他の公用もしくは公共用に供しておらない土地というものがあるならば、これは一つ処分すべきではなかろうか、こういうような意見が台頭して参りまして、当時、都といたしましても財産の整理、整理と申しましてはちょっと言い過ぎかもしれませんが、そういう実態を確実に把握して、そしてこれを徹底的に処理をするというようなことで三カ年計画を立てたわけであります。その際、例の練塀町のこの土地につきましては、確かにこの地形その他から申しましても、用途が引込線だというようなことから、長い間放置されておってこの用に供しでおらなかった、こういう現状から、当時も主要なる取得の目的が引込線である以上、これは処分すべきじゃなかろうかというようなことであれは出たもんだと、こういうように私は承知をいたしておるような状況でございます。しかしながら、前段にお話がございましたように、現在、神田市場の手狭な状況を解消しなくてはならないというようなことから、この隣接の土地はむろんのこと、立体化まで考えているやさきに、このことは現在から考えてみますると確かに御指摘の点につきましては、私はその御批判は免れないのじゃないか、かように考えております。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 ちょっと関連して。参考人の今説明を聞いているのですが、参考人は何年から場長になったんですか。

藤原賢吉東京都中央卸売市場長

○参考人(藤原賢吉君) 昭和三十四年の六月二十日でございます。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 そうすると、この二十九年の払い下げをしたときの場長はどなたでした……。

藤原賢吉東京都中央卸売市場長

○参考人(藤原賢吉君) 現在、退職をいたしておりまするが、たしか小金井健男君だと思います。

北村暢日本社会党

○北村暢君 今御説明がありました不法占拠したものは、あれは警察を連れてきて強制的に取っ払っちゃったんですよ。そうして、なおかつこれを払い下げる時期には、あすこを使用していたもので、家屋を持っているもので、不法占拠したものを取っ払った後になお残っておった、これは調べていただければわかる。りっぱな——りっぱというほどでもないけれども家をかまえておった、そういう人がおったのですよ。だから事情は私はよく知っておるのです。だから、今の説明では私は納得しませんけれども、とにかくあの当時、実際に土地そのものが東京都のものであるかないかということが、一般の市場関係者すらわからなかったのですね。そのくらいの土地だったのです。ところがもしあれが東京都の土地で、市場の土地だということになればこれは考える余地があったんでしょうけれども、関係者すら知らないうちに、これが処分されたというところに問題がある。そうしてその処分された対象は、私の聞いた範囲だと、実質的にはこの市場の関係者に払い下げられたということを聞いておるのですが、これはどうでしょう。

藤原賢吉東京都中央卸売市場長

○参考人(藤原賢吉君) 確かに市場の関係者という範疇には入ると思いまするが、木工会社の社長が、現在神田分場におきます青果物の買出人である小売団体の長でございまするので、御指摘の通りだと思います。

北村暢日本社会党

○北村暢君 そういうことになれば、ますますこの市場関係者が自分の市場を運営する上に協力的であるべきはずのものであるが、個人によって、これが特定の個人に払い下げられたということについて、私は非常な疑問を持ちます。これは幾らやっておってもしようがありませんから、そこで農林省にお伺いいたしますが、この神田分場の施設の変更等については、農林大臣の認可を得ることになっておるが、この手続はとられておるのかおらないのか。

坂村吉正農林省農林経済局長

○政府委員(坂村吉正君) 御指摘の通りに、この問題は、土地の払い下げがありまするので、事業計画の変更と、こういうことになるのでございまして、その当時の市場法から申し上げますると、農林大臣の認可を得るという法規になっておるのでございます。その当時東京都から変更認可の申請がありませんでございまして、この点は非常に遺憾であったというふうに考えておりまするが、その後こういう事態がわかりましたので、こういう問題が今後とも起こりませんように、昭和三十一年の中央卸売市場法の一部を改正する法律の施行の通達におきまして、こういう事業計画の変更というような場合には、厳正に手続をとるようにということで通達をいたしまして、その後そういう厳重な指導をして参っております。

北村暢日本社会党

○北村暢君 私が質問したのは、そういう通達を出して計画を厳正にやるなんて言っているけれども、これは法律で明確に認可事項になっておるわけなんですよ。事業計画、業務規程の変更というものは、これは明確に規定をしておる。東京都は、これを認可を得ないでやった。特に事業計画については、施行規則の第三条の二には「市場ノ位置及用地ノ面積」とはっきり規定しておるのですね。これに変更のある場合には農林大臣の認可を得なければならないわけです。これはあなたのところでは、この審議会の議を経て都の方でやったと言っているのですけれども、これはあなたの勝手にできないことになっておるわけなんです。それをその認可も得ないで農林大臣も全く知らないうちになされておるというような点については、大体法律というものをどういうふうに理解しておるのか。当時の責任者でございませんから、藤原さんを責めるのはまことにこれは忍びないわけですけれども、いかに市場法というものが守られなかった法律なのかということを私はつくづくそう思うわけなんです。そういうことで、今後の市場計画というようなものについても、私はやかましく言っておるわけなんですが、この市場計画その他について、一体その認可を受ける手続というものをやっておられるのかどうなのか、この点どうですか。

藤原賢吉東京都中央卸売市場長

○参考人(藤原賢吉君) 先ほど農林経済局長のお答えとほぼ同じお答えをせざるを得ないのでありまするが、むろん私どもといえども順法精神に欠けるものではございません。そういう不当な行為は、一切私はやる考えもございませんし、この問題につきましても、他の遠隔地の市場はいざ知らず、東京都は政府のおひざ元でもありまするし、事前に接触があるはずでございまするから、こういう事態が起きたことについてそれ自体は私は責任を持っております。そのような立場から考えてみましても、今後といえども御指摘のように、十分この法律を厳正に施行いたすことは、これは申し上げるまでもございません。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 関連。経済局長の答弁したのは、結局当時の払い下げ申請については、農林省には出してなかったというのだろう。だから結局、事業計画の変更そのものが出ておらぬ。しかし市場そのものではやってしまったとこういうことです。だから今後はそういうことがあってはいけないというので、この事件の後に二年もたってから、法律の一部改正をやったわけです。さっきそういう答弁だったね。いま一回、その点詳しく言って下さい。

坂村吉正農林省農林経済局長

○政府委員(坂村吉正君) 先ほどお答え申し上げましたのは、法律上は変更の認可ということになるわけでございまするけれども、東京都からその当時は変更の認可申請がございませんでした。そういう関係でそういう手続がとられておらなかったということでございまして、この点は非常に遺憾に思っておる次第でございます。そういう事態が今後発生いたしませんように、昭和三十一年の中央卸売市場法の改正の施行通達に関連をいたしまして、こういう手続上の問題は厳正にこれを行なうようにとこういうことを通達をいたしまして、そうして現在もそういう指導をして参っておるわけでございます。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 いま一度。だから二十九年の払い下げたときには、農林大臣に、市場の方からはそういういわゆる事業計画というものの変更は届出はなかった、これは法律違反である、こういうことを農林省は考えて、そうして三十一年のその一部改正のときに、通達をも含んで、今後そういう事故の起きないようにやれと戒めたわけでしょう。その法律違反ということがはっきりわかったと。わかったら一体どういうことになったのか。それは法律違反ということが本省でわかったら一体どういうことにしたのか。どうもその点がお答えがないな。いま少しお答え願いたい。

坂村吉正農林省農林経済局長

○政府委員(坂村吉正君) この当時の事態は非常に古いことでもございまして、私まあその当時のほんとうの事態の了解がなかなかできにくいのでございまするけれども、相手が東京都という公共団体でもございまするし、そういう事態を起こしたことは、厳重にこれは農林大臣といたしましても注意をいたしまして、今後こういうことがないようにということで厳重な注意をいたしまして、おそらくそれで一応法律上のどうこうという処分ということではなくて済ましてあるのではないか、というふうに想像しておるのでございます。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 次官はどうだ。今これは次官が新しくなったんだから、今古いことを聞かれたってなかなかわからぬけれども、今両者の話を聞いておれば次官もわかるだろう。法律違反を明らかに市場としてやったと。しかし今後は、まあそういうことはよその市場とのこともあるから、今後は行なってはいけないということで、一部改正をやって厳重に戒めた、こう言って経済局長は答弁しているのです。そうすると先ほど北村委員の言っているように、市場のまん中に木工所を作っておいて、そして向こうの方に倉庫を作ってある、そして市場の運営についてはあまりかんばしくないということは現実にわかるわけだな。手続は、農林大臣は無視せられた。そしてしょうがない、東京都がやったことだからということで、今後気をつけなさいということを言ったわけだけれども、現実に市場の運営については困難を来たしておる。こういう場合のことを今答弁を両者から聞いたわけだな。どう思いますか、次官。そのことはわかるだろう、次官だって。そのことは答弁ができるだろう。

井原岸高自由民主党農林政務次官

○政府委員(井原岸高君) ちょっと今のことは局長もわからぬので、私自身も現場を見てないものですから、そういう不都合があるかどうかということはちょっと私もわからないのですが、その当時でございますと、これは局長の答弁いたしましたようなふうに、これは都がやっておる、いわゆる公共団体のやっておることでございますので、農林省も大目に見たのであろうと思いますが、将来やはりいかに都がやっておる事業であろうとも、法律違反についてはまた別な観点から注意をやかましくしてやらなければならぬと、かように考えるわけでございます。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 次官はいま少しやっぱりきちんとした答弁をしなければいかぬですよ、あなたは政府なんだから。だから古いときのことは古いでいいのですよ、あなたの責任じゃないのだから。けれども農林省というのはやっぱり国の機関なんだね。そうでしょう。だから公共団体であるから、ないからという理由にはならぬわけです。特に公共団体が法律違反をやっていいなんということをこれは言えるわけじゃないのですね。これは次官もそうだし私もそうだと思う。だからこの法律違反をやったということと、いま一つは現状について市場の運営にあまりかんばしくないことがあると、こう言えば、とにかく新しく任命された政府の大臣なり次官は、これはもうそういう法律上の建前で答弁をしてもらえばいいと思うのです。別に責任の追及じゃないのだから。ただそういうことが市場で行なわれておったということは、あなたなり私どもが初めて知ることなんです。そういう点をきちんと答弁なさい。そうでないと、公共団体だからこれは法律違反を侵しても仕方がない、というような答弁を次官がされたら私は許すわけにいかない。いま少しきちっとした答弁をしなさい。

井原岸高自由民主党農林政務次官

○政府委員(井原岸高君) おっしゃる通りでございまして、その当時はそうであったかもしれませんが、今日としては、そういうことはむろん都のことであろうと政府としては厳重に取り締まるべきことと考えていることについては、お考えになっていることとわれわれ同じ考えを持つわけでございます。

北村暢日本社会党

○北村暢君 ただいまの相澤委員の質問からもはっきりしておりますように、とにかく農林省が中央卸売市場に対する監督権限というものを持っていながら、この監督権限というものが無視されたような形になっている。この市場に対する農林省の今までの行政のやり方というものに対して手落ちがあったということは否定できないと思う。従って上から法律を守れ守れということだけの通知でなく、実体的にやはりもう少し真剣に農林省が監督権限を持っているなら持っているらしく行政処置をやはりやるべきである。東京都に対しても法律違反をやったのなら、全国的に通牒を出すだけでなしに、東京都に厳重に注意を与えるというようなこともやはりやらなければならない。おそらくそういうものはやっていないだろうと思います。でありますから、そういう点については厳正にやっていただきたい、こういうことに思います。  それから次にもう時間もだいぶ過ぎておりますので、次の問題に移らしていただきたいと思うのですが、今の問題と関連をいたしまして、神田の場合特にそうですが、今後の神田市場の整備という問題については非常に大きな問題がある。高層化の問題もありましょうし、いろいろ考えられているだろうと思うのですが、今までの監督なり無計画というものが、市場長も認められましたように、今後の計画をする上において、この土地を払い下げたということは、非常に今にして思えばということのようですが、もう当時から無計画だったからそういうことになったのでありまして、今後こういうことがたびたび出てきたのでは困ることなんでありまして、特に神田というところは地域も狭いし、非常にむずかしいところでありますから、そういう点については十分に一つ注意をしてやっていただきたいと思うのです。  それから次にお伺いいたしますのは、仲買人の産地買付の問題でございますが、これについては仲買人が、輸入品以外の国内品の産地買付というものは見受けられない、こういう御報告がなされているのであります。がしかし、現実には、私は品目等についても聞いているのでありますが、現実にはある。そういうあったという事実も知っている。しかし東京都がないと、こう言うのでありますから、これは水かけ論になりますから論議はいたしません。しかし、そういう事象が特定の品目についてあるということは一つ事実でありますから、東京都は今後も十分調査してそういう混乱が起きないように一つ注意をしていただきたい。これはそれだけにとどめます。  しかしここでお伺いしたいのは、輸入品の問題でございます。御存じのように、東京都の業務規程の三十六条のところに、仲買人の禁止行為の中には輸入品を含まないということで、輸入品は仲買人は市場において買付をして販売することができる、こういうことにしたわけでございます。これについてお伺いしたいのですが、実際は河野農林大臣のときに無理やりこの業務規程を改正させられた、こういういきさつのあるいわく付のいわゆるバナナ事件に関連する問題です。ところがこの規定を入れたことが、今日やはり輸入品に対して非常に大きな混乱を来たしている事実があります。  それでまず第一にお伺いいたしたいのは、この輸入関係の園芸農産物というのは、一体最近の輸入量、額というものはどの程度になっておるか、経済局長に一つお伺いいたします。

坂村吉正農林省農林経済局長

○政府委員(坂村吉正君) ただいま資料が手元にございませんので、資料を調べました上でお答え申し上げます。

北村暢日本社会党

○北村暢君 これは経済局長は把握されておらないようですが、私の手元にある農林省で出しております資料によりますと、三十二年度で二千四百五十五万八千貫、これは貫になっておりますが、これはどういう資料かわかりませんが非常に古い感覚でできております。そして取り扱い金額が三十二年度で四十四億円というふうになっておるのであります。これは農林省で出しておる。従って今日貿易自由化の方向をたどっておるのでありますから、三十二年においてこれだけの数量が輸入されておる、でありますから、最近においては非常に大きなものが輸入されておることは間違いない。おそらくこれは倍以上になっておると思われます。従ってこれの輸入される、いわゆる柑橘類、クリ、バナナ、ほしぶどう、ましなつめ、いろいろあるわけですが、そのうちで大きいのはバナナ、柑橘類いろいろございます。そういうものについて、一体この卸売市場の仲買人の禁止行為の中から、輸入品を含まないという、はずしたということは、仲買人が直接の輸入者である場合に、これは輸入品に限って市場へ買付品と同じように取り扱うことができる、こういうのが実はこれを改正したときの考え方であったと思うのです。従って、仲買者も輸入業者になれるということですね。そういうことであったと思うのですが、これに間違いございませんか。こういう解釈に間違いございませんか。

坂村吉正農林省農林経済局長

○政府委員(坂村吉正君) その通りの趣旨で改正をいたしたというふうに考えております。

北村暢日本社会党

○北村暢君 ところが現状はそういう形になっておらない。バナナ、柑橘類等の輸入されたものを、輸入業者が仲買人であれば、これはこの改正のときの趣旨でいいわけでありますけれども、そうではなしに、輸入品であるということで第三者が輸入したものを、仲買人が中央卸売市場で買付をしている、こういう実態にあることは御存じになっておられると思う。市場長と経済局長両方にお伺いいたします。

藤原賢吉東京都中央卸売市場長

○参考人(藤原賢吉君) 明確のことはお答えでき得ないと存じますが、これに関連いたしまして、政府の方から二回も厳正な通達を受けまして、私の方といたしましてはバナナの取引要領というものを設定して行政指導に遺憾ない措置を講じて参ったつもりでございますが、その中の要領を作成をいたしまして業界に示しまして、これを指導しておるわけでございますが、この中の項目に仲買人は業務規程三十二条但書きの規定による場合のほか、その属する市場の卸売人以外の者から買付をすることはできないというふうに規定して、禁止をいたしておりますので、私といたしましてはこの通達の趣旨に沿ってやっていると申し上げる以外に、現在明確なお答えはできません。

坂村吉正農林省農林経済局長

○政府委員(坂村吉正君) 農林省といたしましては先ほど申し上げましたような趣旨で業務規程の改正の認可をしておるのでございまして、その精神に沿いまして業務が行なわれておるというふうに考えておるのでございまするが、まあかりにあるいはこれに反するようなことがありますといたしますれば、そういう点は十分調査の上善処をしたいというふうに考えております。

北村暢日本社会党

○北村暢君 ありますれば善処をするではないですよ。これはある。それは場長も知らないようでございますが、市場の中に輸入商社が入っておる。そういうことをあなた御存じですか。そうしてその輸入商社が輸入したものを仲買入が買付をしておる。しかもそれは輸入品であるということによって堂々とそれが行なわれておる。あなたの業務規程からいくと、卸売人からでなければ仲買人は買付ができないことになっておるでしょう。そのように指導しておるはずなんだ。ところが卸売人でない輸入商社から仲買人が買付をしておる。こういう事実がある。ありますれば善処いたしたいと言っておるけれども、現実に行なわれておるのを知らないということ。これもまたあなた監督不行き届きだ。どうですか。こういう事実あることは知っておりますか。

坂村吉正農林省農林経済局長

○政府委員(坂村吉正君) 市場に対する第一次の監督は東京都でございまして、開設者でございまして、開設者を通じましていろいろの報告を農林省は取ってそれに対しまして、適切な措置をとる。こういうことをやっておるのでございまするが、現在までのところでは明確にそういう違反の事実があるか、不適当な事実があるかというようなことにつきまして、東京都からの報告もございませんので、明確に申し上げるわけには参らない次第でございまして、ここに恐縮でございまするけれども、もし調査いたしましてそういう事実がありますれば善処をいたしたい。こういう工合に申し上げておるわけでございます。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 経済局長の今の答弁を聞いておると、第一次の開設者の報告が、別にそういう法違反のことはやった報告がないと、ないからないものと思うと。という答弁だと思うね、そうでしょう。  それから参考人の藤原場長は、やはりよくわからぬが結局ないと思うというのだね、今の答弁は。農林省は、この法律あるいは施行令、規則等を制定をした場合に、なんでも報告書があればその報告書に判を押すだけが農林省の仕事かな、どうだな。経済局長。

坂村吉正農林省農林経済局長

○政府委員(坂村吉正君) 市場の監督につきましては、先ほど申し上げましたように第一次監督者であるところの開設者等からの報告等によりまして、あるいはそれによって事実の調査もいたしまするし、それから現実にはまた別途に検査というふうな権能も持っておるのでございまするけれども、今までのところ明確に開設者の方からもそういう報告もございませんし、特に、開設者の言うように、そういう問題はないのではないかというふうに考えておりますのでございまするけれども、もしそういう事実があるようでありますれば、検査等の権限もございまするから、十分一つ調査をいたしまして善処をしたいというふうに考えておるわけでございます。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 農林省はバナナを食ったことがないのかな。バナナ議論というのはずいぶん通産省の問題から、農林省の問題から、東京市場については、これは新聞でも週刊紙でもずいぶん取り上げられておることだと思う。これは単にいわゆる農林省が第一次開設者である東京都の報告に、別にそういう違反をしておる行為がないということだけで、農林省がほおっかぶりをしておるということは、やはり法律等に忠実でないということになるのじゃないだろうかな。そういう問題があれば、これは農林省の権限で調査もできるし、あるいは監督上、指導上の問題としても私はやらなければいけないと思うのですよ、まああればね。そういう話が出てくれば。それがいわゆる内部監査の問題なんですよ。で、そういうことでできるだけこの不正不当というものが行なわれないようにしていくのがあなた方の責任だと思う。ですから、それがもしそういうことが出ておれば、報告書としては別になくとも、あなたの言う通り監督上の立場でこれは検査をされたと私は思うのだけれども、検査をしなかったものですか。今までやったことがないのですか。市場のことは今まで東京都の報告書だけでそういううわさも聞かないし、新聞も知らないし、あるいは週刊紙のことも知らないと、こういうことかな。松平大使みたいに日本の新聞は三年も四年も読みませんということじゃないだろうな、まさか。

坂村吉正農林省農林経済局長

○政府委員(坂村吉正君) 仰せの通りでございまして、ごもっともな御指摘でございまするが、報告がなくてもそういう事態があるというおそれがありまする場合には、農林省といたしましても権限もございまするし、十分これは監督をいたさなければならぬというふうに考えておるのでございます。それから検査の権限も農林省は持っております。農林省もこれは常時検査をやっておりまするが、卸売人に対する検査は農林省が持っておりまするけれども、仲買に対しまする検査権は開設者である東京都が持っておるのでございまして、仲買につきましての直接の検査というものは農林省はいたしておりません。

北村暢日本社会党

○北村暢君 まあこの国会で答弁で逃げればいいのではなくて、市場行政全体についてはやはり農林省は監督権を持っているのですから、大きな意味において仲買がどうだのこうだのと逃げるということは私は許されないと思うのだ。それでまずそこでお伺いしたいのですが、場長はあなたの監督しておる、開設している市場の中に、卸売業者でない輸入商社のようなものが入ってきて堂々と仕事をやっている、こういうようなことではこれは場長としてもよほど注意してもらわなければならないと思う。それと同時にあなた方の方では、仲買人でバナナの輸入をやっておる、何といいますか外貨の割当を受けているという人はきまってわかっているわけでしょう。それ以外の者は輸入業者でないのだから入ってくるということはあり得ないわけですね。ところが輸入業者でない人が市場の中で輸入品の買付をやっている、卸売人からじゃございませんよ、買付をやっているという事実があるから調査をしていただきたい。それから、そういうようなことで禁止している買付をやっているのでありますから、当然これは市場の使用料というものは都に払うわけだ。また請求する理由はないでしょう。あればこれはわかるわけですからね。あなたの方では使用料を取られない者が売買をしている、こういう事実がある。これは監督不行き届きもはなはだしい問題だね。市場の流通機構、秩序というものを乱すもはなはだしいものだ。そういう事態に対してあるという事実があるなら……私の調査した範囲だというとある。でありますから、これを知らないということは、あなた方は毎日その市場の取引をやっているところにおって監督していて、そういうものがあるということを知らない。私はちょっと雲の上のような国会におってすらわかっているのに、そういうことを知らないというのはおかしいですよ。だからこれは一つ厳重に注意をしていただきたいと思う。と同時に、輸入品というものなるがゆえに国内のものと区別されて、市場の使用料も払わないで中央市場で取引がなされているということは、国内品は使用料を取られ、卸売業者がその使用料を払わなければならない、輸入品に限っては取引されても使用料払わなくてもよろしい、これが現実てそういう事態になっておるが、しかも今日輸入品の取扱い量というものは、まあ概数でいいですから一つ場長にどのくらいの輸入品を取り扱われているのかお伺いしたいのですが、これがそもそも正確な数字はできっこない。そういうものが入っているのですから、正規のものばかりでないものが入っているということになりますから、従ってこれはあなた方の統計数字にも不確実なものが、不確定要素というものが出てくる、こういうことになるだろうと思う。従って、あなた方のこの実情把握というものは、監督しておる立場からいって、開設者である東京都がまことにこれは奇々怪々な事情にあるということが現実に行なわれているということについて、これも今聞いたところでは知らないようでございますがね。これじゃ場長としても私はこれはあまり仕事を法規に照らしてまじめに実直になど言っておりますけれども、何をやっているかわからないというふうにならざるを得ないのではないかと思うのですね、どうでしょうそこら辺。

藤原賢吉東京都中央卸売市場長

○参考人(藤原賢吉君) 確かに御指摘のことにつきましては、そういうことが予想できるということは私も想像しておるわけでございまするが、今まで灯台もと暗しとでも申しますか、明細にお答えをするだけのものを私は不敏にして心得ておりませんが、卸売人でないものが場内で輸入業者として仕事をしておると、こういうふうな仰せでございますけれども、あの中で市場の中の施設を利用する個人であろうと団体であろうと組合でありましょうとも、これは全部施設の使用を承認をしてやらなければならない建前になっておりますので、その以外は公開市場の原則からこれは買出人という立場によって買付のために自由に入ってくる方々については、これは私どもの場内管理の立場からの権限は及ぶものの入場の停止というものはこれはできません。しかし私は不敏にしてそういう人を北村先生は御調査になっていらっしゃるんだから、私がかれこれ申し上げる幅はございませんが、不敏にしてこれはないと存じております。あるいは従来の形で、輸入業者としてそうして従来のつながりでやっておるというような者は、うわさ等において私は若干耳にいたしておるわけでございます。お話のように、仲買人につきまして、この輸入品の買付を含まないという規定にいたしておりまするけれども、先ほど申し上げましたように、農林省の厳重なる通達に基づきまして私どもは、そういうものは卸売人を通じて、そうして正規なルートに乗せて取引をするのが公正な取引なんだ、こういうことで、まあ内面的な行政指導をやっておるのでございます。最近、私もこういう御指摘になさいましたような問題を耳にいたしまするので、おそまきながら二月の当初に、さらにこのバナナ等輸入品の取引の正常化について徹底してもらいたい、そうして分場長初め監督の立場についてこれを厳重に一つ処置をしてほしい、こういう通達を業界にも漏れなく出してございまするし、また業界の方にいたしましても、従前御迷惑をおかけしました東問題等を契機にいたしまして、それが卸売人、仲買人その他の関係業者に非常な刺激をいたしまして、そうしてその自覚と相待って公正な取引をやろう、こういうことで現在進めておるような、順次信用を回復いたしておる段階でありまするので、御指摘のようなことも私も重々恐縮に存じておりまするが、今後一そう一つ努力をいたしたいと、かように考えます。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 いやいかぬいかぬ。それは委員長、あなたから言いなさい。そんな答弁があるか。

佐藤芳男自由民主党

○委員長(佐藤芳男君) 参考人に申し上げますが、北村委員の質問は、法を完全に守るということでなければならぬ、という趣旨から熱心に質疑を展開しておられるのであります。参考人におきましては、最初の御答弁とただいまの御答弁と多少ニュアンスの点においても相違がございます。本委員会が参考人のお出ましを賜わりました趣意を十分御了解の上で、御存じであるならば赤裸々にお話をいたされて、そうして今後是正されるようにというようなことが望ましいと思うのでありますが、もしもこういうような御態度で質疑応答が繰り返されるといたしまするならば、最悪の場合、今度は証人として喚問をいたさなければならぬというようなことになると、私はきわめて遺憾に存ずるのでありまして、どうぞ一つ、もう少し的確に御答弁なさって、証人喚問などというようなことのないように一つお考えを賜わりたいと思います。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 どうも、今委員長から参考人に注意があったのですが、だから、私は最初にあなたは何年に場長になられたかということを聞いておるわけです。あなたは三十四年の六月二日に就任されたという先ほど答弁ありましたね。少なくとも二カ年近く場長になっておって、そうして先ほどの、そういうことは耳にしたりあるいはうわさは聞いておるかもしらぬが、とにかくことしの、三十六年の二月になって、そうしてそういうことのないようにということを通達をしたということで答弁をされた。そのほんとうのことが言えないのか、それともほんとうに知らないのか、こういう点について、われわれまだ議員団としてはちょっとわからぬ。ですからもし公開の席で、決算委員会の席上で、どうも大勢人がおって、ほんとうに自分は知っておるんだけれども言えないというような、私は受け取り方もできるわけです。あるいは、しかしまあそういううわさだけでもって私どもが仕事をするわけにもいかぬから、これはどうもうわさだけで思っておって、法律なりこの市場法というものを一つ厳正に守ってもらいたいという立場で、あなたはこんな通達を出したというような受け取り方もできる。そうすると、この二カ年余にわたる間にあなたが場長になって、あなたはこの市場運営の最高の責任者なんだな。責任者。その責任者が、この輸入品について、特に今バナナの問題が提起されておるんだけれども、それについて一回の調査をされたとか、あるいはどういうふうに具体的に、そういううわさが事実でないという否定をする反論が出なければ、せっかくあなたがおいでになっても、参考人としての意見を聞いておって、私どもにはわからんわけだ。ですから今委員長の言うように、あなたがどうも大勢の人の中で言いにくい、あるいは参考人としては、言っても言わなくていいのですから、だからその意味でお答えができないと、こういうことであれば、私はまあ本委員会としては、やはり証人としてあなたを喚問する以外にない。法律違反を行なっていることをわれわれは認めるわけには参らぬ、こういうことになるわけです。ですから、もしこれは政務次官ね、あなたがこれはやはりもっと厳正な立場で——市場長の答弁を聞いておるのだから、私はこのままでは済まされませんよ。今北村委員が言っておる、質問をしておることに答弁をしておっても、これはまあ、のらくら談義だ。そんなことで、これは決算委員会が、この権威ある決算委員会がこのまま逃がすというわけには参らない。従って、次に証人で呼ぶか、あるいは総括質問が二十六、八とある。その際に政府から、そういう所信をあらためて調査をした結果を報告を願う、そう報告の結果いかんによっては、私どもは証人として喚問しますよ、これは。そういうことは本委員会で、私は野党である、与党であると、別にそういうことはないのですよ。決算委員会としては、やはりその事情を明らかにしてもらう、これが私どもの趣意なんです。そして、法律が適正に守られておるかどうか。特に市場というものは、市民のいわゆる食をまかなうところであるから、これが流通機構として適正に行なわれておるかどうかと、こういうことを、私どもはこの決算委員会としてお尋ねをしておるわけなんです。それができないとうことになれば、これは委員長、私はこれ以上追及しても、のらくら談義だと思うのですよ。ですから、この際は市場長については委員長現事会で打ち合わせをしたいと思うのだけれども、もし政府から適正な、誠意ある答弁があれば、私はその政府の答弁を待ちたいと思う。政府の答弁いかんによっては、われわれはそれは了承できぬ。政務次官から一つお答えなさい。

井原岸高自由民主党農林政務次官

○政府委員(井原岸高君) 緊急に実情を調査いたしまして、その実態を御報告いたします。

北村暢日本社会党

○北村暢君 今調査して報告するということですが、先ほど相澤委員からも指摘されておるように、そういうことはないということを確信しておりますと、こういうような答弁があったかと思うと、そういううわさもあるようだから注意をしたいとも言うし、あるのだかないのだか、さっぱりそこら辺のところがはっきりしないのですよね。しかし、私の聞いた範囲では、ある。そういうことがあって、しかもそれがやはり市場の流通の秩序というものを乱しておるのでありますから、それに対して正規の卸売業者の方から、そういう仲買の規定から逸脱した行為について、何かこれはまあ訴えでもしなけりゃならないのじゃないか、というような空気にすらあるのです。従って、私の言っているのは抽象的に言っているのじゃなくて、そういうこと自体について、問題は市場の中でやはり深刻に業者同士、関係者同士の中で問題になっていることなんですよ。だから、私は抽象的に言っているのでなくて、そういうことを場長であるあなたが知らないでおられるとか、うわさであるとかということでは、ただ通知を流したぐらいではいけないので、やはり的確にそういう事情というものを把握すべきだ、こういうことを特に申し上げている。  そこで、最後に私は見解を一つはっきりさせておいていただきたい。というのは、この中央卸売市場法の業務規程なりに定めておる以外のことがなされておるとすれば、これは直ちにやめさせなければならない問題だと思うのです。このことだけは一つ、調査をいたしましたならば報告されるといっておるから報告されたならば、それなりの処置を一つ実情はこうであったというだけの報告をされたって私は迷惑なんで、どういうふうに処置をとったかということを明確に一つ御報告をしていただきたい。このことを一つ私の要望といいますか、注文をいたしまして、この問題についての質疑は終わりたいと思います。午前中なかなかたくさんあるようですから私ばかりやっても……。

井原岸高自由民主党農林政務次官

○政府委員(井原岸高君) 補足いたしますが、調査いたしまして法律違友があるということが判明いたしましたなれば、規定に基づいて処分いたすようにいたしたいと存じます。

佐藤芳男自由民主党

○委員長(佐藤芳男君) ほかに参考人の方に対する質疑はございませんか、——別に御発言もございませんようですから、参考人に対する質疑はこの程度にとどめたいと存じます。  参考人は御退席下さってけっこうでございます。  それでは他の問題について質疑を行ないます。

大森創造日本社会党

○大森創造君 茨城県の代行開墾建設事業、この問題について今から若干お尋ねしたいと思います。  まず最初に私の質問する意図は、おかげさまで多額の予算を昭和二十二年に農林省からちょうだいいたしまして、県としてもその事業の完遂を一日も早くということで望んでおりますので、建設的に一つ私の方では質問いたしたいと思いますが、一つ農林当局でもざっくばらんにお答えを願いたいと思います。まず最初に、この仕事は相当大きい仕事でございますが、最初の予算額が幾らか、それから終戦直後の自民党政府の施策が、農村の次三男対策、それから食糧増産という立場からあの緊急開拓の仕事を起こされたと思うのですが、最初の予算額と、当初の主目的、どういうことでございましたかお尋ねいたします。

堀直治農林省農地局参事官

○説明員(堀直治君) この事業は昭和二十二年の六月二十四日代行開墾事業といたしまして発足いたしたものでございまして、終戦直後の食糧増産及び引揚者その他の入植という問題を目的といたしまして、約二千余町歩にわたりましての開田、開畑によります米と麦、カンショウ等の増産を計画いたしたわけでございます。ところがその後未墾地の取得その他につきまして問題が起きましたために、計画の一部の変更をやむなくなりまして、現在におきましては約一千町歩の開墾開田及び畑灌等による開墾、開畑ということに変わりまして那珂川から口径八百ミリのポンプをもちまして、約三トンの水を揚水いたしましてこの高台地の開墾を行なうということになっておりまして、事業費は現在四億六千万円ということになっております。

大森創造日本社会党

○大森創造君 昭和二十二年の六月に、今から大体十四、五年前に四億六千万の予算をもって仕事を始めたということになりますと、十五年たった現在の物価からすると相当の金額になると思う。これは二十億前後のお金になると思うのですが、それを代行工事ですから県の責任はもちろんありますけれども、農林省も指導監督の責任がある。当初の面積が二千三百余町歩であって、現在予定を変更してしまった、これは政府の責任もございましょうが、半分−一千余町歩になる。それから入植、地元の増反者、こういう当初の予定がどの程度に減らされたか、それからいつどういう具体的な事情によって施策の変更——計画変更をいつなされたか。面積の点についてはわかりましたけれども、入植増反の戸数の最初の予定と、変更になったあとの戸数などをお答え願います。

堀直治農林省農地局参事官

○説明員(堀直治君) この事業は先ほど申し上げましたように、二十二年におきましては二千二百町歩−二千余町歩でございましたために、入植戸数も九百八十三戸、増反が一千二十六戸という計画でございまして、その後面積の減少その他に伴いまして、現在におきましては約一千百町歩、増反入植戸数は現在において五百六戸、増反戸数は八百四十三戸というふうな変更になっております。  なお先ほど申しました四億六千万という金は現在の事業費でございまして、当初は約七千七百万円という予定でございました。

大森創造日本社会党

○大森創造君 金額の点はわかりましたけれども、そうすると、いずれにせよ、相当大きな仕事であって、同じころ茨城県で始めた仕事が同じく代行だと思いますが、渡里地区のほかに那珂郡中部の仕事がある。それから出島地区の仕事もありますが、そのいずれもほぼ完成を見ております。ところがこの仕事は昭和三十四年にほとんど全面的な計画変更をいたしております。その結果は今お話のように、増反において一千数戸のものが約六百戸に半減されておるし、それから入植者が九百八十三戸というお話でございますが、それが三百余戸になる、この仕事は大体経済効果から見て、半減すると思いますがどうですか。

堀直治農林省農地局参事官

○説明員(堀直治君) この仕事は当初二千町歩の開墾をいたす予定でございましたけれども、その後末開墾地取得が終わらないうちに都部地元の開墾が行なわれまして、三十二−三年に最終的に用地の取得を終わりましたときには、現在の面積に変わったわけでございます。従いまして、本事業といたしましては確かに御説のように面積も減り、事業が半減いたしましたために、経済事業の効果も半減せざるを得なくなっておりますけれども、土地そのものが未墾地が現在は畑、その他になっておりまして、全体の地区といたしまして効果がそれだけ減っているということにはならないと思っております。ただ計画としての地域は確かに事業効果も減少いたしております。

大森創造日本社会党

○大森創造君 仕事をしたのですからその効果はあるし、県としてわれわれとしても効果はあるものと思います。いずれにせよ今お話のように全面的な計画変更を余儀なくされたということ、代行事業というものについて一つこの際御説明願いたいと思いますが、これは見通しの甘さからか、あるいは当初どうしても予定されないような用地取得の困難な事情が突然出てきたものか、また現在この事業全体として主要な水路がございます、その水路がどの程度までできていて全部の仕事を完成するのに一体いつまでかかるのか。よその地区ができているのに、昭和二十二年に始まって現在今年昭和三十六年ですからもう十四、五年たっている。この仕事は完全な完成をするのには一体昭和何年までかかるお見通しでございますか。

堀直治農林省農地局参事官

○説明員(堀直治君) この仕事を始めました年が、先ほど申し上げましたように、昭和二十二年でございまして、当時調査あるいはその他が十分でないままに行ないましたために、その後計画変更のやむなきに至たりましたことは、まことに申しわけない次第でございます。ただ当時の戦争直後の時代に代行開墾というものを全国にわたりまして着工いたしました関係上、中にそういうものが多少入らざるを得なかったということについて、その当時の事情を御了承いただきたいと思っております。  なお、もっと早くこういうような計画の変更をし、事業の効果を完全なものにするような措置をとるべきでございましたけれども、その点もいろいろ地区内の事情あるいは工事の関係上おくれましたこともこれもあわせてお詫び申し上げたいと思います。この事業は開田及び畑灌が主となりました関係上、水源工事が主要な工事でございまして、これは揚水機場、幹線水路、このものにつきましては三十六年及び三十七年の半ばごろをもって完了したい、要するに、水が地区まで届くようにいたしたいというふうに考えております。  なおその後の支線水路、幹線水路の残というようなものがまだ二億何千万残っているわけでございますが、このものにつきましても鋭意事業の進捗をはかりまして、ただいまのところでは四十年までには完了させたいというふうに考えております。

大森創造日本社会党

○大森創造君 四十年までに完成させたいと考えているということになりますと、通算すると、大体二十年近くかかってこの仕事ができ上ることになります。完全にでき上がるとは限らない。当初の予定があってずっと前に完成してしかるべきものを、すでに十四、五年たっているのでございますから、私の見るところでは、農林省の指導監督のもとに県が計画をしてその仕事を遂行するということでございますが、この中にはどうしても解決できないような要素がちょいちょい見受けられますので、私はどうしても二十五、六年かかって、昭和四十五、六年ごろやっと水が回るのじゃないかというふうに考えております。  そこでお伺いいたしますが、計画区域があって、一つの団地があって、それから百メートル越えてまた団地がある、計画区域があるとした場合に、その計画区域内の買収用地用の取得はある程度やった。その間の計画区域外の水路のところでどかっとストップする。自民党の国会議員の人がうしろについて選挙を予想して非常にやっておりますからなかなか容易でないし、計画区域外の水路の用地の取得について成算がおありでございますか。

堀直治農林省農地局参事官

○説明員(堀直治君) 計画外の地域に対します工事につきましては、建設工事といたしまして買収するということに最近方針が変わっておりますので、これは普通の土地改良事業と同じように用地の買収の方法をもって行ないたいと考えております。従いまして、こういう公共性の強いものにつきましては、当然土地収用その他の方法もあるわけでございまして、これはまあすぐにそういうことを行なうというわけではもちろんございませんけれども、極力事業遂行のために買収その他については努力していきたいというふうに考えております。

大森創造日本社会党

○大森創造君 農林省側の御苦労もよくわかるのでございますが、地元で見ておりますと超党的に申し上げますと、ある有力な議員がこの事業の推進をはかっておられる。ところが片方では、それに水をかぶせるような動きを社会党か自民党かしらぬけれども、同じ党内でやっておる(笑声)そういう中にはさまった農林省と県は非常に難渋すると思うのです。で、相対で買収するということになりますが、農地法における買収計画区域内に、農地法における買収というと一反歩三千円か四千円でしょう。それをわきの方で建設省の道路工事をやっておりますと、一反歩大体五十万円か六十万円かで買収するということになりますので、地元の地主がそこへ有力な議員さんにくっつかれるというと売りたくないということは当然だろうと思うのです。しかし、われわれが公正に見ると、この仕事を始めてそうして貴重な税金を使ったのだから、何とか一つこの仕事を一日も早く完成さしたいというふうに考えております。しかし、それにもかかわらず困難な事情は幾多ある。土地収用法云々……ということもございますが、現在は訴願ですね、一回買収されたものを、これじゃ困ると言うと農林省の方へ訴願を出していると思いますが、その件数はどのくらいになって、その採決いたしました件数はどのくらいになるか、残っているものは何件ぐらいになるか、その訴願の処理はいつごろまでかかりますか。お見通しはいかがですか。

堀直治農林省農地局参事官

○説明員(堀直治君) ただいま未墾地買収をいたしまして訴願になっておりますものは、三十二年三月買収及び三十三年の七月買収の百五十六町九反八畝についてでございまして、そのうち件数百六十四件、面積は百十一町九反七畝、これだけが三十四年の六月に訴願を受けたわけでございます。で、このうち大よそ四十件が裁決がほとんど済んだ、一部進行中のものもございますが済みまして、残りの百二十四件につきまして、目下それぞれの個々のものにつきましての事情の調査及び資料の収集を行なっている次第でございます。まあ件数の点と内容が多岐にわたっておりますので、全部のものをいつまでに済ませるということはなかなかお返事できにくいのでございますけれども、極力仕事の進捗をはかっておりますので、大よそのところは本年度内に解決をしたいというつもりでおります。

大森創造日本社会党

○大森創造君 私の立場は最初申し上げましたように、非常に御苦労でございますが、この仕事一日も早く完成させて、その経済効果を上げたいということでございますが、そのためにはそういう訴願についても、一日も早く処理してもらうということです。しかるに、見まするところ訴願の内容について必ずしも全部裁決というわけにもいかぬ事情もございましょう。そうすると、全部この訴願を却下するということは見通しできませんと、これは予定地内でぼちぼち抜けてくることになります。そうすると結局は所期の目的が達成できないということになると思います。私の見るところは、とにかくこの難事業を達成するためには、できるところからやっていくということになりますから、訴願を処理してもらうということ、訴願を処理するについて、県としては訴願は訴願ということで、法律に基づいて裁決をばんばんやっていけばいいのでございますからいいのですが、県と仕事をする側からするとこれを却下してもらいたくないという事情もあるだろうと思うのです。これは仕事完成上そういうこともあるだろうと思う。ですから、その裁決する事務屋の見解と、仕事を遂行する県なり農林省の見解というものは違う場面が出てくると思いますが、それは一つ政治的に、事業遂行上そういう事務屋の方に建設的な立場から全部却下しないようにというようなことを、手心を加えることはできますか。またそういうふうにするおつもりはございますか。

堀直治農林省農地局参事官

○説明員(堀直治君) 訴願の処理につきましては、全国にわたって未墾地の買収につきまして訴願が出ておりまして、現在約一千件の訴願を持っております。これの解決も単に農林省が訴願を却下いたしましても、これをまだ行政訴訟に持ち込むという手もございますので、一方的見解からだけではなかなか審理ができないという事情にございます。現在まで相当訴願の処理もいたしておりまして、個々の事情につきまして処理する方針というものもきまりつつございます。従いましてその間のただいま出ております茨城県の個人個人の訴願についての事情が明らかになり、それに対する証拠その他の資料が固まりますと比較的処理が簡単になります。そういうことに対してただいま努力をいたしておるわけでございまして、仰せのように中には処理ができない、単なる却下ができない問題も含まれてくることは予想されますけれども、私らの方といたしましては、できるだけ建設的にこの地域を開墾したいという考えでございますので、その線に沿って処理をいたしていく考えでございます。

大森創造日本社会党

○大森創造君 御答弁わかるのでございますが、そういう訴願を処理する事務の人は何人ございますか。

堀直治農林省農地局参事官

○説明員(堀直治君) ただいま農地局の農地課に六人おります。

大森創造日本社会党

○大森創造君 そうすると六人で農地法関係の訴願を全部扱うと、未墾地、既墾地についてもやるということになれば、事務量が過大に過ぎはしませんか。

堀直治農林省農地局参事官

○説明員(堀直治君) ただいま農地局関係だけ申し上げましたけれども、これは各出先機関といたしまして農地事務局がございまして、農地事務局の農地課でこれを受けつげまして、一応資料その他を整えまして本省に持ち込むということになっておりますので、実際にこれに従事している人員はもっと数が多いわけでございます。しかし先ほど申し上げましたように一千件もの訴訟をかかえておりますので、これで十分だとは考えておりません。従いまして人員その他につきましてもいろいろ方法を講じまして、至急に処理のできるような方式を考えておるわけでございます。またそういうふうにやりたいと思っております。

大森創造日本社会党

○大森創造君 今の御答弁によって、困難な事情はあるがとにかく事務をやる人が足りないということだから、これを増員するなり適当な方法をもって解決するというふうな御答弁でございますから、それを了承いたしますが、お認めのようにこれは事務量が多過ぎて仕事が促進しない、人をふやさなければならぬということだろうと思います。そこで、こういう訴願を却下するなり裁決をしましても、あと行政訴訟ということになりますとこの仕事はぐんとまた延びることになります、仕事全体の遂行をおくらせることになりますから、四億六千万の仕事の経済効果がだんだん減ってくるということになりますが、その一要素をなすのがこの事務員の不足ということになれば、これはゆるがせにできないと思いますから、この点は一つ善処をお願いしておきます。しかし、この仕事の全体を見ますと昭和四十年くらいまでに片づけたいということでございますが、いろいろ困難な事情があるので、それより以上かかるということになる。一体この代行工事というのは、これは私は水路を最初あの地方の実情からして見て、今年度は予算をこれだけ使って、ここのところまで水路をやろう、それからその予定区域内の未墾地を買収してみたり、それから地元増反にやってみたり、あるいは売り渡してみたりいろいろなことをやる。で、私が見るところ、その一たん買収したものを地元増反に売り渡したり、全部売り渡しちゃって、今度あとから水路を作るときにまたそれを買収するということか行なわれております。こういうのは非常に私はお役所仕事の最たるものだろうと思うのです。農林省が責任を持ってやられる、県の方でもやるだろうけれども、みんな全体の責任を持たれない。この仕事についての全体の経済効果を期待してやろうというその見通しのもとにおけるものがないのでございます。今年度はここまでやろうということで、来年度はここまでやろうということで、ずっと十何年たってきた。私の考えでは、しろうとですが、当時あの県の役人にも申し上げたことがある。農林省の皆さん方にお会いしたことがございませんが、私は水路をぐっと、一ぺんに水路の予定地を買収したらどうだろうということを申し上げた。水路をまず作ってしまう、全体。そこで水を通すと農民の自覚というものが自然発生的に出て参ります。ところが予算を消化するだけのお役所仕事だというと、今年度はここまでする、来年度はおれのところへ来るというと、さっき申し上げたように有力な議員がうしろについて、選挙を予想しているのだから、反対したってどうせこの仕事はできないのだということで、前に立ちはだかるという現象が出て参ります。そうすると、そのたびに県の方はたじろぐ、それから農林省の方もたじろいで、何しろ有力な議員でございますから、これは。だからたじろいで、もたもたしているうちにまた時間が流れてしまう。水路はできない。反対は反対を生んで、ぐっとその雰囲気が出てくる。茨城県民はそれほどたち悪くないのです。仕事をやってもらいたいということで、私も当時農林省に陳情したことがある。農林省は予算をつけたりやったりもたもたする。農民の責任じゃない、多分に政治的な要素がからまっている。そういう実態を考えてみた場合には、私が考えて、農民心理からして、全体の水路をばっと作るというと、そうするとその周辺の農民も、水が来るのだからこれに協力しようということで、既耕地を持っている農家だって協力しないことはない。完成のための雰囲気が全体的に出てくるということだろうと思います。それがお役所仕事で、ことしはここだけ、来年はこれだけというふうにお役所流儀でやっている。そこで地元ではそれでは来年はここに取りかかるそうだから反対しようということになり、そして次第に、もたもたする、また再来年の分は反対しようということで反対要素が強くなってくる。これは結果論でございますが、どうですか、これは。ざっくばらんに今考えられて、こういう水路をずっと作るということですね。あとは水戸周辺でございますけれども工場誘致ができるということが将来予想されますので、農業用水じゃなくて工業用水にしたらどうかということだって予定の変更で、これは国家財政のことなんですから、あるいは事態によっては工業用水の方に回さないこともないと思いますが、いずれにしても水を引っ張るということが最大緊急の眼目であれば、そういうことに重点を置いてずっと予定地を買収するということを、まず始められた方が賢明ではなかったかと私は考えるのですが、あなたはどうお考えですか。

堀直治農林省農地局参事官

○説明員(堀直治君) ただいま大森委員からの開発方式、開墾方式に関する御意見につきましては、私の非常に一つの開墾を進めるための新しいアイデアであり、そういう方法をとることができるならば、開墾を進める上において非常によい方法であるというふうに考えます。ただそういうためには受益者がきまらないままに一定の計画を立てなきゃならないという点と、農林省だけでそういう工事ができるかどうかというようないろいろ法律的な問題を伴うことと思われます。目下のところでは残念ながら開拓の面積、開田あるいは畑灌の面積がきまりまして、それに要する水量というものが確定いたしませんと、水路の大きさ、用水池の大きさが決定できません。従いまして、その水路の幅も確定いたさない、その敷地の幅も確定いたさない。従って用地の買収もどれだけの面積を買えばいいのかということが判然としない。判然としないままに買ったような場合には会計検査の方から御指摘を受けるというような仕組みになっておりますので、先に用地の方を確定いたしまして、計画を立ててから事業を遂行するということのやむを得ないような事態になりまして、お話のようにちぐはぐという形をとらざるを得ないような形になっております。これは開墾方式あるいは開発の方式ということで今後大いに検討いたしていかなければならない問題であろうと考えております。

大森創造日本社会党

○大森創造君 この事業についてきょうは会計検査院の方はおいでになっておりますか。

佐藤芳男自由民主党

○委員長(佐藤芳男君) おります。

大森創造日本社会党

○大森創造君 おられるならば、どういうふうにお考えですか、一言お話をいただきたいと思います。

宇ノ沢智雄会計検査院事務総局第四局長

○説明員(宇ノ沢智雄君) ただいま問題になっております渡里地区につきましては、私たちも、実はことしの年度末に現場について検査をいたしました。その結果先ほどから御指摘のように昭和二十二年にこの事業に着手いたしまして、いまだにその幹線水路の一部、用水池の一部ができておるに過ぎない。多額の国費を費しながらその経済効果が全然まだ上がっていないということは、これは御指摘の通りでございまして、その点につきましては国費の使い方としてまことに不経済じゃないかという点は私たちも注意はいたして参ったのでございまするが、何分先ほど農林省の方からいろいろ御説明がありましたように、その間いろいろ事務的に処理のつかないような複雑な問題もございまして、仕事がおくれておるような関係もございますので、これは単なる会計検査という面からの注意とか、そういう問題ではなかなか片づかない面もあるように承知いたしておりますので、検査院としてはいろいろ申し上げたように、せっかく国費が多額に使われておりながら、こういうふうに仕事がおくれておるようなものにつきましては、農林省といたされましても、十分予算の配分その他に注意をされまして、できるだけこの仕事を早く完成されることが望ましいと、こういうふうに考えております。

大森創造日本社会党

○大森創造君 私の申し上げるのは、それが四億六千万円は少額ではないのであって、今会計検査院からお話のように、それが十五年たってもまだほとんどできていないということで、今後あと十年たつということになると、もうこれは当時生まれて早死にする人は死んでしまうような時間になる。それで所期の目的が達せられないということになれば、農林省も了とします、それから県の立場も了といたしますけれども、決算的に見るとこれは問題にせざるを得ないと思います。四億六千万の仕事について何とか釈明する、自分のそういう立場からすると、そのつど説明されると、いたし方ない事情はわかりますけれども、見通しの甘さ、事務の不手ぎわ、あるいは全体を締めくくる責任の欠如、そういうものがこういう事態を招いたのだろうと思います。  それから先ほど私が一つ提案申し上げたようなこと、それは茨城県においても相当多数の人がそういう行き方をとったらいいじゃないか、水路をずっと一万何千メートル作ってみると、工場誘致にしても、あるいは農業用水にしてもとにかく水は魅力なんだからこれを一つでっち上げたらどうか。今農林省の方からの御答弁によりますとそういうものじゃなくて、法律的にどうだとかこうだとか、農林省ばかりじゃないということでございますが、今のような困難を冒しながらやって先の見通しがつかないということであれば、当時万難を排して私が申し上げたようなことでまず水路をつけるということ、これを一つやった方がよかったのではないかと思います。いずれにせよ決算的に見ると、ただいま検査院の方が申し上げたように一つの問題である。しかも私は茨城県だから、そのことが目についたが、全国的にこういう緊急開拓の名のもとにこういう仕事がやられておるに違いないと思う。おそらくそうだろうと思います。それがどういうことで何億の金を使ってその経済効果が十分の一しか上がらないか、それすらわからない。そうして悪戦苦闘して買収したやつをまた今度は売り渡したりしておる、そういうふうなことをやったのでは国費の乱費です。経済的な効果を期待できない。貧乏国日本がやるべき処置でない、こういうことは。一体いたし方ない事情は、県の立場も農林省の立場もわかりますが、仕事全体のこういう責任は一体だれがとるとお思いですか。一つお答え願いたい。

井原岸高自由民主党農林政務次官

○政府委員(井原岸高君) 二十二年当時のことでございますから、ただ増産ということのみに目を向けて、そういう技術的な、科学的な調査が非常に不十分であったことが計画変更となり、しかもいまだにそういう訴願者との間に肝心の問題についての話し合いがまとまらぬということは、どこまでもこの農林省といたしましても、ただいま御指摘のような多額の経費を注ぎ込みながら今日まで見通しすらも——四十年、あるいは下手をやりますと御指摘のようなことになるのじゃないかというようなことを、非常に当局としても責任を感ずるわけでございますので、今までのことは仕方ないといたしましても、早急に県当局とも打ち合せをいたしまして、御指摘のような点を検討いたしまして努力することにいたしたいと思います。どうぞ一つ地元のことでございますので、側面的にもぜひ御協力願いまして、何分仕事のできやすいように一つお願いをいたします。

大森創造日本社会党

○大森創造君 あと一つ二つでやめますが、農林省の立場もよく私もわかっておりますので、できるだけ一つ御協力を申し上げたいと思いますが、今見通し、市会、市長あたりの見解では、こういうふうに荷厄介な仕事を、しかし農林省が地元の要望を入れて予算を投入されたということ、この仕事ができると効果があるということ、だけれども、これだけ、もたついているということであれば、場所が場所でございますから、ここに一つ工場誘致をして、工業用水にしたらどうだということについての意見が相当出てきているのです。そういう問題についていかがお考えですか。

井原岸高自由民主党農林政務次官

○政府委員(井原岸高君) むろん農林省当局としては、計画はどこまでも開墾を主として始めておるわけでございますけれども、御承知のようなふうに、いろいろ近代工業の発展も、これは農林当局はどうでございますか、現実には進んでおるわけでございますので、そういうような状況でございますれば、またいろいろ御相談を地元といたしまして、総合的にこちらの仕事とあわせて、工業用水にそれが使えるとなりますと、農民の負担も非常に軽くなりますし、うまく参りますればほとんどゼロに近いような額ででも、ある地域においては多少計画がかわりましても、農民に益するところの大きな価値もございますので、いわゆる総合的な観点から、一つ農林当局は考えていけるようなふうにそれぞれ相談いたしたいと思います。

大森創造日本社会党

○大森創造君 私は、その二十二年の六月に食糧増産という立場から仕事を始めたということになって、そうして今までの経過をたどっているということになれば、客観情勢の変化によって工業用水に利用するということになれば、主目的がまた今度脱線することになる。そういう情勢の変化に応じて農業用水が工業用水に変化するというようなことは、実際問題としてあるかもしれないけれども、現在そういうことを農林省がお考えになっていいのですか、もう一回一つ御答弁を。

堀直治農林省農地局参事官

○説明員(堀直治君) 農業用水と工業用水の関係の一般的な問題につきましては、政務次官から御答弁になった通りでございますけれども、本事業を施行するにつきましては、千百町歩のうち、ただいま訴願その他で問題になっておりますのが、約百町歩に足りないわけでございます。しかもその中が全部開田するわけじゃございませんで、約三トンの農業用水のほとんど大部分が、解決済みの地区に水を流すという計画になっておりますので、この地区につきましては、もしそういういような工業用水との関係が起こるにいたしましても、ごくわずかなものでございまして、主要な目的である開田及び畑地灌漑に、この事業を投資しました所期の目的を完成したい、この地区についてはそういうふうに考えております。

大森創造日本社会党

○大森創造君 複雑ですが、私はそういう態度でいいのではないかと思います。それで工業用水云々の話が出た場合には、かたくなに考える必要はありませんですから、頭が二つになったり三つになったりして当初から息を切らしている仕事が、工業用水ということで、いま一つそれにまた対応する有能な議員の意見も聞くということになれば、実際はどこに流れてどこに行くかわからないことになると思います。経済効果がないものがよけい二つの頭、三つの頭になって支離滅裂になって、昭和四十五年ころになると水がかれてしまって、一体四億六千万は砂の中にしみ込んじゃった、こういうようなことになってしまう。そこで、この仕事全体についての責任をとる人がない。池田内閣は繁盛——別に池田内閣を引き合いに出すことはありませんが、所得倍増なんていいながら、こういう不経済なことをやっているということになると、大問題だと思います。私の立場は、いたし方ない事情もございますが、せっかく県を督励されて、その來雑物も、私どもの方も微力でございますが排除いたします。そうして一日も早くこれを完成されるようにお願いしたいと思います。  そこで、これは一つ、国家経済から見ても不経済ですから、四億何千万が、もたもたしている、最後には砂に水がしみてしまって、何もなくなってしまった。大きなヒューム管ばかり通して、ヒューム管もどこへいっちゃったかわからなくなってしまった、そういうことで済むのですか、国が。  あとは二十四日にしますが、百里原のジェット戦闘機基地のこともそうなんですから。あとは方向転換して、農林省と防衛庁がごたごたしている。あと十年たったら、ケネディ政権方向転換して、もう一回入植させるということにならないとも限らない。このことは地元も要望して、県の立場、農林省の立場も私はわかりますが、來雑物は排除して、やるべきことはやって、そうして工業用水ということになれば、そのつどその時になって考えるということで、既定方針をあくまで貫くようにお願いしたいと思います。腹をもって一つ御承知願いたいと思います。  あといろいろございますが、過ぎたことですから申し上げても仕方がない。予算は残っているし、今から仕事は完成せざるを得ない。幾ら、瀕死の大病だったって、子供を見捨てるわけにいきませんから、これは皆さんの方の責任において、この仕事を完成させるということで、腹を固めていただきたいと思います。  そういうことについて、一言お覚悟のほどをお漏らしいただいて、そうして終わります。

井原岸高自由民主党農林政務次官

○政府委員(井原岸高君) よく御意向もわかりましたので、御趣旨に沿うようなふうに努力いたします。

佐藤芳男自由民主党

○委員長(佐藤芳男君) 午前の質疑はこの程度として、午後二時より再開の上、食糧庁に対する質疑並びに真鶴関係の参考人の質疑を行ないます。なお、経済局関係の質疑も、簡単ながら行ないます。  これで休憩いたします。    午後零時二十七分休憩    ————・————    午後二時二十三分開会

佐藤芳男自由民主党

○委員長(佐藤芳男君) これより委員会を再開いたします。  午前に引き続き、農林省関係の質疑を続行いたします。  御質疑を願います。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 次官も一つ聞いててもらって、答弁をあとでまたしてもらうときがありますから……。  食糧庁長官に最初一つお尋ねしたいと思うのですが、今、配給米の価格は幾らであるかお尋ねをしたいと思うのですがね。

須賀賢二食糧庁長官

○政府委員(須賀賢二君) 現在、配給米の価格は、全国を四つのグループに分けまして甲、乙、丙、丁と四段階になっておりますが、平均をいたしまして十キロ八百五十円、最低が八百十円——二十円刻みで、東京あたりは八百七十円でございます。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 次に、全国で配給米はどのくらいの数量になりますか。

須賀賢二食糧庁長官

○政府委員(須賀賢二君) 本年、三十六米穀年度と、私どもの米穀年度で区切って計算をしておりますが、三十六米穀年度、去年の十一月からことしの十月まで、この一年間の私どもの見積りでは、全国で主食用に配給する予定の数量は四百四十四万トンでございます。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 四百四十四万トンの食用に供する配給米のうち、業務用と家庭用に分けたらどういうふうになるか。

須賀賢二食糧庁長官

○政府委員(須賀賢二君) ただいま申し上げましたのは、家庭配給に予定をいたしております数量でございます。業務用は、その外ワクといたしまして、三十六年度では大体十万トン程度のものを予定いたしております。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 この家庭用と業務用で、内地米以外のものはどのくらいあるのか。

須賀賢二食糧庁長官

○政府委員(須賀賢二君) ただいま申し上げましたのは全部内地米でございます。現在は、外米は自由に消費者が希望する数量だけ、外米はその外ワクで希望数量を自由に買えるようにいたしております。これは四百四十四万トンの外ワクでございます。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 政府が輸入をする食糧はどのくらい米は幾ら。

須賀賢二食糧庁長官

○政府委員(須賀賢二君) 現在輸入米の数量は非常に減って参っておりまして、三十六会計年度、いわゆるこの会計年度で予定しておりますものは五万八千トンでございます。これは、昨年あたりまでは二十万トン以上輸入をいたしたのでございますが、需給事情が非常に変わって参りまして五万八千トンでございましてそのうち四万トン程度のものは砕米でございまして、これは加工原料として使われるものでございます。もう一般の食用に入れまする輸入米は、本年度の場合は非常にわずかの数量になっております。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 そうすると、輸入米の五万八千トンのうち、概括して加工原料に多くを回して、食用に回すというものは一万トン少しである。あるいは一万八千というかな、数字の上では。そういうことになるかな。

須賀賢二食糧庁長官

○政府委員(須賀賢二君) 五万八千トンの輸入のうち原材料に向けまする砕米が四万トン程度でございます。残りの一万八千トンが一般食用に回る米でございますが、本年度の需給といたしましては、前年度より繰り越しておるものがございますから、そういうものも合わせまして外米として実際に需要のありまする数量に対しまして政府として、売却をして参るつもりでございます。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 繰越米いわゆる今まで持っておる米だね、手持ちの米と、その一万八千トンと加えて幾らになるか。

須賀賢二食糧庁長官

○政府委員(須賀賢二君) 現在、この三十六米穀年度に入ります去年の十一月に繰り越しました外米は、いろいろ種類がございますが、全部合わせまして約二十三万トン程度のものを三十五年の十一月、去年の十一月現在に持ち越したわけでございます。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 次にその繰越米の中で従来当委員会において食えなくなるということで、いわゆるアルコール等の他の用に供する米があったわけですが、そういう米はどのくらいになっていますか。

須賀賢二食糧庁長官

○政府委員(須賀賢二君) ただいま申し上げました二十三万トンの内訳は、準内地米と称しましていわゆる丸粒の外米、これは具体的には台湾の米でございますが、これが十万トンございます。それからいわゆる外米、普通外米といっておりますもの、これは主として供給国はタイ、ビルマ、ベトナム、カンボジアといったようなところのいわゆる東南アジアの米、これが約七万七千トン程度でございます。それから砕け米は、タイから買ったものでありますが、五万トン程度、このうち従来問題になりましたものは、一般の外米七万七千トンのこの種類に入る米であります。かつて黄変米の問題等がございまして、私どもの方でもその後買いつけにつきましては非常に注意を払いまして、船積みの時期等も向こうで雨期に入る前に実際に積み込みを終わるというようなことで、非常にこまかく注意をいたしておりますので、現在政府が手持ちをいたしておりますものにつきましては、そういう病変菌等の付着によって他の用途に転用しなければならないというようなものは目下のところないと考えております。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 そうすると輸入食糧の検査をした結果、黄変米等で食用に供することができないで他に流用するものは現在はない、こういうことでよろしいですか。

須賀賢二食糧庁長官

○政府委員(須賀賢二君) 先ほども申し上げましたように、最近は向こうで買いつけをいたしますときに、そういう点につきましては十分注意をいたしておりますので、私の承知いたしております範囲では最近そういう事例は出ておらないと考えております。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 次にこの輸入食糧を扱う業者については、どのくらいの手数料を支払っておるのですか。

須賀賢二食糧庁長官

○政府委員(須賀賢二君) これは私どものところでは一定の基準できめておるわけでございますが、現在私どもの方できめておりますのは、食糧庁が輸入業者に支払います諸般の経費手数料としまして、輸入CIF価格に対しまして〇・八%という割合で計算をしております。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 そうすると輸入食糧については、相手の国から購入した価格の〇・八%を手数料として業者に支払っておるということになるのですね。

須賀賢二食糧庁長官

○政府委員(須賀賢二君) 輸入食糧の買いつけは扱いまする商社が相当たくさんございます。私の方で入札制によりまして、実際に低い価格で札を入れました者から順に採用するという方針で契約をしておるわけであります。それでそういう方法によって選択されましたものが、実際に食糧庁の買付になるわけでございます。それのCIF価格に対して〇・八%を支払っております。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 これは港に荷揚げをするときには、食糧庁は出先で立ち会うことになっておるのか、業者に委託をするということでその業者の報告によって数量を確認するのか、この点はいかがですか。

須賀賢二食糧庁長官

○政府委員(須賀賢二君) 実際に日本の港に着きまして、そこで食糧庁の検査官が立ち会いまして検収をいたします、その数量によって食糧庁は受け取っております。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 その点いま少し詳しく説明していただきたいが、相手の国から船で持ってくる、そうして神戸なら神戸の港に荷揚げをする、そのときに船に何トン積んでいるという報告が一緒にきますね、その報告書と袋と対照をしてそれを係官が検査をして、そうして間違いがないとかあるとかということの確認の上に数量というものをきめているのか、それとも相手が輸入何万トン、こういうことで、そのオーダーによってそれを確認しているのか、こういうことを聞いているのです、その点いかがですか。

須賀賢二食糧庁長官

○政府委員(須賀賢二君) 港に入りましたものを——私どもの出先機関がそれぞれ港にございまして、これは食糧事務所の職員が当たるわけでございますが、港で実際にその荷揚げの際に確認いたしました数量によって、私どもの方は受け取っているわけでございます。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 それでは神戸の食糧事務所のこの三十三年、四年、五年の三カ年の報告書を提出してもらいたい。これは私はこの手数料について——数量と政府が支払った額、この問題について明らかにしなければならない点が出てきている。これはどういうことかというと、サイロに入れる際に結局このトン数の問題で、業者とそうして働いている労働者との間にズレがある。これは非常に歳計現金の問題として重要な問題だと私は思います。  神戸の食糧事務所について私は若干の問題点を持っているから、一つ食糧庁長官は三十三年、四年、五年とこの三カ年神戸の港で扱い、そうして食糧事務所で確認をした数量を報告をしてもらいたい。

須賀賢二食糧庁長官

○政府委員(須賀賢二君) 至急準備をするようにいたします。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 次に、先ほどの輸入食糧についてはわかりましたから、その次に内地米についてお尋ねをしたいと思うのです。  そこで三十六米穀年度については家庭用が四百四十万トン、業務用が十万トン、その上に準内地米ですか、準内地米、それに外米というのが先ほど二十三万トンという報告があったが、今日まで国内においては豊作が続いているが、一体農民の豊作のもとにおける供出という考え方に対して、政府が今やはりまだ外米を輸入しなければならないという、その関係はどうなっているのか、この点いま少し政府の考え方を教えてもらいたい。

須賀賢二食糧庁長官

○政府委院(須賀賢二君) 御承知のように連年豊作が続いておりますから、米の総体としての需給関係はもうほとんど多米の輸入を必要としない段階にまできておると言っても私は大して間違いでないと思います。食糧庁としましては、外米の輸入につきまして、従来いろいろその数量のきめ方につきまして問題がありますが、本年度の場合は需給推算上必要な数量というものを輸入をするという建前を強くとってきておるわけです。ことしは大体におきまして、そういう建前で外米の買付をするという方針で進める考えでおるわけでございます。現在総体としては、大体需給はまかなってきておりまするけれども、実際にやはり所得階層別の需要の状況等を見ますると、一般の外米にいたしましても、準内地米と称しておりまするいわゆる台湾から供給されまする米につきましても、月間数千トンずつのやはり需要があるわけです。その程度のものは、そういう内地米が相当豊富になって参りましても需要が現実にあるわけです。それはやはりそれだけのものをまかなっていかなければならぬ。しかし通商上の問題もいろいろあるわけでございますが、私どもの方の考え方としては、需給上実際に必要な数量だけを買い付けておるということで進んでおるわけであります。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 政府の外米輸入の主とした考え方は、需給上必要である最小限度の食糧を輸入をする、こういう観点に立っておるというお話であるが、しからば昭和三十四、三十五両年度の国内の米の生産高はトン数にして幾らになっておるか。

須賀賢二食糧庁長官

○政府委員(須賀賢二君) 三十四年、五年と豊作が続いておるわけでございますが、三十四年産米は千二百五十万トン、それから三十五年産米は千二百八十五万トンでございます。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 そのうち政府が買い上げたのはどのくらいか、年度別に。

須賀賢二食糧庁長官

○政府委員(須賀賢二君) 政府で買い入れをいたしましたのは三十四年産米が、五百四十八万トン、それから……、ちょっと訂正いたします。三十四年産米が……。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 何をやっているか……。

須賀賢二食糧庁長官

○政府委員(須賀賢二君) 数字がちょっとうまく突き合っておりませんので確かめますから……、三十四年産米は五百六十一万トンでございます。先ほどの数字を訂正いたします。それから……。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 三十五年は。

須賀賢二食糧庁長官

○政府委員(須賀賢二君) ちょっと数字が突き合いませんので、調べましてお答えいたします。大体五百五、六十万トンでございます。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 大体じゃだめだ、あとの関係があるから。何のために数字を用いるのだ。あとで手数料に関係があるのだ、ちゃんと調べて報告しなさい。

須賀賢二食糧庁長官

○政府委員(須賀賢二君) 三十四年産米は先ほど申し上げました五百六十一万六千トン、それから三十五年産米は、まだ途中でございますが、私どもの方の見込みでは六百十二万トン程度だと考えております。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 そこで、実際の配給ルートに乗ったのは幾らなのか、いま少し言えば、実際に政府が買い上げて、そうして配給をする計画を立てたと思うのです。しかし配給辞退というのも中にはあるだろう、それはどのくらいあるか。

須賀賢二食糧庁長官

○政府委員(須賀賢二君) 今私が申し上げましたのは、五百六十一万トン、また三十五年産米では六百十二万トン、これだけの米を政府が買いまして、先ほど申し上げました三十六年度における主食用の配給見込みは、四百四十四万トンであるということを申し上げておりますのは、これは政府が全部買い入れて政府の手を通して配給をする数字でございまして、配給辞退等のものはこの数字でございます。配給辞退等のものはこの数字の上では計算に入っていない。と申しますのは、言葉をかえて申し上げますと、現在一般消費者に対しまする配給の基準量は月に一人十キロということで配給をしているわけです。しかし実際には消費者の側で十キロの米は受配をいたしておりません。大体平均的に見ますと、六キロないし七キロというような、そういう数量の米を実際に受配をしているわけであります。そこで私どもの方でも大体実際に配給をされまする米の数量の見込みを、それぞれ都道府県別に積み上げまして計画をしておるわけであります。その実際に配給をする米の見込み数量が四百四十四万トンというふうになっておるわけでございます。従ってときどき配給辞退のお米はどうなっておるかというお尋ねがあるのでございますが、実際の私どもの現物の操作といたしましては、実際に配給ができまする数字を予定を立てまして、それに基づいて現物を操作いたしておりますから、いわゆる配給辞退の米はどっかに積んであるというような形にはなっておらないわけでございます。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 三十四米穀年度における千二百五十万トンのうち、政府が買い上げたのが五百六十一万トン、こういうことだな。で五百六十一万トンのうち、家庭用と業務用の区分はどのくらい。

須賀賢二食糧庁長官

○政府委員(須賀賢二君) これは玄米トン、精米トン、いろいろそれぞれ配給計画になりまするとそういう基礎がかわって参りますので、先ほど申し上げました五百六十一万トンというのは、これは玄米で買いましたいわゆる玄米の数量でございます。それから実際に配給計画を私の方で需給を組みます際は、これを精米トンに直して組みかえていくわけでございまして、今の数量と直接つながりませんが、精米トンに直しました数字で需給の概略を申し上げますと、三十五米穀年度、これが大体三十五年産米が供給の主体になっておる年度でございますが、その年度では買い入れが五百五十二万トンでございます。これに対しまして、一般配給が四百四十万七千トン、それからその一般配給のほかにいわゆる安い価格で売っておりまする特用米、これは陸稲が中心でございますけれども、その特用米と称しておりますのが十九万トンございます。それから業務用が九万九千トン、そこまでで合計いたしまして四百六十九万四千五百トン、それから酒米でありますとか、そういう工業用に出しておりますものが二十九万三千トン、それを全部合わせまして四百九十八万八千トン、そういうことに相なります。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 それから今年度の、三十六米穀年度における四百四十四万トンの家庭用だね、家庭用については三十六年度のものを配給するのか、それともそれ以前のものも配給をするのか、考え方はどうなっておるか。

須賀賢二食糧庁長官

○政府委員(須賀賢二君) 三十六年度は、いわゆる去年の十一月でございますが、三十六米穀年度に入りますときに、いわゆる三十四年産米の持ち越しが約二十七万トンあったわけでございます。これはいわゆる前年産米、古米と称するものでございますが、三十四年産米の持ち越しが去年の十一月に二十七万トンございました。これは三十六米穀年度に入りましたいわゆる去年の十一月以降、これは新米にまぜまして配給を続けておるわけでございます。大体あまり多くはまぜられませんので、新米と古米を適当に配合をいたしまして配給をいたしております。それで、大体五月ごろまでには、この古米の配給を終わるような計画で進めております。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 次に、古米とかいうのは、それはどういう地域に配給をするか、どういう地域にまぜて配給をするのか。

須賀賢二食糧庁長官

○政府委員(須賀賢二君) これは全国的にあるわけでございますが、どうしてもやはり消費量の多い大都市のありまする地域に数量的には多いわけでございます。それで北の方では北海道、それから関東−東京、神奈川、それから名古屋、大阪そういうところでございます。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 業務用米はどうなんですか。どのくらいまぜるか、古い米をどのくらいまぜるのか、業務用は。

須賀賢二食糧庁長官

○政府委員(須賀賢二君) 業務用米は、現在はこれはもう二年くらい前から、ほとんど業務用米としての売却数量はふえておりません。これは、業務用米は、十キロについて四十円高く売っておるわけでございまして、この業務用米には古米はまぜておりません。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 なんじゃ、そうすると政府の配給に対する基本的考え方はだな、大都市、人口の多いところはまずい米を食え、それで、年十万トンの業務用は十キロについて四十円高いから、まずい米は食わせなくてもよろしい、うまいのだけやる、そういう考えかな。どういうことじゃ、それは、基本的な考え方だよ。これは、私はこの国会で、もし今私の言っておることが全国の消費者にわかったら、これは消費者おこるぞ。大都市の者はまずいものを食え、業務用のものは四円くらい一キロについて高く売っておるけれども、うまいのを配給する。対象はどこにある。

須賀賢二食糧庁長官

○政府委員(須賀賢二君) 大消費地はまずいものを食わせるという別に政策をとっておるわけではございません。現実にうまい米、まずい米があるわけでございます。特に北海道は、岡村先生おいでになりまして大へん失礼でございますが、北海道の米あたりは、ことしは百二十万右以上も道外移出をしなければなりません。北海道の米は、遺憾ながらその食味の点であまり評判がよくないのです。しかしこれを実際に消化をいたしますのには、相当広範な地域、しかも消費力のある地域に持ち込みませんと、実際に消化ができません。それでことしあたりは北海道の米を長崎あたりまで運んで消化をしようというような実情にあるわけでございます。別に、私どもの方も大消費地にまずいものを食わすというととは、方針として考えているわけではございません。実際の米の需給操作からいたしまして、やはり古米の消化する割合も大消費地が多くなっておりまするし、また北海道等、また西の方ではいわゆる西南暖地の早期米というのがあまり食味の点では評判がよくないのでございまして、これをやはり大阪、京都等の大消費地に搬入をして食べていただいているというようなのが現在の実情になっております。  それから業務用米につきましては、これは高いから、値段を高くしているから古米をまぜないというのではないのでありまして、もう現在の実情では業務用米はもう古米をまぜて売るということになりますると、実際には業務用米として売れません。実際の実需の動向から私どもそういうふうにいたしているわけでございます。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 業務用米は古米をまぜると売れないから、いい米だけ配給する、食わせる。それから家庭用のものはまずいのも、そう全部まずいのではないけれども、まずいものも入れて配給しても、これは幾らまずくても食わずにいられないので配給するのだ、こういうことだな、そういうことか。今の、食糧庁長官、君の言うのはそういうことかな。

須賀賢二食糧庁長官

○政府委員(須賀賢二君) 先ほど来申し上げている通りでございまして、別にそれ以外に申し上げようがないわけでございます。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 他意がないとかあるとか言ったって、毎年米は豊作で余っているのだ。今の君の数字を乗せた、政府の買い上げと配給というものは数字が違うわけね。買い上げの方が多いでしょう、実際に配給しているよりは。そうすれば何も古い、まずいものを食わさなくたっていいじゃないか、これは消費者の心理状態になると思うがな。これは次官だな、答弁は。次官、どうする。実際の政府の買い上げている数量は配給よりも多いのだな。配給の数量より多いのだよ。しかし政府は、古いのが残っているから、新しい米に古いのをまぜて、そうして需給調整という名のもとに、まずい米を消費者に食わせるということなんだ。消費者は、とにかく配給されなければ食うことができないのだから、これはもう文句言ったって配給すれば食ってしまう、こういうことだな。それはそういう考え方がもし食糧庁の中にあるとすると、これは私は大へんな問題だと思うのだ。これは政務次官がやっぱり答弁するのが一番いいと思うのだが、次官、どうだ。

須賀賢二食糧庁長官

○政府委員(須賀賢二君) 政務次官からお答えいただきます前に、私の方から申し上げておきたいと思いますが、米は御承知のようになまものでございまして、古いものをそのまま置いておくというわけには参りません。御指摘のように、去年、ことしあたりは、年間の買い上げ量よりも配給量の方が少ないというような需給事情になって参りましたが、これは古米をやはり消化をいたしまして、新米と置きかえて参らなければならぬわけでありまして、古米は古米だけで残しておくということにはこれはいかぬわけであります。どうしてもその点は、新米が出回りましたあとにおきましても、ある程度の期間古米をまぜて食っていただくというやり方は、これはもう現実の物の、現物の操作といたしまして避けられないと思います。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 次官、答弁、大事なことだよ、これは。政治的の問題だからな。

井原岸高自由民主党農林政務次官

○政府委員(井原岸高君) ただいま食糧庁長官が答えました以外に申し上げることございません。ただ、政府が買い上げております米といえども、これは国民の金で買った米でございまして、五年、六年−三年というように置けば置くほど品質が落ちて参りまするし、最後には無価値なものになるのでございまして、それだけ国民にまたはね返って損害がくるわけでございますので、そういうようなもので、消費地、大都市に何かいろいろ輸送や何かのことで非常に御迷惑をかけておるということについては、将来できるだけそういうことのないように考えなければならぬと思いますが、古米はやはり新米と合わせて消費していただくという以外に、私は方法はないのじゃないかというふうに考えるわけでございます。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 これは政務次官は当たらずさわらず、まあ鳴けば撃たれるからね。鳴かずに答弁をしておるけれども、そういうことでは国民感情は許さぬよ。実際問題として、あなたも選挙をやってもらうのだし、私も選挙やってもらうのだけれども、選挙民のところに行って言ってごらんなさいよ。まずい米を——新しいいい米はたくさんあるのだけれども、まずい米がうんとたまっているから、これをまぜて食いなさいと、それで業務用のところにはうまい米だけやりましょうと言って、一キロ四円くらいの差でうまい米はそっちで使いなさい、家庭用は文句を言ったって、その古いのを食いなさいと言ったら、あんた選挙民がどう思う。これは政策の問題だろう。そんな当たらずさわらず、キジも鳴かずば撃たれまいということでは問題は済まされない。ということはなぜかというと、政府は、毎年日本農民の生産性向上で豊作になっているわけだよ。これは天恵もあるでしょう。しかし実際に農民の努力というものを言わなければいかぬわけだな。やはり農民は、作ったものは、これはできるだけ消費者にいい米をうまい御飯だといって食ってもらうために農民は生産しているわけなんだから、それをなぜまずくして食わせるかということになる。これは国民感情ですよ。その上に外米も輸入しておっても、これはとにかく、できるだけ、国内の需給がつくならば、他に使用する道があるならば、これは私は大いにけっこうなことである。国民の生活の基本の問題だから、政府が配給統制をやっているのでしょう、二重価格制をとっているのは。国民生活の一番基本問題だよ、これは生活の。もし国民生活ということを度外視した、ただ単に官僚の統制ということを考えたならば、それは今、食糧庁長官の言うことでも納得ができるわけだ。それは私は許されぬと思うな。衣食住ということをわれわれ政治家がやらなくてだれがやるか。そうだろう。そうすれば、やはり政務次官、あんたに、そういう言葉だけではちょっと足りぬと思うが、いま一回答弁しなさい。

井原岸高自由民主党農林政務次官

○政府委員(井原岸高君) 業務米と価格が違うということで、業務米は古米をまぜて配給すると売れないのだというようなことについては、不敏でございますが、実は政務次官ながら、正直な話、初めてそういうことを聞いたわけでございますが、しかし、そういう面については確かにおっしゃるような議論はございます。たとえば、そういう場合にはもう少し値段を上げてもらって、そのまた差額で、金で一般の古米を食べているまずい方を安くするというような問題もあると思いますが、そういうような面については、やはりおっしゃるようなふうに検討してみる必要があるのじゃなかろうかと思います。そういうことで一つよく考えていきたいと思います。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 次に、食糧庁長官に聞いておきたいのだが、たとえば三十四年の千二百五十万トンのうち、五百六十一万トンが配給用になったとして、一体やみルートを通じて、やみルートに乗っかっておるものはどのくらいと食糧庁は判断をしておるか、国内生産の中でやみルートに乗っかっているものはどのくらい。

須賀賢二食糧庁長官

○政府委員(須賀賢二君) このやみ米の数字というものは、これは現実にやみ米があるのでございますから、統計的に幾らの数量があるかということは、把握されてしかるべきものじゃございますが、私の方から食糧庁の推算として、やみ米が幾らというふうに申し上げるまでの十分資料がないのでございます。ただ、ここ数年の傾向を見ますと、大体農家の保有といいますか、生産をいたしましたもののうち、農家が自分の手元に残します、自分の飯用に供する数量というものは、大体これは一定してきております。それから、やみ米の方も、大体やみ米として流通しておる数量も、そうここ数年の傾向としては、全体の数量としてはふえてきていない。大体やみ米の流通量というものも、ほぼ一定の線に落ちついてきておる。従いまして、生産量がふえますと、ふえましただけの増加分は、これはあげて政府へ売却する数量がふえてきておるというような形になって参っております。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 次にですね、三十四年の五百六十一万トンのうち玄米トンを精米トンにして、工業用等も含んで四百九十八万八千トンと先ほどお答えになった。ですから、実際の業務用までの配給トン数は四百六十九万四千五百方トン、約四百六十九万トンですね、そうですね。その配給について、三十四米穀年度では幾らの手数料を払っておるのか、手数料は幾ら払っておるか、配給業者にですね。

須賀賢二食糧庁長官

○政府委員(須賀賢二君) 手数料は、これは私の方では、米屋に対して直接手数料を払うということはないわけでございます。これは政府で一定の価格で米を払い下げまして、そのあと卸、小売のそれぞれの段階で手数料を加えましたものが、先ほど申し上げました平均八百五十円、そういう消費者価格になっております。政府で直接払っておることはありません。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 いや、政府で直接払うとか払わぬとかいうことでなしに、幾らの手数料が、総額で配給ルートに乗せて、これだけのトン数で払われておるかと、こう聞いておる。だから、卸と小売であなたの方では計算ができるのだろうから、卸と小売で幾らになっているか、それを計算して答弁をしてもらいたい。そのくらいのことは食糧庁の仕事だ。

須賀賢二食糧庁長官

○政府委員(須賀賢二君) これは概算でございますが、手数料の方は大体卸、小売を通じまして、一俵当たり三百六十円、三十四年度の段階では三百六十円くらいだったと思っております。それで大体年間の配給数量が一億俵くらいになるわけでございますから、大体三百六十億円くらいの年間配給手数料になるように概算で考えております。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 三百六十億、ずいぶん出しているね。それは卸と小売に分けたらどういう比率になるな。

須賀賢二食糧庁長官

○政府委員(須賀賢二君) 大体三百六十円の場合に、卸の方が百三十円、小売の方が二百三十円、そのくらいの割合でございます。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 卸が百三十円の小売が二百三十円、で三百六十円、そういうことですね。そうすると、大体卸というのはどのくらいのトン数を月間扱うか、食糧庁は統計をとったことありますか。

須賀賢二食糧庁長官

○政府委員(須賀賢二君) これは卸にも大消費地の卸と、また地方の方の卸といろいろございますので、必ずしも一律ではございませんが、大小いろいろございまするけれども、平均してみますと、年間の扱い量は大体二十万俵見当になると思います、卸一業者当たりの扱いが。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 小売はどうですか。小売はどのくらい消費者に配給しておりますか。

須賀賢二食糧庁長官

○政府委員(須賀賢二君) 小売は年間一店舗当たり平均をしてみまして千四百俵くらいで、ございます。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 俵数で出たり、キロで出たり、トンで出たりするからなかなか計算が、私も今書いているがむずかしい、ここを一つ、農林省はそういうふうにやっぱり出すんだろうな、統計というものは。非常にむずかしいんだが、一つこれは食糧庁長官よりは第一部長だな、第一部長、君の方がいいと思うのだが、一つ現在、東京で消費者に配給しておるマージンというものは実際に幾らになっておる。東京都で小売の人たちが消費者に配給する、そのマージンというものは幾ら一体取っておる。第一部長だよ、国会の周辺のことを言っている、東京都の。

諫山忠幸食糧庁業務第一部長

○説明員(諫山忠幸君) 東京は小売が大体一俵二百四十六円のマージンを取っております。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 二百四十六円、そうすると十キロに換算をすると幾らになるな。

諫山忠幸食糧庁業務第一部長

○説明員(諫山忠幸君) 四十一円でございます。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 それで東京都の米穀取り扱い業者、いわゆる小売の米穀業者が、十キロで四十一円のマージンで扱っているとすると、先ほどの食糧庁長官のこの配給額が年間三百六十億というと、どういう計算になるな、これは、卸の方はどのくらい。

諫山忠幸食糧庁業務第一部長

○説明員(諫山忠幸君) 卸は百三十一円でございます、東京は。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 十キロですか。

諫山忠幸食糧庁業務第一部長

○説明員(諫山忠幸君) これは一俵でございます。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 一俵、一俵百三十一円、十キロで幾らと聞いたのだ。

諫山忠幸食糧庁業務第一部長

○説明員(諫山忠幸君) 十キロでございますか。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 十キロ。

諫山忠幸食糧庁業務第一部長

○説明員(諫山忠幸君) 二十円でございます。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 十キロ二十円、東京のこの小売人の人たちはどのくらい月に配給をするかね。

諫山忠幸食糧庁業務第一部長

○説明員(諫山忠幸君) 卸大体最近は六万五千トンくらいを配給をいたしております、月間。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 私も今そろばんを持っていないから暗算でばかりやっているから間違うといけないから。月間六万五千トン、さっきは十キロで四十一円、そうすると幾らになるな。

諫山忠幸食糧庁業務第一部長

○説明員(諫山忠幸君) 大体概算で、ございますけれども、二十六億ぐらいのものになるかと思います、年間。大体東京はまあ日本全体の一割程度でございますから二十六億。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 年間二十六億。

諫山忠幸食糧庁業務第一部長

○説明員(諫山忠幸君) 小売だけでございます。小売だけの東京のマージンが大体二十六億ぐらいの見当になると思います。こういう工合に考えております。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 二十六億なら、そうすると一小売人で換算するとどのくらいになる。これは生活権の問題だから、僕は今聞いおるのだ。

諫山忠幸食糧庁業務第一部長

○説明員(諫山忠幸君) 六十五万円程度かと思います。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 六十五万円。次に、卸の人は一軒当たりどのくらいになる。今のは小売だね、年間六十五万円、小売はわかった。卸は。

諫山忠幸食糧庁業務第一部長

○説明員(諫山忠幸君) 東京には卸が十八ございますので、概算七千万円ぐらいのマージンかと思います。これは運賃その他も、小売のところまで運びます運賃も全部含んでおるわけであります。マージンと申しましても、そういうような卸の方は入っております。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 そこで私は一つ食糧庁にお尋ねしたいと思うのですが、今の数字をずっと聞いて考えられることは、小売業者は月に五万ぐらいの、あるいは五万四、五千円、これで生活しておる。卸の方は月に六十万円以上の金が必要である。それは運賃等も負担をするから、こういう考えだと私は思う。それでは、具体的に、今の小売業者の諸君が家庭配給するのに、手で、いわゆる肩でかついで配給しておるようなものはどのくらいあるのか、自転車で配給しておるものはどのくらいあるのか、あるいはミゼットで配給しておる人たちはどのくらいおるのか、こういうことを考えたことがあるのか、現実をどういうふうに、配給のために小売業者の諸君が苦労しておるかということを知っておるかどうか、そういうことをまず尋ねてみたい。  それから、小売業者の諸君と卸売業者の諸君と、どのくらいの従業員を使っておるか、これは生活権の問題だから、やはりこれは適正なこの手数料の配分というものをしてやらなければ、これは成り立たぬと思うんだ。私ども家庭における配給をしてもらう者は、配給をしてもらわなければ御飯を食うことができないんだ、これは。そうすると、やはり配給をするこの小売人の諸君が、生活が成り立つように考えてやらなきゃならぬ。もちろん、卸の人も生活が成り立つように考えてやらなきゃならぬ。そこで、現在の家族の構成、従業員の構成、そしてまた、機械力を扱っておるその考え方、こういうものを食糧庁はどう判断をしておるかということを説明をしてもらいたい。これは長官。

須賀賢二食糧庁長官

○政府委員(須賀賢二君) ただいま御指摘になりましたような点は、それぞれ実際の数字に当たって集計をいたしましたもので御説明を申し上げませんと、突然にそういうこまかい資料を御要求になりましても、私どもの方でこの場で用意をいたしておりませんから、その点は私の方で整えまして御説明を申し上げたいと思います。  なお、ただいまのマージンの中で、今まで申し上げました点に捕捉をして申し上げておきますが、小売につきましては、これは先ほどの計算で年間米の配給としては六、七十万円の収入ということになるわけでありますが、これは実際に小売店舗で現在営業いたしておりますのは、だんだん総合食料品店的営業形態が最近ふえてきておるわけでございます。米以外のものもいろいろ扱っていく。それから、まああまり私どもの方でこういう場で申し上げるのも適当でないことでありますが、現実には配給米以外の米も小売業者で扱っておるわけでございます。そういうようなものも合わせまして実際に営業いたしておるわけでございまして、大体私どもの方では、この小売マージンを見ます場合に、この小売店舗の米による営業収入、配給米による営業収入というものは、大体これは七割見当、三割分は兼業収入があるというふうな前提でこれは計算をしておるわけでございます。実際はもう少し兼業率があるかと思いますが、現在私どもマージンの計算に用いておりますものは、三割程度兼業を、その店舗で現実に配給米の配給以外に三割程度の仕事を、あるいはいろんなほかの種類の食料品を売るというようなことによって営業をしておるという前提に立って考えておるわけでございます。  小売の実際の従業員の数、それから、最近は手で運搬をしておるというものはほとんどありません。やっぱり軽車両等によって米の配給をしておるわけです。そういう設備器材の整備の状況、そういう点は至急調べまして資料で御説明申し上げたいと思います。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 まあ長官にそういう具体的のことを聞いても、調査をさしてからでなければ、これは私も無理だと思います。従って、今長官の言うように、小売人がどのくらいの世帯を受け持っておるか、一店舗。それから卸はどのくらいの小売人を持っておるのか、こういうことも一つ調査をして報告してもらいたい。  そこで、私のきょうの質問の中でやはり問題になるのは、今の数字的な、あなた方が説明をされた数字の中で、いかにこの小売業者の諸君が少ない金で生活をしなきゃならぬかということが出てきているわけです。五万四、五千円ということで、少なくとも家族が二人ないし三人なりでこの仕事をしなければ、今の配給機構の中で私は仕事ができないと思う、一人では。というのは、機械力の整備もしなきゃならぬ、減価償却をしなきゃならぬ、こういうことから考えると、生活を守ってやるという建前に食糧庁が立たなければ、この基礎数字を変えるということは私はなかなかむずかしいと思う。そういう面で、私は特に申し上げているわけだ。そこで今の長官の言う、近ごろは小売店の米の配給専業でなくて、七対三の兼業である。これはどこから原因をしたか。つまり米の配給手数料だけでは食えないから、やむを得ずジュースも置かなければならぬだろうし、ちり紙も置かなければならぬだろうということになるだろうと思う。これは明らかに配給機構というものを国がきめている以上、私はやはり適正な方法ではない、こう断定せざるを得ないわけであります。試みに、長官は東京都のいわゆる小売人の諸君が大会をやったことを御存じですかな、大会を、先月。もっと正しい一つ配給制度というものを確立をしてくれという要望書を政府に出されていると思うんです。長官のところへ行ったと思うが、行かなかったかな、あなたのところはこわくて。

須賀賢二食糧庁長官

○政府委員(須賀賢二君) 先般両国で全国の小売業者の大会があったわけであります。そのときは代表の方が私のところにおいでになりました。大会でいろいろ決議をされました内容等につきまして御説明を伺っております。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 その大会で決議された手交文はあなたも見られたと思うんですが、そうすると、今のようなこういう配給制度の中でのいわゆる手数料による生活をしなければならぬ、これは改善をしなければならぬ、こうあなたは思われますか。それとも、まだ小売人の諸君はこの程度で仕方がないのだ、こういう考え方に立っておられますか、いかがでしょう。

須賀賢二食糧庁長官

○政府委員(須賀賢二君) 米の配給手数料は、これは昭和二十七年に米の公団による配給制度が民営に移行をされましたときにきまりまして、その後十年の間に数次にわたって改定をいたしております。基本的には、人件費の部分につきましては、公務員給与の改定と前後をいたしまして、それを基準にして手直しして参っておりまするし、また、運搬賃あるいはその他の経費につきましては、実際のそれらの賃率等の改定に伴いまして逐次修正して参っているわけであります。これはいろいろ見方、考え方があるわけでございますが、私どもの方でも、別に同じ額を長年にわたって固定をしているわけではないのでありまして、それぞれの修正はいたして参っておりますし、また三十六年度予算編成の際にも公務員給与の改定がありましたものですから、それに見合わせまして、本年四月から人件費部分については手直しをするようにいたしたわけであります。従って、それぞれ修正を加えつつやっているわけであります。小売屋さんの方ではいつもこれで十分だとはもちろんいわれないわけであります。やはりこういう配給制度の中にありまする取扱い物資の手数料でございますから、一応私どもの今きめております基準で十分現実にはやっていただけると思いますし、また、やってもらいたいと思っております。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 同じ政府のマージンの支給の仕方についても、酒あるいはたばこ、あるいは塩、いろいろありますね。そういうものについても、これは決して今の米の手数料のような問題ではないと思うんです。しかし、私は主食の重要な問題であるから、これを多く、特に小売だけに多くしろということだけを私は言っているのじゃないけれども、少なくとも、先ほどの月五万円そこそこの金によって生活をしなければならぬということになると、これは少し酷ではないか、こういうことが、あなたがいわゆる食糧を担当する最高の責任の地位にある長官として、これは私は考えなければならぬ問題ではないかと、こう思うから御質問したのです。しかし歴史的な中に説明をされただけで、自分の考えというものが率直には出ていない。やむを得ないということにしか私は聞けない。この歴史的な過程から見れば、戦前と戦後を比較し、他の政府の販売物品と比較した場合のことを考えれば、米がいかに不当であるかということがこれはわかってくるわけだ。ですからそういう点についてはもっと私は研究をされることが必要であると思うのですが。  次に、当面する問題で一つ私はお伺いをしておきたいと思うのですが、三十六年度において卸、小売等の間の手数料の増額が出ておると思うのですが、これは幾ら現実にきまったのか、おわかりになったら一つ御発表いただきたい。

須賀賢二食糧庁長官

○政府委員(須賀賢二君) 三十六年度予算を編成いたします際に、米の配給手数料の増額につきまして種種検討いたしたのでございますが、手数料を再検討いたしまする要因と申しますか、事項につきましては、いろいろ業者側からの要請もあるわけでございまするけれども、今回の場合は、昨年の十月に公務員給与が改定になりました。従来卸、小売を通じまして、人件費部分の基礎は公務員給与の水準において参っておったわけでございます。それで昨年改定になりましたので、今回は卸、小売の手数料のうち、人件費相当部分について公務員の場合と同じように一二・四%ですか、その率だけ引き上げるということで改定をする方針をとったわけでございます。それで総額では、年間約二十三億円程度になるわけでございまして、これを四月からマージン改定をしていくことにしているわけでございます。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 この二十三億の増額の配分基準はどういうふうにきまりましたか。

須賀賢二食糧庁長官

○政府委員(須賀賢二君) 卸、小売の内訳はまだ最終的にきめておりません。一応四月十五日から総額で一俵約二十五円程度になるわけでありますが、二十五円のマージンを卸、小売を通じて見ることにいたしました。卸、小売の内容の配分につきましては、それぞれのところとまだ協議を進めておる段階でございます。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 その協議を進めるのは、先ほどの答弁のあったように、昨年人事院の勧告による公務員のベースアップが一二・四%あったと。従って、当然小売業者の諸君にも卸売業者の諸君にも増額をしなければならぬというのが二十三億になった。その二十三億の配分については、そういう建前からいけば、当然働く人たちにやはり還元をされとるいうことに私はなろうと思う。そうすると今までのような配分の比ではないということに私はなろうと思うのですね。実際にどのくらいの人が働いておるか、その結果幾らの収入が出るかということがきまるわけですから、そういうふうに、私は小売業者に従来のような全く安い配給手数料というような形ではないと、こう思っておるのだが、たとえば二十五円の配分の中で、卸に一体三〇%にするのか、あるいは小売に一〇%にするのかわかりませんけれども、比率の場合に、きめるとすれば、大体あなたの、現在コンクリート化してはいないのですか、考え方は。いつ一体発表するのか。

須賀賢二食糧庁長官

○政府委員(須賀賢二君) できるだけ早くきめたいと思っておりますが、今回の場合は、先ほど来申し上げておりますように、人件費の値上がりが主体でございます。人件費となりますと、これは小売の方が卸に比べまして非常に大きいわけでございますから、今回の二十三億円の配分は、これはもう小売の方へ大部分行くようなことになると思っております。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 どうかな。この二十六日と八日と当決算委員会では総括質疑があるわけですが、その当時までにきめる決意はないかどうか。

須賀賢二食糧庁長官

○政府委員(須賀賢二君) 極力急ぎますが、あるいはそれまでにはちょっときめかねるようなことになるかとも思いますが、あまり時間をかけるべきものでもありませんで、極力早くきめたいと思っております。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 食糧庁長官はまあ立場上なかなか言い切れないと思うのだが、政務次官どうだろう。実際問題として、全国の業者の諸君は相当期待を持っておると思うのです。早くこれは配分をしてもらいたい、その基準をきめてもらいたい、こういうことですから、当委員会の総括質疑の際には、あとのときに総理大臣以下全部各大臣来てもらいますから、そのときにきまって報告ができるように私はしてもらいたいのだが、これはどうだろう、次官。

井原岸高自由民主党農林政務次官

○政府委員(井原岸高君) 大臣と相談いたしまして、御趣旨に沿うようにできるだけ努力いたしたいと思います。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 私だけあまり長くなるとあとの質問ができなくなってしまうから、いま一つだけで私の質問を終わりたいと思うのですが、それは二十三億の増額手数料で、まあ配分の基準も働く人に重点を置いた基準ができると、私は今の長官の言葉を信頼しております。次官もそう思って下さい。そういうようにしてそれはやってもらうことにして、全国的な配給量ですね、配給量というものが、先ほどの三百六十億プラス幾らということになるわけですね。これは暦年度こう取ってくるとですね。だから、それが全体の消費者に対する配給になるのか、全体の数量がよくまだ把握できないのだけれども、若干小売を通じないでも、小売のルートに乗せることのできない米が出るのではないかと私は思います。今の数量から言って、先ほどから聞いておってね。だからその場合に一体手数料が若干余ってくるのじゃないかというような気もするわけです。だからその場合に残額は一体どうするのかということを聞きたいわけですが、これはちょっと時間が質疑応答をやっていると長くなるから、そのことを一つ次官、長官と一つ相談をして、わかったら文書で回答してもらいたいと思う。どういうふうにするか。  それから、その次には配給制度というものが、特に当参議院の委員会においてこれは問題になったわけである。当参議院におきましては、昭和三十一年の三月に全国の小売業者の諸君の要請等もあって、そうして五月十一日の参議院においてこれは審議をされておる。そこで取り扱い業者のいわゆる免許制度の実施について将来どうするのか、こういう問題点があるわけです。これは先ほど長官もお話しになったように、七〇%の取扱い手数料によって生活をして、他の三〇%はまあちり紙を売ったり、ジュースを売ったり、いろいろな兼業をしなければならぬ、こういうことと、その他の事情もあろう。東京都の中においても廃業者が大へん出ているわけですね。こういうようなことからいって、やはり現在の取扱い業者の免許制度というものは十分温情を持って考えてやらぬと、私はなかなかわれわれ一般家庭人が困ってくることが生まれると思う。そこでこの卸売業者と小売業者との関係というものをどう政府は把握しているのか。先ほどは東京都の場合、十八軒の卸売業者があると聞きましたね。ところが、私ども家庭の者は、どこの小売業者から米をとろうと、これは自由でしょう、これは実際の話が。それをとにかくA店でとらなければいかぬ、B店でとらなければいかぬというこのきめ方というものは、私は実際に配給を希望する消費者にとっては迷惑な話で、いいところの店から、サービスのいいところから、そうしていい米をもらえるところからというのが消費者心理だと思うのだね。そうするとこの小売業者と卸売業者との関係とうものがよくいならないというと、実はそのことははね返って消費者にくる、こういうことが言えると思うのですよ。これは次官もし何だったら家へ帰って奥さんに聞いてごらんなさい。必ず奥さんそう言いますよ。だからわれわれは外へ出てしまうから、比較的配給の問題についても、たかれた御飯、よそわれた御飯を食べて済むけれども、家庭の奥さんは一番心配すると思うのだね。そこで、現在の卸売業者に対する小売業者の選択権があるかどうかということ、これは一つ第一部長どうです。今までのところそういう話はありませんか。東京都内で昨年から今年にかけて米屋さんが廃業したような実例を知っておりますか、何軒廃業したということわかったらお答えいただきたい。私どもの方はちゃんと調査してあるのだがね。しかし、あなたはやはり責任者だから聞いておかなければいかぬ。

須賀賢二食糧庁長官

○政府委員(須賀賢二君) ただいまお尋ねのありました点は、多少現行制度の立て方と違っているのでありまして、現在消費者と小売との間の結びつきは、これは完全な自由ではございません。やはり登録によってきまっているわけでございます。ただ年に二回登録がえができることになっておりまして、年に二回、現在選んでいる米屋が気に入らなければほかの米屋にかわっていい。これは二回だけ切りかえをするようにしております。従って、その間、途中ではどの米屋へでも行ってかえるということには制度の上ではなっておらない。やはり登録できまっております。  それから小売と卸との関係でございますが、これも登録で結びついております。これは現行制度では非常にこの登録の結びつきをかえるのが厄介な手続になっておりまして、簡単にかえられない。これをもっと楽にかえられるようにしてもらいたいという希望がだいぶ前からあるわけなんでございます。これは業者間の結びつきの問題でございますので、ちょっと小売と消費者との結びつきと性格が違うわけです。従ってこの問題は前から議論になっている問題でありますが、それをやります場合の利害得失をこまかく検討してやりませんと、不測の混乱を生じますので、まだ現段階においては私どもの方で検討中の問題でございます。  それから小売の廃業の問題等も事例的にはあると思うのでありますが、米屋というものは、今申し上げましたように、登録制度で結びついておりまして、自由なる新規開業はできないという形になっておるわけでありまして、今の食品小売業では、米屋だけが最後にこういう形で残っておるわけであります。従って手数料は相対的にあるいは十分でないということを業者自体は言うかもしれませんが、私は業態としては最も安定した業態であるというふうに考えております。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 私はあとの真鶴の参考人の諸君にも質問があるので、きょう長く時間をかけてやれないのです。そこで、今のように長官が最も安定した業者が米の小売業者であるというようなことを言われたんでは、これは黙っておれない。しかし、きょうは残念ながら時間がないので、いずれあらためて呼び出してやろうと思うのだが、次官どうですか、月五万円くらいの収入で安定した業者であるなんということが、言えますか。これは長官のお言葉ともちょっと受け取れないのですがね。それから消費者と小売業者との登録の問題については、長官の言う通りですよ。だからこそ私は、もし卸売業者と小売業者との関係がよくなければ、そのことは消費者にはね返ってくると言っておるのです。消費者はそれですから、よい店でなければ、年二回の機会に自分の意思で他の店へ持っていくわけです。そういうことでいけないと言われた店は、今度は自然に廃業するなり転業するなりしなければならないということになってくる、こういうことになってくるわけですね。そのことは登録の問題であるから、結局は政府の施策いかんによってはわれわれ家庭人が困るのだよ。そういうことからいって、今の問題について私はなお質問を終わりません。終わりませんが、きょうのところはそういう点についていま一度、業者が安定しておるという考え方については資料を提出してもらいたい。他の点では、小売業者というものがどの程度のいわゆる米の配給業者と同じような生活をしておるのか、そういう問題を一つ資料を出してもらいたい。そしてたとえば塩を売っておる家あるいは酒を売っておる家、たばこを売っておる家、こういうような家の比較を出してもらいたい。この資料を提出してもらたい。また二十八日にさっきの次官に要請をしておきました手数料の二十三億の配分の基準がきまって報告が願えるように、一つそのときまでに資料をそろえて出していただきたい。これだけ要望して、時間がないから私はきょうは終わります。

佐藤芳男自由民主党

○委員長(佐藤芳男君) この際、私から申し上げますが、真鶴の漁港並びに協同組合の件に関しまして、本日参考人を一時からおいでを願っておるのでございますので、一つ質問なさる方、答弁をなさる方、きわめて簡潔にお取り運びを願いたいと思います。

大森創造日本社会党

○大森創造君 それでは簡潔に食糧庁おいでになっておりますから御質問申し上げます。  会計検査院の報告によると、不当事項として「食糧の管理当を得ないもの」として青森ほか二食糧事務所で事件がございました。一つは、青森の寄託保管中の内地米が七百九十四俵、埼玉の方は多くて、これは一万七千二百五十二俵、千葉の場合は六千四百九十九俵、これがほしいままに保管業者で処分をされておるということであります。千葉の食糧事務所の場合には、衆議院の方で問題になったようでございますが、これは私が見るというと非常に不思議にたえない。食糧管理の一番の仕事が、在庫監督すべき者がこれほどの不正が行なわれ、そうして不当に処分されておるということは、これはゆゆしき問題だと思いますが、どういうふうに処分されたのか。もう少し詳しく、一つ会計検査院の報告以上に事情を御説明願いたい。青森のごときは、保管業者が以前不当を行なって、一応指定を取り消されたにもかかわらず、その妻が適当と認められて保管業者に指定されている。そういうところから事件が起きている。これはどういうことなんですか。少しゆるふん過ぎると思うのだけれども、会計検査院の方で指摘される前に、自己監査でこういうことがわからなかったのか。その辺の事情を一つ簡略にお答え願いたいと思います。

須賀賢二食糧庁長官

○政府委員(須賀賢二君) 三十三年度にただいま御指摘のように大きな事故が三つばかり起きまして、この件につきましては、前に衆議院決算委員会、また当委員会でも一度御質疑を受けたことがあるわけでございます。そのときに状況は詳しく申し上げたわけでありますが、いずれも保管中に起きました事故でございまして、相当長期間にわたりまして、きわめて計画的に政府食糧の無断出庫を行なったということが事件の、一口に申し上げますと内容でございます。特に埼玉の問題、千葉の問題、ともに警察当局におきまして相当念を入れて御調査をいただいたわけでございますが、   〔委員長退席、理事相澤重明君着   席〕 その無断出庫の実態につきましては、なかなか詳細の点が十分に把握できないというような結果になっているわけでございます。  こういうような事故が相次いで起こりましたので、私どもの方といたしましては、いずれにしても、政府食糧の保管先に対する監査なり、自己監査のやり方等について十分でない点があったということを深く反省をいたしまして、昨年来、保管物品の監査の方法を抜本的に改めまして、以来やっているわけでございます。そういうふうにいたしてやっておりますので、この事故以来、特別の事故は幸いにして起きておりません。なお、今後私どもの保管委託をいたしております物品の自己監査につきましては、さらに周到な注意をして参りたい、さように考えております。

大森創造日本社会党

○大森創造君 この問題は、以前に問題にされて詳細な説明があったそうでございますから、あと一つでやめますが、保管倉庫業者の指定というものについて、基準をこの事件後お改めになりましたか。それから具体的に青森の場合には、以前不正を行なって取り消された業者の妻に対して、どうしてそれを適当と認めて保管業者に指定いたしましたか。

須賀賢二食糧庁長官

○政府委員(須賀賢二君) 保管業者の指定につきましては、この事件が起きましたあと、本来きめております基準を特に厳格に適用することにいたしまして、できる限り厳選をする方針をさらに強化いたしておるわけでございます。  それから青森の事件でございますが、青森のは集荷業者でございまして、集荷業者は、現在これは立候補をして登録制  農家から集荷業者の登録制をとっておるわけでございます。従いまして、事件を起こしました人ははずしまして、別な人が新たな立候補をしてくるというような場合には、それで必要なる登録の数を確保しますと、集荷業者の資格を得るわけでございまして、そういう結果妻の名義でこれをやったというような結果になっております。ただ、結果から見ますると非常に適当でなかったというふうに考えられますので、今後はこういうような事態が起きます場合は、さらにその処置について適当な方法で処理をして参りたいと考えております。

大森創造日本社会党

○大森創造君 大体わかりましたが、ただ青森の場合は、その不正を行なって取り消しをされた業者の妻をまた指定をした。この不正事件が行なわれたのは、今ここで問題にされているのは、その妻の名義で登録をされた時期にそういう不正が行なわれたのですか、そうではありませんか。

須賀賢二食糧庁長官

○政府委員(須賀賢二君) 不正を行ないましたのは妻の名義になる前の事件でございます。

大森創造日本社会党

○大森創造君 これは、業者が不正を行なって、そうしてそれでまずいからといって取り消しをして、今度は妻の名義で指定をされたという場合、その妻の時代における不正ではございませんか、もう一回お伺いをします。この文書によるとそういうふうに解釈できますね。以前に不正を行なっておる、それで取り消しをした。それで今度妻の名義でやった。ところが、その期間に行なわれた不正事故というふうに書いてございますね、これは。しかも、それ大量、七百九十四俵、妻の名義になってからの不正ですね、三十三年の検査報告による不当事項は……。

相澤重明日本社会党

○理事(相澤重明君) ちょっと速記をとめて。   〔速記中止〕

相澤重明日本社会党

○理事(相澤重明君) 速記を起こして。

須賀賢二食糧庁長官

○政府委員(須賀賢二君) これはやはり不法行為者は中村栄一という夫でございまして、妻ではございません。従いまして、中村栄一が倉庫の管理者でありました当時の事件でございます。

大森創造日本社会党

○大森創造君 そうすると、その中村栄一という人がやめて妻にその名義が移動したいというか、その時期はいつですか。妻の時代ではありませんか、この再度不正が行なわれたのは。

谷口慶吉自由民主党

○谷口慶吉君 議事進行。会計検査院に説明してもらったら……。

宇ノ沢智雄会計検査院事務総局第四局長

○説明員(宇ノ沢智雄君) それでは便宜私から。  集荷業者の中村栄一が昭和三十年の産米の予約にあたって水増しの嫌疑があるということで当局の取り調べを受けて起訴されましたために、昭和三十一年の四月一日をもって食糧庁は業者の指定を取り消したわけです。その後、先ほど食糧庁長官の方から御説明があったように、妻が立候補して、妻が業者に指定されまして、その妻が指定業者である間に夫の中村栄一によって不法に持ち出されたということになつおります。

大森創造日本社会党

○大森創造君 そうすると、三十年の何月かに不正が行なわれて、中村栄一が取り消しになって、そして三十一年の四月に今度は妻の名義になった。その妻の名義になってからもまた不正が行われたということですね。

宇ノ沢智雄会計検査院事務総局第四局長

○説明員(宇ノ沢智雄君) 私の方の調査ではそういうふうになっております。

大森創造日本社会党

○大森創造君 そうするとお伺いしますが、これはよほどずさんだと私は思う。以前に中村栄一なる者が不正を行なったのは、寝物語で妻と相談した結果ではございませんか。大体妻と夫との関係でそういうふうに想像されますが、どう想像されますか。これはちょっと適当を欠くかもしれないが、大体そうに出遅いない。  それから妻の名義になっても倉庫は同一でしょう。倉庫は違いますか、設備は違えておりますか。

須賀賢二食糧庁長官

○政府委員(須賀賢二君) それは同一の倉庫でございます。

大森創造日本社会党

○大森創造君 そうすると設備も雇っている人もその他の条件も全く同じ。そして中村栄一の妻——これはまあ妻と夫というのは同居しておるのが原則ですから、そうするとそこでまた不当事項、不正事項を働いた。だれが立候補してもいいということだから、その妻に指定を与えたということは、現行法上では差しつかえないかもしれないが、不適当と思いませんか、常識的に。

須賀賢二食糧庁長官

○政府委員(須賀賢二君) 妻の名義で出ますると、法規の上では指定を受ける資格があるわけでありまするけれども、御指摘のように、こういうふうな結果から見ますると、結果的にはあまり適当じゃなかったというふうに思います。

大森創造日本社会党

○大森創造君 夫が不正を働いて、今度は妻がまた指定を受けて、また同じような不正を働くということは、なるほど制度上はそれで差しつかえないと言うかもわかりませんが、これは好ましくないのだから、そういうものを指定しない、立候補して当選すればいいということより以上に、そうう問題に対して規制の措置をお考えになりませんか。

須賀賢二食糧庁長官

○政府委員(須賀賢二君) これは事実上そういうような事例の場合には指定をしないというような扱いにすることは十分考えられるわけでありますが、ただ現行法で直ちにそういうふうな扱いができますか、よく検討してみたいと思います。

大森創造日本社会党

○大森創造君 これは検討して、そして差しつかえないからそういうことをやらせるということは、私はそういうやり方は不適当であると思う。そこで研究をしてみて三回目、今度また悪いことをされても困るので、これは一つ何らかの措置を講じてもらいたいと思います。しかもこれは相当な数量です。夫と妻が相談して悪いことをして、そして倉庫を遊ばしておくのはもったいないし、このまま転業もできないというので、これを妻の名義にしてまた悪いことをしたということは、これは悪質ですよ。こういうことはやめてもらいたい。   〔理事相澤重明君退席、委員長着   席〕  そういう規制の仕方は、研究すればできると思いますから、この点念を押しておきたいと思います。それはそれでやめます。  食糧庁長官がおいでになっておりますから、いい機会ですから簡単にもう一つお伺いいたしますが、いわゆる食管赤字というものはどういう内容ですか。昭和三十三年の決算ですから、今年度は、昭和三十三年の食管の赤字というものはどういう内容ですか。総額、その内訳を、これは簡単でよろしゅうございますから、お答え願いたい。

須賀賢二食糧庁長官

○政府委員(須賀賢二君) 食管赤字と申しますものは、別に赤字という性質のものではないのでありまして、現在の食管制度を運営いたします建前からいたしますと、どうしても財政上それだけの補てんを受けなければ食管制度の運営ができませんので、これを一般会計から補給を受けている。そういう性質の一般会計からの食糧管理特別会計への繰り入れでございます。  これは簡単に申し上げますと、米につきましては、大体政府が米を生産者から買い入れまして、配給業者に売りますまでの間、経費の半分を政府がこれを負担している。それから麦につきましては、これはもう御承知のように、非常に大幅な二重価格制になっておりまして、農家から高く買って安く売るという制度に現在なっているわけでございます。そういう差額を財政上補てんをしてもらっているわけでございます。これは食管会計に対する繰り入れなんでございます。

大森創造日本社会党

○大森創造君 私もそうだと思っているのですが、非常にPRが行なわれていて、食管の赤字解消のために云々ということが、政治的に利用されているきらいがあると思う。食管の赤字というものは、今年度について見ると、金利は百四十五億、管理費、人件費に百二十五億、合わせて二百七十億円、これは赤字計算している、赤字と。いわゆる池田内閣においてそういう解釈、そういう宣伝が行なわれている。それからもう一つは、食管の予算編成時期と、実際の買い入れ、米価決定時期との食い違いがありまして、その方の赤字が三十億円、買い入れ数量を過小評価した予算編成をして、農民の売り渡しの数量との誤差というものは赤字計算している。今お話しのように、そういうものをすべて赤字であるというふうな印象を——これは赤字でない、当然政府が負担すべきものでありますから、これは厳密な意味で赤字ではございませんね、いかがですか。

須賀賢二食糧庁長官

○政府委員(須賀賢二君) 赤字という言葉の解釈の問題になりまして、いわゆる会計上の収支じりとしてマイナスになるという意味においては赤字でございます。しかし私どもは、その業務の運営が不適当であるというようなことから出てくる欠損金というような性質の赤字ではないと考えております。

大森創造日本社会党

○大森創造君 そうすると、そういうふうに御解釈ならば、これは大きな問題になりますが、所得倍増計画によるというと、その第三部によるというと、行く行くは米の直接統制をはずして間接統制に切りかえると、ところが農民の側からの突き上げがありまして、そうしてそういうようなものはだんだんぼやけてきた。急にできないということでございますが、また今年度あたりは大麦、裸麦を一つ買い上げる数量を制限しょう。ことしは制限して買い入れても、行く行くはそういうものは自由にしようということになっている。その材料にそういう食管の赤字ということが政治的に使われていることは事実なんです。しかし、今お話のように食管赤字というものをしさいに分析してみると、いわゆる世の中で普通いわれている赤字でないのだ。それゆえに今申し上げましたように、大麦、裸麦の統制の撤廃をするとか、麦をどうするとかいう論理は生まれませんね、どうでしょう。

須賀賢二食糧庁長官

○政府委員(須賀賢二君) 大・裸麦について、特別の措置をとろうといたしておりますのは、大・裸麦の需給関係からきておる問題でございます。直接赤字がどうこうというところからきておるものではございません。

大森創造日本社会党

○大森創造君 そうすると、需給関係によって、大麦、裸麦を今年度は無制限に買い入れるが、来年度は制限をつけるという、そういう理屈の根拠をなすものは、食糧庁あるいは農林省においては、そういう意図ではないかもしれないが、一般に行なわれているその他の需給関係、あるいは食生活の変化ということより以上に、食管の赤字ということが前面に出されることは不適当だとお考えになりませんか。

須賀賢二食糧庁長官

○政府委員(須賀賢二君) 大・裸麦は御承知のように毎年三十万トンも消費が減っておるわけです。政府手持ちがことしの端境期には六十万トンにもなろう。六十万トンということは、年間の大体政府で現在買っておりまする数量一年分の政府手持ちができるというような状態になっておりまするので、これを従来通りの態勢で続けていくということは、ますます問題の深さを増すわけであります。そういう需給事情に即応して大麦、裸麦の対策を考えておるわけであります。もちろん麦につきましては百六、七十億の管理費を伴っておりますが、それだけが何もこの問題の直接の動機ではございません。根本は需給関係でございます。

北村暢日本社会党

○北村暢君 私は時間がございませんので、五分か十分で一つ農業共済の問題について御質問いたします。  これは昨年私質問いたしましたから、ことしはやめておこうと思ったんですが、とたんにまた問題が出て参りましてお伺いするのでありますが、農業共済の基金で農業共済新聞——これは農業共済協会から出している新聞ですが、これの制度改正の特集号という新聞を出しているのでございますが、これを基金が約三十万部買っておる、こういうことがわかったのでございますが、この経緯について簡単に説明していただきたい。

坂村吉正農林省農林経済局長

○政府委員(坂村吉正君) 御指摘の通り、農業共済基金で、基金の経費で、農業共済協会の制度改正についての特集号と申しまするか、新聞を三十万部買っているといいますか、負担している事実はございます。このことは、その詳細の内容につきましては、詳細の経過につきましては、私どももつまびらかには承知はいたしておりませんけれども、毎年農業共済協会におきましては、農業共済制度の的確な実施というようなことをねらいにいたしまして、この四、五月ごろ、ちょうど単位の農業共済組合の総会の時期でもございまして、これからいろいろ掛金を徴収するとか、それから本年度の事業計画を立てるとか、そういう時期でございまするので、そういうようなことのために、事業の推進のための仕事をやっておりますわけでございます。そこで、農業共済基金は、御承知の通り政府の出資と、それから民間の出資とでできておりまする半官半民の共済組合の連合会に対しまする不足金の融資をする機関でございます。保険金の支払いに不足をいたしました場合に、農業共済基金から融資をしておりますわけでございます。その事業の運営上、農業共済基金といたしましても、きちんと末端から掛金が集まる、そうして事業がきちんと行なわれますことが、基金の事業を進めていく上におきましても必要なことである、こういう建前で毎年の予算の上にも、掛金徴収の推進費に対しまする負担金というものを予算の上でも、組んでいるのでありまして、その一つの仕事といたしまして、共済協会が今度の改正の制度についての特集号を出した場合に、その経費に対する負担をしたという経過のようでございます。

北村暢日本社会党

○北村暢君 ただいまの説明にもありますように、農業共済基金というものは、政府の出資と借入金からなされている連合会に対して、共済金に不足等の生じた場合に金を貸す機関である、そういう機関が法律によって業務の範囲というものが明確に示されておりまして、私が今申した資金の貸付の業務と、それから債務の保証の業務、この二つしかないのであります。そして債務の保証の業務というものはほとんど行なわれていない、資金の貸付だけである。しかもその対象は農業共済組合連合会に対して貸付をする、こういう機関であるわけであります。そこの第三号に「前二号の業務に附帯する業務」、これしか基金というものはできないことになっているわけであります。従って、今言った新聞を配付したようなことは、この「附帯する業務」に該当する業務というふうに法律を解釈しているのかどうか、この点はどうですか。

坂村吉正農林省農林経済局長

○政府委員(坂村吉正君) お説の通り、法律の上には「貸付」と、それから「債務の保証」、それから「前二号の業務に附帯する業務」ということになっているのでありまして、実質的に申し上げますると、基金は連合会に金を貸し、連合会から単位の共済組合にその共済金が、保険金が払われるわけでございまして、そういう制度が続いてつながっております関係上、末端からの共済掛金の徴収、それから共済組合からの連合会に対する保険金の徴収、そういうような仕事がきちんと行なわれますことが、基金の貸付業務の運営上、側面的に非常に大切な仕事になる、こういう考え方のもとに、従来ともこの附帯業務といたしまして、基金の予算におきましては、掛金徴収の推進費に対しまして負担をしてきているのでございます。

北村暢日本社会党

○北村暢君 時間がございませんから簡単に質問をいたしますが、私は、その業務のやり方について納得はいたしません。それはもう拡大解釈であって、法律の解釈をそういうふうに拡大していけば幾らでもできるわけでありまして、私は納得いたしませんが、それを肯定したといたしても、農業共済協会というのは、基金とは違いまして、全く別個の任意団体ですね、任意団体でありますから、今度の制度改正について宣伝活動なり何をしようと、それは随意だろうと思います。しかも、基金が買ったのは、明らかにこの農業共済新聞として、農業共済協会が発行した新聞を三十万部買ったわけでございます。従って、これは基金の名前は一つも出ていない。農業基金の自主性によって宣伝するのならば、あなたの説明に合うが、農業共済のやっていることに基金は援助したということになりますよ、この新聞を配付したということは。しかも、三十万部五十何万円、五十四万三百円ですか、払っておる。そういう予算は基金の予算にはないはずだ。これは農林省が予算、その他認可をすることになって、監督をすることになっている。こういうでたらめな金の使い方をやっておるということについて、農林省自身がやってもいいのだという見解は、これは私は受け取れない。それから、これは農林省自身が七万部買っておるということは、農林省が農業共済に、任意団体に対して宣伝の助成をしたという結果になる。農林省の名前は入っておらぬ。そういうものを農林省が買って配付をしたということになれば、農業共済協会に農林省は助成をしたということになる。七万部農林省が買ったということを知っておりますか。

坂村吉正農林省農林経済局長

○政府委員(坂村吉正君) 御指摘の点でございますが、基金の予算は農林省で承認を受けることになっておるのでございまして、毎年承認をいたしております。しかし、従来の予算の内容は、掛金徴収の推進費といたしまして、その中には制度普及のためいろいろの映画を作るとか、あるいは制度の強化運動のために負担をするとか、そういうような費目も予算の中にあるのでございまして、これは基金として、制度の強化とか推進とか普及とか、そういうようなことのために協力をする経費でございまするので、たとえば共済協会が任意団体ではございまするけれども、これが制度の普及のために何らかの仕事をする、こう言います場合に、これに対して協力をするというような形で予算を組んでおるのでございまして、そういう趣旨では農林省としても認めて参っておるのでございます。  それからまた、もう一つ、農林省でその新聞を一部買い上げておりまするのは、協会といたしましては、もちろん任意の団体でございまするから、これが今後制度改正というような問題がどういう工合になるのかということについてのこれは特集号を出したのでございまするけれども、これがたとえば県の方にも、あるいはこういうことで、共済協会が末端の指導をいたしておりまする場合に、県庁の担当のところ等にも、あるいはこういうようなものがありましても一つの参考になろう。こういうような意味で、農林省も一部買い上げまして県庁にも配りました。こういう経過でございます。

北村暢日本社会党

○北村暢君 私はもう時間がありませんから、これでやめますがね、一つだけ最後に言っておきます。  この任意団体の農業共済協会、こういうものに対して、そういう助成をするとか何とか言っておりますけれども、これは今、今度の国会に法律を提案されようとしている。まだ出てこない。非常に難航を重ねておる。あなた自身が今苦しんでおる法案なんです。それに対してあなたの方では、今農業共済制度普及協議会実施計画とかいって、これの運動の整備の推進本部を作ってやっておるのに、そういう現実に今全国に遊説隊を派遣して盛んにやっておる。推進しょうとしている。しかも、これは今国会で通るか通らないか、通るか通らないというより、まだ提案されておりませんが、答申もなされて、出さなければならないことなんだ、出すということは約束しておる。予算もすでに通っておる状態であります。従ってそういう問題について、しかも会計検査院の指摘事項にもありますように、膨大な指摘があります。これは御存じのように、検査院からも今年の検査報告の指摘の中で、金額においても、件数においても、件数では前年の五倍、金額では四倍の共済の指摘事項があるわけでございます。それで、会計検査院としても、この制度は完全に農民から遊離をして、末端の農業共済組合で任意に操作されておる実情からして、こういう指摘事項が出てきているから、制度の再検討を要するべきだと、これくらい指摘されて、今法案を出そうとしているわけなんですね。そういうやさきに、これはまことに政治的な問題なんです。政治的な問題に対して、今政府は、公務員が政治活動をやっちゃいかぬとか何とか言っているけれども、農林省は直接の監督機関である基金を使い、農林省またみずからも、そういう任意団体に対するきわめて政治的な行動に対して助成をするということは、これは公務員として許されませんよ、これは政府として。任意団体が任意に反対をし、賛成をする運動をやるならいいけれども、政府が金までつぎ込んで、しかも五十万だの何十万だのという金までつぎ込んでやるというふうに至っては言語道断である、これは。政治的な問題である。まことにこれは決算委員会では、来年の決算委員会で、再来年か知らぬが、決算委員会で指摘しなかったらおかしいですよ。今局長の答弁したようなことでは許されない問題だ。自由民主党がやるなら何にも文句言いませんよ、私は。自由民主党がやるならいいけれども、政府が法律の賛成、反対をやるなど、こんなことは許されませんよ。これは、会計検査院どのように考えますか、会計検査院の感じだけ聞いておいて、これは厳正に監督してもらわなければいかぬ。

宇ノ沢智雄会計検査院事務総局第四局長

○説明員(宇ノ沢智雄君) 問題が二つになると思うのでございますが、最初農業共済基金の方は、これは実は検査が私の方の所管でありませんで、第五局の方の所管になっております。金の支出もおそらく共済基金から農業協会の方ですか、支払われたのも最近じゃなかろうかと思います。それで、そちらの方の検査も、これは三十六年度になりますので、まだそちらの方の所管の方でも検査が済むのは来年の四月以降になると思うのでございまするが、農業共済基金の法律の趣旨に照らしまして、そういう金の使い方がいいか悪いかということはちょっと、局が違いますので、私ちょっと御答弁いたしかねます。  それから農林省の関係の分につきましては、先ほど経済局長から御説明がありましたように、そういうものが市販されておるという場合に、趣旨徹底といいますか、PRのためにそういうものを買うということは、これまた考え方の問題でいろいろ御意見があろうかと思いますけれども、この点につきましても、まだ私の方の検査はやはり三十六年、七年以降になりますので、その際になおよく検討してみたいと思います。

北村暢日本社会党

○北村暢君 会計検査院の見解はわかりましたが、私はこの法律が通ったあとにおいて、その法律の普及宣伝をするということは、これはよろしいと思う。しかも、今国会の焦点になろうとしている法案の、出てくる法案のために金を出して、これを通すような、農民の反対運動が起こらないように押えるような形でこういう経費を使うということは、しかも政府がそういうことに金を出し、基金が金を出してやるということは、これは全く言語道断だ。法案が通ってからの宣伝活動なら幾らやってもいいですよ、あなた方の趣旨に従って。今、国会の焦点になろうとしているものの、これが通るか通らないかに重大な関係があるものに対して政府が金を出すということは、これはあり得ないことです。社会党なり自民党が反対なり賛成でやるなら大いによろしい。大いによろしいけれども、政府が金を出してそういう運動をやるということは、私はどうしても納得いきませんよ。この問題については非常な局長の認識違いであるから——公務員がそんなことをやっていいということであったら、政治活動をやっていいというのだったら、それは大きな問題ですよ。これは総理大臣に監督してもらわなければならないことだと思うのだが、政務次官、居眠りばかりしないで、はっきり聞いて、どういうふうに感じますか、これは政治活動いかぬですよ。あなたの監督内で、そういう不逞な公務員がおるから、しかもこれは十分監督しなければいかぬ。労働組合の方の監督ばかりやってあれですよ。国家公務員のこういう政治活動に対しては手放しだ。そんな片手落ちな監督の仕方はない。一つ政務次官はっきり答弁しなさい。

井原岸高自由民主党農林政務次官

○政府委員(井原岸高君) 所管の局長あるいは長官、連日のようなふうに委員会でいろいろ皆さんのそれぞれの御質問にお答えいたしておりますが、まあ所管の局長や長官の立場になりまするというと、一人でも多くの御理解を願って、国民全体の賛成を得て、政府の考えている、自分が担当している分を一つ国会の御審議の通るようにという、そういう気持でおやりになっていることについては、いろいろ会計法上の問題は別といたしまして、私、政務次官の立場から申しましても、やむにやまれないことであろうかと思うのでありますが、御指摘のように、会計法上についての問題はよく検討いたしまして、ただいま会計検査院の方でも、一応事実を調査してということでございますので、法律上の問題がございますので、検討いたしまして、御迷惑のかからないような方向に進めていきたいし、また当面いたしますものにつきましても、いろいろ各省でもそういうケースもあろうかと思いますので、十二分に他との連絡もいたしまして、お答えいたしたいと存じます。

佐藤芳男自由民主党

○委員長(佐藤芳男君) ほかに御質疑はございませんか。——別に御発言ございませんので、それでは昭和三十三年度決算中農林省関係についての質疑はこれをもって終了いたします。    ———————————

佐藤芳男自由民主党

○委員長(佐藤芳男君) では引き続いて、国家財政の経理及び国有財産の管理に関する調査の一環として、真鶴町漁業協同組合並びに真鶴港の港湾埋め立てに関する件を議題といたします。  本日は本件調査のため、参考人として神奈川県水産課長矢板開一君、真鶴町漁業協同組合長御守嘉一君、元真鶴町漁業協同組合理事橋本平太郎君の出席を願っております。  参考人の方々にごあいさつを申し上げます。  本日は御多忙中のところ、当委員会の調査のため御出席を願い、ありがとう存じます。なお、長時間お待たせいたしましたことを恐縮に存じております。  本件につきましては、すでに三回にわたって関係政府当局に対し質疑を行なって参ったのでございますが、十分問題が鮮明いたしませんので、現地関係者より直接事情を聴取する必要を感じ、本日御出席をわずらわした次第でございます。従って参考人の方々におかれましては、委員の質問に対し、十分実情のわかるように御説明願いたいと存じます。  それではこれより質疑を行ないます。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 三参考人の皆さんに一言ごあいさつを申し上げたいと思います。  本日は御苦労さまです。しかも、農林省の関係で、今委員長のお話のように長時間待たせたことを大へん申しわけないと思っております。  本日特に御出席をいただいたのは、真鶴港の埋め立ての問題、いわゆる公有地の問題、それからいま一つは、漁業法の改正が行なわれて、漁民に対する補償料の支払いが行なわれた。その措置について、さらに真鶴港の埋め立てによるところの現在の事業資金、あるいは建物等について、さらに昨年三月の二十三日にブリの大漁があった、その問題について、こういうことで一応説明を水産庁次長から聴取をいたしておりましたが、なお、われわれとしては内容をお聞きをいたすためにおいでをいただいたわけでありますから、そういう点でお答えをいただきたいと思います。  最初に県の水産課長にお尋ねをいたしたいと思うのでありますが、この真鶴の漁業協同組合は、いつから自営になったのか。

矢板開一神奈川県水産課長

○参考人(矢板開一君) 昭和三十二年から自営になりましたです。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 矢板参考人にお尋ねをいたしますが、あなたは神奈川県の水産課長に何年からなられましたか。

矢板開一神奈川県水産課長

○参考人(矢板開一君) 昭和二十一年から水産課長を勤めております。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 それでは昭和二十一年から水産課長、現職になられたということでありますが、その前は一体真鶴のこの漁港における漁業はどなたがおやりになっておりましたか。

矢板開一神奈川県水産課長

○参考人(矢板開一君) 私からお尋ねして恐縮でございますが、県の水産課長をだれがやったという意味でございましょうか、それとも真鶴の漁業はだれがやったという意味でございましょうか。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 真鶴の漁業の代表……。

矢板開一神奈川県水産課長

○参考人(矢板開一君) それは私、だいぶ変わっておりますので、今だれそれという一言で申し上げるわけには参りませんので、どういうような順序で申し上げてよろしゅうございますか、組合長と相談したいと思いますから、しばらくお時間を拝借いたしたいと思いますが……。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 あなたは神奈川県の水産課長、しかも昭和二十一年から課長になられておる、こういう先ほどのお話でしたね、そうしますというと、昭和二十一年からあなたが課長になられてから、そうしてこの真鶴の漁業協同組合というものが、自営はいつかと聞いたら、昭和三十二年、昭和三十二年の以前はどういう形であったか、こういうことを聞いておるわけです。あなたが昭和二十一年から水産課長になったのならば、当然それくらいのことはわかるはずだ。

矢板開一神奈川県水産課長

○参考人(矢板開一君) 失礼申し上げました。私昭和二十一年以前というふうに聞き違えたものですから、さようお答えいたしました。私が水産課長になりましてから以来の経営の姿を申し上げます。私が水産課長になりました当時は、漁業権が真鶴の町有の漁業権でございました。それを静岡県の後藤磯吉という者に貸しまして、後藤磯吉が賃貸を受けまして経営をいたしておりました。それが昭和二十四年十一月まで経営しておったわけでございます。それから二十四年の十二月から二十六年の十一月まで、相模湾漁業経営組合というのが漁業協同組合の別の組織としてできまして、それが経営しておったわけでございます。それから昭和二十六年十二月から昭和三十一年十一月まで静岡県の太田高之助という者と、それから真鶴漁業協同組合が共同経営をいたしておりました。それから昭和三十一年十二月から完全に真鶴の漁業協同組合の経営になったわけでございます。私先ほど三十二年と申し上げました。三十一年、それはブリの漁期の関係から三十二年と申し上げましたが、開始しましたのは、年月から見ますと、三十一年十二月から完全自営になりました。以上でございます。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 次に、御守参考人にお尋ねいたしますが、今県の水産課長が答弁されたことと同じでありますか。

御守嘉一真鶴町漁業協同組合長

○参考人(御守嘉一君) 同じでございます。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 橋本参考人にお尋ねいたしますが、あなたもそうお考えになりますか。

橋本平太郎元真鶴町漁業協同組合理事

○参考人(橋本平太郎君) 組合長の言われた通りであります。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 真鶴町漁業協同組合というこの冊子がありますが、この冊子は御守組合長は御存じですか。これには真鶴定置網漁場の概況から始まって、そうして沖網漁場の沿革、こういうことにこの年代、文化年間からのことがすべて記録をされておるわけですが、組合長はこれを御存じですか。

御守嘉一真鶴町漁業協同組合長

○参考人(御守嘉一君) 前組合長当時にこれを作成いたしまして、その当時私も理事をしておりましたので知っております。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 それにあなたの今お持ちになっているこの冊子によりますと、昭和十五年より昭和二十四年まで後藤磯吉、昭和二十五年より昭和三十一年まで漁協組、太田高之助共同経営、昭和三十一年十二月から真鶴町漁業協同組合自営、こうなっておりますがこのプリントは間違いですか。

御守嘉一真鶴町漁業協同組合長

○参考人(御守嘉一君) お答えいたします。漁制改革が二十六年にできまして、その間の二カ年を暫定措置として、相模湾漁業協同組合と太田高之助と共同経営いたしまして、三十一年のブリ網まで漁業協同組合と太田高之助と共同経営し、そして先ほど相澤先生から申された通り、その後組合が完全自営をいたしております。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 御守参考人にお尋ねしているのは、あなたが持っているこのプリント、この書いてあることは、あなたは知っておりますかと、こう言うのです。内容が違っておりませんかと、こう言うのです。沿革についてですよ。

御守嘉一真鶴町漁業協同組合長

○参考人(御守嘉一君) 知っております。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 県の水産課長、そのお隣りの御守参考人が持っている文書ですね。あなたのおっしゃったこととこの文書と違いませんか。速記録ありますからね。あなたの言ったこととこれと違いませんか。

矢板開一神奈川県水産課長

○参考人(矢板開一君) 私手元に用意して参っておりますのは、契約書を持って参っておりませんので、契約書面からのはっきりした月日を申し上げるわけに参りませんが、昭和十四年の十二月に後藤磯吉と契約いたしまして、おそらくブリが入りますのは——十五年に入りましてからブリが入りますので、ここの表現は、十五年のブリ網からこれこれやりましたという表現と私は了解いたしております。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 私の申し上げたのは、このプリントでいくと、先ほど矢板参考人が言ったことの中で、昭和十五年から昭和二十四年までというのと、昭和二十四年の十二月から昭和二十六年の十一月までという先ほどの表現があったわけです。しかもそれは相模云々というあなたの説明があったわけですね。そしてこのプリントでは、昭和二十五年から三十一年までがこの共同経営と、こういうことになっているが、水産課長はそのことを知っておるのかと、こういうことを尋ねておるわけです。だから文書にあることは御守参考人はその通りであると言うが、あなたの述べたのは御守参考人の言っておることとは違う。県の水産課長としてあなたが出ておってどういうことなのかと、こう聞いておる。

矢板開一神奈川県水産課長

○参考人(矢板開一君) 私申し上げたのをもう一度申し上げますが、私が課長を拝命いたしたときには、後藤磯吉とやっておりまして、それの契約は昭和二十四年十一月まで契約しておったわけでございます。これから昭和二十四年十二月から昭和二十六年十一月まで相模湾漁業経営組合が経営をしたと、こういうことでございます。それから昭和二十六年十二月から昭和三十一年十一月までは太田高之助と真鶴漁業協同組合とが共同経営をいたしましたと、こういうことでございます。それから三十一年の十二月から現在まで真鶴町漁業協同組合が完全自営いたしておるわけでございます。それでなお昭和十五年から昭和二十四年までというふうに表現いたしておりますのは、ブリ網の契約の切りかえが大体十二月でございますので、十二月に切りかえをいたしておるわけでございます。ただ、ブリ網のほんとうの漁に入りますのは、その年を越しまして一月から入りますので、こちらの組合の方の沿革——書いてありますのには、ブリ網の漁期に入った年から書いてあるものと私は了解いたしておるわけでございます。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 御守参考人にお尋ねいたしますが、今、水産課長の言うのは、昭和二十四年の十二月から昭和二十六年の十一月まで、この相模湾漁業ですか、それが行なっておった。そして昭和二十六年の十二月から共同経営になったと、こうなっておるが、このあなたのところの漁業協同組合のプリントには、それが載ってないから、一体、それはどうしたことかと聞いている。あなたは、このプリントに載っているのはこの通りだというが、今の、いわゆる県の水産課長の言うのは、その間に二カ年の間があるわけだね。だから、それはどっちがほんとうなのかと聞いている。どっちだ。

御守嘉一真鶴町漁業協同組合長

○参考人(御守嘉一君) ただいま相澤先生からの、プリントに二カ年間の暫定期間の相模湾定置漁業協同組合、この間が抜けております。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 プリントの問題はわかりました。  そこで次に、県の水産課長にお尋ねをいたしますが、漁業法の改正は何年でした。

矢板開一神奈川県水産課長

○参考人(矢板開一君) 昭和二十四年十二月十五日でございます。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 次に、漁業法の第一条は、どう理解をいたしております。

矢板開一神奈川県水産課長

○参考人(矢板開一君) 条文の通り読んでもなんですが、私は、ただいま施行されております漁業法のねらいは、漁業の民主化と漁業生産力の増強ということに重点が置かれておると思います。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 次に、漁業法の第二条について。

矢板開一神奈川県水産課長

○参考人(矢板開一君) 第二条には、「この法律において「漁業」とは、水産動植物の採捕又は養殖の事業をいう。」それから「この法律において「漁業者」とは、漁業を営む者をいい、「漁業従事者」とは、漁業者のために水産動植物の採捕又は養殖に従事する者をいう。」こういうふうに書いてありまして、そう了解いたしております。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 現在の真鶴漁業協同組合員は、この法律に基づく、いわゆる漁業組合員、こういうふうにお考えになっておりますか。それとも、多数の組合員の意思によって、中には本来の漁業者ではないけれども、この組合に加入しておる者もおる、こういうふうにお考えですか。その点はこの法律からお考えになって、どういうふうにお考えになっておりますか。

矢板開一神奈川県水産課長

○参考人(矢板開一君) ただいまの現在の真鶴町漁業協同組合は、水産業協同組合法によりまして設立された協同組合でございます。それで、この協同組合法には、三十日以上九十日をこえない範囲で、定款の定むる日数漁業を営み、あるいは漁業に従事する者をもって組合を組織すると、こういうことになっております。各組合ごとに漁民の資格は、三十日から九十日までの間で、日数に差別はございますが、少なくとも三十日以上漁業を営み、あるいは漁業に従事する、そういうふうな漁民をもって組織されておる組合と了解いたしております。ただ、その日数に至らない者も、法によりまして準組合員として認められております。真鶴の漁業協同組合の中には、私の記憶では、十五名程度の準組合員がございますことを記憶しております。それ以外の正組合員は、みな少なくとも三十日以上漁業に従事し、あるいは漁業を営む漁民でございます。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 その正組合員は、少なくとも三十日以上の漁掛に、あるいはまた仕事に携わらなければならぬ。準組合員の十五人というお話がありましたが、準組合員の十五人というのは、どういう人たちですか。

矢板開一神奈川県水産課長

○参考人(矢板開一君) 一人々々、的確には私は掌握いたしておりませんが、市場に勤めておる者、あるいは製氷所に勤めておる者、そういうような関係者と了解しております。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 次に、矢板参考人にお尋ねをしておきたいと思うのですが、この真鶴の漁業協同組合の概要ですね、現在の組合員はどのくらい、そのうち準組合員はどのくらい、こういう点と、さらに資産状況について御説明をいただきたいわけです。

矢板開一神奈川県水産課長

○参考人(矢板開一君) 申し上げます。組合員数は二百九十人、うち準組合員は十五人、これはお断わり申し上げておきますが、県庁の方でわかった範囲でお答え申し上げます。それから払い込んだ出資総額が千三百九十七万一千円、それから出資一口の金額が千円、それから出資の総口数一万三千九百七十一口、それから役員の数は、理事が九人、監事三人、それから役員の氏名は、よろしゅうございますか。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 はい。

矢板開一神奈川県水産課長

○参考人(矢板開一君) それから組合の事業といたしまして、漁業を自営いたしております。それから組合員の生活に必要な資金の貸付、いわゆる信用事業もやっております。それから物資の共同購買事業もやっております。それから共同利用施設として、共同販売所あるいは製氷所、それから網染め場、電話施設、超短波無線電話、そういったものをやっております。それから組合員の漁獲物の運搬もやっております。それから水産動植物の繁殖保護、その他、漁場の利用施設もやっております。それから組合員の遭難防止、遭難救済、そういったこともやっております。それから船だまり、船揚げ場、それから魚礁、その他、組合員の漁業に必要な設備に関する施設もやっておるわけでございます。  それから組合員の福利厚生に関する施設、それから水産に関する技術の向上及び組合事業に関する組合員の知識の向上をはかるための教育情報事業をやっております。それから組合員の経済的地位の改善をはかるための団体契約もやっております。それから、それらに関係する付帯事業もやっておるわけでございます。  それから資産、負債のことにつきましては、私の方の手を経まして、前に先生の方に資料が差し上げてあると存じますが、その通りでございますので、省略さしていただきたいと思います。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 今の矢板参考人の御説明で、出資は一口千円で、出資金が、幾らですか、千三百九十七万一千円ですか。

矢板開一神奈川県水産課長

○参考人(矢板開一君) はい。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 水産庁の高橋次長、二月二十五日の水産庁から出された資料は、千三百十一万九千円だとなっている。これはどこから出した資料です。

高橋泰彦水産庁次長

○政府委員(高橋泰彦君) 御指摘のように、組合員の出資金は、私どもの方は組合の決算書から拝見した数字でございますが、それによりますと、千三百十一万九千円というふうになっております。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 矢板参考人にお尋ねいたしますが、矢板参考人は、組合の決算書を見たことがあるか。

矢板開一神奈川県水産課長

○参考人(矢板開一君) 見たことはございます。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 今の水産庁の高橋次長の言うのは、出資金は千三百十一万九千円と言っておる。矢板参考人は千三百九十七万一千円と言っておる。どちらがほんとうか。これは御守参考人にお尋ねをしたい。

御守嘉一真鶴町漁業協同組合長

○参考人(御守嘉一君) ただいま水産課長からの発言は、これは数字の間違いでございまして、水産庁の次長さんから言われたことがほんとうでございます。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 矢板参考人は、今決算書を見たと。決算書のどこに、その千三百九十七万一千円というのは——高橋水産庁次長の言う一千三百十一万九千円と載っておるか。

矢板開一神奈川県水産課長

○参考人(矢板開一君) 私が見たと申し上げましたのは、県庁において見たという意味でございます。今お答え申し上げておりますのは、私が作って参りました資料によりましてお答え申し上げたわけでございまして、その食い違いにつきましては、しばらく時間をおかしいただきたいと存じます。連れてきた者と打ち合わせいたします。私、先ほど出資総額を申し上げたのに年度を申し上げないで申しわけございませんでした。私が申し上げましたのは、昭和三十四年度の決算書に基づく数字でございました。脱退がございまして、出資口数が減りまして、昭和三十五年度に千三百十一万九千円になったわけでございます。さように訂正さしていただきます。訂正と申しますか、私が三十四年度と申し上げるのを失念いたしまして、申しわけございませんでした。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 そうすると、昭和三十四年度の脱退は何人ですか。

矢板開一神奈川県水産課長

○参考人(矢板開一君) 脱退二十二名でございます。それで内訳申し上げますと、正組合員が十九名、準組合員が三名、合計二十二名でございます。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 御守参考人にお尋ねいたしますが、この昭和三十四年に二十二人の脱身者があって、そうして三十六年の現在の出資金が千三百十一万九千円という形になっている。これが三十四年に千三百九十七万一千円というのが矢板参考人の答弁である。どちらが——そうすると、先ほどの千三百十一万九千円というのは、水産庁次長が当委員会に資料として提出されたものは、御守参考人も承知だと思うんですね。そのことを御守参考人は了解をされた。ところが昭和三十四年にこの二十二人が脱退をされたということであるから、これが減って来たということ、こういうことになりますね。その減ったのは幾ら金額的に、この二十二人に対して減っているのか。どういうように内容がなっているのか。二十二人の内訳を言って下さい。

御守嘉一真鶴町漁業協同組合長

○参考人(御守嘉一君) これは今二十二人平等にこの資金を持っているものでありませんので、すぐここでお答えはできないと思うんです。これは八千円の者もある。三万円の者もある。いろいろのことにおいてあれしますから、すぐ幾らということはお答えできません。ですから、しばらく猶予を願いたいと思います。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 それでは、それはもっともなことだと思いますね。ですから、この二十二人の脱退のために八十五万二千円の出資金が減っている、こういうことになるわけですか。

御守嘉一真鶴町漁業協同組合長

○参考人(御守嘉一君) そうです。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 これは、どういうふうに出資金が分けられているかということは、資料であと御提出を願います。  それで矢板参考人にお尋ねをいたします。昭和二十四年の漁業法が制定をされてから、いわゆる漁業権証券の交付があったと思うんです。これについて、どういう形に配分をされているか。それを御説明を願いたい。

矢板開一神奈川県水産課長

○参考人(矢板開一君) それは真鶴町漁業協同組合についてでございますか、全般的な問題でございますか。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 真鶴について。

矢板開一神奈川県水産課長

○参考人(矢板開一君) 資料は、水産庁の方に出してございますので、お手元に差し上げてありますことと存じますが、真鶴町漁業会が受けました漁業権証券による補償額が九百二十八万でございます。それで再評価税五十五万六千円——六千八百円であったわけでございますが、八百円は別に現金で納めまして、この証券から出しましたのは五十五万六千円、その残の八百七十二万四千円が真鶴町漁業会から真鶴町漁業協同組合が受け入れた額でございます。そのうち役職員の退職手当として二十二万円、それからアワビの漁業権行使者に、特別にこれはその分として補償料が出ないからというので四万円、それを控除しました残りの八百四十六万四千円を組合員に平等割りにしたわけでございます。持ち分を平等割りに持たしたわけでございます。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 橋本参考人にお尋ねいたしますが、この県の水産課長が言う配分額については、アワビの漁業権行使者に、四万円、役職員退職手当に二十二万円、組合員の平等割りが八百四十六万四千円、そのことに間違いございませんか。

橋本平太郎元真鶴町漁業協同組合理事

○参考人(橋本平太郎君) それは間違いがあります。四万円の海女組合に配当したということもそれもありません。さらに組合員に対して、八百でしたか。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 八百四十六万四千円。

橋本平太郎元真鶴町漁業協同組合理事

○参考人(橋本平太郎君) それは証券になっております。そして役員の退職手当ですか、それはありません、出ておりません。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 証券でしょう。

橋本平太郎元真鶴町漁業協同組合理事

○参考人(橋本平太郎君) 証券ですか、役員の証券ですか、役員の証券出ておりません。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 どうものみ込めないようだが、御守組合長だったらわかると思う。御守組合長いかがですか。

御守嘉一真鶴町漁業協同組合長

○参考人(御守嘉一君) 漁業権証券は、先ほど課長さんから申された通り九百二十八万円、これに再評価税が五十五万六千円、そして証券が千円、これで再評価税を引かれたものが八百七十二万三千円、それからただいま橋本君からありました、その当時は、海女組合というものは全然なかったことです。これは磯浦を賃貸しておりまして、賃貸者の青木庄蔵君に四万円出しまして、二十二万円は、その当時の平井吉明君、書記に二十万円、その当時の会長福岡市太郎さんに二万円、こういうふうに出してあります。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 その次に、先ほどの三十四年にも二十二人の脱退者がおったとこういうことが説明がありましたが、今日まで、この漁業権証券を皆さんがもらってから幾人の脱退者で、そして幾らのいわゆるこの配分をしておるのか、その点についてお答えをいただきたいと思います。

矢板開一神奈川県水産課長

○参考人(矢板開一君) 相澤先生、今昭和三十四年というふうに——脱退者三十四年というふうにおっしゃっておりますが、三十四年のときは、私先ほど申し上げた数おりまして、出資総額もそれだけあったわけです。千三百九十七万一千円、これが三十四年度がこれでございまして、三十五年度になりまして脱退者があった、こういうことでございますから、そこは、もし私説明が不足でお聞き違いがございましたら、御訂正願いたいと思います。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 矢板参考人に尋ねているのは、あなたのさっきの答弁で三十四年に二十二人の脱退者がありました。内訳は正組合員が十九人、準組合員が三人、こういう説明があったわけです。従って、三十四年だけで二十二人であったのだが、昭和二十七年以降一体幾人の脱退者があったのか、その脱退者に、どのくらいの金を渡しておるのか、これを聞いておるのです。  これは県は当然監督官庁として、これはあなたの方では調査をされておるはずであるから、そこで私はお尋ねしておるのです。

矢板開一神奈川県水産課長

○参考人(矢板開一君) 脱退者は五十一人でございます、合計で。二十七年に二十七人、二十八年に九人、二十九年にはありません。三十年に二人、三十一年に一人、三十二年に三人、三十三年に九人、以上で五十一人でございまして、それに払い戻しした額が二百三万二千円でございます、合計。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 そうすると、三十四年のものを入れると七十三人、三十五年はございませんか。三十四年度は二十二人ですから、三十五年度はございませんか。今日は三十六年ですがね。

矢板開一神奈川県水産課長

○参考人(矢板開一君) 三十五年になりましてから二十二名脱退したわけでございます。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 三十四年は幾人ですか、三十四年は。

矢板開一神奈川県水産課長

○参考人(矢板開一君) 資料が少し飛んでおりまして申しわけございません。三十四年に八人ございます。三十四年に八人ございます。それで五十一人と申し上げましたのは三十三年までの数字でございます。従いまして、昭和三十四年の八人と、それから三十五年の二十二人を加えますと、その合わした数が三十五年までの全数でございます。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 そうすると、御守組合長、現在は、組合員数は幾人ですか。

御守嘉一真鶴町漁業協同組合長

○参考人(御守嘉一君) 現在は二百九十人、うち正組合員二百七十五、準組合員十五、これにおいて正月、一月になって死亡脱退者が二人ございます。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 そうすると、御守参考人にいま一度お尋ねしておきますが、昭和二十七年には何人だったのですか。

御守嘉一真鶴町漁業協同組合長

○参考人(御守嘉一君) しばらく時間をかりまして、計算させていただきますから。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 時間もおそくなるから、先ほどの資料も提出をしていただくわけですから、それでは昭和二十七年から−昭和二十七年に何人、昭和三十三年に何人、こういうことで、あとで書いて提出をしてもらいたいと思います。  その次に、矢板参考人にお尋ねをいたしますが、現在の施設状況について、先ほど製氷とかあるいは運搬とかいうような御説明がありましたね。そこで、昨年県に、真鶴の漁業協同組合が建物について申請をされたと思うのですが、その内容は、どういうものですか。

矢板開一神奈川県水産課長

○参考人(矢板開一君) 建物について申請したその内容は、ちょっと私存じませんが、どういうふうな意味の建物  でございましょうか。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 それは、昭和三十五年の三月五日に港を埋め立てる、こういう申請が出たと思うのですがね。それから漁業協同組合の乾燥場施設を作るということで、そういうようなものが出された記憶はございませんか。

矢板開一神奈川県水産課長

○参考人(矢板開一君) これは私の方の所管でございませんので、その出された当時は、私存じておりません。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 けっこうです。わからないことはわからないでけっこうですが、この真鶴漁業協同組合の監督は、どなたがおやりになりますか。県の場合。

矢板開一神奈川県水産課長

○参考人(矢板開一君) 知事の下にありまして、われわれがやるわけでございます。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 その責任者は、どなたですか。われわれということでなくて、責任者はどなたですか。

矢板開一神奈川県水産課長

○参考人(矢板開一君) 水産課長でございます。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 水産課長は、この漁業協同組合のいわゆる財産あるいは運営の状況、こういうものについては御存じになりますね。そうすると、この真鶴の漁業協同組合が、いわゆる国の行政権の一部の委任を都道府県知事が行なう場合に、その担当者としてのあなたが御存じがないということは私はないと思うのですが、御存じになっておるでしょうね。そこで、昨年の三十五年の三月五日の申請されたことについてもわからないということでは、これはやはり職務上の問題として、私はお尋ねをしておったんですが、どちらがそれでは、県の場合は、そういう問題について漁業協同組合の建物とかあるいは敷地とかいうようなものについて監督をされ、あるいはまたその申請を受理をされるのですか。

矢板開一神奈川県水産課長

○参考人(矢板開一君) これは、漁業法も水産業協同組合法も同じような精神があるわけでございますが、きわめて民主的に、漁村のいわゆる生産力の増強をはかる、あるいは漁民の社会的、経済的の地位の向上をはかるということが大きなねらいでございます。それから法に盛られております各条項を見ましても、役所の監督権というものは極度に制限されるようになっております。御案内の通りでございます。  その組合の事業が法律、命令に違反するようなおそれがある場合には報告を徴することができる。それからまた違反している事実があるということが確認されれば組合の解散を命ずることができるというふうなことでございまして、きわめてわれわれの干渉する範囲というのは制限されておるわけでございます。従いまして、逐一こまかい点の報告を強制的に求めるようなことはいたしておりません。  それから、事業の内容について深く干渉するようなことをなるべくしない方針でおります。きわめて自主的な、民主的な組合の発達をわれわれは祈念するわけでございまして、そういうふうな干渉はいたしませんし、その反面、また逐一組合の動きは——われわれも重要な動きはキャッチいたしておりますが、施設をするという場合に、たとえばその施設について許可が要ると、それは建築関係あるいは都市計画関係の部局でもって、必要な許可があるとすれば出す。それからその建物について、水産業協同組合の育成、助長のために県の助成をもらいたいというふうな申し入れがあることがあります。そういう場合には、設計の詳細からわれわれ指導いたしまして、十分にそれが目的が達成できるようにいたすわけでございますが、それ以外に、われわれは逐一報告を求めて、それに干渉するというようなことはいたしておりませんので、私の方で承知しないような施設ができる場合があるわけでございます。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 矢板参考人は、今どこの機関に出席をしておる。少なくともここは国会だ。何だその答弁は。そういう答弁をする限りにおいては、これは証人で喚問をし直さなくちゃいかぬ。干渉するとか、あるいは民主的にやっておることを県が内容を干渉すると、だれが言っておる。そういうふざけた答弁があるか。われわれの聞いているのは、先ほど尋ねたのは、政府から当委員会に調査の結果が報告をされておることが——「真鶴港は公有水面埋立法によりますと乙号港湾ということになっておりまして、この埋め立ての免許は知事の権限に属するものでございます。この免許権者でありまする神奈川県に照会いたしましたところ、お尋ねの経緯でございますが、三十五年の三月五日に免許申請が提出されまして、出願人は真鶴漁業協同組合、面積は三百四十七坪、場所は真鶴町真鶴字宮前地先、目的は定置網張り立て作業並びに網ほし場、漁獲物乾燥場の造成ということになっております。」こういう政府の答弁がある。神奈川県の水産課長ともあろう者が、だれが一体、このことを政府に報告をされておるか。こういうことを言わないで、そうして内容の、内部の干渉をするとかなんとか、そういうふんぞり返ったような答弁をするやつがあるか。このことを聞いているのだ私は。  だから、そういう申請があったかないかと、こう聞いているのだから、ないかと。知らないなら、それでよろしい、あとでわかるようにしてやるから。それはよろしいが、そういうような直接の監督の任にある者が、一体どういうふうなことを真鶴の漁業協同組合がやっておるのか——県にも助成をしてもらいたいだろう、あるいはもっと政府資金の系統資金を融資をしてもらいたいだろう、こういうことは、当然組合としては言うだろうと思う。そのことに対する県の監督者としての立場の援助というものがあってしかるべきだ。  そういうことはあなたが日常のいわゆる行政権の委任として、直接また地方自治体の中で、そういうようなことが行なわれても、当然だと私は思う。そのことが、どうしてわからないかと——こういうふうな、私どもの国会の中における政府の答弁が出されておるのに、地元のいわゆる矢板参考人が、全然知らぬということになれば、これは委員長、重要な問題ですよ。これはもう私は参考人にあと質問したって意味がないと思うのだ。これは参考人じゃだめです、こんなもの。これは証人として、あらためて喚問しなければ、この参考人では役に立ちません。政府の答弁しておることは、政府が勝手に答弁をしているんじゃない。これは、やはり神奈川県を通じて、そうしてあるいは神奈川県に、いろいろとその報告を求めて、この国会にいわゆる報告をしておるわけです。  どうします、委員長、これは、こういう、国会における報告が、全く無視されたような形の参考人なんというものは意味がないですよ。

佐藤芳男自由民主党

○委員長(佐藤芳男君) 参考人に申し上げますが、本日は、参考人としてお出ましを皆さまに願っておるのでございまするが、ただいまの答弁を聞いておりますると、相澤委員からは、ただいま相澤委員が読み上げられましたような具体的な問題について尋ねておられる意味であったと思うのでありますが、矢板参考人は、一般的な考え方を申し述べられたように私は聞いたのであります。どうか一つ、ここは委員会の席でございますが、固くおなりにならないで安易な気持で、しかも、もう赤裸々に実情が私どもにわかりまするようにお願いをいたしたいのであります。  なおまた、係と相談をしなければ答弁のむずかしい場合は、遠慮なく係と御相談下さって、そうして御発言を願いたいと思います。ただいまのような状況でございまするというと、これはなかなか進行いたしません。そうしてまた、証人として喚問というようなことは私としてはできる限り避けたいと思うのでございまするので、そういうことのないように、一つ御答弁を願いたいと思うのであります。

矢板開一神奈川県水産課長

○参考人(矢板開一君) 私何か施設をやったことを知っているかという抽象的な御質問でございましたので、まあ私の組合指導の考え方を申し上げて、よけいなことを申し上げて、まことに失礼なことになったことは深くおわびいたします。私は、そういう意味じゃなしに、そういう気持で仕事をしているということを申し上げたわけでございます。  それから施設につきましても、具体的に埋め立てが出願をされて免許になって、そこに何か施設ができているというふうなそういうお尋ねとは私思わなかったもんですから、つい抽象的な御返事を申し上げまして、そういう点でお気にさわる点がありましたらおわびいたします。  ただいまの埋め立ての免許出願、あるいはその上に施設をするということにつきましては、私の方の直接の担当ではございませんが、それは何といいますか承知している、きわめて大ざっぱではございますが承知しておったわけでございます。  それから最近になりまして、相澤先生の方から御質問があって資料を作るのだというときに、もう少し深い内容がわかってきたような状況でございます。それによりまして私も内容は承知いたしたわけでございます。詳しい内容を承知いたしたわけでございます。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 そうすると、詳しい内容がわかってきたというのだから、昨年の、政府が答弁をしておるように、三十五年の三月五日に免許申請が提出されたということは御存じになっておる。その理由は、どういうものですか、三十五年の三月五日に免許申請が出されたことは。あなたはもう内容がわかってきたというのだから答弁をしてもらいたい。

矢板開一神奈川県水産課長

○参考人(矢板開一君) 申請の内容でございますが、埋め立ての理由といたしまして、定置網の張り立て作業並びに網ほし場並びに漁獲物乾燥場設置場所の造成、プール及び付属施設の設置場所を造成する、こういうことで埋め立ての申請したわけでございます。  計画の内容は埋め立ての坪数は三百四十七坪、それから漁獲物乾燥場の坪数と構造、こういうものでございます。坪数は二百四十九坪、これは夏はプールとして使用したいために、面積が減ります。それから夏以外の乾燥場として使いますのが三百二十五坪ということになります。それから構造は、埋め立てた場所をそのまま使用するということになっております。なお夏プールとして使用しまして、夏以外は、プールの上に竹棒を渡して、その上を利用して乾燥場にする、こういうふうなことでございます。それから埋め立ての工事費は二百万円、こういう内容でございます。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 今の矢板参考人の御説明を伺っておりますと、いわゆる政府が答弁したと同じように、漁業協同組合の定置網の張り立て作業並びに網ほし場、漁獲物の乾燥場、こういうようなものになっているし、プールは夏には、上に木か竹をやって乾燥場にしよう、こういうことですね、御守参考人その通り間違いございませんか。

御守嘉一真鶴町漁業協同組合長

○参考人(御守嘉一君) ただいま課長さんから言ったことにおいて間違いがありません。これについて埋め立てをするという、この動機をお話したいと思います、よろしゅうございますか。

佐藤芳男自由民主党

○委員長(佐藤芳男君) 簡単に願います。

御守嘉一真鶴町漁業協同組合長

○参考人(御守嘉一君) では、お許しを願って説明いたします。  昭和三十四年十二月五日の役員会にて、沿岸漁業の不振にあたり、組合員の福利増進失業対策等を考えて、観光事業と結びついて生活の安定をはかることにおいて、総代会及び総会の了承を得て始めたものであり、現在の真鶴町漁業協同組合としては当然なことであって、零細漁民を救うには、これ以外の道はないと思います。昭和三十五年七月十一日役員二号議案埋立地遊覧船発着場について審議の結果、遊覧船発着場を会社にてこしらえて、組合が優先して使用し施設一切は会社にて設置し、組合の必要のとき使用することにおいて決定していただいております。目的変更の手続をとって、同年十月一日付許可があり、その前々日遊覧船企業組合の発起人会を開きまして、回を重ねて十二月十日に創立総会を開催し、規約その他の承認を得て現在に至っております。きめられた通りのことをやっており、組合員の大多数は喜んでおります。レスト・ハウスほか観光施設を宮前地先に設立したことは、真鶴町が真鶴駅前鉄道用地を払い下げて、ここにレスト・ハウス建設計画をいたし、県に補助金を申請、昭和三十五年に補助金百六十万円が決定、昭和三十二年十一月五日より数回にわたり払い下げ申請を提出、そのうち鉄道局より土地譲受書類も到着、昭和三十四年五月一日に土地交換願を提出し、 ————————————————————— 補助金を返還すれば、今後の補助金に支障があると、町ではそう考えて、観光協会が町より依頼されてやったようなわけでございます。払い下げ価格も約三倍の高値になり、町当局も実際に損害をこうむったようなわけであります。—————————————————近年、沿岸漁業は、全般的に衰微の一路をたどっている。近代漁法による操業をしても、また魚礁の設置をはかっても、魚群は減少状態にあり、この打開策は遠洋漁業にたよらねばならない実情であります。これがためには、莫大な政府資金による援助を仰がねばならない。しかし、現実は不可能な話である。ここに当然に考えられるのは、観光行政と結びついた漁業の打開である。極論すれば、漁民は今生活の根幹を他に転換しなければならない現実に立たされている。現在、小釣業者の半数は遊覧船、釣船等により、その日の生活を続けているものであります。熱海、伊東、伊豆山、湯河原等の漁民は、その例であります。  われわれは、漁民独自の立場から、観光による生活の資金を得ることは当然だと考えて、私個人の利益のために埋め立てたものではなく、前述のごとく、役員会にはかり総会での了承のもとに事を進めて参りました。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 今のそのことは、速記録に全部載っかっておりますからね、別にあなたが、あと述べる必要はありません。  そこで、矢板水産課長にお尋ねいたしますが、今の御守参考人の述べたことは、総論といいますか、やはり真鶴漁業協同組合が、こういうふうにやって一つ利益をあげていきたい、町民のためにやりたい、こういう話であった。私のお尋ねしておったのは、県に申請がなされたものが、実際にどうなっておるか、こういうことを尋ねておる。公有面の埋め立てあるいは漁業協同組合の建物等について、どうなっておるのか、こういう点を尋ねておったのですが、あなたは、申請の理由、申請と同じとお考えになっておりますか。矢板参考人にお答えをいただきます。

矢板開一神奈川県水産課長

○参考人(矢板開一君) 埋め立ては、まだ竣工認定を受けていない過程でございますので、どういうふうに変わるかわかりませんが、プールができておる、それから網ほし場的な広場がある、それから建物がある、その建物の中は、レストハウス的な要素も相当帯びたものがある、という現状を私は見ておりますが、これにつきましては、所管が私の方の関係でございませんので、過渡的にどういう手続を経て、どういうふうになるものか。これは私の方でまだ、過渡的な経過につきましては存じておらなわけでござます。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 矢板参考人は、この真鶴の漁業協同組合においでになって、その現地をごらんになったことがございますか。

矢板開一神奈川県水産課長

○参考人(矢板開一君) この前総会に参りました際に、時間もございませんで、ちょっと見ただけでございますが、見ました。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 そこで、その申請の理由、これが、いわゆる県の立場でありますから、少なくとも申請の理由と違う、こういうようなものについては、あなたの所管のほかであるという問題についてお答えをいただこうとは思っておりません。しかし漁業協同組合のいわゆる財産、漁業協同組合のいわゆる利用するもの、これについては、あなたの監督下にあるものと私は思うわけです。そういう点については、あなたは、そうお考えになっておりますか。

矢板開一神奈川県水産課長

○参考人(矢板開一君) 協同組合の施設、それを作りまして利用する状態、そういったものについての監督といいますか、その状況はわれわれも関心は持っております。しかし、刻々その状態の報告を求めるようなことはいたしておりませんので、ああいうふうな状態になっておりましたのは、私実は総会に参りまして初めて聞いたような状態でございます。ありさまでございます。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 ですから、矢板参考人は県の監督者として、そうして三十五年の三月五日に申請をされたものが、少なくとも漁業協同組合のものとして利用される、そういうことですね、そういう申請の内容であった、こういうことは、あなたも確認をされると思うのですね。その点はいかがですか。

矢板開一神奈川県水産課長

○参考人(矢板開一君) 委員長さんの御注意もございましたので、ざっくばらんに申しまして、実は私、県は小そうございますが、組合にしょっちゅう出ていって見ておるということではございませんで、間々、やはり一年に一ぺん行ったり行かないだりする組合があるわけでございます。従いまして、書類等につきまして、県庁に出て参りましても合議がございませんと、どういう書類が——これは具体的にいいまして土木部の方に出ているわけでございますが、土木部の方に出ておるかわからないわけでございます。それで、実はあそこに参りまして、ああいうりっぱなものができておるということで、そこで初めていきさつ等を知り、それから今度また相澤先生から、いろいろ指摘されたことによって、初めはこうだったがこうだという経過を知ったわけでございます。これは組合の監査もときどきいたしますが、やはり組合の事務所に行って監査をするということで、実況を詳細に検査をして歩くわけではございません。それで私も、どっちかといいますと漁業調整上の問題が事務の分量からいいますと大きいものでございますから、真鶴に参りましても、漁民と直接折衝するようなことをいたしまして、いろいろと交渉事の相手はいたしたりしますけれども、ただいま御質問の点等について、逐一毎年変わっておる状況等を調べたりいたしませんので、そういう点で、今のような御質問に対して、的確に三月五日からこうだったということを私も、ともども指導した立場においてのお答えができませんで、まことに申しわけございませんが、結果的に、だんだんわかってきたことは、こうであるということを御報告するほか方法はないわけでございます。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 県の建前で、おわかりになることも、おわかりにならぬことも、それはあると思います。私も、職務分掌からいってあると思う、しかし少なくとも国会において当委員会が、国有財産やあるいは国家財政処理の問題として、いわゆる農林省を通じて、そうしてお尋ねしているわけですから、県の場合も、それを一つ十分把握されておると私は理解しているわけです。そういう点について、参考人ですからわかることはお答えになってよろしいし、わからぬことはお答えにならなくてもよろしいわけですから、しかしそれが私の質問者ばかりでなくて、他の議員が聞いておって、それが把握ができないようでは、先ほど委員長が言われたように私どもとしては、なるべく証人として喚問したくないけれども、証人として喚問しなければならない、とこういうことになってくるわけです。ですから、その点についっは、十分一つ良識をもってお答えをいただきたい。  その次に、御守参考人にお尋ねをするわけですが、先ほどのあなたの読まれたことについては、議事録になっておりますから、この国会において、少なくとも私どものお尋ねしていること以外について、あなたが議員の非難をすることについては、これはあとで相当の処置をいたします。これは委員長、理事打合会で、あとで私どもは取り上げていただくつもりです。しかし、そのことはそのこととして、今の矢板参考人からお話のあった、これこれの目的によって県に申請をした、その内容について、間違いがございませんか、こういうお尋ねをしておるわけです。その点については、あなたは間違いございませんか。

佐藤芳男自由民主党

○委員長(佐藤芳男君) 御守参考人の答弁の前に、委員長より一言をいたしておきたいと思いますが、先刻の御答弁のお言葉の中に、当委員会といたしましては、いまだかつて経験せざりし、名を指して委員を攻撃するがごとき言辞がありましたことは、きわめて遺憾にたえません。これからの答弁におきましては、十分お慎みを願いたいことを申し上げます。

谷口慶吉自由民主党

○谷口慶吉君 関連がありますから、御守さん、あなたに御注意申し上げておきますけれども、真鶴の漁業協同組合とどういういきさつ、関係があったか私たちは何にも知らないのですよ。そこで、先ほどのあなたのお読みになったことは、あれは本委員会でお読みになるべきではなかったんじゃないかと私は承知いたします。そのことについて、委員長が今御注意になりました通り、これは、はなはだ遺憾なことなんです。ですから、私は漁協長の御守さんに、あのことについては、一応ここで陳謝された方がいいのじゃないかと思いますが、好意的に私申し上げているのですが、こういう席上で議員の名前をあげて、たとえ事情はいかにあるにしましても、おっしゃる筋合いのものではなかったと思いますので、私は、その点については陳謝され、かつ取り消さるべきだと思いますがね、そうなさい。

御守嘉一真鶴町漁業協同組合長

○参考人(御守嘉一君) ただいま私の説明において、申しわけないことをいたしましたが、私としては、全然こういう議会がしろうとなのでありまして、それに関連しているようなことにおいて発言いたしましたが、これは、あらためておわびしておきます。

佐藤芳男自由民主党

○委員長(佐藤芳男君) 御守参考人に申し上げますが、おわびされたことはわかりましたが、その不穏当の部分に対してはお取り消しなさいますか。

御守嘉一真鶴町漁業協同組合長

○参考人(御守嘉一君) ただいまの発言は取り消して下さいませ。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 私のお尋ねしているのは、昨年の三十五年三月の申請事案にかかる問題については、その通りでございますかと、こうお尋ねしているのです。御守参考人、いかがでございますか。

御守嘉一真鶴町漁業協同組合長

○参考人(御守嘉一君) その通りでございます。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 申請したときのことは、その通りであると、現在は違っている、こういうふうに理解をしてよろしゅうございますね。

御守嘉一真鶴町漁業協同組合長

○参考人(御守嘉一君) そういうわけでございます。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 水産庁の高橋次長にお尋ねしたいと思うのですが、これは、県の場合ですね、水産課長直接の業務でないものもあると思う。あるいは直接の業務も先ほど申し上げている通りあると思う。  そこで、この国会で前後三回、当委員会でこの問題は指摘しているのです。ところが矢板参考人は申請事案に内容はだんだん深くわかって参りました、こういう御答弁があった。それで御守参考人は、申請したときはその通り、これも確認いたしました。それでは、現在は違っておりますかと言ったり、現在は違っております。申請したときの目的が違ってきて、現在あるという、そのことについては、県はまだ水産課長は、直接の担当でないものもあるから、これはわからない。しかし真鶴には行ってみたことがある。この間総代会のときに行ってみた。行ってみたけれども、ちょっとの時間だからわからぬ。これは無理もない。戸籍調べをしているわけではないのだからね。けれども、水産庁としては、当委員会で三回あなた方を呼んで、運輸省なり、あるいは水産庁に、このことについてお尋ねをしているわけです。私どものこの質問もわかっておると思う。こういう点についてどうお考えになりますか。

高橋泰彦水産庁次長

○政府委員(高橋泰彦君) 真鶴町農業協同組合の本日の問題になっている件でございますが、私どもも現地の事情には、県当局よりもややうとい点がごさいますので、今まで先生の御要求によりまして、県当局を通じまして極力質料の整備をいたしまして、お手元までに差し上げた次第でございます。なお、ただいま問題になっておる埋め立て等の問題につきましては、過日港湾局長からの御答弁も、私聞いて存しておるわけでございまして、なお実情その他について足りない点がございますれば、なお検討いたしましてお答えいたしたいと、こう思っておる次第でございます。次長の言うのも、私はもっともだと思うのです。きょう御守参考人を呼んでみて、そして申請当時の内容と、それで現在は違うと、こういうのだ。そうすると、水産庁、これはやはり調べてみなければわからぬ。この事案については、やはり水産庁は、運輸省とともにやはり調査をして、そして、このことを報告されることが必要だと思う。それがまた質疑を長引かせないかえって事案の取り扱いとして私いいと思う。その後また参考人として一度呼びますから、そのときに、政府から答弁をやはり一緒にしてもらった方が私はいいと思う。そのようにお取り計らいをいただきたいと思います。  それからその次に、私のお尋ねをいたしたいと思いますのは、先ほどの政府の漁業権証券のいわゆる補償の問題でありますが、先ほど御答弁をいただきました、そのことについて、橋本参考人にお尋ねをしたいのですが、先ほどのように、八十一人ですか、先ほどの御答弁を聞いておりますというと、二十七年から脱退者がある、こういうことでありますが、その通りでありましょうか。

橋本平太郎元真鶴町漁業協同組合理事

○参考人(橋本平太郎君) それは、よく私にはわかりません。はっきり知らないのです。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 はっきりわからないということは、どういうことですか。あなたも少なくとも漁業協同組合の理事をされておったんでありますから、当然理事長、理事共同責任であります。こういう点について、どうしてはっきりわからないのですか。橋本参考人のお答えをいただきたい。筆記したことは、はっきりわかっておりますが、そのつど、それによって変更されることがあるのです。これは書記もふだん言っておりますが、なぜ間違ったことをするんだと言っておりますが、上の命令に従って、これは仕方がないからやっておるのだという言葉も聞いておりますので、私の実際覚えているのは、六十七人くらいだと思っております。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 これは、今の六十七人くらいということでは、なお不明確です。これは年度別に、先ほどの脱退者については説明を受けておるわけでありますから、これは水産庁わかりますね、先ほどの、水産庁から資料が出ておりますから、そこで、この三十五年がこの資料には載っていないわけです。それを説明をしてもらったわけですね。だから水産庁も、そのことは調べてみればよくわかるわけです。そこで二十七年以来この八十一人になっているのかどうかという、こういう点をあとでいま一度調査をして、両者の食い違いがあってはいかぬから、報告をしてもらいたいと思います。  それから、次にお尋ねをしたいと思うのですが、御守参考人、現在あなたが組合長ですから、農林漁業金融公庫、あるいは農林中金、あるいは信連、こういうところの系統資金、あるいは政府出資の金融機関から借入金があろうと思います。  そういう点について、現在総額幾らあるのか、それからその内訳はどういうことになっているのか、この点についてお答えをいただきたいと思います。申し上げます。現在でよろしゅうございますか。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 はあ、よろしゅうございます。

御守嘉一真鶴町漁業協同組合長

○参考人(御守嘉一君) 現在額八千六百八十五万三千四百四十七円でございます。その内訳は、短期借入金四千六百コロ九万八千円、長期借入金二千コロ五十万円です。合計八千六百八十五万三千四百四十七円になっております。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 水産庁にお尋ねしたいのですが、今月の十二日の日に資料が私どもの手元に提出されましたね。水産庁の資料ですと、短期借入金が五千四十九万八千円、これは神奈川の信漁連が二百万、同じく四千三十九万八千円、農林中央金庫が八百十万、長期が四千七十五万五千四百四十七円、内訳が信漁連が四百三十万、同じく八十五万、農林中央金庫(農林漁業資金)がいわゆる千二百五十二万三千七百八十三円と二百五十八万一千六百六十四円、農林中央金庫が二千五十万、こういうふうになっておって、合計は九千百二十五万三千四百四十七円となっておるが、この資料は、どこから出しましたか。

高橋泰彦水産庁次長

○政府委員(高橋泰彦君) これは、真鶴町漁業協同組合の三十六年三月三日現在でございまして、先ほどの組合長からの数字は、その後の移動が入っておると思いますが、私どもの作りました資料は、三月三日現在で作りました次第でございます。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 それでは御守参考人にお尋ねしますが、三月三日現在の借入金の状況と、今あなたの御説明されたの移動は、幾らでしたか、いっその移動があったか、何月何日に幾らの移動があったのか、それを御説明いただきたい。

御守嘉一真鶴町漁業協同組合長

○参考人(御守嘉一君) 先ほど私が説明いたしましたのを御訂正を願います。長期借入金の二千五十万と言いましたのは数字の間違いで、四千七十五万五千四百四十七円でございます。これにおいて、ただいま相澤先生からの、それからの移動はというと、移動でなく、四百三十万円は、これは借入金でありまして、別段預金として借り入れてあって、そうしてこれは別段預金に積んでおりますので、これを差し引いたものでございます。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 御守参考人、その数字はすぐわかることなんですがね、あなたの数字、確かですか。今あなたの言うような数字だというと、そうならないね。私は数字は明るいからすぐ出るのですよ、そういうことは。あなたの言うさっきの八千六百八十五万幾らというような数字にならない。九千百二十五万三千四百四十七円から四百三十万引いてごらんなさい、そんなになりやせぬ。数字というものはきわめて正確なんです。あなたの言ったことが、ぴしゃっと私どもには出てくる、どうです。

御守嘉一真鶴町漁業協同組合長

○参考人(御守嘉一君) 八千六百八十五万三千四百四十七円に四百三十万円を加えると九千百二十五万三千四百四十七円になります。これを差し引いた額を私先ほど説明いたしました。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 ですから、もっと端的にお答えになれば……、九千百二十五万三千四百四十七円というのは、水産庁から私どもに提出をされた資料なんですよ。わかりますね。そこでこの四百三十万の神奈川県信漁連から借入しておるのは別段預金をしておると、こう言っておる。別段預金をしておると……。だからこれはその数字の中から引きます。こういうあなたは先ほど答弁をしたね。そうすると、引きましたからまた入れますと、こういうことになると、同じということになるね。そうでしょう。借りておることは借りておるのでしょう。

御守嘉一真鶴町漁業協同組合長

○参考人(御守嘉一君) 借りております。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 だから長期借入金にせよ、短期借入金にせよ、合計したらば幾らになりますかと聞いたときに、あなたの八千六百八十五万幾らというものと数字が違うじゃないかと、こう言っておる。あなたは二回言っておるわけだ。数字だからすぐ私どもにはわかるわけだ。国会議員は、そのくらいの数字は頭からすぐぴんとくるわけだ。そういう点が、あなたが、よそに預けたから、それを引かなければいけないと、今度また借りているから入れなければいけないと、こう言っても同じことだ。借りておるのは幾らかと、こう聞いておるわけだ。

谷口慶吉自由民主党

○谷口慶吉君 ちょっと議事進行について。相澤先生、たしか経理係員が来ているようなんだが、組合長があるいは答えるほど数字は把握していないと僕は判断しているのだ。だから、それでは参考人がかわいそうだから参考人以外に帯同してきている経理担当係から答えてもらう方が、議事が手っとり早く終わるような気がするのですが、どうですか、それいいですか。

佐藤芳男自由民主党

○委員長(佐藤芳男君) ちょっと速記をとめて下さい。   〔速記中止〕

佐藤芳男自由民主党

○委員長(佐藤芳男君) 速記を始めて。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 ただいままでの質疑の中で、やはりせっかく参考人においでをいただきましたけれども、なお準備の不十分の点もあると思う。ですから、よく水産庁と運輸省の関係の、これらの問題については御相談をされて、そうして資料をまとめて、この次は答弁ができるようにしてもらいたい。私は、今日はまだ製氷の赤字の問題あるいはブリの横流しといわれる問題についても聞いてみたかったのですが、時間も大へん過ぎておりますから、これ以上審議をしても、今までの答弁の内容では非常に私は困難だと思う。本日は、私はこの程度で終わって、あらためて関係者を呼んで調査を進めたい、こういうことで、私はきょうは打ち切ります。

佐藤芳男自由民主党

○委員長(佐藤芳男君) 了承いたしました。  ほかに御質疑はございませんか。——別に御発言もございません。それでは、本件についての質疑は、本日は、この程度で一応終了いたします。  なお、先刻の御守参考人の発言中、穏当を欠く点があると認められますし、御守参考人からの申し出もありましたので、後刻、速記録調査の上、委員長において適宜処理いたすことにいたしたいと存じますが、御異議はございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

佐藤芳男自由民主党

○委員長(佐藤芳男君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  参考人の方々、御苦労でございました。またお願いいたします。本日は、これにて散会いたします。   午後六時二十三分散会

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