議院運営委員会 第26号
- 発言数
- 29 件
- 登壇者
- 10 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1961/05/11
会議録
○委員長(斎藤昇君) これより議院運営委員会を開会いたします。 まず、本会議における議案の趣旨説明聴取及び質疑に関する件を議題といたします。 理事会において協議いたしました結果、先般内閣から送付されました選挙制度審議会設置法案につきましては、次回の本会議においてその趣旨説明を聴取するとともに、次の要領により質疑を行なうことに意見が一致いたしました。すなわち、 時間は、日本社会党十五分、民主社会党及び無所属クラブ各十分、日本共産党五分。人数は各派一名。順序は大会派順。 以上の通りでありますが、右理事会申し合わせの通り決定することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(斎藤昇君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
○委員長(斎藤昇君) 次に、請願の受理締め切り期日に関する件を議題といたします。 議事部長の説明を求めます。
○参事(海保勇三君) 請願書の受理締め切りに関しましては、従来の例にならいまして、会期終了日の八日前に、すなわち本月の十六日の火曜日をもちまして請願書の受理を締め切りたいと思いますが、以上御了承を願いたいと思います。
○委員長(斎藤昇君) 本件につきましては、ただいま説明の通り決定することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(斎藤昇君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
○委員長(斎藤昇君) 次に、国立国会図書館の新庁舎への移転に関する件を議題といたします。 図書館長の説明を求めます。
○国立国会図書館長(鈴木隆夫君) 皆様の御協力を得まして、ようやく新庁舎の完成も間近く相なりまして、建設省から来たる七月下旬に引き渡しの予定に相なりましたので、それにつきまして、移転の日程について御了解を得たいと存ずるものでございます。 まずお手元に差し上げてございますように、新庁舎への移転は八月一日から約一カ月の間に移転をいたしたいと考えております。 それから移転のための閲覧業務の停止期間についてでありますが、赤坂の本館及び三宅坂の分室につきましては、五月の十五日から一般閲覧を停止いたしたいと考えております。なお、上野の図書館につきましては、再来週の五月二十二日から一般閲覧を停止いたしたいと考えております。それから、新庁舎における一般の閲覧等の開始につきましては、大体十月下旬の見込みでございますが、先般来、皆様からの御注意もございますので、なるべくすみやかに一般の方々にも御不便をかけないように、できるだけ早い機会に閲覧を開始したいと考えております。それから、同様一応のめどといたしましては、上野の図書館における一般の閲覧の開始は十一月一日と予定してございますが、これも書籍の移転が済みますれば、なるべく至急一般人に御不便をかけないように、これも開始を早目にいたしたいと考えております。それから国会分館につきましても、今国会閉会後、九月の中旬まで閲覧業務を休止いたしたいと考えております。しかし、国会関係の閲覧とか、レファレンス、貸し出し等につきましては、右の期間中におきましても支障のないようにいたす考えでございます。 それから立法考査局の移転につきましては、増築分が春に完成いたす次第でございますので、完成次第、これも実施いたすことにいたしたい。もし、ただいまここでこれを御了承いただければ、さっそく公示いたし、それから新聞とか雑誌等にも報道いたしまして、実施の運びにいたすわけでございます。何分よろしくお願いいたします。
○委員長(斎藤昇君) 本件につきましては、ただいま説明の通りこれを了承することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(斎藤昇君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
○委員長(斎藤昇君) 次に、議案の付託に関する件を議題といたします。 先般内閣から送付されました選挙制度審議会設置法案、臨時医療報酬調査会設置法案及び社会保険審議会及び社会保険医療協議会法の一部を改正する法律案の以上三案についてでございますが、これをいずれの委員会に付託すべきかにつきまして、理事会において協議をいたしたのでありますが、選挙制度審議会設置法案につきましては地方行政委員会と内閣委員会、また、臨時医療報酬調査会設置法案につきましては社会労働委員会と内閣委員会のそれぞれ両論があるわけでございます。この際、本委員会におきまして、御協議を願いたいと存じます。従って、本件につきまして御意見のおありの方は御発言をお願いいたしたいと思います。
○前田佳都男君 まず、この選挙制度審議会設置法案でございますが、この審議会は、内閣総理大臣の諮問に応じ、選挙制度を調査審議する機関でありまして、形式的には国家行政組織に関する事項ということで、内閣委員会に付託されるように思われるのでございますが、その実体はやはり選挙に関する事項でございまして、その諮問事項の内容から見ましても、これは当然地方行政委員会に付託すべきものであるというふうに私は考える次第であります。ことに、この選挙制度審議会というものが必要があるかどうか、必要性の有無は、その実体を扱うところの委員会に限ってそういうことが判断できるわけでありまして、そういう点から見ましても、地方行政委員会でこれを検討する、付託するのが当然だと私は思うのであります。 さらにまた、これは総理府に設置するから内閣委員会に付託すべきじゃないかという意見もあるかと思うのでありますが、先例といたしましても、総理府に設置するものでもそれぞれの委員会に付託した事例がございます。地方制度調査会設置法、これが地方行政委員会に、社会保障制度審議会設置法が厚生委員会にそれぞれ付託せられたことがあるわけであります。しかもその当時の参議院規則を見てみますると、委員会の所管は事項別ではない、省別である、内閣委員会は総理府の所管に関する事項ということを規定してございます。規定してありましても、しかも、それぞれ地方制度調査会も社会保障制度審議会も、これは総理府の付属機関として置かれるわけでありますけれども、その当時は当然その規則の内容から言いますると内閣委員会に属すべきであろうかと思うが、やはり実体より判断をいたしまして、地方行政委員会、厚生委員会に付託したわけでございます。そういうことから考えますと、現在の参議院規則では、事項別にその所管事項が列挙いたしてありますので、当然この選挙制度審議会設置法案は地方行政委員会に付託すべきものであるというふうに私は考えるのであります。 また、この臨時医療報酬調査会設置法案並びに社会保険審議会及び社会保険医療協議会法の一部を改正する法律案、この二つの案につきましても、以上述べましたと同じような理由によりまして、それぞれの委員会、すなわち社会労働委員会に付託すべきものであるというふうに考えるわけでございます。
○光村甚助君 前田委員の意見は、非常にこれは、へ理屈なんです、その場その場の。内閣委員会を設けたことの趣旨をあなたはよく読んでいただいたと思うのです。何のために内閣委員会を設けて総理府の関係のものは内閣委員会で審議するか、これは設置法なんですよ。そもそも選挙の実際の一つ一つ第何条といって、選挙の取り締まりとか、いろいろなものをきめるのはこれは地方行政委員会。選挙制度をどうしようかという根本をきめる、これは今までずっと内閣委員会です。ことに去年国会周辺のデモ禁止法というのが出た。そのときには、われわれはこれは地方行政委員会でやれと言ったのです。警察が対象になる国会周辺の道路等において陳情だとかあるいはデモがあるのだから、これは地方行政委員会でやるべきじゃないか。ところがこれは国会周辺の問題だからといって、あなたの方で強引にこれは議運でやるべきだとおっしゃった。これと今度の場合と、あなたの方では矛盾撞着もはなはだしいですよ。その場その場の便宜主義をやられては困る。それならあなたの方で、去年実際デモ禁止法は地方行政でやらすべきで、議運でやったのは間違いだとおっしゃるなら、私はこれに賛成してもいいですが、そのときには地方行政でやるべきであるという筋を通していないで、国会周辺のものだから議運でやるべきだときめておる。今度はこれは内容から見て地方行政だと言われるのは、これは筋が一貫しないと思うのです。内容についてはほかの委員の人にやっていただきますが、そういうそのときそのときの便宜主義でやってもらっては私は困る。そういう意味で、実体論からしましても、当然これは設置法だから内閣委員会でやるべきだ、こういう意見を持っております。
○前田佳都男君 へ理屈のようにお聞こえになるかも存じませんが、これは結局、内閣委員会は国家行政組織に関することを所管するということは、これは規定の通りであります。ところが、この国家行政組織にも私はいろいろな場合があると思うのです。付属機閥の場合とあるいは固有機関、ほんとうの国家の意思を決定行使する場合、二つあると思うのであります。この場合は、まあ付属機関といいまするか、国家意思を決定してこれを行使するという機関ではない。そういう意味において、必ずしも内閣委員会で審議しなくても、むしろ内閣委員会で審議するより、実体に着目してそれぞれの委員会でこういうものは審議するのが、むしろこれは行政組織論から見ても当然じゃないか、私はそういうふうに思うのであります。
○光村甚助君 それなら私がさっき言ったように、国会周辺のデモ禁止法をどうして議運でやったのか。実体論からして、道路をデモしたり、警察が取り締まるというのは、これは地方行政委員会の仕事なんです。だから、それとこれとは一致しない、便宜主義じゃないかというのです。あなたはその時分議運の委員じゃなかったから追及するのはおかしいが、時の政府の勝手気ままで、それはおれの方ではこう思うからといって、あなたの方で、筋の通らない、気ままでやってもらっては困る。去年のデモ禁止、何べんも言うようだけれども、実体は地方行政なんです。国会周辺の道路を歩くのに議運と何の関係がある、地方行政でやれと、私らは筋を通して言ったのです。ところがあなたの方で押し切って、実体論でいかれるというのは、私は納得できないのです。これは何度も追及しようと思いませんが、そういう便宜主義でやってもらっては困る。ただ、今内閣委員会で非常に議案が輻湊していて審議できないから地方行政でやれというなら、まだ筋はわかる。その場その場でやられるのじゃ私の方は迷惑だということを一応私は申し上げて、これ以上は、しつこくなりますから、私の意見はこれで終わります。
○米田勲君 僕らは議運へ来てから三年ほどたつのですが、その間に、どの委員会に付託するのかというような問題で与党と野党の意見が対立したというのは、これは二度目です。ほとんどもう理事会で円満に話し合いの上で解決がついて、われわれが参加するときは、もう形式的に賛成というだけで物事が進められてきておる。この二つの場合を考えると、前に出ているデモ規制法、これだって、もうどう考えても、今光村委員の言っているように、わが方の主張が正しいのです。いまだに与党が数を頼んで押し切ったと考えている、そのときの都合で。今度も理事会でおそらく相当論議になったのに、意見が一致しないで、与党は野党の主張を了解しないでここに持ち出してきた。なぜそういうふうに、今回で二度目だが、この委員会付託の問題で話し合いが理事会でもめて、われわれの方になまのまま持ち出してきて、それほどなぜ固執をするのか、それほど重大に固執する理由があるのかということを、私は与党の人たちに聞きたいのです。わけがわからないのです。
○宮澤喜一君 今の光村さんのおっしゃっておられたデモ禁の問題は、あの当時の事情を私どもは議運にいたわけではありませんから的確には申し上げかねますけれども、申し上げるまでもなく、議長は、院内の秩序維持のため院内の警察権を持っておられるわけですから、それとの関係が非常に濃い問題であるので、議運委員会で取り上げるということになった経緯ではなかったかと思うのです。それはそれとしまして、昭和三十年ですか、記憶がありますが、参議院規則を改正いたしましたときに、先ほど前田委員が言われましたように、それまでは各省別に各委員会に分けておったわけで、それから現在のように改まった。あのときに改正いたしましたねらいというのは、各省別というのは、静態的な把握でなくて、できるだけ事項の持っておる本来的な意味を動態的に把握することの方が、各委員会で持っておる専用的な知識その他から考えて適当である、こういうねらいで参議院規則が改正されたように考えておるわけであります。そこで、そういう観点から見ますると、法律案の中にも、組織法と呼ばれるような、組織を主に考えたような法律、たとえば国家行政組織法等はその典型的なものでありますけれども、それと、もう一つ、行政行為といいますか、行為を中心にした行為法というふうに分類せられるべきものと、法律案の型が二つあると思うわけであります。そこで、たとえば今本院にきております農業基本法案なんというのは、これはある意味で典型的な行為法だと思いますが、この農業基本法を見ておりますと、その中に、二十五条農政審議会の設置についての規定があります。これは「総理府に、附属機関として、農政審議会を置く。」ということになっておりまして、この部分は実は設置法的、組織法的な規定でありますが、全体が行為法的なものでありますから、農業基本法は何らの疑問もなく農林水産委員会にかかっているのが実情であると思います。 そこで、さらにもう少し極端な例を申しますと、先ほど光村さんは、これは設置法であるから内閣委員会ということを言われましたが、たとえば国立学校設置法というものがございます。これは従来から議論がなく文教委員会にかかっております。これは明らかに設置法でありますけれども文教委員会にかかっている。というのは、おそらく推察をいたしますと、これは教育行政とか教育そのものに関係のあることで、設置法と名前はつけられてあるけれども、その内容は相当行政行為というものに重点が置かれているということからそうなったのであろうというふうに思うわけであります。そこで、先ほど前田委員の言われましたように、参議院規則の七十四条からいえば、これは両方の委員会に権限のあるものであって、いわば積極的権限争議になる種類のことでありますが、この選挙制度審議会は、さっき前田さんの言われましたように、国家行政組織法の第八条に定めるところの暫定的な付属機関であって、しかも、何を目的としておるかといいますと、第二条に掲げますように、第二条第一号から第四号までの事項に関して総理大臣の諮問に応じて調査審議するということであります。そこで、この第二条の第一号から第四号というのは、いずれも将来これは行為法となるべき事項であります。つまりその調査審議に基づいて、政府が、あるいは議員がこの一号から四号までを行為法として、将来立法をしようという種類の事項でありますから、この法案に定められておるところのものは、一般の行政ではなくて、あるいは組織法ではなくて、むしろ行為法的な色彩が濃いというふうに私には思われるわけであります。ことに、この法律案の第九条には「審議会の庶務は、自治省選挙局において処理する。」ということがあって、自治省における行政行為に非常に密接な関連があるということではないかと思うのであります。しかし、いずれにしましても、絶対にこれは地方行政委員会でやることが正しくて、その他の委員会でやることは誤りだ、あるいは内閣委員会が正しくて、その他の委員会でやることは誤りであるというふうな議論は、おそらく法律的にはできにくいのであって、やはり有権的に、議長において、あるいはこの委員会において決定をしていくべきことではないか。その際、何を一番標準にして考えるべきかと言えば、法案の実体を審議する上に、どの委員会が最もそれについての専門的知識を持っておるかということ、それから、それに関連する事項を一番より多く扱っているか、そういったようなことが結局基準になって、付託の委員会を決定することが、一番妥当なやり方であろうというふうに思うわけであります。それでありますから、先ほど前田さんも言われましたように、旧参議院規則のもとにおいてすら、社会保障制度審議会あるいは地方制度調査会というものが、おのおの厚生委員会あるいは地方行政委員会に付託になっておったんだろうというふうに考えますので、やはり動態的に物事を把握しようという参議院規則、昭和三十年以降の現在の規則からいえば、ますますそういうことが言えるのではないだろうか、こういうふうに考えるわけであります。この点は、選挙制度審議会設置法案についてそうでありますが、社会保険審議会及び社会保険医療協議会法の一部改正案、あるいは臨時医療報酬調査会法案などになりますと、ますます専門的な知識を必要とするのであって、設置法でありましても、むしろ内容についての専門的な知識、あるいはそれと関連する法律案をより多く取り扱っているという委員会において審議をされることの方が妥当ではないか。そういう決断をした方が国会の審議の本質から見てより妥当ではないか。いずれが正しい、いずれが正しくないということではなく、そういうふうに私どもはこの委員会が有権的に決定すべきではないかというふうに考えるわけであります。
○鶴園哲夫君 前田さんの御意見と宮澤さんの御意見と若干違っておる点は、前田さんのお話は、これは地方行政委員会でやるべきだ。それから宮澤さんの意見は、これはどっちがどうということはないんだ、だからこれは内容によって判断すべきだ、こういうようなお話なんですね。私はそういうようなあいまいな形じゃなくて、はっきりしておかなければいけないというふうに思います。これは明らかに参議院規則第七十四条によって内閣委員会の所管に属することは間違いないですね。これを地方行政委員会に属するなんというお話は、これはどうも理解できない。国家行政組織法第八条に基づきまして、これは暫定的な付属機関なんですよ。その付属機関を審議する機関というのが内閣委員会であることは間違いない。選挙の内容を審議するんじゃないのですから、この審議会の組織あるいは権能、こういうものを審議するものですから、これはもう明らかに内閣委員会の所管に入るというふうに思います。 それから、何か内容によってどうこうというお話ですけれども、これは今申し上げましたように、選挙制度の内容に入っての問題ではなくて、審議会というものをどういう形で設けるかという組織論をやるわけですね。ですから内容的には地方行政のものだということにはならないのじゃないですか。もしそういうようなお話をなさるならこれは相当この調査会なり審議会なりというものは、全部その所属の農林省なら農林省に行ってしまう、厚生省なら厚生省に行ってしまう、みんな、なくなってしまう。ですから、これはもう建前をはっきりしてもらわないと困ると思いますが、何か便宜論がありますなら、これは承ってもいいと思います。ですから、建前ははっきりしてもらわないと困る。従来若干の例外があったことは承知しておりますが、これはいずれもそれぞれそのときの事情があって、これは例外であるというようないろいろの事情があって措置されたというふうに聞いております。便宜論なら便宜論で承りたいが、筋はあくまでもはっきりしてもらわなければ困るというように思いますがね。
○前田佳都男君 宮澤理事と私と多少表現の仕方が違って、意見が違うような印象を受けられたかも存じませんけれども、われわれ二人の間には意思の食い違いはございません。ただ、各委員会の所管事項をずっと読んで見ますると、一方の内閣委員会は「国家行政組織に関する事項」ということを規定してあります。地方行政委員会は「選挙に関する事項」ということを規定しております。その意味におきまして、選挙制度審議会、これは付属機関にいたしましても、もちろん鶴園先生のおっしゃるように、国家行政組織の一部であることには間違いございません。そういう意味におきまして、そういう点に重点を置いて組織々々ということを考えますと、これはもうもちろん「国家行政組織に関する事項」に入ることは間違いございません。しかし、この付属機関がどういうことを調査審議するかということを条文によってずっと検討して見ますると、あるいは選挙及び投票の制度に関する重要事項であるとか、あるいは選挙区に関する事項であるとか、そういうふうに、諮問する事項自体が、選挙の実体に入るような事項が非常に多いのであります。その点に重点を置きまして、もちろん国家行政組織の一部ではございまするけれども、その実体に重きを置いて、この地方行政委員会に付託をするのがいいというふうに私は考えております。それで、宮澤先生の行為法であるとか組織法の議論も、大体同じような御意見であろうと私は思うのでございます。
○豊瀬禎一君 宮澤先生の組織論を感心して私は承ったのですが、これはあなたの所論からすれば当然内閣委員会であろうと、その意味で感心した。なるほどおっしゃるように、本法案の第二条、今前田先生の言われたように、こういう内容を具体的にどう決定していくかという問題は、第何条ですか、九条にも定めておりますように、両委員の所説のように「自治省選挙局において処理する。」というのが適切です。だから、本審議会が発足した後に、所掌事務の一、二、三、あるいは四等の事項に関しては、なるほどお説のように、自治省関係に具体的に直接的に関連が多いでしょう。しかし、審議会を置くということ、また審議会の構成をどうするか、こういったような問題については、今前田先生もおっしゃったように、明らかに参議院規則の七十四条の内閣委員会に定める国家行政組織ですから、これは宮澤委員のおっしゃったように、それは発足した後のことは当然そうなるでしょう。しかし審議会の構成をどうするか、あるいは内容をどうするかといった問題は、両委員のお説の通り肯定するとすれば、当然内閣委員会に持っていくべきだというふうに、そういう意味であなた方のお説を感心して承ったわけです。
○宮澤喜一君 私は党派ということに関係なく、この問題はやはり結局相対的にしかきめ得ない問題だと思います。先ほど鶴園委員がおっしゃいました前段のことは、これは今、前田委員の言われましたように、選挙に関する事項であるには違いありませんから、やはり積極的な権限争議になると思うわけであります。そこで設置法だから内閣委員会だというふうに割り切ろうとされますと、それなら国立学校設置法はどうなんだという、たとえばそういう問題がすぐに出て、きますから、そこでは割り切れないので、やはりどちらがよいか、より妥当であるかという、つまりこういう権限というのは、結局扱う人の能力といったようなことに関係があって、いずれが専用的な知識をより多く持っていて、審議するのに適当であるかということで判断するよりほかしようがないのではないかというふうに、私は考えております。
○岡三郎君 この附則に、「この法律は、公布の日から施行する。」、次に、「総理府設置法の一部を次のように改正する。」、『「選挙制度調査会」を「選挙制度審議会」に改める。』、総理府設置法の中を変えて、そうして審議会にこれを改めるということで、これのもとは総理府設置法との関連になるわけです。総理府設置法は、従来のやり方を見てみるというと、内閣委員会で審議しているのですね。これは何の疑いもない。それと同時に、選挙制度調査会というものが設けられている。ですから、この法律の淵源を正せば総理府設置法の一部改正のような形がこの中に出ているわけですね。ですから私は、やはり従前の例にならえば、いろいろと問題があったけれども内閣委員会。だから建前からいえば、これはやはり内閣委員会で検討されるべきことではないかというふうにすなおに解釈するわけです。それで、先ほどの所論の中で、行政行為に類するようなことだからということで、医療審議会とかいろいろな問題はわかるような気もするけれども、選挙というものは国会議員全部がある意味では専門家ですよ。だから内容的に見てもこういう審議会を置いた方がいいかどうかという判断は、地方行政でなくとも内閣でも十分できると思う。それがしかも国家行政組織に直接つながっている。ここにあるように、選挙に関する事項は地方行政委員会になっているけれども、具体的にここに書いているように、国家行政組織に関する事項というのは内閣委員会の事項として出ておる。そうして行政組織法をずっとみていくと、先ほど皆さんが言われたように付属機関として置く。しかも従来の審議の経過がそうなっておるということになっているというと、何か特段に、この際、内閣委員会に置くというと、選挙の公約にも類することだし、国民全体が今の選挙制度について国会がとり上げて十分審議させるような機関を設けるべきだ、しかも、その中に国会議員が入るか入らぬか、ずいぶん論議がかわされて、これはやはり国会議員が我田引水的な形で論議をすれば、また成るものも成らぬような形になるというようなこともあって——これはわれわれに対する侮辱かもわからぬが、いろいろな論議を経て、これを新たに総理府設置法の中を改めて置くということになった経緯から、まあ一つ何とかこれを国会でこの会期中にまとめて、そうして国民の期待にも沿うような形でこれを発足させようじゃないか、発足させたいものだということになって、事実上今の国会の状態を見るというと、内閣委員会自体、防衛二法とかいろいろな多くの重要案件をかかえていてなかなか見通しが困難である。そういうふうな状態で、野党の方もその委員会について何とかこの国会で通す方向へ考えてもらえないかというふうな角度の中で、まあ今回は特別に地方行政の方へこれを、ちょっと便宜主義だけれども、そういうふうにしてもらえぬかということだというと、まあなかなかうんとは言わぬけれども、(笑声)まあこういうことは前例にせぬから、今回は特段の配慮を請うという形で持っていかぬというと、どうしてもいろいろの角度から見ると、私はやはり内閣委員会が輻湊していなければ、少なくとも与党の方もあまりがんばらぬのではないかというふうに考えるわけなんです。そうして出てきたいろいろな問題については、当然、地方行政委員会で、将来選挙法に関する問題が多いのだから、これはやるということになるんでしょうが、まあわれわれ議員が選挙についてどういう事項を調査会がやるかということくらいについては、われわれも一応の識見はあるし、内閣委員会の諸君も一応の識見があるから、特別の医療のこまかい問題とか、いろいろな専門的知識を要する問題については、お説のようにあまりきちっと区分けができない問題も将来出てくるかもしれない。それはそれで、その時の実情に即してやはり十分に検討するということの含みを残して、とにかく建前は、やはり一応これは大体無理のないところ内閣委員会の所管になるのではないかということだが、先ほど言ったような状態で、何とかこれを通すためには野党の方にも特段に特例として配慮してもらいたいということで、あとは一つ理事会に一任という形にまとめぬと、筋を張っていれば、ちょっと宮澤さんの言うのもわかるんだが、実体的にこの法案がずっと参議院で審議された形の中で、総理府設置法の部分的な改正というような形でここに附則に出ているし、だから、そういう点でどうですか。
○宮澤喜一君 岡さんのおっしゃっておられる点はよくわかりますし、それから理事会に一任ということも私としてはけっこうなことだと思いますが、理屈っぽいようですが、一応筋道だけ通さしてもらわなければならぬと思いますのは、今、岡さんのおっしゃいました理論を突っ張っていきますと、非常に困った場合に陥ることがあると思います。たとえば一番極端な例を申し上げますと、今、本院の農林水産委員会で審議しております政府提案の農業基本法案、これは先ほども申しましたように「農政審議会を置く。」ということになっておって、この法律の附則第二項ではやはり総理府設置法をいじっておるわけです。「総理府設置法の一部を次のように改正する。」、それは農政審議会を総理府に置くのでありますから、総理府設置法をいじることになる。ですから、岡さんの議論を少し最後まで詰めていきますと、この農業基本法も農政審議会の部分があるから総理府設置法をいじるということになるので、結果的に内閣委員会という議論になってしまうわけであります。それだけでは貫き得ない問題はあると思う。
○岡三郎君 それは宮澤さん、たとえば農業基本法案の中で、先ほど言ったように、私どもの言う筋ばかりではなかなか……、実体上いろいろ考えてみなければならぬ余地があるのではないか、そういう余地は一応残すが、しかし姿勢としては、一応こういうふうな参議院規則、行政組織法のことを考えて、農業基本法の中に出ているような問題は、これは一応農業基本法との関連で相当専門的知識を要するかもわからぬ、こういうようなことになってくるというと、どこまでそれについて各委員が識見があるかどうかという問題になるので、だから、そういう点は虚心たんかいに、一つこれはこういうふうな形で内閣委員会に行く要素を備えているかもわからぬが、しかし、この場合についてはこうだというところで、論議の余地は少しあるかもわからぬ。ただし先ほど鶴園君が言ったように、従来の法案審議の経過という形から考えてみても、私の言ったことも全部が全部、あれの方がいいので、あなた方はみんな間違いだということは言わぬ方がいいと思う。そうじゃなくて、先ほど言ったように、委員全体、法案の内容、こういったものから考えてみて、この際はどうだというふうな形で話をきめないというと、やっぱり議論があるけれども、どうも私は自分の方を身びいきするわけじゃないけれども、なかなか納得できないんだな。
○米田勲君 僕のさっき疑義があって質問したことに対してはだれも答えてくれない。大体双方の話を僕ら第三者的に聞いておっても、理事会で話がまとまらぬということがおかしい。どうもわれわれは与党がこんな問題をここへ二度も持ち出してくるということは少し無理があるのじゃないか。
○委員長(斎藤昇君) その点については、私から申し上げます。
○米田勲君 まだ発言中だ。発言を止めるのですか。——どうも従来こういう問題でほとんどたくさんの問題が理事会でちゃんと円満に話がついて、われわれが口出しする余地がないほど円満についてきた。去年デモ規制法でやいのやいの言ったときも横車を押したのは与党にきまっている。言うと言わぬにかかわらず、これは腹の中ではちゃんと了承している。今度もまたこれを無理押ししている。しかも両方の話を第三者的に聞いていても、時間をかけて理事会で話をすれば了解点に達するはずだ。何もわけもないのに無理やりに固執して、われわれのところまで引っ張り出してくる必要はないのじゃないか。どうもその点わからぬ、何のためにここにかけるのか。
○委員長(斎藤昇君) 委員長からこの扱いについて申し上げたいと思いますが、米田君から最初におっしゃったように、こういうものはできるだけ理事会で結論を出すのが望ましいと委員長も考えておりましたし、今も思っておるわけであります。ただ、いろいろの議論がありまするので、議運の委員の方々のいろいろ御意見も伺って、そうしてそれを総合して、もし皆さま方の御了承が得られるなら、あとの扱いは理事会におまかせをいただいて、できるだけ米田君のおっしゃるように、ここで採決ということではなしに、円満にまとめていきたいと、かように考えておるわけであります。そこで、大体もう議論も出尽くしたようでございまするから、他に御発言がございませんければ、このあとの取り扱いは理事会の協議に御一任願いたいと存じまするが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(斎藤昇君) 御異議ないと認めます。さように決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後零時二十五分散会