外務委員会 閉会後第1号
- 発言数
- 39 件
- 登壇者
- 6 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1961/06/09
会議録
○委員長(木内四郎君) それでは、ただいまから外務委員会を開会いたします。
○森元治郎君 本委員会の運営について、委員長にお伺いしたいのは、請願という案件が当然ここにもかかっていたはずだと思いますが、それがとうとう審議をしなかった。きのう本会議で見ていると、やっぱりやった委員会もだいぶあったように記憶しておりますが、どうしてやらなかったのか。私は、きのう委員長に、これは大事なことだから、本会議が開かれるまで時間もあるし、十分ここでやる時間があるから、やってくれと、まるで与党みたいな心配を申し上げたのだけれども、とうとう開かれなかった。せっかく請願してきた人の気持を取り上げないというのも大へんな失態だと思う。責任問題だと思う。一つその事情の釈明をまず承りたいと思います。
○委員長(木内四郎君) お答えしますが、きのうは、まあいろいろな混乱の状態であったものですから、朝、事務的なものだけ処理するというお話で、継続審査の問題だけやって、あとはまあ国会の審議の模様を見て、請願も残っているから、やろうというようなつもりでおったのですけれども、話がだいぶまとまるのもおそくなったものですから、つい開会の機会を失してしまったようなわけです。ちょっとそこで速記をとめてもらいたい。 〔速記中止〕
○委員長(木内四郎君) 速記をつけて下さい。 ただいま森委員からお話しになりました請願の処理の問題、きのうは、いろいろ議事の混乱等のために、つい請願を審理するに至らなかったことは、まことに遺憾でありました。今後は、外務委員会としても、なるべくそういうことのないように、お互いに注意したいと思います。 外務省から来ておられるのですが、ガリオア、エロアの問題について御報告してもらおうと思うのですが、いかがですか。
○説明員(安藤吉光君) 御報告申し上げます。 米国の対日援助処理問題につきまして、いわゆるガリオア、エロアの処理につきましては、五月十日から、米国大使と小坂外務大臣あるいは当局の間に交渉が始められまして、いろいろ交渉しておりましたところ、このたび大綱につきまして意見の合致を見ました。実は、最後のきわまで、いろいろこまかい点などを打ち合わしておりました。ようやく、おそらくあした覚書にイニシャルをすることになっております。 大体合意ができました大綱の内容について申し上げますと、第一は、返済金額が四億九千万ドルでございます。この返済期間が十五年でございますが、初めの十二年間には四億四千万ドルの元利均等償還をいたします。そして第十三年目から始まります三年間、最後の三年間です。その間に残り五千万ドルを配分して払うことになっております。繰り返しますと、十五年間でございます。十五年間に支払う。四億九千万ドルでございます。その十五年間のうち、初めの十二年間に一部である四億四千万ドルを元利均等償還をいたしまして、そして残りの五千万ドルにつきましては、最後の三年間、すなわち十三、十四、十五年の間に支払うという趣旨の合意が成立いたしました。それから、この利子は、ドイツと同じ、二・五%でございます。さらに、この使途につきましては、低開発地域の開発に使うというような趣旨になっております。了解されております。なお、この低開発地域ということにつきましても、もっと具体的に、おそらくアジアの中で日米の最も利害関係の深い所というような趣旨になるかと思います。大体そのようなもので大綱をきめております。今後正式の協定をすべく、また折衝をやるわけでございます。 簡単でございますが、一応御説明申し上げました。
○委員長(木内四郎君) 何か御質問ありますか。
○杉原荒太君 使途は、それに限られておるんですか。
○説明員(安藤吉光君) 失礼しました。その使途のうち、ただいまのを訂正をさせていただきます。一千五百万ドルは、教育交流と申しますか、いわゆるフルブライトの教育交流と同じようなものに使われるということでございます。残りの大部分は、先ほど申し上げました低開発地域の開発に使われるというわけでございます。失礼いたしました。
○森元治郎君 この使途については、希望ですか。
○説明員(安藤吉光君) そういうような了解。
○森元治郎君 了解ですね。
○説明員(安藤吉光君) そういうような米側の意思を表明してもらっております。
○森元治郎君 それから、一たんこれはアメリカに渡して、アメリカがこうやるのかね。
○説明員(安藤吉光君) おそらくアメリカの国内法の関係で、そうならざるを得ないのです。
○森元治郎君 ならざるを得ない。
○説明員(安藤吉光君) はあ。
○森元治郎君 低開発国のどこか指定したような、はっきりしたものも了解がありますか。
○説明員(安藤吉光君) 今のところ、あしたまあ大体はっきり御説明できると思うのですが、アメリカとしては、低開発地域の開発に使うという意図を持っておる。そして実際問題として、アジアの日米両国に共通の利害がある国の開発に使う意思を持っている。そういったようなことをはっきりさせるつもりでございます。
○井上清一君 低開発国の開発につきまして、何か日本の発言権と申しますかね。アメリカがじかに、いろいろ日米両国共通の利益のために貸付をやるのは、そのほかに日本は相当関与する余地があるのかどうか。その点を……。
○説明員(安藤吉光君) 法律的に申しますと、一応アメリカに返した金でございますから、いろいろ問題があると思いますが、実際問題として、向こうと個々の問題についていろいろ話し合うということになるんじゃないかと思いますけれども、これは、いずれにいたしましても、今後できます協定等によってもう少しはっきりしぼらなければならない。一応今度は大筋、大綱について合意を作ったものであります。
○佐多忠隆君 それに関連して。今度、低開発機構ですか、これへの参加の問題ですが、これは最近、この数カ月の趨勢を見ていると、どうも以前は、日本をこれに参加させるということについて、アメリカも相当いろいろめんどうを見たようですが、この数カ月の形勢を見ると、何かこれに対して、アメリカの方でもさらに消極的になって、これにはほとんど日本を参加せしめるというようなことは絶望的になっているというような気配が見られるようですが、この辺の経緯はどういうことなんですか。
○説明員(安藤吉光君) 実は、この問題はほかの局でやっておりますので、私、的確なことはあまりつかんでおらないかと思いますけれども、日本といたしましては、やはりOECDなんかに入る希望を持っております。ただ、実際問題として、その一ステップとして、初めはオブザーバーとして出て、順次入っていこうというようなことも考えておるわけでございますが、アメリカとしてこれに対して支持しないというようなことはなくて、具体的にどうすれば入れるかというような点を向こうは考えておるやに聞いておりますけれども、正確なところはちょっと……。
○佐多忠隆君 DAGの方は。
○説明員(安藤吉光君) DAGは入っております。
○佐多忠隆君 DAGの方については非常に積極的でしょうが、それとの関連かどうか知らないけれども、開発機構の方への参加は、この数カ月、二、三カ月と言ってもいいかもしれませんが、非常にアメリカ側の態度が変わって、きたことが顕著に見えるように私は感じるのですが、そこらは、何か特別な経緯なり、特別な事情があるのかどうか。
○説明員(安藤吉光君) 先ほども申しましたように、私、あるいは的確な事実をつかんでおらないかもしれませんですけれども、私の承知いたしておりますところにおきましては、OECDの日本の参加問題につきましては、やはりヨーロッパ諸国等にいろいろ意見がある。そういった実情にかんがみて、具体的には、やはり将来の参加を目標として、まずオブザーバーを出し、オブザーバーとして入るというような具体的な措置についていろいろ日本も考え、また、アメリカもそれに協力していくというようなふうに聞いております。
○佐多忠隆君 ヨーロッパ諸国が初めから日本の参加をあまり快く思っていないことは、これはもうずっと、今までの変わらざる傾向なんですけれども、この数カ月、二、三カ月と言ってもいいと思うのだけれども、非常にアメリカ側の空気が変わっておると私は承知しておるのです。この点は、さらにそれじゃよく関係当局ともお打ち合わせの上、的確な事情、経過をあらためて他の機会に御報告を願いたいと思います。
○説明員(安藤吉光君) 承知いたしました。
○森元治郎君 OECDに日本の参加方については、アメリカの仲介で、アメリカにも応援してもらおうということになっておるのだが、アメリカ自身のヨーロッパに対する力というものが弱いということも一つの原因ではないかと思うのですが、どうですか。
○説明員(安藤吉光君) その間の事情は、私、詳細に存じません。ですけれども、私が一応フォローしておるところでは、アメリカのインフルエンスが強い弱いというよりも、ヨーロッパの空気というものが、非常に日本の即時参加に不利であるというような状況にかんがみて、先ほど申しましたように、まずオブザーバーということから行って、将来参加に持ち込んでいこうというようなことだと了解しております。しかし、実は他の局でこれを担当して、詳細にやっておりますので、よくまた協議いたしまして、いずれ御報告させていただきたいと思います。
○佐多忠隆君 もう一つ、移民問題についてのあれを聞きたいのですが……。
○委員長(木内四郎君) よその会合に移住局長が出席しているのですけれども……。
○佐多忠隆君 ここにいるにはいるのですね。
○委員長(木内四郎君) 別館におるらしいのです。
○佐多忠隆君 それじゃ呼んで下さい。
○委員長(木内四郎君) 向こうを出たそうです。 速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(木内四郎君) 速記始めて。
○佐多忠隆君 ドミニカの移民についてお尋ねをしたいのですが、数日前に、ドミニカに移住した二十二家族から、連署をもって私に嘆願書が来ている。それによると、日本の外務省あるいは移住会社等が誇大な宣伝をして、全くの荒蕪地に移住をさして、ほとんど開拓にたえないような土地に移住させられた。それにもかかわらず、その石原の中で、非常に困難をして開拓をしたけれども、ほとんどものにならない。そうしてものにならないで、生活に困窮をしているような状況で、どうにもならないということを訴えたら、それならばというので、ドミニカの外人部隊に入ることを反強制的に慫慂をして、ドミニカの外人部隊に入れられて、訓練を受けざるを得なくなって、数カ月の訓練を受けたが、これにも非常にきびしい訓練で、耐えられないので、これもやめた。そうして今非常に困窮をして、ほとんど食うに困っている状況で、それを訴えて、何とか処置をしてもらいたいというのだが、調査員を派遣するとか何とか言って、すでに移住協会あるいは外務省関係から三回ぐらい調査団はやってきたけれども、ただ調査々々を名にして、調査して帰るだけで、その後の処置が何らなされていないで、皆非常に困窮をして、あすの生活にも困るような窮状に陥っている。それで、何とか南米のその他の国に、適当な所に移してやるからというようなことで、じんぜん日を送っていて、非常に不安な状態に置かれているというような、非常に悲痛な訴えが、連署のもとに私の所に来ておりますが、一体、ドミニカのこれらの移民の実情がどうなのか。特に三べんも調査員を派遣したと言っているのですが、その調査の報告がどうなっているのか。その調査の報告に基づいて、どういう処置をとろうとしているのか。これらの点について、詳細にお尋ねをしたいと思うのです。 そこで、きょうは関係の当局も見えておらないようですから、次の機会に詳しくお尋ねをし、さらに、いろいろ方策をお聞きしたいと思いますので、きょうはこの程度でやめておきますが、この次の機会に、ぜひ関係の当局、大臣等御出席の上に、この問題を検討したいと思って、留保をいたしておきたいと思います。
○委員長(木内四郎君) それでは、本日はこれにて散会いたします。 午前十一時二十六分散会