運輸委員会 第32号
- 発言数
- 142 件
- 登壇者
- 12 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1961/05/30
会議録
○委員長(三木與吉郎君) ただいまより委員会を開会いたします。 まず、委員変更について御報告いたします。 昨二十九日、迫水久常君が辞任され、最上英子君が選任されました。 —————————————
○委員長(三木與吉郎君) それでは日本国有鉄道新線建設補助特別措置法案を議題といたします。 前回に引き続き質疑を行ないます。御質疑のある方は順次御発言を願います。
○小酒井義男君 国鉄の新線が戦後ずっと敷かれてきたのを見ますと、非常に赤字路線が多いわけですが、しかし赤字があっても、その地方の産業、経済を開発する上において新線を建設しなければならぬという公共性はやはり無視することはできないと思うんです。そういう意味で、今回この新線建設に対する利子補給が行なわれるようになったことは、まあこれは非常に意義のあることだと思うんですが、しかし、ただ無条件に新線を建設した場合の資金の利子を持つということだけでは、私は意味がないと思うんです。これにはあくまでも新線建設を必要とする条件というものが考えられていかなければならぬと実は思うのですが、私もこの委員会で一、二回赤字新線建設の問題で質問をしたことがあります。今の運輸大臣の前の、以前の運輸大臣のころに一度お尋ねをしたときには、新線建設というのは、その地方の住民が長い間夢を持っておった、二十年、三十年の夢を実現してやることだから、非常にいいことだ、こういう答弁を聞いたことがありますし、また、ほかの機会には、新線建設の内容についていろいろ私が質問をしたのに対して、それは各党の幹部が委員になってきめられたことだから、やむを得ないというような答弁を聞いたのです。しかし、この新線の建設に国が利子を補給するということになれば、もう少し従来と違った、責任のあるところの建設の予定が決定をされることに私はなるであろうとは思いますが、そうでなければならぬと思うのです。そういう点について運輸大臣に、まずこういう補助法ができた今後の新線建設に対するあるべき姿といいますか、運輸省としての心がま戸、というようなものを一つ承りたいと思います。
○国務大臣(木暮武太夫君) 新線建設は、ただいま御指摘になりましたように、とかく採算の上から見ますると、そろばんが取れずに赤字になるものが多いのでございまするが、あえてこういうものを国鉄がやりますゆえんのものは、ただいまお話し中にもありましたように、国鉄の高度の公共性によって、日本全体の産業開発、民生の安定、社会福祉の増進というような目標に向かってやるわけでございます。そこで私どもといたして考えておりますことは、従来はどういうふうなことで新線を取り上げたか、私はここで批評をする限りではございませんけれども、私や、あるいは最近の鉄道建設審議会におかれましても、新線建設を取り上げまする基礎的の条件といたしましては、交通系路上重要な交通網を形作るものであるということが一つ、それから日本の経済、産業の成長の基盤となる重要な資源及び産業開発のためにこれはぜひ必要なものであるということと、それからもう一つは、最近は他のバス等の新しい交通機関が発達をいたしましたので、国民経済上、ほかの交通機関と比較をいたしまして、その場所は鉄道の方が有利であるということが考えられるものを選定して、新線としてやりたいと私は考えておりますし、私のような同じ考えをただいまの鉄道建設審議会においても持たれまして、新線建設を決定する場合の資料といたしておるような次第でございます。
○小酒井義男君 この新線建設の決定をする手続として、従来はとかく、何といいますか、政治路線というようなことがよくいわれたものです。そういう新線の決定をする機関に、選挙をやる議員が入っておることが、はたしていいかどうかということを一つ考える必要がないかということを実は質問したことがあるのです。まあしかし、これはやむを得ないのだという実は答弁を受けたのですが、もしこれを認めるとしても、この新線建設を、どの線を建設するかというようなことについては、もう少し国鉄の方で、実際にでき上がれば運営していくのは国鉄ですから、国鉄側で、現在予定されている線路の中で着工するとすれば、こういう順序がいいというような案を出させて、それに基づいて検討を加えるというようなことは考えられないのかどうか、そういうことは従来やられているのですか、どうなんですか。
○国務大臣(木暮武太夫君) ただいまお話のございましたことも、一つの重要な意見だろうと考えますけれども、とにかく、主権在民の今日でございますので、従来と違う憲法のもとにわれわれが生存している関係上からして、やはり国民の代表の声を聞くということも必要なことだろうと思いますし、また、その他大学の先生であるとか、あるいは銀行とか、会社の軍役とかというような、産業界、財界の知識経験のある方々、また、ただいまお話しの国鉄の意見をというお話がございましたが、国鉄総裁も委員の一人として、忌憚のない意見を発表をいたしておりますわけでございます。この委員会につきましては、国会議員のお方もりっぱな人柄の方が出ておりますのですから、今の政治路線とか何とかという悪口が従来あったそうでございますが、そういうことのないことを私は確信をいたします。十分、会議の模様を見ますと、論議を尽くしまして、そうして大学の先生や、あるいは銀行の代表者などが、世上とかくあるという議論などを代表して議論をいたしまして、そうして最後に、いつも満場一致で案をまとめておられるようでございますので、私はこの委員会できまりましたことは、きわめて適切妥当なものであると考えるのでございます。もちろん、この建設審議会にも事務局がございまして、その中に運輸省、国鉄が、事務をやる者が入っておりまして、十分に案ができまする前には国鉄、運輸省の意見というものを取り入れまして結論を出すというふうなことに努力をいたしておりますような次第でございまして、ただいま衆議院の方で御審議を願っております、たとえば敷設法の別表改正にいたしましても、また、今回の委員会において決定した新線建設にいたしましても、ただいま申し上げましたような議を慎重に経まして、最後は満場一致できめられたものでございます。
○小酒井義男君 これも同じようなことを繰り返して申し上げるのですが、国鉄の現地には、鉄道を自動車に、バスに置きかえて成績をあげておるところ、あるいは非常に成績の悪い路線を切り離して、管理制度を設けて、そうして赤字解消に非常に努力をしておられるというようなところが方々にあることを、私は視察をして承知しておるのです。一方でそういう現地において非常に血のにじむような努力がされて、赤字解消がやられておる。その反対に、今度赤字線が、これは赤字線といっても、私は鉄道によらなければ季節的な、あるいは量的な輸送ができないというようなところは、赤字が出てもやはりこれは新線を建設をして、その赤字を国が持つということの必要性は認めておるのです。そうでないものがもしできるとしましたら、これは赤字がだんだんできてくれば、赤字だけが原因でないにしても、運賃の問題に私ははね返ってくるととがあると思うのです。以前に国鉄当局に、私はこういう赤字線ができていくというようなことで、国鉄の近代化、五カ年計画などが影響を受けることはないかということをただしたことがあるのですが、そういうことはありませんという実は答弁だったのです。ところがそういうことがなければ、それもやむを得ないことだろうというふうに思っておりましたところが、いろいろ近代化をやっていく必要等において運賃値上げという問題がこの前出てきたわけですね。それはもう運賃値上げをやれば、近代化はやれるでしょうが、結果的にこれが全部赤字線の責任ではないと私は思いますが、そういうものを少しでもないような経営努力を国鉄当局がされることと、それから国にとって不経済のような新線などは、これはできるだけ国鉄に押しつけないような政治的な考慮というものが払われていくのでなければ、運賃だけで、利用者負担で解決を最後はするというふうに国民に思わせるようなやり方というものは、私は非常にまずいと思うのです。そういう点で、赤字線の建設にはきわめて慎重でなければならぬと考えておりますから、こういうことを言っておるのです。 具体的な例を実はこの際私は発表してみたいと思いますが、昨年北陸地方の現地を私が視察をして、そうして工事現場を見たり、あるいは自動車の営業所などを見て回ったのですが、現地では建設が終わってしまって、あと動き出してからのことを非常に苦労にしておるのです、現地の人は。それで、あそこの例ですけれども、福井から大野までは私鉄があるわけですね、ケーブルが走っておるのですけれども、そうして大野から現在鉄道の開通をした地域の方へは国鉄のバスが走っておる。その国鉄のバスの営業係数は、昭和三十四年度は百五十幾つでした。三十五年度はどういうふうになったか、私まだ聞いておりませんが、とにかく百以上であることは明らかです。こういうところに、ほとんどバス路線と並行して鉄道が建設されておるのですね。それでこれが開業した結果、どういうふうな結果が出るだろうということで、少し資料を要求して調べてみたのですが、その結果、国鉄のバス路線に並行したところに、一日に三往復この列車が動いておるわけですね。三往復列車を動かすためにバスの運転回数が三往復減らされておるのです。結局、バスで従来間に合ったものに鉄道を置きかえておるというだけであって、バスで十分輸送のできたものではなかったかと思うのです。そのために、必ず営業係数も、バスの方も影響を受けておるはずです。こういうところに一日、しかもバスで済めばいいところ、バスの回数を減らして三往復くらい動かすのにあれだけの金をかけて、鉄道の新線を建設しなければならぬだろうかという、私は非常な疑惑を持っておるのです。あれだけの金をかけてたとえば道路をよくすれば、国鉄のバスはもっと時間短縮もできるでしょうし、経済的な運行もできるでしょうし、一般の利用者も利用ができると思うのです。国の経済全体から考えてみた場合に、私はやはりあの程度のところは自動車で十分いいのじゃないか、こういうふうに実は考えておるのです。 そのほかにもいろいろ新線を建設したが、結局特定運賃でも赤字だ、一般利用者もやはりバスの方がよかったというような声を出しておるというところがほかにもあるようです。ですから私は、こういう点はやはり十分今後考えて、そうしてきわめて組成の少ない、回数の少ないようなことで輸送が間に合うというようなところは、やはり道路をよくして、国鉄のバスをもう少し有利に、経済的に運転できるような条件を作っていった方がいいのじゃないか。こういう点で、今まで建設をされておる路線の中には、そういう点がほかにも資料によるとあるようです。ですからそういうことで、今後も、私はそういうことにはならぬと思いますが、こういう法律ができて、そうして国の補助をするということになれば、やはり国鉄側にしても、あるいは運輸省側にしても、もう少し国民に対して責任のとれる形で建設を進めていくことになると思うのですが、この法律がそういう形で運営されていけば、これは賛成ですし、ただ無原則的な、従来のようないろいろ問題を起こすような路線にこれが使われるということになれば、この制度は私はむしろそういう面では反対しなければならぬというような性格を持っておると思うのです。ですから、そういう点を一つ十分考えて将来やっていただきたいということを運輸大臣に一つお願いを申し上げておきます。
○国務大臣(木暮武太夫君) まことに妥当適切な御意見を具体的に伺いました。ただいま御開陳のような御意見も建設審議会等におきましてはたくさん出ておりまして、最近の建設審議会の、たとえば調査線の場合にも、新しいバスのような交通機関とよく比較検討をした上で、将来鉄道として着工線として取り上げるかどうかというようなことを調査研究するようにというような調査線も、調査線の中にもありますわけでございます。現にバスの方が喜ばれておりまするのは、いわゆる白棚線と申しまする福島県にあります線でございますが、これは国鉄バスでやっておりまして、地元の方々からも非常な好評を博しておるのでございます。もし鉄道でやりましたならば、年に数千万円の赤字を出したであろうものが、バスのために、赤字ではございますが、金額は非常に少なくて済むというような線路もあるようなわけでございます。ただ地方の新線を要望する方々の頭には、まだ鉄道というものが、正直申しますと、深くこびりついておりまして、新線建設委員会や、あるいは運輸省や国鉄が、バスの方がしかるべしと思ったような路線でも、なかなかバスの方がいいからということを説得して、了承を得ることがすこぶる困難のような場合がありますので、これは昔から鉄道というものにたよってきました日本人の一つの郷愁とでも申すのでございましょうか、こういう点から改っていきませんと、ただいまのお話しのような、適切妥当な意見もそのまま実行に移すということはなかなか困難なことが場合によっては起こるのではないかと考えられますけれども、私どもは、ただいまお話しのありましたことは、きわめて適当な御意見であろうと思いまして、今後におきましては、先ほど申し上げましたように、鉄道でなくてはならぬ場所は鉄道、またバスによる方が一般の大衆も、また国鉄も有利のような場合には、御理解と御協力を得て、バス路線を使うようにいたしたい、こういうふうに考えておる次第でございます。
○小酒井義男君 今も大臣おっしゃっておりましたが、地方の人は鉄道に非常に執着を持つという、それはその通りだと思うのです。思うのですが、やはり十年、二十年前とは現在の自動車輸送というものの条件が変わってきておるのですから、私はそういう地方の従来の要望に追従するといいますか、迎合するというような態度でなしに、そういう点を一つ啓蒙するといいますか、この方がいいんだ、結果的には便利だというような点を徹底をさせるということをやりながら、新線の決定をはかっていく、こういうように私は積極的にやっていただきたいと思うわけです。
○説明員(十河信二君) ただいまのお話、しごくごもっともに存じます。私どもも先刻大臣からお話しのありましたように、国民にこの方が便利なんだ、この方が利益なんだということを知らせることか、了解してもらうことが一番根本的のいき方じゃないか、こう考えまして、先刻大臣からお話しのありましたように、白棚線といいますか、白河から棚倉へ行きますバス路線、これが六、七千万円の赤字であったものが、今たしか三分の一くらいに赤字が減っております。そういうふうなところの便利になった実情を映画に作りまして、そうして、それを全国各地で試写をいたしまして、皆さんに見ていただいて、こういうふうに便利になるんですから、どうか鉄道でなく、バスなりトラックなりにしていただきたいということを御説明を申し上げまして、協力していただくように努力いたして参っております。
○小酒井義男君 それからいま一点、最後に大臣にお尋ねしたいんですが、私が今申し上げているような角度で、赤字線であっても新を建設しなければならぬという、そういう条件の建設線に対しては二分の一というようなことじゃなしに、もっとやはり国として積極的な、全面的な補助、助成の方法をとっていく必要があるのじゃないかと思います、厳選をしていけば。そういうことについて、この二分の一ということがきまる過程で、運輸省としてはもう少しほかのことをお考えになったのじゃないかと思うんですが、どうなんですか。
○政府委員(廣瀬眞一君) 御審議をいただいております法律案の補助額でございますが、今利子相当分の二分の一を補助するのではないかというような御質問でございましたが、私どもは実はそのようには考えておらないのでございまして、これは省令できめることになっております。今年の御審議をいただきまして通過いたしました予算にも、これは一応金額を見るということになっている。ところが実は初年度でございますので、結局着工の時期が、金の使い方が最初に使う金もございます。それから年度の一応終わりになって使うものもあるということで、算定の方法といたしまして、一応年度の中間でということで、初年度は一応二分の一ということになっておりますが、次年度からはこれは金額ということになると思いますが、その点ちょっと補足的に御説明いたします。
○小酒井義男君 それからこれは三十六年度から四十年度までということでありますね。そうすると、工事の途中で四十年を越す場合、これはもう打ち切りなんですか。
○政府委員(廣瀬眞一君) お答え申し上げますが、これはいろいろ議論はございますが、新線建設というのは、いろいろ各方面で御議論をいただいておりますので、あまり明確な理屈にはならないかも存じませんが、国鉄の新らしい五カ年計画という意味で五年度ということで、建設線の問題もこの五年の間にはいろいろ根本的に議論がされるというふうに考えまして、一応五年で打ち切るという建前にさしあたりしているわけでございます。
○小酒井義男君 これはどうなんでしょう。三十六年度から厳格に決定をした路線の完成をするまでというようなことは考えられぬでしょうか。
○政府委員(廣瀬眞一君) ただいまは言葉が足りませんでしたが、手をつけた路線が完成するまでという考え方も確かにあると思いますが、いろいろ大蔵省と折衝いたしました結果、私どもとしては、不完全だとは存じますが、一応結論に達したものは、四十年で一応打ち切るということでございます。その間に建設線のあり方というものをいろいろ根本的に議論しようではないか、こういうのが大蔵省方面と折衝いたしまして得た結論でございます。
○小酒井義男君 一応私この程度にして終わります。
○大倉精一君 この前資料をいただいたので、これに基づいて少しお尋ねしますが、大体今もお尋ねいたしますと、各線の完成予定がきまらない、こういうようなお話でありまするけれども、大体各線ともにそういう完成予定というものは想定しておられぬのですか。
○政府委員(廣瀬眞一君) これは国鉄の予算の建前が、一応単年度といいますか、私どもは大体、かりに建設線を例にとりますと、毎年これぐらいということは一応予想はしておりますが、その年その年の予算全体の規模によりまして、従来とも建設費が異同があったわけでございます。従いまして、今後工事の進め方といたしましては、なるべく重点的に進めて参りたいとは考えておりますが、建設線全般につきまして、この線は何年で終わるという明確なめどは予算の建前上現在はつけにくいというのが実情でございます。
○大倉精一君 そうしますと重点工事以外のものは、これはもう行き当たりばったりと言えば語弊がありますけれども、一応そのつど、その年その年によってやっていくんだと。つまり重点建設線以外のものはいわゆる政治路線じゃないかというにおいもするわけですね。そういう点はどうですか。これは端的な聞き方で非常に工合悪いかもしれませんけれども、大体経済効果なりその他の効果を見合わせて新線建設を始めるのですから、これは各線ともにそれぞれ使命があると思うのです。ですから重点をきめられるのはけっこうなんですが、やはり各線の使命を果すためには、これはいつまでも工事を引っ張っていいというものではないと思います。大体各線の工事のめどというものはつけるべきだと思います。それに伴って工事能力なりあるいは予算というものを勘案していかなければならないと思うのですが、その点がどうも不明確なんですが、これはどういうふうになっておりますか。
○政府委員(廣瀬眞一君) 私ども事務的に申し上げまして、政治路線というような選定の仕方は、建設審議会はやっておらないと信じておりますが、きわめて強い要望がございまして、これにつきまして建設審議会は建設線の本来の使命というようなもの、あるいは予算の規模、あるいは国鉄の立場というようなものをいろいろお考えになりまして、大体の毎年の着工あるいは予算の規模ということを一応きめておるわけでございます。建設審議会も現存の予算規模から考えまして、なるべく重点的に工事の施行をやるように、また、線全体が完成がむずかしいといたしましても、ある地点まで建設すればある程度の経済効果が出るというようなことを頭に置きながら、毎年予算のスケールあるいは割り振りというものをきめておるようなわけでございます。ただ、先ほど申しましたように、毎印の予算の規模がはっきりいたしませんので、何年までにこの線は仕上げるというようなことは、今の段階では非常にむずかしいかと存じますが、あくまで考え方といたしましては、なるべく重点的に、手をつけたものはなるべく早く、また、全線がむずかしいといたしましても、部分的に仕上げて、ある程度の効果を発揮する、そういうような気持で国鉄は建設線を進めておるものと考えております。
○大倉精一君 これはまあ答弁はそういう答弁になると思うのですけれども、実際問題として、国鉄がきめられた予算を各線に割り振る場合に、これはいろいろな外部の力関係等に影響されて、ほんとうに自分の思う通りの建設ができぬのじゃないかというような気がするのですね。たとえばこの表を見ましても第二十六号、名羽線ですか、以降の新線については、三十六年度は全部パーに一億円ですね。ですから、こういうふうに一億円ずつパーにやるということ自体が、何かしろうと考えにでも妙な気がするのですね。運転の延長キロ数にしましても非常に大きな差があるのですね。にもかかわらず全線が一億円パーになっているというところに、何か建設線の工事の無計画性があるのじゃないかと思うのですが、こういう点はいかがですか。パーにされた理由というのはどういうのですか。
○政府委員(廣瀬眞一君) 今御指摘になりました新しい着工線に編入された——これはパーになっているということでございますが、これはこれからいろいろ測量をし、あるいは用地の買収にかかる、こまかいまたいろいろの計画を立てていくということでございまして、今後新しく着工するものでございますので、はっきりしためどがつきませんので、一応平らに割り振ったというような格好で、それは一応のめどでございまして、現地といろいろ話が進んでいく、あるいは測量、ことに設計というものが順調に進んでいくということになりますと、おのずからその中に重点が出て参るかと存じます。
○大倉精一君 これは私が今ここでお尋ねしてはっきりした答弁を求めること自体が無理かもしれませんが、パーにしないというと、なかなか言うことを聞かぬ部面があるのでしょう。ですから、それはそれとして、こういうようなことをやっておったのでは、なかなかこれは新線建設の使命というものは達成できないのじゃないか。かりに重点線というものはどの線とどの線か、もし線名が差しつかえがあれば、この三十七線のうちで何線ぐらいが重点線になっているか、それは線名があげてもらえればけっこうですが、差しつかえがあるというならば、三十七線のうち何線が重点工事であると思うぐらいのことは答弁できますか。
○政府委員(廣瀬眞一君) 第一表の方をごらんいただきますと、たとえば根岸線というようなものは、一五億配付になっているのでございます。これなどは横浜の埋め立てに伴う臨海工業地帯造成というような意味から早急に工事を進めて参る必要がある。また完成いたしました場合には、比較的営業係数もいい路線である。一例を申し上げますと、とのような線は重点線であるということでございます。
○大倉精一君 そういう線があとどのくらいございますか、三十七線のうちで。
○政府委員(廣瀬眞一君) 今一例を申し上げましたほかに、たとえば三億とか五億というようなものは、五億近いようなものがついておりますが、そういったものは、比較的早く完成をしたいという意図が出ていると思います。
○大倉精一君 そこでちょっと大臣にお尋ねするのですけれども、新線建設の決定は、鉄道建設審議会が答申をされて、大臣がこれを尊重して最後には決定されるということになっているのですね。そこで、まあ重点線が幾つあるかわかりませんけれども、重点線があって、その他の線は、これはもう重点線じゃない。そこで特にパーの予算をつけた。従って重点線というものがそれだけ工事がおくれるということになるのだが、そういうような取捨選択をして、たとえば重点線でないようなものは着工時期を少し先に延ばして、それで重点線の方からどんどん工事を始めるというような考え方がないのか。そうでないと、せっかく投資したものが、これはのんべんだらりと使われてしまって、結局経済効果も何もないという結果になって、非常にもったいない気がするのです。だから、こういう線を早くやらなければならないという取捨選択をして、そういうところに重点を持っていって、それからある程度めどがついたらその他を始めるとか何とかしないと、結局早く始めても、完成時期がおそいんだから同じになるのですよ、これは。こういうようなことはお考えになりませんかね。運輸大臣どうですかな、決定権のある大臣、一つ。 もう一回申し上げますというと、三十七線ある中で、重点的な線と、そうでない線とあるようです。で、重点じゃない線については、きわめて中途半端な予算が総花的に振りまかれておるわけですね。で、さらに、こういう路線は、いつ完成するかわからない、予定も別に立てていないということなんですね。言うならば、いわばおつき合いでもって工事をしているということですね。こういう線がどうも政治路線みたいなにおいがするわけです。こういうような重点線でない線の工事の着工によって、それだけやっぱり重点線の方にはね返ってきて、予算面においてですね、工事が重点線についてもおくれてくるのじゃないか。もう、そうでなかったら、こちらの方はより早く工事が進捗して、重点線じゃない部分はいかにも早く着工したように見えますけれども、結局はずっと先でなければ完成しない。こういうことになりまするから、重点線でないものは——これにもほんとうは順位があると思うのですけれども、工事の着工を先へ延ばした方が、いわゆる新線建設の投資効果をより有効にするのじゃないかと思うのですが、そういう点についてはどうお考えですか。
○国務大臣(木暮武太夫君) このたび新線建設として取り上げたものは、すべて今まで調査を十分にいたしまして、物理的の点においても、また地方の産業を開発する点におきましても、国として鉄道網を完成するというような点におきましても、またこれは必要であるという意味で新線として取り上げたものでございます。それで、ただ、先ほど来国鉄部長からも話しましたように、単年度の予算を、まあ重要と申しますか、今の根岸線のようなものは十五億出して、あとはまあ五億近い金、三億近い金というような区別で出されておりますが、ほかの新しくやりますものの中でも、今後用地の買収であるとか、あるいは地方民の協力であるとかというようなことが、まだ見当がつかないものもございますものですから、一億円の金で始めて、そうしてこれは国鉄の方で、この程度までやれば、全部やらなくても、それは全部やることが、早くやることが目標でございますが、この程度まで早くやることが、やはり交通網を形成する上からいっても必要じゃなかろうかというようなもので、用地買収あるいは協力というものがありますものには、これは次年度、三年度から金をもっと注ぎ込む、こういうようなことにやっていく。初めはまあ大体見当がつかないところは、おしなべて、ただいま申し上げましたような、概観すれば、みなの今まで調査の結果、必要なものであるというので取り上げたものでございますから、仕事を始めてみよう、こういうことで、今後の仕事の進み工合等を勘案いたしまして、次年度、三年度の予算の割り振りというものを国鉄と相談して決定をいたす、こういうことが従来の例のようでございます。それですから、よく、前年度は自分の方はこれだけの投資をやったものを、本年度はどうも投資が少ないが、どういうわけだというような御質問を受ける場合もできてくるのではなかろうか、こういうふうに考えておるのでございます。
○大倉精一君 これは私こまかいことでなくて、方針を伺っておるのですが、盛んに赤字線とか、いろいろ経営上の問題を云々されるのですけれども、おそらく私は、私企業だったら、あんな、いつ完成するかわからぬようなものはやるまいと思うのですね。大体新しい線路を作る、こういう場合には、経済効果なり、あるいは社会的、福祉的、文化的な効果なりをねらうというような場合には、いつでも、いつごろまでにはやってしまおう、こういうめどを持って建設すると思うのですね。ところが、国鉄においては、たくさんの路線を一ぺんに手をつけて、そして重点路線でないものはパーに予算をやっておいて適当に——適当というと語弊があるかもしれませんが、何となく、いつ完成するともなく工事を進めていく、こういうことは、ほかの私企業にいったら私はないと思う。こういうところに非常に外部の圧力なり何なりあると思うのですけれども、これは一つ大臣としても、この際、国家の補助をするという機会でありますから、そういう点については一つ抜本的に再検討する必要があるのじゃないかと思うのですがね。ですから、そうでないというと、いつまでたっても、いつできるかわからないものを、のんべんだらりと資金を注ぎ込んで、しかも、それがために重点路線の方の工事の方に影響が出てくる、こういうことを野放しにしておいて、そして今度は利子補給とかいうことになると、なかなか今度は世間がうるさくなるから、利子補給なり、あるいはもっと強力な手をしなきゃなりませんけれども、それについては、やはりそういう点についてはもっと抜本的な改善をしなきゃならぬと思うのですが、大臣いかがですか。これは国鉄の中だけでは、政治的な圧力があって、やろうと思ってもやれないところがあるかもしれませんけれども、やはりこういうところをこの機会に政府としても十分一つ抜本的な改善といいますかね、方策を立てる必要がある。その方策と並行して利子補給をやる、こうならなければならぬと思うのですが、大臣、いかがですか。
○国務大臣(木暮武太夫君) 今回の新線建設につきましては、鉄道建設審議会でいろいろの御議論がありました中で、民間から出ておりまする財界の意見を代表する方とか、あるいは学者の人々とか、鉄道についての知識経験がある方などが十分に議論をしまして、結局は最後に敷設法の別表改正につきましても、新線建設の建議におきましても、満場一致できまりましたものでございまして、今の政治的な路線とか何とかいうような、従来世間で評判があったことがあるかもしれませんけれども、今回はそういうようなものは、まあ新聞にもあまり批評としても載っておりませんことによっても、今回はなかったことと思います。まあ妥当適切な、多年調査をいたしましたものの中で、このくらいは今の予算で着工することが至当であるという意見に落ちついたものであると私どもは考えまして、そしてこの意見を尊重をいたして、新線建設の方に踏み切っていると、こういうことにいたしておりますわけでございます。
○大倉精一君 どうも私の聞かんとするところと少し違うようでありますけれども、まあ建設審議会の機構運営については、いろいろ問題があるけれども、先ほども小酒井委員から御指摘がありましたけれども、それはそれとして、現在建設審議会があるのですから、ここから出てきた答申というものは、これはまあ一応公正妥当と見なきゃなりませんが、しかし、その上に運輸大臣はしっかりと目の前の責任があるわけですね、目の前の責任が。出てきたものを、じゃあ、そんなにうのみにしてさっとやるんなら、これはもう別に問題がないでしょうけれども、やはり、大臣はそういうものはないとおっしゃるけれども、なければけっこうですけれども、もしあるとするならば、それは直さなきゃいかぬと思うんですよ。大臣は今ないとおっしゃるからないでけっこうだと思うんです。思いますけれども、しかし、あるとするならば、これは直さなきゃなりませんし、あるかないかもさらによく検討しなきゃならぬと思うのです。そういう点についてこの際、この法案が出た機会に十分に一つ検討願いたいと思うのです。特に、この前の委員会の答弁におきましては、将来は建設審議会の答申通りに政府でもやる、こういうことでありました。そういう重大なる転機に立っておりまするから、こういう新線建設というような従来の行き方について、惰性でやらずに、やはり検討をされるということを特に一つ大臣に要望しておきます。 それから、この表を見ますというと、三十六年度の総予算が七十四億六千万円になっておりますけれども、三十五年度からの繰越金が十五億あるはずなんですが、それはどういう工合に使われておるわけですか。
○政府委員(廣瀬眞一君) 今おあげになりました数字のほかに、総係費、車両費、それから青函と、本州−四国を結びます海峡連絡鉄道が調査されておりまして、それに五億と、合わせまして九十億になるわけであります。
○大倉精一君 これは昭和三十五年度の新線建設予算が九十五億円、九十五億円のうちで使い残りが三十五億あるということを聞いておるんです。そのうちで十五億が本年度に繰り越して、あと二十億は予算流用をしておる、こういうふうに聞いておりますけれども、その間の事情について一つ御返事を願いたいと思います。——三十五億使い切れなかったということですね。
○説明員(滝山養君) 三十五年度の予算は、御指摘の通り九十五億でありました。着工線が二十五線、それから調査中のものが十一線、そのうち直ちに着工すべしというものがたしか八線あったと思います。その中で、先ほどちょっと鉄道部長が触れましたように、私どもとしましては、調査、測量、十分ないろいろな準備をいたしまして、それから工事契約にかかるわけでございます。工事契約につきましては、翌年度の予算の見通しというものがつきませんと、まとまった工事には出せないわけでございます。それからまた、先ほどるる御説がございましたように、いろいろ国鉄の経営に対しまして世間の御批判あるいは監査委員会その他強い注文もございますので、私どもといたしましては、あらゆる経営の合理化を織り込みまして、経済効果の上がるような改良工事のいたし方もしなきゃならぬということで、慎重にいろいろ検討いたしておりましたために、実は予算の消化の点については芳しくなかった点があったわけでございます。その結果、九十五億のうち、決算としては六十億余りしかできなかったわけで、その予算のうち二十億を改良の方に流用いたし、十五億を今年度に持ち越しまして、今年度予算の七十五億に足して九十億の予算を今回の審議会の建議の中に盛り込んでいただいているわけでございます。
○大倉精一君 今の説明を聞きましても、九十五億の中で三十五億も余すということは、これは新線建設の熱意のほどが疑われるということになりますね。しかも、十五億は本年度に持ち越すとしまして、二十億を流用する。これはまあ経済効果をねらってということがあるんですけれども、そういう表現はきれいな表現かもしれませんが、もっと通俗的に言うならば、お金のもうかる工事に使う、こういう工合に勘ぐられても仕方がない。私はそうでないということを思うんだけれども、そういう工合に国民が疑っても、これはやむを得ぬと思うんですよ。ですから私は、九十五億なら九十五億あれば、万難を排して九十五億の新線建設をやるべきだ。これに対してやはり利子補給なり何なりやるということになるんですけれども、九十五億の予算を組んでおって、そして二十億を経済効果の上がる方に使って、十五億を本年度に回す、実際は決算としては六十億より使っていない。たださえ工事がなかなか進捗しない、いつになったら完成するかわからないという新線の建設にこういう予算の使い方では、どうも熱意がないじゃないかというふうにも思われると思うんですね。おまけに何か、きょうはここでそういうことは云々しませんけれども、幹線の汚職があったとか聞きましたけれども、そういうことになりますと、いろいろ疑惑があると思うんですね。ですから、これはまあ私が言ったようなことであるかどうかわかりませんが、九十五億のうちで三十五億が使えなかったというのは、どういうわけなんですか、新線建設に使えなかったというのは。
○説明員(滝山養君) ちょっと今大倉先生のお話の中で誤解がございますので、決算の面で流用をしたのでございますが、もうかる方の予算をふやしたわけでございませんで、改良費の方の予算の中でございますが、御承知のように、国鉄経理全体の人件費の措置、その他の関係からの流用でございまして、もうかる方の工事に回すといっても、ワクをふやしたわけでございません。資金の面で、そういう工合に決算されたということを御了解願っておきます。なお、従来の改良費につきましては、長年のいろいろの要望、その他具体的に案が非常にはっきりしておりまして、予算がつけば具体的にすぐ工事にかかれる性質のものでございますが、新線につきましては、調査線から直ちに加わって参りますときに、基本的に着工にかかるまでにいろいろ調査しなければならぬ点が多々あるのでございます。第一、輸送量の想定そのものも、実際に工事する場合に、どの程度の輸送量がほんとうにあるのか、どういう運転方式をとるのか、それによってどういう設備をするとかというようなことも、実行にあたってやはり詳しく再検討した上でなければ、工事にかかれない点がございます。そういう意味におきまして、新規の線については、スタートにおいては工事に進みにくいということは、御理解願いたいと思います。
○大倉精一君 それはそれとして、これはやはりせっかく乏しい予算を組んだのですから、万難を排して新線建設に使う、こういう熱意があってしかるべきだと思う。どうもわれわれ予算の方はしろうとですから、むずかしいことをいわれてもわからないけれども、せっかく九十五億あるのを、新線建設本来の目的に六十億より使わない、これは非常に遺憾と思う。そこで、前年は九十五億、本年は七十四億六千万円、こういう金額をきめる基準というのは、こういう基準できめますか。本年度は九十五億にしよう、あるいは七十五億にしようと決定される基準というものは、何を目標にこういう金額はきめるのですか。たとえば工事能力と見合ってきめられるのか、純然たる予算面の都合によってきめるのか、どういう基準できめるのですか。たとえば、さらに、ある新線を何年度までに完成しなければならぬ、であるから本年はこれだけだ、こういう目標できめるのですか、ほかの何か基準があるのですか。
○説明員(滝山養君) 従来の建設線の経緯を考えて見ますと、やはり従来の調査並びに工事能力というようなものが一つの基準になりまして、それで九十億から百億までの予算の査定が行なわれたと思います。今回につましては、いわゆる決算でございますので、繰り越しにもやはり一定の経理上の制約もございますので、工事の契約のできているものというような条件のもとに十五億というものが出ておりまして、それと三十六年度予算で御審議、御決定いただきました七十五億を加えて、九十億という額が一応算出されたわけでございます。
○大倉精一君 そうすると、これは工事能力に見合ってこういう金額が出てくるのですか。
○説明員(滝山養君) 大体そう御判断願ってけっこうであります。
○大倉精一君 そうしますと、大体国鉄全体としての工事能力が九十五億なり百億だ、三十七線でもって。そういうことになると、たとえば十線を増すと、また増さなければならぬですれ。百二十億か百三十億になりますが、そうするとまた新しい工事能力が出てくるわけですか。
○説明員(滝山養君) 工事能力ということになりますと、実は鉄道全般の能力になりますので、改修費の関係でございますとか、合わせた能力になるわけでございますけれども、先ほど申し上げましたように、改修費につきましては、管理局その他の組織の力で相当の調査能力なり、あるいはいろいろな契約というものが準備ができております。新線になりますと、現在御承知のように工事局というもので新線を消化する体制になっておりますが、その面で新しい線の調査をし、また基盤のないところへ進出して参ります場合には、現在の国鉄の力では、大体まあその程度が標準の能力だと、こう考えております。
○大倉精一君 そうしますと、ちょっと私らにわからないんですが、三十五年度の建設線、建設やっている線が二十五線ですか、それから本年度はそれがふえて三十七線になっていますね。二十五線の場合と三十七線の場合、工事予算としては大体九十五億から百億程度、こうなるわけですが、工事線がふえても、そういう予算というものは、工事能力の関係上ふやすことができないと、こういうことですか。
○説明員(滝山養君) 現在国鉄の置かれております立場は、御承知のように、今回御審議願いました新五カ年計画の遂行、これは主要幹線が非常に逼迫しておりまして、これの増強が焦眉の問題でございますので、持ち合わせております有能な技術者を最高度に力を発揮するような使い方、それから工事の仕方というものをいろいろ検討しながら今やっておりますので、そういう具体的な工事の進捗というものと見合った上で、今申し上げましたような工事能力ということを考えております。
○大倉精一君 それはその程度にしておいて、そこで予算の立て方なんですけれども、たとえば本年度の予算ですけれども、この法律によるところの利子補給の内容というもの、率というものは、大蔵省の方と話がついていないという話ですね。ですから、私ども実は二分の一を補給するんだと思っておったら、そうじやなくて、初年度はこれは年度半ばに借りるという、こういう想定から、第一年度は半分だ、第二年度はまるまるこれがフルに動きますからその倍だ。たとえば今年度が三億円であれば六億円の予算という工合に運輸省は考えておいでになる。それによって予算を組んでおいでになる。ところが今度大蔵省の方ではそうじゃない。これは二分の一だ、来年も二分の一だ、再来年も二分の一だ、こうなってくると予算が狂ってきやしませんか。そういう点はどうなんですか、大蔵省の方と折衝のめどがありますか。
○政府委員(廣瀬眞一君) 私どもといたしましては、こまかいことは運輸省令で定めることになっておりますが、今年度の予算では、すでに一応利子相当額分の全額というものを予算では計上いたしておりますので、私どもといたしましては、この考え方を省令に盛り込みまして、第二年度は一応利子相当額分を見ていきたい、こういうふうに考えております。この点につきましては、運輸省令ではございますが、大蔵省とも今後折衝して参りまして、私どもの考え方は、今申し上げましたように、すでに予算に計上されております考え方をそのまま省令に盛り込んでいきたいというふうに考えております。
○大倉精一君 ですから、今後の省令という問題で、その点が非常に私は重大になると思うんですね。ですから、あなたの方では、来年度は今年度の倍の三億一千八百万円計上されておりますね。ところが向こうの方じゃ、そうじゃない、本年度と同じだ、こうなって参りますと、来年度からの新線建設に要する資金の計画というものがずっと狂ってくると思います。そういう点がこの際非常に重大であり、また、国鉄当局としても非常に悩んでいるのじゃないか、こういう点をやはりはっきりしないといけないのですが、大臣おいでにならぬのですけれども、そういう点早くめどをつける必要がある。さらに、たとえば九十五億なり百億なりという新線建設の年度の費用ですね、工事費、これは全額借入金でやるのか、あるいは自己資金がどのくらいであるのか、こういうような割合はどうなんですか。
○政府委員(廣瀬眞一君) その辺の計算の仕方にいろいろ論議がございまして、運輸省令の内容というものはまだきまっておりませんが、私どもは一応全額借入金をもって充てるという考え方で利子相当額をはじいて参る。先ほども申し上げましたように、本年度の予算折衝の場合もその考え方で折衝いたしまして、予算にはその姿で現われているわけでございますから、まあ実績と申しては何でございますが、そういう考え方がすでに本年度の予算に出ているわけでございますから、その考え方を強く推しまして、大蔵省とは折衝して参りたい。ただいま大倉先生から大蔵省二分の一というようなことを——これは別に大蔵省のまだまとまった考え方でございませんで、そういう考え方を持っている人もいるということでございます。省令の内容まで具体的にお示しするのがほんとうでございますが、そういったことから、またいろいろ原価計算の仕方、その他こまかい技術的な点もございまして、省令の案までお示しできないということは、まことに残念でございます。私どもの考え方は、今申し上げましたような考え方で今後話を進めて参りたいというふうに考えております。
○大倉精一君 私は、この法案を出しておいでになると同時に、そういう点について十分大蔵省と話し合いされて、そうして将来の資金計画のめどなり何なりというものをやはりつけて、こういう工合になるんだということを説明されるような準備をしてこの法案を出してもらいたかったのです。ですから、今お尋ねするというと、いわゆる半分にするのかどうかということもきまっていない。あるいはまた、九十五億なら九十五億という年度予算の借入金の部分なり何なりについても、どうもまだはっきりしていない。あるいはまた工事費のどの部分をその対象とするか、たとえば関連工事あるいはまた買収線の問題なり、あるいはまた、その他の点の問題があると思うのです。そういうものを利子補給の対象にするかどうか、これも大蔵省の方とはまだ話がついていないと思う。本来ならば、こういうものの大体輪郭をつけて、そうして説明をしてもらって、こうなるんだ、こういう工合に説明をされて、そうしてこの法案の審議ということになるのが私は妥当だと思っております。どうもそれができていないようです。 そこで、大臣おいでになりましたのですが、今お尋ねしておったのですけれども、省令の具体的な非常に重大な部分について、大蔵省の方との折衝はできていないようです。ですから、これはもしかりに、今運輸省の考えていることと全く違った折衝の結果に相なるというと、今後の新線建設の計画も、これは狂ってくると思うのです。資金的にも予算的にも狂ってくる。ですから、これはもう新線建設が非常に今の段階においては重大である、こういうことから、利子補給やってでも一つやらせよう、こういうのでありまするから、この運輸省の計画等については、大蔵省においても十分了解をして、そうして早く折衝、結論が出るように、大臣としても政治的に十分一つ御努力を願いたいと思うのです。ちょっと一つ大臣の御意見を伺わして下さい、私の要望に対してですね。
○国務大臣(木暮武太夫君) ちょっと中座しまして、まことに申しわけありませんでしたが、省令を作る場合は、今御注意をいただきましたことを十分に胸に置いて、大蔵省とこれから強く折衝をいたしまして、御意思に沿うようにいたしたいと思います。
○委員長(三木與吉郎君) ちょっと速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(三木與吉郎君) 速記をつけて。
○金丸冨夫君 二点ばかりちょっとお伺いしたいのですが、この立法は、先ほど小酒井委員からもお話がありましたように、三十六年度から昭和四十年度までの時限立法になっておりまするようですが、これについての大蔵省との話し合いが、四十年以後に対しては新線建設のかような問題を根本的に検討するというお話なんですが、その根本的というのは何のことでありましょうか、これを伺いたいと思います。この立法は時限立法ということでかりにやるといたしましても、その最後のところには「予算で定めるところにより補助することができる。」と、こういうように予算でまた押えるという二つのあれになっておりますね。本来からいくならば、この法案自体が、新線建設は、まあ簡単にいえばもうからない、もうからないで、国鉄経営で非常に大きい負掛をするから、さりとて新線自体は地方の切なる要望であるし、おのおの目的を持っておるのだから、これをそうむげに国有鉄道の運営には入れないというようなことではいかないということの理由から、これは私、どうも今あがっておる着工線のほか、さらに調査線、予定線のごときも、鉄道敷設法の改正もすでに出て、説明を伺ったのですが、ああいう工合いに次々に出ている。そうすると、これはやっぱり実行するということに向かっての一般の各地方々々の要望というものが次々に出ていると思うのですね。そうすれば、それをいかに国鉄が引き受けて、これを運営するかということを考えた場合に、この時限立法というものについて、根本的にその方策をこの四年間の間に何とか考えようということであれば、これはいたし方ないことでありますが、少なくとも、法案として出す場合においては、運輸省として、あるいは国鉄としては、かようなものについては今後なかなか——見通しがあればいいですよ。直ちに根岸線とかああいう海岸線のようなところは利益はあがりましょうが、そうでないところに、これから敷設する短路線で非常に有利だというようなところを除いては、おそらく利益は——今皆様方が、非常に国鉄当局の皆様方が努力しておるようないわゆる簡易経営の管理所制度を設けてやられても、なおかつ、これが利益に回っておるところはそう聞いておりません。そういうことであるならば、どうしてもやはり補助ということは建前じゃないか。それを時限立法にせざるを得なかったのか、あるいはまた、根本的に考えるということでやるのか、そこの大蔵省その他との交渉の結果がおわかりになりますれば、それを伺いたいということが一つ。 それから、この利益の見通し、予算等は各線かように着工する場合にはちゃんと出ておるわけでございますね。それから見て、大体もう不採算線だという結論が出ておるのが相当多いのではないかと思うのですが、これもやはり公共的立場からやらねばならぬということであるならば、国有鉄道にお願いしなければならぬとこれは思うわけです。が、しかし、これについて、もし時限立法が四十年から切れたような場合において、そのままになるというようなことであってはならないというものであるならば、との時限立法というものに対して、どの程度強くこちらが主張せられたか、その点が伺えれば非常にけっこうだと思います。まず第一点それを一つお開きしたいと思います、運輸大臣。
○国務大臣(木暮武太夫君) 五カ年という期間を切りましたのは、先ほど部長からもお話し申し上げましたように、一つは、今度の新五カ年計画は、国鉄としては大きな仕事でございますので、まあ、とにかくこれを見当としてやるということが一つでございます。それから、先ほど国鉄部長からお話がありました、この間に、いろいろ根本的な解決の方法もできるかもしれぬという、方向に努力をしたいということは、鉄道建設審議会におきましては、赤字累増のもととなる新線建設、すなわち国鉄の経営を赤字にするもととななる新線建設については、それが国家全体として必要なことであれば、この建設費は国鉄が借入金をすることなく、国庫が出資をしてこれを、やれという建議を前にもいたしておるのでございます。で、国家が投資して、こういう赤字で国鉄の経営を脆弱にする傾向のある新線については、国家が投資してやるべきであるが、しかし、それが国家財政の都合上できないときは、少なくもその借入金の利子は国家が負担してやるべしと、こういう建議を一、二回鉄道建設審議会でやっておるのでございます。その一つの、今の国家財政の現状から見て、国家が投資して、この国鉄の赤字を累増させることを防ぐということができないから、せめて借入金の利息だけは支払ってやろうということが、今度現われたようなわけでございまして、私ども今度の予算の折衝をするときにも、新線建設というものには鉄道建設審議会の建議にあるように、これはやっぱり国家が投資してやるべきものであるということも、いろいろ主張をいたしたのですけれども、国家財政の現状でそれができませんので、それともう一つは、大蔵省といたしますると、長い期間の義務を負担するということは、将来の財政の上からも好まないところであるものですから、まあ一つ五カ年間だけやってみて、その間に国鉄も新五カ年計画でいろいろ経理内容も変わってくるだろう。その間にいろいろまた根本的に新線建設のことについて相談し合うこともあるだろうからというような含みを持ちましてもこれは時限立法ということにいたしましたようなわけでございまして、まあ、われわれの方としては、これは時限立法でなくやるつもりで初めは折衝をいたしましたので、非常に不満ではございますけれども、今まで新線建設の借入金利子補給ということがなかったのを、新たに一般会計で国鉄の経理内容を健全化するために踏み切ったということなんですから、あまり議論をして、元も子もなくしてしまうことをおそれまして、不満足ながら五カ年の時限立法でやらざるを得なかったというのがほんとうのところでございます。
○金丸冨夫君 今大臣の御説明のうちで、まあ五年もすれば経理内容も変わるだろうからというお言葉があったのですが、それは国鉄は五年もすれば黒字になるだろうからということをお認めの上なんですか。私は淡い希望ぐらいになりはしないかと思うんですが、どうですか。
○国務大臣(木暮武太夫君) 言葉が足りませんでしたが、そういうことは大蔵省側の言うことでございます。私どもの方は、そういうことは言わないのでございます。
○金丸冨夫君 私、先ほどからも申し上げましたように、これは結局不採算線の建設を地方の要望によってやらなければならないということでありまするから、運賃その他について、あるいは場合によっては特別な方途を講ずるというようなこともさることながら、やはり建設資金の利子補給というようなことはやらなければということが、この法案に盛られた私は骨だと思いますから、運輸大臣としては、先ほどからいろいろお話もありましたように、二分の一がどうのこうの、ことしは年間の中間をとれば半分ということになりましょうけれども、今後におきましては、やはり全額ということを強く主張するだけの腹づもりを持っておいでになりませんと、まだ交渉が何かもやもやしておるようですから、特にその点を私希望申し上げておきます。 それから、予算の関係についてはそのときどきの予算になるわけですが、この予算の場合でも、これはその年の予算をきめる際に、あるいは三分の一になるとか、そういうこともあるわけですか、政府のお考えは、予算の範囲は。
○政府委員(廣瀬眞一君) 法律の建前では、ここにございますように、建設に要した資金はいかなるものであるかということは省令できめますが、建設に要した資金の利子相当分というようものを省令できめるわけでございますが、大体こういった種類の法律の建前といたしまして、大体、予算、それで一応金額がきまりますが、確かにおっしゃるように、この法律の格好といたしましては、さらに予算の範囲内ということにこの法律はなっております。大体この種類の法律はおおむねこのような体裁になっておるので、こういう格好になっております。確かにおっしゃる通りでございます。
○金丸冨夫君 その点はそれまでにいたしまして、一つこの法案のうちに利益が上がった場合の措置が規定されておりますですね。新線建設が営業開始になって、「その利益が当該線路につき最初に新線建設補助が行なわれた年度から起算して十五年度以内に生じたときは、その翌年度において、政府に対し、その利益の額の二分の一を下らない金額を、運輸省令で定めるところにより計算して得た当該線路に係る新線建設補助の額の合計額に相当すると認められる額に達するまで還付しなければならない。」、こういうことになっておりますですね。そこでこの利益というのは当該路線の利益というのをみな個々に見るわけですね。
○政府委員(廣瀬眞一君) これもこまかいことは省令できめることになっておりますが、大蔵省と折衝いたしました過程におきましては、大体そうむずかしいことを言わぬで、現在国鉄がやっております原価計算方式というものをもとにして、AならAという路線が利益を生じたかどうかという計算をするという大体の腹づもりでおります。
○金丸冨夫君 この、着工線というようにずっと書いてありますね。こういう線ですか、A線とかいうのは。
○政府委員(廣瀬眞一君) さようでございます。
○金丸冨夫君 ところでその利益というのについて、一つまだこれについて私は法案自体にも関係してないもので重大な問題が一つあると思うのですが、まず三十五年度の着工線と、それから三十七線ですか、今工事中というようなこの路線ですね、この路線に対するバスですね、バス路線は代行線で今やっておりますね、そうすると代行線はこれは建設ができれば廃止するんでしょうね、代行線だから。これはどうです。運輸省及び国鉄総裁にお伺いしたいんですが……。
○説明員(十河信二君) 今、代行線としてバスを経営しておりますところは、建設をいたしまして建設の完成した暁の状況によって判断してきめたいと考えております。
○金丸冨夫君 運輸大臣、どういうお考えですか。
○国務大臣(木暮武太夫君) ただいま国鉄総裁からお答え申し上げました通りでございます。
○金丸冨夫君 そこでそうなりますと、これは私ごく最近の新聞で、国鉄が新たに開発部というようなものを設けられて、いろいろの事業に乗り出すというようなことが新聞に出ておりまして、その第一着手として、東海道線新幹線におけるバス事業というようなものを国鉄は経営するんだ、それからまたそのほかいろいろ重要路線についてはすべて今後バスをやって、今地方鉄道でやっておられるのと同様にやるというようなことが新聞に出ておりましたのですが、これはもう省議でおきめになった結果でございましょうか、ちょっと国鉄総裁にお伺いしたい。
○説明員(十河信二君) 従来も国鉄の自動車経営につきましては、先刻お話の代行とか先行あるいは補完、短絡、こういう四つの方針がきめられておった。その補完というのは、今お話のありました、鉄道線路のあるところで、さらに自動車でもって輸送を完全にしようという趣旨で経営して参ったのでございます。それは以前からあったのであります。今度新しくできたものではないのであります。 それから開発部のことでありますが、開発部のことも、この建設線関係のことを申しますと、建設局で一応どういうふうになるかということを調査をしてきたのでありますが、それだけでは先刻来皆さんからお話のありますように、開業の暁に相当大きな狂いが出てくるから、営業の方の立場からこの後どうなるかということを調査することも必要じゃないかということで、開発部と建設局が協力して、新線の経済効果というものを調査しておるのが実情でございます。ついでに申し上げておきます。
○金丸冨夫君 たとえば、ここに三十五年度の着工線のうちに岡多線なんかございますね。こういうものはごく短絡で、われわれ考えれば、鉄道、それから地方の要望から考えても、むしろバスではないかという工合に考えるようなところですが、これを鉄道が敷かれるということになれば、こういうところもやはりみなおそらく代行線という工合に考えれば、一般民間では建設線ができればそれはやめるのだ、というような考えに理解しているんじゃないかと思うのですが、今の国鉄総裁のお話だと、それはそのときでなければわからぬというようなお話。私考えましても、おそらくバスがそれにできておった。さらに新たに鉄道が通ったということであっても、バスの利益とそれから鉄道の利益はおのおの相当に違いますから、地方民としてはより利用することの責任は別として、おそらく両方ともあることが一番希望だと思います。なかなかやめること自身は非常に困難じゃないかと思われる。そうするとこれはまあ今国鉄総裁のお見込みのような、あるいはそのままずっと両方やっていくというような結果になるパーセンテージが非常に多い。そこでそうなると、ここにありまする利益の計算というような場合に、鉄道の計算だけするのですか、バスの利益は計算しないのですか、それを伺いたい。
○政府委員(廣瀬眞一君) 先ほども申し上げましたように、現在行なっております線区別の経済計画ということを一応頭においておりますので、これは今御指摘になりました、たとえば岡多線にバスがある、ここに鉄道ができたという場合は、鉄道だけの原価計算で利益があるかないかということをきめるのであります。
○金丸冨夫君 そうして補助をきめるわけですか。補助額の返還その他、その方ですよ。
○政府委員(廣瀬眞一君) さようでございます。
○金丸冨夫君 それじゃ非常にあいまいになりますね。鉄道自体でこれはもうバスをやっておれば、バスをよけい乗せれば鉄道は末代まで利益が上がらないというような線ができてくるわけですね。それはおかしいじゃないですか。
○政府委員(廣瀬眞一君) これは元来、建設線の予定鉄道線路の建設に要した資金の利子相当額を補助するということがもとになっておりますので、結局バスとの問題な考えませんで、ある一定の金に国から補助がつくわけでございますが、その金をもとにして考えるわけでございますから、今お示しになりました例で申しますと、鉄道の場合だけを考えて利益が出たか出ないかということを考えるのが筋かと思います。
○金丸冨夫君 この案自体はもうそれに間違いないと思います。しかしながら、それは代行線、鉄道がつかなかったから代行線を国鉄がやられたのです。鉄道がついたらとれをやめればその通りでいいのです。しかし、やめないで両方やる。今国鉄総裁のお話になったのは、それは計算しないというのは、非常に思いやりのある案といえばけっこうですが、鉄道の収入には両方ある。おまけに一方バスと両方やっているのですから、バスをだんだん上げておけば、そういうことはしないだろうけれども、鉄道の方は利益は絶対に上がらぬ、いつまででも補助の総額に達するまでは利益の二分の一でいいということになる、そういう工合になるのですか。
○政府委員(廣瀬眞一君) 金丸先生のお考えは総合的にというお考えだと思いますが、今私御説明いたしましたように、片一方の新線建設の方には国から補助が出ておるわけでございます。従って、そういった意味で、その金には多少の色がついておるということでございます。バスの方の経営費というものは、そういった補助のついていない金でございますから、いわば金の出どころ、出どころというと少し語弊がございますが、性格が違うわけでございまして、大蔵省は補助をつけた分につきましては、利益が出た場合にはある程度返せということを言っておるわけでございます。バスの方までは言及しておりません。
○金丸冨夫君 そういうことになれば、結局、まあ利子相当額の限度が二分の一ですから、それまでは全部国鉄、鉄道に関して考えて、この案通りにいくということになれば、補助するということになるし、しかもバスを代行としてやるのは、これは鉄道が開通してもそれはやめないのだということになった場合には、普通ならばこれは開通すればバスをやめれば十分にもうそのときから補助はせぬでもいい、成績が上がらぬとも限らぬ。こういう岡多線のようなところは私はそうじゃないかと思う。そういうことを補助をしなくてもいい線に補助をするような結果に、つまり国鉄の運営の操作によってなるというようなことになりはしませんか。
○説明員(十河信二君) 実情を申し上げますと御理解願えることと思うのですが、代行、先行の場合は今お話しのように、鉄道のできるまでバスをやるというのですから、鉄道ができればバスをやめたいのです。国鉄としてはそれの、今御心配になっているように、そうもうかりはしないのですよ。もうかりはしないからやめたいのですけれども、一度バスをやると地方の人はなかなかそれを容易にやめさせてくれないのです。そういうようなことがありまして、従って、バスをやる。バスでももうかっていない、損をしている。鉄道をやる、鉄道ももうからない、損をしている、こういうのが今日までの大体の実情であります。今後どうなるか、それはわかりませんが、今日までの実情を申し上げれば御理解を得るかと思いますから申し上げます。
○谷口慶吉君 鉄道部長に具体的に路線をあげて質問いたしたいのですが、いただいております資料の「新線建設の現況」というこれの二十四、国分線の国分−古江間、経費の総額が三十一億二千三百万円で、すでに投資された額が十億七千四百万円。そうしてその結果、古江−海潟間の十七キロが開通している。これはこれでいいとしましても、今度残る三十三キロ以上の建設経費について、予算的に見ましてもなお二十億以上の金が必要となるという数字が出ておるようであります。ところが、今後向上します特に桜島から古江を通って福山に出ますあの狭隘なところについて、私は率直に申し上げて、今ではあれは垂水市に合併しておりますけれども、あれは昔は牛根村という村でした。あの牛根村が最も農地の少ないところで、鉄道が敷設されることによって相当な農地が失われやしないかということが心配されるのが第一点。 しかも、そういう地帯でありますので、もし鉄道を敷設するにしても、運ぶ貨物というものはこれはおそらく皆無にひとしいと言ってもいいのではないかと思われますのは、あの地区に居住いたしております住民は細々ながら小さな漁業をやって生きて、半農半漁であります。完全に生活のかてすら得られないような貧困な地帯でありますので、必ずあれは赤字線だということは、はっきり言えるし、またそう見ておられるだろうと思います。 そこで私考えられないかと思われますことは、少なくとも海潟から桜島までは工事を一応やるにしましても、桜島口から福山までのあの間に少なくとも残り二十億の八割は、あそこにかかると私は見ております。その際に、むしろ地元が要求するならば、計画を変更してでも、将来りっぱな自動車が通るような道路にでもしてやる。今でも御承知の通り、あそこは国鉄バスを運行いたしておりますから、そういたしますならば、ここで金はつぎ込むにしても、鉄道を敷設する資金の投入と、道路に投入します場合と、将来の生む赤字というものは、一応道路に投じてしまえば、これは所管が変わりますから、その後は、国鉄は何も私は影響はないと判断していいと思います。長い目で見れば、むしろ地元が要求するならば、これは私は、あそこは道路にされるべきじゃないかという、私の私見ですが、まだ地元の人たちの、しかも現地の人たちの意見は聞いていませんけれども、私は、そうだと考えております。 そこで、もし私が考えますようなことに御賛成がいただけますならば、やはり一応は、そういう御指導もなさってはどういうものだろうか、あれはおそらく永遠に続く赤字路線だと私は思います。そういうことが、はっきりわかっていながら、なおもやはり一応きまった、審議会の議を経たことなんだから、やらなければならないのだと、そうかたくなに、ものをお考えになるならば、他の路線は知りませんけれども、これはとにかく一応は審議決定された路線についても、再検討の機会をお持ちになるべきではないかと思いますが、そういうことについて、運輸大臣並びに鉄道部長の方から、一つお答えをお願いし、なおまた国鉄の総裁、これについて、もし御意見でもありますならば、一つお聞かせをいただきたいと思います。
○政府委員(廣瀬眞一君) ただいまお尋ねのございました国分線につきましては、私どもも正確ではございませんが、一応着工線には上がっておりますが、非常に農地の少ない狭隘な地帯を通っているということ、それから、かりにこれが完成いたしましても、現在御指摘がございましたように国鉄バスはひんぱんに通っております。それから、将来あまり見るべき物資というものも出てこないではないかということも、大体承知しておりますので、ただいま御指摘のございましたような点を、今後は十分慎重に検討いたしまして、一応建設にはなっておりますが、国民経済的に考えて、どちらが有利であるか、また、あるいは国鉄の経営上の問題もございまして、慎重に扱って参りたい。もし、かりに方針が変わるというようなことがございますれば、これは建設審議会にお諮りいたしまして、十分御説明をいたし、また御了解をとっていくという格好にすべきではないかということに考えております。 いずれにいたしましても、現地の事情を十分調査いたしまして、今後慎重に処理をしていきたいというふうに考えております。
○説明員(十河信二君) 私から別に申し上げるような点はありませんが、建設審議会におきましても、ただいま国鉄部長からお答えいたしましたような意見が出ております。そういうふうに処置いたしております、われわれといたしましても、国鉄部長が申し上げましたような慎重な検討を続けていきたい、こう考えております。
○委員長(三木與吉郎君) ちょっと速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(三木與吉郎君) 速記をつけて。 他に御質疑もなければ、質疑を終局し、討論に入ります。御意見のある方は、賛否を明らかにしてお述べを願います。
○大倉精一君 私は日本社会党を代表して、本案に対し付帯決議をつけ賛成いたします。まず、付帯決議を朗読いたします。 日本国有鉄道新線建設補助特別措置法案に対する付帯決議案 政府は、本法施行に際し、左記の諸点について、特段の措置を考慮すべきである。 記 一、新線建設の決定にあたっては、手続方法等に遺憾なきを期すること。 二、新線建設が国民経済に重大なる影響を及ぼす極めて重要なる公共負担であるに鑑み、将来新線建設費の財源については、全額政府出資とするよう努力すること。 三、新線建設の実施にあたっては、開発効果、予算の規模、工事の難易等を勘案し、経済速度をもって工事を進め、投資効果をすみやかに発揮し得るよう抜本的措置を講ずること。 若干意見を申し上げます。 まず、政府に要望するのでありますけれども、本案の性格を見ておりますというと、どうも政府の決意があやふやのように思います。特に新線建設の利子補給という、いわば画期的な一つの法案を施行するわけでありますから、この際、政府におかれましては、新線建設の決定の方法なり、あるいはまた、工事の進め方なり、それらのことに対して、格段の決意を持ってもらいたいと思います。従来の通りの惰性でもっておやりにならず、この際、国鉄の経営なり、あるいは新線建設なり、工事の進め方なり、その他の指導について、特に一つ、画期的な構想を持って御指導をされなければならぬと思います。 次には、やはり国民の中には、政治路線というような、そういう疑惑がいまだに蔓延するか、あるいはいまだに存在しております。でありまするから、この機会に、政治路線というような、そういうものは厳に排除していかなければならぬと思います。ここで政治路線という表現を使うことの妥当性については、いろいろ問題はありますけれども、しかしながら、やはりこれに関します新線建設を決定する手続、方法等については、特に一つ慎重を期してもらいたい。と申しまするのは、要すれば、現在の機構を再検討する必要があるのではないか、かように考えるわけであります。こういう点も含んで、政府は、この機会に抜本的な考慮をしてもらいたいと思うわけであります。 さらに進んでは、今、谷口さんから御質問がありましたように、建設審議会におきまして、一たん決定をした路線でありましても、その後において、事情の変化等によって、必要があれば再検討するということも、この際考え、道を開く必要があるのではないか、かように考えるわけであります。 さらにまた、きょうの質問でも明らかになったように、工事の進捗状況は、きわめてこれは、何といいますか、遺憾な状況にあると思います。特に、わずかな予算でもって、全線に総花的な予算でもって工事を進めるというようなやり方でなくして、ほんとうに重点的なら重点的に工事を進めるように、工事の順位、いわゆる着手の順位等につきましても、格段の考慮を払わなければならぬ、かように考えておるわけであります。 従って、新線建設にあたりましては、この新線の経済的なり社会的な効果を期待するためには、すみやかに建設し、完成するという配慮のもとに、すべての計画をされなければならんし、また実行されなければならぬ、かように考えるわけであります。よって、この付帯決議を付して、本案につきましては賛成をいたします。
○天埜良吉君 私は、自由民主党を代表して、ただいま議題となっております日本国有鉄道新線建設補助特別措置法案に賛成の意を表するものであります。 国鉄の新線建設は、鉄道建設審議会の議を経て重要な交通網を形成するもの、あるいは他の交通機関と比較して鉄道を必要とするものなど、あらゆる角度から検討が行なわれた後に選定されているものであります。これらの新線は、開業後も長期にわたり赤字であり、そのために、国鉄の経営上大きな負担となっているのであります。 そこで、国家的見地から建設されるこれらの新線について、全額国の出資によるべしというようなことも考えられるおりから、前年度の建設費に要した資金の利子に相当する額の範囲において予算の定めるところにより補助を行なうことができるようにしようとすることは、まことに適切なる措置でありまして、これによって国鉄の経営上の負担をできるだけ軽減し、経営の健全化に資することを信じまして、私は本案に賛成するものであります。
○委員長(三木與吉郎君) 他に御発言もなければ、討論を終局し、採決を行ないます。 本案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(三木與吉郎君) 全会一致と認めます。 よって本案は、全会一致をもって可決すべきものと決定いたしました。 次に、先ほどの討論中にありました付帯決議案について採決を行ないます。付帯決議案を委員会の決議とすることに、賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(三木與吉郎君) 全会一致と認めます。よって、付帯決議案を委員会の決議とすることに決定いたしました。 なお、報告書の作成等につきましては、委員長に御一任願います。
○国務大臣(木暮武太夫君) 日本国有鉄道新線建設補助特別措置法案につきましては、当委員会におきまして、長い間、慎重に御審議を賜わりました。ただいま満場一致をもって可決していただきまして、まことにありがたく存ずる次第でございます。 この法案の審議中に現われました各委員の方々の御意見並びに満場一致をもって可決されました付帯決議の趣旨をよく尊重いたしまして、万遺憾なきを期したいと存ずる次第でございます。
○説明員(十河信二君) 私からも、一言御礼を申し上げたいと存じます。 本法律案は、国鉄にとりまして、多年希望しておった懸案の一つが解決することに相なります。その意味において、私ども皆さんの御熱心な御討議によって、満場一致で可決していただいたことに、心から御礼を申し上げます。審議の過程におきまして、皆様からいろいろ御意見なり御注意なりいただきました点は、今後身に体しまして、国鉄の経営を健全化することに渾身の努力を傾けたいと覚悟いたしております。 一言、御礼を申し上げます。 —————————————
○委員長(三木與吉郎君) 次に、倉庫業法の一部を改正する法律案を議題といたします。 本法案に対する質疑に入ります。御質疑のある方は、順次御発言を願います。
○天埜良吉君 倉庫業法の一部を改正する法律案の提案理由に、昭和三十一年に現行倉庫業法が制定されたが、その場合には、運輸大臣の許可を受けしめることとしたが、冷蔵倉庫業については、当時の事情により、当分の間は届出制にすることとした。しかるに、その後、冷蔵倉庫業の実情にかんがみて、この際、この法案を提出したということになっておりますが、その後の冷蔵倉庫業の実情が変わってきておるという点は、どういうような状況でございますか。その点を御説明願いたいと思います。
○政府委員(坂本信雄君) このたびの提出いたしました倉庫業法改正の第一の主要な点は、冷蔵倉庫業者に対する特例を廃止するということでございますが、現行の倉庫業法が制定されました昭和三十一年と、現在における冷蔵倉庫業の情勢の変化ということは、一口に申し上げますと、制定された当時と比べまして、現在は、冷蔵倉庫の庫腹能力というものが非常に増強されておるということでございます。少し数字を言わせていただきますと、昭和三十五年の六月現在で、冷蔵倉庫の保管容積は、約二百万立方メートルございます。その間に、過去一年間に入庫いたしました貨物の量は百九十四万トンということになっておりますが、これに対しまして、昭和三十年の状況は、保管容積で百十七万立方メートル、年間入庫量で百九十二万トンということになっております。この二つを比較して参りますと、保管容積では約七〇%、三十年の当時よりも増加をきたしておるのでございますが、入りました入荷貨物につきましては、ほとんど変わりがないということになっておりまして、従いまして利用率という点を比較して参りますと、昭和三十年当時の五六%が、三十五年では四三%というふうにだんだん低下している実情でございます。このように当時は非常に冷蔵倉庫の施設が需要に比べて小さかったのでございますが、現在では、その点は非常に緩和されて参りました。しかし、またその反面、非常に急速に冷蔵倉庫がふえて参りましたので、質の点で多少遺憾なところがございまして、これからは、むしろ量よりも倉庫の質の向上ということに力点を置いてやっていく必要があるというふうに考えております。
○天埜良吉君 それでまた理由に、施設の改善、業務の運営の適正化をはかることが必要だというふうに考えるからである、ということでございますが、届出制によって、これはできないということでございますが、その辺の、この倉庫業法の範疇に入れれば、なぜできるかという点を御説明願いたい。
○政府委員(坂本信雄君) 現在の倉庫業法では冷蔵倉庫は届出制になっておりまして、一般倉庫は許可制ということになっておるわけでございますが、そういう建前から、規制が冷蔵倉庫はゆるいということでございます。それで倉庫の施設に対しまして、運輸省令でいろいろ規定を設けておるのでございますが、これは法律によって定めておるわけでございますが、許可となっております。一般倉庫については、相当構造上のこまかい点につきましてまで規定を作っておるのでございます。冷蔵倉庫の——適用を除外されておりますものにつきましては、登録である、届出制である。できるだけ早く庫腹の増加をはからなければならないという当時の観点から、この規定が、ほとんど抽象的と言っても差しつかえないような非常な緩和された規定を適用しておるわけでございます。それを今度、一般倉庫と同じように許可制にいたしまして一般倉庫に適用されております規定を、そのまま適用して参りたいということでございます。 しかし、今までそういうゆるい規定で非常に遺憾の点もあったのでございますが、やはり届出制と申しますことは、反面でそのいろんな規定の違反があったような場合でも、それに対する行政措置を行なうことができないという関係がございまして、今後は、一般倉庫と同じように、そういう規定に違反した場合には、これに対する行政措置をとることができるわけでございまして、そういう意味から、倉庫施設の改善に資することが多いと考えております。
○天埜良吉君 ただいまの施設の改善の点はよくわかりますが、業務の運営の方では、どういうような点がありましょうか。
○政府委員(坂本信雄君) 今までの届出制の場合では、先ほど申し上げましたように、業務の運営上遺憾な点がございましても、それに対する監督の手が届きませんで、遺憾か点があるのでございますが、そういう点から、事実冷蔵倉庫の施設が不完全であったために寄託を受けた物品に損害を及ぼしたというようなこともございますので、そういう行政措置を取ることは、目的ではございませんが、そういう措置まで取れるようにいたしまして、規定を厳格に順守してもらいたい、そういうことによりまして、利用者に対するサービスを向上したいと、こういうふうに思っております。
○金丸冨夫君 一言お伺いいたしますが、冷蔵倉庫というのは、低温何度からですか。私の聞きたいのは、冷蔵倉庫と低温倉庫ですね、低温倉庫はこれに入るのか、入らないならば、従来通り届出でよろしいのかどうか。
○政府委員(坂本信雄君) 冷蔵倉庫と冷凍倉庫とございますわけでございますが、実際の施設の用途の面においては、そう大きくは違わないと思います。しかし実際の温度あるいは保管温度その他が違いますので、保管物品だとか、あるいはそれに寄託するものはだいぶ違うと思います。冷蔵倉庫の方は、今度の法案改正の対象でございますけれども、冷凍倉庫の方は、一般倉庫業に今まで入っております。ちょっと説明がまずうございましたが、低温倉庫と言いますのは、今までは、倉庫業法の一般倉庫業に入っておりまして、今度改正が行なわれますと、低温倉庫も冷蔵倉庫も同じような取扱いになります。
○金丸冨夫君 わかりました。
○大倉精一君 専門家が御質問なすったので、まあ聞くこともないんですが、しろうとにわかるように端的に御説明を願いたいと存じますけれども、制定当時の、これだけを許可制をはずしたという理由ですね。はずしたという理由は、どういう理由であったんですか。
○政府委員(坂本信雄君) 現在の倉庫業法ができましたのは、昭和三十一年でございますが、それまでは、一般倉庫業も届出制であったわけでございます。その後、この法律ができまして、一般倉庫業は許可制になりまして、冷蔵倉庫だけが特例になっておるわけでございますが、先ほども申し上げましたが、その当時、冷蔵倉庫の庫腹が非常に少のうございまして、一方需要の方が非常に上回っておった、あまり規制を強くいたしまして、能力が不足しているときに、それを押えるようなことになっては困るということで、少し規制をゆるめておったということでございます。
○大倉精一君 当時の当局の説明では、除外例を設けたのは、「冷蔵倉庫業はその殆んどが独立して経営されておらず製氷、凍結、水産加工等と共に兼営されている業態にあるので許可事業とするに適さない」こういう説明があって、さらに「集荷協定等について独禁法の適用除外規定を適用しないこととするのは、冷蔵倉庫業が前述の如く製氷業等の兼業であり、それが生産業として独禁法第二十四条の三の規定により不況カルテルを認められているという事情による」こういう説明をされておるのですけれども、これらの事情は、現在どうなっておりますか。
○政府委員(坂本信雄君) 当時、現在でもございますが、冷蔵倉庫は非常に小規模なものがたくさんございまして、いわゆる氷屋さんが兼業しているというようなものもございます。現在もございます。しかし、昭和三十一年当時から非常に需要が増しますと同時に、温度も非常に低いと申しますか、冷蔵庫の機能から申しますと、高度の機能を要するものに対する需要が非常にふえて参りまして、小規模の、主として自家用というようなものが主体であるような倉庫の方は、だんだんそういう冷蔵倉庫としての営業というようなものが苦しくなって、減ってきたというふうな実情でございます。
○大倉精一君 そうしますと、規模が大きくなったから、許可制にしてもらう、こういうことなんですか、端的に言いますと。
○政府委員(坂本信雄君) やはり冷蔵倉庫業というものが、だんだん企業が発達してきまして、各企業が独立性が強くなって参りますわけでございますが、やはり高度の施設を必要とするということと、やはり業種として、だんだん明瞭な、何と申しますか、兼業みたいなものが減って、明瞭な体系をとりつつあるということで、やはり施設がよいものでないと、利用も減りますし、だんだん営業としても成り立ちがたくなりつつあるということでございます。
○大倉精一君 どうもしろうとでよくわからぬのですが、当時説明されておったような兼営しておるというようなことは、今でも兼営しておるらしいですね。兼営しておる。それから独禁法の適用除外規定を適用しないこととするということは、冷蔵倉庫業が「生産業として独禁法第二十四条の三の規定により不況カルテルを認められているという事情による」これも今、存続しておると思うのですけれども、なおかつ許可制にするということは、やはり規模が大きくなったからという一点だけじゃないですか。
○政府委員(坂本信雄君) 私、できるだけ勉強したつもりでございますが、まだ、直接御答弁しようとしますと、だいぶ課長の応援を得なければならない実情でございますので、課長から答弁さしてもよろしゅうございましょうか。
○大倉精一君 どうぞ。
○説明員(和田茂雄君) ただいま大倉先生から御指摘がございました不況カルテルの問題につきましての実情を御説明申し上げますが、先生から先ほど御指摘がございました冷蔵倉庫業は、なるほどほかの製氷業とかあるいは冷凍業というものと兼業しておるのが多うございます。しかし、この冷蔵倉庫業者がふえたということは、ただに庫腹がふえただけじゃなくて、やはり企業的な面からみましても、冷蔵倉庫業というウエートが非常に重くなりつつあります。製氷業は、電気冷蔵庫その他で頭打ちということでございまして、その点について、やはりこの製氷業としても、かなりカルテルその他の努力をいろいろしておりますのですが、なかなか今広島を中心といたしますその努力につきましても、効果が十分実現されることについては問題があるばかりじゃなくて、そういう明確になりつつある冷蔵倉庫業につきまして、倉庫業法の適用を受けるならば、やはり普通の営業倉庫と同様な共同行為という道が開けるわけでありまして、こういう点についての、やはり業界としての適用除外という、ことさらにその適用を受けないというようなことについては、非常に遺憾であるという考え方が支配的でございます。
○大倉精一君 どうも、そういう理由というのはないようですね。そうすれば、今小さい業者はまだあると思うのですがね、そういうのは、やはり届出制になるのですか、届出をして認めていくことになるのですか。
○説明員(和田茂雄君) 冷蔵倉庫業は、大体今の私たちの調査によりますと九百ばかりございまして、かなり零細な方もおられます。これの基準につきまして、今検討中でございますけれども、今まで冷蔵倉庫業をやってこられた零細な方々も、この三年間の猶予期間中に、いろいろこの施設面に対するまあ援助と申しますか、資金的な援助とか、それから指導いたしまして、そしてそれが小さくても、今までやっておられた営業の権利と申しますか、そういうものは十分尊重して、むしろ法律は、そういう零細なものも、ただ単にそれは規模が小さいだけである。しかし、ほかのサービスについて、たとえば大きいものも小さいものも、一つ同じサービスができるように、また信用がおけるように・そういうふうに指導して参りたいと考えておりまして、決して零細な企業をこの際整理する、大きいものだけを助けるというようなことは、全然考えておりません。
○大倉精一君 そうしますと、ある一定の猶予期間の間に、零細企業というものは、一定の企業規模に達するように指導すると、こういうわけなんですか。
○説明員(和田茂雄君) 今、大倉先生の御指摘の通りでございます。
○大倉精一君 それが、どの程度の規模を考えておられるかわかりませんけれども、その一定の期間のうちに、それだけの規模に達するように指導すると言われるのですが、具体的にどうするのですか。資金面なり何なり、ただめんどうみるだけでなくて、これは、なかなか零細企業の方々が一定の規模になるのには相当大へんだと思うのですね。具体的に、どういうふうにお考えですか。
○説明員(和田茂雄君) 基準につきまして今考えておりますのは、断熱装置ですね。断熱装置といって、部屋の温度を一定の温度に保てる断熱装置、それから冷凍力に影響のありますコンプレッサー、それからその他パイプとか、そういう配管のパイプ数、そういうような、もろもろのファクターがございまして、そういうもののいろいろサービス上欠陥がございますれば、そういうものは直すように指導していく。指導するのは、一つの明確な基準を作りまして、許可基準というものに従いまして、これだけの施設がぜひ必要である。これだけの施設をはかるために資金が必要であれば、おもに中小企業金融公庫がございまして、その点は、非常によく利用されておりまして、その点でのめんどう、あるいは大規模なものについては財政資金、開発銀行とかの、そういう点についての融資につきまして努力して参りたいと思います。基準と資金の面についても、もちろんその他の面について、われわれの力の及ぶ努力はいたしたいと思っておりますが、今私たちの考えておりますのは、おもにこの基準と、それからそれに対する資金のあっせんということの二点に重点を置いて考えております。
○大倉精一君 それは、いなかの方に行くと小さな冷凍業者もあるのですが、大体基準というのは、面積、たとえば倉庫面積、床面積について、どのくらいのものを考えているのですか。
○説明員(和田茂雄君) 今、その点につきまして非常に苦慮いたしておりますが、大体千立方メートルが四百トンという計算になっておりますが、全国的に見ますと、かなり小規模の方がおられるものでございますから、これを全国的に画一的な基準にいたしましてやりますと、地方的な面で問題があるということで、この地方的な規模につきましては、十分検討して、全国一律的な、たとえば四百トン以下の施設を落とす、そういうことの十分ないように、それに必要なまた機関も、検討いたしまして作りまして、その点の遺漏のないようにして参りたいと思います。
○大倉精一君 大体今標準とされる千立方メートル四百トン以下の倉庫業者、冷凍業者というのは、どのくらいですか、何軒くらいありますか。
○説明員(和田茂雄君) 四百トンは、先ほど申し上げましたように非常に多きに失しまして、大体全体の四割くらいしかないわけでございます。あとの六割というものは四百トン以下でございます。
○大倉精一君 そうしますと、これは先ほどの答弁によりますというと、法案改正のおもな理由は、従来より規模が大きくなったということが言われたのですが、大体基準と考えられておる規模以下のものは六〇%ということですね。そうしますと、六〇%に対する措置というものは、これは相当重大だと思うのですが、あるいは業界におきましても零細業者があるいは許可になるのかならぬのか、非常に不安な気持だろうと思います、その点はどうなんですか。
○説明員(和田茂雄君) 先ほど申し上げました千立方メートル四百トンというのは、基準として固まったものではございませんので、この点につきましては、そういう私案があった。そういうことで、そういうのが一応単位としましては、どうかという意見があったわけであります。と申しますのは、私の方でとっております統計によりますと、大体平均いたしますと、千立方メートル四百トンになったのでございますが、棟数にいたしまして。それで、そういうことを、ただ企業の実情と無関係に、一応平均値を出すと、そういうことだったのでございますが、企業の実情を検討いたしまして、これは今資料がございますのですが、その基準をとることは不適当だということで、それをやめまして、そうしてむしろ地方的な個々の検討によって、ただ大きいとか小さいとかということじゃなくて、質的な設備の面で、そうして今後の許可基準について取り扱って参りたいということでございます。その点ちょっと説明が不十分でございました。
○大倉精一君 結論的に、既存業者は規模の大小にかかわらず、これを一応許可する、こういうことなんですが、そうして許可をしたら、さらに規模的にあるいはその他の育成のために、めんどうをみるというふうなことをやっておけばいいのですか。
○政府委員(坂本信雄君) 今度の改正の方針が、趣旨が、倉庫業というのは、やはり一般の人の貨物を預かるものでございますし、貨物の流通過程において調節作用を持っておる、非常に公益性に富んだ事業だと私ら思っております。法律もできているわけでございますが、そういう趣旨から、今度の法律改正の目的が、あまり施設が劣っておったために寄託者に対する不便——不便と申しますか、はっきり申しますと事故が、ときどきあるわけでございますが、その事故を防止しようというのが実は趣旨でございまして、大きさをあまり制限しようということは、まだ考えておらないわけでございます。 基準につきましては、今後検討して参りますわけでございますが、この倉庫業法政正の経過措置といたしまして、今後三カ年間は——現在届け出して登録しておるわけでございますが、その方は、法律施行後三カ月以内に届出があれば三カ年は、そのまま現在の登録を認めていくということになっております。ただ、その間に許可の申請がありました場合には、その許可の申請に対して認可だとか不認可だとかいう行政措置が行なわれるまでは、やはり現在の倉庫業を続けていけることになっております。これは経過措置でございます。従いまして、三カ年のときに、全部そういう行政措置がとれればいいのでございますが、実際に非常に数が多いので、今までの実例では、三カ年実は以上も、相当長くまで倉庫業を営んでおるという実情でございます。その間に、できるだけ行政措置によりまして、そういう施設の不備だとか運営の不備をなくするように処置をいたしまして、そういう申請のありました場合には、既存の業者は、できるだけそれまでの行政措置をやることによって、申請に対しては許可をしていくという方針で、現在の倉庫業法にも同じようなことがあったわけでございまするが、やって参りましたし、今後も、そういう方針で行きたいという考えでございまして、まだ基準について、はっきり私どもきめておりませんが、倉庫の単に小さいとかというようなことで許可をしないというような方針は、とらないつもりでおります。
○大倉精一君 どうもわかったようなわからぬようなことですがね。私の心配しておるのは、前の倉庫業法にも、その点あると思いますけれども、今度の場合は、前の三十一年の現行法ができたときに、特例法だった、特例措置だったのです。今度は、それが一般倉庫業法と同じようになるのですから、その変わった条件といえば、大きくなった、そういう説明があったのですけれども、あるいはまた施設が不十分であるやつが、一般の倉庫業と同じようにしなければならぬという条件が出てきた。そういうような説明がありますけれども、今度三年たって工合が悪いといって許可をしない、こうなって参りますと、三年で、もう倉庫業はやめなければならぬことになるのだな、これは……。そうなって参りますと、これはほかの業と違って、荷主さんの方からいうならば、やめるのだろうということで事実上商売ができぬようになるのですね。私は、そういう点についての配慮が、どういう配慮があるか、これは荷物を順ける人は、三年たって、あと二年たったらどうなるかわからぬ、そこに一軒しかなければ別ですけれども、そういうような配慮が一体あるかないかということなんですれ。 それから、簡単に施設をよくするために行政指導をするといいますけれども、具体的に資金の面や何かをどうするか。なかなかそういう零細企業は大へんだと思うのですね。そういうことをやるについては、そういう点についての配慮なりあるいは考え方というものがどうもはっきりしないのですね。どうですか、その零細企業の方々は、そうか、おれはこうなるのだというめどがつけるような答弁を願えませんか。六〇%もあるのだからね。
○政府委員(坂本信雄君) 先ほどの御説明が少し不十分だったかもしれませんが、現在の倉庫業法が適用されましたときに、一般倉庫業が許可制になったわけでございますが、そのときにちょうど、このたびの改正についておりますと同じような経過措置があったわけでございます。それで現在の一般倉庫業者は、三年間の猶予期間もございますし、またその間に、いろいろ措置をいたしまして、許可の申請を出しておるのもございます。しかし、もう三年以上たっておりますが、実は行政措置がおくれまして、まだ全部認可制に移行していないわけでございますが、その間に、実際倉庫業をやっておりましたが、届出はしておりましたが、実際の営業倉庫として営業しておらなかったというような方々が、一部廃業の届出を出してきたのがございますけれども、実際に、今後倉庫をやっていきたいという希望のもとに認可の申請を出されまして、それに対する不認可ということも、実はなかったのでございます。その間に、いろいろな私どもも援助もしましたし、また行政指導によりまして、私らの所期の規模まで——規模といいますか、施設にまで改善されておったというのが実情でございます。 今後、冷蔵倉庫業につきましても、同じような方針で参りますつもりでおりまして、実際にやりたいのだけれどもやれないというような方がないように、先ほども申し上げましたように、中小企業金融公庫からの融資のあっせんを考えるとか、そういうような方法で、そういうことのないように、私どもとしてはやっていきたいという考えでおります。
○大倉精一君 中小企業金融公庫とおっしゃるのですが、これは、それにはいろいろ担保も要るし、いろいろ要るだろうと思うのですよ。ですから、中小企業金融公庫で借りてこいといったって、それでは一定の規模にはならないと思うのですね。ですから、冷蔵業の零細企業は、片一方で氷を作り、そうしてこれを片一方で預かるというような、そういうのがあるんですね。それを一定の規模あるいは一定の施設をするようにといって、金が要るなら中小企業金融公庫で借りてこいといったって、それだけじゃうまくないんじゃないですか。何かこの法律を作るについては、その方法についてお考え、検討されておりますか。
○政府委員(坂本信雄君) そういう、先ほど申し上げましたような趣旨で考えておりますので、倉庫業者の規模というものを主体において考えないで、やはりその地方々々によって——大都会といなかでは、多少状況も違うと思いまするが、その地方々々の状況によりまして、実際の、需要家に対して迷惑を与えないというような建前でもって措置していきたい、こういうふうに思っております。
○小酒井義男君 地方々々にあなたの方の出先で、そういうように指導をされるような方針というものはきまっておるんですか。
○政府委員(坂本信雄君) これは権限は、一部運輸大臣が持っておるものと、地方の出先機関の長に渡しておるものと、両方ございますが、今後、基準を作りまして、それによって、地方の機関によく話して、趣旨を徹底さしたいと思っております。
○小酒井義男君 地方の出先ですね、そういう指導なり、いろいろな事務処理をしていく上において、従来の人手だけで十分それは処理できるのか。そうでない、新しい人を増員するようなことをやられるのですか。どうなんですか。
○政府委員(坂本信雄君) やはり地方の局といたしましては、いろいろ業務がふえまして、できれば予算措置によりまして増員ということも考えたいのでございますが、今回は、予算措置はいたしませんで、現在の陣容でやるということにいたしております。今後この点で、さらにいろいろ関係方面の御配慮にあずかりたいと思っております。
○委員長(三木與吉郎君) ちょっと速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(三木與吉郎君) 速記をつけて。
○大倉精一君 零細企業の取り扱いについては、特に金融面については、関係方面との連絡折衝を密にして、遺憾のないように取りはからってもらいたいということを要望いたします。
○政府委員(坂本信雄君) ごもっともな御趣旨でございまして、そういうふうに努力して参りたいと思います。
○委員長(三木與吉郎君) 速記をとめて下さい。 〔速記中止〕
○委員長(三木與吉郎君) 速記をつけて下さい。 —————————————
○委員長(三木與吉郎君) この際、委員変更について御報告いたします。 本日、井野碩哉君が辞任され、小沢久太郎君が選任されました。 —————————————
○委員長(三木與吉郎君) 他に御発言もなければ、質疑を終局し、討論に入ります。 御意見のある方は、賛否を明らかにしてお述べを願います。——別に御発言もなければ、直ちに採決を行ないます。本案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(三木與吉郎君) 全会一致と認めます。 よって本案は、全会一致をもって可決すべきものと決定いたしました。 なお、報告書の作成等につきましては、委員長に御一任願います。 次回の六月一日木曜日は、都合により午後一時開会いたしますから、御了承願います。 本日は、これにて散会いたします。 午後四時三十六分散会 ————・————