運輸委員会 第31号
- 発言数
- 85 件
- 登壇者
- 7 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1961/05/23
会議録
○委員長(三木與吉郎君) ただいまより委員会を開会いたします。 まず、委員の変更について御報告いたします。 去る十七日、佐野廣君が委員を辞任され、迫水久常君が選任されました。 十八日、谷口慶吉君及び野上進君が辞任され、柴田栄君及び最上英子君が選任され、また、十九日、最上英子君及び柴田栄君が辞任され、二見甚郷君及び谷口慶吉君が選任されました。 —————————————
○委員長(三木與吉郎君) 次に、理事の補欠互選についてお諮りいたします。 理事谷口慶吉君の委員の変更により欠員となりました理事の補欠互選を行ないます。互選は先例により、委員長において指名することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(三木與吉郎君) 御異議ないと認め、それでは理事に谷口慶吉君を指名いたします。 —————————————
○委員長(三木與吉郎君) 次に、鉄道敷設法の一部を改正する法律案を議題といたします。 これより提案理由の説明をお願いいたします。
○国務大臣(木暮武太夫君) ただいま議題となりました鉄道敷設法の一部を改正する法律案の提案理由につきまして、御説明申し上げます。 御承知のように鉄道敷設法は、日本国有鉄道の敷設すべき予定鉄道線路並びに日本国有鉄道に線路の敷設を許可する場合に必要な手続等を定めたものでありますが、この法律は、大正十一年に制定せられたものでありまして、この法律の別表、すなわち、予定鉄道線路につきましては、経済事情の変化等に伴いまして、数次の改正を見て今日に至っております。 最近におけるわが国の産業経済の急激な発展の傾向にかんがみまして、鉄道建設審議会におきましても、かねてから新しい事情を勘案して御検討になっておりましたが、本年五月十二日の同審議会において、九線路を敷設法別表に追加するを適当と認める旨の御建議をいただきました。 政府といたしましては、日本国有鉄道の鉄道網を整備することによって、産業資源の開発並びに経済交流を促進し、もってわが国の経済発展に貢献いたしたい所存でございますので、ここに改正法律案として御審議を願うことにいたした次第でございます。 別表に追加する九線路の内容につきましては、別に詳細に申し上げることといたしますが、この線路を新たに追加することが、この改正案の内容でございます。 以上がこの法律案を提案する理由であります。何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御賛成いただきますようお願い申し上げます。
○政府委員(岡本悟君) ただいまの鉄道敷設法の一部を改正する法律案の補足説明を申し上げたいと存じます。 今回新たに追加する九線路につきまして概要を御説明申し上げます。お手元に線路図の概略を配付申し上げておりますので、御参照願いながらお聞き取りいただきたいと存じます。 法律案に記載した順序で申上げますが、まず「五十一ノ二 東京都品川附近ヨリ千葉県木更津附近二至ル鉄道」でございますが、この鉄道は、東海道線品川付近から総武線木更津付近まで東京湾の沿岸に沿って、臨海工業地帯を縦走するものでありまして、延長約八十キロの鉄道であります。この鉄道によりましてただいま造成の途上にあります京葉工業地帯の発展を促進しようというものであります。なお、本鉄道によって千葉方面と東海道方面及び東海道方面と常磐方面を短絡する効果も上がります。経過地は、埋立地等を通過いたしますので平坦でありますが、橋梁は多い見込みであります。なお、輸送量等考慮いたしますると、相当高級の線路規格が必要かと思われます。 次は、「五十四ノ三 群馬県嬬恋ヨリ長野県豊野二至ル鉄道」でございますが、この鉄道は、現在着工線となっております嬬恋線の終端より信越本線豊野に至る延長約三十五キロの鉄道であります。本鉄道は、豊富な林産資源及び本邦生産額の約三割に及ぶ硫黄資源地帯を通る嬬恋線を直接信越本線に結ぶことによって、その開発を促進する効果があり、また、観光ルートとしても有望な線であります。なお、現在の信越本線が碓氷峠の勾配区間で将来輸送能力が不足するような場合は、その補助線として非常に有効な鉄道であります。線路は地形上大トンネルができますので、工事量は相当多い見込みであります。 次は、「六十ノ二 長野県飯田ヨリ岐阜県中津川二至ル鉄道」でありますが、この鉄道は、飯田線飯田と中央本線中津川を結ぶ延長約四十二・四キロの鉄道であります。本鉄道は昭和三十四年十一月九日の鉄道建設審議会の御建議によりまして、飯田〜三留野間の比較線として検討されておったものであります。伊那地方と木曾地方を横に結ぶ連絡線でありまして、本鉄道によって両地方の経済交流がさらに円滑となり、なお、豊富な林産資源の開発が期待されるものであります。経過地は山岳地帯でありますので、工事量は相当多い見込みであります。 次は、「七十五ノ二 三重県四日市ヨリ津附近ニ至ル鉄道」でありますが、この鉄道は、関西本線四日市より参宮線津に至る延長約二十八キロの鉄道であります。本鉄道は、四日市港及びその周辺地区の臨海工業地帯の発展を促進するものでありまして、あわせて関西本線の輸送緩和ともなる鉄道であります。なお、名古屋地区と紀南地方との短絡の効果もあります。経過地は平坦でありますので、工事は容易の見込みであります。 次は、「七十七ノ二 滋賀県今津ヨリ塩津ニ至ル鉄道」でございますが、この鉄道は、予定線七十七号、すなわち大津〜三宅間の途中今津より分岐いたしまして、北陸本線塩津に連絡する延長約二十三キロの鉄道であります。今津地方と米原・彦根地方を短絡するものでありまして、現在浜大津〜近江今津間を営業しております江若鉄道とあわせて、琵琶湖畔を一周する鉄道となりまして、この地方の発展を促進する効果が期待されるものであります。経過地は多少の起伏がある程度で、特別の構造物もなく工事は容易であります。 次は、「九十ノ三 岡山県宇野附近ヨリ香川県高松ニ至ル鉄道」でございますが、この鉄道は、宇野線の終端宇野付近より島づたいに瀬戸内海を橋梁で渡りまして、予讃本線高松に連絡する延長約二十一キロの鉄道であります。本州と四国を結ぶ海峡連絡線として大きな交通網を形成するもので、現在の宇高航路にかわるものであります。現在調査線となっております予定線須磨〜鳴門の海峡連絡線とあわせて四国の開発に大きな役割を果たすものとして期待される鉄道であります。工事は、わが国においていまだ例のない大規模なものでありますので、巨額の資金と高度の技術が必要であります。相当巨額の資金が必要であることを考慮しますと、実際に着工する場合は、さしあたり、どちらか一方の予定線から行なうことになるものと思われますので、先般鉄道建設審議会におきまして比較研究する旨の御建議がなされておりまして、現在両方の調査を進めております。 次は、「百四ノニ 愛媛県伊予ヨリ内子ニ至ル鉄道」でございます。この鉄道は、予讃本線伊予市より内子線の終端内子に至る延長約二十八キロの鉄道であります。沿線は、国道がこのルートを通っておりまして、人口も比較的機密であります。現在の予讃本線の伊予市・伊予長浜間の付近が絶えず地すべり等の災害を受けている現状でありますので、本鉄道が四国の幹線強化に大きな効果があるものと考えられます。経過地は多少起伏がありますが、工事は容易の見込みであります。 次は、「百十一ノ三 佐賀県唐津ヨリ呼子ヲ経テ伊万里ニ至ル鉄道」でございますが、この鉄道は、唐津線の終端西唐津より呼子を経て東松浦半商の沿岸に沿って筑肥線伊万里に連絡する年長約五十六キロの鉄心であります。沿線は人口も比較的稠密でありまして、相当の輸送量が見込めるとともに、地下資源、水産資源の開発に効果があると思われます。経過地は多少錯雑しておりますが、工事は容易の見込みであります。 次は、「百四十二ノ三 新得ヨリ上士幌ヲ経テ足寄丑至ル鉄道」でございますが、この鉄道は、北海道の根室本線新得より士幌線上士幌を経て網走本線足寄に達する延長約八十一キロの鉄道であります。本鉄道は、十勝平野の北部を横断する線路でありまして、現在着工中の白糠線(白糠〜足寄間)とあわせて、十勝と釧路を結ぶ一鉄道網を形成するものであります。沿線は比較的人口の多い地帯でありますとともに、豊富な森林資源の開発に貢献するものであります。経過地の一部に多少錯雑した.区間もありますが、概して平野に属しておりまして、工事は比較的容易の見込みであります。 以上で御説明を終わります。
○委員長(三木與吉郎君) 本案に対する質疑は後日に譲ります。 —————————————
○委員長(三木與吉郎君) 次に、日本国有鉄道新線建設補助特別措置法案を議題といたします。 これより質疑に入ります。御質疑のある方は、順次御発言を願います。
○大倉精一君 二、三質問をいたしますけれども、今度の措置は、いわゆる鉄道建設審議会から昭和二十七年七月以来、新線建設に対する特別の助成策に対して答申があったわけでありますけれども、この答申に基づいて今度の措置をおとりになったという工合に考えてよろしゅうございますか。
○国務大臣(木暮武太夫君) ただいまお話しのように、この鉄道建設審議会におきまして、国鉄の経理を幾分でも負担を軽減するという意味におきまして、新線建設の借入金に対する補助を国で負担してやろうということの御建議がございまして、その趣旨によりましてやりましたわけでございます。
○大倉精一君 この審議会の建議というのは、利子補給をする場合は、これはやむを得ず借金する場合であって、この趣旨は、新線建設の財源については政府出資によってやれ、やむを得ない場合には、借入金によってやる場合は、国がその利子補給をやれ、このやむを得ない場合の方をおとりになったのですけれども、政府の金で新線建設をやるというこの趣旨をおとりにならなければならなかった理由は、どういう理由なんですか。
○国務大臣(木暮武太夫君) お説のように、建議におきまして、新線建設費の財源については政府の出資でもってまかなうことを第一義といたして、やむを得ず国鉄の方で借入金をする場合には、国がその利子を補給してやるということを建議として、新線建設委員会から出たのでございます。しかしながら、国の財政の都合等を勘案いたしまして、まだ必要なる新線建設をまかなうのに国の財政から、全部これを政府の出資によってやるということはできかねる次第でありますので、それで借入金に対する利子の補給だけでもやるようにというふうに、私どもとしては大蔵当局に交渉いたしまして、そして三十六年度予算から三億何がしという利子補給の予算を皆様方の御承認を得るようなことに相なったような次第でございます。
○大倉精一君 そうしますと、利子補給という方法は、やむを得ない事情による次善の策である。従って、将来はこの答申通り政府の資金でもって新線建設をするという、こういうことも考慮される、こういう工合に考えてもよろしゅうございますか。
○国務大臣(木暮武太夫君) 運輸省といたしましては、鉄道建設審議会というものの権威々尊重する立場をとっておりますので、できるだけこの御答申あるいは建議々そのまま尊重いたしたいと考えておるのでございまして、今お尋ねの件につきましては、今後は、私といたしましては、新線建設の財源は政府の出資によってまかなうということにいたしたいと、こう考える次第でございます。
○大倉精一君 そこで、今度の予算でありまするけれども、一応三十六年度一般会計予算に三億へ百七十五万円が計上してありますが、これは三十五年度の新線建設費予算九十五億というものを基礎にした算定だと思うのですが、九十五億円は、実際には十五億円繰り越されておって、実質は八十億円だと、こういう工合になっておると思うのですけれども、そうしますと、今度の予算が余ってくるのじゃないかと思うのですが、いかがですか。
○政府委員(岡本悟君) 法律案の建前は、前年度の建設に要した資金について補助するのでございまして、従いまして決算額ということに相なります。そういたしますと、先生の御指摘のように、決算額が九十五億を下回れば、三億八百七十五万円というこの補助金が計上してございましても、それをまるまるもらうことにはならぬわけでございます。
○大倉精一君 そこでこの法律案によりまするというと、第一項で、予算の範囲内において利子補給をする、こうなっておるのですけれども、そうしますと、たとえば政治的な配慮からして、法律の割合通りの利子補給の予算が計上されないという場合がある。そういう場合には、この法律によって利子補給ができないということになるのですけれども、そういう関係はどうなんですか。
○政府委員(岡本悟君) 昭和三十六年度の三億八百七十五万円という予算を算出いたしました根拠といたしましては、一応年六分五厘というふうに利子を想定いたしまして、九十五億を年度当初からずっと一年間これを借りるということには実際上相なりませんで、年度当初に借り入れるのもございますし、あるいは年度半ばで借り入れるものもございます。いろいろでございますので、大体おおむね年度中央に借り入れたものというふうに想定いたしまして、九十五億円掛けるの六分五厘掛けるの二分の一というふうにいたしますと、ちょうどこの三億八百七十五万円という数字が出て参るわけでございます。しかし、この第一項に書いておりますように、やはりこの今後三十七年度、三十八年度というふうに予算を編成いたします場合に、そういった方法ではじきました数字が出ましても、予算の範囲内と、こういうふうに書いてございますので、そのときの財政事情いかんによりましては、必ずしもそういった額まで認められるとは限らない、こういうことでございます。
○大倉精一君 どうもその辺があいまいだと思うのですけれども、この法律でもって、前年度に要した建設資金に対してその利子負担の半分を補助する。こういうことですけれども、大体前年度の資金が大体計算できれば、それに必要な予算というものは自然に計上されてこなければ、この法律の趣旨に合わないと思うのですが、これが何らかの政治的な考慮等によって予算が削られる。この場合には最初の計画のような工事費用が出てこない、工事ができないということになる。あるいはこの法律の趣旨に従えないということになるのですけれども、そういう場合の考慮はしなかったのですか、どうですか。
○政府委員(岡本悟君) 御指摘のように立法技術といたしましては、たとえば第一項につきましては、当該年度と前年度分の利子の額に相当する額を補助しなければならないというふうに……。
○大倉精一君 そう。従って予算もきめなければならぬということになる。
○政府委員(岡本悟君) きちっとやる方法もあるわけでございますが、政府といたしましては、諸般の事情を考慮いたしまして、こういうふうな提案になった次第でございます。
○大倉精一君 これは大蔵省との了解といいますかね、そういうものは何かあったのですか、あるいは全然そういうこと関係なしにこの法案ができたのですか。
○政府委員(岡本悟君) もちろん、御想像のように政府の部内と申しましても、この国家財政をあずかります大蔵省もございますし、運輸の立場からその主張をいたします運輸省もございますので、いろいろ折衝の結果、政府の提案といたしまして、こういう格好に相なった次第でございます。
○大倉精一君 そこでこの「別表に掲げる予定鉄道線路の建設に要した資金」というのですけれども、この資金についてはいろんな解釈なり、あるいは種類があると思うのですが、たとえば関連工事に要した費用とか、あるいは自動車の路線の新設とか、そういうような関連工事なり、あるいは類似の工事の費用があると思うのですけれども、そういう範囲についての話はできておるのですか。
○政府委員(岡本悟君) この資金をどういう範囲にするかということにつきましては、実はまだ大蔵省とこまかい話し合いはできておりません。いずれ大蔵省と今後事務折衝をいたしまして、省令で、どういう資金を、予定鉄道線路の建設に要した資金ということについては、こまかくきめる必要がある、かように考えております。たとえば鉄道敷設法別表に掲げる予定鉄道線路を建設いたします際に、鉄道線路として建設したのであるが、その路盤はそのまま活用して、実際上は自動車を運行するというふうな場合に、はたしてこの法律に該当する建設資金ということになるのかどうか、そこらあたりにつきましても、これからの事務的な打ち合わせの結果によりましては、どうなりますか、ここではっきり申し上げるわけに参りません。
○大倉精一君 これは非常に大事なことだと思うのですが、たとえば九十五億というような金頭が計上されてありまするけれども、これもそういうものがはっきりしないというと、きちんとした数字は山山てこないと思うのですね。ですから、これはこの次の委員会までに、大蔵省とどの程度了解ができるかわかりませんけれども、大体こういうものだという一つのめどを、こういうものを含むのだという御報告を願いたいと思います。そうでないと、これはどういうものを含むかということを一応調べなければ、法律を通してしまってから、それは入らなかったのか、それは入ったのか、こういうことになると大へんめんどうが起きると思うので、できましたならば、この次の委員会までに御報告を願いたいと思います。 それから次には、今度継続中の工事が二十五線、それから新規着工で昭和三十六年に着工する新線が十線になるのですか、合計三十五線というものが昭和三十六年には工事をする、こういうことになるわけですか。
○政府委員(岡本悟君) 先般の鉄道建設審議会で、追加十一線のうち、これはたしか昭和三十四年十一月の建議であったかと思いますが、七線が追加着工線になりまして、それから継続課程線が五線ございましたが、そのうちから一線着工線になりまして、八線が新しく追加されまして、合計三十三線が着工線になったわけでございます。
○大倉精一君 そこで、新たに北松線が建設線に指定された、また丸森線も直ちに着工するようにと、こういう等申があったようですけれども、これはどうなんですか。
○政府委員(岡本悟君) さようでございます。
○大倉精一君 この両線に対する予算措置はできておるのですか。
○政府委員(岡本悟君) 丸森線と北松線につきましては、着工線に相なったのでございますが、建設審議会の御建議の内容につきましては、つまり表現につきましては、多少相違がございます。丸森線は直ちに着工すべし、それから北松線につきましては、予算の規模等を勘案して着工すべしというふうに申されております。そこで、われわれの考え方といたしましては、丸森線は、これが調査線として取り上げられました経過も御存じかと思いますが、東北本線の複線化の役割をも持たし得るものというふうなこともございまして、もしこれが、国有鉄道の方のさらに詳細な検討の結果におきまして、東北本線の複線化に十分役立ち得るのだということになりますと、これは早急に着工しなければいかぬと思うのです。 そこで予算措置の点でございますが、この建設線の予算の配分につきましては、御承知のように過般の鉄道建設審議会にもお諮りいたしまして、大体きめたわけでございますが、そのときにはまだ丸森線の着工については、その可否がきまっておらなかったわけでございますので、着工すべしということになりますと、予算的にはどうするかという問題が当然起こって参りますが、きわめて実行上弾力的な予算でございまして——と申しますのは、ある線をこれだけの予算でやるときめましても、実際上、たとえば用地買収が予想外にいろんな困難な事情に逢着いたしまして進まなかったということになりますと、その予算は余って参ります。そういうこともございますので、予算の実行上着工に要する費用は考えるということに相なっております。それか北松線は、さらにそれよりも予算の関係からいいますと、丸森線より高順位に置きまして実行上考える、こういうことになろうかと存じます。
○大倉精一君 三十六年度は相当多数の建設線ということになるわけですけれども、これに対する予算というものが非常に少ないように思うわけです。それで大まかに言って、この三十五線のうちで一番おそく完成するのは、この後において何年くらいになるのですか。何年くらいたってからこの三十五線というものは完了することになるのですか。
○政府委員(岡本悟君) かりに年々百億円の建設費の予算の規模で参りますと、十年ぐらいかかるものも相当出て参ります。で、ございますので、本年度の予算は御承知のように七十五億円でございますが、年々の予算の規模にも左右されるおけでございますが、まあ相当長くかかるということでございます。
○大倉精一君 十年かかれば全部できますか、今工事しているやつは。
○政府委員(岡本悟君) 三十三線を全部やるということになりますと、おそらく建設費といたしましては二千億前後になるかと存じます。この三十三線を全部完成いたしますのに、建設費が、概算千六百億くらいかかる予定でございます。そういたしますと、年間百億をかりに投下し得るといたしましても、十六年かかるという計算になるわけでございます。
○大倉精一君 それは平均でありまして、線区ごとに毎年予算が違うと思うのですよ。ですから、線区によっては、二十年も二十五年もかからなければできないというような予算もあると思うのですがね、そうすると、これは産業経済あるいは社会的に必要であるから建設せよといわれて、十年も十五年も二十年もたたなければできないということになると、建設の効果はどうなるのですか。
○政府委員(岡本悟君) 確かに仰せの通りでございまして、もちろん各線平等に建設費を割り当て得るわけではございません。建設審議会の御答申にもございますように、なるべく投資効果を早く発揮できるように重点的に予算を実行するようにということでございますので、そういう趣旨を体しまして、予算の実行に当たっておるわけでございますが、配分の少ない線路につきましてはそういうことになるかと存じます。ただ、建設審議会の御建議も、この着工線全部ごらんいただくとよくおわかりのように、たとえばある線区につきましても、全線かりに七十キロあるといたしますと、そのうちの二十キロは早くやれ、あとの五十キロは、予算規模その他を勘案して、着工の時期は適当にきめたらよかろうということもございまして、建設審議会の趣旨を体しますというと、必ずしも全部をそういったのろのろした速度で全部やらなければならぬということでもないのでございまして、われわれといたしましても、ある区間については、部分的であっても、投資効果をすみやかに発揮すると同時に、また経済的使命を発揮し得るようにやりたい、かように考えておるのでございます。
○大倉精一君 そうしますと、大体各線路の予算を立てる上において、各年度ごとにその線区に対する予算計画ですか、そういうものができるわけですれ。ですから三十六年度の各線区別の計画というのはできておるのですね。
○政府委員(岡本悟君) 一応われわれ事務当局といたしましては、三十六年度の予算の配分につきましては、先ほど申し上げましたように、すでに鉄道、建設審議会に御報告申し上げて御了承を得ておりますが、なお御指摘のように三十七年度、三十八年度、三十九年度、つまり五年あるいは十年にわたった長期の見通しに立った予算計画を一応考えたことはございます。ただ、これを公表するということになりますと、地方の住民にも相当利害関係の大きい問題でございますので、まず、われわれといたしましては、慎重な取り扱いを要すると判断いたしまして、はまだ公表はいたしておりません。
○大倉精一君 これは今度は政府の金でもって利子補給するわけですから、運輸委員のわれわれとしても、どうしても新線計画に対する経済効果なり、あるいは具体的な計画を一応知っておかなければならぬ。それを知らずに、まあいいやと賛成するわけにいかぬと思いますが、そこで、できれば三十六年度の計画表があったら一つ見せてもらいたい。特に私の要望したいことは、各線区ごとに総予算、それから今までに使った実績、それから本年度の予算計画、それから完成予定年度、各線区ごとに何年ぐらいかかるか、こういう表は出ませんか。
○政府委員(岡本悟君) 準備できると思いますので、早急に御提出いたしたいと思います。
○大倉精一君 それではその資料をいただいて、それに基づいてこの次の委員会で続いて質問したいと思います。
○委員長(三木與吉郎君) 他に御発言ございませんか。
○委員長(三木與吉郎君) それでは次に、運輸事情等に関する調査を議題といたします。
○大倉精一君 ちょっと速記とめて……。
○委員長(三木與吉郎君) ちょっと速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(三木與吉郎君) 速記をつけて下さい。 質疑の通告がございます。この際、御発言を願います。
○大倉精一君 出席の方はどなたですか、政府委員の方は。
○委員長(三木與吉郎君) 自動車局整備部長、警察庁保安局交通指導課長、この二人でございます。
○大倉精一君 交通に関係する騒音防止について質問したいんですが、最近オートバイ、軽自動車ですか、単車といいますか、これが必要なる装置をせずに、必要以上に町の騒音をかもし…している、こういうことが目に余るように感ずるんですけれども、こういう点について今の法規でもって取り締まることができるのかできないのか、それをまずお伺いしたい。
○説明員(石河正利君) 車の構造、装置につきまして、車両法で省令に委任してこういうものをきめるということで、省令にこの道路運送車両の保安基準というのがきめてございます。で、それによりますと、車の構造上次のような条件を満たさなければいけないということで、今お話しの点につきましては、原動機が、最高出力のときの回転数の六割、つまり六〇%の回転数で回っているときに、その原動機付自転車からうしろへ二十メートル離れた所ではかりまして、八十五フォンという——フォンというのは一つの単位でございます。八十五フォンをこえるようなことではいけない。そういうようなことを、こえないために音を消すための装置をつけていなければならないということきめてございます。一方、その保安基準全般につきまして、これを満たしていないような単を道路上運転することは、これは道路交通法の方で禁じておりまして、それがもし走っているような場合には、警察官が道路上でこれを取り締まる、こういうことになります。
○大倉精一君 この車両法の第四十一条は「自動車の装置」となっておるんですけれども、そのうちの第十一号、「消音器その他の騒音防止装置」というのは、これは軽二輪車ですか、ああいうものに適用されるのですか。
○説明員(石河正利君) 軽自動車につきましては、保安基準の六十五条に、「内燃機関を有する原動機付自転車には、」云々とありまして、原動機付自転車に適用しております。
○大倉精一君 そうしますと四十一条でもって適用されるのでね。
○説明員(石河正利君) 四十一条ではございませんで、車両法の四十四条に、「原動機付自転者は、左の各号に掲げる事項について、運輸省令で定める保安上の技術基準」云々とございます。
○大倉精一君 それからこの消音器のマフラーといいますか、これを取ったり、あるいは装置を変更したり何かして大きな音を出すと、スピードが規定以上に、規定というより、むしろスピードが増すことになりますな。
○説明員(石河正利君) 消音器の目的は、言うまでもなく今の騒音を低めるということなんですけれども、これをつけますと、必然的にエンジンの馬力が落ちてくるということがどうしても出てくる。そこでその原動機付自転車を走らせます場合に、消音器をはずしますと、それがついていたときに比べて馬力がふえるということになりますので、同じ程度の操作の、つまり運転の操作をいたしますと、必然的に結果としてはスピードを増すということになるわけであります。
○大倉精一君 警察庁の方にお尋ねするのですけれども、今のような場合ですね、新しい道路交通法の第六十二条、整備不良車両の運転の禁止条項に該当すると思うのですが、これはいかがですか。
○説明員(西垣秀正君) 該当すると思います。
○大倉精一君 そうしますと、大体ああいうような現象は、この新道交法でも、さらにまた車両法でも、これは取り締まっていかなければならぬと思いますが、現在ほとんど放任されておるような状態なんですけれども、これはどういうわけなんですか。
○説明員(西垣秀正君) 警察が取り締まっております騒音関係は、この今のお話しの排気音による騒音の場合と、それから警笛による騒音の場合と両方ございますが、大体、ここに詳しい計数は持ち合わせておりませんが、年間、騒音だけの取り締まりだけで五千件程度の取り締まりをいたしておるような現状でございまして、今のようなやつも相当数やっております。年間五千件と申しましたのは、警視庁だけでございまして、それでマフラーなどの取りはずしをやりましたのが、そのうち四百件ばかり、約一割弱くらいがマフラーなどの取りはずしの取り締まりでございます。
○大倉精一君 これは、かりにマフラーなんか取りはずして走っている場合に、どういう取り締まりになるか、これをつかまえた場合。
○説明員(西垣秀正君) これはそのときの場合によって、いろいろ違うと思いますけれども、大体のモデルを申し上げますと、現場で一応、私構造の点はあまり詳しくないのでございますけれども、現場ですぐ直せるような故障につきましては、故障車の運転というものは禁止されておるわけでございますから、その場でさせる、それからそうでない場合は、故障車両という、故障の整備不良のマークをつけさしまして、そうしてそれを陸運事務所などに通告をいたしますとともに、警察におきましても、これを検挙、送検するということにいたしておるわけでございます。
○大倉精一君 第六十二条違反の罰則はどうなっていますか、これは。
○説明員(西垣秀正君) 罰則はございます。たしか三カ月以下の懲役と三万円以下の罰金という罰則がついてございます。
○大倉精一君 これを適用した例がありますか。
○説明員(西垣秀正君) それは詳しい資料は持っておりませんが、適用した例は多々あると思います。
○大倉精一君 私は、これは非常に不可解に思うのですがね。なぜこういう問題を取り上げたかというと、警笛の騒音を低くする、こういう指導をなさっているにかかわらず、これに比較にならぬほど激しい音を立てるオートバイのエンジンですね。しかも今、商店ではほとんどオートバイがあるのですけれども、九時、十時ごろになって店を締めてから、店員さんが、があっというすばらしい音でもって街路上を走っていく、大へんなものです。これが一つの交通事故の原因になることは事実なんですね。これほど取り締まりよいものはないと思う。音でもって、マフラーがはずれているとすぐわかるのです。私交通違反をやっておりますという看板を掲げて走っているのと同じことです。それを取り締まろうと思うとわけない。ストップをかけて、すぐ見るとわかります。これはどういうわけでそういう取り締まりができないですかね。私、簡単だと思うのです。
○説明員(西垣秀正君) 御指摘のように、確かに簡単でございますし、警察でもやっておらないわけではないのです。最近非常に自動車がふえておりますから、もう少し、ことしなどは検挙件数もふえてきているのではないかと思います。今申し上げましたのは、大体去年の年間の数字を申し上げたのでございますが、もう少しふえてきておるのではないかと思います。
○大倉精一君 一般の交通違反は、なかなかつかまえるのはむずかしいですけれども、あれは町かどで立っていると、それで取り締まりはけっこういけるのです。あの音を立てないと走れないのです。通れないのです。通るやつをストップでもってやると、見る見るうちに何回でもつかまえられるという、あの音を立てなければ通れないのですから、これほど取り締まりやすいものはないと思うのです。騒音防止とやかましいばかりではなくて、町の交通事故防止上重大な問題だと思うのですが、これはどうですか。
○説明員(西垣秀正君) マフラーを取りはずさないで、車両の保安基準のワク内の八十五フォンで常時走っているものは、取り締まりの対象になってませんので、それ以上のものと、マフラーを取りはずしておりますと、当然わかると思いますから、そういうものは警察官がその場におりますれば当然取り締まるべきものだと思いますし、また、取り締まっておることと思います。どの程度の車のうち何割くらいがマフラーを取りはずして走っておるものかと、私今のところ存じないのでございますが。
○大倉精一君 私はどうも要領を得ぬのですけれども、これは警察の方で道路交通法違反に、第六十二条ですか、こういう違反で取り締まろうという気があれば、今からでもできると思います。ですから、一々取り締まり班が移動して歩かなくても、その辺に立っていると、見る見るうちにつかまるのです。どうですか、おやりになる気はありませんか、大へんなものです。
○説明員(西垣秀正君) やる気がないわけではないのでありまして、交通環境の整備ということにつきましては、むしろわれわれが非常にやかましくこの前からやっておるのでございまして、もちろん、これは大いにやらなければいかぬと思います。ただ警察官の交通取り締まりの対象というものが、騒音だけではなくて、非常に多種多様にわたっております関係から、今の御指摘のように、騒音だけに限りますならば、そういうあるいはおしかりを受ける面が中にはあるかもしれませんが、われわれとしては、大いにやってもらいたいと思っておりますが、第一線の警察官も、目の前にあるものを見のがすということはないと、私は確信をしております。
○大倉精一君 もしそういう確信がおありになるなら、その確信は少し間違っておったと思います。ですから、これは重ねて言うようですけれども、きわめて最も容易な取り締まりの対象になるのです。ですからこれはどうです、騒音取り締まりで命令を出して、そういうものを一斉に取り締まるというお考えはありませんか。
○説明員(西垣秀正君) 確かに住宅地などにおきまして大きな音を立てて走っているというなら、確かに非常に一般の方には御迷惑をかけると思いますし、騒音防止につきましては、先年来、大阪などもこれを非常に大きく取り上げて、相当大きな効果を上げておるような状況もございますので、御指摘のように、できるだけそういうようにするように、私どもの方も指導いたしたいと思います。
○大倉精一君 できるだけじゃなくて、一つやろう、こういう工合にお考えになれば、あの音を立てなければオートバイは走れないのだ、だからそういう取り締まりをやるということになれば、倉の中にしまって置くか、マフラーをつける以外にない。簡単ですよ。しかも、あれに乗って走っていこうとすれば、どっかに必ず交番がありますよ。その前を走らなければ行けない。このくらい取り締まりの簡単なものはないのですから、いかがですか、本気になってやりませんか。
○説明員(西垣秀正君) マフラーを取りはずしておるものについては、取り締まりをする必要が確かにあると思うのでありますが、ただ八十五フォンの程度で普通走っておるというのなら、これはどうにもしようがないのでありますし、もう一つ大倉さんのおっしゃっておるのは、住宅地などで、私道の場合に、非常に大きな音を立てておるのがたくさんあるのでございますが、そういうのをおっしゃっておるのでございましょうか。
○大倉精一君 これは、私はよく構造を知らぬけれども、とにかくあれは異常なる音を立てるのです。異常なる音を立てなければ走れないのです。ですから、異常なる音とわかれば、ストップかければ、必ずマフラーがはずしてある。はずしてあれば六十三条違反、これは簡単です。これはぜひおやりになってもらいたい。というのは、これは全く社会問題です。今、夜の道路なんかオートバイ競走の道路になって、危なくて歩けない。しかも住宅地などは特にそうです。特にこれは一つ警察の方で本腰を入れてやってもらいたい。
○説明員(西垣秀正君) マフラーを取りはずして走っておるものにつきましては、十分取り締まりたいと思います。
○大倉精一君 この次に内閣の交通対策本部ですか、ここから関係の人を呼んでもらって、もう一回これはお尋ねしたいと思います。きょうは質問はこれで一応終わります。
○重盛壽治君 これは大倉君が取り締まれということであるし、あなたも取り締まるということであるけれども、現実にはあなたが言ったように、あなたは非常に正直で、私は構造のことはよくわからぬと言うが、やはり巡査もわからぬのだ、構造が。マフラーをはずしたのか、オートバイはああいう音がするのかわからぬ。そこで私は、取り締まるということもけっこうだが、もっと指導しなければいかぬと思う、一般を。従来は、たとえばオートバイのマフラーをはずしたぐらいでは引っかからなかった、いわゆる交通取締法に。問題にならなかったわけだ。いわゆる黙認ということだった。それで全部して、その慣習がずっときておるから、そこで新道路交通法ができたのを契機として、やはり強くPRしなければならない。そういうことをやるのは処分するぞということが、まず第一にその運動が先になされなければ、こっちの方にいこうとしてもいけな、もっと方法としてはびしゃっと取り締まれば、今度はおそろしくなったというので、みんなつけたりするかもしらぬけれども、親切なやり方としてはPRが足りなかった。新道路交通法で、つまり自動車を対象にしてやっても、一番騒音の元凶であるところのオートバイに対しては、そういう指導をしておらぬ。これはやはりおやりにならぬといかぬですよ。それを指導すると、さっき言った、馬力が少なくなると言っても、そう違わないですよ。そんなに支障を来たすものじゃない。あれに乗ってひゆーっと音をさせて走っていると気分いいから、消音器をはずして幾らでもやる。ちょっと引っこ抜けばいいからはずして走る。昔自動車なんか、坂に行くと消音器の先をはずして、マフラーのもとからじかに出るようにする。威勢がいい、よく力が出たような気がする。そういうことを今オートバイに乗っている人、オートバイを扱っている人、これが割合知らないし、オートバイ製造業者も消音器を簡単にはずせないようにやるという指導を、若干の金がかかっても、PRしなければ、巡査は消音器がはずれているか、はずれていないか、わかっていない。そういうことからやらないと、この解決は困難だ。確かにうるさいことはうるさい。 私はよく自動車に乗って走りますし、自分でもころがすけれども、一番目ざわりだ、ああいうのは。それで自由に走るのですから、そういう点はやはり指導の方に重要を置いて、新道路交通法による指導という基本線が出ないと……。
○説明員(西垣秀正君) 御指摘の通りでございまして、私も大いに指導の足りなかった点があると思います。というのは、大体八十五フォン以上あるということを確認したり、あるいは構造上の知識を持っておりますのは、交通取り締まりに従事しております警察官は大体知っていると思いますが、一般の外勤警察官であるとか、あるいは普通の警察官は、かりに八十五フォン以上が出ておりましても、そういうことは全然関心のない者があるいは相当数いるのが現状であると思いますから、これは徹底的にやるということであれは、やはり今仰せのような指導というものを十分やっていきませんと、効果は上がらないと思いますので、十分私どもの方で指令を出してやっていきたいと思います。
○委員長(三木與吉郎君) 速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(三木與吉郎君) 速記をつけて。 本日は、これにて散会いたします。 午後二時三十一分散会 ————・————