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38回国会参議院1961/04/03

運輸委員会 第20号

発言数
77
登壇者
8
会派数
2
開催日
1961/04/03

会議録

三木與吉郎自由民主党

○委員長(三木與吉郎君) ただいまより委員会を開会いたします。  国有鉄道運賃法の一部を改正する法律案を議題といたします。前回に引き続き質疑を行ないます。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 それじゃあ総裁に一つお伺いしたいのですがね。今公聴会をいろいろやって、意見を聞いたんですけれども、この中でお伺いしたいことがたくさんありますけれども、具体的な問題から一つお伺いしたいと思います。  それは、たとえば運賃負担の公平の原則あるいは平等の原則ということを言われておりましたが、この中で現実のこの状態が、運賃の公平負担にはなっていないんじゃないかと、こういう問題が指摘されました。というのは、たとえば赤字新線の特別運賃というのがありましたね。五つか六つあるはずです。これあたりも、かって国鉄当局からの答弁の中には、線区ごとに赤字、黒字と言うことは、これは妥当ではないと、こういう答弁もあったわけですよ。国鉄全体がどうだということが問題だというにもかかわらず、現実の問題としては、部分的には、そういうころの利用者が特別の負担をする、こういうことは、これは私は非常に不合理だと思うのですね。たしかこれは「総裁選」でやっておったと思うのですけれども、こういうことは、いわゆる運賃負担の公平の原則から、これはすみやかに廃止すべきじゃないか、こういう工合に考えるのですが、総裁のお考えを一つ承りたい。

十河信二日本国有鉄道総裁

○説明員(十河信二君) 今、お話しのありましたように、全国画一の運賃でやって輸送をいたしまして、それで総合的に見て原価を償う運賃でやるということが今日までの原則で、できるならば、それをそのまま維持していきたいと私どもも考えておりましたのですか、皆さんの方からも、たびたびその赤字のあれを何とかしなければいかぬじゃないか、ことに戦後建設した新線か相当な赤字を出している、これでは、ますます国鉄の経営も苦しくなってくるのじゃないかということで、鉄道建設審議会の方で、いろいろ政府の出資金をもらう、あるいは利子補給とか、あるいは今お話しのありましたような特別の賃率というふうなもので、何とかして国鉄の負担を軽減してやろうということで、あれはたしか昨年でしたかから、初めて特別の運賃をちょうだいすることに相なったのであります。  私どもとしては、できるならば今までの画一の運賃でいきたいと思っておったのですが、いろいろまあ理屈は、いろいろ、各地方でも、いろいろな意見もあります。画一運賃でない方が、いわゆる原価主義でいけば、その方が至当じゃないかというふうな議論も成り立つかと思います。まあ今日まで長い間やってきたことですから、なるべくならば私どもも、そのまま画一運賃でいきたいと思っておりましたけれども、今申し上げるような事情で、建設審議会でも、特殊の運賃を考慮したらいいじゃないかということになったのであります。なおこれにはその地方に国鉄以外の——昔は国鉄だけが独占しでおったのでありまするが、今日は私鉄もあり、そのほかにバスもあり、トラックもあるというようなことでありますから、それらの対抗輸送機関の現状をも勘案いたしまして、それで、そういうようなことに相なったような次第であります。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 前々から言っておるように、どうも今度の運賃値上げなり、あるいは運賃の収入体系といいますか、方法といいますか、そういうものに一貫性を欠いておる。今私が具体的な例を申し上げたのも、その一端だと思う。赤字線は赤字線で、特別運賃を設定するのに、これを全部おやりになるならば、これも一つの理屈かもしれません。特定赤字線だけ特別の運賃負担をさせるということは、これはどうも、一貫していないと思う。  そこで一つ大臣にお伺いするのですけれども、こういう不合理な特定の線区だけ特定の割増し旅客運賃を取るというようなことは、これは早急に廃止すべきじゃないか、こういう工合に考えるのです。総裁からも言っておりますけれども、運輸大臣としては、こういうものを妥当とお考えになるかどうか、そういう点をお伺いしておきたい。

木暮武太夫自由民主党運輸大臣

○国務大臣(木暮武太夫君) ただいま国鉄総裁から御説明申し上げましたように、鉄道建設審議会からの御意見がございましたので、当分三十五年度から、ある特定の赤字新線に対しまする特別運賃というものを設定して今日に至っておるわけでございますが、これは全国一律の運賃という原則の建前からいいますと、好ましくない問題だと私ども考えておるのでございます。  この問題につきましては、鉄道建設審議会の建議もあることでございますから、今回政府から、新線建設借入金の利子補給という新しい制度がありましたのを機会に、建設審議会の御意見も参酌いたしまして、これは善処いたしたいと私どもは考えておる次第でございます。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 善処したいということは、これは廃止をされるという工合に私は考えるのです。そうしないというと、つじつまが合わないのです。  たとえばこの前の連合審査の場合におきましても、石炭の運賃が問題になったときに、そういうものを特別考慮するということは、運賃体系に混乱を生ずるからやらない、こういうような答弁もあったように思う。でありまするから、旅客運賃に対しましても、そういうところを特別扱いにするということになれば、これまた旅客の運賃に対する混乱を生ずる、こういうことになる。ですからこれはもう早急に廃止をしなければ、つじつまが合わない。でありますから、この際、監督官庁としては、そういう特別な扱いというものは運賃の平等負担という原則からはずれるから廃止をする、こういう工合に一つこの際、はっきりしていただいた方がいいのじゃないかと思うのですが、いかがでしょうか。

木暮武太夫自由民主党運輸大臣

○国務大臣(木暮武太夫君) ただいま申し上げましたように、鉄道運賃の全国一律という原則から見て、これは一種の例外でございまして、従来の国鉄の経理を赤字線によって圧迫するということを救う便法として、建設審議会の建議がございましたので、こういうことをやったのでございまして、ただいま申し上げましたように、今回政府として、こういう線に対しまして、利子補給をいたすことにいたしましたので、私どもは廃止したいと存じます、しかし鉄道建設審議会の建議がございましたものですから、鉄道建設審議会の御意見も伺ってみるということが、筋を立てる上からいうと至当ではないか、こう考えましたものですから、そういう考えを持っておりますが、鉄道建設審議会の御意見を伺いまして上でただいま申し上げましたように、今度の利子補給するのを機会に、全国一律に、運賃はすべきものであるという原則に従ってやりたい、こう考えておる次第でございます。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 それから、次に総裁にお伺いしたいのですけれども、先般の私の質問のときに、国鉄運賃の値上げをして公共料金の値上げをストップするということになるというと、国鉄に並行線の私鉄あるいはバス等について、やはり若干の混乱が起こりやしないか、こういうような質問に対しまして、当局の方からは、元来国鉄運賃が安いんだから、若干値上げをしても混乱は起こらない、こういう答弁がありました。  ところが、たまたま昨日の毎日新聞に東京——日光間の東武鉄道と国鉄運賃との相違についての表が出ておりましたが、今度の場合、公共料金の値上げがストップになるというと、東京——日光間は、東武の方か九十円何がし安くなる、こういうふうに新聞に出ておりました。さらに付随して、たくさんの表が出ておりましたが、きょうも観光協会の副会長さんの平山さんから御意見を伺って、こうなれば、たとえばそういう観光旅客の利用する路線に対しましては影響があるのじゃないか、こうお伺いしましたところが、観光協会副会長さんは、これは確かに影響があるから、むしろ東武を上げるというよりも、国鉄運賃を、そういう部面については割引をすることによって考慮すべきだ、こういうような御意見でありました。  従って、この前の国鉄の答弁とは、だいぶ実は食い違っていると思うのですけれども、その点はいかがですか。さらに御説明を願いたいと思う。

十河信二日本国有鉄道総裁

○説明員(十河信二君) 大体同じ程度で、大した違いはないのではないかと思いますが、国鉄は、東京駅からとなっている。東武は、浅草から出るというふうなところもありますから、まあそうひどい混乱を来たすことがないのではないかと思っております。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 それは、私はこれを新聞に書いてある日光と東京間だけを申し上げたのですけれども、これは常識から考えて、私は別に値上げ賛成ではありません、賛成ではありませんが、これまたいわゆる運賃政策の一貫しない一つの現われとして、私はお伺いするのですけれども、これは大阪にもあります。名古屋にもあります。方々にあるのです。  でありますから、国鉄運賃値上げをやって、一方公共料金というものの値上げをストップする、こうなって参りまするというと、その部面に対しましてアンバランスが出てくる、そうすれば、極端な言い方をすれば、いわゆる大事なお客様を安い方に取られてしまったら、運賃値上げの効率はだめになってしまうではないか、こういうことも考えられる。ですから私は、そういうことを考えるゆえに、影響はないかと言ったら、影響はないとおっしゃる。しかし現実に、これはほんとうかうそかわかりませんが、新聞には、そういう工合に発表している、これを見ますというと、しろうとの私が考えましても、確かに四百二十円と三百三十円では、三百三十円の方が安いにきまっている。そっちに行きますよ。そういうことを言っている。  総裁は、それは影響ないとおっしゃいますが、はたして全国的に、そういう影響はありませんか。

十河信二日本国有鉄道総裁

○説明員(十河信二君) さっきも申し上げましたように、国鉄は東京駅、東京のまあ大体中心部から出るのでありますが、一方は、浅草まで行かなければならぬ。そこに若干の差がありますから、全国では、そういう何がどことどこにあるか、私はよく存じませんけれども、一般的に見て、むしろ国鉄の方が、今まで安かった所が多いのではないか。従って、今回の値上げ程度では、そういう混乱を来たすことがないとお答えいたしたのではないかと思っております。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 まあこれは、いずれ私は具体的な数字を資料で出していただきたいと思うのですけれども、たとえばこの新聞にもある通りに、毎日々々現金でもって乗る近距離のお客さん、これが今、国民生活の実態から言って、たとえば、五円でも十円でも安ければ、そちらの方の交通機関に行くのですよ、これは。でありますから、総裁はよく知らぬとおっしゃるけれども、こういうことを御存じないということは、私はどうも遺憾だと思うのですけれども、運輸大臣、どうでしょう、そういうものの影響はありませんか。  あなた方の方で、政府の方で今度の運賃の値上げの効果を、初めの計画通りに、間違いのない効果をねらうということ、これは少し狂うのではないかと思うのですけれども、この並行線に、片一方はストップ、片一方は値上げという、この影響について政府当局の見解を重ねてお伺いしたいと思います。

岡本悟運輸省鉄道監督局長

○政府委員(岡本悟君) この問題は、いささか技術的な問題でございますから、私の方から答弁させていただきます。  御承知のように、従来、運輸省といたしましては、陸上交通機関相互におきましては、もちろんそれぞれの機関の原価によりまして、運賃というものは算定して参ったのでございますけれども、別に運輸機関相互の調整という見地からいたしまして、御指摘のような並行区間におきましては、バランスのとれた運賃をとっていくことが、相互の交通機関の使命を十分果たさせます上に適当であるというふうな見解をとりまして大体調整して参ったのでございます。  御承知のように特に鉄道事業というものは、相当莫大な固定投資をいたしておりますので、運賃のアンバランスによって、その利用が一方に非常に片寄るということは、これは運賃政策からいってとるべき方法でない、相なるべくなら、歴史的、沿革的に積み立てられてきました需要というものが、それぞれの線区にふさわしいものと考えられますから、相互の間において大きな異同があるようなことは避けるべきが至当であると思いまして、そういう調整はして参っておることは御承知の通りであります。  で、しからばすぐ今回、この調整をやるか、こういうことでありますけれども、今しばらく模様を見まして、先般来申し上げておりますところの公共料金の値上げをしばらく、当分の間ストップするということもございますので、ここしばらくは模様を見たいと考えておる次第でございます。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 どうもこの点は、私はこの前から経企長官にもお伺いしておるが、何回聞いても、どうも私は納得ができない。何回聞いても、当分の間、これはストップすると言うが、これは値上げするにきまっている。今の御答弁からいっても、そうでしょう、輸送を調整しなければならぬ、運賃のバランスをとらなければならぬ、こういうことが、ほんとうだとするならば、私は国鉄運賃値上げと同時に並行的にやらなければ、これは筋が通りませんよ。にもかかわらず、国鉄運賃というものを上げて、一方は当分の間——これはやむを得ぬ事情、どういう事情か私わかりませんが、国鉄運賃値上げの反対が強い、あるいは値上がりの度合いが強い。あるいはまた、場合によっては池田内閣の政策の手直しということも考えられるかもしれませんけれども、今あなたの答弁からいうと、公共料金を当分の間見合わせるということが、理屈が立ってこないじゃありませんか。  大臣、これはいかがですか。それでもって理屈が立ってきますか。従来から輸送を調整しなければならぬ、あるいは運賃はバランスをとらなければならぬ、こうなれば、同時に並行的にやらなければ、これは理屈が合わぬじゃないですか。私は繰り返して言いますけれども、値上げには賛成じゃないのですよ。ないのですが、あなた方の政策が、一貫していないから、これを聞いておるわけなんです。

木暮武太夫自由民主党運輸大臣

○国務大臣(木暮武太夫君) 先ほど国鉄総裁からも、いろいろお話がありましたようで、これは現状の国鉄総裁の言うことを、国鉄総裁の説明する限りにおいては、私どもはそうであろうというふうに考えるのでございますが、ただいま運賃の値上げのことでお話がございましたが、これは繰り返し申し上げておりまする通りに、当分の間は、閣議のああいう決定もございますので、運賃の国鉄の改正に伴って、直ちに運賃を変えるというようなことは、行政指導でもって、いたさないふうにいたしますことが、皆様方の御指摘のように、今値上げムードというようなもののあるときにはやらない方がいいのじゃないかというふうに私は考えておる次第でございます。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 また質問が繰り返されますけれども、やむを得ぬと思うのですよ。第一番には、国鉄総裁が言うことはそうだと思うということをおっしゃったが、国鉄総裁は、このことについては、私はよう知らぬとおっしゃる、ただ東京——日光間、上野——日光間についてはこうだ、そのほかについてはおっしゃらぬというから、これは総裁よりも、そういう行政指導をなさるあなた方の信念の方が、あるいはその認識の方が大事ですよ。公共料金のストップということは、国鉄総裁の見解はあまり関係がないことなんで、それで、もしあなたが閣議で決定したからとおっしゃっておりますけれども、決定された一人があなたなんです。特に担当大臣ですから、やむを得ぬ事情でもって公共料金の値上げをストップして、しかもこれは物価、国民生活のためだ、こうなれば、これはもう同じ国鉄運賃は、これは当分ストップさせなければいかぬ。私は繰し返して申しますけれども、何回質問しても、これは理屈が合わぬ、納得ができないから、あなたに聞いているわけなんです。  特に、今までお伺いした以外に、国鉄運賃はやむを得ないのだと、公共料金のストップ、これもまたやむを得ないのだという理由が、特にほかにおありになるから、お聞かせ願いたいと思うのです。

木暮武太夫自由民主党運輸大臣

○国務大臣(木暮武太夫君) 前回からも繰り返しお答え申し上げておる閣議の決定が、当分は値上げムードに拍車をかけて激成するような運賃、公共料金の、これは運賃ばかりではございません。公共料金の値上げというものは抑制するということになっておりますので、それで私は繰り返し申し上げますように、当分の間は、こういうことを行政指導でやらぬ方がいいということを前から申し上げておったわけでございます。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 これは私は、総理大臣にいずれ聞こうと思いますけれども、どうしてもつじつま合いませんよ、これは。国民の前に聞かしても、当前出せない論理ですよ。あなたは、公共料金というものは、運賃ばかりではないとおっしゃるけれども、私はこの際、運賃に限定してもいいんですよ。地方のバスや、あるいは小さな鉄道、あるいは電車、こういうものが、それほどさように物価、国民生活に影響があるからストップしなければならぬというならば、それは国鉄運賃もストップすべきである。私は、ここで国鉄運賃を上げなければならぬとはいいません。そういう認識の上に立つならば、国鉄運賃はやはり当分ストップすべきである。これは、どうもほかに理由があるならば別なんですけれども、今までの理由であれば、どうしても納得できないから、これは総理大臣に対する質問を保留いたします。

大和与一日本社会党

○大和与一君 ただいまの大倉委員の質問に関連して、二、三お尋ねします。  一つは、今話が出た日光線の問題ですが、総裁御存じないかもしれぬので、ちょっと参考のためにお話ししておきます。運輸委員ですから、別に国鉄、私鉄、片っ方をひいきするわけにはいかぬですが、国鉄が日光線を電化したら、東武は最近マジック・ドア、あるいはルーム・クーラーあるいはリクライニング・シート、こういうものを、全部こういうように改良をして、そうして一時間三十分で走る、こういう計画を、すでに実行したか、まさにその緒についているわけです。  そうすると、これは国鉄運賃だけ上げて、それであと放っておくと、せっかく総裁御自慢の超特急が、日光行ができたのですけれども、これは大へんなことになるので、これは参考のためにお話ししておきます。  さて質問に入るのですが、さっきの特別運賃制度の問題ですが、建設審議会の建議といいますか、あったというのですけれども一体これは、どういう強制力を持っておるのかお尋ねします。総裁でなくてもけっこうです。

岡本悟運輸省鉄道監督局長

○政府委員(岡本悟君) 御建議でございますから、強制力は、法律上の効果を持った強制力はないわけでございますが、当然運輸大臣の諮問機関でございますので、その建議は尊重して、行政の上に反映させるべきものと考えます。

大和与一日本社会党

○大和与一君 その建議を尊重して、実際に実施するのは国鉄当局ですね。

岡本悟運輸省鉄道監督局長

○政府委員(岡本悟君) 運輸省であり、また間接的には国鉄である場合がございます。

大和与一日本社会党

○大和与一君 たとえば鹿児島県の枕崎線ですね、あるいは石川県の飯田線、こういう所にも特別高率が、五割近い高率の特別運賃を実施していると思うのですが、これは事実ですか。

岡本悟運輸省鉄道監督局長

○政府委員(岡本悟君) 三十五年から開業いたしましたただいま御指摘の指宿線、それからそのほかに能登線、岩日線、越美北線、この四線に特別運賃が設定されております。

大和与一日本社会党

○大和与一君 これは、日本国有鉄道運賃法に関係ありませんか。

岡本悟運輸省鉄道監督局長

○政府委員(岡本悟君) この特別運賃の設定につきましては、国有鉄道運賃法から見て、どういうふうな解釈になるのかと、こういう趣旨のお尋ねと存じますが、もともとこの運賃計算の基礎になります営業キロというものが、当然実際のキロ程と合致すべきものであることは、これは当然のことであろうと思います。ただ例外的に、こういうことがごく例外的に許されると、こういうふうに解釈することもまた許される、こういうふうに考えております。で、運賃法上は、前々から運輸省が申し上げておりますのは、こういう場合の、運賃法の第八条に、「運質料金の軽微な変更」とございます。「全体として日本国有鉄道の総収入に著しい影響を及ぼすことがない運賃又は料金の軽微な変更は、日本国有鉄道がこれを行うことができる。」、こういうことでこの特別運賃の設定の問題を解釈いたしております。

大和与一日本社会党

○大和与一君 第三条は適用しないのですか。

岡本悟運輸省鉄道監督局長

○政府委員(岡本悟君) もちろん第三条が基本でございます。

大和与一日本社会党

○大和与一君 そうすると、強制力のない建設審議会が決議をしたことによって、国鉄川運賃法の基本である第三条——第八条はこれは例外ですからね、やや。特例ですから、それを、鉄監局長は八条を先に言ったんじゃ、本末転倒で、法律の当てはめ方が違っている。適用しているというなら、はっきり私言ってもらわなければならぬ。もし適用しているとすれば、この通りやらなきゃいかぬですよ。建議くらいで、法律に違反していることやれるのですか。

岡本悟運輸省鉄道監督局長

○政府委員(岡本悟君) 私が申し上げましたのは、第三条を適用すべきことはもちろんでございます。その上に、第八条によりまして、これに多少の変更を加えることも可能であると、こういうことを申し上げたのであります。

大和与一日本社会党

○大和与一君 その営業キロを認めないで、特別な運賃を設定するということの法律的根拠はどこにあるのですか。認めなくてよろしいということ。

岡本悟運輸省鉄道監督局長

○政府委員(岡本悟君) 先ほど申し上げましたように、営業キロ程が、歴史的に見ましても、あるいは常識的に見ましても、当然実際のキロ程と合致すべきものであることは、法律以前の問題として、この法律に書いてなくても当然のことだと思います。ただ例外的に、軽微なる変更の場合には、そういう考え方も出ることの例外も認められてしかるべきものである、かように考えております。

大和与一日本社会党

○大和与一君 そうしますと、一体目的は、特別な法律の運賃を作ったという目的は、何のためにそういうことを、その地区だけしなければならないか、これをお尋ねします。

岡本悟運輸省鉄道監督局長

○政府委員(岡本悟君) もちろん、先ほど来お話がございましたように、日本国有鉄道の運賃制度というものは、全国的に画一的であるべきことが望ましいのでございますが、新線建設につきましては、鉄道建設審議会においても、しばしば御建議に相なっておりますように、新線そのものの建設につきましても、相当の資金が要りますし、また、開業いたしましても、採算がなかなかとりにくいと、こういう関係もあって、経営上相当国鉄に圧迫を加える、こういう心配もございまして、まず、御承知のように建設につきまして、何とかその資金のめんどうなりあるいは利子のめんどうを見てやることかできないか、こういう御建議もございましたし、また経営上の赤字について、特別の運賃でも取って、いわゆる一番直接的な受益者において、そういう特別の負担を願う制度を開いてもいいじゃないか、こういう御建議に相なったのではないかと推察いたしております。

大和与一日本社会党

○大和与一君 私はそれを建議を尊重することはよくわかりますがね。しかし、これは法律を曲げたり犯したりしてはいかぬと思うのですよ。赤字をカバーするためにとおっしゃいますけれども、そのかわり事業税はとっていないのじゃないですか。

岡本悟運輸省鉄道監督局長

○政府委員(岡本悟君) 事業税と申しますと…

大和与一日本社会党

○大和与一君 もう一つ言葉をかえると、私鉄は赤字に国の補助あったり、現在もあるでしょう。

岡本悟運輸省鉄道監督局長

○政府委員(岡本悟君) 私鉄の赤字補助につきましては、地方鉄道軌道整備法という法律によりまして、新線建設の補助と、ただいま御指摘の経営上の赤字欠損の補助といった二通りがございますが、これは要するに、きわめて限定されて線路が選定されておりまして、すべてに対して補給されるものではございません。

大和与一日本社会党

○大和与一君 それだけの、非常に小さく言わなければ、いかぬでもないだろうけれども、言い方をしますけれども、それだけの差が、あるわけですわね、私鉄と国鉄にはね。そうすると、それに対して、やっぱり特別の賃率を作らなければならぬという理由は、どうもわかりませんね。  建設審議会のことを盛んにおっしゃるけれども、それは、内容はそうであっても、実際に、それこそ第八条を、これは僕は間違って解釈していると思う。第八条をこういうふうに書いてあるから、日本全国である地域のその地元では、負担力が大である、あるいたまたその地元民が、ぜひとも高い賃率でいいからやってくれという、こういう了解があるからですか。

岡本悟運輸省鉄道監督局長

○政府委員(岡本悟君) もちろん、高い運賃でけっこうだからやってくれということは申されないと思います。また負担力がそれだけあるから、そういう運賃を負担してもいいのだということにもならないかと存じますが、ただ感情の上において、この採算に非常に乗りにくい線路の建設をやってもらうのだから、多少の一般の線区よりも高い運賃を負担してもいいという感情が、潜在的にあるのではないかという推察が前提になっておるように考えております。

大和与一日本社会党

○大和与一君 そうするとたとえば、あれですか、民衆駅とか、あるいは駅の出人口を裏側に作るというふうな場合には、地元の人が協力してくれますですね、あれと同じような性格というか、性質というか。そういう法律的な解釈でいいんですか、賃率をきめるのにも。

岡本悟運輸省鉄道監督局長

○政府委員(岡本悟君) もちろん賃率決定は、重大な問題でございますから、必ずしもそういう例と、同一の基盤において扱うということは、相当問題があるかと存じますが、しかし、いやしくもあれだけの有識者がお集まりになっておる審議会でもって、そういう御建議があるということは、ある程度そういういき方を是認するという世論の潜在的なものが汲み取れるからこそ、そういう建議をなすったのではないかというふうにも考えております。

大和与一日本社会党

○大和与一君 それは、ちょっと議論としてはおかしいので、それだったら、国会で、この委員会でも有識者ばかりおるとうぬぼれておるのですが、それでも間違ってる決定があるのですね。たとえばトラック・ターミナルの問題なんか、まだ徹底的にいろいろお尋ねしますが、どうしても、私は間違いだと思ってる。法律に書いてある通りにりっぱにターミナルの企業が成り立っていかないですよ。これは別のときにやりますが、これはそういうふうに、建設審議会をえらくおだてるというか、おっかながるというか、そんなにしなくてもいいんで、ほんとうにこれが厳正公平な立場に立って、どうしても、これは無理だというふうにお考えになっておるのだったら、あっさりそれを認められて、そしてこの次の機会において、ぜひともこういうことをやめさせると、むしろ、あなた方が建設審議会に建議をする。そういうことがあっても、ちっともおかしくないと思うのですよ。その辺は、どうなんですか。

岡本悟運輸省鉄道監督局長

○政府委員(岡本悟君) その点につきましては、先ほど私どもの大臣から御答弁申し上げました通りでございまして、建設審議会から御建議がございましたから、近い機会に、先ほどから、こういう御建議がございまして、その結果、特別運賃を設定いたしましたが、相なるべくなら、こういう例外的なものはしたくないのが常識でございますので、今回の運賃改定を機会に、こういうものは廃止する方向に持っていきたい、こういうふうにお諮りいたしまして後、実行に移したい、かように考えております。

大和与一日本社会党

○大和与一君 それにしても、どうもさっから局長のお話は、第八条の解釈が私は正しくないんじゃないかと思うのですよ。「全体として日本国有鉄道の総収入に著しい影響を及ぼすことがない運賃又は料金の軽微な変更は、日本国有鉄道がこれを行うことができる。」この条項を適用したなんということは、これはやっぱり国民の国鉄、政府なんだから、そうすると五倍近い高率の特別運賃を作って、この八条の運用範疇だ、私は、これはまことにこじつけだと思うのですが、どうですか。

磯崎叡日本国有鉄道常務理事

○説明員(磯崎叡君) ちょっと、こまかい点を補足して御説明いたします。先生おっしゃいました三条と八条の関係で、これは法律解釈でございますから、私の方では申し上げませんが、実際やっておりますやり方は、賃率は変更いたしておりませんで、運賃計算のキロ科を変更いたすわけであります。  御承知の通り運賃計算のキロ程をたとえば五倍にいたしましても、遠距離逓減の関係と、それから基礎賃率の関係がございますので、実際の支払い運賃は、具体的に申し上げますと、たとえば指宿線では、運賃計算キロ程は一・六倍になっておりますが、旅客の実際負担は二割増、これは御承知の通り発着費が入っておりますから、計算キロ程の伸びた分だけ運賃が伸びるというわけではございません。貨物の方は発着費が多うございますので、たとえば石川県の奥能登線は、これは貨物は五・五倍の運賃、計算キロ程にいたしております。実際の荷主支払い運賃は約三割増、運賃キロ程の増加分の割合か即し運賃の増加の割合になるわけじゃございません。ちょっとその点、補足しておきます。

大和与一日本社会党

○大和与一君 これはわかりました。しかし、やはりこの運賃法の法律の解釈が、どうも鉄監局長のお話では不十分で、高くすることに、国民がそれだけ迷惑をこうむる。こういうことに適用していいというふうなことであっては、いけないのだと思うのですが、これはこの第八条によったのじゃなくて、先ほどもおっしゃっている通り、ほんとうにこれは、もう特別の建設審議会の御決議も尊重しながら、まあ特別措置として、そういうものは、それこそ大臣の言い分じゃないけれども当分の間やりたい、こういう気持でやったということになりそうですが。

岡本悟運輸省鉄道監督局長

○政府委員(岡本悟君) 国有鉄道の運賃制度は、やはり基本的には、国有鉄道運賃法によって定められておるも一のでございますから、いかなる制度を作りましても、この運賃法の解釈から出て参らなければいかんと思うのでござ一います。そうでない限り、それは違法である、こういうことになりますので、先ほど来申し上げた通りでございます。

大和与一日本社会党

○大和与一君 だから、その実情は、五割でなくて二割ないし三割程度でしたけれども、それにしても、そうすると、あれですか、ほかに全国的に見て、大体特別運賃を実行しているところは、大体その程度なんですか。あるいはもっと低いのですか、高いのですか。これは、概括でいいですよ。平均してというようなことでいいのです。

磯崎叡日本国有鉄道常務理事

○説明員(磯崎叡君) 特別なキロ程を作ってふやしておりますのは、今御指摘の指宿線と奥能登線と岩日線、それから、ごく最近開通いたしました越美北線、この四線だけでございます。それから逆に、短かくしているところはたくさんございます。たとえば東京付近の短縮キロ程などは、その例でございます。これもやはり運賃計算キロ程の逆の短編キロ程でございます。そういう意味では、たとえば貨物の運賃キロ程を最短距離にしているということも、その一つの例でございます。

大和与一日本社会党

○大和与一君 ほんとうは私は、もっとこれを徹底的にやりたいのですが、第一条が、非常に重大な関係があるのですよ。しかしきょうは言いません。きょうはやらないで、このくらいでやめておきますが、どうも第八条とおっしゃるけれども、それは、高くするということでなくて、何といいますか、大して毒にも薬にもならぬと言うと、言葉は適切じゃないけれども、そういうことを国有鉄道でやることができる、こういうふうに解釈することが妥当だと思うのです。  それを鉄監局長は、少し、やるといって、建設審議会の方ばかり一生懸命頭にきているのではないけれども、大切にしすぎるもの、だから、八条の解釈すら、やや拡大解釈、拡張解釈のおそれが十分にある。私はそれを運賃法違反とは言いません、そこまでは、きょうは言わないけれども、どうも八条の解釈が「総収入に著しい影響を及ぼすことがない運賃」、こういう言い方は、今のこの場合には、私は適用しないと思うのです。そういう意味じゃないと思うのですよ、これは。それで、しょうがないから、あまりやってもしょうがないから、きょうはやめますけれども、最後に運輸大臣に、今までの質疑応答の中から、初めのお気持としては、ぜひこんなものはやめたいとこうおっしゃっているのですから、この次のといいますか、次の機会には、こういう不合理な、ややもすれば法律に違反のおそれすらある、こういう高率な特別運賃ということについてはやめたい、こういう決意があるかをお尋ねして質問をやめたいと思うのです。

木暮武太夫自由民主党運輸大臣

○国務大臣(木暮武太夫君) さっき大倉委員の御質問にもお答え申し上げました通り、全国一律の運賃という原則から見まして、こういう特殊の赤字線の特別運賃を設定しているということは好ましくないと思っておる次第でございまして、これを今回の新線建設の借入金の利子補給がありましたのを機会に、こういうものは廃止したいと私も考えておると申し上げた次第でございます。  従いまして、今の利子補給が続きます限りは、新線建設の分に対して、特別の運賃を設定をいたすというようなことは考えておらない次第でございます。

中村順造日本社会党

○中村順造君 国鉄にお尋ねしますが、今度の定正案で、旅客運賃の二等で三百キロまでが従来三百四十円が二百七十五円になるわけですね。それから三百キロをこえたものが従来の百二十円から百三十五円になる。すなわち、十二・五%。それから一等については、二等の一・六六倍だということになっておりますが、ずっと言いますからあとで一括して答弁して下さい。それから航路の方については、現行の一四%ですね。それから貨物は、表現としては一律に一一五%だと、ただ五百キロから八百キロの間において平均操作をされるということですが、そこで、まあ運賃値上げの本質的な質問になるわけですが、今申し上げた三百キロまでの二等の旅客運賃において、一体どのくらいの増収を見込まれておるのか、それぞれずっと言って下さい。

磯崎叡日本国有鉄道常務理事

○説明員(磯崎叡君) 今のお尋ねは、三百キロまでの分で幾ら収入が上がるか、こういう意味でございますか。

中村順造日本社会党

○中村順造君 そう。旅客運賃の二等で三百キロまでと、三百キロ以上、二つに分けてね。

磯崎叡日本国有鉄道常務理事

○説明員(磯崎叡君) 収入でございますか。

中村順造日本社会党

○中村順造君 いや、増収分です。

磯崎叡日本国有鉄道常務理事

○説明員(磯崎叡君) 三百キロまでの分は、三十六年度二百八十四億、それから三百一キロ以上で十六億八千万。合計いたしまして二百億八十万。定期旅客は四十八億、それから急行寝台等は値上げいたしません。それから航路が二億一千万円、これは航路によりまして非常に端数整理をいたしておりますので、一律の率は出ておりません。平均いたしますと、結果的には一・八%。それから貨物の方は、一般の車扱いと小口扱いと分れますが、車扱いの遠距離逓減を改正する分は、御指摘の五百キロから八百キロまでが八億五千八百万五百キロから八百キロまでの賃率を一律にとりまして八億五千八百万。それから一等の運賃収入で予算に入っておりますのが百十五億でございます。これは値上げ分でございませんで、一等の全体の収入額でございます。旅客運賃の収入分が百十五億、一等寝台でございます。

中村順造日本社会党

○中村順造君 これは結局、従来の収入より減ると思うのですがどうですか、ふえるのですか、それから、今の定期は、幾らですか、もう少しはっきり言って下さい。

磯崎叡日本国有鉄道常務理事

○説明員(磯崎叡君) 定期が、総額——通勤、通学、普通定期合わせまして四十八億四千万円、それから一等は、一・六六倍いいたすことによりまして百十五億の収入になります。もしこれを従来通り二倍プラス通行税で二・四倍にいたしておきますと、計算上は百二十二億になるわけでございますけれども、前回並びに前々会の運賃値上げの際の一等の旅客の減を見ますと、二・四倍にすることによりまして、むしろ減収になるという見方であります。その推定を一応金額にいたしますと百二十二億から十八億くらい減ることになりますので、これを一・六六倍に下げることによりまして、逆に三億くらい増収する、こういう計算をいたしております。  と申しますことは、この前も御質問ございましたが、最近ここ七、八年のすっと実績を見ますと、昭和二十七年度に比較いたしまして、三十四年度は一等客船はは約三割減っております。二等客船は御承知の通り三割五分くらいにふえておりますが、一等旅客は毎年減ってきております。そのために、これで平均いたしまして一割四分六厘上げますと、大体三十二年度の運賃改正のときと比較いたしますと、一六%下っております。その前の二十九年のときは、一四・六%減っております。すなわち運賃改正によりまして、の一等旅客の負担力がなくなりますために、運賃を上げれば上げるほど一等旅客が減るということが非常に顕著に、すでに過去二回の運賃改定によって現われておりますので、今回も現在のまま運賃改定いたしますれば、むしろ減収になる。それを一・六六倍に下げれば、下げることによって、誘発で、お客さんがふえる、こういう見方をしておるわけであります。

中村順造日本社会党

○中村順造君 私は、総体的なことを知りたいのですが、一等の問題にしぼった場合、これは今まで減ったというのは、実績でしょう。乗車人員が減ったというのは実績だが、あなたの言われるように、運賃を下げたら幾らかふえて、三億の増収になるというような根拠は、これは感じなんでしょう。これは何かそこに、はっきりしたそういう資料を出すだけの根拠がありますか。

磯崎叡日本国有鉄道常務理事

○説明員(磯崎叡君) それは計数的に一・六六倍にすれば、何%必ずふえるという確実な見通しはございませんが、大体三等客の増加と正比例していくだろうという見方をしております。と申しますのは、先ほど申しました通り、運賃改定をいたします際に、一等の倍率をそのままにしてあきますれば、必ずお客さんが減る。しかしこれが何と申しますか、旅客のあれから見て、下げれば、大体一般の二等客のふえる程度にはふえるであろうという推定をいたしております。ですから一・六六倍にすればどう、一・五倍にすればどうというまでの、正確な計算までは、ちょっといたしかねておりますが、二倍にすれば、大体一等客、二等客同じ程度という推定をいたしております。

中村順造日本社会党

○中村順造君 それはできないのが当たり前です。これは、従来のふやした場合に減るということは、これは一年なり二年なり、三十二年からの実績を見ればわかるのですが、はたして二倍から一・六六倍に下げた場合に、それがために、二等から一等にかわるという、三億の増収というのは、これは、今の段階では根拠のない議論だと思います。これはいいです。この点は、私は一応の、いわば感じとして出された数字だと理解しますがね。  そこで続けてお尋ねしますが、山手線、それから大阪の、いわゆる大阪を中心にした線区の乗客の割合ですがね。いわゆる東京を中心にした山手線、中央線、大阪でも同じような条件のものを運んでいる乗客の割合と、全部の乗客の割合は、どのくらいですか。

磯崎叡日本国有鉄道常務理事

○説明員(磯崎叡君) それは定期、定期外全部合わせましてでございますか。

中村順造日本社会党

○中村順造君 そうです。説明員(磯崎叡君) 東京都心に乗降するお客さん、それから大阪中心に乗降するお客さんの全国のお客に対する割合、こういう意味でございますか…。定期、定期外合わせまして、たとえば東京駅に乗降するお客さんの中には、何と申しますか、遠距離客が非常に多いわけでありますが、それを除きまして、先生のおっしゃるのは、電車区間だけ、こういう意味だと考えてよろしゅうございますか。

中村順造日本社会党

○中村順造君 電車区間だけです。主として電車の利用者、国電の利用者。

磯崎叡日本国有鉄道常務理事

○説明員(磯崎叡君) この電車の中には、東京、大阪付近以外の小さい電車も少し入っております。その点御了承願いますことにいたしまして、昭和三十四年度は、年間でございますが、三十四億七十二万人、これが東京付近の電車旅客失礼しました、これは東京付近だけでございます。これは、全体の鉄道旅客の約半分、五〇%でございます。

中村順造日本社会党

○中村順造君 こまかい計算は、あとで資料で出してもらえばいいと思うのですが、私は磯崎理事にお尋ねしますが、俗にいう旅客運賃の値上げで一四・六%だと、こういうことがいわれておるのですが、こういうことをお尋ねしたいのですよ、たとえば今度の運賃値上げで、東京を中心にしてお茶の水——新橋は従来の十円、今度十円です。ところが、五反田になりますと、従来の十円が今度二十円になるわけですね。それから大井町あたりになると、従来の二十円が三十円、それから吉祥寺になると五十円が七十円、小田原ということになると二百円が二百四十円、こういうことに、大体改まると思いますがね。  そういたしますと、大阪、東京を中心にして玉〇%の利用者の中で、もちろんそれは遠距離のいろいろな操作、考え方はあると思いますが、端的に言って、大阪、東京、すなわち国鉄の国電を利用する人については、一四・六%でなくして、あるいは一〇〇%、十割上がる客もある。五割上がる客もある。こういうことになると、今回打ち出されておる一四・六%というのは、一般に与える——まあわれわれが議論しておる内容と、一般に、これはまあ実害という言葉は、そのまま当たるかどうか知りませんけれども、普通の旅客の場合、倍になる、こういうことになると思うんですが、どうも適切な表現がないんだが、そういう事実になると、これは非常な大きな負担になるというような印象を受けるわけですがね。その点はどういうふうに理解をしておられるんですか。

磯崎叡日本国有鉄道常務理事

○説明員(磯崎叡君) 東京付近の電車区間の運賃につきましては、実は正確に二円七十五銭で計算いたしますと、現在の倍より高くなるところも出て参りますので、それではいけないということで、一応山手線の環状線の中は最高三十円で押えております。したがいまして、計算上は四十円になるものでも三十円にいたしますので、これを特定運賃といって、今後言うつもりでございますが、今までの短縮キロ程のかわりに特定運賃というものを作りまして、四十円になるところを三十円にするというところがございます。それからもう一つは、さきほど御指摘の通り、十円区間は、そのまま据え置くところが全体の約一五%ございます。全然運賃の上がらない面が、東京付近だけで一五%ございます。もちろんこれは、一五%のほかに、利用者の展を考えなければなりませんので、据置の額が相当な額に上ります。  それから、さきほど申し上げました全国の五〇%を占めております東京付近のお客さんのうちの約七割は、定期客でございます。従いまして、残りの三割の定期外のお客さんが、この負担をするわけでございますので、定期客につきましては割引率が変更いたしませんので、結局、全体といたしまして東京付近のお客さんが五〇%でございましても、定期、定期外に分けますと、先ほど申しました通り定期収入は、全体で四十八億しか計上されておりませんので、結局、定期のお客さんの割合が電車については多いという関係で、そういう結果的な数字になるわけであります。

中村順造日本社会党

○中村順造君 まあ時間もないようですから、私は、この点たくさんの疑惑があるわけですがね、一般に受けた印象と、言われておる一四・六%ということで。私だけ質問しては悪いですが、内容においても五十億の収入があり、半分もうけだと、いろんなことが言われておるわけですが、もう少しあとで……。どういうところに、そういう詳しい計算をされたのか、それぞれあると思うのですよ、これは、基礎がね。だから、今、私お尋ねしたこの中で、旅客列車の旅客の二等の運賃、それから一等の運賃に対するもの、それから航路運賃、貨物運賃、それぞれ数字が示されたわけですが、あとで、こういうものを一つ、どういう計算をされたのか、計算の基礎を資料として出していただきたい。  それから、私は今資料をちょっと見て——この前要求して、出していただいた資料ですが、これは副総裁がおられて聞いて帰られて、ここへ整えられた資料だと思いますが、私どもが、まあ私の考え方としてお出し願った資料は、もっと年度の国民経済の成長率だとか、あるいは所得倍増計画に基づくいわゆる輸送需要だとか、そういうものが私は知りたかったわけです。これじゃあ、そういうものは、全然わからないわけです。それを、私が今お願いした資料と一緒に出していただきたい。委員長、お願いします、資料を。

三木與吉郎自由民主党

○委員長(三木與吉郎君) よろしゅうございますね。

磯崎叡日本国有鉄道常務理事

○説明員(磯崎叡君) 先生のお話の内容は、輸送量の伸びでございますか。逐年の輸送量のたとえば旅客については何億人キロになる、こういう逐年の輸送の伸びという意味でございますか。

中村順造日本社会党

○中村順造君 そういうことです。

磯崎叡日本国有鉄道常務理事

○説明員(磯崎叡君) 承知いたしました。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 今の資料ですけれども、出された資料が、私が要求したのとだいぶ内容が違うのです。私の言い方が悪かったのかもしれませんが、たとえばあなたの方の提案理由説明の中に、企業努力、経営の合理化等による自己資金の捻出をはかる、こうなっているのですが、この具体的な計画なり、内容なりというものを資料として出してもらいたい、こう申し上げたわけです。ですから、今ここでいただいたものは、これは企業努力の面であって、合理化の面はないわけです。この企業努力によって、どのくらいの効果が期待できるか書いてない。  それからもう一つは、今、中村君の言ったように、過去の第一次五カ年計画におきましては、年度別のものがあったのです。今度はないから、年度別の計画を出してもらいたい。それには、所得倍増計画に伴うところの年度別の物価の伸びなり、あるいは輸送量の伸びなり、これに対する輸送力の増強の計画なりというものを、車両あるいは線路あるいは人員等いろいろな面から、こういう工合に伸びてくるから、こういう工合になるのだということを、しろうとにわかるように出してもらいたい。こういうふうにお願いしたのです。そこでぜひ審議に間に合うように出してもらいたいと思います。これは非常に重大な質問になりますので、これが参りましてから、今度の運賃問題の中心であるところの新五カ年計画について質問したいと思いますので、ぜひ審議に間に合うように出してもらいたい。

三木與吉郎自由民主党

○委員長(三木與吉郎君) 速記をとめて。   〔速記中止〕

三木與吉郎自由民主党

○委員長(三木與吉郎君) 速記をつけて下さい。  休憩いたします。    午後七時六分休憩   〔休憩後開会に至らなかった〕    ————・————

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