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38回国会参議院1961/03/02

運輸委員会 第10号

発言数
35
登壇者
6
会派数
2
開催日
1961/03/02

会議録

三木與吉郎自由民主党

○委員長(三木與吉郎君) ただいまから委員会を開会いたします。  本日は、法案の提案理由の説明聴取をした後、港湾関係二法案に対する質疑、さらに調査事件について日本国有鉄道新線建設補助特別措置質疑を行なう予定であります。  これより日本国有鉄道新線建設補助特別措置法案を議題にいたします。  本案の提案理由の説明を願います。

福家俊一自由民主党運輸政務次官

○政府委員(福家俊一君) 日本国有鉄道新線建設補助特別措置法案の提案理由につきまして御説明申し上げます。  国鉄の新線建設は、昭和二十六年運輸大臣の諮問機関として設置されました鉄道建設審議会の議を経て行なわれておるものであります。  同審議会は、わが国経済の発達及び文化の向上に資することを目標とし、公正かつ合理的に審議し、鉄道の建設が必要であるものについて、鉄道敷設法別表に掲げる予定鉄道線路のうちから工事に着手すべきものを順次選定していくわけであります。  その選定につきましては、重要な交通網を形成するもの、あるいは他の交通機関と比較して鉄道を必要とするもの等、あらゆる角度からの検討を行なうことといたしております。  しかしながら、何分にもこれらの新線は、開業後も長期にわたり赤字であり、これが国鉄の経営上大きな負担となっております。  従って、政府におきましても新線建設の合理化につきましては、交通政策全般の見地から今後とも積極的に配慮していく所存でありますが、当面国家的見地から行なわれる新線の建設につきましては国鉄の経営上の負担をできるだけ軽減し、その経営の健全化に資するため、昭和三十六年度におきましては三億八百七十五万円の新線建設費補助金を計上いたした次第であります。また、法律措置としましては、前述のような観点から、さしあたり、政府が昭和三十六年度から昭和四十年度までの間新線建設補助を行なうことができるよう特別措置を講じることといたしたのであります。  次に本法律案の内容について御説明申し上げます。  まず、本法律案におきましては、政府は、日本国有鉄道に対し、鉄道敷設法別表に掲げる予定鉄道線路のうちで昭和三十五年度以降の建設に要した資金につきまして、その利子相当分を限度として昭和三十六年度から昭和四十年度までの間に限り補助することができることといたしております。  次に補助の対象となっている新線につきまして、開業後利益を生じた場合には、その利益の額に相当する金額を翌年度の補助金の額から控除することといたしております。  第三に、補助の対象となった新線につきましては、当該線路につき最初に補助を行なった年度から十五年間に利益が生じた場合には、その利益の額に相当する額の二分の一以上を政府に還付することを国鉄に対し義務づけております。  この他、補助の額を算定する基準となる利子額の算定、新線開業後の利益の額の算定方法等については、運輸大臣が大蔵大臣と協議の上運輸省令で定めることといたしております。  以上がこの法律案を提案する理由であります。何とぞ十分御審議の上、すみやかに御賛成あらんことをお願いいたします。

三木與吉郎自由民主党

○委員長(三木與吉郎君) 本案に対する質疑は後日に譲ります。   —————————————

三木與吉郎自由民主党

○委員長(三木與吉郎君) 次に、港湾整備緊急措置法案及び港湾法の一部を改正する法律案を一括して議題といたします。  これより質疑を行ないます。御質疑のある方は順次御発言を願います。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 港湾関係に関する質疑は、あらためて具体的にお尋ねしたいと思いますけれども、きょうは法案の意図するもの、あるいは目的等について総括的にお尋ねをしたいと思うのです。  まず提案理由の説明を読んでみると、いわゆる「新たな構想のもとに昭和三十六年度を初年度とする五カ年計画を策定」する、こうなっておるのですけれども、この「新たな構想のもと」というのは、どういうものを意図しておられるのか、さらにまたこの法案が出てきた経緯等について補足的な説明を願いたい。

中道峰夫運輸省港湾局長

○政府委員(中道峰夫君) お尋ねの点につきまして若干御説明を申し上げたいと思います。新しい構想といたしまして新たに港湾整備五カ年計画を策定いたしました趣旨でございますが、過去におきます港湾整備の姿をながめてみますと、わが国の経済が画期的な発展の時期に、それに見合います港湾投資が国の政策として長期的な見通しのもとに行なわれて参りまして、わが国の港湾は、経済の発展に追随してきたわけでございますが、しかし、昭和三十一年度以降の日本経済の飛躍的な発展の時期には、港湾施設はその規模におきましても、その質の面におきましても、著しい立ちおくれを示すようになって参りまして、これを克復いたしますために、昭和三十三年に新長期経済政策に伴います港湾整備五カ年計画を樹立いたしまして、これを実施することによって、港湾取り扱い貨物の増加または船舶の大型化、港湾荷役の合理化に対処して参ったわけでございます。それからさらに、従来の経済計画をはるかに上回ります国民所得倍増計画が立案されることになりまして、この実施を達成いたしますためには、港湾の整備をさらに推進する必要があるという観点に立ちまして、ここに新たに港湾整備五カ年計画を策定することといたしてきたわけでございます。  そこで、この五カ年計画の目標及び規模でございますが、本計画は、昭和三十六年度を初年度とし、昭和四十年度を最終年度といたします五カ年計画といたす次第でございます。計画目標といたしましては、昭和四十年におきます全国港湾取り扱い貨物量は、約六億二千万トンと推定をいたしております。昭和三十四年度の実績の約三億八千万トンに対しまして、約一・六倍になるわけでございます。この五カ年計画の概要でございますが、ただいま申しましたように経済の発展に伴います貨物の増加、船舶の大型化及び荷役の合理化に対処いたしまして、重化学工業の発展に伴います臨海工業地帯の増加に対処し、また重要都市工業地帯港湾の機能を維持保護するために事業の促進をはかることといたしまして、この際、あわせて地域格差の是正に努めるという趣旨でございます。  そこで、この五カ年計画を実施いたしますための措置といたしまして、港湾整備事業を緊急かつ計画的に実施いたしますために、ただいま提案をいたしております港湾整備緊急措置法を制定いたしまして、計画を確立し、さらにその実施を促進いたしますために、港湾の特別会計法を制定いたしまして、港湾整備事業の全面的特別会計繰り入れをはかろうといたすわけでございます。この場合に、臨海工業地帯の開発事業及び港湾、海岸防災事業のうち、災害関係事業は特別会計に繰り入れを行なわないということといたしまして、従来の特定港湾施設特別会計、特定港湾施設の工事と今回新たに繰り入れをはかりまする事業とを勘定別にいたしまして、特別会計の扱いをするということにいたしたわけでございます。  なお、もう少し補足させていただきたいと思いますが、このただいま提案をいたしておりまする措置法に関係いたしまする港湾改修計画の内容でございますが、これはただいま申しましたように、昭和三十六年度を初年度といたしまして四十年に至ります五カ年計画でございます。これは所得倍増計画が十カ年計画でございますが、そのうちでこの前期五カ年を重点的に取り上げまして、これの整備促進をはかろうという趣旨でございます。この所得倍増計画に伴います港湾改修計画で行なおうといたしまする項目といたしましては、第一番に外国貿易港湾の整備、第二番目といたしまして、産業基盤強化のための港湾の整備、第三番目といたしまして沿岸輸送力の強化のための港湾の整備、その他これに付随する事項と、こういうような項目を考えておるわけでございます。  そこで、最初の外国貿易港湾の整備につきまして若干御説明申し上げたいと思いますが、昭和四十年度の輸出高は約一千八十万トンと推定をいたしております。昭和三十三年の実績は四百五十万トンでございますので、これの約二・四倍と飛躍的に増加をいたすわけでございます。これらの輸出貨物に対しまして、海湾経費を節約することによりまして、輸出の振興を促進し、日本経済の成長に寄与するために、昭和三十四年度発足いたしました特定港湾施設特別会計に引き続きます特定海湾事業といたしまして、次の港に輸出専門の埠頭を整備いたす予定でございます。その港は横浜港、名古屋港、大阪港、神戸港、下関港、門司港でございます。  次の一般外貿埠頭の整備でございますが、生活水準の向上、工業生産の拡大に伴いまして、増加する外貿雑貨及び食糧その他の一般外貿貨物は、ただいま申しましたように、大幅な増加が推定いたされますので、ただいま申しました特定港湾事業で整備いたしまする輸出専門埠頭以外に、一般港湾事業で主として、定期船が寄港いたしまする港湾を対象といたしまして、次の港湾に外国貿易埠頭の整備をいたす計画でございます。すなわち横浜港、清水港、四日市港、名古屋港、大阪港、下関港、門司港、青森港、塩釜港、舞鶴港、山陰の境港、岡山の水島、広島港でございます。次に関門海峡でございますが、関門海峡は、国際航路といたしまして幅員を五百メートル、水深を十一メートルといたします計画で、従来に引き続きまして港湾整備勘定をもって整備をいたす計画でございます。  次に、木材の輸入施設の整備でございますが、木材に対しまするわが国の需要は最近非常に増大いたしておりまして、これに伴いまして外材の輸入も昭和三十一年には九百三十万石でありましたものが、昭和三十四年には二千三十万石と、二倍以上の著しい伸びを示しております。今後の見通しといたしましてはさらに増加すると考えられるわけでございます。しかるにわが国の木材受け入れの港湾におきまする輸入材取り扱い施設は十分に整備されておりません。特に水面貯木場につきましては、非常にこれが不足しておるような現状でございまして、一昨年の伊勢湾台風の例からもわかりますように、防災上の見地からもこれらの整備は緊急を要するものと考えられるわけでございます。  次に、産業基盤強化のための港湾の整備でございます。先ほど申しました第二番目の項目に当たる港湾の整備でございますが、その第一といたしまして、まず製鉄原料確保のための港湾の整備、鉄鋼業につきましては、御承知のように、わが国の大きな基幹産業でございまして、経済計画におきましても重点的な地位を与えられておりまして、飛躍的な発展を期待されておるわけでございます。これがために鉄鉱石等の輸入量は昭和四十年度には三千五百万トンと推定をされております。昭和三十三年度実績一千六十万トンの約三倍となる見込みでございます。鉱石の取得地が次第に遠隔化して参りまして、大型鉱石専用船の採用によりまして輸送費の節減が強く要望されておるわけでございます。このために四万重量トン級の鉱石専用船の入港が必要になって参りました。特定港湾事業といたしまして、水深をマイナス干潮面下十二メートルを基準といたしまして、これを浚渫し、あるいは防波堤を整備したい。これの対象となります港湾を申し上げますと、千葉港、横浜港、川崎港、名古屋港、衣浦港、大阪港、大阪の隣の堺港、それから神戸港、姫路、尼崎、和歌山下津、小倉、防府、以上でございます。  次に、石油輸入港湾の整備について申し上げたいと思いますが、エネルギー事情の長期見通しにつきましては、技術革新と経済性の要求からエネルギー革命の様相がかなり明確になってきております。このような情勢の変化に基づきまして、石油連盟の推定によりますと、原油輸入量は昭和四十年度は約四千二百万キロリットルに達しまして、昭和三十三年度実績であります千五百五十万キロリットルの約二・七倍に飛躍的に増大する見込みでございます。原油輸送費低減のためには油送船は次第に大型化して参りますことは御承知の通りでございまして、近年世界の大勢は四万重量トン級が常識となっております。さらに六万ないし十万重量トン級が順次脚光を浴びてくるのではないかと考えられるわけでございます。このためには、すでに川崎港、横浜港とか四日市港、松山港の整備を完了いたしたわけでございますが、引き続きまして特定港湾事業といたしまして、水深を干潮面からマイナス十二メートルを基準といたしまして浚渫し、あるいは防波堤を整備する計画をやっております。この対象になります港湾は、千葉港、四日市、大阪、水島でございます。  次に、同じく産業基盤強化のためといたしまして、石炭輸送のための港湾の整備でございますが、昭和四十年度の国内産業の出炭量はエネルギー需給関係の変化、石炭鉱業の合理化等を考慮いたしまして検討されておるわけでございまして、約五千五百万トンと推定をされます。この数量は昭和三十三年度実績でありまする四千八百五十万トンに対しまして、その増加はさしたことはございませんけれども、今後の石炭鉱業の合理化ということが各方面で真剣に考慮されておるわけでありまして、港頭におきまする荷役経費の節減は重要な問題でございまして、またその必要性が目下の急務とされておるわけであります。このために特定港湾事業といたしまして次に述べます港湾に、合理化されました石炭埠頭を引き続きまして整備をしようとするわけであります。その対象港湾といたしましては、積出港といたしましては、苫小牧、小名浜、刈田、九州でございますが、唐津、陸揚げ港といたしましては、横浜、衣浦、四日市、大阪、神戸でございます。  次に、同じく第四番目といたしまして、工業原材料を輸送するための港湾の整備でございます。工業の重化学工業化及び臨海工業の発展に伴いまして、工業原材料の輸入、国内資源の船舶によりまする輸送が増大しつつあるのでございます。特に輸入原材料につきましては、直接地方の工業港や、あるいは六大港以外の外貿港湾を通じまして運搬する傾向が著しいわけであります。一方、地方におきまする港湾整備が、産業の地方分散のための基盤となるという点も考えまして、増加いたします貨物に対応するこれらの各港の防波堤、航路、各種の整備をはかりますとともに、秋田港ほかの重要港湾には一万重量トン級の船舶を対象とする岸壁を整備し、また、内貿貨物のうちで地方間の工業原材料輸送強化のために、各地の重要港湾及び特定の地方港湾に五千重量トン級の岸壁その他を整備しようという計画でございます。  その次には臨海工業地帯開発に伴います工業港の整備の問題でございますが、工業の適地造成の基盤となりまする港湾、いわゆる工業港におきますこれの防波堤あるいは航路の整備を公共事業費をもって行なおうとすものでございます。  第三番目に——先ほど申しました大きな項目の第三番目でございまして、治岸輸送力強化のための港湾の整備という点について御説明いたしたいと思いますが、国内輸送力を場強いたしますために、内貿輸送分野の強化に必要な港湾の施設、あるいは僻地、内外島嶼、離島におきまする港湾施設あるいは漁穫物輸送のための港湾施設の整備をはかりまして、あわせて避難港あるいは航路等を整備しようというものでございます。  以上で新しい構想に基づきまする五カ年計画の大要を御説明申し上げた次第でございます。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 今お話があったのですが、港湾整備関係は、昭和三十四年に特別港湾整備計画というのがあったのですが、これによる実績ですね、どういう程度までこれは進んだか、この点伺いたい。

中道峰夫運輸省港湾局長

○政府委員(中道峰夫君) ただいまお話のございました昭和三十三年度から昭和三十七年度に至りまする以前の港湾整備五カ年計画の進捗率について申し上げます。個々の港湾それぞれにつきまして、あるいは施設につきましてもございますが、非常に膨大なものでございますので、総括的に申しますと、港湾事業といたしまして、一般港湾あるいは特定港湾等、全体といたしまして三十五年度までの実績は約四〇%でございます。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 大体予定通りにいっておるということになるのですか。

中道峰夫運輸省港湾局長

○政府委員(中道峰夫君) 予定より若干おくれておるわけでございます。つまり五分の三でございますから、予定でいけば大体六〇%近くいかなければならない。それが実際の進捗率は四〇%。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 まあいろいろな計画が次から次とあるのですが、とにかく、どこにしても例外なく達成しておりませんね、ほとんど。ですから今度の、今新しい構想も承って、あるいは目的も聞いたのですけれども、そういう計画について、今後の経済の躍進の度合いも大きいのですから、従来のように計画の何%しかできなかったじゃ問題が大きいと思うのですが、そういうようなことはどうでしょうか。

中道峰夫運輸省港湾局長

○政府委員(中道峰夫君) この三十三年度から三十七年度までのいわゆる旧五カ年計画でございますが、これは御承知のように運輸省といたしましてきめた計画でございまして、政府全体としてきめた計画ではないわけでございます。そうしてその内容、内容と申しますか、予算の編成につきましても、長期的に確定したもの、全体のワクを確定したものでなくて、単年度単年度で、それぞれの年度に国の財政とあわせてこの予算を組むという仕組みになっておったわけでございます。従いまして、われわれといたしましては、極力この計画の線に沿うて予定通り進捗できますように、財政当局とも種々折衝を続けて参ったわけでございますが、ただこの内容でございますが、一部のものは相当の進捗を示しておりますが、全体的に見ますと、今のように六〇%進むべきものが四〇%しか進んでいないという結果になっておるわけでございます。従いまして、この港湾整備五カ年計画のその事業の推進方あるいは予算の編成方につきましても、多々反省をしなければならない点がございましたので、今回はこれをそういうような単年度編成事業でなくて、五カ年間を長期に一度にそのワクを確定する。しかもそれは政府全体の責任においてその事業と総額をきめていく。それに対しては法的措置をもって港湾審議会、これは港湾の内容を御審議いただくわけでございますが、港湾審議会の議を通しまして閣議において全体のその事業のワクと事業の目標を決定する。そしてさらにこれを実際に確実に推進ができますようにするために、この港湾については国費及び地方財源あるいは民間の資金というものを繰り入れますので、それらの収支の勘定を明確にいたしまして、特別会計を設置して今後の実施を確実にする。こういうのが今回の趣旨でございます。  従いまして、われわれといたしましては、従来の、今のような御指摘のような事業の進捗のそぐわぬ点を特に熟視いたしまして、今回こういった措置によって、今後は計画通り確実に実施していこう、全体の計画の面におきましても、またこれを法的にも整備していこう、こういうのが今回の趣旨でございます。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 法案関係の質疑は後日に譲ることにして、この際、関連して一つ承っておきたいことは、港湾の再編成ということもいろいろ方々で話があるのですが、たとえば伊勢湾港、四日市港と名古屋港とを結ぶ伊勢湾港の構想について陳情なり何なり働きかけがあるようですが、この問題に関する当局のお考えなり、あるいは現在までに何か審議されているなら、その経過についてお教え願えればけっこうだと思います。

中道峰夫運輸省港湾局長

○政府委員(中道峰夫君) このお尋ねの点は、港湾の管理、運営に関する問題だろうと思うのであります。そこで、これにつきましては、港湾の運営面で、港湾を利用する関係の業界なり、あるいは官庁方面におきましても非常にこの手続が繁雑である、あるいは入港手続あるいは貨物の出入の手続、そういったものが非常に繁雑であるために、もっと何かこの港湾行政を、港湾の運営面について、あるいは港湾の管理面について、広く言えば港湾行政について、何かそこにもっと簡素化して、港湾の利用をもっと便利にし、利用者に利益を与えるようにならぬものかということが議論になりまして、一昨年でございましたか、行政管理庁からこれに対する一応の答申のようなものが実は出たわけでございますが、しかし、その点われわれこの港湾管理の内容をいろいろと検討をいたしておるわけでございますが、一番肝心なことは、何と申しましても利用者の、特にこの港湾内の国の行なっておりまする港湾行政事務、たとえば関税の手続でありますとか、あるいは入国管理庁の手続、あるいは検疫関係事務、そういうような国の行なっております行政事務というものが、港湾内におきましては、終戦後それらの関係の機関が、場所的な難物の不自由さというような点もございまして、各地に散在しておったという点がございまして、非常にその点不利不便をかけた面があります。従いまして、まず第一の問題としては、こういった機関をなるべく一カ所に集めまして、その場所において一貫して短時間の間にそれらの手続が完了するような方法をとれば最も手っとり早い運営の改善ができるのではないかということでございまして、利用者の方面でもそれを特に強く要望されているような面もございましたので、いわゆる合同庁舎ということを進めるようにして参っておりまして、現在ではかなり合同庁舎もできて参っております。  その他、この港湾行政の一元化という点で、あるいは重要な港を国営にするとかいうような議論も出たわけでございますけれども、われわれといたしましては、港湾法によりまして港湾の管理、開発の責任は港湾管理者にある。つまり、地方公共団体その港に最も関係の深い地方公共団体が港湾の開発発展の責任者であるというのが港湾法の建前でございます。従いまして、この港湾法の建前によりまして、終戦後われわれとしては鋭意この港湾の施設の改善並びに管理、運営の改善に努めて参ってきておりますし、順次われわれといたしましては、好転して参ってきているように実は考えておるわけでございます。しかし、そのうちでも、何と申しましてもその活動の場でありまする港湾施設が十分に活動できる施設でないことには、いかなる運営あるいは管理をしようといたしましても、そこに種々な無理が生ずるわけであります。従いまして、この基盤でありまする港湾施設の整備ということが最も重点的に取り上げられなければならないということで、これにつきましては、従来とも、これはいわゆる港湾管理者の負担及び国の負担、あるいはこれを利用する民間の資金というものを加えまして、この港湾の整備を進めてきたわけでございまして、現在の状況から考えますと、そういった方法が最も有効ではないかというふうにも考えられておりますが、しかし、ただいま申しましたように、いろいろな計画を立てましても、国の経済あるいは国の財政との関係におきまして、必ずしもそういったようにこの計画が実情に沿うていかないといううらみがございましたので、今回抜本的にこういった計画を進めていく、こういうことでございます。  そこでお話のように、この伊勢湾、たとえば四日市、名古屋を一緒にした伊勢湾港でありますとか、あるいは大阪におきましては、神戸と大阪と堺を  一緒にした阪神港というようなことが、いろいろと実は話題に上っておるというのが現状でございまして、われわれといたしましては、それを正式に取り上げて検討する段階ではございません。  われわれの考えといたしましては、何と言いましても基本である設備が、まず整備されなければ、いろいろなことを申されても、それを今すぐ、どうこうという段階ではございません。基本の設備が整備されるとすれば——そういった基本が整備された基盤の下に、相当これは改善されまた利用者の不安も解消できるんではないかというわけでございます。

大和与一日本社会党

○大和与一君 今度の五カ年計画は、現在の日本の船舶の量が、戦前六百万トンで、今大体六百万トンあるそうですが、ところがその船の大きさが、ずいぶん違うわけでしょう。そうすると今までの五カ年計画というものは、現在の日本の船の形に、大体見合って作られるものか。これは将来、必ず大型になるわけですね。そうするとそういうことは必ずやってもらわなければ困るし、また港湾の立場からすれば、船がうんと来てもらわなければならぬ。商売の方は、ちっともうまくいっておらぬ。それに対して、国が相当補給をしたり補助をしたりして、どうやらやっている、こういうことですけれども。今の港湾のこの五カ年計画というものは、船の大きさが、全体的に大まかに言って三種類ぐらいに分けられます。何万トンとか、何万トンとか……、それを見合ったとりあえず港湾の最小限度の設備、こういうふうに考えていいのか、その辺ちょっと。

中道峰夫運輸省港湾局長

○政府委員(中道峰夫君) 港湾施設と船舶の型の問題でございますが、御承知のように終戦後外国貿易、つまり船舶の輸送の関係におきましては、ヨーロッパなりあるいはアメリカ方面の貿易が多くなりまして、従いまして船舶が大型化してきた。こういう点で、戦前に比べますと、平均して船舶が大型化しておりますが、大まかに分けまして、内国貿易の船舶と、それから外国貿易に従事する船舶と、それから石油とか石炭とか、そういったもの、ばら荷を扱う船舶と、大体そういう程度に分けられると思うのであります。  そこで、内国貿易につきましては、大体機帆船は別にいたしまして、本船といたしましては、大体二千トンないし三千トンというのが通例でございます。従いまして内国貿易に対応する港湾施設につきましては、それらの二千ないし三千トン級の船舶に対応する岸壁といたしまして、あるいは水深を七メーター半というような標準が実はあるわけでございます。  それから外国貿易につきましては、大体重量トンで一万トン、グロストンで七千トンそこそこになると思いますが、いわゆる一万トン級と申しているわけでございます。それに対しましては、それに対応する岸壁は、大体水深が干潮面下マイナス九メーターないし十メーターであります。それらの外国貿易に従事する船舶が入出港します港湾は御説明申しましたように、大体日本で横浜、神戸その他外国貿易出入の港湾というのが大体きまっているわけでございます。従いまして、それに対応した岸壁の構造なり、あるいは岸壁の数というものを、この五カ年で推定いたしまして計算をしているという、こういうことでございます。  それから石油につきましては、順次実は御承知のように大型化して参りまして大体マイナス十二メーター、つまり四万重量トンのタンカーでございますね。スーパータンカーと通称言っておりますが、このスーパータンカー四万重星トンというのが、現在の平均になっているわけです。従いまして、その四万重量トンに対しましては、大体水深は干潮面下十二メーターというのが、これまた標準でございます。しかし、これが将来、さらに六万トンになり、七万トンになり、あるいは十万トンになり、いわゆるマンモスタンカーと称するようになって参りますと、それに対応した水深、たとえば十万トンになりますと、少なくとも十五、六メーターの水深を必要とするわけでございます。しかし、これは現在まだ数がきわめて少ないということでそういうような情勢になりますれば、それに対応した施設を整備するという方針をとっているわけであります。  それから鉱石につきましては、いわゆる鉱石専用船、これは大体三万トン程度のものが現在あります。これは石油ほど実は多くないのですが、しかし、今各地の臨海地帯における鉄工業整備と合せまして、これらの船舶が逐次就航する情勢になっておりますので、これまたやはり鉱石船というのは、実は重いものでございますので、水深はやはり十二メーター、これを標準にしてやれば、これの出入港に差しつかえない、こういうことで計画しているわけでございます。

三木與吉郎自由民主党

○委員長(三木與吉郎君) 本案に対する本日の質疑は、この程度をもって終りたいと思います。   —————————————

三木與吉郎自由民主党

○委員長(三木與吉郎君) 次に、運輸事情等に関する調査を議題といたします。  質疑の通告がございますので、この際、発言を願います。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 気象庁長官にお伺いいたしたいと思います。

三木與吉郎自由民主党

○委員長(三木與吉郎君) ただいま港湾局長から、先ほどの説明のうちで訂正したい点があるそうでございます。御発言願います。

中道峰夫運輸省港湾局長

○政府委員(中道峰夫君) 外国貿易の埠頭でございますが、その中で岡山県の水島港と申し上げましたのですが、その港名につきましては、なお検討の余地がございますので、その点をお含みいただきたいと思います。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 検討の余地のある港名はわかりませんか。

中道峰夫運輸省港湾局長

○政府委員(中道峰夫君) たとえば水島のようなところでございます。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 気象庁長官にお尋ねするのですが、先般宮崎地方に非常に激震があったことに関連しまして、その後新聞報道等によって、いろいろ伝えられているのですが、なかんずく、われわれが関心を持っているのは、気象関係の長期予報がだんだん発展してくる、こういう中で地震というものが、はたしてこれは予測ができないものなのかどうか、あるいは長官は地震というものは、これは研究段階から実施の段階に移るべきだ、こういうような御発言もあったようでありまするが、そういう事情について御説明を願いたいと思います。

和達清夫気象庁長官

○政府委員(和達清夫君) 地震の予知ということは、今の地震学におきましては、端的に申すとできないと言った方が当たっておるのではないかと思います。もちろんいろいろの研究がありまして、部分的には地震の前兆のようなものもとらえておりますけれども、地震の予知を行ない、これが実際的にいささかでも役に立つというところへ持っていくのには、現状ではまだ不十分でないかと思っております。  しかし地震の研究というものは相当進んでおるのでございますから、これらの従来の研究を総合し、そうして地震予知のために役立つような総合的研究、その研究は、すなわち実地の地震予知につながるという、こういう大きな計画を立て、相当の年月この方向に進みますれば、私は曙光を見ることはできると思っております。それがためにそういうことを計画しようという同士が集まって、どういう計画を立てれば、最も効率的に総合的の地震予知研究計画が立てられるかということを現在いたそうとしております。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 いろいろ計画があるようでありますけれども、これはやはり相当の予算の裏づけが必要だ、こういうことも聞いているのですが、そういうような計画に対する予算関係、あるいはその他の問題点があったら、この際、一つお知らせ願いたいと思います。

和達清夫気象庁長官

○政府委員(和達清夫君) どのくらいの研究費がかかるかということを、これから計画樹立の作業班でもって、最も効率的な方法を立てるわけでありますが、現在私が申すのは、相当けたが違うかもしれませんけれども、まあ設備としては十億円とかあるいは二十億円とかかかりまして、それから毎年数億の経常費が要るのではないかというような、ばく然たる考えは持っております。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 どうも今度の地震にいたしましても、宮崎の地震計あたりは、針やなんかすっ飛んでしまって、ほとんどこれは役に立たぬということが新聞に出ておったのですが、これは私は、数年前宮崎に行ったときに、あそこの気象台を拝見したのですけれども、そのときに委員会でも言ったことがあると思うのですが、あそこの何といいますか、地震を記録する紙が、これも非常に不十分なもので、すすを塗って間に合わせるというようなことを聞きました。あるときに、これが火がついたとか何とかでけがをしたということも聞きました。これじゃとても地震計にならぬじゃないかと、こういうことを申し上げたのですが、はたしてこの地震において、その通りなのか。もう地震計もこわれたとか、あるいはバネがすっ飛んでしまったというようなことで、ほとんどお手上げ状態だ、こういうことになっておるのですが、これはここばかりに限らず、今地震関係のそういう点についての現状は、どうなっておるのか。やはり予算関係で不十分なところがあるのではないか。  さらに、今度も、その予算関係でもって、電磁式地震ですか、これを全国で三十五カ所設置すれば、かなり正確な津波予報ができる、あるいはその他の点についても、いろいろ要求されておったようでありますが、ほとんどこれが半分くらい切られてしまっておる、こういう実情にあるようですが、そういう実情について、お知らせを願いたいと思います。

和達清夫気象庁長官

○政府委員(和達清夫君) わが国の地震観測設備は、関東大地震のあとに作られたのが、大体現在に多少の改良を加えつつ及んでいるのでございますが、これでは、現在の進んだ地震観測とは申せませんので、数年前から、近代的の機械に変えるべく計画を立て、予算も組んでいるのでございますが、私どもの予算の計画通りにはいかなかった。しかし、まあ、次第に地震の多い東北地方とか、北海道とかいうところへ、だんだん進んでおります。  このように地震観測の近代化は現在進行中でございますが、ただいまお話にありました宮崎の方などは、十分手が回っておりませんけれども、今回の地震に対しましての従来の宮崎の施設というものは、十分に働いているのでございます。もちろん、ああいう強い地震がありますと、非常に微細な動きをはかるための地震計は、部分的に損傷いたしますけれども、地震計は、いろいろの種類がございまして、大きな地震をはかるための本震計はそういうふうに働いているわけであります。従って観測は支障なく行なわれたと信じております。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 これは、まあ観測は支障なく行なわれるといいますけれども、さっきも言ったように、観測と同時に、やはり予報が非常に大事だと思います。  この予報措置について先ほども御説明があったのですけれども、やはりもっと十分な計画なり、あるいは予算なり、その他の点について十分強力な措置をしなければいかぬじゃないか、こう思うのですが、この点について気象庁として、もっと積極的な一つの動きをする、あるいは対外的のPRをするとか何とかして世論に訴えるということをやりながら、そうして強力、積極的に動いていく必要があるのです。気象関係については、圧力団体がない。だれも陳情しない。だれも陳情しないから、まあ災害があると、ときの大臣は、必ず気象業務ということは重点的におっしゃるが、結局結果においては、ほとんど予算も日陰もの扱いになってしまうということですから、やはりわれわれしろうとは、わかりませんから、専門家の気象庁の方において、もっと積極的に何か働きかけるという方途を講ずる、あるいは動く必要があるのじゃないかと思いますが、その点、何かお考えがございますか。

和達清夫気象庁長官

○政府委員(和達清夫君) 気象庁におきましても、その方面につきましては、できるだけ従来も努力してきたわけでございますが、今後お言葉によりまして、一そう努力したいと思います。  地震予知に関しましては、地震の観測と、それから土地の動きをしさいに見るという二つのことが、今上っているわけでございまして、土地の動きを精密に、しじゅうはかるということは、運輸省関係でない官庁の仕事であります。なおほかにも、いろいろの手段をあわせなくちゃならない。従ってこの計画は、日本の国家的に一つ見ていただきまして、そうして気象庁も重要な部分を受け持つのでありますけれども、これは各省協力でやっていただきたいと思っている次第であります。  それで少くとも気象庁の分は、私ども努力いたしますし、また、そういう総合的なものにつきましても、他の部分と協力いたしまして、今後、ぜひとも遂行したいと思っております。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 そういうことを強力にやっていけば、ある程度やはり地震の予知というものはできるのじゃないですかね。そういう段階にくるのじゃないかと思うのですが、従って各省との協力関係についても、さらに一段と措置すべきだと思いますが、結果的に予知ができるようになるのか、ならぬのか。まあ、無理かもしれませんが、こういう点は、どうですかな。

和達清夫気象庁長官

○政府委員(和達清夫君) 実は、終戦後しばらくしまして、地震予知委員会というものがありまして、そのときに立てた計画が、先ほど申し上げた額になったのでありますが、そのときには、終戦後でありますし、成功はするとは思っても、なかなかむずかしい問題であるので、莫大な費用を投じてやるという、そのときに勇気がなくして今日に至ったのであります。今日は、私はもうやらねばならぬ時期と思い、そういう同志とともに、何とか推進したいと考えておる次第であります。  これを行ないまして、十年ぐらい行ないまして、どのくらいできるかということは、そこでわかるわけでありますが、私は、それだけの費用をかけただけのことはあるのじゃないか、しかしそれをもって、十年やれば必ずでき上がるとまでは、私も申せませんけれども、さらに先へ進む、ある程度のところまでは進み得るのじゃないかと思っております。

三木與吉郎自由民主党

○委員長(三木與吉郎君) ちょっと速記をとめて下さい。   〔速記中止〕

三木與吉郎自由民主党

○委員長(三木與吉郎君) 速記をつけて下さい。  それでは、本日は、これにて散会いたします。    午前十一時三十一分散会    ————・————

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