予算委員会第一分科会 第2号
- 発言数
- 470 件
- 登壇者
- 15 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1961/02/27
会議録
○相川主査 これより第一分科会を開会いたします。 昭和三十六年度一般会計予算中、内閣、総理府所管を議題といたします。 これより質疑に入ります。質疑の通告がありますので、順次これを許します。横路節雄君。
○横路分科員 総務長官に第一番目にお尋ねをいたしますが、三十六年度予算の編成の過程で、私どもそれをいろいろ新聞報道によって承知しているのですが、歯舞、色丹、国後、択捉等からの引揚者に対して交付公債を発行する、これはいずれ特別立法でやるのだ、こういうことを実は私ども新聞で承知していたわけです。ところが、この予算が二日で分科会が終わり、三日には総括質問で、今の予定であれば、四日には衆議院の段階で討論、採決、こういうことになるのに、この歯舞、色丹、国後、択捉等からの引揚者諸君に対する交付公債を出す、こういうことを予算の編成過程で総理はお約束をしたわけですが、いつまでたったってこれは法律として出てこないわけです。これはおそらく総務長官の担当になると思いますので、いつお出しになるのか、その点を第一番目にお尋ねしておきたい。
○藤枝政府委員 北方の引き揚げの方方に対する手当、お言葉のように交付公債で出すということに、予算の編成過程できまっております。ただし、これはいわゆる見舞金的な性格のものではございませんで、漁業権の補償という性格を持っておりますので、目下農林省、大蔵省において御相談中でございます。従いまして、この所管は私の方ではないのでございますが、鋭意法案の提出のために準備を進めておるように承っております。
○横路分科員 あなたの方には全然関係ないのですか。
○藤枝政府委員 北方の地域の問題は、総理府の特連局でやっておりますから、全然関係のないということではございませんけれども、総理府で取り扱うといたしますならば、それは見舞金というようなものでありますならば、総理府が取り扱いますけれども、漁業権の補償という性格が非常に強く出ている問題でございますので、これは私の方の所管というより、他の所管になるわけでございます。
○横路分科員 しかし、これは特連局の方で、総体的な主管としてやるのではないですか。だから、当然最終的には総務長官の責任になりませんか。
○藤枝政府委員 北方の引き揚げの方方に対する手当につきまして、もちろん、初め、私の方の見舞金的な性格の予算の請求はいたしておりました。しかし、予算編成の過程において、先ほどお話がありましたように、交付公債を出す、しかも、それは漁業権の補償という性格の強いものでございます。従いまして、総理府所管というよりも、農林省あるいは大蔵省の所管の方に移るものでございます。
○横路分科員 これは、前々から北方引揚者団体の諸君は要求していたわけです。その要求の内容は、団体の諸君からいろいろわれわれにもお話があったわけでありますけれども、一世帯五万円として二千五百世帯、一億二千五百万、そのほかに、私有土地の補償として二億、今お話の漁業補償として十三億八千六百万円、合計十七億一千百万円の要求であったと聞くわけです。ですから、予算過程の中で、どういうようにこの問題がきまってくるのか、こういうようにわれわれも見ておりますと、今総務長官からお話のように、引揚者の諸君に対する見舞金として二億円を組んだ、だから、二億円であれば、今の総務長官のお話で、総務長官のところの権限になる——権限になるというよりも、当然仕事の内容になる。しかし、これは漁業権の補償としてやるのだから、大蔵省並びに水産庁に聞いてくれということだが、しかし、これは全部漁業権の補償ですか。
○藤枝政府委員 お話にありましたように、北方の引き揚げの方々の初めの御要求は、見舞金的な性格のものと、漁業権の補償と、それから土地その他の私有財産の補償、こういうものでございました。そうして、予算の編成過程におきまして、総理府関係といたしまして二億円の見舞金を出そうという段階を経まして、結局、交付公債で十三億円何がし、すなわち、今おあげになりました漁業権の補償を交付公債で出そうということになったわけでございます。
○横路分科員 今総務長官から、これは自分の所管外だと言うから、あとで官房長官にお尋ねします。しかし、当初二億組んで、予算にまで一たん計上した。これはわれわれも新聞で承知しておりますが、そのときの算定は、どういう算定だったのですか。
○藤枝政府委員 それはただいまおあげになりましたような、一世帯何万円というような算定でございます。
○横路分科員 それでは、この問題は、特連局の方で最終的には主管する、こういうように考えて、その点は、今総務長官からも、おそらくそうなるであろう、しかし、内容は漁業権の補償の問題なのだから、大蔵省かあるいは農林省に聞いてもらわなければ困る、こういうことですが、しかし、最終的に、法案の関係は官房長官が責任を負うているわけですから、あとで官房長官が出席をされましたら、この点についてお尋ねをいたしたいと思います。 次に、お尋ねをしたい点は、総務長官にお尋ねするのですが、昭和三十六年度予算の説明というので大蔵省の主計局から出ておるわけです。もしもお持ちであれば、そこをごらんいただくと非常にいいと思いますが、そこの三十四ページです。「雑件」となっていまして、「雑件のうち主なものを次に説明する。」として、沖繩援助等経費(総理府、文部省所管)三十六年度五億一千九百二十九万八千円、これは三十五年度一億一千九百十四万五千円に比べますと、約四億増額になっている。そこで、私がお尋ねをしたいのは、「沖繩に対する援助等については、従来、その特異な地位に基づく種々の制約、法律上の問題を勘案しつつ、実施可能なものから漸次拡充して来たが、三十六年度は情勢の相当大幅な好転も見込めることとなったので、特に重点をおいて所要経費を増額計上することとしている。」とありますが、沖繩については、「三十六年度は情勢の相当大幅な好転も見込めることとなったので、」というのは、どういう情勢が相当大幅に好転したのでしょうか。総務長官は沖繩の主務長官だと御自分でもおっしゃっているのだから、どういうように沖繩の情勢が好転したのか、お聞かせいただきたいと思います。
○藤枝政府委員 沖繩をいかに取り扱うかということにつきましては、いろいろ従来のいきさつもありましたことは、御承知の通りでございますが、最近に至りまして、アメリカ側から、沖繩の各種の事業について、積極的に日本の援助を要請して参っておるような事態が生じてきたわけでございます。すなわち、アメリカ側といたしましても、沖繩に対して、いろいろな民生の向上、経済の発展というようなことについては、みずからも積極的にやると同時に、日本政府もまたこれに対して援助をするようにというような要請がございました。そういう点を反映いたしまして、三十六年度の予算におきましては、相当大幅な予算の計上をいたしたというような次第でございます。
○横路分科員 今ちょっと沖繩の問題について質問をし始めたのですが、官房長官がおいでになりましたから、官房長官に最初にお尋ねいたします。きょうは官房長官にたくさん質問がありますから……。 実は今総務長官にもお話ししたのですが、今度の予算編成の過程で、国後、択捉、歯舞、色丹等から引き揚げた引揚者の諸君に対して、政府は、当時、引揚者に対する見舞金というので二億円を組んで——これを交付公債でやるかどうするかは別にして、組んだわけです。ところが、いろいろ折衝があって、最後に総理大臣が中に入って、十三億円を組んだ。私どもいっこの予算が出てくるのか、こう思っていた。当時の新聞を見ると、林法制局長官は、いろいろ問題もあろうが、この点については、前に引揚者に対する交付公債の例もあるから、特別立法で交付公債をもってやれば、法律上は疑義はない、こういう談話等も、私たち実は新聞で見ておった。ところが、ご承知のように、きょうを入れて四日間で分科会は終わって、三日には総括質問、それで一切の質問を終わるのですが、この前、官房長官の方から、予算に関係する法律案は二十四日までに出すということだったが、二十四日までにも出ていないわけです。これは一体いつお出しになるのか、今総務長官に聞いたら、私の権限ではない、こうことですし、官房長官は何でも御存じでしょうから、いつお出しになるのか、官房長官にお尋ねをするのです。これはなかなか大問題ですよ。
○大平政府委員 国後、択捉からの引き揚げ漁民に対しての措置でございますが、これは在来の観念で見舞金程度のことを考えるべきか、それとも、戦後漁業権の民主化に並行して、日本全国の漁民に対する漁業権の補償的な措置がとられましたが、それと同じような性格の措置を講ずべきか、いずれにすべきか、政府部内で予算編成の段階におきましては、結論が帰一していなかったのでございます。従いまして、一応総理府といたしまして、二億円の見舞金を出すという措置を取りやめにいたしまして、政府部内でこの問題に対する帰一した見解を得た上で措置したいということで、今日に至っておるわけでございます。今横路委員がおっしゃいましたように、どういう措置を今後とるにいたしましても、これは交付公債の形でいかないと措置ができぬのではないか、と申しますのは、予算案はすでに組みまして御提案申し上げておりますので、一般会計の歳出という形では取り上げにくいのではないか、法制局長官がおっしゃったような交付公債の形でもって、帰一した結論を具体化する以外に道はないのではないか、かように考えて、今政府部内で鋭意検討調整中でございまして、これができましたら御提案申し上げたいと思っておりますが、今、いつ御提案申し上げるようになるかということにつきましては、確たる成算がございませんが、今国会中にはできるだけ早く御提案申し上げたいと存じまして、せっかく準備中でございます。
○横路分科員 今の官房長官のお話で、これは予算に関係ございませんか。交付公債だから、予算に関係ない、こうおっしゃるのですね。それでは、私お聞きしますが、この交付公債の総額は幾らと見ていますか。あなたの方では、予算過程の中では十三億円というように、それぞれの段階には回答しているではありませんか。この十三億円というのは、もっと伸びるのですか、縮まるのですか。
○大平政府委員 先ほど申し上げましたように、今政府部内で、この補償の性格について検討中でございます。もしかりに、戦後行なわれた漁業権民主化の方式をあの地区の漁民に適用すると仮定すれば、十三億円程度のものになるだろうという、一応の仮定の数字でございまして、これはもとより、この措置の実体がきまらなければ、金額をはじくわけに参らぬと思います。従いまして、十三億円というものを政府としてコミットしたつもりはないのであります。 それから第二点の、前段に御質問がありました、予算に全然関係ないと言い切れるかという問題でございます。これは交付公債は無利子ではございませんで、利子を生みますから、その利子を国債の特別会計で経理しなければならぬことは当然でございまして、その限りにおきまして、そういう措置がとられて、ある金額を交付公債の形で支出するとすれば、それに伴う本年度の利子は、国債の方の特別会計から負担しなければならぬということになるわけでございます。その点は御指摘の通り、そういう措置がとられますれば、全然予算に関係がないというわけには言い切れないと思っております。
○横路分科員 官房長官の今のお話の通りです。これは御承知かと思いますが、三十二年に、予算委員会で、海外の引揚者に対するところの交付公債に十億円の利子を組みました。ところが、総額がきまらぬというので、国会で問題になって、当時最終的に、四百五十億でしたか五百億でしたか、そこで、それに合わせたわけですね。今あなたのおっしゃるように、予算のどこに組んであるのだ。なるほど、交付公債は特別立法でお出しになられて、あるいは七月一日から実施いたします、八月一日からだ、そういうことは特別立法でおやりになってできるでしょう。しかし、昭和三十六年度の交付公債の利子については、どこかに計上してなければならない。そこで私は、この間から、国債費の国債償還のうちの国債利子について、実は大蔵省に資料を出してもらったのだが、てんで組んでないわけです。なるほど利子はわずかです。十三億円の六分五厘といえば、年間八千万円くらいかもしれません。しかも、これがいわゆる予見できないものであるならば、あとで予備費かどこかから出せるという措置があるいはあるかもしれません。しかし、予見できないものではない。予算の編成過程で、あなたの方は十三億円というものを関係団体に回答している。今の総務長官の御答弁でもそうだが、引揚者に対する見舞金として当初二億円を組んで、それを削ったわけですね。だから私は、いつお出しになるのだろう、そしてその利子はどこに組んであるのだろうというので、調べてみたけれども、てんでないわけです。たかだか七千五百万円か八千万円か、そういうものは一兆九千億の予算では知れたものです、こうおっしゃるのですか、どうですか。組んでなければ、これは私三日の総括質問でやりますよ。それまでにやはり予算を計上しておくべきじゃないですか。この点どうですか、官房長官。
○大平政府委員 御指摘の通りでございまして、今どういう措置をきめるかという段階でございまして、その実体がきまって交付公債の発行額が出てくるわけで、また、利子が計算されるわけであります。従って、今私どもが当面しておる問題は、この実体をどういう姿のものにし、どういう性格のものにするかという点をせっかく検討中であります。それとあわせて、今御指摘がございました交付公債の国債の特別会計との関連を検討いたしまして、御審議を願うようにいたしたいと思っておるわけでございます。決して、金額がこの程度だから大予算との関連においてこれは眠ってもいいというような、ぞんざいな考えを持っておるわけではございませんので、前提となる措置の性格というものを規定してかからないと、私どもそこまで議論がいかないわけでありますが、御指摘の点も含めて、政府部内で帰一した見解を持って御審議を願うようにいたしたいと存じております。
○横路分科員 今の官房長官のお答え、ちょっとふに落ちないのですよ。なるほど、十三億円については、今政府部内で検討しておる。漁業権については、共同のものだから、それを個人にやるかもとの団体にやるか、そこら辺のいろいろな問題もありましょう。しかし、政府は、予算過程で出しますよという約束をしたのだし、しかも、交付公債の特別立法をやりますよと言った。そうすると、私が今言ったように、六分五厘としても約八千万くらいになりますね。八千万としても、やはり予算上の措置としては、きちんと利子については組み入れておかなければならない。そうでしょう。官房長官の答えは、大筋は通っているのですから、そうすると、どうして組み入れないでやれますか。できないでしょう。私は、この問題は、ほんとうは三日の最後の総括質問でやろうと思ったが、それをやっておれば、これだけで三十分や一時間はかかります。だから、私は官房長官にお話しておきますが、これは二日の分科会が終わるまでに、やはりあなたの方で率直に予算の一部訂正をしてお出しになるべきですよ。どんなに金額が少なくとも、予算上の措置としてやっていないものをこのまま通すわけにはいかないです。われわれが知らないで通したならば別ですよ。しかし、これは予算の折衝過程から非常に問題になっていたわけですから、この点について、私は、政府が考えておる十三億円についてはぜひ出すべきだと思います。ほんとうは、ここに水産庁長官なり農林大臣なり大蔵大臣が一緒に来て、内容についてお尋ねをしたいのですが、しかし、この問題については、官房長官、予算の訂正をして出さなければだめですよ。訂正をしなければ、この交付公債は三十六年度には発行できませんよ。当初二億円組んであったのをわざわざ削って、そうして特別立法で交付公債を出すことにして、あなたの方で組んでおらなかったのだから、一つこの予算については、二日の午前中までには、特別立法の交付公債についての内容、それから予算の訂正について出していただかなければ、ほかの分科会は二日には終了しても、この第一分科会だけは、それが出てこない限り終了しませんよ。この点ははっきり申し上げておきますが、一兆九千五百二十七億円ですから、そこへ一億足らずの利子をつけてみても、総体の予算としては大した変わりはない。なお、この間、大蔵省の主税局長の話によると、初め幾らでしたか、〇・九%の物価の値上がりと見たら、一・一%の物価の値上がりになったので、その分だけでも、法人税については最低八億円あります、こういうように答弁しているのですから、八億の中からお出しになってもいいわけです。これは出さなければだめですよ。出さなければ、第一分科会の予算審議だけは、出ない限りは二日にはどんなことがあってもできませんよ。これは与党の皆さんだって、今私の話を聞いている通り、特別立法で出して利子を払わなければならない、利子は組んでないということになれば、これは当然利子をこの中に入れてお出しにならなければならない。これは私は、三日にこのことでごたごたしたくないから、あらかじめ御注意を申し上げておきます。官房長官、どうですか。
○大平政府委員 十三億円というものが、横路委員は、もうそのような措置をとることに政府がきめたという前提でのお話しのようでございますが、私どもは、今、政府部内でどういう性格を持った措置をとろうかということの協議をいたしておる段階でございまして、それがきまらないと、予算に組みようがないのでございます。ただいま御提案申し上げておる予算案には、関係がないととっていただいて差しつかえございません。問題は、この措置の輪郭をきめ、性格をきめる段階で、しからば予算措置をどうするかという新しい問題になるわけでございます。今年度内に実施しようといたしますれば、今御指摘のような予算措置を講じなければなりませんし、それが明年度からのことにするか、そのあたりのことは、今この措置全体の検討とあわせて検討中でございます。今きまっていないのに、かりに私どもが公債の特別会計にそれだけの利子を組んだとすれば、逆にまたあなたからおしかりを受けるだろうと思うのでございます。従いまして、こういう措置がきまりまして、予算措置とあわせて私どもは考案いたしまして御審議を願うようにしたい、そう思って、先ほどから申し上げているわけであります。
○横路分科員 あなた、そういうことをおっしゃると、それは大問題ですよ、与党の中だって。たとえば、去る二月十一日に、北海道議会の水産常任委員会でも、この問題について質疑がかわされたわけです。この問題は、総理大臣みずから十三億円出しますよということで話がまとまったものだから、そこで北海道議会では、いわゆる北海道庁の関係当局からこう言っているのです。特別見舞金は国、道ともに個人配分する考えはない、また、引き揚げ島民から正式に個人配分をしてくれという要求もない、見舞金を分割配分すれば雲散霧消してしまうので、まとめて公共事業に使いたい、第二番目に、公共的事業としては、水産増殖事業、漁場、干場育成、水産資源の調査、研究に対する助成が考えられるが、この見舞金は引き揚げ島民に出されるものだから、関係者の意向を十分尊重したい、こういうように言っているのです。今あなたのあれですと、ことし出すか、来年出すか、わからない、あなたは今そういうように言われますね。あなたはだんだん苦しくなって、予算上の措置をしてないものだから、これは大へんだ、ことし出せば、利子は組んでおかなければならない、今さら訂正してやるのはどうもみっともない、だから昭和三十七年度から出そう、そういうことをあなたは言えますか。三十六年度の予算の過程で、今総務長官も、あなたの言ったように、北方からの引揚者に対する見舞金として二億組んだものを、関係団体、しかも、地方公共団体と十分打ち合わせをして、与党の内部も調整をして、二億はだめです、十三億です、こう言って、特別立法でやりましょう、こうやったのです。ことしにはならないかもしれない、来年です、それは、今私から指摘された利子の点での話であろうと思う。そんなことはこだわらないで——あなたも約束したのです。北方から引き揚げた島民諸君も、この妥結によって今安堵しているわけです。今あなたは、三十七年度にならなければ出せないかもしれない、こういうことを言えますか。そうすると、今のあなたの御答弁で、これは予算上の措置をしていないから、三十六年度の交付公債は発行できないというわけですか、どうなんです。そういう点、官房長官、あまりこだわらないで、分科会なんですから、一つほんとのところを話して下さい。だから私も、分科会でこの問題を出したのです。本来からいえば、これは予算上組んでないのだから、総括質問でしようかと思いましたが、しかし、できればやはりこの問題は、分科会の問題としてあなたの方から誠意ある答弁で、しかも、予算上の措置としては、三十六年度の予算で、いわゆる二十億とか三十億の金ではないのですから——利子としてたかだか多くて七千万ないし八千万の金はさしたることはない。官房長官、どうですか。なかなかめんどうですかな。
○大平政府委員 いや、先ほど申し上げました通り、今政府部内で検討中なんでございます。予算的措置もあわせて検討中なんでございまして、これがきまりました暁におきまして、予算的措置はどうするかという問題に私はなると思うのでございます。それが予算の修正を要するものかどうか、また、この措置は、今年度からやるか来年度からやるか、そういったことも政府できまっておるわけじゃないのでございます。ただ、いろいろな政府部内の動きがございまして、予算編成当時、今御指摘のような事態が台頭しておったことは、御案内の通りでございますが、これについて、答案はこの段階でちゃんと出ていないのでございますから、それが出てから、予算措置も含めまして御審議を願おうと思っておるわけでございます。今申し上げましたように、予算案提案の段階におきましては、これがまだきまっていなかったわけでございます。現在検討中なんでございますから、その答案が出てきたら、その是非について御審議願わなければいかぬと思いますが、今まだお目にかけるような答案が出ていないわけでございますので、この点は一つ御了承いただきたいと思います。
○横路分科員 官房長官のお話、私が今持ち出したなら別ですよ。しかし、これは二月の十一日に、すでに北海道議会の水産常任委員会でもこのことを取り上げて、先ほど私がお読みしたような答弁を関係当局はしておる。あなたの方も予算の折衝の過程で、先ほどから何べんも繰り返すが、見舞金として二億組んだのをわざわざ落として、十三億の特別交付公債でやるということをきめたではありませんか。ですから、これはまだ関係当局相互間の調整がつかないから出せないのだ、それならば、きょうは二十七日ですから、二十七、二十八、一日と三日間で調整なさればいい、そして二日に、こういうように調整がついてやることになりました、ついては、十三億になるか十七億になるか、私は十三億だと聞いている、総理大臣がお約来したのです、その利子はこういうようにいたします、こういうことが一日の晩までにきまって、二日にここで御答弁できますかね。あなたの方で、三十六年度でやるか三十七年度でやるか、わかりません、こういうことは言えないですよ。三十六年度にやると約束をしたではありませんか。今私から交付公債の利子について言われたから、あなたの方は、これは大へんだな、こう思って、三十六年度と言えば予算追及されて大へんだから、三十六年度では、やらない、三十七年度です——官房長官、こういうことは、なるほど政府・与党、野党という違いはありますよ。しかし、やはり私どもは予算の問題についてこうして審議しているのも、お互いに言いっぱなしで、そして、われわれの方から指摘をされたから、三十六年度に予定している交付公債を三十七年度に延ばすのだ、こういうことではならないと思うのです。そういう点を私は、予算委員会、特に分科会において、細部にわたって質疑をしているわけですから、われわれから指摘された以上は、やっぱり官房長官、率直に政府部内の意見を一日までにまとめられて、ここに二日には少なくともその法律案の大綱について、お示しになられて、そうして、予算上の措置の利子についてはこうします、こういうようにここで御答弁なさるのが、われわれは委員会の審議のあり方だと思う。それを、私の方で言うと、指摘された、これは大へんだ、大へんだから、一つ約束の三十六年度だが、三十七年度にして予算上の措置を逃げてやろう、そういうことでなしに——それでは、この分科会の質疑というのは意味ないじゃないですか。もっと誠意ある答弁をなさいよ
○大平政府委員 政府部内で今この問題についてきまったことは、二億円程度の見舞金ではいけないということがきまっているわけでございます。従って、積極的にそれでは代案としてどういう措置を講ずるかは、今たびたび申し上げましたように、政府部内で検討中でございまして、政府・与党の中でどういう事実上の動きがあったかということは、あなたがよく御存じの通りでございますけれども、まだ閣議でこの問題につきましてはこういう方途を講ずるというようなことをきめていないのでございますから、今まだ実は分科会で御検討いただく対象にはなっていないのでございます。そういうように私は承知いたしておるのであります。この問題を今鋭意検討中でございまして、答案が出まして、予算措置もあわせまして御審議を願おう、こういうことを申し上げているにすぎないのです。
○横路分科員 官房長官、何べんもお尋ねしますがね、あなたの方では、三十六年度、いわゆる今国会中には、特別の交付公債についての特別立法をやるのでしょう。金額は何億になるか知らぬとあなたは言うが、十三億じゃないですか。十三億と言っているじゃないですか。だから、交付公債についての特別立法をしなければならぬ。そうすれば、当然予算上の措置はしなければならぬ。今あなたの方でこれを逃げておって、予算が衆議院を通ってから法律だけ出して、あるいは、参議院を通ってから法律だけ出しておいて、あとで補正予算を組む、こういう逃げ方というものは、予算の編成あるいは予算の審議という点からいってうまくないですよ、われわれが全然知らないで、これに融れないで、そうして予算が国会を通過したあとで出される。補正予算に出すというならわかるが、編成の過程ではっきりしているんだ。だから、私があなたに申し上げるのは、一日の夕方までに意見をまとめられて、二日の午前中に、ここにその特別立法についての法律案の大綱をお示しになられて、それでこれについてはこうします、こういうことをおっしゃらない限り、これは、第一分科会の予算は二日に、審議を終えて、三日には本予算委員会の全体会議で総括質問とはなりませんよ。これは、今あなたは、きっと大へんなことになったと思っているでしょう。そうでなしに、もっと誠意のある——誠意のあるというよりは、一日の晩までに部内の意見をまとめられて、そうして、二日の午前中にここで法律案の大綱について話をなさって、予算上の措置についてはこうします、こういう点についてぜひ答弁をさるべきだと思うが、もう一度お尋ねします。それができないということになれば、これはわれわれとしては、二日の答弁によっては、あるいは分科会の審議はそれ以上できないという事態だって起きますよ。
○大平政府委員 今私どもの手元に一つの固まった案があって、そうして、これは予算が通過するのを待っておるのだというようなものでは決してないのです。私は正直に申し上げますが、今検討中でございますから、ただ、御指摘がございましたように、来月の二日までの段階におきまして、どういう審議状況になっておるかということにつきましては、私はあなたに御報告申し上げます。しかし、そのときに、法案として固まって、いついつまでに提案するのだというようになるかならぬか、その点は、私ここで約束しかねると思います。その段階におきまして、あるがままの審議の過程、検討の過程につきましては、私、あなたに御報告申し上げることをお約束いたします。
○横路分科員 官房長官にもう一つお尋ねしておきます。これはしかし、今国会には特別立法でお出しになるわけですね。この点だけははっきりさしておいて下さい。三十六年度だか三十七年度だかわからぬという、そういう不確定なものではなしに、今国会には出します、今国会には……。
○大平政府委員 今国会に出したいという目途で、今検討をいたしております。
○横路分科員 私は委員長にお願いしたいと思うのですが、分科会では、私ども、細部にわたってこまかな数字その他についていろいろ意見をかわしたいと思うのです。ですから、そういう意味で政府側の答弁も、いわゆる何とかその場をうまくのがれればいい、こういうことでなしに、もっとしっかりした態度で答弁を願いたい。今のお話ですと、三十六年度に出したいという目途でやる、そんなものではないのです。今国会に出すのです。もしも、今国会に出すかどうかわからぬというようなことになると、その特別の交付公債いうものは三十七年度になってくるわけです。全然性質が違うわけです。だから、今の官房長官の目途としてという、そういうことを言うから、官僚答弁というように、私らは言いたくもないのだけれども、だんだん言わざるを得なくなる。目途なんということをおっしゃらないで、今国会には出します、そう言わなければ、これはまた、あなた、国後、択捉、歯舞、色丹その他から引き揚げた人がわあっとこの国会の周辺に来ますよ。そうでなしに、あなたから、三十六年度、今国会には特別立法で出します、こういうように明確にして、あと予算上問題はわれわれ国会でやればいい。だから、今国会には出します、こうおっしゃることが——われわれ官房長官を非常にたよりにしているのだから、官房長官、一つ答弁して下さいよ。目途としてなんという、そんな官僚答弁でなしに、一つ政治家として出しますという——予算上の措置についてはまた別に議論をしますから、その点どうですか。
○大平政府委員 重ねてのお言葉でございますが、先ほど御答弁申し上げた通りでございます。
○横路分科員 それではあれですか、出すか出さないか、わからぬということですか、その点をもう一ぺん。
○大平政府委員 せっかく検討中でござます。
○横路分科員 しかし、官房長官、何べんも申し上げますが、私は分科会で、この問題はきちんとケリをつけておきたいですね。この問題を三日の総括質問まで延ばしていくということになると、問題は大きくなりますよ。しかも、あなたのように目途として、あいまいですよ。目途ということは、出さない場合もある、出す場合もある。出したいと思う、願望ですからね。お出しになるべきでないですか。もう一ぺん聞きますよ。やはりここで官房長官、特別立法で出しますとこういうふうに言えば、これは一つ私の方も、なるほど出すんだな。予算上の措置のことはまた別にやります。そのことぐらい答えられませんか。
○大平政府委員 法律案を提案いたす段取り、手続は、御案内のように政府の所管の各省で原案を作りまして、与党と御相談して、閣議できめなければならぬわけでございます。従いまして、今その過程で御検討いただいておるわけでございまして、私が、そういう手続をまだ経ていない、政府の意思が決定していない段階におきまして、これは出しますとか、こうしますというようなことを申し上げられる立場にないことだけは、御賢察いただけると思うのでございます。
○横路分科員 それでは、先ほど長官からお話がありましたように、一日の夕方までには政府部内でいろいろ意見をまとめて、二日の午前中にはその間の経緯についてお話をなさる、それはいいですね。ですから、二日の午前中に、その間の経緯についてここで御報告をいただいて、その結果によって、またその点については私質問をしたいと思います。なお、官房長官にはきょうたくさん質問がありますから、まだお帰りにならないで下さい。 そこで、先ほどの沖繩の援助に対する問題ですが、せっかく総務長官からお答えをいただきながら、中断をしたような格好で大へん恐縮ですが、先ほどの情勢の相当大幅な好転が沖繩においては予想されるというのは、アメリカ軍政府の方から日本に対して、その援助について要請があったというわけですか、それとも、沖繩の住民から日本政府に対して、援助について要請があった——住民の援助の要請なら今まで何べんもあったわけです。ですから、アメリカの軍政府としては、ぜひ日本政府にやってくれ、そういう依頼が今までなかったが、今度はあったのだ、こういう意味でございますか。
○藤枝政府委員 アメリカの民政府を通じまして、個々の具体的な問題について要請があったわけでございます。
○横路分科員 そうすると、私お尋ねをしたいのですが、予算の説明お持ちですね。——ここに今沖繩で一つ問題になっているのは、沖繩教育向上のための指導員の派遣、去年は千七百六十六万九千円組んであったのが、ことしはゼロになったわけです。今ここに、私の手元に琉球新報という新聞がございますが、ここで何が問題になっているかというと、どうしてアメリカの軍政府は教育指導員の継続派遣を断わるのか、こういっているわけです。あなた御承知だと思いますが、去る二十一日午後二時から沖繩における立法院では、教育指導委員の継続派遣要請決議、こうなりまして、ぜひ継続派遣をさしてもらいたい、こんなわけなんです。去年は千七百六十六万九千円、これは各県から優秀な指導員を選抜して現地の教育講習会に臨んで、しかも、その指導員は実際に教壇に立って、そうして、本土において行なわれている新しい教育について授業を行なっている。それを沖繩における各学校の教師が参観にきて、沖繩においてはそれが非常に成果が上がっている。われわれはせめて教育の行政権だけでも返してもらいたいというのだが、政府の考え方も同じだと思う。ところで、今そういうふうに本土における優秀な指導員が行って、現場で教壇に立って授業を行なっている。そうして、新しい教育についてよい成果を上げているのに、なぜ千七百六十六万九千円をことしゼロにしてしまったのか。これはこういうように現地の立法院の決議がありますよ。私全部読んでもいいです。これは非常に重大な問題だから、ちょっと読んでみたいと思う。 教育指導委員の継続要請決議 日米両政府の理解と協力のもとに沖繩教育振興のため、一九五九年より教育指導委員派遣の実現を見たことは、画期的一大快挙であった。 これら教育指導委員の熟練した指導技術によって、教師は大きな刺激を受け、児童生徒の学習意欲は盛り上り、父兄ならびに一般社会の教育に対する関心はますます深まりつつあり、その功積は高く評価されている。 ところが、次年度における教育指導委員の派遣についての予算提置がなされておらず、教育界はもとより全住民はひとしく不安にかられている。 戦後十五年、われわれ本土から切り離されながらも教育方法の改善と向上のため努力して来たのであるが、本土の学力水準にはなお遠く、国民教育の充全を期し難い実情である。これを防ぐためには絶えず本土の指導者を招き、その指導助言を受ける必要を痛切に感ずる。 よって琉球政府立法院は、教育指導委員の継続派遣を実現して下さるよう強く要請する。 右決議する。 こうなって、日本政府、議会並びに、駐日大使館、高等弁務官にそれぞれ要請することに満場一致きまっている。何も情勢は好転していないじゃないですか。沖繩の全住民が全部、なるほどこれはいいことだ、こんないいことはぜひ続けてもらってくれというのをなぜ断わったのですか。これを見ると、書いてあるじゃないですか。アメリカ軍政府が、こんなものはだめだ、沖繩の生徒の学力水準は決して本土に負けない、ちゃんと上がっている、だから要らないのだ、こう言って、せっかく去年そういうように指導したものを全部削ってしまってあるじゃないですか。何でこれで情勢が好転しておるのですか。一つ御答弁下さい。
○藤枝政府委員 全体としましては、先ほど申し上げましたように、アメリカ側も、沖繩の民生の安定、経済の向上というもののために、みずからも金を出し、また、日本政府の援助を求めてきているわけでございます。ただいまおあげになりました教育指導員の派遣の問題につきましては、実は民政府の方からそういう要請がございません。従いまして、明年度はこれを計上しなかったということであります。
○横路分科員 そうすると、沖繩住民の要請に強くあるけれども、アメリカ軍政府の方がいやだ、こう言えばやらないわけですか。それでは一体日本政府としては——沖繩住民はこんなにちゃんと立法院で決議しているじゃありませんが何で一体おやりになる。あなたの方はせっかく向こうにおいでになられて、あなたは住民といろいろお話しなすったはずだ。そんなものの要求はけっして、アメリカ軍政府の要請がないから切ったのだ。そうすると、向こうの好転というのは、住民の意思ではなしに、アメリカの軍政府、高等弁務官の考え方一つできめるということですか。それでは全く住民の意思というものを無視しているじゃないですか。これはどうなんでしょう。
○藤枝政府委員 米国民政府側も、もちろん沖繩の人たちの意思というものを十分尊重しておるわけでございまして、そういう点では一般的に、従来よりもより以上に、日本の具体的な援助を米政府としても求めておるわけでございます。ただ、現実の教育指導員の派遣については、米国側としてどういう考え方をを持たれましたか、来年度においては必要がないということを申したわけでございますが、しかし、立法院がそういう決議をされまして、沖繩の人たちの気持というものが相当強く出ておりますから、このことは、今後米民政府としても十分考慮をされるべき問題であると考えます。 なお、つけ加えて申し上げますが、こちらからの指導員の派遣は取りやめましたけれども、沖繩の教員は日本本土へ派遣されまして、種々日本の教育方法を学んで帰られるというための費用は計上をいたしましておる次第でございます。
○横路分科員 それは総務長官、あなたは教育の実情を御存じないから、そういうことをおっしゃるけれども、なぜ私が今指導員のことをそういうふうに言っているかというと、日本における各教育委員会における優秀な指導員を向こうに派遣して、その諸君はみな教壇に立って、実際に授業を行なうわけです。そうすると、それに沖繩の教師が来て参観をするわけです。それは現場に立って、日本本土において日本の教員の諸君を指導している指導員ですから、そこで向こうに細部にわたってその現場に即した教育が適切に指導される。教師が参観にも来る、生徒もそれによって刺激される。ところが、今あなたのおっしゃっているのは、向こうにいる教員がこっちへ来てやるという。それとはずいぶん性質が違うではありませんか。沖繩にいる現場の教員がこちらへ来て——これは教育研究制度の実施ということになっていますね、これは性質が違うのです。今あなたの方は、琉球の立法院が決議をしたから、おそらくアメリカでも考慮するだろうと言うが、この決議は、日本の政府並びに議会に対しても強く要請するとなっているではありませんか。そしてこの間のいきさつは、向こうの民政府のキンカーという教育部長が、どういう意図か知りませんけれども、強く反対をしている、こういうわけです。われわれ沖繩住民は早く日本に復帰したい、できなければ、施政権を返還してもらいたい、できなければ、施政権の一部を返還してもらいたい、できなければ、せめて教育に対する行政権だけでも日本に返還さしてもらえないか、同じ教育を受けさしてもらえないか、これが沖繩住民の最低の意向ではありませんか。しかも琉球の立法院がこういう決議をしているのに、それは向こうの方で適当にやるだろうというのでは、うまくないではありませんか。教育はそうではないのです。向こうに行った指導員がどれだけ成果を上げているかということ、現場で皆見ているわけです。せめてそれぐらいのことは、アメリカの民政府にまかせないで、あなたの方で高等弁務官との間でお話されて、その住民の要望を入れるのが、主務長官である総務長官の責任だと思うのですが、これでは、情勢の好転というのは、何も住民の意向を入れたということにならないではありませんか。その点についてもう一ぺん……。
○藤枝政府委員 施設権の問題は別といたしましても、沖繩の経済的な、文化的な、あるいは教育的な水準が日本の内地と同じような方向に上がることは、これは日本政府としても充分考慮しなければならないことであると考えます。そういう意味において、派遣教育指導主事が非常な効果を上げたことは、私も承知をいたしております。ただ、来年度の予算になぜそれを載せないかということにつきましては、先ほどお答えしたようなことでございますが、しかし、立法院のそうした住民を代表した決議もございますので、私どもとしても、民政府から要請がないからそれでいいのだというような態度ではございませんので、今後、外交ルート等を通じまして十分話し合いをしていく用意をいたしておることは申し上げておきたいと思います。
○横路分科員 これは沖繩住民、特に教育関係者ばかりではなしに、子供を持つ父母たちの非常に強い要望であります。教育に関してこういうように立法院が決議をしているということは、非常に問題が重要だと思いますので、この点は、ただアメリカまかせでなしに、総務長官みずから折衝なさるようにしてもらいたい。 その次に、今度の予算の中で、疎開船の対島丸遭難学童及び援護法適用外の戦闘協力死没者経費二億四千四百七十四万円、これは私まだ十分承知していないのですが、法律が出ましたか。これは法律は関係がないのですか。もしも出ていなければ、私はこれはやはり特別立法の措置が必要ではないかと思うのですが、この点はいかがですか。
○藤枝政府委員 これは法律を必要としないと思います。
○横路分科員 次に、実は私、三十六年度予算の説明の沖繩援助等経費の中を見てみたのですが、ちょっとふに落ちない点がございます。これは予算上の問題ですから、お尋ねしておきたいと思います。 私は、予算の説明と、もう一つ、あなたの方の昭和三十六年度総理府所管一般会計歳出予算各目明細書、この二つの比較について申し上げます。総理府のところに、この予算の説明全般について、南方同胞援護会補助金四千五百七十七万七千円、これは明細書でもほぼ同様です。ところが、南方地域技術援助費千九百九十五万四千円、これを総理府の総理本府の目で見ると、四百五十九万七千円となっているわけです。あとはどこに組んであるのか。私も予算書を繰ってみたのですが、どうもよくわかりかねますので、その点。 なお続けますが、一括してお答え願います。 それから南方地域医療援助費九百二十万八千円、これも総理本府の目では、沖繩医療援助派遣者打合会議出席旅費五万三千円。これもあとはどこに組んであるのか。それから模範農場費千三百八十九万三千円、これも総理本府の目にはない。日米琉懇話会実施費五十六万六千円、これも同様に、この総理本府の目にはない。私もきのう一日予算書を繰ってみたのですが、不勉強なのかどうか、この予算の説明にわざわざ総理府と文部省と分けてある以上は、これは総理本府の目の中にあるのだろうと思って、ずっと見たのですが、ないわけなんです。ですから、どこの予算にそれが出ているのか、その点についてお聞かせいただきたいと思います。
○藤枝政府委員 技術援助の方は、予算書に入っておりますのは、向こうの技術員をこちらへ呼ぶもの四百五十九万、そのほかに、外国旅費というのが明細書の方にございますが、その中に千三百万、こちらからの技術員の派遣はこの外国旅費の中に入っているわけです。
○横路分科員 それでは、全部外国旅費の中に入っているわけですか。
○藤枝政府委員 こちらからの職員の派遣は外国旅費の中に入っているわけです。それが援助になるわけでございます。
○横路分科員 それでは了解しました。そうすると、今の模範農場費千三百八十九万三千円というのは、全部外国旅費ですね。それから南方地域医療援助費九百二十万というのも全部外国旅費ですね。
○藤枝政府委員 技術員等を派遣する費用は外国旅費でございます。それから、たとえば試験研究に必要な物品などにつきましては、やはりその物件費の中に入るわけでございます。それらの合計で、沖繩で使いますものがそれでございます。
○横路分科員 今のお話で、南方地域技術援助費の約千四百万、これは外国旅費にあるというのはわかりました。 それから南方地域医療援助費九百二十万、これはどこに入っておりますか。
○藤枝政府委員 医者の派遣費は、外国旅費に入るわけです。それで、向こうへ持っていく薬品等の物件は物件費に入る、こういうことであります。
○横路分科員 それじゃ、沖繩模範農場費千三百八十九万、それから日米琉懇話会実施費五十六万六千円、これはどうですか。
○藤枝政府委員 日米琉懇話会の費用は、沖繩へ参りましてやる場合には、外国旅費の積算の基礎に入っております。それからこちらでやりますのは、会場の借り上げ等で、会議費の中に入るわけであります。
○横路分科員 その次に、これもよくわからないのでお尋ねをするのですが、この予算目では、本土・沖繩間マイクロ回線設定援助費は九千八百四十万七千円となっております。総理本府の目では、沖繩マイクロ回線施設工事委託費は九千七百九十五万一千円となっております。この差額はどうなっているんですか。
○藤枝政府委員 あがっておりますのは、電電公社へ委託をする実際の費用があがっておるわけで、そのほかに、私の方の南方連絡事務所の事務に関連する事務費とか、あるいは、こちらでの会議費というものは本府の会議費等に入っておりまして、その積算の基礎になっております。従いまして、それを合計いたしますと、この全体の九千八百万になるわけであります。
○横路分科員 そうすると、説明書にある本土・沖繩間マイクロ回線設定援助費の九千八百四十万七千円というのは、ちょっと多くなっているのは、それは会議費が入っている、こういう意味ですか。
○藤枝政府委員 旅費、会議費等が入っておるわけであります。
○横路分科員 それじゃ、私は、今の沖繩の問題は、ぜひ指導員の派遣について一つ善処されたい、こう思うわけです。 次に総務長官にお尋ねをしたいのですが、ここに放送等実施委託費というのが一億四千七百五十四万一千円ございますね。それからニュース映画製作委託費というのが千四十万円、広報スライド製作委託費というのが一千万円、これをまず三つに分けて、放送等の実施委託費、これは全国のテレビ、ラジオに政府の宣伝について委託をしているわけですね。
○藤枝政府委員 ラジオは全国ネットでございます。それからテレビは十五局ネットで、それの委託費でございます。
○横路分科員 ニュース映画、広報スライドはどこに委託をしているのですか。
○藤枝政府委員 このニュース映画、スライドは新しく今度やろうとするものでございまして、最も適当なところを目下検討をいたしておりまして、十分政府の意図が浸透するような効果が上がるところに委託をいたしたいと考えております。
○横路分科員 私たちの手元によく来ます「政府の窓」、あれはどこの予算ですか。
○藤枝政府委員 総理府の予算でございます。
○横路分科員 総理府の目のどこですか。
○藤枝政府委員 総理府の明細書の七ページの一番下の、広報刊行物編集委託費、これでございます。千三百十二万です。
○横路分科員 わかりました。 総務長官にお尋ねしますが、ここに調査委託費というのがずいぶんだくさんございますが、そのうちの代表的なものについてお尋ねします。世論調査委託費というのが二千七百十三万三千円ございますが、これはどういう機関に委託をしておるのですか。
○藤枝政府委員 中央調査社という機関がございまして、それに委託をいたしております。
○横路分科員 この前、予算委員会の全体会議で問題になりましたが、農地被買収者問題調査委託費三百八十八万、これはどこへ委託しているのですか。
○藤枝政府委員 これはまだ委託をいたしておりません。今後、農地被買収者問題調査会の調査の進展に従いまして、調査会の意見を聞いて実施をいたすことになるわけであります。
○横路分科員 これはどういう団体を予定しているというわけじゃないんですね。
○藤枝政府委員 団体は予定いたしておりません。
○横路分科員 社会保障制度調査委託費百十二万円、これはどこですか。
○藤枝政府委員 私もよく存じませんけれども、厚生省の外郭団体の、保険数理の研究などをいたす会がございまして、それに委託をいたしておるわけでございます。
○横路分科員 私、総務長官にお尋ねをしているのは、予算を詳細に見まして、まことに不思議に思いました。ちょっと読んでみます。中央青少年問題協議会というのがあって、委員の手当は七十九万三千円、旅費は三十二万五千円、調査指導旅費が百七十三万八千円、それに対して、今度は青少年問題研究調査委託費が四百五十万円、こういいうようなっている。社会保障制度審議会委員の手当五十八万八千円、旅費四十九万七千円、調査旅費十四万四千円、そうして調査委託費がどこかの団体に百十二万円、観光事業審議会委員の手当が四十三万五千円、旅費が五十五万八千円、調査旅費が十九万四千円、そうして調査委託費が、どこの団体か知らないが、三百七十六万一千円、農地被買収者問題調査会の委員の手当が三十八万九千円、旅費が百三十九万円、調査旅費が四十万円、そうして調査委託費が三百八十八万円、行政運営調査会というのが、委員の手当が四百十四万四千円、旅費が二十八万八千円、調査旅費が二十一万一千円で、調査委託費は百四十三万六千円。片一方においては、審議会を作ってどんどんやっている、そうして委員の手当をやる、旅費をやる。一方、今度は調査委託費で外郭団体にやらせる。この予算全体を見たときに、調査委託費というものは、実に多いわけです。まず、調査委託をやる場合の選定の基準はどういうものですか、総務長官、お答え願いたい。
○藤枝政府委員 おのおのその問題についての最も専門的な知識と経験を持っておる者を選定の基準にいたします。お言葉を返すようでございますが、たとえば中央青少年問題協議会における調査委託費、これは実は青少年問題についての根本的な対策を立てるための研究機関を作りたいと考えたのでございますが、財政の関係もありましてできませんので、たとえば、大学の心理学教室にそうした問題を委託するというようなことでございます。また、各審議会、調査会等における調査委託費というものも、この委員の方々だけの、あるいはまた、それをお世話する役所側だけの調査では不十分な点につきまして、それぞれの専門的な知識並びに広く調査の能力を持っておる学会、団体等に委託をいたしまして、その問題の真相を突きとめるということでございますので、いかにも、予算の形の上からいきまして、調査委託費が非常に多いではないかというお言葉でございますが、それぞれの調査会、審議会等におきましては、やはりそうした根本的な問題の究明のための調査を必要といたしますので、そうした金額が大きくなることはやむを得ないのではないかと考えておる次第でございます。
○横路分科員 では、次に官房長官にお尋ねしたいのですが、昭和三十六年度の内閣の情報調査委託費三億二千二百十万四千円となっているわけですね。これについてどういう団体にどれだけの金をことし出すように予算を組んであるか。実は読んでもいいのだけれども、私が読んだのでは正しいかどうかわかりませんから、調査室長の方からでもいいですけれども、読んでもらいましょう。
○古屋説明員 日本放送協会、千二百六十万円、海外放送の聴取及び記録の作成、内外情勢調査会、三千二百五十五万円、海外放送の聴取記録の翻訳、整理及びこれに関する資料の作成並びに有識者調査、共同通信社、七百二十万円、内外ニュースの速報、ラジオプレス、二百五十万円、共産圏及びAA諸国放送の聴取翻訳、ジャパン・ニュース・センター、千八百万円、外国通信の収集、翻訳、整理、海外事情調査所、三千三百四十三万円、海外資料の収集、翻訳及び調査並びにこれに関する資料の作成、内外事情研究会、千九百八十万円、中国等の社会、経済、文化事情等の調査並びにこれに関する資料の作成、アジア動態研究所、八百三十六万円、アジア諸国において刊行される出版物等の翻訳、整理並びにこれに関する資料の作成、東南アジア調査会、千八十万円、東南アジア及び中東諸国の社会、経済、文化事情等の調査並びにこれに関する資料の作成、国際問題研究会、千百四十万円、欧州諸国の社会、経済、文化事情等の調査研究並びにこれに関する資料の作成、国際経済調査会、千七百四十一万円、日本経済と国際経済との関連、特にわが国経済に及ぼす影響並びにこれに関する資料の作成、国際情勢研究会、三千八百九十九万四千円、情報の総合的分析及び判断資料の作成、国民出版協会、四千九百二十六万円、新聞、出版、放送等マス・コミに現われた論調及び社会風潮の調査研究並びにこれに関する資料の作成、民主主義研究所、五千九百八十万円、民主主義理論の研究調査並びにこれに関する資料の作成、以上でございます。
○横路分科員 官房長官にお尋ねしますが、ここの国際情勢研究会というのは、三十五年度予算から初めて組んだわけです。ことしは第二年度目の予算です。去年は椎名官房長官にお尋ねをしましたところ、まだどういうような構成でやるのか、はっきりしていない、こういうふうに去年は予算分科会でお話がございましたが、この一年間過ぎて、第二年度の予算を組んでおりますので、まず、ここにおける国際情勢研究会とは一体どういう仕事の内容なのか、どういうことをなさるのか、この点について官房長官からお答えをいただきたい。
○大平政府委員 この団体におきましては、内外の諸情勢等に関して、そのときどきにおける重要問題になって参りましたものにつきましてこちら側が諮問いたしまして、それに対して専門的な知識を結集してお答えを願うということにいたしておるわけであります。
○横路分科員 官房長官にお尋ねしますが、去年の椎名官房長官の答弁は、これは広く公安調査庁、防衛庁、警察庁、そういう情報というものを内閣に集めて、それを全部国際情勢研究会に渡して、そうしてこれを総合判断して国政の参考に資するために、高い見地から情報を分析してもらっているのだ、だから、この国際情勢研究会には、公安調査庁の情報あるいは防衛庁の情報、警察庁の情報というものを政府を通して全部渡して、それを国際情勢研究会では、情勢に基づいて高度の分析、判断をして、それをもう一ぺん内閣に返してくるのだ、そういうように去年は答弁している。これは速記ですよ。そうですね、間違いなく。
○古屋説明員 そういうお話が椎名官房長官からございました。今、先生のお読みになった速記でございます。ただ、そのときに、そういうところからきた非常に極秘な情報をそういう民間の人に見せていいかという先生の御質問に対しまして、椎名官房長官は、そういう極秘な情報については、民間の方だから全部お見せしないのだ、こういうことを、たしか当時お答えになっていると思います。
○横路分科員 この一年間やってみてどうだったのですか。
○古屋説明員 そういう書面による極秘情報は、実際問題といたしまして、私の方は積極的にはお見せをしておりません。それは各省のそれぞれの秘密の見地がございまして、そういう見地から、そういう官庁からきたような極秘の情報については見せない。ただ、いろいろな研究員とか、そういう団体に——先生のところに名簿を差し出しましたが、そういう人々からそれぞれの立場において研究した資料を出しておりまして、そういうのは、審議員と申しますか、国際情勢研究会の分析をされる方々のところへ、こちらの方からは役人でない立場において参っております。役所関係の秘密の情報は出さないという建前になっております。
○横路分科員 そうすると、今の答弁は、初め官房長官が委員会で答弁した、公安調査庁、防衛庁、警察庁その他の政府機関からくる秘密に属するものは渡さない、こういうわけですね。そうすると、どういうことになるのですか。前の椎名官房長官の答弁では、そういうものをそこに集めて、より高い立場に立って情報を分析してもらって、総合判断したものを返してもらうのだというのだが、今度は、そういういわゆる機密に属するものはやらない。機密に属するものをやらないということになれば、当初考えたこの国際情勢研究会の性格と、この一年間やった性格とではずいぶん違うというわけですね。
○古屋説明員 性格と申しますか、公務員として扱っております特に極秘な情報は、そういう民間の方々には差し上げることを差し控えておるという立場でございまして、それぞれの審議員の方々が、研究員等から、いろいろのテーマにつきまして研究材料を出されまして、先ほど官房長官がお話になりましたような最後の評価は、政府の参考資料としてこれを活用する、こういう格好をとっておる次第でございます。
○横路分科員 この国際情勢研究会の審議員は今八名おりますが、あとで、あなたの方から、どういう人が審議員になっているのか、名前を読んでもらいたいが、話によると、十名だが、何か二名欠員になっておる、こういうことですが、まず第一番にお尋ねをしたいことは、この審議員というのはだれが選ぶのですか。
○古屋説明員 会長はこちらから御連絡いたしまして会長になってもらいますが、大体この会の理事のうちから一名が会長になります。それから審議員は理事の中から選んで、その人に審議員になってもらう、こういう建前です。
○横路分科員 今の話で少しはわかりましたが、そうすると、会長は内閣の方でお願いする、その会長というのは、今度最高裁の長官になった横田さん、その方が会長なんですね。
○古屋説明員 会長でございました。最高裁の長官に十月の二十五日になられましたので、会長をやめられまして、審議の関係上、今、長谷川才次氏が臨時に会長代理をしておられます。
○横路分科員 そうすると、ここにございます——今あなたの方から発表していただきますが、ここにある八名の審議員という人は、最高裁の長官である横田さんが、政府の方から任命というか、指名されて、会長になって、その横田さんが御自分の考えでこの八名を選ばれたのか、八名を選ぶときには、調査室長の古屋さんの方に当然御相談があって、これこれの人が適当だと思うが、どうか、こういうことになるのじゃないかと思うが、まず第一番に、八名の人の名前を発表してもらって、それからその審議員は会長からあなたの方へ全然相談がなかったのかどうか、その点をお尋ねします。
○古屋説明員 名前を読ましていただきます。長谷川才次氏、時事通信社代表取締役、花井忠氏、中央大学理事、加瀬俊一氏、外務省顧問、田中重之氏、埼玉県教育委員長、植山捷雄氏、東大法学部教授、山口喜雄氏、医療金融公庫監事、福島慎太郎氏、ジャパンタイムズ社社長、今井久氏、前防衛事務次官これだけの八名でございます。 それから、この団体は御承知のように法人格をとっていない団体でございまして、結局、今読みましたうちで理事と監事に分かれておりまして、会長は理事の中から理事会において選任するというのが建前でございます。それで、理事及び監事は会員総会において選任するということで、会員総会におきまして理事、監事を選んでおりました理事、監事は相互に兼ねることができない、こういう建前になっております。
○横路分科員 なお、研究員というのが約四十名ございますね。この研究員四十名はだれが任命したのですか。
○古屋説明員 研究員というのは会長が任命する建前になっております。
○横路分科員 そうすると、会長の権限というのは非常に大きいわけですね。政府の方で会長を依嘱して、それが審議員を選び、それから研究員四十名を選ぶわけですから、非常に大きいわけです。 さて、この会の性格は、私の方であなたの方から御提出いただきましたのでは、別に法人格を持っていないわけですね。そうすると、これは任意団体ですね。これはどういうことになるのでしょう。中央区銀座東七丁目五番地総理府東銀座分室内、民間団体だというのに、総理府の東銀座分室内——私行ってみませんが、何でも三百名ぐらい入るりっぱな建物だという話もございますが、民間の任意団体に官庁が建物を貸していいものなんでしょうか、どうなんですか。
○古屋説明員 お答えいたします。適当な事務所を実は物色中と聞いておるのでございますが、さしあたり、他に適当な場所がありませんので、やむを得ず、今おります庁舎の一部があいておりますので、そこを使用さしていただいております。この団体は、所要の手続を絡まして、適法に当該行政財産の使用許可を受けまして、そしてここを使わしていただいておる、つまり国有財産法の規定に基づいて、許可を受けて使っております。
○横路分科員 この審議員には俸給を月十万円やっておるという話だが、これは事実ですか、ちょっとお尋ねいたします。
○古屋説明員 それはちょっと違っておりまして、審議員は四万八千円ということでございます。
○横路分科員 研究員はどうですか。
○古屋説明員 研究員は大体四万円平均でございます。
○横路分科員 ところが、調査室長、ふしぎなことに、この団体は法人格は持っていない、任意団体だ、しかし、研究員には今言ったように四万円払っておる、それから審議員には四万八千円払っておるが、この方々は一つも税金を納めておりませんね。これは一体どうなっているのですか。
○古屋説明員 今四万八千円と申しましたのは、出勤せられるものに対してと、研究に要する費用を合わせて四万八千円、ちょっと言葉が足りませんでした。三万五千円が大体定例的に払っている審議員に対する金でございます。従いまして、その分につきましては税金をとります。税込み三万五千円、こういうふうにやっております。
○横路分科員 そうすると、今あなたのお話で、審議員は四万八千円だが、三万五千円は月ぎめで払う、あとの一万三千円は、いわゆる会議手当とか何とかいうことで、これは差し引いて払っているわけですね。そうすると、この源泉徴収したものはどこからどこへ払っているのですか。
○古屋説明員 この団体から税務署の方へ払っております。
○横路分科員 四十名にわたる研究員、一人平均四万円だが、これの税金はどうなっていますか、源泉徴収は。
○古屋説明員 常勤者につきましては、法律の規定に基づきまして源泉徴収をしております。
○横路分科員 調査室長に私申し上げますが、税金は払っていませんよ。うそだと思ったら調べてごらんなさい。これは法人格を持っていない任意団体だ。任意団体だが、しかし、ここは俸給をもらっているのだから、源泉徴収して払うべきものを、払っていませんよ。これから私一つずつ指摘しますが、何も国際情勢研究会だけではないですよ。今あなたは、源泉徴収の税金を差し引いて残りを渡しているのだ、こう言いましたね。そうすると、この差し引いた税金は、だれがどこへだれの名前で払っているのですか。
○古屋説明員 この団体で所轄の税務署へ払っております。
○横路分科員 それでは今古屋さんが言ったのと違うでしょう。あなたは、源泉徴収に当たる税金を差し引いて渡している、こう言ったたですね。
○古屋説明員 私の間違いです。
○横路分科員 それでは、この問題はこれからなお時間をかけてやりますが、次にまず官房長官にお尋ねをしたいのです。ここに国民出版協会というので、去年は三千二百三十六万円ですが、ことしは四千九百二十六万円払う。私は実は、このことは官房長官にも話をしておいてくれ、こうお話をしたのですが、これはどういうことかというと、どんなものを出しているのかと思って見たら、新聞、出版、放送等マス・コミに現われた論調及び社会風潮の調査研究並びにこれに関する資料の作成、官房長官、ごらんになったでしょう。私も見た。「けさの朝刊から」こうなっている。けさの朝刊にあるのをずっと調べ上げているわけですね。その次に今度は「週間論調」というので、その一週間に現われた新聞の社説その他です。その次には「論調」というので、これは長期的にまとめたものですが、これを私見まして、言うなれば、われわれが自分の秘書に、これとこれの新聞は切り抜いておきなさいよ、こう言って新聞の切り抜きをやっているのと大同小異ですね。四千九百二十万円という金を使って、言うなれば新聞の切り抜きですよ。一体どれだけの新聞を集めてどれだけやっているのか、これは私の方に資料がございませんので古屋さんに聞きますが、これで四千九百二十六万の金を払う、実に驚くべきものですね。「けさの朝刊から」というので、お話によると、朝五時に起きて新聞をずっと見るのだそうです。新聞の社説なり重要事件なりずっと書いて、それが一つです。それから、一週間に現われた新聞の社説です。それで四千九百二十万円だというのですが、一体これは古屋さん、官房長官、ごらんになったことがありますか。古屋さん、この国民出版協会というのはどれだけの研究員でやっているのですか。
○古屋説明員 新聞、出版、ラジオ、テレビ、芸能、文化、社会風潮、こういうふうに分けまして、総計だけを申しますと、そういうように直接資料を集めて研究しておりますのが、五十八名でございます。
○横路分科員 五十八名ですか。
○古屋説明員 はい。
○横路分科員 去年三千二百三十六万円のうち、俸給費は四百六十万円しか払っていないですね。
○古屋説明員 今申し上げましたのは、私の説明が足りませんでしたが、その団体の事務職員でございます。それが先年のお話のように四百万余でございます。その団体の事務をやっているのが十五人でございまして、そういうような専門のテレビ、放送等を聞いている人が五十八名、こう申し上げたのです。ちょっと説明が足りませんでした。
○横路分科員 官房長官、あなたはそういう詳細なことをお聞きになっているかどうか。これは調査によりますと、何でも三十一の新聞を見るのだそうです。それから週刊、月刊、旬刊誌——今お話のように、去年は三千二百三十六万だか払ったが、人件費というのは四百六十万、一体あとの二千八百万円近くのものはどうなっているのか。三十一の新聞、週刊、月刊、旬刊、なるほどテレビやラジオも見てはいるでしょう。そうして、言うなれば毎日の新聞の切り抜きです。官房長官が、朝、寝床の中で見るのと大した差はないですよ。それから「週間の論調」そういうものに三千二百三十六万円、ここの団体だけに千七百万円も増額して四千九百万円というのは、一体、官房長官は国民出版協会というものの仕事の内容を実際に御存じなんですか。私は、持ってきてくれと頼んで、実際に見て、国民出版協会というのは何をやっているんだと驚いたのです。先ほど言ったように、言うなれば新聞の切り抜きですよ。なるほど、テレビやラジオを聞いている者もあるかもしれませんが、こういう団体に四千九百万、約五千万円です。こういうことで内閣の方ではいわゆる世論を調査するということなんでしょうが、世論調査ならば、先ほど言ったように総理府の方からも世論調査費が出ている。調査室長、一体これはどうなんですか。国民出版協会というのを見て、私は、よくもこういう団体に五千万円もあなたの方では出すものだと思った。あなただって、あの仕事を見て、あれならば、ちょっとたんねんに朝の新聞を読んだらどうですか。「けさの朝刊から」というのが、聞いたら、朝の五時からやるというのでしょう。それ以外に何があるのですか。何とかテレビの、たとえば月曜のだれだれ、岩井君が何を言ったとか、あるいは太田君が何を言ったとか、そんなことは私は大した問題ではないと思うが、しかし、それを収録しただけで、五千万円の金を出すというのは、一体どういうのでしょう。しかも、あなたが今おっしゃったように、去年の三千二百三十六万の中で、人件費は四百六十万足らず、三十一の新聞紙や週刊、旬刊誌などで一体二十八百万も何でかかるのですか。千七百万円も国民出版協会にふやした理由はどうなんですか。
○古屋説明員 増加しました千七百万円についての御質問でございますが、実は現在、新聞関係で一般紙等からとっておりますのが二十二紙でありまして、これを三十六年度は六十五紙について、計画としては、現れたものを調べたい。それから出版関係につきましては、現在八十二誌について調査をしておりますが、これをもう少しふやして参りたい。それからラジオ、テレビ等についても同様な計画でございまして、そういう費用といたしまして千七百万円の増加をお願いしておりますが、私どもは、マス・コミの中心でありまするこういうものに現われた世論の動向はよく把握いたしまして、これを分析整理いたしまして政府の基礎資料とすることがきわめて大事だと思っておりますので、私としてはこれに重点を置いているような次第でございます。
○横路分科員 今まで国民出版協会で出した出版物に何がありますか。まず第一は、軍縮問題の研究、一つは、中共の教育法令、あとは私の見せてもらった労働法令。それに国民出版協会への四千九百万というのは驚くほかないと思う。会長の横溝という人は弁護士ですね。
○古屋説明員 現在弁護士です。
○横路分科員 この人は、会長の専任としての仕事ははとんどしていないのでしょう。
○古屋説明員 ほとんど専任として毎日こられております。
○横路分科員 官房長官にお尋ねしますが、この民主主義研究所は、会長秋山博、去年三千五九百万円が、ことし五千九百八十万になって、民主主義理論の研究調査並びにこれに関する資料の作成をやる。そこで私は、一体どういう仕事をやっておるかというわけで、出していただいた。安保問題の心理的分析、日本文化の伝統と変遷、日本における民主主義理論の研究、これはまだできないそうです。近代経済学理論の研究、教育独立の根本問題、西欧の中立と社会主義政党、A・A諸国の中立主義、集団安全保障の研究、集団安全保障の本質、国際連盟と集団安全保障、ロカルノ条約、国連憲章における安全保障、北大西洋条約機構の発展、バグダット条約、ANZUSとSEATO、ワルシャワ条約機構、日米安全保障条約の検討、新日米安保条約の構想、日本・中共交流年誌、北方領土の歴史的背景と法的地位、日ソ経済関係について、日ソ関係史、ソ中関係、露中関係、中国政治経済総覧、華僑、中国経済の検討、朝鮮民主主義人民共和国の経済について、一九五八年度政治について、一九五八年度教育について、一九五八年度財政金融について、物質文化生活について、次に、ソビエト年報一九六〇年版、ソ連の共産主義の移行について、戦後東欧諸国の実態研究、西独社会民主党の新綱領をめぐって、ドイツ社会民主党基本綱領草案、戦後の西独社会民主党の動向、中間階級の構造と意識、身体障害者の社会意識、大企業経営者の意識、中小商業経営者の意識、これのどこに民主主義理論の研究があるんですかね。今あなたの方から書いてもらったものを全部読んだのですよ。去年は三千五百万円、ことしは、五千九百八十万円ですが、どこに民主主義研究の理論がありますか。これは官房長官、あなたが最後によろしいとおっしゃったのでしょうが、何が一体民主主義の研究ですか、今、私がずっと読んだのは、あなたの方から書いてもらったのを読んだのですよ。私が他の方から調べてきたら、あなたの方が何だと思うだろうから、調査室からもらったものをその通り読んだのです。どこに民主主義の研究があるんですか。今までの内外情勢調査会、海外事情調査所、内外事情研究会、アジア動態研究所、東南アジア調査会、国際問題研究会、あるいは国際情勢研究会は別にして、そういうものとどこが違うのですか、全部やっていることは同じじゃないですか、官房長官どうなんです。こういうところに、いきなり三千五百万円が六千万円に一ぺんにふえている。あなたは、これを御存じの上で、よしよしと言ったのですか。
○大平政府委員 政府が政策を立案し、これを実施する場合においては、できるだけ広範に情報を集め、これを分析して、その判断に立ちましてやらなければならぬことは、横路委員も御賛同いただけると思うのであります。現在、私どもがその方便として内閣調査室を通じてやっておることにつきましていろいろな御批判があるようでございますが、本来ならば、政府の機構の中で、政府の職員がそういう機能を果たすというのがほんとうの姿かもしれませんけれども、しかし、そういう方法によるよりは、むしろ、柔軟な感覚を持ち、しかも、緻密な専門的な知識を持った方々に御依頼を申し上げた方が能率的であり、かつ、感覚的に鋭敏なものが調査できるという建前で、今、室長からお話し申し上げましたような、また、新たに資料を差し上げたような仕組みでやっておるわけでございます 民主主義研究所というもののやっておることが、必ずしもその名にふさわしい仕事ではないじゃないかという御指摘でございますが、民主主義というもの自体が非常に広範な概念でありますし、その展開の様式というものも広範多岐にわたるものだと思うのでございまして、いわば狭義の民主主義理論の研究というだけにとどまらず、広範に御研究いただくことが、必ずしも当を逸したものであるというようには考えていないのであります。
○横路分科員 今あなたの方では、本来からいえば、政府がやるべきものを民間団体に委託してやっているのだ、それから、その内容を見れば、民主主義理論の研究でおわかりいただけるというのだが、これはどこが民主主義の研究なんですか。今私が申し上げたが、たとえば、安保条約の内容、国連憲章との関係、ソビエト、中国との関係、朝鮮民主主義人民共和国の経済、政治、財政金融、こういうものですね、こういう点についてあなたの方では民間団体に委託をしておる。それは一兆九千五百二十七億もあるのだから、お金はたくさんありますよ。あるからといって、先ほど私が一、二指摘した国民出版協会にしても、新聞記事の切り抜き程度のものに五千万円も金を出すというのは一体どういうのだろうか。あなた方のやり方というものは、いたずらに外郭団体をふすだけだ。これはほとんど一貫してソビエトや中国との関係じゃないですか。それなら、今までどの団体でもたくさんやっているではないですか。古屋さん、一体そういうことは、あなたの方の内閣調査室ではできないのですか。安保条約、国連憲章との関係、ワルシャワ条約、ANZUS、SEATO、そういうものについて、何もわざわざこんなところに六千万円も金をかけなくとも、外務省の機関がある、そういうものを通してやれないのですか。
○古屋説明員 民主主義理論と直接関係がないというおしかりを先生から受けましたが、私どもは、広い意味の民主主義に関係あることの理論的、実証的な仕事で、比較的数カ月かかるというような仕事につきまして、民主主義研究所に委託して仕事をしてもらっておるのであります。従って、すぐ整わぬと申しては失礼でありますが、現象につきましては、それぞれの官庁が情報関係を担当しておりますので、そこでとれますが、実証的なもの、歴史的なもの、長期にわたるものにつきましては、今の現状ではできないと思いまして、こういうような団体に委託しているようなわけでございます。
○横路分科員 あなたの方で現状でできないというならば、今の内閣調査室の機構、人員はどうなっているのか、その点一つお話していただきたい。
○古屋説明員 今の内閣調査室は、内閣法の規定に基づきまして、調査室十一名、それから事務官三十二名、合わせて四十三名というのが現状でございます。ただ、タイピストとか事務職員と申しますか、事務補助の常勤の者は別でございますが、これは十数名おります。
○横路分科員 それでは、あなたの方で、内閣調査室としてこれならば仕事がやれる、こういうのはどれくらいの人数があればやれるのです。私の方ではできないから外部団体に委託しているというが、どれくらいあればできるというのですか。
○古屋説明員 実は率直にその数字を申し上げることが私できないのでございます。と申しますのは、民間の専門家とかそういう人は、なかなか普通の公務員、ベースではとれませんし、そういう意味で民間の知識を活用しておるというのでございますが、私も一つしっかり勉強いたしまして、どのくらいならできるということを将来研究をしてみたいと思いますので、御了承願いたいと思います。
○横路分科員 官房長官、前に保科委員の質問に答えて、あなたは予算委員会で、何か将来はそういうような広範な情報——情報局とは言わないいけれども、何かそういうものを考慮してもいいというようなことを言ったように私は記憶しているのです。今指摘しましたように、外部団体——われわれからいえば、とんとわけのわからぬ団体があるということを、これから内容に基づいて言いますが、それを、あなたは、内閣調査室を拡充して、そして、もっと拡充強化したものを作ることを考慮してもいいようなことを言ったが、その点の真意はどうなんです。
○大平政府委員 予算委員会におきまして、保科委員の御質問に答えて私が申し上げた趣旨は、今政府の各省庁はそれぞれの立場に立っての情報機能を持っております。そして、私は、またそれでいいと思っております。内閣といたしましては、内閣調査室が各省の持っておる情報機能の連絡調整の任に当たるということになっております。これは高次の立場に立って総合調整するという立場じゃないのでして、各省の情報の収集の連絡役をやろう、こういう建前になっている。従って、今の政府の情報というのは、各省庁がとっており、内閣が連絡調整の任に当たっておるということでございます。このやり方は、各省庁の情報機能の特質をよく生かすことができるわけでございます。また、私どもがやっております連絡調整機能というものが、はたして現状において十分であるかどうかというようなことにつきましては、私どもは、なお十分じゃないと思っております。従って、現在のあるがままの、各省にあるところの情報機能というものを活発にやっていただくように推進するのが今の私どもの立場でございまして、こういうものを一緒くたにしまして、一つの中央情限局というようなものを作ろうというような段階でないと私どもは考えておるわけであります。以往の機能を十分に働かすような工合に当面努力しなければならない。ただ、保科委員から御提案がございまして、そういうことを考えてみる気持にならぬかという御質問でございましたから、それは一つの検討の対象にすることはけっこうでしょうが、ただいまの段階では、そういうことをやろうという姿勢に政府はなっていないという意味のことを申し上げたわけです。
○横路分科員 調査室長にお願いをしますが、きょうのこの分科会が終わるまでですから、四時か五時ごろまででけっこうですから、調査官の機構について、印刷して配付してもらいたいと思うのです。今ここでお聞きをすればいいのですが、だいぶお昼の時間が過ぎておりますから、ぜひこれは一つ出してもらいたい、よろしゅうございますか。
○古屋説明員 承知いたしました。
○横路分科員 あと二、三の点について古屋さんにお尋ねをしますが、ここにございます内外事情研究会というのは、昨年まで、現在国防会議事務局長をしている北村隆、この人が会長をしている。それで、本人は元防衛庁の研修所長であった、この点は間違いございませんか。
○古屋説明員 間違いございません。
○横路分科員 それでは次に、この委託団体なんですが、先ほど申し上げた中央区銀座東七丁目五番地、総理府東銀座分室内に、もう一つ海外事情調査所というのがございますね。これも先ほどのお話で、国有財産の使用に関する所要の手続をとって貸したんだ、こういうわけですか。
○古屋説明員 これは、各国の出版物の翻訳ということが一番重要でありまして、実は場所を見つけたいのでありますが、非常に高いので、現在のところ、やむを得ず、実は昨年の七月、総理府から銀座の方へ移りまして、そこにスペースがございますので、成規の手続をとりまして、現在そこを使用さしていただいておるというわけでございます。
○横路分科員 どうも、こうなると、これは一体民間団体なのか、名前だけは民間団体だが、しかし、明らかにこれは内閣調査室の分室、こういうように言っていいんじゃないですか、これはどうですか。
○古屋説明員 場所の関係と連絡の関係で、今そういうところに暫定的に、やむを得ず、所要の手続を経て、一緒に同居しておるわけでございますが、これは私の考えとしましては、やはりそれぞれの事務所を持つのが妥当であると考えております。また、そういうようにできるだけ早い機会にやっていきたいと考えております。
○横路分科員 任意団体というのは、日本放送協会は放送法による法人、内外情勢調査会は社団法人、共同通信社も社団法人、ラジオ・プレスは財団法人、あとのジャパン・ニュース・センター、それから海外事情調査所、内外事情研究会、アジア動態研究所、東南アジア調査会、国際問題研究会、国際経済調査会、国際情勢研究会、国民出版協会、民主主義研究所、これは全部任意団体ですね。
○古屋説明員 さようでございます。
○横路分科員 そこで、これは官房長官、まことに不思議なことなんですが、ここで相当金が出ている。先ほど古屋室長の方から答弁がありましたが、三千万、四千万、五千万、六千万と出ているが、税金を払っているのは内外事情研究会と国民出版協会だけですね。あとの団体は、政府の方から金だけもらって——莫大な研究費ですよ、そして、だれも税金を納めていないのです。これは一体不思議なものですね。内外事情研究会、国民出版協会は払っておる、あとの法人格のある社団法人、財団法人等についてそれぞれ払っていない、われわれが考えると、まるで機密費のような感じがしますね。古屋さん、これはどうです。
○古屋説明員 常勤職員については税金を払っております。
○横路分科員 払っていないですよ。あなたもお調べになってごらんなさいよ、払ってないのですよ。この内外事情研究会、国民出版協会以外は払っていないです。実は、私がこのことを言うのは、官房長官、こういうことなのです。私は前かな何べんも——あなた方のいわれる報償費というのは一億七千九百十九万三千円ある。前に、去年の国会でも資料を出してくれと言った。公安調査庁その他でもやったが、これは出せないという。会計検査院に、それじゃおかしいじゃないかと聞くと、いや、私の方では、これは言うなれば機密費だから、官房長官にお合いして受け取りを見せて下さいというと、受け取りはある、公安調査庁に行って受け取りを見せて下さいというと、受け取りはある、その先に行って、それがほんとうにその人が受け取ったのかどうかということは、実は報償費では調べることができないのです、こうなっている。この間も、私は会計検査院の事務総長に聞いてみたら、そうなっている。それがいわゆる報償費なんです。しかし、私は、この委員会の審議を通して、今まで情報調査委託費については、ともすると、調査室の方では出したがらなかったものを、今度は堂々と新聞にも発表するし、今まで、私なら私に極秘の判をついて渡したものを、今度は委員全部に渡すようになりましたから、それだけだんだん民主化されてきた、いいと思うが、しかし、先ほど言った報償費については依然として機密費なんです。そうすると、さっきから言いましたように、任意団体が十ある。任意団体が十あるうちで、実際には払っているのは二つくらいしかない。そうすると、これは調査委託費だけれども、実際には何か報償費と同じような性格を持ってくるのではないか、こういうように私は思うわけです。この点はお調べになったことがないでしょう。古屋さん、どうです。さっきあなた自身が源泉徴収、税金を差っ引いて渡すと言って、こちらの方から違うのだと言われて、間違えましたと言ったけれども、あなた自身、お調べになったことはないでしょう。
○大平政府委員 今の御質問でございますが、私どもの方と委託を受ける団体との間のやり方としては、お約束をいたしましてこういう仕事を頼む、これに対して団体の方では、これだけの経費がかかるということで、会計課長が相手方になりまして契約をいたしておるわけでございまして、そこで支払われた金が、はたして所得税法上の所得になってその人たちが納めておるか納めていないかまで、私どもの方では、そういうところまで御契約はいたしていないわけでございます。善良な市民として受けられた方々が、所得税法上、所得に該当するものがあれば御申告をいただいて、税金を納めていただくのが正しい行き方だと思うのでございますが、調査室に関する限りにおきまして、お前の方が税金納めているかいないかまで一々くちばしをいれるということも、あまり民主的じゃないんじゃないでしょうか。私は、今あなたの御質問を聞きながら、そういうような感じを受けたのでございます。
○横路分科員 しかし、官房長官、それはなるほど、わずかな金ならばあなたのおっしゃる通りでしょう。しかし、五千万円、六千万円という金を渡して、そこに何人勤めているのです。それにどういう俸給を払っているのか、それがどういうようになっているのか全然経理状態がわからないで、ただ、上がってくる資料だけを見て、なるほどこれは六千万円価がある、これは五千万円価がある、それがあなたできますか。今あなたは私の質問を聞いていて、いや、金の行き先がどうなって、どうなっているかということまで調べるということは少し行き過ぎでないかというような感じのようですが、そうではないでしょう。五千万円、六千万円という金を渡すのに、一体相手の団体がどういう構成で、どれだけになって、どうなっているのかということについて、そういうことを全然考えないでやるから、この情報調査委託費というのは、われわれから感ずると、どうもこれも報償費と同じように機密費に属するのではないか。先ほど国民出版協会に五十一人いるというが、二十人しかおらぬかもしれない。五十一人もおって、四百五十万くらいの人件費なんというのはあり得るはずがないのだ。五十一人で四百五十万というと、年間に九万円なんです。年間九万円というと、月七千円か八千円なんです。だから私の方では、各団体に委託するその金の内容その他について、少しずさんでないかと思うのです。どうですか。
○古屋説明員 各団体に委託いたします場合には、委託事項をよく示しまして、支出責任官でありまする会計課長とその団体の間の委託契約を結びます。私の方からそれに対して必要な指示を、委託契約を受けた者に対して出しておるような次第でございます。委託契約につきましても、一年間の委託契約というものが若干ございますが、大部分は半年、あるいは事業を初めて興しました団体につきましては三カ月ごとにこれを更新いたしまして、先生のおっしゃいますような間違いがないように努めておるような次第でございます。
○横路分科員 もう一つ官房長官に聞いて、この問題を終わりにしたいと思いますが、そうすると、国際情勢研究会というのは、初め椎名官房長官の話では、先ほど私が言ったように、公安調査庁や防衛庁や警察庁から情報を内閣に集めて、それを国際情勢研究会に渡して、高い立場から総合判断、分析してもらって、それを返してもらう、こういうのが国際情勢研究会だということで去年は御説明があったが、先ほど古屋さんの答弁で、そうではない、各民間それぞれから情報を集めて、そこで分析をしてよこすのだ、こういうふうに国際情勢研究会は、当初出発の目的から違ったわけですか、その点は一年間運営してどうなっていますか、もう一ぺんそれを聞いておきます。
○大平政府委員 私が伺いましたのは、理解した範囲では、つまり、各省庁で集まりました情報を全都国際情勢研究会の方へ差し上げて分析を願うということでなくて、そのうちで差しつかえのないものだけをお願いする、室長はそのように答えたと思うのでございます。従って、椎名官房長官が言われましたことと、渡すべき資料の範囲が全部かあるいはお差しつかえないものだけかということで、古屋室長の答えられたのは、差しつかえないものだけでございますということに私は理解しておるのです。今あなたの御質問を受けておると、こちらから資料を差し上げないで、国際情勢研究会の方々が情報を持ち寄って分析、検討しておるというような、ちょっとニュアンスのあったお言葉がございましたが、そういうわけじゃなくて、こちらから支障のない資料は差し上げる、それを分析、判断を願う、こういう建前になっておると思うのであります。
○横路分科員 そうすると、国際情勢研究会というのは、言うなれば大したものではないわけですね。公安調査庁、防衛庁、警察庁、それは相当機密に属する、そういうものについては渡さない。そうすると、一体何を渡すのですか。それを集めて、高い立場に立って情勢分析するというが、一体そういうものはできますか。だから、そういう意味では、私は、国際情勢研究会というのは、当初あなたの方でお考えになっていたのとは性格が少し違ってきたのではないかと思うのですが、どうですか。
○古屋説明員 私のさっきの言葉が足りなかったのですが、なまの情報をそのままお渡しはしない、こういう意味でございます。その省からきましたものを私の方で連絡調整を受けまして、そのうちで、情勢の判断の資料になるようなことは参考資料として私からお伝えしておる、こういうふうに、一つ私の言葉が足りなかった点は御解釈をしていただきたいと思っております。
○横路分科員 私、最後に、官房長官にこの問題について一つだけお話をして、終わりたいと思う。 一つは、先ほどお話しの内閣調査室の機構については、ぜひきょうの夕方までに相当詳しく印刷して、配付してもらいたい。 それから、私がいろいろ指摘をしまして、金を渡す以上は一体どういう団体で、どれだけの人員でどう使われているのか、あなたは少し行き過ぎがあるという感じを持っているかもしれませんが、実際には、私が指摘したように、この十の団体のうち二つしか税金を納めていない。任意団体だから、もちろん、法人税その他を納める必要はないけれども、個人についての税金も納めていない。うそだと思ったら、お調べになるとわかる。お調べになってけっこうです。そういうことは、先ほど私が育ったように、率直なところ、そういう情報を集める団体の指定その他がずさんでないか。われわれの感じ方によると、何か縁故関係その他でやたらに外郭団体を作って、そこへ多額の金を渡しているのでないか。もしそういうことをやるならば、それぞれ防衛庁なり、警察庁なり、公安調査庁なり、外務省もあることだから、そういう政府機関を正しく運用して、的確な資料を集めるべきではないか、こういうように私は思うわけです。従って、その点は、内閣調査室の機構についてお出しをいただいたあとで、なお必要があれば、もう一ぺん質問いたしたいと思います。外部でもずさんな団体だといって批判していますよ。この点、官房長官、どうですか。最後に、それだけお聞きしておきます。
○大平政府委員 私どもの情報の収集、整理、分析、判断、それが十分行なわれておるかと申しますと、私どもも十分でないと思っております。従いまして、今御指摘がございましたように、各省庁の情報機能を活発に働かせるということが、まず第一の要諦だろうと思うのでございます。それから私どももその中に立ちまして、重複のないように、できるだけ連絡調整の役割を果たして参らなければならないと存じます。 さらに、内閣調査室の委託調査が完璧に行なわれているかと申しますと、私なんかその方面の知識がまだ十分でございませんけれども、なお十分じゃないと思っております。現実の委託調査のやり方につきまして、御指摘のような個所がございましたならば御注意いただきまして、私どももこれを漸次改善、改良して参りますにやぶさかでないわけでございます。現状で私どもが満足しておるというわけでは決してございません。
○横路分科員 なお、十団体のうち二つしか税金を払っておりませんから、これはやはり、そういう意味で国民の大事な税金を預かる内閣としては、もっと大事にしてもらいたい。なお、これらの問題は別の機会にまたお尋ねをいたすことにして、この調査委託費の方はそれで終わります。 報償費の方は、やっぱり出せませんね。報償費の内容については、出せますかいかがですか。
○大平政府委員 これは経費の性格上、秘密でありますことが本体で、もし秘密でないとなれば、報償費の自殺的と申しますか、報償費としての機能を果たし得ない性格のもので、これは横路委員もよく御承知のことでございます。
○横路分科員 今のは、官房長官、非常に率直でいい。いい悪いは別として、官房長官の大平さんには、初めてですが、報償費は機密なんだから、もしもこれを公開するようなことになれば機密費の意味はなくなる、だから絶対出せません、こういうことのようですから、初めから、この報償費というのは機密費なんですな。そういう性格がはっきりいたしましたから、それはそれで一つおいておきます。 次に、給与について一つだけお尋ねしておきたいのですが、今度、薪炭手当の報額についてのことと、地域給の不合理の是正、暫定手当の制度の改革、これが、今度の国会に法律案として出たのかこれから出るのか、この間私どもの手元へ参りました。そこで、私は一つだけお尋ねしておきたい。なるほど、人事院というのは勧告をして、それを政府が受け取って、どういうように解釈をしてやるか、政府側に一任してあるわけですが、去年、北海道の石炭手当の傾斜配分をしたのです。傾斜配分するときに問題になりましたのは、函館を中心にした北海道の南部については三トンを三・一に上げるべきだが、しかし、向かい側の青森の方との不合理があるので、青森の方の薪炭手当が大幅に上がれば、道南の方についてもそれとの不均衡是正でやらなければならぬというような、実は国会における内閣委員会の全体のまとまった意見であった。私ども、そういうように出てくるのかなと思っておりましたら、そうではなしに、薪炭手当はぐっと上がって北海道南部の方の石炭手当はそのまま据え置かれた。そこで、私は、きょうは時間も一時になっておりますのでそれだけお尋ねしておきたいのですが、どうしてその点の不合理——やっぱりあれは、三トンと向こうの石炭手当がつり合っているからいいというのか。片方が上がったら片方も上げてもらわなければならぬと私は考えるのですが、その点はいかがですか。
○入江政府委員 お答え申し上げますが、御存じの通り、北海道の地域区分と申します、それと、それから各地のトン数というものは、昨年国会が中心になっておきめになりましたものでございまして、人事院としましては、薪炭手当につきましては、一つの暖房増高費と申しますか、そういう点から合理的な基礎で算出いたしましたけれども、石炭手当については、国会でおきめになったばかりでございましたし、この三トンというものの合理的な基礎といいますか、これもなかなかむずかしゅうございましたので、さらに研究することにいたしまして、前回の勧告には見送りました。
○横路分科員 私の申し上げているのは、北海道の石炭については、広範な地域ですから、傾斜配分することは、私ども、前に内閣委員会に出てそうすべきだと主張したのですから、それでけっこうなんです。しかし、函館と青森というのは、津軽海峡を隔てて向かい合っているわけです。そこで、あの南部について三トンに押えた理由の一つは、向かい側の青森の薪炭手当が非常に低い、そこでバランスをとっていたわけです。こっちを上げればこっちも上げなければならぬ、こういうことでバランスをとっていたわけです。もちろん、北海道自体の傾斜配分ということのバランスもありますが、一つは、向かい側の青森とのバランスをとっていたのです。今度、青森を思い切って上げたのですね。当然それにつれて上げてもらわなければならぬ、こういうように私ども考えるのです。なぜ一体、人事院は、あの勧告の中でそうしなかったのか、そういう点は考えていなかったのか、こういうことです。
○入江政府委員 石炭手当につきましては、横路先生御承知の通り、あのときも、道南とそれから青森と申しますか、この関係と申しますのが、単に薪炭手当の関係だけでございませんで、薪炭手当を増額いたしましたのは、一つは、現業関係とのつり合いということで考えました。ところが、道南地区につきまして、現業関係との比較におきましては、御存じの通り三トンのところもございますし、三・一トンというところもございます。いろいろございまして、これもたちまちきめ手はございませんし、なかなかはっきりした合理的な基礎がございません上に、先ほど申しましたように、国会でおきめになりましたばかりでございますから、それを変えますには、何かそこに合理的な基礎が要る。単に薪炭手当の関係だけでも決しかねるということで、見送りました次第であります。
○横路分科員 入江さん、国鉄の勤労者の諸君は、この間、労働組合側の代表、経営者側、つまり官側の代表、それからいわゆる学識経験者、こういう三者構成でやりました結果、道南については調停案が出たわけです。三・一トンと出た。もちろん、組合は反対ですよ。組合は、もちろん三・二でなければならぬという主張ですが、しかし、その三者構成の調停委員会では三・一トンと出た。これは中央でこの問題の全体の折衝中の模様でありますが、私は、これは前にも傾斜配分をするという場合には、公共企業体の労働組合ですでに傾斜配分をやっておるじゃないか、なぜやらないのだということから端を発して、人事院の方でも踏み切っていただいたわけです。当然、今度この国鉄の調停案というのが三・一にきまるということになれば、これは私は、人事院の方としても考慮さるべきではないかと思いますが、どうですか。
○入江政府委員 私ども、三トンに据え置きましたのは、三トンは絶対に今後変えないという基礎の上に据え置いたのではございませんので、国会でおきめになったばかりでございましたし、今後さらに研究したいという点で据え置きましたわけでございます。ただいまのような事情もございますれば、なおさら今後研究いたしたいと思います。
○横路分科員 それでは、今ちょうど中央で、調停案に基づいて三・一トンについてはいよいよ最終的な裁定が下ると思いますが、三・一トンときまってくれば、当然、前の傾斜配分についても、公共企業体の労働組合について配分をしているという点等もあって、実情にそぐわないというので打ち出していただいたわけですから、そこで、そういうきまり方をすれば、これは人事院でも十分検討して、機会を見て勧告をしてもらえるということは当然でございますね。その点についてお答えをいただきたいと思います。
○入江政府委員 たとえば、いつ勧告しますかということは、ただいまのところ、はっきり申し上げかねますけれども、十分この点は検討いたしたいと思います。
○相川主査 午後二時より再開することとし、この際、暫時休憩いたします。 午後一時五分休憩 ————◇————— 午後二時十二分開議
○相川主査 休憩前に引き続き会議を開きます。 質疑を続行いたします。淡谷悠藏君。
○淡谷分科員 最初、国防会議のことについて聞きたいのですが、昨年度、しました国防会議の事務局長の北村と申します。よろしくお願いいたします。 昨年度の国防会議の開催回数は二回でございます。昭和三十四年六月十五日と昭和三十四年十一月六日の二回であります。
○淡谷分科員 三十四年度ですね。三十五年度はどうですか。
○北村政府委員 失礼いたしました。三十五年度は開いておりません。
○淡谷分科員 国防会議懇談会というのは開かれておりますか。
○北村政府委員 ちょっとお待ち下さい。どうも失礼しました。三十五年度は、先般一月十三日、一回開いております。
○淡谷分科員 国防会議としては一月十三日でしょうけれども、国防会議懇談会というのはしばしば開かれたように聞いておりますが、これは記憶ございませんか。
○北村政府委員 同じく本年一月十三日に一回開いております。
○淡谷分科員 国防会議並びに国防会議懇談会は一月十三日に一回開かれたきり。それから、あなたの方の予算で調査委託費というのが組まれておりますが、この調査委託はどういうふうになされましたかお聞きします。
○北村政府委員 三十五年度でございますか。
○淡谷分科員 三十五年度。
○北村政府委員 三十五年度は、予算額が百万円でございます。その内訳を申し上げますと、東欧諸国の情勢についてという問題につきまして大陸問題研究所、これは責任者は土居明夫さんですが、予算は十万円になっております。第二に、財政経済、国防に関する諸問題、この委託先は、金融財政事情研究会、責任者は福田赳夫さん、金額は四十万円でございます。第三は、諸外国の対日宣伝に関する諸問題、委託先は内外情勢研究会、責任者は長谷川才次氏、金額は三十万円、第四が中国事情、委託先は内外情勢調査会、同じく長谷川才次氏、金額は二十万、計四件でございます。
○淡谷分科員 この委託調査のリポートをとることになっておるのですが、提出してありますか。
○北村政府委員 リポートは、大陸問題研究所に委託しました東欧諸国の情勢について、これが完成して、リポートをいただいております。その他はみな契約が三月三十一日付になっておりますので、まだいただいておりません。
○淡谷分科員 三十四年度にも長谷川才次さんの主宰している団体にほとんど九割の委託調査費が払われておりますが、このリポートは、その当時聞いたときは出されていなかったのですが、出ておりますか。
○北村政府委員 三十四年度におきまして、内外情勢調査会に対して二十五万円の委託をしております。そのリポートはいただいております。
○淡谷分科員 三十三年度はどうですか。
○北村政府委員 三十三年度におきましては、同じく同題目で、同内外情勢調査会に六十万の委託をしておりますが、これもいただいております。
○淡谷分科員 一月十三日の国防会談に出席された大臣の名前を伺いたい。
○北村政府委員 総理大臣、これは議長として出席されました。議員として大蔵大臣、外務大臣、防衛庁長官、経済企画庁長官、その他会議に参加しましたのが通産大臣、官房長官、それに私が出席いたしました。
○淡谷分科員 席上、第二次防備計画に対する話が出ましたか。
○北村政府委員 第二次防衛計画につきまして一応懇談会で案を練りまして、国防会議で発表しましたような決定をいただきました。
○淡谷分科員 発表の内容を伺わせていただきたいと思います。
○北村政府委員 第一点が、次期防衛力整備計画は防衛庁においてすみやかに作成し、国防会議において慎重審議の上決定するものとする。第二点が、陸上自衛隊の部隊改編(十三個師団、仮称)は昭和三十六年度より行なうものとする。以上であります。
○淡谷分科員 現在国防会議事務局としてこさえておりますわが国の防衛計画というのは、昭和三十二年の六月十四日に決定、同日中間報告した計画と考えて差しつかえありませんか。
○北村政府委員 さようでございます。
○淡谷分科員 その内容を簡単にお聞きしますが、陸上自衛隊、海上自衛隊、航空自衛隊を通じて、人員は幾らにきまっておりますか。
○北村政府委員 陸上自衛隊につきましては、自衛官十八万人、海上自衛隊につきましては、艦艇約十二万四千トン、航空自衛隊については、航空機約一千三百機を整備することを目標とする。となっております。
○淡谷分科員 防衛庁長官に伺いますが、現在において、この目標はどのくらい達成されておるかをお聞きいたしたい。同時に、現有勢力を、この防衛計画に基づいてお話しを願いたいと思います。
○西村国務大臣 第一次防衛力整備計画の目標は、ただいま国防会議事務局長からお話があった通りでございまして、この目標の自衛官十八万名に対して、現在十七万ということであります。それから海上自衛隊は、艦艇が十二万四千トンに対して十万四千三百八十一トンであります。航空機目標二百二十二機に対して二百十五機、航空自衛隊が、航空機目標千三百機に対して千百七機ということになっております。
○淡谷分科員 本年度の予算要求が通った場合に予想される人員、トン数並びに機数はどれくらいですか。
○西村国務大臣 防衛局長からお答えいたさせます。
○海原政府委員 昭和三十六年度の予算が、私どもが現在お願いしております通り通ったといたしました場合に、陸上自衛隊につきましては十七万一千五百人、予備衛官が一万七千人、海上自衛隊の艦艇が十一万七千五百トン、航空自衛隊につきましては、総機数一千百四機、こういうことに相なろうかと思います。
○淡谷分科員 第二次防衛計画は、大体いつごろでき上がる目標でございますか。
○西村国務大臣 先般の一月十三日の国防会議の決定に基づきまして、すみやかに防衛庁においてこれを策定して、国防会議において慎重審議決定する、こういう基本方針に基づきまして、私どもの部内におきましてこれの作業をするわけであります。めどといたしましては、先般の予算委員会で大蔵大臣からも答弁がありました。大蔵大臣も国防会議の議員でありますが、大体私どもの方の作業としては、国防会議全体の来年度の予算に少なくとも間に合うようにということでございますので、われわれとしましては五、六月までにはめどを立てたい、わが庁といたしましては、こういう考えでおります。
○淡谷分科員 第二次防衛計画は三十六年度の予算には盛れない、こういうふうに考えてよろしいですか。
○西村国務大臣 お答えいたしますが、第一次防衛計画は、一応三十五年度までの計画であります。従って、三十六年度は、その年度限りの防衛の方針、国防会議の基本方針に基づいて予算要求をお願いいたしております。従って、第二次整備計画は、大体の想定は三十六年度を初年度とする、こういう形になると思います。
○淡谷分科員 第一次の国防計画は三十五年度が終わりでしょう。三十六年度の予算要求の国防計画はどこで決定したのです。それとも、国防計画の決定なしに新規予算を要求しているのですか。
○西村国務大臣 三十五年度は、計画といたしましては一応終わりであります。しかし、同時に、三十六年度に対する——必ずしも予算の方針ではありませんが、国防の一つの基本的態度としまして、国防会議で先般一月十三日に一応一つのめどをきめたわけであります。
○淡谷分科員 さっきの事務局長の報告だと、三十六年度一カ年間の防衛計画は決定があったという報告はなかったのですが、これはどうしたのです。
○北村政府委員 これは三十六年度の防衛予算を決定したのではなく、三十六年度の防衛力の整備方針の取り扱いについて国防会議としてはきめたわけであります。
○淡谷分科員 長官お聞きの通りですが、三十六年度の単年度の防衛計画はできてない、これは一体どこでおきめになるのですか。
○西村国務大臣 三十五年度は、もちろん完全に計画を実行したわけではありません。従って、予算要求といたしましては、三十五年度までの第一次整備計画の残りの部分とあわせまして、単年度としての、当面するところの国防力整備方針を国防会議で立てまして、それらを基礎にいたしまして予算方針を立てるわけであります。
○淡谷分科員 その国防会議は、いつ開いたのですか。
○西村国務大臣 先ほど来御説明しております一月十三日であります。
○淡谷分科員 一月十三日には、そういう話し合いがなかった、こういうのですか。一月十三日には、三十六年度の予算要求に関する単年度の防衛計画というのはなされたか、なされなかったか、はっきりしてもらいたい。
○西村国務大臣 国防会議の決定事項は、予算要求として決定するのでありません。言いかえれば、国防の基本に関し、または国防に関する重要事項として扱う、これらの重要事項として、この当面する問題を出したわけであります。少なくとも、予算要求には国防力の整備の長期計画があった方がいいのであります。しかし、なくてもやった時代もあるのであります。必ず国防力整備の長期計画がなければ予算要求はできないという筋合いのものではないのであります。
○淡谷分科員 そうしますと、三十五年度までは、この以前に決定しました国防計画、三十六年度は単年度の計画、しかし、三十六年度はどうしなければならないかということは、あくまでも国防会議の決定を待たなければいけないのでしょう、そうでしょう長官、防衛庁だけでできますか。
○西村国務大臣 重要なる事項がなければ、防衛庁で予算要求をいたしてもよろしいのでありますが、しかし、事柄が重要事項と政府として認めましたから、その部分に関しては国防会議において決定をしたわけであります。
○淡谷分科員 そうしますと、三十五年度までの国防計画は、全部行なわれなくても、これで一たん打ち切る、こういうように理解してよろしいでしょうか。
○西村国務大臣 これは三十五年度までの国防計画の一つの目標であります。先ほどまで申しました十八万なり、艦艇幾らというのは、国防会議の決定そのものではないのでありまして、これは目標であります。言いかえますれば、参考目標としてそれを出してきた、そうして、その計画であります。その計画に基づいて三十五年度なり三十四年度はおそらく予算要求をされ、国会で御審議を願ったと思うのであります。
○淡谷分科員 非常に重要な御答弁が含まれておりますので、くどいようですが伺いますけれども、国防会議が決定するものは、あくまでも目標である、そうすると、防衛庁は国防会議の決定に従わない計画をしてもよろしいのですか。
○西村国務大臣 第一次防衛計画をきめたのは、これは目標の内容につきましては、言いかえますれば、内外の情勢、あるいは単年度、年度々々の財政を勘案して具体的にきめていく、そういうふうに国防会議の第一回の決定はなっておるのであります。
○淡谷分科員 少し違いやしませんか。「この目標の達成に当っては、常に経済の安定を害しないように留意し、特に年次別の増勢については、財政事情を勘案し、民生安定のための諸施策との均衡を考慮しつつ、弾力的にこれを決定する。」、「特に年次別の増勢については、」とうたってある。全体の計画は狂ってもよろしいのですか。
○西村国務大臣 三十二年六月十四日にやりましたものは、細部について中間報告がなされたわけでありまして、その決定については、国防の基本方針に従って国力、国情に応じ、必要最小限度の自衛力を整備するため、さしあたり三十三年度から三十三、三十四、三十五までの三カ年間につき防衛力の整備計画を策定する、計画においてはこういう目標を立てる、その目標は、さっき言った目標であります。この目標は、内外の情勢の推移等に伴って随時再検討される、こういうふうな一応の内容になっておるのであります。
○淡谷分科員 六月十四日に決定されて、同日中間報告をされました目標と、あなたのおっしゃる細部の決定というのは、一体どれくらいの相違があるのですか。また、本文についても、どのくらいの差があるのですか。合わせをしたいと思いますから、お読みを願いたいと思います。
○西村国務大臣 ちょっと御質問の意味がとれませんが……。
○淡谷分科員 長官の今お答えになったのは、決定だというんですよ、私の質問しているのは、六月十四日の中間報告に基づいたものです。この決定と中間報告と、どのように違っておるのか、お知らせ願いたい。
○西村国務大臣 これは中間報告という言葉はされておりますが、事務的なこまかい点がその後に残されている意味での中間報告というのですから、これが一つの決定になるわけであります。
○淡谷分科員 それは私が言った通り、この五項に「この目標の達成に当っては、常に経済の安定を害しないように留意し、特に年次別の増勢については、財政事情を勘案し、」とある。そうしますと、この目標は、三十五年度までにどのくらい達成しておりますか。
○西村国務大臣 達成されました三十五年度末の状況は、先ほど申し上げましたように、たとえば、陸上の目標に従って、年次別に財政衷情を勘案して予算要求をして参りまして、三十五年度末で、たとえば十八万が十七万まできている、こういうことでございます。
○淡谷分科員 どうもさっきから聞いておりますと、三十五年までの当初の国防計画の拡充が、多少内輪に達成されておるように思います。従って、これは内輪に達成されたままで切り上げてしまうのか、三十六年度にこの計画を延長するのか。これは第二次防衛計画との間の関係がございますので、特にお聞きをしたい。つまり、第一次の防衛計画と第二次の防衛計画との間の中に、正直に言って、三十五年度にブランクができたでしょう、このブランクを埋めるのに苦心しておる。三十六年度の防衛計画というものは、第一次の、いわば補足としてなされるものであるか、第二次計画の中に入るのか、この点をはっきりさせてもらいたい。
○海原政府委員 先ほど長官からお答えいたしました第一次長期防衛計画と申されますこの防衛力の整備計画の目標でございますが、特に艦艇と航空機、船につきましては、御存じのように、建艦に着手しましてから三年後に大体船が出てくる、こういうことになります。航空機も、やはり継続生産をいたしておりますので、一応三十三年から三十五年度までの目標になっております。御説明いたしました数字は、三十五年度までに建造に着手された艦艇が就役するときの数字を書いております。同じく航空自衛隊につきましても、生産しております飛行機が三十七年にでき上がってくるものとして、そのときの数字を一応千三百四十二、こういうふうに設定しておりますので、お話にございました内輪に達成されたということにならないかと思います。
○淡谷分科員 私は、その点で防衛庁の予算の組み方に根本的な一つの疑念を持っているのです。防衛庁の予算は継続性があり、あるいは国庫債務負担行為といったような大ワクの中に隠れてしまっている。どこの省を見ましても、こんな予算はございません。これは国防の性格上仕方がないかもしれませんが、試みに、ことしの予算の内容を検討してみると、これははっきりします。丙号の繰り越し明許、この中に入っている項目を一々あげてみましょう。これは私は非常に大きな問題だと思うのです。翌年度に繰り越しても一こうかまわないという費目はこれだけであります。まず器材費、通信機器購入費、編成装備品費、教育訓練費、装備品等維持費、通信維持費、航空機修理費、車両修理費、武器修理費、艦船修理費、弾薬費、運搬費、教育施設等騒音防止対策工事費補助金、試作品費、研究用機械器具費、それから航空機購入費、施設整備費、艦船建造費、それから施設整備等附帯事務費、ほとんどこの予算の全部が明許費です。一体どこが頭でどこがしっぽかわからないのが防衛庁予算の特色なんです。残ったのは人件費、これに関連した油とかそんなのはございましょうけれども、ほとんどの予算は繰り越し明許をやっております。この防衛計画というのは、何年度までに完成するという計画ではなくて、その年に手をつけていればそれでよろしいというのですか。三十五年度までの防衛計画というのは、三十五年度までに手をつけていさえすれば、軍艦がまだ底ができなくても、飛行機の翼ができなくても、それでまず大体達成、こういうふうに見られるのが防衛庁の方針ですか。
○木村(秀)政府委員 ただいま御指摘になりましたように、防衛庁の予算は比較的繰り越しがございます。また、それも広範囲に認められているのは事実でございます。ただ、実施計画につきましては、そういう関係がございまして、一々大蔵大臣の承認を得て実施計画を立てておる次第でございます。 なお、この予算に入りました、たとえば艦艇でございますとか、あるいは航空機でございますとか、そういうものと、現実にどれだけ就役、就航しておるかというものとは、説明の際は、従ってはっきり分けまして、予算上保有することになっておるいわゆる保有機数、あるいは保有艦艇トン数と、それから現実に、たとえば三十五年度末、三十六年度末に就役いたします艦艇あるいは航空機というものを分けて御説明をしておる次第でございます。
○淡谷分科員 結局、三十五年までの防衛計画というものは、三十五年度の終わりに完成した施設、艦艇、航空機をもって達成基準と考えるのか、着手の機数をもって考えるのか、この点をはっきりしてもらいたい。
○海原政府委員 先ほど御説明いたしましたように、一応現実の姿といたしましては、三十五年度なら三十五年度の年度末に現実の姿となって参ります数字を押えるのが適当かと存じますが、計画を検討いたしますときには、やはり飛行機、艦艇等は後年度に財政的にも響いて参りますので、それらの飛行機なり艦艇が出てきたときにはどういう数字になるかということもあわせて検討をいたしております。従いまして、そのときどきの御説明の目的に従いまして、一応第一次防衛計画の目標はどうかというときには、三十五年度までに着手されますものができ上がってきたときにはどういう姿になるかという立場で、従来数字をお答えいたしております。
○淡谷分科員 さっきお答え願いました数字は、それじゃ、まだ完成していないものもだいぶあるのですね、現有勢力とはだいぶ違っているのですね。
○海原政府委員 お説の通りでございます。建造に着手しまして、まだでき上がっておりません、就役いたしておりません艦艇は除いてあるのでございますし、航空部隊でも、実際の部隊として出て参りますのは、三十七年度の数字を第一次計画では押えております。
○淡谷分科員 三十七年度ですか、ちょっともう一ぺん。数字は何年で押えるか。
○海原政府委員 もう一度お答えいたします。艦艇の十二万四千トン、当時一応設定いたしました目標の数字は、三十五年度までの予算をもって建造に着手します艦艇が最終的に出てきます三十七年のトン数を入れております。それから航空部隊の千三百四十二機、これも同じでございまして、当時三十三隊の航空部隊の充足を考えておりましたが、これは三十七年度の姿を一応想定したわけでございます。
○淡谷分科員 それでは一つこまかくお聞きします。艦艇、航空機はあとでまた聞きます。 今度の予算書に現われて参りました糧食費の問題ですが、これは六億二千五百三十万減になっております。大体一割近いものが減額されておりますが、これは一体どういうわけで減額されておるのですか。
○木村(秀)政府委員 糧食費の予算が六億二千五百三十万五千円減っております。これはただいまおっしゃった通りでございます。どうして減ったかと申しますと、第一の原因は、陸の充足率の問題でございますが、これは前年度予算におきましては、当初予算でございますが、九六・四%入っております。これを来年度におきましては増員の実勢等にかんがみまして八八%に落としてございます。それによる糧食費の減が四億七千五百六万円でございます。それから本年度の予算におきましては、営外居住者につきましては、一食分だけ営内で有料支給をするという建前になっておったのでござまいすが、三十六年度におきましては、この営外居住者の一食分もとりやめる、従って、PXその他で購入をして食べてもらうという建前に直しましたので、それによる減額が二億四千十九万六千円でございます。しかしながら、ふえる方の要素といたしましては、来年度増員の要求をいたしておりますので、これによりまして八千九百九十五万一千円がふえる要素となっております。差引計算をいたしまして、先ほど申し上げました六億二千五百三十万五千円の減ということになったわけでございます。
○淡谷分科員 営外一食分をPXなどでやると申しますが、この食費は現金で支給するのですか。
○木村(秀)政府委員 これは現金で支給いたしませんで、要するに俸給の中に、いわゆる曹、士以外の営外居住者に対する糧食費のようなものは含まれておるということでございますから、自弁ということでございます。
○淡谷分科員 三十六年度からそういうような方針をとったといたしますと、三十五年と三十六年度の間の給与のベース・アップの関係はどうですか。
○木村(秀)政府委員 ベース・アップの総額でございますか。
○淡谷分科員 私の問いたいのは、昨年度までは営内で食べる一食だけは糧食費に見ておった。ことしは省くのでしょう。省いたものを自弁としたならば、自衛隊の諸君は自弁で払うときは損をするわけですね、簡単に言って。これはどういう措置をするかということです。
○木村(秀)政府委員 従来も営外居住、主として尉官以上でございますが、営外居住者につきましては自弁にしておったわけでございます。要するに、一食分は営内で食べるけれども、しかし、そのお金は支払う、現金で自分の俸給の中から支払う。しかしながら、予算面上はあくまでもこれは歳出として載ってくるわけでございますから、従って、建前は従来と変わっておりません。ただ、営内で支給しないということになりますと、歳出面からはそれだけ落ちるわけでございます。
○淡谷分科員 もう一ぺん御説明を願いたいのですが、昨年度までは糧食費として盛ってはあるけれども、これはやがて給料から払われる、これは歳入に現われてきますか。
○木村(秀)政府委員 昨年までは、食事は営内で支給するけれども、その分は現金で支払いますから、歳入の面にそれだけ載ってくるわけでございます。しかしながら、歳出の面では、営内で支給する分だけはあくまでも支出として載ってくるわけでございます。
○淡谷分科員 歳入の面はどういうふうな項目に載ってきますか。
○木村(秀)政府委員 雑収入でございます。
○淡谷分科員 これは、またあとで調べてから質問いたしますが、その次に被服費があります。これも同様約一割近く減っているのですが、二億五千四百八十八万円減となっております。この原因は何ですか。
○木村(秀)政府委員 被服費につきましても、ただいま糧食費について御説明申し上げましたと大体同じような原因でございまして、一つは、特に陸の充足率九六・四%を八八%に落としたことに伴いまして一億三千九百十三万九千円の減、それから、在庫調査等によりまして一億九千九百九十五万三千円の減、合計いたしまして三億三千九百九万二千円の減でございますけれども、しかし、三十六年度におきまして増員の要求をいたしております。これによる増の分が八千四百二十万八千円と相なりますので、差引計算をいたしまして二億五千四百八十八万四千円の減となっておるわけでございます。
○淡谷分科員 この歳入の、昨年まで見ておりました糧食貨の雑収入はどれくらいの高になっておりますか。
○木村(秀)政府委員 糧食費の雑収入、ただいまちょっと数字を持ち合わしておりませんので、後ほど調査して御報告いたしたいと思います。
○淡谷分科員 さっき申し上げました通り、非常にこの繰り越し明許が多い。これはさっき要求しておきましたが、三十五年度不用額はどれくらい出ましたか、できるならば、現在における不用額、来年度に繰り越すべきものを大体教えていただきたい。
○木村(秀)政府委員 三十五年度につきましては、年度半ばでございますので、まだはっきりいたしませんが、三十五年の十二月末日の数字で申し上げたいと思います。予算現額、すなわち、当初予算に前年度からの繰り越しを加えました予算税額が、億単位で申し上げますと、千五百八十七億円でございます。それに対しまして、すでに契約を済ましておる額が千百七十三億円でございます。従って、パーセンテージにいたしますと七三・九%をすでに契約いたしておる、こういうことに相なります。なお、そのうちで契約を済ましたけれども、まだ支出は済んでおらないというものがございますので、かりに支出済み額をとってみますと、千二十六億円でございます。従って、予算現額に対する支出済み額のパーセンテージは六四・七%と相なります。
○淡谷分科員 この年度に繰り越しました前年度の繰り越しは幾らありますか。
○木村(秀)政府委員 三十五年度に繰り越しました前年度の繰り越し額は、七十億三千六百十九万一千円でございます。
○淡谷分科員 今度繰り越しの残りは大体一千億になっておりますが、これは年度末までにどれくらい消化できるのですか。
○木村(秀)政府委員 ただいまのところ、年度末にどれくらい繰り越すかはっきりわかりませんが、かりに、これを現在三十五年の十二月末日と、前年度の予算、三十四年度でございますが一三十四年十二月末日にどれだけ消化しておったかということを比較してみますと、この予算税額に対する契約済み額は、先ほど申し上げましたように、三十五年度は七三・九%でございますが、それを三十四年度で見ますと、七三・七%でございます。それから支出済み額に対する比率をとってみますと、先ほど申し上げましたように、本年度は六四・七%でございますが、これが六二%でございます。それで三十四年度の繰り越し額が、先ほど申し上げましたように七十億三千六百万円でございますから、従って、今年度は前年度よりも比較的契約なり支出の状況が進捗いたしておりますので、まず、これは想像でございますが、五、六十億かと思います。
○淡谷分科員 大体五十億ないし七十億と申しますと、大半はもう出てしまうのですが、一体これらの項目の全部が繰り越し明許でなければならない理由はどこにあるのでしょうか。他の方の予算にもあると思いますが、器材費などは、それほどその年度における支払いができないような性格を持っておりますか。
○木村(秀)政府委員 これは、先ほどおっしゃいましたように、防衛庁の予算の執行には非常にむずかしい点がございまして、たとえば、器材費でございますと、中には輸入する計画のものもございます。あるいはマップでもって入ってくる品物につけるというような品物もございます。そういうようなものにつきまして、輸入の遅延等によって繰り越しが生ぜざるを得ない。また、国内で生産いたします兵器類、器材等にいたしましても、これが一般に市販しておるような品物と違います特殊の品物でございますために、間に合わなければどこからでも買うというわけには参りません。比較的随意契約による特殊品が多うございますので、そういう関係でどうしても繰り越しを生じがちである。それからまた、施設整備費等にいたしますと、買収すべき予定のものが順調に買収できないというような関係等ございまして、なかなか円滑に予算を消化する——繰り越しを生じないように努力はいたしておりますけれども、完全にはいきがたいという面があるわけでございます。
○淡谷分科員 正直申しまして、防衛庁の予算の組み方は非常にずさんで、粗末です。海外に注文してあるのは、別にあなたの方だけじゃございませんけれども、これは私たちが言うのではなくて、会計検査院自体ですら、しばしば、海外へ注文したものが注文のしっぱなしになってしまって、損をしている例はあるといっている。器材費なども、その点で契約の仕方にもう少しはっきりしたものがあれば、そんなに漫然と、いつまで待っても入ってこないなんということはないと思いますが、この点もっと考えてみる余地はございませんか。あるいは、通信機器の購入費にしてもそうです。また、編成装備品費もそうです。特に教育訓練費などは、輸入するわけでもないでしょうけれども、どうして教育訓練費までが明許繰り越しをしなければならないのか、その点はどうもわかりません。
○木村(秀)政府委員 繰り越し額は、できるだけ多額の繰り越しを生じないように努力をいたしておることは、先ほど申し上げた通りでございますが、かりにこれを数字の上で見ますと、三十年度から三十一年度、三十二年度、三十三年度、三十四年度と、順を追って申し上げますと、三十年度が二百二十八億、その次が二百三十六億、それから三十二年度が九十四億、三十三年度が七十五億、三十四年度が七十億というふうに、若干ではございますが、下がってきておるという点について御了承を得たいと思います。 それから教育訓練費でございますが、これは純粋の動的な経費ではございませんので、その中に入っておりますシミュレーター、たとえば航空機の操縦に使います道具でございますが、こういうものが輸入の計画があって、それが遅延しておるというようなものの繰り越しでございます。
○淡谷分科員 これは随時他の省並みに繰り越し明許からはずしていくような構想はございませんか。あまりにも多い。ほとんど全部が繰り越し明許ですから、どんぶり勘定みたいな気がするのです。
○木村(秀)政府委員 ただいま仰せになりましたように、御趣旨はその通りでございまして、これを順次繰り越し明許からはずしていくということでございます。そしてまた、防衛庁といたしましても、発足以来すでに十年も経過しておりますので、できるだけ早くそういう方向へ持っていかなければならぬと考えます。
○淡谷分科員 次に弾薬費ですが、これも繰り繰し明許です。繰り越し明許で本年は九億六百四十九万、非常に多くの増が見込まれておりますが、これは演習を激しくやるつもりですか。戦争をやるつもりじゃないでしょうね。これはどうです。
○木村(秀)政府委員 弾薬費のふえた理由はいろいろございますけれども、ごらんになるとおわかりになりますように、海上が特にふえておるかと思います。その理由といたしましては、三十三年度まではマップの無償供与がございましたけれども、これが三十四年度以降打ち切られて参りまして、従って在庫が減少しておるということ、それからこれは予算編成上の技術の問題でございますが、たとえば機雷とか魚雷につきましては、三十五年度は器材費に入っておりまして、これを三十六年度からは抜き出して弾薬購入費に入れた、それから一部、三十五年度におきましては教育用の弾薬は教育訓練費の中に入れておりましたのを、やはり引き出しまして弾薬費の中へ入れたというような技術的な問題がございます。 なお、弾薬全体としてながめますと、陸上自衛隊が一番大きな消費をいたしておりますけれども、三十六年度末、来年度末の在庫量は、大体三十五年度末の在庫量より若干減るという程度のところであろうかと思います。
○淡谷分科員 今、教育訓練費から弾薬費などはとったと言っておりますが、教育訓練費は十一億八千九百七十八万ふえていますね。これは前年に比べまして非常に大きなふえ方ですが、これは器材等が入って多くなったのか、やり方が違ったのか、この点はどうです。
○木村(秀)政府委員 詳細な内訳については、ただいま手元に持っておりませんが、私の記憶いたしておりますのは、たとえば航空機、艦艇の就役機数、艦数の増加、それから航空機につきましては、航空時間の延長、航空機の訓練用の器材類の増加、そういうものが主たる理由でございます。
○淡谷分科員 予算上の技術でいろいろ器材費に入ったり、弾薬費に入ったりするという御説明でございましたが、これはちょっと困るのじゃないですか。たとえば機雷などは器材であるか、弾薬であるか、これは管理上ちょと困るのじゃないですか。弾薬は使い場がなくなる。そうなったらどうなるのでしょう。もともと弾薬費に入れるべきものか、器材費に入れるべきものか、性格がはっきりしないと困るのじゃないですか。
○木村(秀)政府委員 ただいま御指摘の通りでございまして、年度によってあるいは弾薬費に入り、あるいは器材費に入るということでは、予算の明確化という点から見まして非常に困ったことでございますが、ただいまの何を沿革的に申し上げますと、むしろ防衛庁発足以来次第に予算が分化されていく。発足当時は、器材費の中にいろいろな燃料、弾薬、その他こまかい機器、器材類が一切包括されておったのが、だんだん分化しまして、弾薬は、弾薬、燃料は燃料、そういうふうに、本来あるべき姿に今戻しつつあるわけでございます。その一例といたしまして、ただいま申し上げました機雷あるいは魚雷等も、前年度は器材費に入っておりましたのを、本来の性質上から見て弾薬費に入れるのが相当であるということで、これは弾薬費に入れかえた。しかしながら、その逆に今度は包括的な方向へ入れるということは決してございません。これは次第に分化していくという方向で進んでおります。
○淡谷分科員 これは伺ってみますと、どうもまだ防衛庁の予算というのは固まっていないようですね。科目についても、どっちへ入れたらいいかわからないまま組まれているようですが、これだけたくさんの国費を使うのに、まだ方向さえきまっていないということは、非常に不安です。しかも、その使っている結果は思わしくありません。会計検査院等の指摘を見ましても、決して思わしくない。最近少しよくなりましたけれども、いろいろこれには事情があるようです。特に国庫債務負担行為などは非常に莫大な額に上っておりますが、これはトータルでどれくらいになっておりますか。
○木村(秀)政府委員 国庫債務負担行為のトータルでございますが、国庫債務負担行為、継続費の合計で、三十七年度以降に、いわゆる後年度負担として残る部分は、一千二十二億四千一百万円でございます。そのうち、国庫債務負担行為が九百二十億くらいかと思います。
○淡谷分科員 まあ数字はあとで当たってみますけれども、それで、昨年国庫債務負担行為で発注することになっておりましたロッキードの問題ですが、あれは一体当初の防衛計画に入るべきものなんですか、第二次防衛計画に入るべきものなのか、どっちですか。
○海原政府委員 第一次の防衛力整備計画の中の事項でございます。
○淡谷分科員 この最終年度はいつになりますか。つまり、ロッキードが計画通りでき上がるのはいつでございますか。
○海原政府委員 現在の計画通り参りますと、最終の国産機が出て参りますのが四十年の一月、すなわち三十九年度ということに一応予定いたしております。
○淡谷分科員 昨年いろいろここで問題になりましたが、その後の経過、発注の状態、契約等について御報告願いたいと思います。
○塚本政府委員 現在、三菱、新三菱重工とロッキードとの間には技術提携の契約が昨年済みまして、それに基づきまして、いろいろ技術的な点、及び今後の生産計画、及び工場設備等、あるいはまた、資材の買付の準備、そういうものを進めております。なおまた、三菱、新三菱におきまして本年の三月末に大体防衛庁と契約を結ぶことになりますので、いろいろ契約の基礎となりますところの価格の条件、生産の条件等を検討いたしております。これと並行いたしまして、防衛庁といたしましても、しさいに価格の検討を進めております。その両者の検討を待ちまして、大体三月の末に契約が完了する、こういうような運びになっております。
○淡谷分科員 ちょうど昨年の今ごろロッキードの大騒動があったわけなんですが、早急に契約をし、早急に単価をきめますといったような言明がしばしばなされたわけですね。それがどうもまだ三月の末まで、単価もきまらなければ、契約もできていないというのは、一体どういうわけなんです。その間、一年間何をやっておったのですか。
○塚本政府委員 これはP2V、T33、F86の場合でもそうでございますが、予算が成立いたしまして、それに基づきまして業者間でいろいろ技術的な点を検討いたしまして、さらに価格の検討をいたしまして、それと並行しまして防衛庁自体におきましてもいろいろ価格の検討をいたしまして、その間やはり大体一年近くを要するわけでございます。従来のP2V、T33、F86におきましても、予算が成立しまして、その年度の最終、三月の末に契約を完了いたしておるわけであります。そういう意味合いにおきまして、F104につきましても、さらに膨大な予算でありますので、慎重に検討いたしまして、去年の四月から予算が使えることにはなっておりますが、その検討を進めまして、ことしの三月の末に契約を結ぶ、こういうような段取りになるわけであります。
○淡谷分科員 国庫債務負担行為のあの予算にはまだ手がついていないのですか。
○塚本政府委員 でありますから、予算には全然まだ手はついておるわけはありません。契約ができて初めて予算が契約上の義務化するわけであります。なお、国庫債務でありますので、もちろん、三十五年度中には歳出等はできないわけであります。
○淡谷分科員 防衛庁の、特にこういう艦艇、航空機といったような、数年を要する発注の品目ですが、一体これを契約する場合に、納期についてのはっきりした取りきめはございますか。いつまでに納めるといったようなはっきりした取りきめはございますか。
○塚本政府委員 納期は全部ついております。ただし、これは例外があります。いわゆる米側の有償援助、MSMSといっておりますが、これは契約上はっきり納期を明記するということはなかなか困難でありまして、大体の見当は米側とつけておりますが、契約上の条件にはなっておりません。それ以外については全部納期を明記いたしております。
○淡谷分科員 乙号継続費の理由なんか見ましても、納期がおくれるという理由がついておりますね。特に今度は三十六年度ですか、一応繰り延べて三十七年度まで割って払おうとしておる潜水艦の建造費などがございますね。これはどういう事情なんですか。三十六年度まででよかったものが、三十七年度まで延びたものがあります。これはどういうわけなんですか。
○塚本政府委員 潜水艦につきましては、いろいろ技術的な点が当初予定したより困難な問題がありまして、そういう面で工期がおくれざるを得ないような状況になったわけであります。そういう面で予算の組みかえをいたしたわけであります。
○淡谷分科員 そのおくれざるを得ないという理由がほとんどについておる例をずいぶん見ておりますが、今のロッキードに返ります。防衛庁で単価をいろいろやっておるといっていますが、今のところ、試算表はできておりますか。
○塚本政府委員 予算の見積もりとしては、前々国会から引き続きいろいろ見積もりの点につきまして御質問がありまして、答えられる範囲内におきまして答えてきたわけでありますが、今度三月末に結びますのは、その予算に基づきまして具体的な契約をするわけであります。現在、さっきも申しましたように、いろいろ調達実施本部の方で調査をいたしておりまして、最終的な見通しはまだ立っておりません。
○淡谷分科員 そこで長官にお伺いしますが、ただいまお聞きの通り——長官は聞いていないかもしれませんけれども、聞いたことにして質問を進めますが、予算の組み方が非常につかみにくい組み方なんです。第一次防衛計画なども、国防会議で決定されましたものは三十五年までというふうについておりますけれども、これはもうロッキードまで入っておるとすれば、ずっとあとに延びます。それから、あとの艦艇、航空機なども、いろいろな都合で翌年度あるいは翌々年度に繰り越すような計画もだいぶあるこれは一体、着手したからそれでもう計画ができ上がったのだという見方が、国防方針として正しいでしょうか。ちょっと長官にお考えを聞きたい。
○西村国務大臣 防衛庁といたしましては、できるだけ目標を、しかも、現実的に充足することが、一番理想でごごいます。しかしながら、御存じの通り、艦艇、航空機等というものは数年度かかる、これはもう私から申し上げるまでもないと思います。従いまして、先ほど防衛局長から申し上げましたように、目標に対する充足としては、着工等の分まで入れて第一次整備計画の一応目標の手をつけて、それがその後においてでき上がるということで、目標のかなりの部分を達成する、こういう解釈をいたしております。なお、繰り越し明許等が多い事情につきましては、先ほど経理局長からも申し上げましたように、できるだけ繰り越し明許は少ない方が、これは予算執行上当然のことでございますので、その努力を数年続けて、二百億台から最近は七十億台まで、繰り越し明許等が減ってきておることは事実でございます。ただ、防衛庁の発注いたします資材、機材等の特殊性というものも、これは今後にもついて回るのではないか。その点はちょっと他官庁とは特色があるのではないかと思うのであります。
○淡谷分科員 そこで、長官にお聞きしますが、さっき、当初の防衛計画の陸上自衛隊、海上自衛隊、航空自衛隊の目標は聞きましたけれども、現在実際に出動し得る勢力というものはどうなっておりますか。注文中のものだの、まだ契約をしていないものまでも加えないで、実際に持っております勢力というものはどれくらいあるか、これをお聞かせ願いたい。
○西村国務大臣 後ほど具体的数字は防衛局長から申し上げますが、いわゆる計画目標と、それからそれに対してのかなりの部分は、おそらく現実化していると思います。それから着工と申しますか、あわせて達成をしているもの、それから現実の艦艇その他に対する現有しているものと申しますか、これらに分かれると思います。それから現実の現有勢力の具体的数字につきましては、防衛局長から答えさせます。
○海原政府委員 具体的な数字につきまして大つかみに申し上げますと、陸上自衛隊は、一応定員は十七万人でございます。法律上の定員十七万人をもちまして、現在六つの管区隊と四つの混成団を主体とする部隊を編成いたしております。ただ、御質問の実際の力はどうかということでございますが、これにつきましては、現在約二万程度の欠員がありますので、十七万という数字から、一応頭数から申しますと、その程度のものは足りない、こういうことになると思います。第二に、海上自衛隊につきましては、現在十一万二千二百トンと申しますのは計画上の数字でございまして、昨年暮れ十二月三十一日現在をもって就役いたしておりますもの、現に活動いたしておりますものは約九万九千四百トンでございます。すなわち、一万二千八百トンという程度のものが現在建造中ということでございます。さらに、航空部隊につきましては、編成いたしました部隊数が十四隊、航空機の総数は一応千百三十機程度でございます。さらに、航空自衛隊には、いわゆるレーダー・サイトと申しておりますが、各航空警戒戒を担当いたします部隊が二十四隊ございます。これが現在の実勢でございます。
○淡谷分科員 現在発注して建造中のものはどれくらいあるのですか。この当初の防御計画の中に入るべきもので現在完成していないもの、この数をお聞かせ願いたい。
○海原政府委員 ただいまの御質問でございますが、先ほども御説明いたしましたように、たとえば艦艇につきましては、十二万四千トンという数字が一応ございますが、これに対しまして現在は、先ほど申し上げましたように、九万九千四百トンというものが一応就役いたしております。従いまして、その差約二万四、五千トンのものが今後建造されていくものでございますが、しかし、その期間に今度は艦齢等が参りまして、本来の目的に使用できないものも出て参りますので、その点の差し引き勘定をいたしますと、目標の数が出て参ります。しかし、御質問のように、第一次計画で考えておって、まだできてない数字はどのくらいかということになりますと、やはり十二万四千トンと九万九千四百トンの対照で考えていただきたいと思います。 航空部隊につきましては、先ほどお話の出ておりました104というものが、一応第一次計画に入っておりまして、これが全然出ておりませんので、その数字を差し引いたもの、さらに、86Dという全天候の戦闘機が、約二百程度アメリカから供与されるという想定をいたしておりましたが、これが現実には十三機ということになっておりますので、この程度が当然に減って参ります。
○淡谷分科員 長官にお伺いしますが、一体こういう防衛計画でよろしいのですか。どうも数字で十二万四千トンから九万九千四百トン引いたら幾らになるという答弁では、防衛計画というものではないです。だから、私は、やはり防衛計画達成というものは、現有勢力をもって完成と見るべきであって、建造中のもの、そのうちにはこわれてしまうものもあるというのでは、どこが頭でどこがしっぽかわからぬ。具体的に言って、二万四千五百トンといわれる艦艇は、どこどこへどういうふうに発注されているのですか、そっちの方から聞きます。
○塚本政府委員 全部の資料につきまして持ち合わせございませんが、まず、三十四年度の予算でとれました艦艇につきまして、警備艇、これは三十六年の七月と三十七年の七月大体完成予定でありますが、二隻、これは三井造船と三菱造船に発注いたしてあります。それからなお潜水艦、これは三十七年の二月と三十七年の三月にできる予定になっておりますが、これは新三菱重工と川崎重工に発注いたしてあります。それからなお、三十六年の三月に竣工の予定であります潜水艦の救難艦、これは三菱日本重工に発注いたしてあります。それが三十四年度の予算で発注いたした分でまだ完成いたしておらないものであります。それから三十五年度の予算によりましてすでに発注いたしましたものは、潜水艦、警備艦、これはまだ発注いたしておりません。油送船、これは浦賀船渠に発注いたしておりまして、三十七年の二月に完成の予定であります。それから掃海艇、これは二隻ありますが、日立造船と日本鋼管に発注いたしてありまして、三十七年の一月及び二月に完成の予定であります。それから魚雷艇、これは三菱造船に発注いたしてありまして、三十七年の三月に完成の予定になっております。
○淡谷分科員 総トン数幾らになりますか。
○塚本政府委員 三十四年度発注分が全体で七千七百六十トンでありまして、なおそのうちに、完成しておらない、さっき説明申しました分が、これはちょっとここで急いで計算いたしましたので大略でありますが、五千八百トン、それから三十五年度分はまだ全部未完成でありまして、これが八千四百六十トン、そういうことになっております。
○淡谷分科員 防衛局長、質問しますが、七千七百六十トン、五千八百トン、八千四百六十トン、これで九万九千四百トンになりますか。それから今度は廃艦になるのがあるというのですが、これはどうもあなたのさっきの算術と合いませんね。
○西村国務大臣 後ほどさらにもう少し時間をさいて整理されていただきたいと思いますが、私からお答えいたしますが、計画はあくまでも目標でございまして、これ自体が直ちに後年度予算を縛るものではないのでございます。三十五年度一次計画というもの、それから達成状況、着工の分まで入れたものが一つの達成している状況、それに対して現有の船はどうか、ことに航空機と船の場合においては、年次が三カ年でできないものもあろうと思います。そこらの数字を整理をさせていただきます。
○淡谷分科員 これは整理をされるのはゆっくりされてかまいませんが、予算が非常に大きいのですよ。農林省の予算みたいに一千万、二千万というものじゃないのです。一つのものを注文するのに何億というのが多いのです。それをやたらに合わないような形でやられるところに、私は、今日国民の疑惑を招いている防衛予算の実態があると思います。 それから装備課長に伺いますが、三十五年度の潜水艦、警備艦はまだ着工してないと言っていましたね。いつ着工するのですか。
○塚本政府委員 三十五年度予算で計画されました潜水艦につきましては、現在業者の方と折衝中でありまして、近く契約ができる予定になっております。
○淡谷分科員 予算は概算どれくらいですか。
○塚本政府委員 潜水艦一隻十八億程度であります。
○淡谷分科員 何隻です。
○塚本政府委員 これが二隻あります。
○淡谷分科員 警備艦は。
○塚本政府委員 警備艦は一隻でありまして、二十九億程度であります。
○淡谷分科員 防衛局長、あなたは不用額はだんだん減るのだと言っておりましたが、三十五年度の予算でまだ着工さえしてないのがすでにもう七十億出ているのですよ。これは一体どういうことなんです。不用額の調べがありますか。あったら出して下さい。頼んであります。
○木村(秀)政府委員 これは御承知のように、継続費につきましては、三年ないし四年の計画で、総額が、たとえば三十四年度の潜水艦について申し上げますと、三十三億五千八百万、これを三十四年度ないし三十七年度の四カ年に分けまして、実行するわけでございます。従いまして、たとえば三十四年度にいたしますと、それが七億四百万、三十五年度が十五億二千三百万、三十六年度が六億五千五百万、三十七年度が四億七千六百万、こういう年割額を当初きめまして、それで実行するわけでございますので、総額と、それから当該年度、たとえば三十五年度なり三十六年度に実行いたします、従って歳出として上ってきます金額とは、一致しないわけでございまして、当該年度に上ってきますのは、その三分の一ないし四分の一ということになるわけでございます。
○淡谷分科員 それは知っていますが、三十六年度に繰り越すのは、予算面では四億ですよ。今まで着工してなかったら全部じゃないですか。その差額はずいぶん大きいですよ。幾ら年度割にしましても、残るものは残るんですよ。まだ着手さえしていない。全部こうなんです。長官、お聞き願いたいと思いますが、あなたはさっき、目標はあくまでも目標で、達成は別だと言いますけれども、この莫大な防衛予算がこんなにでたらめに使われてもいいと思いますか。これは、私たちは戦争反対だからいいですけれども、ほんとうにあなたは、戦争でもあって国を守るつもりでおったら、予算は組んだわ、船はないわ、飛行機はできていない、注文したものはできてこない、これで一体あなたの言われる国防がうまくいくんですか、私は、やはり国防会議で三十五年度割として決定して本気にやるならば、この間に一応予算だけはちゃんと始末をして、それだけの計画が立ててなければ国防はできないと思う。あなたは、国防会議の国防計画はあくまでも目標であって、実際は防衛庁がどうしてもやるんだというお考えなんですか、どっちですか。
○西村国務大臣 国防会議は、国防の基本方針なり重要事項を決定する機関であります。従って、その目標を越えて私どもがその基本方針に反するということはあり得ないのであります。ただ、問題は、それぞれの年度において財政事情を勘案しながら、その目標に向かって、私ども防衛庁としては努力をして参りたい。従って、その中には、艦船とか航空機とか特殊器材というものは、後年度にいくべきものも当然あるわけであります。そこらの特殊事情をくみながら、その目標に向かって努力をしていく、これが私の考えでございます。
○淡谷分科員 三十五年度の防衛会議できめました防衛計画が、まだ大部分はできていない、かなりの数が達成されていない。その達成されていない計画に対して、どうして一年間待って、第二次防御計画ができるまでし残した仕事を完成するようにできないのか。どうしてたったその一年間、ぽこんとまた第一次と第二次計画の間に、第一次半みたいな防衛計画を立てて予算をとらなければいかぬのですか。予算が十分使われていないのですよ。国庫債務負担行為でもまだ一千億円あるという。それをどうしてまた無理をして、二百億円も増加さして三十六年度限りの防衛予算をとらなければならないのですか。これは全部切れとは申しませんが、少なくとも艦船建造とか航空機製造などは、今までとっていた予算で十分じゃないですか。この点はどうですか。
○西村国務大臣 三十六年度の予算は、確かに前年度に比べますと、数字的には二百億ふえておりますが、このうちの主要なる部分は、ベース・アップが相当入っておると思うのであります。もちろん、装備の近代化の部分も入っておると思います。それから同時に、艦艇等が古くなって参ります分に対しまして、三十五年計画中に予算化できなかった部分をも合わせてこの中に入れて、国庫債務負担行為あるいは継続費を合わせて三十六年度単年度の増勢をはかった。はっきり申しますれば、艦艇等はやはり毎年更新計画というものを進めて参らなければ、古くなってあわててその年に予算化して、翌年にすぐ船が動くというわけじゃないのでございます。そこに継続的に相互にずれながら進んでいかなければ、船の補充がつかないわけです。そういう意味で多少の増勢をしたわけであります。
○淡谷分科員 防衛庁長官、あなただけはごまかした答弁をしてもらいたくないと思うのです。何か予算のことを言いますとベース・アップと言いますが、一体防衛庁のベース・アップに幾ら増していますか。予算書を見てごらんなさい、大体が増してきているのは、ベース・アップじゃないでしょう。さっき言った通り、弾薬費、器材費、編成装備品費、教育訓練費、こんなのが大幅にふえておる。一体、とった予算さえ使えない状態で、なぜ第一次計画と第二次計画の間に単年度の防衛計画をやらなければならないのか、その防衛計画はどこでおきめになるのか、この点をはっきりしてもらいたい。
○西村国務大臣 第一次防備計画の大半は、三十五年までに予算化したわけであります。問題は、よりよき状態を考えますれば、三十六年度からさらに次期防衛力整備計画が国防会議等で決定し得ればよかったのでございますが、諸般の御存じのような状況から、昨年末までそれがきまっておらないわけであります。そこで、三十六年度は、その年度においての三十五年度までの補充的な意味と、将来に織り込むことを考えつつ、その年限りの増勢方針を立てたわけであります。ただし、事柄の重要なものについては国防会議の決定を要するという意味で、国防会議を開いて決定するとしたわけでございます。 なお、ベース・アップは、二百億の増勢の中に全然入っていないという御質問でございますが、私どもの一応知っておるところでは、約七十億近くはそのベース・アップの費用でございます。
○淡谷分科員 全然入っていないとは言いませんが、あとの方の使途に比べると、全体から見ると、二百億の増のうちで、ベース・アップは主要なものではなかろうと私は見ておる。 同時に、さっき国防会議の局長さんのおっしゃったのでは、三十六年度の予算を国防会議できめたとは聞いていなかったのですが、今年防衛庁が要求されました防衛予算は、国防会議の決定に基づく予算請求ですか、あるいは国防会議の決定を待たないで組まれた予算要求ですか、どちらですか。
○西村国務大臣 国防会議は、国防の基本とか、あるいはその他重要事項として認めたものに対しての決定をなす機関であって、直接の予算をきめる会議ではありません。従って、それらの基本あるいは重要事項の決定と見合わせながら、予算要求は、私どもが防衛庁といたしまして大蔵省に要求するわけであります。
○淡谷分科員 これが第一次防衛計画の年度内ならば、私はそれでもいいと思う。一応三十五年度第一次防衛計画は、予算的にはとったと見なければならない。そうすると、やはりあなたのおっしゃる通り、第二次防衛計画が立つのを待って、拡張するなり縮小するなりやるのが正しいのですが、一体、ブランクになっております三十六年度に、防御を増強するのかあるいは削るのか、こういう大方針が国防会議で論ぜられましたか。
○西村国務大臣 それはすでに最初の国防会議におきまして、国防の基本方針といたしまして、国力、国情に応じた漸増主義をとるということで、この基本方針のもとに、私どもは三十六年度においても増勢をはかっておるのであります。かつ、防備力整備計画は、長期計画はあった方が私はよいとは思いますが、必ずしもこれがなければ増勢ができないということはないと思うのであります。
○淡谷分科員 国防会議の決定がなくても増勢ができないことはないのですね。確かめておきます。
○西村国務大臣 従来すでに、昭和三十二年でございますか、以前におきましては、国防力整備計画等はなくて、漸次増勢をはかって参っておるのであります。
○淡谷分科員 それならば、第二次防衛計画を国防会議でやるのを待たないで、年々防衛庁の防衛計画によって増勢できますか。
○西村国務大臣 私が先ほど申し上げましたように、長期防衛計画あるいは長期の防衛の見通し等は、あった方がよりよいという考え方は、私基本に持っております。ただし、三十六年度を初年度といたします次期防衛力整備計画は、諸般の事情で、残念ながらそれまでには国防会議等の決定までに至っていない。その状況下において予算編成をいたしたわけであります。
○淡谷分科員 国防会議の任務というものは、そう簡単なものじゃないと思います。少なくとも昔の軍部のような予算のとり方をしないで、正しい形においてこれを規制しようというところに、国防会議が生まれてきたと思う。これはあくまでも国防会議が防衛庁の上にあって、国防会議の決定に基づいて防衛予算等は、審議すべきものだと思いますが、国防会議はほんとうの参考程度であって、実際は防衛庁が、他の省と同じように、独自の予算を組んで出せる、これは間違いなくそうなんですか。
○西村国務大臣 私は、先ほどから申し上げますように、長期防衛計画は、国防会議等の計画としてはあった方がいいと思います。これは必ずしも予算そのものをしばる、予算の編成方針を立てるものではないのでありますが、それはあった方がいい。しかし、かりに今年のような場合に、それが現実に不可能なような状態に入っておった場合におきましては、幕本の防衛力漸増方針に基づき、政府と一体となってこれを検討して予算編成をきめるのも、一つの方法だと考えております。
○淡谷分科員 防衛庁設置法の第三条をもう一ぺん長官に読んでいただきたい。「防衛庁の長は、防衛庁長官とし、国務大臣をもって充てる。」これはその通りでしょう。第二に、「防衛庁長官は内閣総理大臣の指揮監督を受け、庁務を統括し、所部の職員を任免し、且つ、その服務についてこれを統督する。」指揮監督を受けるのですよ。指揮監督を受けないで、防衛庁長官、勝手に予算編成の方針をきめられるのですか。
○西村国務大臣 もちろん、われわれは、総理府の最たる総理大臣を通して予算要求をいたすのであります。
○淡谷分科員 それじゃ、本年度の予算は、総理大臣はこれをあなたに指揮命令されたのですか。
○西村国務大臣 総理府の長官たる総理大臣の名において、大蔵大臣に要求をいたしておるわけであります。
○淡谷分科員 国防会議の議長は総理大臣なんですがね。これは第三条に基づいて、国防会議を設くべきことがあるのに、一体総理は、自分で議長をすべき国防会議というものを軽視しているように思われます。今日は官房長官が来ておりませんから、私聞きませんけれども、これは深刻な問題として、私は、なおさらに引き続き追及したいと思います。一体、こういう考えになっておりますと、予算の形を見ましても、執行の方法を見ましても、だんだん昔の軍部の予算に似てきているのです。あとは問答無用が残るだけです。特に考えなければならないのは、施設費の問題です。施設整備費は六億円くらい増している。一体施設というのはどの程度までを防衛庁でなすべき施設と考えておるか、これについてお聞きしたい。直接自衛隊の行動に必要なものあるいは防衛庁の活動に必要なものを施設と言うのか、もっと広義に解すべきものか、この施設費の使途をはっきりお聞きしたいのです。
○木村(秀)政府委員 施設は、直接防衛庁、自衛隊の用に供するためのものでございまして、端的に申しますと、隊舎であるとかあるいは訓練場、演習場、射撃場、実験場、そういうようなものを含めて施設と称しております。
○淡谷分科員 百里原の演習場ですね、あそこの費用はどの項目から使っておりますか。
○木村(秀)政府委員 百里は飛行場でございますが、百里の予算は、従来、御承知の施設整備費でまかなってきたわけでございます。ただ、三十六年度におきましては、このために特に予算の計上をいたしておりません。
○淡谷分科員 新島の道路工事費はどの項目で払いますか。
○木村(秀)政府委員 やはり施設整備費でございます。
○淡谷分科員 施設整備費というのは、自衛隊の活動に必要な道路は、距離とかその他の条件で制約がありますか。必要と認めればどの道路でも、防衛庁、やってくれますか。
○木村(秀)政府委員 もちろん、どの道路でもというわけではございませんので、防衛庁でもって使用いたします道路、また、使用を計画しております予定道路の、そういうものにつきましては、施設整備費でもって整備をいたすことにしております。
○淡谷分科員 防衛庁が専用する道路ですか、あるいは他の方と一緒に使う道路ですか。
○木村(秀)政府委員 これはいろいろございまして、たとえば、今の新島で予定しております道路につきましては、防衛庁の専用道路ではございませんので、現在村側でお使いになっておる村道を拡幅いたしたい。ただ、現在のままでございますと二メートル半くらいの幅しかございませんので、防衛庁が使います場合に、トラック等を通ずるというわけには参りませんので、必要な、大体五メートルくらいの幅に拡幅いたしたい。その場合には、もちろん、その拡幅いたします部分につきましては、原因が防衛庁にございますので、従って、道路法の原因者負担金としてそのための費用を分担いたしたい、こういうつもりでおります。
○淡谷分科員 防衛庁に原因があったら、どんな工事でもやってくれますか。これは最近、建設省の予算が大へん困っている、農林省の予算が困っている。あるいは演習する際に、山の中に入りますと、その途中の道路はこわれてしまう。一向かまわないのですよ。あとで農民が泣いています。あれも戦車を引っぱり回すからこわれるのだ、決してこわした原因は農民にはございません。そういう場合には、原因は防衛庁にあるものとして、そういう防衛庁の演習等によってこわれた道路あるいは橋、こういうものは全部防衛庁でやってくれますか、念を押しておきます。
○木村(秀)政府委員 自衛隊の演習等の原因によりまして、たとえば、今御指摘になりました道路がこわれたとかあるいは橋をこわしたとかいうものは、もちろん、これは防衛庁で修理をいたすべき筋合いのものでございますから、修理をいたします。
○淡谷分科員 それでは、ジェット機の練習などによる騒音によって、方々の学校では非常に困っている例があるのですが、その困っている防音装置を、全部要求をかなえてやってくれますか。
○木村(秀)政府委員 全部というわけには参りませんが、大体基準を設けまして——米軍機の騒音に対して調達庁で行なっておりますような一定の基準がございまして、そういう一定の基準を作りまして、それに該当する学校等につきましては、でき得る限り予算を要求いたしまして、実施をするつもりでおります。
○淡谷分科員 調達庁の責任も出てきましたから一緒に申しますが、このごろ、米軍の基地の中に自衛隊が独自の舎屋——隊の家ですが、これを建築して、そこにいる例がちょいちょい見受けられますが、何カ所ぐらいおられますか。
○丸山政府委員 現在二十数カ所かと存じております。いわゆる米軍の施設及び区域を、自衛隊が共同に使用しているところでございます。
○淡谷分科員 長官、あれはどういう必要があって米軍の隊内に自衛隊の駐屯をやるのですか、これは逆駐屯みたいに見えますが。これは長官に伺いたい。
○西村国務大臣 自衛隊は、自衛隊だけの独自の演習場なりを持てばいいのでありますが、必ずしも自衛隊が十分持っていない場合もあります。それからまた、共同防衛という建前から、時と場合によれば、共同動作ということもあり得るのじゃないかと思います。そういうような意味から、米軍の基地にも一応駐屯する、たしか地位協定ににも共同使用の条文があると思います。
○淡谷分科員 調達庁の方に伺いますが、この前、私、関係委員会等でしばしばジョイント・ユースの事務的な処理に関して質問いたしましたが、満足な御答弁がなかった。もう演習場などのジョイント・ユースではなくて、基地の中を自衛隊が使うという事態が起こってきている。二十数カ所あるそうですが、これは事務的にはどう処理されていますか。
○丸山政府委員 もとの行政協定、ただいまこれにかわって地位協定と申しておりますが、この第二条の四項の(a)に、米軍に提供しました、施設及び区域でありましても、米軍が一時的に使用しておらないときには、日本政府は、これを自分かあるいは日本人に使用させることができる、その手続といたしましては、合同委員会で合意を見ていく、これによってやる。この手続によりまして、いわゆる自衛隊の共同使用というものを決定しておるわけでございます。なお、手続的に申し上げますと、この二十数カ所のうち、今申し上げましたものによらず、自衛隊自体の、その設備を管理しておる米軍との直接の話し合いによりまして、使用しておるものもございます。
○淡谷分科員 例をあげましょう。青森県の三沢における事例、あれは米軍の基地のまん中に、自衛隊はちゃんとした家を建てておりますね。あの土地はどこから借りたのです。自衛隊、どうですか。
○木村(秀)政府委員 三沢飛行場内の土地は、米軍との地位協定の二条四項(a)に基づきまして、米軍が現在管理しております土地を、協定の条項に従って自衛隊で借りた、こういうことになります。
○淡谷分科員 地代等は払っていますか。
○丸山政府委員 共同使用のものに関する地代等の問題でございますが、一般的に私から申し上げますと、これはもともと米軍の使用のために提供しておりますいわゆる米軍の施設及び区域でございますので、それに関する経費としまして、調達庁の方で施設提供諸費というものから支払っておるのが原則でございます。
○淡谷分科員 それでは伺いますが、米軍の使っておる土地にも、自衛隊の使っておる土地にも、同じような形で払うのですね。費目は何ですか。
○丸山政府委員 今申し上げました通り、米軍の施設及び区域でありまして、これが、米軍との話し合いによりまして自衛隊が共同に使用しておるというものには、本来の性質に基づきまして、米軍の使用施設の基地といたしましてこれの経費を調達庁がやっておりますが、その費用は、三十五年度までは、いわゆる防衛支出金のうちの施設提供等諸費でございます。
○淡谷分科員 それでは、米軍の基地の中に自衛隊がうちを建てて住んでいる場合は、地代等は防衛庁の方で負担しなくてもいいのですね。いわゆる防衛費じゃないのですね。
○丸山政府委員 その自衛隊が共同に使用しておる部分の土地が、もし国有地でなくて、民有地の場合のお尋ねだと思いますが、その民有地に関しましては、調達庁が全部地代等を支払っておる土地でございます。従って、原則的には、自衛隊の方ではそれに関して直接の支払いはしておらぬと思います。
○淡谷分科員 二重支払いはしてないのでしょうね。米軍との間に取りきめをしたり、あるいは調達庁が中に入ったり……。その点、はっきりしてないと、米軍の方に立てかえたのを忘れて、調達庁の方で払ったらどうしますか。その点は何か規則の上から、はっきりしたものがございますか。
○丸山政府委員 二重支払いと申しますか、政府としては、米軍の使用するための施設及び区域は、日本政府として調達庁が、土地の所有者のある場合にはその方との契約、国有地の場合にはそれを管理する役所との話し合いによりまして、それを米軍の使用に提供しておるのでございますから、いわゆる二重払いとかその他の事情はないと思います。
○淡谷分科員 そうしますと、米軍の基地内を今後自衛隊が使う場合は、米軍におんぶして、調達庁に払ってもらうのだ、こう理解していいですね。
○丸山政府委員 自衛隊が米軍の基地を使用するという関係は、もともと、先ほど申しました地位協定によりましても、米軍がすでに要らない、今後も使わないという土地ではない場所でございまして、それを一時的に自衛隊が使うという関係になりますが、もしこれを米軍が今後ともにもう使う計画のないものなら、当然返還という形になります。従って、米軍の使用の施設及び区域となっておるものに関する限りは、調達庁においてその経費を支払っておる、こういうのが建前であります。
○淡谷分科員 これは大事なことでありますから、はっきり言いたいのですが、一つの例をあげてお話ししたのはそこなんです。三沢を米軍が返還する意思はないでしょう。一時的に使うというのですが、一時的に使うものは、従来米軍の建物を借りて使用しておった自衛隊が、今後は自前のものを建てて使っておる以上は、これまた一時的な借り方ではない、永久協定の形なんです。三沢の借地に関してはどう扱っておりますか、具体的な例といたしまして。
○丸山政府委員 三沢の自衛隊が共同使用しておる部分の具体的なものは、実は調べて参りませんでしたけれども、お説の通り、三沢の基地全体に関しましては、当分のところ返還の見通しは持っておりません。しかしながら、その場所、部分によって、あるいはその部分はもう米軍としては今後といえども使用する予定あるいは計画がないというようなものでありますならば、これに関しては、自衛隊のためにその部分的返還ということはあり得るだろうと思っております。
○淡谷分科員 二十三カ所のこういう事例のうち、返還した例がありますか。基地の中に、ぽこんとそこだけ自衛隊に返還した事例がありますか。これは長官が調べていないとおっしゃいますから説明いたしますが、米軍の建物のまん中なんです。従来は、米軍の建物を借りて使っておった。電灯料も水道料も、全部おんぶなんです。これを今度は、土地に新しく自衛隊が建物を建てて住んでおる、こういう例があるのです。あとの二十何カ所はどうですか。
○丸山政府委員 三沢以外のあとの二十数カ所のリストを実は持って参りませんでしたので、御必要の向きについては、後ほど調べて差し上げますが、今お話しの三沢に関しましては、ある米軍の施設、区域の中の一つの部面について、これだけを返還になった例があるかどうか。私の記憶の範囲では、全体の問題として、その部分だけを引き抜いて返還になった例はないだろうと、ただいまのところは思っております。
○淡谷分科員 一例を申し上げますと、ジョイント・ユースについてはこんな問題がある。広範なのは、防衛庁でもいっております防音装置の問題、あるいは墜落した場合の損害の問題、漁業補償の問題。米軍の基地をジョイント・ユースをやっております自衛隊の飛ばす飛行機と、米軍の飛ばす飛行機と、防衛庁は一々区別をして押えることができますか。その場合の騒音は、一体どっちの騒音なんですか。どっちが負担をすべきものなんですか。
○丸山政府委員 米軍の飛行場あるいは演習場としてあるもの、その中に一部分あるいは一時的に自衛隊が共同使用を現在しておる、こういうものに関しましては、先ほど来説明したと思いますが、これは米軍の使用区域といたしまして、種類にもよりますが、原則的には全部調達庁が処置すべきものと考えておりまして、現在までそのようにいたしております。ただいまお話の地代等の問題はもちろんのこと、また、三沢のような飛行場でありますれば、それの周辺の防音の問題に関する処置、あるいはその基地があるために周辺の河川、農地、水田その他にいろいろな被害を及ぼす、これは御承知の特別損失補償法もありますので、これに基づいて調達庁がやる、このようにいたしております。これが原則でございますが、しかし、飛行機による事故等でありますならば、これが自衛隊の飛行機だ、この飛行機の墜落によっての事故というふうにはっきりしておる場合は、もちろん自衛隊がいたすのでございます。
○淡谷分科員 防衛庁に伺いますが、明らかに、自衛隊の航空機による騒音のために授業などが不可能になっている学校の防音装置は、一体どっちの方で措置をしますか。
○木村(秀)政府委員 ただいま調達庁長官から御説明のありましたように、米軍が現に管理をしておる飛行場でございますと、これが自衛隊の航空機による騒音か、あるいは米軍機による騒音かということを分けることは、ただいまおっしゃった通り不可能でございます。従って、原則として、米軍が管理をしております飛行場上空周辺から生ずる騒音につきましては、調達庁でもって措置をして下さっておるわけでございます。また、自衛隊の管理しておる飛行場、あるいは管理は運輸省であっても自衛隊の航空機が常駐しておりまして、従って、そこから発住する騒音に対しては、防衛庁でもって処置をいたしております。
○淡谷分科員 そういうふうな要求はずいぶん出ていると思いますが、予算上、そういうふうな要求をかなえてやるほどの余裕はありますか。
○木村(秀)政府委員 もちろん、地元に十分御満足をいただくほどの十分な予算というものはなかなか達成しておりませんけれども、しかし、来年度におきましては、三十五年度、今年度の倍以上の予算を要求いたしておりまして、逐次そういう方面の御不満を解消いたしたいと思っております。
○淡谷分科員 少し防衛庁はやらなくてもいいことまでやるのではないですか。たとえば、離島振興法に基づいて——これは率直に申し上げますと、新島の問題です。波止場を延ばせるというのを押えておいて、防衛庁が金を出してやっている例があるでしょう。あるいは村民と共同すべき道路を、何か無理にやり出したのがあるでしょう。これは施設費から出したのだろうと思うが、施設費の中から出すということは重要だと思うのです。従って、地元の方で承諾もしないうちに、これをどうしても試射場と称し、試験場と称し、あるいは演習場と称して取り上げようとする場合には、まだ地元との折り合いがつく前に、工事を強行することによって地元の賛成を得ようとする行為がしばしば行なわれておる。そのためには、相当無理な離島振興法や、あるいは建設省管轄のものでも出しているというような例がたくさんあるのじゃないですか。これは全部施設費ですか。これは決算委員会等でも問題にしますけれども、端的に、具体的に申し上げますが、新島における村に補償した金額、あるいはこれからもやろうとしております埠頭建設の問題などは、予算を全部施設費によっているのですか。
○木村(秀)政府委員 新島の黒根港の突堤の工事、それから村道の拡幅工事は、施設整備費によっております。ただ、もちろん離島振興法で現に今年度もおやりになっているわけでございまして、当初の計画では、二十メートルを東京都が離島振興法による補助金でおやりになる、あと五十メートルを防衛庁でお引き受けしてやる、こういう計画になっておりましたところが、御承知のように、今年度六メートルの予算しか東京都でついておりません。従って、これを二十メートルのときまで待ちますと、約三年程度要しまして、三年後に初めて防衛庁がお引き受けするという格好になりますので、関係各省及び東京都と話し合いをいたしまして、来年度からその残りの分全部を防衛庁が引き受けて交渉いたしたい、こういうことになったわけでございます。 それから、村道の工事につきましては、先ほどもちょっと申し上げました通り、村でお使いになるだけであれば、現在の二メートル五十の幅の道でいいわけでございますけれども、防衛庁が試験場を設置いたしまして、使わせていただくということになりますと、この幅では足りません。従って、これを五メートルに幅を広げる、そういうものにつきましては、原因が防衛庁側にございますので、道路法の五十八条にいう原因者負担金を出しまして、それで村に広げていただくということについて、昭和三十四年でございましたか、議会の議決もございましたので、それをお願いしたのでございます。
○淡谷分科員 長官にお尋ねしますが、防衛庁は国の防衛に関する仕事をやるのですから、施設も広義のそれは入っているかもしれませんが、この前の戦争のときみたいに、広義国防なんということを持ち出さないで、やはり建設省の管轄下にあるものは建設省にやらせるというような工合に、各省と連絡をとってやらないとむだが起こりますよ。今年出しております三十四年度の決算検査報告を見てごらんなさい。防衛庁のやっております工事は、みんな見積もり採算が高過ぎると指摘されているのですよ。あんまり予算を余すものですから、気が大きくなっちゃってやる。三十四年だけではない、三十三年もその通り。みんな予算がなくてきゅうきゅうしているときに、防衛庁だけが、随意契約の見積もりが高過ぎて、検査院から指摘されるなんということは、今後ますます施設費が膨大になります場合に、何とか考えたらよさそうなものだと思いますが、この点、長官どうですか。
○西村国務大臣 防衛庁は、従来非難事項が比較的多かったのでありますが、最近は、各省に比べて非難事項が非常に少なくなっております。しかしながら、まだ遺憾の点が残っておりますから、今後も改めたいと思います。 それからもう一つは、基地とかそういった問題に対して、農林省あるいは建設省でやるべきものを、防衛庁がやりはせぬかというような問題があるのでありますが、もちろん、地元の住民としては、基地あるいはその他の場合に相当要望事項もあります。また同時に、その要望事項は、防衛庁が使用上必要であるという範囲内において行なっておるのであります。しかしながら、同時にまた、それと関連してやるべき事柄につきましては、関係各省においても大いに予算化してやってもらいたい。そういうような意味から、先般来、内閣にも、関係各省をもって構成する環境整備の協議会というものも設けた次第でございます。
○淡谷分科員 武士の商法みないなことを、反対をやめさせるためにおやりになることは、やめた方がよろしいと思います。 それからさらに、試験場もしくは試射場という名前で方々にできているようですが、あの性格は一体何ですか。
○木村(秀)政府委員 射場は、これは二カ所ございますけれども、空対地あるいは地対地の射撃の実際の訓練を行なっております。試験場と申しますのは、これも現在試験場としては五カ所ございますけれども、内容は必ずしも一定しておりません。たとえば、下北のように実際の射撃の試験、いわゆる弾薬の実験をする場所と、それから何と申しますか、ほんとうの意味の試験場、技術の研究本部で経営いたしております、そういう、外部に対して現われない純粋の試験場というようなものもございます。
○淡谷分科員 もうだいぶ時間をとりましたので、私やめますけれども、要するに、防衛庁でやっている試験場、試射場というのは、軍事目的を離れた試射あるいは試験じゃないでしょう。純学問的なものは別にやったらよろしいのだが、防衛庁でやっている以上は、試験場であろうが、試射場であろうが、要するに軍事目的を持ってされる試射もしくは試験と考えてよろしいですか。
○木村(秀)政府委員 広い意味におきましては、ただいま仰せになった通りでございます。
○淡谷分科員 最後に、防衛庁長官に一問申し上げたいと思うのですが、あなたは、さっき国防会議でやられるいろいろな決定目標であり、大まかな重大なものであって、あとは、その年々の予算は防衛庁で組めるんだと言っておりましたが、どうも私はこれに少し疑問を持たざるを得ない。この防衛庁設置法第三章国防会議の項を見ますと、「内閣総理大臣は、左の事項については、国防会議にはからななければならない。」としてある。あなたは、さっき明らかに、あなたを指揮監督するものは総理大臣だと言っておられた。総理大臣が国防会議に諮らなければならないものとして、国防の基本方針、防衛計画の大綱、それから三には、前号の計画に関連する産業等の調整計画の大綱、四として、防衛出動の可否といったようなものがあるのですが、やはりこの年度別の防衛力増強の方針、大綱というものは国防会議の決定を待ってなされるのが正しいかと思いますがこの点はどう思われますか。
○西村国務大臣 もちろん、その中で重要事項があれば当然かけます。従って、今日におきましても、重要事項等を論議した結果、ああいう決定を見たわけです。
○淡谷分科員 本年防衛庁が出されました予算の内容に関する諸問題は、それでは重要事項ではないと思って差しつかえないのですか、重要事項じゃありませんね。
○西村国務大臣 もう一度お答えいたします。重要事項として、一応予算編成そのもの、あるいは編成方針を国防会議が立てるとは思っておりません。国防会議は、基本方針あるいは防衛力整備計画、あるいは重要事項——その第五号の重要事項ありと見て一応われわれの方からもお願いし、それで国防会議を開き、ああいう決定をしてもらったわけです。
○淡谷分科員 しかし、事実上、三十六年度は単年度の予算として、あなたが国防会議の決定を待たないで出されたでしょう。方針を待たないで、第二次防衛計画ができる前に出された予算案です。だから、それは国防会議に諮る必要なしというのであなたが出されたのか、あるいはあなたを指揮監督する総理大臣が、その責任において出されたものと見て差しつかえないのですか。
○北村政府委員 ただいまのお話は、本年度の単年度計画とおっしゃっておりますが、本年度の予算は、おそらく第一次整備目標の範囲内、こう解釈しております。もちろん、師団編成などの新しいアイデアも入っております。また、大きな目標でない、小さなものも入っておるようでございますが、整備目標の大きい目標は、ただいまの自衛官十八万、艦艇約十二万四千トン、航空機約千三百機以内ということになると思います。
○淡谷分科員 局長、あなたは、慣れないのにあまり言わない方が無事だと思います。それでは、さっきの長官の言明とまるきり違うんですよ。長官は、第一次防衛計画は三十五年度においてその予算の要求をしてやったと言う。あなたはその範囲内だと言っておる。これはいずれ速記録を見てから、この国防会議の局長の言うことと、防衛庁長官の言うことと、どっちが間違っておるか、さらに追及いたしますけれども、あなたは、一年にたった一回しか国防会議をやっていないのですからね。その国防会議一回と国防会議懇談会一回で、それでも相当な予算をとっておる。だから、無用なものならば国防会議なんかおやめなさい。しかし、どうしても必要があって置くというならば、衛防庁長官がやるべきものか、国防会議の決定を待ってやるべきものか、その点をはっきりしておかないと、かつての軍事費の予算のように、非常にわがままな予算になると思います。 この予算の実績についての私の質問は、それで一応終わります。まだ出されていない資料もありますから、これはいずれ出していただきまして、さらに機会を見て質問をいたします。
○相川主査 井手以誠君。
○井手分科員 私は、予算委員会の一般質問のときに防衛庁の予算についてあまり質疑されておりませんので、この機会に、分科会にそぐわないかもしれませんが、若干お伺いをいたしたいのであります。 まず、ただいま淡谷委員に対してお答えになったものから始めたいと思いますが、三十六年度末の陸海空の勢力はどういうふうになりますか。
○海原政府委員 先ほど申し上げましたように、陸上自衛隊につきましては、一応私ども考えておりますように、予算をいただきました場合には、自衛官について十七万一千五百、予備自衛官一万七千という目標を立てております。それから海上自衛隊につきましては、約十一万七千五百トン程度の艦艇を考えております。さらに航空自衛隊につきましては、総機数一千百四機程度のものに相なると考えております。
○井手分科員 海上と航空は数字が違いはしませんか。説明書がありますが、それは違うようですよ。艦艇は十一万幾らとおっしゃいました。航空機は一千百とかおっしゃいましたが、違いはしませんか。
○海原政府委員 数字につきましてさらに御説明申し上げますと、海上自衛隊の艦艇十一万七千百トンと申しますのは、保有艦艇のトン数十一万七千五百二十四トンという方の数字をとっております。さらに、航空機については、就航機数千百四という数字をそのまま申し上げたわけであります。
○井手分科員 三十六年度末の勢力は、十七万一千五百人、十四万三千トン、一千三百二十七機じゃありませんか。
○海原政府委員 今おっしゃいました海上自衛隊の艦艇の中には、一応雑船が入っております。私ども防衛力整備計画の目標としては、いろいろこまかい雑用に使います。雑船を一部落として御説明申し上げました。雑船を含めて十四万二千七百トン、雑船を除きまして十一万七千五百二十四トン、それから航空機につきましては、おっしゃいました千三百二十七機というのは保有機数であります。千百四機と申しますのは就航機数、このようになっております。
○井手分科員 すでに長官の御説明のように、第一次計画は終了して、三十六年度からは、実際は第二次整備計画に入っておるのじゃございませんか。もし、入っておるということになれば、問題が複雑になるから、ことさらに三十六年度末における保有勢力を少なく見積もってあると私は考えるのであります。 あとでまたお伺いをいたしますので、まず、予算からお伺いをいたしますが、三十六年度の防衛庁の予算は、西村長官が長い間の予算の筆頭理事という立場から、非常に予算関係に詳しいためにうまくやって、表には出ないようになっておるということを私は承っておるのであります。説明によりますと、国庫債務負担行為が二百八十二億円、継続費が七十六億円新たに加わっておるのであります。大蔵省でもけっこうですが、それでは三十七年度以降における国庫債務負担行為と継続費の総額は幾らになりますか。
○木村(秀)政府委員 三十六年度で要求をいたしておりますものを含めまして、三十七年度から三十九年度までに後年度負担として残ります部分は、国庫債務負担行為につきましては九百二十六億三千六百万円、それから継続費につきましては九十六億五百万円、合計一千二十二億四千百万円、こういう数字になっております。
○井手分科員 三十六年度予算では二百一億円の増額になっておりますが、実質は後年度に、毎年平均いたしますると、三カ年間、三百五十億円近くの増加が秘められておるのであります。漸増どころか、急増の予算がここに秘められておることを私は指摘したいのであります。ことしは二百一億円の増加でございますが、来年からはロッキード等の関係で相当大幅な増額になることを私はここに指摘いたしまして、次にお伺いをしたいのは、装備費などは前年度よりも九十億円近く増額になっておるのであります。また、弾薬費についても十億円近く増額になっておる。私は、昨年の予算委員会において、こう一本にした防衛庁の予算は、財政法上からもおもしろくないではないかということを強く主張いたしまして、法制局から、それもそうだというお話もあり、大蔵大臣は、何とかこれを細分化するように努力をいたしますということを約束されておったのであります。大蔵省のこれに対する態度と、それから、この装備費等の内訳及び弾薬費の内訳を承りたいのであります。
○木村(秀)政府委員 来年度におきましては、科目の区分を、ただいま御指摘になりましたように、できるだけ細分化するようにという方針、これは、もっとも完全とは申せませんが、そういう方向で進んでおります。従いまして、今年度に比べまして、たとえば器材賢を、器材費と通信機器購入費に分けるとか、あるいは装備品等維持費を、装備品等維持費、通信維持費、航空機修理費、車両修理費、武器修理費、艦船修理費に分けること、あるいは研究開発費が一本になっておりましたのを試作品費、研究用機械器具費、開発試験費、試作品改修費等に分ける等、来年度におきましてできる限りの細分をはかっております。なお、今後におきましても、できるだけ御趣旨の線に沿いまして費目の細分をはかっていきたいと存じております。 なお、装備品費の内訳につきましては、非常にこまかくなりますので、でき得れば資料で提出さしていただきたいと思いますが、ここで読み上げてもよろしゅうございます。
○井手分科員 ただいまの装備品等の五百億の内訳並びに弾薬費等の内訳については、あとで資料でいただきましょう。ただ、おもなる部分だけお示しを願いたい。
○木村(秀)政府委員 装備品のうちのおもなるものを申し上げます。陸につきましては、第七混成団の機械化をはかりますために、まず第一に新しい中特車——中型の特車でございますが、これを十両、それから装甲車三十両、それから百六ミリの自走無反動砲十六門を要求いたしております。そのほかに、なお第七混成団以外の一般の部隊装備を改善するために、百六ミリのジープ塔載用の無反動砲を百門、大型雪上車十両、M42自走砲車二十四両、ヘリコプターH19三機、H13十六機、新機関銃を三十六丁、その他がおもなるものでございます。 それから弾薬費におきまして、陸につきましては、三十六年度におきまして千百八十七トンを要求いたしております。これはもちろん歳出部門だけでございます。それから海上自衛隊につきましては、普通の弾薬のほかに、先ほどちょっと申し上げましたように、前年度器材費に入っておりました機雷、魚雷、これを器材費から抜き出しまして弾薬の項に入れてございます。それから教育訓練費の中に前年度入っておりました教育用の弾薬、これも入っております。その他航空機につきましても、サイド・ワインダーは従来と違いまして、今度は弾薬購入費の項へ変えて入れてございます。
○井手分科員 私は、防衛庁のそういう装備については詳しく知りませんが、今承ったところでは、火砲が相当数要求されておるようであります。私が得た今日までの資料では、火砲、車両、特車等は全部供与品であったと思いますが、その国産化というのは三十六年度から新たに出て参ったわけでありますか。三十五年度からやっておりますか、今度新たにやるわけですか。従来、火砲三千二百五十九門は全部供与品だと承っておりましたが、この予算要求によると、その無反動砲とか、あるいは中型戦車とか、装甲車ほどの予算が計上されておるようでありますが、どういう関係ですか。
○木村(秀)政府委員 先ほど申し上げました第七混成団の機械化に伴う中特車以下の装備品でございますが、これは昭和三十三年度以降研究をいたしまして、国産化に切りかえております。しかし、本格的に国産化いたしますのは、三十六年度、来年度の予定でございまして、たとえば特車にいたしますと、現在試作品を二台作った程度でございまして、本格的に十両を作るというのは三十六年度以降になっております。
○井手分科員 そうしますと、こういう火砲、重量車両については、三十六年度から本格的な国産に入るというわけでございますか、念のために。
○木村(秀)政府委員 第七混成団の機械化は、計画といたしましては総経費が百十八億程度のものでございまして、そのうち、今度三十六年度に要求をいたしております分を含めて五十億一千九百万円という数字に相なるわけでございます。従って、三十六年度を含めますと、四二・六%の実施率になるわけでございます。
○井手分科員 その特車の百十何億でございますか、それは債務負担行為でおやりになるわけですか。もしおやりになるとすれば、その特車の数量は幾らになりますか。
○木村(秀)政府委員 ただいま申し上げましたのは、特車だけではございませんので、第七混成団全体の計画でございます。そのうち、特車は、来年度の計画といたしましては、三十六年度、三十七年度の二カ年でもって、十両を調達いたしたい、そのための経費として、歳出におきまして約一億六千三百万円、それから十両の残り、再来年に回ります分といたしまして、国庫債務負担行為で約六億五千二百万円、こういう要求をいたしております。
○井手分科員 その計画をいま少し詳しく、私もしろうとですから、承知したいのですが、車両幾ら、無反動砲幾ら今後生産の予定であるか、お聞かせ願いたいと思います。
○塚本政府委員 来年度の予算におきまして、中特車が、ただいま経理局長から御説明申しましたように、十両、この歳出一億六千二百九十一万四千円、国庫債務六億五千百六十五万六千円、それから装甲車が三十両、これは金額は、来年度歳出が六千百九十四万四千円、国庫債務が五億五千七百四十九万八千円、それから百六ミリの自走無反動砲、これが十六門でありまして、歳出が三千五百四十九万一千円、国庫債務が三億一千九百四十二万二千円、それから百六ミリの無反動砲、これが百門でありまして、歳出が一億三百二十四万五千円、国庫債務が一億七千五百七十九万五千円、それからそのほかに大型の雪上車が十両、新機関銃が三十六丁、こういうようなことになっております。
○井手分科員 その金額はよくわかりませんが、国庫債務負担行為で予定されておる生産数量をお示し願いたい、全部含めて。
○木村(秀)政府委員 さっき私が申し上げました中特車十両以下の数字は、国庫債務負担行為を含めての数字でございます。
○井手分科員 ただいまお聞きしました火砲、重量車両の国産、これは第一次計画にはなかったようですが、どういうふうになっておりますか。
○海原政府委員 先ほど長官からもお答え申し上げましたように、第一次の防衛力の整備目標では、一応、目標を設定いたしますがこの目標の実現の過程におきましては、特に科学技術の進歩に即応していろいろと新式の武器の研究、開発を促進する、あるいは編成、装備面の刷新をはかっていく、こういうことが各年度の研究課題にもなっております。その方針のもとにずっと参ってきております。従いまして、ただいま申し上げました中特車の試作であるとか、あるいは火砲の生産をするとかいうことは、この目標、方針に従いました現実の第一次計画の実践の過程、このように了解いたしております。
○井手分科員 最後の点がわからなかったのですが、第一次計画を修正したものということですか。
○海原政府委員 第一次計画の作成の目標及び方針に従いまして、毎年度研究を重ねてきました結果、このように新しい特車を作り、火砲を作る、こういうことに相なっております。第一次計画の内容の実践でございますが、このような装備品につきましては、御存じのように、一台、二台という数字では生産ベースに乗って参りませんので、若干後年度にかかりますが、一応のところまとめた生産計画を考える、このように考えております。
○井手分科員 三十七年度、三十八年度三カ年にわたる国産債務負担行為でありますか。そうすると、この分は第二次整備計画の分も含まれておるということですね。
○海原政府委員 先ほど艦艇と航空機の目標につきましてお答え申しましたと同じようなことでございまして、結果的には、第二次計画の中に含まれてくる、そのように私どもは考えております。
○井手分科員 十三個師団の構想といい、この火砲その他の生産計画といい、すでに第一次計画は終わって、もう三十六年度には、計画はないけれども、実際は第二次整備計画に入っておると思わざるを得ないのです。長官お答えにくいでしょうから、問いません。 次にお伺いしたいのは、アメリカの援助計画でございます。三十五年度には兵器の供与期待が二百八十三億だと私は記憶いたしておりますが、その実績はどうなっておりますか。
○塚本政府委員 お答えいたします。 三十五年度の計画が二百八十二億九千百万円でありまして、これは三十五年の九月三十日までしか集計いたしておりませんが、その受領実績が百五十八億六千万円、こういうようになっております。
○井手分科員 九月末の集計ということですが、もう三月もほど近いのですけれども、見当はつかないのですか。今度は何を向こうから供与される、そのくらいの見当がつかないはずはございませんが、見込みでけっこうです。
○塚本政府委員 これは大体特車等が少し減る予定でありますが、その他につきましては、三月一ぱいに計画通り入る予定になっております。
○井手分科員 三十六年度の見込み額、それと、内容。
○塚本政府委員 三十六年度の期待額は二百十二億六千五百万円というようになっております。この内容は、陸上自衛隊におきまして二十六億三千百万円、これはおもなものはM41の軽特車、それと弾薬であります。軽特車が大体六十両、それから弾薬が二千六百六十トン、それから海上自衛隊は九十億一千四百万円、この内容は、艦艇が三十一億一千四百万円、それから艦艇の装備費が五十九億、それから航空自衛隊関係は九十六億二千万円、これはおもなるものはF104Jの九十億、その他通信器材六億二千万円、こういうようになっております。
○井手分科員 二百十二億何千万円の期待額は、それは文字通り期待していい額ですか。何か向こうとの打ち合わせがあったのですか。その辺の信憑性のあるものをお示しいただきたい。
○塚本政府委員 この三十六年度の期待額は大体向こうの了承を得ております。でありますから、これはもちろん、少し年度がずれるかもしれませんが、大体この数字はわれわれとしては確実なものと考えております。
○井手分科員 了承を得たというが、それは関係方面はどういう方面でございますか。向こうの発表によりますと、私が申し上げるまでもなく、無償供与は削減するということになっております。大体年間四千万ドル程度というのが一般の報道のようでございますが、その確実性を重ねてお伺いいたします。
○塚本政府委員 三十六年度までの分は向こうははっきり約束しておる分でありまして、今後いわゆる無償供与がある程度減るであろう、こういうことは前々からマーグを通じてわれわれ聞いておるところでありまして、大体二百億前後になるのじゃないか、かように考えております。
○井手分科員 大体二百億くらいは大丈夫ということですか。その点は間違いないですか。
○塚本政府委員 われわれがマーグを通じていろいろ聞いておりますところでは、二百億円前後は大体間違いなくくれる、かように考えております。もちろん、ここ二、三年の問題でありまして、ずっと将来になりましてどういうようになるかという問題は、いろいろ検討の必要があるかと思います。大体四十年度ごろまでは二百億前後、あるいは二百億を少し割るかもしれませんが、その程度の額はくれる、かように期待しております。
○井手分科員 防衛局長でもけっこうですが、まだ決定はしておりませんが、今まで伝えられた第二次防衛計画によりますと、アメリカからの援助期待額は五カ年間に四億ドル、一千五百億円、年間大体三百億円を見込まれておったと思うのですが、大体そういう方針で——これは計画はきめておられませんから、お返事はできないでしょうが、大体そういうことではなかったですか。
○海原政府委員 今お示しになりました数字は、おそらく二年前くらいにそういうことで考えられておるというような数字ではないかと存じますが、私どもがただいま事務的に検討いたしております過程におきましては、ただいま装備局長からお答えいたしたような数字を基礎にいたしまして今後の問題を考えておる次第でございます。
○井手分科員 ロッキードの七千五百万ドルというものは動かないと思いますが、そうすれば、その分を差し引いた援助額は、たとえば五千万ドルになりますと、あと三カ年でございますから、二千五百万ドルしかほかの兵器は供与を受けない、こういうようになると思いますが、いかがですか。
○塚本政府委員 ロッキードの分は、六〇マップ、六一マップは向こうの予算は予算化しております。それから六二マップ、それを二千五百万ドルずつ、こういうことになっております。
○井手分科員 ロッキードのアメリカ側の負担分七千五百万ドル、今後三カ年で供与を受ける分は変わりはないと思うのです。
○塚本政府委員 でありますから、私が今申しましたような年度別にアメリカが合計七千五百万ドル持ってくれる、それを日本に供与するということは間違いないと思います。
○井手分科員 あなたのおっしゃった、今後二、三カ年の間は二百億前後は間違いないであろう、その後はずっと減るかもしれないが、二、三年の間は大丈夫であろう、こういうようなことですね。そうなりますと、年間五千万ドルくらいでありますか。五千万ドルのうち、三カ年にしますと二千五百万ドルですけれども、それを差し引きますと、ロッキードの部品を除く兵器の無償供与は、二千五百万ドルから三千万ドル程度というふうになりますが、大体そういうことになりますか。別ですか。
○塚本政府委員 ただいま申しました二百億円前後と申しますのは、もちろん、ロッキードの分も、年別に日本に向こうがくれます分は入っておるわけであります。現実に三十六年度といたしましては、われわれとしましては九十億円を見込んでおるわけであります。
○井手分科員 長官にお伺いいたしますが、この前の特別国会でしたか、日本は独立国であるから、独立国の自衛隊は極力自前でやっていきたい、援助などというものはあまり期待していないという御発言があったと記憶いたしております。期待されるアメリカ側の援助がだんだん減ってくる、これは当然だと思う。これはもうだれが何と言おうと、そういう情勢になっておりますが、これに基づいて今後どういうふうに防衛計画をお立てになろうとお考えになっておりますか。援助なんか期待をしない、自前だけでやっていくのだというのか、援助を受けたものは得だといってはなんですけれども、そういう工合にお考えになっておりますか、いかがでございますか。
○西村国務大臣 もちろん、御説のように、直接ドル防衛は影響いたしませんけれども、しかしながら、日本の国力も漸次増しておるという観点、そういうような観点から、無償援助は今日減っておる。従って、今後は有償援助、しかも、これも必ずしも今後ふえるというよりは、私は、多少は減るということは、これは計算しなければならぬと思います。しかし、その減り方が、有償あるいは経費分担等において急激に変化するかというと、それほどの変化もない。その間に私どもの国力も伸びて参ります。その国力に応じて私どもは自主防衛に努力を払って参りたい、これらの観点で、具体的には次の長期の防衛計画の中に見通しを立てて参りたい、これが私の考え方でございます。
○井手分科員 有償はもちろん金が要るのですから、防衛庁の経費でまかなわなくてはならぬのであります。無償がだんだん減ってくるということになると、これは勢い自前でやらなくてはならぬ。そういう自前を建前として——もちろん、有償は、日本でできない兵器もあるでありましょう。それは別にして、今後立てられようとする第二次計画では、無償供与ということはあまり期待をしないでお立てになるおつもりですか、どうですか。その点をお伺いしたい。
○西村国務大臣 もちろん、純然たる無償供与は漸減すると思います。それから有償であっても、経費分担等の方式はまだ残って参ると思うのであります。それから同じ有償でも、特に日本に対して、技術その他に対して比較的廉価と申しますか、便宜を供与してくれる、こういうような方式は、当分私どもはとれると思うのであります。これらを勘案しながら、日本の国力あるいは国の財政力とにらみ合わせて、長期の防衛力整備の見通しを立てて参りたい、こういう基本的な態度でございます。ですから、全然米の援助はなしでいくとか、そういう建前だということは、私は強く言い切りませんけれども、しかし、その漸減という方向は、やはりおのずから織り込んでいかなければならぬ、私どもはこういう考えでございます。
○井手分科員 しかし、この援助の見通し、あるいは有償にしてもアメリカ側の考えというものを確かめなくては、第二次防衛計画は立てられぬと思います。新事態に処して西村長官はどういうふうなお考えですか。池田さんがアメリカに渡られる前に第二次防衛計画を立てられるということも報道されておりますが、また一部では、あなた自身がアメリカに渡ってその点を確かめた上で立てられるという話もあるのでありますが、その辺はどういうふうなお考えですか。
○西村国務大臣 ケネディの国防政策というものが、まだもっと具体化して参らなければならぬ面もあろうと思います。新聞では、われわれ報道を受けておりますが、ただ、日常業務といたしまして、日本にも、御存知の通り、マーグと称します在日軍事援助顧問団でございますか、これがおりまして、これと私どもの方のそれぞれの分担の部内の者が、日夜そうしたこまかな点についての打ち合わせを遂げております。それらを私どもはよく勘案することによりまして、ある程度の方向というものはつき得るわけであります。そこで、私どもといたしましては、それらをにらみ合わせつつ、できれば五月、六月のめどにおいて長期防衛力整備計画の大筋だけは立ててみたい、こういう考え方であります。
○井手分科員 もちろん、五月末までは国会でございますから、国務大臣が簡単に日本を離れるというわけにいかぬでしょう。それでは、池田総理がアメリカに渡られる前に大筋の計画は立てられる、あなたは渡米なさらぬで、いろいろな情報をもとに大方の計画は立てられる、こういうことに理解してよろしゅうございますか。
○西村国務大臣 もちろん、総理大臣が渡米されるという話も、私どもは直接あるいは正式にまだ承っておりません。しかし、私どもといたしましては、国防会議で、すみやかに防衛庁において案を持て、こういう決定をされております。その方針に従いまして、防衛庁といたしましては、できるだけすみやかに基本的あるいは計画そのものを積み上げる。しかし同時に、これは事務当局だけで片づけるべき問題ではなくして、日本の国防、あるいは今先生のおっしゃるような自主防衛努力をどうすべきかというような基本的な問題は、トップ・クラスの間でも意見交換をすべきだというので、最近でき得る限り月に一度ずつくらいは国防会議議員の懇談会を開こうという計画のもとに、今月たしか一週間ほど前にも、それだけではございませんが、そういった問題に関連いたしまして懇談会を持ったのでございます。
○井手分科員 私は、別に自主防衛計画を立てろと主張したわけではございません。私どもの立場ははっきりいたしておるのであります。 そこで、どなたでもけっこうですが、この際、一つ防衛庁が持っておられる三十六年度の業務計画というものをお示し願いたい。
○海原政府委員 お答えいたします。 昭和三十六年度の業務計画につきましては、すでに防衛庁の要求予算の内容書を御説明申し上げましたところと変わりはございません。ただ、防衛庁の制度といたしまして、予算編成の際に、当該年度におきまして、実施いたします主要業務につきまして、一応文書の形で関係者の意図を盛っております。これが業務計画といわれておるものであります。朗読いたしましょうか。
○井手分科員 どうぞ。
○海原政府委員 昭和三十六年度の業務計画の概要を申し上げますと、陸上自衛隊につきましては、防衛力及び警備力の充実向上をはかるため、現有の六個管区隊及び四個混成団を昭和三十六、三十七の二カ年度にわたりまして十三個の師団に改編することとし、三十六年度においては、このうち北部、東部、中部方面所在の四個管区隊、一個混成団を師団に改編いたす、こういうことになっております。師団改編のおもなるねらいは、現管区隊が警察予備隊創設当時の編成に一応準拠いたしておりますので、一隊約一万二千七百人でございます。それを構成する単位部隊は、人員約四千人、車両約六百両のもの三個隊をもちまして編成しておりますので、やや、わが国の地形、道路の状況から申しますと、動きが重くございますので、これを一隊約九千人、それを構成する単位部隊は、人員約二千人、車両約三百五十両のもの四個隊として小型化をはかっております。それで、その機動力を軽快にいたしまして、装備を充実するということが、この十三個師団改編のねらいでございます。 次に、自衛官千五百人を増員し、さらに既存部隊の改編を行ないまして約一千人を捻出し、あわせまして施設部隊の確保をはかって、所要の器材を装備するとともに、指揮系統を一応整理しまして、作業能力と民生協力態勢の強化を行なう、これが第二点でございます。 第三点といたしましては、現在一万五千人の予備自衛官を増員いたしまして、一万七千人とし、二千名の増員を行なう。 第四点といたしましては、前年度に引き続きまして第七混成団の機械化を促進することといたしまして、先ほど御説明いたしましたような中型特車、装甲車、自走無反動砲等の入手をはかっております。 第五点といたしまして、施設車両、通信機器の更新、ヘリコプターの増加装備を行なう。 これが陸上自衛隊のおもな点でございます。 第二は海上自衛隊につきましては、第一点といたしまして、海上自衛隊における水上部隊と航空部隊を一元的指揮下に入れて、空水協同動作の実をあげるために、自衛艦隊に航空部隊を編入する。その結果、自衛艦隊は護衛艦隊一、航空集団一、掃海隊群一、及び海上訓練指揮隊三等をもって編成されることになる。 第二点としましては、航空機の搭乗員教育の体系を整備いたしまして、各教育部隊の教育内容、教育進度等も調整し、技術の整備をはかりまして、教育航空群二及び教育航空隊三をもって教育航空集団というものを新たに編成します。 第三点といたしましては、艦艇航空機の整備の計画をさらに進捗いたしまして、そのために必要な人員二千五百九十八人というものを増員いたしますし、さらにそのほかに、現態勢の内容の充実のために必要な人員三千八十二人、合わせまして五千六百八十人の定員増を行なう。 第四点といたしましては、保有艦艇中、現在の艦齢がすでに十六年を経過し、かつ、昭和四十年度未までに本来の用途に使用できなくなるものを一応五十二隻と見積もりまして、その総トン数三万六千五百三十四トンの代艦を計画的に更新することとして、新たに乙型警備艦二、潜水艦一、駆潜艇二、掃海艇二、合計七隻五千九百八十トンの新規建艦に着手するほか、揚陸艇十三、揚陸艦三、合計十六隻五千二百三十六トンの供与を期待する。 第五点としまして、既定計画によるP2V十四機の生産入手を進めるほか、練習機、ヘリコプター等計二十機の調達を行なう。 以上が海上自衛隊についてのおもな計画でございます。 第三に、航空自衛隊につきましては、第一点としまして、F86F、F86D、RF86Fの整備をはかり、及び既定のパイロット養成計画の進捗に応じまして、新たに航空団二、偵察飛行隊一を新編し、飛行場の整備状況に即して航空団の配置を改め、指揮系統を適正にいたしまして、第五航空団を新田原に配置変更いたしますとともに、西部航空方面隊を新たに編成いたします。さらに、整備補給能力の効率化のために、現資材統制隊を母体といたしまして、第一、第二補給処を統制下に入れる補給統制処を新たに編成する。 第二点としましては、部隊新編に伴う所要の増員三千二百十五人のほか、現態勢の充実に必要なもの二千七百八十九人、合計六千四人の増員を行なう。 三点といたしましては、F104J及びF104DJによる最初の飛行部隊が昭和三十七年に出て参りますので、そのために必要な器材の調達、要員の教育等を推進する。 第四点としまして、ジェット中級練習機T1Aの第二次生産二十機に着手する。 以上が昭和三十六年度の業務計画の内容でございます。
○井手分科員 どうもありがとうございました。それを一つ、ごめんどうでしょうけれども、プリントにして明朝までにお配りいただくようにお願いします。 それで、今業務計画をお読みになった中に、かって杉田陸上幕僚長が発表した、内乱、暴動に備えて治安対策を強化するという項目が入っておったはずでありますが、その点は私が聞き落としたのか、読み落とされたのか、知りませんが、入っていますか、入ってないですか。
○海原政府委員 今の御質問でございますが、治安出動とか内乱とかいう言葉は入っておりません。
○井手分科員 これは杉田幕僚長がいつか談話で発表されたはずですが、それは発表したのでしょう、長官。
○西村国務大臣 おっしゃるように、十三個師団編成に伴っての方向として、治安的な要素を強化するというような杉田幕僚長の発言が、一応新聞に載りました。従って、必ずしも本人の意図をも受け取れぬ節もありますので、私といたしまして、正式に、必ずしもそういう意図でない、師団改編は、やはり機効力、陸上部隊の効率化をねらうのが主眼であって、本来の自衛隊の任務通りのものをやる、こういう趣旨に私として訂正をいたしております。
○井手分科員 容易ならぬ言葉であると、私は内心憤慨をいたしておりますが、訂正したというお話でございます。この十三個師団改編並びに治安対策等については、防衛二法案の際に、あらためて同僚議員から質疑が進められるであろうと思いますので、その点についてはこの程度で終わりますが、もう一点、現在の自衛隊における欠員は幾らになっていますか。
○小野政府委員 ごく最近の数字ははっきりいたしませんが、最近陸上自衛隊におきまして約二万二、三千名、海上並びに航空自衛隊におきましてそれぞれ五、六百、こういう数字でございます。
○井手分科員 昨年、三十四年度末においても一万名をこえておったはずです。なお、現在では、私が先日いただいた表ではこうなっておる。陸上自衛隊二万六人、海上自衛隊九百三十六人、航空自衛隊六百六十三人、計二万一千六百五人、さようですか。
○小野政府委員 それは十一月の末じゃないかと思いますが……。
○井手分科員 では、また若干ふえた。
○小野政府委員 はい、常時出入りがございます。
○井手分科員 出入りというが、出る方ばかりでしょう。
○小野政府委員 退職とか除隊者が定期に出るわけでございますが、また募集の方も年に数回行なっておるわけでありまして、一月に入り、三月に入る方もございます。
○井手分科員 私は、最近全国各地の新聞を図書館でずっと見て参りましたが、ほとんどの新聞にほとんど同じような表題で、募集成績が載っておる。何と書いてあるか。集まらぬ志願者。こんなに集まらぬなら、もういくら躍起になって宣伝して歩いても、定員にも満たない。先日、西村長官は、応募者の方が定員よりも多い、だれもかれも採用するわけにいかぬから、選抜しなければならぬというようなお話がありましたが、定員に満たぬところがどこにもある。むしろ定員は減らした方がいいのじゃないか。もう予算はものすごく余るでしょう。予算は定員に対して何%組んでありますか。
○小野政府委員 予算は、三十六年度充足の見通しといたしまして、金額にいたしまして組みましたのが、比率にいたしますと、定員の八八%分が陸上自衛隊であります。それから海上並びに航空は九七%分計上してございます。
○井手分科員 それは、一カ年の人件費と給与というわけにはいかぬ、途中で採用する者があるから、八八%ということになっておるだろうと思うのです。こんなに集まらぬなら、むしろ定員を下げることがほんとじゃないか。二万名も不足しておるのに、そのまま定員を持って、予算を八八%あるいは九七%組んでおるというのはおかしいじゃございませんか、国民の税金で。これはどうですか。
○木村(秀)政府委員 充足率は、ただいま人事局長が申し上げましたように、陸につきましては八八%でございます。これは、三十五年度につきましては、当初予算で九六・四%組んでごさいましたが、しかし、非常に欠員が多うございますので、この前のベース・アップのときの予算の改定の際に、率を下げまして、九一%に改定をいたしております。それから来年度でございますが、これも、海空につきましては、ただいま御説明申し上げましたように九七%、従来の実績も非常に高い実績を持っておりますので、この辺はまずまず予算の通り実行ができるのじゃないか。ただ、陸につきましては、昨今一万人をこえる欠員がありますので、本来であれば、一般官庁におきますように、三%ないし四%の欠員は、これは普通でございますから、その程度のものを見込んだ九六%あるいは七%という予算を組むべきでございますけれども、しかし、陸につきましては、見通しもそれほど飛躍的に改善されるというふうには考えられませんので、八八%程度組んでおけば、まずまず来年度はいけるのじゃないかということで、これも無理に予算を獲得いたしましても、不用額を出さなければならぬというような心配もございますので、八八%を組みました。
○井手分科員 初めから予算が八八%しか組めないということは、定員を充足することはとても因難だという見通しが立っておるのですよ。あなたの方も認めたし、大蔵省も認めておる。何で定員を十七万にする必要があるか、いっそのこと、一割を減らしたらどうですか。これこそむだでしょう。増員したことについては、種類が違うとおっしゃるかもしれない。逃げ道は見つけてあるでしょう。けれども、九七%程度で組むのが予算の常識です。それを初めから一割以上の欠員を見込んでおるじゃありませんか。定員を直しなさいよ。
○海原政府委員 やや事務的、技術的な御説明になるかもしれませんが、法律上の定員と申しますのは、私どもといたしましては、部隊を編成、組織して参りますときに、例を普通科の部隊にたとえて申しますと、普通科の連隊の小銃小隊につきましては、一個分隊九名ということが一つの基準になっております。そういうように部隊を編成していきますときには、それぞれの一番小さな単位を何名程度で編成することが適当かということは、これはそれぞれの部隊の専門家のところで十二分に検討いたすわけであります。そういうものを積み上げて参りますと、一応十七万の定員でこれだけの部隊が編成される。今度千五百名の増員をさらにお願いいたしておりますのは、施設部隊の増強のために、理想的に申し上げますならば、そこまでの人員が、少なくとも法律的な定員としてはほしいという点をお願いしておるわけであります。現実の姿といたしましては、十七万の定員に対しまして、二万近くの欠員があるということはまことに遺憾なことでございますが、これは関係者一同が努力して参りまして、先ほど経理局長からお答え申し上げましたように、普通一般の官庁にございます程度の欠員程度まで、逐次充足の率を上げていくということが私どもの努力目標、このように考えております。ただ、あくまで部隊を編成していく立場から申しますと、先ほど申し上げました基準的な数値の積み上げが法律上の定員になって出て参りますので、それはくずしたくないというのが、私どものお願いでございます。
○井手分科員 部隊には、あるいは配置する班などには、それぞれ定員がある。しかし、私どもいろいろ聞いておりますと、百二十名の定員を要する高射砲部隊に七十名しかいない、最近は七十名を割ったということを聞いておる。動かせないものを配置したって、どうにもならないでしょう。これは事務当局の問題じゃございませんので、非常に残念ですけれども、私が了承して長官を帰しましたから、この問題はあらためて他の委員から、総括質問なり、あるいはその他の機会を得まして、論議をしたいと思っております。 本日はこれにて質問を終わります。
○相川主査 八日は午前十時より開会することとし、本日はこれをもって散会いたします。 午後五時二十八分散会