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38回国会衆議院1961/02/02

予算委員会 第1号

発言数
17
登壇者
6
会派数
1
開催日
1961/02/02

会議録

船田中自由民主党

○船田委員長 これより会議を開きます。  この際お諮りいたします。  理事田中織之進君より理事辞任の申し出があります。これを許可するに御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

船田中自由民主党

○船田委員長 御異議なしと認めます。よって、許可するに決しました。  これより理事の補欠選任を行ないたいと存じますが、これは先例によりまして、委員長において指名するに御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

船田中自由民主党

○船田委員長 御異議なしと認めます。よって、川俣清音君を理事に指名いたします。

船田中自由民主党

○船田委員長 これより昭和三十六年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算、及び昭和三十五年度一般会計予算補正(第2号)、同特別会計予算補正(特第2号)、以上五案を一括して議題といたします。     —————————————  昭和三十六年度一般会計予算  昭和三十六年度特別会計予算  昭和三十六年度政府関係機関予算  昭和三十五年度一般会計予算補正(第2号)  昭和三十五年度特別会計予算補正(特第2号)   〔本号(その二)に掲載〕     —————————————

船田中自由民主党

○船田委員長 まず提案理由の説明を求めます。大蔵大臣水田三喜男君。

水田三喜男自由民主党大蔵大臣

○水田国務大臣 昭和三十六年度予算編成の基本方針及びその骨子につきましては、先日本会議におきまして御説明いたしましたところでありますが、本日から予算委員会におきまして御審議をお願いするにあたりまして、ここに、あらためてその概要につきまして御説明申し上げたいと存じます。  まず、財政規模について申し上げます。  昭和三十六年度一般会計予算は、歳入歳出とも総額一兆九千五百二十七億円でありまして、昭和三十五年度当初予算に比較して三千八百三十一億円、補正(第1号)後の予算に比較して二千三百十六億円の増加となっております。  増加の規模といたしましては、相当大きなものでありますが、これは、わが国経済がここ数年来飛躍的に発展し、経済の規模そのものが著しく拡大したことを反映しているわけでありまして、今後の経済の適正な成長に資するものと考える次第であります。  また、財政投融資計画につきましては、総額七千二百九十二億円でありまして、前年度の当初計画に比べ一千三百五十一億円、改定計画に比べ九百九十億円の増加となっております。  次に、一般会計について申し上げます。  まず、歳入の大宗を占めます租税及び印紙収入は一兆六千六百四十八億円でありまして、昭和三十五年度当初予算に比べて三千二百八十二億円、補正(第1号)後の予算に比べて一千七百六十八億円の増加となっております。これは、現行税法に基づく増加額が、補正後の予算に比べて二千四百十六億円と見込まれますので、これから税制改正による減収額六百四十七億円を差し引いた額であります。  税制改正につきましては、本会議において御説明申し上げました通り、予算編成上の重点施策として取り上げ、国民負担の軽減と経済の成長に即応する税制の合理化を行なうことといたしております。  すなわち、所得税におきましては、中小所得者の負担軽減を中心として、六百三十億円の減税を実施することとし、また、法人税におきましては、企業の経営基盤強化の見地に立ち初年度二百八十五億円、平年度四百九十七億円の減税を予定いたしております。  このほか、間接税につきましても、さしあたり三十六年度十億円の減税を行なうこととしておりますので、三十六年度の一般的減税の規模は、初年度九百二十五億円、平年度一千百三十八億円となるのであります。  同時に、税負担の公平をはかるため、最近の情勢に応じ租税特別措置の整理、合理化を推進するとともに、貿易・為替の自由化と産業構造の高度化に即応して関税率の全面的改正を行なうほか、後ほど申し述べます新道路整備五カ年計画の財源に充てるため、揮発油税及び地方道路税の引き上げを行なう予定でありまして、これら税制改正案の詳細につきましては、別途政府委員をして説明いたさせます。  次に、租税外の歳入につきましては、専売納付金につきまして、たばこの売り上げの増加等により、三十五年度に比べ百三十二億円の増加を予定して、一千四百九十六億円を見込んでいるのがおもなものでありまして、合計二百四億円の増加を見込んでおります。前年度剰余金受け入れにつきましては、すでに総額五百十二億円と確定しておりまして、三十五年度に比べ三百四十三億円の増加となっております。  以上によりまして、歳入全体といたしましては、三十五年度補正後に比べ二千三百十六億円の増加を計上いたした次第であります。  次に歳出のうち、おもな経費につきその概要を申し述べます。  まず、社会保障関係費は、二千四百六十六億円を計上いたしまして、三十五年度当初予算に比べ六百三十六億円、補正後の予算に比べ五百二十八億円という大幅な増額を行ないました。この経費は、国民生活の安定向上に直接関係するものでありますので、本予算の編成上、特に重点を置いたのであります。  そのおもな内容といたしましては、まず、生活保護費でありますが、生活扶助基準を一八%と画期的に引き上げ、五百八十三億円を計上いたしました。  次に、児童保護その他社会福祉費につきましては、養護施設等の収容児童の食費の改善、その他施設の内容の充実等による所要の経費を計上いたしましたほか、新たに低所得の生別母子世帯及び孤児を扶養する世帯に対しまして、児童扶養手当を支給することといたしまして、これらの関係経費として総額百四十一億円を予定しております。  次に、社会保険費につきましては、総額五百二十一億円でありまして、国民皆保険達成後の最初の年度として、被保険者の増加に見合う十分な経費を織り込みましたほか、日雇健康保険において分べん給付を引き上げ、国民健康保険において結核及び精神病の世帯主に対して給付割合を引き上げる等の配慮も加えました。さらに、国民年金関係では、拠出制国民年金を所要の改善措置を講じて予定通り本年度から発足させるため、新たに保険料国庫負担分として百十六億円の経費を予定いたしましたほか、福祉年金につきましても、母子福祉年金の支給対象の拡大等一段の改善をはかりまして、合計四百七十三億円を計上いたしました。さらに、結核及び精神衛生対策費につきましては、結核及び精神病は、その治癒に長期を要しますことにかんがみまして、これらの患者のうち、命令入所または措置入院の適用を受けた方々の入院入所費を原則として全額公費で負担することといたしましたことなどによりまして、大幅に増額し、二百八十二億円を計上した次第であります。  なお、三十六年七月から社会保険診療報酬を一〇%引き上げることを予定いたしまして、所要の経費を計上いたしますとともに、各種の社会保険の保険者の増加負担の一部を国庫から補助する措置を講ずることといたしております。  最後に、失業対策費につきましては、最近の民間賃金の実情にかんがみ、一般失業対策事業の賃金日額を一五・六%と大幅に引き上げることといたしましたほか、新たに、雇用促進事業団を設け、広域職業紹介事業を促進する等の施策を行なうことといたしまして、四百六十三億円を計上いたしております。  次に、文教関係費でありますが、今回、二千二百八十七億円を計上し、三十五年度に比べ二百五十三億円を増加いたしました。  まず、義務教育関係につきましては、義務教育費国庫負担金におきまして、給与改善の平年度化分を織り込みましたほか、中学校生徒の増加等に伴う教員の増員を予定し、大幅な増額を行なうこととしております。また、中学校生徒の急増対策につきましては、引き続き三十七年度の増加分につきましても前向きに整備するとともに、中学校校舎等の鉄筋構造比率も改善いたしまして、万全の措置をとることといたしております。  また、産業の発展に対処し得る人的能力の向上をはかる見地から、特に科学技術教育の振興に努めることとしております。まず、国立大学につきましては、理工系学部学科等の増設を行なうとともに、理工系学生の増募及び施設の整備をはかりますほか、教官研究費の増額、研究設備の充実に努めることといたしております。また、高校につきましては、新たに工業高校の一般施設に対し、補助を行なうことといたしましたほか、中学校とともに、その産業教育及び理科教育の促進をはかっております。なお、工業高校の理工科系教員の充実をはかるため、新たに臨時教員養成所を設けることといたしております。さらに、私学につきましても、同じく理工系に重点を置いてこれを振興することとし、研究設備及び理科設備の補助金並びに私立学校振興会に対する出資をそれぞれ大幅に増額いたしております。  また、教育の機会均等を一そう浸透させるため、特別奨学生制度に重点を置いて育英事業費の増額をはかったほか、特殊教育の振興に努めるとともに、要保護及び準要保護児童生徒に対する就学援助等を拡充強化し、もって教育の場における社会保障の充実にも資することといたしております。  科学技術振興費につきましては、昭和三十六年度には、二百七十六億円を計上し、三十五年度に比べ三十一億円の増額を行なっております。  原子力平和利用関係につきましては、既定の計画にのっとり、調査研究を進展させることとしておりますほか、その他の各省試験研究機関につきましても、その施設及び研究の実情に応じ、それぞれこれを推進するため、特別研究費の増額等所要の予算措置を講ずることといたしております。  恩給関係費は、一千三百二十億円で、三十五年度に比べ二十億円の増加となっております。三十六年度におきましては、昭和三十三年度に行ないました旧軍人恩給の年額改定が満額に達しますほか、戦地加算の復活、傷病恩給の間差是正及び文官恩給の是正等の改正を行なうことといたしております。  次に、地方交付税交付金及び臨時地方特別交付金といたしまして、三十五年度当初予算に比べて合計七百億円増の三千五百六十六億円を計上いたしております。これは、歳入に計上いたしました所得税、法人税及び酒税の二八・五%に相当する地方交付税交付金と、〇・三%に相当する臨時地方特別交付金のほか、昭和三十四年度決算の結果必要とされる地方交付税交付金の精算分五十六億円の合計額であります。  地方財政は、ここ数年来続けて参りました国及び地方の財政健全化の努力と最近の目ざましい経済成長を反映する地方税の増加等によりまして、全体としては著しく改善されてきております。しかも昭和三十六年度におきましては、引き続き地方税等の大幅な増加が期待されますほか、ただいま申し上げましたように地方交付税交付金等におきまして、大幅な増加を見ますとともに、さらに三十五年度から約二百七億円の財源が繰り越されてこれに加わる予定でありますので、国、地方を通ずる税制改正による地方税の減収並びに給与改善の平年度化及び公共投資の増大等の地方歳出の増加がありましても、なお、地方財政は全体として十分ゆとりがあるものと考えられます。  さらに、後進地域における公共投資の推進に資するため、公共事業にかかる国庫の負担割合について特例措置を講じております。  また、地方債につきましては、公営事業に関する地方債に重点を置いてその増額を行ない、生活環境施設の整備等住民福祉の増進を期しております。  防衛関係費につきましては、従来の方針に基づき国力に応じ自衛態勢を整備するために、最小限度必要と認められる経費を計上したものであります。昭和三十六年度におきましては、国庫債務負担行為の歳出化及び給与改善の平年度化等の歳出の増加要因があるのでありますが、増員の抑制等極力経費の節減をはかることとし、三十五年度に比べ二百億円増の一千七百七十七億円と相なっております。  次に、公共事業関係費でありますが、昭和三十六年度におきましては総額三千五百七十八億円を計上いたしまして、三十五年度に比べ三百九十億円、災害復旧等の減少を別にいたしますれば七百四億円という大幅な増加をはかりました。  公共投資はここ数年来重点的に強化をはかって参りましたが、昭和三十六年度におきましても、新たに道路整備及び港湾整備に関する五カ年計画を策定する等、飛躍的な展開を期しているわけであります。  まず、道路整備につきましては、最近における自動車を初めとする輸送需要の著しい増大によって既定の計画では実情に即しなくなりましたので、ことに昭和三十六年度を起点とする総額二兆一千億円に上る新計画を策定し、これにのっとり一千四百九十八億円の予算を計上いたした次第であります。なお、新計画の策定にあたり、諸般の事情を慎重に考慮いたしました結果、揮発油税及び地方道路税を引き上げることとし、新計画の着実な遂行に資することといたしております。  次に、港湾につきましては、新たに総事業費二千五百億円に上る五カ年計画を樹立して計画的に整備を推進することとし、このため、従来の特定港湾施設工事特別会計を発展的に解消し、さらに幅広く、港湾整備特別会計を新設することとし、事業の重点的実施に努めることといたしております。  治山治水事業につきましては、三十五年度に決定を見た長期計画に基づきまして、その着実な推進をはかることとし、また、空港につきましてはその整備を促進することといたしております。さらに、都市下水道等につきましても重点的に整備するとともに、工業用水につきましても用水確保の緊要性にかんがみまして経費の大幅な増加に努めております。農業基盤整備費につきましては、農業の生産性の向上と農家所得の伸長をはかる見地から、既着工工事に重点を置いてその推進をはかっております。  住宅対策につきましては、従来とも住宅不足の解消に努めて参ったのでありますが、昭和三十六年度におきましては、建設戸数の大幅増加をはかりますとともに、住宅一戸当たりの坪数その他質の面でも改善に努めることといたしております。このため、一般会計予算におきましては百五十四億円を計上いたしましたほか、財政投融資におきましても、住宅金融公庫に対しましては四百億円、住宅公団に対しましては四百三十五億円の財政資金を投入いたしております。このほか、簡易水道、下水道及び清掃施設等環境衛生施設の整備改善にも格段の配意を加えております。  次に、貿易振興等についてでありますが、国際収支の均衡がわが国経済の安定成長を実現するための条件であることにかんがみまして、昭和三十六年度におきましては引き続き輸出の振興、経済協力の促進のためには特に意を用いた次第であります。すなわち、日本貿易振興会に対する補助、アジア経済研究所の運営費補助等貿易振興及び経済協力費におきまして十億円を増額しましたほか、特に三十五年度に設けられました海外経済協力基金に五十億円を追加出資して、東南アジア等の経済開発に協力する体制を強化することといたしました。また、日本輸出入銀行の資金につきましても、大幅な拡充を見込み、財政投融資におきまして財政資金を三十五年度当初計画より二百十億円増加して、五百七十億円を投入することといたしております。  中小企業対策といたしましては、体質の強化と経営の安定をはかるため、中小企業近代化促進費及び小規模事業対策費等におきまして画期的な増額をいたし、総額四十五億円を計上することといたしております。他方、財政投融資の面におきましても、国民金融公庫、中小企業金融公庫及び商工組合中央金庫の貸付規模を一そう拡大することとし、財政資金をそれぞれ大幅に増額することといたしましたほか、中小企業信用保険公庫に対しましても出資を増額いたしまして、中小企業金融の円滑化をはかることといたしております。  国民所得倍増の方向に即して、農林漁業の振興をはかるため、現在緊要と考えられますのは、第一に需要の実態に適合した生産構造の改善であり、次に経営の規模の拡大と近代化でありまして、これらの施策を通じて農林漁家所得の向上が実現されるものと存じます。  三十六年度予算におきましては、この線に従いまして、農業基本法の制定を予定いたしますとともに、麦作の生産合理化及び作付転換並びに果樹、畜産等の振興を積極的に展開することといたしますほか、新たに農業近代化助成資金を設けて農業系統資金の活用をはかるとともに、生産基盤を拡充強化し、また魚価安定基金の新設により水産物流通対策の改善に努める等、農林漁業の振興には、特に留意いたしました次第であります。なお、財政投融資におきましても、農林漁業金融公庫貸付規模を大幅に増額し、六百億円といたしております。  食糧管理特別会計への繰り入れにつきましては、まず同特別会計の食糧管理勘定におきまして、三十六年度は約三百七十二億円の損失が生ずるものと見込まれますので、経理運営の健全化に資するため、調整勘定へ三百七十億円を繰り入れることとするとともに、農産物等安定勘定におきましても、二十億円の損失が見込まれますので、これを補てんすることといたしまして、合計三百九十億円を計上いたしております。  以上のほか、個々の事項についての説明は省略することといたしますが、石炭及び海運等の不振産業に対しましては、三十五年度に引き続き、その体質の改善に努めますとともに、石炭に関する離職者対策にも配慮いたしております。また、オリンピック東京大会備準のため、大幅に経費を増額して、その推進をはかることとしております。  以上、主として一般会計について申し上げましたが、特別会計及び政府関係機関の予算につきましても、一般会計に準じ、経費の重点的効率的使用をはかり、事業の円滑な遂行を期することとして、所要の予算を計上することといたしております。  日本国有鉄道及び郵政事業特別会計におきましては、増大する輸送及び通信需要に対処するため、その経営の安定が特に必要となっておりますので、諸般の事情を慎重に考慮し、三十六年度におきまして、その料金の改定を行なうことを予定いたしております。  なお、新たに設けることを予定いたしております特別会計は、国民年金特別会計、機械類賦払信用保険特別会計及び港湾整備特別会計でありますが、既存の特定港湾施設工事特別会計が発展的解消を遂げますので、特別会計の数は四十一と相なります。追って、農業共済保険制度の改正に伴い、三十七年二月以降農業共済再保険特別会計を廃止して、農業保険事業団を設けることとしておりますので、年度中には、さらに一特別会計減ずることとなっております。  次に、財政投融資につきましては、それぞれの項目で御説明したところでありますが、その原資としては、産業投資特別会計三百九十八億円、資金運用部四千二百九十七億円、簡保年金一千三百六十億円が見込まれますほか、別途、適正な規模において民間資金の有効な活用を考慮し、公募債借入金一千二百三十七億円を見込み、原資の総額を七千二百九十二億円と予定しております。  運用につきましては、国民生活の安定向上に直接役立つ住宅、生活環境整備、厚生福祉施設、文教施設、中小企業、農林漁業等に対し重点的に資金を供給するとともに、国民生活ないし産業の基盤となる道路、運輸通信及び地域開発等の資金並びに輸出振興のための資金の確保に努めることとしております。  最後に、昭和三十六年度予算と同時に提出いたしました昭和三十五年度予算補正(第2号)について申し述べます。  この補正は、産業投資特別会計の資金への繰り入れ三百五十億円と地方交付税交付金等九十億円とを内容とするものであります。その財源といたしましては、所得税等租税及び印紙収入の自然増収及び租税外の歳入の増加をもってこれに充てることといたしております。  産業投資特別会計の資金への繰り入れにつきましては、将来にわたる出資需要の増大に対処するとともに、今後の産業投資を経済情勢に応じて、円滑、かつ、弾力的に行ない得る措置をとることが必要となりましたので、産業投資特別会計の資金に繰り入れるものであります。なお、三十六年度におきましては、この資金のうち百五十億円を産業投資支出の財源に充てることを予定しております。  以上、ごく概略を御説明申し上げましたが、なお詳細にわたりましては、政府委員をして補足して説明させることといたします。  なにとぞ、すみやかに御審議の上、御賛同お願いしたいと存じます。

船田中自由民主党

○船田委員長 次に順次補足説明を求めます。主計局長石原周夫君。

石原周夫大蔵事務官(主計局長)

○石原政府委員 お手元に御配付申し上げておりまする「昭和三十六年度予算の説明」につきまして、ただいまの大臣の御説明を補足して申し上げます。  第一ページに全体の今回の予算のワクが出ておるわけであります。右側に現行税法をそのまま三十六年度に適用いたしました場合の租税及び印紙収入は一兆七千二百九十七億円。対前年当初予算比較でございますが、三千九百三十億円の増加と相なります。租税外収入といたしましては、専売益金外二千三百六十六億円、同じく前年度当初予算に比べまして二百四億円の増加と相なります。前年度剰余金はすでに決算済みでございまして五百十二億円、対前年度比較三百四十四億円。合計をいたしますと二兆百七十五億円、四千四百七十九億円の増加額が見られるわけであります。  これに対しまして減税が平年度が千百三十八億円、初年度が九百二十五億円、特別措置の整理並びに揮発油税の増収を差し引きまして六百四十八億円ということに相なるわけであります。この減税分を差し引きますると、差引歳入見込みが一兆九千五百二十七億円、対前年度当初予算増加三千八百三十一億円ということでございます。  この一兆九千五百二十七億円という数字を現在見込まれます国民所得との割合において見ますると、三十五年度のところをごらんいただきますと、(a)というところにございますのが、当初予算を提出いたしました当時における国民所得見込みとの対比でございますが、この前のときの通常国会に御説明申し上げました数字でございます。一兆五千六百九十六億円をもちまして一五%増、それが現在提案をいたしておりますいわゆる第二次補正、これを含めた一般会計予算に対して現在見込まれまする三十五年度の国民所得の金額を比較いたしてみますると、一五・四%という数字に相なります。これを今回の一兆九千五百二十七億円と国民所得十二兆七千三百十億円と比較いたしまして一五・三%というのが割合の数字であります。三十四年度以前の数字はそこにごらんのように一四%ないし一五%台という数字に相なっておるわけであります。  次に四ページから五ページにかけて今回の予算の全体の表がございます。いずれ内訳を申し上げるので、特に申し上げておきますることは、すべて増減の数字が、三十五年度の現成立予算、従いまして、千五百十四億円の補正予算を含めました数字に相なっております。従いまして、当初予算との比較が著しく数字の違うものにつきまして、便宜二、三数字を申し上げておきます。  第一は、社会保障の関係費でございまするが、比較増減のところでごらんをいただきますように、五百二十八億八千六百万円という増加に相なっております。これを当初予算と比較をいたしますると、六百三十六億二千万円という数字に相なるわけであります。  同じく文教関係も、前年度決算その他の補正が行なわれました関係上、補正との比較は二百五十三億四千六百万円、そこにごらんの7ないし11の合計額の数字でありますが、これが四百四十四億一千六百万円という増加に相なっておるわけであります。  地方交付税が、同じく補正で組まれましたので、当初との比較を申し上げておきますると、一番下の17の地方交付税交付金でありますが、三百三十七億二千二百万円という数字が載っておりまするが、これが当初比較は六百九十四億二千三百万円であります。  次の五ページに参りまして、臨時地方特別交付金、これが二億九千五百万円という数字が載っておりまするが、六億七千百万円、合計いたしまして七百一億円という数字が地方交付税の増加に相なるわけであります。  公共事業の関係も、補正額が相当大きかったものでありますから、カッコ内の数字、20のところでありますが、三百九十億八千九百万円、それに該当いたしまする数字は六百八十八億七千四百万円、約六百八十九億という数字に相なるわけであります。  なお、比較的小さな額でありますが、数字が裏表になっておりまする点でちょっと申し上げてみますると、ちょっと戻りますが、19の賠償の関係であります。それは、ごらんのように三十二億二千三百万円の減でありますが、御承知のように、六十八億円の補正が組まれました関係がございますので、当初比較におきましては、三十五億七千六百万円の増となっておるというような点であります。  なお26の食糧管理特別会計繰り入れ、これが六十九億円の増でありまするが、これは当初比較におきましては二百七十八億円、そういうような増加額になっておるわけであります。  以下、一般会計歳出の内訳につきまして、十ページ以降順を追って申し上げたいと思います。  第一が、生活保護費であります。生活保護費につきましては、そこにごらんをいただきますように、五百四億円が五百八十三億円というふうに増加をいたしておりまするが、これは当初対比におきましては百十五億円の増加になっております。  なお一番下から五、六行目にございまするように、後ほど申し上げまする結核及び精神病新対策、いわゆる公費負担ということをやりまして、そちらの方に振りかえられました金が三十五億三千三百万円、被保護患者の切りかえによる減少ですが、この数字を加えてみますると、百五十一億一千六百万円、当初予算に比べましてそれだけの増加であります。あるいは、ここに載っておりまする補正後の数字に比べてみますと七十八億二千五百万円、百十三億五千八百万円というような増加に相なるわけであります。その内容は(1)、(2)、(3)以下に書いてございまするが、扶助人員は大体横ばいと見まして百四十三万九千人、そのほかに、いわゆる落層と申しまする扶助基準が上がりました関係で、対象人員の増加を見込んでおるわけであります。保護基準は一八%引き上げを行なったわけでありまして、東京都の五人世帯九千六百二十円というふうに称されておった数字がございますが、これは一万一千三百五十二円というふうな数字に相なるわけでございます。勤労控除の引き上げにつきましては、現在七百円ないし千六百五十円の勤労控除がございますが、それを千三十円ないし二千百十円、五二・九%という引上率の引き上げを行ないまして、この系統の金が十三億一千三百万円、期末一時扶助は、昨年の暮れの補正予算をもって五百円ということにいたしたわけでありますが、これを千三百円に引き上げまして二億円、以下住宅扶助、教育扶助につきましても、若干の増加をいたしておるわけであります。  医療扶助につきましては、最近の傾向を織り込みましたほかに、三十六年一月以降実施をいたします。例のカナマイシン以下の治療指針の改訂に伴う増加が三億六千七百万円、それから、先ほど申し上げました結核及び精神病に対する新対策を講じます振りかえの減が三十五億円、差し引きまして十一億四千五百万円というものがふえますほかに、社会保険診療報酬の改定に伴いまして医療扶助費が十九億円ふえる、それが今申し上げた金額に相なるわけであります。  保護施設につきましても、施設整備費の増加をいたしておるわけであります。  二番目の児童保護その他の社会福祉費でございますが、これが二十八億九千四百万円の増加でございますが、これは主として児童保護費の方の増加であります。十一ページの方に列記してございますが、児童保護費につきましては、収容児童の食費、日常諸費、期末扶助以下の増加、並びに施設職員の待遇改善というようなもののほかに、僻地保育所以下の特別の施設の新設をやっております。  五番目のところに、新しい問題といたしまして、児童扶養手当のことが書いてございます。これは三十七年の一月から、生別母子世帯及び孤児を扶養いたしておる世帯に対しまして、十六才未満の児童一人について、第一子が八百円、第二子が四百円、第三子以降二百円を毎月支給することに相なりますので、初年度額として二億三千万円というふうに相なるわけであります。  三番目の社会保険費でございますが、これは、まず厚生保険特別会計への繰り入れのうち、政府管掌健康保険、これにつきましては、従来から給付費の財源の補助五億円を計上いたしておったのでありますが、そのほかに今回は、診療報酬の引き上げに伴う分を三億円加えて、八億円を計上いたしております。  日雇い労働者の健康保険は、国庫負担率を三割から三割五分に引き上げるとか、診療報酬の引き上げに伴う補助の財源の追加分も合わせまして、八億七千万円の増加をいたしております。  国民健康保険につきましては、従来の療養給付費の補助二割相当額、及び財政調整交付金の五分相当額を計上いたしましたほかに、診療報酬の引き上げに伴う財源の一部を補助いたしますために十五億円を繰り入れまして、合わせて、三十五年に比べて八十三億円ほどが増額に相なっておるわけであります。  次に事務費の補助につきましては、三十五年度が百円、ベース・アップの関係がありまして、前回の補正において百四円に引き上げたのでありますが、これをさらに百十円に、被保険者一人当たりの事務費単価を引き上げたわけであります。  次に国民年金でございますが、これは昭和三十六年四月一日から保険料納付が始まります被保険者の数二千四百万人という計算をいたしまして、保険料の二分の一、全体の三分の一が国庫負担に相なるという計算をいたしているわけであります。  無拠出の福祉年金の場合におきましては、すでに開始をいたしておるわけであります。前年十カ月分でありましたのが、十二カ月に平年化いたしまする関係のほかに、準母子世帯の関係、二十五才以上の子のあります場合に、給付の制限をいたしておりました関係、いわゆる無支給年金の関係、そういう点につきまして拡大をいたしておるわけであります。  拠出制国民年金の実施に対しまする事務費といたしましては、市町村交付金以下所要の金を計上をいたしておるわけであります。  十三ページに参りまして失業対策でございます。右側の欄になりますが、失業対策事業の吸収人員につきましては、最近の状況を見まして、一日当たり二十三万三千人という人数を見込んでおるわけであります。これは一般失対が十九万八千人、特別失対並びに臨時就労事業で三万五千人という数字に相なるわけであります。賃金の方につきましては、現在の一日当たり三百三十四円、これを三百八十六円、五十二円引き上げを行なったわけであります。夏季、年末の特別対策分は一・五日分増加して一五・五日分、資材費につきまして二円の引き上げをいたし、また新たに失対の就労者を常用雇用者に転職いたさせまするための職業訓練の費用三千万円を計上いたしておるのであります。  次の十四ページに参るわけでありますが、雇用促進事業団を作りまして、現在労働福祉事業団において行なっておりまする職業訓練の関係を吸収し、また石炭の炭鉱援護会の仕事を吸収いたすわけでありまするが、この広域職業紹介によりまする地域間移動、産業間移動、それを容易にいたしまするための移転資金、職業訓練手当、失業保険特別会計の方から支出される分のほかに、失業保険に関係いたしません分につきまして、雇用促進事業団に対しまして一般会計から支出をいたします金が一億円であります。  結核及び精神対策といたしましては、両者いずれも三十六年度の下半期からに相なりまするが、命令入所、措置入院ということを行ないまして、低所得者に対しまして全額公費負担という建前をもちまして、結核対策、精神病対策を行なう、この場合の国の負担割合が十分の八であります。そのために結核及び精神対策はごらんのように大きな金額がふえておるわけであります。  次に文教関係に入るわけでありまするが、義務教育の国庫負担金につきましては十五ページにございますが、小学校の児童が七十九万人ほど減少いたしまするが、中学校の生徒が九十七万八千人増、差引十八万人の増員に伴いまする教職員の数並びに昨年の五月一日に現員の調べを行ないました、そのときの予算定数との差額を合わせて繰り入れるということにいたしておりまする関係と、あとは昇給あるいは給与改善の平年化、さきごろ人事院の勧告のございました暫定手当の問題あるいは宿日直手当以下の給与のいろいろな改善事項を織り込みまして計上いたしておるわけであります。  国立学校の運営費でございまするが、これは教官研究費、今年二〇%の増額をいたしておるわけであります。教官の研究旅費、これは三〇%ほど増額いたしております。研究設備更新費、特殊設備費、そういうものをおのおの六億、八億ふやしておりまして、なお理工系の増募といたしまして千七百九十人、これに伴いまする関係の費用を見ておるわけであります。  文教施設費といたしましては、国立文教の施設は学校施設の状況、なかんずく科学技術教育の振興の見地から理工系の建物に中心を置きまして、三十五年度二十億二千七百万円、それを三十六億五千三百万円、十六億二千六百万円という大幅な増額をいたしておるわけであります。  公立の文教施設につきましては、さきごろの補正予算におきまして四十億円という追加をいたしまして、中学校校舎の手当をいたしました。その関係がございまするので、公立文教施設費の方におきましては、前年度の補正後の数字と比べますと、二十一億四千五百万円の減に相なっておりまするが、いわゆるすし詰め学級の解消五カ年計画第三年度としての計画を立てておりますので、当初予算に比べてみますと、十五億三千四百万円という額が増額に相なっておるわけであります。なおこの公立文教施設におきまする新しい項目といたしまして、工業高等学校の増員をいたしまするために施設整備の方は後ほど申し上げまする産業教育振興費の方にございまするが、今回は校舎の新築につきまして補助対象といたすことといたしまして、一億九千三百万円の金を計上いたしておるわけであります。鉄筋比率は全体を通じまして一割ほどの引き上げをいたしております。  十六ページでありますが、教育振興助成費は、産業教育振興以下の項目に分かれておるわけでありまして、産業教育の振興の点といたしましては、先ほど申し上げました普通校舎の方は公立文教施設費の系統であります。その手当いたしました工業高校、この施設設備費の補助金につきまして、三分の一の補助を二分の一に引き上げ、高等学校の設備更新費、特別設備費につきましても、大体前年度の高等学校の設備更新費の五千万円が一億円、特別設備費は前年七千万円が一億六千百万円というような増額をいたしておるわけであります。  中学校の産業教育設備につきましても、前年度二億九千百万円が六億七百万円という増額に相なっておるわけであります。  私立学校の助成費はそこにごらんのような五本ほどの柱に相なるわけでありますが、主として上の三本、研究設備の助成、理科特別助成、私学振興会の出資と合わせまして約十億円の金が増額に相なっておるわけであります。  特殊教育の関係といたしましては、まず低所得階層の要保護児童、準要保護児童、従来は保護率と申しますか、援助率、要保護、準要保護合わせまして四%半でありましたのを、今回は七%にパーセンテージを引き上げをいたしますほかに、従来の教科書費、修学旅行費のほかに、学用品及び通学費というものを新たに補助対象に加えました。  特殊教育の関係におきましては、就学援助の援護率の引き上げ、学用品、宿舎費を補助対象に取り上げ、盲ろう学校、特殊学級の設備補助をいたすというような新しい項目を見ておるわけであります。  普通課程におきましての家庭科が三十八年度から高等学校で新しくできまする関係で、そのための設備を補助いたしますのが三千万円新たに加わっておるわけであります。  十一番の育英事業費でございますが、いわゆる特別奨学と申しまする高等学校三千円、その特別奨学生が学年進行をいたしまして大学に今回入って参りました。五千人の数で上がって参ったのでありますが、新たに大学生一年分といたしまして八千人、従来の高等学校の生徒は五千人を千人ふやしまして六千人になっておりますが、それを一万二千人にふやしまして計上いたしておりますほかに、大学院学生に対しまする貸与単価の引き上げを行ない、また育英会の貸付事務が、回収率が悪いという声がございますので、管理体制を強化するために事務費の補助をふやしております。  科学技術の振興につきましては十八ページをごらんいただきますが、まず各省の試験研究機関の関係でありますが、これは科学技術庁の所管に相なりますが、航空技術研究所、金属材料研究所、北海道工業開発試験所、これらいずれもまだ整備過程にございます研究機関、ここら辺の充実を重点といたしまして、以下小児麻痺ワクチン国家検定の強化以下の幾つかの項目を拾いまして、各試験研究機関に重点的に経費の増加をいたしております。  原子力関係の費用は原子力研究所、原子燃料公社、放射線医学総合研究所、あるいは国立試験研究機関におきまする原子力の平和利用の研究、いずれも大体軌道に乗りまして、来年度三十六年度に所要の仕事を行なうわけでありまするが、経費はごらんのようにわずか減少に相なっておるわけであります。国庫債務負担行為は十三億円ほど計上をいたしております。  科学技術研究費補助金、委託費、交付金の関係におきましては、文部省のいわゆる科学研究費並びに通産省の鉱工業の技術研究費、いずれも二割ないし二割四分の増加をいたしておるわけであります。科学技術振興財団を昨年三十五年度に作りましたわけでありまするが、その設備に対しまして引き続き一億円の補助を出しておるわけであります。  その他といたしまして在外研究員の旅費、海外留学に必要な経費の増額を行なっておりまするが、科学技術庁の所管といたしまして特別研究促進調整費というものがございまして、これにつきましては三千万円の増額をいたしまして一億三千万円、科学技術庁に計上をいたしておるわけであります。  理化学研究所におきましては、従来から一般の業務のほかにいわゆる新技術の開発業務というものをあわせ行なっていたわけでありまするが、今回はその技術の開発業務を分離をいたしまして、新たに新技術開発機関を作る、それに対しまして三億円の出資を予定をいたしております。従来の理化学研究所に対しましては、前年度よりも四千万円ほど増加をいたしまして、四億三千万円の理化学研究所の出費を計上いたしておるわけであります。  国債の償還は、先ほど申し上げました五百十二億円の三十四年度の剰余金からガソリン税及び地方交付税に充てられます分を差し引きまして二分の一を計上いたしました額が二百十九億二千八百万円、それをもちまして国債の償還に充てるというわけであります。  恩給の系統が14、15、16と二十ページにかけてございまするが、新しい問題といたしまして文官恩給費におきまする満州国等外国職員に在職をしておりました者の在職年の通算の問題、文官恩給のいわゆる不均衡是正という問題、あわせまして一億六千五百万円、旧軍人恩給の方におきまして地域加算を実施いたしまする関係、旧陸海軍の学生、生徒に対しまする特別扶助料、傷病恩給の間差是正、いわゆる中だるみ是正を行ないました関係、そういうような新規事項があります。  遺族及び留守家族の援護につきましても、今申し上げましたことに準じまして新規事項を取り上げておるわけでありまするが、これらはいずれも三十六年十月から実施をいたすということで予算を計上いたしたわけであります。  交付税につきましては先ほど申し上げましたような額に相なりまするが、これは三十六年度に新たに計上せられまする所得税、法人税、酒税、それに対しまする二八・五%ないし〇・三%というものでございまするが、交付税交付金の方におきましては、このほかに三十四年度から繰り越して参りました精算追加額五十六億三千二百万円が加わりまして、先ほど申しました当初比較で七百一億円の増加に相なるわけであります。  二十二ページの防衛関係の費用でございまするが、合計いたしまして前年度当初対比で二百三十億円、補正ベースで二百億円ぐらいの増加でありますが、これは千七百十七億円というところに数字が載っておりまするが、それ以外に国庫債務負担行為といたしまして二百八十二億円、これは航空機購入の関係が五十九億七千七百万円、施設整備が二十四億七千五百万円、装備品の購入のため百六十二億九千百万円、弾薬購入が十二億四千六百万円、艦艇建造が二十二億二千七百万円、その合計が二百八十二億円という新しい国庫債務負担行為に相なりまするが、そのほかに継続費といたしまして乙型警備艦並びに潜水艦の分といたしまして七十五億九千万円が新しく加わるわけであります。  陸、海、空のおのおのに区分をいたしました事項が二十二ページないし二十三ページに載っておりまするが、陸上自衛隊におきましては、自衛官の三十五年度の増員不成立分千五百人の増加の関係と、新たに六管区隊、四混成団の編成を十三個師団に改編をいたしまする関係であります。  海上自衛隊は、艦艇のさきごろから建造いたしておりましたものの新しく竣工いたしましたものに対する定員の増、あるいは先ほど来申し上げました艦艇の増加、航空機の購入、これに対しまする手当の関係であります。  航空自衛隊はF104戦闘機の国産、これに関連いたしまする器材関係、飛行機のできてくることに伴いまする自衛官の増員というようなものが主たる内容であります。  施設提供費につきましては、大体前年度と大差のない金額が計上をせられておるわけであります。  相互防衛援助協定は、これは軍事援助顧問団の経費でありまして、これも前年度より若干でありまするが減になっておる次第であります。  賠償の関係におきましては、先ほどちょっと申し上げましたように、補正予算と対比をいたしますると、減少に相なっておりまするが、当初予算に比べましては、増加に相なっておるわけであります。これは特別会計の方でごらんをいただきますると明らかでありまするが、三十五年度におきましては、三十四年度から五十八億円の前年度剰余金の受け入れをいたしましたが、今回はそれが五億にとどまったということのために、一般会計から繰り入れまする金におきましては増加をいたしておる次第であります。  公共事業は、そこにその区分におきまする表が載っておりまするが、これを各細目にわたって二十五ページ以下に書いてあるわけであります。  治山、治水の関係におきましては、さきごろ十カ年計画並びに五カ年計画が三十五年に策定をせられておるわけでありまして、その伸び率に従いまして計上をいたしておるわけであります。ただ治山事業におきましては、新しい問題といたしまして、従来林野の特別会計において行なっておりました水源林の造成事業、これを森林開発公団に切りかえて実施をさせることにいたしましたので、出資金十億円というものが一般会計に入る。この金を特別会計の方から繰り入れていただくということにいたしておるわけであります。  海岸事業の関係は、相当大きな伸びを示しているわけでありまして、これは東京湾、大阪湾、台風常襲地帯、大規模侵蝕海岸というようなものを中心といたしまする海岸保全施設のほかに、チリ地震津波の関係、新潟地盤沈下の対策の関係、それが入っておるわけであります。  伊勢湾高潮対策事業というものが、これは前回の補正予算におきまして補正をお願いを申し上げたわけでありまするが、その補正のときに申し上げておりまする全体計画に基づきまして、三十六年度の所要額を計上いたしておるわけであります。  道路整備事業は、二兆一千億円という新しく五カ年計画をきめまして、一般道路事業が一兆三千億円、有料道路事業が四千五百億円、地方単独事業が三千五百億円、こういうような事業の大要をきめたわけであります。この財源の充実のために、三十六年度以降揮発油税におきまして、二千九百円、地方道路譲与税におきまして五百円の引き上げをいたしました。大体一五%であります。その結果、揮発油税は一万九千二百円が二万二千百円、地方道路税の方は、三千五百円が四千円に相なるわけであります。三十六年度といたしましては、今申し上げました揮発油税の現行税率の収入を予定せられまするもののほかに、今申し上げました揮発油税の増税分二千九百円分に当たりまする百五十三億七千九百万円を揮発油税収入として見込みまするほかに、一般財源といたしまして前年度二十七億一千四百万円、それを百億円に増加をして、道路整備特別会計へ繰り入れをいたしたわけであります。  港湾につきましては、同じく五カ年間に二千五百億円という新規の計画を立てました。その初年度に相なるわけでありますが、この港湾特別会計は従来から特定港湾施設工事特別会計がございましたが、これを拡充をいたしまして、新しく港湾整備特別会計というものを作ったわけであります。従いまして、この計上額は、特別会計に繰り入れる金額に相なるわけであります。  漁港の関係は、全体で四億三千二百万円の増加に相なっておりまするが、従来からございました漁港整備計画、これを推進をいたすわけであります。  空港の関係は、羽田に新しい滑走路を建設いたしまする関係で三億七千八百万円の増加、大阪の国際空港につきましても、現在の施設の補修、新滑走路の建設、合わせまして二億円を計上いたしておるわけであります。  造林の関係につきましては、従来から農林漁業金融公庫を通じまして、いわゆる融資造林、これを行なっておるわけでありまするが、今回二億円を増加いたしまして九億円、農林漁業金融公庫に出資をいたすわけであります。  林道といたしましては、新しく山村振興林道、山村におきます多目的の林道事業を採択いたしまして、それに対しまして補助をいたす、この金が二億円計上をせられておるわけであります。  都市計画の関係は、国営公園等の整備のほかに、下水道の整備におきまして、三十五年度に比べまして五八%という大幅な増額を見ておるわけであります。なお、下水道事業の起債も、財政投融資の方におきまして大幅な増加を示しておるわけであります。  工業用水の関係も、十二億円が二十五億円というふうに増加をいたしておるわけでありまするが、この大幅な増加のほかに、財政投融資におきまして、同様に起債を増額いたしておるわけであります。  農業基盤整備は、前年度当初予算に比べまして七十四億円という増加に相なるわけでありまするが、主として八郎潟干拓等の特定土地改良工事特別会計事業の大規模な基幹工事、及び既入植地区の振興対策、これは開拓事業につきましての既入植地区の振興対策、それから灌漑、排水事業の一貫施行、団体営土地改良事業におきまする畑地振興並びに農地集団化を中心とした事業、及び防災ため池以下の防災関係事業、ここら辺に重点を置きまして仕事を推進することにいたしておるわけであります。  具体的な内容につきましては、二十九ページに出ておりまするが、全体の新しい農業近代化と申しまするか、そういうことと関連をいたしまして、開拓パイロット事業というものを創設いたしまして、新しい開拓地におきまする近代的な協業組織並びにモデル農家の創出ということを考えておるわけであります。  災害復旧は、補正予算に相当な額が計上いたされましたために、前年度に比較いたしまして三百十億円減少をいたしまして、当初予算に比べましても、九十四億円の減少に相なるわけであります。これは三十四年に発生いたしました災害の手当がだいぶ進みまして、三十五年災が大きくなかったということに伴いまする関係で、これはすべて三・五・二というような従来の割合によりまして計上せられておるわけであります。  災害関連も、これも同様に、わずかでありまするが減少をいたしておるわけであります。  調整費は、新しく地域経済計画の調査調整費五千万円というものを含みまして、従来の七億七千万円を十億円に増額をいたしておるわけであります。  住宅関係は、公営住宅が四万九千戸三十五年度にございましたものを、五万二千戸と三千戸ふやし、改良住宅が二千戸ありましたのを四千戸、合計五千戸を増加をいたしまして、五万六千戸ということにいたしましたが、三十一ページでごらんいただきますように、公営住宅の増加分は全部第二種住宅に相なっておりまして、第二種住宅二万八千戸が三万一千戸というふうにふえているわけであります。  なお、財政投融資の方の関係に相なりまするが、住宅金融公庫で一万戸、住宅公団で二千戸というふうに、いわゆる政府施策というものは全体にわたって増加をいたしておるわけであります。  環境衛生対策でありまするが、これは下水道の終末処理施設及び屎尿消化槽、これは五億三千九百万円という増額、災害復旧関係が減っておりまするから、災害を除いて考えますると、六億九百万円という大幅な増加になっておりまして、先ほど下水道の款の方で申し上げました、建設省のところで申し上げましたものとのバランスをとっておるわけであります。  農業保険の関係におきましては、さきごろから農業災害補償制度協議会というものを農林省で設けて検討しておられたわけでありまするが、大体そこで検討せられました結果につきましては、三十七年度以降に実施をいたすことにいたしまして、とりあえず三十六年度といたしましては、機構の整備関係をやるということでありまして、先ほど大臣から御説明もございましたように、三十七年二月には、現在の農業共済再保険特別会計を廃止いたしまして、農業保険事業団に切りかえる、それともう一つは、経費の関係といたしましては、農業共済組合及び連合会の事務費について給与単価を引き上げる、及び単位組合分の国庫負担率は従来三分の二でございましたが、これを十分の十にいたす、これによりまして十四億四千六百万円の増加、このうち事務費系統で十億四千百万円、大体が事務費の増加の方に相なるわけであります。これによりまして、農家負担の軽減をはかるということであります。  貿易振興及び経済協力の関係でございまするが、これは三十五年度に比べまして、十億四千万円ほどの増加に相なっておるのでありまするが、これは従来からのジェトロの関係、あるいはアジア経済研究所へ引き続き出資を一億円行ないます関係、割合の大きいのは三番目にございまする後進国経済技術援助拡大計画及び国連のスペシャル・ファンドと申しますか、特別基金、それへの拠出二億二千二百万円を六億五千六百万円にふやしております。それ以外に、コロンボ・プラン、海外技術センター以下の施策を充実いたしておるわけであります。  海外経済協力基金でありまするが、これは従来ありました五十億円を、今回さらに五十億円ふやしまして、百億円にいたすわけであります。  中小企業対策といたしましては、三十三ページでありまするが、中小企業近代化促進費が、前年が十四億七千六百万円、十五億円足らずでございましたが、それを三十億百万円というふうに増加をいたしておりますのと、小規模事業対策費、いわゆる商工会に対しまする関係、これは経営改善普及員二千四百五十一人を四千三百十七人にする経費といたしまして、四億四百万円が八億土千四百万円にふえたということであります。なお、業種別指導事業の関係あるいは地方公設試験研究機関の関係、中小鉱山の探鉱事業、中小企業退職金共済事業団、いずれも強化をはかっておるわけであります。  食糧管理特別会計への繰り入れでございまするが、これは三十六年度におきまして、米を三千八百万石買い入れる計算をいたしまして、麦が三麦合わせまして百五十三万五千トンで、買入価格は一応三十五年産の買入価格というものを中心としてはじいておるわけであります。米の輸入が五万八千トン、麦の輸入が、小麦が百九十九万八千トンというような買い入れを予定いたしましてはじいてみますると、三百七十二億円ほどの食糧管理勘定の赤字が出るわけでございますが、これに対しまして、調整勘定へ三百七十億円一般会計から繰り入れます。  農産物等安定勘定は、これは引き続き澱粉及びてん菜糖、飼料というものでありまするが、主として澱粉の関係でありまするが、二十億円の損失が見込まれまするので、これに対しまする補てんをいたしております。合計いたしまして三百九十億円という金額が繰り入れられるわけであります。  予備費は二十億円を増加いたしまして百億円、三十五年度百億円となっておりますのは、御承知のように補正予算をもちまして二十億円追加いたしましたためであります。  以下雑件に入りますが、沖縄の援助の関係が、総理府及び文部省の所管にわたってございまして、これにつきましては、南方同胞援護会補助の関係、医師、歯科医師の派遣、模範農場の開設、沖縄と本土との間にマイクロ回線を新設、疎開船の遭難学童及び戦闘協力死没者の見舞金というようなものを、総理府の系統に計上いたし、このほかに、文部省所管におきましては、沖縄の教員に対します渡航費の支給、あるいは内地に留学を希望する沖縄の高校生、これに対しまして奨学資金を琉球政府に供与するというような新規事項を加えまして、従来の一億一千九百万円、それが五億一千九百万円というふうに、ちょうど四億円ほどの増加を示しておるわけであります。  移住振興は、移住者を今回は一万一千人と見まして、新たに移住あっ旋所に滞在中の移住者に対しまして、食糧費を補助するということであります。  日本海外移住振興株式会社には五億円を引き続き産業投資特別会計から出資する。  医療金融公庫につきましては公庫の貸付ベース七十億円ということを考えまして、一般会計から二十億円の出資をいたす。  オリンピックは国立競技場の拡充及び競技技術向上助成、いわゆる選手強化という関係でありまするが、その関係を中心といたしまして、二億七千八百万円。このほかに財政投融資の方におきまして、地方債の手当をいたすはずであります。  農林関係に入るわけでありまするが、農業基本法の実施及び農業構造改善の対策費といたしまして三億三千四百万円、これは農業基本法の実施のために構造改善計画、全国九十二カ所にパイロット地域を作りまして、また構造改善の予備区域五百カ所の市町村、これに対しまして、計画樹立のための経費を補助するという金であります。  麦の対策費といたしましては、大麦、裸麦は御承知のような需給の状態でございますので、これを転換をいたします。十二万町歩の転換を予定いたしまして、これに対しまして、三十億円の転換奨励金を見込みまするほかに、菜種、てん菜等の展示パイロット圃場、畜産導入施設の助成、小麦につきましての省力多収栽培の推進、種子確保というようなことを通じまして、全体で、今申し上げました転換奨励金を合わせまして四十億円を麦対策費として計上しておるわけであります。  農業近代化の融資の促進費といたしまして、三十五億円を計上いたしておるわけでありまするが、これは農業近代化助成資金というものを作りまして、三十億円の資金を設置する。それの運用収入のうち、一億七千万円をもちまして都道府県に補助をする、そういたしますると、都道府県が同額を出しまして、これによりまして約三百億円の系統資金を近代化資金に充てたい、こういうことであります。  なお、これに並行いたしまして、この近代化資金の債務保証を行ないますために、都道府県に農業信用保証協会というような名前のものを作りまして、三億円、政府から出資をいたすということを考えております。そういうものを合わせまして、合計三十五億円が農業近代化の資金融通促進のための経費であります。  大豆の輸入を自由化いたしますことに相なっておりますが、これに対します保護対策といたしまして、集荷団体に——大豆並びにこれに関連いたしまして菜種、この生産者保護のために、集荷業者に調整を行なわしめまして、それに対する売買差損及び管理費の交付をいたします。この金が三十億円、それ以外に大豆の生産の合理化の金、あるいは菜種の生産改善の金、種子対策、中小製油企業対策というような金を合わせまして、三十一億五千万円、これが大豆及び菜種の保護対策費であります。  畜産振興の金は、前年度の三十七億円が約四十二億円の金額に相なっておるわけでありますが、このうちの目新しい問題は、御承知のように酪農振興基金というものが従来ございましたが、これを畜産物事業団というものに改組をいたしまして、牛乳、乳製品のみならず、食肉の関係を扱わせる、これによりまして乳製品及び食肉の価格安定をはかりたいということが一つであります。  なお草地の造成、改良事業その他の畜産関係の、従来からやっておりました経費につきましても、増額をはかっておるわけであります。  三十八ページに参りまして、水産業振興費であります。水産業振興につきましては、いわゆる沿岸漁業対策といたしまして、沿岸漁業振興費につきましての補助率を三分の一から二分の一に引き上げますのが一点、構造改善計画の樹立のために調査費を計上いたしておりますのが二点、新たに魚価安定基金を作りまして、八千万円の出資を行なって、これによって一時的に多くとれます魚の価格安定をはかって参りたいというのが三点、これに関連をいたしまして、市況の受信関係あるいは冷蔵庫、冷蔵自動車の設置というようなものにつきましての助成をいたすわけであります。  次は海運対策でございますが、これは従来からの利子補給並びに三国間輸送助成、移住船の運航費の助成をいたしますほかに、新たに二つほどの問題がございます。  一つは、三十八ページの下にあります(ロ)というところにございます。開発銀行よりの融資に対します利子補給、これは輸出船に対します利子との関係もございまして、三十六年度から向こう三カ年間、新規の計画造船に対して開発銀行の融資の金利を一・五%、着工後五カ年に限りまして補給をいたします。初年度分といたしまして一千八百万円であります。  戦時標準船が解撤をして、代船を建造しなければならない時期に参っておりますが、このうち中小規模のものにつきましては、国内旅客船公団の共有方式ということによりまして、資金運用部から八億円の金を融資いたしまして処理をいたす。やや大きい船につきましては、日本開発銀行におきまして七億円を特別に融資をするということであります。  一般会計といたしましては、離職船員に対する職業紹介事務の系統で、百五十万円ほどを計上しておるわけであります。  石炭鉱業の対策につきましては、従来の合理化事業団に対しまする出資を増額いたしておりますが、それ以外に炭鉱整備保証基金三億円というものを計上をいたしております。  離職者対策といたしましては、従来からやっておりました炭鉱離職者援護会を雇用促進事業団に吸収をいたすわけでありますが、それによりまして引き続き職業訓練を行なって参るということに相なります。あるいは移転資金、あるいは従来からやっておりました事業は、引き続きこれを促進事業団において行なうわけであります。  四十ページに青少年対策という、各省にわたりまする項をしぼっておりまするが、合計いたしまして、四十一ページの右にありますように、各省を通じますものが九億七千百万円でありますが、それが十二億二千万円というふうに増加をいたしております。  多くの項目が集計でございまするが、やや大きいものについて申し上げてみますと、四十ページの下から三行目でありますが、体育施設整備の関係、それからこれは新たな事業でありますが、夜間定時制高校の夜食といたしましてミルクを給食をいたします。それに対します補助金といたしまして新たに七千五百万円を計上いたしておるわけであります。あとは各項目につきましての増額分でございます。  給与費につきましては昨年の暮れ、十二月二十七日に暫定手当、薪炭手当及び寒冷地手当につきまして人事院勧告がございました。これはすべてこの新しい予算に組み入れをいたしております。  歳入でありまするが、租税及び印紙収入につきましては、後ほど主税局長から申し上げると思いますので、日本専売公社の納付金のところから申し上げます。  たばこの売り上げ数量は三十五年度見込み千二百三十六億本に対しまして千三百三十六億本という増加を見込みまして、塩の関係は整理が一段落いたしたものでありますから、損失が減少いたしたわけでありますが、なお国内でできました塩をソーダ工業塩に売るという関係がございまして、これが逆ざやになります。その関係で一億円ほどなお赤字が残りますが、これによりまして、千四百八十九億円、専売公社全体といたしまして納付金をいたします。前年度に比べまして百三十億円の増加であります。  アルコール、印刷局、病院収入等におきましては、印刷局は機械の増設のために減少になりますが、それ以外のものは増加に相なっておるわけであります。  これらのいわば専売益金以外の雑収入で七十四億円の増加に相なっておりますが、その主たる項目について申し上げておきますると、四十三ページの下から六行目くらいのところに有償管理がえ収入、前年度五十七億三千万円というものがございまして、これが皆減に相なっております。これは接収貴金属の銀であります。一般会計に属します銀が、昨年回収、返還を受けまして、その収入がございました。これが落ちましたのが一点。  それから四十三ページの右側のまん中ごろに納付金という項目がございます。その中の日本銀行納付金、これが百二十四億円が百五十一億円、二十七億円ほどの増加になっておりますが、これはすでに現在における日本銀行の運用状況を見込みまして増額を見ました分でございます。  四十四ページに参りまして、国有林野の特別会計から二十三億円、前年度に比べまして十二億円の受け入れ増、これは先ほど申し上げました造林融資、水源林造成及び治山事業のために繰り入れます金でありますが、これがふえておりますのが一つ。もう一つは、農業共済再保険の特別会計におきまして、さきに一般会計から繰り入れました金がございますが、三十五年度の農業勘定の収支が剰余の見込みがございますので、それを一般会計に返還をいたします。その金が三十億円、大体以上のようなものが合わせまして七十四億円の雑収入の増加を形成するわけであります。  特別会計につきましては、先ほど大臣から御説明がございましたように、三つほどの特別会計が新設をせられるわけでありまして、四十八ページに国民年金特別会計が出ております。これは先ほど一般会計で御説明申し上げました拠出制年金及び福祉年金につきましての経理をいたすものでありまして、一般会計からこの金を受けて、あと雑収入が入るというようなことでございまして、勘定を国民年金勘定、福祉年金勘定、業務勘定に分けるというような筋のものであります。  食糧管理勘定も今大体申し上げました一般会計の裏になるかと思います。  五十三ページに機械類の賦払信用保険特別会計、これが新しくできました特別会計でありまして、貿易自由化ということのために機械工業の振興をはかる必要がある、そのために賦払い信用保険を機械類について作りたいということで、二億円の一般会計からの資金を出しまして、ごらんのように四千五百万円の保険料収入、保険金の見込みを千六百万円弱と見まして、新しくこの信用保険の特別会計をスタートいたしたわけであります。  港湾整備特別会計は、先ほど申し上げましたように港湾工事の特別会計を拡大をいたすわけでありまして、港湾整備勘定というものと特定港湾施設工事勘定というものを分けまして、従来からやっておりました分、すなわち輸出、石油、鉄鋼、石炭というような港湾工事につきましては依然として従来通りの勘定で整備をいたすわけでありますが、一般会計から先ほど申し上げました金を受け入れまして、それに地方の分担金が現金収入で入って参り、合わせまして事業を行なう。これは従来からごらんをいただいております道路ないし治山治水という特別会計と同じ仕組みでありますので、特に申し上げることもないと思います。  郵政料金の改定につきましては五十五ページにその表が出ておりまして、第一種、第二種は据え置きますが、第三種以下につきまして所要の改定を行ないます。増収額が平年度で八十九億円、三十六年度は七月一日から実施をする予定でございますので、六十七億円という収入を予定をいたしておるわけであります。  特別会計といたしましては大体そんなところかと思います。  次に六十ページに参りまして、政府関係機関、専売公社につきましては、大体今納付金のところで申し上げましたようなことでございます。たばこの販売数量、先ほど申し上げました数字が六十ページの石の中ほどにございます。塩の関係は今申し上げましたように、なお一億円の赤字であるが、三十五年に比べまして三十一億円の赤字減少に相なっておるというようなことが書いてあるわけであります。  国鉄でございますが、国鉄は六十一ページに運賃改定の内容がございます。旅客、貨物を通じまして一二%、四百八十六億円の増収となるように見ておるわけでありますが、その結果といたしまして、右側にごらんになりますように収支関係が出ておるわけであります。なお資本及び工事勘定のところでごらんをいだだきますと、工事費前年千二百五十二億円が千九百二十一億円というような数字に相なっておるわけであります。  電電公社におきましても、前年度電話の加入数四十万加入と申しておったのでありますが、これが五十万加入というふうに増加をいたしまして、同じく六十二ページで建設勘定の総額をごらんいただきますと、千二百八十五億円が千七百三十四億円というように増額をいたしております。  以下公庫関係は財政投融資の方で申し上げると思いますので、省略をいたします。  次に八十二ページに参りまして、三十五年度補正のことを申し上げます。この数字は先ほど大体大臣が申し上げました数字でございますが、八十三ページに歳入追加の金額が出ておりまして、所得税、法人税以下、主として法人税でありますが、三百六十五億円の増収を見込みまして、専売納付金が当初見込みましたものに比べまして三十九億二千五百万円の増収が見込まれますのと、日本銀行がさきごろ締め切りました決算によりまして、三十五年度当初予算計上額に比べまして三十六億四千七百万円、これだけの増加をいたすことが明らかになりました。合計いたしまして四百四十億七千二百万円という歳入を計上いたしまして、このうち所得税及び法人税の二八・五%並びに〇・三%、それに当たりますものが合計九十億七千二百万円でありますが、それが交付税として流れます。残りの三百五十億円が産業投資の資金に相なりまして、この産業投資資金三百五十億円のうち百五十億円を財政投融資の方で後ほど申し上げます産業投資特別会計の原資に使っておるという次第であります。  以上をもちまして御説明を終わります。     …………………………………

船田中自由民主党

○船田委員長 主税局長村山達雄君。

村山達雄大蔵事務官(主税局長)

○村山政府委員 引き続きまして三十六年度の租税及び印紙収入の予算額について、御説明申し上げます。  説明の順序といたしまして、最初に計数を要約して申し上げ、次に現行法による自然増収の見積もりの基礎について御説明いたしまして、最後に来年度の税制改正の大綱について御説明させていただきたいと思います。  お手元に配ってあります「昭和三十六年度租税及び印紙収入予算の説明」という書類の三ページをごらんいただきたいと思います。  縦の項目でありますが、そこに書いてありますように、一般会計、特別会計の会計に分けまして各税目が並んでおります。横の欄に三十五年度補正後予算額がまっ先に出て参りまして、それから三十六年度の改正法による収入見込額が出るに至るまでの経過が順を追うて出ているわけでございます。  下から六欄目の一般会計の合計欄、そこの数字につきまして便宜御説明させていただきたいと思います。  三十五年度補正後予算額は一兆四千八百八十億四千七百万円、左の肩書きは当初予算の数字でございます。それに対しまして、三十六年度自然増収は、その次の欄でございますが、二千四百十六億一千六百万円見込みました。当初予算に対しましては三千九百三十億三千二百万円見込みました。それによりまして現行法による収入見込額は一兆七千二百九十六億六千三百万円と相なります。  次の三欄は税制改正による増減収額を掲げてあるわけであります。第一欄目がいわゆる一般減税によるところの減収額でございます。上の所得税から見ていただきますと、源泉におきまして五百三億七千五百万円、申告で百二十六億八千七百万円、合計いたしまして六百三十億六千二百万円、法人税におきまして二百八十五億一千八百万円、物品税が三億四千九百万円、通行税が六億三百万円、合計いたしまして九百二十五億三千二百万円、これがいわゆる一般減税の規模でございまして、平年度千百三十八億という減税規模に対応する初年度の規模でございます。その次は特定の目的によりまして税制改正を行なうことによる増収額が出ておるわけでございます。上の欄から見ていただきますと、源泉分で十九億九千五百万円、法人で九十七億八千八百万円、そこで合計いたしますと約百十八億円の増収ということになります。これがいわゆる租税特別措置的なものの整理による初年度の増収額でございます。その次が新道路計画との関連におきまして揮発油税の一キロリットル当たり二千九百円増税によります増収額でございます。そのほか関税で六億六百万円計上しておりますが、これは特に増税をはかるという趣旨のものではございませんで、昭和二十六年に現行の関税率が出ておりますが、最近の自由化の機運に即応いたしまして、日本の経済を成長させるための全面的な関税率の改正を来年度企図しているわけでございます。それによりまして結果的に出て参った数字が六億六百万円、こういうわけであります。増収額を合わせますと二百七十七億六千八百万円、差引いたしますとネット減収額で六百四十七億六千四百万円、これを現行法による見込みから引きますと一兆六千六百四十八億九千九百万円、これが三十六年度の予算額と相なっておるわけでございます。  最後の欄は補正後予算額ないし当初予算に対する増減額が示してあるわけであります。  次に現行法によります収入見込額の基礎について概略の御説明を申し上げます。  その前に実はこの税収見積もりをいたします前提としてとりました来年度の経済指標の見通しは、時間的制約のために昨年十二月二十七日の閣議了解の指数をとってございます。従いまして、卸売物価でいいますと今度決定を見ました対前年度比九九・七ではなくて、九九・六になっておる。〇・一%違っておる。消費者物価につきましても今度決定を見ました一〇一・一%ではなくて一〇〇・七%である。〇・四%程度下回る指数によっております。もしこれをかりに今度閣議決定になった数字によって改算いたしますと、申告所得税において約一億、法人税におきまして約七億、合計いたして約八億くらいの追加計上をあるいはできるかもしれない、この程度の規模のことでございます。  以下各税について申し上げます。まず源泉でございますが、これは雇用の伸びにつきましては四・五%増と見ております。給与水準の伸びにつきましては、民間、公務員を含めまして六・六%の増でございます。申告所得税につきましては、来年度の鉱工業生産指数の一一四・七%増と、先ほど申しました物価を前提にいたしまして各業種ごとにこまかく分類いたしまして、それぞれ積み上げ計算しておるわけでございます。法人税につきましても同じように生産、物価を基礎にいたしまして計算をし、特に法人税は課税上の期間のズレと納期上の期間のズレが経済指標とは異なる様相を示しますので、その点も十分織り込みまして計算してございます。ただ売り上げに対する所得の割合等によって表わされる所得率、あるいは所得調整率と言った方がいいかもしれませんが、それを今年度幾ら見るかという問題になりますが、これは過去のいろいろの事例、実績がございます。その辺から考えまして三十四年度に対しまして一〇一・二%くらい所得率が向上するであろう。しかし三十五年度にはとてもまだ及ばないであろうというあたりで見込んであるということを申し述べておきます。  次に大きな税目といたしまして酒でございますが、このうち大きなものは清酒とビールでございます。清酒につきましては、過去の消費の状況並びに今三十五酒造年度において決定されました生産計画等を基礎にいたしまして、移出数量を四百四十九万石というふうに見込んでございます。ビールにつきましても同様に五百九十一万石と押えてございます。  揮発油につきましては最近における消費の状況にかんがみまして、対前年度比一九%の増、六百三十九万五千キロリットルというふうに課税数量を押えて計算してございます。  物品税につきましても、主要税目につきましてはそれぞれ最近における生産台数あるいは価格の下落傾向等を十分見まして、また各業界の見込み数量あるいは価格も十分に参酌いたしまして、個々の物品につきまして積み上げ計算をいたしておるような次第でございます。  最後に来年度の税制改正の大綱について御説明したいと思います。  まず来年度の税制改正の特徴といたしまして、いわゆる特色と申しますのは、一つは来年度の税制改正は、将来行なわれるであろう税制改正の一環というふうに考えまして、そういう意味で来年度まず手をつけなければならない減税は何であるかということを中心に考えてございます。その見地から中小所得者に対しまする所得税の減税と、それから企業の基盤を強化するために必要と認められる法人税の軽減、これに重点が置いてあるという点でございます。そのうち所得税につきましては、特に中小の所得階層、そのうちでも所得金額百万円以下のものに重点を置きまして、しかも少ない所得のものについてはそれだけ軽減の恩典がよけいにいくようにというふうな考慮を払って行なわれておるわけでございます。  もう一つは、後ほど御説明申し上げますが、減税の項目といたしまして、配偶者控除あるいは扶養家族の控除の引き上げ、あるいは専従者控除の創設ないし拡充、給与所得控除の拡充、こういったことをやっておりますが、これらのものを通じまして、現在問題になっております個人と法人の負担のアンバランス、個人が非常に重いというものを何とかして調整していこうという努力をしているわけでございます。  もう一つは、その調整の結果、今度は個人の面の各所得種類間に生じて参りまするいわば負担の公平上の波動をある程度手直ししよう、同時にまた従来からいわれております不権衡の点も、この際あわせてバランスをとったところで減税したい。こういうところに所得税の今度の減税のねらいがあるわけでございます。  法人税につきましては、現在の法人の負担の実態を分析いたしまして、今度の改正としては、一般的税率の軽減ということよりも、むしろ法人企業の基盤を強化する、それがよってもって将来の法人企業の育成に資するような事項に限定して減税をやったらどうかという点が一つの法人税のねらいであります。  もう一つは、先ほど申しました法人、個人のアンバランスの調整という問題を所得税からだけ行なうのでなくて、法人税の方からも行ないまして、個人に対する所得税との負担の近接をこの面からもはかっていくという点がもう一つの特徴でございます。  最後に、これらの法人税の改正を通じまして、やはり中小の法人に軽減が及ばないことのないように、十分各項目について留意するという点が今度の特徴でございます。  次に間接税につきましては、先ほど申し述べましたように今度は原則として見送り、将来の税制改正に譲るが、真にどうしても時間の関係でやむを得ないというものに限定して、部分的な手直し的な改正を行なうという点でございます。  最後に特別措置の整理の問題でございますが、これはいわゆる政策的な減税措置でございます。従いましてその政策効果は時々刻々変わって参りますので、現在の段階に立ちまして、あるいは縮小し、あるいは拡大しておるわけでございます。しかしそうは申しましても、この特別措置と申しますのは、何といっても結果的に見ますと、その減税の利益というものが特定のものに片寄る、結果的に見ますと何といっても不公平であるという点は否定できないと思いますので、こういう一般的な減税を行なう機会に、全体としては縮小の方向に持っていく、こういう点をねらいにしておるわけでございます。しかしまたその縮小も急激に与えるということはいかがなものであろうかというふうに考えまして、それが漸進的に行なわれるように、あるいはたとえば準備金等におきましてはいつの間にか積み増しが減ったというような形において縮小をはかるという方向において、今度の租税特別措置の整理を考えておるわけであります。  以下項目につきましてごく概略御説明いたします。三ページのすぐその次の四ページのところでございますが、それを見ていただきたいと思います。縦の欄の項目でございます。所得税の改正、配偶者控除の創設という欄がございます。従来配偶者につきましては、扶養親族の第一人目といたしまして七万円の控除をしておりましたのを、今度は新たに配偶者控除という制度を設けまして、これを本人と同額の九万円にする。つまり控除におきまして二万円引き上げということでございます。  次の扶養控除の引き上げでございますが、これは年令十五才以上の者につきましては、従来扶養控除は三万円で、以下の者も同じように三万円でありましたものを、今度は五万円に引き上げようという改正でございます。これもまた二万円の引き上げに当たるわけでございます。  その次の専従者控除の拡充、まず白色でございますが、これも先ほど申しました法人のバランスという点を十分考えまして、新たに家族専従者につきまして定額七万円の専従者控除を認めんとするものであります。青色の方はそれとのバランスにおきまして、原則として現行の最高控除限度額の八万円が九万円になります。ただしその専従者の年令が二十五才以上である場合には十二万になるという改正でございます。  それから給与所得の控除の引き上げでございますが、これは現行では御案内のように四十万円までの収入金額につきましては二割、四十万から八十万までの者につきましては一割、合計いたしまして最高十二万円の控除が行なわれておるわけであります。今度の改正では、いわば給与所得控除についての基礎控除を置き、その金額を一万円にしたわけでございまして、そうすることによりまして、給与所得控除の利益は、給与の低い人ほど恩典がよけい行くように、特に独身の給与所得者にその減税の利益が及ぶようにという点をねらいにいたしておるわけでございます。  税率の引き下げでございますが、これは課税所得で七十万円、総所得で言いますと約百万円になりますが、この辺以下の階級につきまして税率の引き下げを行なっておるわけであります。  退職所得課税の改正、これは全然別の系統でございまして、現在は退職金をもらいますと、それからいわゆる退職所得控除をして、それを半分にいたしまして、ほかの所得とは分離して課税をいたしておる、こういう扱いになっておりますが、その場合の退職所得控除の計算にあたりましては、勤務年数によって控除額が違っておるわけでございます。四十才までの勤務年数については、一年について三万円、四十才から五十才までについては四万円、五十才をこえる一年間については五万円、その合計額を控除いたします。こうやっておりますが、ただ現在最高限度がございます。最高百万円をこえたら、こえた分を切りますと言っておるのでありますが、これを今度は最高限度の制限を撤廃するという改正を行なわんとするものでございます。  以上の改正によりましてどんなことになるかと申しますと、夫婦、子三人の標準世帯と見まして、給与所得者について見ますと、現行の課税最低限が約三十二万八千円でございますが、これが三十九万八百七十円というふうに上がって参ります。戦前の一つの目安でございます昭和十五年度の税制によりますと、そのときどきの課税最低限が今日の物価で換算いたしますと約二十九万六千円でございます。それに比較いたしますと、今度の改正によりまして約四割五分程度の最低限が上回っているということになるわけでございます。この最低限の事業所得者につきましても、やはり同じ程度、大体六万円程度くらいの控除額の引き上げになると思います。この引き上げによりましてどれくらいの人が失格するかと申しますと、約二百二十万人くらいのものが所得税の納税者として失格する、かような結果になるわけでございます。  それでは有資格者の軽減割合はどんなものであるかと申しますと、やはり同じく標準世帯夫婦、子三人の給与所得者をとりますと、年収四十万のところでは八七・三%の軽減になります。軽減の割合は八七・三%になるわけでございます。百円当たりの平均納税額は十七銭ということになります。五十万円のところで見ますと四三%程度の軽減割合でございまして、改正額の百円当たりの租税負担は一円八十七銭、七十万円のところで三二%の軽減割合で、百円当たり四円七十銭、百万円のところで二三%の軽減割合でございまして、改正後の負担は百円当たり八円五十四銭、二百万円のところで九・三%でございまして、この辺から十七円八十四銭、五百万円のところでございますと二・六%の軽減率で、百円当たり三十円七十銭、千万円のところになりますと一・一%の軽減率で、百円当たり三十九円六十七銭の負担ということに相なるわけでございます。  次の法人税の問題でございますが、耐用年数の改訂、これは耐用年数におきまして平均二割短縮しようというのをめどにしております。従いまして償却率でいいますと、約二割三分三厘程度の軽減率になると思っております。  配当課税の改正でございますが、これは現在わが国の租税体系では、いわゆる配当所得に対する法人税と所得税の二重課税の調整が、目下はその配当を受け取る株主の段階において調整が行なわれている。そのために、支払法人側の配当コストが高くなり、それがひいては発行者側の方の増資をはばむ、あるいは資本構成が非常に不健全であるとか、あるいは資金調達のあり方についても問題等があって、それがひいては経営基盤を非常に不安定にしておる、こういう批判が多いわけでございます。今回の改正は、そういう点にこたえまして、その二重課税の調整の一部を発行者、支払者側の企業において行なわんとするものでございます。  具体的に申しますと、法人税の従来の配当に対する税率は留保と同じように三八%でありましたものを二八%に軽減する。そのかわりに受取株主側の調整として考えられておりまする、たとえば個人でございますと、配当所得の二割を税額から控除しております。法人でございますと一〇〇%益金不算入をしておりますが、それはそれぞれ二五%程度縮小しよう、こういうことでございます。単純にこの三八%を二八%に軽減いたしますと、平年度約二百三十億の減収になるわけでございます。この二百三十億を全部受取株主側で調整いたしますと、株主の負担増が非常に目立ちますので、そのうち三十億程度の調整にとどめまして、あとの二百億は国の財源から持ち出そうというのが今度のねらいでございます。従いまして、平年度の減収額は約二百億という数字になっているわけでございます。  最後の同族会社の留保所得の課税の軽減でございますが、これは現行では、いわゆる同族会社につきましては、その留保全額と積立金が資本金の四分の一あるいは百万円の、どちらか高い金額をこえるに至ったら、その至る部分について一〇%の留保所得課税をいたしまして、個人とのバランスをとろう、こういう考えに発足しているわけでありますが、今度の改正では、その留保のうちから課税所得の一割あるいは五十万円、どちらか多い方を引いて、残りのものについて課税の対象にしていこう。もちろん従来それにしても、四分の一に達しない場合には課税しないことは当然でございます。なお個人とのバランスをとりまして、従来は一率一〇%でございましたが、今度は留保全額、さきの基準でかかるものについて、その留保全額が三千万円をこえるに至るようなものについては一五%、それから一億をこえる部分につきましては二〇%の税率に合理化しようという案でございます。  物品税は、先ほど申しました、ごく一部のものに限るということでございまして、先般道路運送車両法に基づく車両の区分、大型、小型の区分が変わって参っております。物品税法におきましてもそれを受けまして、大型、小型の区分を改正することにいたしてはどうかという案でございます。  なお映画用のカラー・フィルムにつきましては、現在物品税法の付則によりまして、ことしの三月末日までは軽減税率の一〇%を設けておりまして、ことしの三月三十一日が切れますと、三〇%の本則の税率に戻るわけでございますが、最近におきます事情を見まして、なお軽減税率を適用する必要があるというので、とりあえず一年だけ延長しようとするものでございます。  あと特別措置の各項目がございますが、内容は省略させていただきたいと思います。  道路につきましても先ほど申し上げました。関税についても先ほど趣旨を申し上げましたので、詳細は省略させていただきます。  以上をもって補足説明を終わりたいと思います。     …………………………………

船田中自由民主党

○船田委員長 理財局長西原直廉君。

西原直廉大蔵事務官(理財局長)

○西原政府委員 それでは、三十六年度の財政投融資計画について補足説明をさせていただきたいと思います。  この三十六年度予算の説明の七ページの下の方に、三十六年度財政投融資資金計画原資見込というのがございますが、その次の八ページ、九ページに、産業投資特別会計、資金運用部資金、あるいは簡保資金、公募債借入金等からそれぞれ融通されます特別会計、公社、公庫等あるいは公団等に対する投融資額が載っておりますので、これをごらんいただきますと、大体全貌を御理解いただけると思います。  三十六年度の財政投融資の原資は、ここにございますように、総額で七千二百九十二億円であります。そのうち財政資金が六千五十五億円、公募債借入金が千二百三十七億円でございます。  財政資金につきましては、通常原資についてできるだけ増加を見込みましたほかに、産業投資特別会計の資金三百五十億円から百五十億円を使用することといたしまして、その内訳は、この九ページの一番下の合計にもございますが、産業投資特別会計が三百九十八億円、前年の二百六十億円に対して相当なる増加になっております。  資金運用部資金が四千二百九十七億円、これは七ページの方に書いてございます。  それから簡保資金が千三百六十億円でございます。  公募債借入金につきましては、社債市場が著しく拡大されました最近の情勢に照応しまして、電力その他の一般の民間設備資金に対する資金を極力社債その他民間金融でまかなう方針をとり、財政投融資における公募債借入金はおおむね国民所得の伸びに応ずる程度のものといたしまして、千二百三十七億円を計上いたしたわけでございます。  次に、三十六年度から拠出制国民年金が発足することになりましたので、これらの社会保険関係からの要望もありまして、広く国民各層の貯蓄資金がどのような使途に運用されているかを明確にいたしますため、六十六ページをお開きいただきますと、そのまん中の辺に、今度新しく「昭和三十六年度財政投融資使途別分類」というのを設けることにいたしました。大体三十六年度の財政投融資におきましては、公共投資強化の線に沿いまして、住宅、上下水道、地下鉄その他生活環境施設、病院その他厚生福祉施設及び文教施設の整備並びに国鉄等運輸通信部門の強化に重点を置きました。また所得格差の是正に資するように、農林漁業及び中小企業金融の充実をはかるとともに、後進地域の産業開発のための資金を拡充する。さらに輸出振興に必要な資金を確保することといたしたわけであります。この使途別分類の表でちょっとごらんをいただきますように、(1)の住宅から(6)の小計で、全体としましては、右の端にございますように、合計の欄の上の方の、この六つのものは、大体国民生活の安定と申しますか、それに直接関係のあるものというふうに考えられるわけでございますが、三千六百五十二億円というふうになっております。三十五年の二千七百三十九億円に対しては相当の増加でございますが、これは全体に占める割合で申し上げますと、三千六百五十二億円は五〇%強でございまして、この二千七百三十九億円は四六%でございますので、四%だけそういう面においては改善されたわけでございます。  それから(7)から(10)までは大体国民生活とかあるいは産業基盤に関係のあるものというふうに考えられると思いますが、これはこれまでの(1)から(10)までの合計を入れますと、三十六年度におきましては全体に対する割合は八一%になります。三十五年度は七九%でございます。そういう意味におきまして、先ほど申し上げましたように、相当重点をこういう面に指向したと申し上げてよいのではなかろうかと思うのであります。  以下、各会計等につきまして簡単に御説明申し上げたいと思います。  まず四十五ページの特別会計のところをごらんいただきたいと思いますが、三十六年度におきましては、資金運用部特別会計に相当の改正を行なうことと相なるわけでございます。資金運用部資金運用審議会の建議がございまして、この趣旨によりまして、資金運用部制度の改善をはかることといたしました。郵便貯金の独立採算その他厚生年金、国民年金等長期預託金全体の利回りの向上ということから考えまして、資金運用部の収支の改善をはかり、また資金運用部自体としても、独立と申しますか、コストをまかなうようなふうにして考えるということに相なったわけでございます。こういうような厚生年金あるいは郵便貯金、国民年金等、長期預託金に対しましては、当分の間、特別利率によりまして利子を付することにいたしました。特に郵便貯金の特別会計に対する資金運用部特別会計からの繰り入れ等の制度を廃止することとしております。また、郵便貯金特別会計の赤字補てんのために従来資金運用部特別会計から繰り入れておりました繰入金の返済義務は打ち切り整理することとしているわけでございます。  産業投資特別会計は、ここにございますように、全体として三百九十八億円産投からの出資がございますが、この出資先は右の方に書いてある通りでございます。  それから今度は五十五ページをお開きいただきたいと思いますが、郵政事業特別会計に対しましては、この五十五ページの(7)にございますように、大体郵便局舎の新築、増築のために相当の資金融通をすることにしているわけでございます。  それから、その次は六十ページをお開きいただきたいのですが、政府関係機関でございます。政府関係機関の、最初は国鉄でございますが、これは先ほど説明がございましたように、財政投融資を相当増額いたしまして、運賃改定と相伴いまして相当なる建設工事ができることになったわけでございます。三十六年度は新線建設のために七十五億円、東海道幹線の増設費として四百四十億円、三十五年度は二百七億円、一般改良改修費に千四百六億円、三十五年度が九百五十億円でありますから、それぞれ相当の増額になっているわけであります。  その次に電信電話は、先ほど説明がございましたように、五十万個の加入増設をできるようなふうに財政投融資の方面においても資金計画を組んであるわけでございます。  国民金融公庫は、本年度の資金は大体一七%増加しております。  住宅金融公庫は十二万戸の建設、つまり前年三十五年度に対して一万戸増設することを目途として資金計画は組まれているわけでございます。  農林漁業金融公庫は、貸付規模において六百億円というのを目標にいたしまして、相当なる投融資の増額になっております。  それから、その次の六十四ページの中小企業金融公庫は、これも総貸付規模が八百三十五億円でありまして、三十五年度に対しまして一七%の増加でございます。  北海道東北開発公庫は、三十五年度の百六十億円に対して三十億円の増の百九十億円という事業規模であります。  公営企業金融公庫は、貸付予定額二百億円を目標としております。  中小企業信用保険公庫に対しましては、信用保証協会に対する貸付財源として産投会計から二十億円の出資をいたしました。信用保証協会に対する助成を引き続き強化することに相なっているわけでございます。  医療金融公庫は、先ほど説明がございましたように、総貸付事業が七十億円ということになったわけでございます。  日本開発銀行は、三十五年度の六百六十億円に対し、三十六年度の規模は八百二十五億円でございます。そのおもなるものは、地方開発において前年度に対し百億円の増加ということになっております。また新しく戦標船の解撤建造がこの中に七億円入っているわけでございます。また機械工業の近代化のために特に七十億円、大体開発銀行に予定されておりまして、先ほどちょっと申し上げました中小企業金融公庫の中に、そのほか約三十億円程度をこの機械工業の近代化のために、おおむね計上しておりますが、合わせて百億円、これ以外に米国の輸出入銀行からの機械近代化のための輸入機械に対する借入金等合わせて、今後機械工業の近代化は大いに進むものと期待しているわけでございます。  次は、その次の六十七ページでございますが、日本住宅公団は二千戸の増ということを見込んで資金手当をしてございます。  国内旅客船公団は、新しく戦標船の代替建造を共有方式で行なうことになりまして、ここに八億円増加になっているわけであります。  帝都高速度交通営団関係は、全体の事業規模百八十億円であります。これによりまして四号線、二号線ほか新規に五号線も着手することに相なっております。  愛知用水公団は、この三十六年度をもって全部の事業が完成することになるわけでございます。  その次の日本道路公団でございますが、名古屋−神戸間の高速自動車国道建設を中心といたしまして、三百八十億円の事業を計画に入れておるわけであります。  首都高速道路公団は、一号線と四号線を中心に高速道路、関連街路等を建設することになっております。  地方債の関係におきましては、まず一般会計債でございますが、三十六年度は五百八十五億円でございまして、三十五年度に対して二十五億円の増加になっております。特にこの中に高等学校の整備事業あるいは清掃事業を含めてございます。オリンピックの施設整備のためにも若干計上をしてあるわけでございます。直轄事業債は前年度と同額の百六十億円でございます。公営企業債は準公営企業と公営企業と両方に分かれますが、準公営企業つまり港湾整備あるいは簡易水道等でありますが、これに三百四十億円であります。三十五年度の二百億円に対しては非常なる増額であります。そのおもなものは、港湾整備関係及び簡易水道関係並びに下水道関係であります。下水道は三十五年度九十億円のものを三十六年度は百三十五億円というふうに増額になっております。公営企業は電気、上水道等でございまして、これは前年度と同額でございますが、前年度の五百七十五億円に対して二百億円増加の七百七十五億円でございますが、そのうち大きな増額になりましたのは上水道、三十五年度の二百四十五億円に対して三十六年度は三百四十億円、それから地下鉄事業は三十五年度の八十三億円に対して三十六年度は百四十億円でございます。また工業用水の関係でも三十五年度の五十五億円に対して、三十六年度は九十五億円というふうに増加になっているわけでございます。  これ以外に、新しく今度特別地方債という項目を設けました。これは厚生年金還元融資あるいは国民年金の特別融資のうち、直接地方に参りますものをここに計上したわけでありまして、住宅あるいは病院、厚生福祉施設等に充当されるものでございます。三十五年度はこの五十五億円を合わせまして地方債は総額千五百五十五億円でございましたが、三十六年度は総額で二千億円になるわけでございます。  それから、次は厚生年金の還元融資と国民年金の特別融資でございます。厚生年金の還元融資は、従来厚生年金預託金増加見込額の大体一五%でございましたが、本年度からこれを二五%に増額になったわけであります。三十六年度で二百六十億円、前年度の百十五億円に対して二百六十億円と非常なる増額を見ることになるわけであります。  それから国民年金につきましては、特別融資という制度を設けることになりまして、これは三十六年の国民年金預託見込額三百億円の二五%をこの中に見込んであるわけでございます。七十五億円でございます。これによって住宅、病院等国民の福祉向上に直結する部門の整備に充てることになっております。  なお、これ以外に今度医療金融公庫と地方公共団体分以外の厚生年金還元融資あるいは国民年金特別融資で必要な融資を取り扱う機関として、新たに年金福祉事業団を設けることになりました。大体五十億円をもって病院、厚生福祉施設に対する融資を行なう予定になっております。  あとは電源開発、それから石油資源、北海道地下資源等、特に御説明するあれもないと思いますが、東北開発株式会社につきましては、三十六年度から砂鉄製銑工場の設立に着手するということになりました。  日本航空は、欧州線等の開業等、三十五年度よりある程度経営規模を拡大いたしますので、出資三億円、公募債二十二億円をここに計上したわけでございます。  商工組合中央金庫につきましては、三十五年度三十億円の資金運用部資金及び簡保資金による引き受けを四十億円に増額いたしました。  日本不動産銀行につきましては、これは中小企業向けの不動産担保金融もいたしておりますので、十億円、債券を引き受けるということにいたしているわけでございます。  以上が三十六年度の財政投融資計画の御説明でございます。  なお、以上につけ加えまして、三十五年度の財政投融資の実行状況を簡単に御説明いたしたいと存じます。  当初計画額は五千九百四十一億円でございましたが、その後日本輸出入銀行、商工中金に対する追加出資百四十五億円、国民金融公庫、中小企業金融公庫等に対する年末融資七十五億円、災害公立中学校舎整備等のための地方債追加百十四億円等ございまして、現在の計画は六千三百二億円でございます。  それから最後に三十六年度の国庫収支の見込みでございますが、これは千六百億円の散布超過と見込んでおります。三十六年度は外貨準備高の増加見込み二億ドルに見合いまして、外為資金で七百二十億円の散布超過、また一般会計でも前年度剰余金の使用等によりまして七百十九億円の散布超過が考えられます。これらがおもな原因となりまして千六百億円の散布超過と見込んでおる次第であります。もとよりこの見込みは予算が大体その通り実行されることを前提として見込んだものでございます。  以上簡単でございますが、補足説明を終わらせていただきます。     …………………………………

船田中自由民主党

○船田委員長 次に中野経済企画庁調整局長。

中野正一総理府事務官(経済企画庁調整局長)

○中野政府委員 それでは昭和三十六年度の経済見通しにつきまして、お手元に「昭和三十六年度の経済見通しと経済運営の基本的態度」という刷りものがお配りしてあると思いますので、これに従いまして概略を御説明いたしたいと思います。  まん中ごろに参考資料という赤い紙がございまして、その前に三十五、六年度の主要経済指標というのがございます。それからそのあとに参考資料として国民総生産、総支出あるいは国民所得、それから鉱工業生産指数、農林水産業生産指数等がありますので、主として数字につきまして御説明したいと思います。  昭和三十五年度の経済の問題でございますが、これは御承知のように、三十四年度が近年にない非常な高度成長率で一七・七%の成長を遂げたあとでございまして、その後経済の伸びの率は鈍化はいたしておりますが、輸出、設備投資また個人消費の伸び等、最終需要は非常に順調に伸びておりまして、そういう最終需要の伸びにささえられまして、順調な拡大傾向を続けております。ここに数字が出ておりますように、国民総生産といたしまして——主要経済指標の二段目の欄でございますが、三十五年の実績見込みは十四兆二千三百億円の総生産に達する見込みであります。三十四年度に比べますと、右の欄にございますように伸び率が一一一ということになりまして、実質で一一%の伸びになる見込みでございます。そういたしまして、その一番下の方の欄にございますように、国際収支は三十五年度の実績見込み総合収支じり六億ドルになる見込みでございます。三十五年度末の外貨準備高は約二十億ドルに達する見込みでございます。  そういたしまして三十六年度の見通しでございますが、このような三十五年度の順調なる拡大のあとを受けまして、三十六年度の経済がどういうふうに伸びていくかということについて簡単に御説明いたしたいと思います。  最近著しく増強されました民間部門の力強い成長力を基調といたしまして、これに加うるに今度の政府の公共投資、減税あるいは社会保障等の新政策が展開いたされますので、これらと相待ちまして引き続き上昇傾向を持続するかと思います。  その主要項目について御説明したいと思いますが、参考資料の方の第一表をごらんいただきたいと思います。三十五年度は設備投資が非常に伸びまして、この欄で申しますと第一表の二段目の欄の国内民間総資本形成という欄の生産者耐久施設という欄がございます。これが普通言っております民間の設備投資の額になるわけでありますが、これは三十五年は三十四年に比べまして三一・五%、三〇%以上の民間の設備投資が伸びたのでございまして、これが三十五年度の経済成長を非常に高からしめた大きな原因になっておるわけでございますが、特にまた三十四年も大体三割程度伸びておりますが、こういうふうな三十四年、三十五年と引き続きまして高度の設備投資が行なわれたあとを受けまして、三十六年は民間の設備投資は鈍化するというふうに見ております。  これに反しまして、個人の消費支出、その上の欄でございますが、これは三十五年も非常に順調な伸びを示しておりまして、一〇%以上の伸びを示しておりますが、三十六年度は、さらに勤労所得の伸び、特に賃金の上昇、また百十万に及びます雇用の伸び、また公務員のベース・アップの平年度化、また減税、社会保障等の政策が行なわれますので、個人消費支出は非常に順調に伸びまして、一〇・七%程度伸びるというふうに見通しておりまして、民間の設備投資の伸びが鈍化するのに比べまして、個人消費支出は順調に伸びまして、これがまあ三十六年度の経済の一つの特徴かと思いますが、大体個人消費支出の増加分が全体の総生産の増加分の約六割を占めるということになっております。  それからその次の下の欄の在庫品増加でございますが、最近、経済は非常に落ちついております。物価も大体落ちついておりますので、在庫品の増加は、大体経済の伸びに応じた在庫品の積み増しが行なわれるというふうに見まして、経済の伸びが鈍化しておりますので、ここに数字に出ておりますように、三十四年八千五百億円、三十五年七千五百億円に対しまして、三十六年七千億円というふうに、絶対額としては在庫品の積み増しは減っているというふうに見ておりまして、そういう関係で在庫品の増加が経済の成長を助けるということもなく、また経済の成長にほとんど影響しなくなっておるというふうに見ておるわけでございます。  個人の住宅は大体二〇%程度順調に伸びるのじゃないか。  それからその次の政府の財貨サービス購入でございますが、これは今度の予算案が決定をいたしましたので、これに基づきまして、中央、地方、あるいは公共企業体等の財貨サービス購入を算定いたしまして、ここに出ておりますように、三十五年度二兆七千億円、これは補正予算の分を入れております。それから三兆二百億円というふうに、一二%程度伸びるというふうに見ております。  それから、今言いましたような需要の伸びに対しまして生産面がどうなるかということを一言申し上げます。主要経済指標のまん中の方にございますが、鉱工業生産指数は、三十四年に比べて三十五年が二二・六%伸びましたのに対しまして、三十六年度は一四・七%、機械工業等を中心にいたしまして伸びるというふうに考えております。  次に輸出でございますが、本年の世界貿易の伸びは、昨年に比べますと伸びは鈍化するというふうに一般に見られておりますが、これに加えまして、アメリカのドル防衛対策の進展によりまして、ICA輸出は相当減るのじゃないかというふうに見ておりまして、そういうものを考慮いたしますと、わが国の輸出増加の幅は三十五年度よりは狭まるというふうに見ております。国際収支の欄の下の欄に通関輸出というのがございますが、三十四年度に比し三十五年度は一四・九%、アメリカ向けの輸出は鈍化しておりますが、それ以外の地域の輸出が非常に順調でございまして、一四・九%伸びるということに考えておりますが、三十六年は九一四%程度という見通しを立てているわけでございます。それはわが国商品の根強い輸出競争力によりまして、輸出は引き続き相当増加するというふうに考えます。ただこれには世界経済の動向等から考えまして、相当各国の輸出競争は激化するというふうに見ておりまして、この際輸出振興あるいは海外経済協力の促進につきましては特段の配慮を加える必要がある、またそうすることによりまして、この程度の輸出目標は達成できるというふうに考えているわけでございます。  それから輸入でございますが、これは最近設備投資の旺盛ということを反映いたしまして、機械輸入が相当ふえておりますが、そういうものを見込みまして、また輸入物価は引き続き弱含みというふうに考えられますので、高度成長に見合う輸入額として、一番下の欄にございますが、通関ベースで五十一億ドル、前年度比一一・六%の増加を見込んでおります。これで輸入依存度がどうなるかということを一応計算してみますと、三十五年、三十六年度の輸入依存度はほとんど横ばいということになっております。また貿易外の収支でございますが、これはアメリカのドル防衛対策の影響を見込みまして特需の減少を織り込んでおります。そういう関係で貿易外収支は幾分悪化しておりますが、ただ貿易収支面の黒字と相殺いたしまして、経常収支全体ではおおむね均衡する、数字的には、下の方に欄がございますが、国際収支の経常取引収支じりが一千万ドル黒を計上しております。また資本面の取引では輸入ユーザンス残の増大を中心といたします黒字が引き続き予想されますので、これを加えますと、総合収支じりで二億ドルの黒が出る。三十五年度は六億ドルの黒が出るという見込みでございますので、黒字の幅は減じますが、黒字基調には変化はないのではないかというふうに見ております。  次に物価でございますが、これはまん中の欄に卸売物価指数、消費者物価指数等が出ておりますが、卸売物価は生産能力の増加に裏づけられましておおむね弱含み、横ばいで推移するものと見ております。しかし消費者物価につきましては、三十五年に比べて三十六年度は一〇一・一%という数字を掲げておりますが、一般に所得の増加、また消費内容も向上する傾向から見まして、また生産性の向上によりまして賃金の上昇を吸収できないサービス部門等の値上げ、また住居費の値上がりというふうなものを相当見込まなければならぬ。またこれ以外の国鉄運賃の値上げなど、最近明らかになりました要因を加味いたしまして、三十六年全体として、三十五年度に比しまして一・一%程度の上昇を見込んでいるわけでございます。  以上、要するに三十六年度の経済は、世界経済の動向、特にアメリカのドル防衛対策の影響につきましては十分注意する必要があるのでございますが、最近著しく増強されました経済力にささえられまして順調な歩みを続けるというふうに予想いたしております。雇用の増加は、先ほど申し上げましたように百十万人程度、国民総生産は、これは主要経済指標の二番目の欄にございますが、十五兆六千二百億円に達するものと見ております。これは三十五年度の実績見込みに対しましては、右の欄にございますように、名目で九・八%、これを物価の上昇で訂正をいたしました実質では九・二%の高度成長率になるわけでございます。これは昨年の新政策において発表せられました国民総生産の十三兆六千億というものを基準にしますと約一五%の伸びとなっているわけでございます。  今申し上げました国民総生産は、需要面、すなわち国民総支出の面から試算をいたして、経済の規模がどの程度になるかということを御説明申し上げたわけでございますが、これに対応いたします分配国民所得でございますが、これは赤紙の第二表に国民所得の欄がございまして、ここに分配国民所得を試算いたしておりますが、来年度の国民所得の伸びは全体として一〇・七%、そのうち勤労所得は一二・八%の伸びになっております。これは賃金の上昇、雇用の増加を見込みまして約二二%程度の増加を見込んでおるわけでございまして、また法人所得につきましては最近相当法人所得は伸び率は大きいわけでございますが、三十五年度に比しましては九・一%の増加になるものと見込んでおります。  なお、わが国経済が内蔵いたしておりまする力強い経済の成長力につきましては、今後とも健全にこれを維持、発揮されますようこの際経済体質の各種の欠陥を是正いたしまして、長期にわたる均衡のとれた発展が遂げられるような体制の整備に努めることが特に必要ではないかというふうに考えておりますが、この点につきましてはこの六ページ以下に経済運営の基本的態度において明らかにされておるものと考えております。  以上、簡単でございますが、三十六年度の経済見通しについて御説明をいたした次第でございます。

船田中自由民主党

○船田委員長 以上をもちまして提案理由の説明は終わりました。      ————◇—————

船田中自由民主党

○船田委員長 この際お諮りいたします。総予算につきましては、国会法第五十一条によりまして必ず公聴会を開かなければならないととになっております。つきましては昭和三十六年度総予算の公聴会開会承認要求の手続その他開会に関する手続等は、先例によりまして委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

船田中自由民主党

○船田委員長 御異議なしと認めます。よってさよう決しました。  明日は午前十時より開会することといたし、本日はこれにて散会いたします。    午後一時十二分散会

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