文教委員会 第29号
- 発言数
- 36 件
- 登壇者
- 7 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1961/06/02
会議録
○濱野委員長 野委員長 これより会議を開きます。 公立高等学校の設置、適正配置及び教職員定数の標準等に関する法律案を議題とし、審査を進めます。 質疑の通告がありますのでこれを許します。臼井莊一君。
○臼井委員 本案につきまして二、三簡単に質問したいと思うのであります。 この公立高等学校の設置、適正配置及び教職員定数の標準等に関する法律案につきましては、高等学校の生徒の急増に対しまして、建物施設につきましては、今年度の予算におきましてもすでにいろいろ前向きの中等学校と同じような方向で進もうということになっておりますが、さらにまた新教育課程、これが高等学校に実施されるということのためにも本案が非常に必要であるということ、これは文部大臣の提案理由の説明にもございました。今日においては、高等学校はもうすでに義務教育に準ずべきほどの重要性を持っているという点において、本案につきまして提案されたことをわれわれも非常に幸いと考えております。ただ、しかし、公共学校がそういうふうに充実していくのはけっこうであるけれども、私立の高等学校においてはなかなかそう簡単に充実ということができない。父兄の負担等につきましてもやはり限度がある。こういうようなことから、本案につきましては、私学全部ではないかもしれませんけれども、相当にこの点を考慮してほしいという要望があるのであります。さだめし政府に対してもこれらの要望、陳情等はあったことと思うのでありますが、これに対しまして政府当局の方ではどうお考えでありまするか、その点つにいて一つお伺いいたしたいと思います。
○纐纈政府委員 お答えいたします。三十八年度から御承知のように高等学校の生徒が急増の趨勢にございまするし、二面池田内閣におきまする主要な政策の所得倍増の関係からいたしまして、工業高校の卒業生を非常に要求いたしておりまする趨勢でございまするので、われわれといたしましては、もとより国立に非常に少ないのですが、とにかく公立の高等学校の充実をはかることはもちろんでありまするが、同時に私立の学校におきましてもできるだけの協力をいたさなければ、とうていこの増大いたしまする卒業生の需要に応ずることができませんので、さような意味合いからいたしまして、今後私立高校の施設につきましても時に協力を求める覚悟でございます。従いまして、従来からもきわめて不十分ではありまするが、私立の学校、特に高校等の施設につきましてもある程度の助成をいたしておりまするが、今後とも、この計画を実施する上におきましては、私立学校に対しましても特に国においてはできるだけの助成をいたしたいというふうに考えております。同時にまた、新しく両校を設置いたします際におきましても、その配置の適正をはかる関係からいたしまして、私立学校と競合いたしまして、私立学校の経営のために悪影響を来たるというようなことのないような措置を、この法律案においていたしておるような次第でございます。なお、政府といたしましても、私立学校の技術者養成に対する協力につきましては、今後さらに一段と協議を遂げて、私立学校の御協力を得たいと考えておる次第であります。
○内藤政府委員 ただいま政務次官からお答えいたしました通り、この法律の第四条の中に、都道府県が高等学校の配置計画を立てる場合におきましては、その区域内の私立高等学校の配置状況を十分に考慮しなければならないという規定も入れてあります。 なお、お手元に配付いたしました私立学校に対する助成の実施状況の案がございますので、これをごらんいただきたいと思うのでございます。先ほど政務次官が申しましたように、不十分ではございますが、理科教育の設備費につきまして、三十六年度は九千二百万円、産業教育の設備費につきましては一億七千六百万円、特殊教育学校振興費三百万円、私立学校共済組合費補助九千百万円、私立学校振興会出資金八億円。この(四)と(五)は中学と高等学校だけではなく、大学を含んでおるのでございます。なお、都道府県においても私立学校に対する補助金の交付を現に行なっているのでございまして、昭和三十五年度は総額約九億円に上っているのであります。これに対して国は、地方交付税を通じて財源措置を行なっておりますが、従来は人口百七十万の標準団体に対して三百万円でございましたが、昭和三十六年度はこれを三倍に増額いたしておるのでございます。 なお、次の表の、各県が私立の学校に補助しております実態をごらんいただきますれば、総額で十五億、前年に比べまして六億の増でございまして、そのうち東京都は九億の補助を出しておるようなわけでございます。もちろん不十分でございますので、今後一そう努力いたしたいと思います。
○臼井委員 ただいまの文部政務次官並びに初中局長のお答えによりますと、各府県におきましてもそれぞれ、十分ではありませんけれどもできるだけの助成をしようという、またしつつあるという状態にあるのでありますが、これは非常にけっこうなことでありますし、また、公立ということになりますれば、都道府県民の税金によってまかなわれるのだが、私立で経営する場合においては、その負担というものは非常に軽減されるわけでありますので、今後とも一つ、県の財政等の事情もあるでありましょうけれども、それの許す範囲内において、できるだけこれが助成の方法を講ずるように指導なり助言なりをしていっていただきたいということをこの際強く要望いたします。 なお、私立学校で一つの不安でありましたこと、私立学校の付近に公立学校がダブるような形で設置されるということになりますと、私立学校としては非常な経営上の困難を来たす。もちろん私立は私立でそれぞれの特色がありますから、それによって経営はいたすのでありますけれども、またいわゆる公立ではないのでありますから、おのずからその分野もあるわけであります。しかし私立といえども、やはり事、教育に関する問題でありますので、普通の私営の事業と違って、適者生存でこれはいたし方ないといって済まされる問題ではなく、ことに公立学校におきましても収容人員の限定がありますから、現在においては私立の学校に相当依存をせざるを得ない。また学校の特色ことに宗教的な情操教育を行なおうというような学校もあるわけでありまして、そういう特色を生かす上におきましても、私立学校というものは今後においても重要性があるわけでありますので、この点も一つ要望いたします。今何か適正配置については法案の中にもありますし、また指導によってダブらないようにということを注意するようでありますので、その点はそう心配はなくなると思います。 なお本案の中に、十万以下の都市でございますか、町立などの高等学校はできないというようなことがございますが、これらについて、現在ある学校についてはおそらくこれはどうということはないと思いますが、今後そういう希望のある土地については、やはりできるだけ地方公共団体の実情と希望に沿ってやるべきものと考えますが、この点について一つお考えを伺いたいと思います。
○内藤政府委員 ただいまのお尋ねは、三条の「公立の高等学校は、都道府県が設置するものとする。」二項に「政令で定める基準に該当する市町村は、高等学校を設置することができるものとする。」この規定でございますが、市町村の場合は小中学校、幼稚園等、義務教育の関係に専念していただくことが原則であり、高等学校は都道府県が設置することが原則であるということを規定しただけでありまして、もちろん市町村のうちでも、人口の点を考慮し、また財政能力を考慮して、財政能力の十分ある市町村につきましては設置を勧めて参りたい、こういうことでございますので、政令の基準を定めるにあたりましては、御要望の線に沿って十分考慮いたしたいと考えております。
○臼井委員 大体文部当局の、この案に対する今後の考え方の大要は了承いたしましたが、私ども一つこの点には従来以上に力を用いまして、公立、私立ともども日本の高等学校の充実に——これはひとり高等学校ばかりではございませんけれども、努力をいたしたいと考えますので、政府におきましても、今後とも一そうの努力をお願いいたしまして、私は質問を終えます。
○濱野委員長 三木喜夫君。
○三木(喜)委員 公立学校の設置、適正配置及び教職員定数の標準等に関する法律案を読んでみまして、いろいろ反対の意見もあり、またこれを早く通してもらいたいという陳情もあるように思うわけです。ただいまは私立学校方面からその要望がなされ、私立学校の施設等の充実に国は相当責任を持たなければならないという点につきまして御意見も承ったのでございますが、私は、この法律によって、工業関係の学校が、しかも乙号基準に合わせてかなり成績を上げて、今まで教員の定数を相当数確保しておったところが、かなり人数が減ってくるように思う。そういうおそれがあるので、特に実習講師、実習助手等の数がかなりあったところが少なくなるというので、かえって工業教育に反対の意向が出ておるように思います。そこで文部省としては、今まで非常に工業教育を推進する意味で教員を充実しておったところがどのように減ってきたか、そうした学校がどのくらいあるかということを具体的に押えておられるかどうかを一つお聞きしたいと思います。
○内藤政府委員 今回の法案におきましては、前回のものに比べまして相当増加をいたしておるのでございます。お手元に、きのう小林委員から提出を要求されました「新旧法案における教職員定数の比較」というのがございます。この表を見ていただきますと、課程別のところで、工業につきましては三千九百七十四という数字になっておりまして、これが二四・七%、その上にカッコ書きしてあるのは旧案でありまして、旧業によりますと、三千二百五十六で二〇・二%になっておりますが、新案においてこれが改善を見た分でございます。その算出の仕方は、工業学校につきましては、ほとんど甲号並みに学級編制も四十にいたしておりますし、学科補正も甲号をとっておるのでありまして、一学科増すごとに二人ずつというふうに改善を見たわけでございます。この関係で七百十八人の増になっておるのであります。なお実習助手等につきましては教員の下に書いてありますので、ごらんいただきたい。私どもの見たところによりますと、今回の改正案によりますれば、これを下回る学校は非常に少ないのじゃないかと考えるのでございます。 さらに今回の改正案におきましては、生徒数の多いところ、あるいは実習施設等の規模の大きいところにつきましては、さらに政令で相当数の増加ができるような規定もございますので、万一そういうところが減らないように、政令を作る場合に十分考慮いたしまして御期待に沿いたいと思うのであります。
○三木(喜)委員 私の申し上げておるのは、現在工業教育を非常に熱心にやっておる学校——といいますと語弊があるかもしれませんが、今までの法令の中で、財政の中で、かなり教員を充実しておる学校が、この法律が出ますと、かえって減少するというような学校は具体的にはどういうものがあるかということをお聞きしておるわけです。
○内藤政府委員 最近、工業課程についての学科補正が改正になりまして、まだ具体的に検討しておりませんが、旧案によりますと、百六十一校のうち教員、実習助手を含めまして減るのが二十校でございましたが、先ほど申しました学科補正と生徒数の大小によりまして増減できるという規定が、まだ政令ができておりませんので明確には把握いたしかねますけれども、ほとんどわずかではなかろうかと思うのでございます。
○三木(喜)委員 私はその旧案でもけっこうですから、かつて検討された学校の中で、どういう学校がそれに該当して、現実の減員でどういううき目を見るかということをまずお聞きし、文部省として検討されておるところをお聞きしておるわけであります。それを一つお話し願いたいと思います。
○内藤政府委員 具体的に一応調べてございますけれども、おもに大阪と兵庫県にあるように思っております。
○三木(喜)委員 大阪と兵庫県にそれがあって、しかも兵庫県の場合は非常に工業教育を熱心にやっておる学校があります。その学校が、この法律が出ることによって、非常に教員数が減るということで、苦慮しているということも、現実聞いたわけであります。従って、かつてこうした工業教員が工業高等学校の方から陳情に見えたときに、内藤初等中等局長は、そういう数の減少等は行政指導をする、このように答弁になっておるのです。はたして行政指導によってこの人数が補正され、あるいは拘束力を持つかどうかということ、その点一つどうお考えになっておるかお聞きしたい。
○内藤政府委員 これは先ほど答弁申しましたように、新案によりまして、学科補正はほとんど含めて甲号基準並みに工業はなっておりますので、そのほかに生徒数の大小によって相当数の増加ができる規定を置いておりますので、まだ明確に調べておりませんが、ほとんど少ないのではないだろうか。そこで、できるだけ政令を作る段階におきまして、どの学校もこれを下回らぬように十分配慮するつもりでございますし、総数をこの法律は交付税で補償するわけでございますから、ちょうど義務育諸学校の定数法と同じように、交付税によって補償する限度をきめておりますから、総数がふえておりますれば、そう学校における御心配はなかろうかと思います。現実に学校が、現在そういういいところが減らされる、こういうことのないように、私どもは今後とも行政指導で完璧を期して、御不安のないようにいたしたいと思っております。
○三木(喜)委員 ただいまの説明で大体了承するわけなんですが、地方財政の関係で定員の少なかったようなところはよくなるので、これはいいとしまして、今まで非常に努力をして、工業教育を推進しておったというような学校が、このことによってかえって定員が減少して、工業教育に対する意欲を失う。ただいま局長の方からも言われましたように、現在の数より下回らないというような何らかの措置をとってもらわなければ、この法が出ることによって、かえってマイナス面が出てくる。この点十分お願いしておきまして、私の質問は一応これで終わりまして、大臣が見えたら、また関連質問等においてお聞きいたしたいと思います。
○濱野委員長 三木君、今大臣は参議院で高専法の答弁をしている。それでこちらからもできるだけ早く出席してもらいたいという要請をしておりますが、いかにせん法案の性格が性格ですから、その点お含みの上で、一つできれば質疑を続行していただきたいのですが……。 別に質疑の通告もないのですが、小林さんありませんか。
○小林(信)委員 先日はこの法案提出に対しまして一言次官から弁明をお聞きしたわけでございますが、なお大臣から直接お聞したい点もございますが、今の委員長のお話によりまして文部当局の御意向を聞いて参ろうと思います。 先ほどもお話がありましたように、高等学校に対して一般の関心というものは非常に高まっておりまして、就学率というものが非常に多くなって、義務制にしてもいいのじゃないかという状態まで私はきていると思うのです。それほど一般の要望というものは高まっておるのでありまして、従ってこの際、高等学校教育というものに対してはいろいろな点で検討していかなければならない段階だと思うのであります。法案の中にも劈頭教育水準の維持向上をはかるのが目的だ、こういう言葉で出ておりますが、これは内容は相当なものが私はあると思うのです。この点につきまして維持のことはとにかくとしまて、向上させないと考えておられる点をお聞きしたいのですが、要するに、今高等学校教育で問題となっておるところは、文部省においてはどういう点を把握しておられるか、これをお伺いして参りたいと思います。
○纐纈政府委員 お答えいたします。 今年度の予算の要求に対しましても、実はただいま小林委員からお話しのように、高等学校教育というものは漸次多数の人が就学するようにいたしまして、義務教育に準ずべき取り扱いをしていかなければならぬという考え方もありまして、従来これに対します費用は、公立につきましては地方公共団体が大体全部受け持って、産振法等におきましては別でありますが、そういう形になっておりましたが、本年度予算におきましては普通高校以下全体に対しまして国の助成をいたしたいということで努力して参ったのであります。予算の関係その他におきまして一応工業高校のみについて三分の一の設備に対します補助を認められたようなわけでありますが、今後とも高等学校の設備に対します補助は全般的にこれを及ぼすように持っていきたいということで努力いたしておるのでございますし、ただいま審議をしていただいております定数法におきましても、教員数を充実せしめて、そして基準を定めて、いまだそこに達しておらないようなものに対しましては交付税によってその費用の裏づけをするということによって、高等学校教育の充実のために努力していくという考え方のもとに進んでおる次第であります。
○内藤政府委員 補足させていただきますが、現在高等学校の定数は御承知の通り乙号基準で行なっておりますが、この交付税の補償の仕方が不十分でございますので、九四%程度しか充足を見ないのでございます。できるだけ甲号基準に近づけたいというので、今回の案は乙号基準を越えまして甲号基準にできるだけ近づけた案でございます。 それからなお、今後の高等学校の問題でございますが、生徒急増が終わる四十五年までには一応私どもの推計では七二%の中学校卒業生の進学率を見ておるのでございます。しかし所得倍増の関係もございますから、おそらく八割程度に上るのではなかろうかと期待いたしております。そこで四十五年を目標に何らかの形の義務制をしきたいというので、今事務当局はそういう目標のもとに検討を続けておる次第でございます。
○小林(信)委員 定数法を上程しておるから、定数法の面しかどうもお答えがないのですが、もっと私は高等学校教育全般の問題点というふうなところで、この際この機会でございますのでお聞きしょうとしておるのですが、残念ながらそういう点に触れていただけませんが、なおそういう御説明がいただけるならば次官からもあるいは局長からもお伺いたいと思うのです。
○纐纈政府委員 先ほども、私は多少高等学校一般についての考え方を申し上げたつもりでございますが、言葉が足らなかったかあるいは私の言い回し方がまずかったか、御了解いただけなかったようでございますが、何といたしましても、今も政府委員からお答えしましたように、高等学校に進学する数というものは年々ふえて参っております。ことに生徒急増と所得倍増計画等によりまして、さらに高等学校に進学する率といものは非常に多くなってくるだろうと思います。さような意味合いからいたしまして、今政府委員からも申しましたように、何らかの形において義務制にまで持っていきたいという希望を持っておるということを申したのでございますが、文部省といたしましても、少なくとも全般的の義務制までいくかどうか知りませんが、なかなかむずかしいかもしれませんが、少なくともできるだけ早く義務制に準ずる程度の扱いをするようにしていきたいということを目標として考えておるような次第でございます。
○小林(信)委員 私は、実はそれをお聞きしたかったわけです。義務制に準ずるでなくて、義務制にしていくような、そういう方向へ文部省が強力に持っていく。それは単に今私が申し上げた一般の就学率が高まってきたからというような点でなくて、今一体高等学校の経営というようなものはどういうふうな姿であるか、これは文部省に十分考えていただかなければならないと思うのです。この目標を持ちまして、第三章ですか、高等学校の教育の普及をはかるとか、あるいは機会均等を考えていくとか、さらに配置、規模の適正化をやるとかいうようなことが、書いてあるわけですが、実際各都道府県の高等学校の運営というもの、これは県財政はきわめて乏しくて、父兄の負担だけで辛うじてできているような状態なんです。しかし一たん学校に上げた以上は、これはできるだけの教育がしてほしいために、父兄は非常な犠牲を払っておるわけなんです。この実態というものを考えなければ、私は高等学校教育の向上というものはないと思うのです。その実態に対しまして、次官はどういうふうにお考えになっておられるか。
○纐纈政府委員 御承知のように義務制に持っていきますれば、父兄の負担がある程度減少するわけでございますが、今日といたしましては、公立に対しましては一応直接国が助成をするという建前になっておらぬのでございます。そこで交付税の配分をいたしまして、その交付税の配分によってその公共団体において高等学校に対しましても相当の財政的の裏づけをいたすということが一つでございますし、もう一つは御承知のように今までPTA等において、非常な税金に匹敵するようないわゆる寄付が相当行なわれておった、そういうようなものにつきましても、これも全部ではありませんが、特に経常費であるとかまた小修繕であるとか、そういうようなものに限定はされておるのでありますけれども、そういうものにつきましても今後は寄付をやめる、そのかわりといたしましてその財源の引き当てといたしましては地方交付税をもってこれに充てるというようなことをいたしておりまして、漸次教育に対して父兄の負担を軽減するという形をとって参っておるわけでございますか、今後さらに先ほど申しましたように、小林委員のお話のような義務制にするよらな線におきまして、地方の父兄の負担を少なくしたいということを考えておる次第でございます。 もう一つは、ただいま地方財政上の見地からいたしまして、御承知のように政府において設けられておりますところの、地方財政審議会におきましては、国の税と地方の税との区分をはっきりする、そういうことによりまして地方財政に対しますもっとりっぱな財源を持っていくということになりますれば、さような見地からいたしましても、最も地方財政として苦慮いたしておりますところの教育費用に対しまする相当の財源措置ができることになるのではないかというふうな期待も持っておるような次第でございます。
○濱野委員長 暫時休憩いたします。 午後三時三十八分休憩 ————◇————— 午後三時四十五分開議
○濱野委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 これにて本案に対する質疑は終了いたしました。 —————————————
○濱野委員長 これより討論に入ります。 別に討論の通告がありませんので、直ちに採決に入ります。 これより公立高等学校の設置、適正配置及び教職員定数の標準等に関する法律案について採決いたします。 本案を原案の通り可決するに賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○濱野委員長 起立総員。よって、本案は原案の通り可決いたしました。 —————————————
○濱野委員長 山中吾郎君より、ただいま議決いたしました公立高等学校の設置、適正配置及び教職員定数の標準等に関する法律案について、自由民主党、日本社会党並びに民主社会党の共同提案による附帯決議を附する旨の動議が提出されました。その趣旨の説明を求めます。山中吾郎君。
○山中(吾)委員 この法案の施行に際してわれわれが非常に心配することがありますので、左の附帯決議を提案いたしたいと思います。 公立高等学校の設置、適正配置及び教職員定数の標準等に関する法律案に対する附帯決議(案) 一、本法が施行されるにあたっては、現在各学校に配置されている教職員の実績を尊重し、その現状を下廻ることのないように配慮すること。 一、学校規模の区分を明らかにしたことから、定時制課程の統廃合を促すようなことがないように留意し、また政令基準以下の都市で高校を新設することについての制限は実状に即するように留意すること。 一、事務職員、実習助手の適正な配置のできるように、行政措置をすること。 一、教育効果をあげるため、将来高校設置基準甲号を指向して努力すること。 一、本法施行に伴って、私立高等学校との間におこる格差是正のため、適当なる対策を考慮すること。 以上でございます。 要するにこの法律の施行に基づきまして各地域、市町村、府県において教育水準向上のために努力をしておる。その結果、この法案を上回るような教員配置の実績を持っておる地域があります。こういうものがこの法案によって、その実績が水泡に帰するというようなことは教育政策として許すべからざることでありますので、各地域における実績を保持して、そして教育に対する熱情をさまさないように努力しなければならぬということがこの決議案提出の一番大事な理由でござございます。 さらにこの公立高等学校の設置に従って私立学校との格差というふうなものがますます深まってくるといたしますと、私立学校に入学する希望者が非常に少なくなる日本の現状において、私学が国民教育に貢献することについては万人がその功績を認めておるのでございますから、この点については十分の留意をしなければならない。これも文教政策の本来の目的であろうと思いますので、こういう趣旨から附帯決議を提案した次第でございます。
○濱野委員長 山中吾郎君提出の附帯決議を付するの動議について採決いたします。 山中吾郎君提出の動議に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○濱野委員長 起立総員。よって、山中吾郎君提出の附帯決議を付する動議は可決いたしました。 よって、本案は附帯決議を付し議決いたしました。 この際、纐纈政務次官より発言を求められておりますので、これを許します。纐纈政務次官。
○纐纈政府委員 ただいま全会一致をもって議決されました附帯決議に対しましては、政府といたしましてはその趣旨にのっとりまして努力いたすことをお誓い申し上げます。 —————————————
○濱野委員長 ただいまの議決に伴う委員会報告書の作成等につきましては、先例により委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○濱野委員長 御異議なしと認めます。よって、さように決しました。 次回は追って公報をもって通知いたすこととし、本日はこの程度で散会いたします。午後三時五十五分散会 ————◇—————