文教委員会 第27号
- 発言数
- 66 件
- 登壇者
- 8 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1961/05/26
会議録
○濱野委員長 これより会議を開きます。 オリンピック東京大会の準備等のために必要な特別措置に関する法律案を議題とし、その提案理由の説明を聴取いたします。荒木文部大臣。 —————————————
○荒木国務大臣 このたび政府から提出しましたオリンピック東京大会の準備等のために必要な特別措置に関する法律案につきまして、提案の理由を御説明申し上げます。 オリンピック東京大会の開催については、かねて国会の全面的な御文援をいただき、これが招致については、昭和三十三年四月、衆参両院の決議がありました。また招致確定後におきましては、昨年四月第三十四国会において、大会準備の促進に関し、政府は総合的準備対策を樹立し、その強力な推進を期し、特段の措置を講ずべき旨の決議が衆参両院において全会一致で議決されております。まことに力強いことと存じます。 政府といたしましては、その趣旨に沿って今日まで競技場諸施設の整備を初め各般の準備対策について鋭意努力をいたしている次第でありますが、大会を三年後に控え、オリンピック準備体制を一段と強化する必要があります。そのため、大会遂行の直接責任者となるオリンピック東京大会組織委員会の業務の円滑適正等、大会に備えてわが国選手の競技技術の向上に資するため、財的援助その他特別の措置を講ずる必要があるのでこの法律案を提出することとしたのであります。 次に、この法律案の要点について御説明申し上げます。 第一は、国が大会の準備及び運営を行なう大会運営著すなわちオリンピック東京大会組織委員会に対し、その準備及び運営に要する経費について予算の範囲内においてその一部を補助することができるものとしたことであります。 第二は、大会の準備及び運営のため、国有財産が使用される場合に、組織委員会等に対し、これを無償で使用させることができるようにしたことであります。 第三は、大会の準備等に必要な資金を調達するために設立された財団法人東京オリンピック資金財団の財源調達事業に関し、国等の援助に関する所用の規定を設けたことであります。すなわち、その一つは、資金財団の財源調達の方法として、大会の準備資金に充てることを寄付目的とした寄付金付記念切手等を発行できる旨の特例を設けました。その二は、広告事業を行なう者が日本国有鉄道の施設を利用して広告事業を行なう場合に、その収入の全部または一部を大会準備資金に充てることを寄付目的として資金財団に寄付するときは、日本国有鉄道は必要な便宜の供与その他の援助を行なうことができることとしました。その三は、資金財団が日本専売公社、日本電信電話公社の協力を得て広告事業による資金調達を行なう場合につきましても、同様に両公社が必要な便宜の供与その他の援助を行なうことができることとしたことであります。 第四は、組織委員会の業務の円滑な運営を期するため、政府機関から適任者を採用する場合が予想されますので、こうした場合の人事交流が円滑に行なわれるように、これらの者に対し、大会終了後再び政府機関に復帰した場合は、国家公務員等退職手当法および国家公務員共済組合法に規定する公庫等の職員とみなし、在職期間を通算する措置がとられるようにいたしました。また組織委員会の業務の適正を期するため、役員及び職員は、刑法その他の罰則の適用については、法令により公務に従事する職員とみなすこととしたことであります。 第五は、この法律によって援助を受けることとされる東京オリンピック資金財団の会計については、その経理の適正を期するため、会計検査院の検査の対象としたことであります。 この法案は、大会を三年後に控え成立が急がれるものでありますので、何とぞ十分御審議の上、すみやかに御賛同下さるようお願いいたします。
○濱野委員長 本案に対する質疑は次の機会といたします。 ————◇—————
○濱野委員長 次に、予備審査のため付託されております女子教育職員の産前産後の休暇中における学校教育の正常な実施の確保に関する法律の一部を改正する法律案(参法第一五号)を議題とし、提出者よりその提案理由の説明を聴取いたします。参議院議員豊瀬禎一君。
○豊瀬参議院議員 ただいま議題となりました女子教育職員の産前産後の休暇中における学校教育の正常な実施の確保に関する法律の一部を改正する法律案につきまして、提案者を代表して、提案の理由並びに内容の概略を御説明申し上げます。 去る昭和三十年の三十二会国会におきまする女子教育職員の産前産後の休暇中における学校教育の正常な実施の確保に関する法律の成立以来、その施行によって、補助教員の配置件数は漸次増加し、昭和三十四年度におきましては、休業教員数の平均八二%に対する補助教員の配置を見るに至りました。しかしながら、補助教員の配置件数の増加にもかかわらず、この法律の趣旨、すなわち労働基準法に規定するところの十二週間を最低として休業させ、その期間を補助教員配置の期間とするという精神は、いまだに徹底を欠き、補助教員を完全に配置しておりまするところは十二県にすぎず、その他の府県におきましてはいずれも八週間ないし六週間にとどまっている現状であります。従いまして、女子教育職員が、その担当する児童生徒に対する教育的良心から、産前の休暇はほとんどとられていないという実態は、法の施行前と大差なく、過労による異常産はきわめて高い比率を示しております。 このように補助教員が無配置であったり、配置期間が打ち切られておりますために、学校長や教頭あるいは手あきの教員が学級の処理に当たるとか、学級を合併することによって、かろうじて教育を維持いたしておりますが、このことが教育上多大の支障をもたらし、学校教育の正常な実施を阻害する原因となっておりますことは申すまでもありません。 右のような現状にかんがみまして、本改正案は、まず、第四条を全面的に改めて、従来、学校教育の正常な実施の困難性の認定が任命権者の裁定にゆだねられておりましたために、地方財政上の理由等により、補助教員の配置期間が短縮されるおそれがありましたのを、労働基準法に定められた産前産後それぞれ六週という期間を、すなわち補助教員を配置すべき期間と規定し、女子教育職員が出産のために休業する全期間を通じて、当該学校の教育職員の職務を補助させるため、校長以外の教育職員を臨時的に任用しなければならないことを明確に義務づけることといたしました。 従いまして、国及び地方公共団体の任務として、必要な財政的措置を講ずべき旨を規定しておりまする第三条は、不要となりますので、これを削除することといたしました。 また、この第四条改正の趣旨にのっとりまして、法律の題名を女子教育職員の出産に際しての補助教員の確保に関する法律に改めることといたしております。 改正の第二は、この法律の第二条第一項に定められておりまする学校に、新たに幼稚園を加え、同条第三項の教育職員に、幼稚園に勤務する園長以下の教育職員及び高等学校の実習助手を加えて、これらの教育職員についても、この法律を適用することといたしたことでございます。 改正の第三点は、私立の学校においても、学校の設置者は、この法律に規定されている国公立諸学校と同様の措置を講ずるように努めなければならない旨を新たに規定したことでございます。 なお、この法律は公布の日から施行することといたしてあります。 以上が本改正案の提案の趣旨並びに改正の主要点でございます。何とぞ十分御審議の上、すみやかに御賛同下さるようお願いいたします。 ————◇—————
○濱野委員長 次に、予備審査のため付託されております公立の盲学校、聾学校及び養護学校の幼稚部及び高等部の整備に関する特別措置法案(参法第二三号)を議題とし、提出者よりその提案理由の説明を聴取いたします。米田勲君。
○米田参議院議員 ただいま議題となりました公立の盲学校、聾学校及び養護学校の幼稚部及び高等部の整備に関する特別措置法案につきまして、提案の理由及び内容の概要を御説明申し上げます。 御承知の通り、盲、ろう、肢体不自由、身体虚弱等の児童生徒の教育は、盲学校、ろう学校および養護学校のそれぞれの幼稚部、小学部、中学部及び高等部において行なわれております。そのうち、盲学校、ろう学校の小学部と中学部はすでに義務制であり、養護学校の小学部と中学部も義務制に準ずることとなっておりますから、これらについては、義務教育費国庫負担法、義務教育諸学校施設費国庫負担法及びさきに参議院文教委員会提案により成立した公立養護学校整備特別措置法に基づき、教職員の給与、教材、施設等に要する経費の一部を国が負担し、その教育の充実整備にかなりの努力が払われております。しかるに、これらの学校の小、中学部と密着して教育上きわめて重要な位置を占めるところの幼稚部と高等部については、義務教育課程でないという理由により国庫負担の対象から除外され、その経費はあげて地方自治体の負担に持たなければならない現状でありますから、その拡充強化の必要性が痛感されながらも、地方自治体の財政事情等に左右されて、いまだにきわめて遺憾な状態にあります。 そもそも、盲児は視力障害に伴う生活経験の乏しさから、ろう児は聴力失損による言語活動の貧しさから、いずれも基礎的な知能学力が劣っておりまた肢体不自由児、身体虚弱児はその肉体的欠陥のために、一般正常児に比べて知能の発達が阻害されますことはやむを得ない事実であります。特に盲児、ろう児の場合は、学齢前二年ないし三年間における言語修得の訓練と基礎的学習とが、教育上きわめて効果的であり、かつ重要な意義を持つことが明らかにされておりますにもかかわらず、幼稚部設置の実態をながめまするに、公立の盲学校においては分校を含めて七十三校中わずかに一、ろう学校において百一校中二十九、養護学校においては三十九校中皆無という状況にれります。早期教育の開始によってこそ、初めてその教育効果の高揚を期し得られるこれらの盲ろう児、肢体不自由児、身体虚弱児のために、幼稚部の設置拡充は特殊教育における刻下の急務であると申さねばなりません。 次に、これらの公立の学校の高等部の設置状況は、盲学校七十三校中五十七、ろう学校百一校中七十二、養護学校三十五校中五でありまして、ある程度の充実を見ておりますけれども、その施設、教材、教職員給与等に要する経費は、従来すべて地方自治体の負担するところであり、きわめて貧弱な予算による運営を余儀なくされている現状でありますがゆえに、施設、設備、教材等も小、中学部から一部を借用して間に合わせ、あるいは高等部の担当教職員の配置定員も不足かちであるために、小、中学部から応援を求めるなど、幾多困難な問題が横たわっており、その教育効果を十分に発揮できない実情にあります。 盲ろう者その他身体的劣悪条件にある者が、将来社会人として独立生活を営んでいくためには、最終段階にある高等部における教育こそ、まさに画竜点睛とも申すべき最も重要な課程でありますことは多言を要しないところでありますと同時に、同等部の強化拡充による十分な職業指導が強く要請されるゆえんであります。 さらにまた、今国会において審議中の政府提案にかかる学校教育法等の一部を改正する法律案においても、高等一部及び幼稚部の単独設置を可能とする改正事項が盛られておりますことは、とりもなおさず、幼稚部及び高等部における教育の重要性に対する正しい認識に基づく措置にほかならないと信ずるものであります。 以上申し述べました理由により、幼稚部及び高等部における給与費、教材費及び施設費等に対し、国がその費用の一部を負担または補助することにより、その教育の抜本的充実強化をはからんとする目的をもって、ここに特別措置法案を提出した次第でございます。 法案は、まず、公立の盲学校、ろう学校及び養護学校の幼稚部及び高等部の給与費とその恩給に要する経費の二分の一を国が負担することを規定いたしました。 次に、政令の定めるところにより、予算の範囲内において、幼稚部及び高等部における教材費の二分の一を限度として、国が補助することを規定いたしました。 第三に、国は、政令の定めるところにより、予算の範囲内において、幼稚部及び高等部にかかる建物の新築または増築及びこれに伴って必要な校地買収に要する経費の三分の一を補助することを規定いたしました。 右のほか法案は、経費の種目、工事費の算定方法その他所要の規定を設けてあります。 なお、この法律の施行は、昭和三十七年四月一日からといたしました。 以上が、この法律案の提案の趣旨並びに内容の骨子でございます。何とぞ十分御審議の上すみやかに御賛同下さいますようお願いいたします。 ————◇—————
○濱野委員長 次に、私立学校教職員共済組合法等の一部を改正する法律案を議題とし、審査を進めます。 質疑の通告がありますのでこれを許します。上村千一郎君。
○上村委員 私は私立学校教職員共済組合法等の一部を改正する法律条につきまして、二、三の要点にしぼりまして、御質問をいたしたいと思います。 私学教育の重要性と社会保障改善の緊要性などを考えまして、私立学校教職員の共済給付の点につきまして、国立学校の教職員の共済給付と同一の程度に受給資格とか給付額等の点について改正いたすというねらいはきわめて時宜に適したものでありまして、私ども賛意を表する次第でございまするが、まず第一に、私学共済組合法が実施せられた以降におきまして、この私学共済組合に加入をしなかった私学の教職員の方々があったのかなかったのか、ありとすれば当時どのくらいの学校並びに人員になっておったのか、この点につきましてお尋ねをいたしたいと思います。
○福田政府委員 ただいまお尋ねの点でございますが、昭和二十九年に私立学校教職員共済組合が発足いたしました当時、一般の健康保険あるいは厚生年金に加入いたしておりました私立学校関係の教職員の中で、この方に入ってくることを選択を許したわけでございます。従って一定の期間内に選択をいたしまして、こちらに入る者は入る、残る者は残るといううことになっておりますので、この制度を作りました趣旨から申しますと、単一組合の方に私立学校の教職員は全部入ることを期待されたわけでございますが、今言ったよらな関係から、この方に入らなかった者が相当ございます。未加入の学校は大学から下の方の学校まで入れまして七十八校でございます。大学は三十五校でございます。大学の中には割合に大きな大学が含まれております。全体の未加入人員は二万三千三百人ばかりになります。その人たちが現在入ってないという状態でございます。
○上村委員 私学共済組合法が成立いたす際におきましては、当時の私学の教職員の方々が全員加入するというお見込みのもとにこれが立案をされたという説明になっております。ところが当時加入をしなかった方々はどういう理由のもとに加入を申し込まなかったのであろうか。なお現在私立の教職員の方々がこの私学共済組合に加入を欲しておるのかどうか。もしありとすれば、どういう意向のもとに加入を欲してきておるのか。またその加入を欲してこられておるという際に、長期給付の点あるいは短期給付の点、ともども加入を欲しておるのかどうか、この点についてお尋ねをいたしたいと思います。
○福田政府委員 当時私立学校教職員のこの組合に対する関係におきましては、御承知のように強制加入であります。ただし先ほど申し上げましたように厚生年金あるいは健康保険の方に入っております人たちにつきましては自由選択を許したわけでございます、そういう関係で加入しない者が二万三千人ばかり出たわけでございますけれども、当時の事情から申しますと、この組合を作りますについてのいわば啓蒙宣伝も少し足りなかったような事情もあると思います。この組合自体が将来どういう工合になっていくかというような点について、十分未加入の学校の方々に理解されなかったという点も大きな理由でございますが、同時に今申しましたように、健康保険に入っております学校は、大きな学校におきましては、単一の組合をそれぞれ作っておるわけであります。従って、そういったところでは、その組合を解消してこちらに入ってくるというのが非常に困難であるというような事情も、あわせて未加入の理由になっておるかと思います。ところが最近におきましては、こちらの共済組合の方の内容がだんだん向上して参りまして、厚生年金等と比べますと、相当内容がよくなっておる。従って未加入の学校の先生方もできる限りこれに入りたいという希望を一致して持っております。最近では未加入校もほとんど全部入りたい、こういうように言っておりますが、それは長期納付については異論はない、全部入りたいというような考え方でおるようでありますが、短期給付の方については、特に健康保険組合を作っておるところは、それを解消してまで短期に入るのはどうであろうかというようなことを言っておる学校もあります。しかし組合を解消してもこちらに入ってきたいという学校も相当あることは事実でございます。私学全般としてはできるだけこれに加入したいという希望を持っておるようでございます。
○上村委員 ただいまの御説明によりますと、私学共済組会の方に私学の大多数の未加入の方々がぜひ入りたいという希望になっておる、こういうような御説明であった。しかるに、今回の私立学校教職員共済組合法等の一部を改正する法律案、本件法案につきまして、これが加入措置を講じなかったというのは、どういう理由であるか、その点につきまして、お尋ねをしておきたいと思います。
○福田政府委員 その点についてでございますが、文部省といたしましても、せっかくこの私学の未知入校の方々が入りたいという希望を持っておりますので、この機会にぜひそれを実現したい。また私学共済組合を作りました趣旨から申しましても、できる限りこれに包括する方が望ましいわけでございます。従ってそういう努力を続けて参ったのでございますが、関係省との間にこの点については意見が一致いたしません。と同時に、共済制度全般の総合調整という問題がございまして、その総合調整の問題を、総理大臣から社会保障制度審議会に諮問をいたしております。その諮問につきまして、社会保障制度審議会におきましても、審議の最中でございます。その結論を得てからこれをきめてもいいのじゃないか、こういうような意見もございまして、文部省としてはできるだけ解決したいと思いましたけれども、そういう問題がございまして、社会保障制度審議会の結論を待って、この問題を後日に解決したい、こういうようなことで、今回の案ではその未加入校の処理の問題を含んでいないのでございます。
○上村委員 大体要旨はわかりますが、この点につきまして少しくお尋ねいたしたいのでありますが、関係省と申しますと、厚生省かと思われるのでありますが、この点につきまして、厚生省などのお考えは当時どんなふうであったのですか、お尋ねしたいと思います。
○福田政府委員 厚生省の御意見は、要するに社会保障制度審議会に全般の総合調整の問題を今審議をしてもらっている最中でございますので、その結論を待ってこれをきめていきたい、こういう御意見でございます。それと同時に、二十九年の一月にこの組合が発足しますときに、未加入校はみずから選んでこれに加入しなかったのである、今さらこの方に入ってくるという理由も立たないではないか、こういうような御意見で、この問題については反対の御意見を終始持っておられたわけでございます。
○上村委員 私学共済組合発足当時、これが健全なる発達をするかどうかという問題につきまして多少危惧があった。だからそのときに入らなかった学校もあった。けれどもが、幸いに私学共済組合が健全な発達を遂げてきた。そういう点につきまして、その後未加入の私学の教職員の方々が入りたいと希望している際、大局的な立場から申しますれば、私学教育の重要性その他を考慮いたしまして、また私学教職員の福祉増進という点を考えまして、これが加入を認めていくという点はそうあるべきかと存ずるのでありますが、文部省のその点に対する見解につきまして大臣にお尋ねいたしたい、こう思います。
○荒木国務大臣 実はこの機会に今御指摘の点も解決して御審議をお願い申し上げたいと思って極力努力をいたしましたが、実際問題として結論に到達し得ませんで、提案のおくれましたのもその点に主たる理由があったわけでございます。もちろん今仰せの通りの理由によりまして、せっかく私学共済組合制度があるわけでございますから、私学職員の相互扶助の建前を貫く意味におきましても、制度の趣旨を徹底するためにも、やはり加入してもらうことが筋道だと私どもは心得ております。ただ、今政府委員から申し上げました通り、社会保障制度審議会に一般的な諮問がなされておるものでございますから、その結論待ちということもまた一面やむを得ざることかとも存じます。しかしなるべくすみやかに一緒になれるようにという考えで推進いたしたいと存じております。
○上村委員 大臣の御見解につきまして十分了承できるわけでございますので、今後できるだけ早い時期に加入の機会を与えられるよう処置を講ぜられることを希望いたしまして、この点につきます質問を終えたいと思います。 次に、この給付水準の点でございますが、国家公務員共済組合法の給付水準に引き上げるということは、この私学教職員に対するきわめて優遇な適切な措置かと思うわけでありますが、本件法律の改正後の国家の補助率と申しますか、そういうようなものはどういうふうになるのか、その点につきましてお尋ねしておきたいと思います。
○福田政府委員 補助率の問題でございますが これは御承知のように昭和三十年に長期給付の一五%について国の補助を行なうように改正せられたと思います。それ以前は一〇%でございました。従って、現在におきましては国庫補助は一五%の上に立ちまして、そして財源率の計算あるいは補助率の決定がなされております。従って、今回の給付水準の引き上げによりましても、将来この一五%の補助でもって私学共済の運営を十分やっていける、こういうような見通しで私どもは一五%を維持していく、こういうように考えておるわけでございます。
○上村委員 この私学共済の点でございますが、将来にわたって健全に運営ができていける見通しがあるのかどうか。と申しますのは、この共済制度というような問題につきましては、その計画の立案というものはきわめて長期に先を見通しまして、計算の点につきましても、また年数の問題につきましても給付の条件につきましても検討されると思うんです。それで文部省としまして、私学共済は将来にわたって健全に運営できていき得るというお見通しに立っておられるかどうか。この点につきまして多少具体的に御所見を承っておきたいと思います。
○福田政府委員 その点でございますが、私どもも一番心配を持っておるものでございます。御承知のように共済制度の運営につきましては、やはり収支相償うという原則に基づきまして、健全な保険数理のもとにこれが運営されるわけでございます。私学共済におきましても、他の共済と同じように保険数理に基づいて財源率の計算を行なう。従ってそれに関連いたしまして、掛金率も決定されるわけでございます。従って現在のこの財源率の計算等によりまして、今後相当長期にわたって計算いたしましても、年々収支の余剰金も出て参ります。それから保有財産もふえて参ります。今回の給付水準の引き上げをいたしましても、その点については私ども現在心配は要らないというように考えるのでございます。具体的に申し上げますと、昭和三十六年度で長期給付の収入、支出の残が約十二億二千万程度ございます。保有資産は六十五億程度ございますが、今後逐年収入の残も保有資産もふえて参ると思うのでございまして、五年後には収支の残は約二十一億、保有資産は百十九億というように蓄積されていく勘定にあるのであります。さらにそれ以後に十年あるいは十五年先を見通しましても、その収入の残と保有資産の累増は変わりないわけでございます。現在の財源率計算で申しまして、一応健全な運営ができるというように考えるのでございます。ただ他の共済と違いまして、私学共済の強みと申しますか、が一つあるわけでございます。その点は万一将来不足財源が出て参りました際には、私学振興会から従来整理資源を若干いたしておりまして、この整理資源を引き当てにいたしまして、振興会の助成を、交付金をある程度ふやしていけば、さらによりよい健全な運営ができる、こういう点が他の共済組合に見られない特色とでも申しますか、その方の援助が相当約束されているという点が強みであろうと思います。従って私ども現在のところでは十分この運営が健全に行なわれる、ようやく過去の実績も出て参りましたし、こういった点からやっていける、こういうふうに考えておるわけであります。
○上村委員 私はこの程度で質問を打ち切りたいと思うわけでありますが、終わりに私学教育の重要性と社会保障の改善の緊要性というようなものを考えまして、現在の私立学校教職員共済組合法の適用外にありまするところの私立学校の教職員に対して、政府はすみやかに同法の適用の道を開くような措置を講ぜられることを希望いたしまして、私の質問を終わりたいと思います。
○濱野委員長 山中吾郎君。
○山中(吾)委員 委員長、定足数より少ないから、出るまで私は質疑を保留いたします。今提案になっております共済組合法につきまして、若干疑問のところがありますので、お聞きいたしたいと思いますが、組合法全体の私は法案を持っていないのでけれども、この私立学校教職員共済組合は、私立学校教職員全般に対する強制加入の法律の建前ではないのですか。
○福田政府委員 この私立学校教職員共済組合ができましたときに、建前は全部の学校職員に強制加入の建取をとったのでございます。ただし出発のときに、健康保険組合等に入っておりました者については加入することを任意に選択する経過措置を講じました。従ってそういう経過措置によって、これに加入しなかった学校も若干ございます。それは先ほど申し上げました約七十八校であります。
○山中(吾)委員 そうすると、法律の建前は強制加入でありますから、経過規定の立場から、その当時の切りかえの困難な事情から除外を認めたというのは、当分の間として認めておる建前だと思うのですが、いかがですか。
○福田政府委員 その通りでございまして、これに加入しない者は、一カ月以内に申し出て、そして加入しないという手続をとる、それによって認められたわけでございまして、あとは全部強制加入でございます。
○山中(吾)委員 そうすると、一カ月以内に届け出をして適用除外を認められた者は、これは永久にその組合員にならなくてもいいというような法律であるとすれば、私は強制加入の建前の組合法としてはおかしいと思う。当然一定期間にはこれに加入するという義務がやっぱり法律の精神だろうと思うのですが、その点の関係はどういうことになっておるのでしょうか。今度の改正についての基本的な立場を——この法案の改正の中にも一部まだ除外したものもあるものですから、基本的な考え方をお聞きしておく必要があると思うのでお聞きするわけであります。
○福田政府委員 おっしゃいますように、この組合を作りました以上、やはり私立学校の教職員全般をこの方に加入させることが、この制度を作りました精神でございます。従って全体が入ることが望ましいわけでございますけれども、経過措置によって自由選択を一部認めた、こういうようなことになっておりますので、その人たちが永久にこの組合から外に出ておってよろしいというわけではないと思いますけれども、当時法律の建前上そういう選択を認めたというようなことになっておるわけでございます。
○山中(吾)委員 そうしますと、文部当局は可及的すみやかに私立学校教員の全員を加入せしめる指導、及びこの法律改正の促進については、この法律の精神からいって私は義務があると思う。今までその点についてどういうふうに努力をされたのか。この法案を見ると、そういう努力のあとがあまり見えないので、この法律の主管であるところの文部当局の今までの全私立学校教職員を加入せしめる努力、それから法改正についての努力、この点について今まで努力した点があれば、この機会にお聞きしておきたいと思います。
○福田政府委員 未加入校の加入の問題につきましては、その未加入になっております学校が加入しなかったのには、やはり理由があるわけであります。従ってそういう未加入の学校がこれにまず入りたいという意思がなくては困るわけであります。それを強制加入させるということにはできないと思います。従って私学関係の団体等におきましては、できる限りやはりこの制度の中に入ってもらって、そうして私学一体となっての振興をはかっていくというような立場から、そういう未加入校についてこちらの希望するような態勢を作ってもらうということが一つの前提になってくるわけであります。従ってその問題につきましては、ここ二、三年以前からいろいろ話題にも出ておりましたし、文部省としてもあらゆる機会にやはりこれに入ってもらいたいということを申してきたわけでございます。しかし最近までは遺憾ながら未加入校は全部入るということを正式には表明されなかった。やはり一部には入りたくないというものも相当あったわけでございます。従ってそういうことで全体の意思がまとまらなかったので、今日までに至ったわけでありますが、しかし最近に至りまして、実は昨年来でございますが、ほとんどの学校がこれに入りたいというようにまとまって参りました。そうなれば文部省としても、これらの学校に入ってもらうことはもちろん異存はございませんし、できる限りそういうふうに努力すべきでございますので、関係者ともそういう点について昨年の暮れあるいはことしの一月以来ずっと話を続けて参ったのであります。しかしながらその点は今日まだ了解を得るに至っておりませんので、実現をしないわけでございます。
○山中(吾)委員 少しくどいようですが、加入を望ましいのはどういう理由があるのか、その点をおもな理由でけっこうですから……。自然にわれわれが考えると、当然加入をしたいはずなんですが、それをこういう義務加入の建前の法律、しかも私学の教職員の福利厚生の施設なのに、あえて入らないというのには相当深い理由があるのじゃないかと思うのですが、その理由をお聞きして、そして現在もその理由がまだ残っておるのかどうか、それをお聞きいたしたいと思います。
○福田政府委員 これは先ほども申し上げたと思いますが、出発当時に入らなかったのは、この組合ができましても、ほんとうに将来非常にうまく運営できるかどうかという点について、やはり私学の中には危惧の念を持つ向きも相当あったと思います。そういう点について啓蒙も足りなかった、また認識もされてなかったという点が非常に大きな点だと思いますが、いわばその組合自体がかつての私立学校恩給財団という、中等学校を主体にした、いわゆる高等学校以下の学校を主体にしてこれができてきた沿革がございますので、大きな大学はこれに入ることをむしろ若干ちゅうちょしたというような理由もあったのでないかと思います。しかし主として、私が申し上げましたように、そういった認識、啓蒙が足りなかったという点であろうと思います。最近になりましてここへ入りたいという希望は、特に最近この私学共済組合の内容が充実して参りまして、今回のように国家公務員と同じレベルに引き上げるということになりますと、厚生年金に残っておりますものとの差が非常につくわけでございます。従って、長期給付にはぜひ入りたい、こういうふうなことを全部の学校が言っておりますけれども、ただし健康保険組合を作っております大きな大学は、長期は入っても短期の方は入りたくない、当分見合わせたいという学校も若干あると思います。しかし大部分は入りたいというような意向になっておるわけでございます。
○山中(吾)委員 なお念のためにお聞きしたいのです。早稲田とか明治とか法政とか中央とか大きい大学は大体入らないのだそうですが、この法律ができると入る希望校は、こういう大学の中でどれとどれなのか、どれがどうも入りそうにないのかということは、具体的に説明できればしていただきたい。これは差しつかえあるならけっこうです。
○福田政府委員 ただいま申し上げましたように、健康保険組合を作っている大学が相当ございますが、その中でも、これができましたならば健康保険組合を解散して入ってもいいという大学もございます。しかしそれは従来の健康保険組合を短期給付については維持したいという大学もあるわけであります。それらの大学は、たとえば慶応、早稲田、明治、立教といったような数校のように伺っております。しかしこれも確定的なものかどううかはわかりませんが、一応のところそういう意見を出しております。
○山中(吾)委員 あと残りはどこですか。
○福田政府委員 全体ははっきりいたしませんけれども。両方入ってもよろしいというのは、たとえば法政大学、同志社とかキリスト教関係の五つの大学、そういうものは全部入りたいというような意向を言っておるようであります。
○山中(吾)委員 入りたくないというのはどこですか。
○福田政府委員 入りたくないというのは、ただいま申しました短期給付だけでございます。長期給付は全部入りたいというわけであります。
○山中(吾)委員 その辺は大体了解をしました。この法案ができれば、短期給付、長期給付のいずれか一方にしても、大体私学の教職員が入るという見通しは局長の答弁で大体わかって了解がついたわけですが、次に、聞くところによると、一つの学園で大学から高等学校、幼稚園まである場合に、同じ学園で経営者が一人であるのに、学部の方が入らないで高等学校以下がこれに入っている。それで経営者の方においても、掛金に対する負担金というのですか、そういう関係においても非常に困る。それから学園の教職員の人的関係においても非常に困るというような例があるということを聞いておるのですが、その点は幾つくらいあるのか、どういう状況なのか、この法律ができればそれは解決するのか、それも具体例についてお聞きいたしたい。
○福田政府委員 全体ははっきりいたしませんけれども、例をもって申し上げますれば、たとえば立命舘大学、同志社大学、天理大学、共立女子大学等は、同じ学校法人で経営しております短期大学以下はこの私立共済に入っております。ところが大学の方はこれに入っていないという現状でございます。従って今おっしゃるような、入っている方は教職員の給付は非常によくなるわけでありますが、入っていない大学の方はやはり厚生年金に据え置かれる、こういうアンバランスが当然生ずるわけであります。従ってそういう大学の中でこの際やはり長期については入りたいという希望を持っているわけであります。
○山中(吾)委員 大臣、局長との質疑応答でもお聞きだと思うのですが、この学園の中にこういう除外例が残るために、学校経営からいってもおそらく教育的立場からも非常に障害があると思うので、可及的すみやかにこれは全部共済組合の適用者にしなければならぬということはお感じだと思うのですが、この法律は一応通すなら通すにしても、現在まだ除外しておるようなものをすみやかにやらなければならぬということについての大臣の今後の法の運営及び改正の心がまえと申しますか、そういうことを端的に一つお聞かせ願いたいと思います。
○荒木国務大臣 先ほど上村さんにもお答えを申し上げたのと同趣旨のことになると思いますが、結論的に先に申し上げて、今のあなたの質疑応答でわかりましたような姿は、この制度の建前からいってもおかしい。のみならず給付の点について不利益な状態に据え置かれるということそれ自体が、関係省との連絡がうまくいかないために、今後も続くことが望ましいことでないことは当然でございます。ただ先刻も申し上げましたように、また先ほどの質疑応答にもございましたように、強制加入なものでございますから、経過措置として選択を認めた。それぞれの大学が自分の意思によって選択権に基づいて入らないという意思を決定して今日にきておる。そのことも一種の既成事実というか、当時における既得権、そういう言葉は適当でないかもしれませんが、今日のように安定し改善された状態から見ますと、その既得権は当該大学にとっては既得権として維持するに値いしなくなったわけでありますから、今度は逆に選択をいたしましてこっちの方に入りたいという意思を表明することもこれまた自由なわけでして、当然その意思を尊重する方向にわれわれは協力せねばならぬと思います。ただ、実際問題といたしますと、全般的に社会保障制度審議会に対しまして制度全般についての諮問がなされておるものでございますから、審議会としましての意思もしばらく待ってくれという状態でございます。ですからじんぜん日を送るはずもございませんので、社会保障制度審議会の結論を待った上でなるべくすみやかにこの組合に入りたいという意思が実現しますように努力したいと思います。
○山中(吾)委員 だんだん核心に入ってきたのですが、この社会保障制度審議会の答申の見通しについて、こういう適用外の大学の教職員もこの共済組合に入り得る方向に答申がなされる見通しがあるか。そうしてその時期の見通しをお持ちになって今お答え願っているのか。力関係でどうひっくり返るか、いろいろ今のうちに見通しを確めて御答弁を願っておく必要があると思う。もしそういう方向の場合については、いわゆる文部省の立場からいって、私立学校関係は全部加入せしめるという建前は絶対的に必要だということから、積極的にその方向に持っていく努力を含んでの大臣の今のお話でなければ、やはり危惧すべきものがたくさんあるように思います。その辺今一度明確にお答えを願っておきたいと思います。
○荒木国務大臣 もちろん今御指摘の点も含めてお答え申し上げたつもりでございます。社会保障制度審議会が三十二年に答申しましたときには、私立学校関係教職員共済組合という強制加入の制度が現にある以上は、未加入のものもそれに入れるようにすべきであるという意向はすでに述べられておるようであります。ただし、その後委員の顔ぶれ等が変わりまして、その構成メンバーのあらためての意思衣示がどうなるかということは、いささか懸念されますけれども、しかし、いやしくも法律に基づいて存在しておる社会保障制度審議会の正式の意向が一たん出されておりますから、そのことをむげにでんぐり返すようなことは万あるまいと、これは期待せざるを得ないわけですけれども、同時にかって選択権を与えて選択したのだから今さらぐずぐず言うなという理屈がとかく出てくるおそれがございもますけれども、それは本末が私は逆ではなかろうか、この共済組合制度に加入したいというならば、かって加入しなかった人でも今日の意思を尊重して、この制度の中に入るようにすることこそが本来の社会保障の全般的な制度の趣旨からいっても当然の方向であろうと思います。しかし、そういう理論闘争は別といたしましても、本質的にそうあるべきものという前提において努力したいと思います。 なお、社会保障制度審議会の全般的な審議の結論が、一切のこの種の制度を一本にするのだという結論になり、しかも政府の意思もそうなり、国会の態勢もそう御決定になるという状況下におきましては全然別論ですけれども、そういうことは想像する必要のないくらい架空の議論ではないかと私は考えます。とにかくこの制度の中に打って一丸とすることこそが望ましいことであり、なすべきことである。その見通しは努力を含めまして確実性ありという前提でお答えを申し上げたのであります。
○山中(吾)委員 大臣の力強い御答弁をお聞きしましたので、これ以上お聞きする必要はないと思います。この点については質疑はこの辺でとどめたいと思うのですが、もう一つ、共済組合の事務職員ですか、百名くらい除外になっておるものがありましたね。きょうちょっと資料を持って来なかったのですが……。
○福田政府委員 それは私立学校関係の団体の職員のことではないかと思います。共済組合の職員は加入しております。それ以外の団体の職員だと思います。
○山中(吾)委員 たった百名ぐらいだというちょっぴりの問題でしょうけれども、これはこの組合の中に適用者として持っていくことはできないのですか。非常にめんどうなことなんですか。
○福田政府委員 それはやはり建前論になるわけでありまして、私学共済組合の方は私学の教職員を加入させるという建前でできております。従って私立学校関係の振興に関する仕事をしておる団体と申しましても、そこの個々の職員までこれを強制加入させるという建前でないわけです。従って先ほどの未加入校の教職員を加入させる問題以上に問題は困難であります。
○山中(吾)委員 国の補助しておる団体でしょうし、私学振興という立場にあるので、何か準教職員というような立場で、地方なんかの場合にはそういう融通のきいた条例をよくやるのですが、実際問題として、もちろん今の建前はその通りなんですが、国が補助しておる団体であり、私学振興の団体の職員であるのですから、何かこの辺は将来やっていくことができないものか。できなければこれは仕方ないのですが、できそうに思えるのです。何かそういう論議までして今のところ不可能になっておるのでしょうか、どういうことなんですか。
○福田政府委員 私どもその点は十分研究したのでございますけれども、もちろん厚生省ともその点についていろいろ相談いたしましております。しかし非常にこの点は、建前論になってしまって、現在では厚生省もこの問題については反対の意向を示しております。
○山中(吾)委員 大体のところはわかったのですが、この点はいま一度、今後も努力を継続して下さい。それはちょっぴりの費用なんであるけれども、この建前論でたった百名か二百名を除外することによって、私は能率あるいは私学振興という立場からマイナスが多いと思う。私は理屈は幾らでも持っていけると思う。実例は、この互助会組織の中には、これに関連したこれこれの仕事についてはこれに準ずるという方法で、お調べになると幾らでもある。その点は絶対不可能だと言われると、われわれもだまされてしまって、あきらめることになる。私はできると思うのだが、もっと検討してもらいたいと思う。 それから給与の範囲については、一般の国家公務員共済組合と短期給付で、大体これで給付の種類、範囲というものは同じになっておるのですか。あるいは私学関係で不利なものは残っておるわけですか。
○福田政府委員 前の話につきましては、私ども今後の問題として、一応検討いたしたいと思っております。 それから給付の内容でございますが、これは国家公務員共済組合の長期給付に全く準じておりますので、私立学校に不利な点はございません。
○小林(信)委員 未加入の者が相当にあるということ。その理由として、厚生年金とか、あるいは健康保険組合というようなものに加入しておるために、未加入だったというお話ですが、あの当時、この法律が通り、まだそのほかに未加入の者があったと思うのですが、それはありませんか。
○福田政府委員 私立学校に就職している人で、未加入の人はないと思います。
○小林(信)委員 理事者側が負担をしなければならないものがあるわけですが、その負担も当時の私立学校経営というものがなかなか困難だつた時代がありまして、理事者側の負担がないために、やむを得ず加入できないというような、そういう学校はなかったのですか。
○福田政府委員 この私立学校教職員共済組合法がきできましたときには、その第十四条によって、組合員の資格が規定されております。従って当時この十四条の規定に該当する者は全部組合員になるわけでございます。従って、おっしゃるように、経営者の方も負担能力の問題から、これに入らなかった者はないと思います。ただ、それ以前の恩給財団の時代には、これは法律の問題ではございませんが、私立学校の教職員の中のごく一部分、三千数百名程度しか入っておりませんので、その時代にはもちろんこれは任意加入の問題でございますので、相当入っておらなかった者はあると思います。
○小林(信)委員 その時代からこれに引き継ぐ場合に、そのために漏れたというふうな人はないのですか。
○福田政府委員 漏れた者はございません。
○小林(信)委員 現在私立学校の中で、先ほど山中委員から質問されました未加入の者が、そちらから説明があったのですが、それ以外には問題なく加入して、この法律の恩恵というものは全部受けているわけですか。
○福田政府委員 当時私立学校の恩給財団に加入しておりまして、発足当時に学校法人から給与を受けて在職している者につきましては、これはすべてこの組合に新しく引き継いでおります。同時に、組合員ではありませんが、恩給財団当時すでに年金の受給資格が発生しておりまして、年金を受給する権利がある人たちが相当いたわけであります。その方々も年金を受給できるようにこの共済組合に権利義務を引き継いでおります。そういった方も引き継いでおりますので、それ以外にはないはずだと考えております。
○小林(信)委員 私の心配するのは、そういう理事者側で負担があって、それを出ししぶったのか、出す能力がなかったのか、そのためにこの共済組合に加入したくても加入できなかったというような人たちが、現在は教職にいないが、教職におれば強制加入で拾い上げられるわけですが、そういう理解がいかなかったり、あるいは財政的な問題のために加入することができなくて、途中で職をやめて一般人になったというような人たちがもしあるとするならば、しかもその人はこの給付を受ける資格が、もし現在もやっていればあるというような人たちは非常にかわいそうだと思うのですが、そういう人たちがもしあるとするならば、そういう人たちはどういうふうにして救済するか、救済できないか、疑問に思ったのですが、そういう者はないわけですか。
○福田政府委員 当時私立学校に全然籍を置かなかった人たち、すでにやめてしまった方々の救済方法はないのであります。ただ、その後再就職をいたしました際に、過去の在職年数を通算する方法はある。その程度でございまして、発足当時すでにやめてしまっておったというような方々は、恩給財団時代の恩給権が発生してなかった者についての救済方法はございません。
○濱野委員長 ちょっと速記をとめて。 〔速記中止〕
○濱野委員長 速記を始めて下さい。 本日の質疑は終了いたしました。 暫時休憩いたします。 午後一時三十七分休憩 ————◇————— 〔休憩後は会議を開くに至らなかった〕