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38回国会衆議院1961/04/12

文教委員会 第15号

発言数
64
登壇者
5
会派数
2
開催日
1961/04/12

会議録

濱野清吾自由民主党

○濱野委員長 これより会議を開きます。  義務教育諸学校施設費国庫負担法等の一部を改正する法律案を議題とし、提出者よりその提案理由の説明を聴取いたします。     —————————————

濱野清吾自由民主党

○濱野委員長 山崎始男君。

山崎始男日本社会党

○山崎(始)議員 ただいま議題となりました義務教育諸学校施設費国庫負担法等の一部を改正する法律案につきまして、その提案の理由及び内容の概要を御説明申しあげます。  政府は、昭和三十六年度の教育予算編成にあたり、その基本的な考え方として、わが国教育水準の向上、教育の機会均等、科学教育の振興、中学高校生徒の急増対策をあげております。しかるにその財政措置の不十分さは、今日学校現場における教室の不足を生じ、すし詰め学級解消をおくらせ、わが国教育水準の向上を阻害しており、一方数多い老朽危険校舎は、児童生徒の安全を脅かしております。  しかも、校舎の増改築費の公費負担の低さは、昨年本院において改正を見ましたところの地方財政法の一部改正による、父母並びに地域住民の公費負担解消措置がなされたにもかかわらず、その成果は見るべきものがなく、むしろ地方財政の現状から教育条件整備の削減が行なわれ、教育水準の切り下げさえ散見されるところであります。  本院におきましても、さきの昭和三十一年五月、第二十六国会において、義務教育が国と地方公共団体との共同責任にかかる重要事項たる点と、地方財政の実情とにかんがみ、公立義務教育諸学校の施設、設備についても、政府はすみやかに義務教育費国庫負担法の精神にのっとり、これに必要な経費の二分の一を国が負担するために、必要な措置を講ずべきこと。また、公立義務教育諸学校における教育効果の向上と教育財政の有効化を期して学校統合を企画しつつある現在、政府は義務教育の重要性と地方財政の実情とにかんがみ、すみやかに有効適切な措置を講ずべきこと。との附帯決議をいたしました。  また、参議院におきましても、公立義務教育諸学校の施設、設備について同趣旨の決議がなされ、あわせて公立義務教育諸学校における校地の購入に要する経費を国庫補助または起債の対象とすることを決議いたしております。加えて第二十八国会におきましては、本委員会の全会一致をもって、同趣旨の附帯要望がなされ、すし詰め学級解消のため、文部省においても五カ年計画によって、公立義務教育諸学校の施設の整備を行なわんとしたところであります。しかるに今日における実態は、この五カ年計画すら完全な実施を見ることができず、困難に直面していると言わなければなりません。  かかる問題の解決をはかるため、義務教育の本質に立脚し、義務教育諸学校の施設、設備に要する経費に関しては、国がその大幅の負担をすることが適当と考え、今回提案する運びに至った次第であります。  以下、内容にわたって御説明申しあげます。  まず第一には、義務教育諸学校の施設の新築または増築に要する経費については、国がその十分の八を負担することとし、これを三十七年度から三十九年度までの三カ年計画で行なうこととしたことであります。  第二は、義務教育施設については、小学校、中学校とも平等に取り扱われることが適当と考え、不正常授業については、その新築、または増築に要する経費についての国庫負担率を統一したことであります。  第三は、国庫負担の対象を、不正常授業解消、屋内運動場、学校統合に伴う校舎増築、危険校舎の新築及び増改築としたことであります。  第四は、校地の購入に要する経費については、その二分の一を国庫負担とすることであります。  以上が、この法案を提出いたしました理由及び内容の概略であります。  何とぞ、慎重に御審議の上、すみやかに御賛成下さるようお願い申し上げます。

濱野清吾自由民主党

○濱野委員長 本案についての質疑は追っていたすことといたします。      ————◇—————

濱野清吾自由民主党

○濱野委員長 次に学校教育法等の一部を改正する法律案(内閣提出第六八号)について、明後十四日金曜日、参考人の出頭を求め、その実情等を聴取いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

濱野清吾自由民主党

○濱野委員長 御異議なしと認め、さよう決しました。  参考人の人選等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

濱野清吾自由民主党

○濱野委員長 御異議なしと認め、さよう決しました。      ————◇—————

濱野清吾自由民主党

○濱野委員長 次に、学校教育に関する件について調査を進めます。質疑の通告がありますから、これを許します。三木喜夫君。

三木喜夫日本社会党

○三木(喜)委員 前回の文教委員会のときに文教施策普及指導費及び教育研究団体助成費の府県別の配当表を要求しておりましたが、出ておりませんでしたので、きょうそれを見せてもらったわけです。最初、この点について愛媛県の教官研究協議会、これと関係がありますので、お伺いしたいと思います。  私の言わんとするところは、将来教員の研修ということは重大な役割を持っております。従いまして東京都においてはこの研究に対しまして、個人的な研究に対しては一万円の助成費を出す、団体の研究に対しては五万円の助成費を出すというようにして、教員の真摯な研究に対しましては、惜しみなくとは言えないですけれども、画期的な計画を持ってこうした助成金を出すようにしているわけです。それに対して文部省当局としても、これは非常によい企てであるというような賛辞が呈せられております。私はこうした助成金というものが、今後教員の研究あるいは研究協議あるいはサークルの研究というところに出されることが望ましいと思いますし、なお文部省としても、それに対しての計画として教育会館を建設して、そこで研究をやらしていこうという意図がおありになるように思うわけです。従って将来われわれが指向しておりますものは、真摯な研究が行なわれなければならない、こういう建前に立って、こうした助成金の振り割り、あるいはまだまだ今後多く出されることが望ましいわけでありますが、この助成金が出されておりますにつきまして、どういう基準によってこれをお出しになり、またその使途についてどういうような報告を求められるようになっておるか、その点一つ最初にお聞かせを願いたいと思います。

内藤譽三郎文部事務官(初等中等教育局長)

○内藤政府委員 最近、御承知の通り教育課程の改正が行なわれまして、文部省でも全教員を対象に三カ年計画で趣旨の徹底をいたしておるわけでございますが、御案内の通り、四月一日から小学校はすでに新しい教科書で新教育課程が完全実施をされたわけでございます。今後はどうしても先生方の自発的な研究に待たなければなりませんので、こういう趣旨から研究団体の助成費を予算に計上したわけでございます。  そこで、各県に配分するにあたりまして、大体一県二十万程度で計画をお願いしたわけでございます。各県におきまして、国語とか、社会とか、理科、算数、音楽、図工というふうに、それぞれ教科別の研究団体がございますので、この教科別の研究団体に対して助成していく。その活動は、主として教育内容の研究でございますが、大会を開くとか、あるいは研究出版物を出すとか、そういう講習会の講師の謝礼とか、こういうものに当たろうと思いますが、一応計画を提出させまして、さらに報告は四月三十日までに年度内の報告を出していただくようにお願いをしておるわけでございます。お手元に提出しましたように、最低二十万で各県、非常に御熱心なところは二十五万あるいは三十万というところもございますが、一応二十万で計画をしていただき、できるだけ各県の御要望に沿いたいと予算の範囲内で考慮したわけでございます。

三木喜夫日本社会党

○三木(喜)委員 その基準はどういうようにお定めになっておりますか。文教施策普及指導費と教育研究団体助成費と二つに分かれておりますが、助成費の方は二十万、指導費の方は最低が三十万ですか、そういうようになっておるようですが、この基準の定め方というのがあるだろうと思うのです。その点についてお聞かせ願いたいと思います。

内藤譽三郎文部事務官(初等中等教育局長)

○内藤政府委員 文教施策普及指導費でございますが、これも大体各県最低三十万程度配分しまして、各県のそれぞれの実情によって文教施策をさらに普及徹底したいということで、県がいろいろとお考えになり、増額を申請された分につきましては、増額したわけでございます。もちろん三十万出しても消化できないからというのでお返しになるところもあろうかと思いますけれども、、それぞれ各県が熱意を持って努力をしていただかないと困るわけでございますので、一応最低三十万にしたわけでございます。

三木喜夫日本社会党

○三木(喜)委員 そうしますと、ただいまのお話では、熱心に要求してきたところには多く出し、そうでないところは返してもらうというような工合のものだ、こういうようにおっしゃったが、そういうようにこちら側は考えていいのですか。

内藤譽三郎文部事務官(初等中等教育局長)

○内藤政府委員 国の文教施策を普及徹底するために必要最小限のものは、各県平等に出したいと思っておるのでございます。ところが、いろいろな情勢で実施が困難である場合も予想せられるので、そういう場合には国の方に戻ってくる場合もあるわけでございます。しかし県によっては、さらに、当局の考えておる教育課程の問題にいたしましても、あるいは勤評の問題にいたしましても、あるいは道徳教育の問題にいたしましても、国民の理解と協力を得ていかなければならぬというので、たとえば高知県とか福岡県のようなところは、その必要性を痛感されて、文部省に増額要求がございましたので、これらは増額をしたわけでございます。

三木喜夫日本社会党

○三木(喜)委員 そうすると、府県の教員数によるとか、あるいは児童数によるとかいう基準は全然ないのですか。最低が二十万なら二十万ときめられて、そうしてその上要求による、それだけでいいんですね。そういうお答えをいただいた、こう見ていいですね。  次に、引き続きまして、これについての報告、どういうように使ったかという報告についてお聞かせ願いたいと思います。

内藤譽三郎文部事務官(初等中等教育局長)

○内藤政府委員 これは、先ほど申しましたように、三十五年度の報告は本年の四月三十日までに提出するということでいたしておりますので、出ておるものもあるかと思いますが、まだ報告は出そろっておりません。

三木喜夫日本社会党

○三木(喜)委員 これには、形式とか、そうしたかた苦しいきめはないのですか。

内藤譽三郎文部事務官(初等中等教育局長)

○内藤政府委員 国費でございますので、当然会計検査院の検査の対象になっておるわけでございます。

三木喜夫日本社会党

○三木(喜)委員 願わくは、この内容についてはまたいろいろ話の進展上お伺いもせんならぬと思いますが、しかし希望としては、例の理科教育振興法については、相当厳重な報告あるいは監査の対象になりますので、現場においては、この問題については神経過敏になって、買った理科備品ですら使わない。なくしたり、いためてはいけないという考え方から、むしろ恐怖心すら持っておるということを私は現場で非常に痛感したものであります。どうかこの点は、そうした恐怖の気持の起こるようなことのないように、一つ老婆心ですけれども、つけ加えておきたいと思います。  愛媛の場合に、他府県に比べましてかなり高額な率の普及指導費が出ておるわけですが、これは、愛媛の方からこれに対して要請があったのですか。

内藤譽三郎文部事務官(初等中等教育局長)

○内藤政府委員 さようでございます。愛媛は、高額といってもそれほど高額ではございませんので、高知、福岡の六十五万に対しまして愛媛は四十万であります。平均三十万に対してわずか十万くらいでございますので、それほど高額というほどではございませんが、これも愛媛県教育委員会の御要望によって支出したわけでございます。

三木喜夫日本社会党

○三木(喜)委員 これは前のときに要請しておりました助成費の一覧表でございましたが、きょうは前の質問に続きましてお伺いします。  この愛媛の研究協議会が、先般の内藤局長の御説明では、第二組合でない、従ってこうした助成費が出ておるのだ、こういうことであった。現地において私たちが調査したところによりますと 地方教育委員会がこの愛媛の研究協議会を第二組合だといっております。そしてそれに入ることを勧誘しておるわけなんです。そういうことを公然と愛媛の教職員に対して地方教育委員会が言っておるわけなのですが、この点内藤局長の言われておることと、現地の受け取り方とが非常に食い違っておると思うのですね。このものの見方が、教育委員会自体そういうようなことを言ってきている。表向きは研究協議会という名を備えておりますけれども、私が先般指摘しましたように、その活動は何らやっていない。そうして一方組合的な要求を三十五年度には主としてやったということを、現地の責任者も言っておるわけです。ここにはっきりしたそういう性格を持ち、現地の者もそういうような指摘の仕方をしておるわけなのですが、そういう食い違いの点があるのですが、その点いかがですか。

内藤譽三郎文部事務官(初等中等教育局長)

○内藤政府委員 この愛媛県研究協議会の会則によりますと、「本会は、教育職員の親和、提携を密にして、教育上の諸問題を研究協議し、本県教育の刷新、進展に寄与することを目的とする。」、こういうふうに目的は明示されておりますし、文部省での教育研究団体の助成につきましては、それぞれ教科別に国語、算数、理科等の教科の内容について研究のテーマも出ておるわけであります。こういうように形式的には確かにこの研究協議会であることは明白でございます。しかし実態につきまして私どもも調べておりますが、特に先般副会長の某がそういう活動をしていないというお話がございましたが、その点は目下照会いたしております。ただこの研究協議会が教職員の福祉の増進をしたからといって、その事実をもって直ちに第二組合だという断定を下すのは行き過ぎではなかろうかと思うのです。いかなる団体であろうとも、その団体の主たる目的及び主たる活動が那辺にあるかということによってきまる問題ではなかろうかと思うのであります。御指摘のような第二組合がかりにあるとするならば、これは当然人事院に登録しなければ、そういう活動や団体交渉の権利はないわけでございます。しかしどういう団体であろうとも、教職員の福祉の向上、待遇の改善についていろいろと陳情し、心配することは差しつかえないと思うのでございます。

三木喜夫日本社会党

○三木(喜)委員 こういう行為が現地の調査において出ておるわけなのです。先ほども第二組合という指摘が現地でいわれておるということは申し上げた通りですけれども、その内容を今申し上げるのですが、現地では第二組合とわれわれが目するこの協議会に入らせるために、新任教員を、任用がえをしてやる辞令を渡すという名のもとに呼び出して、そこで辞令は渡さずに、第二組合に入ることを承諾するかということで、その承諾書に捺印をさせておる。こういう事態が起こっておるわけです。これくらい研究協議会というものは現地の教育委員会が拘束しなければならないほど重要なものであるか、またそれだけの拘束力の背後は一体何であるかということが私は問題だと思うのです。そういう事実があるわけです。そういうことから考え合わせますと、そんなに現地の研究協議会というものは新任の教員が必ず入らなければならない、判を押してまで入らなければならないというような拘束力のあるものがどうか。もしそういうような研究会が今後各県に行なわれるとすれば、これはなかなか問題だと思うのです。その点将来この研究協議会とか各県で行なわれるこういうものに文部省としても相当助成金を出されるということになれば、関心を持っていただかなければならないわけですが、そういう点のお考えを一つ聞かしていただきたいと思います。

内藤譽三郎文部事務官(初等中等教育局長)

○内藤政府委員 この研究協議会は特に新しい教育課程の研究をする団体でありまして、文部省からもわずかな助成費が出ておりますが、愛媛県教育委員会からは相当多額な助成費が出ているわけでございます。そういうふうな団体に加入を勧めることは、これはあり得ることだと思いますし、また当然であろうと思うのです。しかし今お尋ねのような強制したという事実はございません。能田教諭という方が、これは非組合員なんですけれども、非組合員の能田教諭に辞令を渡した際、本人に十分納得の上で、この研究協議会の趣旨を説明して、お入りいただくように勧めた。しかしこれはあくまでも強制したり、無理な捺印をさせた覚えはないのだ、本人には不平不満もない、こういうふうに元教育長の末武英雄氏は署名捺印入りで文部省に報告をしておりますので、これが強制したり、あるいは不当な圧力を加える、こういうようなことはこれは厳に慎まなければならぬと思うのですが、そういうような事実はないと報告を受けておるのであります。

三木喜夫日本社会党

○三木(喜)委員 そう調査を深くされておって、その調査がそういう事実がないという報告を求めておられるということになれば、私の方から言いたいのですが、あなたの方ではそういうことは絶対ないとはっきり言えますか、もう一ぺんお聞きしたい。

内藤譽三郎文部事務官(初等中等教育局長)

○内藤政府委員 元教育長がそういうことを勧めたというふうなお尋ねがございましたので、それは調査した結果、教育長は自分で署名し捺印して、そういう事実はないと確信しておりますので、私どもはそれを信用せざるを得ないと思うのであります。

三木喜夫日本社会党

○三木(喜)委員 そういうことが虚偽の報告がされているということになると、どういうことになるのですか。私たちは、それは問題だと思うのです。

内藤譽三郎文部事務官(初等中等教育局長)

○内藤政府委員 もし虚偽の報告を万一するようなことがありますれば、それはそれぞれしかるべき処置が講じられるものと思うのでございます。

三木喜夫日本社会党

○三木(喜)委員 しかるべき処置とはどういう処置ですか。

内藤譽三郎文部事務官(初等中等教育局長)

○内藤政府委員 たとえば公文書を偽造したとか、あるいはいろいろ問題があろうと思います。少なくとも公文書を偽わるということは、これはそれ相当の処置が講じられると思うのでございます。

三木喜夫日本社会党

○三木(喜)委員 少なくともいろいろ私の方とも事例があるのであって、先ほど理事会でもあのような感想が述べられておりました。私はこの組合の立場に立つと立たざるとにかかわらず、こうした構想が続いていくということは、これは憂うべきことだと思うのです。その中で教育委員会それ自体がこうした事実をもし隠蔽しておるとしたら問題だと思いますし、そういう事実は私たちの方でははっきりしておりますので、これは証人喚問なりしてもらわなければ、この問題ははっきりしないのです。あなたの方で調べられても、そういうような報告書しか来ない。私たちの方で調べているのは、そういう報告書とはおよそ反対の事実があるわけなんです。それでこの問題を最初に出して、文部省はどういうように調べられているかということをお聞きしたわけです。そういう虚偽報告がされているとしたら、これは公文書偽造としてはっきり処罰される意図はおありになるわけですね。お宅が処罰するわけではないのですけれども、そうされるべきものだということを思っておられるわけですね。そうしますと、この問題においては、文部省の報告と私たちの調査したことは、まるきり違っておるわけですが、その問題について、その証人、証拠書類というものをやはり提示してもらって——そうした研究協議会の性格を大きく否定するような問題について、そんなことをしていない、あるいはしておるというようなことでは非常に大きな問題があると思う。これは私は人を呼んでこれを明らかにしてもらう必要があると思う。まだ以下質問をいたしますけれども、ここにおいて食い違いがありますので、証人喚問を要請したいと思います。

内藤譽三郎文部事務官(初等中等教育局長)

○内藤政府委員 本人に不平、不満がございますれば、これは人事委員会に提訴する道もございますし、裁判所に提訴する道もあるわけでございます。私どもは、私どもの調査が正しい、こう信じておるわけでございます。

三木喜夫日本社会党

○三木(喜)委員 そういう事実を調べればわかるのですから、ただお互いに言葉のやりとりだけではなくて、誠意を持ってこの問題を処理するのには、そういう本人を呼んで調べる以外にないと思います。それを私は要請しておきます。  次は組合脱退の問題ですが、校長が分校主任に脱退を勧奨しておるということ、それから母親の死亡を目前にして、やはり校長が女教師に組合を脱退するように、そうでなかったら、あなたは自分の思っておるところへ転任できない、そうすると母親に対しても困るじゃないかというようなことを言って、脱退を校長が勧奨しておるのですが、その事実もあわせて、私は問題だと思う。(「証拠不十分だ」と呼ぶ者あり)これは証拠不十分なれば、はっきりとそうした人を呼んで調べていただいて、そうして相なるべくは、こうした悲劇が各県で起こらないように、これはそちらの方は、そういうことが幾ら起こっても大したことないとお思いになるかもしれませんけれども、しかしこの問題はさっき理事会でもお話がありましたように、私は教育界の一つの悲劇だと思うのです。  それからもう一つは、人事委員会とかあるいは裁判所とかいう立場から考えれば、それは不当労働行為だと私は思う。この不当労働行為を起こしたところの校長あるいは教育委員会当局というものに対して文部省はどのように考えられるか。一つ見解を聞かしていただきたいと思います。

内藤譽三郎文部事務官(初等中等教育局長)

○内藤政府委員 校長がある分校の方に脱退を勧告したというような事実がありますれば、その校長の名前を言っていただければ、さらに調査を進めたいと思います。  それからお尋ねの第二番目の、女教員のお話が出ましたが、これは校長ではなくて教頭の間違いではなかろうかと思うのです。西教諭という女教員がございまして、その女教員のお母さんが御病気だった。それで教頭は、一本松という前任地がございまして、これは校長の命を受けたわけではなくて一本松へ行った。その際、旧知の間柄にあった西教諭の御母堂が大へん重病であったので、病気見舞においでになったわけです。ところが非常に重体であったので、御母堂には面会をしなかった、一切お話はしなかったということでございます。それから西教諭につきまして、その際脱退を勧奨したというような事実はない、こういうふうに教頭はこれまた署名捺印して証言しておりますので、そういう事実はなかったものと私どもは確信しているわけでございます。  それから不当労働行為のお話がございましたが、不当労働行為の事実があれば、御指摘のように人事委員会なり裁判所が当然取り上げる問題でございますが、私どもが今日まで調査した範囲におきましては、不当労働行為の事実はないもののように思われるのでございます。

三木喜夫日本社会党

○三木(喜)委員 今青年教師それから女教師に対しての校長あるいは教頭が脱退を勧奨したこのことについては、これまたそういう事実はないということを言っているわけですが、これについて勧奨を受けた者がやはりあるわけです。その点も文部省に対する報告書と私たちが調査した事実とでは大きく食い違っている。従いまして、ここにも一つ問題が残っていると思います。そのほか夫婦を、任地を離して、ばらばらにして、勤めるのに非常に困難を来たすというような、こうした事例も一つあります。そうした事例は枚挙にいとまがないのですが、要はこの中で、脱退をしなければ不当転出をやる、あるいは退職を勧告する、こういうような不当転出とか退職というようなことが現地で行なわれているとすると、これは研究協議会に入れ、入らぬという問題とはまた別にケースが変わってくると思います。人事干渉といいますか、人事についてこういう不当労働行為をやっているという一つの新しい事態が起こってくる。これも文部省の方にはおそらく報告がきているだろうと思いますが、その点も一つどういう報告がきているか、聞かせてもらいたいと思います。

濱野清吾自由民主党

○濱野委員長 ちょっとお待ち下さい。議事の進行上必要なので申し上げますが、そういう事例がありましたら、日時、場所、姓名、これを政府側にぶっつけて、そうして大事なことですから、正確にただしていく、こういう方向をとってもらいたい。そうでないと、これは進みません。

内藤譽三郎文部事務官(初等中等教育局長)

○内藤政府委員 今御指摘になったような事実はございませんが、今委員長からお話がございましたように、姓名をはっきりしていただきますれば、明確にお答えを申し上げたいと思います。

三木喜夫日本社会党

○三木(喜)委員 それでは姓名を申し上げますが、本田、南条、久良中学校、第二組合に入れ、これは本田氏が言っております。第二組合に入れば、真珠の養殖費用も出してやる、研修費もとってやる、旅行もさせてやる、これは地公法の違反になると思うのですが、その相手は浜見委員だと言われております。  その次、二月の七日、校長と分校主任から脱退勧奨を受けて、とみや旅館に呼ばれた。飲んでいる間に、二月十五日までに脱退せよという、こちらからははっきり脱退の理由を言わなければ脱退せぬ、それを取り下げてくれ、どこに行ってもよいか、どこへ飛ばされてもよいか、これは校長です。若田善正校長、田中七三四という主任ですね、お前が脱退したら、青年部の中に出る者もある、考えよという。(「そんなことを言っていると時間の空費だ」と呼び、その他発言する者あり)  それから、女の先生の場合、校長がやってきまして、やはり再び脱退を考え直せということを言っております。それは西先生という人でありますが、校長から呼ばれております。(「もっとしっかりした質問をしろ」と呼ぶ者あり)その次に、長岡たつ子教員、脱退せぬと退職になるぞ、ここで夫婦一緒にさせてやるということを町教委の方から言っております。こういうようにいろいろな事例が次々上がってくるわけなんですが、私が申し上げたいのは、先ほども時間をとるというようなお説も出ておりますから、この程度にしまして、ここで水かけ論のようなことを言っておってもお互い時間の空費だと思います。従いまして、証人喚問をして、しっかりした根拠があるのかないのか、あるいはしっかりした質問をせいというお話もありますが、しっかりした質問よりも生きた事実の上がしっかりしていると思います。従いまして、そういうことを要請したいと思う。(「休憩して理事会」「反対」と呼び、その他発言する者あり)その点、一つお諮りしたいと思います。

濱野清吾自由民主党

○濱野委員長 三木さんに申し上げますが、ただいまの発言中に、日時とか場所、どこでいついっかこういうことをやった、こういうことを出してもらいませんと、証人喚問の裏づけがちょっと貧弱になってくるのですが、一つそれをはっきり言っていただけませんか。

三木喜夫日本社会党

○三木(喜)委員 二月七日と二月十五……。

濱野清吾自由民主党

○濱野委員長 それから場所……。

三木喜夫日本社会党

○三木(喜)委員 これはそういう証人を出せば……。

濱野清吾自由民主党

○濱野委員長 後ほど理事会を開きまして、まだ質問を続行するのでしょう。ですから、証人を必要としない問題について質問を続行してくれませんか。

三木喜夫日本社会党

○三木(喜)委員 今の問題は後ほど文書を出して、それについて一つ審議をしてもらって証人喚問をするように運んでもらいたいと思います。今の話では、最初、内藤局長の方ではそういうことをやっていないと言われるのですが、こちらでははっきりやっているという証拠がある。従って、最初から食い違っておりますから、その点は一つ証人を喚問してもらいたい。それは後ほど文書を出して、それによって一つ審議を願いたい、こう思います。  それから最後に、校長、教頭の暴力事件が愛媛で起こっておるわけです。これはすでにこちらにも報告がきておるだろうと思いますので、私の方でそれを明らかにして、そうした暴力事件を、組合を脱退し、そして研究協議会に入っておるがゆえに、そのことを抹殺しようとしているという事実がある。これは組合脱退問題を工作しておるということが明らかになると思うわけです。明らかになるということは、脱退工作をしておればこそ脱退しておる、あるいは第二組合的なものに入っておれば、そういうことが不問に付されようとしておる。これは私はやはり生徒、児童に対して教師が暴力をふるうということは、問題だと思うのですが、その点、そうした事実が文部省の方では調査されておるかどうか、一つお聞きしたいと思います。

内藤譽三郎文部事務官(初等中等教育局長)

○内藤政府委員 そういう事実は承知しておりませんので、名前をあげて御指摘下されば、調査をしたいと思っております。

三木喜夫日本社会党

○三木(喜)委員 そうすれば、その問題につきまして、はっきりせよということですから、私の方ではっきりさせていきたいと思います。「二月二十五日、土曜日、生徒朝礼が臨時職員会議に変更されました。開会すると直ぐ校長が「昨日二年三好勲についてひどく訓戒をあたえた。それについて前夜大変御迷惑をかけ、いたらぬ点申訳ないと思う。私はおみかけのとおり、がむしゃらな男だ。反省してみて敵も多いと思う。又一面味方もあると信じている。ゆうべのようにまことに卑劣な態度をとるものもあり、その反面味方になるものもあるのでありがたく思う。皆も今後の行動についてよほど気をつけてもらいたい。まことに事実をひ曲して外部に出す者があるということ。そういうことになると、先生方が余程気をつけてもらわぬと、とんでもないことになると思う」と言われました。次に西田菊雄教頭が「昨日、三好の指導に当り、どうこうしたと時間も知っているし事実がまげられて、新聞社や警察に電話で報告されている。その電話した者がここの職場の中にいることははっきりしている。そういうことは一番卑怯であり、一番すみにおけない。口にどんなよい事を云っても、今後そんな卑劣な人間を此の職場から追い出すようにみんなで心がけねばならない」といわれました。次に私が「昨日の行動が卑劣だと云われるがどこが卑劣なのですか。事実がまげられているといわれるが一体どこがまげられているのですか。新聞社へ電話したのは私です。もし事実とまちがった事があったら、あなたの方で名誉毀損で告訴しなさい。法廷で白黒の決着をつけましょう、と云って昨晩三好君から聞いたことを語りました。五時間日に遅刻して音楽のテストが受けられなかったので三年生の岡村君、兵頭君、浅田君、と二年生の松木君らと一緒に自転車置場の所におりましたら、校長先生が給食室の方からこられて「おいこらのらくろ一寸来い」と給食室につれてゆかれました。そして「これを動かせ」と大きな消毒機を動かすよう云われましたが、重たくてとても動かず「とても動きません」と云って計量秤のところへ行ってさわっていましたら「おいこら何故それにさわるんだ」といきなり太い棒でしりをたたかれました。痛くてたまらず、しりをさすりながら校舎の方へ歩きおりましたら、板がありましたので、自分だけしかられてむねくそが悪く、それをもち上げて、二、三〇センチ程投げました。たったそれだけなのに、すぐに走ってきて「おいこらまだ文句があるんか、文句があるんじゃったら校長室まで来い」といきなり私の胸ぐらをつかんで理科室のところまでひきづるようにしてつれてゆかれました。それで私の上衣の金ボタンは途中で四つとれてしまいました。それから校長室へ引っぱりこまれ長さ一・五〇メートル位ある太い棒を右手にもって大きな声でさんざんしかられました。私はこわくてたまらず放課後すぐ警察へ行って一部始終を話し、もう二度とこんな目にあわないようおねがいしました」。と云うことですが、この何処に事実と違ったところがあるんですか。自分の教え子に凶器で暴力をふるうのと、そんな暴力沙汰が二度と起らないようにと新聞社に知らせたのとどちらがひれつなのですか。それよりも組合員の先生を一人々々こっそり呼んでは、理科準備室や教室のすみでこっそり脱退勧告するのとどちらがひ劣なのですか」と問いつめましたら西田教頭は「それとこれとは又別だ」と云いますので、卑劣の解釈にそれだあれだと別の解釈はないでしょう、私は今度の暴力事件については正義の為、徹底的にたたかいます。又私の子も四月から中学一年に入学するんですが、こんな暴力校長のもとへは絶対にようあずけません、教育委員会に真相を調査してもらい、又父兄に訴えて此の問題を解決するつもりです」と自分の意見を述べておりましたら、いきなり校長先生が怒声をはりあげて「おいこらいいかげんでやめんか。今日は職員会議だ、組合の総会じゃないぞ」と強引に発言を中止させられてしまいました。事件後すでに五日になりますのに校長は未だに被害者に謝罪もせず又保護者に一言の挨拶もしていないのです。こんな学校へ皆さんは安心して可愛い子供さんをおあずけになられるでしょうか、若し校長が転任したら岩松中学校は暗い不安な暴力から解放されますが、又どこかの学校でこんな事件が起るのです、」まあこういうようなことが訴えられておるわけなのです。以下まだありますけれども、相当長くなりますから、読むのをやめたいと思うのですが、要は、このことが組合と関係があるなしにかかわらず、私はこの事実自体教師としては許すまじきことだと思うのです。それが事もあろうに組合の脱退工作をやるということによってこれがおおい隠されておるということは、最も問題だと私は思う。こうした事実を私たちは非常に悲しく思うと同時に、こうしたことがもう少し明朗にやっていけるところに教育行政の偏向性がなくなるのじゃないかと思うのです。  愛媛を舞台にして、最初から申し上げましたように、女教員の研修の問題、それから研究協議会の性格、三番目に各教員に加えられておるところの脱退工作、これらは一連して組合を弾圧するというような方途のためにとられておるということが言えると思う。この点まことに遺憾だと思いますので、この暴力事件については一つ御調査を願いたいと思う。それとともに、こうしたことを一貫して愛媛におけるところの調査をしなければ、われわれの方としてはこの問題に関してはあとへ引くことができない、こう思うのです。

内藤譽三郎文部事務官(初等中等教育局長)

○内藤政府委員 二月二十五日の事件でございますけれども、学校名をお述べにならなかったように思いますので、学校名と校長と、それから私というのはどなたでございますか、それを明らかにしていただきたいと思うのでございます。

三木喜夫日本社会党

○三木(喜)委員 その点もあとから出しますけれども、私というのは北山安生教員、それから学校は津島町の中学校です。校長名は永長。事実がどんな工合にあるのかということを知らせということであったので知らせましたが、文部省としてはこの暴力事案に対してどういうようにお考えになるか、一つお尋ねをいたしたい。

内藤譽三郎文部事務官(初等中等教育局長)

○内藤政府委員 調査いたしまして御報告いたしたいと思いますが、学校において、いかなる理由がありましょうとも暴力をふるうことは、絶対に容認できないと思います。

三木喜夫日本社会党

○三木(喜)委員 次に、このことと関連して、文部省ではすでに校長、教頭を組合員からはずすというような計画があるというように聞くのですが、そういう事実があるかどうか、そういう用意があるか、そしてなおこれについてどういう考えからこういうことが出ておるのか、これは大臣の方から一つ聞かしてもらいたい。

荒木萬壽夫自由民主党文部大臣

○荒木国務大臣 校長、教頭は、御承知の通り管理職として、管理職手当も国の予算を通じまして出されておるわけでございます。従って管理職にある人が組合員であるということは、労働組合の本質的な理解からいきますれば、組合員でない方が当然である、こう思うのであります。しかし現実問題として、組合に入る入らぬは自由であると一応言えると思います。ILO八十七号条約の批准がありまするならば、それと同時に国内法を整備いたしまして、本筋をはっきりさせたい、かように思っております。

三木喜夫日本社会党

○三木(喜)委員 ILO八十七号条約というのは、すでに御存じの通り、組合を自由に結成できる、それからまた組合の問題については、だれを組合員にするかしないかということは干渉しないというのがILO条約の精神だと思います。それなるがためにILO八十七号条約を批准しようとしておるわけなんですが、それとおよそ逆行のことを教育公務員に対してやろうとしておる意図を聞きたいわけです。

荒木萬壽夫自由民主党文部大臣

○荒木国務大臣 ただいま申し上げました通りでございまして、私の理解によれば、管理職たる者が組合員である組合はむしろ御用組合の疑いなきを保しがたい。ですから、その点ははっきりした方がILO八十七号条約の趣旨に適すると思います。

内藤譽三郎文部事務官(初等中等教育局長)

○内藤政府委員 御承知の通り労働組合法によりますと、管理、監督の地位にある者は組合の構成員になることを得ず、こうはっきりしておるわけです。ですから、労働組合ならば、当然管理、監督の地位にある者が入れば、これは御用組合になります。そこで職員団体の場合には、現在の国家公務員法、地方公務員法ではこの点は明確になっていないわけです。先ほど大臣からお述べになりましたように、八十七号批准に際しまして、国内法を整備して、この点を明確にしたいという趣旨でございます。

三木喜夫日本社会党

○三木(喜)委員 明確にする趣旨ははっきりしないのですが、その趣旨を述べていただきたいと思います。

内藤譽三郎文部事務官(初等中等教育局長)

○内藤政府委員 これは先ほど申しましたように、労働組合ですと、労働組合法によって、管理、監督の地位にある者が入りますと、御用組合になりますので、労働組合法では禁止しておるわけでございます。国家公務員法、地方公務員法については禁止の規定かございませんが、八十七号批准に際しては、御用組合にならぬように、組合の自主性、相互不介入の原則から考えても、これは八十七号条約の精神に沿っておる、こう思うのでございます。

三木喜夫日本社会党

○三木(喜)委員 この問題については、私は憲法二十八条に違反していないかと思うのです。憲法二十八条との関連においてはどうですか。

荒木萬壽夫自由民主党文部大臣

○荒木国務大臣 憲法二十八条の趣旨に適合させることが先ほど来申し上げていることだと信じます。

三木喜夫日本社会党

○三木(喜)委員 そうすると、その問題については大臣は違反していないというように見られるわけですか。

荒木萬壽夫自由民主党文部大臣

○荒木国務大臣 今申し上げた通り、はっきりさせることが憲法第二十八条の趣旨に適合することだと思います。そうでないならば、憲法第二十八条に実質上違反しておる、こう理解いたします。

三木喜夫日本社会党

○三木(喜)委員 この問題については、いずれ後ほど伺いたいと思うのですが、きょうは時間もたちましたので、私の方は愛媛の問題に対する調査を一つしていただいて、この質問を終りたいと思います。

濱野清吾自由民主党

○濱野委員長 三木君にお伺いいたしますけれども、証人を喚問しないと次の質問は続行できませんか。

三木喜夫日本社会党

○三木(喜)委員 はあ。

濱野清吾自由民主党

○濱野委員長 本日はこの程度とし、次会は明後十四日午前十時理事会、午前十時三十分委員会を開会することといたし、これにて散会いたします。    午後零時五十五分散会

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