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38回国会衆議院1961/06/03

農林水産委員会 第47号

発言数
57
登壇者
7
会派数
2
開催日
1961/06/03

会議録

坂田英一自由民主党

○坂田委員長 これより会議を開きます。  日本社会党の出席がありませんので、出席方を要請いたしましたが、いまだに出席がありません。よって、これより議事を進めることにいたします。  本日付託になりました野原正勝君外一名提出、オリンピック東京大会の馬術競技に使用する施設の建設等のための日本中央競馬会の国庫納付金等の臨時特例に関する法律案を議題とし、審議を進めます。  まず、提出者から提案理由の説明を求めます。野原正勝君。     —————————————

野原正勝自由民主党

○野原(正)議員 ただいま議題となりましたオリンピック東京大会の馬術競技に使用する施設の建設等のための日本中央競馬会の国庫納付金等の臨時特例に関する法律案につきまして、提案の理由を御説明いたします。  オリンピック東京大会の開催については、かねてから国会といたしましても数次にわたりその準備促進について態度を明らかにして参ったのでありまするが、この趣旨に沿い、同大会の馬術競技のために使用する諸施設の整備をはかるため、日本中央競馬会の行なう競馬の開催及びこれに関する国の納付金について特例措置をいたそうとするものであります。すなわち、わが国における馬術競技の健全な発達に寄与することをもその任務とする日本中央競馬会がオリンピック東京大会に協力することは適当であると存ぜられますが、三年後に控えました大会を支障なく開催いたしまするには、同競技に使用される諸施設、設備を手抜かりなく建設・整備いたす必要があるのであります。しこうして、必要施設の建設・整備には多額の資金を必要といたしますので、昭和三十七年一月一日から三年間、全競馬場を通じて年二回の範囲内において農林大臣の許可を得て臨時に競馬を開催し、その競馬の国庫納付金についてはその全部または一部を免除することとし、これによりオリンピック東京大会の馬術競技に使用する諸施設の建設整備をはかろうという目的をもちまして本案を提出いたした次第であります。  何とぞ慎重御審議の上すみやかに御可決あらんことをお願いする次第であります。     —————————————

坂田英一自由民主党

○坂田委員長 引き続き、これより、ただいま提案理由の説明を聴取いたしました法律案、内閣提出にかかる畜産物の価格安定等に関する法律案、家畜取引法の一部を改正する法律案、家畜商法の一部を改正する法律案及び家畜改良増殖法の一部を改正する法律案の五法案を一括議題として、質疑を行ないます。  質疑の通告がありますので、これを許します。倉成正君。

倉成正自由民主党

○倉成委員 私は、畜産物の価格安定法その他の法律案につきまして若干の御質疑を行ないたいと思います。  まず第一に、畜産物の価格安定は、畜産の振興上きわめて重要でございますが、本法案において取り上げられた対象品目は何であるか、特に鶏卵の取り扱いについてどのように考えておられるか、お答えいただきたいと思います。  なお、申し上げておきますが、質疑には簡潔に要点のみをお答えいただきたいと思います。

安田善一郎農林事務官(畜産局長)

○安田政府委員 この法律案は、第一条の目的にありますように、主要な畜産物の価格安定をはかりますことと、従来の乳業関係の経営に必要な資金の調達を円滑にすることを目的にした法案でございますが、価格安定といたしましては、さしあたり、第二条にありますように、指定乳製品、すなわち、バター及び脱脂粉乳、その他将来政令で定める乳製品はその対象にし得ることになっております。また、食肉といたしましては、これも、農林大臣が指定しました場合はすべての家畜の肉が適用になるのでありますが、とりあえずは豚肉を対象にいたしております。この両者に関連いたしまして、特に指定乳製品に関連いたしまして、原料乳の安定帯価格も農林大臣において指定することにいたしております。  なお、鶏卵のお話がございましたけれども、鶏卵につきましては、その貯蔵性とか生産の実態、需給調整方法、市場の価格形成状況等に関しまして、まだ技術的にいろいろ検討すべきものもございますので、将来を期しまして、事業団によります買入れ、保管、売渡し等による価格安定措置、また、上位安定価格あるいは下位安定価格による価格安定帯を設けてこれを行なうことはなお今後の研究に待つことといたしまして、今回はこの法案の対象とはしないこととして、この案を一応御提案を申し上げておるわけであります。

倉成正自由民主党

○倉成委員 今御説明にありましたように、生乳、鶏卵等につきましては、いろいろ技術上の問題等あるようでございますが、これらの畜産物の中に占めるウエートは非常に大きいのでありますから、十分将来研究されまして、すみやかにこの安定法の中に入れられるように要望申し上げます。  次に、安定価格は、原料乳、指定乳製品、指定食肉について政令で定めることになっております。生産条件、需給事情その他の経済条件を考慮して定めるとなっておりますけれども、その算定方法はどのようにしてやられるか、お伺いしたいと思います。

安田善一郎農林事務官(畜産局長)

○安田政府委員 安定価格の定め方についての御質疑でございますが、第三条にありますように、この安定価格の要領は政令によって定めることになっておりまして、同条の第四項にございますように、「安定価格は、原料乳、指定乳製品(原料乳を含む。)又は指定食肉(当該家畜を含む。)の生産条件及び需給事情その他の経済事情を考慮して定めるものとする。」こういうわけで、そのうちの生産条件というのは、まだ資料が必ずしも十分でないうらみがありますが、だんだん整備することにいたしまして、農林省の統計調査部で今行なっておりますようななま牛乳の生産費調査等を十分にしんしゃくしまして、また、農業中の成長部門である酪農であることにかんがみまして、今後の生産規模の拡大あるいは生産構造の変化等をも勘案いたしまして、飼育規模の状況あるいは経営状況等も適当に勘案をいたしたいと思っておるのであります。また、生産費の条件の中には酪農の立地条件のようなものも加味いたしたいと思います。そういたしまして、生産費条件関係のほかに、特に最近五カ年間におきます実際形成をされました牛乳の価格を勘案いたしまして、それの価格変動を五年間について見まして、異常な変動を除き普通の状態におきます変動を取り上げまして、すなわち、技術的に見ますと、標準偏差の大小の幅などを勘案いたしまして、異常変動を除いたところを上の方は上位安定価格の参考にし、下の方は下位安定価格の参考にいたしたいと思っております。また、需給事情といたしましては、最近で申し上げますと、供給がやや需要に追いつかぬきみがありまして、一部輸入しているような状況でございますから、その需要供給の関係がどんな状況にあるかを勘案いたしたい。さらには、農村物価及び一般物価指数を適当に考慮いたしまして、法案にもありますような畜産物価格審議会、畜産物におきます米価審議会のようなものでございますが、そこに農林大臣が諮問をいたしまして、慎重御審議を願いましてこれを決定いたしたいと思っておるわけであります。

倉成正自由民主党

○倉成委員 いろいろ御説明がありましたが、安定価格のきめ方によって非常に大きな影響が出てくるわけであります。この算定についてはいろいろな要素が入って参りますので、技術的なむずかしさもあるかと思いますけれども、すみやかに、客観的な、だれでも納得できるような一つの基準を作って安定価格というものをきめていただきたいと思います。  なお、生乳、飲用牛乳はこの法律の対象になっておりませんけれども、この価格安定についてどういう具体策をお持ちであるか、お伺いをしたいと思います。

安田善一郎農林事務官(畜産局長)

○安田政府委員 なお、先ほどの補足を申し上げたいと思いますが、乳製品につきましては、先ほど申し上げました原料乳価格に農林省で調べました加工費・販売費等を加えるわけでございますが、食肉価格等につきましては、中央市場におきます価格につきまして上位価格と下位価格をきめることになっておりますから、過去の中央市場におきます価格について、普通の変動及び異常変動を両方考えまして、異常変動を除きましたものについて上下位価格を適当にきめたいと思っております。その他、貯蔵費とか保管費とか目減り等が当然考えられると思うのであります。  それから、生乳が非常に重要だということにつきまして、これらの価格安定あるいは事業団の取り扱いについて御質問がございましたが、これは、御承知の通り、きわめて腐敗のしやすい、また液体の輸送もなかなかむずかしい商品でございますので、他国の状況あるいは日本におきます生鮮食品の需給調整、価格安定等をも参考にいたしまして、この際は、技術的理由、商品の性質、事業団の取り扱いの困難等から、事業団が買入れ、保管、売渡しをすることを考えておらないのであります。しかし、非常に重要な、酪農の製品としては一番基礎のものでございますので、この法案におきましては、乳製品を事業団が売買、保管をいたしますけれども、農業協同組合あるいは同連合会が、法案にありますような需給事情、価格事情の場合に、乳業者につきまして自分で加工しないで委託加工をいたしまして、また、農業団体が乳業施設を持っておる場合には、自分で乳製品にいたしまして、その乳製品を事業団が買入れ、保管をしあるいは売渡しをするという方法をとって安定を期したいと思っておるのであります。なお、その目的を十分に達成いたしますように、生産者団体、農協等でございますが、これが生乳の委託加工をして乳製品を作って価格安定に資しようとします場合に、乳業者が委託加工に応じないという場合がありますので、正当な理由がなくして乳業者は委託加工を拒否してはいけないというふうに勧告ができるように規定を設けております。本法案の条文では、農林大臣がそれを必要と思う場合におきましては、生産者団体の申し出に応じまして加工業者に加工を指示することができる、そうして加工しましたものを事業団が操作をいたしますれば生乳が安定できる、こういう考えでございます。

倉成正自由民主党

○倉成委員 安定価格と関連いたしまして、最近貿易の自由化が叫ばれておりますが、外国の農産物、特に乳製品、食肉等の輸入計画というのがこの需給事情に非常に影響して参りますが、これらについてはどのようにお考えになっているか、お伺いしたいと思います。

安田善一郎農林事務官(畜産局長)

○安田政府委員 酪農、乳業は、日本の今後におきまする農業の成長部門として最大のもので、期待を持たれておるものでございますから、生産を大いに伸長させまして、関係産業も安定度を増すように努力いたしまして、国内で需要のありまするものは国産をもちまして自給する建前で進みたいと思うのであります。しかも、その成長及び安定につきましては、ちょうどただいまはその過渡期にございますので、ガット関係あるいは貿易自由化等の関係におきましては、先般も、関税を、必要なものは一部引き上げる等の措置をお願いをいたしましたが、また、輸入そのものにつきましては、原則として自由化をいたしませんで、一部日本でできないような乳製品はAAにいたしてもいいかと思いますが、原則としては、国産がある乳製品及び牛乳はもちろんのこと、AA化を考えておらないのであります。従いまして、今後も相当長く為替管理法によりまする割当をいたしたいと思います。ただ、輸入そのものにつきましては、国内の需給の関係がございまして、御承知のように、需要が非常に伸びておるものでございますから、消費者等につきましても、適当な国内価格が形成される範囲内におきましては、供給を確保する要がございますので、必要な場合は輸入をいたす。輸入をいたす場合は、ただいま申し上げました為替管理法等の運用によりまして、本法にもありますように、原則としては事業団がこれを取り扱いまして、それを保管しあるいは売り渡す場合に、国内の酪農製品に悪影響がありませんような価格と方法をもちまして売渡しをしていく、こういう考えでございます。

倉成正自由民主党

○倉成委員 乳製品と食肉と、いずれも農協の調整保管制度を考えておるようでありますが、これと事業団との関係はどうなっておるか。調整保管したものを事業団が買い入れるのかどうか、伺いたい。

安田善一郎農林事務官(畜産局長)

○安田政府委員 ただいま御指摘の生産者団体等におきまする調整保管の関係の規定は第六条でございますが、牛乳につきましては、生乳の生産者団体、酪農家の団体ということでございますが、それ及び乳業を行ないまする業者、乳業施設を持っておりまする農協及び農協連合会、それらを含めまして、保管計画を立てさせまして、農林大臣の認定を受けさせることにいたしておるのであります。豚肉等につきましては、農業協同組合と同連合会にこれを行なっていただくように考えております。その計画は、調整保管をいたしまする場合、牛乳の場合は委託加工がございますので、委託加工の生産、また、製品の自主的需給調整の意味を持ちまする程度の保管、それから、保管いたしましたものを事業団に売り渡す予定がありまする場合は、保管機関が申し出する分は事業団へ売り渡し、また、事業団以外の方へも、一般市場価格の回復等によりまして売りたいという場合は、その部分は事業団以外に売るということになります。これらを含めまして、生産、保管または販売に関する計画を立ててもらうつもりであります。この計画は農林大臣の認定を受けていただくことになっておるわけでございますが、認定をいたしましたものは、本法の他の条文にございますように、計画の中で販売先がきまっておる場合はもちろんのこと、その他の場合におきましても、調整保管団体の申し出があれば、事業団が優先的に買い入れるという考えでございます。なお、事業団の買入れ前に調整保管をいたしておりまする場合は、事業団の業務の中に書いてありますように、その生産者団体等の調整保管に要します金利、倉敷の助成を事業団がいたすことにいたしております。

倉成正自由民主党

○倉成委員 生産者団体の調整保管しているものを優先的に買い入れるというお話でありましたが、それならば法文の中に明確にこれをうたうのが妥当ではないかと思うのですけれども、これらの優先的な買入れという条項がございませんが、これはどういうわけですか。

安田善一郎農林事務官(畜産局長)

○安田政府委員 先生御承知の通り、農産物価格安定法等におきましては、農林大臣が生産者団体等の調整保管計画をまず勧奨したり承認をいたしました場合には優先買入れをするものとするという規定がございますが、他の需給調整、価格安定の関係の法律にはないのであります。お尋ねの点におきましては、原案といたしましては、保管または販売に関する計画を調整保管をする団体が立てまして、農林大臣が認定をいたすことになりますので、そのときに、生産者団体からこの数量を優先的に買い入れよう、こういうことを保証して、そしてやるつもりでございます。従って、明文をもちまして優先買入れをするというふうには書いてないのでございますが、趣旨はその意味でございます。従いまして、調整保管の計画の中の販売に関する計画で書いていただいて、農林大臣が認定をするほかに、事業団の業務規程を作成する場合におきまして、その旨を規定させてもいいのじゃないかと思っております。  なお、優先買入れの規定を明文をもって書いたらどうかというならば、そういう意見も有力にあるかと存ずるのでございます。

倉成正自由民主党

○倉成委員 今後の政府の施行通達、事業団の業務規程等に一つ明確に優先買入れということをきめていただきたいと思います。  なお、三十九条と関連いたすのでありますけれども、三十九条によりますと、三十九条の第二項において、「事業団は、中央卸売市場において、指定食肉を安定下位価格で買い入れることができる。」となっておりますけれども、これらの農林大臣の認定を受けた保管・販売の計画による指定食肉につきましては、中央卸売市場に上場させることなく、保管倉庫等において買い入れることが妥当であると思いますが、これについてはどういうふうにお考えか、伺いたいと思います。

安田善一郎農林事務官(畜産局長)

○安田政府委員 お尋ねの、事業団が中央卸売市場において買い入れることになりますものは、指定食肉でございますが、食肉関係は、現在の流通機構のこともございまして、まず、下位安定価格、上位安定価格について見ますに、日本の食肉の市価はただいまどのくらいしておるであろうかということを発見するのは、中央卸売市場、あるいは県の条例をもちまして中央卸売市場と同様の市場にいたしております場合、これは四日市等でございますが、なお、中央卸売市場になっておりませんが、東京の芝浦ぐらいに中央卸売市場的な市場になっておるところにおいて、初めて一番いい市価が発見できると思う。その市価というのは、要するに、公開性があるという取引で、競争性を持って形成された正常な価格で、明確に第三者もわかるというものだと思うのであります。従いまして、事業団は、公正といいますか、客観的にはっきりするところで、現在の流通機構を前提として売買をする。こういう建前で、原案は、指定食肉を中央卸売市場において買い入れる、また売渡しをする、こう考えた次第であります。しかし、御指摘のように、生産者団体が農林大臣の認定を受けまして適当な地域において計画に基づいて保管をしておる、その保管したものを、先ほど申し上げましたように、保管計画のうちの販売計画において事業団が買う、趣旨として優先買い入れを事業団がいたす、こういう際におきまして、場合によりましては、生産者団体の計画的な保管の場所において事業団に買ってもらった方がいいのじゃないか、その他、中央卸売市場でなくても、生産者団体がこの保管をし、売り渡すというような性質に応じまして、それでもいいじゃないかということもあるかと思う。一応、私どもは、原案におきましては予想いたしておりませんが、趣旨において差しつかえがないというような場合は、これも将来考慮してもいいのじゃないだろうかと考えておるわけであります。その場合、価格はどうするかといえば、やはり、輸送費でありますとか、冷蔵庫の保管料その他の手数料でありますとか、卸売人の手数料でありますとか、目減りでありますとか、それらのこと等を勘案いたしまして、中央市場において売買いたします価格とほぼ均衡を得た価格であれば、それは一本の安定価格ということになりますから、差しつかえないかと思います。

倉成正自由民主党

○倉成委員 畜産物の価格安定に関する法律についてはその程度にしまして、家畜取引法並びに家畜商法の改正に関する法律について一、二お尋ねしたいと思います。  家畜の取引がきわめて前近代的でありまして、この流通改善に関していろいろ大きな問題をはらんでいると思いますが、これについての政府の施策はどういうことをお考えになっているか、伺いたい。

安田善一郎農林事務官(畜産局長)

○安田政府委員 家畜取引につきまして前近代的で非常に封建的なような取引がまだ多く残っておるということは御承知の通りでございますが、現在は家畜商法と家畜取引法というのがございまして、前者は家畜の商人につきます規制の法律、後者は主として産地におきます家畜市場の再編整備をはからせる、その場合に政府が援助をいたしますことについての規定を中心にいたした二法でございますが、畜産の重要性がますます増して参りまして、生産の増強及び合理化を一そうはかりますと同時に、流通の過程あるいは消費の問題等につきまして、さらには加工等の問題につきまして、画期的なくらいの気持を持ちまして、流通過程、加工過程、消費過程の改善をはからなければならぬと考えておるのであります。従いまして、ここ約二年ぐらいにわたりまして、調査会、協議会等を設けまして、各方面の学識経験者の御意見も農林省において徴したのでございますが、その御意見も十分に尊重いたしまして、ただいまは左のごとく考えております。  第一は、大家畜においてまだ生産者団体が十分な取引能力を持っておりませんから、生産者団体の家畜の取引におきます能力を一そう強化、育成をする。生産者団体が共販等をいたします場合、あるいは産地の枝肉の取引などをいたします場合には、その施設を国で助成をする。また、かなり大量の部分を扱っております家畜商につきましては、家畜商の地位の向上、資質の良化をねらいまして、家畜商に対しますコントロールといいますか、適正な取引をしてもらうための規制を強化する。さらにまた、集散地につきまして家畜市場の整備を一段と強化いたしまして、従来の家畜市場が産地中心で再編整備を考えられておりましたのを、集散地まで含めましてその再編整備をし、設備を強化し、その取引方法を近代化いたしまして、せり、入札を原則といたしまして、その他の場合は公開性と競争性を持ったような定価販売とかその他の方法を加味して取引できるように取引方法の改正をしたいと思っておるのであります。これは法律だけではできませんので、いずれも、今年度予算には、家畜商法の改正案、家畜取引法の改正案に照応いたしました予算も計上し、また、資金も計上いたしておるのであります。さらに、消費地につきましては、中央卸売市場の整備をはかりまして、家畜でなしに食肉、枝肉の取引が中央卸売市場においてりっぱに取引をされるように考えておるのであります。東京の芝浦等はまだ中央卸売市場化しておりませんが、畜産物価格安定法の附則にありますように、当分のうちだけそれを認めますが、追って間もなく中央卸売市場化をお願いしたいと思います。また、家畜取引の資金につきましても、家畜商等の協同組合化をはかりまして、正常ないい資金が確保されますように、また、業者の間でそういう資金の融通の円滑化につきまして債務保証機関でも自主的に作られましたならば、その事務費、調査費等の補助をいたしますように予算を計上いたしておりますが、それらを考えておる次第でございます。

倉成正自由民主党

○倉成委員 最後に一言お尋ねいたしますが、家畜商法の改正が今度提案されておりますが、全国に現在家畜商はどのくらいおられるか。また、今回の改正によって、従来の一定の要件を備えれば無条件にこれを許可するというのから免許制度になってくるわけでありますが、この際講習をするとかいろいろな要件があります。これらの内容が明らかでないために、やはり全国のまじめな家畜の取引に携わっている人々に相当な不安を与えているような向きもございますから、この精神というか、内容について、簡単でけっこうですからお答えを願いたいと思います。

安田善一郎農林事務官(畜産局長)

○安田政府委員 家畜商の数につきましては、現在の家畜商法の運営から調べておるところによりますと、全国約七万五千人おりまして、そのうちには農家もかなり多いのです。  第二の点は、今回の法律の改正案で免許に関する規定を整備したことでございますが、現行法も免許になっております。しかし、この実質は、免許手数料を、使用人がいない場合は五百円、使用人がいる場合は千円以内の納入をして申請をしますると、禁治産者、準禁治産者などの適格を欠く者でなければだれでも免許を与えられる、簡単に言えば登録制度のようなものになっておるのであります。そこで、先ほど来申し上げましたように、との家畜商の資質の向上等に関しまして、業界自身の意見もございますし、他の似たような法令等も参考にいたしまして、今回は、農林大臣の指定する全国的な団体とか都道府県知事が少なくとも年一回は講習会を開きまして、その講習を修了をいたしました場合には、そのときにその免許手数料を出して免許が受けられる、こういうふうにいたしたいと思っておるのであります。講習会の内容は、民法、商法の、簡単な、実務に必要な取引に関しまする規定、家畜衛生に関しまする知識、家畜商法、家畜取引法あるいは中央卸売市場法等の関係規定、それから、簡易なる繁殖障害の除去とか種つけその他の知識等、すなわち家畜改良増殖、あるいは家畜の能力、体型とか、価格的価値を適正に判断し得るような知識についての講習会を考えておるのであります。  ただいま、業界に一部不安があるということをお伺いいたしましたが、法の運営にあたりましては、そういうことがありませんように万全の努力をするつもりでございます。

坂田英一自由民主党

○坂田委員長 次は、稲富稜人君。

稲富稜人民主社会党

○稲富委員 それでは、ただいま提案理由の説明を承りましたオリンピック東京大会の馬術競技に使用する施設の特例法案に対する質問をいたしたいと思います。  実は、この問題につきましては、私、中央競馬会の理事長に出席を求めて聞きたいと思っておったのでありますけれども、突然のことでございますので、二、三政府並びに提案者にお尋ねしたいと思うのでございます。  まず最初に、これは提案者並びに政府にお尋ねしたいと思いますことは、実は、この特例法を提出するのにあたりまして、本来から申し上げますならば、こういうような法律案というものは政府案として提出すべきものだと思う。以前競馬会が行ないます施設に対する特例法を決定いたしました当時も、当初は議員立法で出したいということでございましたけれども、われわれはこのような法律案は当然政府案として提出すべきものであるということで、後かた政府案として提出されたように記憶いたしております。私は、政府が必要であるとするならば、当然これは政府案として提出すべきものだと思うのでございますが、これが議員立法として提出されたその理由を提案者並びに政府に対してお尋ねいたしたいと思います。

野原正勝自由民主党

○野原(正)議員 ただいま稲富委員からの御質問でございますが、まことにごもっともなことなんでございまして、本案ならば、オリンピックの施設等は、これは当然国が施設をいたしまして、オリンピックの準備をすべきものであるわけであります。従いまして、政府にこれを提出していただくという予定であったのでありまするが、この馬術競技の問題に関しましては、たまたま政府が全部出資をして現にやらしております日本中央競馬会の馬事公苑という施設が実はございます。その施設を利用して、その隣接の土地を、これは国有地でございますが、これを利用しまして施設をするということによってオリンピックの馬術競技がすべてうまくいくというふうなことで、中央競馬会の現に使用しております馬事公苑の施設を拡充するということでございますが、これは競馬会の益金を使う。実は、この点については、財政的な事情等も考えますと、御承知の通り、オリンピック東京大会を開催するについては、特に記念切手を発行するとか、いろいろな財源を工夫しておるやさきでございますが、かなり金も要るわけでございます。九億円以上の資金も必要でございますので、これを何とか一つ直接関連のある健全な娯楽であるところの競馬益金を一つ割愛していただくということにいたしたらどうかというようなオリンピック関係者の諸君の研究の結果、そういうことになりまして、そうして、競馬の益金を利用するということになると、どうも政府がこれを提案するというのはふさわしくないということに相なったわけであります。その辺の経緯、実は私十分には承知いたしませんが、いろいろ検討いたしました結果、この競馬、いわば賭博類似行為の一つでございますが、これをどうも政府の提案でいくということよりは、従来の慣行もあり、どうも他に影響するところもあるので、これは議員提案でやっていく方が性格上一つよかろうというようなことになりまして、急遽農林委員会の方で扱ってもらいたいという御相談を受けまして、私も深い事情はよくわきまえておりませんが、何せ、オリンピック大会をりっぱにやっていくことは、単に競馬という問題のみならず、わが国のあらゆる方面に非常に大きな貢献をいたすことであるということで、実は提案者を引き受けたようなわけでございます。  その辺のことは、詳しいことはわきまえておりませんで、まことに遺憾でございますが、一つ御了承願いたいと思います。

安田善一郎農林事務官(畜産局長)

○安田政府委員 野原先生のおっしゃいました通りでございますが、なお補足して申し上げますと、競馬には、従来、中央競馬会のスタンドが戦争その他において荒廃をいたしましたので、整備するときに同様の特例法が出まして、これは議員提案になっております。その他オリンピックの国民的な感情を考えた次第であります。

稲富稜人民主社会党

○稲富委員 提案者の野原さんからお話がございましたが、実は、馬事公苑は国の所有じゃない、中央競馬会の所有だと思っておる。国の所有であったのが競馬法の改正のときにあれは中央競馬会の所有に移ったと記憶しておりますので、その点は提案者は十分御事情がわかっていないようでございます。  それから、ただいま提案者の御説明の中に、競馬が賭博類似行為だから、これは政府が出すわけにいかぬだろうという御答弁があった。これは大きな問題だと思います。なぜかというと、将来地方競馬法の改正等の問題が起こりますので、競馬は単なる賭博類似行為だから政府は積極的にやれないのだというようなお考えを持っていらっしゃるためにこれを議員立法にしたということは、大きな問題だと私は思うのです。この点は私は提案者としても十分お考えいただきたいと思う。  それから、その次に、私はこの際簡単に質問しますが、政府にお聞きしたいのは、中央競馬会法の第三十六条にこういう文句があります。政府は第二十七条の規定による国庫納付金の額に相当する金額を有畜農家創設特別措置法及び酪農振興法の国の補助のための経費、馬の伝染性貧血症の試験研究施設に要する経費その他畜産業の振興のために必要な経費並びに民間の社会福祉事業の振興のために必要な経費に充てなければならないということになっているのですよ。こういう規定がありますが、はたして、今まで、競馬の益金というものが、畜産振興並びに酪農振興、この法律に定めてありますような経費に支出がなされておるかどうか、この点を一つ承りたい。

安田善一郎農林事務官(畜産局長)

○安田政府委員 中央競馬から生じます国庫納付金は、ただいま年間約三十億円くらいでございますが、昨年度は二十億円台でございました。これは、その四分の三に相当するものを畜産振興、四分の一に相当する額を福利厚生事業に充てるように、納付金は財政上は国庫の収入といたしまして、それに相当する額を歳出予算に計上いたしましてそのように支出せよ、こういうのがただいま御指摘になりました条文の趣旨でございます。  本年度について申し上げますと、家畜導入、すなわち有畜農家創設その他の犢牛貸付とか導入補助とかいろいろございますが、それらについての予算、あるいは家畜改良増殖の予算、その他畜産に関します予算は、畜産局計上の分だけでも四十五億以上ございます。他の局に畜産の分として計上されておりますものは約七十億に上ります。出資金を除きました一般会計経常費であります。

稲富稜人民主社会党

○稲富委員 実は、競馬法を改正いたしますときにこの条項を挿入したということは、やはり、競馬の益金というものが直接酪農振興その他の畜産振興等に使われなければいけないという意味でこの文句は挿入された。ところが、これが一般会計に入れられた関係上、もちろんその金には種類がついておりませんので、これがために、競馬の益金があるがゆえに特に酪農振興並びに畜産振興に使用されているという点が目立っていないと思うのです。これに対しては、将来もっと具体的に法の改正等をやって、当然支出すべきもののほかに、この利益金としての特別の支出がなければいけないというような法の改正をやらなければ、この目的を十分達することはできないのではないかと思うのですが、現在の大蔵省との予算折衝等においてこの点が不十分だと思う。これに対して政府の考え方を承っておきたい。

安田善一郎農林事務官(畜産局長)

○安田政府委員 まず私からお答え申し上げたいと思いますが、競馬法改正の際の論議にかんがみまして、先生の御趣旨は農林省といたしましては全く同感でございます。ただ、現行法規が、国庫納付金を一般の国庫改入金に入れて、歳出予算をもって計上するというだけの規定になっておりますので、今後予算の額をもっとたくさん確保いたしますこととともに、競馬の益金から国庫納付金に入れましたものを引き当てに、どの予算がどう計上されたかという計上の仕方を明らかにするなどのことは十分に検討してみたいと思っております。その際にはぜひまたよい御指導をお願いいたしたいと思います。

稲富稜人民主社会党

○稲富委員 要点だけ質問しますが、さらにこの機会に政府にお聞きしたいと思いますのは、御承知のごとく、地方競馬法というのがありますが、地方競馬法は従来のまま改正になっておりません。それで、現在の時勢において、戦災都市が競馬を施行して、その利益金は復興費に使っているというような状態が依然として行なわれているわけでありますが、この地方競馬法の現在の情勢に合っていないという点をどう御認識になっているのであるか。さらに、この地方競馬法の改正に対してはいかなる考えを持っておられるか、この機会に承っておきたいと思います。

安田善一郎農林事務官(畜産局長)

○安田政府委員 地方競馬に関する御質問でございますが、現行法は、競馬開催者を都道府県、市町村ということにして、公営競技にいたし、目的も戦災復興等を中心にしました経費を捻出することを法文でも明示いたしておりますが、日本の現状は、戦災の復興を通り過ぎまして高度成長に向かっておる時代であります。その実情にも合い、地方競馬の性質その他のことにもかんがみまして、政府は、総理府に公営競技調査会を設けて、ただいま調査研究中であります。それらの結論を十分参考にいたしまして、御趣旨を十分尊重するような検討をする時期に来ておる、また、私どもそういうふうにしたいと念願いたしております。

稲富稜人民主社会党

○稲富委員 それでは、ただいま提案の具体的なこの法案についてお尋ねしたいと思いますが、この法案の内容を検討いたしますと、これから生ずる益金を九億三千七百万円見ておられるようでございますが、もしもこの六回の競馬において生ずる利益が九億三千七百万円をさらにオーバーした場合、この金額はどういうようにお使いになるつもりであるか、承りたい。

安田善一郎農林事務官(畜産局長)

○安田政府委員 野原先生の補佐としてまず最初にお答えをお許し願いたいと思うのであります。  九億余の所要資金というのは、運営費を加えれば十三億ぐらいかかるのでございまして、そのうちの施設の設置整備のためとして約九億円分をこういう形でお願いしたいと思うのでありますが、三年間かかることでございますから、九億三千七百万円という額は正確にはちょっと問題があるかと思います。そこで、これは案にも具してありますように、国庫納付を免除し得ることも全部または一部というふうになっておりますので、その額がきちっといくようにしたいと思います。従いまして、残りは国庫に納付されるということでございます。

稲富稜人民主社会党

○稲富委員 そうしますと、国庫納付が予定よりさらに大きくなるということになる。これは、六回の競馬のうち、いつ施行される競馬を臨時競馬にするかということによって非常に利益に変動が来るわけです。たとえば来年五月にダービーが行なわれますが、ダービーの行なわれるときの競馬を臨時競馬にしますと、利益は非常に大きくなってくる。これは、どの競馬を臨時競馬とするかということは施行者である日本競馬会が決定することになるのですか。

安田善一郎農林事務官(畜産局長)

○安田政府委員 どの競馬を臨時競馬にするかは、農林大臣の許可を受けて中央競馬会が定めることになるわけであります。  また、国庫納付金を免除いたします臨時競馬は、競馬法に基づきます中央競馬会が開催し得る回数の外の競馬といたしまして、年二回、三年間、こういうふうに思っておるのであります。九億は、かりに三年を見ますと、三億、三億、三億となるわけであります。三億を今の状態で想定いたしますと、日本で一番売り上げの多い中山競馬、府中競馬で大体そのくらいになるわけでございます。そう余分に出てくるという想定は持っておらないわけでございます。

稲富稜人民主社会党

○稲富委員 今、局長は、従来競馬会が行ない得る競馬の外に二回とおっしゃったのですが、もちろんその外に二回だけ行なえることになるわけです。ところが、どの競馬を臨時競馬とみなすかということは利益に非常に影響するわけなんです。それは、季節によりましていろんな特別レース等があることによって競馬の売上金が相当違うわけであります。現に、かつて臨時競馬が行なわれたときに、中央競馬会としては、これは中央競馬会の施設のために使う金でございますので、ほかの場合ではたくさん利益が上がってきませんから、おそらくダービーなんか開催されたときのものを臨時競馬というふうにしたのだと私は考えております。そういうように、どの競馬を臨時競馬とみなすかということによって非常に利益というものに増・不増が出てくるわけであります。だから、そういうものに対する決定というものはどうやるかということを聞いたわけなんです。それで、この際私がお尋ねしたいと思いますのは、これまでの臨時競馬のときは、その益金というものは完全に剰余です。予定よりもオーバーしたものは政府に納付するのじゃなくして、これは別途に日本競馬会が施設で使ったと思うのです。今度の場合は、これよりもオーバーしたものは政府の一般会計に納めるということになりますと、政府が非常な利益を得ることになるわけであります。そういうような特別益金というものは何か畜産その他の費用に使われるような方法はないかということをついでにこの際承っておきたいと思うのであります。

安田善一郎農林事務官(畜産局長)

○安田政府委員 先般ありました競馬の特例法は、競馬場の施設の整備をすることに充てますような関係の法律でありますが、それもこれと同じようになっておったのであります。競馬の益金そのものから得られます競馬会の運営費よりの適当な一部とかまた国庫納付金の一部を、先生のおっしゃいますように活用することは、今後十分考えて所要の措置をとらなければならぬし、また、それが望ましいかと思います。

稲富稜人民主社会党

○稲富委員 その望ましいということはけっこうでございますが、この際そうすると、われわれも非常に張り合いがあるわけです。御承知のごとく、現在の酪農その他の畜産振興というものは、所得倍増というようなことを政府が言っておる建前から言っても、これは農村として大きく重大な役割を果たさなければいけないけれども、遺憾ながらこれに対する十分の予算がないということが現実の問題なんです。幸いにこういうような特例法によって競馬が行なわれますならば、先刻申し上げましたような競馬法の第三十六条の規定もありますので、こういう予定よりもオーバーした金額というものは何かそういうような特別な方法に使うようなことを、この際、便乗と言うと語弊があるかわかりませんが、法の規定もあることだから、特に考えるというようなことはできないのであるか、この点を一つ伺いたい。

安田善一郎農林事務官(畜産局長)

○安田政府委員 この法律案は、中央競馬から得られる収入と、専売のたばこから得られる収入と、年始はがきから得られる収入と、三つをもちましてオリンピック東京大会の所要の施設に充てることをまずきめたことに基づきまして、それに関する限りの法案でございまして、それ以上にわたりますことは、さらに十分検討いたしまして、先生の御提案のようなこともあるいは必要かと思うのであります。しかし、この法案に基づきまする施設の建設または整備に関しましてでも、設けられました施設はオリンピック東京大会に無料でもちろん使用させるのが第一で、オリンピックは国民的祭典のようなものでございます。国際的な色彩も多分にある国民的祭典でもございますし、さらに、ここで予定しておりますのは、馬事公苑とそれに連なります国有地におきまするおおい馬場を中心にした施設でございますので、これは、単に馬術ばかりでなしに、国民の健全なレクリエーションの場として将来開放的に使い得ることもあるかと思います。その施設を利用してなおまたいい知恵が浮かぶこともあるかと思います。それに応じまして御趣旨に沿いまするように今後この結果を活用いたしたい、こういうふうに考えております。   〔委員長退席、秋山委員長代理着   席〕

稲富稜人民主社会党

○稲富委員 これから上がる利益を一切こういうような設備に使うのだということになっておりますならば、あえてこういうことを心配する必要はないかと思いますけれども、九億三千七百万円というものが限定されておりますので、この九億三千七百万円よりもオーバーしたものは、おそらくこの施設のためには使うわけにはいかないでしょう。そうしますと、そのオーバーしたものは当然一般会計に入れるというあなたのお話なんです。一般会計に入れるとなりますと、それは余分なものなんだから、それは一つ畜産関係に使っていいじゃないか、こういうことを言っておるわけです。その点です。

安田善一郎農林事務官(畜産局長)

○安田政府委員 御趣旨はよくわかりますが、天候の関係等でも、売り上げの元である入場者がいろいろ違う。今後の開催される競馬、それから出てきます益金のことでございますから、オーバーするような見込みが確実になりました際に、十分御意見を尊重しまして検討しまして、新しい改正法律案なりで善処いたしたいと思います。

稲富稜人民主社会党

○稲富委員 それでは、これに対しては特に考えてもらうという希望を申し上げておきます。  最後に、これによって行なわれました施設は、オリンピック後はもちろん中央競馬会の所有になると思うのですが、これを将来はどういうことに使うかという、オリンピック後の使用に対する考え方を承っておきたいと思います。

安田善一郎農林事務官(畜産局長)

○安田政府委員 ただいま予定いたしておりますのは、東京都内にあります競馬会所有の馬事公苑を、土地も拡充いたしまして新たに取得をいたしまして、それに一体となって付置するつもりでございますので、馬事公苑から御想像を願えますように、広く都民また国民のレクリエーション等に使えることでありますとか、馬術の奨励でありますとか、その他公益的事業に使えますように考えておる次第でございます。

秋山利恭自由民主党

○秋山委員長代理 谷垣專一君。

谷垣專一自由民主党

○谷垣委員 家畜商法の関連についてごく簡単な点を御質問いたしたいと思います。  家畜商法の中で供託金を納めるという新しい制度ができたわけでありますが、そういう免許を受けます際に供託金を納めるというような例が何か他にあるかどうかという点が一つ。それから、供託金が二万円とおよそきまっているようでありますが、二万円という金額が妥当であるかどうかという点が一つ。これらの供託金制度をどうしてこういうような形でとらなければならないかというような点。この点につきまして政府の所見を明らかにしていただきたいと思います。

安田善一郎農林事務官(畜産局長)

○安田政府委員 今回、営業保証金の意味をもちまして、供託金によります信用確保の制度を設けたいと思っておるわけでございます。  そこで、どういう例があるかという御質問でございますが、宅地建物の取引をあっせんする業にその関係の法律がございまして、同様のものがあります。その供託金の限度はたしか十万円だったと思います。二十万円だったかもしれませんが、この家畜商よりははるかに多い額でございます。今回私どもが二万円と想定いたしましたのは、研究過程では五万円その他いろいろ意見がございましたが、家畜商は代金を全然払わないで農家から家畜を引き出して売買・交換するのが原則とも思いませんので、交換する場合の差益金の普通の額の場合、すなわち、引き出して売る場合と農家に導入する場合との差金、あるいは子供の家畜の平均的な額を勘案いたしまして二万円といたしたわけであります。また、家畜商が法人であります場合は、使用人が一人ふえるごとに二万円プラス一万円ずつ、使用人の数に一万円かけただけふえて参りましてだんだん上がって参りますので、二万円といたしたわけであります。

谷垣專一自由民主党

○谷垣委員 二万円という金が大であるか小であるかという問題があると思いますが、とにかく、家畜商の諸君といたしましては、二万円の供託をいたすということについて実は非常に心配をしたり、また、大へんたくさんの金になるということでおそれをなしたり、いろいろやっておるわけでありますが、何かこの際に、先ほど倉成委員の御質問の際にございましたが、協同組合制度をとるなり何なりをして家畜商の現在の取引状況におきまする一つの資金源の考え方があるようでありますが、それをもう少し改善する積極的な方策がとられる必要があるのではないか。これは前のいろいろ御研究の過程にあったかと思いますが、家畜審議会等においてもいろいろな素案が提案されておったのを承知いたしておるのでありますが、それらの点につきまして今後どういうやり方をやっていかれるか、お考えがありますればこの際に明らかにしていただきます。

安田善一郎農林事務官(畜産局長)

○安田政府委員 供託金を原則として二万円といたしておりますることについて、家畜商の方々の中には調達しかねることがあるのじゃないかということでございますが、第一は、この法案によりましては、供託金は免許の条件ではございませんで、免許は別個にあるのでございまして、営業するときは、農家飼養の家畜を取引するのだから、営業の保証金として積み立ててやるという立案をいたしております。第二には、額のことでありますが、かなり広範囲な家畜商の方々及びその組合の方々等の御意見を徴しまして、おおむねこのくらいでいいだろうという相当多数のお方の御意見に基づいてそう立案をいたしたのであります。さらに、第三点としましては、私ども、この数カ年は、家畜商の方々に対しましても、中小企業協同組合の結成、組織化、事業の共同化、信用力の保持等をお勧めいたしまして、今は各県に家畜商の協同組合が結成をされております。これにあたりましては、先ほど倉成先生の御質問にお答えを申し上げましたように、組合員である家畜商の取引資金の融通の円滑化を期するために、自主的に信用保証協会を結成されまして、そうして債務保証制度をしていこうという企てが相当あります。私どもは、法律による強制とかはしないでもできる見込みで観察をいたしておりますが、これらができましたならば、さっき申し上げましたように、事務費、調査費の補助をいたすことができるように、本年度予算には計上をお願いいたしました。それによりまして、二万円くらいは十分に確保できるようにしたい。なお、商工中金その他中小企業金融公庫等の資金もあっせんしてみたいと考えております。

谷垣專一自由民主党

○谷垣委員 家畜取引法関係につきまして二、三御質問いたしたいと思います。  家畜取引の改善につきまして、今度の法律がかなり重視をいたしておりますることは十分にわかっておるのでありますが、この家畜取引の中心の問題としては、条文で申しますと第十五条の問題であるかと思いますが、家畜取引の公開性の問題について、これを新しくまた改正をされているわけです。これらの点につきましては、従来から当委員会におきましてもいろいろ議論のあった点でございますので、ことに第十五条を中心といたしまする改正をされました趣旨を一つお聞きいたしたい。

安田善一郎農林事務官(畜産局長)

○安田政府委員 ただいま、家畜市場におきまする公正な取引をはからせることを中心の目的といたしまして、家畜取引法の現行法があるわけでございますが、御承知の通り、十五条に、家畜市場におきます家畜の売買方法の規定がございます。せり売り及び入札の方法によらなければならぬ。例外がありまするけれども、出荷されまする家畜の頭数とか、家畜市場の売場の施設の状況から一つ見る、そういう場合がありますが、他は、相対取引でないと適当でないような資質を有する家畜、たとえば上等のすき焼肉用の近江牛、但馬牛、松阪牛というようなものに初めて当てはまるような文章になっておりまして、結果といたしましては、せり、入札しか方法をとってはいけないと言っても過言でないくらいの規定でございます。しかるに、今回、産地家畜市場ばかりでなしに、集散地家畜市場の重要性を認めまして、その設備の整備をはかると同時に、市場取引の公正化をはかり、法律の励行を期しておる次第でございます。たとえば、尾道市場は全国一の家畜市場でございますが、集散地市場と言ってもいいわけでございます。そこでは、現在法に違反するような傾向をもちまして相対取引が原則になっております。これでは日本全体の家畜市場の取引として適当でございませんので、かたがた、今後におきまする家畜市場の設備の整備等とも相待ちまして、公開性と競争性を持つ限り定価販売をするとか、市場のお方のあっせんを受けた場合だけは相対取引をするとか、その他の制度も認めたいと思うわけであります。

谷垣專一自由民主党

○谷垣委員 尾道の家畜市場の問題につきましては、市場の非常に狭い条件、あるいはまた家畜の非常に多数のものが集まるというような事情等がわかりまして、指導上いろいろ御苦心なさった点はよくわかるのでありますが、ただ、公開取引あるいは従来の相対取引の規制という点について、他の市場は従来これをかなり励行してやってきたわけであります。従いまして、この第十五条の改正が公開取引またせり取引を励行しておりました他の市場に対して悪影響を及ぼさないように、従来他の市場がしておりました努力が無にならないような今後の運用をこの際特に希望いたしたいと思うのであります。その点についての農林御当局の御決意を一つお聞きいたしたいと思います。

安田善一郎農林事務官(畜産局長)

○安田政府委員 もちろん、谷垣先生のおっしゃいますように、家畜市場におきまする取引の励行が後退をいたしまして、不明瞭で泥くさい取引の方へ戻り、いわんや他の近代的な取引が行なわれておるものに悪影響を及ぼすようなことは、絶対にいたさないように考えておりますので、業務規程をもちまして定める場合におきましても、また法文でこれは条件を付して許可し得るようになっておりますから、その点御心配のないように運用をする考えでございます。

谷垣專一自由民主党

○谷垣委員 畜産物の価格安定法案につきまして一点だけ御質問いたしたいと思います。  先ほど倉成委員に対しまする御答弁の中で若干触れられたかと思うのでありますが、今度のこの事業団というものは、いわゆる畜産物の関係が下位安定価格になりました場合には、これを無制限に買い入れて価格のてこ入れをするのだというようなことを世上でいろいろ議論したり、いろいろやっておるのであります。ところが、事業団の現在の資金の状況その他を考えますと、はたしてそれだけ買い向かうだけの力があるかどうかといろことに一つの疑問を持つ向きもあるわけでありますが、この点については農林省としてはどういうふうにお考えになっておるか、なお一つ明らかにしていただきたい。

安田善一郎農林事務官(畜産局長)

○安田政府委員 今回の事業団は、初年度は、新たな政府出資が五億円、従来の酪農振興基金として政府出資が五億円、それにその部分の民間出資が一億七千万円でございますので、とりあえず十一億七千万円の資本金で運営をいたしていくことになりますが、そのうち債務保証分の従来の出資五億は実は余裕があるのであります。従いまして、新規出資の五億プラスの余裕の分の資本金の運用益をもちまして、人件費、事務費等の通常経費、あるいは事業に必要な経費をまかなうつもりでありますが、無制限買入れの趣旨を現わしておりますのは、無制限と言ってもいい借入金制度を設けておりまして、必要な事業は借入金によってまずやっていく。そうして、目下対象にいたしております乳製品あるいは豚肉、乞ういう場合は、過去五年ないし六年を見ますと、おおむね五年を周期として好況時代、不況時代が来ておるのでございますが、それに必ずしもとらわれるわけでもございません。安定制度をとりますと、そういう波が小幅になり、また安定すると思います。それらを目安にいたしまして、最近の需給事情、価格事情を勘案して、とりあえず初年度はこれでいいだろう、こういうことを考えておるのであります。借入金制度を除きましても、なお将来五年間の事業の幅を考えますと、過去の実情に徴しましても、追加政府出資が要りますし、また、借入金によって必要な事業の整備をやっていきますについて、金利がかさみますと、その不足分は当然三十七年度以降におきまして計画的な政府の追加出資をして、御質問の場合に対処するように考えておるのでございます。

谷垣專一自由民主党

○谷垣委員 先ほど倉成委員に対しまする御答弁の中で、少しはっきりいたさなかった点があるのでお聞きいたしたいと思うのであります。  事業団が乳製品等を輸入いたします際、この法律できめておりますいわゆる高位安定価格といいますか、その段階で外国から輸入いたします場合に、一体どういう輸入方式をとられるか。つまり、事業団がほとんど一括して独占的に輸入をして、差益がありますならば、それを国内におけるそれぞれの商品に対しまする啓蒙宣伝に使うとか、あるいはまた価格差その他に対しての用途に当てられるとか、いろいろ方法があると思うのでありますが、この事業団が乳製品の輸入に対して一本でいかれる考えであるかどうか。あるいはまた、その他の方法をとられるか。これは乳製品と食肉によっても条件が違うと思いますが、乳製品に限定して考えた場合にどういう運用方針をとられようとしておるのか。この点を明らかにしていただきたい。

安田善一郎農林事務官(畜産局長)

○安田政府委員 御質問の関係の条文は第四十条でございますが、第四十条は、酪農製品、また食肉類、それを生産いたしまする酪農業及びその他の畜産業、こういうものの日本農業における位置、また国民生活上の位置にかんがみまして、貿易自由化を原則としない建前で、国内の供給で国内  の正常な需要がまかない切れない、あるいは正常な在庫が切れて価格が適当な地位を示さないというようなときに対処する場合に輸入することを考えております。その趣旨を、同条文では、「その必要の限度において、」と明記をいたしております。あわせまして、輸入方式に関しましては、この案は、事業団が輸入業者の輸入しましたものを買い入れることができるとしておるのであります これは、ガットの協定との関係でありますとか、また、輸出入行政を担当いたしておるような面になるべく介入しない方が、日本の農畜産業の安定成長をはかる上においていいんだろうと思っておるからであります。しかし、運用といたしましては、倉成先生の御質問にお答えいたしましたように、乳製品でも肉類でも、原則としまして将来でも輸入管理をする建前でございますので、輸入する場合の輸入割当の方法といたしましては需要者割当を原則といたします。その需要者割当は事業団に割り当てることを原則といたします。売渡し価格は、国内の価格をかき乱さない、国内の需給をかき乱さないように、事業団による調整の趣旨からそういうように運営をいたしたいと思います。ごく微細の量で特殊の乳製品・肉類でしたらその例外もあり得る、こう思います。  その利益は、当然に、まず第一には、事業団が価格安定をはかりまする物資の価格安定に使う。第二には、酪農基金が今回の畜産振興事業団に吸収合併されることになりますが、今の酪農振興基金でも乳牛、乳製品の需要増進に関する事業を営めるようになっております。これは国会の農林委員会の強い御意見によって現行法ができておるようでありますが、それを、さらに食肉類をも加えまして需要増進事業を大きくとらえまして、別個の条分として今回起こしてあります。この案の中に書いてあります国内の需要、あるいは学校給食、あるいは社会福祉厚生事業の方へ、買入れして保管している物資を特別価格で安く売ることであります。あるいは輸出の増進などのためにするのも需要の増進です。その二点を中心にしまして、その他、事業団の本来の目的でありますような公益事業、国家的な目的、公共的な目的に使用すべきだ、こういうふうに思っておるのであります。

秋山利恭自由民主党

○秋山委員長代理 午後一時三十分より再開することとし、暫時休憩いたします。    午後零時四十三分休憩      ————◇—————   〔休憩後は会議を開くに至らな   かった〕

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