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38回国会衆議院1961/05/26

内閣委員会 第40号

発言数
139
登壇者
6
会派数
2
開催日
1961/05/26

会議録

久野忠治自由民主党

○久野委員長 これより会議を開きます。特殊海事損害の賠償の請求に関する特別措置法案を議題とし、質疑を許します。質疑の申し出がありますので、これを許します。飛鳥田一雄君。

飛鳥田一雄日本社会党

○飛鳥田委員 まず一番最初に調達庁の長官に伺いたいと思いますが、今度の法条で地位協定の十八条の五項(g)項、これが生じたことによって船舶及びその運航等から生ずる損害については、日本政府に対して請求をするのではなしに、直接米国に対して請求しなければならない、こういうNATO並みになったということでありますが、今までの講和条約発効以降、今改正に至るまでの間、今度はずされたと思われるような種類のもの、これがどのくらい発生し、その損害額はどのくらいになっておりますか、これを伺いたいと思います。

丸山佶調達庁長官

○丸山政府委員 昭和二十七年の講和条約発効のときからことし三十六年一月までにこのような該当事故の発生は、六十八件でございまして、申請損害金額が約九千万円でございます。

飛鳥田一雄日本社会党

○飛鳥田委員 これは私直接調べたわけではありませんが、昨年の一月三十一日の朝日新聞によりますと、横浜調達局だけで昭和二十七年から三十五年まで百三十四件、八千百万円だと言っておりますが、ほかに佐世保もあるでしょうし、舞鶴もあるでしょうし、いろいろな地点があるはずだと思うのです。件数にしても、今の御報告ですと六十八件、ところが横浜の調達局だけで百三十四件だと言っていますが、いかがでしょうか。

丸山佶調達庁長官

○丸山政府委員 私が申し上げましたのは、今回この特殊海損法案でもって処理を要するようなものの事案の総計でございまして、それは二十トン以上の船舶という制限がございますので、おそらくそれ以上の数字は二十トン以下の小型のものも含まった数字だと思います。

飛鳥田一雄日本社会党

○飛鳥田委員 二十トン以上というお話ですが、この委員会に対して、あるいは国民に対して、昭和三十五年八月二十四日に行なわれましたアメリカ合衆国と日本との口上書というのですか、了解書というのですか、それは委員会に対してもほとんど公表されておりませんし、国民に対しても全然公表されていないのですが、どうですか。何か官報か何かで公告されておりますか。

丸山佶調達庁長官

○丸山政府委員 官報には告示はないと存じますが、私の記憶するところでは、昨年の安保委員会においてはたしかこの口上書の内容につきまして、御説明したと思います。

飛鳥田一雄日本社会党

○飛鳥田委員 口上書の内容についての説明はなかったのではないでしょうか。新しいものをやるとおっしゃるのですが、安保委員会は、八月二十四日には終わってしまっているのですがね。この口上書は八月二十二日に外務省と在日米大使館との間で口上書が取りかわされたのでしょう。ところが安保委員会は自民党の強行採決によって、五月十九日には終わってしまっているのです。ですから安保委員会であらかじめ御説明になれるわけはないのです。ないものを説明はできないでしょう。

丸山佶調達庁長官

○丸山政府委員 口上書のきまったものとして説明をしたのではございませんで、その安保委員会の最中におきまして、これに該当する事案の条約の解釈といたしまして、その内容につきまして、口上書にありますこと、すなわちこの二十トン未満の船舶はこの(g)項に該当しないものである、あるいは漁業用の綱に関する損害もその通りであり、また海産動植物の浅海における増養殖に関する損害の問題も、これは(g)項には該当しないものである、その内容を私説明したと存じます。

飛鳥田一雄日本社会党

○飛鳥田委員 私も今速記録を持ってきていませんから正確には申し上げられないのですが、二千五百ドル、二十トン以下という数字をお示しにならなかったはずです。また数字を示せるはずがない。二千五百ドル、二十トンという問題は、その当時まだ外務省と大使館の間で折衝中だったはずです。ですから数字をお示しになれたはずはないのです。ノリ、漁網、漁具、こういう問題についても抽象的にはお話しになりましたが、将来そういう了解を取りつけるつもりである、こういう御説明はありましたが、取りつけたという話はなかったのです。しかもあとでこれは別の項で質問するつもりだったのですが、こういう口上書による了解、しかも新協定について重大な例外をなすわけです。国民の権利義務に相当影響のあるものです。それを正式に発表もなさらないで、この法案の審議に臨まれるというのは一体どういうことなのか。これはあとで伺うつもりだったのですが、とりあえず先に伺いましょう。  くどいようですが、この了解書、これをどう読んでいいのかわかりませんが、了解書と読んでいきますが、この了解書は新協定の内容を非常に変更するものでしょう。そうして国民の権利義務にも非常に影響のあるものです。いわばこれ自身を法律にしなければならないものじゃないでしょうか。法律に新しく盛り直さなければならないものじゃないのでしょうか。ところが、それを国民に正式に発表なさらずに、この委員会において法案の審議をなさる際にも、これを正式に各委員にお配りをなさらずに、法案の審議にぶつかられるというのは、少なくとも私たちとしては了解できない点なんです。ではまず第一に、了解書というものの法律的な性質から伺いましょう。

丸山佶調達庁長官

○丸山政府委員 先ほども申し上げました通り、これは第十八条五項(g)項の規定によるものの解釈の問題と存じます。お話の通り昨年の時期におきましては、それの具体的に明確な文書は八月二十二日にできました。それまでの審議の際においては、二十トンというような数字も示さずに、小型船舶というようなことの説明を申し上げたと存じます。今回この法案の審議にあたりまして——もちろんこの解釈が双方間に口上書をもって明確にされておりますので、それを前提にいたしまして、この法案を御審議願う次第でございます。その口上書の内容は当委員会に提出してお目にかけたいと存じます。

飛鳥田一雄日本社会党

○飛鳥田委員 この了解書の法律的な性格は、単なる協定の解釈、そういうだけですか。私はそうは思えないのですが……。

丸山佶調達庁長官

○丸山政府委員 この協定について、双方が相互に解釈するところでございます。具体的にこの(g)項の内容に関して双方が理解し、了解しておるところでありますので、私は一応それを解釈と申し上げた次第でございます。

飛鳥田一雄日本社会党

○飛鳥田委員 こういう場合どうでしょうか。十八条五項(g)項によって被害をこうむった人は、当然米政府に対して直接請求をしなければならないと解釈する、この解釈は決して間違いでないと思うのです。その場合に、その人は必ず今度の法案によって調達庁に相談をしなければならないとは書いてありません。全然書いてないわけです。あっせんを受けなければならないというのは義務ではありません。あっせんを受けることができるというだけですから、受けようと受けまいと、それは被害者の自由です。そこでアメリカの法律やアメリカの訴訟手続法に熟知している人がたまたまあって、自分で直接訴訟を起こした。そうしたらアメリカの方から二十トン、二千六百ドル以下だから、それはおれの方の政府の責任ではないと言っていきなり訴訟に負けたらどうなんでしょう。この了解書をあなた方は今まで発表をなさらず、法律にもしていない。国民はこれを知らなければならない義務はないでしょう。これはすなわち政府がこの了解書というものを秘密にして、国民に内緒にしていることから生ずる敗訴ですよ。そういう場合の責任を一体政府はどうとるのですか。当然これは国民に対して明確にし、あるいは法律の形でこれを書き改めておく必要があるはずなんです。いきなり技術的な議論に入って恐縮ですが……。

丸山佶調達庁長官

○丸山政府委員 この口上書の内容は、たしか昨年日米間に交換されましたときに外務省から一般に公表されておると私は存じます。

飛鳥田一雄日本社会党

○飛鳥田委員 官報の何日の何ページですか。外務省の方からどうぞ。

田中弘人外務事務官(アメリカ局外務参事官)

○田中説明員 官報には告示はいたしておりませんが、当時こういう協定の解釈運営につきまして、日米間にこういう合意ができたということは公表をいたしております。

飛鳥田一雄日本社会党

○飛鳥田委員 官報にしないで公表した。たとえばあなたがどこかの大学に行って御講演になっても政府の公表のうちに入るのですか。これを伺いましょう。

田中弘人外務事務官(アメリカ局外務参事官)

○田中説明員 これは日米間の正式の合意でございますけれども、そういう合意が成立したということを公表をいたしたわけでございます。

飛鳥田一雄日本社会党

○飛鳥田委員 ではもう一度こまかく分けて伺いましょうか。今度の法律は、今問題になっている法律は、あっせんなり相談なり、そういうことを調達庁に必ず被害者がしなければならぬという義務を課しておりますか。調達庁の長官、いかがでしょう。

丸山佶調達庁長官

○丸山政府委員 それはぜひ調達庁にあっせんなり援助を求めろという義務は課しておりません。

飛鳥田一雄日本社会党

○飛鳥田委員 そういたしますと被害者は、この新協定の十八条の五項(g)項によっていきなりアメリカの政府に訴訟を起こすことは可能ですね。

丸山佶調達庁長官

○丸山政府委員 被害者が直接米軍あるいは米国政府に損害の請求をすることは可能でございます。

飛鳥田一雄日本社会党

○飛鳥田委員 そういたしますと訴訟を起こしました場合に、米国の裁判所は当然この了解書を援用するはずです。そうしてお前の被害は二十トン以下、二千六百ドル以下のものだから、それは直接の請求の対象にはならないと言って、きっと敗訴するでしょう。アメリカの裁判所はこの了解書を援用しませんか。アメリカの裁判所はこの了解書を援用することができないのですか、できるのですか。

丸山佶調達庁長官

○丸山政府委員 もちろん日米間で好意的に合意したものでございますから、アメリカの裁判所は援用すると思います。

飛鳥田一雄日本社会党

○飛鳥田委員 もし援用すれば、当然その被害者は敗訴するわけです。その敗訴の最大の原因は、日本の政府とアメリカの政府がこういう了解書をとっておきながら国民に通知してない、国民に知るべき機会を与えていない。いや、国民が知らなければならないような形での公表はしていないというところに、問題が出てくるのではないでしょうか。当然従って、この口上書というものは新しい一つの条約ですよ。内容的に言えば条約です。国民に対して新しい権利義務を課しておるのです。これを公表なさらないというのは、国民から言えばこれは無効ですよ。外務省の方、いかがでしょう。

田中弘人外務事務官(アメリカ局外務参事官)

○田中説明員 米国の裁判所に問題が提起されたといたしまして、おそらく米国の裁判所はこれは管轄外であるというような判決になるかと思われるのでございます。その場合には協定によりまして従来通りにそのクレームが処理されることになるわけでございます。

飛鳥田一雄日本社会党

○飛鳥田委員 そんなことは私聞いてないですよ。管轄外だと言って敗訴にされた。管轄外で負けるのは敗訴ですよ。手数料も何もみな損してしまうのですよ。弁護士さんに払った手数料も裁判にかけた実費も……。その敗訴する責任は、あなた方がこれを明確に国民に示さないからじゃないでしょうか。当然従って、逆にいえばこれはあなた方が一個の条約として国民に示さなければならぬものです。もしそうでないとすれば、日本政府はアメリカの政府とやみ取引をしたのだ、こういうことにならざるを得ないじゃないですか。やみ取引でないという証拠をそれでは出してごらんなさい。

田中弘人外務事務官(アメリカ局外務参事官)

○田中説明員 先ほど申し上げましたように、これはこの口上書ができました当時に公表をいたしております。それから協定全般を通じまして、解釈につきましては、必ずしも協定だけで細目まで規定するというわけには参りませんので、各条につきまして日米間にその解釈運用について合意をする必要のある事例もほかにあると思われます。この場合にはこの口上書によりまして十八条の五の(g)は、こういうふうに解釈され、こういうふうに運用されるということを、当時これができました際に公表いたしたわけでございます。その解釈によりまして運営をはかっていきたいと考えておるわけでございます。

飛鳥田一雄日本社会党

○飛鳥田委員 公表なすったとおっしゃっていらっしゃるのですが、官報ですかと伺えば官報じゃございません。何日のどこでどういう手段で公表なすったのか、これを伺いたいと思います。そうして念のためにつけ加えておきますが、国民に対して権利義務を生ずべき、国民の権利を制限し、国民に新たなる義務を生ずべきものは、官報に公表なさらない限り、それは効力を発生しないのですよ。これはあらためてお断わりしておきます。

田中弘人外務事務官(アメリカ局外務参事官)

○田中説明員 これは五項の(g)項の適用運営の問題でございますので、それにつきまして日米間にこういう内容、こういう方針をもって、この条項を解釈し、運営をするという合意が成立いたしまして、当時外務省としてこれができまして直ちにこの文書は公表いたしております。先ほど申しましたようにほかの条項につきましても……。

飛鳥田一雄日本社会党

○飛鳥田委員 だから何というものにどういうふうに公表なすったか伺っているのです。

田中弘人外務事務官(アメリカ局外務参事官)

○田中説明員 こういう口上書ができたということを当時一般に発表をいたしております。

飛鳥田一雄日本社会党

○飛鳥田委員 何で発表しているのですか。記者会見で発表なすったのですか。それともあなた方外務省の方が全部街頭に出て、街頭演説をなすったのですか。あるいは文書にして配ったのですか、それを伺っているのです。少なくとも官報でなければだめだろうと聞いているのです。

田中弘人外務事務官(アメリカ局外務参事官)

○田中説明員 当時の正確な発表の方法につきましては、たとえばそれが情報局発表形式であったかどうかというような点、直ちにこれから本省と連絡をいたしまして確認をしてお答えいたしたいと思いますが、口上書というものは日米間の正式な合意でございます。こういう合意が成立したということを外務省として発表いたしておるわけであります。

飛鳥田一雄日本社会党

○飛鳥田委員 解釈だ解釈だとおっしゃるのですが、解釈ではなくて、取り扱いの機関も全然違いますし、処理の仕方も全然違うものを新しく設けたのです。十八条五項(g)項によれば、全部だめだったものをそのうちの二十トン以下、二千五百ドル以下のものは全然ほかのところにはずして、日本の民事特別法なりあるいは調達庁の今までやってきた方法に移したわけです。ですから全然取り扱いの仕方も違い、それを規律する原則も違うものにはずしたのでしょう。これは単なる解釈ではないはずです。たとえばこういうことを日本の法律はやりました。今までは地方裁判所あるいは区裁判所というものにかかって一切の事件を扱っておりました。ところが今度簡易裁判所というものを設けて、同じ訴訟を起こせるのですが、民事事件については訴訟物の価額十万円以下、刑事事件については懲役三年以下に処すべきものは簡易裁判所に移しますということをやったはずです。その場合にもちゃんと国民に対してこれこれのものは簡易裁判所、これこれのものは地方裁判所ということをちゃんと法律でやっているじゃないですか。これと同じことがこれで行なわれなければならないのです。もし行なわれないとすれば、先ほど申し上げたようにただ公表されている。国民が知らなければならない義務のある新協定の文面だけを読んで、人は不測の損害をこうむるかもしれないわけです。そういうことに対する責任は、外務省、どうなるのかと言えば、これを条約なり何なりの本質を持つものとしてお扱いになり、公表しなかった。あるいは百歩を譲ってあなた方のおっしゃる通り解釈の規定だとしても、その解釈は非常に大きな作用を国民にもたらすものですから、今度の法律なり違った法律なりの形で二十トン以下二千五百ドル以下のものは今まで通りでやれるのだという法律を作らなければいけないのです。それでなかったら無責任じゃないでしょうか。あなたが被害者の立場になってお考えになってごらんなさい。

田中弘人外務事務官(アメリカ局外務参事官)

○田中説明員 本来NATO協定のこの条項は、いわゆる海事請求権という概念で規定されておるわけでございます。これは日本の領海内にあります浅海のいろいろな海産物でありますとか、魚網の問題でございますとか、そういうものはNATOのいわゆる海事請求権として考えております概念には入らない性質のものであるということで、日本の特殊事情をも勘案いたしまして、特にその間に誤解の起こらないように、こういう形の取りきめをいたしたわけでございます。

飛鳥田一雄日本社会党

○飛鳥田委員 それはかまわぬが、それをなぜ知らせないか。

田中弘人外務事務官(アメリカ局外務参事官)

○田中説明員 結局は請求が解決をされる方法の問題でございます。この種の事例は従来の旧協定と同様の形で処理されるという解釈、運営を決定いたしたわけでございます。

飛鳥田一雄日本社会党

○飛鳥田委員 くどいようですが、解釈解釈とおっしゃるのですが、被害をこうむるのはあなた方じゃなくて、日本の国民なんです。そしてその日本の国民は一体何と何を見ればいいのですか。これが発表されていない以上、新協定しかないじゃないですか。そうだとすれば、その人が新協定に従ってやろうとすることをあなた方は否定できないでしょう。そうだとすれば単なる解釈々々とおっしゃるだけではなしに、その解釈が国民の解釈にならなければならぬのでしょう。外務省が行ってちょこちょこと約束をすればそれで一切がっさい、国民は知っても知らなくてもそれに従わなければならぬとあなた方はおっしゃるのでしょうか。そんなばかなことはないでしょう。外務省がそういうことを約束したとすれば、そしてそれが国民の権利義務に大きな影響があるものとすれば、それは法律の形にして、国内法の形に転換して議会にかけるか、それでなければ条約として議会に承認を求めるか、そして官報に正式に公表するということでなければいけないのじゃないですか。いかがでしょうか。あなた方御自身だけで約束をしてしまえば、それでもう日本国民全体が約束してしまったような印象をお持ちのようですが、その点どうでしょうか。

丸山佶調達庁長官

○丸山政府委員 お話の通りこのような取り扱いになるものの範囲がどのようなものであるか、これは確かに国民にぜひ周知してもらわなければならないことと存じます。条約及び協定は御承知の通り官報に公表されております。従いましていろいろの事項でそのものを読めばずばり異議がないようなものは、それだけで周知徹底の趣旨が済むわけでございます。それが済まないものについては、いろいろその解釈上あるいは運用上のものが議事録等もありますし、あるいはその他のいろいろ口上書というような取りきめもあると存じます。そういうような外務省と外国との間の話し合いのものがすべて官報に公表されるものかどうか、私自身は存じておりませんけれども、少くともこのような条項は被害者に面接関係のあることでございますので、十分周知徹底させる必要があることは事実でございます。この方法としましては、ただいま外務省の参事官がお話の通り、当時外務省として一般に公表されました。各関係省にも通達がございます。新聞にも発表になりました。このことをもって周知徹底の方法として足らない、あるいは法的の疑義ありということに関しましては、なお私もこの取り扱いの主管の責任者といたしまして検討してみたいと思います。

飛鳥田一雄日本社会党

○飛鳥田委員 水産庁が一番関係深いだろうと私は思うのですよ。二十トン以下二千五百ドル以下のものは今までと同じ取り扱いをするようになった、こういうようなことを水産庁の方はやはり条約の公表なりあるいはこれを法律化するなりの形で、漁民に周知徹底させる必要があるのじゃないでしょうか。黙って外務省がそっと話をしたものをそのまま、通達があなた方のお役所に来ているだけで、「本信送付先。調達庁、水産庁各長官、法務、大蔵、運輸各事務次官」なんという形で通達を受けて、受けっぱなしで済みますか。これは水産庁の実務の方から伺いたいと思います。

林田悠紀夫農林事務官(水産庁漁政部長)

○林田説明員 水産庁といたしましては、実は漁業の経営体というものは二十三万ぐらいございます。そのうちで二十二万ぐらいのものがきわめて零細な経営をやっておるわけであります。それでこういう零細な経営者は、とてもアメリカへ行って裁判を請求するというようなことはできない。従いましてこの協定が行なわれました際に、そういうことになってはとても困るので、従来通り国内の調達庁においてできるだけ補償してもらい、また国内の裁判所で、紛争が起こりましたならば取り扱えるようにしてもらいたいということを要求いたしまして、そういうことで外務省とアメリカとの間におきましてもそういう合意ができまして、これで従来通り二十トン以下のものについては行ない得るようになったということで、とてもアメリカには行けませんので、国内でやれる従来通りでいくということで大体納得したような次第でございます。

飛鳥田一雄日本社会党

○飛鳥田委員 僕の伺っているのは、そういう実体論はあとからだんだん伺いますが、こういう問題を法律化するなり条約の公布という形ではっきりしておかないと、やれないのではないですかということを伺っておるのですよ。

林田悠紀夫農林事務官(水産庁漁政部長)

○林田説明員 当時官報に出すというふうなことはいたしておりませんが、私たちは漁業の協同組合とか、そういうものをいつも相手にいたしておりますので、そういう会長が集まった場合には、この法律が実は案としてできておるというふうなこととか、こういうことがいつも問題になりますので、それからこういう合意が行なわれておるというようなことは、そういう会長会議なんかで発表をして参っております。

飛鳥田一雄日本社会党

○飛鳥田委員 もうこの話はあとに回しますが、ともかく国民の権利及び義務に非常に大きな影響を与うべきこういう了解書ができている以上、これを国民に知らせるためには少なくとも法律の形、あるいは条約の公布という形でおやりになりませんと、強制力はありませんよ。このことだけはっきり一応申し上げて、今調達庁の長官が善処するとおっしゃいましたから、至急これを善処していただかないと、将来問題が起きます。このことをお断わりしておきます。  そこでもとへ戻るのですが、先ほど実績を伺いました。少なくともその実績が多いか少ないかは人の主観によりましょうけれども、旧協定から新協定に移ることによってこういう矛盾が生ずるということを、調達庁も水産庁もあらかじめ御存じだったと思うのですが、この点いかがでしょうか。

丸山佶調達庁長官

○丸山政府委員 調達庁では、米軍関係の損害賠償の事務、すなわち民事補償関係の仕事を平和条約発効以来、もとの行政協定の十八条によって処理して参りました。その実際の経験に基づきまして、非常に規定上の事項が双方にとって不公平であると認められるようなこと、また実際上の処理上不便であること、あるいは処理困難な事案であるというようなことを実務の実際から知りまして、あわせてそれならば、米軍は日本のみ駐留しているのではなくて欧州各国にもおるのだから、そういうところではこういう仕事をどうしてやっておるか、これらのことをNATO協定に関しまして調べたわけです。その結果、第一に私どもが痛感しておりますのは、双方の国の損害賠償の権利を相互に放棄する対象、範囲の問題でございまして、一方がほとんど軍隊に限るのに、一方は政府全体にひっかかっておる。しかもその政府の中には国鉄、電電公社などのようなものまでもこれは政府財産だということで、解釈上の対立、争いを続けて未解決だ、これが一番大きな問題でございましたが、これがNATO協定ではいわゆる軍隊相互という範囲になっておるということ、これはぜひそのようなものに改めるのが至当である。第二には公務上外の規定に関しまして、旧協約における事項においていろいろな問題がある。その他なお改正を要する点が多々あったわけでございます。しかもこれがNATOの協定によるならば公正でもあり、また処理上も適当であるということから、この協定の改正を私どももお願いしておったわけでありますが、これに関しまして海上の関係を見ますと、今御指摘のように被害者が今までの取り扱い方より不便になる点が出てくる。今までは何でもかんでも調達庁に持ってこられ、調達庁を相手にされて請求されればそこに筋道が立つという関係が、直接にアメリカにきておる、この関係は船舶衝突を中心とする解釈に関する国際慣例と申しますか、特に欧州諸国等においてはそういう長い間の確立した慣例に基づくものであり、また一方言語、慣習の関係においても、アメリカと欧州諸国においての差異というものが、日本とアメリカとの間ほどには非常な差異が認められない、こういうことから規定上としてはこういうものも至当なものである。しかしながら日本の実情としては、大海運会社ならばおそらくすべてのことが国際慣例並みにやられておるので問題はあるまいが、小さい船あるいは欧州では考えられないような漁業用の網とか、あるいはカキやノリの養殖というようなものの損害までここに入るのでは困る、こういうことを痛感しておったわけでございます。従いまして私の承知しておるところでは、外務省におかれて先ほど述べましたようないろいろな点をNATO並みに全部直されるとともに、その点に関しても日本の実情から最も中心を置いて考えなくてはならない点についてアメリカと話し合いをされまして、それが終局的に明確にされたのがこの口上書である、かように私は存じております。

飛鳥田一雄日本社会党

○飛鳥田委員 僕が伺っているのは昨年の一月十九日に、この協定ができます以前に、調達庁はこの行政協定の草案なり内容を聞いて、こういう不便な点がありますよということを、外務省に対して意見を述べられたことがおありですか、ないですか、こういうことを伺っている。

丸山佶調達庁長官

○丸山政府委員 私ども自身も先ほど申し上げましたようにNATO協定と旧行政協定を対照して検討をいたしておりましたし、それから昨年の一月十九日以前に外務省の方から案としてNATO並みになるという話も承っておりますので、そこに関しまして全体的には非常にけっこうである、ただしこういう今の特殊なものに関する配慮が必要である、こういう意見を申し上げております。

飛鳥田一雄日本社会党

○飛鳥田委員 昭和三十四年八月二十五日に調達庁は日米安全保障条約に基づく行政協定改定草案中の問題点と疑義、こういう文書を外務省にお出しになったはずです。

丸山佶調達庁長官

○丸山政府委員 出したと存じております。

飛鳥田一雄日本社会党

○飛鳥田委員 その出しておる文書の中で、この十八条五項(g)項の関係に触れていらっしゃるはずだと思うのですが、いかがですか。

丸山佶調達庁長官

○丸山政府委員 私ちょっとその今の文書の内容の中身を頭の中に詳しく覚えておりませんので何とも申しかねますが、おそらくその関係は私どもの方では十分に専門的な知識とそれから経験に基づきまして、いろいろなことを全部盛らせて出させたはずですから、あろうかと思います。

飛鳥田一雄日本社会党

○飛鳥田委員 水産庁に伺いたいと思うのですが、やはり同様この行政協定の草案中に、いわゆる交渉中に水産庁は外務省に対して、こういう不都合な点がありますよということをお申し出になったことがありますか。

林田悠紀夫農林事務官(水産庁漁政部長)

○林田説明員 水産庁におきましては直接この行政協定と関係がなかったものでございまするから、その点は少しあとになったと思います。

飛鳥田一雄日本社会党

○飛鳥田委員 外務省に伺いますが、一体こういう水産庁と非常に関係のある事項を水産庁に教えないのですか。行政協定の改定交渉中にこういう重要な論点が出ている、こういう漁船に関係のある問題が出ているということを通達して、水産庁の方の具体的な意見をお聞きにならないのですか。

田中弘人外務事務官(アメリカ局外務参事官)

○田中説明員 旧行政協定改定の交渉は条約よりもだいぶおくれて始まったわけでございますが、当時関係省庁にどういう点を改正すべきか、現在どういう問題点があるかというようなことを照会をいたしております。それからその後におきましても、交渉の進展に伴いまして、こちらの提案に対しアメリカ側から何らかの新しい提案があったというふうな場合には、関係のところには必ず御相談をいたして交渉を進めて参ったわけでございます。ただ事実関係を申し上げますと、この十八条を全部変えるという問題は、交渉におきましてもかなりおくれた時期に具体的に動き出したというようなことがございました。しかしそういう時間に追われてはおったわけでございますが、問題の点につきましては関係省庁に連絡をして、交渉を進めて参ったわけでございます。

飛鳥田一雄日本社会党

○飛鳥田委員 水産庁のお話と外務省のお話とだいぶ違うように思うのです。水産庁のお話では、全国で二十四万にも上る関係者がある重大な問題だということを先ほどお述べになりました。ところがその二十四万の人々に関係のある重大問題については、外務省の方からあまり通知が来ないので少しおくれたとおっしゃっている。外務省の方は一々御相談になったとおっしゃっている。一体どっちがほんとうなんですか。一つの政府の中でそうも話が違うというのは、どうも私は納得できないような心持がいたします。水産庁にしてみますと、二十四万の漁民の生活のそれが受けるであろう損害、こういう問題は重大問題だと思うのですが、重大問題ではないのですか、重大問題なのですか、それだけ伺いましょう。水産庁いかがでしょう。

林田悠紀夫農林事務官(水産庁漁政部長)

○林田説明員 重大問題でございます。

飛鳥田一雄日本社会党

○飛鳥田委員 もし重大問題だとすれば、それについて重大な変更が行なわれるわけです。この重大な変更が行なわれることにあなた方が御存じなかったとは、私は言えないのではないだろうか、こう私は思いますが、もし御存じになったとすれば、条約改定以前に、いわゆる条約締結以前に外務省に対して、それは困る、こういうことを……。ちょっと待って下さい。今聞いておる途中で御相談中だから待っておるのです。できるだけカンニングなさるならなさった方がいいと思っておる。——御相談はよろしゅうございますか。重大問題について外務省に対して意見をお述べになっていらっしゃるはずなんです。ところが今のあなたのお話では、御意見を述べていらっしゃらないと言われるのです。一体水産庁はどう責任をおとりになるつもりだったのですか。

林田悠紀夫農林事務官(水産庁漁政部長)

○林田説明員 ただいま御質問にもありましたような三十四年の八月ごろというふうなことはないわけですが、三十四年の終わりごろだったと思いますが、その時分にわかりまして、私らの方ではこういう問題があるから、これを何とかしなければいけないということを申し上げたような次第であります。

飛鳥田一雄日本社会党

○飛鳥田委員 そこで外務省に伺いたいのですが、調達庁からもそういうふうにこれは非常に大きな被害をこうむるという御意見が出ておるわけです。私申し上げました三十四年の八月二十五日の文書にもそれが載っておりますし、その後も再々口頭で調達庁の方は外務省に対してお申し出になったということを私は聞いております。それは一度や二度ではないはずです。今お話の水産庁でも昭和三十四年の終わりごろには、全国二十四万の漁民に関する事項として外務省に意見を上申しておるはずです。そういう二つの現業官庁、それを現実にハンドルしておる官庁からの有力なアドヴァイスがあったにもかかわらず、なおかつ今度のような改正をなさった何か理由があるのですか。

田中弘人外務事務官(アメリカ局外務参事官)

○田中説明員 十八条請求権の問題は、申し上げるまでもなく法律問題でございまして、アメリカ側としても先例の確立、新しい先例を作るというようなことにつきましては非常に慎重であるというのが、当時私ども交渉の際に感じたことでございますが、NATO協定の請求権条項は、先ほど調達庁路長官から申し述べられましたように、請求権の相互放棄の問題、仲裁人の選定の問題等、全般的に現在ありますこの種協定では最も進んだものでございますので、NATO並みにしたいということで交渉したわけでございます。なお、この五項の(g)につきましても、別の面から見ますと、経費の分担は、旧協定の形でこれが解決をされますと、日本が二五%負担することになるわけでございますが、この方法で新協定によりますと、アメリカの全額負担というような点もあるわけでございます。全般的にNATO協定の方が旧協定の条項よりも進んだよい形であるということで、NATO協定の条文を採用した次第でございます。

飛鳥田一雄日本社会党

○飛鳥田委員 二つ問題点があるわけです。NATO並みとおっしゃるのですが、NATOのことなら何でものんでしまうという態度は私たちは納得できないわけです。NATO並みになさりたいという気持はわかります。しかしNATO並みにする場合でも、それを持ってきて日本の現状に合わない部分は日本の現状に合うように改めてこそ、ほんとうのNATO並みではないですか。向こうのものを何でも持ってきて、ぺたりとそのまま判こを押すようにやりさえすればNATO並みになったという考え方が、それこそ舶来ものなら何でもいいという考え方と同じではないですか。現実にこういう被害がある。こういう問題は当然その部分を日本の国力国情に合わせたとあなた方の一番お好きな言葉を使えば、そういう国力国情に合わせた形に是正しながら持ってくるところに、初めてNATO並みと言えるのではないですか。何か持ってきて、判こでも押すようにぺたっと同じようにするのなら、これは従属ですよ。これが一つです。  それからなるほど旧協定によれば二五%は日本ですか、そういう負担がある。今度ならば全部アメリカだ、こうおっしゃるのですが、ところが全部アメリカにならないじゃないですか。今度の法案をお出しになって訴訟費用を貸してやるとか、あるいはいろいろな実費を貸してやるとか、そして最後にいけば、だんだん伺っていくつもりですが、そういう貸付金は返済を免除してやるとか、結局みんなそれは政府の予算におんぶすることになってしまうのです。そうだとすれば二五%よりもよけい出していますよ。今度はどのくらいの予算を組んでいるか、あとで伺うつもりだったのですが、比べてごらんなさい。おそらくそっちの方が多くなりますよ。今度の方がそういう点で安くなるというお説はどうしても伺えないのですが、何なら計算してみてもけっこうです。いかがでしょう。

田中弘人外務事務官(アメリカ局外務参事官)

○田中説明員 御質問の第一点でございますが、先ほどちょっと申し述べましたように、アメリカ側といたしましてはNATO協定自体、相当米国の国会におきましてもやかましい議論のあった協定であると聞いておるわけでございます。そこでNATOの、何と申しますか端的に申しまして、いいところだけをとって一部は修正をするというような点になりますと、先ほど申し上げましたように米国側におきましても先例のあるものであれば国内的にそれを通すのにさほど困難はないが、新しい例を開くというようなことになりますと非常にむずかしい支障があるというようなことがございましたので、それから先ほど申し述べましたように協定の交渉は比較的おそく始まっているというような事情がございましたので、解釈の問題といたしまして口上書のような了解をつけまして、事実上日本の特殊事情からくる支障がなるべく少ないようにというふうな措置をいたしたわけでございます。  第二点の経費の問題でございますが、御指摘の通り実際に救済措置をとる。特に裁判というようなことになりますと、そのためには相当な経費を要するわけでございます。確かにそういう面はあるかと考えております。ただ実際問題といたしましては大部分の事案が行政的な解決と申しますか、調達庁のあっせんによりまして解決されるということになるのではないかというふうに私どもは考えておるわけでございます。

飛鳥田一雄日本社会党

○飛鳥田委員 まあ、経費の問題はむしろ今度の方がよけいかかるということをお認めになったからけっこうですが、そんなばかなまねをする必要はなかったと私は思うのです。そうしてまたこの部分の修正をアメリカが入れなかったという御説明のようですが、私たちが聞いておる範囲では、この問題については、現実にはあなた方は何もお触れにならずにさらりときめたのではないですか。むしろ気がつかなかったと言っていいのではないですか。こうとさえ思われるのですが、この問題について、あなた方が修正を申し出て、アメリカ政府がそれは議会にかけてみてもおそらくだめだろう、だから一つがまんをしてくれというような交渉がほんとうにあったのですか。私たちは少なくともそういう話を聞いていないわけです。そうしてまたこの部分の改正が、そんなに大きなアメリカの議会の中で議論になるほどのものではないはずです。今までの旧協定にはちゃんとあるのですから、それを残しさえすればいいのですよ。そうして他の部分をNATO並みにあなた方なさったって、決してそんなに困難ではなかったと思う。今あなたがはしなくも最後になって急いでやったと言われたのですが、それが真実なんではないですか。外務省としては水産庁なり調達庁なりからそういう忠告を受けておるにもかかわらず、現実にはそういう忠告は事務的なものをお取り扱いになる方々のところでとまっておって、現実にトップ・クラスの交渉する藤山さんなり次官なりあるいは参事官なり、そういう人々のお耳には入っていなかったのではないですか。そういう不手ぎわがこういう法案を生み出す結果になったのではないですか。その点、今となってはもうしようがないことですが、できれば明らかにしておいていただいて、今後の戒めにお互いにしたいと思うのですが、どうでしょう。

田中弘人外務事務官(アメリカ局外務参事官)

○田中説明員 協定の交渉につきましては、その進展に伴いまして、先ほど申し述べましたようにそのつど関係庁には連絡をいたしていたわけでございます。特に調達庁とは最も密接な関係を持ってきておったわけでございます。この条項がそのままと申しますか、この口上書に規定いたしてありますような条項、事項の解釈を不明瞭なままにしておけば、いろいろ問題があるということは当時承っておりました。そういう意味で、その交渉中の話し合いを口上書の形にして取りまとめたわけでございます。当時協定の交渉は外務省の最高首脳部の直接の指揮のもとに行ないましたので、問題の所在は私どもも承知はいたしておりました。

飛鳥田一雄日本社会党

○飛鳥田委員 結論として言えば、こちらから問題は持ち出したけれども、向うに押し切られた、こういうふうに解釈をせざるを得ないわけですが、それでよろしゅうございますか。

田中弘人外務事務官(アメリカ局外務参事官)

○田中説明員 その点は、先ほど申し述べましたようにアメリカ側に新しい先例を作るということに非常な困難があったことは事実でございます。それから協定全般といたしまして、日本側としてもアメリカ側に相当な譲歩も要求をいたしております。全般的な考慮から現実に支障が起こらないように運営の面で考えていく、そういう方針になったわけでございます。

飛鳥田一雄日本社会党

○飛鳥田委員 この問題は議論をしておればきりがない、水かけ論でしょう。私たちは少なくとも結論的に申し上げればNATO並みNATO並みという合言葉で、日本の現実の状況を無視されたという態度について、非常な疑義を感じないわけにはいかないわけです。いや、疑義どころか、ある種の国民的な怒りをさえ感じます。そういう点が一つ。さらには交渉の中で現実にはアメリカに押し切られてしまって、新しい先例を開くことが困難であるという御説明でありましたが、結果としてはそうとしか思えないわけです。その結果、日本の相当な人々に対して大きな被害をこうむらしているという事実については、あなた方は少なくとも道義的な責任をお感じにならなければならぬだろう、こう私たちは思うのでありまして、この新協定それ自身に対しても、私たちは反対をせざるを得ない理由の一つがここにあるわけです。しかしそういう議論をいたしておりましても切りがありません。どうぞ今後は、この提案趣旨説明などを見ましても、国際通念に従ってなんという言葉が書いてありますが、国際通念などというものを隠れみのになすって、誤った結果を生ぜしめないように御努力をいただきたいと思います。  そこでもう少し具体的な話に入ります。今の口上書でありますが、この口上書によれば、「沿岸海域における海産動植物の増養殖に対する損害」いわゆるノリだとか、貝類だとか、そういうものの損害、それから「漁網に対する損害」こういったものは今まで通り旧協定の当時のように取り扱う、こういうことに了解がついたように見えますが、これは損害については、金銭的には限度はございませんか。一億であろうと、二億であろうと、五億であろうと、金額的には限度はないわけですね。これは調達庁に伺いましょう。

丸山佶調達庁長官

○丸山政府委員 海産動植物の増養殖に関する損害並びに漁網に対する損害は、金銭的の制限はございません。

飛鳥田一雄日本社会党

○飛鳥田委員 ここには漁具ということが書いてありませんが、漁具のうちの漁網だけに限るのですか。

丸山佶調達庁長官

○丸山政府委員 従来の実例から見まして、ここに特にあげましたものが多いのでございますから、あげてございます。そこでその四項で類似の損害という項がございまして、こういうものもこれに類似しているのではないかということは、合同委員会できめよう、こういうことになっている次第であります。

飛鳥田一雄日本社会党

○飛鳥田委員 そういう類似のもの——私はしろうとですからよくわかりませんが、水産庁にお聞きいただければわかると思いますが、漁具とかその他のものについての類似、この点についてはすでに合同委員会で御討論になり、その範囲がきまっておると私は思いますが、それを一つ御発表いただきたいと思います。

丸山佶調達庁長官

○丸山政府委員 実は昨年以来、具体的の事故も幸いにして一件も発生しておりませんで、従いましてこのことについて、今まで特に類似のものとはこれこれを言うというなにはまだいたしておりません。

飛鳥田一雄日本社会党

○飛鳥田委員 ずいぶんひどい話じゃないでしょうか。去年の八月二十二日にきまって、そうしてことしまで、もう一年ですよ。一年の間にせめてそのくらいのものをきめておかれる努力があっていいのじゃないでしょうか。幸いにして問題が起こらなかったとおっしゃるのですが、問題が起こったらどうするのですか。傷をしてからはんそうこうを張るのですか。それは二月や三月ならば話がわかります。ことにあの安保疲れというものは、私たちだけじゃないはずです。あなた方もきっとお疲れでしょうから、二月や三月は仕方がありません。ですが、一年もたってまだきめてないというのは、一体水産庁、そんなことでいいのですか。水産庁はすぐ現実の漁民たちと接触なさるところでしょう、いいのですか、そんなことで……。怠慢と言わずしてこれを何と言うのでしょうか。

林田悠紀夫農林事務官(水産庁漁政部長)

○林田説明員 この口上書に書いてありまする浅海動植物の増養殖施設とか、あるいは漁網を含める、そういうふうなもので大体すべてはおおわれておるわけであります。特にタコつぼのようなものがありますが、こういうものも増養殖施設の一つ、そういう類似しておるものということで、従来も当然これは補償されておりまするし、大体これでみな入るように考えておるのであります。

飛鳥田一雄日本社会党

○飛鳥田委員 これは僕が文句を言ったって、できてないものはしようがありませんから、至急合同委員会をお開きになって、漁具とか、あるいは今お話のタコつぼとか、あるいは生けすとか、ことに増養殖に関する道具もあるはずです。そういう類似の損害、こういう問題について、至急概括的な原則くらいはおきめになっておいていただきたいと思います。また黙っておきますと、何とか疲れであれですから、一体いつごろまでにはやりましょうという約束をしていただけませんか。

丸山佶調達庁長官

○丸山政府委員 御指摘の通り、こういう法案も成立の時期にきており、またこの一、二、三以外の類似の事項に関して、どのようなものであるかということを早く取りきめておくことも必要だと存じます。実際の実情に明るい水産庁等に、具体的な損害の起こり得るようなものの御調査をいただきまして、それに基づいて至急に類似の損害とはいかなるものを言うか、明確にいたしたいと存じます。

飛鳥田一雄日本社会党

○飛鳥田委員 一つこれは次の国会に御報告をいただきたいと思います。  その次ですが、「二十トン未満の船舶に対する損害で一件二千五百米ドル以下の請求に係るもの」こうなっておりますが、最近は船価も非常に上がっておりまして、二千五百ドルといいますと、九十万円です。九十万円くらいの損害ではほとんどしようがないという場合があります、まるまるもらっても。外務省は、この制限をもっと上げる交渉をすることはもうできないのですか。現実に、私は横浜に住んでおりますが、二十トン以下の船というと、相当小さな船になってしまいまして、二十トン以上の船というのは相当あるわけでしょう。だから二千五百ドル、九十万円などというのでは、今もう話にならないというのが現状なんですが、これも日本の実情に合わせてこれを引き上げる交渉を、アメリカ大使館とやっていただけるでしょうか。もうやる意思はありませんか。

田中弘人外務事務官(アメリカ局外務参事官)

○田中説明員 この点は、日米間の当時の話し合いによりまして、一応こういう基準を設けたわけでございまして、ただ今後どういう事例が起きますか、全般的なこの関係の情勢を考えまして検討をさせていただきたいと思います。

飛鳥田一雄日本社会党

○飛鳥田委員 これは至急一つそういう点で何らかの形で善処していただきたい、こう思います。  この問題にピリオドを打つ意味で、くどいようでありますが、この口上書は、一つの国民の権利義務を拘束するものですから、何らかの形で国民に対してきちっと、国民が知らなければならないような方式をとって御公表になることを私は要求します。そうでない限り、不測の災いをこうむる人がたくさん出てきます。この点申し上げておきます。  それから第三には、説明書を拝見しますと、船舶の航行運用あるいは船荷の船積み、あるいは運搬あるいは陸揚げに基因する補償請求の裁判籍は、いわゆる裁判管轄はもうアメリカだということにてんからきめておりますが、これはこの協定をお作りになるときに御議論になりましたか。だれが考えてみたって、日本国内で不法行為が発生し、そして日本国内に居住している人であり、向こうも日本国内にその機関を派遣しているのですから、その裁判管轄がアメリカの裁判所だけということについて疑義を持つのは常識的でしょう。これについて協定をお作りになります場合に御考慮になりましたか。

田中弘人外務事務官(アメリカ局外務参事官)

○田中説明員 この点は、御承知のように軍艦、公船の引き起こしました事故につきましては、加害者の国の裁判所が管轄を持つ、そういうような一般的な国際法の概念と申しますか、国際慣例がございますから、そういう考え方に基づきまして交渉を進めておるわけでございます。

飛鳥田一雄日本社会党

○飛鳥田委員 そういうことについて今までの旧協定は例外を設けておったわけでしょう。

田中弘人外務事務官(アメリカ局外務参事官)

○田中説明員 その通りでございます。

飛鳥田一雄日本社会党

○飛鳥田委員 その例外をなぜ保持できなかったのですか。これはアメリカに対して直接請求するという原則は、NATOの協定で仕方がないとあなたはおっしゃるでしょうが、それならば、直接請求をするということそれ自身は仕方がないとしても、それを規律する法律、それを判決する裁判所、これは旧協定をそのまま現在に残しておくということができるのじゃないでしょうか。旧協定に現実に例外があったのですから、その例外を取っぱずしてしまう必要はなかろうと思いますが、そのことについて議論はありましたか、なかったですか。

田中弘人外務事務官(アメリカ局外務参事官)

○田中説明員 先ほど申し述べましたように、協定改正の際は、関係省庁の考え方を問うというばかりではなくて、外務省部内でもいろいろな角度から検討をいたしたのでございます。ただ協定、特に十八条の改正の経緯につきましては、先ほど申し述べましたような事情でございまして、NATO協定をそのまま条文としては採用をいたしたわけでございます。一方この裁判管轄権の問題は、国際的な一つの原則がそこにございます。それによって措置をする、こういうふうに考えておるわけでございます。

飛鳥田一雄日本社会党

○飛鳥田委員 国際的な原則がございますとおっしゃいますが、国際的な原則の例外がちゃんと旧協定にあったのじゃないですか。そういうものをなぜ残しておけなかったかと伺っているのですよ。原則がある、原則があると言われるが、それでは原則があれば、日本の議会も何も要らぬでしょう。そうではないでしょうか。原則をこの国にできるだけ有利に解釈をし、その中で例外を作り得るものは作っておくということのために政府もあるはずですし、私たちも一生懸命やっているはずですが、なぜ残しておけなかったかということを伺っているわけです。

田中弘人外務事務官(アメリカ局外務参事官)

○田中説明員 この点は新協定の内容そのものの問題、それから国際法の一般原則との関連において考えられるべき問題でございますが、協定の交渉が先ほど申し述べられましたような経緯をたどったものでございますから、新しい協定に日本が合意するということによって、裁判管轄権の問題も一般原則に基づいてアメリカの裁判所でやる、こういうことになっておるわけでございます。

飛鳥田一雄日本社会党

○飛鳥田委員 協定の成立が御承知のような経緯をたどりましてということは、急いでやったからということ以外に私には聞こえない。それまで考えていなかったとおっしゃるよりしょうがない。そういうふうに聞こえる。しかし一体日本人が日本の裁判所の裁判を受けるということは、国民の基本的な権利じゃないですか。ちょっと伺いますが、これは憲法に規定された基本的人権の一種じゃないでしょうか。日本国民は、日本国の裁判所の裁判を受ける権利があるというのは……。

田中弘人外務事務官(アメリカ局外務参事官)

○田中説明員 ただいまの御指摘の点につきましては、国際法でそういう一般的な原則が確立をいたしております。国際法上の原則というものの適用を受けるということはやむを得ないと思います。

飛鳥田一雄日本社会党

○飛鳥田委員 やむを得ないとおっしゃるのですが、旧協定にはちゃんと技術的に例外ができているじゃないですか。そのときになぜやむを得ないとおっしゃらないのですか。ちゃんと日本の裁判所に民事特別法で訴訟を起こせるように例外ができているじゃないですか。そのときになぜ国際法の原則でやむを得ないとおっしゃらないのです。

田中弘人外務事務官(アメリカ局外務参事官)

○田中説明員 協定は新旧いずれも政府間の合意でございます。旧協定に御指摘のような点があったとは事実でございます。ただ新協定を交渉いたします際に、先ほど申し述べましたような事情でNATO協定を踏襲する。NATO協定のいいところだけとって、そこに除外例を設けるというようなことは、交渉上困難がございました。諸種の事情を勘案いたしまして、NATOの協定を採用する、こういうふうにきめたわけでございます。

飛鳥田一雄日本社会党

○飛鳥田委員 諸種の事情でなかなかわが方の意が通りにくかった、押しつけられたのだ、こうおっしゃるならもう仕方がありませんが、しかし日本国民が日本国の裁判を受けるというのは、憲法の基本的な人権じゃないでしょうか。

田中弘人外務事務官(アメリカ局外務参事官)

○田中説明員 その点御指摘の通りでございますが、国際法上の一つの原則、確立された原則というものがあります際は、憲法におきましても、そういうものが前提となって、憲法の解釈が行なわれるのではないかというふうに考えます。

飛鳥田一雄日本社会党

○飛鳥田委員 そうではありませんよ。少なくとも憲法の、日本国民は日本の国の裁判所の裁判を受ける資格がある。基本的な人権をそこなわないために最大限度の努力をしろと憲法に書いてあるじゃないですか。そういうふうにできるだけそこなわないように尊重しろと書いてある。そのために旧協定は日本の裁判所で裁判を受ける権利をちゃんと温存してあるわけです。その点は旧協定の方がずっとすぐれているわけです。それを今度は、そのすぐれた分を取っぱずして、国民にさあ、アメリカへ行って訴訟しなさいというような形で、国民の基本的な人権を侵している。今度の新協定というのは、僕はある意味で憲法違反ではないかとさえ思っているのです。その点はあとで議論するとして、具体的に伺いますが、損害請求について、旧協定は除斥期間を一年にしています。今度アメリカに訴訟を起こしますと、除斥期間なり時効期間というものは何年ですか。

丸山佶調達庁長官

○丸山政府委員 除斥期間の点は、今度の新協定にはございません。

飛鳥田一雄日本社会党

○飛鳥田委員 ですからアメリカに訴訟を起こします場合に、アメリカは不法行為の時効というものはないのですか。もしあるとすれば何年ですか、伺っているのです。

丸山佶調達庁長官

○丸山政府委員 除斥期間は二年でございます。

飛鳥田一雄日本社会党

○飛鳥田委員 それは何という法律の何条に基づくものですか。

田中弘人外務事務官(アメリカ局外務参事官)

○田中説明員 海事関係のスート イン アドミラルティ アクト ユーエス コード タイトル四六です。

飛鳥田一雄日本社会党

○飛鳥田委員 今一例をあげましたのは、そういうふうに除斥期間もいわゆる時効期間も変わっているわけです。また不法行為の要件も、日本の法律による不法行為の要件と向こうの不法行為の要件とは全然違ってくるわけです。そういう全然違ったものにいきなりあなた方は、日本の国の裁判を受ける権利のある国民をぽんと向こうにやってしまうということが、一体一片の条約で可能でしょうか。憲法の基本に触れる問題だと思うのです。

田中弘人外務事務官(アメリカ局外務参事官)

○田中説明員 その点はこの協定によって特にそういう制限を課したというのではなくて、国際法の原則というものはこれはすべての法に優先し、憲法も国際法の基本原則との調和の上において解釈される、こういうことだと思うのです。

飛鳥田一雄日本社会党

○飛鳥田委員 くれぐれも申し上げておきますが、これは国際私法ですよ。そして日本国民がサンフンシスコに行ったとかベルリンへ行ったとか、そういうところで問題を起こしたのと違うのです。日本国内に居住しておって、日本国内の法律に従って、そして適法に自分の営業をやっておって、その日本国内で、あるいは日本国の海域に接したところで、しかも日本に駐屯をしておる、あるいは日本に寄港してきた米軍船舶によって被害を受けたのです。アメリカと何も関係がないのですよ、被害者本人にしてみれば。そういうものの裁判籍がどうして外国であるのか。そしてどうして向こうの法律によって規律せられなければならないのか。大体私たちが習った国際私法によれば、不法行為の適用法は事故発生主義というのが大体原則だったように思うのです。相手が国家であるから事故発生主義が破られる、こういうことですか、それとも何か違うのですか。

田中弘人外務事務官(アメリカ局外務参事官)

○田中説明員 御指摘の点につきまして加害者の国に裁判管轄権があると申しましたのは、軍艦、公船でございます。私船の間の事件はそのもよりの、船舶が入港する最近の地点にある国の裁判所、こういうように了解いたしております。

飛鳥田一雄日本社会党

○飛鳥田委員 公船という場合、問題があるのです。チャーターしている場合、あるいはチャーターではないけれども米軍の用に供せられている場合、いろいろ出てきますよ。そうするとお説によりますとこの十八条五項(g)によるものも、ある部分は日本の裁判所でやれるのですね。それから軍艦の場合だけは、そしてそれに準ずべき公船の場合だけは、アメリカの裁判ということになるのですか。

田中弘人外務事務官(アメリカ局外務参事官)

○田中説明員 協定第五条に、この協定の適用を受ける軍艦以外の公船の定義がございますが、その範囲において適用があるのでございます。それが公船の範囲であると了解しております。

飛鳥田一雄日本社会党

○飛鳥田委員 それ以外のものでも、十八条の五項の(g)項によりますと、アメリカの政府を相手に日本の裁判所で訴訟のできるものも出てきますね。

田中弘人外務事務官(アメリカ局外務参事官)

○田中説明員 適用の範囲は協定第五条に規定する船舶に限定されます。

飛鳥田一雄日本社会党

○飛鳥田委員 そうすると日本国民は日本国の国内において日本民事法の適用まで制限されるのですか。たとえば民法七百十五条の使用者の責任というのがあります。今のお話の協定五条に当たらないものでも米軍の用に供している船があるはずです。そういう船が日本国の人々に被害を加えたような場合には、当然使用者の責任を問うこともあり得ると思うのですね。日本国内で訴訟をやれるはずだと思うのですが、どうですか。そういう権利まで制限してしまうのですか。

田中弘人外務事務官(アメリカ局外務参事官)

○田中説明員 協定五条以外の船舶はこの条項の適用はございません。

飛鳥田一雄日本社会党

○飛鳥田委員 そういたしますと、協定の五条以外のものに当たる場合で、アメリカ政府を相手取れる場合があるとするならば、それは日本の裁判所でやれる、こういうことですか。

田中弘人外務事務官(アメリカ局外務参事官)

○田中説明員 その通りでございます。

飛鳥田一雄日本社会党

○飛鳥田委員 この問題についても、もう時間がありませんから結論だけを申し上げておきますが、日本国民が日本国内で仕事をし、そして日本国内でやっておって、そこで不法行為によって被害を受けている以上、当然日本国内における日本国の裁判を受ける権利があると私たちは思うのですが、ただそれは技術的に、かりに訴訟で勝ってもアメリカの政府を差し押さえられるかどうかという問題はありますが、一応受ける権利はあるべきはずだと私は思うのです。それをこの協定によって完全にくつがえしてしまったということは、日本国民の基本的な権利に対して重大な侵害をしているものだというふうに考えないわけにはいかないわけです。それが全然前例がないのならばいざ知らず、旧協定においてそういうことがなし遂げられているとすれば、それを残すことがあなた方の責任であったと私は思うわけです。そういう点でこの行政協定十八条の五項(g)項の改正については、非常に遺憾の意を表しないわけに参りません。このことをお断わりをしておきます。まあ基地の中ならば場合によれば違った原則があっていいかもしれません。しかし基地外ですからね。そういう意味でこの規定は私は非常に屈辱的な規定のように思えるわけです。  そこで次の問題ですが、この特別措置法の二条を見ますと、あっせんと書いてあります。「賠償の請求のあっせんを調達庁長官に申請することができる。」このあっせんというのは、具体的にどういうことですか。その要求を取り次いであげましょうというだけですか。それとも何か米軍はこのあっせんに応ずる義務があるのですか。

丸山佶調達庁長官

○丸山政府委員 具体的にこのあっせんの内容として私が考えておりますことは、米軍のどの機関、どういう名あてに請求書を出せばよいか、あるいはそれに経由機関がつくようであるかどうか、またそれの記載事項はいかなることが必要であるか、これらに関しましてまず調達庁はいろいろ御相談に応じまして御援助申し上げるとともに、それを米軍の担当に取り次ぎまして、その内容を説明する、そして請求事項の賠償をすみやかに処理することを申し出る、これに関しまして向こう側では、また向こうの言い分もいろいろございましょう、それらも聞く、そのようにいたしまして、被害者と米軍の当局との間の連絡に当たって問題の解決の処理を促進する、このことを考えております。

飛鳥田一雄日本社会党

○飛鳥田委員 そうするとまあ一つの、要求を伝えてあげましょうというだけのことですね。普通日本の国内でもそうですが、あっせんというのには二通りあります。あっせんをしてあげるというのには二通りあるわけです。一つは御意思を伝えましょう、できるだけよくやりましょうというだけのものと、もう一つは相手方があっせんに応ずる義務を設定しておく場合と、二通りある。たとえば民事事件などでも、調停というものは別に強制的な権力を発生するものではありませんが、調停の申し立てをいたしますと、裁判所は相手方に対して一応調停に応ずべき責任を課していきます。もし調停に出頭しないような場合には過料を課すわけです。すなわち相手方に一応は調停に応ずべき義務を課しているわけですね。労働委員会なんかもそうでして、その強弱、いろいろに規定し分けてあるわけです。この場合に当然あっせんをあなた方がなさるとすれば、外務省は他の一方においてあっせんに応ずべき責任をアメリカに受諾させておくということが必要なんじゃないでしょうか。それがまた当然外務省としてのお仕事の上からいう責任だ、こう私は思うわけです。従ってこの口上書の中に、あっせんがあった場合にはこれに応ずる、こういうことをアメリカに約束させておく、必要があるのじゃないでしょうか。日本の調達庁長官が、いかがでござんすかと言ったときに、いやおれはあっせんなんかに応ずる義務はない、アメリカの裁判所へ行け、こう言われてしまったらどうなんですか。へい、仕方がありませんと言って、もぞもぞとお下がりになるのでしょうか。

丸山佶調達庁長官

○丸山政府委員 私が先ほど申し上げましたような内容のことを、現地の、このクレームを受ける当局の者とは、私どもとしてもすでに話をつけております。

飛鳥田一雄日本社会党

○飛鳥田委員 それはちゃんとした約束になっておりますか。それではアメリカはあっせんに応ずる義務がある、こういうふうにこの議会は了解をしてよろしいわけですね。義務づけられている……。

丸山佶調達庁長官

○丸山政府委員 先ほど調停委員会等の、義務を伴ういろいろの事例がございましたが、私がここに言いますあっせんの内容は、先ほど申し上げた通りの内容でございまして、それに関しましてはアメリカ当局も応ずるということは、私との間に了解がついております。しかしながらこれを法的に確認し得る外交文書的手続にはまだなっておりません。

飛鳥田一雄日本社会党

○飛鳥田委員 やはりこういう法律をお出しになるとすれば、他の半面、そういう形をきちっと義務づけておくことが必要ではないでしょうか。外務省はそうことをやっておられますか。文書にしておられますか。あるいは文書でないにしても、日本の外務大臣と大使とがきちっと約束をしておられるというようなことをやっていらっしゃるのかどうか、それを確かめておきたいと思います。

田中弘人外務事務官(アメリカ局外務参事官)

○田中説明員 この点につきましては、交渉の当時におきましても、アメリカ側と十分話し合いをいたしてございます。アメリカ側は、これに何らの異議はない。調達庁があっせんをされることはけっこうであるという回答を得ております。

飛鳥田一雄日本社会党

○飛鳥田委員 交渉の当時とおっしゃるのですが、新協定を締結する交渉の当時には、まだあっせんなんという話は出てきていないのじゃないですか。いつですか。その口上書のときですか。その後ですか。日時を明確にしておいていただきませんと、あとで私たちがそのことを何かのときに主張するときに、日時も明白になりません、何もはっきりしませんでは、私たちも困るわけです。時間と日と場所と、だれとだれとがそういう話をしたか、こういうことをきちっとしていただきたいことが一つ。それからもう一つは、あっせんをなさることはけっこうであるということは、あっせんに応ずるという義務を受諾したものと解釈をしてよろしいのですか。この二つをはっきりお答え願いたい。

田中弘人外務事務官(アメリカ局外務参事官)

○田中説明員 第一の点につきましては、交渉の過程、それから口上書を作りました当時におきまして、数次にわたって話し合いをいたしておりますが、現在何月何日ということまで記憶をいたしておりません。ただそういう了解がはっきりできておることだけは、申し上げることができると思います。

飛鳥田一雄日本社会党

○飛鳥田委員 御自分でも御記憶のないことなんですから、向こうもきっと記憶していないかもしれません。ですから、これはきちっと文書にしておおきになりませんと、せっかくこういう法律を作って、あっせんをすると言ったって、片方の方の義務づけが全然なければ、おれはあっせんに応じないよと言われればそれきりですから、この点は至急文書にされる御意思があるかどうか。

田中弘人外務事務官(アメリカ局外務参事官)

○田中説明員 文書による確認等、確実な措置をとるようにいたしたいと思います。

飛鳥田一雄日本社会党

○飛鳥田委員 それではその次の問題ですが、「あっせんの申請をした者に係る請求が解決されない場合において、」こういうことですが、これは幾らか事実問題に入りますが、だれがそういうふうにきめるのですか。向こうから正式にぴちっと断わられたときですか。それとも丸山さんがお考えになって、もうこれはだめだよというときですか。本人がもうけっこうです、そんなくだくだした交渉はいやですから訴訟をやりますと、こういうときですか。三つを含んでいますか。

丸山佶調達庁長官

○丸山政府委員 調達庁はあっせんによってできるだけ解決をはかるわけでございますが、そのあっせん途上におきまして、米側はどうしてもそのクレームを認めることができない、しかしながら被害者はもちろんのこと、そのあっせん者である私も、これは当然向こう側はこの程度のことをすべきであるということを考える場合において、向こう側がどうしてもこれを考え直す余地がない、このように認めた時期を私は考えております。

飛鳥田一雄日本社会党

○飛鳥田委員 こまかいことばかり聞いて恐縮ですが、向こうへ訴訟に行くのですから、よほどきちっとしておかないとかわいそうですが、そのあっせんは、向こうの時効中断の効力がありますか。向こうへ行って訴訟をやるのですから、アメリカの法律でやられるのでしょう。アメリカの法律が適用になるのでしょう。だからその場合、今田中さんのお話だと時効期間が二年だというのですから、二年というのは、ぐずぐずと交渉していますと案外早くたってしまうものです。その場合、調達庁長官がその間やった交渉というのでは時効中断の効力がありますか。外務省、いかがでしょう。

田中弘人外務事務官(アメリカ局外務参事官)

○田中説明員 時効中断はアメリカの法律でできないと思います。

飛鳥田一雄日本社会党

○飛鳥田委員 私が相手方があっせんに応ずる義務を設定しておいて下さいということを再々言っているのは、そのことなんです。と申しますのは、私もあまりアメリカの法律に詳しくないのですが、少なくとも相手方があっせんに応ずると言った以上は、額の問題は別として債務の自認になると思うのですよ。もしそうだとすれば、時効中断の効力が発生するだろう、こう思うのですが、これは時効というのは権利の得喪の基本的な問題ですから、アメリカへ訴訟に行きなさいとぽんと突っぱねて、必要なお金であれば貸してあげますよというだけでは、ちょっと心細いのじゃないだろうか。外務省はそういうことまで御検討になって、行政協定をおきめになったはずだと私は思いますがね。

丸山佶調達庁長官

○丸山政府委員 あっせんは時効中断の効果がありませんので、従いまして今の除斥期間二年以内に訴訟ということになれば提起しなければならないということを考えまして、あっせんの期間として、時間的に見ますと私は一年以内にはあっせんの効果をあげる、もしそれ以上になってもなお主張すべきものが解決の見込みがないという場合には、あっせんはその辺において打ち切る、こういう考えであります。

飛鳥田一雄日本社会党

○飛鳥田委員 どうも長官にそういうふうに事実論に引きずり込まれるとどうにもならないのですが、なかなかお上手で、僕もこの辺でよしますけれども、全体として、こういう法案をお出しになったり、そういう行政協定をおきめになったりするのに、準備不足じゃないでしょうか。時効の問題、訴訟手続の問題、僕らがぽつぽつ伺っていったって、みんな御相談にならなければ説明できないわけでしょう。もうちょっと国の、国民の全体に関する問題なんですから、これは外務省に特にお願いしておきたいのですが、僕がこんな程度のことを聞くけれども、こんなものは法律学校の学生の一年生でもすぐ生ずる疑問でしょう。その程度のことにぴしぴしお答えになれる程度の御準備をなすっておかないで——ここへ来るための準備じゃないのですよ。行政協定でおきめになる場合にそのくらいの準備をなすっておやりになりませんと、国民は不幸ですよ。よけいなことは時間がありませんからもうよします。  そこで、それでは今度は特殊海事損害の賠償の請求に関する特別措置法施行令案要綱、これを拝見して疑問がたくさん出てくるのですが、一の(2)の「弁護士に支払うべき実費、報酬その他の費用」、こう書いてあります。アメリカの裁判所で訴訟をやる場合でも、日本人の弁護士さんでアメリカの弁護士の資格を持っている人もあります。そういう日本の人を頼む場合もあるでしょうし、アメリカの弁護士さんを頼む場合もあるでしょう。私なんかの経験では、アメリカの弁護士さんというのは、こんなところで言うのは不謹慎かもしれませんが、非常に高いわけです。そういうものを一切含めた意味で実費というのですか。実費というのはどういう意味でしょう。ついでに申し上げれば、本人、証人、弁護人、こういう人々がアメリカの裁判所の所在地へ出かけていく旅費、宿泊費、食費、こういうものを含んでいますか。そうして行く場合でも、飛行機で行く場合も船で行く場合もありますが、飛行機で行っていいのですか。そういう点も「弁護士に支払わうべき実費、報酬その他の費用」、あるいはその(3)の「その他訴訟に関し必要な費用で調達庁長官が大蔵大臣と協議して定めるもの」、この中へ入るのですか、どうなんでしょう。

大石孝章総理府事務官(調達庁総務部長)

○大石政府委員 お答え申し上げます。訴訟に関する費用のうち、私ども政令で規定して適用して参りたいという考えの案は、大別しまして、裁判所に納付すべき手数料その他の訴訟費用、それから弁護士に支払うべき実費、報酬その他の費用、その他訴訟に関し必要な費用といったようなことを考えておりますが、この中で御指摘の弁護士に支払うべき実費、報酬その他の費用ということにつきましては、現在通常妥当な範囲を越える費用ということと、それから日本国裁判所に訴訟を提起したならば通常訴訟に要する費用といったようなものは、当然控除しなくちゃいかぬと考えるわけであります。そんなように考えております。従いまして現在正直申しまして、この種の訴えを連邦裁判所に提起した場合の弁護士の費用等につきましては、いろいろその内容があるようでございますが、私どもの調べた範囲におきましては、連邦地裁の受付手数料の問題であるとか、あるいは敗訴者負担弁護料であるとか、いろいろあるようでございまして、そういったような点については、現実の問題にぶつかって妥当公正の範囲ににしぼるべきであるというふうに考えております。

飛鳥田一雄日本社会党

○飛鳥田委員 私が弁護士だから言うのはおかしいですが、不法行為の損害賠償の請求事件ほど弁護士としてめんどうな、いやな事件はないです。時間もかかりますしね。アメリカの判例などを私たちも見ておりますが、おそらくやはり同様だろうと思うのです。ですから、日本の弁護士も不法行為による訴訟は幾らか高いです。ところがアメリカの弁護士さんは、われわれの想像を越える金額を要求しますからね。そういう点で、一体どの程度にお考えになっておるのか。実はこれを拝見していて心細くなってしまう。現実に訴訟を起こしたいと思う人が、起こせないのではないだろうかという気持がしますので、これは希望でありますが、こういう点についてはぜひ実態に即した金を出すように予算を組んでいただかないと、せっかくこういう制度があってもできないということになりますから、お願いをしたいと思います。それから行き帰りの費用、船賃とか飛行機賃とか、こういうものもみな計算に入れておいていただきませんと、アメリカの弁護士さんは動きませんよ。そしてアメリカで訴訟は起こすのですが、弁護士はすべて必ず現地の調査に来ます。もし来ないような弁護士さんだったら、それは大体無責任です。不法行為の事件をやるので現地を見る、そうして現地と照らし合わす。大体どの弁護士さんでも実情を見ないでは訴訟はやりません。だとすれば、アメリカの弁護士は何人かの助手を連れてこっちへやってきます。することが大がかりですよ。そういうものの実費も全部含むこともあらかじめ覚悟しておいてやっていただかないと、これはできないです。  それからこの要綱の三の「政府は、訴訟をもって争う根拠に乏しいと認められる被害者を除き、法案第四条の訴訟を提起する者に対し一、及び二、の範囲内で援助を行なうことができるものとすること。ただし、一、の援助は、次のいずれか一に該当する者以外の者及び請求額に比し多額の訴訟に関する費用が必要であると認められる場合の被害者に対しては、調達庁長官が特に必要があると認めたときでなければ行なわれないものとすること。」こういうふうに、援助をする場合に二つに対象を、被害者を分類しているわけですね。被害者を二つに分類しておるわけです。どちらかといえば、貧乏なやつはちっと補助してやる、貧乏でないやつは補助してやらないというのですか。しかしこれは問題の立て方が少し違うのじゃないでしょうか。と申しますのは、今までは旧協定によって全部日本でできたわけです。それをあなた方が勝手に協定を変えたために、あまりそこまで調べにならないで、いきなりぽかっと不注意に変えてしまったために、みんなアメリカに行かなければならないようになったのですから、これは大会社であろうと小会社であろうと、金持ちであろうと貧乏人であろうと、全部援助をしてやるということが前提にならなければならないのじゃないでしょうか。御自分の方が見落として——見落としてというのが言い過ぎであれば、他の部分をNATO協定並みにしたいばかりに、その部分で譲歩なすったのですから、その譲歩の部分に対する国民に対する援助というものは、金持ちであろうと貧乏人であろうと、大会社であろうと小会社であろうと、当然行なわなければならないはずだと思うのです。ところがこの三を見ると分けてあるわけです。こういうやり方はおかしくないですか。

丸山佶調達庁長官

○丸山政府委員 この法案の趣旨は、御承知の通り従来と同様にできるだけ国内でそのことを片づける。その具体的方法として、第三条の調達庁長官のあっせんを規定しておるのでございます。従いましてあっせんに関してはどなたでも、いかなる大海運会社でも申請があればしなければならない、こうなっておりますが、いよいよそれで片づかなくて、アメリカまで行って訴訟をしなければならない、相当莫大な経費がそれには必ずかかるという問題がございますので、これに関しては経済的の事情を考えまして、金に余裕のある方の方までは及ぼさないでも、中小漁業あるいは中小企業団体で、そういうところまでの経費を負担することの困難な被害者の方に限るのがよかろう、こういうのがこの趣旨でございます。

飛鳥田一雄日本社会党

○飛鳥田委員 だから、これは今のお話ですと、何か貧乏な人、困っている人に対する救済規定のようにお考えになっていらっしゃるのです。あるいは一種の社会保障的な考え方に出発しているように私にはとれるわけです。そうじゃないですよ。これは旧協定を新協定にあなた方が改めたということに基づいて生じた被害なんですから、これは救貧的な立場から、あるいは社会保障的な立場から出すべきものではなく、政府の行為によって生じた被害に対する救済なんですから、これは大会社であろうと小会社であろうと、関係ないのじゃないでしょうか。むしろ率直に、さっきから僕ももう安保条約も終ってしまっているからいいかげんに過ごしているのですが、この十八条の五項の(g)項は、外務省と調達庁と水産庁の過失だったということをはっきりお認めになって、その過失を救済するために、こういう法律を作ったのだということをはっきりとおっしゃり、そうして、だからこそこういうような二つに分けてやるやり方はまずいのだ、こうおっしゃった方が早いじゃないですか、私はそうだと思うのです。国民もみんなそう思っているはずですよいろいろ御説明はありましたが、今までちょこちょこ新聞に漏れたり、みんなに聞こえたりする事情は、そういう事情だということになっておるはずですが、これは社会保障的な立場に基づいたものですか、あるいは救貧的な立場に基づいた立法ですか。そうじゃないでしょう。旧協定を新協定に変えたという政府の行為によって発生した事実を救済する、そういう立場のもののはずです。いかがですか。

丸山佶調達庁長官

○丸山政府委員 私は先ほどもちょっと触れたと存じますが、この米軍関係の損害賠償事案の取り扱いに関しまして、従来の行政協定に実際上において直すべき必要点がある。先ほどあげましたように、請求権の放棄の対象範囲の問題、あるいは公務上外の認定権者の問題その他の事項、これは痛切に強く感じておったわけでございます。これをNATO並みに直せばこれが救えるということの第一点とともに、軒並み全部を直すというと、従来に比較して海事に関してこういうことが出てくる。このことは、国際通念という言葉はけしからぬとおっしゃいましたけれども、国際通念上、こういう組織制度というものは、日本のものにあってもさっぱり恥ずかしいことでも何でもないことである。しかしその実際の運用上、言語の関係や法令慣習の関係からいって、欧米人と日本人は違うという点において、従来よりも不利不便を感ぜられる被害者がある、このことも事実と考えまして、この意見を外務省には申し述べておいたわけでございますが、これらを総合的に、交渉過程においてどういう形になりますか、その結果がこのような形になったわけでございますが、それに関しても、今度の改定によって直接的に不便を感ぜられるだろうということの察知せられるのが小型船舶関係、ノリ、カキ等の養殖関係、あるいは漁網、漁具等の問題でございますので、それらが従来通り行ない得る、つまり調達庁が自分で処理して行ない得るということであれば、あとのそれからはみ出すケースに関しましては、このような国際通念並みの取り扱いにおいて、アメリカが直接取り扱うことになってもやむを得ぬというのが私の考えでございます。こういうことでございますので、その必要とする面のみをこの特別の法令をもって政府が行なうのが至当であり、それをもって足りると私は考えて、この提案を申し上げておる次第でございます。

飛鳥田一雄日本社会党

○飛鳥田委員 まだたくさん伺いたいことがありますが、皆さんにお気の毒ですから、いずれ機会を見て、またこの問題についてはもっとこまかい、同時にまた基本的な考え方について伺いたいと思います。従って打ち切ります。  最後に一つお願いですが、さっきから盛んに議論されております了解書、これは一ぺんも正式に公表されてはおりません。従ってこれをこの委員会の議事録にそのまま載せていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。この口上書、これです。今、全委員に委員部の方からお配りいたしましたから、全部御了承のことです。

久野忠治自由民主党

○久野委員長 それではただいま飛鳥田君のお話の件については、さように処置をいたしたいと存じます。  本案についていろいろの残余の質疑は次会に譲ることといたします。  次会は公報をもってお知らせすることとし、本日はこれにて散会いたします。午後零時四十九分散会

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