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38回国会衆議院1961/04/20

内閣委員会 第27号

発言数
209
登壇者
16
会派数
3
開催日
1961/04/20

会議録

久野忠治自由民主党

○久野委員長 これより会議を開きます。  国家行政組織法等の一部を改正する法律案を議題とし、前会に引き続き質疑を継続いたします。  質疑の申し出がありますので、順次これを許します。石山權作君。

石山權作日本社会党

○石山委員 小澤長官にこの組織法に入る前に、ちょっとお聞きしておきたい点がございます。  それは最近公団等の半民半官の組織によって、いろいろなものが遂行されていっているわけです。今までは農林省等では、たとえば愛知用水公団などという案がありまして、ああいうふうになりました。今度ちらほらこれは新聞などで見ますと、つまり建設関係は建設関係で公団組織を作る。利用は利用としてまた別の公団組織を作る。ですから一つの水が二つの公団に分離される。しかも大義名分から見ると、いかにもなるほどと思われるような分け方をするわけですが、実際からすると、そのお役所の完全な勢力範疇によって区分するというところに問題があると思うのです。たとえば建設の公団というものと利水の公団というものは違うのだと言っていながらも、われわれ国民から見れば、これは一環であった方がよろしいのではないかというふうな考え方をだれしも持つわけですね、行政上から見れば。それで私どもが考えているのは、行政官庁としていろいろ行管からは査察を受けるわけですね。しかし公団、公社の場合、特に公団の場合には国家行政の査察がかなりに行なわれない要素がございます。また国会においてこれを論議するといいましても、なかなかその資料等を吸い上げるには、常識上から見ましても押しつけがましくなるような格好がある。これはどうしましても——私は、社会党はかつては公団公社方式は能率を上げる上には大切である、官僚統制というようなものの一つの批判的な立場から見ても、公団、公社方式はよろしいというふうに賛成をしてきた経緯もございます。しかしここまで来ますと、やはり国家的にこれをば査察する、管理するという方式がそろそろ打ち立てられないと、非常にうまくないのではないかという考え方が出てきたわけであります。特に今度の場合は愛知用水公団が、今度は水の公団にそのまま振りかわっていくというふうな形が出ているわけでございますから、なおさら私たちは懸念しているのでございまして、長官の方ではこういうふうに起きている現象をどういうふうに見ておられるか、それを一つお聞きしたいわけでございます。

小澤佐重喜自由民主党行政管理庁長官・北海道開発庁長官

○小澤国務大臣 公団、公社といえども調査をすることはできるのですが、一般行政官庁のように査察をすることはできません、お話のように……。しかし本省の方で直接に監督しておりますから、それと相待ってどうやら目的を達するのではないか、こういうふうに考えておりますが、なお公団、公社に対しても一般官庁のようにこれをやるようにした方がいいかどうかという問題については、今検討中でございます。

石山權作日本社会党

○石山委員 そういう組織上の問題と、公団、公社がともすればその省の外部団体、もっと言葉を変えていえば、あからさまにいえば高級官僚の引退場所だというふうに、誤解をされている向きがございます。ですからこの点は組織上から見ましても、きちんと制定しておかないといけないのではないか。かつてわれわれは公団、公社をばよしと判定した一つの要素としては、民間の有能な人材、民間の有能な企業の考え方をば採用していく、こういう考え方であったのですが、今の公団、公社の実態を見ますると、そういう形で経営されているのではなくして、各省の局長以上の方々が、おおむね退職年限の五十五才の一、二年を前にして退職して横すべりをしていく。ですから公団、公社は、そういう考え方からすれば、無理をして数多く作られようとしている傾向が最近出てきた。これは厳重に私は戒めなければならない一つの要素だと思うのです。公社、公団は、われわれは民間の創意工夫と民間の有能な人材をば登用するということを考えておったのですが、そうではなくして、なおさら膨大な複雑になってきている官僚機構をば、もっとこぶをつけてふやしたというような格好でございますから、これは国家行政の常に監督をなさり、その機構の簡素と有能をば発揮させるという行管からすれば、公団、公社の問題については、査察の方面と機構上の問題からして、もっと私は考えていただきたいというふうに考えております。  今度の法案につきまして二、三お伺いしたいと思うのですが、今度の一部改正は、私どもが常々主張していた点がかなりに大幅にのみ込まれた形で、行政当局としてはあるいは思い切ったというような考え方でいるかもしれません。措置されたわけですが、それでもまだそれぞれの労務者の声を聞きますと、残された方々が相当あるわけでございます。そういうふうな問題をば、このあとどういうふうな考え方で処理をなさるのか。今回のことでこれは一応打ち切って、あとは当分黙っているのですか。そうではなくして、残された問題も二次、三次というふうに時間と手数をかけても処理なさろうとする計画をお持ちかどうか、この点をお聞きしたいわけです。

小澤佐重喜自由民主党行政管理庁長官・北海道開発庁長官

○小澤国務大臣 今回一部を定員に編入したという趣旨は、明瞭な部分だけを編入したわけであります。そこで来年度まで行管で調査をいたしまして、そうして調査した結果、いやしくも恒常的勤務に従事しておるものだという認定がつきますれば、その数は問わずに定員法に繰り入れるつもりでおります。従って一部心配されておるような事態は生じないと思っております。

石山權作日本社会党

○石山委員 これは局長でもあとで注意していただきたいと思うのですが、私きょう林野庁と建設省をお呼びしているわけです。これは一つは公務員として、一つは現業官庁として、今回定員に繰り入れられない数はかなり多いものですから、これをサンプルにして、質疑応答をして、私は実態をば行管の当局から、少しくそれを基礎にして、今度の定員化のために検討してもらいたい、こう思っているわけですが、この皆さんの方からいただいた表を見ますと、かなり合理的にやられているように見えますが、それぞれの省を探ってみますと、実力のある省は、たとえばよその省ではやれないような、まかない婦のようなもの、理髪のようなもの、それから派出の看護婦さんのようなもの、こういうよそでは長い間要求しておるようなものですが、これを行管では取り上げていただかない。しかし今秋は実力がある省と申し上げたのですが、その省はまずすみずみまでうまく心が行き届いて全部今申し上げた職種、よそでは絶対通らないような職種が、その省では今度定員化されているわけです。こういうふうなことは行管としてお認めになって、今回この案をお出しになっているのかどうか。それとも調査漏れのような形で表面だけなでた結果、こういうふうになっているのか。これは実例をあげろといえば、はっきりあげられることのできるほどはっきりしておるわけなんです。

山口酉総理府事務官(行政管理庁行政管理局長)

○山口政府委員 ただいま長官から御説明申し上げましたように、今度の繰り入れにつきましては実は最終案ではございません。現在これは間違いないと思われるものだけを入れましたので、今後実態調査をいたしまして、手直しをしたいと思います。そこでお話のようなことは確かにございます。御指摘になっておりますところも、ほぼ想像がつきますけれども、そういう点は、従来不利益を受けておりましたところにつきましては、やはり公平になるように、全体をならした観点で第三者的に行管で調査いたしますので、この次の手直しの際には、そういう問題を解消いたすつもりでおります。

石山權作日本社会党

○石山委員 林野庁の方にお伺いします。これは来年度行管、あるいはもうすぐ調査をなさるはずでございましょうから、行管等によく聞いていただいて、われわれがふだん思っておることをこの際質問申し上げるのでございますから、皆さんの方でもそういう気持で隠さないで御答弁していただきたいと思うわけですが、行管からお出しになった定員外国家公務員数という表の第五表を見てみますと、ここで大きな数字の出ているのは、何と申しても林野庁が一番定員化されない数字が残っているようでございます。今度の場合、定員化されたうちの残りは一体どのくらいの数を持っておるのか。これを一つ明らかにしていただきたいと思います。

高尾文知農林事務官(林野庁林政部長)

○高尾説明員 お答えいたします。ただいま行管からお出しになっておる資料を私初めて拝見いたしたのでございますが、今載っております数字は、林野庁で定員外職員、これは末端の作業員全部含めまして、それが全部含まれておるようでございます。

石山權作日本社会党

○石山委員 そうすると、この五表ではほとんど入っているというわけですか。十一万三百八十二人という数字は全部入っているという意味ですか。

高尾文知農林事務官(林野庁林政部長)

○高尾説明員 これはいわゆる日雇いその他全部含めまして入っている数字であろうと考えるわけでございます。

石山權作日本社会党

○石山委員 そうしますと、これは全体の姿であるけれども、林野庁としては今度の場合、皆さん方の方ではどのくらい採用していただけば、かなりのものであったというふうに考えている数字があるだろうと思うのですが、その数字は持っていられるわけですか。

高尾文知農林事務官(林野庁林政部長)

○高尾説明員 これは現実問題といたしまして、三十六年度のただいま御審議願っております法律案関係でございますが、林野庁といたしましては、いわゆる国有林野事業特別会計の分だけについて申し上げますと、ただいま提案になっておりますのが、政令等で規制される予定の者を含めまして一万七百三十四名ということに相なっておるわけでございます。そのうち仕事が、定員内職員との親近性と申しますか、技術系、事務系とありますが、定員内職員とほぼ同じような仕事をしておると認められる者が、常勤が三千九百八十九名、いわゆる三七適用者が六千七百四十五名というふうに一応なったわけでございますが、われわれの方で当初考えてお願いをいたしました数字と申しますものは、常勤につきましては四千二百九名、三七適用者が一万三百七十一名ということになっておりまして、ただいま提案してございますものとの差引は、おのおの常勤が二百二十名、三七適用者が三千六百二十六名の、表現は悪うございますが、御査定減になっております、こういう考え方でございます。これをプラスいたしますと三千八百四十六名、約四千名程度が林野庁として当初お願いしておった数字よりも減っておるということでございますが、これはいろいろ統一の方針がありましたので、こういう結果に相なっておるわけでございます。

石山權作日本社会党

○石山委員 それから皆さんの方の雇用状態を見ますと、現業官庁でありながら事務と現場の比率がかなり異常な状態なのではないか。私の持っておる資料を見ますと、事務関係が約三二%、現場が七七、これは現場庁としては事務系統を多く採り過ぎているというように見えるのですが、これは違いますか。

高尾文知農林事務官(林野庁林政部長)

○高尾説明員 ただいまお示しのありました事務関係が二三%、現場関係が七七%という数字でございますが、現場関係に大体七七%もおるわけでございますので、そう著しく現場が不足しておる、不自由しておるということにはならないのではなかろうかと考えておるわけでございます。私の承り方が間違っておるかもしれませんが……。

石山權作日本社会党

○石山委員 私がこの比率を申し上げているのは、定員に入れてもらいたいという人数を組合ではまだたくさん持っているようです。あなたの方では四千名程度というように言っておりますけれども、組合では一万一千という数字を出している。もしかりに事務と労務関係がこんな格好できちんとしていっている、これが正しいとすれば、やはり登用関係がむずかしくなっているのじゃないか。たとえば事務関係だけが多く採用されて、現場の労務関係の方が据え置かれているというぶうな格好が、この場合出てきているのじゃないか。それから皆さんの方でもいろいろやっているようでございますけれども、昭和三十二年の資料を見てみますと、これはずっと毎年採用され、首切られ、採用されるというような繰り返しをやっているようです。これは昭和三十二年から見て、これらの人々のほとんど半数以上はずっと採用されているわけです。それから最近三年間のあれで見てみますと、約七〇という数字が出ているわけです。ですからこの雇用関係が、皆さんの方で便宜的に財政的とかなんとかいう名目でばんばん雇用をば更新なさっておるけれども、ほとんどこれは恒久的に固定されている現状が、よそよりもかなり顕著に見えているという事実も、私たちはわかるような気がするわけです。これはやはり解決をはかっていただかなければならない。  なぜ四千名というワクにきめただろうというふうに、私考えてみたのです。組合は一万一千と言っている。当局はまず四千名ぐらいあればいい。私のもらった資料の中で、これは秋田営林局の例だと言っているのですが、優先雇用の格づけをしているわけですね。その格づけの仕方がなかなかおもしろいといえばおもしろい。おもしろいということは、われわれにはふに落ちないということなんですよ。ふに落ちない項目をもって優先順位をきめているわけです。現場関係の非常勤等の問題で、採用にならない。定員化で問題を起こすところは、林野と建設です。労働組合の運動でもさもさ労使がけんかしているところは、どうも採用がうまくいってないということが顕著なようです。これは行管でどういうふうに見ているか知らぬけれども、私はどうもそんなことでは行管はいかぬじゃないかと思うのです。それがたまたまうんと残っておるのが郵政であり、建設であり、林野庁である。これはたまたま世間でいうところのかなりの激しい闘争を行なっている組合であるようですが、話を戻しまして、皆さんの方で四千名にしぼったことですが、こんなことがあるわけです。  たとえば、第一が盗癖、二が酒乱、酒を飲んであばれる、これは私は問題ないと思うのです、これがはっきり事実上あれば。ただ三の精神年令の高い者という規定の仕方になりますと、一体どこを基準にして、うそ発見機でも使ってやるのかというような考えを起こすわけです。四が作業日数不足、五が常習サボ、六が刑事事件中の者、この刑事事件中の者というのもおかしい。高級官僚の場合には、たとえば問題の判決の終わるまではちゃんと職につけておくわけでしょう。いわゆる下級の労務者だという意味でこういうものをつけておくということも、ちょっおかしいと思います。七が高年令者、八が高血圧の者といっているのですよ。一体労務者を雇うのに、一々血圧をはかっておるかどうかということです。実例として、最も労働争議の激しかった秋田営林局において、こういう項目を並べて優先順位をばきめたようでございますが、そうすると、こういう項目で一万一千から四千名にしぼっておるのですか。

高尾文知農林事務官(林野庁林政部長)

○高尾説明員 ただいま先生から各般にわたっての御質問があったわけでございますが、ただいま御指摘の雇用の条件と申しますか、これはいわゆる定期の作業員についての採用の場合の基準であろうと考えるわけでございます。なおその中に精神年令云々ということがございましたけれども、そういう点は私どもの方でも十分調査いたしまして、非常に不都合なものは指導いたしたいと思いますが、ただいま私たちが林野庁といたしましてぜひこれは技術、事務を問わずに、いわゆる定員化をしていただきたいという希望を持っておる数字の約四千名というものにつきましては、先ほど来申し上げておりますように、いわゆる三七適用者以上、つまり常勤とあわせまして、いわゆる定員内の職員の仕事に、性質なりあるいは責任の度合い等が非常に近似しておる。むしろ一体となってやるのがふさわしい、そういう職種のものを拾い上げまして、約四千名という数字をしぼっておるわけであります。従いまして、それ以下の相当の数がございますが、これにつきましては、いわゆる労働の季節性とか、あるいは地域性とか、そういうものを考慮いたしまして、別途考えていく必要があるのではなかろうかと考えております。

石山權作日本社会党

○石山委員 私、林野庁をお呼びすると、どうも一ぺんは組合との話に結びつけないと気が済まぬように思っているわけなんです。それほど地方へ行ってみますと、何かいこじになってやっている風が見えてなりません。ですから、私のあげた項目におもしろい項目があるというのは、そういうことだと思うのです。こういう普通の労務者を採用するのに、そんな高血圧をはかって体格検査なんかしませんよ。こういう無理をして、最初からその特定の人をねらい撃ちするような項目をあげて査定するというやり方は、やはりほめたことでないと思います。  それでは言うが、私は特別に組合の肩を持つなんという意見は持っておりません。いけないものはいけない、理不尽は理不尽、行き過ぎは行き過ぎでしょう。しかし僕らとしては国有財産を預かってもらうのですから、やはり成績も上げてもらわなければいかぬ。成績を上げるためには、労務管理がうまくいってなければ成績が上がらぬということです。特にあなた方の業種の場合は一人々々監督をつけるわけにいかない、山奥に行っているのですから。そこでサボるという習慣が出れば大へんな問題でございます。ですから労務管理をうまくやっていただくためにも、無理なやり方というものは十分慎しんでいただきたいということを申し上げたくて私は言っているわけです。  それからあなたの方ではやはりお医者さんも置いているし、看護婦さんもいるわけですね。あるいは、これは特殊なのですが、たとえば事業場の土場へ行きますと、みんな療養所といいますか、半分宿泊を兼ねて、山から帰ってきた人たちを迎える設備がございますが、そこにいられるいわゆる家政婦のような方々、こういう方々に対しては、定員とはどういうにらみ合いで御処理なさっているか。

高尾文知農林事務官(林野庁林政部長)

○高尾説明員 林野庁といたしましては当初から、ただいまお示しのような職種を含めて折衝いたしたわけでございまして、統一的な方針ということで大体そういうふうになったわけでございます。保健婦あるいは看護婦、医師というものももちろんあるわけでございますが、これは私どもの方では、ただいまでは常勤作業員ということになっておるわけでございます。   〔委員長退席、草野委員長代理着席〕

石山權作日本社会党

○石山委員 林野庁は人をたくさん使っているものですから、またいろいろお聞きしたいことはあるけれども、建設省の方にもお聞きしたい。しかし時間がないから、この次また機会があればもっとお聞きしたいのでございます。  それで私は行管の方にも聞きたいと思いますが、林野庁の場合、表に出て、だれの目にも触れて、仕事をしているというふうな場所で働く人が少ないわけですね。特に一生懸命山の大木を切ってやるという者から、一番その叫びが出るわけです。その叫びがなかなか通らない。しかもその人たちは、自分たちの父祖伝来と信じたものがひょっと国有林に吸い上げられていって、杉枝一本取っても文句をつけられているという実態があるわけですから、この点は十分気をつけて、定員化の問題と国有林として国家に吸い上げられた当時のこととをにらみ合わせて、処理していただくように工夫していただきたいと思います。  それから建設省でございますが、建設省も最近新聞に、何かにぎわしたようなものが出ているのですが、われわれはずっと公務員のところを見ているわけですが、公務員の場合は、お金のことよりも定員化に非常に魅力を持っているわけですね。給与の値上げというよりも、むしろ定員化について必死になった闘争を起こしているようですが、その点では建設省なんかとかなり問題を残しているようでございます。今度の三十六年度予算で一番に通ったというのは、建設省の国道関係のようです。特に私の方の東北地方などは、二級国道はほとんど要望通り通っている。ですから事業量がぐんぐんふえていっているわけですね。道路五カ年計画を言うだけではなく、事業量がうんとふえてきている。この事業量のふえてきているのに対して、どういうわけか知らぬけれども、定員化が非常におくれていっているという事由について、行管からも本省の方からもお聞きしたいのです。

山口酉総理府事務官(行政管理庁行政管理局長)

○山口政府委員 林野庁の方につきましては、林野庁とよく打ち合わせいたしまして、御趣旨を十分尊重いたして参ります。  建設省の定員化につきましては、事業量の増に伴わないという面があるというお話でございますが、従来、できるだけ将来の増加分については、直営を少なくしていくという方向で処理しようという建設省の方針がございましたので、そういうところとにらみ合わせて、定員の増は必ずしも事業量に比例してはおりません。その運営がどうしても直営を要するというものであれば、それに見合った定員はやはり考えていかなければならないと存じます。そういう点につきまして、なお実は今度の定員化につきましては問題が残っておりますので、十分再検討いたしましてこの次の段階で解決いたしたいと考えております。

鬼丸勝之建設事務官(大臣官房長)

○鬼丸政府委員 ただいま御指摘のように、建設省の直轄事業では道路事業が特に伸びておりまして、前年度三百六十七億円が今年度は五百六十九億円の事業費になるように考えております。この事業費の約三割近い伸びに比べまして、新規増員といたしましては、道路事業に二百三十名の増員が認められておりますので、確かに事業費の伸びに比べると増員が少ないというふうに見られますが、ただいま行管の局長からもお話がありましたように、私どもといたしましては、工事の施行方法をなるべく請負にかけていくというようなこと、あるいはその場合請負に対する監督要員の研修を積極的に行ないまして、監督要員の充実をはかっていく。そのほか職員の配置等を合理的に考慮いたしまして、今年度はこの二百三十名程度の新規増員で、道路事業につきましては何とか支障なくやっていけるものと考えております。

石山權作日本社会党

○石山委員 だから官僚的に物事を処理するといわれているのですよ。用地買収、測量はそれでやるのでしょう。直営でしょう。用地買収、測量はまさか請負に出すのじゃないでしょう。そうすればいろいろな問題が起きてくるのは当然だと思う。私の近所のところでも長い間自分は、ここが自分の土地だと思っていたわけです。そうして測量してみたらそれが国有地だった。何十年間も自分のものだと信じていた土地が国有地だ、そしてその引っ越し料もおそらくわずかなものでしょう。引っ越しをせい、そんなばかなことはないというのでがんばって三軒くらい残っているわけだ。そうしたら国道はそこだけ行けない。わずか百五十メートルかそこらですが、せっかくの国道がそういうふうになった。私はもっと親切に十分に了解を得るように努力する相当の人を用地買収係にでも雇っておけば、そういうことはないと思う。皆さんの方でも用地買収さえ終われば、その事業の半分は済んだというのが慣例のようです。皆さんの方では土地買収、収用のために一つ局をふやしていただければ、十分やれるよなんということを載せてきておるわけですけれども、地方へ行きますとあなたが言ったような算術勘定で用地買収なんかほとんど行なわれていきませんよ。このくらいの工事量でもって二百何十人でことしは完全にいくでしょうなどというのは、地方の人々に非常にいやな思いをさせるということになります。事実、工事もそのために進んでいってないということです。だからこの点はかなり工事量を持っているのですし、それから普通の業務によってお金を使うのではなくして、実際上皆さんの主張では消化なさる金がふんだんに多いわけでしょう。そうしますとよその官庁で使うお金よりも、現業官庁ですからお金としてはついているということだと思うのです。  それから土地収用というふうなことになりますと、どうしましても人間対人間のことですから大へんな手間がかかる問題だと思う。この手間のかかることを忘れていますと、人数が少なくても間に合うだろう、こういうことになるだろうと思います。この点では私は事業量とともに人員が合わないのではないかというのが、建設省に対する今度の定員化の私たちの意見です。これは十分に急ぎまして工事もたくさんやっていただきたいし、正当な土地収用も行なわれるようにするためには、来年度いち早くこの問題を解決するように努力しなければならない問題ではないか。そうでなければ幾ら何次計画で道路でも治山治水でもおやりになっても、みんなに非常に嘉ばれなければならないような問題が逆に恨まれていく、こういう現象が起きているものですから、私たちとしては工事量に合った人員整備が、特に土地買収、収用の場合には考えてみる必要があるのではないかというふうに考えているのですから、行管もこの点は十分に勘案しまして、やはり土地収用係のような人に対しては、優先的な採用方をするような何かが考えられていい時期がきたと思います。そうでないと道路五カ年計画をやりましても大へんな問題が起きてくるのではないか、こういうふうに思います。取り上げることはたくさんあるが、一つ一つ取り上げればなおさら私たちの意のあるところが御了解いくだろうと思いますが、きょうは特定な場所として林野庁、建設省を取り上げました。これは先ほど触れたように労使の問題がうまくいかないところに定員化がよく行なわれない。これは悪循環だと思う。定員化がよく行なわれないと労使関係が紛糾するという形がまた出るわけですから、そういうことのないように一つ行管の方からも御指導願いたい。もちろん担当省におきましてはわれわれに迷惑のかからないような工事の進捗方を、特に建設省の場合は願っておきたいと思います。道路を通してもらうのは大へんありがたいのですが、どこへ行ってもうまくいかない話ばかり聞こえるものですから、これはやはり人員の不足か、そう言っては悪いのですが、土地収用を担当なさる方々に何か欠けるものがあるのではないか。つまり有能な人がそこに配置されていない欠点があるのかどっちかだと思う。この点十分に検討されて、人員をふやす、あるいはそれに合うような有能な人を配置する、こういうことは当面大へん大切なことではないかと思います。以上私の質問はこれで終わります。   〔草野委員長代理退席、委員長着席〕

久野忠治自由民主党

○久野委員長 山内広君。

山内広日本社会党

○山内委員 今石山委員からいろいろお話がありまして、どうせこの議案はそう複雑なものではありませんのでダブることになると思いますが、角度を変えてお尋ねしておきたいと思います。  まず第一点は、行管がこの行政組織法の一部改正の御提案のときに提案理由の説明をされまして、そのときに「定員外職員の定員繰り入れを行なうよう定員を改正し、」こういうふうにうたっておるわけであります。そこでこの定員外職員というのはどういう人たちを含んでおるのか。常勤職員という言葉もあり、先ほどは三七適用者といいましたか、そういう言葉もあり、臨時の職員でもあり、しかもまたこれの繰り入れの数というのは四万七千六百九十三人、こう最後に説明されておるわけであります。ただいま石山委員の御質問を伺っておっても、この四万何がしという数字には私は受け取れない節がたくさんあるわけであります。まずこの定員外職員の定義と申しますか、どういう人たちをいうか、最初に伺いたいと思います。

小澤佐重喜自由民主党行政管理庁長官・北海道開発庁長官

○小澤国務大臣 従来定員法がありまして、恒常的な勤務者でも定員に繰り入れることはできなかったのでありますが、今度は恒常的な勤務に従事する人間はすべて定員に入れようというのが、この法案の提出の趣旨であります。なお詳細につきましては管理局長からお答えいたさせます。

山口酉総理府事務官(行政管理庁行政管理局長)

○山口政府委員 現行の定員法では、一般職につきまして定員の制度は規定されておるわけであります。これは二カ月以内の期間を定めて雇用される者というのは除外されております。これらが定員外ということになるわけでありますが、この中でいわゆる定員化の問題を起こしますものはその中の全部ではありません。その一部でございます。定員外の全体を申しますと、これは純粋に臨時あるいはパート・タイムというようなものも含まれますので、その数は三十五年十月一日現在で人事院が調査したものによりますと、四十二万八千八百六十六人ということになっております。ただこれは大部分が純粋の定員外の職員で、定員内に繰り入れろというような問題は起こらないものが大部分でございます。そういう問題を起こしますのはどういうものかと申しますと、これはいわゆる常労といっておりますが、常勤労務者、これは予算の方で常勤職員給与の目から支弁されております。それが実際の数で、先ほど申し上げました現在調査では二万五千七百二十八人という数字になっております。それからそのほかのものは全部非常勤職員という形でございますけれども、その中で実際上常動的になっているというものがございます。この数は実はなかなかつかみにくいわけです。これは形式的には何ら区別がないのです。ただ勤務の実態が各省の取り扱いが常動的になっているというものでございますので、制度的にはこれはつかめない。ただ各省の言っております申し出数というものはあるわけですが、それもその調査のときによって非常に変動いたしますけれども、大体四万内外というものがございます。これが御質問の定員内と定員外の区別であります。

山内広日本社会党

○山内委員 今詳細なお話でだいぶわかって参りましたが、先ほどの石山さんのお話の中に出ましたが、私今見ておるのはいただいた資料の定員外国家公務員数という第五号表なんでありますけれども、これは確かに御指摘のありました通り、農林省は十一万三百八十二人を公労法適用者として持っておるという摘要欄があるわけであります。これは一体実態は何ですか。ちょっと御説明いただきたい。

山口酉総理府事務官(行政管理庁行政管理局長)

○山口政府委員 これは国の企業に従事する職員のうちで、国家公務員の給与法の適用をしない職員でございますが、いわゆる団交によって給与をきめる職員でございます。これは実は定員法との直接の関係はございません。ですから、この中には従来の定員法に該当するものと、そうでない職員とが含まれております。

山内広日本社会党

○山内委員 この問題にはちょっと意見もありますけれども、石山さんのいろいろな深いお尋ねもありましたので、省略いたします。  前の御説明の中にあるわけでありますが、最初にお尋ねしました通り、定員外職員の繰り入れ数が四万七千六百九十二人、そういうことになりますと、先ほどのお話では二万五千七百二十八名を繰り入れればいいのだ、こういうお話のように聞いたのですが、そうすると四万何がしの数字は多くなりますが、これはどういう内容のものを含んで多くなったのですか。

山口酉総理府事務官(行政管理庁行政管理局長)

○山口政府委員 数字が少し違っておるように思いますが、実は今度御提案申し上げております法律案で繰り入れされておりますものは四万七千六百九十三でございます。その内訳は、常勤労務者から繰り入れされておりますのは一万八千七百三十二、それからそのほかの非常勤の方から繰り入れされておりますのは二万八千九百六十一、かような数字になっております。

山内広日本社会党

○山内委員 そうしますと先ほどのお話では、二カ月更新でもって採用して、しかもそれが恒常的な性格を帯びておる、そういうものはたしか二万五千七百二十八、私の聞き違いもあるかもしれませんが、そういう御指摘であったわけです。そして非常勤労務者で常勤と同じような勤務をしておる、そういうものは約四万内外ある。四万何がしというこまかいお話でしたが、私ちょっと書き漏らしたのです。そうしますと今お話の数字と全然合わなくなる。それから私のいただいておるこの資料とも合わなくなる。ここをちょっと合わせて御説明いただきたい。

山口酉総理府事務官(行政管理庁行政管理局長)

○山口政府委員 先ほど申し上げました二万五千七百二十八というのは、昨年の十月一日現在でおりました常勤労務者の数でございます。常勤労務者は、この御提案いたしております定員法の考え方でございますと、大部分が入っておりまして、それで現在まだ未解決になっておりますのはこのうち千二百二名、これはまだ未解決で、先ほどから申し上げております三十六年度におきまして実態調査をいたしてきめるということになっております。そのほかに、先ほど約四万と申しましたのは、各省からそれぞれ申し出ましたものがその程度あるということでございますけれども、そのうち確認されてこれは認めてもよかろうという数字が、先ほど申し上げました二万八千九百六十一ということでございます。

山内広日本社会党

○山内委員 大体わかって参りましたが、これは公務員の関係のわけですけれども、このほかに私どもとしては考えなければならぬのは、地方公共団体とか、これはもう大へんなものになると思うのですが、これがおわかりでしたら、大まかな数字でけっこうですからお聞かせいただきたい。

山口酉総理府事務官(行政管理庁行政管理局長)

○山口政府委員 地方公共団体の地方公務員の分については、行政管理庁が所管いたしておりませんので、必要でございましたならば、自治省あたりからお聞き取りいただきたいと思います。

山内広日本社会党

○山内委員 そういう御答弁だろうと私も想像して、意地悪くお聞きしたわけですが、しかしこの地方公共団体で同じ性格のことが事実非常に行なわれておるのです。そこで私の強く指摘したいことは、この二カ月更新でもって採用を継続しておる、これは労働基準法の大きな違反だという考え方を私は実は持っておるわけです。それで公務員関係としては数字が少ないのでありますけれども、これが地方公共団体の市町村の段階にいきますと、非常にたくさんなものを持っておるわけです。どうしてもこの公務員の生活とか将来のこういう働く人たちの立場を考える場合には、大まかでも一つ人事院でも押えておかないと、行政全般に非常な問題がある。そこでこれから私の見解を実は申し上げたいと思うのですが、今のお話では、二カ月更新を実質的にやりながら恒常的な業務に従事しておる常勤職員と同じ人が、公務員関係にもまだ若干残っておるわけです。またこれからの調査であるいは非常にふえるかもしれない。しかも大まかでも四万何がしという各省からの累計も出ておるわけですから、これは整理してやらなければならぬ将来のものであります。しかし二カ月更新でもって恒常的な仕事をやらしておることはやはりよくないということに気がつかれまして、こういう措置をとられたというそのことに対しては、私も賛意を表します。ただ残された地方公共団体への人事院としての指導的立場といいますか、法的には別としましても、これから自治省を通じていろいろ人事院の見解もあろうかと思いますので、私一言申し上げておきたいと思うのです。というのは、この見解につきましては、今人事院においでになるかどうかわかりませんけれども、よほど以前に行政管理庁の管理部長の岡部さんという方が、古い本で公務員という雑誌に指摘しているのを私は偶然に見たのであります。今この方は何をおやりになっているかわかりませんが、やはり考え方としては同じだと思うのです。少しくどい説明になって恐縮なんですけれども、前は臨時の人は一カ年更新をやっておった。確かにそういう時代があったと思う。ところが一カ年間で更新すると、労働基準法の建前からいうと解雇手当を支給しなければならない。一カ月前に指摘して、この次お前は使わぬということになると、解雇手当を支給しなければならない。そこでこれをのがれる方法として、基準法のたしか二十条か二十一条に切りかえまして、二カ月で更新すれば解雇手当は要らぬということで、二カ月という期間をきめてやっておる。仕事の内容というものは全く同じものなんです。これを何年も恒常的にやっている。労働者を多数かかえている各省がこういうことをやる。それに右へならえして地方自治体がみなやっている。こういうことに対して長官はどういうふうにお考えになるのか、この点をはっきりお聞きしておきたいのであります。  確かにこれは自治省とあなた方の方だと思うのですが、人事院の間では申し合わせばあります。その文書も私はここに持ってきています。なお私は憤慨せざるを得ません。二カ月に更新するというその手続を踏んだことによって、これは臨時の職員なんだ、こういうきめつけ方をして今まで使ってきた。しかしこういう点に気づかれてこういう措置をとったかどうかはわかりませんけれども、とにかくこういう下部の世論を受け入れられたということについては、私もさきに申しました通り一応わかるわけです。でありますから、こういう二カ月更新の措置というものは、労働基準法上国家みずからが脱法行為をやっているのだという自覚に立たないと、残された人たちが将来消えてなくならない、私はそう思っている。自治省でもそれはいいのだ、両者の話し合いでもって認め合っているということになっている。今度の改正でもって各省に定員が分断され、五現業は勝手に政令でもってやれる。今せっかくあなた方が骨を折って、そういう定員外の職員を定員の中に繰り入れる措置をとられても、将来これが各省に配られ、各現業に行ってしまうと、もう二、三年たったら、またこのせっかくのあなた方の配慮というものが消えてしまってなくなります。勝手に予算措置だけでやれるのですから……。そしてこれはたしか予算費目は人夫賃か何かの形で、俸給ではないはずです。そういうことになって、せっかくのこの制度がもうすぐくずれる前提を作っておる。そういう意味で、この労働基準法違反ということを認識されて、将来自治省なり労働省なりに強力な支援をしていただきたい。またもし労働省の方がおいでになりますならば、私の見解に誤りがあったら御指摘いただきたいと思います。

山口酉総理府事務官(行政管理庁行政管理局長)

○山口政府委員 御指摘のような点につきましては、実は二カ月以内の期間を定めて雇用されるという従来の規定を運用するにあたって注意いたしませんと、労働基準法に違反するということは、これも法律でございますので、言えないかもしれませんが、しかしその精神に多少そぐわない点が出てくるというおそれはあると思います。そういう点で、今度考えております制度におきましては、長期に勤務すべきポストについては定員として見る、こういうことにいたしたのでございます。従来の規定は、その点が長期に必要である者であっても二カ月ずつ切ればよろしい、こういうような読み方もできたわけでございますが、そういう点をただいま御指摘のように今後やめまして、長期に必要な者は定員として見る、かような考え方にいたしておるわけでございます。

中島寧綱労働事務官(職業安定局失業対策部業務課長)

○中島説明員 今基準法と公務員との関係の御質問でございましたが、実は私、職業安定局の業務課長でございまして、労働基準法の関係を直接お答えする用意をいたして参っておりませんでした。ただ申し上げますことは、基準法の関係は、国家公務員の一般職につきましては適用がございません。地方公務員の一般職の者につきましては、適用が一部あるわけでございます。それで今お話がありました二カ月雇用の問題につきましては、基準法の二十条及び二十一条の解釈の問題になりますが、このことにつきましては今基準局の者を呼んでおりますから、私から申し上げましてかえってそごするといけませんので、そのときにまた御説明させていただきたいと思います。

山内広日本社会党

○山内委員 今労働基準法の関係は担当者が来られるそうでありますから、これは大事なことなので、若干でもお待ちして責任のある御答弁をいただきたいと思います。私も公務員法の適用と一般労務者との区別は承知いたしております。ただ今まで山口さんもお話の通り、いろいろ解釈上のことから、政府が二カ月更新で脱法的なことをやっていたということは事実なんです。そのことが地方自治体に及び、一般産業に及んで、臨時工という形で全部更新して常用にしておらない。これは今労働者諸君の大きな悩みなんです。解雇手当もやらぬ。ボーナスもやらぬ。定期がきても昇給もさせない。そして臨時工でもってたくさん採用しておるというこの不合理と、一般民間の産業に対する一つの模範といいますか、悪弊を国みずからが作らない、そういう意味では、確かにこれは進歩的な考え方だと何回も申しておるわけであります。そういうことで、地方自治体のことは知らぬと言われましても、地方自治体も一つの行政でありますので、一つ長官の方からも、自治省との話し合いの場合もあろうかと思いますので、この点一つぜひ実態を把握し、人事院も、これは知らぬ、おれは公務員だけやっていればいいのだ、そういうお考えに立たないで、こういうことも国の行政の一環として御調査いただきたい、こう思うわけです。  では基準局の方がお見えになりますまで、先ほど石山さんも触れられた問題ですが、一つ聞いておきたい。今まで定員が定員法一本できまっておった場合はそうでもないのですが、今度各省に分断いたしまして、定員が査定される、そういうことになりますと、私は一つの心配を感じます。というのは、各省間にでこぼこができてきはせぬか。さきにありましたが、公務員の中には、特に林野庁ですか、団体交渉によって定員をきめておる、こういう特殊なところもあるわけです。そういうことで各省が将来何年かたって、定員あるいはその他のことででこぼこができはせぬか。このでこぼこが将来起こらぬための一つの保障といいますか、従来通り公務員が一本になって、この定員というものについては、組合もそういうふうに指導され、組合自身もそういう考え方で政府に対して一本の交渉でもって、でこぼこのない、歩調の合う一つ団体交渉権を認めていかなければならぬではないか、こういうことで、実はこれは別に私、組合の方から頼まれたのでも何でもないのですが、そういう一つの憂慮を感ずる。この点についての長官のお考え方を聞かせていただきたいと思います。

山口酉総理府事務官(行政管理庁行政管理局長)

○山口政府委員 各省の設置法に規定いたすことになりましても、定員の査定は行政管理庁が一本で査定いたしますので、その御趣旨の点は十分注意して参りますので、従来通りいけると思います。

山内広日本社会党

○山内委員 それでは失対事業の業務課長さんがおいでになっておりますので、あわせてこの際、直接には関係ありませんけれども、関連した問題で一つお聞きしたいと思うのです。それは失対事業にはたくさんの日雇いの諸君が働くわけでありますから、この中で特殊なケースとして副監督、補助事務員という人たちがおるわけです。これは私が説明するまでもないのですけれども、あるいは初めてお聞きになる委員の方もちょっとおいでになろうかと思いますので、申し上げるわけですが、この同じ日雇いの中から副監督、補助事務員というものを任命——別に辞令を出すわけではないかもしれませんけれども、指定して、その者に公金を扱わせておる。日雇いが帰るときにその日の賃金を払わせる。事務として使っておる。あるいは作業内の監督の権限を与えておる。しかし身分は全く日雇いと同じである。こういうことで、今までこれの是正についてはずいぶん要求があったと思います。私も何回か受けておるわけです。この副監督、補助事務員に対する現在の取り扱いはどうなっておるのか、ちょっとお聞きします。

中島寧綱労働事務官(職業安定局失業対策部業務課長)

○中島説明員 失業対策事業に従事しております労働者を監督いたします副監督員と、それからその関係の事務をやっております事務補助員のことの身分とか、あるいはその処遇、そういったことのお話だろうと存じます。現在やっております状況を申し上げますと、この失対事業の副監督員、事務補助員につきましては、地方公務員法の一般職に該当するわけでございます。そこで従来は、お話のように日雇い労働者の中で適任者を選んで、その者を監督なり事務に当たらせる、こういうやり方を失対事業の創設当初行なっておったわけでございます。これは失業対策事業であるので、できるだけ失業者を吸収した方がより効果的である、こういう趣旨から始めたわけでございます。ところが地方公務員法の制定もありまして、これらの人たちの身分をはっきりさせなければならない。こういうことで、地方公務員法でははっきり一般職に該当する、こういう規定があるわけでございます。そこでそういうふうな過程を踏んで参りましたけれども、おっしゃるように監督をしたり、金を扱わせたりすることの職務をはっきりしないと、これはいろいろ問題が起こるということで、昭和三十三年に、当時の自治庁と連絡をいたしまして打ち合わせた結果、やはり一般職であるから、一般職に基づく任命行為をやらなければならない。それは地方公務員法の十七条または二十二条に基づいて、それぞれの取り扱いをするように指導して参ったわけでございます。三十三年ごろはっきりその方針を打ち出しまして、自後毎年事業主体等を集めまして指導いたしております。一部のところではまだ従来のやり方をそのまま踏襲しておる向きもないではないと聞いておりますが、そういうものを発見次第、県を通じまして指導いたしておるわけでございます。現在はそのようにやっておりますので、任命の形式としましては、十七条か二十二条によってはっきり一般職としての取り扱いをせよということで、指導をいたしておるわけでございます。

山内広日本社会党

○山内委員 三十三年以来こういう問題が法的に解消したということは、非常にけっこうなことだと思います。全部これを実質的に解消するまでにはやはり相当の年月も要るだろうし、また地方公共団体、事業主体に対する負担も相当に多いのではないかと思います。それで今そういう指導の方針だけをお話しになりましたが、現在どの程度までこれが実現されておるのか、あるいはまたこういう方針にもかかわらず、こまかい数字は抜きとしても、何割ぐらいまでいっているのか、おわかりでしたらそれをお聞きしたいと思います。

中島寧綱労働事務官(職業安定局失業対策部業務課長)

○中島説明員 失業対策事業を実施しております事業主体は都道府県市町村等でございまして、その数がおおむね千二百ぐらいございます。そこで事業主体の中では、副監督員、事務補助員を二、三名雇っているところとか、あるいは百名、二百名程度雇っているところもあるわけでございます。それから事業主体都道府県市町村の中では、従来そういう臨時職員的な扱いをしておったものを正規の職員にはっきり全部切りかえているところと、それからまだその段階にございませんために、准職員的なもので扱っているところ、いろいろございます。そこで私どもで調べておりますけれども、なかなか実態がつかまらないのが実情でございます。ただ私どもが調べております中で、非常に進歩的なと申しますか、非常によく改善をやっておる事例がたくさんございます。たとえば東京都の場合は、昨年の四月からそういう人たちは全部准職員として扱うというふうなことでやっております。そういうふうな例を事業主体によく知らせまして、どういうふうな処遇を受けているかというふうなことで教えてやることによって、今この改善を進めておるという状況でございます。そこで何割くらいかという御質問でございましたが、手元にそういう統計がちょっとありませんので、また調べました暁に一つお知らせ申し上げたい、こう思います。

山内広日本社会党

○山内委員 実態をおつかみになっておらぬということですが、これは早くつかんでいただきたいのです。私も承知しておりますのですけれども、実は私の受ける感じとしては、かえって地方自治体の末端の方、市の方は大体早く解決していくのではないか。ところが大きな都道府県ほど非常に手数もかかるし、まず第一に予算の問題が非常にからむ。それで国としてはこういう欠陥を生ずる財政的な裏づけと申しますか、これをどういうふうに措置されておるのか、やり方を承りたい。

中島寧綱労働事務官(職業安定局失業対策部業務課長)

○中島説明員 都道府県市町村等事業主体に対します副監督員、事務補助員の財政措置でございますが、労働省の方では九地区分によりまして一応単価を分けて、一日一人当たりの補助金を送っておるわけでございます。このやり方といたしましては、一般失対事業の就労者の方が一日一人当たりの補助単価になっておりますので、財源上は分けてやっておりますけれども、計算は一日一人当たりの単価で補助いたしております。その補助額を申し上げますと、四級地、三級地、二級地、それ以外の地域というふうに分けますが、副監督につきましては四級地が五百四十円、三級地が五百十円、二級地が四百七十円、その他の地域は四百四十円、こういった額で計算しまして補助をいたしておる。これはこの額で十分であるとは申されませんが、一応われわれの計算ではこういう計算をいたしまして、本年度はこれで補助をしていくということでございます。

山内広日本社会党

○山内委員 この問題も掘り下げるとまだたくさんいろいろあると思いますけれども、受田委員が関連して何かお尋ねしたいというので、一応受田さんに……。

受田新吉民主社会党

○受田委員 私ちょっと次の会合に呼び出されておりますから、一、二問ほど今の山内さんの質問に関連してお尋ねしてみたいと思います。  今度の改正案の中に、今山内さんも指摘されたような一般職、特別職の問題が取り上げられておる。特別職も定員の中に入れる措置がされておるわけです。一体行政管理庁の所掌事務の中にある行政機関の機構、定員及び運営の総合調整に関すること、こういう問題の中で定員については、特別職、一般職というものの関係を行管の権限において規定することができるものかどうか。もう一つは特別職という職種を国家公務員では一応指摘してあるのでございますが、そういう国家公務員法その他の法律の根本的規定に関して、行政管理庁はこれに対する権限行使の道が開けておるかどうか、つまり特別職を規定する権限があるかないか、こういうものは特別職にする、こういうものは一般職にすべきだ。現に防衛庁の職員その他が特別職になっておる。それから宮内庁、外務省の特別職のように、特別職と一般職のそれぞれの職種を規定する権限があるかどうか、こういうことを御答弁願います。

山口酉総理府事務官(行政管理庁行政管理局長)

○山口政府委員 行政管理庁の設置法に基づきます権限といたしましては、定員に関する項目は一般職、特別職にかかわっておりません。一般職だけではございません。特別職についても定員の問題については権限を持っております。ただ、ただいま後段でお述べになりました区分の点につきましては、これはほかの法律で、国家公務員法で人事院の権限とされております。特別職、一般職の区分につきましては人事院で処理することになっております。

受田新吉民主社会党

○受田委員 特別職をきめる権限は国家公務員法に一応書いてあるのでございますけれども、行管の権限の中に、人事院がきめる、規定することについての側面的な意見を述べる、こういうようなことがあるのかどうか。人事院が指摘した特別職、一般職の区分をそのまま何ら意見を差しはさむことなく、定員の中で適当に操作するという権限しかないのかどうか、お答え願います。

山口酉総理府事務官(行政管理庁行政管理局長)

○山口政府委員 行政管理庁の権限全体から見ますれば、行政機関の監察権もございますので、その実情から見て現在の制度が適当であるかないかという批判をいたしまして、これは審査というような形式ではございませんが、勧告権はある、かように考えております。

受田新吉民主社会党

○受田委員 そこで問題は、今の一般職の国家公務員のような立場に規定されている労務者、こういう立場の皆さん、あるいは防衛庁の職員のような特別職の立場にある皆さん、こういうような行政全般から見たならば特別職にきめるべきか、一般職にきめるべきかについては、再検討しなければならない問題がたくさんころがっていると思うのです。それについて勧告権があるというお話でございましたが、現実に一般職の国家公務員でありながら待遇がはなはだ悪くて、今山内委員が指摘されたような特別の共済制度などもない、こういうような立場の者に対して、国全般の行政機構の運営の問題からいっても、何らかの措置を行管としてとるべきではないか、こういう私は希望を持っているのです。特に、今度定員化される立場の皆さんの中にも、実際は正式の国家公務員としての従来の定員の中に入った人々とは、どこかにまだ待遇上に違ったことができるのではないかということを私心配しているのです。大蔵省の予算編成の中などを見ましても、一般の定員の職員の給与欄と、それから常勤職員の給与欄とがワクが違っておる。こういうような措置は今後もとられないことになっておるのかどうか。定員の中へ入った人々は全部、正式の従来の国家公務員の定員法に規定された人と同じような待遇になるのかどうか、これも一つ御答弁願います。

山口酉総理府事務官(行政管理庁行政管理局長)

○山口政府委員 今度定員に繰り入れされました職員は、従来から入っております職員と待遇上何ら変わりはございません。

受田新吉民主社会党

○受田委員 ここで指摘してある常勤的な非常勤職員、また非常勤職員、こういう立場の人、定員の外にまだはずされておる人々におきましても、定員の中へ入った人々と待遇上においてはせめて同じような心づかいをするという必要があるのではないか。このことについてはやはり行管の任務の一つとしてお取り上げを願いたいのです。

山口酉総理府事務官(行政管理庁行政管理局長)

○山口政府委員 定員の外にありまする者で、内に入りました者と同じ者というのは、実は理論上ないわけでございます。従来の取り扱いが同じであったという者があるわけでございます。従来定員外であった場合には同じ取り扱いをしておった者の中で、入る者と入らない者とができる。その入る者につきましては定員内と同一になりますが、入らない者につきましても従来の取り扱いを落とすということはございません。定員内の職員の取り扱いと、待遇上におきましてはこれは従来からほとんど変わりがないのでございます。ちょっと言葉が足りませんでしたが、従来の常勤労務者につきましては待遇上はほとんど定員内と変わりはございません。入らないことになりましても、それは従来から受けておりました取り扱いは落とされるということはございません。それから非常勤の職員につきましては、これは従来の取り扱いは、給与法の二十二条の二項によりまして、定員の職員と同様の、権衡をはかって、予算の範囲内で給与をきめるということになっております。そういう取り扱いは別に変わりません。今度新たに作りました制度におきましては、給与、待遇等につきまして別に変わったものを何ら持っておりません。定員のワクを移しただけでございますから、従来の身分上の取り扱いが落とされるということはございません。

受田新吉民主社会党

○受田委員 定員の中に繰り入れられた常勤職員も、残された職員も、待遇においては、あらゆる面において相違がないと断言できるのですか。

山口酉総理府事務官(行政管理庁行政管理局長)

○山口政府委員 ただいま私が申し上げましたのは、少し違うのでございますが、定員の中に入ります職員と、定員外の職員と、すべての待遇が同じかということにはなりません。ただ従来定員外にありました際に受けておりました待遇が、今度定員外に残された者について落とされるのではないかという懸念が一部にあるようでございますが、さようなことは全然ございません。給与の点については従来から、定員外の職員については、定員内の職員と権衡をはかって給与をきめるということになっております。これを分けますと、常勤職員と非常勤職員と二つになります。常勤職員の方は、給与法の適用がございます。給与法の適用職員でございますので、その点では定員内と同じ扱いになっております。それらの点につきまして、定員外になりました者で常勤職員の点が心配されておりますけれども、これはこの法案を決定いたしました際の閣議決定で、従来の取り扱いを変えない、現在おります職員についての取り扱いは現在の待遇を変えないということにいたしておりますので、従来の常勤労務者の取り扱いが落とされるということはございません。

受田新吉民主社会党

○受田委員 ずいぶん回りくどく説明されておるのですが、結局私心配しておるのは、今の給与法の権衡をくずさない形で、定員の中へ入ろうと残されようと、常勤職員の処遇は同じ立場に立つという原則が破られておるとなれば、これは問題があるわけです。その点について今の局長の御発言では、そこにどうも不安な点があるのでございますが、いろいろな諸制度上における権衡の問題について、定員の中へ入った人と残された人との間に、どこか違うところがあるのでございましょうか。ちょっと心配な点があるので、制度的にお答えを願いたいのです。

山口酉総理府事務官(行政管理庁行政管理局長)

○山口政府委員 今度の法律の改正につきましては、ただいま御審議いただいております法案につきましては、給与、待遇についての改正は一切いたしておりません。これは御承知の通りです。従って従来の取り扱いが変わるということは、これ直接はないわけです。これに関連して、そういう取り扱いを将来するのではないか、かような懸念が一部にあることはあります。しかしそれはいたしませんで、この閣議決定をいたします際に、従来の職員の待遇を変えないという閣議決定を同時にいたしております。それらの懸念を解消するために特にやったわけでございまして、あるいはまだ御説明が足らないかもしれませんけれども、いきさつはさようなことであります。

受田新吉民主社会党

○受田委員 その閣議決定の事項を、何らかの形で、規則とか通達とかで出したのですか。閣議決定だけしてそのままになっておるのですか。

山口酉総理府事務官(行政管理庁行政管理局長)

○山口政府委員 閣議決定は、決定がされますと、その内容を各省に通知いたします。閣議は、政府といたしましては最高の意思でございますので、各省はそれを守る義務が当然あるわけでございます。

受田新吉民主社会党

○受田委員 定員の中へ入った常勤職員、定員化された者と残された常勤職員との間に、給与その他の待遇上における相違点というもの、今の給与法上における権衡を保つという立場から、その間において、残された場合、定員の中に入った人よりも差別を受けるような何らかの形のものが残るのですか。つまり今までの待遇はくずさないといっても、定員化された者の待遇と同じ——権衡をくずすような面が少しくらいあるのですか。定員化された者とされない者との間における関係で御説明願いたい。

山口酉総理府事務官(行政管理庁行政管理局長)

○山口政府委員 これはすべてが同じには申し上げられませんので、常勤職員につきましては、これは定員内に入った職員は従来給与法の適用が当然ございます。それから定員外であっても、常勤職員については定員法の適用をしておったのです。今度はそれがなくなるかといいますと、これはなくしません。ですから、従来いわゆる月給職員でありましたのは月給の形で残る。それからもう一つの非常勤ですが、これは従来の日々雇用、恒常的職で定員に繰り入れるべきものでないときまりました際には、これはやはり日日雇用という形式になります。日々雇用は、公務員法上任用期限が日々でございますので、その点はつまり毎日毎日の雇用契約と同じでございますから、そういう長期的な身分保障というものはございません。それから俸給表の適用はございません。別に個々に定員内の職員との権衡をはかってきめるということになるわけであります。

受田新吉民主社会党

○受田委員 最後に一言。行政機関職員定員法の附則の中の十二項かに未帰還職員の規定があります。あれは残っておるのですか。「従前の例による。」というのはつぶされたのですか。

山口酉総理府事務官(行政管理庁行政管理局長)

○山口政府委員 残っております。それは今度の法律の方へ移して残してあります。

受田新吉民主社会党

○受田委員 定数その他は。

山口酉総理府事務官(行政管理庁行政管理局長)

○山口政府委員 定員外として認めます。

受田新吉民主社会党

○受田委員 認める。どのくらいの職員がおるのですか。数字その他はそこに資料がありますか。

山口酉総理府事務官(行政管理庁行政管理局長)

○山口政府委員 正確な数はわかりませんが、ほぼ二、三百と見ております。

受田新吉民主社会党

○受田委員 以上の点で私の質問を終わります。

久野忠治自由民主党

○久野委員長 次に石橋政嗣君。

石橋政嗣日本社会党

○石橋(政)委員 最初に調達庁にちょっとお尋ねしておきたいのですが、この法案でも新しくまた調達庁の職員が七十五名減らされるわけですけれども、昨年度も七十五名の定員削減があったわけです。しかしこれはあちらこちらに配置転換をして、実質的には出血がないようにするという約束であったわけですが、現在までまだ七十五名全部処理が終わってないように聞いておるわけですけれども、現在までの処理状況、もし残っておる人があるとすれば、それはいつごろまでにどういうふうに配置転換をするつもりか、その計画を一つ御報告願いたいと思います。

大石孝章総理府事務官(調達庁総務部長)

○大石政府委員 お答え申し上げます。三十五年度の七十五名の職員の定員削減につきましては、御質疑がございましたように、出血削減をしない。いわゆる各省庁等に関係のある機関に移しかえの方針で、これを片づけていくという方式をとって進んで参ったわけでございます。結論的に申し上げますと、三十五年度分の七十五名につきましては全部終わりました。内訳等を申し上げますと、厚生省の国民年金関係の地方機関に二十六名、それから防衛庁、首都高速道路公団あるいは日本住宅公団、その他地方下部機関に残余の者でございまして、その総計が五十八名、それから十七名は会社あるいは自己営業といったような関係で、話し合いの上では円満に、七十五名全部片づいた次第でございます。以上、御報告申し上げます。

石橋政嗣日本社会党

○石橋(政)委員 今度提案されておりますこの七十五名の定員削減については、これまた実出血がないように、結局は話し合いが行なわれておるというふうに聞いておるわけです。防衛庁、建設省あるいは厚生年金など、従来とあまり変わらないのですけれども、こういうところに配置転換をするという約束が大体ついておるというふうに聞いておりますが、行管の方で確認しておられるものかどうか。

小澤佐重喜自由民主党行政管理庁長官・北海道開発庁長官

○小澤国務大臣 それは従来のように配置転換あるいはあっせんというような方法で決定いたしております。

石橋政嗣日本社会党

○石橋(政)委員 これは山口局長の方でも調達庁の方でもいいのですが、大体どの省にどの程度ずつ引き取ることになっているか、そこまで具体的に計画が進んでおりますか。

大石孝章総理府事務官(調達庁総務部長)

○大石政府委員 三十六年度の七十五名につきましては、ただいまのお話のように、やはり昨年同様、関係方面に移しかえの方式をとるということで、どこの省に何人という具体的なところまでまだきめておりませんが、そういう方向で話し合いを進めております。現在問題になっておりますのは、この七十五名は四等級以下八等級まで等級別に削減する予定になっておりますので、そういった移しかえをする場合の技術的な面、あるいは職員の希望等を勘案して、地方々々における実情等にうまく適合するような方式をとりたいといったようなことで、いろいろ具体的に検討を進めておるという段階でございまして、年度内にぜひ昨年同様これを処理したいというふうに考えております。

石橋政嗣日本社会党

○石橋(政)委員 受け入れ側の人数まできちっときまってないということになりますと、人員の削減は、調達庁職員の場合、七十五名と出ているわけですが、それでは受け入れ側の方の定員の増というものが、本法案に具体的には現われてないということになるかと思うのですが、その点はいかがですか。

山口酉総理府事務官(行政管理庁行政管理局長)

○山口政府委員 移しかえをいたしますところはすべて今度増員をするところでございまして、防衛庁だけでも、制服でないシビリアンの職員がはるかに減員をオーバーするものがあるわけでございます。そのほか具体的に考えておりますのは、これは職員が地方におります者が相当あります関係で、この居住関係を考えて、厚生省の年金関係が相当増加いたしますので、そこが適当であろう、それからもう一つは、従来の職務に習熟いたしております関係から、建設省の用地関係などは適当であろうということで、これらの増員の際に、一応それぞれこういう問題があるので、増員にあたっては、調達庁の減員の分を考えるようにということは、各省と約束をしてあるわけであります。ただいま調達庁からお話のありましたように、具体的な折衝はそれぞれの省と調達庁といたしております。

石橋政嗣日本社会党

○石橋(政)委員 それでは定員法上問題はないということになるかと思うのですが、過去長い間、この調達庁の職員の定員削減は継続的に行なわれてきたわけですけれども、一つ一つ検討していくと、必ずしもスムーズに配置転換等が行なわれたとは言えない面があると思います。しかもこれからはなおさら困難の度合いを加えていくのじゃないかという感じを持っております。それはどういう点で言えるかといえば、等級の非常に上位の人たちがだんだん残ってきている、あるいは他の省庁で引き取りにくい高齢の人たちや婦人の職員がだぶついてきているというような形の中で、困難性が非常に出てきていると思うのでございますが、こういうものを克服できるという自信があるのか。もしそこで無理をされると、どうしてもここに強制的な出向というものが出てくる懸念が十分にあるわけですが、現在の等級よりも格下げされた形で無理やりに本人の意に反して出向させられるとか、あるいは僻地に、住宅等もあっせんしないままに転出をさせるとか、そういうようなことが出てくるのではないかという心配は、非常に職員の諸君もいたしておられるようでございますけれども、絶対にそういう心配はないという自信がおありかどうか、この点をあわせてお尋ねをしておきたいと思います。

大石孝章総理府事務官(調達庁総務部長)

○大石政府委員 関係の各省庁に職員の移しかえをいたします場合に、御指摘のような条件が確かにございました。しかしながらやはり双方の努力によりまして、その条件を克服しまして移しかえを完了したわけでございますが、今後とも努力をすることによりまして、そういったような悪条件を克服して参りたいと思うわけであります。調達庁職員の削減の場合に、先生の御指摘のような条件があるとともに、一般論的に申し上げますと、何せ買手、売手と申しますか、そういったようなことになる関係上、こちらの希望の線がなかなか十分にいれられないというようなことでございますが、しかし今までの結果は御理解を願って、条件を満たしているということでございます。今後もぜひそういったような方向で進んで参りたいというのが、私どもの考え方でございます。

石橋政嗣日本社会党

○石橋(政)委員 受け入れの折衝をやる場合に、中央の官庁間では大体スムーズに話し合いがついておっても、これを地方組織に話し合いを移管した場合に、中央の意図に反したようなことが往々にして行なわれておったということを聞いております。こういう点も一つ十分に留意して、あくまでも職員が不利にならないように、既得権は確保し、そうして意思に反した形での出向や転出をやらないように、念を押しておきたいと思います。しかしこういう問題をいつまで繰り返しておっても、今も申し上げましたように、だんだん困難の度を加えてくるばかりでございますし、この際どうしても調達庁自体の機構として、どうするかという問題をいよいよ真剣に考えなくてはならない段階にきておると思う。先日もちょっと防衛庁の長官にお尋ねしたわけですが、幸いに防衛庁と調達庁の両庁の連絡協議会が持たれて、将来調達庁をどうするかということが真剣に話し合いをされておるようでございますが、こういう話し合いの中に、まだ行政管理庁としてタッチする段階まできておらないのでしょうか。またそういうような話し合いに入らなくても、行管としてはいいものでしょうか、その辺一つお尋ねをしたい。

山口酉総理府事務官(行政管理庁行政管理局長)

○山口政府委員 調達庁の機構につきましては前々から問題になっておりまして、調達庁の内部でも検討し、防衛庁といたしましても検討しておったのでございますが、なかなか解決して参りませんので、行政管理庁といたしましても、現在の体制が実は非常に動いておる体制でございまして、業務が非常に変わってくる条件があって、なかなか急にはいい案ができなかったのでございますけれども、一方職員の不安というものがお話のように重なっておりますので、何とか早い機会に安定した機構にする必要があるということで、防衛庁と行政管理庁と調達庁と現在三者で、この問題についての研究会をやっておりまして、もう数回やっておりますが、現在のところでは防衛庁と調達庁の業務に非常に近い点が双方にございますので、それらを調整する必要があるということについて意見が大体一致しておりますが、その調整する方法についてまだ二、三の案がございまして、それらをどう解決するかという問題を残しておりますけれども、できるだけ早く最終の結論を出したい。行政管理庁でもそれを促進するように努力いたして参りたいと存じております。

石橋政嗣日本社会党

○石橋(政)委員 この点は大臣にも一つお願いをしておきたいと思うのですが、一つには、先ほどから申し上げますように調達庁の職員の不安をなるべく早い機会になくしてやるということ、それからもう一つは、仕事の面で機構の面で十分に簡素化をはかれるわけですから、調達庁と防衛庁の間では類似の仕事を別々の機構でやっているというむだもありますし、こういう機構の簡素化という面からも、早急に取り上げる必要があろうかと思いますので、一つ来年度の予算編成前に根本的に対策を立てていただきたいということをお願いをしておきたいと思います。この点閣僚として行管の長官のお答えを願っておきたいと思います。

小澤佐重喜自由民主党行政管理庁長官・北海道開発庁長官

○小澤国務大臣 政府といたしましては大体完全雇用といいますか、そういうことを考えておりますので、ただいま御指摘のありました点は十分注意をいたしまして善処いたします。

石橋政嗣日本社会党

○石橋(政)委員 最後に四つの問題について、本法案に関連をしてお尋ねをしておきたいと思います。その一は、十九条の一項でございますが、「恒常的に置く必要がある職」というものがここに書かれておりますけれども、この「恒常的に置く必要がある職」という裏を返していえば、これから除外しても差しつかえない職というものがあるような感じを受けるわけです。たとえば従来の政府の考え方から見た場合に、いろいろな職種があげられるわけですけれども、給仕とか寮母あるいは看護婦、ボイラーマン、電工、大工、木工といったようなものは、もう最初から「恒常的に置く必要がある職」とは別個に、除外してもよろしい職というふうに考えられておるのではないかという不安を、職員が非常に持っておるようです。そういうように最初から除外職種というものを固定的に考えておられるのではないかという心配、これに対してどうかということです。  それからもう一つ、この面でそういう懸念を職員が持っておるのですが、実際には各省によって取り扱い方が違う。大蔵省のごときは理髪、食堂、医療、エレベーター、ボイラーを全部定員の中に入れて同等に扱われておる。他の省庁においてはそうじゃないというような不均衡も出ておるようでございますが、とにかく私のお尋ねしたいのは、最初から除外しておってもいいというような、一種の除外職種を固定的に考えておるのではないかという点についての不安を解く意味で、お答えを願っておきたいと思います。

山口酉総理府事務官(行政管理庁行政管理局長)

○山口政府委員 恒常的に置く職というのは、これはそれぞれの機関においてその業務の実態に即して、個々に検討しなければ判明いたさないわけでございまして、これはかような職は恒常的職とはみなさないというようなきめたもの、お話の除外職種ということは考えておりません。御指摘になりましたような看護婦、大工、電工、ボイラーマンというようなものについてでありますけれども、それがその省の所掌事務を遂行するために恒常的に必要なものである。それがやはりその役所の業務運営のためにはそういうものをずっと置くことが能率的なんだというようなことが、個々具体的の場合に判定できるものは、これは定員に入れるべきものと考えております。ただそういう問題が私どもの方にも反映して参っておりますけれども、それはことしの取り扱いにおいてほぼそういうことではなかろうかと推測するところがあったと思います。それは非常にこういうところには問題があったわけでございまして、一応検討の中に入れております。それはもう除外してしまおうという意味ではございませんので、今度具体的の場合についてこれを検討して入れるべきものは入れます。それから不均衡の点でございますけれども、これは従来の取り扱いが必ずしも不均衡がなかったということは言えません。これは従来の規定の運用としては当然起こり得ることであったわけでございますが、今度の新しい規定の仕方では、これは当然公平に判定をさるべきものでございますので、その間の調整は十分にとって参りたいと存じております。

石橋政嗣日本社会党

○石橋(政)委員 それでは除外職種というものを最初から考えておるわけじゃないということですから、一応それで職員の不安は解消されるのじゃないかと思います。  第二番目に、この間私お尋ねしましたときに、現在定員外の職員が今回四万七千六百九十三名ですか、定員化されるわけですが、これで全部終わりではない。引き続いてさらに定員化をやるのだという回答をいただいたわけですけれども、今度の定員化にあたりまして先に入った人、あとから入った人という入所順という面で、非常に不安があるようでございます。引き続いて定員化を行なわれるというわけでございますが、この引き続き行なわれる定員化の際に、やはりこの入所順というものも一つの目安として考えていただいたらいいのじゃないか、こういうふうに考えるわけですが、この点いかがでしょうか。

小澤佐重喜自由民主党行政管理庁長官・北海道開発庁長官

○小澤国務大臣 それは当然のことでありまして、入所順でおおむね行なっております。それで例外は多少あるかもしれませんが、とにかく古い者から順番に採用していくという方針には変わりはございません。

石橋政嗣日本社会党

○石橋(政)委員 それでは三番目に移ります。今度の十九条の二項で、一年以内の期限を切って政令によって雇用することができる職員ができるわけでございますが、こういう人たちの賃金その他労働条件、これが定員内職員と実質的に差別を受けるようなことはないか、あくまでも同等に扱われるという保障があるのかどうか、この辺をお尋ねしておきたい。

山口酉総理府事務官(行政管理庁行政管理局長)

○山口政府委員 十九条二項で、臨時に一年以内を限って政令で置くことができるという規定を設けておりますが、その趣旨は、この前にも申し上げましたところでありますけれども、十九条一項の規定によって当然定員化すべきものでありますが、法律によって定員を定めるということが事実上できないような緊急の場合に認めるものでございまして、従ってその実質的内容は法律定員と変わりはない性質のものでございますので、その取り扱いも定員内の職員と全然同じでございます。

石橋政嗣日本社会党

○石橋(政)委員 それでは最後に、残りの職員で再び調査を行なって新しく定員化される人たちができるわけでございますが、その調査にあたりましてはできるだけ職員団体と連絡をし、これらの団体の意見も十分に聞かれて調査をされるなり、あるいは定員化の方式を作り出すなりしていただきたいと思うのですが、そういう職員団体の意見を十分に聞き、尊重するということをお約束願えるものかどうか、これをお尋ねして私の質問を終わりたいと思います。

小澤佐重喜自由民主党行政管理庁長官・北海道開発庁長官

○小澤国務大臣 残りましたものは行政管理庁で調査をしてということになりますが、その調査に際しては、各省の意見を相当採用することになりますから、各省はその組合といろいろ相談をするということになって、各省すべてが話し合いで行なうつもりでおります。

山内広日本社会党

○山内委員 基準局の方にはわざわざ御足労いただきまして恐縮でございますが、実は話の過程でちょっと確認いたしておきたいことがありましたのでお聞きしたいと思います。従来やや恒久的な職にある人にもかかわらず、二カ月更新でもって雇い入れをやっていたという事実は、これは今度の行政組織法でもって解消しようということで、現在審議されていることは御承知だと思います。そこでほんとうに二カ月で業務を終わる場合は問題ないが、ところが一方、恒久的なものをやることは、あなた方の所管しておられる労働基準法の違法ではないか、そのことについてまずお聞きしたいと思います。

上原誠之輔労働基準監督官(労働基準局監督課長)

○上原説明員 基準法上は、契約期間の定めをどのようにするかという点につきましては、十四条で、一年以上の契約期間を定めることはできない、こういう規定はございますが、その範囲内におきまして二カ月間の雇用で人を雇うということにつきまして、基準法上の特別の制限規定はないわけであります。

山内広日本社会党

○山内委員 そういう御回答であると、これは私とちょっと見解が違うと思うわけですが、一年以上をこえて契約してはいけないのだ。そうすると二カ月でもって全部更新をすることは何ら違法でないということになりますと、これは公務員の場合は別として、こういう考え方から最近の雇用というものは、労働者に非常に不利になっておるということはあなた方御存じだと思う。もしこれが——これは法律を改正する府でありますから、もしあなた方があくまでそういう御見解をとられるなら、これは法を明瞭に変える必要がある、こういうふうに私どもは判断するわけです。それで恒久的に仕事をずっとやらしている者も、二カ月ということでもって、そのときそのときでもって更新していくということになったら、昇給も必要ない、あるいは期末手当も要らない、扶養手当もそのほかの待遇も要らない、非常に不利な取り扱いになっておるじゃないですか。このことの現状をあなた方はどうお考えになっているか。

上原誠之輔労働基準監督官(労働基準局監督課長)

○上原説明員 今お尋ねの件は雇用制度の問題だと思うわけでございますが、臨時工というような名前のもとに、常用工との間に労働条件の非常に大きな差をつけるということは、お説のように社会的な公平の見地から見て、好ましくないというふうに私ども考えております。ただ基準法上の問題といたしましては、臨時工というふうな名前のもとに、基準法のたとえば解雇制限というような制限につきまして、脱法をはかろうという意図がありまする場合においては、こういう点につきまして、厳重に監督をして参りたい、こういうふうに考えておる次第でございます。

山内広日本社会党

○山内委員 今はからずも出たのでありますが、私の申し上げているのは、その後段の脱法的にやるということを私指摘しておるわけです。普通の契約の臨時の契約で、ほんとうに二カ月働く季節労務者であるとか、あるいはこの業務は早く仕上がるからとか、そういう場合にはこれはわかる。ところがずっと何年もそういう形で二カ月、二カ月で——現に、言うのは悪いのですが、今度改正されることになっておりますけれども、現実に公務員の中にも、あるいは地方公務員の中にも、そういう姿が残っているものを、国みずからが早く解消したいということで、私はお聞きしておる。その点ではいかがですか。

上原誠之輔労働基準監督官(労働基準局監督課長)

○上原説明員 今お話のありました公務員の場合でございますが、国家公務員につきましては、一応原則として基準法は適用にならないのであります。地方公務員の場合には、原則として適用がある、こういう格好になっております。従いまして今お尋ねのございました二カ月の雇用期間であるけれども、継続して長く雇うというような場合、これは当然解雇予告制度の基準法の二十条の適用があるわけであります。

山内広日本社会党

○山内委員 公務員については、先ほど議論がありまして、もちろん基準法のワク外であることは承知しております。地方公務員の場合は、原則として適用がある。ところが地方公務員の方にこういう問題が多いのです。それは先ほどあなたがおいでにならぬときに私は指摘しておる。しかしこれについては行政措置で、一日も早く解消したいという御回答もあった。ただまだ実態を把握していないといううらみがあります。そういうことで国みずからがこういうものをやって、早く解消してもらわないと、あなたは今——民間産業の臨時工というのは、さっきも話が出ましたけれども、非常にこういう脱法行為をやっておる。あなた方はそれについてどういう実態を把握されておるのか。一つの現実として、これはそうだという何か訴訟でも起きるとか、具体的な問題が出たときは取り締まるけれども、一般論としてほうっておくのだ、それは雇用契約をお互いに結んでいるのだからいいのだ、こういうことであれば、これはとんでもないことなんです。このごろ労働基準監督署に対して、労働者はほんとうを言うと、せっかくおいでになったところへ申し上げるのは悪いのですけれども、非常に不信の声が強い。このごろ非常に世の中が後退してきておる、監督署は一体何をやっておるのか——こういうところは皆さんの方でみずから進んで実態を把握し、そうしてこれを指導していただかないと、今臨時工が非常にふえているのは、みんなねらいはそこにある。これはまああなたが監督課長の立場として、事務的なお運びが主になると思いますけれども、これはぜひ一つ省議としても、大臣とお話し合いの上、こういう不合理を是正する、そして国みずから——あなたは途中でおいでになってお聞きにならぬと思いますけれども、今度の立法措置でもまだこれで救われない人たちが残っておる。公務員だからこれは適用されないのだ、公務員法によるのだ、そういうことでほったらかすと、なかなか消えていかない。しかし基準法というものは、国家公務員であろうと一般地方公務員であろうがみな同じなのですから、そういう基準法の根本的精神からいって、国みずからが一日も早く解消してしまおう、そしてあなた方の手でもって、今悪い風潮の行なわれているこういう臨時工を、恒常的な常用の資格のある者は、全部そういうふうにしてやっていく。民間までにも及ぼすだけの熱意を持ってもらわないと、ますます基準監督署というものの存在を薄くされる。こういう私の希望だけをちょっと申し上げて、きょうは終わりたいと思います。

久野忠治自由民主党

○久野委員長 これにて本案についての質疑は終了いたしました。  本会議散会後再開することとし、この際暫時休憩いたします。    午後一時二分休憩      ————◇—————    午後二時二十四分開議

久野忠治自由民主党

○久野委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。  国家行政組織法等の一部を改正する法律案を議題といたします。  本案に対し、草野一郎平君外十七名より、修正案が提出されております。     —————————————  国家行政組織法等の一部を改正する法律案に対する修正案  国家行政組織法等の一部を改正する法律案の一部を次のように修正する。  附則第一項を次のように改める。  (施行期日)1 この法律は、公布の日から施行し、昭和三十六年四月一日から適用する。  附則第三項中「この法律の施行の際」を「昭和三十六年四月一日において」に改める。  附則第十項中「この法律施行後」を「昭和三十六年四月一日以後」に改める。     —————————————

久野忠治自由民主党

○久野委員長 本修正案について、提出者よりその趣旨の説明を求めます。草野一郎平君。

草野一郎平自由民主党

○草野委員 ただいま議題となりました修正案につきまして、提案者を代表してその趣旨を御説明申し上げます。  案文はお手元に配付してありますので、朗読を省略いたします。  政府原案の施行期日は四月一日でありますが、その日はすでに経過しておりますので、本法は公布の日から施行し、四月一日から適用することが適当な措置と考えまして、本修正案を提出いたした次第であります。  何とぞ御賛成あらんことをお願い申し上げます。

久野忠治自由民主党

○久野委員長 本修正案について御質疑はありませんか。——別に御質疑もないようでありますので、これより原案及び修正案を一括して討論に入ります。  別に討論の申し出もありませんので、直ちに採決に入ります。  まず、草野一郎平君外十七名提出の修正案について採決いたします。  本修正案に賛成の諸君の起立を求めます。   〔賛成者起立〕

久野忠治自由民主党

○久野委員長 起立総員。よって、草野一郎平君外十七名提出の修正案は可決いたしました。  次に、ただいまの修正部分を除いた原案について採決いたします。  これに賛成の諸君の起立を求めます。   〔賛成者起立〕

久野忠治自由民主党

○久野委員長 起立総員。よって、修正部分を除いては原案の通り可決いたしました。  これにて国家行政組織法等の一部を改正する法律案は修正議決いたしました。  なお、議決いたしました本案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

久野忠治自由民主党

○久野委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決定いたしました。      ————◇—————

久野忠治自由民主党

○久野委員長 次に、防衛庁設置法の一部を改正する法律案及び自衛隊法の一部を改正する法律案の両案を一括議題とし、前会に引き続き質疑を継続いたします。  質疑の申し出がありますのでこれを許します。山内広君。

山内広日本社会党

○山内委員 前会総理においでを願いまして、いろいろお尋ねいたしたわけでありますが、時間の制約もありまして問題を十分に解明できずに終わった二、三の問題もありますので、それらをまずきょうはお尋ねしておきたいと思うわけであります。  あのときの質疑応答の中で、私としては非常にこれは見のがし、聞きのがしのできない重大な問題であると考えましたのは、自衛のためなら核武装もいいではないか。ミサイルの核武装も防衛のために使う場合には憲法違反ではないと思う。これは長官がはっきり言葉もそのように言われたように記憶しております。ただ政策としては国民の誤解を受けるおそれもあるので、政策としては核武装はしない。これは総理もはっきり言われたわけであります。ところがこれが非常に大切なわけです。憲法解釈としては差しつかえないのだけれども、政策として持たない。一体この政策はいつまで変わらないでおれると考えるべきですか。長官もおそらく防衛庁長官としての在任は、そう長いことだとは私は思いません。情勢の変化によってはあすの日この政策を変更する場合もあり得るわけです。しかし憲法解釈ということになれば、そう簡単にできるわけではない。また私どもはこの憲法を守っていく責任がある。そこで長官のお考えになっておる自衛のためなら相手を攻撃しないのだ、守るための防衛力としての核武装を認めるという、この核武装の範囲をどういうふうにお考えになっておるのか。また、私の今申し上げました指摘事項に間違いがあったら、まず御訂正いただきたいと思います。

西村直己自由民主党防衛庁長官

○西村国務大臣 重ねての山内さんの御質問でございますが、私ども憲法解釈といたしまして、憲法だけを取り上げて憲法の法理論的解釈としては、自衛隊が核装備する、自衛隊のため必要最小限度の実力以下のものとして認められるかどうか。この場合でありますが、もちろん原水爆のような他国に攻撃的脅威を与えるような核装備をするということは、私ども憲法では認めないと解釈しております。ただ核兵器と名がつけば一切これを禁止するのだ、これを保有することは一切違憲であるということは、ちょっとわれわれとしては憲法解釈上行き過ぎである。言いかえますれば軍事技術の発展と申しますか、兵器の研究開発の進んだ場合におきまして、他国に攻撃的脅威を与えないようなもの、攻撃的性質を有しないものができたとした場合に、これをしも法理的には禁止はしていない、こう解釈しておるのであります。あくまでもこれは憲法の解釈としての問題でございます。一方、御存じの通り原子力基本法というものがはっきり存在をいたしておりますし、また今おっしゃいましたような基本法にあるからではなくて、政府としては核兵器は持ちません、こう政策上もはっきりたびたび政府全体として総理大臣の口から申し上げております。これが核兵器に対するわれわれの考え方であります。

山内広日本社会党

○山内委員 それでは重ねてお聞きしますが、私は兵器に対してはしろうとでよくわかりませんので、専門家である長官にお尋ねいたしますが、普通に原水爆といわれるようなものならばいかぬけれども、小型化して、核兵器があれだけの威力を発揮しないと申しますか、防衛だけに使うような核兵器ならば持ってもいいではないか、こういうお話と承ったのでありますけれども、不幸にして原水爆のようなあの大きな威力を持つもの、今はもう長崎や広島の何百倍、何千倍という威力を持つものもできておるわけであります。そうしてそれがだんだん科学兵器の発達で小型化されておる。確かに最初のときは私ども原水爆というものは、そうだんごをまるめて小さくするように簡単に小型化するわけにはいかないというふうに常識上も聞いておったのでありますけれども、最近の核兵器というものは小さくても非常に威力を持っている、そういうふうに新聞やなんかでは解説しておるわけであります。この誘導弾に積み込んで、そうして弾頭をつけていく。この核兵器が原水爆のようなあの威力を発揮するものとどういうふうに違いがあるのか。これは私しろうとでありますから一つ理解のいくように、この核兵器をもっても攻撃力ではない、相手に威力を与えないという、そういうことは具体的にもちろん御承知の上で言われたと思いますので、そのことをお聞きしたい。

加藤陽三防衛庁参事官(長官官房長)

○加藤政府委員 核兵器につきましては、御承知の通り今まで実際に落とされました広島、長崎の爆弾が、約二十キロトンというものであります。通常兵器によります普通の殺傷力というものは、大体その落下した地点から数十メートル、大砲等でも数十メートルでありますが、それくらいの威力のものでございますと、数千メートルに破壊半径が及ぶわけであります。非常に大きな損害を受けるわけであります。今お話のありました通り核兵器そのものにつきましても、一方におきましては非常に大型化ということがいわれております。メガトン級——百万トンですね。百万トン級の威力を持つ大型原爆、水爆も開発されておる。と同時に小型化の努力も続けられておるのであります。現在われわれの知っておるところでは、八インチ砲、二百数十ミリの口径大砲までは、核弾頭を詰めたものが撃ち得るように小型化されておるというようにも聞いておりますが、別の情報によりますと、さらに百七十五ミリくらいの大砲にも用い得るようになったという話も聞いております。また昨年のアメリカの国防に関する予算の説明などを見ますと、ベビー・クロケットというようなものは二人持ちで、これにも核弾頭をつけ得るのだという説明もあったように承知をいたしております。非常に大型化すると同時に、非常に小型化してきておる。小型化をしてきましても、普通の爆弾と違いますことは、威力というものは爆風と熱と放射能で、普通の爆弾には放射能というものはないわけであります。この害はどうしても残る。これを清浄化するということも一面において考えられておりますが、これを清浄化しますと非常に金がかかるのと、威力も減少するのではないかという研究もやっておるようであります。将来どういうものが現われるかということにつきましては、なかなか予測しがたいのであります。ところが、これは日本とは別の話でありますが、御参考までに申し上げますと、スイスが核武装をしようということを議会等で言っておるようであります。そのときに、スイスは中立国でありますので外国を侵すようなことはしないが、原爆の時代だから飛行機を撃つSAMですか、非常に短距離の射程の大砲、こういうものを当時スイスは考えたようでございます。

山内広日本社会党

○山内委員 今の御説明では、核武装が必ずしも他国に脅威を与えないとか、攻撃武器でないとか、そういう御説明ではなく、逆に私はおそろしい感じを受けるわけであります。一つには非常に威力を持つ大型化があり、片一方では非常に小型化が進んでいる。この間も御説明がありましたけれども、もうこれからの武器は全部ミサイルの傾向を帯びておる。そしてそれは全部核弾頭をつける方向にある。これは長官は、そうではない、日本のミサイルは発注するにしても、あるいは導入するにしても、努めて核武装しないものだけを選ぶのだ、こういうようなお話もありましたけれども、その裏にはやはり将来はミサイルに核弾頭をつけて核武装するという傾向は、これはちょうど総理のおられたときも話が出ましたけれども、深く探究できないままに終わった点でございます。繰り返すようですが、この点を私は非常におそれておるわけであります。  今まで憲法改正の問題は、私も記録を拾ってずっと読んでおりますけれども、最初は自衛力でももう戦争はやめるのだという閣議決定の御発言も、記録の中には残っておるわけであります。しかし間もなく自衛は認めるのだ、こういう解釈があり、途中ではミサイルは認めない、ここまでいくと戦力になるだろう、こういう発言があったかと思うと、今ではもう公然と運搬用具としてのミサイルは自衛力として認める、こういうように変わっておる。そうしてこれは別に今の長官の御発言ではありませんけれども、前の岸さんのときだと思いますが、核武装もものによっては防衛のために使うのならば、自衛として憲法解釈上違反でないということは、前の総理の御発言を記録で読んだわけであります。そういうことでこの九条の解釈というものがどんどん進み、発展する。その裏づけに現実には軍備というものが国民の知らない間にどんどん強化されておる。今の長官の御説明の、憲法解釈上は違反でない、政策として禁止しておるだけだ、これは前にも一度私からお聞きしてはっきりした御回答をいだけなかった点でありますけれども、憲法上捨てておるところの戦力と、それから認められておるという、この自衛力との限界がどこにあるのか、一つ具体的にはっきりとお示しいただく必要があることは、以上申し上げましたような見解から−初めて国会に出て、非常に不安であり、かつ国民もみなそれを知りたがっておると思いますので、重ねてお尋ねしておくわけであります。

西村直己自由民主党防衛庁長官

○西村国務大臣 もう一度申し上げますが、山内さんも私の考え方は、賛成、反対は別として御理解いただけると思う。ただ賛成、反対とか、そういう意味ではございません。要するにあくまでも憲法上の問題だということでございます。そうして憲法の解釈としてまず核装備について、絶対に禁止している、こういうような解釈はわれわれはとらない。最小限の自衛のためならば核は持つことは違憲とは言い切れない、こういう解釈をとっておる、こういうふうに申し上げておるのであります。そこでこれが国民の知らない間に、極秘に進められるのではないかといわれますが、私どもとしてはすべてこういうものは予算の審議を通して、御承認いただくなり何なりして参るわけでございます。この点御了承いただきたいのであります。  それから自衛力と戦力の観念、言いかえればその相違点でございます。なるほどこれは文章としてはちょっとむずかしい問題だとは思います。たとえば戦力といっても、ただ字だけ見れば戦う力、言いかえればこれは警察にも戦いの力というものはあろうと思うのであります。あるいはどんなものでも、刃物一つでも戦う力といえば、戦力とも解釈できる。問題は憲法の全体、九条一項、二項と申しますか、これらをかみ合わせましてわれわれは戦力と自衛力の差を見ていきたい。特に国際紛争解決の手段としての戦争または武力行使に役立つような程度の人的、物的の総合的な組織力、こういうふうに戦力を解して参りたいと思うのであります。そうなりますと、それに対してわれわれが現在保持しまたはこれから保持せんとするものはこの戦力には該当しない。ただ単に戦力という言葉だけでいきますならば、これは自衛隊の力はもちろんのこと、警察の力あるいは民間の持っておられるものでさえも、これは戦力とも言えると思うのであります。憲法の解釈としてはあくまでも私が前段に申し上げましたような第九条二項が保持を禁止している戦力とは、国際紛争解決の手段としての戦争または武力行使に役立つような組織的な力、こういうふうに戦力を解釈している次第であります。

山内広日本社会党

○山内委員 そのことは前に憲法九条の解釈のときに、そのことまでは確かに回答もあり、私も了解しておるわけであります。憲法解釈を離れて具体的にどうなのか。もう少し言いかえますと、自衛でありますから相手国から攻められたという一つの仮想、仮定がなければならない。そうしますと仮想敵国がどこなのか、その仮想敵国はどれだけの軍備を今現実に持っておるのか、どういう装備をしておるのか、その点と、紛争に巻き込まれて自衛の立場をとる場合には、日本の現在の自衛力で守れるのか守れないのか、具体的な場合がないというと、自衛というものが私ども通常の観念として出てこないわけであります。その点をもっと具体的にお知らせいただきたいと思います。

西村直己自由民主党防衛庁長官

○西村国務大臣 われわれは仮想敵というものは、一応置かれた立場上持ってはおりません。しかしながら率直に申しますれば、国際共産主義の脅威というものは不断に感じなければならぬし、また感じておるものでありますが、問題はそういう場合、武力攻撃があったときに、相手方のところに向かっていって打ちのめす。あくまでも侵略を抑止し、同時に侵略があった場合にはこれを制止する、この程度の自衛力、こういう力というふうに考えております。

山内広日本社会党

○山内委員 それもまた抽象的でよく理解できないのですが、これは古い会議録で、たしかここにおられる横路さんかどなたかの質問の中にあったかと思いますけれども、それでは向こうでロケット弾を撃ち込んだ場合、どうしてもその基地をたたかなければ守れない場合に、こっちからその基地をたたくことはどうなんだという質問に対して、確かに御回答があったと思います。今の長官の御見解を承りたい。

西村直己自由民主党防衛庁長官

○西村国務大臣 われわれはその意味で、一つは日米安保体制というものによって、抑制力を働かしているのだと思うのであります。日米安保体制によって、いわゆる他国から来るところの長距離の威力ある核装備、または少なくとも長距離のミサイル破壊力というようなものに対しては、安保体制をもって阻止していく、この組み合わせでやっているわけであります。しかし御設問のように、どうしてもその力を出すというならば、われわれとしては自分の持っておる最小限の力でこれを抑制しあるいは制止するといういろいろな工夫はしなければならぬでありましょう。さしあたりわれわれの国力あるいは国情、この国情にはすべていろいろな一切の事柄が入って参ります。それから見れば、安保体制を中心に、そういう非常に強い外国の攻撃力に対しては対処して参りたい、こういうふうに考えております。

山内広日本社会党

○山内委員 どこまでもなかなか具体的な回答が得られないわけで、私の方はむしろ具体的にお聞きしておると思うのです。それではまたもう一歩具体的にお聞きしたいのでありますが、まあいろいろあるけれども、そのために日米共同の防衛を約束して両方で守る、こういう意味のお話であります。そうしますと、この間総理は、核武装はやらぬ、かりにアメリカから押しつけられても断わる、向こうは日本の国民の感情をよく理解しているから、そういう押しつけはしないであろうという、好意的な御回答もあったわけであります。ところが現実に今お話を聞くと、共同で守るということになりますと、アメリカが日本国内に原子兵器を持ち込んできた場合はどうなんですか。

西村直己自由民主党防衛庁長官

○西村国務大臣 われわれは装備の変更に核装備を入れるということは、御存じの通り安保条約の交換公文におきましては事前協議の対象になっておる。そうして普通考えられている条件のもとにおいては、おそらく日本政府は国内に持ち込むことは拒否するでありましょう。あくまでも日本の外側において核兵器の抑制力というものが働く、こういうふうに考えております。

山内広日本社会党

○山内委員 しろうとなんでますますわからなくなったのですが、そうしますと日本の周辺には御存じの通り、言う必要もないくらいアメリカの基地があって、ここは公然と持てるわけです。そこから相手国にどんどん原爆を飛ばしていく。日本の国内には、かりにそういう核兵器がないにしても、アメリカの軍隊が駐屯しておる。そうしますと、向こうでは報復してくるという事実は絶対にないのですか。向こうが原爆を撃ってくるということはないのですか。

西村直己自由民主党防衛庁長官

○西村国務大臣 われわれはそうした事態が起こった後のことを考える前に、まずそういうふうな建前でわれわれが抑止をしていくこと自体が必要だと思います。お説は全面戦争が起こった後のことをお考えになっているようでありますが、むしろわれわれは全面戦争は可能性が薄い、あるいはないと考えてもいいのではないか。しかしその基礎としては、やはり抑制力がしっかり日米安保体制によってできているから、これを保っていくことによって初めてできるのだ、こういうふうに考えております。

山内広日本社会党

○山内委員 全面戦争は起こらないのだ、そういう仮定のもとに自衛力を持つ——まあしかしこれはお互いの見解の相違であり、私どもも人類の幸福のためには、そういうものをお互いに撃ち合うということは避けなければならぬことですから、非常にけっこうだと思いますけれども、何せ相手方はたくさん持っておる。そうしてどんどんミサイル、ロケットのようなものでこの核兵器を研究し、保持し、新たな威力を増大しておる。こういう中で、直接侵略を守る建前の自衛隊が、一応それは希望条件ではあるかもしれませんけれども、そういうことも考慮に置かない日本の自衛隊だ、そういうふうに解釈してよろしいのですか。

西村直己自由民主党防衛庁長官

○西村国務大臣 ですからわれわれの方は、あくまでも国内の守りであります。国内の守りである以上は、核装備をして敵の基地を直接たたく、あるいは長距離のミサイルをもって敵の基地をたたくという体制までは必要はない。またこれは国力国情に沿わない。しかし定保体制によって共同防衛の建前から、米側の抑制力によってこういうものを守ってもらう、これで私は国の守りとしては一つの安定した方向が御理解いただけるのではないか、こう思っております。

山内広日本社会党

○山内委員 あくまでも考え方が並行しておるようでありますので、もう少し質問を先に進めてみたいと思います。  たしかこの間の委員会で、事前協議の委員会は一回より持たれていないという御説明のように思いました。ところが今のお話では、ミサイルの持ち込みも事前協議の対象になる。ところが現在では、もうすでに日本にはミサイルが持ち込まれておる。そうするとこれは協議からはずれたのか。その第一回は去年の九月ごろ持たれたと思うのですが、その協議の内容は、そういうミサイル持ち込みのお話し合いがついたのか。どういうことで現在導入されている事実があるのか。

西村直己自由民主党防衛庁長官

○西村国務大臣 安全保障協議会は御存じの通り、安保体制運用上の最高の一つの運営機関として設けられておりまして、防衛庁長官、外務大臣、それから極東のハワイの司令官、在日大使の四者で持たれておりまして、先般石橋委員に申し上げました通り、やがてそのうちに一回会合は持たなければならぬ。昨年のたしか九月の八日に、新安保のもとにおいて第一回を開いております。今回も先方が了承すれば、われわれは機を見て開いて参りたいと思います。それでミサイルの持ち込みにつきまして事前協議というのではなくて、われわれの方は、装備の非常に重要なる変更と申しますのは、結局は核兵器を持ち込むというような場合であります。従って日本には現在核兵器というものは、まだ日本が許して持ち込ませておるという前例はないのであります。

山内広日本社会党

○山内委員 そうしますと、この最高機関である協議委員会では、ミサイルの問題は協議されない、こういう御回答なわけですね。持ち込みは相談してないのだ、こういうふうに今承ったのですが、そう確認してよろしいのですか。もしこれは秘密事項でなかったら、この第一回の協議委員会の会議録を一つ公表していただきたい。

西村直己自由民主党防衛庁長官

○西村国務大臣 外交折衝のことでありますから、一々会議録を公開する、こういうわけには、先方への信義もありますから、私はならぬとは思いますが、しかしわれわれの承知している範囲におきましても、核兵器の持ち込みについて、まだ向こうから下相談があったり、あるいは話し合いがあったりということは承っておらないのであります。向こうも日本の国民感情なり何なり考えておりますから、そういうような話し合いが出ていないのは、向こうも持ち込む意思はないというふうに、総理は先般回答されたのではないかと私は思うのであります。

山内広日本社会党

○山内委員 相手方との信義もあって会議録は見せられないとあれば、それもそうかもしれません。しかし何か具体的に問題があれば、その部分についてはまた公表していただかなければならぬのであります。この核兵器の持ち込みについての相談がないというお話がありましたけれども、ミサイルの問題については、実は私も古い会議録をずっと最近読んでおるわけであります。ところがその中に、たしかこれは飛鳥田委員が御質問になって、前の藤山さんが御答弁になったことだと思いますけれども、ミサイルの持ち込みはこの協議委員会の協議事項である、これで決定しなければならない事項だという回答がはっきりしております。これがうそだったら、ここには御本人もおりますから、飛鳥田さんからも確認していただいてよろしいと思います。

西村直己自由民主党防衛庁長官

○西村国務大臣 先ほど私が説明が足りなかった部分がございますが、事前協議に関して安保条約六条の事前協議、この対象の装備の変更と申しますか、重要なる変更でございますが、これにはもちろん核装備、それからもう一つはミサイルでも長距離ミサイル、中距離ミサイル、こういうものについては当然われわれは事前協議の対象になる、こういうふうに考えて、装備の重要なる変更と考えております。またこれに関係するところの基地の建設、これも協議の対象、こう考えております。

山内広日本社会党

○山内委員 その長距離、中距離、短距離というのはどういうことで、どれくらいからが長距離で、中距離なのですか。

加藤陽三防衛庁参事官(長官官房長)

○加藤政府委員 長距離、中距離と申しましても、距離についてはっきりしたことを申し上げることは非常にむずかしいと思います。ただ概念的に申し上げますと、ICBMのような一万数千キロも飛ぶものは、だれが見ても長距離であろうと思います。中距離ミサイルといたしましては、IRBM、二千数百サロから三千キロくらいのものが中距離ミサイルというのが、大体の常識だと思います。

山内広日本社会党

○山内委員 そうしますとICBMのような、それこそ万をこえる、こういうものだけが事前協議の対象になっておるので、日本から中国を包容するような中距離のものも、事前協議の対象にならぬということではお話にならないし、それでは協議にはならないと私は思う。これはしかし見解の相違でありまして、そういう回答のあったことを私記録にとどめておきたいと思います。  そこで、これはこの間の話であり、また今もちょっと出て停頓している問題でありますけれども、ミサイルの問題、これは今の距離にも関係して参りますけれども、さっきもちょっと申しました通り、長官は努めて核弾頭を据え付けないものを日本で今研究しておるのだ、こういうことでありますけれども、今までの論議を通じてミサイルというものは簡単に——またこの間の長官のいろいろなお話の中にも出た通り、確かに核弾頭を据え付けられないものも実は私も承知しております。しかしこういうものはどんどんアメリカ自体も製造をもうやめておる。そして全部のミサイルが核弾頭を据え付けられるような情勢に変わりつつあるということはいなめないと思います。そこで今あなたの方で保有されておるミサイルで、核弾頭をつけられるものとつけられないもの、将来ともそれは核弾頭はどういうふうに施設してもだめだというもの、あるいは国内にたくさん今試験的のものもあり、現に発注されているものも相当あると思いますが、そういうものの種類はどういうものか。これは長官でなくともよろしいですから、具体的にお話しいただきたい。

加藤陽三防衛庁参事官(長官官房長)

○加藤政府委員 今自衛隊で持っておりまするミサイルといたしましては、一つはサイドワインダーがございます。これは飛行機に搭載をいたしまして相手の飛行機に向かって射撃するというものでございます。これは射程がせいぜい八キロくらいでございまして、核弾頭は構造上つかないというようになっております。そのほかには対戦車誘導弾、これは日本の技術研究本部で開発したものでございまして、千メートル、千数百メートル、二千メートルまではなかなかいかないというような状態のものであります。これも核弾頭はつかないのであります。そのほかに保有しておるミサイルといたしましては、エリコンというものをスイスから一基購入して研究開発用に使っております。それとこれはまだ日本として受け取っておりませんけれども、艦艇に搭載いたしますターター・ミサイル、これも入れることにしておるのであります。以上が現在防衛庁が持ち、また持たんとしておるミサイルでございます。

山内広日本社会党

○山内委員 ターターのことはこの前に長官もお話がございましたが、私どもはこれは核弾頭を据え付けられるというふうに聞いておりますが、どうですか。

加藤陽三防衛庁参事官(長官官房長)

○加藤政府委員 私どもはこれは核弾頭はつかないものというふうに承知しております。

山内広日本社会党

○山内委員 それでは将来持ってくるといわれているホークというものの説明がありましたが、これはどうですか。

加藤陽三防衛庁参事官(長官官房長)

○加藤政府委員 これはこの前西村委員のお尋ねに対して申したのでありますが、これは通常弾頭ですが、ただ特別のウォー・ヘッドはつき得るということを書いたものもありますので、よく研究しなければなりませんが、普通にはつかないというふうに承知しております。

山内広日本社会党

○山内委員 これはあなたの方はそう言われるかもしれませんが、核弾頭を据え付けられるというのは国際的な常識のように聞いておりますが、おわかりにならなければ私も確認できないわけです。これは確かにつけられるということが文献にも出ております。  それからこれは長官からお話があったのですが、ナイキ・アジャックスですが、これは核弾頭がつかぬでアメリカでも製造しておらぬ。ところが今日本に持ってきておるハーキュリーズですが、これは本物はきてなくて、発射台だけを持ってきておるということを説明されたのでありますが、ハーキュリーズというものは、ナイキ・アジャックスの三倍も射程があり、非常な威力を持つものであって、これは核弾頭が据え付けられるということを、防衛年鑑か何かではっきり見ておりますが、この点はいかがですか。

加藤陽三防衛庁参事官(長官官房長)

○加藤政府委員 ナイキについては、われわれは持っておりません。ただ今計画しておるのは、ナイキ・アジャックスというものを受け入れようということでございます。ナイキ・アジャックスは、この前もこの委員会でお尋ねがあり、お答えしたと思いますが、これは核弾頭はつかない。お話の点はランチャーの問題でありまして、発射する発射台が要るのでありますが、ユニバーサル型というものを入れようとしておる。このユニバーサル型はナイキ・アジャックスとナイキ・ハーキュリーズと両方使える。それはうンチャーの問題でありまして、ナイキ・ハーキュリーズの問題ではございません。

山内広日本社会党

○山内委員 これは私の聞き違いかもしれませんが、今度アメリカに二百七十一名か、ミサイルの研究に行って、何ヵ月か修行すると、ナイキ・アジャックスですか、これを持って帰るのだ、たしかこういうお話があった。そうすると、今の核弾頭を据え付けられるハーキュリーズですか、それでもってもう現実に練習しておる。現物をすりかえると、いつでもこれからぽんと核弾頭を据え付けたミサイルを飛ばすことができる、そういう理屈になるわけではありませんか。どうもこの辺がおかしい。ちょっとしろうとにわかりやすく御説明願いたい。

加藤陽三防衛庁参事官(長官官房長)

○加藤政府委員 ナイキのランチャーは、ただいま御説明いたしました通りユニバーサル型でございまして、これはアジャックスもハーキュリーズも両方に使えるというふうに承知しております。アジャックスの方は核弾頭はつかない。ナイキ・ハーキュリーズの方は通常弾頭と核弾頭が使える。しかし今自衛隊の方で持とうとしておりますのはアジャックスでございますということを申し上げておるわけであります。

山内広日本社会党

○山内委員 兵器に対してのしろうとがあまりこういうことを立ち入ってお話ししても、何か聞き違いがあるようでありますけれども、しかしこれは私が初めて通って自分が受ける感じ、あるいは同僚の諸君もお気づきになっているかと思いますけれども、やはり核弾頭を据え付けられるミサイルがだんだん既成事実として入りつつあるという印象だけは、これはぬぐえない事実だと思います。それは先ほども加藤さんからお話のありました通り、兵器はどんどん進んでおる。そうして小型化されてきておる。最近の科学技術の進歩というのは、たとえばラジオを聞いても、テレビを見ても、あの大きなラジオは今ではマッチ箱ぐらいので聞き取れるようになっておる。核弾頭も小型化するし、それを運ぶミサイルも非常に進歩しておる。それがどんどん国内に入ってきておる。そうして先ほど長官が言われるような憲法解釈のもとにどんどん——かつてはミサイルは、入れることは差しつかえないのだが、戦力となるとできない、協議委員会の事前協議の対象になると言ったものが、今では長距離だけなんで、あと中距離や短距離はまあ差しつかえない。しかも聞いてみると、その中距離というのはおそろしい遠いところまでこれが延びておる。こういう事実が着着と既成事実として盛り上がっておる。このことに私どもは非常におそれておるし、また今回初めて当選してきて、国防というものに触れてみて、私は非常に恐怖を感ずるわけであります。仮想敵国がどこかわからぬと言っておりますけれども、これはアメリカが仮想敵国になるわけはないので、当然取り巻いておる国ということは、言わず語らずわかるわけであります。そこの戦力というものも私ども新聞や何かで承知しております。こういうときに、この自衛の問題、この間は野球の話をいたしましたけれども、ほんとうに正直にああいう話を聞きますと、私どもは不安なきを得ない。  あまり私だけ時間をとるのもあれですから、若干意見を述べたいと思うのですけれども、今までの何回かの議論を通じて感じ取りますことは、自衛々々と、非常にけっこうな言葉であり、これは善意をもってその任に当たる長官以下やっておると思いますけれども、決して自衛というものは武力だけでもない。自衛隊だけでもない。もっと広い意味の外交も加わらなければならない。国民の考え方もなければならない。経済も伴わなければならない。自分たちだけで国を守るのだということは、やはり思い上がりだと思います。これは総合的に全部を考えなければ、たとえばもっと脅威を感ずる、お手上げだ、処置ないという相手方と円満な友好的な外交関係を結ぶことが、日本の一番の自衛であることは、これはもう理の当然であります。けんかをするきっかけがない、そういうふうに、気持がエキサイトしないで、友好関係であれば、何もこうミサイルがこうだ、敵の戦術がこうだ、やれ武器の発達がこうだとおそれることはない。お互いに友好関係を確立していくというこの考え方が一番の自衛だということを、今回初めて——抽象的な選挙のための演説だけでなく、この期間を通じて感じてきたわけであります。やはりこれは今自衛隊の置かれている国際的な問題、そういうもろもろの情勢から再検討していただかないと、決して愛される自衛隊にもならない。そうして憲法だけを拡張解釈して、既成事実がどんどん積み上げられていく、こういうことは、私ばかりでなく、日本の国民ひとしく心配しておる点だと思うわけであります。まだまだ一カ月以上も審議の期間がありますから、またあらためてお聞きする機会もあろうと思いますので、総理のおいでになったときに確認できなかった点を一つだけお聞きして、きょうの私の質問を終わりたいと思います。

久野忠治自由民主党

○久野委員長 次に受田新吉君。

受田新吉民主社会党

○受田委員 私はきょうは、先般総理及び長官にお尋ねした基本的な問題と、長官にとくとお伺いしておきたい問題点を取り上げて質問をさせていただきます。最初に法律に直接関係した問題を取り上げてみたい。  自衛隊法の七十八条に規定してある命令による治安出動の出動理由の一つである間接侵略の内容を御説明願いたい。

西村直己自由民主党防衛庁長官

○西村国務大臣 自衛隊法に規定しております間接侵略は、外国から陰に陽に教唆のある侵略、大規模な内乱、こういうふうに私どもは解釈しております。外国の教唆というものが陰に陽に行なわれる、こういうふうに考えております。それによるところの大規模の内乱というのか騒擾、そういうものだと考えております。

受田新吉民主社会党

○受田委員 外国の教唆による前提のもとに行なわれる大規模の内乱、これが間接侵略、それだけでございますか。

西村直己自由民主党防衛庁長官

○西村国務大臣 法律解釈でございますから、あるいは的確を欠くかもしれませんが、大体の趣旨は、外国の教唆等による扇動等が中心であります。それからもう一つは、教唆、扇動外の、干渉という言葉を使ってもいいかもしれません。それから内乱——内乱という言葉がまた法律用語になりますが、騒擾というようなことも、外国のそういう力が働いておる場合における内乱あるいは騒擾、こういうふうに解釈していただきたいと思います。

受田新吉民主社会党

○受田委員 そうしますと外国の干渉、教唆という前提があって、それに伴う大規模の内乱、騒擾、これだけに限定して間接侵略を了解してよろしゅうございますか。

西村直己自由民主党防衛庁長官

○西村国務大臣 そういうように了解いたします。

受田新吉民主社会党

○受田委員 目下キューバに内乱が起こっております。これについては、今ソ連邦と米国の間に冷たい対立が行なわれておるのでございますが、このキューバの例にとりましても、これはいろいろ解釈があるわけです。内乱であるという場合に、外国の干渉が行なわれておる、行なわれておらないといういろいろ議論が行なわれておるわけです。その判定はだれがするわけですか。

西村直己自由民主党防衛庁長官

○西村国務大臣 それは政府がいたします。

受田新吉民主社会党

○受田委員 総理大臣が判定をするわけですね。

西村直己自由民主党防衛庁長官

○西村国務大臣 最終判定は総理大臣がいたします。

受田新吉民主社会党

○受田委員 その判定をする際に、外国の干渉、教唆、こういうものの認定が誤られることによって重大な結果が起こると思うのです。この間接侵略の定義とその運用ということについて、内閣総理大臣に非常に重大な責任がかけられる。そこで私はこの間問題にしたわけです。総理大臣の命令一下、自衛隊が出動できるわけです。国会という国民代表の機関を通じて十分討議して、これが外国の教唆であるかあるいは干渉であるか、そういうことが十分討議され、国民の納得の上において、今あなたが言われたような立場で間接侵略であると認定されたときに、初めて国会の承認を得て総理大臣が自衛隊の治安出動を命令するという立場が、最も納得のいくやり方ではありませんか。長官いかがお考えですか。

西村直己自由民主党防衛庁長官

○西村国務大臣 この法律解釈でございますが、ちょっと法律の条文を引用いたしますと、命令による治安出動、第七十八条に、「内閣総理大臣は、間接侵略その他の緊急事態に際して、一般の警察力をもっては、治安を維持することができないと認められる」、認めるのは内閣総理大臣であります。お説の通りでありますが、事柄は間接侵略その他の緊急事態であります。従って第二項で受けまして、二十日以内に国会に承認を求める、事後の承認であります。こういうふうになっておるわけであります。この承認によって、政府がもし誤った判断をするという場合には、責任を問われることは当然であります。それから事柄が、第一項によっては緊急事態であります。この点も一つ御判断の材料にしていただきたいと考えます。

受田新吉民主社会党

○受田委員 もちろんそうです。間接侵略その他の緊急事態です。間接侵略が主役を演じておる。そうしてそれに対して一般の警察力をもって治安の維持ができないときに、内閣総理大臣が自衛隊の出動を命ずるのです。ところがあなたは今二十日以内に国会の承認を得るという事後承認のことを言っておられるが、一ぺん出動しておいて部隊が——後ほど、これに書いてある政令による武器の使用規定、指揮官の命令によって、武器を使用することができるようになっておるのですよ。治安出動の際にそういう武器までも使って、国内において日本国民同士をお互いに戦わして殺戮して、そうして二十日後に国会の承認がなかったら引き上げるというやり方は、私は適切でないと思う。跡始末をするために国会が必要なのではなくして、そういう事態に対して総理大臣の認定基準を国会の討議を尽くし、国民の代表者が十分議論をして、そうして国会で承認して総理大臣が命令権を行使するという立場であるならば、それは民主的な自衛隊の運用を誤らなかった、内閣総理大臣も責任が軽くなる、このことを私は言っておる。事が起こって、殺戮事件が起こって、しかる後に跡始末をするのに国会の承認が要るというような行き方で、第七十八条の総理大臣に命令権を持たせるということは適当であると思いますか、いかがですか。

西村直己自由民主党防衛庁長官

○西村国務大臣 結論から先に申し上げますと、私はこの条文で適当だと考えます。なぜなれば、事柄は緊急事態というところを中心にお考えいただきたいということが一つ、いま一つは、防衛出動の際はなるほど事前の協議がございますが、防衛出動の形態の場合においては戦争であります。言いかえれば、外国から武力侵略またはそれのおそれがある場合であります。大体においてある程度、緊急事態と申しましても多少事前に判断する余裕もあろうと思うのであります。いま一つは、この方は事柄がより重要であります。外部からの武力侵略あるいはそのおそれというものは、国際からの問題であります。それだけに私はこの程度の差があってしかるべきだ、こういう解釈であります。

受田新吉民主社会党

○受田委員 それは反対ではないですか。防衛出勤の際は、もう目の前に直接の侵略を受けておるという場合に、そのときですら国会の承認を原則にしておるのです。一方外国からの侵略、外国からの干渉とか、教唆とかいう場合に、外国の軍隊が来るのではないのですよ。国内の内乱とか騒擾、日本国民の間に起こった内乱や騒擾で日本国民が立ち上がっている場合ですよ。その場合に、防衛出動以上の緊急性があるとあなたは今言われておられますが、これは逆じゃないですか。国内で兵器や武器を持っていない国民が騒擾を起こすとか、それにも限界があるのです。警察力で維持ができないといったって、警察力には、警察官も武器を使用することができる。そうして十数万の警察官がおるのです。その警察官が脅威を受けるような事態ということは、そうざらに起こることでもないし、またそういうときに、自衛隊が出動するときは、十分国会で討議する余裕を持たせるべきです。外部からの直接の武力攻撃とは性質が違うのです。国内で日本国民が立ち上がる。そういう程度のものに対しては、国民代表の国会の十分の検討を通じた、その結果における国会の承認による総理大臣の権限行使というのが順序ではないですか。私はこれは非常に重大な問題だと思う。この間から石橋委員が問われたところで、間接侵略にだんだん近づいたとか言われておる。そういうときに、国内で日本国民が立ち上がるときに、外部の武力攻撃よりもっとひどい、緊急の事態でやるなどということは逆じゃないですか。

西村直己自由民主党防衛庁長官

○西村国務大臣 私は逆とは考えておりません。国際間の問題の方がより国家の安危に関すると思います。それだけに事柄は国会において時間がありますれば、十分原則として論議を尽くす。こういう行き方をとっておるのが防衛出動の場合であります。従って、それよりは国内的な問題であります。しかし事柄は、いわゆる警察力をもってしては維持のできないという緊急状態でありますから、一応治安出動をその判定によって認めて、事後承認を求める。こういう差があって当然ではないか、私はこういうふうに解釈しております。

受田新吉民主社会党

○受田委員 私は国会軽視もはなはだしい長官の発言にいささか失望しておるのです。この間もちょっと例を引きましたが、極端な例でございますが、自衛隊が反乱を起こすことも考えられる。そういうときに、国会の意思を尊重するという原則をもって政府が命令権を発動するときには、政府は国民とともにある、国会とともにあるとい5形になるのです。総理大臣の権限をあまりにも極端にするような、この点についてはあなたは十分これを御検討願いたいと思います。  これに関連してもう一つ私は伺います。同じ自衛隊法の中に、こういう規定があります。それは自衛隊法二十一条二項、航空総隊の増置、廃止等に対して政令公布の道が開けておる。特別の事由によって航空総隊の増置、廃止その他をするとき、国会閉会中は政令を公布できる。十三条二項には方面隊の設置、また十九条二項には、地方隊の設置、こういうちょうど今法案に出されたような新しい部隊を作ったり、廃止したり、編成したりする場合には、特別な事由のあるときは、国会閉会中にこれを政令で発布して、あとから国会でこれの改正の手続をとっていくという規定がある。これはいかがです。

西村直己自由民主党防衛庁長官

○西村国務大臣 もちろん軍の編成は大事なことでありますから、かつては天皇大権であったことは旧憲法で御存じの通りであります。従って今日は国会の承認を経て編成をきめていく。ただ問題は、軍隊的機能の発揮を効率的にせざるを得ないという段階におきまして、国会閉会中におきましてはこういう措置をそれぞれとるということは当然その性格からきておる、そういうふうに考えます。

受田新吉民主社会党

○受田委員 そこに問題があるのです。大体国会が閉会中であって特別な事由があるということになるならば、この法案が野党の強い反撃を受けて国会で通らなかった場合、特別な事由が発生して、政府は方面隊の編成あるいは航空総隊の編成、地方隊の編成ということは政令でできるということになるのじゃないですか。

西村直己自由民主党防衛庁長官

○西村国務大臣 御質問の趣旨がちょっとわかりませんが、私どもとしては原則としては、編成においてはやはり国会の御審議を願っていくわけであります。しかし特別な事情、この内容は立法関係でございますから、いろいろ当時練ったものだと思いますが、軍の性格からきている特殊な事情がある場合、事柄からいえば私の言うことが当たっているかどうかでありますが、緊急のような事態に際して、急遽軍の編成が之をしなければそれに対して効率的な措置ができないというような場合も、その事態の中の一つに入るのではないかと考えております。

受田新吉民主社会党

○受田委員 国会閉会中に特別の事由がある場合には、方面総監部、管区総監部、混成団本部の名称及び方面隊、管区隊、混成団の増置並びに廃止等につきましては、政令でこれをやることができる、こういう規定があるわけです。国会がそういう方面隊の設置を規定したりするような法律を通さなかった場合には、非常に緊急で急ぐという場合には、日米安全保障のような圧力などもあって、日本の内部の自衛隊の編成がえをしなければならぬというときに、これを国会を抜きにして政令で出すというようなことを規定しておることは、これは大へん国会軽視もはなはだしいものである。いかがですか。

西村直己自由民主党防衛庁長官

○西村国務大臣 これは事例が当たるかどうかしりませんが、私の聞いているところでは、在外公館の設置等についてもこういう規定があるようであります。いわんや軍の性格からいって、こういうものがあってしかるべきだと私は考えております。今のような普通の泰平な状況において、二法案がつぶれたからとたんに政令でもって増置をしよう、十三個師団編成がえをしょう、そういう考えはわれわれは毛頭ないのであります。あくまでも特別の事情という前提のもとに考えなければならぬということであります。国会を通らないことは特別の事情ではないと思います。客観的に言いますならば、これは普通に御審議を願って、民主的な行き方で、これが否決をされたら否決をされたということで、これだけの普通の状態であると私たちは解釈すべきではないかと考えております。なお増置と書いてありますと、何か政令で勝手に予算措置をとって増員をしたりするというようなお考えのようでありますが、財政上の緊急処分というようなものは当然あり得るわけではございません。

受田新吉民主社会党

○受田委員 これはそのようなこそくな答弁ではいけない規定なんです。国会でこれほど与野党の間で攻防戦を演じて難航しているような法案が、実は特別な事由がある場合には、国会閉会中という名をかりて、政令で部隊の編成がえ、増置、廃止、名称の変更、こういう大きなことが、三カ条にもわたって、方面隊、方面総監部から最後は地方隊に至るまで全面的な権限が与えられておるということ、これは私は重大な問題だと思います。特別の事由というのはどういう事由ですか。

西村直己自由民主党防衛庁長官

○西村国務大臣 要するに私ども考えますのは、軍隊は動かないことが一番理想であります。自衛力というものを発動しないことが一番理想だと思います。しかしどうしても発動しなければならないような諸事情があった場合においての臨機応変の措置は、剣道で申しましても臨機応変の措置ということをやらなければ勝てないと同じように、ただ法律で縛りつけていたら絶体絶命のときに方法がないというような場合に、こういう条文が起こってくるのは、軍隊的なものの性格の当然の臨時措置だと私は思います。従ってこの条文の最後にも、たしか次の国会では法律を改正しての措置をとらなければいかぬ、もう一ぺんし直しをしなければいかぬとはっきり書いてあるわけです。ですから今受田先生のおっしゃるように、十三個師団が通らぬ、それでここで急に政令で十三個師団を作る、次の国会ではまた同じように防衛二法案を出さなければいけない、そういうようなことはきわめて不可思議なことであって、あり得ないのであります。

受田新吉民主社会党

○受田委員 この規定そのものをすなおに解釈すれば、特別の事由がある場合には国会閉会中に限ってどのような編成がえもできるわけです。しかも方面総監部から地方隊に至るまでの編成がえができるのです。こういうことは国会軽視もはなはだしいと私は繰り返し申し上げておるのである。国会は一年のうちで半分以上は開かれているのですが、あとの残された期間というのはわずかしかないときに、その国会閉会中に、これだけ重大な与野党の攻防戦をはなはだしく演じてまで難航するような法案、同じような性格のものがばっぱっとやられるような規定があることがおかしいじゃないですか。この規定は廃止されたらどうですか。たとえば国会閉会中にこういうことができるということをおやめになってはどうですか。今はすべて国会を通じて部隊の増置、廃止、名称、所在地の変更というようなことをやるべきであって、国会を抜きにして政令でどんどんやって、しかもそのあとがややこしい。そのあとに続く規定は、政府はその場合において、次の国会ではこの法律を改正する措置をとらなければならない。改正する措置をとることになっている。こういうようなことは、編成がえをしてしまってあとから国会で改正手続をとらなかったといっても、これをもとの部隊に直すなどということは、司令官も作ってちゃんとやったものがあとへ戻るものじゃないのです。そういう危険なことはおやりにならないで、国会閉会中はいかなる事由があろうとも、そういう重要な部隊編成、名称の変更、所在地の変更等をおやりになることをおやめになったらどうかと私は思うのでございますが、長官、あなたはこういう軍独裁の規定のあるところを削除する勇気をお持ちであるかどうか。

西村直己自由民主党防衛庁長官

○西村国務大臣 私も国会議員の一人でございまして、国会を軽視する考えはございませんし、それから同時に、受田さんも自衛隊に対しては非常に理解の深い方でありまして、自衛隊の性格というものをよく御存じだと思います。言いかえますれば、戦わないことはいいけれども、戦うときが来たときにはしっかり戦ってもらわなければ意味がないものであります。そうするとその性格から臨機応変の措置というものは当然考えられてしかるべきだと思います。ただしそれもあくまでも国会を尊重するという建前のもとに、最小限のものをこのところへ出したので、私はこの規定は非常にいい規定だと考えております。

受田新吉民主社会党

○受田委員 あなたはよほど好戦的な長官だと思います。国会は一年のうちで六割から七割開かれているのです。そういう閉会中などにこそどろのごとくに、特別な事由によって、方面総監部という一番大きな部隊から末端は地方部隊に至るまで、編成がえができるようなことをやる。こういう重大な規定を大へんけっこうな規定だなどと、そういう勇気を持って御発言されることに私は反対です。私自身としては、できれば国民の自衛隊に対する理解について、ある程度協力してあげたいくらいの気持でおる。しかしながら今の自衛隊の性格は、われわれの願っている方向とは逆の方向へ行っているということと、もう一つは国民に親しまれていない。国民に親しまれておるならば、志願兵が足らないなどということもないはずだし、国民に自衛隊がそっぽを向かれるなどということはちっともなくなるはずでございますが、自衛隊は国民の中へ溶け込んでおらない。非常に独走している。もう一つはアメリカの極東防衛政策の一環として、対米追従的に自衛隊が増強されているということ、この二つの問題からこれは非常に重大な要素を持っている。従って少なくとも国民に親しまれる自衛隊をお作りになろうという気になろうとする長官であるならば、国会を尊重し、国会の意思決定によってのみ部隊の編成ができるという基本的な考え方を、法案に盛り込むという努力をされなければならぬ。七十八条の規定も同様です。臨機応変の措置としばしば繰り返して言っておられますけれども、自衛隊は国会が閉会中のわずかな期間に、臨機応変の措置をとるような事態ということはそうあり得るはずはないのだし、今の部隊編成をもってでも幾らでもやれるじゃないですか。しかも今度あなた方は例の指揮命令系統において、統幕議長の権限を強化されているというようなところから、そういうことの運営方面で幾らでもできるじゃありませんか。どうですか長官、この問題については非常にけっこうな規定だとあなたは逆に襲いかかってこられましたが、あなたは、これには問題があるのだ、しかしゃむなくこの規定があるのだという立場をおとりになるならば、多少でもかわいらしいところがあるの、だけれども、ふてぶてしくもそう仰せられる。これは私は問題があると思う。これは国会の問題として、この重大な三カ条にわたった規定を、あなたはかりそめに取り扱ってはならぬ。あなたはこの問題は十分検討していただかなくてはならぬ。特別の事由がある場合、臨機応変とおっしゃったけれども、特別の事由があるからといって、部隊の編成がえなどがそうにわかにできるものじゃないのですよ。簡単なことじゃないのですよ。つまりこの規定は、防衛庁がいささか国会軽視、そして独裁的な軍の立場を主張する。特に制服の人たちに押された立場も手伝っておると思うので、どうかあなたは、これ以上言いませんが、今のこのお考えをお変えになって、愛される自衛隊になるために、国民の代表機関である国会を通じてすべてが決せられるという原則をはっきり守るために、文官優位の原則をりっぱに守るために、この三カ条にわたる重大な、ミスのような規定は一つ十分検討しておいていただきたい。これを要望しておきます。長官、いかがですか。

西村直己自由民主党防衛庁長官

○西村国務大臣 私としましては、これはまた受田さんからおしかりを受けるかもしれませんが、そう検討してこの条文をぐらつかせる必要はない。自衛隊の性格から見まして、この程度のことはもちろん法律として条文が立っていなければならない。言いかえますれば、この法律を作りますときに、私はすでにこれは論議が国会で民主的に行なわれたことでもあろうと考えます。しかし御存じの通り、国会というものが比較的長い期間——一説によりますれば一年じゅう開会しようというようなお説もあります。こういうことでありますから、この規定の運用の幅というものがきわめて狭いことは私もわかります。しかしその狭いところでも、何か一たん事が起こりました場合に、どうしても自衛隊の力が働かなければならぬという場合、しかもそのとき、現在の編成をもってしては人員、装備その他で能率が上がらぬという場合においては、やはりこの規定を生かしていただく、こういうときにはやむを得ないのではないかと考えております。

受田新吉民主社会党

○受田委員 国民の生活状況も無視して、編成がえ、増置計画というようなものを、国会の議論を通さないでどんどんやられることは、私反対です。それはあなた、重大な発言をされておる。願わくば、この問題は次会にまた私掘り下げてお尋ねする機会があろうと思いますから、一応問題を提起して、御検討願うことにしておきます。  もう一つこの機会にお伺いをしておきたいことは、戦略、戦術の立場からの日本の自衛隊のあり方です。アメリカの宇宙開発については、すでに大統領の命令によって、軍事的な宇宙開発と平和利用の宇宙開発の二本立の政策がとられております。これは御存じのように、国家防空宇宙局と、国防総局関係の高等研究計画とに分かれて、それぞれ軍事目的か平和利用かに分かれて宇宙開発が検討されておるようでございまするが、ソ連の人間宇宙船成功を契機として、日本の自衛隊、防衛庁としては、アメリカの持つ宇宙開発についての、軍事的と平和的との二本立の考え方に対して、日本の宇宙開発は断じて平和利用のみであるというお考えであるかどうか、御答弁願いたい。

西村直己自由民主党防衛庁長官

○西村国務大臣 私どもの所管しておる自衛隊はまだきわめて貧弱なものでございまして、宇宙開発などまだ考えておりません。

受田新吉民主社会党

○受田委員 哀れな自衛隊であられますね。すでに世界の動向はそこまで発展して、科学技術の進歩はそこまできている。日本の科学技術庁の方でも、四年先には人工衛星を打ち上げたいという見解を表明せられているときに、この宇宙開発時代における軍事目的、平和目的という二本立の世界の動きになっているときに、日本の自衛隊は宇宙などはとんでもないということで、これを拱手傍観されているところに問題がある。私は、長官としては、そうした宇宙時代のソ連の人工衛星船の成功を契機として、こういう問題はどういう考え方に立つべきかという、その観点だけはお持ちになっておらなければならぬと思います。日本の自衛の責任者であるあなたに一つの抱負経倫がなければならぬと思う。時代は変わっているのですよ。

西村直己自由民主党防衛庁長官

○西村国務大臣 今の自衛隊は、御存じの通り当面の自衛隊をどうしたら整備できるか、私どもとしてはできるだけこの法案をよく御審議願うということが中心でございまして、宇宙開発ということは、国土を守るという自衛隊の任務からしますと、直接的にはまだそこまでは私どもは考えていないのが実際の姿でございます。

受田新吉民主社会党

○受田委員 そうしますとソ連の人間宇宙船の成功については、防衛庁長官としては何ら見解がない。これが平和利用のために祝福するとか、これが軍事目的に研究されるような形とか、大国間にそういう二つの行き方があるが、そういうものには全然関心がないというお立場ですか。

西村直己自由民主党防衛庁長官

○西村国務大臣 防衛庁長官というより私、一人の政治関係者といたしましては、非常な関心はもちろん持っている次第でございます。

受田新吉民主社会党

○受田委員 どういう関心をお持ちですか。

西村直己自由民主党防衛庁長官

○西村国務大臣 これは私個人の問題でございますから、また別の機会で申し上げたいと思います。それは私、一人の政治家としては持っておりますが、しかし防衛庁長官として、別にソ連の宇宙開発につきまして、今かれこれ口を差しはさむべき段階ではない、従って個人としてはそれについていろいろな考え方を持っておりますが、この席を通して私個人の考えを述べたところでいたし方ございませんので、失礼いたします。

受田新吉民主社会党

○受田委員 あなたは日本の防衛を担当されている最高指揮官の次です。しかも当面の自衛隊を直接指揮命令するのはあなたであって、総理大臣は最高指揮官である地位にとどまっている。従ってあなたが、こういう宇宙開発時代を迎えて、そうして軍事目的と平和目的とにはっきり区別して、大国間にその政治的な政策が行なわれている段階で、何らソ連の人間衛星船の成功を祝福するという気持もないし、またこれが平和目的に利用されることを期待するということもないし、また軍事目的に利用されることは日本の防衛庁長官としても適当でないというような御見解もないということは、これは私は問題だと思いますね。時代は百八十度転換をしてきているわけですから、日本の自衛隊の最高指揮官としての見解を——無理な見解をお尋ねしているのではないのです。すなおな見解を言っていただけばいいのであって、それは別に世界に影響して、外交上非常に重大な問題になるということはないのですから、率直にあなたの気持を表明されれば、長官の個人的見解でもけっこうです。勇気をもって御答弁して下さい。

西村直己自由民主党防衛庁長官

○西村国務大臣 受田委員の御質問の趣旨はよくわかりましたが、私も防衛庁長官としてここで申し上げてもけっこうなんでありますが、別に差し迫ってそう変わった意見ではありません。要するにソ連が宇宙船を打ち上げる、またアメリカも宇宙開発をやるが、われわれとしてはあくまでもこれが平和的に活用され、大いに人類の平和のために役に立つということを念願する次第であります。それはどんどん開発して下さることは非常にけっこうだ、そういうふうに私は思っております。

受田新吉民主社会党

○受田委員 日本の自衛隊の実力が非常に幼稚であることが、この宇宙時代になって、より一そう小さな影になって消えそうな姿になってくるわけですけれども、その自衛隊を守っていかれる長官として、次の問題点について御答弁願いたい。私が指摘したいことは、昭和三十二年でしたか、長期防衛の整備計画をお立てになられた。そうしてそのお立てになられた中身の中に陸海空のそれぞれの三カ年計画の目標が出されました。その第一期計画が今日、艦艇の点においては多少は上回ったかと思うのですが、あとの陸と空はあの第一次長期防衛計画がまだでき上がっておらぬように私は思います。この点について長期防衛計画の第一次は三十七年まで及ぶ分が少しあるのですが、今日それがおくれている理由は何か。次は第二次長期防衛計画を引き続きやらなければならぬ事情があるにかかわらず、おととし以来のいろいろな国際情勢、国内情勢の都合でこれを延ばされておったという意味から、第二次長期防衛計画との間の今の空白期というものは、何を基本方針として今年もこういう案をお出しになったのかをお答えを願いたいと思います。

海原治防衛庁参事官(防衛局長)

○海原政府委員 最初に第一次案の達成状況について私から申し上げます。第一次計画の目標といたしましては、陸上自衛隊につきまして制服自衛官を十八万予定いたしておりましたが、これは三十五年度末におきまして十七万の定員でございます。海につきましては一応十二万四千トンという目標を当時持っておりました。ただしこれは昭和三十五年度までの予算で着工いたします艦船ができ上がってきましたときの数字を押えておりますので、三十五年度末の一応保有トン数十一万二千二百トンというものと比較いたしますと、ほぼ近いところにございます。航空機につきましては二百二十二機というのが、三十五年度末におきまして二百十七機、航空自衛隊につきましては一応目標が一千三百機、三十三飛行隊になっておりますが、この千三百機という数字も、三十五年度末までにその生産に取りかかりました飛行機が出て参ります時期、それが昭和三十七年であります。その時期を押えまして一応千三百、これに対しまして三十五年度末が千百三十機という姿でございます。これもほぼ当初の目標に近い数字でございます。

受田新吉民主社会党

○受田委員 自衛隊の陸上が十八万、それに対して現在陸上を中心にして二万ばかりの欠員が出ておる。この計画と実行との関係を御説明願いたい。

海原治防衛庁参事官(防衛局長)

○海原政府委員 計画と実行との差でございますが、これは毎々予算委員会の分科会あるいは本委員会におきまして御説明申し上げましたように、当初予定しておりました隊員の除隊の率であるとか、あるいは除隊に伴いまして応募いたします隊員の採用の率というものは、当時計画いたしましたような率まで参っておりません。従ってよく委員御存じのように現在二万の欠員をかかえております。そのためにこういう状態になっているということでございますので、御了承願います。

受田新吉民主社会党

○受田委員 私は自衛隊が国民に愛される自衛隊としての立場をおとりになるならば、こういう問題もそうむずかしい問題はなかったと思うのです。すなわち一つの無理が行なわれている。国民の自衛隊に対する期待というものが、ある程度くずされておるということも原因がある。他の社会が好況であるということもありましょうけれども、そこには一つの問題を別に自衛隊の内部に包蔵しておると思うのです。従ってこうした欠員をかかえたまま新規増員計画をまた二万幾らもお立てになるというようなことをこの際おやめになられて、じくじくと中身をたくわえ、そして国民に信頼される自衛隊をお作りになるという御努力をされる方が、飛躍的な自衛隊の数字だけの増強計画よりも、はるかに今の自衛隊の立場としては国民に信頼される立場になると思うのです。そういう方針をこの際おとりになってはいかがでしょうか。非常に親切な意見としてお聞き取りを願いたいのです。

西村直己自由民主党防衛庁長官

○西村国務大臣 欠員の問題は、御存じの通り問題になる点は陸上自衛隊の問題だと思います。海、空につきましては艦船の増強あるいは飛行機に伴うパイロットの養成その他で、むしろ私どもは少し過重な勤務をさせているくらいであろう。また応募者からいたしましても非常な応募があるわけであります。欠員状況も例年と何ら変わりないのであります。問題は従って海、空に問題がなくて、陸上のいわゆる欠員状況だろうと思うのであります。そこで十七万に対しまして千五百名の増員というのは、むしろ私は国民の方から強い要望のある施設部隊を増強する新しい編成でございます。問題は、あと残っております欠員につきましては、あらゆる努力、それから将来の予算編成等ともにらみ合わせて、私はこれに対してはできるだけ努力を払って参りたい、こういう考え方であります。

受田新吉民主社会党

○受田委員 私は長官、こうした無理になっているところは、その無理をへこました方がいいと思います。無理は無理で押し通して、新しい無理をここへ重ねることによって、抜き差しならぬことになる。つまり募集なんということは、国民に対して非常な自衛隊に対する不信を買わせることになると思う。自衛隊は応募者がないそうだ、自衛隊は将来は不安なのだということになったのでは、私は国民の信頼が失われることになると思う。増員計画についてはこれを取りやめ、すでに国会で承認されている定員のワクを埋めるという、そういう努力をされるようにしていかれることが、自衛隊の信頼を高めるには適切だと思うのですがね。長官、この際そこへ踏み切られた方がいいのじゃないでしょうか。これは年令を十七才に引き下げる、沖縄へ募集に行く、そういう無理がだんだんと重ねられることによって、抜き差しならぬことになると思うのですよ。私は抜き差しならぬ一歩前に、国民にうなずきながら、期待される自衛隊という意味で、こういう増員計画をお取りやめになって、既定の定員の内部を充実するという方針にお帰りになることを、特に陸上自衛隊について申し上げたいのです。

西村直己自由民主党防衛庁長官

○西村国務大臣 今回の増員のほとんど大部分は海、空でございます。自衛官のほとんど大部分は海、空でございます。陸上は千五百名でありますが、残りのほとんどは海、空であります。約九千五百人が海、空の増員でございます。海、空につきましては、募集なんという言葉は当たってない。むしろ応募者は依然としてあるのであります。問題は、陸における増員が一つ問題になろうと思います。しかし私どもはこれは従来の募集の方法について、部内的にも大いに改善工夫すべき点があると同時に、やはり陸上としましては、いつも申し上げますように一つの編成基準というものを持っておるわけであります。できる限りその編成基準というものを守って参りたい。言いかえますれば基幹要員等はやはり一日にしてできるものではありません。これらを勘案いたしまして、陸上においては欠員をかかえながら十七万人の定員保持、千五百名の増員は御存じの通り新しく建設部隊をここで作りたい、こういう念願でございます。

受田新吉民主社会党

○受田委員 この問題は、私繰り返し申し上げませんが、増員計画をおやめになって、そしてはっきり方針をお打ち立てになって、既定の定員を埋めることに努力するという方へあなた方の方針をお変えになればいいのです。もう私これ以上申し上げません。  そこで問題がもう一つ発生しているのは、第一次長期防衛計画から第二次長期防衛計画の間に、今の空白の時期にどういう意味でこういうふうな増強計画を立てるか、何を目標にした基本方針を持ってお立てになっているのか、そこをお答え願いたい。

西村直己自由民主党防衛庁長官

○西村国務大臣 私どもは国防力整備につきましては長期計画があった方がよいということは、いつも申し上げている通りでございます。これはあらゆる角度から考えまして当然であります。問題は、次期防衛力整備計画が昨年中、あるいは昨年の少なくとも秋までに、政府の意思として統一をいたしておりますれば、これにのっとったことは事実でございましょう。ところが残念なるかな、諸般のいつも申し上げるような事情が、長期防衛力整備計画を決定いたしておりません。そこで従来のこの法案の基礎となりますものは、三十五年度までのうちで実行に付そうとしました増勢力、それから三十六年度分とを加えて、増勢力がこの法案の中に出てきておるわけであります。三十六年度の防衛力整備方針は、どういう方針で立て、その方針に従ってどういう予算の御審議を願ったかと申しますと、結局そこに長期防衛力整備計画は立っておりませんから、そこでわれわれは単年度といたしまして一つの基準を求めたわけであります。その単年度の基準としましても、先ほど御質問のありましたような一次計画が未達成である。その未達成の部分を補完していこう、補完を中心にやっていく。しかもそれは事柄が重要でもありましょうから、国防会議を開いて政府としての統一意思のもとに、次期防衛力の単年度の防衛力整備の取り扱いについて相談すると同時に、その中で特に新しい一つの構想が入っておりますのは、十三個の編成であります。従来の十単位を十三に変える。そこでその部分もさらに国防会議でもって、政府の統一意思として十三個師団を編成する、こういうふうに決定いたし、この方針のもとに単年度の防衛力整備の方針を考え、予算の御審議を願うと同時に、法案を提出しているのが姿でございます。

受田新吉民主社会党

○受田委員 次期防衛力整備計画の構想を考慮しながら予算案をお作りになったことを、予算説明書で私伺いました。そうすると今度の計画は次期防衛力の整備計画というものが構想の中に盛り込まれたものであったということになるわけです。この点、この間私ちょっとお尋ねしたのですが、次期の長期防衛計画というものの中に十三個師団も入る。そのほかに考慮したという構想には、どんな構想があるのでしょう。具体的な内容でなくてもいいですが、基本的な構想を一つ伺いたい。

西村直己自由民主党防衛庁長官

○西村国務大臣 次期防衛力整備計画のかつての構想は、これは御存じの通り赤城元長官が北海道で発表いたしましたものであります。それが従来いろいろ論議の対象になり、また庁内においても多少検討はされておったが、しかし私が着任しますまでには庁としても決定していなかったわけであります、予算編成が伴いませんので。そこでなるほど十三個師団の構想というものは、赤城構想の中には次期計画の中に入っておったことは事実でございます。しかし私は私なりに、その構想を基礎にしたのではなくて、その構想の中からきわめて妥当と思われる新しい構想は、単年度としてこの機会に入れよう。しかし重要事項ですから、国防会議に決定を願って、政府の意思を方針として決定をさせたい。それに基づいてこの法案等も提出をいたしております。  しかしそれは一つの構想ではありますが、同時に、先ほど申し上げましたように一次計画は未完成でございます。未完成の範囲内でこれを実現していきたい、こういう構想のもとにやったものであります。ですから定員等も、十三個師団編成するからといって、そのために特に定員増を考えているわけではないのであります。従って三十六年度の防衛力整備の方針はとお問いになりますれば、三十六年度は一次計画の補完を中心としながら、新しい十三個等を中心にしたアイテムと申しますか、構想はそこへ現われてきております。そしてこれが当然基礎になって、現在防衛庁で検討し、やがて国防会議等で正確にきめていただきたい。そして次の防衛力整備計画の、それらが一つのべースに織り込まれていく、こういう考え方でございます。

受田新吉民主社会党

○受田委員 そうしますと、今次期防衛力整備計画の構想の一つに、十三個師団も入っておるということに伺ったわけですが、同時に米国の国防省の予算などを見ますると、ミサイル生産費の予算が五一年には米国国防省調達費の〇・五%にすぎなかった。これが六一年、ことしには約三十五億ドルで、調達費の二五・六%というもの、つまり〇・五%から二五・六%に飛躍的な増強をしているわけです。ミサイル時代になっている。米国の方の国防省の中の調達費でもそうなっている。そういう新しい傾向から見て、次期の第二次防衛力整備計画の中には、ミサイル装備というものが入っておるのかどうか、これも一つ伺いたい。

西村直己自由民主党防衛庁長官

○西村国務大臣 もちろん次の防衛力整備計画はできるだけ早く作りたいと思いますが、その中で、まだこれは防衛庁全体として私の手元まで意見がきまってきておるわけではございませんが、ミサイル関係につきましても、装備の近代化という考えのもとには、ある程度従来よりは進んで参ることは当然だと思います。ただミサイルと申しましても、やり方によりましては非常に設備に金がかかる。そこでいつも申し上げるような国力国情に応じたという反省と限界を絶えず引いて参らなければならないということを私どもは考えて、ミサイル装備につきましては目下検討を加えておるのが現状の姿でございます。

受田新吉民主社会党

○受田委員 そうするとミサイル装備というものも、第二次長期防衛計画の構想の一つであるということに、長官のお考えは及んでおると私は思うのです。このたびの編成について、ヘリコプフターの増強は、これは施設隊の増強とあわせて、民生面への貢献を言っておられるのでございますけれども、ヘリコプターについては、ヘリ空母の問題もあるわけです。このヘリ空母は次の防衛計画の中では、全然構想にないわけですね。

西村直己自由民主党防衛庁長官

○西村国務大臣 大体次期の計画が、まあ何年間にするか、これも内容によって変わりますけれども、大体検討されていこうという考え方には、三十七年度を初年度にして五年計画ぐらいが妥当になってくる。これに対して財政力等を見まして、どの程度になるか、いつも国会では私は二%前後と申し上げておりますが、しかしこれはその当時の所得倍増あるいは国の財政力等も勘案する。かたわら今度こういうものを作り上げますためには、ただ構想を持っているだけでなくて、その平素の訓練とか、いろいろなものを考えていかなければならない。従来の自衛隊は、よく御批判をいただきますように、形はできているけれどもそろっていないと申しますか、備蓄がなかったり、あるいは装備が古かったり、使えない自衛隊ではないかという御批判もある。そこらの点を改善するという費用も相当かかるだろう。そこらも勘案しながら、まあ海軍の場合におきましては、艦艇というものが非常に古くなっておることは御存じの通りであります。ただ何年間かに——私十分覚えておりませんが、五方トン前後更新というか、代替建造いたします。そうするとその費用だけでも相当莫大である場合において、CVHEというものをただぽこんと船だけこしらえればいいか、あるいはヘリコプターだけ載せればいいかというと、やはりそう簡単にはいかない。護衛艦艇をどうするか、それに対する給油をどうするかということを考えてみますと、それらと他の種目との費用のかね合わせで検討していかなければならない。言いかえますと国防費は、何と申しましてもこれは国民の負担になることは、海外の援助がありましたにしても、事実であります。それらをかね合わせて、国力国情に応じたものを積み上げつつ、また同時に政治の方針として、防衛構想と申しますか、国を最小限必要なもので守っていくということと、うまく合わせたい、こういう作業を今後進めて参りたい。従ってCVHEそのものについては、絶対にやらないとも申し上げられないし、それではやるのだともまた申し上げかねる。答弁としては御満足でないかもしれませんが、段階としては真実を申してそういう姿であります。

受田新吉民主社会党

○受田委員 検討中である、こういうことですね。  次期防衛力整備計画の構想を二、三伺ったわけでありますが、その構想なくして結論が出るわけはないのですから、長官としては、その構想をできるだけ早い機会に国民にも述べ、その構想に対して、世論その他の反撃も見て、日本の自衛隊が国民から遊離しないように長期防衛計画を立てる。特に財政負担上においては、国力国情に応ずるという意味からも、非常に注意しなければならぬ。そうしてこれに関連してアメリカから日本へ供与されてきた無償武器供与、それからだんだんとドル防衛政策等のためにこれが有償に切りかえられる、それから兵器の国内生産、防衛生産の問題、こういうことになってきて、日本の自衛隊に要する経費というものがだんだんと増高してくるという問題、それからこれに関連して、兵員をふやすよりは装備に重点を置く基本構想というものが、やはり第二次長期防衛計画の中に出てくるのでありますか、いかがでありますか。

西村直己自由民主党防衛庁長官

○西村国務大臣 先ほども触れましたように、受田さんのおっしゃる面は私はもう十分考えなければならぬ点だと思います。いたずらにただ兵員をふやすとか、兵力量をふやすというよりは、やはり質の改善と申しますか、現状の自衛隊でも、ですから言いかえれば古くなってしまったものも相当あるわけであります。これらの更新とともに、しかし時代が進みますから、それに対して新しい防衛も国力の許す範囲においては多少ずつ考えていかなければならぬ、この両面を織り込んで参りたいというのでございます。

受田新吉民主社会党

○受田委員 そろそろ委員会の幕を閉じる時刻が迫って参ったようでございますから、最後に次の問題を取り上げて、残余の質問は後日に譲ることとして、本日は私が今から申し上げる一、二で質問を終わることにいたします。  私は先ほど申し上げた国民に溶け込む自衛隊という立場から申し上げておる。それからアメリカの共同防衛政策の一環としての自衛隊に押しつけられるという立場を、あなたが拒否しなければならぬという立場を私はあなたに申し上げておる。自主性が全然ないということです。そうして自衛隊のあり方についてもう一つ問題になるのは、新安保条約の遂行に伴う問題が一つある。これは石橋委員からこの問質問があった中に、日米の安全保障協議委員会の問題が出たのですが、第一回の会議でどのようなことをやったかの御答弁がなかったが、どのような話し合いをしたのか。そうしてその第一回の去年の九月の委員会で、かつて安保委員会で問題になった軍事小委員会、防衛専門委員会と言ってもどっちでもいいのですが、この構想は一体どういうふうに話し合われたのか、それは一体今後どういうふうにされようとしているのか、両方の幕僚長などの専門家を中心にした専門委員会の構想はどういうふうにされておるのか、どうも全然実情が明らかにされていないので、一つお答えをいただきたいと思います。

西村直己自由民主党防衛庁長官

○西村国務大臣 昨年の九月八日に第一回の安全保障協議委員会が開かれたことは、たびたび申し上げております。安保条約第四条に基づきましての、正式な名前は日米安全保障協議委員会でございます。その下に軍事の専門の下部機構を設けたらどうか、あるいはそれを設ける話し合いがあったかといいますと、新安保条約の円滑な実施をはかるためには、防衛上専門的な事項について、日米間の防衛当局が会って意思の疎通をはかり、その連絡を緊密にする。これは当然でありますが、現在のところこの委員会の下にさらに特別な機構を設けて、そしてやろうということよりは、随時緊密な連絡を、言いかえますれば日米間で専門家同士でとらしていくことでいいのではないか、こういうふうに一応なっておるのが現状であります。そうしてもし将来特別な下部機構の必要が起こったときには、そのときに両国間政府でこれをきめればいいのではないか、こういうのが現在の考え方でございます。言いかえれば下部機構については、常時事実上緊密な連絡をとっていればいいので、特に下部機構として一つの決定機関というものを正式に起こさぬでもいいのではないか、将来必要が起こるという場合にはそのときにそれを考えたらいいのではないかというのが、現在までの私ども日米間の考え方であります。

受田新吉民主社会党

○受田委員 あの岸・ハーター往復書簡の中にも、一方が要求すれば委員会をいつでも開けるということが出ておったのではないかと思いますが、委員会の開催というものは、いつでも日本側から要求して開かれることになっておりますか、合議の末でなければ開かれないのですか。

西村直己自由民主党防衛庁長官

○西村国務大臣 この条約に基づきますと、どっちにしても両国の合意があればそれぞれ要求してできると思います。従って私どもも外務大臣と寄り寄り新大使が着任したらば、これをやろうじゃないかということを相談し、やがて外務大臣を通してこれを申し入れすることになるだろうと思っております。

受田新吉民主社会党

○受田委員 合議ということでなければならない。その合議によって開かれる次の最初の会合においては、第二次長期防衛計画などという問題は全然抜きにした話し合いになるのか、日本の自衛隊の増強計画というようなものも議題になるのかどうか、お答え願います。

西村直己自由民主党防衛庁長官

○西村国務大臣 これはただいまの答弁をちょっと訂正させていただきますが、ここに交換公文がありますが、この委員会はいずれか一方の要請があったときはいつでも会合する。だからいずれか一方でありますから、この点は合議という言葉がちょっと誤り伝えられるといけませんから、その点は訂正いたしておきます。  問題は、一々第二次計画を相談するとか、あるいはこっちの状況を話すとか、そういうことは私どもは考えておりません。現在アメリカの援助は確かに受けておりますけれども、援助の期待額も、ことしあたりは二百十三億くらいでありまして、必ずしも大きなものではありません。ですからわれわれは次期防衛整備計画というようなものを一々そこへ、相談の対象にするとかあるいは議題に上せるとか、そういう考えよりは、いま少し高い諸問題がありますれば、またあるであろうと思いますから、話し合ってみたい、この程度でございます。

受田新吉民主社会党

○受田委員 残余の質問は保留いたしまして、一応質問を終わります。

久野忠治自由民主党

○久野委員長 両案についての残余の質疑は、次会に譲ることといたします。  次会は明二十一日午前十時より開会することとし、本日はこれにて散会いたします。    午後四時十七分散会      ————◇—————

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