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38回国会衆議院1961/04/14

内閣委員会 第25号

発言数
114
登壇者
13
会派数
3
開催日
1961/04/14

会議録

久野忠治自由民主党

○久野委員長 これより会議を開きます。  一般職の職員の給与に関する法律の一部を改正する法律の一部を改正する法律案及び国家公務員に対する寒冷地手当、石炭手当及び薪炭手当の支給に関する法律の一部を改正する法律案の両案を議題とし、前会に引き続き質疑を継続いたします。  質疑の申し出がありますので、これを許します。石山權作君。

石山權作日本社会党

○石山委員 私、人事院総裁と政府にもう一ぺんこの前の寒冷地手当に関しての質問を繰り返したいと思います。というのは、この前のときは一般論でありまして、少しく時間にも制約されたものですから、私の方の意の満たないようなところがあったのではないかと思います。それからきょうわれわれとしては努力をいたしまして給与関係二法案をば通過さしたいというふうに考えておりますが、このためにも与野党、民社を含めまして、三党が共同で提案をする附帯決議等の問題もありますので、少しく実情的に掘り下げた問題を人事院からお答えをいただきたいわけです。  第一に、私さきの委員会で申し上げました寒冷地手当の問題でございます。寒冷地手当の理論としましては、私は人事院が今立てました線は一応正しい基準に基づいているというふうには考えます。ただその支給の方法に、われわれ側としましては不合理性を認めざるを得ない。その不合理性は、いうところの勤務地支給をなすのが正しいのか、居住地手当として寒冷地、薪炭手当を見るのが正しいかということだろうと思います。私たちとしましては、もし実情が把握できて、支給方法としてかなりに簡略的に真実が把握できるとするならば、寒冷地手当の場合には居住地支給をするのが正しいのではないかという意見でございます。しかしこれは実際上からいいまして、今までの暫定手当等すべてが勤務地手当として支給されておる現状、勤務地手当なればこそ完全に現状が把握できるのでございますが、居住地手当になりますと、なかなか困難が予想されるのでございます。しかし実際上からすれば、寒冷度の高い居住地に居住をしておって、そうして寒冷度の低い郡部なりあるいは都市の中央部に勤務するとすれば、一級くらいは下がった査定を受けるというのが現状でございます。ですから、これをうまく調整するような案が行政的にとられないとするならば、これはやはり技術的には不合理だ、こういうふうな判定がなされるのではないかと思うわけでございます。ですから、今度はそういう実情もあって、暫定手当等もかなりに人事院は修正したのでございます。私たちは、これは人事院としてはかなり実情にあったやり方で、人事交流等を検討した結果こういうふうになったのだろう、こう承知をしておるのですが、寒冷地手当の場合にも、そういう面を、技術的に、あるいは法律的に勘案ができないものかどうかということについて総裁から一つ御意見を伺いたいとともに、前々からこの問題については総理府でもかなり関係があるのでございますから、政府側としても一言お答えを願いたいと思います。

入江誠一郎人事院総裁

○入江政府委員 ただいまお尋ねがございました支給方法の問題につきまして、結局勤務地主義か居住地主義か、あるいは前回御指摘になりましたように合併市町村を含みました広地域で参りますか、二十七年の旧地域で参りますか、そういう問題がからんで参るのでございます。そこで居住地主義と勤務地主義につきましては、暫定手当等は全部勤務地主義でいっております。と申しますのは、居住地主義と申しますと、転居などもございまするし、一一の多数の公務員につきまして居住地を突きとめるということは、事実問題として不正確な問題がそこに起こって参るおそれもございます。それと旧市町村の区域でありますると、ある程度その点不合理が起こることが比較的少ないという点で旧市町村としてやりまして、やはり暫定手当のように勤務地主義でやっておるわけでございます。その問題は、まだ人事異動の関係にいわゆる保障期間と申しますか、今回暫定手当でとりました六カ月の保障期間をとるかという問題もございますけれども、これまた寒冷地手当は年一回の支給でございますから、その点が暫定手当と違っております。しかしながらいろいろ困難な問題もございますけれども、御指摘の点もありますので、人事異動の問題とからみまして著しく不合理が起こるという問題につきましては、何か方法はないものか、今後一つ十分検討いたしたいと思います。

藤枝泉介自由民主党総理府総務長官

○藤枝政府委員 ただいま人事院総裁からもお答えがございましたが、寒冷地手当の性質からいえば、寒冷の度、積雪の度というものが生活に影響がある。それについて手当を出すというのですから、現実に住まっておる居住地主義をとったらいいではないかということの一つの御議論だと思います。ただ、ただいま人事院総裁からお答えがありましたように、実際の居住地を正確に把握するということが、なかなかむずかしいという問題もあろうかと思います。従いまして今後人事院の御研究と相待ちまして、これらの点を実際に即し、しかも正確に把握できるような制度がいかなる方法で考えられるかということにつきましては、十分考慮をいたして参りたいと考えております。

石山權作日本社会党

○石山委員 私は人事院では御了解していただきたいと思うし、また私たちも全国すべての地域を暫定手当のごとく方便を講じられたいというようなことでもない。たとえば、もし言葉で要約いたしますならば、ひんぱんに人事交流の行なわれやすいような個所に対しては、十分に配慮をいたさないとすれば、たとい年一回の支給でございましても、その地域においてはそれぞれ、わずかなことであっても給与としては尊重される筋合いのものなのですから、年一ぺんであっても十分考慮を払われるべき筋合いだと思います。その地域の中心になる都市に対しても十分なる検討をいたして、私たちの意のあるところをば配慮して便法を講じていただきたいと思うのでございます。小澤さんが来ればまた新しい面から暫定手当あるいは今度の勧告について話があるだろうと思いまするが、私今申し上げました点は人事院は御了解をいただいたわけです。  いま一つ、この前も人事院総裁に申し上げたのですが、寒冷地率の引き上げの問題が、やはり暫定手当の問題とかなりに中心になっております。たとえば寒冷地率の引き上げというものと暫定手当の今までの解消の仕方としては底上げ方式をとっているわけですが、この底上げ方式を見てみますと同じようなランクです。寒冷地率の引き上げをかなりに要求している大部分と暫定手当の底上げによって増額の給与を得る者の線を引っぱってみると、同じ線をたどっております。ですからこれは、どっちかをやってあげないとしますと、この地域の方々は損をしているというような印象をかなりに受けているのではないか。給与局長から、そういうことはあり得ないのだ、寒冷地の方がだんだんよくなって、どうも暫定手当の方が少なくなっているというふうな反論が一時ございました。一時ございましたけれども、それは二年前、三年前の話でございまして、現在のように物価指数が全国的にやや平均化されてくることを見てみますと、給与局長の反論は当たらないのではないか。私はようようにして暫定手当と寒冷地手当の率の引き上げというものは、今同じ場所に位しているのではないかと思う。暫定手当で非常に損をしたような格好で、ここ数年間寒冷地手当の強い要望も達せられないような場合は、この地域の人々にとっては不幸だと思います。今度はどうしてもどっちかをいじってもらいたいというのが、この地域の人たちの強い意見です。ですから、暫定手当もかなりに多額な原資を要する、それと同時に寒冷地の率の引き上げもかなり多額の原資をおそらく必要とするのではないかと思いますけれども、操作の仕方としましては暫定手当の全国的な部分というものと寒冷地の部分の方とを見ますと、寒冷地の率の引き上げの方が小部分に終わるのではないかと思うのです。その点人事院として研究をしておいでになってかなりな結論を持っているならば、この際寒冷地率の引き上げを強く要望している方々に対して、きょう二法を通すという建前なのでございますから、一応お考えを述べておいていただくことがよろしいのではないかと思いますので、人事院の意のあるところをば総裁から御答弁をいただきたい。それから技術的な問題については給与局長からもかなりに詳しく御答弁をいただけば、それらの地域の人人にある種の態度を示されることになるのではないかと思いまするので、御答弁をいただきたいと思います。

入江誠一郎人事院総裁

○入江政府委員 詳細の点につきましては給与局長からなお補足をさせていただくことにいたしますが、寒冷地手当と暫定手当の関係につきましては、ただいま御指摘のような御見解もございますかもしれませんが、人事院といたしましては暫定手当と寒冷地手当というのは、やはり別個の基盤からできた手当でございまして、おのおのそれ相当な理由があって現在の制度ができておるものと考えておるわけでございます。しかしながらまたそれぞれ別々の理由によって、暫定手当については整理をすべきだという御議論があり、寒冷地手当については寒冷地の増高費その他の関係から支給率を上げろという御要望がありますわけで、まず暫定手当につきましては、これは前回も申し上げました通り、前回暫定手当を底上げされました結果、現在残っておる地域が小地域でございまして、全国小地域の暫定手当を本俸に繰り入れますために、全国の相当広地域の給与を事実上ベース・アップと同じように一挙に引き上げるということは、これまた約半数の公務員は都会地に住んでおりますわけでありますから、それの給与の改善ができない関係で、その他の給与だけをベース・アップすることはいかがなものかということで、その調和をはかって何とかなめらかに解決したいという方向で考えているわけであります。寒冷地手当につきましては、これは寒冷地域に居住せられておる公務員の方からいろいろ御要望がございますけれども、冷静に申しますと本来なら寒冷地手当というのは、寒冷に伴う一つの暖房その他の生計費の増加に関するものでございますから、理論的に申せば寒さがふえなければほんとうは増加しなくてもいい性質のものなのでございましょう。しかしながらこの問題はあまりそう理屈通りも参らぬと思いますが、現に今年は一般の給与を一二・四%上げていただきまして最高が御存じのごとく八〇%ついております。寒冷地手当につきましても本俸を従来の通りとすれば九割四分くらいになっておるような状況もございまして、人事院といたしましては寒冷地手当は合理的にものを考えますと、どうもこれを引き上げるという理屈が立ちにくいという関係もございまして、支給割合につきましては現行通りに当分の間とどめておきたいというふうな考えであります。

瀧本忠男人事院事務官(給与局長)

○瀧本政府委員 寒冷増高費に対しまして寒冷地手当と、それから北海道におきましては石炭手当、それから内地におきましては薪炭手当が出ておることは御存じの通りでございます。われわれといたしましては、寒冷地手当と石炭手当あるいは薪炭手当というものを考えるのではなく、これはやはり寒冷増高地全体に対応いたしまして、薪炭手当と寒冷地手当というものをあわせ考えるということにするのが至当であろうというように考えておるわけであります。ただいま総裁からお話がございましたように、寒冷地手当というものはやはり寒冷増高費というものの増減ということがありました場合に、やはりこれの措置をとらなければならぬというふうにわれわれ考えておるわけでございます。現在それでは寒冷地手当あるいは薪炭手当につきまして、その増高費に対応いたします部分、それを十分科学的に調査研究できるかと申しますと、やはり資料の関係等もございまして、われわれの試算以上のものは現在出ていないわけでございます。将来にわたりまして、われわれといたしましてはやはりこれを精密に計算いたしまして、これを増す必要があるという場合にはこれを増していきたい。その増すのがどういう場合であるかといいますと、やはり気温の変化があるというようなことがございます。あるいは積雪の変化があるというような場合には、そういう問題があろうかと思います。先般御指摘のように、従来の暖冬というものが、気象庁の長期予報でも、この辺で一応終わって、また少し気温が下がったり、雪がふえたりするのではなかろうかというようなお話があったわけであります。われわれといたしましても、もしそういうことが事実として現われて参りますならば、またそれに対して考えなければならぬという問題があろうかと思います。また寒冷増高費というものは、採暖費だけでなく、これはたとえば雪をおろすことに要します手間賃でありますとか、そのほか被服等の問題、その他いろいろな問題がありましょう。そういうように、やはり物価の値上がりということがあるかもしれません。そういう場合には、やはりそういうことも考えていかなければならぬと思います。ただそれが一般給与の増高と大体歩調を合わしている場合には、現行をあえて変更するという必要はないのではなかろうかというように考えられるわけであります。ただいますぐこれを上げるということにつきましては、人事院としましては現在の現状、経過におきましては、ただいま総裁から申し上げた通りでございますが、今後の問題につきましては十分その辺を研究いたしまして、遺憾のないように処置して参りたい、このように考えております。

石山權作日本社会党

○石山委員 給与大臣にお聞きいたしますが、あなたは企画庁も兼任なさっているわけですから、経済全般に対して見通しが、われわれ当委員会としては聞かれるだろうと思うわけですが、経済の見通しと、同時に私たち考えているのは、公務員の給与勧告が人事院から今年もなされるだろうか、どうかという期待感でございます。もう一つは、幾ら期待感が満足されても、実施の面では七割方くらいのところで押えられてしまう。それでは期待感がなくなってしまうのですが、経済の全般の基調を見ますと、どうしましても物価が上がる、騰貴の傾向は、これはいなみ得ないのではないかと思いますが、ことしの一月から三月くらいのところまで大ざっぱでよろしいが、物価はどういう傾向でおおむね動いているか、それから今年の秋ごろになればどんな格好だろうかということを、この際お答えをいただきたいと思うのです。

迫水久常自由民主党経済企画庁長官

○迫水国務大臣 私は池田総理と違って、どうも数字を理解する力は相当あっても、記憶する力が池田総理にはだいぶ劣るのでありますが、従って池田総理のように的確に数字、指数を、私資料があれば何ですけれども、大体の観測としまして、本年一月から今日までの間における消費者物価の状況というものは、季節的な変動はございますけれども、一応安定していると考えております。というのは、たとえば三月になって、端境期になって野菜が上がっているというようなこともございますけれども、そういうものが指数の上には若干現われてきておりますが、しかし全体的には安定しておると言っていい状態だと考えております。しこうして本年の秋ごろになってどのくらいになるだろうか、これは非常にむずかしい御質問でございますけども、国鉄の運賃の値上げが四月の六日から実行されましたし、そういうことも若干影響がここで出てくるであろうと思いますが、ただいまこうやって御質問を受けますれば、私のお答えし得ますことは、大体昭和三十六年度中の消費者物価の値上がりを指数的に見て一・一、こういうことを言っているのでありますから、その範囲内で当たらずといえども遠からざるところで動いていく、こう思っております。率直に言って、秋になったらもっと値段が高くなるだろうかとおっしゃれば、私は高くならないのじゃないか、やはり安定した感じをずっと保っていくのじゃないか、これはほんとうにそう私は思っております。

石山權作日本社会党

○石山委員 私、給与大臣にお聞き願いたい点は、人事院が二千六百四十円、去年の八月に勧告をしたわけです。そのとき人事院の勧告の附帯条件の一つとして、この給与は五月から支給しなさい、こういうふうに言ったわけなんです。それが実際の実施は十月でございました。ですから半年間、二千六百四十円という平均ベースは公務員にとっては投げやりにされました。ですから、もしそれによって充当されているのが公務員の生活とするならば、二千六百数十円という金額は公務員にとって大へんな打撃を半年間与えたということになるわけです。しかしそれを補償される何ものも今回はないわけですね。そしてもし万が一人事院がことし勧告しないような、指数を集めたり体系を組んだりした場合を想定いたしますと、この秋まで物価がもし騰貴するとするならば、公務員に与える損害というものはかなりに大きいものだというふうに私たちは考えるわけです。  それからもう一つは、公共料金が値上がりしていながら、物価騰貴が行なわれないのだ、これは実に私はおもしろいものだと思うのですね。そんなことがはたして現実的に行なわれるのかどうか。そういうふうなバランスがとれた勘定でわれわれの財布からお金が出ていくかということです。そうではないと思うのです。公共料金の分だけはどうしても割高になっておそらく支出されて、物価の下落の指数がもし出るとするならば、それは財布の金では、たとえば千円札があり五百円札があり百円札があるが、われわれとしては公共料金は千円札であり、五百円札であり、百円札であるが、われわれの財布から出ていく物価の下落をもし金に見積もるとすれば十円銅貨だ、こういう格好になりはしないかと思うのです。ですから皆さん方で一生懸命調整なさっても、消費物価の下落ということはおそらくあり得ないのではないか、騰貴を押えるくらいが関の山ではないかと思うのです。そうしますと、公共料金としてわれわれが出す電気、ガス、交通運輸費、こういうふうな割高が、結局われわれの生活の費用からは割高に出てくるのではないか、その点は御説明いただけないようでございますが、もしできたらその点を御説明いただきたい。  と同時に、人事院から今年度勧告があった場合、もちろん政府は勧告しなさいなどと督励はしないでしょうが、去年半年間公務員に迷惑をかけたから、それを償うように特別な措置を講ずるようになどと、私は人事院に政府は要求をなさらないだろうと思うのです。せめて人事院が意欲的に、正確に——科学的という言葉を前の人事院総裁は使っているのですが、科学的に間違いのない二千六百円の勧告だと言っていたのですけれども、今度も人事院はおそらく科学的に、だれの前に出しても、政府の権力の前に対しても、組合員諸君、公務員諸君のかなりな強い要望に対しても、十分に答弁のできるような資料を用意して勧告をなさるだろうと思うのです。その場合、お隣にいる藤枝長官にもお聞きしたのでざごいますけれども、まだ腹が定まっていないようでございますが、あれから日数がたつので、給与担当大臣としては勧告があった場合には完全に実施をする、こういうことをば担当委員会である当委員会に御表明をいただけないものかどうか、お答え願いたいと思います。

迫水久常自由民主党経済企画庁長官

○迫水国務大臣 人事院の方から勧告があるかないか、またそれはいつあるか、それからどういう内容であるか、ちょっと全然見当がつかないわけですけれども、私、心持だけを申し上げますれば、少なくとも私が給与担当大臣である間は、もしそういうものがありましたら、必死になってそれを全面的に実行するように努力したい、こう思います。

石山權作日本社会党

○石山委員 私、人事院総裁にお聞きいたしますが、これは給与局長の御答弁もあわせていただきたいと思うのですが、去年は八月、例年は七月、勧告資料はその年度の三月をば基調として態勢を整えていたわけですが今年度は四月、勧告が八月という態勢でございますか。

入江誠一郎人事院総裁

○入江政府委員 調査時期につきましては、四月の民間給与調べということにいたしまして、現在調査要項を整備いたしております。これはどういう結果が出て参りますか、それによりまして報告あるいは勧告という態度をきめることになるのでございますが、実際の統計の集計の時期でございますとか、いろいろなことを考えまして、やはり八月くらいになるのではないかと思います。

石山權作日本社会党

○石山委員 それでは受田さんが来ましたので、私要望を申し上げておきますが、去年は意欲的に、科学的にある種の人事院の勧告をばなさったのでございます。何かこうちょくちょく漏れ承るところによりますと、去年の勧告でだいぶ政府筋からお目玉をいただいた。人事院改組等もちらちらさせられるので、どうも意欲的になり得ない。今年はおそらく勧告の案をばふところに入れながら、勧告に踏み切れないでしまうのではないかということをちょいちょい聞くわけなんで、それであっては最終的な人事院の名誉にも私は関係するだろうと思います。一つそういうことのないように、人事院が創設された当時の経緯等いろいろ問題はありましたけれども、公務員諸君はそれを基準にして今まで生活をやってきたわけです。日本の官公はそのことによって現在の労働運動の現時点を迎えているわけなんです。ですから、いろいろな意味で、たとえば寒冷地手当一つ見ましても、暫定手当一つ見ましても、人事院の勧告が基調になって公企労その他に及んでおるのでございますから、今度の勧告に対しましても十分に人事院は正確な資料のもとで、勧告を行なっていただくようにということを要望申し上げまして、私の質問を終わります。

久野忠治自由民主党

○久野委員長 次に受田新吉君。

受田新吉民主社会党

○受田委員 私はごく簡単に二、三の要点にしぼって、提出されておる二つの法案に関連したお尋ねをいたします。  最初に、今度の暫定手当のいわゆる臨時措置に関する法改正の問題点でありますが、暫定手当を支給する場合に、いろいろと勤務関係で今まで問題があったのです。それを一つ一つ具体的に解きほぐしていくという態度には敬意を表しております。ただそのほぐし方において私がちょっと納得のできない点があるのを今からお尋ねしたいのです。それは今度の一般職の改正案の中に、在勤する地域を異にして異動した場合の特別措置でありますが、本年四月以降において職員が新しい地域に転任をしていった場合には、従来の地域における暫定手当よりも低いところへ行った場合に、異動の日から六カ月だけを以前の支給地域区分に応ずる暫定手当を支給しょうという考え方があるようです。これは私どうも釈然とせぬ点があるのです。六カ月と期限を切った理由がどこにあるのか、お答えを願いたいのであります。

入江誠一郎人事院総裁

○入江政府委員 この問題は御承知のように、低い地域へ参りました者の生活が急激に変化いたしませんように保障を設けたわけでございまして、それをどういう期間にいたしますかということはいろいろ考えるわけでございます。しかしながら大体六カ月くらいたてば、新しい生活条件になれるのではないかということが一つの問題、それからこれは御存じのように、公務員の給与が大体昇給期間が一カ年でございますから、六カ月たちますれば、大ざっぱに見まして半数の公務員はある程度給与もまた上がり得るという点も若干考えましたのと、こういう暫定措置でございますから、あまり長く期間を設けますこともいかがかということで、六カ月間くらいが適当だろうかと思います。

受田新吉民主社会党

○受田委員 そうすると全く政治的配慮からきた法改正ということになるわけですか。

入江誠一郎人事院総裁

○入江政府委員 いや、政治的では全然ございませんので、われわれ給与を実施いたしますものの考え方から、この辺が一番妥当ではないかという、むしろ事務的な考え方でございます。

受田新吉民主社会党

○受田委員 事務的な考え方であるとすれば、これは暫定手当という制度そのものの本質的な問題から問題がある。六カ月くらいしておいたらそのうちに本俸も昇給するのが半分くらいあるであろうというようなやり方は、事務的な問題ではなくて、政治的な問題だと私は思う。事務的な問題であるならば、従来の地域でもらったものを半年間で区切るということそれ自身が、暫定手当という本質的な問題の解決をしておるものじゃないということになる。六カ月という期限を切ったその根拠というものははなはだ薄弱である。今のようなのは全く政治的の配慮である。次の昇給に六カ月くらい持っていけば何とかつながりがとれそうだという考え方は、事務的な問題ではない。事務的な問題であるならば、別の方からこれは検討を要する問題であります。それは従来もらっていた地域における手当を一年間延長するとか——一年間なら全部一年間の昇給でおくれた分は間に合うわけです。全部救済できるというようなきちっとした取り扱いができるわけなんです。中途半端な六カ月というのは、事務的に見てもはなはだ要領を得ない考え方だと思うのです。これはこの法案をお出しになった側の政府の御所見を伺わなければならぬ。

藤枝泉介自由民主党総理府総務長官

○藤枝政府委員 この六カ月で切った人事院のお考え方は、今人事院総裁からお話がございました。私考えますのに暫定手当というものが、そういう特殊な地域においての生活費の増高というものを考えての手当でございますから、その生活費の増高の割合の少ないところへ移せば、その日から生活費は低くなる理屈はあると思うのでございます。しかし人間の生活でございますから、すぐに低くするということもいかがかという配慮から、人事院がこの生活環境に一応順応するような期間として六カ月を妥当と認めたものと考えまして、その人事院の勧告をそのまま法案に入れた次第でございます。

受田新吉民主社会党

○受田委員 順応期間を六カ月というのが一応妥当であるという基準は、やはり問題がある。六カ月くらいたてばその地域の生活にもなれるであろう。六カ月たったら暫定手当が減るのだから、あるいはなくなるのだから、その心組みで生活を切り詰める準備をする、そういうような趣旨ということになるならば、それは六カ月という期限が適当かどうかという問題で検討せねばならぬ。六カ月くらいたったら大体順応することができますかね。

藤枝泉介自由民主党総理府総務長官

○藤枝政府委員 これはいろいろ御議論があろうと思います。しかし理屈を申しますればその日から生活費はその地帯においては低くなるべきはずなのでございますが、そうはいきませんので、人事院の方でお考えになりまして、大体その低い生活の地域における生活環境になれるのに、六カ月くらいあれば妥当であろうというお考えと思いまして、政府としましてもその人事院の考え方を採用した次第でございます。

受田新吉民主社会党

○受田委員 そうしますともう一つ隔遠地手当というのが入っておる。隔遠地手当で従来一番高い五級地——一、二、三、四、五とある一番高いところがら一番低いところに変わったり、あるいは隔遠地手当のないところに変わったりした場合に、やはり隔遠地手当をもらっておった人が次の地域でなれる期間、従来もらった隔遠地手当をもらわなければならぬという理論も一応成り立つと思うのですが、いかがですか。

入江誠一郎人事院総裁

○入江政府委員 暫定手当につきましては六カ月間の保障期間を設けておる、隔遠地手当についてはなぜ設けないか、こういう御指摘でございますが、これは御存じのごとく暫定手当の方は生計費の差というものが中心になって手当ができておるのですが、隔遠地手当の方は生計費のこともさることながら、いろいろ勤務の形態と申しますか、非常に不便なところにおりますための精神的、肉体的な一つの勤務の特殊性というふうなものがまた重要な要素になっておりますので、その点いささか生計費中心の暫定手当とは異なっておりますので、今回暫定だけについてそういう措置をとりましたということであります。

受田新吉民主社会党

○受田委員 隔遠地手当の支給官署の指定基準についての、いろいろな具体的な案も御用意されておるのでありますけれども、その隔遠地手当、たとえば交通機関とか医療関係、いろいろな条件がありますけれども、それが暫定手当の全然ない地域に転任をしたというような場合に、それは前の勤務地との間における従来の行きがかり上の連絡をせなければならぬとか、あるいは生計費において、暫定手当がついていない地域へ転任したぐらいの、中途半端のところへ行った場合に、その暫定手当をもらえる地域とはまた別の苦労があるわけなのですから、そういう地域には前の隔遠地手当をもらってそれを基礎にして生活をしていた人に、一つの苦痛を与える期間が私はあると思う。全然そういう期間がないとは断定できない。事実上手当をもらっているのですから、ある期間暫定手当をもらって生活給——もちろん隔遠地手当もこれは一種の生活給の要素が入っているのですから、そういう意味からは当然、隔遠地手当支給地域から暫定手当のない地域へ異動したような場合には、ある期間特別な配慮が必要になってくると思いますが、全然その必要なしとお認めになるか、考え方としてはそういう考え方が成り立たないことはないとお考えになるか、そのいずれかをお聞きしたい。

入江誠一郎人事院総裁

○入江政府委員 確かにただいま御指摘のように、全然考慮する必要がない、こういうふうに断定はいたしかねると思います。これは隔遠地手当に限らず、一般に地域的な給与については、大なり小なりそういうふうな観点が確かにお話の通りあると思います。ただ給与そのものの性質上、地域のものだけにつきましてとりあえず措置をするという観点から考えましたので、暫定手当の特殊性というところからこれに限りました。

受田新吉民主社会党

○受田委員 もう一つは、問題は暫定手当を受ける地域に勤務する者が、実は暫定手当を受けない地域に住居をかまえている問題がある。生活は暫定手当のない地域におって、暫定手当の支給を受ける地域へ通っている者がある。それはかまわず暫定手当の支給を受ける地域へ住居を持つべきであるというような考え方も成り立つわけでございますが、現実はそういう人がおる。もう一つは暫定手当の出ない地域で勤務して、暫定手当を受ける地域に住居を持っておる人がある。反対の場合です。そういう生活給というものを考えるならば、住居主義ということも考えなければいけないと思う。従って今の異動の場合に、住居は前と同じところだ、ちっとも変わっていないところにおって、そして今度異動した場合に六カ月間の手当を引き続きもらうというような場合がありますね。住居が変わらないから、全然本人の生活の態度というものは変わっていない。こういう場合はどういうふうに解決されるのですか。

入江誠一郎人事院総裁

○入江政府委員 今の御指摘のようなことは非常にむずかしい問題でございまして、たとえば居住地主義と勤務地主義の問題は、それぞれの個々の公務員につきましては、なるほど同じところへ勤務しながら、居住地のいかんによって非常に合理的でない、手当の差ができておる。こういうふうな問題とかいろいろ問題はございますけれども、この給与問題というのは、多数の公務員につきまして一人々々について、これをみんなが事実上正当だと納得するようにはなかなか困難な問題でございまして、それを大局的に、いわゆる最大公約数と申しますか、比較的多くの公務員が納得していただくように給与を立てる。そういう見地から申しますと、ただいまの勤務地主義と居住地主義につきましては、やはり勤務地主義が妥当であり、大体現在のようなところが大観いたしまして妥当なところではないかと思っておるわけでございます。

受田新吉民主社会党

○受田委員 総裁の言われた全く事務的な取り扱いであるということは違って、政治的な取り扱いだということになってくるわけです。つまり勤務地主義か居住地主義かという問題なども解決していないわけです。従ってこの暫定の手当を六カ月もらう人が、逆に今では自分の居住地の関係からいったならば、非常に負担の多いところへ勤務しておったのが負担の少ないところへかわって、自分の居住地へ転任した、こういうような場合には負担が少なくなって、おまけに暫定手当は引き続きもらうということになるのですから、これは本人にとったならば、生活給の意味からいったならば、逆な現象が起こる場合があるわけです。だから事務的な問題ではなくて、これは政治的な配慮だということになると思うのですが、いかがでしょうか。

入江誠一郎人事院総裁

○入江政府委員 政治的とか事務的とかいう問題はなかなかその意味がございまして、どういうふうに御判断していただけますか。事務的ということがあるいは問題がございますれば、給与的な専門的見地とでも申させていただきますか、とにかく給与というものを考えます場合の一つの専門的と申しますか、全体的な見地から申してそういう結論になりますだけで、特別な政治的というふうないわゆる腰だめというふうな考えではございません。

受田新吉民主社会党

○受田委員 これはよほど暫定手当の将来の整理にあたっては、研究してもらわなければならない問題で、藤枝長官も一つ御検討を願わなければならぬ問題です。実は今私が指摘したような問題が起こってくるのです。居住地主義か勤務地主義かという問題で、事実上は負担が軽くなるところで逆に手当がふえるという問題も起こってくるわけです。そういうことについて詳細な検討をされて暫定手当を将来整理していく、こういう方向、すでに質問にあったかと思いますが、質問のあったこととは観点を異にしてお尋ねしたいのですけれども、暫定手当は将来整理するという考え方に立つのがいいのか、あるいは暫定手当は暫定のまま暫定期間やるというのがいいのか、そのいずれに目標を置いて考えておられるか、大体そのくらいのことは用意されておると思うが、人事院はどういうことになっているか、政府はどうなんだ、まず人事院から——暫定手当の整理方針はおおよそ持っておられなければ、人事院というのは公務員の立場を守る機関としての権威がない。人事院の基本方針というものがあると思う。検討中ということではなく、基本方針を中心に検討しているということは考えられると思うのですが、基本方針を伺いたい。

入江誠一郎人事院総裁

○入江政府委員 暫定手当につきましては、いろいろ生計費、民間賃金その他の関係から申して、給与の地域差という点につきましては合理的な根拠もあると思いますけれども、国会の御要望もございますし、暫定手当をどちらの方向かとおっしゃれば、これはやはりこれを整理するという方向であります。ただその整理の方法につきまして非常に困難な問題がございますので、慎重に検討いたしたいと思っておるのであります。

受田新吉民主社会党

○受田委員 非常に困難な問題というのを具体的に示していただきたい。

入江誠一郎人事院総裁

○入江政府委員 前回三十二年でございましたか、あのときの整理によって一段階引き上げられましたので、現在残っております地域が割合限られた地域でございまして、その限られた地域についております暫定手当をとるということはもちろんできませんから、本来は本俸に繰り入れるということになりますけれども、本俸に繰り入れるということになると、暫定手当のついておりません地域との給与の差額が出てきますから、そういたしますとどうしてもその他の地域の本俸を上げざるを得なくなる。ところがその限られた地域の本俸繰り入れのために、非常に広範囲の暫定手当を急激に本俸に繰り入れますことは、一種のベース・アップでございまして、ベース・アップが悪いというわけではございませんけれども、公務員の現在の配置から申しますると、大体国家公務員の約半数は、暫定手当があります地域と申しますか、そういう給与改善によって恩恵に浴さぬ地域に住んでおりますので、これらの地域の公務員のことも、また公務員の納得という点から考える必要がございますし、そういう理論的に申す生計費その他の関係上から言う地域差の合理的な理由、しかしまたそれを何とか解消しなければならぬという各方面の御要望、また解決するにしてもこれをなだらかにしなければならぬ。そういう大体三つの点から、これを摩擦なく調整しながらやっていきたいというところに、簡単に参らぬ点があります。

受田新吉民主社会党

○受田委員 私はもう一つ困難な事情の一つに予算上の問題があると思う。暫定手当を整理するのに、だんだんと上に整理していくわけなのですが、そうすると莫大な予算が要るという問題がある。これが重要な要素になると思う。無給地から有給地に段階的に整理していく場合に、各級地ごとに整理すると、どのくらいな予算が要るかくらいの御研究はしておられると思いますが、級地を整理するごとに要する予算の総額を一応お示し願いたいと思う。

入江誠一郎人事院総裁

○入江政府委員 現在記憶いたしますところでは、一段階上げました場合に大体百七十億ないし百八十億くらいでないかと思います。それから全部を解消いたしますと約九百億くらいでございます。

受田新吉民主社会党

○受田委員 全部を解消した場合には九百億要る。その場合に非常に級地の高い地域の人々には全然恩典がないことになるというので、その場合に住宅手当とか何か特殊の手当を考えるとかいう方法もあると私は思う。そうした整理の仕方に、予算上の理由と、今総裁が示された理由と、それをいろいろ検討してこれを整理していく方向に持っていかなければならぬ。すでに三十二年以来四年間も検討を続けられておるのでありますから、ある程度の目安をおつけにならぬと、もう戦後十六年たった今日の社会情勢からいったら、あまりにもこれらの問題に怠慢であるというそしりを免れないと思うのです。財政上の理由があるならば、この際国家の予算編成上の非常に大きな問題ではありましょうが、これは政治的な努力で公務員優遇策の意味から措置すべきだ。そのほかの事務的な事情があるならば、それもやっていくという案をお立てになるべきである。少なくとも具体的にこれを解決する方向へ——検討々々ではなくして、もうきちっとした方針のもとにこれを片づけていく基本的な態度を用意しておらなければいかぬと思う。これは人事院がなさるだけではなくして、政府も当然このことは人事院の勧告を待つまでもなく、財政上の措置などについては政治的な努力で解決するのですから、人事院と協力してやるというような配慮も必要ではないか。総務長官及び給与担当国務大臣、この給与の全面的な問題の解決をはかるために、少なくとも予算上の措置で難関があるとするならば、これはいち早くあなたの方の政治的な努力で解決される問題でございますから、一つ十分御努力を願いたい。予算上の問題以外のいろいろなバランスの問題、給与体系上の問題ということについては、人事院が検討する。両両相待ってこの問題の解決に努力を願いたい。よろしゅうございますか。——うなずいておられるようでございますから……。  もう一つ、通勤手当という制度がある。これも人事院が途中からお出しになった制度であります。この通勤手当と地域給というような問題は、住宅がりっぱに公務員に付与されるようになるならば、自然にこの問題も解決するのです。その公務員住宅が完備した暁には、通勤をする方が本体でなくなり、非常に円満な対策ができるわけですが、公務員の住居対策というのはどうなっているのですか。

藤枝泉介自由民主党総理府総務長官

○藤枝政府委員 公務員の諸君が住宅難に非常にいろいろ苦心をされておられる実情でございますので、公務員住宅の建設にあたりましても、できるだけ一般の他の住宅建設と相並んで、政府の責任においてふやして参りたいということで年々計画を立てておるわけでございますが、まだ十分でないことは確かでございまして、今後もそれに努力をして参りたいと思います。ただ官庁所在地と住宅に適した都市とが近接しておる場合はよろしいのでございますが、なかなかそういうことは、特に大都会地ではむずかしいものでございますので、そうなりますと必ずしも御指摘のように、通勤手当を一挙に解決するような公務員住宅というのは、非常にむずかしい現状であることだけは御了承をいただきたいと思います。

受田新吉民主社会党

○受田委員 昨年国際オリンピックで、イタリアはローマの町のまん中に例の選手村を作り、これを全部、約一万人の公務員が利用できるように開放しております。そうした何かの行事を中心にやる措置もありましょうが、公務員が任地へ行っても住宅がないので非常に苦労するというような問題を解決することは、これはまず政府自身が最初に手をかけなければならぬ問題だと思うのです。これは住宅に適切であるかないかという議論を乗り越えて、その地域に赴任をしようとする者は必ず住宅が得られる、安心して任地へ行ける、こういうことであるならば、転任をがえんずるとか、がえんぜぬという問題とか、あるいは暫定手当を出す、六カ月延長するとかしないという問題とは別に、公務員は給与の問題を乗り越えて、まず住居があることで進んで行くと思うのです。そういう問題を一つ根本的に解決させる必要があると思います。今のような漸進主義ということでは、どうも私納得できない点があるのでございますが、この問題も一つ御検討願いたい。  もう一つ、この法律案に関係して、いろいろな手当制度があるわけです。特殊勤務手当、この制度などもいろいろむずかしい問題がある。そして期末手当と勤勉手当を一本にするというような問題があるわけです。各種の手当制度というものは、私は根本的に検討を加えていかなければならぬと思うのです。この各種の手当制度について、本俸のほかに何か基本的な御検討をされたことがありますか。人事院の御所見と政府の御所見をそれぞれ別個にお伺いします。

入江誠一郎人事院総裁

○入江政府委員 手当につきましても、御存じのごとく従来政令になっておったのでございますが、先般人事院規則になりまして、ただいま御指摘のように十分検討いたしたいということで、今回の民間給調査につきましても、二、三の重要な手当につきましては調査いたしまするし、またいろいろなたくさんの手当がございますから、それらもなるべく合理的にいたしたいということで、いろいろ検討いたしております。

藤枝泉介自由民主党総理府総務長官

○藤枝政府委員 諸手当につきましては、おのおのそのよって来たる原因があってできておるわけでございますけれども、現在の時点に立ってはたしてどうかということもございますので、人事院の御研究、御調査に待ちまして処置をして参りたいと考えております。

受田新吉民主社会党

○受田委員 日宿直手当とか、超過勤務手当とか、また管理者の場合にはいわゆる管理職手当とかいう制度もあるわけなんですが、これらの取り扱いについても、予算の都合で、手当制度はあっても全額支給できない。それから管理者になるとばか高い手当をもらうが、管理者以外の者はこれをもらうことができないとか、額が少ないとか、いろいろな不公平な問題があるわけですね。こういう問題をやはり根本的に解決して、少なくとも国民全体の奉任者である公務員が安んじてその職を果たすことができるように、いろいろな角度から、しかも公平性がりっぱに守られるような角度から、その諸手当制度の発生した事情はいろいろあろうけれども、みんなが公平であると納得させる、ひとしいという立場をうなずかせるような方法で、この諸手当制度を整理する、検討するとかいう立場をおとり願いたいと思うのです。管理職になることをあせっていくとかということでなくて、管理職にならなくても、諸手当の点においては優遇されているのだということになるならば、別にポストを争うというよりも、待遇の上で満足を与えるならば、公務員のポスト争いなどというものはだんだん減ってくると思うのです。  それから勤務の場合ですが、私、官庁の綱紀、官紀というものについてちょっとお尋ねしておきたいのです。大体午前九時から午後五時まで勤務するように規則ではなっているのではないかと思いますが、私たち実際午前九時に役所に行ってみても、りょうりょうとした諸君しかおらぬ。上役の人は十時か十一時ごろにおいでになる。大体役所に行くのは十一時から先でなければならぬということで、われわれは国会の始まる前に官庁の仕事を片づけようと思って、九時ごろ行っても用を足すことができない。官庁の勤務時間は、正式に法律、規則の上では何時から何時までとなっているかをお示し願い。その時刻にきちんと登庁している職員は各官庁ごとにどれくらいあるものか、その大体の見当はつくはずです。そうして超過勤務手当というようなものも、厳重な意味でいうならば、きちんと出勤して、退庁時間後に勤務した場合が超過勤務である。非常におくれて出て、そうして勤務が延長したような形で超過勤務が払われるというようなずさんなやり方で、超過勤務手当は支給されるのではなく、勤務はきちんとやって、延長した勤務については必ず超勤を払うということでいくならば、勤務は非常に厳正で、官庁の事務も円滑に運び、国民全体もしあわせな立場になる。そういうことについて、官庁の勤務状況について御答弁を願いたいのです。

藤枝泉介自由民主党総理府総務長官

○藤枝政府委員 官庁の勤務時間は午前八時半から五時になっておりますす。それから私の承知をいたしておりまするところでは、大体それが守られていると思いますが、いわゆる上級者等が必ずしもそれを守っていない実情も承知をいたしております。従いましてむしろそうした責任の地位にある者が十分に勤務時間を守っていくようにいたしたいということで、しばしばその注意を喚起いたしている次第でございます。ただ弁解がましく相なりますが、たとえば本年の正月以降の例の国電等のラッシュの問題等がございまして、多少時差通勤等も認めました関係上、官庁によりましては、九時十五分過ぎごろが出勤時間になっているところもございますので、その辺が多少ばらばらになった関係もございます。しかし今後におきましては、なお十分にそういう点の注意を喚起いたして参りたいと思います。それからこれまた弁解がましくなるのでございますが、たとえば予算編成時期における大蔵省というようなものは、相当徹夜に近いような仕事もありまして、そういう場合において朝の出勤がおくれるというようなこともありますことは、これはもうすでに受田さんも御承知の通りでございます。一般論といたしましては、ことに責任のある者の出勤時間の励行というものに注意を喚起して参りたいと考えている次第でございます。

受田新吉民主社会党

○受田委員 午前八時半に出勤をして五時に退庁するということになっておるならば、もう九時ごろ官庁を訪問すれば大体勢ぞろいしておるはずなんです。ところが実際問題で、私も最近国会が始まる前に用件を足したいと思って、行って幾つか見ましたけれども、午前九時に勢ぞろいしておるというようなところはほとんど見当たりません。これは遅刻手続、遅刻措置がされるのはどういうふうになっておるのか、それから遅刻は何回あればどうということになっておるのか、こういうことは高級官僚といえどもゆるがせにできぬと思うのでありますが、いかなる措置をされておるのか、通牒などを出してしばしばそういう勤務の厳正を言うておるのかどうか、これも御答弁を願いたい。

増子正宏総理府事務官(内閣総理大臣官房公務員制度調査室長)

○増子政府委員 いわゆる遅刻につきましては、勤務しないことについて承認がないという場合には、当然給与の減額ということが行なわれております。ただいわゆる年次休暇の振りかえという形で処理されます場合には、給与の減額がなされないわけでございます。

受田新吉民主社会党

○受田委員 大体午前八時半が出勤時間でしたら、何時までに出ておれば遅刻にならない、何時以後は遅刻になっておるかということをまず伺いたい。

増子正宏総理府事務官(内閣総理大臣官房公務員制度調査室長)

○増子政府委員 いわゆる定時刻までに登庁しない場合には、すべて一応遅刻ということになるわけでございますが、各省庁の取り扱いにおきましては、それぞれ出勤簿制度をとっておるわけでございまして、その出勤簿の取り扱いにつきまして、いわゆる出勤簿の整理というような観点から、それぞれの官庁におきまして若干の余裕時間をとっておるようでございます。これは第一線の現業機関であります場合とか、その他中央の本省庁におきます場合とでは、若干事情を異にいたしておりますので、その間は必ずしも各省間で同一という状況ではございません。

受田新吉民主社会党

○受田委員 それは私も認めます。それはそれぞれの役所の事情は十分認めてあげていいと思います。ただ原則的に正規の勤務時間に割り込んで登庁がおくれた、あるいは早退する、こういう場合に厳重に取り締まってあるかないかが問題なんです。これは国民全体の奉仕者の機関にきちんとした勤務をしてもろうて、そうしてさらに超過勤務をした場合には割引などをしないで全額の超過勤務手当を出す、こういうようなはっきりした態度を官庁みずからがおとりになれば、国民全体に対してもいい気分を与え、また国全体に対しても、まじめな国民生活の模範とさせるような基準になってくると思うのです。私はその意味で一つ資料要求をしたいのです。各省別に、今の特殊の事情のある官庁はどんなのがあるか、それから午前八時半出勤時間で、午前九時までに登庁した者が何%あるかというのは、これはもう簡単に調査ができるわけですから、各中央官庁だけでけっこうですから、長官が国務大臣である本省だけを例にされて、登庁時間が大体八時半に何人来ているか、九時に何人来ているか、九時半に何人来ているか、十時には何人そろうか、課長、部長、局長の登庁時間はその中のどの辺に入るか、これはこまかい数字は要求しません。大まかな現在における官庁の実情を、これはやはり国会議員として伺っておかなければなりませんから、御調査された結果を資料としてこちらへお出しいただくことを要求をいたします。  それから今の時差出勤の問題、これも私は認めますけれども、時差出勤にかこつけて怠慢を続けるということは許されないことです。それから国電のラッシュ・アワーということでございますが、局長、部長という車のある方などは、ラッシュ・アワーで車がとまっておるから、家を出たのは八時だけれども、着いたのは十時になった、こういう弁解は成り立たないと思う。もし十時になる見通しがあれば、御苦労ですが、国電のラッシュ・アワーにもまれることを考えて、きちっと四十分前に出る、そういう手をお打ちになって、管理職にある方々は率先して定刻に御出勤願う、こういうことを私は要望したい。

藤枝泉介自由民主党総理府総務長官

○藤枝政府委員 職員の勤務の態度としては、受田さんのおっしゃるような態度でなければならぬと思います。従いまして今後、従来もしばしば注意を喚起いたしておるのでございますが、さらに十分な注意を喚起いたしたいと存じます。また御要求のありました資料は、御要求の通りのものができるかどうか存じませんが、調査をいたして参りたいと思います。ことにいわゆる責任の地位にある上級公務員と申しますか、そうしたものの態度については、今後も十分注意をして参るつもりでございます。

受田新吉民主社会党

○受田委員 これで私は質問を終わりますが、政府当局の熱心な態度を表明されたことに対して、一応私は了承します。ただ上級職にあられる方々には、政治的な会合は夜が多いというので、その疲れがあって、翌日出勤がおくれるということも非常におありであろうと思いますが、そのほかいろいろの会合で、翌日の出勤がおくれるならば、夜の会合はおやめになった方がいい、そういう意味で一つ御督励をお願いをしておきまして、質問を終わります。

久野忠治自由民主党

○久野委員長 次に草野一郎平君。

草野一郎平自由民主党

○草野委員 一言だけですが、人事院総裁に希望的なことを申し上げてみたいと思います。それは寒冷地手当とか薪炭手当というものが設けられること自体が、日本というこの縦に細長い列島の特殊情勢にあるのだと思いますが、この日本が御承知の通り寒冷と温暖地に分かれておって、その接点というものが実はあるわけであります。私は実はその寒冷地と温暖地の中間のところにおりますので、従って私の選挙区にも関係があるから、多少気は引けるのでありますが、一つ申し上げておきたい。  それは日本の地図をごらんになりますと、ヒョウタンのように細いところがあります。それはどうかと申しますと、北が若狭湾、南が伊勢湾のところ、これが一番斜めに細いところであります。この細いところを北の方から寒い気流がくる、南の方から暖かい気流がくる。これがぶつかり合って、ここで変な気流の錯綜があるわけです。そこで大体それを境にして南と北、暖かいところと寒いところが分かれているのですが、ちょうどその接点のところは、ちょうど背中の方に懐炉を入れて、腹の方に氷のうを置いておくようなもので、途中が複雑なことになってくるのです。そうなってきますと、ここはただ行政区画だけで寒冷地手当の級地というものを機械的に算定されますと、とんでもないことになってくる。この若狭湾から伊勢湾のところを斜めに線を引いていただきますと、ちょうど中間のところに鈴鹿峠というのがあります。これは昔から東海道で、「坂は照る照る、鈴鹿は曇る、間の土山雨が降る」、これはどういうことかというと、それほど坂のこっちとこっちでは気候が違う、山のてっぺんも違うということです。こちらでは雪が降っても、こちらは天気がいい、そういうことになりますと、寒冷地手当とか薪炭手当というものは——最近の町村合併は必ずしも気候、風土によっておりません。交通関係とか産業の情勢によって、新しい文化的系統の変化によって町村合併ができておりますから、従って同じ町村内においても、これはさいぜん石山さんでしたか御質問のありましたことにも関連して参りますが、そういうことで、その中間地のずっと若狭湾から伊勢湾へ連なる伊吹山から鈴鹿の峠、これは関所が二つあります。いわゆる不破の関と鈴鹿の関、これは重大なことです。そこのところの手当の級地というものに対しては、非常に芸のこまかい微妙なあたたかい気持の級地是正というものを考えていただかぬと、同じ町村内でも、あるいは同じ駅に通っておる者同士でも非常に違う立場があるということ、そのことを特に私は申し上げておきます。寒冷地あるいは薪炭手当の問題をお考えになるときは、必ずまずもって日本地図をお開きいただきまして、そして一番狭いところはどこだ、ここが問題だということをどうか一つ頭の中へ入れてもらいたい。私は長いことは申しません。短い言葉で申し上げて、特に御留意をいただきたいと思います。

入江誠一郎人事院総裁

○入江政府委員 いろいろ検討させていただいておりますが、なお一つ十分検討させていただきたいと思います。

久野忠治自由民主党

○久野委員長 次に田口誠治君。

田口誠治日本社会党

○田口(誠)委員 受田委員の質問に関連した事項がございますので、簡単に質問申し上げたいと思うのであります。日本の賃金の実態というものは、終戦後生活給というものからはじき出されておるわけでございまして、現在におきましても勤務地手当とかあるいは暫定手当とか、いろいろな諸手当があるわけでございます。そこでお聞きをいたしたいと思いますことは、総理府では物価指数の調査をおやりになっておられるわけですが、おそらくここ十年ぐらいのうちには相当に格差が縮まっておると思います。それでお手元にあるかないかわかりませんけれども、格差の縮まった姿を一つお示しを願いたいと思う。

瀧本忠男人事院事務官(給与局長)

○瀧本政府委員 御指摘のように消費者物価調査というのを統計局でやっております。私人事院の方でございますが、手元に資料を持っておりますし、また人事院といたしまして参考にこの指数を十分使わせておりますので、かわりまして御説明申し上げたいと思います。消費者物価指数は御指摘のように累年やっております。最近十年間とのお話でございますが、ただいま手元に三十年以降の資料を持っておりますので、そのことについて申し上げてみたいと思います。

田口誠治日本社会党

○田口(誠)委員 %だけでよろしいです。

瀧本忠男人事院事務官(給与局長)

○瀧本政府委員 三十五年の四月を一〇〇とした数字をここに持っておりますので申し上げてみますと、三十年平均の数字は全都市で九三・九でございます。東京におきましては同じく三十五年四月の数字を一〇〇といたしますと、三十年の平均は九一・八、こういう数字に相なっております。

田口誠治日本社会党

○田口(誠)委員 ちょっと私のお聞きした内容がわからなかったかもわかりませんが、私のお聞きをいたしましたことは、都市と地方との場合に物価指数に格差があるわけです。この格差に応じて賃金というものがはじき出されておるわけです。それ以後若干変わってはきておりますが、そういう格差の縮まった姿がどのように縮まっておるのか、それとも縮まっておらないのか、こういう点をお伺いしたいと思います。

瀧本忠男人事院事務官(給与局長)

○瀧本政府委員 ただいま御指摘のございました都市別の格差、これも総理府統計局で生計費物価の地域格差を出しております。家計調査の方から作っております指数に従いますと、三十四年の数字で申しますと、東京を一〇〇といたしますならば一番低い地域が五六・八、こういうような数字になっております。これは三十四年の一時期につきまして申し上げたわけであります。それでは累年どういう傾向にあるかということでございますが、これが全体的に縮まってきているということは事実でございますが、三十四年の数字で申し上げますならば、生計費指数で見ますとただいま申し上げましたように、東京を一〇〇といたしまして他は五六・八、こういう数字になっております。

田口誠治日本社会党

○田口(誠)委員 それは東京を一〇〇として、その他一般ですか。甲地とか乙地とか、いろいろ地域に格差がございますが、東京とその他一般ということなんですか、それとも最低のところなんですか、今の五六・八という数字は。

瀧本忠男人事院事務官(給与局長)

○瀧本政府委員 これは特定の都市でございます。調査しております中の最低でございます。なおちょっと補足いたしますが、都市別の地域格差というものを総理府統計局でおやりになっておりますが、今私が申し上げましたのは生計費の観点から見まして、東京を一〇〇として一番低い地域がどれくらいになっているかという数字を申し上げたのであります。なお総理府統計局で同じく小売物価指数でおやりになっております。主としてこちらの方が議論に相なろうかと思いますが、その場合東京を一〇〇といたしまして一番低い地域は八九・四ということに相なっております。

田口誠治日本社会党

○田口(誠)委員 これは人事院総裁の方にお伺いするのですが、ベース・アップのたびごとに賃金の格差の内容が職階的に持っていかれているわけです。それでこういう指数の調査というものがなされているのですが、やはりこういう指数に基づいて今の勤務地手当なり暫定手当なり、ベース・アップのときの配分の内容をおきめになっているのか。そういう技術的な面はどういうようにおやりになっておられるのか、お伺いいたしたいと思います。

入江誠一郎人事院総裁

○入江政府委員 給与の勧告と申しますか、給与についての人事院の申し出につきましては、大体大ざっぱに分けまして本俸、それから手当、ことに地域的な手当となりますが、地域的な手当につきましては大体ただいまお尋ねの物価指数の関係、それから民間賃金の地域格差、それから生計費というふうなものを考慮いたしまして、われわれは算定することにいたしております。俸給の方は、御存じのように現在の給与法その他によりまして、職務と責任によって俸給表を作るような制度になっておりますので、民間の給与のカーブと申しますか、職務と責任に応ずる給与の段階、カーブを基準にいたしまして公務員の給与を作っております。

田口誠治日本社会党

○田口(誠)委員 民間の方を基準にするのですか。

入江誠一郎人事院総裁

○入江政府委員 さようでございます。

田口誠治日本社会党

○田口(誠)委員 民間といってもいろいろございまするが、どういう平均をですか。

入江誠一郎人事院総裁

○入江政府委員 民間の事業につきましては大体五十人以上というものをとります。それから俸給の職務と責任に応ずるカーブにつきましては、まず職種を分けまして、たとえば行政職でございますと行政職に相当する民間の職種、あるいは医療職は医療職というように、それぞれ職種に分けまして、職種ごとに民間の職務と責任に応ずる一つのポストといいますか、等級的な段階を作りまして、それを公務員の段階に合わせまして、それぞれの接点を作りまして線を引いておるわけであります。

田口誠治日本社会党

○田口(誠)委員 五十人以上の事業所ということでございまするが、これは全般的におとりになっておられるかどうかわかりませんけれども、この調査の数字をとる個所によって、それを参考にされると非常に矛盾が出てくると思うのです。一つの例を申し上げますならば、五十人ぐらいの事業所でありますれば、ほんとうに専務なり課長なりという人が、その土地では多額納税者といわれるぐらいものすごく収入を得ておって、そして一般の従業員の賃金というものは低いというところもあるわけなんです。それから全国的に事業所を持っておるところでは、これはまた大体うなずけるようなものができておるところもあるわけなんです。それで五十人以上と言われましても、相当そういう点の取捨選択をされないと、参考とされるのに大きく矛盾が出てくると思うのですが、そういう点は御如才ないでしょうね。

入江誠一郎人事院総裁

○入江政府委員 その点は十分注意いたしておりまして、まずいわゆる経営者と申しますか、そういう特別な高い給与をとります重役というものは除いております。それから五十人以上と申しましても、いわゆる事業所として五十人以上と企業規模において五十人以上と両方含んでおります。それからまた実際の職種を考えます場合には、必ずしも部長だからといって、どの企業の部長でも全部一緒にしておるわけではございません。たとえばどの程度部下を持っておる部長はどの等級に格づけいたしますとか、そういうふうにしてそれぞれなるべく合理的にいたすようにしておりますので、大体において御心配のような点は現われないのではないかと思っております。

田口誠治日本社会党

○田口(誠)委員 ベース・アップをされるたびごとに、賃金配分につきましては職階の問題が問題になるわけですが、こういう問題になるたびごとに、まじめにそうした面を科学的に合理的にはじき出されるという点をなされておるかどうかということが、大きな疑問として残されているわけなんです。そういう点どうでございますか。

入江誠一郎人事院総裁

○入江政府委員 ただいま御指摘のような問題につきましては、公務員の諸君からも始終御要望なり御批判がありまして、人事院といたしましても十分注意して調査もいたしまするし、また調査に基づく勧告もさせていただいておるわでございます。

田口誠治日本社会党

○田口(誠)委員 先ほど受田委員からも御質問をしておられましたが、転勤の場合の六カ月問という面でございまするが、こういう点のきめ方は非常にむずかしいと思いますけれども、全く上級の管理者になって相当の高給を受けておられる方は別でございますけれども、下級者の場合に、居住地と勤務地と違ったような場合には六カ月たってぱっと切り取られることが、非常に家庭生活に影響があるわけなんです。それでこういう点につきましては、官庁だけでなしに、民間の事業所におきましてもやはり問題になっておりまして、最近におきましては勤務地、居住他というような点につきましては一つの既得権として、高きに従うという方法をとっておられるところもございます。なお最近物価指数の格差というものは縮まっておるのだから、そういう手当というものの格差を縮めて、転勤をする場合でも収入に大きく支障がないという方法をとっておる事業所もあるわけなのでございまして、こういう点につきましては受田委員の方からも御要望が出ておりましたが、あわせて十分に研究をしていただかなくてはならない問題ではないかと思うわけでございますので、御研究をお願いいたしたいと思うわけでございます。  なお先ほど申しました物価指数に基づくところの給与体系ということにつきましても、やはり研究していただかなくてはならないし、それから職階制の問題につきましては、これは考慮しておるということを言っておられまするけれども、一般の職員の人たちから言わせれば、べース・アップのたびごとに職階制がますます強まっていくというので、不満の声が多いわけなんでありますから、そういう点につきましても今後十分に研究、配慮を願って、一般職員の、下級職員の要望も十分に取り入れて、給与の査定を行なうような勧告を将来とっていただきたい、この点をお願いしておきたいと思うわけでございます。  なお先ほど受田委員の方からも出ておりました勤務時間の関係でございまするが、官庁の方は、民間の事業所よりは、どちらかといえば出勤、退社のカードをとる場合に厳格になっておると思うのです。しかしながら厳格になっておるにかかわらず、内容というものは、実態は非常にずさんであるということなんです。だから私どもが疑問に思うのは、これは失礼なことになるかもわかりませんが、局長さんなりそういう上級の管理者の方々は、だれかにカードを扱わせておるというようなことがあるのじゃないかというような疑問すら出てくるわけなんで、それで先ほどからこういう資料の要求がありましたので、資料を見せていただけばわかると思いまするけれども、やはり勤務時間というものは、きまったものはきまったように厳重に勤務はしてもらって、そうして超過勤務すれば超過勤務手当を支払わないとかどうとかというようなことでなしに、完全に超過勤務手当は支払うし、それから休日出勤をした場合にはやはり法に基づくところの手当というものは、完全に支給するという方法をとっていただかなければならないと思うのです。現在のところではそういう面につきましても、ずさんな面があると思います。それでこういう点につきましても、受田委員の御要求にあわせて私の方からも強く要請をいたしまして、でき得る限りその資料につきましても、正確で内容的に最も具体化したものを一つ出していただくようにお願いをいたしたいと思います。これで私の質問を終わらせていただきます。

久野忠治自由民主党

○久野委員長 これにて両案についての質疑はいずれも終了いたしました。     —————————————

久野忠治自由民主党

○久野委員長 一般職の職員の給与に関する法律の一部を改正する法律の一部を改正する法律案に対し、草野一郎平君外十七名より修正案が提出されております。

久野忠治自由民主党

○久野委員長 この際、本修正案について、提出者よりその趣旨の説明を求めます。草野一郎平君。

草野一郎平自由民主党

○草野委員 ただいま議題となっております一般職の職員の給与に関する法律の一部を改正する法律の一部を改正する法律案につきまして、修正案を提出いたします。  案文はお手元に配付してありますので、朗読は省略させていただきます。  修正案の内容は、施行期日に関するきわめて事務的なものでありまして、他の法案審議との関係上、政府原案の施行期日である昭和三十六年四月一日をすでに経過いたしておりますので、これを「公付の日」と改め、四月一日から適用することといたしましたほか、所要の経過規定を置いたのであります。  何とぞ御賛成をお願い申し上げます。

久野忠治自由民主党

○久野委員長 本修正案について御質疑はありませんか。——御質疑もないようでありますので、これより原案及び修正案を一括して討論に入ります。  別に討論の申し出もありませんので、直ちに採決に入ります。  まず草野一郎平君外十七名提出の修正案について採決いたします。  本修正案に賛成の諸君の起立を求めます。   〔賛成者起立〕

久野忠治自由民主党

○久野委員長 起立総員。よって、草野一郎平君外十七名提出の修正案は可決いたしました。  次に、ただいまの修正部分を除いて、原案について採決いたします。  これに賛成の諸君の起立を求めます。   〔賛成者起立〕

久野忠治自由民主党

○久野委員長 起立総員。よって、修正部分を除いては原案の通り可決いたしました。  これにて一般職の職員の給与に関する法律の一部を改正する法律の一部を改正する法律案は、修正議決いたしました。     —————————————

久野忠治自由民主党

○久野委員長 次に、国家公務員に対する寒冷地手当、石炭手当及び薪炭手当の支給に関する法律の一部を改正する法律案について、これより討論に入るのでありますが、別に討論の申し出もありませんので、直ちに採決に入ります。  国家公務員に対する寒冷地手当、石炭手当及び薪炭手当の支給に関する法律の一部を改正する法律案に賛成の諸君の起立を求めます。   〔賛成者起立〕

久野忠治自由民主党

○久野委員長 起立総員。よって、本案は可決いたしました。     —————————————

久野忠治自由民主党

○久野委員長 本案に対し、石山權作君外二十八名より附帯決議を付すべしとの動議が提出されております。  この際、本動議について提出者よりその趣旨の説明を求めます。石山權作君。

石山權作日本社会党

○石山委員 ただいま通過をしました国家公務員に対する寒冷地手当、石炭手当及び薪炭手当の支給に関する法律の一部を改正する法律案に対しまして、自由民主党、日本社会党、民主社会党三党の共同の附帯決議を提案したいと思います。  最初に附帯決議の案文を朗読いたします。    国家公務員に対する寒冷地手当、石炭手当及び薪炭手当の支給に関する法律の一部を改正する法律案に対する附帯決議   人事異動の円滑化を図るため、同一市町村内における寒冷地手当の支給について、政府はすみやかに人事院をして、調査研究せしめ、その是正措置を講ずべきである。   右決議する。  これにつきまして、若干の提案理由の説明を行ないたいと思います。御承知のように現在暫定手当、寒冷地手当等の支給について、一貫してとられている考え方は勤務地主義でありますが、寒冷地手当のごとく特殊な生計費増高をカバーするために、客観的な自然条件をもとにして支給されている手当は、本来ならば居住地主義によるべきだと思うのであります。もちろん勤務地主義をとっておりますことには、またそれなりの理由もあるわけでございますが、今回暫定手当に関してとられた措置というものは、一方においては人事異動の円滑化にあると思うのでありまして、それならば寒冷地手当につきましても、勤務地主義をとっているところから生じているこの種の問題については、何とかその支給について考える必要があるのではないかと思うのであります。なおこの点、特に人事異動等についてひんぱんに問題が生じているような地区があるとしますならば、そういう地区については、もちろん地域区分の改定等をも考慮すべきでないかと思うのであります。  要するに暫定手当に関するこのたびの考え方を、寒冷地手当調整にも及ぼしていただきたいのであります。これらの問題をよく調査研究して、措置を講じてもらいたい、それもなるべく早く、できるだけ本年度分の支給に間に合うようにしていただきたいというのが、本案の趣旨でございます。  何とぞ御賛同をお願い申し上げたいと思います。

久野忠治自由民主党

○久野委員長 石山權作君外二十八名提出の附帯決議を付すべしとの動議について、採決いたします。  本動議に賛成の諸君の起立を求めます。   〔賛成者起立〕

久野忠治自由民主党

○久野委員長 起立総員。よって、本動議は可決いたしました。     —————————————

久野忠治自由民主党

○久野委員長 なお、議決いたしました両案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

久野忠治自由民主党

○久野委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決定いたしました。      ————◇—————

久野忠治自由民主党

○久野委員長 次に、国家行政組織法等の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を許します。  質疑の申し出がありますので、これを許します。石橋政嗣君。

石橋政嗣日本社会党

○石橋(政)委員 それでは若干質問いたしたいと思います。今度のこの法案の提出によりまして、公務員の定員規制というものの方式が、非常に大きく変革することになるわけでございます。もとより政府といたしましては、このような新しい規制の方式をとれば、従来のような有名無実の定員法というそしりを受けないで済むようになるという確信を持っておられると思うのでございますが、はたして今度の新しい措置を講ずることによって、現在政府側が考えておられるようにきちっとした定員制ができるものかどうか、やはり私としては若干の懸念があるわでございますけれども、その点自信をお持ちなのかどうか、この点をお尋ねするわけです。  そういうことを尋ねるためにも、従来の定員管理制度の欠陥がどこにあったのかということをも、あわせてお伺いしてみなくちゃならぬのじゃないかと思います。本来法によって規制することが困難な定員というものを規制しようとしたから間違いだったのか、それとも規制の方法が間違いだったのか。今度のこの提案の思想からいくと、後者のような感じを受けるわけです。規制の仕方が間違いなんだ、規制できないものを規制しようとしたわけじゃない、こういう考え方の上に立っておられるのじゃないかと思うのですが、どこに従来の欠陥があったかということも、あわせて一つお答えを願いたいと思います。

小澤佐重喜自由民主党行政管理庁長官・北海道開発庁長官

○小澤国務大臣 まず第一段の、今度の改正で自信を持っているかという点でありますが、これは自信を持ってやっていけると思います。  それから従来の定員法の問題が、はたして自信があるかどうかという問題でありますが、時勢もだんだん変化して参りますし、その点についてはこの法律が適しなくなったという意味で、適するように改めたわけでありまして、こういう点については今後とも十分注意して参りたいと思います。

石橋政嗣日本社会党

○石橋(政)委員 私から言うまでもなく、この現行行政機関職員定員法というものは、実は昭和二十四年に公務員の首切りのため、行政整理のためにできた法律なんです。そこにできたときに非常に問題があったと思うのです。業務量というものを無視して、ただ公務員の数が多いから整理しなければならぬ、そういう考えの上に立って法律によって定員を規制してみた。しかし定員は規制してみたけれども、業務量の方は少しも減ってない。そこでこの法律のワクの外に、自然に常勤的職員が生まれて、一体何のために行政整理をしたのかわからぬ、そういう形が出てきた。これではいかぬというので、また新しい法がここで講ぜられることになるわけですが、新しい法を講じたから絶対に今度は守られるという自信がおありですかと私は聞いたわけです。大臣はおありだというお答えでございますけれども、その確信がどうも私たちを説得するほどの裏づけを持っておらないような気がするわけです。それはあとの方の質問に対する答弁なんです。これは局長でもいいですよ。本来今のような日本の実情の中で、公務員の定員というものを法律で規制することがどだいむずかしい問題なのかどうか。正しく完全な方法を講じさえすればできるのかどうか、その辺はどういうふうにお考えになっておられるのですか。もちろん確信があると言うからには、後者の考えの上に立たなくちゃならぬということになるのですけれども、その辺はどういうふうにお考えになっておるのか。今度の方式でいけば、新しくまた何か出てくるおそれはありませんか。

山口酉総理府事務官(行政管理庁行政管理局長)

○山口政府委員 ただいま御質問になりました点は、今度の制度改正について一番根本的な問題でございますが、従来の定員規制は非常に問題がございまして、本委員会でも数次にわたって改善すべきことを決議されておるような次第でございます。その点につきまして政府といたしましては、三十五年度におきまして将来よりよき規制方式をとりたいというので研究いたしました結果、今度の案といたしまして、本委員会の従来からの御決議に報いようとしておるわけでございます。従来非常に問題になっておりました点は、定員規制を法律でしておる建前の点でございますけれども、実際上定員内の職員と、そのほかに定員外の職員というものがございまして、これが事実上ほとんど変わりがないというような状況になって参ったのでございます。これが従来の規定では、定員内にいかなるものを入れるべきかという点が実は不明確であったのでございます。石橋先生はすでに十分御承知のところでございますが、従来常勤する職員については法律によって規制をすることにしておいて、さらにそれを二カ月以内の期間で雇うという形式をとれば、そういう職員であっても、定員外に置けるという制度になっておったわけです。この二カ月という期間は、二カ月で更新ができないという制度かというと、そうではございませんで、更新ができるという制度でございますから、これを更新していきますと、事実上定員内の職員と何ら変わらない。そうするとそこに定員内と定員外の、つまり身分上の取り扱いの差ができまして、給与その他でも自然に不均衡を生ずる。そういうことで公務員の公平な取り扱いとしては適当でないというのが、従来からの各方面の御意見であったわけでございます。  そこでこの規制すべき対象をまず明確にする。どうしても定員規制をする対象と、そうでないものとがあるということはやむを得ない事実であって、現在の公務員制度におきましては、およそ一日でも国が雇えばすべて公務員でございますので、どうしても定員規制という概念からははずれたものがあるということはやむを得ない。定員内と定員外と双方で国の業務を運用していくのはやむを得ませんが、その定員の中に入れるべきものはどういうものであるかということを明確にすべきである。これが最も重要な点でございまして、この点について今回の規制では、従来国家行政組織法の十九条で、単に「職の定員」ということが書いてあるのでございますが、この内容が不明確でございましたので、この定員の一番もとになるべき国家行政組織の法律において、いかなるものを定員として規制すべきかということを明瞭にするという建前で、今度のような法律案を提案いたした次第でございます。  そこで法律による規制が本質的に困難なものであるかどうかということでありますが、法律による規制は非常に弾力性のあるところまでを規制しようといたしますと、やはり法律というものの制定過程から申しまして、困難がございますけれども、しかしでき得る限り基本的な国の行政組織の規模というものは、国会で審議をしていただくというのが正しいのではないかという建前で、基幹となる定員につきましては、法で規制するということにいたしまして、非常に弾力的に、特別に必要が起こる例外の場合だけを一部政令でできる道を置いておるわけでございます。  それからなお今度の法律で五現業につきまして、その中の給与特例法の適用のある部分につきましては、政令で規定できることにいたしましたが、この分につきましては、すでに給与総額の制度がございます。従来から国会の御論議といたしましても、五現業は法律の規制ははずして、企業経営の弾力性を認めるべきであるという御意見がございましたので、そういう点を考えまして、今回の提案をいたした次第でございます。

石橋政嗣日本社会党

○石橋(政)委員 定員を規制する場合に、一番問題はこの業務量だと思います。業務量がふえた場合に定員がふえ、業務量が減った場合に定員が減るという形がとられていけば問題ないのですけれども、業務量自体をはっきりと把握することがむずかしい部面にまで、定員制を及ぼしておったところに問題がある。だからこの業務量をある程度長期にわたって予測することができない、把握することができない部面をはずしていくという考え方には、私たちも賛成です。特に五現業をはずしたということは最も妥当なことではないかと思うのです。季節的に言ってもあるいはその他から言っても、業務量に波があるし、また突発的な増減もあるわけですが、そういうものをあらかじめ法によって定員を規制していくというところに無理があったわけですから、これをはずすということには私どもは賛成なんです。それと同時に、ここで特別の事情により緊急に増加を必要とする職員の定員、これも政令規定にゆだねているわけですが、もう少し詳しく、特別の事情により緊急に増加を必要とする職員というものが、どういうものを意味しておるのか、またその範囲を一つ御説明を願いたいわけです。

山口酉総理府事務官(行政管理庁行政管理局長)

○山口政府委員 十九条の二項に規定した特別の事情の場合に政令でできますというのは、これは一項の規定に入ります本来法律で規定すべき定員につきまして、緊急の事態で法律制定の手続のいとまがないような場合がございますので、従来こういうものにつきましては常勤労務者の制度、つまり二カ月以内の雇用という制度でやっておったわけです。たとえば災害が起こりまして、そのために災害復旧に緊急に必要な職員、あるいは米軍が撤退いたしまして飛行場の管制の要員というようなものは、法律の制定はできない事情のもとに、直ちに置かなければならぬという場合には、これは常勤労務者という非常に無理な形で置きましたが、そういう当然法律で規定すべきものであるけれどもそのいとまがないというものにつきまして、一年を限って置く、政令で置けるという制度を置いたのでございまして、これにつきましては、できるだけすみやかに法律化の処置をとるか、あるいはとれなければ一年限りでその定員は終わる、かような制度でございます。

石橋政嗣日本社会党

○石橋(政)委員 それでは政令によって規制される職員は、五現業の職員と今局長が説明されたもの以外にはないわけですね。政令で規制されるものはその二つだけですね。

山口酉総理府事務官(行政管理庁行政管理局長)

○山口政府委員 その通りであります。

石橋政嗣日本社会党

○石橋(政)委員 ここで現在の定員外職員の定員繰り入れが行なわれておるわけでございますが、これは従来常勤職員として認められておったものは、この際全部定員化されておるわけですか、四万七千六百九十三人のうちに従来の常勤職員は全部入っておるわけですか。

山口酉総理府事務官(行政管理庁行政管理局長)

○山口政府委員 提案いたしました四万七千六百九十三名は、常勤労務者と常勤的非常勤と双方を含んでおりますが、それは常勤労務者というのはほぼ二万六千ぐらいございまして、これのうちで一部は入っております。これは十九条の新しい制度で、恒常的な職と認められるものにつきましてはこの際入れまして、しかしまだ従来の各省の取り扱いが均一でございませんので、多少疑問のあります点は、実は三十六年度におきまして実態調査をいたしまして、その結果十九条の一項に該当するものと認定したものは、さらに追加して入れる、かような考えでおります。

石橋政嗣日本社会党

○石橋(政)委員 するとその繰り入れの基準というものは、行政管理庁において当然示しておられると思うのですが、一体今回繰り入れたもの、それから今後繰り入れを予想されるもの、あくまでも繰り入れが困難と思われるもの、そういうものはどういう基準によって区別しているわけですか。

山口酉総理府事務官(行政管理庁行政管理局長)

○山口政府委員 これは十九条の解釈によるわけでございますが、恒常的な職とみなされるもの、つまりその役所役所の所掌事務を遂行するためにという制限が一つございます。これは役所で現在やっておりますものの中に売店でありますとかいろいろ、はたしてこれはその役所が責任を持っている所掌事務の遂行に必要かどうかと思われるようなものも一部ございますので、そこで役所が所掌事務を遂行するためにぜひ必要なものであるということ、それからそれについて恒常的に置かなければならない職であるということ、その職に対して当てる職員は常勤の職員をもって当てるべきであるという三つのものを、具体的にその機関のそのポストについて判断をして決定することになるわけでございます。そういうふうな観点から、従来見ておりました職員の状態につきまして、従来はそれらのものであっても二カ月以内の雇用形式をとればはずせるという考えであったわけでございますが、今回すでにそういう考えなら当然定員に入れるべきであるということで、政府関係のそれぞれの機関で各省、行政管理庁、大蔵省意見一致しております部分については、この際入れたわけでございます。あとまだ残りがあるという主張もございますし、これは具体的に審査しなければ一致した意見になり得ないというものがございまして、それらは三十六年度で調査するということにいたしております。

石橋政嗣日本社会党

○石橋(政)委員 今さら私が言うまでもないことですが、この常勤職員あるいは常勤的非常勤職員の中に絶えず不安がつきまとっておるのは、結局今も給与の面で差別を受けておるわけです。給与表の適用の形でですね。今度またはっきりと定員規制の形で差別ができてくる。これが結局は身分上の差別にまで発展させられるのじゃないかということを絶えず心配しておるからこそ、今度のこの定員法の改正にあたっても反対の声を強く上げることになっておるわけなんです。何としてもこの懸念をなくしてやらなければ、心配でしょうがないという職員がたくさんおるわけでございますが、この点は長官、心配要らないものですか。あくまでも身分的な差別をしようなどという意図はお持ちになりませんと言明できるものですかどうですか。

小澤佐重喜自由民主党行政管理庁長官・北海道開発庁長官

○小澤国務大臣 この残っております常勤、非常勤のうち、恒常的な勤めをする者は三十七年度において全部予算化するということになっておりまするから、その調査が少なくとも疎漏ではない限りは、今お話のように不安定がとられると思います。

山口酉総理府事務官(行政管理庁行政管理局長)

○山口政府委員 ちょっと補足いたしますが、常勤労務者であるいは今度定員の外に最終的に残るものがありはしないか、それらがどういう取り扱いになるかという御心配と存じますが、その点は附則で、現在常勤労務者の常勤職員としての身分を持っておる者につきましては、附則の三項で、この法律施行の際現に常勤職員の身分を持っておる者につきましては、定員の外に置くことができるという規定を置きまして、それらの従来の身分の取り扱いを落とさないように、かように考えております。現在この常勤労務者になっております者は、身分上の取り扱いというものは、これは定員内の職員と変わらない取り扱いでございます。

石橋政嗣日本社会党

○石橋(政)委員 きょうはあまり時間もありませんから、質問は次の機会にゆっくりやりたいと思うのですが、もう少しお尋ねしておきたいと思います。それは予算との関係がどうなるのかということなんです。特に特別の事情により緊急に増加を必要とする職員の取り扱い、これが十九条の二項あたりで出ているわけですが、こういった人たちの定員とそれから予算との関係は一体どうなるのか、この辺の説明を一つお願いしておきたいと思います。

山口酉総理府事務官(行政管理庁行政管理局長)

○山口政府委員 予算につきましては、これは実際予算の使用残があったりいたしますと、その範囲内で雇い得るという場合もございますけれども、一般的には、従来の例から申しますと予備費を流用いたしております。そういう場合のケース、そういうケースのときにこの規定を適用して政令でやっていく、かように考えております。

石橋政嗣日本社会党

○石橋(政)委員 それからもう一つ、この特別職の職員を同様設置法で定員規制をやることになるわけですが、これは特別職全部ですか。

山口酉総理府事務官(行政管理庁行政管理局長)

○山口政府委員 今度の考え方としては、特別職のうちでも特別職に二色、二色と言うと多少語弊がありますけれども、実は特別職は失業対策事業で雇用いたします職安から参ります者も特別職になっておりますけれども、そういう臨時的でない恒常的な特別職につきましては、全部法律規制の対象にすべきであるという考え方に立っておりまして、その観点からいたしまして、従来抜けておったものがあるわけであります。それは御承知のように宮内庁の職員の一部とそれから外務省関係の大公使、これは法律の規定がなくて常勤の恒常的職員でありました。それらを入れますと、従来のそのほかの法律の規定とあわせまして、全部が法律規制の対象になるということになります。

石橋政嗣日本社会党

○石橋(政)委員 最後に、これはまた後日詳しく質問が行なわれると思うのですが、今度の定員法の改正によっても、やはり減員が出ておるわけです。これは事業計画に伴う減員ということになっておるわけですが、この減員の分についてどのような救済策が講ぜられておるのか。すなわち、実出血はないような取り計らいが各省間の中で行なわれておるかどうか。行なわれておるとすれば、その説明を一つお願いしておきたいと思います。

山口酉総理府事務官(行政管理庁行政管理局長)

○山口政府委員 実際に減員になりますものがありますが、一方に増員がございますので、大部分その増員の方で吸収をいたしております。ただ減員だけしかないというところもございます。その役所につきましては、通常の欠員の発生いたします状況からかんがみて、無理のある部分、いわゆる実質出血という部分につきましては、これは他の増員する部分にあっせんをするという建前をとっております。現在のところ、その準備をいたしておるわけでございますけれども、ほぼそれほどの必要はないではないかという関係庁の意見でございますので、今はまだ具体化しておりませんが、それが具体的な希望となって参りますれば、それをどの方面に振り当てるかということは予定をいたしております。

石橋政嗣日本社会党

○石橋(政)委員 調達庁の職員の場合などは、非常に特殊な状況下にあるわけでございます。絶えず不安な気持で仕事をしておるわけでございますが、こういう職員の不安をなくしてやるためにも、やはり対策というものが裏づけとしてなければ、われわれも非常に困る。従ってこの法案審議の過程の中で、はっきりとどういうふうに配置転換をするならする、実出血は伴わないようにするという御確認を大臣からいただかなければ、承認しにくい事情がありますので、この点だけを申し上げて、きょうのところは質問を終わりたいと思います。

小澤佐重喜自由民主党行政管理庁長官・北海道開発庁長官

○小澤国務大臣 調達庁の問題は、年年減少するようでありますが、その減少するに際しましては、実際上配置転換の方法を講じて、実質出血はしないように、厳に戒めておる次第であります。

久野忠治自由民主党

○久野委員長 本案についての残余の質疑は後日に譲ることといたします。  次会は公報をもってお知らせすることとし、本日はこれにて散会いたします。    午後零時四十六分散会      ————◇—————

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