内閣委員会 第5号
- 発言数
- 50 件
- 登壇者
- 9 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1961/02/21
会議録
○久野委員長 これより会議を開きます。 総理府設置法の一部を改正する法律案を議題とし、政府より提案理由の説明を求めます。藤枝総務長官。
○藤枝政府委員 ただいま議題になりました総理府設置法の一部を改正する法律案について、その提案理由を御説明申し上げます。 この法律案は、総理府にその付属機関として、新たに海洋科学技術審議会及び町名地番制度審議会の二機関を置こうとするものであります。 まず海洋科学技術審議会について申し上げます。 海洋は、国民生活、産業等に気象その他を通じて深い関連を持っておりますとともに、動植物、鉱物その他未開発の資源を豊富に包蔵いたしておりまして、近時科学的、資源的あるいは国際的な観点からその重要性をとみに増して参り、世界の各国とも海洋の科学的究明と利用開発にその力を傾注しているところであります。四面を海に囲まれ、海洋の科学的、技術的研究が特に必要と思われますわが国におきましても、現状ではその調査研究が個々の分野においてはかなり進んだものがあるとはいえ、相互の有機的連絡と総合性に欠けるうらみが多いのであります。従いましてとれらの弊を除き、海洋の科学的究明の基本的な方針を確立し、海洋に関する科学技術を総合的に推進する必要がありますので、この際総理府に海洋に関する科学技術の重要事項を審議するため、海洋科学技術審議会を設置しようとするものであります。 次に町名地番制度審議会であります。 御承知の通り町名地番の混乱により、国民の日常生活上及び行政上多大の不利不便を生じておるため、これを整理することは急務であると存じますが、町名地番の変更は不動産の権利関係の公証との関係もあり、各方面の有識者の御意見を承って慎重に対処する必要がありますので、町名地番制度についての根本方針を確立いたしたいと考え、総理府に付属機関として臨時に町名地番制度審議会を設置しようとするものであります。 以上がこの法律案を提出する理由であります。何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御賛成あらんようお願い申し上げます。 —————————————
○久野委員長 これより質疑に入ります。 質疑の申し出がありますのでこれを許します。石山権作君。
○石山委員 まず最初に長官のお心持をお聞きしたいのですが、こういう書類形式ですね。これはあなたの方で総合的なことはこういう書類でやっているのかしらぬけれども、私のようにまじめにやっておる者に対して縦書きと横書きの書類が出るということは、まことに困ることなんですけれども、この困ることなんだということが、事務能率から見れば非常に繁雑、複雑化する一つの要素になるわけです。それでこの横書きしたのを見てみますと、初めて出たのが自治省から出た設置法、今度はあなたの方と二枚目なんです。それをとじ込んだ場合、縦書きのものはこっちから見、横書きのものはひっくり返して反対から見なければならない。大体国会に出す書類からしてこんな不統一では、あなたの方で事務能率の向上を叫んでいてもおかしいじゃないかと思うのです。そういう文句を申し上げるよりも、こういう左横書きが非常に便利で事務能率を上げるものだ、こうあなたの方で認定されるならば、これはやはり各省に誘いかけて、内規のようなもので全部、法案はなかなかそうはいかないだろうけれども、説明書だけでもそういうふうにするとか、その他地方へ配るものも全部そういうふうにするとかいう基本は立てられてもいいと思うのですが、いかがですか。
○藤枝政府委員 各省庁で書類の形式が違っておりまして非常に御迷惑をかけておりますことは、非常に申しわけないのであります。いろいろ研究をいたしまして、最近では横書きがいいのではないかという方向にもありますが、しかしそれとても十分最終的な結論を得ておるわけではございません。さようなこともありますので、これは官庁の事務能率並びに民間の方々あるいは国会方面に御迷惑をかけないようにいたしますためには、何か統一した方向に進まなければならないと思いますが、今回御審議をお願いしようといたしておりまする仮称行政運営審議会、例のフーバー委員会と称せられるものでございますが、そういうところで十分至急に練っていただきまして、その審議会は行政運営の能率化をはかる審議会でございますので、そういうところで十分練っていただきまして、至急に統一する方向に進みたいと考えております。
○石山委員 これは長官、能率の問題では左横書きがいいということはきまっておるのですよ。ただ官庁がネックになって民間が全部横書きにできないということなんです。それはなぜかというと、自分で店をやっておる個人の会社なんかを見れば、仕様書は全部左横書きですよ。ところが通産省に対して許可を得なければならないというときになりますと、それを要約して縦書きにしなければならないということなんです。そういう不便を感じてやっておるのですよ。能率の問題をフーバー委員会で研究なさろうというのは、あなた方お役人上がりだからそんなことをおっしゃるのでしょうけれども、もうすでにそんな時期ではない。左横書きがいいということは大体わかっておるのですから、たとえば法律案としてはまだ書式の関係があるからやむを得ないけれども、しかし参考資料くらいは全部横書きに早急に改める。庁内の文書はまず第一にそういうようにやってみるというような意気込みでなければ、繁文縟礼的な形式主義というものは改まらないのではないか。弁解でなく、やるということを言いなさい。
○藤枝政府委員 今お話にもありましたように、たとえば法律案は縦書き、そうして法律、政令等の中に書式のありますものは大体縦書きの書式でございます。そういうこともありますので、今お話のように説明書でありますとか、そういうものは至急に横書きの方向に進むようにはいたしますけれども、そういう書式との関係等をどう調整していくかというようなことは、さらにもう少し研究させていただきたいと考える次第であります。
○石山委員 それでは国会のわれわれには少しずつならしていくという意味で、ちょいちょい横書きを出されるわけですか。これがいいと思ったのならその通りやっていただけばいいので、ためしに出してみたなんというようなことでは、ためされるわれわれは迷惑しごくだ。さっきもあげたようにとじるときに困るですよ。せっかくあなたの方から二枚、三枚と配ってきたものをクリップでとめておるのを、わざわざはがさなければならない。右書きと左書きですからね。だから左書きがいいとなれば、もちろん法律等の関係もあるでしょうけれども、左書きに移行するように努力をするのは私は当然だと思っているのですが、あなたは言いわけしちゃいかぬと思うのです。そうでなければ、あなたの方とか自治省は、こういう左横書きをお出しにならぬ方がいいですよ。そうでなければまことに迷惑するということを私感じたものですから、これはあなたの方では重要な問題ではないというふうにお考えになるかもしれませんけれども、やはり能率とか、書式の形式というふうな問題を考えてみると、ある点の重要さがある。あなたの方はそれの方の元締めのような感じがしましたので、法案とはかけ離れたことを一言申し上げたわけです。 次にお聞きしたい点は、人事院から去年、年末に公務員の給与に関するいわゆる暫定手当、寒冷地薪炭手当の勧告がされているわけですが、先々国会において法律改正が行なわれまして、すべての公務員給与は人事院において勧告をする、それを政府が受けて立つという形式になったわけですが、勧告をされたあとで、政府当局としてはこの問題をどのように研究なさっているかということをお聞きしておきたいと思います。
○藤枝政府委員 昨年末の人事院勧告につきましては、直ちにこれを全面的に実施すべく法律案等を用意いたして、目下法律案の作成過程でございます。おくれまして申しわけございませんが、ここ数日のうちには国会に御提出申し上げて、御審議を願うことに相なることと考えております。
○石山委員 今までの例だと、人事院の勧告を検討するということは、何か理屈を探して人事院の勧告を八割ぐらいに減らすというやり方なんですね。減らすというやり方で研究なさっているわけですか。
○藤枝政府委員 ただいまお答え申し上げましたように、暫定手当、薪炭手当等につきましては、人事院の勧告そのままを法律で実施すべく準備をいたしておるということでございます。
○石山委員 そのままということは、検討中ですから、今後二、三日であるいは様相の変化が起こるかもしれませんが、私の手元にもかなりに人事院勧告に対しましては、たとえば北海道の道南地区など、この前の石炭の場合何ら恩典に浴しないというのは遺憾じゃないか、こういう異議の申し立てがきております。それから東北地方、四級、五級地の寒冷地の場合の薪炭手当、これも金額に直せば二千五百円、今ごろ年間を通じて二千五百円のアップとは何事だ、こういう強い意見がある。これは長官も御承知のように、仙台の人事委員会では二回も現業官庁に裁定が出ているわけですが、みんな一万円をこしているわけなんです。まあそれはさておいて、それ以外の三級、二級、一級、こういうようなものは、今回の改定に対して何らの恩典がない、これはどうしたものだ、こういう強い不満の意見でございます。そうしますと、翻って考えてみますと、前々からわれわれが力説をしている寒冷地の率の引き上げという問題がかなりあるだろうと思います。これは今度の雪害を受けた富山、石川、福井、新潟、こういうところからは、今回の雪害を中心にして、われわれに何ら給与改定の恩典がないということははなはだ認識を欠くものだということで、はがきでこんなになるほど陳情書が来ておりますけれども、長野、兵庫県なんかからもかなりの高さになるほど陳情書が私たちの手元に参っているわけです。ですから私のお聞きしたいことは、今までの政府の研究というものは、おおむねどうも人事院の勧告よりも下回るような受け取り方をする。ここ四、五日で皆さんの方で検討していただくということは、こういう内容を含めて検討していただくというふうな態度を一応とっていただかないと、いわゆる民情、民生というものに対して政府は目をふさいでいるということだろうと思う。特に私は今度の雪害に対して、あなたの方で考え直すべき一つの現実的な冷酷な資料が提供されたと思っているのですが、その点はいかがでございますか。
○藤枝政府委員 ただいまおあげになりましたような、北海道の道南地帯の石炭手当の問題その他について、そこに勤務される公務員の方々のいろいろな御意見がありますことは、十分承っております。もちろんそれについても検討いたしておりますが、何分にも人事院が相当の時間をかけまして詳細な調査をされたものでございますので、もちろん態度としましては石山さんのおっしゃるような態度で進みたいとは思いますけれども、実際にはなかなか困難ではないかというふうに考えておる次第でございます。
○石山委員 これは増子さんがおいでですから聞きますが、われわれ人事院に暫定手当の問題も研究していただくというふうに法律を改正したわけですが、われわれが前に地域給を暫定手当というふうな名前で解消する場合に、政府与党あるいは野党のわれわれもこれに参画をしてきめた経緯があるわけなんです。そのきめた経緯からすれば、今の暫定手当が野放しにされておるということは、少しく問題を隠している、ふさいでいるというふうな点があると思うのですが、その点に関しては人事院に前の経緯を十分説明して、あなたの方で事務の取次をなさったかどうか、あの法律ができたあとの皆さんと人事院の関係を御説明願いたい。
○増子政府委員 御質問の点は、私どもとしましては十分連絡をいたしておるつもりでございますが、なおその上あの改正法案が国会で御審議されておりますときも、すでに人事院としてはその御意見等をこの委員会で十分承っておるわけでございまして、私どもから申し上げるまでもなく、人事院としても問題の所在は承知しておるというふうに私は受け取っております。現在放任されているという御意見でございますけれども、今回の勧告はやはりその問題を取り上げておるわけでございます。ただ全般的に暫定手当、いわゆる従来の地域手当を全部整理してしまうという段階にいかないという点は御指摘の通りでございますが、これは石山委員もよく御承知のように、暫定手当を取り入れるということは、給与体系、俸給のベースなりあるいは体系の問題と非常に関係して参るわけでございます。 〔委員長退席、草野委員長代理着席〕従いまして、単純に現在の地域手当、暫定手当を、現行給与しておる額をそのまま俸給に繰り入れてしまうということになりますと、地域的に非常にでこぼこの俸給になるわけでございます。それではとうてい給与体系としては維持できないという問題もございます。そうしますと結局全体の給与水準の問題、しかも民間との比較の関係、そういう非常にむずかしい問題がそこに内在しておるわけでございます。そういう意味で私どももかねてから研究いたしておりますし、人事院としましても十分その点に留意して研究いたしておりますが、今日におきましては、それについての最終的な結論を得られないというのが実情でございます。ただ今回は御承知のように特に合併町村等における人事交流の阻害を何とか解消したいというところに、まず重点を置いた勧告がなされたというふうに承知しておるわけでございます。
○石山委員 暫定手当が前のように五%も底上げをする、これは理論的にはいい理論だと思うのですが、必要とする金額もかなりに多額になるので、よほどの思い切った行政措置がとられない限りは、これはやれないというふうに私たちは考えます。しかしその間においてなしくずし的に態勢を変えていく。この前のときにも三回やってこの体系を何とか解消したいのだ、こう言っておったわけです。ですが、その第一回をやってからかなり年数もたち、そして物価は都市と農村あるいは地方の中都市との関係を調べてみても、どうもだんだん差が少なくなる。これは交通機関の関係もあるでしょうし、いろいろあるでしょうが、差が少なくなってきている現象、特に暫定手当の基本をなしたのは、当時の米のやみ価格というものが中心の一つの指数でございまして、今日これはほとんど解消されたような格好でございます。 そこで私は総務長官に検討の中身としてもう一ぺん訴えたい点は、暫定手当がそういうふうな意味で、今日のこの段階において——来年ではなく、この段階において動かし得ないものだ。そうするとどうしても私たちは薪炭手当の率というものが、もう一ぺん光を浴びなければ不合理だと思うのです。この問題の一例としてこういう例がある。秋田県の最高裁で判事が欠員なんです。仙台から転勤を要請しているわけですが、要請に応じないのです。これはなぜかというので地方新聞社で調べてみたら、地域給が一級安いというのです。薪炭手当は年一ぺんです。地域給は毎月ですからね。そろばん勘定したら、だれでもそろばんを置きますよ。そうして最近のようにこう雪が多いのでは、どうも冬の赴任などまっぴらだといって赴任をがえんじないので、今いる年寄りの判事が兼任するようなやり方で裁判が進められている。私は人を裁く立場の人として、そういうことがいいとか悪いとか言ってもいかぬ。たまたま一例をあげたのでありまして、何も私はその判事だけが悪いという意味じゃないのです。そういうように、一般に本省並びに仙台等から派遣される、あるいは転勤される高級の官僚、優秀な官僚の方々は、どうも雪の多い寒いところにはそういう意味で来ないという現実がはっきりしていると思うのですよ。そうしますと今増子室長がおっしゃったようになかなか暫定手当が困難だとかなんとか、でたらめとは言わないけれども、いつも同じようなことを言って逃げてしまう。そうすると私の方ではいつも優秀な必要な人がなかなか来ないということじゃないですか。そんなばかなことはないでしょう。そうでなくても奥地だといわれているところで、政府から派遣される人さえも来ないなんていったら、これはますます私の方は昔のえびすながらの東北ということになる。北海道ということになる。私はその意味で検討をなさるというならば、寒冷地の率というものをこの場合もう一ぺん考え直す必要があるのではないか。あるいは勧告された内容を修正なさるということも、この際政府として考えてもよろしいのではないかという意見でございますが、いかがでございますか。
○藤枝政府委員 暫定手当が職員の異動等に非常な障害となっておりますことは、御指摘の通りでございます。従いまして理想的には、もちろんその暫定手当がなくなって、全国の公務員等が同じ給与がもらえるようにすることがいいと思うのでございますが、それは先ほど室長から申し上げましたように、なかなか困難であることは、これは御理解いただいておることと思います。従いましてそういう公務員の異動等に支障のないような他の方法が考えられないかという御意見は、十分私どもも研究する必要のあるものと考えておりますので、今後さらに検討を進めると同時に、人事院にもいい知恵を出していただくようにお願いをいたしたいと思います。
○石山委員 人事院勧告に対して再度お聞きいたしますが、政府がそれに対する法律案を御提出なさる時期はいつごろでございますか。
○藤枝政府委員 目下大体の成案ができておるわけでございますが、多少調整を要するところもございますので、ここ数日はかかると思っております。
○石山委員 近い将来とか、数日とか、いろいろ皆さんの方は事情がおありでしょうから、はっきりしたことはわからなくてもいいと思いますが、私が先ほど何べんもるる申し上げた点をよく御研究なさっていただくというならば、私はあえて何日に出すというような確信は必要といたしません。ただ申し上げますけれども、私ここでただいま自治省の方々にも御意見を聞こうと思っておりますが、今回の雪害で秋田県は十一億、新潟県だけでも三十二億、この調査は半月くらい前の調査ですよ。私この日曜日に郷里に帰りましたら——私の生まれは秋田市ですが、ここは平坦地であります。そこでも大へんなものです。新潟県から出た資料を見ますと、半月前の調査でありますけれども、公務員がこの雪害に要した費用というものは約五千円かかっている。それはなぜかというと、屋根の雪を落としたけれども捨てる場所がない。道路にずっと雪が高く積もって、それをえっさえっさ運搬して捨ててくる。それからこういうふうになると海が荒れております。それで北海道の石炭は余っているというのですが、海が荒れて石炭が新潟や秋田の港へ入らない。ですから石炭飢饉、木炭飢饉なんです。そうすると物価はどんどん上がっていく。それで私の申し上げたい点は、地域給のような暫定手当は恒久的な一つの体系をなしておると思います。しかし薪炭手当のような短い期間の場合でも、私はよほど考えに入れていただいてもいいのではないか。これからだんだん気象の変化によって暖かくなるのではなくて、中央気象台でも言っているのですが、恒例的にもとの姿に戻っていくということを指摘されておりますが、そういう点も一つ考えていただきまして、十分研究していただきたい。ここに与党の議員の保科さんなどおられれば、一つ修正運動をしたいと思うのですが、事金のこととなると保守党の連中はそっぽを向くということがありますから、一つ私は良識のある人事院、それをまたなおさらよく研究なさる総理府を頼みにして、今度いい政府案が出ることを希望しておきたいと思います。この点はこれで打ち切ります。 ————◇—————
○草野委員長代理 次に自治省設置法の一部を改正する法律案及び皇室経済法施行法の一部を改正する法律案を一括議題とし、質疑に入ります。 質疑の申し出がありますので、これを許します。石山權作君。
○石山委員 総務長官に私は全体のおおらかな気持でお互い話し合う必要があるということは、宮城、皇居です。われわれが皇居を造営するときは、少し拙速のきらいがあったのではないか。もちろんあのときは、皇太子さんのいろいろな関係等がありまして、やはりあそこの場所がいいというふうな見解が大勢を占めて、あそこに造営になったわけですが、あれから三年を経過してみますと、東京都の交通難、あるいは工場の拡張、これは首都圏整備法などをやって疎開をなさろうとしているのだが、それ以上にふえていっているわけです。こういうのを見ますと、ちょっと何か考え方を新たにしていいのではないかということを、われわれ担当委員会の一人として私は考えたわけです。もちろん文化あるいは工業の中心地である東京からうんと離れるということは不可能かもしれません。しかしもう少し離れたような場所に、遷都というふうな言葉を今使っていいかどうかわかりませんけれども、皇居を移す。これは何か東京新聞にもついておりましたけれども、名前は忘れましたが、それに付随して政府の行政機関をつけていく。もちろん政府の行政機関がついていけば、われわれも行くであろうし、それから官立の学校等もその程度に疎開していい。そうすると東京都というのはよほど変わってくるのじゃないか、こういうふうな意見が雑誌等にも出ているわけです。これは今までここに皇居を造営することもいいというふうに思った人、たとい無関心な人であっても、最近の大東京の膨張ぶりを見ると、これは何とかしなければならぬというふうな考え方になったと思うのです。どうしても政治、行政機関に付随したいわゆる皇居というものは、この際別な意味で考えてみてもいいのじゃないか。もちろん皇居は今造営中だから、こういう話もおかしいものだと思うのだけれども、それはそれとして、たとえば将来の大東京を考えた場合、やはり今一応考え始めておく必要があるだろうと思うのですが、政府ではそういうふうな話題はありませんですか。
○藤枝政府委員 御承知のように今造営しておりますのは、御文庫といいますか、陛下のお住居の方でございまして、いわゆる皇居の方はこれからのことであります。御承知のように皇居造営審議会を設けまして、そうして慎重に審議の結果、やはりあそこにということになった。もちろん一部分は行事にお差しつかえない限りに、一般に公開するような緑地帯を作りますけれども、なったわけでございます。しかし一面において今お話のありましたように、たとえば商業の中心と政治の中心を分けた方がいいのではないか、アメリカにありますように、ワシントンとニューヨークというようなふうに分けた方がいいのではないかというような有力な御意見もあることはございます。皇居造営審議会の御審議の中にも、そういういわゆる皇居をほかに移したらというような意見のあるととも入れて、十分御審議の上あそこということになったわけでございますので、一応政府といたしましては、その皇居造営審議会の答申に従って現在のととろを予定いたしておる次第でございます。ただお話のような現在の東京都の都市交通の問題等もありますから、さらに実施の段階においては、それらもあわせてどうした方がよりいい結果になるかというようなことも考えて参りたいとは思っております。
○石山委員 私せんだって品川から上野に行くのに自動車を利用いたしました。そうしたらちょうど大手門のそばの方、つまり宮城をまるくして交通があるわけですが、朝の八時半ころでしたが、ほんとうに列をなして車が流れるごとく間断なく来るわけです。ですから、それを横切ることが不可能だから、信号機があるわけでしょうけれども、この交通量というものは大へんなものです。この交通量を考えてみると、私はしろうとだからよくわからぬけれども、やはり宮城を取り巻くところに問題があると思うのです。これを突っ切っていく方法がない。縦割り、横割りの路線も一つもないというところに、一つの難点があそこにあるのではないかというふうな考え方を持ちました。それはもちろんその道の人々がよく研究をされておるだろうと思うのですが、しろうと考えから見れば、あの広い土地でございますから、あの下に地下道みたいなものを作っては思いますが、何かいろいろな障害があるわけですか。
○藤枝政府委員 皇居があそこに作られましても、そういう今のお話のようなことでございますので、その下に地下道を通したらどうかというような有力な意見もございます。おそらく道路の方の専門の部門においては、そのことは研究中と承知いたしております。
○石山委員 私はその道路建設の方はよくわからぬけれども、一般的な感情からいえば、皇居の場所が大へん広いのだ。いろいろ熟慮審議したけれども、現在の場所がよろしいのだ。そうなればいろいろ支障があるかもしれないが、やはり地下道を通すということでなければ、あの広大な地域は、交通量から見てじゃまになるのではないか。あるいは地上を行かせるというような方法もあるだろうと思いますが、いずれにしてもあの周辺をぐるぐる回らせるという考え方は、やはりこの際おのおのが知恵を出して、回る範囲を何ぼかでも狭くする、こういう工夫が第二次段階にとられることが、皇居造営の建前であるというふうに希望を申し上げて終わります。 次に私は自治省の方にお伺いしたい点は、今回何十年ぶりかであったといわれる東北、北陸、信越の雪害についてです。自治省としてはどういうふうな対策を持っていられるかということを概略お聞きしたいわけです。
○松島説明員 今回の雪害につきましては、道路、交通の確保あるいは今起こります災害防止等につきましては、それぞれ主管の各省において御検討のことと考えておりますが、私どもの方といたしましては実情を調査いたしまして、さしあたり当該各団体が必要といたします財政負担に対しまする措置を考慮いたしておるところでございます。すなわち今回の雪害に伴いまして必要となりました除雪あるいは建物の復旧等に要します経費につきまして、地方団体の所要額を調査いたしまして、特別交付税の配分にあたりまして、それらの事情を十分考慮して配分をして参りたい、かように考えておる次第であります。
○石山委員 交付税の積算の中では、積雪の計数は見込まれておりますか。
○松島説明員 積雪についての補正をいたしております。
○石山委員 今度の雪害については、その計数はどのくらいの範囲をもって動きそうですか。
○松島説明員 積雪につきましても、普通交付税の補正は、長い間統計的に見ました場合に必要となります経費を基礎といたしまして補正をいたしているものでございます。従いまして今回のように何十年来の大雪というような事態を必ずしも予想いたしておりませんので、今回のような特別のものにつきましては特別の財政需要といたしまして、特別交付税をもって考慮いたしたいということで、各県からの御報告等をもとにいたしまして算定をいたしておる次第でございます。
○石山委員 私はあとでこの点に関してお聞きしたいと思いますが、自治庁が自治省に昇格をなさった。われわれはいろいろなことを申し上げたけれども、一縷の望みをもって自治省昇格案を見ているわけなんです。せんだって私は今財政課長がおっしゃった特交の問題について、雪害地方が財政当局に説明に参りたい、こう思って行ってみましたら、局長さんの部屋は割合に一人前ぐらいでした。しかしあとの課員の——財政課へ私は参ったのですよ。私は財政課へ参ったら、何です。私の方の言葉でいえばこぼつきというのですが、人間と人間がついているくらいです。あれでは地方から来ていろいろな陳情を申し上げても、あれではなかなか頭に——みんな優秀な人ですから、それは頭に入るかどうか。私ならば、一目見て非常に繁雑で、これではいい事務あるいは立案ができないのではないかという心配を持って帰った一人です。それで自治省に昇格なさったのですが、その人員とか部屋の数とかいうのは何ぼか拡張されたわけですか。 〔草野委員長代理退席、委員長着席〕
○柴田政府委員 石山委員がおいでになりましたときはいつか実は存じませんが、おそらく部屋割りがきまってあと移動する前だろうと思います。なお財政課につきましては、先般財政課が二つに分かれまして、財政課が交付税課と財政課とに分かれました。それで部屋が広くなっておるわけでありますが、ただ、今はいろいろな作業が財政課で一括して行なわれておりますので、とりあえず部屋はそのままにして仕事をいたしております。その関係でお話にありましたような非常にごちゃごちゃした、きたないところをお目にかけたかと思いますが、自治省になりましてから、人事院のあのビルの部屋割りの再割当というものがありまして、逐次目下様相を新たにしつつあります。もとよりその辺に最近できておりますような近代的ビルではございません。従いまして様相を新たにしても知れておりますけれども、ごらんになりましたような状態よりかは逐次よくなってきているというふうに考えております。
○石山委員 私の行ったのは二月の月初めかと思うのですが、部屋がえをしていなくて、そのあとなさったというなら別でありますが、あれでは私は能率は上がらぬと見て参りました。そして私のほかに雪害等の陳情と申しますか、そういうふうな人たちが行っても、立っているところがないという工合で、私は各官庁でいろいろ陳情の用件とか、御相談を申し上げなければならない用件が、文部省であれ建設省であれ、それぞれあるだろうと思います。しかし自治省という名前がついているだけ、地方の住民にとっては自治省が一番中心なわけでしょう。たとえば水道の問題にしても共管になるというふうな工合になりますから、その御相談に行く人たちが、あの中ではいろいろお話し申し上げたくても、とても申し上げられないで帰るでしょうし、狭いものだから、次の方が来ると遠慮を申し上げなければならぬという場面がたくさんあるのではないか。それでは下の地方の苦労というものが上まで上がってこないということでしょう。肝心かなめのあなたの方がそんな状態で、事務能率がどこかで遮断されるというような工合では、感心できないと思って見て参りました。ですから私は前に毒舌調で、自治省になったら、警官も消防も何もかにも一手に把握するくらいでないと、自治省になるかいがないであろう、こう言っておきましたけれども、そんなことはさておいて、やはり整備された形で、地方の自治体の首長なり議員を迎えるという態勢でなければいかぬのではないかと思っております。 それからもう一つ、陳情の話のついでに申し上げたい点は、地方からその衝に当たる吏員が来ます。これはもちろん仕事ですから当然だと思うのですが、そのほかに地方議員といわれる県会議員を初め市町村会議員が来るのですが、これに対してどういうふうな指導をなさっておるか知らぬけれども、来る人たちは、どうも皆さんの方に陳情すると怒られるから、きょうは自治省に行かないかわりに、かわりに先生の方で一つおいでになっていただけませんか、こういう意見がある。私は指導の仕方にはいろいろあるだろうと思う。何か理屈ばかり並べておっかながらせておく。こんな実例を言うだろう。お前たち一ぺん連れてくれば五十万円かかるから、その分を特交から差し引いてやるぞというようなおどかしの仕方をしているのじゃないかと思う。そういう指導方針でもし地方自治を指導されるとすれば、まことに残念だと思うのです。やはり地方議員が来たらそんなのでなく、自治省頼むべし、そういう依頼感を起こさせるくらいでなくちゃいかぬ。行くと怒られるから、代行でおれたちに行けなどというふうなやり方をとっているようではいかぬと思うのですが、どういう指導をなさっているのですか。
○柴田政府委員 地方から見える陳情につきまして、一がいにすべてを非というような態度はもちろんとっておりません。ただ通常事務的な陳情でございますれば、理事者側がその要件を持って参りますし、それだけで事は十分足りておるわけでございます。従いまして一般的に従来から事務的なものならば陳情というようなもので、なるべく書面だけで始末をしろ、また必要があれば、理事者側で事が足りるものならば、理事者側で事を済ませてしまえ、議会側としましては、理事者側が出てきてまた議会が出てくるというような二重手間のことはやらぬ方がいいじゃないか、こういうような一般的な態度で参っております。ただ、ただいまお話がありましたように、議会の方が出てくればすぐそれでは特交を減らすとかなんとか、そういうふうなけちくさいことは一切申し上げておりませんし、またやむにやまれぬものもございますし、われわれといたしましてはそれは親切に、極力丁寧にお話を承っておるわけであります。ただ一般的にそういうようなことを言っておりますから、府県庁あたりではあなた方が行かれてもまたしかられるぞというようなことを言われて、あるいは国会議員の先生方の方へそういうことを言われるのかもしれません。御指摘のような心配はないと考えております。
○石山委員 私も理事者側の説明で事足りるというふうな体制がきちっとできていれば、地方の議員が上京なさることは反対でございます。しかしそうでないというふうな一般の習慣ができているわけですね。陳情の度数が多くなれば、陳情者の数が多くなれば、ここに何がしのプラス・アルファの利得がある。経費をかけてもそれを上回る利益があるという算定がいつの間にかできているわけです。そういう習慣ができている。こういう習慣を私たちはやはり徐々になくさなければいかぬと思うのです。陳情があれば、隠れていた事項も日の目を見る。陳情がなければ非常に必要なことであっても、それが浮かんでこないのだ、こういうのであれば私はいけないと思うのです。今度の雪害についても、そういう意味からすれば、陳情団が来る前に、費用等の関係もあるかもしれませんけれども、地方の自治官庁の中心になる自治省は、一番先に雪害の調査を手元に置いていなければならぬと思います。建設は建設、農林は農林でそれぞれやっていられると思いますけれども、総合的にちゃんとつかんでいなければならぬのが自治省の任務だと思う。そういう意味では、調査団を出しておりますか。
○柴田政府委員 調査団を先般派遣されましたが、それには一応加わっておりません。ただ私の方の仕事といたしましては、主として財政的な措置ということが中心でありますので、もとよりそのうちには調査に職員を派遣して実地に実情を調査したいと思っておりますが、とりあえずは年度末も近うございますし、措置をするといたしますれば、財政的には特別交付税しかない。石山委員がごらんになりましたように、少数人員でやっておりますものですから、とりあえず資料を書面でとって、それを基礎にしていろいろ必要経費を査定しておる、こういう状況でございます。
○石山委員 資料調査というのは、これも今までの例からすれば、政府の方から悪い習慣をつけまして、二割、三割かかっているのだろう、そういう一つの既定観念を持って、あなたの方では頭から二割、三割減らすというやり方です。そうするとたまたままじめな、たとえば社会党の市長、社会党の町長みたいな人は、まじめに査定してそのまま出してくるわけです。それが一般的なしゃくし定木によって減らされるということがあるわけです。人員が不足だということはほんとうに残念だけれども、書面での査定というものはそういう危険性が多分にあるということです。ですから私は御調査をしていただきたいというふうに思います。これからでもおそくはございません。秋田県でも新潟県でも、東北六県の知事会でも、資料としてはおそらくお手元に差し出していると思うのです。しかしそれは半月前の資料でございまして、その以後、半月の雪害というものはこれは大へんなものです。ですから、これからでもおそくはないから、それぞれの県に有能な人を短時日でもいいから出して、あの雪の中に入って調査する。こまかい数字を調査するということも大切ですけれども、あの雪の中で二時間、三時間汽車におくれられて、そうして目的地に達して知事なり副知事なり、あるいは市長の話を聞けばどんなものだか、すぐわかるのです。数字がすぐわかるのです。その上に立っての数字の査定だと、その数字が生きてくる。何ぼに査定せいなんて言いません。東京の雪の降らない、日の輝くところであなた方が数字を査定するのでなく、一ぺん二メートル、三メートルの雪のトンネルをくぐって現地へ行って、一尺以上の長ぐつの中に雪が入るところで、自動車に乗らぬで歩いて話を聞いてくる。そうして東京へ帰って提出された資料を見て検討すれば、ここらあたりは本物だということがわかる。ここらあたりはおかしいという勘が働く。この日の照るところにいて勘を働かせると言うても、勘が働くわけがないではありませんか。吏道に反しますよ。お金のないことも人手の少ないこともわかるが、こういう災害の実際がわかるためには、やはり現地に皆さんの部下を一ぺん出してみるということが、この際必要だろうと思う。今度の雪害はこれだけではない。ここ当分続きそうな傾向がある。ですから今年を手初めに東北、北海道、信越等の雪害対策について、考え直していただく時期がきたと思います。私は秋田市ですが、終戦以来最近まで私たちのところでは屋根の雪をおろしたことはございません。それが今度は二回おろしたのです。それがずっと続くとすれば、やはり考えていただかなければならぬと思います。文部省では、学校の場合はよそと違って、東北地方には雨天体操場というものを設けてもらいました。それほど違いがあるのです。 固定資産税の問題になりますが、たとえは農家の場合、関東以南の方々は屋外で脱穀その他ができます。ところが東北地方は作業場をば別に作らなければならないという立地条件がございます。その作業場も建築物をごらんになればわかるのですが、東京地方は三寸五分の柱で家屋を建てて何でもない。ところが東北地方では四寸以下ではだめです。柱が五分最初から違っているということです。固定資産税の問題としてそういうふうなことが配慮されているかどうかということです。たとえば三寸五分の建築物の価格と四寸の柱の建築物の価格というのは、当然違うわけですね。四寸の方が高いということはわかる。固定資産税はその高いところへかけるのです。だれが好きこのんで三寸五分でいいものを四寸で作るはずがない。三寸五分なら冬になればうらがつぶれるかもしれぬという心配があるから、四寸で建てるわけなのです。たとえば関東以南では作らなくてもいいいわゆる農家における作業場、一般のうちでは薪炭小屋、つけもの小屋でありますが、これも大てい二坪から四坪くらいの薪炭とつけもの小屋がないとやっていけないというのが、普通東北地方の慣例でございます。従って建坪の面積が広くなり、建てる材料の価格が高くなるが、これに対する固定資産税が不公平であることに対して、何かこの場合それではいかぬじゃないかというふうな考え方で査定をなさる気持でいられるかどうか、どういうふうに見ていられるか、説明していただきたいと思います。
○柴田政府委員 先ほどの雪害を実地に調査された上でのお話でございますが、私どももちろん調査するつもりでおります。ただ時期がこういう法案作成、特別交付の算定といろいろぶつかっておるものですから、おくれているというのが実情でございます。なおそれでは書面審査だ云々というお話がございましたけれども、御承知のように私たちのところには全国に職員がたくさんおります。はえ抜きの人もたくさんおるわけですから、そう妙ちきりんな査定をしてくるはずはないというふうに存じております。 なお固定資産税の査定につきましては、平均価格の指示あるいは評価の基準を指導いたす場合に、従来からお話のような点を十分配慮をしてやって参っておりますが、具体的な事柄につきましては、専門家の固定資産税課長が来ておりますので、固定資産税課長から御説明申し上げます。
○萩原説明員 積雪の多い地帯の家屋の評価のお話でございますが、大体一般的に申し上げまして、積雪地帯の家屋とそうでないところの家屋とは、大まかに分けて三つ違いがあると思います。御指摘のように、柱が大きいとかあるいは床面積が広いこと、もう一つの問題は早くいたむということであります。雪に当たりますから寿命が短い。大体その三点が大きい違いでございますが、現在の固定資産税の評価の仕組みは、市町村におきまして点数で家屋の格づけをいたします。そうしますとその場合に都道府県知事から平均価格というものを指示いたします。床面積一坪当たりこれくらいの評価になるようにという平均価格というものを指示いたしております。その平均価格の指示におきまして、ただいま申し上げました三つの点を従来から考えております。まず早くいたむ、耐用年数が短いという問題ですが、これは積雪地帯を区分いたしまして、平均価格の算定上それぞれ減価をしておるわけであります。それから柱が大きいという問題につきましては、平均価格の算定上、東京における家屋で計算をいたしております。従って先ほどのお話によりますと、三寸、五寸というお話がございましたが、東京において三寸ということになりますと、それで計算をいたしておるわけです。従ってやはりそれだけ割安になる平均価格を出しておるわけでございます。それからもう一つ、作業場等の関係で床面積が広いという問題も、町村の平均の床面積を東京によりましてやはりそれぞれ平均価格上減価率を設けてやっております。今のところは大体そういうやり方でやってきておるわけでございますが、御承知と思いますけれども、おととしから評価制度全般につきまして見直してみるというので、固定資産評価制度調査会というものを設けて検討いたしておりますが、この評価制度調査会におきましては、家屋のこういう問題については個々の実態に合うように基準そのものを地域ごとに作ったらどうか。先ほど申し上げました耐用年数の一例をとりますと、耐用年数全国一律というのではなくて、その基準を積雪寒冷地帯、あるいは鹿児島、宮崎のような台風常襲地帯ということで、地域ごとに基準を作ることで実態に合わせるように努力していく、こういう意見が今のところ非常に有力な意見になっております。これは三月までに答申で出てくるわけでございますが、その結果を見まして、また将来の問題としては実情に合うように再検討を加えたい、こういうふうに考えておるわけであります。
○石山委員 たとえば日本の国みたいに、ずっと北から南というふうに長い緯度にわたった国は、気候の変化、経済的な立地条件、それぞれがかなり違うわけです。ですからこれを全国的に一律にプールするというふうになるとやはりちょっと無理があるので、こまかくすれば繁雑でしょうけれども、実情に沿うた数字が生まれてくるだろうと思います。その考え方は私は正しいだろうと思います。 ここでもう一つお聞きしたい点は、耐用年限を短縮してお考えになっていただいているようですが、この耐用年限も同じ東北といっても表と裏ではだいぶ違うということです。これは塩分を含んだ雪というものがあるのです。塩分を含んだ雪がたとえばトタンの屋根に上がって、これが一カ月も屋根の上に乗っていると仮定をすれば、これは表と裏ではおそらく半分くらい違うのじゃないか。片方が三年持てば片方が一年半くらいしか持たぬのじゃないかという事例も、おそらく生まれてくるだろうと思います。木材の場合もそうです。雨と雪では湿度が全然違うわけでしょう。雨はかわけばなくなるのですが、雪は一たん水になってそれから蒸発するというような関係で、その間にはかなりいろいろな影響を材木等に及ぼしているのではないか。耐用年数の問題は今までも研究していただいているだろうと思うけれども、この際もっと研究していただいて、短縮される方向に進む必要があるのではないかという意見でございます。 別個のお話でございますが、去年の人事院勧告によって国家公務員はもう給与をいただいています。何べんも私は秋田市、秋田県の例を引いて言えばいかぬと思いますが、一番わかるものですから引いておきますが、県では支給いたしました。しかし市町村ではまだ支給いたしておりませんし、どのくらい支給するかも、市当局、ましてや町村当局は明言を避けておるというのが実情でございます。この点に対しては皆さんの方ではどういうふうに国家公務員のごとき恩典を与えるように工夫なさっているかということも、この際聞いておきたいと思います。
○松島説明員 昨年十月から国家公務員に実施されました給与改定につきましては、地方公務員につきましても同様な措置が講じられるように、私どもといたしましては去る十二月の国会に、昭和三十五年度分の地方交付税の特例に関する法律という法律を御提案申し上げまして、交付税計算上、この給与費を含みます各行政費目につきましての給費改定を十月から実施したといたします場合の増加経費を、法制上の言葉で申しますと単位費用の増額という形でもって、法律の改正をお願いをいたしたのでございます。この改正法律案によりまして、通常は八月に普通交付税を決定するのであります。本年度分も八月中に決定をいたしておったのでありますが、この特例法案におきまして再算定を行ないまして、一月の末日に再算定の交付税額を決定をいたしました。なお十二月中には早急に給与改定を実施するところもあるであろうという配慮のもとに、一応改正法律によって交付されるであろうという見込額の半分程度を概算交付いたしましたが、一月には本式に再算定を決定いたしまして、差額を二月の九日に全額各市町村団体に交付いたしております。従いまして私どもといたしましては、国家公務員に準じた給与改定はこういう措置によって講じられるものと考えておる次第でございまして、府県等におきましては、もうほとんどそういう線に従って実施をいたしていると私どもは報告をいただいている次第でございます。
○石山委員 県では今の措置でやれただろうが、しかし市町村段階ではまだやっておらない、これはどういう事情でしょうか。
○松島説明員 私どもはその間の事情を詳細承知いたしておりませんが、大体府県についても市町村についても同じ考え方で、それぞれ国家公務員の給与改定に準じて行ない得るような財政措置をいたしたわけでございますから、私どもといたしましては市町村においても県においても同様になし得るものと考えておるのでございます。ただ市町村におきましては、団体によりましてベースの関係が、府県のようにほぼどこの団体でも同じような水準というわけには参らないところも若干あって、従いまして一般的な算定方法をもってしては、団体によっては必ずしも十分でないというところもあったのではなかろうか。これは推測でございますけれども、そういった関係、その他の事情でおくれているのではないかと考えておりますが、私どもとしては年度内には片づくのではなかろうかと考えております。
○石山委員 一つの県と一つの市というものは、財政規模においてはおそらく格段の相違があるわけでしょう。ですから県ならばやり得るようなものであっても、市や町村、特に単位が小さくなるとちょっとした金でもこれは大へんな負担になるわけなんですね。一人の人件費でも大へんな負担になる。県ならば三千名、四千名の世帯ですからやりいいという面が出てくると思う。こういうことはどういうふうにやっているかということです。たとえば赤字があった、今度は黒字になった、この黒字は極端に言えば一万円であった、こういう県やあるいは市がなきにしもあらずである。しかも財政状態からすればようやく一万円の黒字になるような財政状態ですから、これは非常に悪いものだと思うのです。しかしそれでも形式上から見れば黒、特交もそういう関係で黒だというふうに査定されていきますと、末端では私は非常に操作上困難を感じているのではないかと思うのですが、そういう事例等は十分勘案されて特交等の問題を処理なさっているかどうか。
○松島説明員 普通交付税におきましては、少なくとも交付税全般を通じまして同様でございますが、個々の団体が赤字であるか黒字であるかということを基準として交付税を配分するというやり方は原則的にとっておりません。と申しますのは、団体によって財政運営のいかんによって交付税がよけいもらえたり少なくもらえたりということであっては、非常に不公平な場合が起きるわけでございます。従いまして黒字だから交付税を交付しない、赤字だからその赤字を埋める分を交付するというやり方は、原則として考えておりません。ただいま御質問のございました給与改定につきましては、少なくともどこの団体も一定の方式に従って給与改定を実施したとするならば、必要となるであろうという金額を、交付税の計算方法に従いまして計算をいたして交付するわけでございますので、その団体が現に赤字であるか赤字でないかというような問題は、一切その考慮の中に入らないわけでございます。なお特別交付税の配分についてでございますが、特別交付税は、その団体の財政事情というものもある程度考慮して参らなければならないわけでございますので、赤字のために給与改定ができない、しかも赤字再建のためにいろいろな努力をしておられるというような団体につきましては、そういった事情もくんだ上で、この特別交付税の配分をいたしておるわけでございます。しかしこの場合におきましても、たとえば雪害があった、そのために特に経費が必要であったとか、あるいは災害があった、そのために特に経費が必要であったというような、それぞれの項目に従って特別交付税を配分することといたしておりますので、ただばく然と足りないからとか足りるからというような判断のもとには、交付はいたしておらないわけでございます。
○石山委員 皆さんの指導は、窮屈の中でもよかったのでございましょう。だんだん赤字の自治団体が減っているということは事実です。非常に苦情を言っている地方団体もありますけれども、大勢としてはよくなっているということは事実だろうと思います。しかしこういうふうに今回のような雪害が出れば、そこの自治団体としては目に見えない費用がたくさんかかってくるのです。除雪費一つとってみても、これは大へんなものだと思います。私、新潟県の官公労の組合から資料をいただいたのですが、一軒の家でも四千円ぐらいかかった、こういうふうに言っております。地方団体としては四千円というものが積もり積もっているわけです。かなり積もり積もった形で、特に十万なら十万の都市として交通機関を完備しなければならぬ、氷で破裂した水道の修理をしなければならぬというような、いろいろな問題が出てくるだろうと思います。こういう点を、この際皆さんの方でも十分考えていただいて、それぞれの税制の問題も活用してもらわないと、個人的に見ても今言った思いがけない三、四千円の出費を受ける。地方団体としてもまたそういう出費によって赤字が出る。そのためにたとえば学校経費が節約をされる、PTA費でそれを補う、町村道の場合には砂利は持ってくるけれども、散布するのは町内でやれ。はなはだしいのになると砂利までも運ばされる。そうでなければ春の泥棒をば防ぐことができない、こういう現象が起きてくるだろうと思います。そういうことが予想されます。当面の雪によって受けた各雪害はもちろんでございますけれども、雪の消えたあとで徐々に起きてくる、与える欠損というものも莫大なものだと思います。こういう点も十分御研究をしていただきまして善処していただきたい。私どもこう見ているのです。自治庁から自治省に昇格した腕だめしは、今回の雪害をもって、省の方々がどういうふうに地方団体を御指導なさるのだろう、そうでなければ、何も自治庁でよかったのじゃないかというような声が出るようであれば、残念しごくでございますから、一つ私の方でも地方団体についての経費の節約、事務能率を上げるように、われわれも十分研究して協力いたしますけれども、皆さんの方でもその点を十分勘案されて、天災によってこうむった雪害地に対しては特段の配慮をしていただくようにお願いをいたしまして、質問を打ち切ります。
○緒方委員 関連してお尋ねしたいと思いますが、自治省は地方自治体の健全な育成のために努力していただかなければならないと思うのですが、私この前水道組合の問題で、厚生省並びに自治省の方にお伺いいたしました。問題の焦点は、水道組合が水源地確保その他のために多額な起債を受けて、年間十億円の水揚げがある中で、四億も五億も、多いときには六億円もを起債償還費に充て込まなければならない。それが償還できるまでというものは、少々水道料金を上げてもまかない得ないという事態に立ち至ったので、何とかその起債の償還年限を延長してもらいたいという陳情があったのです。厚生省の方へお話を申し上げたら、厚生省の方としてはできるだけ御要望に沿うように大蔵省とも折衝中であるし、多額な何十億というようなお金を、二十年あるいは二十五年で減価償却をしてしまえということは、これは非常に重要な問題であるからということで、厚生省の方は非常に同情的であるし協力的である。自治省の方に行ったならば、なかなかそう言わない。御要望はごもっともなところはあるけれども、これもいわゆる財源回収として新規事業に投資するのが有利であるか、あるいはまた現在作っておるところの運用を助長するのがいいか、なかなか検討を要するところだというふうな、冷たい態度でありました。私は何も水道の問題だけを言うわけではありません。私は福岡県から出ましたが、福岡県にいたしましても、毎年々々の起債償還費は約二十億、ことしは二十三億か二十四億になると思います。百十億か百二十億の税収、自己財源百二、三十億の中でもって、二十数億という純財源を借金払いだけに充てるということがいかに困難な問題であるかということは、想像にかたくないものがあるのです。二十億円という金がまるまるではなくて、たとい半分でも行政方面に使用できるならば、公共事業にしても三分の一の負担額であるならば、二十億円なれば六十億円の道路の改良ができますし、河川の改良ができますし、学校もできますし、幾多の事業運営、住民の福祉のために使うことができるが、何を申しましても、二十数億円の純財源をそのまま借金払いと利子に取られてしまうというような状態になりますと、地方自治体もやりくりが大へんなことであろうと私は考える。これは何も福岡県だけではなく、各地方自治体が、圧縮された地方自治体の財政状態の中で、やらなければならない仕事は山積し、さらばというて自己の財源はなく、やむなく起債という借金の中でそれぞれの仕事をやってきたのが今日累積して、そうしてそういう苦境に立たされておるというのが今日の実情ではなかろうか。こういう問題の処理をはかっていかれるところに、今後の自治省の大きな仕事が存在するのではなかろうかと私は考えます。起債の償還年限を大幅に延長されるよう、私が自治省に行ってお話を聞いたときのような、そういう冷たい態度でなくて、自治体が当面しておる困難をどう解決してやるかという、あたたかい、熱情のある処置を私は要望したいと思うのです。自治省の御見解は先ほども申しましたように、新規投入の財源確保のために、少々地方自治体が困っても仕方がないというお考えかどうかということを、一つお伺いしておきたい。
○柴田政府委員 具体的にどういう案件でありますか承知いたしませんので、その問題につきまして今ここでこうだというお答えは実はいたしかねますが、推察をいたしますのに、おそらく自治省当局でお話しいたしましたのは、水道事業というのは、大体起債を財源として独立採算制で経営する建前になっております。従いまして起債というものと料金というものとの関係を常に頭に置きながら、運営をしていくということになるわけでございますので、おそらくは一般経営、水道事業の経営問題、それから起債の利子の問題、そういった問題を兼ね合わせて、その事業については十分検討する必要があるのではないかということを言ったのではないかと思います。あるいは違うのかもしれません。私帰りまして聞いてみますけれども、地方債の元利の償還年限を延長するということは、御指摘の通り必要なことでございますし、私どもは在来からその方向に努力をいたしております。従って当局がその公債の元利償還の年限を延長してくれという話について、頭からそんなことよりというようなはずはないと私は思うのであります。おそらくは一般経営問題とのからみ合いで、そういう話になったのではなかろうかと推察するのでございますが、具体的な問題はわかりませんので、役所に帰りまして聞いて参りますけれども、一般的にはいっときほどではございませんけれども、地方債の償還額が地方財政を非常に圧迫しておりますので、何とか救済していくという格好で、数年前からどうして地方債の元利償還金を少なくするかということに、全国的に一生懸命やってきたわけでございます。現に逐次その成果は現われつつありますけれども、なおおっしゃいますように償還年限につきましては、特に事業債につきましては償還年限と施設の耐用年数が一致していない、施設の耐用年数より償還年限が短いということが多々ございますので、これにつきましてはお話のような方向で大蔵省と大いに折衝しておるまつ最中でございます。従いまして御質問のように決して冷たいような態度で問題を扱うような気持はさらさらございませんので、誤解がないようにお願いしたいと思います。なおかりにもそういうような印象を与えたといたしますならば、それは私たちの不徳のいたすところでございますので、深く反省いたして参りたいと思います。
○久野委員長 次会は公報をもってお知らせすることとし、本日はこれにて散会いたします。 午後零時十七分散会