逓信委員会郵政事業に関する小委員会 第1号
- 発言数
- 12 件
- 登壇者
- 5 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1961/05/31
会議録
○廣瀬小委員長 これより会議を開きます。 郵政事業に関する件について調査を進めます。 質疑の通告がありますので、これを許します。上林山榮吉君。
○上林山小委員 私は、本国会始まって劈頭に、郵政当局に対して御注文を申し上げておいたのでございますが、それは長い間懸案になっておる、しかも関係者が非常にその実現を要望しておるところの簡易郵便局法の改正についてでありました。当時この法案は、国会の事情を考慮しつつできるだけ早目に出すようにしなければならぬ、もしいろいろな事情で早目に出すことができないならば、次善の策を立てて、そしてこれらの強い要望にこたえなければならぬではないか、こういう意味で私が取り上げたのでございましたが、それに対して郵政当局は、できるだけ出すように努力をしたい、しかしもし改正案を出すことができない場合は、要望の線に沿って努力をすることがあるかもしれない、しかしただいまのところはその言明の限りでない、こういう趣旨の御答弁であったと記憶しておりますが、会期があとわずかに迫った今日、郵政当局としては簡易郵便局法の改正をする意思があるのかどうか。もっと具体的に言えば、この法案を今国会に出す御意思があるのかないのか、まずこの点を伺って、次に質疑を続けたいと思います。
○荒卷政府委員 簡易郵便局法の改正につきましては、国会劈頭におきましての上林山先生の御質疑の通りでございまして、提出方につきましても省内におきまして鋭意検討いたしまして、案の内容につきましては成案を得つつあったのでございますけれども、諸般の事情から提出に至っておりません。今国会におきましても、会期ももう押し詰まっておりますので、今の段階におき。まして提出するという意思はございません。
○上林山小委員 国会の運営から見て、ことしほど郵政省関係の法案がたくさん出たことはないので、しかしながら幸いにして衆議院だけは懸案の法律はほとんど可決をされたわけで、われわれ関係者といたしましても喜びにたえないのでありますが、われわれの立場からいって画龍点睛を欠くのは、今申し上げたごとく諸般の情勢から、たびたび出す意思を持ちながら出すことのできなかった簡易郵便局法の改正案、これがその提出すらも見なかったということは——可決できれば幸いでありますけれども、それは別としても、これが法案の提出すらできなかったということは、どういうわけであるのか。私は楽屋裏の事情を少しは承知しておりますから深く追及はいたしません。いたしませんが、世界的にといえば少し言葉が大げさになりますけれども、各国においては、小局制度によって相当成績を上げておるのですね。そういうような事情もあるし、それから普通局や特定郵便局を作れない日本の現状、こういう点からも考えて、できるだけ国民に郵政事業をサービスしよう、こういう意図から、便宜的に簡易郵便局制度ができたことは、御承知の通りです。しかし、もうこの辺にきますと、私どもはもう少し筋を通して、そうして国民に奉仕できる体制というものを、これは郵政事業全体から考えなければなりませんけれども、その一つの項目として、やっぱり現在あるいは将来に向かっても、この制度というものは、改善を加えれば、国民に奉仕できる郵政事業ということになり得ると私は考えておるのです。そういうような建前から、今国会では、今御答弁の通り、おそらく見送りということになるかと思いますが、もう少しこの問題に対して真剣な取り組みを願って、これに反対する方々にもよく話し合いの場を作ってそうしてこれが善意であること、同時にまたこれが国民の、あるいはその関係者の要請にこたえることであることなども、もう少しPRをして、そうして来たるべき国会においてはこれが実現するように——何も私どもは摩擦を起こしてまでとは考えないが、できるものならばお互いに歩み寄って、この案というものが実現するように期待をするのであります。決してこれは時代逆行ではない。私はそれぞれの方面の意見を聞き、また印刷物等も各国のものを読ませていただいて、ただいまこういうように申し上げるわけであります。 そこで、それならば私が今国会において次善の策として要望申し上げましたたとえば手数料なり、あるいはその他の費用なりを思い切って大幅に改正をする、これは法律の改正をしないでもできる次善の策であります。かつまた時代の変遷に従ってこれを個人にまで拡大することも、これは場合によっては法律にも関係があるが、場合によっては省内の行政措置だけでもでき得る点もあると考えるのであります。これはそのやり方によっていろいろ違ってくるわけでありますが、この問題についてどういうふうにお考えになっておるか。一部では今の問題について次善の策として郵政当局が何らかお考えになっておるかのごとき情報も流れております。そういうようなことから、私はこの際率直にお伺いしたいのは、この次善の策についての構想あるいは程度というものを承っておきたい。これはもう長い間の問題でありまして、法案が改正されたならばそういうようなことも一つ改正していこう、待遇改善等もやりやすいように善処していこう、こういう意図であったのですけれども、これが今御答弁にもあった通りの事情であるとすれば、あまり長く何にもこの問題に具体的にタッチせずにほうっておくということは、これはやはり郵政事業の一環である以上私はとるべき筋合いではない、大胆率直に許される予算の範囲内においてこれらの処置をおとりになるべきだ、これは私は真剣に考えておりますので、一つ御遠慮のない答弁を願いたいと思います。
○板野政府委員 お答え申し上げます。現在の簡易郵便局の手数料は昭和二十八年に初めて改正をいたしたわけでございまして、その後諸物価の変動もございましたし、あるいは人件費の値上がり等もございましたけれども、一応簡易郵便局の現在の事務量あるいは所要人員等の観点からいたしまして、そういう事務量がきわめて僅少でございまするので、この程度の物価の変動、人件費の値上がり等をもちましては、現行の手数料を上げるという程度までには至っておらないということと、もう一つは地方公共団体とかあるいは協同組合等におきましてこれが運営をされておりまするので、職員の特別な手あき時間をもってやっておるということで、特別に手数も要らないであろうという点を考えまして据え置きにいたしてきたわけでございます。しかしながら、先ほど申し上げましたように、簡易郵便局の法の改正によりまして、これを個人に委託するということになりますると、処理時間とかあるいは必要な物件に見合うところの適正な手数料を保障しないと適格者も得られないという点もございますので、その際には一つ相当の幅の手数料の値上げも考慮する必要があるというふうに考えておりまして、これもすでにある機会に申し上げた通りでございますが、先ほど官房長からお答えいたしましたように、簡易郵便局法の改正につきましては、今国会に提出するに至らないというような情勢にありまする以上は、ただいま先生のおっしゃいましたように、あまり長くこの手数料をそのままにしておくということにつきましても、いろいろ最近の物価等の、あるいは人件費等の値上がりの趨勢も見まして考慮しなければならぬというような事情もございまするので、ただいま私どもの手元におきまして、きわめて事務的でございまするけれども、若干の手直しをするという考えのもとにいろいろ計算をいたしておるわけでございまして、その幅がどうなるかというような点につきましては、今後内部におきまする関係の局とも打ち合わせ、予算の状況等も見ましてきめていきたいというふうに考えておる次第でございます。
○上林山小委員 ただいまのお話を聞いて、私の質問の趣旨に沿った事務的な検討も加えられておるようでございまするけれども、最初の案よりも後退したかのごとき印象を受けるので、私はその点は遺憾であります。私どもの要望しておる点は、特定局にしても収支の合わないところをば、やはりそれぞれ費用をかけてやっておるところも多いわけです。そういうようなふうになぜやるかといえば、これはやはり郵政事業として円滑な運営をするために、あるいは国民に奉仕する郵政事業という、そこに大きな筋金があるのだと私は思います。もちろん郵政事業全体としては、採算を考えないでやるということは——これは言うへき言葉ではございませんけれども、部分的な考え方は、ただ収支だけを償うようにすればいい、そうした考え方は少し狭きに失する、特にこの種の事業については私はそれが言えると思うのです。だからそれぞれの法案が制定されたときと寸分たがわぬようにはできぬと思うけれども、それに近い大幅な手数料その他の処置というものはできなければならぬ。また予算を見てみてもそんなに膨大な予算がかかるとも思えない。そういうことになってくれば、私はいわゆる末節にとらわれないで、この際次善の処置としての最大限の改善あるいは改革というものをしてもらわなければならぬのじゃないかと強く考えておりますので、ほかの委員の方々もお見えになったから、私はこれでやめますけれども、一つおざなりの申しわけ的な処置に終わらぬように重ねて強く要望いたして、私の質疑を終わります。
○廣瀬小委員長 森本靖君。
○森本小委員 この小委員会を設置いたしました目的は、逓信委員会の中におきましても特に重要でございまする郵政事業をあらゆる角度から審議、調査をしよう、こういうことでこの小委員会を持ったわけであります。今までは本委員会が法律案件の関係上非常に忙しくて、小委員会を開く機会がなかったわけですが、しかし、この小委員会を通じまして明確にしていかなければならぬ点は、ただいまも上林山さんが質問をいたしましたように、簡易郵便局の問題、さらにその手数料の問題、それに関連をいたしまして郵政事業の長期計画の内容について、さらに委託業務局の将来の展望について、あるいはまた郵政事業におきまする為替、貯金、保険、各事業におきまするその内容の実態、こういうふうに、この小委員会といたしましてはまだ調査をしなければならぬ点が非常に多いわけでございまして、私もそういう点について個々にそれぞれ質問をいたしまして内容を明らかにしていきたい、こう考えておりましたけれども、ちょうどきょう文教委員会が開会されておりまして、その文教委員会の方でこのオリンピックの法案が今すぐ審議をせられる、こういう状態でありまするし、おそらくその方に郵務局長も呼ばれておると思いますから、その関係で私は本日はそういう点の質問は一応一切省略をさしていただきまして、引き続いてこの小委員会を通じて明らかにしていきたいということで、私のきょうの質問はこれで終わりにいたしますが、ただ一つだけ私は官房長に御忠告を申し上げておきたいと思いますことは、きょう文教委員会にかかっておりますオリンピック東京大会の準備等のために必要な特別措置に関する法律案、おそらくこの法律案件については与野党一致でこの国会の会期中に上がることになるのじゃないかと私は思いますけれども、実はこの法律案件の内容については、ほとんど郵政省が主の法律案件でございます。しかもこの中で郵政省が相当する金が約五億円程度でありますので、この第四条によるお年玉はがきの法律案件に関連をして第五条の一項を適用するということが、この法律案件の骨子になっておるわけであります。あとの専売公社さらに国鉄公社あるいはまた国有財産の無償使用ということは、これも重要ではございますけれども、この法律案件ではつけ足しということがうかがえるわけでございます。ことほどさようにこの法律案件は、本来ならば単独立法にしてそれぞれの委員会において審議をするのが私は立法上正しいのじゃないかと考えますけれども、実際はそういうことをやるとめんどくさいから特別措置法という一本の法律でやるということで提案になっておるわけであります。 ただ私はここで郵政省の、これは特に大臣なり政務次官にも聞いていただきたかったのでございますが、そういうふうに郵政省関係の五億円の特別の記念切手なりはがきを発行するということでございまして、郵政事業としての今後の記念切手の発行あるいはお年玉はがきの発行、年間総額の切手の発行、そういうものに非常に影響があるわけであります。そうなって参りますと、この内容については文教委員会等においては、これは専門家が出て行って質問をしないことにはほとんどなおざりにされて、そのまま通る、こういう形になるわけであります。これはどこでどういうふうに文部大臣と郵政大臣が相談をしてきめたか知りませんけれども、少なくともこういう法律案件については、従来やっておりましたように郵政省としては与党、野党を問わずそれぞれの政調会において一応、こういうような法律案件を出すが、各与野党の御意見はどうでしょうというような、普通の法律案件と同じような手続をもってやってしかるべきではないか、こう思うのです。ところがこの法律案件については、与党の方は知りませんけれども、野党に対しましては全然何らの通告もありません。ただ大臣が何かの機会にこういうふうな法律案件を出そうと思うがどうだろうということで、たまたま与野党がおったときに大臣からそういう話がありまして、与党の方々もそんなことは知らぬ、またわれわれもそういうことは全然知らぬ、それはおかしいということもありましたが、それ以降郵政省から正式にわれわれの方には全然話はありません。われわれは、この法律案件はそう悪い法律案件ではございませんので、審議をしたならばたとい文教委員会でありましても、党としては賛成をするにやぶさかではありません。しかしこれは与野党が賛成をしてくれるからといって、そういうふうに内容の説明もせず手続を怠ってよろしいというものではありません。やはり与野党が満場一致でいく法律案件でありましても、少なくとも郵政省としてはかなり影響を受ける法律案でありますから、従来の法律案件と同じような、それだけの手続をしてしかるべきである、私はこういうふうに考えるわけであります。そういう点を考えてみると、今回のこの法律案件を提案するにあたりましては、郵政省としては連絡が不十分であったというふうに考えるわけでありまして、これが反対の法律案件でありましたらおそらく通ることはない。たまたま与野党が一致するので通りますけれども、しかし与野党が一致するといたしましても郵政事業の、これは本年度の切手の発行、はがきの発行、ひいては郵政歳入に非常に重大な関係を有する問題であります。特にお年玉はがきをもうすぐ準備をしなければならぬ八月を控えておりまして、その関係でも、これはきわめて重大な法律案件であります。そういうことについて、この法律案件を提案するにあたっての郵政事務当局としての考え方を、これは大臣、政務次官から伺いたいのでありますが、おられませんので、官房長から伺っておきたいと思います。
○荒卷政府委員 御連絡が十分でなかったということにつきましては、まことに申しわけないと存じまして、この席をかりましておわびを申し上げなければならないと存じます。 今回のこの法案のいきさつにつきまして、簡単に申し上げますれば、当初政府案でいくということで政府内部においてもいろいろ検討を続けて参ったのでございます。それがいろいろな事情で固まらずにおりましたところ、これは議員提案にするというようなことに急にまたまとまりまして、議員提案ということならばということで、その関係の連絡は内部でしておったのでございまするけれども、これがまた急転いたしまして五月の二十日過ぎでございますかに至りまして、政府提案ということにまた変わりまして、法案の提案を非常に急ぐということで、次官会議その他におきましても、事前審査というような形で、政府の意思を調整しつつ先週の二十六日に提案になったというようなことでございまして、手続の点から見ましても時間的に非常に制約せられまして、いつもと違った扱いのもとにこの法案が進んで参ったような次第でございます。従いまして与党の通信部会あるいは社会党の政審等への御連絡も、形式的に部会を通した御連絡というようなことになっていないのでございますが、実質的に寄付金の寄付目的の範囲を、オリンピックという目的のために拡張する、こういう非常に抽象的な改正でございます。もちろんこの実行過程におきましては、郵政事業の切手発行計画あるいはどういう影響があるかというようなことにつきましての御討議等もおわずらわししなければならぬのでありまして、それらの点につきましては、まことに御連絡の足りなかった点につきましては申しわけなく存じておりまするが、なお今後発行計画の具体的なものにつきましても、省としてはまだ正式にきまっておりませんので、委員の先生方の御意見等もいろいろ承りまして、これを具体化していかなければならないと考えているわけでございます。
○森本小委員 ただいまの官房長の答弁で、大体提案するときのいきさつその他についてはよくわかりました、一応その間のいきさつについては了解をいたしますけれども、私はやはりそれは一つの言いわけにすぎないと思う。少なくとも議員提案であろうと政府提案であろうと、こういう考え方があるということは、すでに前々からわかっておるわけであります。だからそういう点についてはこういうふうなことは、こういう動きになっておりますということは、それぞれ与野党に連絡をしてしかるべきである、こう考えるわけでありますが、これは済んだことを言ったところで仕方がないし、文教委員会において討議をせられると思いますが、将来もこれはあることでありますので、この点についてはしかと一つ御注意を願って、再びこういうようなことの起こらないように御注意を申し上げておきます。 以上で質問を終わります。
○廣瀬小委員長 ほかに御質疑はございませんか。 〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○廣瀬小委員長 それでは本日はこれをもって散会いたします。 午後一時五十九分散会