逓信委員会 第20号
- 発言数
- 74 件
- 登壇者
- 8 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1961/04/11
会議録
○山手委員長 これより会議を開きます。 郵便振替貯金法の一部を改正する法律案を議題として審査を進めます。 質疑の通告がありますので、これを許します。田邊誠君。
○田邊(誠)委員 今回、郵政省の中で取り扱っておるいろいろな事業の中で、特に歴史的にも非常に特殊な性格を持っておる郵便振替貯金法の一部を改正する法律案が提出をされましたが、この法律案は主として郵便振替貯金の取り扱い料金の改定をすることがその内容であります。提案理由の説明の中にもありまする通り、現在の郵便振替貯金は、昭和二十九年の四月に改定が行なわれてからまる七年間そのまま据え置かれてきたのでありまするけれども、これを今回改定をしようとするねらいは、ただ振替貯金の改定だけということでなくて、一方において為替料金、そしてまた郵政事業の一つの柱である郵便料金改定との関連においてなされるところに、非常に重要な意味を持っておると考えております。その中で特に強調されておる理由というのは、事業収支にかなりの不均衡を生じたので、この際事業経営の健全化をはかりたいということが主たる理由のようでありますけれども、一体今までこの振替貯金は、過去二十九年の四月に改定をされてから、いわゆる総括原価の面からいって、原価主義をとるとするならば、どういう状況をこの七年間に経緯をしてきたか、その収入の状態と見合ってどのような状態であったか、まずお聞きをしておきたいと思います。
○大塚政府委員 御質問の、二十九年に前回の料金改定をやりましてから、その後の収支がどうなっておるかということでございますが、実は手元に二十九年からの各年のものを持っておりませんけれども、最近の三十五年で申しますと、振替の収入が二十億七千万円、それに対しまして支出が二十三億五千五百万円、差引二億八千五百万円の赤字ということになっております。三十四年以前の数字につきましては、また後刻お答えを申し上げたいと思います。
○田邊(誠)委員 二十九年の四月に改定をされたときには、一体原価の計算のやり方からいって、何年ぐらい収支相まかなうというふうに見込まれて改定をなされておったか、もし御記憶がありましたならば、この際一つ、今回の改定の参考にもなりますので、お教え願いたいと思います。
○大塚政府委員 私、その間の事情をつまびらかにいたしませんで、これまたはなはだ申しわけございませんが、調べまして後刻御返事申し上げます。 ————◇—————
○山手委員長 郵政事業及び、電気通信に関する件について、この際調査を進めます。 質疑の通告がありますので、これを許します。森本靖君。
○森本委員 昨日郵政省の方から、免職を含む四百五十三名の大量の処分が発表になりましたけれども、これについてます大臣にお聞きしておきたいと思いますることは、この処分については、十八日の問題でありますが、各地区本部以下の段階と、それから地区本部以上の段階に分けて、二回に発表せられたということについての御見解を聞いておきたい、こう思うわけであります。
○小金国務大臣 関係職員の処分ということは、身分に関することで、これは非常に慎重を期すべきことでございます。しかし職場の規律を維持する、また国民へのサービスを徹底するという立場から、やむを得ない場合には、どうしても処分をいたさなければなりません。そこで今回の、今月の十日に発表いたしました処分は、第二段階ということになっておりますけれども、実は大体三月十八日の電気通信の近代化に対する闘争指令に基づいて職場を放棄した者、あるいはそれに関連していろいろな法律違反事態を起こした方方に対する処分でありまして、二段階に分けたというのは、分けたということより、むしろ郵政局にまかせてあるといいますか、郵政局長に委任事項になっておりまするものが早く発令されたのでありまして、その後地方本部、地区本部の関係者または全逓の本部の一部の関係者につきまして、いろいろ調査を進めておりまして、総合的にこれを処置しなければならないというので、日にちがおくれたということでございまして、これは一つの事態に対する一体の処分でございます。
○森本委員 それで、この三月十八日の職場大会といいますか、それに関連しての処分というのは、これで終わりですか。
○小金国務大臣 私の承知するところでは、これで終わりでございます。
○森本委員 これで終わっても、四百五十三名という大量の処分をやったということについては、われわれとしてはどうしてもふに落ちない点が非常に多いわけでありますが、今までの郵政省の労務行政から見ても、今度の処分というのは、一番過酷な処分になっておるというように私は解釈をいたします。今後のいわゆる郵政関係の労働問題が このことによって円満に解決がついていくということより、よけいに紛争を来たすのじゃないかと考えるわけでありまして、これがずっと泥試合になっていくのじゃないかということで私は非常に心配をするわけでありまして、そういう点から、今までも当委員会を通じて、大臣に処分については慎重に行なえということを再三繰り返してきたわけでありますが、残念ながら今回こういう処分が大量に行なわれたということについては、まことに私は遺憾しごくであるというふうに考えるわけであります。 そこで今回の処分のうちの懲戒免職、それから解雇、停職、減給、こうなっておるわけでありますが、これの処分の理由について、あとで資料として各人別の処分の内容というものを一つお出しを願いたい。われわれの方もできる限りそれを調査してみたい、こう思うわけでありますので、それを一つ要求いたしたいと思いますが、どうでしょう。
○小金国務大臣 三月十八日の下市、上市を中心にしての違法状態に対する処置は一応終わりましたけれども、まだ春季闘争全体が済んでおるとは思われませんので、本部関係は、その後どういうふうになるかわかりませんが、ただいまのところ、上市、下市の地方本部以下の処分が終わったということを私は申し上げたのであります。今お説の通り、非常に多数の被処分者を出したことは、私自身も非常に遺憾に思っております。これは、ただ罰すべくして罰したのではなくして、どこまでも相互にいい労働慣行を作っていって、国民へのサービスの万全を期したい、こういう考え方からこの処置に出、ざるを得なかったので、私は十分慎重に調査をし、またいろいろな点を慎重に考慮すべきであるという立場をとりましたので、昨日まで処分の処置がおくれたのでありまして、決して処分せんがために、また全逓という労働組合を向こうに回してという気持では毛頭なくして、これは労働組合と管理者側とが、今、森本さんのおっしゃったように、どこまでも一致し協力して事業を遂行しなければならぬということは、申すまでもございません。むしろ処分すべき立場の私としては、非常な苦慮をいたして、さんざん考慮いたした結果であります。そのことはぜひ御了承を願いたいと存じます。 今御要求の免職、解雇その他の方々の、どういう行為があったかということについては、それぞれちゃんと調べたものがございますが、しかし本人の行動で処罰された、あるいは処分されたということでありますから、公表することは、かえってお気の毒なようなこともなきにしもあらず、個人のプライバシーにも関するかと思いますが、電電公社等で出した程度のことは、資料としてならお手元へ差し上げることができると思いますので、後刻その取り計らいをいたしたいと思います。
○森本委員 これは公社の方も出しておりますので、それよりももっと詳しいものをぜひ一つお出しを願いたい、こう思うわけであります。 それから大臣は、罰すべきために罰したのではないというようなことを言っておりますけれども、現実に今回の処分を見た場合には、やはり頭から弾圧処分といいますか、新聞にも載っておりましたが、いわゆる組合を何とか兵糧攻めにしてやろうとか、そういう意図が十分にうかがわれるわけでありまして、これはおそらく郵政の労働史の中に、小金郵政大臣、森山政務次官のもとにこういう不当な処分が行なわれたということは永久に残ると思います。いずれにいたしましても、大臣の口で言っていることと今回のやったことについては、かなり開きがあるわけでありまして、そういう点については、今後もこの処分の内容についてわれわれが調査をいたしまして、かりに不当であるという点が判明いたしました場合には、郵政省としてもやはり率直にその非を認めるということがあってもしかるべきじゃないか。あなた方の方としては、絶対自信を持ってやったのであろうとは想像されますけれども、また違った角度から調査をいたしました場合に、これは不当であるという場合もあり得る、そういうふうに考えるわけでありまして、私は私なりにそれぞれの調査網を持って調査してみたいというふうに考えておりまして、この不当性をこの委員会を通じて十分明らかにしていきたい、こう思うわけでありますので、そういうふうな点についても、大臣としては将来十分に、もう処分をしてしまったのだから、この問題については問答無用であるというような形のないようにお願いしたいと同時に、大臣が先ほどの、罰するがために罰したのではないという考え方であるとするならば、今回のように、懲戒免職が八名、解雇一名というふうな大量の処分は、私は出なかったのではないかというふうに考えるわけでありますが、ここでそういう問題を幾らやりましても押し問答になりますので、これ以上はやめておきますけれども、私はとにかく、大臣の言うこととやることとが全く違っておるというふうに解釈をいたしておるわけであります。このことによって、将来従業員と郵政省との間に摩擦がかなり起きて、そうして郵政事業に暗影を投ずるということがなきにしもあらずであるということを私は警告すると同時に、将来はそういう形がないように、われわれとしては極力努力をいたしていきたいというふうに考えておりますので、政府当局の方におきましても、処分をしたからといって、今後また一そう弾圧的に出るというふうな形のないように、悪いところは悪いところで、政府の方も率直に反省をして、事業が円満にいくように、今後の労務行政についても、こういうふうな弾圧的なやり方はとらないように、特に要望しておくと同時に、今回の処分の内容についても、われわれは時期を見て、十分に資料を集めた上で政府当局との間に討論を行なってみたい、こういうふうに考えておりますので、この処分が、大臣が言っておるように、罰すべきで罰したのではないというお言葉とは全く違うということを私はこの際強く申し上げて警告をしておいて、一応この人事の質問を終わります。 ————◇—————
○山手委員長 郵便振替貯金法の一部を改正する法律案を引き続いて議題とし、質疑を続行いたします。田邊君。
○田邊(誠)委員 先ほどお聞きをしましたところが、前回の改定以来、この振替貯金の料金収入によって生ずる事業の経営内容というのが明らかでないということでございまするけれども、これは非常に遺憾なことであります。今回の料金改定が、やはり原価を補うことを一応の建前として、将来数年間にわたって、この改定によって振替貯金事業をやっていこう、こういう理由でありまするから、その根拠となる過去数年間、特に前回の改定以来の状態というのが今御答弁できないということは、これは私はいかがかと考えるわけであります。それならば、この振替貯金の取り扱いの増減の状況というのが、過去どのくらいの数字でありまするかわかりませんけれども、どういうようなカーブを示しておるのか、取り扱いの件数、いわゆる口数といいますか、その中で特に料金の収益の状態というのがどういうような変遷を今日までたどっておるか、お示しいただきたいと思います。
○大塚政府委員 詳細な数字はあとで申し上げますが、毎年平均して一〇%くらいずつの伸びを示してきたというのが振替の大体の傾向でございます。
○田邊(誠)委員 私がかなりの現場の局でもって取り扱っておる状況を検討いたしますと、振替貯金の取り扱いの状況というのは、件数においては確かに若干の伸びを示しておりますけれども、その金額なり料金の収益状況という点からいいますと、実は件数ほどの伸びを示していないと思うのです。いわゆる件数の状態と取り扱い金額、その中で占める料金の増加の割合、この一点についてもう少し詳しく御説明していただきたいと思います。
○大塚政府委員 件数におきましては、先ほど申し上げましたように、たとえば一番多い現金払い込みをとりますと、三十三年度は三十二年度に対して一〇九・三%、すなわち九・三%の伸びでございます。三十四年度は三十三年度に対して一一〇・七%、結局一〇・七%の伸び、三十五年度は三十四年度に対しまして、これは一部見込みが入っておりますが、一〇一・二%という伸び方をいたしております。これを現金払い込みで申しますと、料金の面では大体横ばいでございます。これは平均料金で出ておりますが、一件平均の料金は横ばいもしくは少し下がっておる、一・六%ないし一・三%程度下がっておるという状況でございます。収入総額の平均を申しますと、先ほど私が申し上げましたように、大体一〇%程度の伸び、こういうことでございます。
○田邊(誠)委員 大体私の検討したところと一致するようです。そういたしますと、取り扱いの状況というのは、件数がふえてきておりますからいささか事務量がふえてきておるにもかかわらず、その内容は必ずしもそれに見合うところの増高を示していないということが判明をいたしておるわけでありますけれども、件数の伸びに比べて内容がそれと同じカーブをたどっていないのはどこからきているというようにその原因を見きわめておいででしょうか、お伺いしたいと思います。
○大塚政府委員 件数と収入金総額とは大体伸び方が均衡しておるわけでありますが、現金払い込みにつきまして一件当たりの平均料金をとりますと、先ほど申しましたように、ほとんど伸びないかむしろ少し低くなっておる。ということになっておりますのは、結局払い込みの金額が平均するとむしろ低くなっておる。と申しますのは、高額の送金よりは低額の送金がふえているという結果と考えております。
○田邊(誠)委員 振替貯金の持つ性格からいっても、非常に大衆的な面でこれが注目をされてきた事業でありますから、払い込みにしても払い出しにしても、特に払い込みの場合低額のものが比較的多いのは当然の話ですけれども、その状況が、非常に急激ではないにいたしましても、最近やはり特に金額の少ないものの取り扱いが多くなってきておるということは、私は一つの注目すべき事実だろうと思うのです。この表に示されておりまする受け入れ、払い出しの戦前からの推移をながめてみましても、私は今局長のおっしゃったような状態がきておるというふうに考えておるわけですけれども、この表にありまする昭和九年から十一年の平均の、たとえば通常払い込みの三千八百三十一万余口の取り扱い、受け入れの総計が四千九百八万余口という取り扱いに比較をいたしまして、三十四年の通常払い込みの口数は二千七百六万余口、受け入れの総数にいたしましても三千七百三十八万余目ということで——戦前の昭和九年から十一年というのはちょうどいわゆる戦争に入る前の状態でありますが、それと比較をいたしまして、その取り扱いがまだまだその域に達しておらないのであります。ほかの政府の事業はもちろんのこと、日本の経済の全般を通じて見ましてもすでに戦前の領域を越えておるという状態でありまするし、この振替貯金はやはりある程度日本の経済の伸長と見合っていくのが一応の常識的な理屈からいえば当然であります。にもかかわらず、振替貯金の取り扱いの状況というものは戦前の域に達してない。このことは、実は振替貯金の持つ事業の認識なり、一般の国民に与える影響なり、あるいはまたその事業の、たとえば料金の形態、あるいは事業の運営のやり方、こういった面でその中に何らかの欠陥なり障害なりがあるのではないかというふうに考えるのですけれども、将来にわたる事業の運営と関係がありますので、この際、この数字の上から見た戦前との比較はどういう内容を含まれておるのか、御見解を承りたいと思います。
○大塚政府委員 昭和九年−十一年の数字の中には、おそらくこれは外地関係の口座の取り扱い件数も含まれておったと思いますが、戦争によって外地を失ったという結果が一つあると思います。それからもう一つは、戦後銀行等の支店がたくさんふえまして、そういう銀行送金等の利用件数が、ことに高額の送金においてはそういうところに移った面が相当あるということと、また郵政部内におきましても、現金書留というような現金をそのまま封入して送る送金方法ができたことから、戦後におきましてはその増加が必ずしもはかばかしくない結果になっておるというふうに考えておるわけでございます。
○田邊(誠)委員 それは事業の内容の問題に一部触れておりますけれども、私は、必ずしも、銀行のいわゆる送金制度がこれを食ったということと、郵政事業の中における現金書留制度が非常に簡便であるために、それにかなり言われたというふうな認識だけでなくて、一般の国民のこの振替貯金事業に対する認識と、取り扱いの煩項の面、あるいはまた料金の内容の面、こういった面で、時代にそぐわない、ほんとうに大衆の欲求に即応していない面があるのではないかというふうに懸念をいたすのでありますけれども、その辺に対してはどういうふうなお考えでございましょうか。
○大塚政府委員 制度の内容に大衆の要求に合致しないものがあるのじゃないかというような御質問でございますが、私どもは、制度としましては、戦前と変わっておりませんで、むしろ戦前よりも簡便にすべき点は簡便にしておる、また新しく簡易払い制度というような制度も作りまして、需要の開拓もいたしておりますので、制度の内容として大衆の要求に合致しないというふうには考えないわけでございます。また料金の面におきましても、振替はほかの送金手段に比べて非常に安かったわけでございまして、最近その料金を上げた率は少し大きくなっておりますけれども、まだほかの送金手段に比べて振替の料金が高いというところまではいっていないというふうに私ども考えるものでございます。いろいろ周知宣伝等もやっておりますけれども、まだその周知宣伝が足りないというような面はあるかと思いますが、制度あるいは料金のゆえに伸び方が少ないのだというふうには実は考えてないわけでございます。
○田邊(誠)委員 大臣がお見えでありませんので次官にお伺いいたします。今貯金局長の言われたところによると、現金書留の制度は振替貯金の制度と関連の中で考えられておるようでありますけれども、これは私一応はわかる話だと思います。最近の郵政事業の変遷の推移から見まして、現金書留という制度が将来一体どういうふうな形になるのか、特に近い将来この現金書留の制度をどういうふうな工合にお考えになろうといたしておるか、あるいはまた郵便の事故がかなり多いということがいわれておるわけでありますけれども、特に金を取り扱うということはいろいろな面に事故の起こりやすい部面でございます。振替貯金事業の料金改定を今回やろうとするそのときにあたって、万般にわたる見合いが当然なされたと考えますけれども、この現金書留制度を一体どういうふうな工合にこれから変えられようとするのか、あるいは現行を将来にわたってまで続けられるというようなお考え方であるのか、この際お伺いしておきたいと思います。
○加藤説明員 ただいま御指摘のございました現金書留の制度でございますが、これは現在のところ、お金を受け取る人が郵便局まで出向かなくても直接現金を手に入れられるということで非常に利用が多いわけでございまして、年々その利用の通数もふえているような現況でございまして、従いまして今のところすぐこの制度をどうするということは考えておらないわけでございます。ただ一点、われわれが非常に研究しなければならないと思っておりますが、問題点は、その現金書留を通じまして非常に多額の現金そのものが毎日鉄道郵便車に乗ったり、あるいはいろいろな輸送機関によりまして全国的に動いておる。その間の金利等を見込みますと相当多額の現金が遊ばされておるということの問題は、これは非常に大きな問題だと考えるわけでございまして、そういう面につきましてわれわれも今後早急に研究をして参りたいと思っております。現在のところ、今回の振替貯金の法案改正に伴いまして現金書留その他を統一的に考えるということが望ましかったとは思いますけれども、実は間に合わなかったようなわけでありまして、まことに申しわけない次第でございますが、今後そういった面につきまして十分研究いたしたいと考えておる次第でございます。
○田邊(誠)委員 一応関連をする事業としての郵政事業の中における現金送付手段の改定は今のところ考えていない、こういうようでありますから、そういたしますならば現行制度のもとで振替貯金の事業というものをどういうふうに運営をしていくかということが当然考えられるわけです。今までお聞きいたして参りますと、現在までの間にこの振替貯金の取り扱いはそう急激な伸びをいたして参っておらないのでありますけれども、これは私はやはりその制度の持つ内容からいってやむを得ないことだとは考えるわけであります。そこで総括をいたしまして毎年度大体一〇%内外ずつふえてきた、こういうお話でありますが、それならば今回の料金改定によって振替貯金事業は一体どういうふうにこれから発展をし、展開をして参るのかということが問題になるわけです。けれども今までの状態がよくわからぬもので、私の質問の基本的なものが非常に不明でありますからいささか心細い答弁でありますけれども、一応今度の料金改定によって、先ほど来申し述べて参りましたような総括原価の点から言いまして、将来どのくらいにわたって収支相償うことができる状態になるのか、お聞かせを願いたいと思います。
○大塚政府委員 今回の料金改正につきましては、為替は為替、振替は振替というだけの考え方でなしに、同じ郵便局で扱います送金手段の一部門としまして為替と振替の両事業を総合的に考えまして、その総合的な原価を償う、また改善するという目安をもって行なった次第でございます。しかしその中で振替だけを抜き出しまして一応の計算をいたしてみますと、三十六年度におきましては先ほど申し上げました一億三千七百万円の黒字、三十七年におきましては一億一千万円、三十八年におきましては九千八百万円、三十九年には九千二百万円、それから四十年には九千万円というような黒字を一応予想をいたしておるわけでございます。
○田邊(誠)委員 大体向こう五年間黒字だということでありまするけれども、振替と為替と両者を通じて一応原価を償うことを建前としておるようでございますから、その中で割合からいいますると、為替よりも振替の占める割合というものがかなり多いと考えるのです。一体為替、振替を通ずる中で振替の占める割合というのはどのくらいあるのか、この五年間にその割合というのが変わらないでもって、そのまま発展をするというふうにお考えであるかどうか、内容をお聞かせいただきたいと思います。
○大塚政府委員 大体の傾向といたしましては、為替につきましても振替につきましても、現在のような傾向が続くという見通しに立ちまして計算をいたしたわけでございます。そうしてこの二つの事業におきましては、おっしゃられますように、振替の方が非常に大きなウエートを占めておるわけでございますが、ただ年を経るに従いまして、為替の方も、今度作りました定額小為替等が相当急激に伸びるという見方をいたしておりますので、その比例といいますか、比重を申し上げますと、為替の方の比重が比率においては少しずつ上昇する、と申し上げましても、大体同じような比率というふうにお考えをいただきたいと思っております。
○田邊(誠)委員 為替と振替の中でもって振替の占める割合は何ぼくらいですか。
○大塚政府委員 大体収入におきましては為替に対しまして振替が二倍半くらいの収入になります。
○田邊(誠)委員 今回の料金改定は、その内容については、たとえば単価をさらに細分化するとか、あるいはその引き上げの率にいたしましても、必ずしも同一の率でやっておらない等のかなり複雑な内容を含んでおるわけでありまするけれども、一体総体でもって、今度の料金改定によって、収入の面でもってどのくらいの増加を見込まれておるのか。郵政省は七月一日から実施をするというように言っておるわけなのですけれども、平年度化した場合——平年度化といっても三十七年度以降における平年度化でなくて、たとえばの話でありまして、三十六年の四月一日から実施をした場合における収入の増加の状態というものは一体どのくらいなのか。比較をする上でもってこの数字とその増減の率は一体どのくらいになるのか、あわせてお聞かせいただきたいと思います。
○大塚政府委員 三十六年度は七月一日から実施ということになっておりますが、これを平年化した場合にどうなるかという御質問でございます。収入におきまして約五億二千万円の増加でございまして、これは増収率としますと三一%に当たります。
○田邊(誠)委員 七月一日から実施をした場合には、為替、貯金両方で五億円というふうに承知をいたしておるわけでありまするけれども、その中でもって振替貯金の占める割合というのは、一体、額で何ぼくらいかということをお聞きしたいのです。
○大塚政府委員 振替におきましては増収額が三億九千万円でございます。
○田邊(誠)委員 総体でもって約三億九千万円、年度当初から実施をいたすと仮定いたしますならば、五億二千万円ばかりの増収という形になるようでありますけれども、それならばその中で——全体の数字を明らかにすることは困難かもしれませんが、一番問題になるのは取り扱いの金額の少ない部面と高額な取り扱いとの間においての状態であります。たとえばまん中辺をとりまして、一万円までの金額の取り扱いの今回の料金改定による増収状態というものは一体何ぼくらいか、一万円以上の金額の段階における増収の状態は一体どれくらいになるのか、おわかりになればお聞かせいただきたいと思います。
○大塚政府委員 一万円で区切りまして、料金の収入一万円以下が、件数にしまして、現金払い込みで申し上げますと九二%くらいになります。件数にしてはそれが大部分でございますが、料金収入にしまして大体二億くらい、それから一万円をこえるものが約八%程度の件数でございますが、その金額が約九千万円くらいというふうに考えております。
○田邊(誠)委員 今の御説明の中にちょっとありましたけれども、先ほどの御答弁からもはっきりして参りましたように、最近特に振替貯金の対象となるものは低額の金額の払い込みなり払い出しが多くなっておる状態であります。今のお話の通りに、一万円以下の金額に対する通常払い込みが九〇%以上、払い出しにいたしましてもおそらく七、八〇%の取り扱いの状態であろうと考えられるわけですけれども、こういった面から見まする場合には、今回の料金改定によって一番影響を受ける部面というのは、当然この一万円以下の金額を対象にするところのものだろうと思うのです。ところが今回の料金改定のいわゆる段階別の引き上げ率を拝見いたしますと、千円までは二十五円でありましたのを三十五円に引き上げるのでありますから、四〇%の引き上げ率であります。通常払い込み一万円までの料金は四十円でありましたのを七十円に引き上げるのでありますから、七五%の引き上げ率であります。通常現金払いの場合は、千円までは三十円のものを四十円でありますから三三%、一万円までの場合は七十円のものを百円にいたしますので四二%、実はそれぞれ相当高額の引き上げを行なっておるわけであります。新しく区分を変えました関係もありますし、料金の改定の内容というものがそれぞれ区々でありますから、全体の引き上げ率を判断することはできませんけれども、しかし一番取り扱いの件数の多い、ほとんどその中で主要な要素を占めるところの通常払い込みの場合九〇%以上を占める、この段階においてかなりの料金改定をいたしておることは、大へんに大きな影響を国民生活に与えるものと考えるわけですけれども、これを策定するにあたって、今までの、過去におけるところの振替貯金の経営の状態、特に低額の取り扱いが多くなってきておるというただいまの御答弁から推しまして、なぜこの低額の金額の段階におけるところの引き上げ一挙というものを、かように高いものにしなければならなかったのか、相当いろいろな根拠がおありでこれをなさったと考えるわけです。もちろん為替料金あるいはその他銀行の送金負担、あるいは現金書留、これとの料金の見合いは考えなければならないでしょうけれども、振替貯金の場合には特に通常払い込みという部面は、これは口座を持っていない人々が、その中に簡単に、容易に払い込みのできるという利便があってこそ、この事業の特色が生きてくるというふうに考えるわけでありまして、そういった点からいって、この引き上げ率というものが高いのは大へん了解に苦しむことでありますけれども、なぜそういうような措置をおとりになろうとするのか、お考えを承っておきます。
○大塚政府委員 今回の振替料金の改正につきましては、私どもの方針といたしまして、負担力のある者に一つ負担をしてもらうという考え方から、高額の送金をする人についての負担を多くする、そして低額の送金者につきましてはなるべくその引き上げ率を少なくするという方針で改定を行なったわけでございます。従いまして通常払い込みにつきまして全体を算術平均いたしますと九八%というような引き上げ率になりますが、先ほど仰せられました一万円以下が九二%、さらに五千円以下が八四%でございますが、この八四%を占めます五千円以下の送金につきましては平均引き上げ率は三三%というふうに、全体は九八%であるけれども、五千円以下の送金者の負担は三三%というふうに、少額の送金が低くなるように考慮いたしておるのでございます。これは通常現金払いにつきましても同様でございまして、全体を平均いたしますと、五四%の引き上げ率ということになりますが、そのうち六六%を占めております五千円以下の送金者について見ますと、その引き上げ率は平均で二六%ということになるわけでございまして、先ほど申し上げましたように、少額の送金者については引き上げ率を低くし、高額の送金者につきましては負担能力があるというふうに見まして引き上げ率を高くしたというような配慮は、十分私どもいたしたつもりでございます。
○田邊(誠)委員 ほかの高額の金額の面から比較をいたしましたならばその率が低いというお話でありますけれども、もちろん十万円まであるいは十万円をこえる部面、こういった面と比較をいたしますならばかなり低いことは事実でありますけれども、しかしそれとても、少なくとも千円までの人たちに対して四〇%の引き上げというのは、やはり私はかなりの高額であろうと思うのです。これはおそらく私は千円までの金額を対象にする人たちというのが、件数からいいましてもほとんど大部分を占めておるというふうに思っております。払い込みの場合においても約半分くらい、払い出しの場合においてもおそらく三、四〇%の割合を占めておるというふうに承知をいたしておるわけでありますけれども、そういった面からいたしますならば、たとえば他に、今国会で審議されました鉄道運賃の改定にいたしましても、平均して一五%ないしは一四・六%、こういう状態でございますし、私は金額は少ないからといっても、この引き上げ率というのはやはりかなり高いものになる、こういうふうに考えざるを得ない。為替あるいは現金書留との比較もされておるようでありますけれども、しかし、たとえば現金書留というのは少なくとも自分の手元に直接現金が入るという、これはかけがえのない利便を持っておるわけでありまして、それに比べてかなりの手数をかけておるところのこの振替貯金とは、やはり相当な開きがなければならぬ、こういうふうに考えるわけでありまして、それならばこの千円までの、主として取り扱いの多い通常払い込みを対象にいたしますならば、この面で収支相償うことがもちろんできないわけでありますけれども、一体どのくらいの増収の割合なのか。今までの収益と比べて何%の増収を見込んでおるのか、お伺いしておきたい。
○大塚政府委員 先ほど申し上げましたように、少額のものにつきましては相当私ども考慮を払ったつもりでございますが、通常払い込みにおきまして、千円までのものが四〇%というふうに比較的割高になったことは私どもも遺憾に思っておりますが、これはほかの為替料金あるいは現金書留等とのバランスというようなものも考えまして、必ずしも不当ではない、まだ振替の料金の方が安いというふうに考えまして改定をいたしたわけでございます。この千円までのものが、利用件数にしまして四九・一%を占めておりますが、その料金収入が幾らになるかということは、全部の平均料金を基礎にしまして、それに件数をかけて増収をはじいておりまして、金額段階別にそれぞれ増収額をはじいておりませんので、今直ちにお答え申し上げかねますが、これは計算ができましてから、後刻お答え申し上げたいと思います。
○田邊(誠)委員 大体今度の料金改定のねらいというものが、為替の料金の改定とも相見合って、郵便の、特に貯金部面における事業会計の収支を相償うという建前をとっておるように聞いておるのでありますけれども、しかし、少なくともその低額の部面においては、その公共性、大衆性といった面から考えてみた場合には、いわゆるそういった原価主義、収支相償うという観点でなくて、当然大衆に対するところのサービスを向上するということからこの点は考えられなければならぬ。従って、現金書留やその他の取り扱いの料金と関連をさせる中でこれを考えることを重点とされてきたとするならば、その考え方に私は大きな誤りがあるというふうに考える。振替貯金の制度そのものももちろん公共性を持っておる事業でありますけれども、特に最近の、御答弁にあったような傾向から言いましても、当然その低額の部面についてはその料金をかなり低額に押える、こういう形が望ましいわけでありますけれども、ただ単にいわゆる原価主義、独立採算的な形のみにとらわれ過ぎて、何か平面的な、何か形に追われて、改定をしなければならぬ、こういう形でもってこの段階別の改定料金というものの案が策定をされておるのではないか、こういうふうに考えますけれども、その点に対して十分の御配慮があったかどうか、お聞かせを願いたい。
○大塚政府委員 先ほどから申し上げておりますように、低額の料金については特別の考慮を払ったつもりでございまして、原価から申し上げますと、千円送金するのも十万円以上送金するのも、ほんとうは同じ手数、同じ原価でございますけれども、これを従来は、一万円以上は六十円というような非常に安い——百万円送っても六十円、二百万円送っても六十円というような料金の規定になっておったわけでございます。千円までが二十五円、結局二十五円から六十円までの幅しか料金になかったわけでございます。これは原価という観点から立ちますと、先ほど申し上げましたように、幾ら送っても原価は同じでございますから、こういう建て方がその原価主義に近いんじゃないかという感じを持っておるわけでございますが、今回の改正におきましてはその点を改めまして、負担力のある者によけいこの赤字を負担していただくという考え方から、一万円以上のものについて、案にございますように、さらに五万円、十万円、十万円をこえる金額というような段階を設けましてしかもその料金を五十円刻みに上げるというような措置をとったわけでございまして、私どもとしては今までの料金よりは今回の料金改正の方が、その負担力に応じた公平な料金で、むしろ原価主義から一歩抜け出ているというふうに考えておる次第でございます。原価と申しましても個々の原価を私ども申しておるのではございませんで、総括原価といいますか、総括原価を総収入でまかなうという見方でございまして、その総括原価を割り振る場合に、低額送金のものについては少なく、高額送金のものについては多く負担していただくという考え方を従来の料金よりは少なくも数段と取り入れてきたというふうに考えておる次第でございます。
○田邊(誠)委員 段階をよけい設けたことが、公衆に対する大へんなサービス精神を発揮しているようにお答えがありましたけれども、私は必ずしもそうではないと思うのです。それなら、低額の金額に対する取り扱い料金はあまりふやさなかったというお話がありましたが、一つの公共性の面からいってもそういう考え方というものが全体を貫かなければならぬと考えるわけで、振替貯金の制度そのものからいっても、これは必ずしもいわゆる原価主義をとり、収支償う立場というものを固執しなければならぬということ、こういうことにはならぬと私は考えるわけであります。いわゆる公衆に対するサービスを重点に考えてと、こういうお話ですけれども、それならちょっとほかへ移りますが、今度の改定法律案の中には一部今まで取り扱っておったものを廃止する、こういう措置をとっているものがたしかあるわけであります。その内容はここに書いてありますが、別名使用の料金、口座譲渡の料金、払込金還付局の変更の料金、払渡局の変更の料金、払出証書の再交付の料金等は今度廃止をすることになっておりますが、これは口座を持っておる人たち、あるいは口座を持つことを考えておる人たち、こういった人たちに対する取り扱いの問題だと承知いたしておるのでありますけれども、そういうふうに理解してよろしゅうございますか。
○大塚政府委員 今度別名使用料金とか口座譲渡の料金とか、料金の免除といいますか、廃止をしたものがございますが、それは取り扱いの簡便をはかるという意味と、利用者に対するサービスの改善をはかるという意味と両方ございます。そのうちで大部分はおっしゃられますように口座を所有しておる人に対する直接にはサービスということになるわけでございます。ただそのうちで払出証書の再交付の料金は、これは利用者に対するサービスでございまして、加入者に対するサービスも間接的にはやはりその口座を利用する利用者に対して還元されるというふうに考えておるわけでございます。 それからもう一つ払込金還付局の変更の料金、これも一般の利用者に対する料金の免除でございます。
○田邊(誠)委員 主として別名使用、口座譲渡のような、口座を持っておる加入者に対するところのサービスを向上するためにこれを廃止するということになっておりますけれども、私は少なくとも口座を持っておるような人たちというのは、それは一つの商業ベースからいいましても、かなり利便を感じて特に口座を持っておる、こういうことですから、対象の面からいいますると、ある程度限定をされる人たちである、こういうふうに承知をいたしておるわけであります。そういった点からいいまするならば、今回の料金改定の際にこういう口座を持っておる人たちに対しサービスすることはもちろん好ましいことでありますけれども、しかし今の低額料金の料金改定の率等と勘案をいたしますると、これを廃止するといったことは、いわゆる口座所有の人たちに対してはかなりのサービスをしておるけれども、一般の大衆に対してはかなりつらく当たる、こういう工合に受け取るわけでありまして、いわゆる料金改定の内容と比較をいたしまして、この一部廃止をいたしました部面というのは少しく均衡を失するではないかと考えるのです。いかがでしょう。
○大塚政府委員 これは先ほど申し上げましたように、私どもの事務の簡素化という面と利用者に対するサービスという面と両方面からきた改正でございまして、為替につきましても同様な措置をとりましたので、それとの権衡等をも考えまして振替についてもこれを行なったわけでございます。ここに五項目ございますうちに、三項目は直接口座所有者でございますが、二項目は一般利用者というふうなことになりますので、といって一般利用者に対しての料金がほかにこういう種類の項目がございませんので、この二つにとどまったわけでございますが、これは何といいましても、口座を振替におきましてはたくさん持ってもらうということがこの振替の利用を増進するということにもなりますので、やはり口座所有者に対するサービスという面も考えなければいけないんじゃないかというふうに考えておる次第でございます。
○田邊(誠)委員 今度の改正案の中に、公金払い込みに対するところの取り扱い料金が変わっておるわけでありまするけれども、この公金払い込みの制度というのは、私はこれから先かなりその内容としては拡充をされてくる傾向にあるんじゃないかと思うのです。これは国民大衆にとっては税金の払い込み等非常に関心の深い面でありますけれども、これも今度の改定によってかなり大きな割合を占めているではないかというふうに考えるわけであります。この公金払い込みというのは、今度の料金改定で一体どのくらいの引き上げを考えられておるのか、この「払込金額の総額の千分の五に相当する金額に」云々と書いてありまするけれども、なかなか内容はわかりづらいのですけれども、一体引き上げ率は現実の面としてはどのくらいになるのか、お聞かせいただきたいと思います。
○大塚政府委員 公金払い込みの料金は現在一律に一件十五円でございますが、これを今回のように改正をいたしますと、二十九円何ぼ、大体一件当たり三十円くらいの平均料金になる予定でございます。
○田邊(誠)委員 この公金払い込みというのは、今私が申し上げたように非常に大衆性を持っており、しかもその性格から見ましても、きわめて公共性のある部面だろうと思うのです。従って、郵政省の取り扱いの範囲をここまで拡大したといたしまするならば、この公金払い込みの部面というのは、どちらかといえば無料取り扱いにすべきではないか、こういうふうにすら考えられる部面でありますけれども、それを現行の十五円から実質的には倍に引き上げられたというのは、先ほど来の各種の質問から判断をいたしますと、かなり矛盾があるのではないかというふうに考えられますけれども、どういう基準において、一番公共性を持つべき部面の公金払い込みの制度に対して倍の引き上げをするという、こういう措置をおとりになろうとするのか、御意見を承りたいと思います。
○大塚政府委員 公金払い込みの料金が従来一定の低料金で扱われておったという理由は、おっしゃられますようにこれが非常に公共性を持っておるからということでございますが、実際に取り扱いの料金を払いますのは地方自治団体でございまして、個々の納税者がその税金に応じて料金を払うというものではございません。私どもとしましては、負担力のある自治団体からは少しよけい負担をしていた、だくということも考えまして、払い込み金額の千分の五というものを、従来の一件当たりの料金に加えて徴収をするということにしたわけでございます。自治団体が支払います料金も結局は納税者の納税の中からではないかというふうにおっしゃられますと、まことにその通りでございますけれども、現実直接に払いますのが自治団体で、負担能力が相当あるという点を考えて引き上げましたが、やはり一般の料金に比べればなお低料金でございます。
○田邊(誠)委員 負担能力のある自治体から払い込みをしてもらうという場合を想定をして倍にしたというお話でありますけれども、今お話があったように、われわれはやはり公金払い込みというものの持つ性格からいいましても、私は同じ国の機関である郵政省がこれを取り扱ってやるという形になれば、かなり公的な色彩を持っておりますから、ただ単に他の見合いという形だけではなくて、少なくともこの面については現行の十五円から、この際公共性からいって料金を無料にするというところまでいかないにいたしましても、かなり下げるという措置がとらるべきではないか、こういうふうに考えるわけですけれども、今のお答えではかなり不十分な点がございますが、この点いかがでございますか。
○大塚政府委員 私ども国営でございますけれども、そのほかに振替以外で国の事務の委託を受けておる仕事が相当ございます。恩給の支払いにしましても、それから国税金の徴収にいたしましても、あるいは国民年金の支払い事務というようなものも国から委託を受けておりますが、これらも根本を申せば、それぞれの税金あるいは国民年金の加入者である大衆から得ておるということも言えると思いますけれども、これらに対しまして、やはり相当の手数料、料金というものをもらいまして、委託手数料というものを受け入れておるわけでございます。そういう考えからいたしますと、この振替について、公金を扱う分につきましても、それ相当の原価に相当するものを公共団体からもらうということは当然のことじゃないかと考えるわけでございまして、場合によりましたら、 これはもっと原価において赤字が出ない程度のものをもらってもいいんじゃないかという考え方、何も郵政事業の負担において赤字を出してまで自治団体にサービスをする必要はないのではないかという議論も、一方においては成り立ち得るかと思うのでありますが、従来の沿革その他を尊重いたしまして、なお一般の料金よりは低い料金で扱うということにとめおいたわけでございまして、引き上げ率は多少多くなりますけれども、ほかのそういう国の事務の委託手数料等から比較いたせば、まだ安いのではないかというふうに私どもは考えるわけでございます。
○田邊(誠)委員 これは地方公共団体に対するものというふうにお考えになれば、そういうことも考えられるわけですけれども、その取り扱いをする内容というものがきわめて公共性を持った内容であるがゆえに、結局その源を発するものは個人のふところから出る税金を対象にするという格好になるわけでありますから、そういう面における公共性を失ってはいけないのではないか、こういうふうに意見を申し上げておるわけであります。今までお聞きをして参りましても、私は必ずしもこの料金改定における内容というものが、きわめて科学的な、きわめて統一的な形でもってその引き上げをされているとは考えられないわけでありまして、特に段階を違えて引き上げ率がそれぞれ区々である、こういう点から見ましても、今までの料率では料金の段階、その内容というものが非常に矛盾に満ちておったからこの際改善をするというふうにも見られますけれども、しかし私は歴史のある振替貯金の制度の面から言いますならば、やはり今回の区々たる引き上げの状況というものは、その内容からいってもきわめて矛盾が多いものであるというふうに指摘せざるを得ないわけであります。先ほど来お話のありました、料金改定によって収支相償う。もちろん為替を含めて原価主義をおとりになるというお話でありましたけれども、一体それならば、先ほどの御答弁にありましたように、三十六年からそれぞれ黒字が出るというお話でありますが、ちょっと聞き漏らしましたけれども、三十六年度には一億三千七百万円黒字だというのでありますけれども、これは七月一日から改定をする、こういう形でお考え合わせいただきますならば、三十七年度の一億一千万と比較をいたしましても、少しく増収見込み、それによるところのいわゆる経営の黒字というものが多過ぎはしないか、こういうふうに考えるのでありまして、その点に対してもう一度お答えをいただくと同時に、それと見合って一緒にお答えをいただきたいのは、今までこの振替貯金の取り扱いをしてきた職員を割り当てるのは一体何人くらいの割合でもってやってこられたのか、一つの郵便局でいいますると、大きな郵便局でも為替、振替あるいは国庫納金、恩給等ひっくるめて大きい局でその事務と現金の取り扱いを二人、小さい局ではおそらく一人あるいはそれ以下、こういう格好になっておると考えるわけですけれども、この配置人員は一体何ぼくらいになっているのか、その総体をあわせてお答えいただきたいと思います。
○大塚政府委員 三十六年度に比較して三十七年度の黒字が小さ過ぎはせぬかというふうなお話でございますが、これは収入の伸びに対しまして支出の伸びが大きい、局の人件費等の伸び方が収入の伸びを上回りますので、後の年度になるほど黒字が小さくなるというふうなことになるわけでございます。 それから振替貯金の従事員の数でございますが、これは総体で四千百七十六人でございます。これが郵便貯金、郵便為替、振替貯金その他全部を含めまして約五万人のうちで振替に従事しておる者が四千百七十六人、こういう数字でございます。
○田邊(誠)委員 人員の部面からちょっとお聞きをいたしまするが、今までの配置人員が大体四千人程度、こういうお話であります。今回の料金改定をもし実施をいたしまするならば、その内容から見まするとかなり煩瑣の部面が出てきておるというふうに思うわけです。特に払い込みの場合の低額が多いのでありますけれども、その低額の部面について今までなかった、五千円段階というものを設けておる、こういう状態からいいましても取り扱いの面でかなりの煩瑣な状態というものがくるというふうに考えるわけであります。そういった面とこの料金改定によって起こる取り扱い事務量の変化、これらを考えてみた場合に、この料金改定によって配置人員に変動を来たすものかどうか、そういう点に対してどういう計画をお持ちであるか、お聞かせ願いたいと思ます。
○大塚政府委員 今回の料金改正によりまして預金の金額段階別の刻み方が、三段階が六段階になったというふうな点で多少変動はございますが、これは三段階が六段階になった程度でございまして、この一覧表を取り扱い者が机に張っておきまして、取り扱いの際にちょっと見れば足りるということでございまして、このために特に人をふやさなければならぬというほどの複雑さは増していないとふうに考えております。逆に料金値上げによりまして、利用件数が一、二年の間は多少減るのじゃないかというふうに私どもは考えておるわけでございます。また先ほど料金を免除するものが五項目ばかりございましたが、これもきわめて少ない件数ではありますが、料金をとらなくするだけ手数が簡単になるわけでございます。そういうふうな簡単になるあるいは件数の減るという面の方がむしろ少し大きいのじゃないかというふうに考えますけれども、いずれはこの利用件数もまたもとへ戻り、あるいはそれを越えて増加していくというふうに考えておりますので、定員の配置についてはさしあたりは何ら手を触れないという方針でございます。
○田邊(誠)委員 ちょっとこれは議論になりますから私はあまり詳しく申しませんけれども、今局長は段階の新しくなったやつを張っておけばそれで済むなんという、現場の実際はそんなものではありませんよ。それは実際に締めた場合における集計を出す場合も、当然これは段階制によってその集計をする煩瑣な手間というものがあり得るわけですし、大衆に対して料金改定の新しい面をのみ込ませるというPRは今後必要でしょうし、いろいろな面で煩瑣のことはあなたおわかりの通りです。ただ単に事務量がふえないのだというふうに言われるのは、私はいささか責任者としては当を得ていないと考えるのであります。 今実は御答弁を聞きまして新しいことがちょっとわかったんですけれども、今度の料金改定によってわれわれもそういうことが当然あり得ると思っておったんですが、取り扱いの状態が一時ダウンする、これはいつも起こり得るところの状態ですが、この取り扱いの件数なり内容というものが低下をするという状態を一体三十六年度はどのくらいの割合で考えられておるのか、一つ参考のために聞かしていただきたい。
○大塚政府委員 取り扱いの最も大きい通常払い込みで申し上げますと、三十六年度は約八%の減少になる。それから現金払いで申し上げますと一三%くらいの減少、これは件数でございますが、一応過去の二十九年の料金改定等の経験をもとにしましてそういうふうな見方をいたしております。
○田邊(誠)委員 取り扱いは幾らかそういった面で当初は減るという見込みのようです。そういたしますならば三十六年度に為替、振替を合わせて五億円の増収、振替だけでもって大体三億九千万円くらいの増収、こういうことを見込まれておるようでありますし、それによって生ずるところの黒字は先ほどの御答弁のように一億三千七百万円ばかり、こういうのでありますけれども、しかし私は——これは振替貯金ばかりではありません。郵政事業全体がいかに機械化をしようとしても機械化のできない、人力に依存するという部面が非常に多いのである。郵政事業全体では約七〇%以上が人力に依存するということをたしか大臣は答弁されたと思っておるわけでありますけれども、そういった面からいいますならば、私はおそらく現在の経済の成長の度合い、それに見合うところの職員の給与の現状、こういった点から推しまして、おそらく物価はこれを改定することによってさらに刺激をされることは事実でありますが、この料金改定を含めて、鉄道運賃の改定等それぞれ実は上がっておるわけであります。そういった面からいいますならば、この料金改定ありといえども、私は郵政職員に対する給与の支払いの面から言いますならば、必ずしもこう見込まれた通りになるのかならないのか、実は大へん不安な面が残されておるのであります。特に今回政府は出されました仲裁裁定を実施せんといたしておるようでありますけれども、三月の二日にたしか大臣は組合に対して千円の引き上げを回答いたしておるわけでありまするが、一体この三十六年度以降において、特に三十六年度において、職員の給与改善の費用というものはどの程度まで含まれておるのか、三月の二日に、大臣は少なくとも千円の引き上げをするということを言っておられる、一体この三十六年度中に、もちろん振替貯金を担当するところの職員を含めて、どのくらいの給与改善の費用というものを見込まれて、この料金改定というものがその中から策定をされたのか、一つ次官からお聞かせいただきたいと思います。
○加藤説明員 私どもは、御承知のように、郵便につきましては七月からで一応年度内七十八億の増収、それから為替振替につきましては、ただいま御質問のうちにもありましたような約五億に上る増収を見込んで法律改正を出した次第でございます。そのうちどれくらいが給与引き上げに回り、残りが施設の改善に回されるかといったような資料につきましては、ただいま私、手元に持ち合わせておりませんので、後刻申し上げたいと思います。
○田邊(誠)委員 これは振替貯金ばかりでなくて、振替貯金も含めて、大体人件費の占める割合というのは、好むと好まざるとにかかわらず、郵政事業の持つ宿命でありまして、これは大へん多いのであります。そういった点からいいましても、今回の、あとでもって審議をされるのでありましょうけれども、何か政府は、郵便料金についても改定をせんとするような意図があるようでありまするが、われわれ反対をいたしましたけれども、為替料金の料金改定、それと今度の振替貯金の料金改定、こういう料金改定というものが、収支相償うという総括原価にいたしましても、原価主義をとって、今度の改定を策定せんとして参ったわけでありますから、当然その中で非常に大きな比率を占める給与の費用というものが、その中における物価や経済の成長や、その他の労働者あるいは国家公務員の給与、こういったものと見合って、これは公共企業体等労働関係法の適用を受けるわけですから、これから当然いろいろ組合とも折衝がされるという段階は経るにいたしましても、当局は当然これに対するところの給与改善の費用というものを含めておらなければならぬと私は思うわけです。その点がはっきりしないと、この増収あるいは三十六年度以降の分についての黒字の状態は、先ほど御答弁がありましたけれども、これは一体本物であるのかどうであるのかということがはっきりわからぬじゃないか、こういうように思うわけですけれども、一つこの点に対する明快な御答弁をいただきたいと思うわけです。
○佐方政府委員 今回の仲裁裁定の実施によりまして、いわゆる一〇%の引き上げの裁定が出たわけでございますし、それから管理者につきましては、いろいろのことを考えるとはいっておりますけれども、パーセントではいっておりません。しかし一応それを一〇%というふうに計算いたしますと、今のところ、郵政省全体としまして大体百十億近く、百七億くらいじゃないかとも思っておりますが、それだけの金が要るわけでございます。その百七億の金の中で、郵政事業が負担すべき金というものは、大ざっぱにいいまして五十億近くになります。残りの五十七、八億の金というものは、今の予算には見ておりませんけれども、別途郵便貯金特別会計でありますとか簡易保険特別会計、それから電信電話公社からの繰り入れということで処理をしていきたい、こういうふうに思っております。 そこで郵政省全体としましてのことになりますと、これは当然補正予算を組みまして、百七億の財源をまかなわなければならぬわけでございますけれども、その場合でも、郵政がみずから負担するところの五十億近くの金というものは、この郵便貯金、為替の方で五億、それから郵便料金の方で六十七億、合わせまして七十二億の本予算では料金改定ができておりますが、その中からどうしてもひねり出さなくてはならぬだろうと思います。それから増収だけでいきますか、あるいは節減だけでいきますか、御承知のように料金引き上げは、ベース・アップだけでなくて、施設増も含めておりますので、そういうことまでからみ合わせて何とかしなければならぬというふうに考えております。 〔委員長退席、佐藤(洋)委員長代理着席〕
○田邊(誠)委員 たしかに三月二日に、大臣は組合に対して千円の引き上げをするというように回答されておるわけです。これはまだ年度予算が実施をされる前に——実質的に仲裁裁定が今度出されましたけれども、その前に大臣みずから答弁をされておるわけでありますから、そういった点からいいますならば、今度の料金改定を含めての三十六年度の事業予算は、当然給与改善の費用も私は見込んでおるというふうに思うのが常識だろうと思うのです。そういった点から見まして、一体今度の料金改定をやらんとする前提の上に立って、三十六年度においてどのくらいの給与改善の費用を見込まれてこの料金改定を作成されたのか、三十七年度以降においては一体どの程度の経済の変動、民間給与との比較等において給与改善の見通しを立てられて今度の予算を組まれ、この予算を組まれる前提としての料金改定をされようとしておるのか、その点は当然考え方がおありだろうと思うのであります。その点を一つお聞かせいただきたい。
○加藤説明員 大体今回の郵便料金その他為替、振替の料金の改定を考えました初めの根本的な考え方といたしましては、大体定期昇給が四・五%、それから三・五%が大体過去五年間平均いたしましたベース・アップの率でございまして、合計いたしまして約八%くらいを毎年度見込んでいくという考え方で計画いたしました次第であります。
○田邊(誠)委員 一般の公務員も一〇%以上の値上げがあったということで昨年は上がっておるのでありまして、そういった点からいいますならば、定期昇給でもって四・五%、その他を含めて約八%の値上げを考えておる、こういうことは、いささか現実と違う考え方じゃないかというふうに考えるわけです。しかし、いずれにいたしましても現実には仲裁裁定を実施しなければならぬという立場に立っておるわけでして、そういたしますならば、この三十六年度の予算の規模なり内容なりの面からいって、当初の考え方は違ってこざるを得ない、こういう形になるわけです。これは実は当然の趨勢なのです。それを考えないところに私は大きな誤りがある、こういうふうに思っておるわけです。おそらく三十七年度以降においてもそういったそご、矛盾が生じてくるではないかというふうに考えるわけです。そういったことからいいますならば、この料金改定の案は、今実施せんとするところの仲裁裁定との見合いにおいて、すでにその基礎条件がくずれてきておる、こういうふうに考えるわけですが、その点に対しどういうふうに対処されようとしておるのか、この際一つお伺いいたしたい。
○佐方政府委員 郵政省全体としましては、私先ほど申し上げましたように、今度の郵便、それから為替、振替の料金値上げによりまして、これは今度の仲裁裁定はどうしても実施していきたい、もちろん補正予算を組みませんと、保険会計、電電公社、郵便貯金会計から金が入って参りませんので、それを組みまして、郵政省みずからが分担する分につきましての約五十億程度は、今度の料金改定あるいは事業費の中のある程度の節減等も含むと思いますけれども、そういうもので処理していきたいと思っております。それから三十七年度以降につきましては、これはどういうふうな給与ベースになっていきますか、いろいろの問題があろうと思いますけれども、私の今の見通しでは、非常に大幅なことがない限りはこの数年もやはり持っていけるのではないか、総体としてはそういうふうに考えております。
○田邊(誠)委員 私はやはり仲裁裁定の実施とからめて、この料金改定の基礎的な条件というのが、当初郵政省が考えたときとは違った状態になってきておるように思うのです。おそらく私は、まあ郵便の場合はあとでお話を聞くにいたしましても、この振替貯金の料金改定にいたしましても、先ほど大塚さんは四十年まで大体黒字が出そうな話をされてきたけれども、私は三十六年度においてすらも実はこれだけの増収——増収はあるいはこの基礎数字に見合うかもしれませんけれども、いわゆる会計面におけるところの黒字という面からいうならば、この予想というのはおそらく大きくくずれてくるというふうに考えざるを得ないのですが、そういった点から見ますならば、少なくとも向こう五年間は赤字が出ないような、こういうお話があったことと今の現実の事態というものを比較した場合には、おそらく大きな変化を考えざるを得ない。こういう格好になって参りますならば、再び数年後において振替貯金なり為替料金なり、あるいはまた郵便料金なりの料金改定を策せざるを得ない、こういう姿になって参るのではないかというふうに懸念をいたすわけでありますけれども、その点に対しては、一つ振替貯金あるいは為替と個々的に限定してもよろしゅうございますから、貯金局長はどういうふうにお考えであるか。あるいは料金改定を最初の考え方の五年間よりも縮めてやらざるを得ない、いわゆる総括原価の収支相償うというあなたの考え方に立脚いたしますならば、そういうふうにならざるを得ないというふうに思うわけですけれども、その点に対してはどういう見通し、考え方をお持ちであるか、お聞かせいただきたい。
○大塚政府委員 先ほど申し上げました私の数字は、次官が申しました通りに、大体ベース・アップと昇給を含めて年平均八%のアップというような根拠に基づきまして、はじいた人件費をもとにした数字でございますので、今回の仲裁を正式に受諾をして実施するということになりますと、この黒字がだいぶ変わって参ります。そして五年たたないうちに、また振替だけにおきましても、赤字というような数字にならざるを得ないというふうに考えますが、それに対してどういう措置をとるかということは、これはまたそのときの情勢次第でありまして、料金値上げができ得るような情勢であるかないかという事柄等も考えまして、処理をしなければいかぬ問題でございまして、今直ちに赤字が出たらまた料金値上げをするのだというようなことは考えておらないわけでございます。何とか事業の増進その他によってできるだけまかないまして、どうしてもやれなくなった場合に、四囲の情勢等も考慮して、また料金について考えるということになるのではなかろうかというふうに考えます。
○田邊(誠)委員 仲裁裁定を実施した場合には、三十六年度だけでは一体どのくらいの黒字をなおかつ生むということになるのか、その収支の状況を振替貯金だけでよろしゅうございますから、この際一つお聞きをしておきたい。
○大塚政府委員 仲裁裁定を受諾した場合にどれだけの人件費が要るかということは、先ほど経理局長から申し上げましたように総体的には出しておりますが、各事業にこまかく割り振りまして、振替だけについてどうなるか、為替についてどうなるかというところまで、まだ計算いたしておりませんが、やはり三十六年度黒字のほとんど大部分は、もうそれで消えるということになるのではないかというふうに、きわめて大ざっぱでございますが、考えます。
○田邊(誠)委員 一番最初の質問と、今現実の仲裁裁定実施によって起こる影響というものがわからぬことには、これははたして適正な料金改定かどうかということは、現実の姿に立脚した場合には私どもとしては考えられないのであります。そういう点で最初の二十九年以降一体総括的な原価はどういう変遷をたどってきたのか、それから今一応あなたの方から御答弁があった四十年までの黒字というものも、今現実の姿がすでに変わってきておるのだから、それによって一体どういうふうに変化するか、この点がわからぬことには、この問題に対する最終的な結論を出すわけにいかない、こういうふうになってくると思うのです。この点一つ委員長に申し上げますが、先ほどあらためて答弁をされるというふうに言われた最初の答弁保留もありますので、私もその点を見合って明日もう一度いたしたいと思います。
○佐藤(洋)委員長代理 本日はこの程度にとどめ、次会は明十二日午前十時より理事会、十時三十分より委員会を開会することとし、これにて散会いたします。 午後、零時二十七分散会