逓信委員会 第18号
- 発言数
- 173 件
- 登壇者
- 7 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1961/04/05
会議録
○山手委員長 これより会議を開きます。 郵便為替法の一部を改正する法律案を議題として審査を進めます。 質疑の通告がありますので、順次これを許します。 森本靖君。
○森本委員 郵便為替法の一部を改正する法律案についての提案理由の説明はございましたが、一つ細部にわたっての詳細な説明を事務当局からお願いしたい、こう思います。
○荒巻政府委員 貯金局長が今参りますので、少々お待ちいただけませんでございましょうか。
○山手委員長 暫時休憩いたします。 午前十時四十分休憩 ————◇————— 午前十時四十五分開議
○山手委員長 休憩前に引き続き会議を再開いたします。 森本君。
○森本委員 この郵便為替法についての提案理由の説明が大臣からございましたが、事務当局の方からさらに細部にわたっての補足説明をお願いしたいと思います。
○大塚政府委員 概略は大臣の提案理由の説明の中で申し上げた通りでございますが、さらに補足して若干申し上げてみたいと思います。 改正の理由と申しますか趣旨は、大臣から申し上げましたように、事業の収支の改善をはかるというのが主たるねらいでございまして、それに付随してサービスの改善をはかりたいということでございます。主たる内容になりますのは料金の引き上げ関係でございますが、これについては原価を一応の目安といたしますけれども、それぞれの個々の原価に必ずしも厳格にとらわれませんで、総体原価を何とか償うということを目安といたしまして、また為替だけでなしに、同じ送金手段でございます振替貯金の方の原価ともにらみ合わせまして、両者を総合的に考慮して原価を償うということを目安として考えたわけてございます。 その料金を調整いたします考え方といたしましては、そういう総体原価式を一つとったということと、その中におきまして従来以上に利用者の効用というものを考えまして、もっと具体的に申し上げますと、高額の送金をするものについては料金の引き上げを従来の比率よりも少し多くしたという点でございます。それから料金引き上げをいたしました結果、高額送金者に対して負担が多くなるようにという考慮はいたしましたけれども、やはり少額のものについては何といっても割高になりますので、それを救済する意味を含めまして、三千円以下の少額送金につきまして定額小為替制度というものを設けまして、その取り扱いを簡便にいたしまして、従って料金も安くするという制度を作りまして少額送金者の救済ということを考えたわけであります。 そのほか、こまごました為替証書の再交付の料金等につきましては、手数多くして収入は比較的少ないというものにつきましてはこの際これを廃止をいたしまして、サービスの改善に資するということにいたしたわけでございます。 それから定額小為替の内客につきましては、ここに法律に書いてございますように、種類を百円から三千円までの十四種類に限定をいたしまして、公衆から金を添えて請求がございましたならば、すでに金額の印刷してあります定額小為替証書をお渡しする、公衆はそれに指定受取人の氏名を書きまして郵便をもって受取人に送る、受取人はそれをまた郵便局の窓口に提示いたしまして、現金を受け取るというような仕組みになっております。それは内部的な事務操作としては無案内式になっておりまして、ただ受取人が現金を受け取ったあとの証書を、証拠書類として為替管理庁において整理保管しておくというように、内部的な手続もきわめて簡単にいたしたわけでございます。 まだ足らぬ点があるかと思いますが、大体におきまして上の通りでございます。
○森本委員 今度の郵便為替法の改正のおもなるものは、定額の小為替を設定したということと、それから料金を改正したということでありますが、そこでまずお聞きしたいのは、料金関係でございます。これはおそらく採算がとれないからということにおいての料金の値上げであろうと思いますが、三十五年度の予算と比べて、この値上げによって大体どの程度の増収を見込んでおるわけですか。
○大塚政府委員 三十六年度の収支見込みといたしましては、三億二千九百万でございます。
○森本委員 増収見込みですか。
○大塚政府委員 為替だけの増収は、一億三千八百万でございます。
○森本委員 この料金改定における増収が一億三千八百万円、こういうことですか。
○大塚政府委員 さようでございます。
○森本委員 この為替関係は、これは貯金特別会計と違うわけでしょう。
○大塚政府委員 これは郵政事業特別会計の中へ含まれております。
○森本委員 そういたしますと、為替関係の料金の総収入が、三十六年度と三十五年度と比べてどうなっていますか。
○大塚政府委員 為替の三十五年度の収入が、約八億八千八百万円でございまして、三十六年度は料金改定をいたしますが、少し減りまして、八億五千九百万円ということになっています。
○森本委員 そうすると三十五年度が八億八千八百万円で、三十六年度が八億五千九百万円ということになると、差引三千万円程度減収ということになるわけでありますが、料金改定をしてさらに三千万円減収ということになると、取り扱い数量が減る、こういうことですか。
○大塚政府委員 失礼いたしました。私、間違えまして、八億五千九百万円というのは、料金改定をしない場合の収入でございまして、改定した場合の三十六年度の収入は、九億九千七百万円になります。
○森本委員 九億九千七百万円になるというのは、結局四月、五月は現行料金でやって、六月からこの料金に変えて九億九千七百万円、こういうことですか。
○大塚政府委員 一応、七月一日から実施という予定で計算をしておるのでございます。
○森本委員 そういたしますと、料金関係はそれでわかりますが、取り扱い数量、その三十五年度と三十六年度の比較はどうなりますか。
○大塚政府委員 三十五年度におきましては、普通為替、電信為替を合わせまして六百十二万件でございますが、それが三十六年度におきましては、定額小為替も入れて六百八十万件というふうに見ております。
○森本委員 三十五年度が六百十一万、三十六年度が六百八十万ということでありますが、そのうちの三十五年度の電信為替と替通為替の区分はわかりますか。それから三十六年度は六百八十万の中で、電信為替と普通為替と定額小為替の区分は……。
○大塚政府委員 三十五年度の内訳を申し上げますと、普通為替が四百四万、電信為替が二百七万ということでございます。それから三十六年度の内訳といたしましては、普通為替が三百四万、電信為替が二百十四万、定額小為替が百六十二万、こういうふうに見ております。
○森本委員 そういたしますと、結局総額においては、定額が百六十二万ということになると、普通為替はかなり減ると見ているわけですね。
○大塚政府委員 さようでございます。
○森本委員 普通為替が減るというのは、定額小為替ができるから、こういう意味ですか。
○大塚政府委員 大体今までの傾向による自然減のほかに、料金改定による減が大体五%というふうに見込んでおります。それから定額小為替に移行するものを大体四十七万八千件くらいというふうに見込みまして、今の数字が出ておるわけでございます。
○森本委員 今回の料金改定をした一つの理由というのは、どういうことですか。おそらく料金改定をした理由は、現在は料金が低いから、採算がとれぬというふうなことで改定をしたと思いますが、その具体的な内容はどういうことですか。
○大塚政府委員 一言で申し上げますと、結局為替におきましては、その赤字が相当多いから、できるだけこれが、収支とんとんまでいかないにいたしましても、なるべくこの収支の改善をはかりたいというのが趣旨でございまして、赤字の解消ができればいいのでございますが、ほかの料金等の振り合いからいたしまして——全部赤字を消すというわけにも参りませんので、他の料金等を考慮いたしまして、最大限の値上げを考えたということでございます。
○森本委員 赤字というのはどういうふうになっておりますか。
○大塚政府委員 三十五年度におきましては、為替で二億八千百万円の赤字が出ておりますし、料金値上げをしないでいきますと、三十六年度においては三億六千万円の赤字が出るという見通しでございます。
○森本委員 大体この為替で二億八千百万円という赤字だといいますが、その赤字というのは、具体的にどういう数字ですか。
○大塚政府委員 結局この支出の大部分が人件費でございますので、人件費が多くかかっておるということになるかと思います。
○森本委員 いや、為替関係で二億八千百万円が赤字だというので、その赤字というのは経理上どういう勘定になった赤字か、こういうことですよ。ただ赤字といっても、どういうわけでそういうふうに赤になっておるかということの原因を突きとめなければ、われわれはただ二億八千百万円の赤字ということだけでは納得がいきかねるわけであって、その二億八千百万円の赤字は、一体郵便為替の収入が何ぼあって、それがどういうふうに使われて、そうして収支がどういうふうに赤になるか——結局これは、郵便局の総係りとかなんとかいう経費の積算の根拠のやり方があるわけであります。そういう場合、郵便局の現業における、たとえば貯金関係の専門的なところについては一応わかるとしても、それ以外のものについては一体どういうふうな原価計算のとり方をしておるかというところがわからないと、われわれとしては、ただ頭から二億八千百万円の赤字だ、はあ、赤字かいなというようなことで、その具体的な赤字の内容がわからぬ、こういうことです。
○大塚政府委員 為替の収支は、先ほども申し上げましたように、郵政事業特別会計の中に含まれておりますので、これを分計することはなかなかむずかしいのでございますが、私どもといたしましては、大体大蔵省で従来やっておりますやり方によって、郵政事業特別会計の中からこの為替関係の経費を分計して出してみたわけでございます。その仕組みを大体申し上げますと、為替の経費は、事業直接の経費であります為替、貯金の業務費と、間接的な経費であります総係費、御存じのように、業務管理費とか業務の共通費、医療施設費、行政施設費というようなものがあるわけでございます。そのうちで、まず直接の経費であります為替貯金業務費でございますが、その総額から為替の固有の経費、たとえば電信為替の電報料というようなものを抜き出しまして、残りの一般的経費につきましては、それぞれの業種の取り扱い事務量を各業種の一件当たりの処理時分において換算をいたしました勤務時間比によりまして各業種に分計をいたしまして、これに、先ほど除きました業種固有の経費を付加するという方法によって算定をいたしたのであります。 次に総係費の分計でありますが、これは為替・貯金、郵便、保険、電気通信委託業務の四事業にそれぞれその従業員の比によりまして分計をいたしました額を、直接費分計の際に使用いたしました業種別の勤務時間比によりましてそれぞれの業種にこれを分計いたすという方法をとっております。従いまして、為替の業種別の経費として計上いたしておりますような額はこのような分計の方法によりました直接費と間接費の合計であるということになるわけでございます。
○森本委員 そうすると、具体的に、三十五年度、電信為替を含めて為替関係の収入が幾らで、その業務費総係りにおける支出が幾らで、赤字が幾ら、こういう数字をちょっと出してみて下さい。
○大塚政府委員 為替関係の収入は、三十五年度で先ほど申し上げました八億八千八百万円でありまして、支出の内訳は、実はこまかいのがすぐ見当たりませんが、合計しまして支出が十一億六千九百万円、その支出は先ほど申しましたような分計の仕方をやって出したものでございます。その差額が二億八千百万円ということでございまして、支出の内訳等につきましては、また資料を調べまして後刻御回答申し上げます。
○森本委員 その八億八千八百万円、十一億六千九百万円、その赤字はどの会計で補うわけですか。
○大塚政府委員 結局郵政事業特別会計の中でまかなわれておるということでございまして、どこからそれが出ておるかということは、厳密にはむずかしいと思います。
○森本委員 厳密にはむずかしいとしても、これは結局委託業務費なりあるいは郵便事業費を食っておる、こういう格好になるわけですね、突き詰めていけば。どうですか。
○大塚政府委員 それが郵便の収入を食っているのか、あるいは委託業務費を食っているのか、保険の繰り入れを食っているかという点はなかなか分計がむずかしい問題でございますが、いずれにしても、その三つの中でまかなわれているということになります。
○森本委員 そこで、たとえば分計の計算のときにですが、私が一番聞きたいのは、無集配特定局あたり、従業員が局長以下三人というようなところについてのこの為替、貯金の分計の総係りというようなもの、これはどういうように出しておるのですか。赤字の原因というものはこういうところに非常にあるではないかと思って、不思議に思っているわけでありますが、ああいうところの為替の業務費あるいは総係費、そういうものについての分計はどういうようにやっておるのですか。
○大塚政府委員 特定局、ことに無集配局におきます定員の比率は、為替、貯金業務の定員が割合に多いのでございまして、その分計の仕方は、先ほど申し上げましたように、従業員の勤務時間比によって分計するというやり方によってやったわけであります。
○森本委員 従業員の勤務時間比というのはどういうようにやるわけですか。勤務時間というたところで、一人の人が郵便もやれば貯金もやり、為替もやり、庶務もやり、会計もやるというのですから、勤務時間比ということはなかなかやりにくい。同じ為替、貯金業務でも、実際の服務分担としては貯金関係が何ぼというふうに組んでおって、貯金、為替で出ておらないわけです。そういう場合実際はこの為替だけの総係りというものを具体的に分計するということは、どういう工合にやるのだろうと私はいつでも不思議に思っておるわけですが、こういう委員会を通じてせっかく解明できたらしあわせだ、こう思っておるわけです。
○大塚政府委員 私も詳細なことはなんでございますが、大体四半期に一週間ずつ実際を抽出調査で調査をいたします。そしてそれをもとにしまして勤務時間比というものを出しておるわけでございます。
○森本委員 それを一ぺん、どこでもいいのですが、具体的な無集配局をあげて、為替、貯金、郵便、庶務、会計、電通、こういうものの分計が比率的にどうなっておるか、五名以下の無集配局、それから五名以上の無集配局という無集配局を中心にして、そういう分計の資料を一つあしたまでにお出し願えますか。
○大塚政府委員 原価計算その他を主管しております経理局と相談しまして御趣旨に沿うよう取り計らいたいと思います。
○森本委員 それから結局郵便為替の一口当たりの平均の送金額というのは、今まで全部五万円が限度でありますが、この平均の送金額というのはどの程度になっておりますか。
○大塚政府委員 普通為替はたしか一万八百円くらいでございまして、為替は二万六百九十八円ということになっております。
○森本委員 今回の郵便為替の料金の引き上げの率はどうなっておりますか。
○大塚政府委員 一口当たりの平均送金額をもととして計算をいたしますと、普通為替については七六%、電信為替については四九%の引き上げということになります。
○森本委員 今度の引き上げが七六%の引き上げになっていますか。こんな比率ですか。七六%といったら七制六分の引き上げですよ。これは大問題だ。
○大塚政府委員 今の為替の一口当たりの平均送金額が一万八百円になりますので、まあ全部が一万八百円という見方をすれば、この料金が現行では八十五円でございます。その八十五円が百五十円になりますので、七六%という数字が一応出ますが、これは一口平均を全部の人が送金をするという仮定の上の計算でございますので、実際におきましては個々の金額によってその引き上げ率が異なって参りまして、全部を平均いたしますと、普通為替が三二%、電信為替が一三%の引き上げということになります。
○森本委員 これは答弁をよくきちんと答弁しないと、今みたいに七六%と四九%とぽかっと答弁をすると、為替の引き上げになった率が七六%というふうに誤解をされる。これは一万八百円のところがそういうふうになっておるのであって、私は別に郵政省のために弁解してやろうという気はないけれども、総体的に言えば今の三二%と三一%、こういう率になるのですね。この三二%と三一%という率でも国鉄の運賃、郵便料金と比べてみるとまだ高いように思うのですが、ついでに国鉄の運賃の値上がりの率と郵便料金の値上がりの率はパーセンテージで幾らになっておりますか。
○板野政府委員 一九・六%でございます。
○森本委員 国鉄の運賃は何%でしたか。
○板野政府委員 確かな数字を覚えておりませんが、大体一四・六%程度ではなかったというふうに存じております。
○森本委員 郵便料金が一九・六%で、国鉄の運賃が一四・六%、それから今度の為替が三二%と三一%ということになりますと、為替関係の値上がりの率が非常に大きい、こういうことになるわけでありますが、これはこのごろ現金書留の方が非常に多くなりまして、その方にほとんど送金が移ってしまった、そこへ持ってきて郵便為替の取り扱い数が減少した。そこで値上げ率がこういうふうに高くなってきたということは、私たちとしても理屈の構成としては一応わかるわけであります。普通の国鉄の運賃より比較的使う人が少ないということにもなろうと思いますけれども、三二%と三一%の値上がりということについては、われわれとしてはどうもふに落ちない。少なくとも三億六千万円程度の赤字であるとするならば、郵政事業特別会計の中において、もう少しやる方法があるのではないか。これはこういうわからぬところから値上がりのムードがだんだん出てくるところの一つの重大な要素になるのじゃないか、こういうふうに考えるわけであります。郵政事業の為替業務の赤字を解消するということについては、われわれとしてもこれはうなずける点があります。しかし為替業務の赤字を補てんするということにおいて、値上がりの率が三二%というふうな急激な率を示すということは、少なくとも他の物価情勢からいっても、池田内閣の公共料金の値上がりを阻止するという政策からいっても、おかしいのじゃないか。それが十億、二十億という金額であるとするならば、またそれを独立採算でやろうという点についてはある程度うなずける点もあるけれども、わずかに三億六千万程度の赤字の解消ということにおいて、こういう値上がり率を示すということについては、われわれとしてはどうも解しがたい。これだけの三億六千万程度の赤字を埋めるということであるとするならば、先ほど私が質問のときにも申し上げましたように、たとえば電通の委託業務の問題にいたしましても、郵便貯金特別会計の問題にいたしましても、あるいはまた郵政事業特別会計の問題にいたしましても、それぞれの方からこの程度のものを繰り入れるということは不可能ではない。会計技術上、経理技術上もう少し郵政省自体として考えるならば、そういう点については考えるべき点が多いのではないか。なるほど今度の改正定額小為替の設定、あるいは電信為替の料金の改定、あるいは代金引きかえの速達送達とか、こういう事務的な改正については、個々については賛成すべき点も多いわけであります。しかし根本の問題といたしましては、わずか三億六千万円程度の赤字を埋めるために、三二%の値上がりの率を示すということは、池田内閣の物価政策からいたしましてもいかがなものであろうか、こういうふうに考えるのであります。この点についてはやはり大臣にお伺いしたいと思いますが、何かこういうような安易な方法でなしに、私が今言ったようなやり方が別個にあるのではないかということを考えてもらいたい。今さら法案を出して審議をしておる最中においてそういうことはできないと言われるかもしれぬけれども、その前に今言ったような考え方を政治家としては私はやるべきではないかと考えるのですが、大臣、どうですか。
○小金国務大臣 この郵便為替法の一部を改正する法律案は今御指摘のように二点で、定額小為替制度の設置と今の料金の引き上げの二本立の改正案を企図いたしました。その際に今お説のようなことはごもっともでありまして、私も吸収できるものならば、引き上げるにしてもなるべく低額にとどめたいという考えを持っておりました。しかしこれは何分にも現金を取り扱う仕事でもありますし、昭和二十六年以来実はほうってあったものですから、もうすでにその途中においてもっと合理化すべき筋合いでありました。そういう点を勘案して少し率が高いのじゃないかと思いましたけれども、今のような郵政事業の特別会計あるいは特別会計が三つもございますけれども、いずれも総額が小さいものでありまして、どちらに吸収させるにいたしましてもやはり吸収した方の分が窮屈になりますので、この際十年間据え置きであったのをここでまとめて上げるというか、少し荷が重いような値上げになったのであります。お説の点は十分考慮いたしましたが、私はこれでもまだ十分でないという説明を聞いております、とにかくこれが最高の限度である。しからばまた値上げするのかという御疑念もあるかと思いますけれども、これはしばらく、あるいは相当期間やってみて他の会計なりその他相互的な関連において吸収し得るものは吸収していくという方針に変わりはありません。ただ三億六千万くらいのものをなぜここで取り上げたかとおっしゃいますと、他との均衡とか現金取り扱いでございますので、こういうような値上げ率を決定したような次第ございます。
○森本委員 郵政省の事務当局が、少々反対があっても、この際郵便料金も値上がりをするし、国鉄の運賃も値上がりをするし、この際一つ為替特別会計の赤字を解消するという百年の大計を立てるという意味において提案をしたという考え方そのものについては、私も事業に携わっておった一人としてわからぬ点もないわけではないのであります。しかし事務当局からそういうふうな案が出てきても、国務大臣、政治家としては、三億六千万円程度の金額において三三%も引き上げるということについては、今回はいま少し待ったらどうか。その他の特別会計その他の会計の差し繰りにおいてその程度はできるのではないかということで押えるのが大臣の任務ではなかろうか。私は別に事務当局を弁護するわけではないけれども、その辺が政治家と事務当局との感覚の違いであっていいのじゃないか。今、池田内閣は物価の値上がりムードということについては非常に神経をとがらしておる。まして国鉄の運賃の一四・六%の引き上げについてもあれだけの大きなもめごとになっておるときに一これは利用する人が少ないから何か片すみでこっそり上げていくような形になるけれども、実際は公共料金で三二%も引き上げになるということは、パーセンテージにすればかなりな額であります。そういう点、政治家としては、会計技術上からいっても押えてしかるべきではないか。今さらこれを大臣に責めたところで死児の年を数えるにひとしいわけでありますけれども、そういう点については大臣としても一応お考えがあってしかるべきではないかと考えるわけであります。 そこで次の質問に移りますが、今度の郵便料金の改正で、かりに三万円を郵便為替と現金書留で送った場合の比率をちょっと示してくれませんか。
○大塚政府委員 三万円を普通為替で送りました場合には、為替料としては百五円でございます。それに郵便料が御承知のように十円つきまして、さらにそれを普通でもいいわけでございますが、書留にしますと三十五円かかります。合わせまして百五十円になりますが、現金書留では今度の改定によりまして百二十八円ということのようでございます。
○森本委員 その百二十八円というのは郵便料金も何もかも入ったものですか。
○大塚政府委員 全部入れたものでございます。
○森本委員 百二十八円の内容はどうなりますか。これは現金の送付の金額ですか。郵務局長からでもいいですが。
○板野政府委員 現金書留につきましては、現在ただいまのところ書留料が三十五円ということになっておりまして、それから二千円を増すごとに一円といういわば保険料的な料金をとるということになっております。
○森本委員 いや、僕が聞いておるのは、今回の改正料金において、為替料金が何ぼで郵便料が幾らで、書留料が幾ら、それから現金書留で送った場合は、現金書留の保険料が幾らで、郵便料が幾らで合計何ぼになるか、こういうことです。
○大塚政府委員 はなはだ失礼しましたが、為替のやつは現行の料金を申し上げましたので、改定になりますともっと高くなります。為替料が百五十円でございまして、郵便料はそのまま十円、書留で四十円になります。合せまして二百円ということになります。
○森本委員 現金書留は。
○大塚政府委員 百二十八円で、これは封筒から保険料から全部入った金額でございます。
○板野政府委員 物品書留と間違いましたけれども、二千円ごとに五円でございます。
○森本委員 百二十八円の内訳をちょっと言ってくれということです。
○板野政府委員 基本の書留料は三十五円でございまして、二千円ごとに現金では五円保険的な料金をとるわけでございます。三万円と申しますと百十円であります。
○森本委員 百二十八円の内容をちょっと言うてくれということです。数字が合わないから……。
○板野政府委員 基本の書留料が改正料金で四十円になります。それに二千円増すごとに五円とりますから、それが七十五円でございます。それからただいま貯金局長が申しましたように、十円の普通料金、それから三円の封筒料が加わりますので百二十八円です。
○森本委員 それでわかりました。初めからそういう内訳を聞いておるわけです。 そこで、これは郵政省にお聞きしたいのですが、こういうふうなやり方をやって、大体郵政省としては、郵便為替というものはだんだんなくなっていった方がいい、送金については現金書留で送った方がよろしい、そういう考え方ですか。それとも為替は為替としての任務があるから、これは大いに発達をさしていこうと考えておるのか。為替はもうこれ以上宣伝をしサービスをする必要もない、ただ採算がとれておったらよろしい、こういう考え方か。これは事務次官かだれかじゃないと、統一した意見として——官房長でもけっこうですが、事務的に郵政省としての為替業務と現金書留の料金とを比べた場合、こうなったらだれだって、わざわざめんどくさいことを、為替を切って送るよりか現金書留で送った方がましだということになるのは当然なんだ。だから郵政省としては、為替業務としては現在あるものをやめる必要はないけれども、とにかく採算が合う程度にしておこう、金を送るなら現金書留で送ってもらった方が便利ですよ、こういうのが郵政省の方針かどうかということを端的に聞いておきたい、こう思うわけです。
○荒巻政府委員 現金書留制度かあるいは為替制度かということでございますが、為替は為替としての特色がございますし、現在の郵便法の建前からしますると、為替の利用率は非常に低いということでございますけれども、郵便法の現在の現金送金主義の制度が必ずしも一いろいろな事故その他の事情もございまして、これを改正する必要もございますので、将来におきましては、書留によりまする送金制度と、少額送金につきましては定額小為替制度というものによりまして、両者相待ってこの送金制度を運営していくのが郵政省の立場でなければならないと考えておるわけでございます。
○森本委員 ありふれた答弁は私は望んでおるわけじゃないので、その点一つ答弁するときも官房長官をつけていただきたいと思うのですが、今言ったように、それは小為替の制度とかいうものについては今回新しく制度を作るから、そういうふうな小口の小為替については、なるほど千円までくらいの分についてはそういう方が便利だということになるかもわからぬけれども、少なくとも一万円以上の金額の送金ということについては、現金書留の方が便利であるし、料金関係も都合がいいということは明らかなんだ、その辺については。高額の金額については、やはり郵政省としては現金書留でやってもらいたい、千円までくらいのものについては、今度新しく設定されるところの定額小為替については大いに利用宣伝をしていこう、こういう考え方ですか。両者相待ってどうといったところで、今の三万円の金額だったら、両者が相待っていこうはずがないのだ。一般の人はだれだって、送るときに百二十八円と百五十円だったら、百二十八円で手元に現金が入るのを望むと思う。わざわざ郵便局に行って、判こをついて引いてこなければいかぬということよりは、実際は現金がちゃんと手に入るのを望むと思うのです。だからそういうふうな高額の金額については現金書留にやはり譲っていく。それから千円までくらいの送金については定額小為替を大いに利用してもらう、こういうふうな郵政省の方針であるかどうか、こういうことです。
○荒巻政府委員 大へんむずかしい御質問でございますが、郵政省といたしましては、為替制度というものがやはり今後、高額なものにつきましても、あるいは少額のものにつきましても、これは国民の要望するサービスでございますし、銀行とは違いまして、全国あまねくあります郵便局を通してのサービスでございますから、これは極力合理化しつつ存置していかなければならないと思っておるわけでございまして、今後現金書留制度によって為替というものが非常に縮小し、将来は現金書留制度でいいというふうには実は考えていないところでございまして、どこまでも国民の需要、要望というものに即しまして、この両者を並立さしてサービスをしていくという考え方で、あるいは先生の御質問に対するお答えになっていないかと思っておりますけれども、そういうふうに考えております。
○森本委員 僕は別に何もあげ足を取ろうとかいう考え方で質問しているわけでないから、用心して答弁しなくてもいい。実際問題として、今のように三万円送るというときに、百二十八円と百五十円と、料金が変わっておったら、現実に送る人はやはり現金書留の方に変わるというのは当然なんです。もしそれをあなたの言うように、いわゆる為替は為替としての行き方がある、現金送付については現金送付の行き方がある、それぞれ国民の好むところにおいて利用してもらいたいということであるとするならば、少なくとも料金関係についても、両者が並立をしていく形の料金体系というものを考えておかないと、言うこととやることとが違うということになる。それはそうでしょう、一方は百二十八円で送れる、一方は百五十円かかるというときに、両方並立していくという考えを持っておっても、お客の方はそれを乗り越えてしまって、百二十八円の方でやるという考え方になるのは当然なんですよ。もし今官房長が言ったような考え方でいくとするならば、少なくとも料金体系をもっと考えなければ、この料金体系は郵政省の方針に反することになる。私は今このことを言っているわけで、あえてあげ足を取ろうとかなんとかということでない。そうでなければこの料金体系がおかしい。だから、この料金体系をやるということであるとするならば、極力——高額のものについては現金書留に今すでに移行しつつあるわけです。統計を見てもはっきりしているし、郵政省の現金書留と為替の数字——今めんどうくさいから、別に事務当局を困らすような質問はしませんけれども、数字をあげてみると、一昨年から現金書留の方が数が多くなって、為替の数が減ってきていることは、明らかに数字が示しておるわけですよ。だから将来も郵政省としてはそういう方法でいくのか、そういう方法でいくという御答弁なら、この料金体系に大体合うわけだ。しかし為替も現金書留も両方並立をして両方発展をさしていくという考え方に立つとするならば、この料金体系はおかしい、こういうことになるわけですよ。その辺、これは官房長の答弁ではむずかしいと思うので、大臣どうですか。
○小金国務大臣 ごもっともの御意見で、結果的には、現金書留を奨励はしないまでも、そちらへ傾くような料金体系であることはいなめないと思います。これは先ほど御質問がありまして、森本さんからも警告がございましたが、三億六千万円ばかりの赤字を埋めるのにこういう高率の引き上げはどうかというようなことをも含めまして、実はこれは郵政審議会に諮ったわけであります。この方々の総会における御意見、また個別的な御意見も私は実は承りまして、この料金体系全般についてはまだ十分でない、従って料金体系については、さらに郵政省内においても総合的に考える必要があるんじゃないかというので、官房長を中心に、現業をやった人、また現業に詳しい省内のいろいろな知識を集めまして、総合的な計画をこれから作らそうとして、今着手いたしております。従いまして今の状態は、御指摘のようなきわめて不徹底な線も出て参ると思いますけれども、とりあえず私は郵政審議会の答申に基づいてこういう原案を作りましたが、御趣旨の点はよくわかります。ただ、今のこの結果から申しますと、いやおうなしに、お客さんの方は比較的安いものを御利用になるということは、私はいなめないと思います。しかし現金書留については、これは非常に申し上げにくいことでありますけれども、いろいろな部内犯罪、部外犯罪等もございまして、やはり安全性を保つ上とかいろいろなことで、もう少し考慮しなければならぬ点もありますが、料金体系についてはさらに検討を加える必要があると私は考えております。
○森本委員 これは今からさらに料金体系を検討しておってはおそいのであって、実際はこの料金をきめるときに、私が今言ったような意見を総合してこれをやらなければならぬのですよ。まあ私に聞いておけば大体間違いない正当な意見を出すけれども、先にそういうふうな意見を聞いておらぬから、こういう形になる。ただこういう料金体系であっても、その料金体系に合うような方針が郵政省の方針であるとするならば理屈に合うわけですけれども、今、官房長が言ったような答弁であるとするならば、料金体系の立て方がおかしい、こういうことになるわけであって、その辺はまださらにこれは詳細に検討する必要があるというふうに私は考えるわけであります。しかしそのことをここで幾らやっておっても切りがありませんので、大臣としても一つ十分に考えていってもらいたいと思います。 それから、今回最高額を五万円から十万円に引き上げておるわけでありますが、その引き上げた理由というものはどういう理由ですか。
○大塚政府委員 最高制限額を設けました趣旨は為替の詐取等による損害を少なくしたいという自衛的な理由からもともと出ておるようでございますが、今日の経済情勢から見まして、五万円では低過ぎますし、五万円をこえる利用も相当ございますので、この際十万円に引き上げたいということでございます。
○森本委員 五万円をこえた金額というのは、今まではたとえば七万円だったら五万円と二万円と二つに切らなければならぬ、こういうことであったわけですね。五万円をこえた金額というのはどの程度ありますか。たとえば三十五年の十一月、十二月でもけっこうです。あるいは三十六年の一月でもけっこうですが。
○大塚政府委員 為替の五万円をこえましたものは、普通為替で大体全体の三%であります。それから電信為替におきましては全体の六%に当たっております。
○森本委員 それは全国の統計ですか。
○大塚政府委員 さようであります。
○森本委員 それは全国の統計のいつのものですか。
○大塚政府委員 三十四年度における実績でございます。
○森本委員 これは私がある一つの統括局で調べた数字でありますから、一つの具体的な例になりますけれども、たとえば普通為替が全部で九百七十二件、その中で五万円をこえたものが大体十一件、パーセンテージにして一・一三%ぐらいになっておるわけです。それで電信為替の方は、あなたが今言ったようにパーセンテージも多いわけでありまして、大体三%程度にたっております。これが地方の県庁所在地の統括局における数字でありますから、全国的な数字になると、あなたが今おっしゃったような数字にちょっと近い数字になるかと思います。この十万円に引き上げるということは、十万円に引き上げておいて不便なことはないから、別に悪いことじゃないけれども、しいてこれを十万円にしなければならぬという理由がどの辺にあるかということで聞いてみたわけでありますが、あまりこれについては効果がないのじゃないかという気がするわけであります。今回の現金書留の改正については最高額は幾らですか。
○板野政府委員 現金書留につきましては最高五万円ということになっております。
○森本委員 これもやはりいわゆる業務関係のやり方が——これは郵便法のときにやらなければならぬわけです。郵便法と、それからこの為替法との改正について、やはり総合的な検討というものがちょっと欠けておるような気がするわけであります。たとえば貯金為替関係は貯金為替関係だけを見て、それを省議にかけて、貯金関係のものがかかったときは郵務局長はあまり関係ないから賛成、それから今度は郵務関係がかかったときは貯金関係はあまり関係ないから賛成というようなことであとで総合的に見てみると、妙にちぐはぐな政策になっているというふうなことが往々にしてありはしないか。これは将来の省内における業務のやり方を考えた場合には言えるのじゃないか、こう思えるわけでありまして、そういう点については一つ十分に今後も考えていかなければならぬ、こう思うのであります。 それからもう一つ聞いておきたいと思いますことは、電信為替の居宅払いの料金が今回は三十円から四十円に上がっておりますが、この十円というのは大体どういうふうな根拠ですか。
○大塚政府委員 居宅払いに要する手数に見合うように考慮したということでございまして、十円をはっきり数字的な根拠によって算出したわけではございません。郵便の書留料の引き上げ等も一応参考にしたわけでございます。
○森本委員 これは書留の料金とこの料金とは全然関係がない料金であって、だからあなたの方が机の上で大体十円ぐらいが適当だろう、こういうことで十円だというふうにきめたのなら、正直にそう言ってもらってけっこうですよ。ただ何か計数的に十円を上げたという理由があれば、将来の参考のために伺っておきたい。あなた方、この程度なら十円がよかろうということで十円に引き上げたということなら、それでけっこうです。
○大塚政府委員 ざっくばらんに申し上げますと、そういう計数的なはっきりした根拠があるわけではございません。ただ、やはり郵便局から書留の手続によって現金を居宅まで送るということになっておりますので、書留の引き上げも一応参考にした、こういうことでございます。
○森本委員 書留と同じなんだから、書留の料金の値上がりも参考にしたということなんですけれども、これは大体ほかの料金の値上がりとつじつまを合わすのに、これ一つ置いておくのは何だから十円ぐらい引き上げておけということで上げたと思います。これはあえてこういうことを追及する必要はないと思いますが、ただ私はこういうような料金の値上げについては、今回の普通為替の料金の改定についてもそうでありますけれども、どういうわけでこれをこういうように上げたかという根本的な理由はいつの場合にでもはっきりとつかんでおかないと、徹頭徹尾質疑応答をやっておるということになりますととんでもないところで立ち往生しなければならぬということになるおそれが多分にありますので、こういう料金問題については、すべてそれぞれの明確な、具体的なデータと理由というものを——あなた方は利口な人ばかりですから、あとからでも、とにかくそういう理由をちゃんとつけたことをやっておかないと、この料金関係のときには非常に困る、こういうことでありますので、あえてこれ以上この問題を追及しませんけれども、そういう点は十分に今後もお考えを願っておきたい、こう思うわけであります。 次に、今回新しくできました定額小為替制度であります。この定額小為替というものは百円から三千円までということになるわけでありますが、大体この小為替というのを初めから百円券、二百円券、三百円券というふうにこしらえておくわけですか。
○大塚政府委員 さようでございます。金額の入った証書を作っておくわけでございます。
○森本委員 それには為替の番号が入っておるのですか。
○大塚政府委員 記号番号を入れます。
○森本委員 その場合は受領証はあるのですか。
○大塚政府委員 受領証はついております。
○森本委員 そうすると、この定額小為替の場合は紛失または盗難があった場合に非常指令というのはできますか。
○大塚政府委員 受け取りを送金者が持っておりますので、発信人から申し出がございますとできるわけでございます。
○森本委員 できるというよりも、非常のいわゆる支払い差しとめの措置を全国的にとるということが今の為替と同じようにできますか。これは念のために聞きておきたいと思うのです。
○大塚政府委員 金額が少額でございますので、そこまでは今のところやらないというつもりでございます。
○森本委員 それじゃ、かりに千五百四十円という普通為替を切った場合は非常措置ができますか。
○大塚政府委員 現在でも普通為替については三千円以下のものについては非常手配はいたしておりません。
○森本委員 そうすると、この為替の分については犯罪の予防の方法はないわけですね。
○大塚政府委員 これを発行いたします場合に、送金者になるべく受取人の名前を記入してもらうということにいたしておりますので、指定受取人の名前が記入されますと犯罪の防止に非常に役立つというふうに考えておりますが、もしその指定受取人の氏名がございません場合には、盗難にあいました場合、これの払い戻しを防止するという方法はちょっとないと思います。
○森本委員 そうすると、小為替については犯罪を防止する手段というものは率直なところあまりないわけですね。
○大塚政府委員 先ほども申し上げましたように、指定受取人を指定してもらうということを極力勧めますが、それをして下さらなかった場合においては、これは積極的に犯罪予防するという方法はございません。しかし盗んだ人が何らかの形において郵便局の窓口に行かなければ現金がとれないという点において、現金を抜き取るような気安さでとるというわけにはいかないのじゃないかというふうに考えておるわけであります。
○森本委員 それから定額の小為替は、今言ったようにたとえば百円券、二百円券、三百円券というふうにできるということでありますけれども、実際問題として取り扱いの場合にはどうなりますか。今の場合その日の日報に、たとえば為替が何口、受け払いが何件とそれぞれ出てくるわけですね。この場合へこれは初めから日報面に十四種類のものをずっと書いてありますか。
○大塚政府委員 郵便切手の売りさばきの報告を日報で出しますが、あの下に欄を設けまして、百円券何枚、二百円券何枚が売れたという報告を簡単にするというふうに考えております。
○森本委員 それは日々の報告の、いわゆる日報面に載るわけですか。郵便の場合は、日報面では切手全部を総括した金額になると思うのですが、これはどうなりますか。
○大塚政府委員 やはり毎日の日報に載るわけでございます。
○森本委員 それは種類ごとにですか。
○大塚政府委員 種類別に載るわけでございます。
○森本委員 その新しい日報面というものは見本がないですかね。十四種類も上から下まで全部載せたら、日報が一ぱいになって書くところがないのじゃないかと思うのですが……。
○大塚政府委員 出納日報には載りますけれども、その内訳は別に作りまして出すそうでございます。
○森本委員 だから出納日報は従来の、いわゆる為替取り扱いが受けが何ぼで払いが何ぼ、こういうことになるわけでしょう。
○大塚政府委員 さようでございます。
○森本委員 結局その場合、その種類別に何ぼというやつは今度はどこへ報告しますか。
○大塚政府委員 為替計理庁に報告するわけでございます。
○森本委員 為替計理庁というのは何ですか。私は初めて聞いたのですが……。
○大塚政府委員 地方貯金局のことでございます。
○森本委員 そうすると、各局から為替計理庁に報告するというのは、統括局の調査課なり郵政局の調査課を経由して報告することになりますか。
○大塚政府委員 さようでございます。調査課を通していくわけでございます。
○森本委員 そういう報告をする場合は、普通のものでも日報面にあるやつは全部報告しますが、それ以外の分は郵政局に直接報告するなり、あるいは貯金局なり保険局に直接報告するという形になっておると思うのです。こういう場合に、やはり統括局の調査課を経由して報告をするというのはどういう意味がありますか。その場合は、今あなたが言った為替計理庁に現業庁から直接の報告をした方がかえって便利がいいのじゃないですか。その問題は日報面に全然関係ないわけですから……。
○大塚政府委員 普通為替につきましては原符がございますので、それが証拠書として日報についていきまして、その突き合わせが調査課で行なわれるわけでございますが、定額小為替についてはその原符というものを作りませんので、やはり別の内訳表がついていかないと出納日報に証拠書がついていかないということになりますので、つけて出すわけでございます。
○森本委員 そうすると、その単なる内訳表だけを結局日報に証拠書類としてつけて送る、こういうことですか。原符がないわけですから、ただきょうは百円券を何枚売った、七百円券を何枚売った、それから払いは何ぼあったという、その内客だけを毎日送るわけですか。
○大塚政府委員 振り出しについては、そういうことでございます。
○森本委員 その振り出しの場合は、何が証拠書類になるのですか。
○大塚政府委員 結局、各郵便局からの報告書が証拠書類になるわけでございます。払った場合は証拠が入りますから……。
○森本委員 そうすると、定額小為替というものは、受領証と為替証書と二枚だけでしょう。そうすると、それが一日に何枚出たということは、別の証拠書類をこしらえるわけですか。どんな証拠書類ですか、その辺が妙にわからぬのですが。
○大塚政府委員 大体郵便切手と同じような扱いで、その日の朝当務者に何円券を何枚渡した、受け取ったそのうちから何枚売って、何枚残っているということを報告書として提出する、それが証拠になるわけであります。
○森本委員 その何枚売って、何枚残っておるというのは、別に報告書様式というものがありますか。そういうものがもしあったら、あしたでもいいから、その見本を一つ持ってきてもらいたいのですが……。
○大塚政府委員 作ることになっておりますので、さっそくお示しします。
○森本委員 それと、今回の小為替の場合は、普通為替と比べて現業の取り扱いが、今までよりも便利になると思いますか、それとも複雑になって、仕事がよけいになると思いますか、どっちですか。
○大塚政府委員 非常に簡単になるわけでございます。結局原符がございませんから、地方貯金局では、原符を、記号番号順に保管整理しておきまして、為替の払いが済んだら、その為替証書と照合、照査するというような仕事はなくなりまして、現実に小為替に現金を払った場合には、そのものが上がってきますので、そのものを記号別に、また金額別に整理をしておいて、あとで再発行とか何かの要求があったときだけ、それを調べればよろしいということになりますので、手続としては非常に簡単になるわけでございます。
○森本委員 どうもあなたが言っておることと、現業で言っておることとだいぶ違うわけです。これも私はこの間現業のところへ行って、実はこうこうこうなるのだが、一体便利になるのか不便になるかと聞いた。大体僕の考え方も局長の考え方と同一であって、頭の中で考えてみると、それぞれのものができておるから、今よりも便利になるじゃないかということを私の方が言ったわけです。そうすると、それは逆だ、十四種類もあって、やはり為替の窓口において切手の窓口のような形になるので、かえってこれは非常に事務が複雑になるだろうと言う。やってみなければわからぬけれども、あなたが頭の中で考えておるように、郵便切手と同じように、簡単にいくとは思わぬというのが、その現場におりました従事員五、六人の全部の意見でありましたが、これは実際問題として一応やってみなければわからぬことでありますので、もしこのことによって、事務能率が非常に高くなっておるけれども仕事の内容が非常に繁雑であって、それだけ労働力がふえるということが現実に起こってくるとしたならば、それに対する措置というものは十分とってやってもらいたい。現場でやってみなければわからぬことなので、ここでは水かけ論になりますが、いずれにしてもやったあとで、そういう点について現場からそれ相当の理由が上がってきた場合には、それに対して一つ適当な措置をお願いしたい。私も実は、初めはあなたが答弁せられたと同じような考え方をもって現場に臨んだわけであります。ところが現場の方としては、どうもそれには反対だという意見が出ておるわけであります。これはやってみてのことでありますが、やってみて、そういうことで複雑であり、労働力というものがかなりこれに食われる、こういうことでありましたら、その際は適当な措置をとっていただきたい。こう思うわけでありますが、どうですか。
○大塚政府委員 私どもは、先ほど申し上げましたように、普通為替に比べて相当手数が簡略化されるというふうに考えておりますが、おっしゃいますように、やってみました結果非常に複雑だというようなことでございましたら、それについての要員措置等については、十分考慮いたしたいというふうに考えております。
○森本委員 それから小為替の証書の取り扱いですが、これはやはりその日その日の日付印を打っていくわけですか。
○大塚政府委員 発行いたします場合に、日付印を押すわけでございます。
○森本委員 その日の日付印を押すわけですね。
○大塚政府委員 さようでございます。
○森本委員 それから、これの取り扱い期間というものも、普通の為替と同じですね。
○大塚政府委員 取り扱い期間とは、結局有効期間と思いますが、二カ月で、同じでございます。
○森本委員 それから、この定額小為替の輸送途中における取り扱いは、何と同じように取り扱いますか。これは郵便切手と同じように取り扱いますか、普通の物品として取り扱うのか、あるいは現金として取り扱うのか、そういうふうな取り扱い方法です。
○大塚政府委員 これは普通為替の証書と同じ取り扱いをいたすつもりでございます。
○森本委員 これは、普通為替の証書と同じ取り扱いでいいですか。たとえば普通為替この場合は、金額印を押して、日付印を押さなければなりませんけれども、この場合は、日付印を押しさえすれば、もう現金と同じになるわけです。その場合、途中における取り扱いが、今までの為替証書と同じような取り扱いをするということは、私は非常に危険性が伴うのじゃないかと思う。これを取り扱うとするならば、少なくとも郵便切手、郵便はがき類と同じように取り扱うのが、この小為替証書については正当ではないか、そう思うのですが、どうですか。
○大塚政府委員 確かにおっしゃられますように、金額印を盗用するという部分だけ、普通為替よりも盗まれた場合の利用が簡単になりますので、そういう点をよく考慮いたしまして、郵便切手と同じに扱った方がいいか、あるいは為替証書と同じように扱った方がいいかという点は、さらに検討いたしたいと思います。
○森本委員 ついででありますが、郵便切手の輸送は、どういう取り扱いをしておりますか。
○板野政府委員 これは、ただいまの制度では、現金も普通郵便に入れて差しつかえないという制度になっておりますので、これは普通の郵便で送って差しつかえないということになっております。
○森本委員 いや、そうでなしに、郵便切手、はがき類の輸送の取り扱い、これはどうなっておるのですか。現金と同じに取り扱っておりますか、それとも物品として取り扱っておりますか。
○板野政府委員 これは会計的な問題でございますが、実際の扱いといたしましては、発行前に各郵便局へいくわけでありますので、これは物品として扱っているように、私は今記憶しております。
○森本委員 その通りでありまして、郵便切手とはがきは、物品として取り扱っておるわけであります。ところが、これがなくなった場合は、その取り扱いの課長なり係長が、現金として弁償しなければならぬことになっておるわけです。これは非常に不合理であります。この際私は申し上げておきたいと思いますが、郵便切手とはがきの取り扱いについては、物品として会計課が取り扱っておりながら、実際にその会計課において紛失した場合には、その弁償は、その会計課長以下係長、主事、あるいは当該の係員がしなければならぬ、こういうことになっておるわけです。郵務局長、そうでしょう。これは経理関係ですから、経理局長にも関係があるが……。
○板野政府委員 その辺は、私もちょっと記憶しておりませんが、多分そうなっておるものと思っております。
○森本委員 それはそうなっているのです。それで、これは私は前から非常に不合理だというふうに考えておったわけでありますが、たとえば、これは私がずっと前におりました高知の郵便局で、約三百万円程度だったと思いますが、郵便切手と収入印紙、はがきの行のうが輸送途中で紛失をしてしまって行方不明になったわけです。それで、よくよく調べてみると、ある一人の搬出者がそれを持ち逃げをした。その後、本人は逃亡してしまって、いまだに行方不明であります。ところが、実際には、百何万円というものを課長以下が全部分納しなければならぬということで、毎月、月のなにから払う、こういうことになっておるわけであります。 で、今回のこの為替証書の問題でありますが、少なくとも、この小為替証書については、私は郵便切手、はがき類と同じように取り扱うべき性格のものである、こう思うわけでありますが、その場合に、郵便切手、はがき類と同じように取り扱う場合にも、やはりこれを物品として取り扱わずに、準現金というような形において取り扱うということを、この際郵便切手、はがき、この小為替証書をあわせて郵政省でも御検討願いたい、こう思うわけでありますが、どうでしょうか。
○板野政府委員 ただいま私どもも、この郵便法の改正の点から申し上げますと、現金の封入をこのたび禁止しようという一応の案を立てておるわけでございますが、現金とその他宝石類とか、そういうような貴重品のものは書留にしなければならない、こういう一応考え方でおりまして……。
○森本委員 いや、私の言うのはそうではなしに、郵政省内部における取り扱いですよ。郵政省内部における取り扱いが、切手、収入印紙、はがき類、これの輸送関係というものが、会計課の倉庫に入っておるから、それを物品として取り扱っておるわけです。物品として取り扱っておりながら、それが紛失をした場合には、これは現金と同じように弁償しなければならぬという今日の状態になっておるわけです。だから、郵便切手はがき類は郵政省内における取り扱いも準現金として取り扱うということになれば、それと同じようにこの小為替証書も取り扱ったらどうか、こういうことなんです。というのは、これは経理局長にも関係があるけれども、何百万円、何千万円という郵便切手、収入印紙を取り扱っておりながら、これを物品として取り扱っておるから、現金出納手当みたいなものは一銭もないわけです。ところが、それをとられたということになったら、全部弁償しなければならぬのはその取り扱いの従業員だということになって、その辺に非常に不合理性があるわけです。だから、省内において、今回新しくできるところの小為替証書、さらに郵便切手、収入印紙、それからはがき類、こういうものについての取り扱いの方法を、これは経理、業務も一緒でありますが、そういう点について統一した取り扱い方法を考えてもらいたい、こういうことであります。
○佐方政府委員 あまり明確なお答えができなくて申しわけございませんが、お話の通り、帰りましてみんなと相談いたしまして何らかの意見を発表いたしたいと思います。
○森本委員 一つぜひこの点はやっていただきたい、こう思うわけであります。 次に、電信為替の金額の一円末満の端数に関する制限規定を廃止することになったわけであります。これは当然のことでありますが、今は現実にこんなことはないでしょう。
○大塚政府委員 今はもうございません。
○森本委員 次に、この間の郵便貯金の証書と関連をして、今回郵便為替証書の再交付の料金をやめたのでありまして、この点はよいわけでありますが、これは三十五年度にどの程度ありましたか。
○大塚政府委員 約五十万円でございます。
○森本委員 その程度でありましたらやめるのはけっこうでありますが、ただ私がちょっと申し上げておきたいことは、これをやめたからといってサービスが悪くならないように、ややもすると、こういうのは、私も経験がありますけれども、めんどくさいものだからいいかげんにというわけではないけれども、てやてやに応対をするということもあり得るので、この料金を廃止することによってサービスを低下させない、こういう点について申し入れがあった場合にはやはり親切丁寧にやってやることが郵便の窓口にとっては一番大事なことでありますので、その点この法律の施行にあたって繰り返し御忠告を申し上げておきたい、こう思うわけであります。 次に、代金引きかえの普通為替証書について速達の送達の取り扱いを開始することにした、その料金と、それから料金の徴収方法を定めてあるわけでありますが、現在までの代金引きかえのやり方と今回のやり方との違いはどうなっておるか。
○大塚政府委員 現在のやり方では普通郵便でしか送れないということになっておりますのを、今回の改正によりまして速達でも送れるように改めようというわけであります。
○森本委員 現在は普通郵便で送っているわけですか。
○大塚政府委員 さようでございます。
○森本委員 それは書留でもないのですか。
○大塚政府委員 調べまして後刻御回答申し上げます。
○山手委員長 本日はこの程度にとどめ、次会は明六日午前十時より理事会、十時三十分より委員会を開会することとし、これにて散会いたします。 午後零時二十八分散会