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38回国会衆議院1961/03/01

逓信委員会 第7号

発言数
85
登壇者
13
会派数
3
開催日
1961/03/01

会議録

山手滿男自由民主党

○山手委員長 これより会議を開きます。  まず去る二月二十四日本委員会に付託になりました内閣提出の郵便為替法の一部を改正する法律案、郵便振替貯金法の一部を改正する法律案、簡易生命保険及び郵便年金の積立金の運用に関する法律の一部を改正する法律案の三案を一括議題とし、順次提案理由の説明を聴取いたします。小金郵政大臣。     —————————————

小金義照自由民主党郵政大臣

○小金国務大臣 ただいま議題となりました郵便為替法の一部を改正する法律案の提案理由を御説明申し上げます。  この法律案は、郵便為替の料金を改定するとともに、現在の普通為替制度のほかに、新たに小口送金に適する簡便な定額小為替制度を設けることをおもな内容とするものであります。  以下その改正の要点につきまして申し上げます。  まず第一点は、郵便為替の料金改定についてでありますが、現行の郵便為替の料金は、昭和二十六年十一月に改定が行なわれ、その後は改定されることなく今日に及んでおりまして、この間人件費の増加等により事業収支にかなりの不均衡を生じておりますので、この際、このような事業収支の不均衡を改善いたしまして、事業経営の健全化をはかるために、料金を改定いたしたいと考える次第であります。  この料金の決定にあたりましては、原価を償うこととするのが建前でありますが、必ずしも個別原価主義をとることなく、郵便為替事業と郵便振替貯金事業の両事業を通じまして、全体としての収支の改善をはかることとし、また、金額段階別の料金の決定にあたりましては、金額の高低による効用の度合いに見合うように相当の格差を設けようとするものであります。  なお、この料金改定を機としまして、郵便為替証書の金額の制限額を現行の五万円から十万円に引き上げるとともに、郵便為替証書の再交付の料金や郵便為替の払い戻しの料金などの付属的料金を廃止いたしまして、利用者へのサービスの改善をはかろうといたしております。  次に第二点は、現行の普通為替制度のほかに、新たに百円以上三千円までの金額で百円未満の端数のないものの送金について、簡便で低料金の定額小為替制度を設けまして、利用者の利便をはかろうとするものであります。  なお、この定額小為替証書の料金は千円までは十円、二千円までは二十円、二千円以上は三十円となっております。  以上この法律案の提案理由及びその内容の概略を御説明申し上げました次第でありますが、何とぞ御審議の上すみやかに御可決下さいますようお願いを申し上げます。  次に議題となっております郵便振替貯金法の一部を改正する法律案の提案理由を御説明申し上げます。  この法律案は、主として郵便振替貯金の料金の改定を行ないまして、事業収支の不均衡の改善をはかろうとするものであります。すなわち、現行の郵便振替貯金の料金は、昭和二十九年四月に改定が行なわれまして、その後はそのまま今日に及んでおりまして、この間人件費の増加等によりまして事業収支にかなりの不均衡を生じておりますので、この際、この料金を改定いたしまして、事業経営の健全化をはかりたいと考えておる次第であります。  この料金の決定にあたりましては、原価を償うこととするのが建前でございますが、必ずしも個別原価主義をとることなく、郵便為替事業と郵便振替貯金事業との両事業を通じまして、全体としての収支の改善をはかることとし、また、金額段階別の料金の決定にあたりましては、金額の高低による効用の度合いに見合うように相当の格差を設けようとするものであります。  なおこの際、郵便為替の場合と同様に、郵便振替貯金の料金の改定を機といたしまして、別名使用の料金や口座譲渡の料金などの付属的料金を廃止いたしまして、利用者へのサービスの改善をはかろうといたしております。  このほかの改正点は、日本放送協会の放送受信料及び日本育英会の学資の貸与金の返還金につきまして、公金等に関する郵便振替貯金の例に準じて特別扱いをする道を開くことといたしまして、振替貯金の利用の増進をはかろうとするものであります。  以上この法律案の提案の理由及びその内容の概略を御説明を申し上げた次第でありますが、これまた何とぞすみやかに御審議、御可決のほどをお願い申し上げます。  次に議題となりました簡易生命保険及び郵便年金の積立金の運用に関する法律の一部を改正する法律案の提案理由を御説明申し上げます。  簡易生命保険及び郵便年金資金の運用利回りは、民間保険等と比較いたしまして相当下回っており、この結果、配当を考慮した正味保険料はかなり割高となっております。その原因は積立金の運用範囲等が狭く制約されているからでございます。このため国民になるべく安い保険料、掛金による保険、年金を提供するという事業本来の使命を十分に果たし得ないばかりでなく、新契約が伸び悩む一因ともなっておる次第でございます。  この法律案は、現在の積立金運用範囲である地方公共団体、政府関係機関、国等のほかに新たに運用の範囲を拡張することを内容としております。この改正によりまして、新たに融資の対象としようとするものは要約して次の三点となります。  すなわち、その第一点は、特別の法律により設立された法人で、民間資本の出資のないもののうち、特別の法律に基づき債券を発行することができる法人の発行する債券及びとれに対する貸付でありまして、これに該当するものは日本道路公団、首都高速道路公団、帝都高速度交通営団等であります。  第二点は、長期信用銀行法第二条に規定する銀行の発行する債券でありまして、これに該当するものは日本不動産銀行、日本興業銀行、日本長期信用銀行であります。  第三点は、電源開発株式会社の発行する社債及びこれに対する貸付でございます。これらは、現在資金運用部が財政投融資の対象として、すでに融資しておるものでありまして、昭和三十六年度の財政投融資計画におきまして債券引き受け等を予定いたしておるものであります。  簡易生命保険及び郵便年金資金の運用にあたりましては、従来通り地方公共団体の融資に最重点を置くことはもちろんでございますが、このような措置によりまして、配当の増加が可能となりますので、加入者の保険料負担が軽減されますのみならず、募集も容易となり、簡易保険事業の発展に資することにもなるのであります。  以上の通りでございますので、これまた何とぞ御審議の上すみやかに御可決下さいますようお願い申し上げます。     —————————————

山手滿男自由民主党

○山手委員長 次に、昨日本委員会に付託になりました郵便法の一部を改正する法律案を議題とし、提案理由の説明を聴取いたします。小金郵政大臣。     —————————————

小金義照自由民主党郵政大臣

○小金国務大臣 ただいま議題となりました郵便法の一部を改正する法律案の提案理由を御説明申し上げます。  この法律案は、郵便事業の運営に要する財源を確保するため、郵便に関する料金について調整を行なうとともに、事業の合理的な運営とサービスの改善のため、所要の規定の改正を行なわんとするものであります。  まず、郵便に関する料金の調整について申し上げます。  現行の郵便料金は、昭和二十六年十一月の改正以来、昭和二十八年七月に小包料金の値上げをしたほか、約十年間そのまま据え置かれてきたものでありますが、近年郵便物特に原価を償わない低料金のものが激増して、その処理要員の大幅な増加、運送費等の増加、局舎施設の整備拡充等のため、事業財政はきわめて苦しくなって参りまして、昭和三十六年度以降には相当の赤字が予想されるに至りました。また、国民の通信需要に対応するサービスの向上、業務の正常な運行の確保、事業の近代化推進等のための経費の増加も考慮する必要がございます。そこでこの際、郵便料金について所要の調整を行ない、事業収支の健全化をはかろうとするものでございます。  調整の方針といたしまして、適正な料金ということを主眼とし、かつ国民生活並びに物価に対する影響等を十分考慮することといたしております。その具体的な内容を申し上げますと、国民生活に最も影響の大きい手紙とはがき、すなわち、第一種、第二種の郵便物の料金の値上げを行なわず、通信教育刑や農産種苗等の郵便物についてもこの料金を据え置きとし、また、盲人用点字等の郵便は無料とすることとし、値上げを考えましたのは、従来著しく低料金であった新聞等の定期刊行物を内容とする第三種郵便物及びいわゆるダイレクト・メール等に利用されている第五種郵便物であります。すなわち、第三種郵便物におきましては、従来一円でありましたものを二円に、従来四円でありましたものを六円に、また第五種郵便物におきましては、従来百グラムまで八円というのを五十グラムまで十円に、市内特別の取り扱いをする場合に従来百グラムまですべて五円であったものを五十グラム刻みにして八円と改めようとするものであります。書留、速達等の特殊取り扱いの料金も、十円程度引き上げようとしております。  小包郵便物の料金につきましては、この業務が信書送達の業務に付帯する性質のものと考えられ、かつ国鉄その他の運送業と並行的な立場にあるという事情等をも考慮いたしまして、小包郵便物の送達及び郵便事業の原価、国鉄小口扱い貨物運賃等、他の運送業における料金、物価その他の経済事情を参酌いたしまして、これを政令で定めようとするものであります。なお、第三種郵便物の認可料等につきましては、これを省令で定めることといたしたいと存じます。  次に、この法律案におきましては、高層建築物に対する郵便配達上の困難を救済するため、階数が三以上のもので特に困難なものについて、一階出入口付近に郵便受箱を設けていただき、御協力を得ようとするものであります。ただし、既存の建築物や現に工事進行中のものについてまでもこれを法律で要望するのはいささか安当ではないと考えまして、これらについては、当分の間適用を除外しようといたしております。また、単に要望するだけあるいは要求するだけというのもいささか適当ではないと考えられますので、この法律施行後三年間は、既存の建築物を含めまして、これらの建築物の所有者に対して、国が郵便受箱を時価よりも低い対価で譲り渡すことができるということを規定いたしております。  第三に、この法律案におきまして、郵便物の取り扱いを容易にするため、その大きさの最小限を定め、また、第三種から第五種までの郵便物の最高重量を、従来の千二百グラムから一キログラムに引き下げようとしております。  第四は、郵便物の転送に関する改正でございます。最近のように郵便物が激増して参りますと、転居先の調査等が非常に困難となり、転送できなかったり、おくれたりして不測の御迷惑をかけるととも考えられますので、転居届を出していただくことによって転送を確実に行なうよう配慮するとともに、その届け出の有効期間を一年内に限ろうといたしております。また一年たってお出し下さればその一年間有効、またそういう届出がなくても、サービスの低下することなく、わかるところは転送をいたすのは従前の通りでございます。  第五は、現金その他の貴重品は、書留としなければ郵便物にできないという改正であります。最近硬貨の流通が増加して参りまして、脱落等の事故が起こりやすく、またこれらのものを普通取り扱いの郵便物といたしますると、貴重品の亡失等の事故がありましても、そもそも郵便物として差し出されたものかどうかという認定すら困難でありまして、ひいては事故がなかった場合にも、職場内に不安や疑心を起こさせるおそれもありますので、この際、現金等を内容とする郵便物の普通取り扱いをやめようとするものであります。  第六は、非常災害の場合には、被災者に対しましてはがき等を無償で交付することができるようにしようとするものであります。災害のため財産を失い、料金のみならず用紙、紙類もないという場合がありますので、被災者等に対して無償ではがき等を差し上げようとするものであります。  第七は、料金受取人払いの制度を拡大しようとするものであります。従来一書状とはがきに限っていたこの制度を通常郵便物一般に広げるとともに、料金の後払いを認める等のことを内容と  いたしております。  第八は、市内特別郵便物の利用条件に関する改正でありまして、その取り扱い区域を同一郵便局の集配区内または六大都市の同一区内に限る等のことを内容といたしております。  以上のほか、この法律案におきまし  ては、年賀はがきの差出期間を省令で定めるところにゆだね、料金後払いの場台の担保免除の特別法人の指定も同様とする等、多少の改正を織り込んでおります。  なお、この法律案の施行期日は、周知その他の準備もありますので、本年の七月一日を予定しております。  以上提案理由及び法案の概要を申し上げましたが、ここで国民の皆様に多大の御迷惑をおかけしておりまする一部の郵便局における郵便遅配の現象に  つきまして、衷心から遺憾の意を表明させていただきますとともに、今般の料金調整により事業収支の健全化を行ない得ますのを一つの契機といたしまして、抜本的な対策を確立し、一日も早く遅配を解消する決意を披瀝させていただきます。  何とぞ慎重御審議の上、これまたすみやかに御可決賜わりますようお願いを申し上げます。

山手滿男自由民主党

○山手委員長 これにて提案理由の説明聴取を終わります。ただいまの各案に対する質疑は後日に行なうことといたします。      ————◇—————

山手滿男自由民主党

○山手委員長 この際小委員会設置の件についてお諮りをいたします。  先ほどの理事会におきまして、郵政事業、電気通信並びに電波監理及び放送に関する調査を行なうため、郵政事業に関する小委員会、電気通信に関する小委員会並びに電波監理及び放送に関する小委員会を設置することに協議決定をいたしましたが、理事会の決定通り小委員会を設置するに御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

山手滿男自由民主党

○山手委員長 御異議なしと認め、さよう決しました。  つきましては、小委員の人数は、郵政事業に関する小委員会並びに電波監理及び放送に関する小委員会は十二名、電気通信に関する小委員会は十一名とし、小委員及び小委員長の選任は委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

山手滿男自由民主党

○山手委員長 御異議なしと認め、さように決しました。  それでは小委員及び小委員長は後日公報をもってお知らせいたします。  なお、小委員及び小委員長の異動に伴う補欠選任等につましては、委員長に御一任願いたいと思いますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

山手滿男自由民主党

○山手委員長 御異議なしと認め、さよう決しました。      ————◇—————

山手滿男自由民主党

○山手委員長 次に、郵政事業、郵政監察、電気通信並びに電波監理及び放送に関する件について調査を進めます。  質疑の通告がありますので、これを許します。谷口善太郎君。

谷口善太郎日本共産党

○谷口委員 私は前回に引き続いて郵便遅配の原因の問題について、きょうも質問を続けようと思います。特にきょうはその第二点としまして、郵政大臣も、また当局の方々も、最も重大な原因の一つと言っておられる、郵便の仕事の中での、労働組合の活動と、またそれに対する管理者側の対策あるいは考え方というような点について、まず若干事実を確かめさしていただきたい、こういうふうに思うのです。  この問題は、この前の委員会でも、ちょっと人事部長あたりから話が出たのでありますが、いわば労使の対立という本質を含みますので、それぞれの立場によって、かなり主観的な発言もあり得る、そういう可能性のある問題でありますが、私は事実を明らかにしたいという見地から、冷静にその点を追及したいと思います。時間の関係もございますから質問は簡潔にいたします。どうか一つ皆さんの側も質問に対する直接のお答えだけをなさって、将来こう考えているとかこうしたいというような問題については、これは別の機会にしていただきたいと考えます。  私、まず初めに伺います。郵便事業で、定員の配置計画の中に、労働者の権利でございます年休その他の公休ですね、これが保障されているかどうか。つまり定員の配置をする、その配置をする中で、あらかじめこれだけの日数が労働者の権利である年休として差し引かれるのだということがわかっているわけですから、この休むということを、定員の中でちゃんと考慮されてその配置がなされているものかどうか、この点をまずお知らせ願いたい。

長田裕二郵政事務官(大臣官房人事部長)

○長田説明員 職員が休暇をとったりする場合のあとの措置がどのようにとられているかという御質問かと存じます。週休につきましては、定員の中に週休要員というものを別に見込んでございます。それから年次休暇あるいは病気休暇等につきましては、いつとられるかということも不定でもございますので、予算上賃金で見られる建前になっておりまして、実行でもそのような見方をしておるわけでございます。

谷口善太郎日本共産党

○谷口委員 ちょっと、おっしゃることは何ですか、いわゆる非常勤のアルバイターで、年休などを定員従業員がやる場合に、それを補っているという意味ですか。それとも非常勤であるけれども予算化されているいわゆる予算定員ですね、その中で保障されている、そのいずれですか。

長田裕二郵政事務官(大臣官房人事部長)

○長田説明員 年次休暇などを与えますのは、本人がとりたいという期日とそれから業務上支障があるかないかという判断と、その両方を調整しながら年次休暇を与えていくということになりますので、継続的賃金支弁でございますが、ずっと継続的に長く雇うというような建前は、予算上とられておりませんのです。しかしながら非常に大きな郵便局になりますと、多くの人の年次休暇のあと補充をぐるぐる回っている間に、事実上一人なり二人なりというものが継続的に絶えず必要になる、そういうような現象もございますので、予算の建前では、一応ぽつりぽつりと切れた賃金で成立しておりますけれども、事実上それがつながる、また個々の人でも同一人が継続して雇われるということにもなりますので、実行の面では長期の非常勤として、場合によれば月給制の非常勤とか、そういうものも出て参るわけでございます。

谷口善太郎日本共産党

○谷口委員 実は私も幾つかの郵便局を見て回った結果、ある一つの郵便局を除く他の諸局では、みんなそう言っていらっしゃる。つまり予算上一応確保されているいわゆる定員の中で、年休その他の労働者の権利が保障されている。今あなたがおっしゃったのもそうだと思いますが、そういうふうに言っていました。ただ一つの郵便局だけがそうでないというお答えをいただいておる。それは今問題になっておる練馬局です。練馬の郵便局長は、年休その他労働者の与えられた当然の休息の権利を、予算上これは保障されてないということを私に言ったわけです。私は、それはおかしいぞ、そういうことはないはずだといろいろ追及した結果、最後には三分の一くらい保障はあるだろうが、あとは予算上ないんだ、こういうお答えだったのであります。これは特殊の事情が何か練馬局にございますか。

長田裕二郵政事務官(大臣官房人事部長)

○長田説明員 練馬局につきましても、おそらくそういう賃金が見られておると存じますが、その与え方がどうなっておりますか、たとえば、練馬局では実行上は土曜日、日曜日に二十人から三十人くらいの学生アルバイトなどを使っておるような状態のようでございますし、平日でも若干の非常勤を使っておるようでございますが、それでは、それが今の年次休暇あと補充にぴったり当てはまるということになるのかどうか、そこらの点、まだ十分私どもこの場でお答えできるほど明らかにしておりません。一般的には先ほど申し上げましたようになっておりまして、ただその補充率が一〇〇%あるかどうかという問題につきましては、これは事業によりまして、また局情等によりまして若干の差異はあるわけでございます。

谷口善太郎日本共産党

○谷口委員 私は練馬の局長の言葉じりをとらえてああだこうだと言う気はないのです。ですから私はこういう解釈をするわけです。向こうでもやはりちゃんと保障されておる、予算措置をされておる。けれども郵便物が非常にたくさんにふえたとか、あるいはその他のいろいろな事情で、なかなかそれが実行できないような状況になっておるということをおっしゃったんだろうと思う、ほんとうは。あの人は——そうですね、人事部長、あなたによく似ておってなかなか向こう意気が強い人のようですから、私が行って、私はずいぶんおとなしく話したけれども、共産党が来たというのでああいうふうにお答えになったと思うんだ。だけれども、事実そういうふうにおっしゃったわけなんです。保障されているのは三分の一くらいであって、あと予算がないんだというような言い方なんですが、これは、最初の計画で配置してあっても、あなたがおっしゃったように、あとどんどん郵便物がふえますと人員が不足する。さて定員をさらに追加するというようなことができないような事情にある場合には、休暇を保障できなくなる。してあっても、建前であっても事実はできないという状況になるということをおっしゃったんだろうと思うのです。思うのですけれども、このこと自体、練馬局では現実に人員が非常に不足しているということの証明になるわけです。そこで私どもとの間に論議になったのです。局長ははっきりこういうふうに言った。——これは、私はうそをつくと思われては困るから事実を申し上げますが、練馬局へ参りましたのは私と、それから共産党の方で郵政事業についてよく知っております土橋前議員を私は帯同して行ったのですが——実は練馬局の状況が大へん混乱しているようだが、郵便物が停滞する原因についてお聞きに上がった、どういうところにほんとうの原因があるか率直におっしゃっていただきたい、こう聞いたら、局長は即座にこう言いました。彼は労働者たちを、やつらという言葉を使いましたが、やつらは年休だ、頭が痛い腹が痛いなどと言って休む、そのことが郵便の混乱になっておる第一の原因だ、こういうふうに言いました。一体毎日幾人くらい休みますかと尋ねたら、これはこの前の委員会で人事部長がお答えになった一日二、三十人もずる休みをするというのと少し違っておりまして、年休では毎日平均五人ぐらい、頭が痛い腹が痛いと言って休むのが大体一日平均一人ないし二人くらいだと、こういうふうに答えたのです。そうすると六、七人じゃないかというので私どもは実はその場で五人や七人の休みは当然であることを計算して見せたのです。これは当然なことじゃないか、このことが練馬の混乱になる最大の原因というのはおかしいじゃないかと私聞いたのですが、この点、部長がこの前おっしゃったこととはだいぶん違うわけであります。数におきましても大いに違うし、この前あなた方のおっしゃったのでは、大体一日二、三十人人休むが、これは年休だ、腹痛だといってずる休みをするというふうにおっしゃった点でも違う。この辺の食い違いは何によって起こるのでしょうか。その点をまず……。

板野學郵政事務官(郵務局長)

○板野政府委員 お答え申し上げます。練馬の郵便局は特に、従来とも非常に成績が悪いわけでございますが、その悪い原因が先ほど人事部長から話がありましたように、やはり当日の朝になって五人も六人も欠勤する、あるいは病欠といいまして休む、それから年休等もある時期にかためてとるというような事態があるわけでございます。それからまた、ほかの郵便局で休暇をとっていないのに、あそこだけは二週間に一回だけは何か休暇がもらえるというようなことでございまして、先ほど先生がおっしゃいましたように年休平均五人とか、あるいは病欠一人、二人というのは、これは年にならしてみるとそういうことでございますが、特にあそこは、たとえばこの一月から最近までもそういう一時に五、六人が欠勤するというような状況でございます。特に事態の悪い日なんかは、先ほどあげましたように、これは毎日そうだということはございませんが・多数の人が一時に休んでしまうというような状況があるわけでございます。

谷口善太郎日本共産党

○谷口委員 ちょっとわからないのですが、この前二、三十人とおっしゃったのは、これは内容はどういう内容ですか。休むということにもいろいろあるようでありまして、この前おっしゃったのは、頭が痛いとか何とか言ってずる休みするというような状態ということをおっしゃって、二、三十人というふうにおっしゃったのですが、その内容はどういうことになっているでしょうか。私は練馬の局を俎上に乗せますのは、あそこが一番問題があって、労働組合の活動に対する政府の態度が典型的に出ておる。ここをはっきりさせることが全体に非常に大切であると思いますので、これを取り上げたわけです。そういう点で一つお答えいただきたいと思います。

板野學郵政事務官(郵務局長)

○板野政府委員 私、ただいまここでいつの日に二十人、三十人休んだかというような資料を持ち合わせておりませんので、後刻資料をもちましてお答えいたしたいと思いますが、確かに一時にそういうたくさん、二十人あるいは三十人近く休んでおったという事実もあるわけでございます。

谷口善太郎日本共産党

○谷口委員 実はここに私、資料を持っているのです。昨年の三月一日からことしの二月二十日までの毎日の出欠簿を私、調べました。それによりますと、おっしゃる通りに一日二十名あるいはそれをこえるというような休み方をしているのは事実です。しかし皆さんがおっしゃるような不当な休み方をしているのではない。権利として認められた、または当局の必要からの休みです。休むことにも週休がございます、年休がございます。病気で休む場合は事故ですが、これは突発的な、やむを得ないことです。また特別休暇というのがございます、代休がございます。それから研究会その他出られる半公務といいますか、そういう休みもある。それから労働時間の関係で半日休む半休というのもあるようでございます。これらはすべて権利でございますが、これらをすべて合して一日平均二十名くらいなのです。これを一々ここで申し上げましたら煩瑣になりますので、私整理しました十一月、十二月、一月の状態を申します。皆さんがおっしゃるのを聞いておりますと、非常に労働者が悪くて、何かずる休みずるというような印象を与える。こういうことを前提にして二、三十人とおっしゃるのですけれども、そうではない。こういうことになります、あそこのいわゆる定員は、本務者と、それから予算化された非常勤職員を加えまして八十九名が十一月以後のようであります。本務者が七十六人おります。これは年に二十日休めます、これは権利です。それから非常勤の予算化された人が十三人おります。これは年休は年間十日ということです。簡単に計算いたしますと——もっともこの計算は、厳密に言えば実際とはちょっと変わってくると思います。と申しますのは十一月以前はこの定員数じゃないのですから、定員数が合計八十九名となった十一月以後を基礎にするとその点から若干変わりますが、しかし十一月以後の状態を年間に換算いたしまして考えてみましても、事態の分析には何も不都合は起こらぬ。一つの根拠が出ると思いますので示します。それによると、労働者は年間全体で千六百四十日の年休をする権利がある。それに前年度の繰り越しが約四百日くらいあるそうであります。合計二千余日ある。それを三百六十五日で割ってみますと、権利としての年休一日の休み分が平均五・四人——五・四日です。従ってこれをこえれば不当になりますが、練馬の実際は断じてこえてはおりません。それから週休ですが、これはこういうことになっている。これは八十九人でありますから、各人週一回、一週八十九人の休み、一日幾らになるかは七で割ればわかります。十二・七人です。これが一日当たりの週休についての労働者の権利です。この計算から見て、それでは十一月はどうなっているか、八十九人が各四回の週休——日曜が四回ありますから——これが計三百五十六日分、これが総数です。十二月が二百六十七人です。この月は週が三つしかありません。と申しますのは、年末になりましてこういう休みを廃止するという期間、いわゆる廃休期間になっている。これは正月二日までそうなっている。だから週休は各人三回が権利で計二百六十七日分。一月は十一月同様に四週ございますから、三百五十六人——三百五十六日分ございます。ところがそれでは実際はどうなっているかと申しますと、年休の場合は十一月に労働者が実際に休んだのは百十七人です。休める数は百六十二日あるのです。そのうち、実際に休んだのは百十七日です。四十五日休まなかった。忙しいので郵便事業のことを思って権利を行使しておりません。十二月は休める総数が百十八・八日です。実際休んだのは五十四日です。従って、逆に六十四・八日というものは休まずに働いております。年休、年休と盛んに言いますけれども、そういう状態です。一月に至りましては、これも違います。これは百五十六・六日休めるものを持っておりますが、実際に休んだのは三十日です。従って百二十六・六日休まずに働いた、これが実情です。しかし、皆さんのおっしゃるところによると、そういうことじゃなくて、非常に労働者が不当にとっているというような言い方なのです。なるほど、日によりましてはかなりたくさん休みが集中している日がある。実際それが集中された週もございます。しかし、これも厳密に調べてみますと、いろいろ事情のあることがわかります。管理者の方にも事情はあるが、労働者の側にも事情はある。これを見なければならない。この調査書を見ますと、だれにも納得のいく事実がある。私どもが事実を客観的に見ますとこういうことになっております。ところがそういうふうに郵務局長は言っていないのです。年休をとるからだ、あるいは事故休をやるからだ、病気だといって休むからだと言う。ところが病気の方はどうなっているかと申しますとこうです。これも十一月から一月までの間ですが、病気で休んだのは十一月中は全休で二十二日——延べ二十二名です。十二月が十九日、一月は四十九日、合計してこの三カ月で九十日病気で休んでおります。これは病気としてはっきりわかっておるものでありまして、最初の日は突発で休んだかもしれませんが、翌日からはっきり予定の病欠として確認されております。そういう人たちの数であります。一月に非常に多くなりましたのは、インフルエンザがあそこではやった。それが原因です。突発的に休んだ事故もございますが、ごく少ない。皆さんのおっしゃるいわゆる頭が痛い、腹が痛いというものだけでない、死んだ、生きたの突発事故で突然朝電話をかけてきたものを合して、十一月中に二十四人、十二月中に十四人、一月中に五十人です。総計しまして八十八人。これはなるほど練馬局長のおっしゃった通りに、この病欠、突発で休んだ二つを合わせまして、十一月は一日平均一・五三人、一日半です。十二月は一・六人です。これも約一日半です。一月の平均は三人強です。三・二人になっております。この月はちょっとよけいあります。さっき言った通り、インフルエンザの流行で特に病気が多かったようです。こういう状況になっております。つまり練馬局長の言う通りに、ほんとうに一日か二日です。数字を申しますと、この三月間の総計では一日一・九人が平均になります。十月以前ですとここに調査書がございますが、もっとずっと低いんです。つまり事実は皆さんのおっしゃるような状態ではないのです。にもかかわらずこのことが皆さんにとりましてあたかも労働者のずる休み、けしからん勤務状況として一番に非難の対象となり、遅配の原因がここにあるかのようにおっしゃるのです。とうして世間をごまかそうとなさるんです。こういうことは正しいですか。私はここに非常に重大な問題があると思うのです。どうですか。

板野學郵政事務官(郵務局長)

○板野政府委員 私どももいろいろ資料等につきましてさっそく詳しいことを一つ調べまして、ただいまの数字につきまして後ほどお答えをいたしたいと思います。  それからとの練馬の局が成績が悪いということは、こういう突然休むとかいうような事態もございますけれども、全般に非常に能率が低いというような点にもあるわけでございます。たとえて申しますると、普通の郵便物の多い局におきましては、一人大体一白千通くらいは配達するにもかかわりませず、中には五百通くらいしか持ち出しがない、配らないというようなこともございまして、やはり能率の低下があるということもまた一つの大きな原因になっておる次第でございます。

長田裕二郵政事務官(大臣官房人事部長)

○長田説明員 先日私は、練馬の局の局員の作業ぶりが、局員の一部の人たちの作業ぶりが勤務時間中によくない、そういうことも郵便の遅延の原因になっているということを申し上げたわけでございます。出勤状況あるいは休暇をとる状況につきましては、郵務局長からただいま申し上げましたように、資料をとって調べますが、出勤後の状態につきましても相当顕著な、何といいますか不当な行動があるということは事実でございまして、たとえば勤務を離れるということがひんぱんにある、あるいは何か問題をつかまえて、こしらえて、勤務時間中に局長なり課長のところへ集団で押しかけて、何十分か作業を放棄するとか、あるいは許可のないのに職場大会を開く、あるいは管理者から業務命令が出てもそれを拒否する、あるいは拒否の指導をやる、そういうようなことがほかの局よりも相当激しく行なわれたわけでございまして、その行動をしっかりつかまえることのできましたものについて、一月二十一日に本務者十二人と非常勤一人について相応の措置をとったわけでございます。

谷口善太郎日本共産党

○谷口委員 ああ言えばこう言うですな。前回のお話で、勤務時間中に床屋に出かけるとか、あるいはいろいろ不都合のことがあった、そういうふうに言われたが、そういうふうにおっしゃいますと、あたかも従業員の全体がそうだというふうに聞こえる。そうじゃないでしょう。練馬局の労働者がどんなに残酷な労働を誠実にしているかは、人が知っている。資料もある。なるほど一、二の人間に皆さんから見たらそういうふうに見える事件のあったことは事実らしい。この前おっしゃった、勤務中に床屋へ行ったという話は、非難する前に、慣例がどうなっているかを見る必要があるのではないですか。勤務時間中に、余暇を見つけて、食事に行くとか、共済部へ日をきめてやってくる床屋へ行くとかということは、慣例として郵便局では認められているのではないですか。私はそれについてもやはりここに資料を持ってきております。練馬局の高橋君が三十五年の十二月二十八日の午後六時ごろに勤務時間中に共済部の床屋へ行ったことは事実らしい。しかし、これは慣例だった。しかも、慣例だったが、注意されて、特に忙しいときであったから、本人もこれはよくないと思って、局の庶務課長ですか、あるいは局長ですか、それらと組合役員と本人とが集まりまして、批判が行なわれまして、今後は忙しいときにはたとい余暇であってもみだりに席を離れることをやめようということになり、問題は解決しております。それが皆さんにとりましては、解決したということに正しく問題点をとらえるのではなくて、そういうことをあたかも全部の従業がやっているように国会へ持ち出して常に全体がそうだというふうな印象を与えようとしている。こういう態度こそ問題です。  それから、さっき言った仕事中に余暇を利用する——ひまを見つけて仕事でないことをやる習慣は、単に練馬局だけではありません。他の郵便局もそうです。いや、東京郵政局にさえちゃんとあるじゃありませんか。ここに東京郵政局の食堂に張り出した表の写真がありますが、これによりますと、食事時間は十二時からだが、十一時半からは仕事の合間を見つけて自由に食堂に行って飯を食えということをちゃんと書いて張り出している。この表によりますと、十一時三十分からみんな食堂に押しかけていって一時までかかる。これは食事時間外です。勤務時間中です。しかし郵便の仕事は配達その他の関係で、勤務時間中にもそういう余裕のある時間がある。その場合にはたとい勤務時間中でも食事をしてよろしい、これはそういう意味でしょう。床屋の問題もそういう慣例があって高橋君がやったのです。事件がああいうふうにトラブルになって、両方で対立している場合だから、官側も感情的になっているのだと思うが、これはよろしくない。郵政事業を管理するあなた方がそういう態度でもって労働者と労働組合に臨んでいること自体、驚くべき反動的態度であって、私は大いに問題があると思う。権利として、休むことについても、そのことには定員上予算措置ができているというふうにおっしゃるけれども、現場では休んだことが問題になる。それが針小棒大に国会で言われる。その態度こそ管理者としての公正を欠く。勤務中でも余暇があればその間には飯も食う、床屋へも行く、そういう慣例がある。ちゃんと張り出している。東京郵政局には労務係の人たちもおるでしょう。監察官もおるでしょう。その人たちを含めた職場でさえそれを慣例として認めている。そういう状態があるにもかかわらず、それを下級の郵便局員に対しては、何かいかにも特別な、そこの従業員だけが何か悪事を働いたことのように棒大に誇張されて報告され、そういう問題として提出されるところに私は許せないものを感ずる。労務管理上皆さんに資格の欠けるものがあるのではないかと思う。どうです、まだ言い張りますか。

長田裕二郵政事務官(大臣官房人事部長)

○長田説明員 高橋君の例がちょっと出ましたので何ですが、練馬の局で私が先ほど申し上げましたようなことは、ごく少数の職員だけではないかということでございますが、私ももちろん全部の職員がそうだということは決して申し上げません。ただし先日もちょっと申し上げました高橋君の例にもございますように、職員を十人くらい連れて、たとえば集団抗議に来るとかなんとかいうように、処分の対象にいたしました十二人プラス非常勤の一人、十三人の者は、その中の顕著なものを取り上げたわけでございます。しかも管理者側がはっきり確認して、後日いろいろな紛議が起こった場合でも相当しっかりした説明なりあるいは証明ができるという者についてやったわけでございます。その中の一人の行動としましても、十人あるいはそれ以上の者を連れて管理者のところへ押しかけてきて、勤務時間を相当空費するという例もありますように、この十三人の者には限られてもおらないような状態でございます。  それから勤務時間中にいろいろほかのことをやる例はあるではないかというお話でございます。先日の高橋君について申しました点でも、離席した理由を課長がただしましたところが、床屋へ行ったのだ。だれに断われと言うのだと食い下がったので、課長が、責任者の副課長に断わりにいってくれということを注意しましたところが、せっかくうまく仕事しているのに、つまらぬことをごてごて言うと仕事はやらぬぞと食ってかかったということで、床屋へ行ったこと自体が非常にけしからぬというような形で申し上げましたよりも、その前後の職場の秩序といいますか、ふだんからそういう行動に出る人物だったのだということを申し上げます例として申し上げたわけでございます。もちろん忙しい勤務時間中にやたらに床屋へ行かれては困りますけれども、それは前後のあれで、管理者の十分な了解を得ていくということはときにあり得ることかと思うわけであります。  なお、東京郵政局の食堂の点でありますが、これは昼の休憩時間は大体零時から一時ぐらいまでになっているわけでございますけれども、食堂の広さ、あるいはその他配膳関係の限度がございまして、全員が一度に食事に行くということもできない関係もありまして、若干時間を前後して食事をするととはあるいはあり得ることではないかというふうに考えておるわけでございます。

谷口善太郎日本共産党

○谷口委員 床屋へ行ったこと自体もだいぶ問題だけれども、それ以上にそれに関してとった言動がよろしくないという言い方をなさっておりますが、これこそ管理者としてその資格を疑わしめる。皆さんの方でも御存じの通りにこの問題は解決している。本人もわかった、今後は忙しいときには気をつけよう、そう言っておる。にもかかわらずその言葉は何です。私が今労働組合の代表としてここに来ているのなら、あなたの言葉をつかまえてがんがん怒ってしまうかもしれない。しかし私は労働組合の代表としてではなく、議員として国会で国政について質問をしている。だから怒りはせぬ。ね、こうでしょう。職場で一つのトラブルが起こる、起こること自体ももちろん原因があるのだが、どういうトラブルは大したことでない。しかもこの場合は一種の過程を経て、さっき申し上げた通り正しく解決している。過程を経た結論こそこの場合大切であります。そうでしょう。ところが、あなた方は常にそうでない態度、トラブルの過程をいつも問題にする。しかもこの場合は慣例の上での事件だ。いややかましく言ったとか、大きい声を出したとか、無礼なことを言ったということをまず問題にして労働者に敵対する。こういう態度で問題を提起する管理者こそ問題なのだ。この悪意の態度が一貫して練馬ではなされているような気がするのです。それが政府——郵政省の労働政策、管理政策として現われているような気がするのです。さらに例を言います。この前もちょっと触れましたが、警察官の奥さんを臨時雇に雇っているという問題も、形式的にいえば何でもないことのように見える。人の奥さんが余暇がございますから来ていただいて、手伝っていただいた。ちゃんと給与を出して、いわゆる臨時職員として雇ったのだといえば何でもないように見える。けれども、ここにあなた方の隠れた意図がある。世間はどう言っています。世間の通念からいいまして、警察官の奥さんが、労働運動をやって激しく戦っているところに出てくるということは、少なくとも労働者にはそれをただの目では見られない事態ではないですか。そういうことを平気でやっている。計画的にやられたのではないかと感ずるのは私だけではなかろうと思う。ごらんなさい。この前も問題になりましたように、雑誌「女性自身」がずばりと書いているのです。どうです、こういうことは皆さんがよく知っている。にもかかわらず警察官の奥さんを呼んできたのにはわけがあることは明らかじゃないですか。問題になりましたら来なくなった。もう来ないのでしょう。これは非常に明らかなことじゃないですか。世間から非難されて問題が大きくなった。そこで来させなくした。この経過自体が事の本質を示しているわけです。こういう態度はおそるべきことじゃないですか。  それから、これも私大へんだと思うのですが、やはりあの郵便局へは本省ですか、東京郵政局からか、労務係が何人も毎日行って労働運動に介入している。労務係が行ったり監察員が行ったりすることは、郵政事業の上で必要なことかもしれませんが、それは平常の場合です。練馬では組合は定員ふやせと闘争中だったのです。ここへ出かけて、どんなことを労務係がやっていたか。私は実際に現場を見ておりませんから現実的には言えません。しかし、判断する有力な材料を持っている。私がたずねていったときに、土橋君も土橋君の秘書も私の秘書もそれぞれ名刺を出して名乗って、こうこう、こういうことで皆さん方の御意見を伺いに来たといって私は局長に会った。その席上に初めから妙な人間が一人いた。黙っておる。私は話が始まる前にこの方はどなたですかと聞いた。なぜ聞いたかといいますと、私は秘密のことを調べる気はなかったのですけれども、やはり郵政事業の中でいろんなトラブルが起きたことを調べるのでございますから、世間に知らせたくないこともあるだろう、私は国会の者だし、相手は郵政の現場の管理者だ、だからその間で話をしましても外へ漏らしたくないこともあると思いましたので、その人について聞いた。そうしたら局長いわく、それは内部の者です、こうおっしゃる。私は郵便局の方だと思って、そこで話を始めたのでありますが、話の最初から最後まで、ずっと全部一々メモをとります。そこで最後に私は聞いた。あなたは名前は何ですか、名刺を下さい。そうしたら、その方がいわく、名刺はない。じゃあ名前を言いなさいと言ったら、初めて労務係の何とかという名前を自分で言いました。これはどうなんです。労務係というのは労働者の仕事ぶりを管理するために必要な係だと私は思うのですが、国会議員が行って、国会の意思に基づいて、当の現場の責任者に実情を聞きに行ったところに労務係が入るのですか。そういうことを皆さん方は指示しているのですか。こういう態度は、私は皆さんが指示しているのじゃないと思う。そうじゃないことを願います。しかし練馬局ではそれをやっているのです。私に対してさえしかりだから、労働者の中でどういうことをやっているかは想像がつきます。こういうことをやっている。こういう態度は私はやっぱりよくないと思う。こういうところに大したことでない問題が大きな問題になってくる大きな原因があるのじゃないか。こういう点について、これは特に森山さんもいらっしゃるが、あなたはこういうことはどういうことを意味するか経験上よく御承知だ、そういう経歴の人だ、一つお考えを伺いたい。

長田裕二郵政事務官(大臣官房人事部長)

○長田説明員 先ほどの休暇のとり方あるいは定員が多いか少ないかというような問題につきましては、後ほど別の主管の向きから調査の上でお答えすることになると思いますが、私ども聞いて一おりますところでは、練馬の局は、他の同じような状況にある郵便局と比べまして、定員は非常に潤沢にいっている。従いまして、職員一人当たりの配達通数あるいは配達区域等を考慮しましても、かなり負担が軽くなっている。そういうふうに私ども聞いておるわけでございます。しかもなお郵便の滞留がほぼ慢性的にあるわけでございまして、ただいまでも三万前後あるそうでございます。従いまして、そういうような局につきまして郵政局が特別の注目を払うことは当然ではないかというふうに考えられるわけであります。その注目を払った末にどういう形をとるかということについて、いろいろなやり方はあるかと思いますが、労務の者も、労務情勢が悪いということになれば詰めて行くということもあり得ることだろうと思うわけでございます。なお、勤務時間中の作業ぶりが、先ほど申し上げました十三人にとどまらず、あるいは出勤が相当おそい者がたくさんあるとか、あるいは休憩時間が一般的にも少し乱れているとかいうようなことは、ほかの普通の局よりも多く見られるようでございます。それらの関係もありまして、私どもとしては練馬の局は相当注目しなければならない局の一つだと考えている次第でございます。

板野學郵政事務官(郵務局長)

○板野政府委員 ちょっと補足的に御説明申し上げます。練馬の局につきましては、管理者の方もいろいろな問題があるじゃないかということでございますが、実はあそこの局長にしろ、郵便課長にしろ、大体一年か一年半でなければとても持たないということで、大体一年か一年半でかえておるというような実情でございまして、実際あそこに行きますと、精神的にも肉体的にも管理者が非常に疲労するというのが実情でございます。  それから例の警官の奥さんを非常勤として雇った。これは当時非常に郵便物が滞留いたしまして、どうしてもこれをはかなければ国民の皆様に非常に迷惑をかける。ところが御承知のように、あそこは給源が少ないところでありまして、学生も少ない。他の区域から学生の人をあそこに運んでいってやらなければならぬというような事態でありまして、いろいろ給源を探してみますると、たまたまそこに警官の奥さんの寮といいますか、そういうものがあって、お願いをしたところ快く来ていただいたということでございます。そういろ面で誤解を生ずるようなことがないかというように私ども考えておったような次第でございますが、そういうふうな誤解が起きたということにつきましては、私どもは今後のやり方についてもいろいろ考えなければならぬじゃないかというふうに思う次第でございます。

谷口善太郎日本共産党

○谷口委員 練馬の郵便局の問題について、突っ込んでいくといろいろの問題がもっとたくさんありますが、こまかいことでたくさんの時間をさくのも何だと思いますから、もう一つだけ伺います。  昨年の十二月に小包の運送を委託されました。このことについて、向こうの労働組合としましては、六つばかりの区に定員を配置することを要求したというのでありますが、それを押し切って何か氷屋に実質的には委託して配達した。これは形式上は西武百貨店ですか、そういうようなところに委託したということになっておるが、実際は氷屋がやったというのが事実なんです。これは郵便物運送委託法に反するのじゃないですか。御承知の通り、このことに要しました経費は、十二月から一月にかけて約五十万円。もしこれを、組合の言う通り六人の定員を置いて配達いたしますと、一カ月五、六万で済みます。しかも十二月の分が、一月の中ごろになって、相当数が配達できなかったといって返してきた。委託法の第二条によりますれば、委託配達は経済的に利益があるということが一つの条件になっております。ところが、ここでは労働組合に対抗するというただそれだけの意地っぱりから逆に経済的には非常に損失となっている。労働組合の諸君はこういうやり方について憤慨しています。これは労働組合が六人の定員をこしらえてくれ、少なくともそれを定期に配達できるような態勢をとってくれという要求をしましたのは当然だと思うのですが、労働組合を敵視するという立場に立っておるから、たとい金が要ってもかまわない、労働組合の要求を聞くな、こういう態度の現われ方の一つだと思うのです。私はこういう態度は非常識もはなはだしいものと思うのです。損失を無視して委託する、委託法違反だというのはわれわれしろうとの考え方でしょうか。

板野學郵政事務官(郵務局長)

○板野政府委員 当時非常に物量がたまりまして、どうしても重要郵便物を確保するためにやむを得ず当時の事情としてやったわけでございます。郵便物の委託法から見まして、これは妥当な措置だ、法律的には違反ではないというように私どもは考えておる次第でございます。

谷口善太郎日本共産党

○谷口委員 今申しましたように、この問題だけにあまり突っ込んでおると時間がなくなりますが、もう一つ一応問題にしておきたいのは、処分問題についてです。これはここに資料を持っております。十幾人かの人間に対してこういう点に問題があるのだという、皆さんからお出しになった処分理由書と、また労働組合で私の調べた実情調査書と両方を持っておる。これを一々突き合わしてみれば、あなた方が目にかど立てて処分にまで持っていった理由というのが、なに、何でもない、労働者がある要求を持って使用者と交渉中、あるいは闘争中にはいつでも起こり得る普通のことであることがわかります。労働者の側にも皆さんの指摘されるようなことがあったかもしれない。そのかわり労働者が指摘するような不遜な態度が管理者側にもあったことは事実でしょう。そういうことはこういう場合あり得るのです。しかし問題はそこにない。一人々々の処分の理由につきまして、反駁しようと思えば私は幾らでも材料を出す。しかしここではそれが目的でない。根本的にいって、私は練馬の郵便局でのあなた方管理者の責任のあり方、あるいはそれを指揮していられる東京郵政局の方々の責任のあり方の中に、常に練馬局の労働組合だけを目のかたきにしていらっしゃる点に重大な問題があると言っているのです。労働運動に対するあなた方の考え方に前時代的な錯誤があると思う。前時代的な反動性があると思う。この問題で言えば、要するに遅配の問題、あるいは混乱の問題を労働者の責任に転嫁するという態度をあなた方が持っていらっしゃるところに問題があるのです。ここに私は大へん重大な問題があると思うのです。だって、練馬の問題でも、あるいは全逓全体の問題にいたしましても、物量がふえてくるけれどもなかなか定員がそれに伴わない、相当の部分の非常勤を雇いますけれども、これは人間以下の状況であるから遅配はとまらない。労働者たちはこれを見るに忍びない。そこで早くこういうことをなくするために人員をふやせ、アルバイトを定員化せ、もっと有力な労働組織を作れと要求しているのじゃないですか。しかもこの前の委員会でお互いに確認し合った通り、ほんとうに物量はふえている。ふえ方はあとでも触れますけれども、人間の進歩と文化にとって何の役にも立たぬ状態でふえている。それにもかかわらず定員がいつも不足であとから追っかけているという事実がある。これをどう解決するかという問題を出しているのが、労働組合ではないですか、全逓ではないですか。ところが郵政当局ではこれが気に入らない。特に練馬の郵便局長のごときは、予算がないからやれない、予算がないから欠配するという不遜な態度だ。さっき触れませんでしたけれども、向こうでは週体をやったということだけで、欠配になっている。平気でそのことを郵便日誌に書いています。本日週休、だから欠配だという。第一便がどことどこと欠配、第二便は全部空白、一年間の日誌を見ましたけれども、そういうことをほとんど毎日のように書いてある。週休ですよ。日曜になってみんな一度に休むのではないのです。順次一週間のうちに交代で休んでいるのです。これもここに統計があります。むちゃな休み方はしておりません。みんな手分けして、郵便集配に影響を及ぼさないようにちゃんと考慮して週休をとっております。にもかかわらず管理者の側では、労働者が週休したということだけを事由にして平気で欠配の理由づけをやっている。そういうことを日誌に書いて平気でいる。つまり、郵便がこういう混乱になってきているという根本の問題について、それにまじめに対処しようとする労働者側をいろいろ非難弾圧することだけに全力をあげ、その根本の問題については、予算がない、仕方がない、こういうふうに言うだけで、まじめに対処しようという態度をとっておられないのです。ここにこそ私は大きな問題があると思う。さっき郵政大臣が御説明になりました郵便料金の値上げの問題でも、だから料金値上げをして事態を解決するのだというふうに考えていらっしゃるようでありますが、それも本末転倒です。郵便事業の今日の混乱をもたらした根本の問題を、われわれはもっと謙虚に勇気をもって追及しなければいけないと思うのです。この点を私はここで強調しておきたいのであります。労働者に転嫁してはいけない。労働者はむしろこういう事態を打ち破るために、予算の拡大、定員の拡大を要求している。また人間以下で働かされている人間を、もっとほんとうに労働者らしい生活ができるような待遇にしろと要求をしているのです。労働基準法に書いてあることの実現を要求しているのです。ところが予算がないという理由でもって労働者に労働強化を押しつけ、それでもなお遅配が起きると労働者が働かないからだという態度では絶対に問題は解決しません。結局戦いの激しくなることを皆さんが喜び、トラブルの起きることを皆さんはそそのかしている、そう言われても仕方がありますまい。練馬局はまさにその例です。皆さんは練馬局の労働者に対しては悪意を持っています。局長に至っては労働者をやつらと言います。敵視している。敵意を持っておる。そういう態度では労務管理はできません。特に人事部長に私は申しますが、あなたはなかなか戦闘的だ。それは国会議員に対して戦闘的であることはいいかもしれないけれども、労働者に対してそうであっては逆の結果を招くでしょう。労働者はもう弱くはありません。もっと労働者がどういうことをほんとうに要求しておるのか、言葉はきたないけれども、彼らの言っている真意は何だということを実際に注目されるのでなかったら、人の管理はできません。そういう態度をとることを私は要求する。郵便混乱の現状を労働者の側に転嫁することは断じて許されません。逆に労働者は、こういうことの事態を解決するために非常に奮闘しておるのです。全逓の闘争がそうです。郵便遅配の問題は労働者の闘争が原因じゃない。反対です。物量増に要員不足という原因があるから労働者の闘争が起こってくる。この事実を私ははりきり確認すべきだと主張する。だから物量がどういう点でふえてきたかという問題をもっと客観的に分析することが、私は非常に大切だと思う。  それでその点に入りたいと思うのですが、きょういただきました資料によりますと、これは私大へん参考になります。私がお願いしました通りに二十六年度の数字はありませんが、この資料によりますと、三十二年度から四年度までの一種から五種までの数字が出ております。これは同僚議員の手元にも配ってあるわけですが、三十二年度を一〇〇といたしました場合、二年後の三十四年度には一種は一〇八、二種はもっと多くて一一三、三種は二五、それから四種はむしろ減っておりますが、五種はずんとふえまして、これが一番問題になっておるのですが、二三二、全体が二七ということになっておる。これを二十六年度を一〇〇にしてやったらもっと率は高いと思う。十年間の統計をとってみればもっと事態の本質が明らかになると思うのですが、とにかくそういうことになっておる。ここで手紙よりもはがきがよけいになっておるという問題が一つ事実として出ております。それから三種よりも五種の方がうんとよけいになっておる、ふえつつあるということが出ております。従ってこの点は今後どうするかという問題を引き出すために相当ここを分析する必要があると思う。皆さんもよく御承知のことだろうと思うので、ばか話を私いたしますが、実は私は最近週刊雑誌を全部当たってみた。週刊雑誌は約四十種くらいあります。全部クイズを募集している。あのクイズの数が一体幾らくらい出るか調べてみたのです。これは政府の方にも統計があるかもしれません。多い雑誌は毎週二十万以上三十万近い回答が行きます。多くない雑誌でも数万ある。どんなに少なく見積もりましても、推定で、大体毎週三百万くらい第二種郵便物がクイズのために出るわけです。週間三百万、一年間で約一億玉千万です。これは第二種の総量から見た場合相当の数だと思う。週刊雑誌のクイズだけでない、ラジオ、テレビ、新聞あるいは普通の雑誌や商店なんかの商品の広告に付随したクイズというものを加えましたら相当の数になるんじゃないか。おそらくこの倍——年間三億ぐらいになるんじゃないかと思う。これは全部むだなものなんです。雑誌社がもうかるかどうかわかりません。根本的には独占的な製紙会社とパルプ会社がもうけるのです。このために、一人の人間がただ一つの正しい解答を出すために無用の雑誌を二十冊、三十冊買い、はがきを毎週二十通、三十通出しておる。こういうふうにして郵便物がふえてきておる。クイズは人間をばかにするだけであって、進歩にも文化にも何の役にも立ちません。それから第五種は皆さんも御承知の通りです。郵政大臣は最近の経済発展の反映だとかおっしゃっていますが、何の経済の発展ですか。要するに生産の第三次部門、人に物を買わせようという、つまり消費生活を病的に高めていこうという現在の自民党政府の政策、この反人民的経済政策の結果でないですか。そのためにこういうふうに郵便物がどうっと出てきておるのが現実です。こういうところに、本来国民の個人から個人にあてる通信なり物なりという個人と個人との関係にサービスするという郵便事業が、こういうばかばかしいことで実際は破壊されておるという問題があるわけです。こういう点について、経済の単なる発展からだというふうに政府はおっしゃっておりますけれども、私は、経済の発展のいびつな面、鉱工業の面ではなく、むしろ消費生活を病的にかき立てていくという今の政府の政策がこういうことを生んでおることを強調する。人間をクイズに没頭させて、郵便の運営を混乱させるような、そういう政治を自民党政府はやっている。そういうやり方で人間を堕落させ秩序を破壊するようなことが米日独占と政府によって行なわれておる。その犠牲になっておるのが国民なのです。私どもはこの点を許すわけにいきません。この根本的な問題について郵政大臣のお考えはどうですか。

小金義照自由民主党郵政大臣

○小金国務大臣 これは管理者と申しますか、国家の方でも施設、給与、また厚生施設などについて十分考慮すべきでありますが、やはり労務者の方の勤務の内容も充実していただきたい。同時にまた郵便を受ける方の国民の側におかれましても、できるだけ配達しやすいように協力を願いたい。この三つがそろわないと、歩調が合っていかないと、いいサービスはできないのではないかと考えております。谷口さんは、使用者側と労働者は対立するのだという前提のもとに、さっきから御立論のようでありますが、私は郵政事業の従業員が管理者、使用者と対立しておるという基本方針はとらないのでありまして、これは両方協力をしていかなければ、国民へのサービスはできるものではない。戦いだけが前提であるということは私どもはとらない。従って管理者の側の落度なりまた管理者側に注意すべき点は、十分これは改善を加えて進めていきたいと思います。  なお郵便物数のふえ方について、今、クイズの例をお出しになりましたが、生産の拡大とともに郵便物がふえる、これは当然であります。なお週刊雑誌等のやるクイズの点は、これはやはり自由主義を原則とする国において、国民生活の向上、アミューズメントというような、そういう方面からの一つの現象だと考えておりますので、これに対して制肘を加えたり、また制限をしたりするということは私どもは考えておりません。そういうものの一部のダイレクト・メール等につきましては料金等も引き上げてサービスの万全を期していきたい、こう考えておりまして、料金の値上げはいけないということを言われる人もありますけれども、大体特別会計で、郵便制度を利用される方に公平に負担をしていただく。これを税金や何かで補うべきものじゃない。こういう立場から私は今後の郵政事業を進めて参りたいと考えております。

谷口善太郎日本共産党

○谷口委員 もう時間がありませんから結論を急ぎますが、大臣と私とここで階級論について話し合おうという気は私はない。ただこういうことです。その労働者と使用人との間が対立関係にあるという言い方は、感情が対立しておるという意味だけではないのです。そういうこともあるが——これは立場が違いますからね。その点だけでなく、根本的な立場において、これは調和しがたいもの、対立したもの、そういう関係にあることを確認しなければならぬと私は言っておる。今の場合、政府、郵政省は使用者です。資本家です。従って、一円でも安い賃金がいいのですよ。もうかるのだから、もうける仕事だから、一円でも安い方がいい。労働者は逆です。一番短い時間でうんと賃金がほしいのです。これはどんなにきれいな言葉を使いましても、この本質的な立場は、もう違いはありません。変わりません。この事実を認めるということから出発しませんと、民主主義は破壊されます。あなたのおっしゃるように、両方が調和していくとか、あるいは両方が協力して一つの事業をやるということは、労働者のこの立場を認め、その権利を守る立場を認めることなしにはできません。私はそのことを言っておる。階級対立を主張する私こそ、その根本的な違いを認めていますから、事態の真理と本質をつかむことができます。一つの事業の上でお互いの権利義務をどうして確保するかという方策を出すことができます。この点について今ここであなたとこれ以上論議したところでしょうがないと思いますから先に進みます。  ただ最後に、第二点にあなたがおっしゃった点を私は問題にせざるを得ない。経済の伸長で郵便物がこんなにふえるのは、一つの文化の発展だから当然だ、だからこれを押える気はないとあなたはおっしゃる。押える云々は私もそう思う。押えようたって政府の施策がそうしているのだから押えられるものじゃありません。だから料金を上げていこうというふうにあなたが結論をお出しになると、これは違う。第一料金を上げれば、これは郵便法の改正の問題のときに論議をいたしますが、これは郵便料金だけじゃありません。直ちに他の料金も上げてくる。公共料金を上げてくる。鉄道、電気代等々だ。政府はそうしているじゃありませんか。これは当然大衆生活に影響する。またこれがブームになって他の消費物資が上がっていく、いわゆる物価値上げのムードを作っていくということは明らかです。これは経済の常識です。これが一切大衆生活を追い詰める。この料金値上げがみんな大衆に転嫁されていく、これは明らかなことであります。従って料金値上げにいたしましても、しばらくすればまた同じ事態を繰り返すことになる。というのは、今の政策では二種、五種の郵便物がさらにどんどんふえていくことをとめることはできません。ふえるにきまっている。クイズはもっとふえるだろう。ああいうつまらないことはもっとふえると思う。もっと国民をばかにし、そそのかすことになる。そういう傾向にあるのであります。またダイレクト・メールももっともっとふえるだろう。なぜかといったら、現在の政府——自民党の政府のやっている政策が、すべてそういうことを打ち出していく政策をとっているからです。ほんとうに人間にとって必要な鉱工業の生産を拡大するというととは、それが正しく運営されるなら大いにいいことだと思う。しかし、政府のとっているのは消費生活の分野で、ラジオ、新聞あらゆるものを通じて人間をあおり立てる。そうして病的な消費ブームを作っていく。そして所得倍増などという。これが自民党の政策じゃないですか。今までの自民党政府の政策じゃないですか。郵便料金を値上げしましても、もっともっと郵便物がふえて、また同じ事態の繰り返されることは明らかです。それがまた大衆に転嫁されます。こういうことを繰り返すことになります。そしてこの過程で、大衆はばかにされ、骨抜きにされ、貧困と失業の苦境に突き落とされ、郵便の混乱は一向によくならない、そういうことになるのであります。さっき申しました通り、料金値上げ問題は法案審議のときに申し上げることにして、今は以上の点を指摘しておきます。私は料金の値上げをすることは絶対反対で、むしろ郵便事業の本質からいって、独立採算制というような考え方を基礎にしないやり方、国家の財政でこれをまかなうというやり方に転換すべきだという意見を持っております。この点につきましては私は別の機会にもう少し具体的にやります。そういう方向でやらなければ事態は解決しません。だって、一方でどんどん郵便物をふやすような政策をやっていって、むだなことでふやすようなことをやっていって、そうしてあとを追っかけたところで何になります。料金を上げようが、どうしようが、解決しません。問題は今の政府と独占の政策を、人民的な政策にかえることが先決です。しかも解決しないから郵便物は停頓する。国民全体に不平が起こる。そこで労働者が悪いのだと言い出す。政府のやろうとしている意図は明かです。そこへみんな持っていっている。練馬区会の議員諸君が政府に郵便遅配問題で陳情に二十四日に来た。あなた方はそこで何を言いましたか。徹底的に労働者の攻撃をやったでしょう。郵便物はあそこはふえておらぬ、労働者が働かぬからだ、労働組合をつぶしたらいいのだとまで言っている。そういうことを向こうの来た人たちは言っています。つまり郵政省は、国民が現在の郵便の事態に不平を持っているということを利用して労働者攻撃をやっているということだ。練馬局の問題は単なる一部局の小さな問題ではありません。全逓に対する政府の考え方がそうなんです。私はこの点を厳重に抗議しまして、こういう態度であればいつまでも混乱が続き、国民は絶対に許さぬだろうということをはっきりとここに申し上げておきたい。だから郵便混乱の問題は、郵便料金の値上げの方向でなく、もっと根本的に郵便専業に対する財政政策を考えていく道を発見しなければならぬ、こういうふうに考えております。これは今ここで御回答いただかなくてもけっこうでありますが、やはり自民党の政策そのものにこの問題があることをはっきりと大臣自身御確認なさいませんと、この問題に対処できないということを私結論として申し上げておきます。

森山欽司自由民主党郵政政務次官

○森山政府委員 練馬区会のお話が出まして、先ほど私の名が出ましたので申し上げたいと思います。練馬区会の方から郵便遅配について陳情が参りまして、四つほど原因が掲げてありますが、最大の問題として人手不足ということをあげておったわけでございます。私の方といたしましては、練馬の局は人員不足ではないのだということをはっきりと申し上げました。その理由は、これは比較の問題にはなりますが、練馬の四隣の郵便局に比べてどこよりも人員がたっぷりやってあるのだということを申し上げたわけでございます。なお、練馬の郵便局の従業員の方々の休暇の口数は、全国平均毎月大体一〇%でございますけれども、練馬の場合は二〇ないし三〇%闘争時以外において休んでおるという事実が判明いたしました。これでは幾ら人手をふやしても、そういうふうに週休以外に闘争時以外において人が休むのでは、幾ら人をつぎ込んだって足りるわけがないじゃありませんかという点を指摘いたしました。これは私は返事の大筋を申し上げたわけであります。  なお、その際、今のお話ですと、組合はつぶした方がいいのだとかなんとかいうことを言ったとか言われますが、そういう趣旨をお話しした覚えはございません。しかし、ただ全逓木部においてすらもなかなか押えかねるような激しい労働運動が行なわれておるという事実だけは、その際指摘をいたしたわけでございます。従って、練馬区議会が練馬郵便局について郵便遅配の原因は人員不足にあるというようなことは、少なくとも練馬郵便局に関する限りは事実に全く反するのだという点を強く指摘いたしました。その他郵便の配達区の問題等々について約三時間にわたりまして、本省並びに東京郵政局の幹部がるる御説明を申し上げた次第でございます。そういうことでございますから、組合をつぶしたらいいとかそういうふうなことを言ったというふうに誤解をされておるといたしますれば、私どもの本旨に反するわけでございますから、その点は十分御了承を願いたいと思います。  ただ一つこの機会に、蛇足になりますが、御報告申し上げておきたいと思うのでございます。東京の中野郵便局は日本で一番遅配が多い郵便局でございます。ところが同じ屋根の下で、東京中野郵便局の簡易保険は大局といたしましては全国一でございます。同じ屋根の下に全国で一番悪いのと全国で一番いい部門とが併存しているという、実に奇妙な現象が起きておるのでございます。その内容を見ますると、簡易保険の方につきましては、簡易保険の課長が非常にその方面に練達な人である、外務員も非常に優秀な人が来たという原因もございましょうけれども、一つの大きな原因は、中野郵便局は練馬と同様に非常に組合運動が激しいところで、そういう激しい運動にはついていけないというので別グループを作られた方々が主力になっておるということが、やはり中野郵便局の簡易保険が大局としては全国一になったという大きな理由になっておるということは、否定ができないわけでございます。一方、労働運動の激し過ぎる部面であります中野郵便局の郵便集配関係は、全国一郵便の集配状況が悪いということでございます。同じ屋根の下でございますから、郵便集配だけが人手が足りなくて、簡易保険だけが人手が余っているということはございません。同じ屋根の下でございますから、特に郵便集配関係だけが給与水準が悪くて、そして簡易保険だけが給与水準がいいということはございません。それから同じ屋根の下でありますから、局舎の状況は全く同じでございます。同じ経済的条件のもとにおいて、全国一いいところと全国一悪いところがあるというところに、この問題のかぎというものを見出していかなければならないというふうに私どもは考えておるわけでございまして、この委員会で前々から大臣が言っておられますように、物数の増に伴う人員の増加も十分考えていかなければならないことはもとよりでございます。それから給与水準もできるだけ上げなければならぬということについてももとよりでございます。局舎の改善もはからなければならないことももとよりでございますし、昭和三十六年度においては、これらの点について従来とは違った画期的な面がいろいろ出ておることは、皆様も十分御存じのところであろうと思う。しかしそれだけでどうやって郵便遅配が解消できるかと申しますと、これは解消できる情勢にはない。全国で二十七万郵政従業員の大部分というものは、非常に真剣に仕事をしていただいておるのでありますけれども、一部の局におきましては、真剣味の問題について、方向がだいぶ違っているところがあるというところにも大きな問題がございますので、練馬のことでもって、直ちに郵便物数増に見合う人員増の不足であると指摘されることはいかがかと思いますし、現に東京都内の普通局におきましては、資料にもありますように、東京都内の普通局における郵便物数と要員の増加状況は、合計いたしまして、三十四年は三十二年に比べて、二割四分しかふえていないわけでございますが、要員の方は三割もふえておる。またこの増加以上に練馬の方は人をたっぷりやっておるわけでございます。少なくとも練馬局に関する限り、練馬区議会の御決議については当を得ていないということだけは確実でございます。そしてそれが東京都内全部あるいは全国の問題にまで練馬の例をもって類推されるということは、当を欠いたものであるという見解でございます。

谷口善太郎日本共産党

○谷口委員 ちょっと聞き捨てならぬことを政務次官がおっしゃる。練馬自体をもって全部を類推しようなんていうことは私は言いません。しかし政府の労働組合に対する態度がここに根本的に現われている。だから第一に根本の問題としてここを取り上げたのです。それから練馬局に人間が足りないということは、郵便局長が言っているのです。年休した、事故休を一日平均二人ぐらいやる、それで郵便物の停滞が解決できぬという。また週休をやったからという理由で人が足らぬ、欠配すると言っているのです。これは練馬だけでない、ほとんどの局がそう言っている。このことを——もう時間がないので、あなた方に言っていることはできないが、しかし今政務次官は非常に大切なことをおっしゃった。中野の郵便局では別なグループを作る人間が出てきたからうまくいくようになったのだと言っていた。あなたは何ですか、全逓の労働組合をまた割ろうというのですか。そういう政策をあなたは考えているのですか。それはいかぬ。それは絶対に許されません。  もう一つ言います。これが最後です。あなた方はやはり労働組合に対してほんとうに警察的な考え方でものを見ていらっしゃる。警察が郵政省の事業内にどういう手段で入り込み、労働者や労働運動を監視しているかにつきましては、後々にほんとうに警察の方の資料で私は明らかにします。そういう態度をとってやっていらっしゃることを私は考慮しながら、私はこの質問をしている。労働者と労働組合に対して、そういう警察的な態度で対処していらっしゃるとすれば、民主主義日本の現在は全く混乱に陥るだけだ、労働者階級はそれを許さぬでしょう。この点だけをここではっきり言っておきます。

森山欽司自由民主党郵政政務次官

○森山政府委員 練馬の要員が足りないということは、どこからお聞きになったか存じませんが、(谷口委員「局長が言っている」)と呼ぶ)郵便局長の見解——そういうことを言ったかどうか確かめますけれども、郵政省及び郵政局としては、練馬に関する限り、定員の不足があるとは思っておりません。それから中野局の問題で、割るのがいいということを決して言っておるのではありません。ただ全逓本部でさえもなかなか統制しかねるような激しいやり方をしたのに、ついていけないグループの連中が一生懸命やると、同じ局内でも日本一になれるということだけを言ったのでありまして、私どもは先ほど来全逓の運動を全体としてどうだということは一言も申しておりません。念のため申し上げておきます。

山手滿男自由民主党

○山手委員長 受田新吉君。

受田新吉民主社会党

○受田委員 谷口君の御質問のあとで、私なるべく時間を節約しながらお尋ねします。  きょう御出席の政府委員の方々を伺っておきますが、大蔵省の証券課長以外の方はおられますか。

山手滿男自由民主党

○山手委員長 証券課長だけです。来ておりましたけれども、長くなったから帰りました。

受田新吉民主社会党

○受田委員 私、郵政大臣にまずお尋ねをしたい。  国の郵政行政の根本に関する問題があるわけです。大体郵政省というお役所は、国民に対するサービス機関としてはまさにピカ一の機関であると思っておりますが、そうした機関が国際的にその意義を全うするためには、第一に沖縄に関して、沖縄住民は潜在主権の立場における住民であって、日本国に復帰を心から要望している住民である。従って法律的には主権者の立場から日本人であることは間違いないわけです。この沖縄の郵便取り扱い、電信電話関係、こういうものが外国郵便、国際通信のような形で、それぞれ別の料金でこれが託されているわけでございますが、少なくとも沖縄住民と日本の内国の住民とは同じ日本人という立場で、将来日本に当然復帰すべき大事な住民に対して、電信電話の料金、郵便の料金を少なくとも内国の料金と同率にするという外交上の努力ができるものかどうか、これを一つ伺いたいのであります。

小金義照自由民主党郵政大臣

○小金国務大臣 沖縄の地位並びに沖縄の住民の問題は、今なかなかデリケートでありまして、ただ今受田さんがおっしゃったように日本人であり、また日本に復帰すべきものであるという根本的な考え方は、私全く同感でございます。従って沖縄との郵便、電信電話等について、でき得れば内地と同じような方法がとれればこれは一番いいのでありますが、不幸にして今行政権その他が別になっておりまして、通貨もドル通貨地域であります。従って奄美大島までのところとは、少し離れているだけでありますが、違っておるのは沖縄の人たちに対してもまことにお気の毒であります。しかし帰ってくる人たちであり、また帰ってくる国土であるという立場から、二、三年前からできるだけの施設を始めまして、今年度もモデル農場とかマイクロの設備とかいうものを日本でやりますが、郵便関係についての御質問は、政府委員から説明申し上げたいのでありますが、協定でやっておるようであります。それは今申し上げましたように根本的な行政権の相違からきておる、通貨が違っておるというようなところからもきておるようでありますが、これらを換算するとどういう率になりますか、政府委員から答弁させますが、基本の気持といたしましてはその方面に向かって努力をいたしたい。外交問題になりますのでにわかに私どもだけの決意でいかない部分があります。しかしこれはやはり沖縄及び日本人の声として十分傾聴すべきものであると考えております。

板野學郵政事務官(郵務局長)

○板野政府委員 お答えいたします。ただいま大臣が御答弁になりましたように、一種の協定によって料金がきまっておるわけでございまして、やはり相手があることでありますので、現在日本の国内の料金とは違った面もございます。私どもといたしましてはなるべく国内料金と同じようにするというような方向で今後努力いたしたいと思っておりますが、来年になりますと、たとえばアジア、オセアニアの限定連合というようなものも発足するような傾向にございます。そういたしますと、やはりこのような地域におきましては、なるべく料金も一般の国際間の料金よりも安く、しかも統一した一つの料金でいくというような議題も出てくると思います。先生の仰せになりましたような精神に沿いまして、今後とも努力をしていきたいというように考えております。

受田新吉民主社会党

○受田委員 昭和三十六年度予算には沖縄関係に対して大幅にする措置がとられておって、大体十億に近い沖縄対策費が用意されておるようです。今大臣が指摘されたマイクロウエーブの施設のごときもその一つであるのですが、その例をマイクロウエーブにとりましても、こちらが設備して、管理は向こうがする、こういうことになっておるのじゃないですか。

松田英一郵政事務官(大臣官房電気通信監理官)

○松田政府委員 お答え申し上げます。沖縄に対しますマイクロの施設でございますが、これは日本の領域内にありますところは、当然日本の電電公社が設備をいたしまして、それに対応いたしまする沖縄側の施設につきまして、今度法律も出ておりますが、沖縄側に必要な施設を譲渡するということでございます。やりました以上は、沖縄側の琉球電電公社が自分のものとして運営いたしますので、その点では沖縄の管理に入るということになります。

受田新吉民主社会党

○受田委員 沖縄の琉球電電公社は行政権がアメリカに属している以上、この管理にあたってアメリカ側の支配のもとに動くことになりますか。

松田英一郵政事務官(大臣官房電気通信監理官)

○松田政府委員 これは沖縄における全般の政治の行なわれ方と同じでございまして、特別に変わっているわけではございません。しかし沖縄における公衆電気通信は、琉球電電公社というものが、向こうの中の日本の公社法のようなものができておりまして、それによって運営しているわけでございます。

受田新吉民主社会党

○受田委員 こちらから財政措置を講じておいて、アメリカの行政権の支配下に属するというような形に実はなってくるわけなんです。そういうことで沖縄の住民の念願を満たすことができるかどうか。少なくともこうした日本側から財政援助をするものは、当然日本に復帰するための準備段階として、一つ一つ地歩を築くような形にこれが用いられなければならない。それに伴うものが今の料金の問題だし、日本がそういう施設をして、それを用いる場合に料金その他の点で差別をつけられるようなことは、いろいろな角度から見て私は納得ができないと思います。そういう点について、今後国際間の交渉ということもあるわけでございますが、少なくとも沖縄の住民に対して行政権の一部がこちらへ返還されるような努力を——こういう日本が財政援助した問題、たとえば教育の問題、それから今度沖縄の住民のから自衛隊の隊員を募集するというような問題なども考えておられるようでございますが、これは一つ問題が別にあるわけでありますけれども、とにかく行政権のうちで話し合いでこちらへ戻せる分はどんどん戻してもらう、アメリカの軍事政策から見て差しつかえない部分はどんどんこちらへ返還する、その中におきましては郵政省所管のいろいろな行政問題は、それを戻していただくのには一番都合のいい一つじゃないかと思いますので、大臣、その点を特に御努力を願いたいと思います。

小金義照自由民主党郵政大臣

○小金国務大臣 ごもっともでございますので、その分だけをこちらで行政権の一部として取り戻すことが困難であれば、実質をなるべくとっていくように努力いたしますけれども、今受田さんのおっしゃったような気持で私ども対処して参りたいと思っております。

受田新吉民主社会党

○受田委員 さらに国際間の郵便料金の問題です。私たち外国を旅行するつど、国々によって距離的には日本と同じところにあるものが万国間の郵便の約束によって違いができておる。日本から外国へ発信する場合に、アメリカであろうと、ドイツであろうと、イタリアであろうと、外国郵便の統一ができれば、これが一番好ましいことであって、国々によって郵便料金が幾らかということを一々調べてから郵便を発信するのでは非常におっくうになるわけです。これから国際間の交通が一そうこういう文書面でも激しくなるのでございますから、国際間の融和をはかる上からも万国郵便料金というものに対して統一された料金が実施されるような御努力を願いたいのです。

板野學郵政事務官(郵務局長)

○板野政府委員 万国郵便条約によりまして、おのおの各国でそういう料金をきめておるわけでございますが、先生のおっしゃいましたように、やはりそういう統一的な料金ができれば非常に便利かと思います。また、たとえばヨーロッパの国内におきます郵便連合が最近だんだん生まれつつあるわけでございますが、やはり統一の郵便切手を出すとか、あるいはこの料金の問題につきましても、そういう議題が上ることと思います。私ども万国郵便の国際会議等につきましても、今後そういう方面につきましては努力をいたしたいと考えております。

受田新吉民主社会党

○受田委員 具体的に努力を一つ一つして、これからやってもらいたいと思います。今そういう努力をするとお約束をしていただいておりますから、それでけっこうですが、これからそれを積み重ねて、国際間の融和をはかるのは、この通信です。外国の友だちなどにお互いおっくうがらずに、郵便物、電信、電話が自由に交流できるような、そういう国際間の親善という大事な目的を果たすためにも、一つ日本政府自身が中心になって、これを推進してもらうようにということを大いにお願いをしておきたいと思います。  第二の問題は、郵政省全体の問題として、国家公務員法関係の法の適用を受ける職員と、公労法の適用を受ける職員と給与において同一ではないわけです。またその中間もあるわけです。この点につきましては官房長の御所管でしょうから、官房長から事務的に御答弁願って、それから郵政大臣に最終的な決意を表明していただけばいいのですが、公労法の適用を受ける職員は団体交渉で給与がきまっていく。国家公務員は人事院勧告によって政府が出した法律によってきまっていく。その中間にまたがるのが少しあるわけですけれども、郵政省としては、郵政省の職員にこの三つの面からの給与上の問題が残っているわけです。それでみんなが満足されるような形になっているのかどうか、たとえば管理監督の関係にある課長以上、あるいは特殊の任務を持った係長などの給与という問題も、ちょうどその両方の谷間でへこんでいるようなことはないか、それから高級職員はもちろん管理職手当というものが出ておりまするし、いろいろな優遇措置もあるわけですが、そういう給与上の問題について今申し上げたような諸点において郵政省は満足しているかどうか、これをお答え願いたい。

荒卷伊勢雄郵政事務官(大臣官房長)

○荒卷政府委員 お示しの通り現在の郵政省職員の給与体系が法的には一つのもので動いていないことは事実でございまして、一般職の給与に関する法律の適用を受けます本省並びに地方の郵政局の部長以上の職務等につきまして実際の人事を行ないます場合におきましても、いろいろと問題が出て参っております。なお郵政省の職員の中には、電波関係の職員につきましては、これはまた現在の公労法の規定に基づきまする給与体系の決定というものとの内容が違っておるわけでございまして、確かに実際面におきまして問題はあるわけでございます。今後の問題といたしましては、この郵政事業というものが公共企業体であると同時に国家公務員法の適用を受ける事業であるという、両者のちょうど接点にあるように思われるのでありまして、たとえば電電公社のごとく公共企業体として決定して、給与法の適用、そのほか身分、分限等におきまして体系を変えるかどうかという大きな問題はあるわけでございまして、今後におきましてなお十分にこれらの問題点を解決するためには、広く政府部内全般としての検討に待って処置すべきものであろうかと考えるわけでございます。

受田新吉民主社会党

○受田委員 政府部内全般の問題ということになるようでございます。もちろんそうだと思うのですが、特に私は郵政省の職員はほかの官庁職員とは違った、そういう意味での特色を持っていると思うのですね。それだけに国家公務員法、公労法それぞれの適用において配慮をしてもらわなければならない。そこのちょうどズレのところ、重なりかけているところの者が不利な条件になるとか、あるいは公労法の適用を受ける者が不利、あるいは管理職の立場の者が不利とかいうものがないように、みんなが満足できるような形のものが、そうした給与面における対策として必要であると思うのですね。それを具体的に十分御研究願って対策を用意していただきたい。  次は郵政行政の管理監督の問題、指揮の問題でありますが、郵政大臣は郵政省内部並びに政府出資の会社、公社というようなものについての最終的な最高責任の地位にあり、指揮権を持ちあるいは監督権を持っているわけです。きょう電電公社の総裁、副総裁もおいでになっておられますので、お伺いをしておきたいのですけれども、郵政大臣の給与は十八万円、電電公社の総裁、副総裁の給与は、これはもっと高いんじゃないかと思うのですが、ちょっと御答弁を願います。国際電電も一緒に……。

松田英一郵政事務官(大臣官房電気通信監理官)

○松田政府委員 私、今ここに的確な資料を持っておりませんので、あるいは違っておるかとも思いますが、郵政大臣よりは公社総裁、副総裁、それから今御指摘がございました国際電電の社長、専務取締役——社長は少なくとも多いと思います。

受田新吉民主社会党

○受田委員 金額を言うていただきたいのですが……。

松田英一郵政事務官(大臣官房電気通信監理官)

○松田政府委員 間違えました。副総裁は大臣より低いそうです。大体の金額、もし間違えるといけませんので何ですが、二十数万だと思います。

受田新吉民主社会党

○受田委員 それはどうもあいまいだ。はっきり言うていただきたい。

松田英一郵政事務官(大臣官房電気通信監理官)

○松田政府委員 お答え申し上げます。電電公社総裁は二十四万円、副総裁は十七万円であります。国際電電はちょっとここに持っておりませんが、まあその見当だと思います。

受田新吉民主社会党

○受田委員 これは電電公社の最高幹部の方も、また郵政省の最高幹部の方も、大体給与面においては私は同じ基準であるべきではないかと思うのです。それは、電電公社はもちろん政府関係機関になっております。それから電気通信関係の国際的な仕事をされておる国際電電株式会社も、これは政府出資という形になっている。少なくとも国民の税金をもとにして仕事をされる機関の幹部の方々でありますから、一般民間の会社とは性格は異であるわけなんです。これはどういう根拠からその給与に差ができたのであろうか。電電公社を監督される立場にある郵政省の、これは大臣御承知なければ、事務的に官房長から御答弁願って、適、不適については大臣から御答弁を願うということでけっこうでございます。

松田英一郵政事務官(大臣官房電気通信監理官)

○松田政府委員 お答え申し上げます。公社の総裁、副総裁の給与につきましては、これは結局予算の問題になりますので、全般的に大蔵省と相談をしてきめるわけでございますが、大蔵省で三公社の模様、さらにまた公団その他の模様を考え合わせまして、そうしてこの程度がいいだろうということできまっておるわけでございます。大臣につきましては、これは国家公務員全般にやはり考え合わされますので、非常に劣って恐縮だと思いますけれども、国家公務員として国民に範をたれておられるのかと思います。それから国際電電は、実は政府出資ではございません。しかし同じ監督機関でございますから、ほぼ似たようなことになっておるわけでございます。

受田新吉民主社会党

○受田委員 国際電電の株主で電電公社は有力な地歩を占めているわけです。そういうところにおいては準国家機関であるとも言えるわけです。そういうことで株を新たに増加させるようなときでも、郵政大臣が認めなければいけないことになっているのですね。だから結局単独に仕事ができないという意味においては準機関である、こういうふうになるわけです。そういう意味から私は、その特別職の国家公務員である大臣よりも高い——監督をする国の行政府の最高機関である国務大臣よりも高いというのは、やはり民間給与がそれを原因にしてどんどん上がってくるおそれがある。それが電電公社の下の職員もみなそれに準じて高いというなら一応うなづける節もありますけれども、総裁、副総裁の方が特に高くて下の者がほかのところとほとんど同じなんじゃないのですか。そういうことから言うと、これはやはり模範を示すべきは、むしろ国務大臣に準じた給与というものを大蔵大臣が——委員長は前に大蔵政務次官をやられた前歴を有せられるわけでございますが、そういうことをきめるときに大臣補佐の責任が十分果たされていない。ほかのところで手当を差し上げるのはいいと思いますよ。本質的な給与というものは、やはり国務大臣の給与よりも高くないという、せいぜい同額というくらいのところでがまんをしていただくというのが筋じゃないか。大蔵大臣のつまみ算用でものがきめられていくというところにこれは一つの問題があると思います。私は電電公社、国鉄にしましても専売にしましても、そうした機関の最高幹部の方々が非常に有能で、それぞれの業務に精励しておられることはよく承知しております。その点は私は全然異議ない。ただ国全体の給与のバランス、すなわち国の機関、準機関、こういうものは、とにかく基準よりもはみ出ないという一つの基本方針を考えていくべきで、大蔵省の考え方というものは——これは大蔵省でそのことで御答弁願える人がおられぬのですが、郵政大臣、閣議でこういう問題を討議せられて、少なくとも総理大臣、国務大臣の給与よりもそれぞれ低い線でこれがきまり、別の方で何か特別手当を出すのなら、それは私は異議なしといわざるを得ませんけれども、本質的にはやはり筋を通すべきである。これが民間給与にずんずんはね返るということになって、民間の会社の社長、重役も同じ形で考えられていく原因になってきておるのではないかと思うのですが、そういうことを十分御検討を願いたいと思います。  さらにとの機会に郵政行政の一部門である業務上の問題の具体的なものに入っていきます。  大体郵政省の仕事はさっき申し上げたようなサービス機関であります関係上、国民に非常に接触のある仕事です。従って私はここで、郵政省のお役人の方々は大体ほかの省のお役人の方々に比べて親切であり謙虚であるということは、これは私は保証できると思います。傲岸不遜な方があまりないようです。この点私は関係の皆さんには一応敬意を表します。他の省のように傲岸不遜なる方があまりおられない。(「異議なし」と呼ぶ者あり)異議なしですね。ところが問題が一つ、しからばその郵政行政の運営を誤ることによって、その国民に与える影響は非常に大きいことだし、また傲岸不遜な役人の方に圧倒されて善良な役人の主張が通らぬということでもこれは困るわけです。それで従来郵政省がとかく左翼に回されて、予算獲得においても、簡保の積立金奪還のときも左翼に回されたというようなことで、やっと半分ほど獲得したということの歴史もあるわけなんですが、一つこの際大いに郵務行政の権威を保つために、国民に納得していただけるような具体的なお仕事をしていただきたい。その一つの例として、郵便貯金、簡易保険、それから郵便為替その他の郵務業務、こういうものについて具体的にお尋ねをしますならば、郵便貯金というものは別に金利を引き下げなくても、私は大衆の零細な資金であって、最高制限額三十万円をこえることはできないことになっているし、日々額に汗して働く大衆がせっせとたくわえたお金に対しての利子ぐらいは、やはりこれはそのまま今までの通りに押えておく。それから銀行へ預金をする人はある程度余裕のある人であり、また銀行を利用する人は事業をするという人でありますから、郵便局よりは多少サービスが下がっても私はやむを得ぬと思います。それから郵便為替の送金、現金書留——この間私は資料を要求しまして今お出しいただいております。そういうものについても、銀行は百円で何百万円でも送金できる、郵便局は五万円をこえることはできないことになっているし、しかもこの料金を見ると郵便為替の料金などというものは、いただいた資料を見ても大へんな高い料金です。それはこれを拝見しましても、この普通為替の方におきましても、五万円程度で、今度の改定では二百五十円、今まで二百円、それから十万円で三百円、わずかに千円を送金するにしても今度は合計九十円、一割というものは送金料に入る、現金書留の方がむしろ非常に安くついておる、こういうことになってくるのですが、どういうことについてこうした大衆の零細な金を送るような場合に、料金の上でも、これは手数料その他いろいろな問題があると思うのですが、これは銀行のそうした銀行為替業務に比較して十分サービスができるようにすべきものではないかと思うのですがね。これらを今度改定なされるという問題——改定を思いとどまるという形でサービスするとか、いろいろ方法があると思いますが、いかがでしょうか。もう一つ、これに関連して、現金書留の方が非常に安くなっておる、一番上、多いのはちょっと十円ぐらい違う、下の方は半分に近い料金になっておるわけです。こういうことを見ると、山の中、島、こういうところで、郵便局で為替を現金にかえることもできないような人は、為替を送ってもらったことによって大へん厄介になる、現金書留をもらった方が大へん便利になる、そういうことを考えたら、為替制度よりも現金書留制度というものが主流になっていくべき面になっておるのではないか、こう思うのですが、この問題を今申し上げた順序にお答え願いたいと思います。

小金義照自由民主党郵政大臣

○小金国務大臣 今、受田さんの御発言のうち、郵便貯金の利下げは見合わしたらどうか、すなわち、国民大衆の零細をも含めた金であるからという御説でありますが、私もそういう気持は持っております。けれども、これは長い歴史的な沿革もありまして、特に今日までの歴史を見ますと、大体一般の金利政策に歩調を合わせておるようであります。特にこの貯金は、個人の経済から見ますと、利息は高い方がよろしいのでありますが、郵便貯金にしても簡易保険にいたしましても、その相当な部分が地方へ還元されまして、地方公共団体その他公共的な事業にこの資金が回されますので、そうするとやはり、あるいは間接的あるいは反射的な利益がその郵便貯金などをされている方に返ってきますので、一般の金利政策と歩調を合わせてきた歴史的な環境を今特別に脱却するというのはどうかと思いますので、一応私どももこの法律案を出しますが、郵便貯金の金利も、これは日本の金利政策の引き下げという大きな政策、また地方公共団体等が利用する金でありますから、やはり歩調を合わせていった方がいいというので、近日中に法案を出して御審議を願えることと思います。  なお今の、国民が郵便局を利用される為替の料金と、現金輸送というようなものとの関係は、これもまた歴史的因縁、環境もありまするし、技術的なことがございますので、関係の政府委員から答弁させていただきます。

大塚茂郵政事務官(貯金局長)

○大塚政府委員 郵便為替の料金が割高でないかということにつきまして、補足的に御説明を申し上げます。  確かに私どもとして、一般大衆の使います送金手段としてなるべく料金を安くしたいという気持は十分持っておるわけでございますが、ただ事業が独立採算の建前をとっております関係上、著しい収支の不均衡というものはやはり是正していかなければならぬという立場から、やむを得ず今回の値上げというものを考えたわけでございます。しかし送金手段は為替に独占されておりませんで、ただいまもお話がありましたように、同じ郵便局で現金書留というような送金手段も提供しておるわけであります。従って、お話のありましたように、今現在の状況が、すでに現金書留が郵便局を利用する送金手段の大宗になっております。そうした傾向は今後とも変わらないのではないかというふうに考えておるわけでございますが、しかし現金書留ではやはり困るという送金もあるわけでございまして、その場合には為替なり振替なりという送金手段が使われるということになろうかと思います。またそういうような傾向をたどっていくということは、これはやむを得ないといいますか、自然の勢いであるというふうに考えておるわけでありますが、といって為替についてもやはり少額の送金についてはできるだけこれを低くしたい、銀行等の送金手段に比べまして、やはり千円あるいは三千円クラスまでのものについては、これは零細な人たちの利用される送金手段でありますので、銀行よりは安くするという配慮をいたしております。ただ高額の送金につきましては、銀行は何といいましても、預金者に対する一つのサービスという考え方で、原価を無視して送金のサービスをやっておりますので、私ども為替、振替を独立採算という建前からやっておるものとしては、高額送金については遺憾ながら太刀打ちができないというふうな結果になるわけでございます。

受田新吉民主社会党

○受田委員 だからこの改定案というようなものについても、そういう含みを尊重して、この低額の分は郵便局のサービスがもっぱらである、高額の方は銀行を利用するのがいいんだというようなことに、現実なるのでございますので、そうした面を考慮に入れながら、この改定についての具体的な数字を考えてもらってはどうだろう。特に現金書留というものが非常に便利がいいので、おそらくこれは大幅に取り扱い件数がふえておると思うのですが、為替の方はふえておりますか、ふえておりませんか。

大塚茂郵政事務官(貯金局長)

○大塚政府委員 現金書留はおっしゃる通りどんどんふえておりまして、為替の方は毎年少しずつ今までも減ってきております。今後もおそらく減るんじゃなかろうかというふうに考えます。

受田新吉民主社会党

○受田委員 そういう減る趨勢にあるものの料金はとめておくというのが、やはり政策的には妙味があると思います。利用者が減っておるということは、料金が高いのが原因で、料金が安ければこの方を利用するのですから、料金に関係して減ってきておる。また金を受け取るのに便利があり、いろいろな事情があるのですから、そういうものも一つ御研究を願ったらと思います。  時間がどんどん進むようですし、腹の方の御要求もあるようでありますから、なるべく早く片づけます。  もう一つ国全体の政治としては、郵便貯金をふやす政策をとって、銀行預金をなるべく押える政策をとるのがいいのか、銀行預金をふやして郵便貯金は少し減らして——バランスという問題に関係するのですが、大体政策的には、この大衆資金を吸収する上において、郵便貯金の位置と銀行預金の位置というものは、どう考えられたのか。もちろん大衆資金の吸収策としては、公社債、金融債等の発行ということもありましょうけれども、銀行と郵便貯金、農協、相互銀行、こういうものの預貯金のバランスはどういう形のものがいいという大局からのお考えがあるのか、これは郵政大臣でもいいし、大蔵省の担当官でもけっこうですけれども、一つお答え願いたいと思います。

小金義照自由民主党郵政大臣

○小金国務大臣 一般銀行預金と郵便貯金との関係は、これは郵便貯金の方は零細な金額のものを取り扱うのが本旨である。従って最高額もきわめて低額に、三十万円とかなんとかで押えております。だから経済が伸びるのに従いまして、この最高額も逐次引き上げていくのが私は妥当だと思っております。その当時の政治情勢また経済情勢等もございますが、そこでやはりこれは一種の消費に対してその一部分を、また余裕があれば貯蓄をしてもらうという考え方でいきますので、ある分野においては両方重なるのもまた当然かと思います。貯蓄奨励という立場から申しますと、ある分野においては二重、三重の貯蓄奨励が行なわれてしかるべきだと思います。ただそれじゃ、国民一般の銀行預金と郵便貯金及び農協等の預金とのバランスはどういうのがいいかということにつきましては、これは一がいになかなか申し上げにくいと思いますけれども、私どもの方の郵便貯金としては、津々浦々までを通じて銀行その他の機関を利用できない人、また郵便貯金をもって最も安全な預金の方法だと考えられる人々の預金をできるだけ多く吸収して、これを地方あるいはまた公共的なものに還元していきたいというふうに考えております。  大蔵省の考えについては、私は特に打ち合わせたわけじゃございませんから、お考えがあれば述べていただきます。

受田新吉民主社会党

○受田委員 大蔵省の担当官おられますね。——私はお答え願う前にこういうことを一つ聞いておきたい。郵便貯金をふやそうと思えば、大衆資金の最高制限額の引き上げと利子を下げないことで幾らでも集まるのです。つまり郵便貯金を擁護する政策をとろうとすれば、それが当面一番いいことです。郵便貯金を少し冷遇しようとすれば今の逆にいけばいい。そこに国の政策の根本があると思う。その手の打ち方一つで、郵便貯金を大事にするか、銀行預金を大事にするか、農協とか労働金庫とかあるいは信用金庫とかいうものをどういうふうにするかという一つのかぎが握られておるのですから、とのかぎをどこへ当てはめようとしておるかということを国策としての、金融政策の問題としての根本的な考え方をお伺いしておきたいと思います。

小金義照自由民主党郵政大臣

○小金国務大臣 今のかぎは三つくらいございますが、私どもはやはり三つくらいにかぎを置かないと、どちらのかぎに重点を置くかということはなかなか今のところむずかしいのです。私どもは必ずしも現状がいいとは申し上げませんけれども、受田さんのおっしゃったように銀行の預金も大事である、農協の預金も大事である、郵便貯金ももちろん大事でありまして、これを天井をうんと引き上げて金利を高くして郵便貯金に吸収するというような政策は、今のところとらないのであります。やはり現状のままということはちょっと言い過ぎかもしれませんが、今のところは、今のように農協預金まで入れると三本立で進むべきだと考えております。

受田新吉民主社会党

○受田委員 金利政策上一つ問題があるのは、相互銀行とか農協とか労金——相互銀行は一般銀行並みになりましたが、普通の銀行やその他の機関の預金利子よりも定期預金は一厘高い、現行六分一厘ということになっております。一厘高くしてあるのです。私はこの一厘高いことが農協や労金を保護する政策ではないかと思ったのですが、これはいかがですか。そういうものを含めて大蔵省の御意見を伺いたい。

大月高大蔵事務官(大臣官房財務調査官)

○大月説明員 ただいまの郵便貯金と銀行、信用金庫その他の貯蓄機関との資金の吸収バランスはどういうところが理想的かというお尋ねでございますが、私は、基本的には、国民の所得がどんどんふえていく、それから通貨価値が安定しておる、こういう二つの状況が満たされますれば、国民の貯蓄は次第にふえていくべきものであり、また政策としても、生産を伸ばすという面と通貨価値を安定さすという面と、この二点に重点を置いてやっていくべきものだと存じております。そういう基本が整いますと、国民はそれぞれ好むところに従って適当な貯蓄機関を選ぶ。その結果、たとえば社債とか株式とかいうものを含めた大きな意味での貯蓄で考えますと、たとえば株式で考えれば相当の利潤は上がると思いますが、また値下がりというような危険もある。その利潤と危険性というものをどちらにバランスするか。それから一方金利は安いけれども、非常にかたいということを選ぶかどうか。あるいはその中間として、たとえば社債のようなものになりますと金利は若干いい、しかしそれは長期である。長期であることによって縛られておる。そういう不利があるほか、やはり金利水準が変わりますとその金利も変わるというように、いろいろ好みに従って貯蓄をしていく、こういうことになると思います。それが全体としては金利の水準は一つの原則に従ってきめられるべきものでございますので、そういうようないろいろなバラエティを持った貯蓄手段を国民に提供して、その好むところに従わしていただく、郵便貯金はそういう感覚から考えますと、国の資金をバックといたしておる関係からいって最も堅実なものであろうと思います。民間の金融機関も、大蔵省で厳重な監督をいたしておりますので、確実ではございますが、しかしその存立の保証まではいたしておらないわけでございまして、やはり若干の危険はある。そのために金利の点からはやや高くついておる。特に民間の金融機関の中で信用金庫とかあるいは農協、そういうものと市中銀行とを比較いたしてみますと、その堅実の度というものについては大いなる径庭があると存じます。そういうことで資金吸収の力が違っておるという意味におきまして、比較的弱い金融機関には高い金利がついておる。これが今一厘高という思想の根本的な思想だと思います。そういうことをいろいろ加味いたしまして、それじゃそのバランスをどう考えるかという点につきましては、何分金融の動きというものは非常にデリケートでございますので、一挙にそのバランスを変えていくというようなことでなしに、比較的バランスが安定した姿で全部がふえていく、こういうことが望ましい。そういう意味で、必ずしも何%郵便貯金に確保するがよいかというようなことはすぐには申し上げられないような性質ではなかろうか、こういうように考えております。

受田新吉民主社会党

○受田委員 特に申し上げられないようなことが大事なことなんです。これの手の打ち方で銀行預金とその他のなにとのバランスがくずれることにもなるわけだから、現に大衆はある程度がめつさも持っているのです。たとえば郵便貯金がその月の十五日までに預ければその月の利子はつくということになると、一日に出してすぐ銀行に預けて、十五日に下げてまた銀行に持っていく、こういうような手を使う人もあるし、いろいろなところでいろいろな手を使ってわずかな利ざやをかせごうというデリケートな心理の人もあるわけなんです。そういうことを考えたときに、やはり全体を通じての傾向などで、全体を通じての金利政策というものに対しての根本的な検討をしてもらって、いかなる手を打つのがいいかということを私は考えるべきだと思う。大衆の資金の吸収という意味において郵便貯金は一番いいことだし、これは村々島々まで及ぶわけなんです。最近オープン投資信託というのが大蔵省の認可で今進行しておるわけです。こういうものでもある程度の担保性を持っている、保証契約をしてあるとかいうようなことでできた公社債や金融債であるということになると、それを安定性があるというのでそちらへ銀行預金や郵便貯金を下げてでも持っていくという傾向が現に起こっている。これをどういうふうに進めるかということ、証券会社を保護する政策がどの限界までいくのかというような問題が一つある。これはどうですか。

吉國二郎大蔵事務官(理財局証券第一課長)

○吉國説明員 ただいま公社債投資信託のお話が出たわけでございますが、公社債投資信託と申しますのは、従来御承知のように、公社債につきましては流通市場が開けておりませんので、たとえば公社債を持ちますと、不時の支出があった場合でもなかなかこれが処分できない。そういったことから公社債の個人消化ということが非常におくれているわけでございます。そういう点で、ことにことしの後半期におきまして事業債の発行計画等にかなりの支障が出るのじゃないかということまで心配されたわけでございますが、公社債投資信託と申しますのは、こういう公社債を持った場合のそういう不安をある程度除去して、長期の安定資金を公社債にできるだけ入れる、個人の長期資金であれば公社債に投資しやすいようにすることを目的としたものでございます。そういう意味では、証券会社の保護と言われましたが、この投資信託は、御承知のように、信託財産というものはすべて信託会社に受託さしておりまして、信託報酬というものはあらかじめきまった率で取りまして、残りは全部受益者に回るようになっております。そういう意味で、今度の公社債投資信託の場合も、信託報酬は受託者報酬を含めて万分の二十というような非常に低い率でございます。証券会社がこれでもうけるという筋合いのものではない。むしろこの際流通市場あるいはそれにかわるべきものを開拓いたしまして、個人の公社債消化というものをできるだけふやしていくということからやったものでありますので、そういう意味から申しますと、公社債信託というものは社債の個人消化の別の面を現わしておるものだというふうに考えております。

受田新吉民主社会党

○受田委員 もちろんそうした個人消化を助ける一つの方法であると思いますが、それによって証券会社も万分の二十の利益のほかにこれに伴うところの副次的な利益が当然考えられるわけです。だからこそ証券会社がそういうところへ積極的に頭をしぼってやってきたわけです。これはまぎれもなく証券会社のためにプラスになる事業の一つです。  ここでちょっと電電公社の電信電話債券の件で触れますが、こうした長期にわたって金の運用を保証されておるような債券の発行、これは政府関係機関がおやりになることは法律でもきめられておることなんです。これは今度の金融金利政策において長期債の利率を引き下げることもまた考えられるわけですが、長期債の分は、電電公社の場合の例を一応お伺いしますが、割引債券におきましても、一応金利は下げないでそのままにしておく、現状維持にしておく、こういうことになるのですか。

松田英一郵政事務官(大臣官房電気通信監理官)

○松田政府委員 お答え申し上げます。今の御質問の趣旨でございますが、おそらくはいわゆる拡充法、電信電話設備の拡充のための暫定措置に関する法律によって加入者に協力していただくいわゆる加入者債券のことだと思いますが、それでございますと、実はこれは省令でその利率、発行条件等をきめることになっておりまして、その場合にはいわゆる公募債と申しておりますところの先ほどもお話が出ました公社債でございますが、それとその利回りをおおむね均衡を失しないことを旨としてきめることになっておりますので、公社債の方が動いてくればあるいは考えなければならぬかと思いますが、現在はそのことを聞いておりませんので動かすつもりはございません。

受田新吉民主社会党

○受田委員 公社債の利率の引き下げは今考えていないわけですか。短期債も、長期債も。

吉國二郎大蔵事務官(理財局証券第一課長)

○吉國説明員 公社債の条件につきましても、他の関連金利と一括いたしまして、均衡をとった引き下げをなすべきだという考え方で各方面で今互いに検討し合っているという状況でございます。

受田新吉民主社会党

○受田委員 それは短期債も長期債も同様でございますね。——そういうことで全面的な金利引き下げという政策をお進めになろうとしておるようですが、その政策そのものはわれわれとして一応うなずけることとして、その重点をどういうふうにやるかという問題はまだ検討を要する課題に残しておきます。  もう質問を終わらせてもらいますが、もう一つ民営保険と官営保険の比較です。これもまた政府事業と民営事業といろいろと競争しているわけです。大体私最近における民間保険のあり方というものについては一つの批判をしているわけです。何となれば、外務員を酷使して、外部でいろいろな手段をとって新規加入を奨励して、相互保険形式をとる会社でありながらも、社員全員の相互発展を祈るという会社でありながらも、役員はやはり高い月給、一流会社並みの給与をお取りになって、外務職員は四苦八苦して末端で頭を下げて歩いていくという実態です。これは世間に与える印象からいっても、保険会社も一つの事業でありますからやむを得ぬといいながら、相互形式をとろうとするような場合に、会社の役員もまた外務員も同じ立場で動くというような、そういう人間的なあたたかみを持った組織が私は必要だと思うのですが、もう全く民間会社の重役たちは雲の上にでんと控えて、末端のすばらしい外務員を酷使しておるという現状です。これは大蔵省は民間保険に対する実態をよく把握しておられて、会社の経営のやり方などについても常に監督しておられるかどうか、一つお答え願いたい。

大月高大蔵事務官(大臣官房財務調査官)

○大月説明員 民間の保険会社につきましては、保険業法という非常に詳細なやかましい法律がございまして、その法律に基づいて監督いたしておるわけでございます。今の外務員の制度につきましては、従来大蔵省及び業界ともに、この制度を改める必要があるという認識のもとに、目下保険審議会においてどうしたらいいかということを検討いたしておるわけでございます。具体的に申し上げますと、現在の外務員は登録制度になって、自由にだれでもなれるということになっております。一定の欠格条項があれば、これは登録を削除されますが、その他欠格条項のない限り、だれでもやれる。そういう意味で何十万という人間が常に新しく登録がふえるとともに、また登録が減っておる。非常に流動的な市場ということになっております。またその人件費につきましても、主として請負の制度をとっておりますので、固定給の歩合が非常に少ない。そういう意味では、仰せのように雇用の形態について問題がある。そのほか外務員と会社の関係におきまして、どこで責任の限界を引くかというような問題もあります。それから外務員自体の資格、資質というものにつきましても、仰せのように問題があるわけでございまして、一般的に言えば、失業したから保険の外務員にでもなろうかというような人があるというようなこともあって、それぞれ適当でない面がいろいろあった。そういう感覚から申しまして、外務員を免許制度にしたらどうか、あるいは政府の試験制度でないにいたしましても、民間で試験をしてふるい落とすということもやったらどうか、いろいろ案がございまして、今各国の制度も参照いたしながら、その問いかにしてこの関係を是正するかということを研究いたしておる次第でございます。

受田新吉民主社会党

○受田委員 郵政省所管の官営保険の最高制限額というものが二十五万にとどまっておるので、それ以上のものは民間保険を利用するという形になるわけですが、その二十五万までにとどまっている保険でさえなかなか骨が折れる。国家公務員がいろいろ苦労してもなかなか成績を上げていない。日本国民の保険に対する認識そのものが、根本的にまだ理解されていないのじゃないかと思うが、これはどうですか。これだけ競争して頭を下げて頼む、また民間であるならば百万以上とか二百万以上やった者は熱海に連れていくとか箱根に連れていくとか、ぶざまな格好で勧誘している。一回掛けたら掛けられないような窮迫した経済状態の者に対して、強引に勧誘して一ぺんで放棄さしている。かつその最初の掛金で放棄さして解約している率によって、会社がまるまるもうける工合が違ってくるわけです。そういうような行き方は一つの問題だと思うが、いかがでしょうか。

大月高大蔵事務官(大臣官房財務調査官)

○大月説明員 全体の国民の保険思想は、最近非常に向上いたしておると思います。戦後インフレーションが非常に進行いたしましたころは、簡保もさようだと思いますけれども、非常に契約者が少なくて、長期の資金を何らかの機関に預けて、それを何十年先の保証を得て老後の保障にするという感覚は非常に少なかったわけでありますが、先ほど申し上げましたように、通貨価値が安定いたして参りまして、そういう長期の資金を預けておくということに国民がだんだん安全感を持ってくる。そういうことで民間の保険の契約数量も非常に伸びておりますし、簡保も非常に伸びておる、こういうところでございます。なお最近社会保障制度が非常に進歩いたしまして、たとえば国民年金でございますとかその他いろいろな年金制度、社会保険の制度、こういうものがだんだん普及いたして参るに従いまして、国民の保険というものに対する感覚が非常に進んでくると思っております。そういうものと通貨価値の安定というものと相待ちまして、自発的な保険契約者がふえておる。もちろん仰せのように義理人情に縛られて入るということもございますが、これはやはり勧誘の一つの手段でもございまして、一がいにいけないというわけでもない。しかしそういうものを通じましてなるたけ合理的な機構に改めていきたいということは考えております。

受田新吉民主社会党

○受田委員 資料要求として郵政省と大蔵省にお願いしたいのですが、官営保険について途中で解約する件数がどのくらいあるものか。一年で解約するか二年で解約するか、ある程度年数を示してもらいたい。  それから民間保険で解約する件数はどのくらいあるものか。これは非常に貴重な資料になると思います。つまり無理に入って一回限りでやめていく数がどのくらいあるか。最初勧誘の場合において本人の意思が強制されておったようなものがどの程度にあるか。これも一つおもな会社でけっこうですからお示し願いたい。  官営保険は加入者の返還金の範囲内における借金は六分ということになっているようですが、そうですが。

西村尚治郵政事務官(簡易保険局長)

○西村(尚)政府委員 契約者貸付はたしか六分でございます。

受田新吉民主社会党

○受田委員 民間保険では契約者の返還金の範囲内における貸付率がおもな会社はどのくらいになっているか。こういうところでまた民間に対するサービスの度合いも判定できると思います。特に大蔵省は民間保険を厳重に監督してもらって、その内部における運営のあり方については国民の信頼を得るようにさせなければいかぬと思います。おもな会社が競争するあまりにおいて、いろいろと卑劣な方法などがとられているのじゃないか。それから役職の人と外務職員、これに近い人々の間のあまりに大きな相違点というものも十分検討してもらって、民間保険を十分監督してもらわなければいかぬと思います。  一つ今のような資料を民間会社に提出を要求されて、国会にお出しいただいて、重ねてこの点については政府と一緒になって民間会社の経営のやり方について批判し反省させることが必要なことだと思いますので、お願いをしておきます。  時間ぎりぎりまで、皆さんようお聞き下さって御苦労さんでした。これで質問を終わります。

山手滿男自由民主党

○山手委員長 本日はこの程度にとどめ、次会は公報をもってお知らせすることといたしまして、これにて散会いたします。    午後一時四十一分散会

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