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38回国会衆議院1961/04/25

地方行政委員会 第27号

発言数
168
登壇者
12
会派数
2
開催日
1961/04/25

会議録

濱田幸雄自由民主党

○濱田委員長 これより会議を開きます。  去る二十一日本付託となりました地方公営企業法の一部を改正する法律案を議題といたします。     —————————————

濱田幸雄自由民主党

○濱田委員長 まず、政府より提案理由の説明を求めます。渡海自治政務次官。

渡海元三郎自由民主党自治政務次官

○渡海政府委員 ただいま議題となりました地方公営企業法の一部を改正する法律案につきまして、その提案の理由及び内容の概要を御説明申し上げます。  地方公共団体が経営いたしております水道事業、交通事業、電気事業、病院事業等の、いわゆる公営企業は四千をこえておりまして、そのうち地方公営企業法が適用されております事業数は、昭和三十四年度末で三百四十四でありますが、三十六年度中には六百をこえる見込みであります。これら公営企業の伸展に即応いたしまして、公営企業の基礎を強くするために、地方公共団体において、その特別会計に出資する道を開く必要がありますとともに、公営企業を経営いたします一部事務組合について、経営の円滑化をはかるため、組合の組織及び財務に関する特例規定を設ける必要があると考えますので、この法律案を提出いたした次第であります。  次に、この法律案の内容について、その概要を御説明申し上げます。  第一は、地方公共団体は、地方公営企業の特別会計に必要な出資を行なうことができる旨の規定を新たに設けようとするものであります。地方公営企業法が適用される公営企業の特別会計は独立採算を建前といたしまして、経営の健全な発展をはかりながら住民に対するサービスを確保することといたしておりますが、これには適切な施設の建設改良を積極的に行なう必要があります。このためには必要な企業債の確保をはかるとともに、地方公共団体においても、公営企業の基礎を充実するため、企業の開始または拡張にあたって、公営企業の特別会計に出資することができる旨を明らかにいたしたいのであります。  第二は、地方公営企業法が適用される公営企業の経営に関する事務を共同処理する地方公共団体の一部事務組合の組織及び財務に関して、特例規定を設けようとするものであります。すなわち、一部事務組合が公営企業を経営している場合、その公営企業だけを行なっておりますので、組合自体の組織及び財務について、地方自治法と地方公営企業法との間に調整を行ない、規定を整備して企業経営の円滑化をはかることといたしたいのであります。  第一点は、一部事務組合の組織に関するものであります。その一は、一部事務組合においては、その経営する公営企業に企業管理者を置かないことを建前とするとともに、この場合においては、企業管理者の権限は組合管理者が行なうこととしようとするものであります。現行の建前では、公営企業を目的とする一部事務組合には、地方自治法上の組合管理者とともに、地方公営企業法上公営企業の責任者である企業管理者を置くこととなっているのでありますが、組織の一元化をはかるために企業管理者を置かない建前とし、組合管理者が公営企業の経営に専念する旨を明確にした方が適当であると考えたからであります。その二は、組合管理者の地位を安定させることが必要であると考えられますので、企業管理者と同様にその任期は三年を下ることができないこととしようとするものであります。その三は、一部事務組合のうち、比較的規模が大きいものにおいては、組合管理者の補助組織の名称は、その事業内容等を明確に反映させることが適当と考えられますので、企業庁とすることができるようにしようとするものであります。その四は、一部事務組合には監査委員を必ず置くこととし、内部監査の確立をはかることとしようとするものであります。  第二点は、一部事務組合の財務に関するものであります。その一は、一部事務組合においては、財務の一元化をはかるため、公営企業の財務と認められない組合のすべての財務についても、地方公営企業法で定める会計方式により経理するようにしようとするものであります。その二は、地方公共団体が公営企業の特別会計に対して出資することができるようにするのと同様に、一部事務組合に対しても必要な出資を行なうものとする旨を規定しようとするものであります。  以上、地方公営企業法の一部を改正する法律案について、その提案の理由及び内容の概要を御説明いたしました。何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御可決あらんことをお願い申し上げます。      ————◇—————

濱田幸雄自由民主党

○濱田委員長 次に、予備審査のため去る十七日本委員会に付託されました地方自治法の一部を改正する法律案を議題といたします。     —————————————

濱田幸雄自由民主党

○濱田委員長 まず、政府より提案理由の説明を求めます。渡海自治政務次官。

渡海元三郎自由民主党自治政務次官

○渡海政府委員 ただいま議題になりました地方自治法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。  地方自治法は、昭和二十二年に制定されましてからすでに累次にわたる改正を重ねておりますが、今回は地方行政の合理化及び簡素化に資する見地から、必要最小限度の改正を行なうこととしたものであります。すなわち、公有水面埋立地の所属をめぐり、関係市町村間に紛争があるため所属未定地の編入処分ができないでいる例がありますので、公有水面のみにかかる市町村の境界を定める手続を簡素化し、公有水面埋め立ての竣工前に、すなわち当該地域が公有水面である間に問題の解決をはかるようにするとともに、普通地方公共団体の議会の議員、長その他の職員が請負禁止の規定に該当するかどうかの認定の手続を整備し、さらに最近における普通地方公共団体の事務の広域的処理の必要性の増大にかんがみ、普通地方公共団体の協議会、一部事務組合等の共同処理方式について合理化をはかり、あわせて法令の制定及び改廃に伴い、普通地方公共団体が処理しなければならない事務等を掲げた別表に所要の改正を行なおうとするものであります。以下改正法律案の主要な事項について概略を御説明申し上げます。  第一は、公有水面のみにかかる市町村の境界を定める手続を整備することとしたことであります。すなわち、先ほども申し上げました通り、現在公有水面埋立地の所属をめぐり関係市町村間に紛争があるため所属未定地の編入処分ができないでいる事例が数件ありますが、将来数地方公共団体の地先にわたって公有水面埋め立ての行なわれる例はますます多くなることが予想されますので、比較的簡易な手続により、公有水面のみにかかる市町村の境界変更及び公有水面のみにかかる市町村の境界に関する争論の処理ができるようにするとともに、公有水面の埋め立てが行なわれる場合において、埋め立てにより造成されるべき土地の所属すべき市町村を定めるため必要があるときは、必ず埋め立ての竣工前においてできる限り早い時期に市町村の境界の決定、変更又は確定をしなければならないものとし、もって埋立地の所属をめぐる紛争の解決を促進し、あるいは将来紛争の起こることのないようこれを未然に防止し、あわせて埋立地の所属を合理的に定めることができるようにしようとするものであります。  第二は、普通地方公共団体の議会の議員、長その他の職員が請負禁止の規定に該当するかどうかを定める手続の整備に関するものであります。方自治法におきましては、普通地方公共団体の議会の議員、長その他の職員は、当該普通地方公共団体に対し請負をすることができない旨が規定されておりますが、これらの者が請負禁止の規定に該当するかどうかを決定する手続を欠いているため運用上遺憾な点が見られますので、この際その決定手続を整備しようとするものであります。  第三は、広域にわたる総合的な計画を作成するため普通地方公共団体の協議会を設けることができることとする等普通地方公共団体の協議会に関する制度を合理化しようとするものであります。現在すでに普通地方公共団体は、事務を共同して管理執行し、または事務の連絡調整をはかるため、普通地方公共団体の協議会を設けることができるのでありますが、都市発展の趨勢及び地域開発の必要にかんがみ、広域にわたる総合的な計画を共同して作成する普通地方公共団体の協議会を設けることができるものとし、公益上必要があるときは、自治大臣及び都道府県知事は、関係のある普通地方公共団体に対し、協議会を設けるべきことを勧告することができるものとするとともに、協議会は、関係のある公の機関の長に対し、資料の提出、意見の開陳、説明その他必要な協力を求めることができるものとする等普通地方公共団体の協議会に関する規定を整備することとしたのであります。  第四は、数都道府県にわたる市町村及び特別区の組合の設立、規約の変更及び解散の手続について合理化をはかり、自治大臣が関係都道府県知事の意見を聞いて許可等をすることに改めたのであります。  第五は、昭和三十三年以来改正をいたしておりません別表につきまして、その後の法令の制定及び改廃に伴う所要の整備を行なおうとするものであります。  以上が、この法律案を提案いたします理由及び法律案の内容の概要であります。何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御可決あらんことをお願いいたします。

濱田幸雄自由民主党

○濱田委員長 以上をもちまして提案理由の説明は終わりました。両案に関する質疑は後日に譲ります。      ————◇—————

濱田幸雄自由民主党

○濱田委員長 次に地方交付税法及び地方財政法の一部を改正する法律案を議題といたします。  質疑を継続いたします。安宅常彦君。

安宅常彦日本社会党

○安宅委員 私は、この間、地方交付税法の改正の問題について、交付税率そのものを上げないでいろいろ技術的ないじくり方をしても、地方自治の独立性と申しますか、そういうものを強化していくという法の精神に反することがたくさんあるではないか、たとえばこういうことはどうだ、これはどうだというふうにして、二、三点の事実をあげまして、いろいろと質問をしたのでありますが、なかなか具体的な御答弁がなかったので、さらに私は例としてあげたいろいろなものとあわせまして、質問を保留しておったところでありました。   〔委員長退席、田中(榮)委員長代理着席〕 従って、この間ちょっと具体的な問題の中でどうしてもはっきりしない点が一つありましたので、きょう保留してある分に入る前に聞いておきたいのでありますが、この間、たしか財政課長だと思ったのですが、教職員の宿日直手当というものは二百六十円、あるいは二百十円にことしは上げたけれども、しかし警察官や一般の地方公務員の場合には三百六十円になっておる。上げたことは上げたが、その水準に達しない。こういうことはお認めになっておるわけです。しかし、このことは宿日直手当の性格からして、これでは労働基準法に違反をするのではないか。こういう質問をしたところが、違反をしておるか、違反をしてないかわからないと言う。それで財政課長だからわからないというふうに逃げることもできると思うのでありますが、その場合行政局の方では、これは単なる財源のはじき方の技術的な、いわゆる技術者じゃないのでありますから、そういう意味で行政局関係の方では、このことをどういうふうに見ておられるか、一つ明確な答弁を先に承っておきたいと思うわけです。

藤井貞夫自治事務官(行政局長)

○藤井(貞)政府委員 私からお答えをいたしたいと思います。労働基準法と地方公務員の関係につきましては、御承知のように、労働基準法は原則的には地方公務員に適用されるという建前をとっておるのであります。従いまして、今御指摘の問題に関連をいたします第三章の賃金その他につきましても、労働基準法の規定の適用はあるということに相なるわけであります。ただ宿日直手当の場合において、国並みの三百六十円でないことが、直ちに労働基準法そのものにずばり違反するかということに相なりますと、法律の趣旨その他は別問題といたしまして、形式的にはずばりそのものが労働基準法に違反するとは言えないのでございます。と申しますのは、現在労働時間の延長あるいは宿日直等を行なわせます場合におきまして、民間企業の場合は、それぞれ行政官庁、すなわち労働基準監督署の許可を得てやっているわけでありますが、その場合に、許可をいたします場合の一つの行政の指針といたしまして、宿日直手当の額というものは、普通のいわゆる標準報酬というものを基礎にいたしまして、やはりその三分の一を下らない限度に押えて、それをめどにして許可をすべきであるというような指針を出しているのであります。従いまして、その法律の趣旨というものが、地方公務員の場合にも当然尊重していくということがやはり建前であろうと思いますけれども、法律そのものにそういうことを書いているわけではございませんで、労働基準監督署が休日勤務等について許可をいたします場合の指針というものを示しておりますが、その趣旨に適合しないではないかというお話であれば、これはその通りであるというふうに言わざるを得ないかと思うのであります。しかしながら、この間から財政局系統からるる御答弁を申し上げていると思うのでありますが、この点につきましては、教員に関しては、御承知のように国庫負担の制度がございまして、国庫負担の建前に対して、その裏づけとなる財政計画について必要な予算上の措置を講じているということでございます。国の基準がそうなっておりまするために、額の点からいえば三百六十円ということに相なっておらないことは事実でございますけれども、全体の国としての考え方あるいは地方公共団体の財政状況と給与の実態というものから見まして、これ以上にいき得ないということで、年々前進した態勢ではいっておりますけれども、現状のようなことにとどまっておるというのが現実の姿であるというふうに考えておる次第であります。

安宅常彦日本社会党

○安宅委員 そのことは具体的に言ったんです。これは内藤初中局長がこの委員会に出席をした三月の初めでありましたか、あのときに私が質問をしたところが、私の意見は正しいのですということを内藤局長は言ったわけです。そのときに自治省関係の人はにこにこしておったじゃないか、こういうことを言ってそのことには触れておるのでありますが、これは労働次官の通達ですから、労働基準法を——たとえば私どもじゃなくて、あなた方でもなくて、普通の一般の教員や地方公務員の諸君が買ういろいろな法律の書いてある本にも明確に書いてあり、それが一つの例規になり、ちゃんとしたものになっているわけです。それを守らないということになりますと、これは労働基準法違反として当然出てくるのがあたりまえなのであって、この通達が出ているのを、それも国自体が守らないということは、労働基準法違反にそのものずばりならないという見解は、これは間違っているのではないか、こういうことを私はこの前申し上げた。そうしたら、それはどうも私ではわからない、違反しているかどうだかわからないという意味の答弁であったのであります。  第二番目のあなたの御答弁によりますと、今度は国庫負担の割合の問題になってくるのでありますが、そういうふうになった場合には、いわば文部省と自治省の経費の負担をどれぐらいにするかという両者の関係であって、国であるというその性格には変わりはないのですから、向こうがたくさん負担してくれなければこっちがよけい負担するか、それがいやだったら両方話し合って三百六十円に達するようにするのがあたりまえじゃないか、こういう意味の質問をしたところが、それについては私どもの回答するところではないような意味の回答をそのとき課長がされておるわけです。だから局長がそういうところで逃げないで、文部省なら文部省でもう少し上げてもらわぬと、こっちの方も交付税の場合に困るんだということを言って両方で話し合いをしたかどうか、こういうことがあったかどうかということを、さらにそれではあなたに聞いてみたいと思います。

奧野誠亮自治事務官(財政局長)

○奥野政府委員 いつですか、山口さんから同じようなお話がございまして、その際にもお答え申し上げましたので重複して恐縮でございますが、地方財政計画の立て方は国庫支出金の計上の仕方に合わせておるわけでございます。従いまして、教職員の日宿直の手当も三百六十円を下回る金額になっておるわけでございます。それについては毎回申し上げました通り、私たちとしては漸次引き上げていきたいという気持を持っておるわけであります。そういう意味で文部省に対しましても、ぜひ引き上げてもらいたい、こういう話し合いはいたしておるわけでございます。先般文部省の内藤局長が参りました際にも、そういう希望を率直に表明しておったわけでございまして、今回は若干ではございますが引き上げられて参っておるわけでございます。将来もこの部分だけ国庫負担金の計上の仕方と変えた方向で地方財政計画を編成するということには相当問題があるのではないかというふうに思っておるわけでございます。御趣旨に沿うように私たちとしては年々努力をしていきたいという気持でおる次第でございます。

山口鶴男日本社会党

○山口(鶴)委員 この問題に関連してお尋ねいたします。  行政局長にお尋ねしたいのですけれども、先ほど御答弁を聞きましたが、問題は現在この義務制諸学校の宿直の、いわゆる条件の許可権者は、地方公務員法並びに教育委員会の法律によりまして市町村長になっておるのでしょう。県立学校の職員は人事委員会、あるいは県庁の職員の許可権者は人事委員会、ですから労働基準監督署が行なうべき許可権を人事委員会なりあるいは市町村長が代行しているという形になるわけですね。そこで私は行政局長にお尋ねしたいと思うのですけれども、局長も労働次官通達が出ておるということは承知をしておる。そうして現にその義務制諸学校の教職員の給与の平均日給の三分の一は、今回の二百六十円なり二百十円より高いということも行政局長は承知しておると思うのです。そうすると、結局市町村長は労働基準監督署の権限を委任されておる。しかるにこの自治省が行なっておるところの財政計画では、この基準監督署の指示にそむかざるを得ないという立場に置いておると思うのです。そこで私は、許可権者が市町村長だからお尋ねするのでありますが、少なくとも労働基準監督署の任務を代行しておる市町村長、そういう任務を与えておる市町村長、しかも市町村長に対していろいろ指導助言する権限はこれは自治省にあるわけですからね。その自治省がなぜ財政計画でもって、その市町村に委任をされておる権限、しかもその権限を行使するにあたって労働省の事務次官が出しておる通牒にそむかざるを得ないような財政措置をしておいて、市町村長に対してはどういう態度を行政局長としてはおとりになるつもりなのか、この点を一つはっきりお尋ねいたしておきたいと思います。

藤井貞夫自治事務官(行政局長)

○藤井(貞)政府委員 ただいまの御質問でございますけれども、お話がございましたように、労働基準監督署の権限というものは、これは人事委員会のないところでは市町村長が代行いたしております。従いまして権限行使にあたりましては、労働基準法の施行に関するいろいろな実施通達、そういったものを参考にしてやって参らなければならぬというのも、私は趣旨の建前から申しまして当然そうあるべきものだというふうに考えておるのであります。  日宿直の問題につきましても、一日平均給の三分の一を下らないということについては、通達が出ておることも承知をいたしております。なるべくその方向に合致させるように指導するのが建前でありまして、そのような努力を今日までもやってきておるつもりでございますけれども、全体といたしまして、今財政局長もお話をいたしましたような、国の負担というものに対してそれに見合う財政計画をやっていく、そういうような制度の建前から申しまして、まだいわゆるあるべき姿にはいっておらないということは、これは遺憾ながら事実として認めざるを得ないと思うのであります。ただ私たち、直接市町村ということも問題がございますけれども、それ以外に毎年の財政計画の策定という段階におきましては、問題としていろいろございますものを打ち出しまして、財政当局とも話をして、できるだけわれわれの主張もそこに織り込むように毎年努力はいたしております。ただ、その努力の点について至らないという点はこれは認めざるを得ないと思うのでございますけれども、ことしの場合もわずかではございますけれども若干は上がっておる。そういう方向で今後もこの日宿直手当の増額という点については、それは国家公務員並みに是正をしていくということについてはさらに努力をいたしたい、こういうつもりでおるわけでございます。

山口鶴男日本社会党

○山口(鶴)委員 今御答弁を聞きましたが、市町村長にはそういう通牒を守らせるように指導はしておるというのです。しておるというのですけれども、その財政計画の方では、守らぬような財政計画を組んでおるわけですな、財政局長さんの方では。そういうことではいつまでたってもだめじゃないですか。まあ建前として国庫補助を伴うものについては、しかもその二分の一を負担するものについては、同額をつけるいう建前でずっといっておりますけれども、そういうことでは、片や守らせるように指導するといっても、片や守らぬような金を組んでおるわけですから、これではいかぬと思う。  そこで私は、大臣おりませんから政務次官にお聞きしたいと思うのですけれども、明らかにその二つの、行政局の態度と財政局の方の態度は矛盾しておると思うのです。そういったお役所のしゃくし定木でいけばそういう格好になるかどうかわかりませんけれども、明らかに矛盾しているものを総合的に判断をして解決するのが、私は大臣なり次官なりのお仕事ではないかと思うのですが、これに対して、次官といたしましてはこの矛盾をどういう形でさばくおつもりですか、この点を一つお答えいただきたいと思います。

渡海元三郎自由民主党自治政務次官

○渡海政府委員 市町村長の総体的な行政の運営につきましては、自治省はこれについて干渉と申しますか、助言監督と申しますか、すべてについて関係があるものであると思いますが、しかしながら、市町村長の行なうところの行政につきましても、その内容を分類すれば、政府の中でそれぞれこれを所管、管轄する直接の官庁がございます。本件に対しましては、もとより財政的な面でわれわれは関係するのでございますが、それが直接の行政の責任を担当される省は文部省である。文部省の方におきまして、この点に関するところの市町村長に対する直接の助言監督を教育長会議その他を通じて指導されておるのじゃなかろうか、その部面できめられました金額が結局のところ国庫補助の形で出てくる。われわれは折半負担でありますので、この国庫補助に現われますところの財政の裏づけは、自治省といたしまして町村長に見てやらなくちゃならないというので、その数字からはじき出したものを財政需要額の方に出させておる。しかしながら、これは主管省の問題でございまして、全体的な町村行政は自治省がながめなければならない、その財源付与もこちらからやらなければならない。しかもこういった実情が、当然ただいま御指摘になっております宿日直等に対しましても、規定の金額にまで上がらなければならないのでありまして、その金額に対する財政的な裏づけもこちらの方は当然やらなければならない、かように考えております。直接の主管省は文部省でありまして、その方からはじき出された数字だけは必ず見ていっておるというのが現在の姿でございまして、この点に対する文部省との予算編成期における連絡、あるいは市町村長に対するところの私たちの権限における助言等は、ただいま両局長から述べた通りでございますが、私は、直接の責任と、そこからはじき出された数字によって財政的な裏づけを組んでいるのが現実の姿ではなかろうか、かように考えているわけであります。

安宅常彦日本社会党

○安宅委員 どうもおかしいと思うのです。労働基準法に直接違背はしない、こういう見解だというのですが、次官通達で基準がきめられて、法律解釈のいろいろなものにも堂々と労働省の解釈は出ているわけですね。それを国が守っていないのは形式的には労働基準法上違反にならないという答弁をした、精神はともかくとして。あなた、精神に反したら問題にならないじゃないですか。中小企業のおやじじゃあるまいし、そんなことを言われたらこっちは困るわけであります。それで、今度財政局長の答弁の中に、逐次上げていく、こういうふうに言っておりますが、労働基準法の一番初めに、これは最低の基準だと書いてあるじゃありませんか。最低の基準で、これより下がってはいけないと書いてあるのですよ。少しずつ近づけていっていいということはどこの条文にも書いてありません。これはどういうように考えておりますか。それでいいと思っているのですか。

奧野誠亮自治事務官(財政局長)

○奥野政府委員 先ほど行政局長が申しましたように、違法とは考えていないのであります。しかしながら、私たちは逐次上げていきたい、こういう考え方でおるわけであります。労働基準局長からの通達に三分の一の問題が出ているわけでありまして、その通達には同種の労働者に支払われている賃金の一日の平均額の三分の一ということになっているわけであります。一体教育職員のどの範囲のものの給与の額を基準として考えたらいいのかというところにもいろいろな問題があるわけでありまして、そういうことから考えて参りますと、ずばり三百六十円でなければ三分の一にならないというものの考え方もできないわけであります。そういうこともございますので、私は逐次引き上げていきたい、こういう答え方をしているのでありまして、三百六十円が絶対になければいけない、こう思っているわけじゃございません。ただ国家公務員その他につきまして三百六十円になっているわけでございますので、私たちも同じような扱いをしていきたい、こういうように考えているわけであります。

安宅常彦日本社会党

○安宅委員 どの部分の賃金あるいは給与の三分の一になっているかということが問題なんだという答弁だったら、言いのがれの答弁がだんだんボロが出てくることになりはしませんか。そんなばかな答弁が財政局長からあっていいのですか。行政局長はどんな考えですか。

藤井貞夫自治事務官(行政局長)

○藤井(貞)政府委員 今奥野君から申しました同種のという意味は、おそらくは教育の場に働いておられる方々でも、その職務内容において、いわゆる純然たる教員、そうでない方というような相違がございますが、それに基づきまして、いわゆる同種ということの考え方の分類というものがなされるという意味で申し上げたと思います。ただこの点は、安宅委員もよく御承知の上でのお話だろうと思うのでありますが、全体的に見まして、今の給与水準から申せば、私は率直に申しますけれども、三分の一には達していないというところがほとんど大部分だということだと思います。ただ、その点については先刻来申し上げておりますように、国庫負担との関係、それの裏づけをなす財政の手当の問題、それらの点を総合的に考えていかなければ、私たちの方だけで問題を処理するわけにも参りませんので、逐次改善をする努力をやっていこうという趣旨で申し上げているつもりであります。

安宅常彦日本社会党

○安宅委員 だから私は聞いている。あなたの方では文部省が出すやつのあれさえ出せばいい、こっち半分、あっち半分。内藤さんをつるし上げたときに、あなたの方はにこにこしておった。それではまずいから、向こうの方も上げなければならぬ、こっちも上げなければならぬじゃないか、しかもそれは労働基準法の最低基準を下回るようなことを国がしてはいけないのではないかという考えにあなた方は到達していないのかということを何回も聞いている。それはいけないことだというふうに考えておらないところに問題があるのですから……。やはり悪いことだと思っていないのですか。最低の基準に近づけていこうという政策を実はとっておりますとあなたの方では言うけれども、そのこと自体が労働基準法に違反しているということを私は言っている。最低の基準であって、これより下回ってはいけないのだ。その基準をずっと伸ばしていかなければならないと労働基準法に書いてある。あなたの方はそれより下回っている。近づけていこうという大へんりっぱな答弁をしていますが、近づけていくこと自体が間違いであって、初めから最低の基準を守らなければならぬ国の機関が、所管省は文部省だからと次官は逃げる。だけれども、文部省も自治省も国じゃありませんか。国の機関が両方責任のなすり合いをして、労働基準法に違反しているということは間違っておりませんかということを聞いておる。

渡海元三郎自由民主党自治政務次官

○渡海政府委員 労働基準法違反と考えないかという御質問でございますが、この点に関しましては、ただいま両局長から答弁させていただきました通り、違法であるかと言われましたら、私も、違法ではない、こう申し上げたいと思います。ただ、こういったことが行なわれないように文部行政部面におきましても給与水準を上げていかなければならない、これがおそらく法の精神じゃなかろうかと考えますので、私たちも、政府といたしましてそのように進めなければならぬ、こう考えております。そのために私たちも自分の権限内におきまして努力しておるわけでございます。ただいま申し上げましたように、それに対する直接の行政の責任は文部当局がとっておられますので、絶えず私たちも、私たちの許された権限内におきまして、この状態を改善すべく努力いたしておりますことにつきましては、ただいま両局長から答弁した通りでございますが、これに対するところの最終の責任者である文部省の善処方を私たちは期待しつつ、文部当局がこれを行なわれます場合には、市町村が負わなければならぬ部分に対する財政確保は、私たちは何をおいても必ずこれを確保していくという面で努力させていただいておるような次第でございます。

川村継義日本社会党

○川村(継)委員 ちょっと関連して。今の問題、はっきりさせておきたいと思いますが、日直、宿直の二百六十円とか二百十円とか、それは現実には三分の一だという労働基準局長通牒の基準法に基づく額には及ばない。これははっきり数字的に出てくると思うのです。少なくとも、やはり教職員の場合でも三百円以上になるのじゃありませんか。三百円以上になるということになると、労働基準局長通牒には違反をしている、それに沿っていない。こういうことは指摘できるわけですね。ところが、皆さん方では国庫負担の関係で見合った財政措置をしておるので、財政的にはこれで精一ぱいだということであって、ただその後これを引き上げる努力はしたいということであります。そうなると、これは文部省がその措置をしなければどうにもならぬということにぶち当たるわけですね。文部省がその措置をするすると言ってしないときに、これをさせる方法は一体あるのかないのか。国庫負担は実績主義によっておるようですから、この際地方団体が、県なら県がこれを三百六十円なら三百六十円という基準で支給できるように手当をすれば、自然文部省の処置もそれに見合って国庫負担の手当ができるのかどうか、そのことが一つ。その場合には財政当局としては、それはやはり完全に現在の財政措置は不足しておるけれども、地方団体がそれをやるについては認めていかざるを得ない、こういうふうに考えておられるのかどうか。その辺の考えをちょっと明らかにしておきたいと思うのです。

奧野誠亮自治事務官(財政局長)

○奥野政府委員 地方団体が適宜日宿直手当を増額して参りますことについては何ら異議を持っておるものではございません。またある程度引き上げられて参りました場合には、当然二分の一の国庫負担額が追加交付されるということになっていく筋合いのものでございます。

安宅常彦日本社会党

○安宅委員 だから川村先生の聞いておるのは、文部省が出さぬということになった場合には、法の精神並びに具体的に労働基準局長通達に違反している結果になるから、文部省で出したらどうだというふうに言っておる。あるいはそういうことを解決する方法は何かないのかということを聞いておるわけです。向こうで出せばこっちも出すという答弁では答弁にならないじゃないですか。そういうことは一つあなたの方でこういうことをしたい、いつごろこういうことを文部当局と話し合ってみたい、こういう答弁があってしかるべきだと思うのでありますが、これを一つお聞きいたしておきます。なお、こういうように実績を積み上げるのが地方財政計画の場合でも大へんいいことだと思っておるということは、終始あなたの方で繰り返し答弁をしておるのでありますが、こういうふうに出さなければならないところは制限をしておいて、そうしてその決算によって、またその実績を作り出すために用いるような類似団体別の市町村財政指数などというものをあなたの方で出す。これは決算によって行なうものでしょう。そうすると、その決算というのは、初めから水準より下回ったものしか裏づけがないから、それだけしか実績は上がってこないわけでしょう。一万五千円なら一万五千円の給与をやっておいて、生活の実態調査なんかを調べてみて、どれくらい赤字になっておるだろうか、こういうふうな調べ方と同じことです。そうすると、どだい金が入ってこないのですから、何ぼ実績をふやそうたって、次官でも毎月五千円くらいずつ貸してくれるのだったら、それは実績が上がりますけれども、それがない場合には、たとえば刺身を食うところをイワシの頭でがまんすれば、これはいつまでたっても、その給与の範囲で生活をするのですから実績はふえないですよ。それと同じようなことが市町村に行なわれておる。この類似団体の財政指数というものは、この前の委員会では、これは単なる参考だというふうに財政局長は言っておるようでありますが、この参考だというものを出したこと、そのものが非常に市町村を縛っておるようです。そのためにこれで非常におどろかされておる。それでまた法改正か何かやるらしいのでありますが、市町村の事務合理化の一般基準などというものもあなたの方で七月ですか出しておられるようでありますが、こういうものでまた締められる。こういうふうになりますと、国のいろいろな政策、たとえば公共投資の異常な膨張などで地方負担がえらくふえてきて苦しさがだんだんとひどくなる。こういうものは要らぬ、返上しようというところまで出ておることをあなた方は事実知っておるはずでありますが、こういう状態のところが政府の所得倍増計画などに伴ってますますふえてきて、そして返上せざるを得ないようなことがたくさん起きてくると私は思うのであります。たとえば委託事務の激増あるいはそれに対する委託費あるいは補助金、負担金、こういうすべてのものの過小見積もりがその実績に組まれておるわけですから、超過勤務、宿日直手当だけに限らず、すべてそういうことになっておる。これは一つの例を宿日直手当に求めて私は話をしておるにすぎないのでありますが、市町村の持ち出しというものはどんどんふえている。こういうことが現実の問題になってくる。そしてどういうことをしておるかというと、その類似団体の市町村の財政指数によっては、たとえば人件費は市町村の場合には四〇%以上になっていかぬとか、あるいは町村の場合は三五%以上になっていかぬとかいうことが明確に書いてある。これはあなたの方では単なる参考だと逃げられる筋合いのものではない。こういうふうに人件費を詰めなさい、そこだけ一生懸命やるわけです。過小見積もりによって、いろいろな事業がなされない、人件費の比率はどんどん多くなるのはきまっておるわけです。そういう締め方をしておって、そして地方行政、財政面の独立性というものはその中でだんだんとなくなっていく、こういう現実面が出ておるということをあなたの方ではお認めにならぬのでしょうか、この点先ほどの点と二つお聞きします。

奧野誠亮自治事務官(財政局長)

○奥野政府委員 先ほど申し上げましたような形において逐次改善されていくと考えるわけでございます。さらにより積極的に改善いたしますためには、国の予算を編成いたしますときに、できるだけ高い基準で編成をするということではなかろうかと考えておるわけでございます。予算編成当時におきましては、自治省といたしましては、これをできるだけ引き上げて計上したいという希望を持っておりますことは、再々申し上げて参ってきておるのであります。三十七年度の予算にあたりましても、同じような態度をもって政府間の話し合いをいたしたいという考え方でおるわけでございます。  第二番目の財政指数の問題でございますが、財政指数をきめます場合には、特異な団体は除外いたしまして、標準的な団体だけをとってみればどんな姿になっておるだろうかということで検討しておるわけでございます。この指数を示しますことは、相当な長所もございましょうし、あるいはまた短所もあるかもしれません。いろいろ御指摘をいただきまして、私たちの行なっておることについては謙虚に反省して参りたいと考えております。ただいまのところは、類似団体につきまして、標準的なものだけを集めたところで人件費がどれくらいの割合になっておるだろうか、あるいは投資的な経費がどれくらいの割合になっておるだろうかというようなことを調べまして、それを各団体の参考にしてもらうことが相当意義のあることじゃなかろうか、こういう考え方を持っておるわけでございます。もちろん人件費もその市町村の自治運営の発展のために大きな役割をしている部分がもっぱらでございましょうけれども、同時に、道路もよくする、あるいは学校もよくするというような問題もございますので、それぞれの比率がどれくらいになっているかということが、市町村の財政運営を行なっていきます場合に大きな役割を果たしているだろう、こう私たちは考えているわけでございます。ただ、頭から自治省としてはこうすべきだということでこの指数を示しているわけではございませんで、自治運営のために参考になるような資料は、いろいろな面から地方公共団体に示していきたいという考え方でおるわけでございます。

安宅常彦日本社会党

○安宅委員 そういうことを言われるのですが、私、この間、そういう職員団体や何かの資料などをいろいろ集めてみたのです。これは自治労からもらった分の中にあるんですけれども、旭川あたりでは、非常に建設計画などというものを出しているようですが、たとえば宿日直手当みたいなこまい点を突けば、超勤手当なんかは、実際の超過励務をした人たちの受けるべきものの四%くらいしか出しておらぬ、こういう数字が出ておるというのです。これはあなたの方で調査してみて、それは自治労では少し大きく言っているがなんということを言うかもしれませんが、そういう指数が出ているところに問題がある。そしてまたこういうことも言っているという私に対する注意があったのですが、そこの人事課長が、わが旭川市は、出勤時間はあるが退庁時間はないと自慢をしておるというのです。出勤時間があって退庁時間がないということは出勤時間は、明確に何時までに出てこいということになっているけれども、退庁時間は深夜に及ぼうと、これはみんなが働いてくれるからそれでいいんだ、こういうことを大体基底にしておるために、超過勤務手当なんかは、支給をされるべきものの四%ぐらいしかないというのでありますが、自治体ではその他いろいろ例があるようであります。たとえば支所や出張所を廃止する、こういう方針によって、何とかあなたの方で作った指数をこえないようにしょう、人件費を少なくしよう。そうした場合に、二万九千ぐらいの人口の大きな町がある、それから三万ぐらいの小さな市がある。そうすると、財政指数では、町からというので三五%をこえてはならないということになっている。市だからというので、たった千人ぐらいしか違わないのに四〇%でもいいということになる。こういういろいろな面が出てきて困っているということも私は聞いておるのであります。さらにこういうところに限ってまた、いろいろな地方自治体が責任を持ってやらなければならない仕事を、隣組だの町内会だの何とか組合だのというものに責任を持たしてしまう。こういうところが非常にたくさん出ているようであります。だから、こういうところでは、どういう結果が起きているかというと、その隣組で市の仕事を請負う。隣組の人がやるんですから、荒物屋のおやじさんでも何でも、仕事が終わってからやるんですね。それで、市の職員が帰ってくるわけですよ。そうすると、その隣組の人らが一生懸命徴税令書の配達なんかをしている。市の職員はけそっとしているわけです。一たん自分の仕事を終わってきたのに、何だ市の職員のくせに、おれたちがこんなに難儀をしているのに、何もしないでテレビを見たりラジオを聞いたりしているのかとおどしをかける。ここでは労働基準法も何もない。あなた方首脳部が、どだい宿日直手当なんというものは最低の基準に達していないのに、法にそのものずばり違反しているとは思いませんという頭で行政指導をしているんですから、そういうところではあたりまえにそれが慢性化してしまっているわけです。家に帰ってからまた市役所の仕事をしなければならない、こういうような結果になる。これはすべて実績をもとにして、それを幾らかでもふやしていこうというのが私たちの考え方でありますというあなた方のそういう指導が、最も下のところにはかくのごとき状態として響いているんだということを、私はこの際明確に申し上げておかなければならないと思うのです。人事院勧告が出る、そういうものは全然サボってしまうか、あるいはまた時期をずらしてごまかしてしまうかする。そういうところにはあなたの方ではさっぱり行政的な御指導をなさらない。まあ市の財政上やむを得なかろうというぐらいで黙っておる。こういうものはほんとうは一番先に守れということを言わなければならないのに、そういうところは守らせないでおいて、そうして義務以外に仕事をしなければならないところにはびしびしと締めてくる。こういうサービスができないような人員しか配置できないような財政指数を出して、これが標準だぞ。旭川の市長さんは、私どもが何と言ったって、ああそうですかとにこにこ笑っているでしょうけれども、財政局長や行政局長がそう言われたら、顔色を変えますよ。そういうところをあなたの方ではうまくびしっとやっておる。これははなはだもって悪い政治と申しますか、そういうことになっておるのではなかろうかと思うのであります。このわが市では出勤時間はあっても退庁時間がないなんということはほんとうに公言したんだそうでありますが、それは知りませんという答弁があるかもしれませんけれども、もしそういうことが行なわれておるとしたら、あなたの方では、そういうことはいかぬということを指導する、そういう立場を表明できるでしょうか。この点は行政局長から答弁を願いたいと思います。

藤井貞夫自治事務官(行政局長)

○藤井(貞)政府委員 旭川の人事課長がどういう意図をもってそういう発言をしたのか、これはよく聞いてみないとわかりません。それはただ単に旭川市の市役所の全体の空気というようなものを伝える意味で言ったのか、どういうことで言ったのかそれはわかりませんですが、その点が労務管理の責任者といたしまして、労働時間の延長その他というものは全然無視したって差しつかえないのだ、それは別に本人の自発的な意思であれば、四十四時間の労働時間というふうなことを言ったって、そいつは勝手なんだ、いわんやまた超過勤務等についても何ら考慮する必要もないのだ、そいつはもっぱら公務員の自発的な勤労の意思というものがしからしめることであって、それがむしろ美風なんだというような意味で言ったとすれば、これは私は労務管理者として適格性を欠くというふうに考えます。

安宅常彦日本社会党

○安宅委員 ちょっと今の最後のところは、適格でないとおっしゃったのですか。

藤井貞夫自治事務官(行政局長)

○藤井(貞)政府委員 適格性を欠くと申しました。

安宅常彦日本社会党

○安宅委員 適格性を欠くと言いながらにこにこしておられるのですが、大体自治省管轄の一般公務員は、あなたの方の把握では、たとえば国家公務員、地方公務員は、労働基準法三十三条によって、幾らでも労働時間の延長はできることになっているわけですね。それに対して何%ぐらい超過勤務手当をくれているかという調査をしたことがありませんか、またそれを把握していませんか、ちょっとそれをついでにお聞きいたします。

藤井貞夫自治事務官(行政局長)

○藤井(貞)政府委員 現実に勤務時間をどのくらい延長しておって、それに対する実際の超過勤務手当の支給率がどういうふうになっておるかという実態については、今のところ確たる資料を持ち合わせがございません。

安宅常彦日本社会党

○安宅委員 そういうところの資料がない、事業をする場合のいろいろなそういうことに対しては非常にたくさんな資料をあなた方は持っておって、その働くそういう職員がどれくらい苦労しているかということの資料が一つもないというのでは、これは自治省ちょとおかしくありませんか。大体山形県あたりを聞いてみますと、やはり超過勤務命令簿に書いたものでさえも、半分くらいだめになるというのですね。ましてや旭川のように、退庁時間がないなんと言うのですから、この人事課長の発言というものは、これは自発的にやったのだから差しつかえない、こういうように見ておると私は理解している。自発的に残業した場合でも、管理者は超過勤務を命令したものとみなして、超過勤務手当は支払わなければならないことになっておるはずです。これは御存じだと思いますが、そういう場合を除いた当然命令簿に書いてあるものでさえも、どだい足りないものですから、みんな超過勤務を一括出してしまって、帳簿でどういうふうに出したかしらぬけれども、みんなはあっと分けてしまっているところがたくさんあります。そういう実態のあるところをあなたは御存じありませんか。

藤井貞夫自治事務官(行政局長)

○藤井(貞)政府委員 一括して頭割りあるいは俸給割りにやっておるかどうかということでございますが、今御指摘のように、実態に合うように命令を発するだけの予算のワクというものが十分確保されておらぬというようなところから、一面において人事管理上の面を配慮いたしまして、一般の公平観念というようなものに訴えるというような意味からいたしまして、実際の配分上の措置についてややそういうような一律的な運用をやっておるところはあるということは承知いたしております。

安宅常彦日本社会党

○安宅委員 そういうところは、やはり類似団体市町村別財政支出と申しますか、そういうものによって非常に極端にそれを守らなければならないと考え、またそういうような御指導をあなたの方で内面指導されている。そういうことになれば、必然人件費がふえることをおそれて超過勤務の手当を結局くれないでしまう。そうすると、ええいめんどうくさいからみんなで平等に分けようじゃないか。これでは何も超過勤務手当を国家財政の中から出した意義もなければ、それから勤労意欲に対する正しい賃金支給のあり方、原則からも反することになるのでありますが、そういうことをしてはいけないとあなたの方で指導登る場合には、それに見合う超過勤務手当というものを、もし全国的にそういう絶対額が少ないという場合には、それを地方財政計画なり交付税の中に見なければならないということを考えなければならぬと思うのでありますが、その材料があまりないということと、二、三そういう分け方をしているところを知っていますということだけでは、そこまで考えつかなかったかもしれませんが、そういうところを幾らかでも自治省内部で議論になったり、あるいは検討したりすることがおありでしょうか、それをお聞きしたいと思います。

藤井貞夫自治事務官(行政局長)

○藤井(貞)政府委員 給与の適正なあり方ということについては、私たちも非常な関心事でございます。また一面、これが財政負担の面から申しまして非常に大きな比重を占める。この両面を考えて参らなければなりません。私たちの立場といたしましては、やはり給与の適正なあり方というものを維持していくということがどうしても重点になります。しかし、一面財政的な見地から申しまして、財政全体の構造の中における給与費の占める比率のあり方ということについて考えていくというのも当然でございまして、それらについて彼此勘案をしながら、適切なる調整を講じていくというのが自治省の役割であろうかと私は考えているのであります。そういうような点については、たとえば給与の改定等が行なわれる場合には、文句なしに国家公務員の基準に合わせていくべきであろうという考え方を私は持っております。超勤等につきましても、実態に合う合わぬという問題は、個々の町村なりあるいは県についてはございますけれども、財政的な面といたしましては、一応はやはりある基準団体というものを目途にいたしまして、これに対してどのくらいの実績が従来あるのか、あるいは国家公務員の場合の実例はどうなっておるか、そういうものを見ながら、おのずからそこにきまっておるものを基準として設定をしていくという考え方にならざるを得ないと考えております、ただ、私たちといたしましては、やはり給与の問題というものは適正な基準にこれを確保していく、そういう方向は堅持をいたしたいということで、そういう方向における検討はいたしておりまするし、そういう面から必要な措置につきましては財政当局とも絶えず連絡をとりながら是正に努めておる次第です。

安宅常彦日本社会党

○安宅委員 それでは簡単に聞きますが、そういう検討をされたということならば、先ほどつかんでいないとおっしゃった超勤命令簿に対してどれくらいの比率でくれておるかというふうな実態を調査する権限は、自治省にあるのでしょうか。

藤井貞夫自治事務官(行政局長)

○藤井(貞)政府委員 給与実態の一環といたしまして、そういうようなことを調査をするということは、やろうと思えば可能だと思っております。

安宅常彦日本社会党

○安宅委員 それはやってもらって発表していただけませんか、

藤井貞夫自治事務官(行政局長)

○藤井(貞)政府委員 それをやるかどうか、あるいはそのことだけをやるのか。さらにもう少し全般的に給与全体について、今まで私たち把握しておりませんような点をあわせてやるかどうか、やるといたしましてその時期をどうするかということにつきましては、なお私自身としても検討いたしてみたいと考えております。

安宅常彦日本社会党

○安宅委員 そういうことをやってみますと明らかになると思うのでありますが、きょう何日までに出してもらいたいということは私は言いませんけれども、あるいはこの次あたり言うかもしれません。しかしこれはどういうことになるかというと、結局、先ほど言った通り隣組組織なんかにおっかぶせていかなければならない。人が足らぬのですから、サービスが万全を期せられないということになりますから、そういう町内会あたりを盛んに再組織するような空気が各地方に見えておるようであります。これは国民年金なんかとも関連をしておるようであり議すが、そういう組織の中で税金の令書までみなそういうところでやる。こんなことをさせて大体いいかということです。これは具体的にあなたの方でつかんでおられると思いますから私は言うのですが、安宅の家は何だ、あれは国税を何ぼしか納めていないとか、市民税はあそこは安過ぎるじゃないかというようなことを、町内のおばさんあたりがぺらぺら茶飲み話にされた日にはただごとじゃないと思うのです。たとえばもし郵便の配達さんが足らないからというので、その辺からさっと持ってきて町内会から配達されてごらんなさい。あそこの息子にはラブレターが何通来るというようなことが茶飲み話にされてしまう。私は そういう町内会の組織などに委託されたりおっかぶせてやったりすれば、同じような性質の現象がどんどん出てきて、大へん大きな問題になるのじゃないかと思うのです。私のところでは消防の寄付なんかもそういうふうにやられておる。私どもの方で、消防の寄付というのは何も義務がないから納めませんということを、私の所属しておった労働組合でやったことがあります。そうすると一ぱい飲んできて、ようし火事になったら隣りの家が火事になってもお前の家は破壊消防でみなぶっこわしてやるから覚悟しろという勇ましいのが酔っぱらって来たりする、そういうことになるのです。こういうことで全部地方自治体の人件費を押える、あなたの方で標準指数だの何だのいろいろなことをやるために、地方自治体の中には困ったことが起きておるのだということを、ほんとうにもう少し考えてもらわなければならないと思うのです。たとえば屎尿処理にしても、清掃事業などにいたしましても、こういうものに対して民間団体に補助金をつけてやらせる。こういうことが出てきておるのでありますが、これらも今の問題と思い合わせるならば、そういうところに通ずるものがあると思うのです。地方自治体が責任を持ってやらなければならない問題だと思うのですが、その地方の業者に補助金をつけて清掃事業や屎尿処理などをやらせるということは正とお聞きしたいと思うのです。ただいま私が前段に述べた弊害などを考慮に入れて質問をしておりますから、そういう意味で御答弁を願いたいと思います。

奧野誠亮自治事務官(財政局長)

○奥野政府委員 いろいろの仕事をやります場合に、自分でやる場合と特定の業者に代行させるという場合があろうかと思うわけでありますけれども、今申されましたような問題につきましては、市町村として基本的な仕事の一つになっているだろうと思います。要するに住民の生活環境を整備するということでございますので、市町村の責任においてやってもらいたいという考え方を基本的には持っておるわけでございます。いろいろ例外もあろうかと思うのでありますが、基本的な態度としてはそういう考えを持っております。

安宅常彦日本社会党

○安宅委員 そうあっさり答えられるならば私は聞きますよ。消防の寄付金とか募金とか令書配りまでやらす、それは人件費を押えたりするからで、そういうことははなはだ困る。たとえば地財法の二十七条の三を改正した。このことは、そういうところまでいろいろな団体がやると、寄付などもやるような下地を作ることになる、これは大へんだからというので改正したと思う。こういうところまで違反するところまで問題は発展する。こういうことを私は非常に心配をしておるわけであります。さっぱりまだ整備されていないところがたくさんあるのでありますが、たとえばそういう法の改正によって具体的に実現になったものとして、学校給食の調理員であるとか、図書館の司書、それらはPTAの方からやってはいかぬということになった。それで交付税でこれを見ることになったのですが、あなたの方でやっているのは〇・五人ですね。〇・五人調理員をやったってだめだ。手の方だか足の方だか知らぬが、上半身か下半身かどっちですか。〇・五人などとそんなけちなやり方をするから、法の改正をせっかくやっても意義がうまく生きないということになる。そういうことについて非常に重大な発言をこの際奥野さんはしておるわけです。  たとえば、その土地の道路が少しよくなるのだから、そのときには、その道路の改善によって利益を受ける諸君が、全般の国民の税金でまかなうことがいいかどうかということになると、相当疑義がある、そういう諸君には若干の地元負担を私はさせてもいいじゃないかというふうに考えておる。こんな答弁をされておるわけです。道路ばかりではなく、これと同じような結果がたくさん地方自治体の中には出てきておるのだということを、私は事実を申し上げてみたいと思って今言っておるのですが、やはりあなたの考え方はこういう実態を見ても改まりませんか。  それで国がやる事業というものは、そういう諸君によって寄付団体みたいなものが集めて、期成同盟だとかそういうようなもので若干の金を準備して、そうして国の事業に受益者負担分として寄付をもらえるような仕組みになっているのはおかしいじゃないかと言ったら、あなたはそれはあたりまえだと思うと言ったけれども、そういうことはやはりその通りだとどこまでも突っぱられるのですか。それをちょっとお聞きいたします。

奧野誠亮自治事務官(財政局長)

○奥野政府委員 受益者負担金の問題は、おそらく下水道施設を設ける場合に受益者負担金を徴収することがいいか悪いかということであったかと思います。その場合に、法に基づきまして受益者負担金を徴収することができるようになっているので、そういうようなものにつきましては、私たちは税外負担の解消を言っておるけれども、排除しなければならないものだと考えているのではないのだ、こういうように答えたのであります。税外負担には違いないけれども、法の根拠に基づいて分担金を徴収していくものと、法の根拠なしに、ただ財源がないものだから寄付金のような形で押しつけていくものと、二つに分けて考えているのだ、こういうことを申し上げたつもりでおります。  いわゆる受益者負担金の問題については、たとえば港湾整備の問題につきましても、特定の業者が特にその港湾、埠頭を利用するというようなものにつきましては、その業者から負担金を徴収するというような道も行なっているわけでありまして、ものによりまして特に受益者が明確であります場合に、その受益者から負担金を徴収してもらうということが、負担の公平の原則に合うのじゃないだろうか、かように考えておるわけであります。  なお、お話しになりました給食婦などについて、交付税計算上は〇・五人しか認めてないではないかということでございますが、これは税外負担解消のものについては三十五年で行なったわけでございまして、その際に財源措置としては九百人の小学校につきまして二人の給食婦を置けるというような計算で単位をきめたわけでございます。しかしながら、なおそれで十分である、十分でないといういろいろな議論がございましたので、小学校としましては、賃金で頼むような人もいろいろあるわけでありますので、弾力のある運営ができるようにという意味で、賃金を百八〇人分単位費用の計算の中に算入するというような措置をとったわけでございます。

安宅常彦日本社会党

○安宅委員 法律によって云々と言われましたが、それはあとで二宮さんが最後に質問をされるそうですから譲りますが、ただ、たとえばそういうことになって参りますと、ポンプを買う場合、これは法律に根拠がありますね。それで消防法か何かで何とかやりたいが金がないから、それで結局、ポンプを買うことによってあなたのところはえらい受益者になるのだからそれでやってくれということでやられる。道路だってポンプだってみんな同じです。給食婦だって、お前の息子が太ってくるのだからということでやられれば、結局最後になれば同じことじゃないですか。そういうことをぬけぬけと答弁されるのは間違っておるのじゃないかと思いますが、どうですか。

奧野誠亮自治事務官(財政局長)

○奥野政府委員 もちろん受益者負担金を徴収できる基本的な規定は、自治法にもあるわけでありますけれども、特定の事業について都市計画法とか港湾法とか、それぞれにその規定を置いておるわけであります。そういう特定の仕事については、特定の者だけが一般の人よりも受益の程度が著しく高い、だからその人たちから応分の負担をしてもらった方が全体として公平の原則に合うというものだけに規定をしており、そういうものについてはよろしい。こう申し上げておるわけでござまして、一般の道路あるいは学校の施設について受益者負担金を取るべきものだとは毛頭考えていないわけであります。

二宮武夫日本社会党

○二宮委員 奥野財政局長は大へん頭がいいから広範囲について御答弁をされるので、誤解を生ずると思います。この問題が派生したのは、税外負担をどのようにして解消するかという問題について、こういう場合はどうかという一つの例としてお話を聞いたわけであります。地方財政法第二十七条の三には、政令で定めるものについて云々ということがはっきりある。しかもこの法律は昭和三十六年四月一日から効力を発しておる。そこでその政令が出ておるのかどうか。一体奥野さんの言われておるような単なる法令の問題ではなくて、この税外負担を解消するということについて、政令で定めるものというこの問題が未解決のうちに、財政局長が、こういうものについてはいいのだ、こういう場合はいいのだということを言われるのであれば、あなたの方は、四月一日から発効しておるところの法律について、どのような政令を定めておられるのか、具体的にここで発表していただきたい。そうしないと、私どもが非常に言っておる税外負担を的確に解消したいのだという意思とは違って、当然他の法律で認めていいものまで税外負担を解消する一つの方法だというようにとられ、これも税外負担ではないのだという例にとられては、非常に私としては誤解を生ずるのじゃないかと考えます。従って、やはり一番中心になるのは、地方財政法の二十七条の三にあるところの政令というのが問題になるのであって、これがはっきりしないうちに当面の責任者であるあなたが、これはいいのだとか、こういう場合はいいのだとかいう例を具体的にあげられたのでは、非常に誤解を生ずるというふうに、私は前からあなたの答弁を聞いておって感ずるわけであります。そういうようにほかの方の、もう法律に規定をされてすでに決定しておるものを持ってきて、これは税外負担にはならないのだという例に引かれたのでは、私は話が交錯するのじゃないかというふうに思います。だから下水道の問題についていろいろ言われて、これはやってもいいのだと言われたりすると、税外負担の問題において、政令で定める範囲の中にこれが入っておるのだという印象を受ける。そういう点を明確にしてもらわないと、私どもの意図と財政局長の御答弁の間には非常に食い違いがあるのじゃないかと思います。

奧野誠亮自治事務官(財政局長)

○奥野政府委員 実はこの前に太田さんから下水道のことについて御質問がございましたので、それで申し上げたわけであります。地方財政法施行令で二十七条の三を具体化しておりますのは、一つは市町村立小学校及び中学校の建物の維持修繕に関する経費であります。もう一つは、市町村の職員の給与に関する経費であります。この二つをとりあえず政令で規定いたしておるわけであります。

二宮武夫日本社会党

○二宮委員 それで私の申し上げたいのは、昨年の通常国会でこの法律を決定しました際の附帯決議の中で、非常に強く決議として取り上げられておる問題があるわけであります。つまり税外負担の完全解消のために努力をする、あらゆる万全の策を講じてこれをやらないようにするのだという附帯決議があるわけです。ですから、私は今までの委員会で感ずるのですが、附帯決議というものをつけられたときには、やはりその執行機関である皆さんの方では、政府の節では、この国会の附帯決議というものを尊重して、これによく沿うような方向で十分にその措置をしてもらうということでなければ、これがそのまま法律を通すための単なるアクセサリーだというような感じでは私はよろしくないと思うのです。そこでこの前から聞いておって感じますことは、財政局長の意見を総合して聞くと、この附帯決議というものは全然無視されておるというような印象を受けてくるのです。ということは、こういう例をあげてきてこれはいいんだ、これはいいんだ、これはいいんだというようなことを言われる。しかもそれは法律で明確に定められておって、何らこれには関連のない問題だ。その例をあげてやられると、附帯決議というものが非常に軽視をされているというような印象を受けるのであります。その点については、もちろんその際の文章を読んでみましても、PTAの負担のうちの建設に関する問題については、これは特別の例としてまずまずしばらく認めなければなるまい、この点はそのときの協議の際の小委員会の決議や小委員会の意見の中に出てきておるわけです。しかし附帯決議というものははっきり税外負担というものはなくする、こういう方向に文章としては残っておるわけです。そういう点がどうも財政局長の答弁は誤解を生ずるおそれがあるというように思うのです。そういう点について、私の申し上げたことは要望の点もございますけれども、そういう点についてやはり政府の決意を一応聞いておきたいと思うのです。

渡海元三郎自由民主党自治政務次官

○渡海政府委員 前の委員会におきまして、局長がどのような答弁をし、あるいはどのような形でなにされてそういうふうにお話を受け取っていただいたかということは、私詳細存じませんが、局長が申しておりますのも、決して税外負担をこのまま認めるというふうな筋でないと思うのでございます。実は昨年の国会で同じ財政関係を当時担当しておりました奥野局長でございまして、むしろ積極的に税外負担を解消したいという意味から、法律も本年度から施行でございますが、とりあえず法律を三十五年に出すとともに、しかも一年の猶予を置きまして、財政的にはこの法律の趣旨がすでに三十五年から実施できるように、たしか九十億でしたか、この方向の税外負担をとりあえずやっていただきたいということで財政的措置をし、本年度はこれを法律の実施のできるように万全の策を講じてやったのでございます。ことしの財政計画の中には、もちろん昨年度行ないましたように、これだけの分を解消するんだという税外負担の項目とそれから金額を打ち立てまして、昨年度やりましたと同じ方法におきましての税外負担の解消ということでは行なっておりません。しかしながら、財政計画の御説明の際に申さしていただきました通り、従来の税外負担のものは、ただいままでの御質問の中で安宅委員が御指摘になられましたように、実際においては国ができもしない額の補助金とかあるいは基準を出しておるから、地方ではその額ではどうしてもできないから、その分を地方住民に転嫁していくのだ、こういうような御指摘もありましたが、事実その通りでございまして、私たちの方では、こういうことをなくするために三十四年の決算実績から引き出しまして、われわれの計算し得る可能な範囲におきまして、この分を本年度の予算に照らして、そういうふうな不合理が起こらないように地方に対する財源付与をしたのでございます。その数字がたしか四百四十八億と思っております。これで十分ではございませんが、こういった方向の、財政計画の中に一応税外負担と同じような効果を上げる財政負担を与えましたのも、ただいま二宮委員の御指摘になりました附帯決議、それを尊重してその方向に持っていきたいという観念のもとにやりましたのでございます。附帯決議の出されました完全に解消せよという目標に向かいましては、私たちはゆめ忘れることなくこれに前進をいたしておるのでございますが、財政上まだ完全とは申されませんが、この附帯決議の趣旨は大いに尊重いたしまして、今後地方財源の充実とともにその方向に向かって努力していきたい、かように考えておるような次第でございます。

二宮武夫日本社会党

○二宮委員 行政局長に確かめておきたいのですが、先ほど安宅委員が旭川の実例を引いて、あるいは超過勤務その他について質問があったわけなんですが、地方公務員法の第五節の分限及び懲戒というところの第二十八条の中に、一、二とございまして、こういう場合には意思に反して降任あるいは免職されてもやむを得ないということのその先に、それよりほかに適格性を欠く者というのはやはり免職、降任をされるという一項目もあるわけなんですが、先ほど行政局長の御答弁では、旭川の例は、明らかにこれは速記録に残っておると思いますが、適格性を欠いておるという御指摘があったようでございます。それは裏返して考えますと、やはり第二十八条の第三号に該当する行為である。こういうように解釈をされるわけでございますが、もちろん答弁の前にはかくかくの立場において言うたとするならばこれは適格性を欠く、こういう御答弁であったように私は理解をいたしましたが、しかし、いずれにしてもそういうような条件がそろった場合には、その者は地方公務員法の二十八条の三号によって適格性を欠く公務員である。このように行政局長の御指摘を理解していいかどうか、念を押しておきたい。その答弁をくつがえされると困るのですが、そのような御答弁になっていたと思いますので、念を押しておきたいと思います。

藤井貞夫自治事務官(行政局長)

○藤井(貞)政府委員 言葉の表現はよほど気をつけなければならぬというふうに今感じたのでございますが、私の申しましたのは、安宅委員の申された前提条件というものが一つと、それから労務管理者、労務費任者としての適格性ということの二つの条件として申し上げたのでございます。従って、それらの条件がかりに満たされるかどうかということの認定が一つ…題でございますけれども、そのほかに私は、この分限、懲戒という関連におけるこの条項に該当する意味において公務員としての適格性を欠くということを断定する意味において適格性という言葉を使ったものでございませんので、その点一つ誤解のないように御了解が賜わりたいと思います。

二宮武夫日本社会党

○二宮委員 労務管理をやるという職責にある者が、地方公務員としてその労務管理をやること自体に適格性を欠く行為があるという場合には、これは明らかに二十八条の三号に基づく適格性を欠く公務員であるというふうに解釈すべきである。それはどのように言いのがれをしましても、その立場におられる、そのポストにあるところの人がやるべき仕事の中に適格性を欠く問題があったとするならば、やはり懲戒、免職に該当するところの適格性を欠く者と同意義に解釈することは、何ら私は不都合ではないと思う。そういうものと別個の意味において適格性を欠くという意味で言ったのだという言いのがれでは、これは私は解決をしない問題だと思う。当然その人が労務管理をすべき立場にある公務員であって、その労務管理をやること自体が適格性を欠いておったという場合には、これはやはり懲戒、免職に該当するところのいわゆる適格性を欠いておる。それを置きかえて何ら差しつかえないものというように私は解釈をいたしますが、その点どうですか。

藤井貞夫自治事務官(行政局長)

○藤井(貞)政府委員 先刻も申し上げましたように、そのような意味で、この二十八条というものに関連をつけて、その規定の条項の表現をいたしておりまするような意味における適格性という意味に御解釈をいただくということになりますれば、前に申し上げたこと自体の言葉の意味というものは若干違うわけでございまして、内容自体についてさらに私たちとして精査をいたしまして、その結論としてこの条項に該当するというような場合があるいはあるかもしれません。労務管理の意味におきましても、これはあり得るかと思うのであります。しかし、この点につきましては、それぞれ判断をいたしまするのは任命権者でもございましょうし、また私たちその条項の解釈について意見を求められるならば、具体的な案件についても前提条件をいろいろ調べました上で御意見を申し上げるということもございましょうけれども、私といたしましては、先刻申し上げましたのは二十八条との関連性において適格性という言葉を使った意味ではないということはお断わり申し上げておきたいと思います。

二宮武夫日本社会党

○二宮委員 私が聞いておるのは、手続その他は、もちろん地方自治団体ですから、その自治団体が条例その他で公務員法に基づいてやっていけばいいのであります。そういうことを聞いておるのではなくて、そういうことの指導監督をやられる行政局長という立場から、今あなたがいかように言いのがれをしようと思っても、先ほど言われました言葉の内容を私が理解をしたところでは、条件はありますよ、前提はあります。こういうことをやるということを、こういうことであればこれは適格性を欠く。こういう言葉は、そのやっている人が地方公務であって、やっている仕事が地方公務員のポストに与えられた仕事である。こういう場合に、それがどうも不穏当であり十分でないという場合には適格性を欠くのだというように言われること自体が、あなたが、たといこの二十八条の三号の問題と同意語で言ったのではないといたしましても、受け取る方の立場、解釈の立場、結びつけ方というものは、やはりはっきりそこに、これは懲戒免職という問題に関連をしての適格性を欠くということに置きかえ、イコールにしても、同意語にいたしましても決して差しつかえのない問題である。手続そのほかは、問題はあなたがやるのでも何でもない。そういうことを聞いておるのではなくて、行政局長としての考え方は、そのように私は理解をしておるのです。あなたの言われるような前提を満たしても、こうであったらば適格性を欠くという言葉は、二十八条の三号と同意語に解釈してよろしい。このように私は考えるので、その点を考えて言うたのではないのだと言われても、言うたこと自体を結びつければ、結果的にそうなるんです。そういうふうに解釈せざるを得ないですよ。それはあなたが行政局長の立場から、行政指導の立場にあるあなたの言われたことで影響が大きいかもしれませんが、それははっきりすなおに聞いておって、そのように結びつけて解釈するということが当然だと思います。何もあなたがほかのことを言った、これとは全然別個のことを言ったのだというように受け取るわけには参りません。どうですか。

藤井貞夫自治事務官(行政局長)

○藤井(貞)政府委員 繰り返しになりますが、私は二十八条との関連において問題が提起されたということになりますれば、おのずから表現の仕方も変わったと思うのであります。たまたま適格性という言葉がございましたために御指摘になったのでありまして、それはまあ問題といたしましてはそういうところでお結びつけになるということになると、私の発言といたしましてはきわめて重大でございますので、その点は、そういう意味ならば私はもう一ぺん訂正をせざるを得ません。

二宮武夫日本社会党

○二宮委員 それははっきり——これは速記記録ができ上がりまして、私が解釈した通りの線だと思うんですけれども、その速記録を見た上で再度質問したいと思います。

安宅常彦日本社会党

○安宅委員 そういうようにすべて標準の財政支出というものは、人件費を何とかして食いとめよう、こういうところに非常に大きな力点が地方自治体の中で今かけられておる一つの空気になっておる。こういう中で人員が足りないものですから、屎尿処理、清掃事業まで民間に補助金を出して請け負わしてしまう。そうすると人件費という項目は減る。それからまた徴税令書や何かまで全部隣組や何かにさせる、そういうふうになっておる。これは人が足らぬということを行政の面で明らかに把握できる一つの現象だと私は思うんです。そういうときに四〇%でなければならぬとか、三五%以上こえてはならないなんということを明記したこういう財政支出類似団体云々というやつは、あなたの方でこれは尺度にはならなかったということを認めて、こういうものは撤回する、あるいは再検討横討を加えて修正する、こういうような意思はありませんか。

奧野誠亮自治事務官(財政局長)

○奥野政府委員 現在市町村を人口段階と経済構造とで分類をいたしまして、たしか二十種くらいに分けておったのではないかと思うのであります。それぞれの団体の財政構造がどうなっているかということを、それぞれの範疇に入ってくるもののうちのさらに標準的なものだけを取り上げまして、その指数を調べておるわけでございます。従いまして関係の団体にとりましては、相当財政運営上参考になっているだろう、こう私たちは考えておるわけでございます。もちろんそのことが、御指摘になりましたように、ただ計数上の人件費のウェートを下げるというような意味で、本来市町村の職員で行なうべきものを補助事業で終わらしているというようなことがあるといたしますならば、非常に遺憾なことだと思うのでございます。そういうただ見せかけの財政構造を変えるというような態度は慎んでもらわなければならないと思いますし、今後もそういう点につきましては十分に注意をして参りたい、かように考えております。

安宅常彦日本社会党

○安宅委員 私の言いたいのは、こういうことはすべて働いておる職員として労働の意欲が減殺される。こういうことではいかぬ。もう少し濶達な地方自治というものをやられるような、そういう交付税にしなければならないのじゃないか。すべて次官御自身認めておられるように、基準に達しない補助額をやってみたって、もらったってどうにもならないような補助金をつけてもらったりしておるので、それはお説の通り、その通りでありましてなんと言っているのですから、そういう交付税じゃ話にならぬじゃないか。一番先に私が言ったように、地方自治の独立性というものはもうだんだんなくなっていく方向にあなた方は行政指導なり、財政指導をされておるのだということを私は申し上げておるわけです。  さらに例をあげれば、この前も問題になっているようでありますから、私は詳しいことは言いませんけれども、臨時職員だってそうでしょう。こういう人は、三十五年十二月一日現在の自治省の調査によれば、都道府県が三万四千二百五十二人ですか、五大都市が六千四百八人だというふうになっておる。ところがこの委員会で答弁しているのを聞きますと、臨時職員というのは昭和三十五年で大体三万二千人くらいですから、それからいろいろ改善されて二万幾らになっておる。その七〇%をこのたび本採用にするために計画に盛り込んだんだ、こういうふうに言っている。五大都市と都道府県だけで三十五年十二月一日現在で私の計算によれば四万人をこえておる。あとの五大都市以外の小さな市町村までみな合わせたら何万人おると思うのです。それから二万一千人、三万二千人の七〇%かなんかで、これで十分だというふうな考え方で財政計画なりを立てて、そうして今度は交付税の中にそういう基準でこれを持ってくるということは実態に即さない。さらにたとえば今まで何か物件費の方で食っておった、こういう人を本採用にする。そこの物件費のところの予算が穴があくでしょう。そうすると、また新しく臨時を採用するのです。だからあなたの言うように、毎年々々臨時者が減っておるなんということにはならない。新しく臨時から本採用になった分は正式の人作費を食う。臨時であった分は物件費を食っているのがたくさんおりますと今枝さんかだれかが答弁して明確に議事録に残っておるわけであります。そういうことになりますと、穴があいた分は、結局地方団体は埋めておるのですよ。だから臨時者というものは二万一千人になっているとか、三万二千人になっているというあなたの方の答弁は、あれはうそだと言わざるを得ないが、その点はどうなんです。すべてそういう地方自治体に対して間に合うような交付税というものをやっていないから、こういうふうに矛盾が出てくるのだ。こういうふうに私は考えるのですが、そうではありませんか。

奧野誠亮自治事務官(財政局長)

○奥野政府委員 この前もお答え申し上げたのでありますが、一定の時点を押えまして常勤的な臨時職員の問題をどう解決するかということがあったわけでございます。その後、逐年それを整理して参ったわけでございまして、御指摘のように今回は七〇%組み入れることによって、これにケリをつけるという措置をとったわけでございます。常勤的な臨時職員でなくて、本来の臨時職員はいろいろあろうと思うのであります。これは今数字を私は承知していないのでありますが、それは従来通りの扱いでよろしいのじゃないか。問題は常勤的な臨時職員をどう解決するかということで、数年来いろいろ議論があったことで、常勤的な臨時職員と本来の臨時職員という問題を、広く臨時職員という言葉で混同して議論されてきたところに若干問題を混乱させているのではないだろうかというふうに私は考えるのであります。

安宅常彦日本社会党

○安宅委員 これは費目のどれを食っているかの差異を私は言っておるのであって、みんな同じ仕事をしてやっておるじゃありませんか。何年間もやっているのがある。それであなたの方は七〇%なんて言わないで、しからば全部をそういうふうに変えたいという意思はありませんか。

奧野誠亮自治事務官(財政局長)

○奥野政府委員 三十三年の実態調査で、たしか月ぎめで給料を払っておる臨時職員ですか、調査の方をちょっと正確に覚えておりませんが、臨時職員を定数内に組み入れなければならない、そういう関係者を総体的に把握したいということで調査したのでございまして、もちろんその中には本来の臨時職員であっていいものもあるわけでございますけれども、ある一定の方式でワクにはめまして、その人数を拾ったわけでございます。そうして毎年それの定数内組み入れを行なってきたのでありまして、ある程度本来の臨時職員もその中にあったわけでございますので、若干残ることはやむを得ないのではないか。要するに、常勤的な臨時職員でありますならば、その際定数がなかったために臨時職長のままで扱われてきた。これはいかにも気の毒でございますので、その整理をすることが目的であったわけでございます。従いまして、結果をさらにしさいに調べてみませんとわかりませんけれども、一応これでその当事考えられておった問題は解決したことになるのじゃなかろうか、こういうふうに私たちは思っているわけでございます。しかしながら、さらに今後の実態の判明に伴いまして、必要な問題は検討いたして参りたいと思います。

安宅常彦日本社会党

○安宅委員 そういう実態を私が聞いておるのは、こういうことを考えておるからなんです。つまり何回も覆うようですが、たとえば臨時職員にあっても、臨時を置いてはいかぬというので、そういう日々雇い入れのような形式にしておけばいいだろうという考え方も成り立つ。つまりあなたの今の答弁によれば、そういう職員はそのままでもいいじゃないか、こういう言葉がある通り。そうしますと、二カ月ずつ更新していくでしょう。あんなのは、あなたそれこそ労働法に反していますよ。二カ月ずつやって臨時だ、また次の日から辞令を出す。これはずっと通算したことになるという解釈がちゃんと労働基準法上明確になっておる。それを日々雇い入れる、あるいは短期間の臨時者だから本職員にしなくてもいいのだという考え方で、二カ月ずつ首切られたり、採用されたりしてはたまったものではないのです。そういうことをやらないことになっているのに、自治省関係の臨時職員というものは、みんなそういうふうになっている。こういうことも、すべて交付税というものが実態に合わないからそういうようになっておる。それを労働基準監督署が行なうところの労働基準のきめ方、いろいろな問題等はだれがやるかというと、地方市町村がやることになっている。基準法自体守っていない人が、労働基準の監督権まで市町村長が持っておるのですから、こんな理屈に合わない運営の仕方は私はないと思うのです。どうです。そういう人事院勧告なんかは守らないし、それから通過勤務なんかも平気でくれないし、宿日直手当なんかも三分の一なくても、これは徐々に近づけばいいのだというようなことをえらい人が考えておるような下におる市町村長の諸君が、労働基準の監督権までみなまかせられて、それでやれると思っておられるのでしょうか。これをまず一つ聞きたいわけです。ということは、何を言わんとするかというと、そういうような実態に対して、現存あなたの方で提案しているところの交付税法の改正などはあるのだが、交付税率そのものを上げないで、そうして実績を幾らかふやしてやる程度のもので何とか当面を糊塗しようとする、そういう精神は間違っておるのじゃないか。初めからもっと根本的な、抜本的な検討をしなければならないのじゃないかということを、私はどこまでも、最後まで聞きたいのでありまして、この間、私の質問があったということを聞いて、自治労の役員の人が来たのですが、何かあなたの方でその話し合いと申しますか、団体交渉と申しますか、そういうところで、臨時職員の場合には抜本的にそれを改正したい。七〇%なんということで出さなくて、全員の分を出したい。しかしこれは国会の審議状況を見て。そういうふうに回答した覚えはありませんか。それを二つ聞いておきます。

藤井貞夫自治事務官(行政局長)

○藤井(貞)政府委員 第一点の労働基準監督機関の職権行使の機関の問題でございますが、この点は地方公務員法自体ができました際に、国家公務員法と、その体系、考え方というものは基本的にはむろん同一にすべきである。しかし地方公務員というものは三千五百の地方団体ということで非常にバラエティに富んでおる。その自律性、自主性というものは尊重していかなければならぬ、また多様性に対応する措置を講じなければならぬというような点もございまして、若干国家公務員法とは違った立て方をいたしておる面がございます。今の労働基準の面につきましては、国には人事院というものがあるけれども、地方の場合にはそうも参りませんので、これは労働基準でもって最低限度というものはある程度保障していく。その職権の行使をいたします監督機関といたしましては、それは別系統の機関、労働省系統の機関がこの監督をするというよりも、あらゆる行政の面についてその執行の任に当たっております市町村長にまかしていいのではないかというような立法の精神であったように考えるのであります。ただ、その後の運営の実態調査等に見まして、先刻来いろいろ御指摘の点もありますように、われわれもこれは十分にその効果を発揮しておるというふうに大いばりで言えない面があることは、これは確かでございます。そういう面につきましては、今までも気のついた面につきましては、行政運営の指導その他について十分注意はしております。しておりますけれども、今後ともまたそういう方向についての改善措置については努力をいたしたいと思っておりますけれども、根本的に労働基準監督機関の職権をどうするかというような面につきましては、公務員法全体の体系の一環として、なお全般的に考慮いたします際に組み入れて検討の対象にいたしたいというふうに考えております。  それから第二の点、この間、臨時職員の点について自治労の幹部の諸君といろいろ意見の交換をいたしましたことは事実でございます。その際に、いろいろ論議がございましたのですが、私たちといたしまして、根本的にと申します意味は、さらに立ち入って申し上げますと、問題はどうしてもやはり公共事業費のいわゆる事務費というものの対象になっております人件費というもののからみ合わせをどうしていくかということが根本問題として一つあるわけであります。しかもその公共事業費というのが、各省各局にそれぞれ分かれておりますために、いろいろ金の使い方、経理の仕方等につきまして大きな問題があるわけでございまして、理想的な形としては、これを一本にまとめて人件費、事務費についての総合補助金のような形で運営ができますと、自治省の立場としては、これはきわめて円滑にいく面もあるわけであります。そうもこれは参りません。そこでそういう点の調整をどうするかということは、私は臨時職員全般の問題を解決するための一つの大きなポイントじゃないか、そういうふうに考えておるわけであります。そういうような点についても、問題点はわれわれとして持っておる。そういう点も含めて一つ考えてみょうではないかということを申し上げたのであります。臨職の問題については、先刻財政局長からも申し上げましたように、この問題を整理するという時点に立ちまして、その後国家公務員の例に準じて漸次改善措置を講じて参ったのでございますけれども、しかしなお問題が残っておることは事実でございます。またその後われわれの対象といたしましたものが、ある程度解消されてきております。問題も落ちついてきておりますけれども、その後において、なおやはり別の形態におけるものがふえてきておるという実態も、これはあり得ると思うのであります。事実出てきておる面もあろうかと思うのでありまして、そういうものをひっくるめて、やはり根本的な改正ということになりますれば、ただ単に臨職というものは絶対にふやしてはいかぬのだということを言っておりましても、実態がそれに伴わない限りは、そこに非常に無理が生じてくるという点もございます。そういう点もございますので、公共事業費のあり方その他を全般的に考慮の対象として、一つ本問題の根本的な解決に取り組むような努力はお互いにしようじゃないか、そういうお話をしたことは事実であります。

安宅常彦日本社会党

○安宅委員 それでは聞きますが、そういうことになりますと、先ほどちょっと触れましたが、事務の合理化に関するところの一般的な基準の問題にしても、そういうことをやらず、たとえばその中で、どういうふうに理解したか知らぬけれども、下部の管理者の諸君は、清掃事業などを民間に移したりなんかする。それからいろいろ労働時間の問題もある。たとえば監督権が町村長にあったとしても、監督官を任命しているところはおそらくないでしょう。監督権というものは、だれがどういう機構で監督するかというものは何もない。そうしますと、一般職員が持っておるいろいろな希望といいますか、こうやったら大へんうまくいくんじゃないかというようなことについての意見というものは、どこからも出てきっこないわけです。公平委員会があったり人事委員会があったりするところはよほどいいわけです。労働三権というものが全然奪われた形で、今地方公務員というものは働いているわけです。そういう諸君は、労働基準に関するいろいろな監督権も何も市町村にまかせられて、現実にうまくいっていると誇れるような状態にはないということも行政局長自体が認めておる。そういうところでは、いろいろ今地方行政に非常に大きな影響を及ぼすであろうというふうに考えられる諸点について、そういう職員団体とあなたの力では、何か事務合理化やいろいろな問題で検討する場合に、事前に協議をするとか、そういう態勢を確立して話し合っていきたいというような心がまえといいますか、そういうふうにしたいという気持はありませんか。

藤井貞夫自治事務官(行政局長)

○藤井(貞)政府委員 事務合理化の点につきましては、まだ一般的基準というものは正式には出しておりません。試案といたしまして参考に流れておる面もあると思いますが、まだこちらといたしましては、最終的な案というものは決定をいたしておりません。まだその点については流しておらないのであります。事務合理化の点につきましては、私たちもその影響するところはいろいろあると思います。ただ単に事務合理化即機械の導入というようなことになることも間違いでありますし、これをやることによりまして、単に世の中で流行しているから、その波に乗りおくれないようにという軽率なことでも困るのでありまして、事務の流れ全体というものをよく検討して、その上に立って事務を合理化し、敏速化し、住民のためになるような態勢を整えていくということが必要であろうと考えております。その際に、これをやることによりまして労働条件の強化になる、勤務条件の強化になるというような点というものは、これは避けなければなりません。それともう一つは、事務の合理化をやったからといって、直ちに人員整理につながるという考え方も、私はこれは間違いだと思っております。かりにある部門において人員がそこに余裕ができたといたしますれば、その分はやはり整理すべきだという原則を言うのではなくて、むしろその面はいわゆるサービス行政として今足りない点、欠けておる点にこれを配置がえをして、全体としてのサービス行政の強化に資するという方向へいくべきであろうと考えております。いずれにいたしましても、これは住民自体の問題でもございますけれども、また他面、職員にも非常に関係のあることでございますので、職員の意向というものは十分参酌していくようにという指導方針は、今後われわれが合理化の線を打ち出して参りまする上においても十分考慮いたしたい、かように考えております。

安宅常彦日本社会党

○安宅委員 最後に、そういうことで考えていきたいということでありますが、具体的に言いますと、たとえば公平委員会、人事委員会というものがあるところはいい。ところが、ひどいところになりますと、山形県の尾花沢市というのは、市長が職員団体の登録条例を議会に出しても、三回にわたって否決をされているのです。これは否決をする議会が法律を犯しておるのであって、当然それは登録条例というものは作らなければならないことになっているのを、地方議会がそれを否決したために、登録条例ができないなんていうようなことになっておるのです。これははなはだもって違法な議決だと私は思うのでありますが、そういう例は全国を調査をしてみますとたくさんあると思うのです。まあこういう状態になっておる。あなたの方で職員団体とそういうようないろいろなことで話し合いをされるという希望がある。こういう形の中で、将来、交付税というものがどんなふうにその地方自治体に影響を及ぼしているか、悪い影響を及ぼしているかということをつかむ一つのよすがになると私は思うのでありまして、そういう意味で話し合いをされることを私は希望します。それで、具体的に私が言いました尾花沢市のような場合は、違法な議決であるということを明確にあなたの方から御答弁順いたいと考えておりますが、すべてこういう問題は、私は一つの労働条件の面だけをおもに取り上げていろいろ今まで質問をしたのでありますが、地方交付税そのものの配分が非常に、地方自治が独立性を保っていって、それを強化していくんだという法の精神にのっとっていないところの状態になっているということを私はるる申し上げたつもりなのでありまして、こういう実態に適合するような仕組みに、この地方交付税の配分というものをやり直すと申しますか、考え直していかなければならない、こういうふうに私は強く要求をしておきたいと思うのであります。

田中榮一自由民主党

○田中(榮)委員長代理 それでは、午後一時三十分より再開をして本案に対する質疑を続行することとし、これにて休憩いたします。    午後、零時四十七分休憩      ————◇—————    午後一時五十九分開議

濱田幸雄自由民主党

○濱田委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。  地方交付税法及び地方財政法の一部を改正する法律案に関する質疑を続行いたします。山口鶴男君。

山口鶴男日本社会党

○山口(鶴)委員 具体的な点について幾つかお尋ねをいたしたいと思うのですが、今回提案されました交付税法の改正によりまして、各種の単位費用がそれぞれ改定になるわけでございますが、具体的に単位費用の点をお尋ねをいたします前に、以前から基本的な問題としまして税外負担の解消の問題がいろいろと取り上げられて参りました。財政計画で御説明があったわけでございますが、昨年度はたしか九十億だったと思いますが、税外負担解消の経費を見積もられた。ことしはそれが見積もってない。見積もってないということは、三十五年度に三十六年度は積算をするわけでありますから、当然昨年同額の経費は基準財政需要額として見てあるということに相なろうと思いますが、さらにことしはそれとは別個に四百四十八億ですか、いわゆる決算による是正というものをお組みになった。これは主として税外負担解消なり、従来あるべき経史として見るべきものを見なかった点に対する穴埋めとして、こういうものを支出をされているというふうにお話があったわけでありますが、この四百四十八億は、それでは今回の交付税法の改正、具体的には単位費用の改定をなされる場合に、具体的にどういう形でどの単位費用に、どういう積算の基礎を置いて組み込まれてございますのか、その点を一つお示しをいただきたいと存じます。

奧野誠亮自治事務官(財政局長)

○奥野政府委員 たとえば小、中学校の単位費用につきましても、通信費とか運搬費とか光熱水費とかいうような意味の経費を増額いたしているわけでございますし、あるいはまた投資的経費におきましては、道路その他の単位費用を増額しておるわけでございまして、単に特定の費用を取り上げただけではなしに、面積を測定単位といたしましたり、あるいは人口を測定単位といたしましたりして、そして維持経費を算入している部分についての単位費用も相当に増額いたしておるわけです。

山口鶴男日本社会党

○山口(鶴)委員 いろいろな費目の中に入っておるという御説明でありますが、単位費用の項目はそんなにたくさんあるわけではないわけです。たとえば道府県分においては幾らであり、市町村分においては具体的に幾らであり、また市町村分の中の単位費用の、市町村分の単位費用といってもそんなにたくさんはないわけでありますから、たとえば消防費に幾ら、土木費に幾ら、教育費に幾らということは、大まかな何億という程度の数字でございましたら、見込みの額があろうと思うのですけれども、それを一つお示しをいただきたいと思うのです。

奧野誠亮自治事務官(財政局長)

○奥野政府委員 財政計画の是正によって得られました財源をそれぞれの費目に交付税計算上算入いたして参っておるわけでございます。その中には給与単価が増加になったものもございますし、あるいはまたたとえば国の道路整備五カ年計画のように、計画そのものが改定になったために地力の所要財源も増額したというようなものもあるわけでございます。そういうことで、たとえば道府県の基準財政需要額が幾らに増額になったとか、あるいはまたどの項目の基準財政需要額が幾らに増額になったということは申し上げることができるわけでございますけれども、今御指摘になりました四百何十億がどういう費目にどれだけずつ入ったかということになりますと、一種の仮定を置いてそういう計算の仕方をすればできるわけでありますけれども、あまり意味のないことでありますのでそういう計算の仕方をしていないわけであります。従いまして、個々の行政費目ごとの基準財政需要額が、先ほど来申し上げておりますようないろいろな理由において幾ら増額になったかということは、これは申し上げることができるわけであります。またそういう資料も提出しているわけでございます。

山口鶴男日本社会党

○山口(鶴)委員 頭の悪いせいですかよくわからぬのですが、結局そういうような御説明を聞くと、何かふえたらしいということであって、どうも私どもしろうとには何が一体ふえたのかわからぬのですけれども、資料として出しておいでになるというお話ですが、どの資料のどれに出していただいておりますか。

奧野誠亮自治事務官(財政局長)

○奥野政府委員 交付税関係の資料、二十数ページのものがあるわけでありますが、それに出しているわけでございます。  御参考に申し上げますが、一応財政計画と地方交付税とは、基本的には同じ考え方のもとに算定をして参るわけでございますけれども、基準財政収入額の算定におきましては七割計算、八割計算、あるいはまた普通交付税、特別交付税という形で振り分けているわけでございますので、特別交付税の分は除かれる。そういうようなことがございますので今申し上げますようなことになるわけでございます。もちろん恣意的にそういう振り分けをしようということになりますれば、やってできぬことはないわけでございますけれども、あまり意味がないのでやっていない、こうお答え申し上げたわけであります。

山口鶴男日本社会党

○山口(鶴)委員 しかし、税外負担の解消等に振り向けるべき経費もあるのだというお話で、聞けばそういうように入っているということになりますね。ところが、どこにどう入っているかということがわからなければ、とにかくそういう経費を見ているのだというだけの話であって、町村なり道府県としては、国はこういう点で基準財政需要として見てくれたんだから、町村としてもこういう部面の税外負担は解消しなければいかぬ。こういうことが具体的に示されなければ、市町村としても一体何を解消していいのかわからぬ。また議員の方も、一体何を解消していいのかわからぬということでは、現実に自治省の趣旨は自治体には徹底しないということになるじゃないですか。  ではお尋ねいたしますけれども、この資料のどこを見れば、税外負担の解消なり、いろいろな経費として四百四十八億がどういうふうに振り分けられているということがわかるのですか。この点を一つお教えいただきたいと思います。

奧野誠亮自治事務官(財政局長)

○奥野政府委員 今その資料をちょっと持ってきておりませんので、今すぐ取り寄せましてお答えしますから、恐縮でございますけれどもそれまでお待ち願いたいと思います。——地方交付税関係資料の中で、たとえば三のところには三十六年度の基準財政需要額及び基準財政収入額の増加見込額を、給与改定とか投資的事業とかいうように大きく振り分けして書いてあります。なおまた四のところには、三十六年度の単位費用につきまして、それぞれについてどう変わっているかということを書いているわけでございます。この部分につきましては別冊がございまして、単位費用の積算の基礎を明確にした何十ページかの資料を別途差し上げてあるつもりでございます。それはたとえば、先ほどちょっと触れましたように小学校、中学校の経費につきましては、光熱水費を引き上げるとか、あるいは賃金の算入を多くするというような意味において、先ほど税外負担のことをお取り上げになったわけでございますが、そういうことを意図して増額しておるわけであります。消防関係の経費につきましてもそういうことをいたしておるわけでございます。

山口鶴男日本社会党

○山口(鶴)委員 今のような御説明で、三の表と四の表に、それに関する経費がそれぞれの項に入っており、具体的なものはこれだというお話でございますが、それは自治省の財政局長さんというような専門家、あるいはその作った方でありまするならば、こういう計算の根拠でこうなって現在はこうだということがわかりますが、私もずっとこれを見てみましたけれども、四百四十八億の部分はこれですという書き方はしていないわけです。要するにどの府県の教育費についてはこういう計算でもってこうであるとか、市町村の教育費についてはこういう計算でもってこうであるとか、市町村の土木費についてはその道路の面積が幾らで長さが幾らで云々というような計算でもって書いてあるだけでありまして、これは普通の人間が見たのでは、なるほどこういう格好で全体としては組んでありますねということはわかりますけれども、四百四十八億が一体どういうところに注がれておるかということは、これで見ただけではわからぬじゃないですか。

奧野誠亮自治事務官(財政局長)

○奥野政府委員 先ほどもちょっと申し上げましたように、地方財政計画の個々の項目がずばり交付税の基準財政需要額と結びついておる、こうは言えないわけでございます。立て方が違っておるわけでございまして、地方財政計画では、ある程度大きな項目でまとめておるわけでございます。交付税の場合には、個々の行政項目ごとに計数をまとめておるわけでございます。また地方財政計画の方には使用料、手数料のような財源によるもの、あるいは国印補助負担金によるもの、いろいろあるわけでございます。さらに交付税の場合には、普通交付税だけのことでありますけれども、七割計算、八割計算があるわけでございます。そういうようないろいろなことでございますので、地方財政計画に対応するものを交付税で出して、それに対応するものはこれだというような意味合いの資料を差し上げておりませんので、おわかりにならないことは当然のことだと思うのでございます。かりにそういうものを作ったところで、それは恣意的なものになるのだ、こう申し上げたわけでございます。ただ差し上げております資料の六ページには、道府県分の費目ごとにどういう計上の仕方をしているか、市町村分についてどういうものをふやしているかということを書いておるわけでありますが、たとえば市町村分でいいますと、消防費で消防団員の報酬及び出動手当の改定等において十億四百万円ふやしておる。その下を見ていただきますと、小、中、高等学校の経費の中で建物維持修繕費、校医手当等の増、三十五億六千百万円出しておる。こういうふうに個々の項目をあげてやっておるわけでございまして、これらは別に給与改定があったからというふうな性格のものではないわけでございます。そういう意味では税外負担の解消の可能な基準財政需要額の計算の仕方がどういうふうにどの程度あるだろうかということは見られないのではないだろうか、こう思っておるわけでありますが、これは多少わかりやすいという意味でしたわけでございます。先ほど申し上げましたように、税外負担解消だけの経費のまとめ方というような意味のとり方をしておりませんので、そういう意味でお考え願えば御指摘のようにわかりにくい資料になっておるかと思います。

山口鶴男日本社会党

○山口(鶴)委員 地方財政計画をお立てになり、そしてそれに基づいて交付税の配分をなさる、その基礎として単位費用を積算される。そういう意味でこういう形の資料になるということは、お話を聞けばわかります。しかし問題は、現在の三千幾つかの自治体をながめてみ、どういうところに欠陥があるかということを自治省としてはお考えになり、そうしてそのような障害を除去するためにいろいろ地方財政計画の改善のために鋭意であったか漸次であったかどうか知りませんけれども、とにかく若干ずつは努力されてきたことは事実だろうと思う。そうしてその努力をしてきたけれども、受け取る側の都道府県なり市町村の方で、なるほどこういう点は経費をよけい見てくれたのか、今までは自治体の要求はこういう点があったけれども、それではこれを改善しようではないかという、ある程度具体的な自信がなければ、自治省の方でいろいろ改称のためにかりに力を払ったとしましても、それがその自治体の、具体的には住民の利益となっておりていかないことになるのじゃないか。そういう点は、やはりしろうとが見て、ある程度自治省の意図というものが反映するような何らかの方策というものを考えるべきではないか、またそういう御指示が当然あるべきではないかというふうに考えるものです。  そこで具体的にお尋ねいたしますが、今あげたような項目で全部ずばりというふうにはいかぬけれども、税外負担を解消するというような点については、それではこの五の表で、どの項目の金額幾らの中に幾らあるというようなことが、具体的に御指摘できないかどうかわかりませんが、どの項目の経費を、今まで見るべきものが不足だったので、見るものとしてはどういうものであるというような点の御指摘をいただきたいと思うのです。

奧野誠亮自治事務官(財政局長)

○奥野政府委員 地方財政計画と地方交付税制度との関連の問題が一つあろうかと思うのであります。たとえば今御指摘になりました表の七ページの一番下の辺に、低種地市町村における需要の充実として三十八億掲げてございます。こういうふうなものは別に財政計画上項目をあげていないわけであります。しかし投資的経費などを充実しておるわけでございますので、そういう財源をどういう団体に持っていくかという場合に、貧弱団体に傾斜的に財源を与えていきたいとかいうような意図のもとに、交付税の配分におきましてはこういう作業をいたしておるわけであります。従いまして、そういう気持でこの交付税の配分計画をお考えいだたきたい、かように考えるわけでございます。同時に、税外負担の解消ということを三十五度におきましては地方財政計画においても計上いたしましたし、同時にまた地方交付税の配分においてどういうところへそれを持っていったかということも資料として出したわけであります。三十六年度におきましては、一般的に投資的経費の充実その他をはかることによって、それに付随して税外負担の整理も行なわれていくだろうという期待を持っておるわけでございます。従いまして、地方財政計画の上におきましても、地方交付税の上におきましても、そうした分類を行なわなかったわけでございます。しかしながら、投資的経費につきましても、今申し上げましたそのすぐ上を見ていただきますと、その他の諸費は、これは人口を測定単位としておるものでございますが、投資的経費の総括的な算入として市町村に四十七億四千八百万円の財源を与えることにいたしておるわけであります。そういう意味ではこういう財源がふえてきておるわけだから、自然いろいろな仕事を部落に押しつけてしまうということの解消の一助になるであろう、こういうことも言えるであろうと思うのであります。そういう意味では投資的経費で、その他の産業経済費とか農業行政費とかについて若干ずつふやしております。市町村分の道路橋梁費は百十四億とかなり大幅な増額をいたしております。一般行政費につきましても、先ほど消防費や小、中学校の経費について申し上げたわけでございますが、そういう部分につきましても、新たにそういう財源が与えられたわけでございますので、PTAの負担に押しつけておったものをある程度こういう経費に振り向けることがいいのじゃないか、こういうことが言えるのではないか、かように考えておるわけでございます。

山口鶴男日本社会党

○山口(鶴)委員 大体具体的な項目をあげていただきましたので、なるほどおぼろげながらその意図というものはわかるような気がいたします。そうすると、この五の表の一般行政費と投資的事業費の合計で九百七十七億ばかり増額がされておるわけです。この中に制度改正、あるいは新しい法律の制定という形でふえるべきものと、そうではなくてふやしたというものが、いわば四百四十八億ばかりのものになると思うのですが、そうすると、その振り分けはこの表ではどういうことになりますか。

奧野誠亮自治事務官(財政局長)

○奥野政府委員 今ごらんになっております資料の三ページをちょっと見ていただきますと、基準財政需要額の増加額で、給与改正の平年度化及び昇給等に伴う増として七百四十億、こう書いておるわけでございます。それから制度改正国庫補助金の増減等に伴う増として百八十三億、それから三番目の投資的事業費の増で七百九十四億、それから特定債補正の強化に伴う増が十二億、単独災害債の財政力補正に伴う増が六億、さらに公債費の繰上償還、種地、寒冷級地交付、不交付間の異動幾らというふうにあげておるわけでございます。従いまして、どの範囲のものを制度改正に伴うやむを得ないものとし、どの範囲を自由にできるものであるかということになりますと、ある程度そこに一つの線を引いて振り分けをしなければならないのじゃないか、こう考えるわけでございます。

川村継義日本社会党

○川村(継)委員 関連してお聞しておきたいと思いますが、午前中もちょっと税外負担のお話が出たわけでございます。今山口委員からもお話が出ておりますが、昨年度税外負担の解消をはかるということで財政計画で一つの措置をされた。その額は九十億程度ではなかったかと私記憶しております。その中にはもちろん教育費等に対する父兄負担、これらの解消もその中に含まっておったと思います。しいて分けて考えますと、七十億程度がPTA負担の解消ということで考えられた財政計画があったと思うのです。それについて地方交付税の方もそういう意味で単位費用の改定等が行なわれてきたと思います。ところが、ことしはそういうような財政計画上のねらいはなくて、今もお話があったようでありますが、全体的に必要な経費の増の見込むことによって税外負担の解消ができるのであろうというような期待のもとに今度の交付税の改正等がなされておるようでありますが、はたしてそれで市町村側には、われわれが、あるいは自治省が、住民の税外負担を解消せねばならぬという今日のこの努力の一つがそのまま受け取られて実効あるものとして措置がなされるかどうか。ちょと私疑問に思うわけです。昨年も奥野さんは九十億程度の税外負担の解消措置を考えてなさったときに、来年度はもっとこういう点に力を入れよう、一挙にことし一年ではいけないから、来年も再来年も十分そういう点を見てその解消をはかる。こういうことを言われたのであります。そうなると、去年は当然地方財政計画の上において百億なら百億、百五十億なら百五十億税外負担の解消をはかるという項目を立てて、それに基づくこういう交付税等の改正を見ていくという措置がとられてしかるべきではなかったか、こういうふうに思うのでありますが、その点はことしはなされておらない。あなたが言われるように、必要な単位費用等の改定によってそれができるのだというただ期待だけでは、はたして実効あるものとしてなされるかどうか、大へんに疑問に思うわけですが、その辺はどういう見解でありますか。

奧野誠亮自治事務官(財政局長)

○奥野政府委員 お話しのように、私たちは今も税外負担の整理に労力を尽していきたい、こう考えておる次第であります。三十五年度の地方財政計画を立てましたときには、御指摘のような措置をとったわけでございます。三十六年度の財政計画を考えました場合には、私たちはやはりこの際計画の是正を行なうことが先決ではなかろうか、同時にまた税外負担の解消には一歩を踏み出したばかりであるので、その結果としてどういう姿になっておるかということもしさいに調査した上で次の手を打たなければならないのではないか、こういう考え方を持っておるわけでございます。従いまして、いずれ三十六年度から地方財政法の改正規定も動いて参るわけでありますので、十分な調査をしてみたいというように考えておる次第であります。ただ、財政計画あるいは交付税にそれらの姿を明確にするだけで足りるかどうかということになると、私はやはり疑問を持っておるのであります。やはり地方財政法で禁止項目の範囲を広げざるを得ないのではないか、こういう考えがあるわけでございます。いつかも委員の方々から議論が出たと思いますが、住民に転嫁する前提として府県が市町村に負担を転嫁しておる問題もあるわけであります。多くの府県立の学校の改築費について、市町村が二分の一なり三分の一を持たなければ、府県はその経費を予算に計上しないのだという態度が多くの自治体において行なわれておるわけであります。こういう点につきましても、一挙に法律で禁止してしまっていいかどうか、いろいろ問題があるわけでありますから、そういう問題にも触れまして全般的な措置をとりたい、こういう考え方でおるわけでございます。時期を見て実態を明確にした上で、どういう方法がよろしいか、三十五年度において行ないましたような三本立方式がよろしいかどうか、なおよく検討した上で将来ぜひ解決に向かって努力したいという決意を持ってやっておる次第であります。

川村継義日本社会党

○川村(継)委員 財政措置としてあなたたちのお考えは私たちもよく納得いきます。ただ税外負担の解消というのは非常に大きな問題でしたので、やはり今あなたは三十六年度の実績等をよく調査して、さらに手を打っていきたいという考えのようでありますが、私たちは今年度もやはりでき得べくんば昨年と同様な考え方で財政計画の上において、あるいは交付税の改定等において十分なる措置をされることがよくはなかったか、こう考えておるのでお尋ねをしておるわけです。というのは、一つの理由として、たとえば昨年度の財政計画あるいは地方財政法の改正によりまして、本年度から一部の政令事項が発足するわけでありますが、その政令の中に学校関係で一言申しますと、維持修繕の費用はPTAに負担させてはならない、学校の職員は全部これを市町村でまかなわねばならないというようなことになってくるわけでありますが、実態はお聞きにもなっておると思いますが、これは非常に大きな影響を与えておる。というのは、ここにたとえば学校に今までは四人の給食婦の方がおってせい一ぱい学校給食を全力をあげてまかなっておった。ところが、この四人のうちの二人は、いわゆる市町村の費用でまかなっておったけれども、あとの二人はPTAの費用でまかなっておった、こういうことがあるわけです。そういう形はおそらく全国どこにもあると思います。そこで今度の改正によってそれはまかりならぬ。こういうことになりますと、市町村は、一人はそれじゃ引き受けましょう。けれども一人は引き受けられません。結局、今度市町村の予算を組むときに三人の給食婦の方しか置けない、こういう例もある。それから市町村の方では、もうこれ以上は絶対にできませんから二人でやって下さいといって、全然PTAで負担しておった二人の給食婦の方を引き受けない。こういうこともある。そうすると、相変わらずPTAで負担していかなければならぬ。どうしても給食の仕事ができないという事態になっているわけですね。そういうものをPTAが負担しないということになりますと、これは給食という教育の事業そのものに大影響を与えてくる。こういうことが言えるわけであります。これは学校の図書館経営の上においても、あるいは事務の職員の場合を考えても、そういうことが指摘できるわけです。一方でもうPTAの負担はまかりならぬぞ、こういうことは絶対やらしてはならぬぞという法律もできて、住民負担の軽減をはかるという措置ができておっても、今度は実際の教育に対して及ぼすところの影響というものは実に大きいわけです。こういう点を考えると、ただ昨年度こういう措置をしたからという通り一ぺんのことでは問題は片づかないわけです。そこで、そういうような実態でございますから、先ほど申し上げますように、この本年度とられようとしておる措置は、あなたの方では、財政関係上もう一年三十六年の実態をよく調べてから、さらに前進をしようというお考えのようですけれども、それではまずかったのではないかと私は指摘せざるを得ない気持になるわけです。  それからもう一つは、教育関係のことだけ言うようでありますけれども、文部省あたりに対して、そういうような税外負担、PTAの負担が解消できるように、地方財政の立場から見てどういう努力をしろということを交渉し、要求なさっておるのか。文部省はその税外負担、PTA負担等の軽減のために一体いかなる措置をやったのか、こういうことが疑問として残ってくる。文部省としては何もやってないじゃないか、それを地方財政の方からただ税外負担の解消だ、PTA負担の解消だ、こう言ったって、それは実効あるものではない、こういうふうに考えられるのでございます。その辺のところを一つ奥野さんの方からもう一ぺんお聞かせおき願いたいと思います。

奧野誠亮自治事務官(財政局長)

○奥野政府委員 税外負担の整理の問題については、現在も財政運営の通達を出しましたり、あるいは会議を招集いたしまして財政面についての考え方を申したりいたします際には絶えず繰り返しているわけでございます。三十六年度の基本的な対策にもそれをうたっておったと考えております。  文部省との関係でございますが、私たちが税外負担の解消をはかりたいということに対しまして、必ずしも賛意を表しない役所もあるわけでございます。そんなことよりも、とにかく仕事の分量さえふやせればよろしいんだということで、あの地方財政法の改正の際においても、非常に強い抵抗を示した政府機関がございます。しかし、それに対しまして文部省の方は非常に協力的でございます。従いまして、文部省におきましても、そういう意味の通達を出してくれておるわけでございます。また、そういうこともございますので、単位費用の改定等にあたりまして、文部省からもいろいろ要望を持ってこられたわけでございまして、そういう点については話し合いをいたしておるわけでございます。今御指摘になりましたような給食婦の問題についての事例のようなことが起こらないようにしたい、こういう気持でおるわけでございます。ただ、給食婦が何人でよろしいかということになって参りますと、いろいろ問題があろうかと思うのでございまして、一応単位費用の基礎としては九百人で二人の給食婦、そのほかに給食に限定するわけではございませんが、半年分の賃金を算入することにしたわけでございます。実績から申しますと、二人のところもございますれば、三人のところもございますし、四人のところもあるわけでございます。また人数におきましても、年令なり勤務条件なりによりまして、たくさん必要とする場合もあれば、少なくて足りる場合もあろうかと思うのでありまして、そういう点はございますが、とにかく私たちが地方財政法を改正して税外負担を解消するということは、仕事をやめてもらうということではございませんで、仕事はやってもらわなければならぬが、その負担の仕方を合理化したいということでございますので、御指摘のようなことの起こらないように将来とも十分注意をしていきたい。そして同町に、御趣旨にもありました税外負担の解消については一そう努力を払っていきたい覚悟をいたしておるわけでございます。

山口鶴男日本社会党

○山口(鶴)委員 それではただいま論議のありました点について、お話の出ております点をさらにお尋ねしてみたいと思うのですが、今回の地方財政法の改正によりまして、都道府県が市町村に転嫁さしてはならない経費及び市町村が住民に負担を転嫁さしてはならない経費について、政令で規定する事項は次の通りだというので、幾つかあがっておりますが、一級及び二級国道の新設、改築及び災害復旧に要する経費は政令でもってきめるのだということになっております。一般国道については建設省が直接工事をいたしております。二級国道については都道府県が工事主体になっておるわけでありますが、そうした場合に、従来の場合でしたら二級国道でありますから四分の三が国庫補助金の対象になる、四分の一が県費負担になる。そしてその四分の一のうち五%なり一〇%を通常都道府県が市町村なりあるいは住民に負担を転嫁していたということは事実だと思うのですが、こういうものはことしはなくなる、こう聞いていいわけですね。そしてその場合に、道路整備五カ年計画というので二兆一千億の工事をやるというわけです。今年度も三千数百億に上る工事をやる。そうなって参りますと、当然今度は市町村の方の単位費用の算定の基礎において、市町村の道路賢でどの程度それをいわゆる基準財政需要額の必要額として見ておるのかということが裏づけられておらなければ、私はこの法律を施行いたしましても市町村としては大へん大事をとるというような格好になると思うのです。それでは具体的にはこの市町村の単位費用において、特に土木費、道路関係の経費において一体どの程度見ておるのか、この点を一つお教えをいただきたいと思います。

奧野誠亮自治事務官(財政局長)

○奥野政府委員 市町村の道路の単位費用がどうふえたかということは、五ページのところに道路の面積と道路の延長とについて示しておるわけでございます。なお単位費用算定の基礎の資料では、道路関係は十五ページのところに書いておるわけでございます。そしてそれにつきまして十六ページのところに、道路の面積を測定単位といたしております部分について、標準団体の経費総額を三十五年度では千百二十五万余円しか見ていなかったのを、三十六年度では千七百七十七万余円を見ている。従って六百五十二万余円の増額を行なっておるということになるわけでございます。なおその次の十七ページのところで、道路の延長を測定単位といたしております部分について、三十五年度では三百九十万余円しか見ていなかったのを四百七十七万余円見ておるわけでございますので、八十七万余りふえているということになるわけでございます。そういうものが単位費用にどうはね返っておるかということをこの計算で示しておるわけでございます。橋梁費につきましても同じような考え方で若干の増額を行なっておるわけでございます。   〔委員長退席、吉田(重)委員長代   理着席〕

山口鶴男日本社会党

○山口(鶴)委員 これはおかしいのではないのですか。市町村の道路の単位費用の積算の基礎になるいわゆる測定単位というのですか、これはあくまで市町村道の延長に対して単位費用をかけて計算をするのではないのですか。そうすると、この説明で見ただけでは、市町村道に対して幾らふえたということはなるほどわかりますが、そこを通る一級国道、二級国道、こういうものに対して工事が行なわれる。そうしてそれに対して税外負担の解消という格好で経費が要るというものは、これでは全然出ていないということになるじゃないですか。

奧野誠亮自治事務官(財政局長)

○奥野政府委員 私の説明が少し簡に過ぎておったと思いますが、標準団体において道路の面積がどれくらいあるか、あるいは道路の延長がどれくらいあるかということを、一応平均的なところから出しておるわけでございますけれども、先ほど申し上げましたような増加額を、その団体の、そこに示しております道路の面積、道路の延長で割り返しまして、単位費用の増加額を出しておるわけでございます。

山口鶴男日本社会党

○山口(鶴)委員 それでは、二級国道や一級国道は、一体市町村の道路の単位費用ではどういう格好で計算するのですか。

奧野誠亮自治事務官(財政局長)

○奥野政府委員 府県道や市町村道に要する経費は、全国府県の基準財政需要額に従来からも算入する建前をとってきておりますし、今回もその標準団体において道路の面積、道路の延長といっておりますのは市町村だけでございます。その経費を総体的に増額をいたして参ってきておるわけでございます。むしろ市町村の方はそういう負担がなくなるわけでございますので、必要であれば府県の基準財政需要額を増額すべきである、こういう御議論になるのではないかと思うわけでございます。府県につきましても、道路につきましてはかなり大きな増額を行なっておるわけでございます。

山口鶴男日本社会党

○山口(鶴)委員 その辺はわかりました。それでは今度は府県の方の単位費用でお示しをいただきたいと思うのでございますが、そういった負担は全部県が市町村に転嫁しないのだから、都道府県の単位費用で全部見てある。こういうお話でありますが、そうしますと、都道府県の単位費用へ参りましていろいろ説明がついておりますが、このうち道路五カ年計画によってその道路事業がふえていますね。これはわかりますが、そのふえた分だけ見たのでは税外負担の解消にはならぬ。そこで、この中の工事がふえた部面について、単位費用を是正するために計算をした根拠はこれで、地方財政法の関係で市町村や住民に負担を転嫁させないために、計算をしてふやした計算の仕方はこれであるということを、都道府県の単位費用の積算について一つお示しをいただきたいと思います。

奧野誠亮自治事務官(財政局長)

○奥野政府委員 税外負担の解消という意味で財源措置は三十五年度に行なったのであります。昨年の地方交付税法の改正の際には、そういう意味で地方財政計画で当時府県へ幾ら入れる、小、中学校に幾ら入れるということは実はお示ししたわけであります。そのことは三十六年度では当然そのものが基礎に入っておるわけでございます。三十六年度の財政計画なり交付税なりを考えます場合には、新しい道路整備五カ年計画を消化できるという考え方のもとにそれぞれきめて参っておるわけでございます。税外負担の解消としては、財政措置は三十五年度に行なったわけでございまして、三十六年度において事新しくは取り上げていないのであります。

山口鶴男日本社会党

○山口(鶴)委員 そうすると財政措置は三十五年度にやって、法律の施行は三十六年というわけですが、しかし、その施行が三十六年からということであれば、ことしからの財政措置というものが去年してあったから云々というようなお話では、ちょっとこれは具体的にはわかりかねるし、納得いかないのじゃないですか。しかも、さらにつけ加えて聞きますならば、去年やったことであれば、道路整備五カ年計画でことしの方が事業量がふえているでしょう。そうすると、さっきの御説明が正しいとして、私がさらに聞くとすれば、事業量のふえている面について税外負担の経費というのは当然あるはずだから、そういうものは全然見ていないということになるのではないですか。これはむしろ奥野さんの御説明を納得した上において聞いてもですよ。前段においてもなお私は納得しませんけれども、その関係はどういうのですか。

奧野誠亮自治事務官(財政局長)

○奥野政府委員 税外負担の解消といいましても、地方団体の財政運営にはかなり激変を与える問題であります。また、法律で禁止する以上は適確に守らなければならない。こういう考え方もございましたので、三十五年度で財政措置をいたしましたけれども、法律上の禁止規定の施行は三十六年度にしたわけでございます。具体的の例を申し上げますと、この法律改正の結果だけでも、たとえば静岡県におきましては一億何千万円今まで市町村に転嫁しておったのが県でよけい持たなければならなくなった。そういう大きな問題でございますので、やはり十分な財政の裏づけをし、事前に徹底してやらなければなりませんので、法律の禁止規定の施行だけは一年ずらしたわけでございます。しかし、これらの考え方は当然地方団体にも連絡いたしておきましたし、なるべく早くそれは実施してもらいたいという希望は強く伝えておいたわけでございます。三十六年度におきましては、道路整備五カ年計画が変わったわけでございますので、道路整備五カ年計画によってふえました部分の財源措置をそれぞれの団体にいたせばよろしいのではないか、こういう考え方を持っているわけでございまして、その財源措置としては、もとより歳入面で軽油引取税等の増税もございましょうし、あるいは交付税その他の一般財源の増額もございましょう。地方団体への配分としては、基準財政の需要額のワクの増額という形において行なって参ってきているわけでございます。

川村継義日本社会党

○川村(継)委員 今のお話で再度確かめてみたいと思いますが、昨年度地方財政法の改正の大もとをなしたと言っていい財政計画上は、住民の税外負担の解消ということで九十億が財政計画の上に考えられておった。その九十億の内容はどうでしたかね。

奧野誠亮自治事務官(財政局長)

○奥野政府委員 当時府県が市町村に転嫁しておった、それを市町村に転嫁できないとなると、府県の所要経費がふえてくる。そういうものとして三十億円程度見込んだと思います。それをもっぱら府県の投資的経費に見込み、同時に府県の関係の基準財政需要額の増額を行なったと記憶いたしているわけでございます。そうしますと、自動的に市町村には二十億の財源が負担の軽減として与えられたということになり、市町村に対しては七十億だけ、小、中学校の基準財政需要額等を中心にして増額を行なったというように記憶しておるのであります。そうすると、府県が市町村に転嫁してくる部分が二十億円ぐらいなくなるだろう。この財源措置は府県にすればよろしいというわけで、市町村については七十億だけとにかく基準財政需要額を増額する、合わせまして九十億ぐらいのものが税外負担の解消の財源措置になるだろうというふうに考えられるわけでございます。

川村継義日本社会党

○川村(継)委員 九十億の税外負担の計画上の金額は、私ども記憶にあるのは、七十億程度の学校のPTAの負担の軽減、こういうことであったと記憶します。あと二十億は何かというと、その他の道路はどの行政関係の費用の項目ではなかったか、そういうような峠が市町村に転嫁しておったものを解消するために考えられた費用でしたか、そうなると、昨年の財政法の改正に基づいて三十六年度から発効するのであるから、ことしのうちにそれだけの財政措置をしておいて、県が市町村に道路の負担などの余分の転嫁をしないようにということがなされてきた。それが今日生きているから、ことしはそういう面のところはやらなくてもいい、こうお考えになっていると思いますが、考え方はそれでいいと思うのですが、一体二十億というような、県が市町村に転嫁しておったのは道路だけではないと思うのです。そういうものが一体完全に——完全にというのは言い過ぎかもしれませんが、われわれは完全にと言いたいのですが、あなたの方では一つの手当として十分だと考えておられるのかどうか。十分でないならことしもやらなければいけませんね。それでいいのかどうかという問題と、二十億の内容は、県が市町村に転嫁しないための道路等の財政措置をやったんだと考えられておられるのか、はっきりしておきたいと思います。

奧野誠亮自治事務官(財政局長)

○奥野政府委員 たとえば府県が道路工事を行なう場合に市町村に負担を転嫁します。市町村はそれをさらに住民に転嫁しておっただろうと思うのであります。そういうものは二十億円くらいは府県に財源を与えることによって解消したい、究極的には住民の負担の緩和になるのだ、こう考えておったわけでございます。私たちは二十億円でもとより十分だとは考えておりません。しかしながら、地方財政法の改正に基づきまして三十六年度から禁止された。それは完全に守られていると思いますし、またこれの関連から多少疑義のある問題につきまして府県と市町村との間に若干論議が起こったりしておりますので、地方財政法の改正が相当な効果を持ったということがそういう点を通じて私たちに看取されて参っているわけでございます。ただ禁止いたしておりますのは四項目でございまして、先ほど高等学校を例に引いたわけでございますけれども、その他にもなおたくさん大きな問題があるわけでございます。これをどう持っていくかということにつきましても、なおよく研究して対案をとらなければならないのではないだろうか、こういう気持でおるわけでございまして、ただ単純に禁止するだけでよいものかどうかということにつきましても慎重に検討したいという気持を持っておるわけでございます。

山口鶴男日本社会党

○山口(鶴)委員 昨年のものを見ましたら、たしか二十億円、道府県分のものとしては措置をしてあるのを拝見をいたしました。しかしこれだけでは決して十分でないということは先ほどもお認めになった。といたしますならば、やはり今後の地方財政計画において、法律を施行しておる以上はそれに裏づけする財源を十分に補てんをするという原則はきちっと貫いていただかなければならないと存じます。  そこでさらに重ねてお伺いしますが、結局政令の範囲は一級国道と二級国道だけだということになっておるのですが、県としてやっておるものにはたとえば主要地方道があります。そういうものは一切住民負担を幾らかけてもいい、こういうことなんですか。そういうものに対して、先ほど財政局長がたとえば県立学校において云々というようなことを言われましたが、それと同じような範疇に属するものとして将来法律改正なり何なりでこれをうたい込んでいく、そうしてその分に対する財政措置もやっていく、こういうお考えはございますか。

奧野誠亮自治事務官(財政局長)

○奥野政府委員 率直に申し上げまして、なるたけ府県の基準財政需要額に算入しているような行政経費については全額府県に持ってもらいたいのでございまして、市町村に転嫁することは穏当でないという考え方をいたしておるわけでございます。しかしながら、建前はそうでありましても、そのことを直ちに法律規定による禁止に持っていくことが正しいかどうかということになりますと、なお若干疑問があるわけでございます。全体的に行政水準の維持が十分に行き渡っているときでありますればよろしいのでありますけれども、そうでありませんで、ある程度篤志的な人たちが奉仕的にいろいろなことをやってくれる、そういう気風までも一切抹殺してしまうというようなことにもなりかねませんので、若干慎重に考えていきたい、こういう気持を持っておるわけでございます。従いまして、だれがどう考えても負担転嫁はひど過ぎるではないかというように思われますものから逐次強制力を持った禁止の範囲に取り入れたいという考え方をいたしておるわけであります。

山口鶴男日本社会党

○山口(鶴)委員 今度はそれでは市町村が市町村の住民に転嫁しておる経費で今度禁止される項目についてお尋ねいたしたいと思います。市町村の職員の給与に関する経費と市町村立小学校及び中学の建物の維持修繕に要する経費が今度政令の中にうたい込まれている。そこで異様に感じられますことは、せっかく小、中学校の建物の維持修繕に要する経費に対して住民負担を禁止しておいて、建物を新築する場合のものはいいんだということをわざわざ文部省は御丁寧に一項を起こして通達を出しておりますね。全くそんなことではしり抜けではないですか。維持修繕に要する経費というのは少額ですよ。直接住民負担が大きいということになればやはり新築ということがはるかに大きいわけであって、少額のものを禁止しておいて、こういう住民負担をほっておくのは一体いかなる理屈でそういう妙なことになるのか、この点はどういうことですか。

奧野誠亮自治事務官(財政局長)

○奥野政府委員 現在の小、中学校の整備状況というものはまだ十分なものではございません。従いまして、またある程度御指摘のように新増築のような場合に税外負担に求められておるものがかなりあるようでありまして、私たちとしては一般的に住民に割り当てられるような帯付金というものはぜひやめてもらいたいのであります。そういう意味においては、地方財政法の第四条でしたかに割当寄付金の禁止の規定を置いておるわけであります。ただ御指摘のように維持修繕に限っておりますが、その中に新増築まで入れるといたしますと、篤志家がおって学校建築が行なわれる、そういうものまで禁止してしまうわけであります。住民割当寄付はやめたいのでありますけれども、そういう篤志家の積極的な寄付というものは、今のような小、中学校の整備状況であればそれも好ましいことだ、こう私は言いたいのであります。そういうような美風といいますか、気持までゆるがすようなことになっては問題でありますので、だれがどう考えてもこれは穏当でないというものを強く禁止することになったのであります。一般的な割当寄付金は、地方財政法四条ですか、あれを基礎にして住民などから強く意見を出してもらって合理的な財政運営をしていきたい、こう考えております。禁止いたしました範囲はあるいは少な過ぎるのではないかという御批判があるかもしれませんが、そういう規定を通じまして、ものの考え方というものを私たちは国民に訴えていくつもりでありまして、ぜひこういう考え方を基礎にして財政運営をやって参りたい、そういうものを通じて財政の秩序を確立していきたい、こういう念願を強く持っているわけであります。その念願のあまり、いろいろないい気風までぺしゃんこにしてしまうことも問題ではないかということまであわせ考えているつもりであります。

山口鶴男日本社会党

○山口(鶴)委員 なるほどいろいろ説明の仕方もあるものだと思って感心をいたしました。確かに篤志家の寄付というものはありましょう。またそういうものまで全く排除することも問題だということもよくわかります。しかし、現実に篤志家の寄付が大部分であって一般の寄付がきわめて軽微なものだというようなことは、きわめて例外的な問題だろうと思います。それから割当といいましても、割当寄付と割当でない寄付の限界というものは現実の問題としてなかなか線が引きにくいということは、これは局長さんもよく認められるところだと思います。ですから、たとえば篤志家の寄付なら寄付を受け入れるのは、新築を禁止しても差しつかえないのではないか。備品か何かについて大いに篤志家の寄付を募るかということでも措置する方法はあり得ると思います。ですから、そういうふうな割当寄付というものを禁止するということだけで十分であるならば、何も事新しく財政法でうたわなくても、割当をした寄付と割当寄付でないものとの限界が明確であるなら必要ないだろうと思いますけれども、その辺がデリケートだからこそ、こういう財政法の改正もしなければいかぬというのが私は現実だろうと思います。そうなってきますと、新築、増築を禁止したところが、そういうものを建てれば備品その他たくさん要るのですから、幾らでもそういうものを篤志家の寄付で受け入れる余地はあるのですからね。篤志家の寄付云々ということだけで新築、増築を入れないということは、私はやはり筋目としてはおかしいじゃないか、こう思います。その点どうですかね。

奧野誠亮自治事務官(財政局長)

○奥野政府委員 決して説明でごまかしているつもりは毛頭ないつもりでございます。制度を立てます場合に、いろいろなことを検討いたしました結果、だれがどう考えても穏当でないというものをとりあえず禁止項目の中に掲げるにとどめたわけでございまして、全体の行政水準が上がってくるにつれまして、私はこの範囲を拡げていってよろしいのじゃないか、こう思うわけでございます。同時にまたこういう考え方を出したことにおいて、すでに国民の側から財政秩序を守るべきだという意見が当国会においても出ております。地方の議会においても相当強く出ておるわけだと思いまして、そういうような議論を通じて逐次財政の秩序を確立してもらいたい、こういう念願をしておるわけであります。どちらかといいますと、橋頭塗を地方財政法の規定の中に設けた。その財政の裏づけも一応三十五年度において行なったということだと思うのであります。しかし今後さらに現状をしさいに検討しながら、これらの措置を強化していきたいという考えでございます。備品の問題にいたしましても、たとえばオルガンしかない、ピアノに買いかえてやろうというような人があります場合に、そういう気持を押えつける意思はないのだという考え方があったわけでございます。一般的な負担転嫁の禁止規定は範囲が明確ではないじゃないかと言われることも、私はこれももっともだろうと思うのであります。ただ法律規定だけで問題がすべて解決していくのじゃなくて、いろいろな考え方をあれやこれや言いながら新しい秩序ができていくのじゃないか、そうことをまた期待をしたいということでございます。しかし、いろいろお教えをいただきましたならば、さらに十分な検討を私自身においてもいたして参りたいと覚悟しておるわけであります。

川村継義日本社会党

○川村(継)委員 何回も関連で大変恐縮です。今奥野さんが財政秩序を確立するという、そういう意味からこの財政法の一部改正案や今の寄付の問題についても考えた、その気持、その考えはよくわかります。ただお話のとらえ方の問題になりますと、どうもやはり下部の税外負担の解消を考えておられますけれども、下部の実態というものを十分把握しておられないのじゃないかという印象を受けるわけですね。おっしゃるように篤志家の寄付などということは、これは私はあってもいいじゃないかと思います。ところが、今日学校の新築をしたりあるいはプールを作ったり何かするときに、そういう形で行なわれていないわけでして、これは十分お考えいただかなければならぬ。そこまでお考えになるならば、これはそれだけの禁止規定ではなくて、やはり別の何かの法的措置というものが必要になってくる。と申し上げますのは、これは次官に一つお伺いをしたいと思いますが、いわゆる篤志家がそういう公共物に対してほんとうに善意で寄付したよらな場合には、寄付の手続を規定する。あるいはみずから進んで町村長なら町村長に申し入れて寄付の行為をすると、その寄付行為をしたものについては何らかある点の行政の立場から恩典を見てやるとか、私あえて減税とは言いませんけれども、何かそういうものを見てやるというようなこと、そうして一般的にいわゆる割当とか、いやいやながらも強制的に取られるような形の番付というものは、やはり押えていかなければ、住民の負担軽減というものはでき上がらないのじゃないか。税外負担の軽減はとても不可能だということを考えるわけです。そういう方面のいわゆる何かの措置が必要になってくるじゃないか。それとあわせて奥野さんが言ったような財政秩序の確立ということもあり得るのじゃなかろうかと思いますが、何かそういう構想はございませんか。そういうお考えはありませんか。たとえば以前私たちの方で寄付行為の禁止というような法案を用意してみたことがありますが、それもやはり一つには、一面ではそういう善意な篤志の人々の学校なら学校、その他の公共施設、あるいは社会福祉の事業に対する寄付は受け入れて、いわゆる財政が不如意だからということで一般に転嫁するような割当的な強制的な行為を禁止していこうということで考えたわけでありますが、やはりその両面がなければならない、それが必要じゃないかと考えますが、当局のお考えはどうでございましょう。

渡海元三郎自由民主党自治政務次官

○渡海政府委員 昨年度の税外負担の解消の際に、本年度は今私が留守の間に御検討願ったと思いますが、特に税外負担の解消ということはうたわなかったのでございますが、財政の充実することによりましてこの部面の効果も私たちは期待しておるのでございます。昨年度はこれだけの金額もはっきりいたします。またその項目をあげまして法律にもうたったのでございます。それがただいま御指摘になりました財政法の改正でございます。その中で私たちは、全額が七十億ですか、九十億のうち二十億はただいまの府県から市町村になっております。それで実質的に住民の、これももちろん町村の住民負担の分にも転嫁してくるかと思いますが、解消になっていると思います。実質的に市町村が住民に課しておった税外負担を禁止したのが七十億でございます。それに伴いまして三十六年度からこの法によって、しかもそれを具体的に禁止したのだ。しかしながら法にきめられる以上はそれが守られなければならないというので、現在の地方財政のあり方と、小、中学校の学校建築の需要のあり方ということをながめまして、この法律で禁止する以上は法が守られ得るように、その方針をうたわせていただいたのでございまして、決して故意に忘れたとか何とかという意味じゃございません。従いまして、財政の許す限りこの法の精神によりまして、建築におきましてもできるだけ転嫁してはならない、住民に強制的な割当は禁止しておりますが、それに似たような転嫁はしてはならないというのは、この法の精神によりうかがわれるものである。そうあってほしいとわれわれは期待しておるというのは、今局長が答えた通りでございまして、行政水準の進歩とともに、できればそういった部面まで明らかに法に禁止しても実情に合うような事態が参りましたならば、そのように持っていかなければなりませんし、そのような方面より私たちは財源の充実を今後ともに努力していかなければならない、かように考えている次第でございます。  なお、篤志寄付を受け付ける手続を別途整備して、その面からもこの間の財政経費の支出のあり方を明確にすべきじゃないかという川村一委員の御指摘、ごもっともであろうと思います。といたしまして、現在おもだったものは、おそらく寄付採納行為として、一々市町村あるいは都道府県におきましても議会を通して承認を得て採納されているのじゃなかろうか、こう考えております。それとともに、ただいまそういったものに対しての恩典も考えてやれということでございますが、私どもの承知する限りでは、法人自体が寄付行為を行ないました場合、市町村がこれを受け入れて、市町村のものとしてこの寄付が使われたものに対しましては、私はこれは経費として利益の中から差し引かれるというふうな恩典も現在設けられておる、かように承知しておるわけであります。

山口鶴男日本社会党

○山口(鶴)委員 さらにただいまの点でありますけれども、どういう場合に小、中学校の増築、新築等に対して寄付が多いかといえば、問題は、現在確かに国頭補助金なり起債という新築、増築に対する国の財源措置の方法はあります。ありますけれども、その基準というものは非常にきつくて実情に合わない。仕方がないから現実にはまるまる市町村の負担においてその建て増しを、特別教室等も建て増ししなければどうにもならぬ。こういうところにおいて寄付というものが非常に多いというのが、私は現実の姿だろうと思うのです。県立学校においても同様だと思います。といたしますならば、この新築、増築等に対してこれを禁止にうたい込んでいく、それには川村委員が指摘されたような方法もございましょう。同時に今私が申し上げましたような、現実にその実情に合わない、まるまる市町村の負担でもってやらなければならないような増築、新築を強制しておるといいますか、押しつけておるといいますか、そういった国の基準というもの自体をやはり解消していかなければいかぬ、こういうところに私は問題があろうと思います。こういう点についても一つ政務次官として、大臣がおられれば一番けっこうだと思いますが、国全体の施策として御検討いただきたい。またそういう御用意があるか、一つお伺いしたいと思うのです。

渡海元三郎自由民主党自治政務次官

○渡海政府委員 御指摘の実情ごもっともでございまして、私たちが実際の市町村における小、中学校の建築状況をながめましても、御指摘の通りでございます。この事実と、それから国の補助あるいは起債の金額との相違というものは、一つは単価の部面で現われておるのじゃないか、もう一つは補助の対象となる認証坪数の点で現われておるのではないか、かように思っております。単価の点につきましては、木造とかあるいは鉄筋とか、それぞれの単価がございますが、この単価基準を引き上げるとともに、大てい要望しておるのは現在鉄筋でございます。ところがこれの率が、要望するだけの鉄筋の予算が組まれていないというところに、木造でもらいながら鉄筋にするとかあるいは鉄骨にするという部面にも出てきておるのではないかと思います。いろいろな点で改正すべき点があろうと思いますが、私たちも常々要望しておるのでございますが、現在の急増する需要というものにたえかねて、まだ十分なる改正は行なわれていないことは事実でございます。しかしながら、三十六年度におきましては、さしあたりこの部面におきまして、たしか木造と鉄筋との割合が一〇%か鉄筋を多くされて木造を少なくした。この部面も改善になってくるのじゃなかろうかと思っております。  なお私たちは単価の坪数の計算におきまして、たしか文部省の補助単価といたしましては、一人当たり〇・九坪でありますが、これでは足りないというのが実情でございますので、起債の査定にあたりましては、これを一・二坪までふやして、できるだけ起債の部面においてこれを補っていきたい。  なお補助の少ない部面に対しましては、私たちはおのおの三割の部面を単独で認め、その八割を起債で見るという方法によりまして、個々の実態に合わせまして、できるだけそういった町村の大きな負担を避けていきたいというふうに努力しておるような次第でございます。  またもう一つの本年度の財政措置としてとらしていただきましたのは、過去の三十四年度の実績に基づきまして、こういった補助の少ない、実情に合っていないというものを、現実の決算面によりましてこれをとらえまして、本年度の規模是正の中にこういった点を参考にさせていただきまして、規模是正をさせていただいたような次第でございまして、各種の方法を通じてそういったものがなくなるように、財政的に努力いたしておるような次第でございます。

山口鶴男日本社会党

○山口(鶴)委員 起債の一人当たりの坪数なりあるいは単独事業に対する起債の手当なりという点で、具体的にいろいろ配慮している点はお伺いいたしましたし、それからまた四百四十八億ですか、規模是正の中に云々というお話も聞きましたが、先ほどからその規模是正について、どうも明確を欠くではないか、どういうものについて規模是正がされておるかという点では、奥野財政局長一人はわかるけれども、われわれにはなかなかわかりがたい。こういう点も、次官が来られない前に申し上げておいたのでありますが、一つ規模是正をおやりになって、今まで欠けておった部面への財政措置をおやりになることはけっこうであります。しかしそれが具体的にどういう経費にどの程度規模是正されるかという点を、しろうとにもわかりやすく、やはり地方財政計画なり、配分の方法の中で明確にしていくように、これは希望を申し上げておきます。  それから、同じことばかりでは恐縮でありますので、次のことを聞きます。低種地町村における需要の充実で三十八億円今度お組みになっておる。この点につきましては、特に後進地域の財政力を強化するという点から行なった施策であるという点は、地方財政計画の御説明の際にもお伺いいたしました。そこでお尋ねいたしますが、現在一種地から二十種地までありますね。そのうちこの措置によって一種地から九種地までのところは、今までの十種地のところまですべて切り上がっていくというふうに解してよろしいのですか。そしてその場合の一種地から二十極地まではどの程度の経費の開きがあるものですか。それが一種地から九種地までが十種地まで上がることによって、この補正係数にいって切り落とされた経費が具体的にどの程度改善をされることになりますのか、この点を一つお示し願いたいと思います。

奧野誠亮自治事務官(財政局長)

○奥野政府委員 市町村のその他の諸費について態容補正を行なっております部分について改正をしようとするものでございます。その他の諸費の中で算定をしております行政費は、お示ししております資料の中に入れておるのでございますけれども、その中にも種地の相違によって行政の質の差がある、かように考えておるわけであります。それを今回の改正で九種地以下のところも十種地並みに計算をするということにいたしたのでございます。全体的にこういうものを廃止したわけではありませんで、給与で申し上げますと、暫定手当の差があるわけでございますので、そういうものは計算していかなければならないと思うわけでございます。その他の諸費について行政の質の差があることを前提にしておりました補正方法について、今申し上げるような改正を行なったのでございます。率はたとえば一種地でありますと、現行は〇・七六の補正係数を使っております。それが〇・八七の補正係数を使うことになるわけであります。

山口鶴男日本社会党

○山口(鶴)委員 〇・八七というのは十種地になるわけですね。

奧野誠亮自治事務官(財政局長)

○奥野政府委員 行政の質の差によって設けております比率が十種地並みになるわけでございます。そのほかの方で、やはり種地の差が暫定手当等についてはもちろんあるわけでございますので、その方は残るわけであります。その結果、一市町村当たりで申し上げますと、総平均でございますけれども、百十六万九千円ふえる、こういう結果になるわけでございます。もちろん種地の低いところ、高いところ、人口の多いところ、少ないところによって違ってくるわけでありますけれども、大きく申し上げますと、一市町村当たりその意味で今申し上げただけふえるということでございます。

山口鶴男日本社会党

○山口(鶴)委員 そうすると、適用いたしますのは、二十四ページの市町村分に対してどのような補正をどの項目に適用していくかという一覧表があって、マルがついておりますね。これのどの種別補正、これに対して適用していくということになるわけですか。そのすべてに対して適用するのじゃないというお話でありましたが、せっかく一覧表をいただいておるわけでありますから、どれについて適用になりますか、一つお示しをいただきたい。それから一町村当たり百十六万九千円でございましたかふえるというのでありますが、この市町村のその場合の規模は、こちらの単位費用の積算基礎でいいますと、市町村の標準団体は人口十万となっておりますね。その人口十万の場合において百十六万九千円ふえるということなのですか。

奧野誠亮自治事務官(財政局長)

○奥野政府委員 お話の二十四ページのところに、六その他の行政費、3、その他の諸費で、測定単位を人口にするというのがございます。そのうち態容補正と書いたところがございます。態容補正の下の方をずっと見ていただきますと、普通態容補正は三十五年度も三十六年度も残るわけでございます。残るわけでございますが、態容補正の中に一つは給与差に基づく態容補正がございます。もう一つは行政の質の差に基づく態容補正がございます。その給与差に基づく態容補正を残しまして、行政の質の差に基づく態容補正だけは十種地並みに切り上げる、こういうことでありまして、従いまして、態容補正がなくなるわけではなくて、態容補正の基礎をなしております二つのうちの一つをやめてしまうということでございます。  なお、私が申し上げました百十六万九千円というのは、全体で三十六億五千二百万円、こういう関係団体だけの需要額がふえて参りますが、関係団体が三千百二十四ございますので、それで割りますと百十六万九千円になるわけであります。

山口鶴男日本社会党

○山口(鶴)委員 その点は了解いたしましたが、今度は少しこまかな点について一つお聞かせをいただきたいと思うのです。  まず市町村の単位費用の問題でありますが、いただきました単位費用策定基礎の市町村分というのをずっと拝見さしていただきまして、まず全般的に感じますのは、標準団体をとっておりますのに、市町村の場合において人口十万をいわば標準団体としておとりになっているようです。現実に三千幾つかの市町村があるわけでありますが、十万以上の市町村の数というのは三千幾つかの市町村の中では少ない方だろうと思うのです。そういたしますと、十万を標準団体として規定をいたしまして各種の必要経費を計算をしていくということになりますと、どうしても人口の少ない市町村についてはおのずから計算上不利になるといいますか、そういう点が考えられるのでありますが、なぜ人口十万と押えてこれを標準団体として御規定になったのか、これをもう少し将来変更するというおつもりなのか、あるいは人口十万というものを標準団体に押えることに対して、妥当な一つの裏づけなり理屈というものがございますのか、この点を一つお聞かせいただきたいと思います。

奧野誠亮自治事務官(財政局長)

○奥野政府委員 標準団体を人口十万の都市に置いておりますために、人口の少ない団体は不利なことになりやしないだろうかという御懸念は、段階補正を行なうことによって避けるようにいたしておるつもりでございます。どういう段階の市町村を基礎にして単位費用を算定していくかということについては、いろいろ議論の余地はあろうかと思います。ただ当時市の中で平均的なところがたしか人口十万ではなかったかと思うのでございまして、そういうところから人口十万の都市をとったわけであります。あまり貧弱な町村を基礎にとりますと、ほとんど施設も整っていないというようなことになって参りますし、あまりまた規模が大きな都市をとって参りますと、一般には見られないようなことも行なわなければならないというようなことになりますので、まず今のような団体の選び方でよろしいのじゃないか、こう思っております。もとより個々の地方団体にわかりよくしますためには標準団体を数多く作り、たとえば町村の単位費用は幾らである、それから小都市の単位費用は幾らである、中都市の単位費用は幾らであるというようなことも、一つの方法かと思うのでございます。しかし、そういう差を頭からつけていきますことが、はたして地方行政を将来伸展さしていきます場合に穏当であるかどうかということについては、若干疑問もございますので、今のような態度をとっておるわけでございます。もとより将来ともその点については十分検討はしていきたいと考えております。さしあたってはこれでよろしいんじゃないか、こう思っておるわけでございます。

山口鶴男日本社会党

○山口(鶴)委員 段階補正でいろいろ考えていくからいいというお話でありますが、しかし人口八千の町村でも一人の町村長はいるわけですし、おのずからそれに伴う市町村としての機構といいますか、そういうものはどうしても設けなければならないということになろうかと思うのです。町村合併を自治省が推進されるときに、消費的経費はこれによって割っていくからということもおっしゃって指導された手前からいって、大きな団体を一つ基準にとって、それからあと人口割算でもって簡単に単純に小さな自治体を割り落としていくならば、どうしても小さな市町村の方が割損になるということは、常識上考えて当然じゃないですか。とするならば、町村段階において一つの標準団体をとり、中都市をとり、人口十万ぐらいの段階の都市をとり、それから大きな都市を一つの標準団体にとる。そうして計算していく方が、人口は幾ら少なくても、一つの市町村であればおのずから一定の行政経費というものはかかるわけですし、その他いろいろな経費もかかるわけですから、やはりそうした計算をすることの方が、むしろ町村において、しかも貧弱な、面積ばかり広いが人口は少ないというような比較的後進地域において、財政力が貧弱であるという点は救われていくんではないかというふうに考えるのですが、それらの点についてのお考えはどうでしょうか。

奧野誠亮自治事務官(財政局長)

○奥野政府委員 先ほど申し上げました段階補正によりまして、全くお話しの通りの作業をしているわけでございます。段階補正をきめます場合には、一応かりに人口八千の町村でありましても、八千の町村ではどれくらい金が要るか、今御指摘になりました市町村長さんの経費はその他の諸費の行政項目の中で算定をしておりまして、測定単位は人口でございます。人口十万のところでどれだけ金がかかるか、それを十万で割って出しましたのが、今法律に書いてある単位費用であります。人口八千の団体についても、一応同じような計算をしてみるわけであります。そうして人口八千で割る。そうしますと単位費用が必ず割高な計算になって出て参る。このかりの単位費用を人口十万の単位費用で割りまして、段階補正係数というものを定めるわけでございます。従いまして法律に書いてあります単位費用に八千の人口をかけまして、それに今申しました方法で算定をいたしました段階補正係数をかけて、その団体のその他の諸費にかかる基準財政需要額だという計算をいたしておるわけでございます。

山口鶴男日本社会党

○山口(鶴)委員 御説明を聞けばなるほどと思うわけでありますが、一つそういう点で貧弱な市町村に対しても決して不利にならぬような措置を厳格にとっていただくことを要望しておきたいと思います。  それから中の具体的な項目についてお尋ねしますが、土木費であります。先ほどもお尋ねいたしましたが、これは市町村道のいわば維持、修繕というものに要する経費を見込んでおると思うのでありますが、この場合におきまして特に市町村で訴えて参りますのは、どこの市町村にもある問題ではないと思いますけれども、特定の市町村において三千万円も四千万円もかけなければならぬような非常に大きな橋梁というものが市町村道にあるので、どうしてもこれをかけかえなければいかぬというような町村もあるわけです。ところが国道におきましては、そういうものについて当然国の補助金もありまするし、起債もつくけれども、市町村についてはこれは起債なら起債という方法しかないわけですね。市町村道だからといいましても、府県道などよりははるかに経費もかかり、そしてまた非常に重要な橋梁等を持っておるということもあるわけでありますが、そういうような場合については、この単位費用の計算の中ではどういうふうに措置をなされておるのか、またそういう点について不足ありといたしますならば、将来ともどういうふうな形で今申し上げた町村道における、特に長大橋梁等のような非常に経費のかかる問題について財政措置をしていくお考え方があるのか、この点はいかがでしょうか。

奧野誠亮自治事務官(財政局長)

○奥野政府委員 橋梁費は別に橋梁費といたしまして、一つは橋梁の面積、一つは木橋の延長を測定単位として算定するような方法を講じておりますので、長大橋のありますところについては相当多額に基準財政額が算定されている、こう考えているわけであります。いずれにしましても、一般財源でまかなわれなければならない問題でございますので、若干所要経費が大きいというだけですぐ地方債という考え方はなるだけ避けてもらいたいという考え方を持っておるわけであります。しかし十年、二十年の道路橋梁関係の経費を全部まとめて一年で使わなければならないような事業費になるのだというような場合には、当然私は地方債を起こされてけっこうな問題だ、こう考えるわけであります。例外的に市町村につきましては道路橋梁費の起債も認めておるわけであります。府県につきましては、全部一般財源でやってもらいたいという考え方を強く持っておるわけであります。そのかわり道路関係の基準財政需要額は多額に各府県について算入されているという考えでおるわけでございます。

山口鶴男日本社会党

○山口(鶴)委員 道路整備五カ年計画では、いろいろ都道府県に対して譲与税なりあるいは軽油引取税等におきまして独自の財源というものを見ておりますね。ところが市町村については全くそういうものがないわけでしょう。幾ら国道や主要道だけがよくなったところが、市町村道だけがめちゃめちゃであるというのでは話にならぬわけでございまして、そういった部面におきましても、市町村の財源補てんというものを当然考えていくことがしかるべきではないかと思います。こういう点については希望を申し上げておくだけにとどめたいと思います。  あと、教育費でありますが、教育費を見ると非常に奇異な感じに打たれるのですが、九百人の生徒を持っており、十八学級の学校を一つの標準的な規模としての学校と押えておるようでありますが、校長一人、教諭十八人、こういうんですね。そうしますと九百人からの学校について十八学級ある、そうすると校長さん一人で教諭が十八人ということになれば、これは全く学級数と教諭の数が同じであって、一人でも先生が休めば、これは校長さんがねじりはち巻で授業をせねばならぬというような形になる。これはいかにも実情に即さぬ計算の仕方だと思うのですが、なぜこのような実情に即さない計算の基礎というものを置いておるのか。それからさらに養護教諭、休職、事務員と、こうありまして、三・六人というのですけれども、三・六人というのは一体どういうのですか。〇・六人という人はいないと思うのですが、一体いかなる根拠でこういうような数字を出しておるのか。次いで雇用人でありますが、五人として、給食婦三人を含むというのでありますから、小使いさん一人、給仕一人、給食婦の方が三人というような意味かと思いますが、これらは一体一人当たりどのくらいの給与単価でもって組んでいるのですか、具体的な問題ですが、お聞かせいただきたいと思います。

奧野誠亮自治事務官(財政局長)

○奥野政府委員 小、中学校の経費を、府県分については教職員数を測定単位にいたしておるわけであります。従いまして、別に十八学級の学校について先生十八人というような計算の仕方はいたしていないわけであります。市町村分については、先生の給与関係の経費は質担いたしませんので、従いまして、一応九百人の学校を基礎にして算定をしておるわけでございますけれども、その中には先年の給与は入っておりませんで、そしてそれらのものの測定単位は学校数、児童数、学級数ということで求めることにいたしておるわけであります。  第二の三・六人というものは、産前、産後の場合には、別な先生を補充しなければなりませんので、そういうものを経験的に何人くらいになるかというところから割り出した数字でございます。  給与単価は、統一単価表というものを交付税の参考資料として提出しているわけでありますが、長い資料の八ページのところに示しておるわけでございます。

山口鶴男日本社会党

○山口(鶴)委員 確かに教職員の給与については県が支払うわけですから、そういうことはよくわかっておりますが、しかし市町村で、いわゆる人件費以外のいろいろ市町村で要する経費があります。それを見るのはこの教育費になるわけですね、市町村の場合。その根拠が人件費にかかわりはないといたしましても、この十八学級あります学校に対して教員が十八人というような妙な見方をするのはおかしいのではないですか。たとえば人件費はかかわりなくとも、いろいろな教材費や、あるいは教職員の人たちの通信運搬費とか光熱費とかいろいろありますけれども、こういったいろいろな物件費を計算していく場合に、特に市町村において教職員の数が少ないというようなことを念頭に置かれて、それをもとにして計算をされているということは、やはり物件費について必要額が十分もらえていかないという格好になるのではないですか。どうして人件費を支払う都道府県の学校当たりの教職員の数と、物件費を計算すべき市町村の学校費の測定単位において人件黄とは迷った基準を持ってこなければならぬかというような、そういう理由はないと思いますが、これはどういうことですか。

奧野誠亮自治事務官(財政局長)

○奥野政府委員 府県と市町村とでは対象の経費が違いますので、対象の経費を最も把握しやすい測定単位ということで、こういうような選び方をいたしておるわけでありまして、市町村について九百人を収容する学校を基礎にして所要経費を算定しておりますが、その場合に、教職員一人当たり幾らというような意味の経費の算入の仕方は一切いたしておりませんので、そこに九百人の学校における標準施設はどうであるかというところで一応教職員数も上げておるわけであります。十八学級の学校で教職員数二十二・六人、雇用員五人、こう書いてあるわけでありますけれども、教職員一人について幾らというものは別に算定をいたしておりません。一学校で通信運搬費幾らとかいうような式の計算の仕方をしておるわけであります。十八学級を頭に置いて考えておるわけでありますけれども、教職員数が何人であるかということにはとらわれない計算の仕方をいたしておるわけであります。

山口鶴男日本社会党

○山口(鶴)委員 しかし、ことしは文部省におきましては指導要領というのを改訂いたしました。どういうわけで改訂したのか、よけいなことをするものだと思いますが、とにかく指導要領を変えたということになると、いわば教師が使う教科書なり、それから指導要領に基づくところの指導要録なり、それに付随するいろいろな書物があると思います。そういうものを各教師が持たなければならぬのですね。当然そういう関係の書物というものは、これは市町村立学校ですから、市町村が市町村の経費でもって購入をして学校に交付するということになる。そうしていけば、この場合市町村において教育費の測定単位は、児童数と学級数と学校数だけで計算しておるようで、教職員数はないようでありますが、しかし、実際に教師がよけいおればどうしてもかかってくる経費というのがあるわけでしょう。そういたしますと、こういった測定単位のとり方ということは問題があるのじゃないか。しかもその場合の根拠にしておるところの数字では、十八学級には教員が十八人おればたくさんだというようなものを一つの根拠にいたしまして、今私が申し上げたような教師がよけいいればよけいかかるいろいろな物件費、そうものをすべて見ていくということについては当然誤りがあろうと思うのでありますが、そういう点についてはいかがお考えでございますか。  それから教職員の給料については、いただきました表を見ればわかりますが、給食婦さん三名の——これは市町村が払う給料でしょう。これは一人当たりの給与単価はお幾らで組んでおるか、この点だけを聞いておるわけです。数字をあげて一つお答え願いたいと思います。

奧野誠亮自治事務官(財政局長)

○奥野政府委員 市町村の小学校費、中学校費を的確に測定する単位がほかにいろいろございますならば、お教えをいただきまして検討していくにやぶさかではございません。ただ現在のところ、こういう立て方が一番妥当ではなかろうか、こう思っているだけのことでございます。お示ししております単位費用の算定基礎の三十三ページにも学級は十八学級でありますが、先生は十八人とは書いていないわけでありまして、二二・六人の学校規模を予想いたしておるわけであります。そういうことが基礎になりまして学校の坪数等のようなものがはじき出されて参るわけであります。いろいろ教科内容が変わりましたりして経費もふえて参るわけでございますけれども、三十五年度よりも増額いたしました数字のおもなものだけ若干申し上げますと、学校数を測定単位とします部分におきまして、事務補助員一人にかかる給与費を若干増額しております。事業費の内容におきましても、学校医二名の報酬の引き上げを行なっております。こういうものは各学校ごとにやるわけでございますので、規模の小さい学校であろうと大きい学校であろうと、こういうものは必要でありますので、学校数を測定単位とするものの中に算入することにしておるわけであります。それから学校薬剤師の報酬を新規に算入することにしております。それから通信運搬費を従来八千六百万円しか見ていませんでしたのを、一万八千六百円に一万円増額しております。備品費につきましては一万五千三百円を一万八千円に、二千七百円増額しておるわけであります。  それから児童、学級数を基礎としまする部分、これは九百人の学校を基礎にいたしまして所要経費を算定する。そして半分を学級数で見、半分を児童生徒数で見るという計算の仕方をいたしておるわけであります。この部分について給与費を増額しましたのはもちろんでありますが、御指摘になりました給食調理員の三名分につきましては、月額六千九百円に算定をいたしておるわけでございます。もとよりこれらにつきまして期末手当、勤勉手当は別途に見込んでおるわけでございます。  それから建物の維持費を新規に算入することといたしまして、坪当たり五十円に八百八十二坪をかけた金額——金額が出ておりませんのでちょっとわかりませんが、そういう計算で算入しております。それから事業費では賃金の増額で四千九百円を三万六千円に、三万一千円余り増額をしておるわけであります。燃料費を五千円増、印刷製本費を五千円増、光熱水費を一万七千六百四十円増ということにいたしておるわけであります。  そのほか若干こまかいものがありますが、そういう立て方をいたしたわけでございます。

山口鶴男日本社会党

○山口(鶴)委員 そうすると給食婦の方は一カ月の人件費が六千九百円ですか。期末、勤勉手当を組んでおると言いましたが、通勤手当とか、さらに普通の公務員のように場合によっては超勤する場合もあろうかと思いますけれども、ちょいちょいはないでしょうけれども、特別の学校の行事等がありますから、そういった他の公務員にありますところの期末、勤勉手当以外の経費、それから扶養家族手当、こういうものは全く見ないのですか。期末、勤勉手当だけですか。通勤費、扶養家族手当、そういうものは見ているか、見ていないか。それから六千九百円というような低い単価が、はたしてどういう人たちを対象にして考えられておるか、この点はいかがですか。

奧野誠亮自治事務官(財政局長)

○奥野政府委員 この単価を組みましたのは、当時の実績を基礎にして算入したと記憶しております。六千円であったものを六千九百円に、九百円だけ増額したわけであります。あとは期末、勤勉手当三カ月分を算入しているだけでございます。そのほかのものは算入いたしておりません。

山口鶴男日本社会党

○山口(鶴)委員 この六千九百円というのは、現在給与改定をされました俸給表がありますね。あれの何級何号に当たりますか。

奧野誠亮自治事務官(財政局長)

○奥野政府委員 ちょっと今その給与表を持っておりませんが、六千円でありましたのを六千九百円に上げておりますから、一五%アップということになるわけでございます。

山口鶴男日本社会党

○山口(鶴)委員 何号俸だかわかりますか。

今枝信雄自治事務官(行政局公務員課長)

○今枝説明員 給与改定後の新しい俸給月額の六千九百円は、国家公務員の俸給表で申しますと、改正前の行政職俸給表(二)の五等級の二号、三号、四号、数字で申し上げますと五千九百円、六千百円、六千三百円、この三段階にあった者が新しく六千九百円に切り変わっておりまして、その表を使っております。

山口鶴男日本社会党

○山口(鶴)委員 要するに一番最低の俸給表だということになりますね。扶養家族手当を見ていないというのは、じゃほんとうに中学校を卒業してまだお嫁にも行かぬ単身の、いわばその程度の人たちを雇えばいい、こういうことになりますね。そういうおつもりで組んでいるのですか。

奧野誠亮自治事務官(財政局長)

○奥野政府委員 先ほども申し上げましたように、一応基準財政需要額に組み入れましたときには、従来の実績を見て単価をきめたわけでございます。

山口鶴男日本社会党

○山口(鶴)委員 実績、と言われますけれども、これらの方々は大部分いわゆる臨時職員として雇用されておった方が実績としては相当多かったのが私は現実じゃないかと思うのです。中には失対事業の対象の方もこれに当たっているという方もあったと思います。しかし、自治省の方としては、こういう給食婦の方々は常勤的なしかも継続的な職員であり、大切な子弟の食事を扱う職員でもありますから、七〇%をいわば定数化していくということに考えておるならば、これらの給食婦の方々は当然常勤的職務に携わる者として定数化していくものというふうにお考えになっておるわけでしょう。その点のお考え方を一つお聞きしたいと思うのです。こういう人たちは定数化の対象にするかしないか。

奧野誠亮自治事務官(財政局長)

○奥野政府委員 市町村の正規の職員として身分が安定されるように持っていくべきものであるというふうに考えているわけであります。

山口鶴男日本社会党

○山口(鶴)委員 そうしますと、結局これらの人たちの実績は、今言ったような失対事業とか臨時職員であったからこそ実態が低かったわけですよ。今度は定数化していく、正規の職員にしていくということに相なりますならば、それを最低の六千九百円という俸給表で律するということでは、これらの方々の年令なり、あるいは家族を持っておる方もありましょう、そういう人の扶養家族手当すら見ていない、こういうことが私は非常に問題になると思うのです。ですから自治省の方として実績を一応お押えになったということはけっこうでありましょう。しかし、一方で定数内職員にしていくということであるならば、今度は経験年数なり年令等によってしかるべき等級格付をしていかなければならぬ。そうした場合は当然扶養家族手当も払う、それから通勤手当も払うということになるでしょう。おかしいじゃないですか。一方で定数化していくという見解を持ちながら、給与の方では依然として臨時職員並みの財政措置しかしていないということは明らかに矛盾だと思う。こういう点は是正をする気がありますか。

奧野誠亮自治事務官(財政局長)

○奥野政府委員 先ほど申し上げましたように、給食調理員を正規に三人単価に算入いたしましたのは三十四年ごろではなかったかと思います。当時の実績を基礎にして算入いたしたわけでございます。今後さらにその実態を見ながら是正すべきものは是正するように努力していきたいという考え方でおるわけであります。実績を基礎にして算入し、いろいろ議論がありますが、とにかく三人にしてあるわけであります。人数等についてもいろいろ議論があるようでありますので、これらについても十分調査をしたいという気持でおるわけであります。

山口鶴男日本社会党

○山口(鶴)委員 ですから、この点についてそういうおつもりでありますならば、実績ということばかりにこだわらず、定数内職員にしていくという一つの方針がありますならば、それに沿ってしかるべく定数内職員の待遇としての給与単価を見込み、扶養家族手当及び通勤手当等も見込んで、正規職員並みの財政措置をすみやかにされるように希望申し上げておきます。  それから次に、市町村の社会福祉関係の仕事になるのかと思いますが、国民年金の事務が昨年から実施されております。この国民年金の事務を進めるにあたって必要な経費というものは完全に市町村に交付いたしておるのですか。その根拠はこれのどこを見れば明瞭にわかりますか。

奧野誠亮自治事務官(財政局長)

○奥野政府委員 国民年金の施行に要する経費は全額国庫で負担する建前になっておるわけでございまして、国民年金法に基づきましても国がその費用を市町村に交付していくということにいたしておるわけであります。ただその金額がはたして所要経費の全額を満たしているかどうかということについては議論のあるところでございまして、私たちも、かなり心配をしながら厚生省その他を督励するというような態度をとってきておるわけであります。昨年から始まったばかりでございますので、将来にわたってどうであるかということについては問題があろうかと思うのでありますが、現在のままでは市町村の所要額を満たしていないじゃないかということで実は心配いたしておるわけであります。初年度だからそういうことであってというふうな弁解を聞いておるわけでございますけれども、将来にわたりまして是正されるように努力していきたいと思います。これは全額国費でまかなわれる性格のものでございますから、地方財政計画にはもとより算入いたしております。

山口鶴男日本社会党

○山口(鶴)委員 そういう関係の経費はそうでございますが、聞くところによりますと、東京都の場合は各区でもってこの事務を実施することになりますね。厚生省からきました経費を各区に配った。そして現実に国民年金事務を進めたところが足らなくて、都として四、五千万円の金を各区に配賦してやっとつじつまを合わせたという話を聞いているわけであります。といたしますと、現実に東京都におきましてはそういう形で財源不足があったということは明らかだろうと思います。幸い東京都であるから、都と区という関係であるから、区で金が足りないというので都でもって払うということができたのでありましょうけれども、他の道府県にいけばそうじゃないでしょう。これは他の道府県にいけば当然市町村がしょい込むという形に相なっていると私は思います。こういうものについては今後はっきり自治省の方でも調査をして、そして必要経費は完全に国に負担させる。地方財政法を改正して、国が当然負担すべきものを市町村に負担させてはならぬというようなことを幾らやったところが、現に国が一番大きな施策の一つとしてかねや太鼓で宣伝しておるものについてしりが抜けておるということでは、全く話にならぬと思うのでありますが、こういう点に対する政務次官の御決意をお聞きしたいと思います。

渡海元三郎自由民主党自治政務次官

○渡海政府委員 ごもっともでございます。たしか本年度——私は小さな数字を忘れましたが、昨年度初めて実施されました最初の調査といいますか登録の段階におきまして、経費が非常に不足するというふうな各市町村の実情の要望がございまして、本年度全面実施に際しまして、各経費の一人当たりの単価を引き上げて本年度の予算に組まれておる、かように承知いたしております。  なお、それでもって十分であるかどうかということは十分検討を進める余地がございますが、私たちは、法律で定めてある通り市町村が完全実施できるように今後とも努力して参りたいと思います。ただ自治省がそのことを確約するかということでございますが、御承知の通り全額国庫負担で、政府部内におきましての主管省は厚生省ということになっております。しかしながら自治省は市町村を代弁すると申しますか、直接すべての点につきまして関係ある省でございますので、この責任の担当の省である厚生省とこちらも十分よくお話させていただきまして、完全に市町村事務として法律にうたう年金事務が行なえるよう、予算の編成その他の機会を通じまして努力して参りたい、かように考えておる次第であります。

山口鶴男日本社会党

○山口(鶴)委員 実際に配付されている経費の二、三倍はかかっているというのが実際だそうでありますが、市町村の立場を代弁して自治省ががんばられるというお話だそうでありますから、こういうのは厚生省が調査しろといったってなかなかしないと思うのです。自治省はそれじゃ今年度調査をして、その調査の結果に基づいて、それを完全に持つように交渉するつもりはありますか。

奧野誠亮自治事務官(財政局長)

○奥野政府委員 いろいろな問題を絶えず調べておるわけでありますが、国民年金につきましても、なかなか調査の仕方その他について問題があるようでございます。しかし、非常に関心を持っている問題でございますので、自治省といたしましては、当然厚生省に対しましても国民年金のあり方については注文をつけたいという気持でおるわけでございます。

山口鶴男日本社会党

○山口(鶴)委員 それじゃ実情を調べて交渉されるということは御確約いただけますね。

渡海元三郎自由民主党自治政務次官

○渡海政府委員 全面的に実情を私たちが調査して、これに基づいてなにするかどうかということはここで確約はいたしかねますが、ただいま個々に起きておりますところの実情は、あらゆる方法によりまして十分私たちが承知し得る限りにおいて承知いたしまして、厚生省にかけ合うということだけはお約束いたします。

山口鶴男日本社会党

○山口(鶴)委員 その調査の仕方がいろいろあるようですが、一つ的確にその実情がよくわかるような調査を努めてやっていただいて、そして落ちない経費を十分厚生省に交渉していただくようにして下さい。  それでは、今度は都道府県の方をお尋ねをいたしたいと思いますが、時間もだいぶあれですから手短にいたしたいと思いますが、これで拝見いたしますと、道府県については適正規模の標準団体の規模を人口百七十万人と押えておるようでありますが、この点については、この百七十万人が妥当だという理由はいかがなところにございますか。

奧野誠亮自治事務官(財政局長)

○奥野政府委員 単位費用をきめましたときの府県の平均人口が百七十万人であったように記憶いたしております。それをそのまま踏襲いたして参ってきておるのでございます。

山口鶴男日本社会党

○山口(鶴)委員 こまかい点になりますけれども、行政費でもっていろいろ人口百七十万人で計算をいたしておるものを拝見いたしましたが、百三十六ページの表を見ますと、人口百七十万人で議会の議員数は五十四人となっておりますね。自治法でいけば百七十万人の道府県の議員数は五十四ではないと私は思いますけれども、これは自治省は将来議員数を減らすというような意図を持って、あるいはその法律では五十四人よりは多くなるのだけれども、漸次少なくするというような御意図をもって五十四人というふうに押えておりますか。

奧野誠亮自治事務官(財政局長)

○奥野政府委員 標準団体における施設を考えます場合には、すべて法定されているものは法定されているものをとっておるわけであります。

山口鶴男日本社会党

○山口(鶴)委員 自治法で見れば五十六になるでしょう。何で五十四ですか。

奧野誠亮自治事務官(財政局長)

○奥野政府委員 今の御意見と食い違う点につきましては、調べましてお答えをいたしたいと思います。

山口鶴男日本社会党

○山口(鶴)委員 調べるといったって、地方自治法の九十条、七十万人未満は四十人ですね、それから百万人までは五万人ごとに一人を増加していくわけでしょう。それから今度は百万以上は七万ですか、ということになりますと、百七十万人は当然七十万までは四十で、それから百万までは六人を足す、それ以上は十人を足すことになりますかな。計算してみれば当然私は五十六になると思いますね。

奧野誠亮自治事務官(財政局長)

○奥野政府委員 考え方としては法定数に合わせておるつもりでございます。ただ、あるいはどっかにミステークを犯しておるかもしれませんので、その辺は事情をよく調査してみたいと思います。今申し上げましたように法定数に合わせておるつもりでありまして、それが五十六になるものが五十四となっておりましたならば、単位費用の基礎に間違いがある。こういうこともあろうかと思いますが、五十四とミス・プリントが起こっておるかどうかわかりませんので、この辺の事情を調べさしていただきたいと思います。こう申し上げたのであります。

山口鶴男日本社会党

○山口(鶴)委員 そうすると、自治省の方としては地方議員の数を減らすという積極的な意思でこの数を出しておるのじゃないかということだけははっきりしておるわけなんですね。——それじゃあとでお調べをいただいてお答えをいただきたいと思います。  それから先ほどの奥野財政局長さんのお答えでそれに関連をしてお尋ねをいたしたいと思うのですが、先ほど安宅委員が宿日直のことをお尋ねをいたしました。私も関連してお尋ねいたしまして、川村委員も御質問されましたが、それに対する財政局長さんのお答えは、実情が上がっていけば当然追加交付されるものだ、こういうふうにお答えになりましたですね。ということはあれですか、国庫補助金はこれは実績主義だからあたりまえの話で、財政局長さんがお答えにならなくてもはっきりしておるのですが、あえてそういうお答えをされたということになれば、これは他の二分の一のいわゆる交付税で見ている分についても、三十六年度各都道府県が三分の一に満たされないのはこれはうまくないというので、私の県の人事委員会では三分の一以上にしろという意見を出して三分の一に近づけましたが、そういうような形で他の道府県においても三分の一以上にみなさしていった。そうすると三十六年度の決算において、国庫補助金の方は当然実績主義で半分来ますね。といたしますと、あとの残りの二分の一の交付税の力は、これも普通交付税を計算したあとからどうにもならぬだろうが、ある程度実情を見て二月に交付する特別交付税等で交付するという意味なんですか。この点はいかがですか。

奧野誠亮自治事務官(財政局長)

○奥野政府委員 これは山口さんよく知っておっしゃっておるのだと思いますが、交付税は、もっと少ない金額しか出さない場合も、もっと多く出す場合も、こういうふうな計算のもとに算定された交付税を交付するだけのことでございます。もちろん全体の水準が上がって参ります場合には、当然今までの考え方でも国庫負担金を増額計上してくれるでしょう。従いまして、また地方財政計画なり単位費用の基礎なりもそれに合わせていける、こう考えておるわけでございます。

山口鶴男日本社会党

○山口(鶴)委員 そうしますと、率直にいえば、今年度は交付税の方は全く見込みがないということですね。結局多くとも少なくとも、これに見込んだ額しかないんだということですからね。それではやはり片手落ちになるんじゃないですか。結局二分の一の国庫負担金の方は、ふえていけばそれはふえていくんだけれども、片方が押えられていけば、事実的には各道府県においては、基準財政需要額の算定の基礎がこれだけなんだから、やはり今年度はこれだけでがまんしろというようなことになる、またなっていく可能性が強いと思う。そうなれば昭和二十七年度へいったところが、やはり一千六年度の実績はこうであったから またこうだということでは、依然としてふえないということになるでしょう。そういった悪循環をどこかで断ち切らなければいかぬ。その断ち切る時期をどうお考えになり、少なくとも明年度はどうするおつもりかというくらいのことははっきり聞いておきたいと思います。

奧野誠亮自治事務官(財政局長)

○奥野政府委員 そういうつもりで先ほども申し上げたつもりでありますが、三十七年度の予算編成の際に改善すべきだろう、そういう努力を三十七年度の予算編成の際にも自治省としてはしたいという覚悟を持っておりますということでございます。

山口鶴男日本社会党

○山口(鶴)委員 昭和三十七年度にお組みになります場合は、実績はこうであったからというような今までの方式を踏襲されることなく、少なくとも自治省関係の深い市町村長が、先ほどから議論のありましたように、労働基準法という法律を守るべき主管の官庁である労働省の権限を委任をされておるというような格好になっておるわけですから、少なくとも労働基準監督署の権限を市町村長が委任をされておるわけですから、そういう建前からいっても、市町村長がそのものになっておる労働省の通達にそむくというようなことがあってはまずいわけでありますから、この点につきましては、少なくとも労働省の通達を下回ることのない、できれば国家公務員と同等な措置をされるように、これは強く要求をいたしておきたいと思います。  それから、ちょうど行政課長さんがお見えになっておりますので、一つお尋ねしたいと思います。課長さんよく御存じの群馬県桐生市の問題ですけれども、桐生市では区を置くという条例を作り、しかもその区長の選任はその住民の選挙でやらなければいかぬというようなことを条例でもってはっきり法定をいたしておるわけです。政府は、そういった各市町村がいわゆる昔の隣保班、隣組、これに類する区、こういうものを条例でもって置くべきだというような方向を、少なくとも指導されておるつもりはないと思うのですが、隣組、隣保班というものは、かつて戦争中住民を支配する一つの道具にも使われた経過もあるわけでありまして、そういったものは好ましくないという態度を政府はおとりになっておられると思いますが、そういった方針は一貫をいたしておりますか、この点を一つお聞かせ願いたい。

岸昌自治事務官(行政局行政課長)

○岸説明員 町内会、部落会あるいは区と申しますか、名称はいろいろさまざまでございますが、そういう組織は古くからあるものでございまして、これが戦時中に、たしか昭和十八年であったかと思いますが、地方制度の改正におきまして法律上の根拠を与えられたことがございます。しかしそれが戦後、昭和二十二年でございますか、政令一五号によりまして解散を命ぜられたということもまた事実でございます。これはポツダム政令でございましたので、わが国が独立いたしました後におきましては、社会的な事実といたしましてそのような組織ができますことは、これは違法ではないわけでございます。しかしながらお尋ねのように、政府といたしましてこれを法律上の制度として参るとか、あるいは自治法に基づきますところの条例上の制度として規定して参るかという点につきましては、そういう考えはございません。自主的な組織として自発的に運営されていくことを期待いたしておるのであります。

山口鶴男日本社会党

○山口(鶴)委員 けっこうです。そういった自由的な組織では別にかまわぬけれども、法律上の制度として、あるいは自治法に基づくところの条例によって定める制度としてこれを置くことは考えていない、こういうお話であります。といたしますと、現に条例でもってこういうものを作っている団体があるわけです。私は違法かどうかという議論をしようとは思いませんが、そういうものは適切であると思いますか。

岸昌自治事務官(行政局行政課長)

○岸説明員 どういう趣旨の条例でどういう内容の規定をいたしておりますか、それを拝見いたしませんと的確にはお答えいたしかねますが、地方自治法上は条例でそのようなものを設けるということは期待いたしていないわけであります。

山口鶴男日本社会党

○山口(鶴)委員 この具体的な問題に対しましては、十分御調査の上、今御答弁のありましたような方向で明確な御態度を早急におきめいただくようにお願いいたしておきます。この問題につきましては、群馬県で地方紙にも大きく報道されまして、いろいろ問題になっておるところでありますので、一つ自治省の明快な、誤りない御判断を期待いたしたいと思います。  先ほどの御答弁はあとでお願いします。

吉田重延自由民主党

○吉田(重)委員長代理 次会は公報でお知らせすることとし、本日はこれにて散会いたします。    午後四時十七分散会

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