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38回国会衆議院1961/04/21

地方行政委員会 第26号

発言数
18
登壇者
5
会派数
3
開催日
1961/04/21

会議録

濱田幸雄自由民主党

○濱田委員長 これより会議を開きます。  地方税法の一部を改正する法律案を議題といたします。  この際、地方税法の一部を改正する法律案審査小委員長の報告を求めます。大沢雄一君。

大沢雄一自由民主党

○大沢委員 ただいま委員長から報告を求められました地方税法の一部を改正する法律案審査小委員会における審査の経過及び結果について御報告申し上げます。  本小委員会は、地方税法の一部を改正する法律案につきまして、その住民負担及び地方財政に及ぼす影響の重大なるにかんがみ、去る四月七日設置され、小委員十一名が選任せられました。四月十一日第一回の小委員会を開き、その後昨二十日まで五回にわたって開会し、熱心に審議を続行したのであります。  まず政府当局より提出されました参考資料について説明を聴取した後、地方税法改正要綱細目に従い、税目別に政府当局に対し熱心な質疑を行なうとともに、地方税制度の根本にも触れて広範多岐にわたる論議をかわすなど、慎重に審査を行なったのであります。  審査におけるおもな税目について、その論点を申し上げます。  まず住民税につきましては、一、住民税課税のあり方について、住民税の応益性、負担分任の性格にかんがみ、旧制度における戸数割のように、まず課税総額を定め、これに基づいて住民の所得、資産等の状況を勘案した課税方法をとるべきではないかという意見がありました。二、課税方式を整備することによって、市町村間の住民負担の不均衡是正及び国税減税の影響を遮断するというが、市町村間の財政力の不均衡をそのままにして課税方式のみを整備しても、これによって住民負担の均衡は得られないのではないか。特に本文方式とただし書き方式の二方式を選択制とし、しかも準拠税率の採用を強制することができない以上、両方式間の負担の不均衡は依然として是正されないのではないかということが論議されたのであります。三、所得税において、事業所得者の負担の軽減と、特に法人企業との負担のバランスをはかる趣旨から、青色申告者について現行の専従者控除を拡充するとともに、白色申告者についても新たに専従者控除並びに配偶者控除の制度を創設することとしているが、住民税においては、地方団体の財源確保その他の見地より、これらに伴う改正を避け、現状のままとし、ことに白色申告者に専従者控除を認めないということは、従来の不均衡をそのまま温存助長するとともに、事業税においてこれを認めていることとの関連においても首尾一貫を欠くとの見地から、この際白色申告者に対する専従者控除を認むべしとの多数委員の強い要望意見がありました。また専従者控除問題については、市町村財政、給与所得者と農業所得者との住民負担の均衡等、政府においてさらに検討を加え、適切なる結論を見出した上、すみやかにこれを実現すべきであるという意見もありました。四、また事業税の場合も同様であるが、法人の住民税において非課税の範囲を法人税に合わせるよう整理していることについては、現行通り存続させるべきであるという意見がありました。  次に事業税の改正については、一、今回の改正により法人の負担が個人事業者の負担に比して軽くなるのではないか。二、国税の影響を遮断するといいながら、法人税及び租税特別措置法に基づく改正措置はそのまま事業税に反映させるので、その結果法人のみ軽減されて、大衆負担の軽減にはならないではないか。三、個人事業者に対する基礎控除の額は低過ぎるのではないか、むしろ個人に対する事業税は原則として廃止する方向に向けるべきではないか。四、非出資農業協同組合、生活協同組合その他に対する非課税規定の整理は、現行通り存続すべきではないか。五、大法人の税率についてはこれを引き上げ、中小法人等については税率を引き下げる措置を講ずべきではないか等の意見がありました。  娯楽施設利用税の改正については、娯楽施設利用税は府県税から市町村税に移すべきでないかという意見があり、遊興飲食税の改正については、一、外人客の宿泊等に対する非課税の廃止の改正規定は、即時施行すべきではないか。二、芸者の花代に対する税率を引き上げるべきではなかったか等の意見がありました。  固定資産税については、農漁民負担軽減の見地より、農地等に関する固定資産税を引き下げ、またゴルフ場の芝、庭園、休閑地、その他これに類する資産に対し、高率課税をなすべきである等の意見がありました。  電気ガス税については、なお一そう非課税品目の整理合理化を行なうべきではないかという意見があり、また今回免税点三百円が創設されたが、これでは電化普及の現況にそぐわず、ことにガスについて実効が少ないので、基礎控除にすべきであり、免税点にするにしても五百円に引き上げるべきである等の強い要望がありました。  自動車税及び軽油引取税における税率引き上げの改正は適当でないとする意見があり、その他各税目にわたって活発かつ有意義な論議と意見の交換がなされ、なお政府当局からはそれぞれ政府提案説明の趣旨に沿い、詳細なる説明が行なわれたのであります。  かくて本小委員会においては昨四月二十日をもって地方税法の一部を改正する法律案の審査を終了した次第であります。  右御報告申し上げます。(拍手)

濱田幸雄自由民主党

○濱田委員長 以上をもちまして小委員長の報告は終わりました。  この際お諮りいたします。本案に対する質疑はこれにて終局いたしたいと存じますが、これに御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

濱田幸雄自由民主党

○濱田委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。     —————————————

濱田幸雄自由民主党

○濱田委員長 本案に対し日本社会党提案にかかる修正案が提出されております。修正案はお手元に配付してある通りであります。     —————————————

濱田幸雄自由民主党

○濱田委員長 この際その趣旨説明を求めます。太田一夫君。

太田一夫日本社会党

○太田委員 ただいま議題となりました地方税法の一部を改正する法律案に対する修正案について、日本社会党を代表いたしまして、趣旨の説明を申し上げたいと思います。  まず第一は住民税であります。住民税につきましては、これは中央と地方との税制の連絡を遮断をいたしまして、所得税の減税が地方税に及ばないように、こういう趣旨から今度は第二課税方式本文とただし書きとに統一されたわけでありますが、それに基づきますと、所得の不均衡を来たす向きが出て参ります。そこで本文とただし書き方式を採用するという前提のもとに、私どもといたしましては当面次のことをぜひとも修正したいと思います。  まず均等割でありますが、均等割も、これは条例によって軽減ができるように修正をいたしたい。それから所得金額の計算を行ないます場合に、青色専従者控除が認められましたが、どうして白色申告者に対して専従者控除が認められないのか。これはもう非常に議論のあるところでありますが、今さら申し上げることはありませんので、修正案におきましては、白色申告者に対しても一人七万円を限度として専従者控除を認めることといたしました。七万円でも少ないと思うのでありますが、青色が八万円である関係上、七万円にとどめます。それからただし書き方式を採用される場合に、勤労所得者が不利となることのないようにあらかじめ措置をしておかなければならないと考えますので、給与収入額の七%、限度五万円を控除することにいたしました。それから扶養控除でありますが、第一人目七万円というのはなるほどわかるのでありますけれども、私どもとしましては、妻である配偶者の控除はこの際もう少しこれを高める必要があると考えるのです。そこで妻の配偶者控除は第一人目の七万円よりも二万円多い八万円まで引き上げたい、こう考えます。  それから法人の市町村民税でありますが、これは均等割を少し引き上げたいと考えるわけです。それから特に法人の住民税の中で、先ほど来問題になっておる公益法人、社会福祉法人、これは農協、生協、漁協、労金等でありますが、これは収益をはかる法人でありませんから、非営利法人をこの際課税するということは、実際は課税されないだろうという想定があるといたしましても、建前としてこれを育成強化するという趣旨に反しますので、以前と同じように非課税として存続させておきたい、こう思います。これが住民税に関する修正案の大要であります。  次は事業税について申し上げますが、事業税は、できるならば個人事業税などは撤廃をしていくという方向に進みたいと思うのでありますが、このたびの修正案では、まず法人事業税の課税標準税率を修正いたしまして、特別法人におきましては所得が年五十万円以下の小さいところは六%に引き下げる、これは一%下げるのでありまして、五十万円をこえる分も七%といたして現行より一%下げたいと思います。その他の法人も五十万円以下七%を六%とする。百万円以下の場合も八%を七%、百万円をこえ、二百万円以下の一〇%というのを九%というように一%下げたいと思います。二百万円以上となりますと、事情は少し変わりますから、零細企業と申すのはいかがかと存じますので、二百万円をこえて五百万円以下の金額については現行通り一二%据え置き、さらに五百万円をこえました所得金額に対しましては一三%といたしまして、現行より一%引き上げることも負担分任あるいは応能原則から照らしまして正しいのではないかと考えて修正をいたした次第であります。  なお個人事業税の事業主控除でありますが、これは基礎控除になっておりましたのを名前が変わります。二十万円ということに政府案がなっておりますが、これはさらに引き上げて三十万円にいたしたいと考えるのでありまして、これによりまして個人事業税の今までの桎梏を解き放したいと考えます。  それから同じく事業専従者控除でありますが、これは白色申告者に対しましてもこのたび政府案は五万円お認めになりました。これはこの際住民税と同じように七万円認めるべきだと考えまして、白色申告者に対しましても専従者控除一人につき七万円を限度として控除することといたしたのであります。  なお事業税につきましても、非営利法人につきまして、農協とか生活協同組合あるいはまたその他非営利法人の特例を廃止いたしまして、このたびは課税されることに原案ではなりましたが、われわれとしては、事業税もまた育成強化するのが本来であり、なるべく積み立てもふやしまして、事業内容を強固にする必要があると考えますので、この際特例は存続をいたしまして、現在通り非課税といたしていきたいと考えます。  それから娯楽施設利用税でありますが、ゴルフ場の利用税であります。これは政府案では倍になったわけです。二百円が四百円。倍額というのは金額が多いようでありますが、なってもわずか四百円でありまして、私どもとしてはこれを千円といたしまして、これを県税とすることでなくして、その半額はゴルフ場のある町村の財政を強化するために所在市町村に交付をいたしたいと考えるのであります。  それから遊興飲食税でありますが、これは原案で差しつかえありませんが、付則におきまして来年三月一ぱいまで外人の遊興飲食税が現行のまま非課税というのを存置されておりますので、これはこの際はっきりとやめまして、即時課税をいたすことにいたしたいと考えます。  それから自動車税でありますが、これはなるほど地方税独自の体系をとっておりまして、物品税の方では非常な引き下げがありましたが、自動車税、軽自動車税はともに据え置くというのが少ないのでありまして、ほとんど五百円、千円、千五百円の引き上げを行なっております。元来自動車はだんだん需要がふえてくるのですから、徴税額そのものも従ってふえてくるわけですから、この際税額を引き上げなくてもよさそうですし、それに自動車時代になって参りますならば、税制の方面でも重圧にならないようにこれは引き下げるのがほんとうだと考えるのですが、当面とりあえず現行のままに据え置いていきたいと思うのでありまして、特にその中で自家用と営業用と自動車税は分かれておりまして、千円の差がありますけれども、これは低い方に統一をいたしていきたいと思います。軽自動車の方は今千五百円一律でありますが、今度は幾つかに分けます。これは軽自動車というものを使う人たちは零細企業であり、資本力の弱いものでありますから、現行通り千五百円に据え置きたいと考える次第であります。  固定資産税について申し上げますと、これは田畑の課税標準を三分の二にいたしまして、農民に対するところの税負担の軽減をはかりたいと考えます。それからゴルフ場の芝とか、あるいは休閑地の庭園等は少し制限税率を高めまして、もう少し高率課税をしてもよさそうなものだ、担税能力があろうと考えまして、制限税率七%に引き上げることにいたしました。  それから電気ガス税でありますが、これは大企業の製造工業にたくさん非課税の特典がありますが、これは段階的に一つ廃止をして少しずつ課税をするようにした方が負担分任の精神にもかなうのではないか、こう考えるのでありますが、できれば当面二%くらいはつけてみたらどうかと考えます。  それから基礎控除と免税点の問題でありますが、政府におきましては免税点を電気ガス税三百円、これは三百円というのはないよりはましでありますけれども、実際上三百円の境を中心として紛争が起きますし、具体的には三百円というのは、非常に現在の電気ガス使用の実情から考えまして、庶民階級、大衆一般に対する免税ということにならない。将来撤廃するのが電気の電灯料あるいは電熱料の方向であるし、それが正しいと考えますので、三百円は基礎控除としたい。それからまた街灯の電気料金が三百円以内であるならば、同一場所において免税だというのですが、これもまずいので、できる限り街灯は免税していきたいと考える次第であります。  軽油引取税について申し上げますと、これは現行のまま据え置く。この据え置くというのは、軽油引取税そのものはディーゼル車の発達を促したのでありまして、ディーゼル車の発達が今日の日本の交通の革命になっているわけですから、日本の国の将来の自動車のあり方、それからまた軽油というものがガソリン、石油の消費の節約にも通じておるのでありますから、この際軽油引取税の増税を行なわないで、今のまま現行に据え渇きをしていきたいと考えます。一リットル二円かそこら上がっても大したことはなかろうというのでありますけれども、これは使う方から見ますると、相当額のまとまった出費になるので、必ず運賃その他諸掛りに反映して影響をいたしまして、物価値上げのムードをさらに助長することになろうと考えますので、増税は行なわない。  それから新しく消防施設税を作りたいと思います。消防施設税は年来の懸案でありまして、与野党ともこれはいつかは作らなければならないと言っていたと思うのでありますけれども、このたびこれが出て参りませんでした。民営損保の会社の方からいろいろこれに対しては意見が出ているであろうと思うのでありますけれども、当面収入火災保険料を標準として三%程度のものを取りまして、そうして十六億程度の課税をするということは、国土保全、人命財産の保護並びに国民経済の発展の立場から参りましても非常にいいことだと思いますし、また損保の会社自身も気持がよかろうと思うのです。消防施設税はこの際思い切って実施いたしたいと考えます。  それから政府案では来年の三十七年度から実施するというのがあるのですが、われわれの修正案では全部三十六年度から実施をいたしたい、こう考える次第であります。  以上が修正案の内容であります。概略でありますが、修正案提出の御説明にかえる次第であります。何とぞ御賛成を賜わりますようにお願いをいたします。(拍手)

濱田幸雄自由民主党

○濱田委員長 以上をもちまして修正案の趣旨説明は終わりました。     —————————————

濱田幸雄自由民主党

○濱田委員長 本修正案に関して発言がありますれば、これを許します。——別に発言もないようでありますので、これより原案並びに修正案を一括して討論に入ります。  討論の申し出がありますので、これを許します。太田一夫君。

太田一夫日本社会党

○太田委員 私は、このたびの議題となっております地方税法の一部を改正する法律案、政府御提出の原案には反対であり、わが党の提出いたしました地方税法の一部を改正する法律案に対する修正案に心から賛成をしたいと思うのでありますが、その考え方につきまして一、二申し上げてみたいと思います。  私はどう考えましても、負担分任とか応益原則というのがわからないのでありまして、それを全部貫くとするならばこれはよろしい。それからあるところでは負担分任であり、あるところではこれは応益原則であるというような工合で使い分けされるならば、そういう考え方はなるべくやめてはしいと思うのです。特に住民税というものをこのたび中央の税制から遮断をいたしまして、地方財源の充実と地方財政の自主性を確立するという名のもとに、この増加率を飛躍的に発展させようとする考え方というのは、現在の国情から見まして、非常に国民大衆としては納得のできないものです。もっともっと交付税を中心とするこの税配分の基本原則をきわめまして、その上でこうするということになればいいのですが、当面それを小手先の改正をいたしまして、住民税は中央に関係なく地方の自主性によって条例できめよ、しかも標準税率はこれこれでありますということでありますから、この税率でやれば、現在と改正案とは、住民税そのものというのは、そんなに違いがないというお話でありますけれども、これは上にもいくことができるのでありますから、上にいきまして、過酷なる徴税を決議いたしました地方自治体におきましては、必ず住民は重税にあえがなければならないわけです。その押えがない。なぜ準拠税率で、税率を強制することができないか。この点は非常に不満でありますと同時に、場合によっては、今までただし書き方式をとるのは少なかったようでありますけれども、これはどちらが有利だということによっては、非常に今後の地方市町村のとるところの税方式も変わってくるのじゃないかと思います。先回の参考人のお話の中にも、山本さんが、市町村民税というのは非常に減っておるというようなお話があった。そういう貧弱町村に対するところの各種の交付税などは、傾斜配分でもいたしまして、できるだけめんどうを見るということを確約しない限りは、必ずこの住民税というものは重税になり、国民一般民衆の憤りを買うことになろうと思いますので、これは何とかこの際そういうことのないように措置をしておかなければいけない。その措置をするのは、現在では農村に何にも特典がないのですから、農民に少なくとも何か一つ減税の余地を与えていかなければいけない。政府原案におきましては、農民に対しては白色専従者控除を認めない、それから青色申告をしておる人だけしか一切専従者控除は認めないというのですが、白色であろうと何であろうと、専従者である限りは、これはやはり生活に必要なるところの所得が必要でありますから、専従者に支払う諸給与は、当然これは経費として控除すべきものであります。その考え方を筋を通して白色控除を認めるということにしない限り、農民やあるいは中小企業者、零細企業者の事業者の考え、心は静まらないと思うのです。従って現在のままでは将来の保障がないし、増税となる可能性がありますから、政府原案というものは賛成しかねるのであります。  事業税については、住民税と同じく、専業税は非常に問題のある点でありますが、住民税と事業税を通じて、この際一番問題になるのは非営利法人の課税問題です。私は、この非営利法人の課税だけは何とか取りやめて、そしてできる限り現在のままで特典を残していくべきではないかと思いますが、それが政府の方ではどうしても承認されない、修正されない。この非課税を存続するということは全く必要なことであって、農協とか生協あるいは漁業協同組合、中小企業等協同組合というのもありますね、労金、信用金庫、そういうものの連合会などに対する非課税ですが、こういうものは少なくともこれから大いに内容を強化して発展をさせなければならないものだから、これは何としてでも非課税のままでいかなければならない。それが何か商売をやっておるからということで課税をするのは、事業税としても不適当でありますし、住民税としても不適当でありますので、これはぜひとも非課税のまま存続することが必要だ、その非課税の特典がそのまま存続することを否定した政府原案には何としても賛成することができないのであります。  それから娯楽施設利用税でありますが、ゴルフの定額課税であります。これは四百円でありますけれども、できるならば多いほどいいのでありまして、なるべく多くしたいのでありますが、政府の考え方は、どうもゴルフに来る人はお金持ちだから、お金持ちから取るのは気がひけるというので、少なくされておるのであります。考え方が少し違うのじゃないか、こう思いまして、ぜひとも千円くらいは取るべきだ、こう思います。千円でも、実は出す方の人に聞いてみましたら、千円くらいで御奉公ができるものならばいい。しかし四百円だといわれるものにチップとして六百円、千円置いてくるわけにはいかぬということを話された方もあるのです。この辺は一つ応能原則に照らし合わせましても、ぜひとも四百円を千円にアップしたいものと考えるわけであります。従って、政府原案にはなまぬる過ぎて反対だ。  遊興飲食税に至っては、今さら言うことはございません。これは本法案の提出がおそくなりましたことは、一に遊興飲食税にかかるそうでありますが、名前を変えることも私は反対である。遊興飲食税は一番内容を表わしておる。これを名前を変えて、何らかこういうものが建設的なもので、なるべくならば廃止するような方向に持っていくようなにおいを名前の中にこめて、改正にこめたということにも反対をしたいと思うのです。  それから自動車税でありますが、これは軽自動車税をひっくるめて申し上げていきたいのでありますが、何にいたしましても、物品税が下がって乗用車は六万円程度の減税に相なります。それにさらに自動車税が年間二万円だとか七千円とか下がるということは、これは善政です。私は善政だと思う。物品税の方で減る、それから地方税の方でさらに減る、非常にいいことです。いいことだが、ただそれは他の方の法律が変わったのだから自然に減った。地方税の担当するものとしてはそんなことは知らない。ただわれわれとしては、現在の税制の中においては、若干でも増税しなければならぬというので、スクーター、オートバイを除きまして、これは五百円から千円、千五百円と増税をいたしました。わずかにオート三輪、三輪小型自動車の自家用が五百円減っただけでありまして、これはまことにもって時代の趨勢に相反すると考えますので、現状据え置き、高い二本立のところは低い方に千円引き下げて自動車税は一本化することを求めたいと思うわけです。そういう意味で今の増税には絶対に反対をしていきたい。  それから固定資産税につきましては、これはどうも農地に対する思いやりがなさ過ぎて、評価がえによってだんだんと上がるという傾向は、これはまことに農民に対しては気の毒でありまして、せめて三分の二の評価額の評価の引き下げを行なっていきたい、こう思うわけです。課税標準を三分の二に引き下げていきたい。こう考えますが、政府原案にはその点に触れておりませんから、農民の方は、評価水準の評価額を変えることによってだんだんと固定資産税がふえていく。こういう点をまことに今日の農民の苦しい立場から残念に思いまして、これにも賛成しかねる次第であります。  電気ガス税に至りましては、将来の日本の国の産業再建、発展の十年計画というものとにらみ合わせて電気ガス税というものはお作りになるべきだと思うのです。これは市町村税でございますから、従って、先回も山本さんがおっしゃったように、電気ガス税というのは非常に大事な税だから、これは免税点を設けることにもあまり賛成はできないが、やむを得まいとおっしゃったのですが、やむを得まいではなくして、電気ガス税というのは、だんだん消費が増大をし、価格そのものも増大する傾向にあるということは皆さんも御承知である。従ってそういう傾向の中から絶対額を考えてみますならば、電気ガス税はよほど減税してもいい。しかも庶民の家庭におけるところの電熱器やらあるいはまた電灯に一割の課税をするということは、いかにこれは非文明的なものであるかということがおわかりである以上は、ぜひともこれは撤廃をしたいのでありますが、せめて免税点でなくして、これを基礎控除することくらいは思い切って直してほしかったと思うのですが、これを直されなかった。しかもガス税に対しては思いやりがなくて、きのうか何かの自治省の態度では、都市ガス業者が都市においてプロパンを販売することは差しつかえないということをおきめになったと聞いたのですが、プロパンというLPGの発展によって都市ガスが非常に苦況に立っておる。しかし将来ガスなくしては日本の産業は発展しませんし、国民生活もこれまた繁栄しないわけでありますから、ガスは五百円、電気は三百円というのが基礎控除とする場合には一つの常識点であります。この常識点さえ今度取り入れなかったという点は残念と思いまして、これに賛成することはできない。  軽油引取税に至りましては、これはなぜ上げるかということは、道路計画に関連をいたしますけれども、道路計画そのものも、これは少なくとも将来の道路整備五カ年計画あるいは十年間の所得倍増計画、国土開発計画とにらみ合わせまして、道路をどうする、市町村道をどうする、県道はどうする、国道はどうする、一級国道、二級国道はどうする。この整備計画、発展計画とそれの財源の問題というこの基本問題を解決してからでなければ、ただ軽油引取税がガソリン税よりも安いとか云々ということで引き上げることは反対でありまして、もしもその思想を推し及ぼすならば、将来軽油引取税というのは毎年々々上がらざるを得ないということになると思うのです。この点残念と思うわけです。  健康保険税に至りましては、われわれとしましても、非常に危惧を持っておりますけれども、これは国民の税負担の能力並びに日本の国の諸税の配分の再検討問題というものとにらみ合わせて考える必要があると思いますが、そのように基本の問題がおろそかになって、取りやすいところから多く取られておるというこの改正案に対しましては、心から賛成するわけにいかない。国民の名においてでもこれは反対しなければならぬ、こう思うわけです。  以上私の反対の意見を申し上げまして、政府原案には反対、わが党修正案をこの際ぜひとも実現をしてほしいと思う次第であります。(拍手)

濱田幸雄自由民主党

○濱田委員長 次に久保田円次君。

久保田円次自由民主党

○久保田(円)委員 私は、自由民主党を代表して、政府提出の地方税法の一部を改正する法律案に賛成の意を表するとともに、日本社会党提出の地方税法の一部を改正する法律案に対する修正案に反対するものであります。  地方税制については、国民の租税負担の軽減、合理化の観点から、なお幾多改善、合理化を行なうべき余地があると考えられますが、地方財政は今なお五百有余の財政再建団体を擁し、行政水準もきわめて低く、住民の要望にこたえることができない状況にあることを考慮に入れますと、地方税制の改正を行なうにあたりましては、この地方財政の実情に即して行なうことが肝要であると存ずるものであります。政府提出の地方税法の一部を改正する法律案は、地方財政の健全化をはかるため、地方税制の自主性を強化して、国税改正の影響が自動的に地方税に及ぶことをでき得る限り遮断できるように住民税の課税方式を改め、その課税標準等に所要の改正を加えるとともに、事業税についても所要の調整を行ない、さらに大衆負担の軽減のため遊興飲食税の免税点を引き上げ、電気ガス税の免税点の新設等を行ない、その他負担の均衡化を推進するため自動車税、軽自動車税、固定資産税等に所要の改正を加え、なお新道路整備五カ年計画実施のため必要な道路財源を充実するため軽油引取税の税率の引き上げを行なうことを主たる内容とするものであり、その内容から見ても、地方税財政の現状からしてきわめて適切妥当な改正であると認められますので、これに賛成するものであります。  日本社会党の提出した地方税法の一部を改正する法律案に対する修正案は、政府案に比べると、一段と大幅な減税を内容とするものでありますが、地方財政の実情からすると、これを行なうことはとうてい困難であり、また国の予算の確定した今日、減税に伴う減収を補てんすることも事実上不可能でありまするので、地方財政運営の健全化をはかる見地からとうてい賛成することができないものであり、従ってこれに反対するものであります。

濱田幸雄自由民主党

○濱田委員長 次に門司亮君。

門司亮民主社会党

○門司委員 私は今議題になっております地方税の改正政府原案に反対いたしまして、社会党提出の修正案に賛成をするものでございます。  以下簡単に理由を申し上げたいと思いますが、ただいま与党からの御発言の中に、社会党の修正案については、減税を非常に含んでおるので、すでに予算の通過したあといかんともしがたいというような抽象的の議論がごさいました。私は、このことは非常に大きな問題をはらんでおると思います。政府に誠意があるならば、当然この税法改正案を早く出して、予算審議と並立して審議するというような建前をとることこそが私は大事なことであると思うが、政府が提出を非常におくらかしておる。しかもそのおくれた理由というのは、理由にならない理由である。料理屋のおかみさんか何かにおどかされて、もたもたして一月も一月半もおくれて出してくるということでは、私は与党のただいまの態度はきわめて不満であります。これは当局も、われわれといたしましても、十分審議をする上におきましては、時期を一つ考えてもらいたい。このことは単に予算修正だけではございませんで、たとえば関連性を持っておりまする揮発油税がすでに衆議院を通過しておる。その余波を受けて参りまする道路譲与税あるいはそれに関連する軽油引取税というようなものは、すでに本税が通っておるのである。それと均衡してどうしても見なければならない非常に理論的の根拠を持っておるものが、片っ方は先に通ってしまって、あとから出されたのでは、修正のしようも非常に困難だと思う。私は、その点についてのただいまの賛成意見につきましては、きわめて不満を持っておることを一言申し上げておきたいと思います。  その次に問題になりますのは、地方税法を改正をするという趣旨の問題でありますが、今度の税法改正を見て参りますると、単に地方税というワクの中だけでこれがかげんされただけでありまして、地方財政については何らの効果をもたらすものではないということに私は非常に不満を持っております。それはどこにあるかということである。地方税の中で一つの大きな課題でありました、従来地方制度調査会でもしばしば政府に勧告をいたしておりまするたばこ消費税にはどうして手をつけなかったかということであります。国と地方との財源配分関係を考慮して、地方財政を健全に導こうとする一つの大きな手がかりはここにあるのであります。いわゆる国庫納金として大部分を政府の予算の中に繰り入れておりまするたばこ消費税を引き揚げることこそが、その分だけ地方の財政にプラスするのであって、地方税制の中だけで改正が行なわれたということについては、地方の自治体の立場に立ちましても、私はきわめて遺憾の意を表せざるを得ない。税制改正をするならば、やはりここまで一つ手をつけていただきたかったということを申し上げておきたい。  それからその次に問題になりますのは、審議の過程でありますが、御承知のように地方税自身というものは一つの法律であることには間違いありません。しかし、地方税の中に包含されておりまして、ことに今回の税制改正によって影響を受けますのは住民税、事業税、娯楽施設利用税、道路譲与税、軽油引取税、自動車税、電気ガス税、固定資産税あるいは遊興飲食税等約十数種にわたるたくさんな税種に上っております。この税種をかりに独立の一つ一つの税法であるといたしまするならば、こういう短かい時間に上がるはずはないのであります。一つの税種をとらえて考えましても、おそらく相当な審議をしなければならないと考えます。しかし法律の建前は一応こういう地方税法という一つの税法になって出てきております関係から、これが一括されて審議されることもやむを得ないことである。従って審議は十分に尽くされたかのように小委員長の報告も行なわれ、また今までの理事会その他でもいろいろ議論はございましたが、実質的の審議というものを一つ一つの課税種目に当ててみますときわめてわずかな時間であります。  私は、税金が国民の義務であって、国民はどうしてもそれを負担しなければならない、そうして国民に対しては一つの大きな国家権力の作用をいたすものであるということを考えますと、税法の審議はできるだけ時間をかけて、そうして国民が理解し納得のいくような線にこれを持っていきたい。私はこのことはさっきも申し上げましたように提案の非常におくれたということと同時に、審議はまだ十分に尽くされておらない。ことに遺憾なのは、社会党からせっかく出て参りましたこの修正案が、何ら審議をされないまま、ただ形式的に説明があって、御質疑はございませんかという程度であって、一体議員の持っております提案権や国民に対する義務をどう考えておるかということであります。やはり政府の諸君は早く通して、そうしてできれば五月一日から徴税がしたいという意向があったことも事実であり、またそういうことであると私は考えます。しかし、このこともさかのぼって考えますれば、あげて政府の責任である。だからといって審議をおろそかにすることは大きな誤りであると考えます。この点については一つ特に将来の問題としても注意すべきではないかと考えております。  それから、さらに個々の税種目について一々意見を申し上げておりますと非常に長くなろうかと思いますので、私は個々の問題については議論をすることをできるだけ避けたいと思いますが、住民税にいたしましても、先ほどから太田委員からも説明がございましたように、あるいは事業税もともに考えなければならないことであります。同じような業態で、しかも業態としては弱いと考えられる白色の申告をする諸君に対する課税が無慈悲と言っていいほど過酷ではないか。小さい力の弱い業者に比較的重い税金をかけて、青色申告のでき得る業者、それが不可能なと申しますか、できにくい小さな業者に対して比較的恩典を与えていないというところに私は大きな不満があると思います。この点については地方税でありますから、ことに地方税は、御承知のように地方税の持つ性格というものが国税とは違いまして、いわゆる日本の全体の経済の上からくる見方とは違って、地域社会における、ことに住民感情の中で同じ公共体の中にある最も親近感を持つ税であります限りにおいては、できるだけ住民感情の融和というところに税制のポイントというものを置くべきだ。税制がきわめて不満であるという形をとって参りますと、それ自体が直ちに行政に響くのであります。国政に響くということは非常に遠いのでありますが、ことに市町村税などは身近な問題でありますから、税の不均衡は直ちに響く。従ってこういう点については十分配慮さるべきではなかったかと考えるのであります。  その他電気税、ガス税について政府は免税点を設けて、かなり政府としては自慢だ——と言えば怒られるかもしれませんが、ある程度の自信を持って御説明等もございまして、要望にこたえた点もございますが、その点について考えなければなりませんのは、これを今日の電気料金に対する税のかけ方でなくして、課税の方法はやはり従量制にこれをこの際改むる必要はなかったか。電気をたくさん使った人がたくさん税金を支払うということが消費税としての本質であると思う。ただ料金によって税金をかけるということになると、今日の電気料金は定額者は割合に高くなっておるということは事実でございます。同時にたくさん使っておいでになる方は、かなり多く割引があって安く使われておることも事案でございます。従ってこれを従量制に改めることは税の負担の公平から考えても私は正しいと思う。この点徴税技術の上にめんどうであろうかということは私も知っておる。しかし徴税がめんどうであるからといって不均衡な税制であってはならないと思う。この点については、今度電気ガス税について免税点が設けられたということは一応の進歩のように考えられますが、私はもう一段これは考えるべきではなかったかと考えると同時に、非課税を整理する整理すると言いながら、今度の税法を見て参りますと、整理されたのは三つか五つであって、非課税になったものが十幾つというように逆にふえておる結果を来たしておる。これは私は必ずしも電気ガス税を創設したときのいきさつから考えて賛成するわけには参りません。  それからさらに問題になって参りますのは固定資産税の問題であります。固定資産税の問題については、特に農村の固定資産税であります。これを町村財政と関連をして申し上げて参りますと議論もあろうかと思いますが、しかし、農民の持っております農地というものは、土地自身についてはなるほど借金をすときの抵当になりますから財産であることには間違いはない。しかし、土地自身が多くの収入を生むわけではございません。これは土地の上に農民が汗を流し、あぶらを流して耕して、肥培管理をして初めて収益があるのであって、一つの生産手段にすぎない。これが土地としての価値があるからということで考慮されないで今の経度で税金をかけておるところに無煙がありはしないかと考える。従ってこの農村の固定資産税につきましては、やはり特段の配慮をさるべきである。この点については社会党の修正案はよくできておると考える。そういう面を考えて参りますと、さらに固定資産税あるいは事業税等の問題について、営利的事業を行なわないいわゆる協同組合その他に利益があれば税金をかけるということは、私はあまりいいものの考え方ではないと思います。現実的にはそういうことが言えるかもしれない。しかし、協同組合自体を発展させ、助長させていこうとすると同時に、定款には利潤は必ず利用度によって本人に配分さるべきものであるということはいずれの協同組合においても考えられておることであって、その利潤を営利会社と同じような形で配当するというような形になっておらない。利用者にこれを還元することになっておるということを考えて参りますと、これを営利事業のような形にすることは誤りではないかというふうに考えるわけであります。  さらに遊興飲食税に至りましては、名前を変えたということについては先ほども御意見がありましたから申し上げませんが、どうもすっきりしない問題であります。これはあくまでも遊興飲食税でよかったと私は考えております。この点についても原案に賛成するわけには参りません。  以上はきわめて簡単でございましたが、概括的に政府原案に反対する理由を申し上げ、そうして社会党から出されております修正案は、この間のあやまちを最小限度にとどめることに最大の努力がされておると私は考える。従って納税を行なう者の立場あるいは税の負担の均衡というようなことを考えて参りますと、社会党の修正案に賛成の意を表し、政府原案には重ねて反対の意を表する次第であります。(拍手)

濱田幸雄自由民主党

○濱田委員長 これにて討論は終局いたしました。  これより採決に入ります。  まず、日本社会党提出にかかる修正案について採決いたします。本修正案に賛成の諸君の起立を求めます。   〔賛成者起立〕

濱田幸雄自由民主党

○濱田委員長 起立少数。よって、本修正案は否決せられました。  次に原案について採決いたします。原案に賛成の諸君の起立を求めます。   〔賛成者起立〕

濱田幸雄自由民主党

○濱田委員長 起立多数。よって、本案は原案の通り可決すべきものと決しました。  次にお諮りいたします。すなわち、ただいま議決いたしました法律案に関する委員会報告書の作成に関しましては、先例により委員長に御一任を願いたいと存じます。これについて御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

濱田幸雄自由民主党

○濱田委員長 御異議なしと認めます。よってそのように決しました。  次会は来たる二十五日に開会することといたしまして、本日はこれにて散会いたします。    午前十一時五十一分散会

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