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38回国会衆議院1961/04/13

地方行政委員会 第22号

発言数
6
登壇者
3
会派数
1
開催日
1961/04/13

会議録

濱田幸雄自由民主党

○濱田委員長 これより会議を開きます。  去る十一日本委員会に付託されました内閣提出、銃砲刀剣類等所持取締法の一部を改正する法律案を議題といたします。

濱田幸雄自由民主党

○濱田委員長 まず、政府より提案理由の説明を求めます。安井国務大臣。

安井謙自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○安井国務大臣 ただいま議題となりました銃砲刀剣類等所持取締法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び内容の概要を御説明いたします。  銃砲刀剣類等は、その性質上人を殺傷する機能があり、往々にして犯罪の用に供される危険性がありますので、過去におきましても、危害防止の観点から、銃砲刀剣類等について、事態に即して必要な法的規制が講ぜられて参ったのであります。ところが、遺憾ながら、最近において銃砲刀剣類または危険な刃物を用いて暴力犯罪を犯す傾向が高まって参り、社会不安を引き起していると見受けられるのであります。政府におきましても、さきに暴力犯罪防止対策要綱を定めて、暴力犯罪の根絶のため、総合的な施策を推進することとしたのでありますが、その施策の一環として、銃砲刀剣類等の所持や携帯に関する現行法の規定を整備いたしますとともに、警察官が取り締まりをする場合の権限等につきましても、現行法の中に明確な規定を設ける必要を認めましたので、この法律案を提出いたした次第であります。  次に、本案の内容について御説明いたします。  その第一は、飛出しナイフについて、これまで所持の禁止をしていなかった刃渡りが五・五センチメートル以下のものにつきましても、比較的危険性の少ない形状のものを除いて、その所持を禁止することといたしたのであります。  第二は、銃砲または刀剣類の所持許可の申請がありました場合、申請者の同居の親族に、人の生命、財産または公共の安全を害するおそれのある者がいて、その者がその銃砲または刀剣類を使用して、人の生命、財産または公共の安全を害するおそれがあると認められるときには、許可をしないことができるようにし、また、一たん、許可をした後にこのような事情が生じて参りました場合にも、許可の取り消しができるようにいたしたのであります。  第三は、従来業務その他正当な理由のある場合を除いて携帯することを禁止されていましたのは、あいくち類似の刃物となっておりましたが、今回このあいくち類似の刃物にかえて、原則として刃体の長さが六センチメートルをこえる刃物とし、携帯禁止の対象となる刃物の範囲を広めるとともに、その概念を明確にすることといたしたのであります。  第四は、警察官は、銃砲刀剣類等を携帯し、または運搬している疑いのある者が、他人に危害を及ぼすおそれがあると認められるときは、銃砲刀剣類等と疑われる物を提示させ、またはそれが隠されていると疑われる物を開示させて調べることができることとし、また、現に銃砲刀剣類等を携帯し、または運搬している者が、他人に危害を及ぼすおそれがある場合に、その危害を防止するため必要があるときは、それを提出させて一時保管することができることとし、あわせてその一時保管の手続について規定いたしたのであります。  以上が、改正法律案の提案理由及びその内容の概要であります。  何とぞ、慎重御審議の上、すみやかに御可決あらんことをお願いいたします。

濱田幸雄自由民主党

○濱田委員長 次に本案に関する逐条説明を求めます。柏村警察庁長官。

柏村信雄警察庁長官

○柏村政府委員 銃砲刀剣類等所持取締法の一部を改正する法律案の内容につきまして、逐条御説明申し上げます。  第一は、飛出しナイフの定義についての改正であります。第二条第二項は、刀剣類の定義を定め、この定義に該当するものは、第三条によって、特定の場合を除いては、その所持を禁止しているのであります。現在、刃渡りが五・五センチメートル以下の飛出しナイフにつきましては、飛出しナイフの定義から除外して、所持禁止の対象としていないのでありますが、この禁止の対象としていない刃渡りの短いものが、数多く犯罪に供用され、また、青少年に悪い影響を及ぼすようになって参りましたので、飛出しナイフは、刃渡りにかかわらず、所持を禁止することといたしたのであります。ただ、刃渡りが五・五センチメートル以下のもので、開刃した場合に、刃体をさやと直線に固定させる装置がなく、また、刃先が直線であって、刃体の先端部が一定の丸みを帯びたものは、比較的危険性が少ないと認められますので、規制の対象から除外することといたしたのであります。  第二は、銃砲または刀剣類の所持許可の基準についての改正であります。第五条第一項は、銃砲または刀剣類の所持許可を受けようとする者の欠格事由を定め、この事由に該当するときは、許可をしてはならないとされており、その欠格事由の一つとして、第六号に、「人の生命若しくは財産又は公共の安全を害するおそれがあると認めるに足りる相当な理由がある者」という規定があるのであります。ところが、この欠格事由は、許可を受けようとする者自身についてのものであるため、許可申請者の同居の親族中に、この条項に該当する者がおり、その者が申請にかかる銃砲または刀剣類を悪用するおそれがある場合でも、許可を受けようとする者自身が欠格事由に該当しない限り、許可しなければならない建前となっており、そのため危害防止上好ましくない事態をも生じているのであります。そこでこれに対処するため、新たに許可を受けようとする者に第五条第一項第六号に該当する同居の親族がある場合において、その同居の親族が銃砲または刀剣類を使用して人の生命、財産または公共の安全を害するおそれがあると認められる者であるときは、許可をしないことができることとし、その旨を第五条第三項として新たに規定いたしたのであります。  なお、このことに関連しまして、第十一条の許可の取り消し事由につきましても、同様な趣旨に基づいた規定を新たに加え、許可後においてこのような事情が生じた場合には、許可の取り消しができることといたしたのであります。  第三は、刃物の携帯禁止についての改正であります。第二十二条は、何人も、業務その他正当な理由のある場合を除いては、あいくちに類似する刃物を携帯することを禁止しているのでありますが、刀剣類以外の刃物が犯罪に使用される状況を見ますと、あいくちに類似する刃物とその危険性において変わらないものがきわめて多いのであります。そこで、あいくちに類似する刃物に限らず、危険性において同じようなものも規制の対象に加えることとし、あわせて、この際、規制の対象とする刃物の概念を明確にするため、刃体の長さが六センチメートルをこえる刃物は、業務その他正当な理由がある場合を除いては、携帯してはならないことといたしたのであります。ただ、刃体の長さが八センチメートル以下のはさみ、折りたたみ式のナイフ等の日常一般に携帯して使用されることの多い刃物で、危険性の少ない種類または形状のものは、政令で定めるところにより、この規制の対象から除外することといたしたのであります。  第四は、銃砲刀剣類等の一時保管等に関する規定を第二十四条の二として新設したことであります。警察官には、人の生命及び身体を保護し、犯罪を未然に防止する大切な責務があるのでありますが、銃砲刀剣類等による危害防止のための警察官の権限については、現行法では明確でないところがあるのであります。そこで危険な銃砲刀剣類等を携帯し、または運搬している者について、危害を防止するため一時保管その他の手続を明確に規定する必要があるのであります。  すなわち、第一項では、銃砲刀剣類等を携帯し、または運搬していると疑うに足りる相当な理由のある者が、他人の生命または身体に対して危害を及ぼすおそれがあると認められるときは、警察官は、その銃砲刀剣類等と疑われる物を提示させ、またはそれが隠されていると疑われる物を開示させて調べることができるものとし、人に危害を及ぼすことの多い銃砲刀剣類等について、事前にこれを発見するための警察官の権限を明確にしようとするものであります。  第二項は、第一項の調査の結果発見された銃砲刀剣類等を持っている者、または、初めから公然と銃砲刀剣類等を携帯し、または運搬している者が、他人の生命、または身体に危害を及ぼすおそれがあって、危害防止のため必要があるときは、警察官は、それを提出させて一時保管することができるものとし、危害を未然に防止するための権限を警察官に与えようとするもであります。  なお、第一項並びに第二項の規定による警察官の調査及び一時保管は、相手方の行なう提示、開示または提出の行為を前提とするものでありまして、警察官が捜索したり、差し押えたりする権限を認めたものではありません。  第三項以下は、この一時保管に伴う手続として、一時保管をした警察官は、所轄警察署長にすみやかに引き継ぐこと、所轄警察署長は、五日以内にその物件を本人等に返還すること、その物件が第三条第一項の規定により所持を禁止されている者から提出されたものであるときは、提出した者にはその物件を返還しないことができること、一時保管を始めた日から五日を経過しても相手方の所在不明のためその物件を返還できないときは、その旨を公告し、公告の日から六月を経過してもなお返還できないときは、その物件は、国または都道府県に帰属すること等を規定し、その他一時保管に関し必要な事項は、総理府令で定めることといたしました。  以上、今回の改正案につきましてその内容を御説明申しあげた次第であります。何とぞよろしくお願いいたします。

濱田幸雄自由民主党

○濱田委員長 以上をもちまして提案理由及び逐条説明は終わりました、本案に関する質疑は後日に譲ることといたします。  次会は明十四日開会することとして、本日はこれにて散会いたします。     午前十時五十一分散会

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