P政策ポータルPOLICY PORTALウォッチ
38回国会衆議院1961/03/10

地方行政委員会 第11号

発言数
68
登壇者
11
会派数
2
開催日
1961/03/10

会議録

中島茂喜自由民主党

○中島(茂)委員長代理 これより会議を開きます。  濱田委員長には本日病気のため出席ができませんので、その指名によりまして私が委員長の職務を行ないます。  地方財政に関する件につきまして調査を進めます。  昭和三十六年度地方財政計画に関する質疑を継続いたします。二宮武夫君。

二宮武夫日本社会党

○二宮委員 自治省関係についての質問は、時間の関係もございますので後に回しまして、まず、厚生省から御出席をいただいております精神衛生関係の方に御質問を申し上げたいと思うわけでございます。  昭和三十六年度の地方財政計画に関する自治大臣の説明書を読んで参りましても、国の財政計画と同時に、同様な形をもって編成をしておるという立場で、特に最終の個所に、社会保障の拡充の面についても地方の御要望に応じ得るという説明があるわけでございますが、その点に関しまして精神衛生課長に御質問を申し上げます。あまり回りくどくなく端的に御質問申し上げますので、率直に御答弁をお願い申し上げたい。  まずその第一点は、精神衛生費に対する補助額が非常に増額をされておるわけでございますが、現在精神病患者として町の中におって、あるいは暴行を行なったり、あるいはいろいろ犯罪を犯すおそれがあるというようなケースについての御調査ができておりますか、どうですか。

長友浪男厚生技官(公衆衛生局精神衛生課長)

○長友説明員 御説明申し上げます。精神障害者に対します措置は、精神衛生法に規定されておりますように、みずからを傷つけ、あるいは他人に害を及ぼすおそれのある精神障害者は、精神衛生法によりまして措置入院が行なわれることになっております。措置入院患者に対します国及び都道府県の負担の額の増額が今回はかられたわけでありますけれども、従来、三十五年度におきましては、予算上は全国約一万二千人の予算が組まれておりましたが、三十六年度におきましては約その三倍の三万七千人の予算が組まれておる次第でございます。私ども、精神障害者の面から見まして、自傷他害のおそれがあります患者は約十万近いのではないか、かように考えておりますが、これは三十五年度において行ないました実態調査の結果をただいま製表中でございまして、この結果が出ますならば、この約十万という推定数にさらに正確度が加えられるもの、かように考えております。

二宮武夫日本社会党

○二宮委員 精神衛生法に都道府県における精神病患者に対する責任ということが明確になっておるわけでございますが、もう一点お尋ねします。精神衛生相談所を持っておらない都道府県はどの程度ございますか。

長友浪男厚生技官(公衆衛生局精神衛生課長)

○長友説明員 現在精神衛生相談所は全国に五十一カ所ございます。ただ政令市で持っておりますのが四カ所ございますので、それを差し引きますと、都道府県が有しておりますのは四十七カ所になるわけでございますけれども、さらに県によりまして、大きな県は二カ所もしくは三カ所持っておるわけでございますので、全県にわたっておるわけではございませんが、御質問の今持っていない県は九県でございます。

二宮武夫日本社会党

○二宮委員 これは、私、いろいろ調査をしてみたのでございますが、精神病者が犯罪を犯しました際には犯罪として取り扱われないという建前から、精神病者の犯罪件数というものの把握が警察当局においてできないというような実態にあるわけでございます。ところが事実は、殺人であるとか放火であるとかいうような凶悪犯を精神病者であるということによって起こすという事態がたくさん町の中に見受けられるわけでございますが、精神衛生法に基づくところの公立の精神病院を持たない県はどれくらいでございますか。

長友浪男厚生技官(公衆衛生局精神衛生課長)

○長友説明員 県立の単独の精神病院の御質問でございますが、現在単独の精神病院を持っておりませんのはこれも大体九県でございます。ただこの場合は、いずれも県立の総合病院に精神科を持っておりますので、その精神科において患者を診断しております。

二宮武夫日本社会党

○二宮委員 実際今までの取り扱いの実態を調査してみますと、精神衛生法に基づいて措置するというのでなくて、生活保護法の医療扶助という形をもって措置をされるという事態が非常に多いように見受けられるのでございます。これらの指導監督の面について、都道府県にもしその精神衛生法に基づいて措置しない場合には、これを委託することができるということになっておるわけでございますが、これらの指導監督の実態についてお尋ねをいたしたいのでございます。相手が精神病者でございます関係上、委託をした市中の病院に入院を認可をいたします際には、医師がおり、看護婦がそろっておる。ところがそれは認可の条件だけであって、実際は開業いたしますと、相手があまり文句を言わないものですから、ついお医者の欠員をそのままほったらかす、あるいは看護婦の欠員をそのまま捨てておく、あるいは医療の仕方について非常な問題があるというようなことで、遺伝的なそうしたかわいそうな人々に対する措置において非常に人権がじゅうりんをされておるという実態が多く見受けられるわけでございますが、これらに対する指導監督の実態を一つお聞かせ願いたいと思うのです。

長友浪男厚生技官(公衆衛生局精神衛生課長)

○長友説明員 従来精神衛生法で措置すべき患者のうち、県の予算の規模その他によりまして、やむを得ず生活保護法の医療扶助の方でめんどうを見ていただくという患者も相当いたわけでございます。従いまして、三十六年度においては、そういう生活保護の患者のうち特に一部負担——本人支払い額のある患者の中で措置すべき患者さんについては、精神衛生法で措置するというふうに切りかえを行なわれることが考えられたわけでございます。  さらに今の御質問の中の病院の件でございますが、一部指定病院のお話かと思います。指定病院というのは、精神衛生法によって指定されたものでございますけれども、都道府県立の精神病院と同じレベルにある病院を選びまして、その病院に知事が患者を委託するという措置がとられているわけでございます。従いまして、その指定をされます病院につきましては、都道府県立と同じレベルが保てるような病院を指定するということになっておりますので、医療内容を見ましても、相当な指導も行なわれますし、また十分な能力を持つものというふうに私ども考えております。  さらに一般の精神病院の医療につきましては、御指摘のような心配もございますので、私ども特にたびたび技術的な会合を催すとか、あるいは御承知の日本精神病院協会という精神病院関係の大きな団体がございますので、その協会の技術的な委員会等に私どもも出席いたしまして、いろいろ注文あるいは必要な面の要請というようなことをいたしております。

二宮武夫日本社会党

○二宮委員 大体三万七千を目標にして予算を組んだということでございますが、地元負掛を含めまして総額五十一億六千九百万円という金額、これがもし実態調査の結果、実際は十万人程度あるということになりますと、自治省の大臣の説明やそのほかにもございますように、こうした厚生社会保障の問題についても十分要望に応じられるというような説明をしておる段階でございますと、とても要求には応じられない金額ではないかというように考えるのですが、実態調査の結果十万人をこすというような保護を要する精神病患者が事実出たという段階になりますと、これに対する追加補正というような問題に対する厚生省の考え方について一つ承っておきたいと思うのでございます。

長友浪男厚生技官(公衆衛生局精神衛生課長)

○長友説明員 措置患者の対象数につきましては、本年は数字ははっきりいたしませんが、一万二千人強でございますが、それに対しまして来年度は三万七千人の約三倍になるわけでございます。ただこの数をふやしまして、さらに措置の切りかえ等を行ないます場合には、やはり準備期間がどうしても必要でございます。特にこのことに伴いまして医療費の支払い等の法律改正をいたす必要もございますので、四月一日から実施ということにはどうしてもできないわけでございます。従いまして十月一日からというように三十六年度はきめられたわけでございます。従いまして三十六年度の後半期におきまして、一挙に相当数を切りかえるということも、事務的にも非常に困難な面がございます。  さらに精神衛生の面で非常に困りますのは収容能力と申しますか、ベッドの数でございます。現在本年の初頭における調査によりますと、全国のベッド数が九万五千床でございます。この九万五千床は一般の患者も入っておるわけでございまして、そのうち三十五年度で申しますと、一万二千人が措置患者になっております。そういうことで三十六年度におきますベッドの増床と見合いながらこの政策を進める必要がございますので、一挙に十万人というふうにふやすのも実は困難な状態でございます。ただ十万人と推定数を申し上げましたけれども、あくまで推定数でございまして、ベッドの回転率と申しますか、措置患者におきましても相当早期に退院のできる方もおられますので、そういうベッドの有効回転率というものを考えますと、かりに十万という数字が出ましても、必ずしも十万床なければならぬということではなくて、あるいはその半分で済むということも考えられるわけでございますが、これはなお治療の効果等も確かめまして、どの程度ベッドが必要かということも現在計画を練りつつあるわけでございます。

二宮武夫日本社会党

○二宮委員 非常に短期に退院ができるというような病状の者であれば、それが循環をされてベッドの使用がされるということで、非常に効率的な運用ができるであろうと思うのですけれども、しかし私のお尋ねしたいのは、そういう運用の面も一応含めまして、大体社会保障で——特に市中に不安をまき散らすような精神病患者、あるいは人権的に申しましても、本人が自分の主張をし切らない、こういうものに対する従来の国並びに都道府県に法律をもって規制をしました措置は不十分な点があるわけでございまして、こういう方面についてもう少し親心のある予算追加そのほかに対する見込みなり厚生省としての立場なりを一つ十分部内において検討されまして、これらに対して軽く見るというようなことによって市中における人々の不安を増大したりあるいはそれによって危害を起こしたりするようなことを防ぐ措置を十分お願いを申し上げたいと思うわけでございます。  同時にまた市中における指定病院なりあるいは市中の病院等におきましても、これは先ほど申し上げましたように、企業的に申しましてこの精神衛生関係の病院は非常にもうかるのではないかと思うのです。そのためにあるいは手を省いたり、あるいは医療を怠ったり、あるいは食べものや薬剤の面におきましても違反をするような問題も往々にしてあるということを聞き及ぶわけでございます。そういう点に対する指導監督というものが、都道府県並びに厚生省において、今衛生課長の申されました程度の指導監督ではなかなか十分ではないというように考えるわけでございまして、放置されないような方向に、十分今後の措置をお願い申し上げたいと思うわけでございます。  もう一つの行政監督の面について関連がございますので、直接地方財政の問題に、財政的には関係がない問題もあろうかと思うのでございますが、たとえば厚生省から都道府県に委託をします事務で食品を取り扱うというような認可の問題につきまして、これは当然厚生省から都道府県に委託をしました際に、認可の手続について、十分に認可し得る態勢にない場合にはそれを注意してやらせなければならない。それだけの措置ができた場合には当然それを認可しなければならないということになっておる問題があろうかと思うのですが、その場合に都道府県の条例等とのからみ合いがありまして、せっかく食品衛生で都道府県に委託をした問題が、一応仕事としては当然認めなければならないところまで環境そのほかが整ったという場合に認可ができない。こういうような問題の具体例を二、三私は持っているわけですが、そういう場合に都道府県にまかしたところのそうした認可の権限に対して厚生省はどのようにお考えになっておるかということを、これは公衆衛生局長がおられぬとちょっと困るのですけれども、実はきょう公衆衛生局長が御出席だということでございましたので、その点は精神衛生課長からこういう質問があったということだけを御伝言願いたい。また他の機会に確かめたいと思います。

長友浪男厚生技官(公衆衛生局精神衛生課長)

○長友説明員 最初の精神衛生に関することにつきまして御説明を申し上げたいと思いますが、措置患者の数がかりに非常にふえました場合に、来年度の予算で十分措置ができない場合どうするかという御質問が先ほどございましたが、この措置費に関しましては、患者の予算確保をいたしましても次年度において補正ができるようになっておりまして、今までにもそういう補正を数年行なってきておりますので、そういう点は十分裏打ちができるもの、かように考えております。  それから先ほど特に精神病院の医療については十分な監督をするようにという御注意でございますが、私どもも十分御趣旨に沿うようにいたしたいと思います。特に医療法に基づきます医療監視員という制度がございまして、医療監視員が定期的に各病院を回りまして、それぞれ医療内容が低下しないようにという指導もいたしておりますので、その線を通じても十分注意いたしたいと思います。

二宮武夫日本社会党

○二宮委員 それは何人いますか。

長友浪男厚生技官(公衆衛生局精神衛生課長)

○長友説明員 実はこれは医務局の所管でございまして、十分数を把握いたしておりませんので、また後ほど調べましてお答えいたします。

川村継義日本社会党

○川村(継)委員 ちょっと関連して。今の問題で一言お聞きしますが、今あなたのいろいろ御答弁を聞いておりますと、三十五年度は一万人あまりの措置患者をやっておった、来年度は予算に三万七千措置するように用意をしておる、ところが実際は十万人くらいあるのじゃなかろうかという推定だ、こうおっしゃっておられますね。その十万人あるだろうという推定は、今わかった数字なのですか、大体もともとからこれくらいはあるだろうということで考えておられたのですか。

長友浪男厚生技官(公衆衛生局精神衛生課長)

○長友説明員 御説明が足りませんので御疑問があったかと思いますが、私どもの調査によりますと、全国に精神障害者——多少軽い方も入っておりますけれども、精神障害者の数は約百三十万というふうに一応推定数を出しましていろいろな措置を講じておるわけでございますが、そのうち病院に入っておった方がいいという、いわゆる治療を病院で受けなければならないという推定の数が約三十五万人でございます。これをもとにいたしまして——実は国際的にもいろいろその中で強制収容すべき患者はどの程度あるかというのは、これは各国とも非常につかみにくい数字でございます。そのときそのときに突発的に起こるケースが非常に多うございますので、それを各国で相談いたしまして、WHOという、世界保健機構というものがございますが、その機構におきまして各専門家が集まって、この数字をどの程度に推定すべきかということが行なわれましたときに、病院に収容すべきものは、精神障害者の約三分の一はそれに該当するのじゃないかという一つの学説的な数字はあるわけでございます。従いまして私どもはそれをとりまして、三十五万のうち約十万、三分の一の数字ということでございますので、御指摘のようにほんとうにこれは推定数であるということであります。ただこの調査は非常に困難でありまして、一般の疾病と違いまして精神障害は比較的突発的に起こるものが多いのでありますので、あらかじめどの程度数があるかということをつかむのは非常に困難ではないかと思っておりますが、一応そういう目標で今進めております。ただこの点につきましては、先ほども申し上げましたように、できるだけいろいろな実態調査を行ないまして、実態調査の数字もあくまでこれは推定数字に近いものでありますが、なるべく正確な数に近いものをつかみたい、かように考えてここ二、三年実態調査を続けております。

川村継義日本社会党

○川村(継)委員 今お話を聞きますと、なおさら私は不安な気持になるのです。おっしゃるように実態の把握は非常にむずかしいことだろうと思います。しかし三十四、五万のそういう病院に収容すべきだと見られる患者も、そのうち三分の一程度はいろいろの資料あるいは調査に基づいて完全に措置しなければならぬ数であろうというような御意見のようであります。近ごろ東京都内でひんぴんとして火事が起こっておる。ところがその火事の原因がよくわからないで放火と見られる件数が非常に多いようでありますが、その放火と見られるものの原因として、どうもこういう精神的異常のある者のしわざではないかということが新聞紙上に指摘されております。このまま放置しておきますと、二宮委員が指摘し、お尋ねしておりましたような事態が起こるかもしれない。そうなりますと、これはよく努力されてその数を正確に把握し、同時に病院に入れてこれを措置するということは国の当然な責任ではないかと思うわけです。しかもあなたは先ほど突発的に起こるからどうも把握しにくいというのですが、突発的に何かしらぬが思わないときに起こるときこそその危険があるだろうと思います。これは厚生省としてはもう少し万全の措置をとっていただかなければ、ことしは去年より二倍ばかり予算を組んだということで何か事なれりという気持でおっていただくということになりますと大へんなことだと思うのです。今ごく最近の調査によってそういう数字が判明してきたことであるというならいざ知らず、すでに以前から十分にしかくの措置をとるべき数がわかっておるというなら、もう少し厚生省としても努力されなければならぬ、痛切に今お話を聞いて感ずるわけです。またそれらが処置される場合に、地方の負担とも考えあわせ、これはやはり相当国の予算措置が大事であって、そのような財政措置が地方に大きな迷惑をかけないようにもぜひあわせて考えていただかなければならぬと思います。質問にあわせてその点を強く指摘して要望しておきたいと思います。

二宮武夫日本社会党

○二宮委員 自治省関係はあと回しにいたしまして、建設省の官房長にお尋ねをいたします。  地方財政計画の概要について一覧をいたしまして、国の財政措置とほぼ並行する姿においてこれを立案したのだという説明があったわけでありますが、私が建設関係で地方財政の中に一番心配をする問題は、直轄事業の負担金の問題あるいは公共事業の補助負担金、普通建設事業あるいは災害復旧を含めまして国庫負担を伴わない金額、これらのものが三十五年度と三十六年度との比較も一応概要の中に出ておるわけでありますが、私がお尋ねいたしたいのは、やはり国が一つの経済成長率というものを見て地方財政計画を立てておるという以上、実際の事業量が昨年に比較をいたしましてある程度それに見合うところの事業量の増というものが結果として出て参らなくては意味がない。自治大臣の地方財政に対する説明も作文に終わるのではないかという心配がいたすわけでございますが、そこでまずお尋ねいたしたいのは、建設関係についての三十六年度における物価の値上がりというものを、昨年度の予算編成と本年度の予算編成とを比較をいたしました際に一体どれくらい考えておるのか、これによっては相当事業量というものは進捗しないのではないかというおそれもあるわけなんでございますが、物価値上がりの状況というものを一体どの程度予算編成の際にこうした建設事業に関してお考えになっておられるのか、この点をまずお伺いいたしたい。

鬼丸勝之建設事務官(大臣官房長)

○鬼丸政府委員 三十六年の事業費予算の編成にあたりまして、物価の値上がり等をどういうふうに考えて見込んでおるかというお尋ねの御趣旨かと思いますが、建設省といたしましては、従来の物価の動き、趨勢を考えまして、三十五年の夏におきして予算を要求する案を作成するにあたって、その際将来の物価の動向、過去からの推移というものを考えまして、予算要求の単価を検討いたして作成したものでございます。そこでその結果がどういうふうに現在提案されておる予算案に反映したかということを申し上げますと、実は事業によりまして、必ずしも一律ではございませんが、資材につきまして全般的に申しますと、鉄鋼とセメントは若干下落するのではないかという判断でございます。木材につきましては少し上がるというふうに考えられる。一番上がると考えられまするのは労務費でございますが、これは三%程度は上がる。いずれも前年に比べての話でございますが、そういうような考え方に基づきまして、まず治水事業、河川関係の事業について申し上げますと、労務費は前年度が四百三十七円でございましたが、これを四百九十四円、一三%増で見ております。資材の面につきましてはセメントは八・八%減と安くなる。丸鋼、たとえば十九ミリの丸鋼につきましてはトン当たり四・二%下がる。木材は逆に七・八%上がるというふうに見ております。そういうふうにいたしまして、先生も御承知のように治水事業関係は全国いろいろなところで行なわれておりますので、個々の個所につきまして実施上の設計で十分これは可能なように実施計画を立てるわけでございますが、これは予算上の積算は以上申し上げたような根拠になっておる、こういうことでございます。  それから道路事業につきまして申し上げますと、大体労務資材の基本は以上のようなことでございますが、道路事業はまたそれを平均化いたしましてキロ当たりのあるいは一平米当たりの事業単価ということで組んでおりますが、まず直轄の改良の事業単価は一キロメートル当たり昭和三十六年度は五千万円から六千万円、本年度は四千五百万から五千五百万でございますから、それぞれ五百万程度の増加を見込んでおります。鋪装につきましては、これは一平方メートル当たりで従来出しておりますので、一平方メートル当たり新年度、これは前年度と同様でございます。一平方メートル当たり千九百円から二千五百円でございます。補助事業は、御承知のように二級国道から地方道でございますが、これは改良につきましては一キロメートル当たり三十六年度は二千五百万から四千万円、今年度は二千万円から三千五百万円でございまして、これもそれぞれ五百万円程度の増加を見ております。補助の舗装につきましては、これは新年度も今年度と変更ございません。千七百円から二千五百円、あと都市計画事業につきましても、これは土地区画整理事業、街路事業、下水道事業、公園事業等でございますが、街路事業は先ほど申し上げました道路と同様の事業単価になっております。それから土地区画整理事業におきましては、約一割程度坪当たり増加を見込んでおります。下水道事業につきましても、これは一割まで参りませんが、五%程度の増加を平均して見ております。公園事業も同様でございます。

二宮武夫日本社会党

○二宮委員 今の計数については、どうも理解のしにくい点がたくさんございますし、また説明の途中におきましても、相当とんでもない数の誤差を生じておるような解明もあったわけでございますが、それらの計数についてはもう少し正確なものを文書によって御回答がいただきたいと思うわけなんです。私はあまり回りくどく質問もしたくないし、答弁も一つ端的にやっていただきたいと思うのですが、ただ私ども心配いたしておりますのは、たとえば地方で土地の購入を必要とする一つの公共事業をやるというような場合に、土地の値上がりというものが非常に強い勢いでもって上昇しておるわけなんです。そういう問題を考えました際に、あるいは建設資材にいたしましても、これは日銀や政府自体が御調査になった場合に、経済企画庁の言うように一・〇とか、一・一とかというパーセンテージの上昇率ではないと思うのです。特に土地の値上がりの問題につきましては、非常に激しいカーブを描いて上昇いたしているような地域もあるわけでございまして、これらを地方財政計画の中に今申されますような計数でもって盛られましても、実際はその結果における地方自治体における事業の量というものは何らふえない。あるいは前年度に比較してマイナスになるのではないかと思われるような問題も起こってくるのじゃなかろうかというふうに考えるわけでございます。従って、これらの計数については、上昇率というものを非常に加味して考えておかないと、ただマンネリズムに陥った予算の編成の技術においては決して地方の事業というものは進まないというような実態が私は起こってくるのじゃなかろうかと思います。特に関連をいたして申し上げますが、公営住宅等の問題にいたしましても、地方における実態は、その単価が非常に安く見積もられているために請負手がないというのが実はその実情でございます。幾らたくさんの住宅を建てようと思いましても、実際に自腹を切ってまでは請負はできない。従って地方自治体は、政府が考えておるのとは別個に、地方財政の苦しい中から、それに加えてこういうものをやっていくような実態にあるわけなのでございます。従って建設省がこうした地方財政の中に事業計画をする場合には、やはり相当に綿密な物価の上昇というものを加味した予算計画というものを立てないと、計数の上ではなるほど三三%ふえたり、あるいは二三%ふえたということでもって満足しておるかもわからないけれども、実際の事業の量におきましては決して前進をしない、前向きにならないというような問題が起こってくるだろうということを私は心配をするわけであります。物価値上がりの問題について、あまりにも安易なものの考え方をしておって、地方の実情にそぐわないところの地方財政計画を立てておるような状況では、私はこの地方財政計画というものは地方の実態にとってはプラスにならないのじゃないかという心配をするわけでございます。そういう点について、その計数については、今官房長ですかが覆われました内容については、いま少し綿密なデータというものをその審議の過程においてお出しを願って、それによって私どもは検計いたして参りたいというふうに考えるわけでございます。今申されました計数については一応今後文書をもってお出しを願って、いま少し明確な地方財政計画の中に盛り込まれた物価指数というものをお考えをいただきたいということを要望いたしておきます。

中島茂喜自由民主党

○中島(茂)委員長代理 ただいま二宮委員からの資料の提出要求について……。

鬼丸勝之建設事務官(大臣官房長)

○鬼丸政府委員 文書をもってできるだけ正確な資料を提出させていただきます。

二宮武夫日本社会党

○二宮委員 建設省関係は以上でけっこうです。  自治省の関係につきまして、大臣もお見えでございますから、二十四日の日に財政計画は提出をされまして、その日はちょうど私も欠席をしておりました関係上、前質問者と多少ダブる面もあろうかと考えるわけでございますが、数点にわたって質問いたして参りたいというように考えます。  私どもの期待をいたしましたことは、昨年の三十七特別国会における地方行政委員会で、自治省というものに昇格をして、決して中央集権をやるのではない、地方自治体のために前向きの予算編成その他についてもがんばって参りたいという決意のほどが安井自治大臣から御表明があったわけでございますけれども、そういう意味において今度の三十六年度の地方財政計画を見て参りますと、どうも少し、せっかく自治大臣というものができながら、昨年度の当初の問題と比較して参りましても、あまり前進をしておらぬのじゃないかというような心配をするわけなのです。   〔中島(茂)委員長代理退席、金子(岩)委員長代理着席〕 残念ながらそういう感じがするわけでございます。これは資料によって見ましても、歳入構成あるいは歳出構成の第三表を見て参りましても、説明書の中では投資的経費が非常に増高したかのごとき説明がございますけれども、歳出構成の中を見て参りましても、それは自然増によるところの全体のワクの増大に伴うところの金額の増でございまして、その予算ワク内に占めるところのパーセンテージというものは、歳出の場合には大して差がないような気がするわけでございます。歳入構成にいたしましても、歳出構成にいたしましても、その中に占めるところのパーセンテージは、その意欲というものが十分に現われておらないというような感じがするわけでございまして、多少さびしい気持がいたしておるような状況でございます。もちろん、安井大臣を補佐いたしまして、それぞれの局長からいろいろな援助のもとに大蔵省との折衝をしたのであろうとは思いますけれども、どうもあまり大した見ばえがしないという感じがするわけでございまして、その点について私は二、三点お尋ねをいたしたいのでございます。  第一点は、私は、地方財政の伸展をはかり、地方行政というものを十分に伸ばしていくためには、何といたしましても交付税の増額という問題が第一であろうと思います。それから三十七年度において実施されると称せられるところの国税と地方税との関連における抜本的な改正というものがやはり考えられなければならないというように思います。それからもう一つは、やはり地方口治体独自における財源の確保ということを考えさせるような方向に地方行財政というものは持っていかなければならないであろうというように考えるわけでございますが、地方交付税の中で私が一番心配をいたしますのは、三十七特別国会の際に、私初めて出て参りまして聞いておりましたところが、百十七億は翌年度に第一次補正で繰り越された、今度の第二次補正で九十億が繰り越された。しかし、それらの繰り越された二百七億というものは、本年度の交付税配分の対象として加算をされておるわけでございますけれども、私がここで自治大臣に一つ決意のほどを承っておきたいと思いますことは、この繰り越しをいたします際に、川村議員やそのほかから論議をされましたように、これは前に例があるのだということが一つの理由であった。それから年度途中であるということが理由であった。そういうことで、地方交付税法の精神から幾らこれを読んでみましても、やはり当該年度においてその年度の交付税というものは消化すべきものであるという法の精神は私は変わらないと思うのです。ところが自治省は、大蔵省との折衝の中で、やむを得ず今申し上げましたような理由から翌年度に二百七億というお金を繰り越しておるわけでございますが、その繰り越されておるという一つの前例か、三十六年度の交付税の配付の場合に心配されますことは、この前例を一つの前例として、これは悪例ですけれども、悪例を一つの前例といたしまして、また三十六年度におきましても、見積もられるところの国税三税の基礎から三十七年度に交付税をやはり繰り越す方がいいのではないか、こういうような年度間における調整を、自治省自体が犯して参りました特例法によって、来年度におきましてもまたそういうような一つの前例をもって、もう一ぺん繰り越せというような方向に行くおそれがあるのではないかという心配をするわけでございますが、これはもしそういうことがありとすれば、自治省は自縄自縛、自分で墓穴を掘ったという格好になるおそれが多分にあるわけでございますが、そういうことに対する見通し、三十五年度は特例であるということで、三十六年度もまた再びその轍を踏むというようなことのないような方向を自治大臣は大蔵省との折衝において十分に確保できるかどうかということについて決意をお伺いしておきたいと思います。

安井謙自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○安井国務大臣 三十六年度の財政全般につきまして、治省は省としてのイニシアチブをとって十分な配慮をしなければならぬじゃないか、こういうお話のもとに御質問があったと存じます。お話しの通りに、自治省といたしましては、地方自治体の行財政というものについては責任を持った運営をやっておるつもりでございます。今後もやるつもりでございます。ただ財政全般の問題につきまして、むろん大蔵省と種々折衝あるいは妥協するという問題は、これは断然財政問題全般をまとめます上からは出てこようかと思うわけであります。従いまして全体の投資額ではどういう配慮があったかというお話も最初あったかと存じますが、今度の全体の投資につきましては、むろん交付税もふえましたし、それから地方税収も相当額ふえております。また国自体が国の仕事としてやるものがふえて参りますについての当然の増は、これはお話しの通り当然にふえなければならぬと思いますが、それ以外にも地方自治体独自において単独の事業を十分やり得るような余地、あるいは先ほど建設省関係へも御質問があったかと存じます。が、そういった点につきましていわば規模是正と申しますか、単価その他の点について不合理な問題について、地方財政の側から、これをもっと補正しなければいかぬじゃないか、こういう御意見の分も今度の予算では相当織り込んでおるつもりでございます。今の一般投資の中で四百四十数億というものを、そういった問題のためにも織り込んでおるつもりでございます。それから今の交付税の問題でございますが、交付税率がどんどん上がっていくということは、地方財政にとっては非常に財政のやり繰りに楽なわけでございますが、これは今の二八・八という実際の率が、見方によっては相当な額であるということも言えましょうし、また地方財政全体が相当程度伸びもあるときに、今日直ちに率を動かすという問題につきましては、なかなか問題が現在のところはまだ多かろうと思っておりまして、率自身には今回は触れなかったわけでございます。しかし三十五年度の補正によって出た交付税の追加額を二百億も繰り越したじゃないか、こういうことは三十六年はやらないように気をつけろという話も、私ども一も非常にごもっともだと存じます。交付税そのものの性格は、当該年度に普通ならばこれは配分をすべきものであるという原則論につきましては、私どもも仰せの通りだと思っております。ただ三十五年度の場合にば、何分年度が迫っておりまして、そこで三十六年には相当画期的な、交付税の配分構成も変えたがよかろう、またいろいろな未開発地の開発といった方面の要請にも十分こたえるような配分も考えなければいかぬというようなことで、年度が迫っておりました際でありますので、自治省の判断としまして一部を三十六年度に繰り越し、総合的に今度の配分の算出の基礎に財政として入れておるわけでありまして、この部をまた三十七年度へ現在のところ繰り越すというような計画は、今まだ全然立てておらぬわけであります。将来の問題は別にいたしまして、現在交付税率の計算をいたしておりますが、その際にこれを繰り越すといったようなことは、目下のところ考えておらぬわけでございます。

二宮武夫日本社会党

○二宮委員 地方交付税法の性格から申し上げまして、今自治大臣の申されましたように、やはり地方行政の水準を高めるという意味から、地方財政は非常に貧困なのですから、それを当該年度にやはり配付をしてしまうという方向に十分一つ自治大臣はがんばっていただきたい。それを特例中の特例をもって前例とするというようなことのないような方向に一つがんばっていただきたいと思うわけでございます。  それから昨日久保田委員からの御質問の中にございました地方債の問題でございますが、私は昨日の質問を聞いておりますと、県、市町村を含めて地方債が大体一兆円に達しておる。その地方債は一般財源をもって充てるべき性格のものであって、これを増額するという方向はどうもおもしろくないのだという趣旨の御説明があったように理解をしておるわけなのでございます。地方財政法の第五条における、いわゆる地方自治体の財源としまして地方債をもって充てる、特に交通運輸の問題であるとか、あるいは電気事業であるとか、あるいは上下水道の問題等の地方独自の財源を培養するような地方債については、これを小さなワクの中に閉じ込めるという方策でなくて、思い切ってそういう方向に対しては、これは償還計画というものは十分立てて後の許可でございますから、そういうものを一つ、大きなワクの中から抑圧を加えられるというような姿でなくて、十分やってもらいたいというように考えるわけでございます。  そこでこの地方債はあながち全部がいけないのだというようなものの考え方はおそらく財政局長も持っておらないと思うのでございますが、一兆億という市町村並びに県を通じての地方債の内訳の中に、特に地方財源を培養すると思われるような地方債というものは一体どの程度あるものであるかということが質問の一つでございます。  もう一つは、ほんとうにそうした意味におけるところの地方財源を培養するような地方債の希望額というものは、一体年度においてどれくらい——たとえば三十五年度に限定をしてもよろしゅうございますが、三十五年度においては地方からどれくらい出ておるか。それを、あるいは国の財政投融資のワクの中においてしぼられて、やむを得ずこれこれに削減をしておるのだ、こういうような実態というものが自治省の中にはあろうかと思うのでございますが、そういうものについての資料を一つここでお出しをいただきたい。これについては昨日の答弁のような、地方債は一がいによくないのだ、不健全な財政であるというような考え方ではなくて、地方自治体にどんどん仕事をさせて、その仕事の中から地方財源を培養していくというようなことも、やはり地方行政の妙味の一つではなかろうかというふうに考えるわけでございまして、そういうような意味における地方からの要望を、国が一体どのように査定をして、どのようなワクの中にはめておるのか。三十六年度は二千億というようなワクの中に閉じ込められておるようでございますが、いろいろ内容はあろうと思いますけれども、そうした実績の分析と、それから要望に対する一つの分析というものを一つ計数の上から財政局長に御説明を願いたい。

奧野誠亮自治事務官(財政局長)

○奧野政府委員 昨日私がお答えいたしましたことが大へん誤解されているように思います。私は地方債は縮小すべきだというようなことを毛頭申した覚えはございません。地方債を分けまして、その元利償還額を一般財源でまかなっていかなければならない、租税収入でまかなっていかなければならない、そういうものは一般財源を増強するのが筋ではないか。地方債を発行しないで一般財源を充実することによって、その一般財源で事業をやっていける、そういうことが健全な財政の筋道ではないか。しかし一般財源が必ずしも十分でない山村等におきまして、橋梁のかけかえその他をやる場合には、あまり地方債が窮屈過ぎるのではないかという御指摘がございましたので、そういう点については運営上十分私たちは心していきたい。かように申し上げたわけでありまして、償還財源を料金収入でまかなっていきますものにつきましては、昨日も申し上げましたように、ものによりましては二倍にも増額をいたしておるわけでございまして、全体として準公営企業債や公営企業債は画期的に私たちは増額をはかった。かような考え方を持っておるわけでありまして、産業の発展なり生活水準の向上なりに対応できますような産業関連施設と生活関連施設を、地方債資金をもって伸ばしていきたいというような考え方を強く抱いておりますので、この点は御理解いただきますようにお願いをいたしておきたいと思います。  なお、地方財源を培養するというような意味の地方債はどれだけか、こういう御指摘があったわけでございます。私たちはもとより一般財源でまかなわなければならないような仕事、道路を整備しますとか、あるいは港湾を整備しますとかいうことは即地方の発展に役立っていく、こう考えておりますけれども、御指摘の点を、公営企業なり準公営企業なりに向けられている地方債と、一般財源でまかなわなければならないような一般会計の地方債とに分けて申し上げますと、一般会計の部分が六千六百億円になっておるわけでございまして、その他の部分が準公営企業ないし公営企業ということになるわけでございます。その部分か四千億円内外になる、こういうことでございます。なお私たちは、準公営企業や公営企業に向けられております地方債というものは、料金収入でそのまま元利償還額を支払っていくことができますので、こういう部分が幾らふえて参りましても、独立採算の経営がうまくいっております限りは何ら心配する必要はない。むしろこういう資金をもちまして生活の向上をはかっていく、あるいは産業の発展に対応する施設を整えていくことが望ましいことだ、こう考えております。ただ一般会計所属の地方債につきましては、大きくなって参りますと、それだけ一般財源をよけい必要とすることになりますし、その一般財源は、昔の借金の元利払いにだけ使われて参りまして、今すぐ生きた仕事には向けられないことでございますので、こういうものが大きくなることにつきましては、慎重な考え方をとっていきたいというつもりでおるわけでございます。  なお地方団体の希望しておる地方債資金のうちで、どの程度充当されているかということでございますが、これはもとよりものによって違うわけでございますけれども、三十五年度の姿を見ておりますと、大体六〇%ぐらいは充足されておるというような姿になっておるわけでございます。手元に持っております資料では、六一%ということになっておるわけでございます。その中には、もとより充当率の非常に悪い、たとえば国際観光施設というようなものにつきましては、希望が非常に多い割に地方債の額を押えておりますので、充当率は二〇%ぐらいにしかなっていないというものもあるわけでございます。平均いたしますと、今申し上げるような程度にたっておるわけでございます。しかしこの点につきましても、三十六年度は相当関係の地方債の充足をはかっておりますので、期待にこたえることができるようになっていくものだと存じておるのでございます。

二宮武夫日本社会党

○二宮委員 地方債を許可します場合には、その地方自治体の財政状況、償還能力、そのほかを十分に勘案をしてやるのでございましょうから、あまり困難な問題が起こるとは考えられないのでございます。実は地方の自治体におきましては、地方債はもう少しワクをほしいというのが実態でございます。あなたのおっしゃる六一%が充当されて満足だというような考え方ではなくて、ほんとうはまだまだほしいのだけれども、中央でそのワクを押えられておる。これが私は実態ではないかと考えるわけでございまして、これらの起債のワクの算定において、地方財政計画というものがどこからか一つワクをはめられてしまっておる、押えられてしまっておるのではないかという心配心あるわけでございます。私は、六一%のあと三九%は不健全な要求であるというようにも理解できないのであります。そういう点につきましては、今後とも地方財源培養のための地方債の発行というものに対する考え方を十分に持っていただきたいということを御要望申し上げておきます。

川村継義日本社会党

○川村(継)委員 関連して。今地方債の話が出ております、が、また昨日は久保田委員からいろいろと地方債の償還年限延長等のお話がありましたが、これはいろいろ問題が多いと思います。今の一般の地方債、一般財源関係のものから考えてみますと、これは端的に言うと、奧野さんが言われたように、生活水準の向上といいますか、住民の福祉−福祉といえばこれは広いのですが、そちらの力に直結するものの形をとっておるのではないか。それからあなたが言った産業等の発展ということになると、これはむろん住民の福祉につながるわけでございますけれども、これは大ざっぱに分けても、ことに公営企業等が考えられると思います。そこで今起債の充当の点で、平均して六〇%程度だと言っておられますが、この辺のものの考え方というものを、どうも自治省当局でほんとうに分析して、その基準というものを持っておられるかどうか。たとえば市町村の庁舎を作ったり、役場を作ったりなどするときには、大体八〇%程度の起債充当を見てやっておるようです。ところが公営住宅なんかは三〇%か四〇%の充当率しか考えていない。都市計画にしても同じような充当率しか考えていない。簡易水道にしても六〇%程度、こういうような程度ではないかと私は記憶しております。数字がわかっておりますれば、一つ充当率の今日までの状態を説明していただきたいと思います。そのほかのいわゆる公営企業関係には相当高い充当率を考えておる。ところが今申し上げたように、何か知らぬが、ほんとうに住民に直結する生活水準を向上するといいますか、住民の生活をしあわせにしてやるという点に対する起債の見方というのが少し足らぬのではないか。くどくなりますけれ、ども、役場の建設には、これは必要でありましょうけれども、八〇%も見てやって——これは出然やるべきだと思いますけれども、その他の公営住宅あるいは都市計画、こういうものに対する充当率というのが非常に低い。こういうことはどうだろうかと考えるのですが、この辺のところはどうでしょうか。

奧野誠亮自治事務官(財政局長)

○奧野政府委員 地方債計画の運用に当たりまして、一般会計の分については、国庫補助負担金を伴います事業で一件当たりの額が相当大きくなるものについては一応一定割合の地方債をつける。しかしその他の分については特に国庫補助負担金を伴う事業だからといって地方債をつけない、こういう建前をとっておることは御承知の通りだと思うのであります。その場合に、国庫補助負担金を伴う専業だから、しかも地方負担額が大きな額に上るから地方債をつけるという性格のものを港湾整備と災害関連と都市計画と公営住宅、河川総合開発の五つにしばっておるわけでございます。その五つのうちで都市計画事業につきましては、別途都市計画税を目的財源として考えているわけでございますので、三割程度の地方債しかつけない、こういう方針をとっているわけでございます。その他のものにつきましては、充足率をだんだん引き下げていったわけでございます。反血一般財源を増強していったわけであります。そして現在では四〇%、こういうことにいたしておるわけでございます。そういう考え方をとっているわけでございます。当初百パーセント地方債をたしかつけておったと思いますが、たんだんと一般財源を増額しながら、補助金を受けているからといって、その事業の地方負担分については地方債をつけないという方針をとって、地方債をつける部分は限定をして参ったわけでございます。限定をして参りますと同時に、だんだんと充足率も落としてきたわけでございまして、現在は四〇%でございます。言いかえれば、それだけ一般財源を増額してきたわけでございます。ただ地方債の充足率を落とすというような単純なやり方はしてきていないつもりでございます。地方財政健全化の方向に即して、こういうやり方を改めて参ったわけでございます。従来は地方財政の不足額を全部地方債で穴埋めしてきた、それが地方財政を非常に混乱させて参っておるわけでございますので、一般財源を増額しながら、今申し上げるような措置をとって参ったわけでございます。その他のものはみんな単独事業と考えているわけでございまして、市町村分につきましては、府県ごとにワク配分をいたしておりまして、そのワクの中で市町村の起債を許可するわけでございます。そういう場合に、小さい町村にとりまして、地方債というものがかなりな額に上るわけでありますので、できる限り積立金等をある程度持つ、そういう団体でなければ地方債の起債はつけない。しかし、その地方債につきましては、ある程度思い切った地方債をつけませんと、将来の財政の非常な圧迫になってしまうものでございますから、当該団体の実情に即したようにある程度充足率を高めて参っておるわけでございます。もともと庁舎につきましては消極的でございます。学校の整備が終わらないのに庁舎にかかることはいかがなものだろうかというような態度をとって参っておるわけでございます。だん、だんと庁舎の起債の額もふやすというような方向に今日なお向いていっているところでございまして、まだ庁舎の希望から考えますと、認められているのはごくわずかにすぎない、こういうことだろうと思います。  簡易水道の問題につきましては、私たちは準公営企業の建前をとっておるわけであります。従いまして、料金収入が償還財源になっていくわけでございます。また地方債を起こしまして償還財源が多い場合には、自然料金を高く定めなければならない、こういうことになって参るわけでございます。国も補助金まで出して簡易水道の発展を考えているわけ、だから、市町村もある程度一般財源を出してくれたらどうだろうか。そうすると、自然地方債の部分が少なくなってくるわけでございまして、少なくなってくることは料金を低く定めることができる、こういうことでございます。こういう考え方から大まかに申し上げますと、簡易水道事業につきましては、国庫補助の額が大体四分の一になっておるわけでございます。それから一般財源も四分の一出してもらっている、四分の二は地方債でいくという大きな筋道を立てておるわけでございます。もとより団体によってはいろいろ違ってくるだろうと思います。簡易水道につきましては、充足率は要望に対し−まして七二%、こういう姿になっておるわけでございます。

川村継義日本社会党

○川村(継)委員 またいずれいろいろ起債の問題についてお聞かせいただきたいと思いますが、今お話の点で最後に一つ聞いておきますが、単独事業の庁舎建設等について、せっぱ詰まったようなときにやらなければならない、八〇%程度の起債を見てやる、それは私はけっこうだと思うのです。ところが今の公営住宅の一つの例を考えますと、あなたのおっしゃっておる考え方もわからぬではありません。ところが公営住宅というのは、やはり低所得者層の家のない人たちに住まわせるというようなことを考えてやるわけです。しかも、これは国庫補助がついております。その一般財源分について起債を見るわけですが、せっかく公営住宅の建設のワクがあっても、一般財源の持ち出しがやはり相当額に上るので、なかなか市町村の財政運営に大きな支障を来たすという例も多いようです。こういうのに四〇%程度、あるいはだんだん起債の充当率を下げるということでなくて、やはりある程度高く見てやる必要が私はあるのじゃないかと思うのです。しかも公営住宅というのは、作ったあとは家賃が入るでしょう。そういうような関係でいけば、だんだん家質収入も一つの道として出てくるわけですから、そういう点からいうと、建ててしまってあと人を住まわせるようになりますと、その心配するようなこともありませんから、その辺のところは起債で少し見てやって、公営住宅がたくさん安心して建設できる道を考えてやっても差しつかえないのじゃないか、私はこう思うのですが、これはやはり財政的に不都合ですか、それを一つ聞いておきたい。

奧野誠亮自治事務官(財政局長)

○奧野政府委員 公営住宅につきましては、いろいろと問題のあることでございまして、率直に申し上げますと、私は一時、公営住宅の関係の部分を準公営企業に落とそう、こう考えたことがございました。しかし、国が一般会計で補助金まで出しているんだ、こうなると、地方団体もある程度一般財源を持ち出してしかるべきじゃないか、それを準公営企業的な考え方で公営住宅の行政を進めていくことがいいか、むしろ一般行政のワクの中で公営住宅行政を進めていく方がいいか、これはなかなか大問題でございます。そういうこともございまして、なお従来通り一般会計のワクの中で公営住宅の行政を扱っていく。従いまして、ある程度一般財源も持ち出してもらう、持ち出せるように一般財源の措置をしていく、こういう態度をとってきているわけであります。ただ、中小企業者向けの貸付の住宅を作る、これは地方債の計画の中でも別なところに資金を用意いたしておるわけでございまして、一般会計の部分では第二種公営住宅、いわゆる低家賃住宅だけを取り上げているわけであります。これは考え方の問題だろうと思うのでございまして、私たち自身も、準公営企業に移して、所要資金を全部地方債でまかなう。言いかえれば採算ベースでこの問題を考えていくということに割り切ったらどうかということを検討したこともあったわけでありますけれども、国も二分の一なり三分の二なりの補助金を出す、言いかえれば税金で補助しているわけであります。その部分は家賃にも乗っけていないわけでありまして、この低家賃行政というものをどう考えていくか、現状ではやはりそれにはずを合わせて一般会計で扱っていく、地方団体の一般財源もこれに相当持ち出していくという行き方をなお三十六年度も続けようということで、こうしたわけでございます。御指摘の点につきましては、なお研究する問題があると私たちも思っております。しかし、今一般会計で扱っておりますのは、申し上げましたような事情に基づく点を御理解願いたいと思います。なお将来とも研究はいたしていきたいと思います。

阪上安太郎日本社会党

○阪上委員 ちょっと関連してお伺いしたいのですが、社会政策的な配慮というようなものはこの際別としまして、純粋な財政上の見地から公営企業債についての充当率の問題が出ておるわけでありますけれども、先ほどあなたが答弁なさった中で、地方自治体においても一般財源の中で充当すべき性質のものである、これは私もっともだと思うのです。そこでちょっと伺ってみたいのですが、そういう指導をしておられるかどうか。何でもかんでも地方債でもって企業を起こしていく、この考え方は非常に危険だと私は思います。最近都市交通その他につきましても、公営企業が赤字でどうにもならぬというような面が多分に出てきておる。その他の公営企業についても、私はいろいろあると思うのです。自治省当局が地方公営企業というものをさらに拡大していこうという考え方、これは私は非常にけっこうだと思いますが、その反面において、どうも独立採算がとりにくいというような公営企業が出てきておる。そこで問題は、起債ばかりにたよらないで、自治体が当然資本の投下をすべきだ。たとえばバス事業等につきましても起債で全部やっておって、資本というものは持っていない。こういう形のままで公営企業が伸びていっておる。こういう問題があるわけなんでありますが、地方公営企業は自治体所有の企業であるという見地に立つならば、当然そこに資本の投下が行なわれなければならない。一般民間企業でいうところの資本金に相当するものが全然なくして、ただ起債ばかりで仕事をやっている。そこでその結果赤字が出れば一般会計から補てんしていく、こういう形になっております。こういった企業の全体的なやり方に対して、自治省の方ではどういうようにお考えになっておるか。積極的にやはり資本を投下すべきだという考え方でこれを指導していく。その場合に、財政法上どういう形になっていくか、いろいろむずかしい問題があろうと思いますけれども、そういうことをしていいんだというふうに積極的に指導されておるかどうか、こういった点について一つ伺ってみたいと思います。

奧野誠亮自治事務官(財政局長)

○奧野政府委員 公営企業を営みます場合に、一般会計から支出する必要があるかどうか、これはやはりその公営企業の料金をどう定めるかという問題と関連してくると思います。具体の例をあげて申し上げますと、東京都が地下鉄事業をやっております。これを地方債でまかなって参りますと、まず七十円から八十円の料金を取りませんと運営できないと思います。そうしますと、やはり一般会計から相当の出資をしていかなければ、地方債だけでまかなっていくことは運営上できぬのじゃないか、こう考えられるわけでございます。昨年もたしか十億円ぐらい出資しておりますし、三十六年度においても二十億円くらいの出資を考えておったのじゃないか、こう思います。そういうように個々の企業によりまして、出資を必要とするかしないか、どの程度出資を必要とするかという問題が定まってくるのじゃないか、かように考えておるわけでございます。どちらにしましても、地方団体の経営する企業であります場合には、究極的には地方団体が財政責任を負うわけでございますので、地方団体の財政力をバックにそういう資金的な運用も可能だと考えております。ただ事務組合で公営企業を経営していきます場合には、親元の団体はそれぞれ相当な基礎を持っているわけでございますけれども、一部事務組合として法人格を取得した場合には、そのものもある程度資金のバックを必要とするのじゃないか、こういうことも考えられますので、そういう場合には一部事務組合を組織する地方団体がその事務組合に出資することを建前とすべきじゃないか、こういうように私たちは考えておるわけでございまして、そういう意味の地方公営企業法の改正案を提案したいという考え方のもとに、現在検討を続けている最中でございます。  なおもう一つは、公営企業のあり方といたしまして、今のような出資の問題もございますが、一般の企業とは違いまして、利益配分の問題もございません。あるいはまた課税の点につきましても相当な優遇を受けておることでもございますので、自己資本造成というようなものを経理としてある程度考えるべきじゃないかというような考え方が、学者先生たちの間にも論議になっておるわけでございまして、そういう経理のあり方についてもさらに検討していきたい、こう思っているわけでございます。いずれにしましても、一般会計と公営企業会計との関係におきましては、繰り入れ、繰り出しの問題があってしかるべきでありますし、その繰り入れも、繰り入れの性質に従いまして、補助金の場合もあれば、出資の場合もあれば、貸付の場合もある。繰り出しのものも、それに応じまして返済の問題もございますし、その他それぞれ性格に応じて明確にしていけばよろしいのじゃないか、弾力的に両者の間は考えていけばよろしいのじゃないか、こういう気持を持っているわけでございます。そういう意味の指導もいたして参っておるわけでございます。

阪上安太郎日本社会党

○阪上委員 関連ですから簡単にいたしますが、そこでもし出資をしていく場合における財政計画上の取り扱い方はどうなるのですか。どういうふうにあなたの方では取り扱っていかれるのですか。

奧野誠亮自治事務官(財政局長)

○奧野政府委員 一応地方財政計画のどこにそういう所要財源が入っているのかというような御質問であるといたしますならば、やはり投資的事業の中で単独分というものを相当見込んでおるわけでございます。そういう中には自然出資関係のものも含まれて参っておるわけであります。私たちが決算統計をとります場合には、その中に含めて考えておるわけであります。

二宮武夫日本社会党

○二宮委員 御答弁を率直に簡明にお願い申し上げたいと思いますが、先ほど申し上げましたように、地方財政を豊かにするということは、党派の別なくわれわれは真剣に考えていかなければならぬ問題だと思うのですが、政府におきましても、先ほど申し上げましたように、交付税の問題、あるいは起債の問題、あるいは税制改革の問題等について十分に御検討いただきたいのでございますけれども、私どもが現在審議をしております地方財政計画の中に、税制調査会から答申のあったといわれる地方税制に関する基本的な考え方、あるいはそれに対する具体的な問題というものは自治省から提案されていない。これはいろいろ問題はあろうかと思いますけれども、非常に怠慢である。率直に申し上げると、私は非常に怠慢だと思うのです。従って私は現在実はこの中間報告を求めたいところでございますけれども、大臣がおりますからお尋ねいたしておきますが、この地方税制の問題については一体いつごろこの委員会に提案ができるというような見通しなんですか。

安井謙自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○安井国務大臣 地方税制につきましておくれておりますことは、まことに申しわけないと思っております。実はもっと早く御提出して御審議を願う予定で進めておりましたところが、一部事務上の手違いからちょっとおくれるようなことに相なっております。数日のうちにはぜひ一つ出して御審議を願いたいと思っておりますので、しばらく御猶予を願いたいと思います。

二宮武夫日本社会党

○二宮委員 政府は、公共料金あるいは九電の料金値上げについてはやむを得ないとしても、いわゆる物価値上がりのムードに対しては行政指導でこれを押えるのだ、このように言っておるわけなんですが、自治省自体においても料金値上げのムードについては懸案があろうかと思うのです。従ってもし値上げをすれば当然他の物価にも影響を及ぼすという問題も含まれておると思うのでございますが、自由主義経済を唱える自民党が、行政指導によって物価値上がりを押えようということについては、非常な努力が必要だろうと思うのです。私は不可能ではないかと思うのですけれども、自治省が関連をいたしております問題で、地方税制等の問題の中から当然波及をすると思われる物価値上がりに対する具体案がまだ出ておりませんが、われわれはいろいろな面から調査して参りまして、これを上げたら必ず他の問題にも響くであろうというような問題も税制の中にはあろうと思うのです。そういう行政指導をまかされた自治大臣として、一体どのような指導をもって料金値上げそのほかの物価値上げに対し行政指導をし押えていこうというお考えですか、できるという見通しがおありですか。

安井謙自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○安井国務大臣 物価値上がりムードを押えていきたい、こういう政府の全般的の方針に従いまして、自治省としてもでき得る限りその方策をとるつもりでおります。ただ御指摘のように、地方自治体の関係の中で絶対やむを得ぬという面も出て参ろうかと思います。そういう問題につきましては、個個に十分検討いたしまして、いわゆる値上がり的なムードを押えていくという全般的な方針については協力していくつもりでございます。また税の方面から急激に物価に及ぼすであろうというような問題につきましては、必ずしもそう大きな問題はないのじゃなかろうかというふうに考えておりますが、いずれこれは税制の問題で具体的に出しました際にまた御審議願いたいと思います。

二宮武夫日本社会党

○二宮委員 最後に一つだけお尋ねしておきます。昨日久保田委員からの質問に対して、地方公務員の共済年金制度については、これはやらなければならぬ問題である、同時にまた定年制を裏づけにしたものであるというような自治大臣の御答弁があったわけですが、この御答弁は非常に聞きのがされた段階だったと思いますけれども、問題だと思うのです。従って三十四年二月に、この共済年金制度を三十五年十月から実施してはどうかという地方制度調査会の答申がありました際には、定年制というものを裏づけにした答申が出たのですか、どうなんですか。

安井謙自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○安井国務大臣 これは定年制を裏づけにした答申というような趣旨から、あるいは定年制の裏づけのためにやるのだというふうには、決して私ども考えておりません。共済退職年金制度というもの自体、これはどうしても国の制度に比例して早急に実現させなければいかぬと考えておるわけであります。ただ定年制の問題自体はどうなんだと言われますと、これも非常にいい方法があればわれわれは将来問題として採用していかなければならぬ。しかしそれをやります際には、少なくとも最低限度、退職年金制度のようなものは最初できておる前提でなければ考えるわけにいかないのだというふうに逆の意味で申し上げたわけであります。

二宮武夫日本社会党

○二宮委員 この問題を引き延ばす原因となりますものは、負担区分やそのほかもありましょうが、その際に自民党の三役も中に入りまして、これは一応三十六年度実施を見送って、さらに検討したらどうかというような消極的な妥協案といいますか、そういうものが出て、これが実現をできなかったという状況のようでございますが、私は、政治ですから妥協することも必要だと思うのです。しかしながら、政府が作った一つの諮問機関等から出ました案については、誠実にこれを履行するということでないと、諮問機関が諮問機関としての意義がなくなる。こういうようないわゆる取引的なことを常に繰り返しておるのでは、政治に対する不信感というものが強まってくると思うのです。そこでこういうような党三役も含めて一つ検討し直そうとか、検討し直そうというところまではいかずとも、検討するというような行き方でやって参りまする際の自治大臣としての今後の決意と申しますか、見通しといいますか、そういうものをこの際承っておきたい。

安井謙自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○安井国務大臣 ごもっともでありまして、予算折衝の過程で妥協のような印象を与えましたことは、はなはだ遺憾だと思っております。これはどうしても早急に実現しなければならぬという決意を持っておるわけであります。ただ地方団体に今非常に複雑な経費が恩給制度その他にございまして、一部ではすでに年金制を実施しておる部門もあるし、それと財政負担、あるいはその配分といったような問題で、まだ若干割り切れない問題もあったものでございますから、この国会に提出がおくれるというようなことに相なりましたが、これは至急整備いたしまして、なるべく早くやりたいと思っております。

二宮武夫日本社会党

○二宮委員 これに関連いたしまして、地方議会にこうした年金制度を作ったらどうかという趣旨の問題があるわけでございますが、これは一応本日は行政局長も見えておりませんので、それに関連した質問もございますから、私の質問はこれで終わりまして、後はまたやりたいと思います。

金子岩三自由民主党

○金子委員長代理 亀岡高夫君。

亀岡高夫自由民主党

○亀岡委員 この際自治大臣に、地方財政計画についてお尋ねしたいと思います。今まで数回にわたりまして、各委員からそれぞれ地方財政を豊かにしなければならないというような見地から、いろいろな点の質疑があったわけでございますが、私は一つ角度を変えまして、農業行政という立場から質問をしてみたいと思います。  御承知のように、与党と政府が一緒になりまして、数年前から曲がり角にきた農政を何とかしなければいけない、農村の所得と都市勤労者の所得を均衡させねばいかぬ、そうして生活水準を都市も農村も大体同じものにしていこうというわけで、ここに農業基本法というものが国会に提案されまして、目下審議中でございますが、この中に地方公共団体の責任と申しますか、職務と申しますか、そういうことが第三条及び第五条及び第二十三条にわたっていろいろと規定をしてあるわけでございますが、この際こういう国が大きな政策として打ち出しましたこの農業基本法に基づく地方公共団体の責務もないがしろにできない段階にあるわけだと思うのでございます。すなわち、国の今後の農業施策につきまして、長期見通しの上に立って生産政策を立てまして、これに関連して農地の整備でありますとか、開墾でありますとか、あるいは経営の規模の拡大、いろいろな事柄を強力に実施しょうという意思表示をしたわけでございます。このような重大な政策を実行するにあたりまして、地方公共団体としての役割を条文に規定されたわけでございます。この大きな政策を実行していくために、地方自治体として十二分に国の施策に順応して施策をやっていけるかどうかというところに非常な問題点があろうかと思います。ところが一方よく考えてみますと、大体農業を主産業としております地方公共団体というものは財源的に見ましても非常に窮乏しておりまして、自己財源等も非常に貧弱なわけであります。税収が少ない。そこでいろんな面で後進性がそれに付随しておるというような団体が多いわけでございます。農業県がほとんど大部分赤字再建団体になっておるのが実情でございます。このような状態においてなおかつ財源の窮乏しております農業県に力をつけていこう、また農業に従事しております農家の方々の生活を引き上げていこうというところに基本法のねらいがあるわけでありますが、現実において非常に苦しい中で国の政策にマッチしていかなければならぬという実態にあるわけでございます。でありまするから、自治大臣として相当な御決意を持ってこれら地方公共団体を御指導していただくことが非常に重要ではないかと考える次第でございます。ところが、先月の二十四日でございましたか、三十六年度の地方財政計画の御説明をお聞きし、その後いろいろお聞きしておりまするが、このことに対して、すなわちこの農業基本法をやっていこうという大きな目標を党及び政府が掲げたにもかかわらず、地方財政計画の中にこの点について具体的にと申しますか、そういう考え方が述べられていないというとふうに——これは私の不勉強のせいかもしれませんが、大臣の所信は述べられていないという気がするのでございます。これは非常に心配になっておる点でございます。おそらく大臣は事務当局にこういう配意をお伝えになっておるだろうと思うのでありますが、事務当局の手落ちか何か知りませんが、この点が明確に地方財政計画の説明の中に載ってないということは非常に遺憾に考える次第でございます。この際一つ大臣の、農業基本法を実行していくために地方自治体をどういうふうな心がまえで御指導になっていかれるかという点について、御所見を伺いたいと思います。

安井謙自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○安井国務大臣 お尋ねの農業基本法に対する自治省の地方財政行政に関連した態度がまだ積極的じゃないんじゃなかろうかという御心配であろうかと存じますが、御承知のように農業基本法は今後の農村のあり方をきめ、を振興させていきますためのいわゆる基本的な方針、方策を立てておるわけでございます。これにつきまして直ちにこの個条によって予算を幾らつける、こうつけるというような性格のものでもなかろうと存じております。しかし、農業基本法の精神あるいはこれから出発して参ります具体的な施策につきましては、自治省としても十分な協力態勢をとらなければならぬと思っております。その基本的な態度としまして、私どもは国がこういう政策を立てます際にいろいろ予算も要る。その際に、国が要る予算をただ地方団体へ押しつけていくとか、しわ寄せをするという形ではこれは困るのであります。やはりここには国の仕事と地方団体が引き受けてやるべき仕事との間の明確な区分をやりまして、そうしてその区分に基づいて積極的に地方団体がこの政策の遂行に乗り出していけるような態勢を確立したい、こういうふうな意味で十分今後も行政指導もやっていきたいと思っております。  また、具体的な予算の面につきましては、いろいろな方面におきまして、この草地、牧地をさらに改良いたしまして畜産を振興するため、あるいは土地を改良する、近代化促進のためのいろいろな補助金、費用といったようなものも相当額を盛り込んでおるつもりでございまして、また基準財政需要額の計算の際にもそういったものを相当配慮してやっておる次第でございます。

亀岡高夫自由民主党

○亀岡委員 財政局長にお尋ねいたしたいのでございますが、昭和三十六年度地方財政計画の中で、大まかに農林漁業行政関係に支出される経費は、この計画を拝見しますと、あちこち飛び飛びに出ておりまして、私はまとめておらないのでありますが、大体どのくらいの額になりますでしょうか。

奧野誠亮自治事務官(財政局長)

○奧野政府委員 農林関係でございますね。水産は除いてのお話でございますか。

亀岡高夫自由民主党

○亀岡委員 いや、水産、林野をひっくるめてお願いします。

奧野誠亮自治事務官(財政局長)

○奧野政府委員 そうしますと、地方財政計画の説明資料で出しております第四表に国庫補助負担金を伴う経費の調べがございます。十ぺ−ジにございますが、そのうちの農林省所管の分だけで二百九十一億六千八百万円ということになっておるわけでございます。これはいわゆる一般行政費でございます。このほかに公共事業費があるわけでございます。公共事業費が十五ページの第六表にございます。それによりますと治山治水で五百三十七億円、それから農業基盤整備で百六十億八千六百万円、そのほかに漁港の分と林道の分とがあるわけでございますけれども、資料を持っておりませんので後刻お答えさせていただきます。

亀岡高夫自由民主党

○亀岡委員 私、今度初めて地方行政委員になってつくづく感ずるわけでございますが、自治省というものは各省との仕事の関連からいきまして、いろいろな面において一と申しますのは予算編成のときでありますとか、各省との折衝と申しますか、非常に強くならなければならない省だろうと考えられるわけでございます。ところが、この地方財政計画一つとってみましても、もっと親切な計画にしていただきたいという感じを持つわけでございます。地方行政委員会でいろいろとこれに基づいて、ない知恵をしぼりながら自分でいろいろ数字を集めて、見方の結論を出しておるわけでありますが、もう少しこの地方財政計画というものをだれが見ても一目瞭然にわかるように一つ詳細に歳入歳出というものを示していただきたい。公共投資に国がどれだけやるんだ、減税をどれだけやるんだ、あるいは社会保障をどれだけやるんだということが、国の予算の面では非常に詳細にできておるわけでございますが、これに伴ってやはり地方自体としても非常なあれがあるわけでございますから、少なくとも地方行政委員たる私どもに対しては、もっとこまかく詳細に資料を一おそらくこれは積み上がった結果が出てきておると思いますので、そういう積み上げる際の数字の段階においても資料としてお出しを願いたい。そういたしませんと、いろいろ政策的に自治省の気持というものが国会のわれわれにぴしゃりと通じない。そういったようなところに地方行政というものが一般の方々にはもちろん、われわれ国会議員の間においても、非常にとっつきにくい、非常に地方行政というものはめんどうなものだ、また選挙にしても地方行政をやっていたのでは選挙の票にならないのだというようなことをしばしば耳にするわけでございますが、私は、この地方行政かもっともっと強くなっていくことが、何といっても地方自治体の、あるいは財政面においても豊かにしていく一番大きな根本ではないかというふうに考えるわけでございます。その意味におきまして、事務当局に対して、もっと親切に事務当局の気持が一目見ただけでぴたりとわれわれにわかるような資料の作り方、説明資料の出し方をしていただきたいということをここでお願い申し上げておく次第であります。  そこで今年度の地方財政計画の歳入歳出が一兆九千百二十六億ということになっておるわけでございますが、この中で農林漁業関係の行政費がどのくらいになっておるかということは、今ちょっとまとまっておらないということでございますが、国の総予算の中に農林予算の占める比率は九・六%になっておるわけでございます。少なくとも地方財政計画の中においても、やはりこの程度の農林漁業関係の経費を考慮しておいていただかないと、自治体が非常に苦しい立場になっていくのではないかというふうに考えられますので、この点も一つ十二分にお考えをいただきたい。  そこで一兆九千百二十六億円というのは、大体前年度の地方財政計画の予算と比較いたしますると二四%の増というような格好でできておるようでございますが、これはやはり国の伸びと同じ伸びに合わせたのかどうか、そこのところを財政局長からお伺いしたいと思います。

奧野誠亮自治事務官(財政局長)

○奧野政府委員 財政計画のもっと親切な作り方ということにつきましては、具体的にいろいろお教えをいただきまして、できる限りそういう方向に向かって私たちも努力をしてみたいという気持を十二分に持っておりますので、いろいろお教えをいただきたいと思っております。  なお先ほどすぐに区分ができなかった分がありましたので、今それを区分して参りますと、公共事業関係の分が五百六十二億円、それから一般行政の分が二百九十二億円、合計いたしまして国庫補助負担金を伴う分は八百五十四億円でございます。なお農林行政に携わる職員の経費でありますとか、地方団体が単独で行ないます事業でありますとかいうものが別途にあるわけであります。  なお決算分析におきまして、それぞれ産業経済が全体の何%を占めておるかというような式のものは、そのつど公表して参っているわけでございまして、近くまた地方財政の状況を国会に提出することになっておりまして、印刷物がもう近日中にはでき上がる予定でございます。それから地方財政計画の伸びが二四・三%に当たって、国が二四・四%ですから、何かこう、うらはらを合わせて作ったような結果になっているわけであります。しかし、国の財政面と地方の財政面とはうらはらをなしておるわけでありますから、いろいろな施策はその考え方を一にしながら進めておりますので、比率は偶然の結果でございまして、比率は偶然の結果でございますけれども、もともとうらはらになるような関係で作業を進めておりますので、大体似たり寄ったりなことになるのが筋道じゃなかろうかと思われるわけでございます。

亀岡高夫自由民主党

○亀岡委員 地方公共団体にとりまして、特に農業を主産業といたしております地方公共団体にとりまして、何と申しましても、地方交付税というものが何よりの大きな柱になるわけでございますが、この地方交付税の中におきまして、農業行政費あるいは水産行政費あるいは林野行政費というような、それぞれの項目によって基準財政需要額というものが算出されておるわけでございますが、この算定の場合に、農業行政費は耕地面積あるいは農家数というような、まあ二つの柱から算出されていくわけでございますが、これをよく考えてみますると、農家戸数それから耕地面積、この二つだけで農業行政費の基準財政需要額をはじき出すということは、その農業行政費を、ほんとうにその実態に合ったような農業行政費を積算していくためにこれで十分なのかどうかという疑問を持つわけでございます。たとえば、同じ耕地にいたしましても、東北の方は単作である、西日本の方ば二毛作、三毛作をやるというような、こういう土地に対しまして、一町歩千何円かの単位費用でもって一律に基準財政需要額を出していくということは、何と申しますか、非常に実態にそぐわないような点が出てくるのではないかという心配を持つわけでありますが、その点について自治省はどういうふうにお考えになっているか、お伺いしたい。

奧野誠亮自治事務官(財政局長)

○奧野政府委員 基準財政需要額を算定する場合の指標は、客観的なものであるということと同時に、今御指摘になりました所要額をあとう限り正確に反映するものであるということ、これを重点に置いて検討いたして参っておるわけであります。農業行政費を耕地の面積と農家数で算定することにつきましても、いろいろ議論はあろうかと思うのでございますけれども、現在のところは、まずこれ以外に方法はないのじゃないだろうか、こう思っておるわけでございます。もとより耕地の面積で算定いたしますものは、農業基盤の造成関係、いわゆる土地改良事業のような経費を考えておるわけでございますし、農家数で測定いたします場合には、農業改良普及行政というような性格のものを算定いたしておるわけでございます。将来とも、むしろお知恵を拝借しながら工夫いたして参りたいという気持でおるわけでございます。

亀岡高夫自由民主党

○亀岡委員 その農家数の中でちょっとお尋ねしたいのでありますが、たしか東北の方は一反歩以上を一農家というふうにしてあって、あと西日本の方は五畝歩以上を耕しているものを一農家というようなとり方をしておると思うのでございますが、過去の農業センサスがそういうふうになっておったために自治省もやむを得ずこういう資料をとっておられるのであろうと思うのでございます。たしか昨年農業センサスをやりまして、五畝歩以上が全国的にできたはずでございますが、三十六年度も従前通り東北の方においては一反歩以上、あるいは西日本の方においては五畝歩以上というものをそのままお使いになるお気持であるか、あるいは農業センサスのように、はっきりと五畝以上を一農家として御採用になるおつもりであるか、その辺のところをお聞かせ願いたいと思います。

松島五郎自治事務官(財政局財政課長)

○松島説明員 ただいまのお尋ねの点については、今回の農業センサスにおいては一応東北地方は一反歩以上で、たしか参考として五畝歩以上のものをとっておるはずでございます。従いまして、私どもも客観的にその数字が押えられるようになりましたので、五畝歩以上のものをとって、西日本と同じ取り扱いにいたしたいと思っております。

亀岡高夫自由民主党

○亀岡委員 それから、先ほど大臣にお伺いした中で農業行政費にどれだけプラスをしていったかということでございますが、三十六年度の地方交付税の中で、大体農業行政費がどのくらい前年度よりもプラスして充当されるようになりますか、この点をはっきりとお示し願いたいと思います。

奧野誠亮自治事務官(財政局長)

○奧野政府委員 府県、市町村合わせまして、三十五年度の基準財政需要額が三百六億円程度でございます。三十六年度はこれを三百六十億円余り、約五十四億円程度増額したいという考え方でおるわけでございます。

亀岡高夫自由民主党

○亀岡委員 それから、もう一つお伺いしたいのでありますが、先ほど大臣からも話がありましたが、今後の農政の目標は需要の多い方をどんどん伸ばしていこう、果樹とかあるいは畜産ということになりますと、当然牧野草地というようなものも今後どんどん開発されていくわけでありますが、こういうものも耕地面積の中に入れてあるかどうか、その点をはっきりお示しいただきたいと思います。

奧野誠亮自治事務官(財政局長)

○奧野政府委員 草地改良あるいは牧野改良、そういう関係の経費も基準財政需要額に算入いたしております。また、今回の国の施策に伴いまして、基準財政需要額のこの部分の増額もはかっておるわけでございます。

亀岡高夫自由民主党

○亀岡委員 それから、三年ほど前でしたか、公有林がわが国林野行政の中で一番荒廃をしておる。どうしてもこの公有林を整備していかなければならぬということで、たしか農林漁業金融公庫に七億でしたか、公有林野の造林等に長期低利の融資を出そうということで予算措置が講ぜられたわけでございますが、これに対して、本来ならば公営企業金融公庫というところが取り扱って、そこに予算措置を講ずべきではなかったかとも思うわけでありますが、現実にどのような点で動いておるか、御説明いただきたいと思います。

奧野誠亮自治事務官(財政局長)

○奧野政府委員 公有林の整備をはかっていくために国が特別な融資をする、利率年四分で二十五年据え置きで五年償還という方式を取り出しましたのが三十四年度からでございます。その融資を私たちは公営企業金融公庫が担当すべきだと考えておったわけでありますが、いろいろないきさつからその年は農林漁業金融公庫が行ないました。三十五年度は御承知のように農林漁業金融公庫から公営企業金融公庫の方に委託をいたしまして、公営企業金融公庫から貸し出したわけでございます。その際、当初予定いたしました資金の総量は三億五千万円であったわけでございます。しかし、この資金需要が多いものでございますので、やりくりをいたしまして約七億円程度の貸し出しを決定いたしたわけでございます。三十六年度は三十五年度と同じ式で、農林漁業金融公庫が公営企業金融公庫に委託をいたしまして、公営企業金融公庫から貸付を行なって参るわけでございますが、そのワクを八億円と決定をいたしておるわけでございます。

亀岡高夫自由民主党

○亀岡委員 時間があまりないようでありますので、あとの機会に譲ることにいたしまして、昨日でしたか、後進地域の開発に関する公共事業に係る国の負担割合の特例に関する法律案が提案になっておるわけでございますが、これによって未開発後進地域は非常に期待をしておるわけでございますが、これが現実に実行に移される場合において、対象事業量というものが非常に大きな問題になってきはせぬか、一例を申し上げますと、海岸関係の問題でありますると、大蔵省は一億円以上の事業にしか対象をとらないというようなことを言っておりますが、この点に関しては地方の実態、特に農業関係の事業で申しますと、あまり大きな事業量で切られてしまいますと、対象にならないという点が非常に多く出てきはせぬかということが心配になるわけでございます。この点について自治省はおそらく大蔵省と御折衝になっておることと思いますが、あくまでも地方の実態というものを基礎といたしまして、強く自治省の意見が通るように、また引き下がらないで強く折衝してもらいたという気持を持っておるわけでございますが、ここらの点の見通しと申しますか、もしお伺いできるなら伺っておきたいと思います。

奧野誠亮自治事務官(財政局長)

○奧野政府委員 後進地域の開発に関する公共事業にかかる国の負担割合の特例を適用いたそうとしております事業は、関係法律の第二条に書いてあるわけでございます。第二条に書いてありますもののうちで政令で開発指定事業を定めようと考えているわけでございます。しかしその中で、海岸事業でありますと、直轄海岸事業以外にどこまで範囲を広めていくかというような若干の点につきましては、なお政府部内で話がついていないというのがございます。率直に申し上げますと、私たちはできるだけ範囲を広げたいという気持でございましょうし、大蔵省は、国の支出費がふえるわけでございますので、できる限りそう範囲を広げたくないというのが本心だろうと思います。しかし、このような制度を設けた趣旨から考えますと、範囲が狭められる結果、せっかくの事業が伸展を見ないというようなことにもなりかねないわけでございますので、できる限りこの法の精神が生かされますように範囲を定めて参りたいという考えでおるわけでございます。

亀岡高夫自由民主党

○亀岡委員 今までお聞きしましたところによりますると、自治大臣も国務大臣として、この農業基本法を実施していくために全力をあげられるというお話があったわけでございますが、従来の例で見ますると、どうしてもこの日の当たらない農林分野というものがいつもあと回しにされるという感じを農村自体に与えておるわけでございます。こういう点、今後この農業基本法を制定いたします機会を契機といたしまして、国も地方も一致結束いたしまして、そうして日本の農政と申しますか、農村の対策と申しますか、こういうことを強力に実行していくために、自治大臣におかれても、閣内にあって、地方自治体の立場から強力に御推進をお願いしたいということを申し上げて、私の質問を終わりたいと思います。

金子岩三自由民主党

○金子(岩)委員長代理 次会は来たる十四日開会することとして、本日はこれにて散会いたします。    午後零時二十五分散会

国会会議録検索システムで原文を見る ↗