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38回国会衆議院1961/02/27

大蔵委員会地方行政委員会文教委員会社会労働委員会農林水産委員会商工委員会運輸委員会建設委員会連合審査会 第1号

発言数
155
登壇者
30
会派数
2
開催日
1961/02/27

会議録

足立篤郎自由民主党

○足立委員長 これより大蔵委員会地方行政委員会文教委員会社会労働委員会農林水産委員会商工委員会運輸委員会建設委員会連合審査会を開会いたします。  先例によりまして、私が委員長の職務を行ないます。  東北、北陸地方の雪害に対する金融措置等に関する件につきまして調査を進めます。  発言の通告があります。これを許します。大野市郎君。

大野市郎自由民主党

○大野(市)委員 私は、過日六委員会連合で行ないました雪害調査に参りまして、第一班に同行いたしましたので、調査の概要を御報告いたします。  第一班の調査委員といたしましては、地方行政委員会の代表として二宮武夫君、大蔵委員会の代表として広瀬秀吉君、文教委員会の代表として上村千一郎君、運輸委員会の代表として肥田次郎君、建設委員会の代表として木村守江君及び民社党から井堀繁雄君が参加せられ、山形県、秋田県及び新潟県下を、二月十三日から十八日までの六日間にわたり現地調査をいたして参ったのであります。  このたびの大雪害を起こしました豪雪時の気象状況につきましては、各位のすでに御承知の通り、昨年の十二月二十八日に千島方面に去った低気圧が北西に逆戻りをして三十日にはオホーツク海に入るという異常進路をとったため、その低気圧の中心から南西に延びる気圧の谷は日本海南部を通って北陸方面に走り、その上空に冷たい空気が侵入して参りました。一方大陸から張り出した高気圧は、日本の南部から南の海上に強く張り出して参りまして、このため北陸地方の沿岸に前線ができ、日本海から吹きつける北西の風が平野部にある前線面にぶつかって上昇気流を起こし、とりわけ上空に侵入した寒気は、空気の層を一そう不安定にして上昇気流をますます強くし、濃密な雲を作り、平野部に多量の雪を降らす結果となったものであります。この大雪は、つまり強い季節風によるものではなく、むしろ南よりの弱い風が吹くという降雪の好条件が偶発したために起きたのであります。従って、普通の降雪と異なりまして、海岸線から平野部にかけて多く、その量も記録的であります。山形県下では三百二十五センチ、秋田県下では百五センチ、新潟県下では三百九十センチ以上のところが記録されていたのであります。また、この三県下においては、その後一月に入ってからも降雪量は平年度を上回るという激しさを見せており、われわれが調査いたしました二月中旬においてさえ、連日風雪注意報が出されているといった状況下にあったのであります。  以下、これらの豪雪によって生じた被害について、日を追って簡単に申し上げます。順路は、二月十三日東京を出発し、山形県の米沢市に参り、上山町に至りました、このころから、は快晴でありましたにもかかわらず、雪がひどく降り始めまして、夜半には大雪となり、翌十四日の朝までに六十センチの新しい積雪を見たのであります。  十四日はジープで山形市に進み、県庁で雪害状況をつぶさに聴取し、その要望などを受けたのであります。山形県下の被害は、二月二十日現在では死亡四名を初め、農林関係九億二千万円、道路港湾関係四億二千万円など十五億円に達しているのであります。次いで、大石田町役場を経て、新庄市に参りました。新庄市の周辺は山形県下第一の多雪地でありまして、国道の両側には除雪された雪が三メートル以上も積み上げられ、これがどこまでも続いているために、まるで長い雪のトンネルの中を走っておるようでありました。新庄市を最後に秋田県に入り、横堀駅から調査を始め、八キロの山奥にある雄勝村に向かって、除雪用のブルドーザーを先頭に立てて除雪しながら、猛吹雪の夜道を進んだのであります。われわれのこの難行軍の一つを見ましても、荒れた日の雪国の生活がどのようにつらいものであるかを痛感せしめられたのであります。  十五日は湯沢市周辺を調査して、次いで横手市に参り、市内の除雪状況を調査して、秋田市に足を延ばしたのであります。秋田市は風速十五メートル以上の粉雪まじりの強風にさらされまして、町は午後七時であるというのに人通りは絶えて、前も見えないようなすさんだ町と化しておったのであります。  秋田市においては、県庁で県下の雪害状況並びに要望を聴取いたしましたが、二月十四日現在で十一億四千万円となっておりまして、農林関係で四億七千七百万円、鉱工業関係で三億二千三百万円、電力、電気通信関係で二千万円などがそのおもなるものであります。  十六日は秋田市から新潟県の新津に参りまして、新潟市に到着をいたしました。新潟市では、列車の到着が三時間近くもおくれましたので、本格的な会議の時間を持てないで、翌日の長岡市の会議に合同会議をいたすこととなったのであます。昨年暮れの七十年来の大雪のために新潟市が雪に埋もれて交通が完全に麻痺した状況や、その他、今回は時間の都合で参りませんでしたが、多雪地帯である柏崎市、高田市の状況について写真説明を受けたのであります。  十七日はまず新飯田の果樹地帯に参りまして、現地にて被害果樹について一つ一つ説明を受け、三条市の果樹園地帯を通過して参りました。この地帯の果樹は二十年から四十年のナシ、ブドウが多く、ナシは樹齢四十年では一本の木で五十貫を産するという、農家にとっては至宝の果樹であります。それらの七割から八割がむざんにも幹は裂け、そのさくでありまする八番鉄線のたななどは切れて、雪害のおそろしい力をまのあたり見せつけられたのであります。三条市より中之島村に至りますと、信濃川の本流と支流の間の中州地帯であります関係もございますが、低地の関係で、融雪溝が完備されておるにかかわらず、あふれ出た水が民家の床下浸水を来たしておる状況でありました。長岡市に参りまして、県庁関係者とともに県下全体の災害状況を聴取し、総括的要望を受けて参りましたが、県庁の集計によりますと、被害総額は四十九億四千万円となり、そのおもなものは死者、行方不明二十四人、住宅等の全半壊三百八十一戸を初め、農林水産業関係で二十一億一千万円、商工関係二十六億七千七百万円、その他土木、教育、民生、衛生関係等となっているのであります。  以上で調査を終了したのであります。本年の降雪は六、七十年来の大雪といわれまして、しかも特徴でありますのは、ごく短い期間に多量の降雪があったため――この地方の雪は湿度が多いのであります。いわゆるぬれ雪でありますために、六尺立方で一千貫以上の重みでありまして、住宅を初め各種建造物、農作物その他あらゆる施設に大損害を与えていたのでありまして、被害の性質は異常災害とも申すべきものであります。  本調査において特に感じましたことは、なお降雪期が続いております関係から、すべての被害を現時点で把握することは困難でありますが、十二月三十日から一月四日ごろまでに降った短期間の間の豪雪のために、県下の交通はほとんど麻痺状態になりまして、各種産業に大打撃を与えたことはよく了解がついたのであります。特に商工関係におきましては、原料材料の入手搬入ができず、製品や商品は搬出不能のため、工場、事業場等は業務休止状態となりまして、また、通行不安により足を奪われた町は開店休業状態に置かれ、収入は皆無または激減となっているにもかかわらず、一方除雪作業などに要する出費はかさむ一方であるというこれらの被害が、あなどりがたい多額に上っておるのであります。このような状態はその被害が融雪のときにまたどうなるかという将来の問題も心細いのでありますが、とにかく平年時に比べて融雪時に相当の被害が推定されるのであります。この際国としては被害対策を早急に樹立し、防災に備え、また被害発生に即応できるようにして、被害を最小限度に食いとめるとともに、諸産業の生産維持発展に万全を期すべきであると思うのでありまして、国がその対策を作成する上において、少なくとも次に掲げるような地元の要望事項については、これを十分取り入れられんことを希望する次第であります。  まず、農林水産業関係事項について申し上げます。  第一は、農林水産業の施設の災害復旧でありますが、融雪時においては農地及び農業用施設、林業用施設、共同利用施設等は融雪水等のため相当の小被害が予想されますし、この積雪地帯は連年の災害を受けていると同様の実情下にありますので、農林水産業施設災害復旧事業費国庫補助の暫定措置法による災害復旧対象事業を五万円以上にするとともに、開拓地の住宅、農舎、畜舎、鶏舎についても被害が相当大きく発生することが推定されますので、開拓者の現状にかんがみ、農業施設とみなして救済の措置がとれるよう、所要の措置を講じられたいというのであります。  第二は、農舎、畜舎、鶏舎、サイロその他個人の農業用施設についてはすでに被害が発生し、新潟県下においては二百六十二戸が数えられているのでありまして、これらに対しては農林漁業金融公庫の主務大臣指定災害復旧資金の貸付を行なうよう、早急に所要の手続を講ずるとともに、資金ワクの確保をはかられたいというのであります。  第三は、果樹及び樹園農業、特殊園芸農業、畜産農業、養蚕農業、製薪業者及び木炭製造者に対しては、国民金融公庫の事業資金の貸付を行なうこととし、資金ワクの確保と手続の簡素化をはかられたい。  第四は、本雪害により炭がまが多数被害を受け、また果樹だなの破損が激甚である点等からして、早急に被害森定を行ない、天災による披露農林漁業特等に対する資金の融通に関する暫定措置法を適用し、特別被害地域の認定についてはその区域を実情に合わせて決定し、天災法による資金の早期貸付を講じられたい。  第五は、農家は家屋、畜舎等農業川施設の除雪、修理等に多額の出費が必要である実情にかんがみ、早急に自作農維持創設資金の貸付計画をきめることとし、その際現行一戸当たりの貸付限度を三十万円ないし四十万円に引き上げて貸し付けるよう、所要の措置を講じられたい。  第六は、開拓者に対しては、開拓営農振興臨時措置法に基づく経営資金、施設資金を早急に貸し付けるとともに、貸付限度二十万円を三十万円に引き上げられたい。  第七は、森林の雪害を森林火災国営保険法の対象にするよう、所要の措置を講じられたい。  第八は、積雪地帯の土地改良事業については、積雪地帯の特殊性により事業期間が短く、かつ事業費が割高となる関係上、補助率の大幅引き上げを行なうとともに、補助額の早期決定、早期着工ができるよう特段の配慮を講じられたい。  第九は、本雪害で最も大きな被害を受けているものは果樹農業でありまして、果樹農業は、その特殊性からして、一、二年で再生産ができるものではなく、改植したもので十年、継ぎ木したもので六年を経なければ採算期に入るものではないのであります。従って、これらの被害農家に対しては、果樹園の除雪費及び果樹の改植及び継ぎ木に要する費用については高率の補助を行なうとともに、特別低利長期資金の融通をはかることとし、改植用及び継ぎ木用苗の確保をはかり、これに補助することとし、またこれが指導について万全を期するものとし、これに対しても助成の道を講ずるよう特段の配慮をされたい。  第十は、本年は、融雪期が、例年に比し著しくおくれることが見込まれるので、あらかじめ消雪に対する準備を整えるものとして指導を行ない、特に苗代及び田畑の消雪についての共同土取場設置費、消雪促進費、苗代除雪費のほか、消雪に必要な事業を実施したるものに対し高額の補助をされたい。  第十一は、消雪のおくれによる稲作の植付のずれを取り戻すために行なった健苗育成用温床紙、防鳥網及び種子の購入に要した経費並びに水稲予備苗代設置費、水口被害防止施設、病虫害防除器具購入費、雪害対策指導費については高額の補助をされたい。  第十二は、積雪地帯の農業振興方策としては特別の助成政策を講ずるとともに、農業の転換資金の貸付については暖地より有利にするよう、特別の措置を講ぜられたい。  第十三は、なだれ防止林造成事業のうち、保安林として指定し治山事業で実施するものは国が半額補助となっておるが、一般造林として実施するものは低率にある。これを保安林としての造林補助率と同様に引き上げるとともに、事業費の一ヘクタール当たり三万円の単価を、積外地についてはこれを増額されたい。  第十四は、雪害を受けた桑樹、果樹、菜種草などの樹勢回復に要する肥料代及び飼料確保用施設設置費について高額の補助をされたい。  第十五は、災害対策制度の確立をはかるため、災害基本法を制定し、積雪地帯の農林漁業者は連年雪害を受けている実情にかんがみ、連年災害としての高率補助の条項を設け、高率補助の対象とされたいというのであります。  次に、建設関係について申し上げます。  第一は、国道、県道及び市町村道などが積雪または融雪の際被害が多発することが予想されるのでありまして、これが災害復旧については、公共土木施設災害復旧事業費国庫負担法により、復旧事業費を県は十万円、市町村は五万円以上を対象とし、連年災害の条項直川による高率補助ないし全額国底負担をされたいというのであります。  第二は、横奪地における道路の除雪事業に対しては、積雪寒冷特別地域における道路交通の確保に関する特別措置法を適用し、除雪の機械購入費の補助対象を市町村まで拡大するとともに、除雪に要する労力費については、北海道のみ補助対象となっておるが、その他の積雪地域についても補助対象となるよう、所要の措置を講ぜられたいというのであります。また、なだれ防止事業及び凍雪害防止事業に対し、予算により事業が着手できないことのないように、予算の確保をはかられたいというのであります。  第三は、公共土木事業実施中の事業場における除雪に要した経費については、全額国庫補助をされたい。  第四は、公共土木事業で積雪のため中止となった事業において、その残事業量については、その事業費とともに翌年度に繰り延べ実施できるようにされたい。  第五は、公共建築物は耐火構造の堅牢建物とすることを原則とし、特に積雪地域内の建築に対しては、標準建設費を実情に即して定めるように措置されたい。  第六は、積雪地域の公営住宅については、燃料貯蔵に必要な施設分として所要の坪数を増加し、また木造公営住宅の譲渡処分期間を短縮されたいというのであります。  第七は、市街地における流雪溝及びポンプ施設に対する補助及び当該事業を行なった市町村に対しては、地方債の特例を認めるとともに、この元利に対しては国は全額補てんするものとされたいというのであります。また、屋上及び敷地内から除雪されて道路に集積された雪を郊外など除雪場所に市町村が運搬した場合には、その除雪に要した運搬費については全額国虚補助による措置を講ぜられたいというのであります。  次に、運輸関係について申し上げます。  第一は、国鉄ダイヤが豪雪のため異常な混乱を来たし、物資の輸送が不円滑となり、滞貨がますますふえる一方であり、二月十四日現存秋田管理局管内においては二十一万五千トンの滞貨をかかえており、また他の管理局を合わせれば相当の額に上るのでありまして、これが緩和については緊急貨車の増配の措置を講ぜられたいというのであります。  第二は、積雪地帯の冬季輸送については、平年度においてもなお相当量の輸送不足を来たしておる現況にあり、国鉄の積雪地帯の根本的対策が待たれておるのであります。その恒久策としては、奥羽本線、北陸木綿、上越本線及び信越本線の早急復線化の促進にありますが、半恒久、半応急的対策としては、切りかえ複線の増設により全線複線に近い効力を持たすようにすることが、強い要望として出ているのであります。また、緊急応急対策としては、冬季間の輸送力を確保するために、国鉄ダイヤの増強をはかるとともに、海上輸送による輸送の平常化について鋭意検討されたいというのであります。  次に、商工関係について申し上げます。  新潟県は、パルプ、肥料などの大企業を初め、洋食器及び刃物類の金物製造業者及びこれを取り扱う問屋、十日町織りで有名な多数の繊維業者、その他バス、トラック業者、商店、小売業者などは、ことごとく豪雪による交通不能のために原料及び材料の搬入ができず、従って、すべての工場は操業停止に陥り、その上生産された製品及び商品は搬出できないために滞貨となり、日を追って滞貨は累積され、中には商品価値を失うものも出るなど、商工業者の収入は激減の一途をたどり、また、他方においては、平常通りの人件費その他の諸経費に加え、除雪費がかさむという、収支両方面からの経済圧力が加わるなど、商工業者はまさに事業破綻の一歩手前にあるのでありまして、新潟県では、その被害額は実に二十六億八千万円に上っているのであります。同様に、秋田県、山形県も諸廃業に甚大なる打撃を受け、立ち上がる気力さえ失っておるというのが実情であります。このような後逸地域の帝工業者に対しては、所得均衡政策を十二分に活用することこそ緊要であるのであります。その意味において、これらの被害商工業者らに対しましては、中小企業金融公庫、国民金融公庫及び商工組合中央金庫が特別融資ワクを設定するとともに、既貸付金についての償還延期を行ない、さらに貸付金利については低利率になるよう、行政措置または利子補給の方途を講ぜられたいというのであります。  次に、地方行政関係事項について申し上げます。  第一は、地方交付税のうち普通交付税の交付率が寒冷度合い及び積雪の度合いに応じて補正できるようになっておりますが、今回の雪害を契機として、積雪地の積寒加算率を大幅に引き上げられたい。また、特別交付税の交付にあたっては、本年の異常積雪による諸経費の支出増に対し、これを十分救済するに必要な額を交付金として早期交付されたい。  第二は、地方公共団体は、本豪雪のために、除雪費用、公共建物の破損その他予期しない歳出がかさみ、また、地方税の減免などにより歳入が激減したため、財政に大きな不足を来たしておるので、このような団体に対しては起債の特例を認めるとともに、この元利補てんには国が全額行なうよう特別の配慮を願いたい。  第三は、バス交通事業は、本調査三県においては、当初の豪雪時から五十日を経た二月十七日現在、新潟県ではいまだ二一・五%程度の稼働にしかすぎない状況にあり、他府県におきましても同様の状態にありまするので、収入が激減しておる現況にかんがみ、公営企業債の償還期限が到来いたしておるものに対しては、大幅の延長をはかられたい。  次に、文教関係について申し上げます。  第一は、雪害により学校の校舎、屋根その他諸施設の損害が発生しており、今後融雪期にはさらに多発の状況下にあると推定されるのでありまして、これが復旧に対しましては、公立学校施設災害復旧費国庫負担法を、都道府県設置のものにあっては十万円以上に、市町村営のものにあっては五万円以上について適用し、一坪当たりの単価引き上げ及び坪数の増加を行ない、また負担率についても四分の三とするよう所要の措置を講ずるとともに、災害復旧事業に対しては、耐雪害改良工事を大幅に取り入れるようにされたい。  第二は、積雪地帯における学校施設については、義務教育国庫負担法並びにへき地教育振興法第三条及び第四条に掲げる措置を講じた県及び市町村に対しては補助率を引き上げることとし、積雪地帯の校舎及び学校施設の建築にあたっては鉄筋、鉄骨を原則とすることとし、これが充当率を大幅に引き上げられたい。  第三は、積雪地帯の学校には屋内体操場を、また僻地の学校については集会室を最優先に取り上げて設置することとし、建設費に対する国庫負担金を大幅に増額されたい。  第四は、分校の設置でありますが、山形県においては毎年百三十八校の分校が設置されるなど、積雪県にあっては冬季閥は多数の分校が設置され、教員が配属されるわけでありますが、教育の徹底と振興の意味からして、六、七戸の寒村に対しても分校設置することがしばしばあります。とのような分校設置に対しては、その負担金を大幅に引き上げるとともに、分校に配属された教員が宿舎もなく教室を兼用しているところが少なくないのでありまして、分校設置には必ず教員宿命を併設し、へき地教育振興法の精神を実現されたいというのであります。  第五は、積雪地帯の公立小中学校の寄宿金の建設については、現行国庫負担法中取り残された問題で、国庫負担の対象となっていないので、本豪雪被害を契機として国庫補助の対象とされたいというのであります。  次は大蔵関係についてであります。  第一は、本雪害が諸産業に与えた被害の甚大にかんがみ、災害被害者に対する租税の減免、徴収猶予等に関する法律を適用し、国税の減免、徴収猶予を行なうとともに、延納及び分納を認めるようにされたい。  第二は、本雪害は物建及び諸施設に与えた被害が相当額に達し、これが復旧費が所有者及び経営者などの事業費の大きな比率を示しているのであります。被害者の窮状にかんがみまして、これらの修繕費などの復旧費については、これを資本的支出とみなして、固定資産の増加とせず、経費として算定されるよう特段の考慮を願いたい。  第三は、源泉徴収者であって本雪害を受けた者に対する除雪費、修繕費については、これを雑損控除として取り扱い、その手続を簡素化されたいというのであります。  次に、社会労働関係について申し上げます。  第一は、生活保護法の適用を受けている者で木雪害による被害が甚大なるものまたは除雪、雪囲いなど特別経費の累増を来たした者については、同法による保護の基準を引き上げ、同法第十一条に規定する各種扶助に適用実施されたい。  第二は、医療保護でありますが、深積地帯で僻地における部落については診療所の設置を行ない、この設置費に対しては高率補助をされたい。  第三は、生活保護法による養老施設、救護施設、宿所提供施設などは、保護施設設備費補助交付基準により、簡易耐火構造は、一坪当たりの工事単価は、A地区四万六千円、B地区四万四千円となっており、A地区は北海道、青森、秋田、福井、石川、富山となっているが、山形県及び新潟県は、条件が類似であるにもかかわらずB地区となっているのは不合理であるから、A地区に変更されるよう、また工事単位には建築構造上暖房設備を含められたい。  第四は、被害者に対しては、住宅金融公庫の災害資金、世帯更生資金及び母子福祉貸付金等を融通することとし、その資金ワクの確保をはかられたい。  第五は、非常に交通困難な市町村に対しては、屎尿、ごみの処理施設の新設、改良を強力に推進されたいというのであります。  以上のほか、山形県における国立林業試験所の分室が焼失したままになっておりますが、これが早期復旧をされたいこと、また新潟県長岡市にある積雪科学館の恒久設置と事業の拡充について国の助成をされたいこと等であります。  最後に、委員各位並びに政府の諸氏に対しまして、積寒地帯に住む者が、いかに地理的に悪条件で、経済的に恵まれず、文化的には取り残され、政治的配慮も低く、しかも雪害により困窮の極に追いやられんとしている現実に思いをいたされ、また、雪害は風水害などによる災害と本質的には何ら異なるものではないばかりか、積雪地域は後進地域としての不利を免れないのであります。しかし、現政府は、この地域格差の解消に強力なる政策を講じている点などからして、その救済については特段の御配慮、御努力を賜わりたいことを希望いたしまして、私の総括的な報告を終わります。

足立篤郎自由民主党

○足立委員長 角屋堅次郎君。

角屋堅次郎日本社会党

○角屋委員 私は、今般、六委員会合同で行なわれました雪害調査につきまして、これら調査の概要につき御報告いたします。  一、調査団の構成  北陸地方雪害調査団には、私のほかに、運輸委員会からは壽原正一君、地方行政委員会からは宇野宗佑君、大蔵委員会からは米山恒治君、文教委員会からは井伊誠一君、建設委員会からは岡本隆一君、及び民社党代表として内海清君が参加せられ、福井県、石川県及び富山県の三県下を二月十三日から同月十八日までの六日間にわたり調査して参ったのであります。   二、雪害の原因  三県下における雪害の原因につきましては、委員各位はすでに十分御存じの通り、昨年の十二月二十五日夜からの西高東低冬型気圧配置によってもたらされた寒波が、同月二十八日に至り急激に勢力を増し、年末の冬型としては、明治三十年の観測以来、異例の大積雪を見たためであり、さらに加えて、風が弱いときに大雪という北陸前線の常識を破る猛吹雪が、本年の一月上旬まで、三県下を荒れ狂って、全交通網に痛撃を与えたために、かつてない大雪害がもたらされたのであります。  三、各県の雪害状況  本調査団は、福井県では、福井市、吉田郡、勝山市、大野市、足羽郡、坂井郡の三市三都を、石川県では、加賀市、小松市、能美郡、石川郡、金沢市、河北郡の三市三郡を、また、富山県では、西礪波郡、高岡市、射水郡、富山市、婦負郡、中新川郡、滑川市、魚津市、黒部市、下新川郡の五市五部を調査して参ったのでありますが、各県下の全域にわたる豪雪は、二月中旬に至るも降りやます、平年度をはるかに越える激しさを見せており、福井県の宵大谷では百三十三センチ、石川県の目附谷では二百五十七センチ、富山県の東部山沿い地方では二百三十センチ以上の積雪を記録しておりました。われわれが調査に参りました期間中も連日大雪注意報が発令されているといった状況であり、特に福井県においては、勝山市から大野市への道中、福井、石川の県境における倶利加羅峠越え、さらにまた、富山市以北の黒部、下新川にかけての丈余と思われる雪中視察行については、おりからの猛吹雪のため、視界が全くきかず、しばしば停車して、文字通り牛歩前進を行なうなど、実に言語に絶する難行軍を繰り返したのでありました。  三県下の雪害状況については、各県庁において、それぞれの知事を初めとして、各担当官からつぶさに説明を聴取し、かつまた雪害復旧に対する要望を受けたのでありますが、各県の東、西部山沿い地方、沿岸地方、平野部の現地において、倒壊家屋、農山林被害、なかんずく果樹のたな、枝の折損、立木等林産物の被害、さらに、文教施設の被害、道路の損傷等見る影もない状況を直接に見聞するにつれて、その甚大な被害に驚愕したのであります。  さらに、三県下ともに、いまだ降雪期にある関係上、豪雪のため、輸送の停滞による生産能力の低下、商工業等営業の休止による損失等、長期にわたって県民生活に及ぼす影響ははかり知れないものがあり、まことに憂慮すべき状態でありました。  視察当時までに判明した三県下の被害額は、おおむね次の通りであります。すなわち、福井県(二月十四日現在)、道路関係二億六千八百三十二万四千円、農林関係三億五百四十一万円、商工関係六億二千四百八万六千円、運輸関係三千二百六十三万四千円、教育施設関係九百七十九万二千円、その他一億一千一百七十三万六千円、総計十三億五千一百九十八万二千円。石川県(一月八日現在)、住宅建物関係五千一百万円、学校関係一千三十八万一千円、農林水産関係二億五千四百三十八万三千円、商工業、観光関係七億三千二十六万円、交通関係(除国鉄)八千六百七十五万円、県雪害応急対策関係一億六千三百一万二千円、市町村関係六千五百二十五万三千円、総計十三億六千一百三万九千円。国鉄関係(管内全部)四億二千万円、郵政関係(右同)二千八百万円、電通関係(右同)一千万円。富山県(二月十五日現在)、地方行政関係九千九百五十二万八千円、文教関係二千七十五万二千円、社会労働関係一億九千八百十四万二千円、農林水産関係三億七千六百二十三万六千円、商工関係七億五千三百二十六万五千円、建設関係二億九百五十九万六千円、運輸関係一億三千一百八十三万四千円、総計十七億八千九百三十五万三千円。  なお、三県下とも、融雪時においては、その被害額はさらに増大の一途をたどることが予想されるのでありまして、その場合における各県の推定額は、優に三十億円を突破するものと見込まれております。  四、各県の雪害対策  豪雪の襲来によって、北陸線及び地方鉄道、バス路線等は完全に麻痺状態となり、このため上野発北陸号の百時間以上の遅延を最高として立往生列車が各地に続出するなど、県民の生活に未曾有の緊急事態が惹起いたしましたことにかんがみ、各県とも直ちに雪害対策本部を設置してこれに対処したのでありまして、その処置のおもなるものは次の通りであります。すなわち、一、自衛隊への協力要請、二、鉄道沿線の除雪に対する市町村への協力要請、三、列車内の滞留客の暖房、食事、宿泊等のあっせん及び協力、四、県民に対する除雪、消防等の指示、五、食糧の確保と物価高騰の抑制並びに特別融資、六、道路の除雪、排雪と船舶による交通の確保など、各県は全力をあげて県民の保護と雪害復旧に努め、これに要する緊急経費として三千万円ないし一億円以上を投じて、万全の方策を購じつつあるのであります。  五、各県の要望事項  以上申し上げましたように、かつてない豪雪による県民の悲境にかんがみ、各県から数多くの切実な要望事項がありましたが、その詳細は関係委員会に譲ることとし、そのおもなものを申し上げます。    要望事項  一 一般関係    雪害対策基本法(仮称)の制定   積雪寒冷地帯に対する現行の国の特別措置の主なるものとしては、   (イ) 「積雪寒冷単作地帯振興臨時措置法」による農業の振興   (ロ) 「積雪寒冷地域における道路交通の確保に関する特別措置法」による道路交通の確保   (ハ) 「地方交付税法」における基準財政需要額算定のための寒冷補正   などの諸制度があるが、これらは、相互に関連なく断片的に規定されているのみならず、雪害対策に関し十分な成果を期待し得ないので、この際、防災並びに雪害に対処するための総合的な特別法の制定を図られたい。  二 建設関係   (1) 路面災害に対する国庫負担制度を実施されたい。     除雪及び融雪等のため路面の損傷甚だしく、道路交通の確保に重大な支障があり、これが復旧のために多額の費用を要するのであるが、現在雪害による路面復旧に対し、国庫補助の対象とする法律がないので、特別法を制定されたい。   (2) 除雪機械の整備のための国の予算の大幅な増額をはかられたい。     たとえば、石川県における積寒特別指定道路延長七九九粁を除雪し、かつ交通を確保するには最低七八台の機械を必要とするのであるが、現有機械台数は僅か一一台に過ぎないので、国の予算の大幅な増額を図られたい。   (3) 「積雪寒冷特別地域における交通の確保に関する特別措置法」の運用に当り、国庫負担の対象となる事業費の範囲を拡張されたい。     同法の運用に当っては特に次の点を考慮されたい。    (イ) 除雪作業経費についても、国庫負担の対象とされたい。    (ロ)  道路の凍雪害防止工事のうち、人家連たん地区における舗装工事についても、置換工事及び嵩上工事と同様国庫負担の対象とされたい。  三 農林水産関係   (1)雪害による果樹、立木、家畜及び漁網、漁船の損傷等農林漁業者の被害に対し、経営資金の円滑な融通を図るため、速やかに「天災融資法」を適用するとともに、農林漁業金融公庫の主務大臣指定施設災害復旧資金枠の増額の措置を講ぜられたい。   (2) 積雪のため崩壊した木炭窯の復旧に対し、国庫補助の途を講ぜられたい。   (3) 雪害を受けた開拓者入植施設の改良復旧費に対し、全額国庫助成措置を講ぜられたい。   (4) 雪害による立木被害に森林火災保険制度を改正して適用できるよう措置するとともに、さしあたり本年度の被害の補償を行われたい。   (5) 農林水産業施設の融雪被害に対し、復旧費を増額されたい。  四 商工関係   (1) 雪害を受けた商工業者に対する商工組合中央金庫の資金枠を大幅に増額されたい。   (2) 雪害を受けた中小企業者等に対する国民金融公庫の資金枠の増額と重複貸付承認の特別措置を講ぜられたい。  五 運輸関係   (1) 降雪による国鉄の運行停止は産業経済及び国民生活に及ぼす影響が極めて大きいので、国鉄の防雪除雪体制の確立と緊急輸送対策の整備を図られたい。   (2) 今次の降雪による北陸本線の長期間に亘る機能低下の経験にかんがみ、北陸本線の複線電化工事をできるだけ速やかに完成するよう配慮されたい。  六 教育関係    雪害を受けた学校施設に対しては、公立学校施設災害復旧費国庫負担法を適用し災害復旧事業費の早期決定を行われたい。  七 税財政関係   (1) 異常降雪による除雪、道路損傷補修等のため多額となった財政需要に対し、特別交付税を交付するよう措置されたい。   (2) 雪害による税の減収を補填する特別措置を講ぜられたい。   (3) 雪害による被災者に対し、税の大幅な徴収猶予の措置を講ぜられたい。   (4) 地方交付税制度の基準財政需要額の測定を合理化し、特に湿じゅん度の補正を考慮されたい。  以上をもって報告を終わります。

足立篤郎自由民主党

○足立委員長 次に、政府より被害状況の説明を聴取することといたします。木暮運輸大臣。

木暮武太夫自由民主党

○木暮国務大臣 雪害によりまする減送トン数は百三十八万トン、これは二月の二十日までと推定されるのでございます。国鉄は回復輸送に努めておりまするが、三月の計画といたしましては、目標十五万トン、貨車の増配千二百両をただいま計画をいたしておる次第でございます。

足立篤郎自由民主党

○足立委員長 次に、建設省高野道路局長。

高野務建設技官(道路局長)

○高野政府委員 建設省所管の雪害の報告を申し上げます。  まず第一に、公共土木施設につきましては、目下のところ新潟県が道路七カ所、橋梁一カ所、合計八カ所、被害額四百六十万円の報告がなされたのみでございます。新潟県あるいは他の県におきましても、なおこれ以上の被害があることと存じておりますので、融雪を待ちまして災害査定を行ない、すみやかに復旧するよう措置したいと思っております。  第二に、道路交通確保に関しましては、三十一年度制定の積雪寒冷特別地域における道路交通の確保に関する特別措置法に基づく三十二年よりの六カ年計画を樹立いたしまして、内地、北海道にわたりまして二万二千六百キロの雪寒道路を指定いたしまして、除雪事業、これには機械の補助が含まれております。防雪事業、これは防雪さくその他の防雪事業を含むものでございます。凍雪害防止事業、これは路盤改良、排水等の事業を行なうものでございます。これらの事業を実施して参りまして、相当の効果を上げていたのでございますが、今冬の数十年来の大雪によりまして、道路交通が各所におきまして交通不能となり、また現在におきましてもなお雪の下にある道路があるということは、大へん遺憾の至りでございます。道路交通確保に関しましては、三十六年度を初年度といたします新しい五カ年計画を立てるつもりでございまして、今国会に積寒特別措置法の一部改正の法律もお願いしているわけでございまして、新しい五カ年計画におきましては、さらに事業量を増大いたしまして、横雪地の冬季交通確保に努力したいという所存でございます。

足立篤郎自由民主党

○足立委員長 次に、文部省福田管理局長。

福田繁文部事務官(管理局長)

○福田政府委員 ただいままで判明いたしております文教関係の被害について御報告申し上げます。  若干の未着の分はございますが、ただいままでに判明いたしております被害は、県数にいたしますと、北海道、秋田、山形、福島、新潟、富山、石川等九県でございます。学校数にいたしまして五百二十六校、建物、土地、工作物、設備等を合わせました被害金額が一億三百八十三万七千円ということになっております。この中で被害の割合に大きい県といたしましては、石川、富山、新潟の三県でございます。いずれも一千万円以上の被害額になっております。特に全壊の中で目ぼしいものを申し上げますと、新潟県の新潟市にございます新潟中学校の屋体の倒壊、柏崎市の北鯖石中学校の屋体の倒壊、山形県の上山市にございます西郷中学校の倒壊、それから富山県の高岡工業高等学校の校舎の倒壊等がそのおもなるものでございます。文部省といたしましては、国庫補助の申請のございました新潟県等につきまして、現在立会査定を実施いたしておる最中でございます。その結果によりまして、できる限り早急にこれの復旧の措置を講じたいと考えております。  以上でございます。

足立篤郎自由民主党

○足立委員長 農林省昌谷官房長。

昌谷孝農林事務官(大臣官房長)

○昌谷政府委員 農林水鹿関係の今回の雪害に関係する被害の状況につきまして、ただいままで判明いたしております概況を御報告申し上げます。  御承知のように雪が盛んに降っておる状況でございますので、農産物の被害を把握することが非常に困難をきわめております。私どもといたしましては、被害の早期把握ということに今全力をあげて、統計調査部、県庁その他を督励いたしておりますが、ただいままでに判明いたしました被害の程度を概略申し上げますと、統計調査部の推計によりますと、果樹園につきまして作付面積の五割以上が被害を見ておりますのは、新潟、富山県下におきまして、ナシ、ブドウ、桃、リンゴ等について、そういう状況が推測されております。それから、その他につきましては、やはり新潟、富山県下におきまして、実数あるいはレンゲの一部についてかなり被害面積の報告がございます。その他石川、福井等につきましても、それほどではございませんが、それに次いでの被害程度、二割以上五割未満といったようなところで報告を受けておりますが、何分先ほど申し上げましたようなことでございますので、被害の早期把握ということに全力をあげております。  なお、御参考までに、最近までに関係県から報告のございました被害状況を申し上げますと、これは北陸だけでなしに若干西の方の雪害も含めておりますが、農林関係の施設関係約十億円、農産物関係で約二十五億円程度被害があったというふうに、県からの報告を集計いたしますと、さような概況になっております。     ―――――――――――――

足立篤郎自由民主党

○足立委員長 質疑の通告があります。これを許します。大野市郎君。

大野市郎自由民主党

○大野(市)委員 今回の雪害に対しましての現地の状況は、先ほどの報告の中で各位も御了解いただいたことと思いますが、特に私どもが痛感いたしますのは、この地方を回りまして、直接に被害を受けておる住民の各位が、長年の惰性で、これだけの大被害を非常に内輪に、気持の上でしようがないことだというふうな、あきらめの考え方で見守っておる姿を見て参りました。私は、こういう地域的な、天然現象によって諸般の生活条件が非常な悪条件にさらされるという、そういう姿に対して、このときこそ中央の政界において御協力をいただいて、それらの悪条件を政治の力で軽くしてあげる、それこそいわゆる池田内閣の主張しておられる地域格差の解消であり、また人道的な見地からいいましても、方法を講ずるならばその災害を防除できるものに対しては、私どもはあらゆる力を講ずべきものだ、こういう考え方でおるのでございます。従って、調査の当時にあたりましても、どの程度まで事務当局は雪害と認めて下さるのでしょうかというような、非常に民主主義の普及いたしました今日においても、気の毒にたえないような、官尊民卑と申しましょうか、へりくだったと申しましょうか、相当な指導者が地方においてそういう発言をしておるのでございます。   〔足立大蔵委員長退席、加藤建設委員長着席〕 私どもは、被害を受けたそれらの地方住民が、これこそ雪害であると叫んだものが雪害として取り上げらるべきものだ、こういう考え方で視察をして参ったわけであります。そこで、そのような趣旨で雪の害を私どもは見て参ったのでありますが、まず第一にお伺いをいたしたいのは、官房長官にお尋ねいたしたいのでありますが、かねて政府におかれましても、各政党においても、防災基本法の制定が必要であるということは、私どもも承知をいたしておるのであります。仄聞いたしまするところ、たとえば一月の二十七日に日本経済に取り上げられました自治省の試案というものを拝見いたしましても、その準備が進んでおることを確認できるのであります。この中に、防災計画の樹立、災害予防、警報の伝達、避難、水防、救難、その他の災害応急対策などの基本を定めるものとございまして、目的は国土並びに国民の生命、財産を災害から保護するためとございましたが、雪害という言葉が見当たらないのであります。それから、これに関連いたしまして、たとえば消防組織法があります。消防組織法二十四条の二に、これを調べますと、都道府県知事は、地震、台風、水、火災の非常事態において云々という規定がございまして、雪というものの災害がいかなる理由かなかったのであります。しかしながら、今回十二月の二十七日から降り始めまして、一月の三日まで非常に短い間に豪雪に見舞われました。そのとき、これは新潟県知事の決断でございましたが、消防組織法を発動いたす決意をされまして、この決意のおかげで、国鉄のダイヤの混乱がそれでもずいぶんと復旧が早まったのであります。私どもは、雪は水が固まったものでありますから、天然現象としては、それは含まれると言えば言えるのでございましょうが、いまだかつて消防組織法の発動がなかったわけであります。今回も、これが発動にあたっては、ずいぶんそういう意味で問題があったのであります。効果を申しますると、その結果旅客二万人の生命が守られ、国鉄ダイヤの回復に甚大な好影響を及ぼしたことでありますので、法神の条文解釈がいかようであろうとも、私は英断であったと思います。つきましては、そのような実効のあるものであるなら、疑義をはさむ余地のないように、ここに雪害というものを取り入れるべきではないか、かように考えます。防災基本法の政府案を作業をせられておると思いまするが、この中に雪害を当然、地震、水害、火災、その他の災害とひとしく国民の被害、災害として捜入をしていただかねばならぬと思いますが、この点に対して官房長官の御答弁をいただきたいと思います。

保岡武久内閣官房副長官

○保岡政府委員 官房長官がただいま予算委員会の分科会に出ておりますので、私かわりまして御答弁申し上げます。  ただいまお話がありました防災基本法の問題は、各方面の意見等をいろいろ参照いたしまして、政府で立案中でございますが、ただいままでのところ、お説にもありましたように、雪害については災害の種類に入っておらないように思うのであります。しかしながら、今回の雪害はきわめて広範囲な、しかも特定地域の非常な大きな災害でございます。大体特定地域の大きな災害というようなものを対象にして、防災活動が順調にいきまするようにという意味合いで、災害の種類を限定いたしていることでございますので、このたびの経験からいたしますならば、やはりこの防災基本法の中に雪害という考え方を含めるということが妥当ではないかというふうに私どもは考えておるわけであります。

大野市郎自由民主党

○大野(市)委員 大へん妥当な政府の御見解を承りましたので、ぜひその意味でお取り上げを願いたい、かように希望申し上げます。  そこで、雪害が災害であることははっきりいたしたのでございますが、このたびも自衛隊の出動をお願いしまして、国鉄の路線の確保のため、旅客の生命を守るために活躍を願ったのでございます。こういうことで、私どもは民間組織でありまする消防隊の出動あるいは自衛隊の出動を願って効果を上げたことに対して、私どもとしても非常に喜びにたえないので、この委員会の席をおかりして、この点一言つけ加えて感謝を表明したいと思います。  そこで、今度は伺いたいのでありまするが、その雪害の中に、家がつぶれたとか、人が死んだとか、雪が解けて大水になったとかいうふうな、通例災害だとだれもが単純にお考えになる部面のほかに、実は積雪の排除の問題がございます。天然現象で、人の意思でなく、雪が降り積もり、屋根がきしむ、雪をおろさねば象がつぶれるのであります。ですから防災に当たるのが除雪でございます。家屋その他の除雪と、その除雪した雪の捨て場の問題で、おもに庭や空地、道路などにまず雪おろしが行なわれます。雪おろしが行なわれますが、道路を確保するために、その次の作業として雪上げが行なわれるのであります。雪上げというのは、雪国を御存じない方は奇異のお感じをお持ちでありまするが、道路を確保するために、屋根からおろした雪を道路の両側に城壁のように積み重ねまして、豪雪の地帯では二階の屋根までその壁が延び上るのであります。ですから、一たん道路面におろした雪をしょいっこでかついで、そういう二階の屋根くらいのところまでかつぎ上げておるのであります。その費用、労力というものは、日本の国土の大体三分の一以上が、北海道を含めるともっとになるのでありますが、そういうひどい労力と費用を使わせられている地帯でございます。これらはおろさなければまさに家がつぶれるのであります。雪上げをしなければ交通が杜絶するのであります。たとえば大水が出て、狩野川台風のような工合で土砂が道にあふれる、伊勢湾台風のように土砂が交通をとめたという場合には、土砂堆積法が特例として出されたので、住民はその被害を国の力で援助を受けて排除したことともございます。これが実は毎年々々行なわれておるのでございます。私は、防災という意味であるならば、災害が起きてからでなくて、災害を防ぐという意味合いにおいて、これらのことも広い意味の防災に当然含まれるべきものと思いますが、その点に対して、官房副長官並びに大蔵政務次官、それから道路の関係で建設大臣、いろいろ地方の費用の関係で渡海自治庁政務次官、それぞれの御見解を承りたいと思います。

大久保武雄自由民主党大蔵政務次官

○大久保政府委員 お答え申し上げます。  ただいまの被害に対しまして、交付税で見るということになっておりますけれども、今回は相当被害が甚大のようでございますから、特別交付税で相当のこれに対する措置をとる、かようにいたしておる次第であります。

中村梅吉自由民主党建設大臣・首都圏整備委員会委員長

○中村国務大臣 除雨、防雪等につきましては、本年のような特殊の災害が起きます前からも、われわれ大いに意を用いておりまして、三十五年度では除雪関係の予算が一億五千万円でございましたが、三十六年度は二億一千二百万円、また防雪につきましては一億六千万円ほどでありましたものが、二億四千二百万円と増強されておるのでございますが、さしあたり、私どもは、現在計上されております予算の運用によりまして、また今後は、皆さんもいろいろ御苦労願いまして、現地の御視察等いただきましたので、御意見を承りまして、一そう今後の対策について努力をして参りたいと思います。

渡海元三郎自由民主党自治政務次官

○渡海政府委員 積雪地帯に対する除雪作業等におきまして、公共団体が普通使うと思われます経費等につきましては、一般交付税の算定基準は、積雪加算の形におきまして、財政需要の形で措置して参っております。しかし、本年のごとく異常大雪の場合、特別にこれらの経費のかさまる点につきましては、特別交付税におきまして財政需要等も勘案の上、支障なきように処置いたす考えであります。

保岡武久内閣官房副長官

○保岡政府委員 他の地域で見られないような天然現象による国民生活に対する非常に大きな負担、圧迫でございますので、ただいま政府部内それぞれの立場におきまして、力を尽くしてその排除のために努力をして参りたいと考えております。

大野市郎自由民主党

○大野(市)委員 ただいま各担当官からお話を承りましたが、少しこまかくなりますが、今も積寒道路確保法がございまして、昭和三十七年でありますか、昭和三十八年度以降の五カ年計画ができるのであると承っております。この計画は閣議の決定を得るわけでございますが、この三十八年度以降の五カ年計画はこれからでありましょうか。昭和三十二年以降の六カ年計画が三十七年で終わるわけでございますね。第四条によると、そういう規定が載っておりますが、その辺は私しろうとでよくわかりませんので、承りたいのは、新五カ年あるいは新六カ年計画でありますが、そういう計画は数字で資料としてすでにいただけるようになっておるかどうか、この席上で御発表できるかどうか、承りたい。

中村梅吉自由民主党建設大臣・首都圏整備委員会委員長

○中村国務大臣 道路整備新五カ年計画は、昭和三十六年度から出発いたしますので、従来の三十三年度からの五カ年計画を、途中でございますが改定をいたしましても、改正の法律案を御審議願うことになっております。そこで、この改正によりまして、昭和三十六年度から五年ごとの積寒特別措置法によりまする内容をきめまして、閣議決定をいたしたいと思っております。目下その準備作業をいたしておりますが、予算が御承認をいただきまして成立をいたし次第、成案を得まして閣議決定いたしたいと思います。この内容の検討につきましても、今度の異常な降雪等をしんしゃくいたしまして、その案を作って参りたいと、かように考えております。

大野市郎自由民主党

○大野(市)委員 御承知で、御報告もあることと思いますが、積寒地帯でありまするたとえば新潟で、一月十七日現在の数字が、道路排除が計画の五七・一%にすぎませんし、秋田県では六〇%台が報告されておるような状況でございます。予算の制約もあることでございましょうから、私どもも理想全部が一度に達成できるということは考えることができないのでありますけれども、しかしながら、この新しい五カ年計画がこれから数字で組まれるというときにあたりましては、先ほどの御答弁の通りに、格段に実情をごしんしゃくいただきたい。特に、具体論といたしまして、実は北海道には相当手厚い補助率の問題がございます。そこで、内地の雪と北海道の雪は、雪と一口に申しましても質が違うのであります。これは御認識をいただきたい。北海道の方は寒冷度が強いので、いわゆる粉雪の形で湿度が少ないが、東北、北陸の内地の方は重い。湿度が非常に多いのであります。ぬれ雪であります。ぬれ雪であるということは、たとえば除雪の機械、ブルドーザー、グレーダーなどを入手いたしましても、北海道でありますと、雪を踏みつぶしてそれが固定した路面になれるのでありますが、東北、北陸の雪は、ぬれ雪のために、雪を取り去らないと道路が固定しない現象を起こしておるのであります。この点が、私どもとして、ぜひ大臣各位にも現状を御視察を願って、御認識をいただきたいと思う要点であります。ぬれ雪の除雪は、どうしても雪をほんとうに取り去らなければならぬのであります。こういう意味で、この機会に一言申し添えておきます。  そこで、具体的に、この際せめて北海道並みに補助率を――除雪の費用は北海道は全額国庫負担でございます。先ほど報告書の中でも申し上げた通りに、その違いがございますので、補助率の引き上げという点について、建設大臣はどういう御見解をお持ちでありますか、承りたいと思います。

中村梅吉自由民主党建設大臣・首都圏整備委員会委員長

○中村国務大臣 御承知通り、北海道は、直轄分は一〇〇%国庫負担でありますが、その他の地域は二分の一補助でございます。この点につきましては、御指摘の点について今後われわれとしては十分検討いたしたいと思います。かような経過をたどっておりますのは、北海道は特殊の後進地域である、従って、直轄事業は国で全額負担をして除雪をした方がよろしかろうというようなところからきておると思うのでありますが、今後一つ十分研究いたしたいと思います。

大野市郎自由民主党

○大野(市)委員 きょうはまだたくさん質問者がおられるようでありますので、今の点はもう少し掘り下げたいのでありますが、単独委員会もあることでありますので、問題だけ指摘をいたします。  なお、もう一点、ただいまは、たとえば機械の設置に対する補助金は県に対してだけ出ておりますが、市町村に対しても国の助成があるならば、お金はかかるが、自分たちもぜひ持ちたいという市町村がたくさんございます。これらに対してぜひその方向をお示し願いたい。御答弁を願います。

中村梅吉自由民主党建設大臣・首都圏整備委員会委員長

○中村国務大臣 除雪機械の整備ということは、積雪地帯では非常に重要であると思います。従いまして、実は三十六年度の予算編成にあたりましても、この点は大いに意を用いまして、三十五年度除雪機械関係の予算は二億六千万円ほどでございましたが、三十六年度は六億二千四百万円ほどに増強されたのであります。この機械設備の助成は県に対してのみ行なっておりますので、ただいま御指摘のように、市町村等の有力なところで機械設備をしたいというものにつきまして、現在のところでは補助の規定がないのでありますが、この点につきましては、今後の重要な懸案として検討して参りたいと思います。

大野市郎自由民主党

○大野(市)委員 道路の確保についてはただいま触れましたが、同時に国鉄の運輸の関係がございますので、先ほども滞貨の総量を承りましたが、実は一番大きな間接的な損害が、交通網の麻痺のために商工業、あるいは農家にとっての肥料、その輸送というような問題が出ておりますので、こういう点について、簡単なお答えでけっこうでありますから、国鉄当局並びに御監督の運輸大臣から、大局的に、国鉄の輸送確保のための御決意のほどをぜひ御表明いただきたい。

木暮武太夫自由民主党

○木暮国務大臣 お答えを申し上げます。  国鉄の主要幹線の中の積雪地帯に当たるものは、御承知の通り北陸本線、上越線、信越本線等々でございますが、これらの主要幹線の積雪地帯に当たりまする幹線につきましては、現在におきましても、輸送需要にまことに不足しておるような輸送力であることは御承知の通りでございます。つきましては、この北陸本線、上越線、信越線の大部分は今日まだ単線でございますので、これをぜひ三十六年度から始まります五カ年計画におきまして複線化いたしまして、輸送力を強化して参りたいと思うのでございまして、これら積雪地帯における主要幹線が単線でなく複線に直りますならば、今後における積雪の場合に、復旧等についても今日より相当都合よく参るだろう。  詳細のことにつきましては、政府委員または国鉄から詳しく御答弁をいたしたいと思います。

十河信二日本国有鉄道総裁

○十河説明員 線路の敷設につきましては、ただいま運輸大臣からお答え申し上げました通りでございますが、さしあたって、こういう降雪の場合に雪を除雪する工夫が一番大切だと思います。御承知のように、今まではラッセル車、ロータリー車を使っておる。これはいずれも蒸気機関車であります。それをディーゼルにかえますと――蒸気の方は、前へ進むことはいいのですが、うしろへ帰ることは不自由ですから、機動性が足りない。それで活動が十分できないのであります。ディーゼルにした方がよかろうというので、ただいまディーゼルの試用をいたしております。また、簡単なモーター・カーに除雪機をつけた方が簡便で、どこへでも行けますから、それも今やっております。さらに、飛行機のジェット・エンジンを使えばもっと有効にできるじゃないかということで、これは防衛庁の御好意によりまして、これもただいま試験をいたしておるような次第でございます。そういうふうにいたしまして、雪の被害をできるだけ早く排除いたしまして、なるべく国民の皆さんの御迷惑を最小限度にいたしたいと努力いたしております。

大野市郎自由民主党

○大野(市)委員 先ほどの報告の中で、奥羽本線を複線化する必要のあることをあるいは落としておったかしれませんが、これも速記録に追加願いますように、この点委員長お取り計らい願います。

加藤高藏自由民主党

○加藤委員長 承知いたしました。

大野市郎自由民主党

○大野(市)委員 とにかく、今回は短時日のうちに非常な雪の降り積もったための異常な災害でございますので、これからの改良を御決意していただくことが――それよりほかに方法があれ、ませんので、御決意のほどもわれわれ了承して、ぜひ実現をしていただきたいと思います。   〔加藤建設委員長退席、足立大蔵委員長着席〕  それで、今度跡始末の問題でございますが、通産省関係並びに大蔵省政務次官にお尋ねをいたしたいのでありまます。  そういう工合で、正月物の初荷がとまった関係、それだけだと思いましたら、その後は貨物の受付停止ということで、大阪万両から貨物が入ってこない、東京、大阪には貨物が出ないという形のために、工場の操業が停止した場所さえ出たのであります。そのために、大企業などでももちろん大きな被害を受けておりますが、持ちこたえる力の薄い中小企業が非常な悲鳴を上げておるのであります。ただ手形の済度が御承知のようにこのごろは九十日などというものが出たりいたしました関係から、まだ表面切って騒ぎは出ておるのは少ないようでございますが、三月末までには相当な騒ぎが金融の問題で出るのでございます。これに対しまして、大蔵省並びに商工省におかれての金融対策、この点について一つ御答弁を願いたい。

大久保武雄自由民主党大蔵政務次官

○大久保政府委員 国鉄その他交通幹線の麻痺に伴いまして、経済界が非常な損害をお受けになっておりますありさまは、十分御推察するにやぶさかではないわけでございます。ただいままでこの災害融資関係で申し込みを受けておりますもの、並びに決定いたしましたもの、それらの状況を申し上げますと、商工中金関係で五十九件、二億円ばかりの申し込みがございます。これに対しまして融資決定いたしておりますものが十件、四千二百万円でございます。ほかに期限延長三二十三件、五千二百万円の申し込みに対しまして、十六件、一千五百万円の決定を見ております。また、中小公庫におきましては、申し込み一件、五百万円に対しまして、これは近く決定の見込みでございます。また、国民金融公庫につきましては、二十六件、すなわち九百万円ばかりの申し込みに対しまして、二件、三十五万円決定をいたしております。そこで、今後の金融措置といたしましては、既往の貸付につきましては、償還期限の延長、中途据置期間の設定、延滞利息の更新免除等の措置を講じたいと考えております。また、新規貸付につきましては、貸付期限の延長、据置期間の設定等の措置をいたしたい。これは三機関とも共通に実施いたしておるところでございます。なお、融資の別ワクを設定すること等につきましても、先ほど御報告の中にもあったのでございまするが、これは従来の資金量を今後におきましてもできる限り確保することにいたしまして、これらの中小企業者その他の経済界の融資につきまして遺憾なきを期したい、かように存じておる次第でございます。

川島一郎通商産業事務官(中小企業庁振興部長)

○川島説明員 現地の災害の被害状況につきましては、ただいま融資面に現われました事情につきまして大蔵政務次官からお話があった通りでございまして、私ども、商工中金等に対しまして、何はともあれ資金量を迅速に充足するという点に重点を置いて指導しておりまして、今後もそういう面におきまして十分指導して参りたいと考えておる次第でございます。

大野市郎自由民主党

○大野(市)委員 大蔵政務次官に重ねてお尋ねいたしたいのでありますが、御答弁にもありました災害免除法と国税徴収法を適用されて、雪害に対する特別措置をとられたことは、大へん時宜を得たものと思うのでありますが、承るところ、同法の適用には納税者の申請が要るからというので、同じような富山や石川は適用されておらぬということでありますが、そういう事実がございますか。

大久保武雄自由民主党大蔵政務次官

○大久保政府委員 事務当局から御説明いたさせます。

泉美之松大蔵事務官(大臣官房財務調査官)

○泉説明員 お答えいたします。石川、富山につきましても適用をいたすように措置いたしております。

大野市郎自由民主党

○大野(市)委員 まだいろいろ申し上げたいことがありますが、時間の関係で次に進みたいと思います。  農林の関係につきましては、また他の質問者もございますので、簡単に一、二点だけにいたしたいと思います。天災法の発動をいたすべき大きな災害であると私どもは認識いたしておりますが、天災法の発動に対して農林当局はどのような報告、情報を持っておられますか。

昌谷孝農林事務官(大臣官房長)

○昌谷政府委員 先ほども被害の報告で申し上げましたように、何分農作物被害の実態を把握することが非常に困難な災害でございます。そこで、御承知のように、天災融資法の発動をいたします正規の決定をいたすためには、農作物のそれぞれの地域あるいは農作物ごとの被害の状況が判明いたしませんと、発動ということを決定するわけに参りません。そこで、御説のように、今回の災害も、過去の前例等に徴しまして、天災融資法の発動を当然予想すべき、あるいは予定すべき災害であろうと私どもは考えております。その意味から申しましても、被害額の早期の把握ということに現在のところは全力をあげておる状況でございます。被害の判明を待ちまして、いずれそういうような手続で進んで参る、そういうふうに取り運ぶつもりにいたしております。

大野市郎自由民主党

○大野(市)委員 今の状況では全貌が判明しないからという説でございます。しかしながら、果樹の被害はすでに顕著でありまして、特に三月の末日くらいまでに果樹だな、これを修繕したり新しくしたりする資材をそろえなければならない。営農の姿がそうなるわけであります。従って雪が消えますのは今年は四月ではあぶない。昭和三十二年のときのように五月中句まで残るのじゃないかという心配がございます。そのようなことになりますと、農地災害は全面が露呈しないとわからないと思います。これはわれわれもよく理解しますが、果樹の災害は資材の購入をいたさないとどうしようもありません。この点に対して、災害復旧主務大臣指定あるいはその他の金融措置がございますが、つなぎ金融のような形で低利な金融をできるかどうか。その方法があったら御答弁いただきたい。

昌谷孝農林事務官(大臣官房長)

○昌谷政府委員 お答えいたします。天災融資法関係の発動につきましても、なるべく、スピード・アップをいたしまして、状況の把握に努めたいと思います。お話のように、被害の確定を待つまでに手配を要する果樹だな等の資材の手当も必要でございます。そこで、それらにつきましては、従来の例で申しますと、天災融資法の発動と農林漁業金融公庫による主務大臣指定施設の貸し出し等を、大体時期を同じくして発動しておるのが前例のようでありますが、今回のような特殊な事情の場合につきましては、公庫の災害に対する主務大臣指定施設融資の発動を繰り上げて、そういった資材の早期手当といったようなことに支障のないように対処いたしたいと思い、目下検討中でございます。なお、その間、系統資金その他によりまするつなぎ融資等につきましても、通常従来の災害の前例等もございますので、それらにつきましてはもちろん善処いたすように手配をいたしております。

大野市郎自由民主党

○大野(市)委員 いろいろまだございますが、最後に自治省政務次官に承りたいのであります。一般住民の災害もとより甚大なるものがございます。最も合理的に指摘の容易にできますのは、地方自治団体のそれに防災と災害排除の二つあると思いますが、それらの、たとえば具体的に言うなれば、道路の除雪、これに対して非常な費用がかかります。あるいは公共建物の倒壊を防ぐために、屋根の除雪、雪がこい、あるいは立証のできるものとして今申し上げたようなものがありますが、こういうものに対しまして、先ほどの御答弁の中でも、普通交付税の中に寒冷積雪補正がある、あるいは特別交付税の中にもその補正をするように努力する、こういうお話を承りましたが、現実に特別交付税は法によりまして二月末日でこれを決定、交付をすることになると承っております。実は昭和三十四年の特別交付税の配付に対して、秋田県の実例がございます。これらを見ますると、県当局でこれだけが要るのだということをいろいろ主張をしましても、いろいろ壁があると見えまして、非常にしぼられた額が決定されてくる、そのために、てきめん大きな金額をいわゆる後進県の乏しい県単費で出さねばならない、こういうことを痛切に訴えられたわけであります。具体的な数字でいいましても、三十四年度寒冷薪炭手当などの人件費、暖房用燃料などの物件費、融雪時の砂利散布などの各補修費、冬季交通除雪事業費などの投資的経費の財政需要額は四億五千九百万円提出したが、結局三億円で打ち切られた、一億五千九百万円余の超過負担をかぶったので、県財政は非常に影響を受けた、こういうように訴えられたのでございます。二月末日といえばもうあす一日でありますが、このような不安を地方自治体が持っておりますので、この際いかなる腹案を持って、明日に迫りました特別交付税を積雪の補正として考慮に入れられておるか。その数字の実体がここで御発表できるものであれば、また承りたい。それらの考慮が払われておるかどうか承りたい。  それから、今数字を言いっぱなしにされたのでは、われわれとして本意でございませんが、具体的には、御承知のように総理府令によってこの積雪補正が行なわれるということも承知いたしておりますが、現実にその総理府令、政令を拝見いたしますと、人件費の関係その他におきましても各般の補正が行なわれておりますが、寒冷度と積雪度と補正の数字が人っておるうちに、積雪度の補正は非常に少ないのであります。先ほど申し上げましたように、寒冷度と積雪度というものはダブるところもありますけれども、その被害は形が異なっておるのであります。特にいわゆる外形的に把握のできるものとして家康があります。家屋の実例などでいいますと、一坪のところへ一メートルの雪が積もると一トンの重さになるのであります。こういうように非常にぬれ雪というものは重い。そういうことで、外形的にも積雪というものが住民に非常な負担を与えていることは立証ができるのです。除雪の問題も先ほど御説明した通りであります。べたついて、排除しなければ交通が確保できないというような工合で、ほんの一、二の例を申し上げましても、積雪の被害というものは甚大です。そこで、この総理府令――政令でありまするから、政府が腹をきめられれば、これらの改正は可能なはずであります。これに対してわれわれが説明を申し上げました状況をごしんしゃくなさって、今度は自治省でありまするから省令になるのかと思いますが、この点私もしろうとで、総理府令と自治省令とどちらに今度これらのものがなるか、法律的にはよく知らないのであります。これらの点を含めて、もし必要であれば官房副長官の御説明もいただきたいのでございますが、積雪補正というものを是正をしていただきたいと思うが、その御用意があるかどうか、この点を重ねてお尋ねをいたします。

渡海元三郎自由民主党自治政務次官

○渡海政府委員 お答え申し上げます。  地方団体の財政の需要を満たすために、財政需要額と基準財政収入額とを勘案いたしまして、その不足額を一般の交付税として配付いたしておることは、御承知の通りでございます。その配付基準の財政需要額の算定の中に、積雪に対するところの需要を算定いたしておるのも御承知の通りでございます。ただいまあげられました三十四年度の秋田県の例は、一般交付税の分の計算の方で言われました額であるか、あるいは特別交付税の方で言われました額であるか、ちょっと私もわかりかねたのでございますが、財政需要額は一般的な標準経費を現わしておるのでございまして、その分が直ちにその数字と合致するというのが本来のものではございませんでして、おのおのの県の特殊事情によりまして、一般財源としてひもつきでなく使われておりますので、ぴたりと数字は合いかねるという状況でございます。税法の性格上そういう基準になっておりますので、御了承賜わりたいと思います。そういった財政需要をできるだけ適正に把握しつつ行なうよう、毎年改正を加えておるような次第でございます。  なお、本年度の異常の大雪に対する特別交付税における勘案の状態につきましては、新潟、富山、石川、福井、秋田、山形、福島、これら主要七県の分を合算いたしまして、大体五億ないし五億五千万円程度の考慮を払いたい、かように考えておるような次第でございます。  なお、ただいまの補正率の数字並びにこれに対する措置につきましては、便宜上事務当局から答弁いたさせます。

松島五郎自治事務官(財政局財政課長)

○松島説明員 積雪関係の補正の具体的な内容につきまして御説明申し上げます。  交付税の一般的な財政需要を出すのは、御承知の通り単位費用というのを、いわば単価を出しまして、それに一定の数字をかけまして、需要額を出すわけでございますが、御指摘のございましたように、雪が非常に多いところあるいは寒いところでは、そういった計算のほかに、燃料費とか除雪費とかいうものがかさみますので、その状況を勘案いたしますために、積再寒冷の補正をいたすわけでございます。積雪関係の補正といたしましては、農林省の農業総合研究所の積雪地方支所の調査によります過去五年間の平均積雪量をとり、その根雪となる期間を乗じまして、点数を定めまして、その点数ごとに地域区分を定めて、その地域区分ごとにそれぞれ割高となる経費を算定いたすのでございます。その算定をいたします割高となる経費の項目といたしましては、除雪費、これは建物の一平米当たりどの程度かかるかということを基礎といたしまして、まず除雪費を算出いたします。次に建物等を防御いたしますための雪囲いの費用を算定いたします。その次には、こういう地域では昼なお暗いという状態が続きますので、電灯料等もかさみますので、増加点灯時間というようなものを算出いたしまして、光熱経費の割増しをいたします。そのほかに、雪が降りますとどうしても建物のいたみ方が早くなりますので、建物の償却年限の短縮という形で、建物関係の経費の割高となる事情を参酌するような経費を計算いたします。これらの経費を積み上げまして、先ほど申し上げました地域分ごとにそれぞれ割高となる状況を勘案いたしまして、割増し率を定めているのでございます。なお、この率が、先ほども申し上げましたように、異常降雪というようなことでなく、通常の年におきます平均的指数をとりまして算定をいたしております関係上、今回のような特別な場合には、もちろん実情に合わないわけでございますので、そういう場合には、ただいま政務次官より申し上げましたように、特別交付税等をもって調整いたしておるわけでございます。なお、計数等につきましては、資料等によって検討を加えまして、今後ともできるだけ適正なものにいたして参りたいと考えている次第でございます。

大野市郎自由民主党

○大野(市)委員 ただいまの松畠君の御答弁では、積雪の度合いの現状の報告をいただいただけでございまして、私は現状で満足ができないので、積雪の被害の重要性を勘案されて、この総理府令を改正せらるる意思があるかないか、これを承っておるのでございますので、重ねて御答弁を願います。

渡海元三郎自由民主党自治政務次官

○渡海政府委員 ただいまの政令は、大体ただいま松島課長が申しました通り、昭和二十四年から二十八年までの平均統計数字から算出いたしたのでございますが、このたびの大雪による事情等も考慮いたしまして、十分検討して参りたい、かように考えております。

大野市郎自由民主党

○大野(市)委員 この問題は最も根幹となる問題でありますから、検討をいたされるということは、ぜひ私どもの考え方をいれて改正せらるる方向に持っていっていただくように、重ねて要望をいたします。  そこで、もう一点は固定資産税の問題でありますが、これまた、まことに、私どもはその訴えを受けて参ったわけでありますが、特に顕著な一例だけを申しますと、新潟県の十日町土木出張所が調べた一つの基準がございます。固定資産税の関係になると思いますが、たとえば雪国で新築をいたします場合、木造平家建一坪当たりの木材所要量は約三・一石である。これが雪のないところであれば、一割少ない二・八石で済むのである。たとえば、土台は十三・六センチの角が要る。これが雪のないところは十センチの角でよろしい。むな木は十一センチの十三センチというものでなければならぬが、これも雪のないところは十センチ角で済む。軒のけたが十三センチの二十センチでなければ持たないが、雪のないところは十センチの十六センチで済む。こういうような工合で、木材所要量、その大きさなどが、雪国であるがゆえに、雪に耐えるために、それだけのものを使っておるのであります。ところが、固定資産税の方は、その柱の太さが幾らだから幾らという形で高くなる。ここに問題がございますので、こういう点もぜひ検討をされて、雪国の固定資産税を権衡を保つためにこそ軽減すべきである、かように私どもは考えておりますが、この点に対しての御見解を承りたい。  それから、耐用年数の問題でも、これは国鉄の新潟支社の発表でありますが、積雪二メートル、三メートルの地帯の駅舎の耐用年数は平均二十七年である、一般国鉄の雪の降らぬところの平均耐用年数は四十五年である、こういうことも発表されておりますので、あわせて、いわゆる固定資産税軽減を考慮せらるるかどうか承りたい。  なお、もう一点、積雪二メートルの町村の行政費はどれくらい多くかかるかということを、積雪連合で調査をして発表しておりますが、人件費は七%、燃料費は八〇%、採光費一五%、修繕費七〇%、道路修理費二〇%、教育費三七形を増加分として計上をせざるを得ない、こういう発表もございますので、交付金の算定、固定資産税の軽減などにあたりまして、雪国の表象としてお取り上げになる価値のあるものをぜひ収集せられて、実情に合った形で、住民に幾分でも被害を軽くしていただく、こういう御配慮をお願いいたしたいのでありますが、この点をお伺いいたします。

渡海元三郎自由民主党自治政務次官

○渡海政府委員 固定資産税につきましては、ただいまお述べになりました通り、積雪地帯の家屋が、その他の地区と比べまして、消耗が特にはなはだしいことは申し述べられた通りであります。これらを勘案いたしまして、固定資産評価の場合には、雪害によるところの積雪の度合いにもよりますが、最高一五%程度を限度といたしまして、それぞれの度合いに応じまして、各地方ごとに評価価額を減額するように処置いたしておる次第でございます。  なお、先ほど申されました分に対しましては、特に雪のために堅牢にしなければならないというふうな建築構造に対しましては、それらと比較するその他の地域に対するところの割増しの分だけは評価がえをするように、それらの堅牢のためにふえないように、統計の数字とただいま言われました雪国の統計の数字とあわせまして、これらの特別な事情によるところの増加の分は徴税の対象としないように、便宜指導いたしておる次第でございます。  なお、雪国におきましては、特に屋外の作業ができないわけであります。家屋内におきましていろいろの作業をするというために、建築構造が一般地区と比較いたしまして広大になる。これらの事情を考慮いたしまして、床面積等に対しましては、大体その他の地区と比べまして一割程度の減額をして評価をするように、処置いたしておるような次第でございます。  なお、目下、政府の固定資産評価制度調査会等におきましても意見をまとめておられる段階でございますが、そこにおきましても、これらについては十分考慮すべきであるという意見が出ておりますが、なお、最終的な答申を待ちまして、ただいまの御要望も十分しんしゃくの上改善を加えて参りたい、かように考えておる次第でございます。

大野市郎自由民主党

○大野(市)委員 最後に、雪害の統計その他がたくさんないようでありますので、われわれとしても、報告書にそのような旨も書いてありまして、読み上げましたので御了承いただきますが、民間で、実は新潟県の長岡市に、田村文吉氏を理事長とする財団法人積雪研究会というものが経営いたしておりまする積雪博物館というものがございます。これは、民間の費用によって、多年にわたって積雪の関係の研究をして参った貴重な機関であります。こういう機関をぜひとも総合研究所の形において取り上げていただいて、国の施設としてあるいは国の助成において積雪の関係を集大成していただくべきものと思いますが、この点に対して、これは気象庁でございましょうか、文部省になりましょうか、研究機関でございますので、所管はどちらでございますか、委員長においてお取り計らいの上、一言見通しを承りたいと思います。

纐纈彌三自由民主党文部政務次官

○纐纈政府委員 お答えいたします。  ただいまの御質問、一応民間の施設でございますから、今まで文部省としては別にこれに対して特別のあれをいたしておりませんでしたが、そういったものの研究ということになりますと、もちろん文部省ばかりではございませんが、文部省も関係が深いわけでございます。従いまして、ただいまの御要望等につきましても、十分研究をいたしまして善処いたしたいと思います。

足立篤郎自由民主党

○足立委員長 三宅正一君。

三宅正一日本社会党

○三宅委員 私ごく簡単に数点についてお伺いをいたしまして、あとそれぞれ熱心に調査していただいております同僚に譲りたいと思います。  第一にお伺いいたしたい点は、もと金沢百万石の金沢だとか、天下五港の一つであった新潟だとか、米を中心にいたしまする封建経済においては非常に有力な地歩を占めておりました裏日本というものが、明治以来わずか数十年の間に、表日本と産業的にも非常な格差ができて参りました一番大きな原因は、第二種産業、第三種産業等が発達いたしました資本主義以後の今日の段階におきましては、交通運輸の関係が裏日本にハンディキャップがあるというところに、私は非常な立ちおくれを来たしておる根本原因があると思うのであります。今度の雪害を見ておりますと、私も実は長岡から五里ばかりの塚山というところへ年末行っておりまして、雪で閉じ込められまして、正月はとうとう長岡に帰れずに、二日の日にようやく長岡に戻ったという状況であります。そして、二日の晩に東京へ汽車が出ると言いましたのが三日の朝の三時半までおくれまして、夜中に東京へ帰ってきたわけでありますが、私は現在の国鉄の技術力をもっていたしますれば、五日間にわたって年末年始客車がとまる、二十五日くらいにわたって貨車がとまるというようなことは、今日の技術の恥辱だと存じます。私は三日の朝夜中に通りましたが、長岡駅や宮内駅はホームは雪で一ぱいであります。ところが、それよりもっと雪の多い小千谷でありますとか、小出でありますとかいうところは、雪が一つも駅の構内にないのであります。何がゆえにそういう状態であるかと申しますれば、雪を除きますには水よりないのでありますが、圧力のある流雪溝がありまして、そこへ投げ込みますために、長岡とか三条とか宮内とかいうような平場地帯が雪で困っておるときに、もっと雪の多いところが何でもなしに通っておるのであります。私は、今日の段階におきましては、国鉄について申しますならば、流雪溝を完備されて、そうして転撤機にヒーターをしっかりつけられまして、ジョルダン、ラッセル、ロータリーというような除雪機械を要所々々に配置しておかれますれば、少なくとも客車について五日間とめるとか、あるいは貨車について二十五日とめられるなんというばかなことはあり得ないと思う。この点は、明らかに、現代の技術に対しまして、政治の怠慢だと思います。とめることは技術の恥だと思います。従いまして、私は、いわゆる産業における格差を排除いたしますためにも、少なくとも国鉄の関係において一日以上汽車がとまるということのないようにされることが必要だと存じます。  私は、塚山におりまして、一日の朝三時にロータリーが入ってくるから、多分長岡までいけるからというので、出ていきました。ようやくロータリーが塚山まで入ってきたと思いましたら、石炭がなくなりました、水がなくなりましたというので、動かないのであります。あとから聞いてみますと、新しい重油を使いますロータリーを使うならば、一ぺんに動くそうであります。この点、数年暖冬でもって雪がなかったから、お互いに少し怠慢であったと思うのでありますが、こういう点について、私は、少なくとも雪のために、交通のためにおくれております後進地域の格差を除きますためには、第一には、国鉄といたしまして、この点についての根本的な施策を考えられる必要があると思うのであります。この点について、少なくとも場合によれば法律の改正をいたしまして、国鉄などがそういう点について一定時間以上とめた場合には責任をとるというくらいの態勢を作り、それに対して必要な金であれば国か出すという態勢を作らなければならぬと存じておるのでありますが、まずこの点を運輸大臣から承りたいと存じます。国鉄総裁も御意見がございましたら、承りたいと思います。

木暮武太夫自由民主党

○木暮国務大臣 お答えを申し上げます。  今回の積雪は、まことに近年まれに見るものでございますことは、御承知の通りでございますけれども、いかに豪雪とはいえ、すべてを不可抗力に責任を転嫁するというような考え方を持つことはよろしくないことだと、私ども考えておるのでございまして、日本の国鉄の優秀な技術をもちまして、その間に処して、一般国民に御迷惑をかけないようにやらなければならぬと考えておる次第でございます。  ただいまのみぞの問題その他のことにつきましては、国鉄あるいは運輸省の国鉄部長の方から詳細にお答えをさせますけれども、ただいま御注意をいただきましたことはよく了承いたしまして、今後十分に注意をいたしたいと考える次第でございます。

三宅正一日本社会党

○三宅委員 国鉄の事務当局から承っておりますと、かえってほかの同僚の時間を減らすと思いますので、場合によりましたら、運輸委員会に出ましたり、分科会で私はこまかいことは承りたいと思います。  根本は姿勢でありまして、国の姿勢が、現代の技術の段階において、いやしくも国鉄などがこれくらいの雪で二十五日貨車をとめるなんということについては、大きな技術陣の恥であるという観点に立たれまして、根本的な対策を立てていただきたいということを希望いたします。これは御答弁を求めませんが、うなずいておられますから、その通りだと思います。  そこで、今度客車が五日間もとまりましたことが非常に大きな社会問題になったのでありますが、実際上の経済、産業に対する影響は、貨車がとまったことであります。二十五日も貨車がとまりまして、先ほどお話がありました通り、材料が入ってこない、出せないという状態のために、中小企業者の産業活動は非常に衰えたのであります。せっかく裏日本にはガスが出ておりまして、ガスは出る、水力資源はある、水資源はある、そうして労働力もありまするという地帯に、工場誘致なども、こういうざまであればできないということになりまするので、私は、一つ木暮さんに、単に運輸大臣という立場でなしに、国務大臣として、閣議等においても、こういう点についての総合的な対策について骨を折っていただきたいと存ずるわけであります。  ついででありますから申し上げますが、今ちょっと雪がとまりまして、貨物も一応動き出しました。ところが、あとからきっと同僚から本誌があると思いますが、今度は道路の方の除雪が進まない。特に長岡などを中心にし、山形県などもそうだと思いますが、一番ひどい雪の地帯というものは春肥の配給に困ってしまっておるのであります。日通などの話を聞きますとも、ともかくもう小運搬がききませんから、駅のホームにまで貨物が一ぱいたまっておるという状態、倉庫が一ぱいだという状態、長岡などにおきましては、小学校の教室を使いまして倉庫のかわりにしておる。ここへ持ってこられても置くところがないというのです。それで、国鉄に話しますと、国鉄は春肥について責任を負いますと言う。けれども、末端まで配給ができなければ問題にならない。この点は、私は今度は建設省の通路の関係になると思うのでありますが、せっかく積雪寒冷地の道路の対策の法律ができておりまして、しかも国が責任を持ってこの国道については管理をやるといっておられますのに、今度はその配給ができないということでは問題だと思うのであります。従いまして、私はいつも言っておるのでありますが、いやしくも主要府県道、国道等につきましては、第一積雪地帯の幅員をもう少し広げる、それから第二は流雪溝をつける、第三は除雪機械を配置する、そうして必ずあけるという線をおとりにならなければ、道路がとまるなんという状態というものは――まだとまっているのですから、国鉄は貨車を二十五日とめたといいますけれども、通路は、まだ国道におきまして自動車の通わぬ道路がある。すでに百日以上とめておるという状態におきまして、私は大へんなことだと思うのであります。従いまして、ついでに聞きますけれども、雪の害を除外いたしまするための積雪地帯における道路の研究所というようなものもまだできておらぬと思いますが、私は、こういう点について国が総合的な対策を立てなければ、せっかく所得の倍増をやられたって、その格差がますますひどくなると思うのでありまして、この大局論について、一つ中村建設大臣の御意見を承りたい。

中村梅吉自由民主党建設大臣・首都圏整備委員会委員長

○中村国務大臣 先ほど申し上げましたように、除雪機械の整備ということにつきましては、今年のような特殊の豪雪がございませんでも、実は意を注いでおるような次第でございますが、今年の経験にかんがみまして、一そうこの除雪については十分一つ対策を練って参りたいと思います。  それから、流雪溝というのも、多分道路としましては、上越線の小出というところでしたか、あの辺にわずかできておるのでありますが、これが非常に雪の処理の上に有効であることは、その一部分の整備によりまして経験をしておるところでございます。ただこれは地勢の関係、流れる水の水量の関係等もございますので、地勢等を十分調査いたしまして、この点についても検討を進めていこうという、実は相談をいたしておるような次第でございます。われわれといたしましては、御指摘の点について一つ十分研究を進めていきたいと思います。

三宅正一日本社会党

○三宅委員 それで、これからの雪害について申し上げますと、これからまだ雪が降るでしょうが、われわれが一番心配しておるのは、雪しろによる水害であります。この水害を防ぐにおきましても、まさか山の中の雪を今除雪するというわけにもいきませんけれども、少なくとも春肥の配給などと関連いたしまして、雪の多い地帯の道路面の雪が全部排除できておりますと、私は、おそらく総体の積もりました雪の量の何割かはそれでもっと排除できる、従って春暖が来まして水が出た場合にも、非常に大きな災害は防げると思うのであります。一ぺん信濃川や魚野川や阿賀野川におきまして、その融雪による大きな水害が出て参りますれば、その騒ぎというものはまた大へんなものであって、その負担というものも大へんなものであります。今のうちに、何億かかかるでしょうけれども、全国のラッセル、ロータリー、ブルドーザーというようなものを持っていかれまして、春肥の配給対策との関連において、平場の雪を全部なくしておかれますれば、三月以後の融雪期における災害が防除できると思うのであります。起きてから地方民などに陳情さしてもしようがありませんので、この点について……。そして、長岡なども、見ておりますと、戦災によって道は非常に広くなっておる。広くなっておりますけれども、暖冬異変と指導が足らなかったために、流雪溝を作っておりませんから、雪の持って行き場がない。そのために橋がこわれてしまっておる。ダンプ・カーやトラックで持っていって、橋げたのところから落としますので、圧力の少ない水は雪がたまりまして水害を起こしておる。圧力はポンプさえつければつきますから、信濃川までつきますから、そしてちょっと高いところから圧力をつけて、流雪溝を作っておきますれば、長岡なんというところで、市内において自動車が通わないなんというばかなことはあり得ないと思うのであります。こういうことをやってやらなければ、第二次産業や第三次産業の発達いたしました今日の段階におきまして、どうにもならぬのでありますから、一つこの意味において、これからの問題になりますが、春肥対策について、建設省なども、ほんとうの責任を負う農林省と相談してやろう、同時に、その雪しろ水に対する災害予防の見地から、今から一つ対策本部でもほんとうにお作り下さいまして、除雪をやってやろう、これを一つここで言明をしていただきたいと思いますが、いかがですか。

中村梅吉自由民主党建設大臣・首都圏整備委員会委員長

○中村国務大臣 除雪機械の数とか、あるいはいろいろ技術的な面があると思いますから、道路局長からお答えさせることにいたしたいと思います。

高野務建設技官(道路局長)

○高野政府委員 お答えいたします。  ただいまの三宅先生の御指摘の通り、また先ほど申し上げました通り、ただいま各地におきましてもまだ雪の下に道がある個所が相当あることは、まことに遺憾のきわみでございますが、これから融雪期に向かうわけでございますし、場所によりましては、これからまた降雪があるわけでありまして、除雪等をさらに今後進めていきたいと思います。また、道路につきましては、融雪期の道路の路面の破損という問題が非常に大きい問題でございますので、これにつきましても、各道路管理者と協議いたしまして、今後の措置をとって参りたいと思います。  それから、流雪溝につきまして、ただいま大臣からお答えしたのでございますが、流雪溝は、ただいまのお答えの通り、雪を流すだけの流量と流速が必要でございまして、これは従来地形の条件に相当制約されていたわけでございます。今後は、この地形の条件をも克服して、何らかの方法によりまして、流雪溝を設置するように指導して参りたいと思っております。

三宅正一日本社会党

○三宅委員 それで、運輸大臣と建設大臣に、特に両省に関係することになるかと思いますが、国鉄の本線の関係は今申しました通りでありますけれども、運輸大臣も御承知かもしれませんが、十日町でありますとか――十日町は国鉄でありますが、栃尾なんという町は、全市中小企業をもってやられるところの織物の特産地であります。これが栃尾鉄道という支線がありますけれども、動かないというと、そこだけが陸の孤島のようになってしまって困る。そこで陳情を受けておるのでありますが、栃尾鉄道なども、地元の要望にこたえまして、ある程度の除雪をやると汽車が動き出す。しかしそのために数千万円の損をしておるというのであります。私は、私設鉄道といえども、産業の均衡的な発達からいけば、国鉄がけっこう除雪ができて通るときに、私設鉄道の方がその倍以上も汽車が通らぬなんということは、今日運輸行政、交通行政の指導の上から認めてはいかぬと思うのであります。ただし、それは営利会社の私鉄でありますから、公益性は持っておりますけれども、認めないかわりには、ある場合にはある程度の助成もする。しかし責任だけは負わせる。だから、本線が通ったときは支線も必ず通って、産業活動を阻害しないということにしなければだめだと思うのであります。しかも、私鉄の立場を聞いておりますと、雪が消えますと大体織物はトラックで持っていってしまうのです。ところが、今度は国道に雪があるから、支線にやかましいことを言うから支線がやらなければならぬ。従いまして建設省とも関係がありますが、要するに裏日本における産業活動を冬季においても阻害させないためには、バスの関係、私鉄の関係、国鉄の関係、国道、主要府県道に関する関係は、総合的に国の責任においてある程度の金を持たせて、もう一日以上はとまらない、そのために経済活動が阻害せられないという姿勢を作る。そのために必要があるならば法律の改正もやる。それをやらなければ問題にならぬと思うのでありますが、この点について、両大臣、どちらからでもけっこうですが、御意見を承りたい。

木暮武太夫自由民主党

○木暮国務大臣 お答えを申し上げますが、陸上輸送のことにつきましては、御承知の通り運輸省としては重大なる責任を持っておるのでございます。国鉄幹線として国鉄の持つ支線、あるいは私営のバスあるいは私営の鉄道等につきましても、これがいち早く輸送を円滑にいたしまして、今お話しのような総合的に見て輸送力の整備強化が実としてあがりますことが、運輸省といたしましては必要であると考えておるのでございまして、まず国鉄を全力を注いでやっておりますときに手が回りませんことは、事実上いたし方ございませんけれども、今お話しのように、国鉄のみにその回復をはかっておるということでなく、支線あるいは私鉄あるいはバス等も一日も早く輸送の回復をはかりますように、総合的に、ただいま御指摘のような輸送力の回復に今後は全力を尽くしたい、こういうふうに考えておる次第でございます。

三宅正一日本社会党

○三宅委員 それで、今度の雪害について私ども感じたのでございますが、たとえば、新潟におきまして、鉄筋コンクリートの学校がつぶれておるのであります。それから、高田におきましては、やはり鉄筋の工場がつぶれておるのであります。私は、これは日本の国の住宅政策の上からいきまして、積雪等がどれだけあったらこういう規格だというようなことについての研究がまだ足らぬのじゃないかと思うのであります。大野君からも質問があったけれども、固定資産税などを、ほんとうにそれはよけい金がかかるけれども、耐久年限は持つように考えてやらなければいかぬ。ですけれども、これが十日町の土木出張所の統計だなんというものでは、私はやはり権威がないと思うのであります。そこへもってきて二十五日貨車が国鉄でとまったために、一体どれくらい中小企業者が困ったなんという経済統計の調査も、市町村や県だけではできるものではありません。だから、大野君が長岡の積雪博物館のことを言われたのでありますが、私はこの機会に一つ総合研究所というものをお作りになる必要があるのじゃないか。できることならば、大学に付属してそれもありますから、施設の二重投資を防ぐ意味においては、それも総合機関にいたされまして、総合研究所をお作りになる必要がある。住宅だって、昭和十一年の大雪のときに除雪住宅というものの設計が地方でできておる。それは屋根の傾斜度をひどくして、そして流雪溝をやはりうちの横にもつけますと、自然に落ちてしまいます。積雪地における住宅を、なるたけそれに向いてついぶれないように、そして除雪費などが倹約できるように、こういう考えでやることは、私は、今日の技術におきまして、政治がそういうことをやらなければ、ただ暖地だけのことを考えておったのでは仕方がないと思うのであります。こういう見地からいきましても、どうしてもそれは――新庄に積雪の調査所があります。これは松岡俊三君が非常に熱心にやっておられますが、これも開店休業。国鉄では塩沢に持っておられます。それからこの前の昭和十一年の雪害のときに、堀之内という豪雪地帯に、個人の篤志家が金を出しまして、農林省の積雪地における農耕に関する研究所ができておる。それから、田村文吉さんが、この前昭和二十年の大事害のときに、これも市長をやっておられ、見るに見かねて自分の私費で博物館を作られた。私はこれらの施設を大学が管轄されるか文部省が管轄されるか知りませんけれども、全部一つ総合的に行ないまして、国鉄は国鉄だけの考えでなしに、それから運輸省は運輸省、建設省は建設省だけの考えでなしに、一つあの辺の裏日本、日本の半分の非常な後進性を取り返すための総合的な研究所というものを作ってもらいたい。ほんとうならば予算委員会の総括質問のときにでも総理大臣以下に聞いていただいて、そういうことはこの機会に災いを転じて幅となさなければいけない。私はきょうは当面のことについては何も申しません。この機会に、一つわれわれは日本の国の半分が非常なひどい目にあっている状態を皆さんとともに直すということが必要であろうと思いますので、時間がございませんからくどいことは申しませんけれども、少なくともそういう点については考えていただく。それで交通だとか税金だとかいろいろな面でのハンディキャップが除かれた上に立って――たとえば雪がありますために水力電気の供給というものは大へんなものだ。送電線のロスがありますので、あの地方の工業に対しても、ロスの分だけでも政策料金で安くしてくれますれば、あっちの方へ工場は行くのです。ガスが出ておる。ガスが出ておるけれども、ガスに対してこれを活用する方法を考えて、そうして意識的にこれを工業化することを国が大きく援助しなければ、私はそれぞれの省が勝手なことをやっておったのではできはしないと思うのであります。こういう見地に立ちまして、一つ雪害に対する、経済も交通も住宅も、それからさらに雪害を防除してあれらを伸ばすための雪の利用だとかいろいろの関係で、総合研究所というものをお作り下さる。そうして積極的にあちらの方がおくれておるのを取り返すというのが、私は政治の要諦だと思いますので、この点については一省の問題ではないと思いますから、官房長官でもおられればけっこうですし、おられなければ国務大臣としてどなたか御答弁願って、閣議等において一つほんとうに具体化していただきたいと思いますが、御所見いかがですか。

中村梅吉自由民主党建設大臣・首都圏整備委員会委員長

○中村国務大臣 御指摘の点につきましては、政府部内でよく一つ相談をいたしたいと思います。それから、建物の関係につきましては確かにお話の通りであると思いますので、建設省関係の建築研究所でどういうふうに進めておりますか、私もよく存じませんが、なおその点は足らない面がありますれば、十分一つ改善をしていきたいと思います。

三宅正一日本社会党

○三宅委員 同僚の時間がありますから、これで切り上げますが、私は、今度の雪害に対しましては、何といいましても、ことしひどかったというだけで毎年雪が降りますのに、政府の姿勢もほんとうにできておらぬと思うのであります。伊勢湾台風のときには、私の記憶では、国務大臣の大野伴睦君が対策本部長になられて、各省の関係等もそこで一本にわかるようにして、そうして伊勢湾台風の災害に対してできるだけの手を打たれたと思うのであります。私は、一つこの機会に、それは党におきましては、自民党の方も社会党の方も対策委員会を作っておりますけれども、何といっても窓口が多過ぎますから、そうして陳情にしょっちゅう来ておりますけれども、何のことかわからぬで帰っていくというような事情でありますので、恐縮でありますけれども、あのときと同じで――あのときの規模はどうか知りませんけれども、私は、問題としては恒久的な対策も考えなければならぬし、応急的にも考えなければならぬ問題だと思いますので、閣議において相談されまして、だれか閣僚が一つ窓口になられて、総合対策本部を作って下さるくらいの親切はあっていただかなければならぬのじゃないかと思いますので、この点について御所見を伺っておきます。

木暮武太夫自由民主党

○木暮国務大臣 重ね重ねごもっともなお話でございます。実際ここしばらく暖冬異変といって、毎年あたたかくて雪が少なかったことも、国鉄に関する限りは、あるいは油断をさせた原因ではないかというふうに、率直に私は考えるのであります。御承知の通り雪害の問題は、三宅さん御存じの通り、戦争前の国会でも松岡君などが中心になって取り上げたのが初めで、大きな問題になりましたが、ここ数年の暖冬異変などによってその勢いが少し衰えたようなところがあったことは、私も、雪に近いところにおりますだけに、非常に残念に思う次第でございます。きょう大野先生、三宅先生その他皆さん方からお話がありましたことは閣議でしかるべく御披露を申し上げまして、御期待に沿うようにみんなにお話を申し上げたいと思います。

三宅正一日本社会党

○三宅委員 それじゃ私はこれで切り上げますが、総合研究所の問題と総合対策本部、それだけは考えていただくようにお願いをいたします。

足立篤郎自由民主党

○足立委員長 木村守江君。

木村守江自由民主党

○木村(守)委員 時間が十分間と限られておりますので、簡単に御質問を申し上げたいと考えます。  先ほど来二人の議員から質問がありましたことについて感じたのですが、雪害の模様というものは皆様方が考えておられる以上の大きなものである。従って、今日までの対策ではどうしてもいけないから、抜本的な対策を樹立しなければならないというのが、今日この連合委員会を開催した理由であることを、まず前にお考え置き願いたいと思うのであります。  それから、申し上げたいことは、ただいままでの答弁によりますと、今までは雪害がなかったのだ、ことしだけ雪害があるのだというような考え方を持たれるようでありますが、今年の雪害は、十二月二十八日から一時に多量の雪が降りまして、しかも非常にPRのきく客車等の運行が停止いたしましたために、非常に大きく世間に宣伝されたことが、ことしは特に雪害があったのだというような印象を与えておるのでありまして、雪国におきましては、ことしほどではありませんけれども、毎年々々非常な雪害があるということを御認識いただきたいと考えます。その一例といたしましては、秋田に参りましたが、秋田の国鉄の管理局の報告によりますと、昨年の二月上旬の滞貨の数は十七万トン、本年同期においては二十一万トン、こういう状態で、この一例をもってしても、雪害というものは決して本年だけのものではないということを考えてもらわなければいけない。従って、答弁にあたっても、あたかもことしが大雨であったから、これに対して雪害の対策を講じようというような考え方であっては、雪国の方々は浮かばれません。まずこういうような前提で御答弁を願いたいと思います。  御承知のように、今年度の予算並びに池田内閣の方針といたしましては、所得格差をなくすということが一番大きな問題です。この所得格差がなぜ起こってくるか。所得格差はいわゆる生産力の少ないというところから起こってくるのです。なぜ一体生産力が上がらないのかということを考えて参りますと、これは、先ほど三宅委員から言われましたように、いわゆる裏日本の多く、あるいは東北、北海道の地方においては、その大きな原因は何と申しましても雪害のためだといわなければならないと思うのであります。こういうような点から、政府としては、所得格差をなくしまして所得倍増を遂行するために、いわゆる公共投資の増大、道路、港湾も鉄道というようなものに大きな投資といたしまして、そして所期の目的を達しようとしておりまするが、はたして今年度から始められるいわゆる道路五カ年計画二兆一千億、並びに国鉄の新五カ年計画によりまして、地域格差をなくすところの政策を立てることができるのか、どういうような格好で、どういうような計画のもとに、所得格差をなくすところの計画が立てられるか、まず大臣にお伺いをいたしたいと思います。

中村梅吉自由民主党建設大臣・首都圏整備委員会委員長

○中村国務大臣 目下検討いたしまして、予算成立後、積寒特別地域の道路整備に関する規模、方針等を閣議決定いたすわけでありますが、これにつきましては、御指摘の点については十分留意いたしまして、努めて参りたいと思っております。

木暮武太夫自由民主党

○木暮国務大臣 お答え申し上げます。  先ほどもちょっと申し上げましたように、国鉄といたしましては、三十六年度を起点といたします五カ年計画におきまして、積雪地帯に当たります国鉄の主要幹線が、大体今日は単線でございますので、これはもうできるだけ早く複線にいたしまして、そして輸送力をふやしていくということに全力を注ぎたい。この輸送力の強化によりまして、地方の産業基盤をつちかい、地方の産業を発展させまして、地方の所得を増して、いわゆる格差のだんだんと少なくなるようにいたしたい。また、よく議論のございます新線の建設でございますが、運輸省といたしましては、国土開発あるいは地方の恵まれない方々の産業の伸展のためには、国鉄は、黒字を持っておりますものをあげて、一時は赤字なりとも、地方産業開発のために適当な新線の建設にも十分乗り出して、そして地方の住民の所得の格差の是正ということに全力を注ぐべきものであるというふうに考えておりますので、国鉄を指導いたしまして、今度の所得倍増に伴いまする地方の所得格差の是正には、運輸省といたしましては全力を注ぐつもりでございます。

木村守江自由民主党

○木村(守)委員 私のただいまの質問に対しまして、特に私は運輸大臣に聞きたかったのですが、昨年の同期も十七万トン、ことしも二十一万トンというような、毎年ほとんど同じくらいの滞貨があるのです。これに対しまして根本的な対策を考えていないじゃないか。これは、一刻もすみやかに地域格差をなくすために、産業の開発伸展のために、所得倍増のためにも考慮しなければならない問題だ。特に鉄道関係は、表面に滞貨の数字が上がりますが、道路関係、いわゆる陸運関係では滞貨の数字がなかなか上がりません。しかし、鉄道と同じような大きな滞貨がありまして、地方の経済、産業を麻痺していることが多いと思われますので、新しく立てられるところのいわゆる五カ年計画にあたりましては、特に留意してもらいたいと希望を申し上げる次第であります。  それから、どうも雪が降るというようなことは自然現象だ――これはほんとうに自然現象であるかもしれません。私どもが視察に参った地方のいわゆるある種の代表者の方が、公然と私どもの前でこういうことを書っておりました。雪が降ったから除雪費の補助をくれとか、あるいは特別な交付金なんかをくれというようなけちな考え方は私どもは持っておりません。私どもは、この毎年降る雪を何とか克服して、これを利用して生き抜いていかなければいけないのだ。われわれが政府に頼むことは、何とか雪を征服するところの政策を立ててもらいたいということだ。こういうような意見を堂々と私どもの前で述べられたのであります。少しく奇異の感を感じたと同時に、こういうような、あたかもこれは、暑い夏が去っていけばほんとうに実りの秋がくるのだ。秋の次には寒い冬がくるのだ。冬がくれば雪が降って、その雪は来年の三月までは消えないのだ。これは自然現象で何ともやむを得ないのだ。メーファーズなんだ。こういうような考え方を持っておる。しかも、私どもが庭に木の葉が落ちたのを掃くような気持で、朝から晩まで雪掃きをやっております。こういうような純真な気持を持っておる方々が相当多いと思われます。これを見まして私どもが考えることは、雪が降るということはほんとうに自然現象で、人間の力ではどうもすることはできないかもしれません。しかしながら、雪害を除去すること、雪害を防御することは、人間の力でできると私は考えます。この雪害をそのままにして放置しておくというような状態では、私どもは、ほんとうに政治の貧困と申しましょうか、われわれ政治家としての大きな責任だというような考え方で見て参ったのであります。こういう点から考えまして、ほんとうにこれは仕方がないのだ。メーファーズなんだというような考え方の方々に対しても、あたたかき手を伸べることが、私は政治だと考えております。どうかそういう点を考えられまして、ぜひ最大の御尽力をお願いしたいと考えております。  特に私は建設大臣に申し上げたいのですが、御承知のように福島-米沢間、あそこには十三号一級国道があります。あの国道は十二月から翌年の四月までは全然自動車が通れません。そこばかりでなく、いわゆる自動車の通れないというような状態の道路がいずこにもあります。こういうような状態を見ましたときに、私は、少なくとも国道なんです、国道が自動車が通れない、しかも百日も百五十日も通れないというような状態を毎年放置しておくようなことは、これはいけないのでありまして、どう考えてもこれに対しては抜本的な対策を講じて参らなければならないと存じます。あるいはなだれの防止とか、あるいは雪害のいわゆる道路改良とか、そういうような点で私はある度程交通の麻痺を解消することができると思われますので、こういうふうな点につきましては特にお考えを願いたい。また、これは国道ですから、建設省が直轄管理維持をやっているような状態です。少なくとも国道の全部は建設省が直轄管理維持をやりまして、そうして冬季間といえども自動車が通れるような状態にしなければならないと考えますが、これに対しまして大臣はどういう考えを持っておりますか。

中村梅吉自由民主党建設大臣・首都圏整備委員会委員長

○中村国務大臣 従来そういう状態にありますことは、私どもも非常に遺憾に思います。極力努力いたしまして、御指摘のように、いやしくも国道、ことに直轄の一級国道に関する限りはちゃんとできますように、今後も努めて参りたいと思います。

木村守江自由民主党

○木村(守)委員 それから、ちょっとこの雪害とは関係がないかもしれませんが、私は雪害地の視察に行って特に直接感じたのでありますが、御承知のように、あの雪害地を走る汽車というものは、大体において非常にきたない列車です。非常におそい汽車です。ローカル・カーは三時間、四時間おくれるのは毎日です。そういうようなおそい、いわゆるきたない列車を運行しておりますので、こういうような汽車といわゆる東海道を走るりっぱな汽車と同じような料金を取っているのはちょっと変じゃないか、これは値段を上げるのもいいが、実際に適応して下げることもやはり考えなくちゃならぬのではないかと考えたのですが、どんなようなお考えを持っておられますか。

木暮武太夫自由民主党

○木暮国務大臣 お答え申し上げます。  まことに一応は御同感の御質問で、私もやはり上野駅から汽車に乗る人間でございますものですから、いつも私は、東京駅から出る汽車と上野から出る汽車と運賃が同じなのは、どうもけしからぬじゃないかというような気持を今まで持っておった次第であります。しかし、だんだんと皆様方にそういうまことに理屈に合わない運賃の御負担をがまんしていただいているおかげで、最近は、東北あるいは北陸の方の車体の改善とか、あるいは輸送状況などもよくなって参っているように考えるのですが、これをもって満足をいたしておるわけではございません。先ほど申し上げました通り、三十六年度を起点とする五カ年計画におきましては、積雪地帯に当たるところばかりではございませんで、主要幹線の複線化、あるいは電化、あるいはディーゼル化というようなことに全力を注ぎまして、今の国民所得の格差もさることながら、汽車の格差ということもなくすように、運輸省としては指導いたしたいと考えておるのでございます。どうかその点もうしばらくごがまんを願いますと、なるほどがまんをしただけの値打があったということが近くおわかり下さるだろうと思うのでございます。

木村守江自由民主党

○木村(守)委員 建設大臣にお伺いしますが、積寒地における工事中の事業の除雪費、これは非常に大きいものがあると思うのです。ことに建設省の直轄の工事というようなものについては考慮すべきじゃないかと思うのですが、いかがですか。

中村梅吉自由民主党建設大臣・首都圏整備委員会委員長

○中村国務大臣 積雪地帯につきましては、できるだけそういう特殊の費用を要しませんように、降雪時期にはできるだけ工事をいたしませんで、雪のない季節に集中してできるだけ促進をはかる、こういう方法を現在とっておる次第でございます。今後も一そうそれを強力に進めて、道路整備の促進をはかっていきたいと考えております。

木村守江自由民主党

○木村(守)委員 大臣のただいまの答弁のようでしたら、まことにけっこうですが、実際問題として、予算の伝達がおそいために工事の発注がおくれまして、雪が降る近くに始まることが多いのです。そういう実態だからただいま申し上げたのでありまして、これからやはり積雪地帯にはなるべく早く仕事を始めさせるようにしなければならないと思うのであります。  それから、次にちょっと建築関係の問題でお伺いしますが、御承知のように新潟県の東小学校の鉄筋の屋体が倒れたのです。私どもは鉄筋の屋体が倒れたというので不思議に感じた。木造の老朽の建物だろうと思ったととろが、鉄筋なんです。それで一体なぜ倒れたんだというようなことを聞いたんです。何か工事に不正でもあったのかというようなことを聞いたんですが、その説明には、鉄筋だからまさか倒れる心配はないだろう――木造の屋体ですと、PTAがすぐに集まって屋根の雪かきをやるのだが、鉄筋だから大丈夫だろうと思っておった。ところが、風が吹いて片側の屋根の雪が全部片側に寄ったために、その片側の屋根の重量が一坪当たり千貫も千五百貫にもなりますか、そういう状態で、片方だけ重みがかかったので、鉄筋がぐるりとねじれて倒れたんだ、そういうねじれるような力というものは鉄筋の方が木材よりも弱いんだ、そのために倒れたんだというような答弁をしておりましたが、私どもは、この東小学校の屋体が倒れたということにつきまして、これは子供たちがいない夜間であったからまあいいでしょうが、もしも子供たちがそこにおった場合にああいうような災難が起こったならば、これは大へんな人命の問題に関係すると思うのです。そういう点から考えまして、この屋体の建築に際してはどういうような指導をしておるのか、非常に大事な問題であるので、答弁をお願いします。

纐纈彌三自由民主党文部政務次官

○纐纈政府委員 今度の雪害で鉄筋コンクリートの建物の倒れたのが二カ所、学校ではただいま御指摘の学校が一カ所のようでございますが、実は、私どもも、ただいまお話しのように、鉄筋が雪害のためにつぶれるというようなことは、いささか意外に考えたようなわけでございまして、ただいまお話しのような説もございますが、十分それに対する原因を検討いたしまして、今後はそういうことのないようにいたしたい。ことに、屋体につきましては、御承知のように大体中に柱もないというような建物でございますし、ただいまおっしゃったような、雪が片側に寄ったというだけでなく、さらにいろいろの原因があるんじゃないか、そういうことをいろいろな角度から十分検討いたしておるわけでございます。それらの結果がはっきりいたすことによって対策を考えなければならぬと同時に、こうしたわれわれの意外に思ったような点につきましては、建設の工程から設計その他いろいろの点から十分考慮いたしましては、将来はさようなことのないように努力をする覚悟であります。

足立篤郎自由民主党

○足立委員長 木村君に申し上げますが、答弁時間を含めますと申し合わせの時間がすでに倍増いたしておりますので、なるべく簡潔にお願いいたします。

木村守江自由民主党

○木村(守)委員 ただいまの問題は重要な問題です。学校の建物がこわれるというようなことはもう重大な問題でありまして、この問題につきましては専門部門にとくと相談いたしまして、こういうことのないようにしてもらいたいと思うのです。  これに関連いたしまして私がお聞きしたいことは、最近の建築物の単価ですね。政府で作るところの単価というものがあまり低いために、実情に合わないために、いわゆる手を抜いて安いものを作ろうとするために、こういうような災害があるんじゃないか。あの公営住宅等の問題で、私どもは山形、秋田、新潟等に行って参りましたが、どこに参りましても、現在の単価では引き受けるところはありません。今まではややもすればこういうような便法をとった。ほかの請負でもって幾分かの利益があるから、これは仕方がないからやってくれ、損をしてもやってくれというように、いわゆる建設業者の犠牲のもとにやっておったが、それではとてもやれないからといって、大体一割ないし一側五分県なり市町村が負担して建てておるのが現在の状態です。そういうような状態から考えますと、やはり地方財政の貧困の状態下においては、いわゆる雪でもってひねくれ曲がるような屋体を作るというような結果になりはしないかと私は心配するのであります。これに対しまして大蔵政務次官いかがでございますか。どう考えてもあの単価では建てることができない、その結果こういうような災害が起こったんじゃないかと考えられますが、御答弁をお願いします。

大久保武雄自由民主党大蔵政務次官

○大久保政府委員 ただいま単価の点から非常な災害が起こるんじゃないかという御指摘でございますが、建築単価の問題は、いろいろな経済情勢の変動がございますし、また、ただいま御質疑にありましたような地域的な問題もございますし、今後十分検討いたしまして万全の方策を講じたい、かように存ずる次第でございます。

木村守江自由民主党

○木村(守)委員 ただいまの問題ですが、これはおざなりの答弁ではなく、実際問題として実際の単価に引き合わないのが実情でございますから、この点考慮されまして、明年度の予算編成期には、お忘れなく単価の問題を検討されるようにお願いいたしまして、質問を終わります。

足立篤郎自由民主党

○足立委員長 石田宥全君。

石田宥全日本社会党

○石田(宥)委員 雪害のことについては、もはや各委員からお話がございまして、大臣も政府委員ももうおわかりになっておることと存じまするので、私は要点だけをかいつまんで御質問を申し上げたいと思うのでありますが、最初に気象庁長官にお伺いをしたいのであります。今回の豪雪は、昨年中にアメリカ、カナダ方面にも豪雪があって、相当な被害も出ておる状況でございましたので、日本における豪雪の状況については大体どの程度事前にこれを予見することができたか、これが第一点であります。  第二には、今回の豪雪は、その量においてもそうでありまするけれども、特に一週間も連続降雪があったというところに特異な事情があった次第でございますが、こういう記録は過去においてどういう状況であったかを、まずお尋ねをいたしたいと思います。

和達清夫気象庁長官

○和達政府委員 一般に長期予報ということはいまだ研究段階の部分が多いので、非常な確かさをもって申し上げることは困難でございますけれども、研究者は、それぞれの研究結果に基づきまして、現在おおよその見込みをいたしておる次第であります。今年の雪に関しましては、御承知の通り戦後十年余り暖冬が続きまして、雪も少なかったのでございますが、研究者は、そろそろこういう暖冬も終わりではないか、今年あたりから普通の雪になるのではないかという見解を発表しておりました。そういう意味におきましては、ことしは雪が例年よりも多いという予想は持っておったのでありますが、この雪がどういうふうに固めて一度に降るか、または全体として多いかというような点は、なかなか長期予報では申し上げかねるところであります。今回年末から年始に降りました雪は、確かに、気象観測開始以来から申しましても、そうたびたびあるものではなく、異常と申せましょうが、やはり雪の降り方にも、平野部に多かったり、山田部に多かったり、いろいろありまして、過去において似たようなものが絶無とは申せないのであります。先ほども申し上げましたように、研究者は、大体普通の雪に返ったのではないかと申し上げることは、今後も本年ほどの固めた雪がそうたびたびあるわけではないと思いますけれども、暖冬時代のような少ない雪ではなかろうというような予想を持っております。

石田宥全日本社会党

○石田(宥)委員 本年の雪については、大体七十年以来の豪雪であるというようなことがいわれておるのであります。また、この雪に対する考え方といたしましては、農耕に従事するものといたしましては、最近豊作がずっと続いてきたのは、これは科学技術の遊歩から病虫害予防等の薬剤の進歩によるものである、というように言う人があるのでありますが、私どもは、そういうような見地から、連続六年も豊作が続いたから米が余るのではないかというような問題とも関連をして、今後の見通しについて、あるいはここ数年間週期的に続くのではないかというようなこともいわれておりますが、そういう点についてのお考えを承りたい。  ただいまの答弁で異常なものだということを言明されたのでありますが、実は私がなぜこういう点をお聞きするかというと、大蔵省の一部には、この雪はいつも降っているのだから、今度の被害を受けた特に農産物中の果樹の被害等に対しては、何か補助や助成をする必要がないのではないか、そういう雪の降るような地帯に栽培をするのが間違っておるというような考え方を持っている人がございますので、この点は実は重要視いたしておるのであります。そこで、先ほど申しましたように、気象庁長官に、巷間に伝えられているように、やはり週期的に相当年間、あるいはずっと連続でなくともこういう状況が続くのではないかといわれる心配について、どのようにお考えであるかという点を承っておきたいと思います。

和達清夫気象庁長官

○和達政府委員 お答えいたします。  気象庁の異常なる現象に対しましては、この予測が非常にむずかしいのでございます。また、平均的の考えからしても、およそ何年に一度ぐらいこういうことがあるだろうということも非常にむずかしいのでございます。たとえて申しますれば、雨の場合でも、平均どのくらいの雨が降るかということは今までの観測でわかりますが、どのくらい多い雨が何年に何回というのは、よほど長い観測を持ちまして、そこから見当をつけるのでありまして、学者によりましては、五十年でも足らない、百年もっと要るというような、いろいろ説があるわけであります。従って、私がここで、何年に一度ぐらいああいうのがくるということは、今までの観測ではそう確かに申し上げることはできませんが、八十年の観測を見まして、そしてあるいは山間部に降りあるいは平野部に降り、また日本海側といいましても、部分的に非常に降ったところもあるし、それほどでもないところもある。いろいろ場所が違いますけれども、今までの大体の傾向を見まして、あのくらいの雪が何年に何回ぐらいあるだろうと見当をつけるよりほかいたし方ない。そこで、私、ここでそういう雪が何年に何回降るかということの準備がございませんので、まことに申しわけないと思います。

石田宥全日本社会党

○石田(宥)委員 先ほど被害状況の御報告が行なわれたのでありますが、今回の雪の被害の状況は意外に深刻でございまして、かつまた多面的であります。特に私は農林水産業の被害について昌谷官房長に伺いたいのでありますが、先ほど、大野委員の質問に対して、天災融資法の地域指定については今後調査を待って考えたいということでありますが、すでに被害の状況は相当程度明らかになっており、またこの法律が実施されるかどうかということは農民の非常な関心事であることにかんがみまして、一体いつまで調査々々で日を送るのか。もうすでに大体の見通しくらいは明らかにされてしかるべきであろうと思うのでありますが、いかがでしょうか。

昌谷孝農林事務官(大臣官房長)

○昌谷政府委員 お答え申します。  御承知のように天災融資法の法律の建前が、被害の町村別あるいは農業者別の農作物の被害額を確定した上で発動するという法律上の要件になっておりますので、そういった必要な要件を早く確定いたしたいというのが私どもの念願でございます。そこで、こういった雪の下にあります被害額について簡単に予知する方法も遺憾ながらございません。そこで、目下、それを簡略な方法、あるいはある程度便宜上の方法で固める、そういった方向もあわせて研究をいたしております。遺憾ながらまだ確定はいたしておりませんので、法律の発動に必要となる要件をつかまえるに至っておりません。お話のように、いつまでもそういった状態で不安定のままで放置いたしておくことも、非常に工合の悪いことでございます。私どもといたしましては、例年のようなのんきなことでなしに、本年のような場合には特に調査を急ぐ。急ぐについて必要があれば、調査方法等もいろいろと研究をしてみるということで、せっかく督励中でございます。まあ三月一ぱいぐらいすれば被害の概況程度はつかまえ得るかというふうに、今のところ報告を受けております。もうしばらく御猶予をいただきたいと思います。

石田宥全日本社会党

○石田(宥)委員 従来の例からいたしますると、凍霜害とかひょう害とかいうような、表面から簡単にわかりやすい、しかしながら、必ずしも雪と比較をして深刻であるとは考えられないような災害について、常にこの天災融資法の適用がなされておるのであります。しかるに、今回の雪はきわめて広範囲であり、その被害の状況もまた深刻なのでありまして、その把握の仕方等について今研究するとおっしゃるけれども、大体従来の被雪の状況から見て、今回の被害と比較されるならば、きわめて明瞭であると考えるのでありまして、これは早急に一つお考えを願いたい。まあ早急にやるというのに、それ以上どうこうと言うこともございませんが、把握の仕方について一つ検討してもらいたいと思うのです。  それから、次に、この天災融資法の発動の問題もさることながら、これは、今お話しのように、ある程度被害の状況が把握された後に行なわれることであって、これは私どもも承知しているわけです。しかし今日の前に非常に大きな問題がある。それは何であるかというと、果樹被害です。果樹被害で果樹だながほとんど壊滅的な状態になり、果樹そのものが壊滅的な打撃を受けておる現状のもとにおいて、直ちに果樹だなの添え木、そういうような資材の手配をすぐにしなければならない。もう三月の十日ごろになりますと、くだものの水揚げが始まるので、その前にやはりたなの修理だけはしなければならないが、資金がない。実情を申し上げるとこういうことなんです。比較的経済力のある者はそう老朽した施設を持っておらない。完備した施設を持っておる者の被害は少ないのです。ところが、経済力のない者は、老朽した施設をそのままにしておるから、壊滅的な打撃を受けておる。そういう経済力のない者に、天災融資法の資金というものはなかなか間に合いかねる。そこで、農林漁業金融公庫の災害融資というものについては、これはまた若干別の角度で早めることができる性質のものなのであります。しかも、農林漁業金融公庫では、若干の資金も今保有してあるのであります。足りなければまた増額も当然考えられなければなりませんけれども、そういうものの手続が政府において行なわれますならば、経済力のないこれらの農民が、県信連なりあるいは地元の農協なりで、繰りかえで直ちに手当ができるにもかかわらず、これに対してすらいまだにその手続が行なわれておらないということは、まことに遺憾千万といわざるを得ないのであります。これについては、天災融資法と違いまして、そうやかましい条件がないのでありますから、これはすみやかにその手続をとるべきであると考えるのでありますが、いかがでございましょうか。

昌谷孝農林事務官(大臣官房長)

○昌谷政府委員 お答えいたします。  在来の災害の場合には、天災融資法の発動とそういった公庫の災害復旧用貸し出しの発動とを軌を一にしておったというのが例のようであります。それは、御承知のように、そういった災害の被害状況の把握について、今回のような特殊のむずかしさがなかったというようなことも関係しておったかと思いますが、一応そういうことでございましたので、公庫資金の災害用貸し出しの発動がお説のようにおくれておったということも、今回は事実でございます。先ほどお答え申しましたように、一応の確定を待っておりましたのでは、必要な資材の入手その他についても支障が起こりそうだというような事情もだんだん判明をいたしておりますので、その点につきましては、御趣旨に沿って切り離して考慮をいたすということで、目下検討いたしております。

石田宥全日本社会党

○石田(宥)委員 次に、自作農維持創設資金についてお尋ねをいたしますが、昭和三十五年度のワクについては、三十五年の十二月中に災害関係分も合わせて全部すでに割当を完了しております。従来災害部分はその年度の最終まで特別に災害ワクというものを保有してあったのでありますが、まあ年末だからということでもございましょうが、全部もう割当が終わった。しかし、災害のワクについては、ほとんど毎年といっていいほど相当額を追加いたしておるのであります。これも、天災融資法との関連と申しますか、天災融資法と同じように、やはり時期的には若干ずれると思うのでありますけれども、三十六年度予算の中の百六十億の中から、この災害ワクを取って回すということでは、これまた時期を逸することになろうかと思うのでありまして、年々の例にございますように、災害があった場合におきましては、災害のワクについては特別の考慮をされまして、需要額がどの程度になるか、ほぼ各県からその需要見込みが上がってきておるはずでございますので、それについては公庫資金のワクの増大をはかって、すみやかにこれに対応できるような措置を講ずべきであると考えるのでございますが、いかがでございますか。

昌谷孝農林事務官(大臣官房長)

○昌谷政府委員 自作農創設資金の活用の問題でございますが、先ほど来申し上げておりますように、各県としてもまだ被害農家の実態をそういった自作農資金の発動の点まで突き詰めて十分な把握をしておるとは、必ずしも言えない実情でございます。一般論として、そういうことも必要になるであろうというお話はございますけれども、先生御承知のように、それを必要とするための資料固め等につきましては、各県でも難渋をいたしておるわけであります。いずれ実態の判明を待ちまして、ただいま御提案のような、ぜひ年度内にというようなことが固まって参りますならば、その際公庫の残資金量ともにらみ合わせて、実態ともにらみ合わせて善処いたしたいと思います。また、明年度におきましては、御承知のようにワクの予定もございますので、そういったものもにらみ合わせまして、実態に支障のないように善処をいたしたい、かように考えております。

石田宥全日本社会党

○石田(宥)委員 ちょっと国鉄総裁に伺いたいのですが、総裁で御無理ならば他の担当の方でもけっこうです。先ほど来お話しのように、なかなか貨物の輸送が思うように参りません。これは鉱工業方面も同様なことが言えると思いますけれども、特に農民の春肥の輸送の状況がなかなか思わしくございません。国鉄当局は貨車回しについて相当配慮を願っておるようでありますけれども、現存のところ、まだ計画量の六〇%程度にしかなっておらないわけであります。   〔足立大蔵委員長退席、毛利大蔵委員長代理着席〕 雪がございまして、師しろ等については特に散土消雪等によって除雪をいたしまして、値しろをおろさなければならない。肥料の種類によりましては、これを追肥にやるものは非常に無理であるというようなこともございまして、やはり計画量の相当部分までは輸送ができませんと、非常に困る事態が起こるのでありますが、これに対する対策はいかがでございましょうか。農民が一方ならぬ心配をいたしておるのでございまして、この機会に、見通しについて明らかにしていただきたいと思います。

十河信二日本国有鉄道総裁

○十河説明員 このたびの雪害におきまして、客車が駅に二千五百両くらい停滞いたしました。貨車は約六千両くらい停滞いたしました。先ほど運輸大臣からお話がありましたように、百三十数万トンの滞貨でございます。そこで、われわれとしては、われわれ自身できる限りの応急対策を立てまして、千二百両の貨車を特別に増加いたしまして、毎日四千四、五百トンから五千トンくらいずつよけい送るということをやっております。それで、秋冬繁忙期に大体五十七、八万トン以上送っておるのであります。今日は冬枯れのときでありますけれども、秋冬繁忙期に劣らない輸送をやっております。それでもまだ足りませんので、あるいはトラックその他の方法も講じていただくようにお願いをいたしております。また、農林省その他関係方面と御相談をいたしまして、需要供給の場所、方法、時期等をいろいろとあんばいいたしまして、できるだけ国民に御迷惑をかけないように、急ぐものは優先輸送をするというような方法を講じておるのであります。  それで、なお先刻来たびたび雪の問題について恒久的の対策を講ずる必要があるというお話を伺いまして、私ども、まことにごもっともだと思います。そこで、数年前に、国鉄におきまして、上越線のあのトンネルを出たちょっと先ですが、塩沢というところに雪の研究所を特別に設けまして、荘田理学博士を所長に任命いたしまして、北海道大学の中谷博士を最高顧問にいたしまして、あらゆる角度から雪の研究をいたしております。そうして、でき得る限り国民に御迷惑をおかけしないようにということで努力しております。そういう次第で、根本は輸送力が足らないというところから、先刻申し上げましたようなたくさんの車両が停滞するようなことがあるわけでありまして、裏縦貫の複線を今急いでやっております。北陸線は新五カ年計画で富山まで完全に複線になります。その残りは部分線増をいたします。上越線も高崎から新潟まで大部分がこれは複線になります。その他の個所は部分線増をいたすことになっております。  なお、こういう場合に、通信の不備ということが被害を大きくし、また応急対策を困難にいたします。そこで、SHF、VHFという短波の無線放送を――SHFはもうすでに秋田までやっております。その他の地方も漸次超短波あるいは短波の無線設備を充実する。また、有線の通信におきましても、ケーブルでないとこういう場合に障害を来たしますので、漸次ケーブルに取りかえる、こういうようなことを着々進めております。でき得る限りそれを促進いたしまして、こういう被害を最小限度にいたしたいと努力する覚悟でおります。

石田宥全日本社会党

○石田(宥)委員 もう一、二点だけで終わります。いろいろ御苦心のほどもうかがわれるのでありますが、実は年末年始にかけての国鉄の不手ぎわはもう目に余るものがあるのです。それから、除雪の問題は、これは答弁をいただこうと思いませんけれども、ああいうふうな状態であります。民間では、除雪人夫は千五百円、高いところは男子人夫は一日二千円で、それに上がり酒の一本も飲ませるという状況のもとにおいて、国鉄当局は、女は二百八十円、男は三百四十円です。一方に千五百円、二千円出しておるのに、一方は三百四十円で除雪人夫が集まりますか。これは、私は、国鉄の非常識というか官僚性というか、そういうところに大きな問題があると思うのです。それからもう一つあるのです。それは、先ほど除雪車の話が出ましたけれども、いろいろな除雪車、機関車もあるのですが、実は各駅に一列車ずつ全部突っ込んでしまったから、除雪車が機能を発揮できないのですよ。総裁、よく聞いておいて下さいよ。それで、尋ねてみると、上野では、年末なものだからお客さんがたくさんおって、この列車を出さないなどと言ったらどんなことが起こるかわからない、こう言っておられるけれども、そういうときに、どこまでしか行けないぞと親切に説明をし納得をさせたかというと、それはやっておらない。そうして、各駅ごとに一列車ずつ全部突っ込んでしまったから、もう除雪車が活動する余地がほとんどないのですよ。こういう点は私は答弁をいただこうとは思いませんけれども、国鉄として再検討すべき問題だと思うのです。  そこで、お尋ねする点は、実は先ほどから各委員の御質問でもうおわかりのようでありますから、内容的には触れませんけれども、国鉄当局はここ当分の間に貨物駅の集約の計画が行なわれまして、漸次これを集約することに相なっておる次第です。積雪地帯は雪が降ると貨物輸送というものが、全然不可能なのであるから、特に積雪地帯については特例を考えてもらわなければ困りますよということを、私どもは再三繰り返してきた。にもかかわらず、当局は相当大幅の貨物駅の集約の計画を漸次集めておるのであります。もしトラック輸送が全面的にストップした場合に、去年新潟市に野菜物がほとんどなくなってしまうというような状態が起こったのでありますが、これはそういう面で大問題が起こる。従って、積雪地帯における貨物駅の集約については特別の配慮がなされなければならないと考えるが、どうでありますか。  もう一つ、今度の国鉄の料金値上げに関連いたしまして、特に先ほども触れられましたが、農業と他産業との所得格差云々の話からいたしましても、農業そのものがいわゆる劣性産業であって、科学技術等を取り入れる面が少ないために、他産業と比較いたしますと、農民の所得というものは大体三分の一程度であるのです。従って、農林水産物の公共政策割引というものについては長い間問題があって、今日に及んでおるわけです。その公共政策割引を廃止しようという国鉄当局の意見がしばしば出ますけれども、国会の方では許しがたいというととで、今まで延べて参った。今度の措置は三月三十一日までは公共政策割引を存置することに話ができておりますが、先般承るところによると、四月一日までは値上げをしない、こういうことを言っておられる。四月二日から上げるというふうにも理解されるのであります。この点は従来は六カ月なり十二カ月なりという期間を置いて存続を明らかにしておりますが、今回この公共政策割引の存続は六カ月間なのか、十二カ月間なのか、あるいは国鉄料金の改正に伴って恒久的に存置をするという考え方なのか、この機会にこの点を明らかにしていただきたいと思います。

十河信二日本国有鉄道総裁

○十河説明員 初めの貨物の集約でありますが、これは貨物の輸送全体を、国民の皆さんの御迷惑にならないように、できるだけ早く輸送しようということから出ておるのでありまして、今お話しのような点はなお十分考慮いたしまして、その時期とか、あるいは期間はどうするとかいうようなことを、いろいろ検討いたしたいと存じます。  それから、農林水産物資の暫定割引のお話でありますが、三月三十一日までは延期することになっております。それ以後は政府とよく御相談いたしまして、六カ月にいたしますか、十二カ月にいたしますか、政府の御指示を待って処置いたしたいと存じます。  それから、一番最初にちょっとお触れになりました、列車が駅に停滞しておるために、除雪車その他の行動が非常に制約せられた。これはお話の通りであります。なぜそういうことになるかと申しますと、駅の引込線その他が不足しておる、複線になってないということが第一であります。それから駅の線路が非常に少ないのであります。これは外国に比較いたしましても非常に少ないのであります。そういうことを急いでやって、こういう際にもそういう不都合のないようにしたいということで、せっかく努力いたしておる次第であります。

石田宥全日本社会党

○石田(宥)委員 ただいまの問題について、運輸大臣の所見を伺っておきたい。農林水産物資の公共政策割引については、運輸省とも相談の上おきめになるそうでありますので、これは一つ運輸大臣の見解も明らかにしておきたい。

木暮武太夫自由民主党

○木暮国務大臣 お答え申し上げます。  予算委員会のときも私からはっきり申し上げておることであるのでございますが、ただいま御質問の農林水産物資の暫定割引につきましては、本来の貨物運賃制度の会計の上から見ますれば、私はいろいろ議論のあることと存じます。しかし、もうこれだけ長くやって沿革がある問題でございますし、事はいやしくも生鮮食料品、農林水産物等の国民生活にいろいろ関係のあるものでありますので、従来は三カ月とかあるいは六カ月とかいうように期間を限って暫定割引をやっておりましたが、そういうような形をとることはお許しを願いたいと思いますが、私は、国鉄運賃の改定が皆様方の御賛成によって行なわれました場合におきましても、御質問の農林水産物の暫定割引は今後も引き続き行なっていきたいという考えを持っております。

毛利松平自由民主党

○毛利委員長代理 小沢委員。

小沢辰男自由民主党

○小沢(辰)委員 すでに四人の先生方からいろいろと質疑がございましたので、時間もありませんから、重複を避けまして、最初に雪害に関する必要な立法措置につきまして、官房副長官おいででございますので、お尋ねをいたしたいのでございますが、その前に、先ほど、気象庁の長官が、暖冬異変というようなものがずっと続いてきたようだけれども、そろそろ寒くなると考えなければいかぬぞという警告を発した学者がおられた、そういうお話がございましたが、この点については石田委員からもいろいろお話がございました。私は、重複することを避けまして端的に伺いますが、将来の見通しにつきましてはなかなか困難な問題でございますから、科学者である長官もそう的確なお答えはできないと思いますが、とにかく暖冬異変であったのに、急にことし異常な降雪があった。これはことしだけの問題であって、また前に返るかどうか。そうじゃなくて、来年もやはり雪害ということについては重要な関心と対策を持っておかないと、おそらくはまた、ことしのようでなくとも、規模は違っても、相当のものが起こるのじゃなかろうか、従って、だんだん寒くなるし、降雪量も、あるいは今までの下り坂がだんだん上向いてくるんだというような、そういう点についての長官の、長い間の統計から見られた結論だけを、一つお伺いしておきたいと思います。

和達清夫気象庁長官

○和達政府委員 先ほども申し上げましたように、長期予報は非常にむずかしいのでございますけれども、現在までの研究者の考え方は、暖冬の方が異変でありまして、その異変は解消されて、普通の冬になっていくというような予想を持っております。従いまして、本年のような大雪がくるかどうかは別といたしまして、明治、大正時代かなり雪が降っておりますが、そういうような状態にまたなるのではないかという予想を持っておるようであります。

小沢辰男自由民主党

○小沢(辰)委員 そういたしますと、気象庁長官といたしましては、これは、この席で、あるいは長官なかなかお答えにくいんじゃないかと思いますけれども、とにかく雪害に対する対策というものは、よほど国民、政府というものがしっかりした考えを持っていかないと、また麻痺状態が一週間も続く、あるいは貨車が二十日も二十五日も動かないようなことになるぞという意味で、気象庁の立場から、雪害ということについては、今年度非常に異常な災害だった、それが、のど元過ぎれば熱さ忘れるで、自然と忘れてしまってきたり、あるいは当委員会においていろいろな発言があったり応答がありましても、つい何となしに過ぎてしまうというようなことについて、気象庁の長官として、私は重大なとは言いませんけれども、警告を発しておかれるだけのお考えがありますかどうか、ちょっと承りたい。

和達清夫気象庁長官

○和達政府委員 私は気象を通じて災害防止の責任を持ち努力いたしておりますので、そういうことに警告を発するという資格もないと思いますけれども、先ほど申し上げましたように、暖冬の時代がむしろ変わっておったのでありますから、今後は、雪は昔のようにあると思わなければならないと思っております。しかし、この雪の降り方が、里に多く降る雪もありますし、山に多く降ることもありますし、場所も違いますし、全体として多いときもありますし、一時に多く降るときもございます。自然がきわめて複雑に雪を降らすのでございますから、あらゆる雪の降り方に対する雪害対策に対しては、十分の考えを持っていなくてはならないと思っております。

小沢辰男自由民主党

○小沢(辰)委員 ありがとうございました。  そこで、私は副長官にお尋ねをいたしたいのでございますが、先ほど大野先生のお尋ねにつきまして、政府で基本的な防災法を考えておられる、その中に雪害関係のものも入れる予定であるというような御答弁でありました。大野委員から非常に満足をされたようなお話もありましたのでございますけれども、大体一般の、われわれが今まで国内で経験いたしまする台風の災害というようなものと――まあ私るる申し上げませんけれども、すでにもう四人の方々がいろいろと申し上げておられるように、とにかく雪害ということについては、少し違った面があるのじゃないかというふうに私は考えるのでございます。確かに台風の災害の惨状というものは目をおおうような惨状も一時的に出て参ります。従って、それらについては、政府も国民もすべてあげてこの救済に当たってきたわけでございます。ところが、この雪害ということになりますと、きょう配付になりました積雪の平年度との比較を見ましても、一メートル以上平年度と違うところは新潟周辺の統計だけございます。あとは多くて七十センチ、大部分が二十センチないし三十センチ、四十センチでございます。今度は平場地帯の降雪が多かったものですから、新潟、長岡、その他富山にしても金沢にしても、そういういわばその地方における中心をなすような、経済全体の中心をなすようなところが参ってしまったものですから、非常に強く響いたのでございますけれども、それじゃ新潟が雪が少なかった、あるいはまた長岡が少なかった、金沢市内には雪が少なかったというだけで、はたしてそれでは雪害がないかといいますと、これはとんでもない考え違いでございまして、この雪害に関連しまして各地からいろいろ要求も出ましょう。きょうも四先生の方々がいろいろ言われました内容を聞きましても、とにかく雪膚が広範囲にわたって非常に深くあるわけでございます。そう考えて参りますと、雪害地域にある住民は、雪害の重圧下に、それがしかも毎年々々繰り返されて、そうしてその中に非常な低開発の、あるいはおくれた、所得の低い状態に甘んじなければならぬような状況になっておるわけでございます。従って、もし雪害に関する基本的な法律というものを考えます場合には、やはり、私は、いわゆる今までの台風災害その他の基本的な法律を作る中の一項なり一章なりというような性格のものでなくて、じっくりと、ほんとうに重くのしかかってくるのが毎年続くという雪害を考えますときには、雪害の基本的な法律というものは、これを救済し、あるいはまた雪害地帯のいろいろな問題を考えてやるという法律を作ります場合には、どうしても雪害基本法というような全く別の立法を必要といたすと思うのでございますけれども、その点について副長官はそこまで踏み切っていただく意思があるか、ぜひ私どもは希望いたしますけれども、お伺いをいたしたいと思います。

保岡武久内閣官房副長官

○保岡政府委員 雪害の問題につきましては、毎年それぞれ繰り返されておることでありますが、特に本年度のようにある特定の地域に非常に大きな災害を生じたようなことは、一つの特徴であると考えておるわけであります。先ほど大野委員のお尋ねには、この基本法の災害の種類の中に雪害を入れるかどうかという御意見でございましたが、一定の地域に相当大きな災害を生じた、被害を生じたというようなこと等を一つの基本概念として、災害対策の基本法を作っていきたいという一応の考えを持っておりますので、ああいうふうにお答えしたのでございますが、雪害だけをまとめて一つの法律体系を作っていくということについては、その他の災害の問題もありましょうし、よほど考究の必要がある、かように考えます。

小沢辰男自由民主党

○小沢(辰)委員 ただいまのところで、政府として、おそらく明確な答弁がなかなかできないことは想像はつくのでございますけれども、雪害関係の特殊的な性格というものは、またわれわれもあとで十分なる資料と内容に基づきまして政府に要望したいと考えておりますので、ぜひ十分なる御検討をいただきまして、先ほども雪害関係の北陸地方の報告書にもありますように、現在積寒地帯のいろいろな特別立法がございますが、こういうようなものを総合したり、とにかく総合的、基本的な法律をやはり一本作っていただくということが、長い間雪害の重圧下におりました東北、北陸の住民の切なる願いだと思いますので、この点特に一つ要望を申し上げておきたいのであります。  なお、具体的な今度の雪害の対策につきましては、各委員からそれぞれ広範に各省にわたりまして質問がありましたので、私は省略をいたしますが、ただ各委員の触れなかった点について二、三お尋ねをいたしたいと思います。  その第一点は、税の関係でございますが、大蔵政務次官、先ほど大野委員の質問に答えられまして、ちょうどあの質問のときには金融措置とからんでおりましたので、ちょっと不明確でございましたから、国税の徴収問題につきまして一つだけお尋ねをいたしたい。今度の雪害によりまして、国税の徴収につきましては、たしかさっそく二月末まで一カ月延期の措置をそれぞれの税務局管内の方へ御指示を出していただいたと思っております。ところが、この実態は、三月、四月の金融というものが、中小企業その他で非常に今問題にいたしておるわけでございまして、そういう点から考えますと、非常な金詰まりは三月、四月になりかねないということでございますから、これを四月末あるいは五月、最小限四月一ぱいくらいまでさらに延長するような指示を、地方の税務署に出していただけるかどうか、この点を確かめたいと思います。

大久保武雄自由民主党大蔵政務次官

○大久保政府委員 租税の徴収猶予につきましては、災害者の経済状態等も十分考究しなければなりませんので、御質問の趣旨は十分腹におさめまして、今後の措置に遺憾なきよう研究させていただきたいと思います。

小沢辰男自由民主党

○小沢(辰)委員 それから、次に、私の所属委員会であります社会労働委員会の関係のことにつきまして若干お尋ねをいたしますが、きょうは厚生大臣も役所の幹部の人もお見えになっておられませんので、担当の課長さんでけっこうでございますから、そのかわり具体的に一つお答えをいただきたいと思います。  まず、今度の雪害によりまして、家屋の復旧なりあるいは補修なりということがいろいろ出て参っております。その中で、低所得階層の方々のために、いわゆる世帯更生資金というようなものがございますが、この面での年度内のそういう必要が起こったときの措置ということにつきまして、何か予裕を持って今年度中にそれを処理させていただくようなワクがあるかどうか予裕があるかどうか、この点を明確にお願いいたしたいと思います。

實本博次厚生事務官(社会局庶務課長)

○實本説明員 社会局の庶務課長であります。ただいまの世帯更生資金の貸付の中で、本年度中に雪害のための家屋補修がどのくらい出せるだろうかというふうなお話でございますが、ただいま家屋補修のために低所得の人たちに貸し付けております額といいますものが、三万円までということになっておりますので、そういった範囲内での補修費の御用立てということは若干まだいたす予定がございます。四月からは、家屋補修費といたしまして一件十万円までという、相当高い額において貸し付ける予定をいたしております。ただし、本年度内で申し上げますと、先ほど申し上げたような額につきまして若干の余裕がございますので、地元の県が負担していただくということになりますれば、ただいまでも出す予定はございます。

小沢辰男自由民主党

○小沢(辰)委員 次に、母子家庭の方々が非常に喜んでいる母子福祉貸付金の制度がございます。母子福祉資金の貸付等に関する法律という法律で、母子家庭につきましてはいろいろな面でこれが利用されておるわけでありますが、現在母子福祉の貸付金の法律を見ますと、災害につきましてはたしか法律の中に特例がありまして、たとえば償還金の支払い猶予だとか、あるいは今後貸すことについてその期限を延長するとか、あるいは据え置き期間を延長してやるということがあるのですけれども、雪害につきましてはこの災害並みと考えていいかどうか。なお、現在三十五年度もいよいよ終わろうとしておるときですけれども、そういう資金需要があったときには、何とか一つ年度内にすぐにでも支出をしていただけるかどうか。この点を一つはっきりお聞かせを願いたいと思います。

植山つる厚生技官(児童局母子福祉課長)

○植山説明員 お答えいたします。  従来災害ごとに特別措置法で措置いたしておったのでございますが、緊急を要するような過去のことを考えまして、昨年の七月から、災害におきます、ただいまお話しの据え置き期間の延長と償還金の支払いの猶予の規定を本法の中に入れたようなわけでございまして、災害ということについては雪害も同じく災害だという考え方を持っておる次第であります。また、三十五年度におきますこの資金は、県が貸すのでございますが、国の予算の上におきましても三千余の余剰金をまだ持っておりますものですから、これを利用することによって、県が資金の不足の場合には、国において支出する予定は持っております。

小沢辰男自由民主党

○小沢(辰)委員 そうすると、法律によって、災害その他やむを得ない事由という規定がございますが、その中に雪害も含むと考えてよろしゅうございますね。

植山つる厚生技官(児童局母子福祉課長)

○植山説明員 含むという考え方を持ってよろしいと存じます。

小沢辰男自由民主党

○小沢(辰)委員 では、次に、保護世帯の方々のために若干質問をしたいのしでございますが、生活保護の適用を受けておる方々も、雪害地帯におきましては雪害に悩むわけでございまして、これらの保護世帯の方々が、今度の雪害の場合労力によって除雪をする、その他いろいろなことをやりましたけれども、なお家屋の補修等について何とかしたいというような場合に、生活保護の現在の予算の操作内で、生活保護の方々については十分めんどうが行き届くかどうか、この点を明確に一つお答え願いたい。

三浦直男厚生事務官(社会局保護課長)

○三浦説明員 積雪寒冷地帯の被保護者の方々には、冬季加算という制度がございまして、それで経常的なものは見ておるわけでございますが、なお特に処置をしたいが大きな費用がかかるという場合に、お尋ねのような住宅補修が必要であるというようなときには、実施機関におきまして住宅補修の補修費を一時補助をするというような制度もございます。実施機関においては五千円以内の住宅補修ならばやれることになっておりますし、またそれによってもなおまかなえないというような場合には、都道府県知事において一万円程度までは住宅の補修を見るというような特別基金の設定の道もございますので、これらによりまして被保護世帯の万全を期したいと思って、おります。  なお、労力費その他につきましても、真に必要な事情がございますれば、生活扶助の特別基金の道も開いてございますので、実施機関を指導督励いたしまして今後の万全を期したいというふうに考えております。

小沢辰男自由民主党

○小沢(辰)委員 この生活保護の冬季加算の問題でございますけれども、これはたしか一級から六級までのいろいろな区分をもってやっておったと思いますし、また、来年度の予算では若干この基準を引き上げるように、予算書で私ども拝見をいたしております。ただ、この加算額の決定にあたりましては、私はこれは要望をいたしておきますけれども、寒さと積雪というものと混同しないでいただきたい。寒さというようなことによりましていろいろ出していきました場合には、非常に水分の多い積雪地帯についてはいろいろな特別の経費がかさむのだという実情がございますから、この点は特に来年度また基準額を引き上げになるちょうどいい機会でございますから、豪雪地帯というものについての生活保護の基準額につきまして、これらの特別な経費ということについては十分実情に合うように、配慮を必ずしていただきたいということを希望として申し上げておきます。  なお、最後に、厚生関係では、私ども北陸あるいは東北、特に私は新潟関係でございますけれども、無医地区というのはまだまだたくさんございます。たとい医者がおりましても、非常な豪雪地帯というものは、医療ということについて非常な不便と不自由をしているのが実情でございますが、特に無医地区においては、もうそこから交通が先ほど各委員が言われたような状況でございますので、全く死ぬのを待つというような状況になるおそれがあるわけでございまして、特に積雪地帯については、無医地区といいますか、その解消については、非常な速度をもついて、しかもこれが冬季間の運営についてよほど十分なる考慮を払っていただかなければいかぬと思いますが、これらの医療対策についてはどういうように考えておられるか、特に今度の雪害の問題に関連して何か研究をされておるか、お答えを願います。

渥美節夫厚生事務官(医務局総務課長)

○渥美説明員 御承知の通り、雪害下におきます医療対策はいろいろ問題があると思います。たとえば緊急患者ができた場合におきましての措置をどうするかとか、あるいは孤立化されております病院の入院患者を一体どうするか、いろいろ問題があると思います。特に雪害の多い県等におきましては、御承知の無医地区あるいは僻地診療というふうな問題に大きな問題があります。こういった点につきましては、国立病院でありますとか、あるいは公的医療機関――公的医療機関と申しましても、都道府県立病院でありますとか、市町村立の病院とか、日赤の病院でございますとか、済生会とか、あるいは農業協同組合連合会の病院とか、いろいろございますが、こういうふうな公的医療機関を親元病院といたしまして、診療所を作っていくというふうなことを考えていきたいと思っております。  なお、緊急の患者の輸送でありますとかあるいは医師の派遣というような問題につきましては、その輸送機関の確保、必要に応じましては雪上車の設置というふうなことも考えていきたい、いかなければならない、かように思っておるようなわけでございます。いずれにいたしましても、今回のような大きな雪害を一つの契機といたしまして十分考えていきたい、かように思っております。

毛利松平自由民主党

○毛利委員長代理 小沢君、時間がだいぶ過ぎたようですから、簡略に願います。

小沢辰男自由民主党

○小沢(辰)委員 それでは、最後にもう一つ、厚生社会福祉関係でお尋ねしたいのですが、社会福祉施設――民間でやっておるものであるいは保育所だとかその他の施設がたくさんございますが、公立の場合には市町村財政によるいろいろな雪害関係の――今度の対策の中にも、いろいろ先ほどの答弁の中にも、地方財政に対する措置をやっていただくというようなことはございましたけれども、これらの民間の社会施設、これらも当然除雪あるいは雪囲いというようなことについては相当の経費をかけているわけでございますが、これらの民間の社会福祉施設の運営費の中に、厚生省がいろいろとたとえば措置費を出してやっているわけでございますが、この中に、そういうような除雪だとかあるいは雪囲いとかいうような、積雪地帯における特殊経費を算入してやる措置を現在すでにとっておられるか、あるいは、もしないとすれば、これから早急に措置費の中でやりくりができるかどうか、その点を一つどなたか責任者にお願いしたい。

實本博次厚生事務官(社会局庶務課長)

○實本説明員 民間社会福祉施設に対する、ことに雪害におきます施設に対する除雪というような経費を見込めるかどうかというお話でございますが、一般災害が起こりました際に土石が流れ込んだような場合に除去するというような、災害救助法の方の施設とか一般民家とかを問わず、取り除く経費はございます。ただし施設だけについての事務費としての除雪費といったようなものは見込んで参っておりません。これは今後いろいろ検討さしていただきたいと思います。

小沢辰男自由民主党

○小沢(辰)委員 ただいまのお話だと、今後研究するということですが、とにかく現実にことしの大雪で、民間の社会事業の人たちが非常にこの経費の増加に困っておるわけなんで、これを一つよく実情をお調べになって、必ずこの点を――何ももうけ仕事でやっておるわけでもない、また自分のためにやっておるわけでもないのだから、ことしは異常な経費がかかっておるわけなんだから、この点をぜひ本年度あるいは来年度の経費の中で精算してまかなうとか、そういうことでもけっこうですから、事実上配慮が行き届くようにしていただきたいと思います。  最後に、運輸大臣に、もう四人の先生方からいろいろありましたので、私はただ一つだけはっきりとお伺いしたいのでございます。先ほどの気象庁長官の予想から見ましても、やはり前の雪が降っておったころに帰るんじゃないかというような予想もあるわけでございますが、来年は――今年の末から来年になるわけでございますけれども、この次の冬にはことしのような混乱を起こさないということを、私はぜひ一つはっきりと心がまえを持っていただきたいのでございます。私も約二日半汽車の中に閉じ込められた一人でございますけれども、その際に、先ほど無医地区のところで厚生省には例をあげて申しませんでしたが、たしか私のおったときも一人死亡者が出たのでございまして、この混乱とそれから経済上の麻痺というものを二度と再び繰り返すことは絶対に避けなければいかぬと思います。その点で、根本的には、先ほど言われましたように、これらの地区の複線化を徹底的に一つ早めてもらう、あるいは通信網の完備をやるとかいうことをいろいろ考えていただかなければいけませんが、同時に、とにかく暖冬異変は異変であって、雪の多い冬というのがもう東北、北陸では通例なんだという考え方のもとに、今から徹底的な考慮をぜひ払って、対策を立てておいていただきたいということを要望いたしたいのでございます。  なお、もしここでおわかりでございましたら、上越線の複線化計画につきまして、年度別の計画が明確に立てられておりましたならば、これを一つお答え願いたいと思います。

木暮武太夫自由民主党

○木暮国務大臣 お答え申し上げます。  積雪の調査の点につきましては、先ほど気象庁の方からお答えがございましたように、今後十分にその機能を発揮できますような施設を整備いたしたいと思いますし、また、御承知の通り、この問題につきましては、雪の観測については、地方的にいろいろむずかしい問題がございますので、農林省とかあるいは建設省とか国鉄とかあるいは地方公共団体にもみな気象台がございますので、こういうところで雪に関しますいろいろな資料を得たものと、気象庁のものを集めまして、総合的にこれからは間違いのないようにいたしたいと思う次第でございます。  それから、上越線の複線化につきましては、先ほど来申し上げる通りに、三十六年度からの五カ年計画におきまして急速にこれを進めていきたい、こう考えております。具体的な問題につきましては政府委員の方から御答弁いたさせます。

廣瀬眞一運輸事務官(鉄道監督局国有鉄道部長)

○廣瀬政府委員 上越線の五カ年計画の年度別がどうなっておるかというお尋ねでございますが、まだ年度々々どういうことをやるかということはきまっておりません。今大臣が申し上げましたように、五カ年間で高崎から宮内まで全線を複線化いたします。ただし、清水隧道の部分は、この五カ年が過ぎましてから着工いたします。と申しますのは、御承知かと存じますが、清水隧道はまん中に信号所がございまして、外車の行き違いができるわけでございます。工事が長くかかるということと、もう一つは今申しました信号所がございまして、まだ最初の五カ年では線路容量の面から考えて差しつかえない、こういうことでございます。

毛利松平自由民主党

○毛利委員長代理 角屋堅次郎君。

角屋堅次郎日本社会党

○角屋委員 本日は、合同調査の関係で、午前からそれぞれ熱心に各委員から各般の問題について触れられましたし、すでに時間も相当にたっておりまして、いずれ関係委員会の機会もあることでございますから、私は数点について簡潔にお尋ねをいたしたいと思います。  まず第一は、先ほど来の質問の中でももちろん出ておったわけでありますけれども、この機会に官房副長官に明確にお答え願いたいと思いますのは、基本対策に関連する問題でありますけれども、いわゆる防雪基本法というものを別個に作るか、あるいはまた防災基本法の中に含めて作るか、こういう問題についてはいろいろ見解が分かれているようであります。私ども社会党といたしましては、雪害の特殊性から見て、しかもまた恒久的な対象を立てるという趣旨から見まして、この際独自に防災基本法を策定して、防雪対策に対するところをの総合的な基本対策を講ずることが必要だという観点を持っておりますし、同時に、その防雪基本法の中には、少なくとも降雪の予防であるとか、あるいは警報の報知義務化、住民、公共的団体、民間業者の協力組織の整備、人命救助、救援対策、必要物資の輸送の調整をはかるための制度や機構を整備すること、あるいはまた降雪地帯における抜本的災害防除施設を調査研究するための雪害総合研究機関を設置すること等を含む防雪基本法を策定すべきであるというふうに考えておりますが、この問題は今検討の段階でありますから、十分私どもの意向も重んじて根本的に検討してもらいたいと思う。ただ、この際、防雪基本法等の問題と関連して、政府の方で災害関係の基本法を出すということを今検討中でありますけれども、申し上げるまでもなく、この点は、一昨年の伊勢湾台風のあの大災害の直後、岸内閣当時に、災害関係の基本法を作らなければならぬということがかねてからいわれておりました。それがすでに足かけ三年目になろうといたしておるのでありまして、ある意味ではまことに怠慢といわざるを得ないのであっても今次通常国会に防雪基本法を独自に並行して出されるかもあるいは防雪関係を含んで出されるかは別として、災害関係の基本法をいつ提案をするつもりで御準備なさっておるかという点について、まず最初に官房副長官の方からお答えを願いたいと思います。

保岡武久内閣官房副長官

○保岡政府委員 ただいまの御質問にお答えいたしますが、災害基本法を、政府といたしましては、一昨年の伊勢湾台風のあの大きな経験にかんがみまして、急速に立案制定していきたいという考えのもとにいろいろやっておりますが、なかなか災害は御承知のように広範囲の行政地域にわたっておりますので、これを根本的な抜本的なものに作り上げるということにつきましては、相当な苦労があるわけでございます。しかし、政府といたしましては鋭意努力いたしまして、検討いたして参っておる間に、昨年の十一月三十日には行政審議会からも一つの案が答申になって参りまして、その他相当各方面からいろいろな案が出ておりますので、一応政府で立案せられましたものについては、さらにこれらのことも加味いたしまして、今検討いたしておるわけでございます。従って、この国会に提案できるかどうかということについては、まだこちらでお答えするところまでいっていないというように考えておるわけであります。

角屋堅次郎日本社会党

○角屋委員 今官房副長官から今までの経過の事情についてお話がございましたけれども、これは、災害基本法の問題にしろ、当面数十年来の大雪ということで、防雪基本法等の問題の声も非常に強いわけであります。ところが、とにかく五月の下旬近くまであるこの通常国会に出せるかどうかわからぬというふうな考え方では、この災害問題について基本的に政府が本腰を入れてやるのかどうかという問題について、いささか誠意を疑わざるを得ない。この点については、われわれの希望といたしましては、今度の通常国会に、災害基本法はもちろん、また防雪基本法についても、われわれの立場からいえば別個にこの国会に出して十分なる審議を得、そうして今後の万全の対策を期するように最善の努力を一ついたしてもらいたい、こういうことを希望して申し上げておきます。  第二は、農林省関係について数点お伺いしたいと思うのですが、これはいずれ所属委員会の関係でもありますので、詳細はその委員会の関係に譲りたいと思いますけれども、この際官房長にお伺いしますが、今度の雪害問題に関連をして、現行法律の関係で特に雪害対策の関係上改正をして提案をするというふうな構想のものがあるならば、この際その考え方を明らかにしてもらいたい。

昌谷孝農林事務官(大臣官房長)

○昌谷政府委員 災害の対策につきましては各方面から検討いたしておりますが、特に今回の災害を契機として、新たに立法措置あいるは既存の法律の改正等、特に問題としておるのは目下のところございません。

角屋堅次郎日本社会党

○角屋委員 結局、今のような御答弁からいくと、今回の雪害に対する災害対策の、たとへば農林関係でいうならば、農林省のかまえというものの問題に私は相なろうかと思う。一例をたとえば先ほど来問題になっております天災融資法という問題について触れるならば、風水害その他の災害の状況と雪害における災害の状況とは、相当趣を異にいたしておるわけですけれども、従ってまた同時に、今回の雪害に伴うところの農林水産関係の被害の中では、先ほど来触れておられますように、たとえば果樹関係であるとか、あるいはまた農産物関係ではレンゲ、麦等、あるいは山林関係におけるところの被害、こういうようなものが中枢をなすわけでありまするけれども、特に果樹関係等の被害というものと天災融資法との関連で考えて参りますと、現行の天災融資法におけるたとえば融資ワクの問題、これは伊勢湾台風の際に果樹関係等についても五十万円まで融資ワクを引き上げる、こういう形になったわけですけれども、北陸等調査して参りました経緯から考えて参りますと、やはりこの融資ワク等についても、実情に見合って変えていくいうことが相当に必要であろうと思う。また、利率等の問題につきましても、御承知のように特別被害地域における特別農林水産関係の被害者、こういう関係については三分五厘ということになっておりますが、その他のものについては六分五厘、あるいは開拓関係については五分五厘、こういう関係に御承知のようになっておるわけです。しかもまた、現行法における被害農林水産関係者なりあるいは特別被害農林水産関係者なりの適用の条件というものは、天災融資法の第二条の中でそれぞれ明らかにされておるわけでありまするけれども、こういう特別被害農業者あるいは漁業者、林業者、あるいはまた普通の被害農業者、漁業者、林業者等の適用条件というものについて、雪害の場合と雪害以外の他の場合との条件の差というものを考えられて、やはり今度の雪害対策として天災融資法を適用する場合における条件というもの、あるいは利率、償還年限、こういうものについては、実情に見合って、特例法なり一部改正なりで、今回の雪害に対する災害対策として政府としても対処してくるということが、私は、災害地の実態を調査したわれわれの立場から見て、特に考えてもらわなければならぬと感じておるわけであります。もともと、私どもは、こういう雪の関係の被害についてはほとんど無経験でありますけれども、今度北陸方面をつぶさに回ってみまして、つくづく雪害の特殊性というものを痛感させられたわけであります。従いまして、そういう点からいくならば、一般論としての天災融資法という問題と、こういう特殊性のある雪害に対する天災融資法の適用の問題については、やはり実情に見合って特例法なり一部改正等をやる必要が当然ある、こういうふうに考えておるわけでありまして、先ほどお尋ねをしましたときに、大体現行法で一つお茶を濁そうという考え方のようでありますけれども、それでは午前来熱心に討議されている、また本合同委員会に注目されている雪害地における被害の関係者から見たならば、一体政府がこれに本腰を入れてやっているのかどうかという点について大きな疑問を持とうかと思う。この点について再度お答えを願いたいと思います。

昌谷孝農林事務官(大臣官房長)

○昌谷政府委員 お答えいたします。  御承知のように、現在の天災融資法の中には、災害の対象といたします災害の種類として、特に雪害も一つの項目として特掲をすでにいたされております。雪害を予想して現在の天災融資法はできているように御理解いただきたいと思います。  なお、天災融資法が融資をいたします資金は、本来そういった天災法を見ました農林漁業者の再生産と申しますか、新たなる生産の支障にならないようにという意味での営農資金の貸付を対象といたしております。そういう意味から申しましても、天災融資法の関係では、すでに大体そういった態様を織り込んだ制度として整っていると考えております。  なお、お話の果樹につきまして、いろいろと天災融資法の営農資金の融資だけでは果樹農業の激甚な被害に対しては十分でないという御指摘は、今回の災害でも御議論がございますが、過去にもそういうことはございます。御承知のように、天災融資法では、果樹農業者については、融資条件等も一般の場合とは若干変えて、そういった資本のたくさん要る農業という特殊事情を若干加味してございますが、必ずしも十分ではないという御指摘は過去にもございました。必ずしも災害の対策ということではございませんが、すでに御承知のように、果樹農業の振興のための特別措置を強化いたしますため、果樹農業振興特別措置法を今国会に御審議をいただくように提案をいたしております。従来農林漁業金融公庫の対象としてなっておりませんでした新植、改植等の場合の融資、特にその場合の融資条件としての据え置き期間を思い切って延ばすという措置を講じたわけであります。従いまして、今後災害をこうむりました果樹農家につきましても、そうした果樹振興特別措置法の予定いたします特別の有利なと申しますか、果樹の実態に即した融資が活用できることになるわけであります。  なお、その他たとえば森林の問題でございますれば、従来国営保険は火災だけを対象としておりましたものを、やはり今国会に、火災以外の自然災害、雪害を含みます自然災害をも保険の対象とすることにいたしまして、御審議をお願いいたしておるわけであります。今後、そういった一般的と申しますか、やや一般的な措置を果樹あるいは林木等についても整えて参りますので、それらをあわせ考慮いたしますと、先ほど答弁いたしましたように、特に今回の災害というふうにはいたしておりませんけれども、それらを活用することによって万全の態勢が整うものというふうに確信をいたしております。

角屋堅次郎日本社会党

○角屋委員 今、官房長から、果樹関係の問題について、果樹振興法の国会に提案をされる問題等にも触れられたわけでありますけれども、申し上げるまでもなく、政府の所得倍増計画の中での果樹あるいは畜産というようなものを、今後の日本農業における成長財として伸ばしていくという考え方の上に立っておられるわけですが、その場合に、たとえば果樹振興法の中で、いずれこれは国会で審議する問題でありますけれども、農林漁業金融公庫の中における果樹振興資金の特別ワクというふうなものについては、せいぜい五億円程度しか予定してない。しかも、それは今後成長財として伸ばしていく。これはやはり集団樹園地の新設方面に当然少ない額のやつを力を注いでいくということになりましょうから、話のついでに災害にひっかけてこの問題の活用等も言われたようでありますけれども、やはり災害の問題は災害の問題として万全の措置を講ずる、果樹振興法におけるこれからの成長財としての果樹を伸ばしていくという方面については、その方面でやはり十分活用の道を考えていくのが本来の姿であろう。また事実これから審議をしなければならぬ問題であって、実際にこれから剪定、果樹だなの補整あるいはまた根本的にやり直すという問題でいろいろ資金が要るのには、すぐに間に合う問題でもありません。従って、私は、当初申し上げたように、一例としてとった問題でありますけれども、天災融資法の適用の場合における被害農林漁業者なり、特別被害農林漁業者への雪害の適用の条件緩和、あるいはまた償還期限、利率等の問題について、この災害の特殊性から特例法なり一部改正なりを農林省としても十分考えてもらいたい。官房長は大臣ではありませんから、これ以上答弁を求めてもいかがであろうかと思う。いずれこれはさらに委員会で農林大臣の出席の際にお尋ねをいたしたいと思いますので、大臣にはその旨お伝えを願いたいと思います。  なおまた、先ほど来御指摘がありましたけれども、自作農創設維持資金等の問題にしても、あるいは天災融資法の発動によるところの天災融資資金の経営資金の農家への翻り振りの問題にしても、従来これは災害等の際に常に問題になるのでありますけれども、どうしても農家の手に入る時期が非常におくれる。たとえば、一昨年の伊勢湾台風等の際の天災融資法の経営資金等は、年を越えて昨年の春のチリ津波の際に渡るというような実態も多いわけであります。天災融資法の発動そのものについては、今後の実態を精査して、それと見合って、なるべく早い機会にやりたいということを今仰せられたわけでありますけれども、申し上げるまでもなく三月、四月ということになると、いよいよこれから農作業としては本格的なシーズンに入って参るわけでありまして、従いまして、従来天災融資法の経営資金あるいは自創資金等が各末端の農家に渡る時期が非常におくれるというふうなことが、今回のような場合にも出てくるということになると、災害農家としては大へん資金難にあえぐという実態が予想されるのではないかと私は思う。こういう問題について、具体的にどういうふうに対処しようと考えておられるのかという点についても、この際一つお伺いしておきたいと思います。

昌谷孝農林事務官(大臣官房長)

○昌谷政府委員 天災融資法につきましては、先ほど申しましたように、天災融資法によって融資をいたします資金の性質が、経営資金と申しますか、営農資金でございますので、そういう点を十分考慮いたしまして、生産の円滑な確保に支障のないように、従来とも災害のつど関係府県あるいは融資を取り扱います農業協同組合等に十分注意をして参ったわけであります。今回のような場合、特にそういう御不安もあるようでございますので、特段とそういった関係者の督励あるいは各県別の融資ワクの設定等について、極力御指摘のような渋滞のないようにいたしたいと思います。

角屋堅次郎日本社会党

○角屋委員 農林水産関係の被害は、両班の報告でも明らかなように、特に果樹関係であるとか、あるいはまた山林関係の被害であるとか、こういう関係が相当部分を占めておるわけでありますが、山の関係については、今森林火災保険制度の一部改正を行なうことによって、従来入ってなかった雪害に対してもこの法を適用するということで、御審議を願うようにしているのだというお話がございました。それは大へんけっこうなことだと思いますけれども、御承知の通り、各県の被害状況を見て参りましても、大体農林水産関係被害のほぼ三分の一近くは、山林関係の被害ということになっておるわけであります。そういう関係から、山林関係のいろいろな要望等も出て参っておりまして、たとえば雪害木に対するところの免税措置の問題であるとか、あるいは全国的に実施しております造林補助金について、積雪地帯については特に単価を引き上げてもらいたいという問題であるとか、あるいはなだれ防止造林事業の拡大の問題であるとか、いろいろ要望が出て参っております。また、第一班の報告の中にもありました、積雪のために崩壊したところの木炭がその復旧に対して、国庫補助の道を講ぜられたいという問題であるとか、いろいろ要望が出て参っております。これは、雪害の被害の非常に深刻な事態からして、当然の推移であろうかと思うわけでありますが、その問題と同時に、今後融雪期の被害状況というものは、従来の慣例からいたしましても、相当にやはり各県別に見て――われわれ第二班の判断としては二、三十億、まあ三十億という表現をいたしましたけれども、三十億程度を出る危険性があるのではないか、こういうことを考えておるわけです。その場合、農林省としては、従来でも災害の場合に問題になりますこういう災害のいろいろな問題に対する国有林の協力という問題が、当然今後問題になってこようかと思う。こういうふうな問題も含めて、山林関係の問題について、現在具体的にどういう考え方で対処せられようとしておるのか、少しくお伺いしたいと思います。

昌谷孝農林事務官(大臣官房長)

○昌谷政府委員 保険制度については、先ほど申しましたようなことで、今後自然災害を含めて対処していきたいと思います。  なお、積再地帯におきまする造林費の補助金の問題でございますが、御承知のように、そういった地帯におきましては、同じ造林をいたしますにつきましても、雪のない地帯とは費用のかかり方が違う。そういった積雪地帯特有のかかり増しの費用につきましては、従来とも単価の設定をいたします場合に、そういった工事の態様に合わせまして、特殊の扱いをしてきたわけであ、ります。今後ともなおこれは実態精査の上実情に近づけたい、かように思っております。  なお、なだれ防止林につきましても、予算の許します限りで逐年予算の充実をはかって参りまして、三十六年度は、三十五年度と比較いたしますと、多少予算の増ワクを見たようなことでありますが、なおまだ十分でございませんので、今後とも御趣旨に沿うように努力をいたしたい、さように思っております。  それから、災害の起こりました際に、炭がま等がこわれまして、それの復旧に非常に骨が折れる、また炭焼きを業としておられる方がそのために非常にお困りになったというような事態は、従来にも前例があったわけであります。今回の積雪につきましても、在来そういう炭焼き地帯で、雪害には限りませんが、ほかの災害で炭がまが被害を受けられた場合に、いろいろ政府としても融資助成その他の措置をとっておるわけであります。そういった過去の炭がまに対する国の措置も十分検討いたしまして、遺漏のないように対処いたしたい、さように思っております。

角屋堅次郎日本社会党

○角屋委員 時間の関係もありまして、簡略にいたしたいと思います。  雪害地の調査に行きました際に出た問題の一つに、なま牛乳が、交通途絶その他御承知の食品衛生法の関係で、高温殺菌であるとか、低温殺菌であるとか、いろいろな制約等もあって、相当に腐ったという点が出て参りました。これらの問題については、こういう雪害等の異常な事態の際には、便宜措置といいますか、そういうものがとれるように、法の運用の問題について十分考えてもらいたいというふうなことも出ておったわけであります。これは、こういうことについて現地側の要望がありましたので、この際指摘をしておく程度にとどめまして、いずれまた別の機会にいたしたいと思います。  最後に、ややもすれば忘れられがちでありまするけれども、戦後緊急開拓政策以降入りました、開拓地の入植者の雪害におけるところの被害状況については、私ども手元にも資料をいろいろともらっておるわけですが、家屋関係あるいは農舎関係、畜舎関係あるいは共同利用施設関係、こういうようなものについても相当被害が出ておりますし、これは、既設農村における既設農家の場合よりも、一般的に見て開拓地の農家は悪条件にあるところがきわめて多いのでありまして、こういう点についても、特に今回の雪害の実態を精査されて、経済条件の弱い開拓者に対するところの対策について、万遺憾なきを期してもらわなければならぬ、こういうふうに考えるわけですが、この点について農林省の考え方をお聞きしておきたいと思います。

昌谷孝農林事務官(大臣官房長)

○昌谷政府委員 お話の通り、開拓者の場合には、一般の農家もそうでございますが、特に注意を必要とすると思います。その意味で、過去の災害の場合にも、開拓者のそういった施設の被害につきましては、特に助成の道も講じられた例もあり、今回も、実態を十分精査の上、そういった過去の例にならいまして善処いたしたい、さように思っております。  なお、先ほどお触れになりました牛乳の輸送の件でございますが、基本的には輸送手段の確保がはかられますことが一番肝心だろうと思いますが、御指摘のように、従来とも厚生省と十分御相談をいたしまして、交通の不便なところ、あるいは新興の酪農地帯等で飛び地になっておるようなところ等につきましては、一般の牛乳の処理の例外として、いわゆる高温殺菌というようなことを普及いたすように、私どもとしては努力いたしております。そのために、助成等も過去においていたしておりますし、今後も引き続きいたすつもりであります。なおまた、多少輸送がとまりましても、貯蔵施設、冷却施設等が完備しておりますれば、そういった質の低下等も防げますので、そういった点についても助成の道を講じておるわけであります。十分に全国に行き渡らない点がはなはだ残念でございますが、今後とも努力いたしたいと思っております。

毛利松平自由民主党

○毛利委員長代理 肥田委員。

肥田次郎日本社会党

○肥田委員 重複を避けて簡単に質問いたしますから、一つずばりと答えていただきたいと思います。  まず国鉄関係について質問いたしますが、あの雪害で列車がとまったために、給食といいますか、食事関係についていろいろと混乱が起こっておりました。たとえば小さい握り飯が三個で百円もする、それを列車の中へ売りにくる、しまいには、それを買いだめする人もできてくる、こういう話を聞きました。そのために、いろいろと努力はされておったようでありますけれども、実質的に混乱というものが非常に起こっておるということも聞きました。これが対策として、具体的にわれわれが一つ考えられる方法は、災害というものは予測するときにあまりくるものじゃないということはわかりますから、その災害時に、特に国鉄のように旅客を輸送している列車が停止せざるを得ないというような状態のときに、それらの旅客に対する給食の道を考えておく必要があるのじゃないか、こういうふうに思います。従って、将来の災害時に備えて、そういう際に給食、それから先ほどの委員の話にもあったように、死んだ人さえ出てきたが、こういうときに対する対策というものを具体的に何か考えておられるかどうか、お伺いしたいと思います。

廣瀬眞一運輸事務官(鉄道監督局国有鉄道部長)

○廣瀬政府委員 お答え申し上げます。  ふだんから特に給食体制というものはとっておりませんが、しかし、国鉄の主要な駅には、御承知のように構内営業で弁当屋というものが大ていございますし、それから、災害等がございます場合に、助勤の人夫その他に対する給食体制というものは一応平素から整っております。詳しいことは今よくわかりませんが、大体そういったふだんからあります弁当屋その他の給食体制というものを、ある程度活用するようになっておりますので、今回もそういったものを中心にして給食体制をたった次第でございます。  なお、今回北陸線その他におきましては、非常に小さな中間の駅までも、先ほどから御質問がございましたように、列車をずっと入れてしまったというようなところがございまして、そういうところはそういった措置ができませんでしたので、地方にお願いいたしまして、部落の御援助を得たりして、極力体制を整えました。決して十分であったとは考えておりませんが、何とかいたしました。なお、それでも十分でなかったととろは、自衛隊のヘリコプター等の動員も願って、乾パン等によって辛うじてつないだというのが実情でございます。

肥田次郎日本社会党

○肥田委員 部長が実情をよく御承知でないということはわかりますが、現地に起こった混乱でこういうことがありました。鉄道で自給方法を持っていない、従って相当期間混乱していて、その間苦労しているのは駅に勤めている現業の人々です。そして、何とかかんとか時間がたって、周囲の人々が、自分のうちの除雪や家が倒れそうだというようなこともほっておいて、列車に人がたくさん乗っていて食事に不自由しているそうだから、これを救援しなければいかぬだろう、こういうところから、ようやくそういう処置が講じられた。ですから、災害というものは、今言ったように予期したときにくるものではないということはよくわかりますけれども、特に雪害地においては、今までたびたび列車が停止するという事故がありましたにもかかわらず、それに対して何とかかんとかやっておったという程度では、これはあまり責任のある処置とは思えないのです。ですから、そういう場合のことを考えて、医療施設というものについては、万全という言葉ではなしに、具体的にその対策というものを講じられておかないと、今度のような問題が起きると思います。  それから、自衛隊ということを言われましたが、先ほど総裁の方から、通信については、短波の機械を設置して、すみやかにこれをやろうというような話がありました。この通信網がもう少し完全にやられておったならば、こういう災害についても、ずいぶんと被害も少なくてというのですか、乗客の迷惑ということが少なくて済んだと思いますが、御承知のように、民間でも観光なんかの場合にはヘリコプターを使うという空気さえ出ていますね。国鉄の方では今ヘリコプターを持っておられますか。

廣瀬眞一運輸事務官(鉄道監督局国有鉄道部長)

○廣瀬政府委員 戦前観測用の、測量川の小さな飛行機を一、二機持ったことはございますが、占領後米軍に接収されまして、現在のところは、国鉄はヘリコプターその他の航空機は持っておりません。

肥田次郎日本社会党

○肥田委員 私は少しスケールを大きくものを考えてみる必要があるかと思うのです。観光でさえヘリコプターを使おうという今日に、その資産二兆円に近いといわれておる国有鉄道が、災害に際して救援する何ものの機関も持たない、ただたよっておるのは陸上だけである、こういうことではどうも十分ではないと思うのです。従って、繰り返しますけれども、客車の中で人が死ぬ、こういう問題も、ヘリコプターのようなものがあって、そして通信がすみやかにいって、こういう条件がそろっておったならば、これは防げたと思うのです。防げたというよりも、客車の中で死ぬというようなことはなかっただろうと思うのです。こういうことがなければなかなか整備できないだろうと思いますが、そういうことにも備えて、国有鉄道がヘリコプターくらいを用意しよう、こういうお考えはありませんか。

廣瀬眞一運輸事務官(鉄道監督局国有鉄道部長)

○廣瀬政府委員 かねがね国鉄の内部におきましても、災害用あるいは台風その他で線路が不通になりました場合の連絡通信用、また測量用というようなことから、ヘリコプター等を持ちたいという考え方はございますので、今先生御指摘になりましたように、よく検討いたしまして指導いたしたいと考えております。

肥田次郎日本社会党

○肥田委員 先ほどから二、三質問者もありましてお答えもありましたが、もう一つ具体的に私聞いておきたいと思いますのは、この災害が特に雪害地において起こったというこの重要な原因は、やはり単線だということが大きく左右していますね。ですから、単線だということは、今直ちに複線にするということの困難さは別にして、輸送量については、何かまず大丈夫だというような話がありましたが、輸送量だけではなしに、災害に備えての待避線といいますか、そういうものは急送に、あまり費用もかからずにできるのじゃないかと私は思うのですが、特に災害に備えての待避線、こういうようなものについて、何か計画されておりますか。私は年内にでもそういう対策は必要だと思います、災害を繰り返さないためにも。必要性について私ちょっと申し上げておきますが、御承知のように、列車が何本も、待避線がないために、とにかく駅へ駅へと送り込まれていく、送り込まれた列車がみんなそこでてんやわんやになってしまう、こういう結果が、二千九百両も車両がたまったのじゃないかと思います。待避線があれば、適当に車両というものはさばけるはずなんです。だから、やはりそういうものについての計画性がなかったということも、責任上の一つではないかと思う。ですから、すみやかに待避線をこしらえる必要があるということを私は考えておるのですが……。

廣瀬眞一運輸事務官(鉄道監督局国有鉄道部長)

○廣瀬政府委員 先ほど大臣もお答えいたしましたが、来年度から始まります新しい五カ年計画で、主要幹線の複線化を急速に進めて参りますが、複線化が完成いたしますまでにも、御承知のように年々輸送量はふえて参りますので、そういったためにも、主要な駅の待避線と申しますか、貨車を扱う線路は、逐次必要な部分からふやして参る、そういった面で、輸送力をふやすということにも役立ちますし、また、今御指摘になりましたような雪害等の場合にも、今後逐次役に立って参るというふうに考えております。

毛利松平自由民主党

○毛利委員長代理 小林委員、関連質問を許します。簡単にお願いいたします。

小林進日本社会党

○小林(進)委員 時間もありませんから、私は簡単に申し上げますけれども、このたびの雪害の問題で、暮れから正月にかけて、汽車が一週間も十日も動かなかったとか、今も言うように列車があとからあとから続いてきて、そしてみんな各駅へ駐屯して、除雪の汽車も動かなくなったような問題は、それは単線だとか流雪溝とかといういろいろ設備の不備もありましょうが、私は、根本的にはやはり国鉄当局の責任だと思っておる。それは今起こったことじゃないのでありまして、例の青函連絡のあの状態、あの台風でわれわれの先輩、同志が死んだときにも、私は、その調査のために行って現地を視察しながらつくづく考えたことは、ああいう事態に立ち至って、直ちに台風だとかそういう雪害とかに対処する、緊急事態に対する対策本部というものがちっとも設けられていない。このたびだって、ああいうような暮れから正月にかけて一時間に一尺も二尺も雪が積もる。一晩に一メートルも三メートルも積もる。ああいう非常事態のときに、だれが一体統一的にあの指揮をとりましたか。上野駅は上野駅で、何でも乗客に騒がれて、先を考えないで一生懸命汽車を走らしている。そうして、雪の降る現場では、駅員が乗客に文句を言われながら雪をよけて、そうしてぼとぼとしている。上越線なり北陸線なりの雪の状態をながめながら、直ちに最高揮指官が指揮をとって発車の駅をとめる、あるいは走っている汽車をどこのホームに入れるというような、そういう統一した対策というものが一つもないのです。そうして、そういうときのために設けられておる総裁だとか、副総裁だとか、何々局長だとかいう、ほんとうに指揮をとるべき高級官僚は、みな暮れから正月にぬくぬくとこたつか何かに入っておる。そうして正月を迎えたりしておる。そうして、現地の君たちが、ばらばらの形の中で、そういう非常時の雪害対策に狂奔しているから、こういう簡単に済む問題までが大きく被害を増大して、そうして住民にあらゆる不便を与えている。これは国鉄当局、運輸省当局の責任です。そういうことを私は何回も見ている。このたびの雪害だけじゃない。例の青函連絡のあの大きな台風でもそうなんだ。肝心の局長がいない。管理局長もいない。あるいはその下の責任者もいない。現地における駅長だけがぼとぼとして、みな船を倒したり、何十人、何百人の災害者を生んだりしている。そうして済んでしまうと、責任のがれのような話ばかりして、何が足らないの、これが足らないの、あれが足らないの、だから今度はこうしますというような、そういう言いわけばかりしているのでありまして、私は、今度の雪害の問題に対しては、やはり国鉄当局のそういう非常時に臨む体制に重大なる欠陥があるということを申し上げておきたいのでありまして、これに対する御所見を承りたいと思います。

廣瀬眞一運輸事務官(鉄道監督局国有鉄道部長)

○廣瀬政府委員 ただいまの御質問でございますが、これは、結果的に申しますと、確かに今回もっと早く列車をとめればいいということ言えたと思います。それからまた、除雪その他の手配が決して万全でなかったということは、あとから考えると言えると思いますが、ただいま、現場の者にまかせ切りで、国鉄の中央部の幹部あるいは出先の管理局の幹部が手をつかれておったのではないかということに関しましては、これも、中央は中央なりに、あるいは現地は現地なりで、結果が必ずしも十分ではなかったと思いますが、努力は十分いたしたように私どもは報告を聞いております。中央におきましては、暮れから混乱が起き始めまして、直ちに関係の理事が中心になりまして雪害対策本部というものを本社に設けまして、列車の整備あるいは除雪の手配、他管内からのロータリーの援助、あるいは除雪人夫の職員というようなことを、できますことは統一的に本社の対策本部では指令をいたしたわけであります。また、現地におきましても、もちろん暮れ、正月だからといいまして、局長などがそういうふうに過ごしたというようなことは私は聞いておりませんで、局長が中心になりまして、それぞれ幹部がみな対策本部を作りまして、できるだけのことは十分手配をしたというふうに聞いております。しかし、結果的に申しますと、決して結果がうまくいったとは申せません。今から考えますと、もう少しやりようがあったということはあると思います。

小林進日本社会党

○小林(進)委員 了承しませんが、関連ですから……。

肥田次郎日本社会党

○肥田委員 次にお伺いします。お伺いしますというより、これは一つやるかやらぬかという返事をお聞きしたいのですが、秋田、新潟、それから山形、ともに雪害で列車が動かなかったために滞貨がずいぶんできております。この滞貨については、国鉄の倉庫内にあるあるいは予約された滞貨とそれからそれぞれが持っておる倉庫の中の出さなければならぬ滞貨との数字は違います。その数字は著しい相違があります。それは当然なことですからいいとしても、これを一掃するために、たとえば秋田のように二十一万トンの滞貨がある。これをとにかく努力をして、二万トンよけいに滞貨を一掃しようという努力がされておるけれども、しかしそれでもずいぶんかかりますね。ですから、こういう滞貨の一掃については、必ず現地の荷主代表といいますか、そういう人々と相談をしてくれという強い要望がありました。国鉄の方から来て、配車についていろいろと話を聞いて帰るけれども、帰ってから結果が希望通りになっておらないという強い不満がありましたので、これについては、ぜひこういう災害地に行って、滞貨の状態を見て、そしてこれを一掃するために現地の代表と話し合いをした上で、納得さした滞貨処理というものを一つ講じていただきたいと思います。これはおそらくそういうふうにやってもらえるだろうと思いますが、よろしいですね。

廣瀬眞一運輸事務官(鉄道監督局国有鉄道部長)

○廣瀬政府委員 雪害のときに限りませず、国鉄は平素輸送計画を立てますが、たとえば秋冬繁忙期のような場合に、一方的に輸送計画というものを立てるわけではございませんで、十分関係荷主等と御相談をいたしまして――なお、大体管理局ごとに貨物協会というものができております。これは主要な荷主がみな入っておりますので、そういった方々と御相談をいたしまして、計画を立てて実施をするというようなことをやっております。ただ、輸送力が足りませんので、すべての荷主に十分満足がいくという格好にはならない場合がございますが、そういった面は、今回に限りませず、緊急な場合には十分関係荷主と相談をいたしまして輸送をやっておる。今後ともそのようにいたしたいと存じます。

肥田次郎日本社会党

○肥田委員 運輸大臣にちょっとお伺いいたしたいと思います。私たちが現地でいろいろと実情を見て参りまして感じたことは、豪雪地帯におけるところの輸送問題について、この解決策として、それぞれめいめい勝手なというか、そういう姿がありました。これは無理もないと思うのです。たとえば雲をのけるにしても、貧しい町村の除雪費を出し合う、そこらにたまたまバス会社とか何かがあれば、それらが大部分の費用を負担をして除雪をやっておる、こういう姿でありました。そこで、私が感じたことは、とはいいながらも、その地域に平常稼働しておるところの自家用トラック、あるいは小口運送の業者、日通さんも至るところに足があります。こういう機関を動員して除雪をしてもらう、こういう指導を交通対策上として将来何か考えてもらえるかどうか。今のままでどうこうという強制をする道はないと思います。しかし、目の前にああいう混乱した状態を見て、一日にトラックが二、三台しか通らないというような状態の中で、このまま放置しておくことは、いかにも今の時代とかけ離れた姿だと思いましたから、その点について何らか将来に対する対策というものをお考えになっておれば、一つ承りたいと思います。

木暮武太夫自由民主党

○木暮国務大臣 お答え申し上げます。  今度の豪雪が予期しなかった大きなものであっただけに、いろいろその間におきまする処置等についての御非難もありますることはよくわかるわけでございますが、この席上において先刻来いろいろ有益な御注意を伺いましたので、ただいまお話のような問題につきましても、今までのようなことでなく、十分に検討して、こういう事態が積雪期におきまして起こることを予期して、その時期においてあわてずに、今回のごとき失態を繰り返さないように、十分なことをいたすように指導いたしたいと考えております。今ここでお話のようなことをすぐやってみるか、そういう考えがあるかということに対しては、まだ自分としては考えをきめておりません状態ですが、今後十分に検討、考究をいたしたいと考える次第でございます。

肥田次郎日本社会党

○肥田委員 これは建設省関係にもなると思います。先ほどから各委員がそれぞれ触れておられましたから私は省略いたしますが、問題点は、たとえば新津から新潟へ行く間ですね。これは舖装道路で四十キロ以上続いておるというので、きれいに政府の手で除雪をされておる。ところが、片一方からいくと、同じ一級道路であっても、これがそういう条件のもとに置かれておらないために、だれも手をつけてくれない。たまたま建設省あたりで持っておるブルドーザーを借りようと思えば、借り賃を出さなければ借りられないという状態でした。雪はなるほど天から降ってくるものかもしれませんけれども、お前らが勝手に始末をしなさいという放任の姿では、なかなか雪国の悲惨な状態というものは救われないと思います。ですから、政府の手でできないのならば、民間が持っておるところのトラックとか、こういうものが何らかの協力した態勢の中で除雪をやる。除雪をやるには先立つものは資金ですから、その費用は政府が適当に援助をするという対策を具体的に考えてもらいたい。ああいうふうに一日自動車が二、三台しか通らない、あと一カ月先か二カ月先でないと自動車が通るようにならない、こういう状態の慣習を破る必要があるだろうと交通政策の上から考えます。  それから、これは厚生省になるのですか、実は特に訴えられた問題が一つあります。これは雪解け後の問題ともからんでくると思いますけれども、御承知のように屎尿の処理ができない。都会でも水洗便所以外はこの問題はどこでも起きておりますけれども、屎尿はたまりほうだいで捨てるところもない。根雪の方はぼつぼつ解けてくる、解けてくると今度は雪が流れ込んできて、まことに悲惨な、あさましい状態になってくる。これから雪が解けてくると、はけ道がないままに、屎尿がどんどんたまって始末ができないということになると思う。ですから、こういう問題はまことに切実な問題でありまして、一つ関係各省の方面でこれらの対策を今から講じておいてもらわぬと、夏にまた不測の疫病がはやってくる、こういう条件にもなりかねないと思う次第であります。  そこで、最後に私が一つまとめた意見として申し上げておきたいのは、災害というものが、この雪害地域においては、長年の習慣でもってあきらめられておったという事実もありますが、同時に、そういう見方は、雪害地以外の、たとえば政府の諸機関においても、やはりそういう考え方の範囲を出ていないという面が非常にたくさんあると思います。ですから、災害を救援するその処置が急速に行なえない。災害融資は、やるのじゃない。返してもらう金だ。にもかかわらず、これは何かの条件にはずれるからといって、その条件に合うようた研究をしておる。こういうことでは災害の救援というものはできないと思います。天災が起こることはやむを得ないとしても、天災を防ぐというか、天災が起こったときにこれ々解決するのは、科学の力と政治の力以外にはない。いつ発生するかわからないこういう災害というものに対して、政治がそのときそのとき一々一つの法に照らして理屈をこね回しておるような状態の中で、災害が救援できるものではない。こういう点から、政治の力を災害地域においては十分発揮してもらうように私は要望して、私の質問を終わります。

毛利松平自由民主党

○毛利委員長代理 この際政府に一言申し上げます。今回雪害を受けた東北、北陸地方は、わが国においては裏日本の後進地域でありますので、特に本日連合審査会において各委員から要望された事項については、これが実現について十分留意せられるよう、特に委員長からも要望しておきます。  これにて本連合審査会を終了いたします。    午後三時五十四分散会

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