大蔵委員会 第26号
- 発言数
- 14 件
- 登壇者
- 4 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1961/04/11
会議録
○足立委員長 これより会議を開きます。 公共企業体職員等共済組合法の一部を改正する法律案を議題といたします。 —————————————
○足立委員長 政府より提案理由の説明を聴取いたします。なお、本案は参議院において修正されておりますので、その修正部分に関する説明も便宜あわせてお願いをすることといたします。郵政大臣小金義照君。
○小金国務大臣 ただいま議題となりました公共企業体職員等共済組合法の一部を改正する法律案につきまして、提案の理由とその概要を御説明申し上げます。 公共企業体職員等共済組合法は、昭和三十一年に旧国家公務員共済組合法及び恩給法から独立して、三公社職員に固有の制度として発足したものでありますが、その後、昭和三十三年に国家公務員共済組合法が全部改正になり、また恩給法等の一部改正がありましたので、それと関連する規定の改正を必要とするに至りました。すなわち、長期給付について、国家公務員共済組合法の全部改正及び恩給法の一部改正後のこれらの制度による給付と比較いたしますと、その内容に不均衡を生ずることとなりましたので、これを合理化するため、所要の改正を行なわんとするものであります。 次に、この法律案の概要を御説明申し上げます。 第一は、軍人恩給公務員期間の組合期間への算入に関する改正でありまして、恩給法等の一部改正に伴い、昭和三十五年七月一日から旧軍人、旧準軍人または旧軍属の七年未満の実在職年が恩給の基礎在職年に算入されることとなにりましたので、本法におきましても、更新組合等について当該期間を組合員期間に算入する措置をとることとしております。この措置にあわせまして、軍人一時恩給の基礎となった恩給公務員期間も組合員期間に算入することとし、また、軍人普通恩給の基礎となった恩給公務員期間については、受給権者の希望により、当該軍人普通恩給を消滅させて組合員期間に算入することとしております。 第二は、国家公務員共済組合法の例にならい、組合員期間十年以上二十年未満の組合員が死亡した場合にも、遺族年金を支給する制度を設けることとしております。 第三点は、遺族の範囲に関する改正でありまして、現行法におきましては、組合員または組合員であった者の死亡当時、その夫、父母または祖父母については、五十五歳以上でなければ遺族給付を受けることができる遺族とはしないこととなっておりますが、この年令による資格を問わないことといたします。ただし、遺族年金は五十五歳まで支給を停止することとしております。 その他、更新組合員等の長期給付等に関する規定につきまして、法施行後約四年半の運営の状況にかんがみまして、規定を整備することとしております。 以上がこの法律案の提案理由とその概要でございます。 なお、この法律案につきましては、参議院において審議の結果、一部修正の上御可決いただいたのでありまして、その概要を申し上げますと、次の通りであります。 すなわち、現行法におきましては、旧令共済組合の組合員であった期間は、昭和二十三年六月三十日までに職員となり以後引き続き職員である者に限ってその期間を資格期間として見ることとなっておりますが、これを本法の施行日の前日であります昭和三十一年六月三十日までに職員となった者まで範囲を広げまして、旧令共済組合の組合員であった期間を資格期間として見ることとする御修正をいただいた次第であります。 何とぞ、御審議の上、すみやかに御可決ありますようお願いを申し上げます。
○足立委員長 これにて提案理由の説明は終わりました。 本案に対する質疑は次会に譲ります。 —————————————
○足立委員長 国有林野事業特別会計法の一部を改正する法律案を議題といたします。 本案に対しましては、鴨田宗一君より修正案が提出されております。 ————————————— 国有林野事業特別会計法の一部を改正する法律案に対する修正案国有林野事業特別会計の一部を改正する法律案の一部を次のように修正する。 附則第一項中「昭和三十六年四月一日」を「公布の日」に改める。 —————————————
○足立委員長 この際、提出者の趣旨説明を求めます。鴨田宗一君。
○鴨田委員 修正案の趣旨を御説明申し上げます。 修正案の案文は、すでにお手元に配付してありますので、朗読は省略させていただきます。 修正の趣旨は、原案におきまして、この法律の施行期日を昭和三十六年四月一日からと定めてありますが、すでに四月一日を経過しておりますので、これを公布の日から施行することに改めようとするものであります。 以上でございます。
○足立委員長 修正案の趣旨説明は終わりました。 御質疑はありませんか。
○足立委員長 御質疑がありませんから、これより本案並びに修正案を一括して討論に入ります。 通告があります。これを許します。藤原豊次郎君。
○藤原(豊)委員 私は、日本社会党を代表いたしまして、ただいま議題となっております国有林野事業特別会計法の一部を改正する法律案に対し、反対いたします。 本改正案の改正点は、第一に、官行造林事業の廃止、第二は、国有林野事業勘定における利益処分規定の変更であります。以下、この二点につきまして、反対の理由を申し述べます。 大正九年に、公有林野宮行造林法が制定されて以来約四十年、公有林野における造林成績は著しく増大し、その成果につきましては、われわれの周知の通りであります。さらに、昭和三十一年よりは官行造林事業を水源林の造成にまで拡大し、林政協力の実はいよいよ上がったのであります。しかるに、本年になりまして、この官行造林事業を廃止して、森林開発公団に移管し、分収造林により水源林を主たる対象として造林させることにしたことは、改正案ではなく、むしろ改悪案であります。 この法案によれば、従来国有林が行なってきた官行造林を廃止し、新たに森林開発公団に十億円を出資して造林事業を行なうことになるわけでありますが、森林開発公団なるものは、造林実行者ではなく、造林費用の負担者となるにすぎないのであります。でありますから、結局、公団は、土地所有者や造林者と契約することによって、国の出資金の上前をはねる一種の中間搾取機関となるのであります。さらに、公有林野が分収造林により造林されることとなると、従来官行造林事業においては公有林優先主義の立場が貫かれてきたのに、この優先順位は全く無視されることになります。また、公有林野も、奥地の一部水源地帯だけが造林対象地となるだけで、里山近くの部落有林は全く対象からはずされることになります。これに対して、奥地の大山林所有者の私有林も、水源林という名目で、森林開発公団によって造林をしてもらえるということになるわけで、このような不合理を見過ごすわけには参りません。また、水源林は、その公共性が高いにもかかわらず、収益性はきわめて低いものでありますから、その保育管理をその所有者にまかせておくと、とかく造林成績が悪くなりがちであります。そこで水利保全に万全を期する上からいっても、従来通り官行による造林育成の方がよいと思われます。 ところで、官行造林の行なわれた趣旨は、公有林野を造成し、市町村の財政を援助するという目的を掲げていたのでありますが、現在まだ公有林野の整備が不十分であると思われるのに、これをそのまま放置して、はたしてよいものでありましょうか。また、市町村としても、この官行造林によって財政上相当の援助が期待されていたのでありますが、今後はかかる援助が全く期待できなくなるのではないかという不安が残ると思うのであります。さらに、分収歩合につきましても、現在の五分五分から四分六に引き下げられることが予想されますが、これが市町村の基本財産に与える影響についても全く顧みられていないのが実情であります。市町村財政を豊かにし、貧乏人のいない明るい山村を作ろうとする基本問題答申の精神はどこにいったのでありましょうか。 さらに、官行造林事業においては、三十五年度予算では、年間新植に百三十二万人、保育に百二十六万人、計二百五十八万人の延べ人員の労働者が働いていますが、官行造林事業が廃止されるに伴って、このうちの新植関係、延べ百三十二万人のが大半が整理されることになります。従って、この法案は、行政整理という名こそついていないが、経営合理化に名をかりた実質的な首切り法案であり、全く承服できないものであります。 さて、昭和三十三年に実施された分収造林法の推進役を果たしたのは、パルプ及び製紙会社関係であるといわれています。これら大企業は原木高に苦しみ、売手市場の重圧から何とかしてのがれ出て、原木を自由に確保したいという悲願から、不況下にもかかわらず、造林投資を行なうことをきめて、収分造林法の推進役になったのであります。造林投資は超長期的な継続投資であり、長年月のために事業収支の見通しが立てがたいという困難もあり、またそろばん上の損得も保証されません。にもかかわらず、パルプ及び製紙会社は、原木の確保をはかり、会社の基盤を長期的に安定させるため、資本効率を無視し、経済の原則を乗り越えてまで分収造林の費用を負担し、造林者となってきたのであります。しかしながら、紙、パルプ業界の不況はさらに一そう深刻の度を加えて参りまして、原木確保のための分収造林を行なうべき費用を負担するのもむずかしい状態になって参ったのであります。しかるに、本年突如として本改正案が提出され、森林開発公団が費用負担者となって、私有林に対しましても、水源林造成の名のもとに、分収造林を行なうことができるようになったのであります。そうして、造林実行者にも経営関係者として経営に参加させ、分収歩合も与えるという都合のいい話が出てきたのであります。紙、パルプの大手各社は、造林者となることによって、費用は森林開発公団に負担してもらい、その上経営参加と称してその原木確保の目的を果たし、さらに分収歩合までもらえるということになるのであります。 官行造林事業を森林開発公団に移管する理由については、何一つ納得すべき説明がなされておりませんが、以上述べた背景を考えるとき、政府並びに自民党がこの改正案について何をもくろんでいるかがはっきりするのであります。国民の財産がこのように一部大企業の利益に供せられることは、断じて許すことができないことでありまして、この法案の撤回を要求する次第であります。 次に、利益処分の規定についてであります。 現在木材価格が暴騰を続けており、木材の需要と供給のアンバランスに関しては真剣に討議されております。そもそも国有林には木材需給の調節をはかるという大きな任務があるのでありますが、現在の木材価格の値上がりを押えるために、国有材としてはほとんど積極的な政策を行なっていないというのが実情であります。では、なぜ国有林はもっと材木を出さないのであろうか。それはこの利益処分の方法に原因があるからであります。一体、国有林野事業特別会計における利益とは何をさしていうのでありましょうか。今期の収入と支出との差を利益というのであれば、国有林における利益は、実に簡単な操作によって多くにも少なくにもなるのであります。多くの利益を上げるためには材木をたくさん切り出せばよく、利益を上げないためには切り惜しみをすればよいわけです。 ところで、現在の木材価格の値上がりは、国有林の切り惜しみにあるといわれています。それは、もし国有林が増伐をして多くの利益が計上されれば、一般会計への繰り入れがそれだけ多くなるので、国有林がそれを極度におそれているからであります。そこで、歳入予定額まで伐採すれば、それで事足りたとして切り惜しみをするわけであります。現在のように、木材価格が値上がりすればするほど、少しの伐採で歳入予定額に達するので、木材の供給は減少し、価格はますます高くなります。木材価格が高くなればさらに切り惜しみをすることとなり、国有林は、木材需給の調節をはかるどころか、むしろそのアンバランスを助長しているようなありさまであります。しかも、今度の改正によると、国有林野事業特別会計内の利益操作によって、その一般会計への繰入額についても操作し得ることになっているのは、一般会計への繰り入れをかえって困難にするおそれがあると思うのであります。このような矛盾を解決するためにも、この利益処分の規定については抜本的な改正を行なって、国有林の切り惜しみをなくし、国有林がほんとうに木材需給の調節をはかり得るような制度に改めることが必要だと思うのであります。 以上述べましたごとく、本改正案は、その意図するところに数々の不審な点がありますので、これらを根本的に練り直して、再提出されることを期持して、反対の討論を終わります。
○足立委員長 これにて討論は終局いたしました。 続いて採決に入ります。 まず、修正案について採決いたします。 本修正案を可決するに賛成の諸君の御起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○足立委員長 起立多数。よって、本修正案は可決されました。 次に、ただいま可決いたしました修正案の修正部分を除く原案について採決いたします。 これを原案の通り可決するに賛成の諸君の御起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○足立委員長 起立多数。よって、本案は修正議決されました。 なお、本案に関する委員会報告書の作成等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○足立委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 次回は来たる十三日午後一時より理事会、一時三十分より委員会を開会することとし、本日はこれにて散会いたします。 午前十時三十五分散会 ————◇—————