商工委員会 第35号
- 発言数
- 95 件
- 登壇者
- 7 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1961/05/16
会議録
○中川委員長 これより会議を開きます。 商工会の組織等に関する法律の一部を改正する法律案を議題として審査を進めます。 質疑の通告がありますので順次これを許可いたします。小林ちづ君
○小林(ち)委員 私はただいま提案されております商工会の組織等に関する法律の一部改正案についてこれからお尋ねいたしたいと存じます。 と申しますのも、今からおよそ一年前、この現行法が制定されました際には、私の亡夫正美が、わが党委員の方方の非常な御協力を得ましたのはもちろん、自民、民社両党の方々の御好意もありまして、十分とは申せないにしても、その成立に力を尽くすことができました、いわば思い出の法律でございまして、私もその後の成り行きについては関心を持たざるを得ませんでした。幸い過日の通産大臣の提案理由の御説明にもありました通り、当時の本院の附帯決議の趣旨が生かされまして、このたびの改正案が上程の運びに相なりましたことは御同慶の至りと存じます。しかしこれを機会に、施行以来約一年を経過しましたその間の法律の運用について、また改正案の内容などにつきまして、全国三百万の小規模事業者の方々に対し、その問題点を明らかにいたしますことはなき夫の意思を継ぎます私の義務かとも存ずるものでございます。 そこでまず大臣にお伺いいたしますが、現行法成立当時の本院の附帯決議がその後どうなっておりますか。連合会組織の法制化を除く四項目、すなわち、その一は、大都市の商工会議所に対し小規模事業者のための事業を推進するよう指導すること。その二は、商工会と商工会議所が小規模事業者や特にその従業員の向上に資する事業を積極的に行なわしめるよう指導すること。その三は、経営改善普及員の身分保障について。最後は、商工会の固定資産税免税について配慮すること。これら四点について政府ではどのような措置をとられ、どれだけ実効を上げておられるか、それぞれの項目別に実例をあげて具体的にお答え願いたいと存じます。
○小山(雄)政府委員 現行法が成立いたします際に、与野党一致の附帯決議がなされまして、その後その趣旨に沿いましていろいろ努力して参っているわけであります。附帯決議は御指摘の通り五項目ございまして、一つは、大都市の小規模事業者に対しましては、商工会議所を通じて、商工会議所に普及員を置きましていろいろ仕事をすることになっておりますが、商工会議所の性格上そこまで手が行き届くかどうかという意味からいたしまして、商工会議所が有効適切に小規模事業対策をやるという御趣旨、その方法として大都市の商工会議所の地域内にいろいろな既存の商工業者の団体がございますが、そういう団体とよく連携して、そういう団体の意見も十分聞いて実情に合うように、既存の団体の力もあわせ用いて実効が上がるようにしろ、こういう御趣旨の附帯決議でございます。この点に関しましては改善普及事業の実施要領を作りまして、会議所における小規模事業対策の推進の基準といいますか、心がまえといいますか、そういうものを作りまして、これを中心にして商工会議所の各種の連絡会議等で趣旨の徹底に努めまして、それに基づいて大部分の商工会議所では、商工会議所の規定等にその趣旨を織り込みまして、既存団体との連絡協調その他十分遺憾なきを期しておるつもりであります。商工会議所の地区で特に問題になりますのは、大都市の商工会議所、東京、大阪六大都市の商工会議所等でありますが、一部には率直に申しまして私どもの期待しているだけのところまで、力が及ばぬという点もございますけれども、大部分は今申しましたような方向で円滑にいっている、こう考えておるわけであります。 附帯決議の第二点は、経営技術の指導のほかいろいろなあっせん事業、それから社会保険とか納税の事務代行等、それから小規模事業者のみならず従業員の資質の向上、いろいろそういう仕事を積極的にしようという御趣旨のものであります。これも先ほど申しました経営改善事業運営要領ということで、そういう趣旨を盛り込みまして、これに基づいて商工会並びに商工会議所に趣旨の徹底をはかる。実際問題といたしましても、そういう趣旨で事業が相当活発に行なわれるようになっている、こう考えております。 附帯決議の第三点は経営改善普及員の身分保障について十分考えろ、こういうことであります。補助金を交付いたします際に、まず経営改善普及員の給与の問題あるいは退職金の問題、その他につきまして一定の規定を設けろ、設けないと補助金をやらない、そういう趣旨をもちまして補助金の交付をいたしております。 社会保険その他につきましては、まだ全部の商工会がそれをすぐやるというところまでは実はいっておらないのでありますが、逐次そういうものの利用ということも普及しておる状況でありまして、今後とも補助の趣旨を生かしますとともに、この普及に努めて参りたいと考えております。 附帯決議の第四点は、固定資産税について地方税の免税が行なわれるよう十分配慮しろ、こういうことでございます。これははなはだ遺憾ながら従来のこの種の団体が固定資産税の免税を受けておりましたが、地方税制度の統一の問題から、昨年商工会法を作りますときは免税規定が設けられなかったわけであります。ただ現実問題といたしましては、商工会で固定資産税を持っている者は割に少ないということ、大体はその市町村等で商工会館を設けてそれに事務所を持っている、その事務所も商工会が運営しておるという形が非常に多いのでございまして、固定資産税のかかる形のものが割に少ないということでありまして、現在のところは実際問題として支障がないということであります。地方税法で、地方庁がそういう趣旨のものには、任意に固定資産税を免税するという趣旨の規定がございますので、その趣旨の規定をできるだけ運用してもらって、税がかかる建前の場合には減税になり得るように配慮してもらうということを、自治省を通じまして地方庁にもお願いしているわけであります。 五番目は、連合会組織の問題でございまして、これは今回提案いたしているようなわけでございます。
○小林(ち)委員 商工会の設立状況についてお伺いいたしますが、去る二月末の数字では全国で千六百五十四ということですが、三月末現在ではどれほどになっておりますか。
○小山(雄)政府委員 統計がはなはだおくれまして申しわけないのでございますが、これは全部の権限を地方庁に委任しておるものですから、そのつど報告をとって集計するわけでございます。二月までは今お話の数字でございますが、三月で約五十できて、ふえておるということでありますが、正確な統計は今集計しておりません。
○小林(ち)委員 その数字は、昨年この法律が制定されましたときの予想を下回っているのではありませんか。たとえば経営改善普及員の数は、予算定員二千四百五十一人に対して既設市町村分を含めても百人近く不足していますが、このように所期の成果を上げ得なかった理由の中には、役所のPRや指導力の不足とか、不手ぎわがあったのではないでしょうか。
○小山(雄)政府委員 現行法成立のときも申し上げましたが、いわゆる任意団体としてありました商工会が約二千六百あったわけであります。そのうち初年度ことしの三月までに三十五年度中にどのくらいできるだろうかという予想の数字として申し上げました数字は、たしか千八百ぐらいと私は申し上げたと思います。それが今のお話のように二月末で千六百五十四、それに五十ぐらい足しまして千七百、百ぐらい数が少ない、これは御指摘の通りであります。初年度のことでもありますし、ことに補助金交付を伴いますので、私どもとしましても、指導上初めは多少厳格に手続等もやるというようなことをいたしたわけであります。通産大臣の権限は大体府県庁にまかしてございますけれども、いろいろ運用の問題としては基準に多少沿いにくい、これをどうするかというときには一々通産局に相談させているというようなことでありまして、多少厳格にやったきらいがないでもないのであります。通産局も府県庁もだいぶなれて参りましたので、今年度からはそういう手続は差しつかえない分については少しゆるめて、なるべく手続を簡素化してやって参りたいと考えております。今後はこれが初めの予定通り二千六百幾つの数字が、今年度中あるいは今年度の半ばごろまでには、大体できるのではないかと考えておる次第であります。
○小林(ち)委員 商工会に対する三十五年度の国庫補助予算額約四億円のうち、全国で約九千万円と、ほぼ四分の一に近い未消化が出たと聞いておりますが、これは設立手続が厄介なこと、あるいは商工会議所の地域分離がおくれたことなど、商工会自体の責任とは言い得ないものが多く、従ってこの未消化予算を商工会の備品や事務費などに流用してほしいという希望がありますが、これを通産省としてはどう考えておられますか。
○小山(雄)政府委員 四億二百万円の予算がございましたが、約一億が未消化になっております。この四億二百万円のうちの経費としていろいろございますが、たとえば県の運営指導に補助する経費、これはほとんど使い切ったわけです。それから商工会議所の普及員あるいはその活動に要する経費、これも少しは残りましたが、今度ほとんど使い切っております。問題は商工会に対する改善普及員を中心とする経費でございますが、商工会の設立状況——商工会議所は府県に初めからございまして、施行が六月ですから、十カ月フルに動いております。商工会の方は設立をいたしましてから補助を受け、それから仕事を始めて参ります関係上、平均して約五・七カ月しか稼働してないという状況でありまして、先ほどの約千六百五十のうち補助の対象になるものが千三百三十ばかりでございます。その残りはもう補助の対象にもならないというのもありますし、要するに結果的にそういう実情でありまして、その分は、年度予算でありますからどうしても補助しきれぬということであります。 そこで今お話しの流用の問題でございますが、補助金でありますから、国直接の経費のように流用はできないことはないのでありますけれども、大蔵省といろいろ交渉いたしまして物件費的なものは相当フルに流用したわけであります。ただ人件費的なものは、国の予算で申しましても人件費は絶対他に流用させないということがございますので、そういう趣旨からいたしまして、それから国会で承認を受けた予算書そのものには、そういう内訳は載らぬわけでありますが、そういう内訳をつけて承認を受けた予算の趣旨にもとるというような議論からいたしまして、なかなか人件費的な補助部分の流用は認められないということで、今申しましたような約一億の残を残したわけでございますが、今年度は、年度当初から少し馬力をかけましてそういうことのないように、できるだけ努力をいたしたいと思っております。
○小林(ち)委員 それからせっかくの補助金が商工会に渡されるのは年度末になってからの場合が多いと言われますが、どうしてそんなに補助金交付がおくれるのか、その原因をお知らせ願いたいと思います。
○小山(雄)政府委員 補助金交付がおくれました理由は、今も申し上げましたように、一つは商工会自身の設立がおくれたということであります。それから補助対象が非常に項目別に多いということもございますし、これも先ほど申し上げましたように、初年度で、会計検査等のこともございますので、われわれとしては事を始めたのだから慎重にやろうということで、事務手続も多少慎重に考えたということがあったと思います。都道府県、通産局その他も手続になれましたので、先般もそういう打ち合わせ会議を開きまして、必要でない、省いていい手続は、全部省くということにいたしたわけでございます。今後は極力早期に交付するように努力いたしたいと思います。 ————◇—————
○中川委員長 この際、勝間田清一君外二十八名提出の、産炭地域の振興に関する臨時措置法案を議題とし、審査に入ります。
○中川委員長 まず提案者より趣旨の説明を聴取することといたします。勝間田清一君。
○勝間田議員 ただいま議題となりました産炭地域の振興に関する臨時措置法案につきまして、提案者を代表し、その提案理由の説明を申し上げます。 御承知の通り、産炭地域におきましては、社会的、経済的に石炭鉱業への依存度がきわめて高く、石炭鉱業の好、不況は、直接的に産炭地域の経済、社会に波及しております。特に朝鮮事変後のわが国経済の不況を境とし、石炭鉱業合理化法の制定以来、一般経済の活況をよそに、石炭鉱業は停滞の一途をたどって参りましたが、こうした動きはそのまま産炭地域を深刻な苦境に追い込んでいるのであります。 大量首切りと、閉廃山を進める合理化法の進展は、産炭地域におびただしい失業者を滞留させて、大きな社会問題を現出しているばかりでなく、地方財政をも極度に逼迫させ、今日では産炭地域における地方自治体は、まさに危機的症状を呈するに至っているのであります。 しかるに政府は、この危機を倍増する合理化政策の強行に対しては、異常な熱意を見せておりますが、産炭地域の振興といった面につきましては、捨てて顧みなかったのが、現状であります。 政府が唱える所得倍増の高度成長政策も、後進地域や、産炭地域の振興面は犠牲とし、太平洋ベルト地帯や、既開発地域の高度成長策を、優先的に取り上げているのでありますが、このような考え方で、どうして二重構造、地域経済の格差の解消が実現できるでありましょうか。 わが国の産炭地域に見られるように、多数の失業者が集中的に発生し、また発生するおそれのあるような地域に対しましては、諸外国でも、国の施策として、強力な振興措置を講じていることは、すでに知られているところであります。 たとえば、ニューフロンティア精神を標榜するアメリカのケネディ大統領は、慢性不況地域再開発のための立法化と、大幅な財政措置を講ずることを約しておりますし、イギリスにおきましては、有名な工業配置法をさらに発展させた地方雇用法を制定し、不況地域の振興に、本格的な取り組みを見せているのであります。 特にイギリスにおきましては、すでに一九三〇年代に石炭、造船、鉄鋼が不況に悩んだときから取り上げられているのであります。一九三四年には特別地域開発及び改善法、一九三六年には特別地域再建協定法が制定され、石炭や綿業等に依存していた不況地域が、これらの法律によって振興されたのであります。 第二次大戦後におきましても、一九四五年の工業配置法、一九四七年には都市農村計画法、一九五〇年には一九三七年特別地域法の改正等の一連の立法で、再開発が進められ、一九四五年から五〇年までに設立された新工場の過半数は、開発地域におけるものであったといわれているのであります。さらに一九六〇年に制定された地方雇用法は、工業用不動産経営公団をも設けて、不況地域の産業振興をはかっているのであります。 しかるに、わが国におきましては、産炭地域の経済が、今日見られるような苦境に追い込まれているにもかかわらず、何らの施策も講じなかったことは、こうした諸外国の例を引き合いに出すまでもなく、政府の怠慢、これに過ぎるものはない、といわざるを得ないのであります。 政府はようやく今国会に産炭地域振興臨時措置法案を提案して参ったのでありますが、その内容は振興の名に値するものではなく、全く空虚な法案にすぎません。今年度もわずかに三千万円の予算が、この調査のために計上されているのでありますが、一体、政府は産炭地域の苦境をどのように考えているのか、産炭地域の関係者ならずとも、そのあまりひどい認識不足ぶりに、あきれるものであります。 このように政府が、羊頭をかかげて狗肉を売るにひとしい産炭地域振興法で、当面の糊塗策に出る以上、社会党といたしましては、真の振興策をここに提案することが、当然の責務であろうと考えまして、本法案を提出した次第であります。 以下、簡単に本法案の内容について御説明申し上げます。 第一にこの法律は、現在多数の失業者が発生しており、また、発生するおそれのある産炭地域において、産業の開発を促進して雇用の増大と石炭の需要の安定的拡大とをはかり、もって地方経済の発展に資することを目的としております。このため、産炭地域振興審議会の意見を聞いて、産炭地域振興基本計画及び振興地域ごとに、産炭地域振興実施計画を定めることといたしました。なお、開発すべき産業は単に鉱工業のみでなく、農業をも含めることにいたしました。 第二に、産炭地域の振興を効果あらしめるためには、国の強力な助成がなければならないことは申すまでもありません。このため用地の確保、建築の補助、産業関連施設の整備の促進、資金の確保、減価償却の特例等の助成措置を規定いたしました。一般に産炭地域は、他の地域に比して、その産業立地の面で劣っているため、産業の開発に困難を来たしているのでありますが、かかる施策が講ぜられますならば、疲弊にあえぐ産炭地域にも、再び活況を取り戻させることができると確信するものであります。 第三は、特に本法案の目的達成のため、最も大きな役割を果たさせるために、産炭地域振興公団を設けた次第であります。この公団は、振興地域内の産業の開発を促進するために必要な産業関連施設の整備や管理をするばかりでなく、みずからもその雇用の拡大に資する諸事業を経営し、投資、その他の助成をも行なわせようとするものであります。 産炭地域の振興につきましては、もはや調査の段階ではありません。すでに実行の段階に立ち至っているのでありまして、このためには寸刻の猶余も許さないのであります。その緊急性と、しかも、ある程度長期の計画のもとに促進する必要があるとの考えから私どもは、この法律の期限を十年の臨時措置法といたしました。何とぞ慎重御審議の上、本法案に御賛同下さいますよう切望する次第であります。(拍手)
○中川委員長 以上で趣旨の説明は終わりましたが、本案に対する質疑は後日に譲ることといたします。 ————◇—————
○中川委員長 この際お諮りいたします。 本案並びに内閣提出の石炭鉱業合理化臨時措置法の一部を改正する法律案、臨時石炭鉱害復旧法の一部を改正する法律案、産炭地域振興臨時措置法案及び勝間田清一君外二十八名提出の石炭鉱業安定法案の五法案審査のため、来たる十九日金曜日午前十時より本委員会に参考人の出席を願い、意見を聴取することにいたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○中川委員長 御異議なしと認め、さよう決定いたしました。 なお人選、出頭の手続等はすべて委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○中川委員長 御異議なしと認め、よう決定いたしました。 ————◇—————
○中川委員長 次に連合審査会開会に関する件についてお諮りいたします。 本委員会で審査中の輸出入取引法の一部を改正する法律案につきまして、農林水産委員会より連合審査会を開きたい旨の申し出がありましたので、これを受諾し、連合審査会を開会することにいたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○中川委員長 御異議なしと認め、さよう決定いたしました。 ————◇—————
○中川委員長 再び商工会の組織等に関する法律の一部を改正する法律案を議題として審査を進めます。 質疑を続行いたします。小林ちづ君。
○小林(ち)委員 補助金の交付申請の手続が大へん繁雑で、たとえば商工会員のうち従業員五人、あるいは二十人以上と以上に分けてパーセンテージを出さねばならぬなど、これは明らかに階層別の社会党案を無視した現行法の不備から生まれた不便であろうと思いますが、いずれにしてももっと手続を簡単にし、事務を簡素化することはできないものでしょうか。
○小山(雄)政府委員 先ほども申し上げましたが、国の税金を使って補助をするわけでありますから、ともに初めのことでありますから、地方の仕事をやる人もなれないという点もありまして、初めは多少意識的に規定その他も厳格と申しますか、あやまちのないようにやかましく言ったわけでございます。だいぶなれて参りましたし、そういうことで今後は先般もその打ち合わせをしまして、今年度からは極力手続は簡素化して、補助は円滑に早く行なわれるようにという手配をいたしておるわけであります。今後はそういう線に沿いまして極力努力して参りたいと思います。
○小林(ち)委員 次に商工会の目的である小規模事業者の事業者活動を第一線にあって推進する経営改善普及員のことでございますが、本年度は千八百六十六人の定員増加を予算化してありますが、この新規増加人員について商工会と商工会議所の配分は大体どのような割合になっておるのでしょうか。
○小山(雄)政府委員 予算的には改善普及員は本年度は二千四百五十一名、来年度は千八百人ばかりふえまして四千三百十七名、そういうことになっております。 これの配分でございますが、今後の商工会のでき工合その他の関係もございます。昨年度におきましては商工会に重点を置いて配分いたしましたので、今年度ふえた分のいき方は約六割か七割程度が商工会議所という勘定になろうかと思います。これは商工会の今後のでき工合とも関係いたしますので、初めからきめてかかっておるわけではございませんが、感じといたしましては、おそらく最終的には五割から六割程度が商工会ということに相なろうかと思います。
○田中(武)委員 今の小林委員の質問に関連をしてちょっとお尋ねしますが、普及員の給料、これは二万円だったのが今年度から二万二千円にするということになっておるのです。ところが実際は、一万三千円とか一万五千円しか渡さずに、その普及員から二万二千円もらったという領収書をとって、その差額の七千ないし八千円を、商工会の役員といいますか、理事長といいますか、そういう人がおそらく個人のものにせずにほかに使っていると思うのですが、ピンをはねているという事実があるのです。たくさんの投書が来ております。それは長野県と埼玉県にもあります。ほかにもあります。その実情を直ちに調査して資料を出してもらいたい。そういうことについて大臣はそういう事情を知っているかどうか。
○椎名国務大臣 そういう事実は初めて伺うのでありますが、まことにどうもけしからぬと思いますので、よく調査いたします。
○田中(武)委員 初めて伺うということで知らなかったと思うのですが、通産大臣ないし中小企業庁長官の指導、管轄のもとにある商工会でございます。その中において今言っているようなことが行なわれておるのです。あなたの方で調査ができなければ、私の方でそれをやっておる個々の商工会を指摘いたします。しかしきょうはそれはやめておきますが、直ちにその実情調査をして当委員会に報告してもらいたい。それがなければこの法案の最終的な結論は出せない、このように考えます。そういう事実に基づく調査と、それに対してどういう措置をとるか、それをきめて報告してもらいたい。
○小林(ち)委員 ところで、現行法をこの委員会で審議の際に、たしか小川先生が農業改良普及員と比較して御質問をしておられますが、そのときの小山長官の御答弁には、いまだに納得しがたい点がございます。たとえばいろいろの理由をあげて農業改良普及員と経営改善普及員との差を強調しておられますが、詰まるところは、国の農業に対する助成と中小企業に対するそれとの間に大きな差があることを証明するものではないでしょうか。特に国と都道府県の補助割合についても、農業改良普及員は国が三分の二補助であることと比較しまして、この事実ははっきりすると思います。たとい業種は違いましても、同じ普及員として待遇、身分保障にこのような差別を許してよいものでしょうか。この問題は早急に再検討されるべきだと信じていますが、いかがですか。
○小山(雄)政府委員 経営改善普及員に対する処遇、待遇は、われわれといたしましてもこれで必ずしも十分だとは考えておらないわけであります。今御指摘の国の補助率も確かに違うのでございますが、初年度の予算のときにもいろいろ努力したわけでありますが、経営改善普及員は商工業者に身近な感じを抱かすというようなことから、役員は県の職員にしないで、商工会自体の職員にするという建前をとったわけであります。農業改良普及員は県の職員でございます。そういうこともありまして、補助率等も予算的にもちょっと違っておるということに相なっておるわけであります。そういうこともありますし、一般に給与ベースの上がっておることでもありますので、本年度は予算積算の基礎といたしまして、一般には二万円を二万一千円にし、六大都市は二万円を二万三千円にするというような措置も、手直し程度でございますけれども、とったわけでございます。今後も農業改良普及員等に比較して、経営改善普及員の処遇については、なおこれを高める方向で努力はいたしたいと思います。予算的にはそういうことであります。 ただ、実情といたしましては、先ほど田中委員の御指摘のような悪い例もあるいはあるかもしれませんが、一般的には商工会の自己負担等で、予算的には二万円になっておりますが、平均しますと二万一千七百円程度にはなっておりますので、商工会の方でそれだけの努力はしていただいておるわけであります。今回のベース・アップでそれ程度あるいはそれ以上に上がってくるのではあるまいかと考えております。
○小林(ち)委員 普及員の待遇について、先ほど田中先生がおっしゃったのですが、たしかに本年度になってからは普及員のベース・アップが行なわれています。六大都市の三千円アップに対してその他の千円アップはだいぶ差があり過ぎるように思う。特に大都市周辺等の不均衡をどうしますか。
○小山(雄)政府委員 月額千円、大都市三千円ということにしておるわけでありますが、これは初めから、二万円とやったわけでありますけれども、実際の給与ベースはなかなかそれではおさまらないという予想をいたしておったわけであります。実際問題といたしましてもそれより少し上回っておるわけでありまして、予算積算の基礎といたしましては、数も多いことでありますし、ラウンド・ナンバーではっきり一律にやっておるわけでありますけれども、今御指摘のような点は、実際に改善普及員を初めて雇いあるいはこれの給料をきめる場合に、今の六大都市あるいは特にその周辺のバランスが実情に反しないように無理のないように指導して参りたいと思っております。二万円とか一千円あるいは三千円という問題は予算ベースの問題として考えております。
○小林(ち)委員 普及員の仕事は、今のところ身の上相談的なものが多く、また政府でもあまり専門的なことは期待しておられないようですが、経営技術の進歩に伴いまして、今後は次第に専門的な知識を要求されることが多くなると思います。そういう意味から、一般的な指導方針だけではなく、業種別の指導方針も立てる必要があるのではないでしょうか。
○小山(雄)政府委員 普及員の仕事はどちらかと申しますと、小規模事業者の日常のことについて相談にあずかり指導する、こういうことであります。多少専門的なことになりますと、随時専門指導員を商工会の方へ委嘱するという経費も補助いたしておりますが、そういう専門指導員を頼んできて、専門的なことは問題をほぐしてもらうという建前をとっておるわけであります。数多い経営改善普及員に一々専門的な知識、経験を期待することは無理のような感じもいたします。しかし、今お話しのように、経営の身の上相談ということにあるいはなるかもしれませんが、それよりは金融のあっせんの問題とか、帳簿組織の問題、それから一斉閉店、一斉休日というようなことも、商工会ができまして、改善普及員の指導等でだいぶん徹底して参っておる例が多いわけであります。いわゆる掛売りの廃止とかこういう商習慣をいい方に習慣づけるというようなことには相当の努力をさせ、また努力をした効果が現われつつあるとわれわれは考えております。今後はもちろん経営改善普及員も、講習その他を通じまして、専門的といいますかそこまで行かないまでも、日常の普通の経営技術に即した知識というものはつけて、教育して、それに基づいて指導していくということに努力しております。
○小林(ち)委員 それから普及員の資格問題でございますが、政府の通達によりますと、大体旧制高等学校以上の学歴が必要とのことですが、私の調べた三重県の状態では、なかなか人選がむずかしい、せめて旧制中学あるいは新制高校卒まで下げてほしいと希望しておりますが、要は広く人材を集める意味からいって、また能力はその後の研修いかんにもよることですから、この資格を緩和して普及員の養成に重点を置く考えはございませんでしょうか。
○小山(雄)政府委員 現行法の審議のときにも御質問がありまして、私は、普及員の数も多いことでありますし、そう高度なことを普及員に期待するわけでもないのでありますから、できればあまり資格はやかましく言わないで、あとの研修といいますか、教育で力をつけてくる方向に努力したいと申し上げたわけであります。ただこれも初めてのことでございますし、そうルーズになりますと、初めての普及員ができた、何だ、こんなことかということになっても困りますので、一定の資格要件を基準としては作ったわけであります。ただこれまた数が多いことで、その充足ということもなかなかむずかしいのではないかという議論もありましたので、特認という制度を設けまして、その資格要件を満たしておらなくても、具体的の人物を見て大体やれそうだという人は特別に認めていく。通産局まで相談してもらって特別に認めていくということをやりまして、それで採用されておる人は約三割おります。それで、そこで相当実情に合うように道はつけてあるつもりであります。せっかくそういう人が相当数集まりましたので、先ほども申し上げましたように、これを研修とそれから実際の日常の仕事を通じての訓練ということで力をつけていくということで、大いに指導改善の実を上げていきたい、こう考えております。
○小林(ち)委員 またこれも三重県の例でございますが、現在暫定的に認めている町村役場の職員の普及員出向を、この八月限り認めないと県から通達しておりますが、これは全国同じでしょうか。実はこのために三重県のある町では、役場吏員をやめねばならぬ人も出ているそうです。
○小山(雄)政府委員 ちょっとその具体的の例は私存じませんので、調べまして御返事申し上げますが、それはおそらく全国の問題じゃなくて、県の具体的な都合じゃないかと思います。
○小林(ち)委員 とにかく普及員に有能な人材を集めるためには、早く身分保障と共済制度を全国一本化して実施する必要があると思いますが、政府はこの対策をどう考えておられますか。これを全国連合会の一つの事業として認める意思があるかどうか、お答え願います。
○小山(雄)政府委員 いい普及員を得る、あるいはまた今ある普及員を一そうよくするということのために、普及員の待遇あるいは身分保障等が十分であるべきことは申すまでもないことであります。この点では補助金交付を通じあるいは一般的な指導といたしましては相当やかましく言っておりまして、全部十分とはもちろん参りませんが、逐次そういう方向によく向いていっておると私は考えておりますけれども、今お話のように、全部全面的な規模でこれが徹底するということのためには、今後この連合会を都道府県の連合会を作り、全国の連合会を作り、その連合会の一つの仕事として、これに重点を置いてそういう方面に努力さすということはぜひともやって参りたい、こう考えております。
○小林(ち)委員 本年度から始まった普及員補助者の設置費補助は、どうして普及員並みの補助率にしないのですか。普及員一人に補助者一人つくのが当然ですのに、二人に一人の割合で、しかもその三分の二補助というのはあまりにも少ないと思いますが……。
○小山(雄)政府委員 今御指摘のように、ことし初めて補助者というものを置いたのでありますが、これは予算ベースで月額八千円で、その三分の二を国と県で補助するということであります。三分の一は自前、こういうことに相なっております。これははなはだみみっちい話でありますけれども、大蔵省あたりの考え方としては、補助員というものは、大体改善普及員というものがしょっちゅう出歩く、それで留守番、連絡員として補助するということだから、留守番をして連絡にあたる何といいますか、小規模事業対策自体の仕事ばかりやるのではあるまい、商工会全体の仕事も手伝うだろう、だから三分の二という理屈も出てくるのだと思います。みみっちい話でありますが、そういうことで、いろいろ折衝のときに、これも初めなかなか認めなかったのを、ここまで認めてもらった次第でございますが、今お話もございますので、今後また来年度以降の予算等については努力いたしたいと思います。補助者というのは趣旨からいくとそういう趣旨の人で、これでもって改善普及員の働きを十分にやっていける、こういう趣旨でございますが、お説のようなことは今後とも努力して参りたいと考えております。
○小林(ち)委員 次は備品費のモーター・バイクのことですが、予算でいうモーター・バイクは百二十五CCまでとのことですが、れでは山坂の多いいなかの商工会では役に立たないのです。せめて二百五十CCまで認めてほしいという声がございますが、御存じでしょうか。
○小山(雄)政府委員 百二十五CCくらいということで指導しておるそうでございます。これは予算の関係もありまして、補助単価その他から見まして、あまり大きなものだと高くつくから、その程度でがまんしろという指導をしているそうでございますが、今お話のような話もだんだん出て参っておるそうでありますので、今後はこれを撤廃して、もっと大きい二百五十CCくらいのものでも買えるように一つやって参りたい。ただ補助のワクは急にふやすわけにも参りませんので、大きいものを買えば多少自分の負担ということになります。今まではむしろそういう指導をやってきたそうでありますが、倍になっても値段は倍まではいかぬわけでありますから、自分で力のあるところはそれだけ大きいものが買えるようにしてもいい、こう考えてそういうことに相談をしておるわけであります。
○小林(ち)委員 待遇のことはそれくらいにして、普及員の設置基準ですが、予算ではもちろん小規模事業者七百人に一人の計算になっていますものの、議事録によりますと、昨年の国会では三百人から五百人のところにも置くのだと説明しておられますが、実際にそのような例は相当あるのかどうか、お伺いいたします。
○小山(雄)政府委員 予算では七百人に一人の積算になっております。今お話しのように、昨年三百人から五百人のところに一人実際上やっておって、数のうんと多いところはそれだけ薄くならざるを得ないけれども、というお話をしたわけであります。設置基準におきましては四百人に一人ということにいたしております。ただ、それ以下のところでも、これも通産局長に相談してもらって、特別承認で設置し得るということにいたしておりまして、四百人以下で特認で置いた数は千三百三十六人のうち三百三十八人となっております。
○小林(ち)委員 それから経営カルテの作成について、三十六年度予算では全体の三分の一の事業所を対象にしておられるが、これは一年間にそれだけしか事務能力がないということか、それともその程度で十分ということなのでしょうか、その意味を明らかにしていただきたい。
○小山(雄)政府委員 ことしからカルテを作って、お医者さんのカルテと同じように事業所の状態を一つ記録しておいて、逐次またそれで改善のための動きを見ていこう、こういうことをやったわけです。御指摘の通り事業者数の三分の一になっておるそうでありますが、そのやり方等につきましてはいろいろ考えておりますけれども、これは経営改善普及員にとりましては、相当の負担になりますので、初年度のことでもありますので、三分の一程度ことしはやりまして、逐次ふやして全部に伸ばしていく、こういう考え方で三分の一にしております。
○小林(ち)委員 それから専門指導員の謝金は一時間当たり講習会で五百円、診断で三百円の単価となっていますが、これではあまりにも低過ぎるし、また講師を招く場合、当然旅費も必要なのですから、、謝金単価の引き上げと講師の旅費支給も考えてやるべきではないでしょうか。
○小山(雄)政府委員 御指摘のように、講師の謝金は一時金五百円となっていました。ただ無料講師というのが相当多いので、これの時間も計算に入れていい——計算といいますか、有料の人に無料の講師分を回してもいいということにいたしておりますので、実際問題としては千円程度になっておるようであります。ただ、講師の場合々々によりますけれども、実際商工会がいろいろ講習その他をやりまして払う講師料は、土地の状況等によってはこれよりまだ事実問題としては自己負担で高く出すという、また出さざるを得ない場合も相当あるようでございます。この予算単価等も、今後とも努力いたしまして引き上げて参りたい、こう考えております。
○小林(ち)委員 なお商工会の事務所のことですが、役場の中にあると、業者も相談に来にくいし、商工会としても会合の場所がなくて不便なことが多いので、できれば商工会館のようなものを持ちたいという希望がありますが、その建設資金について、国の補助が不可能であるならば、低利融資の道を開くような方法を考えていただきたいと思いますが……。
○小山(雄)政府委員 小規模事業者を対象としていろいろ活動する場合に、そういう商工会館みたいなものがあると非常に便利であります。これは大都市の問題でありますけれども、東京も大阪も名古屋も、府県等が金を出しまして、中小企業会館というものを作って参っております。こういうものも、その活動の基礎としては非常に大きな働きをするということがございまして、そういう要望が非常に強いわけでございますが、今直ちに、全国の数多い商工会を対象にして、予算なりその他で商工会館を作るというところまで、なかなか手が回らないような実情でございます。それから融資の面につきましても、やはり会費で経営している団体でございますから、なかなか融資を受けにくいのではないか、こう考えますが、これは今後の問題といたしまして一つ研究さしていただきたいと思います。そういうものがあることによって、全体の活動が非常に地についてうまくいくことは、御指摘の通りでありますので、一つそういうお考えの方向で研究してみたいと思います。
○小林(ち)委員 これは県連の場合にも言えることなのですが、補助金の交付がおくれるために、事業を行なう際のつなぎ資金として、国民金融公庫などの融資を考えてほしいという希望があるのですが、これはどう思われますか。
○小山(雄)政府委員 そういう必要がある場合があるいは起こるかと思いますけれども、会費で運営している団体ですから、なかなか普通の金融を受けることはむずかしいんじゃないかと考えます。補助を極力早くするということで、そういう点は、そういうことが起こらないように努力しなければならないと考えます。
○田中(武)委員 関連して。商工会が融資の対象にならないと、こうおっしゃるのですか。
○小山(雄)政府委員 これも一つの法人でありまして、融資の対象にならぬことは決してないのでございますが、会費でもって運営している——あるいは補助金もございますけれども、運営する団体が、要するに事業をしてもうけるとかいう形でないわけでありますから、償還のめどがはっきり立てばあるいは貸すのかもしれませんけれども、一般的には金融の対象としてなかなか貸しにくいのじゃあるまいか、こう考えてそう申し上げたわけであります。
○田中(武)委員 それでは結局商工会それ自体が融資の対象法人として欠格だということじゃなくて、実際金融ベースから考えた場合に貸しにくいんじゃないか、そういうふうにおっしゃっておるように理解するのですが、その貸しにくいところを、あなた方が指導の意味において何らかのあっせんをやれ、こういうのが小林質問の趣旨なんです。それについてどうなんですか。
○小山(雄)政府委員 今小林委員のお話が、補助金等がおくれて、そのつなぎにどうかというお話でございましたので、これは建前としては、そういうときに、貸しにくいのを貸してやるようにするよりは、むしろ補助金を早く出してそういうことのないようにすべきだ、そういう努力をいたしたい、こういうことを御答弁申し上げたのでありますが、どうしてもそういう事態が起これば、一つ貸すことのあっせん等もやらなければならぬかと思いますけれども、一般的にはなかなか貸しにくいし、それが補助金のおくれるせいであるならば、これは補助金の方を早く出してやる、こういうことでございます。
○田中(武)委員 そこではっきりしておきたいのは、頭から商工会というようなものは融資の対象にならないのだこういうような御答弁じゃ困る。実際の面においていろいろ融資を必要とする理由並びにその金額及びこれの償還の裏づけ等々もよく検討して、そうして必要な場合にはあっせん等もするのだ、こういうような答弁をしてもらわないと、どうもわれわれとしては答弁不足ということですが、どうですか。
○小山(雄)政府委員 融資の対象にはならぬとは決して申し上げてないわけでございます。事実いろいろな状況を見て、ことに補助金が何かの形で、たとえば何カ月先にしか手に渡らぬというようなことがありますと、そのつなぎとしての方法は、もちろんわれわれも府県と力を合わせてあっせんその他をやらなければならないかと考えますが、ただ一般的には、それは金額にもよりますし、時期もちょっとの間のつなぎということにならば借りられる場合も多いかと思います。しかし一般的には金融というものに乗りにくい、金融ベースからいえば貸しにくい相手ではないかということを申し上げたわけであります。今御趣旨のような方向で努力はいたしたいと考えております。
○小林(ち)委員 単位商工会のことについては、この程度で質問を終わりまして、次は改正案の問題点についてお尋ねいたします。 まずこの改正案の原案には、連合会の事業として、特に講習会もしくは講演会の開催またはそのあっせんをあげておられたと聞いているし、また現行法には明記してあるほか改正案にも展示会、共進会のことは掲げながらこれを落したのはどういう理由によるものか御説明願います。
○小山(雄)政府委員 まず事業の講習会もしくは講演会の開催またはあっせんでありますが、これは仕事の一つとして当然予想される仕事でございますが、これは特に書かなくてももちろんこういうことはできるわけでございまして、単位商工会には書いてございますが、単位商工会はこういうことをやって商工業者を指導していくということが直接の目的でございますけれども、連合会の方は商工会を指導するわけですから、下部の商工会をまとめて講習会、講演会をやることはもちろんありましょうけれども、単位商工会ほど直接的ではないというような趣旨から、いろいろ事業の条文を整理する意味から落しまして、その他の目的を達する事業というところでのんでいく、立法技術的にそういうことにいたしたわけであります。 それから「展示会、共進会等を開催し、又はこれらの開催のあっせんを行なうこと。」展示会、共進会ということになりますと、個々の商工会で小っぽけなものをやるよりは、県単位でやるという場合も割合に多かろう、あるいは個々の商工会のある郡部でやるというようなことがありましても、それを連合会であっせんするような場合も多かろう、そういうような意味で掲げまして、これもその他の事業と呼んでいいわけでありますけれども、今申しましたような意味から講習会、講演会は規定しなかった、こういうことであります。
○小林(ち)委員 それからもう一つ事業として商工業に関する施設を設置したり運用したりする事業をあげるのをやめたそうですが、それはどういうわけでしょうか。
○小山(雄)政府委員 施設を持ったりいたしますのは、相当金もかかるということでありますし、商工会の事務所というようなものも、先ほどのような町村が持っておるようなものを借りておるものも相当多いというような実情でございますので、特に施設を設けて云々というようなことは、各地区の実態もまだあるまいということで、これもその他の目的を達する事業というところでのんでいく、こういうことにいたしたわけでございます。
○小林(ち)委員 次に県連の運営指導員は、現在府県二名、連合会に平均二名となっていますが、都道府県には人口、面積、その他条件が千差万別のところを全国一律にするのは不合理というほかありません。もっと弾力性を持たせて、定員をふやす考えはありませんか。
○小山(雄)政府委員 お話の通り二名ずつ平均に予算も組んでありますし、実際もやっております。お話のような面もあるいはあるかとも思いますけれども、まあ二名のことでございますから。やはり最初二名くらいは要るわけであります。これがもっと数がふえるようなことになりますと、小規模業者の数だとか、いろいろ仕事の繁閑を見て厚薄をつけていかなければならないかとも思いますが、今のところは二名ずつでありますので、二名でやっていく、今後今お話のような趣旨は数のふえ方等によって考えていきたい、こう考えます。
○小林(ち)委員 また運営指導員が県と商工会に分れる結果、同じ指導員でありながら職域の違いからくる支障は起こらないでしょうか。
○小山(雄)政府委員 この運営指導を府県と連合会に分けたということは、一つの考え方としては多少疑問もあるわけであります。ただ府県にはこの商工会の運営に関して相当程度の行政的あるいは監督その他の仕事の分担をかけているわけでありますので、そういう指導等も含めて府県の運営指導員ということで配分をいたしておるわけでございます。従ってそういう面からいいますと、多少仕事の分野も、ウエートのかかり方が、連合会の運営指導員は商工会の設立運営の指導からやっておる。府県の指導員は全部もっぱらはできないということに相なるわけでありますが、その点はそういう考え方から配分を指導しておるわけであります。今後ふやすとすれば、連合会の指導員の方をもっとふやして、商工会の運営をどんどんよくしていくような指導をやってもらいたい、こう考えております。
○小林(ち)委員 次に、全国連合会の事業の場合、特に「商工業に関する技術又は技能の普及又は検定を行う」項目を削除したのは、いかなる理由によるのでしょうか。商工会議所法の第六十五条には、日商の事業として八番目に、「これが指導を行なう」ことと明記してあるにもかかわらず、全国連合会の場合これが見当らないのは、裏に何かがあるような気がいたしますがいかがですか。
○小山(雄)政府委員 商工会議所では御指摘のようにそういう事業の規定がございます。今回の商工会の全国連合会には、そういう規定をいたさなかったわけであります。府県の連合会には御指摘のように「商工業に関する技術又は技能の普及又は検定を行なう」ということにいたしておりますが、全国連合会は、その立場上またその性質上府県連合会がそういう仕事をやり、指導をやり、あっせんをするという立場にあるわけであります。それで全国連合会の規定の中に、この全国連合会の最も中心的な仕事としまして、都道府県連合会の組織または事業について指導する、連絡するということがあるわけで、従って技術、技能の普及、検定という仕事に関する指導、連絡あるいはあっせんということも当然これで読めるわけであります。しかもこの文言は全国連合会の中心的な仕事であるわけでありますから、書けばむしろ重複するという感じさえするわけであります。これで読んでいく。またこれが連合会の中心的な仕事だという考え方から規定をしなかったということであります。
○小林(ち)委員 もしこれが明記されないと、たとえば各種の検定で日商と各種商工会議所共催というような形が、商工会の場合全国連合会の名前が出せなくなるのではないでしょうか。
○小山(雄)政府委員 そういうことは全然ないと思います。全国連合会の仕事の第一号「都道府県連合会の組織又は事業について指導又は連絡を行なうこと」という条項で、当然連合会の事業なり、またそういうことをやる場合には名前を変えて出していく、こう考えます。
○小林(ち)委員 次に改正案第五十五条の十四、第一項に「都道府県連合会を設立するには、その会員になろうとする五以上の商工会が発起人となることを要する。」とありますが、二月末現在で東京都の商工会は三、大阪府は二商工会しかありませんから、このままではこの両地に限り連合会の結成はできないことになりますが、たとい将来結成の見通しがあっても、それまでの空白期間中、これら各地の単位商工会の指導、連絡などは、だれがどのようにするのでしょうか。
○小山(雄)政府委員 東京と大阪は、御指摘のように商工会議所の地区との重複を避けましたので、商工会ができる数が少ない、客観的にそういう条件にあるわけです。今御指摘のように、東京は三、大阪は二しかないわけであります。これは都及び府との打ち合わせをして、今後の指導その他の打ち合わせをしておりますが、大体東京は八つばかり、大阪は二十ばかりできる見込みになっております。現に今度連合会を法制化いたしますけれども、現在あります任意団体としての連合会も、東京と大阪だけはそういうわけでできていないわけであります。これは考え方でございまして、今お話のように過渡的には、それじゃ発起人の数の制限の上から動きようがないじゃないかというお考え方もできますけれども、連合会を作るにはある程度の数があって、それで初めて連合会という動きも出るのであろうし、またそういう実益もあるのではあるまいかという考えからいたしまして、今申し上げましたようなわずかの数でありますけれども、できるところには商工会を作っていくという指導をまずやって、その数ができました場合に自主的に、商工会の方方の御意見にもよりますけれども、連合会を作っていく、こういう段取りで進んでおります。
○小林(ち)委員 実はこの改正案の中で最も疑問に思いますのは、同条十七の二、三項における員外理事が五分の一以内という数字で、これでは理事十人以内の全国連合会はまだしも、都道府県連合会の場合は理事が二十人までですから、四人まで認められることになり、現行法審議の際のいきさつから考えましても、これは全く筋が通らないことと申すほかありません。事実ある県連の事務局長などは、外部支配や役職争いを封ずる意味から員外理事は一名で十分だといっておりますが、いかがですか。
○小山(雄)政府委員 現行法では理事二十人以内、員外理事はその十分の一で二人ということになります。連合会では理事二十人以内、員外理事は五分の一と相なっておるわけであります。連合会の場合に員外理事の許容し得る割合を上げました意味は、指導という仕事からいいまして、多少高度の指導をする仕事なんだということ、そのためにはある程度高度の指導能力ある人材を広く求める余地を作っておく必要があるのではないかということ、それから連合会になりますと、会議所との関係、それから中央会との関係、あるいは府県その他の関係もございましょうが、そういう対外的ないろいろな交渉あるいは連絡という仕事も相当ふえやしないかというようなことから、員外理事、そういう意味からいいまして、実際日常の商工業に従事されておる人に全部理事者を期待するということは、多少無理ではあるまいかという意味から、しかも商工会の間接の構成員である小規模事業者にその扱いを期待するということは、多少無理じゃあるまいかという考え方からいたしまして、その割合を多少広げてあるわけであります。ここは実際問題としては、考え方と実際がどうなるかという問題でありまして、何分の一がいいかということは、率直に申しましてわれわれも何分の一でなければならぬということまでには考えないわけなんでありますけれども、考え方の趣旨はそういう考え方で五分の一ということに規定いたしたわけであります。
○小林(ち)委員 最後に私は政府の方々に申し上げたいと存じます。 商工会関係の本年度予算は八億円余りで、なるほど昨年度よりはほぼ倍増になっていますものの、これは全く名目にすぎないことはいまさら申すまでもないことでありまして、昨年社会党の提出した商工会法で見込みました予算二十億円に比べましても、その少な過ぎることはあまりにもはっきりいたしております。小山長官は以前防衛庁におられたから申し上げるわけではございませんが、全国三百万の小規模事業者に対する予算がわずかロッキード二機分にも当たらないという事実を、私たちは決して見のがしてはならないと思います。しかもこのようなスズメの涙の補助金でこまかい監査、立ち入り検査という官僚統制のワクの中に、商工会ががんじがらめに縛りつけられるおそれは十分予見されるものであります。政府は監督ばかりきびしくして、一体本気で商工会の育成を考えているのだろうかという、ある商工会幹部の言葉を、私は忘れることができないのでございます。 どうかこの法律の目的を達成するに、十分な予算と施策を確立されますよう強く政府に要望申し上げまして、私のこの改正案に関する質問を終わることといたします。
○中村(重)委員 関連して。小林委員から詳細に質問が行なわれたわけですが、どうも答弁を聞いておりますと、何というのか、非常に毒舌をふるうようでありますが、おざなりの答弁であります。何か商工会の発展をはかるということに脈々とした気魄というものが通産省にはないというふうな感じが持たれて仕方ありません。私どもは割賦法案の際にもいろいろと質問をいたしましたが、中小企業の発展というような面については、割賦法の場合はそういう法律ではなしに、その他の方面からやるのだ、こういうような答弁を受けておるわけであります。この商工会というものが、非常に零細な事業者、小規模の事業者から大きな期待があったことは間違いないわけであります。かつまた、今回制定されます連合会の法的な基礎づけというものに対しましても非常な期待があることは——各都道府県における商工会の大会等において、この連合会法が制定された暁、非常に会そのものが発展していくのだ、これを一つのよりどころにするのだというような期待があるわけであります。従いまして、この商工会法の一部改正に当たっては、大臣が進んで委員の質問に答えて、全国の零細な事業者に対し、小規模事業者に対して明るい見通しを与えてもらう、こういうような取り組みが望ましいと思うのであります。そういう面からいたしまして、ただいま小林委員の質問に対して大臣がみずから進んで答弁に立たないということに対しましては、私どもはまことに遺憾に思うのであります。大臣は、この商工会法が制定せられまして、先日提案理由の説明でも行なわれましたように、会の設立というものが次から次に行なわれてきている、こういうことでありますが、今までこの商工会が各地区に次から次に結成されてきた、そしていろいろな事業が行なわれてきた、そのことによって、確かに商工会の発展の上に、またそうした小規模事業者の振興の上に役立ったところがあるのだ、こいうことを特に大臣がお考えになった点があるかどうか。また、これから先どのようにこれを進めていこうという気がまえを持っておるか、まずその点に対して大臣の考え方を聞かしていただきたいと思います。
○椎名国務大臣 今小林委員と小山長官との一問一答を私は熱心に傾聴しておったのであります。私の答弁の有無にかかわらず、非常に熱意のある御質問に対しまして敬意を表します。そしてまた、おおむね正鵠を得た、問題をついておられる、こう考えておったわけであります。答弁の有無にかかわらず、これらの問題につきましては、十分に御趣旨を尊重してその実行に当たりたいと考えております。それからまた、こんなことを言っては——私の選挙区にやはり商工会が随所にできております。商工会議所を作るにはまだどうも地方の力が足りない。しかし、りっぱな指導者がおりまして、そしていち早く商工会を作って、非常に熱心にいろいろな問題の推進をしておる。いろいろまた私ども相談を受けておるのでございまして、その実情にこれでも触れておるつもりでございます。今後この制度の発展のために、私は全力を尽くすつもりでおります。
○中村(重)委員 町村の小規模事業者、そうした同じような立場の上に立つ業者たちが集まって会の結成をやり、事業の振興をはかっていく。ところが、この商工会法は、商工会議所の所在地においては会の結成が行なわれない、こういうことに法的になっております関係上、都市の取り残された小規模事業者には、商工会議所は自分たちが集まるものではないのだということが、現実の感じとしてあるわけであります。この法の改正にあたって大臣は、百尺竿頭一歩を進めて、そうした都市の小規模事業者にも商工会を結成させる、こういう法改正を行なうような意欲はないかどうか、その点を伺ってみたいと思います。
○椎名国務大臣 都市の小規模業者に対する施策が空白ではないかということについては、私は必ずしもそうは考えておりません。大都会の商工会議所におきましても、中規模あるいは小規模の業者の指導等には相当力を入れておるのでございます。この点は非常にむずかしいのでありまして、大都市の中に二つの潮流をしいて設けるというようなことがはたしてよいかどうか。今後の他の地方における商工会の発達の状況にもかんがみまして、どうしても都会地における雰細な小規模業者に対する直接の指導機関と申しますか、そういうものが必要だ、現在においてはこれが不十分であるという点が明らかになりましたならば、適当なる対策を講ずるにやぶさかではございませんが、ただいまの状況では、そこまで突き進むという必要は私認めておりません。
○中村(重)委員 現実は今大臣が答弁されたこととは違うと思うのであります。私もかつての商工会議所の評議員を数期務めて参りました。また、いろいろな面におきまして、実際の現場における私の経験の上から申しますと、そうした小規模の事業者というものは、同種の事業だけではなくて、各種の事業者が集まって——同じような立場に立つもの、いわゆる金を借りるのに困っているもの、あるいは税金の問題その他もろもろの問題で集まって話し合いをしようじゃないか、そして同じような悩み、同じような苦しみをともにここでぶつけて道を打開していこうじゃないか、そういうような気持が脈々として盛り上がっておるのであります。そういうような人たちには現在の商工会議所というものは非常に縁遠いのであります。そういう面について、大臣は、答弁のための答弁ではなくて、そうした実態に触れてほんとうにそういう人たちの道を切り開いていくのだ、こういう考え方の上に立って中小企業者、特に零細企業者の立場を切り開いてもらいたい。そのことを強く私は大臣に要望いたしたいと思うのであります。 なお、金融面についてこの際お尋ねをいたしておきたいのであります。私は先日商工会の第一回大会で長崎県に参りました。その際スローガンが掲げてありましたが、そのスローガンの中に、国金ワクの拡大というのがあるわけであります。私はそのスローガンに対する提案理由の説明を聞いておりました。ところが町村の小規模事業者というのは、国家資金にたよるという場合、国民金融公庫以外たよる場所はないわけであります。中小企業金融公庫より縁遠い。また中金の組合金融、これも手が届かない。もろもろの条件というものが備わってこない、こういうことにあるようであります。従いまして、先日も私は質問をいたしましたが、大企業、中小企業、そのうちでも特に中以上の事業者は中小企業金融公庫を利用しておる。だから中金は組合金融という形になっておる。そこで、零細企業者、いわゆる小規模事業者というものは、国民金融公庫に依存する以外にはない。ましてや町村においておや、こういうことになるのであります。この商工会が結成されまして、特にそういう点を配慮して、国民金融公庫の資金ワクを拡大をしていこうというような考え方で、今まで取り組みをなさったことがあるのかどうか、その点を伺ってみたいと思います。
○小山(雄)政府委員 従来からも、任意にございました商工会が、たとえば申し込み融資、国民金融公庫に対する申し込みをまとめてやる、それから償還組合を作って償還の代行をやるというようなことをやっておりまして、これは国民金融公庫側としましても、仕事が非常に楽にスムースにいくということで喜んでおりました。商工会設立の場合にも、商工会法制度を設立します場合にも、ことに金融方面の問題といたしましては、国民金融公庫を通じて、政府資金を小規模事業者に流していくという点に相当注目いたしまして、またそういうように動きを具体的に指導いたしまして、今では——できましてまだ間がないので、そういう段取りもできない商工会も相当ありますけれども、商工会ができますと、必ずそういう動き、方向に仕事をやっていくということに指導いたしておるわけであります。従ってことしも国民金融公庫の財政投融資増額をいたしました。この割合は、三政府機関の間では一番伸び率が大きいのでありますけれども、金額は、今お話しのような趣旨からいって、うんとふやしたというところまではまだいっておりません。いっておりませんが、商工会がだんだんできまして、そういうやり方が軌道に乗ってきますと、おのずからそこの需要その他ももっとはっきりしてくる。それに応じまして、今後国民金融公庫に対する、要するに零細事業者に対する国家資金の打ち込み方というものは、そこの実情とにらみ合わして、思い切って増額していこう、また増額のめどというものも、そこにルートがはっきりするとともについてくるということでありますので、そういう方向で、重点を置いて努力して参るべき仕事だと考えております。来年度以降の問題あるいは今年の財政投融資計画の補正のような機会にそういうデータも出て参るかと思いますが、今後機会あるごとにそういう努力をしていきたい、こう考えております。
○中村(重)委員 大臣に伺いたいと思いますが、ただいま申し上げましたように、国民金融公庫というのはいわゆる零細業者の金融機関になっている。その国民金融公庫が大蔵省専管であるということは、私は不合理だと思う。この商工委員会におきましても、通産省と大蔵省の共管にすべきだということが決議として行なわれたということを、私伺っておるのであります。当然そうでなければならぬと思います。このことに対して、大臣自身はどうお考えになっておるか。そしてまたこれを通産省の専管、あるいは一歩譲って大蔵省との共管ということに対して、大臣はどのような働きかけをやっておられるのか、またその見通しはどうか、その点は、私の質問ではありますが、全国の零細企業者がひとしくそれを期待していることでありますから、明快に自信のほどを一つお答えを願いたい。
○椎名国務大臣 所管の問題は、相手のある問題で、なかなか思うようにいきませんし、また現状は理想通りなっているかと申しますと、決してそうじゃない。御指摘の通り、国民金融公庫は中小企業者に限っているわけじゃない、中小企業者以外の、いわゆる業者にあらざる人に対する金融もやっておるわけでございますが、しかしそのウエートは、何といっても今日においては中小企業者にあるのではないか、こう思われる。建前は、中小企業の問題は中小企業金融公庫あり、あるいは組合金融としては中金というものがある。国民金融公庫は中小企業もあるかもしらぬが、しかしそれ以外の資力の乏しい一般の国民というものを相手にしているのだという建前で今日まできておる。そこでこの考え方を変えさして、そしてわれわれの所管のうちに取り入れるということは意義のないことではありません。非常に意義のあることでございますけれども、何と申しますか、名を去って実をとるというか、われわれも、所管は所管でまずよろしい、第一段においては、実質上中小企業の問題にこれは非常にタッチしておる、また非常に貢献しておる金融機関であるからというので、われわれの方の役所から人を出すということになりたわけであります。名を去り実をとるという戦法で第一指を染めておりますが、今後御趣旨に沿いまして、だんだん大ぴらに大蔵、通産両省の所管というところまで持っていきたいと考えております。現状は今申し上げたような状況でございまして、初めて通産省の方から人が入った、こういう状態であります。
○中村(重)委員 私も建前は知っております。国民金融公庫は中小企業者だけの金融機関ではないということは知っておる。しかし現実は私が今申し上げた通りであります。大臣は、名を捨てて実をとるんだ、どうしてそういうような言葉が出るのか、私はどうもただいまの大臣の答弁には満足できません。名もとり実もとる、そうしてこそ初めてほんとうの通産行政、金融行政ができるんじゃありませんか。しかもこの委員会において、満場一致通産省との共管を決議しておる。この院議を尊重するという面からいたしましても、これを背景として大臣は積極的にこれに取り組んでいく、そうして名実ともに通産省の所管にするんだ、そうしてこの資金ワクの拡大等に積極的に取り組んでいくんだ、そういう気魄がなければ今日の金融問題の解決はできません。ただいまのような消極的な答弁ということに対しましては全く私は不満です。どうぞ大臣は積極的にこの問題に対しては取り組んでこの院議を尊重する、こういうことで一つやってもらいたい、このように考えます。 なおまた、先ほど員外理事の問題で小林委員からも質問が行なわれましたが、商工業者、その人にあまり負担をかけることは好ましくないんだ、特別の意味はないんだというような小山長官の答弁でありますが、えてして員外理事をたくさん作っていくということは、組合の運営が民主的に行なわれてこないという結果が生じて参ります。それと役所の下請機関的な形になって参ります。補助金を少し出して、そうしていろいろ調査事項ばかり命ずる。委託事業といったようなことで、何だかんだと雑務的なことをやらせる。そうしてほんとうの意味の会の発展、商工業の振興には役立たせないということが多いのであります。この商工会も漸次そういうような方向に向かいつつあるということを私どもは杞憂いたします。特にこの員外理事が五分の一ということになって参りますと、その感が特に深くなって参ることを私どもはおそれます。ほんとうに商工業者によってこの商工業の発展をはかっていく、こういう意欲が非常に強いのであります。また資金的な面、いろいろな面からいたしまして、そうした員外理事の——おそらく員外理事という以上専従的な仕事をしてもらわなければなりませんが、そういうような負担を業者みずからの手によってしていくということは現実において不可能であります。そういう面からいたしまして、私どもはやはり従来の商工会と同じく、これは十分の一ということにしなければならない、このように考えるのであります。そうした面に対してはどのように大臣はお考えになりますか。
○椎名国務大臣 この種の類似の団体についてわれわれ経験することでありますが、必ずしも県庁の所在地に適任者がいるとは限らない。員内から理事者を求める場合にはかなり郡部の方から——県庁所在地に大てい連合会があるのですが、そこまで行って采配をふるうということになるのですけれども、やはり自分の仕事が忙しいということでとかく投げやりになる、そのために県全体の連合会等の仕事がうまくいかぬ、そういう場合があるのであります。それは二人でいいか四人でいいかということになるのでありますが、今日の商工会の区域と県全体の区域と並べ比べてみますと、かなり県全体についての気配りと申しますか、配慮と申しますか、そういったようなものを絶えず考えながら県庁所在地において相談するということも必要ではないか、こういったようなことから、必ずしも四人置けというわけではない、四人を最高限度にしてまず運営してみたらどうか、それが、お説のように、あまりに県庁の役人の古手なんかをちょうだいして官僚機構になるというようなことになりましてはおもしろくありませんから、その点は実際の運営上十分に考慮しながら、まずこの建前で一つ運用してみたらどうか、こう考えておる次第であります。
○中村(重)委員 やはりこうした会の運営は、民主的な運営を行なっていく、そうした会員のための会を作り上げて運営をしていく、こういう考え方の上に立たなければなりません。そういう考え方の上に立って、どうしても員外理事をふやしていかなければならないんだ、そういうような現実の場にぶつかって、その必要を十分痛感した上に立ってそうした員外理事、組合員外の理事を作り上げる、こういう取り組み方でいくべきだ、私はそのように考えます。 次に、小山長官でけっこうでありますが、先ほど小林委員からも触れたと思うのでありますが、商工会の運営指導員とか経営改善普及員というものは、会の運営の面からいたしまして非常に重要な役割を果たすわけであります。この人たちの身分の保障が非常に大切ではないかと思うのですが、この点はどうなんですか。
○小山(雄)政府委員 特に改善普及員の待遇の問題、それから身分保障の問題等につきましては、先ほども申し上げましたように、たとえば国でやっておる社会保障の制度は極力これを全部利用する、待遇も、予算の制約がありますけれども、逐次状況に応じて上げていくという努力をいたしております。ただ、分限といいますか、退職の問題、これは退職金等のことはやりますけれども、採用するときはもちろんなにでございますが、やめるかやめないかという問題、これは要するに具体的な問題でありまして、そういうところを普通の事業のように組合を作ってそういう協定をやるとか、そういうところまではなかなかできないわけでありますけれども、それも理不尽なことのないように運営上商工会を指導して参りたいと思っております。
○中村(重)委員 それから県とか町村が商工会に委託事業というのをやらしているのですね。そしてその事業費というものを出しておるようでありますが、この県とか町村の委託事業費の支出と申しますか、そういうことに対しての国としての指導、助成、またそれらに対する配慮というものがなければならぬのですが、どのような配慮をされておりますか。
○小山(雄)政府委員 国は、商工会に対しまして、小規模事業実施のための必要な経費の一部を県と一緒になって補助しておるわけであります。今県等の委託事業のお話でありますが、商工会の財政の内容からいたしまして、国と府県とが小規模事業者に対して出す金と同額あるいはそれ以上に県等が補助し、あるいは事業委託に対する経費を出しておる、こういう実情であります。今のお話のように、県等が仕事を頼みます際には、それに要する費用はまるまる県から出すように、こういう指導をいたしておるのであります。
○中村(重)委員 それから商工会の結成並びに経営改善普及員というのがあるわけですが、この普及員の配置とか費用の関係、資金的な問題、こういう点は離島とかその他地理的な条件を加味してやっておりますか。
○小山(雄)政府委員 先ほどもちょっとそれに関連してのお話が出たわけでありますが、予算的には普及員の分配の基準は七百人に一人ということになっておりますけれども、それでは実情に合わないし、へんぴな所あるいは商工業者の数の少ない所はその基準をきっちり守るというわけにもいきませんので、その予算の基準をゆるめて、商工業者の数の少ない所あるいはへんぴな所には、たとえば三百人とか四百人以下でも普及員を配置する、またそういう標準でまだ足りないような所には、その実情を調べまして普及員を配分していくということを実行いたしておるわけであります。要は、全国的に見て、商工業者の日常の経営その他の指導ということが改善普及員によってまんべんなくタッチされるようにという体制を作りたいということがねらいでありますので、運用上そういう配慮をいたしておるわけであります。
○中村(重)委員 時間の関係もありますのでこれで質問を打ち切りたいと思いますが、先ほど来小林委員からもるる質問が行なわれましたように、経営改善普及員であるとかあるいは運営指導員、こういう人たちをもっとふやしていく、少なくとも一町村一人というように配置していく、それから補助員も事務的な留守番役をやるのだというようなことでありましたが、現実にはなかなかそうでもありませんし、またそういうことであってはならぬと思う。だから補助員等も少なくとも本員の倍くらいにしていく、こういうことでやってもらいたい。並びに旅費なんかも月額旅費を支給してやるというような積極的な態度をもって取り組んでいただきたい、このように思います。特に先ほど私が申し上げましたように、金融の問題、それから事業税の問題というようなものは特に重要な点でありますし、また商工業者が非常に考えておりますのは、災害救助法の制定です。そういうような点も特に期待をいたしております。そういう点を十分加味されて、大企業と中小企業の経済格差をなくしていく、小規模事業者の発展をはかっていく、このためには制定されますところの連合会の運営というものをより強度化して、積極的に振興をはかっていく、こういうことに一つ取り組んでいただきたいということを強く要望いたしまして、質問を打ち切ります。
○中川委員長 本日はこの程度にとどめ、次会は明十七日水曜日午前十時より開会いたします。 なお明日午後一時より愛知用水公団法の一部を改正する法律案につきまして、農林水産委員会と連合審査会を開会する予定であります。 これにて散会いたします。 午後零時五十分散会