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38回国会衆議院1961/03/22

商工委員会 第15号

発言数
78
登壇者
7
会派数
2
開催日
1961/03/22

会議録

中川俊思自由民主党

○中川委員長 これより会議を開きます。  去る二十日本委員会に付託になりました臨時石炭鉱害復旧法の一部を改正する法律案を議題とし、審査に入ります。     —————————————     —————————————

中川俊思自由民主党

○中川委員長 まず趣旨の説明を聴取することにいたします。通商産業大臣椎名悦三郎君。

椎名悦三郎自由民主党通商産業大臣

○椎名国務大臣 ただいま提案になりました臨時石炭鉱害復旧法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び法律案の趣旨について御説明申し上げます。  臨時石炭鉱害復旧法は、十年間の限時法として昭和二十七年に制定されまして以来、現在までに約九年を経過しているのでありますが、この間に約八十億円に上る石炭鉱業及び亜炭鉱業による鉱害を復旧いたしまして、国土の保全と民生の安定に大いに寄与してきたのであります。  しかし、昨年通商産業省におきまして全国的な鉱害事業量調査を実施しましたところ、なお約二百四十億円に上る安定鉱害が累積して残存しており、そのうち臨時石炭鉱害復旧法による復旧の対象となるものはその六、七割程度に及ぶものと推定されている次第であります。  しかるに、同法は昭和三十七年七月三十一日までに廃止すべきものとされておりますので、新たに広範囲、大規模な復旧工事に着手することは困難となっております。このような状況のもとに、鉱害地域住民の間には、同法による鉱害の復旧がその後中絶されるに至るのではないかとの懸念と不安が高まってきているのであります。  従いまして、この際同法の有効期間を延長してこれらの問題を解決し、住民の不安を除去することがぜひとも必要であると考えるのであります。  なお、衆議院商工委員会におかれてもこの点に留意され、去る第三十七回国会において同法律の延長を骨子とする改正法案を、今国会に提案すべきであると決議されたのであります。  以上の経緯にかんがみまして、同法律の有効期間をさらに十年間延長しようとするのが、ただいま提案いたしました改正法案の第一の要点でございます。  改正の第二の要点は、鉱害により緊急の事態が発生しました場合に応急的に対処し得る体制を作ろうという点にございます。  鉱害復旧のための基本計画を作成するためには、鉱害の賠償義務を負う者はだれか、また、その責任の範囲はどれだけかということを明らかにしなければなりません。  これが明らかにならない場合には、緊急の事態が発生いたしましても、これに対する措置は現行法に規定されていなかったのございますが、このような場合には、国と地方公共団体が費用を支出して応急の工事を行なわせた後に、賠償義務者等を追及してその者から費用を償還させるという方法によって事態に一応の解決を与えたいと存じております。  その他昭和三十三年に廃止されました特別鉱害復旧臨時措置法に関する規定及びいわゆる無資力認定に関する規定について、この際あわせて整備したいと存じます。  以上がこの法律案の内容及びその提案理由であります。何とぞ慎重御審議の上、御賛同あらんことを切望する次第であります。

中川俊思自由民主党

○中川委員長 以上で趣旨の説明は終わりました。本案に対する質疑は後日に譲ることといたします。      ————◇—————

中川俊思自由民主党

○中川委員長 次に、中小企業振興資金助成法の一部を改正する法律案、鉱工業技術研究組合法案、機械工業振興臨時措置法の一部を改正する法律案の三案を一括して議題とし、審査を進めます。  質疑の通告がございますので、順次これを許可いたします。田中武夫君。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 私は、中小企業振興資金助成法の改正に関連いたしまして、一、二の質問をいたしたいと思うのです。  今回の改正の基礎といいますか、改正の目的は、中小工業団地の造成というところにあるようになっておりますが、予算面で見ましたら、設備近代化助成金二十八億のうち、三億が中小企業団地の助成金ということになっておるようです。そういたしますと、同じ金額の三億を地方団体、府県が持ちますから六億ということになるのですが、大体本年この六億程度の予算で幾らほどの中小企業団地を作っていくという計画をしておられるのか、その場所及びその計画の内容を聞かせていただきたいと思います。

小山雄二中小企業庁長官

○小山(雄)政府委員 ただいままでに、この団地を造成していこう、そこに設置していこうという話がありまして、これまでに計画といいますか、出てきておりますのが四十六ございます。その中には、いわばまだテーブル・プランというような、具体化しないものもございますが、全部で四十六ございます。予算は先ほど申されましたように二十八億円、うち三億程度をこの仕事に充てたいと考えております。三億円でこの仕事をまかなっていこう、こういうことになっておる次第でございます。予算的にはぴったり三億とはきまっておらないのでございまして、いわゆる中小企業近代化助成金ということで二十八億は一括されておりますが、大蔵省との話し合いでは、大体三億程度これに回そう。それで、ただいまお尋ねの、大体何カ所くらい、具体的にはどういうところを考えているかというお話でございますが、この法律案にもありますように、まずこれに当てはまる基準というものを政令で定めていかなければならない。この基準の定め方につきましては、現在外部の権威者等の知恵も借りましていろいろ研究しておりますし、大体成案を得ますれば各省と相談いたしまして政令をきめていくわけでございますが、その基準のきまり方いかんによりまして、その数その他も変わってくるわけでございます。今具体的に何カ所、どこということは、実はまだきまっていないのであります。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 政令によって基準をきめるということなんですが、もうすでに、三億程度と言われたが、大体三億という予算も出ており、それに伴う法改正も出ております。工場集団化、団地の基準については政令を出すことになっておりますが、その政令に大体腹案があると思うのですが、どういう腹案を持っているか、その基準を示していただきたいと思います。

小山雄二中小企業庁長官

○小山(雄)政府委員 政令できめます基準でございますが、まず、地方に大体同一業種か関連業種、関係のあるものが集まって集団化していく。それが協同組合を作って、協同組合がいろいろな計画を作っていくという事柄、これが一つであります。それから団地の立地条件がいろいろな点から適切だというように認められるもの、これが一つ。それから団地の規模というようなものをある程度きめていかなければならぬ。往々にして、われわれが見聞きしているような、ある産地があって、そのうち十人は金がある場合、引っ越せる数人だけ引っ越していけばよいというものではなく、ある産地があれば、その産地の大部分のものが共同して移っていくということが望ましいわけでありまして、団地の規模というものもある程度検討する、これが第三番目であります。その次には、一定の年限以内に計画が終了する。大体三年ぐらいの間には終了さしてもらいたいというような期限があります。次には、向こうに行きました場合に、個々の企業がそれを機縁に近代化する、合理化するということのほかに、新しい意味の共同化をやっていく、それぞれの業種に適切な共同施設を作って共同化していくというようなこと。それから、行きます場合、工場、共同施設、宿舎、その他関連施設等が適切に配置されるというようなこと。それから、行きました場合を機縁にして設備の近代化等を特にはかっていくというような点。抽象的な事柄もありますが、できるだけ具体的にそれを整理いたしまして政令をきめていく、こう考えております。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 長官みずから抽象的なことでございますが、と言われたように、今の答弁は抽象的だと思います。政令にはもっと具体的に定められると思うのですが、われわれが知りたいのはそういう抽象的なものではなく、具体的に政令ではどういうことをしたい、こういう基準を持っておられるのではないか。たとえば第一点の同一の業種またはこれに関連するもの、こういう点が第一点にあげられましたが、政令において定めるときにその業種を指定するといいますか、たとえば金属のこれこれとか、あるいは部品のこれこれとかいったようなきめ方をせられるのか、その点はどうなんです。適用せられる業種と適用せられない業種があるのかどうか。

小山雄二中小企業庁長官

○小山(雄)政府委員 具体的に政令で業種を掲げていくということは、ちょっとできないだろうと思います。こういう点は具体的に書ける問題もありますが、たとえば業種の点等はやはり同一の業種または関連する業種ということで、抽象的にしか書けないのではないかと考えております。なお研究いたしまして、できるだけ具体的に書ける方に努力をいたしますが、業種の点等は具体的に書けないと思います。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 これはもうすでにそういう動きが出ておる、それを取り上げて法律によって援助しようというのか、それとも法律を作って、まずそういう気分を起こしていこうというのか、こういう二つの点に分かれると思うのですが、現在においては前者じゃないか。すでにそういうような動きがある、それを取り上げて法律で援助していこう、そういうことだと思うのですよ。現在すでに行なわれておるところがあると聞いておるのですが、具体的にどういう業種について、どういう地区において行なわれておるのか、知らしてほしいと思います。

小山雄二中小企業庁長官

○小山(雄)政府委員 お話の点でございますが、そういう市街地の中小企業がごたごたしたところで近代化する余地がない、また日常の仕事にも、たとえばトラックが入らないとか、つかえてなかなかスムーズにいかぬというようなことで困ってきた、あるいはまた近所が騒音、火災予防その他の点でなかなかやかましいというようなことで、いわばにっちもさっちも動かぬというようなことで、各地にそういう機運が起こってきておるわけであります。この機運はまさにそれを機縁にして中小企業をもとから近代化するといいますか、中小企業合理化、近代化の促進のもとを作っていくということで、これを応援しよう、いわば自然発生的の動きを助成法で応援していこうということでございます。  それでお尋ねの、どういう場所で、どういう業種について話が起こっておるか、四十三あるわけでございますが、地域的に見ますと、北は札幌から南は九州、長崎辺まで、業種といたしましては四十六あるわけなんでございますが、北の方からおもなものを申し上げますと、北海道では札幌の機械金属、木工、それから東京近くに参りますと、船橋の機械金属その他金属玩具、静岡あたりに機械金属、それから長野県の精密工業、愛知県で自動車部品、岐阜県で機械金属、紙、陶磁器、それから岡山あたりの機械金属、高知あたりの木工、それから福岡の機械金属、業種の種類としては機械金属、木工というのが割合多うございます。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 私が伺っておるのは北は北海道から南は九州、こういうことでなくて、立地条件的にどういう場所が選ばれておるかということ、今おっしゃいましたどこそこにおける金属、どこそこにおける木工ということですが、たとえば金属ならどういう立地条件のところに、そういう団地を作ろうとするような動きがあるか、そういう立地条件の共通したものが、おそらく四十三の中に出てくると思うのですが、そういう点はどうなんです。

小山雄二中小企業庁長官

○小山(雄)政府委員 今いろいろもくろまれております団地の問題、移り方でありますが、大体は市街地にごたごたしておるのが、その市の端の方、あるいはその外に出るという形のものが多いわけであります。今おっしゃいましたように機械金属でどういう立地条件かと言われますれば、まず機械金属のあたりは何といいますか、水、その他の関係が割に少ない業種でありますので、むしろ移り方というよりは、ごたごたした狭いところから、外に出ていくという形のものが大部分であります。大体は内陸の方といいますか、それが多いのでありますが、中には海岸付近では埋立地に引っ越していく、船橋あたりは埋立地に大工業が引っ越しておりますが、その一部を県のあっせんで確保して、町中の機械金属その他の加工業が移っていくという形のものもありますが、大部分は内陸地方、内陸でその都市の市外、あるいは隣接の町村に移っていくという形のものが大部分であります。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 これは大臣にお伺いいたしますが、今長官の答弁ですと、結局その市街地の郊外地程度、こういうことのようでございます。そういたしますとそれは経済企画庁の立案の法律になっております低開発地域工業開発促進法という法案が現に国会に出ております。また政府も所得倍増長期計画等々に関連いたしまして、いわゆる地域格差をなくす、こういっておるわけであります。そういう工場の適正配置、地域格差を少なくする、こういうような観点とあわせ考えます場合に、もっと計画的に中小企業団地といいますか、集団、これを低開地域促進との関連において、工場の適正配置という観点において考えていかねばならぬと思うのですが、そういう点どうでしょう。

椎名悦三郎自由民主党通商産業大臣

○椎名国務大臣 低開発地域という見地から、どうせ移るならばできるだけそういう方面に移ってもらいたいというように、私も考えるのでございますけれども、これはどうも強制するわけにも参りませんので、また運搬の距離という関係もございましょうし、また住みついたところから全く離れたところに行くという話ですから、よほど何か有利な条件でもないと実現は困難なのではないか、しかしただなるべく近くの市外地、市街の周辺に移るということでなしに、もう何十里か先に行けば、税金その他の関係もいわゆる低開発地域開発の恩典ということで、さらにこの法案の助成以上にまた特段の助成措置があるという場合には、そこまで踏み切るということもあり得ると思います。なるべくそういうふうに誘導したいとは思いますけれども、これを計画的にさばくというわけには参らないのではないかと考えております。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 その場合本法のいわゆる助成金、それから低開発地域工業開発促進法では、そのための資金の確保という条文があったと思うのです。その低開発地域工業開発促進法の資金確保という問題と、この助成金との関係なんかどうなりますか。

小山雄二中小企業庁長官

○小山(雄)政府委員 こちらの方は今大臣がお話しになりましたように、なかなか中小企業を低開発地域に計画的に持っていく、植え付けていくということはむずかしい。主として市街地でごたごたしていたものが近郊に出ていくというのが大部分であります。すなわちこの助成の直接の目的は、当該中小企業の集団的な近代化ということが直接の目的であります。だんだん低開発地域の方に工業の根といいますか、いわゆる基盤が出てきますと、だんだんにそっちの方に中小企業も団地として移っていくものも出ようかと思います。直接にはそういうことであります。そういう意味におきましてこちらの助成は、当分の間はダブる場合もあるかと思いますけれども、低開発地帯振興の方の資金の問題とは、観念的にはダブるわけでありますが、実際は別々な動きを当分はするんじゃないか、こう考えております。ただ、この場合減税の問題がございます。土地の買いかえに減税の恩典を与えておりますが、減税を受ける場合の行き先としては、低開発地域工業開発促進法に基づく工業開発地帯に指定されたところももちろんありますが、そのほかには首都圏整備法に基づくところ、あるいは工場立地調査に基づく工場適地というようなところに行くものを対象にしておりまして、実際の問題としては、首都圏あるいは工場立地法に基づく工場適地に行くものに、こちらの方が補助するという場合が大部分であろうかと思います。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 今おっしゃったように、こういう関係がいろいろ輻湊しておるわけですね。首都圏整備の方は首都圏整備の方でやる、またこの国会に工場立地調査法の改正も出ております。また低開発地域工業開発促進法も出ております。これも結局考え方によると、そういった中小企業集団を作っていくということによって、やはり一つの計画的な工場の配置といいますか、こういうことになろうと思うのです。これらの関係が明確でないと思うのです。みんなそれぞれの所管においてやりたいことを、ばらばらにやっているんです。今のような御答弁ですと、この中小企業集団にいたしましても、こちらから強くやるということでなくて、ともかく起こってきた動きに対処して、それを取り上げて、基準に合うなら援助していこう、こういう格好、大臣もおっしゃったように中小企業集団にはあまり強制もできないから、こういうことです。そうするとますます変なものになるのではないか、これはむしろ出直してきて、もっと一本にした計画的なものを出す必要があると思うのですが、いかがですか。

椎名悦三郎自由民主党通商産業大臣

○椎名国務大臣 大都会の中小企業者に、たとえば何十里も離れた新しい開発候補地帯に移れ、こう言っても、私は実際問題として不可能だと思うのです。生活のすべての条件が全部変わって参るのでありますから。それからまた新しい工業地帯の開拓のパイオニアとして、中小企業にその使命を課するということはいささか荷が重過ぎる。だから近代工業が出るということなら、それは大いにやらなければならぬと思いますが、中小企業でございますから、それだけの荷をかけることはむずかしいのではないかと私は思うので、望ましいことではありますけれども、不可能だと思うのであります。ただしかし、たとえば東京なら東京の中小企業ではなくて、岡山県なら岡山県の中小企業の集団がある、あるいはまた宮城県なら宮城県にそういうものがある、そういう場合にはその近くに、つまり低開発地帯開発の候補地というものがある場合が多いのですから、そういう場合になるべくそういう指導をしていくということが、実際問題を扱う上においてどうしても必要であろう、かように考えますが、それ以上にはちょっとむづかしいのではないかと思います。

松平忠久日本社会党

○松平委員 関連。私はどうも政府の考えている工業の政策、つまり所得倍増格差をなくするというような意味も込めて、将来の日本の工業のあり方、その配置というようなものに関して、通産省の中にも固まった意見があまりないように思うし、そこへもってきて関係各省がばらばらなことをいろいろ考えているのではないかと思うのです。お伺いしたいのは、工業開発というようなものに関する具体的な構想というものが、通産省の事務当局ではあるように聞いておりますが、そこへもってきて建設省あるいは自治省等におけるいわゆる広域基幹都市というようなものの構想が出てきた。それと通産省の考えている工業というものが結びつかぬと結局は意味をなさぬと思うのです。そこで日本における工業開発——工業地帯開発促進法というか、全体の工業の開発の関係、考え方というものがあって、その中からたとえば、工場立地の調査に関する今度の改正なら改正案、あるいは中小企業庁の資金助成法なら資金助成法の改正案、あるいは企画庁の低開発地の促進法というものが出てこなければならぬと思うのですけれども、通産省自体としては、そういったいわゆる工業地帯の開発促進というか、日本全体の大きな立場に立っての根本方針というようなものがおありになって、その中から各論的に次々に一つずつ取り上げてきている、こういうことでありますかどうですか、その点はどうですか。

椎名悦三郎自由民主党通商産業大臣

○椎名国務大臣 今行なわれております工場立地条件の調査は、各府県から自分の方の県のこういう個所を調査してもらいたいというような希望に基づいてやってきておりまして、特に計画的な、あるいは意欲的なものではない。こういうことでは所得倍増計画というような段階においては、いささか微温的だというので、今度はたとえば機械工業の観点から、この地帯ははたして適地であるかどうか、あるいは化学工業はどうか、あるいはまた石油、鉄といったような重工業の各種類の立場に立って、はたしてどういうものであろうかというふうに、もっと突っ込んでいった調査をする、これは法律の条文を改正しなくてもできることでありますから、そういう方針のもとにやりまして、一方においては、工場の進出状況を知るために届出制をとり、届出によって初めて大体の状況を知るわけであります。しかしあまりに調べたところとかけ離れたようなところ、見当違いのところに行く場合には勧告もしよう、こういうふうに数歩前進した調査をやることになっております。それでこの法律の施行にあたりましては十分に開港地帯が必要であるとか、あるいはまた必ずしも開港に面しておらなくても、機械工業はこういう場所ならいいだろうといったような、そういう具体的のかなり突っ込んだ全国的な立地査調をやりまして、そうして適当な誘導をしたい、こう考えております。その場合には、近所に中小企業の集団があって、それを一カ所に集めるという場合は考えられますけれども、中小企業に、そういう新しい地帯の開拓の任を期待するということは、ちょっとむずかしいのじゃないか。できるだけそういうふうに誘導したいとは思いますけれども、やはり基幹産業というものを主体に考えるということにしたいと思います。

松平忠久日本社会党

○松平委員 私の聞いているのは、こういう意味のことを聞こうとしているのです。地方に工場を分散させたい、それでなければならぬということなんですが、分散する方法というものを、政府はばらばらで考えておられるように思うのですよ。経済企画庁とか、あるいは通産省の中でも……。そこで地方に分散する方法というものは、今どういうことをお考えになっているか、ちょっとお聞かせ願いたいと思います。

椎名悦三郎自由民主党通商産業大臣

○椎名国務大臣 これから考えるというわけなんですが、それでその考え方としては、どういう工場をどの方面に分散させるという、工場を主体とする考え方は、これは何といってももちはもち屋ですから、通産省が考える。それから経済企画庁あたりで考えるのは、一番低位の開発地帯に対していろいろな工場の出てくる基盤、道路あるいはその他の運輸、交通、通信の問題、あるいは土地の獲得の問題、あるいは税制上の恩典、そういうどの工業ということを言わずに出ておる一つの基盤、その環境の整備ということを他省は考える。われわれの方は、具体的にそういう所にはやはり油の産業がいいだろう、あるいは重工業がいいだろう、軽工業でもいいだろう。われわれはその工業に即して考える。そういうふうでありますから、そこを調和をとれば、同じことをばらばらに考えないで、別々のことを別々に考えるだけの話で、だからそれを今度は組み立てて、そして一本になるということは、これは可能ではないかと私は考えております。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 どうも、もう一つはっきりしたようではっきりせぬ点があるのです。去年の十一月の十五日に「低開発地域工業開発促進構想について」というのを通産省が発表しておるのです。その六ページ、項目にして「7、中小企業の集団化」というインデックスがついて、「中小企業の集団化の促進。(イ)中小企業の近代化、共同化を促進するとともに、低開発地域の工業開発に資するため、中小企業の工場の集団化を促進するものとし、このため、」云々となっておるのです。だからこれはあくまで低開発地域の工業開発と相伴うものとして考えられた集団化じゃないか、こう思うのですが、大臣の今の答弁ですと、どうもちぐはぐのように考えるのです。いかがでしょう。

椎名悦三郎自由民主党通商産業大臣

○椎名国務大臣 ここは中小企業の環境が悪いために、どうにもこれ以上あがきがつかぬ。設備や機械をそこへ持っていっても、十分なきき目がないというので、やはり新しい場所に、しかも集団、共同化ということをそこに中心にして考えた方がいい、そこが今度のこの制度のねらいでございまして、これ自体に低開発地域開発という特別の目的があるわけじゃありません。しかし、低開発地帯の開発あるいは地域的な所得格差というものを是正するという方針が、別に厳として存在するのですから、その大きな方針に即応することは望ましいのです。でございますから、できるだけそういうふうにはしたいと思いますけれども、この中小企業助成の本法は、そこまでは直接の目的にはしておらない、こういうわけでございますから、まあ「資する」ということは、大へんいい言葉だと思うのです。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 そうすると、今の答弁ですとこの中小企業団地の造成ということは、あくまで中小企業の側に立って、現在は中小企業は露地の奥にあったとか、環境の悪いところにあるから、それを環境のいいところに移していくのだ、こういうことが主たる目的であって、低開発地域工業の開発というようなとこは二の次だ、こういうことに聞くのです。そうしますと、去年の十一月十五日に出されました通産省の「低開発地域工業開発促進構想について」の中と、趣旨が三カ月か半年足らずの間に少し変わってきた、こういうように理解するのですが、それでよろしいのですか。

椎名悦三郎自由民主党通商産業大臣

○椎名国務大臣 どうもこれ自体の書き方が適切かどうかわかりませんが、これ自体に低開発地帯の云々という目的はないのであって、直接中小企業それ自身の環境整備というところにございますが、しかし国のそれ以上の大きな方針が別にあるのですから、やはりそれに背馳しないように、できるなら順応していきたい、こういうことでそれが書かれたものと了解しております。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 そうすると、今言っておりますこの構想の中小企業の集団化という項は、ここに書いてあることをそのまま受け取らずに、今大臣のおっしゃったように理解をして受け取ればいいわけですね。大臣もかわったことだし……。そこで中小企業の一番問題は、現在では大企業には人が集まるが、中小企業にはいい人が集まらない。その一つには従業員の福利施設、たとえば寄宿舎とかあるいは娯楽の場所とか、そういうのが一つの大きな問題になっていると思います。それからもう一つは技術者の問題です。そこで中小企業の集団、団地ということになるならば、一工場、一企業ではできないとしても、そこの集団として寄宿舎を持つとか、福利厚生施設を持つとか、こういうことがぜひ必要だと思うのですが、そういうものはやはりこれの対象になるのですか、いかがですか。

椎名悦三郎自由民主党通商産業大臣

○椎名国務大臣 もちろん環境の整備の中には、そういう人的環境と申しますか、その問題が重要な点でございまして、それをねらっておるのでありますが、ただ予算の関係で、でき得るならばそれに充てる資金は労働省あるいは厚生省関係の国家資金をここへ導入しまして、そうしてやらせたいと考えております。しかしこれは全然補助の対象からはずれておるということではございません。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 できるならば、それは労働省あるいは厚生省関係の資金も、もちろん使う方がいいと思うのです。私の伺っておるのは、本法の助成の中にそういった福利厚生施施は含んでおるのかということに対して、大臣はそれを含んでおる、こういうことで理解しておいてよろしいですか。

椎名悦三郎自由民主党通商産業大臣

○椎名国務大臣 ええ、

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 そこで、そうなると地方団体の金も入れて大体六億程度。そして現在四十三ある。それをどういうように持っていくかわかりませんが、たとえば十補助したとしても六千万円足らず。団地の集団をやる場合に、あまりにもこの予算は少な過ぎはしないかと思う。このような感じを受けるのですが、一カ所大体幾らくらいの予定をしておられるわけなんですか。ということは、逆に初年度何カ所くらいの助成をするお考えなのか、その点いかがでしょうか。

小山雄二中小企業庁長官

○小山(雄)政府委員 金額は確かに少ないのでありまして、実は経過を申し上げますと、一番初め事務的に大蔵省に概算要求をしたときには、五カ所三億一千万の積算で、概算要求をいたしたのであります。その後いろいろほかの問題で御相談しておるときに、とにかくこれじゃ少ないということで、一時十五億ぐらいは要求しようじゃないか。しかし、これは予算折衝の内幕でございますが、去年より五割増し以上はあまり予算要求しないということもありまして、通産省で要求したのは、今申しましたうように五カ所分三億一千万であります。党の方のお話で、一時十カ所十五億くらいの要求に組みかえて折衝したことがあるわけです。結局落ちつき三億程度になりましたが、私どもの感じといたしますれば、五カ所以上十カ所以内の見当くらいしかはまらないじゃないか、予算の総額からいいまして、そんな見当で今いろいろ考えております。十カ所にいたしますと三千万円で六千万円、五カ所にいたしますと六千万円で一億二千万円、こういう見当になります。ただ補助率等の問題で、建物等は、個々の企業の工場建家、こういうものは補助率は二分の一ということに原則はなっておりますが、建物等は三分の一くらいに締めて、土地、共同施設等は二分の一にしてやりたいと思っております。全体の団地の計画もいろいろございますが、大体三年計画でやっていきたいということでありまして、そういたしますと、大体そのくらいの金額で五カ所ないし十カ所程度なら、はまってきはしないかということで実は試算いたしておりますが、基準がきまりまして、具体的には基準に当てはまるものから優先的に取り上げていく、こういうことにいたしております。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 現在四十三ほどあって、そのうち五ないし十、こういうことになると、助成をとるための競争も自然に激しくなると思うのです。そうすると、今の基準を定める政令が問題になると思うのです。そこで先ほど御答弁願いましたが、少しはっきりいたしませんので、政令の原稿といっても、まだそこまでいっていないと思いますが、次の委員会までに基準の基本的な考え方、これを一つ資料として出していただきたいと思います。  なお、ついでに先ほど来申しております他のこれと関連のある法律、たとえば立地調査法あるいは低開発地域工業開発促進法あるいは首都圏整備促進法等々との関連等もでき得るならば、読んでわかるように、今の答弁ではわかりにくいから、次の委員会に出していただきないと思います。このように資料要求をいたしておきます。  それから次は質問になるわけですが、建物だけを三分の一としたのは特別な理由があるのですか。

小山雄二中小企業庁長官

○小山(雄)政府委員 団地を作っていきます際に一番大事なのは、土地が全体の計画に適切な場所であり、適切な立地条件であり、適切な面積であるということが一番大事です。これは原則通りやりたいと思います。  それからその次は、広い意味の共同施設、労務者の住宅及びいろいろな施策、これに重点を置きたいと思います。個々の中小企業の建家、これは金額的にいいましても非常に金額がかさばりますので、法律的には二分の一まで出せるわけでありますけれども、大蔵省その他との予算のときにいろいろ相談しまして、さしあたり三分の一くらいにしようじゃないかということにいたしまして、主として金額を押えるような意味、それといろいろな用途から考えまして、個々の企業の建物は主として個々の企業に責任を持ってもらいたい。ほかのものと比べましてそういう対象でありますので、そういうことにいたしたようなわけであります。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 何だかしまいの方は小さな声で聞こえが悪かったけれども、結局建物を三分の一にしたということは、予算のワクとの関係が第一、その次は、個々の企業の建物は主として個々の企業で持ってもらったらいいじゃないか、そういう考え方だ、こういうように聞いたわけなんですが、そういたしますと、今まで自分のところで、たとえば環境が悪いところであっても、工場を持ちしてやっているわけです。それを売り払うか、こわすかして出ていくわけなんです。それを売り払ったりこわしたものに対して、何らか特別な考え方があるか、こういうような点を見ましたら、何かそれを売り払ったときに、その売り払った金が所得として入ってくる。それに対して税金をかけない。この程度のことが考えられているようなことの資料が出ていますが、建物については三分の一だけ補助を見てやろう。だが一方古い建物を売った場合、あるいはそれを不要とする場合ですね。その場合に、その方の面についてはどう考えていますか。行きやすいようにしてやるために、古い設備等についてはどう考えていますか。

小山雄二中小企業庁長官

○小山(雄)政府委員 もとの建物につきましては、何も特別の措置を考えておりません。ただもとの土地につきましては、もとの土地を売り払いました場合には、普通その売り払った額から所得価格といいますか、帳簿価格といいますか、それを引いただけの譲渡益が出るわけです。それに税金を課せられますが、その税金はいろいろな場合がございますが、総括的にいいますと、一定の条件に当てはまる場合には免税するという措置をとっております。実際問題として考えましても、土地は相当売れるが、その上に建ててあるもとの工場というものは、かりに入れましても大した実入りにはならないという場合が多かった。売り払うか売り払わないか、また一つ問題でありまして、場合によってはそこを改造して住宅にするとか、あるいは商店にするというようなことも、あるいはあるかと思いますけれども、土地を売り払った場合にはこれは減税をする、建物については何も考えていない、こういうことでございます。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 要は出ていった場合の補助についても、あるいは残された古いものについても、土地については考えておるが、建物はまま子扱いにしておるのだ、こういうことなんですね。

小山雄二中小企業庁長官

○小山(雄)政府委員 行き先の補助につきましては、建物の補助率は三分の一、予算の関係で少し少なくしております。それからもとのところの建物の売り払い等については、特別の措置は、免税等をやっております。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 だから結局は、土地と建物とこの二つのうちで、土地の方を優遇し、建物の方は冷遇しておる、こういう事実はお認めになったわけですね。

小山雄二中小企業庁長官

○小山(雄)政府委員 土地と比べまして、そうです。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 この中小企業振興資金助成法の第三条によりますと、国の補助ということになっておる。従って、この中小企業振興助成法に基づく事業は、都道府県が事業をやる、それに対して国が補助をするという建前をとっておられるわけです。そういたしますと、予算の立て方におきまして、順序とすればまず地方自治体の方がこの事業のための予算を立てる、それに見合うだけの国の予算をつけていく、こういうのが順序ではなかろうかと思うのですが、実際は逆になって、まず国の方の助成金が、たとえばこの中小企業団地については三億ときまり、それが各府県に配分されて、そしてそれに対して同率のものを府県がつけていく、こういう格好になっておるのですが、法律の建前からいえば、逆になっている感なんです。それはそれでいいんですか。

小山雄二中小企業庁長官

○小山(雄)政府委員 御指摘の通り、法律によりますと、三条は、都道府県がそういう貸付の事業をやる場合には、予算の範囲内において国が補助する、こういう建前になっております。ただ、その趣旨は、中小企業のこういう仕事は、国もさることながら、まずもって、都道府県がその振興策を考えていくということなんであります。そこは、法律の建前はそうなっておりますが、実際問題としては、要するに、お互い、そういう中小企業振興の仕事を国と府県と一緒になって、半々といいますか、半々なら半々の力で振興のための手当をしていこう、こういうことでありまして、実際の動きは、今もおっしゃいましたように、国がある程度やるから府県もみこしを上げるという格好の場合が多いと思います。ただ、府県は、自分もやりたいが、国も補助してくれ、こういう積極的に出てくる場合と両方あると思いますけれども、法律の建前はおっしゃる通りでありますし、実際問題といたしましても、国がやってくれるから府県がやるという場合が多いと思いますが、要はそういうことで国と府県が力を合わせて振興のためにやるという目的が達成されればいいんじゃないかと思います。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 何だか回りくどいような答弁になりましたが、要は、法律の建前は、助成法に基づくところの事業は地方団体が主体である、それを国が補助する、そういう建前ですね。ところが実際は、先に国の予算がきまり、それを各府県に割り当てる、それに対して府県が予算をつけていく、こういう格好になっていると思うのです。そこで、自治省から財政再建課長に来てもらっておるのですが、この再建団体の指定を受けておる府県がこういう事業をやる場合に、自治省としては、予算の監督といいますか、予算について、いろいろ相談を受けたり指示をすることになっていますが、どういうように扱っておられますか。

茨木広自治事務官(財政局財政再建課長)

○茨木説明員 財政再建計画を当初に立っておりますが、その後歳入歳出とも内容が変わって参りますと、年何回かにわたって変更の相談を受けております。その際、ただいま御指摘のような問題につきましては、財政再建法の二十三条の二項に基づいてさらに施行令の方を受けまして十二条の規定の適用があるわけでございますが、その場合、法律または政令に基づきます補助金等につきましては制限がございませんけれども、その他の任意の補助金につきましては、当該団体といたしましても、財源に一定の限界がございますので、府県の場合でございますと、前年度の基準財政需要額の百分の一以内という制限がございます。それをこえますような場合には、個別的に相談を受けるというようなことで、自治大臣の承認を要するというような取り扱いになっております。ただいま議論になっておりますような問題で、法令に基づきますものということになりますと、先ほどの制限外というような取り扱いに相なるわけであります。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 地方財政再建促進特別措置法、これの十七条の前段に当てはまると思うのですが、この事業はどうですか。

茨木広自治事務官(財政局財政再建課長)

○茨木説明員 この十七条の関係事業には該当いたしません。大体公共事業関係の事業が十七条の関係の条文ございます。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 「国の負担金等を伴う国の利害に重要な関係がある事業」というのは、公共事業という解釈なんですか、こういうのは利害に重要な関係とはみなさぬわけですね。

茨木広自治事務官(財政局財政再建課長)

○茨木説明員 この関係の政令が十条以下にございますけれども、これで考えておりますのは、十条の二項に事業が列挙してございますが、公共事業系統のものだけでございます。今御議論になっておりますような性質のものは、二十三条の二項に、歳入欠陥を生じた団体について、寄付金、負担金その他それに類するもの、としてございますが、この二十三条の二項で扱うようになっております。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 そうすると、積極的でなく、消極的に除外する、こういうような感じですね。

茨木広自治事務官(財政局財政再建課長)

○茨木説明員 国の法律なり政令に基づきます補助金でございますと、地方負担分につきましても、地方財政計画を立てます際ないしは地方交付税の財政需要額を見ます際に、一応見込み計算をいたしますから、地方負担につきましても財源措置が大体されておりますので、当該団体としても筋として無理じゃない、こういう考え方をいたしております。この政令に書いてありますように、法律または政令に基づきますものについては除外して当該団体として出してもよろしい、こういうように包括的におまかせする、こういう考え方をとっているわけであります。ただ、法律または政令に基づかない、以外の任意の補助金になりますと、当該団体に与えられております十分の一、交付税の計算上の問題でございますと税収の十分の二が一応計算外になっておりますが、そういう中から出していかなければなりません。従って、その範囲内でおさまるかどうかという問題もございまして、一定の制限を置くというような考え方で立法されているということになっておるわけであります。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 二十三条の二項でしょう。これがその二項に入りますね。

茨木広自治事務官(財政局財政再建課長)

○茨木説明員 そういうように解釈いたしております。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 そういうように解釈しており、実際はこの二十三条の二項でやっておられるわけですか。

茨木広自治事務官(財政局財政再建課長)

○茨木説明員 そうでございます。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 どうも二十三条の二項はこういう場合を言っているのではない。むしろ十七条の本文の前段がこれに当たるではないか、こう思うのですが。

茨木広自治事務官(財政局財政再建課長)

○茨木説明員 十七条の規定は、国が当該団体に補助金を出しておる、あるいは直轄事業でやる、こういうものについて負担金を課しておるというような場合に、それらの事業の促進をはかるという趣旨で、通常の補助率なり負担率よりも、よけい国の方が補助なり負担なりをしてやるという趣旨の規定でございます。従って、再建国体がさらに民間の団体に補助金なり寄付金を出す場合の内容の方は、二十三条の二項の方の体系に入るわけであります。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 適用の条文がどうであろうとこれはよいとして、要は再建団体の法の適用を受けている府県に対して、中央からこの中小企業振興資金助成法に基づき幾らか予算が出た。そうすると、それに対して同額のものをつけることに対しては何ら差しつかえはない、こういうことですか。

茨木広自治事務官(財政局財政再建課長)

○茨木説明員 ただいまの御質問の点につきましては、法令に基づきますものでございますので、差しつかえございません。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 これは通産省側になると思うのですが、現実に今まで府県に対して中小企業振興資金助成法による割当があった、これも返上するというような、いわゆるそれに見合うだけの地方予算がつけられないという例はありましたですか。

小山雄二中小企業庁長官

○小山(雄)政府委員 従来やっておりますのは、いわゆる設備近代化資金、それから共同施設の補助金でございますが、一昨三十四年度まではそういう例がございました。ところが中小企業者の要望も強くなり、あるいは府県の方もそういう努力をされたと思いますが、昨年からはそういうものはございません。共同施設の補助金の方は総額も少のうございますが、前々からそういう例はございません。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 私の聞いておる例も三十四年までの例だと思うのですが、実際返上したという府県もあるわけなんです。そういうことについて、もしわかりやすい資料があったらほしいと思うのですが、できますか。

小山雄二中小企業庁長官

○小山(雄)政府委員 年度別に作って出しますが、これは最後きめるときは合うようにやるわけです。だから内示に対して返上してきたという意味の資料でございます。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 それでいいと思うのですが、実際はきめる前に内示をして、これだけはうちはのめるというようなものにつけていく、のめぬというものはよそにつけていく、こういうことでやっておると思うのです。そうなると結局法律において、この中小企業振興資金助成法において全国一律の扱いをしようと考えておる、ところが実際は府県の財政状態によってこれが変わってくる、こういう結果になると思うのですが、いわゆる富裕県と貧弱県といいますか、そういうものに対して若干扱いを変える必要があるのじゃないか、こういうような感じもするわけです。もう一つは、現在のような、いわゆる国と地方との負担率といいますか、法律でいうなら補助金ですが、これの割合が二分の一ということで、一体二分の一、二分の一でいいのか、もっと中小企業等の振興のためには国の方がもう少してこ入れなければならぬのじゃないか、こういうようなことも考えられるわけですが、そういうような点について、今直ちにと言うのじゃない、将来どういうふうにせられようと考えておられるのか、これを一つ通産大臣からと、それから再建課長としてはどうかと思うのだが、自治省側の意見を聞きたいと思うのです。

椎名悦三郎自由民主党通商産業大臣

○椎名国務大臣 同様の御質問が参議院の予算委員会であったのです。私は富裕県と貧弱県との間に十分そういう必要性はあるのだけれども、予算あるいは経済力が伴わないために、みすみす貧弱県の中小企業者は助成されないというような事態が起こることはどうも残念でございますので、これはやはり見方を変えていかなければならぬのじゃないかという答弁をいたしましたところが、大蔵大臣があとから立って、事柄ごとに富裕県と貧弱県と違うということは非常にまぎらわしい。大蔵省の方針としては、大体同じ扱いにしてもらって、そして国が各県々に大きくまとめて交付金等によってやるという場合に多少違えて考えたい、今のような状況でただ事柄によって区々たる行政の一々について、そういうことをされるのはどうかと思うというような話がありまして、質問した人が自分は規則のことを言っておるのではない、そういう気持でやってもらいたい、この精神が生きるようにやってもらえばよいのだ、こういうことでございました。私はもし大蔵省の方針がそうであれば、それを破ってどうしろということまでは申さなくても、とにかく富裕県と貧弱県との間に相当違いが出てくる。それは事柄の性格が違うのでなくて、府県の財政の違いから出てくる、こういうことでありますから、こういうことはなるべくそういう障害を他の方法によって除去したい、こういうふうに考えております。

茨木広自治事務官(財政局財政再建課長)

○茨木説明員 ただいまの御意見の問題については、財政局内でもいろいろ相談をいたしております過程で了承いたしておりますところといたしましては、地方財政全体も非常に苦しゅうございましたし御意見の点も、いろいろ問題があります関係上、個々の団体の財政運用の状況も関係して参りますけれども、先ほどのような問題もあったかと思われますが、三十五年ないし三十六年度の状況といたしましては、相当地方財政も改善されて参っておりますので、財政面から、ただいま御議論になっておるような問題についても、一応一般的には財源措置がつけられておりますので、そういうような事態が起こることはないと考えております。ただ御指摘のように、いわゆる補助金の差等というような問題について、今私どももいろいろ研究もいたしておりますし、大蔵省内部でもいろいろ実は考え方がございます。今度一部公共事業等についても、その考え方を相当取り入れた案を、別途提案申し上げておるわけであります。従ってああいうものについては、他の分野で財源の問題も大幅に改善されますので、さらにそのほかの各種補助金等についてまでその制度をしがなくても、運用ができるというふうに考えておる次第であります。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 大臣と自治省の方から御答弁を願ったわけでありますが、実際のあり方からして、先ほど長官が言っておるように大体内示をする、そういうことを受けるかどうかということがきまって初めて公式に補助金を出す。こういうことであるならば、やはりそこに財政的に豊かな県とそうでない県との間に違ったものが出てくる、同時にその金をそのまま受けられない、そういうものはこれからは少ないのじゃないか、そういうところがむしろ低開発地域だ。そういうところはなお中小企業の助成についてもおくれておる。ますます地域格差を大きくしていくのではないか、このように考えるわけであります。従って今政府のおっしゃっておるいわゆる所得倍増長期計画からいって、所得の格差を地域にもなくしていく、こういう観点からいえば、この制度も、いわゆる国と府県との負担する割合、あるいは富裕県とそうでない地方との負担の割合を検討し直す必要があるのではないか、そうでなければ地域的な格差をますます広げていくのではないか、このように考えますので、そういう点についての要望を申し上げておきまして、きょうはこの程度にしておきます。

中川俊思自由民主党

○中川委員長 松平君。

松平忠久日本社会党

○松平委員 先ほど小山長官からの御答弁よにりますと、本法の適用を四十幾つくらいの中から五つないし十選ぶ、こういうことを言われておるのです。ところが通産省の考え方は、現在の工業の立地条件につきまして、四大工業地帯のほかに地方開発中核地帯というのがあり、それから地方開発地帯というのがある。さらに衛星都市という、この四つの構想からなっておるように思われるわけなんです。そこで承ると、本法の適用というものは地方開発地帯ではなくて、衛星都市にこれを適用するのだ、今のあなたの答弁も、都会地で困っておったようなものを自発的にやるというのは結局衛星都市ということになるわけです。そうすると、その構想の中に地方開発地帯というとろは金はやらぬ、衛星都市にやる、こういうような方針でありますか、その点一つ承りたい。

小山雄二中小企業庁長官

○小山(雄)政府委員 先ほど基準のことでお尋ねがありましたときに、行く先が立地的に見て適当なところというのを申し上げましたが、これを具体的に言いますと、首都圏では首都圏整備法に基づく市街地開発地帯、これはまだ指定が非常に少ないのでありますが、今後相当指定していく方針のようであります。市街地開発地帯。それから次には工場立地調査法に基づく工場適地、それから三番目には低開発地域工業開発促進法に基づく低開発地帯、こういうところが観念的には対象になると思います。今これをお話のように、実態的に中核工業開発地帯、地方開発地帯、衛星地帯と分けて見ました場合に、おそらくこの基準のきめ方等によって変わってくると思いますが、あとの二つ、衛星地帯と地方開発地帯に層するものが本法の補助の対象になるだろうと思いますが、衛星地帯だけには限らないと思います。地方開発地帯に層するものも補助の対象に十分なり得る場合があるだろうと思います。

中川俊思自由民主党

○中川委員長 西村力弥君。

西村力弥日本社会党

○西村(力)委員 これからの審議のために資料を要求したいのですが、その前にちょっと大臣に聞いておきたいことがあるのです。それはカン詰用の原料作物の輸入の問題、これはちょっと議題からはずれてしまいますけれども、カン詰用のサクランボの輸入でございます。サクランボの生産は、私、山形県でありますが、山形県が大体八割程度占めておるのですが、今期外貨割当の申請を調べてみますと、九十一万ドルの申請が出ておるのです。そうしますと、生産量の五割以上が輸入されるということになって、サクランボの生産者は大恐慌を来たしておるわけなんです。農林省の担当の園芸課、食糧庁の食品課、そういうところを当たってみまして、農林省としては、このサクランボの輸入は全部秋にしてもらおう、こういう方針をきめておいてくれたわけなんです。それを通産省に持ち込んでおるわけなんですが、だんだん調べておる間に、農林省の調査ですと、そのサクランボの中のドレン・チェリーというのはFA制、サルバトー・チェリーというのはAA制だ、こういうことを言い出してきたのです。だからあなたの方の農水産課長を呼んで、過般農林水産委員会でやってみましたところが、これは全部AA制だ、こういうことを言い出してきた。ところがその言い方が非常に確信がない。いずれにいたしましても、私の大臣に御考慮願いたい点は、サクランボを輸入してカン詰を作って一体何に使うか。大体カクテルの上にちょと浮かして飾りにする。あのサクランボをうまがって食う人はだれもいない。そしてそのために値段が上がる。あるいはまたフルーツの上にちょっと赤い玉を乗っけて見た目をよくする、あるいはまたお菓子の上にちょこなんと乗せる、こんなようなところが使い道なんです。そういうのであれば、何も緊急必要なものではない。そういうものに大事な外貨を使かうということはやめにしてもらわなければならない。しかもそのために生産者が非常に買いたたきにあって苦況に陥るわけです。果樹振興を選択的拡大の一つとしてやっておる現政府の立場からいいまして、これは全部FA制に直してもらいたい、これが一つ。第二番目には、FA制に直して、申請九十一万ドル出ているのは、これを許可しないという方向にいってもらいたい。これはカン詰業界としてもいろいろ希望があるでしょうが、こんな不要不急というか、こういうようなものに外貨を使うということはやはり極力制限する、これが当然じゃなかろうかと思うのです。カン詰業界の話をいろいろ見ますると、たとえば外国に輸出するカン詰の原料なんかですと、あまり値が張るとカン詰の値段が高くなっていき、外国に売り出すのに支障が起こる、こういうような場合ですと、外国産の原料を入れて原料のコストを下げてカン詰を安くして輸出をする、こういう工合になるでしょうが、サクランボの場合は全然そういう方面に向くものではなくて、ほんとうに国内的なしかもこれはほんとうのアクセサリー的な用途しかないのですが、それを一つやってもらいたい。農林水産委員会においては、周東農林大臣が、今初めて聞いて内容が十分わからぬが、趣旨に沿って通産省と大蔵省と三者協議をして検討してみる、こういうことを言っていますから、あなたの方にも話が持ち込まれると思うのです。事務当局で検討していると思うのです。大臣の方でも私の申し上げていることはおわかりかと思うのですが、そういう立場で一つ対処願いたい。これをまず希望したいと思います。

椎名悦三郎自由民主党通商産業大臣

○椎名国務大臣 農林省はこれは相当慎重にかまえておるはずでございますから、全部がAA制になっているとは私思いませんけれども、なおよく調査してみます。FA制じゃないかと思いますが、よく農林省の意見を聞きまして善処したいと思います。     —————————————

西村力弥日本社会党

○西村(力)委員 それでは次に資料要求します。鉱工業の技術研究組合法の審議が近々開かれますが、その前に一つ資料として、こういう鉱工業の技術開発のための国または公的団体等の研究施設機関、こういうものが現在どうなっておるか、これは個別に一つ示していただきたい。それから二番目は同じような民間の施設機関個別にこれを示してもらいたい。それから三番目は民間の研究機関に対する助成措置というのが、現在までどうとられておるかということ。これも個別の研究機関にそれぞれ項目として加えられてけっこうだと思うのです。四番目は外国との技術提携の現状、これもやはり個別にずっと示していただきたい。その中のモデル的な契約書を一つ示していただきたい。それからその次は、今提案されておる鉱工業の技術研究組合法を適用し得る現存の共同研究機関、こういもうのはどういうものがあるか、これも個別に一つ示してもらいたい。その点を予備研究の資料として一つ出していただきたいと思います。それは担当の方がいらっしゃらぬと思うのですが、どなたか一つお伝え願いたいと思います。      ————◇—————

中川俊思自由民主党

○中川委員長 この際お諮りいたします。鉱山保安に関する問題について社会労働委員会より当委員会に連合審査会開会の申し入れがありました場合には、これを受諾し、連合審査会を開会することにいたしたいと思いますが、御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

中川俊思自由民主党

○中川委員長 御異議なしと認めさように決しました。  なお連合審査会開会の日時等に関しましては、委員長に御一任願いたいと思いますから御了承願います。  本日はこの程度にとどめ、次会は公報をもってお知らせすることとし、これにて散会いたします。    午後零時二十二分散会

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