商工委員会 第14号
- 発言数
- 204 件
- 登壇者
- 16 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1961/03/17
会議録
○中川委員長 これより会議を開きます。 委員派遣承認申請に関する件についてお諮りいたします。 昨十六日、八幡市において炭鉱の災害があり、多数の被害が発生いたしましたので、この際委員を派遣し、その実情を調査するため、委員派遣承認申請をすることとし、その手続に関しましてはすべて委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○中川委員長 御異議なしと認め、さよう決しました。 なお本件に関しましては航空機使用の申請をいたしたいと存じますので、御了承願います。 ————◇—————
○中川委員長 次に井手以誠君外二十一名提出の有明海開発促進法案を議題とし、審査に入ります。 ————————————— —————————————
○中川委員長 まず提案者より趣旨の説明を聴取することといたします。井手以誠君。
○井手議員 有明海開発促進法案について提案の理由を御説明申し上げます。 九州の中央部に深く湾入している有明海は最大干潮時には海岸から遠く六、七キロまで干がた地となる広大な浅海でありますので、その湾口部を締め切り、水位を下げ、第二線の干拓堤防を築きますと、一挙に五万三千ヘクタールの新しい国土が造成されるのであります。ここに三万八千ヘクタールの干拓農業を展開し、埋蔵量四十億トンと推定される海底炭田を開発するとともに、この石炭と背後地の資源を組み合わせて臨海工業地帯を形成振興すれば、九州地域経済の停滞性と後進性を打開して、有業人口三十五万、年間四千二百億円の総年産を上げ、百万人をこえる人口を収容し得ることになるのでありまして、この有明海地域の総合開発は狭い国土に、四十七番目の有明県を作り出そうとする世紀の大開発事業であります。すなわちこの総合開発によって、 一、肥沃な干拓地三万八千ヘクタールに農家の二、三男、漁場を失う漁業者等二万戸を入植させ、水田酪農をとり入れた高度の農業経営によって年間二百億円の農業生産と所得の増大が期待されます。これによって九州農業の低い就業構造を引き上げ、過剰農村人口を緩和することができるのであります。 二、推定埋蔵炭量四十億トン、通産省調査による有明海東部の可採炭量は十六億トン、うち七十%は粘結炭という豊富貴重な地下資源を開発すれば、従業員数三万九千、年間出炭一千二十万トン、生産額五百数十億円に上り、これによって老衰化した筑豊、唐津、北松炭田の将来に備え、またほとんど輸入に依存する原料炭五百万トンをおおむね自給して巨額の外貨節約となります。最近鉱害をめぐって干拓計画と石炭開発の利害対立が伝えられております。もちろん個々の築堤干拓地には当然予想されるところでありますが、一時に行なう大干拓には鉱業用地を保留し、充填技術の採用、鉱害予防の措置を講ずれば、その多くは克服され、進んで干拓地の随所に縦坑を容易に開さくすることができ、坑道延長の宿命的難問題は同時に解決するという一大利便を得ることになります。もとより企業家の利潤評価よりも雇用、所得等広く国民経済的立場に立って判断すべきであり、地下資源は国民のものであります。従って未開発炭田の開発は電源開発株式会社のごとき公の機関によるべきでありましょう。 三、相当面積の臨海工業地帯を造成、淡水化する干潮諸河川、内水湖の豊富な用水と、石炭を初め背後地の資源を活用して重化学工業、肥料、窯業、火力発電、食料品加工、臨海関連工業等を振興すれば、就業人員十一万六千、その年生産三千五百億円の巨額を見込まれるのであります。従来九州の経済は原料工業に偏在している上、その設備は老朽化し、生産の成長は鈍化するとともに、狭隘な産業構造の外郭性、辺境性、後進性から社会的人口の滞留圧迫が加重されておりますので、地域経済を若返らし、厚みをつけ、地域格差を是正して均衡ある成長と雇用の改善をはからねばなりません。 四、いわゆる台風常襲地帯にある有明海地域は、洪水と満潮が重複して年平均七十二億円の大被害を受け、現在防災改修改良工事は五百億円を計画されておりますが、大締め切りによって水位を二・五メートル低下すれば、海岸堤防二百十五キロメートル、十河川を含む干潮地域十二万ヘクタールの保全効果は六百億円、既耕地の排水改良は八十億円の効果を見込まれるのであります。 五、流域三千ヘクタールに及ぶ九州第一の大河、筑後川は年平均流量二十七億トンに上っておりますが、その利用度はわずか九億トンに過ぎず、貴重な水資源は、大半未利用のまま放流され、一方北九州、福岡地方における工業用水、都市用水の需要は最近急増し中下流の農業用水はますます不足を来たしているので、これら用水の確保は切実な問題となっております。従って筑後川の治水、利水を調整開発することは、当面の急務であり、その利便と経済効果は莫大なものがありましょう。 六、一面、締め切り築堤によって直接に漁業を失う人々には真に気の毒にたえません。この沿岸漁業はきわめて集約的、停滞的で所得が低いため、局面打開を迫られている窮境にあり、また半農半漁の立場もありますので、干拓への優先入植、第二次、第三次産業への吸収または淡水漁業、外海漁業拡大等によって解決をはかることが必要でありましょう。 以上のごとく優に一つの県に相当する事業効果が見込まれますとともに、財政面からの経済効果は少なくとも堤防保全、排水改良に六百八十億円、土地造成に二千億円その他二十億円を加え二千七百億円を期待され、一方これに要する経費は締切堤防八百四十億円、干拓堤防八百五十億円、地区内工事百三十億円、補償費三百五十億円、計二千百七十億円の見込みで、直接の経済効果よりも五百三十億円下回るのでありますから、この大難業は十分採算ベースに乗るものと推定されるのであります。この国土を守り、国土を開く大事業に自衛隊を活用すれば工事費は大幅の節減を見るでありましょう。 すでに九州地方開発促進法による審議会に有明部会が設けられたほか各方面で調査研究を進められておりますが、調査だけで十数億円を要する世紀の大事業を行なうのに、今日の調査は年度三千数百万円の小規模にすぎず統一性を欠いております。すなわち有明海開発の緊急かつ重要性にかんがみ、有明海開発促進法を制定し総合的大がかりな調査を進め、早急に開発基本計画を決定、引き続き開発公団を設立して事業を実施推進しようとするものであります。 次に法案の概要を申し上げますと、一、内閣総理大臣は有明海及びその周辺の地域の開発に関する調査について、その地域、行政機関、内容の基本計画を立案し、九州地方開発審議会の議を経て決定すること。二、内閣総理大臣は毎年調査の結果をまとめて調査を推進するが、事業の緊要性と愛知用水事業が本年度完工し、機械化公団の事業も著しく進捗している事業をも考慮して、この法律施行後五年以内(調査期間は三年)に開発基本計画を立案決定するよう努めねばならないこと。三、開発基本計画は内閣総理大臣が指定する区域における締め切り堤防、土地の造成、土地及び水面の利用、用水の利用、これらに関連する諸施設の整備その他総合的な計画の基本を定めること。四、政府は開発基本計画を実施するために必要な資金の確保をはかること。五、政府は事業の実施により失業した者の就業、生活再建または環境整備のため特別の措置を講ずるとともに、失業した漁民を造成された土地に優先入植させるよう努めること。六、開発基本計画に基づく事業を実施するため別の法案によって有明海開発公団を設置すること。 以上がおもなる内容であります。ここに有明海開発公団法案要綱を添え御提案申上げますので何とぞ著しい効果が約束されるわが国随一の、この国土開発計画に格別の御理解を賜わり、本法律案をすみやかに御可決下さいますようお願い申し上げる次第であります。(拍手)
○中川委員長 以上で趣旨の説明は終わりました。 質疑は後日に譲ることといたします。 ————◇—————
○中川委員長 次に中小企業金融公庫法の一部を改正する法律案、中小企業信用保険公庫法の一部を改正する法律案、中小企業信用保険法の一部を改正する法律案及び中小企業振興資金助成法の一部を改正する法律案を一括して議題とし、審査を進めます。 質疑を続行いたします。田中武夫君。
○田中(武)委員 中小企業に関連いたしまして若干の質問をいたしたいと思うのですが、その前に銀行局長にちょっと申し上げたいのです。 あなたは三月十日当委員会へ来て、三月三日に当委員会から来てもらうようにと言っておりましたことについて釈明がありましたが、その釈明はあなたは明らかにうそをついておられます。見えすえたうそを委員会においてつかれるようなことは不謹慎だと思うのですが、三月十日の発言、あなたはうそでないと断言できますか。
○石野政府委員 三月の十日に当委員会に参りまして、三月三日私がこの委員会に出席をいたしませんでしたことにつきましておわびを申し上げたのでございますが、当日他の議事の日程をお持ちでございましたので、簡単に説明をいたしました関係で疑いが残ったという感じを受けたのでございますが、その意味で補足的に説明をさせていただきまして、重ねて遺憾の意を表明いたしたいと存じます。 当日は銀行局の関係が予算委員会の分科会とそれから当委員会ともう一つ大蔵委員会の金融及び証券に関する小委員会と三つの予定がございまして、予算委員会の分科会は結局は銀行局関係の質問は午後の部に回ったのでございますが、当日朝の予定では最初が川俣委員の御質問で、その中で開銀融資に関する質問が予定されていたのでございます。従いまして予算委員会の分科会の最後の日でございまして、大臣も出席する予定になっておりましたので、そちらの方に参ったのでございますが、予算関係法案の提出の問題につきまして理事会がございました関係から、結局その順序は午後に回ったわけでございます。 それで朝私が予算委員会の分科会の方に参ることにし、大月財務調査官——これは前会申しましたが次長級でございますので、大月君にこちらに来てもらうという考えでございましたので、予算委員会の分科会の方の予定がかわりましたが、私は大月君がこちらに来て御了解を得て答弁をいたしておるというふうに考えて、問題はなかったというふうに考えておったのでございますが、後ほどうかがいまして、また三月三日の議事録を拝見いたしますと、連絡等も不十分であったこともございました。また私自身がそういうことで出られないことを、もっと気を配って御連絡いたすべきでございましたのに、そういった点に至らない点がございまして大へん御迷惑をおかけいたしました。その点につきましては心から恐縮をいたしておる次第でございます。ここに重ねて遺憾の意を表明いたしますとともに、今後十分注意をいたしたいと存ずる次第でございます。
○田中(武)委員 あなたがどうおっしゃっても、あの日はあなたは意識的にこの委員会を逃げたことは明らかなんです。その証拠に、大蔵省の政府委員室で、あなたが予算委員会に行っておることもわからなかった。その前あなたは出てくるということを約束しておった。それは当日取り上げられる問題について、あなたが出てこられないような事情があったのではないかと思うのです。第一分科会の議事録を私はここに持っておりますが、当日の午前は裁判所関係の予算です。それに対してわが党木原委員と横路委員が質問しておる。それに銀行局長の必要なはずはないわけです。もう一つ大蔵委員会の金融及び証券に関する小委員会とおっしゃっておるが、それも調べました。そこは銀行局長を要求いたしておりません。従ってあなたは故意に避けられたということは明らかです。もうこれ以上は申しません。当日私が聞きたかったのは、具体的な事例は避けましょう。銀行等が独禁法第十一条の規定に違反し、あるいは十七条の脱法行為を重ねて、いわゆる銀行資本、金融資本が産業資本を左右するといいますか、企業に介入するという面が出ておる。そういうことについてあなたに質問したかったわけです。そういうような実情が今あちらこちらに出ておりますが、そういうような問題について、銀行局長としては今までどのような監督をしておられましたか、その点をお伺いいたします。
○石野政府委員 三日の当委員会における田中委員の御質問に対しまして、大月財務調査官がお答えいたしましたことは銀行局の考え方でございます。従いましてあの答弁をもって私の考えと御了解いただいてけっこうでございます。ただいまの御質問につきましては、私どもといたしましても公正取引に違反をいたさないようにということにつきまして、そういう法令を守れという意味での指導をいたすという態度は強く持っておるのでございますが、ただ事実上たとえば役員を送り込むような問題につきましては、実際上銀行監督という、いわゆる銀行局の銀行監督の面だけでなかなかわからない問題が多いわけでございます。相手方を調べるというような問題もございますし、それから公正取引関係の法律に違反しておるかどうか、形式的に違反している場合だと割とはっきりとしますが、第三者を通じてやるようなことになりますと、やはり非常にむずかしい面もございます。従いまして問題が起こりました場合は、やはり公正取引委員会の方での御調査なり御判断に待って、その上で厳正なる態度で臨みたい、そういうふうに考えておりますので、もちろんそういう意味での指導等につきましては、今後もできる限り努力をいたすのは当然でございますけれども、今の問題につきましてはそういうふうに御了承いただきたいと思います。
○田中(武)委員 銀行局の銀行に対する指導監督というのは十分でない、その証拠をもう一つあげたいと思いますが、相互銀行は今当委員会で審議をしております中小企業金融公庫法の一部改正法にも関連があるものですが、中小企業金融公庫の総資金ワクのうち二〇%以上を相互銀行が、中小企業金融公庫の代理店として預かっておるのです。ところがそれが、その本旨に従った運営がなされていない。これは幾らでも指摘ができるわけです。 そこでまず第一にお伺いをいたしたいのですが、相互銀行法の第一条に相互銀行の目的が掲げてあるわけなんです。これは国民大衆のために金融の円滑化をはかると書いてある。ところが国民大衆のためにやっていないのです。そういうことについて今まで相互銀行の検査あるいは調査、この両方の権限をあなたの方が持っておられるわけなんです。どのようにしてこられましたか。
○石野政府委員 相互銀行の法律第一条の国民大衆のためにという目的に違反して、相互銀行が実質的な金利を非常に高く取るといった面につきましての御質問であり、これについての銀行局の監督検査をどういうふうにしているかという御質問だと存じますが、確かに歩積み、両建というような、今まで実質的な金利が高くなっているという弊害を私どもも検査の上で発見をいたしております。それでこれにつきましては検査のつど厳重にこれを注意いいしまして直させるように努力をいたしておるのでございますが、実際問題としては経済情勢等の関係から、監督で命令いたしましただけで、この金利を下げさせるということがなかなか実際思う通りに実効が上がっていない点は遺憾に存じておるのでございますが、しかし私どもとしてはできる限りこれを引き下げるように努力はいたしておるのでございます。
○田中(武)委員 相互銀行が取引にあたって調査料あるいは公正証書の手数料等々の名義で、いろいろな費用を取っていることは御承知でしょうか。
○石野政府委員 費用を取っておりまして、それが実質的に金利負担に相なっているという例もございます。ただその場合の手数料でございますが、それが手数料と申しますか、費用でございますが、ほんとうの公正証書の関係の費用であるという場合、またそれ以上に実際上は利息であるというような関係とその費用の実態につきましても、いろいろの場合があると思いますけれども、そういうこともございます。
○田中(武)委員 相互銀行の平均金利が幾らになっておるか、銀行局はつかんでおりますか。
○石野政府委員 これは表面金利としてはつかめるのでございますけれども、お尋ねは、おそらく実質的な金利は幾らになっておるかということだと存じます。これは平均の統計をとりますということは実質的にむずかしいのでございまして、統計をとりますときに、そういうものを出さないということになりまして、また結局そういう実質金利の問題になりますのは、個別の相互銀行として、また個別の貸し出しについて差もあることでございますので、一般的な統計はございませんが、実質的な金利は非常に高くなっておるという点はおっしゃる通りであると思います。
○田中(武)委員 銀行局長自体が、個別的な問題については利息が高くなっておるということをお認めになったのです。あなたは利息制限法の存在を御存じでしょうか。
○石野政府委員 存じております。
○田中(武)委員 利息制限法をあけて下さい。まず第一条第一項に、それぞれの限度の利率が書いてあります。第二条には利息の天引きした場合のことについて規定がしてあります。これはどういうことであろうとも、本人が貸りたのを、受け取ったのを元として計算をして第一項によってみるということなのです。第三条みなし利息というところに、これは手数料とか、いろいろな名目で取っても、これはすべて利息とみなす。こういう規定なのです。あなた自体はもう個々の相互銀行に利息制限法違反の事実があることを御承知なのです。御承知でなぜやられない。相互銀行法の二十条には、銀行法の二十二条の法令違反、監督処分及び二十条、二十一条の調査権及び検査権が準用せられておるわけです。従って、あなたの方は相互銀行に対して調査権及び検査権があるわけなのです。そうして法令違反の事実があれば二十三条によってその営業の停止をやらなければいけない。あなた自体が利息制限法違反の事実があることを認めておりながら、なぜその方法をとらないのです。
○石野政府委員 利息制限法第一条で、一定の割合をこえるときは、その超過分については無効とすると規定をいたしておるのでございます。この利息制限法の趣旨は、そういう意味合いにおきまして、取引上、そういう高い利息があると超過分を無効にするということでございまして、無効を主張し得るから払わなくてよい、こういう問題になるわけでございます。それで第二項で「債務者は、前項の超過部分を任意に支払ったときは、同項の規定にかかわらず、その返還を請求することができない。」無効として、銀行側といいますか、債権者側が権利を主張することはできないということで債務者を保護しておりますけれども、同時に債務者が任意に支払ったときは、同項の規定にかかわらず、その返還を請求することができないというふうな規定になっております。こういう関係でございまして、利息制限法の法律そのものが相互銀行の相互掛金に法律として適用があるかどうかの点につきましては、これは法律論としては問題があるのでございますが、精神の問題としてこの利息制限法の限度を越えるという問題につきまして、ただいま申し上げましたように、これを越える部分については無効とするというのが利息制限法の規定でございます。従いまして、この点につきまして私どもは実体的にとにかくこの相互銀行の実質的な金利を下げさせなければならないということは、もちろん考えておりますけれども、その利息制限法の問題で直ちに法令違反であるということで、問題を取り扱うのも適当でないというふうに考えております。
○田中(武)委員 あなた、一条の超過した部分は払わなくてもいい、少なくとも裁判上の請求権がない、法律上でいうところの自然債務だ、こういうことです、そういう答弁なんです。だから法律違反とは言えない、こう言う。しかしそういう事実があることを監督し、そうして調査することがあなたの仕事じゃないですか。 なお第二条には、いわゆる超過した部分については元本に繰り入れる、すなわち返済したものとみなすとなっておるのです。もしこの方法をとらなかった場合にはどうですか、法律的違反にはならないですか。
○石野政府委員 利息制限法の趣旨は、第二条で、今お話しのようなことで、元本の支払いをなしたものとみなす、こういうことで、結局この限度を越えた部分については、裁判上債権者を保護しないということが基礎的な考え方だと私は理解するのでございます。もちろん御質問の趣旨はわかっております。従いまして私どもとしては経済の実態の問題だと思うのでございますが、これはそういう意味で債権者と債務者との関係、特に中小企業が債務者である場合社会的に非常に気の毒な立場にある。従いまして、この利息制限法でこういうふうに規定いたしてございますけれども、無効であるということ、また任意に支払った場合にはこれを主張できないということになっております。この法律の建前というものでは、実際上、中小企業が救われないという、弱い者がかわいそうだという面はあると思いますけれども、この法律そのものの解釈から申しますると、これがそのまま法令違反であるということにはならないと思うのでございます。それで、利息制限法の問題という立場以上に、やはり中小企業の金融をできるだけ円滑にし、かつその利息を下げるという方向としては、私どもも常に心がけてはおるのでございますが、これはある意味では経済実態の問題あるいは金融全体の問題ということも関連があると思うのであります。できるだけ政府機関等に対する資金を補充いたしまして、そういった点への補完も心がけておるわけでございますが、やはり金融が常時逼迫状態にあるということにも基因があると思うのでございます。従いまして金融正常化の面におきまして、もう少し、たとえば国庫が、どんどん税が上がって、引き揚げ超過になるために金融が逼迫するというときには、これを何らか緩和するような方法を講ずるとか、金融全体を何とかもう少し引き締まり状態ばかりが続かないようにできないかということを考えておるのであります。来年度は歳入増等も相当見込んであるようでございますから、そういった意味でも財政との関係も、ある程度は調和がとれるのではないかと思うのでございますが、そういう金融全体のやり方にも関係がございます。また、相互銀行が何分無尽のような古い制度からでき上がっておるので、考え方等でもまた非常におくれておる面があると思いますので、監督上もさらに強く指導して参りたい、そういうふうに考えます。
○田中(武)委員 法制局にお伺いしますが、今銀行局長の言っているように、銀行法第二十三条の法令の中に利息制限法は含まない、こういう解釈でいいのですか。
○山内(一夫)政府委員 実はこの問題を先ほど二十分ばかり前に伺いましたから、私よく勉強しておりません。今田中委員と石野政府委員とのお話を聞いておった知識しかないわけでありますが、石野政府委員のおっしゃることは、利息制限法の趣旨は消費貸借上お金を借りた者の保護を裁判上の問題としてとらえて、この利息制限法に違反したものは、違反した利息の部分については裁判上の保護を与えない、それだけの趣旨であるから、監督規定たる銀行法二十三条の法令に入らないのだ、こういう御解釈であるように思われるのでございます。田中委員のお考えは、国民大衆の利益を保護するという立場から、銀行法なりそれを準用しておりますところの相互銀行法ができておるのである、そういう観点から利息制限法自身も借りた者の利益を保護しておるのだから、その観点から国民大衆の利益と一致するものであり、従って銀行法二十三条の法令の中に利息制限法が入るのではないか、こういう御趣旨であろうと思うのでございます。私これを伺いまして、私自身の見解は、まだ長官とも御相談いたしておらないのでありますから、はなはだ恐縮でございますが、ここで軽率にお答えすることは差し控えさせていただきたいと思います。
○田中(武)委員 法制局の方で法律の解釈について慎重な態度をとられるのは、一応きょう急に来てもらったのだからやむを得ないと思います。それではその研究の結果を一つ知らしてもらいたいと思います。
○山内(一夫)政府委員 了承いたしました。
○田中(武)委員 それで局長に聞くのですが、かりに第一条は言われる通りだと思う、裁判上の保護をしない、超過した分は法律上の自然債務だと思う、だからそれだけでいいのだというのが、銀行局長としての立場であるのかと聞くのです。それでどこに行政があるのか。それが一条関係。 二条関係では、現実に元本の支払いをしたという手続をしておかなければならぬ、それをやっていなければ完全に法律違反でしょう。その点はどうですか。
○石野政府委員 ただいまの第一点の御質問でございますが、これは私が先ほどから申しておりますのは、利息制限法の問題としてこれを越えておってもいいのだ、法令の違反じゃないのだからいいのだ、こういうふうに申しておるわけでございません。その点は利息制限法よりもっと下げさすべきでありますけれども、実際上なかなか下がらないという点を最初に申し上げたのでございまして、私どもとしては、この利息制限法との関係の問題より、実質的に金利を下げさせなければいけない、こういう点につきましては当然のことでございます。 それから第二の点は、これは「元本の支払に充てたものとみなす。」という法律関係でございまして、その取り扱いについて、元本の支払いに充てろという規定ではないと思います。これも私の解釈でございますから、なお法制局でも御研究をいただく必要があると思いますが、そういう意味におきまして、私は利息制限法の問題で法令違反であるからということよりも、実質的に金利が高い、これを何とか下げさせなければいけない。これは金融全般の問題なり、あるいは経済の一般の問題、ほかのいろいろの問題も関係がございますが、そういった意味でも、ぜひ努力をいたしたい。特に相互銀行が前近代的な考え方も残っておるという面につきましては、一そうの指導をいたしたい、こういうふうに思います。
○田中(武)委員 相互銀行が利子が高いから中小企業金融のために下げさせる、これは当然のことだ。低くさせるように、下げさせるように指導するということは当然だ。しかし法律違反のときに、銀行法二十三条による処分をやらないのかということ、これはここで法律的な解釈を法制局が留保しておりますので、あなたに申し上げますが、銀行法の二十条、二十一条、それが相互銀行の二十四条で準用せられておるのですが、相互銀行に対する調査権及び検査権、これによって一応現在の相互銀行がどんなことをやっておるか調査して下さい。その結果を一応当委員会に知らしてもらいたい。そのことを申し上げておきます。
○石野政府委員 検査の内容につきましては、従来からいろいろそういう意味での御要求もございますが、銀行の検査の内容につきましては、銀行の営業の内容、これが全体の金融不安というような問題と関連する場合がございますので、銀行の検査の内容を公表いたしますことにつきましては、非常に慎重な方針で従来とも御了承をいただいておるのでございます。従いまして、検査をいたしましてその内容を出せ、公にせよとおっしゃいましても、これはなかなかむずかしい問題でございますから、御要求の趣旨がどういう意味か、なお場合によって、御意向を伺いまして、御相談の上で何らかの御要求に応じられるようなものがございましたら、そういうものを直接、ということにいたしてもよいかと思いますけれども、とにかく検査の内容を出すということにつきましては、従来とも非常に慎重に取り扱っておりまして、その辺御了解をいただきたいと思います。
○田中(武)委員 あなたの方には調査権、検査権があるわけなんです。その権限に基づいて——現にその辺にたくさんの相互銀行がやっていることなんです。それを調査し、検査しなさいと言っておる。その結果、いろいろな法令違反の事実があるなら、二十三条によって適当な措置をとれということです。あなたの方でできなければ、何相互がこんなことをやっていますと具体的に言ってみましょうか。そうしたらそれに対する措置をとりますか。
○石野政府委員 調査及び検査を厳重にいたしますことは、これはおっしゃる通りに、また今の御意見は業界にも伝えることにいたします。ただ具体的な問題につきましては、実際問題として、その程度によってどういう措置をとるかというようなことも具体的な行政の問題でございますので、もちろん何かお気づきの問題がございましたら、別途うかがわしていただくことはありがたいと思いますけれども、ちょっと今ここで、委員会の席上、こういう事件があるからそれに対するどういう措置をとるというようなことにつきまして、約束をしろというふうなお話でございますと、御答弁をごかんべん願いたいと思うわけでございます。
○田中(武)委員 どうも大蔵省の銀行局と銀行家はツーツーだと思うのだよ。三月三日にあなたが出てこられなかったのも、そんなところに原因があると思う。相互銀行のこの問題についても、あなたが今のようなのらりくらりとした答弁をせられるところがあると思うのです。それはそれでよろしい。今後もっと事実をもってやることにしましょう。 今の質問なり答弁を公正取引委員長は聞いておられたと思うのですが、これだけの例でも明らかに不公正な取引である。利息制限法違反を押しつけられて、なるほど法律上では、裁判上の保護をしないのだから、自然債務だから払わなくてもいいといっても、借りた方は現実に天引せられているわけです。そういうのは明らかに不公正な取引だと思う。そういうことについてあなたの方はどういう関心を持っておられますか。
○佐藤(基)政府委員 独禁法によりまして、お話の不公正な取引方法を排除する措置をとれると思います。しかして今の問題は、独禁法の不公正な取引の一般指定の十に、「自己の取引上の地位が相手方に対して優越していることを利用して、正常な商慣習に照して相手方に不当に不利益な条件で取引すること。」こういう規定がありますが、おそらくその問題になると思います。相互銀行につきましては、かつて不当な、過当な金利負担を借主に与えるような両建預金の問題がありまして、公正取引委員会といたしましてはそれを排除した例があります。
○田中(武)委員 その不公正な取引の一般指定の十、これにかかることは明らかだと思う。今あなたのおっしゃっている相互銀行の件ですが、これはもう済んだことだから名前をあげないでおきましょう。相互銀行が四十万円の融資をするのにあたって、十分と思われる担保を有するにかかわらず、新規百二十万円の無尽及び五十万円の約束手形貸し出しによる定期預金——明らかに両建をしておる。これを強要した。もう一つの他の相互銀行は、やはり同じような方法によって両建制度で一般指定の十に違反——独禁法十九条ですか、そういうことであなたの方で問題になっておる。しかしそれを改めたからというので不問にしていますね。独禁法という法律の性格からいってどうなんですか。改めたからといって不問にすべき性格のものなんですか。たとえばものをとった、見つかった。返したからそれでいいんだ、そういう性格のものでしょうか。なるほど差止命令を出すことができるという規定があります。それはその現状をとめたらいいという規定だと思う。しかし法文の文句とそれから罰則等を見た場合、そんなことでいいのかという疑問がたくさん出てくるのですね。今までのあなた方がやっておられるところを見ますと、確かにそういう面が多いのですね。たとえば何々環境衛生同業組合、これが組合の申し合わせにより、何日から幾らの値上げをいたしますと、——これは現在で言えば適正化基準ができていないときには独禁法違反だ。当委員会で問題にした。そうしたらその組合の申し合わせというものをとった。それであなたの方では調査を打ち切った。あるいは、今までここで問題になったすべてがそうです。一応提訴があり申告があって、調査に乗り出す。そうしたら、その事実を改めるとか、あるいは、たとえば独禁法十一条による金融会社の株式の保有にしても、一たん持って、公取委が乗り出すと手放す。そうしたら、そういうことは不問に付すということでいいのか。独禁法の罰則規定を一つごらんなさい。そういうことになっていますか。たとえば十一条関係から言ってみましたら、独禁法九十一条で、「株式を取得し、若しくは所有し、又は同条第二項の規定に違反して株式を所有した者」となっております。だから、一〇%をこえて持ったときに、すでに法律違反が発生しているのですよ。そうでしょう、そうではないですか。カルテルにしても、これこれの行為をしたものと三条六項に書いてあって、それが三条で禁止してある。それから八十九条で、ちゃんと三条に違反した者は三年以下の懲役または五十万円以下の罰金ということになっています。しかもこれらの事犯に対する告発権は独禁法によってあなたの方の専属権ですよ。公正取引委員会が今のような態度であったら、独禁法なんか全部くずされております。一応違反があった、調査に乗り出した、もとに改めた、それでもう問題は終わりなんですか、いかがですか。
○佐藤(基)政府委員 独禁法違反がありまして、私の方でこれを調査し、その結果に基づきまして多くの場合はあるいは悪意かもしれませんが、知らないでやる場合もあるし、それらの事情をよく考慮いたしまして、独禁法違反というものはこれを排除することが独禁法の精神であります。排除する措置を講ずるならば、これができるならば、それで独禁法としての一応の使命は達しておる。しかしながら今お話の通り、罰則がありますので、しかしてその罰則の告発の規定もあるので、個個の問題につきましてその事犯が悪質であるとか、あるいはたとえば累犯であるとかいうような場合には当然やらなければならぬがへその他の場合については、個々のケースについて委員会において慎重審議をして措置するわけであります。
○田中(武)委員 調査に乗り出した、やめた、排除した、それによって公益を侵害しない場合はいい。すでに公益侵害は終わっておる。現にカルテル行為については八十九条でその未遂をも罰することになっておる。にもかかわらずカルテル行為が実際行なわれておる。それに調査に乗り出したら形式だけをかえた。これで不問に付しておる。法律の趣旨は未遂行為すら罰することになっておる。それで今までの公正取引委員会のとってきた態度が正しいと思われますか。そんなことだから、当委員会に今度も出て参りますけれども、独禁法緩和の法律、これがどんどん出てきて、公正取引委員会というのはだんだん一枚々々着物を脱がされておる。それは委員長のあなたがぼんやりしておるからだ。もっとしっかりしてもらわなければ困る。こういう見解に対してどうですか。
○佐藤(基)政府委員 従来の公正取引委員会の活動から見まして告発したことはないように聞いておりますが、現に今ある事件につきまして、刑罰権の発動を促したらどうかというような議論もありまして、お話のような趣旨を十分考えております。もちろんこれは当該事犯によってきめることでありまして、一概に言うことはできませんが、公益上の理由、それから本人の改悛の情なりあるいは再犯の事情というようなすべての点を考慮いたしまして告発するかどうかをきめるわけであります。
○田中(武)委員 独禁法についてはこれはいろいろ疑問がある。あなたの方のとっておる態度についてもあります。しかしきょうは独禁法のことを専門にやるつもりの委員会じゃありませんから日をあらためてやりましょう。これは現に当委員会に独禁法緩和の法律があと二つ出てきます。そのときに、その前にあたって独禁法関係のことは、一日ゆっくりやりたいと思っております。ただわれわれとしては、公正取委員会が現在とっておる態度というものに疑問を持っておる。これが独禁法を守る独立機関である公正取引委員会としてどうであろうかというように疑問を持っておる。これは過去のいろいろな例があります。そういう点を突いていきたいと思いますが、この点はこの法案とは直接関係がないので、あとに回したいと思います。先ほい来申しておりますように、中小企業の金融機関である相互銀行がいろいろの面において独禁法違反、利息制限違反、いろいろなものがあるということは常識なんです。相互銀行がもう二割五分か三割以上の金をとっている高利貸同然であるということは、はっきりしている事実です。何回か当委員会においても問題にした。ところが今日に至るも改まっておらない。前にも申し上げたが、無尽会社から相互銀行という名前に変わった。けっこうなことだが、よくなったのは建物だけだ。建物はなるほどよくなった。しかしながら内容は昔ながらです。銀行局長はもう少し職務に忠実であってもらいたいと思うのです。あなた銀行と話し合う前に、中小企業の金融難で困っている人たち、あるいは大衆の金融円滑化という法の精神に照らして、相互銀行自体がやっておるかどうかということをもっと調べ上げて、適正な処置をとるように望みたいと思います。いかがです。
○石野政府委員 私も中小企業金融の円滑化、またその適正化につきましては常に努力をいたす考えでおるのでございます。役人というものは、実際の社会というものに触れる機会が少ないと申しますか、そういう努力が足りないと申しますか、そういう面がございまして至らない点もあると存じますが、できる限り御趣旨のような方向でなお努力をいたしたいと思います。
○田中(武)委員 それでは相互銀行の問題は、この程度にとどめておきましょう。 今度は中小企業信用保険法の改正の方へ移ります。中小企業庁長官にお伺いしますが、今度の法案で融資保険と普通保証保険を廃止するということになっているのですが、これを直ちに廃止して実際において不便ということはないですか。
○小山(雄)政府委員 今回御審議願っております信用保険法の改正で、従来からやっております保険種別のうち、融資保険と普通保証保険をやめることにいたしております。これは三十二年に金融制度調査会で答申がありまして、信用保険と信用保証との仕事の分野をはっきりして、中小企業者には第一次的には信用保証で全部やっていく、それを信用保険が再保証するというような仕組みで持っていくべきだという意見がありまして、それ以来大体その方針で段取りを進めてきておりまして、融資保険その他のワクも順次狭めて参りましたし、それから保証保険法に全部追い込んでいくための保証協会の充実、その他もやって参りまして、大体廃止しても支障がなかろうという見込みに立ちまして、来年度から廃止ということにいたしておるのであります。
○田中(武)委員 現在保証協会は全国に五十二ですか、ありますが、その中で、この二つの制度を廃止することに対して、保証協会の側では意見はどうですか。何か北海道とか、東京あたりではまだほかの包括保険だけでなく普通保証保険なんかをやっておると聞いておりますが、そういう点はどうですか。それからなお貿易自由化等で相当大口な資金を必要とるすので、そんなときにこの普通保証保険をなくするということはどうですか。
○小山(雄)政府委員 保証協会の方は融資保険、保証保険を廃止することに対して特別に反対はないわけでございます。ただ今御指摘の通り、全国の五十二の保証協会のうちで——包括保証保険が二口に分かれておりまして、第一種包括保証保険、小口の取り扱いをいたします面と、第二種包括保証保険という大口の方を取り扱います面と二つございますが、この大口の方にまだ入っていない協会があるわけでございます。そういう協会はもちろん従来普通保証保険をやっておりますけれども、ただ普通保証保険をやめて包括保証保険に入るかどうかという場合に、協会の収支関係の利害といいますか、保険料を支払うのと、保険金をもらうのとの利害関係で、多少協会によってはまだ入っていないところがあるという実情はございますが、制度そのものを変えることについて、特に反対といいますか、意見はないと考えております。 それから貿易自由化等で、中小企業金融の金額もふえる場合がある。それを保証にかける、あるいは保険にかけるということになる関係上、融資保険等を廃止することはどうかというお話だと思いますが、大体たとえば保険にかける限度額等も今回は広げまして、従来融資保証保険でいっておった分量の程度の融資については、今度包括保険にも全部かけられるという仕組みに変えますので、その点も、そういう今後の傾向に対して、保険の利便がそういう面で受け入れられないということはないように措置することになっておりますので、大体そういうものは今回の制度でまかなっていける、こう考えております。
○田中(武)委員 今回の改正の一点でありますけれども、「信用金庫連合会の中小企業者に対する貸付にかかる信用保証協会の保証を、新たに中小企業信用保険の対象とすることであります。」これが改正なんですが、信用金庫連合会は、その会員に対して行なう。その会員は、個々の信用金庫だと思うのです。そして直接個人に行なう場合は、信用金庫法の五十四条二項だと思うのですが、大蔵大臣の認可したときだけしかやれない、こうなっているのですが、そのことに対してですか。この改正は、信用金庫法第五十四条第二項の場合だけをいうておるのかどうか。
○小山(雄)政府委員 お話の通りでありまして、信用金庫連合会は、今御指摘の信用金庫法第五十四条第二項の規定によりまして、昭和三十三年十二月にこの認可を受けたわけでございます。今回この仕事を保険にかけ得るということにいたしましたのは、この認可を受けて、信用金庫連合会が信用金庫を代理店にして連合会の金を貸すという仕事を、三十三年からやっておりますし、その金額もふえてきておりますので、それを保険にかけ得るようにするということにいたしたわけでございます。
○田中(武)委員 だから、信用金庫法五十四条二項による代理認可を受けた分だ、こういうことですか。
○小山(雄)政府委員 そうです。
○田中(武)委員 そういう場合以外には、直接個人に貸すことはないですね。
○小山(雄)政府委員 ありません。
○田中(武)委員 今度は公庫法について尋ねたいのですが、今度の二十億出資の増で、保険料率を引き下げるといっておりますが、現実にどの程度の引き下げができますか、またどの程度の引き下げを考えておられますか。
○小山(雄)政府委員 包括保証保険一本にいたすわけであります。これには、先ほど申しましたように第一種と第二種とございますが、第一種の保険料率は日歩七厘三毛でございます。この一種の七厘三毛は、そのまま据え置くことにいたしております。これは小口の保証に対する保険料でありますので、特に政策的に非常に安くしておるわけで、これはそのまま据え置きたいと思います。第二種の方は、保険料が一分一厘でございます。それを今回約一〇%下げて、九厘八毛五糸に下げるということにいたしております。これをもちまして保証協会は、一種あるいは二種も包括保証保険の方に入ってくるということを要望する意味において、政策的に一種の方を一〇%下げることにいたしたいと思っております。
○田中(武)委員 一種はそのままにして、二種の方を下げるのですか。そうすると、大きな方は下げてやって、より零細な方はそのままに据え置く、こういうことですか。
○小山(雄)政府委員 一種はそのままで二種を下げるわけでございますが、今申しましたように、一種と二種の開きが非常に大き過ぎたというか、一種の方は、政策的に年七厘三毛というように非常に下げておったのでありますが、今回融資保証保険をなくしながら、そのかわりとして、第一種の方に入ってもらうという意味におきまして、第二種の方を少し下げる、こういうことであります。
○田中(武)委員 今まで二種に比べて一種の方がうんと低かったということは、より零細な、五十万円以下の金融を必要とする人のための政策だった、こう思う。そんなら、やはり一方を下げるなら片方ももっと下げてやる方が、零細企業に対する配慮じゃないかと思います。 そこで、最後に大臣にお伺いしたいのですが、先ほど来のわれわれの論議を聞いておられたと思う。まず第一は相互銀行なんです。これはもちろん大蔵省の所管でありますけれども、先ほど来ここで申し上げておるように、中小企業金融公庫の総資金ワクの中の二割以上は、相互銀行が代理貸しとして貸しているわけです。ところがその相互銀行のあり方が今問題になっているわけです。従って、われわれは中小企業金融公庫の代理店としての相互銀行を再検討する必要があるのじゃないか。相互銀行が今までのようなことをやっているなら、中小企業金融公庫の代理店から、相互銀行を切るべきじゃないか、こういう意見を持っております。それに対してどう考えられるか。 なお保険制度に関しましては、保険料率の引き下げ、填補料率の引き上げ、及び、これは直接大臣の関係ではございませんが、保証協会のいわゆる保証料の全国平均化並びにその引き下げ、このことを強くわれわれは希望しているわけです。今日アメリカのドル防衛のあおりを受けて、日本も低金利政策をとらねばならない。こういうことになっておって、本年一月一日から中小企業関係の公庫は三厘下げた。これなんかはいかにも中小企業のためのように言っておるが、実際は、ドル防衛の結果、アメリカらに金利の引き下げを要望せられた結果だとわれわれは見ておるのですが、それはともかくとして、中小企業の金利が下がることは大いにけっこうだし、われわれも今日まで説いてきたわけなんです。今次、保証料とか保険料とかいろいろ名目はあるにしても、借りる方の側からいえば、これはすべて金利なんです。従って金利引き下げという点から、これらの点の引き下げ及び保険填補率は引き上げるべきが妥当である、そのことによって、より一そう中小企業の金融の円滑化をはかることができると思うのですが、大臣の所信を最後に伺いたい。
○椎名国務大臣 相互銀行が代理店をやっておるが、あるいは歩積みの問題その他において、本来の中小企業金融というものの理想に背馳するような動きをしておるのではないかというお話でございましたが、これらの問題につきましては、従来とも十分に弊害のないとこを期して監督指導して参ったのでありますが、今後とも御趣旨に沿うて、十分に、その弊害を除去するように努力したいと考えます。 それから、保険料率あるいは保証料率の引き下げ、この問題につきましては、もとより今日三厘の利下げをしたことは、決して満足なことではないのでございまして、今後とも中小企業金融の円滑化、負担の軽減ということに努力して参りたいと考えます。
○田中(武)委員 ほかに同僚委員の質問もまだだいぶたまっておりますので、私はこの程度でおきたいと思うのですが、後段の方の大臣の答弁については、その引き下げあるいは填補率の引き上げについて、今後とも努力せられるよう、重ねて要望しておきます。 しかし前段の方の相互銀行というやつは、これはとんでもないやつなんです。それは、先ほど来言っておるように、歩積み両建て主義、これはもう制度は明らかにあって、はっきりと利息制限法の違反あるいは独禁法の違反、いろいろな問題を起こしております。従って、政府の資金である、いわば国民の血税である。この中小企業金融公庫の金を、そういったところへ二割以上も渡してやって、その相互銀行は、おのれの方の商売に使っておるんですよ。そして、しかも五十万円貸してやったら——それは自分の金じゃない、政府の金なんだ。そうしたら、五十万円以上の無尽をかけさす、あるいは何カ月分かの利息を天引きする。明らかにやっておるのです。そういうことに対して、われわれは一応反省を求めるために、中小企業金融公庫の窓口業務、すなわち中小企業金融公庫と相互銀行との間の代理所契約を一ぺん白紙に戻せ、こういう意見を持っておるので、大臣の方においても考えてもらいたい、このように思うわけです。
○中川委員長 中村重光君。
○中村(重)委員 では簡単に質問いたします。 今、田中委員から触れられたのですが、今度二十億円の出資をするわけですが、これの運用ということを、私どもは非常に重視するわけです。二十億円の出資にあたって、通産省はどのような指導監督をされるか、またこの二十億は保証協会の自主制によって運用していくのかどうか、その点、明らかにしていただきたいと思います。
○小山(雄)政府委員 二十億の金は、保険公庫の融資基金に出資いたしまして、これを保険公庫が全国の信用保証協会に貸すわけであります。従って、監督とおっしゃいましたが、金を貸すそのものでありますから、債権者としてはもちろん、保証業務を運営することに関する一般的な指導といいますか、そういうことにつきましても、この金をもとにして、てこにしてやっていく、こういうことに相なろうと思います。監督はもちろん十分いたすわけであります。この金は保証協会では保証の規模をふやす基金として使いますとともに、その具体的な方法としては、地方銀行等に定期預金等をいたしまして、そこからその金額に対する何倍かの中小企業向けの融資資金を引き出す、さような効果を期待いたしまして運用していく、こういうことであります。それとともに、定期預金等にいたしますと、公庫から貸しますときと、銀行でそれを信用保証協会が運用します際に利幅が出ます。その利幅をもちまして信用保証協会の業務の合理化といいますか、まず保証料の引き下げ、保証料を安くしていくということを中心といたしまする業務の合理化ということにそれを活用していく、こういうこと、この二つを期待いたしまして運用していく、こういうことであります。
○中村(重)委員 保険公庫が保証協会に貸付をするわけになるのですが、そうなりますと、ただいま御答弁になりました金融機関に定期預金等をするんだ、それを裏づけとしてそれに数倍する融資というものがある、こういうことであります。その定期預金等は、保証協会が自主制を持って預金あるいは預託をするのかどうか。
○小山(雄)政府委員 保証協会が自主制を持っていたします。
○中村(重)委員 時間の関係もありますので、私は簡単に実情を申し上げてみたいのでありますが、御答弁のように保険公庫は二分五厘の金利をもって保証協会に融資をする、こういうことになりますが、保証協会は定期預金をもって六分程度、それだけの利率の幅というものが御答弁のように保証協会の運営費に充てられる、こういうことになると思います。それはまずおきまして、保証協会が金融機関に定期預金をする場合、あるいは預託をする場合、その銀行を自主的に決定をしていく、これが中小企業の、特に零細企業の融資の緩和という面からはずれないでありますといいわけなんです。ところが、その預託をし定期預金をいたしますれば、その定期預金をした銀行の融資の場合に保証をする、こういうことになりまして、その保証の主導権は金融機関が握るということに現実においてなっております。そこでこの定期預金の銀行選定ということが、非常に重要だと私は考えるわけであります。これを誤りますれば、ほんとうに金に困っておる、真に融資をしなければならない中小企業、零細企業等に融資をするということにならないで、銀行から普通借り入れ可能である業者に対して保証をするというような形が出て参ります。それは少なくともこの融資の精神に合わないんだ、このように考えておるわけであります。そのような点をどのように考慮しておられるのか、そうした点に対する指導をどうやっておられるのか、その点を伺いたいと思います。
○小山(雄)政府委員 各地の保証協会は地方の各種の金融機関に公庫から借りました金を分散するといいますか、取引あるところに分散して——中小企業金融等をやり、かつ自分のところと関係のあるところに分散をしてやるわけであります。そのときは大体従来の保証高に比例してだんだんに配分していきます。自主性を持って預託、運用すると申しましたが、ある銀行だけに預けるとか、一方を多くして一方を加減するということは事実問題としてやりませんし、また私どもとしましても大体従来の保証高の比例によって運営していくというような指導方針で指導はしております。ただ運用そのものについてきめるところは保証協会が自主的にやるということでございます。
○中村(重)委員 私は機械的にやってはいけないと申し上げるわけなんです。産投会計から保険公庫に融資をする、保険公庫は保証協会に出資をする、保証協会は金融機関にこれを預託する、定期預金をやる、それが即中小企業者に対するところの融資を緩和することになるのだというように、単純に機械的にお考えになっておっては、この二十億の融資がほんとうに生きてこないと言うのです。真に中小企業金融緩和のために、普通の銀行から借り入れ困難である中小企業に対して、この二十億というものが生きて使われるという形に指導をおやりにならなければならぬ、こういうことを私は主張しておるわけであります。 なお参考に伺っておきますが、保証協会の審査委員会というのがあるはずですが、この審査委員会の構成はどうなっておりますか。これも保証協会の自主性にまかせておられるのか、何か基準を定めておられるのか。
○小山(雄)政府委員 保証する場合の審査委員会でございますが、その構成、運用のやり方等は大体保証協会に自主的にまかしております。まかせておりますが、大体関係の金融機関、それから府県等の行政機関の関係者を全部集めて審査をやるということでありまして、それもその地方々々によってその関係者の顔ぶれというものがきまってきますから、それらを網羅いたしまして、そこで相談して審査をしていくことにいたしておるわけでございます。具体的なやり方等につきましては大体保証協会にまかしております。
○中村(重)委員 この保証協会の審査委員会の構成というのは、これまた保証にあたってこうした二十億の、保険公庫から保証協会に融資する金額がほんとうに生きて使われておるか、適切な運営が行なわれておるかどうか、そこに問題があるわけです。実際は実力者というのが構成員になっておる場合は、これがゆがめられていくということが現実にあるわけです。これは小さい問題のようでありますけれども、決して小さい問題ではありません。十分指導の面において留意されるようにこの点は強く要望しておきます。 なおただいま、一昨日の私の質問に対しての文書回答が配られたのでありますが、第一に商工中金が融資をする場合に保証金をとるのだ、これはいわゆる債権の保全上やっているのだ、こういうことなのであります。私は中金の理事長といろいろ非公式にも話した。個人の保証は役員をやめると同時にこれを解除するということは、適当であるとは思うけれども、その事業に責任を持って当たってくれるのであるかどうか非常に不安である。うまくいっていないところの事業に、その保証人が役員をやめたからといってこれを解除するということになってくると、債権の保全上おもしろくないから、これは困るのだというような考え方でありました。なるほどそういう一面もあるかもしれません。それでは、逆説的になりますが、うまくいっておった事業——組合は組合員の総意ですから、理事は改選等においてやめるという場合がありましょう。そのやめたあとに、ほかの人において運営されたその事業が、共同施設がうまくいかなかった。そのために個人保証は解除されていなかった。その責めをその個人に負わせるということになってくるわけであります。こういうことが妥当だというように長官はお考えになるか。まずその点をお尋ねいたします。
○小山(雄)政府委員 まず組合の役員に個人保証をしてもらうということで、これは私法的な責任からいいますと非常に重いわけでありますけれども、今ここに書いてございますように、組合運営の一般論としても、役員は組合を健全に発展させるために、みずから責任をとって、すべてやってもらうというような意味もございますし、個人保証を建前としてとっておるということにいたしておるわけでありますが、これも、必要以上にはとらぬということを、まず取り扱いとしては考えなければならぬと思います。 それからお話の役員がかわりますような場合、これは常識から考えましても、役員であるがために個人保証したわけでありますから、今度は新しい人にかわってもらうというような原則も、また常識からいいましても当然のことだと思います。ただいろいろこれを調べてみますと、たとえば貸付金の延滞が起こっておるというような場合は、法律問題あるいは実際上の跡始末の問題といたしましても、これはたまたま役員がかわったからといって、すぐかえるというわけにもいくまいということでありまして、原則はあくまで交代してもらう、積極的に交代を認めていく。事故のあったような場合にはこれは例外だ、こういうことで運用して参りたいと思います。
○中村(重)委員 この問題は法案に直接関係がありませんから、またいずれ適当な機会に質疑をいたしたい、このように考えております。 そこで通産大臣に特に要望として申し上げますが、協同組合は御承知の通りに社会性を持った、民主的な組織であるべきはずなんです。ところがこの協同組合が、共同施設あるいは協同組合の金融によって貸付を行なう、こういったようなことがあります。ところがこの金融を協同組合が行なうことにおいて、その組合の幹部がボス的になり、この金融を利用しあるいは悪用し、その組合の運営を独占していく。組合員のための組合でなくて、幹部のための組合事業運営という形が出て参っております。農業協同組合の中にもございましょう。中小企業協同組合の中にもある。その他幾多の協同組合の中に、そういう弊害が生まれております。この保証制度の利点もあるでありましょう。しかしながらこの弊害というものは非常に大きいわけであります。そうした点を十分一つ通産大臣としては検討され、そういう面にも配慮されて、不合理な点がないように、真にこの協同組合の事業運営が合理的に、妥当に運営されるように、特段の御配慮をお願いいたしたい、このように思います。 いずれまたこの問題については適当な機会に質問もし、検討もいたしたい、このように考えて、質問を打ち切ります。
○中川委員長 加藤清二君。
○加藤(清)委員 ただいま十二時二十分でございます。すでにもう物理的には議題を変える時間でございます。各委員の皆様も大へんお急ぎのようでございます。私自身も実は心はすでに名古屋へ走っておるのであります。実は、私の師匠でございまする名古屋市長小林橘川先生がおなくなりになりまして、あすは葬式でございます。ほんとうはこの時間は私はここにおりたくないのでございますけれども、しかしながら先ほど来審議されております本法案に対する審議の過程を見ますると、これは事まことに重大でございます。特に中小企業をこよなく愛しておられました小林橘川先生の意図も、これをほんとうに中小企業のために改善するの必要は十分ありと前々からお認めでございまして、私がここでこれをすることが、やがて霊に報いるの道であると存じまして、私は以下簡単に御質問をいたしまするから、そのつもりで、お答えなさる方も簡単にして要を得たお答えを願いたいと思います。 まず第一番に、中小企業の方々の声は、事金融に関する限りは、資金が足りない、金利が高い、借りにいっても手続がむずかしすぎて、なかなかに借りることができない。従って、借りたいけれども借りられない。この声が中小企業界に横溢しておるのでございます。一体中小企業金融公庫の資金と需要の関係は、ただいまどのような状態に相なっておりまするか。私の聞くところによりますると、大体三分の一、よいところで四割程度しか需要が満たされておらない、かように聞いておるのでございますが、一体いかがでございますか、これは。
○小山(雄)政府委員 中小企業金融公庫の申し込みに対する貸し出しの実行の割合といいますか、これを大ざっぱにとってみますと、今年度に入りまして、第一・四半期で六二%程度、第二・四半期で五二%程度、第三・四半期は年末融資、年末資金の追加等もありまして、この率が相当上がりまして、八七%程度になっております。これが当該月の申し込みに対する当該月の貸し出しの実績でございます。ただ、前々から少し繰り越し、持ち越しがありますから、御指摘の通りそういうものを入れて計算しますと、悪いときに三〇%、いいときに四五%、その程度になると思うのでございます。
○加藤(清)委員 答弁は簡にして要を得てお願いいたします。 お答えの通り大体三分の一程度しか満たされていない。にもかかわりませず、今日の中小企業の資金需要は、おのれみずからが好むにあらずして、大企業その他の押しつけによってどうしても設備を近代化しなければならないのでございます。資金需要はますますふえて参ります。設備を近代化せよ、機械の合理化をせよ、その上なお貿易の自由化に対処せよ、かように親企業から責められ、政府からも責められる。ところがその資金はと申しますると、親企業は用意してくれないのでございます。政府みずからは三分の一しか用意していないのでございます。一体中小企業はどこへその資金源を求めるべきでございましょうか。大臣どうしたらいいんです。
○椎名国務大臣 極力資金源をあさりまして、資金量を拡大するという以外に手はないのでございますが、今後とも十分に努力をいたします。
○加藤(清)委員 今後ともでなくして、今すぐに努力をしていただきたいことを次々とあげまするから、それをやる用意がございまするか、ございませんか。
○椎名国務大臣 繰り上げ融資等の方法を考えられるのでありますが、極力努力いたします。
○加藤(清)委員 それでは銀行局長にお尋ねいたしまするが、政府はすでにさきに国民所得倍増計画なるものを出しておられます。これを実際に実行に移すといたしますると、この実行計画に伴うところの中小企業の資金需要は、一体どの程度と見込んでいらっしゃいますか。
○石野政府委員 所得倍増計画に基づきまして中小企業の資金需要が幾らになるかという計算につきましては、これは非常に見通しのむずかしい問題でございまして、私どももそういう計算は持っておらないのでございます。
○加藤(清)委員 だからこの計画は、さきに経企庁長官にも通産大臣にも申し上げたことであるけれども、これは大臣みずからが目標であると言うておられる。絵にかいたもちと言われている。計画もない、見通しもない、まるでやみくもにめくらが手探りで探しておるようなものだ。だから結果は三分の一とか四分の一しか需要が満たされないということになる。今中小企業庁長官は数字でお答えになりましたが、それは届け出られたものからのトータルなのです。はねられたもののトータルは入っていない。ましていわんや中小企業の金融、これが政府金融機関にしても、銀行にしてもそうですが、行ったってどうせわしらは貸してもらえぬ、こういう観念のもとについに、たたかれながらもたたかれながらも高利貸しに走ったり、いじめられ、いじめられながらも相互銀行にお参りをしたりということが今日の実態でございます。従って資金需要の見通しをはっきり立てて、ほんとうに今日椎名通産大臣に中小企業に対する愛情がありとするならば、具体的に数字、予算をもってお示し願うのが当然であると思いまするが、いかがですか。
○椎名国務大臣 今日の段階では、もちろん決して満足な資金量ではございませんので、一方また中小企業の年産の伸び等も十分に勘案いたしまして、できるだけ所要の資金が流れるように今後とも努力いたします。
○加藤(清)委員 私はこの際数字をもってお尋ねしたいのでございまするが、皆さんの御希望による時間短縮の意味をもって数字を申し上げません。第二番目金利体系をながめてみますと、大企業に対する融資の金利、農林漁業に対する融資の金利と中小企業とを比較いたしてみますと、ここにやはり政府の伝統的精神と申しましょうか、情けは上に厚く下に薄いということが行なわれておるようでございます。つまり大企業融資は非常に低金利である。ところが中小企業に対しては高金利である。これをこのまま放置しておいて、果して政府の要請しておるところの中小企業の体質改善が可能でございますか。大臣、中小企業の金利の方が安いと言えますか。
○椎名国務大臣 政府機関は財政資金等につきましては、できるだけ安く供給するように考えておりますが、遺憾ながら民間の中小企業に対する金融面におきましては金利は相当高い現状でございます。なるべくこれを安くしなければならぬということは考えております。
○加藤(清)委員 たとえば政府資金にいたしましても、大企業に貸し出されます場合の金利と、同じ仕事の系列下にある中小企業に貸し出されますところの金利と比較してみますと、中小企業はせいぜい安くても九分から一割近くに相なっております。ところが大企業は、あなたの御存じの通り、その半分程度でございます。銀行局長、これについて私の言うことに誤りがございますか。
○石野政府委員 仰せの通り、中小企業の金利の方が大企業の金利よりも高くなっておるわけでございます。ただこの問題は小口のものと大口のものの経費の関係とか信用度の関係で、経済の実態的な意味での必然性というか、そういった関係もございますので、まあある程度はやむを得ない。従いまして政府機関につきまして、特に大企業向けのは政策金利のようなものは安くなっておるのですが、中小企業について全般的に政府機関のものを非常に安くいたしますとまたそういう点では一般のものとのバランスの関係等で、弊害の起こる面もあるわけでございます。従って全般としての金利引き下げの必要性につきましても、先ほど来当委員会でも強い御要望がありまして、私どもとしても努力いたしたいと考えておりますが、今申しましたような意味におきまして、経済の実態からもある程度、差があるということも御了承いただきたいと思います。
○加藤(清)委員 答弁は不満でございますが、時間の関係上次に進みます。とにかく中小企業に対する金利は世界じゅうで一番高いと言っても過言でない。なぜかならば、アメリカと日本の金利を比較してみますと、日本全体の金利が高い。だからアメリカの日本に対する投資意欲がどんどん出てきておる。そこへもってきて、内地を比較してみますと、大企業が安くて農林漁業が安くて、中小企業の方が高い。世界じゅうで一番高い上になお高いのだから、中小企業の金利は一番高い。高くてもなお喜んでおればよろしいが、中小企業の声を聞きますと、高いがゆえに、朝から晩まで働きに働き抜いてもなお足りない。銀行金利と税金に追い回されておるのが、おれらの明け暮れじゃ、だから労働者に対しても何とかしてやりたいが、してやることができない。これが中小企業の大将のほんとうの声なんです。この声を大臣は何と心得ますか。
○椎名国務大臣 できるだけ経済の弱体性から脱却いたしまして、日本の経済にりっぱに貢献のできるような体質改善を目標として施策をこらしておる次第でございます。
○加藤(清)委員 次に、中小企業金融公庫の貸し出しの方法について、すでにこれは同僚議員から論議をされておりまするのでこまかく申しませんが、発足の当初においては直貸しをするだけの人的な余裕がなかったかと存じますけれども、代理貸しの不正、代理貸しが行なった対象の不正等々が、今日これほど論議され、表に出ている矢先でございまするので、私どもはむしろ非難の少ない、しかも金融を受けて相手が喜んでいるところの直貸しを増加して代理貸しを減らす、このことを今年度は中小企業庁の努力目標として、しっかりと行なうべきであると思いまするが、大臣はどのようにお考えでございますか。
○椎名国務大臣 もとより御指摘のように直貸しが本来であるべきはずであります。ただ現実問題として代理貸しが多いという現状でございますが、これはできるだけ努力いたしまして代理貸しを少なくして、直貸しの方を多くするという目標になるべく早く到達したい、かように考えております。
○加藤(清)委員 その言葉がほんとうに行なわれることを願ってやみません。 ところでせっかく貸していただいた人の中にも、なお不満の声があるのでございます。それは何かと申しますると、お願いしてから金の顔を見るまでに半年もかかっておる、こういうことです。その結果は、設備増強にアンバランスができてしまって、しょっちゅう親企業にしかられっぱなしだ。審査手続のスピード化は目下の急務であると思いますが、長官、どうでしょう。今度は事務操作だから長官にお尋ねしましょう。
○小山(雄)政府委員 中小企業金融公庫の貸し出しで審査期間が長いという非難はしょっちゅう聞くわけであります。一時ちょっと延びておりましたが、最近またいろいろ努力いたしまして、今は大体平均三カ月くらいまで縮めて参りました。設備資金、長期資金の貸し出しとしては、大体そんなところじゃないかと思います。これはややもすれば延びがちでありますので、短縮するのに努力いたします。設備資金の貸し出しでありますから、新規のお客さんが多いということ、その他の事情もありましてなかなかむずかしいことでございますが、せっかく努力いたしまして短縮に努めて参りたいと思います。
○加藤(清)委員 中小企業の金融を欲するのは、栄養剤を補強しようとは考えていない。病気になったから頓服がほしい、こういうことなんです。それが半年も先にしか薬がもらえぬようなお医者さんでは困る。努力する程度では困るのです。あなたは今三カ月とおっしゃったけれでも、それは三カ月の場合もあったでしょう。しかしほとんどが半年以上かかっておるのだ。半年も先に薬をもらったり注射してもらったって病人はその前に死んでしまいます。 次にお尋ねしたいことは、貸し出しの金額の高でございます。ここに私は今度の政策の中には矛盾があるのではないかと思うのでございます。それは、特定機械向け融資というものが行なわれるはずでございますね。去年は大体二十五億あったはずでございます。ことしは開銀に七十億、お宅の方に三十億あるはずでございます。この内容を、過去の実積を調べてみますると、大体一口が二千八百万円程度になっておるのでございます。一体中小企業金融公庫は御承知の通り要すれば三千万でございますけれども、普通は一千万でございます。二千八百万をどうやってお貸しになる御予定でございまするか、まず総裁にお尋ねしましょう。あなたは銀行局長もやっておられたことがあるから……。
○森永説明員 一般的には千万円を限度といたしておりますが、特別に必要のあるものにつきましては三千万円、さらになおきわめて特殊な事例には五千万円まで増額し得るというようなことになっておりまして、最近機械関係産業等の近代化の要請に応じまして、五千万をこえて貸し出す事例も数多く出ておるような次第でございます。その場合には関係各庁の御承認も一々いただいておるわけでございます。今般開銀と並んで実施いたすことになります特定機械工業向けの融資につきましては、一つの工作機械をとってみましてもその値段が千万円をこえるというような事例も数少なくないと存ずるわけでございまして、当然五千万円をこえる限度超過の融資の扱いをする場合が多くなることと考えて、目下そのようなラインで関係各省と御相談を申し上げておる次第でございます。
○加藤(清)委員 その点大臣は認めますか。
○椎名国務大臣 今回中小企業金融公庫が、初めてこの問題に乗り出して融資をするということになったわけであります。当然事柄の性質上限度超過に相なるのでございますが、これはできるだけ迅速に認めるつもりでございます。
○加藤(清)委員 これは行政措置だけで可能でございますか、それとも例外措置を設けるための法改正を必要とするか、あるいはまたこの際法案の改正にあたって附帯決議にそれをうたう必要があるのか、これはなくて勝手にできますか。もしそれを勝手にやったということになりますると、この例がほかの方にも波及するおそれがなきにしもあらずと私は考えます。なぜかならば、すでに政府が要請しているところの中小企業の設備の近代化は一千万円ではとうていまかない切れぬ機械が続続出てきているのでございます。従いましてその際に一千万円以下の融資だけであったといたしますると、機械は半分買うわけにはいきません、どういう結果が生じているか、資金のないやつにはなかなか機械を渡すことができない。そこで某々——あえて名前を控えますが、大機械メーカーは大企業にはすぐに売ります、ところが中小企業が機械を買いに参りますと、ただいまランニング・ストックが二年から三年はあります、だから売ることはできません、三年先なら納品をいたしましょう、こういう悪影響が出てきているのでございます。従いまして私はこの際政府の要請であるところの設備の近代化に対しては、当然特例を設けてしかるべきであると思うのでございます。さなきだに森永さん考えてみて下さいよ、国民金融公庫の貸し出しの金額も所得の増加によってだんだんふえてきておるのでございます。片や開銀はだんだんと下がってきているのですよ。一体あなたのところは前門のトラ後門のオオカミを控えて、どこに中小企業金融公庫は生きようとするのですか、まずあなたの意見から承りましょう。
○森永説明員 昭和二十八年に中小企業金融公庫が発足いたしまして以来、中小企業も日本経済の伸展とともに育ってきておりますので、その当時考えられました千万円あるいは三千万円あるいは特殊な場合に五千万円という限度もいささか窮屈に感ぜられつつあるということは御承知の通りでございます。従いましてこの限度もだんだん上げていただきたいということを考えておるわけでございますが、幸いにして目下限度超過を承認を受けることによって、この限度をこえて融資する道も開かれておることでございますし、特に今度の特定機械につきましては、これは当然この限度を超過せざるを得ないということにつきましても、御当局の認識をいただいておるような次第でありますので、目下のところは運用によりまして中小企業者の近代化の要請にこたえていくことができるというふうに考えておるところであります。
○加藤(清)委員 運用の妙は、とかく例外措置やら妙な悪事を生むのが過去の実情でございます。従ってこれに対して大臣どのような措置をとられますか。
○椎名国務大臣 今公庫の総裁からお話がありましたが、結局は融資準則できまっておる。問題の重点は何といっても中小企業の設備近代化という見地から、もしこれをただ運用の妙だけでなしに、その例外措置を原則として認めるというふうにする必要があれば、その点は関係方面とよく協議いたしまして、改正すべきものは改正したいと思うのであります。とにかく弊害のない運用の妙を得てやっていけるつもりでございますが、必要あればあえて改正してもらうことにやぶさかではないのであります。
○加藤(清)委員 弊害のない運用の妙だけで事が足りれば私はこのように申しませんが、やむを得ませんので私はその妙の妙たるゆえんの一例を申し上げてみたいと存じます。つまり高級料理屋には金が貸されるが、法第二条の四の二に規定するところの旅館業には金が貸されていない、こういう実例があるのでございます。御承知の通り第二条の四の二には、環境衛生同業組合、こう相なっておるのでございます。これは厚生省所管のはずでございます。にもかかわりませず旅館業と称するものに貸し出された実例を見てみますと、これはほとんど高級料理屋でございます。一体いかなる運用の妙によって、このような結果が来たされておるのでございますか、これは大臣。
○椎名国務大臣 所管外でございますので、よく存じません。
○加藤(清)委員 それでは担当官……。
○森永説明員 私どもの現在の融資準則によりますと、物品販売業とか、旅館のサービス業につきましては若干の融資規制を実行いたしておるわけでございます。まず第一は直接貸付の対象にしないということでございます。代理貸しだけでやっております。代理貸しでも百万円未満は別に何らの規制を加えないで融資をいたしておりますが、百万円をこえるものにつきましては、国際観光旅館としての登録を得ましたものにつきましては、千万円までの限度において増室、客室の増築等の資金を出しております。これは運輸省所管かと存じますが、外客誘致からの要請に応じての措置でございます。国際観光旅館以外の旅館につきましては日観連というのがございますが、その所属の旅館である程度の規模、基準等を有するものにつきましては、暖房とか衛生その他の施設に限って融資をいたしておる、そういう現状になっております。
○加藤(清)委員 ただいま大臣は所管外とおっしゃいましたが、これは中小企業金融公庫の貸し出しの内容を私は論議しているのですよ。あなたの所管のはずです。ただ所管違いといえば、環境衛生というのが厚生省であるにもかかわりませず、よろしゅうございますか、法の中にあるのは、厚生省管轄であるにもかかわりませず、旅館に金を貸すときには一体何の規定によって貸すかというと、ただいま総裁がお答えになった通り国際観光政府登録旅館、これによって貸しておるというわけなんです。これは一体どこできめておるかというと運輸省できめておる。そこで結果はどういうことになるかというと、国際観光政府登録旅館なるものは旅館じゃないんだ。たまにはそれは泊めるかもしれないけれども、これは高級料理屋である。芸者などを迎えて、酔うてつぶれたときには泊めるときがあるでしょう。それ以外には泊めた例がない。ところが学童が泊まるとか、あるいは普通の商売上の用事で旅客が泊まるとか、あるいは今度京都で行なわれるようなありがたやさん、これが泊まる旅館に対しては融資していない。今百万円以下を貸すと言うたけれども、うそじゃない、借りに行ってごらんなさい。何と言うか、国際観光政府登録を受けていらっしゃい。それでいかなかったら日本観光旅館連盟の看板を受けていらっしゃい。必ずそう言います。一体何がゆえに通産大臣及びその所管であるところのこの金融が、運輸省やあるいは国鉄の推薦によらなければならないのか、その理由を聞きたい。所管外だと言うておるからそういうことになる。
○小山(雄)政府委員 中小企業金融の場合等の、その業種の関係でありますけれども、通産省は中小企業金融公庫の仕事を監督いたしているという意味で、全般的に所管になるわけでございますが、それぞれの融資を受ける対象の業種については、各省でやっておるわけでございます。ただいまの旅館に対する融資の問題は公庫の貸付方針といいますか、準則的なものでいろいろ区分けをいたして、標準を設けて貸付をやっていくということでありまして、その標準のとり方としては、それぞれ所管の行政官庁できめた制度を利用した方がいいんじゃないかということでやっております。
○加藤(清)委員 まるっきり答弁になっていない。これはむしろ長谷川委員や首藤委員さんの方が、よう御存じなはずなんです。ここにきめたのは、もともとの理由は、先ほど総裁がおっしゃられたように、外人を誘致して外貨を獲得するんだ、戦災で焼けたのを早く復旧してやるんだ、こういう精神から発足したわけなんです。旅館は一体どこにしたらいいかと言ったら、旅館のことはちょっと通産省じゃわからないから、まあ一つその専門の運輸省にまかせようじゃないかということで入れたわけなんです。ところが今や戦災復旧という言葉は、もう当たらなくなってきた。と同時に外貨獲得を名目に作られたところの高級料理屋が、はたして一体外貨をどれだけ獲得しているか、もしもそれをたてにとられるならば、私は旅館を指定いたします。そこがどれだけ外貨を獲得しているか、データを出していただきたい。もはやこれも昔の夢であって、昔の状態や昔の規則をもって今日にあてはめるところに問題があるわけなんです。これを改める用意がありますかありませんか、大臣。
○椎名国務大臣 だいぶ実情に遠ざかっておるようでございますから、その点はよく関係省と相談をいたしまして、改むべきは改めるように努力したいと思います。
○田中(武)委員 今の大臣の答弁は、私よくわからないのですが、中小企業金融公庫法の第一条は、中小企業の行なう事業ということで中小企業に貸すのだ、こううたっておるのですね。そうして第二条で、中小企業とはという定義をうたっておるわけなんです。その二条の四の二に、今加藤委員の言われた「環境衛生同業組合及び環境衛生同業組合連合会」云々とあって、この二条一号に基づく施行令の第一条に、一号から十九号まであがっておるわけですね。その十六号に、旅館業というのがあるわけなのです。しかも二条の四の二には、「常時三十人以下の従業員」という線があるわけですね。今問題になっておるような高級というか、いわゆる国際観光登録旅館といいますか、そういうのはその以上じゃないですか。それなら公庫の業務規程とか何とかいうことでなく、法律違反だということになる。その点どうですか。
○森永説明員 国際観光ホテルでも、資本金千万円以上、従業員三十人以上の大企業に属するものには、私どももちろん貸しておりません。またそれ以下の資本金千万円未満または従業員三百人未満の中小企業に属するものに貸し付けます場合でも、ただいま御指摘のございましたような遊興にわたるような施設を主とするようなものにつきましては、貸さないようにという指導をいたしておるわけでございます。これまた昨日来問題がございますように、代理貸しでございまして、その辺の方針が、十分努力はしておりますが、あるいは徹底を欠いておるという面がもしありといたしまするならば、今後さらに監督を強化して参らなければならぬここと存ずるのであります。 なお、もう一つ申し上げますと、実は外客誘致のためのホテルにつきましては、これはもちろん大企業であります。これにつきましては、今開銀等で、そうした大規模の融資をされておるわけであります。ところが、外客の中にはやはり本来の日本旅館に泊まりたいというようなものも少なくないわけでございまして、そういうものに対する政府資金の融資が、実は真空地帯になっておるということもございます。運輸委員会、運輸部会方面からはそういう真空地帯に対して、中小企業者である限りは、やはり中小企業金融公庫から融資の手を差し伸べるべきではないかという意見も、実はあるくらいでございます。かたがた日観通——先ほど日観連に入っておらなければ貸さぬというお話でございましたが、これは日観連で規定しておる程度の基準以上であれば貸すわけでございます。その辺私の答弁もちょっと誤解を招いたかもしれませんが、訂正いたしまして、そういうものにつきましても、今の融資基準を若干緩和する必要があるのではないか。オリンピックを控えまして、日本旅館に泊まるという外客に対する備えとしても、また現在の国観連、日観連に対する融資の峻別ということから考えても、もう少しその辺の取り扱いを緩和するような方向で考える必要があるのではないかということで、その辺は目下鋭意検討いたしておる次第でございまして、しばらく結論が出るまで時間の御猶予を願いたいと存ずる次第でございます。
○田中(武)委員 日観連に加盟しておるもの、及び加盟していなくても、その基準に合うようなものといえば大きなところになるわけです。それはどうです。三十名以上にならないのですか。従業員は三十名以上と違いますか。
○森永説明員 サービス業等につきましては、人員についても他の基準があるわけですが、資本金千万円未満または従業員三百人未満、そのいずれかに該当すればいいわけでございまして、かりに、従業員が三百人というところは大旅館でございますが、資本金が非常に少ないというような場合には、法律的には融資の対象になるわけでございます。
○田中(武)委員 こまかいことの論議になりますが、一千万円または三十人、どちらでもいいのです。「並びに」という言葉です、第二条の言葉は。
○森永説明員 その点の解釈は一千万円未満であるか、その場合には従業員が三十人より多くてもいいわけですが、千万円未満であるか、あるいは三十人未満であるか、その場合には資本金は千万円よりこえてもいい。いずれかの条件に該当すればいい。そういう法律の規定になっております。
○田中(武)委員 そういうように現在なっておるらしいのですが、それなら、法律語としては、「又は」の方がほんとうですね。そういうことはいいとして、実際は三百人こえておるところ、あるいはこのごろでしたら日観連に加盟しているような大きな旅館なら一千万円くらいじゃできないと思うのです。結局は大きなところへ行って、小さいところへ行っていないということを、加藤委員はついておられると思うのです。それが金融公庫法の精神に反しておる、こういうことを申し上げておるわけなんです。
○森永説明員 旅館その他、サービス業等に対しては、資金量が十分でございませんでしたので、全般的に規制を加えておる。ただその中で、外客の誘致という観点から、遊興的な方向に走るものは別でございますが、そうでない、まじめなものについて、国際観光旅館としての登録を得ているものについては、一千万円まで貸付の取り扱いをいたしております。それを、千万円ではなかなか客室もおそらくできぬかもしれない、さらに緩和するかどうかという問題と同時に、日観連についても、今客室については貸さないということになっておりますのを、もう少し緩和いたしたい、そういう方向で検討いたしております。
○加藤(清)委員 法律的にはそうでございましょうけれども、それからまた森永さんのお気持もその通りでございましょう。ところが窓口へ参りますと何と言われるかと申しますと、まあまあ日観連へ入っていらっしゃいとか、国際観光の看板をとっていらっしゃい、こういうふうな指導をされるのだ。従って、借りに行った業者は、これはまあやむを得ぬ、おれらの手の届くところじゃねえやということで帰ってくる。これが現状なんです。従って、あなたのその親心があったら、その親心を窓口によく徹底させるような方途を講じられることが、まず第一に必要だと思う。それを一つやっていただきたいと思います。そのことがやがて入学時期を控えた、大都会に集まる学生、これを利することになり、あるいはやがて行なわれるであろうところのオリンピック——この方々は何も洋間に泊まろうとしてはいない。日本間をこそ好むという傾向が今出てきておるわけなんです。従ってこれらもかねあわせ考えてみました場合に、あなたの措置のいかんは、やがてオリンピックを円満に遂行させるかさせないかというところにもつながるわけでございますから、しっかりあなたの親心を徹底させていただきたいと思うのでございます。 次に保険の件について簡単にお尋ねいたします。この保証協会の業務監督、これは大臣、だれにございますか。
○椎名国務大臣 大蔵、通産の共管でございます。
○加藤(清)委員 ごもっともでございます。今度はお逃げにならぬですね。その通りでございます。そこで、中小企業金融の金利が高い、こういう矢先に、保証協会の保証を得ますると、当初は四分五厘くらいよぶんに取られたものでございます。ただいまはどのようになっておりますか。
○小山(雄)政府委員 保証料は協会によりましていろいろありますが、通常最高の保証料率、その協会の最高の料率というものが、一番高いところで八厘というのが一つあります。一番安いところで四厘というのがあります。大体五分五厘見当になります。
○加藤(清)委員 大臣、お聞きになりましたか、保証だけで八厘というところがあるのです。いずれにしても、普通の金利プラス・アルファ二分なり三分取られる。こういうのが現状でございます。従って、中小企業が保証協会を通じて金を借りまする場合には、優に一割以上になってしまう。こういうことになっているわけです。せっかく中小企業のために親心をもって作ったこの保証が、保証料が高いがゆえに、中小企業を一そう苦しめるということに相なっているわけなんです。そこで当然の問題として保険料の引き下げが行なわれてしかるべきであると思いまするが、これについて、大蔵省がせっかく来ていらっしゃるようでございまするので、大蔵省のお考えをまず承りたい。世間の事情云々で中小企業の高い場合もあり得るとおっしゃいましたが、ここらあたりどういう事情でございましょうか。
○石野政府委員 保険料の引き下げの問題でございますが、保険公庫としてはやはり保険採算ということも考えまして、従いまして主計局の方の関係もございまして、予算のときに、保険料の引き下げの問題が主計局との折衝と申しますか、話し合いということにもなるわけでございます。私どもといたしましても、保険料率をできるだけ引き下げたいという考え方で、中小企業庁の長官と一緒に、そういう意味では努力をいたしておりますが、保険公庫の保険採算という観点からも限界がございます。そういう関係で本年度は、先ほど中小企業庁長官からお話があった程度の引き下げとなったわけでございますが、今後とも引き下げには努力をいたしていきたいと思います。
○加藤(清)委員 通産省としてはこれに対してどういうお考えを持ち、どういう御努力を予算折衝のときになさったのですか。大蔵省はあのように親心を持った答弁をしていらっしゃる。そうなるとあれが正しいとすると、あなたの方の努力が足りなかったということになる。
○小山(雄)政府委員 保険料の引き下げは機会あるたびにやって、前からいいますと何度も何度も下げてきているわけでございます。今回は包括第二種の保険料を約一〇%下げたわけでございますが、これは主として予算要求の問題でございますし、主計局の関係でありますが、われわれとしては実は予算要求としては二割程度のところを要求したのでありますが、いろいろ保険公庫の採算上その程度ということに落ちついたわけであります。
○加藤(清)委員 本件に関する限りこれは同僚議員みな一致した意見だと思う。なぜかならば、選挙のおりに、中小企業に対する融資の金利が高過ぎるのだ、だから私はそれを努力して参りますということは一様におっしゃった。これは社会党、保守党、民社党に限らずみんなそれをスローガンにうたっていたのですから、完全に一致した意見だと思う。もしこれを反対するというのだったら、選挙の公約はうそであったということになるわけですからね。従ってただいま承りますると、通産省の方もそれに努力する、大蔵省もやぶさかでない、こういうことでございまするから、この際私はその善意を期待して、時間の関係上次へ移りまするが、ほんとうはここできゅっとやらなければいかぬところなのです。 次に、私がどうしてもわからぬ点がある。ただいまの大蔵省、通産省御両所の御精神からいきますと、わからぬ問題が一つある。すなわち今度の法改正によって、融資保険の廃止ということが行なわれようとしておるのですね。これは一体何事でございますか。まるで精神に逆行している。
○小山(雄)政府委員 融資保険というのは、金融機関が直接保険にかけるわけでございます。保証保険は保証協会が保証したものにかける。それで国の資金を出して保険制度を作って運営して参ります場合に、両系統の仕事を一緒にしているということでありまして、それよりも中小企業者自身については、第一次的には全部保証協会でやってもらって、それを再保険するということの方が、国家資金としての効率というか、保険準備金の効率からいってもよろしゅうございますし、その方が広く仕事が扱えるということであります。また融資保険、普通保証保険というのは逆選択といいまして、いわば悪い危険なものだけ持ってこられるということで、非常に保険料率も高くなりますし、また事故も非常に多いために保険公庫の会計、その方面の会計も始終赤字だということで、保証保険の方の経理にも響くというようなことでありまして、そういうような趣旨から、前々から金融制度調査会でそう言われておりまして、この際そういう準備もやって参りまして、態勢が整ったのでこれをやめることにいたした次第であります。
○加藤(清)委員 なるほど逆選択の問題はあるでございましょう。従ってこげつきだけがここへ多くしわ寄せされたという実例もそれはごもっともだと思います。しかしそんなことは理由にならないと思うのです。なぜかならば火災保険にしても生命保険にしても、かける方が自分に審査権を持っているんですよ。政府みずからがやるわけですよ。自分にどうして審査する権限を持たないのですか。銀行様々で、銀行の言うなりに政府が動いておるものだから、こういう結果になる。しかも相互銀行のような悪らつな銀行の言行をそのままにしておくからそういう結果になるのであって、何もだからといって中小企業にそれをしわ寄せして、せっかく中小企業に与えたところの薬を取り上げなければならぬという理由には全然ならない。あなたに見当違いの答弁をしてもらっちゃ困るのです。この点はどうなんです。 それからもう一つこれは大臣に承らなければならぬが、最初融資保険の方は作ってみた。ところがこれはおもしろくない。従ってこれはやめさせよう、こういう意図が明らかに予算上動いていたように私は思うのだ。大臣、これはどうなんですか。
○椎名国務大臣 専門家の間で十分に検討していただいた結論でございますので、これを尊重いたしまして、今回の改正にしたような次第でございます。
○加藤(清)委員 指導監督の最高責任者が、そんなことがわからぬでは困るんだ。というのはこれをだんだん削っていくような予算措置がちゃんと行なわれておる。予算書を見てごらんなさい。きょうは急ぐから数字には触れませんけれども、そういう措置が行なわれておる。ところがここに一つ穴があると思う。私はそれを心配するから申し上げる。なるほど保証協会は存続させる、融資保険はこれで廃止する。大へんなことですよ。そうなりますとどういう問題が起きるか。それはちょうど先ほどの中小企業金融公庫で申し上げましたとうらはらの問題が起きてくる。すなわち保証協会の保証最高金額というものは一体どれほどであるか、これはあなたの方でよく御存じでしょう。平均どれだけになっていますか。
○小山(雄)政府委員 いろいろございまして、保証の限度ですね。一番高いので三千万円、平均して六百万でございます。
○加藤(清)委員 平均はそうでございましょうが、たとえば保証協会というのは県で行なっている場合と市で行なっている場合がございますね。そうなりますると、その保証協会ごとによって最高保証額というものは違っておるわけです。うちは三百万円しかいけない、うちは四百万円しかいけない、うちは五百万円、五百万円というのが非常に多いから、見てごらんなさいよ。そうなりますると、今度は五百万円以上を保証してもらいたいというのはどこへ行ったらいいんですか。今まではそれを融資保険の方にたよっていたわけなんです。それをはずしてしまう、こういうことになりますると、先ほど私が申し上げましたように、今日の設備の近代化は百万、二百万じゃないですよ。政府の要請しているところは、フライスにしても、ミーリングにしても、旋盤にしても、一台について二百万、三百万、五百万、フライスをそろえよう、ミーリングもそろえよう、旋盤もそろえよう、こういうことになってくると、要求額はどんどん上に上がっていくでしょう。その際に一体どこで保証するというんですか。みなしごができちゃったじゃないか。どうしてくれます。
○小山(雄)政府委員 保証限度は仰せの通りいろいろ協会によって違っております。大体大ざっぱに六百万円ぐらいになっております。保証限度はここ数年間一般的に上がって参っておりまして、まず大体その程度で保険の方も付保限度を上げまして、両々相待ちまして、そういうものを大体カバーできるという限度にいたしてあるわけであります。
○加藤(清)委員 もう最後ですから答弁する方も、しっかり簡にして要を得た確信のある答弁をしていただきたい。 私は最初に中小企業の資金需要の見通しをお尋ねいたしましたところが、それは大蔵省の答弁がございません。おそらく通産大臣も答弁ができないでしょう。所得倍増計画は絵にかいたもちであるからです。ところが実際に業界で設備の増強、設備の近代化、体質改善はしなければならない。親企業から迫られている。そこで一体中小企業の設備資金に対する工作がどれだけ行なわれているか調べてみますと、いわゆる近代化資金なるものが二十五億あります。これに地方が同じものを加え、借り方が同じ金額を加えて七十五億。中小企業金融公庫は一体どれだけあります。
○森永説明員 三十六年度といたしましては、機械工業振興法でいわゆる特定機械のために三十億を目標として融資することを考えております。この機械工業振興法のいわゆる特定機械に該当するもの以外にもいろいろ近代化の需要があるわけでございます。私どもの現在の融資額を見ますと、その需要の割合がだんだん増加いたしてきておりまして、一月末現在では全体の融資額のうち機械工業の占める割合は二四・三%で百十二億、さらに金属工業は一六・五%で七十六億、両者合わせますと百九十億ぐらいにはなるわけですが、この中に相当部分が機械工業あるいは金属工業の近代化設備資金というふうに御了解いただけるのではないかと思います。来年度もこの方面には格段の力を入れて参りたいと存じます。
○加藤(清)委員 そうなりますと、中小企業に対する設備の資金源というものは、自己資金を合わせてみてもせいぜい二百億から三百億、これで足りるとお考えでございましょうか。大臣、またぞろ三分の一、四分の一しか満たされなかったということがことしも繰り返されるような気がしてなりません。いかがですか。
○椎名国務大臣 このほかに一般の金融機関からの借り入れもありまして、そのうちの相当部分が設備資金になっているのではないかと思いますが、ただいまのところ数字的の調べができておりません。
○加藤(清)委員 国民一般から集まり集まったところの郵便貯金、郵便保険その他、それが投融資に回されてしまって、六千億も七千億もあるものがほとんど大企業に行ってしまう。今申しました設備の近代化資金と中小企業金融公庫の金、それが中小企業の唯一のたよりなんです。なるほどあなたのおっしゃる通り、市中銀行の金もある程度投資されましょう。しかしされましょうでは困る。あなたが市中銀行の金もこの政府の要請に基づく近代化のために導くところの義務があると思うんです。市中銀行の金をここへもってくる義務があると思う。仕事をやれというのですから、設備を改めろ、こう言うのですから、当然その裏づけとなる行為をしてしかるべきだと思う。その市中金融を中小企業へ導くところのパイプが融資保険であったわけなんです。ところがそれを今度は切断する、こう言うのです。どうやって市中金融を中小企業に貸そうとするのですか、貸すべく導くのですか、具体的に承りたい。あなたはパイプを切っているのだ。
○小山(雄)政府委員 設備資金につきましては、一般の設備資金だけに限ってみますと、政府関係機関の占めるウエートというものが相対的に多くなります。しかし市中金融機関からの金も、もちろん絶対額としては相当多いわけでありますが、これを中小企業の方に導くための手段としては、今おっしゃいました融資の保険もその一つでありますが、それのみならず、信用保証協会の保険という形を通じて結びつきがついておるというものも相当多いわけであります。現に、現在まで融資保険の残高その他は、非常に利用率が少ないということでありまして、銀行の数からいいましても五%程度、一件当たりの金額等につきましても非常に少ないということであります。これよりも分量的には信用保証、それから保険という系統から導かれるというものが多いと思います。
○加藤(清)委員 そういう答弁をするから、また繰り返さなければならぬようになるのです。あなたは利用率が少ないこうおっしゃった。だから切ったとおっしゃる。利用率を少のうしたのはだれです。利用率を少のうしたのは、予算を削ったからじゃないですか。予算をだんだん削ったでしょう。三十三年度には百億あったものを三十四年度は九十億に減らして三十五年度は五十億に減らしたでしょう。これはだれの責任です。減らして、だんだん先細りにしておいて、この際命を断ったのだ。そうしておいて利用率が少ないというのはあたりまえですよ。元金が半分以下になったら、利用率が半分以下になるのはあたりまえです。だれの責任です。自分で元金を減らしておいて、利用率が少なくなったから、そんなばかな……。自分で頭をなぐっておいて、相手が傷したら、傷したのがいけないというのと一緒だ。そんなばかな話がどこにある。しかもなお、先ほどあなたはこういうことを言うた。それでもなお片方がふえるのでいい。つまり保証協会の方がふえるから、それでよろしいとおっしゃったが、それがどんなにふえてもこのままの姿に放置しておけば、五百万とか三百万程度はできるけれども、それ以上はできる道がないじゃないか。あなたはそれをどうするのです。あなたは先ほど、金融制度調査会なるものの答申がそうなっておったから、こうやったとおっしゃった。それではお尋ねするが、金融制度調査会なるものは、中小企業の設備の近代化ができない、難渋する、そのおかげで親企業から責められる。パート、パートがおさまらぬで困る、こういう場合の責任を負いますか、大臣にお尋ねいたします。
○椎名国務大臣 そういう実際の貸し借りの責任は負えないわけでございます。あくまで調査機関でございますから、その限界以外には出られない。
○加藤(清)委員 そうでしょう。それは大臣の答弁、その通りですよ。だからそこをたてにとられて、中小企業が難渋するのを、ほうっておかれちゃ困るのですよ。もうこうなれば明らかに、五百万円以下はある程度はいける。しかし再三言うように政府の要請であるところの設備の近代化、親企業から責められる中小企業、それを救う道はこの際断たれようとしているのです。この法案改正はそういう重大性を帯びておるわけです。このままでは、今のような答弁では賛成することはできません。従って金融制度調査会に再調査を命じて行なわせるか——金融制度調査会の答申は一体何かというと、これは三十二年なんです。ちょうど森永さんに先ほど申し上げた、あの旅館の貸付、あれがすでに時間的にずれてきておる、これと同じことなんです。設備の近代化は、すでに大企業は政府の援助によってぬくぬくとできた、けっこうなことです。次に来たるべきは中小企業の体質改善であり、設備の改善である、こういう矢先にあたって、何がゆえにこの五百万以上の融資に対する保証の道が断たれなければならないのか。断ってはたしてできますか。仕事をやれということと資金を調達するということとが、まるっきり方策が矛盾しているじゃないですか。従って、三十二年ごろの、大昔の答申に従って今日それを行なうということに大きな矛盾がある。だから私はこの際金融制度調査会なるものにもう一度、今日のこの時点において政府の要請を付加した、そういう状況を判断して、一体いかになすべきやという問題を再検討を指示すべきじゃないか、かように考えられますが、大臣いかがでございますか。と同時にそれが急にできないというならば、この際融資保険のとるべき道をはっきり明示していただきたい。中小企業の生きる道、これをはっきり明示していただきたい。一体中小企業はどこに金を借りに行ったらいいのか。
○椎名国務大臣 保証の限度をさらに高めまして、そうして大体の需要に応ずるような態勢にするべくただいま考究中でございますが、なお設備投資についての資金の問題につきましては、別途これは考究する必要があろうかと存じます。そういう趣旨におきまして十分研究してみたいと考えます。
○加藤(清)委員 研究だけでは困ります。設備の近代化はもうすでに、あなたと私がここで討論している最中も進行しつつある。中小企業は銀行の窓口において難渋しつつあるその矢先に、この法律が通るならばこれは打ち切られる。研究するでは困る。あなたはただいま保証協会の保証料を引き上げるとおっしゃったが、しからば何県に対してどれだけ引き上げられますか、その用意がございますか。データーを出してもらいたい。
○小山(雄)政府委員 保証協会の保証限度は先ほど申しましたようにばらばらでございます。最近だんだん保証協会の方の実力もついてきまして、大体上がる傾向にあります。この際今回二種の包括保険の付保限度額を七百万まで上げます。それによりまして少なくとも七百万までには上げるような指導をやっておりますし、そういう定款変更等の措置も進んでおるものも相当ございます。引き続き努力いたしたいと思います。
○加藤(清)委員 それでは足りない。なぜ足りないかというと、今まで七百万でも一千万でも融資保険があった場合にはそれが行なえた。それをなくするのです。今度この法律が通ったとたんに、それがなくなる、そうでしょう。それだから、そこにブランクが出てくる、穴があく。五百万以上一千万程度の穴があいてしまう。それをどうするかと尋ねたら、それは保証協会の方のものを七百万程度に引き上げるよう指導する、こう言うけれども、それならお尋ねしましょうか。愛知県はどうなります、名古屋市は一体いつ上がります、神戸はどうなりますか。川崎市もやっておるようだが、川崎市ははたして七百万になりますか。川崎というところは中小企業、下請企業のわんさと雲集しているところですよ。そこに七百万にする確証をここに出せますか、いつやってくれますか。まず名古屋から聞きましょう。私はそれを持って帰れば、今はなき小林橘川先生もさぞかし喜んでくれると思います。
○小山(雄)政府委員 従来は融資保険も普通の保険も付保限度七百万でございます。従って根本的にもっと全体として上げるべきかどうか、設備融資に対する保険制度等を根本的にどうやるかということは、別途至急検討しなければいかぬということで、そういう準備も進めておりますが、現在の融資保険制度でまかなえた分は、保証の方でまかなえるというふうにやりたい、こういうふうに考えております。
○加藤(清)委員 私の質問と食い違っておる。中小企業庁の長官が、そのブランクのところを埋めるにあたっては、今度残す方の信用保証協会の保証額を上げる、こうおっしゃるのだから、それは上げて下されば文句はないですよ。片方がなくなったってそれはいいでしょう。この法律によって片方をなくするのだから、なくした場合には片方は背が低いのだ、足りないのだ。足りないところが、むしろ資金の需要は雲集している。だから、七百万に上げるとおっしゃるのならそれはけっこうなことだから、それはいつの時期にどこを上げてもらえるか聞いているのだ。名古屋はどうか、愛知県はどうか、神戸はどうか、川崎市はどうか、こう聞いている。大臣、いつ上げてくれます。予算措置を変えなければなりませんぞ。大臣、予算措置を変える用意はありますか。
○椎名国務大臣 小山長官に答えてもらいます。
○小山(雄)政府委員 個々の保証協会で、今どういうもくろみで上げようとしておるかということについては一々存じませんが、先ほど申しましたように、少なくとも七百万までには上げるように指導して参りたいと思います。
○加藤(清)委員 指導だけでできますか。すでに各県や各市は予算が通過しておりますよ。そうすると、各県や市に対して補正予算を組め、こういうことになりますか。指導だけでできる仕事と違いますよ。金の裏づけがなければできぬ仕事なんです。言葉だけではできませんよ。あなたたちは片方を切ると言う。切らぬと言うのなら、私はそんなことを言いませんよ。保証がなくなるけれども、資金需要はその層にがっと雲集してきている。その理由は政府が作っている。親企業から責められておる。こういうふうに足元に火がついておるのです。だからこそ私は小林橘川の葬式に行かなければならぬのをやめて、心に泣いて喪服を着て質問しているのだ。
○小山(雄)政府委員 指導と申しましても、もちろん個々の県その他ともよく相談しまして、大体そういうかまえで県その他来ておりますので、その趣旨にのっとるように、個別の協会について、時期その他は申し上げられませんが、そういうように逐次持って参りたいと思います。
○加藤(清)委員 かまえだけでは困ります。具体的な問題だから、指導だけでは困ります。しかも保証協会の保証の金額を上げさせるということから、一体どういう結果を生ずるかといえば、この保証料を全部政府が持っておればいいのですけれども、県や市が負担しなければならぬ。すでに予算が通過しておる県や市がたくさんあるのだ。それをどうさせますか。そういうことを本省がやるから、結果どうなったかというと、あとから国家が金をつけてもそれにマッチする予算を県や市が組めない。おかげで企業が進んでいない。そういう自治体がたくさんある。だからこそこれを年末調整で取り上げてきて、もう一度再配分をやっておるじゃありませんか。それを毎年々々繰り返しておるじゃありませんか。なぜ地方自治体がそれほど困るようなことをやらせなければならぬのですか。そういうことをやるものだから、自治体の長の命が縮まるのだ。大臣、御答弁を願います。
○椎名国務大臣 十分に実効の上がるような指導をいたします。
○加藤(清)委員 その実行はいつですか。
○椎名国務大臣 なるべく早く……。
○加藤(清)委員 なるべく早くといえば、本席でやることが一番よろしい。従って私が申し上げた趣旨は、私が野党だからいけないが、私が与党だったらこれは拍手かっさいなんだ。ということは、自分たちの選挙のときの公約なんだ。保守党も民社党も社会党もみんなこれを公約してきた。それをこの際実行に移そうとする。ところが政府は、何を間違えたか一つ削ろうとしておる。自分の公約が削られようとしておる。その矢先にあたってのことだから、可及的すみやかに実行に移すというのなら、この席で付帯決議をつけてこれを善処しなければならぬ。金融制度調査会に対しては新しいデーターによって答申をさせなければならぬ。可及的すみやかにやるというのなら今ここで行なうべきだ。何もこれには税金がかからぬはずです。そうすれば大臣の名誉にもなるわけです。これは加藤清二の名前を出す必要はありません。本委員会の名においてやっていただけば、それでけっこうなんです。
○小山(雄)政府委員 協会によりましていろいろ事情がございますので全部とは申せませんが、今も続々と引き上げをやってきておるものがございますので、来年度までには大部分のところは七百万までにする。経費の関係は、これは初めは限度を上げましたからといって、すぐ府県の保証協会の予算には直接結びつかぬわけであります。保険料その他で少しずつ影響が現われてくるわけでありまして、初年度あたりはもうそう大した予算変更等のことにはならぬと思いますので、そうむずかしい措置ではないと思います。現に各協会からそういう申請が来つつある状況であります。
○加藤(清)委員 今度は委員長にお尋ねします。大臣もすぐやるにやぶさかでないという御答弁ですね。それから長官もそれと同様な考え方のようでございます。御承知の通り、中小企業の設備に対する資金の需要の旺盛であることは、委員長におかれてもよく御存じのはずでございます。従ってすぐやると大臣は言っておるのだから、本委員会のこの法案を通すときの付帯決議に、ぜひこの中小企業を救うためのことを入れていただきますように、委員長に要望して、委員長の答弁を要請します。
○中川委員長 加藤委員にお伺いしますが、速記を見なければわかりませんが、私が聞いたのでは、今大臣はできるだけ早くということで、今すぐやるとは言っておられないのですが、どうなんです。それで御不満でありますれば、またあなたの質問を続けていただいて……。
○加藤(清)委員 それでは委員長にお尋ねします。この法律をきょう通すことに私は反対しておるのじゃない。協力している。けれどもその問題が解決できないと、この次、機械工業振興法その他関連法案がたくさん出ておりますが、そのときに難渋するだけですよ。従って、この際本件を附帯決議につけておけば、これはほんとうは悲しい神だのみくらいのことですけれども、つけるくらいのことは何も税金がかかるわけでも何でもないでしょう。
○内田委員 関連して。加藤委員の先ほどからの御質問、私もまことにもっともだと思う点がありますが、ただ、二つの点について政府の考え方をただしたい。一つは、加藤君の言われるように、融資保険もそのままほしい、保証保険も拡張するということは、両手使いで大へんいいのだけれども、しかしその保険のもとというものは、中小企業信用保険公庫が財政資金にたよってやっておる。今度も二十億円ふやすということですが、毎回の国会で、これは与野党協力して、信用保険公庫の元金をふやすことに努めておりますが、元金は限られておるのです。従って今度も信用融資保険というものをやめたらやめっぱなしではなしに、その分が保証保険の方に拡大になってきておって、そうして第二種保険というものを、七百万円までその限度を上げてきておる。だから両方うまいことにいくわけではないので、一方をやめて他方を充実した方がよろしいという見地から、政府はやられたのじゃないかと思うが、その点いかがですか。これは助け舟のようだが……。
○小山(雄)政府委員 これは融資保険をやめる理由の一つとして、保険準備基金を効率的に動かす意味からいって、二つのものの責任を負うよりも、保証保険一本にしてやった方が効率がずっといいということであります。
○内田委員 もう一点は、私の記憶に間違いがなければ、今までやって参った融資保険というのは、最高限度が七百万円であったと思うのです。しかし、今中小企業の体質改善、設備近代化に要る金は七百万円どころじゃない。一千万円も二千万円もほしいわけだが、とにもかくにも今までの融資保険の限界は七百万円であったわけだから、融資保険をおいただけでは解決できない問題じゃないか。その穴埋めとして、今度は保証保険の方を七百万円まで上げる。しかも名古屋あるいは私の方の山梨県なども、貧弱な保証保険協会を持っておる例でございますが、これらはおそらく保証限度が七百万円までいっていない。従って、政府の方で第二種保証保険の限界を七百万円まで上げてくれても、それに適応するだけの準備が、われわれの地方は財政的に貧弱であるためにできない。しかしそれを補てんする建前として、二十億円の今度の増資分は、これは融資基金である。その金は信用保証協会が握っている金じゃなしに、貧弱保証協会に向かって——私は選挙区だからあえて言いますが、山梨県の甲府市の保証協会なり、あるいは加藤君のところの名古屋市の保証協会なり、そういうところに向かって、これを種にして保証限度を拡大しなさいとやってくれる気持があるのでしょう。それで加藤君や、私が同感だと言った部分は大部分解決する。さらにまた次の国会においても、その次の国会においても、信用保険公庫の資金は、われわれの努力と、あなた方の方の大蔵、通産両省も同じ意見でありましょうから、これを充実して参る。これはきょう、あしたということじゃなしに、補正予算の時期があればそのとき、あるいは来年の国会などで、七百万円、一千万円、一千五百万円までも、そういう包括保険で中小企業の設備近代化の所要資金がまかなえるようにやっていく気持だろうと思いますが、そこの覚悟を一つ聞かせてもらえば、加藤君の方も半分くらい満足するのじゃないかと私は思います。
○小山(雄)政府委員 保険の限度額の関係から、融資保険も七百万円、包括保険も五百万円のものを七百万円にするということは、仰せの通りであります。ただ保証協会の方は、今度は保険にかける金は保証協会を通ってこなければいかぬわけですから、その場合の限度額は、協会によっていろいろ違っております。七百万円より低いものが相当あるわけであります。もちろん保証協会に対する融資等をやりますのは、これは保証規模を広げる、保証限度を上げる、保証料率を下げる、いろいろな意味の応援をすることでありますので、配分等についても、そういうことも含めて考えてやるわけであります。のみならず各協会とも、そういう形で来ているものが相当あるわけであります。それで、いつまでと言われると困りますけれども、大部分はそれで片づくと思います。
○加藤(清)委員 この道のベテランであり、私が敬意を表している内田さんの言は、全く私も同感です。常に中小企業金融については、これは与野党一致して心を痛めてきた問題です。従って、これは与党、野党の問題じゃない。中小企業をいかにするかという問題です。その際に、私はもう一度申し上げておきたいのですが、融資保険が、この法律が通ることによってなくなる。残りは、政府が保証するものは信用保証協会を通じての保証だけなんです。ところが、その保証協会は、金額の少ない県が多い。むしろ愛知県よりも、貧弱県の方がもっと低い。それを七百万円に引き上げるというが、三百万、四百万のところがありますぞ。どうして七百万に引き上げられますか。口頭の禅に終わるわけです。そうなりますと、どういうことが生ずるかといえば、当然のことながら——総理大臣は工場誘致は分散する、こう言う。分散するということは、貧弱県であろうと何であろうと行くとい囲うことです。ということは、貧弱県の保証協会が三百万円しかできないものを七百万円やれといわれる、ここに非常に難渋な問題が出てくる。地方議員も、地方自治体の長もこれで困ってしまう。それは長官は、一片の書面でそれができてけっこうでございましょう。しかし、具体的に資金の裏づけをしなければならぬ府県の身にもなってもらわなければ困る。はたしてそれができるかできないか、できない方が多いでしょう。そうなると工場誘致はなかなか難渋いたすことになりますぞ。それはやがて所得倍増十カ年計画によるところの機械産業、あるいは産業構造がくずれてくるということになる。負担のできないものに背負わせるというても、それは無理なんです。だからこの際は、今内田さんのおっしゃるように、その融資保険をやめた分を、保証協会を通じての分に回すというなら、それはけっこうです。私はこの法律に反対ではない。しかし、そこにブランクができてきて、背負い切れぬ県ができてきて、それは指導するだけではできないのですよ。これは皆さんおわかりでしょう。だから、私はこの際委員長にお尋ねしたのですが、委員長だけでは判断に苦しまれるなら、理事の皆さんに集まっていただいて話し合えば、皆さんみなベテランばかりだから、こんなことは一ぺんに解決すると思うのです。
○中川委員長 ブランクの問題をどうして解決するかという点について、政府から答弁はありませんか。
○椎名国務大臣 今度の融資基金二十億を十分に活用いたしますれば、ほとんど大部分七百万限度まで引き上げることが可能であるという確信のもとに、強力に指導して参りたいと考えます。
○松平委員 議事進行。今加藤君のブランクを埋めるということについての措置について、大臣から答弁があったわけでありますけれども、これは附帯決議の中に、今度の資金の配分その他についても、そういう考えをもって配分するというようなことを織り込むような附帯決議を、一応質問が終わったら、後刻理事会を開いてもらって、そしてそこでつけていきたい、こういうふうに思います。
○中川委員長 それでは、ただいま松平委員からの御指示の通りにいたします。
○加藤(清)委員 長時間にわたりまして、私の質問を御清聴いただきました同僚の委員諸君に感謝をいたしまして、私の質問を終わります。
○松平委員 同僚の質問の中で全然触れてなかったことを、私は二点ばかり触れたいと思うのです。今、加藤委員もここで質問になりましたが、保証協会の保証料、その上利息もとられるというのが、一番小さい企業の今日の金融の実態である。それに対して、実は、国民金融公庫あるいは中小企業金融公庫の金を借りる場合の担保に対する登録税というものは全部免除されております。ところが、保証協会は、御承知の通り、九〇何%というものは地方公共団体の出捐金である。しかも、その上国家の予算を六十何億もこの保証協会に融資をする、こういう制度になっておるにかかわらず、片方の国民金融公庫あるいは中小企業金融公庫の金を借りる場合、担保の登録税は免除になっているが、これは全然免除になっておらない。この点は従来からも問題にされておったところでありますけれども、大蔵当局においては一応研究するという答弁をされておるわけだが、これに対して、主税局長が見えておるようでありますが、大蔵省はどういう考えを持っておるのか、伺っておきたい。
○村山政府委員 ただいま登録税のお話でございますが、登録税は、所得税、法人税等と違いまして、所得に対するものでなくて、一つ一つの取引の外形を見まして、それに担税力を求めて定額で課税するという流通税の性格を持っているわけでございます。従いまして、間接税と同じように、ある程度機械的にならざるを得ないというのがこの税の性質なんでございますが、その際にどういうものを免税にするかということにつきましては、その登録を取り扱う機関の公益性の程度、これによって現行の登録税法では、ある程度割り切っておるわけでございます。従いまして、ただいまお話のございました中小企業金融公庫なり国民金融公庫、こういうものは、その出資におきましても全額政府出資である、あるいはその他の資金源を見ましても、ほとんど政府の金を使っておる。その法人の設けられた目的から見ましても、高度の公益性から作られている、こういうところに着目いたしまして、これらの金融機関が事業のためにする登録一切について免税するということでございます。詰めて申しますと、ちょうど政府がみずからする登録について免税すると同じような意味において免税している、こういうことでございます。 お話のありました、信用保証協会保証による金融に対して、なぜ免税しないかというお話でございますが、これは実際には、金融する方の側は普通の金融機関でございます。もちろん保証協会そのものは相当公益性も高いことはわかりますが、金融するもの自体は金融機関である。しかも、先ほど申しました流通税の性質からいたしまして、それほどこまかい政策的配慮というものはなくなっているということから、現在の規定があるわけであります。ただ、お話のようなこともございます。本年度の改正は、所得税、法人税を中心にいたしましたわけでございますが、来年度は各税制にわたって再検討いたす時期でございますので、お話しの点も十分念頭において、登録税等について全般的な改正を行なって参りたい、現在のところさように考えております。
○松平委員 今のお話によると、流通税というか、そういう性質のものである、こういう登録税の性格についてもお話があったわけでありますが、国民金融公庫あるいは中小企業金融公庫、全額国庫負担の金融機関については、お話の通りことごとく公益性がある、こういうことから登録税は全部免除されておる。これは現行の規定でありますが、たとえば商工中金におきましては、半官半民なんです。しかもその性格たるや、やはり相当公共性を持っておる金融機関であります。しかし、これは半官半民であるがために登録税は全部納めなくてはならない。そういうあなたの考え方からいうならば、半官半民であって、ことに政府の出資金の方が多いこういう金融機関については、少なくとも登録税は半額にしなくちゃならぬじゃないか、性格上からきても、そういう結論にわれわれは到達するわけなんだけれども、それについてはどうですか。
○村山政府委員 お話のような考え方もあるかとも思います。ただ、この資金源を見てみますと、商工組合中央金庫は、資本金が九十億、商工債券で千二百九十億、預金で四百十億、合計千七百億程度になっております。資本金のうち、政府出資にかかるものが五十七億でございます。従いまして、資金源として考えてみますと、千七百億のうち五十七億ということでございます。しかし、それにしても政府出資金が相当あるではないか、だからその程度において減税するなり軽減する、こういう考え方もあるかと思います。しかし、登録税は、先ほど申しましたように、そこの点はいずれかに割り切っておるというのが現行法の建前になっております。お話のように、中小企業金融公庫につきましても、みずからこの法律に基づいてなす行為、これはその法人の公益性にかんがみて免税になっておりますが、おっしゃるような今の融資の抵当権については、ただいま申したような観点から免税にはなっていないというのが現状でございます。
○松平委員 大臣にお伺いしたい。今登録税の問題についてお聞きのような質問と答弁があったわけであります。すなわち、登録税はその性格において流通税の性格のものということであって、国民金融公庫と中小企業金融公庫の金を借りる場合の担保に対する登録税は全部免除されている。ところが、信用保証協会等へ行って保証をつけて金を借りる場合は登録税は全部とられている。商工中金におきましては、資金源は今お話のようでありましたけれども、資本金自体は半額以上政府の出資金である。こういうものについて融資のための登録税は免除を全然されていない、こういう状態である。中小企業の金を借りるものが、保証料その他もつけてよけいなものを支払わされているという中において、登録税も国民金融公庫あるいは中小企業金融公庫のような工合には免除がない。こういう規定に現在なっておるわけです。今主税局長から、来年度は全般にわたって検討を加えるようなお話があったわけでありますが、通産大臣として、これは強力に大蔵当局と折衝されて、政策的な意味においてもかかる問題は解決をしていくというのが義務ではなかろうか。その覚悟のほどを伺っておきたいと思います。
○椎名国務大臣 今あなたと主税局長との質問応答を拝聴しておりました。御指摘の点は相当根拠のある点であると考えますので、この問題についてはなお今後大蔵当局と十分折衝いたします。
○松平委員 次にもう一つ伺いたいのは、国民金融公庫ですね。それから中小企業金融公庫は今日利息の延滞利子というものを取っておられますかどうですか、銀行局長。
○石野政府委員 延滞利子の問題でございますが、延滞利子は取る建前と申しますか、規定と申しますか、そういう規約になっておりますが、事実上一般金融の問題でございますが、延滞の利子を取ることによって相手方がつぶれてしまうとか、そういうような実情も考慮することになりますので、具体的な問題としては金融機関の取り扱いにまかせるということになっております。
○松平委員 この補完金融の三金庫の延滞利子と、それから普通の銀行の取るところの延滞利子というものについて、銀行局では指導上何ら区別しておりませんか、取るなら取ってもよろしい、あるいは取れというのか、指導上の区別、運営上の区別はございませんか。
○石野政府委員 やはり建前が金融でございますので、その実情によって必ず取れというふうにも区別ができない面がございますので、そういう意味でやはり公庫で実情に即して運用するようにという考え方であります。
○松平委員 それじゃ両公庫に伺いますけれども、現在延滞利子はあなた方はずっと取っておられますか、あるいは免除するというようなことに、個々のケース・バイ・ケースでやっておられますか、そこはどうです。
○中村説明員 私どもの方も延滞利子は日歩四銭の約定になっておりますが、少しおくれた場合は取っております。たとえば三日とか十日とかおくれた場合は取っております。しかしもう延滞が重なりまして利子の方が重なって取るにも取れぬという場合には、まず元金を返せ、利子も法定約定利子は返してくれ、延滞利子は非常にあれならばあとへ回してもいいと言っておりますが、私どもの方は法律の建前上免除ができないことになっておりまして、免除ということは申せませんが、あと回しでいいと言っておりまして、その場合には利子につきましては条件は変えます。つまり日歩四銭は取らぬとか、そういう条件変更は、私どもは国民金融審議会に付議することになります。国民金融審議会に付議しまして、これは件数と金額だけでございますが付議しまして、承認を経て法定日歩、つまり約定日歩までまけておる例はたくさんございます。少しくらい出たときは日歩四銭を取っておるのでございますが、非常に多額な場合には約定利息まで条件変更によってまけておる例が多々ございます。
○森永説明員 私どもの場合も延滞利息は四銭という約定でございますが、これはやはり原則としていただくべきものでございます。ただし延滞になりました個々の案件につきましてのお話し合いというようなことになって参りますと、やはり債務者の誠意と申しますか、その問題解決のための債務者、債権者両方のいろいろな話し合いの結果としては、事実上これを免除するという例も皆無ではございません。しかしそれは個々の事態の実情、たとえば担保がどうなっておるかとか、保証人がどうなっておるかとか、いろいろな実情を考慮しての結果でございまして、延滞利息の軽減についての特別な基準があるというわけではございません。
○松平委員 これは大蔵当局にお伺いしたいのですが、延滞利子の問題、これは普通銀行の場合の延滞利子と国民金融公庫とか、あるいは中小企業金融公庫の取る延滞利子と同じ性格のものであって、それぞれまかしてある、こういうことであっていいかどうか、つまり国民金融公庫にしても中小企業金融公庫にしても、一種の補完金融ということになっておるけれども、法律上の建前は、普通の銀行では融資ができないようなものに対しても融資をするのだ、こういう建前になっておるのです。それを普通の銀行と同じように一律に延滞利子を日歩四銭取ってもいいのだ、こういう主張をあなた方はなさっておるのですか、どうですか。
○石野政府委員 そういう意味におきまして中小企業金融を担当するということも考慮いたします。のみならず、実際問題としては個々の金融の具体的な処理の問題に関係してくるわけでございます。従いまして全然延滞利子というものを取らない建前で金融を認めるというのも、これは延滞した方が得だというふうな関係になるのもおかしいわけでございまするから、建前としては、やはり取る建前をとっておる。ただ具体的な場合、いろいろな事情で払ってない。ましてや延滞利子を取りますことによって、その事業がつぶれてしまうというようなことになりますと、これは実情にも即さないということになるわけでございますが、一々の問題について政府が干渉するのもよくない。これはむしろ金融機関にまかせておく、それぞれの政府金融機関にまかせた方がいい。そういう考え方で各機関がやっておるわけでございます。
○松平委員 私の質問は、延滞利子というものは、そういう性質だというわけであるけれども、普通銀行に対する延滞利子の考え方と、この公庫等の場合の延滞利子の考えとは、やはり考え方を少し違えていかなければならぬのではないか。普通銀行と両公庫の場合延滞利子は同じなんだ、おのおの君ら取るなら取れ、一体こういうことを言っていいものかどうか。事の性質上、私は普通銀行の場合と両公庫の場合、延滞利子を取る取り方の考えを変えていかなければならぬのではないかと思いますが、これはどうですか。
○石野政府委員 御質問の御趣旨もよくわかりますが、建前の問題として、抽象的な議論をいたしますと、やはり政府資金というものも使っておりまして、従いまして、延滞をしたら、したほど得になるというようなことでもおかしい面もあるわけでございます。従いましてやはり延滞利子を取るという建前は必要なんじゃないか。そこで実情に即した運用という面で、もちろん中小企業金融であるという面も考慮すべきでありましょうし、またそのときの経済状態等も、相手が払えるかどうかという問題もありましょう。その具体的な問題として、公庫の判断で、全体的な気持は先ほど来申しましたように、一般の金融機関と全然同じでやっていいというわけじゃございませんけれども、しかし、そうかといって割り切ってそれらのものを取らなくてもいいとも言えませんので、その辺を考えて両公庫で具体的に処理してもらう、そういう気持でございます。
○松平委員 それでは両公庫に伺いますけれども、あなた方は延滞利子をまかされておるというわけであるから、きわめて判断がむずかしいと思う。しかしながら公庫の性質、国の金という両面からいって考えなければならぬと思いますけれども、あなた方は普通の銀行が取っておるような工合に同じような考えで、延滞利子というものを取り上げておりますか。
○森永説明員 普通銀行の経営の経験がないものでありますから、普通銀行の場合にそういう問題がどういうふうに処理されておるか、私は的確には存じませんですが、私どもに関しまする限りは、ごく常識的に良心的に個々の事案のケース、ケースに応じまして延滞利息を軽減した方がよい、あるいは免除した方がよいと思われるような案件につきましては、私どもの判断で善処いたしておるつもりでございます。その基準を示せとおっしゃられますと、これは各ケースによることでございまして、やはり両当事者の誠意の問題でもございます。一がいにはちょっと申し上げられないのでございます。
○松平委員 その点について通産当局の見解を伺っておきたいのですが、延滞利子の問題についてはいろいろなケースがあると思うのです。たとえば一つの担保について第一担保、第二担保、第三担保とついておる。そして第一担保の中小企業金融公庫なら中小企業金融公庫あるいは国民金融公庫が延滞利子を取るというために、第二、第三の方の債権者には一文も行かぬというケースがあると私は聞いておるのです。こういう場合に、そういうのに対しても、延滞利子は取ってもいいんだから取るんだ、こういうことで第二、第三の債権者には保護を加えない、勝手にしろ、こういう場合を二、三聞いておりますが、そういうのに対して、あなた方はどういうふうに指導していますか。
○小山(雄)政府委員 公庫の延滞利子に対する扱い、そのためにほかの債権者に迷惑をかけているというふうな事例のようでございますが、そこは先ほど公庫の総裁からお答えになりましたように、その具体的な事案に照らしてどう扱うのが、一番常識的で公平かということで、処理する以外に方法はないんじゃないか、私もそういう実例は聞いておりませんが、そういう事例がございましたら、その具体的の事情を十分聞いて取り扱いをきめていく、こういうことにすべきではないかと思っております。
○中川委員長 先刻の加藤委員からの要求がありました点について、ちょっと速記をとめて協議します。 〔速記中止〕
○中川委員長 速記を始めて。加藤君からの要望もあり、中小企業信用保険公庫法の一部を改正する法律案に対する附帯決議につきましては、印刷する時間的余裕がありませんので、小川君の朗読される通りとすることとして、委員各位の御理解を得たいと存じます。そのように御了承願います。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○中川委員長 他に、中小企業金融公庫法の一部を改正する法律案、中小企業信用保険公庫法の一部を改正する法律案、中小企業信用保険法の一部を改正する法律案の三法案に対する質疑はございませんか。——他に質疑はないようでありますので、三法案に対する質疑を終局するに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○中川委員長 御異議なしと認め、三法案に対する質疑は終局いたしました。 —————————————
○中川委員長 これより三法案を討論に付するわけでありますが、討論の申し出がありませんので、これを行なわず、直ちに三法案を一括して採決いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○中川委員長 御異議なしと認め、三法案を採決いたします。 三法案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○中川委員長 起立総員。よって三法案は原案の通り可決すべきものと決しました。 —————————————
○中川委員長 この際、ただいま議決いたしました三法案に対し、それぞれ自由民主党、日本社会党、民主社会党、三派共同提案の附帯決議を付すべしとの動議が提出されております。小川平二君より趣旨の説明を聴取することといたします。小川平二君。
○小川(平)委員 私は、自由民主党、日本社会党及び民主社会党を代表して、ただいま可決されました三法案のそれぞれに対する附帯決議案を提出いたします。 案文を朗読いたします。 中小企業金融公庫法の一部を改正する法律案に対する附帯決議 政府は、本法の運用にあたつて次の措置を講ずべきである。 一、公庫の貸付については、直接貸付に重点を移すよう速やかに改善を行なうこと。 二、相互銀行の営業の現状にかんがみ適正を欠く代理店については、公庫の代理業務を停止する等厳重なる措置を講ずること。 中小企業信用保険公庫法の一部を改正する法律案に対する附帯決議 一、政府は、公庫の信用保証協会に対する融資等を通じて、信用保証協会の保証料率の引下げ及び全国統一化について充分な指導を行なうべきである。 二、政府は、公庫による融資保険制度の廃止に伴い、速やかに信用保証協会の保証力の充実による保証限度額の引上げ、その他これが補完措置の万全を図るべきである。 中小企業信用保険法の一部を改正する法律案に対する附帯決議 政府は、本法の施行にあたつて、保険料率の引下げを行なうとともに、近い機会において、てん補率の引上げのための立法措置を講ずべきである。 以上でございますが、以上いずれも内容につきましてはきわめて明白でございますので、説明を省略させていただきます。 何とぞ全会一致の御賛成をお願いいたします。
○中川委員長 以上で趣旨の説明は終わりました。 本動議につきましては別に御発言の申し出もないようでありますので、本動議を採決いたします。 本動議に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○中川委員長 起立総員。よって本動議は可決され、本動議の通り三法案について、それぞれ附帯決議を付するに決しました。 この際通商産業大臣に御発言があれば、これを許可いたします。
○椎名国務大臣 三法案の御決定をいただきましてまことにありがとうございます。改正案の趣旨をあくまで尊重いたしまして施行に万全を期したいと考えます。 —————————————
○中川委員長 お諮りいたします。 ただいま議決いたしました三法案に対する委員会報告書の作成等に関しましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○中川委員長 御異議なしと認め、さよう決しました。 本日はこの程度にとどめ、次会は来たる二十二日水曜日、午前十時より開会することといたし、これにて散会いたします。 午後二時十七分散会 ————◇—————