商工委員会 第13号
- 発言数
- 199 件
- 登壇者
- 16 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1961/03/15
会議録
○中川委員長 これより会議を開きます。 この際委員長よりお知らせ申し上げたいことがございます。長い間本委員であられた渡邊本治君が、昨十四日ガン性腹膜炎のため逝去されました。つつしんで哀悼の意を表したいと存じますが、その方法等に関しましては、委員長に御一任願いたいと存じます。御了承願います。 ――――◇―――――
○中川委員長 中小企業金融公庫法の一部を改正する法律案、中小企業信用保険公庫法の一部を改正する法律案、中小企業信用保険法の一部を改正する法律案、中小企業振興資金助成法の一部を改正する法律案の四法案を一括して議題として審査を進めます。 本日は特に四法案審査のため、参考人として商工組合中央金庫理事長北野重雄君、全国相互銀行協会会長寿原九郎君の両君が御出席になっております。なお説明員として、国民金融公庫総裁中村建城君、中小企業金融公庫総裁森永貞一郎君、中小企業信用保険公庫理事長山本茂君の三君が御出席になっております。 この際以上の方々にそれぞれの業務の概況の説明及び四法案に対する御意見を聴取することにいたします。 なお委員各位に申し上げますが、全国相互銀行協会会長寿原九郎君より、所用のため、できれば早く退席したいとの申し出がありましたので、同君に対する質疑は先にお願いいたしたいと存じます。
○田中(武)委員 議事進行で申し上げたいと思います。相互銀行の寿原さんに先に意見を述べていただいて、それに対して質問を先にやりたいと思います。
○中川委員長 それではまず寿原参考人にお願いいたします。寿原参考人。
○寿原参考人 私、全国相互銀行の協会長をしております寿原九郎でございます。今日この委員会に出席いたしまして、現在審議中の四法案につきまして、私の考え方を申し上げることを非常に光栄と思っておる次第であります。 日本経済が非常に順調な成長を遂げておるのは、非常に喜ばしいことでございますが、中小企業は、必ずしも大企業と歩調を合わせて企業の合理化、近代化が進められ、生産性が向上しておるとは考えられないのであります。こういう機会にこういう法案が審議されておるということは、非常に喜ばしい次第でありまして、一日も早くこの法案が法律として生まれて、そうして潤沢な資金が流れ、また信用補完が強化されることを心から念願しておるような次第でございます。 この機会に相互銀行の概況につきまして御説明申し上げたいと思いますが、相互銀行は昭和二十六年の十月相互銀行法によりまして従来の無尽会社が転換いたしたのであります。その後非常に順調に業務が発展して参ったのでありますが、転換した当時預金、掛金合計、いわゆる資金量は千二百三十七億であったのが、去年の十一月一兆円を突破したのであります。ことしの十月で満十周年になるのでありますが、十年を出ないで一兆円を突破したということは、大衆が相互銀行を十分認めたということと、また相互銀行として金融界に相当重きをなすに至ったので、われわれの責任も非常に重大になってきたというふうに考えておるような次第でございます。 そこで、お手元にも資料を差し上げてございますが、去年の十二月の末の相互銀行の状況を申し上げますと、相互銀行は現在七十二行ございまして、店舗数が二千四百八十五でございます。行員数は五万九千五百十五名になっております。そうして預金、掛金、いわゆる資金量は一兆八百四十三億二千八百万円という数字になっておりまして、行員一人当たりの資金量は千八百二十一万九千円、この数字は地方銀行、都市銀行と比較いたしましてまだまだ低いのでございます。一方融資量は九千五百二十七億円になっておりまして、貸し出しの一件当たりの金額は六十四万三千円という非常に小さい金額で、これも地方銀行、都市銀行と比較いたしまして非常に低いということは、いかに零細金融をやっておるかということがはっきりわかるわけでございます。なお、日本銀行との取引をしておる銀行は、現在七十二行のうち三十二行でありまして、その三十二行のうち歳入代理店を許可されておるのが十六行になっておるような状況でございます。そのほか代理業務といたしましては、中小企業金融公庫、国民金融公庫、住宅金融公庫、医療金融公庫あるいはまた日本興業銀行、日本長期信用銀行、日本不動産銀行等の代理業もやっておるような状況でありまして、現在相互銀行の企業の合理化あるいは近代化をなお一そうはかりまして、大衆にほんとうに相互銀行を喜んで利用していただくというような状況になるように努力を重ねつつあるような状況でございます。 どうぞ各位におかれましても、相互銀行の育成強化につきまして一そうの御援助、御支援をちょうだいいたしたいと存ずる次第であります。 まことに簡単でございますが、以上申し述べまして、相互銀行の概況を説明申し上げた次第でございます。
○中川委員長 ありがとうございました。以上で寿原参考人の御意見の陳述は終わりました。同君に対し質疑の通告がありますので、これを許可いたします。田中武夫君。
○田中(武)委員 寿原参考人が時間の都合で急がれるということでありまして、本来ならば皆さんの意見を伺ってから逐次関連をいたしまして質問いたしたい、こう考えておりましたが、そのようなことで先に寿原さんだけに御質問するということになりましたので、その関係上、他の参考人の方に御意見を聞く前に御質問をするという格好になることをお許し願いたいと思います。 最初に中小企業金融公庫の森永総裁にお伺いいたしたいのですが、中小企業金融公庫の代理貸しのうちで相互銀行が占める割合はどの程度であるのか、そういった各代理貸しの一般市中銀行これと相互銀行その他といったように資金ワクを一つ分けて言っていただきたい。国民金融公庫の中村総裁にも同じことをお伺いしたい。
○森永説明員 十二月末の中小企業金融公庫代理金融機関別の貸付の割合を申し上げますと、相互銀行は二〇・一%でございます。他の各種金融機関の割合もあわせて申しますと、都市銀行が二〇・六%、地方銀行が二四・一%、信託銀行が〇・三%、長期信用銀行が一・五%、信用金庫が二七・六%、これが一番大きな割合を占めております。信用組合が一・七%、商工組合中央金庫が四・一%、以上のような構成に相なっております。
○中村説明員 国民金融公庫におきましては代理所の数が全体で約七百五十ございますが、主たるものは信用金庫でございまして、相互銀行は現在約店舗数では二割弱でございます。それから代理貸しと直接貸しとの比率が現在残高におきまして大体三対一、二割五分が代理貸し、七割五分が直接貸しになっておりますが、正確な数字はここに持っておりませんが、相互銀行の占める割合は二割五分の二割弱ということになっていると思います。
○田中(武)委員 寿原参考人にお伺いいたしたいのですが、実はきのう当委員会におきましても、相互銀行が中小企業金融公庫等の代理店として代理貸しをせられる場合に、いわば政府の資金であるこれを貸し付けられる場合においてすら歩積み両建制度をとっておられる。そういうことが問題になったわけですが、現在相互銀行はこれは当然の事実だと思うのです。歩積み両建制度はどのようなことでやっているのか、あなたの方でつかんでおられる情勢を一つ話していただきたい。
○寿原参考人 今御質問がございました点でございますが、協会としてはどの程度で歩積みをとっておるか、明細なデータはとっておらないのでありますが、そういう御質問があったということは非常に残念でございまして、私どもとしましてはなるべくそういう両建になるということは、中小企業者にとって非常な不利な状況でありますから、できるだけそういうようなことを避けていきたいと思います。しかしながら代理貸しをし、あるいは貸付をしたような場合に、その企業がだんだん伸展しまして、そうして余ったお金を預金するというようなケースはたびたびあり得ると考えられます。協会としましてはできるだけそういう点について自粛するように努めて参りたいと思いますが、御了承願いたいと思います。
○田中(武)委員 協会とその会員であるところの相互銀行の関係はどういう関係になりますか。すなわち協会から単位相互銀行に対して、ある程度の監督といいますか、指導あるいは調整そういうことができるようになっているのですか、できないのですか。
○寿原参考人 協会としましては、相互銀行の利益代表といったような形でありますが、監督しまして、そして相互銀行の経理内容までタッチして、これをどうしようというようなところまでの強いことはできないような状況で、抽象的に全般的な数字をまとめまして、こういうようなやり方が好ましいというようなことの指導をやりまして、一々各行をつかまえて、その内容についてどうしろこうしろということはなかなかできがたい状況になっております。
○田中(武)委員 協会として、もちろん監督はできないとしても、いわゆる業務の指導といいますか、そういうことはできるのじゃないですか。
○寿原参考人 今お話がありましたように、いろいろなデータを集めまして、そしてほんとうに好ましい形に指導はしておるのでございます。
○森永説明員 ただいま私どもの代理店たる相互銀行のあり方について御質疑がございましたわけでございますが、私どもといたしましても、貴重な政府資金を中小企業者のために融資いたしておるわけでございますので、かりそめにもこの貸付が歩積み両建、その他当該代理店のもっぱらの利益のために乱用されることがないようにという点は非常に気をつけて監督をいたさなければならない問題でございます。常日ごろ各店舗を通じましてそういう指導をいたしておりまするし、また六百二十六、これは相互銀行だけでございませんで、全体の代理店の数でございますが、この代理店につきまして、少なくとも二年に一ぺん、成績の悪いところは毎年いわゆる監査を実行いたしまして、ただいま御指摘のような事態が起こらないようにということで厳重に指導しておりますが、遺憾ながらたまにはそういうような事例が見受けられることは事実でございます。しかし非常に数多くそういう事例があるわけではございません。貸し付けましたものが一部預金で残留しておるとかなんとかという事例を見受けるところもあるのでございますが、かかる場合には、私どもといたしましては厳重に処置いたしまして、即刻償還を命ずる等、厳重な処置を実行いたしまして、なるべくそういう事態が起こらないように監督をいたしておりますことだけを補足して御答弁申し上げたいと思います。
○田中(武)委員 今森永総裁からそういう御意見がありましたが、事実はたまにではなしに、それが往々にある。往々ではなしに、常に行なわれておる。いかにおっしゃられょうとも、これははっきりした事実なんです。先ほど来の皆さんの御意見を聞いておりますと、相互銀行が中小企業、ことに零細企業金融において果たす役割は大きいと思うのです。中小企業金融公庫の資金のうちでも、やはり二〇%以上を扱っておるわけです。ところが、きのう委員会においても申し上げましたが、これが中小企業金融公庫法の精神に沿ってほんとうに運用せられていないわけです。相互銀行に対してはこの前、去年でしたか、協会からどなたか忘れたが来ていただいたときに、相当強い意見を申し述べたはずです。ところがその後何ら改まっていないわけです。たとえば相互銀行を窓口として中小企業金融公庫の金を借りるように申し入れたとしましょう。まずあなたの方の相互銀行は、自分の今までの営業という上に立って、貸すか貸さないかをきめる。そうするならば、中小企業公庫の資金、すなわち政府の資金をもって商売しておられるわけです。政府は御丁寧にこれに対して保証協会の保証までつけておるわけです。そして金を貸すときに利息の天引きをする。あるいは公正証書の手数料とか、調査料とかいう名義で金をとっておる。調査というようなことは当然銀行の業務じゃないですか。それに調査料をとるということはどういうことなのですか。そのために、この前も私は申し上げたのですが、相互銀行で金を借りておると、天引きをせられるとか、いろいろな手数料というような名目で金をとられる。その上に両建制度とか、いろいろな制度で取り立てられるので、一体金利が何ぼについておるのかわからぬというのが実情じゃないですか。あなたは利息制限法のあることは御存じでしょう。利息制限法の第二条には、利息の天引きの問題についての規定があります。第三条にはみなし利息ということの条文がございまして、いかなる名義をもってするとも、そういうものは全部利息とみなすということになっておるのです。相互銀行は利息制限法超過の利息をとっていることは明らかです。これを監督するのは大蔵省の銀行局であろうと思いますが、中小企業金融公庫も代理所としての指定をしている関係上、責任はあろうと思います。また相互銀行の元締めといいますか、親睦会的なものだと思うのですが、その協会としても、あなたの立場からの責任もあろうと思うのですが、実際相互銀行がどんなことをやっておられるか、あなたは知らないはずはないと思うのです。手数料、調査料、そういったもので金をとっておるのか、とっておらないのか、あなたの知っておられるところを聞きたいと思うのです。
○寿原参考人 今いろいろおしかりをこうむったのですが、この前のときには常務理事の藤本というのが参りまして、いろいろの御忠告をちょうだいしたような次第であります。その後私ども御意見に従いまして、なるべく中小企業者に損害のかからないように、負担が少なくなるように努力をして参っております。従って、今御指摘の手数料であるとか、そういうようなものはその後なるべくとらないようにして参っております。また金利の点につきましても、逐次下げるように企業努力をしておるのですが、実際において三十三年上期あたりは平均金利は二銭八厘八毛くらいであったわけですが、それが逐次下がりまして、今二銭七厘二毛一糸になっております。そういうように、毎年少しずつ金利を下げております。もちろんこれは長期金利と短期金利とを含めたもので、短期金利あたりは二銭二、三厘、長期の一年以上のものについては三銭をこえるものがありますけれども、そういうものは努力は進めておりますが、きょう御忠告がありましたので、なお一そうそういう点について努力を払って、中小企業者に負担をかけないようにいたしたいと思います。御了承を願いたいと思います。
○田中(武)委員 今あなたは利息は二銭七厘何毛とかおっしゃったが、これはあくまで名目的な利息だと思うのです。実際の借りた金に対してどうとっておるかというと、決してなまやさしいものではありません。たとえば公正証書の手数料、調査費、こういう名目で金をとっている。あるいはそのうちの何割かを強制貯金をせしめる。これが両建制度です。そしてまた何カ月分かの利息を天引きする。こういうことで、利息制限法を先ほど私は読みましたが、この精神は、実際債務者が受け取った金に対して、どういう利息になるかを定めておる法律なんですが、これで計算した場合、日歩十五銭にもつくという場合があるのですよ。ないというならば、私は実例を申し上げてもいいと思うのです。今あなたは、この前に専務理事か何かが来られていろいろ意見を聞かれた、こうおっしゃいます。なるほどわれわれ強く申し上げました。ところがそのことに対して、あなたの方の機関誌で後日反駁をしておられましたね。何ら反省することなく、私と今はなくなりました小林委員とで質問したわけですが、私の質問に対しては、田中委員の高利貸し論に反駁するという記事を機関誌に出しておられました。どこに反省の色があるのか、こう言いたいのであります。私そのときに申し上げました。相互銀行はなるほどこのごろ近代化しておる、こうおっしゃったのですが、近代化しておるのは建物だけなんです。中は依然として昔の無尽制度そのままです。今日にして改めなければ、われわれとしても考えなければならぬと、この前申し上げたのであります。ところがその後何ら改まっていない。そこで相互銀行協会として何らできないとするなら、われわれは次の機会にこの場所に大蔵省の銀行局関係の人も来てもらって、相互銀行法の改正並びに利息制限法との関係、大蔵省の監督の関係等を追究し、今日までの相互銀行のあり方については、抜本的に変えていかなければならないと考えておるわけです。 今からあなたに聞いてみたって知らぬ存ぜぬでは仕方がないので、質問はいたしません。これで私は終わります。だがしかし今にして改めなければ、われわれは断固として相互銀行と取り組んでいくということだけを申し上げておきます。
○中川委員長 加藤清二君。
○加藤(清)委員 私も実はこの際全国相互銀行協会についていろいろお尋ねしたいことがたくさんございますが、何かお急ぎのようでございますけれども、私はほんとうはきょうの参考口述については、あなたのところに一番ウエートを置いて聞きたかったのでございます。 そこでその前におそれ入りまするが、中小企業信用保険公庫理事長の山本さんがいらっしゃるようでございますので、あなたにちょっとお尋ねします。あなたのところの信用保険公庫法が今度改正されるようでございます。特にその前に承っておきたいことは、信用保険が信用保証協会と銀行関係と両方になっておるようでございまするけれども、今まであなたのところへ信用保険をかけまして、かけたその結果のデータをよく存じておりませんが、その内容について簡単に御説明願いたい。
○山本説明員 ただいま御質問いただきました相互銀行関係の保証でありまするが、件数としまして――これは昨年九月の数字しか今持っておりませんが、一万九千八百三十七件、金額にしまして約七百二十億であります。
○加藤(清)委員 それは全体の何%に一匹敵しますか。
○山本説明員 全体の約七%に当たります。
○加藤(清)委員 信用保険公庫はかくのごとくにして相互銀行からかけられた不良貸しに対する保証を完遂しているわけでございますね。片やかくのごとく国家が不良貸しについての保証をしておると同時に、もう一つは貸し倒れ引当金という保証制度もあるはずでございます。これは信用保険の方ではございませんけれども、貸し倒れ引当金なるものがあるはずでございます。こうなって参りますと、相互銀行の貸し出しに対しては、国家はある程度万全を期しておるというても過言でないと思います。しかもその保険の占めるパーセンテージは最高である。金額にして七百二十億も保証しておる、こういうことでございます。にもかかわらず、なお相互銀行におかれましては歩積み両建制度を依然として改めずに、中小企業に高金利のはねっ返りをあえて強制していらっしゃるというゆえんのものが、いずれにございますか、その点をはっきりしていただきたいと思うのでございます。
○寿原参考人 相互銀行に対する非難が相当強く出ておりますのですが、今の直ちに数字的にデータを示して御説明できないのは非常に残念に思っておりますが、歩積み再建の点について相互銀行では非常に多いというようなお言葉でございますが、これは私もある程度あるのではないかと思っております。しかしながらそれを急激に一ぺんに是正するということはなかなかむずかしいので、逐次相互銀行の企業の近代化、合理化を進めて、できるだけ一歩々々進んで、いい金融機関に育てていきたいという気持で一ぱいでございます。今おっしゃられました点について十分脳裏に入れて、できるだけ早くりっぱな金融機関に成長するようにいたしたいと思いますから、さよう御了承を願いたいと思う次第でございます。
○加藤(清)委員 もう一度山本さんにお尋ねいたしたいと思いますが、相互銀行が保険にかかって、あなたの方の保証を実行してもらったというそのパーセンテージは、ほかの銀行が保証してもらったというパーセンテージに比較してどのように相なっておりますか。
○山本説明員 委員長、ちょっと時間をかして下さい。
○加藤(清)委員 それではこれはあとでけっこうでございます。つまり相互銀行は信用保険に加入した件数も金額も多い上に、なおそれがいわゆる不良貸付となって、あなたの方から事実保証してもらったというその件数、そのパーセンテージ、それも最高のはずでございます。その結果は、もはやこのような保険はかえってよい結果をもたらさないということで、このたびの法改正によってこの面だけは取り消される運命にあるようでございますが、要は過去においては、そのようないわゆる石橋をたたいて渡る式の貸付が行なわれておりながら、それほど政府から保証を受けながら、なお相互銀行が中小企業金融公庫の金を貸し付ける、あるいは相互銀行そのものの資金を貸し付ける場合の貸し付け方は、他の金融機関と比較いたしてみますると、借りる中小企業にとって最も残酷なあり方が行なわれていたわけでございます。ただいま田中委員もおっしゃられた通りです。それは代表が来られた場合、ここで何べんも改める改めるという言葉を繰り返しました。ところが一向改まっていないのが現状のようでございます。そこで承りたいのは、それが改まらないというネックはいずれにございますのか。銀行内そのものにございますか、あるいは法律のどこかに不備があるとおっしゃるのでございますのか、その点くらいは一つ明らかにしていただきたいのであります。
○寿原参考人 私の感触を申し上げてみたいと思います。先ほどもちょっと概況で御説明申し上げました通りに、行員一人当たりの資金量が千八百二十一万九千円ということは非常に少ないのでございます。それでほかの金融機関と比較してみますと、三十四年三月のデータですが、相互銀行が千三百万円、信金が千三百四十万円、地銀が二千八百万円、都市銀行が四千八百万円で、一人当たりの資金量が非常に少ないということがコスト高になっておるわけです。それから一方貸し出しの問題ですが、非常に零細な貸し出しでございます。これも三十四年三月のデータでございますが、相銀が三十八万円、信金が四十九万円、地銀が百十六万円、都市銀行が二百四十九万円、こういうふうな状況になっておりまして、経費が非常に高くなっておりますというようなことからコストも高い。一方貸し出しの手数も非常にかしるということは、よほど合理化というものを徹底的に進めなければならない、そういう点で金利を安くするとかなんとかということは、徐々にしかできないので、一ぺんにはなかなかむずかしい。しかも資金を集めるにはお客様の家へ外務員が一々出かけて、そうして零細なお金をちょうだいしてくるというような状況で、そういう点から申しましてもコストが高くなる。そういう点を根本的に徐々に直す。そうして資金コストを安くし、今後事務処理についてももっともっと機械化、合理化をやっていきたい、これが私どもの念願でございます。
○加藤(清)委員 あなたのだんだんの企業努力はよくわかりまするが、問題はあなたのところが代理貸しをしていらっしゃいますところの中小企業金融公庫の金です。これは何も別に集めて歩くわけじゃございませんから、コストが高くなるというわけのものでもないでございましょう。それを貸し出されます場合に、過去において再三再四にわたる本委員会の注意を、直接貸し出しの担当官に伝えられたことがございますでしょうか。承りたいことは、たとえば私どもが窓口に参ってみますと、簡単にそういうものはないとおっしゃる、いやさようなことはないはずだ、あなたのところはこれこれ来ているはずだと言いますると、それは本店でなければわからないとおっしゃる、ここまではごもっともでございましょう。ところがこれを貸し出すに当たってはどう言われるか。取引がないと困ります、こうおっしゃる、必ずおっしゃる、取引を開始して下さいとおっしゃる。そこで百万円を借りるにあたって月々十万円くらいずつを払う。半年くらいたつとようやく百万円貸していただける。ところがなおかつ月々十万円ずつ入れなければならぬ。一年先には百二十万円預け入れたことになる。借りたのは百万円なんです。これは完全に歩積み再建です。また百万円受け取った場合には、ただいま田中委員が言われた通り、利子は天引きされておる、こういうようなことで、要は中小企業金融公庫の資金、つまり政府資金をあなたの銀行の営業を拡大するための材料にお使いになる。そういうことを行員はしいられているようにしか受け取れないのでございます。決して出先の行員が悪いとは言いません、行員は成績を上げなければならぬのでございますから。そこで一体中小企業金融公庫の法律立法の精神というものを、あなたは行員あるいは支店長級に教育をなさったことがあるのでございましょうか。この中小企業金融公庫法が成立いたしまする折に、やはりあなたの方の代表もここへ来られまして、首藤新八委員その他大ぜいの同僚議員が質問を試みました。そのときに、この精神にもとらないように忠実に履行いたしますということを、はっきりこの委員会で明言されているはずでございます。過去の金融機関が融資することを困難とした対象に融資するをもって本旨とする。これは当時の岡田中小企業庁長官や石井指導部長や、あるいは中野企業局長等々が中小企業を救うにはかくのごとくしなければならぬというので、渾身の勇をふるうと同時に、与野党一致して、中小企業を救うために作ったところの法律でございます。そのための資金源でございます。そのためにこそ毎年々々中小企業金融公庫の資金源はふえておるのでございます。あなたのところの取扱高もふえているはずでございます。従って今にしてこの立法の精神にもとるような行為を改められないということであるならば、遺憾ながら私どもはあなたの金融機関に大切な政府資金をお預けするということについては、いささか疑問を持たざるを得ない、こういう状況に立ち至っておるのでございます。いずれ詳細についてはまた特別な委員会におきまして質問を試みたいと思いまするが、もはやこのことは私一人の意見ではございません。本委員会通じての一致した考え方であろうと思うのでございます。このことをよく御反省なさって、相互銀行の末長く発展するの道を求められるように私は要望して質問を終わります。
○田中(武)委員 寿原参考人が急ぐそうですから帰っていただくようにこれで終わりたいと思います。私は寿原さんに質問じゃないのですが、寿原さんのおるところで一つ森永さんにはっきり聞いておきたいと思うのです。それは先ほど来われわれの申し上げておる意見はお聞きの通りだと思いますが、そのことが実際行なわれておるということはあなたも御承知と思います。政府の貴重な資金、それを使って中小企業を救うのでなくして、むしろ苦しめておる。しかもそれに対して――これは山本さんにも聞いていただきたいのだが、政府は保証までつけておる。こういうことであっていいものか、こう考えるのです。このような状態が続く限り、森永さん、あなたの方の相互銀行に対する代理店契約は、一ぺん全部白紙に戻されたらどうですか、そのことについてあなたの決心を聞きたいと思います。
○森永説明員 一般的な歩績み両建の問題、これにつきましてはなお各種の金融機関を通じまして、いろいろ問題があることは御指摘の通りだと思います。私が先ほどお答え申し上げましたのは、直接公庫の貸付に関連してそういうことが行なわれることは、われわれとしては非常に困ることでございまして、そういうことはないように厳重に指導し、また監査その他の際に、万一そういう事例が見つかりました場合には、厳重な処断をいたしておるわけでございます。監査の際には、相互銀行に限りませんが、個々の金融機関によって成績がさまざまでございます。その成績の悪い金融機関に対しましては、ひんぱんに監査を行なうと同時に、また直接本店あるいは支店の職員の指導を行なうというようなことによりまして、そういう実績が万一ありましたものにつきましても、直ちにそれは是正し、また今後再びさようなことがないように厳重に指導をしているのが、現在の段階でございます。相互銀行一般として考えますと、言葉を返すようでございますが、御指摘のように公庫の融資に直接関連して歩積み、両建が意識的に行なわれておるというような事実は、私はないことを確信いたしておる次第でございまして、現状におきましてはこれを善導する段階でございまして、代理店契約を取り消すというふうなことは目下のところ考えておりません。
○田中(武)委員 森永さんは、少なくとも私の方の資金に関連してそのような制度はやっていないだろう、こういう確信を持っておられるようです。だが実際はあるのです。それでは今後何々相互銀行において、中小企業金融公庫の資金貸付に対してこのような事実があったということを具体的にあなたのところに持っていきましょう。その場合は代理店契約を取り消しますか。
○森永説明員 直接と申しましたのですが、監査でもなかなか裏の裏まではつかみにくいことは御想像がつくかと思います。私どもが監査の結果発見いたしました事例はもちろん皆無ではございません。中にはございます。そういう場合には即刻資金の繰り上げ償還を命じ、また今後かかることがないように厳重に注意をいたしておる段階でございまして、直ちに代理店契約を取り消すかどうか、それにつきましてはなおしばらく今後のその金融機関の事績を見きわめなければならない。しばしばかかる事例があるようでございますれば、これは断を下して取り消すというような問題も、あるいは起こってこようかと存じますが、現在のところはさようなことを必要とするようは事例は、私どもとしてはないと考えておる次第でございます。
○田中(武)委員 だから現実にこういう扱いを受けましたという本人を連れてきますよ。その場合は取り消すか、こういうことなんです。 それから委員長に希望を申し上げますが、これはわれわれだけでなく、与党の議員さんからも意見が出ておりますが、きょう参考人の方等を前にして、この問題だけをやっているわけにいきませんので、この中小企業金融関係の四法案審議中において大蔵当局等も呼び、相互銀行問題についてじっくりと取り組んで審議をする機会を与えていただくよう要望しておきます。
○森永説明員 私も限られた人員の監査ではございますが、かかる事例が発見せられたことが絶無ではないということも申し上げておるわけでございまして、そういう事例がたまにではございますが、あるのは非常に遺憾と存じます。それらの代理店につきましては厳重に注意を与え、即刻繰り上げ償還等の措置を講じまして、将来を戒めておる次第でございまして、なおもうしばらく今後の業態と申しますか、業状を見きわめた上で、措置すべき問題というふうに考えておる次第でございます。
○長谷川(四)委員 森永さん、さっきからいろいろ話を聞いていると、みんな相当の資料を持ってお話ししているようです。あなたの立場になれば、そういうふうに言わなければならないかしれないけれども、根本が、あなたが大蔵省にいたときに、こういうものはあなた自体がどうでこうでと言った口で、あまり賛成しなかったやつを作ったのだから、そのもとの意に反しているなら、やはりこれは少し考えなければならぬだろうと思うのです。そこでさきのお話を聞いてみると、行員一人当たりの資金が少ない、そのためにコスト高になるというお話なんだ。そうだということになるのなら、なぜ相互銀行を指定したかということだ。これは大きなミスだと思う。みんな人並みでは私のところはやれないのです、行員一人当たりの資金が非常に少ないから、皆さんが言う通りにほかの銀行のやるようなわけにやれないということを、はっきり参考人が唱えているということになっておる。そうすると相互銀行だけは高く取らせても仕方がないのだ、こういうことを前もって是認していることになりはしないか。ですからこういうところを一つ考えてみなければならないが、そこで寿原さんどうなんですか、間違いございませんか。これは大へんなことなんですよ。あなた方が利息を取れば、何だかんだ、利息だ、調査料だといって取っておる。二十六万円に対して三十万円の利息を取っておる。これはあなたの方は金貸しなんだからいいかもしれないけれども、目的が違うのだ。国民の血税を出してあなたの方の行員を食わして、あなたの方だけを豊かにしてやっておるわけではないのです。手数料だけでやってもらっておるのだから、そこにあなたのお間違いがあるようだ。銀行だという観念論でなく、そういう基本から出ておるのだということについて、一言あなたの感じを話して下さい。
○寿原参考人 先ほど来いろいろお話がございましたが、今の歩積みの問題につきましては、森永さんの方におきましても各行に対して厳重な監督をしていただいております。また、きょう早く帰るというのは、実は七十二行の社長さんをお呼びして、いろいろこちらからの要望だとか意見を聞いてもらう会があるのであります。そういう会でもございますので、中座を申し上げたいのですが、こういう機会をとらえましては、そういう状況のことをみんなに話したり、また書類を会員に流したりております。またその懇談会には、中小企業金融公庫の方にもおいで願いまして、いろいろ御忠告をちょうだいしております。また、そのほかに社員の研修をもっとやらなければいかぬというようなお話がございましたが、これは社員の質を向上するということは非常に大事なことと存じまして、全国の各相互銀行に研修をすることをお願いし、また協会自体としても研修というようなことをやっております。そういうことで一歩々々ではございますが、近代的な金融機関になるように努力しておるということは、一つお認めを願いたいと思います。
○長谷川(四)委員 それは寿原さん違うのだよ。相互銀行の行員が勝手にこういう利息を取ったり、手数料を取ったりしておるのではないんですよ。社長そのもの、重役そのものの取れという命令によってやっておるのですよ。そんないいかげんな研修をしたってだめですよ。研修するのは、その社長というばか者を研修しなければだめですよ。そんなでたらめだったら、あなたは時間になっても帰しませんよ。そんな答弁ではだめです。私が言うのは、もっと上手に言いなさい、もっとうまいことを言って早く帰りなさい、こう言っておるのです。社員の研修なんか何ぼやったからといったって、それはあなたの方の能率の問題で研修をやるのだ。どうやったら銀行がよけいもうかるか。その研修なんだ。私の言っておるのは金利の問題を言っておる。金利だとか手数料だとか、それにしてはあまりに高過ぎはしませんか。国民の血税を一般の中小企業に貸し与えてやるぞ、それには窓口というものが必要だから、従来の関係もあるから、窓口を通して貸してやろう、こういうことなのです。公庫が直にやったっていいのです。あなた方の商売を取っちゃいけない。森永さんは、その時分は反対だった。仕方がないからこういうふうにした。森永さんはそういうふうに認めたようなものだ。そんなことは過去のことで、いずれにしてもそうではなく、あなた方の営業権というもの、既得権をどう守ってやろう、こういう上に立って窓口を指定してやっておる。ですから御協力願うところは御協力願わなければ、あなた方の立場がない。血税なんだから。国民があなたのところに預けた。金をあなたのところに貸しておるのではないのですから、税金をあなたのところに持っていって、公庫からあなたのところに出してもらっておるのだから、それは少し考えてもらわなければならない。そういう点はどうです。
○寿原参考人 私が非常に御答弁が下手くそだったように思いますが、研修という意味は、もちろん社長も研修しておるのです。社長もではなく、社長を中心にして、去年は七回やりました。そういうようなことで、ほんとうの責任者がもっともっとりっぱになるように研修をするように、逐次社員まで及ぼしておるというようなことでございます。
○長谷川(四)委員 それではもうやめますが、われわれがこんなことを言うと、あなたは、ちゃんちゃらおかしいや、てめいら貧乏人とは違うのだ、おれの方は資金源を持っておるのだとお考えにもなるでしょうけれども、この問題だけは、それだけじゃ済まされないということをお帰りになりましたら、どうぞ伝えて下さい。国民の血税を何だかんだ言って、それを毎年々々出して、そうしてあなた方にもうけさせるために窓口を通しているのだ。また保証の方もそうやっているんですから、これだけは間違えないで――ほかのはうんととってやれ。それはかまわないですよ。大蔵省がやるのは、私の方の管轄じゃないのです。私の方はこれなんですから、いかにして中小企業を救うかという道なんだから、あなたのところで三十万円借りて、手取りが二十六万円で、三十万円の利息を毎日取られていっちゃ、これはひどい。話が違うじゃないか。そういう点を一つきょうは社長によく話を聞かせて、そのお話をしたところが各七十幾人がどうお答えしたか、いま一度あなたにおいでを願って――きょうでなくてよろしい。近いうちにあなたに来てもらって、社長の決意のあるところを御発表をお願いすることにいたします。どうもありがとうございました。
○中川委員長 首藤新八君。
○首藤委員 相互銀行の問題については幾多お尋ねしたい問題があるのです。率直に言うと、私はあなたの方の銀行は普通の銀行でない、高利貸しをやっていると思うんです。看板をかえる必要があると思う。しかしきょうは時間の都合もありますから、もう一度相互銀行の責任者をここに呼んで、そして商工委員全員が相互銀行について、もっと奥深く追及する必要があると考えるが、この機会を委員長の方で一つ作ってもらいたい。きょうは従って質問は私は保留します。
○中川委員長 わかりました。 順序が変更になりましたが、それでは北野参考人より御発言を願います。北野参考人。
○北野参考人 この機会に貴重なお時間を拝借いたしまして、商工組合中央金庫の業務のあらましを申し上げたいと思います。 お手元にお配りいたしております資料の中に業務の一覧というのがございますが、その主要勘定について申し上げますと、今年一月末現在で貸出金残高が一千七百五十五億一千五百万円になっております。一方債券の発行高は千二百九十四億一千八百万円、預金残高は四百六億九千八百万円、また出資金は八十六億円になっております。出資金の中には、昨年十二月に当金庫の貸出金利三厘引き下げの財源としていただきました政府出資の二十億円の増加が含まれております。なお、この表には入っておりませんが、本年三月一日に民間の増資四億円を行ないましたので、現在出資金は九十億になっておるのでございます。 次に、最近の中小企業金融の動向について申し上げますと、資金需要は依然としてきわめて旺勢でございますが、その内容はかなり複雑になってきております。その一つは、ドル防衛措置などによります輸出環境の悪化に伴いまして、不況対策的な資金が出て参っております。たとえば双眼鏡あるいは合板、輸出玩具、こういったような輸出雑貨につきましても、生産調整並びに価格安定対策のための資金需要が、最近特に出て参ってきております。それから第二に、北陸地区の雪害対策費、第三は、これは昨年からの特に顕著な事例でございますが、経済の成長過程に即応いたしました設備近代化資金並びに貿易自由化の本格化に対応いたしますためのいわゆる合理化資金でございます。なおまたこれに伴う増加運転資金も非常にふえて参っております。それからさらにこの系列強化に伴いまして下請企業を中心といたしました設備合理化のための増設資金あるいはまた設備の近代化資金、それから最近にまた出てきております新しい傾向は、共同態勢を強化するための共同施設の資金が出てきております。たとえば共同給食だとかあるいは共同貯木、共同駐車場といったような資金が出てきております。それからさらにまた合理化を目的といたしました工場団地の造成資金、こういうようなものが最近の資金需要の特徴のように思われるのであります。 次に、貸し出し計画につきまして簡単に申し上げますと、まず三十五年度でございますが、年度当初におきましては、年度間の貸し出し純増を二百五十億といたしまして、この計画でスタートを切ったのでございますが、その後業界からの非常に旺盛な資金需要がございましたので、これに応じまするために、昨年の十二月関係方面の御援助もいただきまして、この貸し出し純増二百五十億を三百億に増額いたしました。ところがさらにまたことしになりまして、この第四・四半期といたしまして、さらにこの資金需要が一段と強くなって参っておりますので、極力自己調達をふやすように努力いたしまして、年度間の貸し出し純増計画をさらに三百十億に変更いたしまして、これでもって今年度を処理いたしたいと考えております。もちろんこれでもって十分とは申せません。そこでなるべくこの緊要度を見まして、緊要度に応じた適切な資金配分をいたしまして、その間の調整に努めまして、業界の方々にできるだけ御迷惑をかけないようにいたしたいというように考えてやってきております。 それから次に、三十六年度の資金計画でございますが、貸し出し純増を年度間におきまして三百十億といたしました。その資金の内訳は、ただいま御審議をいただいております財政投融資の政府引受債券四十億、そのほか市中で発行いたします債券で百九十億、組合その他の預金で七十億、それから民間の出資で十億、これで処理いたしたいというので計画を進めておるのであります。 ところで、昭和三十六年度の資金需要は、今的確に把握はできませんけれども、引き続きまして、この経済の高度成長に伴いまして設備の近代化、合理化あるいはまた先ほどもちょっと申し上げましたが、ドル防衛に伴う輸出環境の悪化に対処するための不況対策資金というようなものも、かなり出て参るようでございまして、こういうものを中心にいたしまして資金需要は相当旺盛の見込みでございます。かりに三十六年度の第一・四半期だけの予測を立ててみますると、私の方の各店舗から申し出ております金額によりますと、第一・四半期だけでも純増額が九十億円になるというようなことでございます。ところがちょうど前年同期、三十五年度の第一・四半期の純増実績は、四十七億円でございましたので、これだけを見ましても来年度早々すでに資金需要が非常に強いということが想像されるのでございます。かような資金需要に対しまして、資金調達の方でございますが、御承知のように商工中金の資金源の大半というものは、商工債券でございまして、その商工債券の政府で引き受けて下さる四十億は別といたしまして、市中で消化する予定にいたしております先ほど申した百九十億、これの消化がはたして十分やり切れるかどうかという点に若干の懸念がございます。最近非常にやかましく言われております公社債投信の影響が、すでにある程度現われているように思うのであります。しかしながらこの影響が今後どういうふうになるか、どの程度のものであるかというふうなことは、今のところではまだ十分につかみ得ないのでございます。ただことしの一月、二月の状況を見ますると、商工債券の乗りかえの関係もございまして、発行総額が相当大きくなりました。発行総額ではさして変わっておりませんけれども、純増額におきましては、昭和三十四年度の毎月平均に比べますと、二、三割方落ち込んでおる、こういう状況でございまして、今後の推移につきまして必ずしも楽観を許さないのではないかというふうな心配を持っております。結局三十六年度におきましては、資金の需要の面から申しましても、また調達の面から申しましても、まだ年度の始まらない現在では、はつきりと予測が立てにくいという状況でございますが、いずれにいたしましても資金調達面にはかなり問題があるという感じがいたします。それだけに商工中金自体の、いわゆる内部努力、自己努力を一そう強化いたしまして、自己調達資金をできるだけ、少なくとも計画通りに確保するようにいたしたい。関係官庁にもいろいろ御相談をいたしまして、今後時宜に適した有効な措置をとりまして、資金繰りの上に問題のないようにいたしたいと、せっかく努力をいたしておる次第でございまして、本年度の引き続く旺盛な中小企業界の資金需要には、できるだけおこたえしていきたいという決心をいたしております。それにつきましては、どうかこの上とも委員の皆様方におかれましても、格別の御支援を賜わりますようにお願い申し上げる次第でございます。
○中川委員長 ありがとうございました。 それでは時間もかなり経過いたしましたので、予定を変更して、業務の概況等の説明は省略いたしまして、直ちに質疑に入ります。田中武夫君。
○田中(武)委員 まず最初に山本さんにお伺いいたしたいのですが、今度政府が二十億出資ということで、お宅の関係の法律の政正もきておるわけで、そういうことに関連していろいろと意見を聞きたいと思って来てもらったわけですが、中小企業信用保険公庫法の第四条を見ますと、いわゆる資本金のところで、がたがたとたくさん書いてあるんですね。四条をちょっと見て下さい。「公庫の資本金は、」となって、何々から何ぼ、何々から何ぼとなって、そして今度は附則の八でまたがたがたと書いてある。一体二十億出すことによって公庫の資本金は幾らになって、それによって、今後のいわゆる貿易の自由化とかいろいろな関係で、中小企業の金融需要もふえてくると思いますが、そういうことに対しての十分な保証能力を発揮できるかどうか、それからなお各都道府県が、その都道府県の保証協会に出している資金の合計と国の資金の合計、これが一体どんな割合になっているか、そんな点をお伺いいたします。
○山本説明員 公庫の資本金は、法律には非常にごたごた書いてございますが、結局政府資金は幾らか、私の方のトータルは、私の方が昭和三十三年の七月一日にでき上がりましたときには、億で切り捨てて四十二億でありましたが、例の六十五億という経済基盤強化法による追加などありまして、七月十一日には百七億、それからだんだん出資がふえまして三十三年の十二月二十二日には百十一億、それから三十四年六月十三日には百二十一億、それから三十四年九月十六日には百十九億、それから三十四年十二月十日には百二十九億、これは伊勢湾台風の関係で途中で特別国会で十億ふえましたので百二十九億、それから三十五年六月十五日には百三十九億、三十五年十月十日には、これはこのときちょっと赤字を出しましたので減資をしまして百三十九億、億台は違っておりませんが端数の四千九百万円というものが減資になっている。それから三十五年十月十三日には百四十七億、こういうふうに増加しております。増加しましたおもなる原因は、私の方の仕事は大体保険の仕事と地方の保証協会に対する融資の仕事と二つしているわけでありますが、地方の保証協会に対する融資が年々増加になっておりますので、かように増加したわけであります。現在のところは百四十七億でありますが、ただいま御審議を願っております法案が通って二十億ふえますと、来年度からは百六十七億に増加するわけであります。それで各地方の保証協会に対する融資がふえますと、それだけ地方の保証協会の保証の引き受けが増加しまして、その分だけ中小企業者の資金が増加するわけであります。 各地方庁の保証協会に附帯する出資の御質問がございましたが、現在五十一億の出資金が出ております。そのほかに借入金が百四十二億、もっとこれは百四十二億のうちに公庫の貸付金六十八億を含んでおる。それだけ差し引くと九十億が借入金として地方庁から保証協会に出されております。こういった金を基金にしまして中小企業向けの保証の引き受けをやっておるわけであります。貿易の自由化ということに対しましてこれで足るか足らぬかということでありまするが、これは貿易の自由化の影響を徹底的に受けるということになれば、これは足ると私は申し上げにくいのでありますが、現在の資本金でできるだけのことをやる。さらに来年度以降にも中小企業の体質改善のためには、よほど国家の援助をやっていただきたいと私は考えておるわけであります。
○田中(武)委員 大体これで二十億今度ふえることが決定するとするならば百六十七億、こういうことですね。資金はどうもこの法律の出資金のところだけは、がたがた書いてあるがどうも計算ができないのでお伺いしたのですが、政府の方が二十億入れたとして百六十七億、それに対して都道府県が保証協会へ出しておるのが大体九十億ですね。この政府といわゆる地方団体との出しておる割合といいますか、これはあなたに聞くのはどうかと思うのですが、仕事の上からいってこのバランスは、地方が出しておるのに対して何%といいますか、幾らくらい政府が出しているのが均衡がとれたものになるか。こういう点についてはどうですか。たとえばはっきりいえば地方の倍くらいは政府の出資金の方でとりたい、こういうことなのか、この程度でいいのか。
○山本説明員 地方借りの方は、出捐金と借入金と両方でありますが、出指金というのは大体資本金みたいなものでありますが、さっき五十一億と申し上げたのは五十二億と訂正いたしますが、五十二億の出指金と借入金が九十億でありますので合計しまして百四十二億。ところが国の方は現在のところは六十八億、二十億ふえまして八十八億で、国の方が地方の保証協会に対する力の入れ方は、はるかに地方庁より本少ないのでありますから、少なくとも地方庁の力の入れ方くらいは国家としても力を入れていただきたいと私は考えます。
○田中(武)委員 保証協会を通じて保証してもらうときに、これこれこれは保証できる、こういう規定がありますね。あるいは業種によって保証してもらえないのがある。そういうような範囲といいますか、業務規定ですか、これを再検討する必要はないですか。
○山本説明員 これは現在政令で業種がきまっておりまして、一応商工業は出ることになっておりますが、農林漁業といったような原始産業には出ないことになっております。といいまするのは、原始産業は天然条件によって左右される場合が非常に多いのでありまして、他の商工業とは事故率なんかについて同一に取り扱うのは困難でありますし、そっちの方面はそっちの別の国家の施設があるようでありますから、それはそっちの方へ回しまして、私の方で取り扱っておりまするのは商工業は大体列挙されているうちに入ると思いますが、政令できめまして二十六品種あげられておりますが、これは相当広範囲に規定されておりますから、商工業の方は大体入ります。ただし遊興飯食というような風俗営業はこれに入っておりません。
○田中(武)委員 飯食店とかそういうところではないけれども、いわゆるサービス業の中で健全なサービス業といいますか、そういうようなところに入らないのが出てくるのですね。これも政令の解釈によると思うのですが、私はできるだけ広く適用をせられるような指導が必要ではないか、こう思うわけですが、どうでしょう。
○山本説明員 ただいまのお話の風俗営業関係でも健全なものは除いてないと思います。たとえば旅館なんかについては、私どもの方の保険にかかっております。パチンコ屋とかその他妙なものは除いてありまするが、これは私の方で力を入れなくとも、そっちの方面は自然発達しているのではないかと思います。
○田中(武)委員 パチンコ屋とかそういうことを言っているのではない。もっと具体的にいえば清掃業なんですよ。肥のくみ取りです。これは結局してもらったんです。ところが初めは入っていないということで、すったもんだやった事例があるわけです。そういうのを私は申し上げているわけです。結局は拡大解釈ということでやれぬことはないじゃないかということで、便宜を与えてもらいました。しかし実際政令を見た場合に、これは入らないような解釈が出たようです。その点について検討の必要はないかということです。検討というか、むしろあなたの立場としては、できるだけ健全なものあるいは社会奉仕的なものには、サービス業といえども入るような広い解釈を持つような御指導を願いたい、こういうことなんです。
○山本説明員 ただいまお話のありましたような健全なものについては、私どもの方としましてはこれを拒否する理由はないのでありまして、できるだけ解釈はゆるやかにしますが、健全な社会通念に立って判断をしたいと思います。政令に列挙してありますが、これはきわめて抽象的な書き方をしておりますので、解釈の余地は非常に多いのでありますから、今までもそういった事例がいろいろありましたが、広めに拾って中小企業の発達に資したいということで、今までいろいろ解釈をやっております。
○田中(武)委員 次に国民金融公庫の総裁にお伺いいたしたいのですが、お宅の貸付金額の中で、いわゆる世帯更生資金だとか恩給を担保として借るとか、一般庶民金融というのですか、それと中小企業のうちでもお宅を利用するのは零細企業だと思いますが、その零細企業の設備費とか、運転資金とかいうような資金貸付と、一体どのような割になっておりますか、言いかえるならば利用率が一般の人と、零細企業とはどういう振り合いになっているか、こういうことです。
○中村説明員 私どもの方の業務状況の推移の資料の最後に普通貸付及び総貸付残高が出ておりますが、これをごらんになりますと、総貸付、昭和三十五年末の推定が千百八十一億、うち千五億の、大部分が普通貸付でございます。普通貸付というものは普通の商売に貸すものでございます。そのほかに恩給と更生資金あるいは小口貸付とかいろいろございますが、それを合わせましても非常にパーセンテージはわずかでございます。そのうち比較的多いのが恩給でございまして、これが残高としましても九十八億、百億近くございます。その他特別小口と申しますのはごくわずかでございます。それから遺族国債担保、これはわずかでございます三千九百万ばかり。母子家庭は今やっておりません。それから引揚者国債担保、これが五ヵ年計画で三十六年度で終わるのでございますが、現在四十四億ばかり残高になっております。それから特別更生資金と更生資金と合わせまして全体で二十四億になっておりまして、ほとんど一般の普通貸付でございまして、その次が恩給それから臨時的でありますが引揚者の国債担保貸付などが幾らかまとまっております。あとは全部合わせましてもごくわずかでございます。
○田中(武)委員 そうすると結局国民金融公庫を利用している人の大部分は零細企業である、こういうことが言えると思う。そういう点から、ことに零細企業金融の立場からお伺いしたいわけなんです。常識的に国民金融公庫は一番安直に申し込みやすいというので、零細企業はよく頼みに行くわけなんです。ところが、これは究極的には資金ワクの関係があると思うのですが、総花的な考え方か何か知りませんが、申し込んだ六〇%しか借りられない、こういうのが多いのです。零細企業は特に必要として頼みに行った、そのうちの六〇%程度しか借りられないというと、あとはどうにもならないから、せっかく貸してもらった金が十分生かされない、こういう場合があるわけです。一つの事例を申しますと、これは去年の年末、お宅の神戸支所での話ですが、七十万申し込んだ、これもぎりぎりだということでお話をしたわけですが、貸してもらったのが十五万円。これは年末で資金の需要が多かったせいだろうと思うのですが、そういうことじゃ、せっかく貸してもらったのが生かされないわけなんです。そういう場合には一方に一〇〇%貸して一方をゼロとするというようなこともできないだろうと思うが、あるいは二人ともに半分ずつ貸してやろうというような方針なのか。あなたの方としてはそういうような場合に、各支所に対してどういう方針で臨んでおられるのか。できるだけ多くの人に少しずつでも貸してやろう、これもいいだろうと思うのですが、それでは結局たまたま貸してもらった金が十分生きないという結果になる。そうすると、結局は資金源が少ないということになると思うのですが、大体どういう貸し方をしておられますか。
○中村説明員 最初に申し上げますが、六〇%というのは確かにそうでございますが、これは金額でありまして、件数では八二、三%になっております。件数の一割何分が借りられませんのは、一つは償還のあぶないということ、一つは公庫で借りぬでも、もっとほかで借りられるじゃないかというのと二つございますが、とにかく八二%くらいは件数で貸しております。金額の方では六〇%になっておりますが、これは大ざっぱに申せば資金が足りないのであって、もし資金が十分であればもう少し貸せるという場合も多いと思います。しかしそれでは件数の率が減りますから、そこでなるべくよけいの人になるべく――そうかといって役に立たぬような金は貸せないというので、私どもは運転資金の方は何とか商いを維持する程度のものは貸しておりますが、それ以上のものは多少遠慮してもらうことがあります。しかし設備資金は値切っても意味がない。たとえば機械を買うのに七十万円要る、これは思い切って貸せ、全部貸すか貸さぬかどっちかだ、貸す以上は値切ってはいかぬというふうにしております。それからあとは一がいに申せませんのは、たとえば年末に殺到しますが、そのうち運転資金は急を要しますからなるべく貸してやる。その場合にかりに設備資金の申し込みがあれば、年末に金が足りなければこれは何も年末でなくてもいいのだから、少し延ばしたらどうかということで延ばしておることもあります。あるいは話し合いまして一部を値切ってお貸しする場合もございます。これは非常にむずかしいのですが、やっぱりはっきり割り切れませんので、ある場合には相手との話し合いで金額を値切る場合があり、ある場合には時期を延ばしてもらうというふうにいたしまして、与えられた資金でできるだけ多くの人が満足するようにやっておるのでございます。特に七十万円を十五万円に値切ったと申しますのは、あるいは償還力が多少懸念があったので、十五万円くらいなら十分返るが七十万円は大き過ぎると思ったのか、あるいは金がないから十五万円でがまんしてもらうと言ったのか、その点のことは調べてみないとわかりませんが、そういう大ざっぱな、七十万円を十五万円にしたというようなケースは、そうめったにないと思っております。もし具体的な問題がございましたら、もう少し検討いたします。
○田中(武)委員 今たまたまあげたのは、具体的に年末にあったことなんですが、私はそれにこだわっているわけじゃありません。しかし今の御説明では、設備資金等はゼロか一〇〇%だ、こうおっしゃる。設備資金の性格というのはそうだろうと思うのです。ところがそうじゃないところに問題がある。やはり六〇%ほどしか貸してもらえないという場合があるわけです。これはむずかしい問題だと思うのです。 〔委員長退席、中村(幸)委員長代理着席〕 件数を多くしようとすれば、申し込み金額に対する貸付の割合が減ってくる。それを一〇〇%充足してやるなら件数が減るということで、これは結局は資金源が少ないということになろうと思うのですが、そういう点は多いに越したことはないので、われわれも努力したいと思いますが、限定せられた資金の中でどう運用していけばいいのか。これをできるだけうまくやっていただかないと、今では、申し込んでもどうせ六〇%だということであらかじめサバを読んで申し込む人もある。そういうようにうまいことを言ったら希望通りの金が借りられるが、まじめにぎりぎり幾らということで申し込んで、それが六〇%あるいは半分になるということになると、これはせっかく借りた金が生きないという事実がある。そういう点をうまく運用してもらいたい、このように思うわけです。 それから中小企業金融公庫の森永さんにお伺いしたいのですが、実はきのうも当委員会でお宅の貸付方式といいますか、いわゆる直接貸しと代理貸しの問題が取り上げられたわけなんです。先ほど国民金融公庫のお話では、直接貸しが七五%で代理貸しが二五%だということですが、現在では中小企業金融公庫はその逆になっておる。大体直接貸しが二五%くらいで、代理貸しの方が七五%になっておる。その代理貸しにあっては先ほど来相互銀行等で例をあげたように、十分趣旨が生かされないという点がある。そういう点で一つ本来の姿に戻って、直接貸しに重点を置いてもらいたい、私そういうことを前から申し上げておる。表によると、直接貸しが最初は一つもなかったのをやるようにして若干ふえてきたのですが、これを国民金融公庫程度に直接貸しを七五%代理貸しを二五%にすることを、一体何年くらいの目標でやっておるか、これが一つ。もう一つ、直接貸しが少ないのは人員機構だとおっしゃるのですが、それでは代理貸しに対して一体総額で年幾らぐらいの手数料を払っておられるのか。その代理貸しの場合と直接貸しの場合の一件当たりとか金額当たりの人件費というか経費、そういうのはどういう割合になっておるのか、それを一つお伺いしたいと思います。
○森永説明員 一月末現在の公庫の貸し出し総額千四百八十五億のうち、代理貸しが千百八十四億で七九・七%、直貸しが三百億で二〇・三%ということに相なっております。これは御承知のように発足の当時は代理貸しだけということで出発したのでございますが、三十年度から公庫本来の融資方針について徹底を期するためには、やはり直貸しをやらなければならぬということで、三十年度五億円、そこから逐次増加して参ったのでありまして、近来は直貸しの方をできるだけ増加するという方針をもって運用いたしております。三十五年度の四月から一月までの実績について見ますと、代理貸しは七七%、直貸しが二三%ということになっております。来年度は総貸付規模八百三十五億でございますが、このうち代理貸しは六百十五億円、七三・七%、直貸しは二六・三%の二百二十億、これまた直貸しのウェートをふやしていくということを考えております。前年度に対する比率で見ますと、前年度の当初貸付に対して直貸しは五七%、五割以上貸しております。半面代理貸しの方は当初の計画に対して七%増し、その間に非常な段差をつけておりますのは、先ほど来御指摘がございましたように、直貸し重点主義で参ろうという気持の現われでございます。しかし代理貸しにつきましても、全国で六千有余の店舗で張りめぐらされておるパイプ、これもやはり非常に融資上の便宜があるわけでございまして、小口の融資につきまして広く敏速に融資を実行いたしますためには、この機能もまた捨てがたいものがございます。従って、この分も年々若干ずつふやしていかなければならぬと思いますが、それよりもうんと比重を直貸しに向ける、そういうことで臨みたいと思っております。かりに過去三、四年間における直貸し、代理貸しの伸び工合が、今後も続くという前提で考えました場合には、五カ年後には大体直貸し、代理貸し半々という状態に到達するわけでございますが、現在のところは、五年先にその程度ということが一つの目安でございます。さらに資金量について十分お手当を願うことができますならば、代理貸しもふやしつつ、直貸しを思い切ってふやすことによって、さらに直貸しにウェートがかかるということも望ましいわけでありますが、これは何しろ遠い将来のことでございますので、申し上げるのもいかがかと思います。さしあたり過去三、四年の傾向を持続するとすれば、五カ年後に大体半々、直貸しの方がちょっとまさるというくらいの一つのめどになるということを申し上げたいと思います。 手数料は、平均いたしまして実収利息の二七・三%、昨年相当大幅に引き下げをいたしました結果が、さような料率に相なっております。その結果として、今日直貸しと代理貸しの資金コストがどうなっているかという問題でございますが、これはいろいろ計算も複雑でございまして、見方によっていろいろな見方もできると思いますが、何しろ二七・三%という手数料は、そんなに安い手数料ではございませんので、やはり直貸しの方が若干資金コストといたしましては有利というか、安く相なっております。
○田中(武)委員 二七・三%と言われても、ぴんとこないのでありますが、全額で幾ら払っておるか、金額を知らしてもらった方がいいと思うのです。しかし結論的には直貸しの方が有利である、こうおっしゃったので、それでけっこうなんですが、中小企業金融公庫法は、もちろんよく御承知のことと思うのですけれども、第一条の目的と十九条と二十条を見た場合、当然直貸しが建前なんです。そして、二十条によってその一部を委託することができるという格好になっているわけです。最初発足の当時は、それほど機構がなかったから、百パーセント代理貸しに頼らざるを得なかったと思うのです。ところが今の手数料等から考えても、あなたの方の人員をふやし、そうして現在のように調査に三カ月も半年もかかるようでは困る。調査を早くするようにして、直貸しの方にウエートを置く、そのためには支店、出張所を多く設けていく。その方が結局立法の趣旨にも沿い、運営の上からもいいのじゃないですか。
○森永説明員 まさにただいまお話のございましたような方針で、運営をいたしたいと考えておるわけでございます。来年度直貸しを、当初計画に対して五割七分を増加いたしましたのも、その一つの表われでございます。また秋田、松本、松江といったような交通不便な地域に新たに支店を設け、また北海道に二出張所を設けることにいたしましたのも、主として直貸しを伸ばして参りたいという配慮からでございます。また人員につきましても、来年度は百四十六人増員を願っておりますが、その大部分は支店の開設、あるいは審査要員の充実、それに先ほど来御指摘のございましたような代理貸しあるいは監査方面の充実ということでございまして、やはり直貸しの伸長に伴う増員が大部分であるわけございます。御主張のございましたような、直貸し最重点の方針で、今後も引き続き運営して参りたいと思います。
○田中(武)委員 ところが、実際的に当たってみると、支店なり出張所に行くと、直貸しなら三カ月も半年も先になりますよ。お宅の取引銀行はどこですか。そこを通じてやっていただきたいというのが大体の窓口の返事です。窓口でそう言われるから取引銀行へ行く。いわゆる金融ベースに乗らないものに対して、金融の便宜を与えるというのが公庫の本旨だと思う。ところがそれができないのです。実際はやはり逆戻りしてどこかの、悪く言えば、先ほど来問題になっている高利貸し的金融機関を通じなくては借りられない、こういう状態があるわけです。しかも経理の上からいっても、結局それらの金融機関に払うところの手数料を、あなたの方で人件費あるいはその他に回せば、十人分に直貸しの方をふやしていけるという状態じゃないですか。だから、その方へ力を入れてやってもらいたい、こう思うわけです。これはあえてお宅だけじゃない。そこにおられる三公庫ともそうですが、定員は一体どうしてきまるのですか。やはり大蔵省なり政府の許可がなければ、定員はふやせないのですか。それから職員の給与ベースはどのようにしてきめるのですか。大体私が聞いているところでは、公務員と一般市中銀行とのまん中ごろだといわれておるのですが、かりに公庫当局とそこの職員組合とが話し合いを進めて妥結をみても、実際は大蔵省に押えられておるということを私は聞いている。そうすると、定員の問題にしろ給与の問題にしろ、すべて大蔵省に握られておるのじゃないか、こういうようなことが言えると思うのですが、定員の問題、あるいは定員をどのようにふやしていくか、その機構の問題、及び給与ベースの問題について、一つお伺いいたしたいと思います。
○森永説明員 直貸しで取り扱い得る業種は、目下のところ制限がある関係もございますし、また、特に小口の融資につきましては、簡便に資金が出得る代理店を利用した方がいいという場合もございますので、代理店に行かれた方が、かえって早く資金が出ますよというようなことを申し上げることもあるかもしれませんが、その場合にも、これは公庫が直貸しを逃げるという趣旨ではなくて、申込者の便宜を中心に考えておるということを、まずお答え申し上げたいと思います。 第二点の職員の数でございますが、これは御承知のように、公庫等の予算、決算に関する法律がございまして、公庫の予算は、詳細にわたって国会の御審議をいただいておるわけでございます。従いまして、職員の定員も毎年予算の査定に服しておるわけでございまして、来年度は百四十六人増員ということになっておりますが、これは主として直貸しの伸長を標準にして決定されております。これは、現状においてはいわば政府出資だけに依存している公庫といたしましては、国会において予算を審議せられることも、やむを得ないことではないかと存ずる次第でございます。 ベースも、これまた予算に制約があるわけでございます。予算によって単価をきめられるわけでございますが、実際はどうしておるかというと、これは政府関係機関がたくさんございますが、それが一つのグループと申し上げてよろしいかと思います。公務員が一つのグループ、政府関係機関が一つのグループ、さらに市中金融機関あるいは市中の給与と、三つぐらいのグループに分れるかと思いますが、現実の問題といたしましては、先般人事院の勧告がございまして、一二・四%公務員について引き上げられました際に、この公庫、公団等の政府機関につきましても、やはり一二・四%のベース・アップということに相なりまして、来年度予算にさような予算措置を講ぜられております。本年度についても、十月からこれをさかのぼって実施するということで、すでに予算措置を了しておるような次第でございます。 この定員の問題、ベースの問題、いずれも大蔵省の承認と申しますか、予算措置が必要なわけでございますが、ただいまの予算、決算に関する法律の仕組みから考えてまして、また公庫、公団の置かれておる立場から考えまして、その制約を全く脱却するというわけにはいかないかと思います。極力関係当局にも実情をよく説明いたしまして、実情に沿うような適正な結論を出していくように、せっかく努力をいたしておるという次第でございます。
○田中(武)委員 なかなか持って回ったような答弁をせられましたのですが、公庫自体が法律の本旨に従って運営する、このことに対して、決してわれわれは反対だとかなんとかいうものじゃない。むしろそれを推奨しておるわけです。あなたの答弁によると、予算、決算が国会においてやられるから――なるほど国の税金を使っての政府機関でありますから、当然国会において、予算なり決算に対して承認を与えるということは必要である。しかし、実際はそうでなくて、それの一つ手前の大蔵官僚によって握られておるのじゃないですか。そこが問題だと思うのです。いわゆる立法の精神に従って運営するというときにおいて、決して国会議員がわからないことを言うはずもないし、今まで言った覚えもないと思う。それより、まず手前の大蔵官僚が押えておる。それが実態なんですよ。だから、私は率直に実情を言ってもらったらいいと思う。そうして、原則が特例になり、特例が原則のような格好、しかも、それが中小企業金融に対して、個々の中小企業に大きな負担なり不便を与えておる。こういうようなことについては、十分考えて、強い意見を出してもらいたい。それに対して、必要とあらばわれわれの意思をもって大蔵省に当たってもいい、こう考えているわけです。
○森永説明員 公庫の性格から考えまして、予算制度があるということを申し上げたわけでございますが、その予算につきましては、他の政府部内の予算と同様に、もちろん大蔵省で査定をいたすわけでございまして、われわれの予算要求をできるだけ認めさせるのには非常な努力をいたしておるわけでございます。そしてまた、ベースの問題等につきましては、やはりこの政府関係機関という一つのグループが問題になって、適正なベースということできまるわけでございまして、われわれの一存だけではいかないという面もむろんあるわけでございます。できるだけ適正な結果を得るように努力をいたしておるということを申し上げたわけでございます。なお、直貸し優先の方針につきましては、大蔵省の方も非常に理解をしてくれておりまして、資金量が許されるならば、できるだけ直貸しをふやすということにつきましては何ら異見はないようでございます。従いまして、定員の問題なんかにつきましても、比較的理解ある態度を示してくれておるということを申し上げたいと存じます。
○田中(武)委員 公庫法のできた精神に従っての運用を望みたいと思います。それから、あまり官僚たちに気がねされる必要はないと思う。どんどん意見を言ってもらったらいいんじゃないか。ただいまの答弁を聞いていると、だいぶ遠回しのことを言っておられるのですが、そういう遠慮は要らないと思います。 いろいろと申し上げたい点もありますが、あとにも質問者がありますから、これで終わります。
○中村(幸)委員長代理 次は、中村重光君。
○中村(重)委員 時間がありませんから要点だけ簡単に質問いたします。今の代理貸しの問題につきまして、直貸しは時間的にひまが要る。従って、代理貸しを利用するが、建前としては直貸しでやる、こういう御答弁でありますが、現実には直貸しよりもやはり代理貸しを奨励しているという感じがあります。最近の統計は直貸しが上昇しておるではないか、こういったような議論も出てくると思います。しかし、代理貸しの区域内、そういうところでは代理貸しでないとなかなかうまくいかない。こういうことで、直貸しの申し入れをしましても、あそこには代理店があるのだ、従って代理貸しの方が適当だ、こういうことで実際受け付けていない、そういうのが現実なんです。そうでないとおっしゃれば、総裁は御存じないのだ、こう申し上げる以外にはございません。昨日小山中小企業庁長官に質問をいたしました際に、代理貸しでなくて直貸しなんだ、直貸しが建前なんだから、申し込みさえあれば直貸しでやるのだ、こういう御答弁でした。昨日私はある地域の例をあげて申し上げたのですが、銀行がただ一行しかないところ、そこですべての金融を掌握している。ところが、いろいろな面においてうまくいかないことがある。それで、町の高利貸しから金を借りて非常に苦しい経営をやっているというのが現実なんです。そういうところをどうするのかという私の質問に対して、建前の通り直貸しでやるのだという答弁でありました。総裁の今後の方針としては、直貸しの申し込みがあったならば快くこれに応じていくという方針で進んでいかれるかどうか、この点をはっきりお尋ねしておきます。
○森永説明員 ただいま田中委員にもお答え申し上げましたが、直貸しの対象になっていない業種もまだ数少なくないわけであります。たとえば物品販売業、サービス業、その他いろいろございます。それらの業種につきましては、現在のところ代理貸しをさすよりほかないわけであります。さらにまた、比較的小口の融資につきましては、たとえば百万円以下などにつきましては、これは簡単な審査手議で迅速に出すことを主眼といたしまして特に小口貸し制度を設けているのでございますが、これまた代理店しかやっていないわけでございまして、そういう特殊なケースにつきましては代理店を利用せられる方がはるかに便利である。そういう場合については、代理店にいらっしゃいということを申し上げることがあろうかと存じます。そのほかの事例につきましては、まず代理店に行かなければ、そして断わられなければ直貸しをせぬというようなことは全然いたしません。代理店と直貸し店舗と両方あるところでは、どっちに行かれても御自由でございまして、ただ、きわめて特殊なものにつきましては今申し上げましたようなことを申し上げることもあるということを御了承いただきたいと存じます。昨日御指摘のございました、特殊の地域について、代理店が一つしかないために、独占的な傾向からいろいろな問題が起っている、そういう場合につきましては、直貸しの御申請がございますれば、そこに代理店があるからというような理由でお断わりすることは決してございません。どしどし直貸しを支店の方にもお申し越しをお願い申し上げたいと存じます。
○中村(重)委員 業種として該当しない、これはいたし方がございません。これは改めていく以外に方法がないわけであります。ところが、従来はこうであった。たとえば今の金額の問題、金額で少額の借り入れをしたいという人、そういう人が一番困っている。そういう人がまた一番銀行からいじめられている。公庫の社会性、公共性というところから今まではこうだったのだ、こういういうことでは進歩がないではありませんか。私たちがいろいろな角度から質問をし、是正を要求しているのはそういうことです。だから、私たちよりも現場を担当しているあなたがもっと進んで従来の弊を打破していく、そういうことで取り組んでもらわなければ公庫の設立の趣旨、精神というものが生かされない。このことをはっきり申し上げておきます。 次に、山本さんにお尋ねいたします。今度の信用保険法の改正で包括保険一本建になるわけですね。これに対してはいろいろ支障もあるのではないかと思うのであります。経過措置であるとか、そうしたことが必要であるとは考えられておりませんか。
○山本説明員 現在保険の方は直接金融機関の融資に対する保険の融資保険と、それから保証協会のやります保証保険のうちの普通保証保険、これが来年度から廃止されるということで、法律案の御審議を願っておるわけでございますが、これは昭和三十二年の金融制度調査会におきまして御答申がありまして、その御答申の趣旨は、将来信用保証協会の包括保証保険一本でやる、融資保険と普通保証保険はこの間に逐次縮小して、数年後には廃止するという御答申でありまして、政府はそういう方針をおとりになって、それに基づいてわれわれの方では、普通保証保険と融資保険は逐次この数年間ワクを縮めて参りまして、来年度は廃止するということで、一応やっておるわけでございます。これが廃止されるとなりますと、最近起こりました貿易の自由化、中小企業体質改善、そういうような点においては、金額の点において普通保証保険では、従来五百万円まででありましたのが、今度七百万円まで引き上げるということで御審議願っておるわけであります。それにしても一千万円以下多少のギャップがございますので、支障があるんじゃないかという御質問かと思うのでございますが、ただ現状におきましては、五百万円以上一千万円以下というのは、保険にかかったものは、実際問題としては非常に数が少なくなりますし、いわんや一千万円以上ということになると数が非常に少ないので、当分はやはりこれでいけるのではないかと考えます。ただ将来におきましては包括保証の限度を引き上げていただくということで、御審議を願っておるようなわけでありますので、さしあたりの問題としてはこれでいけるものとして、一応考えておるわけであります。
○中村(重)委員 今度産投会計から二十億円の出資ということになっておりますね。この二十億円をこの保証協会の方に貸し付けることになると思うのですが、これはどういうように運用させる考えか、指導されると思いますが、その運用の方法についてどのような指導をされるのですか。
○山本説明員 これは従前も年々保証協会に対する融資の資金の御増額を願っておるわけでございまして、来年度も十億増加していただくということで御審議願っておるわけでございます。これは従前各保証協会に配分しますには、各保証協会の保証の伸びということをまず見まして配分しますし、それから国会の附帯決議にも、小規模協会のレベル・アップをするようにこの資金を配分する必要があるという附帯決議が出ておりますので、この御趣旨に従って小保証協会のレベル・アップができるようなふうに配分をいたしておるわけでございます。そういうふうにしまして各保証協会に配分しました金は、大体保証協会では、その地方の金融機関に中小企業に対する保証付の融資の額に応じて預金をいたしておるわけでございまして、これが呼び水となりまして、当方の貸し付けました額の大体六倍あるいは七倍といった金が中小企業の方に保証付で銀行から貸し出しておるのでありまして、従前と同様保証協会に貸し付ける金が呼び水の効果を十分に発揮して、中小企業向けの融資が六倍にも七倍にもなるようなふうに指導して参りたいと思っております。
○中村(重)委員 保証のワクの引き締めをやって、そうして特定銀行に定期預金等をやって、いわゆる利子収入によって保証協会の運営をやっていくというようなことをやっておる事実はありませんか。
○山本説明員 保証協会に貸し付けます国の資金は低利でありまして、長期資金は二分五厘、短期資金は二分。これは保証協会が金融機関に対しまする普通の金融ベースの利子を取りますと、その差額というものが保証協会の収入の一つになるわけであります。これは結局保証協会のレベル・アップになって保証協会の経理内容がよくなって、保証協会が取っております保証料といったようなものが軽減されることに非常に役立っておるわけであります。中村(重)委員 それでは午後に持ち越すそうですから、北野理事長にお尋ねいたします。 中金が貸付の際に歩積みをさせておると思うのです。先ほど相互銀行のことで大へんその点が問題になった。前回も、特別国会でも私質問した。そういう事実があればそれを是正させると通産大臣は、はっきり言明をされた。理事長はこの点どう考えますか。
○北野参考人 いわゆる歩積み、両建といったような拘束的な無理な預金は取らないということでやってきておるわけであります。ただ、私の方は純然たる政府機関とは違いまして、資金源の大部分が商工債券であります。同時にまた所属の組合あるいは組合員から預金を取りまして、その預金が資金源の一部になるわけであります。いわゆる組合の系統金融機関でございますので、組合なり組合員に対しましても幸い余裕金があれば、それはほかの市中銀行にお預けにならないで、商工中金に預けていただきたいということを呼びかけてきておるわけであります。それでそのほかにまだ組合によりましては不測のいろいろな業界の変動によりまして損失を受ける、そういうような場合も予想されますので、それに備える意味で積み立て定期預金というものを、なるべくやっていただきたいというような呼びかけをいたしております。そこで先般そういう御質問がありましたことも伺っておりまして、なお今後におきましても預金を取るのには、従来から同様でございますけれども、できるだけ相手の組合なり組合員とよく話し合いをいたしまして 無理な取り方はしないように、同じ預ける金があるならば、自分らが政府と一緒に作っておるこの商工中金にできるだけ預けていただこう、こういうことでやっておるわけでございます。今後も十分注意はいたしたいと思います。
○中村(重)委員 それでは無理なことをやらせぬ、これはあくまで組合員の意思によって定期預金をする、こういうことになりますね。 それから借り入れの際に、協同組合の役員に保証をさせておりますね。この保証は運用でやっておると思うのですが、この制度は依然として続けていかれる考えでありますか。
○北野参考人 これは組合金融の一つの特質と申しますか、やはり組合の役員になっておる人が借り入れなり償還について責任を持っていただく、そうして組合並びに組合員の事業の運営も円滑にしていくようにしたいという趣旨からいたしておりますけれども、これも場合によりましては、役員の個人保証がなくてもやるという場合もございます。また必ずしも役員全員の個人保証がなくてもよい場合もございます。個々のケースによりましていろいろ違っておるのでございます。ほんとうに組合金融の趣旨をよくのみ込んでいただきますと、役員の個人保証ということが、かえっていい結果をもたらすという場合もございます。運用上は無理のないようにいたしたいと思います。
○中村(重)委員 理事長の答弁を聞いておりますと、きわめて穏当であって、合理性があるように思うんですが、現場はそうでありません。そうおっしゃるならば、役員をやめた方にどうして保証の義務を免除されないのですか。どうですか。
○北野参考人 これは私もあまり詳しいことは存じませんのですが、やはり個人保証になっておりますから、事情によりましてはすぐ抜けない場合もあろうと思います。これもいろいろ事情によりましては、そういつまでも責任を持っていただけないという場合には、それにかわる処置をとるということにいたしたいと思っております。
○中村(重)委員 個人保証になっておるからすぐは抜けないのだ、こうおっしゃる。そうじゃなくて、個人保証をしておるから、理事をやめてもこれは抜かないのだ、免除しないのだという建前でやっておられるのです。いかに交渉してもお抜きにならない。これが現実なんです。ですから、こういう点は改められる考え方があるかどうか、はっきりしていただきたいと思います。
○北野参考人 さらによく検討いたしまして善処いたしたいと思います。
○中村(重)委員 そういう答弁では納得いきません、さらによく検討してということでは…。役員が個人保証しなくても貸し付けているケースもある、こうおっしゃる。ですから、運用の点で便利であるから、円滑にいくようなこともあるから、役員には保証さしているのだ、こういうことです。あくまでこれは積極的な保証要求でなくて、消極的な面であるというように了解できるわけです。それならば、協同組合に金を貸し付けるのだ。協同組合の役員であるから保証したのだ。その協同組合の役員をやめたならば、当然保証の義務を免除するということが、これはあたりまえじゃありませんか。検討じゃなくて、この点ははっきり、先ほど来のあなたの答弁の趣旨からいくならば、そういうことは改めますと、こう答弁なさるのが私はほんとうだと思います。どうですか。
○北野参考人 私はまだ勉強が足りませんので、よく勉強いたしまして御趣旨に沿うようにいたします。
○中村(重)委員 通産大臣にこの点を質問します。今お聞きの通りですが、どうですか。これは全く不合理だと思うんです。こういうことから中小企業に対するところの貸金の不円滑というような点も出ておるのです。大きな弊害になっているのです。これを改めさせる意思があるかどうか。
○椎名国務大臣 組合金融を建前として、その組合の構成員である組合員にも個人貸しをするということになっておると思いますが、やはり一つの機構を中心にして信用を供与するのでございますから、やはりある程度は保証もやむを得ないと思うのであります。しかし今おっしゃるように、やめたならば直ちに次の役員にそれを受け継がせるかどうかといったようなことは、これは実際問題としてその衝に当たる人の具体的な状況判断に待たなければならぬと私は考えるわけであります。個々の問題については、なかなかそう一様にもいかぬような場合もあるかもしれません。大体北野理事長以下を信頼して、その細目についてはおまかせするよりしょうがない、こう考えております。
○中村(重)委員 どうも今の答弁は納得いきません。全く不合理です。これは何回繰り返しても同じことになるわけですが、協同組合に金融をするわけですね、協同組合に金融をするから組合の役員に保証させるわけなんです。ですから、協同組合の役員をやめたならばその保証義務を免除して、新たにかわった役員に保証を引き継がせるということが当然であります。役員であれば、その役員個人がいかに財産のない、財的には信用がない人でも、保証人として適切であるとしてこれをとっておるのでございましょう。それならば、その人がやめたというならば、その個人の財的な信用の有無にかかわらずこれを免除して、次にかわった役員に対して保証を引き継いでいく、これが合理的です。これが改められないという道理はないじゃないですが。どうですか。
○北野参考人 今御指摘の具体的な問題を私よく存じませんものですから、お答えもちぐはぐになりはしないかと思うのですが、組合の役員に個人保証をさせますのは、いわゆる組合の事業資金を組合に融資した場合、それでその組合の共同事業が円滑に行っておりまして、そういう場合に役員が交代したというときには、新しい役員に切りかえておるという例がたくさんあるそうであります。ですからそれがむしろ原則であります。ただそれが延滞とかなんとかいうような状態になっております場合に、旧役員の責任をすぐ免除するかどうかというようなことが問題になるんじゃないかと思うのであります。なお十分研究いたしまして、不合理な点のないようにいたしたいと思います。
○中村(重)委員 組合の事業資金に使う場合、これに活用する場合は免除したことがある。ところがこれは協同組合の組合員が組合を通じて借り入れをする、これを組合が第一に保証をやるわけです。そうですね。それであれば、組合の事業資金に使う場合であろうとも、それから組合員個人が組合を通じて借り入れる場合であろうとも、組合役員としての保証義務というものは、役員をやめたときにこれを免除するということは当然でなくちゃならぬ。一つ一つのケースによっておやりになるということは、これは建前として私は不合理だと思うのです。即刻にこれを改めてもらいたいということを強く要望いたしておきます。なお午後質問を継続いたします。
○田中(武)委員 今の中村委員の質問に関連して北野さんに申し上げたいのですが、二つのケースがあるのじゃないのですか。いわゆる組合の金融に対して組合役員としての保証をしておる場合と、その人が個人の立場でやっている場合とあるのじゃないかと思うのです。中村委員の言っているのは、組合役員としての保証義務、これは役員をやめれば当然解除になるべきだと思うのです。それをあなたがそうおっしゃるのは、民法の法人の基本的な考え方、原則に反していますよ。何ならこれから民法論をやりましょうか。民法の法人というものは一体何ですか。いいですか、法律には、今さら第一ページを言うわけではないですが、自然人と法人とあるわけです。協同組合は法人なんですよ。それの役員としてやっている、役員がかわれば当然次の者に義務は継承せられるわけです。それをやめてからもなお追及するということなら、この法人の原則、民法の大原則に反しますよ。
○北野参考人 今の点は、役員の個人保証という形になっておるようでございまして、従って法人の役員という資格と直接関係のない法律関係になっております。それで組合貸しの場合には組合が債務者である。ところが、それについては役員たる地位におる人が個人の立場で保証をする、こういうことになっておるようでございまして、そこに、ときにはおっしゃるような不合理なことが出てくるというおそれがあるわけでございますが、実際問題として今後不合理がないように十分検討はいたしたいと思います。
○田中(武)委員 そうだと思うのですよ。役員の資格でやっているときには法人の中に入っているわけです。法人を離れてやった場合は個人だと思います。あなたは、その場合だからその人の就任当時等にまだ残高等があれば、それが解消するまでは保証責任の追及をしょう、それは一応理屈が通ると思う。ところがそのような場合、その組合長なり役員は法人の代理人であるとともに個人という二重人格を持つわけですね。そんな場合に保証能力として二重能力を認められるかという法律論が出てくるのですが、どうですか。もっと言いかえれば、私の債務に対して私が保証する、個人でやるならこういうことと同じことですよ。
○北野参考人 大へんむずかしい法律論になりましたが、やはり組合貸しの場合には組合という法人が債務者になっておる。その債務について役員はもちろん組合を代表するわけでございますけれども、役員個人の資格で保証人になっておる、こういうわけでございますから、債務者はあくまで法人である組合、その代表権を持っている役員が個人で保証する、こういう形になると思います。
○田中(武)委員 それは他の理事が――一般理事はそれで理解できると思うのです。その理事長ですか、法人の代表者の場合も同じ理屈で行けますか。
○北野参考人 同様だと思います。
○田中(武)委員 この問題については民法的な代理権の問題とか、保証債務の問題等について問題があると思いますが、これは別に今あなたと法律論をやろうと思いませんのでおきますが、中村委員の言っている趣旨はわかっていただけたと思います。それはあくまで法人という債務者に対しての立場でものを処理していただく、そういう考え方を持っていただきたい、こういうことだと思います。
○中村(重)委員 北野参考人は午後にはこられないそうですから申し上げますが、この問題は今議論をしたということだけで、このままで未処理にすることは私はいけないと思う。非常に重要な問題だと思う。こういうことが組合金融に対して今非常な問題をかもしておるわけであります。ですから私は単なる観念的なことで質問しておるのではありません。現実にそういうことが今大きな障害となって、ある一定の地域では金融すらできないでおるということが起こっておるのです。そういうことですから、組合そのものが何か事業資金としてこれを利用する場合は変えている場合があると思うし、個人の場合は組合役員が役員個人として保証しているんだ、そういう場合はこれは抜けない、解除していない、解除されないのだというようにもとれる今の答弁なのです。そういう取り扱いは、株式会社か何かの取締役が個人として保証をした場合という取り扱いと同じなのです。しかし少くとも中金の社会性、公共性という立場からいくならば、これは組合金融なのです。組合の役員なるがために保証しておるわけなのです。ですからその組合の役員をやめたならば、当然その個人としての保証を解除して、新たに就任した役員に保証を切りかえていくということが当然でなければならない。この点は事業資金の場合はこうだとか、あるいは組合員がこれを実際に使った場合、こういう場合はケースは別だからということだけでは、この問題は処理できません。ですからこの点に対しては委員長は午後に持ち越していただくか、あるいは日をあらためていただくか、このことに対しての結論を一つ出すように取り計らいをしていただきたいと思います。
○中村(幸)委員長代理 速記をとめて。 〔速記中止〕
○中村(幸)委員長代理 速記を始めて。 北野理事長に申し上げますが、ただいまの件は大へん重要な問題でありますので、慎重に御検討の上、明日じゅに書面をもって委員長あてにお差し出し願いたいと思います。 他に参考人並びに説明員の方々に対する御質疑はこざいませんか。――ほかに御質疑もないようでありますので、この際鉱業に関する件について調査を進めます。 ――――◇―――――
○中村(幸)委員長代理 炭鉱の災害に関する問題について質疑の通告がありますので、これを許します。田中武夫君。
○田中(武)委員 きょうは御承知のように、中小企業金融関係で参考人、説明員に来ていただいて審議をしておったのですが、実はちょっと気になる記事を見たものですから、緊急に一言だけ大臣に確かめたい、こう思って出席を願ったわけであります。 先日の上清炭鉱の災害、これは七十一名も死亡者が出て、戦後最大といわれており、今中小炭鉱の炭害が大きな問題となっております。こういうときに、きのうの毎日新聞の夕刊でありますが、ちょっと記事の概要を申し上げます。「保安検査妨害を追及、筑豊炭田の暴力経営者」こういう見出しで。福岡鉱山保安監督部が、中小炭鉱の暴力にはばまれ、炭鉱の保安監督が思うようにいかない、ということを暴露したわけであります。そこで福岡県の県警本部では、この保安監督部から明らかにせられた事実に基づきまして、公務執行妨害あるいは脅迫、暴行等で捜査をする、こういう意味の記事であります。これが一体どのような方法によって保安監督官の保安検査を妨害せられたかわかりません。しかし福岡鉱山保安監督部がそのような発表をするには、それ以前に本省に対して何らかの具体的な報告があったと思いますが、どういう事実があったのか、その点についてまずお伺いいたします。そういう事実はいつあったのか、それに対してどのような措置をしたのか。今日中小炭鉱の災害が大きな問題となっておるおりからでありますので、このことは見のがすことができない問題であるというので、急拠大臣に来ていただいたわけであります。
○椎名国務大臣 三十五年中に九州管内におきまして脅迫を受けた事件が八件あったのであります。それで、この八件については警察側には連絡しておらない。なぜかと言いますと、ただいたずらに問題を拡大して、その自後の保安監督の遂行に不円滑、あるいは支障を生ずるようなことではお互いにまずいということで、極力鉱業権者の反省を促して、円満、円滑に保安監督の自後の遂行ができるようにという心組みのもとに、そういうことにしておったのでございます。それがはからずも今回の上清炭鉱の災害発生の機会にそれが県警の方にわかりまして、県警の方から一体どういう事実があるのかという照会が福岡の保安部の方にございましたので、保安部といたしては三十五年じゅうの八件の脅迫事件につきまして、その資料の提出をしたという段階でございます。
○田中(武)委員 今伺えば三十五年中に八件もあったという。そのときに警察へ申告するとかしないは別として、適切な具体的な措置をどのようにとられたのか。もしそのために保安監督が十分にいかなかったとしても、今回のような事故が発生したとするならば、これは大きな問題だと思う。上清炭鉱では事故の前に検査したということですから、そういうことはなかったと思うのですが、しかし同じ検査をするにしても、暴力脅迫が現実になくとも、そういった雰囲気の中でやったとすれば、これは十分な保安上の検査もできていないのではないか。そうならば、今度の事故もまた違った観点からながめなければならないのではないか。こういうような問題が起きてくると思うのです。妨害をせられるというのは具体的にどのような仕方でするのか、それに対して通産省として、監督官庁として、どのような措置をせられたか、そのことについて一つ具体的にお伺いいたしたいと思います。
○小岩井政府委員 監督官に対します従来の暴力行為につきましては、私どもも十分に承知いたしております。ただいま大臣から御説明いたしました通り昨年は八件になっておるのですが、現地の監督部長の話では、まだそのほかに何件かあるようでございます。これは従来私どもも内容を詳細に承知しておるのですが、特定なごくわずかな炭鉱で起こっておる、こういうような実情であります。なお監督官自身も、これをあまり大きく扱いますと、炭鉱の坑内は御承知のように坑口しか出入りの口がございませんので、かなり神経過敏になっておりますが、内容もはっきりわかっておりますので、特に監督が全然できないというような状態ではございませんで、いやがらせという程度のものが多いわけでございます。この内容につきましては、もうすでに私の方にも災害前に詳細にもらっておりますので、後ほどプリントして差し上げてもけっこうでございます。ただ私どもの考え方としましては、今後の監督を円滑にやっていきたいという点で、鉱業権者側に監督部長が直接交渉に当たって、特に警察に連絡をとって大きく動いていただくということは、従来やっておりませんでした。ごく小人数のきまった特定の方々だけでございますので、そういった方法でやってきておりましたが、今後は警察の方でもかなり積極的に動いて下さるようでありますので、監督部といたしましては警察と協力して監督の円滑を進めて参りたい、かように考えておるのでございます。
○田中(武)委員 これは重大なことだと思うのです。なるほど警察が治安維持の建前から刑法その他で、公務執行妨害とかあるいは脅迫、暴行罪とかいうことでおやりになることは別として、行政上の措置として、そういう事実があるのに適切な措置を講じなかった。かりにまたそこから災害がもし出ておったらどういうことになるのです。今日中小炭鉱の災害が大きな社会問題となっておるときに、鉱山保安監督局がそんなことだったということはわれわれ知らなかった。これは重大なことだと思う。特定の人だというが、一体特定の人とはどんな人ですか明らかにして下さい。そしてそれの背後的な関係等も明らかにしていただきたいと思う。
○小岩井政府委員 内容は一表にしてございます。今ここで申し上げてもけっこうでございますが、その表を差し上げたいと思います。
○田中(武)委員 特定の人とあなたは言っておるでしょう。その人がわかっておるのに、なぜここで言えないのですか。
○小岩井政府委員 もちろん言えないことはございません。言ってけっこうなんでございますけれども、実は監督部長も大へんおそれておりまして、あまり大きく……(「背後があるな」と呼ぶ者あり。)背後は決してございません。申し上げてもちっとも差しつかえないのでございますが、なるべく差し控えたい、かように考えております。名簿はこちらにございますから差し上げます。
○田中(武)委員 どうも局長の言っておることは私納得が行きません。すでに司直の手が動いておるというのでしょう。それに行政上の監督の立場にあるあなたが、その当該委員会においてそういう事実を指摘されて、名前を言えというのに言えないのはおかしい。それはそのうしろに何かの大きな問題があるんじゃないか。あなたの言を聞いておると、何だか暴力を背景とした何ものかがあって、ここであなたが明らかにするならば、現地の監督官が思わない災害を受けるかもしれないのではないかというような配慮があるように思う。それならなおさら重大な問題だと思う。そういう暴力によって、人の生命にもかかわるところの検査ができなかったというようなこと、こんな行政があってよろしいものでしょうか、そんな政治があっていいでしょうか。どうでしょう。もう時間もございませんので、そう深く具体的には御質問いたしません。それでは具体的な資料をもらって、警察当局等にも来てもらって、後刻十分この問題を掘り下げていきたいと思いますが、災害が起きて大きな問題になっておるときに、このような事実があったということが通産省は前もってわかっていたのに手を打たなかった、あるいはそういう人に対しては採掘を禁止するとか、適当な鉱山保安関係の法律による行政処分があるはずなんです。それをやらないということになるとますますおかしい。こういうことになりますがいかがでしょうか。
○椎名国務大臣 くさいものにふたをするというような意味でなしに、福岡の県警の方から詳細な照会がございまして、それに対しましては事実を明瞭に、したためて提出しております。検察、警察当局においては、これによって善処してもらうという手配は十分ついております。それをしも出し惜しみして明らかにしないというのではございません。ただこの公開の席上で個人の名前まであげてはいかがなものであるかというような考えから、局長が今申し上げたような状況だと思います。そこでその資料につきましては、今申し上げたようにお出しいたしますから、十分御研究を願いたいと思います。
○田中(武)委員 どうも大臣の答弁われわれふに落ちぬのです。もうすでにあなた方は福岡県警からの照会によって書面を出された。警察に報告しておってなぜ国会へ報告ができないのかということが一つ。しかしいろいろの配慮があるなら、これ以上ここでは人の名前を明らかにしろとは私は言いません。しかしそういうこと自体が私はおかしいと思う。と同時にこういう問題に対して、警察あるいは司直の手が動く以前に、なぜ監督官庁としての通産省が、行政上の方法による措置をとらなかったか。かりにそういうことから人命が侵されるというような事故が起きたらどうするのですか。人命に大きな関係があるからこそ、定期的な保安検査をやるのでしょう。その保安検査が暴力、脅迫でできなかった、それなら通産省の鉱山の保安行政というものはゼロだと言わざるを得ないのですよ。それで局長、あなたは鉱山保安局長としての仕事を全うしたと言えますか。それは地の底の問題ですから、いろいろとわからないものがあろうと思います。もちろん気の荒い人たちもおろうと思いますので、保安監督官も、それは個人としていろいろな問題があろうと思います。しかしそういうような雰囲気の中で、かりに積極的妨害がなかったとしても、そのような雰囲気の中で保安検査をやるなら、今まで十分な保安検査はできていないと言えると思う。相続く中小炭鉱の災害は、そのようなところに原因があったと言っても過言ではないと思うんですよ。もっと考えてもらわなければならないと思うわけなんです。なお資料をもらって、そうしてその上に立ってこの問題を追及していきたい、このように考えております。
○中村(幸)委員長代理 この際午後二時まで休憩いたします。 午後一時十三分休憩 ――――◇――――― 午後二時二十三分開議
○中川委員長 休憩前に引き続いて会議を開きます。 炭鉱の災害に関する問題について質疑を続行いたします。田中武夫君。
○田中(武)委員 きょうは本来なら中小企業金融の審議をやるので、これであまり時間をとることはどうかと思って、午前中で一応打ち切りたいと考えておったのですが、どうも午前中の大臣並びに局長の答弁を聞いておるとますます何かわからなくなって、おかしいという感じを受けたので、もう少しお尋ねしたいと思います。 まず、ここで具体的な妨害事実及びその会社名を明らかにしてもらいたいということについては、資料として出しますからお許し願いたい、こういうことです。それはなぜかといえば、いろいろな関係がある、考えてみるとお礼参りということが考えられる、という意味において今ここで名前を明かすことが困るということであるならば、町のいわゆる暴力団と中小炭鉱の一部と申しますか、経営者とは何ら変わりがないじゃないか、こういう感じを受けます。いろいろ聞いてみますと、実際保安監督官は命がけで検査に行くような場合もあるというようなことを聞いたのですが、実際そんな状態なんですか、お伺いします。
○小岩井政府委員 ただいまの御質問ですが、現在命がけで坑内に入るというような状態ではございません。 それから午前中に申し上げました八件につきましても、もちろん明らかにおどかされておるのでありますけれども、それはこちらの方で行政的に目的の達成ができますように話し合いをつけて調査をいたしておりますので、別にそのためにずっと長い期間調査ができなかったという実情ではございません。
○田中(武)委員 そうするとともかく一ぺん行ったが、脅迫なり暴行を受けてできなくて、あらためて行ってやった、こういうことですか。
○小岩井政府委員 その場で、できずに帰ってきたケースもございますし、断わられましたが、じゅんじゅんと説明をしまして、話がわかって入坑した場合もございます。今ちょっと印刷がおくれておりますが、もう三十分くらいしますとこちらに持って参りますので、内容をごらんいただきますと、大体おわかり願えるのではないかと思っております。
○田中(武)委員 あなたは鉱山の保安監督の仕事をするにあたっては、鉱山保安法をたてとして、それに基づいてやっておられるのですね。そうじゃないですか。
○小岩井政府委員 もちろん保安法、保安規則の施行をやっておるわけでございます。
○田中(武)委員 それではまず鉱山保安法の三十五条を見ていただきたいと思うのです。そこには鉱務監督官の権限ということがうたってあって、そして立ち入り検査ができるようになっております。それをこばんだ者は五十七条の五号によって二万円以下の罰金ということになっております。そういう具体的事実があっても、なおこの鉱山保安法というものは適用せられなかったのですか。
○小岩井政府委員 もちろん仰せの通りでございまして、監督官が参りまして、調査不可能の場合には、実情を部長に報告し、部長の方から話し合いをつけて、所期の目的を達成しておるのでございます。
○田中(武)委員 しかしこれに定めるのは、立ち入り検査をこばんだとき、直ちに五十七条の五号が動くのではありませんか。
○小岩井政府委員 先ほど申し上げましたように、ケース、ケースで、反対をされまして説明を十分いたしまして入坑している場合がむしろ多いのであります。どうしても入れなかったような場合には、帰りまして、部長の方から特別な話し合いをつけて調査を続行しておる、かような実情でございます。
○田中(武)委員 話し合いをつけて入るというのは一応別にいたしましょう。どうしても入れなかったということは、はっきりと三十五条以下の立ち入り検査妨害です。それは先ほどから言っておるように、五十七条五号によって罰金の処罰があるわけであります。そういうことを直ちに手続をとらなかったところに私は大きな問題があると思うのです。何となればたまたま上清鉱山で、ああいう大きな災害が起きた、従って今までのそういった事実が明るみに出たわけです。でなければそういう事実があったとしても、一般には明らかにせられずに適当に終わっておる。しかもそれが大きな災害、事故の原因ともなり、多くの人の生命に関係するような大きな問題が起こってくると思うのです。なお鉱山保安法の九条には性能検査の規定がありまして、それを受けないで採掘をしてはいかぬという意味の規定がありますね、しかもその場合には五十六条の二号によりまして、今度は体刑をもって臨んでおるわけです。「六箇月以下の懲役又は三万円以下の罰金」云々とある。現在福岡県警がこれを取り上げて、刑法的な立場から公務執行妨害ないしは脅迫、あるいは暴力事犯として捜査を進めておる。しかしそれ以前に行政罰としてのこういう罰則等があるわけなんです。これは当然あなたの方が、それの親告権を持っておると思うんです。ところがそれをあなた方はやっていなかった。これは明らかにこの法律から見ても、今まで一体何をしておられたかと言わざるを得ないのですが、いかがですか。
○小岩井政府委員 ただいま御指摘の性能検査、落成検査と申します一般の検査につきましては、山側で拒否するようなことはもちろん当然ございません。山の方で設置した内容を見に参るわけでございますから、むしろ山の方では早く来て早く検査を済まして動かしてほしいという状態の場合が全部でございますので、そういった検査を拒否するという例はもちろんございません。
○田中(武)委員 それじゃ拒否したというのは、具体的に三十五条の関係のいわゆる立ち入り検査を拒否するということですか。
○小岩井政府委員 ケースはたくさんございますが、立ち入りの検査を拒否した場合ももちろん記載されております。
○田中(武)委員 そのほかにどういうものがありますか。この法律に従って言って下さい。
○小岩井政府委員 そのほかに、ちょっと内容を見ていただきますとわかるのでございますが、たとえばロープが少しきずがついておったから、これを取りかえなさい、こういうような場合に、これはごく最近かえたばかりだから、かえる必要はない、こういうような姿があるわけであります。それは結局、そのときは拒否いたしましたけれども、後刻部長の方で話し合いをつけてかえさしておりますから、実質的にはもちろん問題ないのでございますが、ただ一応監督官がその場で威嚇をされたという実例にあげておるわけでございます。
○田中(武)委員 どうも話を聞いていると、やはり相手は町の暴力団に対すると同じような感じを受けるのじゃないかと思うんです。と申しますのは、その場においては拒否せられる、後ほど話し合いをつけて云々、大体、鉱山の災害の防止とか保安とかいうようなことは、そういう性格のものじゃないと思うんです。あなたは五年からも鉱山保安監督局長をしておられるのですが、一体過去五年間にも、去年は八件だったけれども、今までもずっと続けてそんな事実があったのですか。
○小岩井政府委員 もちろんそうたくさんあったとは考えられませんし、私どもも各監督部長をずっと経験いたしまして、私どもに訴えられてどうにもならなかったというような点は、ほとんどございません。
○田中(武)委員 それで、本省までは話が出てこなかったけれども、現地においてもっといろいろなものがあるのじゃないかと思う。私は今回の上清炭鉱の事故によって、その担当の監督官が自殺せられたという記事を見て気の毒だった、こう思うんです。しかしいろいろ考えてみると、はたして十分な検査等が今までなされておったのかどうか、こういう疑問を持つわけなんです。もしあらゆる角度から考えても自分の検査に誤りがなかった、こういうことであるなら、それはその人の責任観念とかいろいろあるから、私は死人に対して批判はしませんが、しかしこういう事実が出てきて、背後に何かあったのじゃないかという感じすら持つわけなんです。死人に対しては気の毒だと思いますが、そういう感じすら出てくるわけです。それほど今までの鉱山保安の検査等がでたらめであった、こう言わざるを得ないのであります。まだいろいろと申し上げたいわけですが、幾ら言えといっても、あなたは言えないという。それで、もう三十分もすれば文書で出てくる、こういうことですから、本来の質問者がおりますから、この程度でとどめておきましょう。しかしその文書を見た上でまたやりたいと思います。しかし私のこれに関連しての質問もあるようです。 最後に、次官にちょっと申し上げておきたいのですが、大臣がおられないので、次官にかわって答弁していただきたいのですが、こういう中小炭鉱の経営者が、鉱山保安法に基づいて検査をやろうとする場合に、暴力、脅迫等をもって妨害をする、そういうことが一回か二回かと思っておったら、大臣の話では去年だけでも八件あった、まだ小さな問題はもっともっとあるのだという、その裏をずっと考えておると、何か町の暴力団の存在のようなことも考えられるし、あるいはまたここでそういうことを明らかにすれば、現地の監督官が困る、こういうような推測もなされるわけです。それならいわゆるお礼参り、こういうことがこわいということ、従ってそういう危険のないようにして、法の定める通り監督官が検査をし、そうして中小鉱山の災害の絶無を期していくためには、政府においても十分な考え方をもって臨んでもらいたいと思うのですが、具体的に一つ大臣にかわって、次官から考え方を言っていただきたいと思います。
○砂原政府委員 田中先生の御意見まことに同感でございまして、企業面からいいますと、採炭というものはりっぱな企業でございますが、こうした企業に携わります人は、万一の事態が起こったときなどには――今度のような事件も起こるのでありますが、比較的その気分がすさんでおるということは、経営者にいたしましても、そうした仕事をする人でも、張り切り方が一般の中小企業面に携わっておる姿とは、多少違う面があると思うのです。しかし今日のような時代になって、お互いに意見を述べてお互いの意見を十分聞き合いながら、ものの解決をしていくというようなときでございますから、労務者の諸君もまたその経営者の諸君も、みずから自分の企業というものに誇りを持ってもらわなければならぬと思うのです。えてして起こりやすいそうした言葉の使い分け、あやと申しますか、というようなことでいろいろな事態が起こってくると思うのです。しかしこうしたことは許されるべきことではないので、私たちはこうした問題をすみやかに経営者の方々あるいは労務者の方々の御理解をいただきまして、そうして身の危険を取り除くようにせなければならぬと心得ております。今後こうした問題につきましては、特に重大な問題でございますので、監督上の面からまた将来の保安上の面からも十分心いたしまして、善処いたしたいと考えております。
○田中(武)委員 次官は今経営者及び労働者というような話をせられたけれども、これを妨害したのは経営者なんです。労働者じゃないのですよ。それから中小炭鉱の劣悪な労働条件が気分的にそれらの雰囲気を何といいますかすさんだ気持にさすということは考えられる。それでこそ中小企業炭鉱の労働条件の改善ということが必要であろうと思うわけです。今回の事故なんかもそういった中小炭鉱の労働条件の悪さということを暴露した一つの現われではないか、こう思うわけです。今お伺いしておるのはそういう労働条件の問題でなく――もちろんそれはよくしていかなければならないのですが、経営者が法の命ずるところによる検査命令に服さないということが起こっておるわけです。しかもそれは暴力、脅迫によって起こっておるのです。こういうことに対してどうするのか。同時に、現実に検査に行く監督官たちが、そういった妨害なりあるいは脅迫なりを受けないような環境にしてやる必要もあろうと思います。あるいはまたかりに話し合って検査をしたとしても、そういうような雰囲気の中にあって、監督官が地の底で法の命ずるところの十分な検査ができるかどうか、やはり入ったけれども適当に終わったということもあるだろうと思うのです。そういうことが事故の原因になる場合もあろうと思います。そういうことについて十分考えてもらわなければいけない。と同時にこういう事実があったことを、今までわれわれはよく知らなかったんですが、新聞によって知ったわけなんです。これはたまたま上清炭鉱の事故ということから出てきたわけです。ところが逆な場合もあると思います。それは経営者と適当に話をして、適当な検査をして終わっておるということもあり得ると思うのですよ。そういうことであるなら、今後この鉱山保安という問題は、相続く大きな事故とともに、われわれはもっともっと真剣に考えていかなければならない、こう思うわけであります。しかしきょうは大臣もおられないし、あとで資料が出ますから、その資料を見て、そして大臣のおるところで、これは委員長に特に申し上げておくが、重要なことでございますので、このあたりできょうは質問を保留しておきます。
○岡田(利)委員 今、田中委員から質問された問題について、若干関連してお伺いしたいと思うわけです。 たまたま今度の災害をめぐって監督官庁から今の問題について、席上明らかにされたわけであります。こういうケースが福岡だけに限ってあるのか、あるいは山口、常磐、北海道においても、今までそういう例があったか、この点はいかがですか。
○小岩井政府委員 特に福岡の特殊な事情と私ども考えております。北海道あたりではほとんど聞くことがございませんし、常磐、宇部におきましても監督上困るという話を聞いたことはございません。
○岡田(利)委員 脅迫の問題もあるわけなんですが、問題はその監督官が坑内検査をする場合に、非常に坑道が整備されていない、あるいはまた保安規則からいって十分でない個所については禁柵を一時的に施して、その検査を妨害をする、あるいは極端な場合にはズリを詰めて、そこを通行できないような態勢で、その奥の方は実際問題として監督ができない、こういう実例もあるように聞いておるわけです。このことは脅迫や暴力と同じく非常に悪質な問題ではないか、こういうふうに考えるわけなんですが、こういう実例については、おそらく推定しかできぬと思うのですが、そういう傾向は全国的にいかがですか。
○小岩井政府委員 全国的にそういう傾向があるとは私どもも考えておりませんし、また事実ぶつかったこともありません。
○岡田(利)委員 そこで、現在の保安法というものは画期的な法律であって非常に鉱山保安を守る上において期待をされてでき上がったわけなんですが、この法の柱になっているのは、規則に定められた条項を遵守をする、さらに具体的には保安規程を作り、それを運営するためには保安委員会がある。しかしそこで一番貫かれておるのは保安管理上のいわゆる管理者もしくは鉱業権者の責任である保安教育という問題が、相当大きな柱になっておると私は理解しておるんです。保安教育の問題は、大手の場合といえども、系統的に保安教育を行なっておる、こういう傾向が、私は見ることができないのではないか、こう思う。しかし一方ヨーロッパのドイツあたりでは、採炭夫自体になるために国家試験があるし、採炭夫になるために教育を施しておる、そういう労働者教育というものが徹底して行なわれておる。こういう点から見ると、保安法の一番重要な柱である保安教育という問題については、私は日本の場合に非常に軽視をされておると思うのです。こういう点について、局長は今日日本の炭鉱における保安教育の問題について、どういう見解を持たれておりますか。
○小岩井政府委員 大手の保安教育につきましては、ただいまのお話よりもはるかにりっぱにやっておるのでありまして、ただ諸外国と比べましてどうかという点になりますと、このレベルに同等まで来ておるということは、ちょっと申し上げかねますけれども、大手の教育につきましては、あまり変わりがないんじゃないかと思います。ただ私どもが常に心配しておりますのは、中小炭鉱の教育であります。教育は保安法におきましては、鉱業権者が責任を持ってやるということになっておりますので、官側が直接労務者なり係員を教育するということはいたしておりませんけれども、講習所、あるいは特別な指導員、こういう方々を希望によりまして炭鉱に派遣して 国の経費によりまして保安教育を施すということは実施いたしております。特に教育関係の面の詳しい方々を、当然各地区ごとにリストに入れまして、そのリストを自由に見まして、この方にお願いしたいという希望の山があれば、当然国の経費でやっておるわけでありまして、側面的に中小の保安教育の足りないところ、こういう点は十分に官側においても補う方法は漸次とって参りたい、かように考えております。
○岡田(利)委員 保安監督官の問題ですが、これにはやはり多くの問題が含まれておって、実際は四地点に保安監督部がありますけれども、炭鉱は北海道の場合には稚内から東は釧路、非常に広範囲で全道にわたっている。福岡の場合でも相当広範な地域に散らばっているわけですが、普通の安全管理の場合の監督面と、鉱山保安の監督面というものは、そういう地域的な面でも相当ファクターが大きいと思うのです。さらにまた坑内保安ということでは、中小炭鉱でもものすごく坑内規模の大きいところも実はあるわけです。そういう意味で、今日の鉱山保安を、やはり行政面を強化して守らしていかなければならない。中小炭鉱が多い場合にはその必要性が特に痛感される、こういう面から考えて、現状の保安監督官の配置について局長としてどう思いますか。適当だと思いますか、あるいは不十分だと思いますか。
○小岩井政府委員 もちろん私ども現在の監督官の員数が十分であるとは考えておりません。ただ諸外国と比べまして、諸外国ではかなりいろいろな指導面が自主的に進んでおりますので、実は日本の監督官の数よりも、はるかに少ない数でもっと大きい量の出炭をしております坑内を受け持っているわけであります。私どももみえを張るわけではございませんけれども、できるだけ早く一つ炭鉱が自主的にそういった面で整備してもらって、監督官としてはあまり大勢でなく、むしろでき得ることならもっと監督官自身も大いに研修して、もう少しむしろ数が減ってくれることを期待しているのでございます。しかし現状ではとてもそんな理想を見ているわけには参りませんので、私ども理想としてはそういう考え方を持っておりますけれども、現状ではやはりもっと増員していただきませんと、現地ではどうにもならぬということを監督官あたりから聞いております。
○岡田(利)委員 今の、局長から言われた日本の場合と諸外国の場合との比較といいますか、これは私とだいぶ見解を異にするわけです。というのはヨーロッパにおいて日本の中小炭鉱の説明をしても、ほとんど理解ができないというのが実情なんです。言うならば、日本の中小炭鉱なんという炭鉱は存在しないといってもいいと思います。このことはやはり当初から石炭採掘についても規模も違いますし、また投下資本の割合も全然違うわけですね。あらゆる面で条件を異にするわけです。そういう点では一概に諸外国と簡単に比較して少ない方がいいのだということは、ちょっと現状から離れているのではないか、そのように私は理解をするわけです。むしろ日本の場合には中小炭鉱が非常に多くて、わずかな資本で石炭を掘ることができる、こういう条件がある、そのためにタヌキ掘りのような前時代的な採炭方法がとられている。もちろん投下資本が回収されなければなりませんから、あまり回収の見込みのない炭量を採掘する場合には、投下資本もできるだけ節約するし、保安経費もできるだけ切り詰めて利潤を上げようとするに違いない。この傾向が特に日本の場合は極端で、これを諸外国と比較することは実際はできないと思います。そうするとやはり日本の中小炭鉱の今日置かれている石炭産業の実態、なかんずく中小炭鉱の実態から、保安監督行政というものを、現実の上に立って打ち立てなければ万全を期することはできないと思うのです。そうして考えて参りますと、今日保安監督官は一名が一カ月半、あるいは三カ月に二回程度派遣をされる。その坑内を一応巡視をする。ところが普通坑内を歩く場合には保安係員であってもなるたけ二人で巡視するというのが、大手においてとられておる例なのです。しかも鉱山の場合には、電気採掘あらゆる総合技術を集約しているのが実情なわけでありますから、その場合に採掘関係の方は採掘関係の担当官が専門で見る。あるいは電気関係については電気の専門の知識がなければなかなか容易に検査ができない。いわゆる十分な監督ができない。こういう面も私は出てきておるのではなかろうかと思うのです。そういう専門分野から見ますと、やはりばく然とした保安監督官というよりも、保安監督官の質と、そういう総合的な態勢が非常に重要視されなければならぬ、このように思うのですが、そういう点についての見解はいかがですか。
○小岩井政府委員 監督官につきましては、もちろん私どもも監督官自身の素質の向上をはかりたいということで監督官研修所というものがございまして、順次に監督官を何回も回転して特定の問題につきまして、研修所の講習を受けさしておるわけであります。監督官におきましては二回、三回も受けている場合もございまして、絶えず循環して新しい問題をつかまえては監督官の研修をやっている、こういうことは当然考えておるわけであります。先ほど諸外国の比較の点でお話ございましたが、私どもも保安の点は当然見るわけでありますが、やはり見る対象の炭鉱がもう少しいい姿になってほしいという希望も持っておりますので、お話の通り外国に比べまして一番異なっておりますのは、一抗口当たりの出炭であります。おそらくどこと比べましても一けた以上違うのではないかという気がいたしております。それだけ特に九州は中小炭鉱の数が非常に多くて、従つて監督、教育、指導、こういった面でも特定の苦労をいたしておるわけでありまして、今後現状では当然派遣班の強化と同時に、各地区ごとの監督官の増員ということも目下検討いたしておりますので、増員ができますように最善の努力をいたしたい、かように考えております。
○岡田(利)委員 私は炭鉱の保安を完璧に守る基本的な問題点は、当初石炭採掘にかかる施業案から始まらなければならぬのではないか、こういう見解を実は持っておるわけです。膨大な炭量があればそれに見合った抗道開さくが行なわれ、あるいは抗道展開もそれに伴って行なわれていく。そういう抗道展開が行なわれると、通気も自然に良好になる、こういう傾向を持つものだと思うのです。ところが現在の場合には抗日の認可申請を出す、施業案を出すと、ほぼ一〇〇%認可される、こういうのが実情だと思う。そうすると、初めからわずかな炭量に対して膨大な資本を投下するはずがないのですから、どうしてもそこに無理が生じてきて、その結果中小の保安が採掘が進めば進むにつれて非常に悪化していく、こういう傾向をたどっておるのではなかろうかと思う。このことはやはり鉱区の所有の問題にも関連がありますし、あるいは施業案の認可の問題もありましょうし、あるいは施業案に対する実際に監督をする鉱務監督、監督についてもやはり問題がある。一口に保安監督以外の多くの問題点があると思う。そういう点について鉱山保安法を守るという保安局の見地から見たお考え方はいかがですか。
○小岩井政府委員 私の方で炭鉱の保安を見ることは当然でありますが、先ほど申し上げますように、対象となるものが、すでにいろいろな問題をはらんでおるというケースがもちろんございます。鉱区におきましても、特に九州の方では二重設定になったり、三重設定になったりして、いろいろの関係でかなりむずかしい状態になっておりますし、当然こういったものも漸次検討を加えていただいて、事情の悪いものについては形状も直していただくということも、私の方からお願いしております。私の方は現状あるがままの対象に対しましては最善の努力を払って保安を見ていくという態勢は当然でありますが、その態勢に側面的に添えるようにほかの分野におきましても、一つ保安に十分協力していただくように、今後もなお一そうの努力を続けて参りたい、かように考えております。
○岡田(利)委員 局長はそう言われますけれども、言う気持は私は理解したいと思う。現実の問題としてそのように行なわれていますか。今、日本にある中小炭鉱のうち、そういう形で施業案が認可され、そうして採掘が開始されて採炭が行なわれていく。こういう状態の中で、現状の保安法規が完全に自信を持って守られているというところは一体何割程度あるか。実際問題として厳密に保安法、保安規則を実施している山が、特に中小炭鉱の場合幾らありますか。私は実情はほとんどないといった方がいいのではないかと思う。もちろん、といって保安行政の立場からだけで全部を律するわけにはいかぬから、その与えられた現状の中で、いわゆる保安行政をやっているその中で何とか少しでも安全な方法を保安法規に近づけようと努力しているのが、今日の保安行政の実態だと思うのですが、その点についていかがですか。
○小岩井政府委員 もちろん監督官が現地に参りまして、違法性をたくさん摘発いたしております。いたしておりますが、監督官の巡回監督の制度というものは、相互がめちゃくちゃにやっているわけではございませんで、私どもとしては入念にやっているつもりであります。一監督官が現地を回りまして違法性のあるものは全部つけているわけで、炭鉱の場合におきましては一カ月に二回ぐらい、すぐあとに次の監督官が参りますので、前の監督官の指摘しました点はもちろんトレースいたしますから、前の監督官もいいかげんなことを書くわけにはもちろん参りません。自分が次に巡回する監督官に完全に批判を受けるわけでありますから、非常に熱心にやらざるを得ないわけであります。危険性の程度に従って、もちろん順位をつけておりますが、相当危険性を内包していると思われる特殊の炭鉱につきましては、大体一ヵ月に一回ぐらいずつ監督官を巡回さしておりますので、一度見ましてもすぐ一ヵ月後には別な監督官が参って、前の監督官のやりました内容をすっかり見て、さらに自分もまた新しい目で次の違法性を指摘しているわけであります。また一カ月すれば次の者がまた批判をやるというような関係で、絶えずあとから来る監督官に大きい批判を受けるわけでありますから、決していいかげんにやっているわけではございません。大手炭鉱では監督官によって違法性の指摘を受けるということはごくわずかでありますが、中小の特殊なものにつきましては、十件も十五件も一巡回において違法性が出るということはもちろんございます。これは次の監督に参りますときに完全にトレースして直さしているわけであります。特にトレースのシステムは非常にやかましく、これは監督の最も重要なポイントになるものですから、ただ指摘をしただけで済んでは何もならぬ、こういう観点からトレース・システムを非常に厳重にやらしておりますので、前の指示ができているかできていないかという点については、明らかに部長に報告させる方法をとっているわけであります。特に内容の重要なものにつきましては、現地から私の方に報告をさせまして、私の方から本社の社長あてに、特に重要な指示をいたした場合には、各社に、本社の方に私の方の保安局から重ねてその同じものを通達しているわけでございます。
○岡田(利)委員 では実際現場に行って保安監督をする監督官の行動なり待遇の問題なんですが、局の方では十分できる態勢をとっている、こういう工合に言われていますけれども、実際にできるだけ回数を多く監督をしている、あるいは巡回するといっても、それに伴う予算がないような実情では、そのために出先の監督官は非常に苦労をしている、機動力も何もない、そういうような中で非常に多く困難があるのではなかろうかと思います。極端に言えば見に行く出張旅費さえも十分でない、あるいは先般ようやく監督官が坑内に一時間入ると八円の手当がついた。これなんか各炭鉱の入坑手当に比べると、比較にならぬ額なんですね。こういう面が監督行政、特に出先の監督官が十分に監督をする上に大きな障害になっておるのではないか。そのためにそういう経費の節約、いわゆる出先の会社の宿泊施設をある程度利用するとか、こういうことをせざるを得ない状態にあるのではないかと思うのですが、この点はいかがですか。
○小岩井政府委員 私自身も長い監督官生活をやりまして――もちろん現在の入坑手当、危険手当、こういったものは非常にわずかなものでございまして、私どもとしてはこれは一つの橋頭堡と申しますか、今まで全然なかったものを、今回初めてこういった方法をとってもらったわけでありまして、この額をさらに一そう増額できますように最善の努力をして参りたいと考えております。現在入坑の手当は一時間八円で、災害の調査などの特に危険の多いような作業をやります場合には三倍の一時間二十四円になっておるのでありますが、こんな程度ではもちろん十分だとは考えておりませんので、漸次こういったものも増額できますように、私たちとしても努力していきたいと思います。
○岡田(利)委員 大体今まで監督、検査の仕方を見て参りますと、定期的といいますか一カ月に一回くらいですね。中小の場合には重点的にやる。ところが、私は総合的な検査を抜き打ちにする必要があるのではないかと思う。一人でなく、たとえばある程度の責任者がついて機械、電気あるいは坑内普通保安、こういう総合的なものも含めて抜き打ち的に総合的な検査をする。こういう措置をとられるならば、現在の経営者の場合に保安に対する対策というものは相当変わってくるのじゃないかと思う。そういう措置をとられたことは私の経験でもありませんし、聞いたこともありません。そういうことが必要だと思うのですが、どういう見解でしょうか。
○小岩井政府委員 これはもちろん実施しておるのでありまして、普通の監督としましては大手は機電関係、採鉱関係、もちろん別々の者が参ります。しかし中小には、遠く離れたところにわざわざ別々の者を出すというのは、それだけの内容もありませんしむだになりますので、機電関係の者も採鉱関係がわかるように教育さしております。それから採鉱関係にも機電の概論はわかるように教育いたしておりますので、中小の監督の場合には一人で両方を見るという方法をとっております。しかし炭鉱の実情によりましては、もちろん機電関係、採鉱関係も二人なり三人なり入れまして、全体で五人、六人、ひどいときには七、八人くらいで同時の総合監督というものを実施しております。これはもう全然ないようなお話でございますが、これは特定の場合、全面的に詳細に見なければいかぬなと部長が考えましたような山は、三人でも五人でも八人でも同時に巡回監督させまして、いわゆる総合調査という形で綿密な調査をいたしております。これは余談になりますけれども、今回の上清炭鉱の災害に関しまして、あの上田鉱業には、まだほかに炭鉱が三つほどございますので、とりあえず現地の部長には、再びこんなような状態があってはなりませんので、残ります三つの山につきましては、今申し上げました総合調査をさっそく実施するようにということを指示いたしております。
○岡田(利)委員 それで私は今度の上清炭鉱の原因の方はなかなか問題がある。この原因が何であったかということが明らかになっている段階じゃないと思う。ただあれだけの出火によって、七十一名の人間が死んだ間接的な原因というのは、大体私は明らかになっておるのじゃないかと思う。やはり第一点には、コンプレッサー室が完全な、われわれが常識で考えておる防火構造ではなかった、それに伴うものが十分でなかったということが、やはり何といっても第一点にあげなければならないと思うのです。それから第二点は、日常の保安教育の面が非常に欠けておったのではないか。という理由は、発見がおくれたとか発見した者がその火を消すために努力したとかいろいろ言いますけれども、少なくとも炭鉱の坑内火災が起きた場合の処置というものは、初めから指揮系統なり、連絡機関なり対策なりというものが立てられていなければならぬ問題だと私は思うのです。こういうのが今度の上清炭鉱の場合には全然なかったと私は思うのです。これがやはり間接的な第二の原因だと思うのです。第三の場合には、いわゆる災害対策について、保安管理者を初め一貫した指揮が行なわれていなかった。個々ばらばらになって行き違いになって時間が経過しておくれてしまった。そういうような結果が七十一名の人間を殺さざるを得なかった。こういうような間接的な原因があげられると思うのです。だから直接的な原因は別にして、あのわずかな坑内火災で七十一名の人間が死んだというのは、そういう間接的な原因が非常に大きいのではないか、むしろその方に問題があるのではないか。もちろん発火しなければいいわけなんですけれども、発火しても七十一名を死亡させるまでに至らなくても、普通われわれ炭鉱人として常識的に考えれば十分対策があった、こういうように思うのですが、いかがですか。
○小岩井政府委員 災害の直接原因は別にいたしまして、遠因はどうかというお話でございますが、炭鉱の保安の責任は保安管理者にまかせてございます。これは臨機に処置をとらなければならぬ関係で、もう一切の保安の責任は保安管理者に一応まかせてございます。あの場合いろいろ連絡の方法、指揮の方法、そういった点で不備の点があるようにごらんでありますけれども、この辺は十分現在調査しておりますから、やり方の悪い点が出てくれば当然現地で十分指摘すると思います。ただ消火に時間がかかったのではないかというお話がございますが、私どもの技術的な順序としましては、坑内で火災がありましたときにはまず第一段階としては当然消火にかかる、それから消火にかかってどうしても消えなければ密閉をする、それから密閉でもなおかつ、いけなければ注水をしてしまう、これが一応技術的な順序であります。従ってその間にその程度を保安管理者が判断いたしまして、消えるのか消えないのか、すぐ消えなければ直ちに退避の指示をする、そういった臨機の点は全部保安管理者に一応まかせてございますから、その管理者のやり方に悪い点があれば、当然現地で調査の結果指摘されるものと考えます。もう少し状況を待ちたい、このように考えております。
○岡田(利)委員 今の局長の答弁は、私は重大な問題があると思う。技術的にはなるほど火を消す場合には、そういう順序が考えられます。しかしのどのところで火災が起きた場合には、一番大事なのは坑内に入っている者の避難の方が先じゃないですか。もちろん消すことも並行的に行なわれますよ。保安管理者としてはまずどうして退避させるか。大事に至らなければこれ幸いなんです。大事に至っても避難が先に行なわれれば七十一名も死ななくてもいいのです。そこが僕は問題だと思うのです。少なくとも人命をあずかる面からいって、災害が大きかろうが小さかろうが、火事があったらみな一応逃げるのです。逃がすことが先なんです。それと外にいる者は火事を消す、こういうことが常識でなければいかぬ、そこに重大な問題があると思うのです。その点、局長の考え方は私はどうも理解ができないのですが、いかがですか。
○小岩井政府委員 もちろん、私の説明が少し足りなかったかもしれませんが、技術的にはそういう順序であると同時に、保安管理者としては、これは簡単にすぐ消せないという断定なら、直ちに総退避をさせなければいかぬわけです。その辺の考え方は一応保安管理者にまかせる以外にございませんので、全責任を持たしておるわけでございますが、調査の結果、非常に技術的にも指揮その他に落ち度があれば、もちろん現地でその点は指摘される、かように考えておりますので、もう少し実情を待ちたいと思います。
○岡田(利)委員 そういう点はあまり追及しませんけれども、局長、保安管理者というのは坑内の第一線にいるのではない。第一線にいるのは保安係員あるいは職制上の管理者です。保安管理者というのは大体坑長クラスになっているわけですね。そうするとこれは常時丘におるわけでしょう。だから結局その保安管理者の判断というのは、普通の場合は、保安係員の報告によって判断を下す以外にないでしょう。報告を受けて、それからのこのこ下がっていって、災害の現場を見て、それから指示をするなんていうことは、実際問題として、災害の場合にはおそ過ぎるわけですよ。上清の場合は、坑外からバケツを持って入っておる形跡があるわけです。こういう点について私は非常に疑問に思う。だから、管理者の判断とすれば、管理者はまず消すことが先ですが、人命尊重の建前からいうと、七十一名を助けて、あの炭鉱が燃えてもやむを得ぬじゃないですか。施設が痛ましいので、消すことに一生懸命になって、人の方はかまわない。今日はそうじゃない。人の命をいかにして安全にするか、これが先のことです。そのためにあの炭鉱が燃えてもやむを得ぬじゃないですか。実際そういう場合に遭遇すれば、炭鉱が燃えたってやむを得ないじゃないですか。七十一名が助かった方がいいじゃないですか。そういう点で、私はこれ以上は追及しようとはしませんけれども、やはり災害の場合には、放出ガスあるいはガス爆発の場合もそうですが、一応退避させるということが大原則でなければいかぬ。この点についてはいかがですか。
○小岩井政府委員 もちろん管理者の指揮あるいは命令の内容が、十分であったとは思えませんけれども、その間詳細に、どういう処置をとったかという点が、まだ十分明らかになっておりませんので、その点は一つもう少し後日にお願いしたい。ただ私が従来から懸念しておりますのは、豊州の場合もそうなんでありますが、連絡方法が、いつも電話が不通のような結果になっておりまして、その点非常に私も心配いたしておるのです。しかし、なかなか全員退避のうまい連絡方法がないのでありまして、いろいろ苦しい手を使いまして、電灯の点滅なども使っておりますけれども、電灯のいってないところはわからないというような関係で、これは私どもの方でも相当研究をさせて、ほぼ見通しがついておりますので、必要な炭鉱には、多少強制的であっても、こういった十分な最新式の連絡警報の装置は、今後充実させて参りたい、かように考えております。
○岡田(利)委員 もちろん法改正には、避難訓練の義務づけとか、あるいは今言った緊急避難を知らせる器具をつけるとか、たくさんあると思うのです。ただ私が聞いておるのは、そういうものがあったとしても、上清の場合には、保安係員が火災が衰えてから現場に入っているわけです。入った人間は死んでいるわけですが、そうすると、実際問題としてそれ以前にも、保安係員が入り得たわけでしょう。だから自分の施設を保護するという考え方が先であって、いかにして働いている者の安全をはかるかという措置が、常におくれているのじゃないかと思うのです。だから、あの場合といえども、坑内に絶対に入れない条件ではないわけです。あとから入っているわけですし、煙の出ているのは、一カ所だけなんです。それと問題なのは、誘導しなければ避難できないのが実態じゃないですか。あの坑道規模なり、入排気の系統から見て非常に複雑であり、坑道が狭くて、傾斜も非常に急であるという場合には、係員が誘導しなければならぬという必要性があると思うのです。そういう点からいって、保安係員の配置についても、あそこに三名おって、二名が死んで一名は所在がはっきりしていないのですが、そういう点からいっても、保安係員の配置という問題については、あの場合再検討をしなければならぬと思う。ただ単に百五十人に一人の保安係員がおればいいという問題ではなくして、やはり坑内の規模によって保安係員の配置という問題があるのじゃないか。あるいは保安係員というものは、常にだれかが現場にいなければならぬという問題が実際あると私は思う。しかしこの点は、後日あらためて質問いたしたいと思いますから、そのときに譲りたいと思います。 最後にお尋ねしておきたいのは、豊州炭鉱の問題ですが、ちょうど九日ですか、局長が社会労働委員会で、豊州炭鉱の問題の質問を受けて、そこでいろいろ答弁されたそうですが、その席上で、豊州炭鉱の廃山指定をすると、はっきり言わなくても、大体廃鉱にせざるを得ない、こういう見解を述べられたように私は聞いているわけです。しかもその日にちは十三日に行なわれる、こういう工合に私は聞いておるわけですが、この点はいかがですか。
○小岩井政府委員 あのときに私が説明いたしましたのは、調査団の報告内容を説明いたしたのでありまして、調査団の報告の内容としては、継続することは困難だという内容になっておりまして、目下通産省としては、その調査団の報告によって検討をいたしておりますが、大臣が、鉱業権者、あるいは遺族、あるいは組合、そういう方面からの意向を十分聞いて最後の判断を下す、かような説明をいたしたわけでございます。
○岡田(利)委員 しかし、今までの災害の例からいっても、通産大臣が廃鉱するとかしないか、そういうケースがありますか。国が委嘱した調査団の調査した結果の報告がこうだから、通産大臣として、これは当然廃鉱だ、こういう例がありましたか。
○小岩井政府委員 もちろん、大臣みずから決定したケースはございません。そうせざるを得ないような報告が出た場合に、鉱業権者、組合、特殊な場合には遺族といったような方面と十分相談いたしまして、最後の断を下すわけであります。
○岡田(利)委員 最後の断が問題ですが、最後の断というのは実際問題としてあるのですか。通産大臣として廃山せよとか、閉山せよとか、こういうことを言うのが最後の断ということになると思いますが、そういうことができますか。あくまで行政指導のワク外に出ることはできないじゃないですか。
○小岩井政府委員 もちろん断を下すというのは、こういう方向にきめるということであります。私の申し上げているのは、過去の例と申しますれば、東中鶴の例があるのでございますが、これはたまたま租鉱権の炭鉱でありまして、期限が切れかかっており、遺体の収容も一年半近くもかかったと思いますが、相当長くかかって、もう金ももちろんございませんし、どうにもならぬということで、これもやはり調査団に調査してもらいました結果、全般を総合して、とりわけそれ自体にも危険性があるという結論で、大体今後継続することは困難だろうという結論が、調査団として出たわけであります。そこで通産省としましては、経営者、組合、遺族と十分お話し合いをして、やはり調査団の結論通りやめるべきだということで話し合いがきまって、始末をつけたという例がございます。
○岡田(利)委員 結局山を閉じるかどうかということは、所有権者がきめる問題だと思います。ただ豊州の場合は、非常に多くの問題があると思うのです。たとえば坑内で火がついた。この点については、監督部としては消火命令を出しているわけでしょう。ところが組合の方は、命令を出しても危険だからやらぬと言う。保安管理者なり鉱業権者も、何ら具体的な考慮をしていない。それはつい最近の問題です。保安監督部がそういう命令を出しても、鉱業権者もやらない、組合の方もやらぬ、こういう事実があるのですが、御存じですか。
○小岩井政府委員 監督部から命令を出したということは聞いておりませんけれども、もちろん火災を起こしておるということは聞いております。ただいろいろな点から、監督部としては経営者側の方に消すようにということは、口頭で申しておるようであります。正式に文書としてやることは、まだいたしていないようでございますが、もちろん経営者側には、消してもらうようにということは、十二分に伝えてあるようであります。
○岡田(利)委員 命令を出さなければ、なお悪いじゃないですか。火がついて燃えているわけですよ。あまり大きくならぬ火ですが、ほっておくとずんずん大きくなっていく火ですよ。そういう事実がはっきりして、それを確認しているわけでしょう。その場合経営者が対策を講じない場合、監督部として当然消火命令を出さなければいかぬ。出さないとすれば逆に怠慢じゃないですか。出して当然じゃないでしょうか。
○小岩井政府委員 これは一応現地には消化対策委員会というものが設置されておりますので、その委員会の方にまかしてございますが、実は監督部からの報告では、監督部自身も消したい考えを持っていたようでありますが、現地の山の組合が非常に強く反対をいたしておるようであります。実は現在のところでは、消火はそうむずかしい問題でないようであります。当初はもちろんごく簡単に消えるような状態であったようでありますが、数日放置された関係で、かなり範囲は広くなっておるようであります。それでも簡単に消す方法は十三分にあると言っておりますが、現地の組合が非常に強硬に反対して、バケツ一ぱいでも水をかけることはならぬというような状態であるという報告を受けております。しかし、これがどんどん広がって非常に困るというような場合には、もちろん現地としては通産局もございますし、関係のところがございまので、消化の方法をとる、かように考えておる次第でございます。
○岡田(利)委員 もちろんこれは消火の方法をとってもらわなければならぬのですが、まだ廃坑になっておるわけじゃないから、そこのいわゆる二百メートルの坑道は、やはり保安規則の適用を受けるわけです。当然、法の適用を受ける地域なんです。それを、もし言っても消さないということになると、これは法規違反じゃないでしょうか。坑内で自然発火かなにか知らぬが、発火していおるのに消さぬということは、保安法並びに保安規則違反じゃないですか。保安管理者あるいは鉱業権者として違反ではないですか。そうなれば、法規違反として明らかな態度をとらなければならぬと思うのですが、いかがですか。
○小岩井政府委員 もちろん監督部長としては最後にとると思います。しかし、現地の組合が相当強硬に反対いたしておるようでございますから、反対を押し切ってまでやるのを少し控えておるのじゃないか、かように考えておりますので、これはどうしても消さなければならぬと意見が一致しますれば、当然処置をすることになると思います。
○岡田(利)委員 どうもその点が理解できないのです。あなたは、坑内で火災なり事故なりが発生した場合、監督部としては、当然危険だから命令を出す。現地の組合が聞かない、あるいは管理者も聞かない、聞かなければ、そのままほっておくのか。これは聞くときには問題ないですが、聞かないとほっておくのかということがあるわけです。少なくとも技術的に危険だと言うならば、事実的に解明してやらなければならぬでしょうし、あるいは、安全体制というのはこういう体制でやるべきだという具体的なことも、やはり指導しなければならぬと思うのです。そういう意味で、私はあの豊州のその後の坑内出火については、出火そのものも非常に重大な問題があるけれども、その措置が非常に疑問なわけです。そういうことが許されるとするならば、大へんな問題になると思うのです。この点は現地から報告を聞いてあらためてやらなければ、ここでやっても、これ以上の結論はおそらく出ぬと思うのですが、いずれにしても、これはごゆっくりでも、具体的に監督官が立ち会っても、そういう場合にはやらなければならぬ仕事だと思うのですが、その点はどうですか。
○小岩井政府委員 現在の坑道は、陥没をしました個所を修復いたしておりますあの修復工事に対して、漏水があってはいかぬというために作っておるようでありまして、監視坑道になっておるわけです。要するに、ダム工事の監視をあの坑道からするということで、おそらく通産局も監督部も、いわゆる鉱業として施業案によってやっていないものですから、その辺にかなり微妙な感じを持っておるのではないかという見方もできるのでございますが、もちろん今私が申し上げましたように、必要な場合にはいつでも処置をするだろうというふうには当然考えております。
○岡田(利)委員 これで一応やめて、あらためて総合的に炭鉱災害の問題については質問いしたいと思いますが、最後に、豊州についてもあるいは上清についても、一時的盗掘をされておったことは間違いがありませんね。豊州も上清も三井の鉱区を握っておったのですから、ずっとあとから話し合いがついて申請が出ているわけですが、しかし一時的にも盗掘をしておったことは間違いないですね、両方とも事実としては。なくなった谷監督官の勧告内容にも、鉱業法違反であるということが出ておるはずなんです。そういたしますと、こういう場合に保安監督部としては、これはもちろん石炭局にも関係ある問題ですが、保安監督部として、盗掘が明らかに認められておる場合に、そのうちに話がつくだろうということだけでそのまま認めておくべきものか、常識的な期限をつけてやはり断を下すべきものかどうか、その点はどうです。
○小岩井政府委員 鉱区外に出ております場合に、私の方の監督官としては、その出ておる区域内に危険性があった場合指示ができるように、特に最近法を改正いたしたわけであります。従前ですと、鉱区外に出ました区域につきましては、私の方は監督する権限がなかったわけであります。しかし、法の改正によりまして、鉱区外に出ました区域でも危険性がある、その危険性が特にもとの親鉱区の方に影響を持ってくるのだという認定がつけば、もちろん通常通りの指示が全部できることになっております。あの場合にも、鉱区外に出ておりますから、もちろん法規上違反であります。従って、監督官も、その点監督表に記載してございますから、その処置は当然つけられるではないか、かように考えておりますが、私どもの聞いておりますのは、通産局の力にも災害の二日くらい前の書類としては出ておるということであります。もちろん現実に施業案があったわけでもございませんし、鉱区が登録されたわけでもございませんから、違法性のあることは間違いないと思います。
○岡田(利)委員 最後に二、三点要望しておきたいと思います。もちろん法政正の必要な面もあるわけですが、実際上の問題として、その山の安全がどのように守られているか、あるいは保安確保についてどういう努力がなされているか、こういう面についてもちろん自主的に保安管理者にゆだねられてはおりますけれども、たとえば保安委員会が規定に定めてあるように活動しておるかどうか、そういうことが真剣に論議をされているかどうか、こういうことをやはり逐一報告することが必要ではないか。あるいは保安規程は一度認可されればそのままになっている。あの認可をするときの条件というものは、保安規程についても十分な規格というか、ここまでやらなければならぬというものは、やはりなかなか行政上指導が困難な面があったではなかろうか。たとえば自主的にきめるコンプレッサーについても、あるいはポンプ室についても、大手のように規格図をつけてある山もあるわけです。こういう面からいって、やはり大手、中小を問わず、保安規程についても、一度認可してもさらに再検討する面があるではなかろうか。これは現行法規でできる問題なんです。そういう保安規程について、局の方としては、特に中小炭鉱について再検討し、改正する必要がある。具体的に明示をしなければならぬというような面があれば、再度保安委員会を開かして保安規程を審査させる、こういうことは行政上現行法規で私はできると思うのです。さらにまた、保安教育を行なっている。災害が起きると、まず保安管理者が行く。しかし、どういう保安教育を行なったかという資料がないわけです。資料にはとっておりませんでした。現行法規でいけばそれで終わりです。しかし、常識的に考えて、保安教育の問題は、具体的に行なったならば、こういう保安教育を行なった。こういう退避訓練を行なった、こういうようなことも明細な書類としてあるのが常識だと思うのです。今法規では報告義務はありませんけれども、行政指導上そういうものを報告さして、そういう保安に対する保安管理者の努力、あるいはその山の動き、こういうものを知っておく必要があると思うのです。こういうことは現行法規でもできるのでありますから、そういう点について山の自主的な保安対策、保安に対する努力、教育というものがどのように行なわれているかということを把握することをすべきではないかと思うのです。そういう点については十分一つ考えられて、法改正するといっても相当期間がかかるわけですから、特に中小を中心にして、そういう当面の保安局としての行政指導といいますか、指導方針といいますか、そういう点を早急に立てられるように要望して、あと具体的には後日に譲りたいと思います。
○田中(武)委員 局長、さっきの保安検査妨害の事実についての報告書は三十分したら出るということだったのですが、まだ来ていないのですか。来ておったら渡していただきたいと思います。 それから先ほど来の岡田委員の質問を聞いておって感じたのですが、これは法律上に欠陥があるんじゃないか、そういうような気もするのですが、たとえば今具体的に私が言っておる保安検査の妨害等についても、法律上に欠陥があるんじゃないですか。もっと端的に言うなら、行政官という立場でやるところに問題があるんじゃないですか。そういうようなことも思うのですが、運営上の問題なのか、それとも法律上に欠陥があるのか、法律上に欠陥があるのなら、すぐ改正する必要があると思うのですが、どうなんです。法律上にも相当欠陥があるように思うのですが。
○小岩井政府委員 監督官は監督に参りまして監督拒否をされましたときには、当然身分証明書を持っておりますし、そういうごくわずかな例で、できなかった事実はもちろんございますが、もう大半のものは身分証明書も見せる必要のないくらい順調に巡視ができるわけであります。従ってごくもうわずかなものでありますので、特に法の改正ということは、私自身も考えておりませんが、こういった面もできるだけ今後は警察に一そう協力をお願いしまして、ごくわずかの人数のわずかの炭鉱でございますので、円滑に参りますように努力いたしていきたいと考えております。
○田中(武)委員 今これをもらったのですが、マル秘扱いになっておるのですね。これをマル秘扱いにする必要がありますか。なおこれでちょっと目を通しただけですが、すでに去年の三月、四月に事件が発生しておるのですね。それを今まで黙ってほうっておくということは、私は誠意というものがないじゃないかと思うのです。一番最後に、その他変な鉱員が巡回検査に同行し、無言の圧力を加えることがしばしばあると書いてある。こういう状態で、ほんとうに法の定めるところの検査ができるのか。検査官が法に定めるところの検査が十分できるような環境を作らなくちゃならぬと思うのです。そういうことについて、今まで局長はどんな努力をしたのでしょうか。どういうような指示をしたのですか。
○小岩井政府委員 資料には八件、その他一番下に書いてありますように、別な鉱員が監督官に同行するという場合ももちろんあると思いますが、監督官が自分の業務を遂行する上におきまして、どうしてもこういう実情でできないという訴えを実は受けてないわけであります。これも最近問題になったんじゃありませんで、これは部長会議のときに、私の方に提出されておった資料でありまして、実質上は困らないということで、私どももそう大きくは取り上げていない。これはできるだけ部長がそういう特殊な人間でありますから、十分によく話し合いをつけて監督できるように、実際にはできておりますので、私どもが特に監督ができないという場合ですと、私どもも徹底した方向をとるのでありますけれども、実際にはできておりますので、こういった記録にとどめておくにすぎなかった実情になっておるわけです。
○田中(武)委員 これは過去にあったことであって、それじゃこれからそういうことはない、こういう上に立っておるのでしょうか。どうも先ほど来の答弁を聞いておると、鉱山経営者と、こういう人に対する態度でなく、やはり何か暴力団に対する態度のようにおびえていたところがあると思うのです。なおかつ、こういうのを、もう警察の方で取り上げておる事件についてマル秘扱いにする必要がどこにあるのか、しかも備考に、変な鉱員が巡回検査に同行し、無言の圧力をかけることはしばしばあると書いてある。そんなしばしばあるのに今までなぜ黙っておったのか。話し合いをつけてというが、何だかやはり暴力団に対して頭を下げていって、妥協して何かして、適当にやっているような感じさえ出てくるわけなんです。この問題はあなたに聞いたってわからぬと思うのですが、どうもわれわれはこういう事実は釈然としません。しかも今日ここに出されたことについてマル秘扱いにするということに釈然としません。どういうわけでマル秘扱いにしなければならぬのか。そういうものはどんどん摘発したらいいじゃないか。摘発できないところに、何かやましいところがあるのと違うか、どうなんです。
○小岩井政府委員 そこまで重要に考えたつもりはないと思いますが、新聞記者の方に漏れましたのを、おそらく現地で監督官が――私が今お配りしましたのが出たのではないかと思うのです。内容がほとんど新聞に出ておりますのと同じであります。従って新聞に出ておりますのを、やはりこの資料を見て、名前も出しておりませんし、ただ内容だけをずっと書いておりますので、やはり新聞関係でもその辺を考慮したのではないかというふうにも考えております。私どもの方の係も新聞に出てはおりますけれども、やはり名前などは伏せてありますので、一応マル秘という、非常に軽い意味で打ったのではないかと思いますが、そう特に何でもこれは極秘で全然外に出さぬという意味でやったのではないと思います。
○田中(武)委員 その辺を考慮してというのは、どの辺のことなんです。
○小岩井政府委員 その辺というのは、新聞にいろいろな記事が出ておりますけれども、新聞でもやはり名前が出ておりませんから、そんなところを考慮しましてマル秘扱いにしたのではないか、こういうつもりで御説明申し上げたのであります。
○田中(武)委員 それでは、あなたはこれをマル秘扱いにするのは、新聞も多分この具体的な内容を知っておるが、記事に出すときには抽象的なものしか書けなかった。だから、あなたもこれをマル秘とする、こういうことですか。マル秘にする扱いは、新聞社の取材の扱い方によって、マル秘ともなり公開ともなるのですか。
○小岩井政府委員 じゃないかと私の推測…。
○田中(武)委員 これは出されたのは鉱山保安局でしょう。局長はどなたです。あなたでしょう。その局長が、じゃないかという推測はおかしいじゃないですか。あなたの権限でマル秘扱いにしたのじゃないですか。
○小岩井政府委員 これは私がマル秘扱いにして持ってこいということは決して申してないのであります。七十部刷って持ってこい。私は向こうに帰っておりませんからマル秘の判を押してしまったものを戻すわけに参りませんので、そのまま配ったわけでございます。
○田中(武)委員 それじゃこれはマル秘扱いじゃないんですね。
○小岩井政府委員 マル秘扱いじゃなくてけっこうでございます。押してきてしまっておりますから、そのままお出ししたので、まだかということで、私もまだ見ないうちに差し上げたわけであります。
○田中(武)委員 何か知らぬけれども、すっきりせぬですね。新たにもう一ぺんやりましょう。
○加藤(清)委員 議事進行。私はこれからあなたの方が提案し、審議を要請されておりまする中小企業関係の三法案について質問をしようと思います。 そこで説明員がすでに前から来て待っておる。わが党は理事二名、これで過半数に達しております。しょっちゅう出席しております。また委員の数も七名で、これも過半数以上でございます。しかるにあなたの方は、なるほどいらっしゃるには違いないけれども、一人でございます。それでもって協力してくれ協力してくれ、早く通してくれ、早く通してくれとおっしゃって、一体どっちが無理でございますか。おしまいぎわになりますると、何やら社会党だけが引き延ばし戦術に出たから、それで延びた延びたというこを、世間に御発表になるようでございますが、一体どっちが熱心であるのかはっきりしていただきたいのでございます。かようなことを私は申し上げたくなかったのでございますが、たび重なるこのような状態には、もうかんにん袋の緒が切れたというところでございます。これではとうてい協力はできないのでございます。すでに大臣が来ておられました折に、そのことは申し上げてあるのであります。もしここでわれわれが否決したらどうします。
○中川委員長 お答えいたしますが、委員長からたびたび要請したのですが、ちょうど今商工部会か何か急に始めたというのです。そういうわけで出席がございませんから、御不満でありますれば、続行していただけなければ散会したいと思います。
○加藤(清)委員 委員長が私の意見を求められるのでなくして、私が委員長の意見を求めておるのでございます。このような状態であるとするならば、これは保守党の方々は、失礼な言い分ですけれども、果して中小企業に対する愛情があるのかないのか、また本委員会を円満に運営するところの委員会を愛する精神があるのかないのか、それすらも疑われるのでありまして、まことに遺憾のきわみであります。委員会軽視もはなはだしいと言わざるを得ないのであります。私どもは中小企業も愛すれば、日本産業の伸展もこいねがうがゆえに、毎日々々委員会のあるたびに全員まじめに出席しておるのでございます。にもかかわらずこのようなことが繰り返し繰り返し、来る日も来る日も行なわれておりましては、とうてい私どもはたえられないのでございます。委員長の誠意ある御答弁と態度を要望するわけでございます。
○中川委員長 委員長といたしましては自民党に再三出席を要望したのでございますが、先ほど申し上げましたような理由で御出席がございません。なお重ねて自民党に対して注意をいたします。 ちょっと速記をとめて下さい。 〔速記中止〕
○中川委員長 速記を始めて下さい。 本日はこの程度にとどめ、次会は十七日金曜日午前十時より開会することとし、これにて散会いたします。 午後三時四十七分散会