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38回国会衆議院1961/03/23

社会労働委員会 第17号

発言数
214
登壇者
12
会派数
3
開催日
1961/03/23

会議録

山本猛夫自由民主党

○山本委員長 これより会議を開きます。  この際、連合審査会開会申し入れの件についてお諮りいたします。  商工委員会において調査中の鉱山保安に関する件について連合審査会の開会を申し入れたいと存じますが、御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

山本猛夫自由民主党

○山本委員長 御異議なしと認め、そのように決しました。      ――――◇―――――

山本猛夫自由民主党

○山本委員長 医療金融公庫法の一部を改正する法律案を、議題とし、審査を進めます。  質疑を許します。滝井義高君。

滝井義高日本社会党

○滝井委員 きょうは政務次官がいらっしゃいますから、先日問題になっておったところをもう一回繰り返して御答弁をお願いいたしたいのです。  今回この医療金融公庫で七十億のお金を融資することになるわけです。ところが一方、年金福祉事業団で同じように医療のために厚生年金から十七億の金を出して、やはり医療機関をお作りになることになるわけです。同時にまた地方債の計画でも国民年金の方から十五億と厚生年金の方から五十億、六十五億の金をお出しになるわけです。病院だけを見ますと、こういう還元融資の金が三本立にいくわけです。医療金融公庫が一本、それから地方債の分が一本、それから年金福祉事業団の方に一本、こういう工合にいくわけです。この医療金融公庫をお作りになるときに、病院の整備計画というものをお立てになって、全国的には今後ずっとその適正な配置その他というものは、これは必ず医務局で一本でやりますという答弁があったわけです。そして今あなたの方で何か新しく社会保障の総合企画室ですか、そういったようなものを作って、医療制度の根本的なものをおやりになる医療制度調査会もできておりますが、そういうことで病院なり診療所の医療機関の一元的な計画をお出しになっておる。そういうふうに一方では根本的な一元化の問題をおやりになっておりながら、今度はこの大事な積立金の特別融資なり還元融資をお出しになるときには、そういうものが三本になっていくという、こんなばかげたことはないと私は思うのです。一元化、一本化しなければならぬと言いながらも、現実に厚生省のおやりになることは三本化をおやりになる。これはいかに医務局長が練達堪能、有能の士であられても、うまくいくはずがないです。これをなぜ一本にしないか。幸いに年金福祉事業団は、われわれはまだ審議しておりませんから、できれば一つ医療の方のものを医療金融公庫で一本化してもらいたい。そして医療金融公庫は、今までは私的医療機関だけれども、ここに公的医療機関と私的部門と二つお作りになればいい。中小企業金融公庫からここに持ってきたのですから、そこで一元的におやりになれば、これは医務局できちっと全国の病院の配置まで、とにかく金を貸していく方は一本でいくのです。地方起債もほんとうは厚生省で一本でやればますますよくなる。ところがそこまでは今一挙にはいかぬだろう、これは自治省との関係もある。しかし厚生省内部における年金福祉事業団と医療金融公庫とはこの際一本化する必要があるという考え方なんです。これはどうしておやりにならないのかということです。この点どうですか。

安藤覺自由民主党厚生政務次官

○安藤(覺)政府委員 御質問の御趣旨よくわかりますが、年金の問題、積立金の問題について使途の明瞭化ということを非常にやかましく言われておるので、そういうような点から御指摘のような方向に、また法案を出しておるような方向にしたいものと思います。また省の中へ医療制度の根本的な問題を検討するための審議室が作られておりますが、幸いにして御指摘のような点をそこにかけるなりなんなりして、御趣意に沿うような方向に運びたいと、かように存するわけでございます。

滝井義高日本社会党

○滝井委員 そうすると趣旨に沿うような方向で年金福祉事業団の方から十七億削除して、医療金融公庫に十七億入れてくれますか。

安藤覺自由民主党厚生政務次官

○安藤(覺)政府委員 ただいまも申し上げましたように、計画の方におきましては、現在このような法案も出しておることでございまして、実施に当たっては、これを一元化していくということで当面解決していきたい、かように存じておるわけでございます。

滝井義高日本社会党

○滝井委員 実施の段階でそうおやりになるなら、法律の段階でおやりになった方がいいのです。そんなものを二元化して、実施の段階で一元化するなら初めから――昔からもとを正すということがある。もとをしっかりせずして先が一つになるはすはない。やはり昔からちゃんと抜本塞源という漢文の言葉をだれかが教えてくれておる通り、もとをきちっと押えておいて、そうしてそこを防がなければ末の水はきれいにならないのです。だからそういう点で今の答弁は納得できない。こうなるとやはり大臣にきてもらわなければならぬ。大臣の政治的な裁量でなければ、こういうことはできぬのです。厚生省は今まで口では一本化します。一本化しますと言っておって、まずみずから、隗より始めなければだめですよ。みずからやらないのだから、こういうことが行政の多元になり、保険局と医務局がまたここでなわ張り争いです。一方は公的医療機関でやるとおっしゃるかもしれぬけれども、公的医療機関だって私的医療機関だって、医療機関であることの範疇には変わりないのです。それを一元化するのは当然ですよ。今の政務次官の御答弁、ちょっと自信がなさそうですから、これは当然大臣に来ていただいて、もう少し政治的な大臣のしっかりした――古井厚生行政というものは言うこととやることが違う、こういうことにならざるを得ない。だから今まで言ったことと違ったことをされたんでは、われわれ国会でなんの答弁をいただいても、そんなものは役に立ちませんから、これは国民の代表機関で政府が答弁したことが、そのまま現実の具体的な問題でも、実行をしていただくという形を作らなければいかぬ。ぜひとも一つ大臣にすみやかに来ていただくように呼んでいただきたいと思います。  それから、今使途の明確化ということが言われましたが、これは厚生年金なり国民年金の使途を明確にするためには二元化しなければならないということはない。いわゆる民生安定の方向、福祉施設の方向にきちっといかなる機関を通じてでもいけばいい。しかもそれが一元的にいくことが一番いいわけです。それを二元化する必要はちっともないし二元化すればそれだけ経費が要って、経費が要るだけ医療機関を一つ作ることのロスが出てくる。一つ作れなくなる。あるいは一つも二つも作れなくなる。こういうロスが出るわけですから、これは一つぜひ至急に大臣に来てもらいたいと思うのです。  それから医業の健全経営の問題についてですが、先般来この法律を通したときには、日本の医療機関の診療所の平均的な収入というものが、多分二百六、七十万円くらいに見積もっておったと思うのです。そのあなた方の医務局の医業の実態と、保険局の経営の実態というものは、細目については必ずしも一致をしていなかったのです。川上医務局長の方では当然医業の健全経営の上に立って、社人会保健をやっておるものについては貸すということになっておる。法律ではいわゆるコマーシャル・ベースに乗らないものにしか貸さないということになっておったわけです。しかしそれはコマーシャル・ベースに乗らないということはなかなか問題があるので、社会保険をやっておれば全部貸しますというのがあなたの方の答弁だったわけです。そうするとあなの方は、現在これだけストライキが起こって――あとで私は指摘しますが、これだけストライキが起こって、公的、医療機関が全部ストライキがまだいかんともしがたい状態です。私的医療機関についても同じように、いわゆる六カ月の猶予期間を置いて、まだ最終的な結末を見ていないのです。ペンディングな状態です。この場合あなたの方としては、医療金融公庫で金を貸してこれが返ってくるためには、医療の健全経営のあり方というものをどうごらんになっておるか。その計数を一つお出し願いたいと思うのです。この前のままではないはずです。これは保険局長が必要になってくるわけですが、医務局の方の一診療所当たり二百六、七十万円、その八割くらいの金を貸すのですから、二百二、三十万円くらい貸すのですか。それをお貸しになった場合、それが順当にあなたの力の六分五厘か八分五厘か知らぬけれども利子を払って、そしてそれが順当に所定の十五年とか十年かの年限であなたの方に返ってくるためには、一体いかなる医療機関の経営の実態であればいいのか。この青写真を出してもらわなければいかぬと思うのです。それがないと医療金融公庫というものは金が返ってこない可能性が出てくる。そうすると将来の計画が立たない。医療金融公庫の来年度の計画が立たなくなるのです。これはこの前は次長がざっと出したのです。しかしこれは詳細に出してもらう必要がある、その実態が同時に今後のいわゆる保険医療におけるあり方を規定していくわけです。それは医務局長、あるはずです。ないはずはない、この前も出したのですから。その後保険局はずっと作業をして、保険局は保険局独自のものを天下に発表しましたね。医療機関の二十四万円くらいか何か経費が要るのだということをお出しになって、十一万円の収入があるなんということもお出しになった。保険局が出したのですから、そういうものは医務局にもあるはすだ。それを一つここでまず概要を御説明になって、そうして同時に詳細な資料を出していただきたいと思う。

川上六馬厚生技官(医務局長)

○川上政府委員 この前の金融公庫法案の御審議のときに一応お話ししました程度のものしかないわけでございますが、要は今の医療費で金を借りても返せるかどうかというような点が今御質問の御要旨だと思うわけです。医療費が比較的安いので、今度医療費の一〇%を値上げするように今予算を出しておるわけであります。そういう措置によって、全体としては金を借りてやっていけるというような見通しを大体持っておるわけでございます。もっとも個々のケースにつきましては経営の非常にむずかしいものもございます。いずれ近く一〇%引き上げについて御審議を願うことになるわけでありますが、大まかに申しましてそういう次第です。現にもう三十五年度の二十九億五千万円の資金に対しまして、かれこれ百億からの申し込みがあるわけであります。これは金融公庫におきまして十分審査をいたしまして、そして現在貸付の決定をいたしておりますものがもう三十二億に達しておるような状況でございますので、経営はなかなか容易でないものがありますけれども、滝井委員が御心配になるように、金を借りても返せないというようなそういう御心配は、それほどないものと存じます。

滝井義高日本社会党

○滝井委員 金を借りても返せないことはあるまいということの答弁では納得がいかないんですよ。これはやはりお互いに科学的な、川上さんは科学者ですから科学的な数字を出してもらわなければいかぬわけですよ。そうすると川上さん、あなたの方は保険局で一施設当たり一カ月の平均経費の中における利子を、今度一割引き上げるにあたって幾らお見積もりになっているか、御存じですか。

川上六馬厚生技官(医務局長)

○川上政府委員 その点は保険局へ聞いていただきたいと思うのですが、利子をある程度見ておると思います。

滝井義高日本社会党

○滝井委員 保険局へ聞いてくれでは困るんですよ。医療機関の死命を握っているのはあなたの方なのだから、これから医療金融公庫で金を借りて、そうして一つの診療所を運営していくためには一体どの程度の利子を払わなければならぬかということは、あなた方の方が握っておらなければならぬ。   〔委員長退席、柳谷委員長代理着席〕 しかもその握る額が同時に保険局にも通達をされておらなければ、これは話にならぬですよ。医務局は医務局の道を行く、保険局は保険局の道を行くというなら、厚生省は何のためにあるのか。それでは医務省と保険省をお作りになったらいい。一体あなた方は幾ら利子をお見積もりになっておるか。

川上六馬厚生技官(医務局長)

○川上政府委員 ちょっと詳しい資料を今持っておりませんし、保険局の所管でございますから、的確なことは申し上げにくいわけでございますけれども、病院につきましては診療収入に対しまして二、三%の利を見ておると思います。

滝井義高日本社会党

○滝井委員 もう一回お尋ねしますが、あなたの方で一施設当たりの一カ月の収入というものはどの程度に見るのですか。総収入が幾ら、そのうちの経費が幾ら、所得が幾ら、そうすると経費の中に利子が入ってくるわけですから、それをもう一ぺん言ってみてくれませんか。ただ金を貸したら返ってくるだろうということだけでは話にならぬですよ。十万かそこらの医療機関の問題を論議するのですから、もう少し科学的な調査をおやりになって答弁をしてもらわなければ困る。医務局長が何だったら、総務課長の渥美さんの力で説明していただいてけっこうですから。

川上六馬厚生技官(医務局長)

○川上政府委員 今の点は、私が申し上げるよりも、保険局の方でやっておりますから、やはり保険局の方からお答え願ったかがいいと思います。

滝井義高日本社会党

○滝井委員 私は医務局が一体どう見ておるかということをお尋ねしておるのです。保険局は保険局で尋ねますよ。医務局として、お金を貸すのに、医療機関の収入実態その他をごらんにならずしてお金が貸せますか。今から金を貸す相手に一体幾らの収入があるのか、どういう経営実態にあるのかということがわからずして金を貸せますか。これから多くの金を借りるのは新設ですよ。この地区はベッドの数や病院の数が少ないから、ここに一つ新しく病院を建てようというのが医療金融公庫の設立の趣旨でしょう。それをお建てになるのに、その地区に病院を建てたらその病院なり診療所は平均的に見たら大体幾らの収入があるかということの把握なくして金を貸せませんよ。第一そんなことをしておったら銀行が裏づけしてくれませんよ。あなたの方で、ここに建てれば、配置計画からいったらこの程度の収入があるだろう、こう思うからこそ、二百万なら二百万、百三十万なら百三十万の金を貸しているのですから、その裏づけが医務局になかったら、これは話にならぬですよ。それだったら私はそういうことがはっきりするまで審議をストップしますよ。これは一番根本じゃないですか。政務次官、どうですか。そういうことを全然論議してないのですか。

川上六馬厚生技官(医務局長)

○川上政府委員 総医療費の一〇%を今度値上げするということについて予算を出しているわけでございますが、その問題につきましては、二十七年三月の実績をもとにして、それを、物価の値上がりでありますとか、患者の数の増加でありますとか、いろいろなそうした資料に基づきましてスライドして、実は新しい医療費の計算をいたしておるわけであります。その中には、やはり減価償却を見ております。利子は、決して多くはございませんけれども、従来医療費にはほとんど見てなかったのでありますが、今度はある程度そういう利子も見てあるわけでございます。そういう点から見まして、先ほども申しましたように、平均して大体やっていけると思うわけでございます。ただ的確に数字でそれを示せ、こういうお話になりますと、この前申し上げましたような数字、それから今度新しく計算された数字は保険局に御照会下さればお話があると思いますが、それ以外にはないと思うのでありますけれども、大体私の考えとしましては、医療費が近い将来において上がるということによって、医療金融公庫の金を借りてやっていける医療機関が多いというように思われるわけであります。ただ、先ほど申し上げましたように、個々のケースについて考えてみますと、患者の非常に少ないところもごいますし、あるいは非常な過剰投資をやって、その圧迫で人件費も非常に安いというようなものもあったりいたしまして、ケース、ケースでは金を借りても困難だというものもむろんあるわけでございます。

滝井義高日本社会党

○滝井委員 医療費を一〇%上げたらやっていけるだろうということを私は聞いておるわけではないのです。現在、あなた方がお金を貸す現段階では、一体一施設当たりの平均を幾らとあなたの方は把握しておりますか。その把握した、総水揚げが幾らで、経費が幾らで、純所得が幾らということを教えて下さい。それを教えていただいた上で、今度一割引き上げたときには一体どういうことになるか、そういうことで一体支払い能力がありますか、こういうことを尋ねておるのです。それを――この法案をわれわれが審議するにあたって、金をこれから医療機関に貸すのに、その貸す客体の実態がわからずして、貸す貸すというだけで法案の審議ができますか。イロハですよ。だから、保険局のことは保険局に聞きますから、医務局はどう把握しておるか教えて下さい、こう言っておるのです。

川上六馬厚生技官(医務局長)

○川上政府委員 全体としてどう把握しておるかというような、特別に数字の基礎はないわけでございまして、ただ個々のケース、ケースによりまして、金融公庫でそれを審議いたしておるわけでございます。それによって、その金を貸し付けておるわけでございまして、個々のケース、 ケースによって、償還が困難だという場合には、むろんお断わりしておるわけでございます。

滝井義高日本社会党

○滝井委員 個々のケースでしまかせるというけれども、あなたは医務局長ですから、日本全国の医療機関の経営実態というものがどういうものであるかということの把握をしておかなければならぬ。それならば方向を変えてみましょう。臨時医療制度調査会というものをお作りになった、そのお作りになった目的は一体何なのか。三つあった。これは当時渡邊厚生大臣が明確に私に答弁しておる。まず第一は医療機関の配置の問題をやる。二番目には病院と診療所の機能の問題をやる。三番目には病院の経営、実態をやるのだ、こうおっしゃった。医療制度調査会はもう一年たって、期限を延長しない限りはなくなる。それならばそれなりに何らかの結論を得ていなければならないわけですが、臨時医療制度調査会は実態調査をやっていないのですか。

川上六馬厚生技官(医務局長)

○川上政府委員 臨時医療制度調査会はまだ経営の実態の問題にまで入っておりません。それから将来、ことに病院ストなどにかんがみまして、医療経営の実態を、われわれの方でも把握しなければならぬというふうに考えておるわけでありますけれども、実はその実態をまだ把握していないわけであります。医療金融公庫に集まります資料などによりまして、私はだいぶ実態がわかってくることを期待いたしておるわけであります。

滝井義高日本社会党

○滝井委員 驚き入ったことです。もうその法律はまた一年延期しない限りは今月中でなくなってしまうのですよ。それならば、一年なら一年の期間の中でも何らかの形で結末をつけなければいかぬでしょう。それをまだ全然やっていない。今まであなた方は、病院ストが起こっているというのはそこの運営が悪いのだ、同時に診療報酬が適正でないという疑いがあるのだ、こういうことをおっしゃった。適正であるかないかということは、その実態を知らずして適正であるとか不適正であるとか、一割上げたらやっていけるかということが言えますか。これじゃだめですよ。これでは医療金融公庫法は審議できない。委員長、お聞きの通りです。貸す客体の実態がわからずしてどうして審議できますか。この質問はやめますから、一つこの法案が通るときまででけっこうですから、実態を出していただきたい。医務局において私的医療機関がわからなかったら、公的医療機関でけっこうですから、その実態を出していただきたい。それによって金を貸すか貸さぬかをきめなければ話にならぬのですよ。われわれ対象が全然わからずして、この法案を通すわけにはいかぬのですよ。金を貸してとれないときは一体どうしますか。資料要求をいたします。

川上六馬厚生技官(医務局長)

○川上政府委員 個々の医療機関が金融を申請する場合に実態は公庫においてよく調べまして、そして……(滝井委員「それはわかっていますよ」と呼ぶ)あなたの実態というのはどういう意味でしょうか。

滝井義高日本社会党

○滝井委員 あなた方は臨時医療制度調査会を作って、医療機関の経営実態を調べるということをここで答弁されておるのでしょう。経営実態を調べるというのは何を調べるのですか。経営実態というのは、少なくとも日本の医療機関の全般を調べて、平均的な診療所というのはこうなるのだ、ベッド二十くらいの診療所はこのくらいの収入なんだ、ベッド三百くらいならこうなるのだ、それが経営実態です。それを出してもらいたいというのです。それをあなたの力でないというならば、これくらい怠慢なことはありません。医務局が国会に医療機関の、実態を出せないというのなら資格なしですよ。医務局は何をしておったか。大臣不信任ですよ。全部の病院がこれだけストをやる。自民党の三役が医師会長と話し合って、大臣を待たしておいたりして……。監督機関の局長が答弁ができないというのは何のことですか。こんなことで金を貸すというのはおこがましいです。資料を出すまでこの質問をやめますから、資料を出して下さい。

川上六馬厚生技官(医務局長)

○川上政府委員 私的医療機関の経営実態の調査について医師会の協力を得られなかったということは御承知の通りであります。そこで私的医療機関の経営実態というものは把握できないのであります。県立病院の経営については県立病院協会で調査しておりますから、その資料は持っておりますが、全国の病院、診療所の収支の実態がどうなのかということは今のところわかりません。従って厚生省といたしましても、私的医療機関の協力が求められなかったものですから、官公立の医療機関の経営実態を調査いたしておるような次第でございます。

滝井義高日本社会党

○滝井委員 それは私的医療機関でなくてもけっこうです。官公立だって同じことです。たとえば医者一人でやっている診療所というのがあるのですから、それを出してもらえれば、それで類推していけるのです。これ以上言ったってあなたの答弁が要領を得ませんから、この法案が通るまでに私はもう一ぺん質問をいたしたいから、印刷に刷って出して下さい。印刷して出してもらわぬと、口で言うだけでは簡単にいかぬでしょうから……。

川上六馬厚生技官(医務局長)

○川上政府委員 それでは私的医療機関の経営の実態がわかりませんので、全国の都道府県立病院の協会で作りましたところの公立病院の実態を出すことにいたします。

滝井義高日本社会党

○滝井委員 その場合はやはり診療所、それからベッドが十なら十、二十なら二十という工合に、段階的に分けて一覧表をぜひ出していただきたい。  次は最近における行政監察の実態で、精神病床の問題が特に指摘をされたと思うのです。そして需要が病床より上回っておる。これはいずれ詳細は精神衛生法の一部を改正する法律のときにお聞かせ願いますが、この精神病に対する医療金融公庫との関係ですが、これはあなた方一体どうお考えになっておりますか。

川上六馬厚生技官(医務局長)

○川上政府委員 精神病につきましては、御承知の通り人口一万に対してベッド十に満たないところに貸し付けるという基準があるのでございまして、それによって現生貸し付けております。三十五年度の実績を見ますと約三千ベッドくらいの分を貸し付けることになっておると思います。

滝井義高日本社会党

○滝井委員 医療金融公庫のワクの中で三千ベットくらいは精神病に貸す、こういうことなんですか。

川上六馬厚生技官(医務局長)

○川上政府委員 三十五年度の実績が今のところそういうようになっております。

滝井義高日本社会党

○滝井委員 三十五年度に三千ベット不足しておるということなんですか、医療金融公庫から三千ベット分をお貸しになろうというのですか、どっちですか、そこのところをもう少しはっきりして下さい。

川上六馬厚生技官(医務局長)

○川上政府委員 三十五年度におきまして約三千ベット貸し付けることになっております。

滝井義高日本社会党

○滝井委員 そういうことは、十分精神病床の配置計画と見合いながらお貸しになっていることは間違いないのでしょうね。

川上六馬厚生技官(医務局長)

○川上政府委員 今申しましたような基準によってやっておりますから、精神病床の不足な府県に貸し付けることになっております。

滝井義高日本社会党

○滝井委員 そうしますと、ことしのいわゆる厚生年金の融資の中の地方起債分五十億と継続分の十三億と専業団の十七億、計八十億と、国民年金の特別融資の中の地方起債分十五億、計九十五億の中に、精神病には幾ら貸す計画になっておりますか。   〔柳谷委員長代理退席、委員長着席〕

川上六馬厚生技官(医務局長)

○川上政府委員 九十五億の中に幾ら精神病床の分があるということはまだきまっていないと思いますけれども、しかしやはりそれからも融資がせられると思います。

滝井義高日本社会党

○滝井委員 問題はそういうところなんですよ。こういう工合に分かれて参りますと、あなたはさっぱりわからないのです。医療行政が一元化されていない問題はここなんですよ。いいですか。行政管理庁から精神病院については指摘を受けた。いずれこれは勧告を詳しく質問しますが、指摘を受けた。そしてしかも昨年に付いては三千ベッド貸した。一体三十六年度には幾らのベッドをお貸しになるのか。医療金融公庫からはなるほど三千ベッド貸したですよ。しかし今度は年金福祉事業団の力はどうなんだ、起債の方はどうなんだ、こうなるとあなたの方はさっぱりわからないのです。出てきてから初めてわかるのです。それでは間に合わないのですよ。やはり全国を見渡して、そしてこことこことここには精神病床が不足だから、ここに回さなければならぬ、これは一体何でいくか、あなたの方が一元的にお握りになっているのならば、それは一つ公的医療機関でいきたい、ここは私的医療機関でいきたい、これは自由自在です。ところがこれは地方起債とかいろいろなことで分かれているから、さっぱりあなた方はわからない。出てこなければわからない。これでは医療行政の一元化ということはできない。私はここを言いたい。今ちょっと簡単に指摘をしたのですけれども、こういう点をもう少し、川上さんしっかりしなければだめですよ。あなたの方が遠慮なく経営実態をあれして、そしてお示しになることが必要です。  そこで私は、今保険局がやってきたから、今から保険局の行政のもとにおける病院を、私的医療機関と対比しながら少し質問してみます。この私的医療機関と唇歯輔車の関係にある、これはまあ一般の日赤とか何とかという例が一番いいのですけれども、きょうは特に財政投融資が公的面でいくもの、これは密接に医療金融公庫と関係があるわけです。公的面でいくものに船員保険の病院があるわけです。この船員保険の病院の実態を簡単に一つ説明してみて下さい。これは船員保険課長の方でおわかりになっているはずです。全国どういう工合にあって、どういう工合にこれを運営されているということを一つ簡単に御説明してみて下さい。

中村一成厚生事務官(保険局船員保険課長)

○中村説明員 簡単に申し上げます。船員保険、病院と申しますのは、船員保険法に基づきまして福祉施設として船員保険の被保険者のための医療を行なっている病院のことでございまして、現在東京と横浜、大阪の三カ所に病院がございます。それから芝浦に診療所がございまして、これは船員保険特別会計におきまして建設いたしたものでございます。現在は財団法人の船員保険会に経営を委託いたしまして運営をいたしておるものでございます。

滝井義高日本社会党

○滝井委員 そこの病院の給与の実態というものは、他の病院に比べて高いのですか、低いのですか。それからいわゆる船員保険会がこれを受託をしてやっておるわけですが、病院の運営の主体それからそこにおける船員保険会の幹部はどういう人が幹部になっておるかということ、この三つを簡単に言ってみて下さい。

中村一成厚生事務官(保険局船員保険課長)

○中村説明員 給与の実態でございますが、これは公務員の病院の従事者と同様な給与のベースで行なうことといたしております。ただ公務員の場合は、先生御承知の通り昨年の十月でもって給与の改定が行なわれておりますが、それに伴う改定につきましてはこの四月一日から実施する予定と相なっております。  それで、他の民間の病院との比較等はどうかという御質問でございますが、これにつきましては、そういうような的確な資料がございませんので、ちょっと比較はできませんけれども、大体公務員の給与に準じた取り扱いをいたしております。  それから、船員保険会に経営を委託しておることは先ほど申し上げた通りでございます。  船員保険金の幹部と申しますと、船員保険会は清水玄さんが会長でございまして、その下に専任の理事がおりまして、以下事務当局がありまして運営をいたしておりますが、そのほか保険会は民法の財団法人でございまして、いわゆる理事機関があるわけでございます。その理事機関の理事といたしましては、船員保険でありますから船主関係といたしまして汽船関係、それから機帆船関係、漁船関係の船主さんの代表という方、それから被保険者の代表として全日本海遮組合ですかの方方、それから厚生省の関係といたしましては、私が理事の一人といたしまして運営に参画をいたしております。そういうことでございます。

滝井義高日本社会党

○滝井委員 まず給与の面ですが、国家公務員は昨年の十月一日から一二・四%上げたわけですね。国家公務員に準ずるといって、どうして四月一日からにするのですか。

中村一成厚生事務官(保険局船員保険課長)

○中村説明員 昨年の十月一日にさかのぼっていたすといたしますと、まさに国家公務員と同一になるのでございますが、昨年の十月からこの三月までの間につきまして給与の一月分を支給いたしまして、これで実質的には昨年の十月にさかのぼって実施したと同様なことと相なっておるわけでございまして、そのことを言い落としましたが、一カ月分を六カ月間にプラスするわけでございますから、従って大体におきまして公務員のベース・アップに相当するものになるわけでございます。

滝井義高日本社会党

○滝井委員 十月から三カ月なら十、十一、十二月で、四月一日からとすると一、二、三月はどうするのですか。

中村一成厚生事務官(保険局船員保険課長)

○中村説明員 十月からり十、十一、十二、一、二、三、この六ケ月間につきまして一月分を支給する。従って六カ月間に七カ月分り給与が出る。こういうふうになるわけでございます。

滝井義高日本社会党

○滝井委員 そうしますと、なおストをやっておるのですね。あれはストをやっておるでしょう。やっておるはずですが、そのストライキの要求というものは、どういう要求が出て、厚生省所管の税金を払わぬ公的医療機関のストライキがどうして鎮静しないのですか、どういう理由からですか。

中村一成厚生事務官(保険局船員保険課長)

○中村説明員 労働組合から昨年の十月でございましたか、出ました要望の要点を申し上げますと、七千円一律ベース・アップ、それから最低一万円の保障というのが御要望のようでございまして、そのことにつきまして保険会といまだその交渉が妥結していないのでございますけれども、ただ四月一日以降におきまして、公務員のベース・アップに準じた取り扱いをすることにおきまして、何とか解決をはかりたいというふうに努力をしておるようでございます。

滝井義高日本社会党

○滝井委員 医療従事者が最低一万円であるということは、他の、たとえば慈恵医大、織本病院、慶応病院、みなやりましたですね。あなたの方は税金は払っていない。これはあなたの方と言っても、あなたは船員保険課長で、しかも理事さんですよ。私はあなたが理事になっておるということが一つ問題があると思う。あなたはその理事さんです。それから専務理事さんは河合庄平さん、この人が実力者です。この人はかつての船員保険課長です。いいですか、船員保険課長の前歴の人が専務理事で、現職の船員保険課長が筆頭理事、こういうところでストライキが起こっておるということですよ。しかもそれが解決しない。そして、しかも国家公務員と同じように一カ月ずつやったけれども、まだ給与体系も具体的には出ていない。こういうことですね。そうしてそこを調べてみたところが、調理婦の給与が四千四百円です。あるでしょう。調理婦の給与一人一カ月四千四百円というのが。石田労働大臣は、一日二百円以下の最低賃金なんというのは断じてないと、言っておった。そうしたら同じ国家機関である厚生省の課長さんなり元の課長さんが理事なり専務理事をやっておる天下の堂々たるこの船員保険会が主管でやっていらっしゃるその病院で四千四百円である。このごろ四千四百円と私がここで指摘したところが、最近は六百円つけてやるということを言ったわけです。そうでしょう、四千四百円ぐらいでは恥ずかしいから、六百円ぐらいつけて五千円ぐらいにしておかなければ、また国会でやられることがあるかもしれない。森本さん、これはあなたの責任ですよ。あなたの所管のもとだし、船員保険特別会計の国の金がここへは出ているのだから……。一体あなたは、あなたの所管のもとにおける病院で従業員を四千四百円で使っておって、これで日本の医療機関が赤字だ、黒字だと言う資格がありますか。知っておるでしょう、四千四百円でやっておるということですよ。あなたも顧問ですよ。ここに森本潔顧問、厚生省保険局長、あなたも顧問になっておる。

中村一成厚生事務官(保険局船員保険課長)

○中村説明員 ただいま先生から調理婦の給与につききましてお話がございましたが、給与は公務員と同じように、本俸のほかにいろいろな給与を出しておりますので、本俸の今の御指摘の点につきましては、調べましてお答えいたしますが、その他いろいろな諸手当を出しておりますので、従いまして、今お話しのような金額の給与ということはおそらくないのじゃないだろうか、一応お答えいたします。

滝井義高日本社会党

○滝井委員 いや問題は本俸です。最低賃金というものは本俸をいうのだから、一日二百円というのは、だから――私はあまり個々の内容を詳しく言いたくはないのです。しかしきょうは少し私はえぐって詳しく言います。そして日本の厚生省の会計から出ておる医療機関の実態をここに明らかにして、日本の医療機関のほんとうの姿をここに浮き上がらせる必要があるから、あなた方少し耳が痛いと思いますけれども、一つ聞いてもらいたいと思うのです。  私はここで、芝浦の船員保険の診療所です。これは私的医療機関に非常に近い診療所ですから、ここから少し入ってみたいと思うのですが、これは館林さんにお聞きしますが、あなたの方で芝浦の船員保険の診療所の監査をやったことがありますか。

館林宣夫厚生技官(保険局医療課長)

○館林説明員 最近私の方の技官が参りまして内容検査をいたしました。

滝井義高日本社会党

○滝井委員 何か異状を認めましたか。

館林宣夫厚生技官(保険局医療課長)

○館林説明員 詳細には聞いておりませんが、全面的には大過はないという報告がございました。

滝井義高日本社会党

○滝井委員 まず第一に、ここの病院では非常に架空請求が行なわれております。しかもそれは労災について行なわれております。そういう報告が理事さんの方にありましたか、そういうことを何かあなた知っておりますか。

中村一成厚生事務官(保険局船員保険課長)

○中村説明員 そのようなことは聞いておりません。

滝井義高日本社会党

○滝井委員 私はここに実在しない患者の住所を調べさせました。それから住民登録、選挙人名簿、日雇い名簿等を調べましたけれども、それに、いない人物が載っております。看護婦さんが見たことのない患者が出ておるわけです。どうしてこういうことを公的医療機関で、税金も払わずに国の財政でまかなわれておるところがやらなければならぬかということが、私はわからないのです。問題はこういうところにあるのです。こういうことをしなければ――結局給料が安いのです。医療機関の給料が安くてやっていけない。私は資料を全部持っておりますからあなたに見せます。  館林さんにお聞きしますが、結核のレントゲンというのは、一体結核の治療指針ではどうなっておりますか、レントゲンは何カ月に一回とれるのですか、必要な場合は。

館林宣夫厚生技官(保険局医療課長)

○館林説明員 特に必要な場合は別といたしまして、通常の状態であれば、慢性経過をたどる場合には三カ月に一回を妥当とするということであります。

滝井義高日本社会党

○滝井委員 三カ月に一回ですね。ところがここでは、その病歴では、全部レントゲン撮影をやっております。そして抗生物質その他の投与は自由です。それであなたの方の審査も監査もきわめて簡単です。今言ったように大過なかった、大目に見てやっておるわけですね。  それから、船員保険のこういう病院における給食費は幾らですか、一体。

中村一成厚生事務官(保険局船員保険課長)

○中村説明員 ただいま手元に数字を持っておりませんので、後ほど調べましてお答えいたします。

滝井義高日本社会党

○滝井委員 船員保険から支払われる所定の入院患者に対する食費は、一日二百十円じゃないですか。

館林宣夫厚生技官(保険局医療課長)

○館林説明員 甲表によりますと、基準給食は二百十円でございます。

滝井義高日本社会党

○滝井委員 そうでしょう。二百十円なのです。ところが百二十円しか使っていないのですね。九十円行方不明です。これはその芝浦の病院に入院している患者の有志の「にちよう」という雑誌があるのですが、その中にいろいろ書いてあります。いろいろ詳しいことはありますが、こういうところでストライキが行なわれている。  これは保険局長にお尋ねしますが、兵庫県のの技官の中で、社会保険病院から給料を払っている技官がおりますか、そういうことを約束して入れた技官がおりますか。

森本潔厚生事務官(保険局長)

○森本政府委員 ただいまの御質問でございますが、私承知をいたしておりません。

滝井義高日本社会党

○滝井委員 兵庫県の技官で、兵庫県の社会保険病院にかつておりまして、そして転勤をしますと、保険の技官では給料が安いわけです。従って過去五年間社会保険病院で給料を出しておる。昇給すると、昇給した分だけだんだん下げている。これは当然行なわれますよ。なぜならば、全社連というところとあなた方とは御親戚になっておる。船員保険局長と保険課長は理事でおるのと同じです。理事であるあなた方が給料をもらっているかどうか知りませんけれども、これは自由自在です。こういうことを医療の中でやるということはいかぬということです。天下の公的医療機関、税金はかかっていない、船員保険の特別会計からどんどん施設の金は出す、こういうことをやっておるわけです。それから健康保険の病院で還元融資がいくところといかないところがあるわけです。二つ病院を建てますと、たとえば一つのAという病院は健康保険の業務勘定の方から施設の経費が出ている、一つの方は還元融資が出ている。そうしますと、今度はその出ていった金を公平にとるために両方から金を返させてくるわけです。国の金でとったものは返させる必要はない。ところがそこから返させるわけです。プールして払うのかもしれないけれども、そういうこともおやりになっておる。私が保険用の中に病院行政を一つにすることはいかぬと言うのはここなんです。だからますます医務局に持っていっておかなければいかぬ、そうして一元的にいかぬとこういうでたらめが行なわれるということです。保険局の中で館林医療課長が船員保険課長のところに行って強引に、お前のところはだめだと言って取り消すわけにはまさかいかぬ、同じ親類同士だから。ところが医務局ならばそうはいかぬことがある。こういうことでなれ合いになってしまっておる。ここに医師会あたりが厚生官僚と言って信用しない原因が出てきた。私はきょうは言いたくなかったけれども、医療金融公庫がまた再びこういうあやまちを繰り返そうとしているから、出してきた。だからこれは安藤さん、こういう事実を私は全部見せます。これは院長のところで全部やられております。院長のところでやらなければ、ほかのところでやったらばれてしまう。こういうところで院長のポケット・マネーをかせぐか、あるいは何かの経費をかせがけなればやっていかれない状態に追い込まれておる。しかも調理婦だって四千四百円、われわれから文句を言ったら六百円足して五千円にしよう、こういうこそくなやり方ではいかぬ。しかもそこの理事さんに堂々と課長が列席されている、顧問に保険局長が列席されているということでこういうことをおやりになったとすれば、館林さんがいくら首を切ろうとしても、顧問に局長がおったらどうにもならぬ、手も足も出ぬというところです。こういうことを役所の中でたらい回しに行なわれておったら、日本の医療行政はえりを正してやろうと思って、も絶対できない。だからこういう事柄も、今度事業団をお作りになり、十七億のものは公的部門と私的部門を作って、医療金庫にきちんと移す、こういういうことでなければだめです。与党の皆さんが、与党に入れと言っているけれども、こういう広いところから裏づけしなければわかりかねるから裏づけしたわけです。どうです。安藤さん、ここで一つ思い切る必要がある。そうでないと、こういうことをやらしておるのはみんなあなた方の責任です。局長は顧問になっているし、課長さんは理事なんですから。あくまでも保険局の中で病院の行政をやらなければならぬというばかなことはないのです。だから保険局の病院はすみやかに医務局に移してしまうことです。船員保険の病院だって厚生保険の病院だって、みんな移してしまうことだ。保険局は病院なんかやってはいかぬ。やるからこういうことになる。これでは幾ら私的医療機関に文句を言えと言ったって言えませんよ。自分で自分の顔につばきを吐くような形になる。どうですか、安藤さん。大臣が来ないと答弁できなければ、私は大臣が来てからでもけっこうです。どうですか。

森本潔厚生事務官(保険局長)

○森本政府委員 私から一応お答えいたします。  滝井先生からいろいろ御指摘がございましたが、保険の力におきましては医療行政をやっておるのではございません。御存じのように健康保険法あるいは船員保険法におきましては、被保険者の福祉のために病院を作ったりあるいはその他の福祉施設を作るということがありまして、そういう見地から必要な医療施設をやっているわけでございます。従いまして一般的な医療行政をやるというところじゃございません。保険医療へ出した金をもとにいたしまして被保険者のための福祉施設をやっているという狭い意味の問題でございますので、一般の医療行政とは違っております。  それから先ほど健康保険病院に対して国の経費と還元融資と二重にいっているというようなお話がございましたが、これは全然別でございまして、特定の病院を健康保険あるいは船員保険の福祉施設として国で作るものでございます。そういうものに対しては還元融資は参っておりません。還元融資が参りますのは事業主病院でありますとか、あるいは健康保険組合の病院等でございます。その辺若干混淆があるようであります。  それからなお病院の問題に関しまして、監督上いろいろな御指摘がございましたが、その詳細な点につきましては私ただいま承知いたしておりませんが、今後そういう点につきましては十分注意したいと思います。

五島虎雄日本社会党

○五島委員 関連。  ただいま滝井さんから質問をされましたが、看護婦さんの患者に対するところの担当ベット、これは医療基準か何かできまっているだろうと思うのですが、僕はよくわかりませんが、たとえば結核患者に対するあれは八ベッドに一人の看護婦をつけるのですか。ちょっとその点について伺いたい。

川上六馬厚生技官(医務局長)

○川上政府委員 看護基準では、一般病に対しては四人に対して一人、結核、精神病に対しては六人に対して、一人になっております。

五島虎雄日本社会党

○五島委員 そうすると、ただいま滝井さんからちょっと触れられた兵庫の健保病院、中央病院では、患者何ベッドについて一人の看護婦がついておられるのですか、わかりますか。

館林宣夫厚生技官(保険局医療課長)

○館林説明員 ただいまちょっと詳細な資料を持ち合わせておりませんので、必要に応じまして調べてお答え申し上げます。

五島虎雄日本社会党

○五島委員 それでは私が調べてきたことを申し上げましょう。十ベットに一人の看護婦がついておる。そうしてさっきも監査の問題が出たのですけれども、監査をされる。ところが、たまたまこの給与の改定の問題で、団体交渉、ストライキ、そういうさなかに監査に行ったというのです。ところが掃除婦さんやまかない婦さんたちを急に看護婦に仕立てて、そうして赤旗が立っておるものだから、まあまあといって早々に帰って、これで別条ないという、こういうことが、実情らしいのです。そういうようなことまで監査はされないのですか。

館林宣夫厚生技官(保険局医療課長)

○館林説明員 何か病院側に当日検査をすることに差しつかえる事態があって、延期することも、あるいはあるかと思いますけれども、当然必要に応じて私どもとしては検査をする措置を講じておるわけでございます。もし不十分でございますれば、さらにあらためて実施をいたします。

五島虎雄日本社会党

○五島委員 私がなぜそのことを関連質問するかというと、その四人とか六人とかいう患者に対して一人の看護婦さんをつけなければならぬといっておるのに、事実は十ベッドに一人の看護婦をつけておるということは、看護婦さんの労働量の問題についても問題があるし、あるいはまたせっかく健保病院に入って、治療しようと思って入院した患者に対しても、それでは申しわけないのじゃないか、こう思うのです。ですから、そういうところの基準は基準としてはっきり守らなければならぬのではないかと思うのです。従って、監査などはこういうことをはっきり監査する必要があろうと思うわけです。  それからもう一点について、これも健保病院のある診療所長ですが、県の厚生技官に転勤された。ところがさいぜん滝井さんが言われるように、ぐっと賃金が落ちる。これまたおかしい問題ですけれども、厚生技官になったら、どうしてこんなに賃金が低くなるのかというと、それは医者の特殊技術は病院において行なわれるから、それだけ差額があるのかどうか、それはわかりませんけれども、現実に賃金が落ちる。賃金が落ちたのを、県と健保病院と話し合って、その差額を健保病院から出す。こういうようなことならば、補給金が健保病院からまかなわれておるならば、その技官は兼務になるのじゃないか。公務員あるいは地方公務員は兼務していいのかどうか、こういうような問題も疑念になってきます。しかもその技官がやはりその後健保病院に対するところの診療を一週間に一ぺんとか、十日に一ぺんとか、こういうことならばいいのでしょうけれども、その技官は五年間一ぺんも来られたことはない、こういうようなことです。それでそこの看護婦さんも顔を見たことがない。それが一万二千円の差額をずっと、団体交渉をしておったら、払っているというのです。これは払わないと給料が落ちるから気の毒な面もありますけれども、そういうところで赤字だ、赤字だといって、そうして賃金の問題、こういうような団体交渉がうまくいかない、話し合いがうまくいかない、そういう問題がある。そういうことが、はたして許されるかどうかということです。そこで滝井さんが言われるように、ぐるになっているといわなければ仕方がないのじゃないかと僕も思うのです。こういうような問題は、公務員はそういうような兼務ができるのかどうか。そうして五年間にわたって一ぺんも何も仕事もしていない人に、病院の独立採算制における収入から一つも仕事もしない、労働の言葉でいえばいわゆるノー・ワーク・ノー・ペイの人にそういうような支出をしておるのかどうか、こういうような問題についてどなたか答弁して下さい。

森本潔厚生事務官(保険局長)

○森本政府委員 御存じのように国家公務員、地方公務員におきましては、自分の業務に専念するのが建前でございます。俸給もそこから出るわけでございます。具体的な場合につきましては私は詳細に存じておりませんが、一般的に申しますと、自分の本職以外の仕事をいたします場合には、本属長官の許可を得てやる。一番多い例でございますが、たとえば特定の、特異の技能を持っておる、そういう人が大学の講師になって何時間なり行く、そういうような場合がございますが、一般的に申しますと、本属長官の許可を受けて本業に差しつかえない範囲において他の業務に従事することはある、こういうことでございます。具体的な場合につきましては詳細なことは存じておりませんので、一般的なことを申し上げました。

五島虎雄日本社会党

○五島委員 この点は調べてほしい。  それから厚生省から予算が県に入っていく、そうして県が各病院にその予算を配賦されるだろうと思う。ところが、その職員の方たちと院長あたりといろいろ話されて、そうして一体私たちの病院にはどれくらいの予算がきているのかというように聞いたところが、院長は知らぬと言われた。そういうことならば、一体県に予算がついてきて、そうして県は県で握り込んでおるのかなというような疑問がわく。これは当然です。その予算がついている予算の総額というものを、組合、従業員などに明らかに示してやって、そうして収入が幾ら、支出が幾ら、だから赤字になるのだ、赤字になるから賃金が上げられないのなら上げられない、こういうような話があってしかるべきだと私どもは思う。ところが交渉が煮え詰まって重要なことになると、私たちにはそういう権限はないと逃げる。そうするとこの病院のストライキの問題等は解決しないのがあたりまえだと思う。もう重要なことになってくると、県に聞いてくれ、あるいは労働省に伺いを立てる、こういうようなことならば、いかに独立採算制といえども、当該病院におけるところの労働問題、賃金問題等はなかなか解決しないのじゃないか。そうしていろいろの問題がそこに派生して、いや看護ベットの担当の量が非常に多過ぎたとか、あるいはそういうように監査ごとに、たとえば天皇が来られるとき、きれいに掃除をしてお迎えするというような工合に、監査に来るときは、まかない婦さんとか掃除婦さんたちを看護婦さんに仕立てて、そうして六ベッドに一人でございますとかなんとかいって、その場のがれをしておるというような状況がありはしないか、こういうようなことを考えるわけです。ですから、そういうことも今後明らかにしてかかって、基準は基準通りにやってもらわなければならぬと思います。私の関連質問はこれで終わります。

森本潔厚生事務官(保険局長)

○森本政府委員 ちょっとお答えいたします。  健康保険病院、それから船員保険病院に対しまして国が出します経費は建設費だけでございます。経常費につきましては、それぞれの病院において独立採算でやっております。従いまして、国から県に予算がいきますのは建設費だけございますので、その辺さように御承知を願いたいと思います。  それから病院の看護婦等の従業員の問題でございますが、これは二つの見方かございまして、一つは医療法におきまして、医師、看護婦は何名置かなければならぬ、こう監査は医療課がしております。それから保険の方で行ないます監査は、基準看護あるいは普通看護で支払いするわけであります。完全看護の病規を備えておられるにかかわらず完全看護の経費を払っておるかどうか、そういう見方をするわけでございます。両者の見方は若干違っております。が、しかし結局医療法におきましても、あるいは健康保険の支払い関係におきましても、それを受けるべき状態にあるかどうかということは、これは監督しなければなりません。医療法におきましても、あるいは健康保険の監査におきましても、立場は違いますけれども十分監督していきたいと思っております。

滝井義高日本社会党

○滝井委員 今、保険局長の答弁の中で独立採算側という言葉が出たのですが、船員保険の各病院は独立採算制でやっているのですか、プール制でやっているのですか、どちらですか。

中村一成厚生事務官(保険局船員保険課長)

○中村説明員 これはプール制でございまして、三病院と芝浦診療所、これは全部プール制でございます。

滝井義高日本社会党

○滝井委員 それでは違う。今保険局長は独立採算制と言っているじゃないですか。

中村一成厚生事務官(保険局船員保険課長)

○中村説明員 保険局長の申し上げましたのは、健康保険病院の分につきまして申し上げたわけでありまして、船員保険の場合につきましては――それから私の記憶では厚生年金病院もたしかプールしていろと思いますか、健康保険病院はそれぞれ一つ一つが独立採算制でやっております。

滝井義高日本社会党

○滝井委員 これはまたおかしな問題が出てきた。同じ保険病院でありながら、全社連の委託を受けたものはなぜ独立再三でやって、厚生年金とそれから船員保険はどうしてプール制になるのですか。

森本潔厚生事務官(保険局長)

○森本政府委員 私が申し上げましたのは、経常費については独立採算制をとっておる、こう申し上げたわけであります。それで国といたしましては全社連でございますとか、船員保険会、それから厚生団、こういうものがあるわけでございまして、一括してみますれば、これは独立採算制でございます。それから、それぞれの厚生団あるいは船員保険会におきまして、個々の病院ごとに独立採算制をとるかあるいは数病院をプールしまして独立採算をとるか、これはやり方の問題でございます。私が申し上げましたのは経常費については自前でやりなさい、そういう意味におきますところの独立採算制でございます。個々の団体におきまして、病院ごとの独立採算制をとるか、あるいは会全体としての独立採算制をとるか、これは今申し上げましたように団体によって若干違いはございますが、とにかく自前であるという意味においては独立採算制でございます。

滝井義高日本社会党

○滝井委員 そうしますと、問題は経常費が独立採算であるかどうかということが問題なんです。プールしておるかどうかということが問題なんです。船員保険はあなたの言うように経常費でプール制なんでしょう、一括してやっておる、こういうことなんでしょう。

中村一成厚生事務官(保険局船員保険課長)

○中村説明員 委託団体である船員保険会の病院の数は三つございます。診療所で四つでございます。それを全部プールして経常費はやっております。

滝井義高日本社会党

○滝井委員 それでは保険局長と答弁が違う。経常費は独立採算制であると言っておる。だから、あなた方の答弁はどうも違うのですよ。課長の言うことが正しいのです。経常費においてはプール制をとっている。それを確認してもらっておけばいいのです。これが労働組合に言うときにはみんなまちまちなんです。いや、この病院は独立採算制だと言うし、中央病院ではプール制だと言って、どちらだかわからない。経営主体がはっきりしない。第一、この河合さんという人は専務理事でありながら一回も団体交渉に出たことがない。責任がはっきりしない。こういうことではいかぬですよ。だからこれは保険局長なりあなたから、河合さんが専務理事なら堂々と出て交渉して、税金を払わない病院ですから、きちっとまとめてやらなければいかぬですよ。ところが全然出ていないのです。私が調べてみると、河合さんというのは逃げ回っていない。元この人は船員保険課長なんですからね、あなた方の先輩なんですから、監督官庁として言わなければならない。ただ困ったことには、内輪だからそれができないかもしれない。できないかもしれないけれども、少なくとも三億九千九百四十一万七千円福祉施設に出すのですよ。この船員保険の特別会計から出すのですから、そういうものについては、やはりきちっとえりを正してやってもらわなければ困る。  それからこの独立採算かプール制かどうかということで非常に大事な点は、東京の品川に船員保険病院がありますが、ここでも十人の一般職員、不在の職員の経費が計上されている。それから芝浦でも三人計上されております。一体、この金はどこへいくのですか、船員保険会というのは、これは経費があるのですかないのですか、その保険会の人件費その他は病院から拠出されることになっておるのですか、どういうことになっておるのですか。今言ったような経常費を全部プール制でやるというならば、ぴしっと病院から負担金としておとりになったらいい。不在の人員を病院の経費として、人件費として計上することが問題なんです。  それからもう一つは、海上保険打合会というような会があるのですか、これから二億二、三千万円の金が船員保険金に出ておるのかどうか、この二点を御説明願いたい。

中村一成厚生事務官(保険局船員保険課長)

○中村説明員 ただいまの不在の人件費が出ておるということにつきましては、さっそく調べてみましてお答えいたします。  それから船員保険金は船員保険病院と診療所、それから休養所、そういう全般の経営の委託を受けてやっております。従ってその保険会の管理いたしますための費用も必要でありまして、そのための費用も、これは当然委託を受けてやっております費用の中からこの人件費も出るわけであります。別にそのための人件費は国の方から出ておりません。  それから海上保険打合会と申しますのは、こういう団体でございます。――団体というわけではございませんで、関係者の打ち合わせのための集まりでございます。船員保険の福祉施設関係の費用と申しますのは、実は船主さんの千分の七という保険料の中で、全額船主が負担をして福祉関係の費用に充てる、こういうわけです。特に福祉関係の中で保養所であるとか休養所であるとか病院でございますとか、そういうものを建設いたします場合に、よく船主あるいは船の乗組員、被保険者の方々の意見を聞いて、やりたいというようなことから、これはそういう関係行の方々が集まりまして、福祉関係の施設の建設の場合におきましてよく検討するというものでございまして、そこは別に法律上の機関でも何でもございませんで、そこで相談をいたしまして民主的にやっていこう。つまり予算の使用につきまして国が一方的にやるのではなくして、よくそういう関係者の方々のほんとうの声を聞いてやっていこうというための打合会でございます。

滝井義高日本社会党

○滝井委員 その打合会に二億二、三千万円の金を出しておりますかということを聞いておるのです。

中村一成厚生事務官(保険局船員保険課長)

○中村説明員 従ってその打合会には金を出すということはございません。それは福祉関係の予算を執行するにつきまして、まだ保険会に委託する前の段階でございます。そこの段階におきまして、よく関係者が集まって議論する、そういう打合会でございます。それに金を出すということは全然ございません。

滝井義高日本社会党

○滝井委員 そうしますと、本年度の予算で、たとえば三億九千九百四十一万七千円を福祉施設の経費に使うのか、保養所に使うのか、休養所に使うのか、そういうことをきめるときにその打合会でやるという意味ですか。

中村一成厚生事務官(保険局船員保険課長)

○中村説明員 大体予算は細目まできまっておりますので、従いまして具体的なことにつきましてあまり打ち合わせを願うということはないようでございます。そこまでいかないのですが、まあ、今、先生のおっしゃいましたように、その福祉関係の予算を使用するにつきまして、あらかじめ御意見を承る、こういうところでございます。

滝井義高日本社会党

○滝井委員 そうしますと、もう一ぺん確認しますが、その海上保険の打合会というものは金を出す団体ではないし、現実に出していない。そうしてただこれは国の特別会計の予算の福祉施設の分を使うときに相談をするんだ、しかしそればもう実際には予算の費目がきまっておるから、そうこまかく打ち合わせるものではない、これがあなたの答弁の要旨ですね。――わかりました。  私はこれでやめます。あとさいぜん言った核心の問題については、大臣がおいでになってから大臣に聞かせてもらうことにして、これでやめます。

山本猛夫自由民主党

○山本委員長 河野正君。

河野正日本社会党

○河野(正)委員 私は医療公庫ずばり質問いたしますから、御清聴をお願いいたします。  御承知のように、医療公庫の設立は議会で長年の懸案でございまして、これに対しましては各方面より非常に大きな期待を持って迎えられ、今日まで運用されたわけでございます。あるときは日本医師会と厚生省との冷戦状態を緩和する雪解け的な役割を果たすのだということで、ある意味におきましてはそういうような大きな期待もございました。ところが実際に今日まで運営を願いまして、それぞれ原資十億に対します配分等も決定ないしは内定を見たのでございます。ところが実際には今申し上げましたように、非常に大きな期待を持って見守られてきましたにもかかわりませず、いろいろと不平、不満――そういう言葉が言い過ぎでございますならば、いろいろな希望がたくさん出て参りましたことは、これは厚生省当局十分御承知の通りだと思います。そこで私は、せっかく議会におきます長年の県案として、厚生省の努力もあったと思いますが、設立を見たことでございますから、やはりその運営というものについては万全を期して、多くの期待に沿っていただかなければならぬ、そういう意味で、私はまず厚生省にお伺いを申し上げたいと思います点は、今日まで運営をしていただいて、その間いろいろな批判なり希望なり、不平なり不満なりあったと思いますが、どういうところにそういう点が今日まで多く出て参ったか、この点は十分御理解をいただいておかぬと、せっかく今度三十億から七十億の原資に拡大いたしますけれども、また運営の面においていろいろと問題を起こします一つの危険性がございます。従って今日までの運営の間においていろいろとお気づきになりました点について、まず一つ御所見のほどを承っておきたいと考えます。

川上六馬厚生技官(医務局長)

○川上政府委員 今どういう点に対して批判があるかということでございますが、自分の建てたいと思うところをその貸付基準に合わしてみれば、基準に該当しないというようなことで、たとえば歯科医師が東京で診療所を建てたいと思いましても、東京は歯科診療所が相当多いものですから、自分が建てたいと思うところに建てられないというような事情があるわけであります。ことに薬局などは、対象にはいたしましたけれども、ほとんど出てこないというようなことでありまして、従来の基準が少し辛いとか、不適当だとかそういうような意見を聞いておりまます。また個々の銀行、いわゆる代理店が、医療金融公庫の融資の趣旨を十分に理解していないで、普通の金融と同じように解釈して、なかなか貸してくれないというような批判も私の方にきております。むろん、そういうたくさんの代理店の中にはまだふなれなものもございまして、取り扱い上おもしろくないようなこともあるかと思いまして、せいぜいそういうことのないように注意をしております。今後そういう点については十分気をつけて参りたいと思うわけでございます。  しかし、医療金融公庫を作りました趣旨が、一面、適正な医療機関の整備を考えておるわけでございまして、特に医療機関のないところにおける病院あるいは診療所の設置ということが一つの目的になっておったわけでございますから、三十五年度の貸付状態を見ますと、ベッドの少ないところとか、あるいは診療所の足りないところ、そういうところに大部分の融資がなされておる。そういう点では私は、金融公庫の大きな目的を果たしつつあるというふうに考えて喜んでおるような次第でございます。

河野正日本社会党

○河野(正)委員 大臣の御都合もあるやに承っておりますので、最初に大臣にお尋ね申し上げる点だけをしぼってお尋ね申し上げておきたいと思います。具体的にはれぞれ事務当局と質疑を行ないますので、そういう意味でお尋ねいたしますので、御了解を願っておきたいと思います。実際、今申し上げたことについては、本来から申し上げますと、大臣から御所見を承っておきたいと実は考えておったわけです。と申し上げますのは、この医療金融公庫の発足の精神を考えて参りましても、あるいはまた今日まで連帯していただいて、さらに三十億の原資を七十億に拡大してもらう、これももちろん前進でございます。ところが、問題は、せっかく厚生省の親心でこの医療施設の拡充整備をやるというようなことで医療金融公庫を設立してもらったわけでございますが、実際運営して参りますると、いろいろな不平、不満、あるいはまた希望が続出いたしておるわけであります。そこで、私は今日まで運営していただいて、そういういろろいろな希望なり不平なり不満なりが起こって参っておるわけでありますから、そういうものに対して十分理解をしておいていただかぬと、せっかく原資は四十億拡大してもらっても、さらに問題を残す可能性が当然起こってくると思うわけです。そこで、今日まで運営してどういう点が問題点であったかというようなことについては、今いろいろと局長から御答弁がなされておるのであります。  そこで、私は端的に申し上げて、大臣の御所感を承り、さらにぜひとも改善をしてもらわなければならぬその点をしぼってお尋ね申し上げたいと思います。  と申し上げますのは、一例でございますけれども、私が調査いたしました範囲によりますと、福岡市の市内には開業医の諸君が約六百名おりますが、その中で、実は医療金融公庫ができて医療施設の改善整備にいろいろと御努力願うというようなことで非常に大きく期待をいたしまして、当初八十八名の者が医療金融公庫の融資を受けたいとということを申しいれたわけであります。このように非常に多くの人が申し入れたということは、いかに開業医の諸君が医療金融公庫に期待をしておったかという一つの証左だと思います。ところが実際には手続が非常に繁雑である。あるいはまたこの利率が一般の公的機関の融資から見て非常に高い。この点は、医療金融公庫が発足いたします際にも、利率が非常に高過ぎる、厚生年金の還元融資等のあり方から見ても、もう少し利率を低くしてもらわなければならぬという希望意見がいろいろとこの委員会でも出されたわけでありますが、いずれにいたしましても利率が高い。それから条件が非常にきびしい。もちろん原資三十億ということを前提として一応貸付準則というものが作られたということもあろうと思います。そういう関係から、この貸付準則が非常に窮屈だということもあろうと思います。そういうことのために実際にはだんだんとしぼられて、八十八名申し込んだけれども窓口ではねられて、最終的に残った者が十五名ですね。これは私が実際の状態を調査してきたわけですが、最後に一応対象になったのが七名、こういう状態にずっとしぼられてきたのです。それではなぜそういう状態にしぼられてきたかというと、今申し上げますように、手続が非常に繁雑であるので、途中で意思を曲げて中止をされる、あるいは金融公庫だということで高過ぎる。さっきも医療のあり方について他の委員からもいろいろと医務局長との間に論議がかわされたのでございますけれども、そういう問題がある。あるいは貸付の条件が非常にきびしい。それについては、さっきも申し上げましたように、準則をきめる前提として三十億という一つのワクがあったためにそういう一つの制約があったと思いますが、いずれにいたしましても、そういったことで非常に大きな期待を持って迎えられたけれども、実際にはその恩恵に浴する人が非常に少なかったということで、いろいろな不満なり不平なり、あるいは希望というものが出てきたわけです。従って、私は具体的には事務当局といろいろ論議をかわしたいと思いますけれども、この点は非常に重大でございますから、大臣から一つ端的に見解をはっきりしておいていただきたいと思います。私が今まで申し上げましたような実情というものを十分お聞き取り願って、結論的には、この原資の拡大と同時に、貸付準則を大幅に改正していただかなければならぬというふうに思うわけでございます。もちろんそれを改正する一つの条件は整うわけですね。というのは、貸付準則というものは三十億という原資が前提となっており、それが拡大されるということですから、当然改正されると思います。条件が整っておりますから、当然そうだと私は思いますけれども、この際、その点は非常に大きな期待を持って見守られておるわけでありますから、大臣からも率直にその辺の御見解を承っておきたいと考えます。

古井喜實自由民主党厚生大臣

○古井国務大臣 医療金融公庫は、発足しましてまだ日が多くたっておりません。発足当初のことで、いろいろ運営の上に御意見などが出ますのも無理からぬことだと思うのであります。そういうふうないろいろの、実際やってみた上の御意見等もよく検討いたしましたり、それから今のお話のように、貸付の資金ワクの三十億が七十億に拡大されることもありますから、そういう変化も前提にありますし、経験、それから変わった点などもありますから、これはよく検討してみたいと思っておりますので、御意見などは十分聞かしていただいて、よりよくする余地があるものはよくするようにいたしたいと考えておるわけであります。

河野正日本社会党

○河野(正)委員 具体的な、どういう方向で改正していくかというようなことにつきましては、いろいろと事例をあげて事務当局とやりとりをやってみたいと考えております。そこで、私がここで一つ大臣にお聞きしておきたいと思います点は、そういう実情でありますから当然改正しなければならぬ。それについては好むと好まざるとにかかわらず条件は整っておるわけですね。そこで具体的な問題は別として、一応大まかに言って、この貸付準則は当然改正されなければならぬと思いますが、改正していただけるかどうか。中身についてはあとで事務当局といろいろお話し合いを進めますが、その辺について端的に御見解を承っておきたいと考えます。

古井喜實自由民主党厚生大臣

○古井国務大臣 ただいまの問題は、つまり内容とにらみ合わせの問題でありますから、それを抜きにして改正しますと申しましても内容が空虚でありますから  私も改正すべき点があるだろうと思っております。よく検討して結論を出したいと思っておるわけであります。

河野正日本社会党

○河野(正)委員 改正すべき点があるということは否定することのできない事実なんですね。と申しますのは、一応三十億の、原資ということを前提にして貸付基準が作られたと思うのです。従って非常に窮屈なんです。そこへ今度原資が七十億に拡大したわけだから当然ゆるめなければならぬ。その場合にどういう形でゆるめていくかということは、一つ一つ検討を加えていただかなければ、大臣としてここで明確にされるわけにいかぬと思いますけれども、改正する方向をとるということだけははっきりしておらぬと、実際そういう方針もないのにいろいろ具体的に検討したって同じことですから、一つ大臣からその点をはっきりしてもらいますれば、大臣に対する質問はこれで終わりたいと思います。   〔委員長退席、藤本委員長代理着席〕

古井喜實自由民主党厚生大臣

○古井国務大臣 これは先ほど来申し上げておる通りでありまして、何か改正すべき点があってもごまかしてしまいはせぬかと疑っておるのではないかという印象さえ、何べんもおっしゃるから、持つのでありますが、そんな気はありません。よく検討して、改正すべき点がありますればそれは改正いたします。変えてもいいものをごまかしてしまうという気はありませんから、よく研究さしていただきたいと思うのであります。

河野正日本社会党

○河野(正)委員 改正すべき点があれば改正するというお答えでございますから、そこで具体的な内容に入って参りたいと考えております。そこで具体的な内容については局長だけでもけっこうです。大臣に御列席いただいていればなおけっこうですが、そういうことでございますから、その点は了解いたします。  そこで具体的な内容に入って参りたいと思いますが、せっかく今日まで医療金融公庫を運営してもらったが、実際面になりますと、先ほどから重ねて申し上げますようにいろいろ不平なり不満なりがたくさん出て参った。その第一は、先ほどから申し上げます問題でありますことは、当局側もある程度御了承の通りだろうと考えております。そこで私はその具体的ないろいろな意見としてまず第一に取り上げて参らなければならぬ点は、大まかに言いますと、せっかく公庫はできたけれどもさっぱり借りられぬではないか、そういう不平なり不満についてどういうことがあるかと申しますと、第一には資金源の問題です。そこで実際に今度運営されて参って、八月に受託金融機関の窓口を開いて以来、十一月まで大体三千二百件以上の申し込みがあった。これは窓口に三千二百件ばかりが申し込んできたということであって、実は福岡市の例を一つあげましたけれども、窓口に出る約七倍程度の希望者が福岡だけでもあったわけですね。そこで、窓口を通して三千二百六件が九月から十一月までに受け付けられたということでございますけれども、実際にはおそらくもっとたくさんの希望者があっただろうということは想像にかたからざるところです。そこで、さっき滝井委員からも金融一元化の問題等がいろいろ論議されておったようでございますが、もし一元化されるということであるならば、その資金の需要額というものは一体どの程度あるのか。それがはっきりいたしませんと、今後医療金融公庫のワクの拡大をしてもらいます場合にも、いろいろと問題点が起こってくると思いますので、まずそれについて一体どの程度をお考えになっておるのか、その辺の御所見を承っておきたいと考えます。

川上六馬厚生技官(医務局長)

○川上政府委員 三十六年度の資金需要見込みが百七十億日くらいと見込んでおったわけでございます。しかしそれは自己資金で一部をまかなったり、あるいは一般市中の銀行から借り受けるものなどあるわけでありますので、実際は貸付計画としては百億くらいあればというようなつもりでおったわけでございます。

河野正日本社会党

○河野(正)委員 百億というお話でございましたけれども、九月から十一月まで受託金融機関の窓口で取り扱われた需要額というものはどういう状況でございますか。

川上六馬厚生技官(医務局長)

○川上政府委員 二月十五日現在なのでございますが、借り入れの申し込み総額が九十億、件数としましては二千七十九件という状況でございます。

河野正日本社会党

○河野(正)委員 そうしますと、取り扱い件数は、厚生省から出ております「厚生」という雑誌がありますね、あれによりますと、九月から十一月までの件数が三千二百六件というふうになっているのですが、いかがですか。

川上六馬厚生技官(医務局長)

○川上政府委員 その雑誌を見ておりませんが、私の申し上げた方が正しいと思います。

河野正日本社会党

○河野(正)委員 実はその雑誌は、医療金融公庫から発表された数字なんです。どうも私どもはそちらの方が当事者なんだから正しくはなかろうかという感じもするんです。それにしても、これは十一月の取り扱い件数ですから、少なくとも、むしろ三千二百六件を今日は上回っておるのではなかろうかというような気もするわけです。それはさておいて、実際にはこの窓口で取り扱う以前において中止されたものもある。その理由は、先ほど申し上げたように、いろいろ折衝するけれども非常に事務が繁雑で、それではということで中止をされた方もあるでしょうし、これはそれぞれケース・バイ・ケースによって、新築の場合あるいは逆転資金の場合それぞれ利率が違いますから、そこでいろいろ話を進めているときに、利率が高いというようなことでやめられた方もおろうし、それから貸付基準には厳格な制約もございますから、話の中でそういう制約のためにやめられたという方もございましょうから、実際の需要額というものは今局長から御報告になりました九十億ということではなかろうということは容易に想像されると思うのです。さきの福岡市のことを繰り返して申し上げますが、実際に窓口で受け付けられたものは十五名ですが、申し込んだ人は八十八名ということですから、需要額が百億を大幅に上回るということは否定することはできない事実だと思います。そこで今度三十億から七十億に拡大されましたことは一つの前進でありますけれども、そういう実情の上に立って今後さらに一そうの努力をしてもらわないと、せっかく医療金融公庫が設立されましたけれども、その目的を達成することができないということがありますから、そういう実態については十分耳を傾けて、今後とも格段の努力をやっていただきたい。この点は一つ要望を申し上げておきたいと考えております。  さらに問題の一つの点について具体的に検討を加えて参りたいと考えますが、この点は先ほど滝井委員からもお話がございましたように、この貸付基準の中に問題のある点がございます。その一々は、滝井委員から精神病床の問題も取り上げられておったようでございますが、その質疑に対して局長からは適正配置であるというような御意見もあったようでございます。ところが精神病院協会というものの実情を聞いて参りますというと、都道府県ごとにおける人口一万に対する十床、こういう押え方というものは専門的立場から見て決して適切な処置ではない、こういう御意見が強いようです。それからなおまた医療金融公庫から発表されております所見の中でも、これはやっぱり問題があるというふうな所見の開陳があるようです。そこで厚生省では適正配置だ、人口一万に対する十床は適当だというふうな先ほど御答弁があったようでございますけれども、しかし当事者でありまする医療金融公庫の所見を見ておりますと、これは無理があると言っているのですね。そういう発表を行なわれているわけです。そこで、この医療金融公庫は厚生省が指導になっておると思いますけれども、この医療金融公庫に対しまする指導性というものに対して若干問題があるような気がするのです。この点いかがですか。

川上六馬厚生技官(医務局長)

○川上政府委員 精神病院は御承知のように精神衛生法で府県がやるというのが建前になっておるわけでございます。そういうことで、公衆衛生局で公的医療機関の精神病院に対する補助金は相当組んであります。日本は精神病の八割が私的医療機関でございますけれども、外国はこれをほとんど官公立でやっておるということで、日本と全く逆な状態にあるわけであります。私は精神障害者はもっと公けの機関でめんどうを見なければならぬという考えを持っております。しかしそれだけではなかなか足りないので、この医療金融公庫の方でも相当めんどうを見なければならぬと思いますが、ただ人口一万に対して十でもいいのか、こう言われますと、やはりこれはだんだん当然ふやしていかなければならぬ問題でございますが、ただそれは資源その他との関係をにらみながらだんだん緩和をしていきたいと考えております。いつまでも今の基準が適正だということを考えておるわけじゃございません。一応府県ごとに非常にアンバランスがあると言いますが、そういう点を考えて一応そういう線を引いたわけでございます。人口二万に対して十と言いましても、実は特にその県全体の平均がそうでも、地域的に非常に足らないような場所に対しては融資する規定もあるわけでございますけれども、ことしは資源の関係上例外規定を適用していないので、今後考えていかなければならぬと思っております。  それからついででございますから申し上げます。けれども、いろいろ改善をしなければならぬ点があると思うのでございますが、現在の基準でもまだ非常に申し込みが多うございまして、そしてそれをこなし切れないというような状態でございますので、あまり基準を大きく緩和するというようなことになりますと、ますます資源が足らなくなるという事情をお含みいただきたいと思います。

河野正日本社会党

○河野(正)委員 いろいろ言い分はあると思うのですが、ただ問題は、私は指導性の問題が非常に重要だと思うのですよ。と申し上げますのは、財源が伴うわけですから、その財源の中でいろいろ運用していかなければならぬわけですから、それについてはいろいろ制約を受けると思うのですよ。しかし指導性というものは財源がどうであろうと、やっぱり強力に発揮されなければならぬと思うのです。そうでなければ進歩がないと思うのですよ。今局長から御答弁がありましたように、今までの三十億が今度七十億、そういう中で運営するのですから、それはいろいろな制約を受けると思うのです。しかしそれと別個に指導性というものがなければならぬと思うのですね。それでなければ私は将来前進していかないと思うのですよ。七十億が百億になったり、今でも需要額が一億というようなお話がございましたが、おそらくなっていかぬと思うのです。  それで私は先ほどから申し上げておりますのは、厚生省当局の指導性についていろいろ申し上げているわけです。ところがどうも、今の精神病床の問題一つを取り上げて参りましたが、それに対する指導性が若干一貫性が欠けておりはせぬか。と申し上げますのは、結局、局長から三千床の配床というものは非常に適切だったというような先ほどの御答弁がございました。ところがこれについては非常に問題があるということで、実は医療金融公庫の理事者側がそういう発表をしておるわけですね。それからさらには、さっきの質疑の中で出ておりましたが、行政管理庁が厚生省に対して、精神病院の整備拡張というものが必要であるというふうな勧告をしておるわけです。たとえば極端な例でいいますと、病床不足のため法定病床数をこえて患者を収容しているところが多いのみならず、中には一五〇%以上に超過収容しておる。こういうように具体的に行政管理庁が厚生省に勧告しておりますように、非常に特殊な事情にあるということは、これは一例でございますけれども、そういう具体的な事例から、精神病床については一つの特殊な事情にあるということは十分に察知されると思うのですよ。そういう実態なり実情というものを十分認識し、その実態というものを把握をして、しかも資金源の制約があるということなら別ですけれども、そういう認識が欠けておって、そうしてこの運営をやられたことには、将来に対する合理的な発展性というものが非常に阻害されるのではないか、こういうことを考えますがために、そういう意味の御意見を申し上げたわけです。それでいろいろ制約を受けていることはわかりますけれどもさればといって指導性というものが欠除してはならぬ。やはり指導性というものが一貫していなければならぬ。この点を一つ十分尊重して、今後善処していただきたい、かように考えます。  それからさらに言えることは、一般病床についてもその地域の特殊性というようなものがあまり考慮されておらぬ、こういうことも私は言えると思うのですよ。これは精神病床もそうでしたけれども、一般病床についても一つの地域の特殊性というものがありますね。そういうものが考慮されておらぬ。それからさらには診療所の面積というものが別表一によって機械的に規制されておるわけですね。それはもちろん財源、原資の制約がありますから、いろいろ規制されることについては私はある程度やむを得ぬと思います。しかし指導性については、専門的な立場を無視して機械的に規制するのでなくして、やはり専門的な立場というものを十分尊重して規制されなければならぬというように考えるわけですね。やはり専門的立場というものを尊重しながら規制をする。どれもこれも一律に、専門的立場というものを無視して規制するのではなくて、財源が限られておるわけですから、規制されるということは、ある程度やむを得ぬと思う。その場合には、やはりそれぞれの一般病床についても、地域の特殊性あるいは診療所の面積等についても、別表一でぴしゃっと規制されるのではなくて、それぞれ専門的立場というものを十分尊重しながら規制をしていく、こういうことが当然私は筋が通っておるし、正しいと思います。こういう点についてはいかがですか。

川上六馬厚生技官(医務局長)

○川上政府委員 今言うように、専門専門によって、たとえば施設の面積などまで考えることがほんとうだと思いますけれども、なかなかむずかしいわけですし、それからなるほど資源は三十億から七十億にふえましたけ申し込みが殺到しておるわけです。こういうような事情から、確かにお話の点はよくわかるのでありますけれども、やはり一律の基準を作って、そして専門でそこはもう少し面積をふやしたいんだという特殊なものは、それだけ自分の金をつけてやっていただきませんと、同じ専門の中でもいろいろその人の考えが変わっておりまして、そういったような貸付をするということは、なかなかむずかしいわけです。先ほど診療所の地域の特殊性というような問題、これはもう準則にも書いてあるわけであります。ただ現在までなかなか資金の関係から、手が回らないというような事情にあるわけでございますから、そういう点はむろん考えていくことにいたしたいと思いますけれども、今のお話のように専門々々によって貸付の準則を変えていくというようなことはむずかしいように考えるわけです。

河野正日本社会党

○河野(正)委員 その原資に限定があるわけですから、そこで規制をするということは、私どもは異論がないわけです。現実の問題として、三十億が今度七十億しかないのですから、結局百億でもそれ以上でも、やはり需要はあるのですから、制約を受けるということは異論ないわけです。その場合に、合理的に制約しなければならぬと言っているわけです。機械的にぴしゃっとやるのではなくて。局長も少なくとも科学者ですから、やはり合理的に規制をしていく、こういうことにならぬと、私はやはり医務局長が科学者でなければならぬという意味はなくなってしまうと思うのです。そこで私は、少なくとも原資という一つの制約がございますから、規制はやむを得ぬとしても、非常に合理的な規制というものが当然なければならぬ。そこに私は厚生省当局の指導性というものがあるというふうに御指摘を申し上げたわけです。そこで少なくともこの貸付基準というものを合理的なものにしていくというためには、もう少し高度な指導性というものを発揮してもらいたい、こういうことを申し上げておるわけです。その点では異論なかろうと思いますが、いかがでございますか。

川上六馬厚生技官(医務局長)

○川上政府委員 一般の診療所はこれくらいのものが適当であろうとか、あるいは専門的な診療所はこれくらいのものが適当であろう、あるいは百ベッドの病院はこのくらいが適当であろうというような、そういう具体的な問題は、十分専門的に私は将来検討していかなければならぬ問題だと思います。従って、そういうような検討の結果に従って、だんだん改善して参りたいと思います。ただ、反対にあまり過剰な投資をしてもらうことは、これは結局医療費が必要以上にかさむことにもなりますし、そういう場合もあって、そういう点からいっても一応の規格というものが必要になるというように考えています。

河野正日本社会党

○河野(正)委員 具体的な問題だけについて御質疑を行ないたいと思いますので、さらにもう少し突っ込んでお尋ねを申し上げたいと思います。それはいろいろ先ほどから申し上げますように、たくさんな不平なり不満なり批判なりというものが出てきたが、その中でもう一つの点は、甲種増改築資金と乙種増改築資金というような貸付基準の区分があるわけです。この点は医療金融公庫の方でも、実は誤解を招く原因になったというふうに率直に御指摘になっているようです。これは現地に参りましても、この点に対します不平不満というものが非常に多いようです。これはじっくり見てみると、そういう誤解も受けぬと思いますけれども、ちょっと見ますと、どうもこの甲種、乙種の二つの区分のために、実際に医療金融公庫の恩恵に浴しようという諸君にとって非常に誤解の種になっている面が多々ございます。と同時に、こういうような区分がありますから、やはり資金源が二分されていく。そこで、私はもう少し甲種、乙種というような二つの区分を改めて、そしてどちらかに、どうせ資金源が足らぬわけですから、理想は別として、当面私的医療機関の諸君はどういうことを熱望しているか、当面どういうことに欲求があるのか、そういう点を十分理解して重点を指向すべきではないか。それには、むしろ甲種、乙種の区分をなくしたらどうか。これは甲種、乙種の区分をされたについては、厚生省は厚生省としての一つのやはりねらいがあると思うのです。理想としてはねらいがあると思いますが、問題は、当面医療機関というものがどういう方向に強い欲求があるかという点を私は十分考えて指向さるべきではなかろうかという感じがいたしますが、その点はいかがでございますか。

川上六馬厚生技官(医務局長)

○川上政府委員 御承知のように皆保険によりまして、そういう点から医療機関を適正に分布しなければならぬということが非常に大きな当面の問題になってくると思います。そういう面から甲種の増改築資金というものにむしろウェートを置いた。最初はそう二極の資金は考えていなかったわけですが、資源が非常にしぼられたものですから、やはり今申しましたような趣旨からして甲乙種に分けたわけです。現在はそういう面から見ると、甲種増改築の資金三に対して乙種増改築の資金一というような割合で貸し付けておりますが、そういうことで、大体医療機関の足らないところの整備に役立てたいと思っております。

河野正日本社会党

○河野(正)委員 実はむしろ甲種の場合は、具体的に申し上げますと、医療施設の適正配置、これは当然国の責任でやるべきだ、こういう考え方なのです。そうして一般の私的医療機関の諸君は、甲種の場合は当然国がやるべきであって、この医療金融公庫というものはむしろ現在の私的医療機関を整備する、質的内容においても向上させていく、そういう方向に指向さるべきだという考え方を強く持っておるわけです。筋としては、なるほど甲種、乙種の建前は基本的にはわれわれはわかる。しかし、少なくとも甲種の場合は国の責任においてやるべきであって、医療金融公庫の使命としてはむしろ乙種の場合を重点的にやってもらいたい。このことは、やはり窓口にたくさん押しかけてきたということが、よく示しておると思うのです。ところが今お答えのように甲種、乙種の比率が三対一ということになっておる。従って結局一般の私的医療機関が考えておることと逆な結果が出ておる。私はそれを根本的に否定はせぬ。しかし甲種の場合は、少なくとも国が別途方法で解決をしていくべきである、こういう考え方です。これはある程度局長も科学者ですからよく御理解いただけると思いますが、そういう意見に基づいてのお答えを一ついただきたい。

川上六馬厚生技官(医務局長)

○川上政府委員 甲種に該当する地域は非常に広い地域でございまして、この中には今私的でやっていただきたいものも相当あるわけでございます。僻地、で採算のとれないようなところは、もちろん私的医療機関に期待できませんから官公立でやります。やりますけれども、現在はやれば採算がとれるにかかわらず都市に片寄っておるという状態が多いわけでありますから、やはり私的の医療機関も相当まだこういう方面に整備してもらいたいという気持を持っておるわけです。しかし、お話を聞いておりましても、非常に申し込みに対して貸付が少ないというお小言でございますけれども、私の方の資料から見ますと、病院にしても診療所にしても相当貸し出しておるように思うわけです。そうしてお断わりしておるのはむろん基準に合わない分だけをお断わりしておるわけですが、あとは資金がないためにずれておる。ことし貸せられないものは来年貸すということにして、条件に合うものはみんなお貸しするようにだんだん計らっているわけでございますから、特にそういうところを作為的にやらなければ困っているというような事情は私はないと思っております。それからたとえば病院を建てるのに、資金が少ないものですから、ことしは建物に出しまして、機械設備は来年お貸ししてもよい順序になっているものですから、設備費などはやはり来年回しというのが相当あるわけでございまして、公庫の方に聞いてみましても、どこを押えてどうということでなしに、大体貸せられるものは貸していっているのだから、そう不平はないはずだというように聞いておるわけです。先ほど数字を聞きますと、非常にきびしい査定を窓口でしたように、感じますが、私の力の資料ではそれほどお困りのような貸付はやっていないのではないかと感じておるわけです。

河野正日本社会党

○河野(正)委員 そこが問題なんですね。というのは、ものをはかるものさしが違うわけですよ。局長は、この貸付基準というものは非常に妥当適切なものだ、そういう前提に立ってものを見られるから、無理はない、こうおっしゃっておるわけです。ところが借りる方は、この貸付基準に非常に大きな問題がある、だから非常に過酷だ、こういう結論に達しておるわけです。それですから、ものを見るものさしが違うわけですよ。局長はこの貸付基準というものは非常に妥当適切なものだという考え方に立ってものを見られますから、これに適合しないものはやむを得ぬじゃないか、これに適合したものはやっておるじゃないか、こういう結論になっておるわけですね。ところが私はさっきから申し上げますように、この貸付基準そのものに問題がある、こう言っておるのですから、そこで根本的にものの見方が違うわけです。ところがそれならば、この貸付基準というものがほんとうに妥当適切なものであるかどうか、ここが非常に問題なんです。今局長がおっしゃいますように、なるほど甲種の場合は、それは私的医療機関でやってもらいたいというお話でございますけれども、それは自信がないわけです。自信がないから、結局そういうところには私的の医療施設というものができないわけですね。それは、そこで始めてもその経営に確信があればやりますよ、やれないところに問題がある。そこでそういう前提というものを、十分御理解願って、そうして今後この医療金融公庫の内容についての改善をはかってもらわないと、自分たちのやったことはみんな正しいんだ、自分たちの考えていることは全部適切だというようなことでやられると、これは私は進歩がないと思うんですよ。政治というものは、やはり国民の声を聞いてそれを行政に移していくというのが政治の要諦ですから、そういう多くの――再三繰り返しますけれども、私は福岡県の医師会で調査しただけでも、さっき申し上げたように希望者というものは八十八名あったわけです。それがどうも基準に合わぬというようなことで次々に落とされて最後は十五名、そのうち実際に金融の対象になったものは七名、ですから局長は今申し上げた十五名からこっちのことだけを検討されるわけですね。私どもは八十八名のことを検討しておるわけですよ。そういうところにものの見方に相違があるわけですが、しかし私はやはりその八十八名の意思というものは無視しちゃならぬ、八十八名の希望、欲求というものはやはり尊重しなければならぬ、それが私は政治の要諦だと言っておるわけです。ですから、基準に合ってないのだからその八十八名は問題にならぬ、十五名だけを対象にすればいい、そういう考え方では進歩がない、こういうことを私は申し上げておるわけです。いかがですか。

川上六馬厚生技官(医務局長)

○川上政府委員 よく公庫の方からも事情を伺いまして、そうして改善しなければならぬことは改善するように努力いたします。

河野正日本社会党

○河野(正)委員 これは福岡は、私はたまたま福岡が調査しやすかったから調査しただけの話で、私は別段福岡だけがそうだということじゃないと思うのです。やはり各地域でそういう実情があっただろうと思うのです。ただ福岡は私が調査しやすいものですから、医師会に要請してたまたま調査してそういう資料が出てきたということだから、単に福岡の問題だということで解決せぬように、その点だけ一つ要望しておきます。  それからさらにお尋ねを申し上げておきたいと思います点は、さっきもちょっと申し上げましたように、事務上非常に繁雑の面がある。同時にこのことがやはり一つの管理上の問題にも非常に響いておるわけですね。それからまたもう一つは、事務が繁雑であるというのが、他の公庫と何ら変わりがないということ、大同小異だということです。国民金融公庫、中小企業金融公庫というものがありますね、そういう公庫と手続上大して変わりがない。そうしますと、この医療金融公庫というものは医療問題にしぼられておるわけですね。幅が非常に狭められておるわけですね。そういう特殊性があるにもかかわりませず、他の金融公庫と手続上何ら相違するところがないということになるならば意味はないじゃないか、そういう声が非常に強いわけです。少なくとも、医療金融公園ですから、医療問題については、そういう過酷な手続を要求せぬでも、大体の、実態というものはおわかりですから、そこでもう少し事務を簡素化する必要があるのではなかろうか、こういう意見が非常に強いわけです。この点は医療金融公庫でも事務管理というものが非常におくれた、この点からやはり事務が非常に繁雑となった。もちろんそれは手不足であるとか、あるいは発煙したばかりだからとか、非常にふなれだからとか、いろいろ理由はございましょう。理由はございましょうが、やはり事務上非常に繁雑な面があるというふうな御批判もあるようでございます。しかも、さっきも申し上げますように、他の中小企業金融公庫、国民金融公庫等と違って、対象は医療ということに限られておる。そこで、事務上もやはりそうした特殊性にのっとって簡素化する必要があるのではないか、これについていろいろ実情を聞いて参りますと、どちらかといいますと、医者はそういう手続には非常に弱い。そこで、実際は貸付基準に合うけれども、いろいろ話してみると、どうもそういう事務上弱いので、うるさくなって――それはうるさくなってやめるくらいなら借りぬでもいいではないかという議論が出てくるかもしれませんけれども、そういうために、せっかく医療内容を向上しよう、施設の改善をはかっていこうという意欲がそがれてしまう、そういうケースがなきにしもあらずですね。そうだといたしますれば、やはりそういう医療内容を向上させ、充実させて国民医療に貢献していこう、そういう意図があるならば、やはりそういう意図に沿ってやらなければいかぬ。そのために事務の簡素化の必要がありと考えまするが、それに対しましていかがお考えでございますか、一つ御所見を承りたいと思います。

川上六馬厚生技官(医務局長)

○川上政府委員 私も事務が煩瑣だということはときどき聞いておりまして、そして、そのつど公庫の方に注意いたしておるわけであります。しかし、公庫の方の言い分は、これくらいの事務はやむを得ないのだ。今のお話のように、どうもお医者さんは、少しうるさくなるとすぐ不平を言って困るのだということで、金を借りるのだから、このくらいの手続はいとわないでやってもらわなければというような考え方があるわけです。私も事務屋でないものですから、その辺の検討が足りませんけれども、しかし、御意見でございますので、さらにその点を公庫で検討させるようにいたします。

河野正日本社会党

○河野(正)委員 その点でぜひ尊重してもらわなければならぬのは、一般の企業のように営利の追求ですね、その場合には、めんどうくさいぐらいでやめるならやめてもいいじゃないか、それはそれでいい。しかし、これは国民医療に貢献するわけですから、もし医療内容を向上させ充実させるという意欲があるならば、やはりそういう意欲は十分尊重してやる、そして国民医療の向上に貢献させるべきだというように私は考えるわけです。この場合は、利潤を追求します一般企業の場合とおのずから違いますから、ですから、今ちょっと笑い話が出ましたように、めんどうくさいといってやめるくらなら、この際、そういうものを救い上げてもいいではないかという考え方も成り立つと思います。少なくとも国民医療に関係する問題でありますから、やはりそういう意欲があるならば、そういう意欲というものは十分尊重してやる、そういう建前から、事務の簡素化については一つ積極的に御善処をいただきたい、よろしゅうございますか。

川上六馬厚生技官(医務局長)

○川上政府委員 御趣旨に沿うよう十分検討いたします。

河野正日本社会党

○河野(正)委員 それから、今の点に若干関連をいたしますが、私どもがいろいろ実情を調査をいたしましところが、受託金融機関の窓口がさっぱり要領を得ぬ。中には、もう医療公庫から借りられなくて、結局市銀で融通してもらった。いわば利害本位な応接を受けた。これは具体的な例でございますけれども、今私、その間の事情はよくわかりませんが、いずれにしても受託金融機関の取り扱いというものがやや不親切に失したのではなかろうか、もう少し適切な指導を行なわれればこの金融の対象になったのではなかろうかという意見も聞くわけです。これは直接、間接的な指導だと思いますけれども、この受託金融機関に対する指導というものがどういう形で今日まで行なわれてきたか。これは金融公庫が直接指導する問題だと思いますけれども、しかし大もとは厚生省ですから、その窓口においていろいろ問題点があるとするならば、この点は当然改善をしてもらわなければならぬということでございますが、今日までどのような指導方針で臨んでこられたか、またどのような経緯になっておったのか、その辺の事情を御説明願いたいと考えます。

川上六馬厚生技官(医務局長)

○川上政府委員 たくさんの代理店がございますので、その代理店に医療金融公庫法の趣旨などをよく説明いたしまして、そして、貸付について十分懇切丁寧にこれを行なうように、事務連絡会議などをいたしておるわけでございますが、これで申請者にいろいろ説明をいたしまして、どうしても納得が得られないという場合には、一応公庫まで申達しろというようなことまで言っておるわけであります。ただ、まだ発足間もないものですから、事務にふなれで不親切なことがあったりなどすることもあるように聞いておりますので、この点さらに指導を強化いたしたいと思います。

河野正日本社会党

○河野(正)委員 今局長がおっしゃったことは、実は私もそういう方針であれば同感です。ところが実際の方針は違うのです。というのは、たとえば受託金融機関に申し出ますね。その場合に、結局どうも条件が整わぬということで却下されるわけです。その場合にいろいろな不平や不満が出てきておるわけです。そこで、今局長がおっしゃったように、そういう問題のあるやつは一応公庫まで申達して、さらに納得のいくような結論、方法で、最終的には解決をはかる、今局長はそういう御答弁をなすったわけです。ところが、そういう方法がとられておらぬわけです。そういう方法がとられぬことは、もう条件が整わぬのだからやむを得ぬという――もちろんそれを医療金融公庫に申達をするということは、かえっていろいろ事務手続上繁雑をきわめるので、むしろ窓口で却下するというのが望ましいというふうな方針がとられておるわけです。それは局長が今おっしゃることと逆の方向が今までとられておるのですよ。局長がおっしゃるような方法がとられておれば、それは金融機関はそういう方針で臨んだでしょう。もともと、医療金融金融の基準なり方針というものはそうであるのでということで、ある程度やむを得ぬと納得するでしょう。ところがそういう方法がとられておらぬ。むしろ今のような方法をとるという方針が今日までとられてきたわけです。局長は頭をひねっておられますけれども、その通りです。これは「厚生」という雑誌に実は河野さんが書いておるんですよ。そういう希望があるけれども、それはやはり医療金融公庫に申達すべきではない、かえってそれがために事務が錯綜するのだと書いてある、それはやむを得ませんと書いてあるのです。河野さんは理事か何かでしょう。実際当事者がそういうことを言っておられるわけですよ。その点私はさっきからいろいろ出てくるように、もう厚生省の志と違うておるわけです。たださっきから指導性交々々と言っておるのは、どうもそういう指導性に一貫性というものが欠けておるじゃないかということを、私は再三再四冒頭から取り上げているのは、そういうことを申し上げておるんですよ。少なくとも、川上局長がそういうような御見解であるならば、それを実際実行されるような努力というものがされなければならぬと思うのですよ。いかがですか。

川上六馬厚生技官(医務局長)

○川上政府委員 貸付準則に全然合ってない、いわゆる融資の対象にはならない、こういうものはやはり窓口でお断わりする以外にないと思います。しかしそうでなくて、融資の対象の条件を備えておるのになかなか申達してくれない、受け付けてくれない、こういうことがあってはならない、こう考えておるわけでございます。河野理事もおそらく条件のかなったものもなるべく、お断わりしろというようなことは決して言っているはずはないと思うのです。ただあまりこの準則などを御承知なくて、ぜひ貸してくれというようなことで見えておるような向きに対しましては、条件に合わないものを遺憾ながらお断わりしているというような状態ではないかと思います。その辺のところも非常に親切に御説明をして、納得を得ていくようにしなければならぬと、公庫に対して話をしておるわけであります。

河野正日本社会党

○河野(正)委員 その貸付準則に初めからりっぱに適合するならば問題はないのですよ。ところがそこで疑義がある場合があるんですね。そのケースが問題なんですよ。もし貸付準則にりっぱに適合して、そうして窓口でもたもたしておるのなら、これはけしからぬと思うのですよ。それは当然すみやかに申達すべきであって、それを促進するなら私は別に異議はない。問題は、結局窓口でいろいろと疑義が生じてくる場合がありますね。その場合が問題であって、局長がおっしゃるように、すでに貸付準則に適合しておるというような問題については、これは当然申達するのがあたりまえで、それをとめておくというのが間違いですよ。もしそれをとめるような受託金融機関があったら、それはもうはっきり厚生省で処置されるべきですよ。問題はその窓口でいざこざがあるようなケースについて、私はやはり公庫が適切な判断を下し、納得のいく線でやはり窓口で納得させるということが必要だということを申し上げているのですよ。そういうケースがあるということを申し上げておるんです。その点は一つ十分お考え願っておかぬと、やはり結局、せっかく川上局長がそういう親心であっても、かえっていろいろ誤解を招く原因になりますから、これは非常に遺憾だと思います。そこでそういう点については、私が申し上げておるような意見を十分考慮に入れて、一つ適切な御指導をお願い申し上げたい、よろしゅうございますね、その点は。  それから、この際準則一本にしぼるということでございますから、さらにしぼって、逐次意見を承って参りたいと思いますが、この診療所の新築資金の項の中で、臨床検査その他の検査のため、医師が共同で利用することを主たる目的とする診療所の新設事業という項がございますね。この内容の問題越ですが、臨床検査その他の検査のため、医師が共同で利用することを主たる目的とする診療所、ちょっとややこしいのですが、その診療所というものは一体どういう内容の診療所であるのか、これは一つ別な意見がございますので、まずその意味と申しますか、そういうものについて一つ御見解を承っておきたいと思います。

川上六馬厚生技官(医務局長)

○川上政府委員 臨床検査ですが、たとえばめいめいの診療所がレントゲンや脳波計のような機械を別々に備えるというようなことは不経済なことでありますから、その地方の医師が共同して利用する施設を作る、そういうものをさしておるわけであります。診療所というものは、やはりレントゲンはレントゲンの機械と技師さえおればとれるというのではないのでありまして、やはりそこに医師が必要であります。共同臨床検査施設とは、一口にいえばそういうものをさしておるわけであります。

河野正日本社会党

○河野(正)委員 そこでさらにお尋ねを申し上げたいと思います点は、なるほどこれは今の医療を合理化するのに一歩前進するものだというように私は理解をいたします。さらにそれをもう一歩前進させて、今の医療施設というものを合理化させていく、ところがなかなか貸金その他の面で問題があるわけですね。それはとにかく医療金融公庫へ申し出れば、どんどん対象になるということになるならばけっこうですけれども、そういうことにならないというような状態で、しかも一方においてはやはり今の私的医療機関でも内容的に非常に高度のものが要求される、この医学の進歩、科学の進歩によって非常に高度のものが要求される、そこで何とかして合理化しなければならぬ、その合理化の一環として今の臨床検査その他の検査のために共同利用するという目的をもう一歩前進をさせて、共同利用する診療所でも病院でもけっこうですが、合理化するから病院ということになろうと思いますが、私はこの項をもう一歩前進させれば、そういう形も当然起こってくると思います。これは今の新しい若い人々の間でそういう意欲というものが強いようですね。個人で一つの施設を設けるよりも、何人かで一つ共同で施設を作って、そこで合理的な医療をやっていこう、そして高い内容、高い水準で国民医療に対して貢献していこう、そういう意欲がだんだん強まりつつある現況を私どもは尊重しなければならぬと思うのです。そういう点に対して、一挙にそういうことが可能かどうかということは別問題として、方向として、そういう方向に対して、科学者である局長はどうお考えになりますか。

川上六馬厚生技官(医務局長)

○川上政府委員 私は大へんけっこうだと思いますが、現に三十五年度の貸付の中にも、共同して病院を作るというようなものに対して貸し付けていると思います。今の共同検査施設などは、金融公庫の方で調べてみますと、採算がそれだけではなかなかとりにくいんです。結局病院にして、その病院の検査施設を付近の開業医の人たちが利用していく、そういうようになってもらうことの方が望ましいということを申しておるわけであります。それからもう一つの行き方としましては、あまり出てきていないと思いますけれども、病院でなしに個々の診療所の、専門を異にしているような人が一ところでアパート式に内科、外科、産婦人科などを開業する。そうしてそこに共同の検査施設を設けてその地域の人々に対する専門的な医療をやっていく。そういうようなことを外国でゼネラル・プラクティスということでやっているように伺っておるわけでございますが、私はそれもけっこうだと思っているわけであります。とにかく医学がだんだん進歩しているわけでございますから、それに沿ったような融資をはかっていかなければならぬと考えております。

河野正日本社会党

○河野(正)委員 ただいま御答弁いただいて非常にけっこうに思います。ところが少なくともこの貸付基準ですね、この準則によれば今私が御指摘申し上げました臨床検査その他の検査のために医師が共同で利用することを主たる目的とする診療所ということにとどまるのじゃないでしょうか。さっきお言葉の中では、三十五年の中でも共同利用する病院が何か融資の対象になったというようなお話がございましたが、その点いかがですか。

川上六馬厚生技官(医務局長)

○川上政府委員 そういう場合は病院として貸し付けておるわけでございます。検査施設だけの場合は現在五件ほど出ておると開いておるわけでありますが、調べてみますとなかなかペイしにくいというようなことで、今まだ検討しておるようでございます。

河野正日本社会党

○河野(正)委員 そうすると結局甲種の場合で考えるということですね。甲種、乙種の場合、私どもは一つ撤廃をして、甲種の場合は国の責任でやれ、それで医療金融公庫は乙種の場合に重点を移行しろというのが私どもの意見でございましたが、それはまあさておいて、方向としては医療合理化の一つの新しい前進ですから、そこでこの甲種の場合に限らず、やっぱり、そういうふうな共同施設を作ることによって、高い国民医療というものに対して貢献していこう、そういう意欲というものをやっぱり今後尊重していかなければならぬと思いますが、そういう考え方についてはいかですか。

川上六馬厚生技官(医務局長)

○川上政府委員 私はなるべくなら官公立病院の検査施設を充実してそれを開放したい。私の医療機関が金をかけて共同検査施設を作るということは容易なことでないと思いますので、まずそういう点で官公立病院が開業医に御便宜をはかりたいと思って、国立でも一部で現在やっておるわけでありますけれども、さらにそういう面を広げていきたい。今医療制度調査会におきましてもオープン・システムが問題になっておりまして、病院の一部を一般開業医に開放するというような問題が検討されておるわけでございます。

河野正日本社会党

○河野(正)委員 実は公的医療機関には公的医療機関の特徴があると思います。よさがあると思います。それからまた私的医療機関には私的医療機関の特徴があると思います。よさがある。ですから、私はオープン・システムの問題にしましても、公的医療機関でそういうシステムをとる場合、それから私的医療機関の中でそういうシステムをとる場合、それらはやはり特徴があると思うのです。これは社会党の医療政策についても、将来開業医制度を否認するかどうかということで、いろいろ意見が出ておるわけですが、私はやはり私的医療機関なら私的医療機関の進むべき方向というものと使命というものがあろうと思います。そこで、なるほど厚生省としては公的医療機関の中で、今申し上げるようなオープン・システムという方式をとっていきたい。それはそれでいいと思うのですが、私は私的医療機関の中でそれはそれなりの一つの大きな特徴なり利点というものができてくると思うのです。ですからそういう意味で並列をしてやはり私は考えていただく必要があるのじゃなかろうか、そういう中にやはり高い国民医療に対して前進していこうという若い人々の意欲があるわけですから、そういう意欲というものを私は伸ばしてやるべきだ、こういうふうに思うわけですね。そこでもちろん今局長もおっしゃいますように、公的医療機関の中でのオープン・システムという方式もけっこうですが、私的医療機関の中におけるところのオープン・システム方式というものを私は当然お考え願わなければならぬ問題だと思いまするが、その点いかがですか。

川上六馬厚生技官(医務局長)

○川上政府委員 おそらく現在栃木県下にある医師会の病院のようなものをお考えになっておるのじゃないかと思いますが、私も、その地域のお医者さんが共同して病院を作って、それを検査といわず利用していくということはけっこうだと思います。現にそういうように思われる病院の融資がすでに三件ほど決定しておると聞いておまりす。

河野正日本社会党

○河野(正)委員  これは甲種の場合でしょう。

川上六馬厚生技官(医務局長)

○川上政府委員 私です。

河野正日本社会党

○河野(正)委員 いや、甲種……。要するに、たとえばいろいろ基準がありましょう。それだから私が申し上げているのは、そういう基準と離れて、たとえば福岡市なら福岡市で、そういう基準はあるけれども、そういう共同施設を作ることによって高い医療内容が伴うならば、そういう方式というものをとるべきじゃなかろうか、こういうことを言っているわけです。

川上六馬厚生技官(医務局長)

○川上政府委員 現在のところは、病院という場合は基準によってやっておるものですから、共同施設なら別ですけれども、一応今基準のワクで考えておるわけです。

河野正日本社会党

○河野(正)委員 今基準があるのですから、基準が考えられるわけですが、私はその壁を破ろうというのですから、その場合にそういうことが十分考慮されるかどうか、ぜひ考慮してもらいたい、こういうことを申し上げているわけですね。その点についていかがですか。

川上六馬厚生技官(医務局長)

○川上政府委員 乙種の場合は、一応病院の整備ができておるという地域になっておるわけでございますから、そういうところでは従来の病院の施設を利用されれば大体足りるのじゃないかと見ておりますが……。

河野正日本社会党

○河野(正)委員 それは結局従来から一歩も進歩せぬということならば、それで足りるわけです。ところが今後だんだん医学の進歩、科学の進歩があるわけですから、そういう進歩に大きく追随していこう、そのための合理化ですね。それはやはり今後高い国民医療という方向に貢献していこうという強い意欲ですから、当然尊重しなければならぬ。前進のためにそういうことも考慮すべきでなかろうか、現状維持じゃなくて。医学の進歩、そういう前進のために、そういう意欲というものは尊重せらるべきではなかろうか、こういうように申し上げておるわけです。今基準があるということですが、これは当然です。ところが基準を改正するにあたって、そういう点が尊重さるべきではなかろうか。さっき大臣といろいろやりとりしましたが、いつまでもこれを金科玉条と心得て、この基準でいつまでもいいだろうという御意図ですか、そうじゃないでしょう。やはり改善すべき点は改善すると大臣もおっしゃっておるわけですから、その改善の一環としてそういうことも十分考慮されるべきじゃないか、こういうことを言っているわけです。その点いかがですか。

川上六馬厚生技官(医務局長)

○川上政府委員 将来の改善の方向としては、これは当然そう考えていくべきことだと思います。

河野正日本社会党

○河野(正)委員 だんだん具体的な面に入って参りたいと思いますが、貸付に対します据置期間というのがありますね。この据置期間が長ければ長いだけ実は借りる方は非常に助かるわけです。これがやはり公庫の一つの大きな特徴だというふうにも考えざるを得ないと思うのです。ところが実際にこの据置期間というものが若干短か過ぎるのじゃないか。というのは、この甲種の場合、こういう場合には結局医療施設の適正配置という形でやられるわけですから、経営上非常に順調にいくとは限らぬわけですね。たとえばかなりの病床を持つ、そうするとだんだん入院患者をふやして満床にしなければならぬ。満床にしても、やはり医療報酬が入ってくるまでには約二カ月ないし三カ月の期間というものが当然あるわけです。そこで健全な運営、特に甲種の場合に言えると思いますけれども、そういう場合における健全な運営のためには、私はやはり将来据置期間というものがある程度延長されなければならぬというふうに考えるわけですが、そういう点に対して、現在の据置期間というものを適当と考えておられるのか、あるいは将来健全な運営というものをはかっていくためには、これはやはり十分考慮しなければならぬというふうにお考えになっておられるかどうか、突っ込んだことでございますけれども、その辺の御所見を承っておきたいと考えます。

川上六馬厚生技官(医務局長)

○川上政府委員 当分据置期同はこの程度で参りたいと思っているわけでありますけれども、病院経営は最近非常に帯しいわけであります。医療費が今後どうなりますか、そういうところとにらんで考えたいと思います。

河野正日本社会党

○河野(正)委員 当分ということでございますけれでも、しかし実際に医療金融公庫が発足して以来、やはり医療の運営の面において非常に大きな問題が起こってきておるわけです。それはもちろん医療費の引き上げの問題もございますが、根本的には今の医療経営というものが今日の経済情勢の段階では非常に困難性を来たしておる。その一つの現われとしては、病院スト等が今日引き続き継続されておる。医療金融公庫が発足いたしました当時と、今日の時点におきます医療経営の実態というものには、若干問題点が起こってきておると考えます。そういう情勢の上に立って、やはり当分これでいきたいというふうにお考えになっておるのか、今まではこういうことでやってきたが、情勢も推移したことであるし、新しい事態も起こりつつあるような状態であるので、今後は改善をしていきたい、考慮をめぐらしていきたいというふうにお考えになるのか、さらに突っ込んでお尋ね申し上げておきたいと考えます。

川上六馬厚生技官(医務局長)

○川上政府委員 これは、これを作りますときに、いろいろ他の公庫などの金融の条件などをよく勘案いたして、大蔵省と打ち合わせて決定したものでございます。従来御承知のように金融機関の相当高利、短期の金をもって建設しておったわけでございますから、それから比べますと、これでずいぶん改善されたわけでございまして、そういう意味で当分これでやっていきたいと考えておるわけでございます。しかし最近になりまして、病院経営が非常な困難に逢着しております。医療費値上げの問題がどう片づきますか、そういう事情をその場合にはよく考えまして、特に償還期間を延ばす必要があるというような事態になりますれば、そのときに考えてみたいと思います。

河野正日本社会党

○河野(正)委員 今案は局長から、他の金融公庫  中小企業あるいは国民金融公庫等をさしておられると思いますが、そういう金融公庫等との関連もある、そういう意向はわれわれはわからぬではない。しかし逆に考えますと、そういう他の営利を、追求するような企業と若干目的を異にするわけですね。医療金融公庫が発足いたしましたについては、それ相応の目的と使命があったわけです。医療という特殊性を尊重する、そういう一つの大きな使命ないしは目的があって医療金融公庫というものが新たに発足したというふうに理解するわです。そこで私は、他の金融機関がどうであろうと――もちろんそれは参考にしなければならぬだろうと思いますけれども、他の金融機関がそうであるので、医療金融機関もそういう範疇を出てはならぬということではなかろうと私は考えます。やはりそれ相応の目的と使命があるわけですから、そういう目的なり使命というものを十分尊重するという建前の上に立って、こういうもろもろの問題が処理されなければならぬというふうに考えるわけです。しかも実は医療金融公庫が発足いたしましたその当時の時点と今日の時点におきまする状況というものについては、非常に推移をした面等もございます。それで私はそういう点を十分認識をし、十分参酌をした上に立って、当然こういう問題も再検討しなければならぬ段階がきておるというように考えるわけです。そこでいろいろ御検討いただくような御意見もございましたが、さらに私は、せっかく医療金融公庫によって今の医療施設の向上をはかり、さらには国民医療の発展に寄与しようという高い理想を持った公庫でございまするから、当然、せっかく恩恵を受けたなららば、その医療施設というものが健全な発展を遂げるように、健全な運営というものができるように、そういう建前から当然私は再考慮というものが促されなければならぬというふうに考えるわけですが、さらにそういう認識の上に立っての局長の御答弁を一つお願い申し上げておきたいと考えます。   〔藤本委員長代理退席、柳谷委員長代理着席〕

川上六馬厚生技官(医務局長)

○川上政府委員 公庫などの意見もよく聞いてみることにいたしましょう。

河野正日本社会党

○河野(正)委員 その点は一つ十分尊重をして御研究願いたいと思います。よろしゅうございますね。それから甲種、増改築資金の面でございますが、この中で私どもが特に要望をいたして、御見解をただしておきたいと思いまする点は、それは(ハ)の頃にございますいろいろ問題点がある場合です。たとえば、お手元にあるかどうかわかりませんが、衛生上、防火上もしくは保安上安全な状態に保持するために緊要なものというような項目がございますね。そういう建前からいいますると、今度の行政管理庁の勧告にございまする精神病院の場合――大臣おいでになりまして、次の委員に発言を許せという御指示がございましたので、最後に一つ申し上げておきたいと思いまするが、勧告の中にございますように、精神病院の場合、非常に問題点がある。建物、設備の不十分なもの、患者の保護室への収容、作業療法の実施等に適切を欠く、そういう点を私どもが考慮いたします場合には、当然精神病床の場合には最優先される、今日の行政管理庁の勧告からいたしましても、最優先される、そういう条件というものが、私は当然整っておると思いますが、その辺行政管理庁の勧告等をごらんしただいて、どのようにお考えでございまするか、一つ局長の御答弁を願っておきたいと考えます。

川上六馬厚生技官(医務局長)

○川上政府委員 医療法上、構造設備などを整備しなければならぬ、あるいは保安上あるいは防火上ほっておけないというような問題は、やはり緊急の問題のように私ども考えております。なるべくそういうものには貸し付けるように公庫に伝えたいと思います。

河野正日本社会党

○河野(正)委員 それと問題いたしますが、やはり精神病床の場合は特殊な性格がございますから、そこでこれはまた話が戻りますけれども、基準通りにいかぬ場合がある。さっきちょっと申し上げましたように、人口二万に対して十床というように抑えられておりますけれども、これは一般病床と違って、一般病床なら、そこで手術しなければならぬ、さっと入院しなければならぬというようなことで、地域的な面というものが非常に重要な要素になるわけです。精神病床の場合は若干離れておってもいいわけです。精神病者の家族の場合にすれば、離れておった方がよろしいというような考え方を持つた人が多い。たとえば兄弟から精神病者が出ますと、妹の縁談に差しつかえる、あるいは嫁さんの来てがないというような、家庭的ないろんな思惑から、むしろ遠く離れた方がよろしい、こういう意見の人も非常に多いわけです。そういうことから、一般病床の場合と精神病床の場合は、若干そういう基準の点において私は問題があろうと思うのです。ところが実際この貸付基準によりますと、府県において人口一万に対して十床というように、非常に機械的に抑えられておる。これは冒頭にちょっと申し上げました問題と若干関連いたしますけれども、そういう特殊事情というものも当然私は考慮されなければならぬと思う。そこで今のいろいろな保安上の問題、安全皮の問題等々に関連をしても、精神病床の場合には優先されなければならぬというような点を申し上げたわけですが、それと関連をして、やはりこの地域的な問題、基準の問題等についても、これはさっき私は申し落としたので、ここであらためて申し上げますが、そういう基準の問題等についても、やはりそういう特殊性を考慮して、将来御検討を願わなければならぬ点ではなかろうかというふうに考えておりますが、いかがでございますか。   〔柳谷委員長代理退席、委員長着席〕

川上六馬厚生技官(医務局長)

○川上政府委員 その特殊性といいますと、今度の準則の中にも、御承知のように人口一万人当たり十ベッド以下のところに貸し付けるというようになっておりますが、地域的に見て特に必要な場合には貸し付けてもいいということを書いてあるわけであります。ただ原資がないものですから、現在そこまで及んでおらぬのですが、そういう点も今後考えて参りたいと思います。先ほど申し上げたのは、精神病院だけはいつも優先して貸せるというわけにはいかないので、法に照らして欠陥があるものは急いで整備させるというような趣旨でございます。

河野正日本社会党

○河野(正)委員 別に精神病床だけを優先せよというのではなくして、精神病床についてはそういう特殊性があるので、当然優先すべきではないか。何も精神病床だけどんどん無条件で優先させろというのではなくして、そういう要素が積み重なっておるから優先させるべきではないかという意見を申し上げたわけですから、その点は一つ誤解のないようにしていただきたい。  それから今、基準以下でも状況によっては考慮する、なるほどその通りです。ですけれども運営の面においては、資金が少ないという関係もあって、考慮されておらぬというのが実情です。しかし運営の面においても、やはり当然考慮さるべきだと思う。そういうことですから、今言ったように、ただ基準の中で考慮すべきであるということでなくて、当然運営の面においても考慮すべきであるという私の意見ですから、その点は一つ誤解のないように御理解いただいて、御答弁を願っておきたいと思います。

川上六馬厚生技官(医務局長)

○川上政府委員 先ほどの例外規定というのは、むろん運用の面なんですが、基準はそのままになっても、運用の面で考えていくようにしたいと思います。

河野正日本社会党

○河野(正)委員 本来から申し上げますと、今いろいろ具体的な検討を加えたわけですから、その席上大臣が御列席いただいて、十分そういう具体的な件について御聴取願えたら一番よかったわけですけれども、席をはずされておりましたので、まことに残念ですが、具体的な例につきましては、局長とそれぞれ意見の交換をいたしたわけです。いずれにいたしましても、実はこの医療金融公庫はなるほど医界多年の懸案でございましたが、発足して参りますというと、資金源の問題もございます。それからまた発足早々ですから、事務上非常にふなれな点もあったろうと思います。しかも窓口が受託金融機関でございますから、他に厚生省あるいは医療金融公庫にとどまらず、実際金融機関は市中の金融機関に委託されるという面もあったろうと思います。それやこれや悪条件が重なって、実際には厚生省の親心だったと思いますけれども、この運営の面においては、非常に強い不平不満というものが起こってきた。ところが、そういう多くの不平不満というものを十分お聞き取り願い、さらには尊重されなければ、私は医療金融公庫の発展も進歩もないと考える。そういう意味で、今まで長い間時間をかけていろいろ御意見を申し上げたわけですが、そういう意見の上に立って、それらの問題を解決するためには、私はいろいろな手段、方法があると思います。その一つとして、私はきょう貸付基準の問題を中心として、いろいろ意見の交換をやったわけですが、これを総括して、一つ大臣もずっと列席されておりませんから、一応私は医務局長に総括的な御所見を承りますから、そういう意見にのっとって、大臣からも一つ御答弁をお願い申し上げたいと考えます。今まで長い時間かけて、貴重な意見をいただきましたが、そういう意見にのっとって、このしぼった貸付基準、準則、この問題に対してどういう御所感をお持ちになったか、まず医務局長から、さらには厚生大臣から、それぞれ所感を承りたいと考えます。

川上六馬厚生技官(医務局長)

○川上政府委員 いろいろと河野委員から将来の金融公庫の改善すべき点を御指摘になったわけですが、そういう点につきまして、公庫とも打ち合わせいたしまして、十分検討いたしたいと思います。そしてさっそくにも改善しなければならぬというような点がございますれば、改善していきたいと思います。また将来の問題として、いろいろ御抱負があったわけでございますが、こういう点につきましても、十分研究させていただきます。

古井喜實自由民主党厚生大臣

○古井国務大臣 全部お話を伺うこともできなかったのでありますけれども、当初にも申し上げましたように、発足しまして新しいいろいろな経験を経たわけでありますから、いろいろな意見、議論があるのもむしろ歓迎すべきことで、これを改善の資料にいたしまして、そして改めるべき点があったら、改めるこういうことで十分検討してみたいと思います。不在中の話はよくまた局長などから聞きたいと思っておりますから、御了承願います。

河野正日本社会党

○河野(正)委員 その内容に非常に技術的な面も含んでおりますから、大臣としては今御開陳願ったように、改善すべき点があったならばせひ改善するという一つの方針でけっこうだと思いますけれども、事医務局長に関しては、今長い間いろいろやりとりしたわけですが、その中に一つぐらい改善すべき点があったというお答えがあろうというふうに考えておったところが、これまた大臣と同じように、改善すべき点があったら改善したい。二人大臣みたいな答弁があって、私どもは非常に不満足なんです。局長はその衝に当たってこられたわけですから、具体的には別として一応改善すべき問題があったようである、一つ大臣とも十分相談をして改善していきたい、こういう程度の御答弁ならば満足しますけれども、局長までが大臣のような答弁をされたのでは、どうも今まで何のためにここでいろいろ御質疑申し上げたか、全く意味がなくなったような感じがするわけです。どうぞもう一ぺん、突っ込んだ質問ですけれども、満足のできるような御答弁を願いたいと思いますが、いかがでございますか。

川上六馬厚生技官(医務局長)

○川上政府委員 お話でいろいろと問題点がはっきりしてきたと思うのです。それで公庫などの意見もよく聞きまして、そうして改善すべきことは改善していく、大臣にもなおよく御質問の要点を申し上げまして、その御相承により弄処していきたいと思います。

河野正日本社会党

○河野(正)委員 最後の問題点がはっきりしてきたということに対します局長の御見解が附きたかったわけです。問題点がはっきりしたって、それは何にもならぬことであって、それは前進になる質問をし少なくともあれだけの時間をかけて問題点を明らかにしたからですから、それに対する局長の御所見というものがあろうと思う。それに対して大臣は大臣で政治的判断をしますから、その大臣の問題は別としても一応局長としては問題点が明らかになったので十分一つ考慮していきたいというくらいの前進する答弁はあってしかるべきだと思うのです。そこで今から局長が考慮していきたいというくらいでは、正直いって満足いかぬわけです。局長がそういう自信のないことだったら大臣踏み切りがつかぬ。それですから、実際いままで長い間やりとりしましたが、結局最後の締めくくりができぬということになりますから、少なくとも局長段階では問題点がはっきりして、当然改良すべき点があった。具体的にどう解決するかということについては、やはりそれぞれそれは大蔵省あたりとも折衝も必要でしょうし、また大臣との御相談も必要だろうと考えます。そこまで私どもは強く要求しませんけれども、その辺くらいまでここで明確にして、再質問せぬでもいいようにお願いしたいと思いますが、いかがですか。

川上六馬厚生技官(医務局長)

○川上政府委員 先ほども申しましたように、いろいろ問題点を御指摘になったわけでありますが、私もこの点はなるほど考えなければいけないというようなことも感じておるわけでありますが、そういう点においては、公庫の意見もよく聞きまして、改善すべき点は改葬したいと思います。

山本猛夫自由民主党

○山本委員長 滝井義高君。

滝井義高日本社会党

○滝井委員 さいぜん大臣がおられませんでしたので、政務次官の答弁もこれはやはり政治的だから、大臣の意見を聞いてもらいたいという意見なんです。そこで、二、三点聞くことになるわけですが、まず医業の健全経営というものをはっきりさせなければいかぬと思うのです。医療金融公庫で今回は七十億の金を貸すことになるのだが、一体貸す客体というものはどういう経済の状態でございますか。一診療所当たりの総水揚げは幾らで、そして経費が幾ら要って、所得は一体幾らになるんだ、これを把握できずしてはどこへも金を貸すというわけにいかぬと思うのです。返すめどがないのですから。それを一つ出してもらいたいと言うのですが、ないというわけです。こういうことでは金融公庫の金を貸すことは非常にあぶなっかしいわけです。大臣この点あなたはどう理解をされておるかということなのです。   〔委員長退席、柳谷委員長代理着席〕

古井喜實自由民主党厚生大臣

○古井国務大臣 対象になる各病院の経済的な実態というものをよく見て、どの金額が貸せるかということをきめるのでありましょうが、これはもうできるだけの資料で判断するほかはありません。最善の調査で、貸していい、償還能力がある、こういうことをきめるほかはありませんので、これはそういうふうにやって、金を遊ばせるわけにはいきませんから貸していく、こういう道をとるべきものだろうと思うのであります。

滝井義高日本社会党

○滝井委員 できる限りの資料で判断をすると言うけれども、病院は新設する場合があるわけです。そうすると新設する場合は、その病院は一体どの程度の経理のものかというようなことは全然わからないわけです。そうしますと、当然でき得る限りの資料というのは、その付近における診療所、あるいは病院なら病院というものが、一体どういう経営の実態であるかということを知らなければならぬと思うのです。それを知ることなくして、申請したからといって金をむちゃくちゃに貸すわけにはいかぬと思うのです。貸すわけにいかぬから、二月十五日現在で九十億の借り入れの申し入れがあって、実際にそいつをいろいろ審査して分類をしてきておるわけですが、それを分類をして、これが貸すのに適格だということのためには、何か基準がなければいかぬわけです。その基準は一体何なのかということなのです。これはわれわれとしてはさっぱりわからぬわけです。この法案を作るときは、あるいはこの数字は間違っておるかもしれませんが、今一診療所で見ると、二百六、七十万円くらいは収入があります。大体その八割くらいを貸すことになります。そうすると大体これは一年に何万円ずつ返すことができますという計算を発表したのです。従って、その後の情勢の変化もあったのだから、そして医療費も一割上げるとおっしゃるのだから、現段階では、三十六年度に七十億も貸すのですから、一体どうい上げたら一体どういう変化がそこに起こりますか、これを教えて下さい、こう言っておるわけです。そういうことが科学的であって、これを教えてもらわぬ限りは、一体どういうところにどういう基準で貸すかということがさっぱりわからぬ。そしてしかもそれが返ってくるのか、返ってこぬのか、病院の収入がどういうことになるのかということがわからぬわけです。これが一番根本のところだと思うのです。保険局の資料でと言うから、保険局の資料はというと、われわれはもらっていないわけです。この前保険局から資料を出しましたが、きわめて大ざっぱなもので、こまかい数字は入っていないのです。入っているのは――これは川上さんお認めになりますか。一診療所当たりの一カ月の平均経費が四十一万六千百四十二円なんです。これは経費推計ですから、この中から個人立院長所得九万四千七百三円というものがあるから、これがあるいは収入ということになるかもしれない。しかし四十一万六千百十二円というと、この前あなたの言われたのとずいぶん迷う。これは倍くらいになります。こういう資料が保険局から出ているのが、保険局の資料の通りですということになると、これはこの前のあなたの資料というものは一体どうなったのだ、こういうことになるのです。だからお貸しになる医務局がその、実態を知らすして、保険局の資料だということになると、保険局のは四十一万円になっているのですよ。これはこの加われわれが要求した資料は四、五日前に全部議員に配付されたのです。だからこういうことは御存じですか。一施設当たりの一カ月の平均経費推計が四十一力六千百四十三円になるのかどうかということです。こういう一番急所に当たる部門が、保険局の見解はわかっても医務局の見解がわからないと、病院の経営というものはさっぱりだということなんですが、どうですか。これは支払い利子をどのくらいに見積もっておるかというと、六千九百二十七円見積もっております。保険局は、これから医療費を決定する場合には、四十二万六千百四十二円という平均を出してきておるわけです。そうするとあなたの方は、この前は二百六、七十万だったと私は記憶しておるのですが、一施設当たりが二十二、三万円だったのです。そうするとこれは倍になるのです。これは医務局の見力と保険局の見方がずいぶん違ってくるのです。同じ医療行政を扱う保険局の見方と医務局の見方がこれほど違うということは納得できないのです。それならば、もし四十一万あるならば、これは平岡にしたら四百万以上に上るのですから、診療所にはもっとよけい貸してもいいということになる。だから客体の経済のあり方に対する把握、一体どう見るかというここのポイントを、もう少し大臣からわれわれにわかりやすく納得いくように説明してもらわぬとどうにもならぬのですよ。

古井喜實自由民主党厚生大臣

○古井国務大臣 この保険局で今度の医療費引き上げに関連しで出しました資料は、これは確かに役所の関係で出した資料でありますから、これは大きにたよるべき一つの基準になるだろうと思うのであります。ただこれは一つの全国的な基準を書いておるのでありますから、名個々に作る施設ということになれば、その地方あるいはその病院の特殊性もありましょうし、これはまたそれで見なければならぬ。一つのよりどころではありましょうけれども、具体的には、地理的な、あるいはその病院の診療内容の特殊性等を考えて、経済がどういうふうに見られるか、こういうことになるのでありましょうから、全国的、抽象的なものだけで、それがあるから済んだというわけにはいかぬと思う。これは具体的に考えなければ仕方がないと思うのであります。これは一つのよりどころでありますか、そういうふうにして、その近辺の施設の状況などもありましょうし、償還能力は判断をすることもできるでありましょうし、神さんのようなことを言っておったら金を貸せるものではありませんけれども、しかし大体の実例、またそういう抽象的な基準をもとにして判断をしつつ処理していく、これか今日の方法としては道であろうと思うのであります。そういうふうにしで最善を期していきたい、こういうふうに思うのであります。

滝井義高日本社会党

○滝井委員 大臣の答えはあまりしろうとらしい。この前この委員会に出てきたときに、やはりきちっと医務局のものか全部出てきたのです。今度は保険局のものがこうして出てきたわけです。われわれが要求してこれは二、三日前配られた、そうしますと、あまり違いがあり過ぎるわけです。これは収入が多ければ貸す金が多くていいわけですが、今診療所は百三、四十万しか貸していないですよ。金を貸す場合には客体というものが、それはケース・バイ・ケースでいくことは当然だけれども、一体全国平均どういう状態になるかということを、保険局がこうして全国平均を見ておるように全国的な診療所の状態はどうだ、病の院状態はどうだということを出してくることは当然です。私的医療機関がわからなければ、公的医療機関でいいから、同じ健康保険の点数単価でやっているから、甲表と乙表と単価の違いはあるけれども、同じ健康保険でやっているから……。これは私はさいぜんから資料を出して下さいといったら、出してくれるとおっしゃったのです。この前私はもう一つ資料を要求しておった。それは公的医療機関なりその他の分布状態を出して下さい、これはできましたか。

川上六馬厚生技官(医務局長)

○川上政府委員 お手元の資料の分は、これは一応診療所も病院も突っ込みになっておると思うのです。この前私の方で申し上げた数字は診療所について申し上げましたので、そこに開きがあると思うのです。  それからこの前の委員会で御要求になりました国立の病院と療養所の分布図は作っておりますので、すぐお届けいたします。

滝井義高日本社会党

○滝井委員 これは病院と診療所が込みになっておりますけれども、実はこれは診療所に近いところで出てきておるわけです。たとえば個人立の院長所得九万四千七百三円、そしてあとの人件費で院長と出てくるのは三千二百七十四円しか計上していない。それから常勤の医師として一万九千七百十円、非常勤の医師五千百三十五円、こうしか出しておらぬのです。従ってこれを今度は個人立一人にするときには、こういう医師のやつを全部上に加えていくと十何万になる。全部個人立院長所得の九万に加えていけばいいのですから、あとは同じことになる。これは人件費も何万と見積もっておるわけじゃないから、非常勤の医師と若い常勤の医師と一人くらいしか見積もっていないですから、これはむしろ診療所に近いところで見ておる。いわゆる点数なり単価の単位を作るわけですから、こういう形でなければだめなんですよ。大きな病院を一緒にしたのではこういう統計は出てこないのです。これは主として個人診療所に近いところを統計におそらくお作りになった。だからこれとあなたの方の数字とはあまりにも違い過ぎるわけです。それと違わないというならば、ほんとうは私はこの法案が通るまでに出してもらいたいのですが、それはそうもいかぬでしょうから、一ぺんお約束通り公的医療機関でよろしいですから、診療所を早急に忘れぬように出して下さい。あなた方の資料はできるはずです。これはこの前黒木次長がお出しになったのですから……。

川上六馬厚生技官(医務局長)

○川上政府委員 けさほど申し上げましたのは、公的医療機関の病院の分を持っておるわけです。診療所の方はそういう資料は持ち合わしておらないわけです。現在その調査をしておるわけですが……。

滝井義高日本社会党

○滝井委員 あなたの方になければ、保険局に幾らでも診療所はあるわけです。だからこれはあなたの方は監督官庁で権限があるわけですから、保険局の協力を得て、保険局の二つ、三つの診療所をお出しになったらいい。それを当然あなたは監督官庁だから、国の経費で作っているところはやれるはずなんです。こういうように診療所の実態も医務局がわからぬということで一体医療行政ができるのですか。診療所の内容も全然わからないで医務局の行政ができるとお考えになりますか。医師なり看護婦の身分を握っているあなたの方で、医師や看護婦が食うか食われるかという状態になっているときに、食うのか食われるのかわからないということでは医療行政というものはできないですよ。当然これはあなた方権限があるのだから、協力を得ておやりになる方がいいのです。それがどうしても個人立というものは今できない、私的医療機関はできないというなら、公約医療機関でいい。診療所は幾らもあるのですから、たとえば国民健康保険の直轄診療所だってありますし、保険局の協力を得ればすぐできるんですよ。だからそれはぜひ一つ出してもらいたいと思うんですがね。

川上六馬厚生技官(医務局長)

○川上政府委員 それは現在官公立の診療所の調査をいたしておりますけれども、今すぐと言われましても間に合わないのです。

滝井義高日本社会党

○滝井委員 この前ここで黒木さんがお出しになったでしょう。この前あなたもお聞きになっておったはずです。あれは個人立でお出しになったとさいぜんおっしゃっているでしょう。その同じところをもう一ぺん補正してお調べになったらいいじゃないですか。

川上六馬厚生技官(医務局長)

○川上政府委員 あの数字は、御要求があったものですからある程度理論的に作り上げたものなのでして、実態をあれで現わしておるというように必ずしもとれないわけですし、これだけ患者があれば収入はこういうようになって、金融公庫の金を借りてやっていけるというような数字です。従って実態調査した結果に基づいた数字ではなかったわけです。

滝井義高日本社会党

○滝井委員 そうじゃないんです。あれは患者の数その他は健康保険のものとほとんど合っています。理論的に作ったものではないんです。それはああいうものが架空に理論的にできないことはないけれども、保険局その他の資料とも相当合っている。私この前の資料を持ってきておりませんが、理論的に作ったものではない。それはきちっと、ある程度のものを調べてお作りになった。これは黒木さんがおればよくわかるのですが、病気だそうですからやむを得ませんけれども、それはすぐできるというわけにもいかぬでしょうから……。さいぜん申しましたように臨時医療制度調査会というものは、医療経済の実態を調査するということになっているから、それをおやりになっておらぬというのは怠慢ですよ。できるだけでいいですから、病院と診療所を早急に出していただきたいと思うのです。さいぜんはお出しになるとおっしゃったのですが、私は大臣の前でそれを確認しておきたいと思うのです。

川上六馬厚生技官(医務局長)

○川上政府委員 先ほど申しましたのは、県立病院などの資料がございますものですから、それを出しますというお約束をいたしたわけであります。診療所については、実は全くの理論数字ではありませんけれども、これはある程度の実情を加味して作ったものなのでございます。しかしそうかと申しまして、実態からそのまま出た数字ではないわけであります。先ほど申しますように、私的医療機関の方は医師会の協力を得られませんので、当分これはむずかしいと思いますけれども、官公立の病院、診療所の実態は現在調査をいたしておりますから、これはいずれ出てくると思います。そういうことで、あすにでも間に合わせられますものはやはり病院の資料でございますので、御了承願います。

滝井義高日本社会党

○滝井委員 病院の資料でもけっこうです。しかし局長さん、日本の保険医の中で私的医療機関というものが診療所の数からいえば八割も占めておって、そうしてその実態をまるきり厚生省の医務局で把握しておらぬのです。幾ら協力しなくたって把握する方法というのは幾らでもある。公安調査庁なんか見てごらんなさい。あんなことまでやって把握しているでしょう。あなたの方だって自分の傘下にこういうストライキが起こっているならば――日赤の診療所だっていいじゃないですか。あるいは健康保険だっていいですよ。どうせあなたの方のお役人が理事さんをされているのだから、資料をくれと言ってもらったらいいんですよ。県の保険課長も全社連の常務理事をやっておるのですから、厚生省のことだから、もらったらいい。それが秘密のものだったら、極秘の判を押して検討して、われわれのところにおおよそのところで数字をお出しになったらいい。やろうと思ったら幾らでもできるのですよ。おやりになっておるはずだ。まあこれは結論からいえば、貸す相手の実態が全然わかぬで医療行政というものはできないということです。それでもし医療行政がやれるというなら大へんなことだ。病院でけっこうですから、至急出して下さい。どうもこれでは処置ないですな。  次は大臣にお尋ねをしますが、医療金融公庫は今度二億円金が返ってくるのです。それから二十八億円の還元融資と特別融資、それから三十億の一般会計からの繰り入れと、前の十億円、合わせて七十億になる。この七十億で今度は融資することになるわけですが、医療金融公庫と今度新しくできる年金福祉事業団、この問題については私は年金福祉事業団のときに詳細に質問をさしていただきたいと思います。しかし、きょう、この医療金融公庫と関連をする部面は、どういうところへ関連をしてくるかというと、今度医療金融公庫に厚生年金の還元融資が二十億入って、国民年金からの特別融資が八億、合わせて二十八億入るわけです。同時に年金福祉事業団にも五十億入ってくるわけです。その五十億の中から、十七億が病院を建てるのに出ていくのですよ。私はこれは初めて内容を調べて知ったのですが、十七億出ていく。そうすると同じように還元融資なり特別融資の入った医療金融公庫も病院に出ていくわけです。もう一つ還元融資は地方の起債に出ていく。これが病院に行くのですから三本建になっておる。そうして年金福祉事業団の施設は一体どういうところに行くかというと、厚生年金と船員保険と国民年金の福祉施設の設置、運営のために金が出ていくわけです。従って病院も、そういうものの事業主かあるいは事業主の団体を中心に作られていくのです。ところがもう一つできてくる。どこでできるかというと、同じような船員保険特別会計の歳出のいわゆる福祉施設として病院ができていく。これは同じ年金の、積立金ではなく元金の方から出ていくわけです。それから厚生保険特別会計の業務勘定の中からも、同じく保健施設として二億六千六百一万八千円が出ていく。こういうふうに同じ年金関係の金が四本になって出ていく。初め私は三本と言っておりましたが、この特別会計を入れたら四本になる。それでこの四本の病院の計画実体というものは医務局長さん一体どうなっておるかと聞くと、医務局長さん答弁できない。知らないのです。どういうところにどういう内容の病院ができるかということは、病院の基準ができて、建てますと言ったときにしかわからないのです。そうすると古井厚生大臣になられてから、あるいはあなたの前の歴代の大臣は、厚生行政、医療行政というものはやはり一本化しなければならぬ、特にこういう病院の行政というものはきちっとしなければならぬのじゃということをみな言われてきた。あなたも言われてきた。そして現在内閣にある社会保障制度審議会に、それらの一元統合化の問題を諮問されておる。諮問をされておるにもかかわらず、今度この法律案を出してきたのを見ると、いわゆる医療金融公庫と年金福祉事業団と、二元化されてきておる。他のものを入れたら四元化になるのです。そうして、医務局長はその実態を知らない。一体この中から幾ら結核の療養所になり幾ら精神病の病床になるかと言うと、わからない。こんな行政をやっておったら、これは処置なしということです。そこで、この十七億は、ほかにまだ養老施設その他第一種、第二種の福祉施設を作るのですから、それを中心におやりになって、病院は医療金融公庫にお移しになって、公的あるいは事業主の分と私的の分と、きちっと分ければ、経費も節約になるし人件費もロスにならない。これで一元化すればずっと能率的で、医療行政が単純化して、結核の病床をどこに作り精神病の病床をどこにふやす、私的医療機関のないところにどういう配置をやっていくということが一目瞭然とわかっていくと私は言うのです。そこで、これは一体大臣としてはどうおやりになるか。これは古井厚生行政の試金石ですよ。同じようなものを経費が要るのに作る必要はないと思うのです。これは今まで市町村なり県なりを通じてお貸しになっておったものをただ事業団を通じて直接貸す、これだけの違いなんですから、医療公庫でけっこうです。運営の仕方さえ労働者なり事業主をそこに加えてくればいいのですから、当然私はそうすべきだと思うのです。そうしないと川上医務局長、責任を果たせない。何もわからないのです。この点いかがですか。

古井喜實自由民主党厚生大臣

○古井国務大臣 金融の窓口の問題と病院の整備の問題とは、必ずしも一緒にからめて考える必要もないと私は思うのです。つまり全国的な病院の整備計画を持ち、これをもとにしつつ、それに対して融資するときに、一方の窓口から融資する、あるいは他の窓口から融資する、しかし全体としては病院の整備計画というものがもとになっておりますれば、とにかく病院の整備問題としては整っていくということになると思うのでありまして、問題は整備計画を具体的に待つという点だと思うのであります。この点は、昭和四十五年度を目標にした十年計画が、ラフなものでありますけれどもあるわけであります。これをもう少し再検討してみなければならぬ。   〔柳谷委員長代理退席、委員長着席〕 それから前半期の三十六年度からの五カ年計画は、さらに前半期分の病院整備計画というものを具体的に練ってみなければいかぬというので、今それを検討しておるところであります。それがもとでなければ、整備計画がなければ、窓口がかりに一つであったところで体制が整ってこないのであります。だから、整備計画を持っというところに一つ大事な点があると思うのでありまして、それはただいま申すように今検討しておるところであります。そういうふうにして全体は考えていきたい。  それから、福祉事業団という窓口をここで設ける点について、御意見かたがたお尋ねてありましたが、現に医療金融公庫があるのに、その事業団をもう一つ窓口にする必要があるかないかということは、滝井さんがむしろよく御承知のように、社会保険審議会あるいは国民年金審議会、社会保障制度審議会などでさんざん議論をして、そのあげく、大多数の人は医療金融公庫があることを承知しながら、やはり病院関係にも事業団をもう一つ窓口にしたらよかろう、こういうことになったと私は承知しているのであります。そこで、ここにまた一つ窓口ができる。このことをやめてしまうということは、もう一つ考えものて、ことに福祉事業団の方は融資条件なども、この事業団の性格からいいましてまた有利に取り扱うことになっておるわけてあります。その面をやめてしまうというわけにもこれはいかぬと思うのです。やはり有利な条件で窓口が開けるならば窓口を開いた方がいい、こういうふうに考えますので、議論はあるとは思いますけれども、さんざん他のそういう審議会などでも論じた問題でもございますから、とにかくこれはやはりこういう形で発足して実績を見る、こういうふうにいたすのが適当であろうと思うのであります。滝井さんの御意見にあるいは沿わぬのかもしれませんけれども、どうも今のところ私はそういうふうに思うのであります。

滝井義高日本社会党

○滝井委員 古井さんともあろうものが、どうも筋を曲げた議論だと思うのです。審議会が何と言おうと、正しいことはいつも政府は自分の所信に従っておやりになるのです。審議会が何と言おうと、政府は審議会の言う通りにやったためしはないのですよ。昭和二十五年に社会保障制度審議会が答申したけれども、政府は一つだってその通りにはやっていやしない。だからこの場合にだけ、それも大していい理論でもないのに従わなければならぬということはないのです。それから整備計画ができれば同じたというけれども、整備計画というやつはだだっ広いもので、窓口を一つぴちっと抑えておけば、その方が最も簡単で合理的なんですよ。医療金融公庫という窓口を通じて、利子は、それは年金福祉事業団と同じように事業主なりあるいは事業主団体に安くやらなければいかぬというのならば、安くおやりになったらいいのです。その分は特別安くいたします。ないならば金は出す、こういうことでいいと思うのです。私はむしろそういうことはおかしいと思うのです。これは私的医療機関だって健康保険の被保険者、船員保険の被保険者のための施設なんですから、皆保険になったら公的医療機関だって私的医療機関だってみな同じです。だからこの利子を変えることもまたおかしいのです。これはどっちも六分五厘ですから、利子は同じなんです。そうすると理論的に今度はそれだけ人件費とあれが要らなくなるのですから、その分だけ病院がよけいできるわけですから、医療金融公庫を一本にまとめたら、同じものを二つ作るよりは一本の方が能率が上がるのです。これは三つ子だってわかることなんです。だから窓口の点からいってもその運営の点からいっても、これはおそらくあの人たちがこういうこまかいところまで気がつかなかっただけです。答申にこういうことが書いてない、私も読んでみたが書いていません、だからこれは労働者をそこに参加させたらいいのですよ。この十七億の金がこれからだんだんふえていきますから、これは医務局長が全局を把握しておれば私は文句を言いません。ところが一体それじゃ九十五億のこの病院を建てる還元融資、特別融資の中から、病院の建設費の中から、一体幾ら結核の療養所ができて、幾ら精神病床ができるかといったらさっぱりわからぬのです。これは事業主の恣意によることになる。その恣意によるところを、今度は貸し出すときに、医務局が医療金融公庫を押えておけばきちっといくわけです。そればかりではありません。もう一つ大臣の知らないところを私は御指摘しなければならぬ。それは午前中に私が船員保険会、これは船員保険特別会計から病院の建設費が出ておる。それを委託して同会でやっておるわけです。ところが同会の病院の運営の仕方を調べてみると、実にでたらめが多いのです。架空請求をしている。しかも医療の基準の通りのことはやっていない、こういう状態が出てきているわけです。そうしてその病院の運営の主体である船員保険会は、森本保険局長が顧問、船員保険課長は理事、昔の船員保険課長が専務理事、こういうように入っていっておるわけですから、館林君か幾ら監督しようと思ったって監督できない、こういう実態が出てくるのですよ。だからもしこれは保険局の中に病院を置いて、年金福祉事業団でやらせていると、またこういう二の舞になると思うのです。これは船員保険会だけではないのですよ。全社連も同じです。給料が安くてストライキが解決しない。調理婦なんか一カ月四千四百円で使っている。役所が金を出しているところの実態がこうなのですから、これはやはり移さなければいかぬですよ。監督と現業との分離です。まず隗より始めよ、まず大臣の足元から始めなければいかぬです。年金福祉事業団を作って同じことをやっておったら、これはもう悪の積み上げになるのです。こういう意味からも私は変えなければいかぬと思うのです。これは私実態を全部調べた。船員保険だけではない。全社連だって私はかつてここで問題にしたことがあるのです。全社連の方はやはり厚生省から入っておりますよ。だからそういう点があるので、運営とあれを別にするという意味からも、これは医務局にお移しになる方がいい、こういうわけなんです。あなたはいろいろこだわっておりますけれども、私はこれは過去の実績、現実の運営の仕方、病院の運営の状態――大臣参考までに言っておきますけれども、まるきり職員かいないのに十人くらい病院に計上しているのですよ。この金は一体どこに出しておるか知らないけれども、出しておるわけです。これは厚生省の保険局の中にその病院があるからこういう形になるのです。みななれ合いでできるのですよ、監督も手かげんをするし。それではほんとうの病院行政ができないですよ。乗り込んできた厚生省が病院行政を正そうというならば、まずこれから正さなければうそです。これをもしあなたが正すことかできないなら、あなたが幾らここで言ったって、百日の説法へ一つです。あなたの行政はこれでわかるのです。だから私が調べ上げた結果を今あなたに御報告をして、私はあなたの裁断を得たいのです。私は安藤政務次官にも与党の人にも聞いたが、君の言うことが正しい、その通りだ、これはやはりやってもらわなければいかぬとみな言っていますよ。あなただけがこだわる必要はないのです。現業とあれとは分離するということは、与党だってちゃんと医師会に約束している。ここからやっていく、これは現業と監督を分離する一つの道ですよ。これをもしあなたがおやりにならずこのままお通しになれば、あなた自身も今までの旧弊に加担をしたことになるのです。私は割合こういうことを強勉したので、その欠陥をついて、あなたの行政が正しい道を歩むことを進言をして、そしてここであなたに踏み切っていただきたい、こういうことから私は質問を特に残しているわけです。どうですか。

古井喜實自由民主党厚生大臣

○古井国務大臣 滝井さん、いろいろ御意見かたがたお尋ねてありましたが、御意見の中には大きに傾聴すべきものがあることは私もよくわかります。ただ、今の金融の窓口一本化、ことに医療金融公庫に一本化という問題だけであなたの御議論は解決がつくものではない。それにしてはもっと問題が複雑であるし、多いのでございまして、それぞれの問題はそれぞれに考えて解決しなければならない。現業と監督の分離ということで解決がつくものじゃありません。医療金融公庫に持っていけばどうして監督と現業が分離できるか、いろいろ問題は他にあるのであります。それはそれといたしまして、これは相当有利な条件でもって事業団で病院方面にも金を貸そう、こういう道を開こうというものでありますから、きょうの段階ではもっと、いわば条件の悪い方にだけ統一してこの道を閉ざすということもないじゃないかと私は思うのです。それからまた審議会の意見は尊重する方がいいにきまっているし、事情を聞いてみると、三つの審議会でいろいろ論じたときも、この問題についてはたった一人、委員の方から反対的な御意見があったそうでありますけれども、あとは全部やはり、ここにも病院関係のことを考えた方がいいという意見であったように承知しておりますから、やはり多数の意見というものも、よく私はその理由のあるところをくまなければいかぬというわけでありまして、あなたがいろいろおあげになりました問題は、それぞれその問題ごとに解決することはやっていくことにいたしまして、これはこのような道も閉ざさないで開いておくということにしておく方がこの際はよいと思いますので、御意見のところはその問題ごとにまた解決の道を考えていきたいというふうに私は思うのであります。御意見十分拝聴いたしましたし、それぞれの問題ごとによく検討したいと思いますから、御了承願いたいと思います。

滝井義高日本社会党

○滝井委員 なかなか了承できないのです。有利な道で病院を立てる道を開いておけばいいというけれども、医療金融公庫に金を入れたら有利にならないのですか。六分五厘で貸すことで医療金融公庫に国民年金の特別融資、厚生年金の還元融資をお入れになっても同じゃないですか。どこが実質的に違うのですか。ちっとも違わない。ただそれが医務局の所管になるか保険局の所管になるかの違いだけなんです。あとの実体は同じなんです。事業主の病院に貸すことは同じなんですから、違いはないのです。

古井喜實自由民主党厚生大臣

○古井国務大臣 今の違いの点は事務当局から御説明申し上げますが、その点は、とにもかくにも、その辺もございますし、それから基本の窓口一本化論から申しますれば、あなたがさっきおっしゃったように、四つあるといえば四つあるようなもので、これは全体的に考える方がよりよいでありましょうし、それはそれとして十分検討していく、こういうふうにいたしたいと思うのであります。

滝井義高日本社会党

○滝井委員 私は今一挙に地方債の分とかあるいはこの特別会計でやる分までをどうとは言わないのですが、これは性格がまたちょっと違うところもあるのです。これらのものは幾分違うから一挙にはできない。しかし今度厚生省の同じ省の中にできる年金福祉事業団と医療金融公庫というものは、これは主たる目的が病院、診療所を対象としているわけです。そうすると年金福祉事業団はどこを対象にしているかというと事業主、主として公的医療機関に近い範疇に属するようなものを対象にしておるだけなんです。それならば医療金融公庫の中に公的部門と私的部門をお入れになって、そして公的部門をあなたのおっしゃるように安く貸さなければならぬということで安くしたらいいのです。そうしたらまず第一に人件費が倹約になるのです。いろいろ事務もずっと倹約になるのです。今度その倹約になった分を、病院をよけいにするかあるいは養老施設をよけいにするか、おやりになったらいいのです。この年金福祉事業団のおやりになる事業というものはきまっておるわけです。厚生福祉施設――休養施設、共同給食施設、体育館、会館を第一種、老人ホーム、保育施設、児童厚生施設、母子ホームを第二種として置く、及び医療施設の建設、これだけしかないのです。そうすると、医療施設の建設を医療金融公庫にお移しになっても、これはちっとも支障ないのですよ。こういうことまで大臣がこだわるところが、私はおかしいと思うのです。こういうのを移したって何も差しつかえない、それを何か作るというのは、これだけまた人間が要るし、専門家もまたそこに配置しなければならぬだけ不経済ですよ。失業救済のためにやるというなら別です。厚生省の役人のポストも作らなければいかぬというなら、そうはっきりおっしゃれば、それはそれでもいいです。経費の点も、国費を大事にする点から考えたならば一本にした方がいい。しかも窓口が一本になれば、あとの医療整備計画というものが少しくらいはずさんでも、これはきっとできるのです。医療整備計画ができたって窓口が二本も三本もあれば、ちょうど岩陰の清水があちこちから流れるように、いつの間にかどこかへ行ってわからなくなってしまう。現実に医務局長が全体を把握できない。ところが医務局長でも、医療金融公庫に来ればきちっと把握できる。しかし今の実態は、京都あたりに行ってごらんなさい。県立病院がある、その横に日赤が建つ日赤の横に労災が建つ、公的医療機関同士が競って、お互いに赤字になって、独立採算とかいって従業員を苦しめて、ストライキをやられてしまって、許可もないのにロック・アウトみたいなことを勝手に日赤がやる、こういうでたらめが行なわれておる。これはみんなあなたの所管のことではありませんか。しかも医務局長、それが監督できないじゃありませんか。これは医務局長のところで財政を握っていない、金を握っていないから、保険局に頭を下げて医務局に頭を下げる必要がないのです。これが日本の医療政策の欠陥なんです。あなたも六カ月になるのだからおわかりだと思うのです。あなたが今から医療の問題を解決しようとされるならばまず第一歩から――こういう分離するような道をいろいろ踏まれようといったって、これから解決はほど遠いのです。何年おってもできないと私は太鼓判を押しておく。ここで甘い切らなければいかぬ、だれが何といっても私の方が理論的に正しいと思っておる。私はいろいろな面から見ておる。しかも現実にやっておる健康保険の病院だって何だって、病院運営の仕方を見てごらんなさい。みんなでたらめな運営の仕方をやっておる。それは自分のところのものだからそういうことになる。そういうでたらめな運営をしておるところに金を注ぎ込んで、でたらめな二重、三重のワクをふやすことは、国民の金だから許されぬと思う。それをあなたがあえてやられると言われるならば、私はこれ以上申しません。もう一ぺん事業団のときにやりますから申しませんが、私は真情を吐露してあなたに言っておるわけです。あなたもなかなかがんこで筋を通す人だということは知っておる。しかも私も筋を通す。各方面から公のためには一歩も引かぬから戦いますが、あなたの理論には私は屈服することができない。理論的に筋が通っておったらさっと陣を引きます。しかしこの理論については、私は船員保険その他の実態を調べた結論からきておるのです。病院の運営も非常にでたらめなんだから、でたらめなところに金を注ぎ込むわけにはいかぬ。どうしてもでたらめにさせないためには、監督の立場を変えなければならぬ。保険局の中に置いてやらせてはいかぬ。それはあなただっておわかりのはずなんです。どうですか。最後の御答弁だけを伺っておきます。

古井喜實自由民主党厚生大臣

○古井国務大臣 いろいろ御意見を伺いましたが、これはまた事業団のときにも重ねて御意見も伺えるそうでございますから、なおその節にもよく伺いたいと思っておりますが、窓口に非常にウエートを置いてそれで全部解決できる、窓口問題だけですべて解決できるとまではいかぬ、これはあなたもお認めだろうと思います。病院だけのために事業団を置くのではないので、ほかの仕事を一緒にやるのですから、人件費だ、経費だということが、ないとは申しませんが、えらく論ずるのもどうかと思う。それだけのために置くのではない、他の仕事かたがたであります。  それから今の、何ぼ窓口を一元化いたしましても、根本に病院の整備計画とか指導監督ということがうまくいける措置がなければだめなんで、その問題はその問題として、さっきも申し上げるように考えようじゃないか。監督と現業の分離という問題もそれとして考えたらいい。これは考え得るのですから、別にその問題として考えるのが筋なんで、この問題に引っからめて考えるという筋のものではない。私はそういうふうに思いますから、意見が少し沿わぬようでありますけれども、また事業団のときに一つよく御意見を伺って、また私もお答えを申し上げたいと思います。

滝井義高日本社会党

○滝井委員 私は整備計画の問題については、大臣の来られる前にずいぶんやっておるのです。これは昨年でありましたか、医療金融公庫法を通すときにも、私は整備計画を中心に質問をしておる。整備計画を認めさせたのもだれか認めさせたか。それは、私が認めさせたのです。医務局長に聞いてごらんなさい。厚生省の省議を決定させたのは、私がここで詰め寄って決定させたのです。そして、やりますということにたって省議が決定したのです。だから私は整備計画の問題については、きちっと一つの言質をいただいておるわけです。だから整備計画を実施するお金の面を今言っておるわけです。それが窓口なんです。この窓口の問題を今言ったように、保険局の所管にして病院を作らせればやはり同じことになってしまう。現業と監督の分離の問題はここから始まってくるのですから、今のうちにその大事な金のところを医務局に渡しておきさえすれば、そのときには解決がやさしくなるわけです。今からまたやろうというのに、それをどんどん権限をつけ加えて、また保険局なりその他で事業主にどんどん病院を、無計画とはいいませんが、作らしておるところが問題だというのです。だから今から計画をおやりになるのならば、そういう権限と監督の分離等もお考えになっておるというのならば、今からその道を徐々に開いておくことが必要です。ラジカル・オペラチオンというのはなかなかできないのですよ。あなたが大臣になってお気づきでしょう。厚生省に来てみて、あまりにも問題が多いのに驚いたとあなたはおっしゃった。だから一つ一つ問題を解決していかなければいけない。社会党だって、構造改革論をとなえているのですから、われわれも一つ一つ直していこうという気持なんです。従って今の医療金融公庫法を審議するときに、医療金融公庫に十七億移そう、こういう努力をしてみようということになれば、これで話は片づくのです。それを何かこだわらなければいかぬはずはない。医療金融公庫に移しても、安い病院ができるのですよ。しかも、医務局長がきちっともとを握ることができる。これなら医務局長の権限も、整備計画がきちっといくような権限になってくる。ところが、こういう形ではできない。あなたは整備計画を作ればできるとおっしゃるが、これとて全国的にはいつできるかわからぬ。だから青写真はできても、実質的、具体的には欠けているのですから、金を押えたらいい。今保険局と医務局がどうしてこういう大きな開きができたか、保険局医務課みたいな形になったか、それは財政を握っておるからなんです。還元融資を握っておるからです。だから、全国の市町村病院を建てる人は厚生省に押し寄せて、頭を下げてたのまなければならぬことになってくる。どうあなたが言われようと、私の方が筋が通っていると確信しておる。あなたの理論は僕を納得させ得ないのですよ。みんな聞いている。与党の委員にだってお聞きになってごらんなさい。これは十七億だけで済まない、これからは何十億という金が積もってくるのですから。私はこれ以上言いたくありません。

山本猛夫自由民主党

○山本委員長 滝井さん、ちょっと参議院から大臣を迎えに来ておられるのですが、よろしいですか。

滝井義高日本社会党

○滝井委員 これでやめます。

山本猛夫自由民主党

○山本委員長 井堀繁雄君。

井堀繁雄民主社会党

○井堀委員 簡単に一、二お尋ねをいたしておきたいと思うのであります。  公庫法の改正は、きわめて簡単に理解できるのでありますが、ただこの機会に明らかにしていただきたい点がありますので、お尋ねしておきたいと思うのですが、この金融公庫の収支の予定額参考書によりますと、この金庫がみずから貸し出し業務をやる場合と委託した場合とが予定されておるようでありますが、委託費による経費と、この公庫が直接貸付をやる場合の経費とに、かなりの開きが生じておるようであります。こういう公庫というものにつきましては、かなり別のものが存置しておるようでありまして、他の公庫とも比較して今検討いたしておるわけでありますが、幾つもあります金庫のうちで、一番小じんまりした金融公庫だと思われるのであります。でありますから、ここでその性格をある程度明らかにすることができますと、全体の金庫の関連におきましても、それぞれの長所、短所が明確に出てくると思うのであります。そういう意味でも、この際明確な一つ見解を伺っておきたいと思うのでお尋ねをするわけであります。  そこでこの公庫の貸付は二つの形態がとられておるわけでありますが、委託費の計算はどういう根拠に基づくかということをまず明らかにしていただきたい。それから貸付に要する経費がかなり高率なものについておると思うのでありますが、こういうものをもっと節約する方法というものを監督庁である厚生省としてはどのようにお考えになっておりますかをまずお尋ねいたしまして、順次四点ばかりお伺いしてみたいと思います。

川上六馬厚生技官(医務局長)

○川上政府委員 内接貸しはいたしておらないのでございます。全部受託金融機関を通して貸しておるわけてあります。

井堀繁雄民主社会党

○井堀委員 ここに委託費が計上されております。この委託費の内容についてちょっと御説明を願いたい。

渥美節夫厚生事務官(医務局総務課長)

○渥美説明員 この委託費の内容につきましては、受託金融機関に対する委託手数料でございます。

井堀繁雄民主社会党

○井堀委員 それでは次にお尋ねをいたしたいと思いますが、この公庫は、他に金融公庫がいろいろあるようでありますが、他の金融機関だとか、これに類するような機関を活用するとかあるいは委託のような形式をお使いになるという御意思は、この中で全然得られないものであるかどうかの見解を一つ伺っておきたい。

渥美節夫厚生事務官(医務局総務課長)

○渥美説明員 現在のところ受託金融機関につきましては、一般の市中銀行それから都道府県にその本店の所在地を置きます。いわゆる都道府県の中央銀行といいますか、そういう銀行、それから相互銀行といたしまして北洋相互銀行、日本相互銀行、西日本相互銀行、信用金庫といたしまして城南信用金庫、岡崎信用金庫、岐阜信用金庫、それに商工組合中央金庫、それから医業を目的といたしますところの十一の信用組合、これを取り扱いの金融機関として指定しております。

井堀繁雄民主社会党

○井堀委員 次にもう一つ何っておきたいと思います。それは理事長と厚生大臣の権限の関係が、他のこういう種類のものにも同様のことがいえると思うのでありますが、どうも明確に理解することがわれわれできないのであります。たとえばこの事業については、国会は厚生大臣を通じていろいろな事態を知るという間接的な関係に置かれておるわけであります。ところがこの業務は言うまでもなく全額国庫の出資金であり、また運用部資金の莫大な資金を運営する機関でありますから、全く国の資金で運営されております公庫だけに、こういう公庫の一応の責任者は理市長だというふうに理解もできますし、また国会に対する責任は、大臣を通じて問われるという間接の立場に置かれておるように相なっておりますが、この種のものにつきましては、一体厚生省といたしましては理事長に対してどの程度の権限と責任を負わせようとしておるのか、法律の明文だけでは不十分でありますので、この機会に責任ある御見解を伺っておきたいと思う。

渥美節夫厚生事務官(医務局総務課長)

○渥美説明員 厚生大臣なり大蔵大臣と医療金融公庫の理事長との関係でございますけれども、これは医療金融公庫法によりまして、厚生大臣及び大蔵大臣が法律に定める監督権限を持っておるということでございます。たとえて申しますならば、役員の任免権でございますとか、あるいは業務監督権、そういうふうなものが主で、あるいは会計の監査権、これは会計検査院の検査を受けることになっておりますが、そのほかにつきましては、厚生大臣及び大蔵大臣の監督に服する。その監督の方法でございますが、医療金融公庫の業務内容自体につきましては、公庫が業務方法書というものを定めることになっております。この業務方法書におきましては、貸付金の使途でございますとか貸付の相手方、利率あるいは償還期限でございますとか、据置期間あるいは貸付金額の限度、そういうふうな貸付の業務の方法の問題でござい左目が、こういうふうなことが業務方法書に書いてございます。この業務方法書の作成につきましては、厚生大臣と大蔵大臣の認可を必要とするということになっております。そしてこの業務方法井に基づきまして、先ほど来質疑がございましたような貸付準則というものが制定されておるのでございます。

井堀繁雄民主社会党

○井堀委員 それでは一、二具体的な点について伺ってみたいと思います。もし焦げつきが生じた、すなわち貸し倒れができたというような場合におきましては、大臣と理事長の責任の関係はどういうことになりますか、具体的にこの点を伺っておきたいと思います。

渥美節夫厚生事務官(医務局総務課長)

○渥美説明員 貸し倒れ等の場合におきましては、まず予算の方におきまして貸し倒れの引当金というものが計上されておりまして、そういうふうなことにおきまして、まず予算上の監督を厚生大臣及び大蔵大臣がいたします。それから現実に貸し倒れが起こる場合におきましては、業務の関係から申しまして、先ほど御説明いたしました受託金融機関と公庫との間の責任の分担がなされております。その分担の方法につきましては、受託金融機関におきまして二割の範囲内においてその損失の責任に当たることになっております。従いましてその残余につきましては公布側が負うことになっておりますが、これもそういった予算のワクをあまりにも越えるという、ふうなことになりますれば、主務大臣におきまして医療金融公庫に対する監督命令その他が発せられるということになります。

井堀繁雄民主社会党

○井堀委員 そういたしますと業務方法書でありますとか、また予算の範囲内において理事長は責任はそれ以上のことは負わないで済む、そこで予算の中でたとえば貸し倒れの準備金をこれだけ見込むという金額が明らかになりますと、それ以上の貸し倒れの金額が生じた場合にはどちらが国会に責任を負うべきか、一つ具体的にお答え願いたい。

渥美節夫厚生事務官(医務局総務課長)

○渥美説明員 そういうような具体的な問題が現に起こるかどうかというふうなことにつきましては非常に疑問であると思います。そういった点についての主務大臣の監督あるいは医療金融公庫理事長の業務の責任の遂行、それから受託金融機関におきますところの責任分担、こういうふうな三本立になっておりますので、今お話のような大きな貸し倒れがあるという、ふうなことのないように、十分法制的にもあるいは立法上にもいたしていかなくてはならない、かように思っております。

井堀繁雄民主社会党

○井堀委員 はなはだ失敬な答弁だと思いますが、貸し倒れがあるかないかということは、金融機関としては一応の事業計画なり予算の中で、貸し倒れ準備金を見込んでいくのが通例なんです。しかしその予定された準備金以上の欠損が生じないなどということを言い得るものでは現実ないのであります。ないだろうなどということは、そもそもそういうものを扱う監督者の立場においては大へん不都合な見解だと私は思うのであります。そういうことがあるかないかということについては、一応この年度内においてはこのくらいだという予定を立てるのであって、あくまで予定なんです。それを越えた場合には、こういう責任が二本立になっておる場合においては、その予算の組み方なりあるいは業務方法書の認可の条件が甘かったとか辛かったとかいうようなことで、大臣が責任をとればいいという性質のものではないと思うのであります。それがすべて理事長の責任であるといえばまた別であります。その点の限界はあの法律では明確ではないのであります。あなたが言うように業務方法書に定められた手続と予算できめられた貸し倒れ準備金の範囲内であれば、それはまず問題はないと私は思う。しかしそういうことを金融の場合については言い得るものではないのであります。安全であるべきはずの貸付がいろいろな事情によって貸し倒れになり得るということは、額が大きいか小さいかということはとにかく、問題があることは当然なんです。だからそういう点について、あなたが責任者であるかないかは私はあえて問題にしません。もしそういう答弁を大臣がしなければならないことになりますれば、次官がおいでになりますから、かわって御答弁をいただけばいいのであります。事務当局が国会においてそういう不見識な答弁をするということははなはだ不都合だと思う。過ぎたことだと私は思う。もし御意見があれば伺っておきます。

渥美節夫厚生事務官(医務局総務課長)

○渥美説明員 ただいまの場合は、そういうふうな貸し倒れが予算の範囲以上に越えない、ようなてこ入れをしておるということを御説明申し上げましたので、そういうふうな貸し倒れの金が相当巨額に上るというふうな場合には、これは当然一次的には医療金融公庫の理市長の責任でございますし、さらに監督の立場にありますところの主務大臣の第二次的な責任が発生するということと考えて差しつかえないと思います。

井堀繁雄民主社会党

○井堀委員 次官にちょっとお尋ねをいたしておきたいと思いますが、今私がお尋ねをいたしておりますのは、業務方法書であるとか、あるいは予算というものについては一応監督官庁がきびしい検討の上認可を与えたり、あるいは国会で責任をとるという建前は私どもよく了解しておる。ただ金融業務というものについては予期し得ざる事態が発生するということは常識なんです。しかも長期にわたる貸付であります。かなり厳格にしていてもあり得るのでありますから、いつの場合でも金融機関には貸し倒れ準備金を見込む、それが甘いとか辛いとかいうことはいつもあり得ることであります。こういう点に対する責任の所在というものが、それはそういう規定された中だけであればいいけれども、それ以上越え得るという性質を持っている。その場合の責任については第一次責任とか、第二次責任と言っておりましたが、それはどこにそういうことが法律に規定してありますか、第一次的責任、第二次的責任、そしてその限界は一次的にはどこで、どこまでが二次的責任と明らかにしておるのか、私はそういうものはこういう国会において審議をする際に、監督官庁である国務大臣がそういうものに対する見解を明らかにしてやるべきものであると思います。政策の立て方の中にも問題がある。それでこそ国会がこういう問題に対していろいろと質問もし、あるいは意見も述べるのであります。事務当局がこういうものに答弁ができるようなことでありましては危険きわまる、一応次官から政府の立場を代表して伺っておきたい。

安藤覺自由民主党厚生政務次官

○安藤(覺)政府委員 ただいまの非常な高額な貸し倒れができた場合における責任の所在はどこにあるかということでございますが、これは高額であっても少額であっても、やはりその直接の責任は理事長にあると存じます。ただこれを運営する監督の上に立つ、監督の立場としての政治責任において大臣が負うべきものと、かように私は考えるわけでございます。

井堀繁雄民主社会党

○井堀委員 これは問題を残すところでありますが、ここで私はぴしゃっと結論を出そうなんという考えで伺っておるのではありません。これは手ごろだというので伺っておるのでありまして、いずれの公庫にも、あるいは三公社、あるいは最近しきりに問題になってきております事業団あるいは公庫などにも関連することであります。これを要するに、もう少し明確にしなければならぬ時期にきているのであって、これには経験を持っております。短い経験ではあるけれども、その経験の中を通じてわれわれの疑問を明らかにしていきたいという意味でお尋ねしているので、決して悪意があるわけじゃない。  そこで、今次官の御答弁で、貸し倒れの具体的な場合に対する責任のとり方が明らかにされたようでありますが、しかし、これでは私は納得で、ない。しかし、これはここで結論をつけなくてもいい問題だと思うし、もっと総合的な観点に立ってやらなければならぬと思いますから留保いたしていいと思うのですが、今の答弁だけでは問題が残ると思います。  そこで、もう一つ伺っておきたいと思いまするのは、この方法書を拝見いたしますと、理事長の地位といいますか、身分上の問題などについても、私は問題が幾つもあると思うのです。さっき具体的な例でお尋ねしたわけでありますが、時間があれば、もっとこれは伺いたいと思っておりました。全体の予定がかなり短くなっておるようでありまして、非常に遺憾に思いますが、こういうものはもう少し時間をかけて伺うと、答弁していただく方も懇切な回答をしてくれると思うのであります。時間がないために、少し質問の仕方も荒いので、よくのみ込めないで答弁したのじゃないかと思うのですが、たとえば理事長という地位は大臣等の関係においてどうなるかということは保留いたすにしても、厚生省が、現にたとえば厚生年金の融資などは直接やっておられる。それをわざわざ医療機関だけについて特別なこういう公庫を設けたというのには、それぞれの理由があると思うのです。私は理由のよしあしを言うのではありません。だから、そういうものが当然必要でありますならば、生まれてくるそれぞれの条件があるわけでありますから、そのことはとやかく言うのではなくて、その条件、要請にマッチしたようなものに育て上げる義務がお互いにあると思うのです。そこにいろいろな疑問も起こってくるのであります。言うまでもなく、このお仕事は、医療行政に対する国の政策を推進していくための金融上の一分野を担当する行政の末端組織であることは間違いないのであります。しかし、理事長の身分も、職員も、法律に明らかになっておりますように、厚生省がやる場合は、職員は公務員である。それぞれの身分は国家公務員法によって規定されておるのでありますけれども、公庫の職員――特に私はここで不可解に思うことは、理事と職員との迷いであります。あの法律だけではどうも理解しにくいのであって、一体理事とは――理事長は一応責任の地位を明らかに規定してありますが、理事長にかわってやるとかいう意味であればなんですけれども、そういう規定も明確ではありませんし公庫によって、また公団や事業団によって多少違っております。また呼称の仕方も、総裁と言ってみたり理事長と言ったりして、私、意味もよくのみ込めぬのであります。問題はいろいろあるわけであります。試みに理事と職員との関係、これはある程度規定してありますけれども、一体理事とはこの場合どっちに――職員なのか役員なのか、この辺に対する見解を伺っておきたい。これは先ほど申し上げた責任の所在なるを明らかにする――業務方法書に規定いたしておりましても、その業務方法書運営にあたりまして、非常に違ってくる事柄になるわけであるますから、ちょっと伺っておきたい。

渥美節夫厚生事務官(医務局総務課長)

○渥美説明員 役員の性格の問題でございますが、これは上医療金融公庫法の第二章、第八条に「公庫に、役員として、理事長一人、理事三名以内及び監事一人を置く。」と書いてございまして、理事長と理事と監事を役員として考えております。理事は、先ほどお話がありましたように「理事長を補佐して公務の業務を掌理し、理長に事故があるときはその職務を代理し、理事長が欠員のときはその職務を行なう。」というのでございまして、役員であることは間違いございますん。

井堀繁雄民主社会党

○井堀委員 役員ということは書いてあって、私ものみ込んでおりますが、その場合、理事長を代行するものであれば君名必要かどうかという問題、また、五名も六名もおるところもあります。こういう問題が伏在しているのであります。私は、こういう全額国庫の金を資金としてあるいはその出資金に充てておる団体におきましては、こういう点がもっと明確になってこないと、特に先ほどもちょっとお尋ねしたように、貸し倒れが絶対にないのだというようなことはあり得ぬのであります。だから、どうしてもこういう点については問題があります。しかし、私の聞こうとするのはもっと積極的な意味である。なぜこの公庫を設置したかということになりますならば、厚生省が面接おやりになるよりは、こういう機関を通じてやる方がより能率的であり、民主的であり、そしてその目的を遂行する上に適当であるという要件が出てこなければならぬからであります。ところが、一年かそこそこの経験でありますから十分とは言えぬでありましょうけれども、これを見てみますと、かなり多くの経費がかかっている。全額国庫で低利な金、それから利子のつかない出資金ですから、こんな企業というものはあるものではありません。これがうまくいかぬようであれば私は公庫というものに対して今後考えなければならぬ。そういうことになりますから……。たとえば、これは問題があると思いますけれども、意見にわたりますから差し控えますが、この公庫は、理事長二十万円の月給で、三カ月の手当を見込んで十五カ月の予算を組んでいる。交際費が幾らかあるようでありますけれども、この程度の給与でもって先ほどの貸し倒れのときの責任を負わせるとか、あるいは給与の民主化とか、効率な融資の目的を達するというようなことは――ただ金を貸して金利をあげてくればよいというだけではないので、政策を遂行していく第一線に立つわけですしすなわち、医療資金を国民のために最も有効に、かつ積極的に役立たせようという意味で貸し付けるのでありますから、政策が入っておるわけですしそういう意思まで要求するのでありますから、少なくとも大臣あるいはそれ以上の専門的な知識なり責任なりというものが部分については負わされるわけであります。そういう点、待遇などについても、理事長たるものにはもっと優遇できるようにしなければならぬ。というのは、民間の金融機関や企業と対照的に考えていかなければ意味がないと思うのであります。そういう点で問題が多く残っていると思いますので、皆さんの経験をこの際伺っておきたいと思って二、三尋ねかけたのでありますが、どうも私のお尋ねすることとお答え願う焦点が一致いたしません。これを続けるとすると時間をとって御迷惑と思いますから、きょうはこの程度にいたしておきたいと思いますが、この種の問題については、厚生省にあっても、またお尋ねできる機会もあろうと思いますから、そういう意味で御準備を願いたい。貴重な国民の金がほんとうに目的達成のために、もっとこうしなければならぬ、ああしなければならぬという意欲があるはすであると思いす。そういう場合を想定していろいろお尋ねすればよかったのでありますが、結論をあせりましたために不得要領に終わって残念に思います。次の機会を得たいと思いますから、一つ検討討をしていただいて、お答えの準備を願っておきたいと思います。  最後に、一つだけお尋ねをいたして終わりにいたします。この事業の全体を拝見いたしまして、民間の金融機関と比較してみる必要がある。こういうい条件で金融業務というものが行なわれれば、もっと高い効果をあげることができるではないかという監督官庁としての当然要請が行なわれるのじゃないか、またわれわれもそういうことに対してお尋ねをしてみたいと思いまでありますから、こういう点について、ぜひ一つ民間のこの種の金融機関と具体的に対照、比較されて、どこを改めればもっと効果的、有利になるかというな資料を一つ御用意願いたいと思います。次回に類似の法案をまだ上程されるそうでありますから、その機会にお尋ねをいたしたいと思います。その御用意をなされる御意思がどの程度におありになるかということだけを伺って私の質問を終わりたいと思います。

川上六馬厚生技官(医務局長)

○川上政府委員 他の金融を比較して、改善すべきところは改善しなければいけないという御意見でありますが、まことにその通りと思っておるわけでございますけれども、まだそういう点に関して十分研究をいたしておりませんので、今後、そういう点について松村さして、改善していきたいとも存じます。

山本猛夫自由民主党

○山本委員 これにて質疑は終局いたしました。     ―――――――――――――

山本猛夫自由民主党

○山本委員長 引き続き本案を討論に付するのでありますが、申し出もないようでありますので、直ちに採決いたしたいと存じますが、これに御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

山本猛夫自由民主党

○山本委員長 御異議儀なしと認め、そのように決しました。  医療金融公庫法の一部を改正する法律案について採決いたします。本案に賛成の諸君の起立を求めます。   〔賛成者起立〕

山本猛夫自由民主党

○山本委員長 起立総員。よって本案は原案の通り可決すべきものと決しました。  なお、本案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

山本猛夫自由民主党

○山本委員長 御異議なしと認め、そのように決しました。  次会は明二十四日午前十時より開会することとし、本日はこれにて散会いたします。    午後四時五分散会      ――――◇―――――

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