建設委員会 第41号
- 発言数
- 14 件
- 登壇者
- 5 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1961/06/02
会議録
○加藤委員長 これより会議を開きます。 開会前に社会党委員の出席を求めましたが、御出席がありませんので、従って、やむを得ず会議を開いたわけであります。 水資源開発促進法案及び水資源開発公団法案の両案を一括して議題といたします。 両案につきましてはすでに質疑を終局いたしておりますので、これより討論に入ります。 討論の通告がありますので、これを許します。 玉置一徳君。
○玉置委員 私は民主社会党を代表いたしまして、政府提案にかかります水資源開発促進法案並びに水資源開発公団法案に対し、遺憾ながら反対の意思を表明するものであります。 今回わが国における産業の発展、都市への人口集中及び生活水準の向上等は深刻なる水資源の不足をもたらしているものでありまして、なおその趨勢は年を追うごとに増大するものと思わねばなりません。 このような情勢に対処いたしまして、政府におかれては本国会初めより提案の準備を進めておられたのでありますが、水資源に関する各省間の権限調整に困難を続けられ、ようやく本国会末になって提案を見るに至ったのであります。このことに関しては私たちも、つとにその必要性を強調してきたものでありまして、水資源を開発しようという趣旨には賛意を表するにやぶさかではございません。しかしながら、この両法案に示されました水資源開発の取り上げ方におきまして、必ずしも十分とは言えないのであります。 すなわち、水資源不足のうち、今日最も緊急を要するものは工業用水であります。との工業用水の深刻なる水不足は、無計画なる工場建設の集中と、都市への人口集中に由来するものでありまして、この点について根本的な施策が講じられない限り、水不足に対処して水資源を開発しようといたしましても、とうてい根本的な解決にはなり得ないのじゃないかと思うのであります。この点、本法案は、国土開発法案との関連をもう少し明らかにされねばならないと存じます。 第二に、水資源開発にあたりまして私たちが特に強調したい点は、水の高度利用ということであります。廃水の還元回収、下水処理による水の利用、あるいは海水の利用等は、欧米各国に見ます通り、今後わが国における産業の発展、生活の向上のためにはぜひともなくてはならない施策でありまして、との点の配慮のない水資源開発は不十分なものと言わざるを得ないと思うのであります。 第三といたしまして、この両法案のいずれを見ましても、水利権の所在について必ずしも明確ではないと思います。特に開発された水について最も効率ある利用ができ得るよう、水利権について明確な措置がなさるべきだと存ずるのでございます。 最後に、われわれが深く心配をいたします点は、この法案提出の経過にしても、関係各庁間の権限の調整というものが必ずしも解決しておるようには思われないのであります。この両法案が長らくの期日を要したにかかわらず、思い切った十分なものともなり得なかったのも、実はこういったところに原因があるのじゃないかと考えられるのであります。この点につきまして思い切った措置をされない限り、今後ともこの弊害が続いていくように思います。 以上の諸点にかんがみまして、私たちはこの法案の提案の趣旨には大いに賛成しながら、遺憾ながら、その内容につきまして十分審議ができますように措置されることを常に要求をしてきたのでございます。 以上で、私のわが党を代表いたしましての本法案に反対の意見を、簡単でございますが、申し上げた次第であります。
○加藤委員長 瀬戸山三男君。
○瀬戸山委員 私は自由民主党を代表いたしまして、ただいま議題とっております両法案に賛成の意見を簡単に申し上げます。 御承知の通りに、水は国民生活にきわめて重大なる関係があるのであります。しかも、最近の日本経済の発展あるいは都市人口の増加等からいって、今お話のありましたように、水の合理的な高度の利用をするということは、政治の上できわめて重大なことであります。この際、政府が両法案を提案されたことはまことに時宜に適したものと賛成するわけであります。むしろこれはおそきに失したというふうに考えられるわけでありますが、おそくとも、将来わが国の水資源を十分に確保して、これを高度に利用するということがきわめて適切であります。 そこで、希望を申し上げておきますが、審議の過程においてもいろいろ御議論がありましたように、この法案によって、現在一番問題になっております都市の集中あるいは工場地帯の集中をはかるという結果をさらに増大しないように配慮されたい。しかも、地域格差あるいは後進地域の開発ということが今の日本の政治の一番大きな課題でありますが、これに逆行するような取り扱いをしない。各地における開発に水が必要でありますから、そういうものを十分考慮して基本計画等を定めるように特に配慮をしなければならない。なお、この法案審議中問題になりましたように、ただある水を高度に利用するというだけでなくて、水の増加をはかる、言いかえますと、水源の涵養を国全体の政治として、これを大いに推進しなければならない。なお、水の問題は、御承知のように、人間の生活に一日も欠くことのできないものであります。従って、水に関する国民の関心がきわめて重大であります。そういうことで、水の行政あるいは水の高度利用についても、国民に不安のないように十分その地方々々について納得いくような措置を講じて、この法案の推進をはかっていただきたい。こういうことを希望申し上げまして、簡単でありますが、賛成の意見といたします。(拍手)
○加藤委員長 ほかに討論の申し出がありませんので、これにて討論は終局いたしました。 これより採決いたします。 水資源開発促進法案及び水資源開発公団法案の両案につき、賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○加藤委員長 起立多数。よって、両案はいずれも原案の通り可決すべきものと決しました。(拍手) —————————————
○加藤委員長 なお、玉置一徳君より、ただいま議決いたしました両案に附帯決議を付すべしとの動議が提出されております。 趣旨弁明を許します。玉置一徳君。
○玉置委員 ただいま可決されました水資源開発促進法案並びに水資源開発公団法案につきまして、これが実施にあたって、今日までこの審議の過程において委員の諸君からいろいろと指摘されました問題につきまして、附帯決議をつけまして実施に遺憾なきをお願い申し上げたいと思いまして、附帯決議を提案いたしたいと思います。 朗読いたします。 水資源開発促進法案及び水資源開発公団法案に対する附帯決議(案) 政府は、水資源開発促進法及び水資源開発公団法の実施に当つては、次の諸点に留意し、遺憾のないようにすべきである。 一、無計画に膨脹する工場設置および大都市への過度の人口集中に対処し、その具体的な計画をたてるべきである。 二、「水資源の高度利用」特に廃水の還元回収、海水の利用等をも重視すべきである。 三、水資源の綜合的な開発及び利用の高度化を図るためには水源の保全涵養を図るとともに、開発基本計画の策定に当つては、水系全体につき均衡ある開発発展と用水確保につき充分留意すること。 四、水系の指定、基本計画及び事業実施方針の決定については、関係都道府県知事の意見を充分尊重すること。 五、施設の管理方針を定めるに当つては、関係都道府県知事の意見を充分尊重すること。 六、政令の制定に当つては、審議の過程における各種意見を充分尊重すること。 右決議する。 この附帯決議は自民、民社の両委員によりまして検討いたしました共同提案でありますことを付言いたしまして、皆さんの御賛成をお願い申し上げたいと思います。 —————————————
○加藤委員長 採決いたします。 ただいまの玉置君の動議に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○加藤委員長 起立総員。よって、両案に附帯決議を付するに決しました。 この際、政府より発言を求められておりますので、これを許します。
○迫水国務大臣 ただいま御決議に相なりました両法案に関する附帯決議の御趣旨は、政府においてもまことに同感でございまして、御決議の趣旨に沿うて今後善処いたします。
○中村国務大臣 ただいま迫水経済企画庁長官から申し上げましたように、附帯決議の御趣旨につきましては十分尊重いたしまして法案の実施に当たりたいと思っております。 —————————————
○加藤委員長 なお、両案議決に伴う委員会報告書の作成等につきましては委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○加藤委員長 御異議なしと認め、さよう決定いたします。 次会は公報をもってお知らせすることとし、本日はこれにて散会いたします。 午後五時五十八分散会 ————◇—————