建設委員会 第35号
- 発言数
- 53 件
- 登壇者
- 7 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1961/05/24
会議録
○加藤委員長 これより会議を開きます。 都合により、午後一時より再開することとし、それまで暫時休憩いたします。 午前十一時四十二分休憩 ————◇————— 午後一時四十四分開議
○瀬戸山委員長代理 休憩前に引き続き会議を開きます。 委員長が所用のため不在でありますので、委員長の指名によりまして、暫時私が委員長の職務を行ないます。 理事辞任の件についてお諮りいたします。 理事山中日露史君より理事辞任の申し出があります。これを許可するに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○瀬戸山委員長代理 御異議ないものと認め、そのように決します。 次に、理事の補欠選任の件についてお諮りいたします。 ただいま申し上げましたように、理事山中日露史君の理事辞任に伴い、理事が一名欠員となったわけでありますので、その補欠選任をする必要があります。 この際、先例により、委員長において指名するに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○瀬戸山委員長代理 御異議ないものと認め、岡本隆一君を理事に指名いたします。 ————◇—————
○瀬戸山委員長代理 去る十八日付託になりました岡本隆一君外九名提出にかかる地代家賃統制令の一部を改正する法律案を議題とし、審査を行ないます。
○瀬戸山委員長代理 まず、提案者より提案理由の説明を聴取いたします。 岡本隆一君。
○岡本(隆)議員 ただいま議題となりました地代家賃統制令の一部を改正する法律案について、提案理由並びにその要旨を御説明申し上げます。 このたび政府は地代家賃統制令の撤廃に関する法律案を提案いたしました。その理由とするところは、一つには、終戦当時に比し住宅事情のやや緩和せること、第二には、現在統制を受けている借地借家は、建坪延べ三十坪以下の住宅及びその敷地であって、その後の経済事情により次第に統制を守らないものがふえてきていること、等であります。 しかしながら、政府の調査によりましても、今日なお住宅難世帯は二百万戸といわれ、低所得層ほどきびしい住宅難にあえいでおります。 従って、住宅の需給の不均衡の著しい今日の住宅事情のままで統制を撤廃するときは、家賃の高騰は必至でありまして、低所得者の生活を著しく圧迫することは当然といわなければなりません。政府は長期経済政策十カ年計画の中で、住宅建設の前期五カ年計画を発表いたしました。それによりますと、住宅建設総数四百万戸のうち六割は民間自力建設を期待し、政府施策住宅は四割の百六十万戸、そのうち百工十万戸は公庫及び公団住宅もしくは大企業の給与住宅等でありまして、低所得層の入居可能な住宅としての公営住宅はわずかに四十万戸程度にすぎません。これをもってしては、政府の目途とする一世帯一住宅の実現は、貧しい者にとっては夢の夢とよりいうほかありません。 さらにまた、近年宅地の値上がりははなはだしく、土地は最も有望な投機の対象となって、持てるものによって買い占められ、勤労者みずからの住宅建設を一そう困難にいたしております。 かくのごとく、戦後日本の復興は目ざましいものがありますが、住宅はひとり取り残された存在として、万人の認めるところでございます。 それゆえに、住宅の需給の不均衡著しい今の地代家賃の統制を撤廃いたしますときは、国民の住生活を著しく脅かしますので、政府の早急なる対策の実施の結果、住宅の需給のバランスのとれるまで統制を存続することとし、その間、現行の統制家賃額の不合理を是正するために、統制令の一部を改正することが必要と考えられます。 現行の統制令は、戦時中、戦争目的遂行のための物価統制令として出発したものでありますが、終戦後も引き続きまして、戦災後の異常な住宅難に処するため、国民の住生活安定策の一環として継続されて参りました。その後の経済事情の変化により、昭和三十年にその一部が解除されて、営業に供する建物並びに三十坪以上の建物及びその敷地は統制を除外され、勤労者の住む小住宅のみが統制の対象として残されました。従って、ビル、大店舗等を所有し、大資本を擁する不動産業者は、自由価格の地代家賃を徴収して巨利を得ているのに対し、これらの小住宅を所有せる零細資本家は、政府の住宅対策の貧困のしわ寄せを受けて大きな犠牲を払わせられるという矛盾した現象が出て参りました。 従来政府は、大企業に対しましては莫大な融資を行なうほかに、租税特別措置法による減免税のみならず、利子補給までしてこれに保護を加えて参っております。 政府は、政府施策の犠牲となっているこれらの業者に対しまして、当然何らかの保護政策をとるべきであるにかかわらず、全然これを捨てて顧みませんでした。大資本にあたたかく小資本に冷たい政府の方針はここに露骨に示されているものといわなければなりません。 同時にまた、現在の統制額は数年前に定められたままでありますので、現在の物価に比しては著しく低く、不公平な統制と、冷たい政府の態度に不満を爆発させた家主の中には、すでに統制に従わないものが続出してくる有様となっております。従って、これらの矛盾を解決し、統制家屋を有する家主には税制、金融上の保護を加えるとともに、現行法による地代家賃審査会の制度を一そう強化して、適正なる地代家賃を規定してこれを遵守せしめ、勤労者の住生活を安定せしめることが肝要と考える次第でございます。 以上が本法案提出の理由でございます。 次に、その要旨を申し上げます。 第一に、統制令第十五条を改めまして、地代家賃審査会を強化し、中央及び都道府県地代家賃審議会を設け、適切なる地代家賃を審査することとし、建設大臣の諮問にこたえることといたしました。 第二に、市町村は統制に従う貸家の所有者に対しては、その固定資産税の減免を行なうことができることとし、国は市町村に対し、これによって生じる減収額に相当する交付金を交付することといたしました。 第三に、住宅金融公庫は、統制を受ける借家の修繕に対して一定の限度を越えるものについては修繕資金を貸し付けることができることとし、その償還期間は十年、利率は年五分五厘といたしました。 以上がその概要でございます。慎重御審議の上、御可決あらんことを切望いたします。 ————◇—————
○瀬戸山委員長代理 次に、水資源開発促進法案並びに水資源開発公団法案の両案を一括議題とし、審査を行ないます。 まず、政府当局より逐条説明を聴取いたします。 曾田総合開発局長。
○曾田政府委員 ただいま議題となりました水資源開発促進法案につきまして、逐条御説明申し上げます。 第一条は、この法律の目的を定めたものであります。 最近における産業の発展及び都市人口の増加に伴いまして、大都市等の地域におきましては、急激な水の需要の増大、深刻な用水の不足の事態を生じつつあるのであります。この法律は、このような傾向に対処いたしまして、別に提出いたしております水資源開発公団法案とともに、特定の河川の水系における水資源の総合的な開発及び利用の合理化を強力に推進することをその目的とするものであります。 第二条におきましては、この法律を実施するため必要な基礎調査は、政府みずからが行なうべき旨を明確にするとともに、経済企画庁長官がその調査の統一性を保つための調整に当たることといたしております。 第三条は、水資源開発水系の指定の要件と手続を定めております。 すなわち、内閣総理大臣は、水の需要の著しい増大が見られる地域について広域的な用水対策を緊急に実施するため、必要かつ適切な河川の水系を水資源開発水系として指定することといたしました。そして、その指定につきましては、関係行政機関の長との協議、関係都道府県知事及び水資源開発審議会の意見徴取、閣議決定等の手続を経ることとしたのであります。 第四条及び第五条は、水資源開発基本計画に関する規定であります。 内閣総理大臣は、水資源開発水系の指定をいたしましたときは、その指定の手続に準じまして、当該水資源開発水系について水資源開発基本計画を決定することといたしました。そして、その基本計画におきましては、水道、工業用水道、灌漑等の用途別の水の需要見通し及び供給目標のほか、その供給目標を達成するために必要な施設の建設に関する基本的事項等を記載することとしたのであります。 なお、治山治水及び電源開発につきましては、これらは第一条の目的に照らしまして水資源開発基本計画自体の内容とはなり得ないのでありますが、これらと水資源開発とが計画及び事業実施の上できわめて密接な関係に立つという事実にかんがみまして、水資源開発基本計画の作成の段階においてこれらに対し十分の考慮を払うべき旨を規定したのであります。 第六条から第十条までは、総理府の付属機関として設置される水資源開発審議会に関する規定であります。 この審議会は、学識経験者の委員で組織することといたしておりますが、関係行政機関の長は、自由にその会議に出席して意見を述べることができることといたしました。 第十一条におきましては、この法律による水資源開発基本計画と国土総合開発計画または電源開発基本計画とが相互に関連し、または影響し合う点が多いと予想されますので、特に内閣総理大臣が関係審議会の意見を聞いてその間の調整を行なうこととしたのであります。 第十二条におきましては、水資源開発基本計画に基づく事業は、当該事業に関する法令に従いまして、国、地方公共団体、水資源開発公団その他が実施すべき旨を規定しております。 第十三条は、水資源開発基本計画を遂行するため、政府は必要な資金の確保等の措置を講じなければならないとする規定であります。 第十四条は、水資源開発基本計画に基づく事業を実施する者は、当該事業により損失を受ける者に対する措置が公平かつ適正なものであるよう努めるべきものと定めたのであります。 なお、附則におきましては、この法律の施行期日並びに総理府設置法及び経済企画庁設置法の一部改正について所要の規定を置くことといたしました。 以上、水資源開発促進法案につきまして、条を追って御説明申し上げた次第であります。 次に、水資源開発公団法案の条文の説明を簡単に申し上げます。 第一章は、公団の目的、法人格、事務所等に関する事項を規定しております。 第一条は、本公団の目的を規定しております。 最近の用水需要の増加は著しく、特に大工業地帯におきましては、産業の発展と都市人口の増加に伴い、水に対する需要の著しい増大が見られるのでありまして、これらの地域に対する用水の供給を確保するためには、総合的な計画のもとに、水資源の開発または利用のための事業を施行するとともに、施設の建設の早期完成をはかることが肝要であると思うのであります。 このため、水資源開発促進法案による水資源開発基本計画に基づいて、これらの事業を総合的かつ効率的に施行する事業主体として、新たに水資源開発公団を設立することとしたのであります。 第二条は、公団の法人格に関する規定であります。 第三条は、公団の事務所の設置について定めた規定であります。 第四条は、公団の登記に関する規定であります。 第五条は、公団でない者に対して水資源開発公団という名称を用いることを禁止する旨の規定で、取引の安全と公衆の保護をはかるための規定であります。 第六条は、法人の不法行為能力及び法人の住所に関する民法の規定を公団に準用する旨の規定であります。 第二章は、公団の役員及び職員に関する事項を定めております。 第七条は、公団に置く役員の数について定めております。公団の役員として、総裁一人、副総裁一人、理事八人以内及び監事二人以内を置くことといたしております。 第八条は、役員の職務及び権限について定めた規定であります。 第九条は、役員の任命に関する規定であります。総裁及び監事は、内閣総理大臣が任命することといたしまして、副総裁及び理事は、内閣総理大臣の認可を受けて総裁が任命することといたしております。 第十条は、役員の任期について定めた条文でありまして、役員の任期は四年といたしております。 第十一条は、役員の欠格条項について規定してあります。 第十二条は、役員を解任する場合について定めたものであります。 第十三条は、役員の兼職禁止の規定であります。 第十四条は、総裁及び副総裁の代表権に対する制限を設けた規定でありまして、公団と総裁または副総裁との利益が相反する事項につきましては、これらの役員の代表権はないものとし、最も公平な立場にある監事が公団を代表することにいたしたのであります。 第十五条は、代理人の選任に関する規定であります。公団の従たる事務所の業務に関し、代理人を必要とする場合が考えられますので、この規定を設けた次第であります。 第十六条は、公団の職員の任命に関しての規定で、公団の職員は総裁が任命することといたしております。 第十七条は、役員及び職員の地位、職務の公的性格から考えまして、刑法その他の罰則の適用につきましては、法令により公務に従事する職員とみなし、涜職罪等の適用を受けることにいたしたものであります。 第三章は、公団の業務の範囲、公団に対する事業実施方針の指示、公団の事業実施計画、施設管理規程その他について定めております。 第十八条は、公団の行なう業務の範囲を定めた規定でありまして、次の業務を行なうことといたしております。 第一に、公団の基本的業務であります水資源の開発または利用のための施設の建設及び管理であります。 第二に、前記の施設についての災害復旧工事を行なうことになっております。 第三に、これらの業務に附帯する業務を行なうことになっております。 第四に、受託業務であります。業務の遂行の妨げにならない範囲内で、委託を受けて、水資源の開発または利用に関する調査、測量、設計、試験及び研究を行ない、またダム等の施設のうち発電にかかる部分につき電気事業者から委託を受けて建設、管理、災害復旧工事等を行なうことができることといたしております。 その他内閣総理大臣の認可を受けまして、委託により、水資源の開発または利用のための施設の建設、管理を行なうことができることになっております。 第十九条は、公団の基本的な業務であります水資源開発施設の建設に関し、主務大臣が事業実施方針を定め、内閣総理大臣を経て、これを公団に指示する旨の規定であります。なお、主務大百がこの事業実施方針を定めようとするときは、関係行政機関の長に協議し、関係都道府県知事の意見をも聞かなければならないことにいたしております。 第二十条は、公団の事業実施計画に関する規定であります。 第一項においては、事業実施計画は公団の工事の細部にわたる計画であり、関係都道府県においても特に関心を有するものでありますので、関係都道府県知事に協議し、主務大臣の認可を受けなければならないことといたしております。 第二項は、実施計画について費用負担者の意見を聞くとともに、費用の負担について同意を得なければならないこととしております。 第三項は、土地改良区が前項の同意を与える場合に総会の議決を経、かつ、受益する者の三分の二以上の同意を得なければならないものとしております。 第二十一条は、公団の施設管理業務について、主務大臣は、あらかじめ、関係行政機関の長に協議して施設管理方針を定め、公団に指示できる旨の規定であります。 第二十二条は、公団は施設管理規程を作成し、主務大臣の認可を受けなければならないこととしております。 第二十三条は、河川法の特例について規定してあります。本条では公団が行なう建設工事のうち、治水目的を有する特定施設の工事につきましては、公団が、河川法にいう河川に関する工事を行なうことができるという河川法第七条の原則に対する特例を設けておりますほか、特定施設の建設が完了しましたときは、建設費用の負担者等の同意を得て、建設大臣がこれを河川の附属物に認定することができるようにしますとともに、この場合、公団は、政令で定めるところによりまして、河川法の規定に基づく地方行政庁の権限の一部を行なうことができることといたしております。 第二十四条は、治水目的を有する特定施設の操作に関しまして、洪水を防ぐため緊急の必要があるときの建設大臣の指揮権について規定しております。 第二十五条は、水資源開発施設の操作によりまして生ずる危害防止のための公団の通知義務に関する規定であります。 第四章は、水資源開発施設の新築、改築及び管理に要する費用並びに水資源開発施設についての災害復旧工事に要する費用につきまして、その負担者及び負担方法等を規定しております。 第二十六条及び第二十七条は、政令で定めるところによりまして、国が特定施設に関する費用の一部を交付金として公団に交付すること、及び都道府県は当該国の交付金の一部を負担しなければならないこと等を定めております。 特定施設は、前述いたしましたように、洪水防御の機能の増進等をその設置の目的に含む施設でありまして、従来、このような治水関係の施設に関する工事につきましては、河川法の規定により、国及び都道府県がその費用を分担してきたのであります。しかるに、この公団は、第二十三条の規定によりまして、特定施設の新築または改築について、河川法にいう河川に関する工事を行なうことといたしておりますので、当該特定施設の新築または改築のうち洪水調節等にかかる部分の工事の費用は、従来通り国及び都道府県において分担することが適当であると考えたのであります。 なお、特定施設についての災害復旧工事に要する費用につきましては、第二十七条第五項におきまして、関係都道府県に対する公共土木施設災害復旧事業費国庫負担法の適用上、これを同法の災害復旧事業費の総額の中に含ましめることといたしました。 第二十八条は、従来、特定多目的ダムの建設工事灌漑にかかる部分が含まれる場合におきましては、受益者の負担分は都道府県知事が徴収し、これを国庫に納付するという制度が行なわれていましたので、公団が行なう特定施設の新築または改築にあたっても、この従来の制度をおおむね踏襲しようとしているのであります。 第二十九条は、水資源開発施設を利用する者に、政令で定めるところにより、当該水資源開発施設に関する費用を負担させるものとする規定であります。 ここに水資源開発施設を利用する者とは、流水を水道もしくは工業用水道の用に供する者または流水を灌漑の用に供する者の組織する土地改良区であります。 第三十条は、公団が行なう灌漑排水にかかる事業についての都道府県の負担金に関する規定であります。 灌漑排水にかかる事業は、従来、土地改良法の規定によりまして、国営または都道府県営の灌漑排水事業に対して都道府県がその費用の一部を負担してきたいきさつがあり、第三十条は、公団が行なう灌漑排水事業を従来の国営または都道府県営に相当するものと考えて、従来の都道府県負担の制度をここに移したのであります。 第三十一条は、受益者負担金の規定であります。 受益者負担金は、水資源開発施設の新築または改築によって著しく利益を受けた者から徴収する負担金でありまして、この例といたしましては、公団がダムの新築または改築をしたことによりその下流にある発電所の出力が著しく増加した場合等が考えられます。 第三十二条は、この章の各条に規定いたします負担金の強制徴収に関する規定であります。 第三十三条は、第二十九条の規定によりまして土地改良区が水資源開発施設に関する費用を負担する場合、当該土地改良区がさらに最終の受益者たる組合員からその負担金相当額を徴収し得るよう、当該負担金について土地改良法の規定を適用するものであります。 第五章は、公団の事業年度、収支予算、決算、財務諸表、借入金及び水資源開発債券、補助金その他公団の財務及び会計に関して規定しております。 第三十四条は、公団の事業年度を定めております。 第三十五条は、公団の予算等の認可に関する規定であります。公団は、毎事業年度、収支予算、事業計画及び資金計画を作成して内閣総理大臣の認可を受けなければならないことにいたしております。 内閣総理大臣の認可を受けるのは、事業年度の開始前でありますが、最初の事業年度につきましては、附則の第八条により経過規定を設けまして、公団成立後、遅滞なく作成して内閣総理大臣の認可を受けることにいたしたのであります。 第三十六条は、公団の決算について規定しております。 第三十七条は、財務諸表に関する規定であります。公団は、毎事業年度、財産目録、貸借対照表及び損益計算書を作成いたしまして内閣総理大臣の承認を受けることにいたしております。 第三十八条は、公団の経営上の利益及び損失の処理の仕方について定めた規定であります。 第三十九条は、公団の借入金及び公団の発行する水資源開発債券に関する規定であります。公団は、内閣総理大臣の認可を受けまして、長期または短期の借入金をし、あるいは水資源開発債を発行することができることにいたしております。 第二項及び第三項は短期借入金の借りかえに関する規定であります。第四項以下におきましては、水資源開発債券に関して、債権者の保護規定、発行事務の委託、政令への委任を定めております。 第四十条は、公団に対しての政府による資金の貸付及び水資源開発債券の引き受けに関する規定であります。 第四十一条は、政府が水資源開発債券について債務保証ができることを定めた規定であります。 第四十二条は、公団の借入金及び水資源開発債券の償還計画に関する規定であります。この償還計画は、内閣総理大臣の認可を受けなければならないことにいたしております。 第四十三条は、公団に対する補助金について定めております。政府は、予算の範囲内において、政令で定めるところによりまして、公団に対し、施設の建設費または災害復旧費の一部を補助することができることにいたしております。 第四十四条は、公団の業務上の余裕金の運用に関する規定であります。 第四十五条は、公団の財産の処分等の制限に関する規定であります。 第四十六条は、公団の役職員の給与及び退職手当の支給の基準に関する規定であります。 第四十七条は、この法律及びこれに基づく政令に規定するもののほか、公団の財務及び会計に関し必要な事項は、総理府令へゆだねることにいたしたものであります。 第六章は、公団に対する監督について規定しております。 第四十八条は、公団に対する主務大臣の監督及び監督上の命令について定めております。なお、本公団の主務大臣は第五十五条に規定されておりますように内閣総理大臣、厚生大臣、農林大臣、通商産業大臣及び建設大臣となっておりますので、第三項におきまして内閣総理大臣が所要の調整を行ない得ることといたしております。 第四十九条は、公団に対する主務大臣の報告請求及び検査について規定しております。 第七章は、公団の解放、訴願、協議、主務大臣、内閣総理大臣の権限の委任及び公団に関する不動産登記法弊の準用について規定しております。 第五十条は、公団の解散についの規定であります。 第五十一条は、訴願についての規定であります。 第五十二条、第五十三条及び第五十四条は、内閣総理大臣とその他の主務大臣、内閣総理大臣と大蔵大臣との協議事項について定めております。 第五十五条は、主務大臣の権限を定めた規定でありまして、第一に、役職員、財務会計その他管理業務に関する事項につきましては、内閣総理大臣、第二に、洪水防御の機能または流水の正常な機能の維持と増進をその設置の目的に含みます多目的ダム、河口せき、湖沼水位調節施設その他の水資源の開発または利用のための施設でありまして政令で定めるものの建設、管理等については建設大臣、第三に、前述の多目的ダムの利用にかかる多目的用水路で政令で定めるものの建設、管理等につきましては建設大臣、第四に、前述の施設以外のダム、せき、水路その他の水資源の開発または利用のための施設、多目的のものを含むみますが、その建設、管理につきましては、政令で定めるところにより厚生大臣、農林大臣、通商産業大臣または建設大臣といたしております。 第五十六条は、内閣総理大臣の権限委任に関する規定でありますが、役員に関すること、監督命令に関すること等重要事項を除きまして、財務会計等の権限を経済企画庁長官に委任することを予定しております。 第五十七条は、不動産登記法その他の法令については、公団を国の行政機関とみなして準用するという規定であります。 第八章は、罰則の規定でありまして、第五十八条から第六十一条までに、違反行為をした公団の役員及び職員その他の者に対して必要な罰則を定めたものであります。 次に、附則について御説明いたします。 附則第一条におきましては、この法律は公布の日から起算して六カ月をこえない範囲内において政令で定める日から施行することにしております。 附則第三条から第五条までは、公団の設立手続に関する規定であります。すなわち内閣総理大臣は、この法律施行の後設立委員を任命し、公団の設立に関する専務を処理させることにいたしております。 設立委員は、設立の準備を完了したときは、別に内閣総理大臣により指名された総裁となるべき者に事務を引き継ぐものといたしております。総裁となるべき者は、引き継ぎを受けた後設立の登記をし、公団は設立の登記の日をもって成立することになるわけでございます。 附則第六条におきましては、本則第五条の規定による水資源開発公団という名称使用の制限に関する規定を六カ月間を限り適用しないものとしております。 附則第七条及び第八条では、最初の事業年度についての特例を定めております。 第九条から第十三条までは、公団の非課税の規定であります。 第十四条以降は、公団法施行により必要となります関連法律の一部改正に関する規定でありまして、特に第十八条におきまして、後進地域の開発に関する公共事業にかかる国の負担割合の特例に関する法律の一部を改正しまして、公団の行なう治水工率についての都道府県の負担分を補助率計算の際の事業費に算入できることといたしました。 以上をもちまして水資源開公団法案の逐条説明を終わります。 —————————————
○瀬戸山委員長代理 これより質疑に入ります。 質疑の通告がありますので、順次これを許します。 木村守江君。
○木村(守)委員 私は企画庁長官に対しまして、まず基本的な問題について御質問申し上げたいと思います。 それは、わが党内閣が成立いたしまして、その一枚看板である所得倍増計画を立てられまして、この計画を上回るような産業の進展ぶりを見せておることはまことに御同慶にたえない次第でありまするが、私はこの所得倍増計画に伴いまして最も重大なことは、いわゆる業種別の所得の格差をなくすこと、並びに地域の所得格差をなくすことが大きな問題であって、これこそは一番大事な政治問題だと考えるのであります。従って、政府がもしも力を入れなければならないことがあるとするならば、それは産業の伸展ということより以上に、所得の格差をなくすことに全力を尽くして参らなければならないと考えるのであります。 ところが、実際の状態を見ますと、御承知のように、産業地帯と申すところはますます増大して参りまして、また人口も都市集中というような状態を来たしておりまして、必ずしも政府が期待するような、国民が要望するような結果をもたらしていないことは御承知の通りであります。こういうようなところから、力を大にいたしましてこの所得格差をなくさんがために、あるいは農業基本法というような問題が起こり、また低開発地域の幾多の開発法案、特別措置法案等が今国会において問題になっておることは御承知の通りであります。そういうようなところから考えまして、私はこの所得倍増に伴うところの業種別の所得格差並びに地域別の所得格差をなくすことが一番大事な政治問題だと考えておりますが、これに対していかなる努力をなされたか、またいかなる効果をもたらし、今後どういうような方向に進んで参られますか。まず、御説明を願いたいと思います。
○迫水国務大臣 地域的の所得格差の是正、それから産業間の所得格差の是正の問題は、お話しの通り、所得倍増計画におけるきわめて重要な要点の一つでございます。根本的に申しますれば、経済の成長それ自身が各般の所得の格差を是正する一つの力があるということは、これは申すことができると思いますが、それだけにまかせておかないで、産業間の所得の格差是正及び地域間の所得の格差の是正については、具体的にできるだけの努力をしていきたいと考えておるのでございます。 地域的な所得格差の是正につきましては、その基準を作りたいと存じまして、現在全国総合開発計画というものを私の方で企画をいたしております。これにより市して、地域的な所得格差がどういう限度に是正し得るかということを検討をいたしまして、その上で格差是正のねらいを実現していくように、工業の地方分散ということについて実際上の措置を講じて参りたいと存ずるのであります。 産業上の所得格差の是正の大きな問題は、農業と他産業との問題、及び中小企業と大企業との間の問題でございます。農業と他産業との間の所得格差の是正は、その基本を御承知の農業基本法に置いておりまして、農業基本法によるもろもろの施策、すなわち農業の経済的、自然的、社会的不利の補正ということを実行することによって相当の実効をあげられると存じます。大企業と中小企業の間の所得の格差の是正というのは、要するに中小企業の生産性の向上ということを一そう促進する必要があるのでありまして、そのためには、政府としては金融上の処置等を講じまして、中小企業の生産性の向上ということに努力をいたしております。 こういうようなことが、どのくらい具体的に効果があがっているかということは、正確な答えはまだ出ないのでありますけれども、傾向としてもろもろの格差が是正されつつあることは、いろいろな賃金統計、あるいはそういうような所得の統計、家計費調査等においても看取できるのでありまして、今後一そう努力していきたいと考えております。
○木村(守)委員 私は、産業別の所得格差並びに地域別の所得格差をなくすることが、現在わが国に課せられた一番大きな政治問題だと考えております。これに全力を注がなければ、所得倍増計画というものがますます片ちんばになりまして、国民生活の向上は期し得ないと考えるのであります。そういう点から考えまして、いろいろ御努力なされておるところの事柄はわれわれ了承いたしますが、現在の状態におきましては、必ずしもこの所期の目的を達成しまして所得格差をなくするような方向に力強き足踏みをしておるというようなことを見出すことができ、ないのであります。 そういう点から考えまして、今回提案されました水資源開発促進法というようなものの内容におきまして、はたして地域別の所得格差をなくする方向に進むことができるのかどうか、この内容で、はたしていいのかどうかということを私、この内容を見まして非常に疑わざるを得ないのでありますが、大臣はどういうお考えを持っておられますか。
○迫水国務大臣 この法律は、地域的な所得格差の是正ということに直接見合う法律として考えられたものでは実はないのでありまして、現在主として工業用水、あるいは都市の人口が非常に稠密である場合にはもちろん生活用水も含むのでありますが、水の不足しておる地域に対して必要なる水を確保するということを主眼として考えられた立法であると私は理解をいたしております。この水資源の開発促進法、あるいはそれを実施するための水資源開発公団法による水資源の開発によって、所得格差の是正ということに直接何らかの効果があるというと、それとは若干方向を異にして考えていただいたらいいんじゃないかと思います。
○木村(守)委員 私の聞いておるところは、この水資源開発促進法の内容というものの表現、これはいわゆる既設産業地域のなお一そうの伸展をはかると同時に、既設都市の人口の集中を容易ならしむるような法律に偏してはいないか。そういうようなことをしておったのでは、いかに農業基本法を作って、いわゆる業種別あるいは地域的な所得格差をなくそうとしても、あるいは低開発地域の問題を取り上げて参りましても、一方いわゆる都市集中的、既設産業助成的な内容の法案であっては、現在政治問題として大きく考えなければならない所得格差の是正ということに逆行するような状態になりやしないかということを心配いたしまするが、大臣のお考えはいかがですか。
○迫水国務大臣 御質問の要点というのは、工業が既開発地帯にさらに集中してくることを促進するとか、あるいは人口が都市に一そう集中してくることをむしろこの法律によって促進する結果になりやしないかということと理解をいたしましてお答えをいたすのでありますが、現在まですでに集中してしまっているところでどうしても水が足りない、そういうところに水を供給するというのがこの法律の目的でございまして、この法律によってさらに一そう工業なりあるいは人口の集中を誘導するということにはならないのじゃないかと私は思っております。もし目前にすでに必要を生じておるところに従ってこういうものをやるのでなければ、現在すでに東京なら東京、利根川水系なら利根川水系のところに来ておるものが、どこか東北とか九州とかに行くというと、これはなかなか大へんな問題になるので、これから先くるものはそれぞれ低開発地域工場分散法等によって地方に誘導する方針を講じますが、現にきてしまっておるもの、それによって地下水をどんどんくみ上げていって地盤沈下がひどいというところには、どうしても水を供給してやらなければならぬというところに、この法律案の要点がある、こう御理解を願いたいと思います。
○木村(守)委員 大臣の答弁によりますと、すでにきてしまった工業、あるいはすでに集中してしまった都市、この必要なところにいわゆる水資源を供給するのだというようなことでありますが、これはそういうような考え方で作られておるのかもしれませんが、この第一条の条項を見て参りましても、われわれはほんとうにそうとばかりは考えられないのじゃないかと思います。 条を追って質問をいたしますが、第一条のこの目的、「この法律は、産業の発展及び都市人口の増加」とありますが、この「産業の発展」というのは、産業が発展して都市人口が増加すると解釈するのですか。ちょっとお伺いします。
○迫水国務大臣 「産業の発展」というのは、工業用水の方をいうので、都市人口の増加というのは生活用水の方をいう、こういうことに理解をしたらどうでしょう。
○木村(守)委員 いや、そういう質問じゃないのです。いわゆる産業が発展した土地、それから人口が集中しておる都市、こういうようなところにいわゆる水資源開発公団を作る目的があるのだということになりますと、これから工業をおこしていこう、これから衛星都市を作ろうというようなところではなく、既設都市、既設工業地帯というものを助成する法案の文面きりわれわれ解釈できないのでありますが、どういうところからそういうように解釈できますか。
○迫水国務大臣 お答えになるかどうか、ちょっとわからないのですけれども、考え方を申し上げますと、低開発地域、まだ工場がたくさんきていないところ、人口のあまり集中していないところでは、特に総理大臣が水系を指定して、基本計画を立てて、公団というような特定な事業主体をして特に計画的にやらせなくても、水は当面あるところが多いじゃないかと思うのです。この法律というのは、特別にこういう基本計画を立ててやらなければ、水の足りない地域に対してこの法律をもって水を供給する、こういうふうに考えております。
○木村(守)委員 どうも大臣は、地方の実態をわからないのじゃないかと思うのです。地方に工場が分散しないというところは、あるいは交通的の便利がないとか、輸送力がないとか、あるいは工業用水がないとか、市街地としての設備がないというようなところから工場の分散ができず、あるいは衛星都市の建設ができないのだろうと私は考えます。そういうような点から考えまして、この水資源開発公団というものができて、この促進法ができて参りますためには、水資源の総合的な開発をはかりまして、そして、どこにはどのくらいの水が必要である、そしてどのくらいの工場が適正である、どのくらいの人口が適正である、というような総合的な開発をはかって参りまして、その目的を達成することがこの水資源開発公団のできる大きな意義であると思います。いわゆる既設の都会地、あるいは既設の工業地帯を保護助成するというようなことだけでは、この水資源開発促進法の目的が半ばきり達成できないということを申し上げてもよいと思うのでありますが、この法案の内容を見ますと、どうもその半分きり表現していない。この法案では、私はとても所期の目的を達成することはできないのではないかというような考えを持っておるのですが、どういうお考えですか。
○迫水国務大臣 今お話しに相なりましたような見地からしますれば、まさに半分の目的のためにこの法律ができているといっていいと思います。全国的な国土総合開発的な水資源の開発はどういうような計画でやるか、どういう手段でやるかという問題に対しては、この法律は答えていないのじゃないかとおっしゃると、私はまさにその通りだと思います。
○木村(守)委員 そういうことになりなすと、これはまた問題が大きいと思うのです。たとえば利根川を指定する、それから淀川を指定するという場合に、利根川の流域には既成の工業地帯ばかりではなく、既成の都市だけでなく、これから工場の分散をし得るようなところもあり、それから、衛星都市を作り得るような場所もあるのです。そういうところを全然考えずに、既成市街地、既成工業地帯だけを対象とするというようなことであっては、私はほんとうの水資源開発の基本的な線に沿っていかない、趣旨に沿わないと考えるのですが、どうでございましょう。
○迫水国務大臣 これは水系を指定いたしまして、水系ごとに基本計画を立てて、そして、その水系の水資源を開発していくという趣旨の法律でございます。従いまして、当面はどうしても水の足りないところ、すなわち工業、産業がたくさんきている、あるいは人口が多いというようなところに対して水を供給し得るような水系をまず指定して、それに関する基本計画を作ってやっていくということで、従って、水系の指定ということが、きわめて焦眉の急なところからだんだん地方に移っていき得ると思いますけれども、当面の水系の指定というのはそういうところから始めていく、こういう趣旨でございます。
○木村(守)委員 大臣の答弁だと、この第一条は改正しなければならないと思うのです。御承知のように、「この法律は、産業の発展及び都市人口の増加に伴い水の需要の著しい増大がみられる地域に対する用水の供給を確保するため、」とあります。これは水系別に水資源の開発をするのだといいますれば、必ずしもこれに該当しないところもあると思うのです。また、該当しないところがあっていいと思うのです。そういう点から考えて、この表現を見ますと、私はどうもこのままではいけないのではないかと考えますが、いかがでございましょうか。
○迫水国務大臣 これは第一条に書いてある通りに御理解を願っていいのではないかと思うのです。そういうような「水の需要の著しい増大がみられる地域に対する用水の供給を確保するため、特定の河川の水系における水資源の総合的な開発」をはかる、この条文の通り読んでいただけば、およそすべて水の資源を開発するための法律というのではなしに、非常に限定的に第一条が書いてあるのは、その目的を表わすために書いたわけであります。
○木村(守)委員 それでは、今対象になっているのは、たとえば利根川、淀川、それから筑後川ですか、こういうようなところでありまするが、今後開発水系を指定する場合に、これと同じような考え方ですか。
○迫水国務大臣 これは私、今ここで率爾に答弁をするわけでございまするが、水資源全体の開発の問題ということになれば、地下水の問題なんかも考えなければならぬ問題じゃないかと思うのです。従いまして、全国総合開発的な水資源の開発計画というものは、これは別に一つ考えなければならぬ問題だと思います。しこうして、今お述べになりました利根川水系、あるいは淀川水系、あるいは筑後川水系、そういうものが当面問題にされておるわけでございますが、さらにその後になってどこへいくかといえば、四国の吉野川とか、いろいろそういうところが出てくるのだろうと思いますが、その次にはどこへくるかということを、今ちょっとまだ申し上げかねます。
○木村(守)委員 私の聞いているのは、そういうことばかりじゃなくて、やはり既設の工場地帯、いわゆる既設集中都市というようなものを対象として考えていくか、それともほんとうに国土開発的な考え方で水系を指定する考えはないか、こういうことです。
○迫水国務大臣 後進地域につきましては、たとえば私の郷里の鹿児島なら鹿児島というものを例に引きますれば、川内川の開発というような問題については、それぞれあるいは国の直営でやる場合もありましょうし、県の方策でやる場合もありましょうが、そういうように地域的、地方的に、国あるいは地方公共団体が計画を立てて、そうして工場誘致のために必要な用水の確保をはかる、こういう格好になると思うのです。
○木村(守)委員 それでは進みまして、第五条の二号、「供給の目標を達成するため必要な施設の建設に関する基本的な事項」ということがうたってありますが、それは具体的に一体どういうことですか。
○曾田政府委員 第五条の二号、「前号の供給の目標を達成するため必要な施設の建設に関する基本的な事項」という問題についてのお尋ねでございますが、それは大体、供給をするために必要な施設を作る場合の概算の建設費、あるいはまた施設を建設する主体をだれにするか、つまり国、地方公共団体あるいは水資源開発公団、そういう事業主体をだれにするかというような基本的な事項を考えております。
○木村(守)委員 次に、水資源開発公団の問題につきましてお尋ねしたいと思います。 御承知のように、この法案では、いわゆる主務大臣が総理大臣の権限を代行する。そして経済企画庁長官を含めて五人おることになるが、この監督、責任の所在がはっきりしないというようなことがあるのでありまして、こういうような法文の状態で、はたして円滑な運営を将来していくことができるものかどうか。
○迫水国務大臣 この公団法の五十五条というのは相当苦心をいたしまして、事柄をできるだけはっきりさせる趣旨におきまして、まぎらわしいような表現をできるだけ避けて、それぞれ主務とするところの大臣を明らかにしようという気持で書きまして、大体ここに書いてあることによって、各省間の大臣で一つの問題について意見が競合するというようなことはない、こういうように考えます。 それに、四十八条の第三項で、総理大臣が「主務大臣の監督について、必要な調整をすることができる。」という規定がございますので、今お述べになりましたような心配はなく、円滑にいき得るものと信じております。
○木村(守)委員 私は企画庁長官のお言葉を信用いたします。どうか円滑な運営ができるよう御努力願いたいと考えております。 御承知のように、この法案が一本化をいたす過程におきましては、各省の権限争いといいますか、いろいろな問題がありまして、非常に長い間紛争したのでございます。ところが、今回一本化するにあたりまして、そういうような紛争の焦点となるようなところは、ほとんど全部が政令にゆだねられてあるのです。そういうようなことになると、また政令を定める段階におきまして紛争を起こすのではないかというような心配があるのであります。こういう紛争を起こしておったのでは、せっかくでき上がりました水資源開発公団というものの使命も半減されるようなおそれもありますので、こういう点を繰り返さないようにやっていけるお考え、御自信がありますかどうか。
○迫水国務大臣 木村さんのお述べになりましたような心配はないとは言えませんでしたから、先般この法案の閣議決定をいたします場合に、閣議了解事項をいたしました。それは、政令の内容はそれぞれ各省の所管権限に即して政令で定めていくのだけれども、その場合には、たしか四月二十五日でしたか、総理が一応裁定を下しておられるので、その裁定の線に沿うて争いなくやるということの閣議了解をしておりますから、政令段階ではきわめてすらすらといくものと私は考えております。
○木村(守)委員 そういくだろうと思いますが、何と申しましても水系の問題、河川の問題、これは建設省所管であることは争いのない問題であります。そういう点をよくお考え下さいまして、不要の闘争のないように運営していってもらいたいと思います。 なお、私がお尋ねしたいのは、本法案におきましては公団の資本金の規定がないのです。これはほとんどナンセンスのような感じがいたすのであります。一体どういう理由で資本金の規定がないのか。 また、将来政府出資をする考えがないかどうか。 また、三十六年度の資金計画は一体どうするつもりか。 この三点についてお答えを願いたいと思います。
○迫水国務大臣 この公団の実際の仕事は、促進法による審議会において基本計画ができましてから、公団の仕事が始まるわけでございまして、審議会における基本計画ができて、公団に現実にどういうような仕事をさせるかということがきまりますと、そのために令が要るか要らないかということがきまって参ります。日本道路公団等も、最初は資本金がなくて出発した先例もあります。 それから、出資が必要である、あるいは水の値段があまり借入金ばかりでやると高くつくというような場合には、そういう意味からも出資が必要である場合もないとはいえませんが、その問題はまた、もう少し先へいって研究することになると思います。 昭和三十六年度中にそういう予算上の処置をする必要があるかないかということも、明らかでありませんけれども、予算上の処置が必要になってきたら、おそらく補正予算以外にはちょっと道はないのじゃないかと思っております。
○木村(守)委員 あまり長くなりますから、最後にお尋ねしますが、第二十三条の四項で「河川法第三条の規定は、適用しない。」と書いてありますが、特定施設の所有権、使用権等を認めるということなんですか。
○曾田政府委員 二十三条の第四項の河川の付属物として認定されました場合につきまして、河川法の第三条の規定の適用を排除しているわけでございます。これは、公団が建設いたします施設につきまして当然公団の所有権というものが伴っていくわけであります。公団が公団の金を出して作ります以上は、この施設につきましては公団に所有権を持たせなければいかぬという理由で、第三条の規定を排除しておるわけでございます。
○瀬戸山委員長代理 次に、中島巖君。
○中島(巖)委員 企画庁長官にお尋ねします。現在、たしか本国会で二百六件くらいの法案が提出されて、半分くらいしか、半分も衆議院を通っておらぬのじゃないかと思うのですが、その状況はどんなふうだか、大体の覚えくらいのところでいいから、お聞きしたい。
○迫水国務大臣 はなはだうろ覚えで申しわけありませんが、たしか二百六件かかっておって、成立したものが百六件、半分くらいでしょう。成立したものは百件内外、大体半分両院で成立しているのではないか。衆議院を通って参議院にきているのはだいぶあるのじゃないかと思いますけれども、正確なる数字は知りません。
○中島(巖)委員 そこで、あなたは前に内閣官房長官をやられたりして、いろいろな国会のことは御承知だと思いますけれども、現在も参議院の方に籍があられるわけです。そこで、国会は国会法で、はっきり百五十日間ときめてあるわけなんです。きょうは、五力の二十四日は、延長国会になったけれども、通常国会の最終日のように記憶いたしておりまするが、いかがでございましょうか。
○迫水国務大臣 私が内閣官房長官をいたしたのは帝国憲法の時代でございまして、日本国憲法になりましてからの国会のあり方というものについてまことにふなれではございますが、昔とはずいぶん違うなという感じが実はいたしております。本日は確かに会期の最終日でありますが、昔でしたら三月の三十一日には帝国議会というものは終わっているのでありまして、会期の延長というのはきわめて重大な問題であったように思います。このごろ私、新しく国会に籍を置かしていただきましてから、会期というのがほんとうに会期なのかどうかわからないようなふうに国会ではお取り扱いになっていらっしゃるのじゃないかという感じがするのでありまして、本日が会期の末期であるかどうかということは、別に特に問題になることじゃないのじゃないかと思います。
○中島(巖)委員 今のお話を伺っておって、何だか変な気がしたのだが、当時の岡田内閣時代の郷愁がだいぶあるようにお見受けしたのです。それは別として、つまり会期中に提出した法案が半分も成立しておらぬ。これから百くらいの法案を成立させるために会期を十五日間延長したわけなんです。これはおそらく御異存ないと思います。 この場合に、最終日のきょう初めてここで提案理由の説明をされたわけでありますけれども、この大法案を政府としては今会期中に上げるというお考えでおるのかどうか。その点をお伺いしたいと思う。
○迫水国務大臣 法律案は内容がなかなか複雑でありまして、作ります過程におきまして手間取ったことは事実で、その点はきわめて遺憾でございますけれども、きわめて重要なる法律案でありますので、ぜひ今期国会で通過させていただいて、そうして、日本の産業の成長を確保するために、その役割を果たさせたいということを心から念願いたしております。
○中島(巖)委員 まあ、国務大臣としては、そういう御答弁よりほか仕方ないと思いますけれども、やはりお互いに国会というものの権威を擁護せんければならぬという立場におると思う。そういうような観点から、あなたたちの内部でもって、五月も六月もかかってもみ合って、そうして主務大臣が五人も六人もいるような法案をこの会期末に出して強行せよということは、これはあまり国会軽視の、かつての岡田内閲当時の官僚独善の方向に走っておるように思われるのですが、聡明なる長官のお考えはいかがですか。
○迫水国務大臣 国会を尊重しますことは、私は決して人後に落ちるものではないとみずから信じております。調整過程で提案がおくれましたことは遺憾でありますが、幸いに会期も延長せられまして、なお相当に時間もあることでございますので、どうぞできるだけ御審議をお急ぎ下さいまして、ぜひ成立さしていただきたく、重ねてお願いを申し上げます。
○中島(巖)委員 あなたの言うことは了承はできませんけれども、お説はお説でお聞きしておきます。 この法案なるものは、事業実施法案である。従って、先ほど木村委員から説明されたような条文の解釈とか、すべったなんというようなことは最後でいいのです。従って、各省の責任者である大臣が出てきて、おれの方ではこれだけの考えがあるのだ、これだけの事業計画があるのだ、これが一番の根本の問題になるわけだ。そこで、きょうは幸いにして参議院がああいう状態だからあなたは御出席できましたけれども、今後幾人かの主務大臣に来てもらいまして、そうして、各省の事業内容なんかについてお説々承らなければならぬ。たとえば、あなたは本会議におきましても利根川、淀川、筑後川などをあげておる。利根川一つの問題の質問にも、四日も五日もかかってしまう。そういう状態で、たとえばこの間も本会議で明らかにしておきましたけれども、愛知の公団を呼んで聞かなければならぬ。これは当然だと思うのです。 従って、第一点の質問といたしまして、今後参議院の関係とにらみ合わして、御出席がおできになりますかどうか、その点をお伺いしたい。
○迫水国務大臣 もちろんこの法律の成立というものを、政府としては非常に熱心に念願をいたしておりまするがゆえに、参議院の方ともできるだけ調整をとりまして、できるだけ最大限の努力をして、この委員会に出席ができるようにいたしたいと思っております。
○中島(巖)委員 今、僕うっかりしておりましたが、頭数が少なくて、国会法に照らしましてこの会議は成立しませんからこれで中止して下さい。
○瀬戸山委員長代理 本日はこの程度で散会いたします。 なお、明日開会いたします。 午後三時三分散会