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38回国会衆議院1961/05/23

建設委員会 第34号

発言数
18
登壇者
4
会派数
2
開催日
1961/05/23

会議録

加藤高藏自由民主党

○加藤委員長 これより会議を開きます。  去る十九日付託になりました水資源開発促進法案並びに水資源開発公団法案の両案を一括議題とし、審査に入ります。

加藤高藏自由民主党

○加藤委員長 提案理由の説明を聴取いたします。  迫水経済企画庁長官。

迫水久常自由民主党経済企画庁長官

○迫水国務大臣 水資源開発促進法案につきまして、その提案理由及び要旨を御説明申し上げます。  最近における産業の著しい発展、人口の増大と都市への集中及び生活水準の向上等により、わが国の重要産業地帯では、各種の用水に対する需要が激増してきており、この傾向は、今後ますます強まるものと考えられるのであります。  一方、わが国の主要河川は、国土の気象上及び地形上の特色からして、年間流出量が莫大な量に達するにもかかわらず、豊水と渇水の差が激しいため、河川水利用率はきわめて低く、利根川を例にとりましても、全流出量のわずか一二%程度が利用されているにすぎない状態であります。  従って、緊迫した水不足の事態に対処いたしますためには、積極的に水資源を開発し、かっ水の合理的な使用をはからなければならないのであります。このため、水系を一貫して総合的に水資源の開発利用をはかるための計画を樹立いたすことが何よりも必要であると思うのであります。これがこの法律案を提出した理由であります。  次にこの法律案の要旨を申し上げます。  第一点は、内閣総理大臣は産業の発展及び都市人口の増加に伴い水の需要の著しい増大が見られる地域に水の供給を確保するため必要があるときは、水資源の総合的な開発及び利用の合理化を促進すべき河川の水系を水資源開発水系として指定することであります。この指定については内閣総理大臣は関係行政機関の長に協議し、かつ、都道府県知事及び水資源開発審議会の意見を聞き、なお、閣議の決定を経ることといたしております。  第二点は、内閣総理大臣は指定された水資源開発水系について水資源開発基本計画を作成するものとしたことであります。この基本計画についても関係行政機関の長に協議し、関係都道府県知事及び水資源開発審議会の意見を聞き、かつ、閣議の決定を経ることといたしております。  第三点は、内閣総理大臣の諮問に応じ、水資源開発水系の指定及び水資源開発基本計画に関する重要事項を調査審議するため、総理府に学識経験者をもって組織する水資源開発審議会を置くことであります。  第四点は、水資源開発基本計画と国土総合開発基本計画または電源開発基本計画との調整の必要が考えられるので、この調整については、内閣総理大臣が国土総合開発審議会または電源開発調整審議会の意見を聞いて行なうものといたしております。  第五点は、基本計画に基づく事業は、国、地方公共団体、水資源開発公団、その他の者が実施することといたしております。第六点は、政府は、基本計画を実施するために要する経費については、必要な資金の確保その他の措置を講ずることに努めるものとしたことであります。  第七点は、基本計画を実施する者は、その事業により損失を受ける者に対する措置が公平かつ適正であるように努めるものとしたことであります。  以上がこの法律案の提案理由及び要旨でありますが、何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御可決下さいますようお願いいたします。  次に、水資源開発公団法案につきまして、その提案理由及び要旨を御説明申し上げます。  最近の用水需要の増加は著しいものがあり、特に大工業地帯におきましては、産業の発展と都市人口の増加に伴い、水に対する需要の著しい増大が見られるのでありまして、これらの地域に対する用水の供給を確保するためには、総合的な計画のもとに水資源の開発または利用のための事業を総合的に施行するとともに、開発施設の建設の早期完成をはかることが肝要であると思うのであります。  本法案は、水資源開発促進法案による水資源開発基本計画に基づいて、これらの事業を総合的かつ効率的に施行する事業主体として、独立の法人格を有する特別法人水資源開発公団を設立せんとするものであります。  以下本法律案の要旨を御説明いたします。  第一に、公団の目的でありますが、公団は、水資源開発促進法の規定による水資源開発基本計画に基づく水資源の開発または利用のための事業を実施すること等により、経済の成長及び国民生活の向上に寄与することをその目的といたしております。  第二に、公団の役員として総裁、副総裁、理事及び監事を置くこととし、その任期は、それぞれ四年といたしております。  第三に、公団の業務でありますが、水資源開発基本計画に基づきまして、ダム、水路その他の水資源の開発利用のための施設の、建設、管理を行なうことが公団の中心的業務であります。公団が水資源開発施設の建設を行なうにあたりましては、事業実施計画を定め、関係都道府県知事に協議するとともに、主務大臣の認可を受けなければならないこととしておりますが、この事業実施計画の基本となるべき事項につきましては、各主務大臣が関係行政機関の長に協議するとともに、関係都道府県知事の意見を聞いた上、これを事業実施方針として定め、公団に指示することにいたしております。  第四に、公団が行なう建設工事のうち洪水防御等のいわゆる治水目的をも有する特定施設の工事についてでありますが、これにつきましては、公団は、河川法にいう河川に関する工事を行なうことができることとして河川法第七条の原則に対する特例を設けておりますほか、特定施設の建設が完了したときは、建設費用の負担者等の同意を得て、建設大臣がこれを河川の付属物に認定することができるようにするとともに、この場合、公団は政令で定めるところにより、河川法の規定に基づく地方行政庁の権限の一部を行なうことができることとしているのであります。  第五に、公団の施設の建設に必要な費用についてでありますが、治水関係分につきましては、国と都道府県が負担し、これを公団に交付することになっております。それ以外につきましては、水資源開発施設を利用して、流水を水道もしくは工業用水道の用に供する者またはこの流水を灌漑の用に供する農業者の組織する土地改良区が特定された場合には、これらの者が負担することにしております。なお、このいわゆる利水関係分の建設に必要な費用につきましては、公団は、政府または都道府県から補助金の交付または負担金の納付を受け、また、必要な資金の借り入れ等を行なうことができることとなっております。  第六に、公団の財務及び会計でありますが、公団の予算、資金計画、財務諸表、借入金、水資源開発債券等につきましては、内閣総理大臣の認可または承認を受けることを要するものといたしております。  第七に、公団の監督は、主務大臣がこれを行なうこととし、公団の業務に関し監督上必要な命令を発し、公団の事務所に対し、立ち入り検査を行ない得るようにするほか、内閣総理大臣は、主務大臣の監督につき所要の調整を行なうことといたしております。  最後に、附則におきまして、本法案の施行期日は公布の日から起算して六カ月をこえない範囲内において政令で定めることとしております。  以上がこの法律案の提案理由及び要旨でありますが、何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御可決下さいますようお願いいたします。

加藤高藏自由民主党

○加藤委員長 本案についての質疑は次会に譲ります。      ————◇—————

加藤高藏自由民主党

○加藤委員長 次に、参議院送付にかかる建築基準法の一部を改正する法律案を議題とし、審査を行ないます。  質疑の通告がありますので、これを許します。  中島巖君。

中島巖日本社会党

○中島(巖)委員 本法案にある「特定街区」とは具体的にどんな範囲であるか、あるいは特定街区の指定はどういう順序を経て具体的に行なうのであるか、この点を明らかにしてもらいたいと思います。

稗田治建設技官(住宅局長)

○稗田政府委員 この改正案にございます特定街区でございますが、街区と申しますのは道路等によって囲まれました一団地の土地をいうわけでございます。  そこで、特定街区の指定の手続きでございますが、これは当該地方公共団体、市町村の方から申請がございまして、これを建設大臣が都市計画審議会に諮問いたしまして、それによって指定するということになるわけでございます。なお、特定街区を指定する場合に、土地の権利者その他の政令で定める者につきましての同意を要するということにいたしておるわけでございます。

中島巖日本社会党

○中島(巖)委員 今度の法案で建蔽率のことが出ておるのですが、これは現在の土地利用から見まして建築する者としては非常に大きな問題なのです。特定街区では容積が最高十分の六十ということになっておるけれども、これだけではなくして、今回の建蔽率の関係で前の法律と変わったところがあるならば、変わったところについて説明を願いたいと思います。

稗田治建設技官(住宅局長)

○稗田政府委員 現行法の建蔽率や高さの制限でございますが、これは市街地の中で個々の敷地を改築する、新築するという場合に、通則として定められておるものでございまして、具体的な数字で申し上げますと、住居地域では高さは二十メートル、それ以外の地域の都市区域内では高さは三十一メートルということになっておるわけでございます。それから、建蔽率は、商業地域内では一応原則としましては七割建てられるということになっておりまして、それ以外の地域におきましては、敷地面積から三十平米差し引いた残りの六割が建てられるということになっておるわけでございます。そのほかに、前面の道路幅による軒高の制限というようなものがございます。  今回の特定街区における制限と申しますのは、これは市街地におきまして個々の敷地単位に建築するということでなしに、一街区全体にわたりまして総合的に計画される場合には、今までの通則で行なっておりますところの一敷地単位の高さの制限、建蔽率あるいは道路幅による制限等では、全体としまして土地の使い方として不合理な面も出てくるものでございますから、特定街区を指定しまして、全体の街区内の総合設計におきまして建物のお互いの相隣関係、あるいは隣の街区との相隣関係等を十分良好ならしめまして、そして都市計画上最も好ましい形の建物ができるようにいたしたいということをねらいといたしまして、通則をはずしたわけでございます。それで、端的に申しますと、建蔽率、道路幅による高さの制限というようなことでなしに、容積制限に置きかえたということになるわけでございます。容積制限につきましては、十分の十から十分の六十という、一種から六種までの各段階を設けたわけでございます。なお、その場合に、建物の相互の関係を良好な状態に維持しますために、壁面の位置というものを具体的にその個所々々で指定しまして、建物の相隣関係、街区間の相隣関係に不都合の起きないようにいたしたい、こういう考え方でございます。従いまして、高さの制限におきましても、その街区々々としまして都市計画上最も好ましい高さを指定するわけでございます。

中島巖日本社会党

○中島(巖)委員 今、局長から高さの制限の話があったのですが、これは前から制限があったのです。具体的に、たとえば前面の道路が十メートルで、裏は他の人家とくっついておる、こういうような場合には、高さはどれまで許可になるのか、その点を一つ……。

稗田治建設技官(住宅局長)

○稗田政府委員 現行の規定におきましては、前面道路が十メートルでございますと、住居地域におきましてはその道路の境界におきます建物の軒高でございますが、前面道路の一倍四分の一ということで押えられるわけでございます。従って、十二メートル半というところでまず軒高は押えられるわけでございます。それからあとは道路の対側と今の軒高を結びました斜めの線で、逐次後退をしながら伸び上がっていくことになるわけでございますが、一倍四分の一に八メートル足したところで限度になっておりまして、それ以後はいかに後退しましても高くはできないということに、現行の規定はなっておるわけでございます。  なお、商業地域におきましては、今一倍四分の一と申しましたのが、一倍二分の一になっておるわけでございます。

中島巖日本社会党

○中島(巖)委員 それから、この法案で特に目立つのは、自動車の修理工場とか、自動車の車庫とか、あるいは自動車の整備事業だとか、こういうものが特に大きく取り上げられておるようですが、これらは前の法案と今度の法案とどういうところが違うのか、その点の説明をお願いしたいと思います。

稗田治建設技官(住宅局長)

○稗田政府委員 まず、自動車関係の今回の改正案で関係します車庫の問題でございますが、現在屋根を不燃材料でふかなければならない区域という区域があるわけでございます。そういう場所に自家用の車庫を作る場合におきまして、外壁を防火構造に仕上げなければならないことになっておるわけでございます。五十平方メートル以下のものにつきまして、今回そういった屋根を不燃材料でふかなければならないという、防火上の制限の一番ゆるいところでございますが、そういうところにおきましては五十平方メートル、まず乗用車二台分でありますが、その程度のものにつきましては防火構造の外壁を仕上げるというのを緩和いたしたわけでございます。と申しますのは、最近自動車につきましても相当改善が行なわれて参りましたし、また給油等におきましても、ガソリン・スタンドも相当普及しておりまして、毎朝そういうところに行って給油を受けるというようなことになって参りましたので、二、三台の車両を収容する自動車車庫というものは、以前に考えられておりましたほど火災の危険が少なくなってきた。かたがた今日道路に駐車するようなこともできなくなって参りましたので、できるだけ自家用車の車庫も建てていただかなければならないということで、あまり実害のないことにつきましては制限を緩和しようということを考えたわけでございます。  それからもう一つ、自動車修理工場でございます。従来商業地域内におきましては、すべて工場と申しますのは、作業場の床面積は百五十平方メートルで押えられておるわけでございますが、自動車修理工場と申しますのは、大体サービス的なことが非常に多くなって参りまして、むしろ自動車の販売店と一緒になっておるという性格のものがあるわけでございます。そこで、道路運送車両法に規定しております自動車分解整備事業場の認証基準というものがございます。それによりますと、自動車整備事業者として適正な規模というものが考えられるわけでございますが、大体六台程度の車両を修繕するということを適正規模と考えておるわけでございます。そこで、現在商業地域内にある自動車修理工場でございますが、先ほど申しましたように、修理工場として五、六台収容するということでございますと、三百平方メートル程度は床面積が要るわけでございますけれども、現在は百五十平方メートルで押えられておるものでございますから、路面に駐車して修理しておるというようなことが現象として起きて参っておるわけであります。そこで、今日の道路交通の混雑を緩和するためにも路面駐車等は避けなければなりませんので、そういうような自動車を全部屋内で修理していただく。かようなことを考えまして、かたがた自動車交通が今後も非常に盛んになっていくということを考えますと、部品の取りかえ程度の自動車の修理工場というのは相当の距離に散在しておるという形が好ましいと考えまして、緩和をはかったわけでございます。なお、自動車修理工場でございましても、いろいろ隣近所に迷惑をかけるような作業を伴う修理工場もございますが、そういうものにつきましては、商業地域内に建てられる工場の中で当然禁止区域になっておりまして、ここで三百平方メートルの床面積まで緩和しようと考えておりますのは、隣近所に、火災でございますとか、粉塵あるいは悪臭といったような迷惑をかけない、そういう作業を伴わない工場だけに限るわけでございます。

加藤高藏自由民主党

○加藤委員長 お諮りいたします。  建築基準法の一部を改正する法律案につきまして質疑を終局するに御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

加藤高藏自由民主党

○加藤委員長 御異議ないものと認め、本案についての質疑はこれにて終局いたしました。     —————————————

加藤高藏自由民主党

○加藤委員長 これより討論に入るのでありますが、討論の通告がありませんので、討論を行なわず、直ちに採決いたします。  建築基準法の一部を改正する法律案に賛成の諸君の起立を求めます。   〔賛成者起立〕

加藤高藏自由民主党

○加藤委員長 起立総員。よって、本案は原案の通り可決すべきものと決しました。  なお、本案議決に伴う報告書の作成等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

加藤高藏自由民主党

○加藤委員長 御異議ないものと認め、さよう取り計らいます。  次会は明二十四日開会することとし、本日はこれにて散会いたします。    午前十一時三十一分散会      ————◇—————

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