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38回国会衆議院1961/04/14

建設委員会 第22号

発言数
57
登壇者
7
会派数
2
開催日
1961/04/14

会議録

加藤高藏自由民主党

○加藤委員長 これより会議を開きます。  昨十三日付託になりました公共用地の取得に関する特別措置法案を議題とし、審査に入ります。

加藤高藏自由民主党

○加藤委員長 提案理由の説明を聴取いたします。  中村建設大臣。

中村梅吉自由民主党建設大臣・首都圏整備委員会委員長

○中村国務大臣 ただいま議題に相なりました公共用地の取得に関する特別措置法案につきまして、提案の理由及びその要旨を御説明申し上げます。  御承知の通り、狭隘な国土に多数の人口を擁しておりますわが国の実情といたしましては、経済の発展と国民生活の向上をはかりますために、国土を最も合理的に利用することが必要でございまして、このため、公共事業あるいは公益事業を今後一そう推進するととの必要性が要請されているのでございます。  政府といたしましても、この点にかんがみて、公共投資の拡充強化を重視いたし、所要の措置を講じている次第でございます。  しかしながら、公共事業及び公益事業の増大に伴いまして、これらの事業に必要な用地も相当増加して参っておるのでございますが、これらの公共用地を取得することが、御承知の通り、次第に困難となっておりまするために、事業の円滑な執行に著しい支障を及ぼしている現状でございます。  従いまして、公共用地の取得難につきましては、早急にこれに対する適切な措置を講ずる必要が痛感されるところでございますが、この問題は、私権の保護と公共目的の遂行との調整につきまして特に慎重な配慮を講ずる必要がありますので、政府といたしましては、広く各方面の学識経験者の検討を経た上でその対策を樹立することが適当であると考えまして、昨年七月、建設省に公共用地取得制度調査会を設置いたし、公共用地取得制度の改善について諮問をいたした次第でございます。公共用地取得制度調査会におきましては、昨年以来終始慎重かつ熱心な調査審議を重ね、本年三月一日付をもって答申が行なわれた次第であります。  政府といたしましては、この公共用地取得制度調査会の答申の趣旨を十分に尊重し、さしあたってその用地取得難を緊急に打開することを要する特に緊要な事業に限って土地収用法の特例等を設けることによりまして、これらの事業の円滑な執行とこれに伴う損失の適正な補償の確保をはかる方策について立法化を進めて参りまして、ただいま議題になりました公共用地の取得に関する特別措置法案として提案いたし、御審議をいただく運びとなったものであります。  以上がこの法律案を提案いたしました理由でありますが、次に本法律案の要旨について御説明を申し上げたいと思います。  まず第一に、この法律案により用地の取得について特別措置を適用すべきものといたした対象事業の範囲につきましては、公共の利益となる事業のうち、特に公共性及び緊急性の高い道路、鉄道、空港、通信、治水、利水、電力等の重要事業について必要最小限度のものを法律に限定列挙し、さらにこれらのうちから、個々の事業について具体的に建設大臣が特定公共事業として認定したものについてのみ特別の措置を適用するものといたしております。なお、新たに建設省に公共用地審議会を設置し、建設大臣が特定公共事業の認定をする際にはその議を経なければならないものといたしまして、特定公共事業の認定に慎重を期している次第であります。  第二に、これらの特定公共事業の円滑な執行をはかる措置を講ずることといたし、まず、その一として、事前の説明等を義務づけております。すなわち、特定公共事業となるべき事業の目的、内容及び緊急性等について、あらかじめ地元住民等に対して説明し、またはこれらの者から意見を聴取する等の措置を講ずる義務を事業施行者に課することといたしております。  その二といたしまして、特定公共事業の収用手続が円滑に進む措置といたしまして、卒業認定及び土地細目公告の有効期間の短縮、事業認定または裁決の申請書の縦覧を市町村長が怠った場合の都道府県知事の代行、土地調書または物件調書を作成するための立ち入りを拒まれまたは妨げられた場合の特例等、所要の措置を講ずることといたしております。  その三として、緊急裁決の制度を新設いたしました。すなわち、収用委員会の裁決が遅延することによって事業の施行に支障を及ぼすことのないよう、そのおそれがあると認められるときには、損失の補償に関する事項でまだ審理が尽くされていないものがある場合であっても、収用委員会が概算見積もりによる仮補償金を定めて緊急裁決をすることができる制度を新設いたしました。これに伴い、緊急裁決が行なわれる場合におきましては、収用委員会が収用後または使用後においても補償額を適正に算定することができるよう所要の措置を講ずる義務、収用委員会が必要と認めるときには事業施行者が担保を提供する義務、緊急裁決の後確定補償額について裁決があり、かつ、差額が生じたときには利息を付して清算する制度等につきましてあわせてこれを規定し、被補償者の保護をはかる道を講じております。  第三に、特定公共事業に伴う損失の適正な補償を確保する措置を講ずることといたしております。  その一として、現物補償の裁決の規定等を整備いたしました。現在土地収用法によって認められているかえ地の提供、宅地の造成等の現物補償のほか、建物の提供による補償の裁決ができる制度を新設いたしますとともに、緊急裁決が行なわれる場合におきましては、被補償者からの物件の逆収用の請求及び仮住居の提供の要求を認める制度を新たに設けることといたしております。  その二としては、当事者の協議により土地等を買収する場合におきましても、土地、建物等現物による給付の要求があったときは、事業施行者は、できるだけその実現に努めなければならないことといたしております。  その三として、生活再建対策の規定を設けました。特定公共事業に必要な土地等を供するため生活の基礎を失うこととなる者に対しましては、それらの者の申し出によって、都道府県知事が関係行政機関、関係市町村長、申し出をした者の代表及び事業施行者と協議を行ない、生活再建計画を作成し、この計画に基づいて、土地もしくは建物の取得、職業の紹介、指導もしくは訓練、またはやむを得ず環境不良の土地に転居した場合の環境整備に関する所要の措置をとることといたしております。  以上がこの法律案の提案理由及び要旨でございますが、何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御可決下さいますよう御願い申し上げる次第であります。

加藤高藏自由民主党

○加藤委員長 本件についての質疑は次会に譲ります。      ————◇—————

加藤高藏自由民主党

○加藤委員長 次に、道路に関する件につきまして調査を行ないます。  質疑の通告がありますのでこれを許します。  金丸信君。

金丸信自由民主党

○金丸委員 新道路五カ年計画の中央道の建設に対する質問をいたしたいと思うわけであります。  政府が唱道する所得倍増計画の眼目は、農村と都市、大企業と中小企業間、地域相互間に存在する生活及び所得の格差是正に努める点にあることは、今さら申し上げるまでもないことでございます。地域間の経済格差を是正するための措置といたしまして、第一に着手しなければならない命題は、京浜、中京、阪神等の大都市と、経済発展に取り残された地域との交通の便を抜本的に改善することにあると私は思うのであります。新道路整備五カ年計画の策定にあたっては、当然この政府の経済的な地域格差の是正を眼目とした基本政策が織り込まれていなければならないと思うのでありますが、さらに、一月二十四日に閣議で決定されました新道路整備五カ年計画の二兆一千億円を総額とする投資額のうち、京浜、中京、阪神等の大都市と経済的後進地域との交通関係を抜本的に改善するために必要な先行的道路、高速自動車道路の建設費について、政府はどのくらいの予算を計上しているか、具体的に大臣に御答弁願いたいと思います。

中村梅吉自由民主党建設大臣・首都圏整備委員会委員長

○中村国務大臣 実は、新道路整備五カ年計画の総額が御指摘のようにきまりまして、中央自動車道の資金についてどういうような織り込み方をするかということにつきましては、目下他の道路施策との関連等を考慮いたしまして検討をいたしておる最中でございます。私どもといたしましては、すでに国会で議決をされております中央自動車道の建設につきましてもできるだけ配慮をして参りたい、かような心がまえでおる次第でございます。

金丸信自由民主党

○金丸委員 ただいま、できるだけ早い機会にというお話ですが、ぜひこれはできるだけ早くやっていただくことをお願いいたしたいと思います。  なお、中央自動車道の東京−小牧間は、経済発展に取り残された地域であります山梨県、長野県、岐阜県あるいは飛騨、及び神奈川県の津久井郡相模湖町等、京浜、名古屋の大都市の間をわずかに一時間ないし二時間以内の短時間で結ぶ最新の交通手段となるものであると思うのでありまして、中部地方の後進地域を距離の上で一挙に京浜、名古屋の近郊地域と引きつけることになるわけであります。従って、中央自動車道はこれらの後進地域と京浜、名古屋の間に存在する経済的な地域格差を抜本的に是正するために必要不可欠の交通手段であり、国会がこうした見地から国策として採択したものであるわけでございますが、政府は新道路整備五カ年計画に中央自動車道の建設費を幾ら計上するのか。建設大臣は、たしか一月二十四日の閣議のあとで、一部の報道関係者に、東海道幹線自動車国道に七百億ないしは八百億、中央自動車道にはその半額くらいの建設費を計上することになろうと言った、ということを私は承ったのですが、そういう事実があるかどうか、お聞かせ願いたいと思います。

中村梅吉自由民主党建設大臣・首都圏整備委員会委員長

○中村国務大臣 今のように明確に私申し上げた記憶はないのであります。以前、建設省部内におきまして、中央道と東海道との比較の上で若干差のあるような案を考えておった時代がありますので、どこか非公式の場所で、私そういうような意味を漏らしたことがあるかと思うのでありますが、金額あるいは規模、あるいは中央道と東海道をどういうふうに扱って進行させていくか、こういう点につきましては、先ほど申し上げましたように、目下いろんな角度から慎重に検討を続けておる最中で、これらについて、できるだけすみやかに結論を得まして明らかにいたしたい、かように存じておる次第でございます。

金丸信自由民主党

○金丸委員 先ほど来、慎重に検討しているというお話ですが、これは建設省だけで慎重に検討しておるということですか。それとも、大蔵省とも折衝して検討中ということですか。その辺も承りたいと思います。

中村梅吉自由民主党建設大臣・首都圏整備委員会委員長

○中村国務大臣 建設省一存のみでも決定ができませんので、いずれ大蔵省とも最終的な仕上げについて十分に協議いたさなければならないことでございますが、同時に、これらの道路は日本道路公団が担当施工することにも相なりますので、関係の道路公団等とも協議を続け、また、その他の方面の御意向等も聴取いたしまして、できるだけ各方面の意見を織り込んで進んで参りたい、かような心がまえで当たっておる次第であります。

金丸信自由民主党

○金丸委員 できるだけ急いで検討中だというお話ですが、そうすると、ただいまのお話を承りますと、大蔵省とはまだ折衝の段にはなっておらない、そういう状況ですか。

中村梅吉自由民主党建設大臣・首都圏整備委員会委員長

○中村国務大臣 まだ最終的な大蔵省との折衝に入っておりません。

金丸信自由民主党

○金丸委員 実は三月十六日の大蔵委員会で、私の同志の細田義安代議士から主計局長に質問したところが、まだ事務的な折衝は全然相談を受けておらないというような状況であります。そういうことになると、中央道の問題あるいは有料道路の問題等もなかなか促進しないと思うのです。ぜひ一つ、大臣の先ほど来のお話の通り、できるだけ早く予算をつけていただくような方途を考えていただきたい。実は私は山梨県でありますが、山梨県の官民すべてが、予定路線の法律もでき上がったので、一日も早くこの道路を作ってもらいたい。最近何か中央道がだめになったのじゃないかというような県民の考えもありますが、私は、この中央道というものは、経済効果もさることながら、中央道によって一つ政治の夢を実現するのだというところに、一つの日本精神の作興という面もあるだろうと思う。そこで、ぜひ一つ、山梨県民ばかりでなく、長野県、岐阜県の人も失望しないように御配慮願いたいと思います。  次に御質問申し上げたいことは、政府は、中央道と東海道に対しては、両案の成立した経緯を十分勘案して、両案に同額の建設費を配分しなければ、政府は関係地元民から不公平のそしりを受けることになるのではないか。建設大臣はこれについて、先ほど私が申し上げましたように、東海道に七百億あるいは八百億、その半分が中央道だというような御意見を私は漏れ承ったのですが、そういうことはちょっと不公平じゃないかという感じもするのです。それについて御所見を承りたいと思います。

中村梅吉自由民主党建設大臣・首都圏整備委員会委員長

○中村国務大臣 具体的にまだわれわれは、どういう実行手段をとっていくかということについて、腹がまえができておりません次第で、この点につきましては、中央自動車道につきまして国会で審議をされ、法律が議決成立をいたしております経過等にかんがみまして、十分慎重に進め、また、各方面の要望等も十分取り入れて、結論を得るように努力していきたいと思っております。ただ、先ほどお話しのありましたように、中央道はだめになったんじゃないかという説も地元にあるということですが、さようなことは絶対にございませんことをここで申し上げておきます。

金丸信自由民主党

○金丸委員 なお、重ねて、こういう御質問をしては失礼だと思うのですが、中央自動車道のうち東京−富士山麓間について、池田総理が再度にわたりまして、富士吉田間だけはオリンピックまでに何とか一つこれを完成いたしたいと言っておるのです。ことに山梨県の人たちは、あるいは長野県の人も、岐阜県の人もそうだと思うのですが、池田総理はうそを言わない人だという感じを持っておるのです。建設大臣はこれに対して、先ほど御意見を承りましてよくわかるわけでありますが、この問題を早急に解決して、オリンピックまでに間に合わせるという総理の言葉を思いますと、私たちがしろうとでいろいろ推測してみますと、おそくとも本年の九月ごろまでにはこの整備計画を立てて、そして日本道路公団に建設命令を出さなければならない。また、日本道路公団は、おそくとも三十七年早々には工事に着工しなければオリンピックまでには間に合わないだろう、こう考えますから、総理の公約は実行不可能になるかと思うわけでありますが、それに対して一つお考えを承りたいと思います。

中村梅吉自由民主党建設大臣・首都圏整備委員会委員長

○中村国務大臣 実は、池田総理からも、ごく内々のいろいろな話をしておりました際に、せめてオリンピック大会開催までに富士吉田辺まで建設することはできないか、というお話しがございました。私も、総理が非常に熱意を傾けておることは、よくくみ取れるのでございますが、ただ、うかつなお答えもできませんので、いろいろ関係当局等とも協議をしてみたのでございますが、オリンピック開催までには正味もう三年くらいしかございませんので、それまでにそれだけの地域を完成するということは、用地の関係、工事等の関係から見て、どうしてもこれは困難である。オリンピック大会開催にあたりましては、外国客もたくさん参りますので、これらの人たちは開催の時期その他から言いましても、まあ富士山の方へ行ってみようということにもなろうし、その他今度の新五カ年計画にかんがみまして、一級国道等の整備計画を立てておりますので、国道としてはそれまでに改修を終わり、舗装を完了する、これは可能でございます。間違いなくできそうでございます。あわせて、自動車道につきましては、並行して考えていきたいと思いますが、どうも事実上正味三年の期間で完了するということは、すべての点を総合して困難のように私、承知をいたしておりますので、その旨をありのまま総理にも報告をいたしておきましたような次第でございます。

金丸信自由民主党

○金丸委員 それは、もちろん東京の方から工事するわけじゃないでしょうし、土地収用という問題もあろうと思うのですが、山梨県は県有地がその予定路線には非常に多いもんですから、県は全部提供してもよろしいというような協力的考えも持っておるわけでありますので、ぜひ一つこの問題につきましても、格別の御配慮を願いたいと思います。  道路局長に一つお伺いしたいのです。中央自動車道、東京−小牧間の調査費として四千万円計上してあると思います。そのうち約二千万円ほどを東京−富士山麓間の調査費に充てるというような話を聞いておるのですが、そういう事実があるわけでありますか、お伺いいたします。

高野務建設技官(道路局長)

○高野政府委員 お答えいたします。中央道の調査費は、三十六年度に四千万円をちょうだいしておるわけでございます。この四千万円の調査費は、三十五年度に引き続きまして気象調査、地質調査、計画線調査、経済調査、設計調査などを行なうわけでございます。東京と富士吉田間につきましては、このうち土木研究所等で行ないます基本的な調査を含めまして、全線に共通なものを含めまして配分してみますと、約千八百万程度になります。その千八百万の内訳といたしましては、気象調査、計画線調査、経済調査、起点の調査、特に東京−富士吉田間につきましては、代表的な構造物も設計してしまうという設計調査、用地の調査等でございます。特に計画線の起点の調査につきましては、三十二年、三年にやりました計画線調査のうち、東京に近い方におきましては、その後住宅団地ができたり、工場ができたりいたしましたので、多少その辺の調査を再確認する必要がございますので、そういう調査をしたいと思っております。

金丸信自由民主党

○金丸委員 聞くところによりますと、比較路線の研究と交通量の調査だというようなことをいわれておるのですが、比較路線について調査するというような調査費がこの中に入っておるのですか、お伺いいたします。

高野務建設技官(道路局長)

○高野政府委員 計画線につきましては、ただいま申し上げましたように、東京周辺、東京−八王子間におきましては、最初のルートに対しまして、住宅団地その他の築造物ができたりいたしましたので、多少計画線の変更をする必要があるのではないかということで、比較線検討をやっております。

金丸信自由民主党

○金丸委員 そうすると、大体の建設省の中央道の予定路線の本筋は、八王子から上野原、上野原から大月、大月から富士吉田という線に沿っていくという考えで、この調査あるいは今後の工事の促進というような面はお考えですか。

高野務建設技官(道路局長)

○高野政府委員 計画線につきましては、ただいまお話しがございました大月線のほかに、道志線があったわけでございますが、これらにつきましては、私ども最後的な検討を十分にして路線を決定していくというつもりでございます。

金丸信自由民主党

○金丸委員 ただいま道志線、秋山線のお話しも出たわけであります。これは一つ今後の参考資料に十分入れておいていただきたいと思いますことは、山梨県の県民感情というものは、先ほど私が申し上げました上野原−大月−富士吉田、この線を九分九厘考えておりまして、秋山−道志線ということは全然県民感情としては考えておらぬ。もし秋山、道志を通るというようなことになると、山梨県の県民感情としては非常な混乱を生じてくるというような面があるわけでありますので、ぜひ一つ上野原−大月−吉田線について、格別の御高配を中央道についてはお願いいたしたいということを付言してお願いする次第であります。  なお、調査費の問題につきまして、今まで一億六千万ばかり金を使って調査をしておるわけでありますが、精密に道路の調査や計画やなんか立てていくということになるならば、むしろ建設省直営でやった方がいいのではないか。道路公団にまかすということでなくて、その調査をある程度道路公団もやるのだろうが、あるところまできたら道路公団に仕事をまかして、建設大臣が命令を出してやったらいいのではないかというようにも思いますが、どういうものでしょうか。局長に一つお伺いいたします。

高野務建設技官(道路局長)

○高野政府委員 ただいまのお話は、調査は道路公団にある程度やらした方がいいのではないかということでございましょうか。

金丸信自由民主党

○金丸委員 そういうことです。

高野務建設技官(道路局長)

○高野政府委員 中央道の調査につきましては、従来の経緯もございましたので、建設省が中部地方建設局、関東地方建設局に命じまして、それぞれ直轄でやっていたのでございますが、もちろん調査につきましては、道路公団にある程度やらすということも考えられるわけであります。ことに東京周辺の調査等は、道路公団も都市周辺の調査費の予算も持っておりますので、協力しているわけであります。その他につきましては、基本計画ができるまでは建設省が自分でやった方が、今までの関係上むだがないということで、続けて参ったのでございまして、私どもの調査は今年度の四千万円をもちまして大体の結論が出るのではないか、こう考えております。

金丸信自由民主党

○金丸委員 昭和三十四年十二月に建設省が発表した中央自動車道東京−小牧間調査報告書によりますと、「中央自動車道の性格を考える場合における特に重要な要素である沿道の開発計画及びこれによって生ずる開発交通量については目下調査中であるので、その取りまとめを終わるのを待って追補する予定である」と書いてあります。この調査報告書は、公表されてからすでに一年以上もたっておるわけでありますが、重要な要素である沿道の経済開発調査の報告書がいまだ公表されていないわけであります。建設省の委託を受けておるところの日本経済研究所では、すでにその調査は済んでおる。その報告書は各関係都県にも配付されているわけであります。これによると、中央自動車道の開発効果はすばらしくて、昭和五十二年の沿道都県民の所得は倍増どころではなくて、実に五倍になると報告しておる。この報告書を、前に建設省は追補するということを言っておるわけですが、中央自動車道の建設を促進する上にきわめて優位な効果を持つこの報告書を、建設省は約束しておりながら、何で発表されないのか。先ほど来のお話を承れば、建設省の考えも十分わかったのですが、中央道をおくらせるために、こういう有意義な報告書を出したのではうまくない。むしろ、これはしまっておく方がいいぞ、というようなことで出さないのかと思うのです。要は、先ほど来の大臣、局長さんのお話でわかるのでありますが、ぜひ一つこの中央道の問題は、後進地域、山梨、長野、岐阜県の県民各位の悲願であるわけでありますので、この県民の悲願、遠大な夢を、後進地域の未開発の三県民のために格別の御高配をいただいて、一日も早くこれを着工に取りかかられるようにお取り計らいを願うことをお願い申し上げまして、私の質問を終わります。

加藤高藏自由民主党

○加藤委員長 前田義雄君。

前田義雄自由民主党

○前田(義)委員 ただいま中央道についてのいろいろな御質疑があったわけでありますが、私も一、二点、建設大臣にお伺いをいたしたいと思います。  建設省並びに日本道路公団のお考えを、いろいろな観点から総合して考えますと、どうも中央自動車高速道路につきまして、東京−富士山麓、その区間におきましては十分採算がとれるというようなお考えのもとに、日本道路公団で早くこの道路を完成をするようにすべきであるというお考えがあるやに承るし、また一方、富士山麓から小牧間の関係におきましては、事実上採算がとれないというような考え方から、その建設については疑問があるんだ、こういうお考えがあるやによく話を承ることがあるわけです。  今もいろいろお話がありましたが、中央自動車道路は、御承知の通り、名神高速自動車道と関連をいたしまして、京浜並びに中京、阪神を結ぶところの幹線高速自動車道を形成するものでありまして、そういう意味からいいますと、ただ単に、有料道路で、しかも採算がとれないんだというような考え方からだけでこれを律せられるということは、はなはだ遺憾に存じておる次第であります。従って、特に先ほどもお話がありましたように、現内閣の一番大事な地域格差の解消、あるいは生産基盤の充実というような観点からいたしましても、この際やはり、そういう観点に立たないで建設計画がされるべきものであると思うのであります。建設大臣は、東京−富士山麓は有料道路として建設するんだというようなお考えなのか、全線、小牧間までも有料道路として建設するというお考えをはっきり持っていらっしゃるのか。そういう点についてお伺いいたしたい。  もう一つ、富士山麓−小牧間というものが、有料道路として採算がとれないんだというようなお考えであるならば、そういう場合にどういう対策をお立てになっておるのか。あるいは聞くところによりますと、一般道路のワクを拡大して、そうして高速自動車国道というようなものによって建設するんだというようなうわさも聞く場合があるのであります。この点につきまして、建設大臣としてのはっきりした御所見を一つ承っておきたい。

中村梅吉自由民主党建設大臣・首都圏整備委員会委員長

○中村国務大臣 中央自動車道法がすでにできておりますので、私どもの使命としましては、東京−小牧間を完成することが使命でございます。その考え方に立って今後進めて参りたいと思います。ただ、経済効果あるいは工事の難易、いろいろな事情がございますので、それらの点を勘案いたしまして、可能なところから早く口をあけて進行させたい、という気持を実は持っておりまするようなわけであります。もちろん、法律の定めました精神にのっとってわれわれとしては進めて参りたい、かように考えております。

前田義雄自由民主党

○前田(義)委員 ただいま承りますると、東京−小牧間は、予定の通り有料道路として建設を進めていくんだ、というふうに建設大臣がお考えになっておると了解していいと思うのであります。御承知の通り、先ほどもお話がありましたが、日本経済研究所の調査によりましても、経済効果というものは、富士山麓−小牧間におきましても十分に上がるんだということは、これは、はっきりした調査研究に基づいた資料によるわけであります。さらにまた、東京−富士山麓間はもとより、小牧あるいは岐阜県地内の多治見、中津川、さらに長野県に入りまして飯田、その間におきましての交通量というものが、この一、二カ年に激増いたしまして、この間におきましても、十分に東京−富士山麓間に匹敵するくらい交通量が激増しつつあるということは事実でございます。さらにまた、将来の経済効果という点から考えましても、富士山麓−東京間という考え方のみに立たれるということは、はなはだおもしろくないということを考えます。どうしてもやはり、東京−小牧間を完成することが、名神高速自動車道路と関連いたしまして絶対必要であるということを考えますので、今後事業配分、あるいは事業費の配分等につきましては、ぜひともそういう観点に立たれまして、あるいは東京−富士吉田間、あるいは小牧−飯田間というふうな、同時着工というような考え方も特に一つ建設大臣において御配慮願いたいと思いますが、これについての御所見を承りたいと思います。

中村梅吉自由民主党建設大臣・首都圏整備委員会委員長

○中村国務大臣 御指摘のように、もちろんわれわれとしましては、全線をいかにして貫通させるかということに基本を置きまして、力を注いで参りたいと思っておるわけでございます。  なお、どこから着工し、どこの部分からどうするかということにつきましては、現在も検討いたしておる最中でございます。全体が一度にできるわけでごいさいませんので、工事の技術的な関係、あるいは経済効果、その他諸般の問題を勘案いたしまして、可能なところから進めて参りたい、かように考えておる次第でございます。  それから、先ほどの有料道路のお話でございますが、中央自動車道法におきましては、必ずしも有料道路に限ってはおらないわけでございますが、今回立てました道路五カ年計画におきましては、有料道路で少なくともこの五カ年間はやっていくという考え方に立って、目下進めておるようなわけでございます。

加藤高藏自由民主党

○加藤委員長 中島巖君。

中島巖日本社会党

○中島(巖)委員 実は、きょう道路問題が出るというようなことを予想せずに来ましたので、資料もありませんけれども、関連いたして、中央自動車道の点について質問いたしたいと思います。  質問の第一点といたしまして、名神高速道路の工期の件についてお伺いいたしたいと思うのです。これは時間もありませんから、ごく簡単に申し上げますと、かつて、ここへ道路公団の総裁の岸さんを呼んだことがあるのです。当時、道路公団は年々の予算要求に対して一割か二割しか金を使っておらぬ、実にずさんきわまるものじゃないか。一々その年の予算の数字、出来高の数字をあげて、過去三カ年間において予算要求をして予算を獲得した額のわずか一割か二割しか使っておらぬ、実に怠慢じゃないか。会計法から考えましても、次年度に繰り越すことができるということがあっても、こういうずさんな予算内容ではいかぬじゃないか。それが一年くらいならいいが、二年も三年も、毎年そういう状態じゃないか。——こういうことを私はこの席で追及したのです。けれども、それに対しまして、岸総裁は、ずさんであるとかいうようなことについて、何ら申しわけないという色が見えない。そうしておいて、工期の昭和三十七年の供用開始までには最初の計画通りに必ずできる、こういうことを言っていたのであります。また、村上建設大臣も、私が、この名神高速道路の工期のおくれることは阪神の経済地区において非常な不利益になることであるから、大丈夫かと念を押したところが、あれは一年でもできる仕事だ——今度は速記録を持ってきて、一々速記を読んで質問いたしますが——そういうことを言っている。ところが、現在聞いてみると、昭和三十七年度供用開始というのが、昭和三十九年度でなければ供用開始ができない、こういうような話を聞いておるわけであります。実に国会をなめた答弁を現在までしておる。私は岸総裁を呼んでこれらを究明いたしたいと思っておりますけれども、実際に、工期の点についてどういう見通しを建設省は持っておるか。これは道路局長の答弁でよろしい。

高野務建設技官(道路局長)

○高野政府委員 お答えいたします。名神高速道路につきましては、御指摘の通り、整備計画におきまして三十七年度末完成ということでございました。その後、工事を鋭意実施していたのでございますが、御承知の通り、用地買収の関係、また多少世銀の借款との関連もございまして、御指摘のように仕事がおくれて参ったのであります。しかしながら、現在におきましては、用地も、特に第一区間でございます尼崎−栗東間等におきましては完全に片づきまして、工事が非常に進んで参っておるわけでございますが、現在のところ、工事が完成いたしますのは三十八年度末ということにならざるを得ない状態になりましたことは、まことに遺憾でございます。整備計画の変更を間もなくお願いいたしまして、工期を三十八年度末というふうに改定さしていただきたいと思っておる次第でございます。

中島巖日本社会党

○中島(巖)委員 工期の予定を一つお願いしたいと思います。  それから、尼崎−栗東間についてはお話しがありましたけれども、栗東−小牧間については、現在小牧付近はどんな工事の進捗状況か、それをお伺いしたい。

高野務建設技官(道路局長)

○高野政府委員 栗東−小牧間につきましては、現在木曾川橋梁等の工事を発注いたしまして、下部工事を実施しております。

中島巖日本社会党

○中島(巖)委員 これらについては、またいずれ、詳しい質問をいたしたいと思います。  そこで、昭和三十三年度を初年度といたしまして、道路整備五カ年計画を樹立いたしたわけなんです。ところが、三年たって、本年度、昭和三十六年度から新しく改定して五カ年計画を樹立したわけであります。ところが、この昭和三十三年度の五カ年計画の中に、東京−小牧間の工事費が百二億四千万円見積もり計上してあったわけなんです。そういたしますと、前の五カ年計画におきまして、三十七年度に百二億の工事費を使わねばならぬことになっておる。しかも今度の五カ年計画は、かつての道路整備五カ年計画の一兆億予算では不足であるから、二兆一千億の道路整備五カ年計画に発展的解消をして、一大飛躍の方針をとったわけであります。従いまして、前の三十三年の五カ年計画で百一億でありますれば、それ以上の工事費がここに投ぜらるべきものだと思う。これは、だれが考えてもそうでしょう。しかるに、まだ基本計画も整備計画もできぬ。これはどういうわけなんですか。すでに一億六千万からの調査費を使って、三十七年度までには百工億の金を工事費として投ずべき予算に三十三年度にはなっておる。この点についてお伺いしたい。

高野務建設技官(道路局長)

○高野政府委員 お答えいたします。中央道につきまして、三十三年からの道路整備五カ年計画におきましては、大体百工億の事業費が入っていたと考えられることは御指摘の通りでございます。三十六年度からの新しい五カ年計画におきましては、これをさらに拡大化しまして、中央道の促進にあたる必要があるということは、ただいまお話しの通り、もちろんであると考えております。また、三十三年度からの五カ年計画におきまして、中央道は入っておりまして、それを三十七年までにやるべきであるというお話しも、ごもっともでございます。しかしながら、私どもといたしましては、山岳地帯で初めての経験のところに道路を、しかも、今までないような道路を作るという意欲に燃えて調査をしておりました関係上、これがおくれて参りましたことは大へん遺憾でございます。できるだけ早く、今度の五カ年計画の決定にあたりまして、中央道をできるだけ多額に組みまして、実施できるように今後進めて参りたい、こういうつもりでございます。

中島巖日本社会党

○中島(巖)委員 先ほど道路局長は、金丸委員の質問に対して、東京−富士吉田間は設計課査までやるという、こういうことをお話しになりましたね。そういたしますと、この設計調査ということになると、おそらく整備計画まで今年度中に樹立するというように了解ができるのですが、これは富士吉田間だけでありますか。それとも、小牧−東京間を整備計画まで樹立されるお考えであるか、あるいは基本計画だけのお考えであるか。この点、まず、全線にわたって整備計画ができないとすれば、全線にわたって基本計画を樹立し、あるいは一部すでに着工せねばならぬものを基本計画にするような場合もあると思いますけれども、全線に対してどういうお考えであるかということをお尋ねします。  この基本計画というものは、外国なんかの例に見ましても、ペーパー・ロケーションでやる例が多い。ことに、鉄道なんかにおきましても、鉄道の調査線なんかも、調査線の前の法定線でしたか、法定線なんかもペーパー・ロケーションでやっておる。  ところが、すでに一億六、七千万の予算を使って、数年を費して、まだ基本計画ができない。これは、いかにしてもワクをとれば、建設省はやる気がないものだから、いろいろなことをやっておる、こういうふうにしかとれぬ点もあるのです。これはあなたを責めても無理だけれども、これを阻止するために、ある方面と建設省が中心になって、ほかの法案を出すとかというようなうわさも出ておるわけであります。従って、ほんとうにやる気があるのかないのか、基本計画はいつまでに樹立できるのか、この点を明確にしていただきたい。

高野務建設技官(道路局長)

○高野政府委員 先ほど私が申し上げました設計調査につきましては、この設計調査は、基本計画を作ります場合に、できるだけ正しい基本計画を作るために、例を東京−富士吉田間にとってやってみようということの調査でございまして、そのまま全体的な整備計画を作って参るというものではないのでございます。基本計画を正しく早く作るために用意しておるものでございます。また、今、設計調査をしておりますと、実施する場合に、間違いなくできるだけ早くできるというような利点もあろうかと思いまして、やらしていただいておるわけでございます。従いまして、私どもといたしましては、できるだけ早く基本計画を作って参りまして、施行主体をきめまして、さらにその上で整備計画に入りたいというつもりでございます。  基本計画につきましては、ただいまお話の通り、あるいはただいままでのような調査をしなければできないという法律上のとりきめではないと私も思うわけでございますが、何しろ新しい画期的な道路でございますので、十分調査をさしていただいたわけでございます。従いまして、今後におきましてさらに調査が残るものがあろうかと思います。工事に着手しつつ、これの調査は今後も続けて参りたいと思うのでございますが、三十六年度の現在いただいております調査ができますと、基本計画は大体できるのではないか、こう思っておりますし、できるだけ早く基本計画を作りまして、中央道の建設を促進さしていただきたい、こう思っておる次第でございます。

中島巖日本社会党

○中島(巖)委員 それで、建設省の考え方は、この基本計画と整備計画とどう違うということの解釈に問題点があるのだと思うのです。これは、整備計画となると、工事費だとか、工期だとかというようなものも入ってくるでありましょう。しかし、基本計画においては、主たる関係地ということで、これは漠としたものであって、そうして法律で、国土開発縦貫自動車道建設法でもって規定されておるのだから、あなたたちが基本計画を今まで延ばしておるということは、大へんな怠慢なんです。基本計画だけはどうしても樹立しなければいかぬ。それから、整備計画になってくると、ただいま局長の言われたような、いついつまでの工期でやるのだとか、あるいは工事費が幾らだとか、こういうものが出てくるわけです。従いまして、少なくとも基本計画は、東京−小牧間を今年中に私は樹立すべきものである、こういうふうに考えるし、また局長も、前の委員の質問に対して、大体本年度結論が出るという答弁をされておる。従って、基本計画は必ず本年度中にこさえる、それから、一部は着工のできるように設備計画を策定して審議会の議にかける、これだけのことは、少なくともこの席において言明すべきものであると私は思うのですが、お考えはいかがでありますか。

高野務建設技官(道路局長)

○高野政府委員 お答えいたします。基本計画につきましては、ただいまお話しになりました通りの部面があるわけでございますが、私どもといたしましては、ここで施行主体をきめるという関係がございましたので、できるだけ調査を進めまして、道路公団で有料道路でやる方向に持っていく必要があろうかと思いますので、調査を入念にやったわけでございます。  また、ただいまお話しいただきましたように、基本計画は三十六年度にはできるだけの調査を終わることができるであろうということは、私は前の委員会で申し上げたわけでございますが、その通りであろうかと思います。ただ、ここで私どもといたしましては、基本計画は私どもは作るわけでございますが、今度の五カ年計画にどういうふうに中央道を織り込めるかという問題もございますので、各省関係機関と十分協議をいたしまして、促進して参りたいと思うわけでございます。  なお、整備計画と基本計画につきまして、ただいまお話しのように、基本計画を全線いたしまして、整備計画は一部でもよいというお話をいただいたわけでございますが、この点につきまして、私ども、どういうふうに基本計画と整備計画を作っていくかという問題を、ただいま研究中でございます。

中島巖日本社会党

○中島(巖)委員 今五カ年計画の金の関係がありましたけれども、それは基本計画は金の関係もあるでしょうけれども、法律的には私はないと思います。そうして、今の局長の答弁を聞いておりますと、この基本計画を樹立する上において施行主体をきめなければならぬ。この点について問題があって、きまらぬ。こういうように私、了解したのでありますけれども、そういうように了解していいですか。

高野務建設技官(道路局長)

○高野政府委員 基本計画におきまして施行主体をきめる必要がありますので、入念に調査をした、ということでございます。

中島巖日本社会党

○中島(巖)委員 そうすると、これは今度は大臣の問題になるわけなんです。  結局、この基本計画は大ざっぱなもので、主たる経過地ということできまるわけで、今まで建設省が数年にわたって一億数千万円も使って、まだ基本計画もきまらぬということは、実に怠慢であるか、あるいは故意でやっておるか、この二つしか私は考えられないのです。  ところが、今、局長の答弁で明らかになりましたことは、この基本計画の中に施行主体をきめなければならぬことがある、これはごもっともだと思うのです。従いまして、この施行主体という問題になると、これは非常に大きな問題でありまして、先ほど前の委員からお話があって、また大臣の答弁にもありましたように、すなわち国土開発縦貫自動車道中央自動車道は、別に有料道路でやるという規定はなくして、高速自動車国道でやるのでありますから、従いまして、また道路公団でやらせるという規定もないわけであります。かつて村上建設大臣は、飯田付近までは西の方は有料道路でやる、東京から富士吉田付近までは有料道路でやり、その間は公共事業としてやらねばならぬかもしれぬ、というような発言をこの委員会でせられておったわけです。そうなってくると、当然、今、局長の答弁のように施行主体を変えざるを得ぬ、こういうことになってくるのです。これは一に大臣の裁断に待たねばならぬ問題であるのですが、これに対して御所見を承りたい。また、今まとまった御意見がないといたしましたら、これは数年間問題になっておるのでありますから、大臣は熱意を持って早急にこの問題を解決せねばならぬ立場になっておる、こういうふうに考えるのですが、大臣のお考えをお伺いしたい。

中村梅吉自由民主党建設大臣・首都圏整備委員会委員長

○中村国務大臣 御指摘の点は、私といたしましては十分検討をいたしまして、この精神に沿うようにやって参りたいと思います。  ただ、今の道路整備五カ年計画から申しますと、先ほど申し上げましたように、日本道路公団にこの五カ年計画の事業はやらせるような方針に考えております。従って、もし基本計画等を作りまする場合におきましても、前期五カ年と申しますか、現在の五カ年計画でやる部分だけについての基本計画ということに、あるいは将来の事業主体というものが決定することができなければ、部分的にきめていくより仕方がないということになるかもしれませんが、それらの関連につきましては、今後一そう慎重に研究いたしたいと考えます。

中島巖日本社会党

○中島(巖)委員 どうも大臣は、道路公団に対しての認識が、何というか、非常に間違っておると思うのですよ。先ほども前の委員に対する答弁で、大蔵省と打ち合わせる必要があるかという質問を、たしか金丸委員だったか、いたしましたら、大蔵省とも当然打ち合わせしなければならぬ、道路公団とも打ち合わせしなければならぬ、こういうことを言われておる。別に道路公団と打ち合わせる必要はないじゃありませんか。大臣の権限で基本計画、整備計画をこしらえて、そうしてその後において、公団に有料道路としてやらせるかどうかということをきめればいいと思うのですよ。道路公団は、先ほども申しましたように、この予算を取って、工期のおくれておるところを追及いたしましても、自分の誤りであったというようなことを一口も言わずに、必ず工期内の三十七年に供用開始ができます、ということをここで言っておる。そういうふうになっておる。  それで、道路公団のことに触れて一言お尋ねいたしますけれども、道路公団の筆頭理事の菊池さんのおやめになったのはいつであるか、そして、現在どういう職業をされておるか。その点お伺いしたい。

高野務建設技官(道路局長)

○高野政府委員 道路公団の前菊池理事は、昭和三十五年の四月十五日に道路公団を御退任になったと記憶しております。ただいまは、地崎組の副社長をしておられます。

中島巖日本社会党

○中島(巖)委員 ただいま申しましたように、道路公団の筆頭理事が、道路公団の仕事ばかりやらしておった地崎組に、やめるとすぐ入っておる。そういうような状態でおるにもかかわらず、これに対して何ら建設大臣は注意を払っておらぬ。私はこれらの点をさらに追及いたしたいと思っておりますけれども、こういうような状態で、監督者の立場にあるところの建設大臣が、道路公団の意見によって左右されておるというようなことでは、私はいかぬと思う。やはり建設大臣は、国の機関の長として、責任を持ってやるべき権限を持っておる立場におるのですから、これらに対しましては十分監督していただきたいと思う。道路公団は、私、総裁なんかも呼んで、今までの不審な点をいろいろ追及いたしたいとは思っておりますけれども、やはり建設大臣がしっかりしておって下さらぬと、こういうような大きな問題もぐらぐらするし、そうして、今、話のありましたような綱紀上の問題でもあるかのように疑われるようなことが数々あるのでありますが、特に御注意をお願いいたしたいと考えるわけであります。  そこで、最後に質問いたしますのは、それは確かに、先ほど局長からもお話がありました通り、わが国としては画期的な大事業である。これは私、異存はありません。しかし、慎重と申しましても、すでに国会で昭和三十一年に決定いたし、その後ずいぶん議論を経ております。それから、一番長い赤石の隧道にいたしましても、八キロ程度のものであります。  私は昨年、アルプスに行きまして、フランスとイタリーを結ぶ、例のモンブラン隧道を見てきましたけれども、これは十二キロであります。これも、工事に着手してからわずか二年半でこの隧道を完成する予定でありました。それで、工事の状況を見ましたけれども、あれだけ設備がそろえば、三百人くらいの人がおりさえすれば、もうそうえらい大物の監督者がおらぬでも、簡単にやっていってしまうということを、隧道の中の奥まで入りまして、視察をしてきたわけであります。この隧道は、わずか八メートル五十の隧道でありました。  従って、こういう山岳地帯に、一度に、かつての構想のような二十四メートルの道路をあけるというようなことはできぬ相談でありまして、結局これらの、ただいま申しましたようなモンブラン隧道のような幅員の隧道を一本あけて、交通事情を見まして、さらにまた一本あける、こういうようなことになるのではないかと思う。そうなってくれば、かっての建設省の見積もった工事費なんというものは、おそらく三分の一にも四分の一にもなるだろうと思うのです。いかにひいき目に見ても、かつての建設省の調査報告書というものは、われわれは、他意あってこしらえた報告書としか思えぬのです。従いまして、高速道路の規格の一番低いところでこれこれの道路をこしらえれば、幾らでできるのだ、それくらいな資料は、国会できまった法律によってやるとすれば、また、役人は法的根拠によって立っておるのですから、そういうような親切のある、いわゆる法律を重んずる態度でもって、そういうような資料も出すべきだ、こう思うのです。建設省は、国会でもって、国土開発縦貫自動車道建設法がきまり、小牧から向こうが幅員二十四メートルなら、山間もそのままで、郊外もまた規格のままで、こういうような調査をこしらえまして、三千二百億の金がかかる、こういうことを発表したわけであります。しかも、発表したのは、はや一年数九月前でありますが、そんな発表までして、まだ基本計画をこしらえてない。どう考えてみても、建設省にこれをやる熱意がないんじゃないか、こう思うのです。われわれは交通関係の一元化という見地から、もし建設省がそういう態度であるなら、この国会のうちにも、いわゆる交通行政の一元化でもって、運輸省に対して建設省の道路局は移管すべし、この考えを持ちまして、現在立法の工作をしておる。こういう状態なんですけれども、私は道路局は建設省におってもらいたい。従って、われわれは、中村建設大臣は、この重要な問題をあらゆる角度から見て、そうして歴史的のこの大事業を完成するように努力してもらいたい、かようにお願いいたしまして、私の質問を終わることにいたします。

加藤高藏自由民主党

○加藤委員長 日野吉夫君。

日野吉夫日本社会党

○日野委員 今いろいろの質問が出たのでありますが、地元関係の人から出ておるというふうに受け取られる危険があるのです。これは、大臣御承知の通り、この法律のできる経過は詳しく説明する要はないのですが、四百三十名の議員立法で、その中に建設大臣が入っておりますよ。もし入ってなかったとすれば、大臣か政務次官で、これは全員の議員立法といってもいいはずであります。しかも、六年間の歳月を費やして通過した立法でありまして、この間に、技術的にも経済的にも可能だと、あらゆる角度から検討を加えられて通過したはずであります。しかも、中央道の場合は、土地買収費などは、国有地が非常に多い。こういうような関係も明らかになって、もう一部着手しているわけです。この経緯にかんがみて、至急に基本計画は立っていなければならぬはずだと考えられます。  今度の所得倍増、地域格差解消という課題を背負って、新しい道路計画でも、りっぱに地域開発、所得倍増の計画の線に沿って、今、自民党の諸君から言われたように、やはりこれは未開発地域である、後進地域だから、これを格差解消の意味でも急速にやらなければならぬ必要に迫まられていると思うのであります。  それなのに、建設委員会の質疑応答がしばしば繰り返されているけれども、逐次後退していくような印象を受ける。今の問答をいろいろ聞いていても、何かしら、法律があるから仕方なしにやらなければならぬが、これをできるだけずらしていこうという、逃げを打っているような印象を受ける。そこに、地元の諸君からの要求のように、中央道はもうやらない、建設省はそういう考えだという一つの不安を起こすような根本的な原因があろうかと思う。僕らも、いろいろそういうことを聞かないではない。建設省の内部、あるいは地建の諸君等から、いろいろ不規則発言が出ているわけであります。こういうものを、建設大臣、道路局長は、がっちりとこれをやるんだという腹をきめて、明確な態度を示しておかぬと、いろいろそういう問題が出てくると思う。  こういう意味で、これは単に地域開発ではない。あの道路法というものは、今の池田内閣の方針に沿った所得倍増、地域格差解消の一つの大きな根源をなすものだと考えられるので、そういう不安や、いろいろの論争がいつも繰り返されるような事態を明確に避けるために、大臣、道路局長から、基本計画はいつまでにやる、実施計画はこれに従ってできるだけ早く促進するという言明でもないと、こういう問題はいつまでも尾を引いて、また、よその方からいろいろの策動の余地を与えるというようなことになる。ここで、大臣と道路局長から、基本計画はいつまでに完成する、実施計画は、多少ずれても、できるだけ早くやる、というようなことを言明していただいたら、この問題が非常に進展するだろうと思うので、その点を明確にしていただきたい。少なくとも策動の余地、デマの乱れ飛ぶこの事情を解消するためにも、こういう明確な態度の表明を一つ願いたいと思う。

中村梅吉自由民主党建設大臣・首都圏整備委員会委員長

○中村国務大臣 ただいま、どうも中央道問題は後退しておるような疑いがあるという意味の御指摘がございましたが、われわれ決してさように考えておりません。できるだけ前向きに、しかも、大いに前進をさしていきたいと思っておるようなわけでございます。従いまして、五カ年計画の中にも、かねてから申し上げておりまするように、大いに努力をいたしておりますることと、また、先ほど来の御議論にもございましたように、われわれとしましては、極力可能な部分から具体的に進めて参りたいと思っておるわけでございます。  ただ、基本計画でございますが、これは、確かに道路自体が画期的でありますのみならず、地勢的にも画期的な道路でございまして、そういう意味から申しますと、やはり気象状況等は十分に念を入れた調査をいたした上で基本計画をきめませんと、一たびきめて朝令暮改ということもできませんし、十分われわれはその点は注意をしていきたいと思っております。さようなわけで、基本計画をいつまでにということは、御注文でございましたが、ちょっと私の立場では目下申し上げかねるような状態でございますが、極力前向きに前進をさしていくということだけは間違いないことでございますから、お含みをいただきたいと思います。

日野吉夫日本社会党

○日野委員 なおかつ、答弁はずるずると逃げるような印象を受けるのであります。大臣、この法案審議中に、今言われた気象の問題、積雪の問題、背後地の問題等、一切の関係のことは調査がすでに出ておるのですよ。僕らの承知しておる範囲では、地質調査の点では若干まだ残っておると考えておるのですけれども、そこまで法案通過までにすでに調査されておる。残った問題は、いつから実施するかということだけが残っておるので、高野局長、一つ技術的に、地質調査等が多少残るかしれぬが、それをやって、大体あなたの自信のほどを、めどは、どの辺で基本計画の立案が出るかというその点でも——大臣がそう言っておるのに、先を越しておるかもしれぬが——技術的な立場から考えを伺いたい。

高野務建設技官(道路局長)

○高野政府委員 中央道につきましては、私は熱意を持って一歩々々前進をしていくつもりでございます。また、中央道以外の国土開発縦貫自動車道につきましても、私は道路技術者といたしまして、全国になるべく早くこの網を設定いたしまして、将来の道路の基幹にしたいという熱意に燃えておるものでございます。  ただいま仰せの中央道の基本計画につきましては、私ども、大急ぎにこれをやりたいと思うのでございますが、毎々申し上げておりますように、ただいまいただいております調査費が大体終わりますと基本計画も作れるようになろうかと思うわけでございますが、いつできるかという段階になりますと、これは大臣が今申し上げた通りでございます。

加藤高藏自由民主党

○加藤委員長 次会は公報をもってお知らせすることとし、本日はこれにて散会いたします。    午後零時十五分散会

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