建設委員会 第5号
- 発言数
- 19 件
- 登壇者
- 3 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1961/02/15
会議録
○加藤委員長 これより会議を開きます。 昨十四日付託になりました道路整備緊急据置法等の一部を改正する法律案、住宅金融公庫法等の一部を改正する法律案、並びに予備審査のため付託になりました日本住宅公団法の一部を改正する法律案、以上三案を議題とし、審査に入ります。 —————————————
○加藤委員長 まず、提案理由の説明を聴取いたします。 中村建設大臣。
○中村国務大臣 ただいま議題となりました道路整備緊急措置法等の一部を改正する法律案につきまして提案の理由及びその要旨を御説明申し上げます。 政府におきましては、現行の通路整備緊急措置法に基づき、昭和三十主年度を初年度とする道路整備五カ年計画を策定し、これに基づきまして、通路整備事業を推進いたして参ったのでありますが、最近のめざましい経済成長に伴いまして、道路輸送需要は、計画策定当時の予想をはるかに上回って著しく増大しつつある現状でございますので、これが対策として道路整備の拡充強化が強く要望されている次第でございます。 一方、政府は、昨年十二月国民所得倍増計画を決定いたしましたが、この計画を達成するためには、今後の経済成長に対応した道路整備計画を策定いたしまして、道路の改良と近代化を促進し、輸送隘路を打開いたしますとともに、先行的道路投資を行ない、産業経済の基盤を強化し、国民生活の向上に資する必要がございます。 このため、現行の道路整備五カ年計画を改定拡充して、昭和三十六年度を初年度とする新道路整備五箇年計画を樹立し、急速に道路の整備を促進することといたし、ここに、計画策定の根拠法である道路整備緊急措置法等の一部を改正する法律案を提案した次第であります。 次に、この法律案の要旨を申し上げます。 改正の第一点といたしましては、ただいま申し上げました通り、現在実施中の道路整備五カ年計画を改定して、新たに昭和三十六年度を初年度とする新道路整備五カ年計画を策定することといたしたことであります。 第二点といたしましては、建設大臣が道路整備五カ年計画の案を作成しようといたしますときには、道路整備五カ年計画と長期経済計画との調整をはかりますため、あらかじめ、経済企画庁長官に協議することといたしたことであります。 第三点といたしましては、道踏整備計画の一環として実施しております積雪寒冷特別地域の道路交通確保に関する計画につきまして、新道路整備五カ年計画と計画期間の調整をはかりますため、昭和三十六年度以降の毎五カ年を各一期とする積雪寒冷特別地域道路交通確保五カ年計画を策定することといたしたことであります。 その他これに関連いたしまして、関係規定の整備を行なうことといたした次第であります。 以上が、この法律案の提案理由及びその要旨でありますが、何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御可決下さいまするようお願いいたします。 次に、ただいま議題となりました住宅金融公庫法等の一部を改正する法律案につきまして提案の理由及びその要旨を御説明申し上げます。 住宅金融公庫は、昭和二十先年設立以来、国民大衆が健康で文化的な生活を営むに足る住宅の建設に必要な資金で、銀行その他一般の金融機関が融通することを困難とするものを融通し、国民生活の安定と社会福祉の増進に寄与して参ったのであります。 ところで、住宅金融公庫の業務は、年を追って増加の一途をたどっておるのでありますが、これが適正な処理をはかるため、この法律案におきましては、理事一名を増員することといたしたのであります。 次に、最近の逼迫した宅地事情にかんがみ、宅地造成を積極的に推進し、良好な宅地を大量に供給する必要があるのでありますが、この法律案におきましては、宅地造成にかかる資金の貸付の範囲を拡大することといたしました。 すなわち、従来は、土地の取得造成に必要な資金を貸し付けることのできますのは、主としてその土地に公庫の貸付金にかかる住宅が建設される場合に限られていたのでありますが、今回、この範囲をやや拡大して公庫の貸付にかかる住宅に限らず、一般に住宅の用に供する土地の取得造成について貸付を行なうことができることといたしますとともに、さらにその造成団地の居住者の利便に供する施設、たとえば学校、商店等の用に供する土地の取得造成に必要な資金をあわせて貸し付けることができる旨を明らかにしたのであります。 第三に、中高層耐火建築物等の建設及び宅地造成裏業に対する需要の増大にかんがみ、貸付の資金量を大幅に拡大する必要がありますため、貸付金利を引き上げることといたしました。すなわち、中高層耐火建築物等の建設資金の貸付利率は、従来は、年六分五厘でありましたが、これを、住宅部分については年七分、住宅部分以外の部分については年七分五厘とし、土地の取得造成資金の貸付利率は、従来は年六分五厘でありましたものを年七分五厘といたしました。また、産業労働者住宅の建設資金の貸付におきましては、貸付の資金量の増大をはかりますため中小規模の事業等以外の事業に従事する産業労働者のための産業労働者住宅の建設の貸付におきまして、従来の金利は年六分五厘でありましたものを年七分とすることにいたしました。 中小規模の事業等に対しましては、従来どおり年六分五厘であります。 以上が、この法律案の提案理由及びその要旨でありますが、何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御可決下さいまするようお願いいたします。 次には、ただいま議題となりました日本住宅公団法の一部を改正する法律案につきまして提案理由及びその要旨を御説明申し上げます。 第一に、日本住宅公団が市街地において住宅の建設を行なう場合に、その住宅の建設と一体として商店、事務所等の馬に供する施設を建設することが、住宅の建設用地の取得を容易にし、または住宅の居住者の利便の増進と居住環境の維持向上に資し、あわせて市街地の合理的利用を促進するため、ますます必要となって参りましたので、従来、日本住宅公団が付帯業務として行なっていたこれらの施設の建設、賃貸その他の管理及び譲渡の業務を公団に行なわせることを法律上明らかにいたしました。 次に、日本住宅公団の住宅は、耐火性能を有する集団住宅で、大団地を形成している点にその特色を有するのでありますが、団地生活の利便を増進し、住宅管理を合理的に行なうための方法として、日本住宅公団は、託児所、貸し倉庫等の団地の居住者の利便に供する施設で政令で定めるものの建設もしくは管理または団地の居住環境の維持、改善に関する業務を行なう事業に対して、建設大臣の認可を受けて、投資または融資をすることができるものとし、建設大臣がこの認可をしようとする場合においては、あらかじめ、大蔵大臣と協議しなければならないことといたしました。 次に、日本住宅公団は、従来、建築基準法及び宅地建物取引業法の適用にあたり、国とみなされておりましたが、同様の趣旨において、不動産登記法等の法令につきましても、その必要が認められますので、これらの法令につきましても、公団を国または国の行政機関とみなして、これらの法令を準用することといたしました。 以上が、この法律案の提案理由及びその要旨でありますが、何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御可決下さいまするようお願い申し上げる次第でございます。
○加藤委員長 これにて三案についての提案理由の説明は終わりました。 以上三案に対する質疑等は次会に譲ります。 ————◇—————
○加藤委員長 次に、前会に引き続き建設省関係重要施策に関する件につきまして調査を進めます。 先般の昭和三十六年度建設省関係予算等の説明に対し、質疑の通告がありますのでこれを許します。 中島巖君。
○中島(巖)委員 ちょうど建設大臣がお見えになりましたので、時間がおそくて自民党からもいろいろな御注文がありますが、ごく要約して、わずかな時間で要点だけ御答弁願いたいと思うのであります。 大臣は御承知だと思いますけれども、たしか昭和三十二年に道路法の一部改正を行ないまして、そして従来になかった高速自動車国道法という一法を設けたわけであります。この法律を一部改正するときにおきましては、非常にいろいろな問題がありまして、運輸省との間の自動車道路のなわ張り争いなどということもよく言われたのでありますけれども、当時大臣はたしか南條さんであり、運輸大臣は宮澤さんであったと思いますが、その結果、高速自動車国道法という法律も別にできたわけであります。それは昭和三十二年四月二十五日に成立した法律であります。こういうような相当な波乱を見せて、この高速自動車国道法というものを成立させたのであります。 ところが、今度の道路整備五カ年計画に対しての大臣説明によりますと、二兆一千億の予算の中に一般道路として一兆三千億、有料道路として四王五百億、地方単独三千五百億、こういうことになっておりまして、高速自動車国道の予算というものは一文も計上されておらぬのです。あれほど激烈な論議の後に成立さした法律に対しまして、今までこれが載っておらぬということが不思議だったと思うのです。なお、この五カ年計画にも一銭も高速自動車国道の予算が載っておらぬ。これはどういうわけか、お考えを伺いたいと思います。
○中村国務大臣 今、御指摘がありましたように、二兆一千億の新五カ年計画におきましては、その内訳として一般道路一兆三千億、有料道路四千五百億、地方単独三千五百億という内訳でございますが、一般道路、有料道路、地方単独という程度の仕訳でございまして、この内訳をさらにどうするか。今御指摘になりました高速自動車国道法による道路は、この四千五百億のワク内に入ると思うのでありますが、これらはこれから——実は目下検討をいたしておる最中でございまして、先ほど提案趣旨を御説明申し上げました道路整備緊急措置法の一部改正案及び予算の成立等の上で正式に結論を得て、閣議決定の運びにいたしたい、かように考えておる次第でございます。
○中島(巖)委員 どうも、私と大臣との根本的の考えにズレがあるかと思うのです。この高速自動車国道というのは、一般道路と同じように、いわゆる国が建設して、無料公開するところの自動車国道である、高速国道である、こういうように僕は基本的に考えておるのでありますけれども、建設省の基本的なお考え方はどうか。これは外国では、ほとんどどこの国でも自動車国道を無料公開で開放しておるのが多いのです。そういうのを高速自動車国道とわれわれは解釈しておるわけでありまして、いわゆる償還を前提条件とした、現在道路公団でやっておるような有料道路は高速自動車国道とは思えぬのじゃないか、こういうように考えるわけでありますが、基本的な考えを明らかにしていただきたいと思います。
○中村国務大臣 この高速自動車国道法それ自体からいいますと、必ずしも有料道路と限定しておるわけではないと私も思います。ただ、現在の投資規模からいいますと、やはり一般道路の整備に一兆三千億くらいを使いまして、有料道路のワクである四千五百億から出すより仕方がないじゃないかというように目下考えておる次第で、法律の精神としては必ずしも有料でやらねばならないような限定はないように、制定当時のいきさつは十分承知いたしませんが、私も考えております。
○中島(巖)委員 重ねて同じことを繰り返すようですが、有料道路は、一部一般会計からも出ますけれども、ほとんど借入金や財政投融資などで行なっているのでありまして、これらの借りを償還した暁におきましては、無料公開になる。それでなくて、いわゆる無料公開の自動車専用道路というものを開さくすべきが理想で、外国ではそれを盛んにやっているわけです。そういう事業をわれわれは高速自動車国道と、こういうように考えている。有料道路はあくまで有料道路であって、かつての運輸省当時の道路運送法によるところの道路と何ら変わりのないものである。ところが、建設省が所管争いにおいて、道路法を改正して第一番に高速自動車国道というものを持ってきて法律を制定したのだから、従って、この法の精神であるところの無料公開の自動車国道というものを想定してこれはやったのだと思うのですが、法律成立当時のいきさつから考えてみてそうだとすれば、昭和三十二年度に法律をこしらえて、すでに四年も経過し、さらに五カ年計画を策定するときに、少しもその予算に載っておらないということは、どうもわれわれとしてふに落ちないのです。現在の有料道路そのものを法律制定のときから想定して、これが高速自動車国道である、こういう考えのもとに制定されたのかどうか、その点をお伺いしたいと思うのです。
○中村国務大臣 理想といたしましては、お説の通りの理想を持つべきだと思いますが、日本の一般道路の整備がおくれております現状から見て、現在の投資規模をもっていたしましては、やはり自動車道路は有料道路で進める以外には方法がないのじゃないかというように考えているわけです。
○中島(巖)委員 この前も質問して、はっきりした御返事を得られなかったのでありますけれども、そういうような日本の現状なら現状で、さらに有料道路というものは全額償還せねばならぬ、これはどの法律を見てもないのですが、そういう建前を堅持しており、またそういう建前のもとに公団の総裁なんかが談話を発表しているのです。歴代の大臣も、極力その線に沿って語られておった。ところが、道路そのものが十年や十五年に償還できぬにいたしましても、国全体の産業経済の発達とか、あるいは所得倍増計画に対するところの格差の解消とかいうような大きな面に役立つとしますれば、当然これは有料道路の中に一部一般会計をぶち込んで、そして償還すべき財政投融資あるいは借入金とともに並行してやっていくというような基本的な構想を立てるべきだ、こういうように考えて、この前も質問いたしたわけでありますが、そういうようなお考えは建設省としてないのかどうか、この点をお伺いしたいと思います。
○中村国務大臣 現状の建前といたしましては、有料道路は全額償還を目途といたしておりますが、しかしながら、今後日本の財政状態が、将来長い間に非常に経済力が成長して、よくなって参りましたような場合におきましては、利子の補給をいたしますとか、あるいは出資金をふやすとかいうような方法によりまして、あるいはその他にも方法があるかもしれませんが、できるだけ、全額償還の建前ではありましても、早く償還を完了するような措置もできればけっこうなことだと思いますが、これらは将来のことでございまして、まだ今の日本の経済状態では、そういうようには考えられないと思うのです。
○中島(巖)委員 その点、大臣と私と根本的に考えが違うのです。私はそういう日本の経済状態であるからそういうような政策をとるべきだ、こう思うわけであります。これはまた、いずれ機会を見て、こまかく私の考えを申し上げたいと思います。 そこで、具体的な問題に移りますけれども、この大ワクだけは、かように決定いたしましたけれども、道路整備五カ年計画の、ことにこの有料道路の関係でありますけれども、すでに内容についてある程度の案ができておるのか、あるいは審議中、研究中であるか、そこをお伺いしたいと思います。
○中村国務大臣 実は、目下いろいろ検討いたしておりまする段階でありまして、できるだけ早くとは思いますが、しかし、同時にその内容を決定いたしまするのには、予算が確定するということが一つ、同時に、並行いたしまして道路整備緊急措置法を成立さしていただくということが一つ、これらの前提ができました上で、努めて急速に内容を決定いたしたい、それまでに結論を得たい、こう思っております。
○中島(巖)委員 私の希望は、遺憾ながら——建設省所管関係の総事業量というものは、昨年で約四千八百億以上あったと思います。おそらく本年度は、まだこまかい数字は調べておりませんが、六千億以上くらいになるんじゃないかと思います。こういうような膨大な公共事業費を扱うところの建設省は、自民党内閣の池田さんのいわゆる所得倍増計画の基盤になるところの地域格差の解消、この線へ沿ったところのいろいろの予算配分をすべきである、基本的の問題をこういうように私は考えておるわけであります。ところが、このころの説明をお聞きしたり、いろいろいたしますと、経済格差をますます拡大するような予算でしかない。これでは池田さんの所得倍増も、格差の解消も、から念仏である、こういうように考えておるわけであります。 そこで、具体的問答に入りますけれども、長いこと問題になっておった例の国土開発縦貫自動車道建設法の中の中央自動車道でありますけれども、これはかつて村上建設大臣が、そうしますとは言わなかったけれども、こうしたいと言ったことがある。それは、東京から富士吉田までは有料道路でやる、それから中津川の方から飯田までは有料道路でやる、それから飯田から富士古田までは一般予算を投入する、こういうような方法でなければ仕方あるまい、というような話をされたのであります。そこで前にもどりますけれども、この高速自動車国道の予算のないということは、かつての村上構想の、飯田−富士吉田間の一般国費を投ずるという点と矛盾をしておる。従って、ここは全額償還の有料道路でやられる考えか、一般国費でやられる考えか。それから、先ほど私の申し上げたような構想を組み入れるべきかどうか。その点をお伺いしたいわけであります。
○中村国務大臣 村上建設大臣の当時、どういう内容の検討をした上でそのようなことをどの席で言われたか、私実は不敏にして存じないのでありますが、私どもとしては、まだ具体的にそこまで内容の検討を終わっておりませんような次第で、今後十分研究を続けたいと思います。
○中島(巖)委員 それは村上建設大臣が、この東海道案提出でずいぶんもめておりましたときに、国会の正式の委員会の席上で言明されまして、速記にもはっきり出ておるわけであります。いずれお調べ願えばわかると思います。大臣がかわられても、同じ政党内閣の大臣でありますれば、常識としておそらく前大臣の御意向は継いでいただけるもの、かように私は考えておるわけであります。 大体約束の時間もたちましたので、またいずれお伺いすることにして、これで終わります。
○加藤委員長 次会は公報をもってお知らせすることとし、本日はこれにて散会いたします。 午後零時十八分散会